くにさくロゴ
2009/02/18 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 国際・地球温暖化問題に関する調査会 第2号
姉妹サイト
 
2009/02/18 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 国際・地球温暖化問題に関する調査会 第2号

#1
第171回国会 国際・地球温暖化問題に関する調査会 第2号
平成二十一年二月十八日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月十日
    辞任         補欠選任
     青木  愛君     増子 輝彦君
     川合 孝典君     峰崎 直樹君
     中村 哲治君     木俣 佳丈君
     山田 俊男君     西田 昌司君
 二月十七日
    辞任         補欠選任
     長浜 博行君     室井 邦彦君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         石井  一君
    理 事
                島田智哉子君
                主濱  了君
                富岡由紀夫君
                小池 正勝君
                加藤 修一君
    委 員
                木俣 佳丈君
                郡司  彰君
                広中和歌子君
                福山 哲郎君
                増子 輝彦君
                峰崎 直樹君
                室井 邦彦君
                神取  忍君
                佐藤 正久君
                島尻安伊子君
                西田 昌司君
                牧野たかお君
                丸山 和也君
                水落 敏栄君
                山下 栄一君
                山本 香苗君
                山内 徳信君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        藤崎  昇君
   政府参考人
       内閣官房内閣参
       事官       鎌形 浩史君
       外務大臣官房地
       球規模課題審議
       官        杉山 晋輔君
       農林水産大臣官
       房技術総括審議
       官        吉田 岳志君
       林野庁次長    島田 泰助君
       経済産業大臣官
       房審議官     上田 隆之君
       経済産業省産業
       技術環境局長   鈴木 正徳君
       国土交通省総合
       政策局長     大口 清一君
       環境省地球環境
       局長       寺田 達志君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国際問題及び地球温暖化問題に関する調査
 (「日本の国際社会における役割とリーダーシ
 ップの発揮」のうち、京都議定書目標の達成に
 向けた地球温暖化対策の現状と課題及び国際的
 な取組と日本の役割・課題―二〇一三年以降の
 問題―(北海道洞爺湖サミットからCOP14
 までの状況報告と今後の課題)について)
    ─────────────
#2
○会長(石井一君) ただいまから国際・地球温暖化問題に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、山田俊男君、川合孝典君、青木愛君、中村哲治君及び長浜博行君が委員を辞任され、その補欠として西田昌司君、峰崎直樹君、増子輝彦君、木俣佳丈君及び室井邦彦君が選任されました。
    ─────────────
#3
○会長(石井一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国際問題及び地球温暖化問題に関する調査のため、本日の調査会に内閣官房内閣参事官鎌形浩史君、外務大臣官房地球規模課題審議官杉山晋輔君、農林水産大臣官房技術総括審議官吉田岳志君、林野庁次長島田泰助君、経済産業大臣官房審議官上田隆之君、経済産業省産業技術環境局長鈴木正徳君、国土交通省総合政策局長大口清一君及び環境省地球環境局長寺田達志君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○会長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○会長(石井一君) 国際問題及び地球温暖化問題に関する調査を議題といたします。
 本日は、「日本の国際社会における役割とリーダーシップの発揮」のうち、京都議定書目標の達成に向けた地球温暖化対策の現状と課題及び国際的な取組と日本の役割・課題―二〇一三年以降の問題―に関し、北海道洞爺湖サミットからCOP14までの状況報告と今後の課題について政府から報告を聴取した後、質疑を行います。
 本日の議事の進め方でございますが、環境省、経済産業省、農林水産省、国土交通省、外務省及び内閣官房からそれぞれ十分程度報告を聴取した後、二時間程度質疑を行いたいと存じます。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、初めに環境省から報告を聴取いたします。寺田地球環境局長。
#6
○政府参考人(寺田達志君) それでは、冒頭、環境省から説明をさせていただきます。
 お手元、一番手前にございます環境省提出資料という資料に基づきまして御説明をさせていただきます。
 環境省からは、冒頭でございますので、ポスト京都議定書の中期目標あるいは京都議定書の目標達成等にかかわります事項のかなり基礎的、横断的なところを御説明させていただきます。御承知のことも多いかと存じますので、多少駆け足になることをお許しください。
 まず、二枚おめくりいただきます。
 四ページに「地球温暖化の進行」、これも御存じのお話と思いますけれども、現在、地球温暖化が進行しておるということでございます。
 一昨年、二〇〇七年になりますけれども、IPCCの第四次報告書というのが出まして、地球温暖化の進行は明らかであると、かつ、その原因というのは人間による温室効果ガスの排出である可能性が極めて高いということが結論付けられまして、それから一気にいろいろな検討が進んだというふうに承知しております。
 さて、地球温暖化の影響でございますけれども、五ページにそのIPCCで採用されました予想される将来の影響という、これは、見方はなかなか難しい。いろいろな現象が、そこに水、生態系、食糧、沿岸域、健康と書いてございますけれども、様々な影響が起こってくるということでございますけれども、それじゃ何度ぐらいから重大な影響が起こるのかと、こういうような話でございます。
 例えば、この表を中心といたしまして、EUなどでは、大体二度ぐらいから非常に重大な影響、あるいは不可逆的な後戻りのできないような影響が起こるというリスクが非常に高くなる。したがって、産業革命から二度ぐらいの範囲で抑えなきゃならないというような主張をしているというところでございます。
 では、それを抑えるためにはどうしなきゃいけないのかということでございます。
 もう一ページおめくりいただきますと、六ページでございますけれども、そこに金魚鉢のようなポンチ絵が書いてございますけれども、現在、人間が排出している温室効果ガスが七十二億炭素トン、それに対して自然が吸収しているのが三十一億炭素トン。まあ、誤差はありますけれども、非常に大ざっぱに言いますと、自然が吸収している分の約二倍以上を人間が出しているということでございますので、これを非常にシンプルに考えますと、今の排出量を半分ぐらいにしないと自然が吸収している分にかなわないということでございまして、どんどん増え続けると、こういうことでございます。
 そうしたことですから、七ページでございますけれども、我が国の提案といたしましては、世界全体で排出量を十年から二十年でピークアウトし、二〇五〇年までには半減しなきゃいけない。そのためには、先進国である日本については、二〇五〇年に現状より六〇から八〇%削減するというのが我が国の提案でございます。
 一の全地球の話については、昨年六月の福田ビジョンで明らかにし、五〇%まで減らすんだと、こういう話は洞爺湖サミットでG8の合意となったところでございます。また、我が国の二〇五〇年に六〇から八〇%削減というのは、昨年七月の低炭素社会づくり行動計画におきまして閣議決定を見たところでございます。
 八ページ、九ページは洞爺湖サミットとポズナン会合の結果概要でございますが、こちらは国際交渉のお話でございますので、外務省さんの方で御説明いただけると思いますので、飛ばさせていただきます。
 その上で、更に一ページおめくりいただきまして、十ページにIPCC報告書での削減シナリオの例が書いてございます。中期目標を検討するというときに、恐らく京都議定書のときと決定的に違う点が二点あろうかと思います。
 一点は、京都のときには一体どこまでやらなきゃいけないかということが全く科学的に分からなかった。それに対して今回は、一応IPCCという団体から一定の目安となるような数値が示されていると、目標というのが設定し得るような科学的根拠というのが出てきているというのが一つ大きな違いでございましょう。その中でよく言われておりますのが、二〇二〇年までに四五〇ppmシナリオで附属書T締約国、つまり先進国が二五%から四〇%削減するというシナリオがよく引用されているところでございます。
 それから、もう一つ京都と違いますのは、各国で恐らく削減の幅が異なるであろうと。各国の事情によって削減幅がいろいろと出てくるのではないか。京都のときには、可能な限り各国の削減幅を近づけようということで、日本、EU、アメリカが六%、七%、八%ということで非常に近接した中に収まったわけでございますけれども、今回は、そうではなくて、各国の事情によって大きな幅ができるのではないかということが認められているということだと思います。
 今後の外交日程は、これも外務省さんにお任せしたいと思います。
 その上で、じゃ現在、我が国の温室効果ガスの排出量はどうなっているんだろうか、京都議定書の目標六%減が守れるんだろうかと、こういう話でございます。
 十二ページでございます。
 我が国の排出量、これは、残念ながら、二〇〇六年はかなり減りましたが、二〇〇七年速報値ベースで、御覧になるように、生の数字で十三億七千百万トン、対前年度比二・三%の増ということになっております。
 単純に考えますと、基準年からプラス約九%でございますので、マイナス六%に落とすためには一五%という非常に高い削減幅ということになろうかと思います。ただし、そこに書いてございますけれども、京都議定書の削減約束に達するためには、純粋な削減以外に森林吸収源対策で三・八%、京都メカニズムで一・六%というのがございますので、排出削減としては残り九・三%、これを削らなければならないということでございます。
 それで、何でこんなに悪くなったのか、量が増えたのかということでございますが、これの主たる原因というのは実は原子力発電所の稼働率の低下でございます。
 御存じのとおり、これは二〇〇七年でございますので、二〇〇七年の夏、中越沖地震によりまして、非常に大きな発電所であります柏崎刈羽発電所、原子炉七つございますけれども、これが一斉に止まりました。この影響。そのほかにも実は他の原発でも停止しているのはあるわけでございますけれども、そうした原発の停止によりますところの稼働率の悪化ということによりまして非常に大きな影響がある。
 そこに、薄いグレーで塗りつぶしてあります二〇〇七年速報値でいいますと、上に五・〇%というところが塗りつぶしてございますけれども、この五%分が実は原発の稼働率低下分でございます。ということで、原発の稼働率の低下というのが非常に大きな影響を持っているということが御理解いただけるのではないかというふうに思っております。
 ところで、原発以外の要素についてはどうかということでございます。
 十三ページ、二つ円グラフがございます。左の円グラフが排出形態別と申しましょうか、よく引用されます産業、運輸、業務、家庭、その他というようなところでどのくらい温室効果ガスが出ているかという円グラフでございます。右の方は管理主体別と。
 つまり、左の方の産業というのは、これは産業というよりは実は主として工場でございます。そうではなくて、企業という目から見ますと、当然工場以外にも企業の本社のビルでいろいろな電力も使うでしょうし、商品等を輸送するので輸送エネルギーも使うということでございますので、そういったものを一つにまとめて企業・公共部門関連と家計関連に分けたものでございます。これを見ますと、企業・公共部門関連が七九%で、家計関連が二一%と。やはり、企業・公共部門関連が非常に大きいというふうなことが見て取れるということでございます。
 こうした産業、運輸、業務等々につきまして、じゃ現在どういう排出トレンドかというのが、更に一ページめくっていただきますと、十四ページでございます。
 実は、二〇〇七年度、排出量が増えてしまった原因のうちの一部が、一番上、折れ線グラフの一番上が産業でございますけれども、この産業が大きく見て減少傾向、横ばいであったものが二〇〇七年度にはかなりの幅、増加しております。これは、実は中国等への輸出が好調ということもあって生産量が増えたということであろうかというふうに思っております。運輸につきましては、ようやく燃費向上の努力というのが出てきたのかなということで、これは現在順調に低下傾向にございます。業務と家庭は、常になかなか減らないということでおしかりを賜っておりますけれども、業務についても若干微増、家庭についても上昇ということでございます。
 ただ、実は業務、家庭の面を見ますと、この中で電力使用というのがかなりありまして、先ほど申しました原子力の停止に伴う電力原単位の悪化という影響がかなり入っております。そういうことを差っ引きますと、さほど増えていないということも言えようかなというふうに思っております。
 いずれにせよ、じゃ京都議定書はどうなのかと、こういうことになります。
 実は、先ほど申しましたように、更に九・三%の排出減が必要ということでございまして、これだけでは非常につらいということでございますけれども、三点ほど申し上げたいと思います。
 まず第一点は、そもそも二〇〇八年に入りましてから、これは正確な数字じゃございませんけれども、産業部門の排出は恐らくこの秋以降の大不況によりまして激減しているであろうと思われます。したがって、その動向はよく見ないと多分いけない。二〇〇八年が京都議定書の最初の約束の年でございますので、そこで恐らく激減という現状が多分、産業分野で生じているはずであるということでございます。
 それから、これは決して喜ばしいことではありませんけれども、先ほど申しました電力の原単位の悪化、原子力発電所の低下という問題につきましては、電気事業連合会は自ら自主行動計画の中で、海外から調達をするということで必ず目標を達成するということをおっしゃっていらっしゃいますので、その限りにおいては京都議定書目標達成の手段としてそういうものを用意されているということでございます。そういった点もございますので、その辺は考慮しなければならない。
 それからもう一つは、他の全体の話、少し長くなりますのでもう省略しますけれども、十六ページから十七ページに書いてございますけれども、私ども、昨年三月に政府全体で目標達成計画というのを改定いたしました。その改定した目標達成計画の達成の状況を見てみますと、おおむね多くの分野におきまして目標達成計画で見込んだようなトレンドに対策効果が推移しているということが言えようかと思います。
 そういう意味では、原発の問題もありまして数字的には非常に困難なところではございますけれども、京都議定書の目標達成という点についていいますと、さほど悲劇的な状況というか、どうしようもないという状況には至っていないのかなというふうに考えております。
 以上でございます。
#7
○会長(石井一君) ありがとうございました。
 次に、経済産業省から報告を聴取します。鈴木産業技術環境局長。
#8
○政府参考人(鈴木正徳君) 経済産業省の産業技術局長の鈴木でございます。
 それでは、経済産業省の資料にて御説明申し上げます。
 一ページおめくりいただけますでしょうか。
 一ページ目は、ガスの排出量がございますけれども、これは環境省さんの方から御説明がございましたので飛ばさせていただきまして、もう一枚おめくりいただきまして、自主行動計画から御説明させていただきたいと思います。
 産業界、自主行動計画を作っておりまして、百八の業種で作っております。産業・エネルギー転換部門の排出量の約八割をカバーいたしまして、全部門の五割をカバーするというものでございます。
 この自主行動計画と申しますのは、各業界が自主的に目標を設定いたしまして、その目標の達成に向けて努力をするというものでございますが、一ページおめくりいただけますでしょうか、私ども、関係審議会でこの自主行動計画が適切なものかどうかしっかりとチェックをすると、そのようにさせていただいているところでございます。
 二〇〇八年度におきましても、目標が達成できませんでした業種についてはどういうことなのかということで、その理由を徹底的に問い詰めまして、また、目標を達成いたしました業種についてはより高い目標を設定していただくということで関係審議会で議論をさせていただいているところでございます。
 この中で、先ほど環境省さんからもございましたけれども、電力業界はこの自主行動計画を達成しておりません。先ほど、あと、この京都議定書の達成のためには九・三%の削減が必要だという御説明がございましたけれども、これをトン数に直させていただきますと一億一千七百万トンでございます。そのうち、電力業界が自主行動計画の目標を達成すれば一億四百万トンございますので、差引きあと千三百万トンを達成すればよいと。電力業界がこの自主行動計画を達成できていないというところが非常に大きいものがございます。後ほどその理由は御説明申し上げたいと思います。
 そのために、三ページの下のところに書いてございますけれども、京都メカニズム、これは、発展途上国で省エネ等を行ったり、様々のグリーンのインベストを行うと、その見返りに、CO2が削減されれば、そのCO2の削減分をもらってくるというものでございますけれども、電気事業連合会、既に、五年間でございますけれども、一億九千万トンのCO2の契約をしているというところでございます。また、鉄鋼連盟ですけれども、五千九百万トン。合わせまして二億五千万トンでございますので、これ、五年間の総量でございますから、一年当たり五千万トンの影響が出てくるというものでございます。
 このように、自主行動計画をしっかりと達成していただき、達成できなければこういう京都メカニズムを使ってでも達成していただくと、そのように私ども議論をさせていただいているところでございます。
 ただ、一ページおめくりいただけますでしょうか、この京都メカニズムは海外にお金が流れていくものでございますので、実はまだ国内に、例えば中小企業に削減余力がないのかと、それを大企業が中小企業と協働いたしましてCO2を削減して、その排出量を協働しました大企業が買うという制度ができないかということで、昨年の十月以降でございますけれども、国内クレジット制度という制度、四ページでございますが、この制度をスタートいたしました。今のところ十二件の申請がございまして、例えば東京大学の蛍光灯のインバーター化とか中小企業のボイラーの転換とか、あと農園関係でも案件が出ております。今後、この案件がたくさん出てくるように、私ども普及に努めていきたいと思っております。
 もう一ページおめくりいただけますでしょうか。
 やはり、このCO2、見える化というものが非常に重要でございまして、カーボンフットプリントというのをもう試行的に行わせていただきまして、この四月から本格的に導入をしたいと思っております。イギリス等々でも進んでおりますけれども、商品やサービスのライフサイクル全般、原料調達から廃棄いたしましてリサイクルするまで、その過程でどれだけCO2が掛かるかというものを表示するものでございます。
 一ページおめくりいただけますでしょうか。
 昨年の十二月、エコプロダクツ展、十七万人の方が参加されました展示会がございましたけれども、そこでこのカーボンフットプリントの統一マークのこれを試行的に使いまして、三十社によりまして、ポテトチップならば何グラムのCO2が掛かっているというもので、消費者の方々に見える化をするということで試行錯誤を行わせていただいたところでございます。
 あわせまして、この分野、どの国が国際標準を勝ち取るかということで熾烈な戦いを行っているところでございまして、このISOの場で私どももしっかりと今、提案をしているところでございます。
 もう一ページおめくりいただけますでしょうか。
 話はまた変わるんですけれども、実はセクター別アプローチということで、鉄鋼やセメント、化学、電力、この分野につきまして日本は非常にエネルギー効率がいいものがございますので、このエネルギー効率のいいこういう技術をほかの国に、有償でございますけれども、渡しまして、ほかの国でもCO2削減をしていただくということでそのセクター間での協力が進んでいるところでございます。
 一つの例といたしまして七ページに掲げさせていただきましたけれども、アジア太平洋パートナーシップにおきましてこのような、ここに鉄鋼セクターの取組例がございますけれども、どのようにしたらいいかということを現場レベルでもしっかりと議論をさせていただいているところでございます。
 八ページ以降でエネルギー関係について御説明申し上げたいと思います。
 八ページは新エネルギーの関係でございます。
 私ども、この太陽光を始めといたします新エネルギーの一層の推進が必要だというふうに考えております。特に太陽光発電につきましては、昨年、低炭素社会づくり行動計画を閣議決定いたしましたが、その際にも、導入量を二〇二〇年に二〇〇五年の十倍にする、二〇三〇年には四十倍にするという目標を掲げております。住宅、産業、公共の分野で徹底的にこの導入を図っていくことが必要だというふうに考えているところでございます。また、併せまして、八ページの真ん中にございますけれども、次世代自動車の導入支援や研究開発もさせていただいているところでございます。
 一ページおめくりいただきまして九ページでございますが、省エネルギー関係でございます。
 日本の産業部門は、エネルギーの消費量を増やさずにGDPが、九〇年比ですと一・二倍まで成長させましたけれども、黄色いところでございますが、エネルギーの消費量は横ばいでございます。これに反しまして、先ほど環境省さんから御説明ございましたように、民生の部門や運輸の部門は、このように九〇年と比べてエネルギーの消費量が増えているところでございます。
 このような状況を踏まえまして、昨年五月には省エネ法を改正させていただきまして、これまで事業所単位でエネルギーの管理を行っていたんですけれども、企業単位で行う。そうしますと、コンビニエンスストアとか、そういうものもこの省エネ法の対象になってまいりますので、企業単位で義務付けることにさせていただきました。
 また、住宅の省エネ性能の向上を促すような措置等を導入していきたいというふうに考えているところでございます。
 あわせまして、この下から三つ目のところでございますけれども、トップランナー制度とございますが、これは、基準をいつも見直していつも最先端のものを導入するということが必要でございますので、こういうトップランナー制度の基準の見直し、また税制を活用した省エネ住宅の普及、促進等を行っていきたいと考えているところでございます。
 十ページ目は省エネ、新エネの国際協力でございますけれども、時間の関係で、済みませんが、これは飛ばさせていただきます。
 十一ページでございますが、原子力でございます。
 原子力は、やはりエネルギー自給率向上と低炭素社会づくりの中核だと考えております。先ほど申しました行動計画におきましても、二〇二〇年を目途にゼロエミッション電源の割合を五〇%以上にするということを決定をしているところでございます。
 現在の原子力の状況でございますけれども、十二ページを御覧いただけますでしょうか、五十三基が運転中でございます。私ども、この新増設、必要と考えておりまして、十三基の新増設が予定されているところでございます。
 最近の動きといたしましては、誠に申し訳ございません、実はちょっと資料に不備がございまして、中部電力のところを見ていただきますと、浜岡の原子力発電所のところで一、二、三、四、五とございますが、一、二につきまして、これは一月三十日に廃止ということになっております。地図に反映しておりませんで、誠に申し訳ございません。この一、二の廃止、併せまして浜岡発電所では六号機を増設をするというのが発表になっております。また、九州電力では、川内の三号機につきまして一月八日に地元への申入れが行われたところでございます。
 もう一つ、十三ページでございますけれども、この設備利用率でございますが、十三ページのまずこの表を見ていただきますと、二〇〇八年の利用率は五八%ということで非常に低うございました。やはり、新潟県中越沖地震によりまして柏崎刈羽原子力発電所の運転が停止をしたということが非常に大きいと考えております。
 この原子力発電所の利用率が上がるとどうなるかということで十三ページの下に書かせていただいておりますけれども、これもまた資料に不備がありまして誠に申し訳ございません。二〇〇七年度のCO2排出量、設備利用率が五八・〇%と書いてございますが、これ、二〇〇八年の間違いでございまして、二〇〇七年度のCO2排出量の、この設備利用率のところは六〇・七%でございます。誠に申し訳ございません。五%改善いたしますと六千三百万トンほど改善をする、設備利用率が上がれば、八四%になれば六千三百万トン改善するということで、非常にこの原子力の設備利用率の向上というのがCO2削減に大きな影響をもたらすところでございます。
 それから、十四ページでございますけれども、やはり二〇五〇年を目指して六〇から八〇%CO2を削減する際には技術革新が非常に重要でございまして、このようなクールアース・エネルギー革新技術計画を進めさせていただいているところでございます。
 私からの説明は以上にさせていただきます。
#9
○会長(石井一君) ありがとうございました。
 次に、農林水産省から報告を聴取します。吉田大臣官房技術総括審議官。
#10
○政府参考人(吉田岳志君) 農林水産省の技術総括審議官の吉田でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、資料に基づきまして説明させていただきます。
 一ページをお開けください。
 農林水産省では、平成十九年六月に策定をいたしました農林水産省の地球温暖化対策総合戦略、これに基づきまして施策を実施しております。
 この戦略は、地球温暖化防止策、地球温暖化適応策、そして農林水産分野の国際協力という三本柱から成っておりますが、昨年七月二十九日に閣議決定されました低炭素社会づくりの行動計画、これを踏まえて改定をいたしました。
 地球温暖化防止策、左下の下から三つでございますが、農地土壌の温室効果ガスの吸収源としての機能の活用、低炭素社会実現に向けた農林水産分野の貢献、農林水産分野における省CO2効果の表示の推進、この三つを強化したところでございます。
 続きまして、二ページから地球温暖化対策の中で重要な地位を占めております森林吸収源でございます。
 左上の図でございますが、二〇〇七年度の温室効果ガス排出量速報値によりますと、我が国の六%の削減目標達成のためには全体で一四・七%の削減が必要な状況にあります。このうち、森林吸収源は三・八%と非常に重要な地位を占めておるということでございます。
 それでは、京都議定書で森林吸収源の対象と認められる森林は何かということでございますが、下に、新規植林、再植林、森林経営とございますが、日本の場合には、植林の余地がほとんどございませんので、この森林経営で稼ぐということになってございます。
 右の方にその対象と認められる森林がございます。これは、各国が森林経営の現状等を踏まえて定義することとされておりまして、我が国では、育成林につきましては一九九〇年以降に間伐などの森林施業が行われて適切な状態にある森林、天然生林につきましては保安林など法令等に基づく伐採・転用規制等の保護・保全措置が講じられている森林というふうに定めております。
 次のページお願いいたします。三ページでございます。
 左側中ほどにございますが、前ページの考え方を基にこれまでの水準で森林整備が推移するものとして試算した結果では、目標達成のためには、二〇〇七年度から六年間にわたりまして毎年二十万ヘクタールの追加的な間伐等の森林整備を実施することが必要というふうになってございます。このため、二〇〇七年度から六年間で三百三十万ヘクタールの間伐の実施などを目標とします美しい森林づくり推進国民運動、これを幅広い国民の理解と協力の下に展開をしているところでございます。
 なお、予算措置でございます。平成二十一年度に係る予算措置につきましては、二十年度の一次補正予算、二十一年度当初予算合わせまして二十万ヘクタールを超す追加整備に必要な額を確保しているところでございます。
 次、四ページでございます。
 これは、各国の森林吸収量の算入上限値でございますが、この表は我が国がいかに特例的に大きな上限値として認められておるかということを示してございます。当然のことながら、他の締約国から厳しいチェックを受けることになりますので、透明かつ科学的な方法で算定、報告をしていく必要があるということでございます。
 五ページをお願いいたします。
 農林水産分野における省CO2効果の表示の指針ということでございます。昨年七月から審議会で検討を行いまして、十二月にこの指針の中間取りまとめを行ったところでございます。中間取りまとめの概要を右側に出してございますが、見える化の基本的な考え方、表示の在り方を示しますとともに、今後の課題をまとめてございます。この中間取りまとめは現在パブリックコメント中でございます。国民の皆様から幅広く御意見をちょうだいいたしまして、三月を目途に最終取りまとめを行うということにしてございます。
 六ページをお願いいたします。
 農林水産分野における見える化でございますが、これ、資料左側に掲げておりますような、農林水産業関係者の排出削減の努力を分かりやすく伝えまして、消費者の皆様の商品選択に資するとともに、生産、消費の両サイドでの排出削減につなげていくことが重要というふうに考えてございます。その際、農林水産物につきましては、気象、地域特性によって温室効果ガスの排出量が大きく変動いたします。また、木材製品の場合には炭素を貯蔵し続けるといった特性がございます。こういった工業製品とは異なる特徴がございますので、資料右側に示したような複数のアプローチを提案をしたというところでございます。
 続きまして、七ページをお願いいたします。
 七ページは、国内排出量取引の国内統合市場の試行的実施でございます。仕組みについてはもう申し上げるまでもございませんが、先ほども経済産業省の中で御紹介がございました。
 八ページをお願いいたします。
 農林水産分野におきましても、資料右側の企業などから排出削減に係ります資金や技術の提供を受けまして資料左側のような取組、例えばハウスのボイラーを転換するといったようなことなどによりまして試行排出量取引に参加可能であると。これによりまして、企業と連携をいたしました農山漁村の活性化に資する取組として推進してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
 そして、九ページでございますが、先ほどの経産省の資料にもありましたが、先日、バラ農園におきましてヒートポンプ導入によりますCO2削減事業、これが農林水産分野での第一号案件として申請をされたところでございます。今後とも、こういった取組を支援してまいりたいというふうに考えてございます。
 続きまして、十ページをお願いいたします。
 昨年十二月にポーランドで開催されましたCOP14でございます。ここにおきましては二つのことが議題になってございます。
 一つは、次期枠組みにおけます土地利用・土地利用変化及び林業部門の取扱い、それから二つ目が、森林減少・劣化に由来する排出の削減、REDDといっていますが、これにつきましてそれぞれ我が国の立場を主張したところでございます。
 特に土地利用の部分につきましては、森林経営以外の議定書三条四項活動、これは農地管理等によってCO2の削減あるいは貯留といったことが認められる活動でございますが、これについて議論を早急に開始すること、それから、国や地域によって手法が異なるので多様な手法を考慮することといったことを主張してまいりました。
 今年十二月のデンマークで予定されていますCOP15に向けまして、引き続き、森林、農地などの吸収源を次期枠組みにおいても最大限に活用できるよう主張してまいりたいというふうに考えてございます。
 十一ページでございます。
 ここからはバイオマス関係でございます。バイオマスは、カーボンニュートラルということで、石油資源に代えて利用することによって地球温暖化の防止につながるということでございますが、農山漁村地域には様々なバイオマスが広く薄く存在してございます。それらのバイオマスを効果的に利用するためには、原料調達から利用までが効率的なプロセスで結ばれました総合的な利活用システム、これが構築されることが重要だということで、市町村が中心となって、広く関係者の連携の下、バイオマスタウン構想を策定をして、主に市町村が中心となってその実現に取り組んでいるところでございます。
 バイオマス・ニッポン総合戦略では、このバイオマスタウン、平成二十二年度までに三百地区構築することを目標としてございまして、十二ページにございますが、一月末現在で、こうしたバイオマスタウンが百六十三市町村で策定されます。さらに、これの加速を図るため、委員会を設立をいたしましてその戦略の検討を進めておるところでございます。
 十三ページでございますが、農林漁業バイオ燃料法、昨年成立させていただきました。この内容については省きますが、これにつきましては、昨年十月に施行いたしまして、昨年の十二月に本法に基づきます第一号の認定が行われたところでございます。
 十四ページをお願いいたします。
 このバイオ燃料の事業実施地区を簡単に図示をしております。特にバイオエタノールでございます。白い四角と青い四角で二種類ございますが、白い四角は、余剰てん菜ですとか非食用米、いわゆるでん粉あるいはでん粉系を原料としてバイオ燃料の実証を行っているところでございます。青い四角は、稲わらあるいは麦わらといった食料供給とも両立するソフトセルロース、これからバイオ燃料を製造する技術の確立を図るための技術実証を行っておるところでございます。
 十五ページでございますが、こういったバイオ燃料に関する国際的な取組といたしまして、資料左下のGBEPというものがあります。このGBEPの作業につきましては洞爺湖サミットでも支持をされていまして、農林水産省としてこれらの国際的な基準、指標策定の動きに対応しようということで、昨年九月に国際バイオ燃料基準検討会議というものを設置をいたしました。ここで基準、指標の在り方について概念整理を行ったところでございまして、この検討結果を踏まえながら、今後とも国際的議論の場で我が国の立場を発信してまいりたいというふうに考えてございます。
 以上でございます。
#11
○会長(石井一君) 次に、国土交通省から報告を聴取します。大口総合政策局長。
#12
○政府参考人(大口清一君) 国土交通省総合政策局長の大口でございます。
 お手元にお配りしております「国土交通省における地球温暖化対策の現状と課題」につきまして説明申し上げます。
 まず一枚めくっていただきまして、一ページ目でございますが、先ほど環境省の資料の中に全体のCO2のシェアがございましたが、運輸部門が約二割でございます。そして、家庭部門のうちの約一割、一割というか一〇%、全体の、これが住宅関連とか、そういう家庭関係から出てくるCO2でございます。
 一ページ目に書いてございますのは運輸部門、家庭部門。これは左、右でございますが、それぞれいかなる努力をしているのかという図でございまして、左側の運輸部門のところを見ていただきますと、自動車単体対策あるいは走行形態の環境配慮化というところがございますが、これは、まさに自動車の燃費効率から始まりまして、電気自動車の普及を含めまして経産省、環境省と合力しながらやっている大変大きな部分でございます。そこに万トンというのが出ておりますが、二千七百六十から二千九百六十万トンということで、私どもがいろんな行政対象としている中でかなり大きな部分を占めているということがそれでお分かりいただけるかと思います。
 それから、交通流対策というのがございます。これは、スムーズに交通が流れていくということによってゴー・アンド・ストップの、いわゆる負荷的に掛かるエネルギーを少なくしようという地道な努力でございます。
 それから、その隣に道路整備というのがございます。この道路整備につきましては、現在いろんな議論はございますけれども、幹線道路ネットワークの整備を進めながらという、その計画をある程度前提にしながら、CO2の排出についてこれを前提条件としての数値がはじかれております。
 それから、下の方でございますけれども、環境負荷の小さい交通体系の構築ということで、物流の効率化とございます。トラック輸送の効率化、それから鉄道、海運へのモーダルシフト、それから国際海上コンテナ貨物の陸上輸送距離削減、これは、トラックで搬送するのをなるべく直接もう港、港でやってしまうというようなことも含めてでございます。
 それから、その隣に公共交通の利用促進ということで、実は日本という国は鉄道大国というふうに自負してよろしいかと思います。都会におけるまさにその鉄道シェアというのは先進国でもナンバーワンでございますが、そうした磨き上げを含めまして、鉄道新線の整備、これは、ちょっと磨けば、ちょっとつなげばより便利になって、お年寄りもそれからお母さんもすぐに行けるというような、ちょっと磨けばいい鉄道になるという整備とか、あるいはバスの利用促進とか、それから通勤交通をうまくマネジメントしていく、そうしたものについての方策でございます。
 それからあとは、その他というところに鉄道・航空エネルギーの消費効率の向上ということがありますが、あとはテレワークの推進等々、これは総務省さんと合力しながら進めている分野が掲げてございます。
 さて、右側なんでございますけれども、家庭部門というふうにございます。そのうちの住宅・建築物のところが三千八百万トンということでかなり大きなシェアを占めております。これは、おかげさまで、税制等々で、二十一年度から認められた税制につきましても、断熱性能の高いいわゆる省エネ、あるいは省エネルギー型ですかね、そういう住宅についても税制が付きましたんで、かなりこれについては背中を押していただくシステムが整ってきたのかなと、こう思っております。
 それから、右側にございます下水道。これも下水道における資源、エネルギーの有効利用あるいは使用量の削減ということで、下水道処理場におけるいろんな残泥、汚泥物の処理につきましても相当程度これは省エネ的なシステムが導入されつつあります。
 それから、産業部門と書いてございますが、これは建設の施工の方式あるいは都市緑化等々含めましてそこにありますような施策を繰り広げていると、こういうことでございます。これが全体、総体でございます。
 さて、次のページ、右下に二ページと付してありますけれども、環境省の御説明にもありましたように、運輸部門におけるCO2排出は、二〇〇〇年までぐらいをピークに上がってまいりましたが、全体として今、下がってきています。
 これは、自動車単体方策を含めた、そうしたいろんなものを組み入れながらやってきている結果だということでありますけれども、さっき御説明がありましたように、経済状況が厳しい中、今後ごんとまた下がる可能性もございます。しかし、それに甘えることなくしっかりと今までの施策を引き続きやっていくというところが大変大事なところかと思っております。
 さて、三ページ目でございますが、今までの全体の流れの御説明に、さらに今後どんなような方向で更に力を入れていく分野があるのかということでございます。
 まず、三ページ目の@と書いてありますところが省エネ・新エネ技術の開発、普及ということで、端的に言えばイノベーションを更に進めていくということであります。日本は冠たるいわゆる環境技術の進んだ国であると自負しておりますけれども、環境対応型の自動車、それからフリーゲージトレイン、超電導リニアあるいはバッテリーを利用した架線レスLRVと書いてあります。
 これは、一言だけちょっと付言しますと、路面電車は、今、町に架線を張り巡らせて景観をある程度損ないながら、しかし町の方々に愛される乗り物であります。それに、電気供給をバッテリーにしてしまうと架線が要らなくなる。それはメンテナンスも要らなくなるということを意味しております、いわゆる通常の架線のメンテナンス。ということは、これからの、一億二千万になってきた日本が六千万人に向かっていくときに省エネと同時に省人化、つまり、メンテナンスのいろんな人を掛けるようなものも省略しながら生き抜いていく一つの大きな糧になろうかなと、こう思っている一つの柱でございます。
 その他、環境に優しい日本製鉄道システムの海外展開となっておりますけれども、現在、既に中国では日本の新幹線が実質上走っております。それで、またカリフォルニアとかインドとかあるいはベトナムとか、そういう国においても、あるいは台湾においても日本の新幹線を是非という話が舞い込んできておりますし、また台湾では走っているという状況でございます。これを更に展開しながらやっていきたいというふうに考えております。
 そこに想定される効果とか課題、いろいろありますけれども、時間の関係もありますから省略いたします。しかし、乗り越えていく我々にとっての一つの大きな目標だろうと、こう考えております。
 四ページ目は、渋滞対策における道路交通円滑化ということで、これは、前頭葉で申し上げるまでもなく、スムーズに走ればそれだけエネルギー効率が良くなるということは体験できるわけでございまして、そうしたものに資するような、ちょっと押せば良くなる、ほんのちょっと結べば交通流が良くなるというところは今後ともしっかりとやっていく部分ではなかろうかなと、こう思っております。
 あと、物流の効率化というところが下にBで出ておりますが、モーダルシフトあるいは共同輸送。これは、非常に掛け声はよろしいんですが、モーダルシフトをやるに当たって、やはりいろんな制約というんでしょうか、コストの面とかあるいは便利さの面とかいろんなものがかかわってまいります。これは、まさに前頭葉で、損得勘定だけではなくて、まさに情の世界で、もう各企業の経営者も含めまして、こういうことをやっていくんだという一つの志というんでしょうか、理念あるいは哲学が必要になってきているのかなと、こういうふうに感じるところであります。
 あと、五ページ目、省エネ性能の高い住宅・建築物、それから太陽光発電の普及というところでございます。
 この太陽光発電につきましては、環境省、経産省ともよくよく合力しながらやっておりますので、ひとつ今後ともこれは取り組んでいきたいと思っております。
 あと、六ページ目でございますが、低炭素型都市構造ということで、コンパクトなまちづくり、あるいはエネルギーの効率的利用の促進と、こうなっております。
 コンパクトなまちづくりというのは、ある意味では駅を中心にした一つのまちづくりにもつながるかと思いますが、これは、高齢化社会あるいは子育てを更に進めていくという観点から、今後とも、駅の上に例えば病院ができるとか、そうした駅を中心にした便利な社会というんでしょうか、そういうものによくよくつくり上げていく、あるいは地方部においても鉄道沿線に高校、中学あるいはスーパーマーケット、いろんなものを分散配置されている部分がありますので、そうしたものを沿線で全部賄えるような、そういうようなまちづくりも含めて頑張っていきたいと思っております。
 なお、省エネ関係税制は法案提出中という部下のメモが入りました。私の発言は若干飛び越えておりましたけれども、その点、訂正をさせていただきます。
 以上でございます。
#13
○会長(石井一君) ありがとうございました。
 次に、外務省から報告を聴取します。杉山大臣官房地球規模課題審議官。
#14
○政府参考人(杉山晋輔君) 外務省の地球規模課題審議官の杉山でございます。
 お手元に「地球温暖化対策―国際的な取組と日本の役割・課題」という外務省の資料がお配りをされていると思います。時間の関係もあるので、今日私から御説明したい一番のポイントをまず最初に申し上げます。
 一番御説明したいポイントは、ちょっと恐縮なんですが、一番最後のページを開けていただきたいと思います。
 一番最後のページに、「気候変動関連の主な外交日程(二〇〇九年)」というふうに書いてございます。要するに、今年は十二月のいわゆるCOP15、気候変動枠組条約の締約国団会合の第十五回目の会合で、ポスト京都議定書、すなわち二〇一二年までの第一約束期間の排出量について規定した京都議定書の期限が終わって、二〇一三年以降のいわゆる第二約束期間についての削減について国際的な義務、協力をどういう規定をするか、京都議定書の代わりをどういう国際的な枠組みをつくるか、それを、この表の一番最後にございますいわゆるCOP15、締約国団会合第十五回の会合のときにみんなで合意しようということが、実はこの表に書いてございませんけれども、一昨年の第十三回のCOP、締約国団会合で、バリの会合で一応合意を見ている。そういう中で、今年は十二月十八日までということで、コペンハーゲンという日程が既に決まっているわけでございますけれども、これに向けたいわゆるCOPの国際交渉の年であるというのが本日、私の方から皆様方に御説明したい最大のポイントでございます。
 ちょっとこの表から、恐縮でございますけれども、一ページのところ、一番最初に戻っていただきます。
 要するに、今年の十二月のCOP15で、ポスト京都、京都議定書の後の二〇一三年以降の各国の排出量の削減努力、義務をどういう規定をして国際的な条約あるいは枠組みをつくるかということを目指した中で、昨年、この最初の一ページ目に書いてございますが、G8の北海道洞爺湖サミットが行われたわけでございます。
 そのG8では、もう時間の関係で詳しく全部御説明いたしませんけれども、この一番最初の長期目標のところに、二〇五〇年までに世界全体を半減する、五〇、五〇というふうに言われておりますけれども、二〇五〇年までに五〇%削減するということがG8で目標が共有され、それがMEM、メジャー・エコノミーズ・ミーティング、主要経済国会合、G8に他の中国、インド等の主要排出国を加えた十六か国の首脳の会合によってそのようなビジョンの共有を支持をするという、長期目標については一定の成果があったと言っていいんだろうと思います。中期目標その他セクター別アプローチ、その他の様々な点についても、昨年のG8サミットあるいは主要経済国会合で大きな成果が得られて、かなりいろんな議論が行われたということでございました。
 そして、昨年の十二月、たしか一日から十二日、現実には十三日の未明、朝三時ぐらいまでやっていたんでありますけれども、COP14、第十四回の締約国会合が開催されました。その中身について簡単にここに書いてございますが、時間の関係でもう詳細は省略いたします。
 一言で申し上げますと、去年のポーランドのポズナンで行われたCOP14では、今年の十二月のコペンハーゲンのCOP15に向かった作業の日程を大体立てる、それから、今年その国際交渉をやるに当たって、各国から自分たちの主張を、みんなある意味ではその主張を全部広げて、各国の主張を、大きな分厚い冊子でございますけれども、それに一応まとめる、つまり論点を出し合ったというのが去年のCOP14だったと言っていいと思います。
 そこで、一つページをめくっていただいて、そのような今までのG8サミット、あるいは主要経済国会合、あるいは昨年十二月のCOPの14も踏まえて、せんだって、去る一月三十一日に麻生総理大臣がダボスに行かれまして、ダボスの麻生総理大臣の基調演説の中で、恐縮でございます、この次のページの特別講演と書いてございますが、その二つ目の白丸のところで、まず第一に、すべての国がそれぞれの責任に応じて公平に努力を分担すべきであるということを主張するとともに、日本については六月までに中期目標を発表するということを総理がおっしゃったわけでございます。
 この中期目標、この後、内閣官房の方からも今の検討状況、御説明があるかと思いますけれども、六月までにこれを我が国としても発表する。同時に、今申し上げましたように、すべての国がそれぞれの責任に応じて公平に努力を分担すべきだというのは、申すまでもなく、いろんな経緯もございまして、今から十年ちょっと前の京都議定書の際には、今の最大の排出国になっているとも言われている中国を含む、中国、インドといった主要な新興工業国がこの排出量削減の義務を負わない形になっております。それから、結果において、結局、米国はこの京都議定書のコミットメント、削減義務を負わないということになりました。
 すなわち、正確な統計でははっきりいたしませんけれども、最近よく言われますように、恐らく現在では世界の排出国の中で最も大きな排出国になっているのは中国であろうと、二五%ぐらいにはなっているのではないか。それから、その次が米国であろうと。これも四分の一か二十何%であろうと。つまり、中国と米国を足して世界の排出量全体のざっと約半分が米中であろうと。京都議定書の次の何らかのフレームワーク、枠組み、条約、議定書、こういったものをつくるときに、この大きな排出国に対して何らかの排出量削減の枠組みの中に入ってもらうということをしないで次の枠組みをつくることは余り意味がないではないかと。そういう意味で、実はこの総理の特別講演のところでは、すべての国がそれぞれの責任に応じて公平に努力を分担すべきだということを総理から申したところだと思います。
 同時に、麻生総理はその後の、たしか五十人ぐらいだったと聞いていますが、小人数の非公開の気候変動のセッションの冒頭の、オープニングスピーチと申しますか、冒頭の開会の演説の中で、この御説明の紙の下のコラムの二つ目の丸でございます。オバマ米大統領と胡錦濤中国国家主席に対し、責任あるパートナーとしてポスト京都の枠組み構築への参加を呼びかける、つまり、今申し上げましたように、米国と中国、この次のポスト京都の枠組みには必ず入ってもらいたいということを総理が申し述べたところでございます。
 最後の紙にもう一度ちょっと戻っていただいて恐縮でございます。今年一年の公になっている日程がざっと書いてございます。大きく分けますと、上から三つコラムがございますが、一番上の気候変動枠組条約というようなことが書いてありますのは、言わば正式の、公の、条約の下での作業部会、交渉の場ということでございます。
 今年の第一回の作業部会、ちょっといろんな正式の名称が、長期的協力とか京都議定書とかいろんな名称が書いてございますが、簡単に申し上げますと、今年のこの正式の作業部会の交渉、一番左上のコラムに書いてございます三月二十九日からのボンにおける交渉で第一回の正式の作業部会が開始されるということでございます。そして第二回目は、その次が六月一日から十二日までボンで行われる。それ以降、時宜に応じて何回かこのような正式の作業部会が行われて、十二月のCOP15、第十五回締約国団会議で次期ポスト京都の枠組みに合意をすることが予定されているということでございます。
 同時に、今年は七月の八日から十日までイタリアでサミットが行われます。また、このG8、先ほど申し上げましたMEM、主要経済国会合の首脳会合、そういったものの文脈でどういう交渉が行われるか。
 それから、一番最後、下のコラムはその他と書いてございますが、やはり今回はコペンハーゲン、デンマークが議長国になりますので、デンマークのイニシアチブ、あるいはこの気候変動枠組条約は国連の旗の下で行っているものでございますから、既に国連の潘基文事務総長が今年の九月の総会のときに、一般討論演説が始まる前に気候変動についての主要国の首脳会合を行いたいというような提案も既にされておりますので、この国連の事務総長を中心とした動き、こういったものも第三番目のコラムの中に入ってきて、まだ書いていないものもいろんなことが出てくるだろうということだろうと思います。
 最後に、昨日、日米外相会談が行われて、クリントン国務長官、中曽根大臣とも会談をいたしました。それから、総理とも夜、会談をされ、事情でちょっと遅れてまいりましたけれども、気候変動に関して新しくアメリカで特使に任命されたスターン特使、遅れてやってまいりまして、夕方、斉藤環境大臣と会談をするということで、簡単に申し上げれば、今年の十二月のCOP15、締約国団会合、第十五回のコペンハーゲンでの会合で京都議定書の次の枠組みをどうするかの合意に向けていよいよ本格的に国際的な交渉、接触が始まった、三月の末からは正式な作業部会での交渉が開始されるということでございます。
 以上、外務省の方から国際的な側面について御説明いたしました。
#15
○会長(石井一君) それでは、最後に内閣官房から報告を聴取します。鎌形内閣参事官。
#16
○政府参考人(鎌形浩史君) 内閣官房の鎌形でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 内閣官房の方からは、北海道洞爺湖サミット以降の状況と今後の課題に関しまして、主として中期目標の検討状況について御報告させていただきます。
 資料を一ページおめくりいただきますと、まず主な外交・国内対策の日程が書いてございます。外交日程の方につきましては、ただいま外務省の方からもお話ございましたとおり、今年末のCOP15に向けた交渉が進んでいると、こういうことでございます。
 それで、そういった中、国内におきましては、昨年の二月から、この下にございますような地球温暖化問題に関する懇談会というものを総理の下に設置いたしまして議論を進めてきているということでございます。この懇談会での議論も踏まえまして昨年の洞爺湖サミットにも臨んできたということでございました。
 また、七月には、ここにございます低炭素社会づくり行動計画、これまでの各省の御説明の中でも何回か言及があったかと思います。二〇五〇年までの我が国の長期目標として、現状から六〇%から八〇%削減、こういったことを掲げまして、低炭素社会の実現に向けてこういった行動計画も作って対応してきているということでございます。
 それから、少しその上でございますが、十月には、こうした懇談会の下にいわゆる中期目標を検討するために中期目標の検討委員会を設置したということ、それから、排出量取引の国内統合市場の試行実施ということも開始しているということでございます。
 中期目標につきましては先ほど外務省の方からもお話ございました。本年六月に我が国の目標を発表するということにしておりまして、これに向けての作業が進んでいるということでございます。
 それでは、資料の二ページを御覧いただきたいと思います。
 資料二とございますが、中期目標検討委員会の設置の趣旨を示したペーパーでございます。昨年十月時点の、設置時点のペーパーでございますので、このペーパーの中で来年とあるのは、恐縮ですが、現在では今年と読み替えていただければと思います。
 今回の検討におきましては、内外に説得的に発信できるように、まずモデル分析をベースとして科学的、理論的に検討を進めるということにしてございます。
 具体的には、複数の目標値を置きまして、それぞれを実現するためのコストあるいは経済的なプラスの効果、コストといいましても需要の創出とか投資になりますので、そういった経済的なプラスの効果、それから、対策を取らない場合のコストなどを明らかにしていく、そして国民に複数の選択肢等を提示すると、こういうことを考えているところでございます。
 中期目標検討委員会につきましては、この複数の選択肢を作り込む作業に取り組んでいるということでございます。その後、この選択肢を基に国民各界各層からの御意見もお聞きして、地球温暖化問題に関する懇談会での議論も行いながら最終的に政府として判断していく、こういう段取りになっていこうかと思います。
 一ページおめくりいただきまして、三ページ目でございます。この中期目標検討委員会の構成を示してございますけれども、前日本銀行総裁の福井氏を座長に、環境、エネルギー、経済に関する国内有数の研究機関のヘッドあるいはそれに準ずる方々を中心に有識者で構成しているということでございます。
 先ほどモデル分析と申しましたが、このメンバーが所属する機関のうち、財団法人地球環境産業技術研究機構、財団法人日本エネルギー経済研究所、独立行政法人国立環境研究所、それから社団法人日本経済研究センター、この四機関にモデル分析を具体的にしていただいて作業を進めている、こういう状況でございます。
 それでは次、資料三でございます。
 この資料三は三ページから成っているものでございますけれども、去る二月十二日に地球温暖化問題に関する懇談会が開催されました。ここで中期目標検討委員会の福井座長から検討状況の報告ということがなされまして、その際の使用された資料を抜粋したものでございます。
 おめくりいただきまして、五ページ目でございます。選択肢の要素のイメージと各モデルの関係ということでございます。
 中期目標検討委員会で選択肢としてどういうことをアウトプットとして出そうとしているか、こういうイメージでございます。それが左側に選択肢を構成する要素ということで縦長の大きな囲みでくくっている部分、これが選択肢のイメージということでございます。
 上から、(1)に目標水準とございます。目標水準をどこに置くか、また、その際の費用面、限界削減費用というのはどうなっていくのかということ。
 それから、下に参りまして(2)でございます。(1)のような目標水準を実現可能とするために必要なエネルギー利用の形態などはどうなっているかということでございます。かみ砕いて申しますと、例えば電源構成、一次エネルギー供給とございますが、石油、原子力、新エネルギーなどがどういった割合で使われているのか、あるいは、そのほか対策技術の普及の程度ということで太陽光、次世代自動車、断熱住宅などの技術がどのように普及しているのか、そして原子力発電所はどのように稼働しているのか、こういったこと、あるいは主要な産業の生産量、活動量はどのようになっているのか、こういったことに関する情報を示していく。
 それから、(3)でございますが、こうしたことを実現した場合に社会経済にどういう影響があるのか、GDP、雇用、家計、産業構造、エネルギーセキュリティーにどんなインパクトがあるのか、こういったことを明らかにしていこう、こういうことでございます。
 また、下の注にございますように、エネルギー起源CO2以外の温室効果や、あるいは長期目標との整合性などなどについても考慮してこういった選択肢を作っていく、こういった作業を進めているということでございます。
 六ページ目でございます。それでは、どういった目標をターゲットにこのような複数の選択肢を作っていくかということでございます。
 これにつきまして、以上につきまして六つの選択肢ということで検討作業を進めるということにしてございます。対象は二〇二〇年ということでございます。@からC、そしてCの中に更に丸が三つあります。こういった考え方に基づきまして、さきに御説明した左側にございます選択肢のパッケージを作っていこうということでございます。
 まず@でございますけれども、既存技術の延長線上で機器、設備の効率が改善していく、耐用年数を迎えた時点で機器等が入れ替わってそれが進んでいく、そういったケースでございます。現状の延長線上ということでございます。
 Aは、既にEUやアメリカが中期目標を発表しておりますが、これらと同程度の限界削減費用で努力するケース。
 Bは、強制的な手法によらず、実現可能な最先端技術を最大限導入する、こういったケースでございます。
 Cは、先進国全体で一九九〇年比二五%削減を目指して先進各国が等しく削減努力を行うケースと。この等しく削減努力をということに関しまして、どのような物差しで考えるかによって三つに分けてございます。一つは限界削減費用を均等にする、二つ目はGDP当たりの対策費を均等にする、三つ目が各国ともそれぞれ二五%削減する、こういったケースでございます。
 これら六つの考え方に従って本格的な分析を行い、先ほど申し上げたような選択肢を作っていくということになります。
 それから、なお六ページの各選択肢の下に括弧書きで細い字で数字が書いてございますが、これまでの仮分析の状況を書き込んだものでございまして、本分析の過程で変更があると、こういう前提で受け取っていただければと思います。
 今後は、こうした考え方に基づきまして作業を進め、複数の選択肢を国民に提示し議論していただく、こういうプロセスを経て六月までの発表ということで進んでいくということでございます。
 それから、最後、資料七ページでございますが、排出量取引の試行実施につきましての状況を示したものでございます。
 この排出量取引の試行実施につきましては、低炭素社会づくり行動計画で位置付けられたものでございまして、試行実施により得られた経験を生かして、排出量取引を本格導入する場合に必要となる条件、あるいは制度設計上の課題などを明らかにしていくこと、こういう目的で行っているものでございます。
 昨年十月に制度を立ち上げまして、参加企業の募集を行いました。十二月十二日までを集中募集期間といたしまして、それまでに計五百一社から、その後の応募も合わせれば、二月十日までに計五百二十八社が参加しているという状況でございます。参加企業の内訳としては、削減目標を設定して参加していただく企業が四百五十五社、取引参加者が、取引に参加するという者が六十社、あるいは国内クレジットということで参加される方が十三社と、こうなってございます。
 現在、参加申請を受け付けた各省で申請されました目標についての審査を行っているという状況でございまして、年度末に向けて参加者などからも御意見をお聞きしながら中間レビューを行っていきたい、こういうふうに考えてございます。
 また、資料の一番下にございますように、産業界とともに排出量取引試行協議会というものを立ち上げることとしております。こうした場で、本制度の普及を図るとか、あるいは課題を抽出していく、及び情報交換などを行うと、こういうふうにしているところでございます。
 内閣官房からは以上でございます。
#17
○会長(石井一君) 政府参考人よりの説明の聴取を終了し、これより質疑を行います。
 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行いますので、質疑を希望される方は、挙手の上、会長の指名を待って御発言くださいますようお願い申し上げます。
 なお、質疑の時間は限られておりますので、発言は三分程度となるよう、また、その都度答弁者を明示していただきますようお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手を願います。
 木俣佳丈君。
#18
○木俣佳丈君 ありがとうございます。
 ちょっと資料を配っていただいていいですか、皆さんに。
   〔資料配付〕
#19
○木俣佳丈君 会長、ありがとうございます。
 民主党の木俣佳丈でございます。各局長、審議官、参事官の皆様方には、いろいろ丁寧な御説明、ありがとうございます。
 ただ、私、今日、皆様方にお配りしておりますのにちょっと基づいて御質問したいんですが、確かに、今年のCOP15というのは、杉山さんがおっしゃったように、国の競争力、これからどうなるかという意味でも、それからまた国際的に見てこの人類の危機たるものをどう回避するかという意味でもすごく大事だということはよく分かります。そして、これに対して予算をたくさん使うというのは分かりますけれども。
 まず、私が配付した縦長の資料でありますが、決算で、十九年度予算を立てたもので不用額がどのぐらいあるかというのを並べました。一ポツで並べましたのは不用額が五億円以上のものであります。これ、足し合わせますと一千億ぐらいあるのかなと思ったりします。そして、裏返しまして、二ポツでございます。これは二五%以上の不用額でございます。
 つまりは、これだけお金が要るよと言いながら、何で、使い残しをして悪いということではないんですが、これほどまでに余るのかということを言いたいということが一つ。
 そして、不用額から離れまして、特に国土交通省、経済産業省そして農水省に、不用はともかくとして、各ラインアイテムというのか、つまり、予算の項目ごとに費用対効果がどのぐらいあるのかと、どのぐらい二酸化炭素を又は温暖化ガスを排出できるのかというのを問うたところ、どの官庁からも一切どのぐらいの費用を掛けてどのぐらい削減できるかというのは出てこないんです。これが二点目の質問です。
 こんな在り方で、例えば省エネ機器を使ってこれだけ減らしますとは書いてあります、大項目では。しかし、小項目で、一切効果が分からないのに何で削減できるんだということなんですね。これ、二点目です。
 それから、横長の紙を見てください。
 これは農水省に対してだけ申し上げたいわけでありますが、今の予定では、今日の資料でも三・八%は森林吸収源だということであります。大変な額をつまり森林吸収をさせるということでありますが、このためには森林の整備が絶対的に必要であると。
 それは、予算をそこへ使うのはいいんだけれども、なぜこれだけ、つまり、この横長の紙に書きましたのは、ほぼこれ似ているんじゃないのと、予算として。それをさも違う事業をやっているかのようにばらばらばらばらと書いて、そしてこれをばらまいているという在り方を一応自分なりにまとめたわけであります。つまり、これよきことかと予算を徹底的に使って、これをばらまいてやろうという姿が私は見えるんじゃないかと思うんです。
 更に悪いことは、農水省の方は吉田さんかな、だね。審議官は多分、間伐の現場に行ったことないと思いますが、私の親戚は多く間伐の現場をやっております。この現場では、森林組合が、ホワイトカラーがのほほんと座ってそこで大体の予算を使い、その現場で働いている、斜度四十五度を超えるような、この冬、この間も私のおじが木が当たりまして捻挫して休んだら、これ、アルバイトですから一切お金もないし保障もない、五十代の者ですがね。そういう中で実は働いている方々が、我々は奴隷じゃないぞということを言っているんです。私もその現場に行っているんですよ。一度行っていただきたいと思うが、そういう、予算をばらまきながら全くこれ何をやっているのかな。現場の方が喜んでいないような施策をやっている。
 だから、その何万ヘクタール、今度も三十五万ヘクタールを増やすというような今日、御説明ありましたが、とても私、こんな予算を立てることで日本のためになるかということを質問をしたいと思います。
 以上です。
#20
○会長(石井一君) それじゃ、まず経済産業省の鈴木局長。
#21
○政府参考人(鈴木正徳君) 予算は上田審議官が担当していますので、上田の方から御説明させます。
#22
○政府参考人(上田隆之君) 経済産業省審議官の上田でございます。
 今いただきました木俣委員の配付の資料でございます。経済産業省関係で、例えばこの一枚目にございますが、エネルギー使用合理化事業者支援補助金、これは省エネ補助金でありまして、省エネの事業者に対して、その設備の導入費用の三分の一だったと思いますが、それを補助するものでございます。その下にあります電源立地対策交付金、これも電源立地を行う原子力の立地地域等々に対する交付金であります。その他いろんな種類がございます。
 これらにつきましては、もちろん個々の項目につきましては精査をしないと必ずしも正確なことは申し上げられないと思いますけれども、基本的には、いろいろ、事業の進捗の遅れ、あるいは入札を行ったけれども最終的には補助金の実施に至らなかったといったこと、風力発電所の建設の遅れ、また、事業全体の進捗の遅れあるいは原子力発電所の立地の促進の遅れ、様々な事情があるものと考えております。
 私ども、補助金の中には大変応募の多いもの、こういった形で不用が出るもの、いろんな形があるわけなのは事実でございます。できるだけ効率的な使用に努めてまいりたいと思います。
 それから、二点目のお尋ねは、こういった補助金と、例えば省エネであれば、それに対する効果というものがどういうふうに計算されているのかというようなお尋ねかと思います。
 例えば、この省エネルギー施策を例に取らせていただきますと、省エネルギー施策、今申し上げましたこの省エネの補助金という施策もございます。それ以外に、例えば省エネ法というものがございまして、省エネルギーを行う企業に対しましてその省エネの原単位の改善というのを義務付けている措置がございます。その他、税制におきましてこの省エネに関する促進措置というのがございまして、省エネルギーといいましてもこういったいろんな規制あるいは支援措置等々がもうまとまって一体的になって省エネルギーが進んでいくという構造になっているわけでございまして、こういった構造から、たしかあの省エネルギー目達計画等々の試算におきましては、省エネルギーが大体こういった施策が行われた場合はどの程度進むんであろうかということを全体として想定していきながら数値を試算したものであったのではないかと思っております。
 個別の補助金に関しましては、例えばこの省エネの補助金を入れればそれによって設備が変わるわけなので、その設備の変更によりまして同じ設備の効率が上がるわけですから、その効率が改善したことによって何%のCO2が削減されることになるのかということは試算は可能であるとは思いますが、全体としてそういう仕組みになっていると考えております。
#23
○政府参考人(大口清一君) 席上配付された資料をちょっと事前にちょうだいしていなかったものですからしっかり整理が付いておりませんが、一般的に、鉄道の予算についてここに掲げられておりますけれども、鉄道予算は開業してから環境にどれだけ貢献するかというのを試算しております。したがって……
#24
○木俣佳丈君 違うよ。だから、クリーンエネルギー自動車導入とか、いろいろあるじゃない、そういうの。あっ、これは、ごめんなさい、国交省じゃない。
#25
○政府参考人(大口清一君) それで、あと、不用額につきましては、例えばバリアフリーなども、計画として予算も付けてやるということになっていたところが、いわゆる地上の地権者との調整が付かなかったとか、やはり必ず一、二年のずれがどうしても出てしまう事業がございます。したがいまして、これ、しっかりちょっと調べてみないと分かりませんけれども、そうしたやはり年度、年度の単年度予算の中でやっていくに当たってどうしても不用が出てしまう確率というのはあるということについては御理解賜りたいと思います。
#26
○木俣佳丈君 効果。費用対効果の話が出てこないじゃないですか。行ってないわけないじゃないか、局長のところに、もう何週間も前からこれ話ししているんだから。
#27
○会長(石井一君) ちょっとこっちの整理でやってください。
#28
○木俣佳丈君 済みません。
#29
○会長(石井一君) その効果ということの質問について。
#30
○政府参考人(大口清一君) 効果については、先ほど申し上げましたように、これ、開業したものについてはすべて効果を出しているはずです。まだ、これ、未開業の場合には効果を出してない、いわゆる京都議定書の目達計画の中に入ってくるその効果には算入してないはずなんですけど。
#31
○政府参考人(吉田岳志君) お配りいただいた資料の縦長の、この特に不用でございますけれども、個々の事業につきまして不用の理由をちょっと今、明確に述べるだけの資料を持ち合わせておりませんので、またそれは後ほどお答えをしたいと思いますが、特に、例えば予算よりも不用額が多いなんという数字もありますので、これはちょっと更に調べてみないといけないかなと思っております。
 それから、費用対効果でございますが、いろんな見方があろうと思います。それぞれの事業によって何をその効果として見るかということでございます。当然これは京都議定書目標達成計画に入っておりますから、CO2の削減というものも一つの指標ですし、あとは地域の森林経営だとかそういったものに対する効能といったものも見なきゃいけないと思いますが、その辺についてはその個々の事業によって異なると思いますので、ちょっとお時間をいただきたいと思います。
 なお、後段の御質問にありました林野の事業について重複があるんではないかと、あるいは現場が喜んでいないんではないかというふうな御指摘でございますが、ちょっと、林野庁来ておりますので、答弁させます。
#32
○政府参考人(島田泰助君) お配りいただいていました表のようないろんな事業、私ども組み立てさせていただいております。
 これについては、例えば事業主体が異なるとか、また、公共事業、非公共事業のそういった予算の性格の違いだとか、そういうようなこともございましてこういうような事業の組立てをさせていただいているところでございます。
 また、これらの事業の中で、事業項目の中の一部には経費を、例えば水産関係と連携した事業だとか、農業関係と連携させていただいたような事業だとか、そういうような形のものもこの事業の中に含まれておりますので、そうしたものがこれらの項目に入っているというようなことで、いろんな名前の事業が出ているというような御指摘をいただいたというふうに思っております。
 また、もう一点。やはり現場の皆様方、大変御苦労いただいていて、そういうことに対してばらまきになっているんじゃないかというお話いただきましたけれども、今、経常ベースですと三十五万ヘクタールの間伐の森林整備のレベルでございますけれども、今の京都議定書の目標を達成するためには五十五万ヘクタールの毎年のレベルを実行していかなければならないというような形になっております。毎年の実行の状況、これに合わせたような目標を立てておりまして、例えば平成十九年におきましても、そうした森林整備については五十二万ヘクタール以上行ってきておりまして、一部年度を越したものもございますけれども、ほぼそういうような森林整備が実行されていると私ども認識しておりますので、こうしたことによる事業効果というのは出てきているというふうに思っております。
 また、労働者の、労働力のというか、現場で働いていただいている皆様方への労働条件の向上だとか、そういうようなことについても、作業路網を開設して機械化を図っていくというようなことで労働強度を軽減していくとか、いろんなそういうような取組を図りながら、私どもの方も様々な面で取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
#33
○会長(石井一君) 木俣佳丈君、何か発言ありますか、今のを聞いて。
#34
○木俣佳丈君 頑張ろうコールを聞いているような感じなんですよね、これだけだから減らしましょうと言って。具体的に、今の最後の林野庁でも、何が、現場の労働条件が、間伐で飯が食っていけないんですよ、田舎でも。いいですか。今、現状がそうですよ、本当に。一回行きましょう、一緒に。
 またこれは質問します。
#35
○会長(石井一君) 会長として申し上げますが、確かにある意味での問題の提起だと思います。
 これは今、渡したんですか。
#36
○木俣佳丈君 違います。
#37
○会長(石井一君) このペーパーは。
#38
○木俣佳丈君 この資料は今、調査会に提出しました。
#39
○会長(石井一君) したがって、各省におかれましては、これをお持ち帰りいただいて、事実がどうなのかということについて十分御検討をいただきたい。
 それから、この議論については、木俣委員に、決算委員会とかあるいは環境委員会でしっかりと事前に通告をしてやられたらいいんじゃないか。この調査会はちょっと上品なんで、ひとつこの程度で、その次へ行かせていただきたいと思います。
 それでは、加藤修一理事。
#40
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。六府省の皆さん、どうも大変ありがとうございます。
 まず、私は経済産業省にお願いしたいんですけれども、セクター別アプローチの関係について、これは中国やインド、いわゆる大量な排出国を巻き込むと、そういった意味で非常にいい仕組みだと一定の期待が掛かっているわけでありますけれども、課題は決して少なくないと。これは、確かに国が違っても同じ部門とか分野であると効率性など比較しやすいと。技術に裏打ちされておりますから削減量に根拠を持たせることができる。そういった意味では、透明性の確保につながるなと、そういう思いはしておりますが、ただ、私の理解の一つでありますけれども、各セクターの自主努力に任せることにもなりかねない、必要な削減目標に届かないおそれも決してないわけではないと。
 それから、これは技術移転という話になってまいりますので、民民でやるという話、ビジネスベースの話に当然なってくるわけで、技術と資金と削減量、この関係性については、やっぱり削減量を増やそうと思えば資金も当然必要になってくる、あるいは、より高価な技術を導入しなければいけないという話になってきますので、どっちかというと、ざっと考えると、安易な方向に流れがちかなというふうにとらえられなくもないなと、そんなふうに思います。
 特に、金融危機で実体経済に相当な影響が出ている現段階にありましては、当初、途上国に余り大きな影響はないというふうに言われておりましたが、実際はかなり深刻な影響が出ているということを考えてまいりますと、資金供給の面で極めて厳しい。そういった意味では、セクター別アプローチが果たしてどういう状況になるのかなというふうに心配はしております。この辺についての状況をしっかりと教えていただきたいということが第一点です。
 それから、二点目は農林水産省にお願いしたいんですけれども、先ほどREDDの話、ちょっと十分説明できる時間がなかったと思いますけれども、いわゆる森林の減少と森林の劣化、これによるCO2の排出、これをいかに削減するかということが極めて大事な話でありまして、そういった意味では、REDDに関しましてベースラインをどうするかとか、あるいはモニタリングをどうするかといったことが非常に重要な点になってくるんではないかな。そういった意味では、この辺をどういうふうに整理をしているかということが一点考えられるんではないかなと。
 それから、吸収源というと森林ばかり言われますけれども、ポスト京都の関係で考えていきますと、農地の関係も当然対象となってくる可能性は十分考えられる。有機農法を促進させると農地の炭素の固定は非常に大きくなるというふうに考えられておりますけれども、これ、ポスト京都の関係で考えますと、農林水産省としてはこの農地の吸収源についてどういう見解を持っているか。
 以上、農林水産省でありますけれども、最後に、環境省にお願いでありますけれども、革新的な資金メカニズム、これはいろいろなところで議論されているわけでありますけれども、福田ビジョンでもこういった点について、地球環境税なのかあるいは国際環境税と言っていたのか、表現ちょっと忘れておりますけれども、そういう観点でどういうふうに環境省としては検討しているのかということがあります。
 これに関連しては、国際連帯税の関係について議員連盟をつくられたりなんかしながら相当議論が始まっているわけでありますけれども、航空機利用のチケットに一定の税を掛けるとか、そういう新しい資金のメカニズムについて工夫されているということでありますけれども、環境省としてはこういった地球的な意味での環境税ということについてどういったスタンスをお持ちなのか、その辺についてお願いいたします。
 以上です。
#41
○政府参考人(鈴木正徳君) ただいま加藤先生から御質問ございましたセクター別アプローチの状況について御説明申し上げたいと思います。
 実は、このセクター別アプローチ、私どもはツーウエーで進めさせていただいておりまして、一つは政府レベル。この政府レベルの会合に民間企業も入れて、様々のシンポジウムとかダイアローグを通じて、このセクター別アプローチというのが一体どういうものなのか、どういう意味を持つのかというのを各国に御理解いただくというのが一つでございます。それからもう一つは、先ほどちょっと御説明申し上げましたけれども、民間企業ベースで、現場で技術移転等を通じまして改良を進めているという二つのウエーがございます。
 その最初の方でございますけれども、各国の理解がだんだんと進んできておりまして、この二月には、東京におきまして、EU主催でセクター別アプローチの会議が開かれる予定でございます。また、三月末には、ドイツのボンにおきまして、これは日本とEUとそれからポーランド、ポーランドは実はCOP14の主催国でございました。議長国でございました。ポーランドが非常にこのセクター別アプローチに関心を持たれまして、三月には日、EU、ポーランドでこのセクター別アプローチの国際会議を行い、そこには産業界の方々も出てきていただき、この分野をもっと進めようじゃないかということで、このセクター別アプローチに対する理解は深まってきているかなというふうに感じているところでございます。
 ただ、先生が今おっしゃいましたように、とりわけこの金融危機以降、このような技術を導入したいんだけれどもという動きがゆっくりになってきていることは確かでございます。
 これまでですと、鉄の分野、セメントの分野、それから化学、また電力の分野、これは石炭火力が中心でございますけれども、このように改良していきたいという引き合いがかなりございました。残念ながら、それが止まっているような状況がございます。
 したがいまして、私ども、例えば貿易保険、これらの輸出信用を使いまして、できるだけこういうセクター別アプローチで実際に技術導入をしてCO2を削減するというような国、企業があれば御支援申し上げたいと思っております。
 このようなセクター別アプローチでやっておきますと、これはCO2の削減にもなりますけれども、エネルギー効率の向上で石油の使用量が減る、石炭の使用量が減るということで、経済的にも相手国にメリットがあるものでございますので、このようなメリットも説明しながら、また、先ほど申し上げました貿易保険等を活用いたしまして私どもとしても支援を申し上げたいと、そのように考えているところでございます。
#42
○政府参考人(吉田岳志君) 二点お尋ねでございます。
 一つがREDDでございます。これにつきましては、詳細は後ほど林野庁の方からちょっと補足させますが、これ、御存じのように、発展途上国の森林減少、劣化に由来するCO2排出の削減ということで、まだこの取組が始まったばかりでございまして、いろんな方法論的な議論がこれからされる、課題があるというふうに認識をしております。内容につきましては林野庁から後ほど補足させます。
 もう一点、農地へのCO2貯留、炭素貯留の問題でございます。これは、普通の化学肥料ではなくて堆肥の形で農地に肥料として施用することによりまして、これを一定量以上施用することによって分解のしにくい腐植という形で炭素が土壌中に貯留されるというデータがございます。大体一トンから一・五トン程度、十アール当たりでございますが、供給していくと徐々に貯留がされるというデータはございますが、ただ、これは科学的な知見として海外で強く主張するにはまだちょっと知見が不足してございますので、今、過去のデータですとかあるいはモニタリング、それからモデル事業等も二十一年度は実施することにしてございますが、そういったデータを積み重ねて、次期ポスト京都の中では、先ほどのLULUCF、ここで土地利用の、農地管理の議論がされますので、重要な武器として使えるようにしたいというふうに考えております。
 ただ、一点、有機農業のお話がございました。有機農業も当然堆肥をやるわけでございますが、一切化学肥料をせずに堆肥だけでというふうにしますと、場合によってはむしろ一酸化二窒素がより多く排出するということになってマイナスの面もございますので、そこは、その土壌の土壌分析ですか、それを絶えずやりながら実施していく必要があるだろうというふうに考えております。
 以上であります。
#43
○政府参考人(島田泰助君) REDDの関連でございますけれども、御承知のように、REDDは途上国の森林減少に由来する排出の削減に関する議論でございまして、今のREDDの仕組みについては、森林減少の過去の推移、今どのくらい森林が途上国で破壊されているのかというようなことの推移を基にして、将来このくらい森が減るんじゃないかというベースラインを設定した上で、そういうREDD活動によって削減された排出量に対して資金等のインセンティブを付与しようと、そういうような議論になっております。
 現在、いろんな議論がなされているところでございますけれども、先ほど少し触れられたように、今議論がスタートをまさにしたところというようなところでございます。
 論点としては、方法論的な課題として、いかに参照するべき排出のレベルというベースラインを設定するのかと、ここが多分一番難しい問題になろうというふうに思っておりますし、また、実際に途上国において排出量と森林の減少がどういうふうにして動いているのかというようなモニタリングをどう正確に行っていくのかというようなことが、その方法論が非常に大きな一つの課題となっています。
 また、もう一つ政策的な課題といたしましては、インセンティブ付与のメカニズム、途上国に対してどのようなインセンティブ、資金的な援助ですとか、そういうものを与えていくのかというようなことが大きな課題というふうになっておりまして、昨年の六月にはREDDの関係のワークショップを東京で開かせていただきまして、そうした方法論について議論をさせていただきました。
 日本におきましても、現在、途上国において衛星データを活用した森林資源のモニタリングといったようなことに対しての技術協力なども盛んに行っているところでございますので、そうした蓄積を生かしながらこのREDDの議論に対して私どもの方も一定の役割を果たしていけるようにしていきたいというふうに考えているところでございます。
#44
○政府参考人(寺田達志君) 革新的資金メカニズムについてのお話でございます。国際貢献あるいは途上国支援のための新たな財源を生み出すための革新的メカニズムのことであろうかと承知しております。
 昨年七月に決定されました低炭素社会づくり行動計画におきましては、地球環境税という名称を用いまして、地球環境税について国際機関等での議論や課題を研究し、二〇〇八年度末を目途に一定の成果を公表するというふうにされているところでございます。これを受けまして、私ども環境省の方で研究会を設置いたしまして、既に三回、研究会を実施いたしております。第四回、その後、今年度末を目途に報告書を発表したいということで思っております。
 今何をやっているかといいますと、ただいま申し上げましたように、国際的に研究され、あるいは提案され、あるいは一部は既に実施されているようなこのような税のタイプ、かなりいっぱいございます。よく言われるのが、昔、トービン・タックスという言葉がございましたけれども、国際的な為替取引にごく低い税率を掛けて、それを国際貢献に回すというやつでございます。
 それから、一部実施されているものとして、国際航空運賃に一定額を上乗せしてそれを充てるというもの、これは一部の国で既に実施されているもの。あるいは、提案されているものとしては、それぞれの国の排出量、排出権について一定の枠を、上納というと言葉は悪いですけれども、留保しまして、それをオークションに掛けて、それを買ったお金を途上国支援に回すというようなものなど、非常に多くの種類がございます。
 ちょっとうろ覚えで恐縮でございますけれども、今、研究会では大体三十通り前後ぐらいのそういったこれまで提案されたあるいは研究された資金メカニズムにつきまして研究しまして、その内容、それからメリット、デメリット、議論等々を整理するところでございますので、今年度末までには公表できるというふうに期待をしているところでございます。
#45
○加藤修一君 環境省にお願いですけれども、三月中にアウトプットが出るという話ですけれども、出たアウトプットを、ちょっと失礼な言い方になるかもしれませんが、そのままにしておかないで、十分生かせるように最大限の努力をお願いしたいと思います。
 以上。
#46
○政府参考人(寺田達志君) もちろん、これは閣議決定までしてやるんだと、こういうことでございますので、その研究成果というのは、この研究自身も環境省だけではなくて、外務省さん、それから財務省さんにも御参画いただいておりますので、できるだけ活用してまいりたいと考えております。
#47
○会長(石井一君) それじゃ、福山哲郎君。
#48
○福山哲郎君 福山でございます。各省庁の皆さん、御苦労さまでございます。石井会長から上品にと言われましたので、今日は上品にいきたいと思います。
 ずっと私も温暖化の政策はかかわってきました。今の実は温暖化の政策、世界状況は大分変化があると思います。一義的に生態系の破壊を守るというのは当然のことではありますが、オバマ政権が発足をし、かなり状況が変わってきまして、それぞれのグローバルルールをどのように作っていくかというグローバルルールの競争が始まったと。日本は省エネ技術その他、大変世界でトップクラスですので、この状況をいかに生かしていくことが経済不況の中、重要かなというふうに思っておりますし、三つ目は、やはり経済のこれから二十一世紀の日本の糧として、この温暖化をきっかけに何とかそれぞれの省庁、御協力をいただいて、しっかりと対応いただきたいと思っております。
 今日は、若干の質問と要望を申し上げて、それぞれの省庁にお答えいただければ結構でございますし、要望については御検討いただいた後で結果等をお知らせいただければと思います。
 一点目。まず経産省でございますが、元々のCO2の排出量は、経済状況が活発化すれば当然CO2の排出量が増えるわけですけれども、この経済状況がマイナスになる中で実はどの程度CO2の排出量がダウンをするかということを、現実に今のところ兆候が現れているのかどうか。それから、各国の政策もそれによって変わってくると思いますし、排出量取引等についてもそれぞれの決めていたルールというか、排出枠が実は何もしなくても経済状況が悪化した結果達成する等がございますので、その辺の現状についてどのように考えているか、経産省にお答えをいただきたいと思います。
 二つ目は要望でございますが、GDP当たりの二酸化炭素の排出量について、各セクター別に日本はいい、いいと言われていますが、私の聞き及ぶところによりますと、相当各国に追い上げられていると聞いています。購買力平価という為替の単位で各セクター別の排出、エネルギー効率の最新の資料を各委員にお配りいただければ今後の議論の展開に有効だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、外務省さんに。これも要望でございますが、先ほど言われたように、これから交渉がいろいろ始まっていく中で、それぞれ日本のポジションを各交渉で対応されると思うんですが、その日本のポジションペーパー、日本はどういうことをそれぞれの事前の会議で主張されたのか。外交交渉ですから言えることと言えないことあると思いますが、最低限の概略ぐらいは委員にお示しをいただかないと有効な議論ができないと思いますので、それは要望としてお願いします。
 二つ目は、外務省に対して質問なんですが、中期目標は今御検討いただいているのはよく分かりますが、日本はバリでオールドAWG、いわゆる批准国として二五%から四〇%にコミットしているはずでございますので、我々が中期目標を言うときには、我が国としてはその前提でいうと二五が最低ラインだと思っておりますが、それはちゃんと念頭にあるかどうかです。
 最後、環境省にお伺いをしたいと思います。
 今、アメリカ、EUでCO2については汚染者負担の原則という議論が出てきておりまして、排出量取引についてはオークションの議論が出ています。この汚染者負担の原則ということについてはオバマ政権が取り入れる可能性があるんですが、このことについて環境省はどういうふうに評価をしているのかということ。
 それからもう一点。経産省ですが、二酸化炭素の貯留技術、CCSでございますが、これはアメリカとEUと日本で競争になると思いますけれども、実用化が一体どの時点で想定をされていて、現実問題として、EU、アメリカ、日本を比べると技術的にはどこが今優位に立っているのか。
 以上、要望と質問ですが、お答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
#49
○会長(石井一君) ちょっと待ってください。
 最初に、議事進行について一言私から申し上げますが、私は、木俣質問が決して上品とか下品とか言ったわけじゃないので、いいですか、非常に当を得た問題提起だと思います。しかし、ここでその議論をやると、下調べもないし、やや適していないんじゃないか、したがって、私も別の機会に大いに激しくやりますから、あなたも別の機会に、この問題はいい問題だからしっかりやられたらいいということを申し上げておる。
 それから、その次に、ずっとこの調査会をやってきまして感じますのは、何か大学の講義聞いておるようなのでは面白くないんだね。だから、例えば、委員が適切な質問をされた場合には、一回でなく、二回、三回、挙手をしていただければ、答弁が不足な場合には納得のいくところまで議論をやるということは当然やっていいんじゃないか。
 調査会の存在が、三年継続をして、現時点の問題よりも、中期的、長期的展望の下に腰を据えて研究するというんですから、そういう意味で、上品という言葉はちょっといささか不適切であったから、そういう面であえてコメントしておきたいので、どうか自由闊達に御議論をいただきたいということを要望いたしまして、経済産業省の鈴木局長、まず、福山委員に答弁してください。
#50
○政府参考人(鈴木正徳君) 福山先生から経済の落ち込みがどの程度CO2の排出に影響を与えるのかと、まずその点でございますけれども、実は私ども、過去三回の景気後退局面について分析いたしました。
 一回目が一九九二年から九三年、このときはGDPがマイナスの一%になりまして、それに対しまして排出量はマイナスの〇・七%、下がっております。
 ただ、その次の九七年から九八年、このときにはGDPがマイナス一・五%になりまして、そのときには排出量の変化はマイナスの三・二ということで、九二年から九三年と、九七から九八は違っております。
 そして、二〇〇〇年のとき、これもやはり〇・八%GDPマイナスになりまして、その際には排出量の変化率はマイナスの一・九%になったということでございます。
 かなりGDPのマイナスと相関はしてきますけれども、GDPのマイナス並みか、それ以上か、それ以下かというのは、どの部門が影響を受けているかということかと思っています。
 今回の景気後退局面で、先生方御案内のとおり、自動車産業が非常に影響を受けて、その結果、鉄鋼の生産量がかなり減っています。例えば、昨年の十一月から十二月にかけましては鉄鋼の生産量が約百五十万トンほど減っております。百五十万トン粗鋼の生産が減りますと、CO2の量はその約二倍の三百万トン、鉄一トン当たり生産するのにCO2が二トン掛かるというふうにお考えいただければと思いますので、鉄がかなり減っています。
 そういうことを踏まえると、今回のこの景気後退局面でどの程度減るのか、実は私ども、正直まだ試算ができておりません。ただ、日本エネルギー経済研究所が発表されたものですと、去年の十二月でございますが、この景気後退局面で約三・八%ほどCO2が減るというものでございます。これはあくまでも試算でございます。
 私ども、ちょっとこれは原単位が悪化いたしますので、景気後退がいたしましても生産が減っても、通常、空調をしていくエネルギーとか必要でございますので、工場の原単位は必ず悪化いたします。そういう原単位の悪化のものをこのエネ研の分析では取り込んでいるのかなどうなのかなというところがちょっと疑問でございまして、私ども、この景気後退局面にどれだけ減るのかということで一生懸命今計算をさせていただきますが、もうちょっとお時間いただければと思います。
 ただ、この際にもう一言だけ申し上げますと、今申し上げましたように、景気後退がいたしますと必ずエネルギー効率が落ちる。というのは、投資も行わなくなりますので、私どもそれは絶対させちゃいかぬと思っています。先ほど諸先生からお話ございましたけれども、やはり日本はこのエネルギーの効率では世界の最先端をずっと行くんだという固い覚悟でやりませんと競争力が落ちます。私どもも、経団連始め経済界には、日本はもう最先端を行くんだと、これこそが国際公約なんだというところは必ず維持してくれということで強く言っておりまして、この景気後退にかかわらず、原単位が悪化をするというようなことは是非とも避けたいというのが私どもの気持ちでございます。
 それから、その次の、一番最後の御質問にもお答えしてよろしいでしょうか。CCSという、例えば石炭火力で排煙が出てまいりますと、それから二酸化炭素を取って地中に埋め込むという技術でございます。
 これ、二つCCSについては技術的な面があろうかと思います。
 一つは、こういう出てくる煙から二酸化炭素を分離する膜の技術があろうかと思います。正直言いまして、この膜の技術は私は日本は非常に優れていると思います。ただ、課題があります。やはり、まだ価格が高うございます。この価格を今の二分の一以下にどの程度できるのか、実は私ども、通常予算に加えまして補正予算でもお願いいたしましてこの研究開発を今加速しておりまして、できるだけ早くこの膜の技術のところの実証をしたいと。具体的には、例えば福島の石炭火力、それから、可能ならばほかの石炭火力でもこういう実証をさせていただきたいというふうに思っております。これが一つでございます。
 それからもう一つは、その分離しましたCO2を地中に埋め込む技術でございます。どのように圧入をするのか、この圧入をするところは日本も技術的にはございます。ただ、やはり世界のトップかと言われますと、これは個人的な感じでございますけれども、やはり石油の掘削、天然ガスの掘削をたくさん行ってきたところ、そういうところの技術力は侮れないものがあろうかと思っています。日本が最先端だとは私は申し上げることはできないと思います。
 したがいまして、いろいろの実証をしまして、膜の技術はどんどん今のまま進めていく。それから、圧入をいたしまして封じ込めるところの技術、これについても、これ、実証しますとかなり違ってまいりますので、進めたいなと思っています。
 また、これは日本だけですとCCSの適地が少のうございますので、例えば今、中国と大慶油田でやろうということでプロジェクトを進めておりますけれども、ほかの国にこの日本の技術を持っていき、そこで圧入をし、そこで封じ込めましたCO2の排出権というものをまた日本に持ってくるとか、そういうことができないかなと。
 本格的に、じゃ、いつからできるかというところは、二〇三〇年ごろからと言われておりますけれども、気持ちといたしましては、こういうものはどんどん前倒しをすべきだという覚悟で今やらせていただいているところでございます。
#51
○福山哲郎君 要望は、購買力平価で各セクターの。
#52
○政府参考人(鈴木正徳君) 承知しました。
#53
○政府参考人(杉山晋輔君) 福山先生から御要望と御質問とございました。
 まず、結論から。
 御要望については、これまで以上に御説明することに意を用いてきちんと御説明していきたいと思います。
 それから、御質問の方、中期目標に関した二五―四〇%という数字、これはIPCC等で言われていることを十分に認識して作業していきたいと、これが私から申し上げる結論の部分でございます。
 ちょっと補足をさせていただきます。
 まず、御要望の方ですけれど、先生おっしゃいましたように、今年のみならず国際交渉の面がございますので、すべてその交渉の最中に御説明できるかどうかという点については確かにそういう面はございます。
 ただ、今日もお配りしました、せんだって二月の六日に出しました、私どもサブミッションと呼んでいますけれども、日本側が提示した我が国の今回の交渉に当たっての考え、今日はこの紙の中では概要しか御説明してございませんけれども、既に委員の方からの御要望に従って日本語の本文全文を御提出しているものというふうに承知しておりますけれども、今後もそういうことについては、先ほど結論で申し上げたように、十分これまで以上に意を用いて御説明さしあげたいというふうに思います。
 それから、御質問の部分ですが、たしか、ちょっと今、手元に原文がないのであれですが、去る十二月のポズナンの十四回のCOP14でも、このIPCC等の二五―四〇ということは十分に認識するんだということが書いてあったと思います。我々もそのようなことを踏まえて対応したいと思います。
 以上です。
#54
○政府参考人(鈴木正徳君) 済みません。一点、CCSにつきまして足りないところがございました。
 野心的なものについては二〇二〇年に導入してみると。本格的には二〇三〇年ごろになると思いますけれども、先行プロジェクトとしては二〇二〇年というのが一つ約束事があるようでございますので、済みません、訂正させてください。
#55
○政府参考人(寺田達志君) 汚染者負担の原則についての御質問をちょうだいいたしました。
 一般論としての汚染者負担の原則の話と、それから排出権取引に絡めてのお話と両様あるかと思います。もちろん、一般論としての汚染者負担の原則については、三十年以上前にOECDがポリューター・ペイズ・プリンシプルと言ったころからの環境問題における一つの大きな原則であるということは、これは疑いのないところだと思っておりますし、私どももそういうものだろうというふうに思っております。
 それを踏まえまして、この温室効果ガスの削減という部面について申し上げますと、実は環境省といたしましては、地球全体あるいは日本全体の社会というものを低炭素社会にするということの一つのポイント、切り札というのは、炭素にお金を付けることだと、あるいはお金を掛けることだと、そういうことで認識しておりまして、それはまさに汚染者負担の原則を適用するということと裏腹かなと、こういうふうに思っています。
 ただし、それがすべて、ではその排出権取引とそれをオークションでやるということに帰結するのかといえば、それは、炭素にお金を掛けるというのは、ある種の規制を掛けて、あるいはキャップを掛けてその対策を義務付けるということだって当然汚染者負担になるわけでございますし、あるいは環境税というようなものだって、物事の考え方によっては、これはある意味では炭素にお金を掛けることであり、ある種汚染者負担の考え方にも沿っていると、こういうことになります。
 したがいまして、私ども、汚染者負担の原則あるいは炭素にお金を掛けるということは非常に重視しておりますけれども、その帰結として、もう排出権取引をオークションでやるというふうなところまでは思い至っていない。
 排出権取引について言えば、今日、内閣官房からお話ございましたけれども、現在、試行的実施をやっておりまして、これも実はキャップ・アンド・トレードとは言わないでキャップレス・トレードなどということでやややゆされたこともありますけれども、今のところその排出枠をどういうふうに分担するかということについては、非常に多数の企業の御参加をいただくという意味合いにおきまして、例えば経団連の自主行動計画のフレームを尊重するというふうなことでやらせていただいてはおりますので、そういった経験を見ながら、次の段階で本格導入をするということになればその段階での検討になろうかと思っております。
#56
○福山哲郎君 それぞれ前向きな答弁をいただいてありがとうございます。
 排出量取引の試行的な制度に一言だけ言っておきますと、確かにたくさんの企業が参加していただくのはいいことなんですが、今の段階では五百八十社、EUは何と一万五千社から一万二千社ぐらい参加しておりますので、まだまだ規模としては足下にも及ばないということだけ申し上げて終わりたいと思います。
 ありがとうございます。
#57
○会長(石井一君) それでは、山内徳信君。
#58
○山内徳信君 国土交通省のこの説明資料の一ページを見ますと、運輸部門について詳しく書かれております。その中身には触れませんが、海運だとか鉄道、こういうところまで触れられておりますが、私は、地球温暖化問題の政府の推進本部の事務局を担当しておるのが内閣官房と伺っております。
 そこで、鎌形参事官にお伺いいたしますが、地球温暖化問題への取組から外れておる、あるいは聖域化されておる省はないかどうか。今、政府、民間、国民挙げて、あるいは国際的に温暖化問題に取り組んでおるこの時期に、政府の省の中に外れたところがもしあれば教えてほしいというのが一つ。
   〔会長退席、理事主濱了君着席〕
 そして二番目は、日本には自衛隊基地もあります。自衛隊の港湾、空港、演習場もあります。在日米軍の空港、港湾、演習場もあります。昨日、クリントン国務長官が来られまして、グアムへの移転協定の署名を済ませております。そういう状況の中で、防衛省は推進本部の構成メンバーから外れておるのか、米軍基地とか自衛隊の基地の温暖化対策はどうなっておるかをお伺いしたいと思います。
 この二つ。
#59
○政府参考人(鎌形浩史君) まず、政府の温暖化対策に対する取組でございますけれども、基本的にあらゆる省庁にかかわる課題だと、こういう認識でございまして、今、地球温暖化対策推進法という法律に基づきまして政府に地球温暖化対策推進本部というものが設けられてございます。そこで各省の取組を調整しながら進んでいるところでございますが、その推進本部自体は、内閣総理大臣をヘッドといたしまして全大臣がメンバーとなる体制で取り組んでいるということでございます。
 そういう意味で、二番目の御質問で防衛省というような御指摘もございましたけれども、防衛大臣も加わった中で議論をしている、施策を推進しているということでございます。
 それから、政府自身の取組といたしましては、政府自身が率先して温室効果ガスの削減に取り組むということで、いわゆる政府の率先実行のための実行計画というものを策定して取り組んでいるところでございますが、これにつきましても、すべての省庁でそういった計画を作りましてそれぞれの分野での取組を進めていると。各省それぞれ取組を進めている、こういうことでございます。
 それから、そういう意味で、自衛隊の基地などにおける取組も防衛省においてお考えになってやっておられるものと認識してございますけれども、米軍の扱いについては、済みません、私も今ちょっと資料を持ってございませんので正確なことを申し上げられませんけれども、米軍の基地は日本としての政策の対象になりにくいのではないかと考えてございますけれども、そこはちょっと正確でないので、申し訳ございません。
#60
○山内徳信君 ありがとうございました。
 この地球温暖化問題については聖域をつくってはいかないと思います。あえて防衛省の杉山さんには質問はしませんが、大体答弁は外交防衛委員会を通してよく知っていますから、そういうふうな特例を地球上で認めたら困ると、これだけは杉山さんにも申し上げておきますが。
 今日の鎌形さんの今さきの回答は、防衛省もちゃんと入っていますと、推進本部に入っておると。その中身を、どのぐらい真剣に取り組んでおるかを知るには、これは鎌形さんを通して資料とかなんとか求めること、できますか。
#61
○政府参考人(鎌形浩史君) 各省の取組につきましては、例えば京都議定書目標達成計画の進捗状況とか、あるいは政府自体の率先実行のための計画についてのフォローアップとかいう意味で私どもも関与してやってございますので、そういう範囲では御提供できると思いますけれども、詳細な内容はやはりその担当のところが責任を持つというふうに考えてございます。
#62
○山内徳信君 あと一点。
 環境省の寺田環境局長に、質問というより要望、問題提起をしておきたいと思います。
 昨日、グアム移転協定、日米再編についての協定を済ませておりますが、表のいいところだけ報道しております。普天間の移設という言葉だけで濁しておりますが、実は名護市の東海岸の大浦湾には環境省としても絶対に守らなければいかないアオサンゴの群落が幾つもあります。それから、辺野古の海域は、国際社会、世界の国々が保護せぬといかないジュゴンの海域であります。そういうところを、日本政府もアメリカ政府も海を埋め山を削って新たな飛行場を造るというのは、これこそ自然破壊になります。そういう動きがあるということを環境省はしかと気を付けておいていただきたいと思います。そういう自然破壊を許してはいかない。政府が自然破壊をしておるということになったら国民も民間も守らなくなりますよ。そういう意味で、今、緑を増やそうというこの時期にやはり自然を破壊してはいかないということを強調して、私の問題提起、終わります。
#63
○理事(主濱了君) 増子輝彦君。
#64
○増子輝彦君 国土交通省にちょっとお伺いいたします。なかなか国土交通省に質問する機会がございませんので、この場をお借りしてお聞きしたいと思います。
 今、第二次補正で審議をしております乗用車の高速道路千円の乗り放題の件ありますよね。これによって乗用車の通行量がどのぐらい増えるというふうに予測をしているのか、それによってCO2の排出量がどういう形になっていくのか、こういった問題について検討といいますか、精査したことございますか。
#65
○政府参考人(大口清一君) 昨年の秋以降、実証実験を始めていまして、その分析をしている最中でございます。また、それが取りまとまりましたら、何らかの形でそうした効果についても、あるいは影響についても御説明ができるかと思います。
#66
○増子輝彦君 実験の段階ではどういう数字が出ておりますか。
#67
○政府参考人(大口清一君) まだそれについても出ておりません。
#68
○増子輝彦君 通行量の増加及びCO2排出という、両方とも実験の段階で出ていないのか、それから、どこでいつどういう形で実験をしているのか、教えてください。
#69
○政府参考人(大口清一君) 詳細資料につきましては、後日、取りまとめて整理して先生のところにお届けしたいと思います。
#70
○増子輝彦君 ここでは答えられないですか、資料。
#71
○政府参考人(大口清一君) 詳細については、今、私、この手元で資料を持っておりません、恐縮でございますが。
#72
○増子輝彦君 今回、乗用車ということに限定されましたけれども、本来であれば、原油高や景気対策や、あるいはこの温暖化、CO2排出量の削減ということになれば、私はトラックの方が大変大きな効果があったと思うんです。
 なぜトラックをしなかったのか、その理由を教えてください。
#73
○政府参考人(大口清一君) 先生にちょっと御説明を後でまたさせていただきたいと思いますが、土日については確かに自家用車を中心に割引ということで今、対策をやろうとしていますが、平日につきましては、トラックを中心に十分その効果を持ってもらえるような通行量ということで今、制度設計をしているところでございます。
#74
○増子輝彦君 しかし、それは現実の経済社会の中、いわゆる業界の中から見れば、おっしゃるようなことは全く出ていませんよね。特に、平日の割引制度も一部やっておりますけれども、むしろ今回のこういう施策ならば、温暖化防止も含めて景気対策、先ほど申し上げた原油高対策も含めてトラックの方が私は効果がよりあったのではないかと。
 それは、土曜、日曜といえども、例えば日曜の夜、トラックがどのぐらい物流ということで走っているか御存じですか。一度、日曜の夜でも走られたらいいんですよ。大変な量なんですよ、トラックの。これが上を走らなければ下を走る、下を走ればいろんな問題がこの排出量等についても出てくると。この千円の乗り放題の期間、二年間でしたか、二年間の間に私はむしろそういう意味では温暖化防止には逆行していくような形が出てくるのではないかと実は心配しているんです、あらゆる面で。この件についてはどういう御見解をお持ちですか。
#75
○政府参考人(大口清一君) 私ども人間社会、いろいろと業をしょった社会かと思います、人間そのものの集団ですから。そういう中で、現下の厳しい経済情勢をも視野に入れ、それを克服し、更に地球規模での環境対策というものにも対策を打っていく。私どもは、やはりどちらかではなくて、どちらもしたたかにしなやかに引き込みながら地に足を付けて対策を打っていくことであろうというふうにとらえておりますけれども。
#76
○増子輝彦君 今回のこの千円乗り放題、土曜、日曜、祭日ということについては、主に経済的な視点からされたのか、あるいは温暖化防止対策にも多少配慮したのか、その辺の見解はいかがですか。
#77
○政府参考人(大口清一君) 経済対策がある意味では主軸になろうかと思います。しかしながら、スムーズに都市内の交通を高速道路に乗せるという意味においては環境対策にもなっているんだろうということで、その割合については非常に、何というんでしょうか、言葉では言い表しにくいんですが、いずれにしても、どちらをもにらんでいるというふうにお答え申し上げます。
#78
○増子輝彦君 通行量が多くなれば乗用車の当然排出量は多くなりますよね。例えばどのぐらい想定されているのか。後で資料を出してくれるということですが、仮に三割通行量が増えた場合、かなりの排出量になるんだろうと思うんですけれども、その辺はお考えになったんですか。
#79
○理事(主濱了君) じゃ、ちょっと待ってくださいね。
 委員の発言は、先ほど会長からお話のあったとおり、一人一回三分程度となっておりますので、以降、なるべく質疑をおまとめいただくよう、お願いします。
#80
○政府参考人(大口清一君) 繰り返しになりますが、昨年秋以降の実証実験の結果を待って、そうしたことにもお答えできるかと思っております。
#81
○増子輝彦君 はい、分かりました。
#82
○理事(主濱了君) 広中和歌子さん。
#83
○広中和歌子君 どうも興味のあるお話、ありがとうございました。
 原子力発電についてお伺いいたします。
 日本の原子力発電所の稼働率について、世界各国と比べてどのような状況であるかということをまず伺います。経産省、お願いいたします。
#84
○政府参考人(上田隆之君) 原子力発電所の設備利用率をお答え申し上げたいと思います。
 先ほどもお話ございました、現在、日本はいろんな地震等の影響がありまして、五八%程度ということで低迷しているわけでございます。各国の数字は、ちょっと明確なデータではないんですが、グラフから判断いたしますに、例えばアメリカの場合は九〇%強程度でございます。それからフィンランドの場合は、もう少し高くて、九五%前後かと思います。それから、スペインの場合は八〇%程度、フランスの場合は最近では七五%程度かと思います。我が国の場合も過去は八〇%を超えていたわけでございますが、現在はそういう数字になっているわけでございます。
#85
○広中和歌子君 その稼働率が低い理由というのは、先ほど地震ということを触れられましたけれども、それ以上の理由。かつては良かったわけですよね、八〇%ぐらいあった。それがずっと下がっている理由というのは、どういうことですか。
#86
○政府参考人(上田隆之君) 我が国の稼働率が下がった理由でございますが、最大は、先ほどもお話ございました二〇〇七年の中越沖地震によります柏崎刈羽原子力発電所の運転低下ということでございますが、それ以外にも、例えば二〇〇二年八月の電気事業者の不正に起因する点検等のため、定期点検の前倒しあるいは定期点検期間の延長ということがございまして、そういったことから、自然災害あるいはトラブル、不祥事といったものが現在の我が国の設備利用率が低い理由だと思っております。
#87
○広中和歌子君 私、浜岡原子力発電所に行ったことがあるんですけれども、一基しか動いていなかったんですね。
   〔理事主濱了君退席、会長着席〕
 日本では一年に少なくとも一回は点検する、諸外国では三年に一度であるということを伺ったんですが、安全性の視点からいって、日本がその頻度で点検をすることが必要なのかどうか。私は責任を持ってどちらがいいというようなサゼスチョンをするつもりは全然ないんですけれども、なぜ日本がこんなに短いのかということを伺います。
#88
○政府参考人(上田隆之君) 我が国の場合、確かに従来は、運転期間ということは十三か月以内ということになっていたわけでございまして、他国に比べてこれが短い状況であったかと思います。
 この期間につきましては、もちろん安全性が重要であるというのはもう御指摘のとおりかと思いまして、私どももこの安全性の向上という観点から、実はこの平成二十一年の一月から原子力発電所の新検査制度というのを施行をいたしました。これは、今までのように一律に運転期間を定めるのではなくて、その原子炉ごとにその状況を踏まえながら運転期間を設定していくということでございまして、その結果として、最大十八か月以内での運転が可能になる場合もあるわけでございます。
 しかしながら、これはもちろん安全性を確認しながらやっていくということでありますけれども、そういった新たな新検査制度を施行させていただいたところでございます。
#89
○広中和歌子君 原子力発電所の建て替えでございますけれども、あるいは新規に建てようとする場合に、新しい土地の取得というのは非常に困難な状況であると一般的に思います。そういう中で、建て替えるとなったらば、同じ今まで許されていた敷地の中での建て替えということになるんだろうと思いますけれども、あるいは増設ですね、そういう可能性についてお知らせいただければ有り難いんですが。
#90
○政府参考人(上田隆之君) 確かに、御指摘のとおり、新たな土地の確保というのは現状なかなか難しいケースもあり得るかと思います。
 一つの例が浜岡の原子力発電所でございますが、この度、一、二号機を閉鎖をいたします。それは、閉鎖をして、今度は廃炉にしていくということがあるわけですが、場所は少し変わりますけれども、近いところに新たに六号機を増設をしていくということを考えておるところでございます。
 そういった形で、既設炉の活用、新増設といったものを進めていくことが現実的な解である場合もあるかと思います。
#91
○広中和歌子君 つまり、伺いたかったのは、原子力発電所を今後増やしていくということは、あるいは発電量を増やしていくということは日本の場合大変難しいというふうに理解してよろしいんでしょうかね。
#92
○政府参考人(上田隆之君) 原子力発電所は現在五十三基ございます。先ほどの資料にもございましたように、更に今後新増設を進めてまいりたいと思っておりまして、現在建設中のものもございます。ただ、この原子力発電所の新設というのは地元の理解というのが大前提になるわけでございまして、地元の理解を得ながらきちっと進めてまいるということかと思います。私どもはそういった努力を引き続き今後ともしっかり行っていきたいと思います。
 ちなみに、私どもは低炭素社会づくり行動計画、昨年七月に閣議決定されたものでございますが、ここで二〇二〇年を目途といたしまして、発電時にCO2を排出しないゼロエミッション電源、この中心は原子力かと思いますが、これを五〇%以上とするという目標を設定、全体の発電量の五〇%以上をこのゼロエミッション電源という形で賄っていこうと。これは、もちろん原子力だけではございません。例えば再生可能エネルギーもあるわけですが、そういったものを合わせたゼロエミッション電源を五〇%以上とするという目標を掲げているわけでございます。したがって、その目標に向けて既設炉の活用あるいは新増設ということは極めて重要な課題であるわけでございまして、地元の理解を得ながら、また安全性を大前提としながらしっかりと進めてまいりたいと考えております。
#93
○広中和歌子君 では、今度は省エネ住宅、住宅の断熱、あるいは建物の断熱についてお伺いいたします。
 いろいろ先ほど御説明いただいて大変結構だと思いますけれども、省エネ型住宅、省エネ型ビル、それは新規建設に関して義務化するのかどうかということが一点と、それから補助金を出すのかどうかと、その二点についてお伺いいたします。
#94
○政府参考人(大口清一君) まず、義務化するかどうかということですが、現時点で、これは住宅局が詳細にお答えする部分でございますけれども、現在では義務化ということではございません。ただし、住宅ローン減税等々、二十一年度に今、改正の手続をお願い申し上げているのは、まさにそのローンを組んだときの住宅ローン減税の対象として、そうした省エネ住宅あるいは長期優良住宅と言われるものを中心に大幅な減税をお願いしているということでございます。したがいまして、義務化するというものではございません。
#95
○広中和歌子君 建築基準ですよね、それの中に法律として入れなければ決して進まないんだろうと思います。ヨーロッパの例など、アメリカの例もそうですけれども、どんどん改定しながら省エネシステム導入を図っているわけなんですけれども、どうして日本の場合は遅れているのか、やる気がないのか、お伺いいたします。
#96
○政府参考人(大口清一君) 国土交通省の行政は大変広うございます。特に住宅については、建築基準あるいは様々な不動産業を含めまして、これは専門的にちょっとお答えさせていただいた方がよろしいかと思います。私がこの場で詳細に責任ある答弁はなかなか難しいと思っております。ひとつ御理解を賜りたいと思います。
#97
○政府参考人(上田隆之君) 私ども国土交通省と一緒のいわゆる省エネ法という制度を持っております。この省エネ法を、先ほどもお話ございましたけれども、前回の国会で改正させていただきました。
 それで、現在、その省エネ法に関しましては、住宅建築物、ビルのようなもの、両方ともそれぞれ対象になっておりまして、その建築物につきましては、昔は延べ床面積が二千平米以上と、今回これを大幅に引き下げることにいたしました。数百平米だったと思いますが、それ以上ものにつきましては、一定の省エネ性能の基準値というものを義務付けておりまして、これに対して不十分な場合には指示、公表、命令、罰則という形で担保措置がございます。
 それから、住宅につきましても前回の省エネ法で追加措置を講じました。これは、私ども住宅トップランナー制度と申しておりますが、住宅を建築して販売する事業者に対しまして、特定住宅の省エネの性能を向上させるような措置を導入いたしまして、一定の基準値を超えるような特定住宅の販売促進ということに対しまして、特に多数の住宅を建築、販売する者に対しましては、勧告、命令等による担保措置を講じたそういった省エネ住宅におきましても住宅性能基準というものにつきまして規制措置を導入を行ったところであります。この施行が今年の四月からになっておりますので、そういう状況でございます。
#98
○会長(石井一君) それじゃ、広中先生、ぼちぼちまとめてください。
#99
○広中和歌子君 はい。これで最後にします。
 いろいろ比較してみますと、民生のCO2の排出の増加が非常に顕著であるわけでございまして、この点に関して、人々の、つまり市民の意識を高めるというだけではなくて、やはり法律できっちりと対処する必要があるんではないかということを申し上げて、質問を終わります。
#100
○会長(石井一君) それじゃ、次に参ります。
 水落敏栄君。
#101
○水落敏栄君 ありがとうございます。
 ハイレベルの質疑がなされている中で大変恐縮でございますが、素朴な質問をさせていただきますけれども、環境省さんにお聞きしますが、資料の十三ページにCO2の排出量の内訳が出ていますね。企業とか公共部門関連が七九%、家庭が二一%だと、こう分析しておりますけれども、企業には排出削減についてこのくらいの目標でやりなさいとかという、いわゆる指導といいますか、そういうのをやっていると思うんですが、一方、家庭では、プロパンガスとか都市ガスから電気にすればCO2が減るんだよと、このくらいの知識しか家庭の皆さんは持っていらっしゃらないと思うんですね。また、その関心が非常に低いんではないかなと思っているんですが、一般家庭に対する削減の取組の徹底方、しかも分かりやすく説明をして理解をいただくことが必要だと思うんですが、この点、どうなっているのか、一つ伺いたいと思っていますし。
 二つ目は、これは、今日、文部科学省さん来ていませんので、環境省さん、知っている範囲でいいんですけれども、環境教育というものについて、小学校の低学年あるいは高学年、あるいはそうした小学校の学習指導要領とか中学校、高校の学習指導要領にも盛り込んで、子供のころから地球環境、温暖化というものについて教えていく必要があると、こう思っているんですが、申し上げたように文科省来ていませんので、環境省にその辺、知っている範囲で教えていただきたいなと。
 この二点です。
#102
○政府参考人(寺田達志君) まず、民生部門と申しますか、家庭の方々に御理解をちょうだいしていろいろとやっていただくということの必要性、これはもう言うまでもなく非常に大事なことでございまして、私どもも、平べったい言葉で言いますと、あの手この手といいますか、いろいろなことをやってきたつもりでございますけれども、残念ながらまだ十分な成果を上げていない、それもまた事実であろうかと思っております。
 環境省というか、政府全体でも今、CO2の見える化と一般的に言っておりますけれども、今日もカーボンフットプリントとか関連の施策の御紹介がありましたけれども、じゃ一体どこからどのぐらいCO2が出ているのかな、これを買ったらどのくらいCO2が出るのかというようなことを分かりやすく表示していくということを、いろんなタイプのことで経済産業省さんもやっていらっしゃいますし、農林水産省さんもやっていらっしゃいますし、私どももやっておる。
 それから、もっと分かりやすいのでは、この間始めましたけれども、家電を買い換えるときに、携帯電話でピピッとやると、この冷蔵庫をうちの古い冷蔵庫と買い換えたらこのぐらいCO2が節約になりますというのが自動的に出てくるという、そういうふうな、「しんきゅうさん」と言うんでございますけれども、そういうものをつくったりというような努力をしております。
 そういう意味では、じわじわではありますけれども、いろいろな意味で進んではきている。ただ、もう一段進めるということになりますと、例えば、もう今度はカーボンオフセットとかそういう格好で、身近なところで、見えるだけではなくて炭素にお金を付けていくとか、そういうふうな辺りも更にやっていかなきゃならないんじゃないか、そんなことを現在検討しているという状況でございます。
 一方、御指摘になられました環境面での教育でございます。これは、実は一部では環境という一種の学科ないしこまを設けたらどうかというような御発想もあって、それは非常に検討に値することだなというふうに環境省は考えております。
 ただ、実際の教育の中身からいいますと、数次にわたる指導要領の改訂によりまして、実は例えば総合学習であるとか社会でありますとか理科でありますとか、それぞれの関連の学科の中ではいわゆる環境問題あるいは地球温暖化の問題がかなり入ってきているということは事実でございまして、それを果たして環境と一個にまとめた方がいいのか、関連の諸領域と一緒に総合的にやった方がいいのかというのは、これはよくよく検討しなきゃならないということでございましょうし、また、入っているというだけではもちろん駄目なんでございまして、例えば効果的な副教材でありますとか、あるいは先生そのものの知識を底上げすることとか、そういうこともこれから大事なんではないかなと考えております。
#103
○水落敏栄君 会長がおっしゃったように、今の教育の問題、これも今度は文教科学委員会でしっかりこの環境教育、やっていきたいと思っておりますので、それだけ言わせていただきます。
#104
○会長(石井一君) いやいや、大変重要な問題の指摘だと思います。
 次に、主濱了君。
#105
○主濱了君 私、昨年の一月下旬ですけれども、一年前、APPFという国際会議に出席をさせていただきました。アジア・太平洋議員フォーラムという会議でございます。その中で私が担当したのは、地球温暖化に対する日本の主張、これをその場で申し述べることでありました。
 三つ言ってきたんですが、一つ目は、端的に言いますと、温室効果ガスの削減について各国が様々なところでやっているわけですよね。あの京都議定書の目標、そのときに表明したところもありますし、APECなどで示したところもありますが、そういうふうな約束したことは必ず守ってくださいと、これ、第一番に主張してきました。
 二つ目は、APPF加盟国に対して、クリーンエネルギーや再生可能エネルギー等の持続的かつ環境負荷の低いエネルギーの開発を進めるために研究開発をどんどん進めてくださいと、こういったような要請をしてまいりました。
 それから三つ目は、APPF加盟各国に対して森林の保護、再生あるいは増進、これを要請してまいりました。
 これに関連して伺いたいわけなんですが、地球温暖化対策につきましては、日本だけが突出しても、日本だけがこれはやっぱり頑張っても効果は上がらないと。しかしながら、地球温暖化対策において世界でリーダーシップを取るためには、まず京都議定書の国際約束を果たすことが不可欠ではないだろうかというふうに、こう思うわけであります。現在、日本は、現在といいますか二〇〇七年、日本は八・七%上回っているわけでありますけれども、果たしてこの国際約束の達成は可能なのかどうかと、こういうことなんですよね。
 各省庁、先ほど説明を聞いて、それぞれ頑張っているというのはよく分かりました。これは可能なのかどうか、このことを取りまとめるのは果たして政府ではどこなのか、こういう問題ですよね。内閣官房なのか、環境省なのかと、こういうところですね。
 まず、この点について環境省と内閣府にお伺いしたいと。あと三つぐらいありますけれども、じゃ、取りあえずこれでお願いします。
#106
○政府参考人(寺田達志君) ただいま御質問の点につきましては、私も説明の中でちょっと時間の関係ではしょってしまいまして誠に失礼いたしました。
 実は、京都議定書の六%達成ということにつきましては、環境省の提出資料の中でそれぞれの排出量のグラフが十二ページから始まっておりますけれども、ここからが関連する内容かと思います。既にいろいろと原発の関係で御議論になっておりますけれども、数字的に見ますと、原発の停止によるところの電力原単位の悪化と言っておりますけれども、それがかなり大きく響いて、今現在で目標達成までは九・三%削減が必要と。この数字だけ見ると、とてもじゃないけど達成できないというふうに見えます。
 ただし、これは私、説明の中で申し上げたことでございますけれども、三つのことを考慮に入れなければいけないだろうと。
 三つのことというのは、まず一つでございますけれども、これは非常に残念なことではありますけれども、この経済不況によって恐らく産業分野のエネルギー消費、これについては先ほど経済産業省さんからも御答弁がございましたけれども、かなり落ちるだろうと。これは決して喜ばしいことではありませんけれども、排出量は相当減るだろうということは当然に予想されます。
 それからもう一つは、これもまた喜ばしいことではないのでありますけれども、これもまた経済産業省さんから御説明がありましたけれども、例えば排出量が増えてしまった電力あるいは鉄鋼は、自らの目標を守るために海外のCDMを買ってきてでも目標は絶対達成するんだと、こうお約束をされています。ですから、それは残念ながら国内の削減ではありませんが、その部分で予定していた目標は達成されるはずだということがございます。
 三つ目でございますけれども、今日は余り詳しく御説明できませんでしたけれども、少なくとも今の京都議定書目標達成計画、この中で様々な分野、目標達成計画自身はこんな分厚い資料でございますけれども、細かく幾つもの項目について、こういう目標でこういうふうに進めていくんだというのが書いてあります。それをどういうふうに、今どうなっているかと点検をしますと、おおむね多くの施策で大体予定どおりに進んでいるという、雑駁に申しますと大体予定どおりに今施策が進められていると、こういうことになっていると。
 こういったことを全部総合して考えますと、もちろん、原発の停止等によって電力原単位が悪化している、このことは海外からCDMで調達しなきゃならない、あるいはそれはひいては電気料金に反映する、あるいは本当の意味での削減ではない等々、いろいろな問題はあろうかと思いますけれども、そういうことも考慮してみると、確かに難しいことではありますけれども、達成できるし、しなければならないものだと我々は考えております。
#107
○政府参考人(鎌形浩史君) 京都議定書の達成に関しては今、環境省から御説明があったとおりでございますけれども、いずれにしても、今ございます京都議定書目標達成計画、これが計画どおりにきっちりとできれば達成していくということなのでございますが、それをいかに達成するかと、これが課題ということでございます。
 先ほど来、政府の地球温暖化対策推進本部ということを申し上げてございますけれども、ここで京都議定書目標達成計画の進捗状況を定期的に点検いたしております。毎年、今二回点検するというようなことでやってございまして、さらに、今年二〇〇九年には計画全体を洗い直していくような大きな点検もしていくと、こういうことを考えてございます。
 これを今申し上げました地球温暖化対策推進本部の下に、推進本部自体は総理大臣を本部長として、関係の深い環境大臣、経済産業大臣も副本部長という形で加わっていただいておりまして、こういった内閣官房が調整しながら、環境省、経済産業省と一緒にそういった点検も全政府的に進めて取り組んでいく、こういうことで達成に向けて頑張っていきたいと、こういうふうに考えてございます。
#108
○主濱了君 ありがとうございました。
 それでは次に、今度は外務省と環境省になりますかね、伺いますが、カナダですね。
 今は日本の状況を聞きました。何とか達成できそうだというふうなことを聞きました。これも後で点検させていただきますけれども、達成できそうだということなんですが、カナダは実質的にギブアップしたと、こういうふうに言われております。
 それで、やはりこれは日本だけが突出してもしようがない話であって、では、関係主要国、これらの状況はどうなっているのか、両省からお伺いしたいと思います。
#109
○政府参考人(杉山晋輔君) ただいま先生御質問のカナダ、確かにマイナス六%ということで京都議定書で拘束されていて、先ほど環境省、内閣府からも御説明がございましたけれども、京都議定書は条約、国際約束でございますから、そういう意味では、法律的にこれを達成することが義務付けられているということでございます。
 ただ同時に、事柄の性格上、二千十何年まで何%削減するという目標を立てて、それを実現することが義務付けられているという性格からして、それができなかった場合にどうするかということはまた別途の問題として、言わば国内でいえば法の執行の問題、国際約束の中では条約の実施の問題という点がございます。
 今ちょっと手元に正確な条文もございませんし、カナダ政府が公式に何と言ったかというのはちょっと今ないんですけれども、カナダは、もうこれは自分はできないということをたしか公に言ったと思います。
 できなくなったときには、条約の仕組みでは、できないと次の約束期間、冒頭私から御説明申し上げたように、ポスト京都の約束期間は二〇一三年からどれぐらいになるかと、これもまた交渉なんですけれども、次の約束期間の削減率にたしか三割か何かペナルティーのように課して、従来交渉してあなたは何%といったやつを更に多くその部分をキャリーオーバーのようにして負荷が課せられるというような仕組みがたしかあったと思います。カナダの場合に、今のようにできないと言った後どういうふうになるかというのは、これからの交渉ということもたしかあったと思いますけれども、ちょっと調べてみないと分かりませんので、後日きちんと調べて御回答するようにいたします。
 もう一つの今の先生の御質問で、カナダ以外についてそういうことがあるかというのは、カナダのように非常にはっきり言っているところがあるというふうには承知していません。
 ただ、現実問題として、京都議定書の附属書のT国すべてについて、あなたは何%、EUは全体で何%ということでありますけれども、全体で何%と書いてありますので、それぞれについてあと、今二〇〇九年ですから、二〇一二年の末までに本当にどれぐらいの達成率があるかというのはきちんと調べてみないと分からないと思いますが、カナダのようにはっきり言っている例というのはほかにはなかったように思います。
 もうちょっと詳細についてはきちんとお調べして御説明に上がるようにいたします。
#110
○主濱了君 では、最後の質問にさせていただきますが、まず、私が先ほど申し上げましたAPPFでの主張、加盟各国は森林の保護、増加促進を図ってください、こういうふうな要請をしたわけですが、その直後に実はインドネシアの代表団が私どもの席の方に来ましてこういうことを言っていたんですよ。私たちはインドネシア。インドネシアの国民も生きていかなくちゃいけないんだ、そして豊かな生活も目指さなくちゃいけないんだ、そのためには木材輸出もそれから農地開発も行わなければならないと、こういったようなことで御理解をと、こういうふうなお話をしていったんですよ。
 ちょっと私も答弁に困りましたんですが、今伺いたいのは二点伺いたいんですが、一つは、最近の世界の森林の状況はどうなっているのか。これは農水省だと思いますが、最近の世界の森林の状況はどうなっているか。聞いたところによりますと、インドネシアとかブラジルで森林の伐採が進んでいると。まず、この状況について伺いたいということであります。
 今、世界の状況を見ますと、二〇五〇年までにCO2、これを半減しなければいけないと、こういうことになっていますが、もしその吸収の方で、先ほど資料ありましたけれども、吸収の方が落ち込んでくれば半減では足りないのではないかという懸念も生ずるわけですよね。その辺どうなっているのか。この点については環境省にお伺いをしておきたいと思います。
 それからもう一つ。一方で森林の造成、これにつきましては中国の造林が世界で一番なんですよね。造林自体は世界で一番なんです。中国は温室効果ガスの排出量は世界で第二位と先ほど説明ありましたけれども、森林の造成は世界で第一番なんですよ。この第一番の森林造成、CO2削減にどの程度寄与しているのか、この点についてお伺いをしたいなと。これは農林水産省ですね。この点についてお伺いします。
#111
○政府参考人(島田泰助君) 世界の森林資源の現状、どのようになっているかという御質問だったというふうに思っておりますが、世界の森林面積の年間の増減という部分でいきますと、平成十二年から十七年の五か年間の年平均というような数字が出ておりまして、こういうような数字を見ますと、世界全体で毎年約七百三十万ヘクタールの森林が減少しているというような結果になっております。
 これも地域ごとにやはり大きな傾向の差がございまして、アフリカですとか南米ですとか、そういうようなエリアは森林減少の割合が非常に大きくなっているというような状況でございまして、一方、アジア等では、従前は焼き畑などの影響で非常に大きな森林減少、アジア地域では起きていたんですけれども、最近、中国などでの造林でむしろ森林が増えている国も出てきておりますので、そうした各国に比べますとアジアにおいては森林の減少率が低くなっていると、そんなような状況になっているところでございます。
#112
○政府参考人(寺田達志君) 済みません。手元に正確な数字がございませんので、非常に大ざっぱな話をさせていただきますけれども、ただいま、このまま森林がなくなっていくと吸収量が少なくなって半減じゃ済まないのではないかと、こういうお話でございましたけれども、森林は今、実はネットで減っていて、森林全体で見ると実は吸収していない。森林がなくなることによってCO2がどんどん出て行っているという実は状況にあるわけでございます。非常に大ざっぱに言いますと、これは森林がどのくらい減るとどのくらいCO2が出るというのは割と幅がある予測ですから、これまた私、正確な数字がなくて申し訳ございませんけれども、腰だめで言いますと、CO2の出ている分のうち二割ぐらいが森林が消失することによって出ているのではないかと、こういう話がございます。
 また、国で言いますと、実はCO2排出のトップは今、中国とアメリカが一位、二位を争っている、大体二五%前後で争っているわけでございますけれども、森林の消失分、これを入れたら三位と四位はブラジルとインドネシアになる。決してロシアと日本ではないというようなことも言われております。
 そういう状況でございますので、もちろん森林がどんどんどんどんなくなってしまえば半減じゃ足りないということがありますけれども、今現在、もう既にそういう状況でございますので、できるだけ森林の国際的な協力の枠組みで途上国における森林の減少に歯止めを掛けなきゃならないというのが焦眉の急になっているというふうに理解しております。
#113
○主濱了君 あと、中国の造林の関係ですね。林野庁ですかね。
#114
○政府参考人(島田泰助君) 済みません。ちょっと手持ち、今お答えするだけのものがございませんので、後ほど調べて。
#115
○会長(石井一君) それじゃ、次に山下栄一君。
#116
○山下栄一君 ちょっともう時間が押し詰まっておりますが、今日冒頭、木俣委員から私は非常に重要な御指摘があったなと思っておりますが、会長おっしゃったように、こういうのは決算委員会、環境委員会等でも取り上げるべきだと思いますが。
 この地球温暖化を抑制するための予算、この予算を計画した結果、措置をした結果、配分した結果、結局どれだけのCO2が削減されたのか、また増えたのか、場合によってはですね、そういうことを何か指標として問われるべきではないか。この費用を使ってかえって増えている場合なんかないのかなというようなことも含めまして、この予算を措置することによって各省庁どれだけCO2の削減に貢献したか、プラスマイナスやっぱりきちっと問われるべきではないか。こういう考え方についての、場合によってはされているのかも分かりませんけど、環境省のお考えをお聞きしたいと思いますし。
 それと関連して二番目に、各省庁で貢献したところについては地球温暖化対策予算を上乗せしてあげる、予算査定のときに頑張らなかったところは削る、そういう考え方も、これは財務省かも分かりませんけど、こういう考え方も検討したらどうかなと。環境省の御所見をお伺いしたい。
#117
○政府参考人(寺田達志君) まず、私どもの環境省の提出資料でございますけれども、これの十七ページ、後ろから二枚目を御覧ください。
 実は、京都議定書の目標達成計画に関係しまして各省庁の関係の予算案、これを取りまとめさせていただいております。したがいまして、各省庁のこうした地球温暖化防止関係の予算というのは、こういう形で目達計画に直接効果があるもの、あるいは中長期的に効果があるもの、結果として削減に資するもの、あるいは基盤的な研究開発等々に区分されております。
 一方で、温暖化防止のための施策につきましては、先ほど申しましたように、京都議定書目標達成計画という、こういうかなり分厚い冊子を作っておりまして、この中で、例えば一例だけ申し上げますと、環境に配慮した自動車使用の促進、例えばエコドライブというので一体何トン稼ぐのかということを決めております。そのエコドライブをどんどんどんどん増やすためにどんな施策があるのかと。例えばエコドライブ関連機器の導入でありますとか高度GPS―AVMシステムの導入でありますとか、そういう事項も張り付けてございます。そういう意味では、この京都議定書目標達成計画とそれぞれの各省の予算というのをある程度照らし合わせるということによって、その効果をどのくらい見込んでいるのかというのは考えることはできようかと思います。
 ただ、予算というものはそれぞれ、直接大規模な補助金のように効くものもありますけれども、研究開発もあれば調査研究もございますし、様々な類型のお金がございますので、個々の予算について一対一対応できれいに示せるかというと、そこについてはちょっと難しい面があるのかなというふうに考えております。
#118
○山下栄一君 私は決算を言っているわけで、実際検証すべきではないかと。予算というのも、方向性は分かりますけれども、実際どうだったのかと、その予算が。木俣委員ともあるいは関連しますけれども、そういう予算を使ってどれだけ削減できたのかというようなことを、そういう視点も大事ではないかと。
 それと、二点目を是非お答え願いたいと思いますけれども、これは環境省に聞いてもしようがないかも分からぬけれども、頑張ったところは地球温暖化対策予算をプラスする、頑張らなかったところは削ると、こういう考え方もやらないとなかなか、教育じゃないですけれども、国民に説得力がないなというふうに思いましたので、考え方だけでもお聞きしたいと思います。
#119
○政府参考人(寺田達志君) 委員御承知のとおり、私どもの役所は必ずしも査定官庁でございませんので、なかなか責任を持ったお答えというのは難しかろうと思います。
 ただ、私どもも環境省の任務としてこうした地球温暖化対策関係の予算の取りまとめ等を行っておりますので、こうした中で関係省庁の御理解を得て、できるだけ地球温暖化対策関係の予算が伸びていくようにということに努力をいたしたいとは思っております。
#120
○会長(石井一君) 次の質疑者をもって今日は終わりにさせていただいてもよろしゅうございますかね。
 それでは、富岡由紀夫理事。
#121
○富岡由紀夫君 質問、最後にさせていただきましてありがとうございます。
 ちょっと、いろいろと資料に基づいて、まず外務省さんのこの資料に基づいて質問したいんですけれども、先ほどの説明ですと、今年のCOP15、ここで京都議定書の次のいろいろな枠組みについて決めるというお話で、今、これからいろんな作業部会繰り返してやっていくというお話なんですけれども、その中身と内閣府さんの説明いただいた国内の中期目標との関係はどういうふうに考えたらいいのか。これをそのまま提案するのかどうか、それが海外にどれだけ受け入れられるのかとか、ちょっとその辺の関係、それをどういうふうにこの国際会議の中で生かしていくのかということがまず一つ。
 それと次に、さっきの概要の説明書を見させていただきますと、次の枠組みは、緩和とありますよね、この緩和、この日本政府の提案の概要の中でありまして、そうすると、これは先進国、国によってその状況を見ながら、経済の成長の段階とか国内の事情とかいろんなものを見ながら目標を設定しましょうというふうにこれは読み取れるんですけれども、こういう考え方は多分京都議定書のときよりもいろんな分析が進んでいるので各国ともそういう方向に進むんだと思うんですけれども、そんなことを考えていくと、排出権取引というのは余り意味ないものになってくるのかなと私は思うんですね。
 元々、排出権取引というのは、サブプライムローンじゃないですけれども、余り価値のないものに投機の対象になるような私は意味合いを持っているというふうに思っていますので、余りそれをやるとCO2削減の本質のところから外れて、また投機マネーの、投機の対象になっておかしな方向に行っちゃうんじゃないかと思うんで、私はそもそもそういうのを余り日本が足を踏み入れる必要はないと思っているんですけれども。
 ただ、さっきの京都議定書で足らないところはそこでまだ賄うというようなお話だったんで、それはそれでいいとして、その次のときにはやっぱりそんなことに頼らないような、本質的なところで地球の温暖化にちゃんと対応できるような、各国の状況、経済の発展の状況、そういったものを勘案した本質的なCO2の削減の目標が定められるように、日本はそれこそそういった分野で私はリーダーシップを発揮して提案すべきだというふうに思っております。そういったことを、まず要望と質問なんですけれども。
 二つ目は、例えば国土交通省さんのこの資料なんかを見ると、全く今のことと違う内容が書いてあるんですね。例えば、道路整備をしてCO2の削減になりますよなんというのは、これは道路予算を取るための口実、言い訳としか考えられないような、全く環境問題をばかにしているこういうペーパーを作っていること自体がおかしな話で、BバイCの計算のやり方と同じように全くこじつけでやっているということ、こういうのを見ると本当に悲しくなってきますよね。
 だから、さっき言った費用対効果の問題もありますけれども、本当にCO2削減にどこが効果的なのかといった議論をやっぱり日本はやらないといけないと思う。そのためには、国土交通省さんみたいなこんなペーパーをこういう場で説明されたんじゃ、私は、ちょっと余り品がない質問であれかもしれませんけれども、おかしくなる問題になっちゃうのかなというふうに思っております。
 あと、それと、さっきと同じように、これは農水省さんのペーパーですけれども、森林の間伐をやると、それが削減効果として認定されるからやるんだというお話なんですけれども、これもちょっと、やや余りにも対症療法的な考え方なのかなというふうに思っています。
 やっぱり林業というのは、それこそ五十年、百年、自分の孫子に代々引き継いで里山というのは、林業というのは継続していかないと、きれいな森というか、そういった林ができないんだと思うんですけれども、それを今だけ間伐やればいいというもんじゃなくて、やはり本当にCO2の削減として林業を日本で、国内でしっかりやるんだということであれば、例えば林業をちゃんとした利益の出る、営業として成り立つような、それこそ海外からの輸入木材を少し削減できるような、これはいろいろなことを検証しないといけないと思いますけれども、関税を掛けて若しくは規制を掛けて減らすようにすると。国内産を利用する人に対してもっとたくさん高い補助を出すとか、そういった根本的なところを解決しないと、日本の里山というか林業というのはまたすぐ衰退してしまうことにつながっちゃうんじゃないかなというふうに思いますので、やはり本当にCO2のことを考えるのであれば、そういった根本的なところから解決できるような、そういった日本の対策と国際的な提案をしていただきたいなということを申し上げたいというふうに思っています。
#122
○会長(石井一君) それじゃ、締めくくりにふさわしい質疑だと思いますんで、順次お答えいただきたい。
#123
○政府参考人(杉山晋輔君) ただいま委員の御要望はしかと承りました。
 それから、御質問の点ですが、まず第一に中期目標との関係でございます。
 先ほどちょっと御説明、舌足らずだったと思うんですけれども、麻生総理はこの間のダボスで、六月までに我が国の中期目標を発表したい、というか、しますということをコミットされた。それで、実際には、この紙の一番最後に、私から冒頭申し上げてちょっと舌足らずだったかもしれませんが、この外交日程をずっと見ていただくと、六月の一日から十二日までに第二回の作業部会が行われる。それから、七月八日から十日まではG8のサミットとか、先ほど御説明いたしましたいわゆるMEM、主要経済国会合の首脳会合が行われることに一応なっておるということで、恐らくこの六月から七月にかけてというのは、交渉がある種本格化していくだろうと思われている時期と言っていいと思います。
 それで、国際交渉のことでありますし、これから作業部会が三月二十九日から正式に開始されるということで、どういう具体的な段取りになってどういう中身になるかはちょっと予断をすることは早過ぎると思いますが、去年のCOP14のみんなが言っていたようなことを考えると、例えば今の中期目標を先進国がどれぐらいの数字が出せるか。その前に、まず長期目標にみんなでどれぐらいにコミットできるか。それから、途上国をどれぐらいに巻き込めるか。巻き込めるとすれば、途上国に対する新たな資金需要にどれだけ先進国側がこたえていけるか。
 もちろん、今、先生御指摘の森林の問題その他、そういった主要な問題というのがこの交渉の中で取り上げられることになることは確実だろうと。そのうちの一つとして、先進国側が途上国側に示せる中期目標のコミットメントというのがどういう姿になるかというのが一つの交渉の焦点と申しますか、課題であることは間違いないんだろうと思います。
 そういう中で、今申し上げたように、六月から七月にこういう会合がもう既に予定されているということも念頭に置きながら政府全体としては、内閣官房で様々な作業をして最終的に政府としてそのようなことを決定して発表することを総理が六月までにするということをダボスで申し上げたということですので、今申し上げたように、国際交渉の日程だけではありませんけれども、そのような日程も念頭に入れつつ、全体は、内閣官房の方で政府全体の調整をしていく、交渉との兼ね合いも考えながらやっていくというのが第一点目に対するお答えだと思います。
 それから、第二点目の、これも私どもからお配りした四ページ目ぐらいの、先ほど申し上げました、二月の六日に出した、我々がいわゆるサブミッションと呼んでいる日本政府の今年の交渉に対する基本的な姿勢の提案の紙の中で緩和という言葉を使って、これは概要をここでお配りしたものですから非常に分かりにくくて非常に申し訳なかったと思うんですが、要するに緩和、この条約の用語では緩和というふうに申しますけれども、要するにCO2などの排出ガスの削減のことを主として意味しております。
 このCO2などの排出ガスの削減をするに当たって、先進国は京都議定書ではああいうことになったけれども、今度の新たな枠組みでどういうふうにすべきか。ここに余り詳しく御説明してありませんけれども、例えば、京都議定書のときにはいわゆる基準年、何%減らすかという基準年を一九九〇年というふうに決めました。果たして一九九〇年という基準年の取り方がいいかどうかというのもこの交渉の一つのポイントになろうと思います。
 実は、私どもが出したサブミッション、このペーパーの本体では、表を作って、その中で、基準年というのは九〇年だけではなくて、二〇〇五年とか二〇〇七年とか二〇〇〇年とか、複数の基準年を言及して総合的に考えるべきではないかというような主張も実は行っております。
 それから、途上国の緩和、すなわちCO2等の削減についても、先ほど先生御指摘のように、京都議定書では途上国は削減義務とは全然無関係なんですが、我々はやはり、中国、インドなどのような主要な排出国は、その国の段階に応じて、その国の個別の状況に応じて、また先進国とは違った、総量規制ではないかもしれないけれども、何らかのCO2等の削減の努力、この削減の義務というのを条約に規定すべきではないか。
 その規定の仕方は、例えば何々国は何%とか何々国は何%というものでなくても、もっと、例えばセクター別であれ、例えばこういう基準でこういうふうに削減するというのであれ、そこはいろんなアイデアの出し方があろうと。そういうことを例えばこういうふうにやったらどうかというのを図にして示したのが、実はこの概要ペーパーの基になっているサブミッションの紙にはそういうことが書いてございます。
 したがって、ちょっとこの概要ペーパーではそこまできちんと御説明できていなかったので、非常に舌足らずだったので申し訳ないとは思います。
 それから、先ほど先生がおっしゃられたいわゆる排出量取引については、京都議定書のときも、その原則論として、やはり各国がCO2その他のガスを削減することそのものが主要な重要なことなのであって、いわゆる排出量の取引というのはその削減に資するための補完的なメカニズムだというふうに規定されていると思いますし、今でもそういうふうに考えられていると思います。
 したがって、我々も、排出量の取引というのは、先ほど御説明したように、試験的な導入ということで我が国も今行っているところでありますけれども、あくまでもCO2等の削減というのに対して補完的な役割を果たすものだというふうに考えております。
#124
○政府参考人(鎌形浩史君) 今、外務省から御説明ありましたとおり、先ほど御説明いたしました内閣官房を中心にやっております我が国としての中期目標の検討につきましては、最終的には総理が判断をされて六月までに発表ということになるための準備作業ということでございまして、その後、外交交渉の中での一つの我が国のスタンスを示すものとして我が国はここまでやるんだということを示す、そういう位置付けだということでございます。
 それから、排出量取引の関係でございますけれども、国際的に京都議定書の枠組みで行われる国際間の排出量取引と、それから今試行実施しておりますのは国内での削減を進めていくための一手段としての排出量取引の手段ということで、国内的なもの、国際的なもの、それぞれございます。
 いずれにいたしましても、私が先ほど御説明いたしました国内での排出量取引の試行ということでございますけれども、これも、それぞれの企業が目標を設定して、それを達成するための手段として自ら削減するのか、あるいは他所の努力を金銭的に買ってくることによってその達成の手段とするのか、この辺を具体的な経営の判断の中で決めていくと、それで全体として削減を確保する、そういう仕組みの試行をしていくと、こういう位置付けでございます。
 以上でございます。
#125
○政府参考人(大口清一君) 先生の評判が悪い図でございますけれども、これは、例えばボトルネック踏切等については交通流対策のところに入っているんですが、例えば都内というか、都市内に入ってこないようにする、バイパス含めた箇所付けが既に進んでいて工事が進められているというものについては、この道路整備で既にもうそういうものを予定して入れておりますという意味でございます。
 したがいまして、交通流の方にも入れてもいいんですけれども、取りあえず道路整備という形で外環などはこちらの整理にしているという部類分けというふうに御理解賜りたいと思います。
#126
○政府参考人(島田泰助君) 森林吸収源の関係でございますけれども、三・八%の確保には追加的に二十万ヘクタールの間伐が必要だということは先ほど御説明させていただきましたけれども、こうしたことを進めていくためにも、やはり私どもも根本的な林業の振興ということが非常に重要なファクターだというふうに考えております。
 そこのところについては、例えば間伐を進めればその間伐をしただけのやはり間伐材も出てくるわけでございますし、そうしたものをどう利用していくのかというようなことをやはり考えていかなければこの間伐対策というのも進まないということにもつながるわけでございますので、私どもの方としても、そういうようなことにある程度中長期的な視点も持ちながら取り組んでいきたいというふうにして考えておりまして、あらゆる面でのコストダウンを図りながら海外から入ってくる木材と競争のできるような体質に日本の森林・林業を変えていくというようなこと、また日本の国内でも、国産材を徹底して利用していただくように今いろんな面で取り組みさせていただいておりますので、先生御指摘のような観点で私どももしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。
#127
○会長(石井一君) 他の方から何か追加的な御発言がありますか、よろしいですか。
 富岡理事、いかがですか。どうぞ、よければ一言。反論があったら、それでやりましょう。
#128
○富岡由紀夫君 いや、もう時間だから早く終わってくれという顔があるんですけれども、やっぱり国土交通省のはちょっと納得いかないですね。
 具体的に名前を出すといろいろと当たり障りがあるから言いませんけれども、ある交差点を立体交差にしたと、そうすると、そこで大体何百億円と掛かっているんですけれども、そのときのBバイCを出すときにはやっぱりそういう交通量、そこが止まらなくなるから、信号で止まるところがなくなるから時間の短縮と、あとCO2の、二酸化炭素の排出が削減できますよという理由だったんですけれども、そこの交差点だけやっても、次の交差点と次の交差点、こっち側、両方あって、そこでみんな止まっちゃっているんですね。
 だから、ここはすうっと行くけれども、結局次の交差点が大渋滞しちゃっていて、トータルで見たら全然時間の短縮にもなっていないし、若しくはCO2の削減にもなっていないということがあったものですから、それを殊更、いかにも効果があるような宣伝をして、要するに莫大な税金を使っているわけですから、さっきの費用対効果の話だと思うんですけれども、そういうことを無駄な、そういう使い方をCO2削減については特にやっていただきたくないなというふうに思いましたので、そういう設問をさせていただきました。
 言いたいことはまだいっぱいあるんですけれども、先ほど会長のお話ありましたように、今度委員会でいろいろとやらせていただきたいと思います。
#129
○会長(石井一君) どうも議論が尽きぬようですが、時間も多少遅れまして申し訳ありません。
 本日の調査はこの程度といたします。
 それでは、散会いたします。
   午後四時五分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト