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2009/06/16 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 厚生労働委員会 第16号
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2009/06/16 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 厚生労働委員会 第16号

#1
第171回国会 厚生労働委員会 第16号
平成二十一年六月十六日(火曜日)
   午後一時四十九分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十一日
    辞任         補欠選任
     大島九州男君     家西  悟君
     谷岡 郁子君     谷  博之君
     礒崎 陽輔君     坂本由紀子君
 六月十五日
    辞任         補欠選任
     足立 信也君     津田弥太郎君
     島尻安伊子君     丸山 和也君
     渡辺 孝男君     魚住裕一郎君
 六月十六日
    辞任         補欠選任
     津田弥太郎君     足立 信也君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         辻  泰弘君
    理 事
                中村 哲治君
                柳田  稔君
                蓮   舫君
                衛藤 晟一君
                山本 博司君
    委 員
                足立 信也君
                家西  悟君
                梅村  聡君
                川合 孝典君
                小林 正夫君
                下田 敦子君
                谷  博之君
                森田  高君
                石井 準一君
                石井みどり君
                岸  宏一君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                古川 俊治君
                魚住裕一郎君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   舛添 要一君
   副大臣
       厚生労働副大臣  大村 秀章君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       総務省行政評価
       局長       関  有一君
       厚生労働大臣官
       房長       大谷 泰夫君
       厚生労働省職業
       安定局高齢・障
       害者雇用対策部
       長        岡崎 淳一君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       北村  彰君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    阿曽沼慎司君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    木倉 敬之君
       厚生労働省老健
       局長       宮島 俊彦君
       厚生労働省年金
       局長       渡邉 芳樹君
       社会保険庁総務
       部長       薄井 康紀君
       社会保険庁運営
       部長       石井 博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を
 改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(辻泰弘君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十一日、礒崎陽輔君、谷岡郁子君及び大島九州男君が委員を辞任され、その補欠として坂本由紀子君、谷博之君及び家西悟君が選任されました。
 また、昨日、渡辺孝男君及び島尻安伊子君が委員を辞任され、その補欠として魚住裕一郎君及び丸山和也君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(辻泰弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長渡邉芳樹君外九名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(辻泰弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(辻泰弘君) この際、厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。舛添厚生労働大臣。
#6
○国務大臣(舛添要一君) 障害者向け郵便料金割引制度に関する局長逮捕についての経過報告をさせていただきます。
 一昨日、本省の局長が虚偽有印公文書作成、行使の容疑で逮捕され、先月二十六日に逮捕された本省の職員が再逮捕されました。誠に遺憾なことと考えております。
 現在、検察当局による捜査が行われておりますので事件の内容についてのコメントは差し控えますが、厚生労働省としては、今後とも検察当局の捜査に協力するとともに、捜査結果等を踏まえ、厳正に対処することといたします。
 また、厚生労働省職員の綱紀の厳正な保持について一層の徹底を図ってまいります。
 なお、本日付けで後任の局長が就任いたしましたので、申し添えます。
 以上でございます。
    ─────────────
#7
○委員長(辻泰弘君) 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○蓮舫君 民主党・新緑風会・国民新・日本の蓮舫でございます。
 私は、今回のこの基礎年金へ国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げる法案の審議を進めれば進めるほど、この法案を本当に通していいんだろうか、優先順位で言えばこの法案を通す前に制度設計そのものの見直しを与野党共に始めなければいけないんではないかという思いを実は強めています。
 財政検証、五年に一度の結果が明らかになりました。モデル世帯って一体どこにいるんだろうか。そういう様々な思いもあるし、あるいは、前提条件が少し悪くなっただけで、政府・与党が二〇〇四年の改正時に公約としていた百年安心、つまり所得代替率五割を維持するということももろくも崩れ去る。何となく、この五割を維持するためだけに逆算をしたんではないかという印象もまだ私の中では否めていません。制度そのものをどうするのかという考えなしに、二兆円を超える莫大な額を、安定財源ではなくて不安定財源、埋蔵金に頼ることとしている今回の法案の筋というのは、私はやっぱり違うんだという思いを実は強く思っております。
 政府は、去年のクリスマスに閣議決定した中期プログラムで、今後は中福祉中負担、いまだにこの中福祉って何だろうという定義も総理の口からまだ聞いてはいないんですけれども、それを進めていく、そして安定財源を確保していくとされているんですけれども、どんな社会保障の像があるのかも実は私の中にはまだ見えてきていません。
 そこでお伺いしたいんですが、社会保険庁が今年に廃止をされ、来年から日本年金機構になります。この日本年金機構は、中福祉中負担、新しい政府・与党の社会保障の制度の中でどういった役割を果たしていくんでしょうか。
#9
○政府参考人(薄井康紀君) 社会保険庁、これは実務を担う機関でございますけれども、来年一月には日本年金機構に変わるわけでございます。
 制度全体の設計というふうなものはこれは一つあるわけでございますけれども、現在の社会保険庁、それから来年一月から発足する日本年金機構はその実務を運営する機関ということになってまいります。実務を運営する機関として国民にできるだけ分かりやすい形で情報を提供し、サービスを提供する、また事務処理の効率化、こういったことを図りながら国民に信頼される年金業務の運営ができるように取り組んでいく、これが日本年金機構の役割であろうと考えているところでございます。
#10
○蓮舫君 国民に信頼される日本年金機構、社会保険庁が日本年金機構に変わることでどうやって信頼されるんでしょうか。
#11
○政府参考人(薄井康紀君) 日本年金機構という形で名前が変わるだけでもちろんそういうことができるわけでないというのは、御指摘のとおりでございます。
 新しい日本年金機構、現在の社会保険庁と異なる幾つかの特徴もございます。
 職員は、今度は公務員ではなくて非公務員となります。能力と実績によります人事管理を導入して、これは今の社会保険庁もそうでなければいけませんけれども、職員の意識改革を更に進めてまいりたいと考えております。
 それから、先ほども申し上げましたけれども、親切で分かりやすいお知らせであるとか、それから電話相談、インターネットでの情報提供、こういったものを通じまして国民のニーズに応じた業務運営を更に的確に行ってまいりたいと。
 それから、これも先ほど申し上げましたけれども、事務の適正かつ効率的な実施と、こういうふうなことで、それはやはり新しい日本年金機構というところにふさわしい中身が盛り込まれるような運営を図っていく必要があると考えているところでございます。
#12
○蓮舫君 組織として看板が変われば中身が劇的に良く変わるとはとても思えないんですね。例えば、消えた年金問題を一つ取りましても、これ、舛添厚生労働大臣も、あるいは歴代の総理、今の麻生総理大臣も含めて、ほぼ社会保険庁の組織の関与を断定しています。
 じゃ、だれが、どういうふうな消えた年金問題の責任を取って新しい日本年金機構に移行しようとしているんでしょうか。
#13
○政府参考人(薄井康紀君) 年金記録問題というのは、現在の社会保険庁にとりましても非常に大きな課題でございます。この三月に閣僚会議で決めましたスケジュールに沿いまして、日本年金機構がスタートするまでに業務の一区切りを付けるということで取り組んでまいりたいと考えております。
 もちろん、それ以降残る仕事もありますけれども、これにつきましては厚生労働省、それからその下にございます日本年金機構、力を合わせてきちっと取り組んでいくというふうに考えております。
#14
○蓮舫君 私が国会でこの消えた年金問題を取り上げたのが二〇〇七年の五月二十二日でした。あれから二年がたちました。五千万件の記録が今御本人の元の記録に統合されたのは千十万件のみです。まだほとんどが解決されていない。
 この時点までで、消えた年金問題に関しては税金、経費は幾ら使われましたか。
#15
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 この時点と申しますのは、二十一年度の補正予算を含む数字ということでございましょうか。そういう前提でお答え申し上げますと、十九年度の補正予算から二十一年度の補正予算まで約一千五百億円でございます。
#16
○蓮舫君 一千億もの税金を使って、国民は全く悪くない、国民は自分の記録が消えているというのはつゆとも疑ってはいなかった。それの記録を戻すのに税金を使っていくという方針もなかなか私分からないんですけれども、他方で、日がたつにつれて職員の関与というのも随分明らかになってまいりました。
 一つずつちょっと確認をさせていただきたいんですが、去年一月の予算委員会で調査をお願いした十七件というものがありますが、この標準報酬・資格喪失の遡及訂正事案についての調査はその後どういう形でまとまったんでしょうか。
#17
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 十七事案、中身的には、御案内のように総務省の方に設置されております第三者委員会、こちらの方で申立てを受けてあっせんをした事案が十六。それからもう一つ、その経由ではなくて相馬さんという方が自らオープンになさって、そして事案として取り上げたものが一件。合計十七件ということになってございます。
 これら十七件につきましては、これも昨年来御報告しておりますが、昨年九月に開きました年金記録問題関係閣僚会議、こちらの方にその調査結果を報告しております。
 かいつまんで申し上げれば、まず、その第三者委員会のあっせんにかかわる案件でございますけれども、十六件、このほとんどは、一件を除きましては、事実に反する処理であることを職員が知っていたかどうかは明らかにならなかったということ。それから、十六件のうちの一件ですが、遡及して資格喪失させたことは事実に即していた可能性が考えられるが、その後の指導に誤りがあった事案というので一件。これが十六件の中身。
 それからもう一つ、相馬さんの事案と言われるものでございますが、これが、社会保険事務所の職員が事実に反する処理であることを知っていたと考えられる事案ということで、報告をさせていただいております。
 第三者委員会関係の十六件は調査は終了でございまして、現在、残るもう一件、第三者委員会がかかわらない形で取り扱うことになった事案について、関係する職員において他の事務所勤務時代に同様の行為があったのかなかったのか、そこら辺の調査を進めているというのが現状でございます。
#18
○蓮舫君 この十七件の事案については去年の一月に調査を始めて、四月に中間報告をされて、去年秋の九月に調査結果を関係閣僚会議に御報告をされたと。
 その去年の九月からもう九か月たっているんですけれども、去年の九月に職員の関与が明らかになった相馬社長の案件一件、これはこの職員がほかにも自分が関与をして改ざんを行っていたと証言している。九か月たちました。調査結果はどうなりました。
#19
○政府参考人(石井博史君) 端的に申し上げますと、複数の事務所に、他の事務所にも勤務しておりまして徴収の業務に携わっていたと。その時代時代に一定の要するに業務処理をしているわけでございますけれども、例えば標準報酬月額が一定金額以下に改定されている、そういう事業所というのがやはりその先々にそう多くはございませんけれども一定数ございますので、そういう事業所の事業主さんに対して御連絡を取り、その経緯について確認をする、また、それでもっていただいた回答の内容に応じて社会保険事務所の当時の職員の方にも当たるというようなことで少し時間が掛かっておりますけれども、関係書類なども当たりながらなお調査を進めているというところでございます。
#20
○蓮舫君 複数の改ざんを行っていた。じゃ、この職員は何か所の事業所でトータルで何件の改ざんを行ったんですか。
#21
○政府参考人(石井博史君) 少し私の説明が言葉足らずだったかもしれませんけれども、まず、勤務した事務所、特に徴収業務、この業務をやる形で勤務した事務所といたしましては、まず取りざたされました麹町の事務所のほかに杉並の事務所、それから府中の事務所というふうにございます。この二つの事務所の勤務時代のものについて当たっているということでございます。
 外形からしますと、一定金額以下、大きく下げているというものがありますので、それらについて当たっているということで、まだ最終的にそのような不適正な遡及訂正処理をやったというところまでの確定はまだでございます。
#22
○蓮舫君 麹町と杉並と府中、三か所の社保事務所で徴収業務をしていて標準報酬月額を不適正に引き下げる関与を行っていたんじゃないか。何件ぐらいあるんですか。つまり、九か月も調査している。まだ結果が出ない。一人の人が三つの事業所で携わった案件は、じゃ何件あって、だから調査が進まないという説明なんでしょうか。
#23
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 やや調査のプロセスを申し上げることになるわけですが、そこのところはちょっと詳細はお許しいただいて概略だけ申し上げさせていただきますと、適正な要するに理由があってさかのぼって一定の幅の処理をするというのはこれはあるわけでございます、これは前々から申し上げているわけでございますが。
 外形からしますと、そういうものも含む形で、その職員が今申し上げました事務所に勤務していた時代というものをとらえて、それぞれどのくらいの件数があるかをまず外形的にとらえて、そしてそこからそれぞれの事業所の事業主さんに手紙、書面などで連絡を取り、そして内容によっては直接ヒアリングをさせていただく、面談をするというようなことでやってきていて、ちょっと手元に細かなものはございませんけれども、そう多くはございませんで、一応、私ども、現時点においては二けたまでは行かないのではないかというふうに思っております。一けた台の処理状況、一けた台の確認作業を進めていると、こういうことでございます。
#24
○蓮舫君 一けた台の確認作業をするのにどうして九か月掛かるんですか。
 職員の関与の調査をお願いしたのが七月、関与が記憶にないというのは全部外されているんですけれども、一件だけ、これも民主党の部門会議に社長が勇気を持って顔を出して名前を出して証言をしてくれて、社会保険庁の事務所の職員に改ざんを指導されました、書類は全部書いてもらいました、自分は判こを押すだけでした、あとは全部やってもらいましたと。これで社会保険庁側が調査で、言葉が適切かどうか分かりませんけれども、これは認めざるを得なかった案件ですよ。それが去年の九月に関与が確認をされている。一けた台の数の、複数、ほかにも改ざんを行っていたことが分かって今調査をしている。でも、九か月も調査をするものなのでしょうか。
 何でこだわるかというと、もう既に、この人が改ざんして自分の年金が減らされている、あるいは期間が短く改ざんされている、知らないうちに満額の年金をもらえていない、あるいはもしかしたら無年金になる可能性も否定はできませんから、被害が出ているんですよ。この被害を一日でも早く社会保険庁の責任として救済しなければいけないんじゃないですか。
 だから、どうしてたった一件の人の調査を九か月も掛けているのかが私には分からない。納得できる説明をしていただけませんか。
#25
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げた社会保険事務所というのは麹町、杉並、府中でございますけれども、これ、それぞれ管内の管轄範囲が、例えば事業所の数でいきますと非常に多うございます。十万というようなオーダー、何十万というようなオーダーの事業所を擁しているわけでございます。
 それで、そういうようなものの中から一定期間の、一定の時期に標準報酬の月額が遡及されるような形で訂正されているというものを抽出すると。この抽出作業に結構手間が掛かります。個別に抽出されたものも、まだこの段階では結構件数がございますので、そこから個々に絞り込んでいくと。そして、先ほど申し上げたように、お手紙、それからヒアリング、面談、こういうような手順を踏んでいるものですから時間が掛かっておりますが、作業は加速させていきたいというふうに思っております。
#26
○蓮舫君 いつ終えますか、調査は。
#27
○政府参考人(石井博史君) 大変恐縮でございますが、現時点においていつ終わると、そういうめどをちょっと申し上げることは、大変恐縮ですが、申し上げられませんけれども、何しろ、御指摘のように、最初の案件の発覚から時間がたっておりますので、極力急ぎたいと思います。
#28
○蓮舫君 次に、去年十月から改ざんされた可能性が極めて高い年金受給者二万件の方の戸別訪問を始めておられますが、最新の実施件数、あるいは改ざんはどのぐらいの割合、どれぐらいの件数で行われていましたか。
#29
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 最新の報告、この二万件の戸別訪問の実施状況に関する最新の報告は、本年五月一日に第四回の中間報告ということで報告しているものでございます。これはフォローアップなんかもやっておりますので、最初に訪問した時点ということでいきますと、本年一月十八日までの分で一万七千二名というのがその対象者数でございます。
 それで、この一万七千のうち、記録の確認状況でございますけれども、記録の内容と御記憶にある事実関係とに相違はないというのが五千四百八十四、三二%、それから事実と相違しているという御回答を寄せていただいた方が九千二百九十五、五五%、それから分からないという方が二千人余り、一三%と、こういう状況の中で、社会保険事務所職員の関与をうかがわせるような内容の回答があったものが千百七十四件ということになっていて、具体性のある内容の回答がそのうち百八十五件ということになってございます。
#30
○蓮舫君 戸別訪問をしてもまだ三千人の方には当たれていないと。
 当たれた中で見て、本人の記憶、事実と年金記録が違う割合が五五%、極めて高い改ざん率だと思います。しかも、百八十五件がこれは具体性のある内容の回答をされた方、社保事務所職員の関与について。具体性とは何ですか。
#31
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 具体性とは、端的に申し上げると、職員が特定でき、関与の内容が具体的に示されているもの、これを私どもは具体性のある内容の回答というふうにいうことにしております。
#32
○蓮舫君 その社会保険事務所職員はすべて現職ですか。
#33
○政府参考人(石井博史君) 現職かあるいはもう退職した職員かということでございますけれども、この具体性のある内容の回答があった事案の内容を個々に見ますと、現職職員と思われる氏名、役職名のものもございますし、既に退職した職員と思われる氏名、役職名のものも含まれております。
 しかしながら、これ、当事者の一方からの証言を聞き取った段階のものでございますので、それが事実かどうかは更にきちんと調査をして確定していきたいというふうに思っています。
#34
○蓮舫君 退職した後だと処分はできないんですね。だから、これも調査を急いでほしいというのを私たちは随分前から御提案と御相談をさしていただいております。この調査、どうなっていますか。
#35
○政府参考人(薄井康紀君) 職員の関与がうかがわれる案件についての調査でございますけれども、先ほど直近の数字を発表いたしましたが、まずは昨年の十一月二十三日までの訪問実施分でございます。その中に職員の関与がうかがわれる案件、六十九件ございました。この六十九件を中心に必要な調査を行うように、この三月十九日に中央社会保険事務局長に対して指示を行ったところでございます。現在、関与が疑われる職員、それからその上司、同僚等に対しまして関与の有無なりあるいはその内容、こういったものについての調査を進めているところでございます。
#36
○蓮舫君 去年の十一月に分かった六十九件の職員の関与を調査を始める通知が四か月後の三月十九日に出されているんですね。通知を出したときには既に新たに職員関与、具体性のある、名前も出ているものは九十件増えていたんですよ。でも、この九十件は外して、あえて去年の十一月段階の六十九件で調査をするような通知を出している。そして、今は更に増えて全部で百八十五件となっているけれども、調査対象はなぜ去年の六十九件のままなんでしょうか。
#37
○政府参考人(薄井康紀君) 一点、ちょっとお答えをする前に補足させていただきますけれども、十一月二十三日までの訪問実施分でございますが、その後、十二月十五日までのフォローアップということでございます。
 その上でお答え申し上げたいと思いますが、先ほど運営部長からもお答え申し上げましたように、職員の関与が疑われるケースというのは、その後の状況で増えております。
 ただ、今回のこの調査、関与が疑われる職員につきましてだけではなくて、その上司とかあるいは同僚等に対しまして確認を行う必要がございます。関係書類等もそのために確認をすると、こういう必要がございまして、かなりの手数を要するというところもございます。
 そういうことで、まず今年の三月時点でございました六十九件を対象に、それを中心に調査を実施をいたしまして、その状況も踏まえて調査資料を整理した上で、引き続いて他の案件についての調査を行う、こういうことで進めているところでございます。
#38
○蓮舫君 調査の通知から三か月が経過しました。結果まとまりましたか。
#39
○政府参考人(薄井康紀君) 過去の案件でございます。当時の書類が残っていないものも多うございまして、現実にかなりの時間を要しております。現時点において、いつまとまるか、お答えはできませんけれども、いずれにしても、御指摘よく理解できますし、調査を迅速に進めてまいりたいと考えております。
#40
○蓮舫君 二万件の戸別訪問をすればするほど具体性のある証言、つまり職員の関与という数が増えていっているんですね。せめて、これ中間報告で、職員が改ざんに関与していた事例の傾向だけでもお示しいただけないでしょうか。
#41
○政府参考人(薄井康紀君) 先ほどもお答え申し上げましたように、関与が疑われる職員のほかに上司等々も含めて行っておりますので、事実関係の解明には一定の時間を要するわけで、今具体的な取りまとめの時期を申し上げることは難しゅうございます。
 そしてまた、この調査でございますけれども、ある意味で職員の処分に向けた調査として行っているところでございますので、調査内容というふうなものが明らかになった場合にこれからの調査にどういうふうな影響があるかと、そういったところなどもございますので、途中経過を明らかにするというのはなかなか難しいのではないかと考えております。
 ただ、いずれにいたしましても、できるだけ調査を急いでまいりたいと考えております。
#42
○蓮舫君 改ざんの種別といいますか、いわゆるその傾向が幾つか明らかになれば、解決マニュアルというものを組むことができますし、社保事務所の職権で訂正をすることも私はもうちょっと早く進めることができると思っているんですね。
 その調査の内容が明らかになれば調査がしづらくなるという極めて内向きな論理ではなくて、じゃ、いつまでに調査を終えてくれますか。
#43
○政府参考人(薄井康紀君) 今御指摘ございましたいわゆる救済につなげるという意味では、これは二万件当たる中でいろんなタイピングというのができてきております。それにつきましては、そういうふうなものをよく踏まえて、どういうふうな取組が考えられるかということで取り組んでまいっているところでございます。
 ただ、職員の関与、それを受けての処分ということになりますと、やはりいろいろと詰めなければいけないところもございますし、ある程度そこの整理が付かないとそれを明らかにするということは難しかろうと考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、できるだけ調査を急ぎたいと考えております。
#44
○蓮舫君 疑いたくないんですけれども、時間が掛かれば掛かるほど、関係した職員が関係する書類を隠したり、捨てたり、改ざんしたりするんじゃないかと。今までもあったじゃないですか。だから、これは急いでくださいとお願いをしているんですよ。
 しかも、この調査、二万件の戸別訪問と調査等は別に社会保険庁の職員のポケットマネーでやっているわけではなくて、税金でやっているんですよ。これ、二十年度の第二次補正予算で二万件の戸別訪問とか調査等に幾ら予算付けていました。
#45
○政府参考人(石井博史君) 約二億円計上していただいております。
#46
○蓮舫君 二億円掛けて戸別訪問をして、そして調査も行って、その調査結果は、今調査中でいつ出るか分からないし、いつ報告できるかも分かりません。国民は納得できません、この説明では。
 じゃ、もっと聞きます。この二万件のうち記録が戻った方は何人いますか。
#47
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 その記録の回復でございますけれども、私どもの方としては、今も委員の方からちょっとございましたが、極力第三者委員会へ送付せずに事務所段階で訂正できるものはやるということで、この四月末時点での数字でございますけれども、百九十五件がトータルでございまして、そのうち約二万件の戸別訪問の対象となっているものは百七十七件ということになっております。
#48
○蓮舫君 二万件の戸別訪問調査をして、二億円を掛けて、記録が戻った人が百七十七人。これが本当に迅速な行動なのかどうなのか、費用対効果に私は大きな疑義があります。
 元々、この二万件を抽出した三条件、この三条件自体も私は、これは意図的に条件を外していると思います。総務省の第三者委員会で明らかになっている傾向というのは、この消された、改ざんされた年金は二つのパターンがあって、一つは、標準報酬月額、給与額を引き下げることによって納める保険料額を低く抑える。もう一つは、期間を短くする、短く改ざんすることによって入っていた加入期間を短くする改ざんがある。あえて社会保険庁は去年、この三条件の中に、この期間改ざんの方が第三者委員会の結果を見ると三倍、四倍に多いんですけれども、ここは外して標準報酬だけにしている。
 三つの条件それぞれ足すと百四十四万件、三つの条件の重なるところが六万九千件、そのうちの二万件の年金受給者だけを対象に戸別訪問をしているんですが、二万件に十月からすぐ戸別訪問を始めたとする理由は何でしたっけ。
#49
○政府参考人(石井博史君) これは、これまでも国会の御審議の場で説明をさせていただいておりますけれども、繰り返し申し上げさせていただければ、いわゆる三条件に該当する六万九千件のうちこの二万件といいますのは既に厚生年金を受給されている方の記録でございます。多くの方が御高齢であるわけでございまして、より早い対応が求められると。かつ、その標準報酬という給与そのものとは違う定型化されたその処理の数値でございますから、丁寧な説明も併せて必要だというようなことで、職員が直接訪問をして御本人に記録を御確認いただくというようなことで進めてきているわけでございます。昨年の十月十六日からでございます。
#50
○蓮舫君 優先的に救ってさしあげなければいけない年金受給者の方から迅速な処理をするために戸別訪問を始めた。大臣はそのときに私の質問に対してそういう説明をした上で、あえてこの改ざんの可能性が高い六万九千件のうちの四万九千件を外した理由を伺ったら、今年の四月からねんきん定期便が行くからそこで確認してくれと。
 つまり、今年の四月までにはその二万件の方を優先的に救済しようという答弁をされていたんですが、もう六月です。二万件のうちの三千人にはまだ行っていません。二億円掛けて救われた人は百七十七人です。これは迅速な仕事でしょうか。
#51
○国務大臣(舛添要一君) 御批判いただいているように、少し時間が掛かり過ぎていると思いますけれども、更に努力を進めていきたいと思っております。
#52
○蓮舫君 時間が掛かり過ぎているのは、こういう救済措置だけじゃなくて調査も相当時間が掛かっている。
 今日、午前中の財金との連合審査会の中で梅村委員からも質問がありましたけれども、これ大阪と奈良の事案ですよね。国民年金保険料は二年の時効をさかのぼって保険料を納付することはできない。でも、社会保険庁職員関係の方だけは特例的に法律違反を起こして保険料を納付することができていた。こんな官民格差ないですよ。これを長妻代議士が指摘したのはもう三年前です。国会で指摘をしなければ自分たちでこういう問題をなくすことはできないし、今年の春に長妻代議士が質問をしたその直後にようやく処分が行われている。決して積極的な自浄努力を行っているとは思えないんですけれども、これ事件からもう四年過ぎようとしているんですが、調査結果の公表は何でしてくれないんでしょうか。
#53
○政府参考人(石井博史君) これは午前中の連合審査の場でもお答え申し上げたわけでございますが、何しろ現在、今絞り込みを続けておりまして、二千三百件一件一件について、関係書類の確認でありますとか職員等関係者からの事情聴取を進めているところでございます。件数も多いと、そして一件一件中身も見る必要があるということで、大変恐縮でございますが、時間が掛かっている点は、急ぎますけれども、御理解いただきたいというふうに思います。
#54
○蓮舫君 いつまでにやられますか。
#55
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 大変恐縮ですが、調査に要する期間、これ自体現段階で確たることはなかなか申し上げられません。したがいまして、鋭意作業を進めて何しろ明らかにするように努めていきたいというふうに思っております。
#56
○蓮舫君 この二千三百件の調査では関係する職員への事情聴取も行われていると聞いていますが、何人ぐらいの職員が関係していたんでしょうか。
#57
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 総数二千三百件ということで、一つ一つケースが違う面がございますので、何しろ調査中でもございますから、現時点でその処理に関与した職員数をお答えすることは難しゅうございます。
#58
○蓮舫君 この処理に関与していた職員が明らかになった場合には、当然処分はされますね。
#59
○政府参考人(薄井康紀君) 約二千三百件ということでございますけれども、その一件一件につきまして今調査を進めております。それが具体的にどういうふうな状況であったのか、それによってどういうふうな責めを問うべきなのかと、こういうふうなことを踏まえまして、調査の結果を踏まえまして適切に厳正に対応してまいりたいと考えております。
#60
○蓮舫君 あと六か月間で社会保険庁はなくなるんです。日本年金機構になります。
 確認ですが、平成二十二年一月に設立される日本年金機構では、社会保険庁時代に懲戒処分等をされた方は採用されないんでしょうか。
#61
○政府参考人(薄井康紀君) 昨年七月に日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画というものを閣議決定いたしております。その中で、国民の公的年金業務に対する信頼回復の観点から、懲戒処分を受けた者は機構の正規職員及び有期雇用職員には採用されないと定められているところでございます。
 この基本計画に基づきまして、厚生労働大臣が任命をいたしました設立委員会の方で昨年十二月に日本年金機構の職員の採用の基準というふうなものを定めておりますけれども、この中でも、懲戒処分を受けた者は機構の職員には採用しない、それから採用の内定後に懲戒処分の対象となる行為が明らかとなった場合には内定を取り消す、それから採用後に懲戒処分の対象となる行為が明らかになった場合には機構において労働契約を解除すると、こういうふうなことが決められているところでございます。
#62
○蓮舫君 懲戒処分を受けた方を含め社会保険庁の職員すべてが日本年金機構に採用されるわけではないんですが、資料の三に付けておりますが、国家公務員なので分限免職回避の努力を行わなければならないと。じゃ、社保庁の職員から日本年金機構に行けない職員は、ほかにどういったところで受皿となるんでしょうか。
#63
○政府参考人(薄井康紀君) 懲戒処分を受けた職員を含めまして日本年金機構に採用されない職員につきましては、先ほど申し上げました日本年金機構の基本計画に基づきまして、ここは、退職の勧奨、いわゆる勧奨退職ですね、それから厚生労働省への配置転換、それから官民人材交流センターの活用などを含めまして分限免職回避に向けてできる限りの努力をしていくと、こういうことになっているところでございまして、そのように対応してまいりたいと考えております。
#64
○蓮舫君 健保協会には何人、厚労省には何人配置されますか。
#65
○政府参考人(薄井康紀君) 健康保険協会は昨年の秋に発足したところでございまして、そのときに千八百名ほどの職員がそちらに移っておりますけれども、来年の一月一日をもちまして、船員保険の仕事、これが全国健康保険協会の方に移ることになります。そちらの方は、四十五名程度が移るということになっているところでございます。
 それから、厚生労働省の方は、これは厚生労働省の方でいわゆる厚生労働省への転任予定者というものを選任をされるというふうに理解をいたしておるところでございます。
#66
○蓮舫君 厚労省に千二百人前後採用されると聞いていますが、そうですか。
#67
○政府参考人(薄井康紀君) 具体的には、現在社会保険庁でやっております仕事、これは社会保険庁の仕事の一部が、新しく日本年金機構を管理をする年金管理審議官組織というのができます。それから、各地方の厚生局におきまして年金関係の事務を担当するセクションもございます。そういうふうな意味で、厚生労働省の方に相当数の職員、今御指摘の、おっしゃった、正確なところはこれから厚労省で最終的に固められると思いますけれども、相当数の職員がいわゆる転任をすると、こういうことになろうかと考えております。
#68
○蓮舫君 社会保険庁の職員は一万三千人、約一万三千人います。健保協会に四十五人、厚労省に千二百人前後が採用されて、日本年金機構には正規で九千八百八十人、これ准職員で千四百人。合わせると、一万二千五百二十五人。今、退職勧奨とか分限免職って言いましたけれども、ほとんどの職員が公的な機関にそのまま再就職することができるようになっているんですね。
 確認しますが、社保庁時代に懲戒処分などを受けた職員は何人いますか。
#69
○政府参考人(薄井康紀君) これは、平成二十一年四月一日時点の在職している職員について申し上げたいというふうに思いますけれども、懲戒処分を受けた職員は七百九十二名ということでございます。件数といたしましては、一人複数ございますので八百十九件ということでございます。
#70
○蓮舫君 この七百九十二人は、健保協会、日本年金機構では採用されません。厚労省は採用しますか。
#71
○政府参考人(大谷泰夫君) 厚生労働省、それから社会保険庁として、懲戒処分を受けた職員を含めまして日本年金機構に採用されない者につきましては、昨年七月二十九日に閣議決定されました基本計画に基づいて、退職勧奨あるいは厚生労働省等への配置転換など、これは分限免職回避に向けてできる限りの努力を行うということにされているところでありますが、今おっしゃいましたこの懲戒処分を受けている者も含めまして、厚生労働省への転任者の予定については現在選定中でございます。
#72
○蓮舫君 つまり、採用する方向なんですよね、厚労省で。
 じゃ、資料四を見ていただきたいんですけれども、日本年金機構に行きたいという候補一万千百十八人を書類などで、面接などで審査をして、不採用と決めた二十八人がいるんですが、この二十八人も厚労省へ就職、採用されることは否定されませんね。
#73
○政府参考人(大谷泰夫君) これ、今申し上げましたように、この厚生労働省への転任予定の者については現在選任中でありまして、確たることをまだちょっと申し上げる段階ではございません。
#74
○蓮舫君 採用される可能性はあるんですね。
#75
○政府参考人(大谷泰夫君) 現時点では、論理的にないということではございませんけれども、今後選任の中で検討していきたいと思います。
#76
○蓮舫君 つまり、社会保険庁時代に処分を受けた者、あるいは審査をして日本年金機構で不採用と決まった者が厚生労働省に堂々と採用されるというのはどういう了見なんでしょうか。
#77
○政府参考人(大谷泰夫君) これにつきましては、さっき申し上げましたけれども、分限免職を回避するという努力をしなければならないという中で、これはぎりぎりの判断をしていかなければならないということでございます。
#78
○蓮舫君 いや、分限免職回避は分かるんですが、まじめに働いてきた職員が非公務員型の年金機構に行く、あるいは不祥事を起こした職員は国家公務員として厚労省に採用される。個人データののぞき見ですとか国民年金保険料の不適正な処理、法令違反をした職員が行政府、国家公務員として残るということが、今、特に今の厚生労働省で本当に適切だとお考えなのでしょうか。これは舛添大臣、いかがでしょうか。
#79
○国務大臣(舛添要一君) 蓮舫さんの御疑問はそのとおりでありまして、これも、私もどうするのか。これは実は自民党の中で、数年前こういう問題が起こったときに、これは何とか分限免職できないかということでいろいろやりましたけれども、分限免職回避の努力をしないで首切ったときにはこれは認めないという判例があり、そういうことにのっとると、これは釈然としないんですけれども、今のルールだとやらざるを得ないということになるわけです。
 それで、その努力をして、これはもうだれが見ても、例えば司法の場で見ても、これだけ努力しても職員の枠がないので行けませんでした、首になりましたというのならいいんだけれども、その努力は足りないということになって、恐らく訴えを起こされたら負けちゃうというのが今の最高裁を含めての判例体系、ルール体系なので、これは、まず、そういう釈然としないのは全く私も同じように思っていますので、国家公務員法を、これは国家公務員法の規定ではないんですけれども、公務員の身分について今後どうするのかということを含めて、ちょっとこれは国会議員全部で少し議論をするような問題かなと思いながら。
 それからもう一つ、その背景にあるのは、もう明らかに問題がある連中もいるんですが、非常に気の毒なケースがあって、こっそり自分のパスワードを持っていかれて、知らない人がのぞき見をやっていた。だけれども、それはあなたのパスワードでしょうとやられたケースもあります。それからもう一つ、これはいろいろ調べたんですけれども、例えばスピード違反で、交通違反で何キロか以上に、何十キロか以上のスピード違反になるとどうだというのがあって、これも実は懲戒処分の対象になるんですね。
 こういう場合にどうするかとか様々な問題があるので、問題意識は全く共有していますが、今のこのルールの中ではいかんともし難いというのが今の状況です。
#80
○蓮舫君 いかんともし難くても、私は、国民の理解をこれ得られないのであれば、いかんともし難い部分のルールを変えなければいけないと思っています。
 私たちは、これは日本年金機構はもう一回白紙に戻そうと思っています。日本年金機構で民営化しちゃったら、日本郵政と同じような、また信じられないようなことが起きてはいけないと思うので、国が責任を持って公的年金は保障しなければいけないという立場です。
 ちょっともう一つ確認をしたいことがあるんですが、資料四にありますけれども、一万千百十八人日本年金機構職員の候補者がいて、書類審査を、これ何日掛けて何人で、面接が対象な人、面接対象外だと決めましたか。短く。
#81
○政府参考人(薄井康紀君) お答え申し上げます。
 社会保険庁職員からの日本年金機構の職員採用審査でございますけれども、職員採用審査会委員、これは六名ございますが、その学識経験者の下で行われたところでございます。
 その過程で、エントリーシート等のレポートの審査、これはお手元の資料の左の方にございますけれども、四日間三十四名の審査員によって行われたところでございます。
#82
○蓮舫君 一人三百二十七人の名簿を四日を掛けて審査、一人一日八十余人の審査を行っている。丁寧な審査ができているのかなという数です。
 しかも、去年七月二十九日の閣議決定で、職員採用についての基本的考えは、採用審査会の構成員はすべて民間とありますが、そのとおりでしょうか。そうか、そうじゃないかだけで。
#83
○政府参考人(薄井康紀君) 職員採用審査会委員六名の委員、これは大学の先生等もいらっしゃいますけれども、いわゆる民間でございます。
#84
○蓮舫君 では、この書類審査を行った三十四人はすべて民間人ですか。
#85
○政府参考人(薄井康紀君) 基本計画のところからちょっと御説明申し上げたいと思いますけれども、まず、基本計画におきましては、職員採用審査会の構成員、その下で職員に面接を行う者につきましてはすべて民間出身者となっております。
 実は、エントリーシート等のレポートにつきましては、これは職員採用審査会の方の御判断で応募者から提出を求めることになったわけでございますけれども、そういう意味で、基本計画上特段の定めはないわけでございますけれども、職員採用審査会におきましてはこの基本計画の趣旨にのっとりまして極力審査会委員の推薦を受けた民間出身者で対応することを基本といたしまして、不足する場合には、厚生労働省本省の職員、それから民間出身の社会保険庁職員で補うこととしたところでございます。
#86
○蓮舫君 確認をします。職員採用審査会は民間で、でも実際に審査を行った人は民間と社保庁職員と厚生労働省職員、それぞれ何人いますか。
#87
○政府参考人(薄井康紀君) 書類審査にかかわった者でございますけれども、審査会委員の推薦によります民間出身者二十二名、それから厚生労働省本省の職員が四名、それから社会保険庁、一連の改革の中で民間出身の職員を採用してきておりますけれども、そういう職員が八名と、こういうことでございます。
#88
○蓮舫君 表面上は日本年金機構に移る社会保険庁の職員の審査を民間人がやっていると言いながら、実質的に審査を行っている現場では社保庁の職員が八人、厚生労働省の職員が四人、身内が身内を審査している。大臣、こういうことをやるんですよ。社会保険庁はこういうことをやって、自分たちは民間人に審査をして、真っ当な審査を経て新たな日本年金機構の職員を選んでいるという、これ厳重注意していただけませんか、大臣。
#89
○国務大臣(舛添要一君) 結果に極めて問題あるいは不正があれば、これはきちんと対応したいというふうに思います。圧倒的多数の方々が民間の審査委員ですので、倍以上の方々が、二十二名というふうにおられますので、そういう方の良識にもこれは信頼を置きたいと思っております。
#90
○蓮舫君 先ほど冒頭に聞いた相馬社長の件の一件、当時の徴収第一係長は日本年金機構に行きますか。
#91
○政府参考人(薄井康紀君) 一人一人、この本件につきましてはまだ調査が最終的に終わっておりませんので処分が行われておりませんが、処分が行われれば日本年金機構には採用されないということになります。
#92
○蓮舫君 二万件の調査で改ざんに関与したと具体的な名前が出てきた百八十五件の中の職員は日本年金機構に行かれますか。
#93
○政府参考人(薄井康紀君) これにつきましても、調査の結果懲戒処分になれば、先ほどもお答え申し上げましたけれども、日本年金機構には採用されない。内定の後それが明らかになるケースもございますし、あるいは採用後に明らかになるケースもございますが、いわゆる来年の一月一日前であれば内定の取消し、来年の一月一日以降であれば雇用契約を解除すると、こういう形になっているところでございます。
#94
○蓮舫君 国民年金保険料を時効をさかのぼって不正に納付した二千三百件、職員がこれ積極的にこういうことをやっていたことが明らかになった場合、この職員も日本年金機構には行けませんね。
#95
○政府参考人(薄井康紀君) これにつきましても同様でございまして、懲戒処分がこれから行われることになれば内定の取消しなりあるいは解雇と、こういう形になろうかと思います。
#96
○蓮舫君 だからこそ、日本年金機構に行く前に、あと六か月の間にこの三つの調査は早く終わらせて、関係した職員を早く抽出して、そして日本年金機構にこの方たちは行けないというふうに決めた方がいいんじゃないですか。一度採用したら、処分が出たから、じゃ首にするといった方が私は問題があると思います。しかも、今こういう時代ですから、日本年金機構で働きたいと手を挙げてきた民間人が一万人を超えています。千人しか雇わないと決めるんじゃなくて、こういう極めて灰色な職員がいるんであれば早く調査を上げちゃって、その方たちの代わりにやる気のある、働きたいと言われている民間の方を雇っていくのが私は国家の姿勢であるべき姿だと思っていますが、大臣、いかがでしょうか。
#97
○国務大臣(舛添要一君) 調査はできるだけ迅速にするように督促したいというふうに思っております。そしてまた、優秀な民間の方がおられれば、これは採用して、是非有力な戦力として使いたいと思っております。
#98
○蓮舫君 最後に委員長にお願いをしたいと思いますが、今日取り上げた三つの調査なんですが、余りにも調査が遅々として進んでいない、調査結果も明確にされていない、本当に調査が行われているのか分からない。是非、委員会に提出をしていただきたいと、お諮りをお願いします。
#99
○委員長(辻泰弘君) この件につきましては、後刻理事会にて協議をさせていただきます。
#100
○蓮舫君 終わります。ありがとうございました。
#101
○小林正夫君 民主党・新緑風会・国民新・日本の小林正夫です。
 先週の六月十一日の委員会に引き続きまして、国民年金と厚生年金の問題点について質疑をさせていただきます。
 国民年金の納付率の関係については、先日も資料でお示しをしました。今日も資料三という添付資料で示してありますけれども、残念ながら今年の二月までの累計で六一・五%の人しか納付をしていないと。したがって、国民年金は十人のうち四人が納付をしていないと、こういう実態については前回も指摘したとおりでございます。
 さらに、前回の委員会のときに、国民年金の年齢階級別納付率の推移ということで、年齢別の国民年金の納付率について、折れ線グラフで示したこの資料について提示をいたしました。そのときに大臣の方に、二十五歳から二十九歳の人が今一番納付率が低くて五一・五%になってしまっていると。これは、さかのぼっていくと、二〇〇一年の段階では二十歳から二十四歳の人が一番納付率が低かったんだけど、その途中で、二〇〇四年の段階でこの層と入れ替わっていると。こういうことについて、政府から出していただいた数字の資料を折れ線グラフで表した結果、こういうことが顕著に表れていると、こういうことで私は指摘をいたしました。
 そのときに厚生労働大臣の方から、この逆転についてどう感じるかという私の質問に対して、細かな分析をしてみないと分からないと、こうした上でも、直感で申し上げると、単身で生活していて、生活費その他の負担を考えたとき、非常に生活状況は良くないと、そういうことの反映なのかなというような感じがいたしますと、こういうふうに大臣はお答えになりました。
 私、そのときも言ったんですけれども、収入があるにもかかわらず納めない人が増えている、この表れであると。したがって、この兆候は、今後収入があっても国民年金を納めないという、こういう人が増えていく前触れじゃないかと、このように私は心配をしながら、私の思いを前回お話をいたしました。
 改めてお聞きしますけれども、大臣、あれから五日ぐらい経過をしたわけなんですが、改めて、ここで入れ替わって、二十五歳から二十九歳の人の納付率が一番低くなっているという、このことをどう受け止めているのか、お聞きをしたいと思います。
#102
○国務大臣(舛添要一君) 細かいデータというのは、例えば年齢別の生活の仕方、収入、それからどういう価値観を持っているか。特に価値観、こういうことはまだまだ調査が必要だと思いますけど。
 ひとつちょっと調べてみたのは、二十から二十四歳までと二十五から二十九歳まで有意に違っているのが、免除の適用。やっぱり学生は、この前、谷岡さんと議論しましたように、そこそこに学生の特例の免除があるというのは分かっているので、これをかなり使っている。実は、二十歳代には学生じゃなくても若年者の免除制度があるんですけど、これの周知が余り行っていないので、そこがかなり有意な数字の差になっているんじゃないかなと、そんな感じがしますけど、更にこれはまた、小林さんがおっしゃったように、これはもう払わないことに決めたという価値観が蔓延するとよろしくないので、更にちょっと検討してみたいと思っております。
#103
○小林正夫君 これは是非検討をして、この年金をこれからも継続していく上に、本当に収入があっても払わなくていいんだとか、払わないなどという人が出てこないように私はしていく必要があると思いますので、大いにやはりこの問題について研究なり検討をしていただきたいと思います。
 ただ、大臣おっしゃったように、学生さんについては納付特例の制度があると、こういうことになっていますけれども、その制度は平成十二年から始まっておりますので、この逆転の前からその制度は入っているんですね。だから、学生さんへの納付特例制度ができたから逆転したという理由にはなっていないんじゃないかなと私は思っておりますので、是非そういう点で、今のやはり私は国民年金の大きな問題点かなと、このように思います。
 そこで、今日は示しをしておりませんけれども、前回の委員会の中で各都道府県別の納付率の実態についてもお話をいたしました。最も高い県と最も低い県では三四・八ポイントの差があると。これは、社保庁の方が頑張って納めてくださいという、こういう対策の範囲じゃないと、このように私は思っておりますので、この辺についても引き続き、原因がどこにあるのか、またこの対策についてしっかり取り組んでいくことが必要だというふうに思います。
 したがって、私、今言ったように、国民年金、年齢別に見ても、こういう年齢層が納めなくなってきていると。それと、地域別で見ても三四ポイント以上の納付の差がある、県によってその差があると。こういうことを考えると、もう私は年金制度そのものが崩壊しているんじゃないか、このように思っているんです。
 この論議も前回させていただきましたので今日改めてしませんけれども、やはりもう年金は、やはり今の政府がやってきた施策、私はいろんな問題があると思いますよ。そういうことの延長線上で考えていくと、やはり今の年金制度はほぼもう崩壊に近い状態になってきているんじゃないか、このように思っておりまして、一日も早く新しい年金制度を構築をしていく必要がある、このような感じがいたします。
 そこで、納付率が長期的に下がる、こういう傾向が先ほどのグラフどおりなんですけれども、改善のための特効薬は今のところこれだといったものがないと、こういうことだと思いますけれども、平成二十一年、財政検証に描いた納付率八〇%というのは本当に私は絵にかいたもちにすぎないと。だって、今年の二月までの累計が六一・五%ですから、それを一気に納付率を八〇%に上げるなんていうことは、これはできないことじゃないかと思います。
 したがって、百年安心とうたった政府が目指す所得代替率五〇%、これは本当に維持できるのかどうか、この辺についてお聞きをいたします。
#104
○国務大臣(舛添要一君) これはずっとこれまでも議論をしてきたところですけれども、まさにそのことのためにこの基礎年金国庫負担を二分の一にするとか、まさにこの法案の中身ですけど、そういう努力をやっていっているので、私はやはり、年金教育含めて様々な問題が提起されました。やっぱりこれは、国民皆年金、これを守っていくんだと。国民皆保険については、非常に同じような意識、守っていこうという意識はあると思います。
 それは、諸外国に行って、アメリカなんかに行って、べらぼうな医療費を自己負担しないといけないということから見ると、それははるかにいい制度ですから、それは定着していると思うんですけど、年金記録問題、様々な問題があって、年金は特に、先ほどの二十歳、二十五歳、三十歳前の人は三十年先の話ですから、三十年先どうっていうそういうロングスパンで物を考えないような状況になってきているような面もあると思います。
 ただ、これは地道に、どういう年金制度を取るにしろ、やはり国民皆年金は私は守るべきだと思いますので、これはオールジャパンで努力する必要があると思っております。
#105
○小林正夫君 そこで、今日の午前中の連合審査でもいろんな論議がありましたけれども、今後百年は財政的に安定する、していかなきゃいけないと、こういうような思いだと思うんですが、その財源的な裏付け、これはどうしていくんでしょうか、このことをお聞きをいたします。
#106
○国務大臣(舛添要一君) 要するに、年金の安定のために今の制度を前提とするなら二つのことが必要で、やはり経済成長ということをやらないといけない、そのためにどういう経済政策を取っていくか。それからもう一つは、担い手である若い世代、つまり少子化対策。出生率を上げるとともに、出生率を上げても例えば女性が全部家庭にいて仕事をしないんじゃ話になりませんから、労働力を上げていく、労働力というか、率を上げていく、そのために様々今努力をやっている過程にあるわけですけれども、それが必要だというふうに思っております。
#107
○小林正夫君 今大臣が御答弁いただきましたけれども、私は、年金を支えていくには支え手を多くしていかなきゃいけないと、このように思います。したがって、年金を支える者を増やすという、こういうニーズにどうしたらいいのかと、このことの論議を少しさせていただきたいと思うんですけれども、私は解決策の一つ、今大臣もおっしゃいましたけれども、高齢者や女性などの労働力率を高めること、このことは必要かなと思います。
 これまで必ずしも労働力として活用されてこなかった面もありますから、こういう人たちをどう労働力を高めていくのか、労働力率を高めていくのか、このことについて大臣の認識をまずお聞きをいたします。
#108
○国務大臣(舛添要一君) まず女性については、ワーク・ライフ・バランスを含め様々な女性が家庭と仕事を両立できる体制を整えていくということ、これは特に我々男の方が少し意識改革をしないと、家事は奥さん働いていても奥さんに任せればいいじゃ話にならないので、そこは相当必要だと思います。それで、これはこれで女性の労働力を高めることのために施策をやる。
 高齢者について、ここがまさに今からの議論なんですが、なぜ働かないんですか、まだ六十過ぎて若いのにと言ったら、働いて収入があると年金もらえなくなるからと、そうすると年金をもらえるぎりぎりのところしか働かない。
 そこで、要するに、一つの、片一方のやり方は在職老齢年金、何歳になろうが、働こうが、もう一定年齢からちゃんと年金払っていきますよと。そうしたときに、仕事もする、年金控除というのはあるけれども、全体の総合課税的なものにして、稼いだ分だけ所得税を払ってもらうと。本人も働いて富を生み出している、社会参加しますから心身共に健康であり続ける、そういう社会の方が私は個人的にはいいんじゃないかと思いますが、今の世代間の仕送りのバトンタッチというような形でやると、あんな大金持ちのお年寄り、しかも働いているののために何でこの私みたいな非正規労働者が払わないといけないんだという声にどうこたえるかというのはあると思うんですね。だから、そのちょうどいいバランスのところを在職老齢年金についてどうするか。
 そして、そのためにもう一つの手は、制度設計を大きく変えるとすると、いわゆるフレキシブルリタイアメントと言われているような、定年退職する、何歳以下というのをフレキシブルに柔軟にする、それとともに今度は年金制度も柔軟にさせないといけない。非常にこれは公平感を保つために難しくなりますけれども、私は取りあえず在職老齢年金、これについてみんなで議論することが先かなと思っています。
#109
○小林正夫君 六月二日のこの当委員会で同僚の蓮舫議員が、女性の労働力市場への参入はどうやって改善されるのかと、こういう質問をされました。政府参考人の人は、ワーク・ライフ・バランスの進展によりましていわゆる女性のM字型カーブが一定程度解消される社会の姿を展望したものと、こういうふうに回答されましたけれども、この展望というのは希望的なものと私は受け止めているんですが、希望的なものじゃなくて、具体的に労働力率を高める、具体的にどう取り組むのかということを教えてもらいたいし、回答してもらいたいと思います。いかがですか。
#110
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。
 少子化が進展いたしまして労働力が減少していく中、女性が家庭を持ちつつ仕事に誇りとやりがいを感じながら働き続けられる環境を整備することは、これは喫緊の課題でございます。
 このため、女性が妊娠、出産等により解雇といったような不利益な取扱いを受けることがないように、男女雇用機会均等法などの確実な施行に取り組んでまいります。
 また、女性の能力発揮を推進して、妊娠、出産後も女性が働き続けられる、そういう職場環境を整備するための企業の取組ございます。こういう企業の取組につきましても、積極的に支援していくための施策を推進しているところでございます。
 さらに、女性が働き続けながら安心して子供を産み育てることができる環境を整備するということで、仕事と家庭の両立支援のための各種施策に取り組んでおりますし、また、新待機児童ゼロ作戦を始め保育など子育て支援サービスの充実にも取り組んでいるところでございます。
 こういう総合的な取組によりまして、働く意欲、能力を有するすべての女性が就業を継続できるように、女性の一層の労働参加を積極的に推進してまいりたいというふうに考えております。
#111
○小林正夫君 いろんな施策をして働きやすい環境をつくっていくということがもう何をもっても大事かな、こう思います。
 それで、四月のこの厚生労働委員会で、今育児・介護休業法の審議をしているときに、育児休業切りというのが今発生をしていると。したがって、育児休業を取る前に会社と本人の間できちんと書面を確認した上で休みを取るようにしたらどうだろうかという、こういう提起をいたしました。
 その結果、それから今衆議院で審議をいろいろしていて、一部修正をされてきて、省令でその辺については改善をしていくということになったんですが、私は、厚生労働省の提案、政府の提案の中に元々そういうものが入っていないと、現在起きている育児休業切りなど、そのために、そういうことが発生しちゃっていろんなところに相談行くというんじゃこれは大変なんですよ。ですから、予防策のために、やはり事前に休む段階でそういう書類をお互いに持っていれば、職場復帰するときにも安心して職場復帰できるんじゃないかという、こういうことの意味合いで私は四月の段階で問題提起をしたんですが。
 今局長がおっしゃったそういう施策はどんどんやってもらいたいと思うんですが、やはりそういう施策あるいは法律を作るときに、現実の起きていることをしっかり見極めた上で、やるべき対策はきちんとやってもらいたいし、建議にあったからとかないとか、そういう問題じゃなくて、政治家として今日起きている問題についてやはり私たちは積極的にその問題解決のために取り組むという、こういう姿勢だけしっかり持ってもらいたいなと、このことを要請をしておきたいと思います。
 次の質問に移りますけれども、資料六です。
 実は、この資料六については六月十一日の質疑の段階で、時間がありませんでしたのでこの資料を提示して、問題点がありますよと、こういう提起だけで終わってしまったんですが、少しこの資料を基にして論議をさせていただきたいと思います。
 これは、厚生年金保険の老齢年金受給者分布の推移ということで二〇〇一年度と二〇〇七年度を比較したものでございます。二〇〇一年度をずっと見ていただくと、上の段、二十万円から二十五万円月もらっている人が厚生年金では二五%と一番多い層だったと。そして、二番目が十万円から十五万円厚生年金をもらっている層が二四・八%だったと、こういうことでした。ところが、二〇〇七年度になってみると、私ここで指摘したいのは、十万から十五万円もらっている人が二七%と一番多い層になっちゃった。この資料を見てもらって分かるように、二〇〇一年度と二〇〇七年度を比べたときに、すべてが受け取る金額が少ない方向にシフトされてきていると、こういうことが政府から出された資料、数字を図形化してみるとこのようなことになった。
 したがって、私は、まずこういうふうなことに置かれているこの実態について、大臣、どのように受け止めているのか、お聞きをいたします。
#112
○国務大臣(舛添要一君) これは私もよく検討しまして、技術的なちょっと要因が多いものですから、政府委員の方に少し技術的なことを説明させます。
#113
○政府参考人(渡邉芳樹君) 参考までに、少し事実関係の補足答弁をさせていただきたいと思います。
 一つは、十万から十五万のところのシェアが増えているという点について、背景といたしまして制度的な要因が一つございます。それは、老齢厚生年金の支給開始年齢の引上げでございまして、時間を掛けてでございますが、定額部分の支給開始年齢を平成二十五年度、女性は平成三十年度にかけて段階的に六十五歳までに引き上げている。ということは、定額部分が出ない人が発生しているということが一つです。
 それからもう一つは、報酬比例部分につきましても、平成十三年度では六十歳の男子、平成十九年度からは六十から六十二歳までの男子及び六十歳の女子に拡大して年齢が引き上がっております。そうすると、この年齢に該当する方の報酬比例部分の老齢厚生年金も下がってくるわけでございますが、それがこの統計の中に入っているということ。
 三点目に、これは長い時間掛かっているんですけれども、昭和六十年に基礎年金が確立いたしました際に、夫の老齢厚生年金の中から夫婦それぞれに老齢基礎年金が再構成、独立いたしました。そのために、長い時間を掛けて少しずつ給付を引き下げる、夫に対する部分が引き下がるように手当てが進んでおります。
 それから、最後の要因ですが、これはもう少し直近の話なんですけれども、平成十三年、二〇〇一年、ここに書いてある二〇〇一年度と二〇〇七年度の間で、年金額はその間の物価の経緯がございまして、マイナス一・五%の改定が行われておりますが、年金受給者の分布というのがございまして、この十万から十五万のところに十五万から二十万の方々の大きな山の部分がマイナス一・五%スライドにより移り込んできている。また逆に、十万から十五万の層から五万から十万の層に移る層というのはそれに比べると非常に少人数のグループであった、こんなことも統計的には影響しているものと考えられます。
 制度的及び統計的な要因でかなり説明はできるのではないかというふうに事務方としては考えたところでございます。
#114
○小林正夫君 原因は幾つかあってこのようになっているという今のお話ですけれども、いずれにしても、実際、厚生年金をもらう支給額がこのように低い方にシフトしていることは間違いないんで、こういうことをもって、やはり自分は厚生年金に入って四十年間納めるけれども、将来年金もらって本当に老後の生活が安定できるのかどうか、やっぱり私はこういうところに不安がある要因の一つだというふうに思うんです。
 したがって、このことも含めて、やはり厚生年金もしっかり立て直すというか、将来老後の安心した生活ができるような、本当の意味でそういう年金制度にしていかなきゃいけないんじゃないか、このように思いますので、やはりこれも大きな問題だということを指摘をしておきます。
 次の質問なんですけれども、私たち国民年金を論議するときに重要な視点が第一号被保険者、この現状だと思います。従来、一号被保険者は自営業や農業の方などを念頭に置いて制度設計されてきました。つまり、民間のサラリーマンや公務員などの第二号被保険者、サラリーマンの配偶者である第三号被保険者以外を対象としてきた、これが実態です。自営業者などに厚生年金や共済年金のような二階建ての部分あるいは三階建て部分が制度設計されていないのはなぜか。サラリーマンと違い、自営業の方はある程度の資産があることも前提とされていたので二階とか三階部分の上乗せ部分がなくてもいいと、こう考えられていたのではないかと思っておりますけれども、いかがでしょうか。
#115
○政府参考人(渡邉芳樹君) ただいま先生御指摘のとおりの、自営業に対する物の見方というのも国民年金制度をつくったときに確かにあったと思います。ただし、その国民年金制度をつくるときから、農業や漁業の方たちだけではなく、なかなか厚生年金では拾えない様々な中小零細企業の方々がいらっしゃる、そしてその実態がなかなかつかみ切れないし、流動的であろうということで、あえて定額主義の国民年金制度がスタートしたという経緯がございますので、当時も今も少し量的な分布の違いはございますが、なかなか、ここに今属しておられる方々というのは、あえて言えば厚生年金でとらえられないその他の方々というような様々な属性を持っておりますために、その所得の定義それから捕捉というものが両面で大変困難を極めるというのが現在においても実は事実でございます。
 その上で、大変難しい対象であるということを理解した上であえて二階部分の年金というものは創設できないのかと。これも、そういうふうに頭を整理した昭和三十六年当時から大変大きな課題認識であったし、平成十六年の改正に当たっても、国民年金を含めた全体の一元化のことも視野に入れながらというふうに立法府に附則を付けていただいているのも、そういう課題認識をもう一度改めて思い起こすべきということであろうと思っております。
 では、じゃ、どうすると可能なのかということになるわけでございますが、可能にするために、諸外国ではそれをやってしまっているところもあるわけでございますが、一、二の難しい、克服すべき、検討すべき点があると思っております。
 一つは、二階をつくるときに、そもそもの原理原則として現在の厚生年金同様に所得再分配機能を持たせた二階をつくるのか、いや、もう払った分だけに応じる所得比例で考えるのか。これについて、これといった専門家の御議論も様々な今までの政策提言もあったようには思えませんので、私どもも悩んでいるところでございます。
 それから、制度の細部につきましては、冒頭申し上げました、とりわけ個人営業をされておられるような方々の所得をどのように公平に把握するか。赤字経営だったら所得はゼロということで割り切っていいものなのか、もし所得があれば事業主分を含めて二倍払ってもらうという諸外国の例はありますが、それで本当に御納得いただけるものなのかどうなのか。
 それから、二階部分のベースを所得なり報酬なりということで考えるにしても、いわゆる賦課の限度額と申しますか、上限下限のようなものはどう考えるのか。それから、給付につきましても、本当に比例的なものがいいのか、あるいは、特にこの層には、このグループには大変豊かな方も中に含まれておりますので、そういう具体の姿を念頭に置いたときに、給付においても特段の我慢をしていただく部分というものも設計すべきなのか。
 以上、こう考えましたときにも、非常に日本のこの社会経済の成り立ちの中で、産業構造の経緯もございますが、なかなか、これだと一刀両断に決め付けられる点がないということで、なかなか役所としても、こういうところまでは来てもその先どの方向に走っていくべきなのか、なかなか審議会その他で議論してもまとまらないというのが現状でございます。
#116
○小林正夫君 サラリーマンの方は厚生年金に入って、これはもう定年が来ると会社を辞めて、もう年金も払わなくて、六十五になったら年金もらうと。したがって、定年になれば収入がないと、こういうことの想定で、やはり働いているときにしっかり年金というお金を預けてそれを老後にはもらうんだと。ただ、自営業者の人は定年がない働き方をずっとしていくので、厚生年金のように大きな額を掛けていかなくてもいいんじゃないかと、こんなことを私も若いときに年金の勉強で習いましたけれども。
 でも、表の七を見ていただきたいんですけれども、自営業者の方あるいは臨時、パートの方、特にここのグループの人たちが平成十七年度は極端に減っているし、また臨時、パートが非常に多くなってきていると。この辺もこれからの年金を考えるに当たって大きな要因になっていくんじゃないかと思いますけれども、現状、自営業者の方がこれだけ減って臨時、パートがこれだけ増えてきたという、このことに対してはどのようにお考えでしょうか。
#117
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほど大きな意味で、大手企業と中小零細という意味で産業構造と申し上げましたけれども、雇用の構造も、御示唆いただいたとおり、大きくこの二十年ぐらい変化してまいっております。
 そういう中で、従来の基準をもってすると臨時、パートの方々が一号被保険者に非常に多くなっている。国民年金のみならず、国民健康保険も同様だと思います。ここの部分につきましては、そういう背景、経済、雇用の背景からそうなっている、そして現在の仕組みがそれを許容している基準になっているということでございますので、政府といたしましても、もう少しパート労働者に対する厚生年金、健康保険の適用拡大を図る必要があるということで、取りあえずは、まず第一歩の着地点として、働き方が正社員に近い方もこの中に少なからず交じっていらっしゃるので、そこについては三号パートの方も含めて、主婦パートの方も含めて二号厚生年金適用に移っていただこうということで法案を取りまとめて、厚生年金の守備範囲の問題でございますので厚生年金にまとめるための被用者年金一元化法案の中に織り込んで、御審議をお待ちしているという状態でございます。
 さらに、国民会議その他でも、もっと大きな意味での臨時、パートの方々のゾーンというものを、もし雇用収入によって生計を立てて暮らしていく、生きていくというような方々であれば、それはやはり被用者年金、被用者健康保険の枠組みの中に何とかとらえていく方向で考えるべきではないかという御指摘を受けておりますし、私どももそれは理想だと思っておりますが、一方において非常に流動的な雇用であるという現実も一部にあるし、関係の事業主の方々の御理解が得られるかという点もあるので、また、年金制度の体系的な矛盾みたいなものもございまして、様々な点を整理していく必要があると考えておりますが、そっちの方向で努力していくべきものと考えています。
#118
○小林正夫君 厚生年金の関係ですけれども、同じように雇用されて働いているにもかかわらず、事業所の規模や働き方によって厚生年金の適用が受けられる、受けられないと、こういうことになっているんですね。
 この問題を論議する前提として、厚生年金の未適用事業所の実態を把握する必要があると思っておりますけれども、未適用事業所の数、従業員はどうなっているかということと、私はパートだとか五人未満の事業所の労働者にも厚生年金の適用拡大をしていくべきだと、このように考えておりますけれども、この問題についてどう受け止めているのか、あるいはこの問題をどう対処しようと思っているのか、お聞きをいたします。
#119
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 今、内容的には二つの質問をいただきました。そのうちの前段について私の方から簡単に申し上げます。
 私ども社会保険庁におきましては、雇用保険の適用事業所のデータなどを活用して加入促進に努めておりまして、十六年度から把握した個々の未適用事業所についてその後の継続管理ということにも重点を置きながらやっておりまして、平成二十年三月末時点では十万四百七十事業所の把握をしてございます。
 それから、従業員、被保険者になる方の数の方でございますけれども、これは実際に個々の事業所の中に業務実態ということで拝見させていただいて、具体的には賃金台帳などを見ながらということになるわけでございますけれども、実際に勤務実態を把握する必要がございますけれども、大変恐縮ですが、十万を超えるこれらの事業所についてはそこまで踏み込んだ把握はやってございません。そういうことで、これらの事業所に勤めておられる方々で適用対象の方の人数というのは把握していないところでございます。
#120
○小林正夫君 時間の関係でこれで終わりますけれども、今日、午前中の連合審査のときでも同僚の柳田議員からお話がありましたけれども、特に将来の不安として少子高齢化対策、二つ目が国の借金が大きく膨らんできてしまっている、そして低所得者が多くなって年金を払えない人が増えていると、こういうことが指摘されて、これからの将来、不安だなということを訴えました。私は、日本の人口構成を考えると、もう既にこういうことというのはしっかりやってこなきゃいけなかった、このように思うんです。
 今言ったように、年金も信頼を損なうようないろんなデータに今なってきてしまっていると、こう考えますと、現政権に年金制度を任せておくわけにいかないなと、これが私の正直な感想で、その感想をもって質問を終わります。
 ありがとうございました。
#121
○川合孝典君 民主党・新緑風会・国民新・日本の川合孝典でございます。
 同僚小林議員に引き続きまして、私の方からも保険料の納付率の問題を中心にして、ちょっと違った視点から御質問をさせていただきたいと思います。
 納付率の低下の問題については、もう既に様々な質疑の中で指摘されてきておりまして様々な問題が明らかになってきているわけでありますけれども、私の質問をさせていただくに当たりまして、まず総論の部分から確認をもう一度させていただきたいことがありますので御質問します。
 これまでの国民年金の納付率の推移、先ほどの小林委員の資料にもありましたけれども、これを見てみますと、特に平成十三年から十四年に掛けて納付率が大幅に低下しておりますですよね。この理由というのは、一つは、申請の全額免除基準の厳格化によることが一点。それともう一つが、保険料の収納の事務を地方から国へ移管させたことだというふうに指摘されておる。
 この認識は間違いないと思うんですが、では、まず政府参考人にお伺いしたいんですけれども、この保険料収納事務が国へ移管されたことによって納付率が落ちたと、この部分について具体的にどういった対応をしてこられたんでしょうか、この点についてお伺いします。
#122
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 この国民年金保険料の現年度分の徴収事務が市町村から国の方に移管された平成十三年度から十四年度に掛けてのこの落ち込み、先生今御指摘なさったように、二点いただきましたけれども、それも含めて三つほど要因としてはあるんだろうというふうに思っております。
 それは御指摘の、基本的には、とおりなので、それを受けての対策ということで答弁をさせていただきますと、こういう状況を踏まえまして、まず厚生労働省といたしましては、平成十五年度に国民年金特別対策本部という省を挙げての対策本部を、組織を設置いたしまして、平成十九年度、四年後ということになるわけですが、その時点で達成すべき中長期的な目標というものを立てたと、それが納付率八〇%というものであったわけでございます。あわせて、その目標の達成に向けた取組の着実な確保というようなことで、十六年の十月になりますけれども、行動計画、アクションプログラムというものを導入いたしまして、年度別の目標納付率というのを設定してこの八〇%に接近していくと、そういうようなアプローチを講ずることにしたわけでございます。
 それから、国民年金保険料の収納事務が国に移管されました後も効果的、効率的な実施のためにはやはり市町村を含む関係機関とこれはきちっとした連携をやっぱり強めていく必要がございますので、国民年金に関する各種お届けの受理、あるいは口座振替の照会については引き続き市町村の御協力をいただくというような形で今日に至っているわけでございます。
 それから、そういう経過の中で大きいのは、何回も引用されておりますけれども、平成十六年度の制度改正で市町村から住民の所得情報をいただけるようになるという取組がございました。この所得情報の活用によりまして、負担能力の高低によって、負担がありながらお支払いいただけない方は督励を重ねていって、最後は強制徴収をすると。他方、ない方は、乏しい方は免除というような形で未納者の属性に応じたきめ細かな対策を打つ、そういうような枠組み。そして、あとこれらと並行して、保険料を納めやすい環境ということでクレジットカードの納付ですとかコンビニ納付ですとか、その他そういうことも並行して取り組んできたというのが今日までの経過でございます。
#123
○川合孝典君 で、お伺いしたいんですけれども、そうした様々な施策を打たれた結果としての数値というものをどのように検証しておられるか、お伺いします。
#124
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 この数字の動きというのはなかなか厳しいものがございまして、しかし、平成十四年度にいったん六二・八%というボトムに陥ったわけでございますが、翌年、十五年度六三・四、そして十六年度六三・六と、じわじわと上がり、そして十七年度、こういう取組がいろいろな形で組み合わさって結果となったと思いますが、単年度で三・五%アップの六七・一というところまで一応行ったわけでございます。
 ただ、ここのところで今度は下降局面に入りまして、その原因といいますのは、一つには、十八年度でございますけれども、不適正免除、これをかなり広範にわたって現場がやってしまったというようなことで、これの要するに処理というものに相当の労力を割いたというのが一つでございます。
 それからさらに、十九年度に入りまして、これは今日も続いておりますが、年金記録問題というのがございまして、その処理を最優先にするということで、それに傾注しているということの反射として十分な督励活動などが必ずしもできていないという現状にあるという流れかと思っております。
#125
○川合孝典君 平成十七年の話、図らずもお話ありましたけど、確かに不適正な処理というものが非常にこのところで出てきたということがありますし、と同時に法の改正もされているんですよね、このタイミングで。若年者の納付猶予制度を導入した、又は申請免除及び学生納付特例の承認期間の遡及というこの部分。
 要するに、言い換えますと、国民年金保険料の納付者の実数をどう増やすのかという部分ではなくて、むしろ分母の部分、計算上の分母の部分、母数を減らすことによって数字を上げたという話になりますので、そういう部分も差っ引いて考えますと、様々な施策について御説明はちょうだいしましたけれども、具体的なその効果というものが残念ながら表れていないというふうに言わざるを得ないんではないかなというふうに私、実は感じております。
 でなんですけれども、本当に具体的にその実質的な納付率、何人に納めていただくのかということを考えていくための対策というものが実際に求められているという話なんですけれども、ここで大臣にお伺いしたいんですけれども、今の一連の流れ、もう重々お分かりだと思いますけれども、これまでのその対応、社会保険庁としての納付率向上に向けた対応等について、大臣としてどのように総括しておられるのかという、この点についてお伺いしたいと思います。
#126
○国務大臣(舛添要一君) 一つは年金に対する不信、記録問題を含めていろいろあると思いますが、やはりどういう観点から見ても、半分は税金が入っているわけですから、平均寿命まできちんと生き続けるということを前提にして考えれば、年金制度というのはこれははるかに有利な制度であるということは確かなんですね。
 やはり老後の生活を支える大きな柱であるので、これはみんなで努力して、良くするべきはし、改善すべきはしてやっていかないといけないということだと思うので、それは確かに、コンビニで払えるとかいろんな技術的なことはやれる、それなりの一つの成果はあるかもしれないですけど、根本的にはやはり年金制度そのものに対する信頼感の回復。
 そして、もう一つはやはり、そうはいっても、先ほどの小林さんとの議論じゃないですけれども、若年層が正規に仕事がない状況であったり、格差が非常に広がって、低収入であれば、払いたくても、もうどうしても、何十年先の話だし後回しにしようということになると思うんですね。公租公課であっても、税金じゃないですから、ある意味で強制力が、本当は払ってくれないといけないんだけれども、租税というところまで行かないものですから、そういうことが総合的な要因だと思いますので、これは一つ一つ全体的な対策が必要だと思っております。
#127
○川合孝典君 大臣からも御指摘がありましたとおり、これは様々な問題が絡み合ってこうしたことになっておりますので、対策を講じるといってもそう生半可なことではないということ、このことは私自身も理解しておりますけれども。
 そこで、先ほど大臣のお話にもありましたけれども、低所得者というお話がありましたが、この点に関して次に質問させていただきたいんですけれども。
 私、低所得者、ここへの対策、払いたくても払えない人への対策というものが非常に今求められている、優先順位極めて高く求められているんだろうというふうに考えておりますが、まず、お配りした資料の資料一を御覧いただきたいと思うのですけれども、これ、上の棒グラフが内閣府がお出しになっている青少年白書から出してきた折れ線グラフです。その具体的な数値を表に私の方で直したものがその下の表になっている、そのように見ていただければと思うんですけれども。
 これ、よく見ていただきますと、折れ線グラフでは何となく右肩上がりになっているなというぐらいのことしか分からないんですが、例えば下の表で見ていただきますと、年齢階層で例えば二十五歳から二十九歳の方、昭和五十七年の段階で一〇%、これ非正規社員、正規職員、従業員を除いた雇用者の比率ですから、非正規というとらえ方をざくっとしていただいて大丈夫だと思うんですが、五十七年の段階で一〇%、六十二年の段階で一一、そして平成四年の段階で一二という形で数値が増えてきております。
 注目していただきたいのは、じゃ、そういった人たちが十年後、二十年後はどうなっているのかなということなんですが、例えば昭和五十七年、二十五歳から二十九歳の層におられた一〇%の方々の層というのは、三十五歳から三十九歳になられる平成四年の段階では実はこれは一九%に増えているんですね、正社員でない働き方が。
 さらに、見ていきますと、十年後は、平成十四年には四十五歳から四十九歳の層になりますが、このとき三〇%に上がっている。同じことが、昭和六十二年に二十五歳から二十九歳というこの層で見ますと、一一%が平成九年の段階で二〇%、そして平成十九年の段階では三二%に伸びている。
 この傾向、それぞれの調査した年度で明らかな傾向値というものが実は出ているんです。十年後は倍、二十年後には三倍と、こういう数字が実は出てきたことを私、このグラフから読み取って大変驚いたんですが、まず、この表を御覧いただいて、大臣はどのようにお感じになられますでしょうか。
#128
○国務大臣(舛添要一君) 要するに、就職氷河期なんかで学校を出て就職できないと。それがずうっと続いていって、要するに中高年のフリーターという状況が続いている状況がある。
 だから、やはりそれは要するに、新卒しか採らないという、基本的に、企業が新卒を前提とするようなことになって、そういう雇用慣行がありますから、それが続いているので、そうすると、これは世代間の不公平というか、何年に大学を卒業したかによって、非常に好景気のときに卒業するか不景気かで一生付いて回るということなので、こういう社会的な流動性の欠如が私は日本の社会の活力を欠いてきているので、戦後、高度経済成長時代というのはまさにソーシャルモビリティーが非常に高い、それがダイナミックな社会であったわけですけれども、格差の固定化というのはまさにこのことだというような感じを今のグラフを見ながら考えております。
#129
○川合孝典君 確かに、景気の動向によってそのときの就職率が上下するという部分、この部分ももちろん否定できない問題ではあるんですけれども、もちろんそれと、一度正規社員から外れて非正規の道に行ってしまうと、そこから正規社員に戻るのが非常に難しい、こういう指摘もなされているわけなんですけれども。
 と同時に、政策的に非正規として雇用しやすい環境をこれまでつくり続けてきているという政策的な誘導をした事実も私はあると思うんです。やっぱり、その部分を無視して、景気が悪いから正社員じゃない人が増えてきたんだという、そこだけで説明するのは、私はこの問題は正確に把握したとは言えないんではないかなというふうに思っているんです。
 こういうことを踏まえて、私、お訴えさせていただきたいんですけれども、若い時代に非正規社員であったら、その方々は確実にその部分、そのうちのかなりの層の人たちがずっとそのまま、年を追っても、年齢が上がってきても非正規社員のまま行くということを考えれば、若年のうちの雇用というものをきちんと早い段階で対策を講じなければいけない、そのことこそが求められているんだというふうに私は主張したいんですけれども、大臣、この点についてはどうお感じでしょうか。
#130
○国務大臣(舛添要一君) ですから、そのとおりだと思います。
 それで、先ほど経済成長が必要だと言ったのも、実は例えば私は派遣労働のような在り方、特に物のメーキングについては派遣労働というのはいかがなものかとずっと一貫して大臣になる前から言い続けてきて、是正すべきは是正しようということを申し上げてきていた。
 ただ、企業側から言わせれば、しかしそんなに厳しい規制を国がやるんだったら企業は海外に出ますよという、それでいわゆる産業の空洞化起こっていいんですか、職そのものがなくなるじゃないですかと、こういう論理が展開されるわけです。だから、それも一理あるんですね。
 だから、私は、やっぱりイノベーションとかいろんな知恵を働かせて日本全体の生産性を上げて、産業の空洞化、海外に、外に行かない形で、そしてしかも正規雇用をやる形でやる必要があると思うんです。それはもっと言えば、産業構造の大きな変化が必要だというふうなこともあると思います。だから、これは経済戦略、産業構造変革ということについてのグランドデザインが必要だなと。
 それで、梅村さんが朝おっしゃったのかな、連合審査でおっしゃったように、確かに介護や医療のセーフティーネットを広げるというこの部分を増やす。しかし、それは、その元々の財源は外貨稼いでこないと日本の人口構造では非常に無理ですから、やはり輸出産業というのをどこかで育てていかないといけない。非常に付加価値が高い輸出産業を育てることによって国内産業の産業構造をやるというのは私の実は頭の中にあることなんですけれども、そういうことを総合的にやらないと今の問題は片付かないと思っています。今後ともこれは議論したいと思います。
#131
○川合孝典君 大臣の御意見は非常にいつも好感を持って伺っているんですけれども、なかなか実態がそう動いていないという話が、ここに問題があるわけでありまして。
 それで、先ほど企業の論理というふうにおっしゃいましたけれども、もちろん企業側から税金高過ぎたら外国へ工場を移転するよという話があるのはよく聞きますけれども、一方で、日本という国の、世界第二の経済大国のインフラの整った豊かな国の中でその恩恵を被っているという側面ももちろんあるわけですから、企業、経営者の、一部の経営者の理屈だけを別にうのみにして動く必要はないというのが私の主張でございます。これは余談でありましたが。
 もう一点なんですけれども、ここから先、ちょっと時間がなくなってきたので質問をはしょらせていただきますけれども、もう一点、低所得者対策に関連して今度は基礎年金の給付水準、これについてちょっとお伺いしたいと思うんですけれども。
 お手元の資料の資料二をちょっと御覧いただきたいんですが、これは既に何度も出されている社会保障審議会の年金部会の資料なんですけれども、私が注目したいのは所得代替率。トータルで見ると、足下、平成二十一年で六二・三、それが平成六十二年で五〇・一という数字になっていますが、私、注目しましたのは、この内訳の部分なんです。
 平成二十一年度の基礎部分の所得代替率、これは三六・六%という数字になっております。これが平成五十年になりますと基礎年金のみの所得代替率は二六・八%になっていますよね。要するに、これって基礎年金の価値が平成五十年の段階で四分の三、およそ四分の三に目減りするということを要するにこれは意味しているわけなんですよね。これは私の認識が間違っていないと思いますけれども、そういうことだというふうに私は理解しております。
 さらに、資料の三番も御覧いただきたいんですが、これは社保庁さんがお出しになっている資料で、国民年金受給者の推移、それから国民年金受給者の平均年金月数というこれの表の部分だけ抜粋してきました。これを見ますと、厚生年金の受給権を有しない基礎年金のみの受給者が、この調査の段階、平成十九年度の段階で一千百七十四万人おられて、その平均受給額は四万八千五十七円ですよという、こういうデータがあります。
 この二つの資料を見て分かることは、マクロ経済スライドが完了すると言われる平成五十年に基礎年金の価値がおよそ四分の三に目減りする、現在価値に直すと、四万八千五十七円は三万五千百七十七円になるんですよ、現在の貨幣価値に直しますと。しかも、基礎年金のみの受給権しかない方がおととしの時点で千百七十四万人おられるということなんです。豊かな方もおられるというような話も、乱暴な議論もなされていますけれども、こういう事実があるということで。
 ここで大臣にお伺いしたいんですけれども、この自営業者や厚生年金に加入できない非正規雇用者を中心とする国民年金加入者はこの基礎年金だけをもらわれることになるわけですけれども、この老後の所得保障の支柱だと御主張なさっている、そうならなければならないとされている公的年金が今指摘したような水準で大丈夫なんでしょうかということです。
#132
○国務大臣(舛添要一君) 私も全く同じ問題意識を持っておりますので、それで、官邸で行われている様々な会議でも、今後の大きな施策の柱の一つとして最低保障機能、これをどう強化するかということが大きな課題となっておりますので、この部分は早急に手を打ちたいというふうに思っております。
#133
○川合孝典君 所得代替率の話になると全体の数字だけがともすれば先走りまして、ついでに怖いのは、将来、比率は下がっているけれども何となく金額だけ上がっていくというような図になりますから、将来の受け取る年金の金額の実感がわかない方が非常に多いんです。非常に危険なことだと思います。四万八千円が三万五千円になってしまうんだという、そういう正しい認識をきちんとしていただくところからやっぱり年金の議論は始めなければいけないというふうに思います。
 最低保障の部分ということについても議論をしていかなければいけないというお話を大臣なさいましたけれども、であればこそ、今この場で私たちはやるべきだというふうに主張させていただいておるわけなんですよ。
 そういう意味でいきますと、数字だけが先走ってしまって、結果的に、将来に向けて現状の数字を投影しているだけのこういう財政検証のバックデータというものが出てきたがゆえに、極めて単純であるはずの年金の財源の法案がこれほどまでにもめたということ、このことは是非ともやはり真摯に受け止めていただかなければいけないということをこの場で主張させていただきたいと思います。
 あと、同時に、この最低保障の年金が平成五十年に実際、現在価値に直すと三万五千円程度のいわゆる購買力しかない程度の価値に下がってしまうということについて併せて是非とも認識していただきたいのは、今医療とか介護だとかというそれ以外の様々な大切な部分についての出費のことも非常にあちこちで問題になっているんですけれども、私、調べてみましたら、六十五歳から七十歳の方々の医療費の水準ですね、これ年間で六十四万から六十五万円ぐらいは掛かっているというデータが実は出ているんですよ。現在で既にその金額。これ月額換算すると五万三千八百円という数字らしいんですが、これが、今の政府のシミュレーションでいって、将来十年後、二十年後、五十年後ということを考えていったときに、この平成五十年の時点で計算するとおおよそ百万円を超えるんです。月額八万とか九万とかという数字にまで医療費が上がるんです。
 そういうものが実は支出として大きな、必ず支出しなければいけない要素としてあるにもかかわらず、年金の水準、基礎年金の水準がここだという、このことに私たちは問題の本質があるというふうに考えているわけでありますので、いや、これは有識者が出してきた数字だからこの数字で計算するんだということではなくて、なぜ国民の皆さんがこれほどまでに年金に不信を感じておられるのか、私たち野党が一生懸命追及させていただいているのかということを是非ともこの機会に真摯に受け止めていただきたい。
 どこが与党になっても、政府を担うことになってもこの問題は避けて通れない問題でありますので、是非とも、最後に今私が申し上げましたことを踏まえて大臣の御所見をちょうだいして、私の質問を終わりたいと思います。
#134
○国務大臣(舛添要一君) 自助、共助、公助という三本柱で社会保障政策を打ち立てようということは、大体会派を超えて皆さん合意できると思うんです。
 それからもう一つは、そうすると年金だけにすべて頼るのかということで、例えば医療も介護も完全無料だとするとそんなに高くなくていいはずなんです。今何が負担になっているかといったら、税金もあるけれども、年金から介護保険料とか後期高齢者の医療保険とかが引かれていって、何だこの手取りはという感じになっちゃうわけですよね。ですから、そこのところを要するにマイナスの所得税という形で担保するような形もあり得るんで、私はやっぱり大きなグランドデザインとして社会保障全体の仕組みを、年金も介護も医療も、その他のこともあります、そういうものをどう構築するかと。その中で、それは二五%も消費税を払っていれば財源は、スウェーデンじゃないですけど、豊かになりますけど、とても最初からそういうわけにはいきません。
 その中で、所得再配分機能ということを今年金制度自体が持っていますけれども、例えば小池さんや福島さんが御主張なさるように、消費税ではなくて所得税の累進率を上げる形でやるというのも、これもまた一つの方法ですけれども、そうすると、これは何に課税するか、資産課税か所得課税か消費課税か、それから、もう一つは簡素で公平で中立という税制もそうですけれども、社会保障制度にどういう哲学を持ってくるかの違いがあると思います。恐らく哲学からいうと、政党は違うけど川合さんと私は余り変わらないんだろうと思うんです。
 ですから、そういう意味で、政治の手法の問題、そして、やはりみんなが同じ考え方である必要はありませんから、二つか三つの哲学があって、その間で政権を競っていく、一つの哲学のやり方が行き詰まれば次に新しい哲学がやっていくというような形での大きな、百年単位でのまさにグランドデザインが今必要なときだというふうに思いますんで、今後ともそういう形での議論を進めたいと思っております。
#135
○川合孝典君 ありがとうございます。
 終わります。
#136
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 村木厚子前雇用均等・児童家庭局長が逮捕されました。
 大臣にまず最初に伺いたいんですが、今障害者団体から怒りの声が上がっているんですよ。というのは、当時の障害保健福祉部企画課というのは障害者に重い応益負担を押し付ける自立支援法の法案作成をしていたと、そういう仕事の一方で障害者向け施策を悪用して暴利をむさぼるような団体の手助けをしていたとしたら、これは許せないという声を上げている。私はもう本当にその怒り分かるんですね。
 大臣はこうした障害者団体の声にどうおこたえになるか。先ほど午前中に遺憾だというお話はあったんですが、それからやっぱりもう一歩、厚労省として、本当に障害者団体の皆さんからこういう声が上がっている、このことについての責任をどう考えておられるか、お聞きします。
#137
○国務大臣(舛添要一君) 何度も申し上げますけど、今検察当局が捜査を行っていますんで、事件全体の解明ということは、これは検察当局の御判断、そして様々な法と証拠に基づいて事実を確定してくださるものと思っておりますんで、その結果を待たなければ、いろんな憶測で物を言うことはできません。
#138
○小池晃君 しかし、やっぱり行政としての責任というのは、これ問われる。
 ちなみに、村木前局長の、企画局長、後任の企画局長はどなたですか。
#139
○政府参考人(木倉敬之君) 後任の企画課長でございます。この後の企画課長は松嶋賢と申します。
#140
○小池晃君 松嶋賢という人は大ニュースになった人なんですね。国から十億円の補助金を受けていた社会福祉法人の理事長から高級車を受け取っていて、大変な社会問題にまでなったわけですよ。
 大臣、二代続けてこの企画課長がこういう大問題を起こしていたとすれば、これは本当に重大、ますます重大だというふうに私は思うので、そういったことについて行政としての責任というのをやっぱり厳しく総括していただかないと、これは障害者施策というのを食い物にしていたということになったとすれば、これは本当に許されないことだと思いますね。大臣、そう思いませんか。
#141
○国務大臣(舛添要一君) この事案の全容を捜査当局に解明していただく、その上で適切に判断したいと思います。
#142
○小池晃君 報道の中では、自立支援法の法案作成の中での事件であって、これは何らかの圧力があったんじゃないか、政治家の関与が背景にあるのではないかと、そういう指摘もされているわけであります。
 厚生労働省、官房長、内部調査やられていると思うんですが、政治家からの働きかけという点については、これは調査対象にしているのかどうか、お答えいただきたい。
#143
○政府参考人(大谷泰夫君) この省内の調査チームの主眼といいますのは、厚生労働省の行政事務執行の問題点を明らかにしてその再発防止策というものを検討するということを旨としているところであります。
 今お話のありました政治家の関与等の問題について、これは先ほどの大臣の答弁と同じでありますが、現在検察当局による捜査が行われている最中でありまして、これについてちょっとコメントすることは差し控えたいと思います。
#144
○小池晃君 中身を言っているんじゃない。それも調査対象になっていると、内部調査の調査対象でもあるということですね。
#145
○政府参考人(大谷泰夫君) こういった点についても調査対象とするかどうかを含めまして、これはその捜査の状況を踏まえて判断してまいりたいと思います。
#146
○小池晃君 なぜわざわざ書類を偽造までしたのか、何らかの圧力があったのか。これは真相の解明が必要だし、国会の責任が問われているというふうに思いますので、塩田幸雄元障害保健福祉部長を参考人として招致をして、国会の場で真相解明の場を設けることを求めたいと思います。
 委員長、どうでしょうか。
#147
○委員長(辻泰弘君) 御指摘の点につきましては、後刻理事会で協議させていただきます。
#148
○小池晃君 年金の問題に入ります。
 九日の当委員会で私は若年非正規労働者の適用漏れ問題について指摘をいたしましたが、この問題で二〇〇六年度に総務省が行政評価をしております。
 資料でお配りしておりますが、未適用事業所数と未適用になっている被保険者の試算、それから適用に関してどういう勧告をしているか、端的にお答えください。
#149
○政府参考人(関有一君) この行政評価・監視は、厚生年金保険業務につきまして、適用促進業務の実施状況それから徴収業務の実施状況、さらには中央省庁等改革基本法にも規定されておりますけれども、社会保険と労働保険の徴収事務の一元化の推進状況等を調査したものでございます。
 調査結果といたしまして、適用漏れのおそれのある事業所数は約六十三万ないし約七十万事業所あると推定をしております。また、適用漏れのおそれのある被保険者数は約二百六十七万人であると推計をしておるところでございます。
 また、適用漏れ事業所の把握の効率的かつ効果的な実施ということにつきまして、厚生年金保険と雇用保険の適用事業所情報の突合したデータを社会保険事務所において常時効率的に活用できる電算システムを構築すること、さらには、電子データによる登記情報の提供を法務省に要請するとともに、当該データを社会保険事務所において常時活用することができるようにするための電算システムの構築を行うことなどの勧告を行っております。
#150
○小池晃君 総務省は、本来適用すべき事業所の三割、被保険者の七%が未適用だという重大な指摘をしているわけですが、この勧告を受けて、雇用保険と厚生年金の突合データ、常時活用できる電算システムの構築の状況どうなっていますか。簡単に、やっているかやっていないかだけ答えてください。
#151
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 この総務省の勧告を受けまして進めている取組、当面のものとそれから中長期的なものとございます。
#152
○小池晃君 簡潔に。
#153
○政府参考人(石井博史君) はい。このデータの効率的使用という件につきましては、平成十八年度から進めております社会保険オンラインシステムの刷新化計画、この中で取り組んで対応するということで現在その作業を進めているということで、具体化はまだしておりません。
#154
○小池晃君 具体化していないんですよね。それだけ言ってくれればいいんですよ。
 検討、いまだに、勧告からもう二年以上たつのに、三年ですね、いつ始めるかも決まっていないと。一方で、社保庁は事業所の適用漏れをなくすために戸別訪問とか職権適用をやっていますが、戸別訪問などによる加入指導件数と、それから適用に結び付いた事業所の数、それから強制適用の件数の年次推移はどうなっていますか。
#155
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 さかのぼってどの辺りから申し上げればいいか、ちょっと、私ども……
#156
○小池晃君 二年で。
#157
○政府参考人(石井博史君) 二年でよろしいですか。分かりました。
 じゃ、十八年度と十九年度という対比で申し上げますと、適用した事業所数ですが、十八年度が一万八百八十三、これが十九年度は六千百九十九、職権適用分が八十七から七十三というふうになっております。被保険者数ですが、十八年度が五万三千八百七十八、これが十九年度、一万三千四百七十と。未適用事業所数でございますが、十八年度が九万七千四百二十七、十九年度が十万四百七十というような数字になってございまして、年金記録問題への対応などの影響を受ける下での実績ということになっているというふうに思っております。
#158
○小池晃君 適用に結び付いた事業所の数は若干増えているんだけれども、これ全体としては適用事業所数は減っていますし、戸別訪問の加入指導件数も、これは聞きましたけれども減っていますし、職権適用件数も二けたの低水準で来て、更に去年より、〇七年は前年度より減少しているという事態です。
 一方で、総務省は六十三万から七十万未適用事業所があるんじゃないかという勧告をしながら、社会保険庁としての把握は極めてこれ不十分ではないか。未適用事業所への加入指導自体は減っているわけですよね。今運営部長は、要するに、消えた年金問題、記録問題への対応があるからなかなか進まないんだということを多分おっしゃったんだと思うんですが、私それは言い訳にならないんじゃないかというふうに思うんですよ。
 大臣、これやっぱり、総務省からもこれだけ指摘をされている中で、三年前に総務省から言われたシステムの構築もいまだに始まっていない、未適用事業所対策も進んでいない、立入りの指導件数も職権適用はむしろこれ減少していると。日本年金機構の設立に向けて体制整備すると言うんだけれども、半年切っている中でこういう惨たんたる有様のままでいいのかと。やっぱり、こうした問題を解決しないまま年金機構に年金業務移管するというのは、私は余りに無責任ではないかなというふうに思うんですよ。
 やっぱり、直ちにこれ取組を抜本的に強化をすると。もうこれは未適用問題だけじゃない、消えた年金ももちろんそうですが、これを解決するということに政府として全力を挙げると、これがまず先決ではないですか。その取組を是非やっていただかなきゃいけないんじゃないですか。いかがでしょうか。
#159
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど運用部長の方から話ありましたように、年金記録問題でこれ人も取られ、なかなかその加入指導ということもできないような状況にありますけれども。
 ただ、すべての問題が片付かないと日本年金機構に移っちゃいけないと、日本年金機構に移れば社会保険庁のことは知ったことじゃないというのではありません。それはいろんな問題が出てくる、それは全部引き継いできちんと新しい機構でもやっていきますので、どうかそこは御安心いただきたいと思います。
#160
○小池晃君 安心しろと言われても、年金機構への移行の前にしてむしろ取組弱っているんだから、安心できるわけないじゃないですか。それ全部解決しなきゃいけないなんて言ってませんよ。こんなちょっと惨たんたる有様のままでいいのかと私は申し上げているんで、これは駄目だと思います。ちょっと抜本的に取組を強化していただきたい。
 それから、最後、要介護認定の問題をちょっと聞きたいんですが、始まって三か月になって、この間、この委員会でも私、取り上げさせていただきまして、実際新しい認定でどうなったのか、資料が手に入りました。北海道の帯広市の、これは帯広市役所からいただいたんですが、五月までの要介護認定の結果、調査対象三百四十八名で、すべてが前回との比較ができる更新申請です。これによりますと、前回の結果と比べて要介護度が上がった人が一八・七%、変わらないという人が五一・一%、下がった人が三〇・二%で、これは全体としては要介護度が前回より下がっているということがはっきり出ております。
 それから、分布をこのグラフにしてみますと、特徴として分かるのは、自立という人とそれから要支援の一がこうかなり増えている。それより重度は全体としては減少傾向にあります。要介護五のように増えているのもありますが、特に要介護一が減少が大きいんですね。これ新規じゃないですから、更新申請ですから、要するに、前の申請よりも年は取っているわけですから、一般的に言えば要介護度は重くなってしかるべき人たちであります。ところが新判定ではやっぱり軽度になっている。これ帯広市の行政としてのしっかりしたデータであります。
 同時に、帯広市だけを取り上げていると言われるとあれなんですけれども、全国のこの問題に取り組んでいる方のいろいろ話を聞くと、やっぱり共通して軽度になった印象があると、全体として軽度に出る自立の人が増えた、こういう声がたくさん私の元には寄せられております。
 大臣、今厚生労働省としても調査をしていると思うんですが、全体として今回の新要介護認定システムによって要介護度が軽くなったと、そういう声が大臣の元には届いていませんか。
#161
○国務大臣(舛添要一君) これはまさに帯広の一つの町の事例ですから、これで全体をおもんぱかることはできないと思いました。今、市町村に対してデータを出してくれということをたしか六月十一日にこれは通達も出しておりますので、全部集めて、そういう検証結果を基にしてこれはまた公表したいと思っております。
#162
○小池晃君 ただ、全体として、大臣、そういう声届いてないですか。私のところだけなんですかね。もうとにかく、軽くなってるぞという声、共通して自治体の担当者からも出てますよ。そういう傾向が出てるんですね。
 大臣はこの問題について、これ検証するんだというふうにおっしゃったけれども、これは今経過措置があるからこういう更新申請の方は一応辛うじて前の要介護度になるんですけれども、ただ、実際にお聞きすると、その経過措置知らないために受けられなかったという人も数少なくないんですよ。そういう事態もう出ている。しかも、そもそもこの経過措置は新規の人は対象ではないわけで、この四月から新規に要介護認定を受けた人は、本来よりも、前のシステムよりも軽い要介護度になって、受けるべき必要なサービスが受けられなくなっているという人も出ている可能性もあると思うんですね。
 検証を急ぐのはもちろんですけれども、やっぱり必要なサービスがもう、全国調査やっぱり下がっていたと、そうなって、もうこれ必要なサービス受けられなくなっていたということが判明してからでは遅いんではないですか。やっぱりこれ、旧制度にいったん戻して、やっぱり被害出さないような手だてを打った上で、そして新制度の検証をもう一回やり直すということを改めてやるべきだというふうに思いますが、大臣いかがでしょうか。
#163
○国務大臣(舛添要一君) もう四月から新しい制度になってますから、それまたひっくり返すとまたこれで大混乱が起きます。ですから、今検証して必要な見直しを行うということで、その方針でやりたいと思います。
#164
○小池晃君 大混乱が起こるといっても、別に新しいことをやるわけじゃないんです。今までのシステムをやるというだけなんですから、私は混乱はそんなに起こらないと。むしろ、必要な要介護認定が受けられないで今まで受けていたサービスの水準を下げなきゃいけないという人が出る方がよっぽど混乱が出るし、私は、この全国調査の結果で全国で明らかに下がっているということが出たときに、私は厚生労働省としての責任問われると思いますよ。これによって不利益を受けた新規認定の人が大量に出てくると。そのことについて責任取れるんですか。
#165
○国務大臣(舛添要一君) すべてはこれ、データを見てからやりたいと思いますし、原点は、要介護度が重くなるより軽くなるというのは治るということですから、そのことを喜ぶということがまず大前提です。
#166
○小池晃君 それは詭弁です。だって、これは認定制度の違いによってだけ下がるということを問題にしているんです。もちろん、要介護度が軽くなることはみんなが喜びにするんです。制度の変更だけで軽くされてしまう、そういうやり方は許されないんではないかと言っている。
 引き続きこの問題取り上げます。
#167
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず冒頭、年金記録訂正で受給額が増えたら生活保護費の返還が必要ということについてお聞きをいたします。
 宙に浮いた年金問題で記録が見付かってから支給された年金を生活保護受給者が受け取る場合、それまで受給した保護費の返還を求めるケースが言われています。国の過失によるものではないかと。つまり、何か今まで食べたものを全部吐き出せと言われるぐらい、ちょっと無理なんじゃないか。まあ法律的には理解ができるところも実はあるのですが、ただ、生活保護ってやはり、資産テストもあり、資産調査もあり、いろんなもの、何はぜいたく品だと言われて、無理して、無理してというか生活保護を受給して、国の過失で宙に浮いた年金が見付かって認められたら、じゃ、生活保護返せと言われるのは、非常に何か問題ではないかというふうに思いますが、いかがですか。
#168
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。
 生活保護制度は、委員御案内のように、世帯の勤労収入とか年金などの収入が生活保護の基準を下回る場合にその不足する部分を保護費として支給するという、そういう制度でございます。そういう形で最低生活を保障するという制度でございます。したがいまして、年金が後から遡及して支給されたといった場合には、本来支給する必要がなかった保護費の相当額を限度として地方自治体の福祉事務所に原則返還していただくと、税金でやってますので、そういう仕組みでございます。
 ただ、返還金のうちで、利用の必要性が非常に高い生活用品であったり保有を容認されるものの購入に充てられるということで世帯の自立更生のための用途に充てられるということがはっきりしておるものにつきましては、必要に応じて一部返還を免除すると、そういうシステムで運用しております。
#169
○福島みずほ君 今までもらっていて、そして新たに年金が、過去払われなかったというので今もらうと。何かタイムトンネルに乗って過去に上って、そこからこれ違ってただろうと。さっきも言いましたが、何か今まで食べたものを吐き出せと言われるぐらいやっぱりちょっと、そんなこと言われても、当時自分に年金があるなんて知る由もなかったというわけですから、ちょっとこれはやっぱり、過失はとにかく国にあったわけで、その点はどうなんでしょうか。
#170
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 委員御案内のように、生活保護制度というのは、資産とか能力とか今持っているもの、あらゆるものを活用して、それでも非常にもう足らない場合に保護をするという前提でございます。
 したがいまして、今回のようにやはり、過去にさかのぼって年金が支給されるということになりますけれども、一応、制度の運用といたしましては、返還を求めます請求権のある時効が成立していない五年分についてはお返ししていただくというのがやはり制度の運用として適当なのではないかというふうに考えております。
#171
○福島みずほ君 この新聞記事に、駒村康平教授が、高齢者の自立を妨げないようにきちんとルールを決めた上での弾力的な運用をする必要があるだろうと。
 私もちょっとこれは考慮していただきたいということを質問の中で要望いたします。どうですか。
#172
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 基本的なルールは、請求権が残っている五年間のものについてはお返しをいただくと。ただ、その以前のものについては収入認定で対応するということでございます。
 ただ、先ほど来申し上げておりますように、その返還金の中で、世帯の自立更生のためにどうしても必要であったというものについては返還を免除するということにしたいと思っております。
#173
○福島みずほ君 私は、国の過失で払わなかったのに後から返せと言われるのはいかがかという気もするんですね。
 大臣、これは質問通告していないんですが、実際、第三者委員会に行ったら、意外や意外、減額される場合があると、きちっとやったら実はもらい過ぎていたと、それを例えば返せと法律上は言えるわけですよね。ところが、高齢者は、例えば八百万返せとか幾ら言われたところで、それは不当利得だと言われれば法律上はそうかもしれないけれど、国の過失で計算違いあるいは宙に浮いた年金があって本人が代わりに別の形で払っていたような場合に、実は減額ということも起きるんだということも最近分かってきたんですね。
 その場合、国の過失でそう払っていたにも、何となく、振り込め詐欺じゃないけど、たくさんお金を貸して、おまえ借りただろうと利息を付ける悪徳業者のような、ちょっと違うかもしれませんが、とにかく国の過失で払っていたのに後から多額に返せと言われても、高齢者はこれ、すごいしんどいんですよね。いかがですか。
#174
○国務大臣(舛添要一君) ただ、国のお金というのは基本的にタックスペイヤー、納税者のお金ですから、納税者が今の福島さんの説得に応じるかどうかということで考えると、先ほどの生活保護の問題もそうですが、なかなか難しいなという感想を持っています。
#175
○福島みずほ君 不当利得だと言われればそうなんですが、例えば高齢者の中には、一挙にそれだけ例えば払えないというケースなど、過去にさかのぼって払えと言われても困るよねという方はいらっしゃると思うんですね。
 ですから、厚生労働省には、私自身は違和感があり、是非、ちょっと知恵を出してほしい、あるいは検討してほしいということを要望いたします。いかがですか。
#176
○国務大臣(舛添要一君) いつも福島さんに知恵を出せと言われるので私の頭の中も大分空っぽになりつつあるんですが、更に充電して考えたいと思います。
#177
○福島みずほ君 よろしくお願いします。
 介護問題と年金についてお聞きをいたします。
 療養病床の削減を実施し、現在どの程度削減されたでしょうか。
#178
○政府参考人(宮島俊彦君) 現在、療養病床の数は、平成十八年十月時点が三十七万床、これが二十一年一月時点で三十五万七千床となっております。
 それで、二十四年における療養病床の医療療養の目標は、これは二十二万床ということで、その目標の達成の取組を進めているところです。また、介護療養については、老人保健施設等の介護保険施設等への転換を二十四年まで時間を掛けて取り組みたいというふうに考えているところでございます。
#179
○福島みずほ君 六月九日付け朝日新聞で、介護保険施設の定員が計画の半分だという独自調査が公表されました。これは、なぜ介護保険施設が建てられないのか、同様の調査は厚生労働省でも実施しているのか、未実施であれば調査する予定があるのか、お聞きします。
#180
○政府参考人(宮島俊彦君) その報道は、朝日新聞社が独自に行ったものということです。
 今現在、厚労省としては、第三期ですね、過去三年間で介護保険施設の整備率がどうなったかは把握していませんが、この第三期の介護保険事業計画の実績、今各県で集計してもらっておりまして精査中ということですので、今後、適切な時期に報告したいと思っております。
#181
○福島みずほ君 介護保険施設の整備が計画の半分という事態の原因はどこにあるとお考えですか。
#182
○政府参考人(宮島俊彦君) これは新聞なんかでは、介護の報酬が下がったからだとか、過去二回下がったとか、あるいは三位一体改革で特養の補助金が小規模のものしかなくなったとか書いてありますが、それはそういうのもあるかもしれませんが、よく県の方たちにお聞きすると、やっぱり介護人材不足であったというようなこと、それからもう一つは、例えば建築基準法が改正されて、その期間施工が遅れたというようなことも伺っているところでございます。
#183
○福島みずほ君 全国行くと、例えば病院側では療養病床が削減になって、その方たち、例えば嚥下障害があって管でやっている、うちの父も最後はそうなっちゃったんですが、そういう方たちが病院になかなかいられなくなって、今度は特養に入りたい。しかし、今度は特養老人ホームが待機者が大体四百人いる。私は、先日、新潟県のたまたま佐渡に行きましたが、そこでも、ある特養老人ホームを見学したところ、待機者が四百人いるということだったんですね。ですから、療養病床の削減あるいは廃止、ところが特養老人ホームに行こうにもそこが待機者が多くてなかなか入れない、じゃ高齢者一体どこへ行くのかという、これ実は全国的に起きています。
 今、先ほど理由をいろいろ挙げられました。でも、おっしゃった介護人材の問題にしても、これ行政の問題ではないですか。
#184
○政府参考人(宮島俊彦君) 特別養護老人ホームの待機者でございますが、十八年三月に入所申込者で各都道府県が把握した数字、これが三十八・五万人という数字が出ていますが、この中に施設に重複して申し込んでいる方が含まれるとか、それから特養以外の施設に既に入所している方が六割であるとか、あるいは要介護三以下の方が申し込んでいるのは約六割ということですので、この特養の待機者については私どもこれから今年また調査をしまして、再度精査したいというふうに思っているところでございます。
 今回の補正の予算におきましては、この介護施設や地域の介護の拠点、緊急整備しなければならないということで、三年間で合計十六万人分の施設を各地方自治体で整備していただくことを目標に補正の予算を組んだところでございます。
#185
○福島みずほ君 特養老人ホームの待機者が三十八・五万人。これを精査して検討するということなんですが、先ほどなぜ介護保険施設が計画の半分かで、新聞報道では三位一体改革と、それから補助金が減ったということなどをいろいろおっしゃいましたが、厚生労働省としても三位一体改革で国の補助金が二〇〇四年で廃止になりました。こういうことなどがこのことに響いているという自覚はありますか。
#186
○政府参考人(宮島俊彦君) 朝日新聞のこの記事について言いますと、半分と書いてあるわけですけれども、これは物の整理の仕方として、整備率の計算に当たって介護療養型医療施設から転換していった、医療療養などに転換していったというようなものについて、この辺が整備率にマイナスで入っているかどうか。この辺がちょっと不明なんで、その半分になったというのをそのまま、内容がちょっとよく分かんないというところもありますけれども。
 私ども、これ三位一体改革が直接にどうかというのは、これは小規模特養に対しての補助金は残っていますし、それから都道府県の方で交付税措置によって大規模特養についても補助金はやれることになっているので、その個々の理由がどうこうということは今すぐ直ちに分からないわけですけど、今現在、やはり施設整備が必要だという声は聞いておりますので、今回の補正ではそういった声を受けて所要の整備費の増額を行ったということでございます。
#187
○福島みずほ君 補正ですから年度が限られているわけですよね。今まで要するに療養病床の削減があり、一方で介護保険施設がなかなか建てられない、待機者がいろいろ事情はあるにしても三八・五万人、特養老人ホームでいると。高齢者は一体どこへ行けばいいのか。生活保護を受給している高齢者のうち何%が低廉な無届け施設に入居しているのか。特に都市部では、自治体が関与していながら法内ではない施設への入所が行われている。この要因はどういうことだと考えていますか。
#188
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。
 社会福祉各法に位置付けのない施設でありますとか、共同住宅に入居しておられる生活保護の受給者については、本年一月一日現在での状況について調査をいたしました。現在、中間集計でございますが、そういう法外施設に入っておられる方につきましては一万四千二百六十八名でございます。本年一月の生活保護の受給者数が約百六十二万人でございますので、割合にいたしますと約〇・九%でございます。
 それから、後段のお尋ねでございますが、これらの施設の入所に至った経緯あるいは自治体の関与等でございますが、私ども十分つかんでおりませんけれども、例えば、東京都の調査によりますと、居宅生活や病院からの退院先の確保がなかなか難しかった、あるいは介護保険施設等が不足しておって、有料老人ホームは高額なため利用できない、そういうことなどが背景にあるのではないかというふうに聞いております。
#189
○福島みずほ君 社会保険庁が二〇〇七年十二月十二日に公表した調査で、既に百十万人が無年金になると推計され、今後百十八万人が更に無年金になると推計をされています。老後のさたも金次第というか、生存権が保障できないのではないか、収入が低く介護保険の施設利用料を支払えない要介護者は低廉な無届け施設に入所するしかないのか、対策はどうお考えでしょうか。
#190
○国務大臣(舛添要一君) これは、私自身が日本社会の格差が広がっているという実感を持っております。そういう中で、今おっしゃったような介護にかかわる問題もこれは相当思い切って改善をしないといけないというふうに思っています。片一方で、例えばどの町に行っても空き屋がいっぱいあるわけですよ。子供の数が少なくなっているから。こういうことの活用も含めて様々な施策をやっておりますけれども、一度社会保障全体をどうするのか、そしてそういう方々に、私はやはりより平等な方向をもう一度目指すべきだと思っておりますが、ただでできません、財源の負担を国民にお願いしないといけない、そのときにそれを是非やっていただけるような形で説得をしたいと思いますけれども、給付と負担、そして社会的な公正を満たすために、例えば高額所得者が所得税の累進課税率で最高税率を何%までこれを認めるかというか、それ、何%が今の日本の社会で公正なのかと。こういうことをやっぱりきちんと議論をする必要があると思いますので、それは同じ問題意識を持っているということを申し上げて、答弁を終わります。
#191
○福島みずほ君 終わります。
 ありがとうございます。
#192
○委員長(辻泰弘君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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