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2009/04/30 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 経済産業委員会 第11号
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2009/04/30 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 経済産業委員会 第11号

#1
第171回国会 経済産業委員会 第11号
平成二十一年四月三十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     植松恵美子君     直嶋 正行君
     川崎  稔君     津田弥太郎君
     工藤堅太郎君     木俣 佳丈君
 四月二十七日
    辞任         補欠選任
     塚田 一郎君     森 まさこ君
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     森 まさこ君     塚田 一郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         櫻井  充君
    理 事
                藤原 正司君
                増子 輝彦君
                山根 隆治君
                荻原 健司君
               北川イッセイ君
    委 員
                木俣 佳丈君
                鈴木 陽悦君
                津田弥太郎君
                直嶋 正行君
                中谷 智司君
                前田 武志君
                松村 祥史君
                丸川 珠代君
                谷合 正明君
                松 あきら君
                松下 新平君
                渡辺 秀央君
   国務大臣
       経済産業大臣   二階 俊博君
   副大臣
       経済産業副大臣  吉川 貴盛君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       谷合 正明君
       経済産業大臣政
       務官       松村 祥史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山田  宏君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房審議官     岸田 修一君
       経済産業大臣官
       房技術総括審議
       官        照井 恵光君
       経済産業省製造
       産業局長     細野 哲弘君
       経済産業省製造
       産業局次長    後藤 芳一君
       国土交通大臣官
       房審議官     小川 富由君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       原  徳壽君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
    ─────────────
#2
○委員長(櫻井充君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、植松恵美子君、工藤堅太郎君及び川崎稔君が委員を辞任され、その補欠として直嶋正行君、木俣佳丈君及び津田弥太郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(櫻井充君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房審議官岸田修一君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(櫻井充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(櫻井充君) 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○山根隆治君 おはようございます。
 与えられた時間が三十分でございますので、質問も簡潔にさせていただきますが、答弁もよろしくお願いいたしたいと思います。
 化学物質というのはアメリカの学会誌によれば三千万種あるということを言われております。そして、EUでも各種資料の中で出てきている数字としては工業的に作られているものが十万種だということでございます。我が国では三十六年前に化審法の中で、これから作られる化学物質、今日まで一万種、そして、それまでの化学物質二万種、今回の改正ではその二万種についても管理、チェックを加えていくと、こういう法律の改正でありますから、一歩前進ということは間違いないとは思いますけれども、しかし、それだけの化学物質の安全性についてこれをチェックし切れるかどうかという問題については非常に甚だ疑問だと言わざるを得ません。
 そしてもう一つは、私たちが民主党として問題にしている点は、実は役所が六省庁にわたっているということ、そして六つの法律にわたってこの化学物質の管理が行われるというようなその状況の複雑性であります。そうした行政の体制の在り方ということについて、今後どのような検討がなされることになるのかどうか、その点についてまずお尋ねをいたしたいと思います。
#7
○国務大臣(二階俊博君) 化審法以外の規制も含めた総合的な化学物質の管理法制を求める声が、審議の過程におきましてもしばしば御意見を承っております。
 化学物質にかかわる様々な規制がある中で、個々の法律の目的も規制の実態も異なっておりますので、どの範囲で規制を一元化することが適当かといった論点についても更なる議論が必要だと考えております。まずは化審法の規制について関係省庁と連携を強化しながら、総合的な法制度等の在り方についても検討していきたいと考えております。そうした観点から、今回の改正では、他の法律の執行に役立つような情報を関係省庁で共有する規定を新たに設けており、こうした規定も活用して関係省庁との連絡、連携を確実なものとしてまいりたいと考えております。
 また、窓口の一元化についても、新規化学物質の届出に関しては経済産業省、厚生労働省及び環境省それぞれに届出を行わなくても、一省に届出を行えば三省が届出を受け取ったこととするなどの対応を行っております。あわせて、審議会についても一体的に行っていくように今後努めてまいりたいと考えております。経済産業省としては、こういった三省の連携は必要に応じて他の関係省庁との間でも実施していくことが可能だと考えております。
 今後とも、関係省庁と連携を密にしながら化学物質の管理に万全を期してまいりたいと思っております。
#8
○山根隆治君 我が党の認識と大臣の御答弁の違いというのはかなりやっぱりあるなというふうなことを感じました。私ども、今部門会議で、特に今環境を中心として新しい在り方を模索をしているということで、改めてまたいつかの機会に御提案もすることになろうかと思います。そのことは申し上げておきたいと思います。
 今回の改正によりまして製造・輸入数量等の届出の義務が付されるわけでございますけれども、中小企業の負担というのが実際の現場では大変なものになってくることが予想をされるわけでございまして、これらの中小企業に対する国としてのサポート体制等をどのようにつくるおつもりなのか、お尋ねいたします。
#9
○副大臣(吉川貴盛君) ただいま御指摘をいただきましたように、中小企業に対しましての負担が見込まれるところでございますが、今回の改正によりまして、製造・輸入数量が年間一トン以上のすべてが化学物質につきまして数量、用途等の届出の義務が掛かることになります。対象となる事業者の数は八百社程度であると見込んでおりますが、そのうち中小企業は四百社程度と考えております。
 この届出義務につきましては、化学物質にかかわる安全、安心を目的とするものとはいえ、毎年の製造・輸入数量を届け出ることになるために事業者にとって負担になりかねない、今御指摘いただきましたように、側面がございます。
 改正化審法におきましては、中小企業を始めとする事業者の負担を最小限に、必要最小限に抑える仕組みを構築をしておるところでもございまして、具体的に申し上げますと、事業者に対して求める届出事項を絞り込みまして、すべての物質について長期毒性、発がん性などの有害性情報を一律に求めることはいたしません。必要な情報を段階的に求めることとしておりまして、また国が安全性を評価する際には、既に国が持っている有害性情報等を最大限に活用することといたしております。
 その上で、なお新たな有害性情報が必要となる場合でありましても、中小企業が製造、輸入の大部分を占める化学物質につきましては、事業者に代わって国が自ら安全性試験等を実施することとしておりまして、具体的に申し上げますと、平成二十一年度の新規予算におきまして三億八千万及び今般の補正予算におきまして有害性情報の収集のための所要の予算を七億七千万計上しているところでございまして、今次改正法施行に際しましては中小企業への負担の軽減に十分に配慮してまいりたいと考えております。
#10
○山根隆治君 中小企業に過重な負担が行って企業の存立そのものにかかわるようなことになってもいけませんので、是非十分な配慮をお願いしたいということを申し上げておきたいと思います。
 さて、今八百社、そしてその中では中小企業は四百社ですか、という御答弁があったわけでございますけれども、特に中小企業には昨今の経済状況もございまして総合的なリスク管理を行う専門家、この人材というのがなかなか欠けがちだというふうにも私自身は承知をいたしているわけでございますけれども、今後、人材の育成強化ということについては国としてどのような指導とサポートを取るおつもりなのか、お尋ねをいたします。
#11
○政府参考人(後藤芳一君) お答えを申し上げます。
 化審法が適切に執行されていくために、負担の多くなります中小企業などにつきましても人材がちゃんと供給されてまいるのが大事であると、こういう御指摘だと思っております。まさに、私どももそう思っております。
 今般の化審法の改正によりまして、私どもとしましても、できるだけ速やかに改正が許されますと、具体的なリスクの管理の手法、この法の下で行ってまいります手法というのを公表いたしまして、幅広い関係者に、これ国だけがやるわけではなくて、実際に利用される方々にも御活用いただけるようにしたいと考えてございます。その結果といたしまして、企業におきましてもリスク管理の人材が育成されていくことを期待しております。
 国の方としてしておりますことから申しますと、化学物質のリスク評価とか管理に関します研究開発といたしまして、例えば化学物質のリスク評価ですとかリスク評価手法の開発ですとか、これ研究開発のテーマ名なんでございますけれども、あるいは化学物質の最適な管理を目指すリスクトレードオフ解析手法の開発などといったところを産業技術総合研究所などとともに開発をしております。こうした研究開発をすることによりまして、開発の成果自身だけではなくて、それによって人材も育成されてまいるということを期待してございます。
 こういうことを通じまして、実際に産業界ですとか研究機関におきましてニーズに即した人材が供給されまして、それが活用されるということを関係者とともに進めてまいりたいと思っております。
#12
○山根隆治君 次の質問に移ります。
 実は、動物愛護法改正が数年前されましたときに私もこの法案作りにかかわった一人でございますけれども、動物実験の問題についてお尋ねをいたしたいと思うんです。
 当時、この法案作りの過程の中で、学術会議の方からもお話を聞いたり市民団体の方からもお話を聞く、そういうふうな機会に勉強を多くさせていただいたわけでありますけれども、日本が今世界的に、思想的に言えば共生の思想というか、それが、先導的な役割を日本が果たしてもおかしくないような、日本古来持っている空気といいましょうかアイデンティティーがそういったところにあると思うんですけれども、そういう意味からしても私は動物実験を回避するということについては日本が率先して取り組まなくてはいけない問題だと思いますけれども、現実にはやはり、欧米に比べ、特にヨーロッパに比べてかなり遅れているというような状況があるわけでございます。
 我が国として、動物実験を回避するためのいろいろな措置というものについて、代替措置等も含めて主導的な役割を果たすべきだと思いますけれども、この辺の決意について大臣からお尋ねをいたしたいと思います。
#13
○政府参考人(後藤芳一君) 動物の愛護も大事である、一方で化学物質の安全性に関する審査というものも厳密にやらなければならないと、こういう両面がございます。特に、環境中でどのような挙動を化学物質がしていくか、あるいは生体あるいは人の中に入りましたときに化学物質がどのような作用を及ぼして影響を与えていくのかと、こういうところを慎重に測っていかなければならないということでございます。これにつきましては不断な研究を進めてございます。
 ただ、生物体というのは特に、さらに人ということになりますと深いものがございまして、なかなか解明されていないものもございます。そのような状況の下で、国際的に試験方法というのは標準化、基準化しまして共有しておりますんですけれども、一方で研究開発も進めてございます。
 研究開発の、例えば大きく分けますと、化学物質の構造からどのような影響を及ぼすのかということを測っていくような、そういう方法であります。あるいは、細胞に影響を及ぼすときに、生体の細胞だけではなくて、生体の細胞を一部培養しました細胞で同じような働きをするような細胞というのを作りまして、それに化学物質を加えることによりまして実際の動物などを使わずに影響を評価するというような方法も進めてございます。
 これは大変大事な分野だと思いまして、動物の愛護もありますし、いろいろな経済的な負担もございますので、この辺の研究開発につきましては実際に予算もかなり今年度用意してございますけれども、例えば、先ほどの分子の構造から測るものにつきましては二十一年度では一億七千万、あるいは、細胞を培養するものにつきましては二億五千万、それから、人ではなくて、いわゆるiPS細胞と申しておりますけれども、受精卵ではないところから細胞を合成しまして同じように人体への影響が測れるような、そういう手法でございますけれども、これについては十億円という、今iPSの研究開発については力を入れておりますけれども、そのうちで進めてまいるということを今も続けておりますし、これからも全力でしてまいりたいと思っております。
#14
○山根隆治君 やはり、その根本にある哲学というか思想というか、そういうものが問われている時代だと思うんですね。
 特に動物愛護についていえば三R、御承知のように、代替的な措置を求める、そして動物を犠牲にするときには痛みをできるだけなくす、そして動物実験は避ける、こういうようなことがやはり基本的理念でなくてはいけないんですけれども、この辺のところがやはりいろんな行政の執行にかかわってきますので、是非そうした物の考え方というのもしっかり徹底をしていただきたいというふうに思います。
 今お話ありました、iPSの話がございました。ES細胞、これらもこれから再生医療ということで今注目を浴びて、研究も相当日本国としても今予算を費やしてやっていこうと、こういうふうなことを承知をいたしていますけれども、現実的にはまあまあこれからの分野というふうなことだろうと思いますけれども、将来的には動物実験に代替されるような措置ということについてやっぱり有望なものになっていくのかどうか、その辺、見通し、簡潔にお答えください。
#15
○政府参考人(後藤芳一君) iPS細胞につきましては、御案内の、日本でこの培養の方法が解明されまして、これが国際的に研究をリードできるかどうかというようないろんな議論もなされております。
 ただ、進捗を拝見しておりますと、実際にそれが安定した形で使えるのか、途中でまた細胞が変わっていってしまう、がん化をすると、こういうような指摘もあったりしまして、懸命に研究が進んでいるところかと思います。こうしたものがちゃんと供給されるようになりますと、化学物質の評価のところにちゃんと使われる。これは、国際的に合意をしまして、そこに導入をしてまいろうということでございます。
 この動物愛護につきましては、我が国もそうですし、米欧も大変高い意識を持っておりますので、鋭意これを進めてまいると、御指摘のとおり進めてまいるというつもりでおります。
#16
○山根隆治君 動物愛護については非常に認識が高いというふうに、我が国もと言いましたけれども、我が国は高くないんですよ。だから、そこが問題だということを申し上げているんですね。
 いろんな分野の方々からお話を聞いた中で、やはり平均的にヨーロッパに比べて動物愛護の精神というか、そういうものが非常にまだまだ行政には弱いということがもう既に明らかになっていますので、その辺、我が国もという我が国はちょっと遅れているという認識だけは是非持っていただきたいと思っております。
 それで、これは申し訳ないんですけれども事前通告していませんでしたけれども、二〇〇五年に日本代替法検証センターというのがつくられているということでございまして、これは期限は五年ということですからもうあと一年ほどしかございませんけれども、専従者は一人というふうな状況だというふうに聞いているんですけれども。この日本代替法検証センターについては、これをやはり組織として今後どう運用されるのか、あるいは改善、拡充されるお考えがあるのか、今承知されていたら、ちょっと事前には申し上げていなかったので資料がなければ結構です。資料がなければ決意表明で結構ですけれども、よろしくひとつ御答弁をお願いいたします。分かんなきゃ分かんないで。
 ちょっと続けます、更に。これは急なことでございますので事実確認するのに時間が掛かっていると思いますけれども、是非、こうした検証センターがありますので、お願いしたいと思います。
 じゃ、お願いいたします、答弁をお願いします。
#17
○政府参考人(岸田修一君) 今御指摘の代替試験法の検証センターということ自体、私は承知していなかったんですが、ただ、その組織の基となっておりますのは、国立医薬品食品衛生研究所というところがございまして、そこが従来から動物試験の代替法、その検討をしておりまして、その検討した成果をOECDの評価に提供する、あるいはOECDにおけるその代替法の検証作業あるいは評価、そういったものへの協力と、こういうことを行っておりまして、こういう代替法の促進に向けまして一層の努力をしていきたいと思っております。
#18
○山根隆治君 そこで、大臣にお尋ねをさせていただきたいと思うんでありますけれども、その代替実験法の研究に関するやっぱり予算ですね。これは今、政府答弁のニュアンスと私が申し上げているニュアンスは少し違いますけれども、やはり動物への愛情といいましょうかね、先ほど申し上げました三R、犠牲をできるだけ少なくする、犠牲の場合には痛みを取る、そして代替の方法というものを取っていく、こういうのは基本的な考え方としてもう既に定着したものがあるわけでございますけれども、日本としてはやはりまずは予算でしっかりと国の姿勢を示すということが大事だと思いますので、大幅な予算のアップをこれから、有力な閣僚でございますので決意をお聞かせをいただければ有り難いと思います。
#19
○国務大臣(二階俊博君) 先ほど来、山根先生から動物愛護について基本的なお考えを伺いまして、大変参考になりました。
 今後において、動物愛護の精神に基づいて実験その他においてはもっと慎重に、しかも抑制的に対応していくということが大事でありますが、そのためにも予算が必要だというのは仰せのとおりだと思っております。必要な予算については、関係省庁とも十分連携を取って責任者と話を詰めてまいりたいと思っております。
#20
○山根隆治君 EUでは三月に、動物実験をした原料の使用、流通を禁じる法令が施行されました。我が国では逆に一部の化粧品の安全性評価に動物実験が課されています、これは医薬部外品のところでございますけれども。これらについてやはり世界の動きと逆行するような動きという見方もされるわけでございますけれども、今後、これらについて改善をしていくお考えがあるのかどうかをお尋ねいたします。
#21
○政府参考人(岸田修一君) 先ほどから議員の方から、動物愛護法の改正におきまして苦痛の軽減、代替法の利用、動物利用数の削減、こういった観点からの取組、こういったものを現在やっているわけでありますけれども、それからまた先ほど、国立医薬品食品衛生研究所を中心として、欧米とも協力しながら代替法の開発、またその代替法が使えるものかどうかという評価、そういったものへの取組も行っているわけであります。
 欧州において化粧品指令が改正になりまして、この三月に一部の毒性試験を除いてEU圏内で動物試験を実施した化粧品等の販売を禁止する旨の公布をされたところでございます。ただ、化粧品の安全性確保についてはやはり重要な課題というふうに認識しておりまして、現段階においてやはり動物試験により安全性の確認を行わざるを得ないものも多いのではなかろうかと、こういうふうに思っておりますが、今後とも代替法の開発、そういったものを取り組むとともに、欧米のみならず米国等の情報も集めて適切に対応してまいりたいと、こういうふうに思っております。
#22
○山根隆治君 適切に対応の前にはやらざるを得ないというふうなことも言っているので矛盾、混乱がございますけれども、是非積極的にそうした動物実験を避けるということで研究、検討を前向きに、前向きですよ、前向きにやっていただきたいと思います。
 時間の関係でまとめて二つほど質問を最後にさせていただきたいと思いますけれども、動物実験の数を削減する方法の一つとして、各機関での重複実験、これを避ける必要があろうかと思いますけれども、それらの問題について厚生労働省の方でどのような検討をなされているか、お尋ねをさせていただきます。
 そして、いま一つは環境省の方にお尋ねをさせていただきたいと思うんですけれども、環境汚染物質の指標となるものは野生動物の死体ということが言えるかと思いますけれども、今後、化学物質の環境影響評価指標として野生動物の死体の回収と調査の制度、これを制度化することが必要ではないかと思われますけれども、これらについてどのような検討が今後なされていくのか、前向きに取り組んでいただきたいという思いも込めて、お尋ねをさせていただきたいと思います。
 以上です。
#23
○政府参考人(岸田修一君) 化審法の運用に当たりまして、動物試験の重複をできるだけ少なくするという措置を講じているわけではありますが、具体的には、事業者が同一の新規化学物質について届出を行う場合に、試験結果を事業者間で共有することによって試験を重複して実施せずに届出をすることができるよう、これは事業者に対して周知を行っているところでございます。
 また、政府が実施している既存化学物質の安全性点検におきましても、関係省庁間あるいは関係部局間において試験対象物質あるいは試験の種類、そういったものが重複しないようあらかじめ調整を行った上で実施しているところでございます。
#24
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 環境省におきましては、一般環境中における化学物質の残留把握のために、化学物質環境実態調査というものを行っております。この中で、水質や底質のみならず、生物中に含まれる化学物質の測定をしているところでございます。
 この生物中の化学物質の調査の一環では、野生生物の体内に含まれる様々な化学物質を測定しておりますが、動物愛護の観点から、使用する動物の数をできるだけ抑制するとともに、例えばタヌキでありますとかあるいはウミネコなどにつきましては、その死骸を積極的に現在も活用しております。
 今後とも、この実態調査の実施に際しまして、野生生物の死骸なども活用して化学物質の残留把握に努めていきたいと考えております。
#25
○山根隆治君 少し時間がございますので、質問が前後をいたしますけれども、今回の法律案は一トン以上のものが対象ということでございますけれども、しかし、実際には一トン未満のものが、そうした製造をしている事業者がたくさんあれば、先ほど八百社が対象ということでございましたけれども、たくさんあれば、その総体で見ると相当なやはり問題というものも起きてこようというふうに思うわけでございますけれども、それらの一トン未満の製造された化学物質についてはどのような管理、ケアをされていく、そういうおつもりなのかどうか、お尋ねをいたします。
#26
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。
 御指摘のように、一トンというのを今回の化審法の届出のすそ切りに予定をしてございます。これは、一トンというレベルが環境中に放出された場合の人とか動植物への影響ということについての専門の審議会の小委員会などの報告によって比較的その影響が小さいだろうということと、それからあとは、もちろんこれはすべての物質をチェックするのが最も望ましいわけでございますけれども、行政側においても、また届出をされる事業者の方々の費用対効果という観点からも制約があるということでこういう仕切りにさせていただいているわけでございます。
 御指摘のように、一トンという仕切りをさせていただきましたけれども、例えば、一トンの事業者が一社操業をされている傍らで九百グラムの事業者が例えば十社あるというようなことは論理的にあり得ないわけではございません。そういった場合において、その九百キロのものについては届出の対象外にすることについて、これが公平性でありますとか実害性において全く問題がないかというとそれはなかなか否定をし切れないというのはおっしゃるとおりだと思います。
 ただ、この一トン未満というものにつきましては、これまでの調査によりますと、全体の化学物質の供給量の一万分の二%、つまり百万分の二の確率でそれが存在するということでございますので、この範囲内で御指摘のような可能性をどこまで制度設計上カバーするかと、こういう問題だろうと思います。
 そういった観点でこのすそ切りというのを意味のある便法として導入させていただいたわけでございますが、便法は便法でございます。あくまでも、仮に一トン未満のもので事業者からの有害性情報とか知見の問題等々でやっぱり問題があるということが分かった場合、あるいはそういうおそれが懸念される場合、あるいはそれが集中的に一か所に立地が固まっているというようなことがあって懸念がある場合におきましては、個別にきっちりと対応をし、国が自ら試験をすることも含めて対応をしてまいりたいと思っております。
#27
○山根隆治君 冒頭申し上げましたように、我が国では工業化された化学物質が三万ということでございます。そして、その化学物質同士でどのような影響がお互い掛け合うことで起きてくるか分からないと、こういうふうな状況も心配されるわけでございますので、これからしっかりといろいろな考えられ得る想定をした上で行政をしっかり取り組んでいただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
#28
○前田武志君 前田武志でございます。
 既にこの化審法に関しての審議は随分と進んでいるわけでございまして、前回は連合審査ということで環境委員会の専門家の方々からも非常に傾聴に値するようないろんな議論がございました。今までの審議を一緒に聞いておりまして、どの委員も御指摘になるのは、環境トータルについての心配といいますか、環境をトータルとしてとらえて、それに対する規制というものをどうすべきかというような観点からの御指摘も多かったわけでございます。今の山根議員の指摘に対して、二階大臣からも、統合的な法制といいますか、そういったものも必要であろうと、これから検討していく旨もありましたし、窓口の一元化に向けて考えていきたいと、いや、もう既に実施をやろうとされておるんでしょうか、そういうようなお話もございました。
 そこで私は、余り重ならないような範囲で御質問をしたいわけでございますが、環境、人、人間にとって一番身近なものは衣食住でありますから、その中でも人が、大部分のといいますか、非常に長い時間滞留している環境というのは家であります。家であり室内の空気環境ということになるでしょうか、そんな観点から議論をさせていただきたいと思うんですね。
 参考資料をちょっと二枚ほど皆様方のところにお渡ししてあると思うんですが、「生活上のチェックポイント」と書いた、こういう資料がございます。これは、国交省住宅局、例の品確法ですかね、住宅の品質を確保する法律というのができまして、その品確法の中で住宅におけるチェックポイントというのを、構造的なものであったり防火的なものであったり、いろいろ指摘をしております。そういう中でシックハウスという観点から建築基準法も改正した上で一つのチェックポイントとして挙げているわけですね。
 私はここでシックハウスの議論をするつもりは全くございませんでして、要するに、家だとか室内の空気環境という観点からとらえてということで、そのときの国交省住宅局の理解を求める資料として出ているのがこれなんですね、性能表示の中の室内環境ということで、この絵がイメージがわきやすいものですからこうやって引っ張り出したわけでございますが。真ん中にルームの、部屋のポンチ絵がありますね。化学物質の主な発生源ということで、赤点でいろんな指摘がございます。こういうところから化学物質というものが出てきて、そしてそれが単独にというよりも複合しながら室内の空気環境ということになるんだろうと思うんですね。
 そこで、まず最初に環境省にお尋ねしたいんですが、室内空気環境に影響すると思われる化学物質のおおよその数というものをお聞きしたいんです。
#29
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。
 室内中の空気環境等につきましては、厚生労働省が所管しておられますので、厚生労働省の方から答弁をさせていただきます。
#30
○政府参考人(岸田修一君) 今、一般の住居内の化学物質の総数の件について御質問がございましたけれども、この総数の推定というのは非常に困難でございますが、ただ、居住環境、空気中の化学物質について、例えば厚生労働科学研究におきまして平成十五年度にその報告書が出ておりますが、全国五十か所の住宅、これは新築二十五、それから居住のところが二十五でございますけれども、揮発性有機物質、有機化学物質ですね、揮発性の有機化学物質、この百三十五物質を対象に実態調査を行っております。
 その調査の結果では、居間において、つまり人間の住んでいるところですけれども、百三十五の物質のうち百九物質が検出されていると、こういう報告でございます。
#31
○前田武志君 先ほどの山根議員の議論を聞いておって、地球上に何か三千万、そして環境に出て悪さをすると思われるものが十万ぐらいで、その中の更に三万ぐらいに絞って化審法が今度対象にしようと、こういうことのようですね。そこから更に約百九と言われましたですね、そういったものが住環境と、こういうことになるのでしょうが。
 そこで、この化学物質というものは、一番最上流端においては、カメの甲か何か知りませんが、分子の形であって、それが製品として下流の方に加工されていく、用途に応じて加工、製造されていくと思うんですが、まずはその材料だとか部品だとか、そういったものになるのでしょう。それが更に下流側に行って、家という観点で見ると、躯体でしょうかね、柱であったりはりであったりコンクリートであったり、そういった躯体、この中にも相当量入っているはずです。それから、家具がありますよね。この中にもこれも家具ですけれど、これも随分たくさんいろんなものが入っているんじゃないんでしょうか。それから、もちろん、このポンチ絵を見ておりますと、これ炊事場も出ているわけでありまして、やれ洗剤だ、食器だ、食品だ、それからじゅうたんだ、いろんなものに入っているはずなんですね。そういったものが発生源となって家や室内の空気環境というものが構成されているんだろうと、こう思います。
 そこで、そういった構成する要素に対する規制というものがどういうものがあるのか、どういう法律があるのか、経産省からお尋ねをいたします。
#32
○政府参考人(後藤芳一君) お答えを申し上げます。
 今委員からいただきましたこの資料を拝見しましても、身の回りで化学物質は大変便利なものでございますからいろいろ広く使われてございます。こうしたところから実際に空気中に出てまいるものもあるわけでございまして、いろいろな由来のものに合わせまして規制の体系がございます。人の健康に影響を及ぼします有害な物質につきまして、関係法令と規制措置という組合せでございまして、例えば、建築材料ですとか作り付けの家具につきましては建築基準法、それから台所用の洗剤でございますとか玩具、おもちゃにつきましては食品衛生法、それから衣類ですとか寝具につきましては有害家庭用品規制法、それから衛生害虫などの殺虫剤につきましては薬事法がそれぞれ適用されておりまして、物質とそれぞれの含有の基準などを定めてございます。
#33
○前田武志君 二枚目の資料にその概要が載っているわけなんですね。化学物質関連規制における化学云々があって、二番目ですか、「2」と書いたところに「主な化学物質関連法の概要」ということで載っております。
 ところで、化審法では、今挙げられた法律というものが対象としているものは適用除外になっているのではないかと思うんですが、経産省からちょっとその辺の説明をお願いします。
#34
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。
 化審法の法律上の定義について御質問かと思います。定義につきましては第二条にございまして、これによって、元素又は化合物に化学反応を起こさせることによって得られる化合物のうち、いわゆる毒物劇物法、あるいは覚せい剤取締法、それから麻薬及び向精神薬取締法、こういったものの対象になっているものは除き、また放射性物質についても対象になっておりません。
 また、化学物質には該当するんでございますけれども、これは別の条項がございまして、特定の用途によるもの、例えば、今次長から申し上げましたことに関係をいたしますけれども、食品衛生法、農薬取締法、肥料取締法あるいは飼料の安全性等々に関する法律、それから薬事法、これらの対象物質についてはこの法律の適用外となっているのは事実でございます。
#35
○前田武志君 この化審法そのものは、元々法律ができてきた経緯からいいましても、上流側の個々の化学物質を規制する、網羅的に規制していくという法体系になっているのかなと、こう思うわけなんですが、実態は今申し上げておりますように、人が暴露を受ける環境というものは、別にそんな個々のというよりも、取り巻く環境というのは家そのものであり部屋そのものであり躯体であり家具であり食器であり食品でありと、こういうことになってくるわけですね。したがって、この法体系でカバーされていない面が多々あるのではないかと、こう思うわけであります。
 しかも、この人体が受ける影響、空気環境というものは、個々の発生源の足し算ではなしに、多分掛け算といいますか、だからこそ複合汚染と、こういうことになるんでしょう。そういう意味ではなかなか解明も難しいんでしょうが、ある意味では非常に恐ろしい、何世代も後になってから出てくる遺伝子の変化というようなことにもつながっていくわけであります。
 そこで、一つの例を出すと、このポンチ絵の中にある家具ですね。家具だとかシステムキッチン、こういったものを発生源とする化学物質について何らかの規制だとか基準だとか、そういったものが経産省においてあるのかないのか、お答えを願います。
#36
○政府参考人(後藤芳一君) 今の御指摘のシステムキッチンでございますとかそれから家具というようなものにつきましては建築基準法の方で規制があろうかと存じまして、経産省の方としましては特にこれにはなかろうかと存じます。
#37
○前田武志君 住宅局、来ていますか。住宅局、答えてください。
#38
○政府参考人(小川富由君) お答えをいたします。
 室内の家具等々の規制でございますが、いわゆるシックハウス対策の規制といたしまして、建築基準法の改正で平成十五年七月から規制を掛けております。
 具体的には、これは二種類の化学物質ということになりますけれども、ホルムアルデヒドとそれからクロルピリホスについて規制を掛け……
#39
○前田武志君 何と何。
#40
○政府参考人(小川富由君) ホルムアルデヒドと、それからクロルピリホスといいます。クロルピリホス、これは防蟻剤、シロアリの防蟻の化学物質でございますが、それについて使用の規制をしております。また、そのほかに換気設備、これをしっかり付けていただくということを義務付けをしております。
 さらに加えまして、それ以外のトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンという化学物質については、先ほど委員が御紹介いただきました性能表示の制度の中で測定をするという制度を設けておるところでございます。
 いずれにしろ、内装材あるいは作り付けの家具などに使われる材料からの化学物質が漏れ出すということについては建築基準法の中で全体として対応しておるところでございます。
#41
○前田武志君 大臣も大分眠たそうでございますので、ちょっと大臣にまたこの次に聞きますので、ちょっと今耳を貸しておいてくださいね。
 今のお話で、前者の薬品はあれは接着剤関係ですよね。それから、後者が防蟻剤と、こう言っていましたね。それ以外の防蟻剤に対しての規制というのはありますか。あるかないかだけでいいんですよ。
#42
○政府参考人(小川富由君) ございません。
#43
○前田武志君 大臣、ここからなんですが、まだ専門家にお聞きしますが、今の答弁だと、要するに、家具でも、それから防蟻剤、要するにシロアリ対策ですよね、だから床下なんかにそういう薬品をまいておるわけなんですが、そういったところも含めて実は全くきちっと規制は掛かっていないと、こういうことなんだろうと思うんですね。別に答えなくていいんですけれど、結果としては縦割りの中でそういうことになってしまった。
 家具については、多分経産省の方で何か法律ありますよね。ちょっと答えてください。
#44
○政府参考人(後藤芳一君) お答えを申し上げます。
 先ほど来と少し重なるかもしれませんですけれども、作り付けの家具などにつきましては建築基準法でしてございます。ほかに必要なものにつきましては、有害家庭用品の規制法でございますとか、それから食品衛生法、人に、なめるとか、そういうものが既にございます。
#45
○前田武志君 要するに、申し上げたいことは、家具全般について、家具を発生源とする化学物質についてのその観点からの何らかの規制あるいは基準、全くないと、こういうことなんですよね。はい、どうぞ。
#46
○政府参考人(岸田修一君) 今御質問の家具の点ではございませんけれども、御参考になることとしまして、室内での空気濃度、ここにおきまして指針値あるいは暫定目標値というものを決めてございますので、ちょっと御紹介申し上げたいと思います。
#47
○前田武志君 ちょっと時間がないので、もう結構です。
#48
○委員長(櫻井充君) それはちょっと答弁の内容違いますよ。
#49
○前田武志君 それで、多分あの当時、官邸ができたときには、二階経産大臣は農林大臣だったですかね。官邸にはおられませんでしたか。あの当時、平成十七年の臨時国会の予算委員会でのやり取りの中で、細田官房長官が、いや、官邸に入ったら目がちかちかして窓を開けたんだよというような話があったんですね。
#50
○委員長(櫻井充君) あった、僕が質問したやつだ。
#51
○前田武志君 あっ、そうだそうだ。櫻井委員長の質問に対してそういうお答えになっていまして、そのくらい、日本のトップが入る一番のその官邸すら実は随分といろんな異物の、空気環境が悪かったわけなんですね。そういったことを実はしっかりと認識をしておかにゃいかぬと思うんですね。
 一般の方々というのはむしろこの辺に物すごく神経質でもありますし、また実際の実害を受けているわけです。特に過敏な方々にとっては大変な状況なんだろうと思う。しかしそれが、野放しとは言いませんけれど、抜け落ちているところが余りにも多過ぎるというところをやはり経産大臣というよりも内閣としてしっかり認識をしておいていただきたいと、こう思うんですね。
 そこで大臣、感想も含めてちょっとお聞きしたいんですけれども、この室内のこういう製品、家具であったり何であったりですが、これ本当に日本古来の無垢の木材を多用しておいてもらえばそれだけでも大分違うと思うんですね。紀州や吉野の木材も大いに利用してもらうというようなことになれば、多少はそんなレベルを下げることもできるかと思いますが、これは余計なことでありますが、お聞きになっていてどういうふうに大臣は認識されましたか。
#52
○国務大臣(二階俊博君) 前田議員のお地元は、今お話しのとおり、そういう木材の日本有数の産地でありますので大変御経験も深いわけでありますが、私は先ほど来、前田議員の御質問をお伺いしておりまして、健康で安心して生活できる住環境の実現のために木材の活用ということは極めて大事な視点である。同時に、木材以外が活用されている分というのも、これも近年非常に大きいシェアを占めているわけですが、私はこれらの点について、今、前田議員の御指摘の、抜け落ちておるんではないかということをもう一度よく検討して、もしそうであるとすれば、これらに対しての対応等は今後関係各省と相談しながらしっかりした対応をしてまいりたいと思っております。
 なお、国産材の古来の木材を活用せよということでありますが、古来の木材を活用している古い旅館とか、いろんな記念品、記念物の展示とかなさっているところは全国各地に多いわけですが、それはすべからくみんな二百年、三百年という歴史を持っておるわけなんです。御承知のとおりであります。これらのことを参考にしながら、我々は、今後この化審法のみならず政治全体を運営していく上において十分配慮をしなければならない問題だと思っております。
 なお、前田議員も交通バリアフリーの問題等についても大変御熱心に取り組んでいただいておりましたが、今度も交通バリアフリーは一歩も二歩も前進させることができるようになりましたが、私は家庭内のバリアフリーが大事ではないかということを主張しまして、家庭内のバリアフリーについては、御承知のとおり、特にお年寄りのおられるようなおうちのいわゆる手すりを直すとか、あるいはお風呂へ入るときの段を直すとか、そういうふうな面についても税制上の措置も今度の予算でお認めをいただいたところでありますが、こうした点も我々十分考えていかなくてはならないのではないか。
 そして、木材の活用についてもしっかりやれということだと思いますが、私もこのことの重要性は承知をしておりまして、木材を使って、普通の洋室にそのセットを置きますと和室に変わるというか、そういう機能、使い道があるわけでありまして、私はかねて、小泉内閣のときでございましたが、置き和室というのを大臣室へ置いてみました。そして、外国から来られた、例えば前のアメリカのシーファー大使とかいろんな方々にちょっとお掛けをいただいてお茶の一杯も差し上げれば、このときの写真なんかを持ち回って評価をしていただきました。今どこへ行ったかなと思ったら、今日は、聞いてみますと今パリの方までこの置き和室が運ばれていって、今ジェトロのパリのセットとして活用されておりますものですから、フランス人がおいでになってお掛けになって記念撮影をされているとかということでお使いいただいている。
 ですから、我々はまだまだこの木材の活用については方法はたくさんあろうと思います。しかし、あわせて、今御審議いただいております化審法で、先ほどからの御指摘のように、何か家庭内のことで今この資料に御提示いただいているようなことの中に我々がうっかりしている問題があるかもしれない、あるとすればどういう点であるかよく精査をして、また御相談を申し上げたいと、このように思っております。
#53
○前田武志君 大臣、ありがとうございました。
 私が木材と申しましたのは、やはり大臣が御指摘のように、日本は木の文化で何千年とやってきているわけですね。ほんの数十年前まではあらゆる住環境というのは、住環境の中にある用具だとかそういったものはほとんどが木の文化だったんですね。それで問題はなかった。その後、人工的なこういう化学物質というものが非常に便利に使われるようになったわけですが、これは大臣が言われるように、二百年、三百年の検証は受けていないわけですから、幾ら分析的に調べて規制を掛けていったとしても、なおかつまだ疑念が残る。
 そして、大きくとらえれば、やはりこれからの時代、地球環境を救うのは木の文化であるというふうに、こう言われているわけでありますから、是非経産省におかれましても、家具であり何であり、まさしく大臣の主導で大いに振興していただきたいと、このように思います。
 そこで、最後になりますが、この部屋の環境等に戻って言いますと、この前の連合審査でも加藤委員の御指摘等があって、あのときのデータも私見させていただいているんですが、胎児、幼児の健康ということについて非常に加藤委員も懸念を抱いて、積極的にいろいろ政策提言を行っておられます。その議論の中で、子供のアレルギー体質というのが四二%とか三%とかいう御指摘がありましたよね。それは、胎児、幼児なんというのはほとんどがその過ごす環境というのは家の中であるわけでございますから、しかもその胎児というのは母体を通じてまた蓄積もしていくわけですから、したがって、胎児、母体、幼児、しかもその環境というのは、割とルームの中でも低いところの空気のところにさらされるわけですから、比重の重いものはその下の方にあるというようなこともある。
 この辺のことを考えると、やはり抜け落ちているだけではなかなか済まされない。やはり内閣を挙げて相当本気になって取り組まなければいけないのではないかというふうに思います。
 そこで、この化審法改正に至る合同委員会がありましたですね。その報告書を見ておりますと、検討の背景及び化審法の施行状況、その中のAの最後の方に、持続可能な開発のためのあのサミットがございましたね、WSSD目標の達成に向けて、すべての化学物質についてリスクを評価した上で、ライフサイクルの全般を通じた一層の適正管理を実現するための取組が進みつつあり、今後は、川上事業者のみならず、川下事業者も含めたサプライチェーン全体で、各事業者が適切に化学物質を管理する必要が高まっていると、こういう認識をされているわけですね。それを基に化審法を改正されているわけでありますから、まさしく今議論してまいったことはこの流通過程の川下の問題になってくるわけであります。
 経済産業省というのは、その上流側の、一番上流に行けばもうほとんどすべてをカバーしているわけで、そして、その河口段階というものも中小企業等も含めてかなりの部分は経産省がカバーしておられます。そういった意味で、再度大臣に、最後にこの流通過程を含めて、川下のトータルとしての、特に家、ルーム、幼児あるいは胎児、こういった子供たちの環境という意味においても、この部屋の環境等についてどのようにこれから対処していくおつもりか、その見解をお聞きして、終わります。
#54
○国務大臣(二階俊博君) この化審法の御審議をいただいている過程におきまして、各議員の皆様から随分示唆に富んだ御意見、また御指摘等をちょうだいしてまいりました。
 ただいま前田議員からもお話のありました点について、我々としても検討を要する問題も含んでおると、このように考えておりますので、健康被害の防止という観点からこの家の中での化学物質について改めて検討してみたいと、このように考えております。
#55
○前田武志君 終わります。
#56
○北川イッセイ君 化審法につきましては、有害な化学物質の輸入あるいは製造に対する規制と、こういうことでございますが、化学物質に対する規制の法律というのは非常にたくさんあるわけですね。大体、大まかにこれを整理してみますと、人がその製品を使って、あるいは食料に、食べたり口に入れたりして被害を受ける、そういう用途に対する規制と、それから環境ですね、環境を通じていろんな影響を受けるという、環境に対する規制というようなものに分かれると、こういうふうに思うんですね。
 用途の規制といいましても、その規制法を見てみますと、薬事法、それから農薬取締法、それから食品衛生法、毒物・劇物取締法、あるいは有害家庭用品規制法、建築基準法、労働安全衛生法というようにたくさんあるわけです。また、環境規制につきましても、大気汚染の防止法、それから水質汚濁の防止法、あるいは土壌汚染防止法、それから廃棄物の処理法と、こういうことで、これも随分たくさんあります。今回の化審法、今回改正されますと、そういうようにたくさんありますいろんな規制法、そこに対する情報の提供とか、あるいはその用途データの提供とかいうようなことができると、こういうようなことが説明されておるわけであります。
 私は、この化審法の今回の改正になりました後、この化審法というのは一体、たくさんこういうふうに規制がありますが、その中で一体どういうような位置付けになっていくのかということの整理をひとつ聞かせていただきたいと思うんですが。これは政府参考人で結構でございますけれども。
#57
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。
 化学物質に関する規制の体系、今委員がおっしゃったとおりでございます。いろんな整理の仕方がございますけれども、おっしゃいましたように、大別をしますと、化学物質を直接口に入れたりあるいは肌に触れるというようなことに着目をして直接の暴露量を規制する、用途に着目したものが多いのでございますが、そういうものと、それから環境を経由して人の健康あるいは動植物への影響を規制するというもの、二つございます。
 もう随分法律名を言っていただきましたので詳しくは申し上げませんけれども、暴露量、直接暴露に関する規制はいわゆる個別法でございます。それから、環境経由の方の規制も、これも二つのタイプがあると言ってよかろうと思います。一つは、さっき言いました、いわゆる公害的な排出をされるものについてのものでございますし、それからもう一つが、そういうものではございませんが、化学物質とかあるいは製品を使う際に環境に放出をされて、その長期毒性なんかによりまして人や動植物に悪影響が懸念される、食物連鎖も含めてでございます、そういうことが懸念される場合に、当該物質が製造したりあるいは輸入されるその大本のところで規制をすると、そういうものがございまして、これが化審法でございます。
 したがいまして、そういう位置付けでございますので、委員先ほどおっしゃいましたように、比較的今回の改正で対象物質も増やしましたので、大本のところでいろんな情報が集まってくることになります。したがいまして、そこで得られた情報等につきましては、今申し上げましたそういうもろもろの規制の方に役立つものが相当入ってくると思いますので、これを有機的に関係省庁に御連絡をするということにさせていただいて、全体として効果が上がるようにさせていただきたいと思っております。
#58
○北川イッセイ君 この化審法は一九七三年に制定されたと。で、それ以後の新しい物質についてはそれぞれちゃんと評価をされ点検されておると。しかし、それまでのもの、約二万六百についてはすべてが点検されておる、評価されておるということではないんだということであります。その点検されていないのが約一万九千残っておると、こういうふうに聞いておるんですが、それをやはりちゃんと点検、評価していかなければいけないと、こういうことで今回の一つ改正があると、こういうことです。
 それをいつまでにその点検されるのか。そして、その中から第一種特定化学物質という非常に有害なものを取り出していくと、こういうことなんでしょうけれども、今現在、第一種特定化学物質というのはどのぐらいあってどういう措置がされておるのか、お答えください。
#59
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。
 まず、全体の対象の範囲でございますけれども、おっしゃいましたように、今回の改正によりまして、その四十八年の立法のときに必ずしも対象になっておりませんでしたいわゆる既存物質というものも含めましてすべての物質を対象にしてチェックをすると。もちろん、先ほどほかの委員にも申し上げましたように一定のすそ切りでありますけれども、そういうことをさせていただいて、これはやってみないと分かりませんけれども、大体七千品目ぐらいがその届出の対象になってくるだろうと思っております。
 その上で、発がん性等の有害性について、徐々に簡易な試験から重い試験まで含めてチェックをしてまいりますが、まずその中で一定の有害性が認められるもの、あるいは有害性については分からないもの、これについては優先評価化学物質というふうに指定をいたしまして、徐々にチェックをしてまいります。これが多分約一千物質ぐらいになると見込んでおります。これにつきまして、サミットでの合意に基づいて、二〇二〇年まで、もちろんこれはなるべく早くという意味も含んでおりますが、それまでにこの千物質についてはチェックをするということにしてございます。
 その上で、どういうカテゴリーに入ってくるかというのは必ずしも今予見ができませんけれども、現在、御指摘にございました第一種特定化学物質というものにつきましては十六品目ございます。これはおなじみのPCBとかDDTとかそういうものが入ります。こういったものについて、もしその要件にかなうものが仮にあればこれに指定をするプロセスをたどることになります。
#60
○北川イッセイ君 いつまでにというのは言うてくれはったかな。
#61
○政府参考人(細野哲弘君) 二〇二〇年までのなるべく早い時期にそのプロセスを進めたいと思っております。
#62
○北川イッセイ君 それと、改正のもう一つの大きな趣旨ですね。見てみますと、大気、水で分解しやすい化学物質についても新たに規制の対象にすると、こういうことになっておりますが、これ新たに分解しやすい化学物質を規制の対象に入れたその理由、それから今までそれが入ってなかったために過去にどんな事故があったのか、もしあれば教えてください。
#63
○政府参考人(原徳壽君) お答えを申し上げます。
 今回の化審法の改正につきましては、有害性の評価のみならず、リスク評価ということで環境からの暴露という量についても着目して評価をすることにしております。そのために、良分解性、難分解性でなくて環境中でよく分解する物質でありましても、環境中への放出量が非常に多い場合、分解していく、よくは分解するんだけれども、それを超えて放出される場合は当然ながら環境中にたまっていくということになりますので、これらについても今回対象にすることにしたわけでございます。
 なお、過去に良分解性物質による広範な環境汚染が生じた事例というのは私ども承知しておりません。したがいまして、今回、直ちにこの良分解性物質が何らかの指定に当たるようなものがあるとは承知はしておりませんが、いずれにしましても、必要な情報を収集いたしまして必要な対応を取っていきたいと考えております。
#64
○北川イッセイ君 それと、さらにもう一つ改正の大きな趣旨でありますが、国際条約との整合性から見て、やはり一部例外規定を設けなければいけない、こういうようなことが書いてございます。その例外規定について、一体どういう品目が例外規定になるのか、そしてそれが今まで日本ではどのように扱われておったのか。そこのところの、そのいろんなそれを設ける趣旨ですね、そういうものをひとつ教えていただきたいと思います。
#65
○政府参考人(後藤芳一君) お答えを申し上げます。
 今委員の御指摘のように、この度、国際的に、ストックホルム条約と申しておりますけれども、これで新しく規制対象になります物質が九つほどございます。これまでストックホルム条約が既に存在しておりまして、そこで規制の対象にしておりました物質を受けるという意味も化審法の役割としてございました。この中では、例外的な用途というのは、日本の場合には使っておりませんし、必要がございませんでしたので例外の用途もなかったわけでございますが、今度指定されます物質のうちで、これは基本的な考え方としまして、代替する物質がない、その役割を果たせる物質が存在しないということと、それから、ある用途には不可欠な用途があるという両方が満たされます物質につきましては、その物質と用途の組合せを指定をしまして国際的にそれを認めてまいろうということが国際的な合意で話が進んでおります。そういたしますと、これまでの化審法の仕組みではそれを許すわけにはいかないということになっておりましたので、今回の改正案ではそこを認めるということにさせていただきたいという考えでございます。
 どのような物質かというお尋ねでございますけれども、具体的には一つの物質を予定しておりまして、PFOS、ピーフォスと申しますのですけれども、これが半導体の製造などの過程で不可欠な役割を果たすと、かつこれに代わる物質がないということで今回使用することを認めるということにさせていただきたいと思っております。
 ただ、これにつきましては、具体的な設備ですとか基準をちゃんと守るとか、あるいは譲渡する際に当たってはちゃんと必要な表示を行うというようなことが義務として課せられまして、かつその用途に限って認められるということを考えてございます。
#66
○北川イッセイ君 今おっしゃっているPFOSですね、今の時点ではこの一つだと、こういうことなんですが、このPFOSは今まで使われていなかったんですか、日本では。もし使われておったとすれば、それは何か規制はなかったんですか。
#67
○政府参考人(後藤芳一君) これまでにもPFOSは使われてございまして、半導体の製造ですとかほかにも使われている用途がございまして、これがこれまでは監視の必要な化学物質ということで化審法の下で対応してございました。
#68
○北川イッセイ君 今までからPFOSは使われておったと、こういうことなんですね。監視の対象であった。第一種特定化学物質ではなかったんですか。
#69
○政府参考人(後藤芳一君) お答えを申し上げます。
 これまでは、監視の対象でございましたので、第一種特定化学物質ではございませんでした。
 このストックホルム条約の考え方というのは、分解性でございますとか、蓄積性でございますとか、それから有害性と、それから、広範囲に地球上を影響が及ぶといういろんな考え方がございまして、そこのところは化審法とは全く同じではありません、もうちょっと条件が掛かっております。
 今回、環境に影響を及ぼしているというようなことを国際的にも調べまして、PFOSを今回改めてストックホルム条約の対象にしようということになりました。これを踏まえまして、日本の方でも中身を考えまして、今回、必要に応じてこの一特の方に指定をする必要があるかということを考えている次第でございます。
#70
○北川イッセイ君 はい、分かりました。このPFOSについては国際条約の状況に合わせていくと、こういうことだというふうに理解しました。
 それから、今日、厚生労働省お越しですけれども、私は、一つの単独の物質について、これは何も害はないんだと、しかし、例えばその無害のものを二つ合わせたら非常に有害なものに変わっていくと、こういうようなものがあるわけですね。それの一番例が硫化水素、自殺に使うとかいろんな問題がありました。こういうようなものについて、その規制は一体どうなるのか。それから、硫化水素の話が出ましたので、ついでに、この硫化水素のその後の状況も分かりましたらお聞かせいただけますか。
#71
○政府参考人(岸田修一君) 今、硫化水素の事案についての御質問がございましたが、御指摘の件は入浴剤、これは硫黄を含んでいる入浴剤でありますけれども、それと洗浄剤を混合することによって硫化水素ガスを発生する、こういうものでありまして、この二つの製品を混ぜること、それぞれの製品については有毒なものではありませんけれども、混ぜることによって有毒ガスを発生する、そういった事案に対応するために、昨年四月に、浴用剤を販売している薬局、薬店に対しまして、硫黄を成分として含む入浴剤の販売に当たっては必要に応じて使用目的を確認して販売するようにと、また不審な場合には販売を差し控えるようにと、特に、入浴剤と同時に、硫黄を含んでいる入浴剤でありますが、と同時に酸性の洗剤を購入しようとする者には注意するようにと、こういった点の注意を喚起いたしまして、販売の現場でこのような事件が生じないような措置を行っているところであります。
 今後とも、こういう別々の製品を混ぜることによって起きる有害な事案、こういったものについては、情報を収集し次第、関係省庁、関係部局が協力して対策を取る必要があると、こういうふうに考えております。
#72
○北川イッセイ君 今回の化審法の改正について、二〇〇七年には欧州でREACHが制定されましたね。アメリカでも独自の化審法があるわけです。そういうものを考えますと、それらの国際的な海外の規制、そういうようなものと今回のこの化審法の改正とが対応できるのかどうか、そういう検討をなされたかどうか、お答えいただけますか。
#73
○大臣政務官(谷合正明君) データや規制の対応ということでありますけれども、要するに事業者にとってこのデータや規制の共通化ができるかという観点からちょっとお答えさせていただきますが、まず、規制というものは一〇〇%世界で同一ということにはならない、が、しかしながら、データについてはしっかり各国で共有できるという体制になります。例えばOECD、我が国も加盟しておりますが、このOECDでは化学物質の有害性試験データの相互受入れ、また既存化学物質の安全性点検等、新規化学物質の事前審査の国際調和等の活動を実施しております。こうしたOECDにより国際標準化された試験方法を利用することで、事業者は欧州のREACH規制においても化審法におきましてもその試験データを活用することが可能になります。
 今後とも、こうしたOECDの取組に積極的に参加することによりまして、企業の負担軽減に取り組んでまいりたいと考えております。
#74
○北川イッセイ君 最後に、既存の化学物質を、先ほどの御答弁では約一千ほどになるだろうと、こういう話なんですが、それを評価、点検していくと、こういうことなんですが、これ随分費用が掛かると思うんですね。いろいろお話聞きますと、例えば、モルモットなどを利用して少しずつその物質を与えていってどんな影響が出るのかとか、そのデータを全部取っていくわけですから、一件でどれぐらい掛かるのかというと、五百万円ぐらい掛かるという話も実は聞いております。
 それで、今回のこの改正で、そういう点検、評価をしていく上について事業者の方に負担が行くんじゃないかということで、私は大変心配をしております。仮にこれを、いや負担は行かない、政府でやっていくんだということになれば、その費用が対応できるのかどうか。例えば一千だけを考えましても、例えば五百万円で一千掛けますと五十億になるわけですね。そこらの点、どうお考えなのか、大臣、いかがでしょうか。
#75
○副大臣(吉川貴盛君) 私の方からお答えをさせていただきたいと思いますが、今回の改正化審法により事業者が要する追加的費用につきましては、既に一定の有害性情報を国が有するもの、それが全くないもの、さらには、事業者において一定の情報の蓄積のあるもの等もあるために一概に言うことはできませんけれども、しかしながら、ただいま北川先生から御指摘がありましたように、事業者の調査をいたしました場合に、この優先評価化学物質のリスク評価に当たりまして基礎的な有害性情報を収集するためには、一物質当たり平均、御指摘いただきましたように五百万ということが分かりました。そして、優先評価化学物質が千物質程度と想定されますので、これもまた御指摘をいただきましたように、全体としては五十億円の費用を要するということになります。
 こうした新たな有害性情報の収集の負担につきましては、その化学物質が中小企業による製造、輸入が大部分を占める場合には、事業者に代わりまして国が自ら安全性の試験等を実施することをいたしておるところでございまして、こうした観点から、平成二十一年度の新規の予算で三億八千万及び今回の補正予算につきましては七億七千万において所要の予算を計上をさせていただいたところでございまして、このような予算を通じまして、中小企業など事業者の費用負担に十分に配慮をしてまいらなければならないと考えております。
#76
○北川イッセイ君 終わります。
#77
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 質問に先立ちまして、昨日、日中首脳会談でも取り上げておりました中国政府のIT情報の強制開示について、一言触れさせていただきたいと思います。
 これは、中国独自の安全基準であります強制製品認証制度、CCCというものによるもので、家電製品やパソコン、基本ソフトまで対象となっておりまして、この認証制度を得ないと中国国内で販売できないというものであります。この認証を得るためにはソースコードと言われます設計図の開示を求められる可能性もありまして、企業側は技術流出のおそれのある世界に例のない制度に困惑をしているところでございます。
 中国政府は一年延期したというふうに発表いたしました。この延期につきましても、まさに経産大臣として、また中国政府に信頼が厚い大臣として恐らく陰で尽力をされたのではないかというふうに思いますが、このような中国側の保護主義的な制度に、技術は命であるわけで、高付加価値の技術を多く持つ我が国政府といたしましても、今後しっかりと対応をしていただきたい、調整を図っていただきたい、これは要望をさせていただきます。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 二〇〇七年六月、EUの化学物質に関する新規制、先ほども出ましたREACHが発効いたしました。これに伴って、フィンランドのヘルシンキに新設をされました欧州化学物質庁も活動開始をいたしました。
 REACH規制は、技術革新を促進してEUの化学産業の競争力を維持しながらも、人間の健康や環境の保護を大幅に改善することを目的としておりまして、EUの化学物質規制はどんどん強化をされていると聞いております。このために多くの物質にチェックが及ぶことになりまして、日本の産業界としても情報収集に取り組んでいるようでございますけれども、本法改正もそうした国際的な動きに対応するものではないかと思います。
 ところで、低炭素施策の展開の中で、我が国ではリチウムイオン電池の生産、利用が本格化をしております。
 このリチウムイオン電池は、極めて新しい化学物質が取り入れられておりまして、法の規制が追い付いていない、こういう現状があると指摘をされております。
 一方で、この電池は、皆様よく御存じのように、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラなどの電源として不可欠のものであります。二〇〇七年の国内生産金額は約三千億円で、まさに成長産業でありまして、今後、次世代自動車、自然エネルギーの蓄電池としての技術開発が期待されているものであります。ここ二、三年の新聞報道では、パソコンのバッテリーとして使われたリチウムイオン電池が発火、破裂したということでリコールされて、製品回収を余儀なくされたとの問題も指摘をされております。
 しかし、このリチウムイオン電池というのは、我が国は世界のトップを走っているわけでございます。次の技術展開でも、安全、安心というのはもちろん大事であります、最重要ではありますが、我が国にとっても、このリチウムイオン電池はもう最重要の、まさに発展の私は産業であるというわけで、今回の欧州のREACHによって我が国の電池産業が不利益を被っているということはないんでしょうか。また、今回の化審法改正によって、我が国の化学物質の安全性が確保されて、電池の欧州市場の獲得にも資すると考えていいのでしょうか、お伺いをいたします。
#78
○政府参考人(細野哲弘君) お答えをいたします。
 御指摘のとおり、リチウムイオン電池を含めて、電池の性能でいかに競争力を高めていくかというのは、これはこれからの日本経済にとって大変重要なファクターであると思います。
 御案内のように、今いろいろな規制が欧州で動いております。したがいまして、これまでのところ、具体的にそのREACHの運用の中で、リチウムイオン電池等に使われる特別な物質に着目して、それが原因で規制を行われ、それによってリチウムイオン電池を含めた取引等に悪影響があるということは事実上はまだ入ってきておりませんけれども、これは御指摘のとおり、そういう使い方をされる可能性は全くなくはないわけでございますので、それは十分注視をしてまいりたいと思います。
 他方、御指摘のとおり、今回の化審法の改正によりまして、化学物質が人とか動植物に与える影響を最小限にするということでやっておりますけれども、むしろ、日本のこの制度をクリアしたちゃんとした素原材料で作った電池は大丈夫だぞ、あるいはこれを、ちゃんとした加工をしている日本の製品は大丈夫だぞというところは、まさに安心、安全という観点からも非常に大きなセールスポイントになろうかと思います。
 したがいまして、そういったポジティブな発想も含めまして、この改正化審法は物質の安全性等々についてしっかりとした基準になり、それが運用されることによって全体の製品の安全性あるいは安心を高めると、こういう非常にいい循環になることを期待して運用してまいりたいと思います。
#79
○松あきら君 ありがとうございます。大事なところであると思います。日本のこうした技術を守り、そして、しかもそれが安全だということをしっかりと世界に発信していく。よろしくお願いいたします。
 では次に、東アジアにおける支援の在り方についてお伺いをしたいと思います。
 経済発展を続ける東アジア各国は重要な貿易パートナーでありまして、東アジア地域における化学物質管理能力の向上が期待されるところでございます。我が国は東アジアにおける先進的な立場を自覚して各国の支援をすることが重要だと思います。
 その際、受入れ可能な支援やロードマップを示すことが必要ではないでしょうか。私は、その支援というのは何もお金、資金ということだけに限らないというふうに思います。どのような取組をされているのか、これはERIAもつくられた大臣にお伺いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。
#80
○国務大臣(二階俊博君) 東アジアにおける化学物質管理の支援については、議員が御指摘のように、大変重要な要素をはらんでおるというふうに考えております。
 これまでも、我が国としてODA事業としてのアジアの行政官や産業界を対象とした研修制度などを実施して、人材の育成等に協力してまいりましたことは御承知のとおりであります。また、APEC等の場を通じて、日本の化学物質管理の経験をアジア地域に提供し、積極的な協力を行ってまいりました。
 今後は、今御指摘のとおり東アジア・ASEAN経済研究センターなどを活用して改正化審法の趣旨や内容を紹介し、アジアを始めとする関係各国に対してもその実施スキームや、あるいは更なる協力を要請するとともに、お互いに情報の共有を図ってまいりたいと考えております。そのような取組を通じて、アジアにおいて日本の改正化審法について更なる御理解を深めて各国の化学物質管理の活用にお役に立てたい、そしてある種のアジアスタンダードというべき制度の大きな広がりを目指していきたいと考えております。
 なお、先ほど松議員から冒頭、ITセキュリティーの強制認証制度についてお述べをいただきましたが、関心の深い問題でございますからごく簡単に申し上げさせていただきたいと思いますが、麻生総理からは、国際的に例のない制度としてこのことに再考を求めるということを強く要請をいたしました。温家宝総理からは、適用範囲を狭め、導入を一年遅らせることとしたという回答があったわけでありますが、総理からは改めて再考を要請したところであります。
 私も、先般タイで行われました首脳会談の際に、同席しておられた陳徳銘大臣と特にバイの会談において日本側の主張を申し上げると同時に、先般この陳徳銘大臣の下の副部長がお見えになった際にもこのことを強く要請し、上に上げると、関係者にそのことを必ず伝えるということに相なっておったわけでありますが、一部新聞に報道されたようなことがあったわけでありまして、我々はこの事実に対して機会あるごとに中国側の再考を求めていくと、この姿勢で臨んでいきたいと思っております。
#81
○松あきら君 ありがとうございます。お答えいただけると思いませんでしたので、うれしゅうございました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、最後の質問でございます。
 一万分の一ミリ以下の超微小なナノ粒子の技術、日本が世界をリードしているわけでございます。カーボンナノチューブの発見、これは一九九一年、飯島教授、ノーベル化学賞の有力候補に今名前が挙がっているわけでございますけれども、これもまさに日本が最先端を走っております。このナノ技術による材料によりまして、半導体の微細化や太陽光発電の効率化、病気の部位だけに届く薬の開発にも役立つことが期待をされております。市場規模も、二〇三〇年には国内だけで二十六兆円規模に成長するという推計もあるそうでございます。
 ところで、最近はナノ技術を使った化粧品が出回っております。ナノテク化粧品は、透明度の高いファウンデーションや紫外線予防効果の高い日焼け止めができるなどが期待をされておるところでございますが、しかしアメリカでは、発がん性やラットでの実験で皮膚から神経を経由して脳に入り込んだなどの報告もありまして、安全性を疑問視する専門家もおります。欧米が安全性研究を究めれば、安全基準を欧米が決めて日本製品は閉め出されない、そういうなりかねない状況もあると私は思います。
 ナノ粒子につきましては、有害性の知見が未解明であり、現時点では製造、使用を一時中止すべきと、こういう意見もございますけれども、私は日本が世界に先駆けて安全性を確保して、日本発のナノスタンダードを世界に発信すべきではないか、まさにジャパンスタンダードというものを世界のスタンダード、世界の基準にする、こういう取組を是非すべきではないかと思います。大臣、御所見をお伺いいたしたいと思います。
#82
○国務大臣(二階俊博君) ただいま御質問にありましたように、ナノ物質、極めて微細な粒子状の物質であるわけでありますが、人や動植物に与える影響はまだ十分解明されておりません。一部には慎重に対処すべきだとの意見さえもあります。しかしながら、ナノ物質の持つ潜在的な利用の可能性を考えてみれば、むしろ御指摘のように、我が国の先端的な技術力を活用して、安全性をいち早く世界に先駆けて国際標準の確立、これをリードすべきだとの御提言、私も全くそのとおりだと思っております。こうした認識の下に、我が国の産業競争力の強化にとって重要と考えられるカーボンナノチューブなどについて、我が国が主体となって世界で初めての安全性評価手法を開発し、OECDのガイドラインとして採用されるよう提案する準備を進めているところであります。
 今後とも、この分野において、関係省庁とも十分連絡を密にしながら、世界でもリーダーシップを発揮できるように努力を重ねてまいりたいと思っております。
#83
○松あきら君 ありがとうございました。終わります。
#84
○松下新平君 ありがとうございます。改革クラブの松下新平です。
 質問に先立ちまして、このたびの新型インフルエンザの発生に対しましての経産省の取組をお伺いしたいと思っております。
 WHO緊急委員会は、今朝、日本時間の今朝ですけれども、この警戒レベルをフェーズ5に引き上げました。六段階の上から二番目という状況であります。それぞれ第一義的には厚生労働省そして農林水産省が取り組まれていらっしゃいますけれども、経産省の現在までの取組についてお伺いしたいと思います。
#85
○政府参考人(照井恵光君) お答えいたします。
 経済産業省におきましては、政府全体の新型インフルエンザに関する行動計画に基づきまして当省の行動計画を定め、新型インフルエンザの発生の各段階に応じて必要な対応を取っているところでございます。
 今般の豚インフルエンザに対しましては、二十八日に、一昨日でございますけれども、政府の対策本部で基本的対処方針がまとめられまして、それに基づきまして二階大臣を本部長とする経済産業省新型インフルエンザ対策本部を設置し、当省としての対処方針を取りまとめ、関係事業者等に周知を行い、対応しているところでございます。具体的には、電気、ガス、石油等のライフラインや生活必需品の国内供給体制を確認すること、産業界に対する注意喚起や、国内で新型インフルエンザが発生した場合に備えた事業体制の確認を要請することなどでございます。
 本日も、委員御指摘のとおり、WHOにおきまして警戒レベルがフェーズ4から5に引き上げられましたが、今後とも各種最新の情報、政府全体の方針を踏まえまして必要な対応を取ってまいる所存でございます。
#86
○国務大臣(二階俊博君) ただいま照井技術総括審議官が御答弁を申し上げたとおりでありますが、私どもも、経済産業省としては、取り組むべき課題というものは既に承知をしておるわけでありますから、ライフラインや生活必需品にかかわる対応等は、これは私どもにとって大きな課題でありますので、この点を十分認識をして対応したいと思いますが、同時に、産業界との連携といいますか、関係の深い省庁でありますから、それだけに、各産業界とも情報の収集や、あるいはまた我々の側からの情報の発信、伝達、そのことに抜かりなく対応してまいりたいと思っております。
 ただ、余りこのことが先走って、かえって風評被害等を巻き起こすその原因をつくってもなりませんので、そこらのところは十分バランスを考えながら、そして遅きに失することのないように、やるべきことは果敢にやっていく、そういう心構えで今対処しようとしておるところであります。
#87
○松下新平君 ありがとうございました。大臣がおっしゃったように、いたずらに危機感をあおってはいけないと思いますけれども、万全の取組をよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、本日の議題であります化審法、質疑の終局に当たりまして、重複もありますけれども、確認の意味で、幾つか用意してまいりましたので、御答弁をお願いしたいと思います。
 まず一点は、すべての化学物質の届出対象化による影響についてお伺いしたいと思っております。
 今回の改正は、ハザード評価を中心とした規制からリスク評価を大幅に取り入れた体制に転換するものとされています。そのために、暴露量を集計、推定するための手段として優先評価化学物質及び一般化学物質が新設されまして、製造・輸入数量等の届出の対象となります。これによってすべての化学物質が届出対象となるわけですけれども、この結果、届出物質数と事業者数が増加するわけですけれども、いろいろ質問がありましたが、予算は大丈夫か、あるいは人員、体制は大丈夫かという懸念がございますけれども、この点について御答弁をお願いいたしたいと思います。
#88
○政府参考人(後藤芳一君) お答えを申し上げます。
 従来の化審法と新しい化審法で事業者数ですとか物質の数がどう変わるかという論点と、それから体制が十分かという点でございます。
 最初に、現在の化審法の下では、監視ですとか一特、二特といった物質を全部合わせますと約一千の物質で四百社ぐらい、これらが届出義務ですとか、こういう規制の対象になってございます。これが現在、一千と四百社ということでございます。
 それで、改正化審法の下では、今御指摘のように、優先評価化学物質ですとか、新しい枠組みにしてまいります。対象の物質も広げてまいる。ただ、リスク評価をやることによりまして、実際にそれを子細に審査をしてまいるものは絞り込んでやってまいると、こういう増減がございます。
 この結果、一トン以上の製造、輸入のあります物質の想定としましては、先ほど来の御答弁でもございましたように、大体七千ぐらいと想定しておりまして、これに対応いたします事業者の数というのは八百社程度という具合に増えるということかと存じます。
 ただ、その中で、今申しましたように、発がん性の疑われる物質でございますとか、あるいは有害性の情報がない物質、不明である物質である、しかしながら環境への排出量が多いと考えられるものというようなことを絞り込んでまいりまして優先評価化学物質を指定してまいります。優先評価化学物質につきましては、大体これが一千物質、四百社ぐらいが対象になろうかと考えてございます。これが物質の数と会社数でございます。
 これに対します対応といたしまして、経産省とそれから厚生労働省と環境省の三省で協力しておりますけれども、そこの職員が約五十名ございます。それから、審議会の有識者が三十名ぐらいということでございます。これは、またほかに届出情報がたくさん集まってまいりますので、その集計ですとかは外部の委託などを積極的に活用してまいろうと考えております。
 こうしたやり方によりまして、人員ですとか予算の確保には万全を期すとともに、この制度の、新しい制度を円滑、着実に実施されてまいるように努めたいと考えてございます。
#89
○松下新平君 よろしくお願いいたしたいと思います。
 もう時間もありませんので、最後の質問になろうかと思います。
 国民への分かりやすい説明の必要性についてお伺いしたいと思っております。
 化審法を始めとして、化学物質に関する法律は直接国民に義務を課するものではありません。内容も専門的なために、国民の理解度は余り高くないと思われております。しかし、現在の我々の生活は、今日もありましたけれども、シックハウスとか化学物質に取り囲まれておりまして、その取扱い方法を間違えれば、人の健康等に悪影響をもたらす可能性は十分考えられます。
 そこで、政府は事業者や国民が化学物質管理について理解を深めることができるような施策を進めるべきだと思うんですけれども、その点についての御意見をお願いいたします。
#90
○国務大臣(二階俊博君) 化学物質から、私たちの生活に大変必要不可欠な重要なものであるということはだれもが承知をしているところでありますが、これは一方、取扱いを誤りますと、人の健康や環境の中の生物に対して悪い影響を及ぼす可能性を持ち合わせております。
 そこで、松下議員の御意見のとおり、私はこの法律の中で、ただいま御指摘のように、国民の皆さんに御理解を深めるその努力をするということは最も大事なことだと思っております。政府としては、御承知のとおり、持続可能な開発に関する世界首脳会議の合意に基づく目標にあるとおり、二〇二〇年までに化学物質のリスクを最小化させる方策を今後着実に行ってまいりたいと思っております。
 経済産業省では、改正化審法の下で得られた情報について、データベースを整理し、可能な限り情報公開を進めて、広く国民の皆さんに、あるいはまた事業者の方々に情報の提供を図って御協力を求めてまいりたいと思っております。また、持続可能な開発に関する世界首脳会議の合意の内容や今回の改正の趣旨の周知徹底を行い、国民と事業者の方々の協力によって化学物質への理解を更に深め、化学物質によるリスクの低減化が図られるよう社会の構築に努力をしてまいりたいと、このように考えている次第であります。
#91
○松下新平君 もう一点、国民への分かりやすい説明についてお伺いしたいと思います。
 化審法は、化学工業品としての化学物質について製造、輸入を規制の対象としております。しかし、一般の国民の関心としては、玩具に使用される塗料などの日常生活で使用する製品に問題がないかなどに力点が置かれている傾向にあります。また、化学物質の中には、化学兵器の製造や禁止されている薬物の吸引にも転用され得るものがございます。
 このような社会的な関心が高い事項と今回の改正はどのように関係していくのでしょうか、お願いしたいと思います。
#92
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。
 化学物質に関する諸規制については、累次御説明を申し上げたとおりでございます。
 確かに化審法は、個別の法令の対象となる物質を、直接というよりは、その製造とか輸入の大本のところで管理をするという立て付けでございますので、したがいまして、そういう意味では一般の国民の方から比較的見えにくい構造があることは事実でございます。
 ただし、累次御説明しましたのでもう簡単に申し上げるだけにとどめますけれども、今般の改正によって、相当幅の広い物質について余り例外を作らずにチェックをするということにさせていただきました。したがって、たくさんの情報が集まってまいりますので、この情報については、個別の法令について有用なものはどんどん関係の省庁に御提供申し上げるということにさせていただきますし、それから、化学物質はいろいろなところに使われます。したがいまして、これが含有をするような消費者用の製品も含めて、どこにどう含まれているかということについては、包装とか送り状にちゃんと表示をするというようなことも含めて、流通段階における見える化といいますか、情報の透明化を図るということもさせていただいております。
 したがいまして、この法令自身は大本の規制でございますけれども、いろいろなところに波及をする効果にかんがみまして、最大限の情報提供と透明化に更に努めてまいりたいと思っております。
#93
○松下新平君 ありがとうございました。
 六つの省庁にまたがるということですけれども、経産省のリーダーシップで運用をしっかりしていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。
#94
○委員長(櫻井充君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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