くにさくロゴ
2010/03/24 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 予算委員会 第16号
姉妹サイト
 
2010/03/24 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 予算委員会 第16号

#1
第174回国会 予算委員会 第16号
平成二十二年三月二十四日(水曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     梅村  聡君     一川 保夫君
     小林 正夫君     柳澤 光美君
     姫井由美子君     円 より子君
     浜田 昌良君     澤  雄二君
     仁比 聡平君     井上 哲士君
     山内 徳信君     近藤 正道君
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     相原久美子君     水岡 俊一君
     大河原雅子君     櫻井  充君
     徳永 久志君     川合 孝典君
     井上 哲士君     大門実紀史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         簗瀬  進君
    理 事
                大島九州男君
                辻  泰弘君
                平野 達男君
                藤末 健三君
                牧山ひろえ君
                川口 順子君
                西田 昌司君
                舛添 要一君
                弘友 和夫君
    委 員
                一川 保夫君
                植松恵美子君
                川合 孝典君
                喜納 昌吉君
                今野  東君
                櫻井  充君
                自見庄三郎君
                芝  博一君
                下田 敦子君
                鈴木 陽悦君
                谷岡 郁子君
                友近 聡朗君
                円 より子君
                水岡 俊一君
                柳澤 光美君
                山根 隆治君
                吉川 沙織君
                荒井 広幸君
                泉  信也君
                加納 時男君
                木村  仁君
                小泉 昭男君
                佐藤 正久君
                世耕 弘成君
                西島 英利君
                橋本 聖子君
                牧野たかお君
                森 まさこ君
                山本 一太君
                若林 正俊君
                加藤 修一君
                草川 昭三君
                澤  雄二君
                井上 哲士君
                大門実紀史君
                近藤 正道君
   国務大臣
       内閣総理大臣   鳩山由紀夫君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    菅  直人君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地域主
       権推進))    原口 一博君
       法務大臣     千葉 景子君
       外務大臣     岡田 克也君
       文部科学大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    川端 達夫君
       厚生労働大臣   長妻  昭君
       農林水産大臣   赤松 広隆君
       経済産業大臣   直嶋 正行君
       国土交通大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  前原 誠司君
       環境大臣     小沢 鋭仁君
       防衛大臣     北澤 俊美君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 平野 博文君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        中井  洽君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        亀井 静香君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  福島みずほ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」))   仙谷 由人君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      枝野 幸男君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  松井 孝治君
   副大臣
       総務副大臣    渡辺  周君
       外務副大臣    福山 哲郎君
       財務副大臣    野田 佳彦君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
       経済産業副大臣  松下 忠洋君
       防衛副大臣    榛葉賀津也君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  階   猛君
       財務大臣政務官  大串 博志君
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
       経済産業大臣政
       務官       高橋 千秋君
       環境大臣政務官  大谷 信盛君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤川 哲史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○委嘱審査報告書に関する件
○平成二十二年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十二年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十二年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 この際、御報告いたします。
 本委員会は、平成二十二年度総予算三案につきまして、内閣委員会外十三委員会にその審査を委嘱いたしておりましたが、各委員長からそれぞれ審査概要について報告書が提出されましたので、お手元に配付しております。
 つきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(簗瀬進君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#4
○委員長(簗瀬進君) 平成二十二年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、締めくくり質疑を六十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本十分、自由民主党・改革クラブ三十分、公明党十分、日本共産党五分、社会民主党・護憲連合五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#5
○委員長(簗瀬進君) 平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算、平成二十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑に入ります。辻泰弘君。
#6
○辻泰弘君 民主党・新緑風会・国民新・日本、辻泰弘でございます。
 三月三日から皆様方のお力によりましてこの審議、進めてまいりましたけれども、本日が締めくくり総括の日となりました。委員会も順調に進んで脂が乗ってきたところでございますので、もう少し続けたいというふうな気もするわけでございますけれども、お名残惜しい気もするわけでございますけれども、今日で区切りでございます。万感の思いを込めて御質問を申し上げたいと思います。
 まず、総理にお伺いをいたしたいと存じます。
 総理はかねてより、供給サイドから需要サイドに力点を置いた経済政策への転換が必要だと強調され、需要と供給両面からの新成長戦略を打ち出されてきたと理解をいたしております。
 言うまでもなく、あらゆる政策運営の基本には良好な経済環境がなければならない。また、あらゆる政策運営の桎梏となっている財政の状況を何としても改善しなければならない。そのためには、税収が伸びる、そのような財政が好転するような経済状況をつくっていかなければならないと、このように思うわけでございます。まさに、鳩山内閣の内政面での最大の課題がデフレからの脱却ではないかと、このように思います。このデフレからの脱却に向けた新成長戦略を具体化していく、肉付けしていく、そしてその強力な推進こそが鳩山内閣の今後の政策運営の基軸となるべきと考えますが、この点についての総理の御見解、決意をお伺いしたいと思います。
#7
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 辻委員おっしゃるとおりでございまして、デフレ対策、今政府が一丸となって取り組まなければならない最大の課題だと思います。あわせて、財政をいかに健全化をするかということも考えていかなければなりません。それをいかにしてしっかりと両方とも両立をさせていくかと、それが最大のある意味で懸案であり、解決していかなければならない課題だと思います。
 その意味で、今、辻委員からお話ありましたように、まずは、今まで供給サイドに力を置き過ぎていた、それをむしろ需要サイドに光を当てるということで、新成長戦略というものを私たちは考えていくわけでございまして、新成長戦略によって雇用というものを生む、それが需要というものを促して、需要が経済成長を促して、それがまた雇用というものを生むという好循環をつくり上げていくことによって、経済成長が結果としてデフレの解消につながる、そのように考えております。
 日銀と一体となった政策運営を行っていくことも言うまでもありませんが、私どもとして、政府として、デフレ解消に向けて最大の力を発揮してまいりたいと、かように考えております。
#8
○辻泰弘君 六月に具体化されていくようですけれども、是非、積極的な力強い推進をお願いしておきたいと思います。
 次に財務大臣にお伺いいたしますけれども、財務大臣は、緊縮財政に踏み出すには早過ぎると発言をされました。また、財政出動を少なくとも一年以上維持する旨の答弁もあったわけでございます。
 本委員会におきましてもいろいろな議論があって、我が国財政の現状に対する楽観論があり、また悲観論も、両方の議論もあったわけでございますけれども、私は、総合的に判断するとき、やはり当面は財政政策は積極的なスタンスを取らざるを得ないと、このように思うわけでございます。
 突き詰めて言うならば、財政の論理も重要ではあるけれども、それを承知しつつも、当面は財政よりも経済の論理を優先した政策運営を維持していくほかないと、このように考えますけれども、財務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
#9
○国務大臣(菅直人君) 今、辻議員からおっしゃったように、まさに財政は財政のためにあるのではなくて国民の生活のためにある、これは亀井大臣からも毎日のように聞かされていることでもありますし、私も基本的にそう思っております。しかし同時に、財政の健全化ということも、逆に言えば、これもしっかりとしていかないと国民の生活に大きなマイナスになることもあるわけです。
 そういった意味で、私は、欲張りではありますけれども、経済成長と財政再建というものを、あるいは財政出動と財政再建というものを矛盾した形でとらえるのではなくて、ある意味ではデフレというのはお金の循環が滞るわけですから、そのお金の循環を市場に任せて滞っているときには、場合によってはある程度税でいただいて財政で思い切って使っていくという、そういう循環をつくることが財政にとっても経済にとってもプラスになると。そういう道を見出していくのが、一方で先ほど総理も言われました新成長戦略であるし、もう一方で税制などの抜本的な改革ということになるのではないかと。
 こういった意味で、今おっしゃったように、今すぐに出口戦略というのはまだ私は日本にとっては早いというふうに思っておりますが、しかし、だからといって財政健全化を一切考えないでいいということではなくて、常に両方を念頭に置いて財政・経済運営をすべきではないかと、このように考えております。
#10
○辻泰弘君 選択の幅は限られている、ナローパスと言われて久しいものがありますが、今の御精神で力いっぱい御奮闘いただきたいと思います。
 もう一点、財務大臣にお伺いしたいと思いますけれども、本委員会において、政府と日銀が共通の目標を持てば今年中にインフレ率をプラスに転化できる旨の御答弁がございました。
 それに呼応する形で、日銀は三月十七日の金融政策決定会合において追加的な金融緩和策を決定されたところでございます。これについて、財務大臣は、デフレ脱却に向けた努力として評価したいと述べられるとともに、政府と日銀が公式に懇談する機会を設けることを考えてみたいと発言されました。
 日銀の決定した政策をどのように評価されているのか、また、今後日銀に期待する政策対応は何か、公式に会談する場は、いつ、どのような場で持たれる御方針か、財務大臣の見解を伺いたいと思います。
#11
○国務大臣(菅直人君) 年内のデフレ脱却というのは期待を込めて申し上げたことはありますが、まだ見通し等においては、なかなかそういうところまで見通しているというところまで行っておりません。
 その中で、日銀との共通の目標を持っての政策運営というのは、私は、昨年来、比較的歩調が合った行動が取れているというふうに感じております。
 今御指摘のあった今月十七日の日銀金融政策決定会合において固定金利オペを十兆から二十兆に大幅に増額するという決定をされたことも、これは日銀が極めて緩和的な金融環境を維持していく姿勢を改めて明確にされたものと、デフレ克服に向けた更なる努力ということで評価をいたしているところであります。
 また、日銀総裁始め日銀関係者との意見交換については、現在でも月例経済報告の場などではそういう機会がありますけれども、それ以外にはフォーマルな形の機会がないということであります。
 実は、昨年十二月二日には、官邸に日銀の正副総裁が来られて、総理と官房長官と私とで懇談をいたしたこともあります。ちょうど予算が成立するのを受けて、今後のそうした意見交換が月例経済報告等の場で御一緒するという、そういうことだけでいいのか。前の内閣では経済財政諮問会議の場がそういう機会であったという指摘もよくされていますので、どういう場が更に必要か必要でないか、これは総理とも御相談をして取り組んでいきたいと、このように考えております。
#12
○辻泰弘君 言わずもがなかもしれませんが、今後期待する政策対応は何かというのはどうでしょうか。
#13
○国務大臣(菅直人君) 日銀が今回、先ほど申し上げたようなもう一歩進んだ固定金利オペの大幅増額ということを決定されて、実行をもう既に始めておられます。それから更にどういうことかということになりますと、基本的には、いつも申し上げていることですが、目標は政府と日銀いろいろ相談をしながら共通の目標を持つけれども、どういうそれに向けての政策手段を使うかというのは、やはり日銀は日銀としての独自の判断でやられるのが望ましいのではないかと、そのように考えておりまして、そういう中で今回の固定のオペレーションの増額が私は一歩前進であったと、今後のことはもう少し、政府としてやらなければいけないことは順次進めていきますが、日銀においてどういうことを更にされるのかどうかというのは注意深く見守っていきたいと、このように思っております。
#14
○辻泰弘君 政府は、新成長戦略においても、これまでも、日銀と一体となってできる限り早期のプラスの物価上昇率実現に取り組むというふうに閣議決定もされているわけでございますので、まずその方針の下に御尽力いただきたいと思います。
 さて、ちょっと違いを出すことになるかもしれませんけど、金融担当大臣にお伺いしたいと思います。
 大臣は、国会におきましても直接日銀が国債を引き受けて財源をつくることをやったらいいと述べられておりますけれども、この見解は変わりませんか。
#15
○国務大臣(亀井静香君) 私はそのやり方が、これがいいということで言っておるわけじゃありませんが、現在のこのデフレギャップから脱出をしていくためには、どうしても金融政策だけじゃなくて財政政策、これがどうしても必要だと私は認識をしておりますので、問題は財源でありますけれども、税収が一挙に今の三十七兆円からぐっと上がるということも期待できない、また特別会計から引き出す努力をしておりますけれども、これも限られてくるとなると、子供が考えたってこれはあとは金を借りるしかないわけで、それをただ今までのような、建設国債、赤字国債と単純な形での発行で、じゃ、経済に対してマイナスの影響を与えないでやれるのかということになってくれば、私は一つのやり方として、これは本来しょっちゅうやるべきことじゃありませんけれども、日銀が直接国債を引き受けると、これは法律改正をせにゃいかぬわけでありますが、そういう手を打たなければならないぐらい我が国の現在の状況は私は深刻である。
 鳩山総理以下、懸命に努力しておるわけでありますけど、普通のやり方では財源が確保できるような残念ながら状況じゃない。経済が活力を取り戻して税収がぐんぐん上がっていく状況をつくるには、やはり政府がそういう非常手段とも言ってもいいものを取らざるを得ない今ときではないかと、このように私は考えておりますからそういうことを申し上げておるわけであります。
#16
○辻泰弘君 この点については極めて大事な政策運営の基本でございますので、財務大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、今、財政法を改正してでもというお話ございましたけれども、国債の日銀直接引受けについての御見解をお伺いしたいと思います。
#17
○国務大臣(菅直人君) 日銀の国債の直接引受けについては、もう御承知のように、財政法第五条によって原則として禁止をされております。この趣旨は、今の時代にそれが当てはまるかどうか分かりませんが、戦前戦中に軍事費等の調達のために多額の公債を日銀が引き受けて、それによって特に戦後はまさにハイパーインフレが生じたと、そういうことからこういう五条ができたものと、このように受け止めております。
 そういう中で、私は、この原則そのものを今変えなければならないというふうには必ずしも思っておりません。市中からの国債の買入れはかなりの規模、先ほども申し上げたように、新しいオペレーションでも更に拡大をしていただいているわけですし、そういう形が現在進行しているわけですから、必ずしも法律を変えて異例の措置をとるという、そこまでは来ていないというふうに思っております。
 これ以上のことは、逆にどう触れていいのか分からないんですが、今の国債の消化状況の中では金利が低く止まっておりますから、そのことはそれとしていいんですけれども、ハイパーインフレとインフレというのは実は私は異質なものだというふうに思っております。インフレというのは正常な経済財政運営の中での状況ですが、ハイパーインフレというのは、一種の、ある瞬間に、日銀券に対しての信用そのものが崩壊する瞬間がハイパーインフレというふうに見ております。
 今の状況は、逆に、日銀券というか貨幣に対する過大な選好というか、いわゆる好みというんですね、そういうものが働いている状況が、お金に対して、物を買うより何よりもお金を持っておきたいということが今のデフレ状況の原因だと。ですから、そのことは、過大な貨幣に対する志向性が付いているのが現状で、ただ、インフレに多少振れるのはいいんですけれども、だからといって紙幣そのものに対する信用、国債そのものに対する信用そのものが崩壊するということは決してあってはならないことでありますので、そこはその両方をにらみながら、慎重なところは慎重に、大胆なところは大胆にやっていきたいと思っております。
#18
○辻泰弘君 私も、タガはこれ以上外すべきじゃないと、このように思います。財政法の元々の、借入金、国債によっては賄わないという本来の精神が十分貫徹できないような状況になって、五〇%も依存率になるような状況が現実にあるわけでございます。また、昭和五十九年の財確法で赤字国債の借換えも認めてしまって六十年償還にしたということで、一般会計じゃなくて特別会計で発行すると、こういった状況でどんどんどんどん積み上がってきた。麻薬のような、麻薬中毒のような状況になっているところがあるわけで、これ以上タガは外すべきじゃないと私は思いますので、財政法の改正、また日銀の直接引受けというのはやはりやるべきじゃないと、このように思っております。
 通告していませんけど、総理も、この問題非常に大事ですので、やはりそれは引受けすべからずということで御答弁いただければと思いますが、いかがでしょうか。
#19
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は基本的に菅財務大臣の考え方に近いと、そのように御理解願いたい。
#20
○辻泰弘君 環境大臣にお伺いしたいと思います。
 地球温暖化問題につきまして、私、一月二十六日の質問におきまして、主要国の参加、経済と環境の両立、公平な国際合意、関係者の意見反映などの必要性を求めましたけれども、三月十二日の地球温暖化対策基本法案にその精神が盛り込まれたことを評価させていただきたいと思います。
 そこで、環境大臣は、環境と経済の両立から更に一歩踏み込んで、環境と成長の両立を意識した法案だと語られておりますけれども、それは十二月三十日に閣議決定された新成長戦略に掲げる名目GDP六百五十兆円、名目三%成長、実質二%成長というその目標と整合性を持った環境政策を推進していくと、こういうふうに理解してよろしいでしょうか。
#21
○国務大臣(小沢鋭仁君) 全くそのとおりでございます。
 私、何度もこの委員会でも申し上げているんですが、いわゆる環境政策といいますと、国民に我慢を強いるとか、あるいはまた、生産を落としていわゆるCO2を削減していくというふうに考えられがちなんですけれども、鳩山政権の環境政策はそうではありませんと。国民の生活にとっては快適、安全、安心な生活を実現し、さらにはまた、経済でも国際的にも競争力を増していく、そういう道筋をたどる環境政策を行ってまいりたいと、こう申し上げてきているわけでありまして、その意味において、通常は経済と環境の両立ということで言われるわけでありますが、私は、更に一歩進めて、環境と成長の両立なんだということを申し上げているところでございます。
 実は、ロードマップの議論を今させていただいておりますが、これも先般、十九日に一〇〇%オープンでロードマップの議論をさせていただきました。二十六日に一定の結論を、環境省の中での研究会での結論を出させていただきますが、そのシミュレーション結果を出させていただきますけれども、そこでは、いわゆる二五%カットの目標のために、投資を積み重ねるあるいは集中させることによって成長率が通常それをやらない場合よりはるかに上がると、こういうシミュレーション結果も実は得ているところでございまして、まさにそういった意味では環境と成長の両立をしっかりできる。新成長戦略の中で今後ロードマップの議論を重ねて政府全体の統一見解にしてまいりたいと、こう思っているところでございます。
#22
○辻泰弘君 環境と成長の両立を目指して頑張っていただきたいと思います。
 もう一点、地球温暖化対策については、かねてより、理念先行で合意形成、社会対話にいささか欠けるところがあるのではないかとの指摘があったわけですけれども、今回の法案において第三十三条に、政策形成に民意を反映し、広く国民の意見を求め、これを考慮して政策形成を行うと規定されたことは大変意義深く、評価したいと思います。
 この条文を踏まえての今後の対応方針について環境大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#23
○国務大臣(小沢鋭仁君) これまでもいわゆる国民に開かれた議論、こういう意味ではやってまいってきたとは思っておるんですが、ひとつこれは是非御理解をいただきたいのは、いわゆる法案を準備する段階とそれから実際に法案を作っていく間に政権交代ということが起こりました。
 でありますので、通常の政府であれば政府の中で法案を準備する作業も積み重ねられたと思うんですが、今回の場合は、いわゆる政権交代の前の、法案を準備する段階は民主党内である意味ではそういった作業を積み重ねた。さらには、マニフェストでそれを掲げて国民の皆さんの審判を仰いで、そして法案の作成の作業に入っていった。そこではいわゆるパブコメもしっかりやって、国民の皆さんの意見も聞いたと、こういうつもりではいたわけですが、今、辻委員が御指摘のように、もっと意見を聞いてもらいたいと、こういう意見も確かにございましたので、私としては、あえて条文を立ててそういったものを明記をさせていただきました。
 今後、先ほど申し上げましたようなロードマップ、あるいはまた排出量取引制度の在り方、地球温暖化対策税、そういった話のときに、国民の皆さんとの対話を積み重ねていく中で、いわゆる新成長戦略の中でやってまいりたいと、こう思っているところでございます。
 今後とも、広く国民の皆さん、各界各層の意見を取り入れて作ってまいりたいと思っております。
#24
○辻泰弘君 その精神でやっていただきたいと思います。
 時間の関係上、ちょっとスピードを速めますけれども、学校校舎の耐震化のことについて総理にお伺いしたいと思います。
 前回の私の質問のときに、耐震化を進めるために一兆円の経済危機対応・地域活性化予備費をこの二十二年度予算成立後速やかに歳出化してほしいという質問をさせていただきましたところ、総理から、この予備費の一兆円を貴重に使いたい、耐震化は大変重要なので、辻委員の仰せのとおりに努力していきたいと、その旨の御答弁をいただきましたけれども、その方針に変わりはございませんでしょうか。
#25
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい、変わりありません。
#26
○辻泰弘君 もう一点。総理は三月四日、学校施設の耐震化の工事は夏休みを利用する以外ないとの指摘に対して、学校の耐震化はやはり子供のいない時期に行うべきだ、学校の耐震化が急務である、八月という時期が大変重要なので、できるだけ早く結論を出すように前倒しで努力させるようにしたいと御答弁されておりますけれども、この方針に変わりはございませんか。
#27
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) その方針に変わりありません。
#28
○辻泰弘君 そして、三月十二日、総理は、学校の耐震化を急ぐ、それは夏休みを使うしかないんだと、学校から言えば当然そういうことだし、地方議会の思いもある、そのような答弁がございました。
 この地方の思いというのは、私の資料の@、Aがそれに当たりますけれども。とにかく夏休みの工事に間に合うようにしてくれということでございますけれども、この地方の思いを受け止めて夏休みの工事に間に合うように対処をされる方針だと理解してよいでしょうか。総理、お伺いします。
#29
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのように理解して結構です。
#30
○辻泰弘君 大変有り難いことなんですけれども、地方自治体の関係者から聞きますと、夏休みの工事を行おうとするならば、当然ながら、それまでに議会の決定プロセス、入札のプロセスがあって、二か月半程度が必要になると。夏休みに間に合わせるためには、やはり四月中に量と時期というものをはっきりさせた明確な方針がなければ対応し切れないということであります。
 そういった意味で、この予算成立後、速やかに一兆円の経済危機対応・地域活性化予備費を使って、地方の要望に沿った、二千八百棟、千七百億円の耐震化・老朽化対策の対応というものを四月中に決定していただきたいと思うんですけれども、総理の御決意をお伺いしたいと思います。
#31
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのように努力はしたいと思っております。
 言うまでもありません、辻委員のおっしゃるとおり、学校の耐震化あるいは老朽化対策というものは急を要すると思っております。二千二百棟に加えて二千八百棟、目標の五千棟というものの実現を図ってまいりたいと思います。
 まずは、平成二十二年度の予算を上げていただくと。そして、上げていただいて、まずはその予算を使ってできる限り二千二百棟、これを急ぐということが必要だと思います。それと併せて二千八百棟の部分に関しても検討したいと思っておりますが、予備費ということを使うということになると若干ある意味で難しい点があるものですから、それを勘案して考えたときに、まずは予算、現在の予算というものをしっかりと執行していくというところからスタートしながら、最終的に辻委員の目標値が果たされるように努めてまいることが必要ではないか、そのように思っております。
#32
○辻泰弘君 今のところは大事なところで、二千八百棟分も夏休みに間に合うようにされるのかどうか、五千棟が夏休みに間に合うようにされるのかどうか、そこの部分、どうですか。
#33
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのようにいたしたいと思っております。
 ただ、御案内のとおり、辻委員、これ、いわゆる予備費というものを使用することになります。予備費というものは、これは今まで、これは憲法にも書かれているように、国会の開会中に果たして使うということができるかどうか。それを使うとすると、すぐにこれならば補正予算でやれという議論が必ず出てくるということがあります。それは与野党の中での議論が必要な部分もありますし、また憲法の規定というものもあります。
 それを考えて、私どもとすれば、準備というものを怠りなくやる必要があろうかと思っておりますし、結果として、この夏休み中に耐震工事が、学校ですから、できるような努力をしてまいりたいと思っておりまして、その工夫を行ってまいることはお約束をいたしたいと思っておりますので、是非、その目標であります五千棟すべてというものを我々としても勘案しながら、いかにして現在の予算というものと併せて予備費というものをどのようにうまく組み合わせていくかを検討してまいりたいと思っております。
#34
○辻泰弘君 憲法とおっしゃったんですけれども、これは閣議決定ではないかと思うんですけれども。国会開会中は予備費の使用は行わないと、こういうことになっているんですが、このこと自体も実は議論すべきことかもしれません。国会開会中は予備費は使えないというのはどうだということになるわけですけれども。
 ただ、私は、今回の経済危機対応・地域活性化予備費というのは、従来の予備費とは違うものだと思っています。そのための資料を付けております。詳しくは申し上げ切れませんけれども、D、Eにありますように、主要経費別分類においても目的別分類においても、従来の予備費と今回の経済危機対応・地域活性化予備費は別物となっております。そういう意味で、今までの予備費と必ずしも同じように扱う必要はないと、このように思っておりますし、よしんばそれが引っかかるというのであれば閣議決定自体見直してもいいんじゃないかと、このようにも思います。あるいは、閣議決定の中にある、その他予備費の使用によらなければ時間的に対応し難いと認められる緊急な経費と、このように認めることによって対応することもあり得ると思います。
 是非、その点、力いっぱい取り組んでいただきたいと思うんですけれども、財務大臣、総理の思いを込めて、是非その財政措置を事務方にも指示していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#35
○国務大臣(菅直人君) 今総理からのお話がありましたように、もう辻議員の言われることそのものは、私も総理の思いと同じであります。
 あとは手続上の問題で、今までの制度をそのまま踏襲するとすれば、まずは二十二年度の予算のこの分野については前倒しを徹底的にして、そして国会が終わった後に予備費を更に追加的にそれに応ずるというやり方、あるいは、今、辻議員が言われたように、かなり古い閣議決定から続いておりますが、閣議決定そのものを変えるというやり方。
 いずれにしても、そうした趣旨に沿って、総理の言われた趣旨に沿って実行ができるように、財務省としてもどうやればいいのかしっかりと検討して、総理の指示を実現する方向で頑張りたいと思っております。
#36
○辻泰弘君 命を守りたいとおっしゃった総理、鳩山内閣でございます。この点は非常に大事な問題で、超党派的に支持があるだろう、地方も支持している、そして目の前に予算をつくることができる状況があるわけですから、是非、財務大臣、お取り組みいただいて、五千棟の実現に向けて夏休みまでに実現する、その思いを込めて政治主導でやっていただきたい。
 もう一度、菅大臣の御答弁を求めます。
#37
○国務大臣(菅直人君) 精いっぱい頑張ります。
#38
○辻泰弘君 時間が参りましたので終わりますけれども、今後とも、人間のための経済社会の実現のために鳩山内閣一丸となってお取り組みいただきますように心からお願い申し上げ、長妻大臣には、ちょっと通告しておりましたけれどもできませんで、申し訳ございませんでした。
 以上で終わります。
#39
○委員長(簗瀬進君) 以上で辻泰弘君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#40
○委員長(簗瀬進君) 次に、舛添要一君の質疑を行います。舛添要一君。
#41
○舛添要一君 おはようございます。舛添要一でございます。
 予算委員会、参議院の審議時間ほぼ七十時間に及ぶと思いますので、衆議院並みの議論をしてまいりました。ただ、まだまだいろいろ政府に御質問したいことがございます。今日は締めくくり総括ですんで、できるだけ多くの分野について御質問をさせていただきたいと思います。
 総理、昨日、外交・防衛の集中審議、極めて実り多い審議ができたと思っておりますが、昨晩、政府で関係閣僚が普天間の基地の移設について御議論なさったということでございますけれども、その中身、どれぐらい検討が進まれたか、ちょっとお答え、御説明いただければ有り難いと思います。
#42
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 舛添委員にお答えをさせていただきます。
 昨夜、二時間程度でございますが、官邸の公邸を使いまして五大臣に集まってもらいました。そこで、平野官房長官、これは検討委員会の座長でありますから、今日まで様々な提案を受けて、大変多くの選択肢というものがありました。その選択肢の中からこれは可能であるかどうかというようなことを様々議論をして、詰めを行ったところでございます。
 まだ最終的な政府案というところにはなっておりませんし、恐縮でございますけれども、一つ一つの案に対して今ここで申し上げることは控えさせていただきたいとは思っておりますが、我々として責任のある閣僚の意見というものを集約をしてきつつあるという状況だと御認識を願いたいと存じます。
#43
○舛添要一君 昨日の議論でもありましたけれども、総理が昨年の総選挙の最中に沖縄で、国外、できれば最低でも県外とおっしゃった。ところが、どこまで報道が正しいかは別として、県外はもうほぼ断念で、県内で、キャンプ・シュワブの陸上案であるとか、ホワイト・ビーチの沖合案であるとか、徳之島案であるとか、そういうことがかなり具体性を持って語られておりますが、そこまで踏み込んで、もう県外は断念だと、基本的には県内だと、そういうところまでは方針はお決めになっているんでしょうか。
#44
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 決して県外をあきらめているという状況ではありません。当然のことながら、選択肢の中にそういったものも含まれているということは御理解を願いたいと存じます。
#45
○舛添要一君 今朝の沖縄のこの琉球新報、そして沖縄タイムス、二つの大きな地元の新聞ですけれども、やはりトップがこの普天間の移設の問題で、非常に沖縄の方々、心を痛めておられるというふうに思います。
 そして、昨日の議論で、私もじっと注意して聞いておりましたけれども、いろんな可能性の中に、例えば普天間にいる海兵隊の訓練はどこか、県外かもしれません、どこかでやるとしても、普天間の基地は残すんだ、一朝有事のときには普天間基地を残すんだというニュアンスで私は受け取りましたし、今朝の琉球新報も例えばそういうふうに受け取っているんですけれども、その受け取り方は間違いですか。
#46
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私どもは、すべてをゼロベースで検討しているということでございます。普天間に関して申し上げれば、普天間の危険性の除去というものを何としても図らなければならないというところからスタートした返還問題でございます。
 したがいまして、当然、返還が第一義的に重要だという認識を持ち合わせているわけでありますけれども、一番大事なことは、その中でも危険性の除去を急ぐということ、そして騒音の防止ということに対して配慮することからスタートした議論だということでございまして、あらゆる選択肢の中で今議論をしているということでございまして、その中での議論だと御理解を願いたいと存じます。
#47
○舛添要一君 そうすると、一九九六年に、普天間基地を全面返還するという日米合意というのは総理の御念頭からもうなくなっちゃったと、そういうふうに理解してよろしいわけですね。
#48
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そんなことは全くありません。全面返還するというのも当然のことながら大きな選択肢の一つにあるわけでございまして、その全面返還を基本的には求めていきたいと考えております。
#49
○舛添要一君 たしか二月でしたか、岡田外務大臣がこの普天間基地の継続使用の可能性、ちょっと示唆されたようなことがありましたが、そのときには総理はたしか、そういうことは絶対ないんだ、もうこの普天間は完全に全面返還というようなニュアンスでお答えになったと思いますけれども、今の御答弁をお伺いしていますと、ちょっとその前言をひっくり返したかなという気がしないでもないんですが、岡田外務大臣、総理、両方の御見解を賜りたいと思います。
#50
○国務大臣(岡田克也君) 今まさに内閣の中で議論をしているところでありますので、それはゼロベースであらゆる可能性について議論をしている。きちんと内閣として決まれば御説明することもあると思いますが、現時点ではこれ以上のことを申し上げるべきではないと思います。
#51
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 先ほど申し上げたとおりでございます。
#52
○舛添要一君 普天間の危険性の除去、それは普天間から部隊が外に出て違うところで訓練する、住宅密集地じゃないところで訓練すれば、その限りにおいては危険性除去されますが、一朝有事、それはいつ何が起こるか分かりません、そのときに普天間を使用するというようなことを担保としてアメリカ側とそういう合意を結ぶとすれば、一朝有事のときにはあの住宅密集地の危険なところに基地を使うことになりますから、問題は解決しません。
 ですから、あと一週間しかないんです、政府案をまとめるのに。これは沖縄県民に対して、あの普天間基地は、きちんと合意をしたとおりに、これはほかの施設にする。どういう施設でもいいですよ。あれがなくなった後の施設の使用の議論を既に沖縄でやっているわけですから、今、明確にこれは基地としては使わない、今後使わない、一朝有事であっても使わないと、こういうことを明言できますか。
#53
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 一朝有事という状況が起きないことを願うばかりではございます。しかし、当然のことながら、安全保障という観点からは一朝有事のことを想定しておかなければならないことも言うまでもありません。
 今、私どもは、当然、全面返還というものが基本にあることは私どもとしても当然の理解の中で議論を進めております。その中で、しかしなぜ返還をするべきかという議論の根底は、御案内のとおり、普天間の騒音もありますけれども、危険性の除去だということでございます。その危険性の除去ということを考えていろいろと選択肢というものも考えているわけでございますが、当然のことながら、ベースとして、私どもとすれば全面返還というものの可能性というものを十分に検討して選択肢を今選んでいる状況でございます。
#54
○舛添要一君 いや、すべてゼロベースというのは、普天間返還もゼロベースであるというふうにしか取れません。したがって、総理のそういうお気持ちはどうであれ、一つの選択肢として、訓練は別でやるけれども何かあったときに普天間基地はずうっと使用し続けますよという選択肢も排除しないと、こう理解いたしましたが、それでよろしゅうございますね。
#55
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) あらゆる選択肢を今検討している、ゼロベースで検討しているということでございます。
#56
○舛添要一君 私は、これは沖縄県民に対する大変な裏切りだというふうに思います。それならば最低でも県外ということはおっしゃるべきではなかったというふうに思いますので、私は、国家の安全保障をつかさどる、自衛隊の最高指揮官は内閣総理大臣であるわけですから、是非そこのところを、この一週間のうちに沖縄県民に対して裏切ったことにならない解決策を全力を挙げて出すということをもう一度明言していただかなきゃ、とてもじゃないけれども沖縄の人たちの気持ちは収まらないと思っております。いかがでしょうか。
#57
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは以前から申し上げておりますように、五月末までに沖縄の県民の皆様方の理解を求める、これはアメリカもそうでありますが、そのような案を決めるということで、その覚悟で今臨んでいるところでございます。
#58
○舛添要一君 ほかの問題もたくさん質問いたしたいんですが、この問題非常に重要で、国家の安全保障、命を守るためには、外敵の侵入、テロリストの侵入から日本国、日本国民を守ることが第一ですから、その点においてあいまいであることは許されないと思います。
 したがいまして、今日、予算委員会の締めくくり質疑は終わるにしても、今後とも、委員長、普天間問題、五月に向けて最終決定が下される過程において、節目節目で我々は予算委員会で集中審議をやることを求めたいと思います。
#59
○委員長(簗瀬進君) 舛添君のただいまの申入れについては後刻理事会で協議をしたいと思います。
#60
○舛添要一君 その点について、三党連立政権ですから、福島まず社民党党首にお伺いをいたします。
 私が総理に対して先ほどのような懸念を申し上げました。仮に、あなたも閣僚の一人です、政府の決定が県内代替施設ということになった場合は福島大臣はどうなさいますか、それでよろしいですか。
#61
○国務大臣(福島みずほ君) 三党で連立政権を組むときに合意をつくりました。沖縄県民の負担軽減のために、日米地位協定とそれから在日米軍、米軍再編については見直しの方向について臨むという合意を三党できちっとつくりました。沖縄県民の負担軽減ということが極めて大事だと、閣僚の一人としても、社民党の党首としても思っております。
 ですから、地上戦を経験し、戦後米軍基地ができて、そして今も七五%の基地が集中している沖縄の中に、県内に新たに基地が造られることについては社民党は明確に反対です。
#62
○舛添要一君 社民党は明確に反対であっても、政府の決定がそうであれば大臣としてとどまると、そう理解していいですか。
#63
○国務大臣(福島みずほ君) 政治はあらゆる可能性に挑戦する技術であり、情熱だと思っています。今、内閣の中でこの三党合意を実現するべく頑張っていますし、社民党ももちろん頑張っています。ですから、そこに至るまで全力を尽くしてまいります。
#64
○舛添要一君 自衛隊違憲合憲もそうですし、それから原子力安全委員の同意人事についても、党は反対だけれども閣僚としては賛成すると、これは私はもう限界に来ているんではないかと思いますよ。
 つまり、野党の福島さんのときは非常に元気よくて、はつらつとなさっていた。大臣になると非常に苦渋の色が見えるんです。私は、そろそろもう連立を解消して、社会民主党というすばらしい政党をきちんと守っていく道を取るのか、連立の中に残って社会民主党を消滅させるのか、その岐路に立っていると思いますが、御自分で矛盾感じませんか。毎回、私は社民党としては反対です、普天間も反対、憲法も反対、原子力政策も反対。直嶋大臣なんて後ろで苦笑いしていますよ。原子力政策をしっかりやりたいとおっしゃっているんだと思います。
 ですから、どうですか、今。
#65
○国務大臣(福島みずほ君) 連立政権の中で、今、社民党の政策を実現するべく頑張っています。私は、連立政権の中に社民党が入っていることで随分政策を変えたり実現することができている面があると確信をしています。
 この普天間基地の問題についてもそうです。それから、労働者派遣法の改正案についても、長年の非正規雇用の問題について規制を強化するという方向で基本政策閣僚委員会でも頑張っています。
 私は、野党であれ与党であれ、その自分が信じる、その政党が信じる実現したい社会を目指して頑張ることが政治だと思っています。
 ですから、連立政権の中で、今自分たちの政策を実現するべく地球温暖化対策基本法でも頑張りました。(発言する者あり)できるわけがないというやじが飛びましたが、それこそ堕落です。この連立政権の中で自分たちの力の限り政策の実現をやっております。
 御存じのとおり、社民党の一〇〇%の政権ではありません。ですから、社民党の力をこの連立政権の中でどう政策を反映するのか、党首としても一人の閣僚としても全力を振り絞っております。それは自分たちの信ずるより良い社会をつくりたいということで、新しい政治に託している国民の声、多元的価値の実現に向けて社民党も頑張りますし、閣僚としても頑張ってまいります。
#66
○舛添要一君 まあ頑張るのは結構なんですけれども、基本的な党のこれが原点ですよと、立党の原点ですということまで、その魂まで売り払ってやることにどれだけ国民の支持が得られるかということを思いますが。
 国民新党の亀井さんに連立政権なのに何も聞かないのは失礼に当たるし、私はまだ国民新党が今、福島さんがおっしゃったことと同じことを言えば、相当国民新党は民主党の政権の中で御自分の政策を実現されていると思っていますが、この普天間問題については党首としてどうなんですか。
#67
○国務大臣(亀井静香君) 普天間問題の原点といいますか基本は、騒音と安全、これをどう確保するかということ。このことについてはアメリカも、米軍もそれをやる義務があります。また、日米安保を誠実に履行していくという立場から、日本にもそういう義務があります。
 これは日本国民全体がそういう努力をすべきでありますが、残念ながら、今の日本は、もうそういう義務、努力は自分たちはしたくない、沖縄の方にやってもらっていればいいんだという悲しい現実があります。そういう中において、現実、どう解決をするかということの中で、沖縄におけるその二つの問題を解決する方法として国民新党は今提案をしております。
 これはベストだと思っているわけじゃありません。しかし、現実に安全と騒音を解決をして、沖縄県民の方々に、少しでも苦しみから解き放たれるための現実的な方法は何かということで提案をしておると私は確信をしております。私は落ち着くところに落ち着くと思っています。
#68
○舛添要一君 先ほど私が総理と御議論させていただいた普天間の基地ですね、これをそのまま残すと、一朝有事のために。こういう案が出てきた場合には国民新党としてはどういたしますか。
#69
○国務大臣(亀井静香君) 私どもとしては、今私が御答弁申し上げましたように、要はまず日本の安全をどうするかという基本的な問題があります。また、日米関係を、同盟をどう強化、深化していくかという問題があります。そういう中の一つとして日本が提供している基地の在り方が問題になっておるわけでありますから、議員もすべてお分かりになっていると思いますが、そういう立場で我々はきっちりと対応してまいります。
#70
○舛添要一君 この普天間問題をめぐる問題は、やはり総理、昨年の七月の、先ほどの最低でも県外とおっしゃった総理の御発言を含め、総理が一言おっしゃるたびに沖縄県民一喜一憂をする。日本国民もそうです。ですから、そのことに非常に責任があるんだと。
 むしろ、総理が、それは沖縄に行かれて是非そうしたいという気持ちを述べられるのは結構なんですけれども、あのときはまだ総理ではございません。しかし、選挙で勝てば総理になられる方が軽々にそういうことをおっしゃるということが非常にこの問題をむしろ複雑なものにしたような気がしてなりませんが、この点についてはどういう御感想をお持ちでしょうか。
#71
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 選挙のときに発した言葉というものは、やはり政治家として重さを持って認識するべきであります。したがって、今でもその思いの下で普天間の移設先に関して検討を進めているということでございます。
#72
○舛添要一君 次の問題に移ります。
 亀井大臣、昨日から今朝にかけて政府の郵政法案についての大体概要が報じられていますが、今日正式に御発表なさるということでございますが、これ国会の場で、国権の最高機関の場でございますから、まだ、我々九時から今議論していますが、もしその中身が明確にもう政府で決まっておりましたら、原口大臣ないし亀井大臣に簡単に御説明いただきたいと思います。
#73
○国務大臣(亀井静香君) 先ほど八時半に記者会見で、閣議決定に基づいてそれ以来やってまいりました骨格を発表いたしました。総理のもちろんこれは御了解いただいた上でありますが、簡単に申しますと、三社体制でまいります。政府の株式上の関係は三分の一超を保有すると。親会社の子会社に対しては、またこの三分の一超を保有すると。ユニバーサルサービスを課しておりますので、これを果たしていただくために、現在郵便貯金について一千万の限度額がありますが、手足を縛っては到底やれることではございません、法律成立のときにこれを二千万にいたします。そして、その後、預金のシフトの状況その他、状況を見ながら、公布のときにまたこれを上げるか下げるか維持するか、もう一度その時点で更に検討したいと、このように考えています。保険については今千三百万でございますが、これを二千五百万にいたします。
 それと、大事なことは、今、四十二、三万の職員がおりますが、そのうち二十万名を超える方が非正規社員で勤務しております。同じ仕事をしながら三分の一の賃金でやっておられるという極めて不正常な状況、これは今の日本のはやりでありますが、これを正さなければなりません。そういう意味で、これについては社長とも合意しておりますが、十万名近くの方が正社員を希望しておられるというふうに今推定しておりますが、これを逐次、正社員に変えてまいります。
 それと、ファミリー企業がたくさん張り付いておりますが、そのうち必要なものは子会社化し、その他のものは廃止をいたします。
 それと、物品調達も、二年前から地域で調達しておったものを東京調達にいたしておりますけれども、これも、地域で使うものは鉛筆一本、地域で調達をしていただく、これも社長は既に合意しておりますが、そういう改革を四月の初めぐらいに提出をさせていただきたいと思っておりますが、その法案で実行をしていきたいと、このように考えております。
#74
○舛添要一君 まず、十万人正社員化と今おっしゃいましたが、どれぐらいコスト掛かりますか。
#75
○国務大臣(亀井静香君) これは、まだ十万人程度になられるんじゃないかと推計をしておるわけでありまして、二十万人以上おられますから、これを正社員化していく場合に、正確な数字が今出るわけじゃありませんが、大体三千億から四千億程度はこれは更に掛かるのではないか、このように考えております。
#76
○舛添要一君 亀井大臣がどういうお考えでおやりになっているか、もうちょっと聞きたいと思いますが、今のような改革をなさるというのは、ユニバーサルサービスを維持すると。私も郵便局のネットワークはこれは国民にとっての財産であると前から言い続けている。これをどう利用するか、これは真剣に考えていいと思っております。
 さあ、そこで、要するにユニバーサルサービスを維持するためのコストは稼いであげないといけない。そうすると、昨日辺りなんかは三千万とか五千万という、それぞれ郵貯、簡保について数字が出てみたり、それから、かつて民主党は五百万という限度額を言っていたりした。さあ、それではどういう具体的な計算に基づいて、ユニバーサルサービスを維持するためのコストがこれだけだから、それを稼ぐためには郵貯の限度額は本当に千万上げるべきなのか。もっと上げないといけないのか、低くていいのか。簡保だって同じことです。そういう細かい計算というのはあるんでしょうか。
#77
○国務大臣(亀井静香君) もう議員はすべてお分かりになった上で質問をしておられると思いますが、今、残念ながら郵政事業は、もうユニバーサルサービスをきっちりとするという点からも、もうがたがたな状況になっております。経営自体が今、郵便貯金も百兆円当初から減っておる状況があります。もう今、事業体の残念ながら体を成さないような状況まで現実落ち込んでいるんですね。
 そういう中で、先ほど申し上げましたように、やはり職員を人間としてきっちりと待遇をしながら事業展開をするということも考えていった場合、どれだけの経費が掛かっていくのか、またどの程度の利益が上げられていくのかということを、私は議員のような非常に超能力的なあれを持っておりませんから、今ここで申し上げるほど……(発言する者あり)いや、申し上げるほどの私は自信もございませんし、今の齋藤社長に対して今それを安易に出せと言う私は立場ではございません。ただ、全力を挙げて、先ほど申し上げましたような、そういう目的を達するための経営努力をいたします。今のうちにすべてを推計するわけには、私は本来、無責任な推計というのは意味がない、場合によっては害をなすと思っております。
 先ほど申し上げましたように、限度額にしても、成立のときに二千万にいたしますけれども、その後の預金のシフトの状況等も見ながら、また一般の民間の金融機関に対する、与える影響その他も見ながら更に公布のときに再検討するというふうな、我々としては柔軟な形でやっていくつもりでありますので、委員から今後とも野党という立場を離れていろいろと御指導を賜れれば有り難いと思います。
#78
○舛添要一君 いや、私は国民の皆さんの声をむしろ代弁する形で御質問申し上げているのは、あっ、三千万に上がるのか、一千万が、これはそこに貯金してやろうと。簡保だって五千万まで掛けられるのかと。そうしたら、急に二千万、二千五百万になっちゃうと。前の民主党の、五年前、たしか岡田さんが代表だったときは五百万か何かマニフェスト書いてあったと思うんですよ。何でそう変わるのか。バナナのたたき売りじゃないんですから。数字がそう変わる。
 それから、もう一つお伺いしたいのは、ゆうちょ銀行とかかんぽの会社、これは民間の銀行なんでしょうか、民間の保険会社なんでしょうか、それとも、三分の一という出資比率をおっしゃいましたけど、国営なんでしょうか。つまり、そこがぬえみたいな存在で分からないんですよ。つまり、民間なら民間とイコールフッティングしないと。確かに正社員にするのはいいですよ。だけど、ゆうちょ銀行の職員ばかり給料物すごく高くて、民間の信用金庫とかもう一生懸命頑張っているのに安かったら、これは亀井先生の哲学からいっても合わないでしょう。
 だから、何を思っていらっしゃるのか分からないんですよ。どうですか。
#79
○国務大臣(亀井静香君) 聡明な議員に理解されてないとなると、これは深刻な話でありますが。
 議員、別にぐらぐらしているんじゃないんです。もうマスコミが勝手に書いた面もありますし、連立を組んでいる党がこうすべきだという三千万、五千万を出した経緯もありますけれども、私は連立政権の担当大臣であります。申し上げましたように、国民全体の方々の幸せ、それを願うお気持ちから、こうしたらいいんじゃないか、ああしたらいいんじゃないかと、それをできるだけ私ども吸収をしてきたつもりでありますが。私もあなたのようにそんなにすべてを見通す力がないかもしれませんが、今……(発言する者あり)いや、嫌みじゃない、本当にそう思っているんだよ。かつてあなたを野中と一緒に総裁に担ごうとしたことだってあるんだから。
 だけども、議員、もう簡単に言いますと、これはゆうちょ銀行もあれも一般法に基づく民間企業です。ただ、政府がそういう三分の一、三分の一という形で関与をしているということでありますので、労働条件、いろんな面が民間企業との関係でどうなるのか。私はいつも言うんです、保険のおばちゃんが泣いて、信金、信組の職員の方が泣かれるような改革は改革ではないと。私そう思っています。
#80
○舛添要一君 まさに実は泣こうとしていると思っています。というのは、例えば千八百ばかり市町村ありますね。しかし、民間の金融機関ないというのは二十に満たないと思います、十六ぐらいだったと思います。そうすると、そこに郵便局設置するためのコストを捻出するのに、そんなに限度額上げないといけないのかという質問がまずあるんです。
 それとともに、私は東京に住んでいます。もうそれはゆうちょもかんぽも利用しているし、郵便局大好きです。しかし、東京の郵便局の数見ると、やはり多過ぎるんじゃないかと。つまり、ほかの信用金庫にしても小ちゃな銀行にしても、やっぱりリストラの努力をして、支店つぶしていますよ。そして、今インターネットを使ったりして一々銀行に行かないでもできるようになる。
 やはり営業努力をやって、その上で足りないところにやっていくという努力を十分なされないでやるならば、それは国民のためにユニバーサルサービス守るのはいいんですよ、しかし、そこが本末転倒になっているような気がしてならないんですが、いかがでしょうか。
#81
○国務大臣(亀井静香君) 大都会のイメージといいますか、今の郵政に対する、だけで御判断を私はされるべきではやはりないと。だから、ユニバーサルサービスが山の中から島まで必要だと言っているんです。かつて、小泉・竹中時代、あれ竹中さんだったかな、便利な生活、いい生活がしたいなら東京へ出てこいとおっしゃいましたね。そういうことはあってはならないんです。
 そういう意味で、じゃ東京三菱やあるいは三井住友が山間部の中にそういう支店とか装置を設けてくれますか。あり得ないんです。それは私の田舎はど田舎ですけど、しかしそこについても、これは第二地銀だって真ん中に一か所あるかないかなんです。そういう状況の中でユニバーサルサービスを展開するにはやはりコストが掛かるんです。そのコストを、議員御指摘のように、親方日の丸的な感覚ではなくて、だから政府の関与を三分の一にしたんです。そういう中で自主、自発的な、ある意味経済効率も考えながら事業展開をしていただく、そういうために限度額もこれを上げたということでありますので、議員、今日は時間がないでしょうから、後でゆっくり私にいろいろ教えてください。
#82
○舛添要一君 私がさっき民間か国営かって聞いたのは、銀行って何ですかと、子供に聞いても分かりますよ。それは、みんなから預金を集めて、そしてそれを人に貸して利ざやを稼ぐ、それが一番のことですね。そうすると、ゆうちょ銀行も、一千万、二千万に上げたならば、それを貸し付けて運用しないといけない。で、がっぽりもうければいいじゃないですか、民間銀行ならばね。地域にお金借りたいところたくさんありますよ。信用金庫から借りている。それはもう金融大臣、やられているから、我々の時代からやったあの緊急融資でどれだけ助けられたか、それはよくお分かりのとおりだと思うんです。
 さあ、そうすると、ゆうちょ銀行は、そういう信用リスクについてきちんと判断をし、今からどんどん貸し付けるんですか、それとも、これまでどおりどんどん国債の買入ればかりやって、リスクありませんよ、日本国が大丈夫な限りは。だから、そこを私はお伺いしているんですが、例えばそういう問題について亀井大臣がきちんと答えを出されないと、どうしても我々は不満になりますね。
#83
○国務大臣(亀井静香君) 私どもは、国債を安定的に引き受ける、そうしたメガバンクを新たにつくるというようなつもりは全然ございません、全然。
 それで、集めた資金については、現在八割ぐらいが国債で運用しておりますが、地域のためにも、また国の経済全体のためにも幅広くこれを運用していくと。
 ただ、私は齋藤社長とも話して、困るのは、委員御指摘のように、貸付けするノウハウ、ノウハウを持っておる、機械でやらせるわけにいきませんから、そういうノウハウをどうやって現実に身に付けていくかという大きな課題があるんです。ですから、そういう事業展開にいたしましても、直ちに行くわけにはいかない。私は、地方においては信金、信組、第二地銀等とうまくタイアップしながら、知恵と力も借りながら、そういう問題も私は解決をしていくべきだと、このように考えております。
#84
○舛添要一君 原口大臣、先ほどから挙手されていて、原口大臣はまた原口大臣のお考えあると思いますが、いかがでしょうか、この問題について。
#85
○国務大臣(原口一博君) お答えいたします。
 やはり先日、荒井委員でしたか、その地域を支えるお金、そういうお金にしたらどうかと。
 私たちが一番考えたのは、郵政事業における国民の権利というのは一体何なのかと。先ほど、郵政事業、国民の財産だと委員もおっしゃいましたけれども、そのネットワークを守りながら、どのように金融のモデル、それから金融界に対する影響も最小に抑えながら、いま一方、八割が国債を持っている、その国債の引受機能というのもこれも無視できません。一気に変えればボンドマーケット自体に不測の事態を与える。
 ですから、徐々に徐々に、三千万とか五千万とかいうお話もありましたけれども、私たちは、今この日本郵政、あしたぐらい西川体制の総括もいたします。事業モデル自体がもう破綻しているんです。岡田さんの下で私がまとめた案は、定額貯金とかそういう郵政から見たリスク資産を除去する、そしてできるだけ身軽にするということでしたけれども、あの二〇〇五年から五年たってみたら、あのときのモデルよりも、私たちは縮小してリスクヘッジしようというモデルをやったんですが、それを更に下回るもう縮小再生産のステージに入っているわけです。これを止めないと、日本郵政は一回も税金を入れたことはありませんけれども、税金投入まで考えなきゃいけないというのが今の現状です。その中で、私たちは、最適なモデルを民営化形態の中で三事業一体に国民が供給できる、そして金融界にも配慮したイコールフッティングということでここの案に落ち着いたと。また本当にお知恵をいただきたいというふうに思っています。
#86
○舛添要一君 ただ、会社間の消費税、五百億円ぐらいあると思いますけれども、これを免税するというようなことがあってどうしてイコールフッティングになるのかということと、元々、亀井大臣、その改革の原点は財投、財投で要するに官僚の第二の財布になっている、これを押さえようと。出口を押さえられないから、まず入口からやろうというのが小泉改革だったと思いますよ。
 そうすると、先ほどの、すぐには国債の引受けが八割だっていうことを変えられないにしても、やっぱりシフトとしてはそういう方向にしてやっていかないと、政権交代やったって、要するに菅さんのところの財務大臣が喜ぶだけの、まさに官から民じゃなくて官なんですよ、これは喜ぶのは。ですから、そういうことにならないようなことをきちんと財務大臣ないし金融担当大臣がやっていただけないといけないと思います。それはどうでしょうか。
#87
○国務大臣(菅直人君) 今日の朝の報道で何か消費税の免除ということが活字が躍っておりますが、昨日来あるいは今日も関係のところにお聞きしておりますが、そういうことは亀井大臣からも大塚副大臣からも聞いておりませんで、そういうことはないというふうに私は承知をいたしております。そこは、私の承知はそうです。
#88
○国務大臣(亀井静香君) どの部分についての消費税を言っておられるのか、私はまだ菅大臣と内部の細かい、親会社と子会社との取引の関係、契約関係、いろんなことも全然御説明申し上げておりませんが、これは御承知のように、かつては一つの内部での取引だったのを分けちゃったわけでしょう。分けちゃって、その間の取引について消費税を掛けることにしちゃったんだ。本来なかったんです。それを民営化なるものによって分けちゃって、その間でのその取引にこの消費税掛けるようなことが起きちゃっているわけでしょう。
 これについては、今組織を三社体制にして、その中身についてもきちっと別な形にしていくわけでありますから、それのどの部分について消費税が適当なのか、あるいはこれはやっぱり理不尽だという面について私は消費税を外すのは当たり前の話でありまして、菅大臣の今御答弁は、まだそういう内部の取引、状況について詳細に私ども説明しておりませんから、ちょっと今、木で鼻をくくったみたいな菅大臣からの答弁がありましたけれども、私は、だからそれは、それは内部の……(発言する者あり)いや、これは不統一と言われたら困ります。内部の取引関係どうなっていくのかということについて今詰めておる最中ですから、それによって税制上の問題は菅大臣との間で私が協議をしていくことだと、私が一方的に権限がありませんから決めれることじゃありません。
#89
○舛添要一君 早急にこの問題について政府の統一見解を求めます。
#90
○国務大臣(原口一博君) これは、昨年の暮れの政府税調でも大変大きな議論をいたしました。
 私たちは、野党時代、それから国会での御意思も、民営化の時点でこの間の消費税については掛けるべきでないというような御意思もいただいておりました。
 ただ、その中で、昨年の政府税調では、今の民営化形態の場合は税を取るということでございますが、新しい経営形態の中で、亀井大臣中心に、あるいは菅大臣と話し合って、税の在り方がどうあるべきかということを更に先生方の御意見もいただきながら詰めていきたいと考えています。
#91
○舛添要一君 菅大臣、亀井大臣、原口大臣の御意見をいただきましたけれども、総理、若干それぞれの大臣のニュアンスが違っているような気がいたします。近々に政府として閣議決定をして法案を出されると思いますが、この郵政問題について、最後はやっぱり総理が全部おまとめになるわけですから、総理は今の例えば亀井さんと私の議論を聞いておられてどういうふうに思われていますか。
#92
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まだ詳細な報告は受けておりません。
 したがいまして、このことに関して早急に政府としての考え方を取りまとめて、閣議で決定をいたしたいと思っております。
#93
○舛添要一君 今後、総務委員会でしょうか財政金融委員会でしょうか、担当の委員会でこの問題が議論されると思いますが、今私が申し述べましただけでも様々な疑問がありますので、是非議論を深めていきたいと思います。
 私が最初、今郵政の問題を申し上げたのは、やはり財投の問題を古い話ですけど申し上げました。霞が関の役人が勝手にお金を使う、国民の大事な預貯金、こういうものを使って好きなように自分たちのために使う、これを避けると、そして民間の企業が、民間の会社が生き生きと活動していかない限りはGDPは上がりませんから、それで申し上げているんですが。
 先般、経済・財政の集中審議で総理と御議論させていただきました。私はやはり非常に深刻だと思っているのは、日本の活力が下がっている、そして国際社会における経済的地位、政治的地位が下がっている、これが国民に夢と希望を与えない最大の理由だと思っておりますので、その中で歳入歳出一体改革をやるべきである、そして歳入について言うと、法人税減税、そして消費税を福祉目的税として一定程度上げると、こういうことのパッケージを御提案申し上げました。
 総理からは非常に肯定的な御意見をいただいたと思っていますが、そのことをもう一度再確認させていただきたいと思います。
#94
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 舛添委員の前回との質疑のやり取りの中で、法人税の在り方、歳入歳出、それを全体として見通した中での改革を行えという議論をいただきました。
 私が申し上げたのは、法人税に関してはこれはまさに意見が合ったわけでありますけれども、一つは、やはり租税特別措置法というものがあってそれをやはり抜本的に見直していかなきゃならない、そのことによって課税ベースを広げる、広げていく中で法人税を国際的な標準に向けて見直していくと、基本的には引き下げるという方向が適当ではないかということを申し上げました。
 一方で、歳入の部分、もう一つ申し上げれば、当然消費税の議論というものも社会保障の議論と併せて議論をすることは必要だ。ただ、私どもは、これは決めておりますことは、この政権の下で消費税率を引き上げるということまではいたさない。ただ、しかしながら、社会保障に関しての議論というものは大いにしなければならないときを迎えておりますから、それに併せた消費税の議論も十分に行う必要があるということを申し上げたところでございます。
#95
○舛添要一君 そこで、今度は歳出の方ですけど、総理、例えば子ども手当、当面は半額にしろ、いずれ満額ということになると、三兆円近い確実な恒久的な財源を確保しないとなりません。事業仕分その他でいわゆる埋蔵金と言われたものを生み出しても、じゃ恒久的な財源をどうするのかと。そのための歳出改革を今のような形だけで果たしてできるんだろうかと。
 この点は菅大臣でも構いません。歳出改革の方についての明確な恒久的財源を生み出すという観点からの方向付けはどうなっているんでしょうか。
#96
○国務大臣(菅直人君) 予定どおりであれば、今日、次年度予算を成立させていただけるということですので、いよいよ二十二年度から今度は二十三年度に向けてのいろいろな検討を本格化しなければならないと思っております。
 その中で、歳出歳入両面でありますが、子ども手当についても相当の御議論をいただきました。もちろん、マニフェストに盛り込んでいることについて実現を目指すという姿勢は変わりませんけれども、同時に、実際にそれを実現するためにはどの程度の負担が必要で、そしてそれによる全体の財政がどうなっていくのかということについて、少なくともあらゆる項目についてそういうことをもう一度点検をする、そういう作業は必要であろうと、このように思っております。これは別に財務省というよりは、やはりそれぞれの省庁あるいは内閣としてそういうことをやる中で、その中からどうした形で、次の中期財政フレームも六月に作りたいということで決めておりますので、そういうものとの関係も含めてまず総点検から始めていくのが私は適切ではないかと、このように考えております。
#97
○舛添要一君 先ほど総理は、課税ベースの拡大ということで租税特別措置の見直しということをおっしゃいました。
 前回の集中審議のとき、直嶋大臣、ちょっと時間がなくて大臣に御質問できなかったんでお伺いしますが、逆に、法人税減税一律ということもあり得ると思いますが、産業政策、これはやはり必要だと思います。ですから、例えば外国の企業と日本の企業を比べたときに、非常に産業政策上の有利不利で、それは税制も含めて、それは国際競争力は大いに違ってくる。そういう点について、経済産業省としては産業政策、この点についての御所見をいただければと思います。
#98
○国務大臣(直嶋正行君) 産業を所管させていただいているという立場から、今後の成長戦略等も踏まえていろいろ議論をさせていただいていますが、突き詰めて一番大事なことを言えば、やはり日本の技術革新を進めていく上で、例えば研究のためのセンター機能であるとかあるいは本社機能であるとか、そういうものをやはり日本の中にどれだけ残しながらアジアの成長の成果を取り込んでいくことができるかというのが一番大事なことだというふうに思っています。
 したがいまして、そういう点で見ますと、今委員御指摘のように、いわゆる企業環境ということでいいますと、やはり今日本は、日本企業も含めて、例えば海外から企業に来ていただくということも含めて考えますと、望ましい環境とは言えないんではないかということは認識をしておりまして、その中でやはり法人税の在り方も議論をしていくべきだというふうに思っています。
 先ほど来、課税ベースの見直しと併せて法人税率を引き下げるということでございますが、私の立場でいえば、やはり法人税の改革は思い切ってやっていただきたいと、そういう立場でこれからも議論をしたいというふうに思っています。それから、やはり研究開発についてもそれを促進できるような道は必要なことだというふうに思っています。今後、そういう視点で政府内でも議論をさせていただきたいというふうに思っています。
#99
○舛添要一君 これは通告していないかもしれませんけれども、文科大臣、そういう日本の企業、日本の経済力の相対的低下ということの背景に人材養成ということがありまして、例えば若者が海外の大学に出ていって勉強しようというような、そういう志をだんだん持たなくなっている、そして優秀な人材がこの国に集まらなくなってきている、そういう問題があると思いますが、この点について何か大きな改革の方向というのは、文部科学省としては打ち出しておられますか。
#100
○国務大臣(川端達夫君) 教育は非常に時間が掛かるものであります。そういう中で、トータルとして、特に今の若者が社会の中でこういうことを志すということで一生懸命勉強しようという部分が相対的に言えば少しやっぱり弱くなっていることは御指摘のとおりだというふうに思っております。
 そういう意味で、小学校のときからのことですが、ある種の、社会の中で自分が何をするんだということのいわゆる職業観を超えたそういう意識と、それからやはり科学技術の力という経済の力の中の大きなバックボーンとしては理科や算数というものに対する関心を持つということを含めて、地道な問題でありますけれども、問題意識としては非常に大きな課題として思っておりますので、またいろんな議論を踏まえながらしっかりやってまいりたいと思っております。
#101
○舛添要一君 実はそのことを申し上げたのは、私はやっぱり今の学校教育、様々な問題があるというふうに思っています。それは、六三三四という制度の見直しを含めていろんな改革、制度だけではなくて、様々な人的資源をいかに生かしていくかという意味での改革が必要だと思いますけれども、そういう中で本当に残念だと思うのは、北海道教組の政治資金規正法違反問題であります。
 要するに、これはこれで法律違反で問題でありますし、民主党の中で小林議員に対してどういうことをおやりになるのかというのは、それは党の皆さんのお考え次第でしょうが、やはり教育の現場で教育にではなくて政治にうつつを抜かすということがあっていいのか。
 先般、我が党の義家委員の質問に対しまして、様々な調査を文科省としては行っているということをおっしゃいましたが、今どこまで調査が進み、どういう問題が起こっているのかというのは、つまびらかにできますでしょうか。
#102
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。
 極めて遺憾な事件の事態の推移があるという、深刻な問題であることは事実だと思います。それで、いろんな報道もされました。そういうことで、実態がどうなっているのかを教育界にかなり、一番初めは二月十六日、いわゆるあの事件、逮捕が起こった前後から、二月十六日、それから三月二日は例のファクスが提示されました。それから三月九日、三月十七日、三月十九日等、何度にもわたって個々に具体的に、こういうことが報じられているけど事実かどうかということを行っております。
 御案内のとおり、先般は卒業式、その前は入学試験、そして今、道議会も今日まで議会をやっております。そして入学式もやってくるという中で、事実を本当に調べるというのは結構時間、丁寧に、人の問題ですので、ということで、今督促をしてできるだけ早くとお願いしていますが、今個々に具体的に上がってきたということはまだありません。
 しかし、先般来、卒業式が心配されるので、国旗・国歌の掲揚を含めてかなり具体的にしっかりやるようにと、そして、こういうものは交渉の事項ではなくて校長の責任においてやるものだからしっかりやりなさいということも含め、通達を当地の教育委員会に出していただき、そして、先般の卒業式は詳細にどういう状況で行われたかを今取りまとめていただいているところでありますので、いろんな報告が出次第、我々としてもまた相談しながら対応していきたい。今こういう報告が出ていますということは、申し訳ないですが、まだ来ておりません。
#103
○舛添要一君 是非、ある程度期限を区切って、例えば三月いっぱいであるとか、それで国会の場にきちんと御報告していただきたいと思います。場合によっては、この問題について予算委員会の集中審議を今後求めていきたいと思います。
#104
○委員長(簗瀬進君) ただいま舛添君の申入れについては後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
#105
○舛添要一君 それで、大臣、校長先生を指導するということ、そういうことをおっしゃいましたが、もう当然、ここにいる全議員御承知のように、国旗・国歌というのは日本国の法律で決まっています。
 なぜその法律ができたか。広島の校長先生が自殺をした、それで、それを契機として法律を定めた。ですから、国家公務員ないし地方公務員含めて、日本国の国民であれば憲法体制下の法律にきちんと従うというのは当然であるので、そのことを徹底させればこの問題は解決すると思いますが、先ほどそのことをおっしゃらなかったので、法律で決められたことだということをもう一度しっかりと確認してください。
#106
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のとおり、国歌・国旗は法律で定められております。そして、学習指導要領におきましても、国旗・国歌を尊重すると同時に、他国のも含めて尊重し、しっかり敬うということで、君が代も教えることになっておりますし、式典に関しては厳粛な雰囲気の中で行うようにということが、我々としては指導要領を含めて通達を出し、現地の教育委員会でしっかりやるようにということであります。
 いろいろ御指摘の問題がありましたので、今回は特に、北海道の教育委員会、札幌市教育委員会においては、詳細にこういう形でしっかりやるようにと、そしてそれは校長の責任であるからということであって、通達を二度にわたり出し、そして同時に、その結果を全部にわたって報告を今求めていただいているところであります。
 御指摘のように、これは内心の部分で強制をするということはしてはいけないことは、これは村山談話でも出ておりますけれども、学校の管理者として教育指導要領に基づいてしっかりと行うことは職務としてどうしてもやらなければいけないことと位置付けておりますので、しっかりとやらせていきたいと思っております。
#107
○舛添要一君 この北海道教組の問題も、総理、政治とお金の問題です。今回、ずっとこの予算委員会、衆参通じて政治とお金の問題に議論が集中しました。総理の件もそうでございます。それから小沢幹事長の件もそうです。
 我々は、小沢幹事長の参考人招致を含めて数名の参考人の招致を求めておりますので、今後とも予算委員会でこれをきちんとやっていただきたいと思います。
#108
○委員長(簗瀬進君) ただいまの申入れについては後刻理事会で協議をさせていただきます。
#109
○舛添要一君 今の政治とお金の話、それから普天間問題、それから経済政策、こういう問題をめぐって国民の不満というのは非常に高まっているというふうに思っております。
 そして、私は、やはりこの委員会を通じて閣僚の、つまり鳩山内閣の緊張感の欠如、それは冒頭から三閣僚が遅刻するというようなことがございました。そういうことがやはり支持率の低下を招いているというふうに思いますので、謙虚にそういう点は反省していただいて、国民のための仕事をしっかりとやっていただくことを求めまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#110
○委員長(簗瀬進君) 関連質疑を許します。川口順子君。
#111
○川口順子君 少し国際的な面に目を移していただきたいと思います。
 新聞に出ておりましたところですと、ハイチに岡田大臣行かれまして、追加支援をする、合計一億ドル。また、別な報道ではダルフールに二十五億円というのがございました。
 資料一に、鳩山政権からのコミットメントをここに書いてございます。既存の国際公約、下にございます。支援をしているということが悪いと申し上げているわけではありません。ただ、毎年の予算に照らして一体どれぐらい我々はやっているんだろうかということが非常に見えにくいということで、福山副大臣に御質問をさせていただきますけれども、国際的にコミットをしているもの、これについて、来年支出分、すなわち予算に反映していなければいけない分、どれぐらいあるかということをお答えください。
#112
○国務大臣(岡田克也君) 委員御指摘のように、様々な国際的なコミットメントがございます。今ハイチについては委員数字を挙げられましたが、ハイチの数字は現時点では七千万ドルでございます。もちろんこれから開かれるハイチ支援国会合でそれを積み増すという方向にはございますが、現時点でコミットしているのは七千万ドルでございます。
 それから、そのほかの件につきましては、例えばアフリカ向けのODAを倍増する、これは二〇〇八年からでございます。それから、アフガニスタンについて二〇〇九年からおおむね五年間で最大五十億ドル。パキスタンについては二年間で最大十億ドル、このパキスタンは前政権の時代の約束でございます。それから、メコン地域においては三年間で五千億円のODA支援。鳩山イニシアチブについては官民合わせて一兆七千五百億円。そして、太平洋島嶼国に三年間で総額五百億円。対アジア地域に最大二兆円規模の支援。これが主なコミットメントでございます。
#113
○副大臣(福山哲郎君) お答えをさせていただきます。
 今大臣がお答えをしたとおりでございますが、これらのコミットメントというのは平成二十二年度のみで実施するわけではないということですし、我々としては、国の信頼にかかわることですから、前政権のコミットも含めて何とか実現をしたいというふうに思っておりますが、ただいまの、現在の厳しい経済財政状況の中で、委員各位の御理解もいただきながら実施をしていきたいというふうに思っているところでございます。
#114
○川口順子君 舛添議員が、鳩山内閣、全然責任感がない、閣僚の意識がないというふうに言われましたけど、私、今の質問のお答えを伺って、全くそうだと思います。
 この質問はちゃんと通告をしています。それぞれのコミットをしたこと、これはコミットしたことはいいんです、必要なコミットは必要。だけど、毎年の予算にどれぐらい反映されるかということを聞きたいといって通告をしているんですね。答えを求めます。
#115
○国務大臣(岡田克也君) これは委員もよくお分かりだと思いますけれども、これだけのコミットメントの中で、例えば来年度予算、再来年度予算、それぞれどれだけを計上するかということは、その時々の判断で、もちろん予算委員会での御審議も必要なわけでありますから、それを先々について今お話しすることはできないと、これは当然のことであります。
#116
○川口順子君 尊敬をする岡田外務大臣ですけれども、不勉強だと言わざるを得ません。また、ODAの予算を、必要であるのに確保しなければいけないという意欲が全く感じられません。大変に問題だと思います。
 これで最後ですから、本当は止めてもいい、通告をしていますからということであります。本当に答えをきちんと出していただかなければ、私は今日、この質問の趣旨は、ODAを増やすべきだという観点から少し塩を送らせていただこうかと思って質問を始めたんですけれども、そういうことではこのODAについての質問はこれで取りやめます。ODAが増えないということについて、これは閣僚がやる気がないと言わざるを得ません。
#117
○国務大臣(菅直人君) 平成二十二年度一般会計のODA予算については、事業の見直しを行いましてめり張りを強化するという考えの下、予算額は対前年度比でマイナス七・九%の六千百八十七億円に抑制しつつ、アフガニスタン支援、環境・気候変動関係支援に重点配分するほか、アフリカ支援などの課題にも対応しているところであります。と同時に、平成二十一年度の二次補正予算でも、これらの課題に取り組むためODA予算を千四百五十八億円計上いたしております。
 これはどう比べていいかはあれなんですが、二十一年度の当初予算は確かに六千百八十七億ですが、今申し上げました二十一年度の二次補正千四百五十八億と合わせれば七千六百四十五億円となります。また、一年前の二十一年度当初予算六千七百二十二億と二十一年度の一次補正四百九十六億、これすべてODA予算ですが、それを合わせますと七千二百十八億になりまして、そういう意味では当初予算レベルだけを比較すれば若干の減少になっておりますけれども、二次補正と加えたもの、一方は一次補正と加えたものを合わせれば、まあ若干二十二年度当初予算プラス二十一年度二次補正予算の方が大きくなっているという意味で、それほど大きく切り下げたということにはなっていないというふうに、実質的にはそう承知をいたしております。
#118
○川口順子君 鳩山内閣はODA予算を増やすつもりがない、そして、その一方で国際社会ではコミットをどんどんしていっている。国民の目からは、一体それぞれのそのコミットについてどれぐらい予算を確保しておかなければいけないかも全く見えないし、それを説明するつもりもないのが内閣であります。
 ということでありますので、次に少し行きますけれども、国際社会に対して日本は責任を果たしていかなければいけない。ODAの予算が、あるいは取る意欲がこんな状況であった場合に、総理はODAの予算以外に日本が国際社会で責任を果たしていく手段をいろいろ考えなければいけないというふうにお考えになると思いますが、御所見を伺います。
#119
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 先ほどの川口委員の御質問に私から補足をさせていただくと、めり張りを付けるということが大事であって、ODA予算は残念ながら減らさなければならないという環境の中で、しかしながら選択と集中で、アフガニスタンあるいはパキスタンに対する支援とか、あるいは貧困国、アフリカに対する支援とか、そういったところに、あるいは気候変動に対するODAとか、このようにめり張りを付けて、選択と集中で予算付けを行っているということで、まずは御理解を願いたい。
 それからもう一つ、今お尋ねのことでございますけれども、当然ODAだけが日本の果たすべき役割ではありません。人的な貢献というものも求められております。その意味で、従来の政権以上に、例えばPKOの派遣などを積極的に行ってまいりたいという思いの下でハイチに対してPKOの派遣をいたしたところでもございます。
 また、それだけではなくて、国際的な様々な災害が起きたときの災害の救援などを迅速に行うというようなことなども必要だと思っておりまして、私ども、限られた予算の中ではありますが、積極的に国際的な貢献を果たしていきたい、このように考えております。
#120
○川口順子君 よろしいですか。私がざっとここに出ている鳩山内閣以降のコミットメント、もちろん自民党時代のも更にそれに加わりますが、鳩山政権によるコミットメントを一応年次が決まっているものを年次で割ってみますと、それを足し上げるとざっと四千億ぐらいになります、既に。それで、当初予算六千億ちょっと、六千二百億ぐらいですから、とても足りない、これ以上新しいことできないわけですね。
 野党の議員がODA予算を増やすべきだと言って、内閣が増やすことについて非常に後ろ向きであるというのは本当に珍しいことだと私は思いますけれども、そういう状況であるというのは非常に残念なことだと思います。
 それで、ほかのODA以外の手段として、例えばイエメンについては海賊の問題がある。イエメンからは巡視船の提供について求められていると聞いております。御意見を伺います。どのような検討状況でしょうか。日本はかつてやったことがあります。
#121
○国務大臣(岡田克也君) イエメンの巡視船の問題については、現在前向きに検討を行っているところでございます。
 それから、今委員いろいろ御指摘になりましたが、一つだけちょっと言わせていただきたいと思います。
 我々の様々なコミットメント、私は、これは必ずやる、その決意でまいりたいと思いますが、委員も大臣をしておられた自民党政権時代、グレンイーグルズ・サミットにおいて、二〇〇九年までの百億ドルのODA事業費積み増し、これは時の総理が、小泉総理が国際的に約束したことであります。二〇〇八年度時点までで百億ドルまであと四十億ドル足らない。したがって、二〇〇九年度、もう過ぎておりますが、これどれだけ積み上げても百億ドルに行かないんです。全く足らないんです。旧政権時代にそういうことをしておられて、そして今の発言、委員の発言というのは、私は必ずしも納得できるものではございません。
#122
○川口順子君 私は、野党でODAを増やすべきだという立場で議論をしております。そのときに、私たちが与党だったときには、一生懸命努力をしたけれども野党が足を引っ張った。今は逆なんですね。私たちとして一生懸命手伝おうと思っているのにやる気がないのは内閣でありますということを申し上げて、次に行きたいと思いますが。
 ソマリアについてですけれども、ソマリアについて今いろいろな問題が起こっているわけです。それで、ソマリア、これの今支援について、これは国連が非常に苦い思い出が過去にあります。ありますが、この辺で国連の関与を考えたらいいんじゃないかと思いますけれども、どうお考えでしょうか。
#123
○国務大臣(岡田克也君) ソマリアの問題につきましては、テロとその温床を除去するための経済的な支援、それから統治機構の強化、人道復興支援活動などの実施を通じて貧困の根絶と国家の再建に向けて積極的な役割を果たすべきだと、そういうふうに考えているところでございます。
#124
○川口順子君 ODA予算が取れないならば、もっと人あるいはほかの面、こういった国際的な努力を引っ張っていくこと、そういった外交努力をしてもらいたいというふうに思います。
 ODAが足りないということの意味は、一つはアフガニスタンに五千億というのをコミットしたということでありまして、これは給油でやっていたら八年間で二百何十億で済んだ、その分ほかの国をたくさん助けることができたのができなくなっているというのが現状であると思います。予算を取ることも大事、私はそれを支援しますけれども、こういったアフガニスタンへの給油をやめたということの影響も、これは内閣が自分でまいた種ですから、その意味はしっかり考えていただきたいと思いますということを申し上げて、地球温暖化対策基本法案に入ります。
 これは、昨日御説明しましたけれども、自民党は明確な道筋を持って、そして責任感を持って基本法を出させていただいております。
 たくさん問題がありますが、まず中期目標についての前提条件、すべての主要国とあります。資料二を見ていただきたいと思いますけれども、この主要国について、これはインドぐらいまでは入るだろうというのが小沢大臣の環境委員会での御答弁でございました。BRICsのうち例えばブラジル、それからその後のVISTA、この辺は当然入ると思いますが、御意見はどうでしょうか。
#125
○国務大臣(小沢鋭仁君) 環境委員会での私の答弁をおっしゃっていただきました。
 私、環境委員会で申し上げたのは、まず第一点は、この条件に関しては、いわゆる国際交渉がありますので、最終段階で政府としては決定をさせていただくと、こういう話をまず申し上げた上で、主要国ということであればどういう国があるかという話の中で、四%を超えるような国々ということで名前を挙げさせていただいたところでございます。
 今御指摘のBRICsの話が出ておりましたけれども、当然やはりその排出量に応じてそこは考えていかなければいけないと、そう思っているところでございます。
#126
○川口順子君 VISTA、VISTA。
#127
○国務大臣(小沢鋭仁君) についても同じでございます。まだ最終的な判断はしておりません。
#128
○川口順子君 非常にあいまい、中身があいまいなままに前提条件を付けた基本法を出そうとしているということだと言わざるを得ません。これは、特にBRICs、VISTAについては将来の排出をする国でありますからきちんと考えるということが大事で、だれがこれを決めますか。
#129
○国務大臣(小沢鋭仁君) 温暖化問題に関しましては、総理が議長を務めます閣僚委員会というのが基本的には担当することになっておりますが、恐らくこれは閣僚委員会の中で一定の方針を取って政府全体で決めていくことになると思っております。
#130
○川口順子君 どの段階で決めますでしょうか。
#131
○国務大臣(小沢鋭仁君) 国際交渉のしかるべき段階ということで申し上げておきたいと思います。
#132
○川口順子君 それであれば、その国際交渉のしかるべき段階までこの中期目標については全く決まらないということになります。それは問題であると思います。
 それからもう一つ、公平かつ実効性のあるということを、日本の産業界は限界削減費用が等しいというふうに理解をしていますけれども、現在そういうような前提が満たされる可能性はまずないと申し上げていいと思います。大臣の御所見を伺います。
#133
○国務大臣(小沢鋭仁君) この公平性の議論もこの委員会でも何度かさせていただきました。限界削減費用という話も大変有用な一つの案だと思っておりますが、いわゆる途上国は歴史的排出量というような話も言っておりますし、そういった意味では国際的な基準がまだ定まっていないと、こういうことだろうと思っております。
 そうした中で、総合的に判断をして決めていくということが大事だと、こう思っておりまして、私どもはそういう方針で臨ませていただくということでございます。
#134
○川口順子君 いろんな資料を見る限り、情報を取る限り、これで、この前提が満たされた形で中期目標が決まる可能性というのは皆無だと私は思います。反論がありましたらおっしゃってください。
#135
○国務大臣(小沢鋭仁君) 大事な話は、いわゆる温室効果ガス、CO2を中心とした温室効果ガスを削減して温暖化を止めていくために何をやっていくかと、こういうことだろうと思っております。そこは委員も全く同じ意見を持っていただいていると了解しておりますが、そういった中で、いわゆるこれは条件付の目標になっておりますけれども、政府としては、二五%をとにかくでき得る限り国内で削減していくということで今ロードマップを示しつつございまして、国民の各層と議論をしながら、私は深化するロードマップと、こういうふうに申し上げているんですが、その中でしっかりとやるべきことを決めてやってまいりたいと思います。
 それから、昨日も申し上げましたけれども、自民党の案が出てきたことは大歓迎でございまして、公明党さんも近々出されるというふうに承知をしておりますし、そういった中で大いに政策論争をしてやってまいりたいと思っておりますが、いずれにしても、民主党案は高い目標をまずしっかり掲げ、具体的な政策としていわゆる地球温暖化対策税、排出量取引、それから再生エネルギーの買取り制度等、全く自民党にはない斬新な案を持っているということが特徴だと、こういうふうに思っております。
#136
○川口順子君 今大臣は非常に重要なことをおっしゃられました。非常に問題のあることをおっしゃられたと思います。
 中期目標、国際社会の様々な基本法の前提が満たされる可能性がないのに、ないから法律上の中期目標は決まらない、でも、国内で二五%削減するということは大事だとおっしゃった。中期目標で決まらないことをどうして国内で二五%削減するべきだと言えるんでしょうか。
#137
○国務大臣(小沢鋭仁君) 二つあると思います。
 一つは、川口委員が混同されているのは、国際公約として成り立ち得るかという話と、それから基本法の国内政策として成り立ち得るかと、こういう話があって、今回の基本法の中でも条件を付けさせていただいておりますが、御案内のように、中長期目標という形で出させていただいておりまして、二〇二〇年、いわゆる前提付きの二五%、二〇五〇年、いわゆる発効条件なしの八〇%、これが目標でございまして、その目標を達成するために、条件が整わない場合もしっかりと行うという条文も明記をしているところでございますので、何ら問題はないと思っております。
#138
○川口順子君 混同しているのは、失礼ながら大臣の方だと思います。
 いろいろな前提付けて二五%というのが中期目標の、基本法の話です。それをやらなくても、それが決まらなくてもしっかりやると書いてあるからいいんだ。しっかりやると書いてあるだけで、二五%というのはどこから出てくるんでしょうか。
#139
○国務大臣(小沢鋭仁君) これはまたそもそも論になるわけでありますが、二五%は総理が国会答弁あるいは国際社会でも申し上げておりますように科学が要請する数字、その最低の、二五%から四〇%という一番ある意味では内側の数字だと、こういうことでございまして、最近の例えば黄砂だとかいろんな自然現象を見ましても、地球温暖化待ったなしの状況の中で、日本として国際社会においてしかるべき役割を果たすと、そういう下で決めたものでございます。
#140
○川口順子君 それをきちんと国内で法制化するのが基本法なんですね。それを決められないでいて、だけど私は二五%が必要だからやりますというのは基本法の意味を成さない。したがって、私は、民主党のその基本法というのは無責任、道筋もないと言わざるを得ないんです。
 これを私がなぜ固執するかというと、中期目標が大事だからなんです。私たちは国内で幾ら減らすか、一五%減らすということをきちんと定めていますということを申し上げて、いかに民主党の基本法案が実効性がないかということを強調しまして、私の質問は終わります。
 以上です。
#141
○委員長(簗瀬進君) 以上で舛添要一君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#142
○委員長(簗瀬進君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
#143
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 まず最初に、総理にお尋ねいたしますけれども、三百議席を超える巨大政党、それが民主党でありますけれども、巨大政権与党は、私は、第一に、権力の行使に節度が必要であると。例えば指揮権発動があったかのように誤解されたことがありましたが、そういうことがないように最大限努力しなければいけない。第二に、予算案や不祥事などの説明責任を十分に果たすことである。第三には、自浄能力を発揮すること。
 これらは極めて重要なことだと思っておりますが、総理、どうでしょうか。
#144
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 加藤委員のおっしゃるとおりでございます。特に、それぞれの事案が起きた際にはそれぞれの政治家が説明責任を果たすということはもとより、党としての自浄能力が求められるということも当然のことだと理解をいたします。
#145
○加藤修一君 同じく総理に対してですけれども、基本的にはやはり国会の自浄能力、これは国会自身が落としてはいけない、このように考えておりますが、これについてはどうでしょうか。
#146
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 政治家の活動の主たる場が国会でありますから、国会において十分な議論を行っていただきながら、国会でそれぞれの政治家としての自浄能力を発揮されることが期待されると存じます。
#147
○加藤修一君 国会の自浄能力を高めなければいけない現状だと思いますが、私は総理そして民主党に大きな責任があるととらえておりますが、どうお考えですか。
#148
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) したがいまして、私ども、国会において求められるに応じて説明責任を果たしながら、そしてそのことが結果としてこの国会における自浄能力というものを高めることにつながらなければならないと思っております。その思いの下で努力をしているところでございます。
#149
○加藤修一君 ただ、説明責任は不十分であると、国民の皆さん、世論調査の結果がそうでありますけれども、これについてはどうお考えですか。
#150
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私のことに関しましては、何度も国民の皆様方にこの場をお借りをして説明を申し上げているところでございます。なかなか国民の皆様方に御理解をいただけないというもどかしさは感じてはおりますが、真実は真実としてできる限り丁寧に御説明を申し上げているところでございます。
 なお、他の議員に関しても、同じように必要に応じて説明責任を果たすことが望まれるということでございます。
#151
○加藤修一君 ところで、母親と子供との間の約束として巷間言われていることがあります。子供部屋の約束、子供部屋のルールということでありますけれども、これは、散らかした子供がそこを片付ける、いわゆる散らかした責任を散らかした人間が片付けるという話なんですね。まあ子供部屋の原則というふうに言う人もいますけれども、これについてはどう思いますか。
#152
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 加藤委員、恐縮です、初めて伺った言葉でありますが、子供部屋の原則、子供さんがその家の中で散らかした場合に、当然自分自身でそれを整理をするというのが求められていると思います。
 それを多分、加藤委員は私の母親からの資金提供に関してのことになぞらえてお話をされておられるのかと、推察が違っていればもう答える必要もないわけでございますが、そのように感じておると。その話であれば、当然のことながら、自分自身がその事実を知ったという状況の中で自分としての最善を尽くしてきているつもりでもございます。
#153
○加藤修一君 まさにそのとおりなんですけれども、子供の教育にも非常に私は悪いと思いますね。いわゆる健全な国会にするためにはどうしたらいいと思いますか。
#154
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 健全な国会にすればという意味でありますが、現在も私は国会は決して不健全ではないと、そのようには思っておりますが、一人一人が当然この政策論争の中で、またこのように政治と金の問題を問われたようなときには、事実を事実としてしっかりと国会の中で議論をいたすということに尽きるのではないかと思っております。
#155
○加藤修一君 より一層健全な国会にするためにはどうしたらいいですか。
#156
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのためには、例えば加藤委員あるいは公明党さんが主張しておられるような政治とお金に関する政策の議論を通じて、例えば政治資金規正法の改正などを積極的に議論をして成案を得るということではないかと理解をいたします。
#157
○加藤修一君 それと同時に、明確に説明責任を果たすというのが前提だと思いますけれども。
#158
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 説明責任を果たすために努力をいたしております。
 それとともに、しかしやはりその根源を絶つということも重要ではないかと思っておりまして、例えば企業・団体献金の禁止とか、あるいは公明党さんが主張されておられるような秘書の責任として回避されないようなしっかりとした政治家の責任というものをルール化をするようなことも必要ではないかと思っております。
#159
○加藤修一君 ところで、世界OBサミットは御存じでしょうか。
#160
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 世界OBサミット、例えば元総理大臣あるいは元首級の方々が国際的な環境の中で集まられて会議を開かれるということがあることは存じ上げております。
#161
○加藤修一君 このOBサミットで人間の責任に関する世界宣言、これが出されたことは御存じですか。
#162
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい。一九九七年に人間の責任に関する世界宣言というものが出されたということは理解をしているところでございます。残念ながら、国連において採択を求めたところでありますが、採択にまでは至らなかったということは伺っております。
#163
○加藤修一君 権利があれば義務があると、義務を果たさなければ権利は保障されないと、至極真っ当な内容でありますけれども、世界のリーダーたちが唱えたものですが、これについてはどうお考えですか。
#164
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、加藤委員がお話しされましたように、世界人権宣言、人権という権利の部分と併せて人間の責任という部分を求めるということで世界宣言がなされたものだと理解をしております。私も読んでみたところでございます。
 あらゆる財産と富は、正義に則し、人類の進歩のために責任を持って使われなければならないとか、政治的権力は、支配の道具としてではなく、経済的正義と社会的秩序に役立つように使われなければならないとか、面白いのは、何人にも常にすべての真実をすべての人に話す義務はないなどというようなこともあったり、大変、これはやはり時のリーダーだった方々が作られたものだなと。人間の人格又は品位をおとしめる扇情的報道はいかなるときも避けなければならないと。
 いろいろこれは興味深いものが書かれておりますが、基本として、これは一人一人の人間、政治家のみならず、人間の責任というものを記述した意味のある宣言文ではないかと理解をいたしております。
#165
○加藤修一君 政治的権力が社会にいかに貢献しなければいけないか、そういった内容もあると思いますが、言うまでもなく人間に倫理は大事であります。倫理は集団生活を可能にする最低限の基準である。同様に、政治倫理もそうでありますし、政党もそうであると。これが不足すれば国会の自浄能力は落ちるし、特にトップリーダーは、政権政党は範を示すべきであると。これについてはどう思いますか。
#166
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのとおりでありますし、そのとおりに行動しなければならないと自覚をしております。
#167
○加藤修一君 そのように模範的に行動していると思いますか。
#168
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そのように行動しているつもりでおりますが、しかし、このようないわゆる政治と金の問題を起こしてしまったということに関しては、大変、当然のことながら反省をしております。そのようなことが事実として判明した以上、そのことを事実としてしっかり受け止めながら、いかにして最善を尽くすべきかということを日夜考えているところでございます。
#169
○加藤修一君 説明責任ができていないということだと私も強く確信しておりますけれども。
 世界OBサミットの提唱者は日本の元総理でありますが、そのときの外務大臣は鳩山威一郎でありますけれども、何か感想がありますか。
#170
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは私の父親であります。そういう感想ではいけないんでしょうか。福田総理の下で、元総理が出席をされてつくられたものだというように理解をしております。
#171
○加藤修一君 その中で七つの大罪について論及がされたわけでありますけれども、先ほどの宣言の中でですね。なぜ七つの大罪を総理は取り上げたんでしょうか、所信で。
#172
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 先ほどの世界宣言の中にもガンジーの七つの大罪が触れられていたということを今日知ったところでございます。
 今、私が、マハトマ・ガンジー、尊敬すべきガンジーの七つの大罪というものを申し上げたのは、今のまさに現代社会においてこのような七つの罪というものを一人一人が自覚をしながら行動すべきだと、そのように思ったからでございまして、ただ、当然のことながら当時の時代と今というものは解釈も違ってよろしいかとは思っておりますが、七つの大罪というものを一つ一つ自らの戒めの中でも生かしてまいりたいと考えております。
#173
○加藤修一君 この七つの大罪の続きがありまして、八つ目がありますけれども、どういう内容だと思いますか。
#174
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 申し訳ありません。存じ上げておりませんが、知らないことが大罪なのかもしれませんが。申し訳ありません。
#175
○加藤修一君 尊敬するガンジーという話でありましたから、あえてそういうお伺いをしたわけでありますけれども。
 ガンジーの孫、アルン・ガンジーが付けたものが八番目であります。責任を伴わない権利。まさに私は、責任を伴わない権利を総理は行使をしているんではないかと、このように思いますけれども、どうでしょう。
#176
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 加藤委員のおっしゃっている意味が必ずしも理解できていないので恐縮でありますが、当然、権利を行使するためには責任が伴うと思います。その責任を自覚しながら、それぞれ政府として権利を行使してまいりたいと考えております。
#177
○加藤修一君 野党の時代に総理は、偉大な先達である尾崎行雄先生は「わが遺言」の中で、「真実の、合理的なそして良心的な政治をつくれ」と言われましたと、日本の危機を乗り越えるためにも、今こそ良心的な政治という言葉を国会議員すべて、特に与党の皆さんがいま一度かみしめるべきと考えますと、このように追及しているわけでありますけれども、極めて違いがあるんじゃないでしょうか、今の行動と。
#178
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 政治は当然良心が求められると思っております。私どもが新政権をつくらせていただいて、国民のお暮らしというものをしっかりと学ばせていただいて、国民のお暮らしに資するための政治を行おうじゃないか、予算を組もうじゃないかと。それは当然一人一人の良心に基づいた発想だと、そのように思っておりまして、良心のある政治を努めてまいらなければならないことは言うまでもないことだと思っております。
 ですから、そのことが私個人の行動に対して十分ではないという御批判があれば、甘んじて受けたいと存じます。
#179
○加藤修一君 あればじゃなくて、ありますよ。
 それから、その後に、本来は国民の声を真摯に受け止めるのが政治の良心であるはずだと、ここまでおっしゃっているわけなんですけれども、非常に行動との間に差があると言わざるを得ませんが、どうでしょう。
#180
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 国民の声にこたえる政治を行う、まさにそのために私どもは政権交代を果たしたと、そのように考えておりまして、これからも徹底的に国民の声に耳を傾けてまいりたいと考えております。
#181
○加藤修一君 せんだっての生方副幹事長の関係もございますが、それで、テレビのアンケート調査によれば独裁体制であるというのが七六%だ、こういう形に出ているんですね。
 必ずしも良心的な政治を行っているという話にはつながらないと私は思っておりますけれども、どうでしょう。
#182
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 少なくとも私の同僚議員の中で、独裁的な政治が党や連立政権の中で行われているとは理解をしておらないと思います。あるいは、メディアがそのようなことを申しているかもしれません。しかし、私どもは連立政権であればこそ、極めて民主的な手続に基づいて一つ一つの政策を決めているところでございます。
 特に、政権をつくる際に、私どもは政府に政策というものを一元化をしてつくることにしておりまして、政府の中で閣僚が大変な努力をいただいて、政務三役頑張ってくれておる中で、国民の皆様方のためになる政策論争を日々民主的に党内においても行っているところでございます。
#183
○加藤修一君 今、民主的にというふうにおっしゃいましたが、今日配付している資料を御覧いただきたいわけですけれども。党の倫理規則、そういうものあるはずでありますけれども、政権を取得する前と後では全然、処分の在り方が極めて大きく異なっている。これはどういうことでしょうね。
 私は、国会の自浄能力の関係も含めて、それは他党のことだからというふうに言うことはできないと思います。やはり、しっかりとこれは処分ということも含めて対応するのが政党としてのあるべき姿であると思いますけれども、どうでしょうか。
#184
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 党の処分ということに関しても、当然民主的な手続の中で行われているところでございます。必要に応じて役員会、そして常任幹事会で意思決定がなされるところでございます。
 今回のそれぞれのテーマに関して、当然のことながら、必要に応じて、もしその必要性というものがあったらということでございますが、適当な処分というものも当然考えられるべきことだと思っておりますが、まずは議員の出処進退というものに関しては、まず今回の一つ一つのテーマを申し上げれば、捜査が強制的に行われたにもかかわらず不起訴になっているという事実もございます。こういった事実に基づく中での判断というものを正確になされるべきだと思っておりまして、党の自浄能力というものも当然試されるところだとも思っておりますので、必要に応じて常任幹事会などで議論されるべきものだと思っております。
#185
○加藤修一君 国会の自浄能力の観点から、私はそういう答弁については納得できません。
 前回、我が党の白浜委員がこの件について追及したときに、鳩山総理の答弁は次のようでありました。民主党はそれぞれ一つ一つの問題に関して国民の皆様方にしっかりと説明する責務があると。二点目、このようなことが決して起こらないような党の体質をつくらなければならない。三点目、決して起きないようにしていくためにはどうすればよいか議論すると、このように答弁されているわけでありますけれども、党内に向かって指示はされたのでしょうか。
#186
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私がこのような場で発言すること自体が、当然のことながら党に対する指示ということにもなります。ただ、同時に私は、今申し上げたことは非常に重要なことだと思っておりますし、更に言えば、このようなことが将来決して起きないようなまさに体質というものを党や国会議員が持たなければならない、そのために、例えば法的な部分でどのように議論するかということも大いにこの国会の場においてなさっていただきたい、そのように考えております。
#187
○加藤修一君 総理、この配付資料の政権奪還前と後で、後と前で極めて異なっているわけですよね、要は。体質が変わったというふうにとらえることもできなくはない。どう考えていますか。
#188
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 政権を取る前と後で、当然のことながらその責務というものが違うことは理解をいたしております。ただ、私は、必ずしも党の体質がそれによって大きく変わったという認識をいたしているわけではありません。
#189
○加藤修一君 処分なし、処分なし、処分なし、処分なしという形になっているんですよ。政権前と比べると大きく違っていると。
#190
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 当然のことながら、一つ一つの問題に対しては、一つ一つ問題が違うということもあります。そして、それを当然、党としても理解をしていく中で問題の本質というものを議論することが重要だと思っておりまして、決して政権交代したから後はおとがめなしにしようと、そのような判断になっているわけではありません。
#191
○加藤修一君 おとがめなしという実態がそういうことじゃないんですか。私は、総理、お辞めになったらどうですか。
#192
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 当然、国会議員として、あるいは政治家として、あるいは一人の人間として、その責任というものを自覚をしております。ただ、責任の取り方というものは様々あると思っております。今、私の置かれた立場ということを考えたときに、むしろ身を粉にして国民の皆様方のために使命を尽くすということも一つの責任の取り方だという思いの下で努力をしているところでございます。
#193
○加藤修一君 輿石参議院議員の関係で農地法違反の関係がございますけれども、これは赤松農水大臣、どういうふうに対応しておりますか。
#194
○国務大臣(赤松広隆君) お答え申し上げたいと思います。
 本件につきましては、神奈川県を通じまして事実関係及び対応状況を確認をしたところでございます。
 相模原市に所在する輿石議員宅の敷地のうち、同議員の義理の弟所有の土地は農業振興地域整備法の農用地区域内の農地であり、許可を受けずに転用されたものであります。したがいまして、三月十七日に神奈川県、相模原市及び農業委員会が現地を訪れまして、指導を行ったところでございます。
 輿石議員の義弟からは、無断転用地を農地に戻す意向が示されたと承知をいたしております。
 当省といたしましては、今後、状況を注視しつつ、本件が適切に処理されるよう、適宜、神奈川県、相模原市及び農業委員会に対し指導、助言を与えていくということを考えております。
#195
○加藤修一君 是非、適正な処理をお願いいたします。
 時間の関係上、飛ばします。
 それから、環境大臣にお願いでありますけれども、日米地位協定の関係で、環境協定の関係含めて、これは例えばCO2の削減の関係についても、是非これは地位協定の中でしっかりと議論すべきであると。CO2は、EPAの関係では、健康、福祉に大きな影響のあるものであるというふうに決めておりますので、この辺についてはどうでしょう。
#196
○国務大臣(小沢鋭仁君) 一般国際法上は、在日米軍には特別の取決めがない限り日本の法令は適用されないと、こういうことがまず大原則でございます。
 また、今委員御指摘の環境原則に関する共同発表というのを二〇〇〇年に日米間では出しておりまして、在日米軍は日米の関連法令のうちより厳しい基準を選択するとの基本的考え方の下に、これに沿った環境管理行動を取っていると承知をしております。
 ただ、この基準にはCO2の温室効果ガスの削減について規定した項目はなく、今まで我が国としてそうした報告を求めた事実はございません。
#197
○加藤修一君 二五%削減の関係がありますから、これは在日米軍自身も排出しているわけでありますから、これはしっかりと新しい仕組みをつくるべきじゃないですか。
#198
○国務大臣(小沢鋭仁君) 関係各省と協議をしつつ対応してまいりたいと思います。
#199
○加藤修一君 日本環境管理基準というのが、これ在日米軍基地の関係でございますけれども、在日米軍基地の排出量の削減あるいは排出量それ自体については、環境省は把握してないんですか。
#200
○国務大臣(小沢鋭仁君) 先ほど申し上げましたとおり、把握はしてございません。
#201
○加藤修一君 是非、それは把握すべき対応を是非やっていただきたいと思います。
 それから、米韓地位協定における環境条項に関しまして、韓国と、少なくとも韓国と同等以上にすべきであると、このように考えておりますけれども、外務大臣、お願いいたします。
#202
○国務大臣(岡田克也君) 日米地位協定と、米国が、今御指摘の韓国でありますが、他国と締結している地位協定との比較については、規定ぶりのみならず、実際の運用や背景も含めた全体像の中で検討する必要があるため、一概に論ずることは困難だと思います。
 その上であえて申し上げますと、日米地位協定も米韓地位協定も、協定本体には環境に関する規定は置かれていない一方で、米韓地位協定の合意議事録には、米韓両政府が環境保護の重要性を認識する旨、及び米国政府は韓国の環境法令、規制及び基準を尊重するとの政策を確認する旨の規定が置かれております。
 他方、日米間では二〇〇〇年に、今委員も御指摘の環境原則に関する共同発表を発出し、環境保護の重要性に言及するとともに、在日米軍が日米の関係法令のうちより厳しい基準を選択するとの基本的考え方の下に日本環境管理基準を作成することを確認しております。
   〔委員長退席、理事平野達男君着席〕
 日米地位協定については、上述のとおり、これまでも運用の改善に取り組んでおりますが、今後とも日米同盟を更に深化させる、その努めていく中で、他の緊急の課題の進展や三党連立の政策合意も含めて対応を検討していきたいというふうに考えております。
#203
○加藤修一君 今、答弁の中にどっちか厳しい基準を使うというふうにあったんですね。ですから、環境大臣、これはやはりCO2の削減関係含めてしっかりとやるべきだと思っておりますけれども、どうですか。
#204
○国務大臣(小沢鋭仁君) 先ほども申し上げましたとおり、関係省庁とよく協議をして対応してまいりたいと思います。
#205
○加藤修一君 普天間基地の移転の後、土壌汚染等が考えられるわけでありますけれども、外務大臣、この辺についてはどういうふうに考えたらいいんですか。どこがこれコストを負担してやるわけですか。
#206
○国務大臣(岡田克也君) 普天間飛行場の移設問題については、先ほど来議論になっておりますように、現在検討中でありますが、土壌汚染に関連して、あくまで一般論として申し上げますと、日米地位協定では、在日米軍施設・区域の返還に際して、米国はこれを提供時の状況に回復し、又はその回復の代わりに我が国に対し補償する義務を負わないという規定がございます。
 その一方で、米側は、二〇〇〇年に、先ほどの環境原則に関する共同発表において、在日米軍を原因とし、人の健康への明らかになっている差し迫った実質的な脅威となり得る汚染については、いかなるものでも浄化に直ちに取り組むとの政策を確認しております。
 実際、普天間基地の返還ということになったときにその費用負担をどうするかということは、この二つの規定をどう解釈するかという問題でありまして、現在のところ、そこのところまで日米間で詰めた議論をしているわけではございません。
#207
○加藤修一君 対等の外交という言い方をしていましたが、言うべきところは言うという総理の発言もございましたが、総理、この辺についてはどうお考えですか。
#208
○国務大臣(岡田克也君) 私は、率直に申し上げて、普天間基地の返還ということが、あるいは危険性の除去ということが第一のプライオリティーでありまして、やっぱりそのことを実現するためにどうすべきかということで考えていくべきではないかと。確かに費用負担の問題も重要でありますが、より重要なのは危険性を除去するためにその返還を実現するということではないかと思っております。
#209
○加藤修一君 総理。
#210
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まずは普天間の返還というものを最優先をさせると。その後、今、加藤委員からお話がありましたような環境問題、大変大きな議論になってきているわけであります。それは、土壌汚染の問題も含めてでありますが、日米地位協定の議論というものも行ってまいりたい。ただ、環境というものにまずは特化していく中でしっかりとした日本としての、対等として、日米対等であるべきだと言っているわけでありますから、しっかりとした交渉を行ってまいりたいと思っております。
#211
○加藤修一君 今の件についてもしっかりと進めていただきたいことを強く要求して、質問を終わります。
#212
○理事(平野達男君) 以上で加藤修一君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#213
○理事(平野達男君) 次に、井上哲士君の質疑を行います。井上哲士君。
#214
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 最初に鳩山総理にお聞きいたします。
 非核三原則というのは、単なる一政策ではなくて国是とされてきました。そのことについての総理の認識、そしてこの非核三原則に対してどういう立場を取られるのか、聞かせていただきたいと思います。
   〔理事平野達男君退席、委員長着席〕
#215
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 井上委員にお答えをいたします。
 私ども、非核三原則は国是だと、そのように申し上げております。これは、日本が唯一の被爆国であるという思いの下で、非核化において世界のリード役を果たしていかなきゃならぬ、核の廃絶というものを求めていかなければならないという立場の下で非核三原則というものを国是とうたっているわけであります。
 国是というのは並の政策じゃないよと、極めて国民の世論の下で形成された重要な政策だという位置付けだと御理解をいただきたいと思いますし、したがいまして非核三原則はこれからも堅持してまいります。
#216
○井上哲士君 この非核三原則と相入れないのが核密約であります。
 先日の有識者委員会の報告書は、核搭載艦船の日本への寄港は事前協議の対象としないということをした一九六〇年の安保改定時の日米間の討論記録の存在は認めました。にもかかわらず、これは日米間の合意ではないと、密約ではないとしたわけで、これは成り立たない議論であります。
 ただ、一方でこの報告書は、米国側は討議の記録に基づき核搭載艦船の日本寄港は事前協議の対象外との立場を取り続けたと認めております。
 このアメリカの立場は今日も続いているのか、それとも変わったのか、外務大臣、いかがでしょうか。
#217
○国務大臣(岡田克也君) まず、委員御指摘の一九六〇年の討議の記録の解釈、委員のおっしゃった解釈はこの有識者委員会の考える解釈とは異なります。そこはまずはっきり申し上げておきたいと思います。
 その上で御質問にお答えするとすれば、アメリカ側は、確かに一時的寄港というのは持ち込ませずということには、つまり持ち込ませずというときに、一時的寄港というのはそこには含まれないんだということを主張しておりまして、その解釈は日本とは異なるということを今回明らかにいたしました。
 アメリカは核の存在について明らかにしないという政策を取っておりますので、先ほど申し上げたアメリカの解釈というのは今も変わっていないというふうに考えております。
#218
○井上哲士君 我々は、討論記録の中身を見てもその後の経過を見ても明確な密約だと考えております。
 今大臣は、日米両国間で考え方が違う、そのことは今もそうなんだと、こういうことを認められました。そうであれば、これはまさに現実の問題でありまして、この違いをこのまま放置をしておくわけにはいかない話なんですね。
 アメリカに対して、この問題で前政権が国民にうそを答弁してきたこと、これも問題だし、同時に、あなた方の立場は認められない、核搭載艦船の寄港は事前協議の対象であって寄港は許されないと、このことをしっかり通告をして解決すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
#219
○国務大臣(岡田克也君) 日米間で確かに解釈は異なります。しかし、そのことについて現実には問題は発生しないというふうに考えております。九一年のアメリカの核政策の変更によって戦術核が艦船や航空機に搭載することはない、したがって委員の御指摘のような具体的な問題は発生しない、そういうふうに考えております。
#220
○井上哲士君 しかし、この報告書の解釈によってもアメリカは条約上の権利として核搭載艦船の寄港を事前協議なしに自由に行えると、こういう立場に立っておるわけですね。これは明らかに非核三原則と違う、矛盾する状況がある。これがあるということを対外的に明らかにした以上、これは違うんだと、解決をするということをなぜできないんですか。
#221
○国務大臣(岡田克也君) 繰り返しになりますが、現実にそういうことは起こり得ない、したがってする必要はないというふうに考えております。
#222
○井上哲士君 現実に起こるかどうかはこれから議論しましょう。しかし、違いがあるということを認めながらもその解決をしないということであれば、これまでの政権とどう違うということになるんですか。なぜできないんですか、通告することが。
#223
○国務大臣(岡田克也君) まず、これまでの政権との違いは、日米で考え方、解釈が異なるということを明らかにすることによって密約というものがなくなったということであります。そこが決定的な違いであります。
 なお、アメリカの考え方をどうして変えさせないのかという御質問ですが、率直に申し上げて、日本はアメリカの核の傘によって日本の国民の安全というものを確保しております。そういう中で、アメリカの基本的な核政策についてこれを変えるということは、結局それは核の傘というものを危うくすると、こういうことにつながるというふうに考えております。
#224
○井上哲士君 結局そういうことに依存をすると、それは非核三原則を国是として世界のリード役になるということと相入れない考えなんですよ。
 総理、お聞きしますけど、今アメリカの核政策に依存しておるということを言われました。アメリカは、九一年に艦船からの戦術核の撤去を表明しましたけれども、九四年の核態勢の見直しで、攻撃型艦船へのトマホークを配備する能力を維持すると、こういう政策に転換しているんですね。その下で、核搭載能力を持つロサンゼルス級攻撃型原潜は今も入っております。つまり、これ、核持込み自由の体制というのは今も続いているんですよ。
 この問題でアメリカに物を申さないような今のような外務大臣の答弁で、今後核持込みをさせない保証はどこにあるのか、非核三原則を守っていくという担保はどこにあるんですか。総理、総理、お願いします。総理。
#225
○国務大臣(岡田克也君) 委員は今、正確な物の言われ方をしませんでした。九四年の政策は、攻撃型原潜にトマホーク型のミサイルを将来積み得るということを言っているだけであって、現に積んでいるということではありません。そして、アメリカ政府は積むということを決定したということを言っておりませんので、現在、攻撃型の原子力潜水艦にトマホークは積まれておりません。
#226
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 岡田外務大臣の申したとおりでありますが、この九四年、更に申し上げれば、核態勢見直しの結果、水上艦船及び空母艦載機から戦術核兵器の搭載能力を撤去することとしたと、そのように承知をしております。
 したがいまして、現実問題として、日米間の間で非核三原則というものは守られると、そのように承知をしております。
#227
○井上哲士君 九四年にこの能力を維持をするという政策に転換をしております。そういうことを私正確に申し上げました。そして、先ほど言いましたように、大臣自身が認めましたように、搭載どうかというのは明らかにしていないんです。この下で、一体どこに持込みがないという担保があるのか。
 総理は、選挙中のテレビの党首討論で、核密約について、あるという蓋然性が強い、アメリカに行って事実を調査し、しかるべきタイミングで国民に説明すると言った上に、オバマ大統領に核を持ち込ませないと、オーケーさせるまで頑張ると言っていたじゃないですか。
 そうであるならば、こういう食い違いがある以上、ただすということで、オーケーさせるまで頑張るべきじゃないですか。言ったとおりやっていただきたいと思います。
#228
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、事あるごとにオバマ大統領にも非核三原則、これを日本としてこういった非核三原則という国是があるからそれを堅持をすると、そのことを主張しているところでありまして、オバマ大統領もそのことは十分に熟知していると、そのように理解をしております。
 私は、アメリカのみならず、他の国々にも日本としての非核三原則という政策を、まさに国是なんですから、すべての国が守るように努力することを求めてまいりたいと思っています。
#229
○井上哲士君 アメリカは、寄港は条約上の権利だと考えていても、それを行使しないだろうと、そして核政策も変更しないだろうと。結局アメリカ任せの議論なんですよ、今までのは。
 国是でありながら、それを守れるかどうかというのがアメリカ任せだと、こんな状態でも、それで国是と言えるんですか。総理。
#230
○国務大臣(岡田克也君) ですから、アメリカは、今委員おっしゃいましたが、個々の核については明らかにいたしませんが、政策としてはっきり決めたことはきちっとそれをやっております。ですから、確かにトマホーク型のミサイルについて、将来それを積む可能性は否定をしておりませんが、現在は積んでいないということをはっきり言っているわけです。ですから、積まれていることはありません。
 委員にお聞きをしたいと思いますが、それでは、今、北朝鮮の核による脅威、あるいは周辺国が核能力も増強している、そういう中で、アメリカの核の傘に依存せずしてどうやって日本国民を守ることができるのかと、そういったことの前提が私は委員とは違うというふうに思っております。
#231
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは、御案内のとおり、アメリカはNCND政策、ノンコンファーム、ノンディナイアル、これはすなわち、核を持っているとか持っていないということをこれは言ってしまえば、そのことによって手のうちを明かす話になります。アメリカとすればとてもそれはできないという思いは、当然日米安全保障の下で日本としても理解をするべきだ。ただ、それを、その下で我々とすれば非核三原則というものを堅持するぞということを主張しているわけでありまして、決してそれを矛盾しないように、現実的にはアメリカが戦術核を持っているわけではないわけですから、現実的にそれは満たされるということで、私たちは、むしろ日米安全保障、日米同盟というものは更に、今申し上げたように密約の問題を解決しただけに、堅固なものになると、そのように確信しています。
#232
○井上哲士君 結局、この核の傘論というのは、核の使用というものを前提にしてそれで脅すという理論なんですね。それがまさに日本の国是である非核三原則としては全く相入れない議論なんですね。
 結局、この核搭載艦船の日本への寄港は事前協議の対象としないという明確な合意であるこの一九六〇年の討議記録を、存在自体を認めながら密約として認めないと。こういう立場を取っていますと、結局この合意を破棄をするという立場で非核三原則を守れないということになっているんです。
 討議記録を密約だときちんと認めた上で、これをしっかり破棄をして非核三原則を現実のものにして被爆国としての声を世界に発信する、それこそが今求められているということを申し上げまして、質問を終わります。
#233
○委員長(簗瀬進君) 以上で井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#234
○委員長(簗瀬進君) 次に、近藤正道君の質疑を行います。近藤正道君。
#235
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。予算委員会も文字どおり大詰めでございまして、最後の質問でございます。
 私は、税、税制改正のことについて質問をしたいというふうに思っております。
 総理は、度々、税は政治であり、政治とは税だと、こういうふうにおっしゃっておられます。鳩山内閣は、国民の生活が第一、そして行き過ぎた規制緩和は是正する、人間のための経済をやるんだ、格差、貧困と闘うんだと、こういう施政方針をずっと貫いてきておるわけでございますが、この総理の施政方針は税制改正にこそ反映されるべきものだと、私はそういうふうに思います。総理、いかがでしょうか。
#236
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 近藤委員、まさにそのとおりでありまして、政治とは税だと、税とは政治だと、まさにその税の議論を国民のために真剣に開いていくということが、今、新政権において求められていることだと思っております。
 税が必ずしも国民の本位のものになっていないとすれば、それを改革をしていく、そしてそのことによってまさに国民の生活を守る、先ほどお話ありましたように、貧困、格差というものをなくしていくという方向にこそ、税というものはしっかりと議論して結論を出すべきものだと、そのように考えております。
#237
○近藤正道君 現在、株の譲渡益等に対する一〇%の証券優遇税制、これは二〇一一年末までの時限措置ということになっておりますが、金融所得は勤労所得より重い、重くあるべきだ、これは世界の常識でございます。ところが、今お金を持っている人は、この配当や譲渡益などの金融所得の割合が非常に多くなっている。年収二千五百万を超える層では、今の配当や譲渡益などの金融所得の方がむしろ多いと、こういう実証的なデータがあるわけでございます。
 お金持ちの不労所得が税率一〇%というのは、国民感情からいって納得が得られないと私は思うんです。先ほどガンジーの七つの大罪の話がございましたけれども、この観点からいっても、この証券優遇税制、前倒しをしてでも速やかに本則の二〇%にやっぱり戻すべきだ、その上で金融所得は他の所得と合算をして累進税率を掛けていく、そういう総合課税、そういう方向に行くのが私は筋なのではないかと、こういうふうに思いますが、総理の見解をお尋ねします。
#238
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 近藤委員から御指摘ありました、私自身の見解ということで申し上げればそのとおりでありまして、その方向に向けて進むべきだと考えております。
 一方で、現在の経済状況ということをかんがみて、今、優遇税制になっておりますのを果たしてもうすぐにこれは元の本則に、二〇%に戻してよいかという議論も一方でもあることも事実だと思います。
 その辺のことを税制調査会でしっかりと議論して早く結論を出すべきだと思っておりますし、その中では総合課税の在り方というものも当然見直していくべきものではないか、そのように考えておりまして、個人的な意見ということでよろしければ今申し上げたとおりでありますが、正確には税調でこれから真剣に議論してまいりたいと思います。
#239
○近藤正道君 税調で議論をすることは承知しているんですけれども、総理がそういうお考えである、この優遇税制はやっぱり是正すべきだ、こういうことであるならば、それは税調の議論のやっぱり出発点にしっかり据えられるべきであるというふうに思っておりますので、是非そういう方向で議論をまとめていただきたい、強く要望申し上げておきたいというふうに思っています。
 また、消費税は逆進性がございます。高所得者に有利、こういう性格があって、所得の低い人に負担が多いと。ですから、何もしなければ、あるいは社会保障がきちっと整備されなければ、非常に格差と貧困を拡大をするということでございまして、法人税も財界が強く希望して、この間、四三・三%から三〇%まで引き下げられてきた、そういう経過がございます。
 大企業の利益はトリクルダウンするということを言われてきたけれども、それは全く事実と違うと。株主への配当や役員報酬に回ったり、あるいは内部留保としてためられてきたと。その一方で、非正規労働者がどんどん増えて、労働分配率が下がって、給与が下がってきた、国内の消費を冷え込ませてきて深刻なデフレと、こういう状況を引き起こしてきたわけでございます。
 二百兆に上る大企業の内部留保、これに課税が難しいということであるならば、不透明な租税特別措置を適正化するなど、課税ベースを拡大をするとともに、やっぱり法人税を引き上げるべきではないか。さらに、個人所得税の最高税率も、この間、八八%から五〇%まで下げられた、課税区分も減らされてフラット化が進んできたと。これこそまさに所得再分配機能を弱めてきた元凶ではないかというふうに思っております。
 鳩山内閣においてこそ、この流れにやっぱり歯止めをきちっと掛ける、逆転させていくと。消費税を引き上げない、法人税、個人所得税の最高税率を引き上げる、この方向に明確に変えていく、そして所得再分配機能を回復させていく。それこそがまさに、税は政治なり、政治は税なりと宣言した総理の方針に合致するんではないかと思いますが、総理の見解をお尋ねいたします。
#240
○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今お話がありましたように、まさに税は国民のためになければなりません。格差というものが存在している以上、それをできるだけ格差をなくす方向に努力をする、それが所得再配分の機能だと思っております。その所得再配分の機能を税制の中で果たしていくための努力というものも求められていると、そのように思います。
 そういった観点から、一つは消費税の議論がありました。消費税が本当に逆進性が高いのかどうかというのは様々議論がまだあるとは思っておりますが、私の内閣の下では消費税は上げないということを誓った、国民の皆さんに約束し、連立三党でもそのことを決めたわけでありますから、それは守ってまいりたいと。
 所得税に関しても、累進性、特に最高税率というものが大分抑えられて所得再配分がゆがめられているんじゃないかという議論も十分あり得ると思っておりまして、そこはしっかりと議論をされるべきだ。
 ただ、法人税の話に関しては、先ほど舛添委員との議論の中で、むしろ課税ベースは広げて、すなわち租特というものは極力抑えていきながら、法人税は国際的な基準というものにむしろかんがみて見直すべきではないかという発想を持っておりまして、ただ、それもまだ最終的に決めているということではありません。そういう方向でこれから税調でしっかりと議論してまいりたいと。
 原点は、国民のための税、いかにあるべきかということで考えてまいりたいと思います。
#241
○近藤正道君 一部違うところもありますが、いずれにしましても、所得の再分配機能が弱まっている、これを回復しなければならないということは与党の中でも大きな意見になっておりますので、是非そういう立場で総理としてのリーダーシップを発揮していただきたい。まさに国民を守る、生活を守る税制をしっかりと構築をしていただきたい。要望申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#242
○委員長(簗瀬進君) 以上で近藤正道君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて締めくくり質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして、平成二十二年度総予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#243
○委員長(簗瀬進君) それでは、これより討論に入ります。
 討論の通告がございますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願いたいと思います。西田昌司君。
#244
○西田昌司君 自民党・改革クラブの西田昌司です。
 ただいま議題となりました平成二十二年度予算三案に関しまして、反対の立場から討論いたします。
 平成二十二年度予算が大変なばらまき予算であることは言をまちません。鳩山政権では、総選挙で国民に約束したマニフェストを実現するために、昭和二十一年度以来初めて税収を国債発行額が上回るという大借金予算を編成しているのであります。
 問題は、マニフェストでは無駄遣いを根絶し、新しい財源を生み出すと威張っていたにもかかわらず、全くの無駄の削減ができなかったことであります。事業仕分をマスコミオープンの中でこれ見よがしにされましたが、当初は七千億円、最終的には約一兆円削減したにすぎないのであります。マニフェストの政策実行に必要な額は最終的に十六・八兆円であり、財源を全く考えない、でたらめであったことが明らかになったのであります。
 また、鳩山政権には財政再建目標が全く存在しません。政府は、今年六月をめどに中期財政フレームを策定すると言われますが、どういった目標値を掲げ、どのような手段でいつまでに実現するのか、全く方針が示されていません。消費税についても四年間引き上げないと公言されていますが、それでは四年間も大幅な財政赤字が続くことは避けられないことになります。既に、内外の投資家は日本の国債発行の急増に伴う財政破綻のリスクをささやき始めています。思わぬ失言が市場を攪乱する危険性もあり、非常に危うく不安でいっぱいです。財政再建への取組が欠如している点がこの鳩山内閣の致命傷になります。
 予算の内容について見ていきますと、まず、国費一兆七千億円も投じられる子ども手当が大きな問題であります。現金を配ることがどれだけの経済効果につながるのか、大きな疑問です。また、本当に子供のために使われるのでしょうか。貯蓄に回るか親への手当、悪く言えば遊興費として多くが浪費されるのではありませんか。さらに、子ども手当は親が国内に居住していることを支給の要件としているため、外国籍の子供へ支給される一方、親が海外で働いている日本の子供には支給されないといった理不尽な問題があります。そもそも、赤字国債を財源にしていることは、給付は親が受け返済は子供がするという究極の借金のツケ回しで、モラルにもとると言わざるを得ません。
 このほか、高校授業無償化、農業の戸別所得補償などに代表されるように、ばらまき政策とともに財政規律のない予算編成が続けば、日本経済を奈落の底に突き落としてしまいかねません。選挙目当てのばらまきで国をつぶすことのないように、この機会に強く警告をしておきます。
 こうした政策上の問題以前に、鳩山内閣は国民との信頼という点において大いなる疑問があります。その一つが政治と金の問題です。十二億円を超える巨額な資金を母親からもらっておきながら、自分は知らなかった、秘書がやったこととの弁明に終始し、贈与税を支払ったらそれでおしまいという鳩山総理の説明には国民はだれも納得していません。
 鳩山総理の自らに対するこの甘さが小沢幹事長の問題にも大きな影響を与えています。石川衆議院議員ら三人もが逮捕されながら、我々の再三の要求にもかかわらず、国会においての説明責任を一切果たされず、それを批判する副幹事長の首を切ろうとするなど、この政権が小沢幹事長による独裁かいらい政権であることを象徴しています。
 普天間問題においても、沖縄県民の心をもてあそぶように各大臣の発言がぶれまくり、当初からの目的であった普天間基地の返還も、危険性の除去という言葉に言い換えられ、本当に返還されるのかすら不明であります。
 以上、述べてまいりましたように、民主党政権は選挙目当てのばらまき政策ばかりであり、政権担当能力や当事者としての責任能力に欠けるまさに子供内閣と言わざるを得ません。
 このことを指摘し、鳩山内閣の一日も早い退陣を求め、私の討論を終わります。(拍手)
#245
○委員長(簗瀬進君) 大島九州男君。
#246
○大島九州男君 民主党・新緑風会・国民新・日本の大島九州男でございます。
 本日は、平成二十二年度予算三案の採決に際して、約六十時間に及ぶ審議時間を真剣に論議をされました予算委員長を始め委員会の皆様、政府関係者の皆様に心から敬意を表し、賛成の立場から討論を行います。
 今回の鳩山友愛予算は、前政権のシーリング、紋切り型の切捨て予算、官僚依存のしがらみの税の無駄遣い、弱者切捨て政策予算を大きく国民の教育、生活の安心と地域主権を目指す予算にかじを切ったすばらしい予算であると認め、以下、賛成の理由を述べさせていただきます。
 まず第一に、教育がすべて、高校の実質無償化は、日本の将来を担う子供たちの教育を国が責任を持ち、日本の教育力を底上げする大きな一歩を記した憲政史上画期的な予算であります。
 第二に、国の安全保障は国の食を守ることから、武力に頼る安全ではなく、国民の生命を守るためには、日本の食料自給率を上げることが急務であります。そのための第一歩として、農業戸別所得補償の導入は、前政権の組織利権のばらまきからの脱却を目指し、第一次産業の全体をしっかりと再生を図るすばらしい予算の支出の在り方であります。
 第三に、国民の安心と安全のため、安心できる新しい年金制度の確立のため、年金記録問題解明のための集中的取組に併せ、子供を安心して産み育てるための子ども手当の創設は、内需を拡大し、景気を回復させるものと確信しております。また、中小企業政策においても、中小企業の経営に配慮した政策は、日本の将来の安心につながる未来の安心予算として評価をさせていただきます。
 第四に、地域主権を目指し、前政権が切り捨てた地方交付税交付金についても、そしてまた、小泉・竹中政権の経済失政による地方税収の落ち込みを特例加算等で補い、前年度に比べて一兆円を超える額を確保したことは、口先だけの前政権とは違う、地域主権を目指す鳩山政権の決意の表れた予算と認定をさせていただきます。
 最後に、民主党鳩山政権が初めて組んだ今回の鳩山友愛予算の特徴は、前政権の五十年にも及ぶ政官業の癒着で沈没しかけた日本丸に浸水した無駄という海水をバケツでくみ出しながら、同時に、船体に空いた穴、しがらみの政策を補修し、そして同時に、国民の安心と安全の航行から外れた日本丸を日本の安心の未来に向かって進むための航路に戻すため、航路を計算し直し、再出発を安全に行うためのスタートを切るための大切な予算であります。政府におかれましては、本予算成立後、適切かつ速やかに予算を執行されることを切望いたします。
 鳩山日本丸が航行を始めれば、日本の国民の皆様は未来の夢と希望の風を肌で感じ、鳩山総理の友愛精神の思いを感じ取っていただけるものと確信をしております。総理、総理の友愛の信念に基づき力の限り政権のかじ取りを行っていただくことをお願いして、私の賛成討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
#247
○委員長(簗瀬進君) 澤雄二君。
#248
○澤雄二君 公明党の澤雄二でございます。
 私は、公明党を代表して、平成二十二年度予算三案に対し、反対の立場から討論を行うものであります。
 本予算については、一部について是とするものの、経済・景気対策が不十分な点や、財政再建の道筋が明らかになっていない点など多くの問題があります。容認できないことをまず申し上げ、以下、本予算に反対する主な理由を申し述べます。
 反対の第一の理由は、景気を自律的な拡大軌道に乗せるための視点を欠いている点であります。
 政府は、景気対策として着実に効果を発揮していた二十一年度第一次補正予算の執行停止を強行して、大幅な予算執行の空白期間をつくり景気回復に冷や水を浴びせたかと思えば、本予算においても、地方経済への影響が大きい公共事業関係経費を大幅に削減し、中小企業の法人税率引下げも見送るなど、深刻な経済・雇用状況への配慮は全く不十分であります。
 また、本予算編成後にようやく閣議決定された中長期の成長戦略の基本方針についても、内容が総論的であり、我が国が目指すべき産業構造の姿を描き出すものとはなっていません。
 反対の第二の理由は、マニフェストを着実に実行していると言いながら、その実は見せかけばかりの施策に終始し、国民を欺いていることであります。
 民主党が廃止を主張していた暫定税率は、これまでの制度はいったん廃止するものの、当分の間、現在の税率水準を維持するという、まさに形だけのものに終わっています。高速道路の無料化についても、対象となる路線は交通量の少ない三十七路線のみであるどころか、上限料金制が導入されれば、現行の休日千円の高速道路料金に比べてむしろ値上げとなると見られております。さらに、首都高速道路と阪神高速道路の平日昼間の料金割引が今月末で廃止されることが昨日発表されました。無料化どころか値上げになることに国民は怒っております。
 選挙で勝つために実現不可能な美辞麗句を並べ立て、実際には約束が果たされていないにもかかわらず、あたかも実現しているかのように見せかけを取り繕う政府のやり方は絶対に認められません。
 反対の第三の理由は、財政健全化への道筋を示さないまま、多額の国債が発行されている点であります。
 本予算では、税収見込み三十七兆円に対して国債発行額は四十四兆円に上り、当初予算としては初めて国債発行額が税収を上回りました。この結果、二十二年度末の国債発行残高は一般会計税収の十七年分にも相当する六百三十七兆円に達する見通しであり、我が国の財政は危機的な状況と言わざるを得ません。財政規律を欠いたまま多額の国債を発行することで、我が国財政への信認が低下するような事態は何としても避けなければならないことを強く訴えるものであります。
 以上、平成二十二年度予算に反対する主な理由を申し述べました。
 時の総理大臣と与党幹事長が共に政治と金の問題に絡む重大な疑惑の渦中にあることは、前代未聞の異常事態であります。一刻も早く与野党協議機関の議論を経て、政治と金の問題について解決策が提示されることを強く要望し、私の反対討論を終わります。(拍手)
#249
○委員長(簗瀬進君) 近藤正道君。
#250
○近藤正道君 私は、社会民主党・護憲連合を代表し、二〇一〇年度政府予算三案に対し、賛成の討論を行います。
 鳩山連立政権の二〇一〇年度予算は、前政権の残した小泉構造改革の負の遺産と急激な税収減に対し、雇用や医療、福祉、地方の再生を図るには今しかないとの問題意識で、政治主導の下、三党政策合意の実現を最大限目指したものであります。
 特に、公共事業関係費を一八・三%マイナスとする一方、社会保障関係費を九・八%増とするなど、旧政権ではできなかったドラスティックな財政配分の変化を実現しております。
 また、生活保護母子加算の継続、父子家庭への児童扶養手当の支給、介護労働者の待遇改善、障害者自立支援法廃止までの負担軽減、診療報酬の十年ぶりのプラス改定、肝炎医療対策の強化など、社会保障分野に手厚い配分を行っております。
 子ども手当の支給、高校の無償化の実施など、未来の担い手である子供関連予算も抜本的に強化しております。
 そのほか、雇用対策の充実強化、地方交付税額の一・一兆円増、中小企業や、戸別所得補償制度の創設など農林水産対策の充実、再生可能エネルギーの普及促進などの地球温暖化対策の強化も図っております。
 一部、不十分な点や課題は少なからずありますが、まずは生活再建を実現する、命を守る予算として、この間進行してきた社会的セーフティーネット破壊路線からの転換に大きな第一歩を踏み出すものとなっていることを評価をして、賛成討論といたします。
 以上でございます。(拍手)
#251
○委員長(簗瀬進君) 大門実紀史君。
#252
○大門実紀史君 日本共産党を代表し、二〇一〇年度総予算三案に反対の討論を行います。
 国民はさきの総選挙で、自公政権の社会保障を削減し貧困と格差を拡大する構造改革路線に厳しい審判を下し、政策の抜本的な転換を求めました。しかるに、新政権による今回の予算はその期待にこたえるものとはなっておりません。
 第一に、社会保障の問題です。
 国民の強い批判のあった後期高齢者医療制度の廃止は先送り。その上、総選挙後、約束していた保険料の負担軽減策も実行しておりません。保険料値上げなどによる制度の被害は更に拡大をいたします。後期高齢者医療制度は即刻廃止すべきです。障害者自立支援法の応益負担も、中途半端に残すのではなく、医療費の窓口負担を含め、直ちになくすべきです。
 第二に、雇用の問題です。
 政府の労働者派遣法の改正案は、製造業派遣の原則禁止を言いながら常用型派遣を例外とし、登録型派遣の禁止と言いながら現行の専門二十六業務を例外としています。これでは派遣労働者の多くは依然救われないことになってしまいます。
 第三は、財源の問題です。
 軍事費や大企業、大資産家への優遇税制は温存したままです。そのため、巨額の公債発行と埋蔵金に依存するその場しのぎの予算となっています。さらに、今後の財源として、格差を広げ内需を悪化させる消費税増税を想定していることも看過できません。
 以上の理由から、本予算に反対をいたします。(拍手)
#253
○委員長(簗瀬進君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算、平成二十二年度政府関係機関予算、以上三案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#254
○委員長(簗瀬進君) 多数と認めます。よって、平成二十二年度総予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手)
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#255
○委員長(簗瀬進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト