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2009/04/23 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 消費者問題に関する特別委員会 第2号
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2009/04/23 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 消費者問題に関する特別委員会 第2号

#1
第171回国会 消費者問題に関する特別委員会 第2号
平成二十一年四月二十三日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十三日
    辞任         補欠選任   
     工藤堅太郎君     金子 恵美君
     自見庄三郎君     大河原雅子君
     芝  博一君     姫井由美子君
     中村 哲治君     下田 敦子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         草川 昭三君
    理 事
                藤本 祐司君
                松井 孝治君
                柳澤 光美君
                岩城 光英君
                小池 正勝君
    委 員
                大河原雅子君
                金子 恵美君
                島田智哉子君
                下田 敦子君
                高橋 千秋君
                徳永 久志君
                姫井由美子君
                藤原 良信君
                森 ゆうこ君
                石井みどり君
                礒崎 陽輔君
                佐藤 信秋君
                塚田 一郎君
                森 まさこ君
                山田 俊男君
                山本 香苗君
                大門実紀史君
                近藤 正道君
                松下 新平君
   衆議院議員
       修正案提出者   岸田 文雄君
       修正案提出者   小宮山洋子君
       修正案提出者   階   猛君
       修正案提出者   仙谷 由人君
       修正案提出者   大口 善徳君
       修正案提出者   吉井 英勝君
       修正案提出者   日森 文尋君
   国務大臣
       国務大臣     野田 聖子君
   副大臣
       内閣府副大臣   増原 義剛君
       農林水産副大臣  近藤 基彦君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        並木 正芳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 秀行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       福富 光彦君
       内閣官房消費者
       行政一元化準備
       室長       松山 健士君
       内閣府国民生活
       局長       田中 孝文君
       警察庁長官官房
       審議官      西村 泰彦君
       農林水産省消費
       ・安全局長    竹谷 廣之君
   参考人
       独立行政法人国
       民生活センター
       理事       田口 義明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○消費者庁設置法案(第百七十回国会内閣提出、
 第百七十一回国会衆議院送付)
○消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に
 関する法律案(第百七十回国会内閣提出、第百
 七十一回国会衆議院送付)
○消費者安全法案(第百七十回国会内閣提出、第
 百七十一回国会衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(草川昭三君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、芝博一君、中村哲治君、工藤堅太郎君及び自見庄三郎君が委員を辞任され、その補欠として姫井由美子君、下田敦子君、金子恵美君及び大河原雅子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(草川昭三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#5
○委員長(草川昭三君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案の審査のため、本日の委員会に独立行政法人国民生活センター理事田口義明君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
#7
○委員長(草川昭三君) 消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案、消費者安全法案、以上三案を一括して議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。野田国務大臣。
#8
○国務大臣(野田聖子君) ただいま議題となりました消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。
 まず、消費者庁設置法案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。
 社会の複雑化に伴い、消費者問題は複数の省庁にまたがる横断的なものとなっており、縦割り行政では適切に対応することが難しくなってきております。近年、生活の身近なところで大きな不安をもたらす数々の消費者問題が生じる中で、国民が安全、安心を実感できるように、我が国の行政の在り方を大きく転換することが求められております。
 振り返ってみますと、これまでの行政は、明治以来、各府省庁縦割りの仕組みの下で、事業者の保護育成を通じて国民経済の発展を図ってまいりました。こうした中、消費者の利益の擁護及び増進は、あくまで、産業振興の間接的、派生的なものとして取り扱われてきたにすぎません。
 この法律案は、まさに消費者、生活者が主役となる社会を実現する国民本位の行政に大きく転換していくため、消費者庁を設置しようとするものであります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一は、消費者庁の設置、任務及び所掌事務等についてであります。
 消費者庁は、消費者庁長官を長として、内閣府の外局として設置され、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に向けて、消費者の利益の擁護及び増進、商品及び役務の消費者による自主的かつ合理的な選択の確保並びに消費生活に密接に関連する物資の品質に関する表示に関する事務を行うこととしております。
 また、消費者庁長官は、所掌事務に関し、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他の必要な協力を求めることができることとしております。
 第二は、消費者政策委員会についてであります。
 消費者政策委員会は、消費者庁に置かれ、消費者の利益の擁護及び増進に関する基本的な政策等に関する重要事項について調査審議や意見具申を行うとともに、法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理することをつかさどることとしております。
 また、消費者庁は、この法律の公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から発足することとしております。
 続きまして、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案について、その提案理由及び概要を御説明いたします。
 この法律案は、これまで各府省庁縦割りの仕組みの下で行われてきた消費者行政について、消費者庁を設置して一元的に推進することが必要であり、消費者庁の設置にあわせ、消費者に身近な問題を取り扱う法律を消費者庁に移管すること等により、消費者の利益の擁護及び増進等を効果的に図ることができるようにするものであります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、内閣府設置法その他の行政組織に関する法律について、任務、所掌事務の変更等関係規定の整備を行うものであります。
 第二に、食品衛生法その他の関係法律について、内閣総理大臣及び消費者庁長官の権限を定める等関係規定の整備を行うものであります。
 第三に、所要の経過措置等を定めようとするものであります。
 最後に、消費者安全法案につきまして、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。
 近年、消費者の需要はますます多様化し、かつ高度化しており、これに伴い、多種多様の事故やトラブルが生じるようになってきております。その中には、生命、身体に重篤な被害が生じたものや多額の財産的被害が生じたものも多数含まれており、その被害の回復には困難が伴います。
 そこで、国、地方公共団体その他の関係者が一体となって消費者の生命、身体、財産の安全の確保に関する総合的な施策を推進し、国民が安全、安心な消費生活を営むことができる社会を実現していくことが喫緊の課題になっております。このため、消費者の被害に関する情報の消費者庁による一元的な集約体制の確立と、当該情報に基づく適確な法執行の確保を図ることとし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、内閣総理大臣は、消費者安全の確保に関する基本方針を策定するものとしております。
 第二に、都道府県及び市町村は、消費生活相談、消費者安全の確保のために必要な情報の収集、提供等の事務を行うこととし、これを行うための施設又は機関として、消費生活センターを都道府県は設置し、市町村は設置するよう努めることとしております。
 第三に、行政機関、都道府県、市町村及び国民生活センターは、生命、身体に関する重大事故が発生した旨の情報を得た場合は直ちに消費者庁に通知することとする等、消費者庁による情報の集約体制を整備するとともに、消費者庁はこれを分析し、取りまとめ結果の概要を公表することとしております。
 第四に、集約した情報を基に、内閣総理大臣は、法律に基づく措置の実施が被害の発生、拡大の防止のため必要と認めるときは、当該措置の実施を関係各大臣に求めることができるようにするとともに、このような法律の対象とならない、いわゆるすき間事案であって、生命、身体に関する重大事故に係るものについては、自ら事業者に対し必要な措置をとるよう勧告し、また、急迫する危険があるときは、その原因となった商品の譲渡の禁止措置等をとることができることとしております。
 以上が、消費者庁関連三法案の提案理由及び概要でございます。
 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第ですが、衆議院において修正が行われております。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
#9
○委員長(草川昭三君) ありがとうございました。
 この際、三案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員岸田文雄君から説明を聴取いたします。衆議院議員岸田文雄君。
#10
○衆議院議員(岸田文雄君) ただいま議題となりました消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案の三案の衆議院における修正部分につきまして、その趣旨及び概要について御説明申し上げます。
 本修正は、消費者行政の推進のため政府案を一層充実させるとの観点から、衆議院消費者問題に関する特別委員会における議論を踏まえ、かつ、オブザーバーも含め全会派の代表が参加した理事会、理事懇談会における協議を経て、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、日本共産党、社会民主党・市民連合及び国民新党・大地・無所属の会の全会派共同提案により行われたものであります。
 以下、三案の衆議院における修正部分について、それぞれの趣旨及び概要を御説明申し上げます。
 まず、消費者庁設置法案の衆議院における修正部分につきまして、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。
 本修正は、消費者政策委員会について、これを消費者庁に設置するものから内閣府に設置するものに改めるとともに、その名称について「消費者委員会」に改め、また、消費者庁の任務の明確化及び消費者委員会の権限強化に関する一連の修正を行うものであります。
 その概要は、まず第一に、法律の題名を「消費者庁及び消費者委員会設置法」と変更することとしております。
 第二に、消費者庁の任務に消費者基本法の基本理念に言及する形で、「消費者の権利の尊重」を明記することとしております。
 第三に、消費者委員会は、消費者行政全般に対する監視機能を有するものであることを明確にするため、その所掌事務の整備を行うとともに、消費者安全法第二十条の規定による消費者委員会の勧告等の権限を特記することとしております。
 また、消費者委員会が何らの制限を受けることなく自ら調査審議を行い、建議、勧告をすることを明確にするため、委員の職権行使の独立性を明らかにするとともに、関係行政機関の長に対する資料の提出等の要求権限を新たに規定することとしております。
 さらに、機動的な運営を確保するため、消費者委員会の委員の人数を「十人以内」とすることとしております。
 第四に、附則において、一、消費者委員会の委員の常勤化の検討、二、消費者の利益の擁護・増進に関する法律についての消費者庁の関与の在り方の見直し及び消費者行政に係る更なる体制整備の検討、三、消費生活センターの適正配置や消費生活相談員の待遇改善に対する国の支援の在り方についての全般的検討、四、適格消費者団体に対する資金の確保その他支援の在り方の見直し、並びに五、不当な収益の剥奪及び被害者救済の制度の在り方の検討など、五項目にわたる検討条項を設けることとしております。
 次に、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の衆議院における修正部分につきまして、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。
 本修正は、消費者政策担当大臣の総合調整機能の発揮の明確化を図るとともに、消費者庁設置法案の修正に伴って必要となる消費者委員会についての所要の修正を行うものであります。
 その概要は、まず第一に、消費者政策担当大臣による消費者行政に関する総合調整機能の発揮を明確にするため、内閣府設置法における消費者問題に関するいわゆる内閣補助事務に係る規定について、その表現ぶりを修正することとしております。
 第二に、消費者庁設置法の題名変更及び消費者政策委員会の名称変更等に伴う関係各法律の規定整備を行うこととしております。
 最後に、消費者安全法案の衆議院における修正部分につきまして、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。
 本修正は、冒頭に御説明した設置法の修正と相まって、消費者庁の主任の大臣である内閣総理大臣及び消費者委員会の権限を明確化、強化し、より一層の消費者安全の確保を図るものであります。
 その概要は、まず第一に、国及び地方公共団体の責務について、消費者安全の確保に関する施策の推進過程の透明性を確保するための措置として、「消費者事故等に関する情報の開示」を追加するとともに、消費者安全の確保に関し、国民の理解を深め、かつ、その協力を得るための活動として、「消費生活に関する教育活動」を加えることとしております。
 第二に、内閣総理大臣が消費者事故等に関する情報を集約、分析した場合における公表の対象は、その取りまとめた「結果の概要」ではなく、「結果」とするとともに、内閣総理大臣は、国会に対してもその「取りまとめた結果」を報告しなければならないものとすることとしております。
 第三に、消費者委員会は、「消費者等から得た情報その他の消費者事故等に関する情報を踏まえて」、内閣総理大臣に対して、消費者被害の発生又は拡大の防止に関して「勧告」をすることができることとしております。
 また、消費者委員会は、自らの勧告に基づいて適切な措置がとられたかどうかを確認できるよう、内閣総理大臣に対し、その勧告に基づき講じた措置について報告を求めることができることとしております。
 第四に、附則において、重大事故等の範囲について、消費者の財産に対する重大な被害を含め検討を加える旨の検討条項を設けることとしております。
 以上が、三案の衆議院における修正部分の趣旨及び概要であります。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#11
○委員長(草川昭三君) 以上で三案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言をお願いを申し上げます。
#12
○金子恵美君 民主党・新緑風会・国民新・日本の金子恵美でございます。
 この特別委員会が設置されまして一番目に質疑をさせていただくということ、大変光栄に感じているところでございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 我が国のこの消費者行政というものを見てまいりますと、申し上げるまでもございませんけれども、一九六八年には消費者保護基本法ができまして、そして一九七〇年には国民生活センターが設置され、そしてそれが消費者行政の始まりだというふうにもされているわけでございます。その後、消費者問題の多様化というものがございまして、その対応と、そしてまた、消費者の権利の尊重と自立の支援というものを掲げるために消費者基本法というものが制定された。つまり、保護基本法が改正されたのが二〇〇四年、そして基本法になったわけでございます。
 この流れを見てまいりましても、残念なことに、消費者行政というものはやはり行政の中では隅に置かれたそんな存在ではなかったかなというふうに感じているところでございます。そのように考えますと、今日この消費者庁関連三法案が審議をされるということは、消費者行政、そして消費者政策の歴史の中では大変重要な位置付けがなされていくのではないかなというふうに感じているところでございます。
 我々民主党も、消費者権利院の法案、そして消費者団体訴訟法案を提出し、そして衆議院でその政府提出の三法案とともに密度の濃い審議がなされたところでございますけれども、政府案に民主党の案あるいは考えというものを可能な限り取り入れた形での、これはマスコミの言葉をお借りいたしますと、歴史的な修正というものがなされたということで、その意義は大変大きいものであろうというふうに思っております。修正協議に骨を折られました皆様に心から敬意を表するとともに、消費者行政の新たな歴史がつくられようとしているということに大きな期待を持ちながら質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 それでまず、野田大臣にお伺いさせていただきます。野田大臣は、一消費者でもございます。そういったところから本来の消費者行政のあるべき姿について、まずお伺いさせていただきたいと思います。
#13
○国務大臣(野田聖子君) おはようございます。よろしくお願いします。
 一消費者として又はこのお仕事をお預かりしました担当大臣として答弁させていただくわけですけれども、やはり御指摘のとおり、これまでの行政の中では、行政というのはもう明治以来ずっと歴史があるわけですけれども、各省庁縦割りの業務がございまして、その仕組みの下で事業者の保護育成というのを通じてこの国の経済を発展させてきたという流れがあります。そんな中で、本来は国民経済の主役であるべき消費者の利益の擁護及び増進というのは、あくまでも産業振興の中での間接的な又は派生的なものにすぎないというふうに今日まであったのではないかと思います。
 しかしながら、社会が複雑化しまして、IT化とかグローバル化とかいろいろ世の中が大きく変わる中で、消費者問題というのはもはや一つの役所で片付けられない、又は複数にまたがったり、又はそのはざまに入ってしまったりとか、様々な問題を抱えている事案が発生している中、今までどおりの縦割り行政では適切に消費者被害に対して対応できなくなっていることが明らかな事実になっています。
 消費者、生活者が主役になる社会を実現する、これは先ほども申し上げたとおりですけれども、国民本意の行政という本来の消費者行政のあるべき姿を実現するために消費者をパートナーとして消費者の側に立ち、そしてその利益を守る全く新しい行政組織として消費者庁を立ち上げる大きな意義があると考えています。
 消費者を守るだけではなくて、消費者のポテンシャルをしっかりと導き出して、悪質、悪徳を排除すること、淘汰することによって日本の経済を健全化させて、市場がより豊かなものになって新しい日本の力強さを醸し出すという意味でも消費者庁というのは非常に重要な位置付けであると思っております。
#14
○金子恵美君 今日は修正案の提出者として、民主党の法案の方を提出していただきました皆さんもおいででございますので、やはり同じちょっと質問をさせていただきたいと思います。消費者行政をどうとらえているか、お伺いさせていただきます。
#15
○衆議院議員(仙谷由人君) 質問どうもありがとうございます。
 まず、今の金子議員の御質問について、政治論的なちょっと私論を述べたいと思うんでありますが、この委員会が、衆議院の消費者特別委員会が始まるときに、与党の理事の先生方そして船田委員長に対してもこういうことを申し上げました。
 この問題、非常に重要な問題なんですが、制度論を含みますので、なかなか一般の方々に分かりにくいだろうと。そして、この問題に、今日も傍聴人おいでになっていらっしゃいますけれども、数十年一生懸命取り組んできた方はいらっしゃるわけで、その方々が非常に熱心なんですが、一般の方々あるいはメディアの方々にもちょっと取っ付きにくい、つまり事件性のある問題にはメディアも報道するんでありますが、本質的にどこに問題があるのかという問題についてはなかなか取っ付きにくいんで、大いなる議論というか徹底的な議論を委員会でしようと。その成果があれば修正に結び付くこともあるでしょうし、いずれにしても重厚な議論をすべきだと。強行採決なんということを考えてはならないという申入れをいたしまして、与党の理事さんあるいは委員長にも受け入れていただいたという経緯がございます。
 その中で、私はこの問題考えるときに、制度論的に考えると、やっぱり霞が関に消費者庁という箱を一つつくって、あと、地方の消費生活の現場にちゃんとした消費者行政がつくられてこないとほとんど意味がないと。よく私はイメージとして考えるんでありますが、環境庁の苦難の歴史とでもいいましょうか、これもある種の日本の業者指導育成行政の中で、公害問題から発生して環境庁が重要だということでつくられたわけですが、環境省になるまで、あるいは環境行政といいましょうか、環境政策が日本で、ヨーロッパなんかに比べるともうある種の弱さを持っているというのは、こういうことを考えましたときに、そしてまた環境問題に関して、地方における公害等調整委員会というのが各都道府県につくられているはずなんでありますが、これが機能しているところは私が知る限りほとんどないと言ってもいいぐらいであります。つまり、中央に箱をつくって、ある計画を作って地方に丸投げをしますと、これは財政上の観点もありますのでほとんど動かないケースが多々あるという、ここがこの問題の肝だろうと。
 そうだとすると、衆議院の委員会あるいは参議院の委員会で徹頭徹尾議論する。そして、与党の先生方にお願いしたのは、参考人の意見とかお考え方を大いに聞く、地方へ出掛けていって聞く。そして、しかしそれで事足れりとして参考人の意見を聞きおくと、言いっ放しにさせて、そのことが法案の中に取り入れられないというのではいけないと。そんなことで取り組んで、その成果が少々この法案修正に生かされているという意味では、大変政治的にも制度論的にも意味があると、そういうふうに考えているところであります。
#16
○金子恵美君 お二人から消費者行政をどうとらえているか、在り方というものをお伺いさせていただきまして、いずれにしましても、消費者が主役なんであるということと、それからしっかりと地方の消費者の皆さんも支援するシステムをつくっていかなくてはいけないということでそれぞれお話をいただいたわけなんですけれども、やはり共有するところは、どういうふうに今までの行政、消費者行政の中で救えなかった方々を救っていくかということであったり、そういう新しいシステムをつくっていくかということ、そういう課題だというふうに思ってございます。
 そういったところで、野田大臣にお伺いさせていただきますけれども、大臣は三月十八日の衆議院の特別委員会で、消費者庁をつくることは行政改革なのだというふうにおっしゃいました。そのときの大臣のお言葉をお借りしてちょっと述べさせていただきますと、消費者に何らかの意味がある関連法律も、今回かかわる二十九法案、これ以外にもたくさんある、しかしそれを全部引き受けてしまうと、いわゆる国民の政府に望んでいる行革にも反することになるというような旨を述べられていたわけです。
 この消費者庁の設置については、消費者に身近な法律として二十九本を移管そして共管するということになっているわけでございますけれども、ほかにも結果として消費者にかかわってくる事案もたくさん出てくるということでございますが、なぜ二十九本なのか、お尋ねしたいということ。
 そしてまた、さらにこの二十九本に関して、消費者の方から来ている被害の大半をカバーすることができるという現実があるというふうにも御答弁いただいているわけなんですね。どこにその根拠があるのかということをお伺いさせていただきたいと思います。
#17
○国務大臣(野田聖子君) 行政改革二つありまして、一つは、やはり今までの縦割り行政を打破して、消費者行政という今までもうずっと取り組んでこられたけれども片隅に追いやられたものが、やはり本来すべての主役なんだということで、新しい組織をつくる行政改革という意味と、もう一つは、もう一つの行政改革は、やはりすべて国がどんどん大きくなって命令していく形を今日まで逆に取ってこなくて、やはり地方主体のその国づくりをしていこうという意味の行革と、二つの意味があって、それを両方兼ね備えた新しい行政組織をつくらなければならないという、そういうミッションがあったと思います。
 まず二十九本、なぜ二十九本なのかというのは、まずそもそも今申し上げたように、消費者庁をつくるに当たっての考え方というのは、司令塔になろうと、政府全体の消費者行政の司令塔になる。そして、そのためにやっぱり機動的に動けなきゃいけないでしょうと。でも、やたら何もかも全部持ち込んで、巨大な大きな体の中で動きが悪くなるのではなく、やはり簡素で効率的な組織を目指して、そして、そこでとりわけ消費者にとって身近な問題を取り扱う法律というのを様々なこの議論の中で、消費者団体であったり弁護士の皆さんであったり、そういう人たちからいろんな議論をいただく中で二十九本が抽出されてきたところであります。
 それは、それをカバーすることで、まずはその大半の苦情をカバーさせていただけるということで二十九本、まずは消費者庁に取り込まさせていただいた、所管させていただいたということになるんですが、その根拠は何かということになるんですけれども、二十九本のその法律を所管することによりまして、消費者行政の対象である表示とか取引、安全の主要な部分、これが消費者において自ら迅速、的確に法執行を行い、またこれらの法律について企画立案、迅速に取り組むことができるようになってくるわけであります。さらには、消費生活センター等に法解釈を示して情報提供等も行うことが併せて可能になります。
 根拠ですけれども、消費者から消費生活センターないしは国民生活センターに寄せられた苦情相談があるわけですね。これらPIO―NETのデータを見ますと、例えば訪問販売など特定商取引の規制する取引に関連する苦情相談というのは過半を占めています。さらに、消費者が結ぶ契約に関する苦情相談が九割近くを占めている事実がございます。そういうことから、二十九本の法律を消費者庁が所管し、その法執行や企画立案を行うことによって、今現在、消費者の苦情相談の大半、これらに対応することができるものと考えているわけであります。
 ただ、消費者からの苦情相談の中には、今の二十九本、消費者庁が所管しない法律にかかわる問題も含まれているという御指摘もありました。消費者庁としては、消費者にかかわる問題であれば、必要に応じて新法であります消費者安全法に基づく措置要求とか内閣府設置法に基づいて消費者政策担当大臣が勧告するなどの権限を迅速かつ適正に行使をしていくことによってそれらの被害拡大防止を図っていくこととしているわけでございます。
#18
○金子恵美君 いわゆるすき間事案にも対応できるような仕組みをつくっていただかなくてはいけなかったわけで、そうであるということ、これ機能していくかどうかということはこれからですけれども、そういう目標があるということです。
 PIO―NETからの情報ということもおっしゃっていたわけなんですよね。それによって、二十九本というか、そこにもつながっていたような旨の今御答弁があったんですが、必ずしもPIO―NETですべての被害情報等が得られるわけではないというのは御存じのとおりでもございますし、そういったところから、すべての国民、消費者は国民、そしてそれが主役ということでございますので、今後、二十九本で本当にこれだけでいいのだろうかということも含めての御検討もいただきたいというふうに思いますが。
 民主党が提出した法案では、移管と共管というふうには特定をしていないというところでございまして、それはなぜでしょうか、お伺いさせていただきたいと思います。
#19
○衆議院議員(仙谷由人君) 今、野田大臣がお答えになったわけですが、これは少々悩ましい話でもあろうかと思いますが、行政、各省庁の持っている規制権限のある法律というのは約二百本はあるだろうと、こういうふうに言われております。その中で、ある種、消費行政推進会議でございましたか、その中で消費者庁が所管をした方がいいんじゃないかと言われているのが六十三だったですか、そして所管になったのが二十九本で、消費者庁の単独の所管になったのが六本でございますか。そうすると、単独の専任の所管になったものとそうじゃない共管のものというのはどういう違いなのかとか、権限行使、消費者庁の持っている権限行使にどういう差が出てくるんだろうかとか、あるいは今度所管にならなかったものについては消費者庁は権限があるのかないのかというふうなことが大問題に委員会でもなりました。
 野田大臣は、消費者安全法十六条を使えば何でもできるんだと、こういう話でありますから、つまり行政監視権限を行使してほかの省庁の規制権限行使を適切ならしめることができると、こうおっしゃっていますので、それならばそれでいいわけでありますけれども、今度は反対に考えますと、それならばなぜ所管とか専管とか共管とか難しいことが出てくるのかと、こういう法律論になってくるんだろうと思います。
 しかし、ここはそういう小難しいことをやっていてもしようがないというのが修正協議でございまして、行政監視権限は主として消費者委員会の方に移すということに言わばなったというふうに私は理解しておりまして、それならば網羅的に各省庁の規制権限の行使を監視することができるようになっただろうというふうに私は考えております。
 私が個人的に一番気になっておるのは、金融問題からある種貸金業法の問題、多重債務者の問題が割と国民の広く、何というんですか、これは解決しなければならない問題だということから発した、そして消費者庁の問題にここまで来たわけでありますが、この貸金業法以外について、例えば生保、損保、銀行、あるいは最近ではFXというふうな大変金融トラブルの数が多くて、しかしこれは専門的だと。このことがある意味で所管法律に入っていないというのは私はこれは問題だと。何らかの格好で、消費者がその苦情を申し出られたときに、そのことが適宜適切に相談に応じあっせんするような仕組みが必要だと現時点でも考えておりますが、これは事実上そういうことを、消費者庁の指導といいましょうか、指導の下に各地方の消費生活センターで、あるいは紛争処理委員会ですか、あっせん委員会でしょうか、ここでやっていただけるものだと、そういう萌芽ができたというふうに私は考えておるところであります。
#20
○金子恵美君 ありがとうございます。
 今、仙谷議員の方から網羅的に監視する仕組みというものを目指していたということもおっしゃっていただき、そのとおりなんですけれども、そこで、今回の法案修正の意義ということも含めまして、これからちょっと、私はやっぱり一番大きなところが消費者政策委員会から消費者委員会になったと、修正したというところだとは思いますが、その具体的な質問に入る前に、まずこの修正案につきまして、政府そしてまた修正案の提出者それぞれに対しまして、この修正で得た三法案に対する評価というものをお伺いさせていただきたいと思います。
 まず、野田大臣、よろしくお願いいたします。
#21
○国務大臣(野田聖子君) 消費者関連三法案は、御存じのとおり、公党間において長時間にわたる修正協議をしていただきまして、そして合意を受けて、全会一致という、すべての政党の方に御理解をいただいて衆議院の方で可決していただけたものであります。
 消費者行政という、先ほどの委員の言葉を借りれば、片隅に追いやられていた、でも極めてこの国、国民にとっては大変重要な行政また政策がすべての政党の賛同を得て新たにこの国の行政機関の中に誕生してくるというのは、大変大きな前進だと高く評価させていただいているところであります。
 これ自体は、政府案といいましても、先ほど仙谷先生のお話があったように、そもそもやはりそこに様々な消費者被害に直面して御苦労されてきた消費者団体であり、そしてそういう消費者被害に対していろいろとサポートをいただいてきた弁護士の皆さん、様々なそういう直接の関係者の方たちの数十年にわたる蓄積があってこそ今が私はあると思っておりますし、福田前総理からの長年の懸案であったことも事実でありますので、担当大臣としては、この参議院での真摯な議論をいただきまして、速やかに消費者庁の創設に向けて引き続き全力を尽くしてまいりたいと思います。
#22
○金子恵美君 ありがとうございます。
 同じ質問を修正案の提出者に、お願いします。
#23
○衆議院議員(仙谷由人君) 日本の行政というのは劇的な転換がなかなかできない、特に自民党の一党支配が続いておった関係もあって、質的な転換ができない癖が大変ありますね。
 私は、例えばがん対策基本法はアメリカに遅れること三十五年でありますが、せっかく法律ができてもなかなかがん対策施策が質的な転換ができない、ずるずると現状維持の延長線上でしか変わり方ができないと。これではせっかくの消費者行政を、今まで隅っこにあったのかあるいは名前もなかった消費者行政をひのき舞台に出して、そういう全省庁相手に横ぐしを入れて、消費者目線で、あるいは立ち位置を消費者の立場に置いた施策を展開するということであれば、これは野田大臣おっしゃるように大行政改革で、大転換でなければならないというふうに思っておるんでありますが、なかなかそこまで行かない、ちょっとずつという感じになりかねないと。
 私は、この問題、さっき公害の問題を申し上げましたけれども、やっぱり自治事務として構成するんであれば、それはそれなりの、自治事務であっても国が、国の重要な施策なんだということであれば、それなりの気合の入ったことを考えておくというか、国がやるべきことはこれはやるんだということを予算の裏付けを伴ってやっておかないと、結局は丸投げになってどこへ消えたか分からないと、遅々としてしか進まないという話になってしまうということを今も懸念しておりますが、この法案が出されたときに与党の先生方にもそのことは強く申し上げて、やっぱりスタートを切るんだから質的な転換に結び付くような、その萌芽といいましょうか、根っこだけはちゃんと入れておこうよと、こういう話を何十回、何百回させていただいてここまで来たということであります。
 私は、さっき所管の法案の問題がございましたけれども、やっぱりもうちょっと、何というんですか、余り所管を考えない方がいいんじゃないかというふうに今も考えておりますが、ただ、今度の消費者委員会をつくられたことの意味は、むしろ消費者庁の執行部分の行政ですね、単独の六本の法律、二十九本の法律、これで消費者庁がなさること自体も消費者委員会の監視の対象になるということができたということで、ある意味で質的な転換が始まるかなと、そういうふうに考えているところでございます。そこに大きな意味があるというふうに考えております。
#24
○金子恵美君 ありがとうございます。
 民主党は、行政組織の外に消費者権利院を置きたいと、そして監視機能を果たさせるということを考えていたわけですけれども、今回の衆議院の修正では、消費者庁の政府の中の組織も維持しつつ消費者庁をもきちんと監視する機関として委員会が設置されたということでございます。法案名も、消費者庁設置法案から消費者庁及び消費者委員会設置法と、こう並べているという形になっているわけで、その理由もやはり消費者庁とある意味同格に近いものなんだというふうな思いを入れているのでしょうか、ちょっとここを確認させていただきたいと思います。
#25
○衆議院議員(仙谷由人君) これは審議の進展とともに、消費者政策委員会といいましょうか、内閣提出の原案にありました委員会も、その業務としては消費者庁と対等な立場で消費者行政の評価をするというお話になってきましたし、元々、消費者団体の方々あるいは弁護士会を始めとする、この間、消費者行政を求めてこられた、本格的な消費者行政とそれを進める行政組織を求められてきた方々も、これはもう少し独立性の高いもの、つまり消費者庁の附属物としての消費者政策委員会ではなくて、消費者庁のなさっていることをも監視できるような独立、対等の組織でなければ意味がないと、こういう声が、これは元々大きかったわけでありますが、このことが相当大きくなりました。
 そこで、多分、野田大臣のリーダーシップだろうと思いますけれども、実質的に独立性の強い、そして消費者庁と対等の委員会があることは望ましいと、こういうお話に基づきまして、それならばそれをちゃんと法律上も書き表すことによって、我々も、内閣の外側からというよりも内閣府本府の中で独立して仕事ができるんであれば、そういう委員会ができれば、消費者権利院をひとまず下ろすといいましょうか、撤回することで同意を図ると、そういう話でございまして。だから、内閣府本府の中の委員会としては、その権限規定の中で書き込ませていただきましたように、あとちょっと不足している部分があるような気もしますけれども、考えられる独立性を担保し、かつ消費者庁と対等の仕事をできる、そういう行政組織をつくることができたのではないかと、そういうふうには評価しております。
#26
○金子恵美君 今、仙谷議員の方からございましたように、独立そして対等ということ、そういう組織をつくったんだということでの意味でそれを法案名にも反映させているということでございまして、それだけの機能を持つしっかりとした委員会になっていただけるように願っているところでございますが。
 ただし、消費者委員会を外局ではなく、内閣府の設置法の位置付けとしてはやっぱり審議会になっていると。その理由なんですが、これはもうもちろん修正協議の中での御苦労がおありではあったというふうには思いますが、まず、審議会等とされたその理由をもう一度ちょっとお伺いしたいということと、そしてまた重ねてお伺いさせていただきたいんですけれども、内閣府の本府の外局とされなかったことで、消費者庁を監視するというその消費者委員会の本質に何か問題が生ずることがあるのかどうかということについてお伺いさせていただきたいと思います。
#27
○衆議院議員(階猛君) お答えいたします。
 まず、なぜ審議会等とされたか、その理由でございます。
 修正協議の中で、そういう審議会か外局かという法的な位置付けにこだわるよりも、やはり機能というか権限というか、そちらを重視すべきであるということで権限を、名より実を取るといいますか、そういうことで審議会になったというふうに御理解いただければなと思います。
 それで、実際問題、審議会等として位置付けられたことによって何か問題が生じるかということでございますけれども、これは先ほど仙谷議員からも答弁させていただいたとおり、権限については非常に強いものになっているということです。
 具体的に言いますと、消費者庁及び消費者委員会設置法の中では、六条二項一号において、まず、この消費者委員会というのは自ら調査審議し、必要と認められる事項について内閣総理大臣等に建議することができるということでございます。この建議というのは、普通、審議会ですと答申といいまして、何か諮問があった場合に受動的にその意見を出す、これが答申でございますけれども、今回は、建議といいますと、これは諮問がなくても自発的に調査審議して意見を出すことができる、そういう権限がまず一つ。
 それから二つ目として、六条二項三号にありますけれども、内閣総理大臣に対して、消費者被害の発生又は拡大の防止に関して必要な勧告を行うことができるとともに、その勧告、出しっ放しではなくて、それに基づいて行われた措置について報告を求めることもできるということも規定しております。
 さらに三点目としては、八条の方になりますが、必要がある場合には関係行政機関の長に対する資料提出要求などを行うことができるというふうになっておりまして、そういう権限の面では極めて強いものが与えられておりますので、十分に、審議会という名称ではございますが、しっかりとした仕事はできると、そういうふうに考えております。
#28
○金子恵美君 今、修正の内容についても御説明をいただきまして、修正された項目を見てみますと、自発的な権限としての調査審議と建議というところの規定とともに、また委員の職権行使の独立性や資料の提出要求等についての規定の新設がございまして、消費者委員会のその監視機能を高めるための規定が盛り込まれ、満足のいく内容であるというふうにも思っております。
 ところで、今申し上げましたとおり、八条のところなんですけれども、消費者委員会の資料の提出要求等の規定が新設されたわけでございますが、これと関連いたしまして、第五条において、当初、関係機関の協力とされていた見出しが資料の要求等とされているということと、そして、それとともに本文についても字句の修正が行われているわけです。
 この中で、本文の修正部分の趣旨も必ずしも明確ではございませんので、八条のその規定ぶりと併せてちょっとここについて御説明をいただきたいと思います。
#29
○衆議院議員(階猛君) お答えいたします。
 今、第八条の、先ほど私からもお話しした、消費者委員会の権限強化のための資料要求等の規定と合わせて五条の方も変更になっていますと、五条の方は、これは消費者庁長官の権限でございますけれども、なぜ五条の方もそのような変更がされたのかという御趣旨だったかと思います。
 端的に言えば、八条と合わせて消費者庁の権限も同程度に強めようということなのでございますけれども、従前どうなっていたかといいますと、従前の条文では、御指摘のとおり「関係行政機関との協力」ということで、八条との差は明らかですね、「資料の提出要求等」となっておりますので、八条の方は。ここにまず合わせたというのが見出し変更の理由です。
 それから、字句の修正ということで、第五条、ちょっと読み上げさせていただきますと、修正前はどうだったかといいますと、長官は、消費者庁の所管事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他の必要な協力を求めることができる、この「の」が外れたわけです。
 この「の」を外したことにどういう意味があるかということなんですが、これは、実は八条も「の」が入ってないんですね。なぜそういうふうにするかということなんですが、これは私、弁護士なので、契約書とか作るときに、この「の」のあるかないかで非常に意味が変わるというのは常々意識していたところでございまして、「の」があると、要するに、その下の文言、「必要な協力」というふうに続くわけですけれども、その必要な協力の具体的な例は何かという中で、「その他」の前にある「資料の提出」とか「説明」というのがその必要な協力の中身というか、例示になってしまう。つまり、資料の提出、説明というのも言わば必要な協力の一部分ですよということなんです。これが、我々の考え、修正案提出者の考えとしては、この提出とか説明というのは単に協力にとどまらない、もっと強力な権限ですよと。だから、協力の範疇に入れられちゃうと困るわけなんですよ。
 そこで、この「の」を取るとどうなるかということなんですが、その他協力とすることによって全く独立の切り離された関係になります。だから、「資料の提出、説明」とその下にある「必要な協力」というのは全く別個なものなんで、先ほど申し上げた必要な協力の一部分であるという関係ではなくなると。資料の提出、説明というのは独自の、それ自体独立した権限になるということで、よりその資料の提出、説明というものの権限の強さが浮き彫りになるかということでこの「の」は外したということでございます。
#30
○金子恵美君 ありがとうございます。今の御説明で大変よく分かりました。大変専門性の高い御説明をちょうだいしまして、ありがとうございます。資料の提出、説明、その部分が大変に重要であるということをきちんと明確にしているということでございました。ありがとうございます。
 それでは、先ほど来あります消費者委員会の勧告についてちょっと質問を進めさせていただきたいと思いますが、消費者安全法案の第二十条は、当初、消費者政策委員会は、内閣総理大臣に対し、消費者被害の発生又は拡大に関し必要な意見を述べることができるとされていましたが、修正により、勧告ができるとされたということでございました。それに加え、内閣総理大臣に、勧告に基づき講じた措置について報告を求めることができるとの項が追加されたわけでございます。
 消費者委員会の権限の拡大ですが、この修正の趣旨を御説明いただきたいと思います。
#31
○衆議院議員(小宮山洋子君) 元々の政府案では消費者政策委員会という名前でしたけれども、今おっしゃったように、意見具申、意見を述べることができるというだけだったんですね。これですと、そのほかにたくさんある審議会、まあこう言ってはなんですけれども、事務局が用意したもの、資料に基づいてオーケーを出していくものが多いのではないかと思うんですが、そういうものになってしまう。それでは良くないということで、消費者委員会の権限を強化する、それによって内閣総理大臣に消費者委員会が行いました申出に沿う処置が行われるように勧め、又は促すという意味を明確化したということなんですね。
 また、内閣総理大臣に対する報告徴求の規定を置いたという趣旨は、委員会が自ら行った勧告に基づいて内閣総理大臣がきちんと各大臣への措置要求などの措置をとったかどうか、これを確認できるようにしたということです。このことによりまして、さきに述べました勧告権限がより一層実効的なものになりまして、行政の中ではありますが、私どもが出しました消費者オンブズパーソン、権利院の法案に盛り込みたかった消費者庁と対等の消費者委員会ということは、野田大臣も再三衆議院で御答弁なさっていますが、そういう位置付けにできたかと思っております。
 また、なお念押しをするために、消費者特別委員会、衆議院での附帯決議の二十一番目に、「消費者安全法第二十条の趣旨にのっとり、内閣総理大臣は、消費者委員会からの勧告に対し、消費者の利益を増進するため、内閣一体となった取組が行われるよう、誠意を持って対応すること。」ということも付け加えております。
#32
○金子恵美君 この本条の修正では、消費者委員会が勧告を行う場合に、消費者、事業者、関係行政機関その他の者から得た情報その他の消費者事故に関する情報を踏まえてその必要性を判断するとされています。この規定は、消費者委員会がその機能を十全に発揮するため事業者から情報を取ることができるということを間接的に規定していると読むことができると思いますが、この確認をさせていただきたいと思います。いかがでしょうか。
#33
○衆議院議員(小宮山洋子君) 委員が御指摘のとおりだと思っております。消費者委員会が勧告をするに当たりまして、消費者、事業者、関係行政機関の長その他の者から得た情報その他消費者事故等に関する情報を踏まえてと、かなり回りくどい言い方にはなっているんですが、こういうものを踏まえてと、いろいろ膨らみを私どもは持たせたということで、消費者が事業者から直接情報を受けたりするということは二重行政になるというふうな与党の方からの強い御指摘がございまして、でも、そう言ってしまうと、消費者の問題というのはすべてにかかわるので、この法案全体が二重行政という言い方もできるかももしかするとしれないんですが、そういうことを言っていてもしようがないですから、ここのところでどうするかということでは、法律上、事業者から直接情報を取るということは良くないということでございましたので、ただし、勧告をするにはしっかりした情報を持っていないと勧告ができないわけですから、言外に事業者の協力の下に、協力の下にですね、事実上、もう少しここを聞かせてくださいというようなことはできる、そこは否定しないというようなかなり含みを持った言い方で、しっかりと情報を取り、勧告ができるだけのことを自らこの消費者委員会ができるということをぎりぎり、これは最後まで残った修正の難問だったんですが、ぎりぎりこう読み取れる形でしたということを御理解いただきたいと思っております。
#34
○金子恵美君 そうしますと、任意であれば情報を事業者から得ることができるということでございます。
 そうしますと、消費者委員会の機能強化のために、大臣、消費者委員会は事業者から情報を取得することができる、これでよろしいんですよね。
#35
○国務大臣(野田聖子君) 消費者委員会が事業者からの情報等を収集する必要がある場合には、修正協議により盛り込まれた消費者委員会の関係行政機関の長に対する資料提示等を要求する規定を活用し、委員会の業務を円滑に遂行することになると考えられております。
#36
○金子恵美君 確認としましてはですけれども、強制権限、権限ではないけれども、運用の問題かもしれませんけれども、いずれにいたしましても、任意であれば情報を得ることができるというような、もうこの解釈でいいのだというふうに思います。
 それで、次に行かせていただきますが、消費者委員会の委員の数ということについてお尋ねをしたいと思いますが、十名以内とされております。これは、機動的な運営を確保することによる、修正案の趣旨説明でもそのように示されているわけでございますけれども、この消費者委員会の所掌事務は、今回権限が与えられている消費者庁の監視機能に加えて、国民生活審議会への諮問事項とされていた事項、新たに消費者庁が所管ないし共管することとなった諸法律に規定されている諮問事項についても審議を行うことになっているわけでございます。両者の機能を果たしていくためには、やはり十名以内の委員に加え、法律案で規定されている専門委員、臨時委員等を十分に活用していくことが必要ではないかというふうに考えます。
 そこで、事務局体制を除く現時点で検討されている消費者委員会の構成の全体像についてのお考えをお示しいただきたいと思います。
#37
○政府参考人(松山健士君) お答え申し上げます。
 ただいま御質問の消費者委員会の体制でございます。
 御議論いただいておりますように、極めて重要な委員会、かつ、取り扱う問題が非常に広範多岐にわたるという委員会でございます。そうしたことから考えますと、これはもちろん、衆議院におけます修正合意、それから参議院におけます今後の御審議、そういったものを踏まえてその在り方については詰めていくことになりますけれども、現時点で申し上げますと、この委員会本体につきましては、機動的な運営、また効果的な運営をやっていただく必要があるということでございますので、これは委員会が実際に設置されましたらば、そういった方向で御検討いただいた上で決定していただけるものというふうに考えております。
 それから、臨時委員や専門委員の活用について御指摘がございましたけれども、これは当然、相当の活躍をしていただかないと委員会自体がなかなか動かないということになろうかと思います。例えばでございますけれども、委員会の下に、表示、取引、安全、そういう各分野に対応するような形で部会を設置すると。また、御指摘にもございましたけれども、基本的な政策の企画立案、こういったことを審議するための部会といったものも必要になってくるかと思います。そういう各部会におきまして、この十名以内の委員の方も何人かずつお入りいただく、そして臨時委員や専門委員も加わっていただいて十分な御審議をいただくというふうに思います。
 いずれにいたしましても、委員会が設置されましたら、そこで十分御検討いただいた上で御決定いただくということかと考えております。
#38
○金子恵美君 ありがとうございます。これからの検討でございますけれども、しっかりとすばらしい委員の構成になっていくようにお願いしたいと思いますが。
 その委員の登用についてでございますけれども、消費者委員会の委員については、委員長及び委員はすべて民間から登用し、年齢、性別等に十分配慮すること、そして、初代の委員の三人について、常勤が可能となる人選と財政的措置を講じ、ほかの委員も職務に専念できる人選に努力することを内容とする附帯決議が衆議院で付されているところでございます。委員の職権の独立性をうたう修正とともに、消費者委員会の権限強化のための不可欠の考え方であるというふうに思います。今後、すべての委員を常勤化させるということについての検討もしっかり進めていかなくてはいけないのではないかとも思っているところでございます。
 そこでまず、修正案提出者に、消費者委員会の委員登用、そして委員の常勤化についてどのようなお考えをお持ちであるか、お伺いしたいというふうに思います。
#39
○衆議院議員(仙谷由人君) この種の行政機関もその範囲でのガバナンスがやはり大変重要なんだろうなと私は見ておりまして、ある意味で霞が関の優秀な方々に、そのたなごころの上にちょこんと乗っただけの審議会というのが相当ありますが、つまり、事務局が全部仕切って企画立案、文書をして、委員の方々が判こを押しているだけのような、こういう組織にしてはならないということはもう確かであります。
 委員の方々も専門性とある種、何といいましょうか、フットワークの良さといいましょうか、この消費者委員会も、消費者庁もそうであると思いますけれども、現場感覚で、現場から情報をちゃんと取ってきてそれを勧告あるいは建議というものにまとめ上げることのできる、そういうスタイルの委員を是非お選びをいただきたいなと。
 多分、船頭多くして船山に登るよりも、ある種の少数精鋭といいましょうか、その方がいいんじゃないかと私は思っておりますし、そのためには、本来は常勤でなければそういうことはできないと。常勤のメリット、デメリット、非常勤のメリット、デメリットはあるわけでありますが、これは両方のメリットが発揮できるような委員選任を是非していただきたいなというふうに思っております。
#40
○金子恵美君 同じ質問を政府にもお伺いさせていただきたいと思います。今も申し上げたように、その委員の登用、そして常勤化についてのお考えをお尋ねいたします。
#41
○政府参考人(松山健士君) 委員の登用でございますけれども、先ほど金子委員が御指摘のとおり、その附帯決議ですべて民間から登用するということでございますので、基本的にはそういう、その合意事項を踏まえてこれから、人事権者はこれは総理でございますので、内閣総理大臣の下で検討をしていくことになると、そのように考えております。
 それから、常勤化についての政府の見解でございますけれども、これは衆議院におきまして、特別委員会におきまして大変御議論のあった点でございます。仙谷先生が先ほどおっしゃいましたように、非常勤のメリット、デメリットもございますし、常勤のメリット、デメリットもございます。
 今回は、特に非常勤にすることによりまして、常勤、非常勤いずれかにつきましては非常勤ということにされたわけでございますけれども、これは、消費者問題について世の中の各分野で各方面で民間で第一線で活躍されている方を、今現役として活躍されている方を委員に登用することが最も行いやすいということが非常勤のメリットとして、野田大臣からもるる御説明をさせていただきましたけれども、そういったメリットを踏まえて非常勤とするということにされたものだと考えておりますけれども、いずれにいたしましても、附帯決議にありますように、初代については、初代の委員につきましては三人を常勤的な勤務ができるような人を選ぶということ、それから二年以内に常勤について検討を行うことというふうにされておりますので、そういった検討を行っていくことになるものというふうに考えております。
#42
○金子恵美君 残り時間がなくなってまいりましたんですけれども、今、それぞれの委員についての登用についても質問させていただきましたが、事務局体制はどうなっていくかということで、一つ、済みません、通告飛ばさせていただきまして、消費者委員会の事務局体制についてもお尋ねしたいというふうに思っております。
 現段階で具体的にイメージというものが私は全く示されていないというふうに思っております。消費者庁の監視を果たす、そしてまた、あるいは法律により規定された諮問事項を審議するという消費者委員会の本当に重要な機能、役割というものを果たすために、それを支える事務局についてもしっかりとした体制をつくり上げることが必要だというふうに思います。
 この点では、衆議院の特別委員会においても、財政上の措置を含めた機能強化、事務局に対してですね、そして職員を専任とすること、そして職員について多様な専門部門にわたる民間からの登用を求める附帯決議がやはり付されているところでございますので、消費者委員会の事務局体制について、修正案の提出者のイメージというもの、あるいはお考えというものをお示しいただきたいと思います。
#43
○衆議院議員(仙谷由人君) まず、この種の新しい役所といいましょうか行政組織ができたときに、大体関連する省庁から出向みたいな格好で来るわけですね。それで、二年ぐらいたったらお帰りになると。このスタイルですと、原庁でのその後の取扱いというか処遇というか、ありていに言えば出世のことが気になって、原庁のお考えがどうしても陰に陽に反映してしまうというのは、これは人間そういうものだと私思っております。
 そういうことで、もし他の省庁から消費者問題を担当するとして消費者権利委員会の事務局に入られる方は、必ずノーリターンで、もう絶対に帰らないと、そういう覚悟のある人、あるいはそういう人をひとつ配置をしていただかなければならないというふうに考えておりますし、今こういう知的なレベル、あるいは現場感覚を持って知的なレベルに携わっている方々は企業関係でも、あるいは我が党の例えば階さんなんかもそうでありますけれども、若い方々、中堅の方々、数多く企業でも、あるいは弁護士会であろうと司法書士会であろうと、あるいは税理士会であろうと、いろんなところにいらっしゃると思うんですね。そういう方に、まあアメリカのような、政権が替わったら全部替わってしまうというふうなひどい話じゃなくてもいいと思うんでありますけれども、ポリティカルアポインティーに近いような格好で募集を掛けていただいて、手を挙げていただいて、そこでしかるべき能力を発揮できるかどうか、これは当然見極めていただかなければならないわけですが、そういう方々を数多く事務局にも登用していただくということがこの消費者行政を進める上で一番大事だろうなというふうに思っているところであります。
 もう是非、総理大臣にも、あるいは事務局任命をなさる、これはどこになるのか私は今のところ定かではありませんが、内閣府人事局なのかどうなのかも分かりませんが、そういう各方面にお願いをしたいと思っております。
#44
○金子恵美君 是非、消費者委員会が十分な機能を果たすような措置をしていただきますようお願いを申し上げまして、実はちょっと大臣の御決意も伺いたいというふうに思っていたので、もし一言ございましたらお願いいたします。で、質問は終わらせていただきます。
#45
○国務大臣(野田聖子君) 私は、今回の消費者行政、抜本的にやはり改革していくには三つの要素があると思っていました。一つは、やはり地方消費者行政の充実、そして二つ目は、単に霞が関に役所をつくるのではなくて、消費者、国民を語っている以上、やはり常に風通しの良い、透明性の高いものでなければならないときに、残念ながら、これまでの官僚の皆さんだけでやってしまうとどうしても消費者との接点がなくなりがちになるので、それを防ぐために、私たちは消費者政策委員会と言っていましたけれども、そこのやはりポジションというのは非常に重要であると。そして、最終的には消費者庁が、よく仙谷先生なんかにも心配されたんだけれども、役所の寄せ集めになっちゃいけないと。やはりエリート集団がしっかり来て、この国のかじ取りをするつもりで、それぞれの役所が優秀な人を送っていただく新たな霞が関の中のスターになるような行政組織をつくらなきゃ。
 この三つの要素が非常に重要という中で、とりわけやはり国民との接点、そして透明性を担保してくれる消費者政策委員会改め消費者委員会が、これだけ充実した議論をいただきまして運営されることになったことは大変有り難いことだと思っています。しっかり修正協議を受け止めて取り組んでいきたいとお約束申し上げたいと思います。
#46
○金子恵美君 終わります。
#47
○大河原雅子君 おはようございます。民主党の大河原雅子でございます。
 金子委員に引き続きまして、質疑を続けさせていただきます。
 私は、昨年の通常国会の代表質問で福田総理にこの消費者庁問題をお尋ねさせていただきました。私は生まれが昭和二十八年でございます。森永砒素ミルク事件というのがあった年、それはもちろん後、大きくなってから分かるんですが、大学時代に「沈黙の春」ですとかあるいは有吉佐和子さんの「複合汚染」ですとかいろんなものを読む中で、また公害がある、そういう日本の高度成長期の弊害、そういうものに接して大きくなったというバックグラウンドがありまして、消費者問題についてはそういう観点からずっと問題意識を持ち、活動をしてまいりました。
 それで、今日の大臣の趣旨説明の中でも、これまでの行政は、明治以来、各府省庁縦割りの仕組みの下で、事業者の保護育成を通じて国民経済の発展を図ってまいりました。消費者の利益の擁護及び増進は、あくまで、産業振興の間接的、派生的なものとして取り扱われてきたにすぎませんということがあるんですね。
 このことは、実は福田前総理はもっと激しく言っておられたんです。それは、百六十九国会、参議院の本会議場で御答弁があったんですけれども、国民の安全と福利のために置かれた役所や公の機関が、時としてむしろ国民の害となっている例が続発しております。私は、このような姿を本来の形に戻すことに全力を傾注したいと思います。今年を生活者や消費者が主役となる社会へ向けたスタートの年と位置付け、あらゆる制度を見直していきます。現在進めている法律や制度の国民目線の総点検に加えて、食品表示の偽装問題などへの対応など、各省庁縦割りになっている消費者行政を統一的、一元的に推進するために強い権限を持つ新組織を発足させます。併せて消費者行政担当大臣を常設しますということで、今ここに野田大臣がおられるわけでございますし、国民生活白書も読ませていただきました。この冒頭にも野田大臣は、消費者社会という新しい時代に入っているんだと。そして、この展望まで国民生活白書の中には展開をされているわけです。
 私は、やはりこれまで明治以来の縦割り云々、もっと福田前総理がはっきりおっしゃったことを、やっぱり是正をしていくためには、総理がおっしゃった強い権限を持ったというところに重点を置かなければいけないというふうに思うんです。福田前総理と野田大臣はこのこと、行政が実はそれを阻害してきた部分があるということを、御認識、共通でしょうか。
#48
○国務大臣(野田聖子君) 初代の消費者行政担当大臣は岸田現在筆頭理事でございまして、私は、先ほど仙谷先生から、自民党がずっと政権を持っていたから必要な行政改革ができなかったとおっしゃる中、福田前総理という希有の大先輩が輩出されたことによって懸案の消費者行政がメーンに運ばれてきたということを大変うれしく思いますし、岸田先生というのは、ある意味、私の自省も踏まえて、自民党はやはり産業振興に大変力を入れてきた政党であることには間違いございません。その中で、本当に数少ない、しかしすごく専門性の高い消費者行政に携わっていた議員がいらっしゃるわけですけれども、そのリーダーであった岸田先生が福田総理の下で初代の大臣だったということは、本当にある意味大きな国の方向が変わっていく第一歩であったと私は心から誇りに感ずるところでございます。
 私自身は大臣を務めていますけれども、そういうお二人が築いた大転換に大切なことは普通の消費者が付いてこれることだと思います。私自身は消費者行政の専門家でもございませんし、先ほども金子委員から消費者としてと言われましたけれども、そんなに高度な知識を持った消費者ではなく、極めて普通の消費者でございます。そういう私を含めた国民全般の皆さんにとってのやはりパートナーになるべく消費者庁をつくれということで、私がその後今の大臣を務めさせていただいているものと自覚をしておりますけれども。
 その中で、福田前総理が所信演説の中でおっしゃっていたポイントというのは、やはり縦割り行政の下で産業振興最優先の中で何が起きてきたかというと、例えば、何か起きたときの消費者からの情報が一元的に集約されていないじゃないかとか、又は関係省庁間で情報の共有がなされないという問題、又は省庁の中でも分担と連携が非常に不足している、またさらには、問題は、自分の扱っている産業界が起こした事故や事案、事件であったとしても、それに対してためらいがあって権限の不行使が行われたり、又は権限の不備があったりした。
 そういうことがずっと山積されてきたということに福田総理は憤りを感じておられ、これを一掃させて、やはり新しい行政組織をつくることで、消費者のしっかりした権利の擁護、増進、さらには、やっぱり消費者を中心とした国づくりをしていかなければならないということをお考えになったと思っております。今のでよろしいでしょうか。
#49
○大河原雅子君 今ちょっと野田大臣、不思議な言葉をおっしゃったんです。普通の消費者とおっしゃったんですが、多少の知識はまだ差があるかもしれませんけど、消費者教育をどんどん進めていく中で、消費者に普通も先進的も私はなくなってくるというふうに思っておりますし、この今回の大変革で強い権限というのが本当に実現ができるのかというのが注目を集めているところだと思うんです。
 強い権限とは大臣はどのようにお考えになるのか。私は、消費者の権利、この白書の中でもケネディから説き起こしていらっしゃいましたが、現在は八つの権利が消費者基本法の中にもうたわれているわけですので、この消費者の権利を守るというためにこの強い権限というのも使われるんだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
#50
○国務大臣(野田聖子君) 先ほどの続きとなりますけれども、先ほど、様々な問題点がある中で行政の在り方そのものを大きく変えようと、そして消費者利益の擁護及び増進を任務として、消費者を主役とする政府のかじ取り役をつくろうということがまさに消費者庁でございました。
 この消費者庁というのが、消費者被害に関する情報を一元的に集約して政府全体の迅速な対応の司令塔として機能いたしますし、消費者に身近な法律を自ら所管して企画立案や執行を行うこととなります。そして、自ら所管しない法律の分野につきましては、必要がある場合には関係大臣に対して法律に基づく措置の実施を求める。そして、いわゆるすき間事案につきましては、新法である消費者安全法に基づいて重大消費者被害の発生、拡大の防止を図るために、必要な場合には、事業者に対して勧告、命令等の必要な措置を命ずることができる等の強力な権限を持つことになるわけであります。
 こうした点に、消費者、生活者の視点に立った強い権限を持った統一的、一元的な組織をつくる、そういう精神が反映されているのではないかと思っています。
 またさらに、消費者の権利につきましてですけれども、消費者基本法におきましては、消費者の利益の擁護及び増進に関する総合的な施策の推進は、消費者の権利を尊重することを基本として行うということが定められているところです。
 消費者庁や消費者委員会の設置によりまして、安全の確保や選択の機会の確保、そして必要な情報の提供などの消費者基本法に規定された消費者の権利の実現に向けた取組が推進されることになると私は認識しております。
#51
○大河原雅子君 ケネディの特別教書からもう四十五、六年たつわけですよね。日本はそれだけ、この消費者基本法ができたのが二〇〇四年ですから、その中でもなかなか権利、八つの権利が一つずつ明確に具体的に守られ擁護され、そしてそのための施策が打たれているというふうには思えないわけで、だからこそ今回の大変革、三法ができるということだと思うんです。
 それで、行政組織はできたけれども、実はこの消費者政策は充実もしなかったし、底が抜けてしまうというようなことになっては困るわけなので、私はやはり今回の政府案に国会として修正案が掛けられたことというのは評価をしたいと思っております。
 そして、そこで伺いたいのが、先ほどもちょっと金子委員が触れられましたが、消費者庁と消費者委員会が対等であるというふうに、法案のタイトルからして変わったというふうに私は認識しておりますが、修正を掛けられてとあえて申し上げますが、修正を掛けられて対等になったということを大臣はどのように御自覚でしょうか。
#52
○国務大臣(野田聖子君) 大切なことは、一つの役所をつくるときに、これまではその役所がメーンでしたけれども、やはり常にそこには、消費者、国民がパートナーと言っている以上は、そこに、消費者庁の中に常にそれが接せられる場所が必要であるということで、今回の、かつて消費者政策委員会、今は修正協議して消費者委員会、これは普通の審議会とは違うやっぱりオリジナルな独創性があったと思っています。
 私は、むしろ最初のころは透明性を非常に強く強調してまいりました。つまり消費者庁で行われていることがすべての国民に広く理解されなければならないという意味で、そのパートナーとして国民の代表である消費者政策委員会がしっかりとその両輪として動いていくことがやっぱり消費者に対する安全への担保になるのかなと思っていました。
 修正協議等、委員会の審議の中でやっぱりそれだけじゃ駄目だと、やっぱりべったりとくっついてはいけないと、独立性というのが強調されることになり、それはそれでまた消費者委員会の値打ちが上がるのであればそれは喜ばしいことでないか、むしろ独立性、透明性が私は大変重要だと思ったけれども、それにプラス独立性が付くとますますもって消費者がその委員会に対して信頼を置いてくれるということであれば非常によろしいことではないかと。そういうことで修正協議の結果は、消費者委員会というのは消費者庁の横にいつもいるのではなく、少し距離を持って内閣府本府に置くことになったということで、内閣府に置かれる組織という意味では両者は同じ位置付けになったと言うことができるわけであります。
#53
○大河原雅子君 独立性、透明性というようなことをもって対等というふうに御自覚いただいているんだと思うんですが。
 じゃ、提案者にここで伺いたいと思いますが、消費者委員会と消費者庁は対等というふうに求められたということで修正を掛けられました。消費者委員会と今大臣がお答えになった何をもって対等かという、求められた対等の中身と、それから消費者委員会、これまでの民間の、産業界といいますか、事業者といいますか、そういうところとの関係も含めてお答えください。
#54
○衆議院議員(階猛君) お答えいたします。
 何をもって対等かという前段の質問でございますけれども、まずは権限が従来の審議会とは全く違うということは先ほど申し上げたとおりでございます。諮問に応じて意見を出すという、答申をするというようなことだけではなくて、自ら自発的に調査審議して建議を行うと、これによって立法の提言などもできるということ。それから、内閣総理大臣に対して行政処分等の勧告ができるということ。それから、自らその調査をすることができると。これは八条の方だったですね、済みません。設置法の八条の方、先ほど言いましたけれども、ごめんなさい。調査ではなくて、関係行政機関の長に対して報告を求めることができるとか、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。こういった主にその三つの権限、これは普通の審議会にはないところで、これが対等であるということの根拠になるかと思っております。
 それから、民間事業者との関係という後段の御質問でございます。この民間事業者に対して消費者委員会がどこまで介入できるかというところは、大変修正協議の中でも議論になったところでございます。我々は、今申し上げた設置法の八条というところで、ここに民間事業者に対しても資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができるようにしようということで、関係行政機関の長の後にその他の者ということを入れようとしたんですが、ここはちょっと二重行政になるということで、最終的には我々の意見は取り入れられなかったわけでございます。
 ただ、一方で、消費者安全法の二十条の修正、これは合意が成立しまして、この二十条において、「消費者委員会は、消費者、事業者、関係行政機関の長その他の者から得た情報その他の消費者事故等に関する情報を踏まえて必要があると認めるときは、勧告をすることができる。」ということで、ここに事業者から得た情報という表現がございます。この事業者から情報を得られるということは、事実上、その事業者に対して任意で、先ほども小宮山さんの方から御答弁ありましたけれども、事実上、情報を得て、それでその後のアクションにつなげていくということができるようになっているということです。
 あとは、ちなみになんですけれども、附帯決議の方でも、「消費者委員会は、自ら積極的に調査審議を行うとともに、内閣総理大臣等への勧告・建議を始め、その与えられた機能を積極的に行使し、消費者の利益の擁護及び増進のため、適切にその職務を遂行すること。」、そういうことも設けられておりまして、消費者委員会が、先ほど申し上げた事業者との関係を含め適切に権限、職務を遂行するということが設けられております。
#55
○大河原雅子君 消費者庁と消費者委員会の対等性というところは非常に注目をしておりましたし、御協議いただいたその御苦労は本当に大変なものだっただろうと思います。直接的には、消費者委員会から事業者にアプローチが直接的にはできないものの、二重行政にならないということを宣言をしたわけですから、消費者庁の役割は大変重要かと思いますので、是非その点を私どももきちんとチェックをしていきたいというふうに思っております。
 それでは次に、情報の開示について伺いたいと思うんですが、消費者安全法の第四条の三で、情報の開示をうたっております。これは提出者に伺いたいと思うんですが、この中身を伺います。その意味はどういうことでしょうか。
#56
○衆議院議員(階猛君) お答えいたします。
 御指摘の消費者安全法案第四条三項、これも修正協議がまとまったところでございますけれども、修正前はどういうことになっていたかといいますと、国及び地方公共団体の責務という中にある条文でございますけれども、国及び地方公共団体は、消費者安全の確保に関する施策の推進に当たっては、基本理念にのっとり、消費者の意見を反映させるために必要な措置その他の措置を講ずることにより、その過程の透明性を確保するよう努めなくてはいけないと、透明性の確保に努めるということでございます。その透明性の確保に努める方策として、従前は、「消費者の意見を反映させるために必要な措置」という文言だけがあったんですが、ここに、今委員御指摘のとおり、「消費者事故等に関する情報の開示、」というものを加えさせていただきました。
 これによって何が変わるか。二点変わるということだと思います。
 まず、消費者の意見が、これが、情報が不十分な中あるいはその情報が間違っている中では、これは消費者の意見をいかに取り入れようとしてもその意見そのものが適切じゃない。ですから、やはり消費者の意見を反映させる前提としては情報開示がしっかりなされている必要がありますと。そこでそういう文言を入れさせていただいた。これが理由の一つ目。
 それから、単に国及び地方公共団体の責務に限らず、情報の開示ということは、この消費者の問題というのは同種の被害が拡散的に多発するという特性があるという中で、やはりなるべく早く情報を行き渡らせないと被害がどんどん拡大していってしまいます。そこで、情報の開示というのは消費者の注意喚起を図るという意味でも非常に大事だということで、この二点を理由にして先ほどの文言を加えさせていただきました。
#57
○大河原雅子君 ありがとうございました。
 消費者の被害というのも時代とともに本当に中身が変わってきておりまして、あっという間に被害が広がるということがあります。正確な情報と、それをいかに国民に分かりやすく、きちんと伝えていくかということも大事でございますので。
 ちょっと重複するような気もいたしますけれども、重ねて提案者に伺いたいんですが、この消費者安全法の第十三条においては、情報を取りまとめた結果ではなく、結果そのものを公表すると、それを国会に報告するということにされたわけなんですけれども、これはどうしてそういうふうにされたんでしょうか。また、国会報告というのはどのくらいの頻度で行われるというふうに求められているんでしょうか。
#58
○衆議院議員(小宮山洋子君) 当初は、政府案には、取りまとめた結果の概要ということだったんですね。概要というと全体ではなくてその中の要点だけということになりますので、消費者事故などに関する情報はやっぱり国民にとって共有の財産でもありまして、事故の再発を防ぐためにはできるだけ細かい情報が必要だということで、取りまとめたもの、その概要ではなくて、取りまとめた結果そのものを公表するといたしました。附帯決議の十一番目のところにも、「消費生活に関わる事故に関する情報は、国民の共有財産であるとの認識に基づき、消費者庁を含む関係省庁は、消費者事故等に関する情報について、個人情報保護に配慮しつつ、十分な開示を行うこと。」としたものでございます。
 また同時に、その結果を国民が選んだ代表の機関である国会に報告をすることによりまして、国会がその内容を十分に承知をし、消費者安全の確保に資するような立法措置など、十分な議論を尽くすことに供することにしたいということです。
 それで、その国会報告ですけれども、よく国会報告というと年に一度だけというのが通常でございますけれども、これはやはり、本当になるべく早く細かい多くの情報を得ることが必要ですので、結果の取りまとめが行われ、公表がされる都度、本当は国会への報告がなされることが望ましいと思いますけれども、国会は会期制を日本では取っていますので、いつも開会しているわけではありませんから、休会中のものは開会された直後にそれを、開会した国会で報告がなされるということだというふうに思っております。この点につきましても、附帯決議の第十三項で、適時適切に報告しなければならないと表現をしているところです。
#59
○大河原雅子君 その情報は国民の共有財産という考え方は、本当に徹底しなきゃならないというふうに私も思っております。
 そこで参考人に伺いたいと思いますが、各地方公共団体で聴取した消費者問題の情報の共有、また開示についてはどうなっていくんでしょうか。
#60
○政府参考人(田中孝文君) とりわけ、生命、身体にかかわるような被害の情報等について、これまでのところ政府部内で一元的にこれを収集する仕組みがございませんでした。そこで、関係府省・機関が保有する消費者事故情報を一元的に集約するための事故情報データバンクというものを創設する予定でただいま準備しているところでございます。
 この情報につきましては、消費者庁ができますと、消費者庁の方でそれを集めたものを分析し、全般的な事故動向や重大な事故に関する分析情報を公開いたしますとともに、個々の事故情報につきましても、内容の確認を行った上で、事故の対象物、事故の発生状況などの情報について公開をすることを予定をしております。今どのような方法で行うべきか等については検討を進めているところでございます。
#61
○大河原雅子君 そうしましたら、ちょっともう少し分かりやすく事例を挙げて御説明いただければと思いますが、冷凍ギョーザ事件、中国からの輸入で大変な事件になりました。あの事件が発生したときに消費者庁ございませんでしたので、今度はこの消費者庁があるという前提で、それではどういうふうに動いていくのか、消費者庁の役割は一体どうなっているんでしょうか。
#62
○副大臣(増原義剛君) お答え申し上げます。
 消費者庁ができた場合でございますが、仮に冷凍ギョーザ事件と同様の問題が発生した場合に、消費者の安心、安全、これを確保するために政府一体となった迅速な対応、これを行うに当たり消費者庁が中核的な役割を果たすことになると思います。
 具体的には、新法である消費者安全法等に基づきまして、重大事故等に関する情報として、情報の一元的収集、集約ルート、これをたどりまして、事故情報が地方公共団体などから消費者庁に直ちに上がってくるということがございます。そして、消費者庁はそれを収集、分析しまして、消費者に分かりやすい形で迅速にそれを公表しまして、いわゆる注意喚起、もうこれ以上広がらないように注意喚起を行うということがございます。もちろん、この注意喚起や措置要求の前提として、消費者庁自らが必要があれば立入調査を行うと、更には他省庁に調査を行わせる、これも可能になっております。
 また、消費者政策担当大臣の指示の下に緊急対策本部、こういったものを開催しまして、厚生労働省あるいは農林水産省、更には警察庁、外務省等と緊密な連携を図りまして、各省庁に対しまして、業者に対する自主回収であるとか、あるいは所管する法律に基づきまして聞き取り調査あるいは行政処分、こういったことを行うとか、あるいは外務省であれば外交ルートを通じた情報収集、これを含めた迅速な対処を促すことになろうと思います。更に必要な場合には、関係大臣に対しまして、所管する法律に基づき取り得る行政処分、例えば厚生労働大臣であれば食品衛生法に基づく危害除去命令、これの発動、こういったようなことを、措置要求を行っていくということだと思っております。
 最後に、以上のようなことをまさに政府の司令塔としてやっていくということでございます。
#63
○大河原雅子君 政府の司令塔というのは閣法の御説明のときにずっと使われてきたことなんですけれども、本当にこれは動き出してみなきゃ、いろんなところに問題箇所、課題箇所が出てくると思うんですけれども、やはりこれがきちんと動いていくための準備を十分にしていただいて、迅速にその情報なり対処方法をきちんと政府が責任を持って国民に伝えるというシステムとして稼働させていただきたいというふうに思っております。
 ギョーザ事件のときを思い出せば、いろんな部署から紙がばらばらに出てきて、ばらばらな方が御報告なさると。まさかそれが一つづりになってホッチキスで留められただけが出てくるというふうには思いたくありませんけれども、心して、その点は消費者庁ができたからこうなるんだということがきちんと分かるようなことを是非お願いをしたいと思います。
 それでは、もうこれまでの衆議院での質疑の中でも何度も繰り返されてまいりましたけれども、相談員の方々の処遇問題についていま一度お尋ねをしていきたいと思います。
 私は、地方の消費者行政にかかわる予算が半減をしていて、窓口の方たちが官製ワーキングプアになっているというような状況ももちろん知っております。
 その点についても、地方の消費者行政にかかわっている一般の自治体職員、こういう方たちも消費者行政に対するマインドがきちんと植え付けられていなければ、人数なかなか相談員を窓口にたくさん付けられないという状況下でもあって、一般職も含めたスキルアップが必要だというふうに思っているわけなんです。この点での養成をどういうふうに考えていらっしゃるか、恐らく、それは自治体の責任ですとおっしゃるのかなとも思うんですけれども。
 私は、この消費者行政において今、はっきり申し上げて格差があります。それを埋めていくことをどういうふうにしていくのか。相談員の資格制度についてもばらばらですね、今。国の制度というものが今はないということがありますので、この現状と今後の展望、これをどのようにお考えなのか、伺わせてください。
#64
○国務大臣(野田聖子君) 地方の消費生活相談窓口の機能強化、これを図るためには、消費生活相談員の養成、レベルアップが不可欠、そして決して地方に押し付けるのではなく、今回の政府の地方支援策において最も重視しているところでございます。
 まず、スキルアップについてですけれども、具体的には、相談員のスキルアップについては、都道府県に造成する基金、これを活用していただきまして、法律等の専門知識の習得、事例検討、模擬相談といった研修、これを一般職員も対象とした上で開催していただくこととか、弁護士等の専門家を活用し、専門的な相談に関して相談員への助言を行っていただくメニューを用意しているところであります。
 また、国民生活センターにおきましては、実務講座や専門事例講座などを開催するとともに、小さな自治体などを念頭に置いて、スキルアップ機会に恵まれないところに経験豊富な相談員が巡回訪問してオン・ザ・ジョブ・トレーニングを実施することとしています。
 また、全くゼロから始まる養成ですね、養成につきましては、とりわけ大都市圏以外の地域で相談を担える人を拡充することが緊急的な課題と認識しています。つまり、相談員がいないところが地方ではたくさんあるわけですね。
 基金では、まず、消費生活センター等の現場での相談実務に携わりつつ、実地研修ですが、必要な法律や制度に関する知識の習得を図る座学研修という相談員の養成のための授業を設けるとともに、国民生活センターも相談員養成講座、これはこれまで東京だけで行われていたものですけれども、これを新たに地方都市で実施することとしています。
 また、今お話がありました三つある資格についてなんですが、きちっとした専門性を確保することが大変重要だということは分かっております。ですから、その資格についても、今それぞれ三つの団体が出しているわけですけれども、その資格の持つ意義というのも大変大きくなってくるということを理解しています。
 現在は、御指摘のとおり三つの資格があるわけですけれども、その在り方は、それぞれ出自が違うというか、同じ消費生活といってもそこの母体が違うものですから、これらにつきましては、それぞれの資格の性格とかニーズ、資格者の勤務実態なんかを踏まえつつ、地方や関係団体の意見を聞いてしっかり検討していく必要があると考えています。
#65
○大河原雅子君 今、資格は本当にばらばらです。ただ、その資格を取ろうとすると、勉強する中身はほとんど同じですね。
 ですから、これは国民生活センターがやっている消費生活専門相談員の資格制度、こういうことを取っていかれる方も多いわけですから、そういった意味では、中身をきちんと統一化するというような、チェックをするということも必要ではないかというふうに私は思います。
 それで、地方消費生活センター相談員の待遇改善策については、今いろいろ御答弁いただきました。私は、国民生活センターの相談員についても同じだろうというふうに思っております。
 国民生活センターは、行政改革、特に法人改革の中で実は消えてしまうんじゃないか、相談業務はなくなってしまうと非常に心配をいたしましたが、かえって今回のことで位置付けは重要性が高まったというふうに私思うんですが、その点は御答弁いただけるんでしょうか。
#66
○国務大臣(野田聖子君) 国民生活センターについてのお尋ねですけれども、まず相談員さんの待遇改善についての御報告をしたいと思います。
 おっしゃるとおりでございまして、国民生活センターにおいても相談員の待遇を改善するよう内閣府から働きかけを行ってまいりました。結果、この四月から国民生活センターの相談員の給与日額が三割程度引き上げられるなど可能な限り待遇改善を努めています。これは相談員の経験等に応じまして、これまで日額一万一千五百円から一万五千五百円であったものを一万五千円から一万九千円に引き上げました。それとともに、通勤手当についても、上限があったんですが、これを廃止して全額実費支給に切り替えたところです。
 国民センターのこれからの位置付け、本当にちょっと前まではどうなってしまうかという状況だったんですが、先ほど委員が御指摘のように、福田総理がやっぱり消費者行政しっかりやっていくという中で新たな姿が出てくるんじゃないかなと期待しているんですけれども、まずは、やっぱり消費者庁ができるだけではなくて、消費者に最も身近な最前線の窓口と言われている地方の消費生活センター等が、だれもがアクセスしやすい一元的な消費者相談窓口として位置付けて、全国ネットワークを構築していくことが実はこの消費者行政で一番大切なことではなかろうかと思っています。
 国民生活センターは、そういう中、これまで消費者行政における国の中核的機関として消費者相談、相談員等を対象とした研修、そして商品テストを実施してきているわけですけれども、今後は、今申し上げた地方消費者行政の支援を一層強化していくために、これまでの取組を拡充するとともに、国における緊急時の迅速な対応に資するよう、消費者等からの情報を集約するためのシステムの整備を加速することにしました。
 具体的には、地方消費者行政の支援として、消費生活相談専門家の巡回訪問、先ほど申し上げましたが、消費生活相談員養成講座、商品テストの充実強化、そしてPIO―NET端末の追加配備、こういうこととともに、消費者庁が司令塔としての機能を十分果たせるよう、情報集約機能を整備すべくPIO―NETの大刷新、事故情報データバンクの創設などを行うこととしているところであります。
#67
○大河原雅子君 衆議院での議論の中だったと思いますが、参考人の方の資料でしたか、今地方の消費者行政がもうぼろぼろだと、もうシロアリが土台を食っているのに、その上に重装備の施設を乗っけてもそれは成り立たないとおっしゃっていました。
 私は、やはり地方自治体における消費者行政の本当の土台になる方々への支援というのはもう早急に、そして安定的にしなきゃいけないというふうに思っております。地方財政法の十条を改正して、あれも特例でずらっと並んでいますけれども、そこに入れるだけでも即できることじゃないかというふうに思っておりますけれども、その点はお考えが違うようなので、またこれはいろいろとその後の基金、三年後の後の話も出てくるかと思います。
 それでは、消費者教育について、安全法の第四条六項に消費生活に関する教育活動を追加されました。これは提案者に伺いますが、この追加条項はどうしてされたんでしょうか。
#68
○衆議院議員(小宮山洋子君) 参考人の方もお話をされましたし、私どももそう思っていますが、幾らいろんな仕組みをつくり、情報を提供しても、あふれるほどの情報を手にして自分で判断できる消費者が育っていなければどうにもならないということで、消費者が自立してきちんと判断できるように支援していく上で消費者教育は大変重要だと考えています。元々の政府案には入っておりませんで、私どもは入れてございました。
 ただ、これを修正協議の中で、その重要性については共通認識となりましたけれども、消費者庁の所掌事務と規定するかどうかというのがなかなか意見が一致しませんで、そのとき与党の方でおっしゃったのは、今消費者基本法の中でちゃんと消費者教育のことがうたわれていて、それに基づいて基本計画もできてやっているからということだったんですが。
 実態からしますと、内閣府とそれから文部科学省が共に会議体をつくっていまして、社会人への教育は内閣府が、学校教育は文部科学省がとやっているということなんですが、実態からすると、私も以前から取材をしたりしておりましたけれども、本当に関心のある先生が細々とやっていらっしゃるというのが現状でございまして、やはり今回これだけ大きな消費者についての法改正をするからには、ここにもしっかり消費者教育をもう一度盛り込んで力を入れるべきだということで、安全法の第四条六項に規定をしたものでございます。
#69
○大河原雅子君 消費者が消費者教育受ける権利というのは消費者の権利の中の一つでございますので、これは小さいときからあらゆる場面で、学校ももちろんですけれども、あらゆる場面でしなければいけないというふうに思っております。そういう意味では被害の予防に一番効果のあることですので、今活動している消費者団体の方々と一緒にこれはしっかりと進めたいというふうに思います。
 今日、資料を一枚お配りいたしました。この国民生活白書、平成二十年度版から取らせていただいたものでございます。海外の消費者団体の現状ということで、これは適格消費者団体、消費者団体訴訟ができるような大きな団体が今ここに示されておりますけれども。
 提案者の方に伺いたいんですが、適格消費者団体の拡充支援策、これをどのように求められるでしょうか。現状をどういうふうにとらえ、どういうふうにしていきたいとお考えでしょうか。まず伺いたいと思います。
#70
○衆議院議員(小宮山洋子君) これも適格消費者団体第一号の参考人の方も述べていらしたんですけれども、元々、適格消費者団体、私どもは、もっと全国に増えなきゃいけない。二〇〇六年に消費者契約法を改正してこういう団体訴権を作りましたけれども、現状では、一番北が埼玉、一番南は広島という七つの適格消費者団体しかありません。その数を増やさなきゃいけないということと同時に、適格消費者団体の方が多くの消費者に代わって今行っている差止め請求の訴訟につきましても、財源がないので、とにかく資金が足りない資金が足りないということが盛んに言われました。そういうことで必要な資金の確保、その他の適格消費者団体に対する支援の在り方、そして必要な措置を講ずるということを政府に求めているところでございます。
 具体的には、訴訟費用を貸し付ける、あるいは弁護士報酬の助成、通信費などの助成、また補助金の交付や貸付け、債務保証などいろいろございますので、附帯決議の二十二のところに、消費者被害の情報収集、啓発を行う消費者団体に対し、関係する情報を提供するとともに、活動のための施設や資金の確保等の環境整備を図ることとしたところでございます。
#71
○大河原雅子君 今日お配りしたこの白書は、日本の場合、この適格消費者団体は今六ですね。三月の五日に七番目の団体が認定されております。
 御覧いただけば分かるように、全然違いますよね。海外の場合は政府の補助が入っている、イギリスもフランスもドイツもスウェーデンもデンマークも。補助という形ではなくても、委託という形で入っています。それに比べて我が国では、この総収入、御覧ください。六団体分あるわけですが、団体訴訟をする、少額だけれども大変多くの被害者が出ているので、代表してこれを訴訟をする方々がいかに脆弱な財政基盤しか持っていないか。
 これはやはり、この消費者社会を展望するということからいえば、野田大臣、この白書の冒頭で被害額は三兆円なんだということもおっしゃっているんです。最後に、この消費者社会を展望するということ、それを決意を込めてこの点、まずこの適格団体の扱いの差、感想で結構です。これは通告してございません、感想で結構です。是非お願いします。
#72
○国務大臣(野田聖子君) 表を拝見しますと、諸外国の設立年と我が方の設立年の開きというか、ある意味諸外国は既にかなり成熟した適格消費者団体であり、我が方は大多数が二〇〇〇年生まれというかまだヤングというか、これからなんだと。
 仙谷先生もおっしゃっていたけど、本当は数十年前に既に確立されていなければならなかった消費者行政の政策そのものがこれだけ遅れてしまった証左だと思いますが、ですから、皆さんのお力を借りて全会一致で修正協議がされて、いよいよ消費者庁ができるということになりますので、この分のやっぱり遅れを取り戻してキャッチアップして、やはり適格消費者団体の皆さん方も諸外国と同じように肩を並べてしっかり活動できるような基盤づくりのためには、是非全力を尽くしてまいりたいと思っております。
#73
○大河原雅子君 消費者という言葉がこの国民生活白書のテーマとなったのも五十一回目にして初めて、そして、国民の生活、消費者ということを国会の中でこういうふうに広く議論させていただくのもこれまでになかったことと伺っております。でも、それ自体を、今、野田大臣がおっしゃったように、明治以降の縦割り行政がと言って始めるのではなくて、野田大臣も私も昭和生まれですよ、知らないんです、明治のことなんか。
 そして、今世界どうなっているかといったら、この消費者問題に関して言えばもう第四期です。私が学生だったころは消費者運動が強まった七〇年代。八〇年代にはそれがグリーンコンシューマーの運動になって、そして今は消費者は新しい消費者像を持たないと立ち行きません。それはどういうことかというと、市民が、公益のために活動するという人たちが増えてきた。消費者団体というのはそれの先頭に立つ人です。内閣府は立派な調査をお持ちです。是非、中身をきちんと御検討いただくように改めてお願いをいたします。
 終わります。
#74
○委員長(草川昭三君) 午後三時に再開することとし、休憩をいたします。
   午後零時二分休憩
     ─────・─────
   午後三時開会
#75
○委員長(草川昭三君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案、消費者安全法案、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#76
○石井みどり君 自由民主党の石井みどりでございます。
 本日、消費者問題に関する特別委員会で御質問をさせていただくことに関して大変感慨深いものがございます。と申しますのも、私ども、様々な消費者をめぐる事件・事故被害をめぐりまして、何とかこれを解決していく道をということで、自民党の中に一昨年の十一月三十日に消費者問題調査会を設置いたしました。当時、その調査会長は現大臣、野田大臣でございまして、そのときの担当大臣は岸田筆頭理事でございました。そして、この調査会で二十九回にわたる勉強会をし、消費者教育に関するワーキングチームも八回開きました。
 そして、私は、昨年の五月に、まだ委員会がございませんでしたので、決算委員会において消費者庁についても御質問させていただきましたし、十二月に厚生労働委員会でコンニャクゼリーに関しても質問させていただきました。
 政府においては、昨年の二月に消費者行政推進会議、有識者会議を開催していただき、六月には消費者行政推進基本計画の閣議決定を見ました。そして、昨年九月の国会へ消費者庁関連三法案が提出され、今通常国会におきまして、一月五日に衆議院の方で特別委員会が設置され、三月十七日からやっと審議が開始した。
 その経緯を考えますと、今まで消費者団体の方々、また日弁連二十年の悲願ということでございましたし、そして何よりも、地方の現場で相談の実務に当たっておられる相談員の方々の思いも兼ねて本日の質問をさせていただきます。
 私は、その消費者の方々が被害あるいは事故に遭わない、防止するために何よりも重要なのは、賢い消費者になっていただくことが一番重要ではないかと思っております。その消費者教育といいますと大変幅広い。それぞれの機関でも既に教育は消費者基本計画に基づいて実施されてきたところでありますが、例えば昨今話題になっております一般医薬品のインターネット販売、これに関しても、本来であれば薬というのは効能もあるけれども毒もある。薬の反対はリスクでございますので。薬、日本人大好きでございます。徳川家康以来、薬が大好きな日本人は、薬と賢く付き合う、そういう教育、薬育と申しますか、これも私は消費者教育の一環だろうと思っておりますが。
 特に一般医薬品のインターネット販売に関してのお寄せいただいている意見は、障害者、高齢者、妊婦の方、育児中の親御さんというふうに、非常にこういうインターネットでないと購入できないというふうなことをおっしゃる。しかし、こういう方々こそ副作用のリスクを回避する必要性の高い方々でございますので、皆さん、お薬をお買いになったら必ず注意書きの紙が入っています、それを御覧になっている方がいらっしゃるかどうか。使用上の注意、効能、用法、用量の適切な使用、保管及び取扱い上の注意等を御覧になっているかどうか。そういうことも含めてやはり私は教育が大事なんではないかというふうに思っています。
 児童生徒に関しては、学校において保健教育というところ、あるいはほかの授業でも受けることができます。しかし、一般社会人の方々は、政府もそういう情報を発信しているにもかかわらず、なかなかそこが難しい。必ずしも体系的な消費者教育が実施されてこなかった、それゆえ効果が十分とは言えないと思っております。
 消費者教育については、国がやはり基本理念を定め、そして総合的な教育の推進を図る必要があるのではないかと思っております。そういう意味でも、今般設置される消費者庁がその教育の司令塔としても役割を期待されていると思っておりますが、いかがお考えでございましょうか。
#77
○副大臣(増原義剛君) お答え申し上げます。
 消費者被害の未然防止という観点から、消費者が、先生御指摘のように自主的かつ合理的な行動が取れる、いわゆる自立した消費者になることが極めて大事でありまして、御指摘のように消費者教育が果たす役割は極めて大きいと、そのように考えております。
 そうした中で、政府としましては、消費者基本法に基づきまして基本計画、これは平成十七年の四月の八日でございますが、閣議決定をいたしておりまして、消費者の生涯にわたる学習機会の充実、これに向けまして、まず幼児期から高齢期に至るまでのライフステージ別で、かつ、安全あるいは契約取引、情報、環境の領域別に消費者教育を体系化し、教材を作成するなど、消費者教育を推進いたしてきておりますが、このたびの与野党の修正協議の結果、消費者安全法案におきまして、国及び地方自治体に、消費生活に関する教育活動等を通じて消費者安全の確保に関して国民の理解を深める努力義務が盛り込まれました。
 これを踏まえて、その消費者行政の司令塔としての消費者庁、これが関係省庁とも密接な連携を図っていく必要がございますけれども、消費者委員会の意見も十分踏まえて消費者教育にしっかり取り組んでいくことが重要であると、そのように考えております。
#78
○石井みどり君 各省庁とも連携を取って、図ってということでございましたが、既に現状でもそれぞれが教育といいますか広報啓発はされておられるわけですが、先ほど申し上げましたように、なかなかそこが、ライフステージに応じてと申しましても、一体的な、総合的なそういうところがどうも不十分な気がいたしますので、今後その辺りを政府におかれましては、やはり生きた連携、本当にそこが消費者がきちんとその知識を吸収して、その知識が生かせる、実践行動に生かせるような方向でお取り組みをいただきたいと存じます。
 事件・事故被害が近年多発しておりますが、その中でも、私がやはり胸を痛めてまいりましたのは、先ほど申し上げました、厚生労働委員会でも御質問を申し上げましたコンニャクゼリーの事故でございます。
 ただ、事故と言いますと、日本語ですと事故になってしまいますが、果たして英語で言うアクシデントなんだろうかという気がいたします。アクシデントと言いますと、避けることができない、運命的にその事柄に襲われてしまうというイメージがございますが、果たしてこのコンニャクゼリーの事故は、私は、避けることができなかったのか、そうではないというふうに思っております。
 しかも、このコンニャクゼリーの事故は、幼児期は嚥下機能が未発達でございますし、そして高齢者の方々はその嚥下機能、飲み込みの機能が衰えた方々、そういう方々に多発をしています。もちろん、成人の方々の事故もないわけではありません、ありました。そうであれば、これはやはり本来であれば避けることができたまさにインジャリー、傷害ではなかったのかという気がいたします。傷害であれば、これはきちんとその原因を分析調査して、そしてその予防のためのきちんとした手だてができていれば、二件目、三件目の事故は防げたのではないか。それが何年にもわたって、ここで事件の一連のことを申し上げることは差し控えますが、本当に被害者の方々にもお会いしました。何年たっても悲しみが消えない、一層深くなるだけだというその言葉を聞いておりますと胸が痛みます。
 これはまさに縦割り行政の弊害という、消費者のすき間に落ちてしまったすき間事案でございます。特にこういうすき間事案の対応と予防について、今後、消費者庁が果たす、本当に消費者行政の司令塔としての機能を果たしていくということが重要であろうかというふうに思っております。
 この消費者庁には各省庁から職員の方が出るというふうに聞き及んでおりますが、午前中も大臣何度も御答弁されておられましたが、追いやられた掃きだめ職員ではなく、失礼な物言いをしますが、選び抜かれたぴかぴかのまさにプライド高きガバメントパーソンが消費者庁の職員として私は働いていただきたいというふうに思っております。そして、しかも御自分の母体である省庁の方を向くのではなく、やはり国民の方へ顔を向けた、そういう行政を執行していただきたい。
 まさに意識改革が一番重要なのではないかというふうに思っておりますが、こういうすき間事案に対しての取組の決意をお伺いしたいと存じます。
#79
○副大臣(増原義剛君) 委員御指摘のすき間事案に対する消費者庁の対応でありますけれども、いわゆるすき間事案につきましては消費者安全法の中に様々な規定を設けております。
 まず、同法の規定に基づきまして、消費者の生命、身体に重大な影響を与えるいわゆる重大事故等でございますが、これに関する情報が直ちに地方自治体や他の行政機関から消費者庁に通知されることになっております。これは法第十二条でございます。
 消費者庁は、それを受けまして、一元的に集約した消費者事故等に関する情報、これを分析をいたしまして、必要があると認めるときは、仮にその原因がはっきりしていないというときであっても、これは消費者重視の観点から注意喚起の情報を公表して同被害の拡大をやっぱり防止する必要があると、そのように考えております。こうした情報の集約、分析、あるいは注意喚起情報の公表、これは被害の予防について特に大きな効果があるものというふうに考えております。とかくこれまで各省庁別々に、ばらばらに、地方自治体との関係もそうですが、それが一元化されるというのは私は極めて大きいというふうに考えております。
 また、生命、身体に重大な被害を与えるいわゆるすき間事案でございますが、必要に応じて事業者に対し被害拡大防止措置、これをとるよう勧告をする。法第十七条でございます。
 さらに、急迫した危険がある場合には、譲渡等の禁止、制限措置を講ずる。法第十八条でございます。等の対応を取ることが可能となりますので、消費者庁は事故の再発を防ぐために遅滞なく必要な措置をとり得るものと考えております。
 消費者安全法案におきましてはこのような対応が可能でありますけれども、消費者被害の未然防止、このためには経済社会の変化にいち早く対応していく、まさに先ほど御指摘のありましたコンニャクゼリーなんかはそうだと思うんですけれども、これを適切な法令を整備していくこともまた必要であろうというふうに思っております。
 これまでとかく省庁の縦割りの下で、迅速で漏れのない法整備、これが十分取れてこなかったという御批判もありますので、消費者庁を設置することによりまして、消費者庁自らが、また必要な場合には各省庁に勧告等も行って、幅広い分野、これをカバーできるような横断的な消費者法制の整備を進めていくことがこれからは可能になってくるというふうに思っております。
 いずれにしましても、消費者庁は、消費者行政の司令塔として、内閣総理大臣と消費者政策担当大臣のリーダーシップの下で、縦割り行政の弊害を乗り越え実効性の高い消費者行政を遂行していくものであり、その創設は、私は、霞が関に働く人たち、先ほどちょっと何かどうかなと思うような表現されましたけれども、私は相当変わってくると思います。私も二十六年間行政官をやっておりましたが、必ず頭の片隅にこの消費者の問題というのは入ってくる。これがそれぞれの役所においても、消費者庁はもとよりですが、これがいろんなところで、いわゆる企画立案にせよ、あるいは行動にせよ、それが跳ね返ってくるものと、そのように思っております。
#80
○石井みどり君 是非、省庁の間を埋めるべく、司令塔としての機能を果たしていただくことが今後こういう事故を未然に防ぐということになろうかと思いますが、実は日本学術会議の方から御提言が出ております。「事故による子どもの傷害の予防体制を構築するために」という、十九歳までのお子さんの死亡原因の一位はこういう事故でございますので、もしこの御提言、なかなかお答えできない内容もあろうかと思います、法的整備というようなことも入っておりますので、お答えいただける範囲でもし御見解があれば、お答えいただけますでしょうか。
#81
○副大臣(増原義剛君) 先生御指摘の日本学術会議の指摘事項でございますが、我々もよく存じております。ゼロ歳を除く子供の死因の第一位は不慮の事故というふうになっておりまして、事故原因を詳細に究明し、新たな事故を発生させない方策、これを見出していくことは極めて重要な課題であると思っております。
 消費者庁の発足に向けまして、事故情報の一元化を図る、先ほども申し上げました情報の一元化でありますが、それが一元化図れますと適切に原因究明が行われ、新たな被害の防止にもつながるよう体制を整備していかなくてはいけないというふうに思っております。
 いずれにしましても、子供の事故防止につきましては日本学術会議などからも御提言がなされておりますので、そういった専門家の御意見を十分に伺いながら、消費者委員会でしっかり御議論をいただいて、十分な体制整備を図ってまいりたいというふうに思っております。
#82
○石井みどり君 ありがとうございます。
 大臣にお伺いしたいと思いますが、度々お答えになっておられるので重ねての御質問になるので恐縮でありますが、まさにこの消費者庁は、真に消費者のための消費者庁としての執行機関として強い権限を付与されることになる、しかしそれだけでやはり消費者行政が果たして前進するのだろうか。そのためには、閣法で言う消費者政策委員会、今回の修正で消費者委員会というふうに改められましたが、この委員会がやはり監視機関として透明性を保ち、そして独立性を確保しながら効果的、効率的に機能することが重要であろうというふうに思っております。
 委員の人選を含めて、やはりこの辺りがまさに成功させるための肝かなというふうに思いますが、何度も御答弁されておられますが、この消費者委員会立ち上げに向けての大臣のお心積もり、決意をお伺いしたいと存じます。
#83
○国務大臣(野田聖子君) 午前中の御質問の答弁の中にもありましたけれども、先進国の中にあって、極めてとても大切な消費者行政というのが大変出遅れているのが我が国日本でございまして、この度、福田前総理のリーダーシップの下、なかなか自民党政権ではこういう発想がなかったとございましたけれども、数十年ぶりに、消費者行政に携わる団体又は弁護士の皆様方の悲願がやっぱり、衆議院の特別委員会の場において全会一致という形で修正協議いただいた上で、消費者庁創設に向けて、ただいま参議院の方で真摯な議論を始めていただいたところでございます。
 私もかねてから石井先生と一緒に自民党の調査会で学ぶ中で、その出遅れた消費者行政を進めていくのは、霞が関に一つの役所をつくるだけでは全然駄目で、やはり国民総員で、消費者行政の大切さ、そして消費者こそがこの国を良くしていくポテンシャル、新たなポテンシャルであるというやっぱり位置付けというのを実感していただけるようなスキームをつくっていかなきゃいけないという中で、とりわけ重要なのが地方での消費生活センターの皆さんの御活躍と、そしてそれを受け止めて、多くの国民の声を吸収し、そして役所だけで内にこもって何事かがなされるのではなく、それをしっかりとパートナーとして、余り敵対することなく、やはり国民の代表として、国民本位の政策になっているかどうかというのを常に相談し合い、協力し合う、そういう消費者委員会の存在というのは極めて大きいわけでありまして、今回、修正協議の中でそこがデフォルメされたことは大変うれしいことであり、そういう修正協議の結論を踏まえて、私としては、担当大臣として精いっぱい力を尽くしてまいりたいと思っております。
#84
○石井みどり君 今大臣もおっしゃいましたように、これは昨年、一昨年、福田総理、当時の総理がやはり大変な決断をしてこの消費者庁を設置するということをお決めになられました。まさに日本の行政のシステムからいえば、パラダイムシフトであったろうというふうに思っております。
 国民のためのまさに政治をしていく、これこそが自民党政治でございますので、長年、政権を担ってきたんだと思っております。是非この消費者庁、早く機能して、本当に消費者のために、消費者の方が安心して豊かな消費生活を楽しんでいただくためにスタートをしていただいて、そして、その現場で献身的に努力をされておられる相談員の方々がまた高いところに向かって歩いていかれる、そういうことも御期待を込めて、大臣の、皆様の御奮闘を御期待を申し上げたいと存じます。
 私の質問はこれで終わらしていただきます。
#85
○山田俊男君 自由民主党の山田俊男であります。どうぞよろしくお願いします。
 先ほど来からもありますけれど、福田前総理が就任以来、国民の目線に立って、そして国民のサイドに立って政治を進めるというふうにおっしゃっておられたわけで、ようやくこのことが日の目を見てくるということでありますから、私もそういう面では感慨深いものがあるわけであります。
 福田前総理が消費者庁の設置を表明されたきっかけとなりましたのは、中国産冷凍ギョーザの輸入問題であったかというふうに思います。昨年一月に発覚したこの事件は、食品企業やそれから行政、さらには消費者が食の安全を考える大きなきっかけになったかと、こんなふうに思います。本日、私は食の安全、安心を中心に質疑をさせていただきます。
 御案内のとおり、平成十九年の十二月二十八日に千葉と兵庫で相次いで三家族十人が中毒症状を発症しまして、翌二十年一月三十日にようやく両県警がギョーザからメタミドホスを検出し、それを公表した、そして事件が明るみになったわけです。この間一か月、そしてその後の関係機関の対処について種々問題が指摘されたわけでありますが、その反省がそれこそ消費者庁の設置につながったと、こんなふうに言えると思います。
 そこで、増原副大臣にお尋ねしたいわけでありますが、どういう問題があって、そして消費者庁の創設ということにつながってきたのか、お聞きしたいと、こんなふうに思います。
#86
○副大臣(増原義剛君) 山田委員に御答弁申し上げます。
 先生先ほど申されましたように、平成十九年十二月末に中国産の冷凍ギョーザ事件、実はあそこで発生したわけでありますが、その十名が嘔吐等の症状を発症されました。そして、各事案ともその翌日には保健所等においては事案発生の事実を承知しておりましたけれども、関係機関への通知、これが遅れたわけでございます。政府において本事案を把握したのは一月の三十日でございまして、関係府省で連絡して対応に着手したのは三十日から三十一日にかけてでございまして、その間一月がもうたっておるという状況でございます。
 このように、本事案につきましては、保健所における緊急対応体制の不徹底というのが一点あろうと思いますが、加えて都道府県知事等から厚生労働大臣への情報の伝達、これに時間を要したこと、そういったところに一番大きな問題があったんではないかというふうに思っております。
 政府としましては、事案発覚翌日、一月三十一日でございますが、食品による薬物中毒事案に関する関係閣僚会合を開催しまして、政府一体となって被害拡大の防止等に取り組むことを申し合わせ、さらにその後、食品による薬物中毒事案の再発防止について、これは原因究明を待たずとも実施すべき再発防止策を申し合わせました。二月の二十二日でございます。もちろんのことでございますが、これには福田総理の強い御意向があったということでございます。
 そして、現場の窓口機関から本省等への報告ルール、これをしっかり見直すということ。それから二つ目には、政府全体での初動情報の共有、これは事故米もそうでありましたけれども、事故米のときは福田総理の御指示と野田大臣の御指示がありまして、私がチーフになりましてPTをつくりまして、関係省庁全部集まっていただいてプレ消費者庁のようなことをやったわけですが、この情報の共有、これが極めて大事であろうというふうに私は思っております。加えて三点目では、関係府省における初動情報の集約と対外提供の体制の明確化、ここら辺りがしっかりできていなかったと、これをはっきりさせたことでございます。四番目に、輸入食品の検査体制の充実、やはり行政改革随分やってきておりまして、なかなかそういうところに増員とか予算措置というものが十分に行っていなかったという点がありますので、それをきっちりとやっていこうということでございました。
 その後、国内の捜査がおおむね終了した後は、中国側に対して、首脳会談を始め様々な機会をとらえまして、一刻も早い真相究明のための捜査と協力を働きかけているところでございます。先日も野田大臣が中国に行かれましたときにも同様の趣旨で向こうの方に申入れをしていただきました。中国側におきまして引き続き捜査中の段階ではありますが、今後とも日中間の連携協力、これを密にして真相究明に当たってまいりたいと、そのように考えております。
#87
○山田俊男君 農水省の近藤副大臣に来てもらっておりまして、お願いしたいんですが。
 農水省としてどう対処されたのか。そして、どんな問題を抱えられたというふうにその際認識されたのか、お聞きしたいと思います。
#88
○副大臣(近藤基彦君) お答え申し上げます。
 昨年一月三十日に明らかになった中国産冷凍食品による薬物中毒の発生を受けて、我が省としては同日付け、つまり一月三十日付けで食品関連業界に対して販売中止対象商品を取り扱わないように周知徹底をいたしたところであります。また、翌三十一日に、本省あるいは地方農政局あるいは農林水産消費安全技術センター等五十六か所に設置しております消費者の部屋、これで消費者等からの相談の受付を行いました。また、同じく三十一日より、地方農政事務所等の職員延べ約一万人を動員いたしまして、約五万七千店舗に対して販売中止対象商品の撤去状況の点検を行っております。
 本事案については、保健所等から厚生労働省への報告が遅れたため、関係機関での情報の共有が迅速にできなかったと、これが課題として指摘をされて、先ほど委員も指摘したところでございますが、これを踏まえて、食品危害情報総括官というものを、当省では消費・安全局長が指名されたところでありますけれども、その食品危害情報総括官会議への参画、あるいは情報の収集、分析、共有等の取組に加えて、地方農政局等からの情報の集約や関係機関への情報提供等を円滑に行う仕組みの整備を行ったところであります。
 今後とも、関係府省と連携をして取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
#89
○山田俊男君 警察庁からお見えいただいているというふうに思います。
 警察も刑事事件としてとらえられたことから、大変難しい問題を抱えられた側面があるんじゃないかというふうに考えるわけですが、どう振り返っておられますですか、お聞きします。
#90
○政府参考人(西村泰彦君) 本件事案が発生いたしました千葉、兵庫の両県警察におきましては、事案を認知した直後から、保健所と連携しつつ、資料の鑑定、関係者からの事情聴取など、所要の捜査を推進いたしました。
 また、警察庁におきましては、千葉、兵庫の両県警察の鑑定で薬物が検出された旨の連絡を受け、直ちに関係省庁へ連絡するとともに、警察庁の調整の下、被害拡大防止のため、両県警察においてこれを公表したところであります。
#91
○山田俊男君 ところで、現時点でこの事件はどういう進捗状況になっているのか、事件の解決に向けた取組を、現段階の状況を警察庁にお聞きしたいと思います。
#92
○政府参考人(西村泰彦君) 千葉、兵庫の両県警察におきまして事案を認知以降、先ほど申し上げましたが、資料の鑑定や流通経路の解明など、所要の捜査を行ってまいりました。
 日本国内における捜査はほぼ終了いたしまして、薬物が日本国内で混入された可能性は極めて低いと考えております。
 日中捜査当局間におきましては、互いの連絡窓口を通じて情報交換などを行うとともに、互いに訪問するなどして情報交換会議を開催するなど連携を図ってきたところであります。
 中国におきましては、引き続き捜査中であるものの、現在まで事案の解明には至っていないものと承知しております。
 本事案は食の安全にかかわる重要な事件であることから、引き続き、外務省とも連携しつつ、中国側には中国における捜査状況等について情報の提供を求めていくほか、日中捜査当局間の連携を密にし、事案の早期解明に努めてまいりたいと考えております。
#93
○山田俊男君 先ほど、野田大臣も訪中されて、そしてしっかり申し入れておられるということでありますので、どうぞ警察、外務省、それぞれ連携を取っていただきまして、早急にこの問題の解明を図っていただきたい、こんなふうにお願いするところであります。
 さて、こうして見てみますと、この事件について各省それぞれの、まだ厚生労働省をお呼びしていませんでしたから、本当は厚生労働省の話を持ち出すともっとすそ野が広くなっちゃうわけでありますが、関係方面それぞれの部署でいろんな取組があったというふうに思うわけでありますが、今後、こうした事件について、消費者庁を設置することによりどうスムーズな対処が可能になるのか、内閣府、農水省、それから警察庁、それぞれからお聞きいたします。
#94
○副大臣(増原義剛君) お答え申し上げます。
 仮に冷凍ギョーザ事件と同様の問題が発生した場合、消費者庁ができた場合には、まずは消費者の安心、安全を確保するため、政府一体となった取組、これを迅速に行う必要があります。その場合に、消費者庁がその中核的な役割を果たすことになります。
 具体的には、新法である消費者安全法案等に基づきまして、重大事故等に関する情報としまして、情報の一元的集約ルート、これをしっかりたどりまして、事故情報が地方公共団体などから消費者庁に直ちに届けられるような仕組みでございます。そして、次に消費者庁は、集約、分析しました情報を消費者に分かりやすい形で迅速に消費者に対して公表して注意喚起を行うということがございます。
 そしてまた、消費者担当大臣の指示の下で緊急対策本部、これを設けることになると思いますが、これらの開催などによりまして、関係省庁、厚生労働省や農林水産省、さらには警察庁、外務省等の関係各省庁間での緊密な連携協力を図りまして、当該省庁に対しまして、業者に対する自主回収要請を含めた行政指導、所管する法律に基づき取り得る行政処分及び外交ルートを通じた情報収集を含めた迅速な対処を促すことになろうと思います。
 さらに、必要な場合には、関係大臣に対しまして、所管する法律に基づき取り得る行政処分、例えば厚生労働大臣に対しまして食品衛生法に基づく危害除去命令の発動、こういったことについて措置を消費者庁は要求していくということになろうと思います。
 こうした対応によりまして、消費者行政の司令塔としての政府全体の調整を行ってまいることになろうと思います。
#95
○政府参考人(竹谷廣之君) お答え申し上げます。
 消費者庁の関連の法案が成立いたしました暁におきましては、消費者庁が消費者行政の司令塔としての機能を果たされるというふうに私ども認識いたしているわけでございまして、そうした中におきまして、消費者庁におかれまして、先ほど増原副大臣の方からもお話ございましたように、情報が消費者庁に収集また一元化されて集められると、そして分析されるというふうに受け止めております。
 また、消費者庁の方から、関係省庁、農林水産省に対しましても様々な面で御指導いただけるというふうに受け止めているわけでございますが、そうした大きな枠組みの下におきまして、私ども日ごろから消費者庁を中心に情報をシェアするとともに、こうした事案が起きた場合に、類似の事案が起きた場合におきましては、まずもって私どもの関係の食品業界に対しまして、迅速に情報を提供させていただくと。
 そしてまた、私ども、先ほど近藤副大臣の方から冷凍ギョーザの件について申し上げましたように、やはり消費者の部屋という窓口を持っておりまして、国民の皆様、消費者の皆様から相談を受け付ける形になっておりますので、そうした場を通じまして、食品の情報につきまして国民の方々にお伝えを申し上げていくと。さらには、そうした問題のある食品がマーケットに出回っているということであれば、必要に応じまして、私どもの地方機関であります地方農政事務所等を活用いたしまして点検をし、そうした問題のある商品があれば取り扱わないように指導していくといった取組をしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
 消費者庁を中心とした体制の下で一層円滑に進められるのではないかというふうに考えている次第でございます。
#96
○政府参考人(西村泰彦君) 消費者庁設置後に食の安全に係る事案等が発生した場合には、関係省庁の情報が消費者庁に集約されることとなると承知しております。
 警察といたしましては、被害拡大防止等の観点から、積極的に広報を行うとともに消費者庁に必要な情報の提供を図るなど、これまで以上に関係府省庁等との連携を強化してまいりたいと考えております。
#97
○山田俊男君 野田大臣にお聞きします。
 今、それぞれ、消費者庁はあっという間にできますので、増原副大臣から消費者庁は司令塔としてしっかり役割を果たしますと、さらに農水、それからさらには警察、情報を提供する、そしてそれを共有して一致して事に当たるという決意があったわけでありますが、野田大臣の御決意をお聞きしたいと思います。
#98
○国務大臣(野田聖子君) 今回の消費者庁創設に当たりましては、いろいろな多種多様な被害者事故・事件が発生する中、既存の、明治に生まれていないのに明治以来というのはいかがなものかという御発言もあったんですけれども、歴史上、明治時代、明治において今の各省庁の基本というのはでき上がっているわけですね。それを踏襲して今日まであるわけですけれども、典型的に言われるのが縦割り行政であるとか、そういうつくりの悪さによって、仕組みの悪さによって発生した事案というのが冷凍ギョーザであったり又は今懸案になっているコンニャク入りゼリーだったりするわけですね。
 それをやっぱり打破していくためには各省庁が、それぞれ悪意はないわけですね、ただ明治以来の産業振興のための縦割り行政に限界があり、多様化している消費者被害に対して瞬時に即応できないという、そういうものに対して消費者庁という新たな行政組織がそれぞれの不足を補うことによって、司令塔として速やかにそういう事案の解決に向けて取り組む、消費者をパートナーとした新しい、環境庁から始まって約三十八年ぶりの行政組織をつくらせていただくということになるわけであります。
 衆議院ではいろいろ、いろんな事案にかかわってくる各大臣も自らおいでいただきまして、それぞれのやっぱり消費者庁に向けての思いというか、消費者庁ができればしっかりと連携してやっていくんだという御発言もいただいておりますので、それを受けて修正協議もございました。全会一致でできたこの消費者庁の修正された三法案がしっかり生かされるように頑張っていきたいなと思っております。
#99
○山田俊男君 ありがとうございました。
 ところで、食の安全とそれと消費者の信頼を実現するための表示の問題については、本当に多種多様な事件が最近になっても報道されているわけであります。
 今年の二月に愛媛県警は、中国産ウナギを県産として偽装したウナギ加工会社を不当競争防止法違反で逮捕したということでありまして、この事件は、昨年八月農水省から、農水省からなんですね、改善命令を受けていたものについて、九月から県警が関係先を家宅捜査していたということでありますので、ここはこれで、県とそれから農水省、さらには県警という登場人物、登場機関があるわけであります。
 さらに、今年二月に青森県警が、リンゴ果汁について、これを中国産を県産と偽り出荷した業者を、これも虚偽表示の不正競争防止法違反で逮捕ということであります。これは、昨年八月に県がJAS法違反で同社に業務改善を指示していたものと、それを調査の上、県警が動いたということでしょうかね。
 それから、今年三月は秋田県が、ロシア産シジミを秋田県産ということで偽装表示して販売した会社を、これもJAS法違反に基づき改善を指示と。
 こう一々挙げるのも大変なんですが、山形県は、悲しくなっちゃうんですけれども、三月に山形県で中国産フキを山形県産と偽り販売した会社を、原産地表示の訂正を、これは県が表示訂正を指示したということでありました。
 それから、今年三月は農水省と大分県がこれは連携して、JAS法に基づいて、中国産ハマグリを国産と偽り販売した会社に改善を指示したということでありました。これは、農水省に、安い大分県産のハマグリが出回っているという情報が複数寄せられて調査していたということのようであります。
 さらに、今年三月は、登場人物がまた変わってくるんですが、公正取引委員会です。都内の焼き肉店が但馬牛や神戸ビーフと偽って表示していたものについて景品表示法違反、優良誤認で排除命令を出したと。
 かくのごとく、今言いました、登場人物もそれぞれありますし、それから法律もいろいろあるわけであります。こんな中でもそれなりに連携取りながら対処されているというふうに見ていいのかというふうに思いますが、そこでお尋ねしたいんですが、これは内閣府にお尋ねしますけれども、偽装表示があった場合の初動はどこが行うんですかね。
#100
○政府参考人(松山健士君) お答え申し上げます。
 ただいま委員から御指摘のございました原料原産地の偽装、そういった問題を含めまして、JAS法の品質表示基準に違反する疑いのある事業者に対する初動につきましては、個々の事案の端緒によりまして、消費者庁と農林水産省が連携しつつ、それぞれ対応していくことになるというふうに考えております。
 まず、消費者庁につきましては、主として消費者からの苦情相談の情報を踏まえまして、またJAS法に基づく申出を受けまして立入りなどの初動を行うことを想定しております。
 一方、農林水産省におきましては、地方農政局を中心としてJAS規格また品質表示に関する事務を実施されておりますので、さらに事業者等からの通報を受ける窓口というものも設けられておりますので、これらを通じて得られた端緒情報を中心として初動が行われるというふうに考えております。
#101
○山田俊男君 分かりました。
 続いて、関係事業者等への調査、立入検査はどこが行うのかということなんです。先ほどの事例でもちょっと申し上げましたけれども、県であったり、農水省であったり、それから改善命令が出た後、警察が捜査し逮捕するという形になるのかというふうに思うわけですが。
 それから、これは千葉県で、最近の報道もありましたけれども、中国・韓国産の水産物を国内産と偽って売っているのを県がJAS法に基づく改善の指示や公表をしていないのはおかしいと言って、農水省が県に対して適正な対応を要請するということがありました。これは、農水省が県と一緒になって計三回この業者に立入検査を行ってJAS法に違反する事実を確認しているのに、県は指示、公表せずに文書で指導しただけだったということで、これはまたこれで農水省と県との間の関係の問題があるわけでありますが、この件について、内閣、お尋ねします。
#102
○政府参考人(松山健士君) お答え申し上げます。
 JAS法に基づきます製造業者等に対する立入検査についてでございますけれども、消費者庁と農林水産省、これが連携しつつ、それぞれ端緒に応じて、先ほど申し上げましたように取り組んでいくものというふうに想定しております。
 その際、例えば全国的に広がりのある案件、また緊急性のある案件、そういったものにつきましては、消費者庁が農林水産省と合同で立入検査を実施するといった場合もあるものと考えているところでございます。また、農林水産省が立入検査を実施した場合には、その結果を消費者庁に通知をする義務をJAS法上規定いたしております。また、製造業者等に対する措置命令の権限、これは消費者庁が一元的にその権限を持つということを規定しております。
 こういうことによりまして、消費者庁と農林水産省は連携をしつつ、消費者庁が主導性を発揮しながら立入り等を行っていくと、そのように考えております。
 それから、御指摘の都道府県知事との関係でございます。
 これにつきましては、御指摘のとおり、都道府県知事も、製造業者等の工場、店舗等の場所の所在地を管轄する都道府県知事がそれぞれ立入検査の権限を有しているところでございますけれども、この点につきましては、消費者庁の今回の設置によりまして権限関係を変えるということはいたしておりません。
#103
○山田俊男君 是非、機動的な、迅速な連携を図ると、これをもう徹底して進めていただきたい、こんなふうに思うわけであります。
 ところで、近藤副大臣にお尋ねしますが、農水省は地方農政局と農政事務所の在り方を見直すとされているやに聞いておるわけでありますけれども、それでは調査や立入検査の機能を果たせるのかというふうに考えるんですが、これどうなっているんですか。
#104
○副大臣(近藤基彦君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、立入検査等は、消費者庁と協力をしながら我が省とともに行うということにされております。
 その際、我が省としては、食品の生産、流通、加工や食品事業者の実情に関する専門知見を有していること、あるいは地方組織に約千八百名の食品表示Gメンを配置しております。そういうことから、知見や組織を活用することにより的確かつ機動的な取締りを行うことができると考えておりますので、地方組織については、平成二十二年度の抜本的な機構改革に向けて三月三十一日に農林水産省機構改革の基本方針というものを公表したところであります。
 この中で、食の安全や消費者の信頼の確保に関する業務等は引き続き国が担うべき事務権限として、これを的確かつ確実に実施できるよう現在体制を整備しているところでございます。また、JAS法の執行体制についても、この方針に従って、引き続き十分な体制が確保されますよう検討を重ねて結論を得ることとしております。
#105
○山田俊男君 十分な体制を残すよというふうにおっしゃるわけですから、是非それはそうしていただいて、そして司令塔である消費者庁の下に機動的に仕事ができるようにしていただきたい、こんなふうに切にお願いするところであります。
 続いて、国民の食の基本であります、例えば、牛肉については、BSEの発生問題もありまして、現在も輸入牛肉については一定の規制や防疫検査を厳重に行っております。その一環として、国内においては、生産者が生まれた子牛に耳標を付けて、そして流通も肥育もそれから出荷段階であってもきちっと管理するという仕組みになっている、いわゆる牛トレーサビリティーを徹底しているということであります。また、米につきましても、これはもうつい先日、衆議院、参議院で通していただいたわけでありますけれども、生産、流通、販売の各段階でこれは記録して、そして情報を伝達するという米トレーサビリティーについて決議し、成立させて、来年夏から施行すると、こういうふうになっております。
 これらは、それぞれ、生産者はもちろん、専門的な技術者の対応がそのそれぞれの段階にあって、そして記録、表示並びに報告、立入検査がそれぞれなされていると、こんなことでありますが、消費者庁と関係省庁との関係は一体これらの課題についてどうなるのか、内閣府にお尋ねします。
#106
○政府参考人(松山健士君) お答え申し上げます。
 牛のトレーサビリティー法に関しましてでございますけれども、これはもう委員御存じのとおりでございますけれども、この法律は、牛の個体識別のための情報の適正な管理と伝達に関する特別の措置を講ずることにより、BSEの蔓延を防止するための措置の実施の基礎とするとともに、牛肉に係る個体識別情報の提供を促進し、これらの結果として畜産業などの健全な発展と消費者の利益の促進を図ることを目的とするものでございます。
 この法律でございますけれども、まず、牛がBSEにかかっているかどうかを判断するということにつきましては、委員御指摘のとおり、非常に高度な専門性を必要とするものというふうに我々の方も考えておりまして、その意味で、同法が、更に申しますと、この法律が牛の個体識別番号の国による管理、これを主たる内容としているということでございますので、農林水産省においてこの法律を所管されることが最も適当というふうに判断しているわけでございます。
 そして、消費者庁と農林水産省の関係でございますけれども、そういう役割分担の上で、必要がある場合には、消費者庁の方から見まして必要がある場合には、消費者安全法に基づきまして、内閣総理大臣が農林水産大臣に対して必要な措置を要求すること、また、特命担当大臣が勧告を行うというような対応によって必要なことはなしていくということによりまして、内閣全体の役割分担として最も効率的で適切であると、そういう形で消費者保護を実現していけると、そのように判断しているわけでございます。
#107
○山田俊男君 農水省の近藤副大臣にお尋ねしますけれども、牛については、今もありましたが、家畜伝染病等専門的な対応が求められるわけであります。ところで、米につきましても、輸入米でありますミニマムアクセス米や、さらには主食用の米のふるい下米といったような特定米穀ですかね、こうした米がありまして、これらについてはなかなか容易に把握しづらいといいますか、そうはいいましても一方で地下水脈のようにとうとうと流れているんじゃないかと、こんなふうに言われている大変難しい課題を抱えるわけであります。
 ミニマムアクセス米は港で輸入した段階からきちっと管理する、さらにふるい下米、特定米穀については生産の段階から管理していく、生産、乾燥、調整、出荷と、この段階から管理していく必要があるわけで、これらについてしっかりやらないと消費者の信頼が得られないというふうに思うわけでありますが、農水省の決意をお聞きしたいと思います。
#108
○副大臣(近藤基彦君) お答え申し上げます。
 米のトレーサビリティー法は大変熱心な御審議で先日通していただきまして、本当にありがとうございます。
 この法律は、米穀等について取引記録の作成、保存、そしてもう一つは産地情報の伝達、この二つを義務付けることを内容としております。取引記録の作成、保存については、米穀等の流通の透明性の確保が目的であることから、流通を所管する農林水産大臣の専管としているところでございます。農林水産省が責任を持って立入検査等の流通監視業務を確実に行っていく考えでございます。
 また、産地情報の伝達については、一般消費者の自主的かつ合理的な選択に資するものであるとともに、指定米穀等の適正かつ円滑な流通の確保や消費の改善に資するものであることから、立入検査等も含めて内閣総理大臣と農林水産大臣の共管としているところでございます。この場合、立入検査の結果をお互いに通知するなど、消費者庁との連携を図り、効果的に流通監視業務を行ってまいる所存であります。
 地下水脈でという話がありましたけれども、地下水脈を断つ、それを井戸で掘り上げてくると、そして明らかにするぐらいの決意で我々としては今後臨んでいきたいと思っております。
#109
○山田俊男君 なかなか、地下水脈を断って、井戸で掘り上げて、それを明らかにするというわけでありますから、禅問答みたいですが、しかし大変意味のある、これ解釈といいますか表現の仕方ということで、しっかり頑張っていただきたい、こんなふうに思うところであります。
 それに、牛のトレーサビリティー法のこの扱い、さらには米のトレーサビリティー法の扱い、これは消費者庁にとりましても、それから我が国の関係省庁にとりましても極めて重要である。当然でありますが、重要でありますが、同時に、対外的に、例えば牛であれば、米国との牛肉の輸入問題に対しましてどんなふうに対処をしていくかという政治的な課題、さらには、米につきましては、これはミニマムアクセス米として世界の各国から相当量を入れていると、さらにはこれをWTOでどう扱うかということとの関連が出てくるわけで、極めて政治的な課題でもあるわけであります。
 当然のこと、これは外務省がかかわりますし、それはもう官邸もかかわらなきゃいかぬし、関係方面みんなで考えなきゃいかぬ深い意味を持っているわけでありますので、どうぞ、消費者庁としてこれらの運営もやる、農林水産省としても所管庁としてこの運営もやるといいながらも、大きな、それこそこれも大きなすそ野を持った大変重要な課題でありますので、そのことをやはり意識した取組を消費者庁にも当然求められるんだということを頭に置いて進めてもらいたい、こんなふうにお願いするところであります。
 さて、最後の質問ですが、内閣府の外局として消費者庁が置かれるわけでありまして、そして、内閣府担当大臣がこれを統括するというふうに聞いております。私は、これは私だけかもしれませんが、どうも内閣府というところがよく分からないと。
 私、当選して一年と八か月になるわけでありますが、行政機関組織図も持っていますし、内閣府の担当からも来ていただいてじっくりお話をお聞きしたという経緯もあるわけでありますが、こう見てみましても、だって、外局だけで見ても、宮内庁があったり、警察庁があって金融庁があって、さらに男女共同参画局って、これは内部部局でありますが、沖縄振興局も、沖縄も抱えておられるわけですね。さらに原子力安全委員会みたいな、これも抱えておられるということで、一体この内閣府というのはどんな組織なんだというふうに思うわけです。そこへ消費者庁が外局として置かれるということであります。
 ところで、内閣府はもう一つ持っていまして、これは重要政策に関する会議ということで、経済財政諮問会議と規制改革会議を持っておられるわけです。最近は経済財政諮問会議も大分内容が変わってきたぞと私も認識を改めてきているわけでありますけれども、しかし、どうも農業関係者からは、経済財政諮問会議や規制改革会議も内閣府にあるということで、どうもいじめられてばかりいたという被害者意識がありまして、消費者庁も内閣府に置くということで、おい、大丈夫なのかと、心配だという人もいるくらいであります。それは変なことだというふうに思わないで、いや、多くそう思っているところが残念ながらあるんですよね。
 一体これ、内閣府って、これだけ広範な業務を持つ内閣府でちゃんと実務的な統括や職員体制を運営していけるのかという心配もあるわけです。野田大臣、大臣のこれはお考えをお聞きしたいと思います。
#110
○国務大臣(野田聖子君) 大変な御心配をいただき、誠にありがとうございます。
 内閣府、私も特命担当大臣になって半年が過ぎまして、確かに私自身もいただいた任務が、この消費者行政始め科学技術政策、宇宙開発等々、内閣府、本当にたくさんの、ただ、どれもこれも喫緊、大変重要な課題で、まさに縦割り行政の中で一つの役所で収まらない、しかしながら議員立法等々で速やかに政策を進めていかなければならない重要なお仕事をお預かりしていると思い、日々緊張しながら取り組んでいるところでありますが。
 そんなたくさんあって大丈夫かということですが、今回、消費者行政は、今申し上げたように省庁横断的な行政分野であります。消費者庁が消費者行政の司令塔として機能するためには、消費者庁を内閣総理大臣を主任の大臣とする内閣府に置く、そして、消費者政策担当大臣が関係各大臣に対して総合調整権を発揮することが必要というふうに考えられているところであります。
 そのカウンターパートである消費者委員会、これにつきましても、修正協議により、消費者庁を含め各省庁から独立性を高めるため内閣本府に置かれることとされたと私は理解しておりまして、独立した第三者機関として消費者行政全般に対する監視機能が十分果たされるよう、委員会の運営に万全を期してまいりたいと思っております。
#111
○山田俊男君 今後是非考えてもらいたいというふうに思うんですが、消費者庁はどこにあるんだと言われたら、ええ、あそこのビルのあそこにあるというふうにちゃんと言えるようにしておいてもらった方がいいと思うんです。先ほど、本会議の議論でも明らかになったんですけれども、消費者庁には番号を一つに統一して、どこからでもそれは通ずるという話があったわけで、大賛成です。
 とすると、やはり消費者庁は一体この霞が関の、今度どこに置かれるんですかね、どこに置かれるんだろうと。山田、おまえ今から行ってこいと言われたって、どこへ行ったらいいのか分からないんですね。それほどちょっと、やっぱり内閣府というのはなかなか複雑であります。是非、みんなから見える、これが消費者、それから生産者も含めた国民全体の安全、安心を見守ってくれている組織の本山はここにあるんだということもやはり念頭に置いてもらうのが大変大事じゃないかと、こんなふうに思いますので、検討の一つに入れていただいたらと、こんなふうに思います。
 さて、これは我が党の石井委員からも質疑があったわけですが、消費者庁長官の選任については、麻生総理が昨日の本会議で、官民を問わず、広範かつ重要な任務を担う消費者庁のトップとして最もふさわしい人を任命することが必要だというふうに述べられておられたわけで、そのとおりであります。
 是非、その線で対応してもらいたいというふうに思うんですが、同時に、消費者委員会の委員について、これも総理は民間から選ぶと言明されておられるわけで、是非それもそうした方向で進めてもらいたいというふうに思うんですが、同時に、この大事な消費者委員会委員につきましては、偏見を持った人でなくて、幅広い見識を持った人を是非選んでもらいたいというふうに切にお願いするわけで、大臣のお考えをお聞きします。
#112
○国務大臣(野田聖子君) 消費者委員会の委員長及び委員につきましては、衆議院の附帯決議の中で、すべて民間から登用するものとし、その年齢、性別等の構成について十分配慮することとか、初代の消費者委員会の委員の三人について、常勤的に勤めることが可能になるよう人選し、財政的な措置を行うこと、また、その他の委員についても、委員としての職務に専念できるような人選を行うように努めることというふうに言い付かっておりますので、しっかりとそれも踏まえてすばらしい人たちに委員になっていただくよう、全力で頑張ってまいりたいと思います。
#113
○山田俊男君 消費者庁を中心にしながらしっかり各関係省庁、連携を取って、そして真に国民の安全を守れる組織に今後発展してもらいたいと、こんなふうにお願いしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#114
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。
 野田大臣、昨日に引き続きましてどうぞよろしくお願い申し上げます。また、本日は、衆議院より修正にかかわられた委員の先生方にお越しをいただいております。誠にありがとうございます。
 また、衆議院での本当に精力的な協議を経て修正案をおまとめになられたことに対しまして、心から敬意を表したいと思っております。今日は大変限られた時間ではございますけれども、その修正協議を中心にお話を伺わせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 今回の衆議院での修正協議の大きなポイントの一つは、今日も午前中からいろいろお話がございますけれども、消費者委員会についてでございます。衆議院での修正によりまして、消費者政策委員会が消費者委員会と名称が改まって、かつ、消費者庁から分離をされて、消費者庁と対等、同格の組織として内閣府内に設置されることとなったと。これによって、午前中の質疑の中でもありましたけれども、消費者委員会というのは政府原案よりも独立性が高まったと、権限が強化されたんだというお話でございました。
 この消費者委員会の事務を担当されるのが野田大臣になられるわけでございますけれども、この点につきまして、昨日の本会議におきまして総理に対して、じゃ、この消費者政策担当大臣と消費者委員会との関係について、消費者委員会というのは独立性という高い、だから独立性という観点からどこまで関与、運営等々ですね、関与できるのかということをお伺いしましたら、総理からは、担当大臣は、消費者委員会が独立した機関であるということを重く受け止めて消費者委員会を支えてまいらねばならないと考えておりますと答弁をされました。
 そこで、この点に大変御腐心されて強く御主張されたと伺っております仙谷先生にお伺いしたいと思うんですけれども、今日も日経新聞に大きく取り上げられておりますのを読ませていただきましたが、今回のこの修正によりまして、消費者委員会に対する消費者政策担当大臣の関与の在り方というのは政府原案と比べてどう変わったというふうなお考えなのか、独立性を担保するという観点からどこまで関与できる、どういった関与をすべきだとお考えになってこの修正をなされたのか、この点について御答弁をお願いしたいと思います。
#115
○衆議院議員(仙谷由人君) 答弁をさせていただきます。
 政府原案の消費者政策委員会の場合はいわゆる審議会でありますから、審議会もそれなりに独立して職務を遂行していただかなければいけないわけでありますが、こういう合議制の機関である場合には、解釈として、法律解釈として独立をして仕事をしてくださいねと、こういうことにすぎないといえばすぎないわけであります。
 ところが、今回の場合には、与野党修正協議によって消費者政策委員会の名前を変えた上で、消費者庁に附属する委員会ではなくて、内閣府本府そのものに置かれる機関として自ら調査審議あるいは建議、勧告等の事務を行うことができると、業務範囲も大幅に拡大をされたことに加えまして、そして、委員は独立して職権を行う旨の規定も明文で、これは設置法の七条でありますが、盛り込まれたわけでございます。
 そんなことで、原案では解釈上そうでなければ仕事できないよねという話が、今度は法律上明文で書かれたということであります。
 消費者政策担当の特命大臣は、内閣府設置法第十一条の二の規定によりまして、消費者委員会の事務を掌理することになる。しかし、この事務はあくまでも委員会の、先ほどから申し上げておりますようなこの設置法に書かれた消費者委員会の権限行使がスムーズに行えるための、何といいましょうか、外枠の事務ということになりましょうか、そういうサポートに徹するための事務といいましょうか、そういうことになると思いますし、反面、消費者庁自身が、午前中も申し上げたんでありますが、六本の単独の所管の消費者行政に関する処分まで含めた行為、それから他の省庁に対する措置要求権等々強力な権限も備わっておりますので、その消費者庁の法執行が適切に行われているかどうかということを独立して委員会の方がむしろ監視するという部分もあるのではないかと思います。
 この独立して職務を行うというのは、蛇足でありますが、いろんなところで法律上出てきます。例えば、我々が日常弁護士として仕事に接した場合には、よく検察庁も独任官庁、独立してその職務を行って、起訴をするかどうかは独立して決められるんだと、だれも妨げることはないんだみたいな、こういう言い方があります。だけど、法律上は最終的には法務大臣の指揮権というのが書かれておったりするわけですね。
 しかし、検察官が事件処理をする場合には、あくまでも政治的な圧力やあるいは官僚的な上下関係に左右されてはならない、独立して判断をしなければならないというような、そういうことが言われるわけでありますが、それを今度の消費者政策の担当大臣とこの消費者委員会の、独立して権限を行うというのは、そういうこととの関係で考えますと、明文で書かれたことによってよりはっきりしたというふうに私は解釈をし、考えております。
#116
○山本香苗君 詳細な御答弁ありがとうございます。
 疑うわけでは決してないんですけれども、与党側の大口議員の方からも、今の御認識、同じ御認識であるかどうかの御答弁をお願いしたいと思います。
#117
○衆議院議員(大口善徳君) 当然、もう十時間以上この修正協議をさせていただいていますので、考えはそういう考えでございます。
 とにかく、解釈上、独立性、対等性、あるんですが、明文の規定を置いたということではっきりさせた。それから、これ、消費者庁及び消費者委員会設置法ということで、普通、三条機関である消費者庁、それから八条機関である消費者委員会と、これを及びでつないで並列にしているというものはこの法律しかないんですね。それぐらい消費者委員会というものの監視機能というものを重視してやらせていただいたということです。
 あと、消費者担当大臣は、これはやはり消費者委員会と同じ方向を向いていると思います。消費者委員会のやはり皆さんの御意見というものを尊重していくということであると思うんですね。そういう点で、消費者委員会が本当に思う存分仕事ができるようにしていく、同じ方向を向いていくことが望ましいと、こういうふうに思います。それから、あと、イメージとしては、食品の安全のリスク評価をしています食品安全委員会、これとも同じだというふうに考えております。
 仙谷先生と同じ認識でございます。
#118
○山本香苗君 ありがとうございました。
 ただいまお二人から、まさしくこの消費者委員会、非常に存分にその監視機能も発揮しながら仕事をできるように今回修正をしたんだという御答弁であり、また、総理からも、しっかりその消費者委員会を支えていかなくちゃいけないということを昨日の答弁でもおっしゃっていらっしゃったわけでありますけれども、この様々な御答弁を踏まえて野田大臣はどういう受け止め方をされ、また具体的にどういった形での関与をしていくべきだと御認識をされておられるのか、お伺いしたいと思います。
#119
○国務大臣(野田聖子君) まさにお二人のお話のとおりでございまして、先ほどもお答え申し上げたんですけれども、消費者政策委員会改め消費者委員会というのは、極めて今回の消費者庁誕生に当たっての大きな役割を担うプレーヤーであるわけです。
 ただ、対立をさせるものでは決してなく、やっぱり、消費者庁という新たな行政組織ができる中、過去の縦割り行政の行政組織の失敗があるわけですね。内にこもってしまって情報が伝達されなかったりとか。その中で、一つの役所の中できちっとやるべきことをやっていなかったりとか、そういうことがあったため、様々な反省を踏まえ、消費者に向き合う消費者庁ということであるからこそ、やはりそこをしっかりと消費者の代表である消費者委員会が監視する。
 監視するというと、何か悪いことをしているのをいつもしかるみたいなイメージだけど、そうではなく、消費者庁が本当に本来の国民消費者の目的にかなうような働きができるようなより良いパートナーとして、今修正協議の中で位置付けが本府に移されることで独立性が担保され、なおかつ明文化されることによってその役割、権限というのが強化され、そしてきちっと国民にじかに伝わるようになったということは大変良かったことではないかと思います。
 そこで、私、今現在私が担当しているわけですけど、私の立場の大臣が何をするかというと、やはり消費者委員会が、その委員会の活動が円滑に行われるようなサポート、支援する側にあるのではないかと思います。むしろ、担当大臣が消費者庁に加えて消費者委員会を掌理するということは、総合調整力を発揮することによって、その委員会の建議、勧告等がより良い実効性のあるものになるというふうに思っておりますし、委員会がその職務を円滑に遂行できることにもつながるであろうというふうに考えております。
 附帯決議をいただきまして、そこにおいては、消費者庁及び消費者委員会は、消費者の利益の擁護及び増進のために、各々の独立性を堅持しつつ、適宜適切に協力して職務に当たることとされているわけで、それに向けて大臣というのが、そういう意味でのいいサポートをしていくべきだと思っています。
#120
○山本香苗君 ありがとうございます。
 ちょっと時間がせいてまいりましたので次に行かせていただきますが、今回の修正協議において、委員数を十五名から十名以内という形で、機動的な運営をということでそういう形にされたわけでありますけれども、うち三名は常勤的に勤めることが可能となるように人選するということとなっているわけでありますが、ここに言う常勤的というのはどういう意味なんでしょうか。常勤とどう違うんでしょうか。
#121
○衆議院議員(大口善徳君) お答えいたします。
 この消費者委員会というのは、とにかく、一つは非常に機動的に対応していかなきゃいけない、そういう点ではこの職務に専念してほしいと、こういうものが一つの要請としてあります。他方で、やはり非常に多方面にわたるものでありますから、多方面のいろいろな専門家の方にも多く加わっていただきたい、そしてまた、リーダーシップもあって能力も高い人、こういうことになりますと、いい人を何とか選びたいということからいきますと、非常勤でやっていただいた方が広く人材を集めることが、結集することができると、こういう二つの要請があるわけです。
 そういう中で、修正協議の最終的な段階で、やはり常勤の委員を設けるべきだというのと、やはり非常勤という形の中で広く人材を結集するという必要はあるけれども、ただ、やはり三名ぐらいは常勤的な人をと、こういうことになったわけですね。それで、法律上はこの委員はすべて非常勤の委員ということでございますけれども、勤務実態としては常勤の委員と同様の勤務をしてもらうことを期待する、こういうのが常勤的ということでございまして、これは財政上もきちっと措置をするということも附帯決議で書かせていただいたわけでございます。
 それから、これは審議会等の整理合理化に関する基本計画、平成十一年四月二十七日に、その中の審議会等の運営に関する指針というのがあるんですね。ここには、兼職ということについて最高でも三、特段の事由がある場合は四ということで、その審議会の委員の総数をこういう形で閣議決定し、また方針があるわけですが、私どもは、できるだけこの委員だけで、専任ですね、これだけやってもらうということが望ましいと、こういうふうに考えているわけでありますけれども、ただ、人材を是非ともこの人ということになりますと、別の委員をもう一委員ぐらい兼任するということもある場合もあるなと。
 いずれにしましても、私どもとしてはこの委員会に専任してもらいたいなと。しかし、どうしてもやむを得ない場合でも別の審議会等の委員を一委員、だから総数で二という程度にはしたいなと。要するに、絞り込みを、兼職の絞り込み、これをしっかりしていただいて人選していただきたいな、こう思っております。
#122
○山本香苗君 何かよく分かったような分からない、済みません。非常勤なんだけれども、いわゆる仕事としては常勤的、常勤のような形で職務に当たっていただくと、できる限り兼職もやめていただいてというお気持ちで常勤的という、的が入っているということだと理解をさせていただきたいと思います。
 その後に、合意文書の中に、政府は、消費者委員会の委員について、この法律の施行後二年以内の常勤化を図ることを検討するものとするという、これが入っているわけなんです。私は、これを事前に内閣府、御担当の方々にお伺いしまして、これ、じゃ、どこで検討することになるのかと言ったら、僕たちは修正協議に入っていないから分かりませんというお答えだったんですね。どこでこれは検討することになると想定されてこの文書が書かれているんでしょうか。
#123
○衆議院議員(大口善徳君) 政府ということになっているわけですが、具体的には内閣府の主任の大臣である内閣総理大臣がこの委員の任命権を持っているということでございます。
 ただ、もう一つ、消費者委員会は設置法の六条の二項の一号で、消費政策の推進に関する基本的な事項について調査審議をして、そして内閣総理大臣等に対して建議をすることができると、こういうふうになっておりますので、任命権は内閣総理大臣にありますけれども、この消費者委員会でこういうふうにするべきだというような建議というものをこれは内閣総理大臣に対して出せますので、消費者委員会の意見というものも反映できるのではないかなと、こういうふうに考えております。
#124
○山本香苗君 消費者委員会、その委員会の委員についてのいわゆる待遇を常勤化するかしないかというのを二年以内で、二年以内の常勤化を図ることを検討するのは自分たちで検討するということになっちゃうんでしょうか。
#125
○衆議院議員(大口善徳君) お手盛りという批判を、これは避けなきゃいけませんけれども、やはり消費者委員会の委員のあるべき姿ということを建議はできると、そういうものを勘案して総理が責任を持って任命をするということでございます。
#126
○山本香苗君 ちょっと時間も時間なので、この点についてはもうちょっと議事録もよく精査して、読ませていただいて、したいと思いますが、私はもう一つだけどうしても聞きたいなと思っておることがございまして、というのは、昨日の本会議でもお伺いをさせていただいたんですけれども、ちょっと答弁がはっきりしなかったので再度お伺いしたいと思うんです。
 先ほど大口議員の方からも、この消費者委員会の委員の任命というのは総理だというお話がございました。先ほど来、民間の方を、そして非常にバランス感覚のある見識の広い方をという話であったんですけれども、その人選という、人選のプロセス、手続については法律上の規定もないわけなんです。どういう手続でやるんですかということを伺ったんですけれども、答弁の中にその点についての言及がなかったわけです。
 この点については、国主導で決めると何も変わらないから意見を述べていきたいとか、消費者の目線であることが大前提で官庁のポストの一つみたいになってもらったら困るとか、いろんな注文が出ているわけでありますが、あくまで任命するのは総理であるのですけれども、総理がいらっしゃらないので、野田大臣御自身は消費者政策担当大臣として、この委員の人選ということの手続についてどういうことが望ましいとお考えなのかお伺いして、質問を終わらせていただきたいと思います。
#127
○国務大臣(野田聖子君) 望ましいというより、どういうふうになっていくかについて申し上げるならば、今おっしゃったとおり、消費者委員会の委員の選任手続については、他の人事案件と同様、任命権者たる内閣総理大臣が責任を持って判断するよう準備を進めていくことになるわけです。
 消費者委員会が発足する以前においては、国会への法案提出を担当したのが内閣官房と内閣府、それぞれ出してやっておりますので、それらが連携しつつ準備作業をさせていただくことになると考えています。消費者委員会が設置された後には、消費者委員会の事務局が中心となって内閣総理大臣が判断できるようサポートしていくことになると考えています。
#128
○山本香苗君 事務局が出てくるというより、是非、いろんな幅広く御意見を伺いながら決めていただきたいなと。何か小ぢんまりまとまるような形にならずに、いつも出てくるような人たちが並ぶようなことがないような形で是非やっていただきたいなとお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#129
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 金融被害とか消費者問題をやってきた議員の一人として、消費者庁法案が、一時はどうなるかと思いましたけど、ちゃんと全党で修正が行われて無事参議院に来たということを大変うれしく思っているところでございます。
 参議院の審議は、更に参考人の方々の意見あるいは公聴会を開いて、何がまだ足りないのかということを十分聴きながら、きちっとした的確な審議をやっていくべきだと思います。ただ長々やればいいというものでもないなと。どこかできちっと仕上げて、あとはスタートした中でつくり上げていくということも大事じゃないかなというふうに思っているところでございます。
 今日は最初で時間も短いので、ちょっと全体的な点を聞きたいと思いますが、資料をお配りいたしました。消費者庁及び消費者委員会組織図ということでございます。右上の方に消費者政策会議ということが書き込んでありますけれども、これは、実は内閣府が配る資料には通常これは載っておりません。私の方で書き込んだものでございます。
 まず、ちょっと説明していただきたいんですけれども、この消費者政策会議というのはどんなメンバーで何をやるところなのか、説明してくれますか。
#130
○政府参考人(田中孝文君) お答え申し上げます。
 消費者政策会議は、消費者基本法第二十七条に基づき内閣府に置かれた会議であり、構成メンバーは、内閣総理大臣が会長を務め、全閣僚及び公正取引委員会委員長がその委員となっております。
 同会議は、消費者基本計画の案を作成するほか、消費者政策の推進に関する基本的事項の企画に関して審議するとともに、消費者政策を推進し、各省庁が行う消費者政策の実施状況について検証、評価及び監視を行っております。
#131
○大門実紀史君 この会議というのは、何か今まで役に立つことをしたことはあるんですか。
#132
○政府参考人(田中孝文君) 最近の開催状況を近くから申しますと、これまでに六回開催されておりまして、第六回消費者政策会議は平成二十年七月二十五日開催で、このときは、基本計画の中で計画を毎年検証、評価、監視をするということになってございまして、平成二十年度の検証、評価、監視を行ってございます。四回、五回、六回は、毎年のこの検証、評価、監視の会議でございます。
 第三回、平成十八年三月十四日でございますけれども、悪質リフォーム対策に取り組む関係委を設置するため、消費者政策会議関係委員会会議の設置要綱を決定してございます。
 以上でございます。
#133
○大門実紀史君 いろいろ言われましたけれども、資料を読みますと、既に各省庁がやったことを寄せ集めて報告書を作っているだけでございまして、会議も六回やったって、これは年に一遍でしょう。
 要するに、これは評価とか、消費者行政推進、その監視、評価とかをやると書いてありますが、要するに、何かこれはアリバイづくりでやっているだけで、本来、この会議がもっと機能していれば幾つかの問題になっている被害は防げたんじゃないかと思うんですよね。
 今思うのは、こうやって消費者庁また消費者委員会ができていく中で、私はもう実際にはこの会議は、大臣と、大臣が集まる会議といったって頻繁に開けるものじゃありませんから、幹事会というのがあって、事務次官クラスがやっているんですよ、各省の。
 だから、こういうのはもう、何というのか、特に今回の法案が成立した後というのは要らないんじゃないかと思うんですけれども、野田大臣、いかがお考えですか。
#134
○国務大臣(野田聖子君) 率直に申し上げて、やはり一年に一遍では、今私たちが直面している様々な消費者被害に即時即応、対応できるかというとできないわけでありまして、それに関して、だからこそ全党一致で消費者庁という機動性のある行政組織をつくろうということになったわけで、また、この政策会議は、そもそもは消費者基本計画をチェックするという意味で、大所高所に立ってこれがちゃんと運ばれているかどうかというチェックをするための会議であると理解をしているので、それぞれ持分があるというふうに理解して、むしろこれからは消費者庁をバックアップしていただくような、そういう会議であってほしいなということは望んでおりますけれども。
#135
○大門実紀史君 野田大臣、まだちょっとよく理解されていないんじゃないかと思うんですけどね。消費者基本計画作るんですよ、ここは。バックアップとか何かじゃなくて、ここが作っちゃうんですよね。今度どうなるかというと、消費者委員会は、基本計画作るときに、偉そうにですよ、この会議は消費者委員会に意見を言わせるというか、意見を聴くような立場なんですよ。
 だから、私が危惧するのは、アリバイづくりで何かやっている分にはまだかわいいものなんですけど、これから消費者庁ができて消費者委員会が機能していくと、何かもう目の上のたんこぶといいますか、何も要らないんですよね。消費者庁が司令塔に、ちょっと聞いてくれる、聞いてくれる、ちょっと引っ込んでいなさいよ、あなた。消費者庁が司令塔になるといっても、こういうものがあったら司令塔になり切れないと思うんです。ですから、消費者委員会よりも上位に位置付けられる組織が各事務次官の集まりの組織になっちゃっていると、今の段階ですよね。
 したがって、何といいますかね、今までは何もやらなかった、看板だけで何もやらなかったんですけど、私が危惧するのは、消費者委員会が動き出すと、消費者庁が動き出したときに、メンバーがメンバーですからね。私は全部官僚みんな悪人だなんて思っていませんよ。しかし、どうしても省益とか、省庁の事務次官ですから、業界の立場も考えてとか、こういうものがここで反映されてくるというか、消費者行政推進の、何といいますかね、ブレーキになるとか、あるいはひどい場合は抵抗勢力みたいになってしまうと、そういう危惧を非常に感じるのがこの消費者政策会議なんですよ。
 したがって、もうこの機会にこれなくしちゃうと、基本法を改正してなくしちゃうというぐらいやった方がいいと思うんですけれども、一応。
#136
○国務大臣(野田聖子君) まず、先ほどの基本計画についてですけど、消費者庁ができた暁には、消費者基本計画の原案作成を含めて、消費者政策会議の事務局を消費者庁の企画課が担うこととなると想定しているところです。
 それを踏まえて、消費者基本法では、消費者政策会議が消費者基本計画の案を作成しようとするとき、消費者政策の実施状況の検証、評価、監視について、その結果を取りまとめようとするときに消費者委員会の意見を聴かなければならないというふうにされています。
 ですから、消費者政策会議と消費者委員会の意見については整合性を取るための仕組みが整備をされることになり、消費者政策会議が各省の意向を受けて、先生御指摘のように足を引っ張るような組織に成り下がるということはないと考えているわけであります。
#137
○大門実紀史君 野田大臣は、後ろからペーパーを急に渡されて読んでいるからそう思うんですね。
 実際、よく考えてくださいよ。今度消費者庁が発足して、消費者委員会がいろいろ担っていくと。せっかく皆さんいい修正やられたわけですよね。頑張ってもらうわけですよ。そのときこんな組織があると、しかも基本法を作るんですよ、ここで。すべての上部に位置付いちゃうわけですよね。これはもう要らないんです。これ解散した方がいいと思うんですけれども、ちょっと通告しておりませんけれども、仙谷さんと吉井さんのお二人の意見を聞きたいと思います。
#138
○衆議院議員(仙谷由人君) そもそもの消費者庁をつくらなければならないという発想は、何といいますか、業者の育成官庁としての、そういう役目もこれ重要で残ると思うんですね、各省庁。それがしかし結果としてあらゆる消費者問題に関係するということで、消費者目線で行政を進める部分は別にないと、何か利害相反を一つの省庁が束ねて何かやるというのは、それは無理じゃないかというのが多分消費者庁構想のそもそもの原理だと思うんですね。
 この消費者政策会議というのは何をやっているのか知りませんが、総理大臣の官邸とか官房にいろんな対策本部とか何とか会議というのができて、ホッチキス官庁みたいな話になってくるので、これは、おっしゃるように事務次官の強力な彼らの事実上の権力を使ってのことになるとすれば、これ今事務局をどこが担当しているのか知りませんけれども、要するに重複したり混同したりなんかすることになる可能性が大とすれば、直ちにもうこの参議院で消費者基本法第二十七条に基づく設置を修正してやめてしまう、なきものにしてしまうということは正しい方法だと私は思いますが。
#139
○衆議院議員(吉井英勝君) そもそも今回の法律は消費者行政の強化、一元化というのが最大のねらいでありますから、一元化に合わないもの、そういうものについては既に仙谷提案者からお話ありましたように、必要な措置というものは考えていくべきものであろうと思います。
 以上です。
#140
○大門実紀史君 ちょっと話が大きくなってきましたけれども、すぐ法案修正しなくてもとにかくストップさせると、まず、こんなものはもうストップさせていくというのをやっぱり国会の意思の中で確認できればというふうに思います。
 ちなみに、この政策会議の事務局は内閣府の国民生活局なんですよね。これ、今後事務局はどうなるんですか、この政策会議。皆さんは消費者庁と両方やるんですか、事務局。どうなんですか。
#141
○政府参考人(松山健士君) 先ほど野田大臣からも少し触れさせていただきましたけれども、大門先生が配付されました資料で申しますと、消費者庁の組織の中に、左から三番目の課でございますけれども、司令塔部門に企画課という課がございます。この課の所掌事務として消費者政策会議の庶務ということで、先ほど来議論になっております基本計画の原案というようなものも含めてこの課が担当する方向で検討をいたしております。
#142
○大門実紀史君 お聞きになったようにまだまだ混乱している。混乱しているというか、これから交錯していっちゃうかも分からないというか、なりかねないです、この政策会議。お分かりになりました。ほっといておくと、危惧することも起こりかねないと思いますので、これは政策会議ですから、野田大臣もメンバーでございますし、総理が直接やられるということになるから、全体のこの流れとこの法案が通った後のことを考えると、ここの在り方ですね、政策会議の在り方についてよくお考えになって、危惧するようなことのないようにお願いしたいなと思いますが、一言。
#143
○国務大臣(野田聖子君) そもそもこれは議員立法の消費者基本法の中で定められたものでございまして、そのときには今審議していただいている消費者庁という行政組織の存在が全くないときに、こういう形で当時の議員の皆さんの英知の中でこういう発想が出てきて、しっかりやれということだったと思いますけれども、今後はやはり皆さんのお力で消費者庁が生まれてくるわけで、そこでやはり全く新たな行政の動きが出てくる中で、今後、今までやってきたことを、そのときには消費者庁がなかったからこういう形を取ったけれども、消費者庁ができたことによって、例えばこういうことを増やさなきゃいけないねとか、こういうことは消費者庁ができるよねとか、様々な動きが出てくると思います。
 ですから、さっき先生がおっしゃったように一日も早く創設していただき、運用の中でそういうことを対処していきたいなと思います。
#144
○大門実紀史君 最後に一つお願いですけれども、まだまだいろんな部分が積み残しありますし、是非消費者団体の方々、昨日は、ユニカねっとがちょうど一周年でございますけれども、大臣よく御存じの。いろいろつくっていく中で、更に更に、もちろん委員会としては参考人もやりますけれども、大臣としても現場の意見聞きながらつくり上げていっていただきたい。このことをお願いして、質問を終わります。
#145
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。
 私も、衆議院で全党参加で修正が図られたということを大変喜んでおる一人でございます。
 今日、消費者委員会の話等が中心でございますが、私は、この問題のもう一つの核である地方の消費者行政のことについてお聞きをしたいというふうに思っています。
 消費者行政の本丸は、これは地方でありまして、幾ら中央で司令塔がきちっとつくられたとしても、動くのは地方であると。地方が動かなかったら、あるいは地方が脆弱であったら何の役にも立たない。ところが、今、この国の地方消費者行政の現状は本当に惨たんたるものでございまして、これをどうやって立て直していくか、充実させていくか、これはまさに喫緊の課題でございます。そういう意味では、地方消費者行政に対する国の支援についてお聞きをしたいというふうに思っています。
 今回、基金あるいは交付税の引上げ、あるいは国民生活センターを利用した支援、こういう三本柱で今皆さん頑張っておられますけれども、やっぱり地方の現場の話を聞きますと、圧倒的に、相談員の人件費、国から何とかしてもらいたいと、こういう声が物すごく大きい。たくさんございます。事務の分類と経費負担というものは、これは直接関係がないわけでございまして、消費相談事務は自治事務であっても、相談員の人件費を地財法の負担金だとかあるいは十六条の奨励的な補助金として支払うということは法的には可能だと私は思っているわけでございます。
 例の定額給付金のときにこの議論はさんざんありまして、たしか鳩山大臣だったと思うんですが、自治事務に補助金を出しているなんというのは枚挙にいとまがないと、こういうふうにおっしゃったことを私は今でも鮮明に覚えているわけでございます。
 相談員の人件費を国が支給するということは法的には問題なくて、これは政策判断、裁量の問題であるというふうに思うんですが、大臣、この点について基本的な認識をお聞かせいただきたいと思います。
#146
○国務大臣(野田聖子君) そもそも、今回の政府の地方支援策というのは、平成十年の五月に閣議決定されています地方分権推進計画、ここに、地方公共団体の事務として定着しているものや人件費補助については一般財源化等を進めるという政府の方針の下で政府全体として決定してありますので、それに準じて進めてきたものであります。
 ですから、地方消費者行政活性化基金、これにつきましては、地方公共団体が消費生活相談というサービスを継続的に実施するために必要な経常的な経費としての相談員の人件費そのものは対象にしておりません。そして、相談員の養成、レベルアップなどを対象とする一方、消費者行政に係る地方交付税措置を大幅に拡充することで相談員の処遇改善等を支援するというふうにしたところです。
 しかし、相談員の人件費の国の支援につきましては、御承知のように、衆議院においても大変活発な議論をいただきました。与野党間での合意がございまして、集中育成・強化期間において増大する業務に係る人件費等に基金の支援対象を拡充するということになったところでございます。また、同じく、その合意におきましては、これから三年程度の集中育成・強化期間の後の国による支援の在り方については、工程表も含めて消費者委員会で検討を行うということにされました。消費者庁設置法案に対する修正案の附則におきましても、所要の法改正を含む全般的な検討を加え、必要な措置を講ずるものとするというふうにされているところでございます。
 ゆえに、政府としましては、国会での御審議や与野党間での合意事項をしっかり踏まえて、地方分権の考え方の下で、引き続き地方消費者行政の支援を積極的に取り組んでいきたいなと今思っているところでございます。
#147
○近藤正道君 法的には問題ないんだけれども、政策判断として、従前は人件費、基金については人件費については勘弁してもらったんだけれども、その後、いろいろ議論の中で政策的な緊急性だとかあるいは重要性、この度合いが高まって、基金から一定、人件費に対しても支払うようになったと、こういうふうに政策判断を変えたと、こういうふうに理解してよろしいですか。
#148
○国務大臣(野田聖子君) いや、むしろこの消費者庁創設に向けて、社民党はもとより全党でそういう一番問題になっている点を協議いただいて、修正協議、与野党合意をいただいた結果だと思っております。
#149
○近藤正道君 そこで、最初の委員会で大変ちまちました質問ではないかと思って私もちょっと気になっておるんですが、今言った形で全党がやっぱりここが一番大事だと、この基金からも、交付税からはそうでありますけれども、基金からもやっぱり人件費に使うようにできるようにしようという形で修正合意ができました。
 附帯決議でも随分細かいところ、つまり残業代だとかあるいは相談日数の増大に伴う給与だとか、あるいは時給の引上げだとか社会保険だとか、こういうものにもいろいろ頑張るようにという、そういう附帯決議が出ておりますが、これはつまり、こういうところに今度は基金から支給しても構わないというふうに理解してよろしいんでしょうか。
#150
○政府参考人(田中孝文君) 先ほど大臣が申されたように、集中・強化期間において増大する業務に係る人件費ということですから、今先生言われた残業代でありますとか、あるいは人数を増やさなきゃいけないと、増員でありますとか、あるいは人間が増えれば社会保険は当然ということになってくるかと思いますけれども、勤務日数が増えればですね、適法にするためにはということだと思いますけれども、おっしゃったことは当資金でと思っております。
#151
○近藤正道君 これから消費者センターを各自治体でつくっていかなきゃならぬ、あるいは相談員の処遇、配置基準についても、非常に劣悪でございますよね、これを引き上げていかなければならない。私どもは、配置基準、センターの配置基準だとか、とりわけ相談員の配置基準、これをやっぱり作るべきだと、こういうふうにずっと指摘をしてまいりました。
 衆議院でもこの議論はあったわけでございますが、大臣は、その前に、今非常にやっぱり格差があると。まだ全国的な相談窓口の整備もできていないし、自治体間の格差も大変ある、つまり凸凹があると。まずここの凸凹をやっぱり直すことが先決だというふうにおっしゃって、この相談員の配置基準等については明言はされなかったんですが、この大臣の答弁をずっと見ておりますと、ある程度凸凹が整理をされた暁に相談員の配置基準をしっかりと定めていくんだと、こういうふうに受け取ってよろしいんでしょうか。
#152
○国務大臣(野田聖子君) 先生御指摘のとおり、やはり一番心配事は、消費生活センターの窓口にしても相談員の皆さんにしても大都市圏に集中しているということなんですね。ということは、もうほとんど地方に行くとそういう手だてがないところがたくさんあると。いよいよ消費者庁創設だと、消費者行政をしっかり国がやっていくという中で、国が手を伸ばしたときに地方で受け止めてくれる手がないということがやっぱり一番の問題であろうということで、この三年はやっぱり集中的に育成期間というか、そういう今まで本当に消費者行政に縁がなかったような市町村、たくさんあると思うんですね。
 そういうところの皆さんに、首長、リーダーはもちろんですけれども、そういうものはこれから大変重要なんだと、この国にとって大変重要なんだということをやっぱり知っていただくために、そういう凸凹の部分をしっかりならしていくことが大事だと思っています。
 ある程度、そういうところが隅々まで血液が流れるようになった暁には、先生がおっしゃったような配置基準というのも検討していかなければならないと思いますけれども、やっぱりそこはそれ、また地方でいろんなやり方があると思うんですね。必ずしもすべての村に全部置かなきゃいけないというのがいいのか、いや、でも一つのサテライトのようなところがあって、そこから有能な人が巡回で回った方が効率的かというと、それぞれやっぱり地方の地域性とか、あとは地勢的なものもあると思うので、そういうところも踏まえて、やっぱり望ましい形については検討していきたいと思っております。
#153
○近藤正道君 大変前向きな御答弁だというふうに思っています。
 今大臣がおっしゃったように、本当に格差がありまして、地方の方に行くと全くゼロというところはたくさんございます。まずここを埋めるということが先決だということは重々承知の上で、そこをどうやってやっていくか。
 だから、そういう意味では、県を軸に市町村長さんたちを集めたトップセミナーとか、そういうものをやっぱり積極的にやった方がいいというふうに思うんですが、ある程度のめどみたいなものを、何でもかんでもはしの上げ下ろしまで国がしろという意味じゃないんだけれども、ここのところはやっぱり遅れているところなんで、ある程度のめど、目安みたいなものを示す。いろんなやり方があると思うんですね。広域的なやり方もあればいろいろあるけれども、そういうものをやっぱり示してやる必要があるんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。
#154
○国務大臣(野田聖子君) もうとても必要なことだと思っています。とにかく、まずは消費者行政何たるかということも御存じでない地域があるとするならば、そこがやっぱり埋まらない限りまた格差ができてしまうので、そういうところからしっかりやっていって、今先生おっしゃったような方向に、いずれ消費者庁ができれば消費者委員会ができますから、消費者委員会においてのやっぱり大きな議論のテーマの一つになってくると私は信じております。
#155
○近藤正道君 こういうことはこれから民間の人たちで行う、しかも国民に直結をしている消費者委員会の中で積極的にやっぱり議論をしていただきたい。そこに集まる人はいわゆるお役人ではなくて、本当に消費者問題に精通をした人たち、これが言わば集まるわけですから、そこにおける議論に期待したいというふうに思うんですが。
 また、今本当に地域で第一線で頑張っている相談員の皆さん、これは衆議院でもさんざん議論になったけれども、非常に劣悪な状況の下で、今皆さんが基金だとかあるいは交付税の拡充で頑張っているということを承知の上でお聞きをするんですけれども、やはりそれなりのスキルを持った上で、身分についてしっかりやっぱりさせていただきたいと。正規の職員化を望む声が非常に強い、これはもう非常に強いと。そのことについてどうされるのかということ。
 もう一つ、これも衆議院でいろいろ議論になりましたけれども、例の短期の有期雇用、今日は雇用の話ではございませんけれども、本当にプライドを持って仕事をやるためには、それなりの蓄積あるいはキャリア、こういうものを持って言わば悪徳業者と対峙をする、あっせんの仕事をすると。こういうことをしなければならないにもかかわらず、非常に短期で身分が失われていく、言わば雇い止めの問題、こういうことも議論になっておりまして、大臣はこのことについては、キャリアだとかあるいは経験というものは非常にやっぱり大事だと、こういう問題についてはやっぱりしっかり検討していきたいというふうなことをおっしゃっておられたというふうに私は議事録を見て理解をしているんですが、そういうふうにおっしゃるんなら、基本的に経験がやっぱり大事なんだと。
 これからまさにこの国が地方の隅々にまで消費者行政をきちっと根を張らせるためにはこの経験豊かな人たちがやっぱり大事なんで、簡単に雇い止めなんというのはやるべきではないと、こういうメッセージをしっかりと全国に発信する、そういうことが私は今非常に必要なんではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#156
○国務大臣(野田聖子君) 雇い止めにつきましては衆議院の方でも幾度となく御質問いただきまして、元々は地方自治体の雇う知事であったり市長であったり町長がお決めになることとは分かっておりますけれども、恐らくその方たちも国会でこの消費者庁関連三法案の審議を御覧になって、先生方からの質問の中で、雇い止めというのは一番消費者行政にとって意味のないことなんだと。消費者相談員というのは、やっぱりキャリアを積めば積むほど消費者にとっていい相談相手となり、様々な解決のノウハウを持っているから、そういう年期を積んだ人の方がその当該地域の消費者の安全、安心のためには有効なんだということを恐らくこういう国会の審議の場での発言を聞いていただいて御理解いただけたと思っております。
 すごく勉強不足のやっぱり自治体も当然あるわけで、消費者相談員の方たちの特殊性、専門性、こういうことをやっぱり改めて御理解いただいて、私どもとしても、消費者庁が創設し、また消費者委員会ができた暁にはそういう地方に対しての啓発活動というのは積極的にやっていかなければならないと思っています。
#157
○近藤正道君 時間が参りました。まだ幾つか地方消費者行政の充実という観点でお聞きしたいというふうに思っていたんですが、時間が来ましたのでこれでやめたいというふうに思いますが、これから何度も、衆議院でいいところ決まっておりますけれども、更にやっぱり二院制でありますので参議院でも頑張りたい、大臣の本当に頑張りを期待をいたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#158
○松下新平君 改革クラブの松下新平です。
 本日最後の質疑となります。よろしくお願いいたします。
 まず、少数会派でありますけれども、発言の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。当委員会の委員にさせていただきましたし、また、質問時間にも御配慮いただきました草川委員長始め与野党の理事、委員の皆様に厚く感謝を申し上げます。
 本日、参議院では初めての委員会開催でありますけれども、私からは、基本的な考え方についてお伺いしたいと思います。重複の質問もございますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
 まず、本院での本法案の審議入り、大幅に遅れたことは残念だったんですけれども、与野党の歩み寄りによって政治決着に至ったということは大変意義深く、関係各位の御尽力に心から敬意を表したいと思います。
 私も、これまで所属いたしました農林水産委員会そして経済産業委員会などでそれぞれの事件、事故を扱ってまいりました。いずれも、その対応の不手際、隠ぺい体質、連絡ミスなどから問題が広がって重大な結果、取り返しの付かない結果をもたらしておりました。尊い人命や財産を失ってしまったものも少なくありませんでした。その反省に立ちまして、この法案は、これらの度重なる食品偽装を見抜けなかったり、欠陥商品による事故を防止できなかったりと、省庁ごとの縦割りで弊害が目立った消費者行政の立て直しを担う新しい組織として大きな期待が寄せられております。
 そこで、新設の消費者庁が消費者行政の司令塔としてどのように機能していくのかについてお伺いしたいと思っております。
 法案では大半の業務が従来監督権限を担っていた省庁と共管とされているために、命令や指揮系統が混乱する可能性がありますし、各省庁からの出身母体に気兼ねすることも懸念されております。職務の線引きを明確にし、なれ合いを排除する国民本位の心構えが不可欠であります。それらのために政治のリーダーシップが求められますが、大臣のお考えをお聞かせください。
#159
○国務大臣(野田聖子君) 消費者庁が法律の執行を行う上で、また省庁の地方組織等を活用するために、ほかの省庁にも立入検査等の権限を持たせている法律というのがございます。
 大きく分けて二つ、二種類ございまして、一つが、JAS法とか家庭用品品質表示法、景品表示法のように、立入検査の結果を消費者庁に通知させるとともに、最終的な行政処分の権限を消費者庁のみに留保した上でそれぞれの大臣と、例えばJAS法だと農林水産大臣、そして家庭用品ですと経済産業大臣、また景表法だと公正取引委員会ですけれども、に立入検査や指導等の権限を持たせているもの、二つ目は、特定商取引法、健康増進法のように、経済産業省、厚生労働省のそれぞれの設置法を改正して消費者庁長官がこれらの省の地方支分部局の長に対して直接指揮監督を行う権限を規定しているものがあるわけです。これらの仕組みを設けることによって、命令や指揮系統が混乱しないようにしっかりと措置をさせていただいているところです。
 また、貸金業法、それから旅行業法、割賦販売法、宅地建物取引業法、この四業法については、業所管大臣の行う処分については消費者庁が協議を受けて、また必要な意見を述べる仕組みを設けた上で、業務改善命令等の処分については業所管大臣が行う等の仕組みを設けたところであり、事業者が二重にそれぞれの、消費者庁とこっちの役所からという、そういう命令を受けるといった混乱が生ずることがないように措置をしているところであります。
 こういう法律の仕組みを踏まえて、消費者庁とほかの役所が明確な役割分担の下で命令や指揮系統が混乱を生ずることがないよう実務を努めていく、そういう所存でございます。
#160
○松下新平君 続きまして、消費者庁と消費者委員会、この連携について、そして他省庁に迅速な対応をどのように求めていくかについてお伺いしたいと思っております。
 今回の与野党合意のポイントは、消費者庁と同格の監視機関となる消費者委員会に格上げされたことであります。その趣旨は高く評価するわけですけれども、その一方で、妥協といいますか、急いだ余り課題も残されました。その一つが、実際問題が生じたときに消費者庁と消費者委員会とがどう連携し、他省庁に迅速な対応を求めていくかで、このことがあいまいなままだと感じております。体制づくりが急務ですけれども、今後の対応についてお伺いしたいと思います。
#161
○国務大臣(野田聖子君) いろいろ課題が残されたということですが、私、原案者というか、最初に三法を出して、与野党で協議いただいて、修正協議いただいて合意をしていくプロセスを拝見する中で、元消費者政策委員会が消費者委員会というふうになり、そして極めて本府に置くということで独立性をしっかりと持たせていただいた。先ほど仙谷先生からも御説明がありましたけれども、明文化することによってその権限がはっきりと、そして強化されたことが国民に伝わるようになったということは非常にすばらしいことではなかったかと思っています。
 消費者庁と消費者委員会というのは敵対するものではありません。むしろお互いが励まし合ってというか、お互いの不足を補っていく。例えば、消費者庁には極めて有能な専門性の高い官僚が各省庁から推薦をいただいて来てくれるわけですけれども、だからといって一般消費者の気持ちに精通しているということではないわけで、そういう足らず前の部分を消費者委員会のそれぞれの選抜されたメンバーの方が補っていくということで、しかしながら、どうなっていくかというよりも、やはり運用を始めることでその両輪の輪がしっかりと早くに回っていくことで、本来の役割、それぞれの得意分野、役割を発揮していただけるものだと思っているので、何はともあれ、参議院での慎重かつ速やかに御審議いただいた上、誕生させて、運用の中で委員会と消費者庁のいいマッチングというのを見出していければと思っているところであります。
#162
○松下新平君 その体制づくり、急いでいただきたいと思いますし、運用の方もよろしくお願いいたします。
 次に、消費生活センター、地域住民の最も身近な存在でありますこのセンターの拡充についてお伺いしたいと思います。
 消費者がまず初めに相談に訪れるセンター、これをいかに相談しやすく使い勝手の良い組織にするか。国民の側に立った消費者行政を行う上でかぎを握っているわけであります。そこで、地域の消費生活センターの現状についてお伺いしたいと思っております。
#163
○国務大臣(野田聖子君) 極めて大切なことだと私も思っています。
 現状についてですけれども、地方の消費生活センターについては、平成二十年の四月時点で全国に五百八十六か所設置されています。消費生活センターを設置している市区町村数は全市区町村の約二五%となっております。ただ、人口で見ますと、市区町村レベルの消費生活センターで全国の人口の約七〇%がカバーされていることになっています。これは現在、大都市圏に集中しているということで、先ほども申し上げましたけれども、大変な格差が大都市圏と地方では発生しているということになっているわけです。つまり、そもそも消費生活センターがないという地域も今あるわけでございます。
 ですから、そのため、まあ一応現状はそうですけれども、今後の取組も──まだ話さなくていいですか。お尋ねがなかったので、いいですか。
 そういう不安を抱えておりますので、まずは消費者安全法の法律の中において、今地方の消費生活センターで相談員の方たちがやってくださっているような事務というのをしっかりと地方公共団体の事務として明確に位置付けました。
 そして、地方の消費者行政の最前線にあるこのセンター、消センにおいて実効性の高い消費生活相談等が行われるよう、その設置につきましては今までは基本的に自由でしたけれども、都道府県では必ず置くように、そして市町村に対しては努力してくださいというふうに法律において定めました。
 そしてあわせて、基金、都道府県に造成する基金によって、今までなかったところは是非この基金を活用して、相談窓口をその地域に応じた形でつくっていただくとともに、どういう形でもいいんですね、その窓口をそれぞれに置くのもいいし、広域的に強い例えば市があれば、その周辺はそこから巡回等々やって、広域的なそういう消費生活センターを、実際につくらなくて、バーチャルな形でつくっていただいても構わないわけですけれども、そんなようなことで支援をさせていただくことになっているところでございます。
#164
○松下新平君 地域格差の是正もよろしくお願いしたいと思います。
 答弁にありましたけれども、私からも相談員の待遇改善についてお願いしたいと思っております。今期四月から給与等の一部改善されたようですけれども、現場でいろんな声をお聞きしますと、今も多い多重債務の関係の相談、またクレーマーと呼ばれる相談マニアといいますか、そういった現場の苦労もございました。この国の支援強化を、与野党合意事項でもありますので、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 次に、被害者救済制度についてお伺いしたいと思っております。やはり、衆議院における修正の附則におきまして、五項目中の一項目ですけれども、不当な収益の剥奪及び被害者救済の制度の在り方の検討が記されております。実効性のある救済制度の導入に対する考え方をお伺いします。
#165
○国務大臣(野田聖子君) 消費者庁というのは、これまで議論されている消費者被害の未然防止とか拡大防止に加えて、今御指摘の被害者救済の体制を強化するものでもあるわけです。
 少額多数の被害が発生する、そういう特徴のある消費者被害では、費用とか労力の見合いから、それぞれ個々人の消費者が自ら訴えてそれを提起することというのはもう皆さんあきらめてしまう、泣き寝入りしてしまいがちなんですが、一方、違法な行為をしたそういう悪徳な業者の人たちには大変多くの利得が残ることになりかねないという問題があるわけです。ですから、こうした問題に対処して、実効的な被害者救済の仕組みを充実していくこともこれからの消費者庁の大変重要な課題として私は認識しています。
 今、内閣府では、消費者庁の創設に先立って関連する国内の諸制度の調査研究に着手しています。集団的消費者被害回復制度等に関する研究会ということで、消費者庁ではその成果を踏まえつつしっかりと検討してまいります。
#166
○松下新平君 それでは、最後の質問に移りたいと思います。
 国民本位の姿勢へ転換するための霞が関の抜本的な意識改革についてお伺いしたいと思います。
 組織を組み替えたからといって、消費者行政が直ちにうまく回転するわけではありません。明治以来の官僚制の仕組みは、これまで生産者、産業界を重視してきた上にございました。そこにメスを入れるのは政治だと思います。やはり政治、大臣の強いリーダーシップが求められておりますが、決意をお願いいたしたいと思います。
#167
○国務大臣(野田聖子君) 本当に自分でやっていても思うんですけど、この消費者庁をつくるというのはもう大変大きな出来事だと後々の人が評価してくださるのではないか。
 今委員御指摘のとおり、今の役所というのは、もう明治だか戦後だかもともかく、産業振興のためにつくられた組織なんですね。ですから、消費者が大事だって言っていても、そもそもが産業のためにつくられた役所ですから、なかなか自分たちの役割の中で消費者に対して、はかりでいうならば圧倒的に消費者が下がっていたというのはこれはもう事実であって、それをもう大胆につくり変えるということで、消費者庁という新しい行政組織をどんと乗せることで、今まで働いていた霞が関の人たちは、皆が多分産業振興だ、産業育成が日本の幸せにつながると思っていたけど、いやいやちょっと待って、消費者庁ができたことで消費者というキーワードがこの国の中央に入ってくると。
 消費者がしっかりと生きることが今度新しい日本の底力になるということを、やっぱりそばにそういう消費者庁というものがあることで現認するようになりますし、常に消費者庁の人間と話すことによって、産業寄りにいた官僚の人たちも消費者側にいる官僚の仲間との対話の中で、順番順番、やはり消費者目線ということを学んでいくんではないかと。これは理屈とかそういうことよりも、日々そういうものに接して自分たちが変わっていかなければならないと思うけれども、今までやっぱり消費者庁というものがなかったんで、意識の上では持っていてもなかなか変わりづらかったのではないか。
 私自身も、今ずっとそれぞれの役所の人たちと消費者庁をつくるに当たって対話をする中で、やはり消費者視線というものを着実に、ほかの役所の人たちも新しい考え方、この国を支える考え方として位置付けてきているようなそういう思いを日々感じているところなので、このまましっかり取り組んでいきたいと思っております。
#168
○松下新平君 また、審議を深めてまいりたいと思います。
 ありがとうございました。
#169
○委員長(草川昭三君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。
   午後五時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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