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2009/03/24 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 国土交通委員会 第5号
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2009/03/24 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 国土交通委員会 第5号

#1
第171回国会 国土交通委員会 第5号
平成二十一年三月二十四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田村耕太郎君
    理 事
                長浜 博行君
                広田  一君
                伊達 忠一君
                山本 順三君
                鰐淵 洋子君
    委 員
                植松恵美子君
                川崎  稔君
                北澤 俊美君
                田中 康夫君
                田名部匡省君
                羽田雄一郎君
                平山 幸司君
                室井 邦彦君
                米長 晴信君
                岡田 直樹君
                加納 時男君
                佐藤 信秋君
                長谷川大紋君
                吉田 博美君
                脇  雅史君
                西田 実仁君
                渕上 貞雄君
                大江 康弘君
   国務大臣
       国土交通大臣   金子 一義君
   副大臣
       国土交通副大臣  加納 時男君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  中村 博彦君
       国土交通大臣政
       務官       岡田 直樹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        畠山  肇君
   政府参考人
       総務大臣官房審
       議官       細田  隆君
       国土交通大臣官
       房長       増田 優一君
       国土交通大臣官
       房建設流通政策
       審議官      小澤 敬市君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   関  克己君
       国土交通大臣官
       房官庁営繕部長  藤田 伊織君
       国土交通省総合
       政策局長     大口 清一君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  加藤 利男君
       国土交通省河川
       局長       甲村 謙友君
       国土交通省道路
       局長       金井 道夫君
       国土交通省住宅
       局長       和泉 洋人君
       国土交通省鉄道
       局長       北村 隆志君
       国土交通省自動
       車交通局長    本田  勝君
       国土交通省海事
       局長       伊藤  茂君
       国土交通省航空
       局長       前田 隆平君
       海上保安庁長官  岩崎 貞二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十一年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十一年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (国土交通省所管)
    ─────────────
#2
○委員長(田村耕太郎君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に総務大臣官房審議官細田隆君、国土交通大臣官房長増田優一君、国土交通大臣官房建設流通政策審議官小澤敬市君、国土交通大臣官房技術審議官関克己君、国土交通大臣官房官庁営繕部長藤田伊織君、国土交通省総合政策局長大口清一君、国土交通省都市・地域整備局長加藤利男君、国土交通省河川局長甲村謙友君、国土交通省道路局長金井道夫君、国土交通省住宅局長和泉洋人君、国土交通省鉄道局長北村隆志君、国土交通省自動車交通局長本田勝君、国土交通省海事局長伊藤茂君、国土交通省航空局長前田隆平君及び海上保安庁長官岩崎貞二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(田村耕太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(田村耕太郎君) 去る十八日、予算委員会から、本日一日間、平成二十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 予算の概要について政府から説明を聴取いたします。金子国土交通大臣。
#5
○国務大臣(金子一義君) 国土交通省関係の平成二十一年度予算について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計予算につきましては、所要の国土交通省関係予算を計上し、その歳出予算額は六兆三千五百七十三億円です。
 また、社会資本整備事業特別会計、自動車安全特別会計及び特定国有財産整備特別会計に所要の予算を計上しております。
 なお、北海道、離島及び奄美に係る公共事業予算につきましては、他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要額の一括計上を行っております。
 次に、財政投融資計画については、当省関係の独立行政法人等分として二兆六千七百四十九億円を予定しております。
 現在、我が国の経済は非常に厳しい状況であり、とりわけ地域の疲弊は深刻化し、雇用情勢も急速に悪化しつつあります。国土交通省におきましては、このような状況を踏まえ、限られた予算で最大限の効果の発現を図る観点から、地域の活力と成長力の強化、地球環境時代に対応した暮らしづくり、安全、安心で豊かな社会づくりなどの課題に対応するための事業、施策を重点的に推進してまいります。
 次に、主要事項について御説明申し上げます。
 第一に、地域の活力と成長力の強化です。
 魅力ある国際都市づくりのため、羽田空港等の機能強化、成田、羽田両空港のアクセスの改善、スーパー中枢港湾の整備等に取り組んでまいります。観光立国の推進を図るため、魅力ある観光地づくりと国際観光交流の拡大に取り組んでまいります。地域の自立、活性化を図るため、まちづくり交付金による国の施策に関連した取組への支援の強化、住宅・不動産市場活性化のための緊急対策、地域における公共交通等の活性化、再生を図ります。また、広域ブロックの自立的な発展の推進、地方道路整備臨時交付金に代わるものとして、地域活力基盤創造交付金による地域活力の強化等について取り組んでまいります。
 整備新幹線の未着工区間については、平成二十年十二月十六日の整備新幹線に係る政府・与党ワーキンググループにおける合意事項に基づき、着工調整費を計上しております。
 第二に、地球環境時代に対応した暮らしづくりです。
 低炭素社会の構築を図るため、交通分野の省CO2対策の推進、住宅、建築物における省資源・省CO2対策の推進、次期気象衛星の整備等に取り組んでまいります。
 第三に、安全、安心で豊かな社会づくりです。
 災害等から生命、財産を守るため、大規模災害時の対応体制の強化や地球温暖化に伴う災害リスクの増大への緊急的対応の強化、今後急速に老朽化する道路、河川等の社会資本ストックの戦略的な維持管理等に取り組んでまいります。
 海洋立国の推進を図るため、船舶自動識別装置等を活用した新たな安全システムの構築、老朽・旧式化した巡視船艇、航空機等の緊急整備等に取り組んでまいります。
 高齢者を含め、だれもが快適に生活できる環境を実現するため、住宅セーフティーネットの充実、公共交通機関のバリアフリー化、歩行者や自転車に配慮した道路空間の再構築等に取り組んでまいります。
 また、道路特定財源については、平成二十年十二月八日に政府・与党で合意した道路特定財源の一般財源化等についてに基づきまして、道路特定財源制度を廃止し、揮発油税等をすべて一般財源化しております。また、地方道路整備臨時交付金を廃止し、これに代わるものとして、道路を中心にしつつ、地方の実情に応じて関連する他のインフラ整備やソフト事業にも使える地域活力基盤創造交付金を創設いたします。
 国土交通省としては、これらを始め、社会資本整備や総合的な交通政策を着実に推進するために必要な事業、施策を推進してまいる所存であります。
 以上をもちまして、国土交通省関係の平成二十一年度予算につきましての説明を終わらせていただきます。
 よろしく御審議のほどお願いを申し上げます。
 以上です。
#6
○委員長(田村耕太郎君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
#7
○広田一君 どうもおはようございます。
 民主党・新緑風会・国民新・日本の広田一でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 まず、フェデラル・エクスプレス航空の貨物機の事故についてお伺いをしたいと思います。
 成田空港開港以来初めての航空機による死亡事故が発生をいたしました。この事故で亡くなられた機長と副操縦士お二人の御冥福をお祈りするとともに、関係者の皆様方に心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
 まず、危機管理の観点から金子大臣の方にお伺いしたいと思うんですけれども、午前六時四十九分ごろこの事故は発生したんですけれども、その後、発生後、具体的に大臣はどのような指示を出し、対応されたのか、できるだけ時系列的に説明をしてほしいと思います。
#8
○国務大臣(金子一義君) 御指摘のように、昨日三月二十三日、六時四十八分にフェデラル・エクスプレス航空八〇便が成田国際空港のA滑走路に着陸した際、横転するという事故が発生しました。亡くなられた乗員の方にお悔やみを申し上げます。
 今回の事案につきまして今お尋ねいただきました。
 七時二十六分、航空局から事故第一報を受けまして、速やかに航空局内に航空機事故対策本部の設置を命じまして、八時に対策本部が設置されました。私、登庁した後に航空局からその後の状況報告を受けまして、本事態の詳細はどのようなものであったのか、気象庁よりどのような気象情報が提供されていたのか、この事故による運休、遅延の影響はどのようなものなのか等に関する情報の収集、把握を指示したところであります。
 また、空港会社に対しましては、利用者の影響を最小限にとどめるべく、一刻も早い復旧のために最大限の努力をするよう指示しているところであります。
 なお、これからお尋ねあるかもしれませんが、事故の原因について運輸安全委員会による調査が今行われているところであります。その原因調査の進展も含めながら、必要な措置を講じ、航空のより一層の安全の確保に努めてまいります。
#9
○広田一君 どうもありがとうございます。
 昨日は予算委員会の方にも大臣も出席をされ、大変多忙な中、御説明があったように、大臣自ら適切迅速に対応をされたということがよく理解できました。
 次に、一部報道によりますと、本日にも事故のございましたA滑走路が再開するというふうなことでありますけれども、再開のめどは立っているんでしょうか。
#10
○国務大臣(金子一義君) 御心配いただきましたが、本日午前九時十分に運用を再開いたしました。
#11
○広田一君 昨日の時点では、たしか十二時ぐらいに最初の一報等文書でいただきまして、再開のめどは立っていないと。また、夕方の時点では、今後は事故調査とか破損の処理とかランウエーチェックとか、こういったものもしていかなければいけないので復旧のめどは立っていないということですが、最善の努力をして早くというふうなお話が事務方の方からもございました。九時に再開をしたということでございますので、この点については一安心をしたわけでございます。
 そういった中で、再開をしたということなんですけれども、今回の事故で欠航便数とか変更便とか多数出ていると思いますし、影響人数もどうなっているのか、今現時点で把握されている範囲内でお示しを願いたいと思います。
#12
○政府参考人(前田隆平君) この航空事故に伴う成田空港の離発着便に対する影響についてお答え申し上げます。
 昨日の二十三時現在の数字でございますが、欠航便が九十九便、それから目的地を成田から新千歳、羽田、中部及び関西などに変更した便、ダイバート便と申しておりますが、これが五十便でございます。
 それから、利用者への影響でございますが、本邦二社、日本航空と全日空についてでございますが、昨日一日で約一万八千人が影響を受けております。外国エアラインについては引き続き情報を集約中でございます。
#13
○広田一君 以上のような御説明があったように、本当に多くの影響が出ているわけでございますので、この影響が最小限になるように更なる努力をしていただきたいと思います。
 続きまして、事故原因についてでございますけれども、これにつきましては今後ボイスレコーダーであるとかフライトレコーダーの解析が更に進んで事故当時の状況が分かってくるというふうに思いますけれども、報道等によりますと、突風で着陸に失敗し横転したというふうにあるわけでございます。
 私の地元の高知龍馬空港で発生しましたボンバルディア機のように機体に問題があったわけではないとするならば、再発防止策というものを考える場合に、どうすれば上空で風向きや風速が突然乱れるいわゆるウインドシア、これをどう避けるのか。また、今回相次いでこのウインドシアに対する通報があったというふうなことでございますけれども、これを受けて管制塔などがどういう判断をして対応したのか。こういったことが問われるというふうに思いますけれども、今分かる範囲内でこの事故の原因とか当時の状況について御説明を願いたいと思います。
#14
○政府参考人(前田隆平君) 先生御指摘のとおり、報道には突風によってということが言われておりますが、今現在、運輸安全委員会の方で調査中でございますので、原因が何かということについては今は特定できないところでございます。
 ただ、今先生から御指摘のありましたウインドシア、この関係については、実はこの事故機の前にこの滑走路に九機着陸しておりまして、この二つ前の飛行機、この事故機の二つ前の飛行機の方からウインドシアが感じられたということが管制塔の方に情報としてありまして、この情報がその事故機であるフェデラル・エクスプレス機の方にも行っていたということでございます。
 したがって、ウインドシアが起こった場合に対する対応というのはそれぞれパイロットみんな周知しているわけでございますので、実際にどのようなことが行われたか全く不明ではありますが、少なくともそのウインドシアがあるという情報はパイロットに到達していて、それをもってパイロットがどのような対応をしたかについては不明ではありますが、情報としてはそこに到達していたということでございます。
#15
○広田一君 事故原因等の究明と再発防止策等につきましては、高知のボンバルディア機の件も、非常にあの事故が発生した当時は皆さん大変注目をし、今も地元の高知新聞なんかが追跡して調査等連載等もしているんですけれども、しかし一般的には大変この事故原因と再発防止策、また外国相手の話ですとなかなか時間が掛かってしまうというのが現状だと思います。これは、物理的にもこれは慎重を期さないといけないのでよく分かるわけでございますけれども、しかしながらこういった事故原因については、なるべく、まさしく迅速に何らかの原因と対策を速やかに講ずるようによろしくお願いしたいというふうに思っているところでございます。
 それでは、この来年度予算に関連いたしまして御質問をしたいというふうに思います。
 まず、国の直轄事業負担金問題についてお伺いをいたします。
 来年度予算でも、多額の国の直轄事業負担金というものを地方が負担して国の直轄事業が進んでいくわけでございますけれども、この問題の最近の事例といたしましては、香川県の香川河川国道事務所の移転費、これ約二十億円のうち約七億円を直轄事業負担金として香川県が負担、拠出する件が話題になっておりますけれども。
 そこで、まずお伺いしたいのは、今回のこの香川県のような事例というのは特別なケースなのか、それとも全国で日常茶飯事、常態的に行われていることなのか、実態についてお伺いしますとともに、平成十九年度、二十年度、さらに来年度予算で香川県のような案件というのは一体何件あって、予算額は幾らになっているのか、お示しを願いたいと思います。
#16
○政府参考人(増田優一君) お答え申し上げます。
 御指摘の直轄事業負担金の対象でございますが、これにつきましては、直接の工事費のみならず必要な経費をその対象にしておりまして、御指摘の、例えば道路事業あるいは治水事業に伴って必要となる現場事務所の建て替え費等についても対象に含めておりまして、従来からそのように取扱いをさせていただいているところでございます。
 それから次に、額等でございますが、直轄事業負担金の負担を求めて庁舎の建て替えを行った件数、金額、今取り急ぎ把握できた範囲で申し上げますと、平成十九年度、これは実績でございますが、全国で三十二件、約二十億円の御負担をいただきました。それから、平成二十年度、これはまだ見込みでございますが、全国で二十五件、約十九億円の負担となっております。
 なお、二十一年度の件数、金額につきましては、これから実施計画の作成ということでございますので、現時点ではまだセットされていないということで御理解いただきたいと思います。
#17
○広田一君 どうもありがとうございます。
 十九年度、二十年度だけで五十七件このような事例があるというふうなことでございますけれども、私は、そもそも大変財政が厳しい県に国の出先機関の建築費用の三分の一を負担をさせるということには違和感を持っているわけでございますし、国と地方というのは対等であるというふうにお題目としては言われておりますけれども、まだまだ道半ばなのかなというふうに今回の件を聞いて思いました。
 先ほど御説明の中でもあったように、今回のこの負担金というのは法律に基づいて負担を求めたというふうなことでございますし、現場事務所という位置付けだというふうなことでございますけれども、具体的にどういった法律に基づいて、どういう解釈で現場事務所というふうにとらえているのか、御説明をいただきたいと思います。
#18
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。
 まず、直轄河川事業費の地方負担を求める法的根拠でございますが、河川につきましては、河川法六十条に基づきまして、一般の工事については三分の一、維持管理については十分の四・五の負担をいただいております。
 それで、実際、現場事務所として何をやっているかということでございますけれども、香川河川国道事務所の河川関連のことで申しますと、土器川の工事、管理をやっております。土器川は四国でも有数の急流河川でございまして、香川県第二の都市丸亀市の洪水防御等を目的に築堤、護岸整備を進めております。土器川でございますが、最近でも平成十六年の台風二十三号で戦後最大の洪水が発生いたしまして、河岸の決壊だとか一部県道の浸水とかいう被害を受けております。それらを防ぐために堤防の補強、護岸工事を行っておるわけでございます。
 実際、香川河川国道事務所は、これらの河川改修を進めるために、現地におきまして地元への事業説明、用地取得等のための用地交渉、現場状況を踏まえた工事の設計、積算、工事現場監督を実施しているとともに、平常時の維持修繕その他の管理、あるいは洪水時の応急対応、あるいは洪水予報、水防警報等を行っております。
#19
○広田一君 どうもありがとうございます。
 現場事務所ということで、様々、用地管理とかいろいろな事業を実施しているということでございますけれども、本日は香川県選出の植松議員もいらっしゃって、地理的によく分かっていると思いますけれども。
 この河川国道事務所のある高松市から丸亀市に流れております土器川まで、距離にして大体二十キロから三十キロあるんじゃないかなというふうに思いまして、大臣、一般の感覚といたしましては、これ現場事務所というふうに考えるのはちょっと距離的には無理があるのではないかなというふうに私自身思っております。事務所の設置場所については全く考慮しなくてもいいというふうなことなんでしょうか。つまり、先ほど御説明のあったように、用地取得だとかふだんの管理業務等をやっている場所については、そこの対象になる河川等との距離というのは余り考慮しなくてもいいというふうな理解でよろしいんでしょうか。
#20
○政府参考人(甲村謙友君) まず、香川河川国道事務所でございますが、所掌している事務は、先ほど私が申しました土器川の改修工事、それから維持管理とともに、一般国道十一号、三十号、三十二号及び三百十九号の改築、維持工事等を所管しております。
 それで、事務所の場所をどこに置くかということでございますけれども、土器川だけを考えると確かに丸亀市の方が現地に近いわけでございますけれども、道路の十一号、三十号、三十二号、三百十九号等を考えて事務所の位置を定めております。具体的には、国土交通省設置法を受けまして、地方整備局組織細則でもちまして事務所の位置を決めておりまして、香川河川国道事務所の場合、河川、道路両方の現場を効率的にやるという意味で高松市ということにしております。
#21
○広田一君 国道の管理等も行っているというふうなことでございますけれども、しかしながら今回、香川県の方に示された直轄負担金の請求書、これによりますと、多分、土器川の河川整備事業費の河川改修費などにこの移転、事務所の経費が入っているというふうに私理解しておりますけれども、そうなりますと、国道等々のところはこの事務所設置の中には含まれていなかったんではないかなというふうに思うわけでございますけれども、この点はいかがでしょうか。
#22
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。
 香川河川国道事務所の庁舎の建て替え費用でございますけれども、先ほど申しましたように香川河川国道事務所、土器川並びに国道十一号等の所管をしております。
 具体的に建て替え費用の河川事業と道路事業の費用負担の割合でございますけれども、全体の中で河川が一〇%、道路が九〇%、そういう費用負担の割り振りでやっております。
#23
○広田一君 そうしたら、費用負担としては道路側の方が多いということになりますと、そうしたら、香川県に出された請求書もやっぱりそういったような割合になっているというふうな理解でよろしいのでしょうか。
#24
○政府参考人(甲村謙友君) 具体的な負担は、先ほど申しましたように河川一〇%、道路九〇%でございますけれども、香川県に明示的に事務所の建て替え費用が幾らで、道路がこれだけ、河川がこれだけというようなことは今までお示ししておりませんでした。その費用負担についてしっかり説明されなかった点につきましては、今後改め、きちんと説明してまいりたいと思っております。
#25
○広田一君 金子大臣、今回の件でございますけれども、先ほどお話があったように、もっと県の方にもきちっと説明をしなければいけないというふうなことと同時に、もちろんケース・バイ・ケースで現場事務所の考え方というのはあろうかというふうに私自身も思います。また、地方の方が納得し、理解してこの出先機関の事務所の負担を拠出しますということであれば、私は、それは地方の独自の判断なので構わないというふうに思うところでございますけれども、やはりこの現場事務所の定義というか、また場所的な範囲であるとか、こういった事柄をこれを機に明確にして、一般の方もいろいろ判断できるような材料というものをつくっていくべきではないかなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
#26
○国務大臣(金子一義君) 今回の件で香川県に対して十分な説明がなされていなかった。特に、今河川局長からもお話ありましたように、明示的に道路あるいは河川といったような、その機能についてはっきり説明されることなく請求が回ったということに対して、本当に私自身も、これだけ直轄事業負担金問題が地方自治体から出ているときに何をやっているんだという気持ちで、担当の国交省をしかりつけたところであります。
 ただ、今はこういう事務所についても地元負担するという一応法律的な枠組みができたところでやっておりますので、ケースケースというのが本当に通用するのかどうかということについてはどうなのかなと。今お話伺いながら、これは全体として、むしろこういう事務所の全体的な統廃合みたいなものを念頭に置きながら考えた方がいいんだろう。これは県が払えるからいいや、いや、これは県が払えないから持ってくれよというようなことの整理だけだと、なかなか全国うまく進められないのかなと。そういう意味でまず説明がきちんとできていない、何をやっているんだと。
 これは、私は全国地方整備局に対しまして現場事務所庁舎新築営繕費、こういう自治体に対しましてどう説明が、ちゃんとやっているのかどうかということについて総点検を命じました。これは総点検して私に報告してもらうと。改善すべき事項があれば取りかかるように指示をしております。
 それから、先ほどのちょっと前段にも戻りますが、直轄事業等々について全国知事会との場、これ政令指定都市もやると思っていますけれども、場をセットいたしまして、今回のような問題も含めて地方整備局から地方自治体に対する情報提供あるいは意思の疎通の在り方について意見交換して、必要な手続というものがきちんと取れる、まず状況というのをつくっていくのが第一歩だと思っております。
#27
○広田一君 どうもありがとうございます。
 本日は、中村政務官の方にも来ていただいておりまして、お隣の徳島県の御出身でございますので、この件についてもいろいろ問題意識を持たれているなというふうに思うんですけれども。
 先ほど金子大臣の方からお話があったように、やはりこれから国と地方は対等でございますし、この問題を機に意見交換とか情報交換というのを進めていかなければいけないと思います。それを考えたときに、私は国が補助事業申請者に求める程度の資料は、やはり負担金を求める以上提供をすべきじゃないかなというふうに思っておりますし、その際、地方側が再三求めております整備費や改修費、維持修繕費などの目の細分についても資料提供をすべきだというふうに思っておりますけれども、それについての御見解と、そして直轄事業負担金、これ新設、また改修等にも費用が掛かりますけれども、しかし維持修繕にも四五%掛かるというふうなことで、大変地方にとっては負担になっているわけでございまして、地方をよく知っている中村政務官、今のこういった現状について、どのように考えられて、どう改善すべきと思われているのか御所見をお伺いします。
#28
○大臣政務官(中村博彦君) 広田さんと同じような認識をいたしております。
 直轄負担金制度は、御存じのとおり、地方公共団体の利益という形、便益に対しての応分の負担という制度で始まっております。一方、地方団体からは、御存じのとおり、この直轄事業負担金については地方団体に対して個別な財政負担を課する極めて不合理なものがありますので廃止、そして特に、今回の香川県の問題として、維持管理費に係る直轄事業負担金をどうすべきかという点に対しては、早急に廃止することという主張が知事会並びに市長会から出ておるわけでございます。
 しかし、総務省としては、この維持管理費に係る直轄事業負担金については、もうこれ平成十年五月二十九日に閣議決定を見ております。地方団体の意見及び地方分権推進計画で見ておりまして、廃止すべきとの認識が出ておりますので、その方向の中で総務省としては頑張らさせていただいておるわけでございます。そして、当然、併せてこの直轄事業について基礎的、広域的なものに限定していくことが必要であると認識いたしております。
 そして、現在、一次勧告、二次勧告を出していただいております地方分権改革推進委員会がございますが、この推進委員会においても第三次勧告がなされるわけでございまして、国と地方の役割分担、そして補助金、交付税、そして税源配分の一体的な検討というものが第三次勧告でなされるわけでございまして、それに基づいて総務省は積極的に検討していこうと、こういうことでございますので、是非とも御理解願いたいと思います。
#29
○広田一君 時間も過ぎてまいりました。本当にありがとうございます。
 是非、地方の自主性、そして地方の厳しい財政状況、また地方の思いというものを受けて、国交省また総務省におかれましては、是非ともこの国の直轄事業負担金の改革に取り組んでいただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
#30
○川崎稔君 民主党・新緑風会・国民新・日本の川崎稔です。本委員会で初めて質問の機会をいただきましたことに感謝を申し上げたいというふうに思っております。
 国交省の皆様には、昨年、決算委員会の方で大変お世話になりまして、また、九州地方整備局とかあるいは中部地方整備局の方に視察でお邪魔したりということで、どうもありがとうございました。
 それと、質問に移ります前に、成田空港の事故につきまして心からお見舞いを申し上げたいというふうに思っております。
 それでは、質問に移りたいと思います。
 まず最初に、公共事業の経済波及効果についてということで、多少マクロの話を伺いたいというふうに思っております。
 御承知のとおり、百年に一度とかあるいは戦後最大という、そういう形で深刻度を表現される現在の経済情勢でありますけれども、その中で大胆な財政出動が必要だという考え方については私も全く同感であります。
 こうした中で、今回の予算、公共事業関連費でありますが、麻生総理は予算について三段ロケットに例えられて、そういう意味で今回の二十一年度予算というのは三段ロケットの三段目に当たるわけですね。今回の予算について、その中でも公共事業の関連費、どのように評価をされておられるのか、大臣の所見を伺いたいと思います。
#31
○国務大臣(金子一義君) その乗数効果云々ということは、これは私が答弁するというよりも、むしろ川崎委員が既に今日の提出していただいた資料でお出しいただいて、それなりの御理解をいただいているんだと思います。
 いずれにしましても、この三段ロケット、本予算で、非常に厳しい状況の中ではありますけれども、重要課題に対応すべく、必要な事業、施策を取りまとめさせていただいたものでありまして、中身に入る前に、一刻も早く通して、そして今非常に国全体が内需を求める、世界各国それぞれの国で内需をつくっていこうという状況でありますので、我々は本予算、一次、二次に併せて本予算を早く通していただいて、なるべく早くそれが執行できるということも併せてやっていかなければいけない。
 従来、発注までに七週間掛かっていた手続、なるべく短縮化して、三週間程度で発注できるようにしていくというのも含めて、公共事業、厳しい財政下ででき上がった、御提出いただいている本予算でありますけれども、重要課題に対応すべく、必要な事業、そしてそれがなるべく早く実施されるように取り組んでまいりたいと思っているところであります。
#32
○川崎稔君 今の御答弁の中で、最初に公共事業の乗数効果等については申し上げる立場にないというふうにおっしゃられたわけでありますが、実は、この資料一でお配りした公共事業の乗数効果という数字は実は国土交通省様のホームページにも載っておりますし、私はこういったものについて平成十二年の建設白書、こちらの方から実は調べたりしたんですね。要するに、こういったことについて当時の建設省も論じておられるというわけなんですが。
 なぜ私がこういうふうな資料をお示ししたかというと、かつて、小泉・竹中構造改革のころに、公共事業というのは景気浮揚効果というのは余り期待できないんじゃないかという議論が非常に横行していたという記憶がございます。
 しかしながら、私自身は景気対策としての公共事業の重要性というのは、全く今でもいささかも失われていないというふうに思っているわけなんです。そういう中で、ホームページにも載っておりますが、公共事業の乗数効果というのが、これ公共事業の乗数効果というのは御承知のとおり、例えば十億円投資したら、それが一年目には波及効果としてその何倍になるか、あるいは三年後には何倍として経済効果が出てくるかということを数字で示したものなんですが、この乗数効果、お示ししている資料でもお分かりのとおり、時代を経るごとに、三年目の乗数というのは低下していっているんですね。これは本当にホームページに載っている数字そのままをグラフにしただけなんですが。この点について国土交通省の方では、公共事業の効果というのはどうなんだろうかという点についてはどう御覧になっていますでしょうか。
#33
○政府参考人(大口清一君) お答え申し上げます。
 先生おっしゃる乗数効果、確かにいろんな乗数効果の数値がございまして、内閣府の計量分析室が出している経済財政モデル第二次再改訂版というやつと、それからあと内閣府の同じ経済社会総合研究所が出している短期の日本経済マクロ計量モデルというのがございます。
 先生が御引用されているこの表はまさに短期の日本経済マクロ計量モデルの方のグラフかというふうに承知しておりますけれども、私ども今使っている資料は、経済財政モデルのいわゆる内閣府計量分析室が出しているものの数値をよく使っております。それが一・二八という数字でございます。
 それで、乗数効果が以前よりも小さくなってきているという御指摘について、私ども推量するに、諸前提、いろんな場合がございますので、単純な比較は難しいかと思いますけれども、三十年から四十年の期間で時系列的に見てみますと、試算数値は確かに減少傾向にあります。その背景として、いわゆる限界的な消費性向、いわゆる消費に回すお金ですね、それの低下とか、あるいは限界的に輸入性向が上昇してきている、そうしたものの影響が指摘されているところでございます。しかしながら、公共事業の乗数効果というものは他の政策手段による乗数効果と比較して依然として大きいという御指摘は明確でございまして、有効性がなくなったわけではないということでございます。
 それから、ちょっとそれに加えまして、そもそも公共事業は国民生活の安全とか安心とか様々なものに重要な役割を演じているというところだけひとつ念押しをさせていただきたいと思います。
#34
○川崎稔君 ありがとうございます。
 少なくとも、乗数効果が小さくなっているかどうかというのはいろんな意見が分かれるところなんですが、私はなぜ冒頭にこのようなそもそも論的なことを伺ったかといいますと、やはり例えば私たちが地元を回っていても、公共事業、公共投資のお金が例えば地元になかなか回らないとか、そういうふうな非常に声というのが聞かれるんですね。
 先般の委員会から、早期執行等に、前倒し執行等について意見が出ているわけですが、そういった早期執行に限らず、執行方法についていろいろ工夫を凝らしていただいて、公共事業ができるだけ効果が大きいように執行をお願いしたいということを冒頭申し上げておきたかったという趣旨でございます。
 次に、広田理事の方からも質問出ておりましたが、直轄事業負担金の問題について私も触れさせていただきたいというふうに思っております。
 資料の二でございますけれども、こちらの方は二十一年度予算として既に内示されている官庁営繕事業の新規採択案件でございます。
 ここに示されていますのが、例えば栃木地方合同庁舎であるとか、あるいは高松地方合同庁舎など、全部で二十三の事業案件、ここに掲載しているわけですが、これいずれも国の直轄事業なんですね。こうした直轄事業について地方の負担はあるのでしょうか。
#35
○政府参考人(藤田伊織君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の平成二十一年度の官庁営繕事業のこの事業、新規事業の庁舎整備費には直轄事業負担金は含まれておりません。
 以上でございます。
#36
○川崎稔君 ないということですね。
 そうすると、今の官庁の営繕案件、これは出先の機関の庁舎で地方負担がないということなんですが、一方で、先ほど広田理事が指摘された例えば香川の河川国道事務所、こういったものは地方負担があるということで、この違いというか、その理由というのは何でしょうか。
#37
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。
 国の機関の庁舎には、中央省庁あるいは地方整備局の本局など国の事務一般を行うための庁舎と、私どもの工事事務所等のように直轄事業を専ら行うために設置する庁舎との二種類のものがございます。そこで、先ほどの国の事務一般を行うための庁舎は全額国の負担において先ほどの資料のように実施しておりまして、事務所につきましては直轄事業を専ら実施するために設置するということで、こういう事務所を含め直轄事業の実施に要する経費につきましては、事業によって直接的な利益を受ける地元都道府県の負担をいただいております。
 ただし、先ほども申し上げましたように、その経費を明示的に都道府県に説明していなかったという点につきまして、反省いたしまして、今後しっかりと御説明をしてまいりたいと考えております。
#38
○川崎稔君 地方負担がないものは、例えば今その資料二でお示ししたこういった直轄事業、これは一般会計、一方で河川国道事務所等は特別会計というような仕切りになっていると理解してよろしいのでしょうか。
#39
○政府参考人(藤田伊織君) 官庁営繕の事業費には、一般会計と、それから現在あります特定国有財産整備特別会計というのがありまして、最終的には施設は一般会計のものになります。
 以上でございます。
#40
○川崎稔君 今伺った話でも、組織としては整備局があって、例えば国道事務所であるとか河川事務所というのがその下にあるわけですね。ですけれども、建物については地方に負担させるものとさせないものとあるという意味では、やはり、直感的な議論なんですけれども基準がどうしてもあいまいかなと。
 何か今伺ったような話だと、一般会計の方は地方負担持たせないと、特別会計の方は地方負担を潜り込ませるというようなやり方が行われているんではないかなという気がするんですけれども、いかがでしょうか。
#41
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。
 庁舎費あるいは人件費、物件費等につきましても、例えば本省あるいは国土交通省でいいますと地方整備局の本局等、国の一般的な事務を行う部分につきましては地方負担をなくしてオール国費でやっております。事務所、出張所等、直轄事業を直接実施している庁舎費あるいは人件費、物件費等につきましては地方負担をいただいている。ただし、それの説明を従来しっかりやっていなかったということで、それをしっかり努めたいと思います。
#42
○川崎稔君 今のお話だと、説明がしっかりできていなかったということですね、私はその説明の平仄そのものがいま一つ合っていないなという気もするんですが。
 そこで、その説明がしっかり行われていなかったというお話なんですが、国土交通省の方に確認をしたいんですが、これまで広田理事からの議論含めてずっとお聞きしているのは、庁舎の、要するに官庁の庁舎の営繕事業なんですね。これを地方の負担があるのかどうかということでお聞きをしてきたんですが、では次に、職員の方の宿舎、住居ですね、宿舎について営繕事業というのは当然出てくると思います。これについて地方の負担はあるのでしょうか。
#43
○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。
 現場事務所の職員のために造る宿舎につきましては地方負担をいただいております。先ほどの庁舎と同様でございます。それらにつきましては、河川法六十条並びに道路法五十条の直轄負担金の規定に基づいていただいております。
#44
○川崎稔君 地方負担が宿舎についてもあるということですね。これは余り、これまでの例えば報道なんかでも表に出てない話だと思うんですが、全体として事業総額、こういった宿舎についての事業総額は幾らで、地方の負担は幾ら、国の負担、国費は幾らというのは分かりますでしょうか。
#45
○政府参考人(甲村謙友君) 現場事務所の職員のための宿舎、地方負担をいただいている宿舎の部分だけで申し上げますと、治水、道路、合わせまして、平成二十一年度予算におきましては約十七億円を見込んでおります。具体的な地方の負担金につきましては、支出負担行為実施計画を定めた後確定いたしますが、概算でございますが、両方合わせて約五億円を見込んでおります。
#46
○川崎稔君 今のお話だと、十七億規模としてはあって、そのうち地方負担が概算約五億ですね。
 実は昨日、事前にいろいろと伺っていたときに、最初、宿舎について地方の負担はあるのでしょうかという実は質問をしたところ、回答は、一般会計はありませんという回答でした。一般会計はありませんという回答だけだったんです。私はそう聞いたんで、じゃ、特別会計の地方負担というのはあるんですかというふうに伺ったところ、実はありますと。最初から言ってくれればいいんですけど、最初は言わないんですね。特別会計の方では地方負担があるなんというようなことは言わないんです。一般会計はありませんという回答しかなかったんです。
 じゃ、特別会計はあるということを聞いたんで、じゃ幾らあるんですかということをお聞きをしました。これは委員会の場で申し上げるということは事前に申し上げておりますが、そのときに、回答は何かというと、分かりませんだったんです。数字が分かりませんという答えだったんです。予算が成立するまで数字は分かりませんという回答だったんです。私はそこで、ちょっと済みません、やや言葉としては激しい言葉を申し上げたんですが、予算の審議を行うのに予算が成立するまで数字が分からないなんということがあるんですかと、こんな理屈が通るんですかということを申し上げたら、国土交通省の御担当の方も確かにおかしいと思いますということをおっしゃっていたんです。
 やはり説明責任というか透明性ということを昨年の例えば通常国会なんかでも道路の問題についてさんざん議論したわけですね。いまだにこういう部分が変わってないんじゃないかというふうに私は感じずにはおれなかったということを申し上げておきたいと思います。
 今回のこういった問題について、ちょっと改めて大臣に御感想なり受け止め方をお聞きしたいんですが、いかがでしょうか。
#47
○国務大臣(金子一義君) 今委員と政府参考人とやり取りがありましたように、現場の事務所を含めまして直轄事業実施に要する経費については、事業によって直接的な利益を受ける地元都道府県が一部を負担するのが合理的という観点から、道路法と河川法の規定に基づいてこれまで経費の一部を御負担をお願いしてまいったところであります。
 ただ、再三話が出ておりますように、今度の香川県国道事務所について説明が十分行われてなかったということが出てまいりまして、本当にしっかりしろと言っているところであります。
 先ほどの繰り返しになりますけれども、現場事務所の庁舎新築、営繕費等に対してどういう説明をしているのか総点検しろということで指示を出しました。私に結果すべて報告してもらいました。改善すべき事項が明らかにして、直ちに取りかかるよう指示してまいりたいと思っております。
 それから、直轄事業全般になりますが、全国知事会、地方自治体からも直轄事業負担金の在り方について様々な御議論が今寄せられております。そういう意味で、地方公共団体に対する情報提供、意思疎通の在り方、これ、知事会、政令指定都市の市長さんとも意見交換させていただきますけれども、具体的な改善策を検討してまいりたいと思っております。
#48
○川崎稔君 ありがとうございます。
 この点については是非よろしくお願いしたいんですが、ちょっと参考人の方で結構なんですが、確認したいんですが、先ほど来、庁舎の問題についてはさんざん出ているんですが、職員の宿舎については地方負担、地方が負担しているということを相手方の地方は認識しているんですか、明示的に。それとも、気付いていないんですか。どうなんですか。
#49
○政府参考人(甲村謙友君) 都道府県等にお示ししております負担額を求める調書の中で、庁舎だとかそれから宿舎について明示的に今まで示しておりませんでした。ですから、想像でございますけれども、多分都道府県の方は、知っている方は知っておられる方も一部おられると思いますが、調書の中には示しておりません。ただし、法律では、直轄事業に係る経費として河川法六十条、道路法五十条で負担が決まっております。ただし、それを地方の方にしっかりとは説明していなかったというのが実情でございます。
#50
○国務大臣(金子一義君) ちょっと説明、官房長から。法律の立て付けがどうなっているのか。
#51
○政府参考人(増田優一君) 明示的にということでございますが、従来からそういったいわゆる間接経費を明確化しようというような取組を私ども行っておりまして、実は今年度予算、二十年度予算から、御案内のように、特別会計の改革の中で、私どもの公共事業特別会計を一元化しまして社会資本整備特別会計ということにさせていただきましたが、その際に、今御指摘ありましたように、営繕費、庁舎費でありますとか宿舎費につきましても、それまでは事業費の目の中の目細ということで潜り込んでいたものをもう少し明示的にしようということで、業務勘定というような勘定を設けましてその中に立目をいたしまして、営繕宿舎費ということで明示的に総額を予算書の中に盛り込ませていただきました。
 ただ、具体のどういうところでどういう宿舎を造るかということにつきましては、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、予算が通った後に実施計画の中で個別の箇所の予算を積み上げますので、そういった中で、これからはしっかりと公共団体に、法律に基づくということも含めて、説明をさせていただきたいというふうに思っております。
#52
○川崎稔君 ありがとうございます。
 基本的にこれまでは知らしむべからずということだったんだなというふうに思うわけですけれども、そういった点については是非改善をお願いをしたいと思います。本当に財政状況が厳しい地方にとってみれば、自分たちが何を負担しているのか分からないというのはやはり納得性の点から問題だと思います。よろしくお願いしたいと思います。
 直轄事業負担金の制度ではないんですけれども、これと似たような仕組みとなっております整備新幹線の問題についてちょっとお伺いをしたいと思います。
 資材価格の高騰などを理由に、国が工事費の増加分、これの一部負担を地方に要求して、これに対して新潟、福岡、熊本、佐賀と、四県がこれに反対しているという報道がございました。私の地元の佐賀の場合ということで申し上げますと、九州新幹線の鹿児島ルート、これで県の負担する事業費が五十四億円増加するという説明を受けているということで、その三分の一とすると十八億円を地元が負担しなければいけない。
 交付税措置後の実質負担でいうと大体十億円ぐらいの負担増になるのかなということを県では試算しているようなんですが、こうした状況について、大臣、どのような見解をお持ちでしょうか。
#53
○国務大臣(金子一義君) 佐賀県も、また福岡も二十二年に開業するということで急ピッチで工事が今進んでいるものですから、さなきだにその工事費が膨らんでいる。それに加えて増嵩費、今資材の増加というのが地方に大変御負担重くなっているという認識は私も伺っております。
 この問題、ただ一昨年来、整備新幹線の新規着工について、新規着工を求める、早くやれという地元からの御意見があるということも一方で事実であります。
 このような議論も踏まえまして、昨年末、政府・与党のワーキンググループ合意事項におきまして、今の問題も含めて今後の財源確保の方策の一環として国と地方の負担の在り方について検討を行うということをされました。他の項目と併せて本年末、本年度じゃなくて本年末までに結論が出せるように進めてまいる予定であります。
#54
○川崎稔君 ありがとうございました。
 実は、その整備新幹線の問題については、この問題のほかに私はフリーゲージトレーンの開発の状況についてもちょっと伺いたかったんですが、ちょっと時間がなくなったということで、また別の機会にいろいろと伺わせていただければと思っております。
 どうもありがとうございました。
#55
○長谷川大紋君 自由民主党の長谷川です。質問に入ります前に、成田で亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げます。
 最初に、地方における道路の必要性について御質問をいたします。
 先日の委員会で、我が党の山本委員より島根、鳥取での調査の報告がございました。その際、接続されていない道路に関する陳情があった旨の御説明があったわけであります。地方における道路整備への要望は依然大きく、道路整備が比較的進んでおる茨城県におきましても、今でも市町村長さんの第一の要望は道路であります。雇用を確保するための企業誘致、広域的な医療体制の整備も道路なくしては考えられず、道路は地域づくりのための幅広い役割を担っておると思うのであります。
 先般、茨城県で長年の夢でありました北関東横断自動車道が東北道までつながったことにより、地域がまさに一変したのであります。道路ネットワークがつながって初めて本来の効果というのは発揮できるんだということを目の当たりにしたわけであります。しかし、茨城にはまだ東関東水戸線が三十・九キロを残して未完成のまま。完成後の経済効果が地域の悲願であります。早期の国幹会議の開催と早期着手をお願いするところであります。
 全国にはこのように同じように完成間近で止まっておる箇所が多々あると思います。本来の波及効果を得るためには、一日も早い道路ネットワークの必要があると思います。国土交通大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#56
○国務大臣(金子一義君) これはもう長谷川委員おっしゃるとおりで、私も全く同じ気持ちであります。高速道路網について一日も早くネットワークがつながるよう、一方で重点化、一方で効率化を図りつつ、しっかりと整備をしてまいりたいと思っております。
 長谷川委員、特に御指摘いただきました潮来のところの道路について、先般委員も、地元市町村長あるいは知事ともおいでになられまして、私も状況、お話、承りました。これは是非、常陸那珂港、道路だけじゃなくて、常陸那珂港、ひたちなかの周辺は非常に先端的な工場立地が今進んでいると、これをやっぱり生かして、そして単に潮来を結ぶ道路だけじゃなくて、やっぱり北関東自動車道と、常磐道も走っているわけですから、これと港、これのある意味連携で重要港湾としての、地域の港湾としての機能を併せて進めていくという、ネットワークとして、道路だけじゃなくて、是非それを、知事にも申し上げたんですけれども、やっぱり地域全体としてそういうものを併せて考えていくんだという、それの一つとして是非もっとまとめというんでしょうか、位置付けを訴えていただける、やらないわけじゃないんです、訴えていただけるとまたいいんじゃないかと思います。
#57
○長谷川大紋君 ありがとうございます。
 しかし、東関東水戸線、まず国幹審を開いてくれなければどうにもならないわけでございますので、一日も早い国幹審を開いて決めていただきたいというように強く要望をいたします。
 次に、地方の建設業の疲弊の状況につきましてお尋ねをいたします。
 地方は大変厳しく疲弊をしております。大臣も選挙区での状況を見て、地方の現状というものはよくお分かりだと思います。特に、建設業を取り巻く環境は深刻な状況が続いております。公共事業や建設投資の減少に伴い、建設事業者数、建設産業従事者の減少が著しい状況であります。
 私の地元茨城県におきましても同様でありまして、五十年以上の歴史を持つ茨城県採石業協会、茨城県建設業協会、二、三年前は八百社以上が加盟をしておりましたが、この二、三年で五百社以下になってしまったというのが現実であります。この協会に所属する業者は、長年にわたり地域の雇用の確保やインフラ整備、また安全確保のため、行政と一体となって地域に貢献をしてまいりました。冬、雪が降れば一晩中凍結剤をまき、除雪して生活道路を確保し、大雨が降れば川の水位警戒のため、これも一晩中警戒をしておるわけであります。
 このように、災害などの緊急時におきましても、地方のライフラインの確保には欠かせないのがこの建設業であります。その建設業が近年ばたばたと倒産をしております。地方におけるインフラ整備はもとよりでありますが、災害時の対応や災害復旧に迅速に対応する機動力がまさに崩壊の危機にあるわけであります。このような地方の建設業の実情、大臣の御認識をお聞かせいただきたいと思います。
#58
○国務大臣(金子一義君) まさに、長谷川委員、今御指摘のことは全く私も共通の認識を持っておりまして、国交大臣というのは、単に国の予算だけではなくて、地方財源をどうやって確保しながら公共事業を進めていくかと同時に、発注の在り方ということについてもよく考えながらいかなければならないと。特に中小、地元の地域を支えている優良な建設会社が倒産をしているという状況を本当に眺めながら心配をしております。
 そういう中で、二十一年度予算につきましても、先ほど申し上げましたように、なるべく機動的に早く発注をしていきたい。それから、建設会社、資金繰りもやっぱりいろいろ非常に苦労しておりますので、この資金繰り。
 それからもう一つは、今御指摘いただきましたけれども、地域要件、やっぱり地元との災害協定を結んでいるというような、もっともっといろんな対応が地域要件としてあると思いますけれども、こういうようなものを、入札のときは一般競争入札でありますけれども、実際にその過程で地域要件というのをきちっとできるだけ評価していくと。
 それからもう一つは、地方自治体にも要請しておりますけれども、あらかじめ予定価格は出さないと。予定価格を出せば、みんなもう自動的に最低価格が分かっちゃいますので、全部そこに札を入れちゃうというようなことがありますので。あとは抽せんで決めるというような状況になっていますので、もう予定価格をなるべく出さないようにやってくれと。地方自治体もそれに大分応じてくれているようでありますけれども、そういう状況。
 地域要件あるいは実際に最低基準価格を昨年上げさせていただきましたけれども、さらに、やっぱり安ければいいということだけでない、予定価格の八五%を切りますと、もう明らかに手抜き工事かあるいは下請会社の赤字につながっていると。それが下請企業の労務費の低下につながっているという相関関係が極めてはっきりしているところがありますものですから、今度我々の方では、人件費についても適切にちゃんと積算されているか、あるいはそれが本当に支払われているかどうかというところまで踏み込んで、地域の優良な中小企業、地域を支えている企業に配慮したことをやってまいりたいと思っております。
 先ほど川崎委員もこのことを、非常に佐賀県でも同じように問題があるという認識しております。そんなことで、地域の中で持続的に地域を支えてくれる企業が頑張っていけるようにしてまいりたいと思っております。
#59
○長谷川大紋君 大臣と全く認識が一致しておるわけでありまして、今答弁にもありましたが、このような大変厳しい環境の中で、先般、先ほどの建設業協会が三千人規模の決起大会を開いたわけであります。大会では、公共事業の拡大、雇用の確保、また今大臣が、話が出ておりましたが、入札における予定価格の公表の中止といったものが取り上げられたのであります。予定価格の公表については以前から問題になっております。公共事業が大幅に削減した上に、価格が事前公表されることによりまして、今大臣がお話しになりましたとおり、大幅なダンピングが進んでしまったわけであります。この安値受注に拍車が掛かり、建設業は更なる追い打ちを掛けられてしまったのが現実であります。安値受注で会社存続のために赤字覚悟で落札した業者は、更に資材の安値購入に走り、大幅な労務費のカットあるいは工事の質の低下も懸念されるわけであります。また、現場の労働環境の悪化にも大変危惧しておるところであります。
 地方公共団体の予定価格公表による、先ほどもお話がありましたが、現状についてどのように考えているのか、改めてお尋ねをいたします。また、安値受注に対する国交省の対策についてもお伺いをいたします。
 また、私は長年、地元で公共事業を見てまいりました。そして、多くの業者の意見を聞いてまいりました。その中で、例えば国直轄事業を大手ゼネコンが八五%、九〇%で請け負った場合、本社経費、支店経費、現場経費が差し引かれ、下請業者、さらに孫請が仕事を請け負うときには専門家が算出した価格の六〇%、よくても六五%で工事が行われるというのが現実の姿なのであります。このような状態で下請業者が仕事を受ければ、受ければ受けるほど身銭を切らなくてはならないというのが現実の姿であるわけであります。
 私は、国発注の公共事業が内需拡大につながらない原因というのはこの辺にもあるのでなかろうかと思うわけであります。このような状況で造られた道路や橋あるいは建物、長期にわたって本当に維持していくことができるのか。また、結果的に修繕費が掛かって高く付いてしまうのではないかという様々な疑問を感じております。
 予定価格は、専門家が実用に基づき積み上げ、適正な利潤が上げられる価格になっておると思います。この予定価格により近い価格で落札されるのが順当であると思うのであります。地方自治体の中に最低基準価格の引上げを取り入れる動きが出てきておりますが、やはり国が率先して基準を明確にする必要があると思います。
 今後、地元企業の育成を踏まえ、下請、孫請業者の適正利潤を確保するために、調査基準価格は国直轄事業が率先して引き上げるべきと思うのでありますが、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#60
○国務大臣(金子一義君) 昨年の四月でありますが、国交省発注の直轄工事につきまして、二十二年ぶりになりましたけれども、抜本的な見直しをいたしまして、今お話がありました調査基準価格、これ、おおむね五%引き上げさせていただいたところであります。
 これ、国が率先してという今、長谷川委員からのお話がありましたけれども、国だけでなくて、やはり地方公共団体も相当な発注量をもって、より中小企業にとりましては密接なところもありますものですから、地方公共団体、これ、埼玉県の上田知事がこの問題の全国知事会のプロジェクトチームをつくっておりますが、こことも相談をいたしまして、国がまずそういう形で上げると、調査基準価格、最低制限価格の適切な設定について要請を行ってまいりました。
 この要請を受けまして、都道府県では、平成二十年四月以降でありますが、調査基準価格について三十六団体、それから最低制限価格については二十九団体について見直されてきたところでありまして、引き続き見直しをしていない地方公共団体には働きかけてまいりたいと思っております。
 それから、直轄工事でありますが、現在、更に一層の品質を確保するためにこの最低基準価格を見直しできるかどうか検討をしてまいっているところでありまして、何とか今先生が、委員がおっしゃったようなことに対応していけるようにしていきたいと思っております。
#61
○長谷川大紋君 大臣、地方が頑張っておるということもあると思いますが、やはり地方は国の発注形態というものを見ているわけでありますので、国がやはり率先して発注形態を頑張っていただきたいというように思うわけであります。
 今、二人の方が、直轄事業負担金の質問が出たわけでありますが、私も申し上げます。
 直轄事業に伴う地方の負担金につきましては、現在、全国知事会でもプロジェクトチームによる論議が行われ、今この委員会でも論議されて話題になったところであります。この問題について地方の不満は、財源が厳しい中、地方に負担が課せられるということに加え、直轄工事の発注が国主導で行われており、地方は負担だけして地元の業者に恩恵が少ないというのも不満の一つであります。
 現在、百年に一度と言われている不況に対し、麻生総理は全治三年として景気対策に取り組んでおります。地方の疲弊が続き、地方の建設業が長期間の不況の中で、これからの国直轄事業については地域性を十分に考慮すべきであると考えるわけであります。
 ここで私からの提案でありますが、地方の景気刺激策及び雇用対策として、総理が全治三年と言うのであれば、三年間は直轄事業負担金を廃止をし、また三年間は地元に根付いた企業に直轄事業の優先権を与えるなど、地方の企業を育てるような方法を是非検討をしていただきたいと思います。今後の直轄事業負担金と公共事業の在り方につきましては、今申し上げましたような大胆な政策を取り入れていただきたいと思います。大臣のお考えをお聞きいたします。
#62
○国務大臣(金子一義君) 前者の件については、与党で全治三年ということのまた経済対策というのを検討が始まったようであります。そういう中で地方負担をどうするのかということについての検討は進められていくものだと思っております。また、そういう考え方が出てきたときに政府としてどうするのかということを受けて検討をさせていただきたいと思います。
 一方で、二次補正で六千億、既に地域活性化・生活対策臨時交付金というのが出ておりますけれども、これはもうまさに今委員がおっしゃったように、大手のゼネコンじゃなくて地元に密着した、あるいは地域、自治体が、何でもいいわけですから、何でもいいというか、国がこれをやりなさいということではなくて、地方自治体がむしろこれをやろうということで選択をしてやっていく事業、しかもこういう大手ゼネコン等々がやる事業ではない、地域に密着した企業に工事をやっていただけるような対策であると思っておりますものですから、こういうものをやっぱり更にやっていく、進めていくということが大事なんだろうと思っております。いろいろな方法でこういうことは更に配慮しながらやっていきたいと思っております。
#63
○長谷川大紋君 いずれにいたしましても、地方が大変疲弊しておるわけであります。地方が何とかなるように、大臣、頑張ってお願いしたいと改めてお願いをし、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#64
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。機会をいただきまして、ありがとうございます。
 先般の群馬の高齢者施設を襲った大変な悲劇がございました。そこから様々なことを学び取ってこれからの政策にも生かしていかなければならないと思っております。
 特に、高齢社会が非常に加速していく中で、住まいの確保ということについては大変大きな問題であるというふうに思います。自宅でできるだけ暮らせるようにしたいと、こういうことであろうかと思います。私、地元は埼玉でございますけれども、首都圏、埼玉や千葉あるいは神奈川というのは二〇一五年にかけて大変に高齢化率が上がる、全国的にも最も上昇度の高い地域でございます。そこで、本日はマンションの問題を取り上げたいと思います。老朽マンションのバリアフリー化、あるいはマンションの再生ということについてお聞きしたいと思っております。
 老朽マンションの再生につきましては、二〇一一年には築後三十年を超えるマンションが百万戸を超えるというふうにも聞いております。今現状で、再生が必要な老朽化したマンション、どう現状を認識されておられるのか。特に、旧耐震基準の老朽マンション、全国にどのぐらいあり、あるいは地域ごとの何か特徴がありましたら国土交通省からお答えいただきたいと思います。
#65
○政府参考人(和泉洋人君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のとおり、マンションにつきましては昭和四十年代から急速に普及しまして、今御指摘のように二〇一一年には築後三十年を超えるマンションが約百万戸と、こういった実態でございます。
 特に、こういった古いマンションでございますが、住戸面積も狭く、エレベーターも付いていない、中層であっても付いていない。あるいは居住者の高齢化、マンションだけが高齢化するのではなくて居住者も高齢化する。加えて言うと、賃貸に増してそういった問題もあると。こういった様々な問題を抱えていると思います。加えて言うと、まさに御指摘のように五十六年以前の、新耐震基準以前の、言うなれば耐震性に若干不安がある、こういったマンションも百万戸程度ございまして、そういった意味で、耐震性を含めましてマンションの再生は大きな課題だと考えております。
 また、地域の分布でございますが、当然、マンションでございますから、東京、大阪といった大都市を中心に集中的に位置していると、こういった状況かと認識してございます。
#66
○西田実仁君 そういう状況でございますが、このマンションの再生というのはなかなか正直進んでいない。大臣として、このマンションの再生を妨げる要因というのは幾つかあろうかと思いますが、どんな御認識でしょうか。
#67
○国務大臣(金子一義君) 確かに進まないんですけれども、建て替えにはマンション全体の住民の賛否でありますけれども、マンション全体の建て替えでは五分の四以上、それから改修の場合も四分の三以上又は過半数の賛成が必要であるという合意、その住民の合意形成、これがなかなか難しいというのが一つ聞いています。それからもう一つ、改修、建て替えのための事業費、それから検討をする費用の確保というのがもう一つ難しい。もう一つ申し上げますと、管理組合において改修、建て替えのために必要な知識や情報が一方で不足、管理組合で不足しているといったことが挙げられると思っております。
 そういう意味で、これらの懸念払拭してマンションが再生できるようにするために、今の三点になりましたけど、円滑な合意形成を可能とする制度や運営についての検討、それから改修、建て替えに対する資金面での支援、ノウハウを有する専門家等の関与による管理組合への支援と、これらの取組を推進していく必要があるんだろうと思っております。
#68
○西田実仁君 まさにお話のとおりだというふうに思います。特に、再生に向けて初動期の支援というのが大変重要であるというふうに思われます。
 管理組合、今お話ありましたように修繕積立金も必ずしも潤沢ではございませんので、その見通しが立たない中で再生推進の予算を確保するというのもまた難しい。また、専門家としてマンション管理士あるいは管理会社といった、再生の初動期を支援する人なり組織というのもあろうかと思いますけれども、この再生に向けた初動期を支援する仕組みが現状どうなっているのか、国土交通省の方からお聞きしたいと思います。
#69
○政府参考人(和泉洋人君) 御指摘のとおり、初動期に十分な専門的な知識を持った方が関与して、余り誤解がない形で住民間の話合いが持たれるということ、極めて大事なことだと思っております。委員御承知のとおり、東京、大阪等の早期にマンション問題に直面した都市部等においては、いわゆる相談窓口を設置するとか、あるいはマンション管理士、建築士などの専門家を派遣する、こういった仕事もしておりますが、まだまだ件数で言いますと不十分でございまして、今後、そういった問題を抱える大都市を中心に、すべての公共団体にそういった制度をつくってもらいたいと、こう思っております。
 そういう中で、来年度でございますが、そういったマンション管理組合がいわゆる再生のための計画をつくるとか、あるいは管理面で修繕計画の見直しをする、こういった場合に国の方から直接支援をさせていただくと、こういった予算も二十一年度予算において盛り込まさせていただいておりまして、まだまだ金額は三億円の予算でございますが、こういったものを通じて、初動期対策について、公共団体とも連携し、マンション管理組合の理解も得ながら進めてまいりたいと、こう考えております。
#70
○西田実仁君 まさに、自治体によっては初動期の支援で資金的な支援もしているところも出てきているようであります。大変重要な最初の段階ですね、この合意形成を進めるにも、最初が壊れてしまうとその先に進みませんので、そこでの支援を是非厚くしていただきたいと思います。
 今少しお話ございましたけれども、来年度、平成二十一年度において、マンション再生のための支援制度を拡充するというふうにも聞いております。どのような改善がなされるのかということを是非次にお聞きしたいと思います。そして、その改善策によりましてどれぐらいのマンションのリフォームが進むと想定をされているのか、住生活基本計画におけるマンションの共用部のユニバーサルデザイン化率目標との関連でお話をいただければと思います。
#71
○政府参考人(和泉洋人君) 来年度の拡充二点ございまして、一点目、今御答弁申し上げましたソフト関係を中心とした対策でございます。名称はマンション等安心居住推進事業といいまして、平成二十一年度に創設させていただきたいと考えております。
 具体的には、その中身でございますが、先ほど言いましたように、管理がうまくいっていないマンションであるとか、あるいは新しい試みとして第三者管理に取り組みたいと、こういった様々な意図を持っているマンションに対しまして、そういったソフトに対しまして経費として支援をさせていただく、三百万円ぐらいまでは定額補助で助成をさせていただく、こういったものを二十一年度三億円の予算でお願いをしているところでございます。
 二番目は、今御指摘のいわゆるハードの改修に関連するものでございまして、優良建築物等整備事業の中で、既存ストック再生型というものの創設をお願いしてございまして、マンション等のバリアフリー改修などにつきまして、間接補助、直接補助いろいろございますが、補助をさせていただくと、こういったものでございます。
 ちなみにこの優良建築物等整備事業は、平成二十年度の予算は四十億円でございますが、二十一年度におきましてはこういった新しい型をお願いすることもございまして五十二億円の予算をお願いしたところでございます。
 今委員御指摘の住生活基本計画でございますが、その中で、高齢者、障害者を始めとする多様な者が安全で快適な住生活を営めるよう、住宅のユニバーサルデザイン化を促進すると、こういった方針がございまして、その具体的な数値目標としまして、共同住宅の共用部分のユニバーサルデザイン化率、平成十五年の住宅土地調査においては一〇%にすぎませんが、これを何とか平成二十七年度に二五%に高めると、こういった目標を掲げさせていただいております。
 今申し上げました様々な補助制度の拡充等を通じましてこの目標が実現できるように努力してまいりたいと、こう考えております。
#72
○西田実仁君 併せてちょっとお聞きしたいんですけれども、まちづくり融資というのが機構によってございますけれども、これの要件というのは何か今回変わるんでしょうか。
#73
○政府参考人(和泉洋人君) 住宅金融支援機構のまちづくり融資の関係だと思うんですが、この点につきましては、今回のマンション問題に限ってという話ではございませんけれども、住宅不動産市場が冷え込んでいる中でそういった事業者資金がうまく回ってこないという話がございまして、そういう中で要件を緩和する等の工夫をこれからしようと考えております。
 加えて、マンションについては、特に高齢者の方々が年金収入等で、参加はする気があるんだけど、自分がそのお金を返していくことはできないということがございます。かねて平成十三年度に高齢者居住安定法を作ったときに、広義のリバースモーゲージ的な融資、言うなれば、御存命中は金利だけ返していただいて、フローの収入が少ない方でもマンション建て替えに参画していただいて、残念ながら亡くなったときについては財産で残りの元金を償還すると、こういった融資制度も準備してございまして、そういったものを使いながらフロー収入の少ない高齢者の方々がマンション建て替え等にも参画しやすくするように、そういうような取組もさせていただきたいと、こう考えております。
#74
○西田実仁君 今後予想されるこうした建て替えというのは、結局は自己負担による建て替えが大変に多くなるわけでありまして、なかなか余剰地を使って自己負担ゼロで建て替えるというのは、中にはごくまれにそういう例もありますけれども、基本的には難しい、その分自己負担が増えるということになろうかと思います。
 そこで、今制度としてはございませんけれども、既存マンションのバリアフリー改修、例えばエレベーター設置などが含まれると思いますけれども、こうしたことへの国庫の補助、それ当然事業者あるいは地方負担も必要になろうかと思いますけれども、こうした新しいマンション共用部の改修費に対する補助制度というのを是非検討していくべきではないかと、こう考えますけれども、大臣、いかがでございましょうか。
#75
○国務大臣(金子一義君) 西田先生、この問題、長らく先頭に立ってお取り組みいただきましたけれども、今年三月六日の社会資本整備審議会、ここでマンション政策の在り方、答申をもらいました。築三十年超えるマンション、これが今急速に増えてまいります。二〇一一年に百万戸になりますけれども、こういう状況を踏まえてマンション再生に対する支援について、地方公共団体とも連携しまして、来年度創設する補助制度の活用あるいはマンション再生の検討のための専門家の派遣といったようなことについて取組を進めてまいる予定であります。
#76
○西田実仁君 この支援の充実ということを図って、住まいの確保ということがとにかく高齢社会では大事な点であります。もちろんこれだけじゃございませんけれども、マンション再生ということについて特にその資金的な支援ということもより厚くしていく必要があると、こういうふうに私は訴えて、この質問を終わりたいと思います。
 次に、防災公園の整備につきましてお聞きしたいと思います。
 首都圏の直下型地震が発生した場合の帰宅困難者というのは東京、埼玉、千葉、神奈川の一都三県で約六百五十万人に上ると、こういう中央防災会議の推計がございます。東京に勤務されている方がそれぞれ戻ってくる際に、帰宅困難者としてそれを受け入れる防災公園が首都圏には必要になっております。特に駅とかあるいは幹線道路沿いの防災公園の確保が肝要であろうというふうに思います。私の地元埼玉の草加市で今進めております綾瀬川の左岸防災公園整備事業もそうしたことの一つであるというふうに思います。
 防災事業の効果を考えますと、やはり中心市街地に整備する必要がございます。しかし、中心市街地というのは急速な宅地化が既にもう進行しちゃっていると。また、公園、広場などの公共空地がそれによって確保が難しくなっています。そして、農地とか緑地などのオープンスペースもほとんどない状態、こういう現状でありまして、防災公園等の一定規模の空地を確保するというのは大変に難しい現状がございます。
 そこで、突発的に発生する大規模な工場跡地とかあるいは農地などが出てきた場合には、短時間でそれを取得して事業化していくという必要がございます。したがって、長期的に計画的にというのはなかなか難しい、土地が出たときにぱっと確保しなきゃならないということであります。しかし、こうした土地は当然地価も高くございまして、多額の用地補償費等の負担が発生するわけでございます。
 そこで、こうした今私が申し上げた草加市の例えば綾瀬川の左岸防災公園整備事業のような防災公園ですね、ここのこうした整備にはどうしても国の支援を必要とするわけでありますし、また短中期での事業化、それがなければ難しいと、こう考えますけれども、国土交通省としてどう認識されているでしょうか。
#77
○政府参考人(加藤利男君) お答え申し上げます。
 国土交通省におきましては、安全で安心できる都市を実現するため、先生御指摘いただきましたように、大地震等の災害が発生した際の避難地ですとか、災害復旧活動の場となりますオープンスペースを計画的に確保していくということが喫緊の課題であるというふうに認識をしております。このために、地震災害時に復旧復興の拠点となる広域防災拠点ですとか、広域の避難地、延焼防止帯等となります防災公園の整備につきまして、全国の地方公共団体に対しまして重点的な支援を行い、その積極的な推進を図っているところでございます。
 ただいま先生の方から例に取り上げられました綾瀬川左岸の防災公園でございますが、これは平常時は地域の皆さん方の憩いの場として御活用いただく、また災害時には地域の住民の方が集結する一時避難地として機能する防災公園として整備が進められております。
 国土交通省といたしましては、平成十九年度からまちづくり交付金の事業として支援を行っているところでございます。また、平成二十一年度からでございますが、これは都市公園事業によりまして、主に災害応急対策に必要となります防災用のトイレですとか救護所として活用できる施設の整備が予定されているところでございまして、引き続き積極的に支援をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#78
○西田実仁君 ありがとうございます。是非、積極的な支援をお願いしたいと思います。
 今すぐという話ではないんですが、一つの課題として、次に最後、質問させていただきますが、こうした東京とか大都市から帰宅困難者を受け入れる、まず最初に受け入れるという防災機能を重視していくとすれば、今申し上げた用地補償費等の大変な多額になるという問題をクリアしなければならない。これは、決して私の地元の埼玉だけではなくて、どこでも同じだと思います。
 そうしたときに、こうした都市公園、防災公園の場合には、用地費の国の補助率が今三分の一なんですね。他の整備費等については二分の一になっておりまして、私はやっぱりこれは、どこでもというわけではもちろんありませんけれども、防災公園、特に大都市の帰宅困難者を受け入れるというような地域においては、そうした用地費がどうしても多額になるという背景から、補助率もやっぱりこれは引き上げていかなきゃならないんじゃないかと、そういうことも検討していくべきではないかと私は思っているわけであります。
 これはなかなかそう簡単に、じゃやりますということにはならないと思いますが、そういう私の問題意識をお伝えさせていただいて、大臣にはこうした大都市周辺で帰宅困難者を受け入れる防災公園を整備する自治体に対しましての支援の更なる充実ということについて御決意をお聞きし、最後にさせていただきたいと思います。
#79
○国務大臣(金子一義君) これまでもやらなかったわけではありませんで、一時避難地となる都市公園、これを新たに補助対象にするということですとか、備蓄倉庫とか耐震貯水槽、こういう災害応急対策施設、これ防災公園の補助対象施設に追加するといったようなことで、かなり、土地だけじゃなくて、装備そのものに対しての支援は国としてやってはきているんだと思っております。ただ、その上で更に何が必要なのか。委員の御発言はちょっと預からせていただきたいと思います。
#80
○西田実仁君 終わります。
#81
○渕上貞雄君 社会民主党の渕上でございます。
 まず、エレベーター事故の調査の関係についてお伺いをいたしますが、事故原因の究明、それから再発防止のためにやはり独立した事故調査委員会の設置が私は必要ではないかというふうに考えております。もう既に航空、鉄道、船舶についてはあるわけですが、そういうものがあるわけですから、やはり統一したものを考えるべきではないかというふうに思っているんですが、その点、事故調の設置についていかがお考えでしょうか。
#82
○政府参考人(和泉洋人君) 御指摘の大変痛ましい事故でございました港区のエレベーター事故につきましては、いわゆる警察との連携が不十分であったと、あるいは事故直後に国土交通省として実機の調査をしなかったと、こういったことについて不十分だと、こういった御指摘がございまして、これについては反省すべきことだと思っております。
 そういった指摘を踏まえまして、社会資本整備審議会の下に、昇降機等に係る問題の事故原因の調査あるいは事故情報、不具合情報の調査、さらにはそういったことを踏まえた再発防止策などの検討を行うために、機械工学あるいは建築工学等の専門家あるいは昇降機の専門家、こういった方々から成る常設の昇降機等事故対策委員会を設置をいたしました。
 事故発生時の対応としましては、今後は、重大事故の場合には、事故発生直後から警察との連携協力の下に、特定行政庁である都道府県、市も事故現場への立入調査を実施するとともに、必要に応じましてこの委員会の委員あるいは国土交通省の職員も現場で調査を行う、こういった体制を整えたところでございます。今後はこういった委員会を十分に活用していきたいと思っております。
 今の御指摘の点につきましては、まずはせっかく設置しましたこの常設の委員会、これをフルに活用しまして、最大努力してまいりたいと思っていますが、その上でまだ検討するべき事項があればその時点でまた検討してまいりたいと、こう考えております。
#83
○渕上貞雄君 やはり被害者遺族の方々は事故原因というのを最も知りたい、そういうふうに思っているところでございますので、この委員会の充実と併せて、せっかく国土交通省の中にはこういう調査委員会できているわけですから、そういうところと統合することなども将来ひとつ考えていただきたいというふうに思っています。
 質問に移ります。
 国土交通省は、公共交通の維持確保、再生に向けて、頑張る地域について支援する政策をただいま講じておられます。しかし、どんなに頑張ってもどうにもならない地域や頑張りようがない地域が実はあるわけでございまして、私は、そのような地域だからこそ、公共交通やバスが必要であり、維持確保、さらには再生をしていかなければならないと考えております。
 今の支援制度では、このような地域は支援を受けることができないばかりか、その対象にもなっておらない。元々地方バスの補助制度の発足は、このような地域にも支援の手を差し伸べたものであったと記憶をしております。今こそ、やはり制度発足時の趣旨に立ち返って、地域公共交通の維持確保、さらには再生のための新たな地方バスの補助制度を検討してはいかがかと、このように思っているところでございますが、いかがでございましょうか。
#84
○国務大臣(金子一義君) 地方バスをめぐる環境は非常に厳しい今状況にあるということ、国としても地域の足の確保のために諸施策をそういう観点から取ってまいりました。
 バスの運行対策費補助金によりまして、一定の路線の維持をするように支援をしてきておりますし、平成二十年度からは、輸送収入増又は費用の減少を行った事業者、これはだから今先生頑張ったというところで、そうじゃない、それができないところあるじゃないかというおしかりはいただいておりますけれども、こういう輸送収入増あるいは費用減少をやった事業者に対しては補助額を上乗せしていると。つまり、少しでも経営改善計画をやってくださいよということを今お願いを申し上げて進めております。
 そのほかに、それだけじゃありませんで、地域公共交通の活性化再生法に基づきまして、市町村を中心とした地域の関係者がバス路線の再編、バス車両、バス停の整備、それからコミュニティーバスの運行、こういうのを行う場合は支援対象としておりまして、二十年度はバス関係で二百十二の事業を対象としております。
#85
○渕上貞雄君 できる限りひとつ目配りをよろしくお願いを申し上げておきたいと思います。
 次に、地方バスの運行計画の策定支援ソフトの問題についてお伺いをいたします。
 市町村バス運行管理支援ソフトが運輸局から自治体に無償配付をされています。その概要を見ますと、コンパスは地域情報データや運行計画データを入力するとその採算性が評価をされるとあります。また、コムマスはデータに運転者の労働条件や人数などを入力するようになっております。いずれも労働コストのデータが計画の成否を決めるように読み取れますが、両ソフトを入力される労働コストにかかわる部分のデータはどのようなものなのでしょうか。また、安全運行についてはどのようなデータが入力されておられるでしょうか、お伺いいたします。
#86
○政府参考人(本田勝君) お答えを申し上げます。
 今御指摘のありましたいわゆるソフトでございますが、平成十六年度に中国運輸局が作成いたして関係の自治体の方に無償で配付いたしました。
 その背景といたしましては、やはり民間のバス会社が撤退をして、そうはいっても町や村に交通を確保しなきゃいかぬ、しかしそのノウハウがないという市町村に対して運行計画あるいは運行管理のための支援をするためのソフトということでございます。
 先生がおっしゃいましたまずコンパスというのはComPASS、Pというのが運行計画、これを支援するソフトでございまして、運行経路とかあるいは一日の便数、あるいは人件費を入力することによって運行計画というものが適正かどうかというものを評価するためのソフトでございます。それから、次におっしゃいましたコムマス、ComMASS、Mということでマネジメント、運行管理が適切にできるかどうかということでございます。いずれも、今御懸念のいわゆる労働コスト、人件費というものを一定の数値を入力することによって運行計画あるいは運行管理をどうするかということが決まってまいります。
 したがって、データの入力に当たりましては、これは地域地域によってやっぱり違いますので、運輸局から決して過剰な労働条件にならないようなそういった指導を併せてさせていただいておるところでございます。
#87
○渕上貞雄君 ちょっと、私もこれもう少し研究をしてみたいと思っていますし、国が税金を使ってやることについていかがなものかなという少し疑問を抱いておりますので、またこれから研究させていただきたいと思っています。
 次に、一九八九年、国家プロジェクトとして鳴り物入りでテクノスーパーライナーの開発が始まりました。紆余曲折を経ながら小笠原航路への就航をするようなところまで知られておりますけれども、その後は一体どうなっておるのか分かりません。現在、テクノスーパーライナーはどのようになっているのでしょうか。それからまた、この間投じた研究開発等の費用総額はどれぐらいになっておるのでしょう。
#88
○政府参考人(伊藤茂君) テクノスーパーライナーのお尋ねでございます。
 まず、技術開発過程のところから先に御説明を申し上げたいと思います。
 テクノスーパーライナーは、速力が船でいいますと大変高速な五十ノット、荷物が千トン運べます。航続距離が五百海里以上、キロで申しますと九百キロ強でございます。また、風浪階級六といいますが、波高四から六メーターという非常に荒れた波でも安全に航行できるという性能を有する船舶として、その設計、建造技術の開発を目標としたものでございます。この研究開発は、技術研究組合をつくりまして、平成元年から七年にかけて、総事業費百五十六億円でございますが、これに対しまして国は三十九億円の補助を行っております。
 この技術開発の最終の段階で七十メートルの長さの実証船を実際に建造いたしまして、これを用いまして三万キロメートルに超える総合実証航海が行われました。これは成功裏に終わったと認識しております。この実証船でございますが、この技術開発研究が終了した後に静岡県が購入をしまして商業運航に活用をされておりました。また、平成十一年でございますけれども、本船は我が国と上海間の国際航海実験を行いまして、成功裏にこれも終わっております。そういったことから、技術開発プロジェクトとしては所期の目標を達成し、十分な成果が得られたものというふうに認識しております。
 それから、今のお話でございますが、その後、ちょっと長くなって申し訳ありません。小笠原村と小笠原海運がこの後、実用化に向けて建造するに当たって国土交通省としては公募をいたしまして、何社か出てまいりましたうちの一つが小笠原に就航するTSLおがさわら丸でございました。建造は実際に行われまして、この建造費につきましては、民間資金により建造されておりますので国による補助はございません。その後、小笠原海運が用船契約を解除していたことがございまして、それが結果としてTSLが小笠原航路に就航を断念せざるを得なかったという事情がございます。今現在は、本船は玉野の三井造船の敷地の中に係留をされていると、こういう状況でございます。
#89
○渕上貞雄君 これはまた後で。
 航路は道路という言葉を御存じだと思いますが、これは百六十八国会の衆議院の予算委員会で、細田自民党の幹事長が使われた言葉であります。
 離島に住む人にとっては航路は道路と同じでありまして、道路財源によって維持、確保を図ってほしいというものであります。私もこの趣旨には同感であります。ただ、残念ながら状況は当時と異なっておりまして道路特定財源は一般財源化されておりますが、新たな制度においては航路は道路と位置付け、離島航路についても適用されるようお願いをしたいと思います。
 また、安定した航路、海の道を守るためには航路維持法を制定をして航路の運航の補助を行うことも必要ではないかと思うのでありますが、見解はいかがでございましょうか。
#90
○国務大臣(金子一義君) こういう多数の島から成る我が国にとりまして、旅客船あるいはフェリー、重要な交通手段であります。離島航路につきましては、離島航路整備法に基づきまして他の航路や代替手段のない離島を対象に運航欠損金補助をしておりまして、平成二十年度が第一次補正で三十三億、二十年度は第一次補正と合わせて七十一億円を確保させていただいております。このほかに、地域公共交通の活性化再生法に基づきまして市町村を中心とした地域の関係者が離島、半島を結ぶ航路のサービスの向上あるいは設備施設の更新等に取り組むという場合には支援をしております。二十年度は十五航路を対象にしたところであります。
 地域活力基盤創造交付金、これの制度設計については現在検討中でありますけれども、今御指摘いただきましたような、例えば離島などの道路整備と一体的に船舶の購入、改良を行う場合にも対象とする方針で検討されているところであります。
#91
○渕上貞雄君 時間が来ましたので、質問通告をしておりましたが、関係者の方には大変失礼をいたしまして、申し訳なく思っています。
 終わります。
#92
○大江康弘君 改革クラブの大江でございます。
 少し、ちょっと質問の予定はしていなかったんですが、答弁はもう大臣、結構です。
 少し今朝ほど来から質疑を聞いておりまして感じたこと、それで、昨日来からまさに国威を低下をさせたり、あるいは国力を低下をさせているようなことが新聞で見たりテレビで見た。それは、一つは、国威の低下はあの成田空港の事故であります。アメリカ人の方が、いみじくも、なぜ滑走路一つ使えなくなっただけでこんなに混乱が起きるのかという、まさに今の成田の実情を如実に表した発言をしておりました。
 先ほど少し調べていただいたら、緊急であったので、隣の韓国の仁川が三本、北京が三本、JFK、アメリカは四本、それから台湾でも二本、それからチャンギが二本、いわゆるヒースローも二本、世界の各国の有名な都市には二本以上の滑走路があるわけですね。それで、日本がまさにハブ空港にしようなんていってやってきた成田でさえも、これもう一本でこんなに混乱も今日は続いているという、まさにこれは情けないなと。私は、羽田を見るにつけて、もうこの辺で、成田の皆さんには申し訳ないが、やはりこれから国益を追求していく中で、もう成田と羽田をこれ替えたらいいんじゃないかというようなやっぱりそのぐらいの大胆な発想も、もうこれ以上成田の大きな開発が望めなかったら、私はやっぱりそのぐらいをしないともう本当にこれ世界から日本というのが取り残されていくという、そういう思いも実は昨日の事故で強くいたしました。
 それと、公示価格の下落、九七%、下落したということ、これも大変国力の低下ということで非常に残念に思いました。大臣、また後ほど感想があれば教えていただきたいんですが。
 それともう一点、質疑で感じたのは、いわゆる直轄事業の地方の負担金、先ほど事務所の負担も言われましたが、我々地方議会の経験者として、普通、これもう定例議会が大体どの都道府県も終わっていますが、大体一月ぐらいから知事査定が始まって二月に予算ができ上がる、そして当初予算に地方議会がかかってくる、市町村は少し遅れますけれども。まあそこで予算書を見たときに款項目と、こういう種類の中、予算を見たときに、例えば地方自治体が国にどれだけその負担金を出さにゃいかぬかという数字は出てきているわけですね。だから、我々の感覚から、これは和歌山県だけかもしれません、よその四十六府県はどんなんか知りませんが、和歌山県からの感覚からすれば、そういう予算の組立て方を、まあ国は八月ぐらいから概算要求をし出してきて、それに対して地方もそれにひっついてやっていくという。
 ですから、何か地方の泉田知事の話にしたって、まあ橋下さんも、まあ最近は石原症候群じゃないですが、よその県のことまでがんがん言って、確かに地方を減らせ、負担を減らせなんて言うことは楽ですよ、これ。大臣も、詐欺だなんて言われてよく我慢をされたなと思うんですけれども、あの会談の中で。確かに楽なんです。
 しかし、これはあくまでも法的な根拠があってやっていることであって、全く地方が知らないなんて、これは私は、地方自治体のこれ怠慢ですよ、これ。我々経験してきた者から言わせれば。それを先ほどの答弁で、説明が足りなかったなんてこと、私はあの言葉がちょっとどうも理解できないんです。もうこれ局長おらないから、これはもう答弁これ次回にまた聞かせていただきますが。
 ですから、確かに地方は今苦しいから我々も、いや、地方の負担はなくせ、田舎に帰れば、いやそれはそうだと、国がと。だけど、そうであったって、直轄事業だってこれ国がやりますよということを前もって言っているわけでしょう。言ってなきゃおかしいんですよ、これ。そこで地方の負担がこれ、これだけけしからぬ、泉田さんなんか急にこんなことなんて。私は、これ高利貸しがこれいきなり金払えなんて言ってきているような、こんな話というのは私はおかしな話であって、上にまで届いていなかったら別ですけれども、やっぱり実務的な交渉している段階では私は知ってなきゃおかしい、むしろ知ってるはずだと、私はそういう前提に立つ一人なんですね。でなかったら、地方なんか予算組めませんよ、これ。
 だから、そこのところを私はやっぱり考えたときに、説明不足もあったかも分かりませんが、地方も苦しいのは分かるけれども、和歌山県から言わせれば直轄事業なんかむしろやってくださいよと、そして負担も持ちましょうというお互いいい関係で今やれてますから、さほど、苦しいな、少しまけてほしいな、安くしてほしいなという話があっても、けしからぬという感覚までは行かぬわけですね。
 ですから、そこのところは国と地方自治体とこれからもう少し意思の疎通も図ってもらわないけませんけれども、あくまでも国が詐欺だとか、国が取り過ぎだとか、いきなり言ってきて払えなんて言われたなんてことが、私は本当にまかり通っていっているんだったらこれの方がおかしい話であって、もう少しそこは国がしっかりと、それこそそういう意味の説明責任を私は果たすべきだというふうに思っておりますので、これは私は一つの苦言として、まじめにやっている地方の自治体からの立場の苦言として申し上げておきたいと思います。
 そこで、昨今残念なのは、昨年も道路が無駄だなんて議論がありました。その前から公共事業は無駄だなんて議論もありました。それは、御存じのように、政治家やあるいは地方の自治体の首長が、いろんな贈収賄に絡んで、そういうような空気を、まさに山本七平さんじゃないですがそういう空気をつくり上げてきた中で、やはり公共事業の必要性は我々は説いてきた一人であります。
 そしてここに来て残念なのが、またぞろ、また政治とお金の問題で、今まさに地方を元気にしなきゃいかぬ、今朝からもいろいろと長谷川先生もありました。地域にとってやっぱり公共事業というのはまさに元気を促進させるこれカンフル剤であって、そういうときにこういう事件が起きて、またぞろこれ公共事業は悪だ、けしからぬなんて議論になっていきつつあることを非常に残念に思うんですが。大臣として、ここらはどういう形で公共事業の必要性をしっかりと国民に理解を求めていくのか。これは大臣の責任ではありませんよ、こんな空気になってきているのは。だけど、私は大事なところだと思うんですが、少し、簡単にちょっと答えてください。
#93
○国務大臣(金子一義君) 委員御指摘のように、和歌山県も含めて地方自治体、これは県だけじゃありません、市町村も必要な道路というものはやはりきちっと造ってくれよなと、一刻も早く促進してくれよなと。これは、直轄事業負担金の話はちょっと別に置きまして、やはり地域における部分については非常に御要請が強い。最近は知事あるいは議会の方だけでなくて、市町村と併せて地域の住民の方、婦人部の方、自治会長、こういう方々がおいでになって、やはり地域の必要な道路というのを是非実現して、早く実現してくれよなというお話においでになっておられる、こういうことは地域の方はかなりやはり必要な公共事業ということを認識されている、こういう状況というのを我々ももっと訴えていくべきだと思っております。
#94
○大江康弘君 ありがとうございます。今日はもうこれで止めておきます。
 岩崎長官、先日は少しちょっとソマリアの関係でお聞きをしたんですが、ちょっと時間がなかったものですから。大体、今、海上保安庁は、この老朽化した船艇だとか航空機、これの代替整備を完了するというのにはどのぐらいの予算措置を今いわゆる考えられておられるのか、ちょっと教えてください。
#95
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、老朽化した船艇、航空機、代替整備を進めているところでございます。この代替整備、総額でおおむね三千八百億円ぐらい掛かると、こう見積もっております。
 これまで、平成十七年度の補正から手当てをしてまいりまして、この二十一年度の予算案に計上している数字も含めまして千六百億円が手当てされることになります。残りまだ二千二百億円ございますので、できる限り早く整備を終えたいということで、今後とも努力していきたいと思っております。
#96
○大江康弘君 これは何よりも、いろんな外的なこともあって国民も十分理解もしてくれたり、そういうことが背中を押している部分もあるんですが、まだ二千二百億円ということをやっぱり大臣聞けば、随分な金額だなというふうに思うんですけれども。これは今後我々が強力にまたサポートして、しっかりと体制を整えてもらえるような努力も我々が今度はしていかないかぬなというふうに思うんですが。もしこういうことができた場合に、例えばもうソマリア辺りに行って、海賊対策というのはわざわざ海上自衛隊が行かなくても海上保安庁でこれ十分やっていけるのかどうなのか、そこら辺りは長官、どうですか。
#97
○政府参考人(岩崎貞二君) まずはやはりこの残りの緊急整備の残っている部分を、これを整備することがやっぱり重要であろうと思っております。やはり日本の沿岸の警備、あるいは急なこうしたことにきっちり対応するというのも海上保安庁の重要な使命でございますので、まずそれをやり遂げるということが大切なことだと思っております。
 これを、この緊急整備を終えた段階で、今先生御指摘のソマリアの海賊にも対応できるような大型の巡視船の建造というのも一つの検討課題だと、このようには思っております。ただ、その時点でもまた新しく老朽化した船が追加になるとかということがありまして、なかなか難しい問題ではあると思っておりますけれども、繰り返しになりますが、海賊対策にも対応できるようなことの巡視船を建造していくというのも中期的な課題だと受け止めております。
#98
○大江康弘君 大臣、最後に、時間がないようになりましたが、いわゆる、大臣は十二日の委員会でソマリア周辺海域における海賊事件に対する実効的対策を推進するということをおっしゃっていただいているんですけれども、今長官が答えていただいた、海上保安庁全体の予算ではありませんが、二十一年度の大体平均、前回も言いましたがイージス艦一隻の値段で人件費も何もかも賄って日本はこれ三万五千キロに及ぶ海上の警備をやっておる、そして世界で第六位のEEZというものの警備もやっておるという、私はやっぱり物理的に非常にこれはだれが見たって無理だなというふうに感じるわけですけど、さはさりながらもそういうふうに遅々としてではありますが進んでいっておるという中で、大臣が十二日に答弁をしていただいたことも含めて、もう一度ちょっと、少し大臣、この二十一年度予算も踏まえて海上保安庁の業務遂行についてやっぱりどういうふうな考えを持たれておるのか、教えてください。
#99
○国務大臣(金子一義君) ソマリアに行くかどうかという問題は、これはちょっと別といたしまして、大江委員からも大変、もっと早く、今の海上保安庁の諸施設について既に老朽化が相当進んでいるではないかと、もう少し緊急整備目標を早めるべきではないかという御議論を各方面から委員も含めてちょうだいをいたしております。私も、現場というんでしょうか、船を、諸設備を視察をさせていただきまして、確かに今のペースで本当に十分なのかどうかということについてやっぱり対応をもう少し早めていかなければいけない、どうやって、どういうふうなペースで早めていくのかということについてはまたちょっと検討課題としてやってみたいと思っております。
#100
○大江康弘君 今、渕上先生もテクノのあれを使ったらいいじゃないかというような、そんな話も今出ていまして、まさにそうですねと。
 いろんな、まさに国土交通省というのは本当にもう、家を出れば、外に出ればほとんど関係のあるような省庁ですから、我々簡単にあれやれ、これやれということも大変なことかも分かりませんけれども、少なくともしっかりと大臣が、今までいろいろ御答弁聞かせていただいて、本当に頑張っておられるなという思いを強く致しておる一人でありますので、しっかりとまたこれから頑張っていただきたいということを最後に激励を申し上げまして、終わります。
 ありがとうございました。
#101
○委員長(田村耕太郎君) 以上をもちまして、平成二十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#102
○委員長(田村耕太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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