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2010/05/20 第174回国会 参議院 参議院会議録情報 第174回国会 総務委員会 第18号
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2010/05/20 第174回国会 参議院

参議院会議録情報 第174回国会 総務委員会 第18号

#1
第174回国会 総務委員会 第18号
平成二十二年五月二十日(木曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     金子 恵美君     那谷屋正義君
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     外山  斎君     大河原雅子君
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     大河原雅子君     外山  斎君
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     友近 聡朗君     谷  博之君
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     内藤 正光君     大久保潔重君
     小泉 昭男君     西田 昌司君
     末松 信介君     石井みどり君
     関口 昌一君     山田 俊男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 泰介君
    理 事
                加賀谷 健君
                武内 則男君
                林 久美子君
                礒崎 陽輔君
                木村  仁君
    委 員
                大久保潔重君
                高嶋 良充君
                谷  博之君
                土田 博和君
                外山  斎君
                那谷屋正義君
                内藤 正光君
                長谷川憲正君
                吉川 沙織君
                石井みどり君
                世耕 弘成君
                関口 昌一君
                二之湯 智君
                西田 昌司君
                溝手 顕正君
                山田 俊男君
                魚住裕一郎君
                澤  雄二君
                山下 芳生君
                矢野 哲朗君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     原口 一博君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      枝野 幸男君
   副大臣
       総務副大臣    渡辺  周君
       文部科学副大臣  鈴木  寛君
       農林水産副大臣  郡司  彰君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  小川 淳也君
       総務大臣政務官  階   猛君
       外務大臣政務官  西村智奈美君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
   参考人
       独立行政法人国
       際協力機構理事  橋本 栄治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
○行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消
 防、情報通信及び郵政事業等に関する調査
 (戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置
 法案に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、金子恵美君及び友近聡朗君が委員を辞任され、その補欠として那谷屋正義君及び谷博之君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(佐藤泰介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、独立行政法人国際協力機構理事橋本栄治君を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(佐藤泰介君) 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○礒崎陽輔君 おはようございます。自由民主党の礒崎陽輔でございます。今日もよろしくお願い申し上げます。
 最初に、前回の委員会でも質問ございましたけど、口蹄疫対策について、特に地方財政対策についてお伺いをいたしたいと思います。
 時間の短縮のため私から先に御説明すれば、口蹄疫に対する地方財政対策については、五月七日に閣僚懇談会が開かれ、総務大臣から発言をされております。概略言いますと、総務省としても地方公共団体が負担することとなった経費については特別交付税を措置することにより地方公共団体が万全な対策を講ずることができるよう適切に支援してまいりたいという御発言があったと。ここは当然の発言であるわけでありますが、十日に赤松農林水産大臣が地元入りして東国原知事等と御協議をなさっておると。その中で、報道によりますと、疑似患畜、病気になったことが疑われる牛、豚等の処理に関する補償について、五分の四は元々国が負担することになっているが、残りの五分の一をまずは県に負担していただき、後日、国で補てんする、全額見るからねと言えば農家は安心するというような報道が、言ったというような報道がされております。これも後でまた申し上げます。
 その後、五月十七日に口蹄疫対策本部というのが政府で開かれ、その中で地方対策については、地元自治体において徹底した対策を講ずることができるよう、地元自治体が負担することになった経費について、特別交付税を措置するほか、国からの支援金等の支出の迅速化を図るということが決められたわけでございます。ただ、これでもちょっとよく分からなかったので、原口総務大臣が、多分これは記者会見なさったんだと思いますが、十八日に、感染が疑われる家畜の殺処分に伴う農家の損失を同県が肩代わりした場合、さっき言った五分の四の残りの五分の一ですね、特例として特別交付税を全額手当てするという方針を表明したという新聞記事が出ておるわけであります。
 基本的に、これはもう大変な今事態でありまして、まだまだ止まっていない、非常に憂慮しております。宮崎県が本当一番大変でございますが、隣県である我が大分県においても出荷の停止等が既に行われておりまして、既に相当な被害がある。一刻も早く政府として総合的な対策を講ずることが必要であると考えるわけであります。
 そうした中で、総務省としても農家の皆さんの心配を少しでも和らげるということから特別交付税の措置を決めたということを頭からけしからぬと言う気はありませんが、基本的には国が五分の四の補助金を出す、それであと五分の一については農家負担、農家も共済に入っていれば共済から出るという話は聞いておりますが、これを地元は全額国費負担で求めておるわけであります。
 しかし、五分の四を五分の五、十分の十に上げるというのは、これは国の仕事でありまして、それをなぜ地方交付税で補てんしなきゃならぬか、私は非常に反対から考えれば問題があろうかと思います。従来のルールであれば、地方負担については、補助裏の地方負担については八割を、そしてその他の地方単独事業については五割を特別交付税で措置するというのがこれまでの災害の例であります。それはそれで分かるわけでありますが、この五分の一は地方負担でも何でもないわけで、本来の農家負担部分であります。農家負担部分を緊急事態をかんがみ県に肩代わりしてもらうという話でありますから、その肩代わりしてもらうものの補てんは本来国費でやるべきであると思います。
 ところが、今回、先ほど言ったように頭ごなしにけしからぬとは言いませんけれども、緊急事態でありますから緊急避難的措置として交付税で見るのも分からぬことはないわけでありますが、やはりこれは国のツケ回しを地方交付税で受ける、それは少し総務委員会の委員としては納得がし難いところもあるわけであります。
 ただ、その前に少しお伺いをしておきたいんでありますが、赤松大臣が地方へ行った翌日に衆議院の農林水産委員会が開かれております。そのときには小川政務官が答弁になっておりまして、非常にふて腐れてと言ったら申し訳ないので、非常に渋面で、渋い顔で御答弁をなさったような気がするんですが、基本的にその農林水産委員会でどういう御答弁をなさいましたか、これがまず最初の質問であります。
#7
○大臣政務官(小川淳也君) 農林水産委員会で何度か委員お尋ねの件について御指摘なり御質問をいただいてまいりました。その中で、私ども、特に総務大臣の指示を受けまして、緊急に特別交付税措置による万全の対策を検討するということを申し上げてきたわけでございます。
 ただ、委員既に御指摘になられましたとおり、これまでの取扱いでは、補助事業の地方負担分については八割、そして単独事業分については五割という取扱いがございますし、また御指摘のとおり共済との関係等もございます。そこで、万全の対策を取りたいのはそのとおりでございますが、それにしても制度的な様々な整理は必要だ、それに当たっては、是非、農林水産大臣において、今回の感染爆発になりかねない、もうもしかしたらそういう状況だという認識が必要かもしれませんが、過去の鳥インフルエンザや口蹄疫とは状況が違うんだということを大いに整理をしていただきたいということを申し上げた、そこがもしかしたら表情としては大変厳しい表情になっておったかもしれません。
 そういう事情でございます。
#8
○礒崎陽輔君 手元に議事録があります。小川大臣政務官は、簡単に言うとこう答えております。今、この段階で、割合を含めて明言を申し上げるというところにまでまだ調整は至っておりません、これは議事録ですから、そのとおりおっしゃったんだと思います。
 ということは、前日、赤松大臣が地元で、いや、国の、国費で見るよ、国費で見るよという言い方をしたわけでありますが、大臣が宮崎に行った段階で特別交付税措置をどうするかということは政府部内で合意はなされてなかったと、そういう意味でよろしいですか、政務官。
#9
○大臣政務官(小川淳也君) 農林水産大臣としては大変な危機感をお持ちだということはよく理解をしておりましたし、また、原口総務大臣以下総務省としても万全の対策を講じるべきだという方針ではございました。
 しかし、その時点におきまして、再三になりますが、過去の取扱いや、また様々な制度との兼ね合い、これを十分に整理をして全額であるという結論にまで至ってはおりませんでした。
#10
○礒崎陽輔君 だから、まだ調整ができてなかったわけなんですね。そこの点について、郡司副大臣、どうですか。
#11
○副大臣(郡司彰君) 今のそれぞれのやり取りをお聞きをしておりましたけれども、一義的には大臣の発言のことでございまして、私の方からそのときの心中、胸中まで推し量ることができないわけでありますけれども、今それぞれのいただいた議論のような経過の中でのやり取りであったというふうに理解をしております。
#12
○礒崎陽輔君 質問に答えてください。別に大臣の気持ちがどうですかと聞いているんじゃありません。大臣が宮崎へ行ったときには、総務省との間で特別交付税措置の内容についてはまだ決まってなかったんですねと聞いているわけです。
#13
○副大臣(郡司彰君) そのときの総務省あるいは原口大臣とのやり取りについて、私自身、今ここで答える材料を持ち合わせておりません。
#14
○礒崎陽輔君 答弁おかしいんじゃない。そんな別に大臣同士の私的な話を聞いているわけじゃないですよ。地方財政措置というのは、そんな、大臣が勝手に決める話なんですか、農水大臣と総務大臣が会って勝手に決める話なんですか。そんなこと聞いてないんですよ。農水省と総務省で、大臣が宮崎に行ったときまでに具体的な特別交付税についての措置については話が決まってなかったと今、小川政務官が答弁しておるじゃないですか。そんな答弁しておったら不一致ですよ。
#15
○副大臣(郡司彰君) その時点で正式な対策会議の中でそのような話がされたということではございませんので、私自身はそのことについてここで答弁をする材料を持ち合わせてはおりません。
#16
○礒崎陽輔君 ちょっとおかしいですよ、おかしいですよ。答弁おかしいですよ。いやいや、農水省に聞いているんだよ。決まっていたのか決まってなかったのか聞いておるだけでしょうが。
#17
○委員長(佐藤泰介君) 質疑を続けてください。
#18
○礒崎陽輔君 できません、こんなおかしな答弁。止めてください。止めてください。
#19
○委員長(佐藤泰介君) どうぞ質疑を続けてください。
#20
○礒崎陽輔君 止めてください。おかしいじゃないか。止めてください、時間止めてください。時間止めてください。
#21
○副大臣(郡司彰君) 今のやり取りを聞けば、決まってなかったというふうに私自身も判断をしております。
#22
○礒崎陽輔君 今のやり取りを聞いたら決まってなかった、そんな無責任な副大臣がおるんですか。どう考えているんですか、この口蹄疫問題を。客観的なことを聞いているんでしょう。今日は別に、通告でやっていますよね。口蹄疫問題の地方財政措置について両省に伺うといって私は通告していますよ。今の答弁おかしいじゃないですか。そんないいかげんなんですか。いやいや、農水省答えてください。
#23
○副大臣(郡司彰君) 御存じのとおり、刻々と毎日変化をする中でどのような対策がいいかというような、いろいろな想定のシミュレーションを含めて話合いをしているということは事実でございますが、その時点でそのことが決まってなかったということについては、今のやり取りで私も認識をしておりますし、その時点では決まってなかったというふうに思っております。
#24
○礒崎陽輔君 そういう答弁をするなら早く言ってください。そんなに無責任なことないでしょう。あなた、農水省を代表して今日総務委員会に来ているのに、しかも通告していないこと聞いているわけじゃない。おかしいでしょう、これ、与党の皆さんも。こんなことですよ、大体今の農水省の対応というのは。答弁にならぬでしょうが。それなら、大臣来てくださいよ、そんないいかげんな答弁をするんだったら。地方財政措置をどうするか、これだけ赤松大臣が言っていて、質問通告していても答えられない、それが今の民主党政府の口蹄疫に対する対策ですか。全くいいかげんですよ。もっと後でいろいろいいかげんなこと言おうと思ったけれども、最初からそんないいかげんなことをするんじゃ話にならぬですけれどもね。
 ということは、曲がりなりにも三分も四分も掛けて決まってないということを認めましたけれども、この前、質問も与党からもありましたけれども、赤松大臣が宮崎に行って議論をしたときには全然そんな話は決まってなかったんですよ。決まってないのに赤松さんが、五分の四は元々国が負担することになっているが、残り五分の一はまず県に負担していただき、後日、国で補てんする、全額見るからねと言えば農家は安心すると、こんないいかげんなことを言ったんですよ。おかしいじゃないですか、これはちょっと。
 一つその前に聞きたいのは、農水省というのは、地方交付税というのは国のお金だと思っておるんですか。──いや、農水省。
#25
○副大臣(郡司彰君) 地方交付税は、国のお金というような認識ではなく、地方のものだというふうに思っております。
#26
○礒崎陽輔君 地方のお金だと言っていただいたんで、それはそれでいいですけれどもね。あなたが言ったわけじゃないから、帰って、じゃ大臣にちゃんと言ってくださいよ、地方交付税というのは地方全体のお金なのであって国費じゃないですよと。国が面倒見る、国が国がと何回も国がと言ったんですよ、地元で。いろいろ資料ありますけれどもね。
 これは、だってそこの特交というのはもう額は決まっておるわけだから、それで見ればほかの地方に行く金は減る、そういう金ですよ。だけど、さっきも言ったように、緊急措置だから頭から私もけしからぬとは言わないけれども、補助率を上げるのを、補助率を上げる話を、国費、地方交付税で見るなんかいう話は、これは全く国の金の地方へのツケ回し、そんな責任じゃないでしょう。今これだけ大変な事態になって、国の責任を最大限やらなきゃならぬのに、国が何にもしないで地方交付税で補助率の引上げを満たしている、私はおかしいと思いますが、じゃ、総務大臣、いかがですか。
#27
○国務大臣(原口一博君) 礒崎委員が今御指摘をされている点というのは大変大事な点だと私は考えています。
 四月二十日にこの口蹄疫が最初に出たときに農水省は対策本部をつくりました。そして、ここにいらっしゃる外山委員始め多くの地元選出の与党議員が私のところへ来られました。私はそのときに次のような指示をしました。自治体がお金がないからといって防疫対策、三位一体改革で随分厳しいです、大分も佐賀も宮崎も大変厳しい。ですから、そういったことで防疫対策が遅れてはならない、あるいは経営支援とか殺処分というものが遅れてはならないので、ここは特別交付税も含めてしっかりとした万全な地方支援措置をやるようにという指示をしたわけです。
 そして、これは五月十一日でございましたけれども、ちょうど小川政務官が農水で答弁をしていたときだと思いますが、総務委員会で外山委員が私に御質問があって、そして礒崎委員がおっしゃるように、現行でできないものについては法定化してでもやれるもの、現行でやれることはすべてやりなさいと。そして、五分の一、五分の四というお話がございましたが、確かに今までは五分の一のところを二分の一特交措置をしていました。しかし、これ早いお金でなければいけない。法律ができてから、新潟のときのように激甚災害で過去に遡及するという考え方もありますけれども、まずは安心をしていただいて、殺処分やそういったところに支障があってはならないということで、この委員会で私は答弁をして、今委員がおっしゃるように、五分の一全額を見るとしたらどういう理屈になるんだと。
 今委員よく御存じのように、共済に掛かっている人もいらっしゃいます。共済に入っている人と入ってない人が同額ということは、これは共済制度そのものの根幹にかかわります。しかし一方で、そういう方々が逆に不安を持ってしまうということはならないので、今日も大分県議会や各県議会、九州県議会議長会の皆さんも私のところへ来られましたけれども、まずは、地方独自の財源だけど、他の県にも御理解をいただいて、そして特交措置を万全にやりますということを発表させていただいたところでございます。
#28
○礒崎陽輔君 大臣、理解して言っておるでしょうけど、五分の一が地方負担ということはないんですよね。五分の一は農家負担であるけれど、宮崎県が言い出したのか宮崎県が国から言われてそうするようにしたのかは、ちょっとそこは私はつまびらかじゃありませんけれど、まさに共済等で出ない分について農家負担が出るようなことはあってはならぬということで、その分を一時的に県が立て替えようという話ですよね、今はそこの話をしているわけで。
 さっきも、何度も言いますけれど、緊急措置で大臣がそういう判断したことを頭ごなしにおかしいとは言わないけれど、いいんですよ、総務省は非常に寛大な気持ちでやったのは私、悪いとは言いませんけれど、何で国費でできないのか。これは、農水省、どうしてできないんですか。
#29
○副大臣(郡司彰君) なぜ国費でできないのかというようなことでございますけれども、まさに法律上は家伝法によりまして五分の四は、そして五分の一はそれぞれが共済としての加入を行うという仕組みを取っているわけでございます。したがいまして、その法の内容からすれば、そののっとった形を取れば、それはできないということに私はなるだろうというふうにも理解をしております。
#30
○礒崎陽輔君 総務大臣にお聞きしますけれど、じゃ、例えばそこを予算補助でやるというようなことは、これは絶対できないことなんですか。
#31
○国務大臣(原口一博君) これは家伝法によるものでございますから所管外ということで、あえて一国務大臣としてお答えをいたしますが、家伝法の趣旨は、要するに処分をしてもそこに一つの財産が残るじゃないかと。それは、残るのであれば農家の負担というものがあっていいはずだということでございますが、ですから、じゃ、今回の口蹄疫の対策がそれでやれるんだろうか。私は、全頭買取りということが農家に、あるいは大分にあるいは鹿児島に、佐賀に、福岡に広がって、全国に広がったら、イギリスの場合は、六百万頭ですか、処分をし、そしてたしか一兆円を超える国費を入れているというふうに思います。
 もうそういうことになるような病気の危機管理のフェーズにいるということを考えますと、私は、この間、外山委員にお答えをしたように、現行法を改正して遡及させてやるというぐらいの覚悟がないといけないのではないかというふうに考えておりまして、また、農水省ともその辺のところをしっかりと詰めて議論をしてまいりたいと考えていますので、御指導をよろしくお願いいたします。
#32
○礒崎陽輔君 いや、そんな難しいことを聞いておるんじゃない。確かに補助率は法律で五分の四と書いていますよね、疑似患畜に対する。でも、今こういう緊急事態であるから、五分の一分、あるいは共済が行かない、共済措置がない農家についての負担分については、例えば予備費を支出してその農家の負担を国が見ますよという予算の支出をすることは、これは違法ですか。農水省、答えてください。
#33
○副大臣(郡司彰君) 五分の四ということを決めているということになるわけでありますけれども、これまでの評価として、疑似患畜にかかった肉の評価というものは大体八割程度、五分の四ぐらいであるというようなことからこのような定めをしているというふうにこの家伝法ではなっているわけであります。
 それから、今回のことに関して申し上げれば、先ほどの委員の方から御議論をいただいている部分については、これは国の昨日の対策本部としては、県が見舞金として支給をすると、このような形で決めたというふうにも理解をしております。
#34
○礒崎陽輔君 何か政府がちゃんとした答弁してくれないんですけど、私の言っているのは、いや、予算でできないことなんかないでしょう、今も県も見舞金という形で出せるというんだから。国も予備費を使って、その今言った農家の負担が出ない分を予備費を使って出しますよということが、これはどこか憲法違反か何かになるんですかと聞いているんですよ。
 予算は別に、いや、五分の四が普通はルールだけど、緊急事態だから今度は予算を使って特別なその負担が出てくる農家については国が補てんしようと、予算を組むこと、予備費を使って予算を組むこと、これができないですかと言っているんですよ。いや、分からないなら分からないと答えてくださいよ。そんないいかげんな答弁しないでください。
#35
○副大臣(郡司彰君) それは私の部分ではなくて、まさに対策本部を構成をする閣議の中で決定をいただく内容というふうに理解をしております。
#36
○礒崎陽輔君 答弁にならないよ、こんなの。与党もちょっとどうかしてくださいよ、こんなの、むちゃくちゃな答弁でしょうが。違法かどうかと聞いておるんじゃないですか、予算を付けるのが、予備費で。何という答弁をするんですか、あなたは、いいかげんな。
#37
○副大臣(郡司彰君) まさに予備費的な内容だということを判断をして予備費を付けるということについては、それは違法ではないというふうに思っております。
#38
○礒崎陽輔君 最初からそういう答弁をしなさいよ、そんないいかげんな答弁ばっかりしないで。今もうこれだけの大災害になっているのに、むちゃくちゃですよ、この農水省の対応の悪さ。与党もしかし言ってもらわにゃいかぬよ、こんなことじゃ。何にも分かってないじゃないか。答弁にならないよ、あなたのような答弁じゃ。真剣な議論をしているんだよ、こっちも。何にも分からないよ、それだったら。そうでしょう。
 予備費を使って予算をやること自体は別に違法ではないと思うんです。それをなぜ。だから、さっきも言うように、総務大臣の気持ちは分かりますよ、農家は安心。だから、頭からけしからぬとは言わないという前提で私も質問しておるけど、国費で何でやれという話に、総務大臣、ならぬのですか。
#39
○国務大臣(原口一博君) 私は基本的に危機管理フェーズはミニマックスだと思っていまして、考えられる最悪のことを極小化する、そのためには、国が今委員がおっしゃるように万全の方策を、財政面もあるいは政策面もやるということが基本でございまして、私、担当でございませんので、家伝法のその五分の四の詳細あるいは五分の一の詳細、それは条文を見てみないと分かりませんけれども、基本的に総務省がやれることはすべてやる、そして前倒しでやれることはすべてやると。
 今、私たちのところへ来ているのは、特交措置というのは委員も御案内のとおりまとめて来ますから、どれが防疫対策か分かりません。ですから、早めに、十二月にこの特交を、三月のものを十二月に出して、そして、ここからここまで皆さん掛かったものはちゃんと国、特交で措置をしていますよという安心を持っていただきたいと、私、総務大臣としてはそのように考えておるところでございます。
#40
○礒崎陽輔君 何か今日は総務大臣の答弁も良くないね。私の言っているのはそんなことじゃないでしょう。いや、だから、それは総務省は頑張っていますという答弁は分かりましたとさっきから言っているんです。そうじゃなくて、国費でも予備費を使えばできるんでしょうと。それを何で地方の共有財産である特別交付税で見なきゃならぬのですかと。緊急措置だからそうやったということは私はけしからぬとまでは言わないと言っているんですよ。
 だけど、総務大臣は所管じゃないじゃないんですよ。所管じゃないのにあなた特別交付税を出すと言っておるんですから、そんな無責任な答弁ないですよ。私の聞いておるのは、予備費で支出だってできるでしょうと言っているんですよ。予備費で支出できるものを何で特別交付税で見るというあなたが判断をしたのか、そこを教えてくださいと言っているんですよ。
#41
○大臣政務官(小川淳也君) 大変恐れ入ります。
 現場で検討にかかわらせていただいた立場から申し上げたいと思いますが、委員のおっしゃる予備費あるいは国費、あるいは法律改正した新たな予算、様々な方法があり得ると思います。今回、財布は、財布という言い方がどうかあれですが、財布は三つしかありません。国費の財布か、あるいは個別自治体、宮崎県を始めとした個別自治体の財布か、あるいは委員御指摘の地方の共有財源たる共有の財布か、この三つしかないわけでありまして、委員御指摘の国費から、国の財布からきちんと出すべきだ、これは一つの力強い主張ですし、一面から言えばそのとおりだろうと思います。
 しかし一方で、特別交付税で措置をして地方の共有財源からそうした措置をすることに合理性があるのかないのか、あるいはやってはならないという理由があるのかないのか、ここまで突き詰めて考えさせていただきたいわけでございますが、今回の件に関して言えば、過去の取扱いに比しても、この感染爆発あるいはそれに至りかねないおそれというのは過去とは比較になりません。そこはまさに宮崎県だけの問題ではもはやなくなっております。国の問題であると同時に、それは大分県あるいは鹿児島県、あるいは私ども四国香川県ですけれども、宮崎から種牛をいただいて畜産農家は一生懸命頑張っているというような状況もございます。これはもはや宮崎県単体での問題ではなく、地方共通の関心事になっているという認識が必要ではないかと思います。
 その前提に立ちまして、特別交付税で全面的に応援しているというのが今回の措置でございます。
#42
○国務大臣(原口一博君) これ、礒崎議員は専門家でいらっしゃいますからもう御案内のとおり、農家負担について県が肩代わりした場合は、現行法の中でも枠組みの中で従来からは特別交付税措置があって、そしてそれは二分の一を措置をしてきているわけであります。
 予備費からというふうに、出せるというのは小川政務官が言ったように力強い御支援だと考えていますけれども、一方で、家畜伝染病予防法の改正など法的な対応により国の交付金の交付割合、現行の五分の四を引き上げるということによる国の対処が基本というふうに考えるときに、一方で防疫対策をできる限り迅速に実施していただく、まずは安心を、そして少しでもその処分を、今回川南町を中心にここの十キロ圏内の牛を豚を空にするということを決断をしているわけです。そのときに必要な措置であるということで決断をしたところでございますので、是非御理解を賜れば幸いでございます。
#43
○礒崎陽輔君 いや、理解はしてないわけじゃないけれども、やっぱりきちっとした議論をしなきゃいかぬでしょう。だから、国の出すべきものを肩代わりしているから怒っているわけですよ。地方負担に対して特別交付税をするのは何もおかしくもない、今までの災害でもやっている。割合も、今回の場合はちょっと特別だから、例えば〇・八を一・〇、十分の十にしようということもあってもいいでしょう。そのことを私、悪いと言っているわけじゃない。
 ただ、これは、地方の要求しているのは国が全額持ってくださいと言っているわけでしょう。それじゃ、ほかに手段がなかったのかというと、今まさに小川政務官も大臣も御答弁していただいた、予備費で出すという方法はあるはずなんですよ。その話を全然しないで地方の共有財源であります特別交付税で持つということが本当に適切であるのかどうか。多少はやっぱり問題があるという話にならぬかということを総務大臣に聞いておるわけですよ。
 ましていわんや、農水省は何にもそんなこと考えない。まず、農水省が五分の一を何とかせないかぬということを考えるのが筋じゃないですか。皆さん、どうですか。地方が先に考えないかぬのですか、こういうことを、五分の一を。まず国の責任として、予備費で出せるか出せないか、それを真剣にまず農水省が中心として議論をして、真剣に議論する。ちょっと予備費じゃとても間に合わぬと、特交だって別にすぐ出すのかどうか知りませんけれども、それは総務大臣が言った方がいい。何か赤松大臣が地方で勝手なことを言ったのを何で地方財政が、下品な言葉だけれども、しりぬぐいをせないかぬのか。私はちょっとおかしいんじゃないかということを申し上げておるわけであります。
 結論は、今緊急事態だから、余り与党、野党でがたがたするのはいかぬと思うから何か今すぐどうせいということを言うつもりもないけれども、大臣、ちょっといつもより歯切れが悪いですよ。もうちょっと筋のいい答弁できませんか。
#44
○国務大臣(原口一博君) 筋のいい答弁をしろというお励ましをいただきましてありがとうございます。それは、奥歯に何か物が挟まったような言い方をしているときは、委員の質問が鋭いときあるいはほかに逃げようがないとき、そういう質問に対しての答弁をすることがあります。
 私は、委員がおっしゃるように、現行法の中でやり得る最大限のことを政府は検討すべきだというふうに考えておりまして、地方に対して様々なものを転嫁をしてみたり、あるいは今おっしゃるような共有財源について最初からそこに手を突っ込むような議論というのは、それはおかしいと私もこれは一般論としてですが考えているところでございまして、ただ、総務省としてやれることはそれこそ何でもやるんだということの思いも一方で御理解をくだされば幸いでございます。
#45
○礒崎陽輔君 さっき言い忘れたけれども、小川さんの答弁、前段は良かったけれども、後段はおかしいですよ。地方に責任持てと言うの、全国の地方公共団体に。そんな答弁はないよ。国が責任を持つと言わなきゃ駄目でしょう、災害のときは。地方も、ほかの県も関係あるからほかの県も出しなさい、そんな答弁を総務委員会でするものじゃないですよ。これはもういい。もういいですよ、それは。そんな答弁すべきじゃない。
 それで、大臣、気持ちは多分お互いに分かっていると思うけれども、地方の財政を預かる総務大臣だからもうちょっと頑張ってほしいと私は思います。別に関係ないことないんですよ。地方財政、地方とかかわる財政については、ずっと自治省財政局時代から、ずっと自治省財政局、総務省財政局が責任を持ってきたわけでありますから、全然関係ないことはないと思います。
 そこで、昨日の話で、疑似患畜だけでなくて、要は予防的措置、すなわち病気にかかっていることが疑われている牛や豚でなくても殺処分をするということが昨日出たと聞いております。そうなると、これは法律のどこにも書いてないわけですよね。そうすると、やっぱりこれは緊急立法が私、必要じゃないかと思うんですね。これは前向きな話です。それをやっぱり、原口大臣、大きな声でもっと言ってほしい、農水省のことだから知らぬというんじゃなくて。そうすれば、今の五分の四の問題も今回に限り五分の五にする、そういう話にすればいいじゃないですか。それを、別にこれは、もう緊急事態だから、与党、野党一致協力して通せば、衆議院、参議院、一日か二日で通るんじゃないですか。
 そういう方向を、多分、原口大臣は政府の中で力を持っているんだから、大きな声を出してそのリーダーシップを発揮すべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#46
○国務大臣(原口一博君) 有り難い御支援のお言葉だと思っています。
 前回、十一日のこの委員会における答弁を御紹介をいたしましたけれども、現行法の中でやれることは全部やろう、そして現行法の枠組みでできないことは早急に立法すべきと、私はそのように考えておりまして、与野党の国会の先生方のお力、御支援を賜って、私たちも懸命に論点整理をいたします。政府として出すべき立法は政府として出すと。また、国会にお願いをするところも多々あると思いますので、御指導をよろしくお願いいたします。
#47
○礒崎陽輔君 不本意ながら、この前、地域主権法も参議院では可決いたしましたけど、地域主権は一丁目一番の政策であると民主党政府は言っておる。そうであれば、やっぱり原口大臣にもっと地方を守ってほしいと思いますね。それが大事なんですよ。
 特別交付税、ほかに充てるところがあるはずだと、ほかにって、ほかの県にじゃないですよ、この口蹄疫の問題でも幾らでも今から山ほど仕事が出てくると思います。いろんな対策が出てくると思います。だから、国がやるべきところはちゃんと国がやりなさいということを言う大臣が私は総務大臣だと思うわけでありますから、もうちょっと具体的に言ってくれると有り難いけど、べきだで終わっておるんでね。立法すべきだで終わるんじゃなくて、立法、それを政府内で大きな声で是非言ってほしいと思います。
 余りこればかりやっておってもあれなんですけれど、農林水産省にお伺いしますが、今朝のテレビ報道によりますと、赤松農水大臣が口蹄疫の発症後に長期間日本を離れていたことについて民主党幹部は問題だとの考えを示した上で、大臣が外遊先でゴルフをしていたことを明らかにしましたという報道が朝流れておりますが、これは、副大臣、本当でしょうか。
#48
○副大臣(郡司彰君) 同行をしている者にも確認をさせていただきましたが、そのような事実はございません。
#49
○礒崎陽輔君 まあ報道ですので、そう言うんならそうですけれど、じゃ、きちんとこれは報道の方に今日中でも抗議を申し入れるおつもりでしょうか。
#50
○副大臣(郡司彰君) 先ほどの時間からの聞き取りでそのようなことが判明をいたしました。今後の措置については、大臣当人とも相談をさせていただきますけれども、しかるべき措置も必要であればとりたいというふうに思っております。
#51
○礒崎陽輔君 私も事実確認ができないことでぐじゃぐじゃ言うつもりはありませんけど、今朝そういう報道もあったと。ただ、少なくとも自民党は、口蹄疫事件も起きておるので、連休中、長期出張は行くべきでないと我が党は伝えたはずです。それにもかかわらず、異常な長期間、大臣がいる。前、石破大臣に聞きましたけど、石破大臣が農林水産大臣中は一泊以上の海外出張なんかやっていないということでございます。それはやっぱり国の責任を預かる大臣としての態度だと思います。
 今そういう事実がないと言ったんでそれ以上は言いませんが、長期出張しただけでも私は大きな問題であるので、その辺は断定したわけですからそれでもう結構でありますけど、きちんとした対応を引き続きお願いをしたいと思います。
 今日は違う議題ではありますけれど、口蹄疫対策で忙しいでしょうから、副大臣は御退席いただいて結構であります。
#52
○委員長(佐藤泰介君) 郡司副大臣におかれましては御退席いただいて結構でございます。
#53
○礒崎陽輔君 ここでちょっと話を変えまして、労働組合のチェックオフの問題、違法なチェックオフが相当数あるんではないかということを指摘をいたしまして、本委員会で理事会で決めていただいて総務省の方で調査をするということを聞いておりまして、今日実はプレス発表をなさるんだというふうに聞いておりますが、一体このチェックオフの調査の結果、概要はどうだったでしょうか。
#54
○大臣政務官(小川淳也君) 今般、委員会での様々な御議論も踏まえまして、大臣の指示の下、調査をさせていただきました。この結果の概要でございますが、現在のところ、都道府県で四団体、市町村で六百九十四団体に必ずしも条例の根拠によらないチェックオフの形態があるとの報告を受けております。
 大変遺憾なことと受け止めております。
#55
○礒崎陽輔君 今御報告ありましたように、県は少ないものの四団体、大体、市町村の方は約四割の団体で地方公務員法に違反して違法なチェックオフが行われておる。これは、総務省の調査は労働組合費かどうかは分からないわけでありますが、多分労働組合費がたくさん含まれておると思います。今政務官の方から遺憾であるというお話があった、そういうことだと思います。
 今後、また我が党としてもこの問題を追及していきたいと思いますが、総務省としてはどういうふうに御対応をなさいますか。
#56
○大臣政務官(小川淳也君) この結果を踏まえまして、本日付けになろうかと思いますが、担当政務官でございます私の名前で速やかな是正を行っていただくように要請を各自治体に対して行う予定でございます。これにつきましては、今後再報告を求めることも含めてしっかりとフォローアップを行っていきたいと思っております。
#57
○国務大臣(原口一博君) 今、小川政務官からお話をしたとおりでございまして、違法なチェックオフということがかくも多くあったということは極めて遺憾でございまして、総務省としては、この速やかな要請と、それから、その後がどうなったか、しっかりとしたフォローアップ、これに努めてまいりたいと考えています。
#58
○礒崎陽輔君 今、大臣政務官から御答弁いただきました。我が党としてもまた対応を考えていきたいと思いますが、いずれにしても違法な状態がいいはずはないので、よろしくお願いをしたいと思います。これはまた時間を改めまして御議論をさせていただきたいと思います。
 次に、普天間問題でありますが、総理の方が全国知事会議を開いてくれと要望している。これ、いつ開くのかはちょっと聞いておりませんが、全国知事会議を開いて一体、普天間問題、どういう議論をなさるつもりでしょうか。
#59
○大臣政務官(小川淳也君) 大変恐縮でございますが、この点につきましては内閣官房を中心に検討が進められているのではないかというふうに承知をいたしております。その限りでございまして、また詳細は、判明次第、委員会の場その他におきまして御報告を申し上げたいと思います。
#60
○国務大臣(原口一博君) 総理の方からそういう要請を全国知事会議会長であります麻生知事にお願いをし、そして麻生知事と私、電話でお話をいたしました。そこで、こういう要請がありましたので全国知事会としても真摯に受け止めたいというお話がございました。その中でどのような御議論になるのか、そこはまだこれからということでございますが、一つだけ私が申し上げるのは、やはり安全保障というのはパズルをどこかに埋め込んで、そして基地という大変厳しい施設をまるでサッカーのボールのように投げ合いをすればいい、けり合いをすればいいというものでは決してないというふうに考えています。
 日本の安全保障は国民全体で担うものであり、そして沖縄県一県に、県民だけにその負担をお願いをするということは、私はそれはあってはならないものだと。国全体あるいは様々な都道府県全体で、しっかりとした安全保障についての工程を作りながら、そしてそれぞれの応分の負担を負っていく、そういうものであるというふうに私は考えておりまして、知事会でもそのような観点で御議論があるのではないかというふうに考えております。
#61
○礒崎陽輔君 大臣、知事会長と話はしたけど、どういうふうになるのか分からない。ちょっと今日は何か総務省も相当無責任な答弁ばっかりですね。知事会と総理と話すというんだったら、どういう話をどういうふうにやるのか総務省で把握もしてないというのは、私は無責任だと思います。そういうことではちょっと、なかなか地方を守る役所としての役割をしっかりしていないと思います。
 ほかの県が関係ないとは言いません。私も役人の時代に国民保護法というものの法律の原案を書かせていただきました。その中に初めて、安全保障についても地方公共団体も一定の責務があるという書きぶりの条文を作らせていただいた。だから、今大臣がおっしゃったことは私は全く違うとは言いませんけど、何かうまくいっていないんじゃないですか、もうちょっと、知事会を動かすという話を全然承知していないという政務官の答弁、そんなことをやっているといかぬと思いますよ。時間がないので、これはそれに止めておきますが。
 今、官房長官があちらこちらで動いております。何か地元の非公式な団体とも会う、それからあるいは一部の町議と会う、そういうことを今官房長官がやっておるんですが。地元の町長のインタビューでも、我々を飛ばしてやるのはおかしいんじゃないかという発言をしておる。私もそう思いますね。それはもちろん、民主党のスタッフのそんな偉くない人が非公式ルートで非公式の人たちと会ったりあるいは一部の町議と会ったりする、それはあり得るんだと思います。民主党も大変なんでしょう、そこは。しかし、内閣官房長官という総理のまさに側近中の側近が県知事や町長を飛ばし、あるいは町議会も議長を飛ばして特定の町議会議員と会う、あるいはその町の特定の人と会う。
 これは、地方自治の観点、民主党の言葉を使えば地域主権の観点から考えても相当おかしいんじゃないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#62
○国務大臣(原口一博君) 官房長官も、国の安全保障とそれから沖縄の基地負担をいかに減らすかということで、あらゆる可能性を探るということをやっているというふうに考えます。そこで、知事や地元の議会あるいは町長を飛ばしたというお話でございますけれども、その方々ともしっかりとお会いをし、あるいはお願いをし、そして御説明をし、様々な方々に納得をしていただくという作業を今やっているものと考えております。
#63
○礒崎陽輔君 いや、地方自治はそれじゃ守れぬでしょう。地方公共団体の代表は地方公共団体の首長なんですよ、都道府県知事であり市町村長なんですよ。そこを、内閣の代表でしょう、官房長官は、国の代表でしょう、違いますか。国の代表たる者が地方の代表である知事や町長の頭越しに特定の地元の人と会う、全然おかしくないという認識ですか、総務大臣は。
#64
○国務大臣(原口一博君) 今、頭越しにという先生の御質問が何を意図されているのか少し私も理解をしようと考えていますけれども、今回の官房長官の行動については、やはり沖縄の基地負担を、負担を少しでも減らしたいと、そして様々な、これ徳之島でございますけれども、御意見を伺い、そしていろんな条件や、あるいはそういったものが整うのであれば応分の御負担をお願いをしたいと、そういう思いから行っている行動であって、何も町長さんや、あるいは鹿児島の県議会、あるいは鹿児島県というものを無視して、そしてそこをないがしろにするということでやっているんではないと。
 鹿児島の県議会や、あるいは町長さん、三町長さんについては実際に官邸に来られて御自身たちの御意向もお示しをされたというふうに聞いておりますし、またそこでの真摯な話合いがあったというふうに承知をしておりますので、決して地方の首長を無視をして、そして何かをやるということではないというふうに御理解を賜ればと思います。
#65
○礒崎陽輔君 そんなことは私はないと思いますよ。目的が正しければ何でもいい、そんな話にはならないでしょう。
 もう一回言いますけれども、それは非公式ルートで非公式な人たち、非公式な人たちという日本語はないかもしれないけれども、要は、それは別に組織を代表するような人でない人たちが会う、これは別に人が人と会うのは自由ですから自由にしてもらえばいいんだけれども、国を代表する立場の人が町長や知事を通さずにそういうことをやるというのは問題でしょう。実際、いろんな支援策みたいなのをそういう人にぼつぼつぼつぼつ漏らしているという、そういう新聞記事出ていますよ。これはもちろん確認は取れていませんけれども、全く言わぬことが出るはずはないじゃないですか。それは目的がいいなら何をやってもいいなんか、今日はちょっと、原口大臣も分かっておって全部言っておるんだろうけれども、なかなか今日はかみ合いませんね、何か質疑が。あれだけ地域主権、地域主権だと言う原口大臣だから、もうちょっとやっぱり地方の立場に立ってもらって、それはおかしいよぐらいのことは言ってもらわなきゃ駄目なんだ。
 やっぱり急がば回れなんですよ、こういう話は。私は別に徳之島に行くのがいいとは思っておりませんけれども、きちっとやっぱりルートを通じて、会ってくれというんだったら会ってくれと言って、本人が言っても駄目なら間に人を介してもいいけれども、やっぱり知事や町長を介してやるというのが地方自治のルールじゃないですか。国のトップが地方のトップを介さないでやるというのはおかしいでしょう。実際、テレビにも出ていましたよ。少し国と話をするのは前向きであるという徳之島の町長も、いや、私たちの知らぬところで官房長官が町議会議員と会うのはいかがなものかと思うと、やっぱり私たちを窓口にしてくれと、実際、徳之島町長はニュースで言っていましたよ。そういう気持ちを全然考える、そういう立場の総務大臣になってもらえませんか。
#66
○国務大臣(原口一博君) 国と地方は対等の関係でありまして、そして今、礒崎委員がおっしゃるように、地域主権改革ということで、その実現に向けて今行動をしているところでございます。
 礒崎委員がおっしゃるように、様々なそこを代表している方々、その方々に対するきっちりとした説明あるいは配慮といったことは国政を預かる者としては極めて大事だというふうに考えます。一方、安全保障の問題は国、地方でしっかりと責任を持ちながらやっていくものでございまして、しかも、各界各層、いろんな御意見があります。国民全体の御協力がなければ安全保障というものも絵にかいたもちになります。
 今回、官房長官がいろんな思いで徳之島のその方々とお会いをしたというふうに考えておりますけれども、それが地方自治の本旨を外すものであってはならないと、私はそのことだけは申し上げておきたいと思っています。
#67
○礒崎陽輔君 もう少しやっぱり原口大臣には地方を守る大臣であってほしいなと思いますね。そういう美辞麗句、巧言令色を並べたって仕方ないじゃないですか、町長が怒っているんですから。そうしたら、やっぱり総務大臣としての物の言い方はあると思いますよ。私の質問に対して全くおかしくないという答弁しかしないのは、私、大変残念です。原口さんは地方の気持ちが分かる人だと思っていたけれども、町長がけしからぬと言っておるのに、そんなことは別に構わないという、そういう答弁。今日は全体を通じて少し原口大臣を私も見損なっていたのかと思いますよ。もうちょっと地方を守る大臣であってほしいと思います。
 ちょっと口蹄疫と普天間とやってしまいまして、独立行政法人について質問をする時間がなくなりましたが、自由民主党全体の質疑の中で、今から独立行政法人の問題についても議論をさせていただきたいと思います。
 終わります。
#68
○木村仁君 自由民主党の木村仁でございます。
 私も口蹄疫が発生している宮崎県の隣県の熊本の出身でございます。原口大臣は隣県の隣県でありますが、隣県の隣県は隣県であるということにならないので、少し距離がありますが、しかし、この問題については当初から非常に熱心な関与をしておられる、そういうことで敬意を表しておきたいと思いますが。
   〔委員長退席、理事林久美子君着席〕
 今ちょっと私も、この五月七日の閣僚懇談会における総務大臣の発言、これはどういう状況の下で行われたものでしょうか。たしか農水大臣は外国に出張しておられて、恐らく帰ってこられて余り日にちのないころの懇談会だと思いますが、その状況をちょっと御報告いただきたいと思います。
#69
○国務大臣(原口一博君) この口蹄疫の問題について私は極めて深刻に考えておりまして、私はそもそも、安全保障をいろんなところで勉強させていただきましたけれども、こういう危機管理についてはまずは考え得る最大限の災厄を極小化するということがとても大事だということで、農水省においては四月二十日に対策本部をつくっております。
 ただ、その間に私たちが総務省として何ができるか、そして現行の法律の中で何ができるか、現行の法律の枠を超えたもので各省と連携してやれることは何か、こういったことを是非話合いをさせてほしいということでこのところに臨んだものでございまして、私は、今お手元に当時の会見資料もお持ちかも分かりませんけれども、外山委員に、五月十一日、この総務委員会でお答えをしたことをその場で話をしたところでございます。
#70
○木村仁君 私がお尋ねしたいのは、その時点で農水省は一千億の予備費の流用という問題について認識を持っていたのかどうかということであります。それに先立って総務大臣が特別交付税のことについて特別な御発言をなさったのか、そういう一連の財政措置の中でなさった発言かと、このことをお尋ねしたいわけです。
   〔理事林久美子君退席、委員長着席〕
#71
○国務大臣(原口一博君) 農水省においてはあらゆる政策資源を動員するということを言っておりました。私どもとしても、これは実際に、先ほど礒崎先生にお答えをさせていただきましたけれども、現行でできることはすべてやると。そして、先ほどの全頭処分についても、殺処分についても、これ、私どものところも熊本と同じように畜産県であります。例えば熊本の場合は、宮崎と違って大変大きなところで放牧をされています。もしそういったところに口蹄疫が伝染をしてしまえばこれはもう壊滅的な、幅広い防疫が必要となってしまいます。ですから、早いお金を、そして的確に示せるようにということを私の方から指示をしたというところでございます。
#72
○木村仁君 口蹄疫の最初の情報が入ったのは、たしか私は三月の末だったと思うんです。そして、確実に発生しているということが公表されたのは四月の二十日ごろだったと。五月の七日というと、もう相当時間がたっております。その間に我々は、農水省から具体的な対策が示されたという情報に、財政的にですね、接していなかったわけでありまして、農水省の対応が、現場あるいは県そして農水省の実際の担当者の対応に比べて、非常に全体としては遅れたのではないかという印象を持っているわけであります。
 ですから、総務大臣の発言については礒崎委員の方から十分議論がありましたし、私どもは、御党の委員が質問されてそれに特別交付税を使うつもりであるという御答弁をなさったのはたしか五月十一日か何かだったと思いますから、それよりもかなり先立って総務大臣はこの決断をしておられるわけであります。それに対して、政府全体の、そしてまた民主党の対応というのは非常に遅れたのではないかと、こういう考え方を持っておるわけでありますが、総務大臣がこういう発言をされた、それとの関連において、政府全体の、そしてまた御党の対応の仕方が適切であったのかどうかということについて感想をお尋ねしたいと思います。
 官邸は普天間問題に腹いっぱいで、腹いっぱいというか、あれは腹案だったですね、手いっぱいで、幹事長室の方は金銭問題で手いっぱいであったと、こういう中でこの対応が、現場、県、農水省の事務方、こういうのに対して大変遅れたのではないかと、そういう印象を私どもは強く持っておりますけれども、大臣の御感想をお尋ねしたいと思います。
#73
○国務大臣(原口一博君) 私は、先ほど申し上げましたように、四月二十日に委員がおっしゃるように公表されて、即地元の議員が来られて、総務省に対しての指示を行わさせていただきました。農水省も、その日に第一回の口蹄疫防疫対策本部というのを立ち上げて、そして四月二十四日には、殺処分を行う獣医師を国及び各県から派遣をしておるところでございます。
 現在もこれはまだ進んでおりまして、まだ感染力が強いウイルスだというふうにも予想をされていますけれども、前回十年前と違って、封じ込めが現実には成功をしているかというと、それは必ずしもそうは言えない。大体十キロ、二十キロで封じ込めをしているということですけれども、七十キロ離れたえびのに飛んでいるということも私は極めて危機的に考えているわけです。ただ、これも、えびのについてもあと三日で感染が出なければ、そこが終息します。
 御案内のとおり、ここのインターは九州の交通のかなめであります。たくさんの人たちがそこへ降ります。私の方からも国交大臣に、インターにおける更なる防疫措置の徹底ということを昨日の対策会議でも要請したところでございまして、私はちょうどアメリカに行っているときもこういう指示を、世耕先生はたしか中東に行かれていていろんなやり取りをしていましたけれども、この危機フェーズについてどうすればいいかということを役所と、アメリカからも指示をしていたところでございまして、私は、対応の遅れということよりも、むしろ逆に言うと、今回のウイルスの伝播力の強さ、それからもう一つは、これ宮崎もそうでしたけど、前回十年前、いわゆる様々な風評被害から立ち上がるのにも相当の時間が掛かっています。そういったことも含めながら適宜適切に対応していくべきだと、そのように考えています。
#74
○木村仁君 それは、今の御答弁は農水大臣の答弁であって、私が申し上げたいのは、総務大臣として全体の対応が遅れたのではないかということについてどういう御感触をお持ちかということを聞きたかったわけでありますが、もうそれはよろしいです。
 私までも口蹄疫のみに終始してはいけませんから問題を切り上げますが、いずれにしても、隣県である熊本県あるいは鹿児島県、大分県もそうかもしれませんけれども、伝染してくることを恐れて非常にいろんな万全の措置を講じていると。したがって、特別交付税の問題は、単に患畜あるいは疑似患畜、あるいはそれ以外の牛や豚の殺処分という一連の過程以上に様々な経費を掛けてやっておるわけであります。そしてまた、風評被害等に対する対応等もいろいろあると思います。したがって、私は、総務大臣が特別交付税で措置したいと言われる気持ちは分かりますし、その方針で進んでいただきたいと思います。同時にまた、国としてやれることはしっかり全部やっていくということではないかと思っております。
 また、特に官邸が初めて本格的に取り組んだのが十七日でしょう。そして、昨日初めて正式の総理大臣を加えた対策本部が開かれたということで、私はその非常に大きな遅れ、これが、今度は十年前の被害とは全然質が違ったものだということかもしれませんけれども、しかしもう既に五月の上旬が終わったころには八万頭、九万頭、そして今や二十万頭にも及ぶ殺処分が行われなければならないという状態になっているわけでありますから、私は少なくとも民主党における、あるいは民主党政府における対応が遅れたということは言えるのではないかと考えております。
 では、本題に入りたいと思います。
 民主党のマニフェストでは、独立行政法人をゼロベースで見直すと、こういうことが書かれております。具体的には、特別会計、独立行政法人、公益法人をゼロベースで見直すと。独立行政法人の実施する事業について、不要事業や民間で可能な事業は廃止し、国が負うべき事業は国が直接実施することとして、法人の在り方を全廃を含めて抜本的な見直しを進めると、こうなっております。
 これに基づいて、十一月そしてこの四月、これからまた残りの七十幾つかの法人について仕分の作業をされるわけでありますけれども、私どもから見ておりますと、どうも山を見ないで木を見る、あるいは木どころか葉っぱだけ見て仕分をしておられるというのが現実の姿ではないかと思います。前政権においても、百一ある法人を八十五ぐらいまでは少なくとも減少したいという明確な方針を立てて対処をしておりました。それに対して今回の仕分ベース、今までのところは大変枝葉末節にとらわれた議論が多かったと思います。
 今後、これから夏に向かってもっと抜本的な見直しをするんだという御計画のようでありますが、どういう見直しをなさるのでありましょうか。
#75
○国務大臣(枝野幸男君) 独立行政法人については、先ほど御紹介いただいたマニフェストを前提にしながら、昨年十二月二十五日に抜本的な見直しについてという項目で閣議決定もいたしております。
 今、枝葉末節という御指摘いただきましたが、私は逆に本質は細部に宿ると思っておりまして、独立行政法人の大きな枠組みをどうするのかという議論をする大前提として、それぞれの独立行政法人が行っている個別の事業をしっかりと検証していく必要があると。
 というのは、それぞれの独立行政法人、一つの組織の中に、こんなことは国が関与してやる必要がないものもあれば、民間にゆだねる形で別のやり方ができるものもある、あるいはもっと国の関与を強めないといけないものもある。それぞれの法人単位で見ていきますと、こうした多様なものが一つの法人の中の事業に置かれているというものについて、どこの事業を見るかによってその行き場をどうすべきかということについての議論が大変混乱をしてきているというふうに思っています。
 まずは、独立行政法人が行っている個別の事業を、細かいところほど実は何でこんな事業をやっているのというのが、問題があるケースが少なからずございます。そうしたものをしっかりとチェックをした上で、そして事業単位でなくすものはなくす、あるいは民間に移せるものは民間に移す、どうしても国又は独立行政法人などという形で国の関与の下でやらなきゃならないものを絞り込んだ上で、それを実施する形態をどういう形でやっていくのが合理的かと。当然同時並行で検討いたしますが、進めていかないと、結局、仕事をたくさん抱えたまま組織形態をどういうふうに変えても本当の意味での改革にならない、こういう問題意識で進めております。
 そうした仕事を進めていく上で、事業仕分は一つのその個別の事業をチェックしていく手法として、先月、独立行政法人を特に集中的に行いました。昨年の事業仕分においても独立行政法人の行っている事業も取り上げられております。こうしたものを有力な参考資料としながら、一方では、これから独立行政法人が行っている個別の事業をしっかりと精査していくと同時に、その作業の進行状況と事業仕分で出された議論、論点をベースにしながら、全体の制度としての在り方をどうつくっていくのかと。この制度としてどういうふうにつくり直していくのかということについては、今年の夏から秋ぐらいまでの間には一つの方向性を示して、それに基づいて一方で予算編成プロセスなどで個別の事業をスリムにしていくという作業が進んでまいります。
 こうした作業を同時並行で進めた上で具体的にそれぞれの法人をどうしていくのかということについての議論に進んでいって、最終的な目標としては二〇一三年、先般の総選挙で与えられましたこの政権の任期までの間に、抜本的な改革を国会にお願いをするという工程で検討をいたしております。
#76
○木村仁君 二〇一三年、次の選挙までにはやるという御意見のようでありますが、恐らく次の選挙は皆さんの予定どおりの四年後には来ないと、もっと早く解散になるはずだと私は考えております。四年後、四年後とすべてについておっしゃるのは、問題の先送りをやっておられるんだと、そういうふうに私は考えております。民主党にとっても、四年待っていたのではまた逆転で政権を失うだけのことであろうと思います。もう少し、この夏までの事業仕分、その後の作業においてテンポを速めてやることはできないのでしょうか。
#77
○国務大臣(枝野幸男君) まず、いつ総選挙を行うかというのは鳩山総理が決めることでございますので、解散権があるのは鳩山総理だけでございます。
 そして、これから先は若干私見でございますが、日本の民主主義が従来特に問題があった点があるとすれば、本来、総選挙はそこから四年間の政権を選択するべき選挙であるにもかかわらず、そのことが国民的にも政治の内部においても共有されていないということがこの国の政治に大きな問題を与えてきたというふうに思っておりまして、総選挙で与えられた政権はその任期四年間を原則として全うする、衆議院で内閣不信任案が通らない限りは全うするというのがこの国の憲法が予定している行政権の在り方の基本だというふうに思っております。
 その上で、独立行政法人を本当にパフォーマンスでなく改革をしようと思うならば、パフォーマンスで数だけ減らしましたというだけだったら簡単です、ホッチキスでくっつけて数減らしましたというのは簡単です。でも本当に、やらなきゃならない仕事をやっている部分もあります。例えば、URがよく全部民営化しろという御議論があったりしますけれども、URのやっている事業の中の低所得者や高齢者の皆さんの住宅のセーフティーネットになっている部分、こういった部分とそれから民間と全く競合していてやる必要のない部分、十把一からげにして議論をして、ホッチキスで留めてというんだったら簡単にできますけれども、そういったことをきちっと精査をして、やらなくていい部分を切り離して、やるべきところをしっかりと絞り込んで、そしてなおかつその事業のやり方として一番適切なものをつくり上げていくということのためには一定の検討の時間が必要であるというふうに思っておりますし、マニフェストでもこれらについては基本的には期限を定めずに、マニフェストでお約束をしたことについては任期四年間の間に行うというお約束でございますので、そのお約束に基づいて適切に進めてまいります。
#78
○木村仁君 直轄事業負担金の地方負担を廃止する問題についてもそうでありますけれども、ともかく四年後までにはやる、四年後までにはやると。結局、これはやらないことになるというふうに私は考えております。
 といいますのは、一つには、この内閣が始まる以前に、自民党政府の下でありますけれども、独立行政法人の整理合理化についての計画というものができていたわけであります。正確には、行政減量・効率化有識者会議というものが十八年の一月に設置されまして、これが相当時間を掛けて六回にわたる答申を行い、その結果、独立行政法人整理合理化計画というものができました。それの中から残った問題として、雇用促進の事業団あるいは都市再生の機構あるいは住宅金融の機構については三年のうちに廃止に持っていくというようなことまで決まっていたわけであります。
 これを新政権は、昨年の暮れの時点で凍結をいたしました。しかし、廃止が予定されておりました三つの機構等については、これは凍結されていないと、予定どおり進んでいるというふうに考えてよろしいんでしょうか。
#79
○国務大臣(枝野幸男君) 整理合理化計画につきましては、既に措置している事項を除き、当面一律に実施することはしないこととしたものとして、凍結ということにいたしました。
 これは、抜本的に独立行政法人制度を見直すという方針でございますので、十九年に閣議決定されたものでは不十分であるという観点に基づいて、この合理化計画に基づいてやればこれで改革終わりだということにされては困りますので、一律に実施をすることとはしないものといたしましたが、御承知のとおり、雇用・能力開発機構の抜本改革については、取組が進んでいたこともございまして、この整理合理化計画と同様に廃止の手続が進められているところでございます。
 また、住宅金融支援機構及び都市再生機構については、先月実施した事業仕分の対象ともいたしておりますが、この仕分で出された問題点も踏まえつつ、同計画に定められた事項について、進めることについて問題がないことについては進めていくと、むしろそれ以上に進めていくという視点で改革を進めているということでございます。
#80
○木村仁君 雇用・能力開発機構あるいは住宅金融支援機構及び都市再生機構については、前政府の閣議決定に一応のっとって進めていこうと、こういう考え方でよろしいんですね。
#81
○国務大臣(枝野幸男君) 前政権の閣議決定で決められている整理合理化計画を、更にこれで十分であるのかどうかという検証をしながら、十分であると思われる部分については進めていくと、不十分であると思われることであれば、それを進めつつ、更に十分なものにしていけるものであれば進めていきますし、基本的な組立て自体を見直さないと不十分なものに終わってしまうということであれば根本的に見直すということになりますが、合理化計画を前提にしながら改革を進めていくということであるというように認識をしております。
#82
○木村仁君 部分的には、前政権のやったことを部分的には肯定しておられるわけであります。
 私は、現政権の下でいろんなことについてゼロベースから見直すということを言われます。これは原口総務大臣も、いろんな場面でゼロベース、ゼロベースということを言われるんであります。私の感じでは、ゼロベースというのは、前の担当者がばかだったということが前提になっているんです。全部間違っているからゼロベースで見直すと、こういうことでしょう。
 実際には、ゼロベースで本当に見直せるのかというと、そんな非能率なことはないんですよ。昭和四十年代に財務省がゼロベースバジェットというのを学んできて、それを中央政府で実施しようとしたんですけれども、完全に失敗をしたんですよ。なぜかというと、ゼロベースでやる、ゼロベースでやるといったって、前年実績がすべて間違っているわけではないから、やはり漸変主義、インクレメンタリズムというのをほかの言葉で言うけれども、私は少しずつ変えていくという主義だと思います。そういう、前の政府がやったことの実績についてはそれを一応尊重しながら仕事を進めていくというのが次の政府の仕事であると思います。普天間基地にしてもそうでしょう。いきなりゼロベースで見直すと言ったから今の混乱が生じているわけであります。
 そういう面で、この行政減量の懇談会が長年何年も掛けてやってきたこれを凍結してしまわないで、昨年の暮れにこれが新しい行政刷新会議に期待するという答申を出しております。これをしっかりもう一遍評価し直して仕事を進められたらいかがなんですか。
#83
○国務大臣(枝野幸男君) ゼロベースという言葉の認識が若干もしかすると違っているのかもしれませんけれども、お互いに。私ども、白地に絵をかかせていただければこんなに楽なことはないんですけれども、残念ながらというか、現実というのは既にいろんな行政が動いているということを前提に我々は政権を引き継がせていただいて、白地に絵をかくわけではないということでございます。そういった意味では、何というんでしょう、白地に絵をかくわけではないと。
 ただ、いろいろなことを検討する上で、従来決まっていることであっても、あるいは従来当然常識のようにされていることであっても、そのことを当然の前提とはしないで、もう一度本当にそのことがいいことであるのかどうかというのをきちっと検証しながら進めていきましょうと。当然のことながら、今までやってきた行政のすべてを全部変えると言っているわけでもございません。
 そういった意味では、先ほど来御指摘のあります独立行政法人の整理合理化計画、前政権で作られた、についても、そこで書かれているものは全部駄目だということを私どもは認識しているわけではございません。ただ、そういったものも含めて、本当にこれでいいのかどうかということについてはしっかりと検証させていただきながら進めていくと。
 そうした意味で、一律に進めるわけではないということで凍結をさせていただきましたが、整理合理化計画等で前政権の下で示された様々な指摘や改革案についても、一個一個本当にいいのかどうかを検証した上で、いいものについては当然進めていくということが私どもが申し上げているゼロベースの中に含まれておりますし、特にこの整理合理化計画を作っていただいた審議会の皆さんからの答申については、実はそのメンバーの皆さんと行政刷新会議のメンバーなどで重なっている方もいらっしゃいますが、そうした視点については我々も生かさせていただいている部分も十分にあると。
 ただ、繰り返しますが、過去の、前政権で行われたことが、決まっていることだから当然それは全部やるんだ、正しいことだという、そういう前提には立たないと、一個一個本当にいいのかどうかというのは検証させていただくと、こういう意味でございます。
#84
○木村仁君 独立行政法人は、その設置のときから数年足らずにしていろんな問題が生じて、そして前政権、自民党政権の下でもこれを抜本的に改革しようという努力を続けてきたわけでございます。新政権におかれても、その延長線上で仕事を進められるということが大事だと思いますし、そのために新しくゼロベースと言いながら改革がどんどん遅れていくということではよくないと思っております。
 それから、もう一つ気になりますのは、八つの独立行政法人が国家公務員のままになっているわけであります。これを次第に本来の独立行政法人の抜本的な見直しの方針に従って整理をしていくのが本筋じゃないかと思いますけれども、どうも、その根本的な見直しについての方針の中で雇用問題はともかく大事にしていくと、そういうことも言われておりまして、それとの関連で我々が気になりますのは、国家公務員労働組合連合会、いわゆる国公労連が出しましたパンフレットがありまして、独立行政法人は国民生活と社会経済の安定等を公共上の見地から支えていますというパンフレットでありまして、この独立行政法人を極めて肯定的に見ておりまして、抜本的な見直し、ゼロベースで見直すとして、独立行政法人の地方移管、民営あるいは廃止等の政策を更に強引に進めようとしていることは、独立行政法人が国に代わって行ってきた行政の責任放棄、縮小と言えると、そういうふうに言っておりまして、また、無駄を省くのは当然のことである、しかし事業仕分的な効率優先、削減ありきの見直しでは真に国民的視野の見直しとは言えない、独立行政法人は効率性と公共性の両立を目指して設立されている云々と、こういうことを書いておりまして、我々が心配するのは、そういう組合の論調の中から、新政府の雇用問題は大切にするというのと関連付けてみると、この八つの公務員型の法人を温存するのではないか、あるいはまた国に返してしまうつもりではないかと、そういうことが考えられるわけでありますが、この点についての御意見をお聞きしたいと思います。
#85
○国務大臣(枝野幸男君) まず、「独立行政法人の抜本的な見直しについて」と題して閣議決定した折に、雇用問題については配慮すると言っておりまして、重視するとは申し上げておりません。これは、民間企業であっても、いわゆるリストラ等を行う際においては雇用問題に一定の配慮をしながら行っていくのが民間企業であっても当然のことでありまして、その当然のことを書いてあるだけにすぎません。
 今御指摘をいただきました、読み上げていただきましたことについては私は初めてお聞きをいたしますが、どういった団体であれどういった利害関係者であれ、あらゆる利害関係者の圧力に屈することなく、国民、納税者の観点から、最も合理的で最も適切な公共サービスが提供できる形式の独立行政法人改革を進めてまいります。
#86
○木村仁君 ひとつその点は注意をしながら進めていただきたいと思います。
 せっかくJICAの理事さん、あるいは政務官でいらっしゃいますか、来ていらっしゃっておりますので、昨年の十一月及び本年四月におけるJICAの仕分についてお聞きしておきたいと思います。
 これは私は本当に、JICAそのものについての存在を疑っているわけではなくて、むしろ仕分の仕事そのものが木を見る必要がない、枝葉だけ見ればいいというような感じの節約志向の仕分になった結果ではないかと思いますが、まず、去年十一月と本年四月に一体どのような仕分の結論を得られたのでしょうか、理事さんにお願いします。
#87
○参考人(橋本栄治君) 十一月と四月と二回にわたって事業仕分が行われまして、コストの面であるとか、あるいは施設の問題であるとか調査研究の問題といった点について御指摘を受けてございます。
 仕分作業において指摘されました点につきましては、JICAとしては真摯かつスピーディーに事が運ぶように努力しておる最中でございまして、例えば、既に実施しました点につきましては、航空運賃の削減、割引航空券やエコノミークラスの導入を基本とするというようなことで年間約十七億円、あるいは契約における一般競争入札の拡大等により年間約十八億円の経費を削減できる見込みとなっております。こういった努力を現在傾けております。一方、アジアの経済成長戦略やアフガニスタンでの平和構築、アフリカにおける人間の安全保障、そういった局面において、このODAを戦略的に展開するためにこういった努力も現在傾けておるところでございます。
#88
○木村仁君 全国各地にあります国際センターの統合、あるいは研修員手当の引下げ、あるいは海外協力隊の縮減あるいは廃止、エコノミー化、ラスパイレス指数を一〇〇に下げよと、こういう指摘が行われておりました。
 国際センター等の統合についてはJICAとしては検討が進んでいない、あるいは極端に言えば抵抗しておられるように思いますが、その点はいかがですか。
#89
○参考人(橋本栄治君) 現在、JICAは北海道から沖縄までセンターがございますし、事業仕分では六つのセンターが具体的な名称とともに候補に挙げられてございますけれども、地元との関係や、先ほど先生の御指摘のありました雇用の問題等も考えながら、現在、公益法人の仕分等々の関係も見極めつつ、関係省庁の方と調整を図っておるところでございます。
#90
○木村仁君 国際センター等の統合を、帯広と札幌に二つあるというようなことは若干気にはなりますけれども、しかし、全国的にこの施設があって、各国の訪問者が全国的に地理的に散らばって日本で研修を受けるということは極めて重要なことであって、これを仕分の対象になったからといってまじめにお考えになる必要は私はないと思います。枝野大臣が笑いますから御答弁しにくいと思いますけれども、これは言いっ放しにいたしますが。
 それから、研修員の手当についても、九千円を四千何百円、何円かかなり引き下げるという結果、五十億という節減をしておりますという説明がありますけれども、こういうものを引き下げるのは愚の骨頂でありまして、これは、わざわざ日本に研修に来た人には少し良い思いをさせて日本を好きになって帰ってもらわなきゃ困るわけだと私は思いますから、そういうことをけちる必要はない。
 それから、全体としてJICA及び外務省のODA関係の予算について申しますと、平成九年度をピークとしてもう今や半分になっているわけでしょう。そして、コンクリートから人へというスローガンを国内の話かと思ったら国際的にも適用して、コンクリートは認めないと。人間の安全保障ということでそっちの方も重要ではありますけれども、コンクリートでなければ事態が良くならないレベルの国というのはたくさんあるわけで、だから、コンクリートから人へという理念をこういう仕分に使って、そしてJICAあるいはこれは外務省の予算だと思いますけれども、これを制約するということは非常に私は遺憾なことであると考えますが、御感想を、政務官、お述べいただきたいと思います。大臣が隣におられることは余り気にしなくてもいいです。
#91
○大臣政務官(西村智奈美君) 御感想ということで御質問いただきましたので、お答えをいたしたいと思います。
 鳩山内閣の下で、行政刷新会議が事業仕分を行い、これによってJICAも仕分の対象となりました。
 先ほど、どういう仕分結果であったか、そしてどういうフォローアップを行っているかということは先ほど理事から御答弁申し上げたとおりでありますけれども、昨年の仕分で申し上げますと、その結果をしかるべく本年度予算に反映させてきたところでございます。また、本年の事業仕分においては、またJICAに関するフォローアップ、そしてまた職員宿舎等が取り上げられましたけれども、当省として本年の事業仕分の結果について誠実にフォローアップをしてまいりたいと考えております。
 確かに、ODAの予算は十四年間減少の一途をたどり、ピーク時に比べますと四割減少しております。しかし、ODAというのは、我が国が国際社会の平和と安定に貢献し国際社会における発言力及び信頼を高めるために重要な外交手段であると認識をしておりますし、国際社会の中でG8を含めて開発というのが非常に重要なアジェンダになってきておりますので、何とかして日本のODAの国際競争力を高めていきたいと。そのために、現在、ODAの在り方について夏までをめどに基本的な見直しを行っております。
 事業仕分及び見直しの結果も踏まえて、ODAを戦略的かつ効果的に実施してまいりたいと考えておりますけれども、やはり外交、これは委員も外務の副大臣をお務めになっておられたことがあると思いますので十分に御認識されていると思いますけれども、やはり国民の理解と信頼なくしては強力な外交というのを実現することはできません。これは岡田大臣が常々申しているとおりであります。
 また、事業仕分についても、国内センターなどについては、これは行政刷新会議が今行っている仕分作業、具体的な作業を通じて将来像がきちんと示されることになると思いますので、外務省といたしましても、行政刷新会議とよく連携を取り、この見直しの結果をきちんとフォローアップをしていきたいと考えております。
#92
○木村仁君 ODAの国際的地位がどんどん低くなって、今やトップであったものが五位、六位、そしてGNIに占める比率も二十二番、ほとんどどんじりにあるという状態でありまして、これに対して、中国のODAにおける目覚ましい制約ない実行、そういうことを考えてまいりますと、大変危機的な状態にあるのではないかと思います。特にサブサハラの諸国には日本の外交使節団も非常に希薄である。
 そういうことを考えると、私は、このODAについていろんな仕分をしたりすることは、それは節約ということでいいと思いますけれども、大きな部分に切り込んでいくことは大変危険であるということを申し上げて、同僚の時間に食い込んでおりますので、これで終わりたいと思います。
#93
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。独法通則法の改正に関連して質問してまいりたいというふうに思います。
 私は今回も、同僚議員でもあるいは衆議院でもいろんな意見が出ておりますけれども、やはり独法通則法があくまでも埋蔵金の召し上げレベルにとどまってしまったこと、大変残念だというふうに思っています。政府の方は繰り返し抜本改正はこれから時間を掛けてやっていくんだということですけれども、少なくとも今はっきりしているような問題点については、やはり改めるべきところは今回の改正でしっかり改めておくということが重要なのではないかというふうに思っております。
 政府も、今の独法の特にガバナンスに関する問題点について、問題なしとされているわけではないんだろうというふうに思っております。これは既に自民党政権時代に、福田内閣のときにはこのガバナンス問題を中心とする独法通則法の改正案を提案をさせていただいているわけでありますけれども、この鳩山内閣においてもいろいろ勉強はされているようであります。
 昨年十一月に、内閣府に独立行政法人ガバナンス検討チームというのが設置をされているようですが、このチームの設置目的について、まずお伺いをしたいというふうに思います。
#94
○国務大臣(枝野幸男君) 私の就任前でございますが、当時の仙谷行政刷新担当大臣の下に、独立行政法人について、その組織の体質やガバナンスを改め適正な業務運営を実現できる組織の在り方を検討する必要があるということで、そのためのチームを設置をいたしました。
#95
○世耕弘成君 ということは、このチームというのはあくまでもやはり独立行政法人全体のガバナンスについて検討することが主目的であるという理解でよろしいでしょうか。
#96
○国務大臣(枝野幸男君) 全体についてのガバナンスの問題があるということを前提に、全体についてのガバナンスの在り方を検討すると同時に、その設置スタートに当たりまして、まずは来年四月、当時から見ると今年の四月でございますが、から独立行政法人に移行する六つの国立高度専門医療センターについて集中的に検討を加え、十二月から一月中をめどに一定の取りまとめを行うということでスタートいたしておりますので、まずは、特に、これからスタートする、その時点でこれからスタートするというところのまずガバナンスをしっかりさせよう、と同時に、全体についてのガバナンスの在り方を検討していこうと、こういうことで動いてまいりました。
#97
○世耕弘成君 このガバナンス検討チームが結局昨年の十一月の末に設置をされて、そして十二月の十一日に取りまとめというものを発表されております。これは内閣府のホームページでも紹介をされていますが、この独立行政法人ガバナンス検討チームの取りまとめ、これ、枝野大臣就任される前の話でありますが、当然、引継ぎを受けて、この中身もちゃんと読んでおられるでしょうか。
#98
○国務大臣(枝野幸男君) チームのメンバーから説明も受けて、十分認識をしております。
#99
○世耕弘成君 大臣、この資料を是非一回ゆっくり読んでください。非常に出来の悪い報告です。これ、役所がまとめて公文書としてホームページに出しているとは信じられないような文書です、これ私、ホームページで手に入れましたけれども。
 まず、これ、いわゆる文書としては詠み人知らずですね。公文書であれば必ず、右肩に日にちと、そしてここであれば内閣府(行政刷新担当)という、ちゃんと責任者、責任部署の名前が書いてなきゃいけない。こういうことは、内藤さんや吉川さんや私が勤めていた会社では新入社員研修で教わる話なんですけれども、まずそういうことが書いていない。
 しかも、これ項目立てがまずそもそも、今大臣いみじくも独立行政法人全体だとおっしゃった後に私がもう一度聞いたら、実は独立行政法人全体の話であると同時に、まず厚生労働省の所管する六つのナショナルセンターの独法化に当たっての検討でもあるというふうにおっしゃいました。これ、一体どっちをどういうふうにやっているのか、中身が全く整理されていません、混在しています。
 例えば項目立て。これ、四項目大きく立っているんですが、1.は独立行政法人通則法のガバナンス強化に関する改正案、これまさに独法全体、しかも通則法の改正というところまで1.はタイトルで言及をされています。ところが、2.になると、突然、財務会計についてになって、これ中身読むと六つのナショナルセンターのことしか言っていない。そして、今度は3.になると、デューデリジェンスの実施ということで、これまさに六つのナショナルセンター発足に当たってのお金のやり取りの話になっていて、4.はその他ということで、これまた独法全体の話に戻っているんですね。
 これ、全然整理ができておりませんし、更にもっと具体的に、弁護士ですから是非ゆっくり見て直していただきたいと思いますが、1.はタイトルが独立行政法人通則法のガバナンス強化に関する改正案(別添資料を参考)と書いてあるんですが、幾ら探しても別添資料、これに当たるのが出てきません。出てこないんですが、一番後ろに付いている独立行政法人のガバナンス改革案というこのポンチ絵がどうもこれに当たるのかなという、この辺も推測しながら読まないといけない。
 さらに、致命的な欠陥を言いますと、1.独立行政法人のガバナンス強化に関する改正案と書いてあって、その下に(ア)現行の問題点、次、(イ)提言1.、そして何と(イ)の次がまた(イ)になっています。提言2.というのが(イ)で出てきています。ナンバリングもこれ間違っているわけでございまして、中身も本当に意味不明のところもありますし、独法全体の話と六つのNCの話、行ったり来たりしていますから、これ是非、大臣、もう一度弁護士の目で見てきちっとした文書に直していただきたいと思いますが、いかがですか。
#100
○国務大臣(枝野幸男君) 開き直っているとおしかりを受けそうなんですけれども、私も従来の役所が作る文書と比べて大分違和感は実は正直言って感じました。
 形式的なところをきちっと整えるということも、これは公開をしている情報でもありますから、見ていただく国民の皆さん始めとしてそうした関係では重要なことかなと思う一方で、今回、明らかに行政、官僚主導ではなくて、メンバーの皆さんも、これも公開をされていると思いますが、公認会計士や弁護士あるいは医療関係の皆さん、民間の経済人、民間の皆さんと政務三役で、それからそれを支える事務方の方も民間から来ていただいている方などに中心になっていただきました。
 そういった意味では、今御指摘いただいたような従来の行政文書としての出来は良くないという側面あるかもしれません。また、そういった意味では中身が分かりにくいということで内容についても十分伝わりにくいということの問題点あるかと思いますが、こういったことを、この報告も前提に踏まえながら事業仕分を行い、またそれを踏まえながらこれから抜本改革進めていくわけでございまして、逆に、裸の原資料として今更これを形式、体裁だけ整えるというのもなにかなと、むしろこれぐらい粗削りの議論がまずスタートラインにあったという私は歴史的事実としてお許しをいただけるのではないだろうかなというふうに思っております。
#101
○世耕弘成君 じゃ、是非、内閣府のホームページにこのままさらしておいてください。もう後世の歴史に残ると思いますけれども、特にナンバリング、(イ)の次に(イ)が来るなんというのは、それはもう行政文書とかそういう以前の問題です。また、政治主導で作った文章であればあるほど一般の人が読んでもやっぱり分かりやすい文章、私、物差し当てて一行一行読みましたけれども、本当に分からない、これ。書いてあることが支離滅裂。特に理事長の任命権限は一体最終的にだれが持つのかなんて、これ全然分からないです。引き続き主務大臣が持っているのか、あるいは新たに理事会に権限が渡されるのか、全然分からないですよ、これ。そういうところは、行政文書云々の話じゃなくて、政治主導であればあるほどしっかりやっていただきたいということを申し上げて、ちょっと議論を進めていきたいと思いますけれども。
 じゃ、一応独法全体といいながら、なおかつナショナルセンターを先行して議論をされたということでありますが、読めば、特にガバナンス全体の問題としてはやはり独法に共通する話がたくさん入っているというふうに思います。
 今回の検討結果を今後独法の改革にどういうふうに生かしていくお心積もりなのか、この取りまとめがどういう形で生きていくのかということについてお伺いしたいと思います。
#102
○国務大臣(枝野幸男君) 今回、事業仕分も行いました。いわゆる具体的事業については、昨年の事業仕分含めて、全部ではございませんが、一定のサンプリング調査が一通り整理がされているかなというふうに思っております。
 その整理をする一方で、このガバナンス検討チームの結論、それから、先ほども御指摘ありましたが、前政権においてもこの独立行政法人のガバナンスの在り方についてはいろいろな検討や提言を進めてきていただいております。当然のことながら、そういったものも参考にさせていただきながら、今回のガバナンス検討チームの結果、そして事業仕分の中で明らかになってきたこと、そういったことを総合的に検討した上で、この夏から秋ぐらいまでの間には、こういう形でというまず方向性の第一弾というものをまとめて、お示しをしたいということで作業を進めてまいるという予定でおります。
 それに対する様々な御意見も踏まえながら、具体的に個々の独立行政法人の例えばいわゆる整理統合のような話は、その全体のガバナンスの在り方や、我々、若干類型化が必要じゃないかということを考えておりますが、類型化の大きな方向性などをお示しし、それについての御議論をいただく一方で、個々の整理統合の議論を来年以降行いまして、再来年あるいは再来年の暮れか、とにかく少なくとも、先ほど御指摘いただきましたが、四年間で本当にできるのかというお話ありますが、四年あれば必ずさせていただくということの後ろをちゃんと見ながら進めてまいりたいというふうに思っております。
#103
○世耕弘成君 ただ、夏まで掛けなくたって、もう自明の理のような問題点も幾つか指摘をされているわけです。例えば、(イ)提言1.ですけれども、理事長、理事、監事に対するチェック・アンド・バランスの仕組みを導入する、これなんかすぐやってもいい提言だと思うんですね。あるいはほかにも、執行役員から構成される業務全体の統括をするための執行会議を常設機関として置くとか、こういうようなことは、十二月十一日に、少なくとも各府省の副大臣クラスが集まっている、そして行政刷新担当の大島副大臣が事務局を務めている会議できちっと提言されているんだから、今国会に出す法案に当然盛り込めばよかったと思うんですが、どうしてそれを盛り込まなかったんでしょうか。
#104
○大臣政務官(階猛君) 私も、この独立行政法人ガバナンス検討チームにメンバーとして加わっておりました。そこで十二の提言がされて、今委員御指摘のような理事長等へのチェック・アンド・バランスの仕組みの導入ということもあったわけですが、既にこのナショナルセンターにおいては法律を変えなくてもできることは取り入れているということで、提言の中にあった理事長に権限が集中しているような今の仕組みを改めるために、理事会を設けて重要事項の意思決定について理事長を補佐したり、あるいは執行役員会というものを設けて執行業務について理事長を補佐したりというような取組を既にしております。
 そして、法改正につきましては、これは独法全体に横ぐしを入れるということでございますから、この十二の提言も踏まえることは確かでございますけれども、そのほかにも、事業仕分の結果、あるいは、実は総務省の方でも、ガバナンスというよりもマネジメントの方にかかわると思いますけれども、独立行政法人における内部統制と評価に関する研究会というものを設けまして、ここでも独法の内部統制の在り方を検討しまして、三月に取りまとめが行われたというものもあります。
 そういった様々な取組を総合的に勘案して、取捨選択して、なるべく普遍的なものになるようなガバナンス改革というものをしていきたいと思っております。
#105
○世耕弘成君 やれることからやっていくということですね。では、法律は改正しなくても、この取りまとめの中に盛り込まれている精神は反映するという理解でよろしいんでしょうか。もうそれはやれることはどんどん、法律事項じゃないことはやっていくという理解でよろしいんでしょうか。
#106
○大臣政務官(階猛君) そのように考えております。
#107
○世耕弘成君 非常にそれは重要な話だと思いますのでちょっとまた後でお伺いをしていきたいと思いますが、じゃ、この提言は、独法全体のことを言いつつも六つのナショナルセンターの在り方について踏み込んでやっていると。
 今、ナショナルセンター、厚生労働省が所管するナショナルセンターは六つあるわけでございます。国立がん研究センター、循環器研究センター、精神・神経センター、国際医療センター、成育医療センターそして長寿医療センター、六つの医療センターがあるんですが、実際この取りまとめ、今、階政務官はやれることはどんどんやっていくというふうにおっしゃっていますが、実際どうも、その後、この「六センターの改革に向けて」というまた別の文書が出ています。これは大島副大臣が記者会見をして発表をしておられるようですが、この「六センターの改革に向けて」、これ実際中身的にはほぼ工程表に近いものだというふうに思いますが、この六つのセンターを、二つ、国立がん研究センターと国立循環器病研究センターは先にここに書いてあることをどんどんやっていくけれども、残りの四つについては、特に理事長はそのまま過去の総長、国立機関だった当時の総長が留任をされて独法の理事長になられるとか、この四つのナショナルセンターについてはもうちょっとゆっくりやるというふうに書いてあります。
 これ、どうして二つと四つに分けられたんでしょうか。
#108
○国務大臣(枝野幸男君) 資料自体お持ちだというふうに思いますが、そこにも書いてございますが、四月に独法化をされるという後ろの期限は決まっています。具体的にその基本方針みたいな話は共通してつくれるわけでございますが、例えば、理事長や理事の方をどういう方をお願いをして、そしてどういうガバナンスの構成ですね、つくっていくのかということについては、これ、人、立派な人を見付けて、しかも透明なプロセスで決めていくというような実際の作業があります。しかし一方で、四月には独法化しなきゃならないということがございます。
 そうしたことの中で、現実的な問題として、まさにできるところからやっていこうということで、特に大きなといいますか中心になる、六つとも中心的なわけですけれども、その中でも特に中心になる、しかも東京と大阪の一つずつのところをまずはしっかりとした基本方針に基づいた具体的なガバナンスを組み立てていこうと。そこに先行していただくことで、この紙にも、お手元にあるはずの紙にもございますが、今年の秋を目途に残りの四独法についても、それに倣ってというかそれを参考にして、しっかりとしたガバナンスを進めていく、チーム、構造をつくっていこうと、こういうことにさせていただいたわけであります。
#109
○世耕弘成君 国民だれでも知っている築地のがんセンターと、そして大阪吹田の循環器センター、これをビッグネームだからやっていこうということなのかなというふうに思います。ほかのセンター、四つのセンターについては、だから、これによりますと、十月以降、国立がんセンター等の取組を見ながらそれを踏まえてやるということになっています。何か十月になると本当に鳩山政権があるのかどうか大変心配にはなるわけでございますけれども、しっかりやっていただきたいというふうに思います。
 それでは、今いみじくも枝野大臣が象徴的な非常に有名なセンターだから先に取り組んでいるんだというふうにおっしゃった国立がんセンター、今は四月一日から独立行政法人国立がん研究センターになっております。これは、足立政務官もよく御存じで、私たちも議連つくっていろいろやったりしましたけれども、過去、いつも問題点として指摘をされていたのは、このがんセンターは、総長、一番トップの人ですよね、あるいはその下に病院があって病院長がいらっしゃる、その総長や病院長は、非常に肩書は偉そうに見えるんですけれども、実際に総長はその組織の、がんセンターのトップでありますけれども、ところが、実際には人事とか予算といった権限は全くなくて、厚労省から出向してきている医系技官ですね、医系技官の運営局長が一手に握っているというふうに問題点として指摘をされてきました。
 これは足立政務官と私は恐らく共有している問題点だというふうに思いますが、このことについて、今回この取りまとめの中ではどういうふうに改革をするというふうにされているんでしょうか。
#110
○大臣政務官(足立信也君) 私もこの独立行政法人ガバナンス検討チームのメンバーの一人でございます。
 この取りまとめの件を、今議員からありましたけれども、これは一言で象徴的な部分を言いますと、やはり人事、予算等の実質的な権限をナショナルセンター側へ付与するということだったと思います。
 それを生かした形、それを踏まえて私たちが講じた措置といいますか、第一に、人事については、従来厚生労働大臣が任命権者であったところを理事長に任命権を変更したというのが第一点。それから第二点につきましては、予算については、理事長が法人内で責任ある体制を構築するために、財務経理部を共通して六センターに設置し、予算の実質的な配分権を行使できる環境を整備したと。この二つがポイントだと思います。
#111
○世耕弘成君 じゃ、このやはり取りまとめに基づいて、理事長にある程度予算、人事の権限を与えるという形で厚生労働省としては、足立政務官としては進めておられるというふうに理解をいたしますが。
 この新理事長が選考されました。私はこの理事長は何回かいろんなところで、勉強会等で御一緒したこともあって、口は悪いけれども、すごく私は尊敬すべき方だと思っています。私は、自民党の衆議院議員の某議員とは全然見解は違います、山形大学医学部を全国トップレベルに育て上げられた非常に実力のある方だというふうに思っておりますが。ところが、残念ながら、今回は独法通則法のまだ抜本改正が間に合っていない。そういう中で今回この新理事長が選考をされたわけですが、その選考に当たっても取りまとめの精神、手法といったものは尊重されているという理解でよろしいでしょうか。
#112
○大臣政務官(足立信也君) まさにそのとおりに私たちは運んでいったと、そのようにとらえておりまして、具体的なことを申しますと、まず第一段階で、職務内容書において、求められる能力や選考方法等を明示した上で公募をしました。そして、第二段階で、その書類を、選考に当たって公平性、透明性が確保されるように外部の有識者で構成される選考委員会、これをつくりまして、応募者の評価、選考を実施しました。そして、その第三に、選考委員会の評価結果を踏まえて、これは厚生労働大臣、主務大臣が国立がん研究センターの長として最適任者を判断し、任命すると、そういう形を取りました。
 これはまさに取りまとめの精神を反映した進め方だというふうに私は思っています。
#113
○世耕弘成君 この取りまとめの中にははっきりと書いてあります。通則法改正前でもという言葉も含めて書いてあるんですが、内閣府行政刷新会議内に独立行政法人ガバナンス委員会というのを設置をし、理事長、理事、監事の選考を行うと明確に書いてあるわけですけれども、今回この嘉山新理事長の選考に当たっては、独立行政法人ガバナンス委員会というのは設置をされて、そこで選考されたというふうに理解していいんでしょうか。
#114
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、提言の中には、独立行政法人ガバナンス委員会で人事を行う、理事長の人事について行うべきではないかという提言もいただいております。
 その精神を生かして、今のようなプロセスで第三者、外部の人間で選考プロセスを踏んでいただいているんですが、これについては、その趣旨、提言の趣旨についてはしっかりと受け止めたいというふうに思っておりますが、今行政刷新会議全体としては、独立行政法人全体の在り方を見直しているプロセスでございますので、このプロセスの中でガバナンス委員会をつくってしまいますと、これからやっていくこととの矛盾が若干出てくる可能性も高いものですから、というのは、すべてについてガバナンス委員会のようなところで選考をしていくということがいいのかどうか。
 典型的な独立行政法人については提案のとおりそういう形が望ましいというふうに考えておりますが、今独立行政法人が行っている事業を細かく見ていきますと、実はこういうやり方が本当にいいのかどうかというところも中に含まれているわけで、そういったところを整理をしながらやっていかないといけないというふうに思っておりまして、ただ、この精神を生かして、これ今回のナショナルセンター以外のところでも、御承知のとおり、従来官僚のOBの方が座っている席については、公募で、そして外部の有識者の皆さんに選考のプロセスを手伝っていただいてということで、精神は取り入れているということで御理解いただければと思います。
#115
○世耕弘成君 全体、私はこれはまさに普遍的な解だと思うんですけれども、理事長については主務大臣から任命権限を外して内閣府の下で第三者的委員会をつくってやるというのは、私は、全く何の問題もない、ほかの独法改革に今後悪い影響を与えるようなことは全くない、非常に普遍的なこれはもう真理と言ってもいいぐらいだというふうに思うんですけど。
 じゃ、この独立行政法人ガバナンス委員会が新設されてなかったとしたら、この理事長はだれが選んだんですか。
#116
○大臣政務官(足立信也君) 先ほど、精神を生かしながらもという形で、今回の経緯については枝野大臣から説明がありました。そして、具体的に申しますと、主務大臣である厚生労働大臣が選考委員会の選考を経て最適任者ということを判断し、任命いたしました。
#117
○世耕弘成君 当然任命権者はだれかいなきゃいけませんから、それが厚労大臣であるということについては取りあえず異論は挟みませんが、じゃ、その選考委員会、選考委員会というのは、これどういう委員会だったんでしょうか、どこに設置されたんでしょうか。
#118
○大臣政務官(足立信也君) これは厚生労働大臣の下に設置されました。
#119
○世耕弘成君 それじゃ全然意味がないじゃないですか。せっかく足立政務官も入られているんですよ。御自身も入られて、この独立行政法人ガバナンス検討チームの取りまとめ、まとめられて、それの私まさに一丁目一番地だと思いますよ、理事長の選び方は。しかも、ここの取りまとめ自体に法改正を待たずにできると書いてあるんですよ。独立行政法人のガバナンス委員会をつくるということはできるからそこで選ぶんだと、その他の改革については独法通則法の抜本改正を待つんだという趣旨、読みにくい文章ですけど、私、十回ぐらい読んだらそういうふうに読めましたよ、これ。
 それを結局、厚生労働大臣が任命するというのはいいですけど、その選考委員会を厚生労働大臣の下に置いてしまったというのは、まさにこの取りまとめの精神も換骨奪胎されているとしか思えないんですが、どういうふうにお考えでしょう。
#120
○大臣政務官(足立信也君) 経緯につきましては先ほど枝野大臣からありましたけれども、今の点ですね、取りまとめのその精神。検討委員会を設けて、そこで行政刷新担当大臣が任命するとされているのとはまるで違うじゃないかという御指摘で、具体的な形としてはそういうふうになりましたけれども、そこの矛盾がどうかという点につきましては、私どもは検討チームの中でもその議論をしつつも、まずは六つのナショナルセンターについてはこういう形で決めていくということのまたその経緯の中でこの形になったものでございますから、それに従ったということでございます。
#121
○世耕弘成君 本当に今苦しそうな気持ちが伝わってくるわけですけれども、せっかく取りまとめたんだから、しっかりやっていただきたい。
 理事長の選考については極めて残念ですけれども、結局、過去おっしゃってきたこと、あるいは取りまとめられたこととも全然違う、あくまでも厚生労働省の役所の中で選ばれて決められた、大変残念だというふうに思います。この取りまとめの中には高らかに、一番重要なところは、理事長及び理事の任命権限を主務大臣に専属させない仕組みにする、これが一番重要なところですが、残念ながら、その第一歩である国立がんセンター理事長、結果としては私、いい人が選ばれたと思っていますが、選び方に私は問題があっただろうというふうに思います。
 ほかにもこの取りまとめに反している点が幾つかあるというふうに思っています。
 今、国立がん研究センターには厚生労働省から現役出向で何名行っておられますでしょうか。
#122
○大臣政務官(足立信也君) 現役出向という定義がなかなかこれは難しいところはありますけれども、国立がん研究センターに現在在職する職員で厚生労働本省から異動した者というのは、正確には十名、全体の職員、全職員が千三百四十二名でございますから、約〇・七%ということになります。
#123
○世耕弘成君 〇・七%なんという数字はいいんですよ。そんな言い訳がましいことはおっしゃらないで。十名、私が聞いているところでは、幹部クラスでは五名、特に事務官が三名、そして技術系の技官が二名というふうに聞いておりますけれども。
 これ、まさにこの取りまとめを読みますと、独立行政法人の公正かつ透明な組織運営の実現のため、執行役員及び管理職について、厚生労働省からの職員及び天下り官僚の登用は行わないものとすると書いてあるんですけれども、この精神に反するんじゃないですか。
#124
○大臣政務官(足立信也君) 今の件は現職でおられる十名の方のその更に内訳ということでなってくると思いますが、この人事につきまして、今現在、今御指摘にあった理事のところですね、それと、この方々についてはその内部の方で、今、その内部というのは当方の方なんですが。
#125
○世耕弘成君 ちょっと理事と幹部職員の混同をしないでくださいね。私、まだ今理事の話はしていません。幹部職員の中で私が把握しているところでは五人、厚労省から現役の官僚が出向しているというふうに把握をしているわけでございます。
 そのうち、今いる五人のうち二名、いいですか足立政務官、いいですか、五人いるうちの二名は四月一日、先月ですよ、先月の独法発足時に新たに厚生労働省から行っておられる方ですよ、これ。この取りまとめが十二月十一日に厚生労働省からの職員は行かせないと書いてあるのに四月一日に新たに行っているという事実があるんですが、このことについてはどういうふうにお考えでしょうか。
#126
○大臣政務官(足立信也君) ちょっと手元に、その五人の、五人というところとそのうちの二名というところの正確なものが今ないんですが、これ理事長が、新理事長と大臣のところで何度か話合いを持ちまして、今おっしゃられているのは恐らく企画運営の辺りのところだと思うんですが、この件につきましても実際話合いを持って、理事長は是非ともという話があって、そしてそれを大臣が了解したという経緯がございます。その五人あるいは二人ということにつきましては、ちょっと今手元に正確な資料がないので、今の話に答えをさせていただきたいと思います。
#127
○世耕弘成君 厚労省からの現役出向ポストの状況についてということ、あるいはその出向人事の発令についてということ、質問通告してあるんですが、今日お答えいただけないということですと、委員長、別途後刻、国立がん研究センターに対する厚生労働省からの現職職員の出向状況とその任命の日時、ポスト、その他について後刻理事会の方へ資料請求させていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
#128
○委員長(佐藤泰介君) はい、了解しました。
#129
○世耕弘成君 それでは、次は理事の方に進みたいと思います。
 理事についても取りまとめの精神が当然尊重されているべきだというふうに思いますが、現在、理事定員、国立がん研究センターは五名でありますが、現状のところ三名しか決まっていないという話が聞こえてきておりますが、事実関係はいかがなっていますでしょうか。
#130
○大臣政務官(足立信也君) 事実関係はそのとおりで、三名でございます。
#131
○世耕弘成君 さらに、聞くところによると、実は五名、もう相手も内諾していただいた上で五名の理事が決まっていたけれども、その理事案を、四月一日独法としての発足直前の三月二十六日になって突然、厚生労働省の官僚が長妻大臣の命令だということで理事人事を全部白紙に戻した、そしてひっくり返された。その結果、結局二名は厚生労働省がどうしても認めなくて今二名が空席の状態になっているというふうに聞いていますが、この事実関係はいかがでしょうか。
#132
○大臣政務官(足立信也君) 今、世耕議員がおっしゃったそこのところの事実関係を私は認識しておりません。
#133
○世耕弘成君 認識をされていないということでありますが、少なくとも独法が理事二名空席でスタートをしているというわけであります。
 じゃ、ここからは認識をされていないということですから一般論でお伺いしたいと思いますけれども、こういう理事の人事に、あるいは先ほど申し上げたような幹部職員の人事について、独法のですよ、国立がんセンターのそういった人事について厚生労働省やあるいは大臣が介入をするということは、まさに今民主党連立政権で進めようとされている独法改革の理念、そして十二月十一日に取りまとめられたこの理念に完全に反することだというふうに思いますが、どうお考えでしょうか。
#134
○国務大臣(枝野幸男君) このガバナンス検討チームの取りまとめの趣旨、私は大変重要な指摘だと思いますが、一方で、今、一般論として独立行政法人の任命権は理事長にある理事の人事について、政治、内閣が関与をしております。それは、いわゆる天下り、公務員OBが就いているポストが任期が切れるときに、その後任者を決めるに当たっては公募をするように、その公募の結果に基づいてやるようにということで関与をいたしております。これは制度的には許されているというふうに思っておりますし、趣旨からすれば、まさにいわゆる天下りを減らすということについて、理事長が勝手に選んでいるんだと言われてしまうと、それは天下りじゃないということで、結局は公務員OBが減らないということでは困りますので、そういった形で関与させていただいています。
 ですから、一般論としてというか、制度としてはガバナンス検討委員会の提言のとおりで進めていくべきであるということの一方で、今の現状を前提にしたときには、一定分野の部分のところについては関与することがよりガバナンスを良くするという意味で必要であるということで、そこは、何というんでしょう、趣旨に応じて適切な対応をしているというふうに思っています。
#135
○世耕弘成君 結局、先ほど階政務官はやれるところ、この取りまとめ、やれるところはやっていくというふうにおっしゃいました。そして、足立政務官は、国立がんセンターについては当然理事長の権限、予算も人事もしっかり理事長に権限を振るってもらうんだというふうにおっしゃいました。そして、ところが今大臣は、実際には官僚が、役所がそれぞれ関与する部分があるというふうにおっしゃいました。これは結局、この取りまとめのいいとこ取りをされちゃっているんですよね。
 この取りまとめは、当然、ガバナンスという観点ですから、理事長についてはやっぱり理事会がある程度縛っていくんだと、理事長は独裁できないよというふうに書いてある。ところが、その理事会がしっかり縛るに当たって、理事長や理事の選任については、ここには、提言の二に独立行政法人ガバナンス委員会を内閣府に設けるんだと書いてあるけれども、それは設けていない。設けていなかったら、当然役所が直接介入するということになるんですね。
 結局、この中で都合のいい、役所にとって都合のいいところはやりながら、そしてこういう独立行政法人ガバナンス委員会をつくって理事や理事長の選考を透明に行うという過程はやらないで、結局、今、確かに過渡期間かも分かりませんけれども、国立がん研究センターというまさに独法のフラッグシップのようなところが、厚生労働省が所管する独法のこれから一丁目一番地になっていくようなところの人事に結局は厚生労働省が現実として介入をしている、現役出向がまだ続いている、そして理事が、厚生労働省が反対しているから理事が空席になっているという事態になっているんじゃないんですか。
#136
○国務大臣(枝野幸男君) 先ほど私の答弁は、役所がというのではなくて、内閣、政府がというふうなお答えをさせていただいたと思います。
 今のいわゆる公募の話については、一般論的に公募については官邸の事務方は若干ロジで加わってかかわっていただいておりますが、基本的には主務官庁の役所の方が何らかの中身について関与するということなしに、政務三役主導でやらせていただいています。
 そうした意味では、政務三役が政治主導で、特に天下り問題などの兼ね合い、あるいは主務官庁の事務方が政務三役を頭越しにそれぞれ独立行政法人に影響力を行使するようなことがあっては困るということについては、これは徹底をしていかなきゃいけないと思っておりまして、先ほど委員から御指摘がありましたその理事の人選について大臣が一定程度関与するということは、先ほど申したとおり、現状の移行期間についてはやむを得ないと思っておりますが、もしそれが大臣の意向と関係なく事務方が勝手に動いたということでは許されないし、また出向についても、一般的には行政と少なくとも独立性を高めるべき機関については現役出向は問題じゃないかということ、医薬品機構については事業仕分でも特に問題になりました。
 それ以外の一般的な独立行政法人についてどうするのかというのは、実は事業仕分や今回のガバナンス検討チームの指摘も前提にしながら、これからちょっと大事な検討、重要な、丁寧な検討をしなきゃいけないというふうに思っています。
 天下りのような話はまずいんですが、行政と一定のかかわりを持たなきゃならない独立行政法人もあると。一定のかかわりを持つんだったら、天下りみたいな話よりは現役出向で退職金二重取りみたいな話がなくてという方が合理的ではないかという話もあったりしまして、ただし、それが元々の主務官庁が独立行政法人を自由にコントロールするみたいな話でそれが使われては困ると、ガバナンス検討委員会の趣旨だと思いますが、そこのところはかなりきちっとした議論に基づいて相当制度設計を工夫しなきゃいけないなというふうには思っているんですが、それまでの間、特に今回独法に初めてなるという段階でいわゆる現役出向的なところをゼロにできたかというと、それはなかなか難しかったんだろうとは思うんですね。
 我々の立場、行政刷新の立場からすれば、今回現役出向で行った人は行きっ放しになって戻ってこないでくださいというのが制度の趣旨だと私は思うんですが、そこもなかなか、まだそういう制度が全体としてでき上がってないところで、今回行った人だけそうしろというわけになかなかこれまたできないところがあります。
 そういった意味では、今御指摘いただいている問題点は非常にうなずかせていただく部分がたくさんあるんですが、そういった指摘を踏まえて制度をしっかりと組み立てていく、また制度を組み立てるまでのプロセスにおいてもできるだけ趣旨を生かせるようにするということで、努力をしているということで御理解いただければと思います。
#137
○大臣政務官(足立信也君) 世耕議員が五人、三人の経緯のところでおっしゃったことなんですが、厚生労働大臣はガバナンス検討チームの改革に向けてというこの趣旨をしっかり生かしてくださいという要請はしたんです。そして、五人の話がありましたけれども、私はすべてを把握してはいないんですが、その中に実はガバナンス検討チームのメンバーが一人入っておったと。これは趣旨と間違えているということで、その前後に二度ほど理事長と大臣との話合いがあって、その五人、三人の過程の中で事務方の方が関与しているという事実は一切ありません。理事長と大臣の間の話で、このメンバーに一人入っているということは趣旨が違うということで修正がなされたというふうに私は理解しております。
#138
○世耕弘成君 じゃ、済みません。そこも一応理事の任命状況ということで質問通告はしていたんですが、具体的には申しておりませんでしたので、もう一度、この五人の理事の任命状況がどうなっているかは少し役所に持ち帰って確認をしていただいて、理事会に対して資料提出をお願いしたいと思いますが、委員長、よろしいでしょうか。
#139
○委員長(佐藤泰介君) はい、了解いたしました。
#140
○世耕弘成君 それではもう一つ、最後にお伺いをしたいと思います。
 実は、このがんセンターがかかわるがんの治療の研究に関して、第三次がん対策十か年総合戦略事業ということで五十億円の予算が付いております。この手の今研究開発に係る予算については、これは厚労省だけではなくて政府共通の方針として、これ前政権時代からもそういう議論を進めてきておりますが、役所が自分でお金を配るんではなくて、いったん外の、これファンディングエージェンシーと呼んでいますが、外の研究の知見のあるところに、研究の目利きのできるところにそのお金を回して、そしてそこに配分をしてもらうという方針でやってきているわけであります。実際に文部科学省の研究費などは、学術振興会とかJSTとか、そういったところへ一回出て、そこにプロの研究者あるいは研究の目利きができる方々が集まって予算の配分をしているんですね。
 ところが、このがんの研究については、実は今までは、がんセンターの独法化前は、あくまでも国の組織の一部として国立がんセンターがファンディングエージェンシーとなってこの研究費の配分を行ってきたわけであります。今回、これが独法化したことによって、がん研究というのは実際にはがんセンターにたくさん配分される、恐らく半分近くは、半分以上はがんセンターに配分をされているというふうに思うんですが、結局ファンディングエージェンシーが自作自演になっちゃうじゃないかということで、今回、結局独法化に当たって元々がんセンターに委託されていたファンディングエージェンシーの機能がまた厚労省に戻っちゃったというふうになっていると私は認識していますが、今後、がん研究のファンディングエージェンシーの在り方について政府としてはどういうふうにお考えになっているでしょうか。
#141
○大臣政務官(足立信也君) これは若干の経緯がありますので、申し上げます。
 平成十五年に、総合科学技術会議で独立した配分機関にその配分機能をゆだねる方向で検討するというふうになっておりまして、実際は、一度は、いったんはがんセンターの方にその配分機能が行ったわけです。しかし、その後、総合科学技術会議の中で平成十九年に、一つの制度、つまりこの一つの制度というのは厚生労働省でいえば厚生労働の科研費だと思います、この一つの制度は一つの配分機関に集約されることが望ましいということになりまして、それを受けてまた厚生労働省という形になったんだと思いますが。
 しかし、これは何も厚生労働の厚労科研費だけにとどまる話ではなくて、研究費というものの全体の在り方、政府全体としてどこがファンディングエージェンシーとなるべきなのかという議論はまさに必要なことだと私は思っております。
#142
○世耕弘成君 もう昼休みにも入っている時間帯ですので、この辺で質問を締めたいと思いますが、このがんセンターに絡んでは、結局人事が、非常に私は残念ながら民主党政権になって、独法改革、立派なことをおっしゃっているんですが、その精神からどうも逸脱したものになっているんではないかという懸念を持っています。
 そしてまた、今ファンディングエージェンシーの話をしましたが、ほかにも財団法人がん研究振興財団というのが、これがまさに厚労省の天下り組織としてがんセンターの中に残っているとか、あるいはがんセンターのTLO、いわゆるリエゾンオフィス、技術を外へ出していく組織、これが、ほかの国立大学法人は自由に民間と契約ができるのに、これは結局、厚労大臣の認定が必要ということで政令が出されてしまって、そして結局これまた厚労省の人が天下っているヒューマンサイエンス財団というところにこのTLOが委託されることになってしまっているとか、いろいろこの独法、がんセンターにまつわるだけでもまだまだ問題点が多いというふうに思います。
 これからもしっかり我々も目を光らせていきますし、私は基本的に皆さんがやろうとされていることには反対ではありませんので、是非看板倒れにならないようにしっかりやっていただきたいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
#143
○委員長(佐藤泰介君) 世耕弘成君の資料要求については早急に理事会の方へ御提出をお願いし、午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十分まで休憩いたします。
   午後零時二十二分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十二分開会
#144
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから総務委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#145
○魚住裕一郎君 ようやくまた質問できるなという感じでですね。実は、先週の十三日にも質問できるかなと思っておったんですが、それが飛んで、いろんな都合があったものだから質問通告を十三日に実はさせていただきまして、覚えていないかもしれないなということを含めましてでございますが、午前に引き続いて質問をさせていただきます。
 午前中、独立行政法人に対するガバナンスというか統制の在り方ということが大きな課題になってあったわけでございますが、国としては主務大臣が独法通則法六十五条の「違法行為等の是正」という形で関与できる形になっているわけでございますが、これは発動した事例はあるんでしょうか。
#146
○大臣政務官(階猛君) 済みません。ちょっと今、突然の質問だったので、今聞き取れなかったんですけれども、もう一度お願いします。(発言する者あり)
#147
○国務大臣(原口一博君) 調査してお答えをしたいと思います。
#148
○魚住裕一郎君 ただ、これ、先週、冒頭言いましたように、十三日に通告していますよ、イの一番で。一番最初の質問で、私、挙げていますから。統制の在り方として独法通則法六十五条を発動した事例はありますかというふうにお尋ねしてございますので、これはひど過ぎますよ、幾ら何でも。(発言する者あり)
#149
○大臣政務官(階猛君) 恐れ入ります。私どもの方には、その通告が手元になかったものですから、恐れ入ります、準備していませんです。(発言する者あり)
#150
○委員長(佐藤泰介君) 質問を続けてください。魚住裕一郎君。(発言する者あり)魚住裕一郎君、質問を続けてください。(発言する者あり)
#151
○国務大臣(原口一博君) 魚住委員、私たちの質問の一問は、前政権のつまみ食いではないかという質問でございました。(発言する者あり)
#152
○委員長(佐藤泰介君) 私が指名しています。(発言する者あり)お静かに願います。(発言する者あり)
#153
○国務大臣(原口一博君) 魚住委員の御指摘については、事実関係ですから、事実関係ですから……(発言する者あり)魚住委員、よろしいですか。事実関係でございますから、今調べさせていますので、すぐ御報告をしたいと思います。(発言する者あり)
#154
○委員長(佐藤泰介君) 魚住裕一郎君。(発言する者あり)魚住裕一郎君、質問を続けてください。(発言する者あり)
#155
○魚住裕一郎君 委員長、これ、私はペーパーとして質問要旨でそれ出しているんです。個別にも質問通告しています。ペーパーでも出してある。ちょっと止めてください。(発言する者あり)
#156
○国務大臣(原口一博君) 魚住委員、質問通告要旨をいただいていますけれども、今の委員の御質問ですから、調査をして御報告を申し上げます。(発言する者あり)
#157
○委員長(佐藤泰介君) 質問を続けてください。(発言する者あり)
#158
○国務大臣(原口一博君) お手元……(発言する者あり)魚住委員、質問要旨を……(発言する者あり)委員長から御指示をいただいています。(発言する者あり)
#159
○委員長(佐藤泰介君) 主宰者は私でございます。主宰者は私でございます。
 答弁してください。(発言する者あり)
#160
○国務大臣(原口一博君) はい。
 独立行政法人制度の功罪ということで魚住委員から質問をいただいています。その中には、独立行政法人に対する国の統制の在り方という項目はございますけれども、条文を挙げてのものはございません。
 ですから、今委員の御質問でございますので、しばらく調べるまでお時間をいただければというふうに思います。事実確認をさせていただいています。
#161
○委員長(佐藤泰介君) じゃ、しばらく調べてください。(発言する者あり)
#162
○国務大臣(原口一博君) 魚住委員、一件だけあるということで報告を受けました。(発言する者あり)
#163
○委員長(佐藤泰介君) 魚住委員。(発言する者あり)魚住委員、質問を続けてください。(発言する者あり)政府が答弁をしたとおりでございます。(発言する者あり)
#164
○礒崎陽輔君 委員長、動議、動議です、進行動議。
#165
○委員長(佐藤泰介君) 座ってください。──座ってください。
 礒崎君。
#166
○礒崎陽輔君 ただいまの委員長の議事進行につきましては、与野党の理事がいったん時間を止めるように要求したにもかかわらず、委員長がそれを無視して議事を進行するのは問題があると思います。当面、この問題を議論するため、一時審議を中断をして理事会を開くことの動議を提出いたします。
#167
○委員長(佐藤泰介君) ただいまこの動議が出ましたので、この動議の賛否を採りたいと思います。
 動議に賛成の方、挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#168
○委員長(佐藤泰介君) 今の動議は少数で否決をします。
 魚住裕一郎君、質問を続けてください。(発言する者あり)
 動議は少数で否決をされました。(発言する者あり)
#169
○澤雄二君 動議。
#170
○委員長(佐藤泰介君) はい、澤雄二君。
#171
○澤雄二君 動議を申し上げます。
 魚住委員の質問に対して、政府側が質問通告を受けていないという話がございました。魚住からは、書面でも渡してあるし、口頭でも通告をしてありますということであります。それで、最初の質問項目についてもちゃんと人を介して質問通告をしているということであります。それに対応して政府側が時間をつぶしているのが約七分から八分、今までもう十分過ぎていますが、あったと思います。それを魚住委員の質問時間から除くということは極めて不公平、不当でございます。
 ですから、その時間のかかわり合いについて、委員会を中断して理事会協議をして調整を図っていただきたいと思います。その動議を提出します。
#172
○委員長(佐藤泰介君) ただいままた動議が出ましたが、ただいまの動議について賛否を採ります。(発言する者あり)
 じゃ、今の動議に賛成の方は挙手を願います。(発言する者あり)
 政府は質問要旨は一件だということでの答弁がありましたが、円満に進めるために、じゃ、速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#173
○委員長(佐藤泰介君) 速記を起こしてください。
 しばらく休憩をしますので、委員の方々は着席のままお待ちを願います。
   午後一時三十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時五十三分開会
#174
○委員長(佐藤泰介君) 休憩前に引き続きまして、総務委員会を再開いたします。
 この際、階総務大臣政務官より発言を求められておりますので、これを許します。階政務官。
#175
○大臣政務官(階猛君) 先ほどは質問取りの関係で行き違いがあり、大変御迷惑をお掛けしました。以後、事務方によく指導をいたします。
    ─────────────
#176
○委員長(佐藤泰介君) 休憩前に引き続き、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#177
○魚住裕一郎君 質問通告云々で若干行き違いがございましたけれども、確かに質問通告のときに私は質問要旨という形で項目だけはペーパーにいたします。細かいことは質問取りに来ていただいた役所の皆さんにきちっと説明をしているわけでございまして、多分皆さんもそういうふうになさっているんじゃないのかな。つまり、細かい文言をそのまま原稿用紙を渡すような形で質問通告しないわけでございまして、この固まりの質問については何々についてみたいな、そういう質問要旨になるんではないのかなと私は思っております。
 今大臣ほかに見ていただいているのはその質問要旨でございまして、是非個別の質問事項についてもまた役所サイドとしっかり連携をしていただきたいと思っております。
 先ほどの冒頭の質問は、独法通則法の六十五条「違法行為等の是正」、これについて発動したことがございますかという質問に対して、もう一度確認のために大臣に御答弁いただきたいと思います。
#178
○国務大臣(原口一博君) ございます。一件あるという報告を受けております。
#179
○魚住裕一郎君 統制が非常に大事だと言われている中でたった一件なのかというような思いもするわけでございますが、また、この独立行政法人、役職員の非違行為について主務大臣が直接的に統制を行うことはできるんでしょうか。いかがですか。
#180
○大臣政務官(階猛君) 主務大臣は、その所管する独立行政法人の理事長の任免権を始め最終的な独立行政法人の管理運営に責任を負うものと理解しておりますので、ガバナンスについては関与ができると考えております。
#181
○魚住裕一郎君 それでいいんですか。
#182
○国務大臣(原口一博君) 直接はできないというのが答えになります。
#183
○魚住裕一郎君 私もできないと思っていたものですから、ちょっと今の御答弁、びっくりしましたわけでございますが。
 ただ、いろんな問題点があります。事業仕分でもいろんなことを言われておりますし、マスコミ等でも指摘もあります。ファミリー企業との随意契約とか、あるいは一定の独立性を持っているがゆえに、それをいいことにして、奇貨として勝手な振る舞いとしか言いようがないようなことも出てきているわけでございますが、この際、主務大臣の統制権限を強める方向性で制度改正が必要ではないかと思いますが、枝野大臣、いかがでございましょうか。
#184
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、現在の独立行政法人通則法においては、必ずしも主務大臣が強くガバナンスについて直接ものを行うことは限られております。これは、独立性を持って運営をすることによるプラスの面もあるわけでございますから、そういったことが配慮されているんだというふうに思っております。
 そうしたことから、独立行政法人の行っている事業ごとにしっかりと検討をいたしまして、実は、もっと自由度を高めて、その代わり各独法の責任でやっていただくということが適しているのではないかと思われる部分もある。逆に、もっともっと政府、内閣が直接責任を持たなければならない部分も独法の行っている事業の中にはあると。こういった事業の性質をしっかりとより見極めて整理をした上で、必要に応じて直接的な関与をある部分については深めていく必要があるのではないかという視点を持って、現在、独立行政法人の全体の見直しの検討作業を始めているところでございます。
#185
○魚住裕一郎君 それで、独法制度、平成十三年の春ですか、制度として見れば、情報公開とか法人自身の説明責任、あるいは評価制度の一定の整備といった点で従前の特殊法人よりは改善された制度だとも言えるわけでございますが、しかし実際の運用を見てみると、今の、申し上げましたとおり、天下りであるとかあるいは契約関係、いかがなものかと。特殊法人時代の問題や非効率が改善されないまま今日まで来ていると言わざるを得ない場面があると思っておりまして、福田内閣ではそうした独法制度の功罪を反省をして抜本改革法案というのを前に出しました。
 しかし、現政権になって、去年の十二月二十五日ですか、閣議決定はあるんでございますけれども、いまだ抽象的な方針の表明にとどまっているんではないかなというふうに思うわけでございますが、枝野大臣としてはこの独法制度の功罪をどのように認識をされておいででしょうか。
#186
○国務大臣(枝野幸男君) 私は、独立行政法人制度をつくった当初の趣旨というものは評価をいたしております。そして、この制度の大きな枠組みとして、複数年度にわたる予算執行を可能にするなど効率的な企業的経営の導入をしたこと、それから主務大臣が中期目標を設定する一方、法人の長が事業計画を作成、策定するなど経営責任の所在を一定程度明確化したこと、それから財務諸表等の公表義務等の透明性を向上させたことと、一定の評価をいたしております。
 ただ、先ほども若干申し上げましたとおり、元々行政の内側から研究機関などが切り離されたものもありますし、それからいわゆる現業的な部分を切り離したところもある、あるいはかつての特殊法人が独法に変わったものもあると。そこで行われている業務の種類も多種多様なものがあって、実はその業務の種類によって、内閣との距離感というのは、実は適切なものはいろいろあるはずなのに、それが一つの制度の下に入っている結果として、あるものはもっと自由度を高めなきゃいけない、あるものはもっと行政の直接の責任を強めなきゃいけない、あるいはそれは一つの組織の中においてもそこで行われている事業ごとにそれぞれそういったことの違いがあるかというふうに思っています。それらが、全部に適用しようと思うと全部に当てはまらないみたいなことが今の独立行政法人制度全体にはあるのではないか。その結果が様々な弊害で出ているのではないか。
 ですから、できればその事業の種類ごとに国とのかかわり方のパターンを幾つかの類型に整理をして、そしてガバナンスの在り方をそれぞれの事業の性質に合った形へと変えていきたいということを今目指しているところでございます。
#187
○魚住裕一郎君 先般、事業仕分という形で大々的に報道されたわけでございますが、しかしやっぱり十把一からげというのは無理なので、今大臣がおっしゃったように、いろんな事業、それぞれ性質によって取扱いといいますか、丁寧にやっていかなきゃいけないんだろうと思っておりますが、やはり悪いところは変えていく、あるいは独法制度自体も変えていかなきゃいけない、こういう進め具合の工程表みたいなものをどのように大臣としてはお考えなんでしょうか。
#188
○国務大臣(枝野幸男君) まさに、政権を交代させていただいて半年余りでございまして、どこに今問題点があるのかということをきちっと把握をしようということを今進めているところでございます。その一つの手法が事業仕分でございます。
 それを踏まえて、どの部分をどの程度大きく変えなければならないのかという見通しをある程度立てた上で工程表を作りませんと、期限に迫られて粗雑なものを、これは先ほど午前中の議論で、提言、意見みたいなものはある程度いろんな種類のものがあってもいいと思いますが、実際に人が働いている、行政の仕事を行っている組織ですから、これは後でちょっと間違えたから変えようというわけにいきませんので、どれぐらい大きく変えなきゃならないのかという見通しを立てた上で具体的な工程表に進めていきたいと思っておりますが、現時点では、そういった見極めと、それから大きな改革の方向性というものをこの夏から秋ぐらいまでの間にお示しをして、その上で具体的な作業のプロセスを明らかにできればなという見通しで作業を進めているところでございます。
#189
○魚住裕一郎君 この独法制度の改革と公務員制度改革、もちろん連動するわけでございますけれども、鳩山内閣ではどっちかというと両方とも明確な方向性が余り示されていないように私には感じられますし、本法案もまた国家公務員改正法案も前政権の法案のつまみ食い的な感じになっているなという気がします。
 枝野大臣は独立行政法人制度をなくしてもよいと受け取れる発言をされている一方、原口大臣は逆に、公務員の管理という観点からは独法への出向を拡大させるというような発言もあったりいたしますし、また、例えば厚生労働省も独法を新設するというような形になってくるわけですね。
 何か政府の対応に一貫性がないというふうに見受けられるわけでございますが、ちょっと、この独法改革と公務員制度改革の整合性をどうやって取り組むのか、両大臣にお聞きしたいと思います。
#190
○国務大臣(枝野幸男君) 若干、固有名詞としての独立行政法人と普通名詞としての独立行政法人とをちょっと混同して使ってしまっていることが誤解を招いているのかなというふうに思っております。
 私が申し上げたのは、固有名詞としての独立行政法人、つまり現在の独法通則法、先ほどの視点でそれぞれの事業の形態に合った政府とのかかわり方というのを類型化をして整理をしていってそれぞれに適した制度に変えていった場合、それからもちろん統廃合も行っていきますから、最終的には今の独法通則法にぴったり当てはまってそのまま残すというものは実はなくなる可能性もある、なくなることも視野に入れて改革を進めていくという意味で、現在の独法通則法に定める独法というものがなくなる、廃止をするということはあり得るということを申し上げてきています。
 ただ、普通名詞としての独立行政法人とでもいいますか、つまり、政府、内閣そのものではない、独立性を持った、だけれども行政の行為を行う組織形態というものは何らかの形ではこれからも、ゼロにはならないわけでございます。
 私も実は、原口大臣同様、そうしたものの中でむしろ政府の関与を今の独法よりも強めるべき部分も若干あるのではないか。そういった組織や事業については、天下りはいろいろ問題があるけれども、むしろ行政庁と、府省庁と一定の関連性を持たざるを得ない部分についてあるんだとすれば、それはむしろ現役の皆さんにきちっと堂々と出向の形でやっていただいた方が、いわゆる退職金の二重取り問題を始めとして、あるいは所管省庁の責任という立場からも明確でいいのではないかという意味で、天下りはやめるけれども、場合によっては人事交流で現役出向ということというのも、改革後の政府から独立した行政を行う法人についてはあるというふうに思っておりますし。
 また、長妻大臣の案については具体的なところまで詳細に把握をしておりませんが、例えば厚生労働関係でいえば、少なくとも現状で私自身は、いわゆる今の国立病院をこれ全部廃止をするとか民営化するとかということは考えておりません。先日の事業仕分でもそういう議論でございました。そうすると、何らかの形で国が関与をする病院のシステムというものは一定程度これからもあるわけでございまして、それを現在の独立行政法人通則法の下における独立行政法人として置くかどうかというのはまた議論。したがって、長妻大臣のプランについても、我々のこれから進めていく独法改革の流れと連動しながら、どういう制度設計をしていくのかということについては協議をしてまいる中でおのずから結論が出てくるんじゃないかというふうに思っております。
#191
○国務大臣(原口一博君) もう枝野大臣がお話をしたとおりですけれども、公務員制度改革との関連で申し上げますと、今回の私たちの退職管理基本方針、これも、枝野大臣それから仙谷大臣、そして平野官房長官共に四大臣で基本方針を議論して、そしてそれを各省に提示をするという形にしておりまして、全く同じ方向を向いています。
 それは、一言で言うと、官を開くということであります。先ほど世耕委員が御質問をされましたけれども、その中にもございましたけれども、個々の大ぐくりな、これを改廃するとかあるいは存続するとか、その手前で一つ一つを事業仕分して、独法は様々な事業をやっています、その事業を果たしてその独法でやること自体が合理性があるのかどうか。そして、私たちは大変厳しい財政状況の中で、公務員の人件費の二割削減、総人件費の二割削減、これを四年で一・一兆円分やるということを言っておるわけでございます。こことの連関をしっかり保ちながら、いかに公平で公正でそして能率のいい行政運営ができるかということで議論をしているものでございまして、方向性は全く一致をしています。
 そこで、私たちは事業仕分という手法を使っていますし、もう一つは、出先については今度、あした行いますけれども、権限仕分。その出先がやっている機能を果たして出先がこれからもやり続ける必要があるのか、地方公共団体やあるいは広域連合にお渡しすることが本当は大事なんじゃないか、そういった縦横の様々な視点から制度改革に取り組んでいるところでございまして、今回、つまみ食いというようなお話がありますけれども、あれは橋本行革のときもそうでしたけれども、革袋だけ替えてもその中身が前と同じような事業形態であれば、それは無駄を残したままの衣替えにすぎなくなるわけでございまして、一つ一つを今精査をして、それを抜本改革に結び付けようというのが現政権の方針でございます。
#192
○魚住裕一郎君 次に、枝野大臣、いろんな事業をやっているから性質によって全部違うというのはそうでございますけれども、大臣の今の発言の中にもあったかもしれませんが、例えば印刷局の例を挙げられまして、国に戻すというんですかね、より近づけるというか、国がストレートに関与せざるを得ないという部分もありますよというような言い方をされていたわけでございますけれども、これ事業によっては文字どおり国がやった方がいいねという場合もあるんだろうと思います。その基準はどういうふうな基準を考えておいでになるんですか。一つ一つの事業を見てこれはこっちと、恣意的過ぎるからもう少し基準を明確にしていただきたいと思うんですがね。
#193
○国務大臣(枝野幸男君) 一定の基準を作りませんとそういったことができないと思っておりますので、そこにつながる前提として、一般の民間の皆さんを含めて公開で事業仕分をさせていただきました。そこでの議論や結果を、結論を踏まえて一定の基準を作ってまいりたいというふうに思っておりますが、この基準もなかなか、一つで明確に言えるかどうかというのはなかなか難しいところがあるかなと。
 例えば、四月の事業仕分では鉄道建設・運輸施設整備支援機構という独立行政法人が行っております鉄道助成事業について、国が実施すべきというのが事業仕分の皆さんの一定の結論でございました。これについては、議論の経緯、直接見ておるんですけれども、たしか二人ぐらいの方がこの大きな機構の中で仕事を取り扱っておられまして、そこにお金を出すことについても、国土交通省の側にも当然人間がいるし、なおかつどこにどう配るかというのも国土交通省で決めていると。この独法が事業として行っている、お金を通していくプロセスとして何で入っているんだろうみたいな話、こんなものは通す必要ないですよねという議論が多く出されていた話であります。
 逆に、例えば国際観光振興機構の観光客をたくさん迎え入れることを促進する事業については、これは観光庁が設立されまして、観光庁のやるべき仕事とそれを外に出すべき仕事というのは、これは観光庁設立を踏まえてきちっと整理する必要があるのではないかと、こういった議論もございました。
 それから、医薬基盤研究所で行っている希少疾病用の医薬品の研究開発等についての事業は、これは先ほど午前中にも議論がございましたが、研究開発について国が直接どうするんだ、お金の配分を含めてどうするのかという全体の構造の中で、まさに患者さんの数は少ないけれどもどこかでお金を出してその研究をしなきゃならない、希少難病の対応については少なくとも責任は国がしっかり持たないといけないですよねという議論の中で、どうも独法でやっていることについての良さが生きていないというような指摘で、国でやるべきではないかという御指摘をいただきました。
 それぞれ、国でやるべきという御指摘をいただいたその理由がそれぞれやっぱり違っていると。こうしたところに共通するものを定性的に導き出せるかどうか、しっかりと検討して、できるならばやはり明確な基準に基づいて振り分けていきたいというふうに思っておりますので、是非いい知恵があったらお貸しをいただければとお願い申し上げます。
#194
○魚住裕一郎君 具体的な事例を挙げながら御説明いただいたわけでございますが、例えば都市再生機構の賃貸住宅事業、これは、高齢者、低所得者向け住宅の供給は自治体又は国に移行となっていますね。だから、国だけじゃなくて地方自治体にもと。その辺が、要するにどこで、何を意味しているのかよう分からない部分もありますが、今おっしゃった、どういう判断基準でこのような形になったのかなと思うんですがね。
#195
○国務大臣(枝野幸男君) 今のURの賃貸住宅事業のある部分のように、受皿をどうするのかということについては、特に地方自治体が受けてくれるのかどうかとか地方自治体に受けていただくことで今の機能を果たせるのかどうかというところまでは、実は事業仕分のところで材料等をそろえた議論がなされたわけではありませんので、そこは逆に、少なくとも独法でやることについてはなかなか合理性がないねと。ちゃんと公で責任持たなきゃならない仕事だからということで、国又は自治体でという評価をいただいたんだというふうに認識をいたしております。
 抽象的、定性的に言えば、国があるいは公がしっかりとやらなければならない仕事で、かつ独立行政法人にアウトソーシングしたことがプラスに働いていない部分、なおかつ国で直接やることによってコストが増大しない、この三つの条件。繰り返しますと、国等が責任を持ってやらなきゃならない事業であって、アウトソーシングしたことが必ずしもプラスに働いていない、そして国が直接行うことによってコストが増大しない、この三つの条件を満たすことが少なくとも必要条件であろうというふうには思っております。
#196
○魚住裕一郎君 非常に分かりづらいな。
 それで、一方でこの市場家賃部分は民間に移行するというふうに書いていますよね、これURについて言えば。だけど、やっぱり近傍の家賃の相場にかんがみてこの家賃は決定されているわけですよ。だから、市場家賃部分は、全部ということですよね、これ、積み重なっているんですから。それで、一方で国だというふうにおっしゃっているし。どうぞ。
#197
○国務大臣(枝野幸男君) やはり細かく議論していきますと、昔からあるいわゆる公団住宅については、高齢者、低所得者の皆さんの一種の住宅のセーフティーネットとして、住宅を確保すると同時にその家賃等について一定の事実上の配慮がなされていると思われる部分もあるのではないだろうかと。それからもう一つは、最近造られた、都心近郊に造られているいわゆるほぼ民間の造っているのと外から見たら区別が付かない高級マンションの部分と、ここはかなり定性的にはしっかりと区別できるのではないかというのが事業仕分の議論でなされたことであります。
 実際に、じゃどう線を引くのかということになりますと、そこではかなりその中間的なものをどうするのかというものが出てくるというふうに思いますが、少なくとも事業仕分の評価としては、まさにセーフティーネット部分は国が責任持って行うべきだけれども、最近造っているような高級マンションはこれはまさに民間と競合しているのだから、そこを区別をして整理をするべきではないかと、こういう御提言をいただいたというふうに理解しておりまして、必ずしも、じゃどう線を引くのかということについてこれからの検討が必要なわけでありますが、従来、ともするとURについては、都市部の高級マンション部分と昔からの公団住宅でセーフティーネットになっている部分と、さらにいった都市の再開発部分とが全部まとめて民営化すべきであるとかないとかという議論がなされてきたわけでありますが、そういう単純な議論にはならないですよねと。賃貸住宅事業であってもそこが果たしている役割には実はいろんなものがありますねという分析的な議論をさせていただいて、繰り返しますが、その真ん中の部分のところをどう整理するのかという難問を抱えていますが、少なくとも、従来の十把一からげでUR全体を民営化するかしないかみたいな議論よりは、より現実的かつ実現可能性のある議論をしていただいたと。
 これを受け止めて、国土交通省とも協議をさせていただきながら、どうやって民間にゆだねる部分を切り離せるのかということをこれから検討をしてまいりたいと思っています。
#198
○魚住裕一郎君 だけど、今大臣、このワーキンググループのまとめ、もちろん最終的な判断ではないのは承知しておりますけれども、これこそこのワーキンググループ結論というのは十把一からげじゃないですかね。全体で七十六万四千戸あるわけでしょう。新しいのもある、都市部の中にもある、古いのもある。もちろん継続家賃です。だけど、周りとの、近傍との価格を考えながら運営をしてきたわけですよ。だから、全部この市場家賃部分というのはあるわけですよね。だから、言っている内容がちょっと、一義的にこの結論だけでは、たった二行でございますが、分かりづらい。文字どおり十把一からげの表現になっているなというふうに私は思うんですね。
 いずれにしても、ここに現実に住んでいるわけですから、二百万人ぐらい。やっぱりそういうような一つ一つの住宅をきめ細かく、居住権といいますか、住居の安定ということもかんがみながら仕分けていく必要があるんではないかなと、私は意見だけ申し上げておきたいと思います。
 そこで、この独法改革で重要なのは評価機関だと思っております。福田内閣のときの法案では、各府省の評価委員会というのをやめて総務省が設置する評価委員会に第三者評価機能を一元化をしたということがございます。その評価委員というのはもちろん内閣総理大臣が任命すると、もちろん国会同意人事とすることも考えてもいいかもしれませんけれども、いずれにしても、客観的な基準で人選された有識者によって公平公正な評価が行われるよう、そういう評価機関が必要だと考えますが、枝野大臣、御見解はいかがでしょうか。
#199
○国務大臣(枝野幸男君) 一般論として申し上げれば、評価機関を独立性を高めて、なおかつ独立行政法人全体について一元化をしていくという方向性については、評価できる考え方だというふうに受け止めております。
 ただ、先ほど来申し上げていますとおり、より各府省に近づけて各府省の責任を強めた方がいい部分というのもありますでしょうし、それから、より行政との関係を遠ざけてもっと自由度を高めて、その代わり自己責任でやってくださいという部分もあると思っていますので、現在の独法の行っている事業、減らすべきところは減らした上ででも、そのすべてを一本でやるということが本当にいいのかどうかというのは少し検証をさせていただきたいというふうに思っております。
#200
○魚住裕一郎君 次に、いろんな独立行政法人、問題がございます。当然ながら、無駄なものは削っていかなきゃいけないという形で我が公明党も取り組んできたところでございますけれども。
 先般、我が党の山下栄一議員が、福利厚生費というか、法定外福利厚生費、一体どのぐらいあるんだということで質問をさせていただきましたところ、かなり前に質問をしておったところでございますが、総務省の方から、二〇〇一年から九年まで七百四十二億余りですか、いわゆる法定外福利厚生費、どんなものがあるかというと、食事手当あるいは個人旅行費補助、フィットネスクラブ法人会員費、遊園地利用年会費、結婚や還暦のお祝い金、子供の出産や入学のお祝い金、誕生日、結婚記念日の記念品とかいろいろあるようでございますが、やっぱりこういうところからまず、しかも何百億という金額になるわけでございますけれども、これに対してどのような是正措置といいますか、やっておいでになるんでしょうか。
#201
○国務大臣(原口一博君) 魚住委員がおっしゃるように、これはなかなか国民の理解を得られるものではございません。
 独立行政法人の法定外福利厚生費について、五月六日に各府省を通じて各法人に対して、互助組織への支出を速やかに廃止すること、食堂の運営費、業務委託費、食券交付等の食事補助の支出を速やかに廃止すること、今委員がおっしゃった入学祝い金、結婚記念祝い金などその他の支出についても国や他の法人で支出されないものと同様の支出については原則廃止するなど、国民の理解を得られるよう速やかに見直しを行うことを要請したところでございまして、各法人において速やかに対応することが必要であると、このように考えています。
#202
○魚住裕一郎君 数年前は道路予算でマッサージチェアとか大きく話題になりましたけれども、そういうところもしっかり、七百四十二億円、やっぱり大変な数字でございまして、国民から本当に理解し難い。
 それで、実は法定の福利費についてもちょっと問題があるんではないか。特に、健康保険組合の保険料の事業主負担の問題がございます。労使折半というのが原則であるわけでございますが、健保組合の規約で事業主負担の割合を増やすことができるというふうに健康保険法で定められております。
 民間企業であれば、事業主が負担割合を増やすことは経営判断の世界だろうとは確かに思いますけれども、事実、全国の健保組合の平均は、事業主負担が大体五五%、平均ですね、被保険者が四五%というような統計のようでございますが、ただ、国費が投入をされている独立行政法人のやっぱり話は別ではないのかなと。中小企業の方が健保組合を維持できなくなったり協会けんぽに移行せざるを得ないような事態もある中で、やはり独法の健保組合における事業主負担も節度がなければならないだろうというふうに思っております。
 この健保組合連合会がまとめた、最新版ですかね、平成十九年度、この事業年報、今年の一月に発行になっておりますけれども、例えば科学技術健保組合、理化学研究所とか、あるいは宇宙航空研究開発機構ですか、事業主負担割合が六六%になっている、都市再生機構健保組合は六四%になっている。ちょっと高過ぎるんではないかなというふうに思うわけでございますが、今日は、厚生労働省がこれは調べているわけでございますが、この実例、事業主負担割合の高い健保組合の実例がございましたら、このほかにもお示しをいただきたいと思いますが。
#203
○大臣政務官(足立信也君) まずは実例ということでございますので、申し上げます。
 厚生労働省所管の独立行政法人、二十あります。そのうち、健保組合に加入しているのは九つです。九つが分母になりますが、その九つのうち、労使折半ではなくて事業主負担の割合の方が高いものは七つでございます。それぞれ名前を申し上げましょうか。
#204
○魚住裕一郎君 パーセントを。
#205
○大臣政務官(足立信也君) はい、分かりました。
 福祉医療機構六三%、年金積立金管理運用独立行政法人五六%、雇用・能力開発機構六〇%、高齢・障害者雇用支援機構六〇%、労働政策研究・研修機構六〇%、労働者健康福祉機構六一%、医薬基盤研究所五二%というふうになっております。
 私どもは、厚生労働大臣名で、これはやはり労使折半が本来適切であろうということで要請をいたしました。これは健康保険法上は問題ないわけでございますけれども、やはりこれは独立行政法人ですから、その姿勢といいますか、あるいは矜持といいますか、そういうことにかんがみて要請をいたしたところでございます。それを、その要請を守っていただくように、できるだけ労使折半に近づけていただきたいと私どもは考えております。
#206
○魚住裕一郎君 今のはよく存じています。
 それはなぜかというと、私、五月十三日に質問通告したんです。その夕方十九時に、今おっしゃった、厚生労働大臣が自分のところの行政法人理事長あてに、事業主負担について労使負担割合の見直しを働きかけていただきますようお願い申し上げます、その日の夜、質問通告だけでこういうような文書を発出してもらう。だから、しっかり質問通告しているでしょう、私、その内容を受けて大臣が動いて文書を発出しているわけでございますので。ただ一週間前になるわけでございますけれども。
 そういうような、枝野大臣、やっぱりこれちょっと一般国民、理解し難いでしょう。つまり、国費が投じられている、あるいは累損を生じているような独法があるよ、だけど高い事業主負担割合ですねと。やっぱり政府全体として早期に是正を図るべきだと思いますが、枝野大臣、じゃ原口大臣、どうぞ。
#207
○国務大臣(原口一博君) 所管の私から。
 おっしゃるように、独立行政法人のうち三十三法人が健康保険組合に加入しています。二十九法人が加入する健康組合においては、保険料に係る労使負担割合について原則である労使折半よりも事業主側の負担割合を多くしています。一覧を見てみますと、これはやはり国民の理解を得られるのかなと。具体名を言いますと、独立行政法人国際観光振興機構、これは保険料の事業主割合が六九・二%、約七割であります。平均でも、単純平均して十八組合をやると、これでも五七・六でございます。
 そこで、健康保険組合、もちろん労使の交渉といったこともあったわけでございますけれども、保険料の負担割合の変更については、労使交渉での合意、他の加入法人の協力、健康保険組合の意思決定機関による議決等が必要でございますけれども、総務省としては既に、厚労省、今、足立さんがお話をしました法人以外の二十法人に対して、原則として保険料の負担割合を国と同様に労使折半とする見直しを加入組合に働きかけるよう、各所管府省を通じて要請をしたところでございます。
#208
○魚住裕一郎君 一生懸命働いている職員の皆さんをいじめるわけではありませんが、やはり国、国民から見ておかしいなということは正していただきたいと思います。
 次に、職員の給与水準の話なんでございますが、要するにラスパイレス指数というのがございますね。この独法の職員の給与水準、いろんな方、多いです。事務あるいは技術の方も多いわけでございますが、国家公務員を一〇〇とした場合、このラスパイレス指数、一〇七・〇でございますね、これは。近年改善傾向にあるというふうに言われておりますけれども、依然として高い水準ではないか。中には指数が一三〇を超えるような法人も存在するようでございますが、一方で、病院の看護師さん、九五・六というような水準であるようでございまして、このような不均衡というのはやっぱり早急に是正されるべきだと考えますが、原口大臣、いかがですか。
#209
○国務大臣(原口一博君) おっしゃるように、独立行政法人の事務・技術職員の給与水準は、対国家公務員指数、国家公務員を一〇〇とした場合ですね、二十年度では年齢勘案で一〇七・〇、それから年齢・地域・学歴勘案で一〇五・一となっています。独立行政法人の役職員の給与水準については、国家公務員の給与とのバランスや民間企業の給与の動向など社会一般の情勢を考慮することが大事でございまして、この水準を大きく上回る法人においては、目標水準、目標期限を設定し、給与水準の適正化、これに取り組む必要があるというふうに考えます。
 総務省としては、取組状況をフォローアップし、各府省の評価委員会及び総務省の政策評価・独立行政評価委員会においても厳格な事後評価を実施しているところでございまして、委員がおっしゃるように、私たちは働く皆さんの権利を、やはりそれをしっかり守らなきゃいけません。ですから、給料が低けりゃいいということを言うわけじゃありませんが、今おっしゃったようなバランスといったことにも、看護師さんのお話をされましたけれども、しっかりと考慮した見直しが必要である、このように考えています。
#210
○魚住裕一郎君 こういう給与水準考えると、やっぱり、弛緩した労使関係といったら表現悪いかもしれませんが、そういうことがあるのではないか。かつて社会保険庁が非常に私たちから見てどうなのかなと。
 独法の労使交渉、この内容はやっぱり公開するようにしていくべきではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
#211
○国務大臣(原口一博君) 各法人は、毎年度の給与水準の実績を公表するに当たって、その水準について、国民に対してやはり説明責任、これを果たすとともに、給与水準の適正化に取り組むことが求められていると思います。
 労使交渉の内容を公表するか否かは労使間の協議を要する問題であると考えますけれども、私は、やはり今の時代はすべてがオープンであり、そして、仮に高くても国民が納得されれば、それは国費が入ったものについても、国民はそれをむやみやたらに削れということはおっしゃらないと思います。給与の支給水準や給与水準の妥当性について十分な説明責任を果たすことが必要であると、このように考えています。
#212
○魚住裕一郎君 是非納得できるような形で是正を図っていただきたいと思います。
 今回の法案では、いわゆる独法の財産について不要財産というふうに判定があった場合、その返し方が必ずしも具体的に書かれていないんですよね、手続も明確ではありませんし。この判定はどのように行われるのか、そしてその判断の客観性どういうふうに担保するのか、原口大臣、お聞かせいただきたいと思います。
#213
○国務大臣(原口一博君) 今回の法案においては、将来にわたり業務を確実に実施する上で必要がなくなったと認められる財産について独法に国庫納付等を義務付けるものでございます。将来にわたり業務を確実に実施する上で必要がなくなったと認められるの判断については、法人の業務の見直しあるいは財務基盤の状況等を踏まえて判断していくこととなります。
 これは極めて大事な御指摘でございまして、独法の不要財産の判断に当たっては、行政刷新会議における事業仕分など政府部門における保有資産の見直しを始め、主務大臣が策定する中期目標、ここにおける業務運営の効率性に関する事項として不要財産の見直しに関する事項を設定、それから各府省の評価委員会による業務実績評価や業務運営の改善勧告、当該評価に対する総務省の政策評価・独法評価委員会、政独委ですね、の意見、それから中期目標期間終了時における主務大臣による組織及び業務全般の見直し、こういう複数のクライテリアによって客観性を確保していく、多角的な検討を行うことによって客観性を確保していくことになるわけでございます。
 総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会においては、以下の取組を実施しています。
 二十一年度に中期目標期間が終了する法人の個別資産の見直しについて指摘を行っています。例えば、日本原子力研究開発機構の青山分室あるいは医薬基盤研究所の和歌山研究部の廃止、そして二十二年度に行う業務実績評価における重要視点として保有資産の見直しを位置付けて評価に取り組むこととしておりまして、やはり、先ほど枝野大臣が答弁をいたしましたけれども、それぞれの独法によって随分その役割や機能、それから一つ一つの仕事も違います。今申し上げたような多面的な評価、これが大事だというふうに考えております。
#214
○魚住裕一郎君 それで、この財産の要不要というのは、要は所管の府省それから独法が担っている政策体系の長期的な観点も含めた十分な理解が必要なんだろうなというふうに思うんですね。事業仕分やっている中で、仕分人の皆さん、優秀な人たちだと思いますけれども、その政策体系が十分理解があるとは一概には言えない方もおいでになるんではないか、しかも短時間だということもあって、そんな軽々に判断していいのと、枝野さんもどこかでおっしゃっていたけど、財務省から耳打ちされて、それをわあっと言っているような形で済むような話ではないなと思いますけれども、原口大臣、いかがですか、この点につきまして。
#215
○国務大臣(原口一博君) 私も行政刷新会議のメンバーでございますけれども、委員がおっしゃる問題意識を私も共有をして、そして刷新会議でもしっかりと、不要財産の国庫返納等の評価を行ったものについても、その財産の状況等について十分に認識した上で議論を行い結論を出していることが必要だとし、またそのようにしているというふうに考えています。
 やはり事業については、魚住委員、過去の経過やあるいは長い歴史があります。そして、物によっては相手方があるものもあります。独法だけでやっているだけじゃなくて、様々な方々の御協力をいただいている協働の事業もあるわけです。そうすると、それはその当事者なしに一方的に歴史や経緯を知らずに切ってしまえば、まさにそれは公益を害することになりますので、今委員の御指摘を踏まえて行政刷新会議でも徹底をしていきたいと、このように考えています。
#216
○魚住裕一郎君 今のことに関連して、階政務官、前に不要財産の明確な基準を作るというふうに、検討をするというふうにしゃべっておいでになりますけれども、いつまでに策定するんでしょうか。
#217
○大臣政務官(階猛君) 総務省としましては、そのような基準を、この法案が成立した後、施行までに整理できないかということで検討してまいりたいと思います。
#218
○魚住裕一郎君 不要と判断された場合、政府出資に係る財産は当然ながら国民の財産なわけですね。不要財産だといっても、売却処分する場合もあるかもしれませんが、そのときに、やっぱり地域に関連することがあるものですから、地域の活性化でありますとか、あるいは環境への配慮、いろんな事情をしっかり踏まえて売却判断をするという形になるんだろうと思いますけれども、公共の利益、第一に考えるべきだと思いますが、大臣、いかがでございましょうか。
#219
○国務大臣(原口一博君) 公共の利益を第一に考える、委員の御指摘はそのとおりだと思います。
 ただ、この不要財産の要件の場合は、その要件の中には業務に対する必要性の有無のみが要件であって、地域の事情は不要財産の要件とはされていません。
 しかし、例えば、かんぽの宿のときも議論をいたしましたけれども、あれはラフレさいたまのことについて議論しました。ラフレさいたまは、地域の皆さんがまさに土地を、埼玉県の皆さんがしっかりと土地や様々なことを御協力いただいてそこにあるもので、当時の日本郵政は埼玉県あるいは当該市に対して何も言わずに売却を決めておりました。それは、今おっしゃるような公益とかあるいは歴史的経緯とか、そういったことをやはり踏まえないものではないかという御批判がこの総務委員会でもあったわけでございます。
 そういった観点から、しっかりと地域に対する目配り、あるいは協働してくださっていた方々への目配りといったことが必要であると考えています。
#220
○国務大臣(枝野幸男君) 今、原口大臣から申し上げたとおりでございます。
 それに加えて、実は特に不動産などの国庫納付については、売って現金に換えるとは必ずしも限らないと。従来は、例えば独法の事務所とか研究施設とか宿泊施設とか、それぞれの独法の中で、ここが古くなったから建て直してこっちへ移ろうとか、こういうことはやっていましたが、実はすべての独法を事業仕分の準備の段階でいろいろ見ていくと、ここにはこういう余っているのがあるけれども、こっちが何とか動ければここは売れる性質の土地だと、ここの土地はこの独法が持っている分には要らないんだけど、ここはいろんな関係で売るのはちょっとまずいかなという土地だとか、そういう関係がありまして、独法を通じてあるいは国有財産全体を通じて、今たまたま不要だからということを、土地を売るのではなくて、必要な土地や建物を必要でないところ、空けてもらって、玉突きと言っていますが、玉突きをして入れていって、売るにふさわしくて売っても問題がないような土地を空けて、それを今の国家財政に寄与してもらうというようなことを考えるべきであると、こういうことも検討いたしていることを申し添えたいと思います。
#221
○魚住裕一郎君 時間が来ました。
 最後の質問をさせていただきますが、事業仕分でやっていくと要らないよというのが出てくるんだろうと思うんですけれども、非常に優秀な仕分人の皆さんでございますけれども、そうすると、各府省の評価委員会が見抜けなかったことを事業仕分でやっているという形になるわけで、逆に言えば各府省の評価委員会は要らないということを意味するわけですよね。
 どうも今回の法案は、ただでさえお手盛り評価しているんではないかというふうに言われております各府省のこの独法評価委員会、どうして温存されているのか、お聞きしたいと思います。
#222
○国務大臣(原口一博君) 今御指摘のように、今回の事業仕分の目的は、独立行政法人の事業について、中間目標期間の終了を待たず、必要性、有効性、効率性、緊急性や、だれが事業を実施する主体として適当かといったことについて仕分を行うものでございます。
 これは、独立行政法人についてはゼロベースで全廃を含めて抜本的に見直すために行ったものでございまして、各府省、今おっしゃる独立行政法人評価の目的は、法人の業務が中期目標や中期的計画に従って的確に実施されているかチェックするため毎事業年度、それから独立行政法人の業務実績評価を実施し法人の業務の効率化や質の向上を図っているものでございまして、私は、各府省に政務三役を中心としてPDCAサイクルが独法についてもしっかりと備わっているということがこれは極めて大事でございまして、もちろん私たち総務省は横ぐしの機能でそれを更に政府の中で再チェックをしているわけでございまして、今回の事業仕分ということとそれぞれの評価委員会ということとは矛盾をせずに、互いが連携しながら、総務省としては、横ぐしで行政の効率化を推進する立場から、枝野大臣の行政刷新会議と連携しながら独法評価を的確に実施してまいりたいと、このように考えておるところでございます。
#223
○魚住裕一郎君 終わります。
    ─────────────
#224
○委員長(佐藤泰介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、内藤正光君が委員を辞任され、その補欠として大久保潔重君が選任されました。
    ─────────────
#225
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 今日は、枝野行政刷新担当大臣に質問をさせていただきます。
 まず、おととい十八日付けの東京新聞で報道されました、政府の事業仕分の中枢メンバー、ワーキンググループBの責任者である民主党の尾立源幸参議院議員が、先月三十日に、事業仕分の一環であるとして西日本高速道路会社を訪れ、高速道路サービスエリアのテナント選定をめぐる不正告発を受けて外部委員会を設置することを決めた同社取締役会の決定について、投書などを基に外部委員会を設置するのは拙速と批判したとされる問題について聞きたいと思います。
 今日から始まった事業仕分第二弾後半の事業対象については、十八日の行政刷新会議において、七十法人、八十二事業とすることが決められたと承知をしております。
 そこで、枝野大臣に伺いますが、今回事業仕分の対象を選定するに当たって、その過程において高速道路株式会社も検討対象になっていたのでしょうか。
#226
○国務大臣(枝野幸男君) 独立行政法人、そして政府系の公益法人、そして政府出資のある株式会社、そして特殊法人、それから特例民間法人という、つまり国との関与のあるいわゆる広い意味での外郭団体全体について、問題のあるところがあれば取り上げたいということで、射程の中には入っております。
#227
○山下芳生君 今回の事業仕分では、先ほどおっしゃったように、独法と公益法人が中心になるというふうに決まっていたというふうに承知しておりますが、そうしますと、しかし広い意味では射程の範囲だということですが、高速道路株式会社が初めから対象に入っていたのかどうかということなんですが、もし入っていたとすれば、西日本高速道路以外の高速道路会社、道路公団の民営化によって全部で六つつくられておりますけれども、それ以外の五つも聞き取り調査をされたんでしょうか。
#228
○国務大臣(枝野幸男君) まず、今回特に、独立行政法人は三月三十一日時点で九十八ですので、全部について一定のヒアリング等を行って、行政刷新会議としてヒアリング等を行って事業の絞り込みを行いました。ただ、公益法人等については、非常に数が膨大でございますので、一定の基準に基づいて、それはつまり国からのお金の出方とか役所のOBの方がいるいないとか、一定の基準に基づいて絞り込みを行ったその中については一定の網羅的な調査をいたしました。
 ただ、そこから外れるところでも問題があり得るところがあるのではないか。つまり、具体的に申し上げますと、公的な権限付与ではないけれども、事実上権限が付与されて、資格試験みたいなやつでですね、根拠になる法令などはないけれども、そこでの公益法人等が行っている資格等を取らないと実は行政にかかわっている仕事が取りにくくなっているみたいな話は今の基準ではこぼれてしまいますので、それ以外の関係法人等についても、一番軸になりますのは政府でハトミミ、国民の声、職員の声という形で、国民の皆さんそれから公務員や独立行政法人の職員の皆さんから行政の運営、運用について問題点があれば是非教えてくださいという、これを政権発足からやっております。ここで特に独立行政法人や公益法人などに関する問題事例があったら仕分で取り上げたいので、そういった情報をお寄せくださいということで、その一定の絞り込みをした対象以外のところについてもそういったものを参考にしております。
 それから、広い意味では国民の声だというふうに思っておりますが、与党の方で、行政刷新会議の方で直接網羅的な調査を掛けられなかったけれども、国とのかかわりのある公益法人等、これも等ですが、等について独自に問題がないかどうかを調査をしていただきまして、その調査を私の方がこういう調査結果があるので参考にするようにという要請を受けまして受け取っております。こうしたところも実は対象になる可能性のある範囲であります。
 それから、行政刷新会議の事務局や、それからいわゆる仕分人と呼ばれる人たちも独自に様々な情報に基づいて、取り上げるに値する対象がないかどうかということについては独自にそれぞれ調査をしていただいていると、そういうことの一環の中にいろんなものが入っているということでございまして、行政刷新会議や私の立場から、いわゆる高速道路会社を一般的にこれを取り上げるべきであるとか、あるいは具体的にこの会社を取り上げるべきであるとか取り上げる可能性について調査をすべきであるとかということはございませんが、今のような包括的な問題点があるところはいろんなものを吸い上げてそれぞれ調査をしていただきたいということの中で、それぞれがいろんな調査をされているんだというふうに認識をしています。
#229
○山下芳生君 私が質問したのは、西日本高速道路株式会社以外にも高速道路会社はあるわけで、東日本、中日本、首都高、阪高、本四ですね、これらは調査されたんですかと。
#230
○国務大臣(枝野幸男君) 西日本も行政刷新会議としては調査したものではありません。そのほかについても行政刷新会議としては調査しておりません。
#231
○山下芳生君 尾立議員は、ゴールデンウイーク中の四月二十九日夕方に西日本高速道路会社の石田孝会長と連絡を取って、翌三十日朝、役員を集合させて聞き取りを行ったとされております。突然の訪問かつ尾立議員一人によるヒアリングだったとされております。なぜ尾立議員は今回、直接、今大臣がおっしゃった行政刷新会議としての調査対象ではない西日本高速道路会社を突然一人で調査されたんでしょうか。
#232
○国務大臣(枝野幸男君) 今申し上げたようないろいろなルートで問題がある可能性のあるところを行政刷新会議に御報告をいただいて、そうしたところで問題が、特に調査をする必要があるというところについては私の責任で調査を依頼をしていますが、調査をすべきであるかどうかということの材料を調査することについては行政刷新会議が直接やっているものではございませんので、行政刷新会議の事業仕分に資するための目的ということで尾立議員が独自にされたんだと思いますが、広い意味ではそういった対象になり得る法人について調査をすべき対象であるかどうかの調査をされることということについては是非やっていただきたいというのは、尾立議員に限らず、与党の議員の皆さんや、私、国会では野党の皆さんにもそういった情報あったら是非いただきたいということをお願いをしてきていると、こういう経緯でございます。
#233
○山下芳生君 枝野大臣は、尾立議員が西日本高速道路会社を、事業仕分の一環としてと御本人はおっしゃったようですが、そういう位置付けで訪問することを事前に知っておられましたか。
#234
○国務大臣(枝野幸男君) 今回の尾立議員の件に限らず、調査の対象に含めるべきかどうかという材料集めのための調査については個別には聞いておりません。
#235
○山下芳生君 知らなかったということですが、しかも、同社の高速道路サービスエリアなどのテナント選定をめぐる不正告発を受けて設置された、同社に、外部委員会について尾立議員は、投書などに基づいてやるのは拙速だと、こう発言をして、同社関係者が圧力を感じたと話すような、経営への介入とも取れる発言をしたとされております。仕分人にはそのような権限が与えられているんですか。
#236
○国務大臣(枝野幸男君) 仕分人であるかどうかにかかわらず国会議員が民間の皆さんにいろいろ発言をするときには、私も野党時代から圧力と誤解をされることのないように気を付けなければならないと思っておりましたので、特に事業仕分に際しましては、これは刷新会議の事務局含めて関係の皆さんには、調査に当たっても、あるいはその調査の俎上にのせるかどうかという予備的な調査に当たっても、圧力等と誤解をされることのないようにという注意をしてきたつもりでございます。
 残念ながら、少なくともそういう圧力と誤解をされるような行為があったのではないかというのは報道等から見られているところでございますので、そうしたことについては大変遺憾に思っておりますし、今後、そういった圧力と受け取られる、誤解をされるようなことのないようにということは更に徹底をしてまいりたいというふうに思っております。
#237
○山下芳生君 私は、事業仕分というにしきの御旗があれば何をやっても構わない、何でもできるという、それでいいのかという批判が昨年来出ているわけですけれども、今回の件は残念ながらその典型例だというふうに感じました。
 枝野大臣は、この報道後、尾立議員に対して実情を直接ただした、そういうことをされたでしょうか。
#238
○国務大臣(枝野幸男君) 気を付けて答弁をしないといけないと思っていまして、というのは、尾立議員は行政の官職を持っている立場ではございません。ですから、私と指揮命令関係にはございません。ただ、状況、事情については報告をいただいておりますし、私からは、誤解を招くような行動にはならないようにということは要請をいたしました。
   〔委員長退席、理事林久美子君着席〕
 ただ、事業仕分というのは、公開の場でやるから事業仕分は意味があるものでありまして、公開の場以外のところで事業仕分がにしきの御旗になるものだとは、事業仕分の性質上、思っておりません。
#239
○山下芳生君 では、報告を受けたということでいいんですか。
#240
○国務大臣(枝野幸男君) 報告を受ける官職を彼、持っている立場ではありませんので、指揮命令関係ではありませんので、報告を受ける立場ではございません。同僚の国会議員として事情の御説明を受けたということでございます。
#241
○山下芳生君 何か聞いていましたら、仕分人というのは大変無責任な立場に置かれているんだなというふうに感じざるを得ません。
 今、その尾立さんが、今日、朝から、仕分人のワーキンググループBの責任者として最後のまとめをやっているんですよ。それでいいのかなということを感じます。
 私は、尾立議員が西日本高速道路株式会社を突然一人で訪問し、経営への介入とも取れる発言をした経過と目的など事実関係、これはやっぱり本人からそのことをきっちりと事情をただして、その上で、事業仕分の目的それから権限との関係で問題はなかったのかを大臣としてちゃんと調査して、当委員会に報告していただきたいと思いますが、いかがですか。
#242
○国務大臣(枝野幸男君) まず、仕分人には権限はございませんので、権限との関係、事業仕分の仕分人には公法上の権限は全く何もございませんので、権限との関係は全くないというふうに思っております。
 ただ、そういった少なくとも誤解を招く言動があったということについては大変遺憾に思っておりますので、そのことについては状況をしっかりと把握をして、今後こういったことのないように強く要請をしてまいりたいというふうに思っております。
 ただ、念のため申し上げますが、作業チームの責任者というのは若干誤解がございまして、国会議員の仕分人全員がどなたかが責任者とかという関係ではございませんので、国会議員の正確には評価者、民間の評価者、基本的には皆さん同列でございます。尾立さんが何らかの責任者であるという立場ではございません、そのことは念のため。
#243
○山下芳生君 大臣からきちっと報告をいただけるように、当委員会として資料を要求したいと思います。
#244
○理事(林久美子君) また理事会で、また後刻検討させていただきます。
#245
○山下芳生君 次に、法案にかかわりまして、独立行政法人雇用・能力開発機構の職業訓練施設、職業能力開発促進センター、通称ポリテクセンターについて質問をいたします。
   〔理事林久美子君退席、委員長着席〕
 ポリテクセンターは現在全国に六十一か所ございます。先日、そのうちの一つ、神奈川県横浜市にあるポリテクセンター関東を私、視察してまいりました。資料一枚目にどんな訓練内容があるかが載ったパンフレットのコピーをお配りしております。
 例えば、そこの中の機械CAD・CAMコースというものがありますけれども、ここでは物づくりに必須要素である二次元、三次元のCAD、コンピューターによる機械製図を行って、そのデータを入力して加工用のNCプログラムを作成し、マシニングセンターによる自動加工、金属の切削を学びます。そうやって受講生たちが作った金型を実際に使ってプラスチック製品を射出成形するところまで実習をいたします。ですから、実習室には、CAD・CAMですとかマシニングセンターですとかプラスチック成形機など、高額の大型機械がたくさん並んでおりまして、これは民間ではなかなかできない職業訓練だなと感じました。
 それから、感心いたしましたのは、六か月の受講修了時に、自分たちが学んで実習したことは何か、どんなものを作ったのかを一冊の報告書にまとめるんですね、その実習の経過を。こんなものをプラスチックで作りました、金型を作りましたと。それを持って企業の採用面接に臨むと。そうすると、自分の持っている能力についての大変大きな説得力になるということでありまして、ちなみに、この二〇〇九年度の機械CAD・CAMコース修了者の就職率は九六・七%というふうに聞きました。大変すごい就職率であります。授業時間は、私が行ったのは夕方でしたから、もう授業時間は終わっているのに、金属加工用の汎用機械、旋盤などの周りに集まって指導員の説明を熱心に聞く受講生たち、大変皆さん若かったですけれども、大変真剣な態度を感じました。
 それから、ビル設備コースというコースがありますが、ここは実習室に入りますと、もう配管がずらっと部屋いっぱいに走っておりまして、空調や熱源、給排水、電気、防災、衛生設備など、ビル設備を維持管理する技術者には広い専門性が必要なんだということを教えていただきました。トイレ室の床下の排水パイプの管理技術を身に付けることができるように、そういう床下の実物も設置されておりました。このコースは中高年の受講生が多いとのことでした。
 こうやって一回りこのポリテクセンター内を回って私が一番感じたのは、各コース大体十人から三十二人の受講生がいらっしゃるんですが、皆さんの習得意欲の高さです。わずか六か月又は十か月の訓練期間で、それぞれの職業分野で必要な知識や技能や資格をほとんどゼロから、違う仕事をしていた方がほとんどですから、身に付けるんですから、これは大変驚きでありました。
 ちなみに、このセンターの〇九年度の全コースを合わせた就職率、就職率というのは訓練修了後三か月以内に就職した人の実績なんですけれども、八一・八%、リーマン・ショック前は九割、九〇%あったと聞きました。資料二枚目に全国のポリテクセンターの就職率を配付しておりますが、全国平均でも〇七年度八二%、〇八年度七八・五%とやはり高いですね。
 私はポリテクセンターでの職業訓練が求職者の早期就職に大変役に立っていると感じましたけれども、枝野行政刷新大臣の御認識を伺いたいと思います。
#246
○国務大臣(枝野幸男君) ポリテクセンターが役に立っているということについては否定をするものではございません。ただし、それを国が、特に独立行政法人という形態で行うことの是非について行政刷新会議では検討をいたしまして、事業仕分でも国が独立行政法人という形態で行う種類のものではないという意見が多数であったということでございます。
 意義のある、役に立つことをやっているのであれば、地方であれ民間であれ、喜んでそれを引き受けていただけるだろうというふうに思っておりますし、むしろ、必要があるとすれば、特に地方にお引き受けいただくに当たっては財源との兼ね合いが重要であるというふうに思っておりまして、そういった意味では、原口大臣の下で地域主権戦略が進んでいる、財源等の移譲を横目で見ながら、このポリテクセンターを最終的に国が直接独立行政法人でやる必要はないということに向けては、その地方の財源移譲の関係と見合いの中で進めていくというふうに考えております。
#247
○山下芳生君 私は、役に立っているならば地方でも民間でもというのはちょっと違うと思いますよ。だって、今紹介したように物すごい高額な大型の機械を何台も入れているんですよね。こういうのはなかなか民間ではないですよ。介護の研修学校とかそういうのはよく聞きますけれども、こういう物づくりの基本的な技術を身に付けるというのはなかなか一般の民間ではできない、やっておりません。
 それから、私は就職率の高さとともに驚いたのは、受講料が無料だということですよ。さらに、受講中は雇用保険の給付が延長されるということになっておりまして、生活費にも困らないんですね。だから、ポリテクセンターで訓練を受けることを希望する求職者は大変多くて、ハローワークを通じて来るそうですけれども、受講の申込みは神奈川の場合平均四・二倍の倍率だと聞きました。ですから、これ、就職するよりここに入所する方が難しいと、そのぐらい人気のある施設なんですね。
 大臣、私は、受講料は無料、訓練中は雇用保険が延長給付されるというのは、失業者、求職者が安心して訓練を受け職業能力を高めるためにどうしても必要な条件だと感じましたけれども、大臣の御認識、いかがでしょうか。
#248
○国務大臣(枝野幸男君) 行政刷新会議の立場からは、その二つの条件については何ら意見を申し上げているものではございません。
 ただ、繰り返し申し上げますが、従来の雇用・能力開発機構という独立行政法人の運営においては大変な問題があったというのがこの間の独立行政法人改革の大きな流れであって、特にポリテクセンターについては、実は都道府県においても様々な就職支援のための類似する学校を行っております。そことの関係について全く整理がされておりません。
 そして、本来であれば、私どもの政権の大きな流れとしては、財源を含めて、こうした生活と密着している、特に失業されたときの生活と次の仕事をどうするのかということの訓練というのは生活と密着しています。こうした問題については、市町村でできることはできるだけ市町村で、都道府県でできることは都道府県で、都道府県ではどうしてもできないことだけを国がやるという、こういう流れからすれば、職業訓練の大方については地方に財源をしっかりとお渡しした上で地方に責任を持ってやっていただくというのがこれからのこの国の姿だというふうに思っておりまして、全国に六十何か所もあるということ自体が私は国がやるべき仕事ではないということだと思っております。
#249
○山下芳生君 ちょっと私は、それ全然納得できませんね。だって、地方にもあるんです、確かに。神奈川だって、この国がやっているポリテクセンター以外に二か所、県がやっているこういう訓練施設があると聞きました。それでもこの神奈川には四・二倍の倍率で生徒が希望をされているわけですよね。そして、さっき紹介したように、たくさんの受講生を早期就職として送り出しているわけですよ。それを地方にやれ任せればいいんだと言うけれども、地方にそれが実際受皿になるんだろうかと、それを心配します。
 実際、自公政権の下で「雇用・能力開発機構の廃止について」という閣議決定が〇八年十二月二十四日出されまして、「都道府県等が移管を希望するものについては、可能な限り移管する。」とされました。
 しかし、地方の財政の深刻さを考えたらなかなか難しいことは明らかなんですが、心配しておりましたら、先ほどの答弁にあった趣旨の流れで、枝野さんは四月二十二日のテレビで、ポリテクセンターについて地方移管が実現しなければ廃止になると見通しを示したと、枝野氏は、地方がセンターを受け取らないなら廃止の方向に条文を変えろと厚労省に私から要請し、その方向になると聞いていると述べたと、こう報道されていますけど、この発言、事実ですか。
#250
○国務大臣(枝野幸男君) 要請をしているのは事実でございます。
 その上で、確かに現状の地方自治体は大変財政状況が苦しい中にございますので、今の財政状況を前提にして、地方自治体が希望しないものを、地方の責任ですから国は全部やめますということをやるつもりは全くありません。これから抜本的な財源移譲、地域主権社会に転換していくプロセスの中で今のようなことを進めていくべきであるということを申し上げておりますので、あえて申し上げれば、現在の法律の検討作業ならたしか三年ぐらいの間に地方移管を進めるということでありますが、果たして三年で財源を含めて抜本的に国と地方の関係が変わるかどうかということについては、なかなか制度を変えていくには時間が掛かりますので、果たして三年で全部、地方にゆだねるのか、それとも地方が要らないと言うんだからやめるのかということを全部決着を付けようとは思ってはおりません。
 地域主権の推進を横目で見ながら、できるだけ地方が主体的にやっていただく、そうしたことの中で、非常に役に立っているものであれば、財源さえあれば地方でもやっていただけるだろうというふうに思っておりますし、もちろん今の状況ではそんな金がないからできませんよというのは当然だということも十分理解をしております。
#251
○山下芳生君 日経新聞が五月十日にこの問題で各県に調査をいたしまして、二十六府県が受け入れられないと回答されております。受け入れると回答をしたのはゼロ、未定が二十ですね。ですから、今受け入れられますと手を挙げているところはないわけです。ゼロです。それを受け入れなかったら廃止ということは、そんなむちゃなことをやったら駄目だと、それは大臣もやるつもりないということでしたから、まあそれはいいです。
 最後に、もう時間参りましたので。
 これは物すごく期待高いですよ。受講生だけではなくて、例えば全国中小企業団体中央会が平成二十年九月一日に要望書を出しておりますけれども、政府として行うべき雇用のセーフティーネットである失業者の早期就職を促進するための離職者訓練のほか、民間では実施していない中小企業向けの在職者訓練、物づくり分野を支える物づくり訓練を実施しており、地域の中小企業の発展に大きく貢献をしております。国の責任において維持し、更なる機能の改善及び充実強化を図っていただきますようお願いしたいと。各地方も、滋賀県議会などで決議が上がっておりますよ、滋賀のポリテクセンターなくさんといてくれといって。
 だから、これは縮小、廃止じゃなくて国の責任で充実強化すべきことであって、それは、逆にいろいろ理由を付けて縮小、廃止の方向に行っちゃったら、私は、これは求職者の早期就職、中小企業、地域経済にとっても、それから技術立国の競争力にとっても大変取り返しの付かないことになるということだけ申し上げて、時間が参りましたので、終わります。
#252
○委員長(佐藤泰介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 枝野内閣府特命担当大臣におかれましては、御退席いただいて結構です。
    ─────────────
#253
○委員長(佐藤泰介君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、小泉昭男君、末松信介君及び関口昌一君が委員を辞任され、その補欠として西田昌司君、石井みどり君及び山田俊男君が選任されました。
    ─────────────
#254
○委員長(佐藤泰介君) これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#255
○礒崎陽輔君 私は、自由民主党を代表して、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案に反対する立場から討論を行います。
 独立行政法人制度は、イギリスのエージェントを参考にしてつくられた制度だと言われています。公共的な色彩の強い事務事業であるが、必ずしも国自らが実施する必要がないものについて、法人の自律的な運営にゆだねて事務事業の効率性を確保しようとするものでした。
 しかしながら、その当初の目的が十分には理解されず様々な弊害が生じていることが自民党政権時代からも明らかにされてきたところであります。随意契約の見直し、保有資産の見直し、給与水準の適正化、ガバナンスの在り方、情報公開や監査の在り方、事業評価の在り方、関連企業への天下りの問題など多くの課題が指摘されてきたところであります。
 そのため、自民党は与党時代に、これらの諸問題に対応するため独立行政法人通則法一部改正案を提出したところですが、衆参ねじれ国会の下で継続審議が繰り返され、結局廃案となりました。今国会においても、衆議院において政府案に対する対案を提出しましたが、政府・民主党を始めとする与党が修正協議に全く耳を貸さず、原案を押し通したことは御承知のとおりであります。
 民主党は、昨年の総選挙のマニフェストにおいて、独立行政法人の在り方は全廃を含めて抜本的な見直しを進めると国民に約束したところであります。ところが、鳩山政権は、発足後第一番目に国会に提出した法律案が独立行政法人地域医療機能推進機構法案であり、新たな独立行政法人を設置する法案であるという全くの矛盾に満ちた行動を取りました。
 今国会における衆参両院の委員会審査においても、独立行政法人を一体どうするのか全く方針を明らかにしないという奇々怪々な姿勢を取り続けています。独立行政法人の事業仕分が行われましたが、指摘された問題点は、制度的なものなのか運用上のものなのか、極めてあいまいなまま具体的な説明がなされていません。
 今国会に一部改正法案を提出している以上、独立行政法人制度そのものに問題があるのか、制度全体に問題はないが個々の仕組みの改善が必要なのか、政府としては明確に考え方を明らかにする義務があると考えますが、全くそのような姿勢は見られません。ただただ制度をゼロベースで見直し抜本的な改革を行うと呪文のような答弁を繰り返すばかりであり、誠意が感じられません。法案を見ても、不要になった資金を国庫へ返納することだけしか規定されていません。
 政府・民主党は、あれだけかつて独立行政法人制度を批判していながら、どうしたことでしょうか。これでは、マニフェストの実現のための財源探しのための法案だと言われても仕方ありません。地域主権推進法案に続いて、またもやシャビーな法案の提案でした。
 独立行政法人の運用について様々な問題があることは与野党一致しているところです。そうであれば、謙虚な修正議論が必要であると考えます。衆議院の審議の際とは異なり、既に独立行政法人に対する事業仕分も完了しています。修正協議に応じないのは全く不可解としか言いようがありません。
 以上のように、この法案の審議を通じて政府の無責任な姿勢が明らかにされてきました。我が党は、通則法の改正案を提出する以上、独立行政法人制度全体を通ずるしっかりとした見直しが必要であると考えます。それに対して目を覆い付け焼き刃のような部分的な改正を行うことは、国会として無責任であると考えます。
 よって、本案には反対であることを強く主張し、討論を終わります。
#256
○澤雄二君 私は、公明党を代表しまして、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案に対して反対の立場で討論をいたします。
 我が公明党は、これまで税金の無駄遣いを根絶するとの精神で行財政改革を不断に推進してまいりました。
 独立行政法人は、平成十七年の導入以来、人件費や財政支出の削減、自己収入の増加等、一定の成果を上げてまいりました。しかしながら、一方では、独立行政法人をめぐる国家公務員の天下りや法人のファミリー企業との不透明な契約などが顕在したことから、これら諸問題に対して自公政権ではその悪弊を断ち切るため抜本的な改革を提示しております。そして、大胆な廃止、統合と横断的な制度改革を行う独立行政法人整理合理化計画を閣議決定し、平成二十年には独立行政法人通則法改正案を国会に提出をいたしました。しかし、当時野党の民主党は審議に応じず、この改正案は葬られたのであります。このため制度改革が停滞したことを冒頭に強く指摘しておきます。
 次に、反対の理由を申し上げます。
 第一に、本法律案は、平成二十年の自公政権の法案に比べて極めて内容の乏しい、一貫性を欠いた法律案であります。自公政権の法案では、本法律案にある不要財産の国庫納付だけではなく、独立行政法人の評価機関の一元化、独立行政法人の監事の機能強化、そして非公務員型独立行政法人の役職員の再就職規制の導入などを定めておりました。本法律案では、これら重要な部分が欠落した欠陥法案となっており、全く中途半端極まりありません。
 第二に、本法律案では、独立行政法人の保有する不要財産の決定方法が不透明であります。不要財産に関する判定者の選定基準、客観的認定基準などが全く不明確であります。政府は、平成二十二年度予算に六千億を超す国庫返納を計上したと豪語しております。しかし、それは明確な法令上の位置付けがない事業仕分人により切り崩された財産も少なくありません。このような事業仕分が定例化されて、根拠や認定基準が不透明なまま与党議員や人選の根拠があいまいな仕分人による事業仕分が続くとすれば重大な問題であります。
 我が党は、不要財産の判断の客観性を担保するために内閣に一元化された評価機関が適切に関与すべきであると考えます。鳩山内閣においては、独立行政法人制度を今後どうするつもりなのか一向に見えてきません。政府は、まず独立行政法人の制度改革の全体像とスケジュールを国民の前に示すべきであります。その上で改革を語るべきであります。このような手順を踏まないため、財源あさりのためだけの法律案となったのであります。これでは、政府が本気で制度改革を進めるとは国民には到底思えません。
 以上の理由から、本法律案にはとても賛成できないということを申し上げて、反対の討論を終わります。
#257
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案に対し、反対討論を行います。
 反対の第一の理由は、独立行政法人に対して一律に不要財産の国庫返納規定を持ち込めば、医療、福祉、教育など公共性、公益性の高い事業が縮小、廃止となるおそれがあるからであります。
 もちろん、真に無駄な資産等を国庫に返納することは当然であります。しかし、現状では、当面の効率化、財源確保を最優先し、事業内容の政策的議論を無視した事業仕分に沿って独立行政法人の資産取上げにつながるおそれがあると言わなければなりません。
 例えば、公立職業訓練を行っているポリテクセンターでは、物づくりに必要な知識、技能を身に付ける訓練を中心に行っております。CAD・CAM、マシニングセンター、プラスチック成形機など高額な大型機器が設置されており、しかも受講料が無料で、受講中は雇用保険給付が延長され、生活費にも困らない仕組みになっております。就職率も高く、約八割となっています。不安定な雇用状況の下で失業者、求職者が安心して職業訓練を受けられる極めて有用な施設であり、国が責任を持って実施しなければならない業務であります。
 ところが、自公政権は〇八年に独立行政法人雇用・能力開発機構の廃止を決定しました。民主党政権に替わっても、その決定は見直されるどころか、昨年の事業仕分では、職業訓練の全体像を吟味することもなく、職業訓練の指導員を養成する職業能力開発総合大学校について廃止を含めた検討、不要となる跡地の資産売却を進めるべきだとしたのであります。さらに、行政刷新担当大臣がポリテクセンターについて都道府県の引受手がなければ廃止もあり得ると発言するなど、公共職業訓練に対する国の責任を全く抜きにした、国の財政削減を最優先する姿勢がいよいよ強まっています。
 反対の第二の理由は、本法案は、自公政権が閣議決定した独立行政法人整理合理化計画に基づいて〇八年に提出、審議未了、廃案となった法案から不要財産の国庫返納規定だけを切り出したもので、構造改革路線を根本的に変えることなく、独立行政法人の整理縮減、民営化をねらったものであるからです。
 我が党は、そもそも独立行政法人制度は国の行政から国民生活に関連する部門を切り離すための仕組みであり、本来国が責任を持たねばならない事業を効率化と採算優先の短期的評価で切り捨て、地域医療や不採算医療を担う公的医療機関や産業活動の基盤を支える試験研究機関など公共サービスを後退させ、最終的には民営化への道筋を付けるものとして反対してきたのであります。本法案は我が党が指摘してきたこの方向を加速するものであり、容認することはできません。
 以上の点を指摘し、反対討論を終わります。
#258
○委員長(佐藤泰介君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより、採決に入ります。
 独立行政法人通則法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#259
○委員長(佐藤泰介君) 可否同数と認めます。よって、国会法第五十条後段の規定に基づき、委員長において本案に対する可否を決します。
 本案については、委員長はこれを可決すべきものと決定いたします。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#260
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#261
○委員長(佐藤泰介君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のうち、戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法案に関する件を議題といたします。
 本件につきましては、理事会において協議いたしました結果、お手元に配付いたしております草案を本委員会から法律案として提出することに意見が一致いたしました。
 まず、草案の趣旨及び主な内容について御説明申し上げます。
 第二次世界大戦直後に、シベリアやモンゴル等に抑留され、強制労働を強いられた方々は五十七万人以上に上ります。その抑留期間は長い方では十年を超え、酷寒の地における過酷な労働と飢え、劣悪な居住環境や不十分な医療などにより、約六万人もの方々が亡くなったとされています。このいわゆる「シベリア抑留」から帰国された方々には、長期間にわたる強制労働にもかかわらず、今日に至るもその対価が支払われておりません。
 しかし、請求権については日ソ共同宣言で相互放棄していることから、その補償については日本政府が措置するほかなく、平成九年の最高裁判決も、補償は立法府の判断にゆだねられるとしています。
 「シベリア帰り」というレッテルを張られ、就職差別に遭うなど大変な御苦労を重ね、戦後を生き抜いてこられた方々も今や平均年齢八十八歳に達しております。この問題の解決にかくも長い歳月が掛かったことについて社会全体として反省し、御存命の方々に対して迅速にその労苦を慰藉することが必要です。
 また、抑留中の死亡者数はいまだ確定されておらず、遺骨も関係資料も収集が終わっておりません。台湾・朝鮮半島出身の強制抑留者の存在も含め、シベリア抑留全体の実態の解明、真相の究明を行うとともに、抑留された方々はもとより、御家族・御遺族の御苦労を、後の世にしっかりと語り継ぐべきであると考えます。
 以上を踏まえ、国として速やかに、総合的かつ適切な措置を講ずることで、戦後強制抑留者の問題に一定のけじめを付ける必要があるとの考えに基づき、本草案を提案いたした次第です。
 次に、この草案の内容の概要について御説明申し上げます。
 第一に、この法律は、戦後強制抑留者が、戦後、酷寒の地において、長期間にわたって劣悪な環境の下で多大の苦難を強いられたこと、その間において過酷な強制労働に従事させられたこと等の特別の事情にかんがみ、及び強制抑留の実態がいまだ十分に判明していない状況等を踏まえ、その労苦を慰藉するための特別給付金を支給するための措置を講じ、併せて強制抑留の実態調査等に関する基本的な方針の策定について定めることを目的としております。
 第二に、本邦に帰還した戦後強制抑留者でこの法律の施行の日において日本国籍を有するものに、特別給付金を支給することとし、その額は、帰還時期に応じて二十五万円から百五十万円としております。
 第三に、政府は、戦後強制抑留者に係る問題のうち特別給付金の支給により対処するもの以外のものに対処するため、強制抑留の実態調査その他の措置を総合的に行うための基本的な方針を定めなければならないこととしております。
 第四に、特別給付金の支給に必要な費用に充てるため、独立行政法人平和祈念事業特別基金の資本金の一部を取り崩すことができるものとしております。
 なお、同基金の解散の期日を「平成二十五年四月一日までの間において政令で定める日」に改めるとともに、「平成二十二年九月三十日までの間において政令で定める日」以後は、同基金は、特別給付金支給業務以外の業務を行わないこととしております。
 第五に、この法律は、公布の日から施行し、特別給付金の支給を受ける権利を有する者を公布の日に確定することとしております。
 以上がこの法律案の草案の趣旨及び内容の概要であります。
 なお、この法律を待ち望む戦後強制抑留者の方々の著しい高齢化を踏まえれば、法律の一刻も早い公布が求められることを申し添えます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
 本草案は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から本草案に対する意見を聴取いたします。原口総務大臣。
#262
○国務大臣(原口一博君) 戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法案につきましては、政府としては異存はございません。
#263
○委員長(佐藤泰介君) それでは、本草案を戦後強制抑留者に係る問題に関する特別措置法案として本委員会から提出することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#264
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、本会議における趣旨説明の内容につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#265
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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