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2010/05/11 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 総務委員会 第17号
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2010/05/11 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 総務委員会 第17号

#1
第174回国会 総務委員会 第17号
平成二十二年五月十一日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十七日
    辞任         補欠選任
     松浦 大悟君     那谷屋正義君
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     中山 恭子君     末松 信介君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     那谷屋正義君     金子 恵美君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 泰介君
    理 事
                加賀谷 健君
                武内 則男君
                林 久美子君
                礒崎 陽輔君
                木村  仁君
    委 員
                金子 恵美君
                高嶋 良充君
                土田 博和君
                外山  斎君
                友近 聡朗君
                内藤 正光君
                長谷川憲正君
                吉川 沙織君
                世耕 弘成君
                関口 昌一君
                二之湯 智君
                溝手 顕正君
                魚住裕一郎君
                澤  雄二君
                山下 芳生君
                矢野 哲朗君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     原口 一博君
   副大臣
       総務副大臣    渡辺  周君
       国土交通副大臣  馬淵 澄夫君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        泉  健太君
       総務大臣政務官  階   猛君
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       農林水産大臣政
       務官       舟山 康江君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、松浦大悟君及び中山恭子君が委員を辞任され、その補欠として金子恵美君及び末松信介君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(佐藤泰介君) 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○外山斎君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の外山斎です。
 本日は独立行政法人の通則法の改正に関して質問をさせていただきますが、まず冒頭、少しだけ時間を使わせていただいて、今、私の選挙区でもあります宮崎県で発生した口蹄疫に関して、これは特別交付金にも関連するものでありますから、質問をさせていただきます。
 宮崎県で先月の四月二十日に口蹄疫にかかった牛が確認をされ、それ以来被害は拡大をしております。発生から既に三週間がたっているわけでありますが、全然終息する様子はありません。現在、最新の数字では、六十八例の発生が確認され、殺処分される家畜の数が七万六千頭以上にも及んでおります。口蹄疫が発生し、パンデミック寸前とも言われる様相を呈しているわけでありますが、日本の畜産業の存亡の危機だと言っても過言ではないと思いますし、これは宮崎県のことだけではなく我が国全体にもかかわる問題であります。
 この現状に対して、国も農水省の方々にも連休中もいろいろ動いていただいて、大変な御尽力をいただいているところでありますが、また、宮崎県の選出の与党議員で、発生してから次の日に地元で聞き取り調査をやり、その次の日に赤松農水大臣に面会して要請をさせていただきましたが、すぐに対策を打っていただいたことにも感謝を申し上げます。しかしながら、感染は止まっておりません。むしろまだ拡大をしているわけでありますが、国、農水省にもやはり迅速な対応、また効果的な対応というものをなお一層打っていただけるようお願いを申し上げます。
 重要な課題でもあり、国でもある農水省の現状と、あわせて地方の取組への支援の必要性ということから、農水省と総務省の方に質問をさせていただきます。
 まず、今回の口蹄疫は十年ぶりの発生であり、前回の十年前の発生が実は九十二年ぶりでありました。北海道での一戸と宮崎県で三戸、三十五頭のみの被害で十年前は終息したわけでありますが、先ほども申し上げたとおり、現在六十八例、七万六千頭以上とけた外れの被害が出ております。
 まず、四月二十日に発生が確認された後、与党の議員で調査に出向いて赤松大臣に申入れをしたわけでありますが、その場で大臣が二名の担当局長にいろいろと指示をしていただいて、また迅速な対応をしていただいたわけでありますが、こうした対応にもかかわらず、一部、特に野党の方からの声として、十年前の対応よりも遅いのではないかという声が出ております。
 そこで、ちょっとお聞きしたいのですが、十年前と比べて今政府が取っている対応というものはそんなに遅いのでしょうか。
#5
○大臣政務官(舟山康江君) 外山委員の御質問にお答えいたします。
 私も、一部十年前より遅いんではないかと、そういう声があるということは承知いたしておりますけれども、遅いということは決してないと思っております。
 今回の口蹄疫防疫指針というもの、これは平成十六年にできているんですけれども、現在はこの防疫指針に基づきまして具体的な防疫対応を定めて、防疫指針に基づいて迅速に対応しているところでありますけれども、十年前はこういったものがありませんで、また、御指摘のとおり九十二年ぶりの発生ということもあって、県と国がかなり綿密に連絡を取り合いながら手探り状態でやってきたと、そういった状況があったと思います。そういう中で、連絡が今回は前に比べて少ないんではないかと指摘がありますけれども、こういったしっかりとした防疫指針に基づいて迅速に対応しているということであります。
 そして、これは今回、四月二十日の未明、二十日の午前零時ぐらいに発生が確認されたんですけれども、同日午前九時に赤松農林水産大臣の招集によって、大臣を本部長とする口蹄疫防疫対策本部を開催いたしまして、移動制限や殺処分等の防疫措置の的確な実施を指示させていただいております。
 さらに、その日のうちに農林水産省から宮崎県防疫対策本部に防疫専門家を派遣しておりますし、こういったこととともに、県も、県と国連携をして迅速に対応しているという状況であります。
 御指摘のとおり、ただ、現在六十八例目、七万六千頭の殺処分ということで、かなり発生が続いておりますけれども、やはり前回に比べて今、しっかりとした科学的分析がなければ断定的なことは言えませんけれども、典型症状がかなり現れていると。前回は余り典型的な症状がなかったんですけれども、かなり感染力が強いんではないかということもありまして、今専門家から成る牛豚等疾病小委員会においては、やはり厳格な消毒や厳格な殺処分、今の防疫措置を徹底すべきとの意見でありまして、それに基づいて適切に行っているところであります。
 いずれにいたしましても、引き続き御助言をいただきながら迅速かつ的確に防疫措置を実施して感染拡大防止に万全を期していきたいと、そんなふうに思っております。
#6
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 連携という問題がありましたが、今、国も県も、そして発生した各自治体も、またJAさんもそれぞれ対策本部を立ち上げております。
 先日、与党の国会議員でJAさんにお伺いしたときに一つ言われたのが、横の連携が、対策本部同士の連携が取れていないということを言われました。それはどういったことかというと、発生した自治体から消毒などに関してはJAさんの対策本部に要請があるけど、何かいろいろ情報が対策本部の方からJAの対策本部に伝わってこないということがあったんですが、これらの各対策本部間の連携というものについてはどのようになっているのでしょうか。
#7
○大臣政務官(舟山康江君) 今も申しましたとおり、国段階におきましては口蹄疫防疫対策本部、それから実動部隊として口蹄疫防疫対策本部幹事会というものもありまして、ここの部局と県対策本部それから現地対策本部、かなり綿密な連携を取らせていただきまして、例えば専門家の派遣、指導、助言、それから対応の指示、報告、かなり定型的に連携が取れるような体制になっております。
 ただ、なかなか国の出した方針ですとか対策が現場において浸透していないというそんな声もありまして、これにつきましては、やはりしっかりと更なる連携を図りながら、今適時適切に現場段階に届くように、なお一層連携を密にしてこういった声をしっかりと現場に浸透させる、そういったことは今まで以上にやっていかなければいけないと思いますけれども、更に加えまして、関係省庁との連携も相当綿密に取らせていただきまして、総務省さんもそうですし、今回はやはりかなり大掛かりで機動力も必要ということで、自衛隊の方、防衛省の方にもお願いをいたしまして、自衛隊の派遣ということも、実質的には県が依頼をするんですけれども、国段階でも連携をさせていただいて、事前にいろんな調整をするといった、そういったこともさせていただいておりますので、必要な対策、これからもありましたら、しっかりとさせていただきたいと思っております。
#8
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 特に、やはり発生した地元自治体、そしてまた現場で部隊を出しているJAさんなんかの対策本部との連携を密にしていただきたいと思っております。
 今回の口蹄疫の発生後、家畜伝染病予防法に基づいて蔓延防止のための防疫措置がとられているわけでありますが、発生農場を中心に家畜の移動制限が設定され、移動制限区域内からウイルスが拡散することを防止するために、家畜関係車両などの区域境界付近の消毒ポイントにて消毒することが行われております。これらは農水大臣が定めた口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針に基づいて実施されておりますが、これらの防疫措置が有効であったのかという点については、これまで感染が拡大していることからも、今後検討が必要なのではないかと思っております。
 宮崎県内での一連の口蹄疫が、四月二十日に一番最初の発生例が確認されてから発生件数が止まらず、現在六十八例目の疑似患畜の確認が公表されるまでに至っており、宮崎県内では、ここまで拡散したのは防疫措置に問題があるのではないかという声もあります。
 消毒ポイントでの消毒の方法は、一般的には車のタイヤ回りを、足回りを中心に消毒液を散布しておりますが、口蹄疫ウイルスは空気感染するものであり、単にタイヤ、足回りだけでなく、車全体を消毒するといった十分な防疫を取らなければならないのではないかと個人的には思っております。
 消毒ポイントを通過する車両の消毒に関しても、大体が家畜関係の車両だけが消毒されて、一般の車両は消毒されておりません。そしてまた、仮に一般の車両を消毒するとしても、自治体によってはタイヤ回りだけ、足回りだけを消毒したり、ほかの自治体によっては車全体を消毒したりと、対応がばらばらなのではないかと個人的には思っておりますが、防疫指針には車の消毒方法までの細かいマニュアルはなく、家畜伝染病予防法施行規則にもこうした記述はないとのことですが、自治体によって防疫のやり方がばらばらなのは私はこれは問題があるのではないかと思っております。
 感染力の強い病原体であるので、徹底した防疫措置と細かい消毒方法まで含めた指導が必要であると考えますが、現在行っている防疫措置並びに細かいマニュアルの作成を含めた今後の蔓延防止対策の検討など、消毒などを実施する地方自治体への十分な指導も含めて必要であると思いますが、農林水産省の見解を聞かせてください。
#9
○大臣政務官(舟山康江君) 委員御指摘のとおり、残念ながら現在も感染が拡大していると、また今日も確認一件、六十八例目が確認されましたけれども、拡大しているという状況にあります。ただ、そういう中で、感染の防止のためには、やはり現行の防疫措置を徹底すべしだと、そういう専門家の声を踏まえて、今の対策を徹底していきたいと思っております。
 そういう中で、今御指摘の消毒ポイントの消毒方法ですね、この細かい方法までは確かに御指摘のとおり国の防疫指針には載っていませんけれども、実は宮崎県が既にマニュアルを作成してあります。かなり細かく、例えば車両の消毒に関しましても、家畜運搬車と飼料運搬車に分けて方法を記載しておりまして、そこは県統一的に対策が取られているというふうに思っております。
 具体的に申しますと、家畜運搬車に関しましては車両全体、それから飼料運搬車については、バルクで閉鎖的になっているものは全体に消毒できるんですけれども、ただほろを掛けたようなものであれば、もう全部消毒してしまうと中のえさが薬剤に侵されて使えなくなってしまいますので、例えばそういったものについては車両のタイヤですとか車底を中心に消毒するなり、かなり細かくマニュアルに基づいて対応しております。
 そしてまた、この消毒剤散布につきましては、これも相当早い段階から措置を発表させていただきましたけれども、宮崎県及び大分、熊本、鹿児島、隣接県において全額国庫負担によって消毒剤散布するということをさせていただいておりますし、今消毒ポイントにつきましても随時増やさせていただいておりまして、今六十二か所、そのうち一般車両を対象としているところもありまして、かなり細かく消毒をさせていただいております。
 またさらに、国から提案させていただいているんですけれども、幹線道路では散水車によって消毒剤を散布する等、より細かい対応をしておりますし、なかなかこれだけでは収まらないという現実を踏まえると、足りないんではないかというおしかりもあるかもしれませんけれども、いずれにしても、こういった防疫措置をまずは徹底してこれからも行っていくという、こういうことで何とか感染を食い止めたいと思っております。
#10
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 是非、防疫を徹底していただいて、感染防止に取り組んでいただきたいと思っております。
 今回の口蹄疫の対応に関しては、消毒のことも埋却のことも、宮崎県や関係自治体の方たちが懸命に取り組んでいただいております。また、経営支援についても、生活再建支援などを含め、宮崎県や関係市町村が、厳しい財政ではありながらも地域住民にできる限りの支援をしようと独自の予算を組んだりまた検討したりしております。宮崎県を始め関係自治体が人的にも費用にしても莫大なお金を掛けて対処することについては、今回は自然の大規模災害のような口蹄疫であり、特別交付金を含めて特段の配慮をしていただきたいという声が東国原知事の方からもありました。
 昨日、赤松農水大臣に宮崎に入っていただいて、発生した自治体の首長さんなんかともいろいろと意見交換をされたわけであります。その中で、発生した自治体の首長さんから、一番心配されるのは、特交で措置をしていただけると言われても、もし掛かった経費よりも特交の額が少なかったらそれは困るんだということを、そういった意見も言っていただいて、その際に赤松大臣は、そこは心配することはないとは言われました。
 しかしながら、特交に関してはこれは総務省の案件になりますので、総務大臣としてはどのようなお考えであるのか、そこをお聞かせください。
#11
○国務大臣(原口一博君) 外山委員にお答えします。
 外山委員は、口蹄疫が発生した直後、私の元を訪れてくださいまして、政府としての万全の政策をお求めいただきました。また、首相補佐官始め副大臣、多くの者が、大臣も入りましたけれども、現地入りをしています。
 そこで、総務省といたしましては、まずは、今委員がおっしゃったように、地方公共団体が負担することとなった経費については特別交付税を措置する。そして、地方公共団体が財政の不安なく万全の措置を講じられるように適切に支援するようにという指示を、外山委員から御指摘を受けてすぐしたところでございます。
 また、殺処分の損失補償の基本的な考え方についても、殺処分の補償を全額国と県で面倒を見ると言えば農家も安心されると思います。これもう本当に、私も近くに畜産農家、友人がいますけれども、一番小さなウイルス、これが風に乗ったりして非常に今委員がおっしゃったように感染力が強いんではないかというふうに考えられています。そうすると、子供、子牛を育てている母牛を目の前で殺さなければいけない。そして、七万五千頭と、物すごい量です。農家はもう泣いても泣き切れないような、そういう状況にあるというふうに考えています。この場を借りてお見舞いを申し上げるとともに、これは激甚災害と同じ災害ではないかと。
 今日も閣僚懇でお話をしましたけれども、家畜の評価額、これは国から交付金が五分の四は出ます。残りが農家負担で、あるいは県が残りの五分の一を負担した場合も、それをどこまで見れるかというのは、ここはなかなか難しいところなんですね。私も農協青年部ですけど、共済に入っていなければその部分は共済で賄えないわけです。
 今日、赤松農水大臣とお話をしたのは、総務省としたら現行法の枠組みでやれることは全部しますと、だから農家の方々は安心してくださいということを言う一方で、私が指示をしたのは、枠組みで入らないものについてはよく農水省と、例えば法律を作り替えなきゃいけないか、予算措置を別にしなきゃいけないか、そういったことについて、枠組みが出た部分があるかないか、そこについてもしっかり検討しなさいという指示をしたところでございます。
#12
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 是非、地元自治体も含めて、やっぱり安心できるような万全な対策を打っていただきたいと思っております。
 口蹄疫に関してはここまでなので、舟山政務官には退室していただいて構いませんので、委員長。
#13
○委員長(佐藤泰介君) 舟山政務官におかれましては、御退席いただいて結構です。
#14
○外山斎君 それでは、本題の独立行政法人通則法に関して質問をさせていただきます。
 今回の内閣提出の改正案の内容は、独立行政法人の保有資産について、業務の見直しによって不要となった財産については国庫への返納や売却収入の納付を行い、民間が出資した財産のうち不要なものについては払戻しをするなどして財務基礎を適正化して、かつ国の財政への寄与を図るものと承知しております。要するに、独立行政法人が保有する財産がいつの間にか無駄遣いされていることを防ぐために可能な限り速やかに国庫に戻すという、言わば当然のことを規定したにすぎません。このような当たり前のことを改めて規定しなければならないほどこれまで独立行政法人の資産管理がずさんだったということだと思いますが。
 そこで、原口大臣にお尋ねしますが、今回の改正のねらいとは何なのでしょうか。
#15
○国務大臣(原口一博君) まさに委員がおっしゃるように、政府出資による資産を国庫納付した際に減資を行うための規定がなかったんです。これ自体不思議なことですし、また不要財産の国庫納付や処分を義務付ける規定さえない。つまり、独法の不要財産の売却収入等が独法に滞留してしまう、こういう状況になっていたわけでございまして、今委員がおっしゃるように、私たちは平成二十一年度の第一次補正予算の執行見直しや行政刷新会議のワーキンググループの事業仕分によって独法の保有資産の見直しの進展を行ってまいりました。そして、独法全体を改革する、まずその第一弾として財政基盤の適正化及び無駄の削減を図る観点から不要財産の国庫納付等を義務付ける、それを法文で明文化したところでございます。
#16
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 そもそも、独立行政法人が保有する財産というのは多くの国民のものであったもので、独立行政法人がため込んだりする必要性は全くないと思います。そのような意味では迅速に国庫に返納すべきだと思いますが、本法律によって二十二年度は具体的にどの法人からどのくらいのものが返納されると見込んでいるのでしょうか。
#17
○大臣政務官(階猛君) お答えいたします。
 トータルでいえば六千四百四十八億円という額になるわけですけれども、個別に大きいところを言いますと、福祉医療機構というところから基金として二千七百八十七億円、これを戻してもらいます。それから住宅金融支援機構、こちらからは、出資金として積んでいたもの、二千三百億円戻してもらいます。それ以外にも多々ありますけれども、大どころとしては今申し上げたようなものでございます。
#18
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 さらに、二十三年度以降の不要財産の国庫返納はどのように総務省としては見込まれているのでしょうか。
#19
○大臣政務官(階猛君) ちょうど先日、事業仕分で独法の仕分も行われたところであります。この事業仕分におきましては十四の事業で不要資産を国庫に返納しなさいというふうな意見が出ております。幾ら戻ってくるかということはこれから精査して金額が固まってくるということでございますが、今申し上げた事業仕分の結果に基づく返納を行わせることや、あるいは、これは通常、中期目標を各独法作るわけですけれども、この中期目標を策定する際に幾ら戻すかという方針を立てたり、あるいは各府省で独法の業務運営をチェックしているわけですけれども、各府省の評価委員会でチェックしておりますが、そこの評価委員会の業務実績の評価などを踏まえた返納ということも考えられます。
 さらに、中期目標が終わった段階でも各主務大臣が不要額を戻すということも考えられますし、総務省においては、各府省の見直したものがそれでいいかどうかというのをチェックする独立行政法人の全体を見る評価委員会がありますが、そこで勧告したりということでも返納額が出てくるということだと思います。
 以上、あらゆる機会を通じまして徹底した見直しを行って、更に不要財産というものを国庫に戻せるよう、これから取り組んでまいりたいと思います。
#20
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 ちなみに、前政権でも独法通則法の改正案が提出されたわけでありますが、一度も審議されずに廃案になってしまいました。
 仮に、前政権のときの案で成立した場合、これは仮定の話なんで大変申し訳ないんですけれども、どれくらいの不要資産が国庫に返納される予定だったんでしょうか。
#21
○大臣政務官(階猛君) こちらは、平成二十一年度予算においてどれぐらい戻ってくるかという数字を試算していたわけでありますが、前政権で廃案になった法案によりますと、三百四億円程度であったというふうに数字は出ております。
#22
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 片や約六千五百億、そしてまた片や三百四億と、民主党政権と前政権でそんなに額が違うものなのかなということで大変びっくりしておりますが、政権が替わるだけでこんなに違うんであれば、そこにも一つ政権交代の成果があったのではないかと思いますし、政権交代後に行われた事業仕分の効果というものが絶大なものだということがあると思います。
 民主党は、昨年の総選挙の政権公約で、独立行政法人の全廃を含む抜本的見直しや天下り公益法人の原則廃止を掲げて戦い、政権交代を実現したわけでありますが、昨年十一月に行われた行政刷新会議の事業仕分から、それに対する切り込みも始まったわけであります。昨年十二月の閣議決定で、すべての独立行政法人のすべての事務事業について、国民的視点で実態を十分に把握しつつ、聖域なく厳格な見直しを行うという強い決意を示されたことは高く評価したいと思います。
 そこで、お尋ねしますが、第二弾の事業仕分を踏まえて、今後、独法改革が行われることになるわけでありますが、事業仕分ではどのような点に着目されたのでしょうか。
#23
○大臣政務官(泉健太君) ありがとうございます。
 先日、事業仕分、実施をさせていただきました。ここでは独立行政法人を主に対象とし、今月行うのはまた公益法人を対象とさせていただくわけですが、今ほどの通則法の関連で国庫返納分ですとかそういったものを見ていただいているわけですけれども、予算面のみならず、やはり事業そのもの、あるいはその事業の有効性ですとか効率性、緊要性、そういうものを今回見させていただきました。
 例えば、国民生活センター、これは相模原、そして東京、それぞれに事業所、事務所があり、相模原には広大な研修施設もあるわけですが、その利用率が低かったという話。あるいは、JAXAのJAXAiのお話ですね、今になって大分お客さんは増えているようですが、しかし高い賃料を払ってそれだけの広報施設を個別に置く必要があるのかということを一つ一つ検証させていただいて、そういったものを存続するんであれば別な形があり得るのではないかということを含めて、今回精査をさせていただきました。
 そして、これを生かして、すべての事業の見直しということは先ほど階政務官からお話があったように、評価委員会ですとか、あるいは新しい独法の役員改選においては公募を常に行っておりますので、そういった新しく入った人材の方々が内部の中で改革をそれぞれ進めていただいているというところでありまして、そういったものを通じて、すべての独法についての改革をしながら、最終的には独法制度全体ということに至っていきたいと考えております。
#24
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 事業仕分を踏まえてゼロベースの見直しをするわけでありますが、今回の事業仕分を通じてどのような課題が見えてきたというのか、また、独立行政法人の抜本的見直しに当たり今後どのようなスケジュールで進めていくのか、お尋ねいたします。
#25
○大臣政務官(泉健太君) ありがとうございます。
 継続していた事業が事業スタート当初は有効に機能していたものが、年をたつごとにその有効性が薄れてきているものが存続をされているケース、あるいは独立行政法人が事業の身の丈に合わない事務局体制を持っているケース、そういうものがやはり洗い出されてきたのではないかなというふうに考えております。
 そういったものを一つ一つ今後更に問題点を明らかにしていった上で、抜本的な見直しの工程としては、枝野大臣の方からは、今年の夏ぐらいまでには改革の方向性というものをお示しをして、そして、我々新しい政権がいただいている四年の任期の間にこの改革、独法制度全体の改革というものを実現、完了したいということを考えております。
#26
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 是非、今年の夏ぐらいまでに、そういった見直しを含めてある程度のスケジュールを出していただけるようお願い申し上げます。
 また、独立行政法人の抜本的見直しに当たり、独立行政法人制度を所管する大臣としてどのようにかかわっていくのか、総務大臣にお尋ねいたします。
#27
○国務大臣(原口一博君) おっしゃるように、総務省は独法を所管して政策評価、独法評価委員会は独法の二次評価を実施し、組織や事務事業の改廃の勧告権、これを有しています。そこで、総務省としては、独法抜本改革に当たって次のような観点からかかわっていきます。
 これはまさにHAT―KZシステム、税金の無駄遣いの象徴のような部分を抱えていたわけです。つまり、契約、まず独法の契約について本当に競争的な入札になっているのかどうか、各法人の契約監視委員会と政務三役で見直して、その結果を公表し、本年度中に一者応札等の原因となっている競争排除的な入札条件を根絶するように取り組んでいるところであります。
 また、内部統制ですね。内部統制と評価に関する研究会において、独法の内部統制の在り方を検討をさせていただいています。
 また、行政評価機能の抜本的強化方策として、独法評価の客観的かつ厳正な実施を確保し、平成二十二年度に行う業務実績評価に当たっては、最重点項目として、先ほど委員が御質問いただきました保有資産の見直しや内部統制の充実強化、これを位置付けているところでございます。
 また、もう一つはやっぱり天下りです。私たちも政権を取る前までは、あっせんによる天下り、これ記録があるんだと思っていました。しかし、現実には、連続ポスト、実質的にもうそこが指定席になっているという場合、ですから五代連続ポスト、今、三代連続ポスト、この調査を実施しております。また、いわゆる持参金型、人質型、創業型と言われる再就職についても疑念があることから、現在新たに調査を実施しておりまして、六月中に取りまとめを行い公表をしたいと、このように考えているところでございます。
 独法、事業仕分を通じて明らかにされた問題点を踏まえて抜本的な改革に取り組んでまいりたいと、このように考えています。
#28
○外山斎君 ありがとうございます。
 そこで、今回の法案でちょっと私も一つ、どうしてなんだろうと思うところがありますのでお尋ねいたしますが、平成二十年に福田内閣で提出され昨年廃案になった独立行政法人通則法の改正案では、独立行政法人の評価機関について、各府省の評価委員会を廃止して、新たに総務省に置く評価委員会に一元するとされておりました。しかし、本法律案では、評価機関の見直しが盛り込まれておりません。
 前政権の案よりもこの点においては後退したのではないかという印象もありますが、独立行政法人を所管する各役所の下での評価委員会ではお手盛り評価になるのではないかとの疑念も当然生まれてくるわけでありますが、ここの箇所について、総務大臣の御所見をお聞かせください。
#29
○国務大臣(原口一博君) 独法については、先ほど答弁させていただいたように、廃止を含めた抜本的な見直しを行うというふうにしておりまして、制度全体を根本的に見直そうとしているわけでございます。
 評価機関の一元化、これは各省がPDCAサイクルを各政務三役の下に持っているというのは当たり前の話で、総務省は今でも評価機能を持っているわけです。一元化したからといって、私は前の政権でやられたことを否定する気はありません、それも一つの見識だと思いますけれども、私たちはむしろこれをゼロベースから見直して、そして各省もちゃんと自分たちがやっていることについて、お手盛りなんていうんじゃなくて自ら厳しくチェックしてくださいと。そして私たちは、今持っている評価機能を十分に、先ほど申し上げました、随意契約どうしているのか、天下りどうしているのか、今の機能を最大限に使ってやっていこうと。
 抜本改革のときにはこの総務省の横ぐしの機能を更に強化し拡大する、これはあり得ると思いますけれども、現在はまず白紙ベースで議論をしているところだというふうに御理解をください。各省のPDCAサイクルを持っていないなんというのは、私は、逆に言うとそこの政治主導の責任放棄じゃないかとまで思っているところでございます。
#30
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 しかしながら、不要財産に関して、認定するかどうかについて、政府の事業仕分と各府省の独立行政法人評価委員会と、さらに主務大臣の意見がそれぞれ異なった場合、それはどうされるのか、その決定プロセスの透明性はどのように確保していくのか、お聞かせください。
#31
○国務大臣(原口一博君) これも大事な御指摘だと思います。事業仕分の結果については、内閣総理大臣を議長、私も行政刷新会議のメンバーですけれども、そこで審議をすることとされており、その結果も踏まえて、政府内の調整を経て決定されることになります。私たちは総理から選ばれた閣僚なんです。したがって、主務大臣は、事業仕分の結果が政府内で決定されれば、これを踏まえて対応することとなります。
 行政刷新会議の審議も原則として議事録等が公表されるわけでございまして、中には抵抗勢力になるというような大臣に対する懸念も昔はあったかも分かりません、かつての時代には。しかし、私たちはそういう時代を生きておりません。主務大臣は、不要財産の国庫納付の認可等を行う際には各府省の評価委員会の意見を聴かなければなりませんけれども、最終的な判断は主務大臣が行うことになっております。その際、主務大臣が仮に評価委員会の意見と異なる判断を行う場合には、その理由等について評価委員会に説明する、この必要がありまして、この評価委員会の議事録は公表されます。
 つまり、すべてをオープンにすることによって極めて厳しい説明責任を負っているわけです。従来型のまさに要求大臣的なものは、その中で不合理なものは全部看破されるということで御理解をいただきたいと思います。
#32
○外山斎君 お答えありがとうございました。
 今回の独立行政法人通則法の改正で、重要になってくるものの一つとして、やはり官僚の天下りも、これはやっていかないといけない。それとともに、やはり大きな問題の一つが、独立行政法人のいわゆるファミリー法人との随意契約についても今後、より厳しいメスを入れていくべきだと考えますが、そこについてはどのように考えているのか、お答えください。
#33
○国務大臣(原口一博君) 極めて長い間、癒着という言葉を使うのはどうかと思いますけれども、非常に不透明な随意契約が天下りファミリー法人との間にあったのではないかという厳しい御批判を国民からいただいてきました。
 ファミリー企業との契約を含む独法の契約については、各法人に監事及び外部有識者によって構成される、先ほど申し上げました契約監視委員会、これを設置し、同委員会と政務三役による徹底した見直しを要請をしているところでございまして、この四月下旬の事業仕分においても、関係法人等との取引関係について競争性を高めてコスト縮減をするなど、見直しを行うよう指摘をしたところでございます。
 やっぱりこの背景は、委員、さっき申し上げた三つの類型の再就職、今あえて天下りという言葉を使わないで、持参金型、人質型、創業型と疑われる事案というふうにあえて言っておきますけれども、このような実質的な天下りではないかというものが背景にあるんじゃないかと思います。
 したがって、この六月にこれを全部明らかにして、何でこんなふうなファミリー企業との随意契約がなされていたかという原因を、その全体像を、マップを国民の皆さんにお示しできればというふうに考えています。
#34
○外山斎君 是非そこも含めた改革に取り組んでいただきたいと思っております。
 私の質問はこれで終わりになりますが、最初の冒頭の話に戻りますが、是非、口蹄疫の問題に関してやはり万全な対策を取っていただけるようお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
#35
○土田博和君 おはようございます。
 今、外山議員の方から全体的な質問が行きましたので、私は絞ったところで少し述べてみたいと思っています。
 まず、階政務官の方にお尋ねいたしたいと思います。
 まず、職員数の独法の増減についてです。
 十三年四月、五十七法人からスタートした独法ですけど、十七年百十三、それから二十一年に九十九に減っています。しかし、従業員数が十三万というその辺の域を出ないんですけど、その辺の増減に関していかがでしょうか。
#36
○大臣政務官(階猛君) 今、土田委員からは独立行政法人の常勤職員数についてお尋ねでございました。
 確かに、調べてみますと、十八年の一月一日現在では十三万一千八百十四人であったものが、今年二十二年の一月一日現在十三万二千四百六十七人、プラス六百五十三人、ほとんど変わっていないということです。
 この要因を分析しましたところ、減少の要因としては、確かに法人が廃止になったというところで三百人減っております。また、退職者が出たときに、人件費を抑制しようという観点から人員の補充をしないということで四千五百人ほど減っております。ただ、他方、プラスの要因というのもございまして、大きいのは、国立病院も独法化しているわけですけれども、こちらの方で医師や看護師等を確保するということで、これで四千人ほど増えております。それから、国や特殊法人から業務だけを承継すると。業務だけをと申し上げましたけれども、業務を承継する際に人が付いてくるというところで五百人ほど増えております。それから、独立行政法人も幾つか新設されたところがございまして、それが千百人ほど増えております。
 ということを加味していきますと、先ほどのような微増という結果になったわけであります。
 以上です。
#37
○土田博和君 皆さんも御存じのように、平成十三年の中央省庁の再編に関しても、前後を調べてみますとほとんど三百二十人しか減っていない。民間ではそういう再編成、いろんなところが統合をする場合に、人数削減、給与削減というのが必ず行われるわけですけど、是非その辺の行政改革含めたそういうものをお願いしたいと思っています。
 それから、最近廃止されたいわゆる国立の国語研究所、その中で役職員が五十六人から五十五人に減っている、一人減っている。それから、職員は原則として新法人へ承継されている。この辺はいかがでしょうか。
#38
○大臣政務官(階猛君) 今、国立国語研究所、これは二十一年十月一日に大学共同利用機関法人人間文化研究機構というところに移管になっております。これが五十七人ということでありますけれども、この人数は基本的にはそのまま移管になっているということで、移管されたときに、この国立国語研究所はそのまま移管ですけれども、例えば、二十一年の四月一日のメディア教育開発センターというところが特殊法人放送大学学園に移管された際は、一割程度人数を削減した状態で移管がされているということであるとか、ちょっとさかのぼりますけれども、十八年の四月一日に消防研究所が国に移管したというときに、四十七人いた定員を半減したりということもあります。
 委員が御指摘になった国立国語研究所では、先ほども申し上げたとおり、そのまま移管になっているわけでございますけれども、これが原則ということはありませんので、個々しっかり見極めた上で必要最小限の人数だけ移管するということはしっかり取り組んでいきたいと思います。
#39
○土田博和君 まず、給与体系について、今、一週間ほど前に、民間の平均給与が四百三十万、十年前に比べて四十万ほど低下しているというこの非常に厳しい雇用情勢の中で、職員の給与水準ということで、平成二十年度、事務・技術職員系統が年収で七百三十万。これは勧告を受けて少し減らすようにというのが出ているんですけれども、独立行政法人のいわゆる給与体系というものが国家公務員、地方公務員に比べて少し高いんじゃないかという、そういうものに対していかがでしょうか。
#40
○大臣政務官(階猛君) まず、事実関係でございますけれども、独立行政法人の事務・技術職員、職員でございます。こちらの給与水準が国家公務員と比べてどうかということで、国家公務員を一〇〇とした指数で見ますと、二十年度では一〇五・一というような数字になっております。
 これは、独立行政法人は総じて地域が大都市に偏っているとか、あるいはその学歴が、専門職の方も多かったりして学歴も高かったりする、こういうことを勘案した上で一〇五というふうになっておりまして、なぜそうなっているかということなんですが、外部委託を進めてきた結果、現業といいますか現場の仕事は外でやるようになって、独立行政法人の中に残っているのは管理職の方が多くなっている、それが一つの要因です。それから、研究開発法人なんかも多々ありますけれども、そういうところでは専門性が高かったり、あるいは外国語の能力も求められるということで、やはり有能な人材を確保する上で給与が高くなっている。こういったことが先ほど申し上げたような国家公務員と比べた人件費の増加要因になっているというふうなことでございます。
#41
○土田博和君 アウトソーシングはいいんですけど、一般職員が減って管理職が増えていくという一面も僕はあると思っているんですね。その辺も厳しくこれから見ていっていただきたいと思います。
 とにかく、今ギリシャの問題でいろんなところに経済、大きな波及をしております。日本は国債一千兆、地方を合わせて一千兆にわたる国債がある、他国から借りていないとはいえ、いわゆる他山の石ではありません。そういう無駄を徹底的に排するということで是非よろしくお願いします。無駄の排除と成長戦略というのは、私は車の両輪だと思っています。
 それに関して、今度、医療系の独立法人、いわゆる福祉医療機構について山井政務官にお尋ねします。
 その前に、今民間病院が置かれている現状を簡単に説明させていただきます。
 皆さん御存じのように、自治体病院というのはほとんど、一年間八千億ぐらいの繰入れ、赤字があります。民間病院は昨年辺りから三〇%ぐらいが赤字に転落しております。それは、今まで十年間にわたって自然増の福祉予算を抑えてきた、それから診療報酬が抑えられてきた、そういうことはもちろんあるんですけど、平成十八年ですか、行政改革推進本部で出されたいわゆる融資抑制、福祉医療機構の融資抑制ですね、それによって、今まで三千億ぐらいそういう融資があったのがもう八百億ぐらいに減ってきていると。民間病院にとって、いわゆる福祉医療機構というのは本当に最後の命綱なんですね。もうどうしようもない。
 元々診療報酬というのはキャピタルコストが入っていませんから、民間病院というのはある程度、三十年来ると、建て替えのとき、そこでアウトなわけですね。その中で、福祉医療機構というのは大変な大きな、民間病院、いわゆる長期で一・六%ぐらいの低利で長く借りられて、そういう固定金利で安く借りられる。そういう最後のとりでみたいな福祉機構が今こういうふうに融資残高が減ってきているということを現状として申し上げたいと思います。
 それで、一番目の質問として、貸付業務の改善案について、今回の仕分を受けて医療貸付けに対する改善案、いろいろ出たと思います。それから、病院団体からのニーズは、要望はどういうふうに伝わりましたか。それから、ニーズが多くあるという認識も出されました。
 その辺で、山井政務官、よろしくお願いいたします。
#42
○大臣政務官(山井和則君) 土田委員、御質問ありがとうございます。
 土田委員におかれましては、やはり日本の国のこの医療の危機を何とか立て直したいという思いで参議院議員に当選して、この委員会に入ってくださったことに非常に期待をいたしております。
 福祉医療機構における医療貸付けにつきましては、今、命綱、最後のとりでという、そのようなお言葉をいただきましたが、医療政策の推進に当たり、長期、固定、低利による融資を実施することによって医療サービスを安定的に提供しており、非常に重要な役割を果たしているというふうに考えております。
 先日の行政刷新会議においての事業仕分におきましても、医療貸付事業についてはこうした点を御理解いただきまして、効率化などに努めることを前提に、この法人が引き続き実施し、事業規模は現状維持という評価結果をいただきました。また、その事業仕分の場におきましては、一定の基準に基づく事業に必要な資金に対する融資限度額の割合の引上げ、つまり融資率の引上げや貸付けの償還期間の更なる延長などを検討すべきという意見もいただきました。
 これらを踏まえ、医療機関のニーズに応じた医療貸付事業の改善について福祉医療機構と引き続き協議をしてまいりたいと考えております。
#43
○土田博和君 是非、そういうことを実施していただきたいと思っています。
 それから、二番目です。
 医療の貸付部分への考え方について、民主党は新成長戦略ということで、医療、介護、それから健康、健康産業も百兆円規模の大きなものにしていきたいということで今マニフェストにもうたっておると思います。しかし、この医療、介護の専門的な融資機関である機構がこれから潜在的な投資ニーズにいかにこたえていくか。例えば、病院の四四%がまだ、大切な命を預かるというところがまだ耐震化ができていないわけですね。それから、老朽化したときにも建て替えすらできないと。そういうものに対して、この中期のいわゆる計画を改定して融資枠も今おっしゃられたように大きくしていくとか、そういうのを早急に改定していくお考えはあるでしょうか。
#44
○大臣政務官(山井和則君) 土田委員にお答えを申し上げます。
 御指摘のように、この四月から十年ぶりに診療報酬がネットでプラス改定になったという、そういう期待感もありまして、昨年度以来、貸付けがまた増加傾向にあります。その意味では、土田委員も今御指摘されましたように、私たちとしましては、医療というのは国民の命を守ることと同時に、これからの新しい成長戦略の成長産業である、雇用創出の場でもあるという、そのような非常に積極的な受け止めをしております。
 その中で、これから改善していくに当たりましては、その具体的な内容について引き続き福祉医療機構と協議していくことにしているところでありまして、といいますのが、すべてがこの中期計画の見直しに書き込む必要があるかと、もう運用でできるという部分もございますので、その結果、仮に福祉医療機構の中期計画の見直しが必要となった場合には所要の手続を進めてまいりたいと考えております。
#45
○土田博和君 医療貸付業務について、新規の貸付け、その確保のために必要な措置というのはあると思うんですね。これが、医療というのは公定価格で、政府の決められた価格でやるしかない。それから、今、山井政務官がおっしゃったように、十年間据え置かれた。もちろん混合診療もすべて禁止、これも厳罰化というような状況の中で、民間の医療機関というのは、病院というのはあくまでもやっぱり非常に危険な、リスクの高いものだという認識が非常にあります。その中で民間医療機関が、貸し渋りとか金利が上がる、そういうものの中で一生懸命努力してきたと。そういう中で、平成十八年の十一月に総務省独法評価委員会で出された意見、そういうものに、医療関係者の意見とかそれから現場の意見、それからそういうものを聞かないで、医療産業じゃなくてほかの産業と一緒のような融資という感じで取られていった経緯があるわけです。
 そういう経緯で、この委員会の決定をしっかり見直していく考えはおありでしょうか。
#46
○大臣政務官(山井和則君) 土田委員にお答えを申し上げます。
 この必要な事業規模を確保する、そして事業仕分の中でも、融資率やあるいは融資の期間を延長すべきではないかという、そういう検討課題もいただきました。その中で、この貸付事業に関してはニーズが多くあるとの認識も付記されているところであります。
 先生もおっしゃいましたようにネットで〇・一九%の十年ぶりの改定ということで、医療機関の融資ニーズも非常に高まっていると考えておりますし、昨年度におきましても、こういう期待の表れもあってか、二十年度二百八十件だった融資が昨年度は八百四十六件に、二十年度五百四十二億円であったものが八百六十億円に増えておりまして、今後も病院の耐震化の整備の改築資金や病院の急性期病床の整備資金、また老健施設の整備資金などで多くの需要が、これからニーズが拡大していくのではないかというふうにとらえております。
#47
○土田博和君 厚生労働省では、そういう仕分による整理を踏まえて、勧告の方向性というか、そういうものにとらわれず、医療・福祉貸付事業において、もちろんめり張りを付けて、いろんなめり張りを付けてその中で事業規模を拡大する、そういうことの措置はいかがでしょうか。
#48
○大臣政務官(山井和則君) 土田委員にお答えを申し上げます。
 まさにやはりこれは、ニーズ自体は、これからますます医療というものはこの社会の中で重要な営みであり、かつ産業となっていくと思いますので、今御指摘のようにめり張りを付けて、よりニーズが大きくなっていく部分に関しましては、そこに向けて改善をし拡大をしていく、そのような方向で検討してまいりたいと考えております。
#49
○土田博和君 先ほど来、中期計画の大幅改定ということが一つのテーマになっています。これまで歴史的に、平成十八年十一月、総務省の独法の評価委員会で勧告の方向性というのが出されて、十八年十二月、厚生労働省が勧告を踏まえた見直し案。これは、一つは融資を重点化する。いわゆる五百床以上の規模の融資率を引き下げる。それから、機械設備に対して資金は出さない。それから、融資率も引き下げる。七五%ですけど、そういうものを引き下げていく。それから二番目は、新規融資をとにかくもうやめて、それからいわゆる融資残高を下げる。そういう勧告、それが十八年十二月、行革推進本部で決定をすると。
 こういうことは中期計画改定のために非常に大きな障害になっていると思うんですね。この意見としては、こう解釈してよろしいでしょうか。
#50
○大臣政務官(山井和則君) 今回、今まで行われておりませんでしたこういう独立行政法人の仕事を評価するという事業仕分が行われまして、その中で本格的に医療貸付け部分に関しても議論が行われたわけであります。そういう議論とともに、この四月から十年ぶりに診療報酬がプラス改定になって、まさに医療が春の時代を迎えつつあるという部分もあります。そのような時代を踏まえて、土田委員御指摘のように、めり張りを付けて必要な部分のニーズにこたえられるように改善をしていきたいというふうに考えております。
#51
○土田博和君 是非よろしくお願いいたします。
 医療ですね、本当に今地域に行きますと、もちろん医師不足、看護師不足というのは大きな要因になっております。もちろん二つの要因というのはかなり大きいんですけど、やはり医療の診療報酬の問題も含めた、医療機構から借入れをしっかりできていくか、これがもう経営者にとって一番大きな悩みになっております。是非よろしくお願いいたします。
 こういう議論をなぜしているかといいますと、平成十八年ですか、十一月二十七日、議事録を読むと、総務省の独法評価委員会というところで、大臣政務官が退席した後に事務局案というのが一気に読み上げられて、二十三の政策融資、そういうものの業務等から一律引き下げるという案が発せられたと。それに対して、委員による先ほど言いましたようないろんな意見の交換もない、それから病院関係者からの参考意見もない、そういう中で委員会決定に至ったという経緯があるわけです、議事録からですね。
 そういう中で、福祉医療機構の中期計画というものをより積極的なものに改定させるために、今言ったような勧告の方向性、そういうのが決められているんですが、大きな障害となっているという考えはあるでしょうか。
#52
○大臣政務官(山井和則君) その総務省からの勧告といいますか答申というものも、それはそれできっちりと機構としては受け止めていかねばならないと思います。それとともに、同時に、つい先日行われました行政刷新会議の議論も当然踏まえていかねばならないと思いますし、また土田委員御指摘のように、この四月から診療報酬も十年ぶりのプラス改定になって、まさに病院の投資マインド、また耐震化やあるいは老健施設等への新築、転用というニーズの高まり、そういうものも踏まえて総合的に検討してまいりたいと考えております。
#53
○土田博和君 山井政務官、ありがとうございます。
 ちょっと質問通告はしていないんですけど、成長産業として民主党が医療、健康、介護、そういうものを大きく今提唱しているわけですけど、この前勉強会に出ましたら、メディカルツーリズム問題が出ました。その中に、やはり現場、いろんな意見の中で、外国から日本の最先端医療を受けに来る、そういう外国人に対してビザの問題とかいろいろな問題を今考えているわけですね、民主党が。しかし、医療関係者の中からは、そういうものを認めると、そういう金持ち優遇の医療に走って、貧しい人が医療を受けなくなるんじゃないかという意見も一つあるわけです。
 もちろん、私も現場を預かる人間として、そういう短絡的な考えじゃなくて、やはり日本が最先端の医療の努力をして、それが世界的に認められて、いろんな外国からそういう治療を受けに来る、そういうものに対しては広く門戸を開くべきだと。実際、タイとかシンガポールとか、最近では韓国、そういうところが多くの人を受け入れています。山井政務官の、メディカルツーリズム、そういうものに対して意見を少しお願いいたします。
#54
○大臣政務官(山井和則君) 土田委員にお答えを申し上げます。
 通告もございませんでしたので、多少個人的な見解になるかもしれませんが、まず一つは、もちろん外国の方が日本に来て必要な医療を受けられることもあろうかとは思いますが、一つは呼び名の問題ですね。やっぱりメディカルツーリズム、医療ツーリズムという呼び名には少し私は違和感を感じております。
 それとともに、今、土田委員御指摘のように、ただでさえ必要な医療が受けられないとか医師不足だとか順番待ちの方がたくさんおられるという中で、もちろん海外の方を一切排除するとは言いませんけれども、その中で、逆に本来まず最先端の医療を提供すべき日本人が後回しになるようなことになれば、仮になれば当然日本の国民から批判が出かねませんので、そこはやはり日本人の医療を受ける機会、チャンスというものに対してマイナスにならない形で両立ということを当然考えねばならないというのがこの議論の前提であろうかと思っております。
#55
○土田博和君 もちろんそういう注意はしっかりしながら、やはりそのベースには、政務官も御存じのように、人口十万人に対して医師数が先進国が三百人、日本が今二百六人という問題も、とにかく今二割アップということで解決していますけれども、もうこれでは到底追い付かない現場の大きな声があるということも是非考慮していただきたいと思っています。
 最後は要望になりますけれども、とにかく新成長戦略の際も医療、介護面から民主党は一生懸命進めております。この機構が医療貸付業務をとにかく拡充していっていただきたい。もちろん、さっき言っためり張りの付いた中にそういうものを是非よろしくお願いします。
 そのために、中期計画の大幅な改定、そういうものはなかなか難しいことが私はあると思っています。その中で、全体ももちろん改定することも必要だと思うんですけれども、医療貸付事業に係る部分だけでも、そこだけでも私は見直していただける可能性が非常に強いんじゃないかと思っています。よって、厚生労働省で策定した、十八年十二月七日ですが、勧告の方向性を踏まえた厚生労働省の見直し案、そういうもののいわゆる策定をせざるを得なくなった、十一月の二十七日の総務省の政策評価、それから独法の評価委員会による勧告の方向性、そういうものを見直すことが本当に是非私は必要だと思っています。総務省及び厚生労働省に関係部分の見直しを本当に是非よろしくお願いしたいと思っています。いかがでしょうか。
#56
○大臣政務官(山井和則君) 行政刷新会議で出ました方向性、そして御議論、また総務省との協議も含めて、土田委員の御指摘を踏まえて、やはりますますこれから日本の中で医療というものが重要な役割を果たせるように、より安心できる医療ネットワークを構築できるように検討していきたいと考えております。
#57
○土田博和君 もちろん、福祉機構の中でも改善してほしい問題があるわけですね。実際私たちが融資を申し込むと、いろんな補助のあるものに対してはいろんな書類が必要になるということはもちろん必要だと思います。ただし、それを受け付けるのに三週間ぐらい、受理票というのが出るのが三週間ぐらい掛かるんですね。そして、実際に建設の契約するとき、普通は三分の一を払ったりするんですけれども、それが間に合わないんですね。要は三か月、四か月掛かっているんです。民間金融機関だったらもう少し早くすっとそういうものが出てくるという問題があるんですね。つまり、融資体制が十分じゃないのかという、仕分でも出ましたけれども、スピーディーさに欠けるんじゃないか。
 そういう中で、是非提案して私もおきたいのは、その中で、専門家、プロ集団としては、もちろん立派な方がおられますけれども、税理士とか公認会計士をその中に投入をして、より経営面からの問題、そういうものも是非やっていただきたいと思います。もちろん、大阪支店も、西方面に関してはやっぱりきちっと充実させていただきたい。
 今一番問題になっているのは、そのスピーディーさ、そういうものだと私は思っています。このスピーディーさに関してどうでしょうか。
#58
○大臣政務官(山井和則君) スピーディーさの部分に関しましては、今、土田委員御指摘のように、やはり時間が掛かり過ぎるという指摘も行政刷新会議で出ておりますので、そのことを踏まえてよりスピーディーに対応できるようにしていきたいと考えております。
#59
○土田博和君 もう一つ、病院の今大きな問題、先ほど少し触れましたけど、耐震化の問題ですね。学校の耐震化ももちろん大切です。鳩山政権が一番掲げている命を守るという中で、先ほど述べましたように四四%が耐震、病院が終わっていないというこの現実をどういうふうに考えられますか。
   〔委員長退席、理事林久美子君着席〕
#60
○大臣政務官(山井和則君) やはり、学校の耐震化、そして病院の耐震化、共に非常に重要であるというふうに思っております。このことに関しましては、やはりこれからスピーディーに取り組んでいく必要があるというふうに認識しております。
#61
○土田博和君 あと一つ、新規事業に関してですけど、具体的にはどういうものを考えられて、新規の貸付事業の。
#62
○大臣政務官(山井和則君) 新規につきましては、先ほども少し御答弁させていただきましたが、耐震化の需要や老健施設の改築や新設、それとか急性期の病院の、新たに設置するとか、そういうふうなことが今後ますます増えてくるんではないかと考えております。
#63
○土田博和君 今、老健施設とかそういうものに対してはもちろん融資が出るんですけど、いわゆる介護保険付きの有料老人ホームに対する、今五十万人が入所できない、これは推定ですけど、現実的には私の施設でももう一年か二年入れないという状況が続いているわけですね。その中で、老健施設とか特養、もちろん福祉的なものはいいんですけど、介護保険付きの有料老人ホーム、そういうものに対する新規融資は考えているでしょうか。
#64
○大臣政務官(山井和則君) その点については今までから様々な議論があったのではないかと思います。賛否両論あろうかと思いますが、そのことも検討させていただきたいと思います。
#65
○土田博和君 とにかく民間の活力、もちろんそういうものもしっかり導入していただいて、今言ったみたいな新規の枠、そういうものも是非私はやっていただきたいと思っています。
 それでは、反対の意見として、官がそういうものを担う必要はないんじゃないかという意見も私はあると思っています。それは民間に任せればいいんじゃないか、信用組合とか銀行、これは民業の圧迫になるんじゃないかという意見も一方であるわけですね。その辺に関してはいかがでしょうか。
#66
○大臣政務官(山井和則君) ここは両論一理あるわけでありまして、事業仕分の中でも、やはりこの機構がやるべきなのかどうかというそもそも論も議論として出ました。
 ですから、その意味で、今回の事業仕分の中でも、めり張りを付けて、改善すべきところは改善するけれども、事業規模自体は現状維持ということに事業仕分として方向性が出たのではないかというふうに思っておりますから、そこは両方にそれぞれ重要な役割があるというふうに認識しております。
   〔理事林久美子君退席、委員長着席〕
#67
○土田博和君 あと一つは、いわゆる福祉医療機構がこれから担っていく大きな役割として、いわゆる保証的な考えですね、これは賛否両論あるんですけど、やっぱりプロ集団ですから、そういうものが、保証業務を併せて民間と一緒にやっていく、そういう考えはあるでしょうか。
#68
○大臣政務官(山井和則君) そのことについても今までから様々な議論ありますけれども、また検討させていただきたいと思います。
#69
○土田博和君 とにかく、今民間病院というのは御存じのように税制面に対して大きな問題があります。それから、相続の問題に関して大きな問題を抱えています。それがいわゆる公的病院に関して税制面、それから相続、それから各種の優遇策、そういうものに対して、ない民間病院に対して本当にこの機構というのは最後に残された私はとりでだと思っております。先ほど言いましたように、民間の銀行を圧迫しないために、それはいわゆる協調融資、今でももちろんやられていると思います、協調融資をやりながらその業務を是非拡大していってほしいと思っています。
 これから本当に日本の産業、大きな今転換期を私は迎えていると思っています。もちろん、エネルギーを通じた、今総務省が出しているICTを利用した大改革、それから地域主権。ただし、地域主権といいながら地域の医療というものがほとんど崩壊しかかっている。この中で医療、介護、それから健康に占める役割というのはすごく私は大きいと思っております。今は一般雇用による雇用調整金、雇調金に当たる、いわゆる八千万、それで二年間据置き、無担保という非常にタイムリーな改善策で非常に多くの医療機関が救われたと。そういうことも私は感謝の念を述べたいと思っています。
 最後に、今医療界というのはなぜこうなってしまったか。これは、やはり一番大切なのは皆さんも御存じのような医療法。これはあくまでも数の縛りなんですね、数の縛り。いわゆる質の縛りがないということです。看護婦を十人集めなさい、この看護婦は新人の看護婦でもいい、ベテランの看護婦さんでもいい、七十歳の看護婦さんでもいいという数の縛りを掛けたために、これで医療機関というのは本当に大きな疲弊を私は来していると思います。
 原口大臣がおっしゃっているように、地域のことは地域が決める。これは病院のことはある程度病院が決めて、だれかがきちっと評価をする。その中にやはり質を入れないと、数だけで縛っているという、こういう医療法のために医療機関というのは大きな私は萎縮をしていると思います。
 それから二つ目は、これも診療報酬ですけれども、健康保険法という大きな縛りがありまして、これは公定価格ですよね。これが十年間どんどんどんどん下げられてきたという事実があると思います。この公定価格というのは、皆さん御存じのように、例えば再診で私の病院で整形外科にかかって、その次に内科に行ったと。整形外科のお医者さんの診察料は、もちろん再診料は七百十円出ますけど、内科に行った場合、内科の患者さん、医師が三十分診てもこれは再診料出ないわけですよ。
 こういういわゆる健康保険法、本当に矛盾だらけの健康保険法というものがあるために、この二つの、さっき言った医療法、それから健康保険法、この二本の鎖によって日本の医療が大きくゆがめられていると私は思っております。そういうものを含めて、是非政務官の方も検討をお願いしたいと思っています。
 それから、これ通告ありませんで、原口大臣の方にお願いいたします。
 原口大臣は地域主権ということで、今ICTを利用したということで、本当に地域、これ医師を増やすのは八年、最低でも一人前になるのに十年掛かると思うんですね。十年、十五年に対して、いわゆる市民の要望というのは、もういいかげんにしてくれと、医師を増やしてくれという中でも、ICTの利用というのは意外と知られていないんですね。
 その中で、このICTをもう少し利用したものがあるんだよというのを医療機関も知りませんし、市民も知りません。今、二割医師増やしましたけど、医大も含めて、これは一生懸命厚生労働省にやっていただきます。しかし、このICTをせっかく原口大臣を始めとした総務省の方が一生懸命取り組んでいることが案外知られていない。これは地デジでもそうですけど、地デジのことを質問しても案外メリットに関してはほとんど知らないという中に、もう少しICTの、いろんなところで実験をやっていますけど、もうそろそろ実現化に向けて原口大臣の所信をお伺いしたいと思っています。
#70
○国務大臣(原口一博君) まさに土田委員がおっしゃるように、医療が地域で抱えている問題というのは大変深刻だと思います。そこで、私たちは患者の権利法という法律を野党時代に出させていただいて、衛生法の形をしている医療法について抜本的に見直すべきだと、今先生がおっしゃったように、質の改革をすべきだということを私たちは主張してきたわけで、厚生労働省としても今の委員の御指摘を深く受け止めて改革に取り組んでくれるものと、総務省としても期待をしています。
 その上で、お尋ねでございますが、ICTによる医療改革というのは幾つも方向があると思います。一つは、現場の医療をお医者さんの監督の下で遠隔でしっかりとサポートができる。
 例えば、私は消防庁も所管していますが、東京の町御覧いただくと、火事でもないのに赤い消防自動車が出ていると。これ何かというと、消防自動車が救急車の代わりに出ているんですね、赤白連携と言います。今四十六分、通報を受けて病院まで搬送するのに平均そんなにも時間が掛かっている。常にICTによって医療機関と患者のバイタルなサインがつながっていれば、フルセットでいつも行って、そしてお医者さんにゼロから診てもらうということも、それもなくなるわけで、お医者さんの負担を、あるいは医療関係者の負担をここで減らす。
 あるいは、この間、遠野へ参りましたけれども、遠野では日本橋と結んで、そこに歩いて高齢者の方が来られていて、そしてお医者さんと対面で、これはテレビ電話ですけれども、そこで医療相談を受けておられる。歩いてくることによって皆さんが血圧も安定し、あるいは血糖値も安定し、そしてみんながそこに楽しんで集まることによって心の安定やきずなも深まっていくと。こういう実例を様々に皆さんにお示しをしていきたいということで、緑の分権改革の中でもそれをプランの中に入れておるところでございます。
 また、教育についても、医療の教育あるいは高度化、データベース化、こういったところでも大変ICTは使えますので、委員は民間の病院を経営し地域医療に大変な御貢献をされておられますので、また総務省が行うこういうICT維新ビジョンについても御指導、御支援を賜りますようによろしくお願い申し上げます。
#71
○土田博和君 では、最後に、とにかく私なりに福祉医療機構に対して希望を述べさせて、質問を終わらせていただきます。
 まず一つ、融資対象の拡大ということですね。これはいろいろ出ましたけれども、もちろん医療機器に対して。
 それから、大都市へ行くほどやっぱり土地が高くなって手が出せなくなるわけです、そういうものに対する問題ですね。今は大都市、東京で老健施設とかそういう特養を建てる、これは地方の法人が東京で建てるしかないと言われているんですね、それぐらい東京では大きな問題となっております。
 それから、融資率が今七五、これは本当に九〇%ぐらい、できれば一〇〇%というものも是非目指していただきたいと思います。
 それから、新規融資、先ほど言いました、そういうものも是非、介護付きの有料老人ホームですね。
 それから、融資期限というのは、今、耐用年数からいきますと私は四十五年ぐらいがいいんじゃないかと思っています。場合によっては永久債というものも、病院を社会的なインフラと考えてくれるんだったら、それぐらいの英断は私はあってもいいと思っています。
 それから、もちろん担保能力、それを弾力化を図っていただきたい。
 それから最後に、先ほど言いましたように、これが民業圧迫にならないように、民間金融機関と連携をして、この機構が持っている審査能力を含めて是非積極的な誘導をしていただきたいと思っています。
 そういうことを述べて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
#72
○又市征治君 社民党の又市です。
 今日は、住宅金融支援機構に絞ってお伺いをしたいと思います。
 国から過剰な資金二千三百億円を返納すべし、この法案に賛成は当然でありますが、その上で、公的住宅政策全般について、これを縮小する方針というのはこれは改めてもらいたい、そして高齢者賃貸などに重点配分をすべきだということと、証券化という手法の危うさについて、今日は国交省馬淵副大臣においでいただきましたので、論議をさせていただきたいと、このように思います。
 まず、先日の事業仕分で廃止と評決をされた住宅資金貸付事業のうち、高齢者向け賃貸住宅や子育て世帯向け賃貸住宅ですけれども、こうした福祉政策的な供給というのは私は当然依然として必要なものだと、こんなふうに思います。
 ただし、大家さんに融資をしても、なかなか高齢者などにまでうまく届かない。その一端が会計検査院からも指摘を受けているわけですけれども、そこで、別の手段。例えば国が自治体に建設支援も、あるいは賃貸のあっせんもお願いをするという方法もあると思うんですね。これは東京の中野区ではもう何十年も前から高齢者アパート借り上げ事業というのをやられています。機構の融資を廃止するなら、高齢者などが入居できるような賃貸の代案をむしろ提供すべきだろうと私は思います。
 本来、この都市再生機構、略してURや公営住宅、公社住宅の仕事なのに、実はこれが賃貸を停止してしまっている、ここがむしろ問題じゃないか。公的賃貸住宅をきちんと供給していれば、必ずしも家主への融資をやる必要はないわけでありますから、そういう点で、ニーズはあるんですから、廃止を決める前に、国交省の公的賃貸住宅供給、その中での高齢者やあるいは子育て向けというものをどの機関がどのように分担してやっていこうとするのか、その点のお考えをお伺いしたいと思う。
#73
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。
 今、又市委員の方から御指摘ありました高齢者向けの住宅につきましては、安心して住み続けられる賃貸住宅の整備促進、これは喫緊の課題だということで認識をしております。
 現時点におきまして、専ら高齢者向け住宅ということで、賃貸住宅の現状につきましては、二十一年三月末現在におきまして、ストックとしてこれは約八万戸、七万八千五百九戸、これが高齢者向け賃貸住宅の戸数でございますが、これのうち公営住宅としてUR賃貸住宅等の公的賃貸住宅、これで活用されているものにつきましては四万五千六百五十五戸ということでございまして、約五八%、六割ということになります。逆に四割は民間事業者により供給されているという、こんな状況でございまして、これは欧米各国に比べても極めて低い水準だというふうに認識をしております。
 ちなみに、我が国におきましては、全高齢者における定員数の住宅の割合というのは〇・九%ということでございまして、デンマークの八・一%、英国の八%などと比べても著しく低いということを認識しております。
 今後、私どもとしては、こうした水準を高めていくために厚生労働省と連携をして、また、今回の事業仕分でも廃止という御指摘をいただいておりますが、今後につきましては十分検討を進めながら、現時点におきましては厚労省と見守りサービス付き住宅などといったことの検討も行っておりますので、真摯にこうした結果を受け止めて、高齢者向けの賃貸住宅の供給の在り方そのものにつきましても、この金融支援の在り方も併せまして、検討課題として進めてまいりたいというふうに考えております。
#74
○又市征治君 副大臣今おっしゃっていただいたこと全く賛成でございまして、是非その点をしっかり進めていただきたい、このように思います。
 そこで、この住宅金融支援機構は、独法に衣替えして以来原資を財投から証券化に切り替えているわけですね。
 住宅ローン担保証券といえば、アメリカの二つの公社、連邦住宅抵当公社と連邦住宅貸付抵当公社、この二つが破綻寸前になって救済を受けました。その理由は、有名なサブプライムの余波とそれ以外の二つあるんだろうと思います。まず、二つの公社が扱っていた債権は返済力のあるプライムローンだったわけですけれども、ただ、民間金融機関は返済力の低いサブプライムローンを証券化に組み込んでいる結果、その証券が投機的パニックを呼んで暴落をしました。それが公社のローン債権にも波及をして、ひいてはリーマン・ショックなどバブル化していた金融・証券市場の崩壊を招いた。言わば、公社はとばっちりを受けた、こういうことだったんだろうと思います。
 しかしながら、もし証券化なかりせば、民間サブプライムローンの破綻は特定をできたし、これとは全く別である二つの公社への波及も限定的だったんではないか、あれほど大規模で連鎖的な信用崩壊はあり得なかったんではないかと、こう私は思っているんですが、その点、国交省はどんな御理解でしょうか。
#75
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。
 国交省としての見解ということでございますが、今先生御指摘のように、この米国の二社、アメリカ連邦住宅抵当公社、ファニーメイ、連邦住宅貸付抵当公社、フレディマック、これら二社についての大変危機的な状況というものを、このサブプライムローンを発端にということで、証券化の問題が大きく影響を及ぼしているのではないかといった御指摘でございます。
 もちろん、私どもとしても、こうした証券化の問題ということも含めまして、国際的な金融市場、これが、こうした価格の急落というものが大きな影響を及ぼしたことは十分認識をしておりますが、ただ、この二社につきまして私どもが考えておりますのは、例えばプライムローン、これに関しましては、信用面で大きな問題がない者につきまして、期間固定が七割超というものについて、これがファニーメイ等中心となっておりますが、これ約七割、七・三兆ドルという数字が、これが残高として出ております。また、一方でサブプライムローンに関しましては、これは延滞履歴があるものということで信用力が劣る者に対して、これ二、三年固定が六割超となりまして、これが残高としては約一四%ということでございます。これは二〇〇九年六月末現在の数値なんですが。
 こうした状況の中で、サブプライムローンそのものよりもプライムローンが非常に大きな割合を占めている中で、ファニーメイ、フレディマックがどういう収支構造になっていたかといいますと、証券化の部門でいいますと、二〇〇〇年から二〇〇七年の収益額で約二百五十九億ドル、そして一方でポートフォリオ投資事業ございます。これが大変大きな収益性を持っておりまして、これが九百二十六億ドルでございます。
 したがいまして、今回のこの二社につきましては、証券化の問題そのものよりも、このポートフォリオの収益構造に大きく頼る形の中で、一連のサブプライムローン問題が発生する中で、住宅価格の下落が激しく起きると。そして、それによって、本来信用性が高かったプライムローンの部分にまで延滞が発生をするということで、このポートフォリオ投資事業に関して非常にリスク管理が甘かったということを言わざるを得ないというふうに考えております。こうした形で、証券化そのものということよりも、むしろ収益構造としてポートフォリオに過重に偏っていた部分が大きかったのではないかということを私どもとしては認識を持っております。
 もちろん、住宅ローン債権の回収率の低下ということ、こういったものも十分に検討していかねばなりませんが、今後、証券化そのものということよりも、こうした金融機関の場合は、その収益構造全体のリスク管理というものを考えていかねばならないと、このように見解を持っております。
#76
○又市征治君 今もお話しいただいたんですが、二つの公社のもう一つの理由、原因は、証券化方式の拡大をきっかけにより、リスクの高い他社の住宅ローン債権などへの投資を拡大して利益追求に走った、こういうことですね。日本でいえばまさに住宅金融支援機構に当たるこの二つの公社なわけで、じゃ、なぜ公的目的を外れた投機に走ったのか。国交省としても研究をなさっているわけでしょうから、若干御説明ございましたけれども、この点はどのように御理解なさっていますか。
#77
○副大臣(馬淵澄夫君) この米国の二社というものの特異性だと思うんですが、このポートフォリオ投資事業に関しましては、いわゆる投資家に社債を発行して、そしてそれを元に民間金融機関のローンを引き受けるという形で、そこでのスプレッド、利ざやによって利益を獲得してきたということであります。ここの利ざやの部分が大変大きかったということも含めて、これほどまでに証券化部門よりもポートフォリオ投資部門に偏重していたという傾向があるかというふうに思われます。
 私どもとしては、こうしたポートフォリオ投資部門ということについて住宅金融支援機構について今考えているわけではなく、証券化、これも長期固定ということでのローンということの中で考えていくわけですから、こうしたアメリカの例というのはもちろん他山の石としなければならないことは重々承知をしておりますが、私どもの置かれている状況とは一概にこれは同一とは限らないというふうに考えております。
#78
○又市征治君 二つの公社は、これは私の推測ですけれども、証券化によってぬれ手でアワのごとく、早く回収できた余裕資金を本来業務たる公的な住宅融資ではなくてマーケットで回転させて利益を上げようと、こういうふうに進めたと。元をただせば、政府、国民から預かった金なんでしょうけれども、そういう格好に走ったんではないかと。そのために、もっともうかりそうな、ということは、リスクの高い民間他社の証券化商品を買いあさり始めて、マネーゲームのわなにむしろ落ちてしまって破綻をしたということではなかったか。
 さて、このアメリカの二つの公社のことを他山の石とするならば、我が国としては、住宅金融支援機構、どういうことを学んでいくべきだとお考えなのか、この点お伺いしたいと思います。
#79
○副大臣(馬淵澄夫君) 繰り返しになりますが、米国二社に関しましては、証券化による民間企業とのそのシェアが高まる中で、やはりより収益性の高いポートフォリオ事業にどんどん傾斜していったと。その問題というのは、一にはガバナンスの問題とシステミックリスクに対する体力といいますか、体制の問題だというふうに考えております。
 私ども、今回のこうした二社の経営破綻に学ぶべきものというものにつきましては、そもそも証券化ということが、ポートフォリオに傾斜していったことが問題だということですから、直接的な問題ではないというふうに考えているんですが、仮に私どもとしても十分に教訓とすべきは、住宅価格の下落の対応ですね、こうしたものが起きた場合に利幅をどのように置いていくべきなのか。また、自己資本比率が、実はフレディマックあるいはファニーメイも含めて、他社同様の規模から比較するとこれが低かったのではないかといった指摘もなされております。こういった部分に対しても十分に私どもとしてはこれをしっかりと判定をしていかねばならないと思います。
 ちなみに、例えばファニーメイ、二〇〇八年六月時点で自己資本比率は一%台半ばでございます。フレディマックも同様に一%台半ば。BIS規制の自己資本比率は、これは国内銀行四%、国際業務は八%と、これはもう御案内のとおりでありますが、このように極めて低い自己資本比率の状況で、より投資収益が高いポートフォリオに傾斜していった。まさにこれを言い換えれば、ガバナンス、システミックリスクに対応する体制の問題だというふうに考えておりまして、私どもは、この住宅支援機構に関しては、業法並びに業務の内容を規定するその規定の中で厳しく監督をしていくという考え方を持っておりますので、こうした観点からしっかりとガバナンスを図ってまいりたいというふうに思っております。
#80
○又市征治君 私も、信用供与自体を否定するつもりはありません。ただ、証券化はやっぱり全然違うんじゃないのかと、こういう気がいたします。
 本来、銀行などが三十五年とかを掛けて回収するローン債権を、機構が人工的に買い上げて、しかも個々の債権の信頼度の見えないまま一口百億円もの額に束ねて転売をする。それでも証券マーケットで売れるのは、国債より高いスプレッド、利率の差を弾んで、つまり利息を上乗せ、前払して売り出すからそういう格好で売れるんだろうと、こう思うんです。
 それだけではないわけで、証券会社と信託銀行と事務委託する金融機関、さらには格付機関への手数料、あわせて、額面例えば一兆円に対して二十七億円、仮に国債利回りが一%、それにプラス、スプレッドが〇・五%なら、この機構の証券一兆円に対して百五十億円の利払いがある。手数料を含めると百七十七億円を金融・証券業界に差し上げると、こういう格好に実はなるわけですね。それだけ費用を掛けて証券化して資金回収を前倒しして一体何に使うのか、こういうことが問われると思います。
 証券化のベースには、金を早く回転させるほど価値が二倍、三倍になる、債権で温めているのは罪悪だなんという式のこういうマネー観があるのではないかと、こう思うんですが、しかし、政府資金を用いる公的金融機関はそんなに回収を急いでリスクを冒すべきではないのではないかと、私はこのように思うんですが、その点、馬淵さんどのようにお考えでしょうか。
#81
○副大臣(馬淵澄夫君) 今先生御指摘の部分でございます民間への手数料等、また一兆円でスプレッド〇・五%等であれば、国債利回り一%とすれば百五十億円ということで、合わせて百七十七億円、金融・証券業界もこれは現金化されているということであります。
 そこの御指摘はそのとおりではありますが、ただ、機構が行っている証券化につきましては、これは実は二種類ございまして、一つ目がフラット35のような枠組みのものでございまして、これは長期固定の住宅ローン供給ということでございます。ローン債権を買い取って証券化ということで、この証券化によって買取り以外の別の事業への投資に活用可能な余裕資金が生まれるという仕組みはこれは持っておりません。
 また一方で、住宅金融支援機構で、その他に旧公庫時代の融資の既往のローン債権の証券化、これも行っておりますが、この証券化による資金は、基本的に過去の公庫融資を行うために借り入れられた財投資金の繰上償還、これに充てるためのものでございまして、いわゆる投資活用可能な余裕資金というものを生み出す性格のものではないということで御理解をいただきたいというふうに思います。
#82
○又市征治君 無限に買い取るべき住宅ローンがあるかどうかですよね。
 機構は、貸付金や買取り債権の額と借入金や発行債券の額が三十八兆円程度でほぼ一致しているんですから、原資が足りないわけではないんだろうと思いますね。また、国から財政支出だって五か年で、新規だけで二兆一千九百五十億円入っているわけで、差し迫って資金がショートしているわけでもない。
 郵貯、簡保だって、これからこの委員会でもその審議になるわけですけれども、むしろどんどんどんどん持っている資産を外へ出せなんという式から公的性格を復活をする、こういう方向で今行こうとしているわけでありまして、国債だけではまずい、住宅などに融資をする、こういう方向にも郵貯、簡保の問題もなっていくでしょう。
 そういうことから、機構が再びこういうところから借りる、こういうことがあってもいいわけで、財投がなくなったということにはならないんだろうと思うんですね。こういうところから借りるということができる。証券化のマーケットというのは、アメリカの例のように、ちょっとした一部分の信用不安から大きく揺れ動くというより、投機筋はその激しいアップダウンで利ざやを食っているというのが実態だろうと思うんです。
 私は前に、財務省が財投の貸付債権を証券化するというときに、これには強く反対をさせていただきました。その結果、規模も落とされたわけですけれども、危ないマーケットに公的債権をゆだねて、しかも利子や手数料を関係業界に稼がせる、こういう証券化には慎重の上にも慎重を期すべきではないか、このように思うんですが、改めて副大臣の御見解を伺いたいと思います。
#83
○副大臣(馬淵澄夫君) 御指摘のとおり、証券化というものについて、システミックリスクあるいは金融のリスクというものが当然伴うことは十分承知をした上で、私どもとしては、この機構の業務に関しては、いわゆる長期固定の住宅ローン、これに限定をした形で取り組ませていただいております。
 したがいまして、先ほどのあの米国二社のような、ファニーメイやフレディマックのように、リスクの高い住宅ローン債権やあるいはその他の証券化商品というものは一切これは扱ってはおりませんので、また今後もそのような投資を行うということも予定をしておりませんので、そこの御心配には当たらないというふうに考えております。
 いずれにしましても、先生御指摘のように、金融というものは極めて流動性の高い、今、現時点においては様々な電子化に伴って、大変、世界同時で起き得るいわゆる危機を生み出しやすいそういった土壌があるということも十分承知した上で、私どもとしては、法令やあるいは業務方法書等で定めた中で業務を実施してまいりたいというふうに考えております。
#84
○又市征治君 この住宅金融支援機構がアメリカの二公社のような公的使命を逸脱したマネーゲームによる破綻を避けるために、くどいようですけれども伺いたいと思うんですが、彼らは自分勝手にポートフォリオを決めて、よりもうかりそうな他社の住宅ローンであるとかあるいは他社の住宅担保証券を買いあさって失敗をしたというのは御説明いただいたとおりだろうと思うんです。
 翻って、我が住宅金融支援機構がやっている証券化も、じゃアメリカの二公社との違いはどの程度か、ほんのわずかなんだろうと思うんですね、私は。今糾弾されているゴールドマン・サックスは、破綻が見え見えなローンを証券化に組み上げて売り飛ばして投機的な利益を得た、こういうふうに言われています。もし住宅支援機構がなじみの金融機関と組んで同じことをやれば、できないわけではない。だからそこでガバナンスというふうにおっしゃったんだろうと思うんですが。
 しかし、国債を使って一般国民に低廉な住宅ローンを提供するのが使命なわけですから、ここが一番基本なわけですから、それを逸脱して、証券化で資金を早く回収したからといって目的外の他の金融商品に投資してはならないんだろう、こう思うわけでして、これに対する歯止め、今の法体系の中にあるのかどうか、ガバナンスというふうにおっしゃっているわけですが、そこのところをどういうふうに認識すればいいですか。
#85
○副大臣(馬淵澄夫君) お答えさせていただきます。
 住宅支援機構に関する法令は、これは独立行政法人住宅金融支援機構法、業務の範囲、第十三条に定めがございまして、そこにはいわゆる貸付債権の譲受けを行うこととされております。先生御指摘のように、この法律だけでは極めてあいまいな規定になっておると見られても仕方がないと思いますが、一方で、この法令に基づいて、主務大臣、これは国交省並びに財務省、国交大臣、財務大臣、この主務大臣認可に基づく独立行政法人住宅金融支援機構業務方法書というものが、これが定められております。その第三条の四項に、償還期間が原則として十五年以上五十年以下、すなわちこれは長期ということが規定をされております。また、三項には、貸付債権に係る住宅ということで、これは住宅が規定をされておりまして、さらに第五項のイの中では、貸付けのときに貸付金の利率が償還期間の全期間について定まっていること、すなわち固定を明記しております。
 先ほど来繰り返し申し上げていますように、この機構の証券化の仕組みに関しましては、あくまで私どもは長期固定の住宅ローン供給を支援するということを限定的に行うためにこの業務方法書で定めております。さらに、必要な様々なガバナンスがあれば、この業務方法書、これは主務大臣認可でございますので法令事項ではございませんので、様々な御指摘をいただく中で検討させていただきたいというふうに考えております。
#86
○又市征治君 今日は住宅金融支援機構に絞ってお伺いしてまいりましたけれども、今後とも、今おっしゃっていただいたそうした法体系の中で、あるいはガバナンスをしっかりとやっていただいて、チェックをしながら、本来の業務にやっぱり精励をしていただいて、国民に損失を与えるようなことが絶対あってはならない、その努力をお願いをしたいと思います。
 また同時に、一番冒頭に申し上げたように、賃貸政策、この点について、一方で事業仕分は事業仕分でそういう議論ございますけれども、まだまだニーズが非常に高いこういう部分についてはしっかりと国交省内部で御議論をいただき、政府全体としてそうした方向に向かっては更にその政策を進めていただくようにお願いを申し上げて、今日わざわざおいでいただいたことを感謝申し上げて、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#87
○委員長(佐藤泰介君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午前十一時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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