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2009/11/19 第173回国会 参議院 参議院会議録情報 第173回国会 厚生労働委員会 第3号
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2009/11/19 第173回国会 参議院

参議院会議録情報 第173回国会 厚生労働委員会 第3号

#1
第173回国会 厚生労働委員会 第3号
平成二十一年十一月十九日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十七日
    辞任         補欠選任
     松野 信夫君     家西  悟君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柳田  稔君
    理 事
                小林 正夫君
                津田弥太郎君
                森 ゆうこ君
                衛藤 晟一君
                山本 博司君
    委 員
                足立 信也君
                梅村  聡君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                辻  泰弘君
                長浜 博行君
                森田  高君
                石井 準一君
                石井みどり君
                伊達 忠一君
                中村 博彦君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                丸川 珠代君
                渡辺 孝男君
                小池  晃君
                近藤 正道君
   国務大臣
       厚生労働大臣   長妻  昭君
   副大臣
       内閣府副大臣   古川 元久君
       厚生労働副大臣  細川 律夫君
       厚生労働副大臣  長浜 博行君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        泉  健太君
       内閣府大臣政務
       官        津村 啓介君
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       厚生労働省労働
       基準局長     金子 順一君
       厚生労働省職業
       安定局長     森山  寛君
       厚生労働省老健
       局長       宮島 俊彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (介護従事者の資質向上策に関する件)
 (医療費政策の在り方に関する件)
 (単親家庭等の貧困対策に関する件)
 (子ども手当の財源等に関する件)
 (歯科の診療報酬改定に関する件)
 (難病対策の拡充に関する件)
 (行政刷新会議の事業仕分への対応に関する件
 )
 (雇用対策の拡充強化に関する件)
 (保育所の居室面積基準等に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十七日、松野信夫君が委員を辞任され、その補欠として家西悟君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(柳田稔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省老健局長宮島俊彦君外二名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(柳田稔君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○下田敦子君 おはようございます。委員の下田敦子でございます。よろしくお願いいたします。
 まずもって、政権交代の激動の中、長妻厚生労働大臣始め副大臣、政務官の各位、皆々様、日夜厚生行政刷新のために御尽力されまして、誠に敬意を表したいと思います。
 本日は時間の制限が三十分ということで限りがございますので、介護問題のみに絞って質問をさせていただきたいと思います。
 お手元に資料をお配りさせていただいておりますので、それに沿いながら申し上げさせていただきます。まずは、このとおりの資料に、順番に、そこにページ数が資料一ということで書いてあります。どうぞ御覧いただきたいと思います。
 まず、資料一でございますが、介護老人福祉施設、五千八百九十二施設ございます。下に黄色のマーカーを引いてみました。それで、一年間の間に七十六か所増設されています。それでもなおかつ、一施設平均百床の特養の場合でも大体百人から二百人待機している状況が聞かれます。また、さて、その介護老人福祉施設の下の段に介護老人保健施設というのがございます。これは医療の施設でございますし、また、老人福祉施設におきましては医師の常駐は問われておりません。
 それで、お伺いいたしますが、百ベッドの同施設に看護師は何人必置義務が定められていますか。また、夜勤のスタッフの中に看護師は常勤していらっしゃるかどうか、それをお尋ねいたしたいと思います。
#7
○政府参考人(宮島俊彦君) お答えいたします。
 特別養護老人ホームでございますが、介護老人福祉施設の場合は、入所者百人の方に対して看護職員が三人でございます。それから、介護老人保健施設につきましては、看護、介護合わせて入所者三人に対して一人以上、その中で看護は七分の二以上というような基準になっておりますので、特別養護老人ホームでは看護師の夜勤は困難ということでございます。
#8
○下田敦子君 それでは、資料二をお開きいただきたいと存じます。
 この資料二は、社会福祉施設と呼ばれておりますが、それぞれに定められた法律の下で、事ほどさように大変種類が多く、様々な施設がございます。この状態から見ますと、それぞれの施設にはそのニーズに応じた生活支援にかかわる専門家、そしてまたその目的に応じた介護の専門家の配置も必要とされます。終戦後、福祉行政の進捗は大変目覚ましいものがありましたが、それぞれの社会福祉制度が定められてまいりました。
 さて、次のカラフルな資料三というものがございます。これに沿って、少し御覧いただきたいと思います。
 資料三の表は、先般、介護福祉士法を改正をした皆様、諸先生方の御理解の下で行われたものでありますが、この根拠となります資格制度でありますが、これは昭和六十一年、東京で開催されました、いわゆる一九八六年国際社会福祉会議が開催されまして、有力な海外の参加者の方から異口同音に指摘された事項がございます。
 それは、百六十八回臨時国会において、社会福祉士及び介護福祉士の一部改正が二十年ぶりに行われましたけれども、記憶に新しいことでありますが、この法案が上程されますその直前、本当に一週間ぐらい前だったと思いますが、外務省サイドから、EPAの様々な問題、それからFTAの問題、外国からの介護労働者の受入れ問題が突然起きてきまして、実に短時間の間に思いも寄らない聞いたこともない准介護福祉士という資格が誕生となりまして、この資格の見直しを定めた附帯決議が、もはや目の前に迫ってきている、時間が五年以内ということでありますので、そういう状況下にこの法律は置かれております。
 さて、その介護福祉士なのでございますが、これは、一九八六年国際社会福祉会議において海外からいらした方々が、日本の社会福祉制度は、法律は実にすばらしい、予想以上であると、しかしその反面、そこに働く福祉マンパワーの専門職の人々が必ずしも十分でないということを率直に異口同音におっしゃってくださいました。その場におられました当時の斎藤十朗厚生大臣でございますが、これは大変だということで、非常に短期間にその準備委員会をつくり、五月に検討委員会を組織した後ひたすら、この専門職をどうしたらいいか、専門資格化を図っておいでになられたのは御案内のとおりです。そして、翌年の五月の二十一日です、第百八回通常国会において社会福祉士法及び介護福祉士法が全会一致で採択されて、新しい福祉専門職の制定がされました。
 その以後の問題が、今日の様々な状態がまた更にございます。資料の、このカラフルな資料を見ていただくとお分かり願えますが、この縦のラインの中で赤いラインを引かれているのがございます。赤いラインから左の方は社会・援護局所管でございます。これには深い経過がありまして、本日それを申し上げるのはちょっと時間の関係で避けてまいりたいと思いますが、その赤い柱の線の右側が、実は訪問介護員、ホームヘルパーの所管が老健局でございます。省令で定められた状況。この二つの所管が違うということにおいて、介護職という一つのまあ兄弟資格といいましょうか、似たような業務をしている人たちの所管が違うことにおいて様々なそごが生じております。
 御案内のとおり、平成二十六年ぐらいになりますと要介護認定者が六百四十万人と推計されていますし、それに必要となる介護職員の数が百五十六万四千人。今の介護福祉士の登録者数が七十二万九千七百人。潜在的な介護福祉士が二十万人と推計されます。看護師も同じようなことがあって、退職して潜在的にお仕事から離れているという方が多いと聞きますけれども、何せ小泉・竹中ラインの二千二百億減という政策の下で、こういう状況で暮らせないという非常に悲しい状況の中で離れていった人もたくさんいるということを申し上げておきます。
 現在このままで参りますと、とにかく今の二・五倍から三・五倍の介護職員を増やさないことにはこの団塊の世代を見ていけないという状況がございます。
 そこで、次の資料を、四でございますが、御覧いただきたいと思います。
 これは訪問介護員、いわゆるホームヘルパーの二級そして三級においての介護概論、それから医学基礎知識、これを二十二時間、そして医療の基礎知識が三時間という履修が定められている表でございます。
 まず二級、まあ二級を持っていれば大体は務められるかなという今の状況で言われているわけですが、次のページに参りますと、介護職員の三級課程の場合、これは非常に、医療の基礎知識が三時間、心理面での援助方法が二時間という極めて少ない時間を五時間ほど履修して介護の現場に行くという状況であります。
 さて、次の資料六でありますが、これを御覧いただきますとお分かりのように、現在、介護福祉士の履修課程は専門学校並びに短期大学あるいは大学の課程において現行千六百五十時間を履修しております。この中で、医学一般九十時間、精神保健が三十時間、そしてあわせて、介護技術に関するものを形態別介護技術と、様々の介護の必要とする症状、状態が違いますので、それに沿って千二十時間という時間を履修しております。
 その次に参りますと、これは新カリキュラムで、今いずれも学校を終わっただけでは駄目だと、みんな国家試験を受けようじゃないかという自らを厳しく定めて新カリキュラムが予定され、もう既に一年目は行われております。この中で見ますと、実に心と体の仕組みといういわゆる基礎医学に関することから始まって、これが三百時間、その他介護の基本、基礎、これが千二百六十時間でございますので、ここで申し上げたいのは、ホームヘルパー、老健局所管の履修時間と、こういう介護福祉士という国家資格だからまあ当たり前といえば当たり前ですが、このことに関しての履修時間がかなり違うものがここにあるということでございます。
 例えば、ここでお伺いいたしますが、全国に様々な施設が事ほどさように資料一と二に御覧いただきますようにたくさんございます。医学的な専門性が非常に強化されているという今日にあって、資料八を御覧いただけば分かりますが、介護事故、これに関する問題が非常に今クローズアップされてきています。
 せんだって、群馬県の、あれは施設ではない、老人アパートという分類がありませんけれども、全国に大変なスピードで増えております。びっくりするような状況の中で、三畳間に万年床を敷いて寝ていると。給食は、その施設の中で作ると許可が要ります。ですから、すべて朝昼晩、外から届けさせているという、そういう生活を強いられている方々が増えています。
 群馬県の「たまゆら」、ああいう事故が起きた場合には大変なクローズアップを受けますが、今日、全国的に様々な施設において、居宅介護あるいは介護施設の事業者において介護事故が発生した場合に、これをどこに届け出るものなのか、届出義務に一定の定義がありますかどうか、これをお尋ねいたしたいと思います。
#9
○副大臣(長浜博行君) 先生から介護サービスの一連の流れについて丁寧に御説明をいただいたところでございます。ポイントは幾つかありましたが、今のお尋ねの点の、いわゆる医療事故としての情報はどういう状況になっているかということでございましたので、その点について御説明をさせていただきます。
 先生御承知のように、介護利用施設等における事故については、事業者への、介護サービス提供により起きた事故については速やかに市町村に提供すると、連絡をするということが事業者に義務付けられているところでございます。直近の一番身近なサービスを提供する場所としての市町村という位置付けでありますが、逆を言えば、都道府県への報告や国への報告は義務付けられていないというところでございます。
 しからば、こういった状況の中において、本省、厚生労働省としてはどのような対策を練っているのかということに言及しなければならないわけでありますが、今回、委託調査により、介護事故の実態及び対応策に関する報告書を取りまとめさせているところでございます。本年三月に高齢者介護施設等における事故に関する研究事業ということも発表されたところは、先生御高承のとおりでございます。
 しかしながら、現状では、各事業者や市町村における介護事故の定義あるいは報告内容等が異なっているということが先生始め多くの介護サービスに造詣の深い関係者の皆様から御指摘をされているところであります。今後、統一的な調査や分析が可能となるような研究を行っております。
 現在、二十一年度老人保健健康推進等事業により、この今御説明を申し上げました定義を統一するべき調査、集計を可能とする取組を続けております。先生には多分、今年度末、来年の三月ぐらいには御報告ができるというふうに思っております。
#10
○下田敦子君 大変御丁寧な御答弁で、あと何もこの介護事故に関しては御質問申し上げなくてもいいような感じすらいたしますが、あえて申し上げてお尋ねしたいと思います。
 市町村が受ける、これは事実のようでありますが、例えば私の住んでおります市町村ということで、まあ狭い体験しかありませんけれども、介護事故発生したということを窓口に受けても、これを受けるレベルがない、一般職員であるがゆえに。ですから、数字的に、書類的に受け取っているという状況であります。これが現状であります。ですから、ここからましてや県に、都道府県にどのような届出が出されているのか、都道府県からさらにまた厚労省に届け出ている件数は何であるか、これをお尋ねしたいと思います。
 今、近々これの状況が一定のものをもってお知らせいただけるということでありますが、厚労省は介護事故に対して一定の定義を持っておられますか。例えば、報告の範囲はどうなっているのか、あるいは厚労省は実態を把握していらっしゃるのか、それから厚労省は報告の義務、これはだれがだれに対して報告するのか、あるいはまたその記録義務を保有するということをどのように定めているのか、ましてや損害賠償の責任にもってどのようなことにこれをとらえておられるか。以上、細々恐縮ですが、お願いいたします。
#11
○副大臣(長浜博行君) じゃ、まず私の方から、大変恐縮でございます。
 先ほど御説明を申し上げましたように、ある意味ではおしかりを受けるかもしれませんが、現状においては県あるいは国への届出義務はないというところでございます。
#12
○下田敦子君 一定の、じゃ定義がないというふうに承知してよろしいんでしょうか。今、報告義務があるかないかということでのみお伺いしましたけれども、そういう意味では、まだ各地、各地域でばらつきがあるという状況で承知してよろしゅうございましょうか。大変お聞きづらいと思いますけれども、定義もなくて実態が不透明であると、そういう中で介護というものの仕事が執り行われているという現状があるということでございます。
 で、次のような例をちょっと申し上げさせていただきます。
 様々な、資料一と二に示しましたような施設がございます。それぞれの施設で障害が違います、介護が違います。それに応答していくような専門知識、技能が様々必要であります。
 その中で、たまたま事故が発生した、例えば横転したと、骨折をしたというふうな状況の中で、救急車を呼んで搬送していく。これは提携病院に搬送していく。そうすると、当直医のお医者様が出てきてくださる。そこでお尋ねされるのが、医学的な用語、医学的な質問、それに沿って状況を説明しなさいと。ですが、失礼ですけれども、ヘルパーのこの時間数では、何をお医者様がおっしゃっているのかすらも分からない。また、介護福祉士も、現場の経験を積んできちっとした勉強をしていかなければ、これも答えが不十分だと。大変そういう意味で、お一人の、入所が必要である患者様に対してきちっとした連携を保った科学的な対応が取れないというのが今の置かれている介護の状況です。ですから、このことを考えたときに、これでいいのかというまず問題がございます。
 で、ちょっと難しいことを申し上げますが、介護のマニュアル化がされておりません。これ、いずれの職場においても、慣例でこうするべきだ、ああするべきだということはあるかもしれませんが、きちっとないと。それから、介護の技術のエビデンスが、私どもの学会は一つ二つありますけれども、まだまだそこまで行っていない。看護師のようなことができていない。
 それから、もう一つ大きなことをこれは申し上げたいと思います。
 介護福祉士という免許が二十何年たちました。業務免許化が図られておりません。まして、ホームヘルパーの業務分担の明確化が図られていない。
 最後に付け加えますが、ドイツの老人介護士、これは大先輩の南野委員がいらっしゃいますけれども、例えばイギリスもそうだと思いますし、アメリカも、ケアワーカーもそうですけれども、看護師という一つの専門職の極め付けで、そこで更に老人の分野を全うして更に研究を究めていくと。そういうことで、例えばドイツであれば老人介護士、アルテンフレーゲリンというのは、これはやっぱり看護師の中での更に老人医療、老人介護に専門家として図ったということであって、この辺が日本の、まあ斎藤十朗厚生大臣には大変恐縮なんですが、大急ぎでつくったということにおいて、少しこの辺が整理整頓、将来的な見通しが少し足りなかったのかなと。
 そういうことですから、欧米の介護員の質の高さを保っているということは、我が国の、介護福祉士の国家資格なのに、認定資格のホームヘルパーと、否定するわけではありませんが、業務が全く現場において整理整頓されていないということが一つの今の置かれている状況だと私は考えます。
 そういうことですので、何とぞこの際に、こういうことに関して、先ほどの表に戻りますが、老健局、援護局、それぞれ大変一生懸命やってくださっておられると思いますけれども、きちっと統一をし、質の向上と介護事故予防のために環境を整えることだと、前局長はそうおっしゃって御勇退されましたけれども、この点について宮島局長、それから大臣にお伺いいたしたいと思います。そごが生じている現状をどのようにお考えであるかもお尋ねしたいと思います。
#13
○政府参考人(宮島俊彦君) 先ほどから下田委員の方から、一つは、ホームヘルパーが働きながら介護福祉士の資格を取っていくという過程において、この過程をきちんとするために社会・援護局の方ともよく調整するようにというお話、あるいはホームヘルパーにも医療的なケアでありますとか認知症のケアでありますとか、あるいはそういうケアの在り方の向上に伴って必要なカリキュラムをやっていくべきだというような話があって、それが介護福祉士の方は医療ケアが増えたけれどもヘルパーの方は増えていないというようなお話ありました。
 この辺については、私ども、ヘルパー研修だけではなくて介護基礎研修なども通じまして、この整合性を取れるように今後とも努力させていただきたいというふうに考えておるところでございます。
#14
○国務大臣(長妻昭君) 今、下田委員から数々の御指摘をいただきましてありがとうございます。下田委員におかれましては、介護福祉の現場でも、あるいはその知見も大変敬意を表する御奮闘をしていただいているということは私も理解をしているところであります。
 おっしゃられるように、ホームヘルパーは老健局、そして介護福祉士は社会・援護局所管ということで、局が分かれているということで縦割りの弊害があるんではないかという御指摘でございます。そういうことも踏まえて、私の方からは両局に対してきちっと連携を更に強めるように指示をいたしまして、またその問題についても今後とも御指導をいただきたいというふうに考えているところです。そして、業務の整理整頓が必要であるというお話も本日いただきましたので、それについても我々としても取り組みたいというふうに考えております。
 あとは、ホームヘルパーにつきまして医学の知見を広めるような研修というお話もございました。ただ、ホームヘルパーについては百三十時間ということで、ある意味では、もちろん新卒じゃない方もその職に就いていただくと、人手不足の問題もございまして、職に就きやすいということも一つ大きな課題であるということも理解をいただければと思っておりまして、そのはざまの中で、百三十時間の中でどういう研修ができるのかということはこれからも考えてまいりたいと思いますが、人手不足にこたえるということ、両方を兼ねて我々も議論を続けていきたいというふうに考えております。
#15
○下田敦子君 大変ありがとうございました。
 でき得れば、厚生労働省の各職員の皆様方が一晩でも二晩でもいいですから夜勤をしていただきたい。その現状が御理解願えるかと思うんですけれども。
 例えば、現実の問題として、床擦れができる、褥瘡がある、これの手当てを介護福祉士とヘルパーができないんですね、法的な位置付けがあって。また、これに対して家族はガーゼ交換をしてもいいと。医療の責任という重さをここで感ずるわけなんですが、またこういうことの以外に、例えば経管栄養で、鼻腔栄養で鼻から管を通したりとか、あるいはまた胃瘻の手術を受けて胃に穴を開けて云々していくとか、それから、あるいはまた嚥下障害、これはもう言語聴覚士の仕事の分野ではありますけれども、どうしても飲み込みの機能が衰えてまいります。ましてや、脳梗塞とかそういう後遺症がある場合は当たり前に起きてきます。それから、夜、たんがのどに詰まる、喀たんの処理。
 こういうことを、一番最初の質問に戻りますが、介護特別養護老人施設においては夜、医療者がいないのです。だれがやるかと。千三百時間勉強した介護福祉士も、これもできません。医療行為ですのでできないんですが、ましてやヘルパーの方々が見よう見まねで、年功あるというただいまのお話にございましたけれども、それは恐ろしいことです。ですから、こういう現場があるということをまずとらえていただきたい。大変増えるだけ増えてきているこの状況をどうするかという問題であります。お願いしたいと思います。
 それから最後に、次の御質問をさせていただきます。これ……
#16
○委員長(柳田稔君) もう時間がないからね……
#17
○下田敦子君 三十二分とここに書いてありますから、済みません。
#18
○委員長(柳田稔君) 答弁も入れて。
#19
○下田敦子君 はい。
 平成二十二年、これ経済連携協定に基づくフィリピン人、インドネシア人の看護師あるいは介護福祉士候補者の受入れについての説明会についてお尋ねします。
 御案内をいただきましたけれども、この度、十一月の二十四から始まって全国の、大阪、福岡、東京、愛知の会場において、これらの今までの状況報告とか、こういうものを説明するのでどうぞ来てくださいというふうな一般に対する方々への御案内であります。
 このことについては、調べましたら、平成十八年の十一月八日、外務委員会で長島委員が御質問され、山井政務官も委員として御質問されておられます。その趣旨は大変立派な、私どもも一般も心配していることを、海外からいらっしゃる方々についてのお話があっているわけですが、国会への状況報告、審議もないままにこういう説明会が開催されるということについて、大臣はいかがお考えですか。
#20
○国務大臣(長妻昭君) しゃくし定規なことを言いますと、この協定の議決に際して国会報告が求められていないというようなことが当時あったわけでございますけれども、基本的に、御質問をいただければ、そういうことに関しては今後とも説明責任を果たしていきたいというふうに考えておりますので、御指導をいただければと思います。
#21
○下田敦子君 大変ありがとうございました。
 当時の議事録とはちょっと、ソフトになられて違うような気もいたしますけれども、大変な、これまた海外からいらしている方々もたくさん悩んでいることも多いようでありますし、また、受け入れる現場でどうしたらいいかということもあるので、今後ともまたどうぞお心に留めていただいて、よろしく国会への説明等もお願い申し上げます。
 以上でございます。大変ありがとうございました。
#22
○森田高君 おはようございます。国民新党の森田です。
 本日は、長妻大臣始め新政権の皆様方に初めて質問をさせてもらいますので、よろしくお願いいたします。
 まず冒頭、足立政務官に一点だけお伺いさせていただきたいと思います。
 足立政務官には本当に医療政策を一手に引き受けられ、大変御苦労連日されていると思います。その働きぶりに敬意を心から表したいと思いますが。
 足下の医療状況あるいはインフルエンザ対策、いろんな御苦労が絶えないと思います。その中で、昨日の衆議院の厚生労働委員会の速記録なども拝見させてもらったんですが、事実関係と少しやっぱり乖離しているかなと。政治主導で現場が混乱しているという何か誤ったメッセージが国民に伝わるような質問が相次いだということを自分は危惧しています。
 WHOが声明を出した、あるいは国家として意思決定があったという過程の中で、独立国が自分の国の、自国内のデータに基づいてある程度の意思決定をするということは当たり前のことであると私は思いますし、現場の生産能力を考えても、無尽蔵に一日当たりの供給量が出るものではありませんから、結果的に一週間程度のタイムラグがあったとしても、現実には医療者から先行して接種が行われているわけですから、現場への影響の実態というものに関していえば、ほとんどこれはなかったんではないかなと、そういうふうにも思います。
 足立政務官、御所見をいただきたいと思います。
#23
○大臣政務官(足立信也君) 実態の今御質問だったと思います。
 できるだけ簡潔にお答えさせていただきたいと思うんですが、昨日のことについても触れさせていただきたいんですけれども、やはり今、新型インフルエンザのワクチン接種のことだと思いますけれども、これは最終的には行政が判断する。この場合は厚生労働省が判断する。専門家の方々の意見交換会というのは、あくまでも最終的な行政の判断に資する御意見を伺うという位置付けであるわけです。これはこれまでもずっとそうでしたし、これからもその決定方法というのは変わらないと思います。
 ちなみに、意見交換会を政策決定の場というふうにちょっと誤解されて、あたかもその決定が回数の見直しについて二転三転したような報道がありましたけれども、それはちょっと私の側からすれば、あるいは厚生労働省とすればちょっと残念なことだというふうに私は認識しております。
 まずはそこまでの答弁にさせていただきたいと思います。
#24
○森田高君 インフルエンザ対策に関しては、これは論点が尽きないところなので、これから法案のことも出てきますので、また追って質問もさせていただきたいと思っております。
 これから先は長妻大臣に御質問させていただきたいと思います。
 お手元の方に資料も配らせてもらいましたんですが、総選挙後、九月九日の三党合意を受けて鳩山政権が誕生したわけであります。三党合意の中で厚生労働関係のものは合計九項目に上り、その中には、社会保障費の自然増の年間二千二百億円の抑制を撤廃する、いわゆる骨太方針の廃止、あるいは医療費の先進国、OECD並みの確保を目指すという文言も見られます。そういうことで、本日は、余り細かいことというよりは医療財政政策全般に関して御質問をさせていただきたいと思います。
 それで、大臣就任から今日に至るまでの大臣の御発言、予算委員会とか、一昨日の参議院の厚生労働委員会でも答弁がございましたが、既に骨太方針からの離脱と、OECD並みの医療費の目標ということを言及されておられます。
 我が国の低医療費政策と言っていいと思うんですが、これは一枚おめくりいただきまして、昭和五十八年の社会保険旬報に出ました医療費亡国論、こういう発想から、これはやっぱり医療というものの経済的なポテンシャルというものを余り考えてなかったんだろうと。今までずっとそういう政策を取られてきたわけですけれども、そういう観点に立って、やはり医療費が増えることと国家の破滅、破綻、財政の破綻ということが連動するかのように喧伝されてきた。やはり、これはなかなかメッセージとしては厳しいものが医療現場にはあったと思います。
 そういう中で、二〇〇〇年以降、二〇〇一年以降ですね、小泉政権と同時に骨太の方針が導入された、市場原理主義者が医療にも口を出すようになってきたという中で、資料三のように骨太の方針、二千二百億円が連年、毎年続くということになったわけです。これは一年間ぽっきりだったら二千二百億円の削減には耐え切れたかもしれません。だけど、連続するということ、これは今までも自由民主党の西島先生もいつも発言されてきたことでありますけれども、続くということがやっぱり一番大きな問題で、累積の削減額、三角形の面積ですね、これが非常に増大していくということで、五年間で三・三兆円程度、これが累積の抑制額になってしまうし、二〇〇八年まで続いたということになると六兆円程度の累積抑制ということになりますので、現場の荒廃というものはむべなからぬと、必然的に発生するということが言えるんだろうと思います。
 これは医療以上に、ある意味、歯科医療なんかも非常にこれは厳しい状況になっていて、平成五年以降ほとんど歯科医療の医療費は変わっていませんから、歯科医師数が増えているということで、一人当たりのやっぱり歯科医師の収入なんというのは激減しているということも事実として観測されていますので、医療、歯科医療、あるいは介護、福祉、すべてにこれは通ずることですけれども、やっぱりこれはやり過ぎだったということが総括されるべきだと私は思っています。
 そういう意味で、現政権において、政権が替わったわけですから、今までのやり方というものに関する雑駁なる感想、所見というものをいただきたいと思います。
#25
○国務大臣(長妻昭君) 今るる御指摘がございましたけれども、やはり一つは、具体的に申し上げると、これは給付について、これ自然増というのもあります。一兆円程度ございますけれども、それを一律二千二百億円、毎年機械的にカットすると、このひずみが出てきているというのは我々も考えて、それはそういう考え方はこの政権では取らないと。
 そして、もう一つ、医療亡国論のお話もございましたけれども、やはりこれまでの発想というのは、医療費の伸び、将来予測を過度に過大に積算をして、医療費を抑制するにはお医者さんを減らすべきだ、お医者さんが減れば医療費は抑制できると、こういう発想もあり、いろいろな医療人材資源が削られてきたというふうに考えております。
 やはり、その実態を見て行政は現状把握をして正確に判断するべきだったというふうに考え、我々は、実態を把握をしてきちっと必要な部分は必要な措置をするという発想を持っております。
#26
○森田高君 ありがとうございます。
 一枚資料をおめくりいただきまして、今大臣から大変力強いお言葉がありましたんですが、現政権の目標とも言える先進国並みの医療費の確保ということで考えていきますと、OECDの平均的な対GDP比の医療費は八・九%とデータ的には考えられます。我が国は今八・二%程度ということですから、その差は〇・七%程度、自国の通貨に置き換えると三・五兆円ぐらいの差ということになると思うんですが。
 今までも予算委員会とかでも櫻井議員から質問もあったと思うんですが、どういうスピード感でこの目標に到達すると。この三党合意というのは、ある意味、国民への公約と等しいと私たちは認識しておりますので、お考えをいただきたいと思います。
#27
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘のとおり、資料を読んで、お配りいただきました、イギリスよりもGDP比が低いと。かつてはイギリスの方が日本よりも低かったんですが、ブレア政権が登場し、疲弊した医療を立て直すという強い意思の下、適切な判断がなされたという評価もあり、逆転をしたということであります。医師の数も、人口千人当たり日本は二・一人ということでOECD平均三人を下回っているということで、やはり先進国並みの水準を確保しようというふうに我々は考えております。
 ただ、その増額というのも重要でありまして、これは中長期的な課題だとこの前の予算委員会でも申し上げました。その前にもすぐに取り組める課題もあるんではないかということで、中医協を始め診療報酬の分配の議論をまずは着手をした上で、中長期の課題として取り組みたいというふうに考えております。
#28
○森田高君 ありがとうございます。
 御指摘のように、ここに、資料四のグラフのところで見ると、日本は世界第二位の経済大国であった、今年で第三番目になるかもしれないということが言われていますから第三番目かもしれませんが、それでも、日本の下にはもうトルコ、スロバキアあるいは韓国、メキシコくらいしかOECDではいませんから、日本の実態としてこれが適切な姿とはやはり言い難いのかなというふうにも思います。
 その上で、足下の経済の状況を見ますと、GDPが今年は五百兆円を割り込んで、名目で、四百七十兆円台まで下がるんではないかということが言われていますから、分母、分子の問題で、分母が下がっちゃって医療費が動かなくても八・七%ぐらいになってしまうかもしれないんです、結果的に二〇〇九年度は。そうなってくると、これは目標達成ととてもこれは実態としては言えないんで、やっぱりこれはあるべき姿を目指して是非御努力をいただきたいなと、そういうふうにも思います。
 一枚おめくりいただきまして、これはやっぱり櫻井議員の十一月九日の質問でも出てきた資料でございますが、政権交代を機に医療制度が変わったというのはアメリカやイギリスではしばしば見られます。その中で一番典型的な事例として紹介されているのがイギリスのブレア政権での医療政策の転換ということで、おおむね十年間で医療費が二倍になり、医学部の定数を五〇%増やしたと。日本では五〇%増やせるかどうかは物理的にかなり制限があると思います。ですが、かなり大胆な改革を行っていって、結果、十年間で三五%ぐらい医師の数が増えて、先ほど大臣は医療費でイギリスと日本の対比をされましたが、医師の数でもかつてはイギリスは日本よりも少なかったんですが、今は日本をはるかに追い抜いているという状況になっていますので、イギリスは十万人当たり二百四十三ということになる。ですから、日本は二・一、二百十ですから、かなりやっぱり今は差が付いてきているということですから、十年間政治が頑張るとかなり現場というのは改善されるのかなというふうにも思います。
 そういう中で、一枚おめくりいただきまして、医療費亡国論的な考えに立ちますと、医療制度の中で充実させようという話になってきますと、どうしても国家財政は厳しいという話になってまいります。
 しかしながら、イギリスでは、経済の成長が確実に実行された、達成された、あるいは債務残高の悪化は認められなかったということが事実として観測されていると。
 一枚めくっていただきますと、同じようなことが米国の民主党政権、今から十七、八年前のクリントン政権発足時にも同じようなことが言えます。当時のアメリカは、湾岸戦争が終わった後、双子の赤字を抱えて非常に厳しい財政状況にあったという中で、クリントンさんは、社会的共通資本、向こうの言葉で言えばソーシャル・コモン・キャピタルということらしいんですが、医療や福祉や教育、そういったところに集中投資をしようということで、積極財政を行う中で特に社会的共通資本への集中投資を行っていった。そうすると、まさにこのグラフのとおり、GDPの成長率とまさにパラレル、リンクするわけです。
 そういうことで、初めに厳しい状況だから財政出動しながら、特に国民が必要とするもの、その中でマインドの問題、安心、安全を支えるもの、あるいは未来への投資というものをやることによって結果的に経済が大きく成長するという、非常にこれは我が国の今の状況、経済も厳しいし社会状況も厳しいという中で参考になる事例、これはブレア政権の取組もそうですし、クリントン政権の取組もそう。やっぱり今、政権が替わった中で、アメリカの民主党のやり方、これはやっぱり非常に参考になると思いますし、結果として、この年代、九〇年代後半のヒトゲノムにこれはつながっています。
 今、オバマ政権も、政権が替わって、やっぱり高度先進医療、特に遺伝子治療なんかの分野にかなり集中投資をしているということを聞きますので、もちろん公的保険制度のこともありますけれども、やはり日本も今の社会状況を考えると、医療に集中投資をする時代が来ているのかなというふうにも考えられます。
 右側の方は小泉構造改革のグラフですから、緊縮財政をデフレの状況で行って、デフレーターが更にマイナスに下振れてしまって、結果的に名目GDPが伸びないと。ですから、税収が減って、高齢化が進むということで、債務残高だけが膨らむという、非常に極めてこれは縮小均衡、というよりは、もうまさにピットフォールに陥ってしまったような経済財政運営だったと私はやっぱり思いますんですが、やはりこういう事例を見て、医療が持つそもそもの経済的なポテンシャルというものをどのように認識されているか、御見解をいただきたいと思います。
#29
○国務大臣(長妻昭君) 私は、個人的には日本国は環境・医療・技術立国としてこれから羽ばたいていくべきであるという考えを持っておりまして、これまでの考え方というのは、例えば医療、介護などについてはコストだという考え方もありましたけれども、その一方で未来への投資でもあると、そういう発想を持って位置付けられるべきであるというふうに考えております。
 一つは、やはり老後の不安、将来の不安というのが消費を冷やしているという側面もありますし、安心を与えていく。そして、雇用の面も、今御指摘のこともあり、調べてみますと、これはちょっと古いんですが、平成十六年十二月の調査でございますけれども、雇用誘発係数というのがございます。一定の金額を入れるとどれだけ雇用が増えるかということで、一位は介護なんですが、医療の分野でも公共事業よりも高いという結果が出ておりますし、産業連関表による総波及効果についても公共事業よりも医療の方が高い、そういう意味ではそこに投資をすることで雇用も生まれる。そして、やはり医薬品も含めて非常に先端技術を開発することによって、ベンチャー企業等々もなかなか今育たない部分もありますけれども、そういう部分も世界に羽ばたいていただくなどなど、おっしゃられるように、医療の分野においても未来への投資という側面を持って考えなきゃいけない。
 私も、就任早々、省内に指示しまして、早速、まずは省内のチームをつくって、医療に、あるいは福祉における成長分野の拡大、それによる未来への投資という考え方をまとめていこうということで、今週には初会合をしようと考えております。
#30
○森田高君 ありがとうございます。
 大変的確な御答弁で私も心から賛同しますし、大臣にもそのようにどんどん頑張っていただきたいと思います。
 それで、未来への投資ということを具体的に修飾というか説明させていただきたいと思うんですが、資料八ですね、これはマクロ経済モデルの中でDEMIOSと言われるケイジアンモデルの一つなんですが、内生変数を三千以上持っていて世界でも最も精緻なモデルであるということが指摘されておりまして、これは筑波大学の元副学長の宍戸駿太郎先生がアメリカのペンシルベニア大学と共同開発したモデルでございまして、日米の共同のモデル学会とかでは非常にこれスタンダードなモデルとして今定着してきているモデルなんです。
 医療が雇用に波及効果をもたらす、それは様々な産業連関表からも明らかであると今大臣がおっしゃられました。これはまさにそのとおりで、これは十一月九日の予算委員会でも櫻井議員もそのような資料を出されておりましたし、介護、福祉に通ずる、非常にこれは大きな雇用の下支えになっていく問題だと思います。
 同時に、この問題をしっかりやっていくと出生率が増えると。今までなぜ医療費亡国論が政府の中で支持されたかというと、やっぱりこれが負担だという考え方だったんですが、極めて経済的にもネガティブにとらえられたと。実際、政府が使ってきていた内閣府の経済モデルなんかは、基本的にはIMFでつくられたものを流用しているという形になってきて、IMFのモデルというのは、通貨危機のときにアジアの、植民地とは言いませんが、実態的にIMFが経済的に支配する、そのために非常にこれは公共投資や社会保障投資を少なくする、少なく見積もらせるということを整合性を持たせるためにつくられた、非常にこれは恣意的なモデルであるという指摘も一部の学者から出ています。
 そういう中で、我が国がそのモデルを使い続けることが適切かどうかということは、またこれは政治的に御判断いただきたいと思うんですが、例えばこのモデル、DEMIOSというモデルには出生率、いわゆる人口変数が内生変数に取り込まれています。これが一番違うんですよ。内閣府のモデルには人口というものが、内生変数にはありません。
 だから、いい社会保障政策をやったら出生率が上がるだろうと。これは育児とか保育にもつながる話なんですけれども、そういう社会的共通資本に投資をした場合、出生率が上がる。子供が生まれると、もちろん衣服、教育、あるいは車の買換え、住宅、こういうものにも波及がどんどん広がります。ですから、このモデルで見ていくと、就業率も良くなっていく、失業率は下がっていく、あるいは民間の住宅投資は上がっていくだろうと。あるいは、消費支出的な志向というのも上がっていく、設備投資全般も上がっていくということになってきますので、GDPに対するポジティブの効果が極めて強い。結果的に、税収合計として返ってきますので、投資に対してはリターンが行われると。必ず期待できるということが、これは科学として検証できる問題なのかなと思います。
 だから、もちろん足下の財政厳しいのは分かりますけれども、ここで投資をする決断ができなかったら、やっぱり日本は凍え死んでしまうだけだと。寒い寒いと言って身をすくめているだけでは、この国は前に進めない。やっぱりここでしっかりと積極財政を打ちながら、特に社会的共通資本、医療や介護や福祉などを中核とした部門に投資をするということで、経済成長というものがもう一回期待できる環境ができる可能性があるんではないかなと、そういうふうにも思います。
 ですから、そういうことは今までは感情的な論議の中では出てきてはいましたけれども、これからはやっぱり経済モデルなんかもしっかり駆使しながら、政府として国民に説明責任がどんどん求められますし、それができる環境にあるんではないかなと、そういうふうに思いますが、大臣、これからこういうモデルも使ってどんどん積極的に財務大臣等々と御議論をいただけると私は期待しておりますが、御所見をいただきたいと思います。
#31
○国務大臣(長妻昭君) 貴重な御指摘ありがとうございます。
 先ほども少し申し上げましたけれども、今まで、例えば将来の医療費が、全体がどのぐらいになるのかという試算一つ取っても、非常に単純な指標をそのまま使って、かなり誤った予測が出ていたということも私は理解をしております。新しい指標をつくらなければいけないというのは、私も就任早々、最も重要なことは現状把握、現状把握する能力が厚生労働省、今までは不足していたんではないかという問題意識を持っているところでございます。
 ただ、その一方で、投資をきちっとする、必要な医療費はきちっと付ける。一方で、無駄がいっぱいあるんじゃないかと、厚生労働省。これも国民の皆様から指摘いただいているので、自らも削るし行政刷新会議の御意見もいただいて、必要性の低いものや効率性が劣るものについては厳しく見直しをする、このことが逆に必要な投資を国民の皆さんに認めていただく唯一の道だと思っておりますので、そういう姿勢で取り組んでいきたいと思います。
#32
○森田高君 ありがとうございます。
 無駄も確かにあるかもしれないと、そういうお話もありましたんですが、自分も二年前までは現場で働かせてもらっていた人間ですから、ざっくりした所見というか、感想を申し上げたいと思うんですが、自分が医師免許をいただいたのは一九九二年だったんですね。もちろん、今よりも医療環境というのは良くなかったと思います。だけれども、毎年毎年頑張る中で、まただんだん良くなっていくだろうという淡い期待というのはずっと持ち続けて働くことができたように思うんです。
 やっぱり、でも、二〇〇〇年越えてからは、今年頑張っても来年はもっと厳しくなるんだろうなと。その次はまた厳しくなるんだろうなと。頑張ってもこれは駄目かもしれないと。非常にやっぱり退廃的な空気が病院全体といいますか、医局全体に蔓延してきて、一人抜け二人抜けということが繰り返されてきたように思います。
 その中で、昨今の刷新会議の議論を見ましても、例えば整形外科の診療報酬が高いからこれは良くないとかいう話もありましたんですが、病院全体で見ると、整形で稼いだ分で小児科や救急の赤字を補てんしているという実態もあるでしょうし、あるいは整形外科を開業している先生だって、そのほかの介護施設で赤字を出していてそこでバランスが取れているとか、いろんなやっぱり実態があると思うんで、一つのところだけ抜き出して、全体の森を見ずして議論することは余りに拙速な場面も出てくると思いますし、やっぱり今現場が厳しいから、木を見て、そして国全体の森を見て、また木を見て、きっちりとそこはやっていただきたいなということは素朴にお願いしたいと思いますし、先ほど申し上げました歯科医療なんかはまさに喫緊の課題、もう本当に緊急性が高い事案だと思いますので、こういうところでもやっぱり正しいモラルの中で皆さん方が仕事を続けていただけるという環境をつくることは、これは国民の健康全体にとって非常に重要なことですから、是非御理解をいただきたいと思います。
 そして、次の質問に参りたいと思いますが、資料十一ですね、見ていただきたいと思うんですが、資料十一です。
 先ほど大臣が、今までの政府の医療費の将来の見積りがずさんだったという御発言があったんで、それに関連する話なんですが、平成六年ぐらいは二〇二五年を見通して百四十一兆円と、医療費のことですね、予測された数字もあります。平成十二年ごろには八十一兆円だと言っていた。最近は六十五兆円で、改革を継続すると五十六兆円ぐらいになりますという話が出てきたんですが、やっぱりこれはマクロ経済全体考えても、二十年後とか三十年後を見通して同じ数字で経済成長が続くということはあり得ないので、いかにこれは常識を逸脱した論理の下に将来の医療費が予測されたということは、やっぱりこれは厚生労働省は全体として反省をしてもらわないといけないだろうし、そういう見積りの中で医療費亡国論が際立つ形になったと、結果的に現場に相当の影響が出たということはもう事実だろうと思います。
 一枚めくっていただきまして、だけど、基本的な計算方法としてそんなにテクニカルに、ほかに、じゃ何かあるのかというと、なかなかアイデアというものは難しいとは思うんです。医療費の将来見通しを出すためには、一人当たりの医療費というものをまず出して、現在時点の単価を出して、そして一年ごとの上昇率を見積もって、そして将来の人口推計に当てはめていくということになりますんで、エクセルがあれば簡単に出せます、こういうものは。例えば、自分が十分ぐらいで予測すると、大体厚労省が予測すると同じような数字になるんですね。ですから、極めてこれはシンプルなやり方でできるので、だけどほかに何かやり方があるかというと、難しいかもしれません。
 だけど、疾病構造の変化とか人口構成が上に寄りますから、高齢者に寄りますんで、その中で予防医療が果たすべき役割を果たしていけば少し変わってくるかもしれないとか、いろんなやっぱり織り込み材料が出てくると思うんですね。
 大臣、何かこういうことを関して、じゃ将来どういうふうに見積りというものを変えたらいいか、先ほどお言葉もありましたんで、御所見をいただければ幸いに存じますが。
#33
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられるように三つの数字言われましたけれども、何というんですか、倍ぐらい違うような、同じ二〇二五年の医療費の予測についてこういうことがこれまでまかり通ってきたというのは問題であるというふうに考えております。人口と過去の伸び率を単純に係数でやったと。
 じゃ、これからどうしていくのかということで、これから我々検討をしてまいりますけれども、一つはやはり診療報酬や薬価基準の改定がどういう動向になるのか、あるいは患者負担の在り方がどういう動向になるのか。これは政治判断などももちろん入ってまいりますし、あるいは医療の高度化によって医療費が伸びるということもございます。これについて、これまでは機械的に将来に伸ばすということになっておりましたけれども、こういうことについてももう少し精緻に考えることができないのかということを今議論を進めるように指示をしているところでありまして、これ診療報酬改定、年末でございます、二年に一度ですけれども、今回はなかなか、もう時期が時期でございますので、次の診療報酬改定までには新しい分析方法を我々も考え、それをしかるべき時期に公表していきたいというふうに考えております。
#34
○森田高君 ありがとうございます。是非その線で続けていただければと思います。
 もう時間も残り少ない状況でございますから質問はここまでにしたいと思うんですが、しかし今の状況を見ますと、もちろん医療の供給の問題、医師の数の問題、診療報酬の問題、もういろんな問題があります。一方で、先ほど少し申し上げたところなんですが、未来に向かっての医療をどうつくるかということもやっぱり非常に重要であります。
 九〇年代、クリントン政権の非常に大きな医療に対する投資の中でヒトゲノムプロジェクトが花を開いたと。二〇〇〇年代前半は、今度はやはり分子生物学を使った高度先進医療というものが、特にがん対策を含めた治療方法の選択の中で非常に重要な役割を担ってくると思うんです。その中で、単純な一年や二年の単位での投資対効果というものを求めては、なかなかこれは厳しいものだと思うんですね。やっぱり五年、十年の国家戦略の中に位置付けていって、その中で二十一世紀のがん治療をどうするかとか、あるいはその予防をどうするかという話につながっていくんだろうと思います。
 そういう中では、今の、これは厳しいことを言うようですが、政府の予算、概算要求やそういったものを見ていますと、やはり高度先進医療に対する取組というものがどんどん、これはコストとしては余り重要なものと評価されていないという実態もあるように見受けられます。ですから、大臣にはこれからの医療というものをつくるという上でも十分に御活躍いただきたいということを祈念申し上げ、自分の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#35
○中村博彦君 自民党の中村でございます。
 先にちょっと柳田委員長にお聞きをいたしたいのですけれども、十七日に職権でこの委員会を開かれたのはどういう意味があったのか、お聞かせ願いたいなと、こう思っておりますが。
#36
○委員長(柳田稔君) 本日の委員会も職権で開いております。
#37
○中村博彦君 こういう厚生労働委員会は、与党、野党をある意味で超えていただいて、合意の中での審議をしていただくようお願いを申し上げておきたいと思います。
 長妻大臣に御質問をさせていただきます。信頼の厚生労働省を是非取り戻していただきたい、念願でございます。
 この十月二十日に相対的貧困率が発表されました。そして、御存じのとおり、相対的貧困率は一五・七%、母子家庭、一人親世帯は五四・三%が貧困世帯でございます。そして、この二十年の国民生活基礎調査では、母子世帯は七十万一千人、父子家庭でも九・二万人、一人親世帯が七十九・三万世帯でございます。五四・三%が貧困率ということでございますと、四十三万世帯が貧困世帯でございます。これ、本当にこれは貧困対策というのを至急打っていかなくてはいけないんではないか。そしてまた、御存じのとおり、生活保護世帯が十万世帯、年収百五十万円未満の母子世帯は二三・一%で二十三万世帯もあるわけでございます。
 そして、最近よく言われておりますように、子供の教育は三歳、四歳、五歳児からと言われておりますし、所得によって教育格差が生まれてきているということが国民世論の中にございます。私は、そういうときにこの母子家庭、保育支援、就労支援を是非積極的に展開してもらいたい。当然、少子化が進む中で労働力確保のための女性の人材確保も重要でございますので、一挙両得になるわけですから、少子化対策と女性の社会的進出、お願いを申し上げたい。
 そして、今保育所の待機児童というのは、平成二十年に一万九千五百五十人、平成二十一年が二万五千三百八十四人、そしてこの認可外保育児童数などを加えると、待機児童は十八万人にもなってございます。そして、御存じのとおり、低年齢児の待機児童は全体の八一・九%、これでは子供を産むにも子供が産めないというような状況下でございます。
 今申し上げたとおり、この就労、保育、教育の支援策、そして保育所の慢性不足、こういうようなものを考えるときに、長妻大臣、どのような対応を具体的に取られるか、お考えを表明をしていただきたいと思います。
#38
○国務大臣(長妻昭君) 今多くの御指摘をいただきました。
 一人親のまずは生活保護については、母子加算というのを十二月に予備費を使わさせていただいて復活をするということを決めさせていただきました。子育てに対する支援というお話であるとすれば三つの要素がある。現金でそれを応援をしていく手法。そして、もう一つは現物給付、保育所を増設をしたり保育の環境整備をする。三番目がいわゆるワーク・ライフ・バランス、仕事と生活のバランスを適切に保っていくと。この三つが肝要であるというふうに考えております。
 この保育所の件で申し上げれば、これまでも前政権が待機児童ゼロ作戦という政策を立案をされ、御尽力をされたということは私も認識をしております。今度は、この政権では新たに更に保育の環境を整えるために、来年一月をめどに、福島少子化大臣も中心となって、五年間の子育てのビジョン、具体的な数値も入ったロードマップというのを作っていこうというふうに考えておりまして、その部分にも強力に就労支援という側面からも後押しできるんではないかというふうに考えております。
#39
○中村博彦君 今の保育所増設、ニーズ調査をしていただいて、早急に政府案としてお出しをいただいたら有り難いかなと、こういうように考えております。
 次に、保育所問題の整備とともに、一番の問題点は公民格差でございます。そして、公民格差には当然、保育士の給与格差がありましたり、保育の質の格差があったりいろいろいたします。
 これ、民主党がこの七月に、「保育サービスについての考え方」、保育士の平均給与は年間約二百九十二万円で全産業平均の七割程度と、そして非正規雇用も増加していると記されてございます。これ私は、この低賃金、そして公立と民間の保育士給与の格差、これは早急に御対応をいただきたい。大臣、どのように考えられていますか、この給与について。
#40
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられるように、私立保育園においては、延長保育やあるいは休日保育、病児・病後児保育など、本当に多様なニーズに対応した保育の実践ということに取り組んでいただいているということは本当に深く敬意を表するものでございます。
 御指摘のとおり、公立と私立の間の給与格差というのはございますので、これについては、私どもといたしましては格差是正を目的に、職員一人当たりの平均勤続年数に応じた加算を実施していこうと、私立に関してですね。ということで、平成二十一年度の予算ベースでもう既に前政権も取り組んでいただいているところでありますけれども、引き続き、これらの問題には我々も取り組ませていただくということや、あるいは私立保育園における延長保育を推進するための予算も今後とも確保していきたいというふうに考えております。
#41
○中村博彦君 あと、この運営費の問題点で一番の問題点が、御存じのように、保育士の配置基準が、零歳児が三対一、そして一歳児が六対一、二歳児が六対一、三歳児が二十対一、四歳児以上が三十対一という保育士配置基準がございますよね。これ、どのような基準で設定されたのかは分かりませんけれども、こういう中で毎年保育所では職員数が、保育士数が動く、その結果、やはりどうしても臨時職員やパート保育士にシフトせざるを得ないという状況がございます。ここをひとつもう一度メスを入れていただきたいと。
 私が提案すべきと思っておりますのは、今一番の問題点がやはり就学前教育であろうかと思うんです、三歳、四歳児、五歳児の。公立の幼稚園もそうです。民の保育園もそうです、幼稚園もそうです。だから、この中で私は、この三歳以上の二十対一、四歳以上の三十対一の配置基準になっていますけれども、やはり三歳はより就学前教育が必要になってまいります、零歳児、一歳児、二歳児より。だから、私はやはり一名増、四歳児以上も三十対一に一名増を加える、そして就学前教育、礼儀、情操も教える、就学前教育も全うすると、そういうような流れを是非つくっていただきたい。そして、保育士配置基準に是非、長妻大臣の手によってメスを入れていただきたい。どうかひとつ将来の保育園というものをとらえていただいて、この三歳、五歳児の教育環境というものをまず、保育園での教育環境というものを斬新的な考え方で動かしていただきたいなと、こういうように考えます。
 大臣に申し上げておきたいんですけれども、保育の質は今日、時間の関係上質問できませんけれども、一遍、横峯さくらというゴルファーがおりますが、その伯父さんが鹿児島県で通山保育園というのをやっています。これは一遍、鹿児島へおいでいただいたときに、横峯式学育というのがございますから見ていただくと、いかに保育園が就学前教育で位置付けしなくてはいけないんだなというのを認識されると思いますから是非行っていただきたいなと。先ほどの質問にお答えをいただきたいと思います。
#42
○国務大臣(長妻昭君) 今、保育士の方の人数、配置基準のお話がございました。これは、実は地方分権委員会の第三次勧告でこの配置基準を地方にお任せしたらどうだというような御指摘も、今の御質問とは多分逆の観点の話だと思いますけれども、御指摘をいただきましたが、厚生労働省といたしましては、その配備基準については国が最低限度のものを守っていくということで、それについてはお断りを申し上げたところでございます。
 その就学前のお子様に対する情操教育等々の観点で申し上げれば、御存じのように、今、認定こども園という制度もございますので、まずはその制度の中でそういう論点もきちっと整理をして着実に進めていくということでありますけれども、現状は保育士の資格と幼稚園教員免許の両方を取得する方々の比率も高く、平成二十年三月の卒業者では八四・四%が両方持っているというような高い数字もございまして、実質的にそういう現実が行われているということも認識をしております。
 いずれにしましても、保育現場において幼児教育も含む保育内容の更なる充実というのは努めていきたいというふうに考えております。
#43
○中村博彦君 是非厚い人員配置基準、保育士配置基準をしていただきたいということでございますので、やはり新しい時代の保育園、保育所の在り方というものを是非御検討いただきたい、お願いを申し上げたいと思います。
 それじゃ、続きまして高齢者の貧困対策に移らさせていただきますが、この相対的貧困率から考えてみますと、高齢者世帯のうちで百五十万円以下の層が二百五十万五千世帯ございます。二七・八%。また、百万円以下が一五・三%、百四十一万三千世帯あるわけでございます。そして、当然、二〇一五年になりますと、六十五歳以上の独り暮らしの高齢者は現在の約二倍に膨れ上がると言われております。
 年金成熟社会と言われていますけれども、もう言うまでもなく老齢基礎年金は満額で月額六万六千円程度でございます。その結果、六十五歳以上の、生活保護ですね、被保護者は五十五万六千人、被保護者全体の三七・七%にもなっておるわけでございます。生活保護を下回る収入でありながら独り暮らし、大変多うございます。独り暮らしの高齢者の女性では、東京の生活扶助額九十七万円を下回る者が三二・九%、地方郡部の生活扶助額七十五万円を下回る者が二一・五%いらっしゃるわけでございます。
 このような貧困対策、高齢者の貧困対策を政府としてはどのように対応してまいるか、御答弁を願いたいと思います。
#44
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたような数字も含めて、我々もこの問題についてきちっと対応しなければならないという意識は同じでございます。
 その中で、一つは、施設の話でいいますと、養護老人ホームというのがありまして、これは低所得の方等への対応措置でございますが、平成十九年度は九百五十八か所全国にありまして、六万二千人の方が在職、入所されておられるということでございます。こういう施設について各自治体が今対応を取っているところでありますけれども、厚生労働省としても、全国都道府県を集めた全国会議等の場を通じてこの事業の運営強化ということもお願いをしていきたいというふうにも考えております。
 そして、高齢者といえば年金の問題にもつながりますけれども、今無年金の方というのが多くおられるということで、直近の対応といたしましては、高齢者の無年金の方五十万人に対して、実は二十五年ルールというのがございますが、二十五年ルールにこぼれ落ちて年金受給権がないと推察される方も、実は空期間というものを算入すれば受給権が発生するんではないか、あるいは任意加入ということをすれば受給権が発生するんではないかと、こういうことを御存じない方がおられるんではないかということで、そのおそれのある五十万人の方に注意喚起をして、そういう無年金の問題にも取り組んでいきたいというふうにも考えているところであります。
#45
○中村博彦君 今、大臣が養護老人ホームに触れていただきました。この養護老人ホームは、山井政務官も足立政務官もよくよく御存じと思いますけれども、平成二年に定員が六万七千九百三十八人であった。それが平成十九年には定員が六万六千三百七十五人。定員ベースが大臣、減少しているんです。そして、御存じのとおり、平成十七年度に養護老人ホームの運営費は一般財源化され、地方交付税措置になったんです。だから、本当に県、市町村ではこの養護老人ホームというものをある意味で政策課題から捨て去った。逆に、この今の貧困問題からいえば、一番重要な老人ホームでありながら、地域での居住困難者、生活援助を行う養護老人ホームが本当になくなっていっておるわけですよね。(発言する者あり)
 そういうことであるかも分かりませんが、どちらにしても、こういう結果、あの老人ホーム「たまゆら」の火災が生まれ、そして悪質な貧困ビジネスがはびこっておるわけですから、是非、長妻大臣がメスを入れて、副大臣と政務官が構築をしてこの養護老人ホームの復権を願いたいと。
 それで、御存じのとおり、施設整備費についても地方交付税化されましたので、個室化や大規模修繕が抑制されておるという実態もあるわけでございまして、この一番重要な貧困問題、低所得者の生活の場の確保、養護老人ホームの、国の責任で行う措置制度だという認識をもう一度していただきたい。
 これ、まさに生存権の具現化でございますので、もう一度施設整備費も国庫補助金を確保して、障害者のスキームはそうなっておるんですね。十七年に変わっていないんです。障害者と同じようなスキームで貧困問題、生活の場の確保を是非とも前向きに御検討願いたい。そこの部分の決心を是非、大臣、お願いいたしたいと思います。
#46
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘をいただいた点については、これは来年度、平成二十二年度の概算要求におきましても、要介護度が比較的低い低所得高齢者に対する居住対策として、大都市部を中心とした地域において、安い家賃で見守り機能を備えた、そういういわゆる老人ホームを整備をするような助成も始めようと、助成も措置しようというふうに考えているところでございますので、今後とも御指導を賜ればと思います。
#47
○中村博彦君 養護老人ホームが日本の歴史の中で福祉、果たした役割は大変多いわけでございますから大きいわけでございますので、是非養護老人ホームをもう一度光を当てていただきたいと。
 そして今、特養ホームの待機者は四十五万だとか四十万と言われています。しかし、厚生労働省も前向きで、この特養ホームの待機者、四十五万人なのか、今、六月から調査をしていただいています。心身の状況、入所待ちの期間中はどういうところでいらっしゃるのか、家族関係は、経済状況等、今、各都道府県からの調査、実態調査をしていただいていますが、この調査に基づいて、この特養待機者の解消というのも一つの視点でとらえていただきたいと、このように要望をいたしておきます。
 続いて、大臣がよく質問の中で言われておりますけれども、介護職員の処遇改善交付金でございます。
 この十月から、先ほども保育士の賃金が低いんだと、他の業態に比べて七〇%なんだということを申し上げた。この介護職、老人ホーム関係の従業員の賃金も大変低いわけでございます。そういう中で、介護職員処遇改善交付金四千億円が補正予算でいただいておるわけでございますけれども、現在は、御存じのとおり、十月九日時点で全事業所の四八%、申請率は、そして十一月十三日発表時点では七二%と来ています。しかしながら、七二%では、これは本当にどうなっておるんだと言いたい。
 しかし、申請作成などで、都道府県を見ますと、本当にこの介護職員処遇改善交付金は出さないんだと、ブレーキ掛けるんだというような都道府県があるわけでございます。
 これね、大臣、これが申請書でございます、申請書、大臣。これ、ある県は六ページ。六ページ、これ、このぺらぺらぺらぺら、六ページ。隣の県は、これは香川県なんです、これ香川県、六十ページぐらいある。これ皆さん、ひどいでしょう。もうこれ名指しせにゃしゃあないからしよるんだけどね。本当に前年度の給与平均の積算根拠、給与台帳、出勤簿、みんな出せと、そしてチェックすると。そして、愛知県はまたひどい。全職員に承認印を押さす、それを添付させる。
 大臣、どうでしょうか、この感想は。
#48
○国務大臣(長妻昭君) 今るるお話しをいただいて、私も個別の申請書すべて拝見をしたわけではございませんが、いずれにしても御指摘のような問題は、これはあります。ありますので、厚生労働省としても十一月十三日付けで全国の都道府県に対して通知を出しました。これ、全部読みませんけれども、最低限の審査に必要な資料に限るなど本交付金の活用促進に向けた取組をお願いしますということで、見直していただきたいということも申し上げております。
 政権交代後、この申請率、おっしゃられるように四八%、五〇%ですかね。その程度でございましたけれども、この場を借りて是非、事業所すべての皆様方、是非この交付金、申請していただきたいということを私からもお願いをします。十月三十日の時点では、全国平均の申請率、まだ七二%ということでもございますので、是非処遇改善に御協力いただきたいと思います。
#49
○中村博彦君 それと、あともう一点、問題点があるのは、四月一日からいろいろな形で、もちろん職員の給与アップや職環境、職員の給与環境を改善させるために三%アップもいただいておるわけです。しかし、残念ながら、ここも都道府県格差がございまして、三%が平均値でございますけれども、二・何%の県があれば四%の県もあるわけでございます。まあ山井先生、京都もちょっと見ていただいて、大分県も見ていただいて、まああるわけでございますから、やはりこの加算制度をいただいておる以上は、これはやはりそれを生かし切るという厚生労働省としても御対応を願いたいと。
 私たちが一番今申し上げた中で危惧いたしておるのは、この差が、今度は精算のときに大変なことになるんじゃないかと。精算するときにもっと煩雑な精算が行われかねないわけでございますから、そうなると事務職はパンクをする。もちろん介護職の皆さんも、主任を中心にして、超過勤務で消化するというような形になってしまえば、これはどないにもならないということを、大臣、よろしくお願いをいたしたい。そして、速やかに、先ほど申していただいたように文書が各都道府県に回っておりますけれども、やはりちょっと動きの弱いところは是非呼んでいただいて詰めていただきたいと、このように思うわけでございます。
 どうかひとつ、もう一度その辺のところをお願いいたしたいと、御答弁を。
#50
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘いただきました、この精算するときの書類等々、これは書類が必要であるというのは論をまたないわけでありますけれども、どの程度まで詳細にチェック、御報告をいただくのかということは各県のお考えもあろうかと思いますが、いずれにしましても我々もこういう通知を出した以上、各県がどういうような今申請の書面になっておられるのかも含めて、実態把握は続けていきたいと思います。
#51
○中村博彦君 社会保険庁で大変悪戦苦闘をされておることと思います。消えた年金問題で、国家プロジェクトとして平成二十二年、二十三年、集中的に長妻大臣は取り組まれるそうでございます。年金記録問題への対応、八億五千万件の紙台帳等についてのコンピューター記録との突合、五年間で行う、これ、みんな歴代大臣にだまされてきておるんですね。どうかひとつ、だまされないように、もう本当に、ここにおられる方みんなだまされておるんだ、大体、答弁では。
 だから、老婆心ながら、これは本当にこの名寄せ、五年間でできるのか。職員体制、記録の追跡など、達成見込みを簡単にお述べをいただきたい。
#52
○国務大臣(長妻昭君) 私どもも、マニフェストで二年間、人、物、金を掛けて集中的対応期間とするということ、そして政権の一期四年間で年金の信頼を一定程度回復していくということは繰り返し申し上げているところでございます。
 やはり、この問題について重要なのは、逐一、どこまで今進んだのか、何をしているのかというのを国民の皆様にお示しするということが肝要であるというふうに考えておりまして、先日から毎週毎週、今週は何件統合できました、幾らお金が戻りましたというのを毎週公表することにいたしまして、今それを毎週、週一回公表すると、マスコミにその資料を今配っていることを実践をしているところでございます。
 この紙台帳にいたしましても、やみくもに片っ端から照合するという手法では効率が悪いので、まずは来年中に紙台帳検索システムというものを作成をいたしまして、これは紙台帳をそのままスキャナーで読ませてコンピューター上に紙台帳そのものがぱっと表示をされると。各相談窓口でも、お客様が来たらその方の、例えば北海道にその方の紙台帳が保管されていてもコンピューターで検索すれば紙台帳そのものが画面に表示されると、こういうシステムを稼働いたしまして、一番照合してお金が戻りやすい紙台帳から照合をしていくと。そして、一定のグループの照合にはこれだけお金が掛かりますということも国民の皆様にお示しして、了解をその都度いただいた上で作業を進めていきたいというふうに考えております。
#53
○中村博彦君 少し気になりましたのは、懲戒処分歴のある職員を含めた二百人から四百人を厚生労働省の非常職員として採用する方針を聞きましたけれども、やはり懲戒処分歴にあるような職員を、再就職支援が必要であったとしても、やはり国民の税金により支払われる厚生労働省本体で非常勤であっても採用するというのは、これはやっぱり考えられたらいいんでないかと、考え直した方がいいんでないかと、このようにも考えておるわけでございます。
 それと、自治労国費評議会がございまして、びっくりするような覚書の中で今まで業務をしてまいったわけですけれども、今は新しく全国社会保険職員労働組合という形になっていますが、この辺の覚書だとか、それから当事者能力としての社保庁との関係というものはスムースでありましょうか、順当でありましょうか。
#54
○国務大臣(長妻昭君) 今、組合の問題を御指摘をいただきました。
 私もこの年金記録問題、いろいろ調査をいたしましたけれども、やはり労使の在り方というのが問題があったという認識は私も委員と同じだと思います。つまり、労使交渉というのがきちっとなされてなかったんではないのか。使、つまり使用者側が、キャリア官僚が腰掛け的に替わってしまうということで、責任を持って労働組合ときちっとした交渉をしない、そのために労働組合からある意味では社会的にも首をかしげるような要求が出てもそのまま判こを押してしまうと、こういう真剣なやり取りがなかったということが私は一つ大きな問題だというふうに考えております。
 その意味では、今度は新しく日本年金機構という組織になりますけれども、そのときにはもう公務員ではございませんが、きちっとした労使交渉を逃げずにきちっとやるということが大前提になるというのは私も同感であります。
#55
○中村博彦君 最後の質問でございますけれども、これも今大きな社会問題になってございます日本航空の、JALの企業年金でございますが、これ私がずっと精査をしておると、平成十二年に運用利率を五・五%から四・五%に下げてございます。そして、法律に基づくところに五年ごとに再計算して厚生労働省への報告をしなくてはなりませんが、この辺の部分については適切に行われたのかどうか、その辺をお聞かせ願いたいと。
 それともう一点、御存じのとおり、今、国土交通大臣は多少ぶれてございますけれども、日本航空が企業として経営破綻の実態にあるにもかかわらず、社員もOBも破綻を自ら回避するための年金規約変更等の努力がりそなホールディングスやに比べてできておりません。これでは、公的資金を投入し救済するのは国民が私は納得しない。社員もOBも努力が見えない状況でございます。
 こういうときには、公的資金投入はもっと厳粛に考える必要がありますし、年金債務問題や人員削減、現役給与を含む経費削減等の抜本的に改革のために法的整理を行い、新会社に移行させる公的資金の投入を行うことなどが必要でないかと。こういうようなところを、長妻大臣は企業年金という視点からどんどん正論を吐いていただきたい。
 最後に、決意をお伺いして、私の質問は終わります。
#56
○国務大臣(長妻昭君) もちろん企業年金においては、受給者等の三分の二以上の同意を得ることで給付減額が可能であると、これはもう従来からどの企業年金にもあるルールでございまして、この減額を考えるんであれば、まずこの努力をするというのがこれはもう大前提であるということは論をまたないわけでございますが、その中で、今回、JALは経営的な問題があるということで、前原大臣からも中間的な御報告をいただきましたけれども、まだ具体的に踏み込んだ提案はいただいておりませんので、私どもとしては現在あるルールで御努力いただくと、そういう見解を今のところは申し上げているところであります。
#57
○中村博彦君 終わります。
#58
○丸川珠代君 自由民主党・改革クラブの丸川珠代でございます。
 長妻厚生労働大臣、そして各政務官、副大臣の皆様方、御就任おめでとうございます。
 今日は内閣府の古川副大臣にもおいでいただいておりますけれども、いずれ劣らぬ論客でいらっしゃいますので、非常にこのように議論を活発に行う場で御一緒できることを大変うれしく思っております。
 早速ですが、まず古川内閣府副大臣にお伺いをしたいと思います。
 大臣がおられる政権与党ですね、鳩山政権与党はマニフェスト実現のために補正予算から二・九兆円を減額、削減されました、執行停止にされましたけれども、この二・九兆円は何に使われますか。
#59
○副大臣(古川元久君) これは、前政権の下で行われました、景気対策という名の下に十四兆を超える大規模な補正予算が組まれたわけでございますが、その中を見てみますと、例えば本年度には使われないような、基金として単に積み上げただけのものとか、その有効性等に疑問もあるものもございましたので、新政権の下でその中身を精査をさせていただき、私ども新政権の下で予算の抜本的な組み直し、特にコンクリートから人へ予算の大幅な配分の見直しを行う、そのための財源として今般見直しをさせていただきまして、今御指摘のあったような約二・九兆円の見直しをさせていただいたというところでございます。
   〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
#60
○丸川珠代君 何に使うかということを伺ったんですけれども、経済対策にお使いになるんですよね。十日の記者会見で菅副総理が、平成二十一年度の補正予算の執行停止によって捻出したおよそ二・九兆円については、来年一月の通常国会に提出予定の第二次補正予算の財源に充てるという考えをお示しになられましたけれども、私たちは当初、この二・九兆円執行停止した分は子ども手当の半額支給や高校教育の無料化の財源とするというふうに伺っておりましたけれども、長妻大臣、そうではなかったですか。
#61
○国務大臣(長妻昭君) 基本的に、例えば厚生労働省の分野で申し上げますと、子育て応援特別手当につきましても、これは本当に御期待をいただいた方、地方自治体の皆様方には大変申し訳なかったわけでございますけれども、我々は執行停止させていただいたと。そういう金額につきましては、最終的には子ども手当というような部分で趣旨を生かして使う。
 つまり、これ例えば補正予算を組むにしてもお金が必要でございまして、そこの部分のお金、もしこの執行停止がなければ別の分野から持ってこざるを得ないということになるわけでありまして、趣旨は子ども手当に生かしていくと、こういうことでございます。
#62
○丸川珠代君 趣旨はとおっしゃったように、確かにお金には色がないかもしれないけれども、少なくとも、今、二次補正予算に充てるお金というのは執行停止にした分を充てざるを得ないという状況になっているわけでございまして、これは国民に対する約束とちょっと違うのではないかと思いますけれども、来年の子ども手当の半額支給の財源というのは今度はどこから持ってくることになるわけですか。
#63
○国務大臣(長妻昭君) これ別に、我々がこの子供応援特別手当を執行停止をさせていただいたこと、これについては本当に期待をされておられた国民の皆様方、事務を担当されている地方自治体の皆様には大変申し訳なく思っておりまして、おわび状の中でも、子育て応援特別手当に関しましては、その趣旨を生かしつつ、より充実した新しい子ども手当の創設ということを説明をさせていただいているところでございます。
#64
○丸川珠代君 子ども手当の財源はどこから持ってくるのですかという質問だったんですけれども、補正予算を執行停止にした二・九兆円を持ってくる予定だったのではなかったんですか。
#65
○国務大臣(長妻昭君) この財源につきましては、私ども、マニフェストでは必要なお金を付ける工程表とともに削減をすると、今、事業仕分等々でも優先順位の低いものを、効率性の低いものをあぶり出すということ、あるいはマニフェストには埋蔵金も使わせていただくということを書かさせていただいております。
   〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
 その行政刷新会議についても、あそこで見ているのはすべての事業ではございませんので、あそこで生み出された考え方をほかの事業にも適用していこうということで厚生労働省省内でも更に見直しをしているということであります。
#66
○丸川珠代君 そういう厳しい台所事情を考慮しているのか何なのかよく分からないんですけれども、昨日、子ども手当に所得制限を設けることについて考えるということを藤井裕久財務大臣が示されましたけれども、これは与党は方針を転換されたんですか。
#67
○国務大臣(長妻昭君) 私としては、厚生労働省としては、既に、御存じのように、平成二十二年度の概算要求では全額国費、所得制限なしということで財政当局に予算を要求していると。私としてはその方向で努力するということであります。
#68
○丸川珠代君 くしくも厚生労働省としてはとおっしゃいましたけれども、つまり財務省とは考え方が違うと、ひいては大臣同士のお考えも違うということのように思われますけれども、これは閣内で意見が不一致だということでしょうか。
#69
○国務大臣(長妻昭君) 私も今、藤井大臣ということを言われ、私も報道ではそれ今日拝見しましたけれども、具体的に私の方に何か御提案があるなりしたことはございませんので、基本的には私は今申し上げた方向でいってほしいというふうに考えております。
#70
○丸川珠代君 さんざん、自民党は与党にあるときに閣内不一致といって閣僚が言うことが違うと責められましたけれども、今回御自身たちがそれと同じことをやっていて恥ずかしいなということは思われないですか。
#71
○国務大臣(長妻昭君) ですから、具体的にそういう御提案が閣議とかそういう場であるというのは私も聞いておりませんので、そういうことがあれば対応を考えるということになるのかもしれませんけれども、ただ、これはマニフェストにも書いてあることでもございますし、私どもも概算要求でお出しをしたところでもございますので、私としては今その方向で実行していこうというふうに考えているところであります。
#72
○丸川珠代君 対応を考えるというふうに今おっしゃったんですが、ということは、財政事情によってマニフェストに書かれたことが変更される可能性があるということを今おっしゃったんでしょうか。
#73
○国務大臣(長妻昭君) これは私としては、このマニフェストに書いてある厚生労働省分野については、それを、マニフェストだけではなくて三党連立合意というのもございますので、それを全力で実現するために頑張っていくと、こういう立場というのは変わらないわけでございますので、その立場でこれからも行動していくと。
 母子加算につきましては、本当に関係各位の御協力があって十二月に復活するということになったわけでありまして、あのときもいろいろ交渉をして実現に向けて努力をしたつもりでございます。
#74
○丸川珠代君 ということは、マニフェストには書いてあるけれども、三党の連立合意に従って所得制限を設ける可能性もあるということですね。
#75
○国務大臣(長妻昭君) これは私としては、これは繰り返しになりますけれども、所得制限なし、全額国費で概算要求を出しておりますので、それを貫いていくということであります。
#76
○丸川珠代君 財務大臣が、所得制限を設けなければならないかもしれない、検討が必要あるかもしれないと言っている中で、厚生労働大臣がそうしたいと言っても本当に通るんでしょうか。
#77
○国務大臣(長妻昭君) ですから、通るように頑張っていくということです。
#78
○丸川珠代君 頑張っても通らない可能性があるということですね。
#79
○国務大臣(長妻昭君) まあ頑張っていくということで、それはこの子ども手当という政策、大きな政策でございますので、その方針を厚生労働省挙げて取組を続け、関係各位のお願いも含めて全力で取り組むということであります。
#80
○丸川珠代君 厚生労働省のお考えをどうやら鳩山総理も応援されているみたいで、鳩山総理も所得制限を設けない方向であるような発言を昨日、会見でされておりました。
 一方で、鳩山総理はマニフェストに書いてあることが実現できなかったら責任を取るというふうに言っておられますけれども、マニフェストにははっきりと一人二万六千円と金額も、それから支給の時期も来年度は半額の支給であるということも書き込まれておりますので、これが実現できなかった場合には鳩山総理も責任を取るし、長妻大臣も責任をお取りになるということでしょうか。
#81
○国務大臣(長妻昭君) ですから、また繰り返しになりますけれども、この方針がありますので、厚生労働省としても私としてもそれを貫いていくということを今考えているところであります。
#82
○丸川珠代君 責任を取るのか取らないのかということを伺っておりますが、質問にお答えください。
#83
○国務大臣(長妻昭君) まあ仮定の話でもございますので、ですからこの子ども手当だけじゃないんですね、これ。厚生労働省はやはり皆様方に提示をした政策というのはたくさんございますので、それ一つ一つを実現をしていくということで私としては全力で取り組んでいくということであります。
#84
○丸川珠代君 一つ一つ取り組むものの中には、例えば年金機構のように、長妻大臣が野党におられる時代はもうすぐにも廃止すると言っておきながら存続を決定したものもございますし、すぐにやるというふうに私たちが印象を受けていた歳入庁についてもちょっと実現が先延ばしになっているようでもございますし、多くのマニフェスト破りと見受けられるものが散見されますので、こうしたものが実現されなかった場合には責任をお取りになるものとして国民にお示しをいただいたものだと考えております。
 さて、一つ伺っておきたいんですけれども、今後も財政事情によってマニフェストの質を大きく変えるような政策が行われるのかどうかということについて非常に気になりますので、もう一回伺わせてください。財政事情によってマニフェストの変更はあり得ますか。
#85
○国務大臣(長妻昭君) これは大臣の役割というのは二つあるんではないかと思います。まずは、国務大臣ということでもありますので、内閣全体を考えて発言をして行動をする、これは基本だと思います。
 ただ、つかさつかさで、やはりその大臣の所管分野というのも決められ、私は厚生労働行政に責任を持てと、こういう立場でございますので、私の立場といたしましては、先ほど来申し上げておりますように、所管の分野についてはこれまでの主張を貫いていくと、こういう立場で行動するということであります。
#86
○丸川珠代君 この財政事情あるいは経済事情に対する見通しというのが、どうも鳩山政権が誕生してからその振る舞いを見ておりますと、非常に甘いのではないかなという懸念を持っております。
 そもそも、無駄を省いて財源を見付けますといって、わざわざ一生懸命補正予算で我々がつくった需要を、この需給ギャップが激しいときに、四十五兆にもなる中で、がりがりがりがり需要を削って、それで需要の下支えを取っておいて、いや、景気が悪くなりそうだ、これはやばいといって、二番底危ないといって二次補正を組むと。ところが、それを引きはがしている期間と、また付け直している期間と、この間全く空白になるわけですね、需要の下支えが。そこに年末が入っているわけですよ、下手すると年度末も入るかもしれないと。こういう中で、雇用の見通し、どう思っていらっしゃるんでしょうか。
#87
○国務大臣(長妻昭君) 今の一連の御質問の中でも、財政が大変だという御質問と、でも余り削るなという御質問と、これは与野党問わず悩ましい問題だということは私も十分理解をしております。その意味で、私どもとしては、不要不急という一つの考え方に基づいて、今おっしゃったような削減、凍結というものも実行してきたわけでございます。
 そして、今の問題に対応するべく二次補正ということについても我々検討をしており、そして細川副大臣が事務局長の政府の緊急雇用対策本部という中で、今後ワンストップサービスや、あるいは働きながら介護の資格が取れる等々の雇用の対策というのも十分配慮して取り組んでいく必要があるというふうに考えておりまして、これについては本当に万全の備えをしなければならないという意識は委員と同じでございます。
#88
○丸川珠代君 不要不急のものを削ったのであれば、どうしてGDPが〇・二%も下がるというような予測を菅副総理が出さなきゃならなくなるんでしょうか。
#89
○国務大臣(長妻昭君) 基本的に、その金額の中から今年度の部分を切り出して、その数字を勘案するとそういう試算になるということではないかというふうに推察をしますけれども、私もその話を直接聞いて分析をしたわけではございませんので、詳細はまた別の委員会でお聞きをいただければ有り難いと思います。
#90
○丸川珠代君 せっかく古川副大臣がおられるので、一言お答えいただければと思いますけれども。
#91
○副大臣(古川元久君) よく委員も御理解いただいているかと思いますけれども、今回、不要不急のものであっても、それこそケインズが、穴掘って埋める、そこにお金を使っても、それもGDPだと。確かにそういう意味では、御党が中心に政権におられたときにまとめられた十四兆七千億余りの補正予算、私たちの目から見るとそれこそ穴掘ってそこへまた埋め戻すような、そういうような、そういう意味では一時的にはGDPの数字には出てくるかもしれませんけれども、それが本当に今のこの国の状況、そして今後の日本の社会の状況を考えたときに、非常に厳しい財政状況の中で使うべきものなのかどうか、そういう視点から私ども見直しをさせていただきました。
 ですから、そういう部分につきまして、そうした部分での今申し上げたような減収部分が一部分あるということは事実でございますが、先ほど、是非、丸川委員……(発言する者あり)ちょっと委員長、不規則発言を止めさせてください。丸川委員は言われましたけれども、今回せっかく景気を下支えするためということであれだけの補正予算を付けたというふうに言われましたけれども、是非また、今度、自民党の方でも河野議員を始めとして事業仕分やられるようでありますから、一度御自分たちでつくられた経済対策の中身の事業をよくもう一回確認をしていただくと分かると思いますけれども。
 先ほども私、申し上げましたが、景気対策だと、今やらなければいけないといいながら、かなりの部分は、お金は単に積まれているだけで、基金として積まれて使われもしないと。それが、借金して、言わば国債で借金をして基金を積んでおいて、使わないからその基金でまた国債を買って運用するなんて、そんなことまでも行われるような、そういう言わばずさんな対策が行われた部分が明らかになったわけですね。
 ですから、そういった部分について、本当に今年度中に使うべきもの、お金が支出されるもの、そういうものについては残して、来年度以降の支出になるようなものについてはこれは返却をしていただくというような形で私どもは補正の見直しをさせていただきました。
 その上で、その見直した部分、そうしたものについては、本当に雇用とか、今失業の問題とか様々な問題があります。そうした部分に中心的にてこ入れしていく、その方が本当によっぽど、一時的にそれは〇・二%というような話と若干のGDPのへこみはあったかもしれませんけれども、しかしそれを超えるだけの将来の雇用、そして将来のGDPにつながるような、そういったところに私どもは予算を再配分していくと、そういう作業を行っているところでございます。
#92
○丸川珠代君 来年に使うべきものを削っているのに今年のGDPが〇・二%下がるということが全く説明されておりませんで残念でございます。全く理解できません。(発言する者あり)結構です。
 で、基金が全部悪いようにおっしゃいますけれども、今後の雇用対策、私どもがつくった基金を最大に利用していただけるそうでございます。緊急雇用創出基金で、介護の人材を、研修しながら給与ももらって増やすことができるというような雇用対策をおやりになるようでございますけれども、この雇用対策、どうも拝見しておりますと、私どもがつくったものとほとんど同じように見えますけれども、前政権のとどこが違うんでしょうか。(発言する者あり)違いますよ。
#93
○委員長(柳田稔君) だれに答弁を求めますか。
#94
○丸川珠代君 長妻大臣。
#95
○国務大臣(長妻昭君) これ、誤解をいただくと困るわけでございますけれども、私は前政権がつくった基金が全部悪いということは全く思っておりません。非常に有効な基金もございます。介護の職員の方の処遇を改善する基金はございますし、いろいろ有効な基金もあって、当然すべてを我々が執行停止したわけではございません。まず、そのことを御理解をいただきたいと思います。
 その上で、今回、緊急雇用対策本部を設置をして、そこで立案した案としては、これは予算のない中で緊急な対策をまずは取っていこうということで、その意味では、一つは、雇用調整助成金のこれは出向者の部分だけですけれども、それに対する見直し、あるいはワンストップサービスということで、ある意味では派遣村、私の厚生労働省のちょうど裏に日比谷公園がございますけれども、かつての派遣村というのは、ある意味ではワンストップサービスをそこで行っていたと同様ではないかと。生活保護の相談もあるし、職の相談もあるし、弁護士さんもおられるしということで、それに模した形を全国のハローワークで、自治体が御協力いただけるハローワークについては自治体の職員、社会福祉協議会の職員、まずは十一月三十日を一つの日として、そこでワンストップサービスを実現をしていく。あるいは、働きながら介護の資格が取れる。昼間は施設で働いて、例えば夜や空いた時間はホームヘルパー等の資格の講習を受けていただいてそれを取得をしていただく。今本当に、失業者の方々がおられるというのは、逆に言えば人手不足の介護事業を立て直す絶好のチャンスでもあるという意識を持って、予算措置のない中、緊急にということで、今のような政策と、当然、前政権が打ち出していただいた政策で引き継げるものは我々も引き継いでいるということも御理解をいただきたいと思います。
#96
○丸川珠代君 ワンストップサービスも引き継いでいただいているようで、自公政権のときに既に民間の業者に委託してそうしたワンストップサービスを行っておりました。
 伺うところによると、今回、十一月三十日ですか、三十一日ですか、ワンストップサービスの日を設けるということですが、東京と大阪と愛知でハローワークでモデル事業として行うということでございまして、全国的な実現にはまだ時間が掛かりそうであるというふうに伺っております。
 それから、ヘルパーの資格を取る事業というのも実は前政権のときから行っておりまして、都道府県の緊急雇用創出事業基金を使って働きながらヘルパー二級の資格を取るというような施策が今年の七月末からもう既に始まっておりまして、十一月十七日現在で六千七百六十八名の方が受講しているということで、どうも前の政権がやっていることとそんなに変わらないように見えるんですけれども、これで年末までに十万人の雇用を生むというふうに言っておられましたが、これ、菅副総理が言っておられたんですけれども、古川副大臣、今のこのプログラムの中でどうやって年末までに十万人を生むんでしょうか、の雇用を生むんでしょうか。
#97
○副大臣(古川元久君) 先ほど来から長妻大臣からもお話がございましたように、政府としてこの雇用問題は喫緊の取り組んでいかなきゃいけない問題と、最重要課題として取り組んでいるところでございます。緊急雇用対策本部内に緊急支援アクションチームや緊急雇用創造チームの二つを設置して、様々な対策について取り組んでおります。
 その中で、今御質問のございました十万人程度を雇用を創出するということでありますが、具体的には、平成二十二年度分の緊急雇用創出事業を平成二十一年度に前倒しをすると、そのことによりまして約三万人から四万人の雇用を生み出すと。さらには、緊急人材育成支援事業の訓練受講者を大体約六万から七万人程度増加をさせる、そのことによって十万人程度の雇用を維持していきたい、確保していきたいというふうに思っております。
#98
○丸川珠代君 先ほど私、十一月三十一日と言いましたが、十一月に三十一日はありませんで、失礼しました。
 今、訓練の受講者で六万人増やして、ひいてはそれを十万人にとおっしゃったんですけれども、訓練の受講者は訓練の受講者ですよね。それは雇用ではありませんよね。古川副大臣。
#99
○副大臣(古川元久君) 私どもが申したように、雇用の創出と雇用を下支えしていくというところで、その中の一環として、それは菅副総理がおっしゃっているのは、そういう下支えのところも含めて十万人程度ということでございます。
#100
○丸川珠代君 申し訳ありませんが、菅大臣はそういうふうにおっしゃっていなかったように私は記憶しておりまして、年度末までに訓練受講期間というのは終わるようには理解をしておりませんし、それが年度末までの十万人に含まれるという方便も理解ができないんですけれども、じゃ、実際に雇用を年度末までにどのくらいつくられるんですか。
#101
○副大臣(古川元久君) 先ほど申し上げたとおり、雇用の下支えと、そして委員先ほど申し上げたような前倒しの実施による雇用創出、そのことによりまして十万人程度の雇用を維持していくということでございます。
#102
○丸川珠代君 ということは、訓練をしながら雇用保険に入っていない人は生活給付を受けられますよという意味で、雇用がなくても何とか食べていける状況は確保しますよと、そういう意味ですか。
#103
○副大臣(古川元久君) 雇用の下支えをしていくということでございます。
#104
○丸川珠代君 非常に、下支えの意味がよく分からなくて申し訳ないんですが、つまり生活保護まではいかないけれども、トランポリンの中間部分みたいなことで人を支えると。ただ、新しい雇用を生み出す方策は自公政権以後、新しいものは出していないよと、そういうことですか。
#105
○副大臣(古川元久君) まさに、この雇用を下支えする中でこの方々は様々な新しい技術の訓練等を受けているわけですから、そのことを通じて次の職へつなげていくと、そういうサポートをしているということでございます。
#106
○丸川珠代君 申し訳ないんですが、幾ら研修をやっても雇用が生まれるとは限らないということは大臣もよくお分かりだと思います。
 研修をやっている人は、あるいは資格を持っている人は、潜在的に今働いていない介護福祉士の方はたくさんおられます。こういう方々が何で今職場におられないかというのは、長妻大臣もよく御存じのはずです。所得が低いからです。所得を上げる工夫をしなければならないといって、今、先ほど中村議員が質問されたように、処遇改善基金をもっと活用してほしいという声が出てきていますけれども、それが十分ではないからこそ、まだまだ勤める人が、潜在的に介護福祉士なりの資格を持っている人が職場に戻ってきてくれていないと。これは全然、抜本的な改革についてはまだ何も手が着いていないというふうにお見受けいたしますが、いかがでしょうか。
#107
○副大臣(古川元久君) 私どもは、それは前政権でもそうでしょうけれども、その事業だけで雇用を支えたり雇用創出できるというんじゃなくて、様々な政策を組み合わせる中で総合的に雇用を創造していこうと。それは前政権についても同じだったと思います。
 ですから、今の、確かに職業訓練だけでそういうものができるというわけではないというのは、それは御指摘のとおりだと思いますが、当然私どもは様々なルートを通じて、あるいは様々な施策を通じて、全体を通じてそうした新たな能力を付けたような方々が新たな職を身に付けられるような、そういう状況をつくっていきたいというふうに考えておりますので、総合的に見ていただきたいと思っております。
#108
○丸川珠代君 この年末というのは非常に、特に年末から年度末にかけてというのは非常に雇用の危機が懸念されますのでしっかり伺っておきたいんですけれども、この働きながら資格を取る介護雇用プログラムで何人ぐらい雇用される予定なんですか。長妻大臣に伺った方がいいかもしれません。
#109
○国務大臣(長妻昭君) 今お尋ねになった働きながら資格を取るということにつきまして、これは基本的にそのプログラムプラス、これも基金を活用させていただいた基金講座、これは雇用保険が適用されていない方向けの講座でございますけれども、その講座に関しましては、私どもとしては定員を増やして五万人程度の定員まで拡大をしていくということを考えております。
 そしてもう一つは、働きながら雇用を確保していくと、そういうプログラムでございますけれども、これは、事業は地方自治体にお願いをするものでございまして、この地方自治体の進捗状況も見て、どの程度の雇用が確保できるかということはまたその時点でお知らせをしていきたいと考えております。
#110
○丸川珠代君 その五万人というのは大体いつごろに、すべてを、その五万人いきなりぼんということはないとは思いますけれども、大体、都道府県に投げるわけですから、それが返ってきて雇用が始まるのはいつごろになりますか。
#111
○大臣政務官(山井和則君) この基金事業に関しましては、来年の三月末までに五万人の訓練枠をつくるということを考えております。
 そして、介護に関しましては、働きながら資格を取るということに関しましては、緊急雇用創出事業、都道府県にお願いしているものでありまして、十二月の議会においても前倒し実施をするようにということで今地方自治体にお願いしておりますし、またその前倒し実施に伴って、今後、更にその雇用創出事業の基金の上積みを今後考えていきたいというふうに考えております。
#112
○丸川珠代君 この新しいプログラムの執行といいますのが、都道府県に十一月に計画を策定させて、十二月に議会にかけると。その後、公募に掛けて、委託機関を募集して、決定してというプロセスを考えますと、その契約というのが年明けの二月末か三月初めぐらいかになるかと思うんですね。
 ほぼ似たような事業を自公政権でやっていて、これ、七月から十一月十七日までで六千七百六十八名が受講しているというようなことになっていますが、月に千七百人ぐらいなわけですよ。そうすると、その例えば給与の契約も、自治体と施設との間の契約、給与の契約によるというようなことで、いろいろと要件を緩和されないと、なかなか年度末までに五万人というのは実現が難しいと思うんですが、いかがですか。
#113
○大臣政務官(山井和則君) この五万人というのは、介護のみならず、すべてのITや様々な訓練枠を含めたものが五万人であります。
 それで、今、丸川委員おっしゃいましたように、この介護に関しましては今まで自公政権でも訓練というものをやっておられましたけれども、今回の緊急雇用対策の中で少し要件を緩和しまして、午前中、介護補助員として働いて、午後、研修を受けられて、その受講費用を無料にすると。そして三か月、午前中、実習、午後、介護の研修という中で三か月働けばホームヘルパー二級、二年間その研修を受ければ介護福祉士の資格を得られると。そして今、御存じのように、介護現場というのは非常に有効求人倍率が高いですから、非常に多くの可能性で仕事に結び付けるんではないかというふうに考えております。
#114
○丸川珠代君 今、介護の有効求人数が一月で十一万を超えているということですから、本当にもし真剣に取り組んでいただければそれだけ働く場所はあるということですから、是非これはなるべく早くやっていただきたい。
 今三月末までとおっしゃいましたけれども、つまりこれ、やっぱり策定十一月で十二月議会かけていると年末は空くわけですよね。ここの空白期間というのが非常に怖いと思っております。企業も資金繰りが非常に逼迫する期間でございますし、今、モラトリアム法案、亀井大臣が出されている法案のことで随分と議会がもめているようでございますけれども、これはしょせんプロパーで、公的金融の支援を何も受けていない人だけが受けられる、そういうリスケでございますので、ほとんどそういう苦しいところはもう公的の支援を何らか受けていると思われます。
 こういうところが雇用調整助成金を使って何とか雇用を維持しているという状況の中で、雇用調整助成金の見直し時期が今度十二月、一月とかけてやってまいります。
 御承知のように、雇用調整助成金は去年の十二月から一月、二月、三月とずっと申請件数が増えてまいりました。この見直しは一年後でございます。一年後に経済がもし仮に少しでも上向いておりますと、これは要件に当たりません。日銀の短観なんかを御覧になっていただいても分かるかと思うんですが、七、八、九と上がってきていると。これで十、十一、十二が高止まりしてしまいますと、直近三か月とその前の三か月を比べて売上げが、生産高が五%以上下がってなければいけないという、この要件は非常に厳しいものとなります。
 よく御承知のとおり、これ制度は、入口の設計はしっかりされているけれども、出口の設計というのは非常にこれ、中小企業に特に厳しいものになっているんじゃないかと私は思っております。雇用の回復が経済の全体の回復の中で一番遅れてやってくるということは皆様御承知のことだと思いますので、この出口というものが景気の回復期に掛かったときにどうするのかということをよく考えて、是非、雇用調整助成金の要件の緩和ということをよく考えていただきたいんですけれども、長妻大臣、いかがでしょうか。
#115
○国務大臣(長妻昭君) この雇用調整助成金の緩和という問題、手続の簡略化などは既に緊急雇用対策本部でも決めさせていただいたわけでございますけれども、迅速な支払等も含めてですね。これについても、緊急雇用対策本部での議論でもそれを、必要な見直しについては検討するということにもなっております。
 今御指摘いただいたように、一番の焦点というのは、最近三か月の生産量、売上高がさらにその直近の三か月又は前年同期と比べて原則五%以上縮小している、つまり前の年より五%下がると雇用調整助成金というのが受給できるということなんですが、もう前の年から景気が悪ければ、そんなに、前の年がどん底であれば今年もどん底ということで、余り変わらないということで雇用調整助成金が受給できないという問題もありますので、それを、要件を緩和をしていくべきではないか、時期を見直すべきではないかという議論があるのはよく承知をしているところでございます。
 事実、雇用調整助成金は今約二百万人の方がそれによってある意味では支えられておられるということで大変重要な施策の一つである。景気が回復したときにその方々がまた復帰できるということを願っての制度でもあるというふうに心得ておりますので、必要な見直しは我々としても大きな検討事項であるということは御指摘のとおりであるというふうに考えております。
#116
○丸川珠代君 完全失業者数が三百六十三万人のところで二百万人が雇用調整助成金で雇用を維持されているというのは本当に非常事態だと私は思います。これで要件が緩和されなければ、一番中小で厳しいところから雇用をどんどん手放していかなければならない、この三百六十三万人に次々失業者が上乗せされていくという事態にもなりかねませんので、早急にこれは手を打っていただきたいと思っております。
 加えて、非常にこのところ雇用という中でハードルが高くなっているのが、企業が負担する社会保険料でございます。これは絶対に社会保険税でございますから払わなければいけないんだけれども、特に小さい企業にとっては、売上げに関係なくこれ払わなければいけないということで、売上げが下がってくる厳しい経済状況の中では大きな雇用へのハードルになっていることは間違いありません。
 こういう中で、協会けんぽが、中小企業さんが入っておられる健保でございますけれども、今年の四月に制度が新しくなったのに、もう六千億円の赤字に陥っております。準備金を取り崩しても四千五百億円の赤字なんですね。
 今暫定的にこの保険料率が下げられて、一三%に下げられておりますけれども、このままですと、保険料率を法定ぎりぎりの九・九%まで上げなくてはいけないと。今八・二%ですから、九・九%まで上げるということになると、非常これは企業にとっての負担が大きくなります。企業に負担にとって大きくなるというのは、こういう経済状況のときには直接雇用につながります。非常に大きな問題でございます。今、国庫補助率を引き上げるべきだということが企業さんから上がってきておりますけれども、これについて、国庫補助率を例えば今法定の元のところに戻して一六・七にしても、料率は相変わらず九・七にしなければいけない。二〇%、法定上限のぎりぎりまで国庫補助率を上げても、なお料率は九・四%にしなければいけない。非常事態です、こちらも。是非、この国庫補助率を法定ぎりぎりいっぱいまで上げるということを大臣の御決意として伺いたいんですけれども。
#117
○国務大臣(長妻昭君) この協会けんぽが大変苦しいということは、これはもう私も委員と同感でございまして、これはかつての経緯を今御指摘いただきましたけれども、法律の本則では国庫負担、国庫補助率というのが一六・四パーから二〇パーということでございますが、これを暫定措置として一三パーに引き下げたという経緯がございます。それを本則どおりに戻すべきではないかというような御要望をいただいており、あるいは各方面からそういうお話もあるというのは事実でございます。
 私どもといたしましては、できる限りそういう声にこたえたいと考えておりますけれども、これも限られた財源の中での判断となると思います。私としては、財政当局と基本的にその軽減、軽減の程度は別にして、軽減策を実行するようにお願いをしていきたいというふうに考えております。
#118
○丸川珠代君 協会けんぽが崩れますと国保へ流れます。国保は保険者の半数が赤字ですから、国民皆保険を守るためにも是非しっかりと国庫補助率を引き上げていただきたいと思っております。
 以上でございます。
#119
○委員長(柳田稔君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時二十分開会
#120
○委員長(柳田稔君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#121
○石井みどり君 自由民主党・改革クラブの石井みどりでございます。
 長妻大臣を始めとして政務三役の皆様、連日大変な激務と聞いております。どうぞ最後まで元気で、体、御健康を留意されて御活躍されることを御祈念申し上げます。
 長妻大臣は、今、一番仕事のできる働き盛り、一九六〇年生まれと伺っておりますが、大臣がイメージされる幸福な老後、幸福な高齢者というのはどんなものでしょうか。ちょっとお聞かせいただければと存じます。
#122
○国務大臣(長妻昭君) 幸福な老後というお尋ねでございますけれども、やはり一番は健康で過ごせるということと、少しばかりのお金もあって、年に一回ぐらいは国内の小旅行を楽しむという平和な日々が望みでございます。
#123
○石井みどり君 そのイメージの中に、御自分の歯、口腔も健康で、最後まで御自身の口で食べられて、周りと十分会話ができてコミュニケーションができる、そしてだれしもが望むことですけれども、ぴんぴんころりといいますか、最後までできるだけ元気でいたいという、そういうことも入っておりますでしょうか。
#124
○国務大臣(長妻昭君) もちろん、食べるということは重要ですし、楽しみの一つでもあるときに、その歯の健康というのももちろん重要な要素だということは同感であります。
#125
○石井みどり君 民主党のインデックス二〇〇九、これにも、寝たきりの高齢者、障害者を含め、すべての国民が歯科健診、歯科医療を受けられるようにします。そして、近年、自分の歯が多ければ多いほど、また適切な義歯が入っている方が認知症になりにくいというような、こういう記述もございます。最近の厚生科学研究でやっとこういう辺りの研究がいろいろ出てまいっております。御自分の歯、口腔の機能が健康であれば、確かにQOLも高いし、認知症にもなりにくいというようなことも出ております。
 そして、また同時に、医療費の適正化にも有効である。歯の残存歯数が多い方とそうでない方比較すると、医療費に明らかに差があるというような報告が各県から出ております。そのためには、やはり生涯を通じて御自分の歯、口腔を健康に保つという、こういう国民の努力が大事であります。そして、そのことはやはり国の政策としても非常に重要だろうというふうに思っております。
 ただ、先般、大変残念なことがありまして、実は行政刷新会議のところの仕分というところで、国が行っている歯科保健対策事業ってほとんどないんですね。これだけです。唯一と言っていいですね。これを見直しということになってしまったんであります。本当に無駄であれば見直しをされたりしてもいいんですが、どうもこのときの財務省が出された資料というのが極めて恣意的で、悪質で、数字は一けた間違えていますし、そしてなおかつ非常に悪意に満ち満ちたコメントが出ているんですね。
 私、正直申し上げて、私は医療者、歯科医師として生きておりましたし、私自身が広島県歯科医師会で仕事をしておりますとき、この八〇二〇の事業を使って、様々県内の障害者の方々への歯科の医療提供体制をつくったり、様々やりました。
 御承知のように、今都道府県、そして特に身近な自治体である市町村に至っては、もう十年も二十年も前から乾いたぞうきんは絞れないといって、本来、歯科保健事業というのは身近な市町村でやるべきであるんですが、予算がない、全くそういう、まあ全くとは言いませんけれども、そういう歯科保健事業をやっているところが非常に少ないということがございます。そして何よりも、このときに私がもう非常に愕然としましたのは、余りにも医療、歯科医療の現場を御存じない。そして、そういうことに対するまさに知識もそして見識もない方々が乱暴に仕分をされているんですね。これは、三役の方は多分賛成をされるだろうと思いますが。
 その中で、ちょっと本当にびっくりしましたのが、これはばらまきとかしがらみ、ばらまき予算、しがらみ予算とおっしゃったんですね。歯科医師会への委託率が高いという。これなぜ委託するかというと、都道府県には、四十七都道府県すべてには歯科医師おりません。これもすべておりません。市町村に至っては、政令市でもすべていないんですね。歯科衛生士もいないところもある。歯科の専門職が自治体にいないんですね。そうすると、都道府県の事業としては歯科医師会に委託をせざるを得ない。そして、県の事業として行っていく。これは、厚生労働省の事業で多くあることだろうと思うんですね。そのことを理由に見直すとか、そしてまた歯科医師会がやればいいじゃないかと。その歯科医師会が内部留保が多いと、八十億。これは全く不勉強で、もう悪意に満ち満ちている。この八十億は何かといいますと、歯科医師会の我々が、歯科医師の会員の開業医が台風に遭って被害に遭った、火事に遭った、けがをした、入院した、共済金なんであります。これがあるから歯科医師会の予算でやれみたいなことをおっしゃって、そしてそのために見直しというようなことになったんであります。
 やはり、最後まで本当に元気な高齢者でいようと思うと、それぞれのライフステージに合った口腔保健の対策ではなく、生涯を通じて切れ目なくそれが行われることが大事なんであります。そのことを国民の方、県民の方、地域住民の方、あるいは行政に対しても啓発をしたり、そういう研修をしたりする大事な、これ平成十二年から続いてきた大変大事な事業なんでありますが、見直しということになってしまいました。このことについてどうお考えか、お聞かせいただけますでしょうか。
#126
○大臣政務官(足立信也君) お答えいたします。
 石井委員は大変お詳しいので、私がその現場でどういう発言をしたかというのももう御存じだと思いますけれども、私が何を申し上げたかというと、実際は、この八〇二〇運動で虫歯の率は非常に減っている、それから八十歳で二十本以上歯をまだ有している方々が増えているという結果と、それから、例えば四歳、五歳、六歳辺りの児童虐待、これを早期に発見するためには歯の健診が非常に大事なんだと。ところが、三歳児健診以降、学校に入るまでないと、ここがすき間になっている。それから、先ほど委員もおっしゃいましたように、かみ合わせ、咬合がいいことは将来の糖尿病の発症率、あるいは心筋梗塞、脳梗塞の発症を抑えるという予防効果もやっぱり言われているわけですから、私どもとしてはこれを、歯の健診については年代を問わずやれるようにしたいんだという方向性を厚生労働省としては持っているということを申し上げまして、この見直し、新政権の政策に沿って、予算規模、事業の内容、使われ方等々含めてもう一度検討していくというこの内容は、削減するとかやめるではなくて、我々がそういう健診をもっとしっかり位置付けようという政策に沿って見直すという結論になったわけでございます。
 ですから、我々としては歯の健診、歯それから咬合についても非常に大事であるという認識は持っているものでございます。
#127
○石井みどり君 ありがとうございました。
 この第二グループの中に評決権はないけれども政務官お入りだったということで大変心強く思っておりましたが、ただ余りの他の評価委員の方の医療に対する、また歯科医療に対する御認識が低過ぎる。もう見識も、本当になぜそういう方をお選びになったのかちょっと分かりませんが、本当に現場からは全国から相当ブーイングが来ているんじゃないかというふうに拝察をしますが、あとまだ数日続くということですが、是非このマニフェストに沿ったといいますか、歯科医療政策をお進めいただきたいと思います。
 そして、続いて、やはりこの事業仕分、行政刷新会議も法的な根拠がよく分からないんでありますが、ただ閣議決定でこれを、行政刷新会議そのものが担保する根拠法がないというふうに思っておりますが、そしてその行政刷新会議がこの仕分ということで委員をお選びになったというふうに聞いております。この辺りは、今皆様は与党として行政官、行政官としてお働きでありますが、この辺の法的な整理はどのようにお考えなんでしょうか、お聞かせください。
#128
○大臣政務官(泉健太君) ありがとうございます。行政刷新の担当の政務官ということで、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。
 ワーキングチーム、ワーキンググループの評価人の皆様については、行政刷新会議が今委員御指摘いただいたとおり閣議決定になっておりまして、その中の開催要領というものの中でこの評価者については規定がなされております。いわゆる組織法の中で定められた行政機関ではないということになりますので、行政組織ではないということになりますので、これはあくまで、まあそういう意味でいろいろと世の中的には仕分の結果が政策決定かというような形で取り扱われることもございますけれども、あくまで位置付けとしては参考意見というような位置付けになるということであるというふうに理解をしております。
#129
○石井みどり君 参考意見でよろしいんですね。いや、それを伺って安心いたしました。そうしませんと、まあメンバーを見ましたけれども、ほとんど医療の専門家いらっしゃらないんですね。そういう方々が診療報酬をほかの事業と同じようにわっさわっさと切られたり、とんでもない、ましてやもう間違った、事実認定も間違っているようなことも平気でおっしゃられているんですね。そのことはまた違う機会に伺おうと思いますが、(発言する者あり)何かありますか。
#130
○大臣政務官(山井和則君) 事業仕分の担当ですので、厚生労働省としての認識も申し上げたいと思います。
 今、泉政務官からも話がありましたように、あくまでも参考意見だというふうに私たちも承知をしております。石井委員おっしゃいましたように、特に医療、医療そして福祉、そういう現場の感覚のない方ばかりなんですね。それで、かつ、もちろん非常に一時間という限られた時間、もちろん大変御準備はされておられますけれども、その辺りで大幅な削減や廃止ということに関しては、もちろん無駄な部分をカットしてもらうという意味で行政刷新会議、事業仕分の意義は私たち厚生労働省としても前向きに評価しております。しかし、やはり現場感覚からどうしても受け入れられないという部分もございますので、そこは参考意見として私たちは受け止めておりますし、先日の閣議の中でも川端文部科学大臣から、この事業仕分の結果は参考意見として自分たちは理解しているということを発言されて、それに対する反論もございませんでした。
 以上です。
#131
○石井みどり君 そのような御認識であれば、これからの仕分を見守っていきたいと思っております。
 ただ、そうはおっしゃっても、皆様もう与党になられたにもかかわらず、どうも行政手続を無視したとまでは言いませんが、何かそれを、のりを越えるようなことが厚生労働省の中でも行われているのではないかという気がしてなりません。従前であれば、もう今時分は診療報酬の改定率をめぐって連日、中医協も開かれ、もう夏ぐらいから社会保障審議会医療部会、医療保険部会の開催があって、まずそこで、私の認識でありますが、基本的な考え方をそこで議論をしていただいて、そして政府が、来年、診療報酬改定でありますが、その改定率を政府が決める、その改定率に従って個別の点数といいますか、いわゆる張り付けを中医協の方で議論をしていくというふうに認識をしております。
 それぞれ、社会保障審議会はこれも厚生労働大臣の公的な諮問機関でありまして、これは私が言うまでもなく、八条委員会でありますね。社会保障審議令というところ、それから国家行政組織法によってこういう審議会が設置されて、そこに医療を代表する、あるいは歯科医療を代表するそういう方々が出て御議論いただく。そして、その結果を踏まえて政府が改定率を決める。
 その後、中医協というのは、御存じのように社会保険医療協議会法、法によって厳しく定められていまして、この中ではよく一号側と二号側、公益側とかも、三者が、厚生労働省の会議にしては珍しく極めて公正で公平で開かれた私は審議会だというふうに思っておりますが、それが、従前はそういう手続を踏んで診療報酬が決まって、そして年が明けて予算との関連の中で張り付けが行われるわけですが、どうも厚生労働省の方に伺っても余り情報がなくて、報道だけなんでありますが、診療報酬検討チームというのを設置されたと。これは何か救急、産科、小児の三分野からの医療関係者を集めて、来年の診療報酬改定でこの三分野の診療報酬を手厚くしていく方針だと、年末に向けて基本方針や具体的な改定率を策定していく見通しであるという報道でありました。
 この三分野、大変問題になっております。医療崩壊のまさに最前線の現場であります。この救急、産科、小児科、ここを手厚くすることは全く異論はございません。しかしながら、そういう何の法的な根拠もない方々がなぜ基本方針や具体的な改定率を策定できるんでしょうか。どうしてそういうことができるんでしょうか。その辺りを、少なくとも、中医協の一号側の方々は医療に要する費用を支払う者の立場を適切に代表し得る者であります。そして、二号側、二号の医療者側は地域医療の担い手の立場を適切に代表し得ると認められる者の代表と、こういうふうにきちんと法的に規定をされている。そういうものを全く超えた方々が選ばれて、こういう大事なことを御議論いただくんでしょうか。その辺りの整理はどうなっているのか、お聞かせください。
#132
○大臣政務官(足立信也君) お答えいたします。
 私も、今報道とおっしゃいましたけれども、私もなぜこのような報道がされるのかというふうにちょっとびっくりしております。
 今、位置付け、委員はチームとおっしゃいましたけれども、これはどういう性格のものなのかといいますと、それから中医協と社会保障審議会の部会のことについてこの関連性を今から申し上げますけど、まず私たち政務三役が選挙に掲げたマニフェストの医療の項目がありますね。そのことを具体化するためにどうしたらいいのかという、我々政務三役に対するアドバイザー的な存在なんです。ですから、公的な仕組みでどういう位置付けになっているということではございません。マニフェストをいかに診療報酬に具現化するためにはどういう方法があるのかと、それで、先ほどおっしゃった救急や産科や小児科の部分が我々も一番まず手当てしなければいけないところだという認識がありますので、その方々にどういう方法があるのかというアドバイスをいただいているという位置付けでございます。
 当然のことながら、中医協の方ももう毎週二回ないし三回の議論をずっと続けられておりますし、それから社会保障審議会の医療保険部会も医療部会もスタートしております。ここで基本方針を決めていただきます。最終的には、委員おっしゃるように、まず我々として基本方針を決めなければ、政府として決めなければいけないわけですから、この中医協にも、それから社会保障審議会の医療保険部会にも医療部会にも、この前、先ほど問題にされておりました事業仕分のこの内容もすべて、すべてそこに伝えて、こういう議論があると。それから、マニフェストを、民主党のマニフェストを具現化するためにはどういう方針が必要だということを我々も用意しなきゃいけないと思っていまして、法的な意味合いも含めて決定していただくのはその審議会であり、それから張り付けの部分をやっていただくのは中医協であると、そういう認識でおります。
#133
○石井みどり君 ありがとうございました。安心いたしました。
 それで、今のお答えですと、社会保障審議会あるいは中医協を無視したやり方はしない、ちゃんとのっとって踏まえて、ただしその際に、こういう専門家の方々の御意見をアドバイスとして政府として承ってその改定の中の参考にしていくということでよろしゅうございますね。大臣、それでよろしゅうございますか。
#134
○国務大臣(長妻昭君) 今、足立政務官が申し上げたとおりでございます。
#135
○石井みどり君 先ほど申し上げましたように、もう今時分は本当に診療報酬改定をいつもめぐって、二年前私も走り回っておりましたが、大変気になります。全国の医療関係者、歯科医療関係者、本当に連日報道に一喜一憂をしているのが現状であります。
 どうも報道ですと、大臣の御発言が少し変わるところがあるんですね。これをちょっと御確認を申し上げたいんですが。大臣は、十一月三日のテレビ朝日の番組の中では、診療報酬全体も底上げしていくと、プラス改定を目指すんだという方針を強調をされております。そしてそのときに、勤務医に重点配分するだけでなく診療報酬全体を底上げすると。非常にこれは頼もしい、まさに八月の総選挙で相当な医療関係者の票が民主党に行ったのはここだろうなというふうに思っておりますが。そうであれば有り難いんですが。
 ところが、十一月十三日の記者会見で長妻大臣は、診療科間の報酬差、これに関しては異論がございますので、また別途の機会でお聞かせいただこうと思いますが、勤務医と開業医の間の格差など課題がある、できる限り全体としての上昇幅を抑えながら、引下げ部分をどう配分するか大胆に見直すべきだということもおっしゃっている。これは、全体幅、全体を上げるんでしょうか、どうなんでしょうか。
 そして、この改定率に関しては足立政務官も大変心強い御発言をされているんですね。十一月三日の都内での講演で、確かに平成十八年改定、マイナス三・一六、これは本当に医療だけでなく、もうもっと、もっと打撃を受けたのは歯科医療であります。そのマイナス三・一六に関して、これに関して、まさにこれを超えるぐらいのアップがないと絶対に無理だと。
 本当に心強い思いがいたしましたが、気になっておりまして、多分私だけが気になったんじゃなくて、一昨日の本委員会での小池委員の御質問でも、小池委員も何度か聞かれていますが、そのときに大臣は、ネットの伸びはやはりプラスにしていきたいとおっしゃっています。どうされるのか、どう思っておられるのか、現時点で結構です、お聞かせいただければと思います。
#136
○国務大臣(長妻昭君) これは、私が一貫して申し上げておりますのは、ネットでプラスを実行、実現をしていきたいということはかねてより申し上げているところであります。その中で、できる限り医療の水準を落とさずに薬価等を下げて本体部分の上げ幅を多くしていきたいと、こういう内部の分配の問題も実行していきたいと。そして、中医協で配分についても、地域医療を立て直す等々の課題がございますので、それに見合った形にしていきたいということは同じでございます。
#137
○大臣政務官(足立信也君) 先ほどお名前出していただきましたので、ちょっとだけお答えしたいと思います。
 私が申し上げたのは、診療報酬改定で、本体部分と薬価の部分、そしてネットというのがありますが、本体部分の話だと思います。この認識は、二〇〇二年、初めてのマイナス改定、マイナス二・七だったと思いますが、それ以降、病院内にいる職員の中で一番多い、資格を持たない職員の方々がどんどん減っている。その方々が行っていた仕事を、職務を補うために看護師さんが行い、そのまた業務を補うために医師が行いというような悪循環になっている。これがどんどん減り続けている。これが一つのポイント。
 それから、平成十八年のマイナス三・一六、これを契機に、衛藤議員いらっしゃいますけれども、それまで社会保険病院等は経営努力を重ねて赤字がゼロになったんですね。ところが、平成十八年のマイナス三・一六以降、一遍に十九病院ほどが赤字になってしまった。これは経営の効率化だけではもうなし得ないところまで来ているという認識に基づいて、少なくとも本体部分については平成十八年のマイナス三・一六を超えなければもう病院経営は無理なのではないかという認識を申し上げたわけでございます。
#138
○石井みどり君 ありがとうございます。
 その中で歯科医療の話が全然出てこないんですね。それで、今朝ほど、森田委員、大変な御見識の持ち主で、そして歯科医療に対するまさに深い御理解をされていることを感謝申し上げますが、喫緊の課題であるというふうにもう御指摘をされました。
 大臣は、九月十七日未明、首相官邸においての大臣就任の記者会見で、社会保障の現場から助けてほしいという悲鳴にも似た声を聞いたとおっしゃったんですね。歯科医療の現場の悲鳴は聞こえましたでしょうか。
#139
○国務大臣(長妻昭君) 今のお尋ねでございますけれども、私どもは、いろいろな原因があり、今日の社会保障あるいはセーフティーネットというものがほころびが出ていると、そういう実感を、私も選挙の活動の中でもお伺いをしましたし、それ以前の政治活動の中でも十分にお伺いをしているというところでありまして、これは歯科医療についても多くの課題があるというのは私も理解をしているところであります。
#140
○石井みどり君 実は、随分ショッキングな報道が、もう二年前ですが、週刊東洋経済で報道されて以来、いかに歯科の現場が最も悲惨であるか、最も過酷であるか。
 その中で歯科医療関係者、本当に最善の努力をして国民の歯科医療を守る努力を続けているわけでありますが、そのことが、先ほど申し上げた社会保障審議会の医療部会で八月二十六日、水田委員、九州大学の副学長だったと思いますが、この方が、私が院長をしていましたときに歯科の診療報酬の低さにちょっとびっくりしたのです。それで歯科の先生方に、あなたたちはそれを上げろと言わないのですかと言ったら、言い続けても駄目なのだとおっしゃったのです。一つの歯科全体の一年分の収入が、ある一つの外科の一か月分にも足りないぐらいのことしか上がってこないと。なぜこんなかというと、点数が物すごく低いわけです。仕事をしていないのかというと、そうではない、一生懸命やっていらっしゃる。だから、何とかしてやっていらっしゃるのに低いのだということ、やはりそういうことを少し見直さなければいけないと。大変御理解のある発言をされています。
 少し歯科のことを御理解いただきたいと思いまして、今日、資料を何点か出させていただいております。資料一の図の一は、これ一九五五年から二〇〇七年までですが、実は御承知のように、皆さんは専門家でいらっしゃいますので御承知のように、一九二七年に日本の医療保険制度が全面施行されました。そのときから元々、歯科医療にしても医療にしても技術料が非常に低かった、ドクターフィーが低かったんですね。特に歯科に関して非常に低かった。その元々の低医療費政策が今日に至っていると言っても言い過ぎではないんですが、そのために何をしたかというと、政府は差額制度を実施したんですね。差額という、差額徴収という、歯科にあってはまさに混合診療というか、それがもう認められてきた過去の歴史があります。その間にどっと落ちたというこのデータですね。更にそのときよりも、二〇〇七年は医療費の中で歯科医療費の割合がもう七・三、ここまで落ちてきているわけですね。これは様々な理由があります、理由があります。先ほど大臣からもちょっとおっしゃられたんですが、これを少し申し上げたいと思います。
 もう本当に良質な歯科医療の提供がもはや困難なところまで歯科は追い詰められています。ちょっと資料を御覧いただきたいんですが、なぜこういうことになってきたか。資料の二のところで表一というところでありますが、何と歯科に関しては長期にわたってこの技術料がもう据え置かれてきているんですね。例えば、このスタディモデルとかいうのも、最初に皆さんの初診時に取るんですが、こういうものも三十九年間据え置かれている。それから、かみ合わせを検査する、これも二十七年間据え置かれた後に、逆に二十点引き下げられているんですね。それから、伝達麻酔に至っては、伝達麻酔というのは、歯科ほど麻酔を日常頻繁使う、する診療科はないんですね。特に伝達麻酔というのは、下顎、私どもは今よく一口腔単位とかいって計画診療しますので、例えば下顎の半分を麻酔をするんであれば一回でやって治療するというような、そういうことをやるんですが、この伝達麻酔というのはそういう下顎の麻酔でやるんですね、下歯槽神経一回で効きますので。これも二十一年間据え置かれているとか、もう挙げれば切りがないんですね。
 こちらの、見てください。三十四年間とか二十四年間とか二十八年間とか、ましてや形成という、例えば虫歯ができて、カリエスの部分を取って窩洞形成する、そこに至っては、据え置かれて、そしてやっと五十四点、十点ですね、百円上がっただけという。本当に、まさにひどいんですね。長期に技術を、現にある技術を放置してきただけじゃなくて、新しい治療方法の保険給付も放置をしてきているんですね。
 次に、表二を御覧いただきたいと思うんですけれども、二〇〇八年の改定では三技術が導入されているんですけれども、二〇〇〇年から二〇〇八年の間、五回診療報酬改定があったんですが、たったこれだけなんですね。ところが、医科の方は二〇〇六年の改定だけでも五十ほどの新技術が保険に導入されたんですね。こういう差が今の歯科の現状を生んでおります。
 さらに、もうまさに合理的な説明ができない、もう全く説明ができないというような包括化ということも行われてきています。いつも私どもが問題にするのは、表三を御覧いただきたいと思いますが、医科・歯科格差であります。国民の方はほとんど御存じないんですね。耳鼻科へ行ったり、皮膚科へ行ったり、眼科へ行ったり、あるいは歯科へ行っても、初診料とか再診料一緒だろうと皆さん思っていらっしゃるんです。歯科だけ不当に低い、長年格差があるんですね。このことはまた今度詳しくお話をしていきたいと思っています。
 そして同時に、表四とか表五を御覧いただきたいんですが、資料の四のところ、これは私が臨床医を続けていれば一番怒り狂っただろうというところなんですね。私は口腔小児科医、オーラルペディアトリックスだと思ってやっておりましたが、小児の歯科の治療のときに欠かせないラバーダム防湿法というものがあります。これをしないと怖くて治療なんかできません。まさに、口腔内は何億という細菌がいるわけですね。だから、唾液から隔離をして無菌的な状態でやる治療のときなんかは小児だけでなく成人のときにも必要なこれは手技なんですが、そして、小児の場合は口腔の大きさに比べて舌が大きくて絶えず動きますから危なくてできない。そういうものが丸められたりとか、それから歯肉息肉除去というのは、まあ専門的になりますが、乳歯の場合、非常に歯肉息肉ってできやすいんですね。だから、私なんかは割とよくこれは治療をして請求をしていた。すっぽりなくなってしまったんですね。
 こういうようなことが、算定できないというようなことがもう歯科の場合はたくさんあるんですね。それだけじゃなくて、入れ歯に関しても補強線なんかが丸められたりとか、そういうこととかがあるものですから、今回余り皆様なじみがないと思って資料でお出しをいたしました。また改定率が決まった後、詳しくこの辺は御議論をさせていただきたいと思いますが。
 実に、先ほどの総医療費の中でどんどん落ちてきたというのは、歯科の場合は意図的にこういうことが行われてきた。そして、自然増もほとんど歯科の場合は少ないというのは、新規技術も入らないというところも原因の一つなんですね。
 先ほど、歯科医療の現場の悲鳴も聞こえているというふうに受け止めたんですが、こういう現実を御覧になって、大臣、いかがお考えでしょうか。
#141
○大臣政務官(足立信也君) その前にちょっとだけ。私自身の分かりにくかったところと、それから今委員が九大のミズタ病院長の話、スイタ先生だと。
#142
○石井みどり君 失礼しました。
#143
○大臣政務官(足立信也君) それから、私さっき説明で、多分分かりにくかったかと思うんですが、マイナス二・七とマイナス三・一六を例に出しました。これは、そのときはネットの値で、私がさっき都内の講演と言ったのは、本体部分で今本当に大変な状況にあるところは、本体部分はそれを超えるぐらい上げないといけないんではないかという趣旨で私は説明いたしました。
 そして、今委員がおっしゃったことはまさにそのとおりで、事業仕分のときに一番問題になったのが、総収入がイコール診療報酬と同じような議論を財務省の方でされたこと。それが違うんだということを私はその現場で申し上げました。認識はかなり共有できているんだと思います。
#144
○国務大臣(長妻昭君) 今歯科の診療報酬のお話がございまして、資料もいただいたわけでございますけれども、おっしゃられるように、評価が据え置かれている項目もあります。その一方で、平成二十年度改定時に、若干ではございますけれども、評価が上がった部分もございます。この歯科医療技術の診療報酬上の評価については、関係学会からの御提案や診療実態、中医協での議論を踏まえて、重点的に評価するべきは評価するなど、これまで総合的にとらえて評価を行ってきました。その結果としてこういう項目もあるわけでございます。
 いずれにしても、今、中医協で精力的に議論を行っているところでございますので、次の改定においても、今御指摘いただいた意見もお伺いしながら適切な評価に努めてまいりたいというふうに考えております。
#145
○委員長(柳田稔君) 時間。
#146
○石井みどり君 一言だけ、あと。
 収支差額は医療者の収入ではないということは全く一緒で、間違った議論が随分されていますので、次回のときにそこも含めて議論をさせていただければと思います。
 ありがとうございました。
#147
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、長妻大臣の所信に関しましてお聞きを申し上げたいと思うわけでございます。
 最初に、厚生労働省の役割という観点で一問ちょっと質問をさせていただきたいと思います。
 厚生労働省、大変大きな省でございまして、年金、医療、雇用、大変幅広い分野を抱えているわけでございます。国民の生活に直結する大事な役割を担っておりまして、一般会計予算、二〇〇九年度に二十五兆円を突破して、政策的経費である一般歳出全体の半分を占める規模になっているわけでございます。その意味でも、大臣はこの社会保障改革の重要性を認識されていると思います。
 そうした中で、ある閣僚が厚生労働省の三分割論について言及されているわけでございます。子ども家庭省、教育雇用省、社会保険省とのことでございますけれども、民主党はかねてからこの子ども家庭省の創設を提唱されて、子ども手当の支給とか総合的な少子化対策に取組を検討されていると聞いております。
 大変多岐にわたる厚生労働省の分野ということで、専門性が高いということでは、この分割論、検討には値すると考えますけれども、大臣はまずこの厚生労働省の分割論に関しましてどのような認識なのか、お聞きをしたいと思います。
#148
○国務大臣(長妻昭君) これにつきましては、いろいろ御議論をいただくというのは、これは結構なことであるというふうに考えております。例えば、海外でももっと分かれている国もあるわけでございます。私自身はある意味では厚生労働省の当事者でございますので、これはいろいろ御議論が仮にあって、それが煮詰まってきた場合、私も意見は申し上げようと思いますけれども、今は当事者でございますので、御議論を聞いていく立場だというふうに考えております。
#149
○山本博司君 ありがとうございます。
 これからの厚生労働省の役割ということも含めまして、どうか障害者であるとか難病の方々とか、そういう法律のはざまで大変な思いをされている方々、こういう方々に対しまして是非とも光が当たるような政策の推進をお願いをしたいと思います。そういう意味で以下お聞きを申し上げたいと思います。
 当初、子育て支援策をこの後考えておりましたけれども、五問省かせていただきまして、雇用の方に入らさせていただきたいと思います。ちょうど午前中も丸川委員からの御質問がありました。その意味でちょっと大事だと思いましたので、こちらから入らさせていただきたいと思います。
 午前中の指摘にもございましたけれども、今回の第一次補正予算の見直し十四兆七千億円のうち二兆九千億円、執行停止になったわけでございます。内閣府の試算ではGDPの約〇・二%、九千億円の引下げの影響があると、こう発表されておるわけでございますけれども、当然雇用への影響は計り知れないものがあるわけでございます。
 例えば、子育て応援特別手当、これも各地方自治体では臨時職員を雇って対応していたわけですけれども、そうしたこともやめざるを得なくなる。また、私は地元の、愛媛県でございますけれども、電子黒板製造メーカーへ参りました。今回の電子黒板等のICTの凍結、また概算要求百億のゼロと、こういうことで、生産ラインを三倍にして約二億円の投資をして人も雇って対応したけれども、在庫の山になってしまっていると。そういう雇用の不安が本当に広がっているわけでございまして、大変心配をしているわけでございます。
 それに対しまして、菅副総理は予算委員会でも、この予算凍結による雇用が失われる数に関しまして、新規の雇用創出十万人を想定していろいろ施策を打っておりますので、トータルとしてはマイナス的な効果はほぼなかったのではないかと思っていますと、このように公明党の質問に対しまして予算委員会で答弁をされておられます。
 それで、今日は内閣府の津村政務官にも来ていただいておりますので、この十月二十三日に発表されました新たな十万人雇用創出の数字の根拠、まずお示しをいただきたいと思います。
#150
○大臣政務官(津村啓介君) 御指名ありがとうございます。山本委員の御質問にお答えいたします。
 午前中の丸川議員との古川副大臣のやり取りでも一部お示しをしておりますけれども、緊急雇用対策におきましては、雇用下支え、雇用創出の追加的な効果といたしまして、本年度末までに十万人程度が期待されるということでございます。
 内容は、大きく二点に分かれますけれども、まず一つは、緊急雇用創出事業を来年度分を今年度中に前倒しすることによるものが約三万から四万人分、そして二点目として、緊急人材育成支援事業の訓練受講者が今後約六万から七万人程度増加が見込まれる、これを足し上げまして十万人ということでございます。
#151
○山本博司君 今、内閣府ではこういう十万人の雇用創出ということを来年の三月まで、本年度中にというふうな試算でございます。
 菅副総理はこれに対して、この雇用創出によるGDP約〇・一%の押し上げ、三千億円と、こう言われておりますけれども、この根拠、考え方を教えていただきたいと思います、同じく内閣府の。
#152
○大臣政務官(津村啓介君) 今お話しになられたのは、今回のこの雇用創出プログラムによって経済効果として〇・一%のプラス効果があるという菅大臣の御発言があったということでよろしいですか。
#153
○山本博司君 そうです。
#154
○大臣政務官(津村啓介君) 今、御通告と少し違いますので正確な根拠が目の前にございませんけれども、先ほどのお答えに一つ追加して申し上げられると、一つ先ほどのことに追加をすると、雇用の下支えの方、先ほどの十万人が雇用下支え効果として一つは失業率が〇・一六%分に相当するということが一つと、それから経済対策の効果については、これから二次補正が今議論になっておりまして、今経済対策チームを昨日から立ち上げたばかりでございますけれども、この中で雇用、景気その他GDP押し上げ効果もトータルとしてお示しすることを考えております。
#155
○山本博司君 答えていただいてないんですけれども、この三千億円、GDP〇・一%の押し上げをすると菅副総理は予算委員会で答弁されているわけですよ。内閣府はそういう試算をされたんじゃないですか。どういう試算があったんでしょうか、そのことを聞いているんです。これ一番大事なんですよ。
#156
○大臣政務官(津村啓介君) 考え方をきちんとお示ししたいと思いますが、数字について不正確なことを申し上げるわけにいきませんので、質問通告がないものを持ってきていないということはお許しいただきたいと思います。
#157
○山本博司君 菅副総理は予算委員会、公明党の木庭幹事長にこのように答えられているんです。十万人の新規雇用、これは例えば人材育成七千億円のうち三千五百億円はありますし、そういうものを使っての新規雇用十万人というものを発表しております。計算で単にこれに掛かった費用だけ見れば、十万人の雇用が安定、その人が仕事をすることになれば年間三百万程度のサービスなり物が生産できますから、そうなると三千億円程度のこととなりますので、GDPの〇・一はそれで回復はできると、こう予算委員会で明確に答弁されているんですよ。
 ですから、私が推測するに、十万人のその三百万、要するに働いて収入を得るという、それが三百万という想定で三千億という、このように理解をしたわけですけれども、どうなんでしょうか。
#158
○大臣政務官(津村啓介君) 今、山本委員がおっしゃられたように、菅大臣がその答弁の中で十万掛ける三百万が三千億円ということで明確に答弁されていると今委員はおっしゃいましたが、それが根拠だと思います。
#159
○山本博司君 それでは、また津村委員にお聞きしますけれども、この第一次補正予算の九千億円、GDP〇・二%引き下げた場合の雇用がどのくらい失われるかという、この数は試算されているんでしょうか。
#160
○大臣政務官(津村啓介君) 先ほど委員もお触れになりましたけれども、二十一年度末までということで申し上げれば、二次補正予算も今現在検討中でありまして、トータルで見てマイナスはほぼ見込まれないということを大臣がお答えになった、そのとおりでございます。
#161
○山本博司君 菅副総理もこの計算をされていないということを言っておりましたけれども、一方でこの十万人の雇用創出によって三千億円と、このように明確に言っているんであれば、九千億が減少すれば三十万人の雇用の減になってくると通常考えてもいいわけでございますけれども、どちらにしても、内閣府が十月二十三日発表されて、この雇用対策ということで大変大事なわけでございます。
 先ほどこの十万人の雇用創出ということで、一つが緊急人材支援育成事業、先ほども丸川委員からもお話ありました、七万人という数が出ました。午前中、山井委員からは五万人というふうに言われましたけれども、これは間違いですか、山井委員。
#162
○大臣政務官(山井和則君) いや、私が答弁したのは、基金事業、これが来年の三月末までに五万人ということを言っているわけであります。
#163
○山本博司君 それでは、この緊急人材育成支援の基金と同じことではないんですか。
#164
○大臣政務官(山井和則君) 現時点で、十一月までの時点で二、三万人ということになっております。それの今後の増やす訓練枠は十万人に増えるわけですから、プラス六、七万人増えると、そういうことであります。それと、残りの三万人程度、そこが緊急雇用創出事業ということになってまいります。そこは先ほど津村政務官が答えられたのと同じ数字であります。
#165
○山本博司君 非常に、雇用ということで十月二十三日、緊急に経済対策を発表されたと。十万人の創出効果で、菅副総理は三千億円、〇・一%押し上げると、こう言っていらっしゃるわけですけれども、その雇用を担当されるそれぞれの方々がその認識がいかがなんだろうか。細川副大臣はこの雇用対策のチームの事務局長というふうにお聞きをしました。内閣府のそういった試算、年度末までに十万人で三千億円とかいうふうに言っていらっしゃいますけれども、そういう認識はあるんでしょうか。
#166
○副大臣(細川律夫君) この緊急雇用対策事業、私どもといたしましては、これは二十三日に発表いたしたわけでありますけれども、このときの一番の大きな課題というのは、そのときには新しい財源を投入するんではなくて、前政権からいろいろと施策を行っていただいているその施策、そしてその予算、それをもう少し使い勝手のいいような形にするとかいうようなことで、あるいは基金の前倒しをするとかそういうことで、新たな財源を投入するんではなくて、そこで雇用の維持あるいは創出、そういうようなことを計画したわけでございます。
 細かい数字の計算もいろいろ御指摘もございますけれども、そういうことで、私どもとしては、何としても雇用の創出あるいは維持、これをやらなければということで計画をしたわけでございます。
#167
○山本博司君 雇用の担当副大臣というふうに今おっしゃっていらっしゃいますけれども、今のこの雇用の緊急さ、大変さというのがどれだけ分かっていらっしゃるのかということで大変不安になったわけでございますけれども、七万人の緊急人材の訓練、これは実際教育を受けられる。当然そこには六か月とか様々な形でこの千七百四十一コースが走っていると。これ、前政権が七月からやった事業ですよ。
 それで、今、この七万人ということに関して、年内、今何人の受講をされていて、そして何人雇用をされているかという実態は分かっていらっしゃるんでしょうか。大臣、いかがですか。
#168
○国務大臣(長妻昭君) 今お尋ねがございましたけれども、これは確かに前政権が始めていただいた事業でございますが、その考え方というのは、かつて野党のときの民主党も申し上げた求職者支援という考え方でありますが、これは今生活保護と雇用保険と、こういうセーフティーネットがあるわけでありますが、その両方にも当てはまらない方、雇用保険が切れてしまった方、あるいは自営業の方は初めから雇用保険がない、そういう方のセーフティーネットがこれまでないということで、これを何とかつくりましょうということで当時の与野党、力を合わせてそういう制度ができたという趣旨でございます。
 その中で、今おっしゃられたのが、雇用保険のない方を限定して無料で職業訓練が受けられる、かつ、その方の中で主たる生計者の方については十万円ないしは十二万円、一か月生活費も支給しましょうと、こういう非常に画期的なセーフティーネットのはざまを埋める制度だということでございまして、これについて、十一月十七日現在の実績といたしましては、受講者が、これ予定者を含むものでございますが、二千五百八十九人今いらっしゃるということで、これを、済みません、失礼しました、二万五百八十九人、予定者も含む受講者が十一月十七日現在いらっしゃるということで、これを、年内にこの定員数を五万人程度に増やしていきましょう、年度内に、来年の三月末まででございますが、十万人を目標に増やしてまいりましょうと、こういうことでございます。
#169
○山本博司君 この緊急人材育成事業、年内五万人の予定で、現在二万五百八十九人という形で、まだまだこれ年内どうなのか。当然、来年の三月までに七万人。
 実際、訓練を終えて、内閣府で菅副総理が言っているのは、研修を終えて生産をする、お給料をもらうということを想定をしているわけですけれども、今現状の部分というのは訓練の段階ですね、訓練の段階。生産活動をされていないわけです。なおかつ、この方たちが実際コースを終わって働く、実際その方たち全員が就職できるかどうか分からない。通常のコースでは六割から七割と言われています、雇用が。
 ですから、現実的には七万人というこの人数自体も、今が二万人ですから、この教育訓練コースが更に充実をさせて本当に雇用に結び付くような形で、菅副総理が言っているような形で、年度末に三千億、十万人の雇用が本当にできるのかという観点から見たときに、大変心もとないという感じがいたします。
 今日はちょっと、その後、私も別の内容がございますので、どうか、十一月十七日に、新たな経済対策、雇用対策ということを鳩山総理の下でスタートをされると、こう聞きましたので、是非ともそういうことも含めて、内閣府任せにしないで、しっかりそういうことをお願いをしたいということをお伝えを申し上げたいと思います。
 それでは、難病対策に関してお話をしていきたいと思います。
 津村政務官、これで結構でございますので、公務があると思いますので。
 難病対策に関しまして、前政権が本年四月に決定をしました経済対策で、医療費を公費助成し患者の負担を大きく軽減する特定疾患治療研究事業の対象に新たに十一疾患、ミトコンドリア病とか、これが追加をされました。今回の追加で合計五十六疾患が対象になりまして、患者の団体の方々、大変喜びの声が寄せられているわけでございます。
 公明党、これに対しましても推進をしたわけでございますけれども、そのときの、本年の四月の決定では、そのほか数疾患を追加するということが検討継続となっておりました。六疾患とも言われておりますけれども、是非とも多くの疾患を追加をしていただきたいわけでございます。
 皆様のお手元に、膵嚢胞線維症という難病の方、昨日、この患者の方のお話を聞かさせていただいた次第でございます。この膵嚢胞線維症、実際、汗とか涙とか、こういう分泌腺のどんどん固まってしまうということで、呼吸器障害とか、また腸ですと腸閉塞とか、こういう形で命をなくしてしまうという難病だそうでございまして、日本でも十五名程度でございます。大変治療費も掛かるということで、その方、お話をしていましたけれども、息子さんがその病気にかかられていて約五百万円ぐらいの治療費が掛かってしまうということで、この医療費助成に関して是非ともお願いをしたいということでございます。
 その意味で、是非ともこの追加対象、予算が二十九億余っているとお聞きしておりますので、大臣、是非やっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#170
○国務大臣(長妻昭君) これにつきましては、関係各位の御努力によって特定疾患治療研究事業が十一疾患追加になって五十六疾患になったと。これについては、年内に申請をしていただければ十月分までさかのぼって医療費を助成すると、こういうような措置もとらせていただいたところでございまして、そして、かつ、これも関係各位の多くの皆様方から更に追加をしてほしいという御要望というのもございます。それに関しましては、私どもとしては難病対策委員会というものを年度内をめどに開催をして、そこで議論を進めていくということになろうかと思いますけれども、具体的にどの疾病をどういう形にするのかというのは、まずは十一疾病を追加させていただいたわけでございますので、その後の難病対策委員会において御議論を進めていただくと、こういう段取りにしているところであります。
#171
○山本博司君 どういう病名かは別にしまして、この年度末までにやるということでよろしいんでしょうか。
#172
○国務大臣(長妻昭君) これについては、難病対策委員会において年度内をめどに議論を進めていくということで、必ずしも年度内に結論を出すということではございませんけれども、多くの方の関係者の御意見たくさん寄せられておりますので、真摯にお伺いをして議論を進めるということでございます。
#173
○山本博司君 是非ともお願いをしたいと思うわけでございます。
 もう一つ、難病の件で、平成二十二年度の予算の難治性疾患克服研究事業の概算要求額でございますけれども、今年度当初約百億円に対しまして二五%削減の七十五億五千万円、こうなったわけでございまして、さらに補正予算で執行停止とされました適応外医薬品の開発支援六百五十三億円も概算要求には盛り込まれておりませんでした。舛添大臣のときにこの扉が開きかけたこの難病支援の扉を是非とも鳩山政権で閉じることのないようにしていただきたいわけでございます。
 特に、今年度から始まりました公募によって指定をされました百三十疾患の研究症例の分野、私も、この一年間でジストニアとかプラダー・ウィリー症候群とかエーラス・ダンロスとか混合型奇形とか、様々この研究の対象になって大変喜ばれたわけでございますけれども、この一年、二年、三年、大変大事な時期にこの予算が削られる、大変苦労されているわけでございますし、またそれ以外の方々の難病というのは五千から七千あるとも言われておりまして、先日もけいれん性発声障害という方々が是非この申請をしたいということであるわけでございます。
 大変難病の対策というのは大事でございまして、今年度の、まあ来年の予算要求等を含めて是非とも復活をしていただきたいと思うんですけれども、そのことの御見解をお願いします。
#174
○国務大臣(長妻昭君) これは難病の研究予算のお尋ねだと思いますけれども、これについて私どもとしては来年度は七十五・五億円ということで減少をさせていただきましたけれども、これはほかとの研究事業との役割分担等を行うということで、研究予算の効果的な活用によって基本的にこれまでと変わらない研究を維持できるということでこの予算を付けさせていただいているところでありまして、我々としても、実態把握をしつつ、この予算を確実に執行して研究を進めていきたいというふうに考えております。
#175
○山本博司君 やはり鳩山政権、鳩山総理は友愛ということで、命に対してやはり優しい政治をということでございますので、この難病の支援、今までやっと広がったわけでございますので、是非ともお願いを申し上げたいと思います。
 もう一つ、難病相談・支援センターのことでお聞きをしたいと思います。
 都道府県に設置をされております難病相談・支援センター、療養上の相談とか就労の支援とか、様々な状況に応じまして関係機関とか専門家との連携を図るために大変重要な役割を担っておるわけでございます。平成十五年から国が予算化をされまして設置をされているわけでございますけれども、地域格差によって大変状況が違いがございます。
 また、この難病相談・支援センターの予算が来年度の概算要求では一千万円削減をされるという、この難病の方々にとって、やっとその窓口センターが充実ができるというときに、これも予算が削減をされました。このことに関しまして、大臣の御見解をいただきたいと思います。
#176
○国務大臣(長妻昭君) 今お尋ねの難病相談・支援センターというのは、これは難病を体験されて御苦労された方々などなど、そういう本当に難病の方の立場に立った支援、御相談をするということで、おっしゃるように平成十九年度にはすべての都道府県に設置をされるということで、重要なセンターであると考えております。
 今、一千万円の予算削減というお話ございましたけれども、これは前政権が削減をされたわけで、だから是とするわけではございませんけれども、ただ、この削減の中身をつぶさに見ますと、基本的には人件費の単価を一部減らしていただいたということでございまして、基本的にはセンターの活動内容に支障が出るというものではないというふうに私どもも考えているところであります。
 いずれにしても、センターの活動内容に地域ごとの差が生ずることのないよう、全国のセンターの職員を対象とした研修もきめ細かく実施をして、きちっとした取組を続けていきたいと考えております。
#177
○山本博司君 ありがとうございました。
 是非とも、私も香川県でございますけれども、この難病支援センターがやはり県庁の中で全くそういう機能という形ではございません。本当にそういう意味では格差がございますので、是非ともお願いを申し上げたいと思います。
 難病の最後でございますけれども、そうした難病患者の方々とか、がん患者の方々とか、慢性疾患の患者の方とか、大変高額な医療費に苦しんでいらっしゃるわけでございます。現在の高額医療費制度は、生活保護水準以上で月収五十三万円未満の収入の方には月額八万円強の自己負担となっているわけでございまして、これでは長期間にわたる療養の方々は年額でおよそ百万円ということで、家計を大変圧迫しているわけでございます。こうした高額療養費を、自己負担額を引き下げて、長期の治療に当たっても経済的な不安がないようにお願いをしたいわけでございます。
 十月二十八日の衆議院本会議で、公明党の井上幹事長が鳩山総理に質問をいたしました。前向きな答弁をされたわけでございます。長妻大臣の御見解を含めて、お願いをしたいと思います。
#178
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられるように、この高額療養費の制度というのは、これは本当に大変な御病気で苦しんでおられる方々の自己負担の上限を決めるということで、非常に重要な制度だというふうに認識しております。
 今おっしゃられたように、七十歳未満で一般の方で一定の要件の方は一か月八万百円が上限ということではございますが、多数回という、多数御利用するという要件に該当される方は一か月の上限を四万四千四百円にさせていただいているということもございます。
 鳩山総理も、おっしゃるような答弁をさせていただきましたとともに、その検討に当たっては、患者負担の実際どういうような利用状況で、更に改善すべき点はどういう問題があるのかということを把握する現状の問題、さらには医療保険財政への影響というのも勘案するというお話もございまして、今後ともこの制度の運用については、我々も負担水準についても検討はしていこうというふうに考えておりますけれども、今直ちにこれを見直すということはなかなか難しいということも御理解を賜ればと思います。
#179
○山本博司君 是非とも前向きにお願いをしたいと思います。
 最後に、原爆症に関しまして、今、三百六名の原告団の方々の救済を目指して様々な動きがございます。八月六日の政府の確認書という形で救済に対しての方向性は示されたわけでございますけれども、定期協議会とか、様々な形で課題も残っております。何とかこの国会でやはりまとめていかないといけないと思うわけですけれども、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#180
○国務大臣(長妻昭君) 今、本当に前政権の麻生総理と原告団との覚書に書いてある項目を進めていこうということで、特に議員立法の項目につきましては、関係各党各会派の関係者の皆様方が精力的に今交渉をされておられるということには大変敬意を表するところでございます。
 私どもといたしましても、その中身、確認書で確認をされた中身を一つ一つ誠実に履行をする必要がもちろんあるというふうに心得ておりますので、今後とも御指導賜ればと思います。
#181
○山本博司君 是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
#182
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。
 長妻厚生労働大臣、そしてまた両副大臣、大臣政務官の皆様、よろしくお願いいたします。国民に資する政策の実施をよろしくお願いしたいと思います。
 では、早速でありますけれども、質問に入らせていただきます。
 先ほどからも、行政刷新会議が予算の無駄を洗い流すということで、事業の廃止や、そしてまた予算計上見送り、あるいは予算の削減の事業仕分の作業を行っているわけでありますが、様々な評価がなされております。この厚生労働省関係の事業仕分の結果、そしてまたそれを受けての厚生労働省としての対応につきまして、総論的なお話になると思いますけれども、まず大臣の見解をお聞きしたいと思います。
   〔委員長退席、理事森ゆうこ君着席〕
#183
○国務大臣(長妻昭君) 私自身は、この行政刷新会議という会議の取組というのは、ある意味では、これまでは密室的に財務省の主計局と担当省庁がいろいろ予算の交渉をしてきたことをもう白日の下にさらす、インターネット中継もするということで、非常にその予算を組む背景やその問題点というのが国民の皆様の中によく伝わることも大きな効用ではないかと考えております。
 私は、二つにこの事業仕分を考えるべきだと考えておりまして、一つは、事業仕分で指摘された案件について、まずその事業そのものの政策目的も優先順位が低いから、その政策目的も含めてその事業はもうやめた方がいいんではないかという御指摘と、もう一つは、政策目的はこれは正しいと、これは更に強化するべきであるけれども、果たして、まあ言葉は悪いですが、天下り団体を通じたお金の配分というのが効果的なのかどうか、あるいはこういう形でいろいろな組織が介在したお金を出すやり方が効果的なのか、現金で出すのがいいのか、現物で出すのがいいのか、その政策目的を達成するための手段に問題があるから効果的にやってくださいと、こう二つに分けてしかるべきだと考えておりまして、今後、御指摘を受けて私どもも中身をもう一つ、もう一度精査をして判断をしてまいるということでございます。
#184
○渡辺孝男君 目的とそれを行う手段とどちらに課題があるのかと、そういうことを判断をしながら進めていきたいと。先ほどは参考にするというお話でございましたけれども、そういうことだと思います。
 それでは、まず各論的に、具体的にお話をお聞きしたいと思いますけれども、医師確保、救急・周産期の補助金の半減という、そういう判断が下されておったわけでありますが、これの事実はどうであったのか、私も現場にいたわけではございませんので、まずその点を大臣に確認をしたいと思います。
#185
○国務大臣(長妻昭君) これも、私が先ほど二つに分けた話でいえば後者の方でございまして、これはもちろん医師の確保、救急、周産期、産科の強化というのは、これはもう論をまたずに喫緊の課題であるということは私も認識をしております。
   〔理事森ゆうこ君退席、委員長着席〕
 ただ、事業仕分で御指摘をいただいた形は、来年度の予算概算要求を半減をしたらどうなのかということと、診療報酬の見直しの経過も見ながら真に必要ならば平成二十二年度補正予算での対応も考えたらどうかと、こういう御指摘だというふうに考えております。
 同じゴールに到達する手法としては、確かに直接病院に補助をするという手法もございますけれども、かねてよりの考え方でいえば、中医協を始めとする三十四兆円に上る医療費の配分を一円単位で決める非常に政策的にも重要な診療報酬の配分でございますので、その配分を哲学を持って行っていく、そしてまさにこの救急、周産期も含めて立て直していくと、こういう考え方も取り得るというのは私もかねてから申し上げているところでございますので、この中身も詳細に精査をした上で我々も判断をしていこうというふうに考えております。
#186
○大臣政務官(足立信也君) 今、渡辺委員が現場にいなかったのでどういう議論だったか分かりませんがとおっしゃったので、現場にいた私がどういう流れだったかだけ御説明したいと思います。
 これはポイントになっていたのが執行率です、予算の。平均すると、ここ過去三年が七割程度であったと、そして二十一年度の予算が約四百数十億、その七割で二百七、八十億ということは、来年度概算要求五百数十億と比べると半額程度であるというような話でございます。
 しかし、ここに大事なことは、先ほど大臣が申し上げましたように、事業というものは二つの見方があるということを踏まえて、一つ一つきっちり見るという必要性があるんだと思います。全体の枠の中でそういう議論が行われたというふうに私は認識しておりますし、もう既に厚生労働省内でも大臣の方針にのっとって、そういう今補助金の事業についてしっかり一つ一つ見るということを既に始めております。
#187
○渡辺孝男君 コメント、これ記事でありますから、記事といいますかホームページから拾った中では、診療報酬の見直しと組み合わせてというような御意見もあったということで、診療報酬の改定に期待を、そちらの方で主にやるべきだという御意見かなと思うんですけれども、そういう意味では診療報酬の改定というのは大変重要になってくるわけであります。
 先ほども大臣の方からはネットでプラスにというお話がありましたけれども、診療報酬本体に関しましては、再度確認ですけれども、大臣としてはどのように改定をしていくような今の段階での御所見か、お伺いをしたいと思います。
#188
○国務大臣(長妻昭君) 基本的にはネットでプラスということを実現をしていきたいと。ただ、中身で申し上げますと、薬価と本体というふうに二つに分けるとすれば、できる限り効用は維持しながら薬価の部分を下げて本体部分の上げ幅を大きくしていくと、そして配分も見直していくと。これまで言われていた医療の問題点を克服するための配分にしていきたいというふうに考えております。
#189
○渡辺孝男君 それから、事業仕分の中で健康増進対策費、女性の健康支援対策事業委託費のこれの廃止ということが書かれておりました。これは、簡潔にですが、どういう廃止の判断が下されたのかお聞きをして、厚生労働省としての対応を大臣にお伺いをしたいと思います。
#190
○国務大臣(長妻昭君) これも女性の健康支援対策事業というものでございますけれども、この行政刷新のワーキンググループにおいて廃止と判断されたところでございます。
 この事業については、女性のがん支援対策事業というものも含んでいるものでございまして、これについては私どもとしても、がん対策ということでもありますので、詳細にその中身を検討をしていきたいと。
 いずれにしても、この事業については、がん検診事業というものも地方がやっているものもございますので、そこと組み合わせる考え方ができるのか否かも含めて検討していきたいと考えております。
#191
○渡辺孝男君 今回の、本年度の補正予算で、女性のがんということで、子宮頸がん、乳がん、これに対して、まあ五年の節目でありますけれども、無料クーポン券を配って検診率を引き上げようと、そういう事業が行われておりましたけれども、これは単年度では五年節目でありますから年齢的に不平等になってしまうということで、五年を続ければ一回りするというふうに考えておるわけでありますが、この事業はこれまでも厚生労働省としては継続をしていくというような御意向でありましたが、この点は、長妻大臣、しっかりやっていただけますでしょうか。
#192
○国務大臣(長妻昭君) この事業につきましては、本当に前政権の御尽力、関係者の御尽力もあり、非常にいい事業であると私ども考えておりまして、子宮頸がん、乳がんについて無料クーポンを発行していくということで、我々、がんの検診率の向上というのもこれは大きな目標として掲げて今走っているところでございますので、これはもちろん継続を来年度以降もしていこうと考えております。
#193
○渡辺孝男君 子宮頸がんの予防という意味では、画期的なワクチンが開発されて、日本でも一件承認をされたわけでありますけれども、先ほどの話に戻るんですが、女性の健康支援対策事業委託費の中には、そういうがん検診等を進めていく、あるいは女性のがんを予防、治療するような啓発のためのそういう予算も中身に入っているわけでありまして、そういう子宮頸がんワクチンをこれからどのような形で日本の中で啓発普及していくのかというのは大変重要な事業になってくると思うんですが、こういうものも含まれてくるというふうに私は考えておったんですけれども、今本当に廃止するかどうかは検討というお話でありましたけれども、こういう子宮頸がん予防のワクチンについてはどのように厚生労働省としては啓発普及をしていく所存か、この点を大臣にお伺いをしたいと思います。
#194
○国務大臣(長妻昭君) この子宮頸がんというのも本当に多くの方々がお亡くなりになっている深刻な病でございまして、私どもも野党の時代、民主党もこのワクチンを何とか承認しましょうということを政策集等にも書かさせていただいて取り組んでまいりました。そして、去る十月十六日にこの子宮頸がんワクチンが薬事承認をされました。
 そして、その金額、自己負担額ということでございますけれども、これは低いレベル、安ければ安いほどそれはもういいわけでございますけれども、これにつきましても我々は総合的な判断、財源も含めた判断、適正な価格の判断等々を検討をして適切な価格設定にしていきたいというふうに思います。
 あと、啓蒙のお話につきましては、これは最近はマスコミの皆様方も報道が増えておりますので、我々としてもめり張りのある普及啓蒙活動に努めていきたいと思いますので、それについてのまたアドバイス、御指導なども賜ればと思います。
#195
○大臣政務官(足立信也君) 多少補足の形になるかもしれません。
 もう一つ大事なことは、先ほど委員も触れられておりましたが、検診の受診率が極めて低いという日本の現状の中で、これはもう予防したんだから大丈夫だと、検診も受けなくていいんだと、そういうふうに思われるとまた非常に困る部分があるわけでございます。
 そして、このGSKのものは、日本人としてはHPVのタイプで二種類に有効だと言われていますから五割から七割とおっしゃる方はいるんですが、沖縄のデータですと四八%とかいうこともあって、あと、国立感染症研究所で開発中のものはもっと多くのタイプに有効である可能性が出てきているということもあり、普及啓発、そして公的補助というものの考え方は今検討を始めているところでございます。
#196
○渡辺孝男君 そのほか、事業仕分で私どもよく慎重に検討しなきゃいけないというのは、障害者福祉推進事業費の工賃倍増五か年計画支援事業費の半減というようなことも出てまいりましたし、また、若者自立塾の事業のいったん廃止しての見直しという、そういう話も出てきているということで、いろいろ、若者の自立塾を廃止してしまってそれから見直しするというようなことは、今一生懸命あのニート、いわゆるニートという方々に対して自立させようということで頑張っておるわけでありまして、これはちょっとどういうふうな対応か、余りにも拙速ではないのかなという感触を持っておりますが、この点について、大臣、お答えをいただきたいと思います。
#197
○大臣政務官(山井和則君) 私がその事業仕分、立ち会わせていただきましたので答弁させていただきます。
 若者自立塾、そして障害者の工賃倍増計画、両方共通して言えますのは、やはりこれ目先の費用対効果だけで福祉というものは測れないということなんですね。その意味では、私も若者自立塾が廃止になることで正直言って非常にショックを受けました。なぜならば、毎年六百人もの若者が、今までなかなか人間関係がうまくできなかったというような若者が六百人、合宿形式で三か月その若者自立塾に入ることによって、半年後の就職率ももう六二%とかなり高くなっております。それで、これはいったん廃止してほかの方法でといっても、やはりこれノウハウを持っているのはその現場の、二十八か所のまさに現場の方々でありまして、インターネットの生中継でその自立塾の関係者が見ていられて、この一時間で廃止されたことに大きなショックを受けておられます。
 ですから、もちろん、より効率的なやり方ということに関しては、私たちも事業仕分の結論、参考にはさせていただきますが、渡辺委員御指摘のように、やはりこの合宿型のニート対策、ニートの若者の自立支援というのは、これは是非とも必要だと思っておりますので、費用対効果のことは考えたり、やり方は考えますが、この合宿型のニート支援対策というのは是非とも続けていきたいと考えております。
#198
○渡辺孝男君 やはり、いったんやめてから考えるというのはこれちょっと問題で、もう事業を続けておるわけですから、これはよく厚生労働省としてもきちんとやっていただきたいなと思っております。
 時間が余りないので最後の一つのテーマでございますが、先日、脊損の、脊髄損傷でありますけれども、その関係者といろいろ懇談する機会がありまして、脊髄損傷の関係のやはりリハビリ、普通の脳卒中も当然リハビリをするんですが、その脊損関係の方々はリハビリにやっぱり時間が掛かると。また、スタッフも専門的なリハビリをしなきゃならない。これの点数と、それからリハビリの高い点数を取れる期間が限定されておりますので、これは今回の診療報酬で是非とも充実をしてほしいと、そういう要望をいただきましたので、またもう一つ、専門的に治療をする施設が全国でそろっていないところがある。そういうセンター化をして推進をしてほしいという、そういう要望がありましたので、この点、簡潔にでございますが、お答えいただければと思います。
 それで質問を終わりにしたいと思います。
#199
○委員長(柳田稔君) では、時間を過ぎていますので簡潔にお願いします。
#200
○国務大臣(長妻昭君) この今のリハビリにつきましては、私どもとしても、今現在もう百八十日という目標を設定をしておりますけれども、治療の継続により状態の改善が期待できるとお医者様が判断する場合は百八十日を超えても診療報酬を減額されることなくリハビリができるということがありますので、これをきちっと推進するということと、あとは、診療報酬のお話もありましたが、これについては中医協で適切な評価をしていただけるものだというふうにも考えておりますので、その議論に任せたいと思います。
 そしてもう一つは、この脊髄損傷の患者さんからは、せき損センターというものの整備というお尋ねだと思いますが、今北海道、福岡にございますけれども、それ以外の地域でも、脊髄損傷の治療やリハビリについての実績、ノウハウを有する労災病院において地域の医療機関と連携して取組を行っておりますので、これも今後その取組がきちっとなされているかどうかも検証して、我々としては現状把握をしていきたいというふうに考えております。
#201
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
#202
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 前回取り上げた社会事業大学の問題では、人事の覚書、翌日破棄されたと。それから、ずっとないないと言っていた文書は探したら翌日見付かったと。まあ一体何なんだという感じもしないわけではないですが、徹底的な解明を引き続き求めたいと思います。
 それから、冒頭、肝炎の被害者救済恒久対策、それから原爆症認定集団訴訟のこの解決というのがやはり今国会で求められているというふうに思っておりまして、先ほど被爆の問題については御答弁ございましたけれども、やっぱりこの肝炎の被害者救済問題も今国会でこれ解決をすると。大臣の、やはり被害者の、今日は傍聴席、ちょっと御覧いただきたいんですけれども、被害者、患者の皆さんも、実際この法案をやっているわけではないんですが、でも、やっぱりいても立ってもいられないと、かたずをのんで国会の行く末を見守っておられるわけで、この肝炎の問題についての解決、今国会でということについての大臣の御決意をまずお聞きをしたいと思います。
#203
○国務大臣(長妻昭君) 御質問をいただきました。
 ちょっと後ろで失礼ではありますが、この肝炎の問題、薬害肝炎の問題につきまして、先日も皆様方と鳩山総理大臣と首相官邸でお会いをいただき、私も同席をさせていただき、総理から、そして私からも決意を申し上げたところであります。
 そしてもう一つは、やはり自己負担の軽減ということでございまして、これについても財政当局との交渉を私としては全力でしてまいって、C型肝炎、そしてB型の治療薬につきましても負担軽減の措置を実行していきたいというふうに考えております。
#204
○小池晃君 この問題については、内容的にはもう各会派、基本的に思いは一致している、すり合わせも大分進んでもうあと一歩というところまで来ているわけです。やはり、国会の責任が問われているというふうに思います。是非、いろんな国会の動きあるでしょうが、やっぱりこの問題については、本当に各党各会派が被害者、国民の立場に立って前向きの解決を図る責任が私はあると思いますので、是非党派超えて一致点を探る努力を徹底的に続けていこうではないかということを求めていきたいというふうに思います。
 その上で、雇用の問題を今日はお聞きしたいと思うんですが、有効求人倍率が史上最低の水準で推移しているという中で、雇用保険が切れちゃう人の数というのが初めて公表されました。今年六月から十二月までの非自発離職者で最大三十九万人、自発的離職者で最大五十四万人、合計九十三万人。毎月十五万人ずつ雇用保険が切れていると。年末までに百万人近い受給者の給付が切れるという想定なわけですが、大臣はこれ非常に深刻だという認識はございますか。やはり、緊急に追加対策が必要な事態ではないかと。もちろん、この対象にすらならない、最初から入れない人もいるわけですが、やはりこの数字を見て大臣としてどうお考えか、お聞かせ願いたい。
#205
○国務大臣(長妻昭君) こういう数字を公表、推計も含めて公表させていただきましたけれども、大変これは深刻な数字であるというふうに私も考えておりまして、その意味で、日本にはこれまで生活保護と雇用保険、そのすき間を埋めるセーフティーネットというものがなかったわけでございますけれども、求職者支援という考え方でそれを埋めさせていただいたと。
 さらには、雇用保険の適用基準の緩和、あるいは今申し上げた職業訓練中の生活費をお支払いする求職者支援の考え方も恒久措置として実行をしていきたいということについて私も検討、この恒久措置については、平成二十三年度から求職者支援につきましては恒久的な措置として実行していきたい、そして雇用保険の適用基準の緩和については、これも、法律事項でございますので検討をしていきたいというふうに考えております。
#206
○小池晃君 検討はしていただきたいんだけれども、現実に毎月毎月十五万人失業給付切れている、この事態にやっぱり直ちに対応するということを考えなければ、私、本当年末深刻な事態になると思うんですね。
 ちょっとお聞きしたいんですが、失業給付の積立金は見込みとしてどれだけになるんでしょうか。
#207
○政府参考人(森山寛君) お答え申し上げます。
 平成二十年度概算要求における収支を反映いたしました失業給付、失業等給付に係る平成二十二年度末の積立金残高でございますけれども、約四兆四千億円と見込んでいるところでございます。
#208
○小池晃君 四兆四千億円というお金があるわけですね。
 アメリカでは十一月五日に、失業給付期間を最大二十週間百四十日延長する、これは法案を可決をいたしました。日本は法律を別に改正しなくても全国延長給付という制度があるわけで、私は、毎月毎月十五万人現実に目の前で失業給付が絶たれているという事態の中で、やはりこれを政治決断をして、積立金を活用して全国延長給付を発動すべきではないかと再三求めてまいりましたが、大臣、いかがでしょうか。
#209
○国務大臣(長妻昭君) 今、本当に年末が心配だというお話がございまして、私も同じ気持ちを持ち、そうならないためにも、まずは十一月三十日にワンストップサービスを自治体の御協力が得られたハローワークで実行して、私もその現実をつぶさに見て、それをその後も継続してできるのかできないかも含めて議論していこうと考えているところであります。
 そして、今お尋ねの全国延長給付でございますが、これは今、制度の中に確かにあるものではございますけれども、これはもう年齢、地域、離職理由を問わずすべての受給資格者の給付日数を一律に九十日分延長するというものであり、これは限られた雇用保険財源の中でその発動には極めて慎重な判断が必要だと考えております。まずは本年三月末に創設された個別延長給付、これも一定の要件で延長給付するものでありますけれども、その活用を促進をしていく。そして、先ほど申し上げました求職者支援、無料で職業訓練を受けていただいて、一定の要件の方には月十万円あるいは月十二万円の生活費をお支払いする、こういうものを更に普及して御利用者を増やしていくという取組をするということが先決であると考えております。
#210
○小池晃君 限られた財源とおっしゃるけれども、四兆四千億円、来年末でもう、積立てがあるのであれば、やはり今目の前で失業給付を切られているという人たちに対して私は、もう緊急事態なんですから、これは発動を考えるべきだというふうに思いますし、ワンストップサービス、これデーなわけで、これ十一月三十日一日である。これ六十九か所全国で行うというふうにお聞きしておりますが。
 今もちょっとございましたけれども、検討するってお話ありましたが、到底一日でこれ解決する問題ではないと思いますし、やはり開催を早く周知しなきゃいけないと思うんです。自治体の対応もあります。
 大臣、これさらに、この十一月三十日にとどまらず広げていくということについてどのようにお考えなのか、簡単に御説明いただきたい。
#211
○国務大臣(長妻昭君) このワンストップサービスデーということでございますけれども、これは本当にいろいろな自治体の職員にもハローワークに来ていただき、あるいは社会福祉協議会の職員の方にも来ていただくということで、有り難いことに今現在六十九市区町村が御協力をいただけるということとなりました。その意味では、私どもも厚生労働省の中に現状を把握するチームを二チームつくりまして、東日本、西日本で具体的にどういう実施状況なのか、これをつぶさに見て、反省点はあるのか、もっと効果的にできないのか、十一月三十日の状況を見て、それを今後一日に限らずどう開催していくのか、進め方についても議論をして、できるだけ早期に決定をしていきたいと考えております。
#212
○大臣政務官(山井和則君) 一言補足をさせていただきますと、やはり今の日本では雇用保険が切れてしまうと生活保護になってしまう方が非常に多いんですね。そういう意味では、今回の十一月三十日の取組を通じてやっぱり第二のセーフティーネットというものをもっと普及させ、周知させ、また利用しづらいというものがあればどういう点が問題なのか、そういうものをきっちりと把握して、第二のセーフティーネット普及と定着を図っていきたいと思います。
#213
○小池晃君 あらゆること、できることをあらゆることをやるという立場で臨んでいただきたいと思いますが。
 私は、雇用対策というのであれば、やっぱり大企業が横暴なリストラ、脱法的な雇い止め、今もやっているわけで、やっぱりそこにどう立ち向かうかということが本当に問われていると思うんです。
 衆議院の予算委員会で我が党議員の質問に対して総理は、景気が少しでも良くなると期間工を雇って、おかしくなったらすぐに切る、いつまでも正社員になれない、これは私は悲劇だと思うと。企業、経済界、労組に申し入れたいと答弁されましたが、長妻大臣、総理はこれ申入れっていうのはその後やられたのか。それから、長妻大臣自身がこのような申入れをやられるおつもりはあるのかどうか。やるべきではないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
#214
○国務大臣(長妻昭君) 今の申入れということでございますけれども、私どもとして考えておりますのは、総理及び私とそういう経営者の皆さん、そこに労働の働く皆さんも加えた形でそういう場を持ってそこでお願いをしていこうということを今考えているところであります。
#215
○小池晃君 是非そういったことをしっかりやっていく、このことが本当に今大事になっていると思います。
 JFEスチールっていう大企業のちょっと例を御紹介したいんですけれども、ここでは川崎市の京浜事業所というところで、構内下請の労働者、二重派遣とか偽装請負で使い回された挙げ句に、今年の三月三十一日に二十人が即日解雇という暴挙がありました。これ、形は雇い止めなんですけど、みんな八年から十年間、三か月単位で繰り返し繰り返し雇用契約更新してきた。事実上、期間の定めのない雇用です。同じ正社員の人たちと同じ場所で十年以上働いてきたということで、今これは不当解雇を撤回するとともに、偽装請負、違法派遣ですから、直接雇用義務があるということで裁判に訴えておられます。
 厚生労働省に聞きますが、日々雇用でも短期雇用でもない労働者に対して一か月前の事前通告や予告手当も支払わずに即日解雇するというのは、労働基準法上許されるんでしょうか。一般論で結構です。
#216
○政府参考人(金子順一君) 一般論ということで御答弁させていただきます。
 有期契約の場合でございますと、一般的には期間満了ということで雇い止めは解雇に当たらないということで、例えば解雇予告手当等の支払を予定しております労働基準法第二十条の規定、これにつきましては適用されないものというふうに考えます。
 ただ、判例などによりますと、契約の形式が有期であったとしても、期間の定めのない契約と実態的に異ならない状態になっているというような場合につきましては、解雇に関する法理の類推適用がある、こういった場合があるわけでございまして、そのような場合には労基法二十条の解雇予告を必要とすることになる、こういうふうに考えているところでございます。
#217
○小池晃君 もうこのケースは典型的なやっぱりケースだというふうに思います。労基法二十条違反になると私どもは思います。JFEスチールといえばもう大企業中の大企業です。その工場内でこういう労働基準法違反がまかり通っているというのが現実なわけです。
 今日お配りした資料で自動車メーカーはどうかというと、これは日野自動車の、駅で配っている無料の求人誌に堂々と出ている求人広告ですが、期間従業員募集で契約期間は三か月というふうにもう明記をしてあるんですね。この日野自動車というのはこれまで偽装出向とか派遣切りをやってきた私企業、これが今また三か月契約で雇用を募集しているんですね。日野の羽村工場六百人、日野工場百人、群馬の太田市の工場で四百人、千百人の労働者が今これに応募している。年末になったら恐らくこれ切られてしまう危険性も十分にある。こういうやり方でどうして雇用の安定、景気の回復になるのかと。派遣切りに遭った労働者が怒りの声を上げているのは当然だと思うんですね。
 大臣、こういう大企業の今のこういうやり方について、私は社会的責任が問われているというふうに思うんですが、大臣、こういうやり方について、政治家としてどのようにお考えになりますか。
#218
○国務大臣(長妻昭君) 今、求人の資料を見させていただきましたけれども、この手法自身どうかという個別の問題についてはお答えはできませんけれども、一般論として申し上げると、私自身も、それはできればより多くの失業者が働き口を得て正社員で雇われるというのがもちろん望ましいというふうに考えております。
 しかし、非常に先行きが不透明な景気状況の中で、多くの事業主が正社員を雇うのが難しいということであるとすれば、有期労働契約による雇用も雇用機会を得るという観点から見て一定の役割はあるというふうに考えております。
 しかし、有期雇用もより多くの方が雇用機会を得た上で正社員にその方々が移行できる景気の環境あるいは環境整備あるいはチャンスをつくるということも重要だと考えておりますので、そういう観点から取り組んでいきたいというふうに考えております。
#219
○小池晃君 大臣、それじゃ自民党の大臣が言っていた答弁と変わらないですよ。駄目ですよ、それじゃ。
 やっぱり、雇用の原則は正社員なんだと、労働者を守る立場に厚生労働省立たなければ、大企業の側も資本の論理でがんがんがんがんやるんだから、やっぱりそこは、ちょっと政権替わったんだったら、ちょっと今のような答弁じゃなくて、きちっとやっぱり社会的責任を果たしてもらいたい。舛添さんだってそれに近いようなことを最近言い始めていましたよ。ちょっと私は今の答弁いただけないな、はっきり言って。ちょっとこれ失望しますよ。駄目です、これじゃ。ちょっと、深刻にやっぱりこういう問題を考えていただいて、有期雇用契約の見直しの検討会も始まっているわけですから、私はこういう在り方について本当に物を言うという政治にやっぱり進むべきだというふうに思います。
 労働者の声を聞いて経営者団体に申し入れるという話がありましたので、それはしっかりやっていただきたいと思いますが、こういう有期雇用契約の在り方についてもきちっと法規制の取組をやっていただきたい。そのことを申し上げたいと思います。
 それから、保育所の規制緩和の問題、予算委員会で取り上げたことをちょっと続けてやりたいんですが、予算委員会の質疑で時限措置だというお答えがあったんですけれども、面積基準の緩和、しかし年限が決められているわけじゃありませんから、これは待機児解消までというのはこれ時限措置とは言えないんではないか。時限措置という説明は私は当たらないんではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
#220
○国務大臣(長妻昭君) これにつきましては、予算委員会でもお尋ねがあって、基本的な考え方、お答えを申し上げたところであります。
 これについては、地方分権委からの第三次勧告に対して我々がこたえたという形で、今も内閣府と交渉を続けているところでありまして、その意味で、その一定の待機児童が解消される期間というものの定義、あるいは東京等、地価が高い、あるいは待機児童が多い地域という地域の範囲も含めて今話合いをしているところでありますので、それが定まれば速やかに内閣としての今度は方針を決定して、その決定が出れば速やかに公表していくということでありますけれども、いずれにしても、保育の質を守るということは重要なことだということはもちろん私も理解をしておりますので、その措置というのは一定の地域と一定の期間という限定的な措置にしていこうということであります。
#221
○小池晃君 結局、でも、時限措置といっても期間というのは今もお話なかったわけで、私は、やっぱり子供にとってみれば、たとえ一年、二年であっても本当に貴重な発達と成長の期間ですから、かけがえのない期間ですから、やはり一定の期間だからということでこれは合理化することはできないだろうと。
 今日お配りした資料は、これは、赤ちゃんの急死を考える会というところが認可保育園の事故死が六〇年代からずっと見ていって、二〇〇一年以降急増しているということを発表しているわけです。二〇〇一年というのは小泉構造改革の中で保育所の規制緩和が行われたときなんですね。結局、この規制緩和によってこういうことが起こっているんではないかということを指摘をされているわけですが、これに加えて、更に面積基準を緩和をしていくということになる。
 この今回の最低基準の緩和というのは、子供たちの安全を高めることにつながるというふうにはまさかお考えではないと思うんですが、そういったことになるとでもお考えなんでしょうか。ちょっとお答えいただきたい。
#222
○国務大臣(長妻昭君) 私も山井政務官と認可保育施設、そして無認可の保育施設をお邪魔をしていろいろお話を聞き、お子様たちともお話をいたしました。
 その中で、先ほどの基準の考え方については、実際に地方からもその要求があるというのも事実でございますので、一定の要件の下、時限的な措置として、しかしこれは是非御理解いただきたいのは、全く手放すわけではなくて、地方自治体の議会で条例という形で責任をそちらに一定期間持っていただくと、こういう考え方で、そこで目配りはきちっとしていただく、我々も目配りをいたします。
 そして、今の事故死のお話でございますけれども、私どもとしても、この保育園、認可、無認可問わず、事故の実態というのをきちっと、一定の把握はしているんですけれども、更にきちっとした把握をしていこうということで既にそういう指示を出しておりまして、それがまとまれば速やかに公表していきたいというふうに考えております。
#223
○小池晃君 今回の最低基準の見直しでは、面積だけではなくて消防法や建築基準法に上乗せした安全基準についても、今までは従うべき基準だったのを、これを参酌標準にするということですから、最低基準を下げるということは、それは自治体が決めるんだというのはそれは無責任な話で、最低というのは、国としてここは必ず守れというナショナルミニマムですよ。そこはやっぱり放棄してしまったら、私は国としての責任放棄になるというふうに思うんですね。最低基準を撤廃するんだったら、更に下がる方向にしかならないじゃないですか。
 山井さんの名前が出たんでちょっと山井さんにお聞きしたいんですけれども、今年二月の衆議院の厚生労働委員会で、山井さん、こういう質問しているんです。規制改革会議の理論というのは、子供の視点というよりは、こういうことにすれば多くのビジネスが参入できるんじゃないかとか、待機児童を解消するためには多少保育の質が低下しても仕方ないんじゃないかという、主人公たるべき子供の視点がちょっと欠けているんじゃないかと。私、本当にそのとおりだと思うんですよ。保育所について、今の最低基準を、面積が広い方がいいに決まっているわけですから、子供にとってよりいい方向で議論しているのか下げる方向で議論しているのか、その方向性によって百八十度違うと。まさに百八十度違うんです。
 今回の議論というのは、まさにかつて山井政務官がおっしゃったように、子供にとってより良い方向じゃなくて、下げる方向の議論にほかならないんじゃないですか、いかがですか。
#224
○大臣政務官(山井和則君) いや、もう小池議員から私の質疑に非常に評価をいただきまして、ありがとうございます。
 やはり、私は今回の地方分権の問題、主役は子供たちだと思います。そういう意味では、保育の質をいかに守っていくかと。私たちのマニフェストにも、質の高い保育所をこれからつくっていくという趣旨で、質の高い保育の充実ということが書いてあります。ですから、私たちは面積と人手は原則として守っていく。もう一つは、民主党の考え方としては、地方分権を最大限進めていく、しかし地方分権を進めながらも面積と人手はできるだけ維持しようと、そういう考え方で今回の私たちは対応を考えております。
 その中で、ただしもう一方では、地方分権、待機児童の問題もある。ですから、例外的に東京等に限って最小限、一時的に、緊急的に面積基準だけ従うべき基準を外したという総合的な判断を行ったわけでありまして、小池議員と同様に、保育の質を最大限守るのが厚生労働省の責務だという思いは同じでございます。
#225
○小池晃君 政務官、こうもおっしゃっているんですよ。待機児童を解消するためには多少保育の質が低下しても仕方がないんじゃないかという、主人公たるべき子供の視点がちょっと欠けているんじゃないかと。まさにそういう視点が欠けた議論ですよ、今のこの規制緩和の議論は。
 山井さんは、政治家になった原点がこれなんだと、質より量ということで保育の質を低下させることであったら絶対私は阻止するというふうにおっしゃっているんで、私は、山井さんは質を上げると言っている、それはもうやっていただきたい。でも、この規制緩和は確実に質を下げる方向に東京においてこういうふうになっていくわけですよ。だって、最低基準を下げるんだから良くなるわけがないじゃないですか。
 こういうことは体を張って、山井さん、かつての主張に沿って阻止をしていただきたいというふうに、もう苦しいでしょうから余り聞きませんが、もう私はいじめるつもりでやっているんじゃないんで、山井さんに頑張ってほしいと、かつての主張どおりにやってほしいというふうに思って言っているんですから、是非そうやっていただきたいと申し上げて、質問を終わります。
#226
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。
 最初に、雇用調整助成金のことについて質問をいたします。
 今や、二百五十万近い人々を支えておる雇用調整助成金でございます。しかし、午前中も議論がありましたように、今のような経済情勢の下では大変受給要件が厳しくて、年が明けますと支給打切りと、こういう事態も出てくるんではないか。とにかく受給要件をやっぱり緩和をしなければならない、こういう声が非常に出ておりまして、さきの緊急雇用対策の中でも、あるいは今日の議論の中でも、この受給要件を緩和をしたいということはほぼはっきりいたしました。マスコミによりますと、年内にもこの変更があるんではないかということでありまして、二年前に比べて一〇%の減というふうな話も出ているわけでございます。
 私どもは、この雇用調整助成金要件緩和、ずっと言ってきておりますので、これは大歓迎でございまして、是非このことを進めていただきたい、こういうふうに思っておりますが、問題は財源でございまして、配付資料にも出しておりますけれども、これは雇用保険二事業から出しておるわけでございまして、もう一千億前後のところに残額が来ております。もしこの受給要件を少し変えますと一挙に一千億近い金額がアップをするということになりまして、このままだととても財源が枯渇して、もたないということでございます。
 是非これは頑張っていただきたいというふうに思うんですが、そうかといって、こういう経済状況でございますので、雇主の皆さんに更に負担というのもなかなか大変なので、これはやっぱり一般会計等から緊急的に、まさに緊急避難として出動しないとこれはもたないんではないかというふうに思っています。是非そういう方向で頑張っていただきたいという、そういう立場からの質問でございますが、大臣、いかがでしょうか。
#227
○国務大臣(長妻昭君) 今御指摘いただいた雇用調整助成金、雇調金につきましては、二百万人の方を今支えているということで、もう大変重要な制度であるということは私もよく認識をしているつもりであります。
 その中で、緊急雇用対策本部でも示しましたけれども、その要件について至急検討しますと、こういうことを本部の中の会合で決定をしたわけでありまして、その意味でいろいろな緩和の仕方がございますけれども、いろいろいただいている御意見は、二年前の基準を基にする、そういう緩和の御提案も各方面からもいただいているのも事実であります。
 仮にの話というのはなかなか難しいんでございますけれども、この二事業の特別会計につきましては、おっしゃられるように、平成二十二年度の十月概算要求では一千百四十六億円の雇用安定資金の残高ということでありますので、仮にそういうことをするとすれば、財政当局とも話をして、これについての何らかの手当てというのが必要であるという認識は持っておりますが、まだ全体像が確定をしているわけではございませんので、仮にの話としては今申し上げたとおりであります。
#228
○近藤正道君 財政状況大変厳しいのは承知しておるわけでありますが、要件緩和すればこれはもう一発で、これで足らないということはもう明々白々であります。これが二次補正になるのか通常になるのか分かりませんが、とにかくこれは大至急財政と掛け合っていただいてこの財源を確保していただかないと、これはもう要件は緩和されたけれども金がないという形でまさに破綻するわけでありまして、私どもは応援団という立場で今日は質問しているつもりでございますので、是非頑張って財源の確保をよろしくお願いをしたいと。これ、余り議論されておりませんけれども、非常にやっぱり大事な問題であるというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 次に、今ほど議論がございました保育所の最低基準の問題と地方分権のかかわりについて、私も質問をさせていただきたいというふうに思っています。
 十一月の五日に、地方分権の第三次勧告を受けまして、保育所については東京等に限り待機児童解消までの一時的措置として居室面積基準のみ条例にゆだねると、こういう方針を発表いたしまして、今ほど議論のあったとおりでございます。
 ところで、従来の最低基準自体が国際的に見て最低レベルである、最低基準は、この基準の引上げこそが必要であって、これを下げるなんていうのはとんでもない話だという話はこれはもうずっと前から議論になっておりまして、今回の国会でも様々議論になっておりました。
 とりわけ、この新政権発足に当たっての三党合意の中では、保育所の増設を図って質の高い保育の確保を図ると、そして待機児童の解消を図ると、これが三党合意の中身でありまして、今ほど議論がございましたけれども、これがあるにもかかわらず面積要件を言わば欠けさせるということは、鳩山連立政権にふさわしい施策とは思えない。私も非常にこれ何とかしてもらいたいと。
 今一生懸命内閣の中で議論をされているということは分かりますけれども、何とか押し返していただきたい。今ほど話がありましたけれども、私も昨夜、山井審議官の今年の二月の議事録、しっかり読まさせていただきました。政治家になった原点の話から私も大変感銘を受けまして、これはもう本当に山井さんがここで頑張っている限りは大丈夫かなと思いながら、なおかつ、やっぱり地方分権との調整もありますのでなかなか大変だと思いますけれども、ここはもう本当に頑張っていただきたいというふうに思っております。
 今ほど小池委員との間に議論はございましたけれども、改めてこの居室面積基準の一部緩和についての大臣のお考えをお聞かせいただきたいということと、いずれにしましても、これは一部解除によって、緩和によって待機児童対策に資したいと、これで保育所の新設を促して既設の定員増を拡大をして、用地取得が困難な大都市圏の保育定数を量的に拡大する、これがその目的なんだと、そのぎりぎりのやっぱり今攻防をやっているんだろうと思いますけれども、三党合意にもある、あるいは今、山井さんが先ほど来声を大にして言った保育の質を守ると、ここから見れば、やっぱりこれはおかしいんではないかというふうに思うのがむしろ普通なわけでございます。こういう中で保育の質をどうやって担保されていく決意なのか、その展望と見通しをお聞かせをいただきたい、こういうふうに思います。
#229
○国務大臣(長妻昭君) まず、今のお話につきましては、この地方分権委員会の第三次勧告というのは保育所だけではございませんで、老人ホームから障害者施設から、あらゆる施設についていろいろな御指摘をいただきました。この老人ホームなども面積の問題を御指摘いただきましたが、そういう問題の中での保育所ということと、あと、これは面積基準については先ほどの質問にもお答えしましたけれども、一時的に、そして東京等の地価が高く待機児童が多い場所に限るということで、かつ全く自由にするのではなくて、これは地方ですけれども、合理的な理由がある範囲内で地域の実情に応じた基準を地方の議会が条例で定めることができるということで、かつ地方自治体がこの最低の基準、示しているものと異なる内容を定める場合には説明責任が生じ、合理的な理由がない場合は違法となると、こういうことも私ども申し上げた上で、この部分について一定期間、一定の措置をしようというふうに考えております。
 本当に地方の過疎地の保育所と東京のど真ん中の保育所と全く同じでいいのかどうかという議論もございます。ただその一方で、保育の質を向上しなきゃいけないということも事実でございまして、それについて、例えばいろんな基準があるんですが、面積以外にも保育士さん一人に対して何人のお子さんだと、こういう基準もございます。それについては分権委からもそれも何とか地方に任してほしいというお話ありましたが、それはお断りをして、そこは国の基準に従ってくださいというめり張りを付けた回答をしているところでございまして、私どもとしては保育の質を上げるという取組はもちろん続けてまいりたいと考えております。
#230
○近藤正道君 保育の質を上げるという取組、引き続きやっていただく、これは当然の話でございます。是非やっていただきたいと思いますが、今ほどの話で更にちょっとお聞きしたいと思うんですが、東京等、あるいは待機児童が解消されるまでの一時的な措置ということですね。ですから、地域と期間を言わば限定をすると、これはもう本当に厳格にやっていただかなければならない、客観的な基準に基づいて厳格に限定をしていただきたいというふうに思うんですが、例えば東京都の場合は、市、区別にも待機児童数が大きく異なります。ですから、東京なんて言わないで、やっぱり市、区単位で違うわけでございますので、是非、都道府県ではなくて市、区、町村ごとに基準をできるだけ小さいレベルで設定をしていただきたい、こういう思いがございますが、しかも年限もきちっと区切る、当事者の声も反映されるような体制できちっと待機児童対策としての政策的な効果、これが検証できる仕組みをきちっとやっぱり用意をしないと、今ほど大臣がおっしゃった地域と期限、期間、これを限定する、立証責任も転換するんだと、このことは担保されないと思うんですよ。
 今言ったことを担保される、そういうシステムはきちっとつくられるおつもりはあるんでしょうか。
#231
○国務大臣(長妻昭君) 先ほども御答弁申し上げましたけれども、今詳細については内閣府と私どもと詰めておりまして、まだ内閣の決定、政府の決定というわけではございません。
 その時期や具体的地域ということでございますけれども、許認可権を有する自治体というのは都道府県とか政令市、中核市ということでありますけれども、それ以外の自治体ごとにそういうことが可能かどうかも含めて議論をしているところではありますけれども、いずれにしましても、仮にそういう条例ができた場合については、これは国としても、今回ある意味では分権委の意を受けた措置でもあり、それが決定した場合は実際どういう保育の質になったのか、あるいはどういうところに論点があるのか、それも現地に行ってきちっと調査をするということは、これは必要であると考えておりますので、仮にそういうことになった場合はその調査の報告ももちろん公表をしていくつもりであります。
#232
○委員長(柳田稔君) いいの、山井君は。
#233
○大臣政務官(山井和則君) お名前を出していただきました。どうもありがとうございました。
 いや、是非御理解いただきたいのは、恐らくこの厚生労働委員会に所属する議員の先生方は、党派を超えてもう全員が、できることならば規制緩和はしたくないという思いはやまやまだと思うんです。しかし、私たちの今回の鳩山政権は、もう一方ではできるだけ国の権限を減らして地方に任せていこうという大きな流れも、そういう国の形を変えたいという思いもあります。
 ですから、今回御理解いただきたいのは、今、長妻大臣が答弁させていただきましたように、できるだけある意味で厳しくチェックをする、できるだけ例外的な措置にする、地方分権を全否定するんではないと、しかし最大限、九九・九%以上保育の質を守って、できれば保育の質を上げていくと、そういう思いで、今ぎりぎりの交渉の中でこういう案を厚生省として出しているということを是非御理解いただきたいと思います。
#234
○近藤正道君 今ほどの山井政務官の答弁、重く受け止めさせていただいて、さらに昨日の議事録の感激も私、ありますので、更にウオッチを続けさせていただいて、言うべきことはちゃんと言わさせていただきたいと、こういうふうに思います。
 今保育の現場でも、人件費の抑制を背景にして、公立、民間問わず非正規労働者が大変増えております。待機児童対策として保育所の定員増とか新設を進めるためにも保育に適正な人件費を保障して、そして保育士の待遇改善をすることが短期、中長期の保育施設の方針に盛り込まれる必要があると、こういうふうに思っております。
 少子化社会の対策大綱も内閣府の方でも議論されているようでございますが、今ほどの短期、中長期の保育施設の方針の中に保育士の待遇改善というのをどのように盛り込んでいかれるおつもりなのか、お聞かせいただきたいと思います。
#235
○国務大臣(長妻昭君) 保育士全体で見ますと、やはり報酬の面で低いということもございます。そして、今日午前中ですか、お話も出ましたが、公立の保育園と私立の保育園で働く方の給料の格差ということもございまして、それについては我々も対策を講じているところでありますが、基本的には、この新しい政権では、今おっしゃられた福島みずほ少子化担当大臣を中心に子ども・子育てビジョンというものを来年の一月までをめどに策定をしていこうと、五か年計画です。ある意味で数字も入れたロードマップとして、そこで保育の質をどうする、保育の数的目標をどうすると、こういうことも考えていきたいと。
 三つの要素、現金での支給での下支え、これは子ども手当でございますけれども、そしてまあ現物給付ということで施設等々保育ママも含めた措置、そしてワーク・ライフ・バランスという、仕事と生活の調和という、この三つをセットとしてこういう計画をきちっと定めて、それを実行していこうと考えております。
#236
○近藤正道君 鳩山内閣、そして長妻厚労大臣の下でこの国の子育て支援の体制がやっぱりあのとき様変わったと言われるように、是非頑張っていただきたいというふうに思っています。
 もう一つ、今の問題と絡んで、待機児童対策としての学校の空き教室を活用する問題について聞きたいというふうに思っています。
 現在、都市部など児童生徒が減少している地域で、小中学校の空き教室があって、ここに保育所の分園を開設するなどして待機児童対策に活用できないかという議論がずっと以前からございます。民主党のマニフェストの中にも、空き教室などの活用で保育所を増やし、待機児童を解消する、こういうふうに書かれてございます。
 文部省は、〇六年以来実施してこなかった公立小中学校の余裕教室活用状況、今ほど資料で配付をさせていただきましたが、この調査をまた再開をすると、今年の十二月上旬に実態を公表するということを聞いております。しかし、〇六年の調査でも、余裕教室の九七%、ほとんどは学校施設として活用されて、保育所などに活用されているのはわずか一%、こういう状況でございます。また、文科省の定義の中では、余裕教室というのは恒常的に使っていない普通教室をいうんだと、一時的に使わない、あるいは普通教室以外は余裕教室とは言わないんだという形で、文科省の調査の中にはいわゆる空き教室が出てこない。
 もっとここはやっぱりしっかりと実態調査をしていただいて、そしてこれを待機児童解消のために活用できないのかどうか、これを是非私は厚労省から文科省に、これだけ大きな問題になっているわけでございます。保育の質を確保しながら待機児童を解消するというのは、やっぱり手っ取り早い方法としてはこの空き教室解消というのは物すごく有効的であるにもかかわらず、これが活用されていない。現状をやっぱりしっかり踏まえて厚労省にしっかりと働きかけていただきたいと、こういうふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#237
○国務大臣(長妻昭君) 今おっしゃられたように、文部科学省による定義というのは非常に狭い、もう将来も使わない教室の部屋だというものに限定されておりますけれども、厚生労働省としては、この保育所整備については、いわゆる文部科学省の定義で今申し上げたのは余裕教室という名前でありますが、そうでない、いわゆる一般の日本語として使う一時的も含めた空き教室というものも、もちろん相手の了解をいただいた上で補助対象事業として取り組んでいきたいと。それはこれまでもしているところでありますけれども、更に実際のニーズやその実態も把握して取り組んでいきたいと考えております。
#238
○近藤正道君 よろしくお願いいたします。
 最後の質問が、資料も配付をいたしました無料低額宿泊施設でございます。
 資料に、「無料低額宿泊所で高額徴収」、「「貧困ビジネス」対策待ったなし」、「法規制なく悪質業者も」という新聞記事を配付をさせていただきました。
 いわゆる無料低額宿泊施設についての質問でありますが、これは、届出があるだけで全国四百三十九施設、一万四千八十九名の方が、今年の六月時点でございますが、入居をしております。九割ぐらいの方が生活保護を受けているというふうに聞いております。
 職と住居を失った人を入居させて生活保護費を受給させる、施設の家賃、食費などの名目で保護費のほとんどを吸い上げる、つまりピンはねをする、路上にいる人たちをいいところあるよといって連れてきて、そして本人もよく分からぬまま生活保護を申請させて、そして彼らがその生活保護費を管理をして、ごく一部だけその人たちに渡して、あとは全部ピンはねしてしまう、こういう無料低額宿泊所を舞台としたいわゆる貧困ビジネスが今大きな社会問題になっております。中には、新聞によりますと、一部新聞では、暴力団関係にも流れているんではないかと、こういう指摘をする人たちが、マスコミもおります。
 施設自体が許可制でなく届出制で簡単に開設ができる、あるいは施設の管理とか運営に法的規制がない、行政の監督も年一回の定期監査程度で本当におざなりだと、悪質な無届け施設も後を絶たないと。こういう中で、いわゆる路上生活者がつまり生活保護の言わばネタとして連れてこられて、囲い込まれて、そしてその生活保護費を事実上ピンはね、事実上全部取られてしまう、こういう実態があるわけでございます。
 こういういわゆる貧困ビジネスの背景には、これまで貧困問題に向き合ってこなかった旧政権の無策、生活困窮者の住宅問題を自治体任せにして、民間任せにしてきた私は厚労行政の実態があるんではないかと、こういうふうに思っております。
 この間、院内集会で当事者の話も聞かさせていただきました。大変これはやっぱり問題で、数年前から問題だったんだけれども、やっとこの辺に来て政治の舞台に乗りかかってきたのかなと、こういうふうに思うわけでございます。
 大臣に、この無料低額宿泊施設問題、省内で検討会を立ち上げられたようでありますけれども、この問題の基本的な認識をお伺いしたいということと、今後、厚労省としてどう取り組んでいかれるのか。これも山井さんがトップでいろいろ頑張っておられるようでありますけれども、どうぞ方針を聞かせていただきたいと思います。
#239
○大臣政務官(山井和則君) 私が一言最初に答弁をさせていただきたいと思います。
 今御指摘いただきましたように、この貧困ビジネスの問題は二つ大きな問題があります。一つは、やはりこれだけ大規模に一万四千人もの方々が入居しておられて、また一部それをかなりのピンはねをしているとなると、これはもう生活保護という制度の信頼自体にかかわってきて、国民からそういうビジネスにお金が流れていくんだったら生活保護というのはやっぱりおかしいんじゃないかという批判も出てきかねないということ。そして、今まで一部の地方自治体では、こういうビジネスがあるからそれによってちょっと生活保護行政の手を抜いていたという、非常にそういう問題点もございます。
 これはもう放置できないということで、十月二十日に私が主査となりまして検討チームを開きまして、実は今日も検討チームを今晩開きますが、元入居者、そして経営側、両方来ていただいて、こういう両方来ていただくという検討会は史上初じゃないかと思うんですが、そういう中で、まさに今、近藤先生御指摘いただきましたように、届出制だけで本当にいいのかと、法規制ということの是非も含めて検討をして、できるだけ早く結論を出して対策を講じたいと思っております。
#240
○国務大臣(長妻昭君) 今、山井政務官からもお話がありました。本日も夜、その検討チームがございます。私もその検討チームに出席したことがございますけれども、本当に入所者の御本人を呼んで生々しいお話をいただくということで、当事者をお呼びをして詳細に実態を把握するという活動でありまして、まずは先月の十月の二十日に自治体に対してまず要請をいたしました。四項目ございますけれども、まずは訪問調査を徹底してください、悪質な施設からの転居を支援してくださいというのが一点目。二点目、生活保護費の本人への直接交付と。三点目としては、施設の収支状況を公表をしていただく。そして、四点目としては、消防署が行う防火安全対策への協力ということで、まずは第一弾の対策として地方自治体に要請を申し上げました。そして今、山井政務官を中心に取り組んでおりますので、法規制の是非を含めて関係者からのヒアリングをして、多角的な検討を行っているところであります。
#241
○近藤正道君 終わります。
#242
○委員長(柳田稔君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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