くにさくロゴ
2010/03/09 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 総務委員会 第2号
姉妹サイト
 
2010/03/09 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 総務委員会 第2号

#1
第174回国会 総務委員会 第2号
平成二十二年三月九日(火曜日)
   午後五時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 一月二十八日
    辞任         補欠選任
     金子 洋一君     土田 博和君
 二月十五日
    辞任         補欠選任
     澤  雄二君     山口那津男君
 二月十八日
    辞任         補欠選任
     土田 博和君     大久保潔重君
 二月十九日
    辞任         補欠選任
     大久保潔重君     土田 博和君
 二月二十四日
    辞任         補欠選任
     山口那津男君     澤  雄二君
 三月八日
    辞任         補欠選任
     又市 征治君     近藤 正道君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 泰介君
    理 事
                加賀谷 健君
                武内 則男君
                林 久美子君
                礒崎 陽輔君
                世耕 弘成君
    委 員
                高嶋 良充君
                土田 博和君
                外山  斎君
                友近 聡朗君
                那谷屋正義君
                内藤 正光君
                長谷川憲正君
                吉川 沙織君
                木村  仁君
                小泉 昭男君
                関口 昌一君
                谷川 秀善君
                二之湯 智君
                溝手 顕正君
                魚住裕一郎君
                澤  雄二君
                山下 芳生君
                近藤 正道君
   衆議院議員
       総務委員長    近藤 昭一君
       総務委員長代理  黄川田 徹君
       総務委員長代理  谷  公一君
       総務委員長代理  山口 俊一君
       総務委員長代理  石田 祝稔君
   国務大臣
       総務大臣     原口 一博君
       国務大臣     亀井 静香君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚 耕平君
       総務副大臣    渡辺  周君
       総務副大臣    内藤 正光君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        田村 謙治君
       総務大臣政務官  小川 淳也君
       総務大臣政務官  階   猛君
       総務大臣政務官  長谷川憲正君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    江利川 毅君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消
 防、情報通信及び郵政事業等に関する調査
 (行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信
 行政等の基本施策に関する件)
 (郵政改革の基本施策に関する件)
 (平成二十二年度総務省関係予算に関する件)
 (平成二十二年度人事院業務概況及び関係予算
 に関する件)
○過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する
 法律案(衆議院提出)
    ─────────────
#2
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、金子洋一君及び又市征治君が委員を辞任され、その補欠として土田博和君及び近藤正道君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(佐藤泰介君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。
 まず、行政制度、地方行財政、消防行政、情報通信行政等の基本施策について、原口総務大臣から所信を聴取いたします。原口総務大臣。
#4
○国務大臣(原口一博君) 総務委員会の御審議に先立ち、所信の一端を申し上げます。
 昨年十二月、新たな成長戦略として原口ビジョンを発表しました。緑の分権改革推進プランとICT維新ビジョンを二つの柱として、地域の自給力と創富力を高めるとともに、鳩山内閣の一丁目一番地の改革である地域主権改革を進めてまいります。
 以下、重要課題について申し上げます。
 地域主権の確立。
 明治以降の中央集権体質から脱却し、地域の住民一人一人が自ら考え、主体的に行動し、その行動と選択に責任を負えるよう、この国の在り方を大きく転換していくことが必要です。
 地域主権改革推進のため、内閣府に地域主権戦略会議を設置し、工程表として原口プランをお示ししました。
 十二月十五日には、第一弾として、義務付け、枠付けの見直し、国と地方の協議の場の法制化、今後の推進体制の強化を盛り込んだ地方分権改革推進計画を策定し、このうち、法改正が必要な事項については今国会に所要法案の提出を予定しております。
 また、地方自治の基本法である地方自治法の抜本的な見直し案を取りまとめるため、総務省に地方行財政検討会議を設置しました。同会議での検討結果を地方自治法改正案として、順次国会に提出してまいります。なお、議員定数の法定上限の撤廃、行政機関等の共同設置、市町村に対する基本構想の策定の義務付けの廃止などについては、前倒しして今国会に改正法案の提出を予定しています。
 こうした行財政制度の改革に併せて、エネルギー、食料、あるいは歴史文化資産等の地域資源を最大限活用し、地域の活性化、きずなの再生を図ることにより、中央集権型の社会構造を分散自立、地産地消、低炭素型に転換し、地域の自給力と創富力を高める地域主権型社会の構築を目指す緑の分権改革を推進してまいります。
 あわせて、基礎自治体が相互に役割分担して連携する定住自立圏構想の推進により、圏域ごとに必要な機能を確保して、地域住民の生命と暮らしを守ります。また、過疎法については、各会派の皆様の間で精力的に御議論をいただき、延長及び特別措置を拡充する改正法案を提出いただきましたことに心から感謝申し上げます。今後とも、過疎対策を切れ目なく実施してまいります。
 市町村合併については、本年度末に失効する現行特例法を、自主的な合併を円滑化するための措置に限って引き続き存置することとした上で、十年延長するための改正法案を提出しています。
 住民の安心と安全を守るとともに地方経済を支え、地域の活力を回復させていくとの基本理念に立ち、平成二十二年度においては、地方交付税総額を対前年度比で約一・一兆円増額し、約十六・九兆円を確保します。
 そして、徹底した行政改革等を行う地方公共団体を対象に、来年度から三年間で約一・一兆円規模の公的資金の補償金免除繰上償還を行い、高金利の地方債の公債費負担を軽減します。
 また、直轄事業負担金制度の廃止への第一歩として、来年度から維持管理に係る負担金制度を廃止します。引き続き、地方からの御意見も十分にお聞きしながら、制度の廃止に向けて着実に取り組んでまいります。
 第三セクター等の改革を引き続き推進するとともに、地方公営企業会計制度の見直しを行います。また、地域医療の提供体制を確保できるよう公立病院への財政措置を充実します。
 来年度の地方税制改正については、個人住民税における扶養控除の見直し、自動車取得税及び軽油引取税の税率の特例措置の見直し、地方のたばこ税の税率の引上げ、税負担軽減措置等の見直し及びその適用実態の透明化等を行うため、地方税法の改正案を提出しています。
 私は、税制調査会の会長代行として、地域主権改革を推進するため、地方の声をしっかりと踏まえながら、地方税の充実等の課題に取り組んでまいります。
 郵政事業に関する国民の権利を保障することが重要でございます。昨年は、郵政改革の基本方針を閣議決定しました。
 郵便局ネットワークが国民生活の確保や地域社会の活性化等に貢献できるよう、亀井大臣と連携し、その具体的な経営形態等の検討を行い、今国会において郵政改革のための法案の成立を目指します。
 ICTは、民主主義の基礎となるインフラであるとともに、未来の成長のインフラでもあります。
 昨年末にはICT維新ビジョンを発表し、二〇五〇年を視野に入れたICTによる成長戦略を示しました。今後、国民本位のICTの利活用により、地域のきずなの再生、暮らしを守る雇用の創出、世界をリードする環境負荷軽減等に道筋を付けるための取組に尽力してまいります。
 このため、コンクリートの道から光の道へと発想を転換し、生活者の立場に立ったICTの利活用を促進します。具体的には、子供同士が教え合い、学び合う協働教育の推進を始めとして、教育、環境、医療、行政、チャレンジド対応等の各分野における利活用を促進します。
 新たなICT政策として、グローバルな視点に立って、過去の競争政策を見直し、国際競争力の強化や地球的課題の解決策について検討を進めるとともに、報道、表現の自由を守る観点から、言論の自由を守るとりでを始めとする国民の権利保障等の在り方について検討を進めてまいります。
 今国会では、通信・放送分野におけるデジタル化の進展に対応した規制の整理合理化を図るため、放送法等の一部を改正する法律案を提出しています。
 利用者のICTへのアクセス手段の確保についても、本日で残り五百二日となった地上デジタル放送への完全移行に向け、受信者に関する相談体制の強化などの環境整備、支援を行うとともに、携帯電話不感地帯の解消等に引き続き努めてまいります。
 あわせて、インターネット上の違法・有害情報や、情報セキュリティーの脅威等への対応を通じ、だれもが安心してICTを利用できる環境を整備します。
 雇用の確保と持続的な経済成長の実現に向けた取組として、世界をリードする最先端技術の開発、普及、コンテンツ流通や電波の有効利用の一層の促進を図り、新たな市場の創出を目指します。また、地上デジタル放送日本方式の国際的な普及を始め、ICT産業の国際競争力の強化を目指します。
 行政においても、電子政府、電子自治体の推進に取り組んでまいります。
 年金記録問題について、国民の立場に立った年金記録確認第三者委員会の活動により、国民の年金への信頼の回復を図ってまいります。
 消防行政については、国民の命を守るため、緊急消防援助隊を始め消防団など消防防災体制の充実強化を図るとともに、住宅用火災警報器の普及を促進します。また、円滑な救急搬送・受入れ体制を構築するため、消防と医療の連携を推進してまいります。
 真に国民のためとなり、無駄のない行政をつくるため、行政全般の徹底的な見直しを進めてまいります。
 公務員制度改革については、採用昇任等基本方針に沿った能力・実績主義の人事管理の徹底や人事評価制度の円滑かつ的確な運用を推進します。
 地方公務員についても、適正な定員管理の推進や、給与の一層の適正化を進めるなど、地方行革を着実に推進するとともに、能力、実績に基づく人事管理の徹底を図ってまいります。
 天下りの根絶については、あっせんの禁止はもとより、いわゆる隠れ天下り批判など、国民の疑念に対して、総務省の横ぐしの機能を駆使して実態を明らかにし、その是正を図ってまいります。
 また、独立行政法人について、行政刷新会議と連携しつつ、契約の総点検を含め抜本的な見直しに取り組みます。今国会には、独立行政法人の不要財産の国庫納付を義務付けるための法案を提出しています。
 行政評価機能の抜本的強化ビジョンを本年一月に発表しました。このビジョンでは、政策評価に係る情報公開に関するガイドラインの新設、機動調査チームの設置、年金業務の監視強化などを示しており、本年度内に具体的な方針を提示することとしています。
 初代統計院長である大隈重信公もおっしゃっているとおり、正確な統計によって国の姿を詳細に明らかにしなければ、的確な政策を遂行していくことはできません。本年十月に実施される十年に一度の大規模な国勢調査を始め、国民各位の御理解、御参加を得て、正確な調査を実施してまいります。
 以上、所管行政の一端を申し上げました。
 副大臣、大臣政務官とともに全力で取り組んでまいりますので、佐藤委員長を始め、理事、委員の皆様方の御指導を心からお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#5
○委員長(佐藤泰介君) 次に、郵政改革の基本施策について、亀井国務大臣から所信を聴取いたします。亀井国務大臣。
#6
○国務大臣(亀井静香君) 郵政改革担当大臣の亀井静香でございます。総務委員会の御審議に先立ち、所信の一端を申し上げます。
 まず、後ほど重ねて申し上げますが、今国会にはいよいよ郵政改革のための法案を提出させていただくこととしておりますので、よろしくお願いをいたします。
 そもそも、この郵政改革が必要とされるに至った問題は、すべて五年前に始まりました。郵政選挙で圧勝した小泉政権の下で、改革と称する弱肉強食の市場原理至上主義、行き過ぎた規制緩和が進みました。地方は衰退し、都会でも弱者は切り捨てられ、我が国は閉塞感の漂う深刻な格差社会となってしまいました。
 郵政事業もずたずたに切り裂かれました。郵便局が局の中で三つに分けられ、協力し合って仕事をすることが難しくなってしまいました。手続が複雑になり、お客様を長時間お待たせすることが増えたと聞いております。
 明治四年の郵便創業以来、百三十九年の歴史を持つ郵政事業は、郵便、貯金、保険の三事業一体で運営されてきました。現実と懸け離れた形で民営化が進められた結果、明治以来営々と築かれてきた郵政事業が今危機に瀕しております。それが、郵政改革が必要とされる理由であります。
 私は、時計の針を民営化の前に戻そうと言っているのではありません。間違った方向に進んでしまった郵政事業の道筋をあるべき方向に軌道修正しようとしておるのです。
 外科手術で切り刻まれてしまった郵政事業を再生し、北海道から沖縄まで張り巡らされた毛細血管に血を通わせること、地域社会にとっても日本全体にとっても活力を生み出す、全く新しい郵政事業をつくり上げていくことが私の仕事だと考えております。
 このため、昨年、まず郵政事業の抜本的見直し、すなわち郵政改革の基本方針を閣議決定いたしました。同基本方針においては、国民生活の確保、地域社会の活性化のため、郵政事業に関する国民の権利として、国民共有の財産である郵便局ネットワークを活用し、郵便、郵便貯金、簡易生命保険の基本的なサービスを全国あまねく公平に、かつ利用者本位の簡便な方法により、郵便局で一体的に利用できるようにするなどの方針を決定しております。
 さらに、当面の暫定的な措置として、日本郵政の株式の処分等を停止する郵政株式処分凍結法について、前臨時国会にて御審議、御賛同いただいた結果、昨年十二月四日に成立することができ、同三十一日に施行いたしました。
 私は、郵政改革の基本方針に基づいて、どういった郵政改革を行うべきかについて、原口総務大臣とともに、政府部内、関係業界、現在の日本郵政の経営陣等、そして何よりも全国の利用者の方々の御意見を精力的にお聞きしてまいりました。
 現在、様々な御意見を踏まえ、具体的な検討を進めておるところであり、去る二月八日に郵政改革のための素案を公表したところであります。
 素案においては、日本郵政グループの公益性、地域性を重視した改革を行うこと、日本郵政グループの経営の自主性を重んじること、ユニバーサルサービスの提供義務、親会社、銀行会社、保険会社の三社体制会社とする経営形態等の内容を盛り込んでおります。
 この素案については、今後、所要の与党プロセスを経て内容を確定いたしますが、引き続き、利害関係者等から更に御意見を伺うなどして具体的な検討を進めてまいります。その内容をまとめた郵政改革のための法案を今国会に提出させていただきますので、その際には御賛同あらんことをお願いいたします。
 以上、所管行政の一端を申し述べました。
 国民利用者の視点に立った郵政改革の実現に向け、原口総務大臣と緊密に連携し、大塚副大臣、田村大臣政務官、また長谷川大臣政務官とともに全力で取り組んでまいります。佐藤委員長を始め、理事、委員の皆様の御指導をよろしくお願いを申し上げます。
 よろしくお願いいたします。
#7
○委員長(佐藤泰介君) 次に、平成二十二年度総務省関係予算の概要について、政府から説明を聴取いたします。渡辺総務副大臣。
#8
○副大臣(渡辺周君) 平成二十二年度における総務省所管予算案につきまして、概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計について御説明いたします。
 一般会計の予算額は、十八兆五千九百三十六億円であります。
 地域のきずなを再生し、その創富力を築くとともに、暮らしを守る雇用を創出し、持続的成長力、競争力の源泉となる国民の生産性を向上させることが必要です。
 本予算案は、これを踏まえ、地域主権の確立、ICTによる新たな経済成長、国民の生命、健康、生活を守る行政の推進、行政改革の推進などを柱として取りまとめたものであります。
 具体的には、まず、地域主権の確立につきましては、地方が自由に使える財源を増やし、自治体が地方のニーズに適切にこたえられるようにするための地方交付税財源として、交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるために必要な経費として十七兆九百四十五億円、地方特例交付金財源として、交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるために必要な経費として三千八百三十二億円を計上しております。
 また、地方分権改革の着実な推進を図るため、合併市町村が、市町村建設計画に基づいて行う事業に対する補助金などに必要な経費として五十六億円、地域力の創造、地方の再生を図るため、緑の分権改革の推進などに必要な経費として十億円を計上しております。
 次に、ICTによる新たな経済成長につきましては、地上デジタル放送への円滑な移行のため、デジタル放送受信に関する相談体制の強化等に必要な経費として二百五十億円、戦略産業であるICT産業の国際競争力の強化に必要な経費として八十九億円、ICT利活用を促進する取組を強化するため、ICTを使った協働教育の推進などに必要な経費として二百五十四億円、世界をリードする研究開発を推進するため、ICTを使ったグリーンニューディールの推進などに必要な経費として四百六十六億円を計上しております。
 次に、国民の生命、健康、生活を守る行政の推進につきましては、消防防災体制の整備促進及び救急救命体制の充実に必要な経費として百七億円、郵政事業の抜本的な見直しに必要な経費として四億円、年金記録確認第三者委員会による年金記録に係るあっせんの実施などに必要な経費として百二十六億円を計上しております。
 次に、行政改革の推進につきましては、政策評価制度、公務員制度改革の着実な推進、電子政府、電子自治体の推進等に必要な経費として四十四億円を計上しております。
 そのほか、受給者の生活を支える恩給の支給に必要な経費として六千七百八十三億円、我が国の座標軸となる国勢調査の実施等に必要な経費として八百五十三億円、参議院議員の任期満了に伴う参議院議員通常選挙に必要な経費として四百八十六億円、政党助成法に基づき法人である政党に対し交付する政党交付金として三百十九億円、米軍や自衛隊の施設が市町村の財政に与える影響等を考慮して、基地交付金及び調整交付金合わせて三百三十五億円を計上しております。
 次に、交付税及び譲与税配付金特別会計について御説明いたします。
 まず、交付税及び譲与税配付金勘定の歳入予定額は五十三兆五千八百二十四億円、歳出予定額は五十三兆三千八百五十一億円となっております。
 歳入は、地方交付税及び地方特例交付金の財源に充てるための一般会計からの受入れ見込額等、また、地方譲与税譲与金の財源となる税収見込額を計上しております。
 歳出は、地方交付税、地方特例交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計への繰入れ等に必要な経費であります。
 次に、交通安全対策特別交付金勘定の歳入予定額は八百二十四億円、歳出予定額は七百六十四億円となっております。
 歳入は、交通反則者納金の収入見込額等を計上しております。
 歳出は、交通安全対策特別交付金等に必要な経費であります。
 以上、平成二十二年度における総務省所管予算案の概要の御説明を申し上げました。
#9
○委員長(佐藤泰介君) 次に、平成二十二年度人事院業務概況及び関係予算の概要について、政府から説明を聴取いたします。江利川人事院総裁。
#10
○政府特別補佐人(江利川毅君) 人事院の業務概況及び平成二十二年度人事院予算の概略について御説明申し上げます。
 人事院は、国民に対し、公務の民主的かつ能率的な運営を保障するため、職員に関する人事行政の公正を確保し、あわせて、労働基本権の制約に対する代償措置として職員の利益の保護等を図ることにより労使関係の安定に寄与するとともに、人事行政の専門機関として時代の要請や変化に対応した人事行政施策を展開してきております。
 今日、社会経済情勢が大きく変化し、公務員の人事管理全般について、時代の要請等に的確に対応した改革を進めることが求められております。公務員が全体の奉仕者として、中立公正かつ能率的に職務遂行に当たるための基盤を整備することが人事院の使命であるとの基本的認識の下、次のような諸施策に取り組んでまいります。
 第一に、国家行政が将来にわたって様々な課題に対応していけるようにするために、有為な人材を計画的に採用し、育成していく必要があります。国家公務員制度改革基本法に規定されている採用試験の見直しについては、平成二十四年度からの新たな採用試験の実施に向け、早期に受験者の準備に必要な情報を公表できるように取り組んでまいります。また、研修については、研修の体系化と受講機会の拡大、事例研究の開発など研修内容の充実に努め、国民全体の奉仕者としての使命感や広い視野、識見などを長期的視点に立って涵養するための研修の実施に取り組んでまいります。さらに、民間部門との間の人事交流の一層の促進や女性公務員の採用・登用拡大の推進のための環境整備にも引き続き努めてまいります。
 第二に、昨年から実施された新たな人事評価については、適切な実施とともに、その評価結果の任免、給与等への活用を推進してまいります。採用試験の種類にとらわれず、年次主義の横並びを排した、能力、実績に基づく人事管理が推進されるよう、各府省の取組を支援してまいります。
 第三に、公務員給与については、経済・雇用情勢等が厳しい状況にあることにかんがみ、民間賃金や賞与の動向について十分注視するとともに、民間給与の支給実態の精確な把握に努めて勧告を行ってまいります。
 第四に、高齢期における雇用問題については、平成二十五年度から、公的年金の支給開始年齢が六十歳から六十五歳へと段階的に引き上げられることへの対応を考えなければなりません。既に民間企業に関しては、六十五歳までの雇用確保措置が法律で義務付けられており、公務においても、年金支給開始年齢の引上げに対応し、平成二十五年度から定年年齢を段階的に六十五歳まで延長することが適当と考えます。その条件を整えるため、給与体系の見直しや、組織活力と公務能率を確保するための人材活用方策等の諸課題の検討を早急に進めていく必要があります。この問題については、各府省の準備期間も勘案すれば、平成二十三年中には法制整備を図ることが必要と考えられ、平成二十二年中を目途に具体的な立法措置のための意見の申出を行うことができるよう、精力的に取り組んでまいります。
 第五に、人事・給与関係業務情報システムについて、各府省と情報共有、意見交換を十分に行いながら、その開発及び運用を進めてまいります。
 最後に、国家公務員制度は、国家行政の円滑な遂行を下支えする制度であり、公務員制度改革については、国民の期待にこたえ得る実効ある改革が実現するよう、人事院も適切な役割を果たしていく所存であります。
 以上、人事院の業務の概況について御説明申し上げましたが、これら人事行政等のための経費を計上した平成二十二年度における人事院の歳出予算要求額は、百六億九千二百万円であります。
 何とぞよろしく御審議くださいますよう、お願い申し上げます。
#11
○委員長(佐藤泰介君) 以上で両大臣の所信、総務省の予算説明並びに人事院の業務概況及び予算説明の聴取は終わりました。
 大臣の所信等に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 御退席ください。
    ─────────────
#12
○委員長(佐藤泰介君) 次に、過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、提出者衆議院総務委員長近藤昭一君から趣旨説明を聴取いたします。近藤昭一君。
#13
○衆議院議員(近藤昭一君) 衆議院総務委員長の近藤昭一でございます。
 ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の理由及び内容を御説明申し上げます。
 御承知のように、過疎対策については、昭和四十五年の過疎地域対策緊急措置法制定以来、これまで四度の立法が超党派の議員立法として行われてきたところでありますが、平成十二年に制定された現行の過疎地域自立促進特別措置法は、この三月末日をもちまして有効期限が経過いたします。
 しかし、これまで、これらの法律に基づき、総合的、計画的な過疎対策が積極的に推進され、過疎地域の産業振興や交通通信基盤・生活基盤の整備などに一定の成果が上がっておりますものの、過疎地域は、なお、引き続く人口減少と著しい高齢化に直面し、農林水産業の衰退、いわゆる限界集落の発生、地域医療体制の弱体化など、様々な課題が生じております。
 これは、過疎地域の住民にかかわる問題というにとどまらず、過疎地域が、食料や水の供給、エネルギーの提供、国土の保全、災害の防止、地球温暖化の防止等はもとより、都市住民への安らぎや教育の提供の場として、極めて重要な公益的機能を有していることを思えば、国民の安全・安心に直結する重要な問題であり、過疎地域については、その公益的機能を適切に認識、評価した上で、過疎問題の解決を国民全体にかかわる重要課題ととらえ、実効性ある対策を切れ目なく講じていく必要があります。
 このような現状認識にかんがみ、過疎地域自立促進特別措置法について、期限延長を行うとともに、過疎地域の要件の追加や計画策定等の義務付けの見直し、ソフト事業に対する支援措置の拡充等を行うこととするものであります。
 以上が、本案を提出した理由であります。
 次に、本案の内容について御説明申し上げます。
 第一に、現行法による過疎地域に加え、人口及び財政力に関する一定の要件を満たす地域を過疎地域として追加することとしております。
 この場合、人口要件に関しましては、国勢調査の結果によって、平成十七年人口の昭和三十五年人口に対する減少率が三三%以上であること、又はこの人口減少率が二八%以上であり、かつ、平成十七年人口における高齢者比率が二九%以上若しくは若年者比率が一四%以下であること、又は平成十七年人口の昭和五十五年人口に対する人口減少率が一七%以上であることのいずれかに該当することとしております。なお、平成十七年と昭和三十五年の間の人口減少率による場合には、平成十七年人口の昭和五十五年人口に対する増加率が一〇%未満である場合に限ることとしております。
 また、財政力要件に関しましては、平成十八年度から平成二十年度までの財政力指数の平均が〇・五六以下であること等としております。
 第二に、都道府県が策定する過疎地域自立促進方針、過疎地域自立促進市町村計画及び過疎地域自立促進都道府県計画について、これらの策定に係る義務付けを廃止するとともに、市町村から都道府県に対する事前協議の内容を見直す等の所要の措置を講ずることとしております。
 第三に、過疎対策事業債の対象施設に関し、認定こども園、図書館、自然エネルギーを利用するための施設を対象施設に追加するとともに、小中学校の校舎等についての統合要件を撤廃することとしております。また、地域医療の確保、住民の日常的な移動のための交通手段の確保、集落の維持及び活性化その他の住民が将来にわたり安全に安心して暮らすことのできる地域社会の実現を図るため特別に地方債を財源として行うことが必要と認められる事業として過疎地域自立促進市町村計画に定めるものの実施に要する経費について、人口、面積、財政状況その他の条件を考慮して定める額の範囲内で、過疎対策事業債の対象とすることとしております。なお、この場合、基金の積立ても対象事業に含むものとしております。
 第四に、所得税及び法人税に係る特別償却を行うことができる事業及び地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置の対象業種のうち、ソフトウエア業を廃止し、新たに情報通信技術利用事業を追加することとしております。
 第五に、現行法の有効期限を平成二十八年三月三十一日まで、六年間延長することとしております。
 第六に、この法律は、平成二十二年四月一日から施行することとしておりますが、有効期限の延長に係る改正については、公布の日から施行することとしております。また、関係法律の改正その他所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、本案の提案の理由及び内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#14
○委員長(佐藤泰介君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#15
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。
 私に与えられた時間は五分でございますし、これは全会派納得の上で委員長提案として出されている話でございますので、二問だけ確認的に聞かせていただきたいと思います。
 まず一つ目の確認は、規制緩和に関してであります。
 規制緩和といいますと、どうしても都会向け、ビジネス向けというイメージがあるんですけれども、過疎地の生活に対して非常に効果のある規制緩和が幾つかあります。例えば、道路運送法を少し改正をして簡単な生活交通の足を確保するというような考え方があります。あるいは、医師法を改正して、極めて限定的でも構わないんですが、看護師によって医師の許可の下、簡単な治療や投薬ができるようにするとか、あるいは、この間の薬事法の改正で今非常に薬の通信販売の規制が厳しくなっています。過疎地も同じでありまして、風邪薬や胃薬も過疎地では通信販売、郵便販売で買えないという状態になっていますが、これも見直すというような規制緩和も非常に過疎の生活にとって効果があるというふうに考えるんですが、残念ながら今回の法律の中には盛り込まれませんでした。
 ここまでの議論の過程と、次回改正時にはやはりこれが重要なテーマになると思いますが、提出者としてどういうふうにお考えかをまずお伺いしたいと思います。
#16
○衆議院議員(山口俊一君) 提出者の一人として御答弁させていただきます。
 もう御案内かも分かりませんが、この法律案の提案に当たりましては、各会派の実務責任者協議会というのを設置をして、今後の過疎対策の在り方につきまして各会派の主張をお互いに尊重しながら数次にわたり幅広く議論をさせていただいております。この中で、今後、過疎対策関係立法の在り方の検討、あるいは過疎地域の要件の追加、さらにはいわゆるソフト事業を始めとする過疎債の対象の追加等のテーマについて主として議論をさせていただきました。
 実は、私どもとしても早くから全国各市町村を回らせていただいたり、あるいは様々な御要望を聞いてまいりました。その中には今先生御指摘の件も確かにございました。とりわけ御地元の和歌山の方からも強い御要望があったわけでございます。
 これまでも、実は私どもとしても、例えば補助金の適正化ということで、いったんこういう目的で補助をもらってこれをやった以上は、あとはもう駄目よと、ほかの転用は駄目よ、これを何とかしたいということで、これは実は地域活性化の中で、おおむね十年間たてばほかのものに転用しても補助金の返済は必要ありませんよというふうなこと等いろいろやってきたわけでございます。
 お話の医療法、薬事法、運送法等々、大変大きな問題でございます。これからの課題として一つはとらえておるのと、もう一つは、それぞれの各法律、いわゆる地域活性化の中でもう少し緩和できるものはしていくべきであろうと。六年間ということでございますので、今回の過疎法、次回の課題としてもしっかりととらえていきたいと思っております。
#17
○世耕弘成君 提出者としてこの規制緩和について次回の課題としてとらえられているということ、よく理解をいたしました。
 二つ目でありますが、今回、過疎対策事業債の範囲が拡充をされました。その中に図書館が加えられたわけでございます。これは非常に大きな進歩だと思いますけれども、この図書館は、幾ら過疎の市町村であってもやはり昭和三十年代、四十年代に独自に自力で整備を既にしているところがあるわけですね。こういったところが今やはり老朽化やあるいは新しいインターネット等の設備の対応ができないということで建て替えを検討しているところがたくさんあるんですが、ここで言う拡充対象となった図書館が、新設だけではなくて、既に図書館はあるんだけれどももう老朽化しているので建て替えたいというような過疎市町村にも対応をしていると、そういう形で運用されているという理解でよろしいのかどうか、これは提出者と今後運用の話もありますので総務省からお伺いをしたいと思います。
#18
○衆議院議員(谷公一君) 委員御指摘のとおり、今回の法律案では図書館も過疎対策、過疎債の対象として追加をいたしました。我々提案者といたしましては、この整備については当然新築だけではなくて改築や増築といったものも含まれるというふうに考えておりまして、老朽化した過去に独自に地元でやったそういう図書館についても過疎債を財源として改築や増築をすることは可能であるし、またそうしなければならないと我々としては考えております。
#19
○国務大臣(原口一博君) 提出者が御答弁されたとおり、運用についても、今の提出者の御趣旨に沿って、増改築についても新築のみならず含まれているという御趣旨だということでございますので、過疎債を財源として改装や増築をする、今までの古い図書館についても適用できるように運用面でもしっかりと心配りをしてまいりたいと、このように考えております。
#20
○世耕弘成君 終わります。
#21
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
 近藤委員長を始め各党の先生方、この委員長提案について折衝を含め心から敬意を表するものでございます。
 私も確認を含めて若干質問をさせていただきたいと思いますが、先ほどの提案理由の中で現状と課題についての認識についての御説明がございました。
 この過疎問題については、私は、平成十九年ですか、国土交通省の、十年後に消滅する可能性があるという、限界集落という言葉を衝撃をもって受け止めたんでございますけれども、かなり前からこの問題について議論がされてきたなと。そして、我が公明党においても、地域活性化推進本部で十九年の末に調査を行いまして、そして二十年の二月には取りまとめをして、官邸に施策の推進方を申入れを行ったという経緯がございます。
 若干御披露をさせていただきたいと思っておりますが、公明党の地方議員の皆さんも力添えいただきまして、地域の集落の住民有力者だとかあるいは自治体の関係者を訪ねてじかにお話を聞いてきたというのがございます。
 そんな中で、やはり住民の高齢化、また後継者不足、また働く場所や仕事がない、あるいは耕作放棄地とかいろんな、鳥獣被害、医療の不安等悩みが出てきたわけでございまして、そんな中、何点か提言をしてございまして、やはり国として消滅という防止策をきちっとやるべきであると。そしてまた、仮称でありますけれども、集落維持交付金制度をつくるべきではないかとか、Uターン、Jターン、Iターン等、そういう希望する人たちに支援を行うべきであると。あるいは、人的支援も行うべきである、また福祉バス導入もやるべきではないのかということが提言、二年前の二月に出されているわけでございます。
 なぜこんなことを言っているかというと、もうかなり数年前からやっていることが何で急遽出てきたのかなと。それで、二年前にはこの参議院の総務委員会で京都府の綾部市に行きまして、いわゆる水源の里ということで、その地域、本当に携帯電話の三本バーが消えてしまうようなところまで行きまして、状況を見てきました。みんな関心があるにもかかわらず、取りまとめは随分時間が掛かったなという実は感じがするわけでありまして、私の認識自体は、一生懸命各党の先生方が議論をしながらも、何か出てきたのが六年延長と、若干ソフト事業に対して支援措置が追加になったよというような感じしか持たないんですね。
 今まで十年、十年、十年とやってきて何で六年になるのかということも実はあるわけでございますが、公明党、石田先生が御出席をしていただいているわけでございますが、この過疎、先生を中心に公明党のプロジェクトチームでおまとめになりましたけれども、今回の法律案、そのプロジェクトのまとめ、どの程度反映されているということでございましょうか。
#22
○衆議院議員(石田祝稔君) 過疎地域の現状については、今、魚住委員がお述べになったとおりだろうと思います。私も地元、四国の高知県でありますけれども、大変な中山間地にも行ってまいりまして、つぶさに地元の集落の方からもいろんなお話も聞いてまいりました。
 ですから、こういうことも踏んまえて、また、十九年の我が党のいろんな調査も、当然、今回の見直しに当たっては、公明党としての基本的な考え方、これは当然持っておりましたけれども、やはりそれぞれの政党のいろんなお考えも当然ありますし、そういうものを実務者協議の中でしっかりと議論をさせていただいて今回の結論になったと。
 ですから、私たちは恒久法ということでこれは言っておりましたが、これは国が一つは責任を持つと、こういうことをはっきりさせたいということで申し上げたのでありますが、そういうものも衆議院の段階で委員会決議と、この過疎地域については国が責任を持っていくんだと、こういうことも明確になったわけでございますので、そういう点も踏んまえまして今回各党で合意をしたと。ですから、年数も六年ということですから、今まで十年できていたのが何で六年なんだと、こういうお考えもあろうかと思いますけれども、これもそれぞれの政党のいろいろなお考えを持ち寄ったときに、最大こういうところでいこうと。
 それで、私は、まず一番の問題は、この三月三十一日でいわゆるこの過疎法が切れて、そのままになってしまってはいけないと。まずこれをとにかくつないでいくことが一番の課題だと。しかしその後は、やはり年数もあるし、中身のソフト対策、今までできなかったことも入れました。こういうことで、相当いろんな過疎の地域で御苦労されている方の御期待にもおこたえができる内容になったんじゃないかと。
 ですから、これから大事なのは、それぞれの過疎に指定された市町村でどういう計画を作るか、これが一番私は大事になってくると思いますから、これはそれぞれの地域で是非工夫もしていただかなきゃならないと、こういうふうに思っております。
 以上です。
#23
○魚住裕一郎君 本当にうちも、公明党も、また自民党さんも本当に現場に足を運びながら議論を重ねてきたなということが理解できるわけでございますが、内容で、例えば過疎対策事業債の元利償還金の国税措置、これは八割ぐらいにした方がいいんじゃないのかという、やっぱり財政力を考えた場合そういう議論もあったと思いますが、その点のてんまつはどうだったでしょうか。
#24
○衆議院議員(石田祝稔君) これは、はっきり申し上げて七割ということに絶対的な意味が私はあるとは思っておりません。それは八割であればなお地元からしたらいいと、こういうお考えもあろうかと思いますけれども、その辺りを財政事情も考えて、具体的にじゃどうするかと。
 確かに、八割ということを私たちも考えたことはあります。現実に辺地債というものが八割元利償還分見ると、こういうものもありますけれども、やはりまず各党が合意をして、そして引き続いてこの過疎債を切らさずにやっていく、そういう中で、最大限財政事情も考えたときにどこまでがいいのかと、こういう議論も随分しましたけれども、結果として七割と、こういうことになったわけでございます。
#25
○魚住裕一郎君 大臣、政府・与党一体という形でやっておいでになって、議員立法ではございますけれども、いろんなこの内容についても一体でございますので御答弁できると思いますけれども、この延長期間六年という評価、十年、十年、十年、だけど六年という、これ、原口プランですか、のことがあるのかもしれませんけれども、この六年というその位置付け、評価を総務大臣としてどのように考えておいでになりますか。
#26
○国務大臣(原口一博君) この過疎法の一部改正については、各党各会派で本当に熱心な御議論をいただいて国会でこういう形にまとめていただいたと、まずはそのことに総務大臣として熱意と御努力に感謝を申し上げたいと思います。
 六年という期限をどのようにとらえるかという御質問でございますが、やはり一番大事なことは、地域の創富力を高めて、そして先ほどお話がありましたように、集落が消えるということは、それは取りも直さずその町の暮らし、なりわい、そして伝統や文化まで消えてしまうということでございますから、そういったことがないように措置を国としてはしていかなきゃいけない。
 そして、六年という期限については、これは立法の意思があると思いますが、先ほど石田提案者がお話しになったとおりのことだと思っておりますが、私ども総務省といたしましては、できるだけ早くこの過疎の地域から卒業をしていただく、あるいは新たなまた、先ほど世耕筆頭もお話しになっていましたけれども、様々なものを追加をしていく、一括交付金化ということを私たちは申し上げていて、そこではまた更なる地域の自主財源そして下支えということがこれに追加をされてくるんではないかと。六年という年限は限っておられますけれども、私たちの、政府の施策としては責任はずっと続いていくんだと、こういう考え方でおります。
#27
○魚住裕一郎君 終わります。
#28
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。提案者に心より敬意を表したいと思います。
 まず、総務大臣に伺いたいと思います。
 過疎地域は、言うまでもなく、国土の保全や水源の涵養、都市への食料の供給など多面的で重要な機能を担っております。こうした過疎地域の公益的機能の維持は大変重要なことだと思っておりますが、この点の大臣の御認識と、そのために過疎地域で人々が生活し住み続けられるようにしていかなければならない、それには農業や林業、漁業など第一次産業の振興がかなめになると考えますが、この点での御認識、いかがでしょうか。
#29
○国務大臣(原口一博君) 全く同じ認識を持っております。先ほど申し上げましたように、安全、安心な食料や水の供給、エネルギーの提供、国土の保全、災害の防止、それからやはり地域の文化あるいは伝統の継承と、大変大事な地域でございまして、委員がおっしゃるように、第一次産業の振興、地域の創富力、農林水産業を含めてそれを上げていくことが大事だと考えておりまして、第一次産業の振興に当たっては、特に私たちがマニフェストで掲げている戸別所得補償制度の実施や、生産、加工、流通までを一体的に行う六次産業化などの取組が大切であると考えております。
 命を守る農政、国民の暮らしを守る農政を過疎地域においても実現をしていきますし、林業や漁業についても同じことであると思います。地域が持っている資源を最大限生かし、産業化し、その地域の創富力、富を生み出す力、これを引き出していくことが大事だと、このように考えております。
#30
○山下芳生君 私も過疎地の首長さんなどと懇談いたしますと、地方が元気になろうと思ったら農林水産業ですと、第一次産業が元気になれば雇用も生まれIターンも生まれると、必ずおっしゃるんですね。これ、本腰を据えた対策が国を挙げて必要だと思います。
 次に、提案者に伺いますけれども、改正案では地域交通についても過疎債の対象とするとしております。そこで、具体的に伺いますけれども、過疎地域自立促進市町村計画に基づいて行う場合、スクールバス運営に対する支援、それから民間のバス会社への赤字部分の穴埋め、それから基金を活用したバス通学者への補助も対象となるんでしょうか。
#31
○衆議院議員(黄川田徹君) お答えいたします。
 山下委員には、昨年は住民基本台帳法の一部改正の修正案の審議で質問をいただきました。また、この度はこの法案の具体的な質問ということで今いただきました。お答えいたします。
 まずもって、本法律案については、過疎地域の市町村からの要望を踏まえ、過疎債の対象を拡充し、地域医療の確保あるいは住民の日常的な移動のための交通の確保、ただいま御質問の件だと思いますが、様々、住民の安全、安心な暮らしを確保するために実施するいわゆるソフト事業についても対象としたところであります。
 このため、衆議院の総務委員会として、その趣旨を踏まえまして、過疎債については引き続き所要額を確保するとともに、特にソフト対策に係る資金の確保、充実に万全を期すこと、過疎地域の実情に応じた主体的かつ創意工夫に富んだソフト対策の取組を十分尊重することなどについて決議したところであります。
 そこで、過疎債の運用の細目については政府において検討中と思われますけれども、提出者といたしましては、山下委員御指摘のような事業は本法案や委員会決議の趣旨に合致するものではないかと考えておりますので、市町村計画に定められたものについては過疎債の対象として運用されることを期待するわけであります。
#32
○山下芳生君 さらに、バス運営のためのランニングコスト、それからバス運転手の人件費についての経費も対象となるんでしょうか。
#33
○衆議院議員(黄川田徹君) お答えいたします。
 先ほどお話もありましたとおり、この法律案の提案に当たっては、各会派の実務責任者協議会を設置しまして、三度にわたって幅広く議論をいたしたところであります。特に、ハードだけではなくてソフト事業にも積極的に取り組んでいただきたいと、こう思っております。これまでのような、国がメニューを並べることよりも、過疎市町村の使い勝手を良くする、これに努めたつもりであります。言い換えれば、あとは市町村の創意と工夫を尊重するわけであります。
 重ねてではございますが、提出者といたしましては、御指摘のような事業はこれまた本法案や委員会決議の趣旨に合致するものではないかと考えておりますので、過疎債の対象として運用されることを政府に期待するものであります。
#34
○山下芳生君 過疎地域にとって自治体病院というのは命綱だと思います。
 そこで、医師、看護師確保のための対策としての支度金貸付けや医学生の奨学金などの経費も対象となるんでしょうか。
#35
○衆議院議員(山口俊一君) お答えをさせていただきます。
 今先生から御指摘をいただきました住民の足だとか医療の確保、そういったものに対する要望というのは実は一番たくさんございました。そういったことへどうやっておこたえをするのかということで、実はソフト対策事業をいわゆる過疎債適用にしようということでございますので、当然もうそういうことに使っていただきたいという思いが実はこもっております。
 これはもちろん、政府の方で過疎債の、とりわけソフトに対する額の問題だとか、あるいはどういったところに使うということ、恐らくこれから要綱等々おまとめをいただくんであろうと思いますが、提案者としても実はそういった思いがございますので、これからも若干各党で、また各派で協議もさせていただきたいと思いますが、先生御指摘のとおり、当然使っていただけるものと確信をいたしております。
#36
○山下芳生君 最後に、私からも図書館問題について一点だけ質問をさせていただきます。
 これまで図書館は過疎債の対象外でありましたが、改正案では対象とすることにしております。いいことだと思います。
 ただ、これまで財政の厳しい町村では、過疎債の対象であって図書館と同じ機能を持つ生涯学習情報センターとして造ったところがございます。この場合、図書館法に根拠を置く図書館とすることができません。著作権法三十一条によるコピーサービスも郵便約款で認められている障害者用資料の無料郵送もできません。
 今回の改正を機に、これまでの補助金や過疎債等に影響が出ないようにしながら、こうした生涯学習情報センターが図書館法に基づく図書館と位置付けられるようにすべきではないかと私考えますが、この点、いかがでしょうか。
#37
○衆議院議員(谷公一君) 委員御質問の趣旨は、過疎債とか補助金、他の省庁の補助金を財源として整備された従来の対象施設について、これから図書館への衣替えを認めるべきではないかと、そういうことかと思います。
 実際に、個々のケースについて、過疎債を発行している場合、その起債とか補助金の交付の条件等、個々の、照らして関係省庁等と協議しながら判断されるべきものでございますけれども、我々としては基本的に、住民の福祉向上のために地域が汗をかいて頑張ろうとしていることをしっかり支援できるような運用にしていただきたいと、そう願っております。
#38
○山下芳生君 終わります。
#39
○委員長(佐藤泰介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#40
○委員長(佐藤泰介君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、礒崎君から発言を求められておりますので、これを許します。礒崎陽輔君。
#41
○礒崎陽輔君 私は、ただいま可決されました過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党・改革クラブ、公明党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。
 一、過疎地域の現状と課題を十分に把握し、各集落の実態に即して、住民の安全・安心な暮らしを確保する事業の実施や、集落を支援する人材の育成・確保など、きめ細かな集落の維持及び活性化対策がこれまで以上に積極的に講じられるようにすること。
 二、過疎地域がそれぞれ有する地域資源を最大限活用し、地域の自給力を高めるとともに、国民全体の生活にかかわる公益的機能を十分に発揮することで、住民が誇りと愛着を持つことのできる活力に満ちた地域社会の実現を図ること。
 三、過疎地域の置かれた現状を踏まえ、今後は特に、地域医療の確保、就業機会の創出、生活交通の確保、情報通信環境の整備、子育ての支援、地域間交流の促進等が積極的に実施されるようにすること。
 四、過疎対策事業債については、引き続き所要額を確保することとし、特にソフト対策に係る資金の確保・充実に万全を期すとともに、過疎地域の実情に応じた主体的かつ創意工夫に富んだソフト対策の取組を十分尊重すること。
 五、過疎地域の厳しい現状を十分に踏まえ、実効性ある過疎対策を行うため、本法律施行後速やかに総合的かつ抜本的な検討を開始し、施行後三年を目途として、その検討結果や平成二十二年の国勢調査の結果、地方分権改革の進展状況等を勘案し、必要な措置を講ずること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#42
○委員長(佐藤泰介君) ただいま礒崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#43
○委員長(佐藤泰介君) 全会一致と認めます。よって、礒崎君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、原口総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。原口総務大臣。
#44
○国務大臣(原口一博君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと思います。
#45
○委員長(佐藤泰介君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#46
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト