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2009/11/26 第173回国会 参議院 参議院会議録情報 第173回国会 財政金融委員会 第5号
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2009/11/26 第173回国会 参議院

参議院会議録情報 第173回国会 財政金融委員会 第5号

#1
第173回国会 財政金融委員会 第5号
平成二十一年十一月二十六日(木曜日)
   午前十時四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十四日
    辞任         補欠選任
     徳永 久志君     峰崎 直樹君
     牧山ひろえ君     大河原雅子君
 十一月二十五日
    辞任         補欠選任
     大河原雅子君     尾立 源幸君
     風間 直樹君     川崎  稔君
     川上 義博君     松浦 大悟君
 十一月二十六日
    辞任         補欠選任
     尾立 源幸君     大島九州男君
     富岡由紀夫君     米長 晴信君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         大石 正光君
    理 事
                大久保 勉君
                藤田 幸久君
                円 より子君
    委 員
                大島九州男君
                川合 孝典君
                川崎  稔君
                自見庄三郎君
                富岡由紀夫君
                前田 武志君
                松浦 大悟君
                水戸 将史君
                峰崎 直樹君
                米長 晴信君
                荒木 清寛君
                白浜 一良君
                大門実紀史君
   国務大臣
       財務大臣     藤井 裕久君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        亀井 静香君
   副大臣
       内閣府副大臣   大塚 耕平君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
       経済産業副大臣  松下 忠洋君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       経済産業大臣政
       務官       近藤 洋介君
       経済産業大臣政
       務官       高橋 千秋君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   参考人
       株式会社日本政
       策金融公庫代表
       取締役総裁    安居 祥策君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○中小企業者等に対する金融の円滑化を図るため
 の臨時措置に関する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
#2
○委員長(大石正光君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告申し上げます。
 本日までに、徳永久志君、牧山ひろえ君、川上義博君及び風間直樹君が委員を辞任され、その補欠として峰崎直樹君、大島九州男君、松浦大悟君及び川崎稔君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(大石正光君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁安居祥策君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(大石正光君) 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○大久保勉君 民主党参議院議員の大久保勉です。
 まず最初に、中小企業金融円滑化法の意義と施行上の問題点に関して質問したいと思います。
 先週二十日、菅経済財政相が、日本経済はデフレ状況にあるというコメントをなされました。そして月例経済報告にもそういった文言が盛り込まれました。これに関連しまして、現在の経済情勢、とりわけ中小企業の状況における見解と本法案の意義を亀井金融大臣に質問したいと思います。よろしくお願いします。
#7
○国務大臣(亀井静香君) 現在の経済情勢、大変厳しいと私は認識をしております。大変なデフレギャップが相変わらず進行をしておる状況であります。こうした需給ギャップをどう埋めていくかということが今喫緊の課題であろうと、このように考えております。財政と金融が相まってこれに対応をきちんとすべきだと、このように考えております。
 そうした中で、特に中小零細企業、また商店、またサラリーマンの方々の御生活というのは、大変厳しい状況が日々強まっております。特に私が最近心配しておりますのは、この法案を成立後施行し、これが誠実に金融機関においても実行する努力がされても、実体経済においてそうした中小零細企業の方、商店の方々がもう業を営む意欲を失ってきておられるという非常に厳しい現実があるわけでありまして、この問題をきっちりと解決をしていかなければ、こうした返済猶予とかあるいは新しい融資をできるだけ可能にするようなそうした状況をつくっても、現在の私は置かれた状況を解決することにならないんではないかという、そういう危惧すら今覚えておる状況であります。
#8
○大久保勉君 非常に見識の高いお話だと思いますし、私も中小企業は是非救ってあげる必要があると思います。雇用の大半を担っているということもあります。
 ただ、今回の法律案、当初と実際の法案制定、この間にいろんなぎくしゃくがあったと私は感じております。当初は、中小企業金融モラトリアム法案ということで、いわゆる徳政令が出てくるんじゃないかと、その結果、銀行株が大幅に下がり日本株も非常に低迷していると、こういった副作用もあったと思います。実際の法案制定過程におきましては、実際は銀行への努力規定という形になりましたし、その実効性を高めていくということで、非常に現実的な路線になってきたと思います。これは亀井大臣一流のいわゆる政治的な手法かなと思っておりますが、このことに関して大臣の御所見を聞きたいと思います。
#9
○国務大臣(亀井静香君) 私は政治において妙なテクニックは使わないことを信条といたしておるわけでありまして、当初から私は、強制的にそうした一片の法律で貸借関係をパアにしてしまうとか、あるいは返済猶予を強制するとかいうようなことは考えたこともございません。金融機関の中にはおっちょこちょいなのがありまして、そういう誤解をして私の考え方を批判する向きもあったようでありますし、マスコミがとんちんかんな報道を続けるということの中で大変な誤解が起きたという状況があったと思います。
 最初から私、所信表明で法案の中身まで説明することはこれはできないわけでございましたから、その中身につきましては、現在までもういろんな方々の御意見、与党のみならず野党の方々のそれぞれのいろんな形からの御意見もいただきながらつくり上げたということでありまして、当初の私の大体考えておったとおりの法案になった。
 これをいかに今度は実効性のあるものにするか。これは金融庁の監督検査機能をどううまく使っていくかと。いろんなインセンティブの装置も付けておりますので、私は実効ある法律になるだろうと、このように考えております。
#10
○大久保勉君 分かりました。御趣旨はよく分かりました。今度はいかに施行されるか、特に当初の目的に従って中小企業をきっちり支える、こういうことが必要だと思います。
 そこで、質問したい点は、ある批評家によりますと、この法律が施行されましたらかえって貸し渋りが発生するんじゃないかと。つまり、新規に融資をした場合にこのお金は返ってこなくなるおそれがあるから出したくないと貸し渋りが発生する、あるいは、この制度に従いまして支払猶予を中小企業が申し出た、若しくはそういったうわさが立ちましてかえって信用不安、いわゆる風評リスクが発生するんじゃないか、こういったことが批判されております。
 こういったことがないように、是非、大臣の決意若しくはどういったことを金融庁に指導するか、御所見をお尋ねしたいと思います。
#11
○国務大臣(亀井静香君) あらゆることに副作用が起きてくる危険性は常にあるわけでありますけれども、私はこの法律の施行に当たって、金融庁が監督、検査マニュアルも抜本的にこれを改定をいたします。この作業を今やっておる最中でありまして、法律の施行と同時辺りにこれを決定をしたいと、委員の皆様方にもお届けをいたしたいと、このように考えております。
 金融庁の監督検査がこれを実効あるものにするためのきっちりとした私は業務をやらせていきたいと、私が責任を持ってそのように努力をしたいと、このように考えております。うちの検査官等、極めて職員優秀でありますから、従来の検査姿勢を小泉時代と、竹中時代とがらりと変えて、言わばコンサルタント的な機能を果たしておるかどうかということに着目をした検査を今後やるという方向に転換をいたしておる中で、この本法の施行についてもそういう面できっちりとやらせていくつもりでおります。
 また、風評被害でありますけれども、これは守秘義務がございますから、金融機関は。これはきっちりと守っていただいて、そういうことがないような、そういう配慮というのはきっちりとまたいろんな形でやっていきたいと思っております。
#12
○大久保勉君 是非、大臣のリーダーシップを期待しておりまして、施行した後が肝心だと思います。よく金融処分庁と言われていましたが、名前を変えまして、金融コンサルタント庁とか、実質的に資金の流れを円滑化する、そして日本経済を元気にする、そういったことを是非御指導願いたいと思います。
 続きまして、大塚金融副大臣に質問したいと思います。
 大塚副大臣は、この法案の作成に関して相当実力を発揮されたと思います。そのことに関連して幾つか質問したいと思いますが、まず一点目としましては、いわゆる中小企業が本当に銀行に何を期待しているかという点です。
 東京商工会議所のアンケートによりますと、もうお金は要らないと。むしろ期待しているのは、いわゆる営業あっせん、売上げを伸ばす、そのために銀行のネットワークを利用させてほしいとか、財務アドバイザー、いわゆる物を作る能力はあるんですが、経理とか若しくは会計に関してはまだ十分なスタッフがいない、ですから銀行にそういったところを期待する。さらには、後継者を育成するために、自分の息子を銀行に預けて、ある程度は社会人として訓練して、それから後継者にする、こういったことを非常に期待されていると思うんです。このことがいわゆるリレーションシップバンキングだと思います。これまで金融庁はこのことに対して非常に力を入れておりまして、非常に実績も上がってきていると思います。
 そこで、今回の法律が、銀行は金を貸せばいい若しくは資金を猶予すればいいと、これだけに専念しろということでしたら、これまで培ったリレーションシップバンキングのノウハウ若しくはこれまでの実績がなくなってしまいます。このことに対して副大臣の思いとメッセージを伝えてください。
#13
○副大臣(大塚耕平君) 大久保委員にお答えをさせていただきます。
 まず、この法案作成に当たっては、大臣の強い御指導の下、また政務三役だけではとても対応し切れませんので、金融庁長官以下、事務方の皆さんの本当に昼夜を惜しまずの努力の結果、こうした形になっておりますことを御報告を申し上げさせていただきます。
 その上で、今、大久保委員がおっしゃいましたように、この委員会でも各党各会派の先生方の長い間の御議論の結果、金融庁もリレーションシップバンキングというものが大切だということで、そういう方針を導入いたしました。そして、徐々に成果が上がってきているわけでありますが、更にこの流れを強めていかなくてはならないという思いは、委員と同様私どもも共有をいたしております。
 ただ、今回の法案そのものは大変短い法案で、その中にリレーションシップバンキングという言葉は出てまいりませんが、この法案の施行に伴って改定をされます監督指針や金融検査マニュアルの中で、そうしたリレーションシップバンキングの機能をより強く求める、そういった内容にする方向で調整をいたしております。
 加えまして、また監督指針や金融検査マニュアルを改定せずとも本来金融機関がそういう姿勢で営業していただくことが最も大切なことでありますので、法案作成の初期の段階から全銀協を始め各業界団体とは話をいたしまして、例えばビジネスマッチングについてはもっと真剣にやっていただきたいということをお願いをいたしました。
 その結果、信金あるいは地銀、そして全銀協も、それぞれの業態あるいは個別行庫の中で営業先を紹介したり、あるいは開拓をするための情報を提供する体制も更に拡充をいたしておりますので、委員の御指摘の方向で金融行政及び日本の金融産業が適切な方向に進むようにしっかりと指導監督をしてまいりたいと思っております。
#14
○大久保勉君 実は私、福岡出身で、九州の財界と話をしましたら、九九%が中小企業です。雇用は八〇%を中小企業が担っています。
 ところが、中小企業の経営者と話をしましたら、何とか売上げを伸ばしたいと。どこに納入しているかといいましたら、福岡の場合でしたら、トヨタ、日産の工場があります。そういったところに納入しているし、またそちらの設備投資関連で納入しているケースが多いです。ですから、中小企業を実質的に救っていくためには中小企業だけを金融的に支えても駄目だと私は思っています。やはり大企業もある意味では元気にして、設備投資意欲を高め、結果的に中小企業を救っていく、こういった方向の政策が是非必要だと思います。
 もう一つは、いわゆる大企業が系列の中小企業を持っておりますが、いわゆる優先的地位の濫用ということもよくあります。下請いじめ。どうしても、リストラ、合理化、ツケは納入物品の値下げ、こういうことになりますから、やはり大企業によります中小企業いじめ防止法案、民主党は出しておりますが、こういった法案を施行する、若しくはこのことと同時にやっていくべきじゃないかと思います。
 このことに対して大塚副大臣若しくは亀井大臣の方でコメントがありましたら、是非いただきたいと思います。
#15
○国務大臣(亀井静香君) じゃ、まず私の方からお答えいたします。
 私は、委員の持っておられる御認識、そのとおりだと思います。この法律を施行いたしましても、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、それだけでは現下の状況を解決していくことにはならない。マージャンで言えば一気通貫の対応を至急取らなければならない、仕事を出していくということをやらなければならない、こうした景気対策をこの鳩山政権がきっちりとやっていくことが私は極めて大事だと。私、総理にも常々申し上げておるわけでありますけれども、そうして、出した仕事が、これが中小零細企業等にこれは回っていく、もうかる形で回っていくようにしなければならない。
 かつての大企業の経営というのは下請、孫請と運命共同体というような観点から経営をやっておったわけでありますが、残念ながら小泉改革なるものの下でそうした経営が姿を消しております。私が属しております国民新党、今年の春、昨年、経団連に参りましてこの点を強く申入れをしたという経験もございます。
 そういう意味で、先日、私のところに公取の委員長始め幹部を呼びまして、狭い意味の金融庁の守備範囲のことではないけれども、私は政策基本委員会のメンバーでありますので、そういう立場からきつく言うけれども、君たちは話合いをして仕事を分け合ってやろうとすれば談合だ談合だといって舌なめずりしながら出動するけれども、大企業が公正取引法違反をやって下請、孫請いじめをしている場合知らぬ顔しているじゃないかと、そういうことについて必ずこれは是正をしてくれという強い私は公取に対して話をいたしまして、委員長以下努力いたしますということを言っておりましたが、委員御指摘のとおりであります。
 日本の経営の構造が変わってしまっておるというこの事態、小泉改革の病弊といいますか、それがそういうところにまで及んでしまっていることが私は今、日本経済の体質を極めて弱くしていると、このように考えておりますので、今後そういう対策を政府全体として取っていく必要があると、このように考えております。
 あと、大塚副大臣から説明いたします。
#16
○副大臣(大塚耕平君) 私からも若干所感を申し述べさせていただきます。
 大臣と基本的に同じ認識でございますが、違う視点から申し上げますと、ROAを見てみますと、日本は企業セクターもROAが低くて銀行セクターも低い。欧米は企業セクターも銀行セクターもROAが高いと。これは何を意味しているかというと、結局、企業セクターのROAが高くなければ銀行はROA高くならないということだと思っておりまして、ところが、どうもこの数年来、特に前回のバブル崩壊以降のこの二十年間、必ずしもそういう発想で企業セクターのROAを高めるという努力が政府側も金融セクター側も十分ではなかったのではないかというふうに思っております。
 したがって、大企業、中小企業含めた全体としての日本の企業セクターのROAが上がっていくように、政府及び金融セクターがしっかりと力を尽くしていくことが喫緊の課題ではないかというふうに思っております。とりわけ、金融界においてはそういう方向で経営姿勢を更に強化していくということが求められておりますので、私どもとしてもそういった流れになるようにしっかりと努めさせていただきたいと思っております。
#17
○大久保勉君 ROAを高めるということは非常に重要な指摘、面白い指摘でありましたので、例えば金融界においてはどうやったらROAが上がるとお考えですか。
#18
○副大臣(大塚耕平君) 今の私の発言の趣旨は、金融界のROAを高めるためには、企業セクターのROAが高くならなければ結果として金融界のROAも上がらないだろうという、どちらが鶏でどちらが卵かという話なんですが、先般、金融庁の金融審の基本問題懇談会の中でも私自身発言をさせていただいたんですが、金融立国という言葉は、金融産業が発展してそのことによって企業セクターや日本経済全体を引っ張るのか、それとも金融立国という言葉は、企業セクターが成長するように金融セクターがそれを支えることによって結果として日本経済が発展するという、どちらの意味か、あるいは両方の意味があるんではないかということを発言させていただきました。どうも日本の金融立国というのは主に前者の意味、金融セクターのROAが先に高くなったら後から企業セクターが付いてくる的な使い方をされていたのではないかなという思いもございますので、後者の意味も重視しなければならないという発言をさせていただきました。
 そういう論旨に従いますと、金融セクターのROAを高めるためには、まず黒子に徹して、しっかりと企業セクターが今何を求めているかということについてそのニーズにこたえていくということが結果として金融セクターのROAに跳ね返ってくると、私はそういうふうに思っております。
#19
○大久保勉君 非常に面白い指摘で、この辺りも小泉・竹中路線と決別したと思います。この辺り、また別の機会に議論させてください。非常に参考になりました。
 続きまして、高橋経済産業大臣政務官の方に三点ほど質問したいと思います。
 まず、今回の法律を見ておりましたら、保証協会のいわゆる保証、これが非常に重要な役割をしていると思います。そこで、まず質問したいのは、今回の返済猶予に当たりまして、既に保証協会から保証されていないものに関して中小企業が返済猶予をした場合に、後から保証協会がいわゆる裏保証をすることができるというふうになっていると思います。その際に恐らくは保証料、手数料が発生しますから、中小企業にとりましては新たな手数料を払いたくないと。ですから、裏保証を拒絶することができるのか、この点に関して御質問したいと思います。
#20
○大臣政務官(高橋千秋君) 委員にお答えしたいと思います。御質問いただきましてありがとうございます。
 今回のこの法律は経済産業省も中小企業庁として深くかかわっているわけでありますけれども、十年前ですね、特別保証のときは金融機関が主導で保証の申込みが相次いだというふうに聞いております。本保証では、申込みが中小企業自身の要請に基づくものであるということを記載をしていただく、中小企業及び金融機関双方が署名する文書を提出をしていただくことが利用条件というふうに考えております。そして、それだけではなかなかできないということで、保証割合を四割にして金融機関に高い責任を負わせるということがまず第一であります。
 それから、金融機関に経営改善計画、それから返済計画の策定と実行の支援を求めていくということ。その上で、金融機関に通常の保証よりも厳しい期中管理の報告を求めていきたいというふうに思っています。通常一年に一回というふうに聞いているんですけれども、これを四半期に一回、つまり年に四回ですね、報告を求めていきたいというふうに思っております。
 それとともに、これらの仕組みだけじゃなくて、金融庁、今日は大臣もお見えでございますけれども、それぞれがこの条件変更等につきましても必ずしも保証に頼らなくても自らの努力で積極的に取り組むようになることを目指しているわけでございまして、仮に金融機関の取組が不十分であるとか保証制度を濫用しているというような実態があれば、金融庁の監督をきっちりとしていただくということで担保できていくんではないかというふうに考えております。
#21
○大久保勉君 続きまして、保証協会が裏保証した場合、四〇%のリスクを取ると。つまり、損失の四〇%を引き受けるということはリスクの四〇%を取るということですね。ということは、金融機関にとりましては、貸出しのうちの六〇%が当該中小企業のリスク、残り四〇%が保証協会のリスクですから、当然ながら、いわゆる信用スプレッドというのが縮小できると思うんです。
 もし、信用スプレッド、クレジットスプレッドが三%でしたら、三%掛けるの六〇%まで金利を下げることができるんじゃないかと思いますが、この点に関して、高橋政務官の御所見を伺いたいと思います。
#22
○大臣政務官(高橋千秋君) 今回、当初、これは金融機関対策ではないかというような話もございましたけれども、これは民間金融機関が自らのリスクで保証を使わずに貸付けを行ったものを、貸付条件の変更を行う際に保証を後付けするというものでございますから、いわゆる旧債振替に当たるわけですけれども、これにつきまして、四割といえども保証が付くわけで、おっしゃるようにクレジットリスクが下がることになります。
 そこで、金利の水準というのは、もう委員御承知のとおり、調達コストと事務コストにこのリスククレジットに応じたスプレッドを上乗せして決まるところでございますから、当然、そのまま金利をもらえば金融機関とすれば超過利益を得ることになります。
 そうした事態を避けなければいけませんので、制度設計に当たっては、金融機関が金利を引き下げるということを保証の利用条件として考えております。
#23
○大久保勉君 こちらは意見だけですが、金融庁の方の検査する場合に、裏保証をした場合、きっちり金利は下がっている、その下がり方も、信用リスクが減っているからその分だけ下がっているということを是非チェックしてほしいと思います。
 同じような問題としましては、緊急保証、保証協会が一〇〇%保証しています。ですから、中小企業のリスクが保証協会のリスクになっている。ですから、理論的に言いましたら、金利といいますのは調達コスト、例えばインターバンクの調達コストをLIBORと言っていますが、LIBORプラス中小企業の信用コストで三%とか四%の貸出金利になっています。
 ところが、一〇〇%保証しましたら、保証協会の信用リスク、事実上はほとんどない、仮にゼロとしましたら、TIBOR近くまで金利は下がってもしかるべきなんです。ところが、若干はいろんな、リレバンのコストとか若干のコストは取ってもいいと思いますが、実態はどうなっているか、この辺りも是非調べてもらいたいなと思います。これは意見です。
 高橋政務官に対して最後の質問ですが、中小企業融資でも既に保証協会融資があるものが多数あります。中小企業とか金融機関への要望としましては、もう既に保証されている保証協会の融資、こちらも機動的に条件変更に応じてほしい、期間を延ばすとかそういったことに対して要望がありますが、高橋政務官の御所見をお聞きしたいと思います。
#24
○大臣政務官(高橋千秋君) 御指摘の点は、当然、我々としても要請をしていきたいというふうに思いますけれども、既に信用保証協会の方では条件変更に積極的に応じてきております。平成二十一年度の上期六か月で十三万八千件、一兆六千五百億円の条件変更の実績を上げておりまして、十月三十日に中小企業庁長官の名前で発表いたしました中小企業の年末対策でも、この公的金融による条件変更の積極対応というのを確認をしております。
 また、この法案が成立いたしましたら、民間金融機関が更に積極的に条件変更に対応していただけるというふうに期待しておりまして、条件変更を一層推進できる環境が整いますから、経済産業省としても積極的にこれについて対応していきたいというふうに思っております。
#25
○大久保勉君 ありがとうございました。
 高橋政務官におかれましては、これで退室されて結構です。
 じゃ、続きまして、亀井大臣の方に、G20で議論されております銀行の自己資本規制強化に関する質問をしたいと思います。
 議論されておりますのはコアティア1、いわゆる普通株式資本を四%に、最低でも四%にする、場合によっては六から七%まで引き上げるべきじゃないかと、こういった議論があります。このことに対して日本の立場を聞きたいと思います。
#26
○国務大臣(亀井静香君) 国際的な水準と、日本がそれと合わせていくという努力は当然すべきであると思いますけれども、やはり我が国は我が国なりの事情があるわけでありまして、国際金融市場等と関係のないといったらあれです、直接的な関係のないそうした金融機関についてのこうした基準の適用というのは、やはり私は弾力的にやっていくべきだと思います。しかし、国際金融市場との極めて関係の深いそうした金融機関については、やはりそうした世界の水準に合わせていくという努力をしていかなければいけないと、そういう状況はあると思いますが、しかし、さはさりながら、アメリカの状況に日本がぴしっと合わさなければならないということにはならない。経済はそれぞれの国によってそれぞれの変動をしていくわけでありますから、その国の経済情勢、金融情勢に合わせた形でその問題を取り扱っていかなければならない、このように考えております。
#27
○大久保勉君 大臣の認識は非常に重要なんですが、ただ、国際会議で決まった決まりといいますのは、少なくとも国際行である限りは守らないといけませんから、日本がどう主張しようと、いわゆる国際会議で負けましたら強制的に自己資本を増やさないといけないと、こういう問題になると思うんですよ。
 例えば、米国が主張しています一番厳しいものはコアティア1を七%まで引き上げるということになりますが、こうなったら非常に大変だと思うんですね。メガバンク、地方銀行、相当の資本不足になります。このことに対して大臣はどの程度認識されているか、御所見を聞きたいと思います。
#28
○国務大臣(亀井静香君) アメリカの主張が常に正当性を持つものとは思われません。アメリカ自身の国際金融における責任、そういうものを米国自身がもっと厳しく私は考えていく必要があると思いますし、我が国における金融についてはやはり我が国自身が責任を持って対応をしていく、その中での国際的な協調であると考えております。
#29
○大久保勉君 手元に十一月二十四日の日経新聞、これは経済面、がありますが、銀行の増資競争ということで非常に厳しいことが書かれています。例えば、コアティア2を六%にしようとしましたらメガバンクだけでも三十八兆円の資産圧縮が必要であるとか。相当貸し渋り、貸しはがしになる可能性もありますから、この辺りはきっちり金融大臣としてもフォローを願いたいと思います。
 では、実務的な質問をしたいと思いますが、大塚副大臣の方に質問します。
 もしコアティア1が七%に達成しないといけないということでしたら、例えば三メガバンク、大手信託、大手地銀五行、どのくらいの普通株の増資が必要なんでしょうか。これは質問通告しておりますが、もし分かればお答えください。
#30
○副大臣(大塚耕平君) 当委員会の模様はインターネットや議事録を通じて市場関係者も大変関心を持って見ておりますので、まず事実関係を正確に申し述べさせていただきたいと思いますが。
 今委員が御質問の新しい自己資本比率規制、俗に最近はバーゼル3と言われておりますが、今年中に検討のたたき台となるべき案をまとめ、そして来年中に各国との調整を終えた合意案をまとめ、そして早ければ、持続的な景気回復が確認をされれば二〇一二年から導入をする方向で議論が行われているというのが現状であります。
 それに加えまして、確かに巷間報道されておりますように、最も厳しい想定でコアティア1は普通株式と内部留保だけということになっておりますが、しかし、そのコアティア1を算出するときの控除項目をどうするかということは大変慎重な議論が必要だというふうに思っております。
 したがって、そういう状況であるということを前提にして、あえて恐らく委員が御質問の前提というのは、まさしく今議論されている控除対象候補項目をすべて控除して、狭い意味での普通株式と内部留保だけのコアティア1という想定だと思いますので、今数字を申し上げることはできませんけれども、かなりの規模のこれは増資が必要だということは想像に難くないと思います。
#31
○大久保勉君 私が主張したいのは、具体的に資本市場、日本の金融市場に関してはこういった予測で、既にあるメガバンクは増資をしようとしていたり、また証券アナリストの方はいわゆる株式の需給関係から日本株は下げ要因だとか、もうそういったことを分析しております。こういったことを踏まえながらバーゼルの交渉に当たらないといけないと思うんですよ。
 私が言いたいのは、そういった認識で本当に金融庁、特に金融庁の職員が議論してきたか。もう大変なことになると思います。さらには、金融庁の職員だけに任していいのかということです。是非、大塚副大臣とか亀井大臣が実際にG20に行きまして、日本の主張をしっかり言っていく。そうしませんと、第二、第三の金融敗戦になると思います。このことに対して亀井大臣の御所見を。
#32
○国務大臣(亀井静香君) 先ほども申し上げましたように、アメリカがリーダー的な立場を取っていきたがる、そういう気持ちは分からぬわけでもありませんけれども、世界の金融市場を極めて遺憾な形で攪乱をしてしまっておるという、そういう反省にのっとって世界経済をきっちりしていくという、世界の金融をきっちりさせていくという、そういう立場に立って、アメリカがこうした問題についても私は提起をしていくべきだろうと思います。
 私どもとしては、我が国のきっちりとした、国益と言えばエゴイスティックに聞こえますけれども、そういうことじゃなくて、日本だけではなくて、世界のそれぞれの国にそれぞれの事情があるという、そういうことの中で我が国もきっちりと主張すべきことをきっちりと主張してまいります。
#33
○大久保勉君 分かりました。是非お願いしたいと思います。
 さらに、亀井大臣が今決断できることがあります。といいますのは、たとえバーゼルの方でコアティア1、ティア1が五パーでも六パーでも決まったとしましても、対象は国際基準行です。ですから国内基準行は全く関係ありません。中小企業融資をしないような金融機関、貸しはがし、貸し渋りをするような金融機関は国際基準行から強制的に国内基準行にしたらどうですか。これは亀井大臣ができることじゃないかと思います。いかがでしょう。
#34
○国務大臣(亀井静香君) 先ほどもちょっと御答弁いたしましたけれども、直接的なそういう国際金融市場との関係のないそうした金融機関についてそういうことを機械的に我々としては当てはめていく、守れというようなことをやるつもりはございません。
#35
○大久保勉君 ちょっと歯切れが悪いんですが、機械的にやる気がないということは、貸しはがし、貸し渋りをしてもいいということですね。
#36
○国務大臣(亀井静香君) ですから、そういうことはやりませんから、だからそういうことを機械的にそのほかの国内行の基準行に対してやるということはこれはあり得ないことでありまして、あり得ないことを御質問されましてもと思います、私は。
#37
○大久保勉君 いや、かみ合っていませんが、国際基準行であるメガバンク若しくは大手金融機関がなかなか中小企業貸出しをしないと。新しい基準になりまして、もっと資産を圧縮しないといけないということで日本中が貸し渋りになりましたら困りますから、そういった国際基準行は国内基準に変えるべきじゃないかと、それは大臣の判断でできるんじゃないですかと、こういうことです。
#38
○国務大臣(亀井静香君) ですから、私は、そうしたことについて、貸し渋り、貸しはがしが起きてくるようなそうした対応をそれぞれ銀行がやるようなことはさせないと言っておるわけですから、それでいいんじゃないですか。いかぬですか。
#39
○大久保勉君 いや、僕ちょっと頭が悪いのかな。
 とにかく、国際基準行を国内基準行にするという理解でよろしいですか、それ。
#40
○副大臣(大塚耕平君) 大久保委員の御指摘はよく理解はできますが、国際基準行がそのパフォーマンスが悪いから国内基準行に強制的に変えるということができるかというと、これは銀行法上のどういう根拠に基づいてそれができるかということについては十分な検討が必要だとは思いますが、海外の拠点も現に持って営業をしているメガバンクでありますので、急にそういうことはなかなか難しいと思いますので、今、大臣が御答弁さしていただいておりますように、万が一にもそういう事態にならないように、メガバンクには適切な経営をしていただくように金融庁としても万全の指導をするということでございますので、御理解を賜りたいと思います。
#41
○大久保勉君 一点だけ。
 金融庁は海外支店の閉鎖指導はできますか。
#42
○副大臣(大塚耕平君) それは何らかの行政処分の必要を要するような事案が前提であれば、できるというふうに理解をしております。
#43
○大久保勉君 今回の中小企業金融円滑化法によって、いわゆる中小企業の貸出しが極めて不熱心で行政処分になった、このことと海外店舗の閉鎖、これは連動しますか。
#44
○副大臣(大塚耕平君) 連動するかどうかということも含めてしっかり検討をさせていただきたいと思いますが、今一定のネガティブな展開を私たちは想定をしておりませんで、この法案の趣旨や、今日は冒頭から御議論させていただいている、銀行にとってリレーションシップバンキングが最も大事なんだということを各金融機関がしっかりと理解をして対応をしていただくことが最善の道だと思っておりますので、そういう対応になれば、今、大久保委員が御指摘のような事態は生じないというふうに信じておりますので、そのようになるように努力をさせていただきたいと思います。
#45
○大久保勉君 もっと突っ込みたいんですが、与党委員としまして、この程度で。
 大塚副大臣のおっしゃるとおり、やはり中小企業貸出しをきっちりやってくださいと、その中で国内の金融秩序をつくっていくと。アメリカの意向若しくはヨーロッパの意向も重要ですが、その辺りは最終的にバランスだと思います。
 かなり突っ込んだ議論をしましたが、次に行きたいと思います。
 続きまして、日本政策金融公庫、旧国民生活金融公庫及び旧中小企業金融公庫、こちらに関して、この法案が施行された場合にどのような努力義務がなされるかということです。特に公庫の場合は中小企業融資若しくは零細企業融資、相当行っておりますから、やはり政府系金融機関としましても、この法律案に沿って努力義務が課されるんじゃないかと思いますが、まず亀井大臣の御所見を聞きたいと思います。
#46
○国務大臣(亀井静香君) 本法を作っていく過程におきましても、産業経済省と緊密な連絡を取りながらこれは練り上げてきたという法案でありまして、政府系金融機関について、産業経済省がもう既にこの施行を前提としたそうした指導等も強くやっておる状況でありますので、横並びで同様な形がなされていくと、このように確信をしております。
#47
○大久保勉君 横並びと言いましても、この公庫の場合は金融庁の検査先じゃありませんよね。ということは、今回の法案でいわゆるあめとむちというのがありまして、むち、金融庁の検査、さらには中小企業貸出しの比率等の公示、こういったものがありますが、事実上は銀行と横並びにならないんじゃないですか、いかがですか。
#48
○国務大臣(亀井静香君) そういうあめとむちで、金融庁が別にむちをびしびし打つからこれが守られていくということでも私はなかろうと思っております。
 もちろん、金融庁は監督検査厳しくやってまいりますけれども、私は産業経済省も強い行政指導の権限を持っておるわけでもありますし、直嶋経済産業大臣の強いリーダーシップ、それは私は必ず大臣の権威においても、ちゃんとこの法律の趣旨に従った対応を政府系金融機関にやらせると、このように私は確信をしております。
#49
○大久保勉君 分かりました。
 本日は安居日本政策金融公庫総裁もいらしておりまして、是非、総裁自らの意見を聞きたいと思います。
 実は、私は日経新聞の「私の履歴書」というのを毎日読んでおりますが、二月ぐらい前に安居総裁のことが書いておりまして、非常に興味深く読まさせてもらいました。今日お呼びしましたので、質問したいのは、中小企業により直接、若しくは金融機関を通じて間接、日本政策金融公庫に対して債務の弁済に係る負担の軽減の申込みがあった場合にどのように対処されるか。積極的に負担の軽減に応じるということを表明してもらいたいと思います。
#50
○参考人(安居祥策君) お答えいたします。
 日本公庫では既に非常に厳しい経済情勢の中で、中小企業の皆様の資金繰り支援のためセーフティーネット貸付けと併せまして条件緩和にもできるだけ今、もう既に対応してきております。これまで、セーフティーネット貸付けは昨年十月から直近までで累計で約五兆円ございます。それから条件緩和につきましても、二十一年の上期で四万八千件、前年比で一三八%というような状況になっております。
 引き続き、セーフティーネット貸付けや条件緩和による債務返済、負担軽減措置を含めまして、中小企業の皆様の資金繰り支援に全力を挙げて対応し、期待される役割を適切に果たしていきたいというふうに思っております。
#51
○大久保勉君 では、続きまして、財投の入口改革と出口改革の見直しという点に対して質問したいと思います。
 今国会に郵政株式売却凍結法案が提出され、まあ恐らくは可決、成立すると私は期待しておりますが、これに関連しまして、いわゆる財投の入口の改革の見直しが進んでいます。だったら、出口の改革も必要じゃないかと私は思っておりますが、このことに対して、まずは峰崎財務副大臣の御所見、その後に亀井大臣の御所見を伺いたいと思います。
#52
○副大臣(峰崎直樹君) お答えをいたしたいと思いますが、これ、郵政民営化のまさに入口と出口の改革議論というのは、基本的に郵政改革は担当大臣がお隣におられますので中心的にはそこが、亀井大臣を中心にして議論が進められていくというふうに私どもは判断をしているわけでありますが、政府系金融機関、出口改革のところですね、これは、たしかあれは二〇〇五年の前回の衆議院選挙で私たちが敗れた後に、かなり集中的に議論したことを今思い出しております。これらの出口改革について、私も改めてあのときからしっかりとやはりこれは検討し直さなきゃいけない課題がたくさんあるんではないかなというふうに思っていますし、大久保議員と随分あのときにも議論をさせていただきました。
 特に、後で議論になると思いますがJBIC、いわゆる国際的な関係をやっているところとそれからそうでないところ、さらにはJDBも、実はこれはビジネスモデルとしてどういうモデルを描いていくのかと、貯金を持たないで銀行業務を行うということについて、これはどんなビジネスモデルを描いたらいいんだろうかなと、こういった点についての疑問をその当時から持っておりましたから、この点は、これからの郵政改革の見直し作業の中で是非、私は真剣に進めていくべき課題があるんではないかというふうに思っております。
#53
○国務大臣(亀井静香君) 私どもは、郵政改革は、小泉さんが強行した民営化以前の姿に戻すという気はございません。国民的財産とも言うべき、また北海道から沖縄まで張り巡らされたこうしたネットを地域のために、国家のため、あるいは世界のためにどうこれを有用に使っていくかという視点から、今我々政府側、また斎藤社長を中心とする郵政、また三党の間で、どうした形で事業展開をしていくのか、そのための組織はどうあるべきかという検討を今開始をいたしておるところでありますけれども、委員が御指摘のようなゆうちょ、かんぽの資金、今御承知のようにがたがたに組織がされましたので、もう月に一兆円ぐらい減ってきておるんじゃないかと思いますけれども、そうしたゆうちょ、かんぽの金をどういう、一つは出口といいますか、運用をしていくかということが一つの大きなポイントであると考えております。
 残念ながら今の郵政では運用ノウハウを持っておらぬわけでありまして、依然として八割ぐらい国債にという形に今なっておると思いますけれども、これを場合によっては産業資金に直接供給していく、あるいは地域の経済に直接、あるいは地域の生活に直接これを供給していくというようなことが可能なのかどうか、その辺りも今検討を始めておる最中であります。
#54
○大久保勉君 続きまして、財務副大臣と安居総裁に質問したい件があります。
 政策金融公庫は中小企業金融、零細金融、農業金融、そして国際金融、全部一つの組織で行っております。このことは、実はメガバンクの国際部門とあとは地方銀行、さらに信金、信組、農林中金若しくはJA、これが一体経営をしているということで非常に難しいコーポレートガバナンスを強いられているんじゃないかと思います。果たしてこのことは可能であるのか、若しくはきっちり本来の、例えば中小企業融資をするとか若しくは国際金融を円滑にする、本当にできているのか、この点に関して峰崎財務副大臣の御所見と、あとはトップとして総裁の現状認識、聞きたいと思います。
#55
○副大臣(峰崎直樹君) 委員御指摘の点は、今はコーポレートガバナンスという観点でございますので、これは安居総裁がお見えになっておりますので、まさにコーポレートガバナンスを実践されている立場からの議論があるだろうというふうに思います。
 当然のことながら、一般論で言えば、当然効率的な事業運営と強固なコーポレートガバナンスの体制構築に努めるというのは当然のことなんだと思いますが、実は、やはり資金調達のことを考えたとき、たしか大久保委員よく指摘しておられたことは、JBIC債というのはベンチマーク債として国際的にも非常に高い評価を受けていると、それが同じこの公庫債として全体の中に入ると果たしてそういう評価を受けるだろうかという点での疑問を提起されていたのを非常に鮮明的に覚えております。
 そういう意味で、私自身は、これちょっとやや個人的な見解になるかもしれませんが、本当にJBICがこういう中に入っていていいんだろうかという疑問を実はずっと前から持ち続けておりまして、こういった点も含めて、国際的な市場の信認を得る方法として果たして今の状態のままでいいのかなといった点については、今後やはり検討するべき課題があるように感じております。
#56
○参考人(安居祥策君) お答えします。
 日本公庫は、株式会社形態の政府系金融機関として、会社全体の経営に携わります重要な事項につきましては、株主総会を含む国によるまず統制がございます。それに加えまして、取締役会あるいは監査役、さらに内部でコーポレートガバナンス委員会をつくって審議し、進めております。さらに、外部から有識者にお願いして評価委員会を設置しまして、そこでは事業の評価だけじゃなくて、私ども役員、私を含んだ役員全員の評価もしていただくということで、今進めております。
 また、各事業に関係しましては、できるだけ各事業に権限を移譲いたしまして、それぞれの事業での独自性、また、そういうものを踏まえた形での迅速かつ適切な意思決定ができるようにという体制でやっております。
 引き続きまして、各事業の独自性というのをこれは四つきちっと生かしながら、透明性、公明性、迅速性と、この三つの視点から、効率的な事業運営ときちっとしたコーポレートガバナンスの体制を進めてまいりたいと思います。
#57
○大久保勉君 具体的な質問に入りますが、附帯決議で国内部門と国際部門というのは勘定分離をすべきだという附帯決議を付けました。ところが、それが守られていないという御指摘もあります。特にJBICのファイナンス、特に国際会計基準で行っていますが、それと国内基準というので、非常に微妙な部分がありますが、それを一体経営しようということで、なかなかうまく機能していないと。行き過ぎた統合化というような指摘もあります。
 実は、どうしてこういうことを問題にしているかといいましたら、私の持論としましては、政府系金融機関の見直しも必要だと考えています。といいますのは、やはりお客様ベースで、大企業に対しては大企業の機能を持っています例えばJBICと政投銀、こちらの方が一緒にやった方がいいんじゃないかと思います。これからの時代は国際部門も国内部門も一体で、クライアント、顧客がだれであるかと。一方で、国内部門といいますのは中小零細、ここは一つのカテゴリーですし、さらには農林でしたら一つのカテゴリーです。
 こういう形でやった方がいいんですが、今の金融公庫の方は、ある意味で強過ぎる総裁のリーダーシップでもって今のある形を完全にして、附帯決議を無視して一体化を過度に推し進めていて、将来的に、もし政府系金融機関の再分離といった場合に二重のコストが掛かってくるんじゃないかと、こういった指摘もあります。
 このことに対して、安居総裁の御所見を伺いたいと思います。
#58
○参考人(安居祥策君) お答えします。
 今の各事業の業務につきましては、それぞれ事業目的、対象、それから収支構造というものは異なりますので、それぞれの施策に応じたものごとに収支勘定として明確にすべきということがございまして、いわゆる区分経理が法定されているというふうに認識しております。
 今やっておりますのは間接部門でございますが、例えば、物品の調達とかあるいは決算書類とか、そういう間接部門の仕事はできるだけ一本化してやっていきたい。例えば、外債に絡んだ仕事についてはJBICの中に当然ございまして、今までのところ、JBICの中での勘定でいろんな書類も作って両方添付するわけでございますが、進めているということでございまして、今おっしゃった御意見について、例えば将来云々ということは私は全然考えておりません。
 そういう状況でございます。
#59
○大久保勉君 峰崎副大臣に確認したいんですが、副大臣としていわゆる政策金融公庫というのは未来永劫続くと考えていますか。
#60
○副大臣(峰崎直樹君) 政策金融といいますか、政府のある意味では戦略的な政策、例えばこれから、環境問題だとか、そういったところに対する政策的な金融というものを是非誘導したいというようなところはこれからも残るんだろうというふうに思います。そういう意味で、規模はどういう規模になるかは別にして、やはり政策金融公庫、こういう仕組みというのは、ある程度国のコントロール下といいますか、そういうものも含めて残るんだろうというふうに私自身は思っております。
 実は、この間のリーマン・ショック以降のアメリカのFRBが、例えば社債やCPを購入するような動きを示しました。そういう意味で、今回、JDBなどもある意味ではそういう危機管理対応というものを迫られてきたというふうに思っておりますので、通常の場合、なかなかそういうことは通常の時代においては起きないと思うんですが、リスクというよりも、私は不確実性の問題は絶えずこれは起きてくる可能性があるなと。そういうときに、やはりそのリスク管理というものを幾らやっても、この不確実性と言われているところに必ずどこか国家は対応しなきゃいけないときがあるんではないかというふうに思っていますので、そういった中で私は、こういう政策金融公庫的な部署というのは、ある程度国の下で政策金融が行われているのはあり得るというふうに判断をしておりますし、これは見通し得る限りなくなるということはないんじゃないかなというふうに思っております。
#61
○大久保勉君 私の質問は、つまり日本政策金融公庫が全く同じ状況で続くかということです。安居総裁はもういろんな政府系金融機関の統廃合は全く考えていないということですが、政治家としてどう思われるかということです。
 やはり、今年の六月の日本政策投資銀行法改正法の附帯決議には、将来の政府系金融機関の見直しに関する規定というのを入れています。政治の決断として入れているのにもかかわらず安居総裁は、そんなことは全く無視して何も考えていないという答弁をもらいましたから、まず政治家としてどう考えているかというのを聞いて、その後、安居さんに振りたいと思います。
#62
○副大臣(峰崎直樹君) そういう観点でございましたか。
 これは、しかしなかなか一副大臣が、ある意味ではこうすべきだということを結論的に下せる立場にありませんし、恐らくお隣におられます亀井大臣の下で、これからの郵政の見直し問題に絡んで入口と出口についてのありようについての議論が展開されるだろうと思います。
 先ほど私が申し上げた件は、かなり、この間、私まだ野党の時代で、この政策金融というところに実は論議の責任者をやっておりましたので、そういう観点で、実は民主党時代にはどんなことを考えておったかということについて、こういう方向が考えられるのではないかという、ただこれも政府の立場になってどのように展開していくかというときには、私は、安居総裁は先ほどお話しなさいましたけれども、かなりそこのところは柔軟な議論、前広な議論をある意味ではこれから展開していく必要があるんではないかというふうに私自身は考えております。
#63
○参考人(安居祥策君) 先ほど申し上げましたのは、私どもは政策の実施機関ということでございますので、現在の法律の下で業務を進めると、それをいかに効率的にきちっとやっていくかという意味での御説明をしたということでございます。
 将来どうなるかということについては、これはむしろ我々が申し上げるというよりは国の方でお決めいただいて、それを我々が実施していくと、こういう立場だというふうに思っております。
#64
○大久保勉君 よく分かりました。
 ただ、経営者としまして、時代の環境とか金融環境、若しくは政府内での議論、こういったことはウオッチされまして、もし何かあった場合に、組織再編成をしようといった場合に多大なコストが掛かってしまうとか、そういったことがないようにやることも経営者として与えられた職務だと私は思っております。
 そのことに関してはいかがですか、理解していただけますか。
#65
○参考人(安居祥策君) もうそれは当然のことだと思っております。
 したがいまして、それぞれの事業について必要なことは全部それぞれの本部に当然残しておりますし、例えば具体的に言いますと、決算なんかをするときに、全体のシステムをいかに合理的に合わせて、限られた日数の中できちっとした決算を行うかというような観点から間接部門をできるだけ集中して、かつ合理的にやっていこうと、これを今やっているということでございます。
#66
○大久保勉君 続きまして、亀井大臣に二問質問したいと思います。
 まず、ゆうちょ銀行の経営上の問題ですが、いわゆる定額預金で資金を集めて、ほとんど国債で運用しているということですが、この場合に、金利が上がった場合に大きいリスクがありますし、そもそも国債で運用していつも利益を上げるというのは極めて難しいと思います。銀行のモデルというのは預金で集めて信用リスクを取って、信用リスクを取るというのはクレジットスプレッドを稼ぐことができますから、そこで安定的な利益を得ることができると。恐らくゆうちょ銀行というのは郵政全体の収益源、ここで利益を上げて郵便局ネットワークの方に利益を落としていく、こういう形で一体的な経営になるんじゃないかと思っております。
 そこで、利益を上げるビジネスモデルとしまして、ゆうちょ銀行が新しい取組をする必要があるんじゃないかと思っています。例えば、現在、中小企業の貸し渋り、貸しはがし、こういった問題がありますから、ゆうちょ銀行がこういったところに入っていく、若しくは個人貸しに入っていく、こういったことも検討すべきなのか、いやいやこれは民業圧迫だからやるべきじゃないのか、この辺りに関して御所見を伺いたいと思います。
#67
○国務大臣(亀井静香君) 私は今のゆうちょ銀行が、ちょっと失礼なのかもしれませんが、貸出しのノウハウといいますか、そうした能力を残念ながら備えてないという状況があると思いますけれども。
 かつて郵政民営化の一つの大きな根拠というのが国債、財投の資金になっているということについての議論が当時あったわけでありますけれども、依然として国債に八割というような状況で変わっていないわけでありまして、委員が御指摘のように、先ほども申し上げましたけれども、地域経済のために中小零細、特に企業、あるいは商店、あるいは個々の預金者等に対する融資を含めて、幅広いそうした融資活動ができるようにするにはどうしたらいいかということを今検討をもう既に始めているところでありまして、これは現在ある、特に信金、信組、あるいは地銀等々との間違った競合関係が起きて経営を間違った形で圧迫をするということがあってはなりませんので、その辺りの協調をどうしていくかという問題含めて検討していきたいと思いますし、全部で二百五十兆以上になると思いますが、この金をもっと広く運用していく、ある意味では、日本の人たちだけが幸せになるために使っていくんじゃなくて、世界の人たちの幸せのためにも直接、間接役に立っていくような運用だってあっていいのではないかと、このようにも私は考えておるわけでございますので、幅広く検討していきたいと考えています。
#68
○大久保勉君 亀井大臣の最後の点ですが、いわゆる国内に限らず海外を含めて幅広くこの資金を使っていくと、この点に関して、たしか斎藤次郎社長が就任するときも、ゆうちょ銀行をソブリン・ウエルス・ファンドみたいな形で使うことも検討されているというような記者会見を聞いたような覚えがあります。
 そこで私は、ゆうちょ自身は円資金を持っておりますが、この円資金を外為特会と交換して、外為特会に円を預けて、一方で外為特会のドル資金を借りてきて、安いドル資金調達をして、そのドル資金で海外投資をしたらどうかなと、こういったやり方にしたら為替リスクはないと思います。さらに、外貨、ドル等でしたら、いわゆるいろんな商品がありますし、リスクが格付はトリプルAとか若しくは政府保証で、ある程度のスプレッドが取れるような商品もありますから、そこで安定的な収益を上げるようなゆうちょ銀行をつくったらどうかなと思っていますが、こういったことに関してまず峰崎財務副大臣に質問したいんですが、今、外為特会が百兆円あります。この資金を有効活用しようということで、この委員会でも度々議論をしまして、外為特会のドル資金をJBICに渡し、JBIC経由で日本の企業に貸出しをする、これはもう実現されました。じゃ次に、外為特会のドル資金をゆうちょに貸出しをする、このことに関してはいかがお考えでしょうか。
#69
○副大臣(峰崎直樹君) 先ほどちょっと私答弁のとき、いつも、政策投資銀行のことをDJBと呼ぶんですけれども、DBJの方ですので、間違えていたということを訂正をしておきたいと思いますが。
 大久保委員とも随分この問題は議論させていただきまして、この委員会等でも議論させていただいたんですが、この外為特会、今ちょうど百兆円近くあるわけでございますけれども、これはもう率直に申し上げまして、これは外国為替及び外国貿易法の規定第七条第三項というところに「財務大臣は、対外支払手段の売買等所要の措置を講ずることにより、本邦通貨の外国為替相場の安定に努めるものとする。」ということで、この外為特会の保有している外貨準備というのは、将来の為替介入に備えた分ということで、安全性とそれから流動性というところに最大限留意して可能な限りの収益性を追求した運用をするということになっているわけでございます。
 御提案のありました外為特会の外貨準備を通貨スワップでゆうちょ銀行に渡したらその分外貨準備が減少するということになるということで、非常に我が国通貨の安定というものを実現するという今申し上げましたこの外為特会の目的に照らして、これはちょっとやや慎重に検討する必要があるのではないだろうかというふうに思っています。
 議員もよく御存じのソブリン・ウエルス・ファンドの問題を、これもたしか二年前ぐらいだったでしょうか、去年だったでしょうか、四月あるいはその前ぐらいから随分議論してきたわけでありますけれども、そのときの議論も、やはり今回のリーマン・ショックなども含めてみると、先ほど言ったように、リスクというのは過去の経験則からして大体計測可能になるんですけれども、やはり何十年に一回というような大変なこういう不確実性が起きてくるというか、リスクの世界ではテールリスクというようなことを言うんだそうでありますが、こういうことに対して本当に十分対応できるのかなと。やはりそういう点から、やや私自身はこのソブリン・ウエルス・ファンドの運用の在り方だとか今委員御指摘のような点については少し、国の財政を、財源を預かる者としてはやはりやや慎重に考えていく必要あるのかなというふうに思っているところであります。
#70
○大久保勉君 私が主張していますのは、外為特会はゆうちょのリスクしか取りませんから、その意味では、ゆうちょが海外投資をしますから、投資リスクはゆうちょが取るということなんです。外為特会は取る必要がありません。もちろんゆうちょ銀行を含めて国ということでしたら、国がリスクを取るということになります。
 続きまして、じゃ、亀井大臣に質問したいんですが、ゆうちょ銀行が何らかの形でドル資金を政府部門から借りてきた場合、そのドル資金を使って運用の多様化をすることによってゆうちょ銀行の収益を安定化させる、こういったことに関してはどういう意見がございますか。
#71
○国務大臣(亀井静香君) 今、先ほども申し上げましたように、幅広い運用を考えておりますので、斎藤社長のところでも検討しておりますが、大塚副大臣に対しまして、そうしたことを含めて、残念ながら今、先ほど申し上げましたような運用のノウハウを今のゆうちょ銀行持っておりませんので、そうした能力、ノウハウを身に付けないでそういうところに手を出してやけどをするわけにもまいりませんので、そういう全体的なことをどうすればいいかということを、大塚副大臣の下で、関係者を集めてのプロジェクトチームで今検討を始めておる最中でございます。
#72
○大久保勉君 分かりました。
 時間があと少しになりましたので、最後に二問だけ質問したいと思います。公開会社法に関して、峰崎財務副大臣と大塚金融副大臣に質問したいと思います。
 民主党公開会社法PTで、公開会社法の論点整理をしました。このことに関して、政府としてどのようなことが実現できるのか。峰崎副大臣におかれましては、このPTの顧問ということで、どういった議論をされたのかというのをもしよろしかったら御紹介し、また大塚副大臣は金融庁の副大臣としてどういった意向かということをお聞きしたいと思います。
#73
○副大臣(峰崎直樹君) 民主党で公開株式会社法を制定するためにプロジェクトチームをつくろうじゃないかという提案をした記憶がございまして、その意味で、今年のあれは六月でしたでしょうか、公開株式会社法のPTの方針が出てまいりました。たしかマニフェストのインデックスの中にもこれが書かれておりまして、大変国民の皆さん方、とりわけ市場関係者の方々が注目をしていただいてきているところだと思います。
 鉄は熱いうちに打てということで、私はできる限りこれは早く、関係者、すなわち、これは多分金融庁、さらには法務省、経産省も少しかかわっていると思いますが、こういったところで論議をしていただいて、早急に実現をしていただきたいなというふうに思います。
 特にやはりコーポレートガバナンスのところで、果たして日本の企業というのが、ある意味では株式市場に公開をして、市場を、マーケットを相手にする企業としての実態を十分備えているんだろうかということをずっと議論をしてきたように思います。
 その中で、やはりコーポレートガバナンスの中における社外監査役、あるいは委員会設置会社と監査役設置会社、これは私は委員会設置会社に全面的に移行するなら移行した方がいいというふうに思っておりましたけれども、たしかこれ両論併記になっていました。どちらも取ってもよろしいような制度になったと思いますが、さらにそこの中に従業員代表を加えたということで、かなりこれに対する警戒感を持たれる方々も増えてきていると思いますが。
 私はやはり、コーポレートガバナンス、会社はだれのものかという議論の中で、ステークホルダー、すなわちシェアホルダー、株主だけのものだというとらえ方ではなくて、これはやはりステークホルダー、利害関係者がそこにきちんと関与しなきゃいけないという点では、従業員代表の監査役への就任といったようなことは、非常に私はやはり前面にとらえて実現をしていく必要はあるんではないかなというふうに思っているところでありますし、また、いつも公認会計士の方々の監査報酬、これも実は監査報酬の決め方、こういったことについての、これは会社法を変えないと変えられませんけれども、今はやはり余りにも会社に従属した形でこれを決め方がされているんではないんだろうか、そういう意味で経営陣の顔色をうかがうような監査をせざるを得ないような、そういうものの在り方の改革もしていかなきゃいけないんじゃないかと。
 さらに私は、一番重要な問題だと思っているのは、いわゆる持ち株会社、ホールディングカンパニーが大変増えてきているわけでありますが、中で、親子関係、親子上場だとか、そういう中でこのホールディングカンパニーが国際的に見ても日本は異常に増えてきているというふうに思っておりますが、その原因は、やはりそのホールディングカンパニーにすることに伴うある意味では利益といいますか、メリットは非常にあるんだけれども、それに伴う責任、例えば子会社の経営者に対する親会社の株主の代表訴訟の問題だとか、そういった点で非常に不十分な点が残っているんではないだろうか。元々東証自身が親子上場なんというのを認めて果たしてこれでこの株式市場というのは正常なものと言えるんだろうかというような議論などもしてきた経過がございますが、そういったことも含めて、是非この公開株式会社法、今申し上げたことは必要とされていることのすべてをある意味ではカバーしていると思いませんけれども、たしか今申し上げたような点を含めて大久保事務局長の下でまとめ上げられておりますので、これを政府としても是非実現の方向に目指していくべきだということで、今日、委員各位、野党の自民党、公明党の皆さんはおられませんけれども、是非実現の方向を目指してお願いをしたいなと、またそういうことが来る日を一日も早く望んでいるところでございます。
#74
○副大臣(大塚耕平君) 企業のガバナンスをめぐる様々な事件、事故というのはなかなか後を絶たないわけでありますし、完全になくならないとも思えますので、やはり公開会社法のような更に日本の企業のガバナンスや日本の市場の在り方あるいは投資家保護の在り方の健全性を高めるような法案の整備にはしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
 民主党がまとめた公開会社法については、今申し上げました脈絡からいたしますと、二つの点があると思います。一つは企業のガバナンスそのものを向上させること、二点目は、そのことによって出資者である投資家の保護を図ったり、あるいは市場そのものの健全性を維持するということだと思っております。
 第一の点については、これは実際に制定をする過程においては法務省等関係省庁との協議が必要ですので、しっかりそういうプロセスを経て検討してまいりたいと思います。
 第二の点に関しては、金融庁の所管事項として、取引所ルールの徹底をしたり、あるいは金商法上の開示ルールの徹底をするなど、金融庁としても独自にできることもありますので、そうした対応と連携させて委員の問題意識に沿うような金融行政あるいは会社法制の在り方を追求してまいりたいと思っております。
#75
○大久保勉君 二人の大臣からすばらしい答弁をいただきました。時間も参りましたので、これをもちまして終了したいと思います。
#76
○水戸将史君 民主党の水戸将史でございます。政権交代をして初めての質問でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
 まず、金融監督庁の最高責任者の亀井大臣に御所見を伺いたいんですけれども、この金融円滑化法案、様々な角度から検討されてこういう形で出していただいておりますが、もう今までもしばしば大臣もテレビや雑誌等にも登場されていまして、大臣の思いというのは私なりに理解をさせていただいているつもりでありますけれども、改めてこの場で、この法案を出された思い、特にちまたの金融機関に対してどういうような思いがあってこの法案を出されたかということをまず大臣から御答弁いただきたいと思っております。
#77
○国務大臣(亀井静香君) 私自身も政治家として活動しておる中で、現在、特に中小零細企業、また商店の皆さん方から、金融機関がもう金も貸してくれないし、また、とにかく返済をちょっと待ってくれということを幾ら訴えてももう聞く耳を持たない。これは、私、金融庁の担当になってこんなことは言いにくいことですけれども、私が掛け合いますと、金融庁が怖いと、だから貸せないんだとか、返済猶予できないんだという、もう異口同音と言ってもいいくらい責任転嫁という面が私はあるというふうにも感じましたけれども。
 そういう中で、もう中小零細企業の皆さん方が大変厳しい状況になっておられることを肌で感じてきたことでもありますし、また経済全体を見ましても、いろいろな統計の数字その他を見ましても、もう深刻な事態。特に大企業は内部留保も百兆円以上懐にしておる状況で、アメリカ発の不況が到来しても、何てことはないということではありませんけれども、まだ持ちこたえられる状況にあっても、もうそういうことがすべて今、そういうところに掛かってしまっている。せめてこの金融庁の狭い守備範囲の中でも、そうした方々に仕事を続けていく意欲、それを持ってもらうためにこうした返済猶予又は新規貸付けが可能になっていくようなそういう環境をどうしてもつくりたいと、そうした思いで始めたわけでございます。
 ただ、何度も申し上げますように、今、私は逆に、この法律を作ってもそういう方々、本当に助かるのかなと。そうじゃなくて、もう返済猶予してもらうよりも、この際店をしまっちゃえというような感じの人が非常に増えてきておると、事業を継続したいという意欲の方が非常に今もう減少してきている、これはゆゆしき事態だというように考えておりますので、何度も申し上げますように、仕事を出していく、またその仕事がもうかる形で出ていく、そういう対策をこの政権、どうやっていくかということが私は喫緊の課題だと、このように考えております。
#78
○水戸将史君 副大臣にもちょっと、大塚副大臣にも同じ質問をしたいんですけれども、今いみじくも大臣がおっしゃっていただいたとおり、いわゆる中小企業に対して金融機関の業務内容、取組姿勢等々、まあ目に余るものがあるというのは言い過ぎでありますけれども、やはり今までの中では自制を促していく、そういう色彩が強い、そういうような法案の内容なんでしょうか。
#79
○副大臣(大塚耕平君) 基本的にはそのとおりでございますが、ただ、対応の結果の情報開示やあるいはその情報開示に虚偽があった場合の罰則なども定めておりますので、単に促していくだけにとどまらない実質的な実効性を伴った法案だと思っております。
#80
○水戸将史君 松下副大臣、わざわざお忙しいところお見えでございますので、何点か法案の内容に入る前に御質問をしたいと思います。
 民主党も、マニフェストでは、使い勝手のいい特別保証を復活させようということを、選挙の時点ではこれを明記をしておりました。この特別保証というものは、御案内のとおり、平成十年の十月から二年六か月間、十三年の三月末までこの特別保証制度が施行されたわけでありますが、その当時を振り返っていただいて、この特別保証制度、どういう点が非常に使い勝手が良かったのかということについて、副大臣はどう評価されていますか。
#81
○副大臣(松下忠洋君) 今委員御指摘のとおり、この特別保証制度というのは、これは平成十年に導入した制度でございますけれども、当時、山一証券の破綻をきっかけにしまして金融機関に相次ぐ破綻が起こる、そしてそれが引き金になって我が国金融システムの危機が大きく広がってきたということで、資金繰りに影響を受けた中小、小規模の企業に対して信用保証協会による一〇〇%保証、これを、資金供給を行ったものでございます。それは委員御指摘のとおりでございます。
 約二十九兆円の保証の実績を上げています。直接的には一万社の倒産を防止した、それから十万人の雇用維持に効果があったという評価が出ております。一方で、検証してみますと、貸し手側がいわゆる旧債振替を積極的に行ったという、そういうモラルハザードの問題も指摘されております。
 昨年十月から緊急保証制度を始めているわけですけれども、これ、昨年の原油高とか原材料高、それをきっかけにして、アメリカの金融不安から始まった制度ですけれども、これでは特別保証の経験を踏まえて、より適正な運用をしていかにゃいかぬというふうに心掛けています。全業種を対象にしていたものとは違って、やっぱり業種を七百八十一ほどに絞り込んでやっているということを含めて運用してまいってきております。
#82
○水戸将史君 副大臣、今お触れいただきましたけれども、今御案内のとおり、緊急保証制度が施行中ですね。その前にはこの特別保証制度、その当時の非常にいろんな経済状況、金融状況、今と比較するかどうかは別といたしましても、非常に緊急的な事態を招きましてのそうした特別的な手当てだったわけですね。
 この特別保証に比べて、もう一度簡潔にお答えいただきたいのは、この緊急保証制度というのはどういう点で、優れているかどうかということの評価は別といたしましても、特別保証と比べて緊急保証制度はどういう点が特筆すべきものなのかということをもう一度簡潔にお答えください。
#83
○副大臣(松下忠洋君) 緊急保証というのは、これは、昨年来、原油、原材料高や国際的な不況の影響ということで、特に業況が厳しい業種に属する企業について一般保証の別枠で一〇〇%保証を実施するということでございまして、昨年十月末には五百四十五業種で開始して絞り込んでいると。それで、経済情勢に応じて対象業種を段階的に拡大してまいりまして、現在七百八十一業種、中小企業の八割をカバーしているなと、こう思っております。
 運用面では、形式的基準ではなくて、個別の中小企業の経営や事業の実態をよく見て保証の可否を判断することとしておりまして、特別保証で採用されたいわゆるネガティブリスト方式に比べて、例えば税金の滞納があっても、非常に苦しんでおられるわけですので、門前払いをされないというような、こういうことで、厳しい経済情勢下でも個別企業の状況に応じてより柔軟な対応を可能としているということになっております。
#84
○水戸将史君 ありがとうございました。
 両者の比較、いいところとそうでないところがこれはかいま見られるんですけれども、特別保証の場合は非常に使い勝手がいいということを我々自身も指摘をしております。
 今、副大臣がおっしゃったネガティブリストという、ほとんどハードルにならないような簡便な審査というか、そういう形で、非常に借りる側としては、それを利用する側としては非常に制度が利用しやすかったということでございまして、一方ではモラルハザードを招いてしまいまして、いろいろな形で税金で補てんせざるを得なかったという、そういう側面もありました。
 今、これ副大臣の御所見で構いませんけれども、民主党は、マニフェストではこういうものを復活させるべきであるということを指摘しておりますが、やはり借りる側、それを利用する側にとって使い勝手がいいということで、特別保証をもう一度というふうに我々自身も言っているわけでありますけれども、特別保証というその仕組みを、名前は別といたしましても、こういう形でもう一度同じような緊急保証と、その上乗せではありませんけれども、もっと緊急保証を特別保証に近いような形で改変するのも一つの方法かなと思うんですが、こういうことに関してどういうお考えがありますか。
#85
○副大臣(松下忠洋君) 年末に向けて今大変厳しい中小企業の状況が続いておりまして、やっぱり資金繰り対策に空白期間を設けてはならないというふうに思っております。緊急保証やこのセーフティーネット貸付けをやってまいりましたし、中小企業金融円滑化法、今審議いただいていますけれども、その施行や条件変更対応保証によって中小企業金融の円滑化に全力で取り組んでいかにゃいかぬというふうに思っています。
 信用保証も含めて中小企業の金融支援の在り方については、これは経済状況や中小企業の声を伺いながら、中小企業が安心して事業に取り組んでいくことができるというようなふうに絶えず改善を重ねていくことが大事だなというふうに思っております。門前払いもしてはならないし、やっぱりきちっと丁寧に対応していくことが大事だというふうに考えています。
#86
○水戸将史君 ありがとうございました。
 そうしたら、本題というか、法案の内容に入ってまいりたいと思います。
 まず、大塚副大臣、ちょっとこの内容なんですが、この金融円滑化法案の中で、金融機関に対しまして貸付条件の変更などの措置を適切かつ円滑に行うことができるような必要な体制整備を義務付けると、金融機関にかなり義務付けるという厳しい文言なんですけれども、具体的に必要な体制整備とはどういうことを金融庁としては指摘をされているんでしょうか。
#87
○副大臣(大塚耕平君) まず、この必要な措置というのは、法律事項以外は金融庁の監督指針や金融検査マニュアルで規定をするわけでございますが、衆議院の審議の過程で現時点の検討の内容を公開させていただきましたが、その中にも、例えば監督指針に関しまして、法案の第六条関係で、条件変更の申込みへの各営業店での対応状況を把握するための社内体制を整備しているかということが監督指針の中に明記をされることになります。
 その社内体制とは何かというところまではブレークダウンして明記はいたしませんが、十分な相談に応じられるだけのリソースを割いているかということでありますので、例えば、もう既にこうした監督指針の変更を先取りして始まっている動きといたしましては、メガバンクの一行は、これまでそうした対応窓口が大体十人未満で対応していたものを五十人ぐらいの体制に強化をしている等々の動きが出ております。また、他のメガバンクでは、営業店からそうした条件変更の申出があった場合に、その情報を本部に集約できるようなITのインフラを整備して、迅速に対応できるようにもう既にスタートをさせておりますので、各金融機関の規模や営業態様によって若干の差はあると思いますが、いずれにしましても、十分なリソースを割いているかということがこの監督指針で言うところの社内体制の整備ということに当たると思っております。
#88
○水戸将史君 先ほど大久保委員からも質問がございました、やはり借りる側、中小企業、立場が弱いという側ですけれども、やっぱりどうしても、この法案そのものは、法律そのものは非常に歓迎をしているわけでありますけれども、やっぱりリスケとか含めて貸付条件を緩和するということで、しかし、そうはいうものの、返済履歴が各銀行、金融機関に、どこどこの企業がこういうような形でリスケをしたよと、そういう記録が残ってしまいますものですから、やはりいかんせん新規融資、特に追加の新規融資がこれ受けられないんじゃないかという、そう思うのはこれ人情でありまして、そういうような不安は、どうしても中小企業の方々は、特に経営者の方々はそういう懸念をお持ちになっちゃうんですね。
 ですから、この法案が成案化して、そういうような従来の借りているものに関しては、一定以上の返済猶予ということは、それは非常にいい、喜ばしいことなんですけれども、追加の新規融資に関してのそうした不安に関して、副大臣、先ほど大臣がお述べになりましたので副大臣から、そうじゃないんだよと、この法案でもきちっとそれを担保できるという強いメッセージをこの際、中小企業の方々に言っていただきたいと思うんですが、どうでしょう。
#89
○副大臣(大塚耕平君) 大臣のお考えと基本的には一緒でございますが、今回の法案によって、今委員が御指摘のような事態が万が一にも起きないように対応するという姿勢はまず御理解をいただきたいと思うんですが。
 しかし、これを事前に何か担保をするということはなかなか難しいわけでありまして、事後的に情報開示の結果等を検査をさせていただくということを宣言をしておりますので、そのことによって事後的にチェックをするということが今御指摘のような事態に対しても一定の抑止力を発揮すると思っておりますので、条件変更に応じたということで開示された具体的な案件について事後に検査に入って、それらの案件の借入者に対して、その後、新規融資が渋られているとか、あるいはそのことによって経営が大変厳しい状況に追い込まれたというようなことが起こらないように、しっかりとその点に目配りをした事後的な検査をさせていただきたいと思います。
#90
○水戸将史君 松下副大臣にちょっとお伺いします。
 保証協会、もちろん金融機関と表裏一体の中で、特に昨今は一〇〇%保証でございますので、保証協会の判断がやはり金融機関が貸し出すかどうかという判断に直結するというふうになってきますものですから、やはりこの保証協会の取組姿勢というのはより一層、これは冷静かつ客観的な我々としても判断をしていく必要があるかなと思っております。
 この信用保証協会、今回の法案の中身も若干保証協会のこれからの取組姿勢も明記をされているんですけれども、保証協会には更なる充実に向けて財政上の措置を講ずるというのがこの法案の中にあるんですね。これは具体的にどういうようなことなんでしょうか。
#91
○副大臣(松下忠洋君) 民間金融機関の既往貸付けの条件変更が促進されるということを踏まえておりまして、公的金融においても一層条件変更の促進に取り組むこととしているわけでございまして、具体的には、日本政策金融公庫でありますとか商工組合の中央金庫でありますとか信用保証協会がより一層積極的に条件変更に取り組むと、その趣旨を徹底することが大事だと。新たに、これまで公的金融と取引関係のない中小企業にも条件変更促進に向けた支援を行うということで、この条件変更対応保証ということを経済産業省、中小企業庁でも取り組んでやっていくと、そこで信用保証協会へのいろんな強化もしっかりしていこうということで支援措置をしております。
#92
○水戸将史君 要望も交えてお話をしたいんですが、やっぱり先ほど私が申し上げましたとおり、釈迦に説法です。金融機関と本当に表裏一体の保証協会でありますので、やはり保証協会の対応次第で中小企業がそれに報われるか報われないかということにもつながってまいります。
 金融検査マニュアルでこれからも、先ほど副大臣もいみじくもお触れになりましたけれども、やっぱりこれを不良債権扱いにしないという、利払いが続いていれば不良債権扱いにしないよという形で、ある意味、金融庁の目線も非常に緩和をするという方向でこれからも進められるというわけでありますが、やっぱり保証協会もそういう同じような目線でそういう中小企業の業務内容、決算内容等々、それに対して対応していただきたいと思うんですけれども、やっぱりどうしてもこれは金融機関なのか保証協会なのかよく分からない部分があるんですけれども、金融機関に聞けば、これは保証協会が保証してくれないからという、お互いにキャッチボールしちゃうわけですね。
 例えば、当座貸越しという制度がありまして、これは借りっ放しという制度なんですね。それは保証制度の中にありますけれども、制度融資の中にありますが、そういう中で、借りっ放しで例えば一千万、三千万とか、そういう金額で中小企業が借りるわけですね。それはずっと元本はそのまま据置きというようなものなんですけれども、途中でやはり業務内容が、売上げがダウンして業務内容が悪くなれば、保証協会はこれを変更してくれという形で中小企業に間接的に迫るわけですね。
 また、別な企業の話もありましたけれども、これは国とか地方自治体の助成金を得ながら補助事業で業務をやっている会社がありまして、その申請手続が遅れたために補助金が若干支払が遅れた、そういう企業に対して、確実にそういう収入があるにもかかわらず返済期間が、毎月毎月の金融機関に対する返済が遅れただけで、それに対して非常に保証協会も先ほど言った新規の、新規の追加の融資には応じないというのは、これは金融機関が悪いのか保証協会が悪いのかということは別といたしましても、非常に保証協会の審査、判断が随分厳しいというか、そういう部分が散見されるということは指摘されておりますので、こういう法案が通って、是非金融庁が金融機関に対してということと、やはりそれと同時並行的に、保証協会に対してもある一定のような形で歩調を合わせていただくということを強く要望したいと思っております。それについて御所見をいただきたいと思いますが。
#93
○副大臣(松下忠洋君) 今委員御指摘のような状況が起こってはならないと思っておりますし、全国にある信用保証協会、やっぱり体質を強くしなきゃいけないし、これまでのいろんな運営状況から非常に体力が弱くなっているところもございますので、今回そういうところにしっかりと財政支援を決定して、既に行っているところでありまして、今のようなことが起こらぬような形でしっかりと対応していくように努力していきたいと、そう思っております。
#94
○水戸将史君 よろしく。本当に保証協会の対応次第で救われる企業もいっぱいあると思いますので、よろしくお願いしたいと思っております。
 この法案を見てみましても、先ほど大臣も副大臣もおっしゃっていただいたとおり、やっぱり金融機関に対して更に一層自制を促すのみならず、実効性を求めていこうという厳しめの法案ではないかと思いますが、しかし、他方では、やはり金融機関に対しても何らかの、そういう対応をしたのなら何らかの、恩恵というのは行き過ぎかもしれませんけれども、何らかの形で報われるような措置も講じていかないと、どうしてもしわ寄せは中小企業に行ってしまうようなことがあり得るのかなと、私もその点はちょっと不安が先行しております。
 この法案の中でも、副大臣にちょっとお伺いしたいんですが、金融機関の業務の健全かつ適切な運営の確保に配慮すると、配慮という言葉があるものですから若干金融機関も救われるのかなという気がする、この配慮というのはどういうようなことなんでしょうか。
#95
○副大臣(大塚耕平君) 例えば、この法案の趣旨に沿って大変前向きに対応していただいた金融機関が、先々自己資本等の面で何がしか脆弱な事態を迎えるようなことがあれば、そういうときには、もう既に当委員会で御審議いただいて改正していただいた金融機能強化法等を積極的に活用していただいて、しっかり公的資金での下支えもするというような意味も含めて、金融行政でできるバックアップはしっかりしていくと、そういう趣旨でございます。
#96
○水戸将史君 金融検査マニュアルも積極的に改定をしていこうという方向だと思いますが、大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、せっかく改定をされるならば、金融機関が今目されている方向性でやはり積極的に取り組んでいくという金融機関に対してというか、金融機関のいわゆる取組姿勢に対して、何らかのプラス評価というんですかね、もこれ必要じゃないかと私は思います。
 例えば、金融機関の業務の中でも、これは釈迦に説法でありますけれども、引当金、不良債権に対して、貸出債権に対して引当金も計上しますよね。これも若干緩和してもいいのかな。見方、これは具体的に何%というものはありませんが、やっぱりそういう目線もちょっと下げてあげるのもいいのかなという気がするんですけれども、こういう、せっかく金融検査マニュアルを改定されるのならばそういうことも含めて検討されたらいかがでしょうか。
#97
○国務大臣(亀井静香君) 委員御指摘の趣旨のような形で金融マニュアルも今改定作業をやっております。
#98
○水戸将史君 是非その点を踏まえて、心はもちろん中小企業の救済ということになるわけでありますけれども、やはりその周辺にあるというか、それと直接的に結び付く金融機関に対しても何らかの形でプラス的な評価できるということも、是非、金融監督庁としてそういう目線でも金融機関をある意味厳しく、ある意味温かく見守っていただきたいと思っております。
 また、民主党は、今までも金融アセスメント法等々の議論もしておりました。リーマン・ショック等が原因で、石油の高騰もありましたけれども、やはりそれが企業の経営に直撃いたしまして売上げが急減してしまうと。そういうような企業に対しての貸出しに対しても積極的に金融機関が応じる、これに対して先ほど言ったような形で評価を与えるというような、金融機関が中小企業に対する貢献の度合いとか、やはり地域の貢献の度合い等々も勘案して、やはりそういう金融アセスメントというものも体制整備をしてくる、そういう時期かなと思うんですけれども、こういうことに関して、大臣、副大臣はどういう思いでいらっしゃいますか。
#99
○国務大臣(亀井静香君) 国民と共にあり地域と共にある金融機関でなければならないと、このように考えておりますので、監督検査等もそうした意味でのいわゆる社会的責任を果たしておるかどうかということがこの検査監督の眼目であると、このように考えております。
 なお、金融マニュアルの中においても、それぞれの行員がそうした責任を具体的な業務の中で果たしておるかどうかを行内における人事考課の評価の大きな視点にするということまで、ちょっと踏み込み過ぎるかなという指摘も受けるかもしれませんが、そういうことも金融監督の一つの視点としてこの度取り上げさせていただいております。
#100
○副大臣(大塚耕平君) 今大臣が各論に触れてくださいましたので、そのことについて私からも付言させていただきますと、私自身も一九九〇年前後のバブルのころは日本銀行の立場で金融機関の考査にも行っておったわけでございますが、当時は、都市銀行の行内の営業店の評価基準とか人事評価基準が空き地を探してきてそこに貸し込みをした人ほど評価されるという、実際にそういう考課基準になっていたんですね。
 やはり金融機関の職員の皆さんも皆サラリーマン、サラリーウーマンでありますので、やはりそういうインセンティブによって行動が左右される面もありますので、今大臣がおっしゃってくださったようなことまで、今回、監督指針で踏み込んでいる。もちろんその詳細な内容は各行にお任せいたしますけれども、地域のためにしっかり貢献しているか、あるいは企業のためにしっかり貢献しているかという、そういう視点で行内のガバナンスをやってほしいということを明記をしたということは、これは大変重要な影響力を今後持つというふうに思っておりますので、それらの点も含めて、しっかりとこれまでの金融行政ないしは金融機関のガバナンスについて修正すべき点をこの局面で修正をしてまいりたいというふうに思っております。
#101
○水戸将史君 最後になりましたけれども、この法案の流れ、行方を金融機関も今見ているのかなということで、状況待ちかなという気もしないではないんですが。
 政府系の、例えば商工中金もいろいろと、借入れの申込みをするわけでありますが、非常に現場も込んでいらっしゃるという、混雑しているということもあるんでしょうけれども、貸出しの決定が非常に遅いと。四か月前後掛かってしまうという。それでは、せっかく借りたい、貸してもいいよという判断がそれだけ延びれば、やはり企業も生き物でありますものですから迅速かつ的確な対応を、やはりこれは人員の、先ほど若干お触れになりましたけれども、拡充ということにもつながっていくんでしょうけれども、今ちまたではそういうような、商工中金を利用しても非常に判断が遅くて借りるのに三か月も四か月も掛かっちゃうよと、これじゃ何のためという話が出てきておりますものですから、是非、体制の整備と言うならば、人材の育成とか人員の確保ということも含めてまず政府系等々の、積極的にそこをやっていただきたいと思いますので、その点を強く要望して、私の質問を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。
#102
○委員長(大石正光君) 午後三時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時一分休憩
     ─────・─────
   午後三時三十五分開会
#103
○委員長(大石正光君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。
 この際、申し上げます。
 自由民主党・改革クラブ所属委員に対し、出席を要請いたします。しばらくお待ちください。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#104
○委員長(大石正光君) 速記を起こしてください。
 自由民主党・改革クラブ所属委員に対し理事より出席を要請いたしましたが、出席を得ることができませんでした。やむを得ず議事を進めます。
 休憩前に引き続き、中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#105
○荒木清寛君 まず冒頭、委員長に要請、またお尋ねをしたいと思いますが。
 公明党、ただいまからこの円滑化法案の審議に出席をいたします。ただ、先週二十日の趣旨説明聴取、また本日の委員会立ても、十分なコンセンサスのない中、委員長の職権でお立てになったわけでありまして、このことについては非常に遺憾でございます。
 そこで、委員長におかれては、今後、一層公正中立に、また丁寧な委員会運営を、指揮を願いたいと思いますが、委員長、いかがでございましょうか。
#106
○委員長(大石正光君) 委員長として、公正に、平等に、丁寧に委員会を進めてまいりたいと思います。
#107
○荒木清寛君 まず、財務大臣に一問だけお尋ねをいたします。
 前回もお尋ねしました平成十七年十一月の政治資金の収支報告の件であります。
 私が前回御指摘をしたのは、大臣が代表者である資金管理団体新生政経懇話会及び大臣が代表者を務めていた民主党神奈川県第十四区総支部からの寄附についてでございます。
 これにつきましては、先般の委員会で大臣は、もう政界からの引退を考えていたので個人としてこの寄附を受けたと、そして所得税はちゃんと払っておりますということでありまして、その点は大蔵省出身でもあられますし、税金のことは確かにきちっとしていらっしゃる、このように思います。
 ただ、この収支報告書上は、具体的に言いますと、十七年の十月十八日から資金管理団体からは六百一万七千七百五十五円、政党支部からは同年十一月三十日に七百五十七万八千五百七十円の寄附について、大臣、藤井裕久氏個人に寄附をしたという、そういう記載にはなっていないわけです、報告にはなっていないわけですね。
 大臣がおっしゃられるようなことであれば、どうしてそのとおりに収支報告上も個人で受けましたというふうに記載をし、報告をされなかったんでしょうか。
#108
○国務大臣(藤井裕久君) 荒木委員御指摘のとおりでして、非常に正確に私のことを理解していただいて有り難く思っております。
 まず、これは、私はもうあのときから、この落選を機に議員にならないというつもりでございましたので、どうすれば一番いいのかというのは、しかるべき人、はっきり言いますと複数の良識ある税理士と申しましょうか、これに相談していたんです。そして、その間に若干時間が掛かったんです。そのために、取りあえず、白金っておっしゃいましたね、白金台とおっしゃいましたね。これは私の個人事務所なんです。そこへ出したという形を取ったことは事実です。
 今から見れば、おっしゃるように藤井裕久個人の方が良かったのかもしれませんが、そこに出て、そして、その間に税理士さんと相談したら、これの最上の手段は納税することなんだということで、そのように処置をしたわけでございまして、今言われますように、どうして形式的にそういうことになったのかと言われれば、おっしゃるとおりです。
#109
○荒木清寛君 この鳩山総理の問題も含めて、私は、どうもこの政治資金規正法の収支報告の点が、これは単なるそういう帳面の付け間違いのようなものだという、そういう感覚がどうも政府の方にはあるんではないかというふうに思うんですね。
 ですから、大臣についても、この収支報告上はそういう政治団体に寄附をしたというふうに書いてあるわけですから、厳密に言えばこれは、恐縮ですけど、虚偽記載ということになるんじゃないでしょうかね。
#110
○国務大臣(藤井裕久君) それは政治団体じゃありません。
#111
○荒木清寛君 要するに、政治団体じゃないにしましても、個人に対して寄附をしたという、そういう報告にはなっていないわけです。ですから、そういう、もっと言えば、存在していない団体に対する寄附だというふうに書いてあるわけですから、これはやっぱり虚偽記載ということを言わざるを得ないんじゃないでしょうか。
#112
○国務大臣(藤井裕久君) どうも、本当のことを言ってぴんとこないんです。
 これは、白金台何ですか、その会というのは全く個人のつもりで出したわけです。そのとき、どういう処理をするかというのが税理士に相談していた段階だったんです。それなもので、取りあえずこれで出しておきなさいと。そして、やっぱり最上の手段は納税申告で税金を納めることだということで、税金を納めたわけです。ですから、その点は御理解をいただきたいと思います。
#113
○荒木清寛君 ここまでにしておきますけど、私も税金のことを問題にしているわけじゃないです。だから、ちゃんとしていらっしゃいますねというふうに申し上げたんですが、ただ、政治資金の収支報告としては個人に対する寄附とはなっていないわけで、これを見た人は藤井大臣個人に寄附をしたとはどう見ても読めないわけで、私も何かの団体に寄附をしたと思ったからその点をただしたわけで、やっぱりちょっとまずいと思います。
 この点、指摘をしまして、大臣はもうあとは質問ございませんので、委員長の許可があれば御退席いただいて結構ですが。
#114
○国務大臣(藤井裕久君) 大変ありがとうございました。
 今申し上げたとおりでございまして、白金台何とかというのは実は個人事務所だったんです。それまでは正規の事務所があったんですが、個人事務所に行ったということは、私としてはこれは個人に行ったというふうに理解し、かつやりました。
 今、荒木委員がおっしゃったようなことを言われますと、若干そういうところもあるのかもしれませんが、虚偽という認識とは全く違います。その点だけは御理解を賜りたいと思います。
#115
○委員長(大石正光君) 大臣、御苦労さまでございました。
#116
○荒木清寛君 それでは、法案につきまして、時間の許す限り亀井大臣にお尋ねをしたいと思います。
 そこで、いわゆるこのモラトリアムの提案につきましては、大臣はおよそ二か月前に、就任直後に打ち上げられたわけで、随分そういう意味では波紋を呼びましたですね。それで、モラトリアムということをそれは語義上といいますかその言葉どおり理解をしますと、これはもう民間同士の契約に政府が介入すると、かつての徳政令のような、そういうことまで連想したわけでありまして、その当時、そういう金融行政の恣意性を高めるのではないかという、こういう批判もあったかと思いますし、銀行株を中心に若干株式市場も混乱があったように私は思います。
 そこで、今回出てきた法案はもちろんそういう徳政令とは全く違うものが出てきたわけで理解をいたしますけれども、ただ、当初のそういう、アドバルーンを打ち上げられたのかもしれませんけれども、ちょっと当初のそうした大臣のこの表明というのは慎重さを欠いていたように思いますが、大臣は今から振り返ってどうお考えでしょうか。
#117
○国務大臣(亀井静香君) 私は余り言葉や説明がうまい男ではございませんけれども、大臣就任のときの所信表明、その後の記者会見等において、私は返済猶予ということは申しましたけれども、一片の法律で貸借関係をパアにしてしまうとか、あるいは返済猶予を命令、強制をしていくというようなことは一言も言った覚えはございません。
 私は、現在のそうした、特に中小零細企業が貸し渋りあるいは貸しはがしに遭っておるそういう状況に対して、本来であればこれはもう借り手と貸し手の間でこれは話合いをしながらやっていくべきことであって、現にそういうことが行われてきたわけでもありますけれども、昨今の状況は残念ながらそういう状況ではなくなって、力関係もありますけれども、言わば金融機関がそうした社会的責任を果たしていないと、そういう意味であり、ここは政府が背中を押さなければならないと、このように考えましたので、そういうことを処置をとるということを私は表明したわけでありまして、それに基づいた法案の作成に入ったわけでございまして、当初私が考えておったことと現在でき上がった法律というのはもう全然内容において変わった点はございません。
 そのことがいろんなハレーションを起こしたというような御指摘があるかもしれませんけれども、私はあえて言わせていただければ、銀行に対して社会的責任を求めるということを言ったことで銀行株が下がったのなら、これはしようがないと私は思うわけでありまして、やはり銀行が、私は現在もそう思っておりますけれども、本来の責任を残念ながら果たさない状況にあるという、そういうことについて私は金融界はきちっと反省をしていくべきだ、本来政府がこういうことに一々法律というような形で背中を押さないことが私はいいと思っておるわけであります。
#118
○荒木清寛君 お言葉ですけれども、我々が見ていると、当初大臣が言われたことと大分紆余曲折があってこうなった気がするんですね。
 具体的には、亀井大臣がそうした方針を打ち出したことについて、財務大臣は九月十八日の閣議後の記者会見で、昭和の金融恐慌のときにやったことがあるが、今はそういう状況なのかと述べたと。どうも慎重論を言われたような印象。また、九月二十七日には亀井大臣がテレビの番組で、中小企業の一部には元本だけではなく、金利の返済猶予も検討するという、こういう発言があり、またその二日後には、鳩山総理、九月二十九日には、元本返済を猶予し、金利は支払をするという法案を考えてみたいという、こういう発言もありまして、やっぱり内閣の中でいろいろ意見があったわけですよね。それが調整されて今の形になったんではないかと思いますけれども、大臣おっしゃったように、いや、全然、最初から考えていたとおりだよというのが、やっぱりいろいろ中で議論して軌道修正されながらこういう提案になったんじゃないんですか。
#119
○国務大臣(亀井静香君) 私は別に強がりを言っておるわけでも何でもございません。財務大臣が御発言なされたということも新聞で私は聞きまして、閣議の前にお会いしたら財務大臣が、あれは、私はあんなことは言っていませんよというお話も私にされたわけでもございまして、私がどういう法律を作ろうか、そんなことを財務大臣に事前に申し上げたこともございませんし、総理との関係は、これは実はもう一年半以上も前から週に一回、十一時から、野党である民主党、私どもとの間で三、三でいろんな経済問題、社会問題、安全保障問題、あらゆる問題をずっと協議をしてきたという経緯があります。そうした中で、現在の残念ながら中小企業が置かれている非常に厳しい状況について、野党の立場でありましたけれども、これは放置できないという、そういう認識、今の金融が本来の姿とは懸け離れているというような共通の認識を私は鳩山総理と持っておったと思います。そういうことがあるから、私のような、ある意味では門外漢でありますが、門外漢を総理は金融担当大臣にお就けになったことでありまして、私と総理との間でこういう具体的な処方せんについてそごが起きるということはありません。
 ただ、委員御承知のように、マスコミがコメントを求めるときの言い方があるんですね。あたかも私がそうした一片の紙切れでパアにしてしまうとか、あるいは命令、強制によってやるがごとき、そういう質問をすれば、それについては、そんなことはという答えが出てくるのはこれは当たり前の話であります。今の金利の問題でもありました。今度も、金利の減免等も含めて新しいそうした貸借関係、そういうことを貸し手と借り手の間でつくっていけるということでありますから、そういう意味では金利も新しい貸出条件の検討の中にこれはトータルとして入っておるわけでありますから、別に私は当初私が言ったことと懸け離れた法律の内容になっておるとは私は思っておりません。
 以上です。
#120
○荒木清寛君 大塚副大臣にお尋ねをいたしますが、この法案の検討に当たっては、まず政府・与党関係者による貸し渋り・貸しはがし対策ワーキングチームで検討が行われたと承知をしておりますけれども、なぜ今回この法案、もちろん大事な法案なんですけれども、そうしたワーキンググループで、ワーキングチームですか、で検討することになったのか。この経緯といいますか、その趣旨ですね、どうしてそういう政府・与党でのチームでの検討ということになったのか、その背景についてお聞かせください。
#121
○副大臣(大塚耕平君) 御下問の件でございますが、九月の十六日に鳩山内閣が発足をいたしまして、私は九月の十八日に認証を受けました。そして、九月の二十四日に大臣から、鳩山総理との合意事項でもあるのでこの法案を検討するようにという御指示を受けました。しかし、その段階で私どもの政権は政府と党の一元化というような新たな取組を掲げておりましたし、また副大臣主宰の各省庁ごとの政策会議で物事を決めていくというようなことも大方針として決まりつつあった段階でございます。
 そういう中で、法案を作るという作業を与党の議員の皆様方、あるいは政策会議の中での合意のつくり方、どのように情報を提供していきつつ、しかも皆さんの御意見を反映してコンセンサスをつくっていくかというプロセスそのものを検討しなければならないという大変難しい課題に直面しておりましたので、私なりに大臣と御相談して考えた枠組みが、政策会議の中で与党議員の皆さんに御説明をするにしても原案がなくては御説明できませんので、その原案を作る作業を政策会議の中のワーキンググループという枠組みの中で形成したいとそう思いまして、その方針を九月の二十九日に公表して、あとはその公表したプロセスに沿って粛々と検討を進めた次第でございます。
#122
○荒木清寛君 そうした意味で今回の法案の原案を作られたわけですが、ただ一部には、このワーキンググループの検討状況が非公開だったということで、政策決定プロセスの透明化を求める批判といいますか、そうした意見も出ておりますけれども、今後も恐らくいろんな法案についてこうしたワーキンググループということがあり得べしだと思いますけれども、そのときにはもっとそうした意味でオープンに、検討状況も公表しながらやっていくべきかと思いますけれども、この点はいかがですか。
#123
○国務大臣(亀井静香君) 私は、法案の作成プロセス、あるいは行政そのものが、できるだけオープンにしていくということは大事なことだと思います。しかしながら、すべてのそうした作業を公開というような形でやっていくことが適当なのかどうかというのはやっぱりケース・バイ・ケースであって、私はその辺りはすべてを公開という形にやっていく、今、仕分チームが公開という形でやっておられますけれども、私はすべてを公開という形でそうした法案作りを事務レベルでやっていくということは、私はなかなかそれは難しいことではないかと思っております。
#124
○荒木清寛君 そうしましたら、次に亀井大臣に、この中小企業をめぐる金融情勢についての認識についてお尋ねいたします。
 国内銀行の中小企業向け貸付残高は二〇〇七年秋から前年割れが続いておりますけれども、その原因をどう分析しているのか。つまり、借りる側の資金需要がないという、乏しいということなのか。じゃなくて、世上のいわゆる貸し渋り、貸しはがしの結果、この融資残高が、貸出残高が減少しているのか。この点はどういう分析をされていますか。
#125
○国務大臣(亀井静香君) 私は、委員がおっしゃいました原因、両面あると思っています。残念ながら、事業意欲があって、また運転資金等含めて必要な資金を借りたいと思っても、なかなか金融機関が従来と違ってそれに応じなくなってきたという状況があることは、これは間違いありません。
 私自身もそんな相談にばっかり乗りまして、時に金融庁の長官等に電話もしたようないろんな苦い経験もあるわけでありますが。しかし一方、中小企業、零細企業の業者が自分たちの仕事の将来に希望が持てない状況が残念ながら今続いてきておると、そういう状況がひどくなってきているという状況があると思います。
 私は今、非常にこれは本当に深刻に考えておりますのは、この法案が成立をし、施行されましても、いや返済猶予をしてもらったところでもう先々仕事がありそうもないと、この際店をしまおうと、その方が傷が少なくて済むというような、そういう判断をしつつある私は中小企業、零細企業、あるいは商店の方が今非常に増えておるんじゃないかと思います。これ、本当はゆゆしきことでありまして、日本経済がそういう意味で中小企業、零細企業を中心にいわゆる空洞化が起きてしまってきておるという状況、我々はもっとこれを深刻に受け止めなければならない。
 ですから、総理にも私は再三申し上げているわけでもありますけれども、やはり仕事を出していくということをやっていかなければ、またその仕事が残念ながらもうかりもしないような値段で、値引きというような形の中で仕事をやらされているという今の状況、これはもう常態化してしまっちゃったんですね。こういう状況もきっちりと変えていく。
 私どもは、先日、公取の委員長以下を呼びまして、その点を強く注意を喚起したこともあるわけでありますけれども、そういう総合的なこの対策を実施をしなければ、この法案をやって金融機関の背中を押したから中小零細企業や商店をめぐる状況は、これがきちっと好転をしていくような残念ながら生易しい状況では今はないと、このように考えております。
#126
○荒木清寛君 この法案の目的規定には、第一条ですが、この法案は中小企業者及び住宅資金借入者に対する金融の円滑化を図るために必要な措置を定めるものである旨が規定されております。言い換えれば、この中小企業者等の金融の円滑化につながらなければこの法案の意味はないということです。
 そこで、今もいみじくも大臣おっしゃったように、もう多少この返済を猶予してもらってもどうにもならないような状況にもし中小企業があるのであれば、この法案の効果というのは極めてある意味では限定的だという、そういうふうに理解をせざるを得ないという、そういうことなんでしょうか。
#127
○国務大臣(亀井静香君) 私は、厳しい中でも事業を継続していって頑張りたいと思っておられる方々にとっては私は大変な効果があると、このように思っておりますが、一方では、今申し上げましたように、もう仕事が出そうもない、そういう状況を変えないと事業継続の意欲自体がどんどん失われていく、年末にかけて、という私は極めて厳しい状況も認識をしておるわけであります。
 この法案は法案として、私はもちろんきちっと機能をしていくと思います。それとは別に、そういう対策を、仕事が出ていく、また、出た仕事でもうかるような仕組み、そういうものの手を打たなければならぬということを申し上げておるわけでありまして、法案の意味はないということを申し上げておるわけではございません。
#128
○荒木清寛君 大概の中小企業というのは借金をしているわけですから、ある意味ではこの円滑化法案に期待する向きも大きいわけですね。それは私も聞いております。
 ただし、逆に危惧も持っているわけでして、もうよく言われるように、中小企業はいわゆるこの返済猶予等の貸付条件の変更を銀行に申し出るだけで危ない企業とみなされるおそれがあるので、そういう風評被害を恐れて、そう簡単には猶予してくれと、条件変更してくれというふうには言えないのではないかという、そういう危惧もあるわけですね。
 そういう危惧がないのか、そしてまた、そうならないように金融庁として万全の今後対策を打っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#129
○国務大臣(亀井静香君) 委員御指摘のように、そういう風評被害みたいなのが起きる危険性がないわけでは私はないと思います。それを防ぐためには、金融機関が守秘義務を課せられておりますから、そういうことがないような万全の対応を金融機関自身が取っていく必要があると思います。金融庁の検査監督の中においても、そういう問題も含めて検査監督をやっていかなければならないと、このように考えております。
#130
○荒木清寛君 また、もう一つの懸念として、既存債務の条件変更をしてもらったのはいいけれども、当然今後も銀行とは付き合っていくわけですから、その代わり次の新規融資がもう大分締められるんじゃないかという、こういう懸念も持つと思うんですね。もう一切これから借りないというつもりの人はいいでしょうけど、まあそうじゃないと思いますので。
 そこで、本法案に基づいて金融機関に対して貸付条件の変更の件数、金額を開示させる、報告させるということになっているわけでありますが、その中に、条件変更を受けた中小企業が新規融資を要請した場合にどの程度それにちゃんとこたえたのかということについても開示、報告させるようにすべきだと思いますけれども、この点はどういう方針でおりますか。
#131
○国務大臣(亀井静香君) そういうことが起きないように、委員御指摘のように、これは検査監督の一つは機能の中においてもそうした返済猶予等貸付条件変更をしたその報告があることについて、その後、新規融資に応じておるかどうかというようなことも私は当然これは検査の対象の中に入ってくると思いますので、そういう意味では、金融庁の検査官がきっちりと全体をトータルとしてやはり検査をしていくということが必要であると、このように考えております。
#132
○荒木清寛君 それと、金融機関にとっては、この返済猶予した債権について後で保証が付くとか、そういうメリットもあるんでしょうけれども、ただ、今後三年間という時限立法の中で、今後、貸したはいいけれども返済条件の変更を求められるということをもう十分想定しながら貸さなきゃいけないというリスクもあるわけで、そうすると、従来以上にこれは審査を厳しくして、そういうことを言ってきそうなところにはちょっと慎重に貸出しの審査をしようということになってしまったんでは、またこれもう元も子もないわけでありますけれども、そうならないためにまた金融庁としてどういうふうに指導監督していく考えですか。
#133
○副大臣(大塚耕平君) これは、基本的にはこれまでの私どもの説明で御理解をいただければ幸いでございますが、私どもは事後に開示された情報によって適切な金融円滑化への対応が行われていたかということを検査をさせていただくということを申し上げておりますので、今、荒木委員御指摘のようなことが金融機関の現場で行われないことを期待をしているというのが実態でございます。
 加えて、ここまでの金融環境あるいは企業の状況を敷衍してみますと、長い間企業の倒産あるいは企業数の減少を経て、現時点で生き残って頑張っておられる企業というのは、今の金融機関にとっては重要な今後の取引先であり、誤解を恐れず申し上げれば収益源であるわけであります。そういう企業をこの局面で軽々に扱うというようなことはないであろうと思っておりますし、またそうならないように重ねて金融監督当局としてしっかりと対応していきたいというふうに思っております。
#134
○荒木清寛君 この法案によりますと、金融機関は中小企業者又は住宅ローンの借り手から申込みがあった場合には貸付条件の変更等を行うよう努めるものとすると、こういう努力義務が規定されているわけですね。当然、従来からそれは銀行は中小企業と継続的な取引にあるわけですから、返済に困って相談をすればある程度のことはそれは応じてきたはずですよね。それはもう貸出先がつぶれてしまってはどうにもならないわけですから。そういう意味では、従来と余り変わらないという意見も、従来やってきたことをこれを追認しているだけだという考え方もあり得ようかと思いますけれども、しかし、この法案を新たに作ったというのは、それだけにとどまらないはずですよね。
 ですから、努力義務にせよ、一体どういう場合に申出があったらもう金融機関は応じる努力義務が生じるのか、これはどういうふうに解釈したらいいんですか。もう全く任意にそれは銀行の裁量に任される話なのか、それとも、努力義務というのがあるんだから、もうこういう場合には前向きに対処しなければいけないというこういう解釈になるのか、その辺ちょっと、もう少し詳細に答弁をいただければと思います。
#135
○副大臣(大塚耕平君) 非常に重要な点の御質問ですので、少し丁寧に御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、そもそも、委員御指摘のとおり、従来から金融機関、そういう申出があればしっかり応じていただいているはずなんですが、しかし与信者側から見ますと、借入先から見ると必ずしもそうでもないというお声もある中で、元々業法によって金融円滑化の義務が課されている金融機関に貸出条件変更そして金融円滑化にしっかり努力をしなさいという、こういう法案ができた。つまり、今までの努力が必ずしも十分でなかったかもしれないということを言わば宣言をされたような法案でございますので、そういう意味において、まず当事者同士の話合いにおいても、今まで以上に金融機関には真摯にその申出に応じるというプレッシャーが掛かっていくことは事実であると思っております。
 したがって、第一段階としては、そういう申出があった際に、まさしく借り手、貸し手の話合いによって条件変更が成就することが望ましいとは思っております。
 しかし、もしその段階で成就しなかった場合、次が第二段階でございますが、こういう条件変更を申し出る中小零細の事業者の皆さんの多くは、既に信用保証制度を使っていたり、あるいは公的金融機関から借入れを行っているケースが大半でございます。その場合、公的金融機関や信用保証協会が彼ら自身も条件変更に前向きに応じるというふうにもう大きくかじを切っておりますので、第一段階で成就をしなかった借り手は、自分が利用している公的金融に条件変更を申し出ていただきます。そういたしますと、従来以上に弾力的に条件変更に応じていただけるはずですので、もし公的金融機関が条件変更に応じますと、この法文の立て付け上、その借り手に対して融資をしているプロパーの民間の金融機関は協調する義務がそこで発生をしてまいります。そういたしますと、第一段階のとき以上に第二段階では、言わば、その借り手に対して公的金融も条件変更をしたのであれば民間金融機関も条件変更をしなければならないというような、より一段のプレッシャーが掛かります。
 そして、第三段階として、もし、じゃ、そういう公的金融を既に使っていない、民間金融機関からの借入れだけでやっていた先はどうするかということですが、これは、今日は経産省からも政務官おいでいただいておりますが、既に実施されております緊急保証制度、セーフティーネット貸付け、これはまだ枠が余っておりますので、まずそれをしっかり使っていただくように御尽力いただくと。
 そして、それもどうしても使えないということになりますと、今度、第四段階としては、この新しい法律に伴って、新しい制度として中企庁に御尽力いただいた条件変更対応保証というものを利用できないかどうかということを検討する道筋が用意をされております。
 このように何層にもわたって検討を重ねていただけるような枠組みにはなっておりますので、そういう仕組みに加えまして、冒頭の繰り返しになりますが、金融の円滑化、条件変更への真摯な対応への努力が必ずしも十分ではなかったかもしれないということを宣言をしているこの法案によって、従来以上にきめ細かい対応を金融機関によってしていただけるものと私どもとしては大いに期待をしているところでございます。
#136
○荒木清寛君 今、副大臣おっしゃった、いろいろパッケージで、いろいろそういうシステムを、支援の仕組みを考えられたことはいいと思います。
 そこで、ただ一つ、今の中でお尋ねしたいのは、協調する義務というんですか、確かに我々も相談を受ける中で、一行だけ借りているということではなくて、銀行から、信用金庫から、そして公的保証が付き、また公的金融機関もあると、いろいろなチャンネルでお金借りている人はたくさんいらっしゃいますよね。それで、この条件変更を協調して行う義務が書かれておりますですね。その場合、ある方が、借入先すべてにそういう条件変更を申し入れればそれはそれでいいんでしょうけど、この銀行だけちょっと延ばしてもらいたいとか、そういうケースもあり得ますですよね。そういう複数から借りている場合に、協調してやらなきゃいけないんですけれども、一体どこの貸出先が主要行というかリーダーシップを取ってそういう調整をするような何か仕組みになっているんですか。たくさん借りている場合に、みんな押し付け合ってしまってはいけないわけで、一体だれがそういう横並びで条件変更をしてあげましょうやという音頭を取るような仕組みになっているんですかね。
#137
○副大臣(大塚耕平君) 今の御質問に関連して、先ほどの答弁を最初に少し補足をさせていただきますが、第一段階と第二段階の間に今委員が御指摘になったようなケース、つまり複数の民間金融機関から借りている、しかし公的金融は使っていないというケースがあります。この場合、複数の金融機関のうちどこか一行でも条件変更に対応しますと、やはり融資をしている各行は協調する努力義務が発生しますので、そういう意味では第一段階と第二段階の間にもう一つございます。
 そういうケースにおいて、じゃ、だれが音頭を取るのかということでありますが、これは、もしメーンバンクという存在があれば、まずその借り手はメーンバンクに対してそういう御要請をされるんではないかなというふうには思います。もしメーン的な存在がなく並行して複数行に借りているケースにおいては、これはそのうちのいずれかに申出をされて、その先が、自分たちだけで単独で条件変更に応じるのは難しいけれども、他の二行、三行も一緒に条件変更に応じてくれるならばやりましょうということであれば、やはり最初に申出を受けた先がコーディネートをする立場になる蓋然性が高いのではないかなというふうには想定はしております。
#138
○荒木清寛君 今日、経済産業大臣政務官もおいでいただいておりますので、緊急保証制度、先ほども大塚副大臣からもありましたように、更なる活用について要請をさせていただきます。
 これは、緊急保証制度は前政権の下でこれはしっかりやったと思いますし、ただ、三十兆円の保証枠のうち、現時点では十五兆円強がこの対応といいますか、使われているわけですね。逆にまだ半分の枠が残っているわけで、こういうピンチのときに是非これを、更に緊急保証を受けやすいような、そういう改善をしていただきたいと思っております。
 この点は、我が党の石井代議士も衆議院の方で、この緊急保証制度の柔軟な運用について問題提起をさせていただいております。
 そこで、具体的に、緊急保証制度の認定要件については最近三か月間の平均売上高等が前年同期比で三%以上減少しているということが条件になっております。ただし、もうこれは、去年のリーマン・ショック以降ずっと中小企業の売上げは低迷しておりまして、どんなに頑張っても八割ぐらいしか回復してないわけでありますので、逆に言いますと、もうリーマン・ショックから一年以上たっているわけですから、前年同期比がマイナスでなくても、状況によっては緊急保証が受けられるように見直してはいかがかと。そうしないと、大分そのハードルが少し高くなりつつあるというふうに思います。
 そしてもう一つは、我々も、この緊急保証制度発足以来、もう何回も累次にわたりまして指定業種というのを拡大するよう経産省、中小企業庁に申入れをして、その都度対応してきてもらっておりますけれども、この際そういうことについても、業種指定ということもある意味じゃもう廃止して、広くこの残りの十五兆円を使っていただけるような対応も必要ではないかと思いますけれども、経済産業省、中小企業庁として、この点についてどういう取組をお考えですか。
#139
○大臣政務官(近藤洋介君) 荒木先生にお答えをいたします。
 緊急保証制度については、もう御指摘のとおり、まだ十四・四兆円枠が残っておりますので、この年末年始対策においてもこの残枠をしっかり活用して、対策の柱に、資金繰り対策の柱にしていきたいと、活用していきたいと、このように考えておるわけでございます。
 御質問ございました、まず業種指定の件でございますけれども、御案内のとおり五百四十五業種で開始をいたしましたけれども、順次見直しを行い、現在足下では七百八十一業種を指定しているところであります。現在、年末の資金繰りに備えて更なる対象業種の見直し作業を行っているところであります。
 また、利用に際しましては、先生お話ございました、売上高が減少をずっとし続けているじゃないかと、この点でございますけれども、この点につきましては個別に認定をしておるところでございまして、こうした認定要件の適用に際しては、まさに不況が長期化する中で、形式ではなくて実態を見て柔軟に対応してまいりたい、このように思っております。
 二番底懸念もあるわけでございますから、とりわけ中小・小規模事業者の方々の資金繰りに対しては万全を期したいと、このように思っておりますので、あらゆる可能性を排除せず改善を重ねてまいりたいと、このように考えております。
#140
○荒木清寛君 これはちょっとどちらの、経産省なのか金融庁なのかちょっとあれですけど、政府のこの中小企業等に対する金融円滑化対策の総合パッケージの中では、新たな信用保証制度、いわゆる条件変更対応保証(仮称)、この導入が検討されておりますけれども、この制度設計について改めて御説明いただけますか。
#141
○大臣政務官(近藤洋介君) 本件につきましては、金融庁と共同で制度設計してまいったのですが、主管が中企庁なので私の方からお答えさせていただきたいと、このように思います。
 御案内のとおり、本法案により民間金融機関の既往貸付けの条件変更促進されるわけでございますが、こうした新法の施行に合わせまして、民間金融機関の条件変更が加速されることに合わせてといいますか、加えて、御指摘のとおり公的金融と取引のない中小企業にも条件変更促進に向けた支援を行うため、民間の金融機関の条件変更を促すための条件変更対応保証制度を実施するわけでございます。
 条件変更対応保証とは、公的金融機関と取引のない民間金融機関の既往債権、これまでの債権の条件変更に当たり保証を付与するものでございますけれども、いたずらに金融機関救済やモラルハザードとならぬよう保証割合を四割とすること、さらには保証期間を三年間に限定すること、さらにはリスクに見合った保証料の支払と金利の引下げを条件とするといった工夫を講ずる考えでございます。
#142
○荒木清寛君 今の御説明で、新たな信用保証の対象というのは、従来、公的融資あるいは信用保証を使っていない人を対象としていると。従来使っている人はもう対象になりませんよという、除外しているのはどういう趣旨なんでしょうか。
#143
○大臣政務官(近藤洋介君) この趣旨は、もう既に日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会といった公的金融については、新規融資だけではなくて条件変更にも積極的に応ずる方針を既に徹底しているところでございます。
 ですから、既に公的金融を活用していただいている中小企業の方々の条件変更は既に行っておるところでございますし、さらに、今回の措置によって民間金融機関による条件変更の取組が更に積極化することでございますから、このことと相まって公的金融も一層条件変更に取り組むことが可能になりますし、そうする方針でございます。二十一年度上期では十九・三万件、二・六兆円の条件変更の実績を既に上げておるわけであります。
 ただ、恐らく御指摘の点は、業況が苦しくて救済を必要とする者は既に公的金融機関を活用しているのではないかという趣旨かと理解するわけですけれども、既に申し上げたとおり、公的金融を活用いただいている方の条件変更については今回の措置を待たずにしっかりと対応をされているものと、そして今後もすると考えているからでございます。
#144
○荒木清寛君 政務官にもう一点だけ確認しておきますが、当然、新たな信用保証制度を創設しますと、信用保証協会の代位弁済ということも今後発生していくわけでありますけれども、信用保証協会のそうした財政基盤の強化というか、予算措置というのも当然この本予算なり補正で考えていくんですか。
#145
○大臣政務官(近藤洋介君) 条件変更対応保証につきましては、事故率、代位弁済の際に起きる事故率についてはやはり厳しく見ておるところであります。具体的には、緊急保証の想定事故率、現在、一三・三%でございますけど、こちらよりも高くなる可能性が高い、こう思っております。また、事業規模についても、現在、金融庁とも相談しておりますけれども、多くとも数千億円程度と、このようになることが見込まれております。
 したがいまして、損失の発生というのは現時点で確定することは困難ではございますが、御指摘のとおり、一定の財源が必要になるわけであります。ただ、本保証は既存の一般保証の枠組みを活用して実施するわけでございますから、現時点で直ちに手当てをしなければこのことが始められないというわけの性質のものではございません。
 したがって、いずれにしろ、追加の予算が必要な場合は毎年度の予算編成過程の中で整理をしていくことになろうかと思いますが、現時点で幾らかのお金が必要になるということではございませんので、措置をしていないということでございます。
#146
○荒木清寛君 経済産業大臣政務官におかれてはもう結構ですので、委員長のお許しがあれば御退席をと思いますけれども。
#147
○委員長(大石正光君) どうぞ御退席願って結構でございます。
#148
○荒木清寛君 そこで、次にまた金融庁大臣に、金融検査の在り方がこの法案が成立するとどう変わっていくのかということについてお尋ねいたします。
 金融庁は今年四月から大手行を中心に貸し渋り、貸しはがしにターゲットを絞った集中検査をしているはずでして、そういう意味じゃ、ある意味では中小企業金融の円滑化に向けて金融検査の在り方も対応してきたはずなんでありますけれども、この法案が成立して施行されますと、そうした金融検査の在り方というのはどう変わっていくのか、そしてまた、それがどう金融の円滑化に資していくのか、このことについて御説明願います。
#149
○国務大臣(亀井静香君) 大きく基本方針を変えます。もちろん、金融機関の体質の健全化、それを検査の対象にすることは、もう従来もそうでありましたが、当然のことでありますけれども、併せてコンサルタント的な機能をきっちりと果たしておるかどうかということが検査の対象になります。そういうことをきちっと行員がやっておるかどうかということを行内における人事考課の、これは一つの対象にもするということまで書き込んでおるわけでございまして、これはちょっと踏み込み過ぎかなという御批判があるかもしれませんけれども、そうした行員のマターまで評価をしていくということが今後の金融検査の一つの方向でございます。
#150
○荒木清寛君 この金融検査の眼目の一つとして、金融機関がコンサルタント的役割を果たしているかどうかチェックする、これは非常に大事な点だと思いますけれども、抽象的にはそうですけれども、じゃ具体的にどうそれを審査するかというのは難しいと思うんですね。だから、このコンサルタント的役割をチェックするために具体的に金融検査マニュアルというのはどういうふうに改定していくといいますか、どうやってそういう判断するんですか。なかなか難しいというふうに思いますけれども、どうでしょうか。
#151
○副大臣(大塚耕平君) これは、今回の法案のそれぞれの条文に応じて監督指針、金融検査マニュアルとも見直しますが、例えば条文の三条から五条に該当する金融機関に対する行為規制に関しては、例えば書き込む予定になっております監督指針の一文といたしまして、金融機関が債務者に対して必要な助言を行っているか、あるいは経営改善計画の策定を支援しているか、あるいは債務者の相談にきめ細かく応じているか、あるいは先ほどの御質問とも関連いたしますが、複数行から借入れをしている借入者に対しては銀行間で相互に情報の確認を行うなど緊密な連携を図るよう努めているかなどなど、今までの監督指針とは様変わりの視点を書き込むことになりますので、当然その内容に対応した金融機関の運営が行われることになりますので、大臣がおっしゃいますようなコンサルティング機能が今までよりははるかに発揮されることを期待しているものでございます。
#152
○荒木清寛君 今のお話で、この経営改善計画の策定を支援するということは非常にいいことだと思うんですね。
 ただ、これも中小企業者が心配しているのは、今回の貸出し、借入条件の変更を認めてもらうのに一々そういう経営改善計画を出して銀行に承認してもらわなければ認められないということでは、これはもうなかなかそうたやすく申入れできないわけですね。そういう趣旨ではないですね。借りるときに必ずそれを出せということを義務付けるという趣旨じゃないですよね。
#153
○副大臣(大塚耕平君) そういう趣旨ではございません。逆に、従来は不良債権の認定の際の一つの判断基準になっておりましたのが経営改善計画を出せるか出せないかというようなことがあったわけでありますが、こういう経済環境の中で、中小企業やあるいは零細事業の皆さんが経営改善計画を作っている余裕はなかなかないであろうということもありまして、今申し上げましたのは、作る場合にはその策定を支援しているかということを金融機関に問うわけでありますが、もしお作りになる余裕がないときには、一年間は計画策定に猶予を与えるということも、これも金融検査マニュアル、監督指針双方に盛り込みますので、そういたしますと、その一年間の間に金融機関がまさしくコンサルティングをしながら、二年後、三年後に経営が改善する改善計画を一緒になって策定をしてもらうということでありますので、条件変更をする際にこの改善計画の策定、提出が義務付けられているということはございません。
#154
○荒木清寛君 それで、金融機関がこの法案に基づいて貸出条件の変更を行った場合は、これはすべて金融検査上の区分としては正常債権としてみなして、貸倒引当金の計上は必要ないと、こういう方針で検査をしていくということなのか、あるいはもう少し違った正常債権、不良債権の区分になるのか。この条件変更、貸出条件変更債権といいますか、これについて、これはどういう指針で検査していくんですか。
#155
○副大臣(大塚耕平君) まず、条件変更の対象となった貸出しがすべて不良債権に区分されないということではございません。その条件変更の対象となった貸出しをやはり個々に見ていく中で、部分的には不良債権に区分されたり、あるいはそうならないものもありますが、そうならないものの範囲をかなり金融検査マニュアルの基準上、拡張をいたします。したがって、従来と比べますと、条件変更をしても不良債権に認定されない貸出債権のボリュームは相当増えるというふうに思っております。
 ちなみに、昨年のリーマン・ショックの後に当時の与党の公明党の皆さん、自民党の皆さんにも御協力いただいて、その時点でも金融検査マニュアルの一部変更を行いました。要は、経営改善が最長十年以内に行われれば不良債権に認定しないというような、こういう変更をしたことによって、過去一年間で約二兆円の貸出債権が不良債権に認定されなかったという実績も上がっておりますので、今回はその基準を更に拡大をするわけでありますので、相当の部分の条件変更債権が不良債権化しないという状態になると思います。
#156
○荒木清寛君 次に亀井大臣に、地域金融機関の自己資本比率規制についてお尋ねいたします。
 大臣は今月十日の記者会見等で、地域金融機関の自己資本比率の規制について弾力的に運用する考えを示されております。つまり、責任を果たす融資活動をするのであれば、一時的にこの自己資本比率が四%を割れても業務改善命令を出す趣旨ではないと、こういうことを明言をしておられます。ただ、金融庁は昨年以降、逆にそうした地域金融機関の自己資本を増強してしっかり貸出しができるようにしようということで、金融機能強化法の改正もしたところでして、一見すると、そういう資本を増強しようということと大臣の発言はちょっとそごが出てくるような感じもするんですけれども、この辺の整合性というのはどう取って金融庁として政策を推進していくんですか。
#157
○国務大臣(亀井静香君) 貸出しに当たっての金融機関の資金量、これが自己資本比率の圧迫になるということにすぐつながる場合は、そんなにあるとは思いませんけれども、しかし積極的にそうした貸出しをやっていくことの中でそういうことが一時的に起きたとしても、それをもって直ちに引当金の積立てをするとか、そういうようなことはやらさないということでございまして、現在の、今のそうした地域金融機関の実態を見ましても、そうしたBISの基準を大きく割っていくような、そんな状況はございませんけれども、今のところ、逆に早め早めに資本注入をして自己資本の強化をしていくというような、そういう努力をしようというような地方の金融機関も出ておるわけでございますので、そうした意味では、この自己資本比率を高めようとする努力が貸出しを制限して控えるということにつながらないような、そうした対応をしていきたいと、このように考えております。
#158
○荒木清寛君 関連しまして、この九月のG20金融サミットでは、自己資本比率規制の強化について二〇一二年末までに目標を導入することで合意をしています。どこかの雑誌で大塚副大臣がこの交渉担当官に指示を出したというような発言に接した覚えがありますけれども、国際的にはそういう自己資本比率を更に高くしていこうという一つのトレンドがあるわけですね。そうした中で、今の亀井大臣の御発言で、中小企業金融を円滑化するために自己資本比率規制をある意味で弾力的に運用しようということに我が国がなれば、若干そういう国際的なトレンドとちょっと逆行をしているのではないかという危惧も持つわけですね。
 ですから、亀井大臣が進めようとしている金融行政と国際的なそういう自己資本比率規制の強化というのをどう整合させていくお考えなのか、お尋ねいたします。
#159
○国務大臣(亀井静香君) 私は、国際的な自己資本比率の強化という、そうした流れ自体は金融機関の健全性を確保する意味においてもこれは間違ったことではないと思いますけれども、しかし、そういうことが直接に我が国の国際金融市場と業務上いろいろとリンクしているような、そういう銀行についても、直接それがダイレクトにこのBIS規制を強化していくという形に私はやっぱりすべきではないと思います。
 それは、それぞれの国においてはそれぞれのやはり金融あるいは経済の状況があるわけでありますから、それを踏まえて国際的なそうした水準の推移に合わせていくことの努力をすべきでありますけれども、地方の金融機関については、国際的なそういうものに対して直接リンクをしていかなければならないという実態的な必要性があるわけではございませんので、切り離すと言ったらちょっと語弊がありますけれども、それとは別にやはりその金融機関が地域における金融機関として健全性が保たれておるかどうかという、そういう判断から判断をすべき点が多いと、このように考えております。
#160
○荒木清寛君 では最後に、大臣から冒頭ありましたように、この法案は意義があるにしても、しかし、これだけでは駄目ですよね。要するに、債務の返済を先延ばしするだけでは今の中小企業の抱えている問題というのは解決しないわけでありまして、根本的にはこの日本経済の成長力の弱さ、あるいは中小企業の収益力の低さをどう考えていくかという総合的な対策を進めなければいけないと思います。
 それには、中小企業をあるいは産業政策を所管をする経産省、あるいは公正な取引関係を確保するための公取、他の行政機関とも緊密に連携して取り組んでいかないと、この中小企業の今の苦境というのは打開できないと思いますけれども、この点、政府の中で大臣としてはどう、特にこの中小企業の課題を解決するために、他省庁と連携を取って進めていく決意なのか、この点を最後にお尋ねして終わります。
#161
○国務大臣(亀井静香君) 私は、委員の御指摘のとおりだと、このように思います。そういう意味では、私も金融担当大臣であると同時に政策基本委員会のメンバーでございまして、我が国の経済政策あるいは外交、防衛を含めてについてのやはり責任を持っている立場でもございますので、そういう場を通じて、あるいは総理に対しても総合的なやはり経済対策、これを抜きにしては今の状況から中小零細企業が脱することができないし、日本経済全体が脱することができないということを強く私は申しておるわけでありますが、幸い経済産業大臣も同じような御認識をお持ちでございますし、そういう立場で大変な御努力をされてもおるわけでありますし、特に中小企業となりますと経済産業省との連携というのが非常に重要だと思います。また、全体的な経済対策ということになってくると、財政当局との個々の連携ということも極めて今後大事なことであろうと、このように考えております。
#162
○荒木清寛君 終わります。
    ─────────────
#163
○委員長(大石正光君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、富岡由紀夫君が委員を辞任され、その補欠として米長晴信君が選任されました。
    ─────────────
#164
○大門実紀史君 大門でございます。
 皆さん本当にお疲れさまでございます。何か夕暮れどきにさみしい委員会で、もうこういうことのないように各位御努力をお願いしたいなと思うところでございますけれども。
 本当は法案に入ってからその中でと思ったんですが、時間がちょっと予想よりもずれておりますので、法案の中身に入る前に先に、忙しい中わざわざ厚労省の山井政務官に、お待たせして申し訳ございませんでした。私がお呼びしたわけではないんですけれども、何かそちらの調整で政務官対応ということらしいですね、申し訳ございません、本当に忙しいのに。それで、先にちょっと資料をお配りいたしましたけれども、厚労省関係の話をさせていただきます。
 これは融資は融資でも失業者に対する融資問題でございまして、就職安定資金融資ということなんですけれども、金融庁の所管でなくて申し訳ないんですけれども、これから年越しにかけて非常に目の前で一番困っている方々の問題なんで、今日どうしてもちょっと時間いただいて取り上げさせていただきたいと思います。
 最初に、資料をお配りいたしましたけれども、山井さん、恐縮でございますけれども、この就職安定資金融資制度、目的と概要について簡潔にちょっと説明をお願いできますか。
#165
○大臣政務官(山井和則君) 御質問ありがとうございます。
 就職安定資金融資事業の概要としましては、派遣労働者等の解雇や雇い止めによって住居喪失状態になっている離職者に対して住宅入居初期費用などの必要な資金を貸し付けることにより、これらの者の住居や安定的な就労機会が確保できるよう支援する制度であると。そして、貸し付ける対象者の要件は、一番目には事業主都合によって離職に伴って住居喪失状態となっている離職者であること、二番目は常用就職の意欲が認められ常用就職に向けた就職活動を行うことであり、担保、保証人は不要であると。また、貸付け六か月後までに六か月以上の雇用が見込まれる就職をして雇用保険一般被保険者資格を取得した場合には一部返済免除を行っていると。
 以上でございます。
#166
○大門実紀史君 資料の二枚目に、厚労省に出してもらいましたけれども、今までの融資件数、金額等がございますけれども、この数字の中から、推計になると思いますけれども、要するにこの制度で、この融資を借りてどれぐらいの人が正社員になれたのかというふうなことはどういうふうに読み取ればいいんでしょうか。
#167
○大臣政務官(山井和則君) 御質問ありがとうございます。
 大門先生の資料にもございますように、就職安定資金融資は平成二十年十二月二十二日より貸付けが実施されておりますが、その対象者は平成二十一年十一月十三日時点においては一万六百三十一人となっております。そのうち貸付実施日から六か月以上経過している人数は五千八百三十人であり、うち常用就職した者は約三割、二九・一%の千六百九十四人となっております。
#168
○大門実紀史君 この制度は、山井政務官からわざわざ説明していただいたとおり、例の派遣切りで職も仕事も失った方に対して融資をするという制度でございまして、半年間の家賃とか生活費を国が融資するわけですけれども、それは十年以内に返済すればいいということになっております。六か月以内に正社員になれば返済の免除制度はあるというようなものでございますが、今お示しいただいた数字で、返済免除になった人、つまり正社員として就職できた方が全体の約三割という一つの推計ができるということでございます。逆に言うと、七割の人がこの制度を使って半年たってもなかなか正社員になれなかったということも見られるわけでございます。
 これは、一見、その三割の人にとってはお金を借りて就職ができて返済免除もあるということで、この制度は有効に働いたかなと思いますが、七割の人にとっては結果的にはただ借金を抱えただけと、しかも仕事が見付からないで借金を抱えただけというようなことも言えるわけでございます。
 一つの、私調査に行ってまいりましたので、実例を申し上げますと、群馬県の伊勢崎市の三十一歳の男性なんですけれども、これは、日産自動車の下請で派遣切りに遭いまして、派遣会社の寮に入ったんですが、そこを追い出されたと。それでハローワークに相談してこの就職安定資金融資を受けることになったんですけれども、半年後、今申し上げたように、なかなか今、正社員そのものになれないということで、半年たっても就職ができないということで借金を抱え込んだだけの結果になったということでございます。しかも、せっかくこの融資制度を使って借りたアパートもまた追い出されることになりました。
 もう一つの問題点は、この伊勢崎市の方、仮にAさんといたしますけれども、Aさんが借りたアパートというのは、敷金なしで今急成長しております例の大手不動産会社、レオパレス21ということですね。テレビコマーシャルだと女優の藤原紀香さんがやっている、つい見てしまうコマーシャルですけれども、あのレオパレス21ですね。ところが、このレオパレス21の契約というのは定期借家契約で、半年だけということを最初からもう決めているわけでございます。したがって、何があろうと半年たったら出ていかなきゃいけないということですね。このレオパレスは敷金なしというのを売り物に急成長した大企業ですけれども、出ていくときにはクリーニング代とかいろいろ言って結局いろんなお金を取るということで、大変消費者団体からも今問題になっているシステムなんですけれども、そういうところでございます。
 この三枚目の資料が、そのレオパレス21がわざわざこの厚労省の制度にタイアップして作ったレオパレス住宅支援制度というものでございます。いろいろ書いております。これは要するに人助けなんだと、社会貢献なんだと、厚労省の制度に対応する、連携するものなんだということが書いてあって、厚労省の制度を使った方に家賃をちょっと割り引いてお貸ししますと。ただし、半年、六か月から最長八か月だと。まあ半年なんです、大抵は。出ていってもらいますと。半年たってどうしても引き続き住みたければ、一番下の方でございますけれども、新たな契約をしてもらいたいと。つまり、これは保証人付きでいろいろということなんですね。
 しかも、この制度はこういう不動産会社に先に六か月分の家賃とか入居費を前払で払います。先ほど言いました伊勢崎市のAさんというのは約四十万円、レオパレスにお金を借りて払ったと。先払いなんですね。ですから、レオパレスとしては、この制度を利用して、とにかく半年分先にお金をもらえるんで何の不安もない、半年たったらそういう不安定な人は出ていってもらうと、こういうことになっているわけです。
 御存じの方は多いと思いますけれども、レオパレス21というのは元々派遣労働者を大量に派遣会社の寮としてアパートを貸して受け入れたところでございます。リーマン・ショックで、派遣切りで、大量に派遣労働者が職を失う、追い出されると空き部屋がいっぱいできたわけですね。その部屋を空けておいてももったいないということで、この制度に食い込んで、この制度を利用して空き部屋を減らして経営を戻そうということをやったわけでございます。一種の私は貧困ビジネスと言っても過言ではない会社だと思っておりますけれども。
 この半年の間、例えばそのAさんの例でいきますと、生活費として借りた分が百十万円、レオパレスに借りて払った分が四十万円で百五十万の借金を抱えることになりました。半年たっても何の解決もしなくて仕事は見付からないと。たまたま地元の共産党の市会議員に相談して、生活保護の申請をして、今は生活保護の申請をしたので住むところも借りて、それで求職活動をやっているということで、本人と会いましたけれども、自殺も考えたと。つまり、先行きの見えないときに百五十万の借金というのは本人にとって大変重い話で、何度も自殺を考えたということをおっしゃっていましたが、今は生活保護を受けて就職活動をしているということでございます。
 これはもうただ借金を抱え込んだだけという部分もこの制度にはあるわけでございますし、これはAさんだけではなくて、私、七、八人の方、群馬の伊勢崎市のハローワーク関連だけで七、八人の方がこういう事態になっているんで、この制度が始まって一年ぐらいですけれども、相当全国でこういう例が出ているのかなというふうに思っているところでございます。
 厚労省として、この制度が、まあいい面もありますけど、全面否定はしませんが、こういう人たちを大量に生んでいるということを、今の時点でどうでしょう、把握されているでしょうか。
#169
○大臣政務官(山井和則君) 御質問をありがとうございます。
 このような現状というものは私も今初めて聞きまして、やはり、もちろん今御指摘がありましたように、三割の人は就職につながっているわけで、これは非常にいい制度なわけですけれども、逆に七割の方が就職につながっていなくて、またその結果、この定期賃貸借契約の形態が、そのビジネス自体が不適切と言えるわけではないんですけれども、今おっしゃったように、結果的には就職も見付からない、そしてより多くの借金を抱え込んでいるという深刻な事態になっているという先生の御質問、非常に重要な御指摘だと思っております。
 それで、このことに関しましては住宅手当制度というものを今年の十月から創設をいたしまして、各地方自治体を窓口として住居を失った離職者の方に対する家賃などの給付制度を行っております。こちらは貸付けではなくて支給ということになっておりまして、今のこの就職安定資金融資が終わってからも更に利用ができるということにもなります。
 ただし、この住宅手当制度も十月一日からスタートでまだまだ知られていないという現状がありますので、こういう制度で今度は給付でつなぐことができるということも含めて啓発広報にも取り組んでいきたいと思いますし、また根本的にはこのような方々がハローワークを通じて常用雇用に半年以内に復帰できるように最大限努力をしてまいりたいと思います。
#170
○大門実紀史君 山井政務官は、反貧困ネットワークの方々とお話ししていても本当に山井さんを頼りにしている方がたくさんいらっしゃって、本当に弱者の味方だなと思っておりますので、どこかの政務官とは大違いだなと思っておりますので、頑張ってもらいたいなと思っているところでございます。
 今日初めてお聞きになった部分もあると思いますけど、私もう一つ、是非、山井政務官ですから頑張っていただけると、御尽力いただけると思っているんですけど、このレオパレスというのも合法的は合法的なんですよね、別に違法をやっているわけじゃないんです。しかし、よく考えてみると、最初から半年の定期借家契約と。何やっても有無を言わせず出しちゃうんですよ、かぎ取り上げちゃうんですよね、荷物を廊下に出しちゃうんですよね、階段に出しちゃうんですよね。
 こういうことを前提としてやっているというところ、実は消費者団体も今このレオパレスの方式に対してはかなり問題化されているので、いずれ社会問題になろうと思っているんですが、こういう人たちを先にお金もらえるからということで食い物にするような形で、しかも最初から半年と分かっている契約と。
 実は地元のいろんな大家さんは、そういう、今若い人たち大変だろうからうちが貸してあげるよと、半年とか言わないでね、そういう善意の大家さんはたくさんいるんですけれども、どうもこの宣伝力のせいで、ハローワークも、レオパレスでとにかく敷金ないよと。敷金ないというのは、本人もその分お金借りなくて済みますから借金が低く済むと。だから、ハローワークの現場では割と善意で案外紹介しているのか分かりませんけど、半年後のことを考えると、余りばんばん紹介する相手ではないと、違法ではないけれども、かなり問題だと思っているので、それも現場に徹底してもらいたいというふうに思います。
 いずれにせよ、この辺は多分山井さんと一致すると思うんですけれども、やっぱり職がない人、先の見通しのない人に借金をさせるというのは本来的なものではなくて、やっぱり給付ですよね。現金給付をしてあげないとこういう結果が生まれると思いますので、まずやっぱり生活保護申請にきちっとしてもらうということで、住むところも取りあえずの生活費も救わなきゃいけないんじゃないかと。特にそれは年末にかけて重要になっていると思いますので、厚労省としても、ハローワークとその生活保護、各自治体との連携を図ってもらいたいと、そこで御努力をお願いしたいと。一言いただければと思います。
#171
○大臣政務官(山井和則君) お答え申し上げます。
 この貧困の問題というのは、残念ながらなかなか社会の表に出てくるのが遅くて、気付いたときには本当に根深くなっているということがございます。今、大門委員から御指摘いただいたことも実態把握に努め、そしてやはり、今度、十一月三十日、ワンストップ・サービス・デイということで、生活保護を利用する前に様々な住宅手当や基金の職業訓練、つなぎ融資等、そういう第二のセーフティーネットというものでカバーしていけるような、そして利用者がたらい回しにならずにセーフティーネットを利用できるような体制をつくってまいりたいと思います。
#172
○大門実紀史君 山井政務官に対する質問はこれで終わりましたので、委員長、よければ御退席いただいて結構です。
#173
○委員長(大石正光君) 山井政務官、御苦労さまでございました。
#174
○大門実紀史君 山井さん、ありがとうございました。
 それでは、済みません、法案の方に入りますけれども、今回の法案ですね、今日も亀井大臣の最初の話とは違うじゃないかというのが出ましたけど、私は最初からこんなもんじゃないかと。そんなに無理なことできるわけないですよね。だから、ただ、かといって低く見ているわけではございませんで、使いようによっては一定の効果が期待できる法案であると思いますので、我が党としては賛成の立場でございます。
 で、もういろいろ質問ありましたんで、亀井大臣も直接中小零細企業の御相談に乗られたことがあると。私も、実は実際に直接いろんな相談に乗ってきたんで、その相談に当たってきた現場的なリアルな視点で幾つかちょっとお聞きしておきたいなと思います。
 融資の現場で何が起きているかといいますと、まあ返済が苦しいといって銀行に返済額の減額とか条件変更とか、まあ条件変更ですね。頼みますと、実は今でも相当応じてはくれているんです、全部拒否なんかしておりません。ですから、今回の法律なくても一定はやっている話だというのがあります。銀行そのものが全部やっているとは限りません、個別のケースかも分かりませんが、今でもやっている部分があります。ですから、銀行業界が今回の法案にそんなに反対しなかったのは今もやっている部分もあるし、まあ許容量の範囲というのもあって、それほど反対の声も当初と違ってなくなったんじゃないかと思います。問題は、今はやってくれているけど、今はやってくれていない部分の条件変更、個々に応じてくれるかどうかと、応じるようになるかどうかがこの法案が本当に生きるかどうかの焦点といいますか、分かれ目ではないかと思います。
 それで、現場でいろんな相談を受けている中で思うことを御質問しますが、今、実際に応じてくれないケースというのはどういうのかといいますと、条件変更してくれと、相談の前に二、三回延滞をするとか、あるいは返済期日を遅れてしまうとか、そうなると条件変更してあげるんじゃなくて、もういきなり経営内容が悪いと一括返済を求めるとか、あるいは不動産が担保に入っていれば競売に掛けちゃうと、こういうのが結構ありまして、私のところにもそういう相談が多いわけでございます。
 このときに銀行側がかざすのは民法上の例の期限の利益の喪失と。つまり、期日が決まっていれば、それまで借りた人は返さないでいいという利益ですね。これが一回でも延滞とか返済が遅れたりすると、その期日の利益、返さなくてもいいという利益を失って、いつでも一括返済を求めることができるというようなことが期限の利益の喪失ということでしょっちゅう文書に出てきますよね、銀行の文書にですね。
 問題は、私のところに来る相談もそういうのがかなり多いわけでございまして、銀行から期限の利益の喪失だと言われて一括返済を求められたと、競売に掛けられるということで、これは実は、この法律のない時点で、今までもそういう銀行、うちの部屋に来てもらったりいろいろして、今の金融庁の監督指針からいっても、あるいは検査マニュアルからいっても、二、三回延滞したぐらいでいきなり一括返済とか競売とかいうのは今の金融庁の方針からいってもやり過ぎだということで是正をしてもらって、で、条件変更をしてもらって取りあえず会社を生き延びてもらうということは今でもやっているわけですけれども。ただ、そうはいっても、それは相談が来たから、こちらでいろいろ対処したから銀行も分かりましたとやってくれているわけで、実は現場ではざあっとやられていることでございますね。
 その点で、今回のこの法律が民法上の期限の利益の喪失との関係でどう調整されるのかと。分かりやすく言いますと、つまり、今申し上げたような二回、三回延滞したと、それで期限の利益の喪失したんだからと、民法上正当な行使として一括返済を求めるとか競売に掛けると。二、三回延滞したとかちょっと滞っただけでそういうことをやらないで、条件変更を相談してやってくれということにこの法律がどこまで効力を及ぼすのかというのが、実は現場的にいえば一番重要なことではないかと思うんですけれども、この辺は亀井大臣、いかがお考えですか。
#175
○国務大臣(亀井静香君) 委員が御指摘のような、そういう、残念ながら血も涙もないようなケースというのはあるんですよ、現実にね。私自身もそういうことで泣きながら相談を受けたこともありますけれども、そういうことが起きないように、金融庁は今後、監督検査を厳しくやってまいります。そうした、ある意味で私は、これは合法かもしれないけれども、しかしこれはやはり反社会的行為だと思います、そういうことをやることは。だから、そういう営業をやっておることに対しては、私は、金融庁としてはきちっと指導をし、また場合によっては、状況によっては処分をしていく場合だってあり得ると思います。
#176
○大門実紀史君 大塚さん、何かありますか。
#177
○副大臣(大塚耕平君) 検査マニュアルにも、御指摘のような点について、過去に貸付条件の変更等を行った履歴があること等の形式的な判断のみで融資を抑制したり、早期に回収を図ったりする等といった不適切なものとなっていないかということをチェックをするということになっておりますので、御指摘の点についてはしっかり念頭に置いて対応してまいりたいと思っております。
#178
○大門実紀史君 今の示してもらったマニュアルにも関連するんですけれども、二つ目の例でよくあるのが応じないケースですね、条件変更に応じないというケースなんですけれども、一回は条件変更に応じてあげたと。しかし、この大不況ですから、中小企業、一遍条件変更で金額減らしてもらって、それで返していったんだけれども、また売上げが落ちて、もうちょっと減らしてくれないかと、つまり二回目の条件変更を頼んだときに応じないと。仏の顔も一度までというような、そういう対応も多いわけですね。
 だから、条件変更に今回の法案がどこまで、そこまで効力があるかというところが分からないのでお聞きしているんですけれども、一回目の条件変更ぐらいは今までも、この法律がなくても応じるときは応じていると。二回目のときに、中小企業は苦しいですから、二回だって三回だってお願いしたい場合あるわけですね。この二回目の条件変更がしてほしいというときに、今回の法律の効力といいますか実効性といいますか、つまり二回目の条件変更ぐらいにこの法律が効力を及ぼさないと余りこの法律を作った意味が、一回ぐらいやっていますので、と思ったりするわけですが、その辺はどういうふうに担保されるんでしょうかね。
#179
○副大臣(大塚耕平君) 今申し上げました検査マニュアルの考え方が、該当部分をもう一回繰り返させていただきますが、過去に貸付条件の変更等を行った履歴があること等の形式的な判断のみでというのが、これ、一回目はオーケーだけれども二回目は駄目だというふうに解釈をしているわけではありませんので、こうした、今申し上げましたような検査マニュアル上の考え方をしっかりと適用していくことによって、まあ二回目まではいいけれども三回目はどうするんだとかなかなか難しい問題はありますけれども、御懸念のような事態は抑制をしてまいりたいとは思います。
 加えて、今回、この法案の検討の初期段階で金融機関とも随分調整をいたしまして、今のようなケースにおいて、新しい融資に一括乗換えという形で借入先を一時的に救済するという対応も是非やってほしいということをお願いをして、全行ではありませんが、金融機関によってはそういう融資対応を営業店に徹底している先もあります。つまり、今の既往の融資であれば、もう二回延滞をしてしまったと、三回目も多分返せないと、それからこの融資と別にもう一本あるという場合に、その二本、そして利息分も含めて全く新しい融資に乗り換えるという、こういう対応で、例えば半年間とか、完全にその第一回目の返済が延ばせるのであるならば工夫をしてほしいということは要請をしておりまして、対応してくれている金融機関もありますので、そうした金融機関の自主努力に加えて、検査マニュアルのただいまの考え方などもうまく組み合わせて、しっかり効果を上げてまいりたいと思っております。
#180
○大門実紀史君 今日、今日だけではなくて、この間のこの議論でいろいろ大臣と大塚副大臣が答弁されたことを是非、現場ではなかなか浸透しないんで、必要ならば通達とか何かできめ細かく現場に徹底してもらえれば随分現場も良くなるのではないかなと思うので、お願いしたいと思います。
 もう一つは、現場で何が起きているかというと、銀行が自分のところの子会社あるいは系列の債権回収専門のサービサーに経営が悪くなるともう送っちゃうと、サービサーに送ってサービサーに返済させるようにすると、これが非常に増えているんですね。そこのところでかなり血も涙もないやり方がされたりしておりますし、その部分まで行くと金融検査マニュアルが届かない部分ですね。法律が違いますのでね、サービサー法ですから。これがかなり実際問題多くて、うちに相談に来たときにはもうサービサーに送られていて、なかなか金融庁ルートであれやれこれやれというのが手が届かないというのがございます。
 まず亀井大臣にお聞きしたいんですけれども、銀行の姿勢として、しかも自分のところの子会社みたいなサービサーですよ、貸した銀行の姿勢として、経営が悪くなったからといってサービサーに送って回収だけやらせると。本来はちゃんと面倒を見てやるのが貸した貸し手の責任じゃないかと思うんですけれども、これが今横行しているということについて、大臣、いかが思われますか。
#181
○国務大臣(亀井静香君) 私は、もう金融機関だけではなくて、日本の社会全体がそういうみたいなモラルハザードを残念ながら起こしてきていると、非常に深刻な状況になっておると思います。しかし、あきらめることなく、そうした金融機関にやはり社会的責任をきっちりと果たしていただくと、私はそれを強く求めたいと思います。
 もうそういうことを必死になってやる金融機関が、そういうことをやった結果、経済事情が悪ければ、債務者が、悪意ではなくてですね、悪意ではない場合に、やはり金融機関に対して被害を与えていくという場合が起きてくると思いますね。そういうことの中で金融機関自体が資本が脆弱化していくとか金繰りが困っていくような事態が起きれば、それこそ私は政府がそういう優良な金融機関、社会的責任を果たしている金融機関に対して私はきっちりと支援をやるべきだと。それはもうそういう意味では金融機関も安心をして、何か亀井静香が鬼に見えたようでありますけれども、そうじゃなくて、そうした社会的責任をきっちりと果たしていく限りにおいては金融庁はしっかりとそうした金融機関も支えていくという覚悟でございますので、委員おっしゃいましたように、金融機関自体がこの際本当に金融機関としての使命、社会的責任をきっちり自覚して私は進んでいただきたい。何も、その結果起きてくることを、ばば抜きを、ばばをつかまされるんじゃないかとか、それによって経営がおかしくなるんじゃないかと、そうした気持ちを持たずにしっかり頑張ってもらいたい。
 私は別に甘っちょろい正義感、性善説だけで言っておるわけではございません。そうすべきだと、このように考えております。
#182
○大門実紀史君 是非、大塚副大臣にお願いしたいんですけれども、現場は、さっきも言った、二、三回延滞しただけで一括返済を求めるとか競売へかけると。これは一番ひどい例ですけれども、二、三回延滞したらサービサーに送るというのもありますので、そうではなくて、ちゃんと条件変更に応じて助けろと、中小をね。これは新しい政権の姿勢だと思うので、このサービサーに送るというところも、簡単に送るというところも是非現場でそうならないようなチェックシステムをつくってもらいたいというふうにお願いをしておきたいと思います。
 すべては、何といいますか、今まで、不良債権という言い方が特にそうなんですね、苦しいけど頑張っている中小企業をどう見るかと、これが基本にあるかと思うんですよね。どういいますか、切り捨てる対象として見るのか、やっぱり助けて、生きてもらって、元気になってもらう対象として見るのか。これが、私、もうこの委員会で、八年ぐらい前ですかね、竹中さんが不良債権処理、不良債権処理といって大騒ぎしているときに、違うんじゃないかと、不良債権という言い方やめた方がいいんじゃないかと。不良という言葉は、アメリカではバッドローンですよね、一番悪いのは。そう言うと、もうそれは早く処理しなきゃいけない、早く清算しなきゃいけないと、こういう気分になるわけですね。ところが、みんな生きている企業なんですよね、まだ死んでいないんですね。よく言ったんですけど、不良少年だって立派な大人になる場合もあると、竹中さんのやり方というのは、不良少年をすぐ死刑にするようなそんなやり方だというふうな議論もしたことが、もう八年ぐらい前ですが、あったんですけどね。
 ですから、不良債権という言い方は、いまだ、金融庁のこの前の文書もびっくりしたんですけど、まだ出てくるんですよ、不良債権という言い方が平気でね。マスコミとかは平気で言いますけど、私はもうこの不良債権という言い方そのものをやめたらどうかと思うんですけど、亀井大臣、いかがお考えですかね。
#183
○国務大臣(亀井静香君) 私は、いわゆる不良債権が発生してきたという、まあこれは常に経済活動の中で発生してくることではありますけれども、やはり一時、やはり私は金融機関にも責任がある場合も多かったと思うわけでありますけれども、一部のディベロッパー、その他辺りが過激な事業展開をやっていく中でそういうものが膨大に生まれてきたという、そうした過去の状況があると思いますけれども。
 私は、一般的に言えばやはり、だれも返すのが、気持ちがなくて借り倒してやろうというつもりで借金をする人というのはそんなにいないと思いますよ、私は。結果としてこれが返せなくなっていくという、そういう債権というか、債務を不良債権という形で処理をしていってしまうと。本来であれば事業継続して立ち直っていける事業者が、それによってできなくなっていくということをやって私はやはりいくべきではないと。何も甘っちょろい性善説を言っているんじゃありませんけど、やはり生きとし生けるものが必死になって生きていっているということに対して、私はやはり、何も金融機関だけじゃなくて、やはりきっちりと温かい手を差し伸べていくというそういう社会でなければ健全な私は社会ではないと思います。
 そういう意味で、金融関係につきましても、一時は、委員御承知のように、本来不良債権にする必要もないことまで不良債権にしてしまっていって、アメリカから飛んでくるハゲタカに、えさを与えるためにとまでは言いませんけど、えさを与えるために無理やり不良債権に仕分けていって、案外良質債権であって、それによってハゲタカが大もうけをしてきたという、もう本当に実際あるわけでありますから、一、二じゃなくて。そういう残念ながらことをやってきたというやはり反省に立って、そうした不良債権区分にどんどんしていくというようなそういうことを私は決していいことではないと、金融庁の責任はそういう意味では非常に大きいと、このように思っております。
#184
○大門実紀史君 おっしゃるとおりだと思いますので、不良債権という言葉を使わなくても、金融庁の区分上は不良債権という言葉はないわけですから、もう金融庁としては、不良債権じゃなくて何か再生債権とか何かそういうことに、この際、コペルニクス的転回されるんだったら、もう思い切って不良債権という言い方は金融庁としてはしないというようなことぐらい考えられたらどうなのかなと思って聞いたんですけど、その言い方、金融庁が言い方変えると随分イメージが、みんなの視線も変わると思うんですが、その点いかがですか。
#185
○国務大臣(亀井静香君) おっしゃるように言葉というのは大事でございまして、私は乱暴な言葉遣いをするたびにいろんな誤解を受けておりますので、いかに言葉が大事かということも日ごろから痛感をしておりますが、委員の御指摘というのは極めて重大な意味を持っておると思いますので、これは検討をさせていただきたいと思っております。
#186
○大門実紀史君 是非検討してもらいたいと思います。
 この法案は、先ほど言ったところが私自身は大変関心を持っておりまして、現場でどこまで役に立つかということに尽きると思うんでお聞きしたわけでございます。
 ちょっと残った時間、中小企業関係で幾つかお聞きしたいと思いますけど。
 まず、利息のことなんですけど、先ほど、いろいろ相談に乗っている中で利息が高いというのもあります。これはサラ金とか商工ローンじゃなくて普通の金融機関でももう少し利息を下げてほしいというのもあるわけですけど、全体の話として、亀井大臣も現場でいろんな相談をされて、どれぐらいが日本の中小企業といいますか中小零細企業、どれぐらいが上限の金利なのかと。最高でもこれ以上取っちゃいけないと、何かそういう実感として、上限としてどれぐらいの金利、これ以上取ったら無理だというのをお感じになったことございますか、今までの経験で。
#187
○国務大臣(亀井静香君) 具体的な金利まで、私の中でこの程度の金利にすべきだなというようなことをいろいろ思いを持ったことはございますけれども、やはり金利というのは借り手のやはりそういう能力、そういうものもきちっと考えてこれは設定をされるべきことでもありますし、また一方、貸し手にとりましても、そのコストの問題、いろんな面があろうかと思いますけれども。
 ただ、問題は、今のように、きっちりと金融システムが機能をしていないと、例の消費者金融の問題等も今いろいろ問題になっておりますけれども、本来、政府系金融機関辺りがもっと、これは経産省に別に当たっておるわけじゃございませんが、この辺りがやはり民間金融機関とは別の、ある意味では公的機関ですから、これがやはり困っている人を助けていくという姿勢を、公務員みたいなものです、取るのが当たり前だと思うんですが、残念ながら、公的金融機関の貸出し姿勢というのが、非常に私、今問題があると思います。そういうところがやっぱりきっちりと対応をしていくということをやっていくということをしていく中で、やはり、金利安いに決まったことはありませんから、そういうものがちゃんとなっていく。
 また、今、消費者金融の問題、六月施行を踏まえていろいろなことが言われておりますけれども、このまま実施するとやみ金に走るんじゃないかなんていう、すぐ乱暴な議論でどうだこうだという議論がありますけれども、私は、政府系金融機関を中心に、やはり普通一般の民間金融機関が適正な利息で貸出しをしていくという機能、これをやはりもっともっと強化していくということが本筋であろうと、この問題、ちょっと話が外れましたけれども、思っております。
#188
○大門実紀史君 私がなぜこういうことをお聞きしたかといいますと、利息制限法という法律がございまして、これは法務省が所管でございますけど、ここで今どうなっているかというと、元金百万以上の場合は一五%、十万未満だと二〇%というふうに決められていて、これは実は昭和二十九年、ですからもう五十年以上前に決められたのがそのままになっております。
 当時、これ決められたときの銀行の貸出平均金利というのは九%だったそうでございます。その時期に一五%と。九%のときに上限として一五%が決められたというのが昭和二十九年の経過で、その差は六%ぐらいなんですね。
 現在、銀行貸出しの平均金利というのは一%台前半とかその辺を動いていますから、それに当時の趣旨を加えて六%加えたら八%ぐらいが、本来なら、当初決めたのでいけば八%ぐらいでなきゃいけないのが、ずっとこの昔の一五%、二〇%になっていると。これについてはずっと疑問を持っていたものですからお聞きしたかったわけですけれども。
 それともう一つは、実際現場で中小企業の相談に乗っておられる税理士さんとかそういう方々、実務家の方々がいろいろかなり精密な分析をされたりしますと、利息が一〇%を超えると、超えて一一・八三という、まあ細かい数字ですけど、それになると、いわゆる元気な黒字の中小企業でも近いうちに利益全部を食いつぶして元本が返せなくなるという試算をされたりしております。
 したがって、やっぱり一〇%を超えるというのは実際問題として大変な利息じゃないかなと。そして、八%というのはああなるほどなと。昭和二十九年の決め方でいくと今八%ぐらいというのはまあ妥当かなというふうに思ったりしておりまして、この利息制限法の一五%、二〇%というのは幾ら何でも、五十年、半世紀前のままで高過ぎるんじゃないかなと。すぐどうこうと言っているわけじゃないですよ。全体としてこの数字というのは何だろうと考えたときに、かなり高い数字じゃないかなと思っているんですが、この利息制限法の一五%、二〇%について、大臣、いかがお考えでしょうか。
#189
○国務大臣(亀井静香君) 今委員が御指摘のような、現実のあるべきと言ったらおかしいですけど、妥当な金利水準との関係でそれが妥当かどうかという問題はあろうかと思いますけれども、これを直ちに下げるとかそういうことが、現時点においてそれをやったことの効果が現実にまたこれあるかどうかという問題もあろうかと思いますので、これは今直ちにこれに手を加えるということには私自身が決断はしかねます。
#190
○大門実紀史君 いや、私も今直ちに決断と言って、法務省ですからね、管轄は。ただ、現場の相談に乗ってこられた亀井大臣としてこの水準というのは実感としていかが思われるかという、それをお聞きしたかったんです。もう一言。
#191
○国務大臣(亀井静香君) 私いろいろ相談に乗る中で、私が力がなくて自殺した方も、そうですね、四人ばかりいらっしゃいますけれども、そういう場合、利息が高いからとかということじゃない面での、結局、返済ができなくなっていっている中で資金繰りについてもうにっちもさっちもいかなくなっていくという、そうしたことについての金融機関との対応を私に、利息を下げてくれとか上げてくれというよりはもっと以前の、以前と言ったらおかしいですけどね、問題で苦しんでおられる方々が非常に多いということを実感をいたしております。
#192
○大門実紀史君 私ももちろんいろいろな相談の中で、利息というよりももうその金額そのものがという方はいっぱいあります。
 もう一つ、多重債務、サラ金の関係でいくと、その金額そのものが利息がそこまで膨らませたというのがあるわけですね。だから、目の前は金額ですけど、実際にはもう過払いといいますか、利息なわけですね。そういう点ではやっぱり高い利息というのがその背景にあるというのは、サラ金の相談を受けられたかどうか分かりませんけど、知ってもらいたいなというふうに思います。
 で、その貸金業の話を最後にお聞きして終わりたいと思いますけど、この前も御質問をしましたら、もうきっぱりと改正貸金業法そのものの見直しは考えていないと、完全施行前提だと。大塚副大臣も、多重債務者を少なくするために、少なく減らす方向で頑張るんだとおっしゃっていただいたんで、まあまだちょっと心配している方々はいらっしゃいますが、そういうことはないというふうに期待しておりますけれども、心配されるようなことはないと期待しておりますけれども。
 要するに、法の見直しはしないと。つまり、総量規制とか金利そのものをいじるとかいうことはしないと。問題は、これが完全実施されたときに、実際、今日あした借りられない人が出た場合どうするかということを検討するということの趣旨だと思いますけど、それでよろしいですか。
#193
○副大臣(大塚耕平君) そういう趣旨でございます。
 やり方についてはいろいろ今頭の体操をしておりますが、何らかの形で資金繰りを付けなくてはならない方々が今までとは違う形で資金繰りが付けられるような方策を考えていかなければならないというふうに思っております。
#194
○大門実紀史君 実はそういう観点ですと、まあ大塚さんも一緒に貸金業の議論をした仲なので覚えていらっしゃると思いますが、これは別に新しいものではなくて、この法律が議論されたときからあった問題で、そういう場合どうするのかと。それで、例のセーフティーネット、貸付けをどうしようかということで長い間議論してもらって、なかなか社会福祉協議会の資金も使いづらいとか、だからこう改善しなきゃと、実は既に多重債務本部でも検討、議論をずっとしてきている問題でございまして、簡単に言えば、緊急の小口の貸付制度をどう目の前にきちっとするかということに尽きると思うんですけど。
 ですから、新しく考えるというよりも、ずっといろんな方が考えておられることをどう実現するかということだと思うんですが、もう一言。
#195
○国務大臣(亀井静香君) これはもう具体的にそうした方々へ対応をどうするかという問題であろうかと思いますので、これは今大塚副大臣を中心にそういう検討をしておるわけでありまして、絵にかいたもちにしてはしようがありませんので、本当に小口の緊急に必要な方々に対してきちっとできる対応を、担保だとか保証人だとかいろんなような問題もあるでしょうけど、ある面ではもう簡便に直ちにそういうことがどうできるかという工夫を今一生懸命検討していただいておりますので、私は、副大臣の持っておられる大変な能力、また今集めておられるいろんなメンバーの方々の視野の中でいい考え方が出てくるんじゃないかと。また、そういうことの中で委員の是非ひとつお力も、私は是非知恵と力もいただきたいと、このように思っています。
#196
○大門実紀史君 その点で、この前、私この委員会で申し上げたのが、多重債務対策本部の中に有識者会議があって、いろんな方が、そういうサラ金が貸さないと言ったときに、今日借りられないと困るという方々が実際問題として出るかも分かりませんから、それをどうするんだということで緊急の貸付けのセーフティーネットというのをずっと検討されている方がいらっしゃるんですよね。ですから、有識者会議を開いてもらってもう緊急にそれを検討してくれと、こちらでもやるけどということとか、そういうことをやられる必要があるんじゃないかと思ってこの前御提案申し上げたわけですが、実はその後、有識者会議のメンバーの方が金融庁に有識者会議を開いてほしいとおっしゃったら、金融庁の方から、いや、有識者会議はあれはフォローアップする会議なんだと、だから来月でいいんだと、何かちょっと全然、そういうことを言われてがっくりきちゃったといいますか、らしいんですけど、私はそれを言ったのは政務三役のだれか知りませんけど、もう全然経過を知らないなと。まさにそこで検討している、そこに蓄積があるわけだから、いろいろなことを聞くとしてもそこの話をまず最初に聞くべきだということを提案したわけですけど、そういうふうに言われたということなんですね。
 これはちょっと、政治主導は全部間違いとは言いませんけど、何かそういう有識者とか実際にやっている人の声を聞かない、拒否するみたいに思われると、多分誤解だとおっしゃると思うんですよね。そういうふうになっていますので、是非有識者会議を開いてもらって、もういっぱい積み重ねがありますから、全国の例も全部知っていますので、その知見を生かしてほしいと思いますけれども、大塚さん、いかがでしょうか。
#197
○副大臣(大塚耕平君) 今委員から御指摘のあったような事実関係があったかどうかはちょっと定かではございませんが、おっしゃるとおりでございますので、有識者の皆さんの検討状況等にも広く耳を傾けて、知恵を絞って適切な対策を講じてまいりたいというふうに思っております。
#198
○大門実紀史君 ちょっと早く終わろうと思ったんですけど、ちょっと延ばせみたいな……。
 そうですね、この機会にその政務官の話もありましたのでちょっとお聞きしたいんですけれども。
 実は、この前の、私、所信質疑をやる前に、金融庁にこの貸金業法のことで経過を教えてほしいと、質問通告も含めたようなレクをお願いしたいと言ったんですよ。そうしたら、どういうわけか、会ったこともない政務官から電話が掛かってまいりまして、どんな御用でしょうかというのが掛かってきて、私は失礼だなと。今まで大臣から電話を受けたことはあるけど、はっきり言って、政務官ごときから電話で何でしょうかと言われる筋合いはないと。こちらは金融庁の役所の方に聞きたいんだということで、結局、役所の方来てもらったんですけど、私、何を勘違いしているのかなと。
 これから、何か知りませんが、政務三役が質問取りまでやるとかやらないとかいうことがいいか悪いかの議論はちゃんとさせてほしいんですけれども、これから何ですか、これはまあ民主党の方針なので大塚さんへお聞きしますけれども、政務三役、例えば政務官が質問取りやるようになったら、何ですか、議員に電話してきて何でしょうかとやるんですか。
#199
○副大臣(大塚耕平君) まず、政務官が問取りをさせていただくというのは物理的にかなり厳しいんではないかなと思っております。とりわけ、今の人数では難しいというふうにも思っております。
 また、全然違う視点で申し上げれば、役所の若い係長さんあるいは課長補佐さんたちが議員の皆さんの問題意識を聞かせていただく、そのために質問を承りに行くというようなことは、これは官僚の皆さんが育っていく過程においても非常に有用な機能を果たしている面もあると思っておりますので、まあ我が党の方針、最終的にどうなるかというのはまだ流動的でございますが、今申し上げましたような実感はしっかり閣内で党本部に伝えていくような工夫をしたいと思っております。
 加えて、先ほど来御指摘の私どもの政務官の対応でございますが、恐らく、大門議員が大変なもう金融財政委員会の主であることは周知の事実でございますので、どういう問題意識をお持ちなのか直々に拝聴させていただきたいという、そういう思いであったと思いますので、そこは是非そういう対応であったということを御理解をいただきたいなというふうに思っております。
 今、政務官も含めて、今日るる御答弁させていただいておりますような方向で、貸金業法の完全施行に向けた、法の附則にのっとった検討作業をやっているわけでありますので、是非御指導を賜りたいというふうに思っております。
#200
○大門実紀史君 この前、大臣が政務官とも身も心も金太郎あめだとおっしゃったので、私は安心しております。
 ただ、一点だけ御注意申し上げますと、今度十二月の七日に、ある大学のサラ金関係のシンポジウムがございます。その大学というのは、大学の研究所ですね、その大学所属の研究所のシンポジウムがございます。その研究所というのはサラ金業界から支援を受けている研究所でございます。そのシンポジウムにパネリストとしてその政務官の方が加わっております。
 私は、一政治家がどこで何やろうともう自由だと思っています。私と反対意見でもどうぞ自由にやってもらったらいいと思いますが、参考までに申し上げておきますと、その参加者は貸金業界の方、ここの委員会でも私が厳しく指摘した規制改革会議に入っている、もうサラ金御用達の学者。要するに、サラ金業界のシンポジウムですね。そこに政府の政務官が、どういう立場か、もう大臣のそのままの立場で話はされると思いますけれども、今までの例で申し上げますと、自民党のときでさえそれはありませんでした。政府の立場の人が、政府の一員がサラ金の業界のシンポジウムへ出るというのはありませんでしたので、そこにも、十二月七日にここ出ようということになっておりますので、これは慎重に、まあ一々答弁求めませんけれども、胸にしまっておいてもらえば結構ですけれども、今までないことであるということ、そういう対応について慎重な対応をするようにやっぱり指導してもらうべきではないかなと私は思っております。その御本人はまだ若いですし、将来のある方ですから、変なことにならない意味でも、なおかつ、誤解されているなら、ましてやそういうところでやることはいかがなものかと、これは別に御答弁要りませんので、お含みおきいただいて、私の質問はこれで終わります。
 ありがとうございました。
#201
○委員長(大石正光君) 本日の質疑はこの程度にとどめて、これにて散会いたします。
   午後五時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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