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2010/04/15 第174回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第174回国会 本会議 第22号
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2010/04/15 第174回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第174回国会 本会議 第22号

#1
第174回国会 本会議 第22号
平成二十二年四月十五日(木曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十三号
  平成二十二年四月十五日
    正午開議
 第一 医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
    午後零時二分開議
#2
○議長(横路孝弘君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
#3
○議長(横路孝弘君) 日程第一、医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。厚生労働委員長藤村修君。
    ―――――――――――――
 医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔藤村修君登壇〕
#4
○藤村修君 ただいま議題となりました医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、国民健康保険、協会けんぽ、後期高齢者医療の各制度について、保険料の上昇を抑制し、医療保険制度の安定的運営を図ろうとするものであり、その主な内容は、
 第一に、国民健康保険制度に関して、所得の少ない者の数に応じて国等が市町村を財政的に支援する制度等について、平成二十五年度まで継続すること、
 第二に、協会けんぽに対する国庫補助率については、平成二十二年度から平成二十四年度までの間、千分の百六十四に引き上げること、
 第三に、被用者保険等の保険者に係る後期高齢者支援金の額については、平成二十二年度から平成二十四年度までの各年度において、その額の三分の一を標準報酬総額に応じた負担として算定すること、
 第四に、後期高齢者医療制度に関して、被用者保険の被扶養者であった被保険者に対する保険料の減額措置について、当分の間、市町村及び都道府県が行う財政支援措置が適用される期間を延長すること
等であります。
 本案は、去る三月二十五日の本会議で趣旨説明及び質疑が行われ、同日本委員会に付託されました。
 本委員会では、三月三十一日に長妻厚生労働大臣から提案理由の説明を聴取し、四月二日から質疑に入り、十三日には参考人から意見を聴取し、昨日、民主党・無所属クラブ及び社会民主党・市民連合の二会派より、四月一日となっている施行期日を公布の日に改める修正案が、また、自由民主党・改革クラブより、被用者保険の後期高齢者支援金への総報酬割の導入を取りやめること、協会けんぽの保険料率を平成二十一年度と同率に据え置くことができるよう、国庫は事業に要する費用の不足額を補助すること等を内容とする修正案が、さらに、公明党より、被用者保険の後期高齢者支援金への総報酬割の導入を取りやめること、政府は財政力の弱い健康保険組合の負担軽減を図るため、高齢者の医療費に係る国庫負担のあり方について検討するものとする規定を設けること等を内容とする修正案が提出され、各修正案について趣旨説明を聴取した後、自由民主党・改革クラブ及び公明党提出の両修正案について内閣の意見を聴取いたしました。次いで、各修正案及び原案について質疑が行われ、同日質疑を終局し、各修正案及び原案について順次採決を行った結果、自由民主党・改革クラブ及び公明党提出の両修正案はいずれも賛成少数をもって否決し、二会派共同提出の修正案及び修正部分を除く原案はいずれも賛成多数をもって可決し、本案は修正議決すべきものと決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(横路孝弘君) 討論の通告があります。順次これを許します。菅原一秀君。
    〔菅原一秀君登壇〕
#6
○菅原一秀君 自由民主党の菅原一秀でございます。
 私は、ただいま議題となりました医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案につきまして、自由民主党・改革クラブを代表して、反対の立場から討論を行います。(拍手)
 鳩山内閣が発足して七カ月がたちました。
 鳩山総理並びに小沢幹事長の政治と金の問題を初め次から次へ出てくる不祥事、最も重要で緊密であるはずの日米関係がオバマ大統領とたった十分の対話しかセットされない事態に至った普天間基地問題の迷走、B型肝炎訴訟の和解勧告に対しての消極姿勢、過去官僚や労働組合とグリップし天下りを容認する抜け道だらけの公務員制度改革、郵貯、簡保の限度額を引き上げ民から官へ逆戻りする郵政民営化、財政破綻、国債破綻へのトリガーとなりかねない数々のばらまき政策、こうした政治姿勢に鳩山内閣への国民の期待は、今や、落胆から大きな失望に変わっております。
 とりわけ、国民の最も関心の高い社会保障分野、特に医療分野については、医師確保や救急医療といった緊急性の高い医療予算を何と三千億円カット、さらに、診療報酬の偽装引き上げ、新型インフルエンザ対策での大混乱やワクチンの大量廃棄と、理念なき医療政策で国民の生命と健康が脅かされております。
 このような鳩山内閣が取りまとめた本法律案では、いかにも医療保険についての国民負担を軽減するような姿勢や説明を繰り返しておりますが、その実態は全くの逆であります。
 医療制度改革の具体的なビジョンを持たない鳩山内閣が、医療費の負担増をその場限りのつじつま合わせでごまかし、国民にツケを押しつけようとするものであり、国債を増発してまで五・四兆円の子ども手当を強行する一方、それに比べればわずかな対策費であるこの保険制度の計上もせず、国民に負担を強いる保険料引き上げを行うこの法案は、到底容認できるものではありません。
 我が国は、百歳以上人口が四万人を超え、世界一の長寿国家になりましたが、その基盤は、医療現場におけるたぐいまれなるこれまでの努力、そしてまた、昭和三十六年以来の国民皆保険の確立にあります。
 この国民皆保険制度を崩壊に導きかねないこの法案に対し、順次、反対の理由を申し上げます。
 まず、反対する第一の理由は、協会けんぽの財政支援のため、後期高齢者支援金の分担ルールを政府の都合で変更し、健保組合、共済組合へ五百億円もの負担の肩がわりを押しつけようとしている点であります。
 後期高齢者医療制度について、十分な説明もなしに、総報酬割をなし崩し的に導入し健保組合等に押しつけようとする今回の改正には、当然のことながら、健康保険組合の関係者は強く反対を唱えております。
 また、民主党は、政権についたら後期高齢者医療制度を即廃止する、こういった国民との約束を早速翻しました。そして、制度廃止とセットにしている新たな高齢者医療制度について、これから検討すると先延ばしにし、公然とマニフェスト違反を続けております。その具体的なビジョン、骨格も示さないまま、九〇%が赤字組合であり、今年度六千六百億円もの過去最悪の赤字が見込まれる健保組合に負担のツケを回すということは、まさにこの法案は、平成の保険料ピンはね法案であると言わざるを得ません。
 反対の第二の理由は、中小企業におけるサラリーマンの給料が大幅に減少している中で、協会けんぽの保険料率を八・三%から九・四%へと一・一ポイントもの引き上げを行うことであります。
 その結果、サラリーマン一人当たり平均で年額二万一千円、事業主も同額の年額二万一千円の大幅な負担増となります。さらに、平成二十四年度にかけても約一%の大幅な引き上げを行うことをもくろんでおります。
 現下の経済情勢の中で、日々資金繰りに苦しみ、塗炭の苦しみを味わっている中小企業の経営者の方々の深刻な経営の状況や、給料が減り、真っ先に削られてしまうのはお父さんのお小遣い、こうしたサラリーマンの厳しい家計の状況を長妻大臣が肌身で感じているとするならば、国庫負担を抑えて保険料の引き上げで対応しようとするこのような方法はとれないはずであります。
 反対の第三の理由は、協会けんぽの保険料率の法定上限を現在の一〇%から一二%まで引き上げようとしていることであります。
 協会けんぽの急激な財政悪化でサラリーマンの保険料を安易に引き上げた上に、その保険料率が法律上の上限を超えるとわかるや否や、今度は法律そのものを変えてしまう。医療費の増大に対して際限なく加入者の保険料の引き上げで対応しようとする身勝手きわまりないやり方は、まさに御都合主義の権化であり、政権党のおごりと言わざるを得ません。
 民主党は、政治主導で、予算の無駄をやめれば必要な財源は幾らでもあると公言しながら、未来を担う子供たちに大きなツケを回す。選挙目当てのばらまき政策は大いに喧伝しながら、協会けんぽに加入する中小企業のサラリーマン、事業主の方々の負担は軽減できない、財源がないと言う。そのあげくに、赤字に苦しむ健保組合、同じサラリーマンに負担をツケ回す。すなわち、子ども手当を初めとするばらまき政策のしわ寄せがこのようなところにも出てきているのであります。
 国民の生活を第一と掲げ、命を守りたいと言った民主党鳩山総理の発言は、やはり虚言であったと言わざるを得ません。
 私ども自由民主党は、不況にあえぐ事業主、サラリーマンの方々の負担が過重なものとならないよう、昨日の厚生労働委員会において、協会けんぽへの国庫補助率を、本則にのっとり、政府原案の一六・四%からさらに引き上げて二〇%とし、現行の保険料率に据え置き、国が不足額を補助する仕組みを講じることとする修正案を提出いたしました。しかしながら、自分たちに都合の悪いことには耳を傾けず、旗色が悪くなったら委員会での質疑を突然に打ち切り、強行採決をしたのであります。
 つい先日の子ども手当法案のときも、外国に居住する子供たちへの支給問題を追及し始めた途端に、強行採決が行われました。
 鳩山内閣のもと、国民生活に直結する厚生労働委員会で、たった一カ月の間に二度も強行採決をしたということは、憲政史上まれに見る、許しがたい暴挙であります。
 ようやく我が国にもマニフェスト政治、マニフェスト選挙が根づいてきたやさきに、このようなマニフェスト違反、マニフェスト詐欺が横行し、その結果、マニフェストという言葉自体、またその概念を著しく失墜させている民主党の罪は、極めて重大なものがあります。
 事業仕分けの第二弾が始まるそうでありますが、民主党は、各省の事業を仕分けする前に、まず民主党のマニフェストそのものを仕分けすることが先決なのではないでしょうか。さらに、民主党の政治と金、北教組問題、国家の危機管理の欠如といった問題があるにもかかわらず、この状況に物が言えない、自浄能力や自己解決能力ゼロの独裁政治そのものを仕分けすることが最優先ではないでしょうか。
 鳩山総理、閣僚各位、あなた方は歴史の法廷に立つ覚悟があるのでしょうか。
#7
○議長(横路孝弘君) 菅原一秀君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。
#8
○菅原一秀君(続) これだけ理念なき、財源なきばらまきを繰り返し、財政破綻への道を歩み、安全保障の基軸である日米同盟を揺るがし、天下りは聖域なく根絶すると言っていたことをいとも簡単に覆す。そして、この医療保険制度の改悪。国民の負担と不安は増大する一方です。
 今だけがいい政治、選挙に勝つためには後先を考えず、手段を選ばない政治、今こそ、このような政治にピリオドを打たなければなりません。発足当時八〇%あった鳩山内閣の支持率も、今や二八%になりました。昔から、ツルは千年、カメは万年と言いますが、ハトは一年ということが現実のものとなってきました。
 鳩山総理は、直ちに総辞職をするか、さもなくば解散して国民に信を問うべきことを進言し、私の反対討論といたします。(拍手)
#9
○議長(横路孝弘君) 三宅雪子さん。
    〔三宅雪子君登壇〕
#10
○三宅雪子君 民主党、三宅雪子です。
 まず冒頭に、ポーランド政府専用機の墜落事故、並びに、昨日の中国の青海省における地震で犠牲になられた方の御冥福をお祈りしたいと思います。
 ぜひ、皆様方におかれましても、国内のことだけではなく海外のことにも目を向けていただきたい、そのようにお願い申し上げます。(発言する者あり)
#11
○議長(横路孝弘君) 静粛に願います。
#12
○三宅雪子君(続) 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました医療保険制度の安定的運営を図るための国民健康保険法等の一部を改正する法律案及び民主党ほか提出の修正案に対して、賛成の立場から討論をいたします。(拍手)
 アメリカでは、先般、一世紀にわたる模索の末、国民皆保険を推進する法案が成立を見ました。一方、我が国は、およそ半世紀前に国民皆保険を実現し、だれもが安心して医療を受けることができる医療体制を構築し、世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきたところであり、このことは世界に誇るべきことであると考えます。
 しかしながら、これまでの政権によるたび重なる診療報酬のマイナス改定等により、救急、産科等の地域医療の崩壊や勤務医の過重労働など、医療現場においてさまざまな問題が生じております。
 現政権は、こうした医療の再建を図るため、前政権の医療費抑制策を転換し、診療報酬の十年ぶりのネットでのプラス改定を行ったところであります。
 一方、人口の高齢化や医療技術の進歩などにより、医療費は毎年着実にふえ続けており、また、一昨年のいわゆるリーマン・ショック以降の経済状況の悪化により、各医療保険者の財政状況は非常に厳しくなっております。
 今回の法律案は、市町村国保、協会けんぽ、後期高齢者医療制度、それぞれの平成二十二年度以降の保険料の上昇をできるだけ抑制するため、各保険者の責に帰すことができない問題点に着目した財政支援措置等を講じることを主な内容としています。
 具体的には、市町村国保につきましては、低所得者の数に着目した補助を継続すること、協会けんぽにつきましては、給与やボーナスの急激な落ち込みによる保険料収入の減少に対応するため、国庫補助率を引き上げること、後期高齢者医療制度につきましては、高齢者の負担割合が二年ごとに上がることなど保険料の上昇を抑制するための財政支援措置を講じるものであり、いずれも、現下の厳しい経済状況をかんがみれば、必要不可欠なものと考えます。
 なお、この法案の中で盛り込まれている後期高齢者支援金に対する総報酬割の導入について、国の負担の肩がわりとの批判がありますが、前政権が二年前に提出した、協会けんぽの国庫補助を一千億削減し、二千二百億円のシーリング対策として、国が全額召し上げて、その負担を健保組合に一方的に押しつける肩がわり法案とは異なり、総報酬割により捻出される財源をすべて協会けんぽの支援に充てるとともに、財政力の弱い健保組合の負担は軽減されるものであり、肩がわりとの批判は全く当たらないものと考えます。
 ただし、総報酬割の導入により負担がふえる健康保険組合の方々には、引き続き丁寧に理解を得る努力をされることを政府には要請したいと思います。
 また、この法案は、保険料の上昇をできる限り抑制するため、当面の財政支援措置を講ずるのみならず、あわせて、将来の医療保険制度の一元的運用を見据え、国民健康保険の財政の安定化を図っていくために、都道府県単位での運営の広域化をより進めることができるような方策も盛り込んでおります。
 今回の法案は、市町村や中小企業の従業員の皆さんが加入する協会けんぽなどから早期成立が強く求められており、国民皆保険のもと、国民が安心して医療が受けられるようにするためには成立させなければならないものであると考えております。
 議員各位におかれましては、厳しい状況に置かれている国民皆保険につきましても責任を持って守っていくために、本法案に賛成していただくことを心からお願い申し上げ、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#13
○議長(横路孝弘君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#14
○議長(横路孝弘君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#15
○議長(横路孝弘君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。
     ――――◇―――――
#16
○議長(横路孝弘君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後零時二十七分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
       厚生労働大臣  長妻  昭君
ソース: 国立国会図書館
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