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2009/03/30 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 国土交通委員会 第7号
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2009/03/30 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 国土交通委員会 第7号

#1
第171回国会 国土交通委員会 第7号
平成二十一年三月三十日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任   
     平山 幸司君     松浦 大悟君
 三月二十七日
    辞任         補欠選任   
     松浦 大悟君     平山 幸司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田村耕太郎君
    理 事
                長浜 博行君
                広田  一君
                伊達 忠一君
                山本 順三君
                鰐淵 洋子君
    委 員
                植松恵美子君
                川崎  稔君
                北澤 俊美君
                輿石  東君
                田中 康夫君
                田名部匡省君
                羽田雄一郎君
                平山 幸司君
                室井 邦彦君
                米長 晴信君
                岡田 直樹君
                加納 時男君
                佐藤 信秋君
                長谷川大紋君
                吉田 博美君
                脇  雅史君
                西田 実仁君
                渕上 貞雄君
                大江 康弘君
   国務大臣
       国土交通大臣   金子 一義君
   副大臣
       国土交通副大臣  金子 恭之君
       国土交通副大臣  加納 時男君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       岡田 直樹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        畠山  肇君
   政府参考人
       総務大臣官房審
       議官       阪本 泰男君
       農林水産大臣官
       房審議官     小栗 邦夫君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        北川 慎介君
       国土交通省総合
       政策局長     大口 清一君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  加藤 利男君
       国土交通省海事
       局長       伊藤  茂君
       国土交通省港湾
       局長       須野原 豊君
       国土交通省航空
       局長       前田 隆平君
       観光庁長官    本保 芳明君
       気象庁長官    平木  哲君
       海上保安庁長官  岩崎 貞二君
       環境大臣官房審
       議官       柏木 順二君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    谷津龍太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振
 興開発特別措置法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(田村耕太郎君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務大臣官房審議官阪本泰男君、農林水産大臣官房審議官小栗邦夫君、資源エネルギー庁資源・燃料部長北川慎介君、国土交通省総合政策局長大口清一君、国土交通省都市・地域整備局長加藤利男君、国土交通省海事局長伊藤茂君、国土交通省港湾局長須野原豊君、国土交通省航空局長前田隆平君、観光庁長官本保芳明君、気象庁長官平木哲君、海上保安庁長官岩崎貞二君、環境大臣官房審議官柏木順二君及び環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長谷津龍太郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(田村耕太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(田村耕太郎君) 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○室井邦彦君 民主党・新緑風会・国民新・日本の室井でございます。
 それでは、三十分間しかございませんので、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 日切れ法案であります。私の質問をしますのは、奄美群島振興開発特別措置法、そして並びに小笠原諸島振興開発特別措置法ということでありますが、そもそもこの奄美、小笠原振興開発特別措置法の目的というのは、無論その地域、それぞれの地域の人たちの自立、そしてまた格差を早急になくす、このための社会的構造の転換を図っていくと、こういうことが目的である、このように承知をしておりますが。しかしながら、戦後、奄美群島は昭和二十八年、そしてその後昭和二十九年から特別措置法が実施されたわけでありますが、その間、五十五年間、また小笠原諸島については、アメリカの統治下から昭和四十八年に返還され、それから特別措置法が取り入れられ三十六年間、このような長期な期間、措置法を講じられたわけでありますが。
 そこで、沖縄と比べてみますと、非常に長期の特別措置法の適用にもかかわらず、非常に格差が大きいものがあるというふうに言わざるを得ないところがあるわけでありますが。その点から具体的に申し上げますと、地元の奄美の関係者の、地元の方々の一番強い要望の中に、まず第一に取り上げられるのは航空運賃の問題でありまして、一般から考えますと、私は関西でありますからあえて関西という表現をさせていただきますが、大阪から沖縄に行く、沖縄の方が距離的には随分遠いわけでありまして、そして大阪から奄美に行くというのは沖縄に比べると距離感が非常に短い。しかしながら運賃は奄美の方が高いという、単純なそういう一般の島民からしてみればなぜなのかという、そういう思いがあるわけでありまして、その点で是非、この配付資料の中にもございますが、先ほどの衆議院での審議の、この法律案の附帯決議、この附帯決議は御承知のとおり全会派一致で採択されたものであります。この附帯決議の第四項にも記されておりますが、政府はこれにこたえるためにどのようなまずお考えをされているのかお聞きをしたい、このように思います。
#6
○政府参考人(前田隆平君) お答え申し上げます。
 ただいま沖縄路線との比較という御指摘がございましたが、これについてまず申し上げますと、沖縄の路線は奄美路線と比較して需要が大きく、参入している航空運送事業者も多いといった事情がございまして、活発な競争も行われている結果、沖縄の路線の運賃が奄美路線の運賃よりも安くなっている。裏返して言えば、奄美路線の運賃の方が高くなり、またネットワークの数も少なくなっている、これ先生の御指摘のとおりでございます。
 運賃についてのいろんな工夫が必要なのではないかと。これについて、恐縮ですが、若干背景説明をさせていただきますと、航空運送事業について平成十二年に航空法の規制緩和が行われまして、運賃や路線の決定については航空会社の判断にゆだねるということになりました。この規制緩和の結果、新規航空会社の参入、あるいは運賃、サービス面での競争、こういったものが促進されまして、運賃の多様化、低廉化など利用者利便の向上がもたらされたわけでありますが、一方において、路線による運賃格差、さらにはローカル線の減便、廃止といった問題点もある、言わば功罪相半ばしているではないかという御指摘も受けているところでございます。
 今回、附帯決議の中にもございますが、私ども国土交通省といたしましても、航空法の規制緩和がもたらした効果、問題点、こういったものについて検証、検討を行った上で、今後、航空運送事業について国がどのような関与を行うことが適切かについて検討していきたいと、かように考えております。
#7
○政府参考人(加藤利男君) 併せて御答弁を差し上げたいと思います。
 衆議院の附帯決議の中でも書かれておりますけれども、奄美群島路線の航空運賃の軽減について必要な措置を講ずるというふうにされておりますけれども、私どもとしては、先ほど航空局長が答弁されましたけれども、航空運賃の軽減についてとり得る施策、措置は限られていますが、その中でも平成二十一年度は奄美の魅力を高めて交流を促進することを通じて需要が高まり、運賃の低減につながる既存の制度、例えばモニターツアーでございますとかエアポートタウン調査等の積極的な活用を図ってまいりたいというふうに考えております。
 今後についてでございますが、今後につきましては、航空の利用促進に向けた新たな取組を行うということで、これまでの制度について拡充も含め見直しをしっかり行っていきたいというふうに考えてございます。
#8
○室井邦彦君 このことにつきましては非常に島民の方々が期待をしており、そしてまた、関西にも多くの奄美の出身者が在住、生活をされておるということであります。是非、知恵を絞って、良き御指導を特にお願いを申し上げたい、このように思います。
 さらに、空というと次に出るのが海、船舶のことでありますけれども、併せて船舶の運賃にも相当の御配慮を是非お願いを申し上げたい。付け加えてお願いを申し上げます。
 続きまして、もう一点この奄美に関してのお願いを申し上げたいことがございます。
 それは、今申し上げた件の航空路線の問題にかかわってくるわけですが、私は兵庫県の尼崎の出身でありまして、先ほど申し上げましたように奄美群島の出身者が多くいらっしゃいまして、特に関西、大阪、神戸、これは十九年の関西奄美会の発表の数字でありますけれども、約三十万人の方々が、奄美群島の出身者がお住まいであると、このように聞いておるところでありますが、やはりこの航空運賃の軽減、また御答弁ありましたけれども、やはり地域の振興、活性化のためには、多くの人たちの交流、そしてまたビジネスを活発に行っていく、こういう環境づくりがやはり一番重要ではないか、このように考えております。
 そういう観点から、奄美大島空港のアクセスを考えますと、首都圏では東京―奄美、一日一便、近畿圏では大阪―奄美、一便しか航空路はないということであります。
 そこで、東京からの便を考えますと、朝八時十五分の羽田発があります。これで奄美に着くのが、奄美空港に着くのが十時四十五分。そして最終は東京に戻る飛行機は夜の十九時、そして東京に着くのが二十時五十分と。この間約七時間奄美大島に滞在できるわけでありますから、ビジネスにとっては十分なビジネスが日帰りで行うことができる、私はこのように思っております。
 しかし、そこで、大阪からは十一時二十五分の便で十三時十分に奄美に、奄美空港に着きます。そして、帰りの便が五十分後の十四時発しかないということなんですよね。そうすると、五十分で、関西から奄美に着いて、ビジネスができるかどうか。これだけの巨費を投じて、この特措法が五十数年間実施され、やはりそういう面で少し知恵を絞らないと、人の交流を多くしていかないと、なかなかその奄美の格差とかそういうものに対しては解消できないんじゃないか、このように私は思うわけであります。もちろん、大阪から鹿児島空港、鹿児島空港から時間待ちをして、鹿児島から奄美空港という便も三本か四本あるようでありますけれども、それを使っても、ちょっとビジネス、仕事に対しては不可能かな、このように思っているわけであります。
 そこで、もう一点だけ申し上げないかぬけれども、東京圏から次に付く主要な経済圏というのは、もちろん近畿、そして中部、小牧空港、中部空港があります。そして、北九州圏といいますか経済圏からいうと福岡空港、こういう大きな人口を抱えているところでは、奄美に対する直行便がないんですよね。こんなことを考えますと、人口の集中している地域、やはり奄美の観光については潜在的な重要な非常な大きい効果がある、このように思うわけであります。そういう主要な経済圏からの直行便を開設することが非常に重要だと思いますが、その点、お考えはいかがなものかお尋ねをしたい。
 また、あえてこのように私が申し上げるのにはもう一つの理由があります。これは、奄美大島に二千メートルの立派な滑走路があるということ、二十年前に約二百五十億円の巨費を投じて建設されたものである、これをしっかりと有効利用しなくては宝の持ち腐れという、このようなことにもなりかねない、このように思っております。
 ちなみに、沖縄からの主要経済圏の直行便はすべてございます。そして、本土からのローカル空港も沖縄に対しての直行便があります。確かに、奄美と沖縄の人口の差は随分違うものがありますが、せっかくこのような特措法というすばらしいものを奄美に対して援助をしていただいているということに対して、やはりこの奄美の発展を真剣に考える面からこのように思っているわけであります。是非、その件で御回答を、お考えをお聞かせをいただきたいと思います。
#9
○政府参考人(前田隆平君) ただいま先生御指摘ありましたとおり、先ほどは運賃の話でございましたが、今は路線数、便数あるいは路線のネットワーク数、路線数ですね、路線数あるいは便数、こういったものも十分でないという御指摘ありました。これについて、先ほど沖縄との比較というのがありましたが、沖縄と比べてネットワークの数、それから便数について十分でないということについては御指摘のとおりであるというふうに思っております。
 これも、どの路線に何便張るかについては、先ほどの規制緩和以降、もう航空会社の判断になっているわけでございますが、ただ、奄美について、路線あるいはネットワークというものが充実していくということについては非常に重要なことだと思っておりますし、そのためには、とにかく利用促進というものを行っていくということが必要であるというふうに考えております。
 先ほど、都市・地域整備局長の方から発言がありましたが、いろんな調査についても用意しておりますし、まさに、空港も含め、観光の振興も含め、とにかく航空路線の利用活用、それの促進ということについて地元とも一体となって取り組んでまいりたいというふうに思っております。
#10
○室井邦彦君 次に、この奄美群島への振興財源の支出についてお伺いをいたしますけれども。
 この附帯決議の第一項の後半に書いていることに関連をいたしますが、奄美の振興には、過去約五十数年間の間に二兆円強の額が投じられているわけであります。もちろん国費でありますが。そういう中で、この法律案で実行されてきました、もちろん生活基盤整備、産業振興、そして土木工事、建設工事、道路工事、トンネル工事、港湾・空港整備などの諸事業が行われてきたわけでありますが、これらの総額における、いわゆるゼネコンと地元業者との受注額の金額の割合について是非お示しをいただければなと、このように思っております。
#11
○政府参考人(加藤利男君) お答え申し上げます。
 奄美群島での振興開発事業のうち、県が主体となって進めております事業でございますが、これにつきましては、地元企業への優先的な発注に配慮いたしまして、直近三か年の平均で、件数で見ますと約八〇%、金額で約六七%が地元企業が受注しているというふうに鹿児島県から聞いております。
 一方、国の直轄事業についてでございますが、これは高度な技術力を要する工事も多くて、これらについては、県外の企業の受注割合が高くなっているということでございます。
 併せて申し上げますが、小笠原についても申し上げますと、地元企業への優先的な発注に配慮いたしまして、これも直近の三か年平均でございますが、件数で約九〇%、金額で約七二%地元企業が受注しているというふうに東京都小笠原村から聞いておるところでございます。
#12
○室井邦彦君 時間もございませんので、私の知りたいところは、もう少し数字的に聞きたい、業種別に御報告をしていただきたい、このような思いがございますので、それは資料提出じゃなくて私個人にまたお示しをいただければ有り難く思いますので、対応の方、よろしくお願いをしたいと思います。
 続きまして、この小笠原諸島の問題について御質問をしたいと思います。
 小笠原というのはまだ返還されて二十数年しかならないわけでありますが、産業の振興の可能性というものも十分私もあるというふうに思っておりますが、しかしながら、やはり都会のオアシスとしての観光が一番適しているんじゃないのかなというふうに私は考えております。その点からの、要するに交通、空路、また航路がございますが、その点について質問をいたしますけれども。
 随分前から耳にしていることがあります。その前に、東京都から小笠原諸島までは約千キロほどあるというふうに聞いておりますが、今までの船舶で小笠原諸島を行くということになりますと、二十四時間、一日掛かると、往復二日ということを聞いておりますが。そういうところから、随分以前から超高速艇の構想ですか、それとか空港建設、こういう問題がいろいろと盛り上がってきておるわけでありますけれども。それから数十年間、二十年近くになるんでしょうか、一向にその回答、答えが消えてはなくなり消えてはなくなりと、このような経済状況が厳しいからとかいろんな事情も聞いておりますけれども、今現在、そのような計画、また実行能力ですか、実行性、また完成時期など、もし決まっておれば詳細にお聞かせをいただければ、このように思います。
#13
○政府参考人(前田隆平君) 空港の関係についてお答えしたいと思います。現状だけまず申し上げたいと思います。
 現在、航空路開設の基本構想の検討、これは空港を造る、あるいは空港以外の形で航空のアクセスを確保する、この両面についてでございますが、これについて東京都と小笠原村においてパブリックインボルブメント、一般の意見を聴取するパブリックインボルブメントでありますが、この実施のための協議会を設置して検討が進められているというふうに聞いております。
 先ほど空港の建設あるいはそれ以外の手段というふうに申し上げましたが、具体的には、父島の洲崎地区に軍の飛行場跡を活用して空港ができないか、あるいは硫黄島を活用して、硫黄島まで大きな飛行機で行って、そこから小型機で結ぶというようなやり方があるかどうか、さらには水上航空機などの活用によってアクセスが確保できないかなど、広範にわたって検討を行う協議会が設置されているというふうに聞いております。
#14
○室井邦彦君 この小笠原の件に関して、緊急時のときには硫黄島への航空自衛隊の飛行機を利用して、そしてその後にヘリコプターを使うと、こんなこともあったということも聞いております。また、海上自衛隊の、もう今答弁にありましたけれども、この飛行艇を使用されたこともあると、このようなこともお聞きをしているわけでありますが。
 私もちょっと資料を配付いたしましたけれども、海上自衛隊の飛行艇US2、これは世界最高水準の飛行艇であるということを聞いております。巡航速度が約四百五十キロ。ですから、羽田から小笠原というと千キロ近くということでありますから、二時間少々で父島まで行くことができるということですが。現在のこの飛行艇は救難用設備を搭載しているということですが、しかし、これを少し旅客用に改造すると、かなりの人が乗れる旅客用に改造できるんじゃないか、このように思っているわけです。
 そこで、この交通の、滑走路、これは離着陸はもちろん海上でできるわけであります。海への着水ももちろんそういうことで可能ということであります。現在の小笠原の父島では、海上に着水してそのまま港に入ると、こういうこともごく簡単にできるわけでありまして、港から少しスロープを造るとそれで上陸ができると、このようなことが実行可能になるわけであります。
 比較的短期間で実行可能な方法だと私は考えておりますが、またこれが航空産業の活性化にもつながると、経済が低迷している今、新しい話題にもなるんじゃないのかなと、このように考えておりますが、どうでしょうか。検討の対象に入るのかどうか、是非お考えを、御意見を聞かせていただきたい。
#15
○政府参考人(前田隆平君) 先生御指摘のとおり、水上航空機を活用した場合には陸上空港の整備が必要なくなるという、そういう大きなメリットがあるわけでございます。ただ一方で、御指摘のとおり改造が必要、これも事実でございます。民間用の旅客機のために造られた航空機でありませんので、実際に民航用に造ろうと思った場合には所要の改造が必要になるということでございます。
 一方で、水上空港、基本的に水の上に降りる場合にも水上空港を設置という形になるわけでありますけれども、水の上ですが、そこが飛行場になるわけですね。この場合にも、乗客の安全あるいは就航率を確保する、こういう観点からしますと、やはり静かな水面に降りなくてはいけない。言わば静穏性の確保が必要ということになるわけでありますが、例えば、これは地元の方でもいろいろ議論がなされているようで、私もちょっと聞きかじっただけではございますが、比較的静穏性の高い二見湾という湾がございます。そこに離着陸水域を設置するとした場合には、航空機が降りてくる場合には制限表面というのを確保しなくてはいけないわけでありますが、その制限表面の確保のために広範囲にわたって地形の改変が必要になるのではないかというふうにも伺っております。
 それから一方で、水域における船舶航行あるいは漁業の水域上の調整といった点についても検討が必要ということでありますので、現在、水上航空機を活用する案も含めて複数の案が検討されているというふうに申し上げましたが、水上航空機の活用案についても、ただいま申し上げたような点について更に検討を加えなくてはいけないという現状であるというふうに思っております。
#16
○室井邦彦君 是非、島民のことを考え、またあれだけのすばらしい大自然でありますから、我々も気軽に小笠原の方に行けるように、また緊急のときも利用できるように早急な決断をお願いをしたい、このように思います。よろしくお願いしたいと思います。
 私の時間は三十一分までということでありますので、それでは大臣がお見えですので、大臣にせっかくですから御答弁をお聞かせをいただきたいんですが、お考えを。
 この衆議院の附帯決議案、全会一致、賛同で採決されたわけでありますが、もちろん奄美への航空運賃軽減についてはお伺いしましたけれども、その附帯決議第一項から第六項まで、かなり詳細な内容になっているわけでありますが、これらの実現の可能性についてといいますか、大臣の決意を、お考えを是非最後にお聞かせをいただきたい。よろしくお願いします。
#17
○国務大臣(金子一義君) 室井委員がお地元で奄美出身の皆様方と地域の振興についていろいろ御検討をされておられる、熱心に取り組んでおられると、今お話を承っておりまして、私も、奄美、また小笠原もそうでありますけれども、本土から遠く隔絶した外海の離島でありますし、また台風も頻繁に来る地帯であります。そういう意味で、人の移動、物資の輸送、通信の確保、こういった点のために本土との間の、地域間の交通を確保することは極めて重要だと思っております。
 こういう附帯決議の中にも盛り込まれておりますけれども、ハードだけではなくてソフトの面でもいろいろ工夫していきたいということも衆議院の国土交通委員会で取り上げられました。
 ソフトも含めて、先ほど都市局長が御答弁申し上げましたとおり、いろいろな実証実験等々検証しながら、何とか奄美あるいは小笠原というものが更に元気が出られるように、このいただきました附帯決議を着実に進行できるように、やはりもう一つは、五年前のこの法案から地域の主体性をお願いをしておりますけれども、東京都あるいは鹿児島県でしょうか、地域の皆さんの御意向というのも、あるいは方向というのも十分伺いながら、何ができるか、何とかしていきたい、その気持ちで取り組ませていただきたいと思っております。
#18
○室井邦彦君 終わります。
#19
○川崎稔君 民主党・新緑風会・国民新・日本の川崎稔でございます。
 先週の予算審査に続きまして、金子大臣を始め関係者の皆様にはどうぞよろしくお願いいたします。奄美群島がございます九州、沖縄地方という点では会派で唯一の委員ということもございまして、本日は質問をさせていただきます。
 ちょうどこの週末、高速道路料金値下げをしたわけでございますけれども、隣に座っておられる植松委員の地元の香川県辺りは高速道路の通行量が五割増えたということで、国土交通省の皆様も大変士気が上がっておられるんではないかというふうに思っております。よろしくお願いします。
 まず、本法案の意義ということで改めて伺わせていただきたいんですが、今、室井委員の方からも話ございましたけれども、奄美群島の復帰というのは一九五三年、昭和二十八年ですね。小笠原諸島の復帰は一九六八年、昭和四十三年と。それに続いて沖縄の復帰というのが一九七二年と続くわけでありますが、こうした中で奄美群島の方は復帰の翌年、昭和二十九年に特別措置法が制定されて、それから五十五年たったと。
 私も先般、会派の長浜理事を団長とした視察団ということで奄美群島の方にお邪魔をさせていただいたんですが、おがみ山バイパス、そういった事業を見せていただいたんですね。大変現地の皆様にはもういろいろとお世話になりまして感謝を申し上げているんですが。
 今回、半世紀以上にわたってこうした特別措置法、これに基づいたいろんな施策が講じられていると。ほかにも離島振興法であるとか、あるいは沖縄振興法といったいろんな法律があるわけなんですが。奄美群島及び小笠原諸島に対してこうした法律を制定されて特別な対応を取られるということについて、その意義ということを大臣に改めてお伺いをさせていただきたいと思います。
#20
○国務大臣(金子一義君) まず、高速道路の件で大変ある意味御評価をいただいたと思っておりまして、改めて、讃岐うどんがどんどん売れているというお話も伺いましたし、少しでも、こういう景気下でありますので、国民が、ある意味経済が良くなればと思っております。
 また今回の、離島振興法とは別になぜという御趣旨だと思いますが、最大の理由は、本土から隔絶した外海にある離島であるということと、またそれ以上に、戦後、米軍の軍政下にあったという地理的、歴史的な特殊事情によります不利性、不利な点を両島が他の離島とは違った条件で抱えているということからやってきている。また、元々議員立法でスタートしたわけでありますけれども、この法案は、そういう事情だったと思っております。
 この特別法によりまして、生活基盤、産業インフラの整備を積極的に支援し、振興開発の取組がまた一層進められていけばという気持ちでこの法案をまた提出をさせていただいているところであります。
#21
○川崎稔君 ありがとうございます。
 民主党は、高速道路については無料化ということを主張させていただいているわけですので、この点は誤解のないようにということで触れさせていただきますが。
 そこで、本法律に基づいて、室井委員の方からもちょっと話、若干ございましたけれども、どの程度国費が投入されているのか。これ実は国土交通省の方から提出をいただいた資料がお手元に配られた資料であります。資料一の方が奄美群島における復興あるいは振興開発事業の状況、資料二が、こちらの方は同じく小笠原諸島におけます状況ということでございます。
 その資料一、これ資料一は奄美群島の方なんですが、右から二行目、累計という欄がございます。その一番下にあります合計を見ますと、奄美群島におけるこれ、一番左が復興計画で昭和二十九年から始まっている計画なんですが、昭和二十九年から平成二十年までの累計で、事業全体としては、上段にございますけれども二兆一千六十九億円、その下に国費がございますけれども、国費の方は一兆三千四百九十五億円と、こういった多額の国費が投入されてきているというわけでございますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
#22
○政府参考人(加藤利男君) お答え申し上げます。
 今先生おっしゃられたとおり、数字はおっしゃられるとおりでございます。これによりまして、今大臣からも御答弁ございましたが、奄美の基盤となります社会資本の整備をずっと進めてきておるところでございまして、これは、この中には補助率のかさ上げ措置も含まれておりまして、こうした措置を通じまして、地元の要望に基づきまして、今先生から御指摘があったトータルの予算額になっているということでございます。
#23
○川崎稔君 ありがとうございます。
 そこで、ちょっと事前にお伝えしております質問の順番と若干変わりますけれども、その点はお許しいただきたいんですが、今お配りした表でも分かりますけれども、左から、復興計画とか振興計画とかという形で年々計画が策定されていると。一方で、この法律なんですが、この法律、今回五年の時限立法という形式になっているわけですが、昭和二十九年の制定当時から五年の時限立法という形式を取っておられるのか。その確認とその理由について教えていただければと思います。
#24
○政府参考人(加藤利男君) 申し上げます。
 これは、制定当初から五年ごとの計画を策定いたしまして、今申し上げましたように、社会資本の整備等々奄美の基礎を、生活の安定のために基礎を築いてきたということでございます。
 それと、もう一点は……
#25
○川崎稔君 理由ですね。
#26
○政府参考人(加藤利男君) 五年という理由でございますが、これは一応決めの問題ということもあろうかと思いますが、五年置きにその成果を検証して施策の拡充を図っていこうというお考えがあって当初五年と決められたものと承知しています。その後、累次の改正におきましても、五年ごとに国会で御審議をいただきまして、必要な施策の充実等を図ってきたというふうに理解をしております。
#27
○川崎稔君 今のお話ですと、五年ごとに検証を行うという御趣旨があったということなんですが、実は資料一にお示ししておりますように、これ一番左の復興計画は昭和二十九年から三十八年まで、その次が振興計画が三十九年から四十八年というふうに累次にわたって計画、直近ですと平成六年から平成十五年まで第三次振興開発計画、ここまではいずれも計画期間十年なんですね。
 平成十六年スタートの振興開発計画が五年ということになっているわけですが、今伺った法律が五年の時限立法ということと、この計画がそれぞれ十年になっていると、この平仄についてはどう考えればいいんでしょうか。
#28
○政府参考人(加藤利男君) こういうことだと理解しております。
 今お尋ねのように復興計画は確かに十年になっておりますが、法律は五年おきでございまして、それで、実は今回の計画もそうなんでございますが、地元では振興開発計画を作るときに大体十年の計画を立てて、それで当初、前期の五年、後期の五年といったような形で、実際の計画の進捗状況を実際把握できるように効果を検証しながら地元で進める、そういう形になっておるというふうに承知をしております。したがって、法律は今申し上げましたように五年で延長させていただいておりますが、計画は十年を見通して五年おきに定めていると、こういうことだと理解しております。
#29
○川崎稔君 ちょっと分かったような分からないようなお話なんですが、法律が五年おきに継続の改正を行うと、一方で振興開発計画は十年とか五年とかいう単位で、今のお話ですと、前期五年、後期五年ということで、恐らく後期はロールオーバーというか見直しをしていくんだろうと思うんですが、やっぱりこの法律は五十五年続いてきている、そういう中で、例えば時代の変化とともに事業の中身とか性格というのは弾力的にやっぱり見直していかなければいけないんだろうなというふうに思います。
 実際に機械的な継続案件がないのかとか、あるいは単なる前例踏襲がないのか、そういった点について常に住民の皆さんのニーズというものを拾い上げる努力というのをお願いしたいなというふうに思っておりまして、実際に私が現地にお邪魔したときも、例えば大和村の方が最低限必要な道路、港湾の整備というのはやっていただいたというふうにおっしゃっていたんですね。ただ、悩みというのは、生活であるとか、あるいは経済の活性化にこういったことをどうつなげていくのか、これが悩みなんだというふうなことをおっしゃっておられたんですね。
 そういう意味で、是非、先ほどの衆議院の附帯決議の話にもございましたけれども、やっぱり計画あるいは法律というものを、事業をきちんと評価をして、よく世間ではPDCAサイクルなんて言いますよね、プラン・ドゥー・チェックそしてアクト、要するに計画、実行、評価、改善といったサイクルを確立していただいた方がいいんではないかなというふうに思っておりまして、両地域の自立的な発展というのにより有効な施策を行っていただくためにも是非御検討をお願いしたいというふうに思っております。
 続きまして、事業評価の話の次に、これは恐縮ですが、また負担金の確認の話をさせていただきたいと思います。
 先週の予算の審査のときにもいろいろと地方の負担金の話をさせていただいたんですが、資料の今の一の一番右側の欄に参考として二十一年度の予算がございます。合計で見ますと、事業費では三百九十四億円、国費では二百八十七億円ということになっているわけですが、実は私が奄美の方にお邪魔したときに、地元の自治体の首長さん方と意見を交換させていただいておりまして、これたしか龍郷町の方だったと思うんですが、やっぱり地元の負担が大変だというお話が実際に出ておりました。
 そこで、質問をさせていただきたいんですが、この法律に係る事業について地元の負担、今事業費、国費の二十一年度予算を申し上げたんですが、地元の負担というのはどれぐらいでございましょうか。その点について確認をさせていただきたいと思います。
#30
○委員長(田村耕太郎君) どなたが答弁されますか。
 加藤局長。
#31
○政府参考人(加藤利男君) 二十一年度でございますよね、二十一年度でございますよね。二十一年度の予算案でいいますと、二十一年度の予算ですね、失礼しました、公共事業計で二百八十三億三千四百万で、このうちの……
#32
○川崎稔君 通告してありますけれども。時間ないんですから。
#33
○政府参考人(須野原豊君) 地元の負担で特に直轄負担金ということで私の方からお答えさせていただきますけれども、国土交通省所管分の平成二十年度の直轄事業で地方負担金がございますのは、名瀬港におきます港湾整備事業の防波堤整備のみでございます。二十年度の予算におきまして金額は、事業費が十六億三千百万円でございまして、地方負担金が一億六千三百万円でございます。
#34
○川崎稔君 今のは二十年度ですね。私が伺ったのは二十一年度です。いや、結構です。
 といいますのが、今回も二十一年度の地方の負担金幾らかということについてお聞きをしました。分からないという答えなんですよ、事前にお聞きしても。二十年度の実績しか分からないと。
 これ、大臣、先週もお聞きしたんですが、実はその中で私は非常にこの問題ってやっぱり構造的だなと思ったことがありまして、これは本当に建設的に議論をさせていただきたいんですが、なぜ分からないのかということをお聞きしたんですけれども、先般から、例えば庁舎の建て替え費用とかあるいは宿舎の建て替えとかあるいは職員の人件費とか、そういったものが直轄負担金の中に含まれているという話が出ていますよね。
 私が何で分からないのかと理由をちょっとお聞きしていた中で、やっぱり事務方の皆さんから出てくる話として、こういったものというのはその事業の間接費という形で、間接費ということで丸めて算出されているんだというお話があるんですね。丸めるというのは、実際これはおっしゃった話で、玄人の世界ではそれが当たり前なんだと言われたんですよ、玄人の世界では。これは、済みません、実際に本当の話。
 あるいは、それはやっぱりこの時代はおかしいんじゃないかということで私申し上げて、結構本省の皆さん、真摯にお答えいただいたんですが、もう一つ気になることをおっしゃったのは、やっぱり地方の事務所じゃないと分からないとおっしゃるんですよ。河川事務所とか国道事務所の方まで行かないと地方負担金がどういう内訳になっているかというのは分からないと、本省の方では分からないとおっしゃるんですよ。
 私、これ結構構造的に問題だなと思いまして、先週も大臣の方でいろいろと鋭意取り組んでおられるというお話を伺ったんですが、やっぱり現場と本省が完全に分かれてしまっているんじゃないかなと、構造的な問題だなというふうにちょっと感じたんですが、この点について大臣、済みません、いかがでしょうか。
#35
○国務大臣(金子一義君) 今御指摘のような、これ名瀬港ですか、二十一年度予算実施するときに、丸めとかその他項目とか、そういうことでは絶対許しません。ちゃんと中身の提示を、地元に細目を提示するのは当たり前だということで、この件ではありませんで、香川県の場合もそうでありましたけれども、地元自治体にきちんと細目について御説明し、御理解いただけるようにということで、全地方整備局、当然ここも入っていますけれども、指示をしているところでありますので、丸めなんていうのは二度と許しません。
 それから、この件について言えば、私が今報告を受けているのは実施計画協議を詰めているということでありますので、今の段階で具体的に数字が出てこないということでありますけれども、具体的な実施計画が出てくる、そのときには地元への御負担のしかるべき額というのは当然詳細が出てくると思っております。
#36
○川崎稔君 ありがとうございます。
 今、事務方からそういう御報告があったということなんですが、恐らく私も実はそういうお話を事前に聞きました。ただ、やっぱりちょっと素朴に思いますのは、そういうやり方だと、じゃ自治体の方は来年度予算どうやって組んでいるんだろうと思うんですね、まだ固まっていないというお話でしたらですね。その辺はちょっと引き続き、是非、大臣の方には自治体に対する説明責任、透明性という観点でよろしくお願いをしたいと思います。
 時間がございませんので、事前に通告をしていた質問について、若干飛ばしながらちょっとお伺いをしたいんですが。衆議院の附帯決議等にもありますけれども、やはり現地の皆さんの声を聞いていても、ハード事業だけではなくて、ソフトの事業についても是非いろいろとお願いをしたいということで声が出ております。
 それで今回の改正案、これについて産業振興を目的とした税制優遇措置あるいはその減収補てん措置の延長、拡充ということに関しまして、対象業種として情報通信産業、これが新たに追加されているわけですね。現状、ここで期待されておられる情報通信産業というのは具体的にはどういうものなのか、総務省の方に伺うことができればと思っておりますが。
#37
○政府参考人(阪本泰男君) お答え申し上げます。
 先生御案内のように、情報通信というのは地域住民の生活の利便性はもとより、地域の産業振興にも恩恵をもたらし、地域の活性化や雇用の促進にも寄与するものというふうに私ども認識をいたしております。
 こうした観点から、総務省といたしましては、いわゆるICT利活用モデルというものを平成十二年度から実施をさせていただいておりますけれども、そういった中で奄美市から非常にユニークな提案が出されておりまして、それを採択の上、現在もモデル事業を実施しているところでございます。具体的には、奄美の健康な暮らしに根差したビジネスモデルの構築という事業でございまして、ポータルサイトを立ち上げまして地域の産品の情報発信とかあるいは通信販売、それから観光情報を発信して観光客を誘致するとか、あるいは健康情報の発信等というのを行っております。いわゆる離島であっても情報通信を使えばいろんな産業、特に情報通信関係の産業を興すことは可能でございますので、そういったモデル事業で推進していただいているようなことをベースに、さらにこういった、例えばポータルサイトの構築とか、そういったことは可能でありますので、そういったことを総務省としても引き続き支援をさせていただきたいというふうに考えております。
#38
○川崎稔君 ありがとうございます。
 もう一点、今度は農林水産省に質問をさせていただきたいんですが。現地を訪問した際に、平張り施設というのは大変有効だということを喜界町の方に伺いましたし、あるいは同じ平張り施設について和泊町の方にはまだ要望の半分しか予算化されていないといった御要望とか御意見というのが出たんですね。この平張り施設というのは暴風対策とかあるいは塩害対策、害虫対策など、非常に有効な施設ということで農家の方も高く評価されておるようなんですが、その設置推進についてどのように考えているのか、最後に伺わせてください。
#39
○政府参考人(小栗邦夫君) 奄美群島におけます平張り施設の推進についてでございますけれども、奄美群島、やっぱり温暖な気候を生かしまして、例えば菊であるとかユリであるとか、花卉を始めといたします園芸を鋭意取り組んでいるところでございます。
 その中で、やはり地理的に台風の被害が非常にネックになるということでございますので、委員お話のありました平張り施設、暴風のために、鉄骨などの骨組みにネットを張る施設でございます。これ非常に有効なものでございますので、私どもといたしましても、奄美農業の創出の支援事業などの国庫の事業、あるいは県単独事業、そういったものを通じまして、今鋭意導入に取り組んでいるところでございます。二十年度までに国、県の事業で二十か所の導入をしております。
 今後も、奄美群島におきましては花卉あるいはそういった園芸が農業振興の重要な柱になるものと思っておりますので、今ございました平張り施設の導入を始めといたしまして、生産なり流通なり施設の導入支援を通じまして、その推進に今後とも取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
#40
○川崎稔君 ありがとうございました。
 本当はもう一つ環境省の方にお伺いしたかったんですが、時間が参りましたので、私の質問は終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#41
○吉田博美君 自由民主党の吉田博美でございます。今回提出された法律案について質問をさせていただきます。
 実は、私は、国土交通大臣政務官の当時に、たしか平成十八年の五月十八日だったと思いますが、初めて現地で第九十四回奄美群島振興開発審議会が開催されました。その折に、私は大臣政務官として出席をいたしました。
 また、その年の七月の十八日と十九日に、奄美群島の一つであります沖永良部島に出張してまいりました。そして、島民の皆様方と意見交換をしてまいりました。その折に、いろんな意見等も出たわけでございますが、私が肌で感じたことは、私のふるさとは長野県でございます。長野県は山でございます。そして、奄美は海でございます。山と海とはかなり違うわけでありますが、そこへ住む人々の気持ちといいますか心というものが非常に同じようなものを感じました。心の豊かな皆さん方がたくさんいらっしゃるなということを肌で感じたわけでございます。
 長野県は八十一の市町村がございますが、そのうちの三十五の市町村が過疎地指定をされているわけでございます。やや一部の過疎地指定をされているところもございますが、これは平均でいいますと四三・二%になります。たった六・三%の人口しかないわけでありますが、指定地は四二・四%あると。長野県の四割は過疎地でございます。そうした過疎地の皆さん方の本当に温かい気持ち、心の豊かな気持ちと、奄美群島の皆さん方の心の豊かな気持ちと、何となく共通点を感じました。私はそうした中で奄美群島に二度も行かせていただき、そして、何となく自分の中に思い入れがございまして、今日はもう奄美群島の方を中心に質問をさせていただきたいと思うところでございます。
 そうした中、長野県の状況等も踏まえた中で、物の豊かな時代になった今日でありますが、物の豊かさを求めるがゆえに心の豊かさというものがややもしたら欠けている今日であります。そこで、やはりこの豊かな心というものを大事にするということが必要ではないかと思うところでございますが、私はそんな中で、百年に一度の経済危機の中、経済対策というものは最も重要な課題でありますが、しかし、今忘れられ掛けている日本人の心というものをある意味で取り戻すいいチャンスじゃないかと思います。
 かつて物が豊かでなかった時代を振り返ってみて、家族はいたわり合い、地域が支え合い、志にあふれた時代がありました。そうしたマインドを持ちながら、なおかつこの経済対策をやっていくということが日本人の中で大事なことじゃないかなと思います。私どもの過疎地でありますこの信州、そしてこの奄美群島の皆さん方には、そのかつて物が豊かでなかった時代、家族はいたわり合い、地域が支え合い、志にあふれた、そういうマインドをしっかりと持っている方がいらっしゃるわけでございまして、そうした方ばかりでございます。
 ですから、そうした豊かな気持ちを持っている皆さん方が本当に奄美に生まれて育ってよかったなと、そして自信と誇りを持てるような法律を作っていかなきゃいけないと、そしてその施策をしていかなきゃいけないという気持ちの中で幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 昭和二十九年に制定されました奄美群島復興特別措置法は、その後、奄美群島振興開発措置法はインフラ整備や地域振興に大きな役割を果たしてきました。当時は、離島というハンディや第一次産業しかない地域にあって、本土並みの生活を確保するべく制定された本法律が大きな役割を果たしてきました。今後も、多くの島民の皆さんが本法律の延長を望んでいます。
 制定より五十年が過ぎ、たしか、室井先生の質問の中にございましたが、二兆円の巨費を投じたということでございますが、そうした中でインフラ整備など、ハード事業も一定な水準になりつつあると聞いておりますが、今後は、ハードな部分だけではなく、この法律により整備された道路などを利用し、自立的発展や福祉の向上などにソフト面のフォローが必要だと考えますが、今後国の支援方法、体制についてお伺いいたしたいと思います。よろしくお願いします。
#42
○政府参考人(加藤利男君) お答え申し上げます。
 奄美群島につきましては、自立的発展、住民の生活の安定等を目的といたしまして、振興開発計画に基づく事業について補助率をかさ上げする等の措置を講じてきているところでございまして、これも御指摘ございましたが、生活基盤整備ですとか、産業インフラの着実な整備が進んでまいりまして一定の成果を見ているところでございます。
 今後は、こうしたハードの施策だけでなくて、産業振興等のソフト施策も一体的に実施することが重要であると認識しております。具体的には、例えば、これまでかんがい排水整備によります農業用水の確保をハード施策で行いまして、バレイショ収穫機等の共同利用をソフト施策で支援をするということをやっておりますが、こうした取組を一層進めていきたいというふうに考えております。
 これもまた御指摘があったとおりでございますが、更に今申し上げたようなソフト施策の充実が必要であると考えておりまして、具体的には、新たに、奄美の抱えます条件不利性を克服し得る産業として定着が期待されます情報通信産業等につきまして、地方税の課税免除に伴う減収補てん措置により振興を図ることとするなど、引き続きソフト施策の充実を図ってまいりたいと、このように考えてございます。
#43
○吉田博美君 局長は非常に早口で答弁をされましたが、その早口の調子の中で施策をどんどん講じていただきたいと思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。
 現代では奄美群島では第一次産業が中心であると聞いておりますが、その中にあって、あの奄美の豊かな自然とそして豊かな気持ちを持った人々の中で、私は観光は大きな産業になり得ると感じております。しかし、現状はまだ一つの産業として確立できていないと聞いております。昨年十月一日よりスタートした観光庁の果たす役割は今後ますます重要となってくると思いますが、今後の奄美群島における観光の発展についての観光庁のかかわり方、支援体制についてお聞かせいただきたいと思います。
#44
○政府参考人(本保芳明君) お答え申し上げます。
 まず、奄美群島の入り込み観光客でございますが、このところほぼ横ばいで、平成十八年で約四十万人になっております。こういう状況の中で鹿児島県で奄美群島振興計画を立てておりまして、その中で観光産業は主要な産業として位置付けられております。豊かな自然や島うたなどの個性的な風俗あるいは文化を生かした観光を展開するとともに、エコツーリズムを始めとした体験滞在型の観光地づくりの促進をすると、こういうふうにセットされていると聞いております。
 こういう中で、地域の観光振興はまず地域が主役で、国がこれを支援するというのが基本だと考えております。したがいまして、まず地域で創意工夫のある取組を生かしまして、その島ならではの魅力を磨くこととか、あるいは受入れ体制を整備するなどの地域づくりをしっかり行っていただく、これがスタートだと考えているところでございます。
 こういうものを受けまして、観光庁では、一つには観光地域づくり相談窓口というものを設置いたしまして、地域の課題や要望などの相談について、関係省庁の支援制度の紹介も含めまして、一元的なアドバイスをさせていただいております。
 それから、また、新しいところでは、二泊三日以上の滞在型観光を促進する観光圏整備法によりまして、地域の観光資源を活用した創意工夫のある取組の支援をしているところでございます。
 奄美の群島におきましても、地域からのこういう要望が出てくることを期待しておりますし、相談があれば積極的に応援してまいりたいと思っております。
 それから、外客誘致につきましても、日本政府観光局のホームページなどを通じて情報発信するとともに、海外に向けて、有望な観光資源を有する島につきましては積極的な商品造成の働きかけなども行っているところでございます。
#45
○吉田博美君 今、地域が主役ということをお話しになったわけでございますが、まさしくそのとおりではないかと思うんですけれども、地域の皆さん方が計画をして、そして観光をということでやっていらっしゃっても、先ほど室井先生のお話がございましたように、航空運賃が高いわけですよね、非常に割引制度や何かあっても高いわけでございますから、航空運賃のことにつきましては重複いたしますから質問はいたしませんが、航空局としても、やっぱりいろんなことの中で、この航空運賃をきちっと下げることによって観光客もよく入るようになるわけです。
 考えてみましたら、千円に高速道路料金しただけで入り込み客が増えるということでございますから、何で奄美ぐらいのところは割引はできないのかと。航空会社も、割引することによって多くの皆さん方が来て、また航路も開けていくという、一便から二便になるということでございますから、やはり安くするということも大事でございますから、安売りの店でも行って研究していただきたいと、航空会社でも、そういうところでございます。
 そこで、私は船についての御質問をさせていただきます。
 奄美群島では、船における物資輸送が中心であり、またそのコストがそのまま群内の物資の価格に上乗せされること等により本土より価格が高く、島民の皆さんに直接負担が掛かっています。今月のガソリン価格では、一リットル当たりが本土平均百十二円に対し、奄美群島は平均百四十四円となっております。三十二円も高いんです。一方、一人当たりの群民所得は百九十七万円、本土の六九%、鹿児島県の八七%、野村先生も少し出したらいいと思いますけれども、と大きく下回っています。高い燃料価格は群島の物価を押し上げる主な要因であると考えますが、これらへの対応についてお伺いいたします。資源エネルギー庁、お願いいたします。
#46
○政府参考人(北川慎介君) お答え申し上げます。
 離島地域におきますガソリン等、石油製品価格につきましてこれが本土と比べ高いことは私どもも承知をいたしてございます。このため、経済産業省といたしましては、離島における石油製品の流通の合理化を支援することといたしまして、まず平成二十年度補正予算におきまして、新たに十億円の予算を計上いたしまして、地方自治体あるいは石油流通関係者が油槽所タンクの設置あるいはタンクローリーの購入など、流通合理化に向けた設備投資を行う場合の定率補助と、それから合理化に向けた具体策を地元で検討する際に要します経費の定額補助、これらを内容とする支援策を実施しているところでございます。
 また、平成二十一年度予算におきましても十億円の予算を計上してございます。奄美群島におきましても、本事業を活用されまして、流通合理化に向けた検討会を四月に立ち上げる予定と伺ってございます。
 私どもといたしましては、引き続き関係省庁、自治体と連携いたしましてコスト差解消に向けた取組を支援してまいりたいと考えてございます。
#47
○吉田博美君 十億円、十億円は続くわけでありますが、百億円でも一千億円でもいいですから、しっかりと出していただいて、やはりコストの低減を図っていただきたいということをお願いを申し上げるところでございます。
 奄美群島はこれからの季節、台風の通り道となり、台風銀座とも言われています。大きな災害も考えられます。一度台風が接近すると、十日前後物資が輸送できなくなり、その結果、島の食料が不足するなど、島民の皆さんの生活に大きな影響が出るとも聞いています。昨年十月には、沖永良部測候所が無人化されました。気象情報を的確に伝達していくことが防災対応力維持のためには不可欠であると考えますが、奄美地域における気象情報の充実についてお伺いいたします。
#48
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 台風災害に備えました早期の防災準備活動の支援を目的としまして、本年四月二十二日以降に、従来の三日先までの予報に加えまして、四日及び五日先の進路の予報を発表する計画でございます。特に、毎年多数の台風が接近する奄美地方におきましては防災活動に有効に役立てていただけるものと考えております。
 奄美地方など島嶼部の緊急地震速報の精度向上を図るため、南西諸島を中心に計十二か所の地震観測点の増設を進めているところでございます。
 先ほど御指摘ありました昨年十月に沖永良部測候所を無人化するに当たりましては、対象となる町に一斉に電話会議により台風説明会を実施する体制を取るなど、地域の防災気象情報の的確な提供の確保に十分配慮しております。
 今後とも、奄美地方における的確な防災気象情報の提供に努めてまいりたいと考えております。
#49
○吉田博美君 ちょっと飛ばしていただきますが、群島の中心である第一次産業の中でも特に漁業は日本一のクロマグロの養殖地となっています。また、近年のしょうちゅうブームにより黒糖しょうちゅうの生産量は、平成十八年では平成十三年の二・四倍と、生産が拡大されています。
 このように地域の産業が拡大、発展する中で、本土に比べ不利な点を少なくする物流体制の構築はこれからの群島の発展を考える上で最重要課題であると考えます。群島からの確実な物流を確保をする上で安定した運航が重要であり、このための港湾の整備状況や今後の方針についてお伺いいたします。
#50
○政府参考人(須野原豊君) お答えいたします。
 奄美群島の港湾は地域の経済あるいは雇用を支えます物流基盤として、また地域住民や来訪者等の貴重な交通手段として、またさらには安全、安心を支える基盤として大きな役割を果たしていると思っています。
 具体的な例を挙げますと、先ほど先生御指摘ありましたように養殖のクロマグロあるいは黒糖しょうちゅうなど地域の特色を生かしました特産品は海上交通の拠点であります名瀬港を通じて全国に配送されておりますし、また名瀬港の乗降客数は年間二十万人以上ということで地域の本当の核となっております。
 一方、奄美の港湾は非常に厳しい地勢あるいは自然条件に置かれておりまして、依然として港内の静穏度の向上等が課題となっているところでございます。そのため、現在、名瀬港あるいは湾港、和泊港などにおきまして防波堤等の整備を重点的に進めているところでございます。
 また、住民の生活の安全、安心を確保する観点から、名瀬港におきましては大規模地震におきます緊急物資等の輸送ルートの確保を目的としました耐震強化岸壁の整備を進めているところでございます。
 国土交通省といたしましては、今後とも地域経済の発展あるいは安全、安心の確保の観点から奄美群島に係ります港湾整備を着実に推進してまいりたいと考えております。
#51
○吉田博美君 先ほど川崎先生の方からも質問がございましたが、情報通信基盤整備を充実させることが観光、防災、産業振興において不可欠であると考えますが、私はここでは質問はいたしませんが、先ほど来の答弁をしっかりと受け止めながら、今一番私が心配しているのは、デジタル化のときに、そのときにその奄美群島の人たちがどうなるか、二〇一一年問題。このことをしっかりと踏まえた中で群島の皆さん方が困られない状況の中で、負担を少なくする中でしっかりと考えていただきますことをお願いします。
 そこで、最後になりましたが、この奄美群島振興開発特別措置法の改正、継続は今後の奄美群島発展に必要不可欠であると考えます。この法案がより奄美群島に住む皆さんの声を反映させるものとするためにも、各省庁は手を取り、横の連携の中での取組が大きな成果が得られることと考えております。
 ただ、私は今日は奄美群島に対する思い入れは強かったわけでございますが、今日は時間の関係がございまして小笠原諸島の振興開発特別措置法について余り触れておりませんが、全く同じ気持ちでございます、離島の皆さん方の気持ちは。そうしたことも踏まえた中で、いろいろなこれらについての意気込みを最後に大臣にお伺いし、私の質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。
#52
○国務大臣(金子一義君) 国土交通省政務官として二度奄美においでになられて現場感をお持ちになられて取り組んでこられているなと、お話を、また質疑を伺いながら感じさせていただいておりました。
 今お話出ましたけれども、観光からIT関係、あるいはガソリンの問題、資源エネルギー庁の問題等々、各省、農林省の協力も相当、マグロの養殖等々、様々な各省庁が本当に連携して取り組んでいく必要があるということを御指摘いただきまして、本当にそのことが大事だと思っております。小笠原もしかり。両地域の自然環境の保全あるいは地域の魅力、こういうものを生かした地場産業あるいは観光のより一層の振興に努めてまいりたいと思っております。
#53
○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。
 本日は奄美群島、小笠原諸島に関する法案ではございますが、離島全般にかかわることにつきまして、そのことも触れまして質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 まず法案につきまして伺ってまいりたいと思いますが、奄美群島、小笠原諸島のそれぞれの振興開発特別措置法につきましては、平成十六年の法改正の際に、この目的の中で自立的発展、これが掲げられるようになりました。その後、改正されまして五年間たったわけでございますが、ここの目的に入っております自立的発展、これはどこまで実現また達成したと考えているのか、まず国土交通省にお伺いしたいと思います。
#54
○政府参考人(加藤利男君) 自立的発展がどこまで見られるようになったかというお尋ねでございます。
 例示でございますが、具体的にどういう自立的発展の萌芽が見られたかということについて御紹介をしたいと思いますが、まず実質的主要産業であります農業や観光につきましてでございますが、一千万円以上の販売農家戸数で見ますと、これが平成十二年度と比べますと、平成十七年度には約二割の増となっております。また、地元の積極的なスポーツ合宿の誘致活動によりまして、合宿者の延べ人数で見ますと、平成十七年度の一万六千人余りから平成十九年度には二万人近くまで増加をしてきております。
 また、地元主体の取組が盛んになってきておりまして、これをNPOの数で見ますと、平成十五年度の認証件数十一団体に対しまして平成十九年度末時点では三十七団体に増加をしてきております。こういうふうにいろんな進展が見られるところでございます。
 それともう一つ、小笠原の関係で具体的に自立的発展、どのような点で見られるかということについても御紹介をいたしたいと思いますが、まず、観光と自然保護の両立のための取組ですとか観光客誘致の取組が地元主体で進められておりまして、おがさわら丸の乗船客数が平成十六年度の約二万人から平成十九年には約二万五千人に増加をしております。
 水産業について見ますと、漁獲量、漁獲金額共に増加をしておりまして、平成十五年度の漁獲量約四十六万キロ、漁獲金額約五・五億円から、平成十九年度には、漁獲量で見ますと約六十二万キロ、漁獲金額で約七億円に増加をしてきておるところでございます。
 私どもとしては、これらの動きを積極的に支援いたしまして自立的発展に向けた取組を一層推進していく必要があると考えているところでございます。
#55
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 今、様々、実現したこと、達成してきたことということで、局長の方から御答弁いただきましたが、そういった中でも、まだ様々、離島におきましては課題を抱えているのは事実でございまして、例えば本土との所得水準の格差是正、また生活基盤、社会基盤の整備、また若年層を中心とした雇用機会の拡大等、様々それぞれ離島におきましても課題を抱えているわけでございます。
 そういった中で、さらにこの自立的発展をどう実現をしていくのかということが大変に重要になってくるかと思いますけれども、これも先ほど川崎委員の方からも御指摘ございました。私も全くそのとおりだと思いますので、改めて伺ってまいりたいと思いますが、ただ単に五年たったので延長しますとか、そういった法改正だけではやはり本当の意味での自立的発展にはつながらないかと思いますので、先ほど指摘がありましたとおり、どこまで、何を目指すのか、しっかりと検証もしていただいた上での次の目標を目指して取り組んでいくという、そういったことが重要ではないかと思っております。
 是非とも、今回の法改正を受けて、またさらに、どういったことをしていくのか、目指すのか、そこをしっかりと明確にした上で検証もしていただきたいと思っておりますが、この点につきまして是非大臣の方から、御見解と今後の取組につきましてお伺いをしたいと思います。
#56
○国務大臣(金子一義君) 委員御指摘のことは全くそのとおりだと私も思っております。これまで随時取り組んでまいりました。これは与野党問わず議員立法で取り組んできたことでありますが、必ずしも十分だったのかということについては、それなりの成果を上げてきた部分はあります。
 先ほど局長が答弁させていただきましたように、奄美大島では農家販売、これが二割増。フリージアの花ですとかジャガイモですとか、今までサトウキビばっかりだったんですけれども、それがいろいろな、平張り、さっき民主党の委員から御指摘ありましたけど、平張りのハウスみたいなものを取り入れてやるとか、あるいはマグロの養殖ですとか、また、NPOが非常に一生懸命取り組んでくれておりまして、スポーツ合宿、これが今非常に、目標を作ってはいないんだと思いますけれども、非常に地元が主体になって取り組まれてきているとかとか、また小笠原にもありますけれども。
 こういうようなことの一方で、やっぱり人口の減少、あるいは高齢化比率の上昇、ちょっと気になりますのが、生活保護世帯率の上昇というのが非常に気になっているんでありますけれども、そういったような面で、まだまだ取り組まなければいけない状況というのが置かれておると思っております。
 そういう意味で、おっしゃるように、ただ延長するだけではなくて、五年前から、東京都あるいは鹿児島、それぞれの自治体で目標というのを設定してもらって、どういう項目で目標を設定してもらうのかというのは、今協議をし、また地元自治体と地域の皆さんで更に詰めていただきたいと思っておりますけど、そのことを大事な視点として今度この法案の中に盛り込ませていただいて、それが実現できるように国としても、国交省だけでなくて各省庁、農林省、総務省、通産省、各省が連携して、やっぱり支援できることを支援していきたいというつもりで進めていきたいと思っております。
#57
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 是非、離島振興という点で各省庁連携を取っていただきまして、今後とも御支援よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、離島航路の支援につきまして伺ってまいりたいと思います。
 離島におけます重要な課題の一つといたしまして、離島航路の支援が挙げれるかと思っております。離島航路といいますのは、生活物資、物産の搬出入、そのほか旅行者の往来、また、本土と離島、また離島間を結ぶ、まあ海の道と言っても過言ではないかと思っております。離島の皆さんの生活を守り、また更に発展させていくことを考えますと、離島航路の支援、これは更に充実をさせていかなければいけないかと思っております。
 そういった中で、離島航路におきましても様々問題を抱えておりまして、言うまでもなく皆様御存じかと思いますが、この高齢化の進展によりまして輸送人数が減ってきております。そのほか事業者の経営努力の限界ということで、あと累積欠損の増大もしてきております。そのほか船舶の老朽化も進んでいるということで、こういった課題も抱えております。
 一方で、利用者からは是非とも料金を引き下げてほしいという、そういう声もいただいておりますし、そのほかバリアフリー化も進めてほしい。こういった利用者の声もやはりこたえていかなければいけないと思いますが、こういった中でやはりこれまでの離島航路に対する支援では、なかなかこういった今問題を抱えている中で、これを打開していくことは厳しいんではないかと思っております。
 そういった意味で、これまでも我が党としましても離島航路に対する支援、様々要望させていただきました。具体的に要望させていただきましたが、例えば国庫補助対象路線の拡大、航路補助金の増額、また燃油高騰対策のための特別加算措置の拡充、航路維持対策に係る国庫補助制度の創設など、この離島航路への積極的な支援をこれまでも求めてきたわけでございますが、今後更に島民の皆さんの、離島の皆さんの生活を守り発展させるという上で、この離島航路の支援、更に積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、これにつきまして御見解、対応をお伺いしたいと思います。
#58
○政府参考人(伊藤茂君) 今委員より離島についての支援の拡充というお尋ねがございました。
 御指摘のとおり、離島航路はただいま高齢化あるいは人口減少で輸送人員が減少してきております。昨年は急激な原油高騰で、航路の維持が年々厳しくなっているというのが現実でございます。私ども、従来からある制度としては、運航によって生じます赤字、すなわち欠損でございますが、これに対して補助をする仕組みを設けております。具体的には、当初予算、二十年度でございますけれども、当初予算三十八億円ございまして、さらに燃料油高騰対策ということで一次補正で三十三億円、計七十一億円という従来にない規模を確保したところでございます。
 御指摘の様々まだ課題があるのではないかという御指摘がございます。このいわゆる欠損補助の仕組みを維持しながら、さらに二十一年度につきましては、この補助の仕組みを一部見直すとともに航路の運営の安定を図る前向きな構造改革に対しても支援をするということで、制度を改めようというふうに考えております。予算規模でございますけれども、当初予算としては対前年度で十億円プラスの四十八億円という予算をいただいておる次第でございます。
 この制度改正でございますけれども、幾つかポイントがございます。五点ほど御紹介を申し上げたいと思いますが、一つは国あるいは地方公共団体、航路事業者などの関係者による航路改善協議会を設置し、その航路の特色に応じました航路改善の計画の策定をしていただくと。それから、経営の厳しい民営航路につきましては、いわゆる上下分離、公設民営化に対する補助を改めて設けたいというふうに考えております。
 三つ目でございますけれども、省エネ船等への代替建造の促進、これはコスト削減にもつながるわけでございます。これを進めてまいりたいと思っております。
 また、航路が複数ある場合にはなかなか従来は補助の対象にならなかったわけでございますけれども、複数航路にありましても一定の妥当性あるいは地元の責任、負担の明確化の下に補助航路になり得るという道を開くということを考えております。
 バリアフリーのお話もございました。これは市町村など地域が主体となった取組を国が支援をするという地域公共交通活性化・再生総合事業がございます。この仕組みを使いまして施設のバリアフリー化を進めてまいりたいというふうに考えております。
 運賃の話もございましたが、昨今の燃料価格の下落がございました。航路事業者約四十航路でございますが、燃料サーチャージや運賃が実際に引き下げられております。また、平成二十年度の一次補正で地域活性化・緊急安心実現総合対策交付金がございますが、こういったものを活用して、島民向けの割引、これが導入されている自治体も現れているところでございます。
 いずれにいたしましても、離島住民の皆様の生活を支える離島航路の維持、活性化は大変重要な課題であると認識しておりますので、引き続きまして適切な支援の実施に努めてまいりたいと考えております。
#59
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 時間の関係で次の質問に行きたいと思いますけれども、先ほど高速道路料金の引下げということでお話がございました。これは利用者の方から大変に喜ばれているんですけれども、一方で、この高速道路料金の引下げによりましてフェリー航路の利用者が減るという、フェリー航路の方にはまたそういった別の意味で大きな影響を受けるという、そういった課題もあるかと思います。
 特に、中国・四国地方のフェリー航路が大変に影響を受けるということで伺っておりますけれども、今後、このフェリー事業の経営実態をしっかりと考慮した上で、公的支援措置の拡充を図るなど、二十年度の一次、二次補正予算とともにしっかりと、追加的な、こういった積極的なフェリー航路に対しましても支援が必要かと思っておりますが、この点につきまして今後の対応をお伺いしたいと思います。
#60
○国務大臣(金子一義君) この問題について幅広くいろいろ御意見いただいております。特に、瀬戸内海航路でも非常な影響が出ているというようなことも御意見を伺っております。植松委員からもかなりこの問題は御指摘をいただいたところであります。
 与野党問いません、大事な点というのは、これは非常にいろんな影響が出てくる、それを検証しながら、政府としてもどういうふうにしていくのかということについて何らかのきちんとした対応を進めていきたいと思っております。中身はまだちょっとお許しください。
#61
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。是非よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、離島におけます汚水処理人口普及率の向上ということで、環境省の方にも来ていただいておりますが、伺ってまいりたいと思います。
 この奄美群島、小笠原諸島を始めとする離島におきましては、自然、海を守るというこういった施策も大変重要になってくるかと思いますが、この海の保全というところで少し気になる点がございましたので質問させていただきたいと思いますが、これは汚水処理人口の普及率ということで、これはどういうことかといいますと、下水道、農業集落排水施設、合併浄化槽等の汚水処理人口の状況ですね、これがその普及状況を表すものでございますが、奄美群島におきましては五七・二四%、小笠原諸島につきましては五〇・五二%ということで、全国平均が八三・七%に対してやはり大変に汚水処理の状況が低いんではないかと思っております。
 先ほども申し上げましたが、海また自然の保全という観点からも、離島におきまして汚水処理人口の普及率、これをしっかりと向上させていく取組が重要ではないかと思っております。これも、それぞれ離島だったり、離島の中でも地域によって様々、場所によって対応は異なってくるとは思いますけれども、私、コスト面とまた設置するまでの時間のことを考えますと、合併浄化槽が最適ではないかと思っております。
 そこで、離島におけます汚水処理人口普及率、これを向上させるために、是非とも合併浄化槽につきまして、自治体の担当者、また住民の皆さんにも御理解というか普及していくことが重要ではないかと思っておりまして、是非環境省におかれましても積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、今後のお取り組みをお伺いしたいと思います。
#62
○政府参考人(谷津龍太郎君) 離島におけます浄化槽の普及、整備に関するお尋ねでございます。
 御指摘のように、離島における汚水処理率は全国平均に比べて低い状況にあるわけでございます。数字は先生御指摘のとおりでございます。また一方で、離島の中では公共下水道に比べて浄化槽人口の普及率が高いという現状もございます。
 例えば、鹿児島県で見ますと、浄化槽人口で見ます普及率が二三・四%となっておりまして、全国平均の浄化槽の普及率が八・八%でございますので、実態として今浄化槽が大きな役割を果たしているというふうに私どもは認識しております。このため、特に離島あるいは奄美群島におきます浄化槽整備につきましては、通常私ども三分の一の助成をしているところでございますけれども、こうした本土分よりは上乗せした二分の一の助成ということで国交省におきまして予算を計上してございまして、両省連携して整備に当たっているところでございます。
 また、この働きかけという部分でございますけれども、環境省におきましては、昨年十月、沖縄県の南城市におきまして浄化槽シンポジウムを開催いたしました。ここに地方自治体の市町村長あるいは市議会議員の方々、また行政担当者などをお招きいたしまして、浄化槽の特徴、比較的安価に、工期がほぼ一週間で設置できて、水環境保全上も十分な処理水質を得られるという利点につきまして、広く周知徹底をしたところでございます。
 また、離島自体で見ましても、平成二十年度には徳之島、また平成十九年度、順序逆になりましたが、屋久島におきまして、地元の鹿児島県の社団法人でございますが、環境保全協会が主催をいたしました浄化槽のセミナーに私どもの室長あるいは室長補佐を派遣いたしまして、積極的な情報の普及に努めているところでございます。
 引き続き頑張ってまいります。
#63
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 時間がございませんので、最後、要望で終わりたいと思いますが、離島におきます合併浄化槽の検査体制、これについてはしっかりと支援をお願いしたいと思っておりまして、是非検討していただきたいと思います。
 都市・地域整備局に関しましては、汚水処理人口普及率の向上ということで、是非ともこの課題を、例えば下水道部の担当だとか環境省の担当だとかそういうことをおっしゃらないで、是非とも離島振興の一つの重要な課題としてとらえていただいて、今後の課題としてしっかりと取り組んでいただきたいということを要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。
 以上でございます。
#64
○渕上貞雄君 社会民主党の渕上でございます。
 長期にわたる特措法の問題とその目的と成果についてという質問、それから五年ごとになぜ変えるのかという質問については、もう既に同僚議員が同じような質問をやっておりますので、この際、取りやめておきたいと思います。
 そこで、奄美群島それから小笠原諸島の地理的、自然的、歴史的特殊事情による不利益性が法案提出の背景にあるというふうに思っております。今や本土においても、先ほども質問があっておりましたが、過疎化の進行が経済的、社会的格差を生んで、限界集落などと言われる言葉が生まれてきているように、全国各地にそういう状況が生まれております。そういう格差が拡大する中で、引き続き奄美、小笠原特措法を制定する理由はどこにあるのか、明確にお答えいただきたいと思います。
#65
○政府参考人(加藤利男君) これは、これもう先生今お話ございましたけど、いろいろ各先生方から御指摘いただいておりますけれども、奄美、小笠原につきましては、本土から隔絶した外海に位置していて、厳しい地理的、自然的特性等の特殊事情による不利性を抱えていると。こういう環境の中で、両地域の住民の生活の安定ですとか自立的発展を促進していくためには、引き続き特別措置法による支援を行って地元主体の振興開発の取組を一層進めていく必要がある、こういうふうに考えて、今回提案をさせていただいているところでございます。
 その際、そこで書いてございますように、法案にも盛り込んでございますように、交通の総合的かつ安定的な確保及び充実に十分配慮しながら、自然環境の保全ですとか地域の魅力を生かした地場産業ですとか観光のより一層の振興に特に努めていきたいということで、今回は、例えば計画の中にも地域の皆さん方の意向を十分に盛り込むような計画事項も追加をしておりますし、地域産業の振興のためということでは、情報通信産業等を対象事業に加えるといったようなことも盛り込みまして、地元の皆さん方の御意見を十分に酌み取って今回の法案の改正を提案させていただいているというふうなことでございます。
#66
○渕上貞雄君 現行特措法は、国から都や県に振興開発計画の策定主体が改められました。改めたことによる成果はどのようなものがあるのか、お知らせ願いたい。
#67
○政府参考人(加藤利男君) ただいま先生御指摘にございましたように、前回、平成十六年の改正の際に、振興開発計画につきましては市町村が案を作成いたしまして鹿児島県、東京都がそれぞれ策定するということとなったわけでございます。
 この結果、地元の発意を生かしました振興開発計画が策定され、振興開発計画に基づく事業について、自立的発展、住民の生活の安定等を目的として積極的に支援を行ってきたということでございますが、この結果、奄美群島におきましては、地域の創意工夫を生かして地元が策定いたしました振興開発計画に基づきまして、例えば、スポーツ合宿の誘致に取り組み相当の実績を上げてきているほか、健康づくりと産業振興を目的に地域の長寿食材を活用したレシピが開発されるなど、自主的な取組が進められております。また、住民によります様々な主体的な取組も活性化してきておりまして、例えばNPOの数が認証団体数で平成十五年度の十一団体から平成十九年度末時点で三十七団体に増加してきております。
 さらに、小笠原諸島におきましても、地域の創意工夫を生かして地元が策定いたしました振興開発計画に基づきまして、例えば、地元が中心となってエコツーリズムを推進するために小笠原エコツーリズム協議会を設置いたしまして、この中で保全と利用の調整のために必要なルールや制度、あるいはガイドの認定とか登録等の制度等について検討が行われております。また、その一部は既に実施をされておりまして、今申し上げたような具体的な事例を通じてお分かりいただけるように、それぞれ奄美、小笠原において自主的な取組が進められているということでございます。
#68
○渕上貞雄君 今回提出の奄美特措法では、雇用機会の拡充、職業能力の開発その他の就業の促進に関する事項が新たに明記をされております。具体的にはどのような施策が行われようとしているのか、お知らせ願いたい。
 また、小笠原特措法には、雇用機会の拡充、それから職業能力の開発、就業の促進等については明記をされておりませんが、小笠原もやはり奄美と同じように必要ではないかと考えるんですが、その点いかがでございましょうか。
#69
○政府参考人(加藤利男君) 御指摘がございましたように、奄美群島におきましては若年層を中心にして人口流出傾向が続いております。そうした中にあって、若年層の雇用機会の確保は重要な課題であって、一層の産業振興を図るということが必要であるというふうに認識をしております。
 このため、今後五年間におきましては、特に農業、観光、情報通信、この分野を重点的に支援をすることとしたいというふうに考えておりまして、まず農業についてでございますが、これは島ごとの特性を生かした高付加価値型の農業の振興を図っていこうということが第一点でございます。
 第二点目の観光でございますが、観光につきましては、地理的に東アジアに開かれた位置にあるという利点を生かすとともに、沖縄等近隣地域との連携を図りつつ固有の自然、文化を生かした観光の振興を図っていきたいというふうに考えております。
 第三点目の情報通信でございますが、これにつきましても、情報通信基盤の整備を進めるとともに、地方税の課税免除等に伴う地方税の減収補てん措置により振興を図るということを考えているところでございます。
 加えまして、奄美群島の地域特性を生かしました大島つむぎですとか黒糖しょうちゅう等の特産品の製造業、販売業ですとか水産業等の地場産業の振興についても、引き続き港湾や道路等の基盤の整備を行うとともに、各種の支援措置を通じて総合的な支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
 なお、若年層の人口流出に対応するためには群島内での就業を促進するということも必要でございますので、今回の改正に伴いまして、就業の促進に関します事項を基本方針及び振興開発計画に盛り込み、国におきましても、Uターン、Iターン等を促進するために必要な就業の支援ですとか住居の紹介等の支援を一元的に行う仕組み、これをモデル的に実施し、検証を行うということを考えておるところでございます。
 最後に御質問ございました小笠原についての雇用の関係でございますが、これにつきましては、現時点では就業の受皿となる産業を定着させるための環境整備をまず図る段階であるというふうに認識しておりまして、就業の促進に関する事項は御指摘のとおり盛り込んでおりませんけれども、産業振興の土台となります港湾、道路等の基盤整備を進めるとともに、エコツーリズムの推進ですとか、外国人旅行者の誘致のための調査への支援等観光振興策にも積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#70
○渕上貞雄君 小笠原の高速交通アクセスの整備は先日も質問をいたしましたが、TSLの就航が見送られました。よって、航空路の開設に向けての検討が進められておられるようでございますが、小笠原諸島は世界的にも貴重な自然環境を有した地域であり、世界自然遺産登録に向けた取組が今進められております。これまでの環境と開発の反省に立てば、自然環境保全、保護という観点からは不便も選択肢の一つではないかというふうに思います。そのためには、空港開発促進だけではなくて、既存のやはり施設の利用、整備ということも含め検討する必要があるのではないかと考えますが、この間の航空路開設の検討内容と今後の進め方についてお教え願いたいと思います。
#71
○政府参考人(前田隆平君) 航空路開設の検討状況についてお答え申し上げます。
 平成十九年度に小笠原村が村民アンケートを行いまして、その結果、多数の村民、これは具体的には回答者の約七割でございますが、が航空路の開設が必要という意思表示をしました。これを踏まえまして東京都と小笠原村がパブリックインボルブメントの実施のための協議会というのを設置して、協議を行いながら構想段階の検討が進められているところでございます。
 それから、東京都において航空路の開設に係る、先生御指摘の自然環境への影響、あるいは費用対効果、運航採算性、これらについての調査が行われておりまして、これらを通じて関係者間の円滑な合意形成が図られることが重要というふうに認識しております。
 私ども国土交通省としましても、小笠原諸島における交通のアクセスの改善、アクセスの改善そのものは島民生活の安定あるいは離島振興の観点から重要な課題であると認識しておりまして、建設しないというのも一つの選択という先生の御指摘もございますが、現在、航空路開設についてるる検討が進められているところでございますので、私どもとしましても引き続き技術面に関する助言等の支援、協力を進めてまいりたいと、かように思っております。
#72
○渕上貞雄君 終わります。
#73
○大江康弘君 改革クラブの大江でございます。
 五年前にこの法案について質問したことを思い起こしますし、五年前の自分の議事録を取ってみたら、結構いいことを聞いているんですね、自分ながら。非常にいい質問をしているなと我ながら感心をしたんです、だれも褒めてくれませんから。
 あれから随分取組をいただいて変わったと思うんですが、私は前回も指摘したんですが、今回も変わっていないことが一点。それは、五年前はちょうど奄美が五十年、そして小笠原が三十五年ということだったんです。あれから五年たって、奄美は復帰という言葉が消えたんですね、五年前に。しかし、今回はまだこの「復帰に伴い」という、これいつまでアメリカの施政下当時のことを引きずっていくのかと。いいかげん自立をしなければというふうに思うんですが、この言葉というのはこれなぜ今回、小笠原に関しては残ったんですか、ちょっと教えてください。
#74
○政府参考人(加藤利男君) お答えを申し上げます。
 小笠原諸島につきましては、戦時中に強制疎開に遭った旧島民の方々の帰島がまだ十分進んでおりませんで、旧島民の帰島促進が依然として重要な課題であるということから、現在も不動産の譲渡取得に係ります所得税、不動産取得税の課税の特例など、本土復帰に伴う施策である帰島促進のための特別措置を引き続き講じていく必要があること等から、項目的に復帰に伴いの規定を設けているところでございます。
#75
○大江康弘君 局長、お言葉を返すようですが、これ小笠原にはもうアメリカの関連施設ってないわけでしょう。これは、沖縄でもこれ七〇%近い米軍の関係の基地があったりいろいろということですけれども。
 私はこれ、もういいかげん、これ島民の皆さんが望んでおられるのかどうか、私はあれから縁があって奄美は四回行ってきました。ただ、小笠原は一回行ってやろう、行きたいと思ったってなかなかやっぱり不便で、TSLができたら行きたいなと思っていたんですが、あれが頓挫をしてしまってなかなか行く機会がなくて、その現場を知らずしてこんなことを言うのも非常におこがましいと思いながら、当時もなぜ五年だという、今日もありましたが、なぜ五年、普通は、一般の特措法というのは十年ですけれども、なぜ五年だと言ったら、やっぱり五年に一度こうして我々が小笠原だ、奄美だという名前をここで言うこと自体が意義もあるのかなということで、私はこの長さにはもうこだわらないというふうにしたんですが、これは、この復帰というのが僕はどうも引っかかるんです。
 大臣、特別私は答弁今日はお願いしていなかったんですが、私のこの考え方というのは大臣、ちょっと感想あったら教えてください。
#76
○国務大臣(金子一義君) 今回の法案全体として、一方で自立というのを相当前面に出させていただいていますよね。ですから、地方自治体、特に小笠原は今度、なかなか職場はないんですけれども、世界自然遺産登録、これ目掛けて地域の人たちが登録ガイド、ガイド認定制度みたいなのをつくって非常に自立的におやりになって、お進めになっている。そういうのを我々、ハードだけじゃなくてソフトの面でも支援していこうという姿勢でありますので、本土復帰ということを引っかかるじゃないかという御意見は分からないでもないんですが、ただ一方で、税制の上で先ほど都市局長から御説明させていただきましたように、東京都に今移っちゃっている人、強制疎開されちゃっている人、その人が東京の土地、家を売って小笠原に帰ってもらうときの譲渡所得税ですね、この部分がまだ残っているということで、何とかこれはもっと、もう少し進めていきたいという観点から主に復帰という言葉を使わせていただいているというのが現実であります。
#77
○大江康弘君 大臣のその誠意ある御答弁を了としたいと思います。
 それで、私は小笠原に関しては少し夢のある話がということを先般新聞で見たんですが、資源エネルギー庁、今日は北川部長来ていただいていますが、この海底資源開発の件ですけれども、この海洋エネルギー・鉱物資源開発計画というのはどういうことなんでしょう、ちょっと簡単に説明してもらえますか。
#78
○政府参考人(北川慎介君) 委員御指摘の海洋エネルギー・鉱物資源開発計画でございますけれども、これは海洋基本計画におきまして今後十年間をめどに商業化をするということで、海底熱水鉱床あるいはメタンハイドレート、これらにつきまして取り組む具体的な計画を定めたところでございます。
 具体的には、去る三月二十四日に金子大臣の御差配の下、総合海洋政策本部において了承されたというものでございます。
#79
○大江康弘君 私が小笠原に期待を持てると言った部分をちょっと教えてください。
#80
○政府参考人(北川慎介君) これまで、特に海底熱水鉱床につきまして調査をずっと続けてまいりました。この結果、本委員会で御検討の対象でございます小笠原につきましても、小笠原周辺海域で幾つかの有望な海底熱水鉱床の兆候が確認されてございます。これが開発が可能となりますれば、新たな金属鉱物資源の供給源になることが期待されるわけでございます。
#81
○大江康弘君 これ、そうしたら、どういう日程で進んでいきますか。
#82
○政府参考人(北川慎介君) 海洋エネルギー・鉱物資源開発計画につきましては、今後十年間をめどに具体的に進めてまいりたいと考えてございます。これは前半、後半に分けまして、具体的な開発がうまくいっているかどうかなどを検証しながら精力的に進めてまいりたいと考えてございます。
#83
○大江康弘君 十年間で進めていくわけですね。
 それで、十年間というのは、これは沖縄近海も含めておりますから、これは当然沖縄と小笠原海域というのは随分離れておりますし、これ十年といいますけれども、私はやっぱり今の小笠原のこれからの発展ということを考えたときに非常に夢の持てる話であるし、非常に期待の持てる話だと思うんですけれども、もう少し具体的な計画というか、具体的な目に見えるようなことというのは今後どういう形で進んでいくかということをもう一度ちょっと分かっておったら聞かせてもらえますか。
#84
○政府参考人(北川慎介君) 失礼しました。
 具体的には、私ども、一期と二期と考えてございます。第一期につきましては平成二十四年度まで、ここで特に環境影響、海底の特殊な環境の下にある資源でございます。ここにはエビ、カニと非常に希少な生物がいるということも分かってございますので、こういったものの種の多様性も配慮しながら、まず中間的な評価を行いまして、平成三十年度まで、第二期におきましては具体的な開発のモデルなども立てながら進めてまいりたいと考えてございます。
#85
○大江康弘君 鉱物資源ですから、これは石油とかそういうエネルギーではなくて、一つの我々がこれはやっぱり二十一世紀の文明生活をこれから続けていく中でそれを一番下支えしてくれるものですから、おのずとエネルギーというものとはこれは分けて考えなきゃいかぬとは思うんですが、やっぱり私は、資源というものは、これはまさに資源外交という言葉があるように、どうも日本というのはその部分では遅れているような気がするんですけれども、せっかくこれ我が国のEEZ内にあるわけですから、これは後で岩崎長官にも聞くんですけれども、経産省としてももう少しやっぱり突っ込んだ一つの取組をしていただきたいということを要望だけをしておきます。
 そこで、岩崎長官、海上保安庁が南鳥島に、保安庁の職員さんもおられるんですが、これの目的というのは何なんですか。
#86
○政府参考人(岩崎貞二君) 南鳥島でございますけれども、ロランCという電波の標識、電波の灯台でございますけれども、これがございます。当初、これはアメリカの沿岸警備、コーストガードが運用していましたけれども、アメリカの方が運用を停止するということで、平成五年に私ども海上保安庁が移管を受けまして現在に至っております。移管を受けましたので、十二名の職員が二十日交代で南鳥島に行きまして、このロランCという電波の送信とか信号の調整等の業務を行っております。
#87
○大江康弘君 南鳥島を起点として、南太平洋の中で沖ノ鳥島もあるわけですね。
 それで、私がなぜこの関連性を言うかといいますと、いわゆる一九六九年に国連の極東アジアの調査委員会、いわゆるエカフェ報告というものが、尖閣諸島で埋蔵量の、すごい油田の埋蔵量があるといったときから、尖閣諸島が中国の調査船が来たり、後に台湾が領土の表明をしたりしておるわけなんですが、私はやはり、こういう先ほどの経産省のお話にありましたようなことで、ああいう資源があるということになったときに、本当にあの海域というのは、これ大臣、日本というのは安全なところはしっかり守るんですね。南鳥島なんというのはこれ外国が襲うような場所じゃないんですよ。そこには約四十人ぐらいいてるんです、海上自衛隊だ、気象庁だ、あるいは海上保安庁。ところが、沖ノ鳥島だ、尖閣だという危ないところというのは一個も守らないんです。これは日本の領土保全の、領海保全の特徴なんですね。
 ですから、それはそれでこれ特徴でいいんですが、私にとりましては、やっぱり小笠原のこれからの発展に非常に限りない可能性のあるこういう資源というものをやっぱりどう守っていくのかということを絡めて考えたときに、本当に今の体制でいいのかということを思うんですが、このロランCというのは、これはもうぼちぼちこれ、何というんですか、今のあれに変えていけないんですかね。いつまでも地上波の電波でやっていくんじゃなしに、GPSのこれに転用していったときに、私はやっぱりそこで海上保安庁の職員の皆さんが今ロランCを守ってくれているということですが、ほかにやっぱり人員を転用もできると思うんですが、その点はどうですか。
#88
○政府参考人(岩崎貞二君) 今先生御指摘のとおり、ロランCというのは、船が自分の位置がどこにあるかというのを分かるためにやっているわけですけれども、今はもう大部分の船がGPSを付けてきましたので、ロランC自体使っている船は非常にもう少なくなってきている、こういう現状にございます。したがって、ロランCをいつまで、特に南鳥島のロランCをいつまで維持運営するかというのは今海上保安庁としても課題だと考えておりまして、縮小することも廃止することも含めて検討はしております。
 ただ、ここを廃止しても、この南鳥島周辺はやはり日本の、先生がおっしゃるとおりの排他的経済水域の一定な海域でもありますので、必要な哨戒でありますとか、そういうことはちゃんとやっていくようには頑張っていきたいと思っております。
#89
○大江康弘君 長官には、本当にいろいろお願いするには、やっぱり我々側がしっかりと、装備だとかマンパワーとかと何度も申し上げますが、やっぱりそこを我々がしっかりと、国民の理解を得ながらやはり動きやすい環境を我々がつくらないかぬということはまず大前提になっているということを思いながら今質問もさせていただいたんですが、加藤局長、唯一アメリカの施政下で残っておるものを受け継いだというのはこのロランCなんですよ、これ、日本が。
 ですから、復帰という言葉にもうこだわらないということを私も男ですから、いったん、二言はありませんが、また五年後にもう一度この字句を一つ考えて、もう少し自立した形の中で小笠原の皆さんがやはりしっかりと生活できていけるような形で、この五年間、我々もこの取組を見ておりますけれども、ひとつ頑張ってやっていただきたいということを最後に要望をいたしまして、もう時間ですので、終わります。
#90
○委員長(田村耕太郎君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手をお願いします。
   〔賛成者挙手〕
#91
○委員長(田村耕太郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、長浜博行君から発言を求められておりますので、これを許します。長浜博行君。
#92
○長浜博行君 私は、ただいま可決されました奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党、公明党、社会民主党・護憲連合及び改革クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、奄美群島及び小笠原諸島の振興開発に当たっては、地元の創意や工夫が十分に発揮できるよう、地域主体で策定される振興開発計画を十分尊重し、ハードとソフトの施策が引き続き一体的に実施されるよう配慮すること。また、両地域の自立的発展を促す効果的な振興開発を行うために、こうした施策について評価する仕組みを検討し導入を図っていくこと。
 二、奄美群島及び小笠原諸島の多彩で豊かな自然環境の保全に積極的に取り組み、振興開発と環境との調和に留意すること。また、世界自然遺産をめぐる両地域の取組に配慮すること。
 三、奄美群島及び小笠原諸島の経済活性化を図るために、両地域における域内企業の受注機会の増大が図られるよう努めること。さらに、奄美群島については、新たな産業の誘致・育成を図るなどにより、若年層等の雇用機会の確保に努めるとともに、大島紬・黒糖焼酎等地場産業のより一層の振興が図られるよう配慮すること。また、小笠原諸島については、観光産業や農水産業の振興など地域資源と創意工夫を生かした産業の活性化等が図られるよう、空港整備等本土との高速交通手段の確保に努めること。
 四、住民の生活路線であり、他地域との交流の活発化に欠かせない離島航空路線に関し、航空運賃の軽減による住民の生活利便性の向上、観光の振興等に関する実証を行うため、奄美群島路線の航空運賃の軽減について必要な措置を講ずること。また、航空運賃体系を含む現在の離島航空政策の基本的な考え方について、今後検証・検討を加えること。
 五、奄美群島及び小笠原諸島の物価高が船舶運賃をはじめとする割高な物流・流通コストに起因していることにかんがみ、両地域の住民生活の安定を図るために、船舶運賃や流通コストの軽減について必要な措置を講ずるよう努めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#93
○委員長(田村耕太郎君) ただいま長浜君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手をお願いします。
   〔賛成者挙手〕
#94
○委員長(田村耕太郎君) 全会一致と認めます。よって、長浜君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、金子国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。金子大臣。
#95
○国務大臣(金子一義君) 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されたことに深く感謝申し上げます。
 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存であります。
 ここに、委員長始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。
 大変ありがとうございました。
#96
○委員長(田村耕太郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#97
○委員長(田村耕太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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