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2009/03/12 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 国土交通委員会 第3号
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2009/03/12 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 国土交通委員会 第3号

#1
第171回国会 国土交通委員会 第3号
平成二十一年三月十二日(木曜日)
   午後零時十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月十二日
    辞任         補欠選任   
     友近 聡朗君     田中 康夫君
     舟山 康江君     北澤 俊美君
 三月三日
    辞任         補欠選任   
     長谷川大紋君     尾辻 秀久君
 三月四日
    辞任         補欠選任   
     尾辻 秀久君     長谷川大紋君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田村耕太郎君
    理 事
                長浜 博行君
                広田  一君
                伊達 忠一君
                山本 順三君
                鰐淵 洋子君
    委 員
                植松恵美子君
                川崎  稔君
                北澤 俊美君
                輿石  東君
                田中 康夫君
                田名部匡省君
                羽田雄一郎君
                平山 幸司君
                室井 邦彦君
                米長 晴信君
                岡田 直樹君
                加納 時男君
                佐藤 信秋君
                長谷川大紋君
                吉田 博美君
                脇  雅史君
                西田 実仁君
                渕上 貞雄君
                大江 康弘君
   国務大臣
       国土交通大臣   金子 一義君
   副大臣
       国土交通副大臣  金子 恭之君
       国土交通副大臣  加納 時男君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       谷口 和史君
       国土交通大臣政
       務官       西銘恒三郎君
       国土交通大臣政
       務官       岡田 直樹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        畠山  肇君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国土の整備、交通政策の推進等に関する調査
 (国土交通行政の基本施策に関する件)
 (派遣委員の報告)
    ─────────────
#2
○委員長(田村耕太郎君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二月十二日、舟山康江君及び友近聡朗君が委員を辞任され、その補欠として北澤俊美君及び田中康夫君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(田村耕太郎君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題といたします。
 国土交通行政の基本施策につきまして、国土交通大臣から所信を聴取いたします。金子大臣。
#4
○国務大臣(金子一義君) 国土交通行政につきまして、私の所信を述べます。
 我が国経済は、百年に一度という世界的な金融危機の影響を受け、景気の下降局面が長期化、深刻化するおそれが強まり、引き続き厳しい経済情勢にあります。政府として、数次の経済対策を取りまとめ、国土交通省としても、昨年十二月に住宅・不動産市場の活性化のための緊急対策を取りまとめました。
 今後、高速道路料金の大幅な引下げ、住宅ローン減税の控除可能額の過去最大となる引上げや、新規取得土地に係る譲渡益課税の特例措置の創設、地域の建設業への支援、貨物運送における中小規模企業対策などを全力で実施するとともに、解雇などによる住居の退去を余儀なくされる方々に対して、住宅セーフティーネットに万全を期します。
 また、平成二十年度における地方道路整備臨時交付金の総額の限度額の特例に関する法律の成立を受け、地方道路整備臨時交付金の追加分について、その早期執行を図ります。
 中長期的に見ますと、我が国は、本格的な人口減少・高齢化社会の到来、急速な経済のグローバル化、地球環境問題の深刻化など、歴史的な転換期を迎えております。このような時代の潮流に的確に対応して、以下の課題に取り組みます。
 第一に、国際競争力の強化や地域の再生、活性化についてです。
 我が国の国際競争力を高めるために、首都圏空港の国際航空機能の拡充や関西・中部国際空港の戦略的なフル活用、スーパー中枢港湾の整備、国際物流に対応した道路ネットワークの構築などを推進し、迅速、円滑、低廉な人流・物流体系の実現を目指します。
 観光立国の実現につきましては、世界的に観光需要が低迷しつつある中で、香港における観光交流年の展開等、ビジット・ジャパン・キャンペーンの更なる充実により海外に我が国の魅力を強力に発信するとともに、観光圏の整備、歴史まちづくりなどによる国際競争力の高い魅力ある観光地づくりに取り組みます。さらに、訪日外国人旅行者を二〇二〇年に二千万人とする高い目標を掲げ、新たな戦略を策定いたします。
 活力ある地域社会の実現を図るため、中心市街地の活性化や都市再生の推進、地域公共交通の活性化、再生に向けた取組を推進いたします。
 一方、人口減少、高齢化の著しい地域に対しては、地域づくり活動の支援、コミュニティーバスの導入、離島航路の維持などにより、暮らしやすい地域の形成を図ります。
 多様な広域ブロックが自立し、交流、連携しながら発展していくため、国と地方の協働により策定する広域地方計画や、新たな北海道総合開発計画を踏まえつつ、経済と暮らしを支える幹線道路ネットワークや整備新幹線など、真に必要な社会資本の整備を総合的に推進してまいります。
 第二に、地球環境時代に対応した暮らしづくりに向けた取組であります。
 国際連携・協力を強化しつつ、低公害車等の普及、開発の促進、公共交通の利用の促進、環境負荷の少ない物流体系の構築などを推進します。また、住宅、建築物の省エネ性能の向上、低炭素型都市構造への転換、次期静止地球環境観測衛星の整備などの地球温暖化対策を推進いたします。
 さらに、世界の水・衛生問題の解決に向け、国際協力活動を官民連携して推進してまいります。
 第三に、国民の安全、安心基盤の確立についてです。
 昨年発生いたしました岩手・宮城内陸地震、岩手県沿岸北部地震においては、緊急災害対策派遣隊、テックフォースを派遣し、被災地における安全確保の支援を行い、関係者から広く評価をいただきました。
 阪神・淡路大震災や新潟県中越沖地震などの大規模災害における復旧復興のノウハウを生かし、こうした迅速な被災地支援を行っていくことは国土交通省の重要な役割であり、今後も積極的に推進してまいります。
 また、昨年頻発いたしました局地的な集中豪雨などに対応するため、緊急的な水害・土砂災害対策、雨水貯留浸透施設の整備など流域における対策、高精度レーダーによる監視の強化や予警報の充実などを推進してまいります。
 新たな海洋立国の実現を図るため、日本籍船、日本人船員の確保育成による安定的な海上輸送の確保、ソマリア周辺海域での海賊事件に対する実効的対策や海洋調査の実施などを推進してまいります。また、老朽・旧式化した巡視船艇、航空機等の緊急整備など海上保安体制の充実強化を推進してまいります。
 さらに、運輸の安全確保や、公共交通機関、建築物などの総合的なバリアフリー化も推進してまいります。
 これらの国土交通行政を展開する上では、時代情勢を見据えつつ、不断に必要な見直しを行っていくという姿勢が極めて重要であります。
 道路特定財源制度については、昨年十二月に政府・与党で合意しました道路特定財源の一般財源化等についてを踏まえまして、今国会に、平成二十一年度予算において道路特定財源制度を廃止し、一般財源化をすることを目的とした所要の改正法案を提出するとともに、依然として高い地方の道路整備のニーズにこたえ、必要な予算の確保に取り組みます。
 また、インフラ整備などのために、使い勝手の良い地域活力基盤創造交付金を創設いたします。
 社会資本整備に当たっては、適正価格での契約を推進するとともに、戦略的維持管理の推進、事業評価の厳格な実施、コスト構造改善の推進などの改革を進めつつ、真に必要な社会資本の整備を重点的かつ効率的に推進してまいります。
 地方分権改革の推進については、国民生活や経済活動への影響、国と地方の役割分担などに留意しつつ、取り組みます。
 昨年は、国土交通行政をめぐって国民の信頼を揺るがすような事例が多く指摘されました。政策の棚卸しや公益法人向け支出の削減など、不適切な支出の是正に向けた取組を推進し、たゆまざる改革に全力で取り組んでまいります。
 以上、国土交通行政の推進について、私の所信の一端を申し述べました。現下の厳しい経済情勢も踏まえ、御期待にこたえることができるよう諸課題に全力で取り組んでまいります。
 今国会におきましては、今後、奄美群島及び小笠原諸島の自立的発展に向けた振興開発を一層促進するための法案、道路特定財源制度を廃止し、一般財源化するための法案、気象研究所の独立行政法人化のための法案、住宅施策と福祉施策の連携による高齢者の居住の安定確保のための法案、地域主体のまちづくりへの支援を強化するための法案、ふくそう海域などにおける船舶交通の安全性の向上のための法案、タクシー事業の適正化・活性化のための法案、成田国際空港の適正な運営確保のための法案の八法案の御審議をお願いしたいと考えております。
 委員長、委員各位の皆様方の格別の御指導をよろしくお願いを申し上げます。
 以上であります。
#5
○委員長(田村耕太郎君) 以上で所信の聴取は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ─────────────
#6
○委員長(田村耕太郎君) 次に、先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。長浜博行君。
#7
○長浜博行君 委員派遣について御報告申し上げます。
 去る二月十九日から二十一日の三日間、国土の整備、交通政策の推進等に関する実情を調査し、もって道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案、高齢者の居住の安定確保に関する法律の一部を改正する法律案及び都市再生特別措置法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案の審査に資するため、島根県及び鳥取県を訪問いたしました。
 派遣委員は、田村委員長、広田理事、伊達理事、山本理事、鰐淵理事、吉田委員、渕上委員、大江委員、そして私、長浜の計九名であります。また、現地にて川上議員が参加されました。
 以下、調査の概略を御報告いたします。
 初日、我々は、空路にて出雲市に到着し、島根県内において、斐伊川が洪水した場合、その洪水の一部を外海の大社湾へ分流するための斐伊川治水事業及び山陰道の一部として高速交通ネットワークを形成する松江道路を視察しました。
 その後、鳥取県に移動し、高齢者の居住の安定確保に関する法律の一部を改正する法律案に関連して、米子市にある高齢者向け優良賃貸住宅「アザレアコートこうほうえん」を視察いたしました。同施設は、鳥取県内最大規模の高齢者向け優良賃貸住宅であり、デイサービス、二十四時間介護サービスが提供されております。高齢化社会が進展する中、地域においてもこのようなニーズが高まっており、その先駆的な例として全国から注目されている施設であります。
 次に、境港を訪問し、国際コンテナターミナル、国際旅客ターミナルを視察するとともに、境港の概況について、関係者から説明を聴取いたしました。境港は、山陰中部の物流拠点として今後の発展が期待されている一方、今年四月末より境港から韓国の東海を経由してロシアのウラジオストクを結ぶ貨客船の就航が予定されております。同航路を活用し、ウラジオストクからシベリア鉄道を経由することにより、ロシア・ヨーロッパ方面への貨物の輸送日数の大幅短縮が可能となるとのことであり、境港が国際物流基地として今後大きな役割を果たしていくことへの期待が感じられました。
 次に、衰退していた商店街を妖怪をテーマとしたまちづくりにより復興させた境港市内の「水木しげるロード」を視察したほか、米子空港の滑走路延長事業を視察いたしました。
 次いで、三朝町に入り、鳥取県の観光関係者から域内観光の実情及び振興策についてお話を伺いました。それによると、県内観光地、特に温泉地の客数は年々減少しており、最盛期で年間百八十万人であったものが、平成十九年は百二十万人となる一方で、低料金を売り物にした都市型ホテルの新規参入により価格競争が激化するなど経営環境はますます厳しくなっているとのことでありました。今後は、整備中の山陰道、中国横断道姫路鳥取線の全通など高速道路ネットワークの形成を始めとした交通アクセスの改善や、観光客の増加策などハード事業と連携した観光推進策を求めるとする要望を地元観光関係者から受けました。観光立国を目指す我が国ではありますが、昨今の不況の影響もあり、当地のように苦戦している地域も多く、その活性化に向けた取組の必要性を痛感したところであります。
 続きまして、二日目は、まず、白壁土蔵群の古い町並みを生かした観光まちづくりに力を入れている倉吉市打吹地区を訪問し、長谷川倉吉市長から概況説明を伺いました。同地区は、まちづくり交付金を活用して沿道の景観を整備するなどして町並みの保存に努め、来訪者を増加させているとのことであります。
 次に、山陰道の一部である鳥取西道路を視察後、鳥取港を訪問し、同港の概況について説明を聴取いたしました。同港は、鳥取県東部経済圏の物流拠点としての役割を担うほか、中国地方整備局及び四国地方整備局が平成十五年に立ち上げたみなとオアシス制度第一号として指定され、港の散策や地元海産物の買物などのために来訪する市民等の交流拠点として地域の活性化に寄与しているとのことであります。
 次に、岩美町を訪問し、地域高規格道路である鳥取豊岡宮津自動車道について榎本岩美町長から概況説明を伺った後、鳥取市へ戻り中心市街地再生事業の現状を視察し、竹内鳥取市長から概況説明を伺いました。鳥取市は、鳥取駅周辺地区と鳥取城跡周辺地区及び若桜街道と智頭街道の二核二軸を中心にして市街地再生事業を行っており、その財源の一部としてまちづくり交付金等を活用して城跡周辺の総合整備や駅周辺整備等が進められております。その具体例の一つとして、周辺部道路の整備により中心部の自動車通行量を抑制し、その結果、中心部に新たに芝生広場の整備や駐輪施設の整備など、市民の憩いの場を提供することが可能となったとのことでありました。
 次いで、中国横断自動車道姫路鳥取線のうち、開通が間近に迫る河原―智頭間の起点、河原インターチェンジの予定地を視察しました。同路線の鳥取県内区間については平成二十一年度中の開通を目指し事業が進められていますが、最近では同自動車道の整備に伴い企業の進出が増え、雇用創出に貢献しているとのことでありました。
 その後、鳥取県庁で、道路整備費の確保と高速道路ネットワークの早期整備、路線の充実などによる鳥取・米子空港の利便性向上等の要望を平井知事より受けたほか、鳥取県の概況説明を聴取いたしました。中でも道路整備については、それが企業立地の促進、観光など地域の活性化、救急医療施設への到達時間の短縮化、災害等緊急時における代替道路の確保など高い整備効果が期待されているにもかかわらず、極めて整備率が低く、本地域が置き去りにされているとの懸念が示されました。
 説明聴取後、平井知事、鉄永県議会議長、竹内鳥取市長、寺谷智頭町長などと委員との間で鳥取県内における道路、特に高規格幹線道路の整備の在り方を中心として活発な意見交換が行われました。
 最終日は、まず鳥取砂丘を視察しました。鳥取砂丘は、山陰海岸国立公園の一部であるとともに、昭和三十年に国の天然記念物にも指定されております。以前の砂丘は、砂防林整備など砂防対策の対象として位置付けられておりましたが、最近は、近隣の河川整備等に伴う新たな砂の供給減少による草原化の進行、相次ぐごみのポイ捨てなどが問題となっており、ボランティアを中心にした砂丘の保全と再生に向けた取組が積極的に行われるようになってきました。鳥取県では日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例を制定し、砂丘の保全を行政の立場からも積極的に推進する姿勢を示しております。また、鳥取砂丘を地質的な観点からの一種の自然遺産として教育や地域振興に生かすため、世界ジオパークネットワークへの平成二十二年の加盟に向けて取組が進められているとのことでありました。
 最後に、鳥取空港を訪問し、その利便性の向上と活性化のための取組について説明を聴取しました。鳥取空港は、鳥取県東中部及び兵庫県北部の空の玄関として、観光、ビジネス、産業を支え、地域の発展に重要な役割を果たしており、鳥取県が管理を行っております。しかし、課題も多く、特に航空運賃については、新幹線と競合する近隣の山陽地方の空港に比べ著しく運賃が高い、いわゆる航空運賃格差問題があります。鳥取県は首都圏等への重要な交通手段として航空便に大きく依存しており、その解消が不可欠であるとのことでありました。
 以上が調査の概略であります。
 最後に、長時間に及ぶ私どもの調査に御協力をいただきました視察先の皆様及び平井知事を始めとする鳥取県、国土交通省の関係の皆様に厚く御礼を申し上げまして、報告を終わります。
 以上です。
#8
○委員長(田村耕太郎君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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