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2010/04/27 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 総務委員会 第16号
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2010/04/27 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 総務委員会 第16号

#1
第174回国会 総務委員会 第16号
平成二十二年四月二十七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     牧山ひろえ君     那谷屋正義君
 四月二十六日
    辞任         補欠選任
     那谷屋正義君     松浦 大悟君
     谷川 秀善君     矢野 哲朗君
 四月二十七日
    辞任         補欠選任
     末松 信介君     中山 恭子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 泰介君
    理 事
                加賀谷 健君
                武内 則男君
                林 久美子君
                礒崎 陽輔君
                木村  仁君
                世耕 弘成君
    委 員
                高嶋 良充君
                土田 博和君
                外山  斎君
                友近 聡朗君
                内藤 正光君
                長谷川憲正君
                松浦 大悟君
                吉川 沙織君
                小泉 昭男君
                末松 信介君
                関口 昌一君
                中山 恭子君
                二之湯 智君
                溝手 顕正君
                魚住裕一郎君
                澤  雄二君
                山下 芳生君
                矢野 哲朗君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地域主
       権推進))    原口 一博君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚 耕平君
       総務副大臣    渡辺  周君
       国土交通副大臣  馬淵 澄夫君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        津村 啓介君
       総務大臣政務官  小川 淳也君
       総務大臣政務官  階   猛君
       文部科学大臣政
       務官       高井 美穂君
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       国土交通大臣政
       務官       藤本 祐司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
   政府参考人
       財務省主計局次
       長        稲垣 光隆君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地域主権改革の推進を図るための関係法律の整
 備に関する法律案(内閣提出)
○国と地方の協議の場に関する法律案(内閣提出
 )
○地方自治法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
○独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
○理事の辞任及び補欠選任の件
    ─────────────
#2
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、牧山ひろえ君及び谷川秀善君が委員を辞任され、その補欠として松浦大悟君及び矢野哲朗君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(佐藤泰介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主計局次長稲垣光隆君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(佐藤泰介君) 地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案、国と地方の協議の場に関する法律案、地方自治法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○加賀谷健君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の加賀谷でございます。
 議題になっております地域主権改革関連三法案につきましては、本日を含めると十六時間を超えると思いますけれども、長時間にわたる真摯な質疑と参考人の貴重な御意見を伺い、さらに先日は現地視察もさせていただきました。私は、この質疑を通じ、戦後の地方自治の在り方を大転換するこの地域主権改革の必要性が明確になったと確信をしておりますが、最後に何点か確認をさせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
 初めに、地域主権改革推進整備法における地域主権改革の趣旨については、過日の当委員会でも大臣より、地域のことは自分たちで決め、活気に満ちた地域社会をつくることだと御説明をいただきました。私も全くそうあるべきだと思っております。
 しかし、例えば今月行われた広島県東広島市の市議補選の投票率が八・八二%しかなかったこととか、これは私の地元でありますけれども、船橋市では合併と政令市移行に関する市民の意見を聞くための市民懇談会、これを昨年の十月から計四回開催をしたわけでございますけれども、いずれも傍聴に来た市民はいなかった、ゼロだった。市役所にお伺いをいたしましたところ、問い合わせもなかったということでございます。
 一方で、地方議会においても代議員制が取られており、言い方を変えれば、一般住民有権者は議員に負託をしているわけで、先ほどの低投票率の問題や住民の無関心は悪いことなのかどうかはいろいろな考え方があるのかもしれません。
 そこで、大臣にお伺いをいたします。こうした住民の無関心の問題に対し、地域主権改革を通じてどうやってこれを克服していこうと思っているのか、お考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。
#7
○国務大臣(原口一博君) 大事な御関心だと思います。
 かつて加賀谷委員と、それから今はもう副大臣になられましたけれども内藤さん、それから長谷川さん、行田さんと一緒にシンガポールへ視察に行かせていただいたときのことを思い起こしていました。そのとき、シンガポールは都市国家でございますけれども、小さなころから公に対する教育、公にどのように参加をするかということを、あのときは小学校を御一緒いたしましたが、ICTを通じて公にどう貢献するかということを勉強をされていました。
 私は、やはりこの地域主権改革というものは、まさにその中に学びが中心になければいけない、教育が中心になければならない、単なる国の権限を地方に移すという改革ではなくて、自らの地域は自らが責任を持ってつくっていくんだという、まさに国づくりの基本でもあるというふうに考えておりまして、そこで小さなころから公に対する関心あるいは自らが参加をしてつくり上げていく、こういう意識改革が大変大事であるというふうに思っております。
 一方、都市部においてはプライバシーや様々なこの間の停滞をした社会も反映してともすれば無関心ということになっておりますが、民主主義は主権者に多くの学びを要求するシステムである、権利というものがあれば、そこにはそれに応じた大変大切な責任もあるんだということをしっかりと小さなころから社会が共有し学びを共有すること、これが一番であるというふうに考えております。
#8
○加賀谷健君 ありがとうございます。
 今、シンガポールの話が出ました。まさに、あそこでICTを使った教育というのを勉強させていただいて、目からうろこといいますか、こういう教育が本当になされている、日本の教育もそういうところへ取り入れていかなければならないなという思いをさせていただきました。私が国会議員になって初めての海外へ行ったチャンスでございまして、大いに勉強になったことを今思い出しております。
 今大臣がまさに公教育が必要だということでございますけれども、大臣も、自らの地域は自らがはぐくむんだ、自らの国は自らが参画をして良くするんだ、こういう気持ちを小さいころから教育によってしっかりとはぐくむ民主主義の教育こそが、解という言葉を使われましたけれども、解であると、こう御答弁をいただきました。
 私も地方自治はまさに民主主義の学校だと思っております。走りながら考える、制度をつくっていくことも必要と思いますが、制度改革よりまず住民意識の醸成が先との意見もあると思いますが、これは卵が先か鶏が先かの論議かもしれませんけれども、大臣の多くの経験を踏まえて、この辺についての思いがありましたらお聞かせ願いたいと思います。
#9
○国務大臣(原口一博君) まさに加賀谷委員は私と同じ地方議会の御経験もおありでございますけれども、住民意識の醸成そして制度改革、これは相互に車の両輪として行われていくべきものであるというふうに考えております。
 先日、遠野へ視察をした折も、地域に根付く伝統や文化というものの教育、これがやはり大きな地域づくりに貢献をしておりました。自らの地域に誇りを持って、そして歴史を学ぶことによって様々なそれが行動につながっていく、地域を守ろう、あるいは自分たちの誇りをもっともっと多くの人に知ってもらおう、こういう行動になっていくわけでございます。
 一方で、最近は、昨日ICTのある社長さんとお話をしていたら、今の日本の意識の醸成というところでは少し残念なところもあるなとおっしゃっていました。それは、キャリアの中に失敗があることを極端に恐れる。アメリカの社会、私たちは国会のお許しをいただければ、この後、国会の多くの皆様と一緒にアメリカへ行こうと思っていますが、アメリカでは失敗したキャリアというものもそれは逆に大事にされる、失敗をしたんであればもう次は二回失敗しないだろうと。こういう、何回もチャレンジできる、あるいはお互いが地域でつながっていることによってお互いの情報を共有してソリューション、問題解決に向かえる、こういう地域の文化や、あるいは今委員がおっしゃる意識の醸成、これがとても大事だというふうに考えております。
#10
○加賀谷健君 まさにそういうことになるのだと思います。
 住民意識を大きく変える、まさにこのためには学校教育、社会教育が重要であることは論をまたないと思いますけれども、この問題についてさきの参考人質疑で私どもの土田委員が片山前鳥取県知事に質問したときに、土田委員は、若者にいかにその地域主権を含めて国政に参加をさせていくか、この問題について質問をされたと思いますけれども、片山前知事は、教育において政治を実感できる、考える力を付ける取組が必要だ、制度論、機構論だけではなく、一人の市民として自分がどういう政治的課題を実現するのか実践論として学ぶ必要がある、知事としてそういう取組をしてきましたという御意見をいただいたわけでありますけれども、地方自治改革を実践してこられた立場から大変有り難いお話だったなと、こんなふうに思っておりますけれども。
 大臣、民主主義の教育が大切、強く今もおっしゃられましたけれども、具体的にどのような取組をしていくべきなのかという思いがありましたら教えてください。
#11
○国務大臣(原口一博君) まさに片山参考人がお話をされたように、教育、特に参加と協働の経験というのがとても大事であるというふうに考えています。
 そこで、やはり地方自治、一番身近なところにあるわけでございまして、そこにどのように小さなころから社会にかかわり、参加をし、そして成功体験を経験をしていくかということが極めて大事であるというふうに思っています。
 私たちは、今政府税調において新しい公益税制というものも議論をしています。控除というものを大幅に増額をしていこうと。
 ですから、小さくても、例えば小学生であっても中学生であっても高校生であっても、常に社会とのかかわりの中で自分を、いわゆるアイデンティティーと申します自己同一性を再確認していく、この試みが非常に発達の段階においても大事でございます。そして、社会とのかかわりの中で何を実現できたのか。例えば街路に花を植える、その花を植えると春にはきれいなその種が花になります。社会を自分はこんなふうに変えることができたんだ、社会に貢献できたんだと、こういう成功体験を積み重ねていくことこそが、まさに自らが責任を持ち自らの地域をつくっていく、その基になると思います。
 そして、もう一つだけ申し上げると、やはり地域の歴史、これをしっかりと学ぶことだというふうに思います。今合併が進んで、先日も公文書をしっかり残そうというNPOの方々とお話をしましたが、合併が終わって、合併が完成して、そこの役所にある文書が散逸をしてしまうと、もうそこの歴史そのものが分からなくなる。こういう具体的な地域の誇りや歩みといったものをしっかりと保存をし、そして教育の中で生かしていく、これがとても大事であるというふうに考えております。
#12
○加賀谷健君 私も、地域の教育、本当に大事だろうと思うんですけれども、具体的にいざやるとなるとなかなか難しいものがあるのではないか。
 学校教育、社会教育の在り方を考えたときには、私は、廃県置藩というか、廃藩置県という言葉があってそういうことが行われたわけでありますけれども、県を廃して藩を置くという、そういうことを考えていく、これが一つの、藩単位の教育というのがまさに今大臣が言われた地域の歴史やそうした地域のことを学べる教育になるのかと思うんです。自治体を藩にすると三百ぐらいになるわけでありますけれども、そういう構想とは少し違うと思いますけれども、江戸時代の藩校であるとか藩学という藩が独自に行っていた教育というのはまさに大臣が言われたような地域に根差した教育ではないかと思いますので、大いに私は学ぶところがあるのではないかと思っています。
 教育こそ地域主権で行うべきことだと私は思うんですけれども、民主党が二〇〇六年にまとめた日本国教育基本法案というのがあるんですけれども、公立学校の運営に地域住民が参画をする地域立学校という考え方が盛り込まれております。教育を地域に任せるという考え方について、地域主権改革の観点から、大臣、この辺についてはどうお思いですか、お伺いします。
#13
○国務大臣(原口一博君) 大変大事な御質問であるというふうに考えております。
 先ほど藩校のお話がございましたが、私も、前身が弘道館という藩校でございました。その弘道館では、佐賀藩でございますけど、どういう教育をしていたかというと、先人の様々な偉業を教えていました。例えば、名古屋城それから熊本城を築城した成富兵庫茂安という治水の神様と言われる人がいます。それまで、治水というのは一か所を手を付けると他の箇所から火の手が上がって、まず水争いという言葉に象徴されるように大変厳しゅうございました。しかし、全体を一遍にビジョンを示して、そして佐賀平野という大きな平野全体の見取図をやって工事を進めていったわけでございます。まさに今の治山治水の基となったようなものを出した人ですが、地域で、この藩校でこれを学ぶことによって、私たちはより大きなビジョン、より大きな構想というものの大切さをその藩では教えていたわけでございます。
 今委員がおっしゃるように、地域住民が学校等と連携して、地域における教育に、あるいは歴史や文化を醸成する、そういう活動に積極的に取り組まれることを期待をいたしますし、民主党がかつて日本国教育基本法の中にも盛り込まれた公立学校の運営に地域住民が参画する、この地域立学校という考え方についても大変議論を深めていける、そういうものであると、地域主権の基盤として尊重すべき考え方ではないかと私は考えております。
#14
○加賀谷健君 地域の学校に、公立高校に地域が参加をしていく、これはずっと言われていた課題でございまして、私もPTAなんかをやらせていただいた中では非常に簡単なようで難しいというふうに感じているところでございます。
 今日、高井政務官に来ていただいておりますので、この日本国教育基本法を作ったときに、政務官、大変御尽力をされたというふうに伺っております。今の大臣との議論を踏まえて、教育を実際に担当される文科省としてこの地域主権改革の考え方を具体的にどのように教育に取り入れたらいいとお思いか、お伺いをいたしたいと思います。
#15
○大臣政務官(高井美穂君) 委員から御指摘いただきました日本国教育基本法案、私ども民主党の野党時代に、まさに佐藤委員長にも御尽力をいただきまして、いろいろと御指導いただいた上で、この法案を作りました。
 先ほど来、原口大臣からも、また委員からも御指摘があるとおり、本当に主体的に子供たち自身が社会にかかわっていく、政治にかかわっていく、そして広くそのことに対する喜びを感じるということは、まさに教育の分野で最もやっていかなくてはならない大事な部分だというふうに思っています。
 御指摘あった日本国教育基本法案の中で、第十一条にも、地域住民の自発的取組が尊重され、多くの人々が、学校及び家庭との連携の下に、その担い手となることが期待されという文言を盛り込みまして、その後の十八条の文の中で、保護者、地域住民、学校関係者、教育専門家などが参画する学校理事会を設置しという言葉を入れまして、教育基本法案は先般改正になりましたので、我々自身もこういう理念の下に、政務三役として、地域が、現場が、学校が一番まずは原点である、大事であるという理念の下に今文部科学行政に取り組んでおるところでございますが、こうした大きな法案を次々変えるというのはなかなか好ましくないという判断もあり、こうした日本国教育基本法案の考えをベースに、様々な現場主権の、学校主権の改革に取り組んでおるところでございます。
 この考え方の具体的な取組については、まさに大臣などとも御相談をして進めていかなければなりませんけれども、こうした考えを基にしっかりと子供たちの地域にかかわる喜び、また地方分権の取組について私どもも努力していきたいと思っておりますし、実際に鳩山総理がこの間触れられた、所信表明でも述べられた人と人とが支え合って役に立ち合う新しい公共の概念というのはまさに委員なり大臣なりが御指摘あったことでございますので、一緒に是非これからも御指導いただく中で前向きに取り組んでいきたいと思います。
#16
○加賀谷健君 是非、義務教育程度までは地域が中心になってやっていける、そういう教育、住民が参加をしていく、地域立小中学校みたいな私は教育があってもいいと、こんなふうに思いますので、是非御努力をいただきたいと思います。
 次に、法案の関係で、義務付け・枠付けについて少し御質問をさせていただきたいと思います。
 大臣の大変な御尽力によって長年の習慣が打ち破られつつあることが分かりました。しかし、せっかく今回、義務付け・枠付け廃止、四十一の法律、百二十一条項を改正をいたしますけれども、逆に今後新たな義務付け・枠付けが作られるというような懸念もあるような話も聞いておりますけれども、こういうことになっては意味がないわけでありますから、何かそういうことにならないための政府としての取組がおありでしたらお伺いをしたいと思います。
#17
○副大臣(大塚耕平君) 御質問ありがとうございます。
 今現在は分権委員会の第三次勧告における義務付け・枠付けの残り分についてしっかり対応を取り組んでいるところでございますが、今御指摘のありました今後新たに作られるものに対してどう対応するのか、これは大きな課題であると私たちも思っております。その際、新たに作られます地域主権戦略大綱の中でもそうした新たな義務付け・枠付けに対する考え方もまとまれば盛り込んでいきたいというふうには思いますが、現行においても、例えば地方自治法の第二百六十三条の三第五項に次のような規定がございます。各大臣は、その担任する事務に関し地方公共団体に対し新たに事務又は負担を義務付けると認められる施策の立案をしようとする場合には、連合組織が同項の規定により内閣に対して意見を申し出ることができるよう、当該連合組織に当該施策の内容となるべき事項を知らせるために適切な措置を講ずるものとすると。
 つまり、地方六団体にしっかり相談をして物事を進めるようにというふうになっておりますので、これらの現行の規定もしっかり活用して、地方の皆さんの理解が得られるような対応を国として進めるべきものと考えております。
#18
○加賀谷健君 ありがとうございます。
 今副大臣のおっしゃるとおり、この二百六十三条の三第五項にはこのように書かれているわけでございますけれども、この事前情報提供制度も大きな意味があるわけでありますけれども、しかし、この地方六団体への事前情報提供制度は、地方分権改革推進委員会の第三次勧告でも情報提供が行われていない、あるいは情報提供が行われていてもその時期が政府案確定の直前であるという指摘もされているわけでございます。さきの参考人聴取でも同様の御意見がありました。
 この事前情報提供制度をしっかりと運用していくべきだとは思いますけれども、なかなか時間の関係でできない部分、通達ということになるのか、伝えるということで終わってしまう場合があるような気がしますけれども、しつこいようですけれども、この辺の問題についてもう少しお聞かせをいただきたいと思います。
#19
○副大臣(渡辺周君) 今、加賀谷委員から御指摘の点でございますが、平成二十年の九月に地方六団体から必要な措置を講じてほしいという要請がありまして、翌二十年の十月、総務省として情報提供の時期や内容等適切な措置を講じるようにということで各省に措置をしたところでありますけれども、今御指摘がありましたように、例えば閣議決定を待ってから、あるいはぎりぎりになってからでなければ伝えられない、中には骨子程度しか伝えられていないというような意見もございます。
 それだけに、我々、新政権になって、まさに国と地方は対等なパートナーであると、つまり国の方針、方策についてもしかるべき時期に速やかに共有できるような形でこれは行っていくべきであるという思いの中で、各省庁に働きかけをしまして、是非とも地方自治体が政策立案をしていく上でそごを来さぬよう、あるいは時間差が生まれないように積極的に適切な措置を今後もやっていきたい、そういう地方の思いにこたえるべく対応してまいりたいというふうに考えております。
#20
○加賀谷健君 ありがとうございます。せっかく国と地方の正式の協議の場がスタートするわけでございますので、是非そういうことでお願いをしたいと思います。
 実は、参考人質疑の中でもあったんですけれども、総人口の二〇%を占める政令市の位置付け、この六団体ということでいえば必ずしも明確では私はないと思っているわけでありますけれども、政令市が抱える独自の問題点もかなり多くあるわけでございますので、地域主権の精神からいえば、今後は自治法の解釈も広げ、政令市や中核都市などもきちんと位置付けて意見が反映できる仕組みがあってもよいのではないかと、こんなふうに私は思っているんですけれども、この辺について、協議会の中では連合という場で入れますよというようなことも書かれているわけでありますけれども、副大臣の方から何かお答えをいただければと思います。
#21
○副大臣(渡辺周君) この点につきましても再三議論をいただいております。
 今、日本中の十九の政令市の人口が約二千六百万人でございますけれども、二〇%に近い割合で、つまり日本人の五人に一人はどこかの政令市に住んでいるという計算になります。そのまさに重さを考えますと、私どもとしては、この政令市を代表する首長さんたちあるいは議会の議長さんたちからこれはしっかり意見を聞くことは、政策立案の上で大事な課題であろうと思っております。
 地方自治法上は、今御指摘のように、六団体と同等の取扱いはできないということになっておりますけれども、これはまさに、そうはいいながらも、今申し上げたような重さを考えれば、今後、政令市の代表の方々の声も積極的に聞きながら、しっかりと意見を政策に反映できるように、また対等のパートナーとして是非とも参画していただけるように前向きに考えてまいりたいなというふうに考えております。
#22
○加賀谷健君 ありがとうございました。是非ともそういう形で政令市の声を聞く場もつくっていただきたいと思います。
 政令市に関連して、もう皆さんも御承知だと思いますけれども、名古屋市長の河村さんが、住民税の減税や市議会議員の定数、報酬を半額にするということで議会と激しく対立、対決をしている、このことが大きく報道されておりますけれども、昔の仲間として大臣の御所見をお伺いできればと思いますが。
#23
○国務大臣(原口一博君) 昔の仲間であり今も総務省の顧問をしてくださっていますんでなかなかコメントしにくいんですが、個別の案件にはやはり総務大臣としては控えますが、一般論として言うと、前回、又市先生にもお答えをいたしましたけれども、議会や議員の役割、これは権利を、市民の、有権者の権利をしっかりと体現する、そういうものであるというふうに考えておりまして、単なる定数削減あるいは報酬が半減といったことに矮小化されてはならないというふうに考えております。これはあくまで一般論です。
 それぞれ名古屋には名古屋の御事情があって、私なんかよりも委員長の方がよほど御存じだと思いますんでそちらに譲りたいと思いますが、ただ、これも一般論ですけれども、減税革命というのをこの間、総務省顧問として私のところへ持ってこられました。私たちは新しい公共ということを言っていると、それは大いに結構なことだと。ところが、一万円増税して、国民にですね、そして次のまた一万円を公益に寄附してくれたら五千円お金を返しますということであると、これは市民から見ると一万五千円が財布から出ていくことだと。そうではなくて、二万円減税しますと、市民公益を増進するためには減税が先なんだと。二万円減税して、そして、そのうち一万円を市民公益に寄附してください、五千円はお返ししますよというと、市民から見ると一万五千円のプラスになるんだと。マイナス一万五千円とプラス一万五千円じゃえれえ違いだというお話をされておられたのが非常に印象的でございました。
#24
○加賀谷健君 難しい質問をして申し訳ございません。
 最後になりますけれども、仄聞しますと、何か来年度予算の中でせっかく原口大臣が増やした地方交付税の在り方に財務当局が異論を唱えているといいますか、また少し見直さなきゃいけないんじゃないかというような話をちらっと聞きましたけれども、決してそういうことのないように、地方の固有の財源ということもありますけれども、この辺を是非とも大臣の思いをぶつけていただいて、減額というようなことのないように御努力されることを御期待申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#25
○末松信介君 自民党の末松信介です。
 今日は、多くの質問を通告いたしておりますんですけれども、途中で時間がなくなると思いますけれども、御準備をいただきました政府また政府参考人の方々にその節にはおわびを申し上げたいと存じます。
 まず質問は、第一は、鳩山総理退陣と国民の信を問うべきときについて伺いたいと思うんです。
 先週水曜日に党首討論が行われました。私、総裁の後ろに座っておりまして、あの角度、テレビに映りませんで、総裁のしりしか映らないんですよ、見えないんです。十日ほど前になるんですが、仙谷大臣は、沖縄普天間基地の代替施設の場所、移設先を五月末までに決定できず鳩山総理が退陣した場合、衆参同日選で信を問うこともあり得ると、これは論理的にもそうなるということを語られたわけであります。前回の党首討論でも谷垣総裁は、普天間問題が五月末までに決着が付かない場合、総理は責任を取るべきであると、そのときは退陣すべきであるということを要求をしました。
 私は、総務大臣というのは、外交防衛大臣ではないんですけれども、国内のあらゆる問題に対して意見を持たれて、意見を発するべきであるということを思っているんです。自治体を束ねる立場でありますから、当然のことだと思います。沖縄県民の皆様とか腹案らしき移転先である徳之島島民の方々の思いを考えると、五月末に決着が付かない場合、鳩山総理は責任を取って辞任すべきだと考えられるかどうか、まず大臣の見解を伺いたいと存じます。
#26
○国務大臣(原口一博君) 末松委員にお答えいたします。
 私は、安全保障の問題は、右とか左とか保守とか革新とか、そういったことだけで議論されるものではないというふうに思っています。特に先日、県民集会がございましたけれども、沖縄の思い、沖縄の意思、平時において多くの米軍基地を沖縄が抱えている、その問題について一定のあの県民集会でも示された意思を私たちは非常に重く受け止めなければならないというふうに考えています。
 また、お尋ねの問題については、関係閣僚が精力的に取り組んで、アメリカや沖縄あるいは他の地域ともお話をさせていただいている問題でございまして、現時点で一閣僚として、総理の退陣若しくは解散、こういったことに触れるような権限は私にはございません。特に解散については内閣総理大臣の専管事項でございまして、一閣僚としてどうこう言えるという話ではないということは御理解をいただきたいと思います。
 その上で、是非これは御協力をお願いをしたいのは、やはりこの長年沖縄が置かれた状況、これをいかに解決をするのか、そしてミニマックスと申しますか、考え得る危機を極小化するためにはどのようにすればいいか。これはだれが政権に就いても厳しいナローパスであるというふうに思います。末松委員は安全保障についても大変な御知見をお持ちでございますので、御指導、御支援を賜れば幸いでございます。
#27
○末松信介君 原口大臣も平成五年に衆議院選挙に立候補されて負けた経験があります。私もそのときに無所属であって負けたんですよ。原口大臣はそのとき県会議員でありまして、あるサークル、勉強会では大臣は光っておられましたですよ。
 私は、政治家というのはやはり常に覚悟を持つということが大事だと思うんです。鳩山総理、見ていまして、私、前には谷垣総裁のおしりしか見えませんけれどもその向こうには総理の顔がしっかり見える距離ですよ、やはり何か気概が伝わってこないんですよね、気概が。何かうつろな表情しか見えないんですよ。決して僕は攻撃しているわけじゃないんですよ。総理を攻撃しているわけじゃなくて、やはりこれは全議員、全国民の代表でありますので、総理というのは、もう少ししっかりとした目力を持ってやっていただければなという、そういう不安を実は持ちました、私は。
 ですから、是非、解散権なんかは総理の専権事項であるから大臣は私からいろいろ言及するべき立場じゃないというそれは全くそのとおりだと思うんですけれども、助言は非公式でやはりやられてもいいんじゃないかなということ、私はそう思っています。
 それと、この基地の問題というのは、やはり沖縄に七五%の米軍の基地があります。集中していたということもありますので、沖縄県民の方々の負担を軽減してあげるということ、それと普天間の基地周辺住民の方々の安全を確保するということ、これは絶対やってあげなきゃならない。これは一つの国益ですよ。でも、日米同盟も国益ですよね、これは。日米安全保障条約第六条にもいろいろ書かれています。だから、私は、民主党の関係者というんでしょうか、政府の方を見ているときに、国益は何かということ、国益の最大化ということを考えたときに、きょとんとすることがあるんですよ、私は、自民党の議員としては。そのことを念頭に置いて是非政権運営をしていただきたいということを要望したいと思います。
 その次に、マニフェストの実施状況について、点数評価した場合どうかということについて伺いたいと思います。
 前も見せましたけれども、これが民主党の政権公約、これが自民党の政権公約、どっち見たってデザイン性においても自民党が劣っております。中身においてもどうかなと思ってしまうんですよね。自信があったら麻生総理の顔を入れたはずですよ、入れなかったという。
 ただ、私、申し上げたいのは、この中にずっといろいろと時間を掛けて作られて書かれております。しかし、書いたことと現実できることとは全く別であるということを民主党政権が今立証されている一面があるんじゃないかということ、そのことを申し上げたいんですね。各種の歳出メニューについて、財源問題のこととか今日の財政事情につきまして党首討論あるいはあらゆる場所で我が党が指摘をしますと、鳩山総理はあんた方自民党には言われたくないということを、私も二回聞きましたね。そのとき、総理は、失礼な言葉であったということで発言は撤回されたと伺っております。
 今日の長期債務残高というのは、原因は、大塚副大臣が一番お詳しいと思うんですけれども、九〇年代の財政出動だと言われますけれども、その一面もありますけれども、やっぱり社会保障費の増大というのが一番大きいんですよね。毎年一兆円ずつずっと上がっていきますから、それに対しての負担についてきちっと与野党で話合いをしてこなかったということも私は一つの大きな原因があるというように思っています。
 藤井前財務大臣は、とにかくテレビのカメラを向けられたら、財源はあるんですと、財源はあるんです、予算を組み替えたら出てくるんですよ、無駄を省けば出てくるんですよと再三選挙前に流されたんですよね。そういう状況で、大蔵省出身の藤井前財務大臣がそういうことをおっしゃったら国民はかなり信用しますよね。しかし、結果は今の状況なんですよ。
 高等学校の授業料の無償化とか高速料金の無料化とか暫定税率の廃止とか子ども手当、いろいろずっと書かれたんですけれども、今の時点で原口大臣は、二十二年度の予算は通過をしました、可決されました、このマニフェストの実施状況、百点満点で何点ぐらいお付けになることができますか。
#28
○国務大臣(原口一博君) 末松委員とは、そうですね、あのとき私は五百票差で中選挙区時代の最後の選挙を負けるわけですけれども、山口の旅館で夜を徹して朝までどうやって変革するかというお話をさせていただきました。私は、その後自民党を出て、外からもう一つの競争できる集団をつくりたいということで十四年間頑張ってきました。委員は自民党の中にとどまられて、そして自民党を改革するということで頑張ってこられた。道はそれぞれ違いましたけれども、目指している方向は私は同じだというふうに今も考えています。
 その上で、お尋ねでございますが、私ども、自分の総務省行政についてマニフェストを採点せよと言われれば、私は九十点を付けたいというふうに考えています。マイナス十点は何かというと、それは子ども手当です。子ども手当の部分については、やはり私は、現金給付は中央政府、そして現物給付、サービス給付はこれは地方政府がやる、地域主権改革の原則に立ってやるべきだというのが持論でございます。しかし、ここも四大臣会合で今後検討をしていく、サービス給付やあるいは現金給付の在り方についても議論をするということでございますから、道筋は付きました。
 一方で、是非国民の皆さんに御理解いただきたいのは、政権交代してすぐ変わるんだというお話を思った方もいらっしゃると思います。もうここにいらっしゃる方には釈迦に説法ですけれども、法律が変わらなければ制度は変わりません。予算がやっと今届き始めるところで、国民の皆様にも安心を感じていただいているのではないかと思います。
 また、今委員がおっしゃった財源の問題についても、実際に部屋の中へ入ってみたら金庫は空っぽだったという思いは正直あります。しかし、前政権についても、あのとき、委員覚えていらっしゃいますでしょうか、六百三十兆という公共事業をアメリカに約束をして、社会のインフラをつくるというのはそれはいいけれども、十年後には恐らく維持するお金もなくなるんじゃないかという議論をあのとき真摯にさせていただいた記憶がございます。まさに、私たちは外交、安全保障においてもしっかりと自立した国をつくって、そして国民の安心、安全、社会の安定に貢献をしてまいりたいというふうに考えているところでございまして、今、最後に申し上げるのは、早く出てきて一緒にやりましょうという、そういう思いもございますが、委員のお立場もありますでしょうから、是非近い将来のまた御一緒にやれることを楽しみにしておるところでございます。
#29
○末松信介君 私は腐っても自民党で頑張ります。腐っているとはまだ思っていませんけれども、腐らないように頑張りたいと思います。
 大臣から九十点という点数をお付けになられたわけでありますけれども、そのことにつきましては我々なりに承っておきたいと思います。ただ、お金の掛からない施策、お金の掛かる施策、また全く実現が不可能じゃないかというような施策もありますので、いろいろと評価は難しいと思いますんですけれども、我々自民党は何点かということは点数を付けたことがないので議員団の総会なんかで一遍相談をしたいと思っておりますけれども、とにかく力強く進めてはいただきたいというように思います。
 実は、マニフェストの地域主権改革について伺いたいわけでありますが、マニフェストというのは、総務省の官僚で在英国日本大使館に勤務をされたことがございます方、河合さんだったかな、「ユニオンジャックの政治パワー」の中でこう書かれておられます。選挙に際しての政党の公約であるが、単なるスローガンの羅列ではなく、期限を区切って目標を定め、それに対する工程表や財政的な裏付けも含めて有権者に約束するものであると。民主党のマニフェストは、単なるスローガンにすぎないものがあるんじゃないかということを心配をいたしております。事前に明確な目標であるとかそのための工程表とか、確かに抽象的には書かれているんですよね。抽象的には書かれているんですけれども、綿密に具体的には検討されていない、書かれていないものもあるんですよ。私は、やっぱりイメージ先行、スローガン先行で、後付けで何とか無理に法律の形に落としていこうという、そういうように思える箇所が幾つもあるんです。
 例えば、民主党のマニフェストにおいては、今回審議になっています地域主権という言葉が、この言葉がこの中には出てくるわけですよ。今審議している法律案は、地域主権改革という言葉が専ら使用されていると。恐らく、憲法を意識せずして地域主権という言葉を多用してマニフェストにも掲げられたと思うんですよ。政権を取った、政権を取ったところでマニフェストの実現が絶対に必要になったと。そのため、取りあえず、失礼な言い方ですけれども、取りあえず地域主権に改革という言葉を付けたというのが本音ではないかということを我々自民党の一部は思っているんですよ。役人の一部も思っているんです。
 このことについて、大臣の見解を伺いたいと思うんです。
#30
○国務大臣(原口一博君) いや、むしろそれは誤解です。これもこの委員会だったと思いますが、私は検証戦争責任という読売新聞のプロジェクトの話をいたしました。私たちが目指してきたものは、民主主義の確立、まさに憲法が前提としている主権在民、この中である意味民主主義の危機があるんではないかと。
 私は、この間、委員、夏の選挙でやっぱり寒いものを感じました。それは何かというと、自民、民主、あるいはほかの政党の皆さんと戦っているということもあるんですけれども、それよりも何よりも、この民主主義の外の勢力、もう国会なんか要らないんだ、政治なんかだれがやっても同じだ、そんなこと四の五の言う前にちゃんと決めてくれという、そういう勢力のある意味広がりのようなものを感じて寒くなりました。
 私たちは、この地域主権改革というのをそういう軽い思いで使ってはいません。むしろ、憲法九十二条、補完性の原則、こういったものをもっと膨らませていこうじゃないか。昨日も、地方行財政検討会議、この中でも、西尾先生からもあるいはほかの委員の皆さんからも真摯な御議論がございましたけれども、そのような考え方の下でビジョンを数値化して、それと今委員がおっしゃっている前段のところはとても大事で、今日も原口ビジョンUを先ほど会見で出させていただきましたけれども、理念やビジョンは数値化して後で検証できなければ、それはビジョンと言えないと。
 先ほど自民党さんのパンフレットをお示しになりました。私が自民党に残っていれば、今までこんなことをやっていたという過去を問うマニフェストにしたと思います。これまで政権政党でいらっしゃいましたから、自民党はこういう改革をやってこれたと。
 マニフェスト選挙というのは、政権政党は、持っている方は過去を問われます。そして、次の挑戦者は未来を問われます。私たちは未来を国民に問うたわけです。そのビジョンを政策会議の中で、この八か月でどれぐらいできたのか、できなかったのかという検証も併せて厳しくやろうと思っていまして、前段、委員がおっしゃったことはとても大事なマニフェストの論点だというふうに考えております。
#31
○末松信介君 大臣のおっしゃる趣旨は分かりました。
 この地域主権という言葉の定義というのは、礒崎先生と梶田信一郎さん、元兵庫県の総務部長でありましてよく知っておりましたんですけれども、やり取りをずっと聞いておりまして、結果的には新語であるということの結論が出たわけなんですよね。
 私は、この今言葉のことだけとらえますと、申し上げたいことは、政権が替わるたびにせっかく作った法律の名前が変わっていくというのは非常に国民にとっては迷惑なことになると思うんですよね。ですから、できるだけ市民権が与えられている一般的な言葉を使っていくというのがふさわしいと私は思っています。恐らく、今日、採決でどなたか討論すると思うんですけれども、そういった趣旨も出てくると思います。でも、大臣が目指されておられる地域主権、地域主権改革的なものというのは私は理解はしたいと思います。
 四人の参考人の方が来られました。
 東大の長谷部先生はこういうようにおっしゃっておられます。私といたしましては、この地域主権という言葉、これは厳密な法学上の用語としての主権として受け取るべきではなく、住民に身近な問題についてはできる限り地域住民の意思や意向を尊重して決めていくべきだという方向を指し示すにとどまるものと理解しておりまして、その限りでは特に憲法上の疑義を生ずるものではないと考えておりますということが長谷部先生の話なんです。しかし、その先生でも最後はこう言っていますよね。とは申しましても、これはあくまで伝統的な憲法学の理論とは異なる主権概念を前提としたときにはそうした議論の可能性が開かれているということでございまして、こうした言葉遣いをするときには、それが伝統的な主権概念とは異なる前提に立つということははっきりさせる必要があるということは申すまでもございませんとあります。
 それと、八木先生、これは自民党推薦の参考人ですけれども、八木先生はこうおっしゃっていますね。本日の議論も中央政府による地域主権の押し付けということであるならば、この指摘も当たっているのではなかろうかと思うところであります。前の文章を省いていますので分かりにくいんですが。いずれにしましても、地域主権というものが何を意味しているのかということについて明確に国民に知らせることなく、あるいは学会での合意もないままに数の力で押し通すのは、これは国民を欺くものであり、まさに鈴木寛文部科学副大臣が言っているとおりの言論テロリズム、あるいはまさにテロリズムではないかというふうに私は個人的に思っているところでございますと。
 千葉市長はこう言っていますね。地域主権のことについては特に述べていないんですけれども、私は、そういう意味での、地域主権というのは、地域がまず何をやるべきなんだということがあるんだよ、そういう概念で私はこの言葉があるんだろうと思っておりますという、そういう話でありました。
 東国原知事からは地域主権の定義についての話はございませんでした。
 いろんな意味で、この法案、強引にお通しになるのかもしれませんけれども、我々としては常に監視をしていくということ、このことについて理解をいただきたいと思います。
 ちょっと前後しますんですけれども、馬淵副大臣にお越しをいただいておりますのでお尋ねをしたいと思うんです。実は、地域主権という観点から高速道路の新料金体系についてお伺いしたいと思います。
 四月九日に、前原国土交通大臣が突然、上限料金制を設けた新料金制度を発表なさいました。ただし、首都高速とか阪神高速とか本四連絡橋を除いてでありますけれども、新料金は全国一律でございます。曜日やETC搭載の有無の料金差もなく、夜間、通勤などの割引制度もなくすというように私は伺っております。新聞からでありますけれども、伺っております。
 政権公約には無料化と書いていた、前原さんは有料化と言った、小沢幹事長は無料化にせいと言った、また前原さんはやっぱり有料化やと言った、参議院の民主党の一部の幹部は参議院選挙後に決めたらええやないかと言ったと。一体何をおっしゃっておられるのか、私、全然分からないんですよね。迷走しているのか。中身は、まずきちっとした意見集約もできない状態でこれを発表されておるのかどうかということなんですけれども。
 そこで、私は、民主党政権というのはマニフェストに書いてあることについてどういう責任を持っておられるのかということ、特にこの無料化の財源の裏付けなんかどう考えておられたのかということ、国民に一体今の状況をどういうように説明なさるのかということ、このことをまずお尋ねをしたいと思うんですね。
 それで、地域主権という姿勢も大変大事でありますので、この地域主権ということを語られる以上、事前協議を地元と行うのは当たり前だと思うんですけれども、突然発表したと。これは一体どうなっておられるんですか、お尋ねします。
#32
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。
 まず、民主党のマニフェストに掲げた無料化でございますが、これはマニフェストでもはっきりと明記させていただいております段階的実施ということで、この平成二十二年度予算措置を行いまして昨年十二月末公表させていただいたのは、首都高、阪神を除く総延長に対して約二割の無料化をこの平成二十二年度、六月実施ということで進めさせていただいております。一方で、残りの八割に関しては有料部分が残りますので、これにつきましては抜本的な料金の見直しが必要と考えております。
 それは、来年の三月末で前政権において措置された二年間の期限付の利便増進事業による割引が、これが終了するということ、また協定上では首都高、阪神高速に関しましては現行の均一料金というものが終了するということ、これを受けまして来年四月以降大幅に料金が値上がりする、そのことについて私どもはしっかりと措置をしなければならないとして、今回新たな上限料金制というものを公表させていただいたわけであります。
 さてその上で、今御指摘の地元の調整状況という御質問でございます。過去の料金改定につきましても、これは割引につきましても、物流の効率化あるいは地域活性化などの政策課題、これを対応するために国がまずその方針を示してきたという経緯ございます。
 そして、今般、この本四の架橋に係ります高速含め新たな料金割引につきましては、これは関係者に対する事前協議というものが法定されたものではございません。その上で、我々は国会での審議さらにはパブリックコメントなどを経まして、高速道路会社がこれを詳細を検討し国に申請の上、国土交通大臣が決定するという、こういう仕組みになっておりますので、今回、この本四高速を含め私どもとしては公表をさせていただいたということであります。
 また、今後、様々な御意見をちょうだいしております本四の高速に関しましては、他の地域との交流、これを含めて四国地域における交通の在り方についての関係者の意見交換の場を設置することとしたことでございまして、今後もこうした御意見を賜りながら丁寧に御説明をさせていただきたいというふうに考えております。
#33
○末松信介君 副大臣に確認を兼ねて質問をしたいんですけれども。
 高速料金を引き上げたり引き下げたりというのは、結局、日本高速道路保有・債務返済機構と道路会社とが協定を結んで、そして道路会社が国交省へ申請をするわけでしょう。でも、今のお話だったら、それは国交省が直接この料金でやりますよということで取りあえずばっと出したと。それで、地元は事前協議はなかったと言っておるんですよ、これ、井戸知事もそうおっしゃっているんですよ、事前協議らしきものが。友愛とか地域主権とか透明性とか、密室でやっているのと変わらないじゃないですか、このやり方というのは。
 これ、私が言っていること間違いですか、教えてください。
#34
○副大臣(馬淵澄夫君) 繰り返しになりますが、私どもとしては政府の方針を示させていただいたということであります。
 国土交通大臣認可でございますので、申請が出てきた段階で当然ながらその認可を下ろすのは国土交通大臣、一義的に国土交通大臣が最終決定をするわけでありますが、方針に関しては政策課題として一定の方向性を示す、これが今回の新たな上限料金制度でございました。過去におきましても、前政権、過去におきましてもこのような形で、まずは方針を示してこられました。
 私どもとしては、今般、この六月実施に向けて、無料化実施が行われます。それに合わせた新たな料金制度を措置することが必要として四月に公表をさせていただいた。当然ながら、ここから様々な御意見をいただき、国会の審議もございます。ここでは是非、国会での議論をしていただきたいというふうに思っておりますし、またパブリックコメント、これは地域住民の皆さん方の御意見を受けて、道路会社がそれを精査いたします。
 こうした上で、最終的には申請をし、それを国土交通大臣が認可するということでございますので、何らこれらに関しては法定された中身の中で進めさせていただいているということで問題ないと考えております。
#35
○末松信介君 これからの法案の審議の中でいろいろな問題点を浮き彫りにしていって検討もされるというように今私は副大臣の話で解釈をさせていただきました。
 ただ、地元との事前協議というのは、結局はこれは今からやるということなんですね、そうしたら。そういうことになるんでしょうね。ちょっと確認させてください。
#36
○副大臣(馬淵澄夫君) 正確に申し上げると、まず、法案の審議でというのは、法案の審議をしていただきます。これ、法案と料金は別物です。料金は法律事項でございませんので、法案審議の過程の中で料金の議論もしていただきたいというふうに考えております。
 そして、地元との調整、これにつきましては、これからではございません、既に四月九日、公表時点から各地方整備局を含めまして自治体との協議を行わせていただいております。
#37
○末松信介君 四月九日からやっているのは当たり前ですよ、副大臣、公表したんだから。四月九日前から協議というのはやらなかったんでしょうかということを聞いたんですよ。
#38
○副大臣(馬淵澄夫君) 繰り返しますが、私どもとしては、政府の方針を示させていただいて、そしてこれからパブリックコメント、自治体との協議また国会審議という過程の中で最終的に道路会社が申請すべきものと考えておりますので、そのように進めさせていただいているということでございます。
#39
○末松信介君 料金は、道路会社が申請をして国交省が決めるわけであります。認可をするわけだと思いますから、それはそうなんですけれども。
 別にやり方がおかしいというわけじゃないんですけれども、おかしいんやね、やっぱり私は。呼吸の問題というんでしょうかね。大体、ある程度こういうもので地ならしをしながら、要は根回しがないわけですよ。これでやりますと言ってから、後から具体策や具体方針を定めていくというやり方だということを言っているんですよ。民主党の政策、政治の進め方というのはそういうところがあるんじゃないかということを言っているんですけれども、過去、自民党はこういうやり方やりましたか、研究されていますか。
#40
○副大臣(馬淵澄夫君) これも前政権において、事細かなことについてということは私が申し上げる立場にないと思いますが、少なくとも、政策課題に対応するために国が方針を示し、そして道路会社が検討し、パブリックコメントなどを行った後に申請という、この手順は変わりはないと、そのように存じております。
#41
○末松信介君 自民党は政務調査会なんかできちっと全議員に諮っていろんな話合いをするわけですよ。民主党の議員ですら知らなかったはずですよ、これは。四月九日、突然ですよ。これ、やり方、馬淵副大臣、私が言っているの間違っていたら指摘してください。
#42
○副大臣(馬淵澄夫君) 繰り返しますが、私どもとしては、法律事項に関しましては党内の手続、所要の手続を踏んでおりますし、そうでないものにつきましては、この公表後、私ども、国会議員の皆さん方にもお示しをさせていただいております。
 これは党内手続の問題でございまして、政府としては、私どもがどのようにすべきということを申し上げることではないというふうに考えております。
#43
○末松信介君 民主党の党内事情は分かりました、結構です。
 本四道路につきましては、上限料金が軽自動車、普通車だけNEXCO西日本より、西日本高速より千円高く設定をされております。西日本高速と本四道路とを連続利用しますと、それぞれ上限額まで負担するということで二重払いになります。つまり、西日本高速二千円と本四高速上限三千円で、乗り継いだ場合には五千円になるわけなんですね。
 本四道路については、地元が四千九百億円の出資をしています。兵庫県は今日まで八百五十二億円を出資をしております。西日本道路には地元負担というのは存在をしておりません。本四には地元負担があるにもかかわらず、なぜ千円高く設定されなきゃならないのかということについて、副大臣の答弁を求めます。
#44
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えをさせていただきます。
 従前の料金に関しましては、まず御理解を深めていただくために申し上げますと、今回新たな上限料金制度として、この本四三架橋につきましては三千円と均一でさせていただいておりますが、現行におきましても、休日は千円となりますが、平日はこれ、それぞれ三千八百十五円あるいは二千八百七十円、三千二百九十円といった形になっております。また、それ以前、現行の利便増進以前にさかのぼりますと、五千四百五十円、四千百円、四千七百円、それぞれこれ、淡路、瀬戸、西瀬戸という料金でございます。
 こうした料金、大変高く付いているというその最大の理由は、もうこれ皆様方御承知だと思いますが、建設コストが大変高く付いたということでありまして、債務の償還のために他の高速道路と比べて高い料金設定をする必要があったと、そして、これを軽減するために国と地方で出資を行い、既に基本料金から約三割の引下げを行ってきたということであります。
 このように、先般公表した本四高速の上限料金案についても、これらの料金から利便増進事業を活用して更なる引下げを行うものでありまして、過去においての休日千円、上限千円の実績も踏まえて、競合するフェリーあるいはJR等への影響を勘案いたしまして、他の高速自動車国道に比べて高い水準、普通車三千円とさせていただいたところでございます。
#45
○末松信介君 神戸―鳴門ルートは一兆四千七百億円掛かっているんですよね。児島―坂出ルート、尾道―今治ルートよりは高いということはよく分かっているんですよ。ただ、余りにも高いですわね、その料金設定というものが、関門特別割引と大鳴門橋を比較したら、副大臣はよく御存じだと思うんですけれども。
 時間が大分迫っていますのではしょりますけれども、それじゃ、アクアラインは社会実験といえども八百円でやっておると、何で明石海峡大橋は二千三百円になるんですか。
#46
○副大臣(馬淵澄夫君) 御指摘の部分ですが、明石海峡大橋のキロ当たりの建設費がこれは一キロ当たりで約千百三十七億円、関門橋は約三十一億九千万、アクアラインが八百十九億、このようになっておりまして、明石海峡大橋というのはキロ当たりに対して大変高い建設費となっております。その上で、この三ルートの料金については収入をプールして全体を償還するという考え方で、陸上部、一般海峡部、明石海峡大橋、それぞれにつきまして料率を設定をして、建設コスト及び便益額の比率を考慮して、陸上部キロ当たり二十八円、明石海峡大橋キロ当たり四百四円とさせていただいたわけであります。このように掛かった建設コスト、これが大変高いということが大きな課題となっております。こうした中で、私どもとしては今回新たにこの三千円という料金を設定させていただきました。
 また、アクアラインに関しましては、前政権における協議の中で来年三月三十一日まで国と地方でそれぞれお金を出し合って折半での社会実験、これが行われておりますので、これにつきましてはその継続ということを知事からも求められているという中で検討中でございます。
#47
○末松信介君 アクアラインについては検討中であるという御答弁であったんですけれども、明石海峡大橋も、元は、言えばあれ国道二十八号線ですよね、国道二十八号線ですよ。だから、明石海峡は日本道路公団がフェリーでずっと運営していたということがありました、時代的にいえば。私は神戸市垂水区から県会議員に出ていましたので、明石海峡大橋の本州側の接点のところに住んでいるんですよ。事務所もあるんですよね。ですから、立ち退きが七十一軒あったことも知っていますし、間にお入りさせていただいたこともあるんですけれども。
 私は、本来は、これは前政権の問題もあるかもしれませんけれども、政策的にやっぱり考えていかなきゃいけないなということは、そのことはそう思っているんですよ、これは。それは、やはり手段としては、たこフェリーというのは走っていますけれども、橋を当然通過していって人や物を運んでいくというのは、そのために造ったわけでありますから、使ってもらわなきゃならないということは当たり前のことだと思うんですよ。後ほどその利用増進のお金を転用して道路の建設なぜやるかということをお尋ねするんですけれども、じゃ、この料金設定というのは不均衡、不公平ではないということですね、これは。
#48
○副大臣(馬淵澄夫君) 先ほども申し上げましたが、JRやあるいはフェリーも含めた他の公共交通機関との関係を影響を考慮いたしまして今回三千円とさせていただいたということでございます。
 また、一方で四国地域の方々から、これは国会議員を始めとして各自治体の方々からの声も私ども承知しております。それらも踏まえて国会での審議を行う中で料金についての議論をしていただき、最終的には総合的に国土交通省として検討してまいりたいと、このように考えております。
#49
○末松信介君 フェリーとJRを念頭に置いてこの料金は定めたというんですけれども、それだったらフェリー対策とJR対策と別に分けてやるべきですよ。輸送量の量が違うでしょう。何でそんな詭弁を使われるんですか。
 副大臣は、じゃ、明石海峡のフェリーの輸送量と車の台数、一日どれぐらいか言ってください、それ。
#50
○副大臣(馬淵澄夫君) 今手元に数字がございませんので、また後ほどお答えをさせていただきたいと思います。
#51
○末松信介君 私が申し上げたいのは、地元は知事を筆頭に四月九日以前にきちっと話合いができるような、きちっとした情報がもらえるような、そういうような環境をつくってほしかったと。でも副大臣はそうじゃなくて、四月九日をスタートにして、国の考え方をまずきちっと定めて、今から地元調整、地元との話合いに応じていこうということでありますから、多少の考え方の行き違いがあるのかなということを思うんですけれども。我が党は、こういった料金を改定する場合には必ず政府に発表してもらう前に党の議員できちっと話合いをして、地元にも下ろしながら、議会で議員同士で話合いをして、そして政府に送っていましたよ。そういうやり方がないから、私は民主党の政治のやり方というのはちょっと密室性があるんじゃないかなということを思うんですよ。
 透明性を大事にされる、友愛精神を大事にされる、地域主権を大事にされる、それが民主党の政治姿勢でしょう。それと逆行していると言っているんですよ。知事のコメントもそう言っているんですよ。地域主権に反する姿勢ではないかということを批判しているんですよね。
#52
○副大臣(馬淵澄夫君) むしろ私どもとしては、過去における様々な料金改定の経緯、これも調べさせていただきましたが、より透明性、客観性、公平性の高い形で進めさせていただいていると思っております。なぜならば、このような形で料金の問題について国会での御議論をいただくというようなことは過去においては十分になされていなかったと、このように承知しております。
 むしろ、国が方針を定める、あるいは前政権において法定されている措置に対して、責任ある姿勢を持って抜本的なこの新たな上限料金制というものを国民の皆様方にお示しする、これこそが私どもとしては地域の皆様方の要望にこたえるまず第一段階として御提示をさせていただく姿勢だというふうに考えております。
 そこで、済みません、先ほどお尋ねいただきました本四の自動車交通量の推移でございますが、手元に今届きました。西瀬戸自動車道に関しましては、これは日交通量で五千六台でございます。それから、神戸淡路鳴門自動車道、これが日交通量、平成二十年度でございます、一万四千九百八十台、そして大鳴門橋、これが一万九千二百五十五台でございます。
 以上でございます。
#53
○末松信介君 これで最後の質問にしたいと思うんです、道路については。
 阪神高速道路も実際は六〇%以上の方が現実値上げになるんですよ。値上げになるということが予想されておるんです。阪神高速道路は、道路整備特別措置法上は地元の地方公共団体の議会の同意が要るわけでありますから、これは今の状態では、この提案では同意は得られることは難しいということを申し上げます。私はそう思っています。
 したがって、通せない案をそのままずっと持ち続けるということについてはどうかなということを思いますから、私は今まで出された今回の見直し案につきまして撤回をされるべきであると思うんですけれども、副大臣の見解を伺います。
#54
○副大臣(馬淵澄夫君) 今回の新たな上限料金制度の中で、阪神高速道、首都高速道に関しましては自治体の議会の決議が必要だということは公表時にも申し上げております。
 そして、全体の割引に対して今回措置した財源としては、従前のもの、すなわち現行の制度よりもより多くの財源を割いておりますので、値上げか値下げか、それぞれそのルート、車種あるいは目的地によって違いますが、私は当たらないのではないかというふうに考えております。
 また、国会の審議、様々な御意見をいただいて、繰り返しになりますが、私どもとしては、抜本的にこれらに対して意見をいただいた上で総合的に国土交通省として検討させていただくと、こう申し上げておりますので、今後しっかりとした御意見、御議論を賜りたいというふうに考えております。
#55
○末松信介君 高速料金は無料化しますと書いてあるんですよね、これは。コンクリートから人へと言っているんですよね。利用増進については割引かスマートインターしか使いませんといってそれをまた道路に使う形になっているわけでしょう、それも特定した道路について。それが国民を欺くものじゃないんですかということを私は言いたいんですよ。何でそんなにきれいに説明ができるんですか、自信を持って。私は不思議ですわ、本当に。いや、もういいですよ、副大臣。──じゃ、言ってください。
#56
○副大臣(馬淵澄夫君) 今回の特措法の改正、提出させていただいている法案に関しましては、新たなメニューの追加として、割引、スマートインターチェンジというこの二項目に加えて、新築、改築、さらにサービスエリア、パーキングエリアの改築といったものも今回の法案の中に盛り込まさせていただいたものであります。
 そして、これらの無料化ということについては、昨年度、私ども、一千億規模で総延長に対して二割、これ実現をしております。九か月で一千億でございますから、年間に直せば一千二百億の無料化の措置をした。一方、今回の新たな上限制は、その割引、利便増進の事業のお金を使いながら新たな上限制を今回措置いたしました。これ四十年間で一・二兆円でございますから、年間に置き換えれば、現在価値に割り戻しいたしませんと約三百億と。すなわち、民主党は、無料化というマニフェストに従って一千二百億規模の措置をさせていただき、割引に関しては三百億、こうさせていただいたと。
 一方で、前政権において決定をされた整備計画として整備すべき高速自動車国道については、かつて合併施行のような形で新たに国費を投入して建設をし続けるという前政権の方針を私どもは見直して、少なくとも新たな国費の投入は行わないということで今回の利便増進事業の一部を活用して、そのうち、早く完成すれば著しく効果が上がり、そして経済成長にも大きな貢献をすると考えられている東京外環と名古屋二環について整備をするということの方針を示させていただいたものであります。
 この高速自動車国道、有料道路として整備するのはこの二本で最後となります。無尽蔵に道路を造り続けるという御指摘は全く当たらないと考えております。
#57
○末松信介君 私の地元でも、中国縦貫道の吉川ジャンクションからたしか春日の方でしょうか、あそこは無料にしてもらっていると、財源一千億なんですけれども。議論が無料化というところで一千億使っていただいているんですかね、予算を付けていただいたのかな、これは。
 でも、全体として国民のとらえ方というのはそのようにとらえていませんから。非常に話がふくそうしてしまっておるということ、この実態は、副大臣、よく理解をいただきたいと思うんです。要するに、議論がごっちゃになっている部分もありますし、おっしゃるとおりなんです、その面は。ですから法案でしっかり審議をしていこうと。ただ、自民党の国土交通部会は出された法案については審議をしたくない、要するに反対であるということを明確にしておりますので、御理解を是非いただきたいと思います。
 それと、本四の出資を二〇一二年で兵庫県も打切り、それで終わるわけなんですけれども、その後、平成三十四年まで引き続きお願いしたいということですけれども、二千円と三千円の差がありましたら、そんなことは絶対に地元も知事に対して賛成するわけはないんで、これを見送ると思います。これについて、見送るというのは、できない、拒絶ですよ、継続出資につきましては。そのことを理解をいただきたいと思っております。
 もうこれ以上やっても水掛け論になりますから。お答えあるんだったら言ってください。
#58
○副大臣(馬淵澄夫君) この本四の償還というものは、大変多額の債務を抱えているという中で国と地方での出資ということをさせていただいておりますが、これについては大変厳しい御意見が出されているということも十分承知しております。
 ただ、出資というこのスキーム、これが続かなければ最終的に利用者の方々に大きな負担となるということで、私どもとしては繰り返し丁寧な説明をさせていただきたいというふうに考えております。
#59
○末松信介君 副大臣、退席いただいて結構でございます。お疲れさまでした。何か総務委員会で国土交通委員会みたいになってしまって申し訳ないと思っております。
#60
○委員長(佐藤泰介君) 馬淵副大臣、御退席いただいて結構でございます。
#61
○末松信介君 話はがらっと変わりまして、一括交付金について質問をいたしたいと存じます。
 三月十八日に、私も当委員会で大臣所信に対して質疑を行いました。地域主権と同じく一括交付金をスローガンとして先行されておられるということで私は申し上げたんです。大臣の言わんとすることのイメージは理解できると言いました。しかし、現場の自治体職員も実際は変わらないという方が多いです。ひも付き補助金という名の一括交付金、実質的に自由度のない一括交付金。それは、外形標準的な形で積算をして交付金のボリュームを決定せず、中央省庁の積算をして、財務省でそれを査定して経られたものは、その時点でひも付きであるということを私は申し上げたんです。私は、ひも付きという言葉は原口大臣と同様、好んでおりません。
 平成二十二年度には投資的経費について、国土交通省が社会資本整備交付金を創設しました。農林水産省は農山漁村地域整備交付金を創設しました。これについて、これはひも付き交付金なのか、それともひも付き交付金ではないのか、お答え願いますと私が質問をいたしましたところ、原口大臣は、地方にとって自由度の高い交付金が創設されるものでございまして、ひも付き補助金ではございませんと答弁をされておられます。地域主権戦略会議に出された資料を見ましても、もう読み上げませんけれども、各省庁が全部各事業について補助金の必要性を主張しているわけですよ。これは大臣もお目通しだと思います。
 そうすると、各府省が所管する補助金を投資的経費、経常経費別に分けます。それぞれをまた分野別に分ける一括交付金のくくり方は、結局、各府省、省庁の所管する補助金を、各府省別を超えての統廃合を行わず、投資的経費、経常経費別に大別するだけに終わるのではないかということ、このように考えているわけなんです。
 財務省にお聞きをしたいんですけれども、まず最初に申し上げた、各省庁の予算を査定する立場から、社会資本整備交付金というのはひも付き補助金ではなくて一括交付金と言えるのかどうかということについて、財務省の考え方をお聞きします。
#62
○政府参考人(稲垣光隆君) 本年度予算で設けられました新たな交付金でございますけれども、地方にとりまして自由度を増しているということでございます。ひも付き補助金に当たるかどうかという話はさておきまして、地域主権改革の方向に沿った改革であったというように考えております。
#63
○末松信介君 外形標準で決めるやり方とか、やみくもにえいやというやり方で予算を決定しない限り、財務省は個別、箇所別の積算をきちっと積み上げて、もう一度申し上げます。財務省は、個別、箇所別の積算根拠を求めるはずだと思うんですよね。その時点で、私は基本的にはひも付き補助金となるわけだと言っているんですよ。一括交付金にするといいまして、どんな工夫をしても、国民にそうしたものだということを無理に教宣したとしても中身は決して変わることがないと思うんですよね。だから、私は、財務省が査定をした時点でこれはその目的が定まってくるわけですから、一括交付金というのはそういう言葉が当たらないんじゃないかということで御質問したんですけれども、私の考え方は間違っていますか。
#64
○政府参考人(稲垣光隆君) これは私の理解でございますけれども、一括交付金化というのは、全く自由にという、地方の一般財源ということではなくて、ある程度国の施策の方向に沿いまして一定の水準、その具体的な在り方については今地域主権戦略会議の方で御議論をしていただいているところでございますけれども、そういったものでございますので、もちろんその水準等につきましては国の施策の在り方として議論はあるものと思いますが、その基本的な方向としては、使い方について地域の方の自由度、裁量を増すということで地域主権の改革の方向に沿ったものにしていくというものだと理解しております。
#65
○末松信介君 国民の抱くイメージというのは、各府省から固い規制が掛かるひも付き補助金から地方自治体が自由、独自に判断して自由度の高い裁量下で活用できる一括交付金への変更というものを期待しているわけですよね。そういうように考えていると思うんです。単にイメージの先行であったという結果になるんじゃないかということを私は危惧しているわけですね。
 逢坂首相補佐官がこう述べられています。一括交付金については分野別、性質ごとに分割するような交付金でなく、大きく一本化した交付金になっていくことが理想として三年間で成し遂げることということなんでしょうかということを書いているんです。それはそれで、結果として第二交付税ができるだけで、ある面で総務省の焼け太りになるんじゃないかという、そういう考え方もできるんですけれども、これにつきまして大臣のお考えをお伺いします。
#66
○国務大臣(原口一博君) 末松委員の今の御議論は、私たちが一括交付金を制度化するに向けて大変大事な御議論だというふうに考えています。
 今御議論ございました一括交付金の対象となるひも付き補助金の範囲をどうするのか。あるいは、除くこととしている社会保障、義務教育関係について、経常と投資、経常を現金給付、保険、サービス給付に分類し、除く範囲をもっと整理すべきだ。あるいは、今御案内の一括交付金のくくり方をどうするのか。経常と投資、大まかな政策分野といったくくり方をどう考えるのか。そして、地方の、先ほど財務省からも答弁をいたしましたけれども、自由度を拡大する際に、分野別の計画策定など国の事前関与をどう考えるのか。ここを厳しく絞れば、今委員がおっしゃったように、事前のところで縛ってしまいますから、ひも付き補助金と制度的には変わりないと、地方から見てそういう形になる。あるいは、今度は逆に、さっき査定という言葉がございましたけれども、一括交付金の活用状況などに対する事後評価、一括交付をするからといって、何も野方図に何でもコストパフォーマンスをしていいというわけではない。そういったことについてどうするかということがとても大事でございまして、総務省は焼け太る気は全くありません。
 今日も人員管理の話をして、出先について農水省やあるいは国交省にも厳しい新採の制限というのを今日提案をいたしましたけれども、総務省は更にそれより厳しい、自らの身を律して自らが率先していくという姿勢を私の指示としてやっておりますので、是非、これ一括交付金化に向けたポイント、今委員がおっしゃったところがまさに重点ポイントだと考えておりまして、御指導をよろしくお願い申し上げます。
#67
○末松信介君 礒崎先生の時間を大分ちょうだいをいたしてしまいました。
 第一交付金、第二交付金というような形には決してならないようにしていただきたいと思います。ある首長さんなんかは、第一交付金、第二交付金になって結果的に国がその総額を減らすんじゃないかという、そういう心配まで先にしてしまっておると、そういう実態を理解いただいて、私の質問を終わります。
 礒崎先生、済みませんでした。
#68
○礒崎陽輔君 おはようございます。自民党の礒崎陽輔でございます。ちょっとだけやらせていただきたいと思います。
 いろいろこの委員会で議論して、この三法案につきましては、参考人質疑も二日間、連合審査も二日間、現地視察も一日間やったと、非常に慎重審議をしてきたわけであります。いろんな意見が出て本当に私も勉強になりましたし、いろんな人の意見も聞きました。地方分権の在り方についていろんな意見を交わせたことはいいと思います。
 基本的に、後ほど修正案を出し、あるいは討論もさせていただきますが、我が自由民主党としては基本的には賛成の方向で考えていきたいと思いますが、ただ、どうしてもやっぱり許せないのがこの地域主権という用語であります。
 地域主権という言葉が、大臣と話して、そんな特別な意味はないよと大臣はおっしゃっておるわけでありますが、歴史的に見ても、一つのこれは政治的なスローガン、政治的な運動あるいは市民運動的な経緯を持った用語であるということは参考人質疑でも明らかになったわけでありますし、少なくとも法制的に見ても、これはこういう新しい新語を使ったような例はないという内閣法制局の答弁もあったわけであります。
 したがって、どうしてもやはり地域主権という言葉、先ほど末松委員の質疑の中でもありましたけれども、政権が替わったからといって法令用語をあれを使ったりこれを使ったりしていいわけではないということ、私はそれは強く申し上げておきたいと思います。
 そこで、この前、私の質疑のときに、内閣法制局との質疑で少し混乱が生じました。そのときに、委員長の方からのあっせんで引き続き議論をしてくださいということで、内閣法制局と私は議論させていただいた結果、今お手元の手元資料のような結果が出てきております。ちょっと読ませていただきます。
 「問 「地域主権」というような新語(単純な造語ではない、新しい概念を表す語句)を題名に使った立法例はあるのか。」、「答 お尋ねの「新語」の意義を、御指摘の「地域主権」のように、複数の単語を組み合わせた複合語で、個々の単語を単に組み合わせた意味を超える意味を表すこととなった熟語であって、一般的な辞書に掲載されていない用語であると解すれば、可能な限り調査した結果、政府提出法案の題名中そのような用語を用いた例はなかった。」という、これは、表は付けておりませんが、内閣法制局長官名で私は文書をいただいたわけであります。
 難しいことを書いております。法制局だから難しいことを書いておりますけど、簡単に言えば、新語を法令の題名に使った例はない、これは題名だけではなくて、もちろん本則そのものもそうだと思うんですけどね。こういう新しい概念を表した言葉で、まだいわゆる人口に膾炙していない言葉を法令用語に使った例はないという、そういう回答をいただいたわけであります。
 地域主権をこの法律で使うかどうか、現段階で自民党の修正案に今民主党が賛成していただけるという御連絡はいただいておりませんから、余り無駄な質問はいたしませんが、法制局からこういう回答が来たと。要は新語というものを法令の題名で使った例はないというのは、これはもう法制局が言っているから私は事実だと思いますが、このことは、大臣、事実として認めていただけるでしょうか。
#69
○国務大臣(原口一博君) この法制局が長官名で答弁をしている限り、個々の単語を単に組み合わせた意味を超える意味を表すこととなった熟語であって、一般的な辞書に掲載されていない用語であると解すれば、可能な限り調査した結果、政府提出法案の題名中そのような用語を用いた例はなかった、まさに法制局が言っているとおりであるというふうに思います。
 一方で、委員は私どもの吉良委員と足立委員と同じ同級生でいらして、そして生徒会長がたしか委員であって、同じ生徒会の中から三人国会議員が出るなんというのは、これはめったにないことだと思います。何を言いたいかというと、やはり自らの自治を自らでやろうというその建学の精神があったからそういう国会議員が三人も出るという偉業ができたんじゃないでしょうか。
 私たちが申し上げているのは、地域のことは自ら地域がつくるんだ、自らまさに責任を持つんだと、これは、市民運動というお話がございましたけれども、むしろ市民運動というよりも逆に保守と言ってもいい、自らの伝統や歴史を重んじる、そういう考え方でも使うんだよという話をする方もおられるほどのものでございますので、全体の法案については賛成だと言ってくださって、本当にありがとうございます。
 地域主権という言葉は、憲法のやはり九十二条の地方自治の本旨ということも、あれは一体何かというと、自治については四条しかないですね、憲法については。それも今、補完性の原理という言葉も当時はかなり新しい言葉でございましたけれども、様々に使われているところでございまして、是非また御支援、御指導を賜れば有り難いというふうに考えております。
#70
○礒崎陽輔君 重ねて私もくどくどは言いませんが、民主党、政権を持っておられる先生方にはお伝えしたいんですが、このような法制を、もしこのまま法案が成立すれば、それが、皆さんから言わせれば画期的と言われるかもしれませんけど、今まで例のなかった法制的な用語の使い方であるということだけは、今大臣もお認めいただいたものと思いますので、そのことだけは私は申し上げておきたいと思います。それがいいかどうかは、今後の討論あるいは本会議の討論等でまた申し上げたいと思います。
 もう一点だけ。賛成であると言いましたけれども、もちろんすべてがいいと言ったわけではない、いろんな議論があったと思います。もう一つは、やはり戦略会議の在り方でありますが、この中で総務省の顧問の問題も質問がありました。いろいろありますけど、やはり政権交代してからいろんな公式の会議のメンバーの人選が少し偏っているんではないかと私も思います。戦略会議といっても、これは現行のものであっても閣議決定でつくっている、閣議決定といっても、もちろんそれは多分委員が出てきたときには税金を使っている、報酬を出しているんだと思いますから、やはり偏っては駄目だと思いますし、まして今度はその閣議決定でつくっていた戦略会議を法制、法律上の組織にするわけですから、これはやっぱりきちっと、より公平に民意を代表するものにしていただきたいと思うわけであります。
 もちろん、だれがどうだというようなそういう失礼なことは私はこの場で申し上げる気はありませんが、今後、法制化を機にもう一度バランスのいい人事ということを少し見直していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#71
○国務大臣(原口一博君) 地域主権戦略会議、総理を議長とするものでございますが、やはり変革の先頭に立って、そして、先ほど末松委員がお話しになりました一括交付金化あるいは出先機関の廃止、それぞれのつかさつかさ、団体において最も熱心に研究をされ、また、この中には自公政権時代の地方分権改革推進委員会で義務付け・枠付けの撤廃を御議論されておられた方もおられまして、分権改革の継続性といったことにも一定の配慮をしたものでございますが、なお国会の御議論を踏まえて、人選については様々な御意見を踏まえた上でのしっかりとした説明責任を果たせるようなものにしてまいりたいというふうに考えております。
#72
○礒崎陽輔君 今、時間がないので二点しか言えませんでしたけれども、今言った法制の用語の使い方の問題あるいは公的な審議会というか機関の委員の選任の問題、こうした問題、やはり行政というのは公平中立でなきゃならないわけであります。民主党が政権交代をして、いろいろ意気込みがあったんでしょう、ちょっとやはり意気込みが強過ぎて主張が出過ぎたところが私はあったのではないかと思います。
 やはり政府というのは国民にとって、別に政治主導であるのは結構でありますけれども、中立公平であるということは、日本国政府としては全体としては守っていただかなけりゃならない。法令用語の使い方、委員の選任の仕方、決して特定の政党のいいように使っていただいたり選んでいただいたりしていいものではないということを私は強く申し上げておきたいと思います。どうぞその辺について大臣の御配慮をよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 これで質疑を終わります。
#73
○澤雄二君 おはようございます。公明党の澤雄二でございます。今日は原口大臣と同じ色のネクタイでございますので、呼吸が合った答弁をいただければというふうに思います。
   〔委員長退席、理事林久美子君着席〕
 最初に、民主党が言われている地域主権改革における広域自治体の在り方について伺いたいというふうに思っております。
 民主党の今言われている地域主権改革では、最終的に国と地方がどういう関係になるのかという国の形、姿が見えてきません。原口大臣が示された原口プランも、平成二十五年度まで矢印は右の方に出ているんですけれども、その矢印の先にあるゴールの姿が示されていません。
 地域主権改革といっても地方分権といっても、それは自治体のためにやるのではなくて、そこに住んでいる地域住民のため、国民の自立、国民の生活向上のためにやるわけですよね。ですから、中央集権から本当に地方分権、地域主権というのを確立しようと思うと、その地域が自立していける姿というものが必要なんだというふうに思います。
 今、地方は首都圏との格差に苦しんでいます。ですから、どうしても地域の経済の活性化、成長戦略というものが必要なんだと思います。その地域の成長戦略というのは、ある一定の規模が必要だから、基礎的自治体だけでは難しい。どうしても広域自治体との役割の分担、広域自治体の規模で考えていかないと地域の成長戦略というのは難しいんだろうというふうに思います。
 また、権限移譲だとか義務付け・枠付けの見直しということが言われていますけれども、今自治体は財政難にあえいでいますから、予算を削減をしています。人員をスリム化しています。そこに突然権限移譲が天から降ってわいてきても、予算もないし人もいない。だから、下手をすると行政サービスの質が悪くなるだけで、受け取ることすらできなくなってしまう。
 それから、国の出先機関の統廃合も同じであります。全部基礎的自治体に押し付けるわけにいきませんから、どうしても広域自治体との役割分担を考えていかなければその国の出先機関の統廃合というのも実はできません。ですから、どうしても地域主権、地方分権をやろうとすると、国があって、基礎的自治体があって、その中の広域自治体の姿、これをどういうふうに役割分担していくかということを考えていかなければ本当の地域主権改革はできないんだろうというふうに思っています。
 そこで、大臣はこの広域自治体の役割についてどういう認識を持っておられるか、まず最初にお聞かせください。
#74
○国務大臣(原口一博君) 澤委員の今の御提起は、とても私たちにとっても重い御提起であるというふうに思っています。
 先ほどお話しになった工程表がこれですが、全体の像を示し切っていないというお話をいただきましたけれども、これはむしろ、先ほど御議論がございましたけれども、その絵をかくのは私たちだけじゃないんだと、地方の皆さん、ですからこれをキャンバスだとしますと、私たちが、国の政府が手を入れた部分はこの半分もあってはならないと考えているんです。それを国・地方協議の場あるいは市民の参加ということでこのキャンバスを築き上げていくことによって初めて、今、澤委員がおっしゃったような地域の様々な活力も生まれてくると。そのルールや形については一緒につくったものだということがとても大事だと思います。
   〔理事林久美子君退席、委員長着席〕
 公明党さんは、大衆とともにということをずっとおっしゃってこられました。つまり、大衆とともにつくり上げたものでなければ大衆はそれが何か分かることもできません。このことがまず第一でございます。
 それからもう一つ、ある程度の規模がないとやはり公共サービスの基本というのはできないというのもそうかも分かりませんが、一方で、私たちは来年、電子政府化あるいは財政の下支えをする基準の標準化法、電子政府の地方自治体の標準化法も出したいと思っています。もしクラウド化できれば、千人、二千人、三千人の自治体でも、その規模のものでも様々にできるものがあるんじゃないか。今、渡辺副大臣の下で公務の仕分をしています。今度、統計が出てきました。統計職員の方々が一生懸命頑張っておられますけれども、複数にいろいろまたがっていて同じことをやっているわけです。こういうものを仕分をする中で一定の、千人、二千人でもやれるものもあるんじゃないか。
 その上で、お尋ねでございますが、広域自治体については、この役割はやはり補完だと思います。より広域にした方が、介護やいわゆる保健サービスというものはより広い分野でやった方がリスクをヘッジできます。こういうものについての役割が一つ。それからもう一つは、河川とか、国でやるには大き過ぎるけれども、港湾やあるいは産業政策や、こういったものは地域でやった方がすなわち効果的であると、こういう広域自治体の役割もございますでしょうし、もう現にできておりますけれども消防、全体でもってある一定の地域をウオッチしてリスクをヘッジすると、こういうものが広域自治体については大変大きいのではないか。
 したがって、今の委員の御意見も踏まえて、地域主権戦略大綱の中に広域自治体の役割についても一定内で書き込めればというふうに考えておるところでございます。
#75
○澤雄二君 七割ぐらいおっしゃるとおりで、御答弁をいただいたというふうに思っています。
 私も、広域自治体の在り方というのは、国がこうあるべきだと押し付けるわけではなくて、まさに戦略会議だとか協議の場をつくられるわけですから、そこで話し合って、どういう広域自治体をつくっていくかということはその場で協議されればいいと思うんですが、でもそれはできるだけ早く決めなければ権限の移譲も出先機関の統廃合も財源の移譲もできませんよということを申し上げていて、さっきの質問で今御答弁いただかなかった一つにあるのは、地域経済を活性化しなきゃいけない、その成長戦略が必要だ、それは一定の規模が必要ではありませんかと、経済成長のためには。そこのところはどうですか。
#76
○国務大臣(原口一博君) 先ほど広域自治体の役割の中で一定の、産業というものの基盤というものが一定のエリアの広がりを持っていた方がいいものもございますし、今日まさに朝発表させていただいた総務省としての成長戦略、原口ビジョンUにおきましても、今委員がおっしゃったように、地域の創富力を何で高めるか、そしてどのように成長を描いていくか。
 例えば、緑の成長戦略で申し上げますと、最終的には千六百ぐらいに、今千七百ございますけれども、それを全部受けられないという前提もありますけれども、広げて、そして地域の創富力というものを引き出す今日ビジョンも出させていただきましたけれども、今委員がおっしゃるように、広域自治体が持っているまさに地域経済の活性化、この側面というのは極めて大きいと思っております。
#77
○澤雄二君 最初の御答弁でいただいたので確認でございますけれども、この夏に地域主権戦略大綱を出されますね。その主な中身というのは四項目で、義務付け・枠付け、基礎自治体への権限移譲、一括交付金、出先機関の統廃合というのが大きな四項目で挙げられております。先ほど申しましたように、この四項目というのは、全部広域自治体とのかかわりの位置関係が分かっていないと、役割分担ができていないと本当は進めることができない四項目なんですよね。ですから、夏に出されるその戦略大綱の中で、広域自治体の在り方みたいなもの、若しくはこの戦略会議それから協議の場でもって広域自治体の在り方について協議を進めていきますというようなことぐらいは盛り込んでいただきたいというふうに思いますが、どうでしょうか。
#78
○国務大臣(原口一博君) おっしゃるとおりでございまして、昨年の十二月に出させていただいた工程表の中にも、自治体間連携の在り方、これは法制関連ということで出させていただいておりますし、先ほど申し上げたような、地域が重層的に補完性の原理に基づいて適宜適切な公共サービスを提供できる、こういう体制をつくってまいりたいと思いますので、この中に入れ込んでまいりたいと思っております。
#79
○澤雄二君 それから、先ほどの原口プランでありますけれども、二十五年までに地域主権推進大綱というのを地域主権改革の最終案としておまとめになって発表されるということが出されているわけでございますけれども、この広域自治体について推進大綱ではどういうふうにお決めになるのかなと見させていただいたら、何て書いてあるかというと、広域自治体については自治体間連携としてその自発的形成等としか打ち出されていないんですね。つまり、自治体間連携で自発的形成なんですね。だから、当委員会でも答弁何回かされましたけれども、例えば大阪が関西市をつくりたいと言えばそれはサポートしますよということは大臣言われるんですが、じゃ、各地方地方、地域地域が勝手に自発的にこうやりたいと言ったことをやらせるのかと。それに漏れた自治体はどうするんですか、日本全体ばらばらでいいんですか、それが最終的な国の形ですかというと、僕は違うんだろうというふうに思うんです。
 ですから、国の形、最終的な姿、国と地方との在り方ですね、基礎自治体があって、国があって、その補完的役割としての広域自治体というのは、やっぱり話合いをして、ある程度最終的な姿は決めることが必要なんだと思うんですが、この最終の推進大綱ではちょっと難しいぞと思いますが、どうでしょうか。
#80
○国務大臣(原口一博君) つまり、補完性の原理というのがまさに今委員がおっしゃっているところだと思うんですね。まずは、地域が主体的に自分ができることは何なのか、そして地域ができることは地域に、そのための今委員がおっしゃるように権限移譲であり出先機関の権限仕分であって、そして一括交付金の制定でございますので、その結果として四年のものをこれ前倒しして三年でやるというふうにしているわけですけれども、その先に、今委員がおっしゃるように、安定的な最適化の解も出てくると思います。
 今の段階で私が、私の頭の中にはこんなものがあるかなというのはありますけれども、しかしそれも国、地方で協議をしながら自発的な連携、あるいは手を挙げてくださるのが早けりゃ早いほど、そこに権限移譲あるいは規制改革、今スマートグリッドやクラウドというような議論もしていますけれども、それだって多くの規制があるんです。やる気を見せたところはそれだけ多くの実験的なあるいは挑戦的な試みができていくというものを持っておかないと、最終は国が何とかしてくれるだろう、最後は落ち着くところに落ち着くよというような形にしておけば、逆にこの地域主権改革って進まないんですよ。独自の努力というものをしっかりと見守る意味からもこのような形にしているということを是非御理解をいただけると有り難いと思います。
#81
○澤雄二君 最終的な国の形、地域主権、地方分権というのは、何回も申し上げますが、その各地域地域が自立をしていける、そのためには経済活性化をして成長戦略がないと自立化できないんですよね。クラウドというのはシステムでありますから、それを使うと無駄が少し省けるよ、便利になるよと、これはちょっと私は別の意味で問題があると思いますのでほかの機会に質問させていただきたいと思いますが、クラウドで地域活性化しますか、地域が自立できるだけの経済成長ができますか。無理だと思います。ですから、そういう地域ごとに自立できる成長戦略を持つための広域自治体という考え方が必要で、これは手を挙げたところだけやりますよというのでは最終的な国の形にはならないんだと思うんです。
 今大臣言われたのは、三年先に推進大綱を決めた後で、それから広域自治体の具体的な在り方を考えますというのでは全く間に合わない。それがないと、出先機関の統廃合も権限の移譲も義務付け・枠付けも一括交付金をどう分けるかということもできませんよ。上辺で今できることしかできない、本当の地域主権改革ができないと思うから、この広域自治体の在り方というのはもっと前倒しをして地方と協議をして決める必要があると思いますが、どうでしょうか。
#82
○国務大臣(原口一博君) これも大事な御指摘で、鶏が先か卵が先かなんですけれども。
 私たちが一方で目指しているこういうクラウド。今までICT、電子政府化するというのは、多くの自治体にとっては、あるいは多くのこれは企業にとってもそうかも分かりませんが、コストでした。私のおじも建設業を営んでいますけれども、そこで入札に何人も人を擁して説明に行くわけですね、一回一回の。もしそれが電子入札ができれば、どれほどコストがカットできて、あるいは競争が促進できるかも分かりません。こういう意味からも、私たちは電子政府化、地方電子政府化あるいはクラウド化というものを進めてまいりたいと思っていまして、これも一つの成長の起爆になると考えています。
 しかしその上で、今の御議論でございますが、やはり広域自治体の責任やあるいは権限といったことはしっかりと確定されていく、同定されていくということも委員がおっしゃるように大事なことだと思いますので、いずれにせよ、多分今日もこの後地域主権戦略会議やりますが、そこでも今委員がおっしゃるのと同じことが多分出るんじゃないかと。もっと広域自治体についても積極的に議論をしようじゃないかという話がこの間も出ておりましたので、委員の御指摘を踏まえて更に変革を加速させていきたいと、こう考えています。
#83
○澤雄二君 広域自治体の在り方の一つに道州制がありますね。この道州制について民主党は、二〇〇五年の総選挙のときに、都道府県の自主的な判断を尊重しつつ、合併など道州制実現へ向けた制度整備に着手しますというふうに打ち出されていますね、民主党が。それから、大臣も十二月のこれ戦略会議ですかね、第一回会合で、地域が道州制を選択する場合にそれに向けてどのような手当てをしていくかなどについても議論を深めていきたいというふうに発言されていまして、民主党は決して道州制を否定はされていないというふうに私は思っております。
 先日、当委員会で魚住委員の質問に対して、経団連とタスクフォースをつくって今検討を進めていますと言われていました。それで、近々中間報告を出したいと思っていますという答弁をされました。その中間報告ではどういうあらあら内容が発表されるんでしょうか。
#84
○国務大臣(原口一博君) これは、今御議論していただいている最中でございますが、この間、又市先生にもお答えをしましたけれども、道州制の議論というのは、これまで、ともすればですが、コストカットという立場からのみ議論をされている。そうではなくて、私たちは豊かな地域間競争、あるいは国と国の、今、地方の道州に当たるようなそういうユニットと、例えばインドでいうとデリー、ムンバイぐらいの、そのところとの連携とか、国と国におけるそれぞれのユニット間の連携、あるいは先ほど先生がおっしゃったような地域間の同じ成長戦略、お互いがエンカレッジする、そういったものが出てくるんではないかと思います。
 また、経団連の方から私どもに強く要請があったのは、結局、例えば九州でいうとそれぞれの県知事さんがおられます。自分のところにも空港をもっと拡充しろ、自分のところにもしてくれと。じゃ、どこにすればいいんだと。戦略的なその地域における交通体系あるいは治山治水、こういったことについても一定のものが出てくるんではないかというふうに期待をしております。
#85
○澤雄二君 道州制というのは決してコストカットではなくて、道州制というのはまさに地域の活性化なんですね。それも、首都圏に集中しているいろんな富、今言われた創富力ですね。今、創富力が全部首都圏にありますから、それをどうやって地方に分散させていくか、平等にしていくか、そこにどういう産業を興していくかということを地域地域ごとに考えていこうというのが道州制であります。
 しかも、この間、荒田参考人がおっしゃっていましたけれども、この道州制というのは、中心になるのは全部基礎的自治体なんですよね。それがやっぱりコアになっていかないと道州制も広域自治体もできないということでありますので、ちょっと、コスト削減のために道州制ということはあるんではないということを御認識をいただきたいというふうに思います。
 それでは、ちょっと質問を変えさせていただきます。国と地方の協議の場について伺います。
 何回もここで質問されていますけれども、地方六団体は度々、最後の瞬間まで、やっぱり議長は総理にやってほしいと言われましたね。総理が議長になられませんでした。もう一回、理由を言ってくれますか。
#86
○国務大臣(原口一博君) 地方の側もいろんな御議論をいただいた。やはり国・地方協議の場、例えて言うとこれは架け橋なんですね。その架け橋で様々な御議論をしてきた部分を、私たちはそれを受けて、総理が議長の地域主権戦略会議で誠実にそれを実行に移す、こういうエンジンと架け橋と二つの体制を持っています。
 この国・地方協議の場の、私たちが率直に申し上げてこれをどうするかと。私が議長になった方がいいのかなと思ったときもありました。私は議長代行になるんだと、この法律が通ればですね、そう推定をされていますけれども、総理を議長にという私たちの議論も確かにありました。しかし、実際に、先ほど本四架橋のお話がございましたけれども、いろんな問題を実質的に協議をするとするとかなりの頻度が必要となってまいります。その頻度との関係もあって、今回こういう形で、総理は求められればいつでもお出になれるような形にしたところでございますので、是非御理解を賜ればというふうに思います。
#87
○澤雄二君 忙しくてなかなか出れないから議長にはできないんだというのは、余り説得力がないというか、国民が聞いたら理解し難いことだというふうに思いますが。
 それでは、同僚委員、山本香苗議員がすべてを排除しませんねという質問をしつこくしていまして、大臣も最後には排除しませんと言われたから、総理が出れるときだけでも御自分が議長になられたらどうでしょうか。
#88
○国務大臣(原口一博君) ありがとうございます。
 山本委員がしっかりと御質問されて、何も、これじゃなきゃいけないんだ、そのほかの意見は全部排除するんだということは取りませんと言いましたけれども、議長の在り方についても今回、制度骨子の協議を通じて地方側にも今一定の御理解をいただいているところでございますので、この時点で、委員の提案は提案として伺わせていただきますが、私がそのときだけ議長にと言ったらまたこの法律や今までの答弁ももう一回やり直せと、もう一回審議やり直せと言われるのも大変困ったことなので、今の程度の答弁で御勘弁をいただければというふうに思います。
#89
○澤雄二君 要するに、地方六団体からすれば地域主権それから地方分権を進める一番大事な場がこの協議の場だと。そういう意識が非常に強いので、そのためには総理大臣が議長であっていただければそういう立場が明確になるよね、しかも総理大臣が議長になれば国民もこの協議の場はそういう場なんだということを理解してくれる、意識してくれる、そのために総理に議長になってほしいんだと言われていたんだというふうに思いますので、その気持ちは多分今でもお持ちだと思いますから、そういう気持ちをしんしゃくして、協議の場はそういうものであるんだという意識でやっていただきたいなというふうに思います。
 一つ、今日の答弁にはなかったので、同じ答弁されたら聞こうかなと思ったんですが、揚げ足を取るわけではないんですけれども、前の委員会の質問で、戦略会議は地域主権改革のエンジンだ、しかも司令塔だ、言ってみればハンドルですね、かじ取りをする、と言われた。そうすると、協議の場は一体どういうことになるんでしょうか。
#90
○国務大臣(原口一博君) これは、国と地方の協議の場は地方自治に影響を及ぼす重要事項あるいは地域主権改革、こういったことについて合意形成を目指して関係閣僚と地方六団体の代表者が協議を行うための、先ほど架け橋ということを申し上げました、まさに場でございまして、国や地方のいずれかに属する組織ではございません。
#91
○澤雄二君 国と地方に、いずれにも属さないというのはよく分かります。だから、これまでやったことがないような、所管する役所がないと、しかも手弁当で来なさいよ、足代も持ちなさいよと、それは平等だからねという、これはある意味画期的だと思うんですけれども、だから平等だというのは分かるんですが、その平等だということが、戦略会議がエンジンだ、司令塔だと。架け橋ってどういうことですか。
#92
○国務大臣(原口一博君) まさに地方側には地方側の論理がございますね。それぞれの、私は総務大臣として、地域を活性化し、様々な権限、財源、そして自主的に自らがつくれる、そういう制度をつくっていきたいと、これが私の責務でございますけれども、この国・地方協議の場はまさに私たちが、中央政府、国民を代表して多数を占める国会において指名をされた私たちが地方との間で様々な協議をする、そのまさに先ほど申し上げましたけれども場がこの国・地方協議の場でございまして、先ほども申し上げた戦略会議がエンジンであり司令塔という意味は、その協議を受けて政府として変革を進め地域主権を実現すると、こういう責任を持った主体であるということでございまして、どこにも属さない場と主体ということで御理解をいただければというふうに考えます。
#93
○澤雄二君 これ以上議論しませんが、地域主権改革というのは、いわゆる国民主権がある国民が自分たちがどういうふうに生活をしていくか、生きていくか、それをすべて決めるところだと。地方のことは地方が全部決めるんだと言われている割には単なる場かと。エンジンは戦略会議か、司令塔も戦略会議なのかと。本当に国民主権である国民のための地方をつくっていくということが地域主権改革なのかと。その割には協議の場という重さはないね、総理大臣も議長にならないしという感じが私はしていますし、もしこれがテレビ中継されていたらそれを御覧になっている国民もそういうふうにお思いになるのだというふうに思います。
 それから、協議の場で協議が調うというのは、前にも答弁されていますが、全員一致でないと協議が調わないという理解でよろしゅうございますか。
#94
○国務大臣(原口一博君) これは、委員、これを法制化するという重みを是非、たしか前の総選挙のときに当時の与野党共にこの法制化については言及をされていたというふうに思います。わざわざ中央政府あるいはこういう国権の最高機関である国会に法案をお願いしてこれを制度化していくということは、極めて大事だということは今の御質問の前提として申し上げておきたいと思います。この協議の場を軽視するものでも全くありません。
 国と地方の代表者が合意形成を目指すという協議の場の性格から、協議が調ったとの判断についても構成員全員の総意によりなされることを想定をしているものでございます。
#95
○澤雄二君 協議の場が法制化されるということはすごい大事なことだし画期的なことだと思いますから、だからこそ協議の場が本当に地域主権改革を実現する重要な場所でなければいけないというふうに思っています。
 全員一致だと、平成七年の地方分権推進法にも委員会の意見、勧告に対して内閣の尊重義務が規定されていました。それでどういうことが起こるかというと、今後の協議の場も、尊重義務が法律の中に盛り込まれていますけど、このとき委員のお一人は何と言ったかというと、だから、尊重義務があるので内閣がイエスということしか意見が言えなかったというふうに言われています。
 ですから、全員一致でないと協議が調わない、調わないことについては実施をされないということならば、政府がノーということについては協議は調いませんから、それは実現されない。もちろんその反対もあります。地方側がノーということについては協議が調わないから、それは実施をされない。それで、普通に考えていくと、重要な問題であればあるほど国と地方というのは意見が対立することが予想されます。そうすると、重要な問題ほど何も決まらないで済まされていってしまうという可能性がある。
 大臣に伺いますが、そういうすごく微妙な関係にあるこの協議の場を、どのようにしてその協議を発展させていこう、つまり調うようにしていこうというふうに考えておられますか。
#96
○国務大臣(原口一博君) そこはやはり問題意識の共有が前提だと思います。いわゆる対立ではなくて協働、そして、それぞれの利害得失を言い張るだけの主張ではなくて、共にその着地点を見付けていくと。
 現に、この間、例えば新政権になっていろんな政策を打たせていただきましたけれども、そこについても、地方側は言うべきことは言うけれども、譲るべきことはちゃんと譲りますよと。私たち中央政府も国も、ここから先はやはり地方に踏み込んではならない、ここから先は地方の意見を最大限尊重しなきゃいけないという、こういう互いをおもんぱかるパートナーとしての役割あるいはパートナーとしての責任という形で議論をしてきたところでございまして、そういう点からすると、確かに委員がおっしゃるように、難しいことは先送りしようと、あるいは拒否権という話もありましたよね、地方が。しかし、拒否権を持つとすると、今度は、国の政策というのは何か、あるいは国権の最高機関である国会に対して私たちは責任を持った議論を、政策を、行動をしなけりゃいけない、この政府の責務もございますので今のような形になっておりますが、いずれにせよ、今申し上げたような協働ということを中心に議論を前に進めてまいりたいと思いますし、地方六団体からもそのような有り難いお言葉をいただいているところでございます。
#97
○澤雄二君 拒否権というような考え方は私は持ちません。協議の場ですから、反対したらそれは拒否権だなんていう考えは私はないんですけれども。ただ、重要な問題ほど意見が対立するから、それを調えていくということは双方大変だなと。だから、そういう大事な場だからこそ、僕はやっぱり総理が議長になって、最終的にはリーダーシップを発揮するような場面も必要なんじゃないかなというふうに思っているわけでございますが。
 最後に、協議の場について一つ伺いますが、この協議の場は公開でやっていただけますよね。つまり、どういうことかというと、公開の場だと地方六団体の陳情の場ではなくなるから、それが公開されるということになると、地方六団体それぞれが一つのテーマ、今日のテーマについていろいろ事前の協議をみんなでして、それを政府側にぶつけるというようなことの対応をどうしても余儀なくされてくると思いますので、是非公開でやっていただきたいなと思いますが、どうですか。
#98
○国務大臣(原口一博君) 私も、これこそ地方六団体との間の場でございますから、それを公開にするかどうかというのは基本的にお互いが合意をしなければいけないと思っておりますが、私は、澤委員がおっしゃるように、多くの会議は、もちろんクローズドの部分もあります、微妙な話、安全保障の話であるとかあるいは人権に関する話であるとか、それをすべてオープンにできないというものがあるということを前提にしながらも、基本は公開であることが望ましいと考えています。
#99
○澤雄二君 基本で、すべて公開でやっていただきたいなというふうに思います。
 次に移ります。
 義務付け・枠付けの見直しと権限の移譲についてでありますけれども、これ、三月十九日ですか、締切りが。それで、もうこちらで数字言ってしまいますが、義務付け・枠付けについては七百五十一分の四百一で五三%、条項でいうとね、勧告どおりやりますと。権限移譲については三百八十四分の九十九で二六%。先日も、地域戦略会議、地方と協議の場を持たれたんでしたっけ、そこで地方六団体に総理も原口大臣も何としてもこれは一〇〇%近い実現を目指して頑張るという決意表明をされたということでございますので、この国会の場でもその決意を披瀝していただけますか。
#100
○国務大臣(原口一博君) おっしゃるように、まさに地域のことは地域が決める。それと、やはり委員、ルールというのは自分で決めるからよく守るんですよ。自分で決めるから、まさにその自由度や加減も分かる。国が一律で決めて、いや、国はそれで責任を果たしましたよというのは、それは簡単かも分からない。しかし、逆に、今委員がおっしゃるように、義務付け・枠付けの中には不合理な規定、わざわざそれがある必要はない、なくなることによって先ほど委員がおっしゃった地域の創富力、これを生み出せるものも幾らもあるわけですね。そういったものを実例を国民の皆様にしっかりと御実感いただきながら変革を進めてまいりたい、強い決意を表明させていただきたいと思います。
#101
○澤雄二君 この地域主権改革というのは官僚の物すごい抵抗に遭うことはもう皆さんも最初から分かっていたし、今も遭われていると思いますけれども、政務官の一人がこうつぶやいたという記事がありました。事態は深刻だと、つまり出てこない。政務三役が役所に取り込まれている、自民党の族議員以上の抵抗ぶりだと。例に出された自民党も迷惑だと思いますが、皆さん方も政務三役でございます。政務三役が取り込まれているということならば、地域主権改革なんか絶対できないので、今大臣が披瀝された決意で、何としても一丁目一番地だというつもりで頑張っていただきたいというふうに思います。
 今回の義務付け・枠付けの見直しで一つ関連して質問を申し上げますが、国交省来ていただいていますね。
 公営住宅の入居者資格のうち、収入基準の義務付けがなくなりますね。政令で定められた上限を超えなければ、自治体が自由にその入居資格の収入基準を変えることができます。しかし、これ、問題があります。
 収入基準を引き下げれば、厳しくすればということですね、厳しくすれば競争率は確かに低くなりますが、しかしこれまで公営住宅に入居していた人たちの収入基準が下がるわけですから、今までの収入基準で入った人は、つまりそれは超過収入になりますから、割増し料金で家賃が上がってきます。また、明渡し義務というのが発生しますから、長い間その状態を続けていると明渡し義務が発生する、そういう追い出されてしまうという問題が起きてきます。今度、逆に上げれば、この上げるという可能性も私は多分にあるんだと思うんです。それは、収入基準を引き下げれば、やっぱり年金生活者とか生活保護世帯が多いですから、そういうコミュニティーができてしまう。それは防災上もまずいだろうというんで、その割合を薄めようと思っている自治体は逆に収入基準を上げてくるだろうというふうに思います。収入基準を上げると低所得者の競争率が上がってきますから、そういう人たちが入る可能性が少なくなってくる。
 つまり、義務付け・枠付けを見直すという問題一つも、一つ一つとらえていくと、そういう非常に複雑な結果がもたらされてくるということがあるわけですね。こういうことについてどういうふうに対応されようとしていますか。
#102
○大臣政務官(藤本祐司君) お答えいたします。
 澤委員がおっしゃるとおりでございまして、今回の地域主権改革一括法において、地域主権改革の趣旨を踏まえて公営住宅法を改正をした。その結果として、入居できる収入条件が地方公共団体、都道府県あるいは市町村の条例で定めることとなっておりまして、国が条例制定に当たって参酌すべき基準を政令で定めるということというふうにしてございます。
 そういうことになれば、当然、各地方自治体が入居の収入基準を定めることになりますので、おっしゃるように、それを今までと比べて下げるあるいは上げるということは地方の実情に応じてできることになります。もちろん、上限五〇パー、上限というのは決まってはいるわけなんですが、その範囲内で決めることができるということになりますが、それはまさに地域主権の精神として、それこそ全国一律で決めることではなくて、地域地域の実情があってその実情に合わせて市町村が決めるわけですので、むしろ市町村が、自分たちの自治体の中での公営住宅の在り方とか、そこのところをきちっと考えていけばいいということになるんだろうというふうに思います。
 ただ、今御指摘いただきましたとおり、入居者資格を有する方々が増えたり減ったりする、あるいは割増し家賃の適用によって明渡し努力義務が課せられることになる、いわゆる収入超過者が増えたり減ったりする、あるいは応募倍率も増えたり減ったりするというようなことが生じるということは少なからずあるのかなというふうに思いますが、繰り返しになりますが、その地域の実情に合わせて地方公共団体が定めるということであれば、そんなとんでもない条件といいますか基準を決めることにはならないだろうというふうに思います。
 ただ、国としましても、地公体とともに新制度の実施に伴う影響はきちっと把握をして、情報提供なり事例を収集したりしながら円滑な実施を図ってまいりたいと、そのように考えております。
#103
○澤雄二君 そんな簡単な問題ではなくて、今、都営住宅や公営住宅に入っている人たちの家賃が上がってしまうという可能性はすごく大きな問題であります。公営住宅に入っている人は低所得者が多いからであります。
 それから、ここまで言うのはあれですけれども、各自治体については、できるだけ生活保護世帯や低所得者は自分の自治体に抱えたくないと思っているところは基準を引き上げてきて、その人たちが入ってくる割合を薄めるという可能性も多分にあります。つまり、単なる枠付け・義務付けの廃止といってもいろんな問題を抱えているということをこれから進めるときに考えていただきたいなというふうに思っております。
 それから、短くお答えください、高校無償化で特定扶養控除が少なくなりますね。そうすると、ここに入っている人たちは、これ公営住宅の家賃にリンクしていますから、下手をするとツーランクぐらい家賃が上がっちゃうんですよね。これは何か対応策考えていますか。
#104
○大臣政務官(藤本祐司君) 所得税法の改正によって控除制度の見直しが、公営住宅制度にそのまま当てはめますと、今、澤委員がおっしゃったように上昇する場合が生じるということは認識をしております。
 ただ、公営住宅制度においては、所得税法とは異なって同居者についての控除は採用しておりますので……
#105
○澤雄二君 特定扶養控除です。対象はいいです。
#106
○大臣政務官(藤本祐司君) ですから、十六歳から十八歳の扶養親族のことを多分おっしゃっているんだろうと思いますが、その世帯については家賃が上昇する可能性というのは多分にあります。
 こうした実情というか事情を踏まえた上で、公営住宅制度における控除の在り方については、今、小川政務官を座長として控除廃止の影響に係るプロジェクトチームをつくってございまして、財務省あるいは厚生労働省、文科省、そして国交省の政務官が加わって、これは七月をめどに取りまとめを考えておりますので、その中で検討していきたいと思っております。
#107
○澤雄二君 それでなくても高校無償化というのは低所得者の負担増をもたらしますから、是非しっかりと取りまとめをしていただきたいというふうに思います。
 時間がなくなりましたので最後に速く質問しますが、大臣、地域主権とかそれから大臣の言われている緑の分権改革とかで僕は合致する政策が今あると思うんですが、それは定住自立圏構想であります。一つの中心市があって、その周りに通勤だとか通学だとかといって一つの圏を形作っている市町村が一体となって町づくりをしていこうというのが定住自立圏構想ですね。
 これについては賛成だと思うんですが、時間がないのでそのことはお伺いしませんが、この定住自立圏構想に今年度総務省が付けた予算は六千六百万しかないんですよ。これは説明会の予算しかないんですね。それで、前の政権が前の年度の第一次補正予算で実は五百五十億円の予算を付けました。それで、各定住自立圏構想を持っている自治体に呼びかけました。そうすると、応募してきたのが百九十二団体、事業規模で千三百件、交付金の申請は九百五十億円まで達しました、総額で。どういうものが申請されたかというと、病院の増設、認可保育所、通所系介護施設、バリアフリー仕様の賃貸住宅、大規模商業施設、新設のバス路線、航路船舶のバリアフリーやスピードアップ化、看護師養成のための学校の新設等々、物すごい幅広にその定住自立圏構想の中の町を活性化させるためのアイデアが出されてきたんです。
 これ、自治体は金持っていませんから、どこが金出すと手を挙げてきたかといったら、全部民間資本なんですよ。九百五十億円、千三百件もの新しい事業がこの町を活性化させようとして手を挙げてきた。つまり、定住自立圏構想というのは、つまり民活を使って、民間資本を使ってその町々を活性化させる、東京に人を行かせない、東京に行っている人間を地元に帰してくるという物すごく大きな効果を持っていたんです。それを、言わなくてもいいんですけれども、民主党はばっさり予算を切られたので、それはできなくなりました。今年度どうされるのかなと思っていたら、六千六百万しか予算を付けられなかった。まさに地域主権改革をやるためには地域の成長戦略が必要なのに、それの唯一の手段を今持っているのに、これの芽を摘まれたんですね。
 だから、間もなく成長戦略を新しく民主党作られると思いますが、この成長戦略の中に定住自立圏構想というのはしっかり位置付けをされて、しかも予算を付けて、交付金予算を付けて、地域の民活を利用して地域が活性化する、そういう戦略を是非入れていただきたいなと思っていますので、最後、御答弁だけお願いします。
#108
○国務大臣(原口一博君) 委員は定住自立圏構想を積極的に推進していくべきというお考えをお示しくださいまして、本当にありがとうございます。
 昨年の第一次補正で百億円を確保したわけでございますけれども、今回も定住自立圏の取組に係る財政需要に対する地方交付税措置、中心市に対して四千万円、それから周辺市町村に対して一千万円を基本とする包括的財政措置を講じております。
 今委員がおっしゃるように、おかげさまで現在五十三市が中心市宣言を行い、うち三十一圏域で定住自立圏形成協定の締結等を実施済みでございまして、また新年度に入ってからも、四月一日に愛知県刈谷市が中心市宣言、都市宣言をするなど、定住自立圏形成のための具体的な取組を進めている圏域が増えております。
 今委員の御指摘のように、しっかりとした財政措置を行って、この緑の分権改革の中に定住自立圏構想というものを新たに位置付けさせていただきましたので、更に加速をしてまいりたいと思います。
 御指導、御支援をよろしくお願い申し上げます。
#109
○澤雄二君 以上で終わります。
#110
○委員長(佐藤泰介君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後三時まで休憩いたします。
   午後零時二十六分休憩
     ─────・─────
   午後三時開会
#111
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案、国と地方の協議の場に関する法律案、地方自治法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#112
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 今日は山井厚生労働政務官に来ていただいております。
 知的障害児入所施設という施設がございます。子供たちは、二十四時間三百六十五日、この施設で食事を取ったり排せつしたり睡眠を取るなどしております。そして、この施設から幼稚園や小中高校やあるいは特別支援学校などに通っております。知的障害を持つ子供たちの生活とそれから発達を保障する大事な場所であります。ある施設では、保育士、児童指導員、看護師、栄養士、調理員などの職員が連携して、子供たち一人一人の心身の状態、発達段階を把握して、個別の支援計画を立てて子供たちを支援しております。
 こうした現場からは、共通して現在の最低基準では低過ぎるという声が出されております。最も多いのは職員の配置基準を増やしてほしいという声であります。現在、入所児四・三人に児童指導員、保育士が一人配置されるという基準になっておりますが、しかしその人数で二十四時間対応しなければならないわけですから、もちろん宿直もあれば交代制勤務ともなるわけで、これは大変なんですね。
 資料に「A知的障害児施設の日課およびその時の職員数」という表をお配りしております。これを見ていただいたら分かりますように、ここの施設は入所定員が八十名なんです。最低基準だと十九名の指導員、保育士の配置となるんですが、下の方に書いておりますけれども、独自に加配をして正規の職員三十二名、非正規の職員十二名、総勢四十四名で子供たちに対応をしております。
 この時間のところを見ていただいたら分かるように、朝の七時に起床、洗面、着替え、食事の援助、それから八時五十分に登校の援助、それから九時、登校後館内の清掃、それから青年援助とあるのは、十八歳までの本来施設なんですが、大人の施設になかなか行くことができずにそのまま残っている方が結構いらっしゃいます、そういう方の通院など。それから、学校から子供たちが帰ってきて、十五時半、下校対応、整理整頓、遊び、十六時十分、掃除、食事援助、入浴、二十時三十分、就寝という具合に、これシフトで職員を配置しますので、それだけ加配していても、右端に職員の数が書かれてあるように、九名、七名、六名などなどになっております。
 一番忙しい朝と夕方では、子供たち約十人を一人の職員で見なければならないということになるわけで、どうしても、そうなりますと、障害の重い子供の対応に追われて比較的軽い子供への丁寧な対応ができないということになります。職員の心身の負担も大きくて、休職される方やメンタルヘルスの疾患にかかる方が増えていると聞きました。
 そこで、山井政務官に伺いますけれども、こういう施設の職員配置などの最低基準を今回なくそうということになっておりますが、私はなくすんじゃなくて引上げこそ求められていると思いますが、いかがでしょうか。
#113
○大臣政務官(山井和則君) 山下委員、御質問ありがとうございます。
 福祉は人なりといいますか、本当に多くのすばらしい職員の方々によって福祉現場は支えられておりますので、その方々も、人手が少ないと、幾ら気持ちがあっても今おっしゃったように燃え尽きてしまったり本当に十分な介護やケアというのができないと思います。
 知的障害児の施設については、指定基準等に基づく職員配置基準において必要な職員数を定めておりまして、この基準については、今回の法案でも遵守すべき基準というふうになっております。従うべき基準というふうになっております。
 この人員の基準については、手厚いケアが必要な重度の障害のある児童を受け入れる場合や、基準に上乗せして看護師や心理的ケアを行う職員を配置する場合など、基準を超えて手厚く職員を配置する場合には報酬上において必要な加算を設けております。重度重複障害加算や看護師配置加算や心理担当等職員配置加算なども行っておりまして、これらに係る人件費について手当てをしております。ただし、山下委員御指摘のように、本当に今の最低基準でいいのかという議論も現場からは根強いものがあります。
 そのことも踏まえて、現在、障害児施設の在り方を含めた今後の障害者福祉に関して障がい者制度改革推進会議というのをスタートして議論をしておりまして、ちょうど今の時間、私も今抜けてきたんですが、障がい者制度改革推進会議の下に自立支援法の抜本改革をする新しい総合福祉サービス法を作るための総合福祉部会が今日の一時から初会合を開いておりまして、この中には障害児の方の保護者の方や障害児施設の代表の方にも入っていただいております。それらの当事者の方々の声を踏まえながら、障害者福祉の充実のために取り組んでまいりたいと考えております。
#114
○山下芳生君 私もこのA施設を先日訪ねたんですけれども、玄関を開けるなり、中学生ぐらいの男の子が掃除しながらおはようと元気な声を掛けてくれました。それから、太鼓サークルとかあるいは合唱の仲間もあって全国で公演をしている、三度の御飯もちゃんと食べられるということで、おふろも入れると。生活と発達の場所になっていると感じました。
 障害の程度というのは、軽度の子供から重度の子供まで非常に幅広くて、それから家庭で虐待やネグレクトを受けている子供さんも今増えているというふうに聞きました。だからこそ、一人一人に向き合って適切な支援を行うことが求められているんだけれども、そのためには職員がもっと必要だし、それから施設の面でも子供が一人になりたいときになれる場所がやっぱり必要だということも聞きました。
 私は、国の職員配置基準などが何十年も変わらないまま、こうした施設が社会的にも政治的にも長らく放置されてきた、そのことに胸が痛みました。今回、児童福祉法の最低基準がなくなれば、私は私たちの社会がいよいよ豊かな社会から遠ざかるんじゃないかなという危惧をしております。是非そうならないようにすべきだと思います。
 それからもう一点、保育所の居室面積基準について聞きますが、これは従うべき基準にするんだということですが、東京都等に限り、待機児童解消までの一時的措置として標準とするとされております。厚生労働省としては、これはどういう基準で一時的措置が適用される自治体を決めるのか。現在、児童福祉法では、待機児童が五十人を超えた市区町村に、その解消計画、保育計画を定めるよう求めております。昨年の四月一日現在で百一市区町村が対象となっておりますけれども、この百一の市区町村で居室面積基準を緩和するつもりなんでしょうか。
#115
○大臣政務官(山井和則君) 山下委員、御質問ありがとうございます。
 保育所にとって、居室面積の基準、また人員配置の基準というのは非常に重要であります。そのために、私たちも、これに関しましては従うべき基準というふうにしておりますが、今、山下委員御指摘のように、東京等においては待機児童が解消するまでの間標準にするというふうにしております。
 この特例措置に関しては、待機児童の状況等に着目して、今後、法案成立後に省令事項として具体的に検討することとしております。現時点では、保育所を整備するための場所の確保が困難な地域を要件にしたいと考えておりまして、例えば二つの条件、待機児童が非常に多い地域で、かつ地価が非常に高い地域としてはどうかというふうに考えております。
#116
○山下芳生君 この百一の市区町村の中には、東京都区部ですとか横浜市、川崎市、大阪市などの大都市はもちろん入っておりますけれども、それだけじゃなくて、旭川市、山形市、東大阪市、鹿児島市、宜野湾市など地方都市も入っているんですね。どこまで広がるのか、これ省令でこれから決めるというんでは私ちょっと心もとないなと思っております。
 それから、居室面積基準が緩和された自治体ではいつまで一時的措置が続けられることになるのか。「政令で定める日までの間、」とありますけれども、一体どのぐらいの期間を想定しているんでしょうか。
#117
○大臣政務官(山井和則君) 山下委員、御質問ありがとうございます。
 この特例の期間についても、今後政令事項として具体的に検討することとしておりますが、現時点では潜在需要も含めた待機児童解消を図るまでの間というふうに考えております。
#118
○山下芳生君 これ、非常に重大な今答弁ですよ、潜在需要も含めた待機児童の解消という。これは、だったら造らなくてよくなりますよ。居室面積基準を緩和すれば、これ詰め込みをひどくするだけですから、保育所造らずに。
 私は、待機児童を解消するためには国と地方自治体が一緒に力を合わせて認可保育所を増設すると、これが大道だと思いますよ。ところが、基準緩和で詰め込みを認める。ニーズが減って待機児がなくなるまでそれ認めちゃったら、国と地方自治体双方に保育所増設という本来の努力をこれ放棄することを認めるようなものだと、そんなことをしていいのかというふうに思いますね。今日はもう時間ないので、そのことを指摘だけしておきます。
 次に、原口大臣に伺いたいと思います。
 昨年十二月の十七日、日本経団連、日本商工会議所、経済同友会が地域主権と道州制を推進する国民会議を開催されました。御手洗冨士夫経団連会長がそこで、政府の掲げる地域主権国家は経済界が提唱している国家像にほかならない、こうした国家を構築するために地方分権改革に邁進、その先の道州制の導入に道筋を付けることが大切だとあいさつをされております。
 原口大臣、鳩山内閣の言う地域主権改革というのは、御手洗経団連会長や経済三団体が言っている方向と同じなんでしょうか。
#119
○国務大臣(原口一博君) 山下委員にお答えいたします。
 その前に、先ほどの施設の基準についても、私は国連障害者の権利条約の議員連盟の副会長をさせていただいていますが、リーズナブル・アコモデーション、合理的配慮、合理的配慮のない政策は差別であるということが明確にされているわけですね。
 山下委員と私の障害者政策についての基本的な認識は多分一致していると思います。その上で、私たちの地域主権改革というのは何を原点にしているかというと、学びです。自らの地域が自らの地域について責任を持ってやる、学びを中心としてやる。
 ですから、これまでのいわゆる小泉改革に象徴されるトリクルダウンという考え方ではなくて、自らが学ぶことによって先ほどの設置基準についても多くの人が知ります。多くの人が知れば、民主主義の機能として、より子供たちの尊厳あるいは障害を持った仲間の尊厳を保障しようということに動いていくわけです。これまで一律に様々な基準を中央省庁がつくって、画一的な基準を制定して、それを自治体が実施すると、こういうやり方と私たちの地域主権改革のやり方は真反対であるということを御理解をいただきたいと思いますし、道州制についても、その会長のごあいさつ、私、全部を聞いているわけではございませんけれども、今までの道州制という、上から八つに分けてそれをここからここまでは同じようなピラミッドをつくりますねというビジョンとは全く違うということはこの委員会でも答弁をさせていただいているところでございます。
 以上です。
#120
○山下芳生君 障害児施設についても言及していただいたんですが、私はやはり最低基準というのは最低なので、それを超えることは自治体によって今でも認めているわけですよ。だから、それなくさなければ上げられないということではないわけで、なくすことによって下がる可能性が出てくると、これを危惧するわけですね。
 それから、道州制についてはこの間この委員会でも視野に入れているとかいろいろ大臣自身おっしゃっていましたが、もう一つ、ここに当時の小泉内閣がまとめた日本二十一世紀ビジョンという文書があります。二〇〇五年四月十九日の経済財政諮問会議で報告され、了承されたものであります。当日、竹中担当大臣は、学界、経済界そして各省庁からメンバーも参加して、約六十人が八か月間集中的に議論を行った、約四十回の会合を開いて、合宿も行って、私との直接の議論も何回か行って取りまとめたものだといってこれを発表されております。
 その日本二十一世紀ビジョンでは、これを見ますと、一つの柱として地域主権を確立するという言葉が入っております。そこには、地域主権を確立する、地方分権を徹底し、地域住民が自らの判断で地域における最適な行政を選択できるようにするという文言が入っております。これはどこかで聞いたような言葉がもう既にここに出ているわけです。さらに続けて、国と地方の関係を見直し道州制を実現する、基礎自治体は人口三十万人規模の地域を前提とするとあるんですね。
 原口大臣、鳩山内閣が地域主権改革と称してやろうとしていることは、この当時の小泉内閣がまとめた日本二十一世紀ビジョンの地域主権を確立することと同じじゃないんですか。
#121
○国務大臣(原口一博君) 私、不勉強でこれ見ておりませんでしたけど、地域主権という言葉はまさにこれ小泉政権のときにも使われていたんですね。ちょっと、非常にこれまでの御議論からすると驚きでございました。
 ただ、ここで言いたかったこと、いいものは私たちは取り入れていいと思います。それは責任の改革ということでございまして、確かにこれどこかで見たような文章だなと。地方分権を徹底し、地域住民自らの判断で地域における最適な行政を選択できるようにすると。ここでももう書いているわけですね。
 だから、私は責任の改革といったことを明確にすることは何もおかしなことではないというふうに思いますし、道州制を実現するということについては、ここに書いてあるのとは別に、私たちは地域に、基礎自治体に権限移譲をし、その結果として、補完性の原理によって皆さんが道州制を志向するということを決定されるんであれば私たちは国として支援をしようということを考えておるわけでございまして、この後、地域主権という文言についての修正案も出るそうでございますが、是非私どもの法案に賛成をしてくださるようにお願いをしたいと思います。
#122
○山下芳生君 どこかで見たような文言と、いいものは取り入れたいというふうに今大臣自らおっしゃいました。
 当時、小泉総理は、この日本二十一世紀ビジョンを報告、了承した経済財政諮問会議に小泉さん自身が出席をされてこう言っております。この二十一世紀ビジョンの目指す将来像に沿って今、小泉内閣で各論に入って改革を進めている、どうかポスト小泉を担う方々は、政策発表の際はこのビジョンをバイブルとして活用していただいて改革を加速していただきたいと、こう言っているんですよ。今、活用して改革を加速しているのが鳩山内閣だということになりはしないのかと私は思うんですね。
 鳩山内閣が一丁目一番地としている地域主権改革は、財界が提唱する国家像と同じ方向であります。小泉構造改革が目指した方向とも同じだと。だから、小泉内閣の後を継いで誕生した安倍内閣にできた地方分権改革推進委員会の勧告を全面的に一気にやろうとしている。私はそれでいいのかということが問われると思います。貧困と格差を広げ、地方を切り捨てたのが小泉構造改革です。この路線ときっぱり決別することこそ、国民生活と地方の立て直しの道であるというふうに思います。
 原口さん、違うんですか。
#123
○国務大臣(原口一博君) いや、全く違います。前段についての委員の御認識は違います。
 何となれば、私たちは十一年ぶりに地方交付税、地方に向かう、弱けりゃ弱いほど、今切捨てがあったというお話をされましたけれども、それを変えたいと思って予算も手を入れておるわけでございまして、もしこれをバイブルとして私たちが継いでいるんだったらこの存在そのものも私たちは知っていましたし、逆にこれは不勉強で知らなかったのをそんなに強く言うことじゃないですが、逆に当時の与党の方々も、今までの御議論を、地域主権に対するまあ憎しみとは言いませんけれども、その言葉はおまえ、民主党が勝手に使ったんじゃないかということまでおっしゃる御議論からすると、だれもこの小泉政権のここでまとめたことをバイブルと思っていなかったという証左ではないでしょうか。
#124
○山下芳生君 言葉を、看板をどう掲げようと中身は継承されているんじゃないか、それはまずいよ、大変な方向に行くよということを申し上げて、終わります。
#125
○又市征治君 社民党の又市です。
 原口大臣には、地方の活力の回復あるいは財政的自立のために大変御尽力をいただいておりますけれども、最近、政府機関の一角において聞き捨てならない逆コースの発言がちょっとあります。
 例えば、内閣府の中期的財政運営に関する検討会というのがありますけれども、そのメンバーである某外資系証券会社のエコノミストが同検討会の論点整理の読み方と題するレポートを広く配付をなさっておるわけですが、その中で、例えばシーリングの設定として、二〇一一年から一三年度において社会保障費は自然増の抑制を図るとか、あるいは地方交付税交付金については、向こう数年に関しては地方税収との合計の伸び率ゼロといった縛りを掛けるなどというふうに解説をされているわけです。
 これは社会保障費の抑制あるいは地方交付税の削減であり、今も出ましたけれども、悪名高い三位一体改革や骨太方針二〇〇六への逆戻り、こう私は言わざるを得ないと思うんですね、この発想は。疲弊させられた地方の再生に今私たちが必死に取り組んでいるときに、同じ政府の財政検討委員会のメンバーからこのような時代錯誤の提案が出されること自身に私自身は憤りさえ覚える。
 そういう意味では、こうした人選をやっていること自体を含めてこれは大変問題なんだろうと思うんですけれども、原口さん、まず、こうした言われていることについての感想、改めて地方や福祉を守る決意をお伺いしておきたいと思います。
#126
○国務大臣(原口一博君) 私は又市先生のおっしゃるとおりだというふうに考えています。
 まさに、過去の政権において失敗をした人たちを支えた同じプレーヤーを委員に選ぶということ自体が間違いだと言わざるを得ません。その論文について私は拝見しておりませんのでつまびらかにまたさせていただきたいと思いますが、そもそもシーリングという発想そのものが前の時代の遺物であります。
 また、コンクリートから人にということで、この連立政権は人間の尊厳を保障しようと。社会保障を厚くして、人々の安心、暮らしの安心、雇用の安心、年金の安心や介護の安心を勝ち取っていこうということを言っているわけでございまして、それを無視して旧来型のキャップをはめる、あるいはシーリングをはめるという議論をするということは、どうぞ別の党の顧問になっていただければというふうに思う次第でございます。
#127
○又市征治君 全くそのとおりだろうと思います。
 そこで、今日は、これ質問するつもり、質問するつもりというか、通告していないんですけれども、今朝、閣議後の会見で菅財務大臣が、おおむね財政再建法を今月中に出したい、今七合目か八合目だ、こういう発言をされたそうでありまして、ニュースで流れています。これは多分原口さんはお聞きになっていないんだろうと思うんですが、だけれども、このこと、言っておる中身、原口大臣は、これは承知をされておって、あるいは了解をされているのか、まさかそんなことはないだろう、こういう立場でお聞きをするんですが。
 今我々は、地域主権改革を進める、そのために国と地方との協議の場も設けて、地財計画やあるいは地方交付税もしっかりと協議をしていこうよと。せんだって二十二日にも、原口さんも出られて、地方との、第二回目ですかね、もう先取りして協議の場を持っていただいているわけですが、かなりいろんな論議がなされている、こういう状況。そして、今我々も国会でこの論議をしているさなかに、与党三党はもとより地方とも何の協議もないまま、ここ三日ほどの間に、今月中というのはもう三日ほどしかないんですね、法案を出すことを決めたいというのはちょっと理解ができない。何か勘違いなさっているんじゃないか。
 この間G20へ行ってこられたから危機感を持っておいでなのかもしらぬけれども、ちょっとこれ、大臣、やっぱり苦言を呈してもらいたいし、しっかりと意思統一、認識統一を図っていただきたい、このように思うわけで、地方は大変なこれは不信感を持ちますよ、こういう片一方で協議の場を設けようと言っているのにこんな格好ではね。この点はいかがですか。
#128
○国務大臣(原口一博君) 中期財政フレームや関連する制度の創設については、二十二日に鳩山総理御出席の下開催された国・地方協議の場、この場でも地方側から様々な懸念が示されて、これも前回の先生の御質問に対して、また古いこういうものがわき起こってきて、国、地方合わせてプライマリーバランス云々というようなとんでもない議論が始まるんではないか、それをストップさせなきゃいけないと私の方からも答弁をさせていただいたところでございますが、鳩山総理からもそのような御懸念が表明されており、この問題は、委員がおっしゃるように地方財政の根幹にかかわることでございますから、これは民主党単独政権ではありません、連立政権でございまして、地方側とも十分にすり合わせをして適切に対応してまいりたいと思います。
 菅財務大臣がどのように発言をしたかということは、多分G20のギリシャの議論を他山の石とするということを申し上げたかったんだと思いますが、いずれにせよ新たな財政フレームの考え方については、連立政権の信義とそして国民への約束を中心に地域のことは地域で決める、そこのところは絶対に譲れないというふうに考えております。
#129
○又市征治君 そこで、約三週間にわたって法案の慎重な審議を続けてきたわけでありますが、衣食足りて礼節を知る、こう言いますけれども、困窮させられてきた地方財政が画期的に回復されないうちは、私はこのナショナルミニマムの上に住民の要求を上乗せをして、各自治体が創意を発揮して独自のサービスを展開をしていく、安心、安全な社会、地域主権が花開くというのはなかなか難しいことだ、こんなふうに思います。したがって、地域主権が成功するかぎというのは、政府が自治体が十分な独自の施策やサービスを展開できるような財政的な保障を提供するということが非常に大事だろう、こう思っています。
 原口大臣も十九日の私の問いに対して、条例への権限移譲というのは一般財源や補助金との関係を整理してからだというふうに答弁をされましたけれども、二十二日の連合審査では、長妻厚生労働大臣から、新法に言う従うべき基準の確保には国がやっぱり責任を持つ、こういう答弁がございました。国が責任を持つというこの答弁、これはもうすべての省庁に表されるんだろうと思いますが、改めて総務大臣からもこの点は確認をいただきたいと思いますが、私は、総務省としてできることは地方交付税によって今の自治体の実態のレベルを保障することだ、こんなふうに思うわけでして、そうでないと行政サービスの低下が起こって、何のことはない、地域主権と言ったってマイナスじゃないか、サービスの低下じゃないかとなりかねない、こんなふうに思うわけでして、その点は改めて確認をいただきたいと思うんです。
#130
○国務大臣(原口一博君) 又市先生がおっしゃるように、やはり私たちは、この適切な財源保障、これがあって初めて国の責務が果たされているというふうに認識をしなければならないというふうに思います。
 三位一体改革のやはり大きな失敗は、権限を渡す、あるいは自由を渡すといいながら、実質的には財源は渡っていないんですね。むしろ、逆に小さけりゃ小さいほど、財政力が弱けりゃ弱いほど厳しい状況になりました。このことなしには地域主権改革は、その改革は絵にかいたもちに終わってしまうと言っても過言ではないというふうに考えておりますので、なお、これから地方財政計画において、法令で定められた行政水準等の確保が可能となるように、国が法令等で基準を設定している事業、事務事業を義務付けているもの等に係る所要額を適切に計上し、そしてやはり国税五税の法定率、これを上げないことには地方の本当の意味での安心は獲得できないと思いますので、なお高いハードルでございますが、御支援、御指導をよろしくお願い申し上げます。
#131
○又市征治君 そこで次に、この地域主権改革を実効あらしめるために、度々私は地財計画や地方交付税問題のことを申し上げてまいりましたが、この地方財政計画について、地方との協議対象にすべきだということはもちろんですけれども、総務省として今なすべき改革の観点から一、二提案を申し上げたいと思うんですが。
 今日は、ちょっと資料を二枚お配りをさせていただきました。この資料の一枚目のグラフは、地方財政計画の三割前後を占める一般行政経費の推移を十五年分示したものであります。この十五年間で国の計画からの乖離率、言わば自治体の政策的支出の自由度は、ピークの五六・七%から直近では一五・七%まで落ち込んできました。この理由などについては前回も申し上げてまいりました。
 そこで伺うんですが、国の地財計画が余りにも低過ぎるから、自治体は教育や公立図書館あるいは保育、高齢者など、純粋に住民に直接還元される一般行政経費を伸ばせないできた、こういうことですね。かといって、こうした日常のサービスは減らすわけにはいかない、こういうことです。だから、一般行政経費を九九年度以降も何とか横ばいで維持をしてきたというのがこのグラフだと、棒グラフの方がそういうことだと思いますけれども、この増と減の時期、施策の内容などについて、総務省側から説明があれば教えていただきたいと思います。
#132
○大臣政務官(小川淳也君) 又市委員からはかねてからこの点御指摘をいただいておりまして、その問題意識に深く敬意を表したいと思います。
 一般行政経費でございますが、御案内のとおり、社会福祉関係や健康対策、また環境問題や地域活性化、幅広い用途に使用いただいておる経費でございます。国の補助事業の動向などを踏まえて適切な計上に努めるとともに、単独事業についてもそうした全般的な動向を踏まえて計画額を積算いたしております。
 しかしながら、委員提出の資料にもございますとおり、九〇年代から決算額の方が計画額を引き離す形で増え続けているわけでございまして、これはこの間の少子高齢化やそれに伴う社会保障関係経費全般の増加等が要因として考えられるわけでございます。計画額につきましても、委員の御指摘を踏まえる形で、年々その乖離の解消に努めてきているわけでございまして、特に二〇〇五年からの三年間は集中期間として取組を進めてまいりました。
 いずれにしても、制度上、ある程度の差が結果的に出ることはやむを得ないにしても、いずれにしてもこの適切な見積りなり所要財源の確保に今後も努めてまいりたいと考えております。
#133
○又市征治君 地財計画は、毎年、年度の前に出されて、自治体の予算、決算を縛っているわけですね。それでも、自治体決算額、特に一般行政経費は国の計画を大幅にオーバーをする。その第二の理由というのは国側に私はあると思うんですね。自治体の決算を国がよくウオッチをして謙虚に学ぶ姿勢なら、現在のようなばかげたこんな乖離額にはならなかったはずだろうと思うんです。
 今のグラフで見れば、二年前の決算が出るわけですから、その少なくとも決算額をしっかりと押さえて掛かれば、こんなばかげた計画なんというのはできるわけがないわけでありまして、そういう意味では、結果は、二枚目の資料を見ていただきたいわけですが、二枚目の、数字で恐縮ですけれども、下から三段目の、これ私、計画是正試算というのを出してみました。
 計画を作るとき、前々年度の自治体の決算額、これはもう出ているわけですから、今申し上げたように。これは予測可能な数値なわけですね。そこで、それが国の次年度の計画額と置くだけでいいのに、もっと低いものを出してしまっている、だからどんどん開いていく、こういう格好になっているんだろうと思うんです。こんな簡単なことがやられてきていない、こういうことでありまして、つまりは何とか自治体の金を下げさせようという、こういう動向がずっと働いておった。
 ですから、今地方の実態に謙虚になって、まず、国サイドの非現実的な策定方法を、一般行政経費でいえば上向きに修正をする、二年前の決算額をちゃんとしっかり見習うということに切り替えていくべきではないのか。この点はどんなふうに検討されているだろうか、お答えをいただきたいと思います。
#134
○大臣政務官(小川淳也君) 大変貴重な御指摘をいただいたというふうに受け止めております。
 今、委員がお示しの資料を拝見しても、まさに、機械的にと申し上げるのが適切かどうか分かりませんが、少なくとも実態を踏まえた形で計画額を置くことで、御指摘のとおり、その乖離というのは大幅に解消されるわけでございまして、一つの具体的なお知恵として十分参考にさせていただきたいと思います。
 これらを含めて、投資的経費やその他給与関係費等様々な経費、またその積み上げが結果的に総額に跳ね返るわけでございまして、この辺も十分に念頭に置きながら制度設計、また十分な見積りに努めてまいりたいと考えております。
#135
○又市征治君 数兆円を一挙に埋めるというのは無理であっても、やはり自治体の決算内容をしっかり参考にして、優れた施策であるとか需要額というのはしっかり拾って地財計画の作り方を抜本的に自治体寄りに改めていただかないと、これは地域主権を何百回叫んだって、本当の意味で中身が、地方が自ら自分たちのことは決めていくというこんなことは進んでいかない、こんなことになるんだろうと思いますから、是非ともしっかりやっていただきたいと、このように思います。その点は、もう答弁は要りません、お願いをしておきたいと思います。
 最後に、今日は国交省藤本政務官にも来ていただきましたが、地域主権法による都市計画の権限の改正条項について一つだけ伺っておきたいと思います。
 法案では、従来、市の都市計画決定については府県の同意を要するというふうにされておったわけですけれども、この部分はこれからは必要ないということに変わっておりますが、これは分権の点からいえば結構なことだということだろうと思うんですが、例えばある都市で大型ショッピングセンターの都市計画を決定しようとする。その影響は当然隣接のところにも、隣接の市町村にも大変大きな影響が出る。道路であったり駐車場であったり近隣商業など様々及ぶわけですね。こうした案件には何らかの形で隣接市町村又はその住民の意見を反映をさせる努力がされるべきだろう、こう思うわけですが、ここらのところはどういうことをやられようとするのか。
 まず、当該市町村間の調整、これはもう当然のこととしてやられるべきだろうと思いますし、なかなかそれは調整が付かないなどということだってあり得る。そういうときに、やはり府県のあっせん、調整の仕組みというのがこれはどうしても必要になってくるのではないかと、こう思うんですが、この点はどういうことをお考えになっているのか、そこらのところをもう少し御説明をいただきたいと、このように思います。
#136
○大臣政務官(藤本祐司君) 又市委員にお答えしたいと思います。
 又市委員が今御指摘いただいたとおり、そこのところについては、やはりこういう問題は起こり得る可能性はあるだろうということは承知をした上で今回の改正をさせていただいたんですが、市が都市計画決定をする際に、これまでは同意付き、同意を必要とするという、事前協議をやった上で同意を必要とすることにしてあったものを、今回は、市についていえば、事前協議はするものの同意は必要としないというように変えたものなんですね。
 ただ、市との協議において、都道府県知事は、その一つの市町村の区域を越えて広域調整が必要であるような場合あるいは都道府県の定める都市計画との適合の視点から協議を行うということとしておりまして、協議に当たり必要があると認めるときは関係市町村に、様々な資料の提出とか意見の開陳とか、そういうことを求めることとしています。
 もちろん、こういうような事例というのは幾つか考えられるんだろうと思いますが、本当の意味で地域主権をやっていくという意味では、やはりこの辺は乗り越えて、本当にそれぞれの関係市町村が真摯に誠意を持って話し合うという、そういうことをしていかない限り、なかなかやはり地方分権、地域主権というのは進まないだろうという思いはございます。これを乗り越えてこそ地域主権が進んでいくというふうに考えております。
 以上です。
#137
○又市征治君 いずれにしましても、そこの住民はもとより隣接自治体の住民だってその地域で生活している関係者であり地域主権の担い手でもあるわけですね。市町村や府県当局は、住民の意見をよく聞いて都市計画の法定協議に臨んで、また法定協議以外の当事者の調整役を果たすことが地域主権の第一歩だろうと、こう思います。新法が主権者たる地域住民に歓迎をされて、そして積極的に利用されるように、国及び地方の当局者の節度ある姿勢というものが求められる、そのことを要望しておきたいと思います。
 以上で終わりたいと思います。ありがとうございました。
#138
○委員長(佐藤泰介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#139
○委員長(佐藤泰介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、末松信介君が委員を辞任され、その補欠として中山恭子君が選任されました。
    ─────────────
#140
○委員長(佐藤泰介君) 地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案及び国と地方の協議の場に関する法律案の修正について二之湯君から、地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案の修正について澤君から、国と地方の協議の場に関する法律案の修正について山下君から、それぞれ発言を求められておりますので、この際、順次これを許します。二之湯智君。
#141
○二之湯智君 私は、ただいま議題となっております地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案及び国と地方の協議の場に関する法律案に対し、自由民主党・改革クラブを代表して、修正の動議を提出するものであります。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。
 まず、その提案の趣旨について御説明いたします。
 第一に、両法律案には、地域主権改革、地域主権戦略会議及び地域主権改革担当大臣という用語が使われ、また地域主権改革の定義が規定されております。
 これらの中の地域主権という言葉は、地域と主権を合体したものであります。しかしながら、この言葉はいまだ社会的に成熟した言葉ではなく、通常の辞書にも掲載されていない新語であります。内閣法制局の調査でもかかる新語が法律で使用された例はなく、また使用することは適切でもありません。政府の説明によれば、それは高度に分権化された地域の状態をいうものと解されるところであり、これを地方分権と置き換えることが可能であります。
 第二に、日本国憲法の読み方としては、主権者である国民は、その統合の象徴として天皇の存在を前提として、その主権を一括して国家に信託したものと解すべきであり、地域の権能は、地方自治の制度として地方自治の本旨に基づいて法律で与えられるものであって、地域に主権が付与されるものではありません。
 本法律案の目指すところは、要するに地方分権化を徹底的に推進することであり、地域主権といった概念を持ち出すまでもなく、地方分権化の推進を規定すれば足りるものであります。地域主権改革の推進を法律上の仕組みとして規定することは、いたずらに国民の意識を混乱させ、地域主権と言う以上、例えば地方選挙における永住外国人の投票権を認めることは地方自治体の条例で実現できるはずだといった間違った議論を誘発しかねないことになり、誠に危険であります。
 なお、地域主権改革を定義する規定につきましては、地域主権改革を地方分権改革に置き換えれば、これを定義する実益もありません。
 次に、修正案の概要について御説明いたします。
 題名を含む両法律案中の地域主権改革を地方分権改革に、地域主権戦略会議を地方分権戦略会議に、地域主権改革担当大臣を地方分権改革担当大臣にそれぞれ改めるとともに、地域主権改革の定義を削除しようとするものであります。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
#142
○委員長(佐藤泰介君) 続いて、澤雄二君。
#143
○澤雄二君 私は、ただいま議題となりました地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案に対し、公明党を代表して、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。
 まず、提案の趣旨について御説明いたします。
 政府は、今般、国と地方の協議の場を設置することとし、協議の場において協議が調った事項については、議員に尊重義務を課することとしております。しかし、この尊重義務がむしろ桎梏となり、政府側が賛成しない事項については、協議が調わないばかりか、そもそも協議の俎上にのらないことも十分に予想され、協議の場自体が形骸化するおそれがあります。したがって、協議の場だけではなく、改革の基本的な方針等を調査審議する地域主権戦略会議においても、地方の意見が確実に反映されるようにする必要があります。しかしながら、原案の規定では、政府にとって都合の良い人選を恣意的に行う可能性もぬぐい切れず、また、自然条件、社会経済条件、団体規模等において多様な地方の声を十分に反映できる仕組みとはなっていないのであります。
 また、政府は、基礎自治体の権限、財源を充実強化する方向性を打ち出しております。一方、広域自治体については、そのあるべき姿が全く明らかにされておりません。いわゆる原口プランにおいても、自治体間連携の自発的な形成等とされているだけであります。しかしながら、権限、財源の移譲や国の出先機関改革を進めるに当たっては、その前提として、国、広域自治体、基礎的自治体の役割分担が必要となることは論をまたないところであります。したがって、地域主権戦略会議における調査審議等に当たっては、広域自治体の在り方についても検討課題として取り上げるべきであります。
 義務付け・枠付けの見直しについては、そもそも地方分権改革推進委員会の第二次勧告においては四千七十六条項が見直しの対象とされておりました。そのうち、施設・公物設置管理の基準等が特に問題があるとして優先的に見直し対象とされ、第三次勧告において具体的に見直し措置を講ずべきとされたのが八百九十二条項であります。しかしながら、最終的に政府の地方分権改革推進計画において委員会の勧告どおり見直しを実施することとされたのはわずか三十六条項にすぎず、地方の自由度を向上させる観点からすると、極めて不十分であり骨抜きであります。更なる見直しを求めるものであります。
 次に、修正案の概要について御説明をいたします。
 第一に、地域主権戦略会議の議員について、地方公共団体の長又は議会の議長の連合組織が推薦した者のうちから内閣総理大臣が任命する者を追加するとともに、その者には地方六団体がそれぞれ推薦した者を含まなければならないものとしております。また、原案では十五人以内とされている議員の数を二十人以内とすることとしております。
 第二に、地域主権戦略会議は、地域主権改革に関する基本的な方針のうち、基礎的な地方公共団体を包括する広域の地方公共団体の在り方に関するものについては、できるだけ速やかに調査審議し、内閣総理大臣に意見を述べることとしております。
 第三に、政府は、地方分権改革推進委員会が勧告した事項のうち、地方公共団体に対する自治事務の処理又はその方法の義務付けの見直しに関する事項であって、原案において措置していないものが実現されるよう、できるだけ速やかに必要な措置を講ずるものとしております。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
 以上です。
#144
○委員長(佐藤泰介君) 次に、山下芳生君。
#145
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、国と地方の協議の場に関する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
 これより、その趣旨について御説明申し上げます。
 日本共産党は、地方自治体の自主的な判断と国と地方との対等な立場が保障される形で地方行財政を始め地方自治にかかわる問題について、国と地方が協議をしていく場が設けられることは当然のことであり、その法制化を求めてきたところであります。
 しかし、政府案は、第一条の「目的」において地域主権改革の推進を挙げ、第二条の協議の場の構成メンバーに地域主権改革担当大臣が入るとされております。当委員会での審議でも明らかになったように、鳩山内閣が掲げる地域主権改革は、構造改革路線と結び付いた旧政権の地方分権改革への反省もなくそのまま踏襲して、義務付け・枠付けを撤廃するなど、地方分権改革推進委員会の勧告を一気に行うものであります。その第一弾である地域主権改革一括法では、保育所や児童養護施設などの国の最低基準をなくし、都道府県の条例に委任するというものであります。このように地域主権改革は、国の責任を放棄し、地方に負担を押し付ける方向に向かうものであります。
 以上の点から、我が党の修正案は、法案の第一条「目的」から地域主権改革の推進の文言を削除し、第二条の協議の場の構成メンバーから地域主権改革担当大臣を外すことにしているものであります。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#146
○委員長(佐藤泰介君) ただいまの修正案のうち、澤君提出の修正案は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から本修正案に対する意見を聴取いたします。原口国務大臣。
#147
○国務大臣(原口一博君) 公明党提出の地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案に対する修正案につきましては、政府としては必ずしも適当でないと考えます。
#148
○委員長(佐藤泰介君) これより三案及び各修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#149
○礒崎陽輔君 私は、自由民主党・改革クラブを代表して、我が会派が提出した地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案の一部修正案及び国と地方の協議の場に関する法律案の一部修正案に賛成、並びに地方自治法の一部を改正する法律案に賛成の立場から討論をします。
 鳩山内閣は地域主権改革を一丁目一番地の政策であると強調しています。それにもかかわらず、今回議題となった地域主権改革推進法案の空疎さには驚くばかりです。片山善博参考人は、この法案をシャビーと評しました。シャビーとは、日本語に直せば、みすぼらしいという意味であります。
 法案は、地域主権改革戦略会議の設置と自民党政権時代から地方分権改革推進委員会において審議されてきた地方公共団体への義務付け・枠付けの見直しを行うものであります。戦略会議は、既に閣議決定によって設置されているものであり、それを法定化することにどれだけ意味があるのか分かりません。また、義務付け・枠付けの見直しも同委員会で見直しが指摘された四千七十六項目中わずか九十六項目を行うにすぎません。まさにシャビーな改正案であります。
 また、現行の戦略会議の構成員を見ると、バランスよく地方の意見を代表できるような構成にはなっていません。民主党のよくある仲よしグループをつくって政策を強引に推し進めようとする手法を象徴しています。そんな会議の議長に内閣総理大臣が座るなどということは全く言語道断です。もっと地方の意見を吸収するのに適切な構成に改めるため、真に地方を代表する委員に差し替えるべきであります。
 この委員会で最も問題となったのは、地域主権という用語そのものです。民主党政権は国民に様々な新語を押し付けようとしていますが、これもその一つです。地方分権とどう違うのでしょうか。
 今、我が会派の修正案提出者から提案理由の説明があったとおり、地方分権と言い換えて何らの支障もありません。原口総務大臣も地方分権という用語を排除するものではないと何度も答弁をしています。それならばこれまで使われてきた地方分権でなぜ問題があるのか、地域とは何なのか、主権とはどういう意味か、原口総務大臣から納得のいく説明はありませんでした。
 純法制的に考えてもこれまでの立法例で地域主権のような新語を法律の題名に使った例はないと内閣法制局からの回答を得ています。政治スローガンのような用語を法律の題名に用いた例はこれまで一つもないのです。仮に地域主権という語を政府が閣議決定等で用いたとしても、それを天下の公器である法律の用語として用いることは全く別問題です。ここに民主党政権の独善性を感じます。政権を取れば何をやってもいいのだという政府のおごりが感じられます。
 私たちは、通常の日本語として定着し、これまで法律用語として与野党納得して用いてきた地方分権という用語を用いるべきであると考えます。それが自由民主党・改革クラブが提出した修正案に賛成する理由であります。
 次に、国と地方の協議の場に関する法律案については基本的には賛成であります。しかしながら、当委員会の質疑においても、国と地方の関係が本当に対等であるならばいつでも任意に意見交換ができるはずでありそれをあえて法定化する必要はないのではないか、また地方六団体の代表だけが地方の意見を代表するのに本当に適任かという意見も委員や参考人から明らかにされました。また、国と地方が対等だというのであれば、地方六団体が要求してきたようになぜ内閣総理大臣を議長としないのかという指摘も行われたところであります。
 また、議案とする内容が明確でなく、国と地方の協議の場を実質的に活用するためには広範な議案について頻繁に会議を開くことが必要であります。積極的な会議の運用を要望しておきます。あわせて、この会議の議長には内閣官房長官が当たることが見込まれているようですが、地方のことを最もよく知っている総務大臣が議長に当たるのが本来の筋ではないかと考えます。併せて要望しておきます。
 なお、この法案の中にも地域主権という用語が使われており、この点についてはさきに述べたように修正が必要であると考えます。そのことを留保した上で、この法案に地方六団体が賛同していることも配慮し、賛成するものであります。
 最後に、地方自治法一部改正法案については賛成します。しかしながら、地方議会の上限定数の撤廃については委員から様々な懸念が表明されたところです。
 昨今、地方において地方公共団体の長から議会制民主主義を否定するような言動が続いていることは誠に残念なことであります。議会の構成を単なる効率性のみから議論することは、我が国の民主主義を推し進めていく上で極めて危険な発想であります。議会が住民の代表の議論の場としてその機能を遺憾なく発揮することが期待されています。総務省において、民主主義発展のため実りある議論が行われるよう、適切な対応をされるよう求めたいと思います。
 以上のとおり、我が会派は、地域主権改革推進法案及び国と地方の協議の場法案に対し我が会派より提出した両修正案に賛成、また地方自治法一部改正法案に賛成する旨を表明し、討論を終わります。
#150
○武内則男君 お疲れさまです。民主党・新緑風会・国民新・日本の武内則男です。
 地域主権改革関連二法案並びに地方自治法の一部を改正する法律案について、原案に賛成の立場から討論を行います。
 二〇〇〇年、国会において地方分権一括法が成立をいたしました。多くの自治体の長や職員、NPO法人などから評価と期待が寄せられ、その推進に注目が集まりました。しかしながら、我々の下にはますます国の関与が強まったという声さえ聞こえて、その期待は薄れていきました。同時に、二〇〇四年の地財ショック、続く三位一体改革により、財政力の脆弱な地方自治体は完膚なきまでに痛め付けられ、このままでは行政サービスが成り立たなくなり、地域住民の生活が崩壊をしてしまうという強い危機感から政権交代を選択をされました。
 こうしたことを背景として、国民の生活が第一の下、今国会に地域主権改革関連二法案並びに地方自治法の一部を改正する法律案が提出されたものと承知をしております。
 まさに地域主権は、明治以来の官治主権の政治・行政システムを改め、中央政府に集中している権限と財源について、自治体を主体とするこの国の在り方のパラダイムシフトであり、国民、住民に最も身近な基礎自治体として地方自治体の事務範囲や公共サービスのメニュー、水準等について住民意思を反映した制度設計が行える仕組みを整備するものとして大変評価をするとともに、地方からも多くの期待が寄せられています。
 まさに鳩山政権が目指す地域のきずなを再生するその大きな第一歩となるものと確信をしていることを申し上げ、初心を忘れずに、いかなる圧力にも屈することなく強力に推し進めていただくよう求め、賛成討論といたします。
#151
○魚住裕一郎君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案に反対、国と地方の協議の場に関する法律案及び地方自治法の一部を改正する法律案について賛成、自由民主党・改革クラブ提出の修正案及び共産党提出の修正案に反対、公明党提出の修正案に賛成の立場から討論を行います。
 まず、政府提出のいわゆる地域主権改革推進一括法案については、地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができる真の分権型社会の実現に向けて一定程度前進させるものではあります。
 しかしながら、地域主権戦略会議については、地域主権改革の基本的な方針等を調査審議するという重要な役割を担うにもかかわらず、政府にとって都合の良い人選が恣意的に行われる懸念がぬぐい切れず、多様性を有する地方の声を確実に反映できることが担保された仕組みとはされておりません。また、今後、権限や財源の移譲あるいは国の出先機関改革を進めるに当たり、広域自治体の在り方に係る議論は必要不可欠であります。しかし、政府は広域自治体のあるべき姿を明らかにしておらず、議論しようとする姿勢すら見えません。さらに、義務付け・枠付けの見直しについては、地方分権改革推進委員会の累次の勧告が骨抜きにされており、地域主権改革を標榜する政府の姿勢として大いに疑問であります。
 したがって、公明党が提案するように、地域主権戦略会議の議員に地方六団体の代表者等を追加して多様な地方の声を確実に反映すること、同会議において広域自治体の在り方についてできるだけ速やかに調査審議すること、地方の自由度を向上させる観点から更なる義務付け・枠付けの見直しの推進を図ることという修正を行わない限り、極めて不十分な法案であると言わざるを得ないのであります。
 なお、国と地方の協議の場については、その構成や運営方法等が漠然としているなど問題点が多く、不透明極まりません。
 国と地方の協議の場を設置する趣旨を認め、法案には賛成いたしますが、今後の地方の意見を最大限反映した運営がなされることを強く要請して、私の討論といたします。
#152
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、政府提案の地域主権改革法案等三法案に賛成をし、自民党、公明党、日本共産党それぞれ提出の修正案にいずれにも反対の立場から討論をいたします。
 まず第一に、地域主権という用語をめぐってかなりの論議がなされました。この用語の法案への採用に当たって十分な周知が図られていなかった表れでもありますが、審議の中で、地方分権及びその基盤たるべき住民自治に対立する概念ではなく、新法の推進によって未完の地方分権改革を引き続き進めて、地域住民が自らの判断と責任において地域の諸問題に取り組むことができるようにするための改革とする趣旨であることが明確になりました。
 第二に、さきの平成の大合併の弊害や地方の疲弊から地方の再建が訴えられる中で、現在の自治体の存立意義、住民自治の歴史的、文化的基盤をますます薄めるような経済効率優先の道州制の論議とこの地域主権改革とは無関係であることも明確になりました。
 第三に、地域主権改革法によって保育などの現行の国の最低基準が撤廃されるならば、住民サービスの水準を切り下げる自治体が続出するのではないかという懸念が少なからず表明され、また参考人からも、一般財源化、規制緩和は削る自由だ、自治体が質の高いバランスならよいが、実際は弱い立場の人々にしわ寄せとなるなどの指摘がありました。この点については、大臣から、補助金や一括交付金との関係を整理した上で行うとの表明がありましたが、自治体にレベルダウンをさせない国の財政上の配慮など、不可欠なナショナルミニマムの保障がなされるよう、法律の十分かつ丁寧な運用がなされることを改めて強く要望しておきたいと思います。
 第四に、国と地方の協議機関については、地方六団体に限定せず、広く住民の意見を聞く仕組みを構築するとともに、地方交付税、地方財政計画など、自治体財政権の基本についても協議の議題としていくことも審議で明確にされました。
 そして第五に、地方自治法改正案の議員定数の制限撤廃は、あくまでも議会への住民代表、例えば勤労者の進出の権利を狭めるものであってはならないことも質疑、答弁で明らかになりました。民主主義のコストとして適正な規模の代表制が維持されるよう、国民の皆さんや自治体関係者に強く訴えたいと思います。
 以上の諸点を踏まえ、私の賛成討論といたします。
#153
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、地域主権改革一括法案等三案にいずれも反対の討論を行います。
 まず、地域主権改革一括法案についてであります。
 反対の第一の理由は、地域のことは地域の住民が責任を持って決めるという地域主権改革の名の下に、福祉や教育におけるナショナルミニマムを保障する国の責任を放棄するものだからであります。
 法案は、保育所や児童養護施設、知的障害児施設など児童福祉施設の最低基準をなくし、都道府県の条例に委任することとしています。しかし、最低基準には、子供たちが健やかに発達できる環境を国が保障し、その水準は時代とともに引き上げることが明記されています。現在、世界と比べて極めて低い水準にあるとはいえ、国の財政保障の基準となるなど重要な役割を果たしており、絶対になくしてはならないものであります。
 しかも、都道府県の条例の基準となる厚生労働省令が現在の最低基準よりも下がるのか上がるのか同一なのかと私が再三追及し明らかにするよう求めたにもかかわらず、いまだに政府は国民にも国会にも内容を示すことができないのであります。これでは国会としての責任を果たすことができません。さらに、審議の中で、子供たちの命にかかわる保育所の避難用滑り台の設置も義務付けられないことが明らかになったことは重大であります。
 第二の理由は、鳩山内閣の地域主権改革は、自民党政権がつくった地方分権改革推進委員会の勧告をすべて受け入れた上で一気に加速させるものであり、その司令塔となる地域主権戦略会議の設置を認めることはできません。
 次に、国と地方の協議の場に関する法案については、修正案の趣旨説明で申し上げたように、地域主権改革の推進を目的とし、協議の場の構成メンバーに地域主権改革担当大臣が含まれることには反対であります。
 最後に、地方自治法改正案については、現行の法定上限は自治体の議員定数の目安となっており、これを撤廃すれば議員定数の歯止めのない削減に拍車を掛けることになります。また、行政機関等の共同設置によって徴税などの業務が住民から身近でなくなり、納税者の権利が脅かされるおそれがあります。
 なお、自民党及び公明党の修正案については、政府案の性格を基本的に変えるものではなく、賛成できないことを申し上げて、討論を終わります。
#154
○委員長(佐藤泰介君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 初めに、地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案について採決を行います。
 まず、澤君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#155
○委員長(佐藤泰介君) 少数と認めます。よって、澤君提出の修正案は否決されました。
 次に、二之湯君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#156
○委員長(佐藤泰介君) 少数と認めます。よって、二之湯君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#157
○委員長(佐藤泰介君) 可否同数と認めます。よって、国会法第五十条後段の規定に基づき、委員長において本案に対する可否を決します。
 本案については、委員長はこれを可決すべきものと決定いたします。
 次に、国と地方の協議の場に関する法律案について採決を行います。
 まず、山下君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#158
○委員長(佐藤泰介君) 少数と認めます。よって、山下君提出の修正案は否決されました。
 次に、二之湯君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#159
○委員長(佐藤泰介君) 少数と認めます。よって、二之湯君提出の修正案は否決されました。
 それでは、次に原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#160
○委員長(佐藤泰介君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、礒崎君から発言を求められておりますので、これを許します。礒崎陽輔君。
#161
○礒崎陽輔君 私は、ただいま可決されました地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案及び国と地方の協議の場に関する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党・改革クラブ、公明党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    地域主権改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案及び国と地方の協議の場に関する法律案に対する附帯決議(案)
  地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができる社会の実現のため、政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。
 一、地方の自立・再生に向けて、基礎自治体への権限移譲、国の出先機関の見直し、義務付け・枠付けの見直し、地方税財源の充実確保等の諸課題について、国と地方が多面的・総合的に協議しつつ、共通認識の下に、その解決のため早急な取組を強力に進めること。
 二、地方分権改革推進委員会の第一次勧告で示された基礎自治体への権限移譲等については、その実現に向けて速やかに取り組むとともに、権限移譲等に伴い必要となる財政措置を同時に行うこと。
 三、国の出先機関の見直しについては、国と地方の役割分担の観点から事務・権限の見直しを進めるとともに、地方の財源・人員の確保等に十分配慮すること。あわせて、国の権限に属する事務を行う出先機関についても、総合的に見直しを行うこと。
 四、義務付け・枠付けの見直しについては、地方分権改革推進委員会の第三次勧告で示された具体的に講ずべき事項のうち法案化されなかった事項に関して勧告に沿った着実な対応を行うこと。また、地方公共団体の条例制定権を一層拡大する観点から、地方の意見を踏まえつつ、義務付け・枠付けの在り方を検証するとともに、累次の勧告で示された事項についても速やかに対応すること。
 五、施設・公物設置管理に係る国の条例制定基準の設定に当たっては、地方公共団体が裁量を発揮できるよう配慮しつつ、現在行われている施設・公物設置管理の水準の維持・向上に資するように努めること。
 六、地域主権戦略会議については、改革に係る基本的な方針や重要事項に地方の意見が確実に反映されるようにするため、地方団体の代表など幅広い地方の代表を議員とすること。また、同会議における調査審議に当たっては、国の事務・権限の更なる移譲を推進するためにはその受入体制の整備も必要であることから、地方公共団体間の連携など広域行政の在り方についてできるだけ速やかに検討を進めること。
 七、国と地方の協議の場については、国と地方の代表者による真摯な意見交換を行い、国と地方の関係が対等・協力の関係となることに資するため、地方の意向を尊重して議案を幅広く選定するとともに、政策の企画立案及び実施に地方が参画する機会を確保するよう積極的に開催すること。
 八、国と地方の協議の場の臨時の議員や分科会の構成員については、自然条件、社会経済条件、団体規模等において多様性を有している地方公共団体の実情が適切に反映されるよう配慮すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#162
○委員長(佐藤泰介君) ただいま礒崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#163
○委員長(佐藤泰介君) 多数と認めます。よって、礒崎君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、原口国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。原口国務大臣。
#164
○国務大臣(原口一博君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
 ありがとうございます。
#165
○委員長(佐藤泰介君) 次に、地方自治法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#166
○委員長(佐藤泰介君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#167
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#168
○委員長(佐藤泰介君) 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。原口総務大臣。
#169
○国務大臣(原口一博君) ただいま議題となりました独立行政法人通則法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 本法律案は、独立行政法人について、その財務基盤の適正化及び国の財政への寄与を図るため、業務の見直し等により不要となった財産の国庫納付等について所要の規定を定めるものであります。
 次に、本法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
 第一に、独立行政法人は、業務の見直し、社会経済情勢の変化その他の事由により、その保有する重要な財産が将来にわたり業務を確実に実施する上で必要がなくなったと認められる場合には、その不要財産を処分しなければならないとの一般原則を定めることとしております。
 第二に、独立行政法人は、政府からの出資又は支出に係る不要財産については、遅滞なく、これを国庫に納付することとし、その不要財産が政府からの出資に係るものであるときは、その納付に係る額により資本金を減少することとしております。
 第三に、独立行政法人は、政府以外の者からの出資に係る不要財産については、出資者に対し、出資額の持分の払戻しの請求をすることができる旨を催告しなければならないこととし、払戻しの請求があったときは、遅滞なく、請求された持分を出資者に払い戻すとともに、払戻しをしたときは、その払戻しに係る額により資本金を減少することとしております。
 第四に、施行期日につきましては、公布の日から起算して六月を超えない範囲において政令で定める日から施行することとしております。
 以上が、本法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
#170
○委員長(佐藤泰介君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ─────────────
#171
○委員長(佐藤泰介君) 理事の辞任についてお諮りいたします。
 世耕弘成君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#172
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#173
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に木村仁君を指名いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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