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2009/11/19 第173回国会 参議院 参議院会議録情報 第173回国会 内閣委員会 第2号
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2009/11/19 第173回国会 参議院

参議院会議録情報 第173回国会 内閣委員会 第2号

#1
第173回国会 内閣委員会 第2号
平成二十一年十一月十九日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         河合 常則君
    理 事
                芝  博一君
                柳澤 光美君
                泉  信也君
                古川 俊治君
    委 員
                小川 勝也君
                大塚 耕平君
                金子 恵美君
                工藤堅太郎君
                行田 邦子君
                姫井由美子君
                平野 達男君
                松井 孝治君
                秋元  司君
                岩城 光英君
                岡田  広君
                山本 香苗君
                糸数 慶子君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策、科学技
       術政策))    菅  直人君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 平野 博文君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地域主
       権推進))    原口 一博君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       少子化対策、男
       女共同参画))  福島みずほ君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      仙谷 由人君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        津村 啓介君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  宮崎 礼壹君
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 秀行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (国家戦略室及び行政刷新会議の法的根拠に関
 する件)
 (自殺に関する実態把握と地域の実情に応じた
 対策に関する件)
 (認定NPO法人増加のための取組に関する件
 )
 (フランチャイズ契約における加盟店の保護の
 必要性に関する件)
 (集団的自衛権等に対する鳩山内閣の憲法解釈
 に関する件)
 (我が国の相対的貧困率を引き下げるための具
 体的方策に関する件)
 (平成二十一年度第一次補正予算の執行見直し
 による景気への影響に関する件)
 (内閣官房報償費を減額する必要性に関する件
 )
    ─────────────
#2
○委員長(河合常則君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○古川俊治君 では、初めに自由民主党の古川俊治の方から質問をさせていただきます。
 それでは、菅大臣にお願い申し上げます。
 国家戦略室というのが機能を始めているというふうに伺っておりますが、まず、その法的な根拠について伺いたいと思います。お願いします。
#4
○国務大臣(菅直人君) 国家戦略室の法的な裏付けという御質問ですが、直接には、九月十八日内閣総理大臣の決定というもので国家戦略室の設置に関する規則というものが決まっております。
 これの前提は内閣官房組織令の十二条で、「この政令に定めるもののほか、内閣官房の内部組織に関し必要な細目は、内閣総理大臣が定める。」とあります。さらに、その上位として、内閣法の二十二条において「内閣官房の所掌事務を遂行するため必要な内部組織については、政令で定める。」と、このようにあります。こういったことで、最終的には総理大臣の決定で現在の国家戦略室が置かれているということであります。
#5
○古川俊治君 今大臣がおっしゃった内閣法第十二条、それから第二十二条二項に内閣官房の所掌事務が決められておりまして、そこに内閣の重要政策に関する基本的な方針に関する企画及び立案並びに総合調整に関する事務、この規定に基づいているというふうに伺っておりますけれども、そもそも内閣法におけるこの規定というのは、大きな基本として、行政組織法というのが法治主義の大原則であるわけですけれども、これは内閣法というのは明らかに組織の上の規定でございまして、組織規範というのは、法律の一般的な常識として、実際の権限の行使とは別個の法律でまた立てていくという原則がございますが、この規定を根拠に実際の権限の規定まで踏み込むということは、正直言って法律家としては無理ではないかというふうに考えるわけでございます。
 実質的にも、この内閣法二十二条及び十二条二項で根拠にこれ設置している組織というのは、情報通信技術担当室あるいは知的財産戦略推進事務局あるいは新型インフルエンザ対策室、こういったものがあるわけですけれども、こういった各戦略室というのは、各府省で立案された政策、まさにそれを基にして文字どおり総合調整を行っているだけの機能を果たしているわけでありますね。
 ところが、国家戦略室というのは、既に予算編成の在り方というのも編成しまして、事実上予算編成や執行に決定的な影響力を持つと考えられます。そうすると、こういった機能を持っている以上、法に言う総合調整の域を超えてまさに指導的な役割を果たすものである、そう考えられるわけでありますけれども、その法的根拠を伺いたいと思います。
#6
○国務大臣(菅直人君) 私の理解では、この組織は総理大臣の直接の下にある組織と理解しております。実際に、今例示をされました予算編成の在り方というものについて、確かに国家戦略室が中心になっていろいろとヒアリング等は行いましたけれども、実際の決定はそういうものを踏まえて総理も出席されている閣僚委員会で議論をして合意し、それを閣議に上げて決定しているわけですから、私はまさに、今言われた総合調整という言葉ですか、それにふさわしいことをやらせていただいていると、こう理解しております。
#7
○古川俊治君 そうすると、具体的に国家戦略室の機能として各府省に対してどういう影響を、どういう指導ができるんでしょうか。その点について明確にお答えいただきたい。
#8
○国務大臣(菅直人君) 私の理解では、各省庁に対して直接的な指揮命令権はありません。
#9
○古川俊治君 直接的な影響を持たない。
 それで、そうすると、菅大臣、この……
#10
○国務大臣(菅直人君) 影響じゃない。指揮、指揮命令。
#11
○古川俊治君 指揮命令権を持たないけれども、影響についてはいかがですか。
#12
○国務大臣(菅直人君) 影響というのは非常に大きな広い言葉ですから、例えば財務大臣が従来でいえば予算の編成の主務大臣でありますから、いろんな役所に対して影響を持つということは当然あると思いますが、それも多分権限としてではなくて、まさに実質的な影響としてはあると思います。
 ですから、私のところでもいろいろな総合調整をするということは、総合調整をするという意味での影響は当然あると思っております。
#13
○古川俊治君 法的な権限はないけれども、実質的、事実上の影響はあっても構わないという御発言として受け止めますが、そのとおりですか。
#14
○国務大臣(菅直人君) ちょっとどういう趣旨か私にはその言葉の持つ意味が分かりませんが、総理大臣は、これもいろいろ解釈はありますけれども、少なくとも内閣全体を統括されているわけですから、私が総合調整の取りまとめの任に当たって、それが最終的に閣議決定になって各役所に対して指示が出るというのは私は全く問題がないし、そういう流れの中で、結果として戦略室で言わば総合調整的に合意されたものが実行されるのは、それは私は合法的な在り方だと思っております。
#15
○古川俊治君 この国家戦略室というのは、話によると国家戦略局という別名をお考えだという話もありますけれども、法定をしていく、そういったことはお考えでしょうか。
#16
○国務大臣(菅直人君) 元々、マニフェストの中で鳩山総理が国家戦略室と行政刷新会議というものを設けるということを盛り込まれまして、それに基づいて設置をされたものです。
 現在の時点では、先ほど申し上げたような法律的な位置付けで国家戦略室という形になっておりますが、現在この組織をもう一つ、何といいましょうか、強化をする意味で国家戦略局というものにしていこうという議論があることは私も十分承知をしております。
 ただ、この設計等についてはまだ完全な具体化はいたしておりません。
#17
○古川俊治君 それでは、現在のところこれを法定する必要性はないとお考えということでよろしいでしょうか。
#18
○国務大臣(菅直人君) これは、私にとっては実は、例えば定数の問題、現在は内閣府の例えば大臣が今いろいろ含めると七人いるわけですけれども、副大臣の定数は三になっております。政務官の定数も三になっております。そういう意味では、もっと私のところだけでもできれば副大臣二人と政務官三人配置してもらいたい、多分仙谷さんのところも同じだと思いますが、そういう意味も含めた強化は必要ですし、またそれに伴う法律的な制度設計といいましょうか、改正も必要ですし、場合によれば直接的な国家戦略室の室長の位置付けなどもどのような形の位置付けにするのか、こういうことも検討する必要はあると、このように思っております。
#19
○古川俊治君 総理大臣決定、九月十八日、先ほど言及されたものでございますけれども、国家戦略室は当分の間置くと書かれているんですが、この当分の間というのは何を意味するんでしょうか。
#20
○国務大臣(菅直人君) 私は今申し上げたように、強化をしたときにその名称を元々のマニフェストに掲げられたように国家戦略局という名前に総理としてはされたいと思っておられるんじゃないだろうかと。ですから、それまでの間というふうに私は理解しています。
#21
○古川俊治君 現在の内閣府設置法十九条一項一号に、内閣総理大臣の諮問に応じて経済全般の運営の基本方針、財政運営の基本、予算編成の基本方針その他の経済政策に関する重要事項について調査審議するのは経済財政諮問会議の所掌事務とされております。これは法定されております。ところが、既に経済財政諮問会議は全員の民間議員が辞職いたしまして、既に機能を事実上停止しております。法の改正なんかなしに、まさに同様の権限をこの国家戦略室が持っているわけですけれども、これは法に基づく行政という観点から菅大臣はいかがお考えでしょうか。
#22
○国務大臣(菅直人君) せっかくそういう全体のことを聞かれたので、古川委員に多少私の考え方を申し上げますが、先ほど国家行政組織法のことを言われました。これと並んで各省庁の設置法というものがありますけれども、省庁の設置法がある国は私が調べた限りでは先進国の中では日本と韓国だけです。多くの欧米国にはこういう設置法はありません。新しい内閣ができて新しい政策方針ができたときに組織を柔軟に変えていくというのが一般の国のやっていることです。
 私は、日本において省庁設置法とか、場合によっては国家行政組織法の中でいろいろがちがちに物事を固めているのは、私、一度聞いたことがあるんです、役所の人に、なぜですかと言ったら、いや、重要なことだから国会で決めてもらっているんだと言われました。しかし、私は逆だと思います。組織を守るために法律でもってこの権限は私のところなんだからあんたのところは手を出せないと、そういうやり方でやってきたんだと思います。ですから、私はこの新たな制度というのは、そういった意味では総合調整という総理の権能の中での一部を委託をされたものでありまして、今そういった位置付けだとまずは思っております。
 それから、今経済財政諮問会議についておっしゃいました。確かに今現実にはもう冬眠状態といいましょうか、しかるべきときにはこの方はなくなるものだと私は理解をいたしております。それに代わるという意味では必ずしもなくて、それを超えて我が政権の基本的な問題を進めるための新しい組織が国家戦略室ということで、必ずしもこれに、代わる部分もありますけれども、それが担当していなかった部分についても担当することも十分にあるということであります。
#23
○古川俊治君 少し聞き捨てならない御発言があったので申し上げておきますけれども、先進国はどの国でも法治主義の前提を取っておりまして、法に基づく行政の執行というのは当然の原則であると、このことは御認識されていると思いますけれども、新しい政権へ替わっても法に基づく行政というのは必ず行わなきゃいけないと。菅大臣、法律がなくても新しい政権ができたら新しい考え方ができると、今そういう御発言でございましたが、その点はいかがなんでしょうか。
#24
○国務大臣(菅直人君) 法治主義というものを否定するつもりはありません。ただ、先ほど申し上げたのは、役所の壁というものが非常に日本は他の国に比べて固くて、それは逆に言うと縦割り行政を生み出す私は大きな原因にもなっていると。そして、その縦割り行政の弊害が現在の例えば財政の硬直化とかいろんなものに現れているわけですから、法治主義そのものを否定しているわけではなくて、今の法律の在り方の中で場合によっては政令とかで変えてもいいものまで法律で決めているものがあるとすれば、それはまさに国会の手続においてその法律そのものを廃止をするなり何なりして変えていけばいいことで、法治主義そのものを否定しているわけではありませんが、もっと行政組織の柔軟な運用の在り方があっていいと、このように考えております。
#25
○古川俊治君 私は法律に基づく行政という観点からずっと御質問させていただきまして、事実上、今例えば経済財政諮問会議が行われなくなり、それが国家戦略室に変えられているという実態を菅大臣はお認めになりました。これは、しかしながら、今までの硬直したやり方が良くなかったからということでございますけれども、であれば、法治主義を御否定されないのであれば、まず法律を変えてから、それができるわけですから、今国会でイの一番にこの行政組織の在り方を法律で法定してから行うのが筋ではないでしょうか。
#26
○国務大臣(菅直人君) 私は、一般論としてはいろんな段取りはあったと思います。
 ただ、この行政の組織の変更というのは、どの範囲をやるかですけれども、大変なことです。橋本内閣の下で省庁の再編が行われました。一九九八年ですか。すさまじい議論があった中で、結果的に何が起きたか。当時は、通信とコンピューターは一緒にすべきだということで通産省と郵政省が一緒になるかと思ったら、絶対に当事者がならないといって郵政省は建設省と一緒になりました。あるいは、本来なら河川局と林野庁と環境庁が一緒になるかと思ったら、これも河川局は絶対に建設省は離さないといって別の形になりました。そして、十七人の大臣に逆に定数を削減しました。
 定数を削減して大臣を少なくしたことによって大きな行政改革が行われたと言いますけれども、私も改めて内閣府の担当大臣もしてみて、内閣府というのが一体どういう役所なのか、私にも率直に言って、今ここに並んでいるのはみんな内閣府の大臣ですが、分かりません。つまり、それぞれの所掌は分かりますよ。それぞれの所掌は分かりますけれども、それこそいろんなものが結局役所の数を減すという建前の中でやられました。ですから私は、組織変更というものは、もちろん法律がきちんとやらなければいけないと思いますが、それをどの段階でどの程度の準備をして行うかというのはそれも政治判断だと、このように思っています。
#27
○古川俊治君 私もちょっと、憲法を基にもう一度、この行政組織の在り方、国会と内閣の関係について、後日この問題はもう一度、今日の御答弁を基に御質問をさせていただきたいと思います。
 一応、民間議員の法的な位置付けについて申し上げておきます。
 実は、国家戦略室というのがイギリスのナショナルポリシーユニットという組織を基にしておつくりになったというふうに伺っております。ただ、このナショナルユニット、政治任用による補佐官と官僚から構成されておりまして、補佐官というのは公的な権限を有しているのではなく、あくまで助言者とされているわけですけれども、事実上、補佐官を通して英国内の政治が非常に大きな影響を及ぼしている。補佐官という民間の政治任用のナショナルポリシーユニットの室員には、大変な力があるというわけでございます。
 ところが、この補佐官というのが英国において特にトピックだったのが、イラクにおける疑惑問題ですね、捏造問題、これがこの補佐官が関与したんではないかということが言われまして、実際、この補佐官の役割についてはやはり立法によりきちんとした位置付けが必要ではないかという議論があり、これが公務員の倫理委員会から提言されるに至りました。同様の傾向はアメリカでも見られているところでございます。このような英国あるいは諸外国の事情は、行政の政治化、まさに政治が行政化したということが言われますが、逆にこうした勝手なといいますか任意の登用が始まりますと行政が政治化していくという問題が起こりまして、組織内部の少人数による行政支配、こういった問題を生じているわけでございます。
 我が国においても、まさに経済財政諮問会議におきまして民間議員が政治を決めているんじゃないか、国民や国を動かしているんじゃないか、そういう御指摘があったことは、これは民主党の先生方も同じだと思います。まさに国家戦略室が法律的な裏付けを持たないままこのまま大きくなっていくと、私はこの経済財政諮問会議並びに諸外国の反省というのが全く生かされないんではないかと考えますけれども、この点について菅大臣の御見解を伺いたいと思います。
#28
○国務大臣(菅直人君) 古川議員はイギリスでも勉強されておられたようでありますので、場合によっては私よりもイギリスの制度は詳しいかもしれません。この問題では、最近では六月の初めに、現在の戦略室長の古川、同じ名前ですが、副大臣と一緒にイギリスに改めて調査に行きまして、そしてナショナルポリシーユニットのことも改めていろいろ話を聞いてまいりました。
 私は、古川議員が言われる議論は分からないではないんですが、二段階先のことを言われているというように私には思います。どういうことかというと、今までの日本は、民間人主導というのは、確かに一部、竹中さんが民間人のままでやっていたときには一部言われたことはそのとおりですが、九九%は官僚主導という見られ方をしておりました。官僚内閣制であったと私は思います。その官僚内閣制をまず国会で多数を得た政党、政権党が政治主導に変えていくというのが現在のプロセスです。
 イギリスでも、サッチャー政権の前は官僚が今よりも大変強い時代があったわけでありまして、それが政治主導になっていくわけです。それがブレア政権になって、おっしゃるようにスペシャルアドバイザーを多用し始めまして、ある時期、スペシャルアドバイザーのまさに補佐官とブレア総理だけが相談をして、閣僚も知らないうちに物事が決まってきた。閣議が形骸化されたという時代が指摘がありました。これは官僚が、政治がなくなったということを超えて、国会議員が軽視され、あるいは閣議が軽視されたという意味で行き過ぎだという指摘がありました。そういう中での議論を今私は古川議員がやっておられると思います。
 ですから、そのことは念頭には置いておかなければなりませんが、現在我が政権が進めているところはその前の段階、つまりは官僚にすべてが牛耳られていた。私もかつて厚生大臣をやったときに、関係閣僚会議というものによく出ました。後ろに五十人ぐらいの官僚が並んで、全員の閣僚は与えられたメモを読み上げるのが仕事でした。閣議もほとんどそうでした。今私たちがやっている閣僚委員会はそんなことは全くありません。
 そういった意味で是非御理解をいただきたいのは、イギリスのスペシャルアドバイザー、私は参考にすべき面は今でもたくさんあると思っておりますが、それの行き過ぎの問題はあるいは五年先ぐらいには出てくるかもしれませんが、逆に言うと、今の段階では官僚主導の政治を変えるということです。
 そして、更に言えば、官僚主導の政治を変えるためには、国会議員と官僚だけではとても対応できません。ですから、ポリティカルアポインティーのスペシャルアドバイザーというものをもっと活用しなければならない。残念ながら法整備ができておりませんので、私も国家戦略室にそういう枠がないのかと言いましたら、内閣府には定数法のために一人として外から例えば期限付何とかを採る枠はありませんと、官房にはわずかに何人かありますからということで採用した方もありますけれども、そういった意味で、これ以上長くなると迷惑でしょうからあれしますが、つまりは申し上げたいことは、スペシャルアドバイザーというものの確かに重視のし過ぎは将来問題になるかもしれませんが、現在においては、官僚主導の政治を変えるためにはもっとこういう皆さんの活用が必要だと、それが私の考え方です。
#29
○古川俊治君 いずれにしても、これは法に基づく行政ということからは法定することが私は望ましいと考えております。そのときに、もっといい組織の在り方、あるいは民間議員の権限あるいは法的位置付けの問題ももう一度明確化すべき、これが我々が先進諸国あるいは経済財政諮問会議等で起こりました事実の反省に基づく国会あるいは内閣の在り方だというふうに考えておりますので、この点はまた後日議論をしたいと思います。
 それでは、時間もございませんので、仙谷大臣に伺いたいと思います。
 同様の御質問になるんですが、行政刷新会議、仙谷大臣は法律の専門家でもございますし、先輩でございますけれども、この法律の位置付けについてどうお考えでしょうか。
#30
○国務大臣(仙谷由人君) お答えいたします。
 行政刷新会議は、九月十八日の閣議決定に基づきまして設置をされました。会議の事務は、内閣府設置法第四条第二項に基づきまして内閣府が行うこととされるとともに、事務局が設置をされております。
#31
○古川俊治君 今お答えいただきました内閣府設置法の四条二項というのは、中央再編時の整理によれば、社会経済情勢の変化などに応じて、内閣府が閣議において決定された基本方針に基づいて企画立案、総合調整を行うことができるとした規定であるというふうに解釈されているわけですけれども、この法律には、少子化及び高齢化への進展への対処、障害者の自立と社会参加の促進、交通安全の確保、犯罪被害者等の権利利益の保護、自殺対策の推進というのがここに基づく事例として例示列挙されているわけでございます。これらに関する政策というのは社会の在り方や国民生活に深くかかわっている国民的課題でございまして、それぞれにおいて既に基本法が定められているわけでございます。そういった意味から、これは国会の意思に基づいて行われているということが明確でございます。
 この点について、この規定を根拠に法的な裏付けのない行政刷新会議というものが動いていることについて、法律的問題はないのか、仙谷大臣に伺いたいと思います。
#32
○国務大臣(仙谷由人君) 古川議員の先ほど来の菅大臣に対する議論を伺っておりましても、私も、法治国家、法治主義、法の支配、古川議員に負けない法治主義者でございます。
 ただ、日本の法治というふうに言うときに、行政執行の権限や、つまり国民の権利義務に関することについて、つまり行政法の理論で言えば、作用法とか行為法と言われる領域については、これは、法律がなければ行政府が行政執行をするということはあってはならないと私も思っております。ただ、組織法にあっては、日本の場合には、明治憲法以来の分担管理というのが行き過ぎて、先ほどから問題になっております国家行政組織法でがちがちに固めてあるために、むしろ縦割りの弊害や、現在、日々生起する時代の転換や産業構造の転換とともに出てくる矛盾に対応できなくなってきたと。それが今の、ある意味で内閣府の醜状、醜い姿だと私は思っております。
 こんな、つまり詳細問題といいましょうか、つまり、あるいはすき間事案とかというのは消費者庁のときに言われましたけれども、つまり、一省では対応できない政策課題が出てきたときにどうするのか。何とか本部をつくりましょう、何とか総合調整のそういう担当部署をつくりましょうというのが、今の内閣府で何とか担当特命大臣の姿であります。これは私はある意味で、現在、非常に異常であります。異常な姿だと思っています。
 ここは菅大臣がおっしゃったように、柔軟に省庁、つまり組織は、国民の権利義務に直接関連しない行政部内の組織は柔軟に入れ替えることができるという、こういう法律的構成を持ちませんと、これはもう縦割りで、がちがちの縦割りを古川先生おっしゃるように推進しますと、法治主義というよりも、何というんですかね、ちょっと適切な言葉は思い当たりませんけれども、行き過ぎた何というんですかね、法律による、法律あって政治、行政が死んでしまうということになってしまうんじゃないかと、私はそういうふうに思っておりまして、したがって、私どもの場合も、これは我々の行う企画立案あるいは作用の根拠は閣議決定で現在のところやっていると、十分かどうか分かりませんが、閣議決定でその根拠はあると、こういうふうに考えております。
#33
○古川俊治君 法律のために行政がうまく執行できなくなっている、そういう御事情があるんであれば、当然これは法律を変えて、イの一番に変えていただいて、行政がうまく回るようにしていく、これは仙谷大臣もお考えだと思うんですが、これはした方がいいとお考えになりませんか。
#34
○国務大臣(仙谷由人君) 国家行政組織法及び内閣法、そして、でき得ればこの点についての憲法の改正も必要だと私は思っております。
#35
○古川俊治君 やはり本来であれば法律を先に定めて、実際にこれを機能させた方がいいというお答えでございましたが、そのとおりでよろしいでしょうか。
#36
○国務大臣(仙谷由人君) そのとおりでございますが、十年河清を待つわけには、現在の問題処理に行政は当たらなければなりませんから、十年もは待てないということでありましょう。
#37
○古川俊治君 憲法についても今御言及がありましたので、一応伺っておきたいんですが、国会法三十九条の規定との関係を伺っていきたいと思います。
 行政刷新会議においては、七名の国会議員が現在評価員として事業仕分を行っていらっしゃると伺っておりますけれども、国会法三十九条本文、議員は、内閣総理大臣その他の国務大臣、内閣官房副長官、内閣大臣補佐官、副大臣、大臣政務官及び別に法律で定めた場合を除いては、その任期中国又は地方公共団体の公務員と兼ねることができないというふうに規定されておりますけれども、議員の兼職、このことは行政刷新の構成員や評価員、これは公務員に当たりますので、この規定に行政刷新会議の七人の国会議員は反しているんではないかという疑いが持たれるわけですけれども、これはいかがなんでしょうか。
#38
○国務大臣(仙谷由人君) 多分、行政刷新会議のワーキンググループの一員として今議論に参加をしていただいている、いわゆる仕分人、議員の方々と、このことについてのお尋ねだと思いますが、内閣府設置法に基づく行政組織ではございませんので、評価者は官職には当たる者ではありません。つまり国会法三十九条による規制の対象にはならないと考えております。したがいまして、国会議員をこのワーキンググループの評価者に私どもの方からお願いをするということは、国会法第三十九条との関係で問題は生じないと、こういうふうに理解をしております。
#39
○古川俊治君 内閣府設置法に基づかない組織なんですか。もう一度お願いします。
#40
○国務大臣(仙谷由人君) 行政刷新会議自身は内閣府設置法の、先ほど申し上げました四条二項でございましたか、この規定に基づいて行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整に関する事務をつかさどると、所掌事務は内閣府設置法に書かれたものでございまして、さらに、その設置根拠は、先ほど申し上げましたように閣議決定に基づくものでございます。
#41
○古川俊治君 ちょっと正確な理解が分からないんですが、それでは、政治家任意に行政刷新会議の意思決定にはかかわることができると。意思決定にかかわる、実質的にかかわっている人間なのに公務員ではないという解釈ですね。これは行政組織、内閣府設置法上の組織というふうに伺っておりますけれども、その点いかがなんでしょうか。もう一度明確に御答弁をお願いします。
#42
○国務大臣(仙谷由人君) 意思決定を行うのは行政刷新会議の議員と我々が言っております十一人のメンバーでございます。ワーキンググループは事務局に、事務局で分科会をつくることができるということを運営要領の中に規定をしておりますので、その分科会がワーキンググループということになろうかと思います。
#43
○古川俊治君 その事務局とワーキンググループの関係はどうなっているんでしょうか。会議とワーキンググループはどういう関係なんですか。
#44
○国務大臣(仙谷由人君) 失礼しました。会議は、必要に応じ、分科会を置くことができるということにしておりまして、これは閣議決定でございます。その分科会がワーキンググループでございます。
#45
○古川俊治君 それはまさに内閣府のこの閣議決定に基づいているわけですよね。そうしたら、それは完全に内閣の組織ではないですか。
#46
○国務大臣(仙谷由人君) 従来から、この種の扱いがいわゆる官職であるかないかと。つまり、内閣府の中にはその種の顧問会議とか何とか会議というのがありますけれども、その分科会に参加いただく議員、国会議員の場合もありますが、国会議員あるいは地方議員、知事さん、首長さん、あるいは学者、民間有識者、こういう方々については官職ではないと、こういうことにしております。
#47
○古川俊治君 この点はもう一度私もしっかり調査をして、後日伺いたいと思いますけれども、少なくとも国会法三十九条の趣旨は、いたずらに行政府と立法府との紛淆があってはなりませんということを昭和二十一年の十二月十九日の提案理由において説明しているんですね。すなわち、行政の中立性、政治的な中立性、これを確保するための規定であるわけでございまして、今の御説明ですと、この行政刷新会議という行政組織に議員が、政治家である国会議員が事実上意思決定をしていくということが全くこれはフリーになってしまうと。そうすると、国会法三十九条のまさに趣旨の潜脱、これが起こっているわけでございますから、この点についてはしっかりもう一度質問をさせていただきたいということを申し上げておきます。
 御答弁ありますか、何か。
#48
○国務大臣(仙谷由人君) 菅さんも答えたいと言っていらっしゃるようでございます。
 今の法律の成立した日にちからも明らかなように、日本型議院内閣制と言われるものの、ある意味でちょっと議院内閣制についての、何というんですかね、我々が本来あるべき議院内閣制と言われているものから見ますと、ある種のねじれた、ゆがんだ、つまり明治憲法的なゆがみとアメリカの三権分立的なゆがみが入った規定で、これがありますことから、私は自民党内閣時代も大変、この政と官の関係、政治と行政の関係についてお悩みになって今のような内閣府ができているんだろうなと、こういうふうに考えております。
#49
○古川俊治君 菅大臣に、じゃ、国家戦略室と行政刷新会議の関係も含めて今の点についてお答えをいただきたい。ちょっと次の質問がございますので、一分程度でお願いします。
#50
○国務大臣(菅直人君) 実は非常に重要なことを指摘されたんですが、つまりは行政の中立性という言葉を言われましたが、私は、今、仙谷さんからもありましたけれども、国会と内閣が独立しているというのは、私は間違った議論だと思っています。これは、アメリカ型の大統領制なら主権者である国民が大統領も選び、国会議員も選びますから、一定程度独立性があっていいんです。しかし、日本国憲法には三権分立という言葉はありません。国民主権なんです。その主権者たる国民が、議院内閣制においては直接総理大臣を選べない。つまり、国会議員を選んで、その国会議員の多数で総理大臣が決まる以上は、国会と内閣がもし独立していたら国民主権は内閣に対して行使できませんから、そういう意味では国会はある意味で内閣を生み出す親なんです。親と子供が無関係とか独立ということはあり得ないと基本的に考えております。それから、これは憲法の解釈ですから、私はこれまでの憲法解釈は間違っていると思っていますから。
 そして、行政の中立性という言葉を言われましたが、それは行政官というよりも官僚の中立性であって、総理大臣が中立ということはありません。あるいは知事が中立ということもありません。つまりは、多数の議席を得た政党が内閣を組織するわけですから、当然その内閣の方針はその多数を得た政党が、まあ最大限で言えば四年間の次の選挙までの間はイニシアチブを取るのは当然で、そういう意味での中立性ということはありません。逆に言えば、これまでは官僚が中立性を侵していたんです。去年あの道路特定財源の一般財源化を私たちが言ったら全国で反対運動が起きましたが、その多くは国土交通省が後ろからつくった官製市民運動でしたから、そういうことを役人が中心になってやること自体が行政の中立性の違反と、私はそう思っております。
#51
○古川俊治君 菅大臣のお考えはお考えで結構ですけれども、憲法学には憲法学で長い歴史と学問的な積み重ねがございます。その点からいって、為政者に対して国民が与えた権限というのがまさに憲法でございまして、憲法を否定するということが為政者の方から発言されるのは国民に対する冒涜でございます。まあ、はい……
#52
○国務大臣(菅直人君) ちょっと待ってください。それはちょっと聞き捨てなりません。それは駄目ですよ。委員長。そんなことはないでしょう。
#53
○委員長(河合常則君) ちょっと待ってください。今まだ発言中ですから。発言中ですから。
#54
○古川俊治君 憲法には、内閣は国会に対して責任を負うというふうに書いてあるんですよ。そうです。これは、民主的な基盤を持った国会議員が内閣総理大臣を選ぶわけですから。その点においてこれは議院内閣制の基本でありまして、日本国憲法、これに書いてあるわけですね。そうです。それに対して、内閣と親子のようなものだとおっしゃいましたけれどもね、内閣、国会と行政府が。だから、何でも選ばれれば今度は行政府がやっていいと。従属的になっていいという御発言は、これは聞き捨てならないですね。
#55
○国務大臣(菅直人君) 何か逆を言われているのではないですか。最初に古川さんが行政の中立性ということを言われたから、行政が内閣から中立だということ、国会から中立のようなことを言われたから、それは違うんじゃないですかと。憲法六十五条に、行政権は内閣に属するとあるわけです。行政権を握っているのは総理大臣と大臣である内閣なんです。そしてその総理大臣を選ぶのは国会なんです。ですから、内閣が中立性なんということは、政治的にですよ、あり得ないんで、そのことを私が申し上げているのに、今度は逆に聞き捨てならないというのは、それこそこちらの方が聞き捨てならないですね。
#56
○古川俊治君 いずれにしても法に基づく執行、これを公正中立にやっていくのが行政府でございますから、その点については十分御認識いただきたいと思います。
 福島大臣に伺いたいんですけれども、済みません、時間がなくて。
 福島大臣、日常生活にある食品のリスクについて、科学的知見に基づき、最大限消費者の意見にも配慮しつつ行政を進めていくというように御発言ございました。一つスペシフィックな問題なんですが、実はトランスファットという物質がございまして、これが超悪玉コレステロールと言われているんですね。既にアメリカではもう二〇〇三年からFDAが規制をしておりまして、表示が二〇〇六年から義務付けられました。ニューヨーク市では、一食分にこのトランスファットが多いと違反者には罰金を科しているという法律までできているんですね。既にイギリスも、あるいはデンマークでも規制が行われていまして、EU各国でも進んでおります。アジアにおいても韓国、台湾で既に規制が始められておりますけれども、日本においては実はこの超悪玉コレステロールについては何の規制も行われていない。せめて表示を行わせて、消費者の選択を自由にしていただきたいというのが多くの消費者団体から出ている声なんですが、福島大臣、この点をお願いできないでしょうか。
#57
○国務大臣(福島みずほ君) トランスファット、トランス脂肪酸についての御質問、ありがとうございます。
 マーガリンやショートニングなど加工油脂や、反すう動物の肉や脂肪中などに含まれる不飽和脂肪酸の一種で、おっしゃるとおり、諸外国ではこれについてかなり問題ではないかというふうに言われております。
 食品安全委員会では、平成十八年度に国内の食品中に含まれるトランス脂肪酸の摂取量の推定等に関する調査を行い、平成十九年六月にファクトシートとして公表しています。ただ、今、古川議員おっしゃったとおり、これは外国では表示をされているということもあり、日本において、摂取量や各摂取レベルにおける健康等の被害やいろんなものを考慮して、表示をするかどうか検討してまいりたいと考えております。
#58
○委員長(河合常則君) もう一問だけ、時間がありません。
#59
○古川俊治君 最大限に福島大臣ならできると私は信じておりますので、是非お願いをしたいと思います。
 終わります。
#60
○柳澤光美君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の柳澤光美でございます。
 なかなか与党慣れがしておりませんで、泉筆頭、河合委員長にも大変いろいろ御配慮いただきまして、また、実は中井大臣のお母様が亡くなられるということで、今日大臣は何としても九時半までには三重から駆け付けるということだったんですが、古川理事にも質問を外していただいて御配慮をいただきまして、本当にありがとうございます。この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。
 今日は福島大臣に質問できるということで大変うれしく、実は二〇〇四年に当選してからずっと福島大臣とも自殺対策を取り組んできまして、八月の三十日に念願というか悲願の政権交代が起きて、与党ということになりまして、実は九月の六日の日に毎年やっていますWHOの世界自殺予防デーにおけるシンポジウムを東京ビッグサイトで八百名を超える方も集まっていただいてやったんですが、そのときに平野官房長官、ごめんなさい、当時は役員室長だったんですが、鳩山代表に今度は是非メッセージをいただこうということで早速メッセージをいただいて、私がそこで代読をさせていただいて、大変大きな反響というかいただいたので、ちょっとそのメッセージを読まさせていただきたいと思いますが。
 第五回WHO世界自殺予防デーシンポジウムの開催に当たり、一言ごあいさつ申し上げます。去る六月十七日に行われた党首討論で、私は、二十代の死亡原因の四八%、三十代でも三五%が自殺であり、それぞれ第一位となっていること、毎日百人が自殺している日本の現状を指摘しました。自殺者が十一年連続で三万人を上回っていることもこの国の実態です。民主党は、マニフェストで一つ一つの生命を大切にすると約束しました。そして、八月三十日、政権交代が実現しました。私たちは、自殺をめぐる現実を直視し、自殺予防対策を推進します。第二回のシンポジウムにメッセージを寄せた故山本孝史議員が成立に尽力した自殺対策基本法は、その重要な手段です。また、若者が希望を持てる国づくりも重要なことだと考えます。皆様方の粘り強い取組が将来必ず結実することを信じつつ、シンポジウムの成功を祈念いたしますということで、これはNHKでも放映をされまして、全国から大変強い期待の声を寄せていただきました。
 そして、鳩山総理になられて、所信方針演説の中でも自殺に時間を割いて触れていただいて、特に、コンクリートから人へ、友愛政治の根幹という意味でいきますと、人の命を守る、その究極が私は自殺者をどれだけ救えるかということだというふうに思っています。
 是非、福島大臣には、担当大臣ということではなくて、官房長官がいれば僕は官房長官に、内閣としてあるいは政府としてというふうにお伺いしようと思ったんですが、いわゆる鳩山政権、そして政府としてこの自殺は私は大変大事な取組だというふうにとらえておりますが、その考え方をお聞かせいただきたいと思います。
#61
○国務大臣(福島みずほ君) 柳澤委員が自殺対策を考える議員有志の会で活躍され、私も一緒に自殺対策をやらさせていただきました。事務局長としてずっと頑張っていらっしゃることに心から敬意を表します。
 御存じ、自殺対策基本法ができまして、政府を挙げて自殺を、自殺に追い込まれる人たちをとにかくなくそうと、これ自身は内閣全体あるいは政府全体のテーマとして、会議も設け、頑張って取り組んでいるところです。
 私が自殺対策の担当になりまして、実際、具体的にいろいろやろうということで、ハローワークやいろんなところでの相談窓口に自殺対策も一緒にワンストップサービスの中に盛り込めないかなと現在取り組んでいるところです。
#62
○柳澤光美君 ありがとうございます。
 今おっしゃられたように、私も二〇〇四年に当選をして、厚生労働委員会に所属をして、そのときが大臣が尾辻先生で、自民党の筆頭が武見先生でこちらが山本孝史先生ということで、大変あのときに、介護保険法でもめているときだったんですが、参考人質疑を入れて、しかも参議院の厚生労働委員会として緊急決議をしました。それが自殺に関する総合対策の緊急かつ効果的な推進を求める決議。
 これを受けて、その秋に内閣府に自殺対策関係省庁連絡会議が設置されたんですが、私はやっぱり、参議院の良識の府、党派を超えてというのに非常に感動を覚えたのを今でも覚えているんですが、ところがなかなかそれでも進まないということで、二〇〇六年にいわゆる今おっしゃっていただいた有志の会を超党派で作らせていただいて、二〇〇六年の六月に議員立法で基本法を通しました。あのときは厚生労働委員会が大変もめていまして、たまたま私が内閣委員会の理事をしておりましたから、委員長提案で内閣委員会で法案を通すという、参議院から衆議院に回すという手続を取らせていただいて、二〇〇七年に内閣府に自殺対策推進室、六月に大綱ができて、十二月に白書ができるということで順番に進んできたんですが、私、それをやっても、ちょっとお手元に時間がないんで資料を出させてもらいましたが、ずっと三万人が九八年から減らない。
 確かに厳しい経済要件等もありましたけれども、私は政治家としても反省しなくてはいけないのは、僕らもどちらかというと、何か法案を作るとそれで終わってしまうというのは変ですが、完結したような気持ちになってしまう。その法案を受けて、それぞれの省庁あるいは官僚の皆様が対策までは作る、立派な白書もできる、しかし、そこで終わってしまう。手段が目的になってしまって、本来、自殺者を一人でも減らすという目的のところまでなかなか行き着かない。
 今年一年も、通常国会も消費者庁も通しましたし、あるいは子供、若者支援の法案も通す。それも全部形上はすぐにでも何か直るような形ができるんですが、実態進めていくというのは大変難しいという今思いでいます。
 特に、この年末、今全国を歩かせていただいて、大変厳しい状況にありまして、ハローワークのワンストップも考えられているということですが、この年末に向けて、失業者対策も含めて、その辺、具体的には今そのワンストップがどんな形でとらえられているのか、ちょっと簡単に御説明いただけますか。
#63
○国務大臣(福島みずほ君) 十一月三十日、それから年末及び年度末に向けての緊急対策として、失業者の方たちが多く集まるハローワークにおいて心の健康相談、それから多重債務相談等をきちっと実施することを今計画中です。ですから、これのために保健師さんたち、弁護士会、司法書士会、いろんな方たちに今お願いをしているところです。そうしますと、ここでやはり相談ができるということでかなり食い止めることができるのではないかと思っています。
 先日開催した都道府県自殺対策主管課長会議においても、私自身が地域自殺対策緊急強化基金、この基金を活用して相談事業を実施するよう強くお願いをしたところです。これらの取組を通じて、当事者に届く生きる支援を総合的に実施してまいります。
#64
○柳澤光美君 ありがとうございます。
 本当に私も補正予算で百億組まれたのはうれしかったんですが、実態をお伺いをしていると、地方に県を経由をして下りていっていると。その使い方も、私は一度また計画関係は是非チェックを一回させていただきたいというふうに思うんですが、かなりばらつきがあるだろうと。これ、基金が大変使い勝手の悪い部分が非常に多いと。
 例えば、この年末に向けて地方の方に緊急対策を取りなさいと、法律の無料相談あるいは心の健康相談、すぐ実施しなさいというような、法律の専門家に委託したり臨床心理士に随時雇ったりというふうにしようとしても、自治体が予算を組んでいなければ一切動けない。ですから、内閣府の方から、大臣の方から使っていいよというわけにいかなくて、すべて地方自治体に丸投げに、大変言い方は悪いんですが、なってしまっている。
 とすると、この貴重な百億円が、大変言葉は悪いんですが、本当にばらまきになる。一つ一つ事業仕分をしたら効果につながってないところになってないか、本当に大事なところに本当に使われているんだろうかという思いが非常にしていまして、その辺のところも踏まえて地方の実態というのも是非チェックをしていただきたいというふうに私は思っておりますが、是非御答弁を。
#65
○国務大臣(福島みずほ君) おっしゃるとおりで、この基金が実際有効に活用されるようにそれぞれチェックをしたり、あるいは今回、できれば十一月三十日や年末年始に使ってほしいということを担当部署からそれぞれ働きかけている最中です。地域自殺対策緊急強化基金が効果的、効率的に活用されるように努めてまいります。御指摘のとおりです。
 また、これ、基金が毎年度事業が終了した時点で、自殺対策推進会議等も活用して各事業をきっちり評価をしてまいります。そして、効率性、有効性を検証をして、また次の年度も、例えば相談業務や様々なことにしっかり使っていただけるよう、今から働きかけていきたいと考えています。
#66
○柳澤光美君 是非、実態把握をしていただいて、私は極論を言えば、本当に無駄な使い方をしているんであれば引き揚げてもらいたいなというぐらいに思っておりまして、地方分権という中で、国が決めてもなかなか地方の方に具体的にお願いをしていくというのが思った以上に難しいことが私は多いなというふうに思っています。
 ですから、消費者庁の国民生活センターのお金の使い方にしても、非常に使い勝手が悪いというのも、これは是非政府を挙げてもう少し柔軟に使えるような、あるいは来年の予算に向けて少しその辺のところも考慮をした予算の確保というのも、大臣には、緊急的に使えたりあるいは内閣府の推進室として使えるような部分というのも是非検討していただきたいなと、これは要望でございます。
 それからもう一つ、何が大事かといいますと、スウェーデンもそうなんですが、国を挙げて自殺の実態を徹底的に調査をするというところから自殺の問題が、スウェーデンですと三〇%近く改善が進む。日本の中でも、今回、緊急戦略チームに秋田の本橋先生も入っていただいた、あるいはライフリンクの清水さんも入っていただいたということは大変うれしく思っていますが、県によっては非常に進んでいる、いわゆるところも出てきている。その実態を把握するのも、もう一歩踏み込まないと私は難しいだろうというふうに思っていまして、実はちょっとお持ちしたんですが、今回、自殺白書、まだ出たばっかりのが、出ました。それから、基礎資料で職種別等も内閣府、いわゆる推進室の方から出ました。
 しかし、これ見させていただくと、白書の中で〇六年から〇九年にかけて自殺者四十六人の自死遺族の方の話を聞いて問題点を分析しているんですね。これ心理的剖検というと、私、何でこんなところでそれっぽっちの研究なんだという問題提起をずっとさせてもらっていまして、そうすると、たった四十六人ですから、原因のところに個人の問題でアルコール依存症だったとかというような分析が出てきている。ところが、私たちが問題提起をして警察のデータを二〇〇八年に、これは東京大学の澤田先生の教室を中心に、これライフリンクと一緒に民間でプロジェクトで作っていただきました。全くお金は国からは出ていません。全部ボランティアで、二千万でこれだけのデータが分析される。しかも、特に自死遺族の皆さんへの聴き取り調査、これは非常にプライバシーの問題で微妙な問題で、それがいわゆる国であっても四十六人までしか広がらない。本当に現場に近い皆さんが行って、もう五百名近くの聴き取り調査が進んでいる。
 そういう意味でいきますと、是非、私は研究者に分析をさせるんではなくて、そこに今ありました戦略チームの本橋教授もそうですし、ライフリンクの清水さん、あるいはもっと言えば東尋坊の見回りをしてくれている茂さん、奄美大島の市役所で活躍されている禧久さん、あるいは中小の経営者の相談に乗っている秋田の佐藤さん、そんな人たちだとか、民間は百五十四もいろんな民間団体がやられているという情報、それから本当に弁護士だとか、そういうあらゆる人たちを集めてその内容を分析をしていかないと、本当に現象面のところになってしまう。
 確かに、うつ病が非常に、最終的には六割近くうつ病から自殺にいくんですが、うつ病対策を幾らやっても駄目なんですね。何でうつ病になったのか。それは、家庭の中の問題であったり、学校のいじめであったり、地域の関係であったり、職場が非常にぎすぎすする中で過労自殺であったり、精神障害であったり、自殺の原因というのは本当に日本の社会的な問題で、構造上の問題が、結果、最大の悲劇として出てきている。そこの元のところをやらなければいけないということは、本当にもう少し、もう一歩踏み込んでいかないと本当に駄目だというふうに私は思っていまして、今回、政権交代をして、政府を挙げて、国を挙げて、そして福島大臣がなられてという意味では、その辺のことをもう一度御決意をお聞かせいただきたいと思います。
#67
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 今、自殺対策緊急戦略チームのことを言っていただきましてありがとうございます。これは政務三役、大臣、大島副大臣、泉政務官三人と、それから言っていただきましたNPO法人自殺対策支援センターライフリンク代表の清水康之さんと秋田大学医学部長の本橋豊さんのお二人に有識者として参加をしていただいております。ですから、この五人で今自殺対策緊急戦略チームとして大いに議論をしております。昨日、二回目をやりました。
 そして、私たちが今話をしているのは、三月などはやっぱり自殺者が年度末で増えるということもあり、今月いっぱいぐらいで、来年の三月末までを一定の射程距離に置いて、年末、年度末に対する緊急提言をまとめて、実際それを実行していこうということを今話しております。ですから、十一月末の段階でこの自殺対策緊急戦略チームで提言を、プランを発表して、たたき台というかプランを発表して、それをできれば政府の中で共有していきたいと考えております。
 それから二点目の、柳澤委員がおっしゃったいろんなデータやいろんな知識や知見や経験や知恵をもっと総合的に集めるべきでないか。とりわけ、データのことを言っていただいたと思っております。
 これは有志の会でずっと取り組んできたことなんですが、おっしゃるとおりです。ある程度資料は集まってはいるんですが、なかなか警察の方は、原票を渡すというのがなかなか難しいやには思いますが、例えば一か月置きに、例えば職業や年齢やいろんなものでクロス集計でもし出すことができれば、今何が起きているのか、先月何が起きたのか。もちろん、それは一部の専門家の中での共有でプライバシーを侵してはならないのですが、やはりそういうところで今後知恵を出していきたいと考えています。
 というのは、御存じのとおり、全国でなぜ亡くなられるかという、自殺はやはり地域によっても傾向が違うことと、毎月によってもやはり傾向が違う。愛知で若い無職の男性が派遣切りの後もし自殺で、まあ増えたという実態があるんですが、そのときだとそこに有効なことをすぐやれば、例えば、ここの人たちに向けてメッセージを出そうとか、ここの人たちに向けて施策をやろうとか、そういうふうにすることで死に追い込まれる人たちを本当に一人でも二人でもというか、とにかくなくすことができると思っています。
 今回、自殺対策緊急戦略チームで秋田大学医学部長の本橋豊さんに入っていただいたので、やっぱりそういう地域の中でのネットワークの取組なども紹介していただきたいと思っています。
 私たちが昨日話したのは、そのデータを有効活用して、例えば自治体の皆さんたちとも、こういう地域、この地域だとこういうことをやったらどうかというふうな、アドバイスというとちょっとおこがましいのですが、やはりきめ細やかな共有ときめ細やかな現場の中での、届く自殺対策をやろうというふうに考えております。
#68
○柳澤光美君 ありがとうございます。
 お手元にちょっと資料を配らせていただいたのは、これ一ページ目は、九八年から一気に三万人台に入って、このときには金融危機でしたから、それが落ち着けば減るのかという。ところが、全然減らないでここまでずっと来ている。どこに大きな原因があるんだろうという分析も必要だと思います。
 それ以上に、次のページ、年間の動きを見てみますと、どういうわけか三月に大きなピークが来る。これは決算期で失業者が、倒産等によって失業が増えるのか、あるいは中小の経営者の皆さんがそこで自殺という悲劇になるのか。こんな分析もなかなか進んでいない。それからもう一つは秋の十月。これは去年が急激に十月に上がったのはあのリーマン・ショックのところだったんですが、実際調べてみますと、やはり完全失業率と自殺率というのは本当に同じようなトレンドを描いている、今大臣がおっしゃられたように。
 とすれば、今年、次のページが今年の推移なんです。これはやっと警察の方から月遅れでデータを出していただくようにしまして、今年、十月はまだちょっと出てきていませんけれども、九月までのところ、ずっと増えていたんですが、去年リーマン・ショックのところを踏まえると少し九月のところ落ちていますけれども、私はなかなか三万人を切るところまではいかないだろうと。この年末、十一、十二がどういう推移になるだろうという意味では大変心配をしておりまして、そういう意味ではハローワークのワンストップもそうなんですが、基金の活用ももう一歩踏み込んで大臣にはお願いしておきたいというふうに思います。
 それと同時に、自殺の人数というのは全部暦年で押さえていますから、これで十二月までで今年の分が出ます。そうすると、来年、特にやらなければいけないのは、三月のところをどう抑えるか。ここに一番ピークが来るわけですから、年末からずっと一月、二月のところから、それから去年の三月実態を踏まえて、どの地域で本当にどういう人が亡くなっているんだと。これは経営者の方にお願いしなければいけない、あるいは連合を通じて労働組合の方にも言うべきだというようなことも具体的に動かしていただいて、私は、鳩山政権になって、来年一年間で、一人でも二人でも減らしたいんですが、本当に三万人を切る、大幅に自殺者が減るという取組に真剣に取り組んでいただきたいと。
 もう一つ。今大臣が触れられた、一番最後に実は警察の原票を添えさせてもらいました。字が小さくて見にくいかもしれませんが、実は、中井大臣がいらしたら中井大臣に委員会の場でお願いしようというふうに思っていたんですが、この後、私はまた中井大臣にもお願いに行きたいというふうに思っていますが、原票を私たちが一生懸命お願いをしてこれだけ細かい、いつどこでだれが亡くなって、自殺をされた場所と本籍までこれ全部把握をできる。しかも、原因も職業もここまで細かく全部作っていただくところまで来ました。
 私は、大臣にお願いしたいので、ここまで来たら、警察で、この原票というのはいわゆる現場に立ち会った検視のところから転記していますから個人名は全部消えています。加工されてきていますから。この原票を警察から内閣府にもらう。警察が何も私はまとめる必要がなくて、守秘義務も含めて、それは内閣府の自殺対策推進室でカードを掛ける。出していいものと出して悪いものを区分する。これができるだけ生で早い時期にその専門チームで、戦略チームの下にもう少し幅を広げたプロジェクトチームを入れて、分析を掛けて随時各地域に情報を下ろしていくということをしないと、私は全く今までと変わらないまた一年になってしまうだろうというふうに思っています。
 ただ、警察の壁はなかなか固くて、ここまで月遅れで出してくるのも大分苦労しましたけれども、ここまで来たら、私も中井大臣の方にはお願いに上がろうと思いますが、是非、福島大臣の方からもそのお願いを、警察との情報の交流の場をつくっていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#69
○国務大臣(福島みずほ君) 柳澤委員、本当にありがとうございます。おっしゃるとおり、自殺対策の上で詳細な実態の把握をして、大至急今何を打つべきなのか、どこにどう働きかけて自殺に追い込まれる人を本当に食い止めるかということがとても大事なことは、本当に言っていただいて逆にありがとうございます。
 警察庁と相談しながら、現在実は相談をしているところでありまして、今、柳澤委員がおっしゃったことも含めて警察庁にお願いをするという形で相談をしていきたいというふうに思っております。そうしますと、的確な地域の実情と現場に応じた対策が具体的に打てれば、やはり確実に自殺者はかなり減っていくのではないか、もちろん雇用の状況をどうするとかいろいろありますが、そこは心を砕いて一緒に頑張っていきたいというふうに思っています。
 そして、三月、多いということの御指摘もありがとうございます。だからこそ、今月末にプランを発表して年度末までの対策として自殺者が本当に増えないように、というかもう本当に実はゼロにしたいという思いではおるのですが、そこに向けて頑張っていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
#70
○柳澤光美君 ありがとうございます。
 先ほどの自死遺族の皆さん五百名近くの聞き取りの中でも、七二%の方が全員救いを求めているんですよね。死にたくて死んでいるんではなくて、いろんなところに相談に行っている。ただ、それがなかなか受ける仕組みがない。ですから、入口で本当に止めれる、私は本当に政府を挙げて、国を挙げて、国の最大の責任は国民の命を守ることだと、そういう意味では鳩山政権あるいは内閣として、政府としてもう一歩踏み込んだ取組をお願いしたいと。
 あえてもう一つだけお願いします。自殺対策推進室ができました。実は、基本法を作る前に、緊急決議をしたときに、そこをどこに受皿にしようかと、そのときには推進室はありませんでしたから、国立精神・神経研究所の中に自殺予防総合対策センターというのをつくって仮受けをしました。私は、もうそこは研究者のところから外して、むしろ内閣府の中に、先ほど言ったプロジェクトじゃないんですけれども、そういうものを受けて進めるような部分を少しした方がいいのではないかなという思いが少しあります。なぜかといいますと、大臣もそうなんですが、推進室の担当も内閣府はみんな兼務が多いんですね。福島大臣も自殺だけかかわっているわけにいきませんし、推進室の統括官もいろんな兼務をされている。
 そういう意味でいくと、その辺を組織を少し整理をして、もっときちんとできるようなのをもう一度是非戦略チームも踏まえて検討いただければということをお願いをして、質問を終わりたいと思います。もし御答弁があれば。
#71
○国務大臣(福島みずほ君) 内閣府に移したらどうかということは検討をいたします。
 また、せっかく戦略チームをつくって実務的に動かそうと思っておりますので、是非これをもっともっと動かせるように頑張っていきたいというふうに思っております。
#72
○柳澤光美君 終わります。
#73
○姫井由美子君 おはようございます。民主党の姫井由美子です。
 政権交代後、新内閣での初質問の機会を与えてくださいましたことを理事、委員長を始め委員会の皆様に心から感謝を申し上げます。
 本日、この委員会の方で、まず仙谷大臣の方に御質問したいと思うんですけれども、先日の本委員会での仙谷大臣の発言の中で、これまで我が国の政権交代のない長期政権により官僚とのもたれ合い、様々なしがらみ、既得権益がはびこってきたと、そういった発言がございました。私も今、行政刷新会議、このワーキングチームの仕分作業等を見まして、今まではやはり官僚主導の省の利益を優先とした、いわゆる省益を優先とした、言わばそれをどれだけたくさん予算を取ってくるかという奪い合いの予算ではなかったのかと思います。
 今回、私たちは政党が責任を持つ政治家主導の政治へ、つまり、これからは国民から選ばれた政治家が国民の生活を優先に考えた予算を限られた予算の中で分かち合いの精神で決めていくのがこれからの私たちの政権が担っている役割ではないかというふうに思っています。
 こういった中で、行政刷新会議のワーキンググループの仕分が、第一弾がこの十七日で終わりました。そして、この第一弾の中で既に一兆円を超える削減、予算を捻出したということで、新聞の見出しにも衝撃的な五日間だったという余りにも印象的な見出しで始まっておりますけれども、また政治の文化を変える試みと評価する等の新聞の報道もありましたように、国民からも、マスコミはもちろんのこと、おおむね好意的あるいはいい評価をいただいているというふうに私は思っています。
 こういった第一弾を終えて、これから第二弾が二十四日から始まりますけれども、どのような成果があったのか、その手ごたえをまずお伺いしたいと思います。
#74
○国務大臣(仙谷由人君) どうもありがとうございます。
 十一日から十七日にかけまして五日間、第一弾の事業仕分という作業を実施をさせていただきました。
 事業仕分は、予算の編成のプロセスの中で、このプロセス自体もそうでありますが、予算に掲げられる各事業を国民の皆様方によく見て理解をしてもらうというそういう透明化、それから現下の財政状況にかんがみましてゼロベースから見直してみようと、それから予算執行の現場でどういうふうにこの事業が受け止められているかという現場の目線といった、そういう観点から事業の要否を判断する、あるいは効率性、効果性というようなことも判断をしようと、そしてそれを国民の皆様方に開示をする、提示をしてみようということで、そのことが更に制度改革につながると、制度改革への我々なりの課題が浮かび上がってくるだろうということを考えて実施をしたわけでありますが、私の個人的な感慨を含めて申し上げますと、予測以上の、予想以上の成果があったんではないかというふうに思っているところでございます。とりわけ、税金の使われ方、使い方が、お茶の間や居酒屋やあるいは道行く人々の会話の中で、あるいは駅のプラットホームの上で、おい、昨日の見たかみたいな感じで、会話が税金の使い方、使われ方について日常会話になってきたというのが大変私は意義があることであったと思っております。
 ちょっと長くなりますけれども、そこで皆さん方にお願いしたいのは、もちろんいろんな批判点もおありになろうかと思いますが、何といいますか、実際の一時間の一こまを、一こまでも結構ですから、これを通しで見ていただいて、そして批判あるいは批評をしていただければと思います。
 何よりも私どもが改めて強調しなければいけないと思っておりますのは、この事業仕分に掛かるについては、毎日午前と午後の分にこのぐらいの事業シートという冊子を、これは傍聴者にまですべてお配りをいたしております。事業シートというのは、各省庁に要請をしまして、各省庁がこの事業についてはこういうことで、つまり目的から始まって、金額も含めて、あるいはやり方を含めて記載をされておりまして、さらにいわゆるポンチ絵と言われている分かりやすい説明も付いておりまして、最後に予算担当部局の意見まで付してございます。これをすべて開示して、つまり、今まで査定という名の下に私どもにも見えないところでやられていたことが、その相当部分が国民の目の前で行われている、このことが私は大変意義があったと、そういうふうに考えております。
#75
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 私も、十一月十七日、第一弾の最後の日に、その一こま全部通しては見られなかったんですけれども、行ってまいりまして、このすばらしい資料もいただきました。そのときは、たまたま私は司法書士をしておりまして、司法書士、法務省にかかわる、法務局にかかわる登記事項証明書の交付事務等の包括的民間委託の実施とそして登記情報システムの維持管理という、オンライン化に結ぶ、あるいは法務局の登記官が、後、こういった委託のところに行くのは天下りではないかみたいな、そういったいろんな意見をしている場を見てまいりました。
 オンライン化は必要だと考えておりますので、それが削減されたのはちょっとショックでもありましたけれども、実は今日、司法書士の仲間も傍聴に来ておりますけれども、私は大変いいことだと思うんですね。司法書士が携わっている登記業務って大変専門的で、本当に、登記を依頼をするクライアント、一般の方は、法務局に行くのは私たち代理人ですので、実はいろんなことを分かっていないんですね。それがやはりああいうふうに明らかにされて、そこで本当にどういうふうに使われているか分かるということは、削減されたにしろ、あるいは見直しを言われたにしろ、私はいいことだというふうに思いました。
 そして、この予算委員会の過程を国民に見せるという、この非常に大胆なショック療法というものがいい反面、ややもすると財務省ベースに入っているんではないかというような声も聞こえてまいります。
 鳩山総理は、内閣は、コンクリートから人へという、こういった温かい予算編成をと言っております。こういったコンクリートから人へと、こういった部分が生かされている部分があるのかどうかという部分と、そういった財務省ベースかどうかという、こういった見方に対する御意見がありましたらお伺いしたいと思います。
#76
○国務大臣(仙谷由人君) コンクリートから人へというのは、これは予算総体を見て、どこまで新しい二十一世紀型の社会に対応できるように、そういう方向性を持った予算付けが全体として今度どうなるのかと、そういうことに尽きるのではないかと思います。私どもも、子育て、そして医療、それから介護、あるいは何よりも教育というふうなものにより重点的に予算を配分することができるかどうか、そこは予算の全体の仕上がりを見て批評をいただくしかないのかなと思っているところでございます。
 それから、この事業仕分が財務省主導ではないかというふうにいろんなところで、特に雑誌関係はお書きになったり一部の新聞もお書きになっておりますが、そもそも私ども民主党自身が今年の三月段階で、つまり昨年の段階から衆議院の予備的調査を掛けておりまして、これで約二千七百の事業シートが昨年の三月段階で各省庁から衆議院の調査局の方に来ておりました。この二千七百の事業シートを前提にして、当然のことながら財務省の査定当局からも査定当局の持っている資料を徴求する。さらに、その事業項目について各現場に赴く、あるいは事業の担当者の個別事業を詳しく御存じであろう担当役員の方々からヒアリングをする。いろんな方法で、あるいは仕分人になっていただきました経験や見識を加えて、どういうふうに、何というんですか、事業のそもそもの必要性、そして事業執行の在り方の効率性や効果性というふうなものを皆さん方の前によく分かるように提示できるか、そういう質問というか問いかけをしなければいけないということで、これは最低二週間ぐらいの勉強を各仕分人にしていただいております。
 それをして財務省主導とおっしゃるのであれば、それはもうおっしゃる方にお任せをしなければならないと私は思っておりますし、財務省にしても、ここまで従来は水面下で行っていた査定の仕事を一遍外に広げた以上、このことは多分財務省にもいろんな面で返ってくるといいましょうか、ブーメランのように返ってくることがこれから多々出てくるのであろうなと。そのことに堪え得る説明責任が財務省の査定当局にも出てくるだろうなと私は思っておりまして、それが非常に好循環の方につながっていけば、日本のまさに予算編成の在り方やあるいは政治の文化といいましょうか、一体政治とはそもそも何であるのかということを国民の皆様方によくお考えいただけるいいきっかけになるのではないかと、こういうふうに思っております。
#77
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 確かに知り過ぎていると切りにくいというのがありますよね。だからこそ、新政権になった、政権交代の今しかできないのではないかと思います。国民に近い観点での予算というのも非常に大切だというふうに思います。
 鳩山総理はもう一つ、よく第三の公共ということでNPOを出します。特に民主党はNPO団体とも大変以前からいろいろと交流を深く持っておりまして、実は私も県会議員になる前、日本青年会議所で二年間、NPOに法案ができた直後の委員会に二年間所属をしておりました。そして、県会議員になったときも、民主党はずっと毎年一月末にNPO税制ヒアリング、すべての省庁のNPO担当者を呼びまして、またNPOの全国から団体を一堂に会しまして、NPOがどんな予算が付いているかというのを説明を受けるということをずっと毎年されておりまして、私もよく出させていただきました。こういった中で、今回の夏の総選挙前にもNPO団体から意見を聴くなど、非常にNPOには好意的な私は党だというふうに思っています。
 そこで、NPO、今回のインデックス、一番最初に内閣が来ておりまして、その最初にNPO活動の促進・支援税制とありまして、大変うれしく思ったんですけれども、実はちょっと私が心配しておりますのが、実は元々このNPO法ができた背景といいますのは阪神・淡路大震災、あそこでボランティアの活躍が非常に目覚ましかった。また、その後、私は長野で開かれました冬季オリンピック、その後のパラリンピックにもボランティアで参加しましたけれども、ほとんどボランティアで選手村も運営されているんですよね。
 そういった中で、やっぱり市民の、自分からのボランティア、つまり志願ですからね、自分からの意識的な善意の活動を応援しようという意味で私はNPO法ができたというふうに思っておりまして、当初は市民活動促進法という名称でスタートしていたのが、当時の政府の方から市民活動という、市民という名前はどうかという意見があったかないか、まあそういったふうに聞いているんですけれども、特定非営利活動促進法という、非常に今度は幅が広い名前になってまいりました。
 そして、今や大変多くのNPOが活躍しているわけですけれども、ともすれば、元々このNPO、自発的な市民活動を応援するはずだったNPOが、行財政が厳しい中、行政の下請的な役割、行政にNPO法人として入札に参加できて行政の事業ができるということは大変いいことだとは思うんですけれども、でも本当はNPO、市民活動を助けるためのNPO法が行政を助けるためのNPO法になっているのではないか。
 今回、鳩山総理の第三の公共あるいは新しい公共であるNPO、ここには当初の市民活動を応援するというこのNPO法ができたときの精神がどのように息づいているのかをちょっとお伺いしたいと思います。
#78
○国務大臣(仙谷由人君) 姫井議員のおっしゃるとおりでありまして、民主党という政党は、最も原初的な一九九六年のときには市民が主役の民主党といううたい文句で出発をいたしました。ただ、この市民活動促進法がなぜ特定非営利活動促進法ですか、になったのか、私もつまびらかには知りませんけれども、やっぱり国民と市民という用語の使い方で、少々市民というのを強調すると違和感があるというのが多分当時の与党の中で多かったんではないかと思いますが、そこでこういう法律の名称にもなったし、法人、つまりNPOの枠組み自身が日本語で言うと特定非営利活動法人というふうになったのではないかと私自身は認識をしておりますが、いずれにしましても、先ほどおっしゃられた阪神・淡路大震災あるいは中越大地震のときもそうでございますし、福井に重油が流れてきたときにも、急遽大勢の国民あるいは市民の皆さん方が駆け付けてボランティア活動を展開するという、大変日本人はすばらしいという感覚に多くの国民の皆さん方が感動をされたと。そういう臨時、一時的なボランティア活動をいかにして持続させるかというのがこのNPOの問題だと思います。
 それにはしかるべき組織が要るというのがNPO法人。ここのやっぱり一番肝心なところは、自発性、自主性ということが、先ほど姫井委員がおっしゃられた行政のひも付きであったり行政の下請であったり、行政の安使いとでもいいましょうか、行政費用を安くするためにNPOにわざわざ下請として事業を出すというふうなことになりつつあるんではないかという御懸念ももっともだと思います。
 ここは、NPO自身、NPO活動をされている方々自身の気構えとか、長く続けるために、持続可能にするために無償ボランティアこそがというふうなこと、無償でできる方はそれでもいいんでしょうけれども、結局はしかるべき費用といいましょうか資金が掛かりますので、これをすべて行政に補助金という格好で頼る、あるいは委託金という格好で頼るということではない環境をむしろ政治あるいは行政の側からつくっていかなければならないと。そこが私は、これからの日本の大きな課題であるというふうに考えているところでございます。
 いずれにしても、新しい公共というものがありませんと、官と民しかないという関係ではささくれ立った関係しかできてこないんではないかと。やはりその中間的な存在として、NPOの存在というのはそれをつなぐ、あるいは人々のある種のコミュニティーを再形成を我々がしていく、これは我が鳩山総理も谷垣自民党総裁も、もっともキーワードがきずなでありますから、きずなを結んでいくためにはこのNPO活動と、最も担い手として期待もされますし、ふさわしいと私は考えております。
#79
○姫井由美子君 二〇〇一年の十月に認定NPO法人制度ができまして、税制優遇が受けられるようになりました。多くのNPOが認定NPOになりたいことを望んでおりますけれども、内閣府の調査では、約三万八千あるNPO法人の八割が望んでいるにもかかわらず現在わずか百七法人、今年の十月一日、わずか〇・二八%にしかすぎないというデータが出ております。
 是非、この認定NPO法人の数が増えるような法改正が必要かとは思いますけれども、このNPO支援について、寄附税制や認定手続など、どういった支援策これから訴えていきたいかということをお伺いしたいと思います。
#80
○国務大臣(仙谷由人君) 今おっしゃられたとおりの数の認定NPOしかまだございません。
 非常に、一般的にNPO法ができる以前の段階でもそうでありますが、寄附税制が非常に使い勝手が悪いというのが日本の税制上の大問題。つまり、アメリカなどと比べますと、寄附によって市民社会がある種運営されるというか進んでいくということについて、ほとんど否定的といいましょうか、余り肯定的じゃない空気が醸し出されてきたというのが日本の現状だと私も思っております。
 寄附税制を、例えば指定したNPO法人に寄附をして、その分が、上限はつくられるでしょうけれども、税額控除制度にされるというふうなことになると、これはもう脱税の温床になるとか、むちゃくちゃな筋の悪い方々の跳梁ばっこの巣窟になるとか、すぐそういう議論があって、なかなか広く国民に税制上の支援措置というものがつくられてこなかった。あるいは、制度としてつくられても、この認定のところで大変重い事前規制といいましょうか手続があって、なかなか認定が受けられないという実情があるように私も見ております。
 ここは、まあ一体全体、そういう幅広く寄附が受けられるような制度をやったときに、一部の方あるいは財政当局もそういうことをおっしゃっている方もいるようでありますけれども、そういうむちゃくちゃな状態、混乱した状態が生まれるのかどうなのか、これはやってみなければ分からない。事後的な監視や、何というんですか、調査のそういう仕組みをどうするのかということも考えなければいけないと思いますけれども、やはり方向性としては、この寄附制度といいましょうか寄附税制というものをやはり拡充するという方向で進まなければならないと思っています。
 内閣府といたしましては、マニフェスト及び内閣府の政策会議、民主党の政策会議における議論を踏まえまして、本制度の一層の活用を図るために税制改正要望、つまりNPO活動がより活性化するような税制改正要望を行っているところでございます。現時点では、具体的に申し上げますと、初回申請における実績判定期間の特例を延長すること、申請書類の明確化などの認定手続を簡素化すること、審査期間を原則四か月以内に短縮をすること、それからみなし寄附金の制度の控除限度額の引上げというふうなことを織り込んだ税制改正要望をしておりますが、これは姫井議員も含めて皆さん方の大きな声でやはり、補助金をNPOがもらって活動をするというんではなくて、それぞれの自主的、自発的な寄附によって、あるいは活動といいましょうか事業でそれなりのしかるべき収入があるような活動を展開することによって持続的なNPOが陸続と生まれるようになってほしいなと思っているところです。
#81
○姫井由美子君 ありがとうございました。
 市民団体から、NPOからの要望といたしまして、できたら公益法人を見直すときに市民活動という名前の復活を希望したいということと、それから是非、認定NPO法人、もし時間が掛かるようでしたら新たに法律を作ってはどうかという意見もありましたのでお伝えいたしまして、この問題についての質問を終わりたいと思います。
 さて、民主党の五つの柱の一つ、あえて地方分権とは言わずに地域主権という名前で私たちはこの選挙も、またその前の選挙から訴えてまいりました。
 この民主党の進める地域主権とは、前政権の地方分権の考え方と違いは何でしょうか。また、マニフェストでは「国と地方の協議の場を法律に基づいて設置する。」とあります。これは本当に多くの地方自治体の方々が心配をし、また期待をしているところだと思うんですけれども、この国と地方の関係を上下主従の関係から対等協力の関係に改める具体的にはどのような機関になるのかを、今日は原口総務大臣の名代といたしまして津村大臣政務官の方にお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
#82
○大臣政務官(津村啓介君) 原口地域主権推進担当大臣の名代として参りました、地域主権推進を担当しております大臣政務官の津村でございます。
 地域主権の確立は、総理御自身が現政権の一丁目一番地とも位置付けている重要政策でございまして、県議を二期務められた姫井委員が早速御着目いただいたということだと思います。
 地方分権と地域主権の違い、時々いろんな方から言葉を換えただけじゃないかというふうにも言われるわけですけれども、分権というのは、まさに読んで字のごとく権を分かつということで、まず中央集権的なものが前提としてあったものを分権するという、そういう言葉になるわけですけれども、地域主権は、まさにその言葉のとおり、まず主権ありき、まず地域ありきだと、自分たちのことは自分たちで決めるんだというこの考え方に立ちまして、補完性の原理という言葉もありますけれども、地域で決められることは地域で決める、そこでどうしてもできないことは補完的に国がやるんだと、そういう発想の大転換でありまして、ある意味では百八十度違う考え方ということかと思っております。
 早速その進めていく体制づくりということで今御質問もいただいたわけですが、二つのことを今週行っています。一つは、十七日の閣議で地域主権戦略会議を設置をいたしまして、これを自転車会館の方ですけれども、事務局を設置いたしました。実はエピソードとしては、その場にいらっしゃった鳩山総理が、まさにこの地域主権戦略会議という看板に、ここにちゃんと住所で一丁目一番地と書いた方がいいんじゃないかと、ちょっと冗談でおっしゃっていましたけれども、それほど重要な位置付けだということでございます。
 それから、もう一つ御質問をいただきましたけれども、上下主従の関係から対等協力の関係に改める、国と地方の協議機関の在り方という御質問でしたけれども、こちらは元々民主党のマニフェストに国と地方の協議の場を法律に基づいて設置するという文言もございましたし、また、今日も福島大臣お見えですが、三党の政策合意の中にも法制化ということが明記されているものでございます。
 早速この十六日月曜日に、法制化に先立って、国と地方の実質的な協議の初会合を行ったところでございまして、速やかに国会への法案提出を目指しているところですが、この法案提出に先立ってこの実質的な協議を行っているというのは、まさにその制度設計自体も含めて、地方六団体の皆さんから御意見をしっかり承っていきたい、そういう姿勢の表れでございます。
#83
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 津村政務官におかれましては、政権交代後、岡山で真っ先に、全国に先駆けて政権移行委員会というものを立ち上げられまして、全県下の市町を回られたり、そして今も地域主権委員会ということで、いち早くその窓口を開かれたりということで、明らかに国と地方との関係をなるべく対等にしていこうという、私はその表れを行動に表しているんじゃないかというふうに思っております。
 先ほど柳澤議員の質問の中で、地方が予算を柔軟に使えるように、もっと柔軟に使えるようにという要望がありました。まさにそれが今、津村大臣政務官が行っている義務付け、枠付けの廃止、縮小ではないかと思います。
 十一月五日付けで各省庁の対応方針、第一次回答が発表されました。国が地方自治体の仕事を法令で細かく今までは縛っていました。これを自治体が住民に対してきめ細やかなサービスを提供することができるように、特に生活に密着した地方行政については、原則的には廃止すべきだという大方針の下に、その見直しを非常に訴えかけているところではありますけれども、実は地方分権改革推進委員会の第三次勧告どおりに見直すというふうにいったのはたったの二十八条項ということで、一部を見直すとしたのが三十四条項、実質的に拒否したのが四十二条項だったというふうに聞いております。
 まさにこういった折衝をされている現場にいらして、この状況、またこういった、政務官が現場で各省庁と折衝しているやり取りの部分も、先ほどの仕分作業のワーキンググループではないですけれども、できたら公開をして、本当に汗を流して地方のために予算を柔軟にという、そういったところを見せるのもいかがかと思うんですけれども、どうでしょうか。
#84
○委員長(河合常則君) お答えになる前に、仙谷大臣、もうないようですから、どうぞ。
#85
○大臣政務官(津村啓介君) 御質問ありがとうございます。
 義務付け、枠付けの見直しについては、今まさに政務官レベルで折衝を続けているところで、来週の月曜日に改めて回答をいただくという、大変タイムリーな状況になっておりまして、是非応援をいただきたいというところですが、少し位置付けを御説明いたしますと、この義務付け、枠付けの見直しは地方分権推進委員会の第三次勧告に基づいてやっているわけですけれども、実は一番最初の入口のところで少し議論がありまして、新政権になって、果たして旧政権下でのこうした議論されてきた勧告をそもそも受け取っていいのか、あるいはそれに乗っかって議論していいのかということも実はありました。しかしながら、旧政権でやったこと以上にまさに地域主権でやっていこうという私たちが、いろんな有識者の方々の議論を、むしろ良いところは吸収していこう、そんな思いでこの三次勧告、特に三つの重点事項について具体的な見直し措置を提示されているものですけれども、活用していこうということで取組を始めております。
 細かい経緯は省略をいたしますが、十一月の十二日から十六日にかけまして六省庁を、政務官レベルですので私から各府省回りまして、先ほど御指摘いただいたように、まだ見直しが必ずしも十分でないと思われる例えば保育所の設備、運営基準の条例への委任、これは厚労省で山井さんと随分議論をしました。また、国交省では、公営住宅の入居者資格の条例への委任、あるいは道路の構造基準の条例への委任、こういった大変注目度の高いテーマについても、その場でも公開で議論をさせていただきましたが、今、姫井委員から更なる情報公開をという御提言もいただきましたので、その際のやり取り、議事録等をネットで公開するなどしてどなたからでもチェックできるような、そういう工夫も今後実現していきたいと思います。
#86
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 これはもう地方自治体が大変期待しているところでありますので、是非多くの省庁の理解を得まして一日も早く実現できるようによろしくお願いをいたします。津村大臣政務官への質問は以上で終わります。
 それでは、続きまして福島大臣にお伺いします。
 この度、男女共同参画あるいは少子化対策と、本当に特に多くの女性たちが大臣の今後の活躍に期待していることと思います。私もその一人です。でも今回は、ずっと大臣と一緒に参議院の消費者特別委員会で消費者庁、一緒に取り組んでまいりましたので、今その消費者庁のことについて一つお伺いしたいと思います。
 特に、この消費者庁、私たち民主党は消費者権利院といいまして、元々この目玉である消費者委員会というものを特別に重要視していたわけですけれども、今回もこの消費者委員会の存在というものが私は消費者庁の中では非常に大切な部分ではないかというふうに思っています。
 しかし一方で、この間内閣政策会議が行われまして、消費者委員会の原事務局長も出席され感想を少し述べられた中で、たくさんいろんな行わなければいけない義務、仕事がある、しかし非常に今の体制ではなかなか一度に全部することは難しい。是非、今まさに発足したばかり、数か月たったばかりではありますけれども、発足した当初から事務局体制の強化が必要であると言わざるを得ないという状態、この現在の事務局体制について、やはり大臣はどのようにお考えで、今後その強化についてどういったことをしていきたいかということをまずお伺いしたいと思います。
#87
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 消費者委員会が消費者庁とは別に存在をして、ここが監視機能を持ったり、あるいは自ら調査審議を積極的に行うことなど、この消費者委員会が、消費者庁と消費者委員会がそれぞれ頑張っている状況です。
 おっしゃっていただいたように、現在いろんなことを、例えばこういう点について検討してほしいということを言ったり、たくさん仕事が増えておりますので、事務局によるサポート体制が本当に重要だと考えています。現在、事務局の担当は十六人で頑張っています。それで、来年度の予算要求に向けて増員に向けて今頑張っているところです。
#88
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 せっかく私たちのこれからの、いろんな省庁が救えなかった、いわゆる、先ほども柳澤議員が言われましたように、すき間を埋める部分をこの消費者庁が担っているわけです。そこが本当に役割を果たしているかどうかという、それを監視する機能、そのためにもこの消費者委員会、是非いろんな意見を取り入れて仕事がスムーズにできるようにお願いしたいと思います。
 そしてもう一つ、消費者契約法によるフランチャイズ契約の規制について、いわゆるフランチャイズ契約における消費者保護ができるものかということを一つお伺いしたいと思います。
 いわゆる消費者契約法第二条では、消費者は、事業のための契約の当事者となるものを除くということで、こういったフランチャイズ契約を除いて規定されているわけであります。今、こういった消費者行政に携わっている者がいわゆるバイブルとしております内閣府国民生活局消費者企画課編の消費者契約法によりますと、ただその中でわざわざ個別の契約類似例としてフランチャイズ商法、これはあるいはわざわざ掲げて、これは当てはまらない。でも、これがわざわざ掲げられているということは、やはりこのことに対する、フランチャイズ商法に対する被害の実態も寄せられていて、こういったことが類似の状況で、ともすれば消費者保護につながるのではないかというふうに思われるからこそ私は類似として載っているんではないかというふうに思うわけですね。
 実際に、フランチャイズ契約におけるフランチャイジーと言われる加盟店は、情報量や知識の面などでフランチャイザーと言われる本部に比べて非常に情報格差があります。この契約の情報提供というものを、これを義務化するとして、これを怠ったということがあれば、これは実は義務違反であり、そして情報の格差が著しく行われた場合にはやはり消費者保護で救うべきではないかと私は思います。こういった本部による契約締結段階での不実告知や不利益事実の不告知など、こういった事例が多く寄せられているかとも思いますけれども、消費者法による規制ができれば有効だと思います。
 もしできなくても、何らかの形で消費者保護、消費者救済として消費者庁で何かできればと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#89
○国務大臣(福島みずほ君) 姫井委員がフランチャイズ契約に伴うフランチャイジーの方の方たちの様々な権利擁護のために努力されていることはよくよく存じております。おっしゃるとおり、フランチャイザーとフランチャイジーの力関係は極端に違いますし、おっしゃるとおり、思ったのとかなり違うとか、そういう当事者の声も私自身もいろんな集会やいろんなところでたくさん聞いてきました。
 ただ、冒頭姫井委員がおっしゃったとおり、これはやはり事業者なんですよね。ですから、フランチャイザーも事業者だし、フランチャイジーも一般的には事業者に該当することになるので、これはやっぱり中小企業の相談全般を取り扱う中小企業庁や経済産業局の相談窓口及び公正取引委員会などの相談窓口が対応していくもの、対応しているものと存じております。ただ、フランチャイズ契約を装った不当な勧誘行為や、そういうものだと、これは消費者庁が扱うことになるというふうに思っています。
 実際、相談員の皆さんたちなどとちょっと話をしておりますと、この御質問があったので調べたところ、地方における消費生活センターなどにおいて適切な窓口を紹介するなど、個別事案に即した対応をしているというふうにも聞いています。ですから、具体的ケースに即した対応が図られるよう、関係者の協力連携には今後とも努めていきたいというふうに考えています。
 ですから、真っ正面からフランチャイズ契約はどうかというと、やっぱりちょっと中小企業庁などにという、事業主ですからという形にはなるわけですが、個別のいろんな対応や事案で、例えばちょっと詐欺商法に近かったり不当勧誘だったりいろんなということであれば、相談に乗ったりあるいは別の窓口を紹介するなど対応していきたいというふうに考えています。
#90
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 ちょっと古いデータなんですけれども、平成十四年に調べたデータに、どういった方がフランチャイズ契約をしているかということで、約四割の方が元会社員、つまり脱サラをして入っているわけですね。つまり、例えば私が今していますコンビニエンスのフランチャイズであれば、Aタイプと言われる土地は自分が提供する人は三百万円、Cタイプと言われる土地もすべて出していただくという方は六百万円。つまり、それは退職金かあるいは一生懸命節約をしてためたお金か、脱サラしてそれを握り締めてフランチャイズの契約をするわけですね。
 実は、事業者としての経験が全くない者、あるいはコンビニ以外ですと主婦であるとかがいろんなフランチャイズ契約の当事者となるケースが多いわけで、契約を結ぼうとしたからもう対等という部分はやはりかなり無理があると思いますし、もう一つよく比べられるのが、いわゆる投資目的の取引、株を買うとか、これは元々リスクがある取引なので自己責任でやるべきだ。自己責任がかなり強化されているわけですけれども、しかし、やっぱりこういった知識や情報に乏しい一般投資者が事業者からのうまい口車、勧誘によってその取引関係に引き込まれてしまってトラブルに遭うことが多いですよね。
 これと、あるいはそのフランチャイズ契約も、先ほど言いました詐欺まがい商法みたいな形との微妙な線があるかもしれませんけれども、でも、やはりこれは本当に私はすき間の中のすき間ではないかと思います。こういった加盟店、フランチャイジーの方々は実は消費者ではないということで中小企業庁に行かれ、しかし、でも実際は、フランチャイズ契約というものにすべて納得をして説明を受けて契約したではないかということでなかなか取り扱ってはもらえず、しかも、実際は労働者よりも非常に労働条件が悪い中で、でも、契約者としての自由もない中で救ってもらえるところがないわけですね。つまり、人権といいますか、生存権自身が今危ない状態になっています。
 そういったことで、フランチャイジーの方々と今コンビニの方を中心にコンビニ加盟店ユニオンという、オーナーの方々ばかりですけれども、そういった組織をいたしまして、自分たちの生存権をちゃんと聞いてくれる窓口を本部と持ちたいというふうに言っていますけれども、実際本部の方は、やはり労働法で言う労働者ではない、使用関係がないから労働組合としての交渉権に窓口は開かないということで、実はもうどこにも行き場所がないわけですね。
 是非、そういった方々の問題を、消費者として、契約を結ぶ、締結時ですね、そこから後の数週間あるいは一か月ぐらい消費者庁で保護していただければというふうに強く要望したいと思います。
 それで、今日は公正取引委員会の竹島委員長に来ていただきましてありがとうございます。
 質問の順番を入れ替えまして、そのフランチャイズ契約についてということで先に質問したいと思うんですけれども、フランチャイズ契約というものは独立した事業者同士の契約です。しかし、今言いましたように、実際はかなり契約時で加盟店と本部では情報において格差があるし、圧倒的なやっぱり強さでもって本部が契約をするというのが実際の場ではないかと思います。
 そして、公正取引委員会では平成十四年にガイドライン等作成いたしまして、この優越的地位の濫用についても細かく具体的にそれを整備していただきました。そして、今年の六月二十二日にセブンイレブン・ジャパンに対する排除措置命令が出て以来、フランチャイズ契約自体をめぐるトラブルもいろいろなことがあるということが明らかになってきたわけですけれども、実は今、公正取引委員会が立入調査に入っているということがマスコミに報道されたのが二月の中旬、それから排除措置命令が出るこの間に、いろんなフランチャイジー、加盟店の方々が、実際こういった被害がありましたというようなことをマスコミ等あるいは名前や顔を出して明らかにしていったところ、この排除措置命令が出た後になりまして、来年の八月末で契約を解除するという一方的な通告を受けるなど、今まさにいろんな被害に遭っているわけです。
 これに対して、フランチャイズ契約をめぐるトラブルももちろんですけれども、いろんな様々なめぐるトラブルの実態調査を是非お願いしたいのと、何かこういった、今言われましたように、どこにも救いの窓口がない、今まさにすき間に追いやられているフランチャイズ契約、かつて当事者だったそのフランチャイズ加盟店の方々を何か救う、打てる対策はないのでしょうか。竹島委員長に伺いたいと思います。
#91
○政府特別補佐人(竹島一彦君) 姫井委員、御指摘いただいたとおり、フランチャイズ契約にかかわる独禁法上の問題というのはかねてから指摘されておりましたのでガイドラインを改定もして、なおかつ、今御指摘のありましたように、セブンイレブンという事件はこれはマスコミでも大変大きく取り上げられて一般消費者の関心も大変呼んだのだと思いますが、そういうことをやって、一言で申し上げますと、優越的地位の濫用ということについては、コンビニだけじゃなくて、広くそういう事件については積極的に取り上げて法律の執行をちゅうちょすることなくやってきているつもりです。
 それで、御指摘の実態調査というお話もございましたが、私どもとしてはむしろいろんな形で申告を呼びかけておるわけでございまして、セブンイレブンで公正取引委員会が実際に法的措置も講じたということがお分かりいただいているわけなので、言っていってもしようがないということじゃないわけでございますので、是非、委員の周りにいらっしゃる方には、もしそういう問題があるのであれば、具体的な事例として、公正取引委員会のそれぞれの地方に窓口がございますから申告をしていただきたい。
 それから、そういうものを見て、また消費者庁等、関係の方面からの情報も見て我々が更に大掛かりな実態調査ということが必要であると考えましたらそれはちゅうちょなくやらせていただきますが、今のところ大体問題ははっきりしているんじゃないかなと。
 それから、これはあくまでも契約、事業者でありますので、幾ら脱サラといっても事業者でありますから、基本的なことはやはり自分できちんと理解してやるというのはこれはどんな商売であろうがもう大前提でありますので、その中で不利な情報をちゃんと説明しないとか、それから特にロイヤリティーフィーなんかについて具体的にきちんと説明しないとかということになりますと、そういうケースは欺瞞的な取引ということにもなりますのでそれは当然問題にしますけれども、まずはやはり当事者がよく契約を分かるまで、自分が納得いくまで調べるということがやっぱり大前提でありませんと、ただただ何かもうかりそうだということで入ってきて、困りました、公正取引委員会何とかしてくれということではちょっと困るなとは思っておりますが、数ある中で大変やはり問題だというケースもありますので、そういったことについては、繰り返しになりますけれども、我々はこれからも厳正に法律の執行をやっていきたいと思っております。
#92
○姫井由美子君 実態調査よりはどんどん申告してほしいということですけれども、その申告ですけれども、もちろん公取に申告した場合には秘密主義が守られるんだと思いますけれども、実は今回も、例えばテレビ東京の「ニュース新書」というニュースでも取り上げられましたように、先ほど言いました排除措置命令が出た後なお、そういった申告に、その方はマスコミに出て顔も名前も公表して新たに実情を訴えたということはありますけれども、解除通知が来た。それ以外の方々も実際にそういったことで供述した方々はいろんな言いがかりを付けられて契約解除、あるいは告知といいますかね、こういういろんなものが実際は来ているわけなんですね。そういった部分の身分保証というものがない限りは、こちらから言ったらそういった本部の方から告知が出たり、一番怖いのが契約の更新してもらえないこと。このフランチャイズの方々は、その仕事が好きで続けたいからこそ共存共栄の関係になりたいということではあるんですね。
 もちろん、契約したからには事業者ではあります。今回のこの問題点の中には、特にコンビニの問題は、毎日売上げをすべて本部に送金をしてしまう。本部がそれを預かり、そこから材料費、原材料を、仕入れ代金を代行という形でするんですね。しかも、経理は慣れてないでしょうということで経理まで全部が本部がする。経営者でありながら経理全部本部任せ、売上げも全部本部に送って本部から下りてくるのを待つという形で、いわゆる経営者としての勉強あるいは部分を怠って、その分一生懸命店の売上げに貢献してしまっていたというのもあるかもしれませんけれども、そういった経営者をつくり出しているというようなフランチャイズ契約の現状もあるわけなんですね。
 特に今回の、先ほどのチャージのことですけれども、普通は廃棄したものにはロイヤリティー、チャージを掛けないのが、廃棄したものまで、売り上げてないものにまでチャージが掛かっているというロスチャージの問題。あるいは、さらにその廃棄ロス、廃棄部分にもチャージが掛かっていながら廃棄料はオーナーが払わないといけない現状。あるいは、先ほど毎日売上げ、これはセブンイレブンでは大体平均一日五十万円、全部で一万二千店舗ありますから、毎日六十億円。それが毎日、本部に入り、本部は支払を毎日原材料を払うわけではありませんから、その間置いておくわけですね。じゃ、置いておく、それに掛かる、何というんですかね、利息等は全然還元されないという、いろんな問題があるわけですね。
 こういった問題を私はするには、やはりまずこのフランチャイズ契約自体を適正なものに改める。私は、フランチャイズ基本法というような法律をまず決めていただくことが一番ではないかと思っております。もちろん、民主党ではマニフェストの中で中小企業いじめ防止法案、公正取引委員会には下請防止法という、ありますけれども、それは下請だけに限ります。しかし、この下請以外のあらゆる中小企業のいじめ防止法案、ここにもそのフランチャイズの契約も含まれるということを今年八月四日、岡山で行われましたコンビニ加盟店ユニオンの設立大会で現小沢幹事長、当時代表代行もあいさつの中で言っていただきましたけれども、そういった取組が必要ではないかと思っています。
 そして、竹島委員長、私はこのフランチャイズ法の制定には命を懸けています。それだけ価値がある法律だと思っています。今、セブンイレブンしかこのデータありませんけれども、毎年三十五人以上の方が亡くなっているんですね。これはオーナー夫婦だけの数です。それ以外、従業員の亡くなった数はまだ別にあります。つまり、一か月に三人。これが多いか少ないか、先ほどの自殺の年間三万件と比べてもらうと分かるかと思いますけれども、実に今、過酷な中で働いていますし、二十四時間三百六十五日、そしてしかも自分たちの労働権でもない、そして消費者としての保護もされない、かといって事業者ということで一人前に自己責任でやれと言われる。でも、一方ではフランチャイズ契約に縛られた中で身動き取れない状態が今のフランチャイズの問題ではないかと思います。
 竹島委員長におかれましては、今回この公正取引委員会の課題の中で、公正取引委員会の中小企業支援の一環として優越的地位の濫用、不当廉売、差別対価の取締りを強化することを、これを大きな柱の一つとして挙げられています。是非こういった、今本当に困っている現状、ただ単にもっとしっかり勉強しろ、あるいは努力しろだけではなく、何か救いの手が伸べられるか。今のこの強化の中も含めまして、最後に一言いただきたいと思います。
#93
○政府特別補佐人(竹島一彦君) いわゆる大企業による中小企業いじめという問題は、かねてから国会でも大変御熱心な御議論をいただいてきておりまして、そういう背景もあって、さきの通常国会で成立させていただきました独禁法の改正法において優越的地位の濫用、それから不当廉売というものについては、これからはただやめなさいという命令だけじゃなくて、課徴金の対象にいたしますということになっております。それは来年の一月一日から施行されるということでございまして、フランチャイズの問題も含めまして、大企業による優越的地位の濫用、これの事件については的確に取り上げて、構成要件に該当するものについては課徴金を掛けていくということで規制を厳しくしていくと、きちんとやっていくということにまずなっております。
 それから、たまたま今月は、これは下請でございますが、下請取引の適正化の推進月間になっておりまして、あちこちで講演会なり相談窓口を開いて周知徹底、それから問題の掘り起こしというようなことをやっているわけですが。たまたま昨日でございますが、下請法だけじゃなくて、広く中小企業が下請法の対象にならないものはこれは独禁法の優越的地位の濫用という規定を適用することになりますが、そういうことをベースにして広く中小企業のいじめ問題に対して対処しようということで、昨日新聞発表いたしましたけれども、中小事業者取引公正化推進プログラムというものを作りまして、いろいろ相談会でありますとか、それから公取委も優越的地位の濫用のタスクフォースをつくるとか、そういうことをもろもろ展開しようということにしております。
 これからもしっかりとやらさせていただきたいと思っております。
#94
○姫井由美子君 ありがとうございました。
#95
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。
 本日は、平野官房長官に鳩山内閣におけます憲法解釈についてお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。早速質問に入ります。
 まず、鳩山内閣の自衛権、自衛隊を合憲とする根拠をお伺いします。憲法には自衛権についての文言はありませんし、また自衛権の行使の裏付けとなる自衛隊についての文言もございません。鳩山内閣においては、自衛権の根拠をどこに置き、憲法の条文をどう解釈して自衛隊を合憲としているのか、お伺いします。
#96
○国務大臣(平野博文君) 山本先生には御質問いただきまして大変うれしく思います。地元でいるときには、玄関から出るときにいつも先生のポスターが張られておりまして、実物を見させていただくのが初めてで大変うれしく思っております。
 今、御質問に対しまして、自衛権、自衛隊合憲の憲法解釈についての御質問でございますが、憲法第九条は、我が国に対する武力攻撃が発生した場合における我が国が主権国として持つ固有の自衛権まで否定する趣旨のものではなく、自衛のための必要最小限度の実力を行使すると、こういうことについては認められていると私は認識をいたしております。九条の二項につきましては、戦力の保持、これを禁止しておりますが、自衛権の行使を裏付ける自衛のための最小限度の実力を保持することまでも禁止をしている、こういうものではないと、このように考えておりまして、我が国を防衛するための必要な実力組織としての自衛隊は憲法に違反するものではないと、こういう認識に立っております。
#97
○山本香苗君 今おっしゃった我が国を防衛するための必要最小限度かどうかの具体的な判断基準を教えてください。
#98
○国務大臣(平野博文君) ここは非常に御議論のあるところだと思っておりますが、九条の下での保持することが許される自衛のための必要最小限度の実力の具体的な限度、判断、これについては、本来その時々の国際の情勢や科学技術等の諸条件によって左右される相対的な面を持つことと考えておるわけでありまして、したがって、究極的には国会等での予算の審議あるいは国会の議論の中で判断されるべきものと私は認識をいたしております。
#99
○山本香苗君 具体的な判断基準というのは確かに難しいんですが、鳩山内閣としてこれ以上の基準は持っていらっしゃらないということでよろしいですね。
#100
○国務大臣(平野博文君) そのように御理解いただいて結構だと思います。
#101
○山本香苗君 次に、鳩山内閣におけます集団的自衛権の定義をお伺いします。
#102
○国務大臣(平野博文君) 集団的自衛権というこのことについてでございますが、これは国際法上、一般的に自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止することが正当化される権利と解釈されているものでございます。その行使は憲法九条の下では許されないと、こう考えるのが鳩山内閣の見解でございます。
#103
○山本香苗君 今おっしゃったとおり、鳩山総理も憲法九条の解釈、この内閣において現在のところ変えていないと御答弁されておりますが、他方で、集団的自衛権の定義をもっとしっかり行うか、集団的自衛権という言葉の持つあいまいさを払拭して、新たな防衛の在り方を主張する時期をつくらなければならないのではないかと参議院の予算委員会で答弁されております。
 これは、要するに、現時点においては集団的自衛権の定義を変えないけれども、集団的自衛権の憲法解釈を変える必要がある、こうお考えなんでしょうか。
#104
○国務大臣(平野博文君) 基本的には今、山本議員がおっしゃったように、現時点では従来の解釈を変えないと、こういうことに立脚をいたしているところであります。
 一般的に、憲法を始めとするいろんな法令の解釈については、規定の文言を含めて積み重ねてきているところが基本全体の整合性を持っていると、こういうふうに思っておりまして、私ども政府といたしましては、憲法の解釈はこのような考え方に基づいてそれぞれの理論的な追求の結果として今日まで示されてきたと思っております。
 したがって、このような考え方を離れて政府が自由に憲法の解釈を変更することができるという性格のものではなく、その変更には十分に慎重に対応しなければならないものと考えております。
#105
○山本香苗君 変えるか変えないかを伺っているわけじゃないんです。現時点において変えなきゃいけないかという認識があるのかどうかということを聞いているんです。
#106
○国務大臣(平野博文君) 現時点で変えなきゃならないと、こういうふうに認識しているわけでございません。
#107
○山本香苗君 では、官房長官のお言葉をちょっと引用させていただきたいと思うんですが、五日の日に、集団的自衛権の行使を禁ずる政府の憲法解釈を変更する場合の手続に関しまして、閣議で判断するというふうに日経に報じられておりましたが、閣議で判断するというのはどういう意味なんでしょうか。
#108
○国務大臣(平野博文君) 私は、その当時の日経新聞のところで読み返しましたが、閣議で判断すると、こういうふうに申し上げたわけではなくて、内閣、政治家が構成する内閣でもって政府の見解を判断を示すものだと、こういうふうに認識をしたところでございます。
#109
○山本香苗君 内閣で責任を持って判断するということをおっしゃりたかったのが閣議で判断するというような書きぶりになったということだという今の御答弁だと思うんですが、要するに、内閣でやるといっても、結局構成される閣僚の皆様方で意思決定するということになれば同じことでありまして、そこの閣議、内閣で責任を持ってやるということは、行政機関を縛るとしても、それ以外の司法というものを直接的に拘束するものではないわけで、結果として裁判所から最後に違うと言われるようなことも否定はできないわけです。
 また、九条というのは、先ほどの御答弁にもありましたけれども、たくさんの今までの積み重ねがあるわけで、この解釈を内閣で責任を持って、どういう責任を取られるのか分かりませんが、閣議で変えるというのは、国民の憲法に対する信頼というものを損ないかねないのじゃないかと私は思うんですが、官房長官はいかがお考えでしょうか。
#110
○国務大臣(平野博文君) したがって、理論的にはそういうことだと思いますが、憲法の問題については、そのときの会見でも申し上げましたが、慎重でなければならないと、こういうことを申し上げているところでございます。決して私は手続を申し上げたわけではなくて、手続について内閣が今検討していると、こんなことではございません。
#111
○山本香苗君 では、その慎重に検討をしていくというところを更に掘り下げてお伺いをしたいと思っておりますが、そもそも集団的自衛権につきましては、その行使は憲法上認められない、先ほど来の御答弁のとおりでございます。
 ただ、全く仮に、仮に集団的自衛権の行使を憲法上認めたいという考え方があり、それを明確にしたいということであれば、明文の改正、すなわち憲法改正という手段を当然取らざるを得ないという答弁がなされています。
 そこで、お伺いしたいわけでありますが、鳩山内閣はこの集団的自衛権の行使見直しに慎重だとおっしゃっておりますけれども、憲法改正という手段を取るというお考えに立つのか立たないのか、この点について明確に御答弁をいただきたいと思います。
#112
○国務大臣(平野博文君) 憲法改正につきましては、これまでもいろんな御議論があったことは承知をしておりますし、いろんな御意見があるということにも伺っております。
 まず私は、これは国会で議論、各政党においての議論をしていただくことを我々政府としては見守りたいと、このように考えています。
#113
○山本香苗君 正面から答えていただいていないんですね。
 変更について慎重にならなくちゃいけないと、この後、じゃ各党でいろいろ議論してくださいじゃなくて、改正という手段を取るか取らないか、全く仮にそういうことがある場合に取るか取らないかと、鳩山内閣としての姿勢を問うているんです。
#114
○国務大臣(平野博文君) 仮定のことを想定しての議論については回答を差し控えたいと、このように思います。
#115
○山本香苗君 鳩山内閣で、政治主導で政治判断でということがよく言われますが、以前、この同じ質問を小泉総理に対してもしたことがあるんです。その際には、正面から憲法改正を議論するということにより解決を図るのが筋と本会議で明快に答弁をされていらっしゃるわけなんです。ですから、改正という手段を取るのか取らないか、はっきりとお答えいただけないでしょうか。
#116
○国務大臣(平野博文君) 先ほど申し上げましたように、憲法改正の発議は国会でございますから、是非その議論を見守りながら内閣としては対応したいと、こういうふうに思っております。
#117
○山本香苗君 いえ、ですから、国会が発議するということではありますけれども、そういう手段を取ることが鳩山内閣として適切である、そういう形でいくことが望ましいというじゃお考えなんですかという形へちょっと角度を変えさせていただきます。
#118
○国務大臣(平野博文君) 現時点でそのことを考えているわけではございません。
#119
○山本香苗君 この点については、確かに見守りたいとかいう話ではなくて、以前からも、今日は内閣法制局長官にも来ていただいておりますけれども、こういう答弁がなされて、法制局の長官の答弁というだけではなくて、内閣としても改正ということが当然取らざるを得ないという答弁が過去にもあるわけです。
 じゃ、その答弁と、鳩山内閣としてはそういうことははっきりと申し上げないということでよろしいですね。
#120
○国務大臣(平野博文君) 当然、予期せぬ具体的な事象、事項は起こるということの仮定の部分については、そのときの対応ということを今申し上げるわけにはまいりません。そういうことが起こったときに改めて、責任を持つ政治家が構成をしております内閣がどう判断するかと、こういうことだと思っております。
#121
○山本香苗君 納得いきませんが、時間が大分過ぎてまいりますので、具体的に何点か鳩山内閣におけます憲法解釈を伺わせていただきたいと思います。
 鳩山内閣におきましては、海上自衛隊によるインド洋での補給支援、来年一月で撤収ということでございますけれども、インド洋へ海上自衛隊を派遣し補給支援活動をすること自体は違憲でないというのが鳩山内閣の統一見解ということでよろしいんでしょうか。また、その際の憲法解釈は、いわゆる戦闘地域と一線を画する地域での補給活動であるから集団的自衛権の行使には当たらない、ゆえに憲法違反ではないという意味でしょうか。
#122
○国務大臣(平野博文君) 結論から申し上げますと憲法違反ではないと、こういうふうに認識をいたしております。
#123
○山本香苗君 それが統一見解で、その理屈は何ですか。
#124
○国務大臣(平野博文君) 補給支援法の特措法に基づく他国の軍隊に対する給油等の支援活動は、それ自体武力の行使に当たるものではないと。また、その活動の地域、エリアが非戦闘地域に限定されている、こういう法律上の枠組みによって設定されていると。他国の武力行使との一体化の問題が生じないように規定されておるものと解釈をいたしているところでございます。
#125
○山本香苗君 イラク特措法におけます非戦闘地域における支援活動も合憲というお考えでしょうか。
#126
○国務大臣(平野博文君) イラクにおける部分についても、現政権としては、イラク特措法自体が違憲であると、こういう考えには至っておりません。
 また、自衛隊が活動した地域がイラク特措法の定めるとおり非戦闘地域であったことが事実かどうか、ここのところの究明が私ども野党のときには十分分かっていないと、こういうことでございますので、それが我々の理解では非戦闘地域だと、こういう認識の下におりますので、その活動が違憲だというふうには考えておりません。
#127
○山本香苗君 じゃ、周辺事態安全確保法におけます後方地域での支援活動についての憲法上の解釈というのは鳩山内閣でどうなっておりますでしょうか。
#128
○国務大臣(平野博文君) たくさんの御質問で大変有り難く思っております。
 周辺事態安全確保法における後方地域とは、我が国領域及び現に戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで実施されます活動の範囲を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる我が国周辺の公海及びその上空の範囲を我々としても認識をいたしております。したがいまして、憲法九条との関係で問題が生じるとは考えておりません。
#129
○山本香苗君 今の御答弁は従来の御答弁とはちょっと違うような気がするんですが、内閣法制局長官の御見解を伺います。
#130
○政府特別補佐人(宮崎礼壹君) ただいまの官房長官の御答弁に補足して御説明申し上げます。
 周辺事態安全確保法における後方地域というのは定義がございまして、今御答弁がありましたように、「我が国領域並びに現に戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる我が国周辺の公海及びその上空の範囲をいう。」と、周辺事態法は海上における活動が対象でございますので、そのように書いてございます。
 そして、周辺事態に際しましては、同法に基づいて我が国は、後方地域において日米安保条約の目的の達成に寄与する活動を行っている米軍に対する輸送、補給といった物品役務の提供等の支援措置を実施するというふうになっております。
 それで、後方地域支援というのは、それ自体武力の行使に該当するものを含んでいませんし、また、後方地域において行われる行為でありますことから他国の武力の行使と一体化するということもない、したがって憲法第九条との関係で問題の生ずるものではないと、先ほどの官房長官の御趣旨はそういうことだと存じております。
#131
○山本香苗君 今御答弁いただきましたとおりなんですが、実際のところはその戦闘地域というものは刻々と動いていくものでありますから、後方地域と戦闘地域を厳密に分けることは難しいと。また、たとえ分けられたとしても、戦線が後退していくことによって交差するような場合というのも出てくるんではないかと思うんですが、鳩山内閣においては、このように後方地域と戦闘地域が交差するような場合、一体化するような場合は想定されているんでしょうか。
#132
○国務大臣(平野博文君) 今、山本議員の御指摘の後方地域と戦闘行為が行われているエリアとが交差すると、こういうことでございますが、そもそもこの法律に基づく後方地域とは、我が国の領域及び現に戦闘行為が行われていない、かつそこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる公海上空のエリアと、こういう概念でございます。その上に立って今議員からの御質問でありますが、後方地域の定義から明らかなように、戦闘地域が交差する、こういうことはないと、こういうふうに認識をいたしております。
#133
○山本香苗君 非常に難しい御答弁だと思うんですが、極めて非現実的だなと。ちょっと疑問を呈しながら、ちょっと時間が迫ってまいりましたので次の質問に行かせていただきたいんですが。
 岡田外務大臣がPKO法の見直しについても言及されました。そこで、まとめて三点ほど伺いますが、まず、鳩山内閣としてPKO法を見直す考えがあるのかどうか。二点目は、その場合は五原則を見直すという考えなのか。三点目は、五原則を見直すというのであれば、どの原則をどう見直すべきだとお考えでしょうか。
#134
○国務大臣(平野博文君) この問題について、外務大臣の発言等々を、委員会等で発言を見ました。内閣としては、国際社会における我が国の役割を含めて改めて認識をします。国連平和活動維持についても主体的役割を果たしていくことが重要と考えておりますが、今の見直しのところの問題についてはテーマをいただきました。二つほどいただきましたが、改めて研究すべきテーマであると、こういう認識におります。
#135
○山本香苗君 では、具体的に鳩山内閣として着手する、具体的な検討に着手するという段階にないということでしょうか。
#136
○国務大臣(平野博文君) 現時点では、先ほど申し上げましたように、将来に向けての検討ということについてよりも研究していこうと、こういう概念でございます。
#137
○山本香苗君 検討であれ研究であれという状況なんですが、検討の中で恐らく一つテーマとして出てくるのが、任務遂行妨害に対する武器使用についても議論されることだと思います。
 改めてお伺いしておきたいんですが、この任務遂行妨害に対する武器使用についての鳩山内閣の見解を、憲法解釈を教えていただけますか。
#138
○国務大臣(平野博文君) 政府としては、現時点で武器使用に関する憲法解釈は変えておりません。
#139
○山本香苗君 では、その解釈を教えてください。
#140
○国務大臣(平野博文君) 今御指摘いただきました部分については、武器の使用と武力の行使の関係についてのことでございますが、憲法九条第一項の武力の行使とは、基本的には我が国の物的、人的組織体における、難しい言葉でございますが、国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為を言い、武器の使用を含む実力の行使に係る概念であります。したがって、武器の使用がすべて同項の禁止する武力の行使に当たるとは言えません。
 例えば、自己又は自己と共に現場に所在する我が国要員の生命又は身体を防護することは、言わば自己保存のための自然的権利というべきものである。したがって、そのために必要な最小限の武器使用は憲法九条で禁止された武力の行使に当たらないと、こういう考え方の下に武器使用を認めているところでございます。
#141
○山本香苗君 すなわち、自己保存及び武器等防護以外の類型は認めないというのが内閣のお考えだということですね。
#142
○国務大臣(平野博文君) おっしゃるとおりでございます。
#143
○山本香苗君 この点についてはまた別途機会を見まして質問させていただきたいと思いますが、最後に、内閣法制局長官の国会答弁についてお伺いをさせていただきたいと思っております。
 内閣法制局は、法案等、条約とかそういうものと憲法との整合性をチェックする専門家集団という形で内閣の補佐機関としてあるわけでございますけれども、中でも憲法をめぐる法制局長官の国会答弁というものは、政府の、内閣の統一的な見解、つまり憲法解釈というものの体系的な一貫性というものを私は担保してきたと思っております。したがって、単なる一官僚の答弁とは違うんじゃないかと思います。
 現在、国会改革の一環として内閣法制局長官の国会答弁を禁止することが検討されているようでございますけれども、鳩山内閣はこの内閣法制局長官答弁が果たしてきた憲法解釈の一貫性を担保する機能、役割というものが必要ないとお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
#144
○国務大臣(平野博文君) 私は、決して今日まで法制局長官あるいは法制局が果たしてきた役割を否定するものではございません。しかし、政治主導、あるいは国会の中で政治家同士が議論をしていこうと、こういうことが今闊達になっている中におきまして、法制局長官の果たす役割、本来の法律に関する専門的な知識、これを内閣に指導、助言をする、こういうお立場、これについては今後とも利用させていただきたいと思っておりますが、特に今先生御指摘の解釈の一貫性あるいは理論的な整合性という、このところについての行政の何といいましょうか、法律による行政を確保していくと、こういうところについての果たす役割というのは私は大きいと思っております。
 したがって、技術的な面、専門的な知見については今後とも内閣としては活用してまいりたい、このように考えているところでございます。
#145
○山本香苗君 昨日、横路衆議院議長が法制局長官の国会答弁禁止について、講演の中で、首相が替わるたびに憲法解釈が変われば憲法は機能しないと、議長の諮問機関の議会制度協議会でしっかり議論することが必要だと慎重な見方をお示しされたという報道があったわけでございますが、三権の長である衆議院の議長がこういう形でお話をされておられて、その御見識を示されたんだと思うんですが、こういう御発言がある中でも国会答弁を禁止するという方針を貫かれるということでしょうか。
#146
○国務大臣(平野博文君) これは、国会法あるいは衆議院規則等々の国会での御議論の場でどうするかと、こういうことでございますから、私、政府の立場で議長の申し上げているところに言及、コメントすることは差し控えたいと思います。
#147
○山本香苗君 議長のコメントで議長がどう考えていらっしゃるかという、そういう状況が、御意見がいろいろある中でも貫かれるんですかということをお伺いしたかったんですが。
#148
○国務大臣(平野博文君) コメントは差し控えたいと思います。
#149
○山本香苗君 先ほどの御答弁を伺っておりますと、要するに法制局の力はこれからも、役割として認めているのでその力は借りますと。しかしながら、政治家がしっかりと判断をしていけるから一貫性も保てますよというような御答弁だと思うんですが、本当にそうかなというところを感じるわけであります。平野官房長官はおできになるかもしれませんが、官房長官も次々と替わっていかれるわけでありまして、もう本当に、本当にこの憲法解釈の一貫性というものが担保できるかなという疑問を感じているわけでございます。
 ちょうど時間が参りましたので、ここで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#150
○国務大臣(平野博文君) 決して私ども鳩山内閣は、憲法を変えていこうとかそういうことを議論しておるわけでなくて、あくまでもやっぱり政治家がしっかりと責任を持って対応していこうと、こういう今枠組みをつくろうとしているわけであります。
 法制局長官の今日まで果たしてきた役割、これについて否定するものではありません。したがって、法制局長官の持っている知見、豊富な知識、これを十分に政府が、内閣が使いこなしていくんだと、こういうことでこれからも活用させていただきたいと、このように考えています。
#151
○委員長(河合常則君) 暫時休憩いたします。
   午後零時四十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十五分開会
#152
○委員長(河合常則君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#153
○糸数慶子君 無所属の糸数です。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、当委員会に出席されていらっしゃる各大臣、そして副大臣、政務官の皆様には、改めて就任へのごあいさつを述べ、激励のエールを送りたいと思います。本当におめでとうございます。そして、就任からこの間の日々の御活躍に心から敬意を表したいと思います。
 鳩山政権の誕生以来、脱官僚依存を政権運営の柱に据え、政治主導の下、国民の暮らしを第一とする国民目線での二次補正や来年度予算への取組には、多くの国民が政権交代の意義を実感しているのではないかというふうに思います。特に、各省庁の予算要求の無駄を洗い出す行政刷新会議の事業仕分、これに関しましてはいろいろな御意見があるにせよ、国民に予算の仕組みを明らかにし、無駄とはいかなるものかを具体的に提示して無駄の削減に努めていることは評価に値し、画期的な試みであるというふうに期待をいたしております。
 このように、常に国民の側に立って物事を判断し決定していくというその姿勢は、鳩山内閣の至上命題だと考えます。そのためにこそ政務三役は昼夜を問わず不眠不休で激務をこなされている、そう理解しております。おめでとうございますと申し上げますよりも、本当に御苦労さまとお声を掛けたくなるというのが本音でございます。
 また鳩山内閣では、沖縄県民の思いを重く受け止め事に当たる、そういう点で本当に御苦労をお掛けしております。とりわけ普天間飛行場の移設問題でございますが、この件に関しましては、沖縄県民の民意、総意というのは、普天間飛行場の即時閉鎖と返還、県内に新たな軍事基地は造らせないということであります。県民の、米軍基地を抱えることによって、その負担を何としても軽減していくとのその方針を閣内で是非共有していただき、鳩山内閣が一致団結して在日米軍基地の在り方を見直し、沖縄県外への基地の移設を前提として協議を重ねていくことを切にお願いを申し上げまして、質問に移りたいと思います。
 まず、平野官房長官にお尋ねいたします。
 十七日には二〇〇九年版自殺対策白書が閣議決定されました。十一年連続で三万人を超えているという実態、鳩山総理は十一年連続で三万人を超える自殺者の多さに本当に心を痛めています。所信表明におきましても、息子さんを自殺で亡くした年老いた母親の悲しみを紹介されていました。そして、このことに対し政治も行政も全く鈍感になっているとし、その異常を正し、支え合う社会に立て直すことが第一の任務と言い切っていらっしゃいます。
 そこで、政府の自殺総合対策会議の議長でもあります平野官房長官にお伺いいたします。十一年連続で三万人を超える自殺者数の実態をどのように認識され、どのような対策を講じるべきとお考えでしょうか、お伺いいたします。
#154
○国務大臣(平野博文君) 糸数議員から冒頭、鳩山内閣に対する叱咤激励をちょうだいをいたしまして心から感謝を申し上げたいと思いますし、とりわけ沖縄の基地問題につきましても、私どもとしては沖縄県民の皆さんの負担軽減のために全力で尽くすと、こういうことでございますし、お隣の福島国務大臣とともに三党合意の考え方に基づいて全力で今取り組んでいると、こういうことでございます。
 さて、お尋ねでございますが、私、自殺総合対策議長という立場で申し上げたいと思います。
 とりわけ鳩山内閣におきましては、人の命を大切にする、こういうことが一つの大きな考え方に立脚しているところでございまして、そういう流れの中で、我が国の自殺者数というのは平成十年以降十一年連続して三万人を超える高い水準で推移をしており、WHOのデータによりますと、先進七か国の中の十万人当たりの自殺者数、これは我が国がトップとなっていると、この現実を本当に心を痛めながら大変重く受け止めているところでございます。
 この要因分析、私も選挙中を含めてなぜこうなっているか、このことを少し調べた経過がございますが、自殺の原因、動機、これについては、警察庁の概要に基づきますと約六割を健康問題と、こういうことでございますが、次いで、やっぱり経済あるいは生活問題に大きな起因がある、家庭問題、あるいは職場の勤務問題、さらには男女問題、学校問題等々の、そういう傾向の中でこういう自殺者数が増えていると、こういうふうに思っております。しかしながら、こういう考え方だけではなくて、いろんな意味に複合的な要因も重なっての結果、背景として起こるものであると、こういうふうに認識をいたしているところでございます。
 したがいまして、自殺対策基本法、さらには総合対策大綱に基づき、例えば相談支援体制の整備、さらにはうつ病等の精神疾患の適切なる治療を踏まえていくとともに、失業、倒産等いろんな社会的要因を踏まえた取組を総合対策として、対策会議を中心として、内閣府の総合調整、関係省庁と連携をして総合的に実施をしてまいりたいと思います。
 特に、この背景の要因であります今の国情を憂う、あるいは経済、不況等々の問題についてはしっかりと政治が取り組んでいかなきゃならないと、決意を改めていたしているところでございます。
#155
○糸数慶子君 ありがとうございます。
 今の御答弁にもございましたけれども、国情を反映したこういう自殺、是非とも改めていくためにも、これからも御尽力をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、福島大臣にお伺いいたします。
 自殺対策緊急戦略チームについてでありますが、自殺対策については、自殺総合対策大綱に基づき、自殺対策の一層の推進を図るために当面対策を強化し加速していくべきだとの認識の下、自殺対策加速化プランが二〇〇八年十月に自殺総合対策会議で決定されています。
 しかし、加速化プランが実施されているにもかかわらず、警察庁のまとめでは、本年一月から八月までの累計自殺者数は二万二千三百六十二人で、対前年比九百七十一人も増え、約四・五%の増加となっています。大変悲しいことですが、沖縄県は累計で二百六人だったのに対しまして二百九十八人となり、九十二人も増えているのが現状であります。増減率はプラス四四・七%となり、増減率でトップになっている状況です。次いで、山口県の六十三人の増で二五・八%、以下、高知県の二十五人増の一六・七%、岡山県四十三人増の一五・七%、千葉県の百十四人増の一二・九%となっているのが現状です。
 政府は、厳しい雇用情勢の中、年末にかけて自殺者が増える、それが実はあるとして、自殺対策緊急戦略チームを立ち上げ、今月五日には初会合も開かれていますね。このチームは福島大臣と、自殺対策に取り組むNPO法人自殺対策支援センター、ライフリンクの代表者五人で構成され、先ほど柳澤委員からも詳しく細かく質問、御報告もございましたが、今月中にも具体的な対策を取りまとめるということのようでありますが、実効性のある対策に期待を寄せてはいますが、自殺者が減るのは正常であり、増加するのはむしろ異常なのだというその認識で、この深刻な事態を何としても打開してほしいというふうに思います。
 福島大臣におきまして、自殺対策緊急戦略チームが緊急に取り組むべき具体的な対策についてお示しいただければと思います。そして、同チームでの数値目標を立てられるのかという点についてもお伺いいたします。
#156
○国務大臣(福島みずほ君) 緊急雇用対策の提言を作りましたけれども、その中に、ハローワークを総合相談窓口に、そしてやはりそのハローワークの中に心の健康相談、それから法律相談などをきちっと盛り込んで、ハローワークに行けば、いろんな心の相談や法律相談もできるというものをつくろうというふうに今大急ぎでその仕組みをつくっているところです。十一月三十日、それから年末年始にそこに行けば相談をできる、あるいは心の悩みも相談できるというふうな体制をつくるために全力を挙げてまいります。
 そのためにも自治体の職員に対して要望したり、保健師さん、弁護士会、司法書士会、いろんなところにも協力を要請し、きちっとネットワークを組んで、生きる支援を具体的にやっていこうというふうにしているところです。
 自殺対策緊急戦略チームにおきまして、今月の末に自殺対策の提言をまとめて、来年の三月ぐらいまでをめどにそこで様々な提言もやってまいります。
#157
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 具体的なその数値目標はどういう状況になっているでしょうか。
#158
○国務大臣(福島みずほ君) 自殺対策の数値目標については、自殺総合対策大綱において、平成二十八年までに平成十七年の自殺死亡率を二〇%以上減少させることを目標としております。
 ただ、目標で、本当はゼロにするべく頑張りたいというふうに思っております。
#159
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 次に、自殺者が増えていることにも深く関連いたしますが、さきに厚生労働省が発表いたしました相対的貧困率についてお伺いいたします。
 二〇〇七年の調査で一五・七%という数値が示され、パーセントで申し上げますと、約六人に一人が貧困ということになります。さらに、今月十三日には、一人親世帯の相対的貧困率が発表され、五四・三%という数値が示されました。母子家庭や父子家庭の世帯の半数以上は今貧困状態にあることであり、極めて深刻な事態だと受け止めております。この数値は、OECD、経済協力開発機構の二〇〇八年報告書で子供がいる一人親世帯の貧困率を比べますと、加盟国三十か国の中で日本は最も高く、平均の三〇・八%を大きく上回っています。
 この相対的貧困率の数値に対しましては、出席されている各大臣の見解を伺うべきでしょうが、時間との関係でございますので、平野官房長官にその明らかにされた相対的貧困率一五・七%の数値が意味するところ、日本社会をどう映し出しているのか、どう読み解くべきなのか、御見解をお示しいただきたいと思います。
#160
○国務大臣(平野博文君) 今議員が指摘されました数字、今まで公表はしておりませんでした。初めて公表し、大変重い指摘されている数字だと、このように認識をいたしております。今日までの、ここ数年いろんな指標数字を見ておりますが、やっぱり市場原理主義がもたらす結果として格差社会が広がっている、二極化している、こういうところを含めて、先ほど来御答弁申し上げましたが、自殺者の数が十年ずっと増えていっていると、こういうことにもこの一因があるような気がしてなりません。
 したがいまして、鳩山政権におきましては、やっぱり国民の生活第一と、こういう考え方の下に、直接家庭に支援をする、あるいは雇用の問題を直接やる、いわゆる生活目線に立っての施策をより優先的に対応してまいりたい、このように考えているところでございます。弱い立場の人々の目線に立って政治を動かしていく、そのことによって貧困率が結果として下がっていくと、こういうような政治をしてまいりたいと、このように考えております。
#161
○糸数慶子君 関連いたしますが、この一人親世帯の相対的貧困率五四・三%については厚生労働省の山井和則政務官が会見し、母子家庭について、子供を抱えながら正社員になれないことが一因だと指摘し、子育て支援策を強化していく必要性を強調したようでありますが、福島大臣には、五四・三%に対する認識と、どのようにして相対的貧困率の数値を下げていくか、具体的な方策等があればお伺いしたいと思います。
#162
○国務大臣(福島みずほ君) 鳩山内閣の下で、生活保護の母子加算の復活をいたしました。また、児童扶養手当を父親にも取れる、男性も取れるようにしたいと考えております。また、私は少子化担当大臣と男女共同参画担当大臣、両方担当していますと、これがやはりつながっていると思っています。女性は相変わらずM字型雇用で、妊娠、出産で七割の方が仕事を辞めています。女性が子供を持つと労働市場から排除されてしまう、労働条件が再就職のときにとても悪くなってしまう、これも貧困の大きな理由だと考えています。ですから、私はこのM字型雇用をヨーロッパのような何とか台形にする、そのことに全力を挙げていきます。
 そのためには二つ。一つは、育児・介護休業法、とりわけ最近、パパクオータ制が改正で実現をいたしましたので、企業の意識も変えていただいて、働き続けられる環境をつくっていきます。二つ目は、やはり何といっても保育所や学童クラブの充実をして、やはりワーク・ライフ・バランスが実現できる、そのことをやり、台形の形で働き続けられるようにすることで労働条件が悪化することを何としても防ぎたいというふうに考えております。
#163
○糸数慶子君 実は、今月の四日付けの朝日新聞は、「一五・七%の衝撃」、それから「貧困率が映す日本の危機」という表題でこのことを社説で取り上げていました。社説の中に、今の日本の姿を、日本社会は、中流がやせ細り貧困層が膨らむひょうたん形に変わりつつある。中流層の減少は国家の活力をそぎ、市民社会の足下を掘り崩す。自殺、孤独死、そして児童虐待、少子化などの問題にも貧困が影を落としていると指摘しています。続けて、更に深刻なのは、貧困が若年層を直撃していることだ。次世代への貧困の広がりは、本人の将来を奪うばかりではなく、税や社会保障制度の担い手層を細らせる。子育て適齢期の低収入は真っ当な教育を受ける権利を子供から奪い、将来活躍する人材の芽を摘んで、貧困を再生産すると日本社会の危機を社説の中で訴えています。
 貧困対策は未来の成長を支える土台づくりであり、国民全体のための投資だと考えるべきだとのその主張に共感をいたします。鳩山内閣におきましても、貧困がもたらす日本社会の危機を認識し、内閣が一致して貧困対策に全力を挙げるべきだというふうに考えます。
 福島大臣は、当内閣委員会での発言におきまして、少子化対策は未来への投資であるとの発想が必要と述べられ、来年一月末を目途として、仮称ですが、子ども・子育てビジョンを策定するとしています。そのビジョンの骨格だけでもお示しいただけますでしょうか。未来をどう描いておられるのかということでも構いません。お願いいたします。
#164
○国務大臣(福島みずほ君) ビジョンにおいては、子ども手当や高校教育の実質無償化など、子育てに対する経済的支援の充実、保育所や学童クラブなど、仕事と家庭の両立のためのインフラ整備、ワーク・ライフ・バランスの推進、安心、安全に妊娠、出産できる環境整備、地域の子育て力の向上などを含めた総合的なパッケージをお示ししていきたいと考えています。
 現在、関係省庁と協議をしておりまして、数値目標も掲げた子ども・子育てビジョンを一月末までに発表したいと考えています。
#165
○糸数慶子君 福島大臣には、去る九日に、実は沖縄県議会の文教厚生委員会の赤嶺昇委員長外有志六名による要請があったというふうに伺っております。
 この沖縄県の文教厚生委員会の有志議員の要請の結果でございますが、是非とも、待機児童の解消に向けた保育所の整備、それから認可外保育所の認可化への支援などが主な内容になっているかと思いますが、このことに対してどのように受け止められたのか、御見解をお願いいたします。
#166
○国務大臣(福島みずほ君) ありがとうございます。
 沖縄は出生率が日本で一番、しかし少しまた下がってきている、出生率一位なんですが、やはり経済的な問題なども反映して少しずつ落ちています。
 問題なのは、待機率が日本でトップだということです。ですから、お子さんはたくさん生まれるけれども、待機児童の数の待機率が多く、待機児童の解消が沖縄県の中で大きな課題だというふうに理解をしております。
 また、沖縄は無認可の、認可外の保育園が多く、それはなぜかというと、もう糸数さんは十分何でも御存じですが、占領下が長かったために公立保育園や認可の保育園がなかなかできず、その歴史の中のタイムラグの中で認可外の保育園が非常に多く、待機児童が多くなっているというふうに私自身は理解をしています。
 沖縄振興計画に基づいて、昨年度に約九億円規模の予算を拠出して、認可外保育施設の認可化を今後三年間で集中して促進するための保育所入所待機児童対策特別事業基金を沖縄県に設置し、沖縄県の取組を支援しているところです。ただ、これは、沖縄県から聞き取りをやりますと、そこで実は県会議員の皆さんたちからも大変いろんな意見を聞かせていただいたんですが、市町村の中には、認可外保育施設の認可化により後年度の保育所運営費の負担が増加することを懸念して沖縄県保育所入所待機児童対策事業基金を積極的になかなか活用できないなど、あるいは特別基金の施設整備費の補助額が上限が七百万円であると、どうしても認可外で保育園が老朽化をしていて、例えばこれが千四百万とか上がれば、認可外の保育園を建て直しや補修をしてもっと無認可から認可へできるのにという様々な声をお聞きをいたしました。
 そうしますと、この沖縄振興のための九億円、県の部分も入れると十億円以上ですが、これをもっと使い勝手のいいものにすることが必要だと考えています。例えば認可外を認可にするときの補助を見直すことなどもあってもいいかもしれませんし、私はこれは、もう待機児童が物すごく多いわけですから、そこを知恵を使って、沖縄県からの意見も聞き、提言もいただきながら、私、少子化担当も沖縄担当の人たちとまた今協議をしているところなので、いい知恵を出して、この十億円を有効に使って、沖縄県の待機児童の解消のために一肌も二肌も脱ぎたいというふうに思っております。
#167
○糸数慶子君 ありがとうございます。
 今、大変心強い福島大臣の決意をいただきまして、先ほどの県議会の方からの要請も、これまでもずっとやってまいりましたけれども、かなり踏み込んで御決意をされましたこと、今後とも是非ともよろしくお願いをしたいと思います。
 実は、これまで伺ってまいりました、例えば自殺対策に関しましてもそうなんですが、沖縄県で自殺者の増加、それから全国の約二倍の失業率、それに反して、今御紹介いただきましたように出生率も高いという状況の中で、とりわけ若い人たちが安心して本当に仕事をし、安心して結婚して子供を育てていくという状況の中から考えていきますと、今沖縄県の状況はかなり厳しいところにございます。
 しかし、福島大臣の先ほどの次世代に対する、子供を育てていくビジョンに対する期待と、そしてただいま御回答いただきました認可外の子供たちに対しても、そして改めてその補助を見直していくという方策も併せまして、沖縄県全体が本当に住みやすくなるような、子供たちの未来に夢が持てるような、そういう未来を目指して以上の質問を申し上げたわけでございます。
 ただ、先ほど柳澤委員の質問の中にもありましたが、実際、自殺者がこれだけ増えているこの日本の現状を見ていきますと、例えば北欧では、スウェーデンもさることながら、私がここのところ毎年のように伺っているフィンランドという国がございますけれども、フィンランドにおきましても、今から三十年ほど前は失業率が二〇%を超え、自殺者も大変に増えている状況であったようですが、ところが、今から三十年前、あらゆることを検討した結果、国の予算の中で真っ先にやっていくことは福祉予算であり、その次に来るのはやはり子育て、それから教育費、とりわけこの教育費に対する無償化というのが功を奏しまして、かなり世界的にも子供たちの学力が高まっていく。学力が高まっていく中でやはり世界から注目をされ、若い人たちのヘッドハンティングがあったり、あるいはIT関連でかなり進んだ状況で失業が解消されて、そしておまけに自殺者の数も減り、自殺率が随分減ったということを聞いております。
 ですから、先ほど官房長官がお答えいただきましたように、社会全体の状況が良くなっていく中で、つまり雇用も良くなり、自殺者が減っていく。そういう環境の中で、やはり若い人たちがきちんと安心して結婚して子育てができていくという、そのことを考えていきましても、この社会的な背景が一つではないということ、そのことを是非とも鳩山政権の中で、やっぱりコンクリートから人へというその視点で頑張っていただきたいなというふうに思います。
 最後になりますけれども、福島大臣にお尋ねをしたいと思います。
 まず、三党連立政権の政策合意についてでありますが、今、沖縄県民の負担軽減の観点から、日米地位協定の改定を提案し、米軍再編や在日米軍の基地の在り方についても見直しの方向で臨むとの政策合意、これをしっかり守っていくという理解でよろしいでしょうか。心変わりはありませんでしょうか。
 沖縄県民の思いを重く受け止めるとは在日米軍の在り方を見直すということに尽きるわけですが、沖縄県民の鳩山政権に対する期待を裏切らないように、よろしくお願いをしたいと思います。御決意をお伺いいたします。
#168
○国務大臣(福島みずほ君) 先ほども、官房長官が三党合意に基づいて発言をしてくださいました。
 糸数さんとは一緒に辺野古の沖に行って、他の議員の方もいらっしゃいましたけれども、沖縄の辺野古の沖を一緒に行ったことをとてもよく覚えていますし、沖縄県内のガマやいろんなところ、県会議員でいらして、私が弁護士のときにもいろいろ案内をしていただいたことをとてもよく覚えています。辺野古の沖はサンゴ礁が本当にきれいで、海がきれいで、ジュゴンがすむというすばらしいところです。あそこに三百六十五日、二十四時間、とにかく何年も座り込んで海を守ろうとしている多くの人たちの気持ちを本当に忘れることはできませんし、刻んで政治をやっていきたいというふうに考えています。
 あそこに大量の砂利と大量のコンクリートを使って米軍のために巨大な基地を新たに造ることは、やはり沖縄の県民の人たちが総意として望んでいることではないというふうに思っています。だからこそ、新基地建設ではなく、沖縄県民の負担軽減のために頑張ってまいります。鳩山総理も日米合意の見直し、そして沖縄県民の気持ちに沿ってやっていくということを言ってらっしゃいますので、私の気持ちも鳩山総理と全く同じです。
#169
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 通告はしておりませんけれども、実は御存じだと思います。官房長官にちょっとお伺いしたいと思います。
 十一月七日の午後五時に、沖縄県読谷村の楚辺におきまして、読谷村在住の男性が車にひかれて遺体で発見されました。その後、男性をひいた車は米軍関係車両で、そしてその身元も特定をされましたけれども、地位協定のこの状況の中で実はその米兵を容疑者として、これ今朝の新聞でございますが、沖縄の地元の沖縄タイムスに載っておりますけれども、実際にひいた容疑者は米兵というふうに県警は判断しておりますが、地位協定の関係の中で起訴前の身柄を沖縄県警に渡されてないという状況をどのようにお考えでしょうか。
#170
○国務大臣(平野博文君) この事件、事故というのは大変残念な事故でございまして、極めて遺憾であると、このことは私も会見の方で申し上げたところでございます。そういう中にありまして、当初、米軍においても全面的に協力をする、捜査に協力的な態度で接してこられましたので、こちらサイドとしてもしっかり捜査をすると、こういう立場でまいりました。
 今の先生の新聞報道でございますが、今現実的にどうなっているか、このことについて鋭意その真相を含めて今解明をいたしているところでございますので、今日、私、四時の会見にはそのことについての部分についてはしっかりと会見をしてまいりたいと、このように思っております。
 いずれにしましても、こういう事件、事故が二度と起こらないように対処してまいりたいと、このように考えているところでございます。
#171
○委員長(河合常則君) 時間が来ました。
#172
○糸数慶子君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
#173
○秋元司君 自由民主党の秋元司でございます。
 今日は、内閣委員会、久方ぶりの質問の機会をいただきました。早速質問に移らさせていただきたいと思います。
 まずは、冒頭、あえて菅副総理ということで申し上げますが、これまで我々自民党政権時代も菅副総理は本当にすばらしい口舌で、いろんな形で予算委員会の質問であるだとかまた各種委員会の質問で政権におけるいろんな御批判又は御忠告をいただいたわけでございますけれども、いざ政権取られて二か月余りがたったわけでございますが、今の率直な感想をお聞かせいただきたいと思います。
#174
○国務大臣(菅直人君) 私も国会に出て大分長くなりますが、一貫して、官僚主導の政治からまずは政治主導の政治に変えなきゃいけない、その上で日本の国の形を変えなければならないと、こう思ってまいりましたので、その第一歩であるいわゆる官僚内閣制を国民の皆さんが選んだ内閣という意味で国会内閣制に変えるという、その第一歩を踏み出せつつあるのかなと、そういう感想を持っております。
#175
○秋元司君 今大臣がおっしゃったように、まさにこれまでの官僚主導政治から政治主導に変えるという、そのことは選挙中マニフェスト等でもさんざん書かれていき、またそのことを訴えて今回政権交代となったわけでありますから、その初志貫徹していただいて、しっかり政権運営を行っていただきたいなと思いますし、またそういった観点からも今日は幾つか、何点か質問をさせていただきたいと思いますので、率直にお答えいただきたい、そのようにお願いを申し上げるところであります。
 まず、冒頭、我が国の経済状況とまた今後の課題という形で少しテーマを絞らさせていただいて質問させていただきたいと思いますけれども、もう御案内のとおり、リーマン・ショック前も、実は日本の景気というのは数字上では良かったわけでありますけれども、地域経済を取り巻く環境というのは決してそんなに良くなかったということを私は認識しております。それがまたリーマン・ショック以降、特に日本の景気の原動力でありました、エンジンでありました輸出が非常にまた厳しくなって、そのことに伴って日本の経済全体がもうどん底に陥る、これは今現在の御案内のとおりであります。
 ですからこそ、前政権において、いろいろと御批判いただきましたけれども、とにかく内需主導、内需に活力をもたらさなくちゃいけないということで、前政権におきまして真水と言われる約十五兆円もの予算、そして百兆規模の事業規模を持って二次補正予算を我々は立てさせていただきました。本来、これもう少し当時の民主党さんの御協力もいただいて、国会審議時間ももう少しスリムにしていただき、もっと早めにこの二次補正予算の完結というのが四月、五月ごろに終われば、もっと早い形で私はこの景気対策の効果が出たんじゃないかなということは今更ながら思うところでございますけれども、これがようやくこの前、経済担当大臣として月例経済報告も含めた形で記者会見されておりましたが、この七月―九月の期間はようやくこの景気が少し上向きになってきた、消費も少しでありますけれども上がってきた、そのことを発表されました。
 これは紛れもないこの二次補正予算というものを、前政権時代に決めたものを打ってきた、ごめんなさい、一次補正予算というものをやってきた結果、今、今日があるというふうに思っているわけでございますが、そんな補正予算を今回政権交代とともに執行停止としてしまった。このことに対する市場への影響、経済への影響をどのように御認識されていますか。
#176
○国務大臣(菅直人君) せっかくの御質問ですからちょっぴり前の話からしますと、私は、小泉内閣からリーマン・ショックまでの間、経済が比較的良かったという見方がありますけれども、考えてみますと、外需に依存した経済であって、必ずしも小泉総理が考えられたような、何といいましょうか、規制緩和等が効果を上げた形での経済の状況ではなかった。特に財政の悪化は、当初小泉総理は、例えば三十兆円という国債の枠を自ら言われましたけれども、結果としてはそれを大きく超える形になって、財政悪化は小泉政権、さらには安倍政権、福田政権、そして麻生政権と、更にその財政の状況、国債残高は非常に大きなものになったと、こういうふうに見ていることをまず前段で申し上げたいと思います。
 その上で、リーマン・ショック以降いろいろと麻生内閣が手当てをされたことは私もよく承知をしております。基本的に当時のことを思い出していただきたいんですが、私たちは一次補正について、そのことについて、中身のことは言いましたよ、いろいろと。しかし、やることがおかしいと言ったことは基本的にはありません。どちらかというと、前の年の二次補正が遅過ぎるんじゃないかということを言って、それが結果的に一次補正というのが、本予算を組んだ直後に一次補正を作られましたから、通常、珍しいことですよね、四月から二十一年度本予算が始まっているのに、もう一か月もたたない、あるいは一か月程度で二次補正を組まれましたから。しかも十五兆円という極めて大型の二次補正でした。
 ですから、私たちはリーマン・ショックに対して財政出動が必要ないと言ったことはありません。あえて言えば、規模についてもいろいろ議論はありましたけれども、私自身は規模についてもそれほど大き過ぎるから反対だと言ったことはありません。まさに問題は支出の内容、よくワイズスペンディングという言葉が使われますけれども、中身が適切なのか、それとも中身が不適切なのかということでそのときの審議でも申し上げたつもりであります。
 そして、今回の場合に、我が政権ができた後に、その中身について不適切だと、メディア館のようなことが象徴されましたけれども、そういうものについては執行を停止させていくということで対応させていただきました。その上で、私は、まずこの政権が最初にやった経済対策は、実は経済対策という名はかぶせておりませんが、緊急雇用対策を十月の二十三日に発表いたしました。これによって、いろいろと補正で組まれたものを含めて、積極的に雇用を生み出すことによって景気にもプラスになる項目を重点を置きました。
 例えば、介護のような問題は、求人倍率は今でも一より上なんですね。しかし、残念ながら、そこに仕事をする人がミスマッチでなかなかいない。こういうところに特にてこ入れをすれば、求人、つまりは雇用が生まれると同時にサービスの生産が生まれます。森林の再生などといった問題はまだ時間が若干掛かりますけれども、新規雇用を生み出すことがある意味では景気の浮上にも当たると、こういうふうに考えておりまして、私は十月二十三日の緊急雇用対策は景気対策としての側面も持っていると考えておりました。
 その上で、いよいよ二次補正について検討しなければならないということでありまして、ある意味では、我が政権になってからも切れ目のない形でこの経済の足下の状況がこれ以上悪化しないように対応をしていると、そういう姿勢で対応しているつもりであります。
#177
○秋元司君 今いろいろと御説明いただきましたけれども、私が最後にお伺いしたポイントであって、この補正予算の執行停止で、今足下の経済、景気に影響があるかないか、このことについては触れていただけなかったんですけど、いかがなんですか。
#178
○国務大臣(菅直人君) 数字の上での計算で私が申し上げましたのは、補正予算約二兆九千億を凍結した中で、今年度に直接響くのが〇・九兆円、それをGDPで割ると〇・二のマイナス効果があると、これは既に申し上げました。
 ただ、あえて申し上げますと、それはあくまで凍結をした部分に関することでありまして、例えば雇用拡大、先ほど申し上げたような雇用拡大の効果などについては、時間の短期的、長期的という面もありますけれども、それはプラス効果になるはずですけれども、そのマイナス〇・二というのはあくまで金額、凍結した金額がそうだということでそういう効果であって、雇用の拡大効果というものは逆に入っておりません。
#179
○秋元司君 私に今マイナスの効果がなかったのかという話をされたから、あえて数字を、この前の予算委員会で言われたことを言っていただいたんですけれども、私あのときに実は非常に心配な思いをしたんです、予算委員会で大臣がマイナス〇・二%という話があったときに。というのは、やっぱり経済閣僚である以上、今、足下、今予算を凍結したら経済に悪影響出ますよということを認めた瞬間に、多分マーケットは、世界のマーケットも含めて、日本に対して果たして投資をしてくれるだろうかということを考えますと、やはり苦しいかもしれませんけれども、責任者の大臣として、いや、今政権交代したから混乱しているから、今予算を執行停止したのでしばらくはマイナス続きますよなんてことを経済閣僚として私は言うべきじゃないと思うんですよ。やっぱりこれは、このことによって株価にも当然影響は出ましたし、そしてその瞬間、ある意味損をした人もいる。やっぱり経済閣僚たるもの、数字又は言葉を発するときには本当にこれは注意していただきたいなと、改めてこれ私は苦言を呈させていただきたいと思います。答弁は結構でございますから。
 それで、まさに今おっしゃったように、マイナスが出るという話、そして、それに見合う形で雇用対策をしっかりしていくという話でありますけれども、民間で働いている人は、例えばの話ですけれども、建設業にいた人が急に介護分野にすぐ右から左に職が行けるか、職を転換できるかと。そう簡単に私はいく話じゃないと思っておりまして、現実問題、別に私は公共投資イコール建設業、土木業、こっちにたくさん予算を配分しろと、そういったことを言っているわけじゃありませんけれども、少なくとも今現状回っている経済の中で、将来的に当然不必要になっていく仕事、不必要になっていく事業ありますから、その新しい事業を生み出して、そこにどんどんと雇用を拡大していくというのが当然しかるべき措置だと思いますけれども。
 これまで連続して行っている経済において、当然、政府が決めたんですから、政府が決めたということは、これは国会を通した予算になりますから、それをいきなりすぱっと止めることが本当に市場に、又はその仕事を、アニメ館だけの話じゃありません、いろんなもろもろの話です、そういったものが止まってしまうということについて、多くのその仕事を期待していた企業ないしそれに伴う従業員の皆さんの不安というのは、私は今覆い隠せないと思っているんです。そういった心理的な状況もまた景気に大きく私は悪影響を与えると思うんですけれども、その辺の認識はいかがなんですか。
#180
○国務大臣(菅直人君) 景気というものに対する見方はいろいろありまして、ある人たちにとってはそういう気持ちを持たれたかもしれないし、逆に言えば、そういう無駄なものを削るという現在の鳩山政権の姿勢が将来に対する逆に安心感を与えたかもしれません。
 先ほど答弁は要らないと言われましたが、言うべきでないというふうに言われたんですけれども、私も言うべきかどうかちょっと考えたんです。ただ、別に事務方のせいにして言っているわけじゃなくて、客観的な数字がこうだから〇・二という数字だと言われましたので、逆に言えば、そのことは聞かれた以上は言う方が正確だろうということで申し上げたわけです。
 それから、ただ私は、実はこれ、これからの長いいろんな予算編成などで今考えていることなので余り長々と説明は申し上げませんが、例えば麻生内閣の場合は十五兆円ですが、十五兆円、簡単に十兆円にしますと、十兆円借金をして、十兆円予算を組んで例えば公共事業をしますね。そうすると、五百兆のGDPの十兆だから二%成長だと、こういう計算なんだそうです。しかし、本当にそういう計算でいいのかという私は実は根底から疑問があるんです。
 かつて、これもある席で申し上げましたが、私が高校時代には四千億円の費用で東京―大阪の新幹線ができました。多分、その経済効果は当然四千億どころじゃなくて、その後を含めれば何十兆という効果があったと思うんです。つまり、投資効果が非常に高いものと低いものがあるんですね。一九八〇年代後半から投資効果が大変低くなりまして、いわゆる、何といいましょうか、一・五倍とか言っていたのがとうとう波及効果は一だなんて言い出すわけです。乗数効果が一ということは、一兆円あれしたら五百分の一で、一兆円なら〇・二パーだと、十兆円なら二パーだと、これじゃ知恵を使う必要はないじゃないかと、金額だけじゃないかと。
 ですから、私は、これからは財政に全く頼らないと言っているんじゃないですよ、財政に過大に頼らないで景気を良くする道を考えるべきだと。例えば、端的に言えば、ソーラーパネルの全量買取り制なんというのはこれは制度です。お金は要りません、財政はですよ。国民はお互いに負担することになりますが。それによってソーラーパネルがたくさん売れるということになれば、これは大きな効果です。あるいは、エコポイントは多少お金が掛かっていますけれども、例えばエコポイントで一千億出して、その結果が一兆円売れたとすれば、一兆円生産が上がったとすれば、それは一千億の効果じゃなくて一兆円の効果になるわけですから。
 そういう意味で、必ずしも金額が大きければより効果があって少なければより効果が少ないという考え方そのものが実は日本のこの十年間、二十年間の財政運営をねじ曲げてきたと、こう思っていますので、そのことをあえて申し上げたわけです。
#181
○秋元司君 私も同じそれは思いでありまして、決して財政支出をすることがすべてじゃなくて、そして財政支出をすれば当然それは国民に将来的に負担を回していくわけでありますから、極力財政に頼らない、民間でやるということ、これは目指していかなくちゃいけないわけであります。
 余り言いたくありませんけれども、小泉政権時代も実はこの官から民ということは相当進めてくるということの中でやってきたわけでありまして、しかしそれはなかなか、ちょうど景気が悪かったときにそれを急激に改革というものをやったから、最終的にそのケアというものが、改革によって負になってしまった、またマイナスになってきた、そういった人たちをフォローできなかった、その引きずりを今日まで我々自民党が引きずってきちゃったから政権を明け渡す形になってしまったのかなということも、今我々は改めて反省をしながら今日活動させていただいておりますけれども。
 いずれにしましても、財政に頼らない、そして当然民間で景気を回していき、そして経済を回していき活力を生み出していく、そのために政府はできるだけのバックアップをする。それは規制緩和なのかもしれませんし、いろんな制度で支えるということにつながっていくんでありましょう。それは同じ同意見でありますけれども、これは小泉政権のときにも議論したんですね。財政を当然使いたくないわけです。当時、小泉総理は三十兆の国債発行枠で抑えるということを明言して、経済対策、ぎりぎり、経済対策というか景気対策はほとんどやりませんでしたけれども、それで政権運営したわけでありますが、それによって、本当に大きな、我が党もいろんな切磋琢磨の議論をしましたけれども、結果としていい成果が上がらなかった。というのは、景気が落ち込んでいるときにそれをやってしまったからなんですよ。
 そういう話の中で、実は、頼もしいことに亀井金融担当大臣が、私は直接聞いていませんから分かりませんけれども、年明け早々に補正予算を出す、その中には十兆だ二十兆だと、出さなくちゃいけないという、そういった発言あちらこちらで耳にしているんですけれども、財政と税制を扱う担当の大臣として、どういった御意見をお持ちなんですか。
#182
○国務大臣(菅直人君) 亀井大臣とはいろんな機会に意見交換をいたしております。そういう中で、亀井大臣がいろいろ、今委員が言われたような発言なり、それに近いことも言われていることもよく承知をしております。
 先ほども申し上げましたように、私は足下の景気、経済状況に対して決して楽観はいたしておりません。確かに数字はやや好転しているところも一部ありますけれども、特に雇用状況が非常に改善がまだ遅いわけですし、そういう点では、まだ足下の状況を楽観はしておりません。そういう意味で、先ほどから言っていますように、つながっていく景気に対してもプラスになるような政策はこれからも続けていかなければならないと、こう思っております。
 ただ、その中で、今まさに申し上げているように、規模が大きければたくさんの効果があって、規模が小さければ効果が少ないという考え方を私自身は取っておりません。やはり中身だと。特に今は、国債ですから簡単に言うと借金ですから、ここで一兆円借金するということは、将来使う一兆円は使えなくなる。少なくとも返すことが前提であればそういうことなんです。ということは、時間差の問題として、将来使うものを前取りして使うわけです。ですから、もちろんリーマン・ショックのような、どうしてもここでこれ以上経済が落ち込むとそれこそ大恐慌にでもなりかねないというときは、これは将来の使うことができるお金を前借りしてでも使わなきゃいけないという意味で、私たちも、先ほど申し上げているように一次補正に対して財政出動そのものを否定したわけじゃないんです。
 ただ、ここから先、どこまでそのような緊急対策的な形でどんどんどんどん将来のものをこれ以上前借りしていいのか。それとも、ある程度はまだまだ前借り、それでも前借りせざるを得ないことはもうよく御承知だと思うんですね。来年度も、残念ながら、税収見通しなどを考えると、かなり大きな国債発行をせざるを得ない状況にある中で、しかしそれでも、どこまでぎりぎり、それを抑えながら景気も下支えできるかというぎりぎりの判断を今常に迫られているわけでありまして、そういう意味合いでは、亀井大臣の物の考え方なりニュアンスと私のニュアンスが若干の差があるかもしれません。ここはしっかり閣内で議論をしていきたいと思っております。
#183
○秋元司君 いずれにしましても、大臣も所信で、いわゆる三Kの分野、雇用ですか、そして子育て、環境、あともう一つ何かおっしゃっていましたけれども、年金……(発言する者あり)景気ね、この分野をしっかりやっていくんだという話でございました。
 当然、選挙戦中、子育ても含めてマニフェストで高速道路無償化とかいろんなことを項目を掲げられて、このマニフェストというのは、鳩山総理もおっしゃっていましたけれども、国民との契約だという、そういった明言でこの選挙戦を戦い、まさに政権交代ということを勝ち取られたわけでありますけれども、我々は、選挙戦もそうでありますが、そんなにたくさんメニューを広げて本当に財源大丈夫なんですか、そういったことを常に言ってきたわけでありますけれども、その都度、菅大臣を始めとする民主党の皆さんからは、とにかく自民党が役人と癒着して無駄な事業ばっかしやってきて、本当はスクラップしなくちゃいけないものをビルトインばっかししちゃったから硬直化しちゃったから駄目なんだと、我々がちゃんと予算を組み換えれば絶対できるんですという明言で選挙戦を戦われたわけであって、今、仙谷大臣の下で刷新会議でいろいろと事業仕分をされているようでありますけれども、本当にマニフェストどおり、菅大臣、実行できると、そして国債についても、先ほども御自分の御持論でおっしゃった、これは国債で発行して国民にツケを回さないんだという、そういったことを本当に実行できるんですか。
#184
○国務大臣(菅直人君) マニフェストで約束をしたものは工程表というものも付けていることは御承知のとおりであります。四年間の中で基本的に実現を目指すという形で、来年はその初年度に当たるわけです。そういった点で、もちろん相当の苦労は率直なところいたしておりますけれども、少なくともそうした線に沿って四年間の間に実現を図っていきたい、こう考えております。
#185
○秋元司君 それは、確かに四年間という期間は任された話かもしれませんよ。でも、マニフェストでは必ずすぐ実行できる。そして、原口大臣も、これは質問じゃありませんけれども、特に暫定税率については、非常に選挙前は明確に絶対できると言いながら、今マスコミから漏れ聞こえてくるところによると、今年はしようがないかなんていう話も出てくるなんていう話が出ているようでありまして、本当に国民との約束であるマニフェスト、今でも菅大臣、絶対来年度実行できるという自信ありますか。
#186
○国務大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、初年度について工程表にもいろんな書き方がしてあります。例えば高速道路の無料化というのは一部実施という形で出ていますし、あるいは農業における戸別的所得補償も制度設計をしながら実験的に実施すると。そういうことも含めて、ぎりぎり約束を守る形で来年度予算を作っていきたいと今最大限の努力をしているところです。
#187
○秋元司君 あそこまで選挙戦で言われて、そして今の立場にいらっしゃるんでしょうから、もし実行できなかったときには、私はしかるべき責任を取ってもらうべき話であろうと思います。それが国民との契約であり約束なんじゃないかと思いますから、このことは改めて言及させていただきたいと思います。
 ちょっと話題変えますけれども、やっぱりこの厳しい景気の中で、先ほど私、冒頭に申し上げましたが、地域経済との関連の中で中小企業対策、中小企業、零細対策、これを本当に早急にしないと、先ほど雇用の問題もおっしゃられましたけれども、本当今、中小企業、零細企業、苦しいさなかであります。我々自民党政権時代もとにかく中小企業を救うということで、融資もそうでありますし、融資だけじゃなくて、実はもう御案内のとおり、大企業と中小企業の関係、本当に下請として泣かされる面もあるし、もう一つは、特に流通の小さい中小の小売とそして大手チェーンストアの関係では非常に価格の問題もいろいろに議論をされて、我々も前国会では独禁法を改正させてもらって、とにかく不当廉売と優先的地位の濫用等にはしっかり課徴金を課すということを我々行ってまいりましたが、この中小企業、零細企業対策についてどのような戦略をお持ちですか。
#188
○国務大臣(菅直人君) 中小企業についての厳しい状況も、私たちもある意味では委員と認識をかなり共通にしているつもりであります。
 この問題については、今名前の出ました亀井金融担当大臣の方からも、御承知のように、貸し渋り、貸しはがしをさせないための新しい法案も出され、今議論をいただいているところであります。
 また、これまでも、これは直接の景気刺激ということにつながる部分、つながらない部分ありますが、中小企業などでなるべく失業者が出ないようにということで雇用調整助成金、これは前内閣からいろいろ手当てをされておりまして、これについてもやや、こういう状況が続いておりますので、条件緩和などを検討して引き続き対応していきたいと思っております。
 加えて、中小企業に対する緊急保証、セーフティーネット貸付け等のそういった金融面でのセーフティーネットをかなり使われた部分が一部にありますので、更に追加的な保証が必要な部分については対応していきたいと、このように考えています。
#189
○秋元司君 まさに今融資の分野でも、直接、今日は財金部会じゃありませんからあえて答弁を求めませんけれども、最終的にリスケ先までどう面倒を見るかということが一つのポイントであろうかと思いますので、ここを内閣として是非、中小企業を当面救うという観点から、リスケ企業に対しても新しい資金をどう付けるか、ここをどう踏み込めるかが私は大きなポイントじゃないかなという気もしておりますから、これは頭の片隅に入れておいていただきたいと思います。
 そして、まさにこの中小企業、零細企業を救う、そしてまた地域経済を活性化させるという意味で、私はちょっと仙谷大臣と規制の在り方について少し議論をさせていただきたいと思うんです。
 確かに、規制を緩和する、財政を投入しない形で民間経済を活力を与える、そのためにはまさに規制緩和だということで、これは我々、政権時代にやらせてもらったわけでありますけれども、しかし私は、行き過ぎた規制緩和というのはかえって地域を壊して、そしてかえって国内を混乱させて、その結果、地域の文化性だとかそういったものが失われてしまうんじゃないのかという気がずっとしてきたんです。
 今現在、社会はどうなったかというと、いわゆる事後チェック型の社会になりました。要するに、参入は自由であります。これまでは日本は規制がびっちりあって、参入するときにもういろいろと役所にお伺い立てて、どうなのか、許認可もらえるのかもらえないのかということを非常に議論されておりましたけれども、今は比較的どの分野についても非常に自由に参入できる、そして、もし市場でおかしなことをすれば、当然社会的規制も含めて撤退してもらうという、これは事後チェック型の社会、これが今の現在の規制緩和をある程度されてきた社会の在り方じゃないかと思っているんです。
 しかし、残念ながら、この事後チェック型の社会になっても、本当に大きな犯罪を犯せば、それは最終的に刑法で罰せられて社会的制裁を受けるということにつながりますけれども、経済行為というのはなかなか細かいところは見えないものでありまして、だからこそ公正取引委員会が、一番最初に冒頭申し上げた不当廉売だとか優先的地位の濫用とか、法律を作りながらそういったものを防止するために一応公取が見張っている形になっていると思うんですけれども、残念ながら公取は、公正取引委員会はそんなにスタッフがいるわけじゃありませんから、なかなかきめ細かいところに行かない。
 しかし、大手と中小企業の関係、この下請の関係、そしてまた大手大チェーンストアと中小の小売の関係というのは、非常に価格競争では厳しいことを強いられて、昔はゾーニングという形で地域規制もありましたけれども、距離基準というのもありましたけれども、今はそれはもう撤廃されて自由に参入される形になりましたけれども、いま一度、私は、日本の地域、最近地域主権という言葉を原口大臣は使われているようでありますけれども、もっと細かい、この地域経済の中で生きているそういった企業をしっかりとした企業活動させるために、ある程度の余裕を与えるために規制の在り方というのを今後見直す、このことも私は必要じゃないのかな。
 というのは、これまでの政府は経済活動については規制は行わないという取決めがあって、いかにどんなに時代が変化しようとも、このことが決まっているがために、例えばタクシーの問題であるだとか町の酒屋さんの問題であるとか、事実上もう野方図になってきてしまった。ようやくタクシーについては少し議論し、また規制強化の方向に行くような形になっていますけれども、しかし、あれ運用はまだこれからでございますから、まだ道半ばであるということもあって、その辺を含めて、規制担当大臣でありますけれども、これからある部分については規制を強化しなくちゃいけない部分については、経済的規制も含めて議論をしていく私は必要性があると思うんですけれども、その辺、大臣、どのような御感想をお持ちですか。
#190
○国務大臣(仙谷由人君) 今、秋元委員のお話を伺っておりまして、半分ぐらいは首肯できるんでありますが、規制改革を行って、事後チェック型、事後審判型、事後救済型のシステムをつくっていくんだと、その限りにおいてはもう私と全く同意見でございます。
 ただ、私は小泉改革を、小泉・竹中改革とでもいいましょうか、これをずっと拝見しておりまして、そして私は職業柄事後チェックという観点には非常に興味と関心がございましたので、ヨーロッパ等々なども見ておりまして、これは事後チェックの仕組みを導入せずして、事前の保護と言われるような規制を外していったらこの世の中どうなるんだろうかと。つまり、同時並行的に事後チェックの仕組みを作らなければ、これはもう勝手気まま、強い者勝ちに必ずなると、こういうふうに見ておりました。
 現に、先般の消費者庁設置法、消費者委員会の設置法ということで、まさに、一部分でありますけれども、事後チェックの仕組みをそこで作ろうではないかという議論になってきたわけでありますが、しかし日本はほとんどこの事後チェックが有効に機能する仕組みが現時点でも作れていないと私は見ております。事後チェックの最大のものは裁判でありますが、ここにだれもかれもがアクセスして多大なエネルギーを使って、ここで事後的な救済を求めるということは時既に遅しと。そうすると、泣き寝入りになると。
 先ほどの議論の中でも、取引規制をどう入れるかというのは、まさにこれを事後チェック的に入れるとすれば、おっしゃられるように、公正取引委員会が独占禁止法を有効に活用して事後チェックを入れていかなければならない。とりわけ、多分問題意識は同じだと思いますが、大きいものが優越的な地位を利用して、あるいは濫用して不公正取引に及んできているというこの日本の実情、これをどうやって適時適切なチェックを入れていき、押し付け販売や不当廉売で泣かされている中小零細企業の方に言わば支援の手を差し伸べていくのかという、このことをほとんど機能させずしてどんどんどんどん事前規制を外していったら、こういうことになるのは当たり前であります。
 要するに、私の地元の町でもその傾向大変強いですけれども、東京でもよほど通勤客の乗降の多い駅前商店街以外は死屍累々、惨たんたる状況に今商店街なっているんじゃないんでしょうか。そして、そこで行われていることは多分バーコードとお金だけが媒介で、何の会話もない商取引と称される物と貨幣の交換が行われておって、こんなことでコミュニティーが再生できるのかどうか、形成されるのか。つまり、肉屋のおっちゃん、おばちゃんと話をすること、八百屋さんでやること、そういう中でコミュニティーというのは生まれるんじゃないかと改めて私は思っているところでございます。
#191
○秋元司君 いや、まさに大臣おっしゃるとおりでありまして、規制緩和というのは、本当にグローバル経済の中で活躍する大企業はこれはもう規制なんか要らなく、彼らは自分の力で競争するわけでありますから、ここは本当に自由でいいんですけれども、国内内需、特に地域の中だけで商売をするところに大手資本が入ってはおしまいなんですよ。彼らはどんなことを頑張ったって、これは競争になりません。今現在、昔、例えば建設会社でいえばスーパーゼネコンと言われているところは一億円以下の仕事は取らないと言っても、今どんどん一億円以下の仕事を取る。大手チェーンストア、スーパーでもそうでありますよ。
 このことを是非私は、大臣、せっかく政権交代したんですから、この経済的規制をもうやらないという政府の発表、これちょっと変えていただいて、しっかり地域経済を守っていくんだという形での政権運営、規制担当大臣の位置付けで私もあってもいいと思いますので、是非これ頑張っていただきたいと思います。いかがですか。
#192
○国務大臣(仙谷由人君) ただ、ここまで来ますと、何というんですか、直接の経済規制のための経済規制ということはやはり基本的にはあり得てはならないと思います。
 ただ、これ従業員の安全規制であるとか、コミュニティー再生のための、こんな夜の夜中まで二十四時間やった方がいいのかとか、そういう営業の自由を許していいのかとか、自動販売機を二十四時間付けることが環境上あるいはエネルギー消費上いいのかとか、健康や環境やあるいは人々の生活の在り方からする規制というのは、私はこれから十二分に、国民がそういう我々の大事なものはバーコードとお金だけではないんだという、ここに時代の価値観が変わってくれば、そういう規制を掛けることは大いにあり得べしと思っております。
#193
○秋元司君 大分時間がなくなってまいりましたので、ここからちょっと駆け足で行きたいと思います。
 基本的に、経済全般のことを考えればやっぱり内需拡大というのが一番私は必要不可欠であると思っています。その一環として、日本の人口を増やしていかなきゃいけないこともあって、少子化担当大臣として福島大臣がいらっしゃるわけなんですけれども、具体的に何を取り組むおつもりですか。
#194
○国務大臣(福島みずほ君) 少子化担当大臣としては、皆さんがやっぱり経済的支援とそれから保育所や学童クラブの支援をしてほしいという声がこれは圧倒的に多く、つい最近、一か月間、子育て支援、子ども・子育てビジョンのための一か月間意見を募集しましたところ、やっぱり保育所、学童クラブがとても多くて、次、実は経済的支援でした。
 ですから、子ども手当の創設、やはり子供を応援していく、子育てを応援していくと同時に保育所や学童クラブ、それからいつも言うんですが、不妊治療をされている方たちから私たちのことも忘れないでくださいとよく言われますので、不妊治療をしていらっしゃる方たちの支援の拡充、こういうことをきちっとやっていきたいと、総合的なパッケージとしての子育て支援をしっかりやっていきたいと思っています。
#195
○秋元司君 その中で現政権が掲げている子供一人頭二万六千円支給するという話、これは本当に効果的だとお思いになるかどうかということが一つ、まずそのことをちょっとお願いします。
#196
○国務大臣(福島みずほ君) 今回はまず一万三千円で、その次から二万六千円と、まだ幾らにするか、細かい、どういう支給でというのは現在、御存じのとおり厚生労働省、少子化担当といろんなところで今詰めを行っている、恐らく菅さんのところでしょうか、幾つかの省庁で協議を行っている段階です。
 私は、これはやはり日本の社会にとっていいことだと思っています。なぜなら、今までは子供に対する予算は、子供は投票権を持っていないからではもちろんないと思いますが、〇・八一%だったんですね、GDP比の。これはやはり少ない。やはり未来をより切り開いていくために、コンクリートから人へともし言うとしたら、人という中にはいろんな人がいて、とりわけ子供たちに貴重な税金を使うべきだと考えています。
 御存じ、いろんな国は子育て支援を経済的支援をすることで出生率が上がった国がたくさんあります。もちろん私の立場は経済的支援だけでなく保育所や学童クラブも必要だという、もちろんその立場です。でも、社会の中でやはり子供を産み育てることに夢を持てない社会を私たちはつくっちゃいけないというふうに思っておりまして、そのためにも全力でやはりコンクリートから人へ、とりわけ子供たちに貴重な財源を使おうと。それによって、私は正直言ってここ三年ぐらいが勝負だと思っているんですね、ベビーブーマー世代の子供たちがもう四十歳近くなっておりまして、いや、子供を産み育てよという意味ではないんです。でも、今こそ政治が、子供を産んで育てる、若い人はお金がなくても子供を産んで育てるいい社会だよとやはり言いたいというふうに思っています。
#197
○秋元司君 よく分かりました。まさに私がその団塊の世代ジュニア世代でございまして、ようやく私も二人の子供に恵まれました。ありがとうございます。だから、まさに自分が今実感しているんですよ、そのことを。
 ただ、私の感想で言いますと、やっぱり我々少し遅いんですね、先輩の皆さんたちが来られたより。というのは、大学を卒業し、また、言われたように大学院も卒業し、そして社会へ出て十年、そういった時間を通しますと、なかなか子供を産む、育てるという環境になるまでは時間掛かるから、それが皆さんたちと比べると十年遅れてスタートしているんじゃないかと思いますが、ようやく私の同級生も結婚し出しましたんで、まあこれからだと思いますから、それは大いに頑張っていってもらいたいと思いますし、ただ、私はあえて言うならば、二万六千円子供たちにお金を渡すという名目でお金をばらまくんじゃなくて、さっきおっしゃられた施設を無償化することの方がより効果的じゃないかと思いますので、そのことは指摘をさせていただきたいと思います。
 ちょっと大分時間がなくなりましたけれども、今日は官房長官と原口大臣にお起しいただきましたから、ちょっと一括してしゃべらせてもらいますので。
 まず、内需拡大ということを考えたときに一つあるのは、私は外国人労働者の活用というものを、これは単純労働者も含めてもう少し日本は間口を広げた方がいいんじゃないかと思っているんです。それは多分、福島大臣は大反対かもしれませんが、人の労働というのは、求人を欲しいところになかなか人が行っていない、日本人が働いてくれないという現状があるわけです。ただ、経済的な行為を度外視しても、私は、そろそろ内なる国際化ということを考えれば、外国人労働者の積極活用というものを考えていただきたいと思うのが一点。
 そしてもう一つ、これは、ちょっと本当に時間がなくなっちゃったものですから、公務員改革についてなんですけど、これはあえて官房長官にお伺いしたいんですが、今、公務員たたき、すごいですよ。みんな、何といいますか、官僚から政治主導と、言葉はいいんですけれども、何か公務員の皆さんが本当、世の中必要じゃないんじゃないかと言われているような雰囲気があるぐらいでありますから。
 公務員に我々政治は何を求めなくちゃいけないのか、そして同時に、公務員の質の確保というものをどういうふうに考えているのか、このことを問わせていただいて、最後、原口大臣には、地域主権ということを言われていますけれども、私は、この天下りの問題は国家公務員だけの問題じゃなくて、実は地方公務員の天下りというのもすごいんですね。このことを是非私は考えてもらいたいと思いますけれども、そのことについても、地域主権ということでこれから各県を強くするというのであれば、是非言及していただきたいと思います。
 以上、答弁だけいただきます。
#198
○国務大臣(平野博文君) 今議員が御質問に言われていた点が二点ございます。
 人口構造の問題というのは非常に、私は我が国にとっての最大の問題だと、このように思っています。その最大の問題の要因は、一つは人口減少であります。一つは、構造的に少子高齢化という、この構造が今日本にいろんな問題、いろんな分野に影響を与えていると、こういうことでございます。
 端的に申し上げます。少子化、こういうことでございますから、福島大臣、一生懸命その取組をいただいているところでございますが、究極のトレンドというこういうことで考えますと、やっぱり労働市場が非常に小さくなる。加えて、人口が減少してまいりますから、国の活力が落ちてくると。こういうことからいたしますと、労働力を補っていくというこういう考え方でいけば、究極的には、私は外国人の労働というのは当然求めていかなきゃならないという考え方に立ちます。
 しかしながら、現下の我が国の雇用状況が非常に厳しいと。こういう環境の中にあって、まずは我が国国内の労働問題、さらには雇用環境を整える上で、長期的な中にその問題というものを対処していかなきゃならないと、このように考えているところでございます。
 二点目、続けてよろしゅうございますか。(発言する者あり)ああ、簡潔に。これはなかなか、しゃべらないと真意が伝わらないところもあるものですから。
 二点目は、決して私どもは公務員をバッシングしているつもりはございません。やっぱり公務員の皆様方の本分に徹していただいて、その優秀な力を十分に活用できる仕組み、その中に政治が主導していくんだと、政治家がしっかりと公務員の持っている力を活用する、こういうことに、原点に戻さなきゃならないと。こういうことで今公務員の皆さんに頑張っていただく仕組みと人事評価制度をしっかり確立をしたいと、こういうことでございます。
 以上でございます。
#199
○国務大臣(原口一博君) 秋元委員、御質問いただいてありがとうございます。
 地域主権と地方の天下り、これとても大事なことですね。
 自らの決めたルールは自ら守るんですよ。私たちが目指している地域主権というのは、自分の地域をつくるリーダーは自分で選びましょうと、自らの責任と自らの決定において地域をデザインしていきましょうと、こういうことでございます。
 したがって、今の地方公務員の再就職についても、これはやはり、秋元委員がおっしゃるように地域の監視力、これとても大事です。今度の十二月には全国都道府県議長会の方から地方議会の議員の在り方についても御提言をいただくことになっていますが、そういう地域との様々な協議を通して、しっかりとその地域の住民の皆さんの期待にこたえられる、そういう議会制度をつくっていく、あるいは地方自治法を変えていく。
 ちょうど十七日に地域主権戦略会議というのを閣議決定しました。これ、地方分権については与野党ないと思います。いろんな御意見をいただいて、より良い地域を、活力に満ちた地域をつくっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
#200
○秋元司君 時間ですから、終わります。
#201
○岡田広君 自由民主党の岡田広です。
 初めに、平野官房長官に内閣官房機密費についてお尋ねをしたいと思っています。
 政権が替わった鳩山内閣のかなめの平野官房長官、私、大変もう尊敬をしております。そういう中でありますが、この官房機密費に関しては、平野官房長官の発言が右往左往というのか二転三転というんでしょうか、御承知のように、これは間違っていたら訂正してください、私はマスコミ情報しか知りませんので。
 九月十七日の記者会見で、その存在を全く承知していないから、十一月五日の記者会見では、前任者である河村官房長官から引継ぎのあったことをお認めになられました。使途については自分を信頼していただきたいと、公表はしない旨の発言。さらに、十一月九日には、午前の記者会見で、これは公表をしないという発言をして、その後の午後の記者会見で、あ、失礼しました、十一月九日には、公表を求める声があることを踏まえて、これをしっかりと受け止め、今後の検討を考えたいと話をされています。マスコミには、情報公開がいいのかどうかしっかりと検証をしたいと述べられております。しかし、この日の午後には、公開は今のところはない、私を信頼していただきたいということであります。
 まず、一つお伺いをしたいのは、この十一月九日の午前の記者会見のしっかりと検証をしたいということについて、検証はされたのかどうかということをまずお尋ねしたいと思います。
#202
○国務大臣(平野博文君) 今先生からの御質問でございますが、そもそも当初私、十六日に内閣が発足して十七日でございます、そのときのマスコミの皆さんから質問があったのは、機密費というのがあるのか、これが当初のことでございました。機密費というのは私は承知しておりませんと。やり取りの中では、官房報償費のことですかと、ここで少しやり取りがございました。したがって、私は機密費というそういう考え方のものがあるということはその時点では承知をいたしておりませんでした。
 その後、前任であります自民党の河村官房長官と事務的引継ぎをいたしました。これについては、どういう引継ぎをされましたかということについては私はお答え申し上げることはできません、こういうことでございます。
 なお、十一月の九日、その前後はちょっと私確かではございませんが、一部報道の書きっぷりでございますが、公開を示唆ということが出たものですから、私はそういうことは言ったことはないと、こういうことを申し上げました。決して私、ぶれているというふうにマスコミの諸公は言っておりますが、一貫してこの官邸報償費については、私自身まだ内閣に入って一か月超のときでございましたし、どういうふうに使っていくのか、どういうふうに使われていたのか、このことは短期的に見るよりも、しっかりと年度でやっぱり物事を見極めなければならないと、こういうことから慎重に、私を信じていただきたいと、こういう旨の発言をいたしたのが事実だと認識をいたしております。
#203
○岡田広君 今、官房長官の御答弁でありますけれども、私が伺いたいのは、十一月九日午前の記者会見と午後の記者会見で発言が変わっている。しかし、この検証を、今後の検討を考えたいということを言われたのかどうかということ、そして、その検討を、検証をされたのかどうかということを私は聞いているんです。簡潔にお願いします。
#204
○国務大臣(平野博文君) 発言は決して変えているつもりはございません。したがって、私は、一年間の年度予算がこれもう明確に外に出ているわけでありますから、その一年間の年度予算を通じて私は検証していきたい、検討していきたい、どういうふうに使ったら一番いいのか、こういうことをまだ自らがそのことを全部対応しているわけではありませんから、改めてそういうことを含めて国民の皆さんに疑念を抱かれないように私はしっかりやっていきたいと、こういうことを申し上げました。
#205
○岡田広君 はい、分かりました。
 それでは、この官房機密費、今内閣官房報償費ということですけれども、正式にはそうなんだと思います。
 これは、平成十三年の外務省の機密費流用事件のときには衆参の予算委員会で取り上げられたことは御承知のとおりだと思います。これにつきまして、民主党は機密費公表法案というのを国会に提出をされております。提出を指示したのは当時の党代表の鳩山さんだったと私は理解をしていますけれども、鳩山総理はこの報償費につきましてはすべてをオープンにする筋合いのものとは思っていないというコメントも、これは新聞からの情報でありますけれども、こういうことを言われているということで、すべてをということになると、オープンにしてもいい部分もあるということなのか。この考え方ちょっとお尋ねしたいと思います。
#206
○国務大臣(平野博文君) 我が党は、昔にそういう公開をするための法案を準備をしたということは承知をいたしております。総理がそういう発言はされたということも理解はいたしますが、総理自身、この問題については官房長官である私が責任者でございますから私がしっかり対応いたしますと、こういうことでございますので、どの部分がどうだとか、この部分がこうだというのは総理から具体的発言はございません。私がしっかりと責任を持って対応したいと思っております。
#207
○岡田広君 はい、分かりました。
 総理の今の新聞からのコメントは官房長官聞いていないということですから、総理のコメントということで理解をさせていただきたいと思いますけれども。
 今の流れからいいますと、九月十七日にはその存在を、官房機密費ということだった、報償費というお話出ましたけれども、そういうことから考えますと、その十七日の後の一週間後に六千万円、九月二十四日ですね、で、十月十四日にも六千万円が引き出されているという、そういう記事が今朝のマスコミ報道されておりました。これはこれでよろしいんでしょうか。
#208
○国務大臣(平野博文君) これは事実であるというふうに受け止めた方がいいのでしょうか。そのお金が私のところに九月の二十四日に来ていると、こういうことに対する御質問ということですか。
#209
○岡田広君 いや、引き出された。
#210
○国務大臣(平野博文君) 引き出されたというのはどこから……
#211
○岡田広君 いや、これは私は、ですから、マスコミ報道ですから、マスコミ報道からすると、九月の二十四日、一週間後には六千万円が引き出されると、それで十月十四日六千万と、そういう数字出ていますが、これ、違うんでしょうか。
#212
○国務大臣(平野博文君) その引き出されたという言葉が非常によく理解に苦しむのでありますが、少なくとも九月の二十四日に私の手元にそのお金があるということは事実ではありません。
#213
○岡田広君 それでは、九月二十四日には手元にないということですけれども、この六千万円はどこへ行ったという、これは全然分からないということでしょうか。
#214
○国務大臣(平野博文君) 私の認識におきましては、事務方と称しましょうか、会計課から私の名前でもってそういう支出をしたいと、こういうことの事務手続がその日に行われたということではないでしょうか、正確に言えば。
#215
○岡田広君 それでは、今のお話、官房長官の名前で引き出されたということなんですが、それは承知はしていなかったということで理解していいんでしょうか。
#216
○国務大臣(平野博文君) 結果的には承知をいたしております。
#217
○岡田広君 承知をしているという御答弁でありますから、そうすると、その承知をしてられるところの六千万、そしてまた十月に六千万については、これは何かに使われたということで理解していいんでしょうか。
#218
○国務大臣(平野博文君) これは冒頭申し上げましたように、使い方の使途については、やっぱり内閣、政府が国益のために、やっぱり相手様のことがあると、こういうことですから、これについての発言は控えたいと、このように思います。
#219
○岡田広君 国益に使われたというふうに私は考えていますけれども、これだけやっていると時間が掛かりますから。
 私、是非官房長官にお願いをしたいことは、これから検証をするということでありますけれども、今、情報公開、透明性が高まっておる時代に、例えば茨城県のある市の市長交際費、これは全く次元が違うといえばそれまでですが、百二十万の交際費、しかも一年間で八十万を使った。八十万もここはしっかりと公表をしている。問題があればオンブズマンからこの使途はどうなんだと訴えられる。そういう時代の中で果たしてこういう費用が必要なのかどうか。
 今までいろいろ、外遊のせんべつとか在外公館の心付けとかお土産とかいろんな形、あるいはパーティー券に使われたとか、あるいは国会議員の野党対策費だとかいろんなことが言われていますが、一日四百万円という金額は、多分四百万円というのは、給与所得者にしますと全国で約四千五百万ぐらいいるそうで、この中でも四百万以下の人たちというのは六五%ぐらいの数字になる。一世帯当たりにしても四四%ぐらいの数字が出ている。こういうことを考えると大変私は大きなお金だと思います。
 特に、民主党は無駄を省くということを一つのうたい文句にしています。いろんな、先ほどの子ども手当もそうですし、農家の戸別所得もあります。そういうお金を、前政権の特別会計の無駄を省いて、そして予算をゼロから見直しをしてお金を生み出す、国債の発行高を増やさないということは言われているわけですけれども、そういう中で、十四億というお金に関して、これは来年度予算にどう計上されたか私は分かりません。来年度予算に計上されているとしたらどのぐらいを今概算で要求しているのか。あるいは、これを減らしていくという考え方、まあゼロにしろとは言いませんけれども、一番使い道を知っているのは、これは官房副長官でも使い道は知らないということのようでありますから、官房長官一人の心でこのお金が使われる。しかし、国民にとっては全く分からない。
 これからも情報公開するかどうか、これから検討されるんだと思いますが、それとともに、この予算を従来のまま計上しようと思っているのか、その点のことだけちょっとお尋ねしてから終わりたいと思います。
#220
○国務大臣(平野博文君) 先生、先ほど使途の報告、こういうふうに使っていたと、こういうことの御指摘がございましたが、これは民主党政権が使っていたわけではございません。前政権が累々として使われてきたんだろうと私は想像をいたします。ただ、私の立場は、こういうふうに使っていたと、これは私は言うつもりはございません。前政権のことだからこういうふうに使っていたと、こういうことも言うつもりはありません。私は、したがって、官房長官として報償費の執行をしていくと、こういう上におきましては国民の不信を招かないように適正、厳格にやっぱり対応したいと、こういうことでございます。
 なお、報償費の具体的使途が、私が勝手に隠ぺいしていると、こういうことではありません。明らかにできない、こういう趣旨につきましては、国会の同意を得て選ばれた情報公開審査会においてもこれは不開示決定処分は妥当であるという、こういう御判断もちょうだいした上での私の対応でございます。決して、恣意的に平野が隠している、勝手に使っていると、こういうことは私は国民の皆さんに誓ってないと、こういうことは申し上げたいと思いますし、これからも適切に私が対応する上においてどうなのかということは、一年間の年度を含めて私は対応については検討をしたいということを申し上げます。
 予算につきましては、今までも増減が全くございません。したがって、前年と同じ概算要求はさせていただいているところでございます。
#221
○岡田広君 ありがとうございました。
 今、前政権のというお話もありましたけれども、私は、使途をすべてオープンにということよりも、むしろこの機会にやはりこの官房報償費、機密費について、予算の査定の中で、これは事業仕分には入っていないと思いますけれども、やっぱり少しもうこういう時期に減らしてほかに振り向けるという、無駄を省くという、そういうことを是非よろしくお願いをしたいというふうに思っています。
 ちょっと、時間が来ましたから、平野官房長官にはもう一つだけ、これは一括して質問をして終わりたいと思いますが。
 新型インフルエンザについての対策でありますけれども、これはどうもマスコミ報道が先になって、自治体が国に問い合わせてもなかなか正確な情報が聞けません。そういう中で、このワクチンの接種回数についても、十月に会見が行われたときは一回、しかし、その後すぐに政務官より二回接種すべきとの訂正会見があったということは御承知のとおりです。先週の十一月十一日には、健康成人に対する二回接種後の臨床試験の結果が得られ、専門家の意見も伺いながら検討を行ったとして、一歳から小学校六年生以外は当初のとおり一回接種ということになったわけであります。
 おととい現在で死亡者六十五名ということが報告されております。国民はとても不安であるところに、接種回数についても二転三転しているようでは国民の不安を一層駆り立てるんではないかと、私はそう思っています。正確な情報をしっかりと、どちらかというと地方自治体はマスコミの情報を見てからそれが分かるということですから、やっぱりよく地元の事情を、地元にも連絡体系をしっかりと取りながらということを私はお願いしたいと思います。
 行政の仕事というのは住民の不を取り除くというのが仕事だと私は思っています。不安を安心に変えていく、不満を満足に変える、不便を便利にしていくというのがまさにこの不を取り除く。そういう意味で是非これは、あと細かいことは申し上げませんけれども、この助成についても対象助成金が市町村で異なっている、接種時期についても各都道府県によってばらばらです。やっぱり医療に地域間の格差があってはならないというふうに私は思うわけでありますけれども、国としての今後この対策をどう講じていくのか、このこと。
 そして、ワクチンの優先接種も、御承知のとおりでありますが、これも話すと長くなるからしませんけれども、例えば看護師さんなんかは優先接種に入っている、医療関係者ということで。しかし保育士は入っていません。保育士がこれで休んだときに子供たちは、学校や幼稚園は休校や休園ができますけれども、保育園はなかなかこれができない。親は勤めていると。こういうことも考えると、保育士なんかの優先接種というのも是非この機会にもう一度検討していただきたいというふうに思っているわけでありますけれども。
 いずれにしても、この新型インフルエンザ、スケジュールに従って一日でも早くワクチン接種を始めようとして努力した現場ほど、急な方針変更、前倒しという、これになかなか対応できないということで、固有名詞は言いませんけれども、準備が遅れた地方公共団体は対応ができる。だれでも早くやりたい気持ちは全く同じだろうと思いますから、しっかりと現場の声を聞いてやらないと、この接種前倒しということは混乱を呼ぶだけであるという、国のパフォーマンスだと書いてある新聞、マスコミもありますけれども、是非、この現場の声に配慮しながら、官房長官を始め政務三役、共通した認識の下に対策に当たっていただきたいということで、これは要望をさせていただきたいと思います。
 何かコメントありましたら、お願いします。
#222
○国務大臣(平野博文君) 先生も厚生労働政務官をやられてよく承知されていることだと思っております。
 特に私の立場で申し上げますと、今回の新型インフルエンザ、これに対する認識は少し述べさせていただきたいと思っておりますが、特に私は、国家の危機管理上極めて重大な課題であり、対応しなきゃならないと、こういう認識に実は立っております。
 数字的なことを少し、私も厚生労働担当でもございませんから細かい数字は承知いたしておりませんが、少し申し述べますと、我が国の感染状況、今までの受診患者数は十一月の十三日時点で七百三十八万人という数字でございます。累計の入院患者数は七千七百八名、これは十一月の十八日時点でございます。死亡者数は十一月十八日時点で六十六名と、こういうふうに伺っておりまして、今回の新型インフルエンザは既に本格的流行の方向に動いていると、こういう認識に立っております。多くの方がしかし幸いなことに軽症で回復していると、こういう部分がある一方で、死亡された方々もかなりおられると、こういうことでございます。
 したがって、政府といたしましては、一刻一刻と変化をしていく状況を踏まえ、いろんな総合的な対策を打ってまいりたいと、こういうふうに思っております。十月の一日から対策本部の会合、さらには十九日からワクチンの接種をいたしたところでございますし、更なる患者の増加に備えた医療体制の整備を今整えているところでございます。
 一番大事なところでございますが、先生の御指摘は十分に踏まえながら、ウイルスの異変の監視、これもしっかりしておかなければ私はならないと、このように考えておりまして、地方公共団体の皆さん方に御迷惑を掛けないように、加えて、一番大事なことは、接種をされる国民の皆さんに十分な安全、安心と、こういう概念の下に体制をしっかり連携を取りながらやらせていただくと、こういう所存でございます。
 以上でございます。
#223
○岡田広君 是非、国民の不安を増長することのないように万全な対応をお願いしたいと思います。
 官房長官は結構です。どうぞ。
#224
○委員長(河合常則君) では、官房長官、どうぞお引き取りください。
#225
○岡田広君 次に、もう時間が、済みません、申し訳ありません、原口総務大臣にお尋ねしたいと思います。
 要点だけこれもお尋ねしたいと思いますが、二〇一〇年度の予算の概算要求で、地方交付税について今年度の十五兆八千億が約一兆一千億増額要求ということで、本当に私も心強い限りだと応援をしたいと思っているところであります。
 しかし、これ一方で、行政刷新会議の事業仕分の中で、自治体への配分基準が不透明などの意見により抜本見直しということになりました。地方財政計画が過大計上の疑いがあるということで規模圧縮が必要だという見解を出されたわけでありますけれども、地方では景気後退による地方税の減収、厳しい財政運営を強いられているのはもう御承知のとおりであります。
 私は、行政刷新会議の一時間前後の時間でこういう問題を議論するようなテーマではないと思っていますけれども、しっかりと地方の置かれている立場を十分理解し、地方の意見を十分聞いていただきたいと思います。
 六団体の会議でも、おとといですか、原口大臣が、もう一兆一千億ということを再度お話をなされたということでありますけれども、この刷新会議の記事が出たときに原口大臣は、この増額要求と仕分の関連性について全く関係ないと述べておりますけれども、今後財務省との協議もあるんだろうと思いますけれども、是非私は、地域主権の立場を貫いて、概算要求で提案したこの予算確保、これについての決意を是非お述べいただきたいと思います。
#226
○国務大臣(原口一博君) 岡田委員にお答えいたします。
 まさに県議をなさり水戸市長もなさった委員のおっしゃるとおりだと思います。そもそも、地方交付税というのは地方固有の財源ですよね。その地方財政計画の歳出は見込みであって、事業仕分という手法には本来なじまないんです。
 そのことを前提に、ただ、この春の本院の総務委員会の御決議にもありますように、構造的な財源不足を抱えています。あるいは、補助金的な運用が拡大されてきたんではないかと、そういう制度的な面で様々な御議論をしていただく、その参考意見をおっしゃってくださったというふうに考えていまして、私たちが地方交付税の出口ベースで一兆一千億、また入口ベースでは十七兆一千五百五十七億円プラスの事項要求ということで一兆一千億とさせていただいていることと何ら矛盾するものではありません。
 逆に、私たちは、マニフェストで地方を元気にするんだ、地方を温かくするんだと。これはマニフェストの大きな二つの柱のうち、コンクリートから人へというののもう一つの柱がありますけれども、大きな柱なんです。この柱を実現するためにも、しっかりとした出口ベースの一兆円以上の増額、一兆一千億円の増額をやっていきたいと思います。
 これは、何も地方を甘やかすとかそんな話じゃ全然ないんです。逆に、地方債を増発すれば、これはコンクリートというか箱物にしか使えないから、余計、逆に言うと地方の財政を縛ってしまう、歳出圧力を高めてしまう、地域の活力を奪ってしまうから私たちは申し上げているので、是非党派を超えた御支援をよろしくお願いいたしたいと思います。
#227
○岡田広君 是非、原口総務大臣、もう期待をしています。
 二点目ですけれども、これもやはり、おととい地方分権推進会議が開かれまして、地方六団体から様々な意見が出されたことは御承知のとおりです。その中で、地方議会の在り方、そして地方議員の身分保障というのも大変私は大きな問題であるというふうに思っています。全国議長会からは議員の職責、職務等を地方自治法に規定をすることとか、あるいは議員の報酬を歳費に改めるとか、様々な要望、意見が出されています。
 これは、都道府県県議会とか市議会と町村議会とそれぞれ違いますけれども、共通していることは、やはり議員の年金の枯渇というか、この問題についてしっかりと身分保障、退職後の保障をしてもらいたいというのがこれは共通の願いでありますけれども、地方議会議員がやっぱり合併で人数が減っているわけです。当然、年金が枯渇することも目に見えていることでありますけれども、市議会議員の年金にしても二十三年度には枯渇をすると。そういうことで、やはり安心して議会活動に専念するためにも退職後の生活の安定のための制度というのは不可欠であります。
 いろいろ要望はもう御承知と思いますから、私言いません。これを財政、国で負担してくれという要望もこれは第一だろうと思いますけれども、この点についての今後の原口大臣の考え方、ここをお聞かせいただきたいと思います。
#228
○国務大臣(原口一博君) 委員がお話しのように、やはり地方自治の本旨に沿った変革が必要だと思っています。それは三つ憲法には書かれています。住民自治、団体自治、補完性の原則でございます。まさにその三つの原則を貫徹する上でも、地方議会の役割というのはこれまで以上に大きなものがございます。
 ですから、私たちは、地方制度そのもの、地方自治法ということよりももっとそれを進めて、地方政府基本法なるものが本当は必要になってくるんじゃないかというふうに考え、今指示をしておるところでございます、地方自治法の抜本改正。その中で、地方議会の議員の皆さんの身分をしっかりと明定し、あるいは機能を自ら選択をすることができる。
 今委員がお話しの議員年金につきましても、非常に外部的な要因で枯渇をしている。合併、今おっしゃった、そういうものがございますので、私たちは、中央政府としても、民主主義の学校と言われる地方自治をしっかりと支えていくその責務を負っているというふうに思います。
 いずれにせよ、これは国民の皆さんの御理解なくして、主権者の理解なくして、これできないことでございますので、地方自治の重要性をしっかりと訴えて、今お話しの趣旨に沿った措置を検討をしていきたいと、このように考えております。
#229
○岡田広君 地方公共団体から寄せられた要望の中では、市町村合併が年金財政に及ぼした影響についてはもうこれは大臣御承知のとおりだと思いますけれども、市町村合併特例法の第六十五条の三項に基づいて全額公費による財政措置を講じていただきたいとの要望がありますけれども、この要望についての現在のお考え、将来どうなるかという、それをちょっとお聞かせください。
#230
○国務大臣(原口一博君) これ、地方議会の議員の皆さんの年金の状況を見てみますと、かなり深刻ですね。この深刻なものを、今私たち国会議員年金というのはなくなりましたけれども、じゃ同じようにしていいのかと。そうすると、同じようにした場合には、ある一定以上の公金をそこに乗せて、そしてある意味、後処理をするということになりますが、私はそれは現実的な話じゃないだろうと。国民の理解を得ながら、一定の国全体で支えていく仕組みが必要なんではないかと。今お話しの条項に沿った要望は、私は何も地方議会の皆さんがエゴイスティックにおっしゃっていることではなくて、当然出てきてしかるべき要望ではないかというふうに思います。
 いずれにせよ、十二月に今回御提言が出ますので、また国、地方との協議の場、これも今年、今年というか今週やらせていただきました。その中でも、密接に御議論を深めながら一定の結論を得ていきたいと。
 私が今申し上げられるのは、委員がおっしゃっている方向は私が今頭の中にある方向と余り変わらないということだけこの場では答弁させていただきたいと思います。
#231
○岡田広君 もう時間ありませんからこれ以上議論はしませんけれども、地方へ行きますと、やっぱり市町村合併でもう議員の数減らされて大変だと、しかし、国会議員は定数削減全然、マニフェストにはみんな掲げているけれども全然やってないじゃないかと言われると、このことを別に聞こうというあれはありませんけれども、やっぱりそういう中で是非これもよろしく、地域主権ということを掲げる原口大臣ですから期待をしたいと思っています。
 原口大臣、どうぞ結構です、御退席いただいて。
#232
○委員長(河合常則君) どうも。お引き取りください。
#233
○岡田広君 最後に、済みません、三十五分までということでありますから、福島大臣にお尋ねをしたいと思います。
 消費者庁でありますけれども、本当にこれはできて私も良かったなというふうに思っています。
 ただ、この地方消費者行政活性化交付金というのは当初百十億円の交付が予定されておったわけでありますけれども、各地方自治体においてはこの活用を検討していたんですけれども、今度の補正予算で三十億円執行停止として、新たに設置された消費者庁が力を入れているのは地方の消費者行政。ここには、各都道府県においても各市町村消費者センターの設置が進んでいるわけでありますけど、なかなか相談員の確保が思うように進んでいないのが現状かと思います。これは、消費者基本法を始めとする法律についての教育や実践に向けての研修を受けた後、実際、相談員として仕事を始めるまでには三年から五年くらいの期間が必要であると。相談員になっても、やっぱり賃金がかなり低いという現状もあるわけであります。
 交付金を減額をしたということについては、何か新たな方針があって見直されたのか、まずこれをお尋ねしたいと思います。
#234
○国務大臣(福島みずほ君) 御質問ありがとうございます。
 この基金についてなんですが、百十億のはずが八十億、最終的にはそれより七億ぐらい少なくなりました。細かい一覧表を記者会見でも配りました。それについては、私たちはできれば使っていただいて、相談員の皆さんの待遇改善や地方消費者行政の強化に使っていただきたいということで、もっと使ってもらえないかというようなことを実は一つ一つの自治体に聞いたり頼んだりした状況があります。
 ただ、もう結構だという自治体と、結構というのは、これ以上増額はいいというところと、じゃ頑張って、兵庫県のように、じゃこうしますという自治体と、実は自治体によってちょっと様々な結果が出て、議会やいろんなところを経ているところ経ていないところ、これは、それこそ地域主権の考え方で、それぞれの自治体で、ちょっとこれ以上うちはもらってもというところ、それをストップしたわけで、もう、例えば議会を経ていなくて、でも計画があるというのを取り上げたということでは実はありません。
 ただ、今岡田委員がおっしゃったとおりで、地方消費者行政の強化は衆参のこの法案を作るときの本当に重要なテーマでしたし、附帯決議にもきちっと書いてあります。
 ですから、実はこの基金が三年間で終わってしまうので、正直ちょっと三年で終わってしまうので、相談員さんの給料上げてもまた三年後にどうするかというようなこと、これあり。実はちょっと、三年ということもあって使い勝手が悪いという声もありました。ですから、基金に関しては、これで自治体が、これだけ下さい、これだけやりますというところで金額を八十億弱にさせていただいたことが一点目。
 二点目は、しかし、恒常的な地方消費者行政の強化をきちっとやっていこうというふうに思っています。工程表を明日発表する予定なんですが、相談員の待遇改善を重要な課題として、地方消費者行政強化プランの策定などやって、待遇改善に努めたいというふうに考えています。
 実は、これから要望書を各すべての都道府県に出す予定なんですが、多重債務の場合、知事を本部長にした、対策本部が四十七都道府県にできて結構成果を上げたところがあります。現在、知事を本部長にする都道府県は群馬、静岡、兵庫なんですね。いろんな今知事さんなどにも頼んでおりまして、鳥取県などは、知事は本部長じゃなくて、たしか副知事だったんですが、市町村も入れた対策本部をつくっているという状況があります。
 ですから、消費者庁も本当に頑張りますし、予算獲得も頑張りますが、消費者相談という身近な消費者行政ですから、都道府県でやはりネットワークをつくっていただく、市町村もネットワークをつくっていただくという、そのことに全力を上げたいと思っています。予算要求もそうしておりますし、また実は地方協力課というのを消費者庁に設けて、地方との連携やネットワーク、それをつくるために頑張っていきたいと思っております。
#235
○岡田広君 ありがとうございました。
 是非、特に今御答弁の中にあったように、相談員の待遇改善につきましては、福島大臣も本当に全力で努力してくれるんだろうと思いますから、現場で御苦労されている相談員の人たちに目に分かるような是非ひとつ待遇改善をお願いをしたいと思います。
 時間ですから、食育基本法等、質疑できませんけれども、一つだけ最後に福島大臣にお願いをしたいのは、食育の中で、食の自給率という、よく自給率を高めるということでいろんな政策推進されていますが、なかなか高まりませんけれども、私は、自給率を高めるということももちろん大事ですけれども、その前に、自給の大切さというのを是非国民にPR、情報を発信をしていただきたいと思います。
 これ、二年前ぐらいの統計ですけれども、日本は御承知のように六割以上食料を輸入をしています。輸入している中で、朝昼晩、食事をしている、ホテルでいろんなパーティーをやって、いろんなところで食事をしている。食べ残しが、金額ベースに直すと十一兆円という数字が出てまいります。十一兆円というと、本当にもうどのぐらいか、大き過ぎて私には分かりませんけれども、私の県の茨城県の予算、約一兆円ですから、十一年分を一年間で日本人は食べ残しをしている。いかに私は飽食、もったいない、豊かという言葉が使われる日本かなという、そういう気がしてならないんです。
 一方で、世界では食料がなくて飢餓で亡くなっている人たち、一日四万人という数字出ていますけれども、細かく言うと二・五秒に一人ずつ飢餓で亡くなっている。これ、エイズとかポリオとか感染症は別にしてです。
 こういうことを考えると、十一兆円って世界の予算ベースに直すとちょうど二十番目ぐらいなんですね。一番多いのは御承知のようにアメリカ三百四十五兆ですけれども、十九番目、スウェーデンです。世界で一番福祉が進んでいる国スウェーデン、十三兆五千億、日本円に換算し直してです。その後、サウジアラビア十兆五千億、インドネシア十兆一千億と続くんですけれども、これ十一兆円って、その後二十番目ですよ、予算規模にしたら。廃棄処分するのに二兆円掛かるというデータ出ています。二兆円というと、ベトナムという国の年間予算二兆一千億ですから、本当にいかにももったいない。
 一方で、世界では、日本とか韓国とかシンガポールは少子化です。しかし、インドもパキスタンも中国も、アメリカは三億超えました。アフリカも人口急増。一年間に八千万人ずつ人口増えているという、そういう数字出ている。
 一方で、じゃ耕作面積地は、地球温暖化で地下水が枯渇して塩害で砂漠化している。五百万ヘクタールっていう数字です。これも大き過ぎて私には分かりませんけれども、比較するものは、日本の全国の耕作面積地は四百七十万という数字が出ていますから、日本の耕作面積以上の面積が一年間の中で地球温暖化で耕作できない土地になっているという。
 こういうことを考えると、将来日本には、今年オーストラリア、干ばつ、日照りで米の輸出ゼロです、そういうことを考えると、お金があっても食料が買えないという時代がやがて私は来るんではないかと大変危惧しているんですけれども、その食の自給の大切さというのを、もう時間ですからこれ以上しゃべりませんけれども、是非これをもう少し国民にPR、食べ残しをしない、たくさん作り過ぎないとか、そういうことについて食育の中でひとつお考えを聞いて、質問を終わりたいと思います。
#236
○国務大臣(福島みずほ君) 食育について、ありがとうございます。
 法律もありますし、基本計画もあるんですが、今、岡田委員がおっしゃっていただいたこと、全く本当にそのとおりだと思います。食の自給率を上げるために日本の農業をやはり育てていく、直接戸別補償についてはいろいろ意見はあるかもしれませんが、私はやはり、親が瑞穂という名前を、米の取れ高史上最高という新聞の見出しを見て両親が瑞穂と付けてくれましたので、どうやってやはり日本の第一次産業を守っていくかという視点も大事ですし、それから地産地消、学校給食などを地産地消でやるという試みなどもあります。
 食料自給率を上げることは、私は、やはり食の安全にも遠回りですがつながると思っておりまして、私は食の安全も担当しておりますので、その観点からも頑張っていきたいというふうに思っています。おっしゃった食の安全保障はそうですし、また世界の貧困問題ともつながりますので、日本の中で食の自給率を上げて、食育を通じた豊かな文化と生活という点で頑張っていきたいと思います。ありがとうございます。
#237
○岡田広君 終わります。
#238
○委員長(河合常則君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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