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2009/04/09 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 国土交通委員会 第8号
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2009/04/09 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 国土交通委員会 第8号

#1
第171回国会 国土交通委員会 第8号
平成二十一年四月九日(木曜日)
   午前十時五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月六日
    辞任         補欠選任   
     川崎  稔君     水戸 将史君
 四月七日
    辞任         補欠選任   
     水戸 将史君     川崎  稔君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田村耕太郎君
    理 事
                長浜 博行君
                室井 邦彦君
                伊達 忠一君
                鰐淵 洋子君
    委 員
                植松恵美子君
                川崎  稔君
                北澤 俊美君
                輿石  東君
                田中 康夫君
                田名部匡省君
                羽田雄一郎君
                平山 幸司君
                広田  一君
                米長 晴信君
                岡田 直樹君
                加納 時男君
                佐藤 信秋君
                長谷川大紋君
                吉田 博美君
                脇  雅史君
                西田 実仁君
                渕上 貞雄君
                大江 康弘君
   衆議院議員
       国土交通委員長  望月 義夫君
   国務大臣
       国土交通大臣   金子 一義君
   副大臣
       国土交通副大臣  金子 恭之君
       国土交通副大臣  加納 時男君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       岡田 直樹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        畠山  肇君
   政府参考人
       警察庁交通局長  東川  一君
       総務大臣官房審
       議官       望月 達史君
       総務大臣官房審
       議官       佐藤 文俊君
       財務大臣官房審
       議官       田中 一穂君
       財務省主計局次
       長        香川 俊介君
       農林水産大臣官
       房審議官     道上 浩也君
       国土交通大臣官
       房長       増田 優一君
       国土交通省総合
       政策局長     大口 清一君
       国土交通省河川
       局長       甲村 謙友君
       国土交通省道路
       局長       金井 道夫君
       国土交通省自動
       車交通局長    本田  勝君
       国土交通省航空
       局長       前田 隆平君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関
 する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(田村耕太郎君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 理事の辞任についてお諮りいたします。
 広田一君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(田村耕太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(田村耕太郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に室井邦彦君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(田村耕太郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁交通局長東川一君、総務大臣官房審議官望月達史君、総務大臣官房審議官佐藤文俊君、財務大臣官房審議官田中一穂君、財務省主計局次長香川俊介君、農林水産大臣官房審議官道上浩也君、国土交通大臣官房長増田優一君、国土交通省総合政策局長大口清一君、国土交通省河川局長甲村謙友君、国土交通省道路局長金井道夫君、国土交通省自動車交通局長本田勝君及び国土交通省航空局長前田隆平君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(田村耕太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(田村耕太郎君) 道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。金子大臣。
#8
○国務大臣(金子一義君) ただいま議題となりました道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 平成二十年五月に閣議決定をした道路特定財源等に関する基本方針に基づき、道路特定財源制度を廃止し平成二十一年度から一般財源化するため、道路整備費の財源の特例措置を廃止する等の措置を講ずる必要があります。
 このような観点から、この度この法律案を提出することとした次第であります。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明を申し上げます。
 第一に、毎年度、揮発油税等の収入額の予算額等に相当する金額を原則として道路整備費に充当する措置を廃止することとしております。
 第二に、地方道路整備臨時交付金の制度を廃止することとしております。
 第三に、揮発油税の収入の一部について、地方道路整備臨時交付金の交付に要する費用の財源に充てるため、毎会計年度、社会資本整備事業特別会計の道路整備勘定の歳入に組み入れるものとする措置を廃止することとしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。
 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議よろしくお願いいたします。
#9
○委員長(田村耕太郎君) 次に、本案の衆議院における修正部分について、衆議院国土交通委員長望月義夫君から説明を聴取いたします。望月義夫君。
#10
○衆議院議員(望月義夫君) ただいま議題となりました道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正部分につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 本修正は、原案において平成二十一年四月一日となっております施行期日を改めるとともに、道路整備事業の実施の在り方についての検討規定を追加するもので、その内容は次のとおりであります。
 第一に、施行期日について、公布の日から施行し、平成二十一年四月一日から適用することと改めるものとしております。
 第二に、政府は、真に必要な道路の整備の推進を図る観点から、費用効果分析の結果の適切な活用等により、地域の実情をより反映した効率的かつ効果的で透明性が確保された道路整備事業の実施の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする規定を追加するものとしております。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#11
○委員長(田村耕太郎君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○田中康夫君 参議院における統一会派、民主党・新緑風会・国民新・日本の一員であります新党日本代表の田中康夫でございます。
 本日は、先ほど衆議院の方からの修正部分の趣旨説明の中にも、真に必要な道路の整備の推進を図るという言葉がございました。この真に必要な道路、あるいは地域が求めている道路という言葉は歴代の国土交通大臣も恐らく口にされてきた言葉ではなかろうかと思います。
 では、その真に必要な道路というものはいかなるものなのか。また、いかなる国土形成を行っていくべきなのか。また、その中において、道路というものが単独ではなく、まさにこれは、国土交通省は交通でございます、トランスポートは以前から申し上げておりますように人の移動だけでなく、文化や物流、様々な、川の流れも交通でございます。こうした中で、真に、まあ真にという言葉を今安易に使ってしまいましたが、統合的な交通政策というものを今後どのように取り組むべきなのかと、こうした観点でお伺いをしてまいりたいと思います。
 今日は、金子一義国土交通大臣のみならず、道路局長の金井道夫さん、また同時に、総合政策局長の大口清一さん、そしてまた、後半、実は皆様御存じのように、淀川水系流域委員会というものを河川法にのっとって設け、そこの答申を受け、また、当該の自治体長たちの意見がある中で、先般、近畿地方整備局が淀川水系に関しての新たな、あえて申し上げれば、私は、新たなではなく問題先送りをなさる方針を示されましたので、この点に関しましても河川局長の甲村謙友さんに御出席いただいてお伺いをしてまいりたいと思います。
 実はもう皆様も十分御存じのように、私の手元にもございますように、平成十九年の十一月に、国土交通省は道路の中期計画(素案)という大変な分厚い内容、これをまとめられたわけでございます。しかしながら、今回の法律にこれはかかわってくることでございますが、その後、今年の三月三十一日に、金子一義さんも御出席の閣議において花押を押された社会資本整備重点計画というものが閣議決定をしたわけでございます。
 この中で、道路に関しては、これだけ国土交通省のメンバーが、真っ先に地域の実情に基づき、ディテールにこだわるだけでなく、ディテールを俯瞰をする中でまとめた日本の国土形成の内容というものが、大変にこのようなコンパクトな内容になったわけでございます。
 無論、私もつたない文章を書く人間でございますから、単に冗漫な文章があるということが、これは意を伝えることではございません。無論、簡潔にして的確な認識、そして迅速な決断につながり、明確な責任を負える内容を、この日本を愛し暮らす方々に示すということはとても大事なことなんでございます。とはいえ、大変に短い形で、また道路という点に関しましては、この社会資本重点整備計画の中の大変に一部分になってきております。
 まず最初に、金子一義さんに、この新たな中期計画、この紙で、今インターネット中継を御覧の方もいるかと思いますが、この紙では、このA4の紙で四ページ半にまとめられているわけでございます。このような形になった理由と申しますか、あるいはまた、これを閣議決定された一員として、この新たな中期計画の意義というもの、また、その意義に基づく具体的なアウトカムを出す上での目的という点に関してまず最初にお伺いをいたしたいと思います。
#13
○国務大臣(金子一義君) 昨年提出させていただきました計画、もうこれは経緯御存じのとおり、十年間五十九兆円という道路計画を作らせていただきました。しかし、道路の一般財源化をするということに大きくかじを切らせていただきまして、今度、中期計画ということで五か年の計画にさせていただきました。ただ、委員御指摘のとおり、今度の五か年計画でありますから、他の河川の計画等々、社会資本整備計画と同じような、どういうものをやっていこう、どういうものに重点を置いていこうという、言わば向こう五年間にどの道路、幾ら掛けてやりますという、まあ十か年はそれが主眼となっていたかと思いますけれども、今度は結果としてどういう、アウトカムとしてどういうものに力点を置いてやっていこうかということを中心として記入をさせていただいたところであります。
 ただ、大きなカテゴリーでいきますと、今度の中期計画、アウトカムでは、取り組むべき課題として、基幹ネットワークの整備あるいは生活道路ネットワークの形成、慢性的な渋滞への対応、それからあと交通安全、それから環境といったような、こういう大きなカテゴリーの中でアウトカムを、これを目指していくという方向をこの中に書き込ませていただいておるところであります。
#14
○田中康夫君 ありがとうございます。
 しかしながら、例えば道路に関して、この中には大変にるる述べているところがあるとおっしゃる方もあろうかと思います。しかし、大変にコンパクトになったという中で、今大変に前向きな観点の御発言であったと思います。しかし、国土交通省という最も日本の根幹を成す省庁の大臣として、今回のような形で平成二十年度、まあ既に二十年度は終わったわけでございますが、二十年度から二十四年度の五年間と、五か年というものを二十年度の最後の日に決めたわけでございますから、一年間前倒しでやっていたものの整合はどうだというようなあげつらいの意見も出てくるかもしれませんが、そういった点ではなく、金子さんとして、今回このような形の中で国土交通行政の中のとりわけ道路という点がまとめられた点について多少ならず御懸念なさる点、あるいは多少ならず疑問を抱かれる中で、時間の中あるいは他の省庁の大臣との御議論の中で必ずしも意を尽くせなかったというような点があるとするならば、その点に関しても忌憚のない御意見をまずは御披瀝いただきたいと思います。
#15
○国務大臣(金子一義君) 十か年五十九兆円という前回のある意味大きな枠組みが、道路財源一般化という今まさにここに御提出をさせていただいている計画に切り替わってまいりました。あわせて、道路財源一般化に際しまして、改めて無駄な道路は造らないということで基準を厳格に、これは費用便益が中心となりますけれども、厳格に対応して、少しでも無駄な道路造らないようにということも一般化に際して取り組んでいく課題、これは数次の国会の議論を踏まえて取り組んだところでありました。結果として、結果として十八か所の事業についてはこの費用便益というのが一以下という状況になってまいりました。そのことが、今度は逆に地方に対して非常に不安を与えているのではないかと。こういう費用便益、特に地方に参りますとどうしてもこういう費用便益というのが都会部に比べては低下してまいりますので、本当にこれから道路というのをどういうふうにやっていくんだろうかと。
 今回、五か年計画の中でも基幹ネットワークの整備のほかに、生活道等々先ほど申し上げたようなものは性格的なものとしては入れさせていただいております。ですから、我々、中山間地等々であっても生活道あるいは命の道といったようなものをきちんと造り上げていきたいと思っておりますが、そういうことに対して費用便益というようなものが道路財源に入ってくる、五十九兆円という数字も、目標もなくなってくるということによって地方の皆さんが、非常に御不安を与えているのではないかということは私としても懸念されるところであります。
 しかし、幹線についてそういう費用便益というものを尺度として物差しで測りながら確かめつつ、無駄な道路を造らないようにしつつ、必要な道路というものはきちんと造り上げていけるようにしていきたい。また、新交付金というものを使ってそういうものが対応できるようにしていきたいと思っております。
#16
○田中康夫君 ありがとうございます。
 私、マスメディア等で述べられる無駄な道路、あるいは逆に地方六団体の方がおっしゃる必要な道路、あるいはこの国会において頻繁に用いられる真に必要な道路。私のようなつたない文章を二十数年書いてきて、おまえは作家ではなく錯覚ではないかと言われてきたような人間からいたしましても、大変に、何といいますか情緒的といいますか、情念的な言葉でございます。これは何か、真に必要な道路あるいは無駄な道路というのは、一人でも必要という方がいればあれでしょうし、じゃ何をもって考えるのかということになりますと、これ河川行政同様、先般お話を申し上げましたように神学論争でございます。
 少なくとも国税あるいは借財をして建設をしていく、またこの日本の国土というものの面積というのは限りがございます。限りがあるというのは、これはアメリカやロシアとて面積が広くても限りがございます。実は、北方領土というものが戻ってきたとしても日本の面積は一%しか増えません。そして、最近は埋立てというようなことがかなり行われてきてはおりますが、しかし、これは国土地理院が昨年の十月段階でまとめたもので、去年一年間埋立て等が進捗をしたということによって、実はこれは私にとっては大変に痛しかゆしな諫早湾の干拓というような面積も含まれているのでございますが、その埋立てで増えたのも東京ドーム二百八十九個分でございます、平米にしまして十三・五八平方キロメートルということで。すなわち日本の国土というものは、先ほど申し上げたように北方領土が戻っても一%増えるだけでございます、国土の面積はこれは変わりません。日本を例えば二階建てにするというような計画は、まあそれは二十世紀初頭には気宇壮大であったかもしれませんが、二十一世紀の現在、そういう形ではございません。
 他方で、日本は世界でも類を見ない少子高齢、超少子超高齢社会でございます。日本は既に高齢化社会になったのが一九七〇年、大阪万博の年でございます。このときに国際連合の定義で七%以上が高齢化社会でございまして、このとき一九七〇年でございます。そして、現在は厚生労働省の発表によれば二二%を超えております、六十五歳以上の方の人口は。これは国際連合の定義では二一%を超えますと超高齢社会でございます。超高齢社会でございまして、高齢化社会ではないわけでございます。
 そういたしますと、面積は大変にコンパクトであるこの日本、他方で大変に高齢な社会になってきている。地域の郊外にお住まいであった方、例えば多摩ニュータウンというようなところに夢を持って家族でお住まいになられた方々が、単に皇居の近くの桜を見たいと思っているわけではなく、都心回帰をしてきているというような、私たちの生活というものは大変に大きな変化を遂げてきているわけでございます。
 この中におきまして、今回の新たな中期計画のところには、達成される成果、先ほど金子さんもおっしゃった、アウトカムへと転換をすると、また、他の社会資本整備との連携を図り、社会資本整備重点計画と一体化するというふうにございます。私のあるいは理解がこうした形而上的な表現になかなかなじめないのかもしれませんが、これは、当然まとめられたのは、多くの事務方の方々も御参集なさって行われたんだろうと思います。
 できますれば総合政策局長の大口さんに、この達成される成果へと転換していく、また他の社会資本整備との連携を図り、社会資本整備重点計画と一体化をしていく、そしてまたこの中で、徹底したコスト削減、無駄の徹底した排除、また今後の選択と集中の基本的な方向性を示すというふうにも書かれておりますが、この点に関して国土交通省としての、どのような認識や覚悟をお持ちでいらっしゃるのか、お教えいただければと思います。
#17
○政府参考人(大口清一君) 社会資本重点計画につきましては先般閣議決定させていただいたところでございますけれども、そのコンテンツ、内容は、例えば人間ドックの数値目標というのがございます。健康体になるにはこういうような数値にしていくといういろんな分析ございますけれども、その数値を、要するに社会のインフラ関係でこういう数値を目指そうということをまとめたものでございます。したがって、何というんでしょうか、その数値を我々がよくよく目標として設定することによって、その目標に各般が合力しながら、この社会のまさに底を支えるようなものをつくり上げていくというふうに御理解賜りたいと思っております。そういう意味では、国土交通省という行政分野は、それぞれ、陸海空すべてにわたりましてそうした社会の下支えになるインフラをやっていると、取り組んでいるということで理解しております。
#18
○田中康夫君 まさに私がかねてより申し上げているように、国土交通省というものは、日本全体を統合していくシームレスな、人々にサービスを提供する省庁であろうと思います。決してサプライサイドの都合なのではなく、私もあるいは大口さんも皆いつかは生きとし生ける人生でございますし、また全員が食べ、そして眠り、暮らす消費者でございますので、国土交通省というものがまさにコンシューマーオリエンテッドなシームレスなサービスを提供していくと、その意味の覚悟においてそのサプライをしていく覚悟を持つということで、サプライサイドの都合にならないということがとても肝要であります。同時に私は、日々国土交通省の現場の職員の方々はそうした意欲を持っていらっしゃると思っております。
 ところで、今の御説明の中でも、先ほど申し上げたような徹底したコスト削減、無駄の徹底した排除というような言葉は極めて情緒的な惹句でございまして、余りこういう言葉を人々を冷静に鼓舞する上において用いるべきではないというのが私の私見ではございます。
 実は、総合と統合ということは違うのではないかということをかねてより私は思っております。インテグレートという英語とジェネラルという英語の違いなのだと言うかもしれませんが。この点に関しまして、大口さん、国土交通省としては、総合的な政策を行っていくことと統合的な政策を行っていくことというのに関しましては、いささかの違いがあるのか、あるいはこれは同じことなのか、少しお聞かせいただきたいと思います。
#19
○政府参考人(大口清一君) 私どもの行政分野は形式的にはいろんな部局に分かれておりますけれども、この世の中というのは森羅万象すべてがつながっているという中で、しっかりと合力しながら取り組んでいく、そういう認識でおります。
#20
○田中康夫君 私は、集中と選択ということは、これはまさに、なんちゃって小泉・竹中へなちょこえせ改革と同じでございまして、切捨てになってきます。弱者だけではなく、自分も中産階級だと思っていた人も切り捨てられるわけでして、集中と選択という言葉は私は余り好きではございません。
 総合というときは、これは逆にバイキング方式のようなものでございまして、何でもかんでも入れ込んじゃうというえたいの知れないドラえもんのポケットのような話、ドラえもんのポケットは役立つかもしれませんが、ただ膨らんでメタボリックになってしまうと。すると、やっぱりインテグレート、統合するということが、先ほど金子さんや大口さんもおっしゃった、国土交通省は単に道路だけではなくすべての国土というものと交通というものをつかさどる、統合的な、最もインテグレートなことを行える省庁ではないかと思います。
 その中で、私、この道路の問題へと入っていく前に、多少ならず懸念をいたしておりますのが、いただいた新たな中期計画あるいは社会資本整備重点計画の中に、現状と課題として四項目と。活力ある地域、経済社会の形成、二番として安全、安心の確保、三番として生活者の視点に立った暮らしと環境の形成、四番としてストック型社会への、フローではない、ストック型社会への転換に向けた社会資本整備というふうにございます。
 これはそれぞれ大変に心強い内容なのだろうと思いますが、しかし残念ながら、事業分野別の取組という形の中で、この中においても記されております。どのように記されているかといいますと、一番目として、順番でございますが、道路整備事業と書いてございます。二番目として交通安全施設等整備事業とございます。三番目として鉄道整備事業、四番目として空港整備事業、五番目として港湾整備事業、六番目として航路標識整備事業、七番目として都市公園事業、八番目として下水道事業、九番目として治水事業、十番目として急傾斜地崩壊対策事業、十一番目として海岸事業と書いてございます。
 確かに、この中ではレーヤーといいますか、それぞれ予算の場合でいえば款項目節のような具合でいいますと、航路標識整備事業というものと鉄道整備事業というものはレーヤーの場所としては大分違うかなという気もいたしますが、いずれにしてもこの十一がございます。このような十一に分けて事業分野別取組をしていくという表現がこの中に、そしてその中に多くの項目がございます。
 このようなまとめ方になったという点に関して、金子さん若しくは大口さんの方から、こういう認識の上でこの十一の項目になったのであるという点があれば、ちょっとお教えいただきたいと思います。
#21
○政府参考人(大口清一君) 社会資本重点計画でも同じような分類をしております。私ども、先ほども申し上げましたけれども、一義的には各分野それぞれ目の前の行政をしっかりと進めていくわけでありますが、それに際して、そのつながっている部分も含めてみんなで横ぐしのいわゆる達成レベルを合力しながらやっていくという思想でございます。したがって、この分類もそうした思想に裏付けられている。つまり、それぞれのいわゆる分野は分野でしっかりとやるけれども、それは横ぐしのメルクマールをきちんと踏まえながらやっていくと、そういう構成でございます。
#22
○田中康夫君 もちろん、縦ぐしではなく横ぐしの認識を持つことはとても大事であろうと思います。例えば、横ぐしのメルクマールを持って取り組むという点に関して、例えばこの十一項目の中で、この項目ということではなくても、あるいは一つの項目の中にも横ぐしの部分があろうかと思います。あるいは、インテグレートしてこの十一の項目の中の二つ三つ、あるいは全くここに上がってないもので横ぐしにしていけるものが国土交通省として考えていると、こうしたものがあれば、一、二で結構ですので、お教えいただきたいと思います。
#23
○政府参考人(大口清一君) 例えば、安全という観点から、これは様々な、道路だけではなくて、まさに自動車交通あるいは町のいわゆる区画の話からすべて関係しているわけでございますので、そういう意味では安全という横ぐしは横断的に我々すべて関係しているというようなものでございます。
#24
○田中康夫君 といたしますならば、例えばの事例で、八番目に下水道事業とございます。この下水道事業とございますが、この文章の中の表記では、他の汚水処理施設との連携を一層強化しつつとございます。この意味するところはどういうことなのか。他の汚水処理施設との連携を一層強化しつつというのは努力的なものなのか、あるいは具体的に何か国土交通省としてお考えがあるのか、少しお聞かせください。
#25
○政府参考人(甲村謙友君) 他の汚水処理施設と申しますのは、具体的には、農業集落排水施設、それから合併浄化槽等でございます。それらにつきまして、従来縦割りと言われておりましたので、各地域ごとに、私どもの下水道、それから農村集落、合併浄化槽で統一した一つの計画を作って、各々役割分担をして整備を進めるという趣旨でございます。
#26
○田中康夫君 そういたしますと、これは公明党の弘友和夫議員もかねてから非常に積極的に行われていることですが、下水道と浄化槽と農業集落排水、浄化槽も合併処理浄化槽、これはそれぞれ省庁が分かれております。
 この中において具体的にとらえれば、まさに限りある私どもの予算であったり人材であったり国土という中で、実は汚水処理がまだできていない場所というものが、二千二百三十七万人分というものが汚水処理ができない場所で、世帯数にいたしますと約七百四十六万世帯が未処理なわけでございます。
 他方で、先ほどもお話がありましたように、下水道は国土交通省、合併処理浄化槽あるいは浄化槽は環境省、農業集落排水は農水省でございます。すると、この残る方々に関しては、まさに社会資本整備を重点化していく上において、この三つあるパターンのどのような組合せをされていくおつもりなのか。とりわけ、予算的にも事業規模としても国土交通省は最も下水道で他の省庁よりは多い予算と実績がございます。この点を少しお聞かせください。
#27
○政府参考人(甲村謙友君) 先ほども申しましたように、各地域で計画を作って、下水道でやる部分、農村集落でやる部分、合併浄化槽でやる部分という計画を基に整備を進めていくということでございます。
 それと、各々の省庁の予算も持っておりますが、それらを共通して、内閣府だったと思いますが、汚水処理交付金という形で使いやすい形の交付金も整備しているところでございます。
#28
○田中康夫君 これは弘友さんのデータではなく、これから申し上げるのは総務省が実際に出している資料なんでございますが、今申し上げました、一億二千七百万人くらいいる中の二千二百三十七万人、七百四十六万世帯の汚水処理ができていないという方々に関して、これを仮に下水道ですべて進めていくと四十七兆二千億円掛かるという形でございます。
 これに対して、仮に浄化槽というものを用いれば、これは六兆円でできるという形でございます。ですので、約年間二兆円という、こうした汚水処理の事業の新規に用いていくお金を使えば、約三年間でまさに基本的な生活という点において、前回も言いましたように、個別銘柄かもしれませんが、ウォシュレットも使える、そして水洗のトイレを、そして生活用水もきちんと環境に配慮して処理していくことができるわけでございます。
 しかしながら、仮に、恐らくこの残った地域は、様々な事情があるかもしれませんが、一般的に考えれば、人口密集地から離れたような地区であったり、あるいは非常に地政学的には形状が複雑な場所であろうかと思います。こうした場所を、国土交通省としても、下水道という形のプランもお示しをして、それはあくまでも各自治体の創意工夫という形で行っていくのか。ただ、私はそれは余り好ましくなかろうと思っております。私は、やはり国土交通省も河川を扱っている。河川という、治水ということは、これはもう御代の代からの話でございまして、そこが国土交通省が、私が従来から申し上げているような、最近は余り評判芳しくない法務省と勧進元の財務省というものとあとはもう国土交通省と、三つの部分に私はインテグレートして集約できるのではないかと述べている根拠でございます。
 そういたしますと、その意味においては、下水道と争うような形で農林水産省という、国土交通省だけが矢面に立たされておりますが、先ほどの情念的な無駄な公共事業ということでいえば、国土交通省の恐らく私は数十倍もたちが悪い、そして意識が変わっていない農林水産省というものも、農業集落排水を見えでやっていくのか、それを許すのか、あるいはやはり、このことに関しまして地域活性化統合本部というものまで内閣官房におつくりになり、その中枢に国土交通省の方々がいらっしゃるのであれば、それは省庁の仕事を取ってこようというようなことなのではなく、結果として国土交通省がやはりイニシアチブを持って、ここは処理槽、浄化槽でいけば、一基これは大体九十万円でございます。しかし、これは上代でございますから、正価でございますから、この七百四十六万世帯をそういう形にすれば、これはまさにコストはもっと下がるわけでございます。
 そうした中において、結果として、河川行政のみならず、こうした汚水処理の行政というものも国土交通省がインテグレートをして行っていくというような私は戦略性を国土交通省は持つべきであろうと思っておりますが、この点に関して金子さんの御見解をお聞かせください。
#29
○国務大臣(金子一義君) 下水道をどの手法でやるべきか、公共下水でいくのか、農村集落排水でいくのか、あるいは合併浄化槽でいくのかということについて地域がそれぞれ計画を作っていただいておりまして、あれは、委員も御担当でありましたから、県の知事の権限で作っているんですね。地図を書いてあるんですね。県が決めるんですよね。
 しかし、だんだんだんだん下水道の普及率というのが進んでまいりまして、人口五万以下の地域というものがまだ普及されていないという状況になってまいりました。ただ一方、先ほど申し上げたように、ここをどういう手法で整備していくかということは自治体、特に県で決めているものですから、なかなか対応が、いったん公共下水でやるとなると浄化槽でやりたくてもできない、集落排水でやるとなると浄化槽でなかなかできないという状況が続きました。
 そこで、そればっかりでいいのかよと、今おっしゃるように、いつまで待っても公共下水が来ないな、いつまで待っても集落排水の管が来ないなということで、これはもう五年ほど前になりますが、地元市、あるいは今、村はなくなりましたけれども、基礎自治体で勝手に決めてもらって結構だと、勝手に決めるってちょっと言い方悪いんですけど、基礎自治体で、ここは公共下水でやるつもりだったけれども集落排水でやっていいんだという、県の決めたことをオーバールールするという改正をいたしまして、使いやすいものでやっていただこうということでやりました。
 それから、そのときに同じく、それぞれの市あるいは自治体で、公共下水、浄化槽、農村集落、どの事業で使うか、どの事業でなければいけないんではなくて、下水処理についてある一定の金額を、どの事業でやってもらっても結構だと、それは今のオーバールール、地元、基礎自治体が変更してからでありますけれども、ということをやりまして、これは内閣府に予算がありますけれども、かなりの自治体で、いつまで待っても公共下水が来ないから、じゃ浄化槽でやろうというようなことで、かなり使われるようになってきていると思います。ただ、それだけでもなお十分でないのかなと。まだ全国で自治体、基礎自治体でそういうオーバールールをしてきたというのが二百だったか三百だったか、まだまだ十分なってないと思っております。
 さらに、これは我々の課題として、もう少し使いやすくしていけるようにできないかと。なかなか公共下水といっていても、待っていても来ない人もいるなと、浄化槽でいいではないか、浄化槽をもっと使い勝手を良くしていけるようにしようと。ただ、その場合に一番問題になってきますのは、浄化槽と公共下水とでやはり汚水処理の精度が残念なんですけれども必ずしも一緒でないと。最近の合併の浄化槽も質が非常にいいのがあるんですけれども、今の法律ではそれを点検して維持管理するという罰則規定がありません。報告も地元市町村じゃなくて県に上げるというようなことで、少し法律的な不備もあります。
 そういうようなことで、公共下水、特にこれから環境というものを大事にしていきますから、合併浄化槽が入ることによって今のpHのレベルが悪くなるようでは、やっぱり我が国、環境問題これから取り組んでいくときにいいことではないと思いますので、何とか同じように、より環境整備が良くなれるような状況の中でそういうものをやっていけるようにしていきたいと思っています。
#30
○田中康夫君 先ほど言ったように、今日、下水道のお話をしようと思ったんだけど、この残りの二千二百三十七万人の方に下水道で整備すれば四十七兆掛かるんですよ。まあ皆様は十五兆も大盤振る舞いして補正予算を組もうというので、それを考えればそれは三年間で四十五兆になるかもしれませんが、到底ここの方々も老いていかれるのに、そしてそこに若者が戻ってくるべきなのに、そこで少なくとも都会的な、都会というか、今まで日本はみんな銀座中央通り商店街とどこも付けてたけれども、それじゃ金太郎あめになるので、やっぱり地域の独自性を出そうと言っていたわけです。でも、地域の独自性を出すということが、地域の方々で下水がいいのか、農集排がいいのか、処理槽がいいのかといっていったら、下水の方が最初造るときは補助金もいっぱいあるしと。ところが、造ってみて、同じ高規格のパイプででき上がってみたら、まさに維持管理ができないといって悲鳴を上げているのは夕張市だけではないわけです。
 すると、私、前回も、今日は輿石東さんがお越しですけれども、教育の大家ですけれども、先般も、学校図書館費というものを補助金から交付税化したら、全国の七五%の自治体で学校図書購入費が減ったということを申し上げました。そして、各都道府県でこんなに凸凹があると。
 つまり、国会議員であったり国会というものは、決して地域を、あるいは地方の議員の方や地方の首長を見下すということなのではなく、同時に、もし私たちがこの日本というものをどういう国にしていくのかというきちんとしたビジョンを持っているならば、そのことにまだ残念ながら気付かれていない方がいるならば、そこにおいてディシプリンをすると。しつけというのは別にスパルタ教育ではございません。気付いていただくというような形が必要なのではないかということです。
 もし仮に合併処理浄化槽というような形を選択していただければ、現行の予算でも三年間ですべての方々が水洗化ができるわけです。そして、そのことを、国土交通省がまさに地域活性化統合本部という中のかなめとして活躍をしているならば、提言をしていくということが、国土交通省だけ矢面に立って、無駄なとかいう情念的な言葉をマスコミが使う中で、後ろに控えて舌を出しているような他のまだ意識が改まっていない省庁をも国土交通省がディシプリンをしていくことになるのではないかと私は思っております。
 是非、そこをやはり検討することはそれは大変、事務方の方々一人一人がそういうお気持ちをお持ちであったとしても、それはやはり政治というものが認識を改め、仕組みを改め、選択を改め、そして仕組みを改めていくということは、これは政治決断においてしかできません。そういう決断ができない政治が長きにわたって続いてきたから、現在多くの国民の方々がこの日本の政治でよいのかと思っていらっしゃると思います。
 もう一点。この三番目に、鉄道整備事業という言葉が入っております。大口さん、この中に、例えばモーダルシフトというようなこと、実は国土交通省は旧運輸の時代から、やはり、JR貨物のみならず貨物輸送ということを鉄路においても行っていくということが、グリーンニューディール、環境の世紀と言われる前から取り組もうと、実際に取り組まれてきました。しかしながら、この中になぜ、鉄道整備事業の中で、片仮名だから使わなかったということではなく、鉄道事業というものをどのように改めていくことを今までも行い、また、していくのかという点でのモーダルシフトというようなものが入っていないのはなぜなのかという点をお聞かせください。
#31
○政府参考人(大口清一君) モーダルシフトという一つの横ぐしの概念につきましては、鉄道それから海運それからトラック、ある意味では陸海、そしてあえて言えば空も含めたそれぞれのモードにかかわるものだというふうに理解しております。
 それぞれのいわゆる結節点において、そのモーダルシフトがいわゆる新環境的、つまり環境にいい方向、それから省力化、省人化、そういうものにつながるように、これまでも鉄道の、JR貨物の様々な施設整備あるいは複線化あるいは長編成貨物列車の運行ができるようにする変電所の設置、そうしたものを含めて、港の整備も含めて全体として取り組んでいるところでございます。
#32
○田中康夫君 しかし、やはり、先ほど横ぐしとおっしゃったならば、非常に短い事業分野別の取組というところでも、事業分野のところに必ず我々は横ぐしを考えているのだという意欲が一片の言葉であっても入っていなければ、私は、これは国土交通省の中で縦割りをなさっていると。そして、国土交通省の中で、後ほどお話をしますが、河川局が最も地動説にならず天動説のままでいて、他の部局の方々も、道路を始めとする港湾の方も、河川局だけはなぜ御代の代からというので、我々は変換をしていこうとするのに、そして河川局の個々の人間は、恐らく河川局長も含めて新しい河川法の下で変換をしていこうと思ったのに変換ができないでいるジレンマというものにつながるんじゃないかと思うんです。
 これは、なぜそういうことを申し上げるかというと、今回の道路に関してのお金、財源といいますけど、財源というのはこれはまさに財務省がつくった手のひらの上の言葉でして、繰り返し申し上げているように、私が一員でかかわらせていただいているチームニッポンというNPOの借金時計では一週間に一兆二千億円と、味の素の全世界の連結決算の売上げと同じぐらい借金増えているんですから、借金は一週六千億円にするのが財源論としてふさわしいんだとか、いや、こういう御時世だからこそ逆にアウトカムを明確にして、二兆円の借金をしてでも、良い、国民に喜んでもらうのをするのかと。ところが、財源といういつの間にか霞が関でつくられた言葉の上に遊んでおります。
 こうした中において、財源のお話にかかわる法律かもしれませんが、なぜ道路の整備というところに関して、それは道路、あるいは道路を使うのは自動車です。しかし、これは国土交通省の国土交通政策研究所というところが既に二〇〇三年の三月において、道路交通量の増大に伴う渋滞と環境汚染を防ぐためには統合的な交通システムということを考えていかなくてはならないんだと。
 むろん、自動車というもの、そして道路というものが、自動車による移動というものが今の世の中で主体であるとしても、物流だけではなく、人に関しても様々な形の交通というものをつくっていかなければ、そしてそのことを行うことで、単に中心市街地に回帰をするという形ではなく、良い意味でのコンパクトシティーができてくるんだという内容を述べております。しかし、この中において、これはマルチモーダルな交通計画の研究という形でまとめられているわけでございます。
 しかしながら、今回の事業分野別の取組のところでも、なぜ十一もの分野に分けられ、とりわけ道路ということは、一日千秋の思いで待たれている方々が全国津々浦々、むろん、もう道路は要らないと思っているような方でも、お子さんやお年寄りのための安全な歩道の整備や、まさにバリアフリーということにおいて、あるいは電線地中化ということにおいてはだれもが道路のことは願っていることがあるにもかかわらず、では道路単体ではなく、私たちのまさに交通、トランスポーテーションというものをこの少子高齢の中においてどう組み立て直していくのかという観点が、私はこの今回の計画の中からは、私のあるいは読解力が足りないのかもしれませんが、読み取りにくいわけでございます。
 なぜ道路は道路ということだけで考えようとなさっているのか、お聞かせください。
#33
○政府参考人(大口清一君) 社会資本重点計画の中でも、これから各ブロックごとにいろんな御議論を賜りたいと思っておりますけれども、いわゆる人口が一億二千万になってきた国が七千万前後の国になっていく、そういう中で効率化を図りながら環境にもいい交通体系をつくっていくということにおいて、全体としていろんな御議論を賜りながら、鉄道あるいはバスあるいはタクシー含めて、全体の組合せをより良く地域で考えてもらう、そういうものについて我々としては取り込みながら支援をしていきたいというふうに考えております。
#34
○田中康夫君 パラダイムチェンジと言った方がいますけれども、パラダイムシフトではなくてパラダイムチェンジをしないといけないわけですね。それは、先ほど言ったように世界に類を見ない、歴史上類を見ない超少子、超高齢な社会、そして、資源が必ずしも潤沢ではない、国土の面積も限られているという、この私どもがどのような形をしていくのか、そして、それを行い得るのは国土交通省だけだと私は思っております。
 少しイギリスのお話を、決して、まあ最近ははやらなくなった漫才師の欧米かという言葉がございましたけれども、欧米が優れているというわけではなく、このアジアには大変に本来すばらしいコミュニティーがあったわけですし、文化というものがあります。先般も、中曽根康弘さんが麻生太郎さんに関しての苦言というか提言で、少し麻生君は日本本来の伝統や歴史や文化というものを学び直した方がよいという御発言をなさっておりましたので、決して日本は捨てたものじゃございませんが。
 イギリスにおいては、実は一九九〇年代初頭までは、確かに必要な道路を行政が予測をしてそして供給をするという政策を取っておりました。これは、プレディクト・アンド・プロバイド政策という形です。まさにサプライサイド側の発想であったと思います。しかし、前回も申し上げましたように、金融工学や河川工学も、経済は歴史現象でございますから、予測どおりに二度と同じことが起きるという保障は全くございません。あるいは、河川工学も、科学は自然現象でございますから、これは二度として同じことが同じ確率で起きるということはございません。しかし、確率上起きるという前提に立ってきた金融工学や河川工学が逆に今破綻をしてきているわけですが。
 こうした中で、イギリスも恐らく気付いて、これはトニー・ブレア政権時代ではありますが、ありていに言えば、それは環境への配慮あるいは財政への再考、新たに考えるということであったかと思いますが、一九九四年には四百の主要幹線道路、いわゆるトランクロードと呼ばれるもの、高速道路A幾つというような高速道路だけでなく、高規格道路的なものもあるいは四百もございますから入るかと思いますが、これを見直そうと。見直すということは、先ほど言ったように、スクラップ・アンド・ビルドとか集中と選択というような発想ではなく、どうやって統合的に考えるかということで、イギリスには環境・運輸・地域省という省庁がございます。DETRと呼ばれておりますが、英語ではデバートメント・オブ・ジ・エンバイロンメント・トランスポート・アンド・ザ・リージョンズという省庁でございます。
 ここが一九九八年に新交通白書を出しました、ジョン・プレスコットという大臣の下で。この新交通白書、英語ではア・ニューディール・フォー・トランスポート、その後に副題が付いておりまして、ベター・フォー・エブリワンと、すべての人々にとってより良くなることというタイトルが付いております。まさにニューディールなわけでございます。このニューディールを既に一九九八年、この段階で四百あった幹線道路を三十七のプロジェクトに集約をしたのではなく、彼らの単語を使えば厳選をしたと。まあ厳選をしたといっても、欲しかったところの地域はあるかもしれません。ただ、このときに、どういう方策を取り入れたのかということでございます。
 実は、皆様のお手元の方にこのような事業評価手法の考え方についてという、これは国土交通省の方からちょうだいをしたものでございます。諸外国における事業評価手法というものがございます。
 日本では、走行時間の短縮と走行費用の減少と交通事故の減少、こういう直接効果の便益という中でBバイC、ベネフィット・バイ・コストというものが一以上という形にしております。
 これに対して、例えばドイツは、騒音減少とかCO2減少とか大気汚染減少とか、歩行者等の交通遮断の解消というようなことに関しても既に、マニュアルと書いてございますが、具体的に政令や省令ということであろうと思います、そうした中できちんと規定をしているということです。また、そのことによる間接効果で雇用創出というのもございます。
 ニュージーランド辺りは大変に面白く、農業・畜産の生産性向上と、これは人口よりももしかすると羊の方が多い地域でございますから、なるほど理にかなっているなと思います。
 イギリスのところにも手法を検討中、試行中というふうにこの国土交通省がおまとめになったのでは書いておりますが、しかし、イギリスは一九九八年にフレームワーク総合評価法というものを入れました。ここに重複しているところもございますし、実はこの中に入っていないものもございます。一つは環境。それから安全性。そして、経済性というところは、費用対効果を分析し、また財政上の実行可能性というものをきちんと見るということです。それはもちろんサステナビリティーという、持続的な社会ということです。同時に利便性。また次に、インテグレーションで、統合性と。この中は、他の交通機関や地域の都市計画との一貫性があるかという観点でございます。整合性なのではございません。整合性といいますと、実は縦割りのところにアリバイ的に横ぐしも少し入れたようなふりをするのが私は、整合性は取れているといいますけれども、そうではなくて一貫性という統合性が取れているかという観点です。
 さらには、環境への配慮として騒音あるいは大気汚染、そして景観、ランドスケープですね。また、生態系、生態系が実は入っております。そして文化遺産。ストーンヘンジだけではなく、いろんな文化遺産というものをどう勘案するのか。さらには、もう一つ大事なことは水質というのが入っております。京都においても、東西線という地下鉄ができたら、京都の三条や祇園あたりの料理屋の方々の井戸水というものが枯渇をするというようなことが起きていますけれども、まさに道路の場合も同様でございまして、水質と考えると。そしてその安全性。さらには、経済性として時間短縮効果や建設費。移動時間というものがどのくらい見込めるかという、移動時間はどのくらいの所要ときちんと見込めていけるかという信頼性。そして都市再生。また、公共交通へのアクセスという利便性がこの道路はどうなっているのか。そして、地域の分析をして、歩行者や、歩行者のみではございません、恐らくその他への影響ですので、自転車であったり、あるいは車いすの方であったり、そうした方への影響。こうした中において、総投資効果の現在価値としてのPVBと、建設コストの現在価値PVC、そしてBCRとしての費用対効果比というものを導入をしてきていると。
 既に、イギリスは一九六九年から費用対効果分析の導入ということは既に行ってはきておりますが、それを更にこの九八年の新交通白書という、ベター・フォー・エブリワンというア・ニューディール・フォー・トランスポートの中においてきちんと明確化すると同時に、また計画をするだけでなくて、それをきちんとオブザーブ、チェックをしていって、そしてその後の需要というものを管理する総合的戦略ということで、プランニング・モニター・アンド・マネジメント政策というものもきちんと確立をするという形をしてきております。
 何ゆえ現段階では、国土交通省からまとめていただいた資料をちょうだいして恐縮ですけれども、こうした事業評価手法のところは日本は他の国とは異なって三つに限定されているのか、あるいはイギリスが述べたように水質であったり景観であったり生態系であったり文化遺産というような観点、あるいは他の公共交通へのアクセスというようなインテグレートをしていく、シームレスである観点というものが少しく足りないのか、この点に関してお聞かせください。
#35
○政府参考人(金井道夫君) 事業評価について大変広範囲な御指摘を賜りました。
 ごく概要をちょっと御報告を申し上げたいと思いますが、まずBの取り方について、日本の事業評価の手法が現在非常に限定的であるという御指摘、いろいろな方々からいただいております。今御指摘いただいた資料にもあるとおりでございまして、特にヨーロッパの諸国、かなり、地域であるとかそういった切り札、いわゆるいろいろな切り口をつくって総合的な評価をされているというのは事実でございまして、私どもの方の委員会でもそういう指摘をたくさんいただいております。
 特に、今回のBバイCの点検であるとか再評価に関しまして、いろいろ自治体から具体的に御提案をいただきました。例えば、命の道をきちっと評価しろであるとか企業立地をきちっと評価すべきであるとか、防災であるとか、あと雪の災害防止、こういったものについてもきちっと評価しろというのを、具体的なこういうやり方でやればいいという評価を含めて御提案をいただきまして、そういったものは是非今後の評価に取り入れさせていただきまして、できるだけ委員御指摘の総合的、統合的な評価がなされるようにいろいろ勉強し、実績を積み重ねていきたいというふうに考えております。
 それから、統合性ということでいろいろ御指摘をいただきましたが、特に例えば今、高齢化が進んだ中山間地域の交通の確保という非常に難しい問題をどうやって解決するのかということについても、首長さん方からいろいろ御提案、御指摘をいただいております。なかなか公共交通の確保が難しい中で、じゃ、どういう道路整備をすればいいのかということについてもいろいろ御指摘をいただきました。
 そんなことも含めまして、地域の御提案を是非生かして、委員御指摘のなるべく幅の広い評価ができるように努めていきたいというふうに考えておるところでございます。
#36
○田中康夫君 私は単なる一介の、もうじき五十三になりますけれども、皆様よりも知識も経験も実績もはるかに及ばない人間でございます。
 しかし、今お話がありましたように、金井さんの方からもお話があったように、委員会でも恐らく審議会でも、御用委員ではない、皆さんがお選びになる大変に志のある方々がこういう観点を指摘されているわけでございましょう。でも、委員会を開き、そこで多くの職員の方がまとめも行い、多くのスタッフがかかわり、また細かい、原理主義、市民運動家みたいな方からすれば、その委員会の費用が幾ら掛かったとか全く意味がないので、アウトカムが良ければいいんですけれども、今のような観点を持ってきちんとやっていこうという提案があったにもかかわらず、プロフェッショナルであられる皆様が、ましてや道路に関して様々な厳しい意見も出てきている中に、その方々の認識を、いや、そうじゃないんだと、国土交通省はやっぱり深い洞察力や先見性があってやっているんだということを示す上において、イギリスのようなこれだけの項目を各道路の区間において地域の人に分かりやすいように一枚の紙の中できちんと、数字の羅列ではなく分かりやすい、そして私は、やっぱりここにあるような文化遺産であるとか景観であるとか水質ということは大変に大事なことだと思うんですね。
 そうした観点も、なぜせっかく審議会なり委員会でいろんなお話をお聞きになっても生かせないのか。皆さんのような大変に私よりもはるかに優秀な偏差値の教育を受けられたであろう方々がなぜできないのかということが疑問なんでございます。別に私はいじめるわけではございません。国土交通省の心ある方々が、先ほど言ったように、これ国土交通政策研究所がもう二〇〇三年にこういう提言をまとめているにもかかわらず、そして多くの文献も、英語でも含めてあるにもかかわらず、なぜそれがまさにアウトカムとして出てこないのか。アウトカムとして出てこないから住民の方々、国民の方々が疑心暗鬼になられていると。これは大変憂うべきことだと私は思います。
 そうした中で、これはイギリスの交通政策も過去二十年間は民営化や規制緩和を中心としてきたわけでございますけれども、これは「道路の経済学」という本をお書きの松下さんという方が大変にまとめていらっしゃいますけれども、でも、その結果もたらされたのは自動車への依存だったんだと。自動車の騒音と公害は、町や都市に住む人々の健康を害し、生活の質を損なっていると。いや、もちろんそれだけではございません、利便性もございますが。しかし、そのことを多くの人が感じているから、原理主義環境派だけではなく多くの方々が環境という言葉を口にするようになってきたということです。美しい郊外が、郊外に皆、町がアメリカ型のように出ていってしまって、破壊されていってしまうと。優良農地がショッピングセンターになったり、あるいは住宅地になっていってしまうと。でも、しかしながら、年老いてくるので、それぞれの地域においても中心部にもう一回戻りたいという方々がいて、郊外の優良な景観、ランドスケープのあったところは荒廃地になっていってしまうわけです。
 ですから、そうした中で、この交通政策ということは、単に道あるいは自動車というだけでなく、もちろん自動車の中でもバスであったり鉄道であったり、あるいはまさにLRTのような低床式の鉄道であったりバスであったり路面電車であったり、そうしたもの、こうした公共交通機関に単なる資金援助のみならず、やはり国土交通省がグランドデザインをインテグレートして書いて、そして貨物に関しても、トラックのみならず鉄道へもまさにシームレスでインテグレートして行っていくというプランを示す必要があるんじゃないかと私は思います。
 こうした中で、イギリスは、二〇〇〇年の交通法というのは単なる脱小手先でございまして、向こう五年間の交通戦略や交通投資計画というものは実はそうした中長期的なグランドデザインを示した上で、五年間に関して地方交通計画、LTPという策定を義務付けたわけです、各地方に対して。地方はどうぞ御自由にということではなく、やはりこの国土全体は国なんですから、全部地方にやっていただいたら、極論すれば本当に国の業務は、国家としてパスポートを発行し管理すること以外は全部地方になって、国会も不要どころか霞が関も不要という話になっていくんです。でも、霞が関が上とか下なのではなく、やはり日本全体をきちんと考えることが必要であると私は思います。
 そしてまた、こうした中において、皆さんも十分御存じでしょうけれども、ヨーロッパというものは今都市の中心部に人が住むと。それは年老いた方や小さなお子さんもいるからです。そして逆にオフィスは、日本も大学を一時期、郊外の八王子を始めとするところにつくるという形がありました、厚木に青山学院が移ったりしましたけれどもまた都心に戻ってきてしまうという形ですけれども、郊外に逆にオフィスは環境に配慮してつくるというような形になってきていると。そのことがやはり私はできているのは、例えばEUの議会があるストラスブルグでありましたり、ストラスブルグは人口三十万人ほどでございます、ここに路面電車LRTがあります。あるいはビルバオという町がございます、スペインにございます。実はここは製鉄都市で、そして廃墟のようになってまいりました。しかし、ここの市長がまさにLRTを入れ、そしてグッゲンハイム美術館、ニューヨークのグッゲンハイム美術館の分館を設けることによって、三十五万人の町に全世界から年間百万人を優に超える方々がお越しになられるようになりました。
 そして、イギリスにおいてもマンチェスターという四十四万人の町がございますが、ここにおいても、イギリス全体で一九九〇、一九九五年にPPGという新しいメソッドが出ました。これは、大型商業施設に関してはまずは市街中心地に適地を探しなさいと、そこに見当たらない場合に隣接地でやると、それでも見当たらない場合に郊外かもしれないが、それはまさに連続的なシーケンシャルなアプローチをしなさいということを述べているわけですね。
 本来、こうしたことを私は国土交通省が示さなければ、青森市には町にもう一回人が戻ってきたという成功事例があると言っているかもしれませんが、そういうスポットでは仕方がないわけです。日本全体に何千という町がある中で、それぞれの人に視察に行って青森市の状況、小布施町の状況を見ていただくというのではなく、やはりそれこそ私は国がデザインを描かなくちゃいけないんじゃないかと。
 ですから、どういう形をしているかというと、これはスイスのバーゼルも同様でございますけれども、中心地に商業施設や公共施設を置くと。そして、そこは、徒歩や自転車やまさに低床式の路面電車によって回遊ができるような形にしていくと。そして、イギリスにおいて今位置付けているのは、日本も観光庁ができたわけでございまして、都市活性化の戦略の中心には必ず観光というものを置いている、ツーリズムを置いているわけです。ですから、マンチェスターも実はビルバオに倣って、製鉄という重厚長大の産業の中で苦しくなったところをもう一回物づくりの産業をするという形ではなく、今言ったような町の中に観光で人が来ていただくような形のつくり方をしていくと。そして、それは、少子高齢社会にふさわしい町づくりなんだという形をいたしております。
 是非、こうした観点に立った上で、道路というものが道路だけ、あるいは自動車だけなのではなく、どういう具合にしていくのか。イギリスは、皆さん御存じのように、二〇〇三年の二月にロンドンに関しては渋滞課金制度というものを設けました、ロードプライシングですね。シンガポールは元々ナンバーが奇数の車と偶数の車で入れるのがあって、大金持ちの八八八八に乗っているような方は、多分七七七七と八八八八と両方持ってどっちでも入れるようにしていらっしゃるかもしれませんが。
 ロンドンの場合には、これ五ポンドという金額が、七百三十三円が、平日七時から十八時三十分までは五ポンドを取っておりますけれども、これ自己申告制でございますからゴルフと同じでございます。でも、自己申告制だけれども、やはりそれがまさにジョンブル魂の国なわけでございまして、このことによって結果的に乗用車の通行量は二五%減少したわけです。
 つまり、休日に千円どこまでも乗れますと乗用車の方におっしゃる前に、やはり私は、古賀誠さんもトラック協会の重鎮であられるんだったら、日本の物流を支えている業務車、あるいは逆に言えばバス、重量で通行料金も考えるなどというのはおかしいわけでして、社会的貢献度によってどうなのかということを考えれば、トラックであったり乗合バスであったり観光バスであったり、あるいはもっと言えば実車中のタクシーであったり、そうしたものに関して逆に値段を下げる方が、まあこれは余談でございますけれども、本来、そういうところの団体の方が皆様を支持されてきたはずなんでございます。しかし、そういう団体の方ではなく、皆様は今、浮草のような、晴れていれば選挙に行かないし雨になっても選挙に行かないし、その日の気分で行く無党派の方々をおつかまえになられようとお考えになって自動車の乗り放題千円とやられているのかもしれませんけど、これは本末転倒でございます。余りそういうことを言うと我々の票に響きますので、これ以上は申し上げませんが。
 すなわち、こうした考え、同時に、そのことによって国土交通省が、先ほど私は農業集落排水や合併処理浄化槽も国土交通省がインテグレートしましょうと言いました。皆さんがコンパクトシティーになる上でこれから大きな問題になっていくのは農業委員会でございます。農業委員会が優良農地を転用していく。そして、この委員になられている方の大半は、多分七割以上は兼業農家の方でございます。そして、地域のお歴々であられたり往々にしてします。
 しかし、この農業委員会が決めたことを、当該の市町村長も、あるいは都道府県知事も、一回優良農地を転用することに関しては異議申立てができないわけでございます、法的には。そして、そういう土地がまたスクラップ・アンド・ビルドされていけば、優良農地は二度と農地には、商業施設になった後は戻りません。やはり、こういう点も国土交通省が私はきちんと考えていく必要があるのではないかということを感じております。
 時間が少なくなってまいりましたので、実はもう一点の大戸川ダムという点に関してお聞きをいたしたいと思います。
 実は本日の京都の新聞に、新河川法試み、国が阻むという記事が載っております。京都新聞の本日付けでございます。まさに、琵琶湖・淀川水系整備計画策定と。この中で、淀川水系流域委員会の元委員長であられた宮本博司さん、実は宮本さんは皆さんと一緒に机を並べ、良い河川法を作ろうと。そのことは前から申し上げているように、河川は根幹でございます。水がなければ人間が住めません。そして、この中において、近畿地方整備局の河川部長を務められ、また、国土交通省のたしか防災課長を務められたと思います。その後、御自分の家業を継がれるために鴨川のほとりでお仕事をされるようになり、そして、委員長を務められました。
 実は金子さん、金子さんはたしか会見で、あるいはテレビも早とちりをして大戸川ダム凍結とか中止とか、そういう言葉が躍りました。しかし、この計画の中に、宮本さんもおっしゃっていますが、大戸川ダム凍結の記述はどこにもないわけでございます。すなわち、皆さんがお作りになった要綱のような説明書きのところにはそういうものはございます。しかし、現実には、これからも調査を重ねていくとお書きになっていらっしゃる。
 何ゆえ、問題先送りを行ったのか。委員会の答申は答申かもしれません。しかし、国土交通省は、決断ということをどのように行っていこうとされているのか。当該の自治体長も、このダムに関しては、私は、四つの中の一つだけやめてくれれば、あとの三つは直轄負担金は払いますと言った四つの自治体長というのも少し私の理解ができない部分もないわけではございませんが、この点に関して、まず甲村さんから、この要点のところでは、大戸川ダムは括弧書きで凍結すると書いているのに本文の方では凍結などという言葉はないと、この整合に関してちょっとお聞かせください。
#37
○政府参考人(甲村謙友君) まず、新河川法でございますけれども、河川整備計画案を作成しようとする場合において必要があると認めるときに、河川に関し学識経験を有する者の意見を聴かなければならない。また、河川管理者は、前項に規定する場合において必要があると認めるときは、公聴会の開催等関係住民の意見を反映させるため必要な措置を講じなければならない。さらに、河川整備計画を定めようとするときは、あらかじめ、政令で定めるところにより、関係都道府県知事又は関係市町村長の意見を聴かなければならないというのが新河川法でございます。
 それに基づきまして、淀川水系におきましては平成十三年二月に流域委員会を設置、さらには流域委員会だけでなく流域住民の意見聴取、さらには自治体の長の意見聴取、地域住民との対話プロセス、関係府県との調整を行ってまいりました。それで、昨年の六月二十日に河川整備計画案を作成いたしまして、府県知事への意見照会を行ったところでございます。
 その際に、大阪、京都、滋賀の三府県知事の共通した意見といたしまして、一定の治水効果は認めるが、優先順位の問題から河川整備計画に位置付ける必要はないというような御意見をいただいております。一方、大津市、宇治市を始めとする沿川市町長からは整備の促進を要望されるということで、知事それから市町長あるいは流域委員会等の意見が異なって、その扱いに大変苦慮いたしました。
 そういう中で、今回、河川整備計画におきましては、ダム本体工事については中上流部の河川整備の進捗状況とその影響を検証しながら実施時期を検討するとしております。また、この整備計画の「はじめに」のところで、この検討するという定義でございますけれども、検討すると記述している施策につきましては今後実施の可否も含めて検討を行っていくものであり、その検討結果が出た時点で本計画の変更を行うということにしております。
 ということで、長々と申しましたけれども、それを要約して言えば、すぐに大戸川ダムを着工するわけではないという意味で凍結というような説明をしております。
#38
○田中康夫君 ですから、計画自体が中止になったわけではない、ダム建設自体の計画が未来にもわたって中止になったわけではないということでありますね。
 実は、私は現在、淀川水系河川整備計画に関する質問主意書というものを既に出させていただいておりまして、来週返答であろうかと思います、水曜日の受付ですので昨日受付をしていただいておりますが。実は、この淀川水系流域委員会というのは河川法に基づき平成十三年二月一日に近畿地方整備局が設置をしたものでございます。そして、ここにおいて、平成十五年一月十七日に「新たな河川整備をめざして」と題する提言をまとめていまして、ここの中では、計画、工事中のものを含め、ダムは原則として建設しないものとし、考え得るすべての実行可能な代替案の検討の下で、ダム以外に実行可能で有効な方法がないということが客観的に認められ、かつ住民団体、地域組織などを含む住民の社会的合意が得られた場合に限り建設するものとすると明記をしております。
 これは単なる答申であるというふうにあるいはおっしゃるかもしれません。先ほどの道路に関しても、多くの審議会で意見が出てもそういう評価につながっていないのかもしれませんが、しかしここにおいて、私はダムありきの逆のダムなき論者なのではございません。「脱ダム宣言」も、二〇〇一年二月二十日に出したときも、でき得る限り、あまたの水源を擁する長野県においてはでき得る限りコンクリートのダムを建設するべきではないとしているわけでありまして、これは、河川法に基づくこの委員会が原則として建設しないと、そしてその代わりに考え得るすべての実行可能な代替案を検討せいと、そしてその検討をするだけでなく、それを実行していってもなお治水がそれでは保たれないという場合に、客観的にそのことが認められる場合においてはきちんと住民の合意を取って建設をすると書いているわけです。
 すると、今回の整備計画を策定をされた、すなわちダムの建設をやめるわけではないと、四府県知事の意見とは違うということを国土交通省が決断をされた中においては、考え得るすべての実行可能な代替案というものはいかなる方策だったのか、河川局長はこれを関係スタッフから当然、これを発表する際に報告を、説明を受けていると思いますから、具体的にお示しをいただきたいと思います。
 また、それはいかほどの実行可能で有効な方法であるのか。つまり、考え得るすべての実行可能な代替案はどういうふうに検討したのか。また、それはいかほどの実行可能で有効な方法か、あるいは実行しても有効ではない方法なのか、あるいは実行が著しく困難な方法だったのかを個別に御説明をいただきたいと思います。
#39
○政府参考人(甲村謙友君) ダム以外のあらゆる方策でございますけれども、検討して流域委員会に報告しております。そのダム以外の案でございますけれども、淀川本川の流下能力の向上、掘削とそれから橋梁、橋脚の補強でございます。さらには橋梁の架け替えでございまして、これが一つの案でございます。
 それ以外に、宇治川に天ケ瀬ダムがございますが、天ケ瀬ダムの貯水池を掘削して、容量を拡大してそれでもって大戸川ダムで調節する分の洪水を調整すると、そういう案。
 それからさらに、それ以外の方法として、遊水池を整備する案、この案を出しております。
 それらにつきまして、費用、工期等につきまして大戸川ダムと比較をしておりますが、大戸川ダムにつきましては既に地元の理解も得て用地買収も終わっているということ、それに対して、それ以外の案につきましては、これから新たに用地買収等も掛かると、また費用も掛かると、工期も掛かるということで、大戸川ダムしか実現性がないということを流域委員会に御説明をしております。
#40
○田中康夫君 金子さん、まさにこれが私が前回御質問したときに、金子さんはこの問題に関してきちんとこの大戸川ダムだけではなくダムというもの、私はあのとき四類型ということを申し上げました。極論すれば、すぐに構造転換できない方々にとって、古くなったダムを一回壊してまた新たな治水方法、それはダムも含むかもしれません、遊水池も含めて、これとて地域の雇用と活力を生む公共事業であるわけでして、まさに修繕をしていくのか、壊して別の方法で造るのか、あるいはまだ計画中であるならばダム以外の方法で、遊水池もこれも公共事業でございます、河川改修も公共事業でございます。川の河床整理と呼ばれる、しゅんせつと呼ばれるものは機械を使えば一平米わずか一万円でできます。
 しかし、こうしたものは維持修繕費で国がきちんと面倒を見るというような形になっていないので、自治体の側は一日千秋の思いでダムをまず造ってほしいと言っているけど、日々、明日この瞬間雨が降るかもしれないわけですし、百年確率といっても百年後にも降らないかもしれないわけでございますから、まさにトリアージュの精神と私は言いました、大きな外科手術が必要であるとしても、その方にいろんなマッサージをしたり頓服をしたりあるいは栄養を付けていただいたり、様々なことをしていくのが本来の総合治水であったはずでございます。にもかかわらず、ダムありきというところから変わっていない。
 だから、私はダムがいけないのではなく、そのような形で行く、あるいは実際に調査費の段階であったならばともかく、その本体工事が始まっていないのに付け替え道路、浅川ダムの事例を前回申し上げました。四百億円のうちダムの本体工事が、私が知事に就任したときに、一個も始まっていないにもかかわらず四百億円の既に二百億円がオリンピックのための付け替え道路のために使われていたと。本来であれば、それはオリンピックに必要ならばその橋は橋の予算としてきちんと設けるべきなのを、眠っていたダム計画というものをやおら復活させて、そして治水が必要だと思っている人たちがいるのに、天井川の改修も行われないままダムを造るまで待っていてくださいということは、この形では、やはり御代の代から続いた治水ということ、まさに河川局の仕事というものが、河川局自らが天動説といいますか、ではなく、地動説として変わっていかなくては私はいけないんじゃないかと思うんです。
 そして、金子さんは、それはゼロベースで考えますというふうにおっしゃっておられましたが、ダム事業プロセス検証タスクフォースというのも、名は体を表すで、これではダムはありき、ダムの前にどんなトリアージュとして方法があるのかということを議論しないまま行くこれはアリバイづくりになっていってしまうのではないか。
 そのことが、宮本さんが今日の京都新聞でも、仮に整備局が、実は宮本さんは皆さんに期待されている方ですよ。宮本さんだけではありません、今本博健さんという京都大学の名誉教授で防災研の研究所等も勤められ、恐らく皆さんの河川局には多く学ばれたお弟子さんがいらっしゃると思います。その方が、口で凍結と言っても何の効力もないと。だから、具体的に決断というのは今どの方法にするのかで、これは問題先送りでございます。
 前も言ったように、決断というのは、中国の最古の夏という王朝の禹という王様が黄河治水の祖でございました。無論、堤防を高くするということをしました、洪水があるので。あるいは中に、当時はコンクリがありませんが、石でできたような堰を設けました。しかし、そのことがより多くの人命や田畑が損傷されると。そのときに、人命がいらっしゃらないところ、あるいは田畑かもしれないけど、そこをあえて断とうとする場所を、川を断つということを決めたのが決断という原義でございまして、これは既に天竜川においても、暴れ天竜には三峰川から流れるところに霞堤や引き堤があるわけです。そして、それは、その年はスイッチバックのように土砂が南アルプスから流れてきたものが濁流となって入って田畑は全滅をしても、翌年は必ずその栄養素によって豊作になるということをしてきたわけでして、それが私はリーダーシップであろうと思います。
 にもかかわらず、今回のこの淀川水系の河川整備計画というものは、皆さんが決断をされずに問題先送りをしている。皆さんは、いや、そうではないんだ、一生懸命今後も限られた予算の中でやっていきますと言うけれども、では、住民にとって分かりやすい形は、少なくとも、じゃ、淀川水系のところのしゅんせつは、この一年間あるいは台風の後には必ず予算を付けてでも、一平米一万円でできるしゅんせつということは、もちろん余りに掘ればこれは橋の橋梁が壊れたりというようなリバウンドもございますけれども、できることはこれだけきちんとやっております、そしてこういう中でこういう計画ですというものをお示しにならなければ、私はこれは、やはり河川行政という最も大事な水の根幹が、住民や国民からの信頼を損ねることにつながると思います。
 金子さん、いま一度、最後に御決意のほどをお聞かせいただければと思います。
#41
○国務大臣(金子一義君) 大変御経験がある、実体験を踏まえた貴重な御意見をいただいたと思っております。
 淀川水系大戸川につきましては、私が凍結という、ちょっと口走っているのではないかとお話ありましたが、ただ、趣旨は、まさに今委員が御指摘いただいたように、宇治川、桂川、この中上流を整備して、整備してなお全体として十分なのかということを見極めた上でダムを造る場合には改めて知事の御意見を聴こうと、こういうのが今回の結論であります。今、宮本さんの私ちょっと記事を拝見してないんですが、一方で、滋賀県大津市、大津市長、自治会の皆様方、京都市、宇治市始め宇治の住民の皆様方、もう是非造ってくれと、災害を受けるのは、治水受けるのは自分たちだということで、知事と地元沿川の市町村、住民の皆様との御意見が違っている、それが私のところにも両方から来るという状況の中で、今回、まず、それでは上中流の河川改修をして進めていこうということで、本当に必要があればまた知事の意見を聴いてやりますよという決断をしたものでありまして、そういう意味では、田中委員が御指摘いただいた方向とそう大きな差異はないんではないかと。
 川辺川が非常におかげさまでいい方向で二回議論をしていただいております。これは、熊本県の知事が、県が中心になって場をつくってくれまして、これも沿川の市町村長、住民の皆さんが、川辺川は賛成と反対と両方に住民の方が分かれておられます。そこで、従来はダムありきだったものですから、何か河川改修の案を提示しても、建設省が、国交省が、河川局が提示しても、ダムありきだろうというんで、なかなか相手にしてもらえなかった、本気にしてもらえなかったんですけれども、今度は県が舞台の中心になって、どういう引き堤、積み上げる、しゅんせつといったような、河川の工事をこういうふうにやればここまで洪水を防げますという、今度は地域の住民の皆さんに県が主体になって今出し始めてくれていまして、それをベースにして住民と議論が始まっている。これはやっぱり非常に、最初の川辺川ダムありきというのを、今度は住民と県との間で議論を始めていただいておりますので、そういう意味では、決して今河川局はこれまでのようなダムありきと、決めたものは何が何でもやるということではない。やっぱり住民の意向とそして知事の意向というものを大事にしながら、意向を酌んだ形でやっていけるように更にしていきたいと思っております。
#42
○田中康夫君 私は、首長と議員と職員が仲間を組んでいたところに落下傘のように降りていった人間で、何度も煮え湯を飲まされたりしたので、今の金子さんの御意見は、私は性善説、性悪説に立つということじゃなくて、少し甘いのではなかろうかと思います。
 というのは、先ほど申し上げたように、調査費段階であったり、そうしたものはダムのみならず計画が中止になったものはあります。しかし、そのダム本体の工事が始まらないのに、付け替え道路であったり住居の移転であったり、こうした形で先に進んでしまったもので私は中止になったものは寡聞にして恐らくないのではないかと思います。とすると、国土交通省も、全国の方々が疑問を抱いた諫早湾の干拓と同じように、いったん始めたことは個々の職員の方々も説明をするときに四苦八苦されているにもかかわらずUターンできないというのでは、これは戦艦大和の悲劇と同じだということです。
 実は、整備計画本文では大戸川ダムを整備すると明記されているわけです、今回も。
 最後に、甲村さんにお聞きをいたしたいと思います。
 整備計画発表時に配付された資料、淀川水系河川整備計画の策定についての中で、三、大戸川ダムに関する考え方では、ダム本体工事に着手する場合は、河川整備計画を変更する必要がありますので、その際には、改めて知事等の御意見をお聴きしますと記載されております。この文章には誤りがないと思います。
 これが誤りかどうかもお聞きしますが、ということは、すなわちこれは、河川整備計画の変更を経ずに大戸川ダムの本体工事に着手することはないという理解でよろしいかどうか。本文には大戸川ダムを整備すると書いてありますが、しかしここには、公文書でございます、河川整備計画を変更する必要があると書いてございますから、本体の工事に移る場合には河川整備計画を新たに作り直す、そして、その際には知事等の意見を聴くということで間違いございませんね。
#43
○政府参考人(甲村謙友君) そのとおりでございます。先ほども申しましたように、検討すると記述している施策は、今後、実施の検討を行っていくものであって、検討結果が出た段階で計画の変更を行うということをこの整備計画の「はじめに」のところで書いてございます。
 それと、先ほどの件に触れますが、この淀川水系河川整備計画、ダムのことだけじゃなくて、ふだんの河川の維持管理、堆積土砂の掘削あるいは樹木の伐開等々含めまして、川に関するすべてのことを書いている三十年間の計画ということでございまして、必ずしもそのダムだけを焦点に当てているわけではございませんので、御理解のほどをお願いします。
#44
○田中康夫君 大変、米長議員からの御高配で時間をちょうだいしております。
 では、最後に、でも、今の御説明もそごがあると思います。すなわち、今般発表の整備計画において大戸川ダムの実施を位置付けているわけですから、本体工事に着手する際に河川整備計画を変更する必要は本来ないわけでございます。にもかかわらず、本体工事に着手する場合には河川整備計画を変更せねばならないと書いていらっしゃるのは、それはまさに河川局の心ある方々の、本当に治水のためと思う中での様々な心の葛藤の表れで私はあろうと思います。金子さん、お分かりになりますか。
 とするならば、やはりこの点に関して、本当に良い治水が大事なわけでございますから、まさに治水の形を河道内だけに閉じ込めないということが新たな考えで出てきたのであるならば、先ほども遊水地というようなお話もございました、冒頭のところで。まさに、その治水の考え方を改めるということを国土交通省がまさに天動説なのではなく地動説として踏み出さねば、私はこれは禍根を残すだけでなくて、本来の現場でそのほかの分野においても地動説になって一生懸命やっていらっしゃる他の部局の方々にとっても不幸なことになろうかと思っております。
 是非この点を、金子さんという大臣の政治の決断ということをどのように今後お取りになっていくのかということを注視させていただきたいと思います。
 大変長きにわたってありがとうございました。
#45
○米長晴信君 民主党・新緑風会・国民新・日本の米長晴信です。
 昨年まで一年半農水委員会に所属しておりまして、一年半活発な議論でいい雰囲気で、当委員会のようにいい雰囲気で作業をしておりましたけれども、最後の仕事が農協法改正案ということで、与野党の皆様に温かく送り出していただきまして、今日こちらで初めての質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず冒頭、通告の順番かなり後の方だったんですけれども、一つ、国の直轄事業の負担金に関してでございます。通告は後ろの方でさせていただいているやつですけれども。
 それについては昨日の本会議での鳩山総務大臣の発言が、例えば、国の管理の補助国道が都道府県が維持管理費全部払っている、これは明らかにアンバランスであり不公平であります、これらを直さなければなりません等々意見をおっしゃっていて、さらに、これ新聞記事でございますけれども、昨日知事との意見交換会があったということですけれども、その中でも、鳩山大臣が冒頭のあいさつの中で、維持管理費は国が全額負担するのが筋、人件費や庁舎修繕費なども負担金から外すべきだ、全廃すべきだというような意見をおっしゃっておられます。同じく記事によると金子大臣自身はいったん引き取ったというような記述になっておりますけれども、その鳩山さんの発言と昨日の報告も含めてちょっと御意見をいただけますか。
#46
○国務大臣(金子一義君) 昨日、知事会と直轄事業負担金についてかなり活発に、あるいは知事が思っておられることを伺いました。広い意味で国と地方の役割と、そういう中で直轄事業負担金と。直轄事業負担金というのも、大変御迷惑掛けましたけれども、香川県の河川工事事務所のように全く何も言わないで中身も説明しないで請求していたという、それがまた当たり前のように県側も払っていたようでありますけれども、そういうような国と県の、何といいますか情報開示というんでしょうか、やり方の問題あるよねという、そういうスタートから、それから維持修繕費あるいは直轄負担金そのもの、在り方、幅広い意見が出ました。
 御指摘の、鳩山大臣は維持修繕費あるいは直轄負担金、維持修繕費は彼はなくせというふうに言われたかどうか。知事会からは、維持修繕費について、直轄については補助があるんですけれども補助金については国の補助がない、そこがイコールフッティングではないという、そういう言い方で知事会からは出ました。それから、直轄負担金をゼロにするということについては、国の事業として位置付けてやるということで、国と地方の役割分担という方が多かったと思っておりました。
 ただ、一方で、首長の中にはやっぱり地域の利益がそれによって生ずるのであるから、きちんと地域としても、自治体としても負担すべきだという、この問題については様々な意見があります。
 そういう意味で、我が省、国交省だけの話ではありません、財務省も農林省も総務省も絡むことでありますので、論点を整理して、その上で各関係省庁と相談をしてまいりたいと思っている事項であります。
#47
○米長晴信君 私、閣内不一致だとかそういうことを言うつもりで質問したんじゃないんですけれども、とはいえ、同じ閣僚で意見が違うというのは、足並みそろわないのも地方は混乱しますので、是非、今答弁されたように、意思統一をして、ひとつ形を作っていただきたいというふうに思います。
 これ、冒頭この問題触れたのもう一つありまして、今から質問させていただく公共事業について大臣がどのように思われるかということですけれども、今日審議させていただいている一般財源化するというある意味歴史的な法案でございますけれども、道路の特定財源が一般財源化されると。
 今、直轄負担金の話でも大臣同士それぞれの思いがあると。時の大臣の思いというのは少なからずやっぱり行う政策に影響があるという例として引き合いに出すために、冒頭、大臣でいろいろ意見があるということを指摘させていただいたわけですけれども、そういう意味で、この法案を審議する時の大臣の金子大臣、まず、道路イコール公共事業というわけではないんですけれども、イメージとしては公共事業の大きな部分、土木事業、道路が占めていたというのも指摘されているわけですけれども、それらを含めて公共事業の在り方、日本における公共事業等、今の位置付け等、大臣の考えをお示しいただきたいというふうに思います。
#48
○国務大臣(金子一義君) 急速に我が国高齢化をしてきたという状況の中で、一方で少子化ですから、我が国の教育、福祉、年金等々に国全体の財政の中で政策的に配分をしていくと、どの分野にどういうふうに財政を振り向けていくのかということを、そういう我が国の社会の変化に伴ってやっていかざるを得なくなってきていると。
 十年間で道路について言えば四割削減になっております。何だよ、公共事業、道路四割も下がっちゃったのかよとおしかりもいただきますけれども、しかし、それも我が国全体の置かれている状況の中でそういう選択を政策的にやってきたということが今の現状だと思っております。
#49
○米長晴信君 ありがとうございます。
 いろんな配分をこれから考えていかなきゃいかぬということですけれども、資料一、これ細かく説明するためのものではないんですけれども、これ公共事業関係の整備水準とか目標の一覧ということで、もうこれイメージ的なものなんで細かくは説明しませんけれども、日本は欧米と比べますと、比較的、やっぱり道路を中心とした土木事業は相応の水準なんですけれども、生活基盤関係の公園ですとかそういったものははるかに劣っているというような印象がこの表からうかがえます。
 一方で、ただ、公共事業自体は、資料二番目ございますように、いっとき談合と無駄遣いというような指摘が相次いで、小泉内閣の時代から公共事業関係費、シーリングによってどんどん減って、公共事業費自体は対GDP比で、当時と比べると欧米とそんなに大差ない水準まで落ち込んだという状況ですけれども、そういう中での道路特定財源の一般財源化と。公共事業関係の予算がどんどん減る中での厳しい選択を迫られているという状況だと思います。
 ただ、一般財源化、去年、福田総理が発表されまして、資料三でございますけれども、そのときには、道路以外に例えば新エネルギー開発、地球温暖化対策、緊急医療体制の整備、少子化対策、様々な政策にも使えるようにしますと。公共事業は少子化対策等にも必要だというのは先ほど大臣も御答弁いただきましたけれども。
 ただ、限られた予算の中で実際に配分すると、今回のように九千四百億円、地域活力基盤交付金というので新たに設置したものがほとんど実際には道路に使われてしまっていると、使われる予定になっているということですけれども、この辺の、もう一度、改めて、全体の今回一般財源化される予算配分での道路に充てられる比率等について所感を大臣にお願いします。
#50
○国務大臣(金子一義君) 米長先生、道路特定財源は一般財源化、全部一般財源化されちゃうんです。揮発油税の四分の一、これを直入して道路財源に充てるという義務も全部この法案、今日出していただいているんですけれども、なくしちゃうわけです。
 ですから、道路特定財源と歳出としての道路歳出というのが切り離されちゃうと。今まで道路建設は道路特定財源で造っていたんですけれども、今度はこれが切り離されたものですから、発行のたびに建設国債を発行して造ると。
 そこは、ですから、今おっしゃられた今度新しくつくった一般交付金というのがあると道路が減っていないではないかという御議論、ここのところは、道路財源というのはもう何に使われているのか分からない一般財源でありますから、道路を造るのは建設国債ですから、を発行して造りますから、そこは基本的に違うんだということを是非ちょっと峻別をして御理解をお願いを申し上げています。
#51
○米長晴信君 その御答弁はもう承知の上なんですけれども、じゃ一点。
 九千四百億円は道路以外に使われることも、じゃ、あるということですか、簡単に言うと。それはないということですか。
#52
○副大臣(金子恭之君) 今回の地域活力基盤創造交付金、これについては九千四百億ということでありますが、これは、各地方自治体から計画を作っていただいて、道路を中心にして道路に関連するインフラ整備それからソフト事業ということでございますので、道路以外の事業にも使えるということでございます。
#53
○米長晴信君 私、ここで議論しているのは、事実上道路じゃないかという、そういうことを言っているんじゃなくて、道路だったら逆に道路だということを堂々と言われて、建設国債だから、仕組みが違うからこれ全然本当に一般財源化と違うというような答弁じゃなくて、資料四、これちょっと実はもう一つ用意したかった資料があるんですけれども。
 これ、公共事業関係費の伸び等ということで書いてあるんですけれども、道路整備、これの二つ下の住宅都市地域環境整備、ここが伸び率がぽんと上がっているんですけれども、地域活力創造交付金がここに組み込まれているんですね、住宅都市地域環境整備の項目の中に。事実上道路を中心に使われるものが、あたかもそれ以外のものに使われるようなところに、公共事業関係費の仕分の中で、私の手元にあるんですけれども、都市地域環境整備費の中に改造ということで九千四百億円入っているんですけれども。
 だから、道路に使うんだったら堂々と道路に使うということで前面に出して、こんないかにも道路以外のものに使うような形で計上してごまかさないでいただきたいと。ごまかしているように見えるというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
#54
○副大臣(金子恭之君) これまでも地方道路整備臨時交付金、非常に地方においては地域の課題ごとにパッケージでやっていけるということで、これは道路整備でございました。それを地方から丁寧に御要望を聞いてまいりました。地方六団体、あるいは全国知事会、あるいは各それぞれの県から要望といった中で、道路以外のいろんな要望がございました。
 ですから、これは、道路を中心にしたものではございますが、それは基本的には地方公共団体が自由に、もちろん道路整備を一つそのパッケージの中に入れなければいけないわけでありますが、例えば道路と港湾とか河川とか、そういったものの比率は決まっておりませんので、そこはそれぞれの皆さん方にお任せをするという意味では、道路だけを造れという事業ではございません。
#55
○米長晴信君 財務省にも来ていただいていますけれども、これ、都市地域環境整備の細目として入っているんですけれども、今、事実上道路に結果的に使われるということなんですけれども、行く行くは仕組みとして何年かたってこれ本当に一般財源化、いわゆる国民の理解による一般財源化の方向、道路関連のものじゃなくて何でも使っていいというような形の予算に組み込まれるのかどうか。ちょっと財務省に伺いたいんですけれども。
#56
○政府参考人(香川俊介君) 道路特定財源の一般財源化でございますが、これは大臣、副大臣からも御答弁ありましたけれども、揮発油税等の歳入を道路整備に使わなければならないという義務付けをやめることであります。
 予算を作る際に、歳入は、これは税収、それから国債の発行、それから国有財産の売却等もありますが、そういう歳入を得た上で歳出を考えるわけであります。歳出の方は、これはまた社会保障、それから教育、防衛、いろんなものがありますが、歳入は歳入で確保した上で歳出の方はそういう必要な予算のバランスを見ながら決めるわけであります。
 特定財源制度というのは、その特定の歳入の高さによって歳出が決まっていた制度でありまして、これが今回切り離されたということで、結果として先ほど九千四百億程度のものが道路を中心に使われるというようなことで予算措置されております。これは特定財源制度の一つの柱でもありました臨時道路交付金、直入が認められていたのは特定財源だからであったわけですけれども、その臨時道路交付金の継続事業だけでも八千億とか、かなりの量になるということで、そういうことを勘案しながら歳出サイドでその高さを決めたわけでありまして、結果としてそういう予算措置になっているということで、文字どおり一般財源化というのは義務付けをやめるという段階で完了しているということであります。
#57
○米長晴信君 これについては既にいろいろ議論されていますので、これ以上深く申し上げませんけれども、一点、一般財源化の議論の中で、今日もホームページ、国交省の道路局のやつ拝見しましたら、この法案が可決したらなくなるのかもしれないんですけど、道路特定財源とはというので仕組みが書いてあるんですよ。その中で、暫定税率についても事細かく仕組みが書いてありまして、その暫定税率を載っけるに当たって、立ち遅れた道路整備の遅れを取り戻すためにこういうのを措置をしているということを明記されておりまして、去年のガソリン税、暫定税率いったん三月末をもって切れまして当面なくなったわけですけれども、そのときの議論が、もう一回上げるということを議論する中で、要らないんじゃないかというような議論をする中で、そのときは、まだ一般財源化ということを福田総理が明言する前の話なんですけれども、受益と負担の関係でどうしても払ってもらわなきゃいかぬというその一点張りで、それでごり押しで暫定税率もう一度上げたという経緯がございまして、まず、ここに書いてあるように、立ち遅れた道路行政を速やかに遂行するためというような理由で付けたという暫定税率が目的税中の目的税というような位置付けだと思うんですけれども、これが一般財源化になったときには、やっぱり暫定税率自体廃止というのも筋ではないかというふうに思うんですけれども、これお答えいただけますでしょうか。
#58
○国務大臣(金子一義君) 福田総理も環境等にも使えるとおっしゃりながら、一方で地球環境というようなことで、ちょっと今手元に具体的な福田総理の答弁をした文言がないんでありますが、地球環境等にも使えるという、温暖化対策等でも。暫定税率分も含めた税率は、環境問題への国際的な取組、国、地方の厳しい財政状況、地方の道路整備の必要性等を踏まえて、税制、今年のというのはつい先ごろでありますけれども、税制抜本改革時に検討するというふうにもう総理も言われていますし、麻生総理になってからも同趣旨の地球温暖化それから環境対策、厳しい地方の財政事情ということを発言をされましたし、政府・与党においてこの暫定税率問題について、自動車諸税も含めてでありますけれども、厳しい財政状況にかんがみて、いずれ抜本税制改革をやる、その間暫定税率は維持させていただくという政府・与党の申合せあるいは考え方を今回ベースにさせていただいております。
#59
○米長晴信君 環境ということをおっしゃいましたけれども、余り揚げ足取るようなことしたくないんですけれども、去年の暫定税率もう一回上げるか否かと、ガソリン安いままの方がいいというような議論のときに、町村官房長官を中心に委員会の中で、ガソリンが安くなって道路ユーザーが増えれば、町に、環境にとって良くないなんていう答弁をしているんですよ。そういうときには環境にとって良くないということを言いながら、それで環境のために税金取るというのは、ちょっと余り一貫性がないというふうに指摘だけさせていただきます、ここで議論しても当事者いませんので。だから、環境を盾にということですと余り、行き詰まってしまうんじゃないかというふうに思いますので、その辺もう一回環境について取ることの整合性とか、もう一度しっかりとまとめておいていただきたいというふうに思います。
 さて、一般財源化になったからこそ無駄遣いというものもより一層削っていかなきゃいけないというふうに思います。今までは、もう本当に湯水のごとく道路の特定財源という財布がありまして、毎年毎年入ってくる巨額のお金がゆえに無駄遣いもたくさんあったということを、去年の予算委員会を中心に民主党の方ではチームをつくりまして、無駄遣い、いろいろ調べていったんですけれども、新聞とかテレビに出ているようなマッサージチェアとかグローブとか、ああいうのは全体の金額からすると微々たるもので、冬柴大臣は早々にそういうレクリエーション費をなくすというようなことで、今国交省ではそういう方針でもう既にやっておられるということなんですけれども。
 そのそれぞれ部局のそういったいかにも道路と関係ないようなもの、無駄と言い切っちゃうのも、僕もそういうちょっと余裕もあった方がいいのかなと個人的には思うんですけれども、それとは別に、道路特別会計の中から公益法人等に発注している事業そのものが無駄なんじゃないかという指摘を既にいろいろさせていただいております。
 その中の一つを去年予算委員会で、今空席になっている私の隣にいた植松委員が予算委員会の中で指摘した案件なんですけれども、ちょっとこれ出します。
 これ、平成十九年銀座通り景観整備手法策定に関する業務というのが道路環境研究所というところに業務委託されていまして、これは去年予算委員会で委員が取り上げていますので余り詳細にはここでは言いませんけれども、簡単におさらいしますと、平成十二年から毎年毎年、四千万だ、五千万だ、多いときには一億七、八千万だとか使って銀座の通りをどういうふうに良く見せようかなんということを検討する業務ですよ。どういう木を植えようか検討して、どういう木を植えようというのが決まったらそれのCG画面を作って、それでCG作ると。それ、公表されていないですから、だれが何のために、見るために作ったのかよく分からないと。
 これ、取りあえず平成十九年の成果、二十年度はやっていないということなんですけれども、平成十九年度、じゃ、例えばどういった成果があるのかと。これ、単年度で成果を評価しているということでしたので、平成十九年度、どういった効果があったんですかと。これに三千五百万かな、比較的少なかったんですけれども、この年は。この本一冊に三千五百万余りなんですけれども、これについての評価、どうされているのかという答えが資料七。
 これ、おととい早い時間に、平成十九年度のこの事業、去年植松さんが取り上げたけれども、その後の十九年度、これ終わった後、評価がどうなんだろうかということをおととい聞いたら、丸一日出てこなくて、事業評価のまとめとか、成果物の資料とか何かくれるのかと思ったら、待っても全然来なくて、丸一日といっても本当に夜中ですよ、夜中にこの紙一枚ぺろんと来たんですけれども、これを見てみますと、協定書を地元と締結して、これに基づいて道路清掃や植栽などの美化活動を実施したと。これ、検討の業務なので、恐らく三千五百万の中にはその清掃とか植栽のお金は入っていないと思うんですけれども、こんな程度で三千五百万を使ってどうやったのかと。
 そのときの道路局長の当時のお話ですと、この銀座をどう見せるかという事業、毎年毎年やっていて、平成十二年からトータルで検討業務、いわゆる調査だとかデスクワーク的なもの、これだけで四億、工事とか九億、最低十三億、去年までに使っていたということです。
 何が問題なのかということですけれども、これはまあこれが無駄か否かというのは主観的な部分でもあるんですけれども、当時、冬柴大臣はこの事業について、先ほど申し上げたように、マッサージチェアだとか何とか単価数万から数十万程度のものは全部廃止しますと言っておきながら、こういう何千万、数年度にわたって億単位のこういった、私から見るとやっぱりこんなお金掛からないものじゃないかというふうに率直に思っちゃうんですけれども、そういうものは無駄だということは一言もおっしゃらなかったんですね。こういう事業自体を無駄だから廃止するということは、ずっと再三、こういう事業無駄だろう無駄だろうという指摘をしつつも、これについては、何か銀座は日本の顔であるから必要だというふうなことはおっしゃって、無駄だとはお認めにならなかったんです。
 改めてここで今この事業を指摘させていただいて、大臣の所感で結構ですけれども、この事業をいかがお考えですか。いかがだったのか。
#60
○政府参考人(金井道夫君) 委員御指摘の銀座通りの景観整備事業、それに伴う業務委託の話でございます。
 これは、今も委員御指摘のとおり、冬柴大臣御答弁申し上げているとおり、日本の目抜き通りでありますので、良好な景観を維持した道づくり、町づくりをすることは非常に重要でありますので、それに沿った取組は是非させていただきたいと思っております。
 今発注の御指摘がございましたけれども、これは、私どもの発注の内容についていろいろ御指摘をいただいたわけでございますけれども、銀座通り景観整備事業全体というのは何も私どもというか道路管理者だけでやるものではなくて、全体の町づくりに関することでございますので、例えば中央区ですと、それに沿って駐車場の協議会をつくって建物の中の駐車場をいろいろ整備していただいておる。それから、地元の住民の方々、商店でございますけれども、の方々はそれに沿って歩道の植栽管理、これ通常ですと道路管理者が実施するものでございますけれども、これを半分ぐらい自主的に歩道の清掃とか植栽、歩道の植栽管理をやっていただいている。それから、いろいろ占用企業がございまして、看板であるとかそういったものが非常に美観に反するというようなこともございますので、占用企業の方でもいわゆる看板の集約化をやって、非常にきれいな町づくりに資するそういったいろいろ看板をやろうということで一緒に取り組んで、ですから、うちの報告書がどうこうというより、例えば地元であるとか地元自治体であるとか占用企業であるとか、併せてそれぞれの取組をして、いい町づくりに資するようなことをやろうというつもりでやっているものでございます。
 十九年度、二十年度の御指摘がございましたけれども、これ何も例えば十九年とか二十年で終わっているものではございませんで、私どもでも今きれいなポールであるとか照明をいろいろ用意しておりますし、今申し上げました駐車場であるとか植栽管理だとか、それから民間の占用企業の標識の集約化、これ逐次いろいろ相談しながら、協議しながらやっておりまして、今後もしばらく続く事業であると思っておりまして、そういった意味で、そういったソフトのいろいろ業務を発注いたしましたけれども、そういったものを基に協定書を締結をいたしまして、それを基に地元の方々と一緒にガイドラインに沿っていろいろな景観のための整備をしていくということはもちろん重要であると思っております。
 ただし、いろいろ御指摘いただいたとおりでございますので、コストの面であるとか、できるだけ地元でできることはやっていただく、そういうことには注意をして、いわゆるコスト管理を十分徹底した上で、私どもで協力をできるところは協力をしていきたい、そのようなスタンスで臨ませていただければと思っております。
#61
○米長晴信君 今の御答弁、本当、二つ大きな問題点ありまして、一つは、どれだけの費用が掛かったかという部分、それについては最後に御答弁いただきましたけれども、費用対効果というか、この事業そもそもこんなにお金掛けてやるべきものなのかという、そういう評価を本当にされているのかと。
 これ、去年のやつ見まして、ちょっと細かくは言いませんけど、何時にどんな感じで明るいかとか、八時までは明るくて、九時までは全体的に明るい、十時、十一時から消灯するネオンが多くなって、二十四時にはほとんど消灯するって、当たり前のことをいかにも、これに恐らく一人調査員出してその分人件費計上しているわけでしょう。やる必要がないものばかりなんですよ、これ、この中に。三千五百万、これ安い方なんですけど、この年のこれは。例年七千万とか一億とかそういう、こんなどうでもいい作業も含まれている作業を成果物として出して、本当にそんな堂々と答弁できるものなのかということが一点と。
 もう一つは、今局長、それなりに深く、こんなことやってる、あんなことやっていると波及効果の部分を説明していただきましたけれども、事前に私のところに来ていただいている担当者と話が全然違う。昨日までに、もう二十年度やっていませんと言ったんですよ、二十年度以降。昨日までそういう説明だったんで、そういう私もマインドで今質問させていただいたんですけれども、昨日の担当者の話と今の局長の答弁違うのは、これどう説明されますか。
#62
○政府参考人(金井道夫君) 行き違いがあったかもしれません。担当者が多分御説明申し上げているのは、今年、今までのような財団に対するいわゆる調査の取りまとめ物は発注しておりませんという意味で申し上げたんではないかと推測いたしますが、これ推測でございますので、また後ほど問題があれば確認をさせていただきます。
 さっきも申し上げましたとおり、この銀座通りの景観整備事業というものは、私どもだけでやるものではなくて、自治体であるとか沿道のいわゆる商店の方とか占用企業とか、そういった者でいろいろ負担をし合いながら長期間にわたってやるものであるというふうに理解をいたしておりまして、例えば私どもの照明の改善につきましても、もちろん昨年度もやりました。今年度も一部基礎工事であるとか照明柱の埋立て、そんなものはやらせていただきますが。それから、例えば占用企業の方でもいろいろ看板の集約化を今やっていただいている最中でございまして、こういった関係機関連携しながら、かなりの時間を掛けてやるもの。
 発注をいたしました内容につきましては、さっきも申し上げましたとおり、そのための基礎となる協定とかそういったもののベースとしてやらせていただいたということでございまして、先ほども申し上げましたとおり、いろいろコスト縮減には十分留意をしながら、ただ、町づくり自体は重要でございますので、一定の役割を果たすように今後とも努力をしていきたいと考えております。
#63
○米長晴信君 その答弁だと、いかにも例えばこの成果物、これ去年の業務三千五百数十万ですか、その中の一部を地元が負担したかのような答弁ですけれども、そうじゃないんでしょう。国交省が出したお金が三千五百万でしょう、リスト載っていますから、これ。違うんですか。その中の一部を、三千五百万の一部を地元が負担したんですか。
#64
○政府参考人(金井道夫君) おっしゃるとおり、去年のこの財団にいたしました成果物自体は私どもの発注でございます。それはそういうふうに御説明を申し上げたと思います。
 私が負担と申し上げておりますのは、さっきから何回も言っておりますとおり、銀座通りの景観全体をどうするかという点に関しまして、例えば中央区であるとか沿道であるとか民間であるとか、そういったものがそれぞれの負担をしていい町づくりに向かって協議をしながらやっていると、そういう意味で申し上げました。
#65
○米長晴信君 本当にばかにするのもいいかげんにしてくださいよ。私は、国交省が負担した額が大きいか否かという議論をさせていただいて、数値も述べて、これは無駄なんじゃないかという指摘に対してですよ、それ以外にほかが負担しているからこれは問題ないかのような、あたかもこの負担額が適正に評価されているかのような答弁されているけれども、ちょっともう一回説明してください、どういう意図でそういった答弁をされているんですか、ほかが負担しているなんという話は。
#66
○政府参考人(金井道夫君) 済みません、ちょっと行き違いがあるかもしれませんが、銀座通りの景観整備事業、元々これを全体として進めるためにいろいろな事業主体が協力をして全体をやっているというふうに理解をいたしております。それは今御説明を申し上げたとおりでございます。趣旨は、ですから、道路と沿道の建築物、そういったものと一体となった良好な沿道環境を創出すると。ですから、銀座通り景観整備事業というのはそういう事業であるという説明を申し上げました。
 今御指摘の発注でございますが、これは十二年度から十五年度までの検討を踏まえて銀座通りの全体コンセプトを定めた銀座通りの景観グランドデザインを策定して、平成十六年度から平成十九年度までの検討を踏まえて景観整備に当たっての具体的な指針となります銀座通り景観形成ガイドラインを策定をいたしました。このために、基礎的な情報を得るということでそういった発注をさせていただいたというふうに考えております。
 なお、さっきも御説明しましたが、平成二十年度はこのガイドラインに基づいて今後実行の段階に入ってまいりますので、地元の方々と協定書を締結をいたしまして、今後のこの銀座通り景観形成ガイドライン、これに沿って私どもは例えば照明の取替えを実施いたしますし、地元自治体、地元それから占用企業、それぞれの役割でやらせていただいておりまして、何回も申し上げますが、全体の銀座通り景観整備事業というのは、いろいろな主体の連携でやらせていただくもの、発注自体は私どもでやらせていただきまして、そのためのベースとなる資料を作成するという仕事を受注をしていただいたと、そのように理解をいたしております。
#67
○米長晴信君 だらだらと御答弁された割には私の質問に全く答えていないんですけれども、どういう意図で、あなたは私が指摘した国交省予算でこれ使うのが適正か否かという質問に何で答えてくれないんですか。ほかも使っている、こういう事業をやっているというグロスの話をしているんじゃなくて、その事業に国交省がこれだけ負担しているのがいかがなものかという質問なんですよ。これはもうあなたに聞いてもしようがないんですけれどもね。
 去年、例えばこの十九年度ですけれども、十八年度において、先ほど照明を付けるなんという話もありましたけれども、照明のデザインコンテストを行うということで、一億二千五百万円掛けてコンテストだけ開いているんですよ、このグランドデザインの一環として。これ、幾ら何でも、それは日本の目抜き通りでって言っても、国交省が負担して一億二千五百万円コンテストだけのために使って、検討業務、それ以外に七千万たしか私の記憶では使っているんですよ。二億円近く使っているんですよ、去年度、おととしか。
 だから、そういうものの積み重ねで、幾ら銀座の景観を良くするって言ったって、これ費用対効果等を含めていかがなんですかと。去年の答弁で冬柴大臣は、これが適正かどうかは分かりませんと答弁を実は避けているんですね。これが適正か否かというのは分かりませんという答弁だったんですけれども。
 金子大臣、この私の今指摘したこの銀座の業務、主観で結構ですけれども、これ無駄というか、無駄とは言い切れないと思いますけれども立場上、だけれども、これは見直しすべきような事案なのか否かというのをちょっと御答弁いただきたいんですけれども。
#68
○国務大臣(金子一義君) 銀座それから大阪御堂筋も今、あるいは東京都の猪瀬副知事もそうですけれども、やはり道路景観というのを整備したいということ。それから、これからは電柱を埋めちゃう無電柱化というようなことで、道路だけでなくて町づくりと併せて景観を整備していこうと。全体的な進め方をしていく、単なるトンカチで道路を造るということだけで公共事業というのはありません。
 ただ、ちょっと今の個別の、銀座のその事業について、考え方は冬柴大臣と同じように、やはり東京の目抜き通りでありますから、整備していくことはいいことだと思います。ただ、具体的に使われている額と対象というのが適正かどうかというのは、私は今の段階では正直言って分かりかねます。
#69
○米長晴信君 本当は地方を中心に、この数キロの区間だけでいいからまず造ってくれという要望がたくさん全国であって、真に必要な道路を造るという建前で一般財源化される前に暫定税率をもう一度引き上げて、それで、ふたを開けてみればその使われ方が、目抜き通りなんという理由で平成十二年以降十三億、その銀座の一・一キロのために費やされておると。これは、地方の人は僕は納得できないと思うんですよ、こんなことしていたんじゃ。
 それらいろんな無駄遣い踏まえて検討チームみたいなのをつくって改革方針についてまとめたという結果が資料の五でありますけれども、こういう話を聞いた上で、大臣が、この銀座の通り、評価はまだ分からないなんという答弁をされると、こうやって法人の統廃合したり支出削減したり、これするあれするってこう一覧でいただいても、個別の業務を評価する姿勢がその程度では、これは形だけになっちゃうと思うんですよ、これ。統廃合するとか、事業の発注の削減とか、これ全く形だけで、一個一個の事業評価、去年の分すらそんなできていないということであれば、これは本当に達成できるのかどうかと疑問に思うんですけれども、それいかがですか。
#70
○国務大臣(金子一義君) 今地方と都会の話をされましたが、地方の必要な道路というものは、これはもう私のような地方選出の国会議員という立場であえて言いますけれども、物すごく大事なんです、大事なんです。ただ一方で、都会でも開かずの踏切というのがある、一時間に一分きり開かない。これは三鷹―八王子だったか国立だったか、気の遠くなるような費用が掛かる。これも道路事業の一つとして整備しておりますので、地方だけあるいは都会だけということでは決してないということ。それともう一つ、道路というものは、単に道路だけではなくて、景観、町づくりというのも併せながらやっていくということをさっき申し上げたところであります。
 一方で、道路行政、執行の在り方につきましては、これは昨今、数次の国会でも、国民の信頼を図っていくということから、昨年四月に改革本部最終報告を出しまして、道路関係公益法人の改革、地方整備局等における支出の改革というものは鋭意進めさせていただいております。
 具体的に申し上げれば、ポイントだけ申し上げれば、道路関係公益法人、これは契約方式の適正化、これは特命随意を減らすということであります。それから、三年間で道路関係公益法人に対する支出を半分以上減らすと。道路関係公益法人の業務・組織形態の見直し、国家公務員出身の役員の定年制の導入、給与水準の抑制の要請と。地方整備局の支出改革としまして、公用車の三割削減、広報広聴経費の適正化、車両管理業務委託の適正化、タクシー使用の適正化等々、全体としてポイントを押さえながら、きちっと総体としてこの業務執行体制の在り方については改善をしているというのが現状であります。
#71
○米長晴信君 資料五を改めて読んでいただいた形で、ありがとうございました。
 これ、じゃもう一回、ちょっと通告してまだ質問していなかった部分で、実は私、この問題提起をしたのは、ポイントは、銀座がいいのか、これにお金を費やすかどうかという部分もあるんですけれども、それ以外に本質的な部分で、財団法人道路環境研究所、ここへは、今天下りという話出ましたけれども、天下りの役員、職員あるいは出向者何人いらっしゃるのかということと、今制度が変わったということですけれども、特命随契という制度に、あるいは企画競争。平成十九年銀座通り景観整備手法策定に関する業務、これについては契約形態及びその経緯、これを教えていただけますか。
#72
○政府参考人(金井道夫君) 道路環境研究所でございますが、役員数十三名でございます、会長は加藤さんというトヨタの顧問の方。私どもの国土交通省のOBの役員は、常勤が一名、非常勤が二名ということでやらせていただいております。
 なお、職員数十七名、うち国交省のいわゆる在職経験がある者五名ということでございます。
 それから、発注にかかわるお尋ねでございますが、十九年度につきましては、基本的には公募型、いわゆるプロポーザルということで、十八年まではほぼ特命随契でやらせていただいております、十九年は公募型のプロポーザル。それから、現在、二十年度以降は、基本的にこういった財団に関する発注、企画競争が大半であるかと思っておりまして、技術的な提案を出していただいて、それの優劣で受注者を決めるというやり方をさせていただいております。
#73
○米長晴信君 それは一般的に決まった話であって、私聞いているのは、平成十九年度の銀座通り景観整備手法策定に関する業務、これはどういった形態で、例えばそれが競争だったら何社手を挙げて、それでどういう経緯で契約したかということです。
#74
○政府参考人(金井道夫君) 恐縮です。
 十九年の発注につきましては参加公募型でございまして、参加をしたのは御指摘の道路環境研究所が唯一の提案者でございまして、ほかに参加希望者はなかったということでございます。
#75
○米長晴信君 事実上、随意契約ですよ、これ。形だけですよね、公募なんというのは。これ、継続してやっていたからということかもしれないんですけれども、競争も何も働いていなくて、ずるずるとトータルで十三億費やされているという現状が改めてありましてね。
 何が言いたいかというと、長年にわたり道路特定財源の本当あり余ったお金が、いわゆる天下り法人、天下りの方を含む法人に、こういった民間の目から見れば無駄と思われるような作業をどんどん発注して、その人件費とか役員の報酬を捻出するためにやってもやらなくてもいいような作業をして、日当として手当てして、そういう構造的な問題が、実は国交省から発注している公益法人等に対する業務発注だという、そういうことを本当、去年の予算委員会以降、指摘をさせていただきまして、その後、一般財源化になったらなお厳しくチェックしてやっていかないと、本当に国交省としてより責任が重大と。こういう無駄は本当に見逃さないで業務をやっていくという使命を、より一般財源化されることで、湯水のごとくお金が入ってこないわけですから、建設国債等発行しなきゃ、いったんは、いけないわけですから。
 そういう意味で、関連で、今大臣の方からも御答弁あった、こういう方針でやっていますという中に、役員、いわゆる天下りの方の定年とかあるいは報酬の削減とかいうことを盛り込まれていますけれども、我が党としては、やっぱり天下りを全面的に廃止しないとこういうものはなくならないという主張を一貫してさせていただいているんですけれども、中途半端に報酬五割減とか定年制を設けるんじゃなくて、いっそのこと廃止に踏み切ったらいかがですか、国交省は、この一般財源化を機に。いかがですか。
 大臣にお願いします。
#76
○国務大臣(金子一義君) 国交省だけでありません。全体として公務員どうするかということについて、まさに政府挙げて、特に天下り問題について今政府挙げて公務員改革を取り進めさせていただいていると。公務員改革の法案も国会に提出されたと思います。
 一方、我々道路関係業務については、昨年四月、先ほどちょっと私、先走って内容を申し上げちゃったかもしれませんが、先ほど申し上げたような役員数、総人件費の抑制、これは人件費、役員数、天下りだけじゃなくて、もう業務形態自身もこういう道路関係公益法人については併せて見直せということで、三法人についてはもう解散、それから国からの支出を取りやめてしまう法人は十五法人、統合する法人、これは四つ、あるいはもう株式会社を視野に入れて検討してもらう十法人というようなことで、今ある道路関係の法人は五十法人を十六法人にすると、これは平成二十二年度までに完了するというスケジュール化をもって今取り進めさせていただいている渦中でありますので、これをきちんとやっていきたい。
 それから、今、米長委員からありましたように、道路財源が一般化されたこういう時期でありますから、なお私も、今のこういう公益法人改革あるいは地方整備局の支出の問題等々についてはきちんと見てまいりたいと思っております。
#77
○米長晴信君 ありがとうございます。
 この件、本当にもう時間がありませんので、また機会があればこういった問題議論させていただきたいと思いますが、今日の時点では、より無駄をチェックする意味でも、国交省が、あるいは地方部局が予算として計上している業務については、我々が質問して一日たっても答えが出なくて、来た中身が局長の答弁と違うなんて、そういうのでなくて、何らかの形で公開するとか、我々が役人の皆さんの手を煩わすまでもなく、我々も、どういった形で使われていると、そういった公開するようなつもりでもっとオープンにしていただいた上で独自の、こういう業務が適正か否かということもきっちりと今後詰めていただきたいというふうに改めてお願いを申し上げます。
 時間ちょっとだけありますので、本題からちょっとずれますけれども、道路特定財源が一般財源化されるという部分で、いろんなところにしわ寄せといいますか、制度が変わるという部分で、私、去年、農水委員会でもちょっと取り上げた経緯がございますので、農水省今日来ていただいていますけれども、軽油引取税の免税措置というのが去年まであったんですけれども、これについて概要だけ簡単に教えていただけませんか。
#78
○政府参考人(道上浩也君) お答え申し上げます。
 軽油引取税でございますけれども、これまでは道路に関する費用に充てることを目的に課税される道路目的税ということでございましたことから、道路を走行しない農業用機械などに使用する軽油に対して免税措置が講じられてきたというところでございます。
 それで、昨年の税制改正の議論の中で、道路特定財源が御案内のとおり一般財源化されることに伴いまして、農業用機械などに関する軽油引取税の扱いが議論されまして、農業生産における重要性を踏まえて、三年間の暫定措置としてこの免税措置を継続することとされたところでございます。
 以上でございます。
#79
○米長晴信君 これもうちょっと説明しますと、今まで道路特定財源だからということで、道路を走らない農業用の機械に掛かる軽油のお金は、これ地方税ですけれども、これ後で返ってきたと、免税されていたということなんですけれども、一般財源化になって特定財源じゃないという理由で、この免税自体は理由、免税する理由がなくなったんでいったん廃止されたけれども、その相応分を三年間は充てるということなんですけれども、農家の人からしてみると、これ年間でそんな巨額でもないんですけれども、九・四億と聞いていますけれども、全国で九・四億分の軽油の還付がされているんですけれども、ただ、これに頼っていた農家の人は、今まで免税されていたものが三年間は取りあえず延長措置を取られたけれども、四年目からこれがなくなったときは軽油の税金を払わなきゃいけないというか、税というのは決まりに基づいて払うのが当然ではございますけれども、今までの生産費との関係で新たに払わなきゃいけないというような形になるんですけれども。
 これについて見通し等、財務省にお伺いをしたいんですけれども。四年後以降、どういった評価でされるか。──総務省、総務省、失礼しました。
#80
○政府参考人(佐藤文俊君) 今回の道路目的財源の一般財源化に際しまして今御指摘のあったような形にいたしましたのは、我々、一般財源化によりまして軽油引取税も目的税から普通税に移行しますものですから、基本はすべての軽油の引取りが課税対象となるということだろうと思います。
 ただし、これまで免除措置を講じてきましたのは農業ですとか漁船などですけれども、この一次産業に使われているものでありますとか、あるいは警察とか消防などの非常用電源などの公共目的に使われているものなどの軽油について免除措置を講じてきまして、こうしたことに対する政策目的というのはなお維持する必要があるだろうと考えました。
 それからもう一つは、今後、税制の抜本改革が行われます場合に、税制全体のグリーン化ということについて議論が進められるということになろうかと思いますが、その中でこうした免除措置の扱いについても検討していくことが必要になってこようと思います。
 そうしたことから、三年間ということで今回、免除措置を継続するということにしたわけでございますが、三年後にどうするかということにつきましては、今申し上げましたような観点から更に検討した上でその時点で判断をするということになろうかと思います。
#81
○米長晴信君 ありがとうございます。
 もう最後に一言申し上げますけれども、まず局長には、まず担当の人にはきちんと今後対応するように徹底指導していただきたいということと、その人から私が得た情報と違うことを答弁されないでいただきたい。そうしないと今日みたいに声を荒げてしまう失礼をしてしまいますので、その辺きっちりとお願いします。
 大臣には、改めて、きちんと一般財源化されるゆえに無駄遣いあるいは使い道、そういったものをきっちりと今後この規定に基づいてしっかりとやっていただきたいとお願いを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#82
○委員長(田村耕太郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。
   午後零時四十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
#83
○委員長(田村耕太郎君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#84
○佐藤信秋君 自由民主党の佐藤信秋でございます。
 まさか私が一般財源化の質問をするようになるとは思ってもいませんでした。態度を鮮明にしろと言われればせぬでもないですが、そうもいかぬのでしょうから、態度は別にして淡々と質問をさせていただこうと思います。
 せっかく総務省の方からもおいでいただいていますので、お時間拘束するのも申し訳ない。地方譲与税について先に質問させていただこうと思います。
 自動車の取得税等地方に配られる、配られていたと言えばいいんでしょうかね、道路の特定財源分、地方税の分も一般財源にすると、こういうことになると、その配分の基準、譲与の基準、こういうのが今までと変わるのかどうかと、この点について最初に伺っておきたいと思います。
 念のために、お配りしました資料の表の二に、公共団体の決算に基づいた十九年度分の配分額が、表にさせていただいていますけれども、これの要は、配分基準なるものは、特定財源から一般財源になると、こういうことになったときに変わるのか変わらないのかという点について、総務省の方から御答弁いただきたいと思います。
#85
○政府参考人(佐藤文俊君) 結論から申し上げますと、御指摘の自動車取得税交付金、これは都道府県が収入したものの一部を市町村に配分するものでございます。それから、地方揮発油譲与税などの譲与税ですが、これらの交付基準ですとか譲与基準として、従来から道路の延長、面積を用いて配分するということにしておりましたが、この点は変えておりません。
 この従来からの自動車取得税交付金でありますとか譲与税などは、道路に関する費用に充てるために交付、譲与するという考え方に基づくものでありまして、それがゆえに道路に関する費用を表す指標として道路の延長と面積を用いてまいりました。今回、一般財源化をすることになりましたので、このような道路に関する費用に充てるためというような考え方は妥当しなくなります。そこで、我々としては、何が基準としてふさわしいかということを改めて検討したところでございます。
 その結果、一般財源化した後も、自動車の取得者などは引き続き、地方団体が供給する道路でありますとかそれに付随する救急や交通安全などもあろうかと思います、そうした行政サービスを受けるものでありまして、この受益の関係は従来と変わることがないということでございます。そのことが引き続き税負担を求める根拠ともなるものと考えました。
 したがって、道路を中心とするサービスを供給する主体に対して、その供給量に応じて税収を還元するという考え方に立って、改めて何が適切な指標かということを検討しましたところ、結果として、従来と同じく道路の延長、面積にすることが適当であるというふうに考えたところでございます。
#86
○佐藤信秋君 今の御説明は、引き続き道路に関する費用というものに対しての基本的な考え方で配分しようと、こういうふうに理解すればいいということだと思います。
 そこで、実は一つ御質問しておきたいのが、平成十五年度に高速自動車国道を新しい直轄方式でやろうと、大体年間二千億円ぐらいと、こう想定したんですよね、たしかね。四分の三が国負担、四分の一地方負担と、こういうことで、税源譲与もしようということにしたわけであります。税源譲与は、重量税を国分の割合というのを四分の三を三分の二にしたということで、たしか一千億円ぐらい移譲したと。そして、大ざっぱに言えば、都道府県と市町村と五百億円ずつそれぞれに移譲して、そして二千億円の新直轄に対しては地方負担分五百億円相当が移譲されるので、実質的には高速国道というのは地方の負担がない、こういうやり方にしたんですよね。
 そのときに、実は表向きは四分の一の負担なんだけど、後進地域特例等を使うと大体地方の負担分というのが、二五%負担というのが実は一〇%切り上がって一五%ぐらいになると。だから、三百億円ぐらいの負担になるので、県の負担はですね、したがって二百億円ぐらいは余剰が出ると。だから、五百億円あれば新直轄をやるそれぞれの県に重点配分しても十分手当てはできるだろうと、こういうことに考え方としてはしたんですね。
 実際の配分はどうかという点について、つまり、今の地方分の配分というのは道路の延長、面積だと、しかし、新直轄という事業に着目した部分というのは都道府県分五百億円のうちの約三百億円を傾斜配分して地方負担に回るようにする、こういうことにしたと理解をしているんですが、その考えは今もそうなのかどうかという点について総務省から御答弁をいただきたいと思います。
#87
○政府参考人(望月達史君) 御指摘のとおり、現在、新直轄方式によります高速道路整備の要する経費につきましては、国が四分の三、それから地方公共団体が四分の一の割合で負担する仕組みになっております。また、これも御指摘ございましたが、後進地域特例法に基づきまして国の負担割合のかさ上げ措置が講じられております。
 個々の地方公共団体の高速道路の整備に掛かります負担に対しましては、地方債を九〇%充当するとともに、その元利償還金の五〇%を事業費補正で交付税措置するほか、残余、残りの五〇%でございますが、この地方負担につきましては単位費用に算入いたしまして交付税措置を現在いたしております。
 ただ、新直轄方式によります高速道路の事業実施箇所が偏在をいたしております。したがいまして、個々の地方負担に差が出ていることも事実でございます。したがいまして、平成十九年度、一昨年度から、新直轄高速道路の道路延長に対します比率が全国平均以上の都道府県に対しまして、基準財政需要額の割増し算定を行っているところでございます。
 今後とも、関係の地方公共団体の意見を十分にお伺いしながら、算定に努めてまいりたいと考えております。
#88
○佐藤信秋君 というので、表向きは手当てが十分できているという御説明なんでしょうけれども、本当のところは、新直轄で事業がかさんでくると、その分の手当てというのがはっきり言えばされていないというか、地方の負担が非常に強いと、特に広島県なんかは延長が長いものだからこれは大変だと。実態としてはそういう問題はあるんですね。
 交付税で算入する、起債許可して交付税で算入するというのはどうしても、じゃ、この金で幾ら来るんでしょうかというところが非常に見えづらい、見えづらいですわね。だからそこは、これはお願い事ですけれども、この新直轄の税源譲与分として幾ら幾らが行くんですということを、それぞれの担当のといいますか、負担する県にきちっとした通知をしておくというのが必要なことだろうと思っています。そうじゃないと分からない、幾らもらったか分からない。まあ鳥取、島根、委員長のところもいろいろ大変なんです。だから、そこは説明の手段というか、をきちっとやっていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。
 総務省の方は、申し訳ありませんね、忙しいところ、これで結構ですから。頼みますね、お願いします。
 次に、お配りした表の一、我が国の財政支出の推移というのを出してあります。平成十年度は決算ですが、二十年度、二十一年度当初。非常に厳しい財政事情の中でということなものですからいろいろ、今日は財務省は呼んでいませんけど、忙しいでしょうから、苦しい懐の中でやりくりしてくれているのは分かるんだけど、公共事業、例えば平成十年度決算でいけば十三兆円。これが二十一年度当初、取り方によりますけど、七・一兆円。これ、七・一兆円の中に本来二十年度までは一般会計の外にあった地方道路整備の臨時交付金約七千億円、これが新しい交付金として二十一年度に入っているものだから、実はこれを取る、本当は取らにゃいかぬ。そうすると、七・一から〇・七を引いて六・四兆円というのがこの対比上は意味がある数字になる、こういうことなんですね。
 そうだとすると、この十年間で公共事業というものは半額になりました。決算ベースに比べれば半額になりました。残念ながらといいますか、懐事情の中でこういうふうに切り詰めてこざるを得なかったと、こういう問題で、私はそこを理解するわけじゃありませんが、事実としてこういうことだと。
 その中で、じゃ、今道路の特定財源問題やるわけですから、道路のシェア、この公共事業費の中の道路のシェアというものが、臨時交付金除いてですよ、臨時交付金除いて、道路のシェアというものが、例えば平成十年度、それから二十年度あるいは二十一年度当初、この三つぐらいの数字、おおむね何%かということを教えてください。
#89
○政府参考人(金井道夫君) お答えいたします。
 一般公共事業費と道路整備費ということで、一般会計ベース当初予算で比較をいたしますと、平成十年度当初で道路のシェアが二八・五%、それから平成二十年度当初になりますと二九・九%、この間おおむね三〇%前後で推移をいたしております。
 二十一年当初は新しい交付金を含めるか含めないか、いろいろ議論ございますが、一般公共には新交付金を積む、それから道路としては仮に積まないという計算、ちょっと極端な計算でございますが、それで計算をいたしますと、道路のシェアとしては二三・八%かなと考えております。
#90
○佐藤信秋君 だから、それを抜き抜きでやったらどうなるかと、約七千億円を抜いたらどうなるんですかと、こういうことについて。
#91
○政府参考人(金井道夫君) なしなしのケースでございますが、二七・五%でございます。
#92
○佐藤信秋君 ということで、これまた良しあしはいろいろあるんですけれども、いわゆる公共事業という世界の中でバランスを取った整備を、インフラ整備をやっていかなきゃいけないと。そういう議論からいくと、伸びているときはいいんですが、まだですね、全体が減るときにそれぞれの伸び方というか減り方というかというのは、どうしても一緒にある程度せざるを得ないというのが今までの実態だと、こう理解するべきかな。
 昭和三十年、四十年のころは、公共事業の中で道路が四〇%から五〇%ぐらいだったですね。五十年に約三割になって、それ以来こうしたバランスでやってきている。これは、いろんな事業を育てていこうというか、下水道や住宅事業という、あるいはまた市街地の整備であるとかというようなことに注力せにゃいかぬ。こういう問題からいくと、先発組の道路や河川はお兄さんだから我慢しなきゃいけない、こういう問題だったんだと思います。
 ただし、特定財源と、こういう問題からいくと、実は公共事業の中で公共事業そのものはいわゆる一般財源でずっとやってこれたんだけど、しばらく前から財政が厳しくなって、二十年ほど前からでしょうかね、一般財源というよりは建設国債を充てざるを得ない、こういう形になったんですね。建設国債を充てる分、道路の場合には利用者にお願い申し上げて、税で御負担をお願いしますというので暫定的に税も上げさせていただいてきたと、こういうのが経緯だと思います。
 ただし、今申し上げたように、公共事業の中でいろいろ配分をバランス取ってやっていこうとすると、何か町をつくったりあるいは企業工業団地をつくったりということになると、そこに水も必要なら道路も必要で、そういう形でインフラというのはバランス取った整備をしてこなきゃいけない。そこの答えがおおむね道路の場合には三割ぐらいと、こういうふうに理解をしています、結果としてです。
 問題は、さっき申し上げたように、その財源どうするかという点になると、特定財源がなければ建設国債でやらざるを得ない、こういうことなんですね。ただし、特定財源の分だけで事業をやろうと、こういうことでもないので、公共事業なるものを、インフラ整備なるものをどうしていこうかという、その答えとして道路の整備の量も出てくると、こういうことで、過去でいえば、特定財源分以外に建設国債を入れて整備を進めざるを得ない、得なかった、これも事実ですよね。そういう意味で、表の三に平成元年度からの道路の、一般道路事業、有料道路事業、地方単独事業というのを載せてあります。
 元々は、特定財源制度というのが道路の整備を進める、特定財源と有料道路制度が二輪の柱、両輪と、こんなことも言っていたんですが、私は違うと。元々ずっとこれは違うと、こう言っていたんですね、私は。要するに、社会資本整備を進めるという意味でどう工夫するかということが問題なのであって、そういう意味での工夫というのが有料道路事業、いわゆるイギリスが後でまねしてPFI、こう言ったわけですけれども、PFIでやる。それから、利用者にも御負担をお願い申し上げて特定財源でやる。しかしながら、有料道路というのはなかなか料金勝手に上げるわけにももちろんいかない、ある程度のリーズナブルな範囲でお使いいただくということを考え始めると、有料道路事業というのはおのずからある程度の限界がある。したがって、近年は絞り込まざるを得ない。
 そういう状況の中で、道路の投資額というのも平成七年、十五兆あったのが今は半額の七兆七千億。ただし、地方の単独事業の欄を御覧いただくと、地方はやっぱりそれぞれ自分の維持管理する道路というものに注力をせざるを得ないので、これも一時五兆円を超えていたものが今二兆二千億円。しかしながら、これ維持管理だけではなくて、除雪もそうですけれども、さらには新しい道路の新設等もやってきている、こういう状態ではあると。
 そして、表の四にその財源構成、国費の財源構成を載せさせていただいているんですが、さっき申し上げましたように、特定財源の分だけを事業をやるというんじゃなくて、公共事業全体の中のバランスでどういう道路整備をしていくかということを考えてきたので、したがって、年度年度、決算ベースで見ると特定財源では足りない、したがって一般財源を入れた、こういう経緯があったと思います。一般財源というのは建設国債なわけですが。
 そこでなんです、昭和二十九年から特定財源制度、今回で幕を閉じる。これまでの間に一般財源、建設国債で借りていると言えばいいんでしょうか、充当していただいていると言えばいいのか、総額と、この近年、五年、十年の間はどうだったかという点について御回答をお願いします。
#93
○政府参考人(金井道夫君) 一般財源から道路に投入されている額でございますが、直近五年間では約七千億円、直近十年間で約三兆五千億円ということでございます。
 済みません、創設以来の数字、ちょっと今手元にございませんので、後ほど報告させていただきます。
#94
○佐藤信秋君 過去十年で、直近十年で三兆五千億円。本来この数字というか金額は場合によってはお返しすると、本来はですよ、特定財源でお返しするということだってあり得る議論、考え方ですけれどもね、これは。考え方ですが、あり得る議論だろうというふうに実は思ったりしていました。三兆五千億円、たしか創設以来ですと十兆前後になるんじゃないかと思うけれども、そのぐらいの金額というのは先行で投資していただいた分をお返しするということがあってもいいのかなと思ったりもしています。まあそれは感想めいていますけれども。
 というような形で、公共事業全体の中のバランスとしての道路の整備に対しての割り振り、そしてそれをできるだけ利用者にお願いしますということで御負担いただいてきた、こういうのが特定財源の果たしてきた役割の一つと、こういうことだと思いますが、それでいいんでしょうか。
#95
○政府参考人(金井道夫君) 御指摘のとおりで、補正予算、特に補正予算中心でございますが、一般財源、今申し上げましたとおり、例えば直近十年間で三兆五千億円、それから有料道路で年間二兆円以上の料金収入、これで有料道路を償還するというような総合的な取組によりまして道路整備の必要な予算を確保してきたところでございますし、これも公共事業全体で見れば、こういう道路予算におけるいろいろな取組によって、公共事業全体のかさ上げといいますか、全体の底上げに重要な役割を果たしてきたのではないかと、このように認識をいたしております。
#96
○佐藤信秋君 そこで、道路の問題にもう少し入っていきますと、中期計画五十九兆円以内、超えないということで去年出された。別に五十九兆でも五十兆でも四十兆でもいいわけですけれども、五十九兆を超えないということで出したと。内訳があるかのように御説明をどうもしていたというふうに私は記憶していますけれども、それは総額としてそれを超えないぐらいで、じゃ内訳はというと、物が決まってからやるということが筋だろうと、私はそう思っている。
 そこの部分はおいておいても、実は、十年間だから分かりづらいんだけれども、既に、高規格にしろあるいは歩道の整備みたいなのも含めて、実は事業に進めている、オンゴーイングのものがたくさんあるんですね。それがどのぐらいあって、それが五年とかいうオーダーで整備ができるなら次の新しいのと、こういうこともあるんだろうけれども、私の記憶では、実はその残事業というのが、継続している事業というのがたくさんあるから、新しい事業をさあどうしましょう、こうしましょうと大々的に取り組むほどの余裕はたしかなかったんじゃないかなと、そう思って、二十年度で事業中のもので、じゃ残事業、継続している事業というのはどのぐらいあるんだろうというのを実は出してもらって表の五に整理してみました。
 この残事業残年数というのがこれでいいのかどうか、局長、御答弁をお願いします。
#97
○政府参考人(金井道夫君) 御指摘のとおり、残事業で見ますと、平成二十年度以降、残事業費、直轄国道で約十八兆円、補助、これはいわゆる街路も含みでございますが、約十二兆円、有料道路約九兆円ということで、合計約三十九兆円がいわゆる新設・改築事業を対象とした残事業であると考えております。
#98
○佐藤信秋君 これが全体の縮減傾向の中でとなると、例えば一〇%カットになれば、一割増えて八年が十年になると、こんなふうに考えればいいんでしょうかね。したがって、新しくいろいろ取り組むというのは必要なことではあるんだけれども、今取り組んでいるものに真剣に効率よくやっていくということがまた必要なことではあるだろうと。
 そういう意味で、これだけの残事業というのは、実は維持管理を除いたら新設分だけで現状でも八年掛かると。これは重たい事実なんですね。それで、先ほど来御議論あるように、無駄なことなんかやっている暇ないんですよね。だから、無駄だけはやめてくださいと、こうなるわけだけど、私も。
 それともう一つは進め方について、効果のあるところを重点的にやるというのは当然なことなんで、これだけの残事業を抱えているわけですからね。また一方で、新しいところも、まだまだ待ってもらっているというようなところたくさんあるわけですわね。そうすると、こういう執行について、特定財源が一般財源化されるといってもちゃんとした執行をきっちりやっていかないと国民の皆様の負託にこたえ切れない、こうなるんだと思うんですね。そこのところはしっかりと覚悟を、決意を申し述べていただきたいと思います。
#99
○政府参考人(金井道夫君) 御指摘のとおり、直轄、補助、有料道路、全体で見て、現時点でまだ残年数約八年残っております。
 それから、いろいろなところで御指摘いただいておりますけれども、例えば高速系の道路でいえば、まだつながっていない、いわゆるミッシングリンクのようなものが各地に点在をしておりまして、地域の方々から一刻も早く、命の道とか防災も含めてつなぐようにという御指摘をいただいているところでございます。
 さらに、先ほどもちょっと御議論いただきましたが、新しい中期計画を作る際に地域の方々からいろいろ御意見をいただきましたが、やはり半分は地域の道路といいますか、生活に密接に関連した道路をもっと充実してほしいという御指摘もたくさんいただいております。このようなことから、例えば通学路であるとか、開かずの踏切であるとか、老朽化した橋梁への対応であるとか、そういったものも重点的に取り組む必要があると考えておりまして、残年数、残っているものも含めましてまだ非常に多くのニーズを抱えております。
 いろいろ効率化を図りつつ、できるだけ早く地域の期待にこたえるということで、最大限努力をしていく必要があるというふうに考えております。
#100
○佐藤信秋君 特にこれからは線もの、ネットワークものはもちろんなんだけど、震災対策とかあるいは洪水対策とかいろんなことを考えると、木造の密集市街地、東京でいえば典型的には下町が消防車も入れない。面的整備、再開発とか区画整理というのが非常に遅れているという問題もあります。これも道路事業としてやっているということなので、そういう御理解もいただかないといかぬと思います。
 今、説明はネットワークものだけだったけど、地震が来たらどうするんですかと。これ、大変なんですよね。二十三区内の四割ぐらいは木造密集市街地で、地震が来て火事が来たら大変ですというところがまだ残っているわけでしょう、都内でいえばね。まあどこの都市でもそうなんですけどね。そうすると、そういうのを直そうというのが実は道路整備の一環でやってきた。公共の空間というのは道路や川しかないわけですからね。しかも、ネットになっていればなおのことですね。そういうところにこれから一層力を注ぐ必要があるんだと、こういうことだと思います。
 それはそれで要望として、次に、さっき申し上げた有料道路事業というのが工夫してきたつもりではいると。世の中、PFIというのはイギリスが、まあそういうことをうまくまねしようとするとPFIになるかなと、こんな感じだったと思うんですけれども。ただ、何分にも採算が非常に厳しいというところもあるから、民営化もした。問題はどんだけ返せますかねというか、順調に返せているんでしょうか、借金をと、こういう問題が一つありますね。
 旧道路公団が会社に変わったわけですけれども、六つの会社に変えたわけですけれども、そういう意味では採算というか、償還は順調に進んでいるんですかどうですかという点について、次にお伺いしたいと思います。
#101
○政府参考人(金井道夫君) 旧公団別の未償還残高でございますが、平成十九年度の末の数字しか今ございませんが、旧日本道路公団で見ますと、計画が二十六・九兆円に関して実際は債務の未償還残高二十六・七兆円でございますので、約二千億円余分に返せているということでございます。
 それから、首都高速道路の分については、五・六二兆円の計画に対して五・五八兆円ということでございますので、約四百億円余分に返せております。
 それから、旧阪神高速につきましては、計画四・二兆円に対して四・一九兆円、約百億円余分に返せていると。それから、本四高速につきましても、三・三二兆円の計画に対して三・二八兆円の実績でございますので、約三百億円余分に返せているということでございまして、現在のところ交通量も、今までのところ交通量が順調であった、それから金利が予想より低かったということもございまして、順調な償還でございます。
 今後は少し、首都高速、特に阪神高速につきまして新しい路線が償還対象に入ってまいります。その場合、かなり償還が今後苦しくなるということも予想されますので、いろいろコスト縮減であるとか償還計画の見直し、また今回、交通量も見直しをさせていただきましたので、その辺も含めて、償還状況のチェック、対応をしっかりやる必要があるかなというふうに考えておるところでございます。
#102
○佐藤信秋君 すらすらと、答弁だけ聞いていると何とか償還できそうだと。違うと私は思っている。
 今の金利状況からいくと、当初予定したよりは随分と金利が低いままに推移している。計算上はたしか四%で見たんじゃなかったかと思いますよね。それが借入金利平均が二%ぐらいで済んでいるから、その分の差額というのが大変大きいというので、局長の答弁にあるように、何とか順調にやっていますという一言で片付く問題じゃないと私は思っているんだけれども。交通量の方もそんなに順調に伸びているわけでもないというか、だから薄氷の上を踏んでいるようなところがあるんだろうと思っています。
 したがって、会社と機構と一体となって、どうやってちゃんと返していくのかということ自体は、そんな甘いものじゃなさそうだということを大前提にした方がいいんだと思いますが。
 今度の生活対策で高速道路の料金の引下げ、二年間実施すると、こういうことになっていると。お手元にも資料の一ということで、高速道路の料金の引下げというのを出させていただきました。分かりづらいなと、もうちょっと簡潔になんないのかなと、こういう思いがしますけれども、しますが、取りあえず、今こういうやり方でやっておるということだと。
 そうすると、これはどういうふうに、二年間と聞いているけれども、こういう枠組みというのはこれからもう少し二年間の間に変えるのか変えないのか。それから、二年後はどうするんだと。こういう点について、あるいはまた、高速道路以外の公社の有料道路なんかもあるわけですから、そういうところに対しては料金の引下げをやるのかやらぬのかというような点についても国民の皆様にしっかりと御説明を申し上げておかなきゃいけないと、こういう問題だろうと思います。その点についてお伺いします。
#103
○国務大臣(金子一義君) これは私の方から答弁をさせていただきたいと思います。
 取りあえず二年、生活対策、経済対策としてやらせていただきました。以降どうするかについては今後検討してまいりたいと思っているんです。
 仮に何かやるにしても、今のまんまなのか、あるいはいろいろな通行量、利便性といったような観点から、もう少し箇所を追加するのか、あるいは要するに増加減するのかというのも含めて、二年後以降どうするかというのは、これある意味、政治判断でこれから取り組んでいきたいと思っております。
 たった今の立場でいえば、これだけ初めてこういう形で導入させていただきましたので、何とか継続できるような方向で議論をしてみたいと思っておりますが、それは政治的な部分でこれから議論をまたやっていきたいと思っております。
#104
○佐藤信秋君 この生活対策で導入した分というのは、主としていえば土、日、祝日の高速道路千円、それから平日は昼間の三割引きなのかな、これ、ということですかね。それに対して五千億円の国費を出して二年間だと。五兆円出したら二十年間だと、こうはならないのかもしれませんけれどもね。
 ただ、いずれにしても、そういう手当てをした上でやらないと、さっき申し上げた償還の方がうまくいかなくなる。こういう緊張関係にある問題だとは思いますので、しっかりと利用者の皆様に御理解いただきながらたくさん使っていただいて、安くしてもその分だけ乗っていただけるんなら償還に響かないと、こういう問題でもあるでしょうから。
 したがって、いつも二年ごとに五千億円要ると、これを継続するならということではないのかもしれないので、そういう分析をしっかりやりながらフォローアップしていく必要があるんだと思うんですね。ここのところはお願いしたいと思います。
 こうやって千円にしたらどこかに顕著な効果がこんなふうに現れましたというような御報告があるんならやってください。教えてください。
#105
○政府参考人(金井道夫君) 料金のいわゆる引下げ効果につきましては、今各会社でいろいろ分析をしていただいておりますが、やはり顕著な特徴といいますか、やはり地方部で、いわゆる交通量の余裕があるところで比較的交通量の伸びが大きいというのが一つの特徴かなと思っております。やっぱりそういう面で、いわゆる道路の有効活用という面で非常に効果があったかなと思っております。
 それから、例えば本四でございますが、毎週毎週交通量伸びております。二倍ぐらいから始まりましたけれども、今通常の二・五倍ぐらい走っているルートもございます。これ、やはり各知事さんが呼びかけていただいて、いろいろ観光施設であるとか広範囲にPRをしていただいて、いろいろ観光施設その他と連携した施策を講じていただいているということが一番大きいと思いますので、何回も御指摘いただいていますとおり、道路だけではなくて、地域社会とうまく連携をして、うまく有効活用も図り、地域の活力の増進にも資するような効果が出るように、いろいろなところと連携を図りながら続けていきたいなというふうに考えておるところでございます。
#106
○佐藤信秋君 そういう利用者の皆様の利便性というか、もっとお使いいただくということを考えたときにも、日本の場合は高速道路のインターチェンジの間隔が非常に長い。これは、有料道路にしたもんだから費用が掛かるというので随分と飛ばしたんですね。これは、使う方にとっては何でこんなサービスが悪いんだという点でもある。
 今、インターチェンジ間隔というのはどのぐらいの間隔になっているのか、高速延長に対して何か所あって、平均間隔どのぐらいになるのか、教えてください。
#107
○政府参考人(金井道夫君) 高速自動車国道で申し上げますと、インター数七百九十五か所、それから平均のインターチェンジ間隔で見ますと九・六キロというところでございます。
#108
○佐藤信秋君 つまり、約十キロに一か所と、こういうことですわね。
 料金、有料道路で取るときに、料金所に非常に費用が掛かる、造るのも費用が掛かれば、管理していくのにも運営していくのにも費用が掛かるというので、そういうことで、申し訳ないんですけど、やらざるを得なかったと私が言うのも何だけど。
 だけど、ETCにして、そうだとすると、経費といいますか、インターチェンジそのものはスマートインターとかいって簡易なインターができるようになった、管理費もそんなに掛からない。だとすると、これはお求めに応じてということでいいぐらいに私は思っているんだけど、インターチェンジ間隔、倍増ぐらいはやらなきゃいかぬのじゃないかと、今の状況でいえばですよ、と思うんですが、考え方を教えてください。
#109
○政府参考人(金井道夫君) 御指摘のとおり、スマートインターチェンジ、非常にコストを縮減して、たくさん地域の利便を図るために進めていきたいと思っております。
 現在のところの目標を申し上げますと、平地部で、山間部は無理なところがございますので、平地部でほぼ欧米並みのインターチェンジ間隔、約五キロ程度を実現すると。
 それから、おおむねすべての市町村にインターチェンジを設置するということを考えて試算をいたしますと、おおむねスマートインターチェンジ全国に二百か所程度増設をいたしますとこの目標が達成されますので、全体事業費ほぼ三千億円ぐらいの範囲内で、コスト縮減には留意をしつつ、約二百か所のスマートインターチェンジの増設を地域と連携をして進めることができればなと考えておるところでございます。
#110
○佐藤信秋君 既存のインターが七百か所以上あって、それでインター間隔が十キロと。
#111
○政府参考人(金井道夫君) 平地部でございます。
#112
○佐藤信秋君 平地部でといったって、平地部で五キロ間隔にするには二百か所あればいいと、こう理解すればいいんですか。
#113
○政府参考人(金井道夫君) そのとおりでございます。平地で、平地部で欧米並みの五キロを達成するためには二百か所、大体そういう考え方でございます。
#114
○佐藤信秋君 別に五キロとこだわらなくてもという気はせぬでもない、平地部で限定するんなら、三キロ間隔だって場所によってはいいんじゃないかと、お使いいただけるのがあれば。余り硬直的に考えない方がいいとは思うんだけど、ここは要望にしておきます。
 二十年度に、スマートインター何か所整備しましたかと。今二百か所という話があるから、一年に四十か所ぐらいやったら五年ぐらいでできると、こう理解すればいいのかもしらぬけれど、二十年度は何か所でしたか。
#115
○政府参考人(金井道夫君) 二十年度は、整備したスマートインター五か所でございます。
 ちなみに、十九年までに整備した箇所と合わせまして、現在四十六か所で供用されております。
#116
○佐藤信秋君 ということで、二百か所やろうとしたら、それだったら、五か所の、何年掛かる、四十年掛かると。冗談じゃないというんだ。
 そこが、そういうところが、だから私、市町村長さんたくさん知り合いがいるけど、おれのところどうしてできないんだという声がたくさんあるので、そこはよく現地の様子を聞いて、そして必要なところは造っていくんだと、積極的な姿勢を出してほしいと思います。これは要望にしておきます。
 ところでであります。田中先生、せっかくすばらしいBバイCのあれを、資料をいただきました、資料。必ずしもBバイC、したがって日本の計算の仕方でいいと、こういうことではないよというのが田中先生がお出しいただいた資料の解釈だと思えばいいんでしょうか。ただ、いきなり変えるというのもなかなか大変は大変だろうと。
 この前、十八か所、BバイCが一・〇を切るからというので、十八か所、当面棚上げ、凍結とも言われているけど、凍結という言葉は余り良くないと思うんだけど、私は、一時棚上げして見直すと。大変なことに、高知二か所、北海道三か所、新潟三か所と、大変なんです、これ。
 それで、機械的にというか、余分な操作せずに出しましたと言うんだけど、地元から見ると、国会議員何しているんだと、ぼこぼこになっているんじゃないかと思いますが、計算上そうですよといえばそれはそれで今の計算方式でいけばしようがないかと。
 ただ、資料二の方に付けさせていただきましたけど、もっといろんな便益なるものをきちっと把握する必要があるんじゃないかと、こういう点はもちろんあるわけですね。工業団地であるとか町の開発であるとか、そういう具体的な現地に即したその開発の見込みであるとか、そういうことが多分十分入ってはいない。そこをどうしても入れろとは申し上げません。市町村長さんや地元の人たちとよくよく相談しながら、Bの方の考え方がこれでいいのかというようなことはやっていただく必要があるんだろうと思います。
 それからもう一つ、費用C、BバイCのCの方で、道路整備に要する事業費、建設費のことだと思うけど、それと維持管理に要する費用。建設費の方は工夫をしてできるだけ削らないかぬのだと。無理やり削って安全性損なっちゃいかぬけれど、リーズナブルな範囲で幅員なりあるいは構造物を見直すと、こういうことは必要だろうと思うし、また、もう一つ、維持管理費用というのが直轄は意外と高い。意外というか、ややもすると高いと、こう御批判もいただいているけど、安全を損なわない範囲では工夫する余地はあるんだろうと、維持管理費もね、と思うんですが、これについて御答弁ください。
#117
○政府参考人(金井道夫君) 維持管理費について高コスト構造であるといろいろ御批判をいただきました。
 最近いろいろ見直しをさせていただいておりまして、最近数年間で約三割ぐらい削減をいたしているという理解でございます。ちなみに、今回事業執行を一時見合わせていただいている十八事業について、例えば一キロ当たりの維持管理費を計算をいたしますと、一年間に一キロ当たり約千三百万円という維持管理でございます。維持管理費も当然Cの中に含めておりますので、BバイCの計算に直接反映をされるものでございますので、今後とも、もちろん設計面、計画面、それから工事の面のコスト縮減に努めますとともに、維持管理費、できるだけ縮減する方策を講じて、また将来的には予防保全みたいなことも考えてコスト縮減を図って、できるだけ低コスト構造で進められるように努めたいというふうに考えておるところでございます。
#118
○佐藤信秋君 できるだけ速やかに見直していただいて、そして世の中にきちっと建設費はこう縮減、維持管理費はこう縮減、Bの方はこういう形でもってちゃんと算定し直しすると少し良くなるみたいな議論をきちっと説明して、そして一日も早く再着手してほしいと思いますが、まあそれは各論として、個別にしっかりとやっていただきたいと思います。
 次に、地方道路整備の臨時交付金、これがまあガソリン税の四分の一分がなくなると。そして、これから地域活力基盤創造交付金というものをつくって国民にまたおこたえすると、こういうことだと理解していますが、実は地方道路整備臨時交付金というのは、去年からですか、国道にも使うようになったと。それから、まあ分かりやすいところで言うと、東京でいえば中央線の連続立体なんかは交付金でやっているんじゃないかと思うんだけれども、地方道路整備臨時交付金。そういうものが、いずれにしても五年十年かかるようなものが中にはかなりあるだろうと。面整備でもそうですわな。さっき申し上げた再開発なんかも臨時交付金でやっている部分がかなりあるんだと理解していますが。
 そういう意味では、なくしましたと、これでやめますというわけにもいかないところがたくさんあるんだろうと思うんですね。今着手している事業の残事業というか、それはどのぐらいになっているのか。主な事業はこんなものあんなものというふうに、主要なものをちょっと挙げていただきながら残事業、どのぐらいあるかというのをお答えいただきたいと思います。
#119
○政府参考人(金井道夫君) 地方道路整備臨時交付金につきまして、御指摘のとおり補助国道にも適用するようにいたしておりますし、例えば中央線の連続立体、このようなものにも、かなり大規模な事業から元々の趣旨でありますかなり地元の細かい事業まで総合的にパッケージとして整備をするということで、様々な事業に適用いたしております。
 例えば、例示的には安全、安心の確保ということで災害に強い道路、それから総合病院のアクセス、それから高齢者でも快適に利用できる道路空間の建設、それから例えば別の項目として地域の活性化ということで、例えば工業団地と高速道路との連絡、それから観光の振興、それからあと、地域によりましては例えば防災であるとか、雪国で冬期間でも安全に通行できると、このように様々な目的に適用できるような様々な事業にパッケージとして計画を出していただいて、それに対して交付金を交付するという形でやらせていただいております。
 ざっとでございますが、現時点ではじいておりますいわゆる残事業費でございますが、約七兆円ということでございます。
#120
○佐藤信秋君 七兆円とだけ説明されても何のことかと、こう分からないんだね。平成二十年度に事業費としては幾らだった、それが七兆円だと何年分だと、こういう説明をしてもらえませんかね。
#121
○政府参考人(金井道夫君) 平成二十年度、約七千億、六千八百億円強でございます。それの事業費でやらしていただいております。
 それに対して──済みません、今の七千億、国費でございます。残事業費、大体七兆円事業費でございまして──済みません、たしか七年分ぐらいでございます。ちょっと後で正確に計算して御報告させていただきます。
#122
○佐藤信秋君 国費が七千億なんだから事業費でいうと一兆三千か四千、一兆三千億ぐらいかな、になるはずだと思うけど、だから七兆円なら五、六年分と、こういうことだと思いますが、そういう継続事業があるから、そういうものを途中でぶった切るというのはそれこそできない、こういう問題だろうとは思っています。中央線、途中まで上げたけれども途中が上がっていなくて使えませんと、こういう話にはできないんで、そういうことを御理解いただく必要があるんだろうと思います。
 ということで、今度、地域活力基盤創造交付金を九千四百億円の国費でと、こういうと。道路とそれに関連するものということで使わせていただく。
 これはスケジュール、これ地方からいろんな要望を取らないかぬと思うんですけれども、要望取って、そして配分決めて、これは国交省の中で総合政策局と道路局とそのほかの関係各局寄り集まって決めるんだろうと思いますが、そのスケジュールはどうなっていますか。
#123
○政府参考人(大口清一君) 交付金の要綱でございますが、年度初めの四月一日に地方公共団体に通知したところでございます。
 この交付金に関しましては、現在も公共団体から要望をいただいているところでございまして、実は今日も今開かれているわけでありますが、こうした要望をきちんと押さえた上で交付の細目について検討を進めて、四月中に改めて通知をさせていただく予定でございます。
   〔委員長退席、理事伊達忠一君着席〕
 交付金の交付につきましては、臨交金の継続事業の執行とか、あるいは地方における現下の厳しい経済状況に対する取組に支障が生じないように、二十年度に臨時交付金等によって実施していたいわゆる継続事業に対して、地方公共団体の要望を確認しながら四月中に創造交付金の一部を先行して配付するという予定でございます。
 また、その他の事業に対しまして、公共団体が活力基盤創造計画を作成する期間を十分に確保した上で、できるだけ早期に交付金を交付する予定でございます。
#124
○佐藤信秋君 そこで、非常に厳しい地方財政の状況でもあるということを考えると、従来、道路の場合には、道路の整備交付金の場合には十分の五・五から十分の七だったと、こういうことだと理解していますけれども、できれば全部十分の七にするとか、あるいは十分の九にするとか、まあちょっと乱暴かもしれませんが。しかしながら、地方財政の厳しさということも考え合わせると、できるだけこの交付の割合というものを高める、そして余剰が出れば、地方の方でその余剰が出れば十分の五・五でも十分の四でも単独費をつぎ込んで事業をやっていくというのは、それは地方の裁量の範囲でどんどんやっていただくということはいいと思うんですが、ベースの交付の割合というのはできるだけ上げていただく、全部一律十分の七でもいいんじゃないかぐらいに私自身は思ったりしますが、これについては要望としておきます。できるだけ上げてくださいと。北海道だって大変ですからね、普通の事業で十分の八とか十分の九とかね。
 そこで次に、その使い道なんですね、今総政局長がおっしゃっていたけれども、使い方というものをこれから要望を伺いながら確定していくと、こういうことが必要なんだと思いますが、これは、こんなことにも使わせてもらえないかなということを幾つか私の耳にも入ってきているんで、例を挙げた上で、交付金の使途を、要綱を固めていってほしいと思うんですが。
 例えば、道路に関連するという意味でいえば、フェリーの航路ですね、離島の航路なんかで航路そのものの支出というか支援というのはできない。しかしながら、船買うとかワイヤを買うとかいうようなことは応援をしてもらったらいいんじゃないかと。
 あるいは、実は市町村道の除雪というのは、雪国の皆様は、実は市町村道の除雪というのは補助金が出ていないんですね、雪国の市町村道。これは、長いこと、できないできないでずっとやってこなかった。だから交付税でやるんだけれども、実は交付税も限度があるし、特交でといったって災害が多い年にはほとんど除雪に回らない。だから、市町村道の除雪に対して補助をしてくれというのは随分前からお話があって、さっきの公共施設に行くまでの道みたいな話じゃなくて、市町村道全般として要望があればこの交付金の事業で取り組んであげるというのが、この機会に是非やってほしいな。
 あるいはまた、駅舎のバリアフリー化だとか鉄道の広場。鉄道の駅前広場はこれ道路事業でやっているわけだから、街路事業で。そうだとすると、バリアフリー化というのも地方の要望があればどうぞおやりいただく、こういうことでいいんじゃないか。
 それから、実はミニ新幹線。新幹線そのものは非常に厳しいと、それは分かりますと、私も。ただ、ミニ新幹線といいますか、在来線の高速化、それからせっかく高速化するんなら要するに広軌にせないけませんわね、三本レールを引くか広軌にするかと。そして、そこに新幹線が乗り入れできるというような構造にすれば、実は山形や秋田の新幹線、ミニ新幹線はああいう形で、やっぱり新幹線来たと、こういうふうにも思っていただける。そうだとすると、この新しい交付金なるものは、実はあれ鉄道の高速化なんかしようとすると、踏切取らないかぬのね、できるだけ。そうすると、踏切除却はこれ道路事業、街路事業なんですね。だから、あわせて、鉄道の高速化あるいはミニ新幹線やるときに、きちっと大部分の費用は地元の要望があればこれでやるということだってできるのじゃないかというのが、これ是非経済対策としても、まあ一年、二年調査の期間は掛かるかもしれませんけれども、今年の経済対策で大急ぎで、あるいは既存の経費を工夫して、調査して、すぐにでも取りかかれるというような意気込みで準備をしてほしいなと、実は心底そう思っているんですね。
 この辺について、この使い道、いろんな使い道考えられるでしょうと、今申し上げたようなことについてはオーケーですと、こう一言言ってくれりゃそれでいいんですけれども。
#125
○政府参考人(大口清一君) 先ほど地方公共団体からの要望を伺っているというふうに申し上げましたけれども、そうした要望を踏まえながら、各地域の課題の解決に向けて道路を中心に関連するインフラ整備あるいはソフト事業について幅広に対象事業として実施できるよう、今制度設計、急いでいるところでございます。
 ただし、この交付金を創設したという趣旨にかんがみますと、経常的な経費や、そもそも事業とは言い難い赤字補てん、あるいは地方公共団体という区域を著しく超えてはるか遠くにまで運行されるような交通にかかわる事業につきましては、対象とすることはなかなか厳しいかなというふうに考えているところでございます。
 また、御指摘いただきました離島航路の船舶の改修、あるいは市町村道等の除雪、そしてまた駅舎のバリアフリー化、そうしたものは基本的には対象になり得るというふうにとらえております。
 あと、鉄道の関係でございますけれども、一般的に公共団体の区域を越えて運行されるというものについては対象とすることは現時点では難しいというふうに考えております。
 以上でございます。
#126
○佐藤信秋君 最後の部分は、だから、踏切除却が連続するでしょう、その部分はちゃんと出してねと。だとすると、あと掛かる費用というのはレールの増設分ぐらいになるんだから割と早くできるじゃないですかと。地元が、そういう要望があれば前向きにとらえてくださいねということであります。これは、実際にどういう要綱をお作りになるかという点について、でき上がってからじゃ遅いので、是非そこは入れるように、これは要望ですが、しておきます。
 それから、時間もなくなってまいりました。三問。
 一つは、公共事業の前倒し。徹底的に、今の経済状況からいけば徹底的に前倒しをしてほしい。
 質問を続けます。二つ目。
 昨日、大臣、知事会の皆さんと御懇談なさったようでありますが、長いこと、確かに維持管理費、直轄の維持管理費等については負担の対象から外してください、地方負担、こういう声があるのも事実です。そこは、私は是非そこまでは踏み込んでいただきたいなと、こう思っています。維持管理費や事務費や庁費やというものは負担対象にしないというふうにしていただきたい。
 それから最後に、公共団体への説明が不十分と、こういう問題を提起されています。できる限りきちっとした説明をするんだと、姿勢としては是非、大前提として公共団体が御要望になる資料のたぐいは全部オープンに、開けっ広げにちゃんと説明する、そういう姿勢で臨んでいただきたいと思います。
 以上三問につきまして、時間がなくなりましたので、併せてお答えを。
#127
○国務大臣(金子一義君) 本当にまさにこれを携わってこられました専門家からいろいろ御意見を賜りました。
 冒頭の、こういう景気対策でありますので目いっぱい前倒しで公共事業を執行したいと。ただ、事業負担金等々ありますものですから、パーセンテージを出すということは今回は取りあえずまだしておりませんけれども、できるだけ、地域事情もありますけれども、受け入れられる状況の中で、許される範囲の中で前倒しをしっかりしていきたいと。
 それから、データ、資料について。本当に全く細目明細を付けずにその他というので請求をしてきたという、これはもう本当に放置するわけにいきませんものですから、これはやはりきちっとデータを開示する、意見交換をするということはさせたいと思っております。
 維持管理の件については、これはもう国交省だけでない、ほかのいろいろな公共事業に関係するものですから、少し政府としてどう整理していくのかということについては検討をさせていただきたいと思っております。テーマとしては大事なテーマであるということは認識しております。
#128
○佐藤信秋君 ありがとうございました。
#129
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 今日のテーマであります道路特定財源の一般財源化ということにつきまして、まず総括的に最初お聞きしたいと思います。
 今し方、佐藤委員からもお話もございましたが、道路を造るのに当たりまして、これまで特定財源と一部建設国債を充てる一般財源が充てられていたわけであります。この道路特定財源が一般財源化されますと、いわゆる受益者負担という言い方は大変に難しい、厳密に言うと大変難しくなるというふうには思います。
 道路建設というのは長期にわたる国民資産になるわけでありまして、その意味では公共事業というよりもむしろ公益事業といってもいいような事業ではないかというふうに私は思います。ゆえに、こうした長期にわたる資産形成に努めるということからすると、本来は、純粋な、抽象的な議論ですけれども、建設国債を発行して資産形成に努めるというのが普通の考え方だというふうに思いますね、いろんな前提条件とかを外せば。建設国債を発行して資金を調達をして、それによって道路ができ、そして国民所得が増えて税収も増えて返済をしていくと、こういう仕組みが成り立つ本来の長期資産の形成であろうというふうに思います。
   〔理事伊達忠一君退席、委員長着席〕
 例えば、年間三兆円を仮に建設国債を発行して、道路目的国債という名前でもいいんですけれども、発行をして十年で償還をするというモデルを考えた場合には、年間の元利返済のための積立金は毎年一割ですから三千億円、そして金利が二%と仮にすれば六百億円、三千六百億円毎年元利返済のために積み立てていくと。十年後になりますと三兆六千億円になるわけでありますけれども、十年後、国債残高は三兆を毎年発行していきますので三十兆円になるわけですね。残高が三十兆円増えると。そして、十年後から返済が、償還が始まってくるわけでありますが、十年後に、今申し上げました、積み立てていくと三兆六千億円、十年後から元利返済が始まってくる。しかし、残高は三十兆円のまま、返済がありますので残高は十年後から変わらないと。しかし、毎年毎年三兆六千億円の歳出負担増ということになるわけであります。
 本来、これを建設国債で発行すれば、道路を造るということはまさにそういう形で、目に見える形で歳出負担増ということが生じるわけでありますが、これまでは様々な事情もありまして道路特定財源ということが道路建設に充てられてまいりまして、こうした財政収支の悪化というか歳出負担増ということが余り直線的には分かりにくかった、表面化しなかったということではないかというふうに思います。それゆえに、公益性とか、あるいは狭い意味での経済性ではない道路も必要だということで造ることができたというふうに思います。
 ここで、道路特定財源が一般財源化されました。そして、そうなりますといわゆる受益者負担という考え方ができなくなっていくわけでありますが、しかし、今後、道路建設に当たりましては、もちろん一部建設国債等を充てられるにしても、やはり引き続き税金によって道路が造られていくということが続くわけであります。
 大臣にお聞きしたいのは、本来の、いろんな前提条件を外せば、道路は建設国債を発行して造ればいいはずなのに、今後も税金を大方充てて道路を造っていくということになるわけですが、なぜそういう形になるのか、そこを是非お考えをお聞かせいただきたいと思います。
#130
○国務大臣(金子一義君) 今まで幹線である道路を造ろうと、そのための財源を確保させていただこうということで、昭和二十九年になりますけれども、特定道路財源法ができました。しかしながら、道路特定財源、これだけやはり高齢化が急速に進むという状況の中で、教育、医療、年金等々様々なものに負担を国として対応していかなければいけないということで、道路だけに特定財源を設けているのではなくて一般的なものに使えるようにしていこうということで、道路特定財源というものは今回、今日この委員会で一般財源化する、廃止するという、それを御提案させていただいた経緯であります。
 ただ、そうはいいましても、我が国で残されている幹線道路、鳥取、島根ですとか、九州の宮崎県側ですとか、地域の主要な幹線としてまだまだできていない部分が幹線としてもあると。それから、それだけではなくて、やっぱり都会では開かずの踏切と言われるような高架しなければいけない、これも道路財源を使わせていただいておりましたけれども、継続事業でもやっております。同時に、子供の安全のための通学路といったようなもの、もちろん命の道といったようなものが数々残されてきている。
 こういうものを着実にやはり整備をしていく、そのための方策として今回新しく新交付金というものをつくり、道路予算と併せて、新交付金を活用しながら諸課題に、そういう今申し上げたようなテーマに取り組んでいこうと。そのために国民の御理解をいただきながら建設国債を使わせていただくということであります。
#131
○西田実仁君 要するに、税金を道路に充てていくということに加えて建設国債も一部使っているわけですけれども、私が申し上げましたのは、経済性だけでいけばこれは全部建設国債でやったって本来はいいわけですよ、国民の長期資産をつくるということだけから考えればですね。しかしながら、やはり税金を充てていくという意味合いは、私は、単なる狭い意味での経済性だけで道路を造るということではないんだということを意味しているんじゃないかというふうに思うわけなんです。
 単なる経済性のみを追求するというよりも、やはり全国ある程度の平等なというか、所得を生み出すためのインフラ、これを建設していくという国が本来担うべき役割というものがあるので、これを単なる経済性だけであれば、国債を発行してそれによって収入が上がって元利返済すればそれで済む話にもかかわらずそうしないという意味合いは、私は、この道路を造るということが、本来国が担わなきゃならない全国ある程度のインフラ、経済インフラを造っていくという役割を果たす、そういう意味合いがその背後にはあるんではないかと、こう思うわけでありますけれども、その点、もう一度御答弁いただければと思います。
#132
○国務大臣(金子一義君) その点は異存ありません。
 中山間地等々における命の道ですとか、あるいは、全国の市町村合併をされましたその結果として、今まであった小中学校が廃校になって、そして隣町に通わなければいけなくなっている状況というのも全国で多々あります。スクールバスで子供たちを送り迎えをする、そういう部分、そういう道路について、雨が降ったから、あるいはがけが崩れたから学校へ行けません、下宿させますというわけにいかないんで、やっぱりきちんとそういう生活あるいは子供たちの通学にも、同様に、命の道という言葉がよく使われますけれども、高齢化が進むと、当然でありますけれども、病院にも通える、一刻も早く行けるという部分というものもつくっていく必要がある。
 そういう意味で、非常に費用便益という観点からだけいえば、厳しい状況であっても地域の皆さんの意見聞きながら、地域の実情に応じて必要なものはコストを削減しながら一方でやっていくという今回評価方式も、そういう意味では非常に厳しめのものが入りましたけれども、それも少しでも無駄を排除しながら、しかし今委員がおっしゃったように、全国そういう地域の利便性、地域を支えるという観点からも必要な道路という、一言で言っておりますけれども、きちっと国と、それから地方自治体、地方と両方で責任持ち合いながらやはりつくっていくということが必要であると思っております。
#133
○西田実仁君 まさにこの一般財源化によりまして透明性というものが高まってコスト縮減等に資するということはそのとおりだと思いますが、一方で、今大臣も御指摘されましたように、地域格差の是正というようなところも、国が担う役割としてはやはりこれは大きいと思う。国でなければなかなか全体を見通せないということがあるわけでありますので、そういう観点をこの道路の事業には入れないと、税金をこれだけ充てているという意味合いが私は逆に薄れてしまうということを繰り返し強調させていただきたいと思います。
 ちなみに、ちなみにというか次の質問でございますけれども、この税金を充てるという意味合いでの話の関連で、今高速料金の大幅引下げというのが実施をされています。また、高速料金の無料化という提案もございます。先ほどちょっと御質問もありまして一応確認ですが、この旧道路公団の債務の返済ですね。この機構が旧道路公団から承継した債務について、その設立は二〇〇五年ですけれども、四十五年で返済するというふうになっていると思いますけれども、現状どうなっているのか。また、今、後段申し上げました、仮に無料化した場合にはそれがどういうふうな形で返済という形になるのか。それをお答えいただきたいと思います。
#134
○政府参考人(金井道夫君) 今般、高速道路料金の引下げをやらせていただいております。これは、スキームといたしましては、国が高速道路機構の債務の一部、先ほども御説明しましたとおり、全体で約四十兆円の債務を負っておりましたが、そのうち三兆円を国が継承をするということで、高速道路機構の持っている債務を約三兆円軽減いたします。したがいまして、それだけ償還が楽になりますので、高速道路会社から機構に払う貸付料を減額をいたします。結果、高速道路会社の方で料金を割り引くことができるというスキームで実施をさせていただいております。このスキーム自体は、いわゆる三兆円減額をした分で割引をするということでございますので、民営化のときに決められました、民営化後四十五年で債務をすべて償還するというスキームを完全に守りながら実施をしているということでございます。
 なお、無料化の場合は、ちょっとそのスキームが明らかではございませんが、いつも御議論いただいておりますとおり、大体二兆円強の、首都高、阪高を除きましても約二兆円強の料金収入が消えることになると思いますので、何らかの形でそれを対応する必要があるのかなと、このように考えておるところでございます。
#135
○西田実仁君 次に、この道路特定財源の一般財源化というのは、道路をめぐる行財政システムそのものを生活者の視点から再構築するという意味合いもあると思います。
 そこで、安全、安心な生活道路の建設ということで次にお伺いしたいと思います。
 私、地元埼玉の川口市で一昨年の九月に大変痛ましい事故が起きました。速度規制のなかった市内の生活道路、ここに車が突っ込みまして保育園児四人が亡くなったわけであります。埼玉に限らないと思いますけど、特にこういう首都圏、あるいは地方でも中心部はそうだと思いますが、埼玉の県南地域というのは一番東京に近いところですが、この県南地域は高度成長期に人口が急増しています。ほとんど宅地造成も余り計画的にはなされていない。道路行政も追い付かず、主要な県道とか市道を除きますと、朝夕の通勤通学時間帯はもう本当に狭い道路に車と人と自転車がもう擦れ違いもままならないような状態で行き来していると。常に事故と隣り合わせと言っても過言ではない状況にあります。
 この道路特定財源の一般財源化に伴いまして新たな中期計画が出されています。社会資本整備重点計画と一体化して進めていくという計画です。その中の一つに、指標として、道路交通における死傷事故率の指標というのがございます。平成十九年の段階で億台キロ当たり百九件の死傷事故率を平成二十四年にはその一割を削減すると、そういう計画になっています。
 また、スウェーデンでは一九九七年、もう十年ほど前になりますが、国会におきまして一つの決議がなされています。交通事故で死亡する子供の数をゼロにする、こういう決議です。そこで同国では、歩行者と車を分離する原則を盛り込んだ交通政策を採用しています。
 様々な専門家の方々の御意見によりますと、子供の交通事故を減らすには、交通安全教育ももちろん意味のあることではありますけれども、それ以上に歩行者や自転車に優しい町づくり、またそういう道路造りという交通環境改善政策に重点を置いた方がより効果が大きいと、こういう分析もなされております。
 そこで、大臣にお聞きしたいと思います。安心、安全な生活道路の建設、人命を尊重する道路交通行政につきまして御所見を賜りたいと思います。
#136
○国務大臣(金子一義君) 今度の中期計画におきましても、今御指摘の交通事故対策、安全な道路を造るということについては、かなり重点事項として位置付けさせていただいております。
 全国の中で安心歩行エリアという地区、箇所を六百か所まず指定して、これ非常に危険だというところでありますけれども、地区を指定しまして、まず優先的に歩行空間の整備、それから歩行者、自転車を優先するゾーンの形成ですとか、交差点の改良あるいは交通信号の系統化というのも含めて、単なる通学路だけでなくて、面的な交通事故対策も取り組んでまいりたいと思っております。今ちょっと六百地区を指定と言ったのは、失礼しました、誤解を招きましたけど、こういう面的な交通事故対策というのを、エリアをでありますけれども、重点事項として取り進めさせていただきたいと思っております。
#137
○西田実仁君 この川口の事故を受けて地元から国土交通大臣、当時は冬柴大臣ですけれども、お申入れがなされておられました。内容は、道路構造令を見直してほしいと、こういう内容でした。歩道を造るにしても、二メートル以上必要なんだけれども、道路が狭くて確保できないと。ですから、この歩道の幅員条件を緩和してほしいと、こういう道路構造令の見直しを求めるものでありました。
 しかし、ちょっとお聞きすると、実はこの二メートルと言われているのは、別に、それぞれの地元で道路管理者が判断をして、一・五メートルでもいいという特例があるらしいですね。しかし、そういうことを市町村知らないです。ですから、わざわざ大臣のところまで来て見直しを求めてきたわけであります。こうした例はほかにも多分あろうと思っておりまして、特例規定がやはり自治体に知られていない。そのことによってなかなか歩道を造る、あるいはガードレールにしてもそうですけれども、進んでいないという面が大変に強いんじゃないかと、こう思うわけであります。
 自治体に様々なこうした道路構造令の特例規定をもうちょっと周知する、そういう手だてを是非とも積極的に進めていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#138
○政府参考人(金井道夫君) 道路構造令についてのお尋ねでございますが、道路構造令で、第十一条によりまして、通常、歩道を造る場合に、これユニバーサルデザインの観点からということになっております。いわゆる車いすが容易に擦れ違えるという観点から、原則は二メーター以上と定められているところでございます。
 ただし、委員御指摘のとおり、例えば、前後の区間にそんなに立派な歩道がないのにある区間だけ無理して立派な歩道を造ってもしようがないという場合も多々ございます。そのようなことがございますので、三十八条というところがございまして、いわゆる小区間の改築の特例ということで、地域の実情に応じて弾力的な幅員を適用できるように、今の構造令にも規定をされております。
 ただし、これ御指摘のとおり、私どものちょっとPRも不十分だったところがありますが、原則の方でなかなか改築をやってしまう例が多いということでございますので、私どもの方でも委員会もつくりまして、また自治体の方々にも入っていただいて、こういう弾力的な運用が容易にできるということを周知をさせていただきたいと思っておりますし、ケース・バイ・ケースでそういう指導も十分にさせていただければというふうに考えているところでございます。
#139
○西田実仁君 この事故現場はもう既に改善されているんです。以前はしかし中央分離帯もないところでして、速度制限もありません。したがって、六十キロの走行が容認されると、そういう場所でありました。これを何とか権限を市に移してもらって、速度制限を市長としてやらせてもらいたいという特区の申請をしましたが、これは却下されております。その後、警察庁の検討委員会でしょうか、様々御検討いただきまして、生活道については三十キロ以下とするような報告書もまとめたと聞いております。
 今日は警察庁の方にもお越しいただいておると思います。その概要をかいつまんで御説明いただき、今後この報告を受けてどのように進めていかれるのか、これも概括的にお願いしたいと思います。
#140
○政府参考人(東川一君) お答えいたします。
 本調査研究は平成十八年度からの三か年計画で実勢速度等の調査を行いまして、一般道路、生活道路及び高速道路等に区分しまして、より合理的な規制速度決定の在り方について検討を行ってきたものでございます。
 今回の報告書において、主として地域住民の日常生活に利用されます生活道路における規制速度、これにつきましては、突発事象に対応可能な速度及び重大事故の発生を回避する速度という観点から、原則毎時三十キロメートル以下が望ましいというふうにされております。また、規制速度を行う場合は地域住民や自治体等の関係者と協議し、その範囲を決定するほか、道路管理者と連携して道路に段差や狭窄など物理的な手法を取り入れることも有効というふうにされております。
 警察庁におきましては、今後、各都道府県警察から意見聴取等を行いまして、年度内をめどに、今回の報告書の内容を踏まえた速度規制の基準、これを策定することとしております。
#141
○西田実仁君 話題は全然変わりますが、ETCのセットアップについてお聞きしたいと思います。
 先ほどの新たな中期計画にはETCの利用率に関する指標も出ております。すなわち、平成十九年度の七六%の利用率を平成二十四年度には八五%に引き上げようと、こういう計画でありまして、料金所渋滞の解消に資すると、こういうふうに書いてあります。
 しかし、先般、私の地元の整備工場の個人事業主の方から大変な苦情をいただきました。というのは、このETCのセットアップは個人事業主には認められていないということなんです。
 この事業主の方は、昭和四十三年から埼玉県内のある市でもうずっと事業を、整備工場を営んでおられる。当然振興会とかにも入っていて、地元に大変根差した立派な整備工場の社長さんです。しかし、個人事業主のところに行くとセットアップはできないんです。なぜできないのか。それは、この書類を見ますと、財団が決めているんですけれども、法人格がないと駄目だと言うんですよ。法人格がないと信用できない、セキュリティーレベル、技術レベル、信用できないと、こういうように書いてあるんですよ。
 しかし、これは私はおかしなことではないかなと思います。単に外形的に法人格があるないということでセキュリティーレベルを測ったり技術レベルを測るというのはこれは実態とは合わないというふうに私は思うわけでありまして、いろいろ暗号化が必要だとかセキュリティーをしっかりしなきゃいけない、そのとおりであります。私は別にそれを緩めろと言っているわけじゃありませんが、セットアップできるできないを単に法人格があるとかないとかということで区切るのではなくて、実際に法人格があっても、その後、審査をしているわけでしょうから、そちらの実質の方できちんと、セットアップ店になれるかどうか、それを判断していただくのが筋ではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
#142
○政府参考人(金井道夫君) 御指摘のETCのセットアップ店になる要件でございますが、道路システム高度化推進機構の方にちょっと問い合わせをしてみました。確かに、契約店の場合は、経営内容が健全で、社会的信用を有し、本邦内に事務所を有する法人の営業店であることという要件があるようでございます。理由は、多分、今委員御指摘のとおり、ETCのセキュリティー、非常に重要な問題でございますので、そのセキュリティーを確保するために経営内容の健全性それから社会的信用が非常に重要であるということから、これらの確認について、決算状況や法人の登記の状況をもってその確認をするということが合理的であるということから、この財団においては法人格を条件として定めておるというふうに聞いておるところでございます。
#143
○西田実仁君 しかし、今申し上げましたとおり、例えば自動車リサイクル法に基づく登録業者というのは法人格がなくても個人事業主にも認められているんですよ。車両情報の管理ということでいえば、自動車リサイクル法で受け入れるというのは大変なことです。これが認められて個人事業主認められているのに、セットアップするときだけ法人格がないというのはこれはかなりおかしいと思います。
 むしろ、きちっと、個人事業主であれ法人格を持っている事業主の方であれ、そのセキュリティーレベルとか技術レベルを判断する、そういう基準を設けて、その上でセットアップ店になれるなれないというのは決めていかないとこれは不公平ではないか、こう思いますけれども、どうですか。
#144
○政府参考人(金井道夫君) 御指摘のとおり、セキュリティーを確保するために、その代わりに法人格を要請しているということのようでございます。どのような者をそのセットアップ店にすることが適切であるかについて、当然セキュリティー、非常に重要でございますけれども、御指摘のようなこともあるのではないかと思いますので、総合的な観点から、どうしたらいいかということを検討するように財団の方に要請をさせていただければと思います。
#145
○西田実仁君 是非、新たな中期計画にもこのETC、これを普及するということを私は頭に置きながら御質問させていただいていますので、その意味で検討いただきたいと思います。
 最後、自動車交通局長にも今日お越しいただいておりますが、ひとつこの自動車に関連することですのでお聞きしたいと思います。
 ディーゼル車の民間車検についてお聞きしたいと思うんですね。このディーゼル車の民間車検に関しましては、このディーゼル車から排出される粒子状物質、PMですね、この検査方法が今度変わるらしいですね。従来から整備工場に備えていた黒煙測定器というので黒煙を調べる。その測定器は、今はもちろん使えますけど、来年の十月ですか、もう使えなくなると。オパシメーターという、余り聞き慣れない言葉ですけど、オパシメーターという器械がないとディーゼル車の民間車検ができなくなるというお話をお聞きしました。これは環境政策としてもちろん、どんどん車が進化していく中で、従来の検査器では検査できない、新しい器械を入れなきゃいけないと。これはよく分かります。それは正しい政策だというふうにも思うんです。しかし、これ、聞くところによると、一台もう五十万も六十万もするという大変に高いものでありまして、小さな町場のこの零細な整備工場、今まではずっとやってきたそのディーゼル車の車検を来年十月からその器械を買わないともうできなくなるということであります。新しい政策なんですけれども、しかしそれを担うところに対する目配り、配慮ということもしていかないと実際にはその政策は進まない、そう思うわけでありまして、このディーゼル車の民間車検で新たにオパシメーターを入れなきゃいけないという状況、これに対して何らかの支援をやっぱり国としてするべきではないかと、こう私の意見も加えまして、局長に御所見を伺いたいと思います。
#146
○政府参考人(本田勝君) お答えを申し上げます。
 今先生御指摘のとおり、ディーゼル車に関しての排出ガス規制を厳しくさせていただきました。黒煙のみならず、軽油の未燃焼成分と言っております、そういったことに対しても規制を加えさせていただくということで、この方針は平成十八年に方針決定させていただきまして、さかのぼりますと、平成十九年の九月以降型式指定を取った車に対しては既に新規検査、新車を製造するときから既に導入されております。ただ、継続検査ということになりますと、やはり全国三万の指定整備工場の皆さんにも御協力いただく必要があるということで、当初私ども十八年の方針のときには新規検査は十九年秋からでしたが、二年猶予を設けて平成二十一年からということに提案させていただきました。
 ただ、やっぱり先生御指摘のように、新しい負担を伴う問題であるということもあって、もう少し猶予してほしいという御意見がありましたところから、平成二十二年の十月からと、こうさせていただいたわけでございます。その意味でも、今まで整備事業者の皆さんとも意見交換をさせていただいております。
 正直、経費負担の問題につきましては、既存の資金調達に関しての自動車整備近代化資金、あるいは信用保証協会といったものの債務保証とか一部の利子補給といった手だてしかございません。これに新たに補助ということになりますと、自動車の検査の特別会計がございますけれども、こちらも大変厳しい財政事情で、正直いろいろな課題はあろうかと思います。
 ただ、いよいよあと一年半で全国で導入をさせていただくわけでございますので、今日の御指摘いただきましたので、改めて整備関係の団体の方とも相談をして、今後一年半後にどうやって円滑に実施していくか、いけるか検討させていただければと存じます。
#147
○西田実仁君 是非御検討、お願いしたいと思います。
 あわせて、ちょっと大きな話ですけれども、最後お聞きしたいと思いますが、今のお話もそうなんですけれども、今政府・与党としても一次、二次補正、本予算でも、例えば環境に優しい自動車、どんどん推し進めようと税制やり、今度は新しい対策では更にそれに助成をしようと、廃棄も含めてというようなことを考えて検討しているわけですね。車はどんどんそういう新しい形で進んでいく。今年七月にはまた三菱自動車さんですか、新しくアイミーブが販売予定と、電気自動車もどんどん進んでいくと。
 こういう、方向としては正しいと思いますけれども、今申し上げたとおり、じゃ整備をするところも、新しい国の政策、また新しい成長の原動力としての環境、これをきちっとフォローアップすることがやっぱり必要だと思うんですね。そうしないと、社会全体として環境に優しいとか、幾ら進めていっても、それを直せるところはなきゃいけない、直すためにはスキルもアップしなきゃいけない。こういう全体として政策を完結していくということは、ともすると車の方ばっかりいってしまいますが、その後だれがどう直すのかという、この町場の整備工場の方々のスキルを上げていくということにもやっぱり目を配っていかないといけないと思うんですね。
 こうした新しい電気自動車を始めといたしました環境に優しい自動車というような政策、これをフォローする整備工場等への支援、これについて最後ちょっと一言いただければと思います。
#148
○政府参考人(本田勝君) おっしゃいましたとおり、最近はまさに日進月歩で新技術が自動車の分野にも進んでおります。もちろん、製作をされる、新車としてでき上がることも大事ですが、その後、使用過程においてちゃんとした点検整備が行われるかどうかというのは大変重要でありますので、私どもも、一級自動車整備士あるいは整備主任者の方々に対しての対応をする際にも、こういった新技術についてちゃんとチェックをさせていただきたいと思いますし、そのために整備関係の団体を通じて最新の技術情報を整備工場の方々にも伝わるようにしておるところでありますけれども、今後もそうしたことについての体制強化、どうしたらいいのかを更に検討してまいりたいと思います。
#149
○西田実仁君 ありがとうございました。
 終わります。
#150
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。
 今回の提出法案は道路特定財源を一般財源化するためのものですが、この間一貫して納税者の理解を得つつという言葉がございましたが、五月十三日の閣議決定ではこの言葉がなくなっております。このことは納税者の理解を得られたと判断されたからなのか、何をもって理解を得られたと判断されたのか、お伺いいたします。
#151
○政府参考人(金井道夫君) 一般財源化に関するお尋ねでございますが、私どもといたしまして、やはり地域で必要とされる道路整備を着実に推進することが納税者の御理解をいただく一番近道であるというふうに考えておりまして、今回政府・与党でもお決めいただいた新しい交付金を活用いたしまして、特に、中期計画の際に地元に密着をした整備をいろいろ御指摘をいただいておりますので、そういった今までのネットワーク物と併せて、面的整備であるとか、地元に密着した安全、安心、災害、そんなものを含めた整備を積極的に推進をして御理解を得たいというのが基本的なスタンスであるというふうに考えております。
#152
○渕上貞雄君 では、どの程度の方々が理解しているとお思いになっていますか。
#153
○政府参考人(金井道夫君) お答えいたします。
 非常に難しい御質問でございますが、やはり自動車ユーザーの方、たくさんおられます。例えば、自動車関係の方であるとかガソリンの関係であるとかいわゆる利用者の関係であるとか、そういったいろいろユーザー団体がございますが、そういったところから基本的なスタンスにつきましてはかなり御理解をいただいているかなというふうに考えておりますけれども、やはり今後私どもで一生懸命努力をいたしまして、目に見える形で整備を進めて更なる御理解を得たいというふうに考えておるところでございます。
#154
○渕上貞雄君 道路特定財源の納税者は自動車保有者並びに利用者ですが、自家用自動車の保有台数を見れば東京都心に比べて町村部の方が多く保有しており、生活必需品となっておることはもう既に御案内のとおりです。一世帯当たりのガソリン代も町村部の方が東京都区部より五倍も多いという家計調査もあります。これは税金を五倍負担していると言ってもいいと思うのであります。
 このことからも考えてみて、道路特定財源の一般財源化は都市と地方の格差を助長するばかりか、地方いじめではないかという意見もありますが、その見解はいかがでございましょうか。
#155
○政府参考人(金井道夫君) 御指摘のとおり、特に地方の首長さん方から、一家で三台、四台車を持つのが地方部の常識になっている、そういった点を配慮して十分整備に臨んでほしいという要望をたくさんいただいておるところでございます。
 そういった面で、特に地方部の安全、安心であるとか命の道であるとか、いろいろ強い御指摘をいただいておりますので、そういった地方の御要望にこたえられるように努力をしたいと思っておりますし、先ほどのBバイCの議論でもございますが、単に渋滞の解消というだけではなくて、地域の幅広い効果を考慮して、地方部でも着実な整備が進むようにいろいろな調査もしたいと思いますし、その整備の仕方の在り方について検討を進めまして、御不満のないようないろいろ整備の進め方を検討させていただければというふうに考えております。
#156
○渕上貞雄君 やはり地方の要望に対しては、きちっとやはり検討をした上でこたえていただくということが誠意ある答えであろうというふうに思うんですね。しっかりひとつ頑張ってもらいたいと思います。
 道路特定財源の一般財源化のために提出をされました道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案では地方道路整備臨時交付金を削除していますが、地域活力基盤創造交付金については規定がありません。なぜ規定をしていないのでしょうか。
#157
○政府参考人(金井道夫君) これも、先ほど御議論いただきました地方道路整備臨時交付金につきましては、ガソリン税の四分の一を直入をする、特定財源であるからということと直入をするということが決められておりまして、法律事項ということで法律が必要でございました。新たに設立をいたします地域活力基盤創造交付金については、そういう例えば直入のような制度がございませんので、交付金を交付する上で新たな法律は必要がないかなと思っております。
 したがいまして、既存の法律、例えば道路でいえば、道路法の規定によりまして執行が可能でございますので新たな法律は必要がない、そのような運用でやらせていただこうかなと思っているところでございます。
#158
○渕上貞雄君 では、地域活力基盤の創造交付金の法的根拠は、今の答弁でいけば要らないと、こういうふうにお答えになったんですか。そういうことで執行はできないというふうに思うんでありますが、法的な根拠はどこにあるのか、お伺いいたします。
#159
○政府参考人(金井道夫君) 地域活力基盤創造交付金でございますが、予算については国会で御審議の上、成立をさせていただいておるということでございます。
 それから、法律的な面でございますが、法律的な根拠は、個別には、例えば道路であれば道路法、河川であれば河川のといったいわゆる法律補助制度がございますので、法律補助制度が存在する事業についてはそれぞれの個別法の規定に基づき交付をされることとなるというふうに考えております。
#160
○渕上貞雄君 では、これは予算補助というふうに考えておけばいいわけですかね、予算補助ということで。
#161
○政府参考人(金井道夫君) 済みません、ちょっと中途半端な答弁を申し上げたかもしれません。法律補助制度については、河川法とか道路法とかそれぞれ個別の規定に基づき交付をされます。それから、それ以外の事業、例えばソフト事業のようなものも一体的に交付をできるということを規定させていただいておりますが、これは個別法の規定ではございませんで、地域の活力の創造といういわゆる国の政策の実現に必要だということで、地方財政法第十六条の趣旨に沿って、いわゆる特別の必要がある場合に交付できるといった地財法の規定に基づき、ソフト事業のようなものは、地域から特に強い要望がある場合にそのような条文に基づいて対応させていただければなと考えておるところでございます。
#162
○渕上貞雄君 地域活力基盤創造交付金が一般財源でありながら、道路を中心に関連する他のインフラ整備や関連するソフト事業も含め、地方の実情に応じて使用できると。ということは、どういう根拠があるからでございましょうか。
#163
○政府参考人(金井道夫君) 道路を中心ということでございますが、制度自体は与党のPTでいろいろ御議論いただいたところでございますが、例えば地方公共団体から、先ほどもいろいろ御議論いただきましたけれども、今までの地方道路整備臨時交付金を是非継続する制度をつくってほしいと、やはり道路のニーズが非常に高いので、今までの臨時交付金を継続するような制度を是非継続してほしいというような要望が非常に強くあったということで、こういう地方公共団体の御要望も踏まえて、道路を中心にしつつ、しかし一般財源化でございますので、道路以外に関連するインフラやソフト事業にも十分使えるような制度を与党においても御議論いただき、そういう趣旨で予算化をさせていただいたというところでございます。
 これについては、知事会を始め地方公共団体から十分評価をしていただいているのかなというふうに考えておるところでございます。
#164
○渕上貞雄君 道路特定財源の一般財源化を決めたときの理屈からすれば、地方の実情に応じて使用できるその額は一兆円程度。地方活力基盤創造交付金は厳格に使途を縛るべきではないと思うんですが、その点いかがでございましょうか。
#165
○政府参考人(金井道夫君) 御指摘のとおり、一般財源化という背景もございますので、地方公共団体からの要望をいただきまして、地方公共団体がその地域で抱えている課題の解決ということで、道路を中心にいろいろ関連するインフラ、ソフトその他について幅広く、できるだけ縛りがないように実施できるような制度設計をしているところでございまして、ソフトであるとか、さっき離島航路というようなお話もございました。いろいろ幅広くソフト事業も含めて使えるように要綱を準備したつもりでございます。
 今いろいろ御意見を賜っているところでございますが、地方公共団体からもそれなりに使いやすいという御評価はいただいているのかなというふうに考えておるところでございます。
#166
○渕上貞雄君 この議論をするとき、与党内に、結局、形を変えた特定財源ではないかと批判される可能性があるという声もありましたが、その点の見解はいかがですか。
#167
○政府参考人(金井道夫君) 一般財源化は、先ほど大臣の方からも申し上げておりますとおり、一般財源化ということでやらせていただいております。
 ただ、先ほどもございましたとおり、地方からの道路整備のまだ要請が非常に多いということでございまして、それから、先ほど申し上げましたとおり、今までの地方道路整備臨時交付金の制度をできるだけ継続した制度もつくってほしいと、そのような要請の中で与党PTでも御議論をいただきまして、新しい九千四百億のスキームを作らせていただいたというふうに考えております。
#168
○渕上貞雄君 地域活力基盤創造交付金は国土交通省の所管となっていますが、なぜ政策を総合調整する内閣府への移管をしなかったのか、その理由を明らかにしていただきたいと思います。
#169
○政府参考人(大口清一君) この交付金は、道路を中心に関連する他のインフラ整備あるいはソフト事業も含めて対象にしているところでございます。公共事業を主目的とした交付金という性格から、その担当としては、公共事業の分野で大きな役割を与えられている国土交通省が適当とされたところというふうに承知しております。
 なお、行政効率化の観点からも、その核となる事業を所管する国交省において一元的に執行することが適当であるというふうに私どもも考えております。
#170
○渕上貞雄君 使途などを含めて決定をされていないのであれば、この分を道路整備に使わず、自治体のほかの重要政策に充てることは可能なのかどうなのか、お伺いいたします。
#171
○政府参考人(大口清一君) この創造交付金は、地方公共団体が地域のニーズを踏まえ作成する計画に対して交付金を交付し、個別事業箇所への配分は地方公共団体の裁量にゆだねることとしております。そうしたことから、公共団体はその計画の目標とか、あるいは目標達成のために必要な事業を各地域の実情を反映した政策課題を踏まえて定めることができることから、地域の工夫次第でこの交付金を活用し、様々な施策への取組が可能であるというふうに考えているところでございます。
#172
○渕上貞雄君 交通弱者対策として、バス路線の廃止に伴う代替路線の確保、それから地方の足としての不可欠な離島航路それから航空路及び第三セクターへの支援、さらには弱体化しつつある除雪対策など幅広く充当すべきであるというふうに考えます。同時にまた、充当できるようにすべきだと考えるんですが、地方にとってやはり使い勝手が良い仕組みにすべきではないかと考えますが、その見解はいかがでございましょうか。
#173
○政府参考人(大口清一君) この交付金は、本日も地方公共団体からの御要望を承る場を今設けているところでございますけれども、各地域の課題の解決に向けて、道路中心の関連インフラあるいはソフト事業について幅広く対象事業として実施できるように制度設計をし、四月一日に通達を出し、さらに今月中には詳細通達を出すところでございますが、先生御指摘の事業について申し上げれば、過疎バスあるいは離島航路などの地域公共交通への支援については、バス車両あるいは船舶の購入などの投資的経費は基本的には対象になり得るというふうにとらえております。
 また、除雪対策につきましても、地方公共団体から強い御要望があるということであれば交付金の対象とするということになっているわけでございます。
 なお、経常的ないわゆる運営費の赤字補てんとかというものについては、これを対象にするのは難しいのかなというふうにとらえているところでございます。
#174
○渕上貞雄君 地域活力基盤創造交付金の配分基準はどうなっているんでしょうかね。地方道路整備臨時交付金と同じと考えていいのかどうなのか、お伺いいたします。
#175
○政府参考人(大口清一君) 臨時交付金と同様に、地方公共団体が地域のニーズをよくよく踏まえて作成してくる計画に対してこの交付金を交付することにしております。
 個別事業箇所への配分というのは、そういう意味では地方公共団体の裁量にゆだねられているという整理でございます。
#176
○渕上貞雄君 そもそも小泉構造改革で着手をした一般財源化の理念とは、無駄な道路建設の温床である特定財源を社会保障などに有効に使い、国の財源健全化に貢献することだったと思いますが、また、福田政権においても環境税への一部組替えが視野にあったと思います。
 道路目的が形を変え温存するのであれば、何のための一般財源だったのか甚だ疑問を感じざるを得ません。見解はいかがでございましょうか。
#177
○政府参考人(金井道夫君) 午前中も御議論いただいたとおりでございますが、道路特定財源の一般財源化ということは、揮発油税その他の歳入を道路整備に使うという義務付けをやめるという意味であるというふうに理解をいたしておりまして、このことから、二十一年度から道路特定財源はすべて一般財源化するということであると考えております。
 さらに、先ほども御説明申し上げましたとおり、この一般財源化については地域活力基盤創造交付金をつくるということになっておりますが、先ほども申し上げましたとおり、地域から、今までの地方道路整備臨時交付金の制度をできるだけ継続して地域の道路整備を支障がないようにしてほしいという要望をたくさんいただいたところでございます。
 こういった地方の要望も踏まえて与党において御議論いただいて、先ほども御説明しましたとおり、道路を中心にしつつ道路以外の関連するインフラ整備やソフトにも使える新しい交付金を設立をさせていただいた、そのことに対して地方から一定の評価を得ているものというふうに考えております。
 なお、一般財源化ということでございますが、通常、歳出予算において支出先といいますか使途を定めるのは予算過程で当然のことと思っておりまして、使途を決めることで一般財源化に反するというふうには私ども考えてございません。
#178
○渕上貞雄君 全国知事会から、地域活力基盤創造交付金の制度設計について、対象事業については地方の実情に合わせ柔軟に対応するなど、一般財源化の趣旨に沿って地方自治体が活用しやすい自由度の高い仕組みにすること、二つ目には、配分額を決定する際には、道路整備が遅れている地域へ配慮するとともに、客観的指標を用いるなど透明性を確保し、配分結果についての検証が可能な仕組みにすることとの要望が出ていますが、さらに、やはり地方の意見を十分取り入れるべきだと考えますが、その見解はいかがでございましょうか。
#179
○国務大臣(金子一義君) 御指摘いただきましたように、地方公共団体からの要望を受けながら、せっかくつくる新交付金でありますので、地方自治体にとってこなれたものにできるように努力してまいりたいと思っております。
#180
○渕上貞雄君 終わります。
#181
○大江康弘君 改革クラブの大江でございます。
 大臣、今日はちょっと、質問の予定になかったんですが、今朝新聞を見ましたら少し気になることがありまして、ちょっと一、二点、頭の体操も兼ねて少し大臣と意見を交換したいと思いますが、昨日は全国知事会の皆さんと意見を交換されたということであります。
 私、前にも申し上げましたが、新直轄事業の地方負担の問題について、これはやっぱり法的根拠があってやっているわけなんですよね。ですから、いきなりほっぺたを殴られる、それが負担を求められる、地方が言うような、ということではないんじゃないかということを前段申し上げました。
 私は、なぜ今日、こういうことを申し上げますと、大阪の知事がまた、パフォーマンスか何か知りませんが、会議が始まってすぐ出ていって、また戻ってきて謝ってという、何かとぼけたようなことをされたわけでありますけれども、私は非常に危惧するのは、それでなくてもこの公共事業というのはいろんな意味でゆがめられて、やっぱり悪だ、必要ないんだ、まして道路なんか要らぬのだというような空気が国内に出てきて、そして、ぼったくりだとか詐欺だとかというこんな言葉が、まさに地方の自治体のトップがこんなことを言ってはばからない。こんな言葉が簡単に受け入れられて通っていくということに私は非常に腹立たしいと同時に危惧をする一人なんです。
 なぜ危惧するかといいますと、やっぱり我々が、これから入りますが、これ道路を一般財源にして、ちょっと先ほど局長も、後で聞きますけれども、これますます重要な国のインフラというのがやりにくくなったわけですね。今日は私は財務省になぜ来てもらったか。それは、これから財務省が道路を造るんですよ、これ。要するに、今まで道路局が、国土交通省が、道路が必要だという一つの大きな国家目的のインフラ整備の一種の中である程度の基準を作ってやってきた。ところが、今度は財政の理論、論理に変わっていくんですね。一般財源化をするということは、そういう財政の論理が優先されて、いわゆる財務省がこれから道路をいいのか悪いのかということを判断していく。これは大変なことなんです。これ、まあ簡単に一般財源化なんて言いますけれども、そんなことを言う政治家も多いわけですけれども、これ本当に大変な政策転換なんです。そういう中で大事な公共事業がまたゆがめられていく、詐欺だ、ぼったくりだと。
 これ、私は、大臣がこのことに関して、橋下知事がぼったくりと言うのも無理はないと。これ本当に大臣が私はそんなことを言ったとは思いません、見識の高い大臣ですから。思いませんけれども、こういうことを書かれたら、それじゃ今までそんなばかな公共事業をやってきたのかといって、またそれが公共事業をやりにくくする環境をつくる原因というものがこれ生まれてきたわけなんですね。だから、大臣が説明責任をするというのは、私は何を思って何を説明をされるのか分かりませんけれども、細かいことは事務的な同士に任せればいいんですよ、これは。大臣が説明をしなきゃいかぬのは、いかにやっぱり直轄事業というのはどういう法的根拠で生まれてやってきたのか。今日までそのことを求めてきた地域も、自治体もあったことは事実なんです。それは私ははっきり言ってほしいんです。
 実は、私のつたない経験ですけれども、この負担金を取るということ、要するに自己負担を取るということがいかに必要かということは、これはスピード感ということにつながっていくんです。
 いわゆる、私は県会当時に、急傾斜という家の裏がくえてくる、くえてくるというのは和歌山弁で崩れてくるということなんですが、これをやる方法が二つある。それは砂防でやるのか、あるいは保安林に指定をして林野庁の保安事業でやるのか。ところが、林野庁でやるのは、保安林に指定したらこれ補助金要らぬのですね。ただでやってくれるんです。だから、地元にとってみたら、ただで自己負担が要らないからついそっちがいいと思ってそこに要求が殺到する。ところが、要求が多いもんだから、どんどんどんどん後回しにされて、本来は急がなければいけない、台風が来る、災害が来る、だけど順番待ちでなかなかやれない。
 ところが、国の河川局でやっておる砂防でやる場合には、急傾斜でやる場合には、これは国も県単も二つありますけれども、補助率は違います。自己負担率も違ってきますけれども、御存じのように鉄道があるとか、あるいは主要道路があるとかということで違ってきますけれども、それでも最後は、和歌山の場合は、やっぱりこれは保安林の急傾斜よりも砂防でやってくれと、負担を出してでも早くやってくれという、こういうことの要求に変わってきたわけなんですね。
 ですから、この新直轄事業の負担の問題で私はどんな意見が出たのか分かりませんが、こういう新聞が見るようなことでありますと、何か国が無理やり事業を押し付けて無理強いをしてやらせて、それが今の財政がこうして厳しくなってきたからそれに付いていけない、やれない、だから何とかしてくれという、そういう議論なんでしょうけれども、私はここは大臣がしっかり、細かいことは別として、新直轄事業というのはいかに必要なのか、いかに大事なのかという、その中で負担金という制度というのは、道路であれば道路法によってこれ法的根拠がある、それぞれ法的根拠があってやってきた。私はやっぱりその説明が大事だと思うんですけれども、大臣、どう思いますか。
#182
○国務大臣(金子一義君) 叱咤激励をいただきました。
 香川県の河川事務所の移転費用について、残念ながら報道をされたような知事が県議会で全く説明できないという状況がありまして、私が地元への説明はどういうふうにしているのかということを全部点検をしてもらいましたところ、具体的な請求書、明細が全くない。その他という項目でこの事務所移転費用が請求されていたという事実も私、報告を受けまして、やはり直轄負担金を一部地域で負担をしていただくという、これまでそれなりの合理性を持ってつくり上げてきた制度でありますし、それで行われてきているわけでありますけど、それにしても、その他ということで全く明細がない、説明がない、これはやはり地元への説明不足という意味で、知事会の御批判として受け止めたものであります。
#183
○大江康弘君 私が今大臣に申し上げたのは、その説明というのは私は事務レベルの説明でいいと思うんです。
 だから、先ほどから何度も申し上げておるように、もう少し大臣は高い立場で、もう少し違った観点でやっぱり直轄事業の大切さ、あるいは直轄事業のこの負担の在り方を説明をして、こういう時代ですから、だから法律を変えて負担を見直しましょうという、この大臣が受けられた、それは僕はいいベクトルだと思うんですよ。それは正しいんです。だから、それはお互い話合いでやればいい。これは全くゼロにするのか、あるいは今あるその負担率を見直すのか、これは前向きにどんどんやればいいんですが、制度そのもの、事業そのものが何かゆがめられて伝わっているということに対して、非常に全般に公共事業というものがゆがめられていくのではないかというふうに私は危惧をしますから、今こういうことをあえて申し上げたんです。大臣、いいですか。
#184
○国務大臣(金子一義君) 昨日、全国知事会で議論をしたのは、今御指摘ありました部分というのは、情報開示というのはほんの一部分のことでありまして、やはりもっと知事会との議論では、国と地方のそれぞれの役割分担というものを全体として見直していこうと、国と地方全般に大きな役割を見直していこうと。そういう中で直轄事業負担金というのはその一部、そして、その中で一部としてまた情報開示ですとか、あるいは先ほど佐藤委員からも御指摘がありました修繕費、修繕維持費だったですかね、そういう各項目は入っておりますけれども、我々の議論、一番大事なことは国と地方の役割を大きく見直していく、そういう中で直轄事業負担金の在り方というものも見直すべきところは見直していくという、そういう政府全体として議論を積み重ねていきたいと思っているところであります。
#185
○大江康弘君 これはもうおきます。もうちょっと時間がありませんので。
 ちょっと本題に入りますが、私はこの一般財源化というのがもういまだに分からないわけなんです。なぜ一般財源なのか。昭和二十八年、二十九年からこれ始まった、ちょうど私が生まれた年、二十八年ですから、もう五十五年この制度が続いてきて、これがもうなくなってしまう。
 だとすれば、一般財源化ということであるのであれば、この税の見直し、私は昨年、暫定税率も賛成をしました。そして、この道路特定財源にも賛成をしました。しかし、一般財源化ということがこうして決まってきたら私は立場が違います。だったら、税率を見直すべきであって、暫定税率なんか私はやめるべきであって、非常にこれは、今日は財務省来ていただいていますけれども、この一般財源化というのは、要するに道路特定財源というものでやり始めて道路を造っていく、道路が要するに完成をしたから、もう道路が要らないから一般財源化になったんですかね。これは大臣に、財務省ですかね、ちょっと一回教えてください。
#186
○政府参考人(香川俊介君) 道路特定財源の一般財源化というのは、道路整備に揮発油税等の税収を道路整備に使われなければならないという義務付けをやめることでありまして、歳出の方は歳出の方でその必要性を別途検討するということであります。実際、道路の必要性というのは我々も認識しておりまして、今年の予算におきましても、公共事業関係費七兆円の中で最も大きいウエートを占める、三〇%ぐらいのウエートを占める道路整備に予算措置をしているところであります。
#187
○大江康弘君 要するに、道路特定財源をやめて一般財源化するということであれば、要するにその道路関係の諸税をやめるか、税率を見直すかという、そういう議論というのはなかったんですか。
#188
○政府参考人(田中一穂君) 税についての御質問でございます。
 福田内閣の時代に、平成二十年度の予算を国会に提出し、その際に一定の一般財源化を前提として議論をお願いしたわけでございますが、そのときの暫定税率の延長につきましては、一月の十八日でございますけれども、当時の額賀財務大臣が財政演説でこの件について述べておりまして、道路特定財源につきましては、厳しい財政事情、それから道路整備の必要性、環境面への影響に配慮して、現行の税率の維持をお願いしたいという説明をしております。
 今先生から御指摘のありましたように、その後いろいろな議論がございまして、いわゆる一般財源化について、全面的に一般財源化をするという議論が出たわけでございます。その後、政府・与党内でいろいろ議論がございまして、御指摘のような意見もいろいろありましたけれども、今回、税制の抜本改革を昨年の冬の段階で行うということに至らなかったものですから、昨年の十二月の政府・与党合意におきましては、揮発油税等の暫定税率分も含めまして、税率の在り方については今後の税制抜本改革時に検討すると。それまでの間は、地球温暖化問題への国際的取組、地方の道路整備の必要性、国、地方の厳しい財政状況等を踏まえて現行の税率水準を維持するという基本的な整理がなされたというふうに認識しております。
#189
○大江康弘君 この道路特定財源というのは、これはまさに市場原理の下につくられた私は制度だと思うんですね。小泉さんがそういう、あれだけ市場経済言われた人がその制度を私は当時否定をするようなことを言うというのは非常におかしいなと。いわゆる受益者負担の中で、道路をどんどんどんどん造ればどんどんどんどん税収が上がっていく、あるいは、もう道路が充足をされて使わなくなれば、それは税収が下がっていく、車乗らなければ下がっていくという、まさにこれは市場原理の最たる私はこれは制度だと思うんですが、あの市場主義を言われた方が一般財源化を言われて、今福田総理の名前も出ました、私はそんなに丁寧な議論の積み重ねでこの一般財源化が出てきたとは思っておりません。
 先ほど金井局長が渕上先生の質問の中で、要するに納税者の理解をどう求めるんだ、局長が言っておるようなことにはなっていきませんよ、これ。しっかり進めていくことで今後の理解を求めていくなんて、これ、今後国交省が道路を造っていくなんていうことにならぬわけですから、局長。そこは、局長、勘違いしたらこれ駄目ですよ。今までのように出の部分でしっかり道路を造るという、これがあったからそれは道路局は、我々がしっかりやりますよ、地方の意見を聞いて、あるいは国家百年の大計で国のインフラをやりますよということは、あなたは言えてよかった。だけど、今度から言えないんです。今度から言うのはこっちなんです、この二人が言うんです。
 そこで、財務省にお聞きをしたいんですが、いわゆる今まで必要とされる道路の整備というものの、要するに私はその基準というものは変わってくると思うんですが、財務省として道路というものの公共性というのはどういうふうに考えているか、ちょっと教えてください。
#190
○政府参考人(香川俊介君) 道路整備の専門家は道路局でございまして、我々はそれを財政的な立場からいろんな意見を言う立場にございます。私どもがやっていることというのは、社会保障とか教育とか防衛とか、そういう他の歳出との比較でありますとか、その中で、公共事業の固まりがあった中で、その公共事業の中で河川、森林、いろんな事業がありますけれども、道路がどういう必要性があるかというのをバランスを見ながら御意見を言う立場でございます。
 BバイCの話もございましたけれども、これは高度に専門的なお話で、道路局の方でいろんな分析をされて作っておりますけれども、このBバイCだけで道路整備の必要性が決まるものでもないというように思っております。
 私は、これ道路も長く担当しておりますけれども、結局、社会保障が伸びる中で公共事業全体の規模が小さくせざるを得なくなってきたと。そういう中で、道路は特定財源があったために、特定財源があるから道路歳出が全体の規模に比べて落ちないんじゃないかというような議論を経て一般財源化の話に至ったと思っております。
 そういう中で、これは私の経験で申し上げましても、道路整備というのは国、地方を通じて最も要望が強く、必要性の高い事業だというふうに思っております。
#191
○大江康弘君 そうしたら、要するに私は、何で財務省がこれから道路を造っていくかということを申し上げますと、要するにこれ概算要求の中で、例えば国交省道路局が来年度はこう道路がありたいと言っても、今までは、ある一定の出の部分で使えるということがありましたから、基本の部分は使えてきたわけですね。使えてきたんです。
 ところが、ちょっと後で聞きますが、この創造交付金にしても、これは何か臨交金と同じような位置付けをしておるような意見もありますけれども、私は全然違うものだと思うんです。要するに、もうお金の色がなくなったんですよね、これ。そうですよね、ちょっとここ確認させてください。お金の色がなくなったんですね。
#192
○政府参考人(香川俊介君) 一般財源化いたしておりますので、お金に色はございません。所得税、法人税、消費税等々と同様に、あるいは国債発行収入と同様に、一般財源としての歳入があり、それをそことは切り離して歳出の方で検討するということで、それは、これがどこから出てきたお金であるかという意味での色は付いておりません。
#193
○大江康弘君 そうなんです。
 だから、この創造交付金というのは、何か臨交金の代わりに出てきたように思いますけれども、これは全く違うのであって、それで全く違うから、なぜ地方の自治体の首長が不安を感じているかといったら、道路局長、これ法的根拠がないんですよ。臨交金のように法的根拠がないんです。だから、今年は約一兆円近いことをやってくれたって、来年はやってくれるのか、再来年はやってくれるのかということが地方の自治体にとってみたら大変不安なんですよ。
 だから、道路で、いわゆる道路関係の諸税でこの一兆円というのが出てきたんじゃないんです。私はそう思います。要するに、全体に、国に入ってきたお金の中で、新たな制度としてこの交付金制度ができた、そこに、道路のお金かどうか、これ分からぬわけです、今言われたように色がないんだから。
 だから、そういう中で、いわゆる道路は必要だ、道路の造り方は変わらないと言いましたけれども、そうしたら財務省に聞きますが、いわゆる道路を造っていく基準というのは今までどおり国交省が作っていく基準というものを継承されて、それで予算付けというのがされていくわけですね。
#194
○政府参考人(香川俊介君) 道路整備の必要性というのは、その財源が一般財源であろうが特定財源であろうが関係ないということでございます。
 今回一般財源にはなりましたけれども、当時臨交金の時代と同等の規模の新しい交付金が付いたのは、それは道路整備の必要性を国土交通省が主張され、我々もそうだなということで付いているわけでありまして、道路整備の必要性は財源とは別の話だと思います。そこがはっきりしないじゃないかということはそうかもしれませんが、それはあらゆる予算がそうでありまして、一般財源を社会保障に使うのか、教育に使うのか、防衛に使うのか、公共事業に使うのか、それはそのときのバランスで予算編成を経て決まるものです。
 それから、基準の話について言えば、それはもう第一義的には道路局の基準を尊重することになります。これは、交通量でありますとか様々な経緯、それから知見がそれは我々とははるかに違うわけで、そういう専門家としての作られた基準で必要性を主張される国土交通省に対して、我々は、先ほど申し上げましたように、財政の立場から他の歳出とのバランスとか、それから資金の効率的な使用の観点から物を申し上げるという立場であります。
#195
○大江康弘君 ありがとうございます。
 だから、私はどこかの場面で納税者の理解というものを、私は、大臣、これ求めなきゃいかぬと思うんです。いつまでもだらだらだらだら、これお金が入ってくるからいいわとか、これはこの自動車関係の諸税を払っている人にとってみたら、これ一般財源化というのは増税ですよね、一種の。増税になるんですよ、これ。要するに、自分たちが車を乗るためじゃなくてほかにどんどんどんどん使われていくんですから、これは増税なんです。
 だから、私は、こんなことで納税者の理解を得られているなんて私はとても思えませんし、先ほど局長が言われたように、これからしっかり進めていくことで今後の理解を求めるなんて言ったって、これはなかなかこんな理論というのは民主主義の世の中で通用しませんよ、これ。いったん道路のために作るんだといって法律まで作ったこの税をなし崩しにこんな一般財源化してしまって、それで道路ができればいいんだなんて、これ何の保証もなくやっていくということは、これは大変私はおかしな話だし、これは私は納税者に対する説明には全くなっていないと思います。
 ですから、どこかの場面で私はしっかりとこのことは仕切り直しをしてやり直さなければいけないと思うんですが、これは大臣、どう思います。
#196
○国務大臣(金子一義君) 税制の改革でありますから、政治が責任を負うと。何で負うかといえば選挙です、選挙。もうこれは、この道路特定財源に限らず、増減税の話ですから、いろいろな項目で出てくると思いますが、選挙において信を問うと。もうここ一点です。これが民主主義だと思います。
 道路は、決して財務省が造るわけじゃなく、我々政治家が造ると、そういう気持ちです。
#197
○大江康弘君 やっと政治家らしい答弁をしていただいて、ありがとうございます。まさにそうなんですよ。今、思いも寄らないところからそうだなんて声が飛んできまして、びっくりしましたけれども。
 ですから、それはまあ、選挙でこのことを争点にされるのかどうか、それは私は分かりません。分かりませんけれども、いつまでもこういうだらだらだらだらやっていくということに関しては、私はしっかりとやっぱり政治家が、政治がやっぱりけじめを付けるべきだということを思います。
 もう今日は時間がありませんので、財務省、次の機会にもう一度来ていただきたいと思いますので、ちょっとあらかじめお願いをしておきますけれども、今日はもうこの程度で終わっておきます。
#198
○委員長(田村耕太郎君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#199
○委員長(田村耕太郎君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#200
○委員長(田村耕太郎君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#201
○委員長(田村耕太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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