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2009/03/30 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 文教科学委員会 第5号
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2009/03/30 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 文教科学委員会 第5号

#1
第171回国会 文教科学委員会 第5号
平成二十一年三月三十日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     大島九州男君     青木  愛君
     藤原 良信君     藤谷 光信君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中川 雅治君
    理 事
                佐藤 泰介君
                鈴木  寛君
                関口 昌一君
                水落 敏栄君
    委 員
                青木  愛君
                大石 尚子君
                神本美恵子君
                亀井 郁夫君
                友近 聡朗君
                那谷屋正義君
                西岡 武夫君
                藤谷 光信君
                横峯 良郎君
                西田 昌司君
                山内 俊夫君
                義家 弘介君
                浮島とも子君
                山下 栄一君
   衆議院議員
       修正案提出者   牧  義夫君
   国務大臣
       文部科学大臣   塩谷  立君
   副大臣
       文部科学副大臣  山内 俊夫君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       浮島とも子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        渡井 敏雄君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房長       森口 泰孝君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       部長       布村 幸彦君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   清水  潔君
       文部科学省初等
       中等教育局長   金森 越哉君
       文部科学省高等
       教育局長     徳永  保君
       文部科学省研究
       振興局長     磯田 文雄君
       文化庁次長    高塩  至君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○独立行政法人に係る改革を推進するための文部
 科学省関係法律の整備等に関する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(中川雅治君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十六日、大島九州男君及び藤原良信君が委員を辞任され、その補欠として青木愛君及び藤谷光信君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(中川雅治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 独立行政法人に係る改革を推進するための文部科学省関係法律の整備等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学大臣官房長森口泰孝君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(中川雅治君) 独立行政法人に係る改革を推進するための文部科学省関係法律の整備等に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○横峯良郎君 皆さん、こんにちは。民主党の横峯良郎です。どうもよろしくお願いします。
 昨日は千葉県の知事選挙がありまして、やっぱり国民の政党離れが深刻であると改めて思い知ったわけですが。私も、本当に千葉の県民はやっぱり、東国原知事であるとか橋下知事であるとか、官僚上がりの知事さんよりも、全国的に多いわけですが、そういう本当に個性があって何かやってくれそうな知事をやっぱりしたんじゃないかと思います。そういう意味でも、小沢代表が一日前に入られたんですけど、そういうことを抜きにしても当然負けていたんじゃないかなと私自身は思っているところなんですけど。また、やっぱり小沢代表も早く結果を出した方がいいんじゃないかなと私も思っています。
 ということで、昨日は、愛知県の半田市で女性の教師に対する流産させる会というのを十一人の中学生が、大臣は当然ニュース等で見られていると思うんですけど、私も今、鹿児島の方で小学生、中学生、高校生を全寮制で預かって私立、公立の学校に行かせていて、二、三十人いるんですけど、形は違えど、本当に一緒に生活してみて、大変なことをするもんだなと思うんですけど。
 通告はしていないんですけど、大臣はその辺はどうお考えですか、こういう事件があったということに対して。
#7
○国務大臣(塩谷立君) この事件については、報道で知っているだけで詳細はまだ把握していないわけですが、誠に残念な事件が起こっているということで、特に学校の教員と生徒の関係とか、そういうことの中で起こったということは誠に残念だと思っておりますので、それぞれ現場でも今後、命の大切さを含め、しっかりとまた指導をしていくべく、我々としてもこういう事件をしっかり受け止めて対応してまいりたいと思っております。
#8
○横峯良郎君 学校というのは本当にこういう事件がもう頻繁にありますし、何とかしなければいけない問題なんですけど。
 さて、今日は国立高等専門学校高度化再編に絞って質問させていただきますが、法案には賛成です。賛成の立場で、せっかくの機会なので、在り方についてお尋ねいたします。
 文部科学省にお尋ねいたしたいと思うんですが、高専の未来図をどのように描いているのか、また、今、入学者の減少や毎年約千四百人に上る中退者の実態を受け、魅力ある高専にすることが焦眉の課題であると私は思いますが、明確な改革案もないまま統廃合しても、皆さんも御存じのように統廃合するということで、同じ道をたどるんじゃないかなと思っています。
 高専のあるべき姿を、それに向けての改革案を示していただけませんか。よろしくお願いします。
#9
○政府参考人(徳永保君) 高等専門学校につきましては、先生御承知のように、産業の現場で活躍をする中堅技術者の養成を目指して、中学校卒業段階から五年一貫の体験重視型の専門教育を行う、そういう教育機関として創設されて、実際に我が国の社会経済の発展に大きく貢献してきたわけでございます。
 一方で、産業技術の高度化、あるいは社会や学生のニーズの多様化、また十五歳人口の減少、さらには高等教育のユニバーサル化、こういった時代の進展に応じた対応が必要となってきているものでございます。
 こういった高専の在り方につきましては、昨年十二月に私どもの中央教育審議会におきまして、従来の中堅技術者の養成ということから幅広い場で活躍する多様な実践的・創造的技術者養成を目指す、こういう教育の高度化でございますとか、新しい分野への展開、さらには地域に密着した高等教育機関としての共同教育、そういったことの提言がなされたわけでございます。
 私どもといたしますれば、今後、この中央教育審議会の答申を踏まえて、各高等専門学校が自主的、自律的に様々な多様な展開を進めていく、そういったことを期待しているものでございます。
#10
○横峯良郎君 よく高専、高専と言われるんですけど、全国に今五十五か所の各都道府県にあるんですが、なかなかこの高専ということを皆さん知らないんですね。中学出て五年制の、短大を卒業する辺りに属するんですけど、なかなか、高専出てからまた四年制の大学に進学する生徒がほとんどもう半分以上はそういうことができているんですけど。でも、この制度というのは、本当に高度成長時代に人が足りなくて、専門職が足りないということで、我々の年代からすると高専に行く人というのは本当に頭のいい人で、ああ、すごい人だなと、そういう認識があったんですけど。
 逆に今、私は、この間も先生方からあったんですけど、高校にただ行かされていると、ただ高校に行っていると、その問題は何かといったときに、中学校を出るときに、例えば偏差値によって工業高校だとか農業高校だとか私立高校だとか、そういうふうにして一番大事な時期に、中学校を卒業したときに振り分けられるわけですね。
 そういう意味では、この今の時代になって、目的をしっかり持って、その意味では高専の在り方というのは絶対に、逆に増やしていって、もっと内容を変えて取り組むべきじゃないかと思っています。少子化を迎えて、志願者は先ほども言われましたけど、これは十分に予測されたはずです。対症療法も全然なくして、生徒の確保に努力してきたと。今までは良かったんですけど、そういうことが全然なされていないんじゃないかと。
 例えば教職員の採用に関しても、今団塊の世代ですから、企業退職者にプロフェッショナルがたくさんいらっしゃいます。それを教員として登用したりとか、技術の伝承を図る傍らで長期間の企業実習を充実させるとか方法はいろいろとありますが、本当に魅力的な高専というのをもっと早くやっていれば、まだまだ、統合するよりも増えていたはずですので、今後、今こういう時代になって、文科省としてはどのような目標を立てて、具体的な取組を、今までと、またしていくのかということをお尋ねしたいと思うんですけど。
#11
○政府参考人(徳永保君) 先生の方からも御紹介がございましたけれども、これまでも既に、各自治体や地元の産業界と連携をして、長期、例えば六か月間、三か月間程度のインターンシップを実施をする、あるいは企業の優秀な退職技術者を雇用して実践的な教育を行うことによる技術伝承を行う、そういう取組を実施をしております。
 また、先ほども知られていない、知名度が低いという御指摘ございましたが、高専校におきましては、例えば高専のロボコンという形での、かなりこれはいろいろテレビ等でも放映されて有名になっていると思っておりますけれど、そのほかプログラミングコンテスト、デザインコンテスト、そういう各種のコンテストを実施をしておりますし、海外へのインターンシップ、あるいは民間企業との共同IT教育の実施など、そういう様々な努力をしてきたわけでございます。
 今後、今回の法案の中で、内容としては学科構成を多様化をしてできるだけ地域等の産業ニーズに変化に対応していく、あるいはまた専攻科を大幅に拡充することによって高度化をしていく、あるいはまたイノベーションセンターの設置によって地域の要望に応じた産学連携の取組を実現をする、こういう新しい工夫もしたいと思っております。
 私どもといたしますれば、これまで行ってきた様々な工夫、さらにはこれから各高等専門学校がそれぞれ地域あるいは具体的な入学者の状況の中でいろいろ工夫をしていくことを大いに応援をしていきたいと思っております。
#12
○横峯良郎君 よく高専、高専といったら、皆さんも御存じのようにロボコンですね、これしか何か目立った世間にアピールするものはないのかなと思うんですけど。本当、高専といったらもうロボコンといって、もう皆さんよく御存じですよね。本当に、今ロボコンという話をされたんですけど。
 私はこの高専というのは、やっぱりなぜ、じゃ、高専出て、そのまま例えば今の日本のトヨタであるとかホンダであるとかナショナルであるとか、そういうところに入ることは、また就職率もそんなに悪くないし、先ほど千四百名と言いましたけど、辞める人間も、国公立の高校とかよりも、余り変わらないんですね、いろいろ調べてみましたら。ということは、まだ需要があることなんですけど。
 一番の難点は何かといったら、やっぱり高専を出て、大学を出た生徒と賃金の格差、専門職で一番仕事ができるのにそれがまだ認められないということですね。それで、また卒業しても準学士しか授与されませんから、短大卒と同じなんですね。そういう給与体系が一番、給与格差に、やっぱり四人に一人が、じゃもう一回大学まで行こうというふうになっている、これはもう本当にすごい問題だと思います。私は、本当に子供をせっかく五年間も苦労して出したのに、寮生活までさせて出したのに、また一から大学に行くという、本当にこれはやっぱり中身を変えていかなければいけないと思いますよね。全国に五十五の高専と言いましたけど、たった五十五しかない高専ですので、もう是非それやってもらいたいと思います。
 それで、バイパスルートとしか考えられないこういう高専の今の在り方なんですけど、それを大臣は、今いろいろ質問したんですけど、その件に関してどのようなお考えをお持ちか、お聞かせ願います。
#13
○国務大臣(塩谷立君) 高専については今、横峯委員がお話しいただいたように、いろんな大変な貢献をしている点もあるし、また問題点もあるし、今後の御心配をいただいているわけですが。
 いずれにしても、専門教育を重点に置いて工業の発展を支える実質的な技術者の養成を目的とした養成機関であるということはこれ間違いないところでありますが、最近大変産業技術の発展に伴って知識、技能の高度化が進んでいく中で、大学に編入していく者が二六%、専攻科に進学する者が一六%ということで、その後大学院にも進む人たちもいるというわけでございまして、卒業後の進路が多様化していることも現実でございます。
 しかしながら、高専は高専でやはり技術の専門的な教育を中心にしてやってきたことは、今までも企業の発展に大変貢献してきたし、これからもその役割は大変大きいと思っておりまして、先ほどお話あった資格の問題とか給与の問題、ここら辺は今後、是非検討課題かなと私も感じておりますが、今後、やはり地域の様々なニーズにこたえて実践的な技術者を養成することは当然今後とも求められていると思いますし、その一方で、中堅技術者にとどまらない多様性を持った進路も含まれるということで、今までのある程度単一的な目的から多様性な目的を含めて今後発展していくことを私どもとしては望んでおりますので、そういった内容に向けての今回も統廃合であり、また学科の内容も当然検討していく必要があると考えております。
#14
○横峯良郎君 本当に今、中学校を出て高専に入る、例えば今の子供たちが中学校を出て、私の娘は中学校を出てゴルファーにしようと、それがまんまとちょっと当たってしまったんですけど。なぜかといいますと、私はちょうど鹿屋農業高校、鹿児島の鹿屋というところに鹿屋農業高校ってあるんですよね。そこに、芝を作っていて農業をしている子供が農業高校へ行っているんです。その彼に、あなたのクラスの仲間で農業高校を出て農業を仕事とする人は何人いるのかと言ったら、ゼロだと言うんです、僕以外はゼロだと。私は実家を継ぐと、ほとんどゼロですと。
 それが今、日本の教育の一番出発点の間違いじゃないかなと思うんですよね。全く、例えば高校だけは出ておけよとか、高校になぜ行くのかという意味も分かっていないし、親も分かっていないし、子供も分かっていないし、本当にそういう意味では高専というのは今から、逆に高専の立場は公立高校の立場を有するような方向に持っていった方が将来の日本のためには絶対いいんじゃないかと。
 本当にそういう意味で、私はその言葉を聞いたときに、これは何かの、この子たちが二十歳、大学卒業したときに仕事があるのかなと思ったときに、それはちょうど十五年ぐらい前なんですけど、案の定仕事もなくなってきているという状態ですので、是非これはもう大臣が改革していただければと思います。
 次に入りますけど、高専の人事についてお尋ねいたします。
 今の校長先生の、高専の、三分の一は国立大学からのわたりで占められています。それと、事務方の方にも天下りが見受けられます。今文部科学省にとって、高専の私は体質改善を余り考えていないんじゃないかと思っています。何か結果だけ見れば、天下り先をいかに存続させるかというふうな感じがするんですね。普通の公立高校であれば、教員がどんどん出世を考えて、教頭先生、校長先生と、最終ポストである校長になって退職すると、そういうのが一般的なんですが、ところが高専は、天下って、一回退職金をもらい、更に高専の校長になれば年収一千二百万とボーナス、また辞めるときには退職金をもらい、これはおいしい職場じゃないかと、若しくは本当にもう楽園と言っていいんじゃないかというぐらいの感じがするんですが、これでは本当に現場の教官のモチベーションも絶対下がると思います。
 文科省にお尋ねしたいんですが、大学教授が高専の校長になるのは既定の路線なのかと、そこに天下りという意識はないのかという、文科省の意見をちょっとお聞かせ願いたいと思いますけれども。
#15
○政府参考人(徳永保君) 高等専門学校の校長につきましては、これは高等専門学校機構の方の理事長がそれぞれの地域のニーズあるいは各高専の個別事情を踏まえて様々これは人選をし、任命をしているわけでございますが、具体的に申し上げれば、例えば高専の主要教育分野である工学分野あるいは科学技術分野についてきちっと知識、経験を持っているのかどうか、そしてまた、教育研究だけではない学校を運営していく能力があるかどうか、さらにはまたそういう組織管理運営のマネジャーとしての経験があるかどうか、こういったことをきちっと踏まえて人選を行っているわけでございますが、本来、そういう特定の、特に高等専門学校の行っております商船教育でございますとか工学教育の分野につきましては、それはやはり優れた教育者、指導者というのはできる限りこれは基本的に活用していこうということがあるわけでございます。元々、例えば教育公務員特例法等におきましては、そういう教育等について知識、経験のある者については、ほかの公務員と比べましても、例えば併給をしてまでも他の教育に関する分野で使っていこうということがございます。決してその意味では、言わばこれまで大学の工学部の教授だったような方が高専の校長になる方が現在でも三十三名いるわけでございますが、これはいわゆる天下りというようなことではなくて、そういうきちんとした、先ほど申し上げましたような高等専門学校の校長としてあるべき言わば資質、能力というものを踏まえて、そういう中でそれぞれ人選をした結果だと思っております。
 具体的に申し上げますと、それぞれの学校の校長が退職をされるというようなことの段階で高専機構の方から、もちろん各高等専門学校に対して言わば校長に昇格するという適任者がいるかどうかという推薦を受けますが、また、あわせまして、関係する地元の大学でございますとか行政機関等に対しても適任者がいるかどうか、そういうことで推薦をいただき、その上で、先ほど申しましたような観点を踏まえて高専機構の方で人選を行い、任命をしているものでございます。
#16
○横峯良郎君 今機構について言われたんですけれども、ここの先生方の中にも機構はよく御存じだと思うんですけれども、結局、五十五ある高専の、ある方に言わせると本社、五十五が支社であって本社、会社でいえば本社ですね、がこの機構なんですね。この機構に、今理事長一名、六名の理事、六十五名の職員で構成されているというのがこの機構ですよね。
 私もいろいろ聞いたんですけれども、どういうことをこの機構がやっているのかと。ああ、なるほどと思われるんですけれども、このじゃ校長先生の任命はどこがするのかといったら、やっぱりこの機構の理事の皆さんが、理事長と理事でやっていくということなんですね。でも、確かに高専ですから、今まで本当にいろいろ専門的なこととかがなければできないということは分かりますけれども、ただ、表面的に見れば、三分の一の方が校長にそのまま就いていらっしゃると。
 一番最後にちょっとお願いしたんですよね、どのぐらいいらっしゃいますかと。一回退職金もらいまして、それからまた再度この機構、機構というか校長に就かれたのはと言ったところ、三分の一の方が今現在、今機構ができましてから、機構ができたのが二〇〇四年の四月なんですね、五年ぐらいたっている、ちょうど五年ぐらいたっているんですけれども。また、今この高専の理事長ですか、がほとんどOBなんですけれども、この理事長ももう七十歳と。あした退職されるんですよね、ちょうど五年間務められまして、七十歳と。七十歳で一千九百万ぐらいの報酬を受け取り、今本当に、これ、こういう実態が五年も続いて、あしたちょうど運良く退職されるということで。
 これを文科省に言わせれば、絶対こんなの天下りではないと、わたりでもないと言われるんですけれども、私の考えでは絶対これはおかしいんじゃないかと思うんですよね。国立高専機構というのは国立大学の法人化のどさくさに紛れて文科省が用意した単なる天下りの機構ではないかと、そういうふうにして、私を含めて皆さんそう感じるんだと思うんですけれども。
 天下りのこういう根絶について、文部科学省の見解をお尋ねいたします。
#17
○政府参考人(徳永保君) 高等専門学校は平成十六年に法人化されたわけでございます。その際、様々な法人の設置形態ということは考えられたわけでございますが、高等専門学校自体が一校当たりの規模が大変小さい、大学に比べると小さいというわけでございます。その上で様々な諸課題に取り組んでいくためには、一つの学校というだけでは人的、物的資源に制約があることから、全国に五十五ある国立高専を一元的に設置、運営する法人として高専機構を設置をしたわけでございます。
 現実に人事、財務等についてはスケールメリットを生かしておりますし、会計システムの一元化、こういった意味で、言わば実際には、様々な意味で行政事務運営の効率化ということが求められている中で、言わばこういう高専機構というものを一元的に置くことによってそういったことに十分対応してきていると思っております。
 理事長のほかに理事が六人いるということでございますが、例えばその三名は高専の校長が兼務しているわけでございまして、決してその意味では、私どもとしても、これが規模が過大だということではございません。また同時に、理事長等の言わばその方についても、それぞれ言わばこういう工学教育、専門教育を行う高専機構の理事長としてふさわしい方という方について、知識、経験のある方に来ていただいているわけでございますし、また、理事ということにつきましても、それぞれ三人の理事は校長の兼任でございますが、それ以外の者につきましても、財務、経営の知識、あるいはそういう工学教育全体との社会の結び付き、そういったことについての専門的知見を有する者、こういった観点から人選を行い、任命しているものというふうに承知をしております。
#18
○横峯良郎君 本当にこういう、今一番世間の話題になっているのは天下り、わたりということですが、公務員改革も本当に与党の方も苦労されていると思うんですが、でも、文科省というのは、各省庁の法人や学会、協会を検索したら、大体二千件ぐらいの管轄になるんですね。もう各省庁の中で一番多いということです。端的に言えば、多いということは、それだけ天下り先というか、将来の自分のそういうされるのが多いんじゃないかと思うんですけれども。もう断トツですよね。
 こういう、是非、大臣には、断トツに多い文部科学省からの公益法人への天下りに是非メスを入れていただき、今、先ほども言いましたように、理事長は七十歳なんですね、あした定年の機構の理事長は。せめて、今本当にタクシーの運転手も七十歳ぐらいまで、この前襲われた方も七十歳なんですよね、みんな働くんですけれども、何せ下から、高校を出て、専門学校を出て、大学を出て、毎年何万人という新卒者、新入社員が入ってきます。ところが、七十歳までこういう職にあられると、十分この理事長は老後は優雅に暮らせるんじゃないかと思うんですけれども、こういう方々に是非、六十五歳ぐらいまでと私は区切るべきじゃないかなと思うんです。
 その辺も踏まえまして、本当に高額な給料とかあるんですけれども、もう時間も来ましたので、このことについて大臣にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
#19
○国務大臣(塩谷立君) 文部科学省については、先ほどお話ございましたように、所管している公益法人が千八百七十九ということで数多くあるわけでございますが、現在、文部科学省勤務経験者が常任役員に就任しているのはその中で八十九法人の百十八人であるわけでございまして、これが多いか少ないかというのはまたいろいろあると思いますが、いずれにしても、文部科学省出身者の再就職については、これまでの知識や経験を法人運営に役立ててもらおうということで法人等から求めに応じて就職したものであると承知しておりまして、公務で培った能力や経験が退職後広く社会に活用される一環としての文部科学省関連法人への再就職がなされるということ自体は、必ずしも不適切であるとは言えないと考えております。これが予算等あるいは権限を背景にして押し付け的なあっせんであったり、また役所が絡んだりすることは、やはりこれは問題でありますが、そういうことでなければ、私は十分に今までの経験を活用できる職場で頑張っていただくことはいいことだと思っております。
 いずれにしましても、昨年末の施行された改正国家公務員法にのっとって適切にまた対応をしてまいりたいと考えております。
#20
○横峯良郎君 終わります。
#21
○神本美恵子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の神本美恵子でございます。よろしくお願いします。
 通告いたしました質問の前に、通告していないで急で申し訳ないんですが、塩谷大臣にちょっと一点、通告しておりませんので申し訳ないんですけれども、先般の予算の委嘱審査の折に同僚の那谷屋議員から教員の給与のめり張りということで質問があったんですけれども、それに対して大臣が御答弁されたことに私非常に引っかかったものですから、ちょっとその真意といいますかをお伺いしたいと思いますけれども。
 教員の給与のめり張り、どこにめりを付けてどこが張りなのかというようなやり取りだったかと思いますが、議事録ちょっと読んでみますと、大臣はそれについて、教員の勤務実態調査がされましたけれども、その中に、教員間に残業時間の長短の差があると。この長短の差ということを踏まえて、頑張る教員の適切な処遇をしたいと。実態的にはこういう時間の、残業時間だと思いますが、残業時間の格差がある中でそれをある程度評価していくというふうに御答弁になったかと思いますが、要するに、残業時間の長短を評価してめり張りを付けるということは、どう考えてみても、残業が多い人はより頑張っているという評価になり、そうではない人はそうではないというふうに受け取れてしまうんですけれども、そういう意味でしょうか。
#22
○国務大臣(塩谷立君) 教員の実態調査、残業の実態調査においてもかなり格差が出ているということでありまして、したがって、教員の皆さん方がそれぞれ頑張っていただいている、基本的にはそうだと思いますが、その中でもやはり頑張っている教員とそうではない人もあるということがああいう実態調査でも一つの材料として明らかになったわけでございまして、それで、それに伴って、例えば部活関係とか出張の関係とか、いろいろそういうところで、より、何といいますか、通常の勤務以外のそういうところで頑張っていただいているのはまた手当も増やそうとか、そういった意味も含めて、すべてみんなイコールではないと思いますし、やはりある程度頑張っているものがそういうことで表れてきたものに対してはしっかり対応していこうという総括的な考えを申したわけでございまして、その一つとして残業の時間を比べたときに相当差があるということも一つの評価になると考えております。
#23
○神本美恵子君 正確に言いますと学校の教員には残業というものは、残業手当がないわけですし、残業という考え方ではないんですね。その中で、時間外にどれだけやったかということによってめり張りを付けるという考え方、これは非常に私は危険だと思いますので、部活をした人には、休日も出ますので部活手当を付けるとか、丁寧に言っていただかないと、今政府としてはワーク・ライフ・バランスに取り組んでおりますし、全体として残業を減らそうとか民間も含めてやっている中で、こういうふうに言われますと、例えば今学校現場にもたくさんの妊娠、出産をなさる女性の教職員もいらっしゃいますし、病気になっている方もいらっしゃいますし、親の介護を抱えている方もいらっしゃる。そういう方は当然制度として休暇が認められている、休業が認められているけれども、それが十分でないばかりに、例えば、慌てて、急に子供が熱が出たと、帰らなければいけない、そういうことが子供が一歳になるまでの間は繰り返されると、あの先生は学校の仕事に専念できない、頑張れないというふうな、それが給与に反映されることにもなりかねない、そういう発想になりかねないんですね。時間外の仕事をできるかできないかというようなことの発想になることは非常に危険だと思います。考え過ぎではありません、これは。
 実際に妊娠、出産、育児、介護を抱えている人たちは、男女にかかわらず部活をどうしても担当できないというような学校内での配置にも関係するんですね。学年を何年持つかとかいうそこにも関係しながら働いているわけですので、是非ともそこは考え違いをしていただきたくないということで、これはまた別の機会に、今日は時間が限られておりますので、通告もなしに申し訳ございませんでしたけれども、別の機会にやらせていただきたいと思います。
 そこで、法案に入りたいと思いますが、まず、今日は衆議院の修正案提出者の方においでいただいております。本独法関連法案は衆議院で修正をされまして、その修正では、海洋研究開発機構と防災科学技術研究所、大学評価・学位授与機構と国立大学財務・経営センターのこの二つの統合につきましては引き続き検討するということで今回の法案から削除をされることになっておりますが、その趣旨についてですけれども、引き続き検討することとし今回の法案では行わないこととするということは、この統合そのものの見直しも含めてゼロからいま一度検討するという意味合いでしょうか。趣旨をお伺いします。
#24
○衆議院議員(牧義夫君) 今の御質問については、私ども民主党の考え方としては、ゼロベースで見直すという考え方も一方にはございますけれども、今回、この法案、閣議決定された原案というのは、七つの法人に係る統廃合、整理合理化の内容になってございますけれども、やっぱりそれぞれの法人にはそれぞれのこれまでの経緯もあり、社会的な使命もそれぞれあり、またその運営についての財政の成り立ちというのもそれぞれ違うわけで、私たちはそれらを一つ一つきちっと精査をする中で、国の機関としてやるべきもの、あるいは本当に民間でやるべきもの、そういうものをきちっと仕分をする必要があると存じますし、またそれは各党においてもそういった議論があろうかと思います。
 今回、ただこれを、この年度中にどうしても処理しなければいけないメディア教育開発センター、これが日切れ扱いなわけですけれども、それと一緒に二十二年から施行するものまでも含めて一気にやってしまうというのは、これはちょっと乱暴じゃないか、それぞれ各党持ち帰ってもう少し精査をしてもいいんじゃないかという部分が最大公約数として今回一致を見たということで、衆議院では全会一致で修正を通していただいたという、そういう経緯を御理解をいただいて、これらについてもまたそれぞれ鋭意努力するということでありますから、よもや大連立への第一歩だとかそういったことではございませんので、御理解をいただきたいと思います。
#25
○神本美恵子君 ありがとうございました。
 今回、ここに出されております二つ、今回は行わないとされたこの四つの法人なんですけれども、これも、私も見ましたところ、言っちゃなんですが、二十五ある文科省関係の法人の中から整理合理化計画の中で幾つか差し出さなきゃいけないと、それで差し出されたのではないかというようなことも思っておりましたので、しっかりと最初から、これが、法人でそれぞれに行うべきか、統合すべきか、あるいは国に戻すべきか、民間に、というようなことをきちんと精査をした上でやるべきことだと思いますので、私はこの修正については賛成でございます。
 そこで、提案者にはこの一問だけでございますので、ありがとうございました。委員長、お取り計らいをお願いします。
#26
○委員長(中川雅治君) どうぞ御退席ください。
#27
○神本美恵子君 それでは次に、本法案では、国立国語研究所を解散し、その権利義務を大学共同利用機関人間文化機構に承継するということが提案されてございます。独立行政法人の整理合理化計画では、国立国語研究所において行われている日本語教育事業について、これは「他の公的日本語教育機関との役割見直し等を行い、事業の廃止を含め平成二十年度中に検討し、結論を得る。」というふうにされました。
 そこで、この国立国語研究所において日本語教育事業を担当している日本語教育基盤情報センターというところですが、ここには非常に膨大な量に及ぶこれまでの研究の、あるいは調査の蓄積で日本語教育用のデータベースが構築されているというふうにお聞きしております。
 そこで、ここで行われている日本語教育基盤情報センターの業務、これは今回の改正で人間文化研究機構に移管された後も引き続き実施されるものなのかどうか、まずお伺いしたいと思います。
#28
○政府参考人(磯田文雄君) 新しい国立国語研究所におきましては、現在の国立国語研究所の日本語教育基盤情報センターの業務を引き継ぎ、日本語教育関連の情報、資料の収集やデータベースの構築、運用等を実施することとしております。そのための組織も設置する予定でございます。
 これらの業務の実施に当たっては、大学共同利用機関としての特性を生かして、国内外の大学や研究機関から幅広く情報、資料等を収集し、データベースを整理することとしており、また、こうした活動の成果を社会に積極的に公開、情報発信することにより、これまで以上に日本語教育の関係機関や関係者の活動に寄与するものと考えております。
#29
○神本美恵子君 引き続き実施されるということで、じゃ今の日本語教育基盤情報センターの職員の方、特に日本語研究を行っていらっしゃる研究者の方々の雇用も移管後も維持されるのでしょうか。
#30
○政府参考人(磯田文雄君) 現在御審議いただいております法案の附則第二条におきまして、独立行政法人国立国語研究所は、法律の施行のときにおいて解散するものとし、国が承継する資産を除き、その一切の権利及び義務は、そのときにおいて大学共同利用機関法人人間文化研究機構が承継すると規定されております。この一切の権利及び義務には雇用契約に関する権利及び義務も含まれることから、現在の国立国語研究所の研究員の方々の雇用につきましてはこの法律の施行の際に人間文化研究機構に引き継がれると、このように解釈しております。
#31
○神本美恵子君 委員の皆様のお手元にもちょっと資料をお配りしておりますけれども、「国立国語研究所研究員の移行予定について」ということで、大学共同利用機関に移管されるときにはこういうふうに変わりますという、組織も改編されてこういうふうに異動しますよというようなことがあるわけですけれども、職員の方はそのまま研究者も含めて承継されるというふうに今御説明があったと私は受け止めましたが、これでいくと、一番下の日本語教育基盤情報センター十名の方々が、研究情報センターの方に行かれる方と、それから下に未定、十名のうち四名が未定というふうになっているんですけれども、これはどういうふうに考えたらいいんでしょうか。
#32
○政府参考人(磯田文雄君) この四名の方々でございますが、人間文化研究機構が行った、新しい国立国語研究所の研究教育職員という職種がございますが、これの採用に応募されたものの研究教育職員としての選考に至らなかった方、それと、そもそも応募しなかった方であると承知しております。
#33
○神本美恵子君 衆議院の議論でこの同じような問題について我が党の笠議員が質問された折に高塩文化庁次長が、今まさに準備中であり希望を最大限に生かしながら職員の承継、移管に努めたいというふうに御答弁されているんですけれども、この資料で見ると、応募したけれども至らなかったということで四名の方が未定になっている、これはどういうふうに考えたらいいんでしょうか。
#34
○政府参考人(磯田文雄君) 現在の独立行政法人の研究員の業務でございますが、国語に関する調査研究、文献等の情報収集、整理分析等の業務という具合に理解をしております。
 新たな新国立国語研究所に移管後の職員構成でございますが、私どもとしては、現国立国語研究所の職員を対象に優先的に公募を行いまして、研究教育職員としての選考を行っております。この選考は、外部の大学の研究者も参画した選考委員会により、同機構に定められました規定に基づき行われたものと認識をしております。
 一方、研究教育職員として選考されない者につきましても、これまでの国立国語研究所における活動実績、本人の意向等を尊重して、新国立国語研究所においても、これまでの御経験を生かしながら活躍していただくことは極めて重要であると考えておりまして、このような観点から、例えば適切な職名、職務内容等も含めて処遇についてしっかり考えていく必要があろうと考えております。
#35
○神本美恵子君 ということは、今お配りしておりますこの資料は、政策目的のための研究機関から学術研究機関の研究所へと位置付けが変わることからと上に説明書きがあるんですが、ことから学術研究機関としての新国立研の研究教育職員としてふさわしい者を選考するためこういうふうに選考を行ったと。もうこれは結論が出たようにも受け取れるんですけれども、それと衆議院での高塩次長の御答弁と、ここは高塩次長の方、今日おいでいただいておりますけれども、どういうふうに受け止めたらいいんでしょうか。
#36
○政府参考人(高塩至君) 今、磯田振興局長がお答えしたとおりでございますけれども、私どもといたしましては、先生から今日お配りいただいた資料につきましては、昨年の夏でございますけれども、人間文化研究機構の方で移管に向けた準備を行う行為の中で現時点での職員の移行状況を示したものであるというふうに考えております。
 今後更に、未定の者の受入れを含めまして、職員の雇用につきましては詳細な検討をしていくことになると考えておりまして、その際は、先ほど御答弁ございましたけれども、それぞれの方々のこれまでの経験や意向を尊重して、それぞれの能力や適性を総合的に勘案して具体の職種や配置などを検討していく必要があるというふうに考えているところでございます。
#37
○神本美恵子君 ありがとうございました。
 これは昨年の夏の時点での見込みということで御説明を私は理解しております。今次長の方でおっしゃっていただきましたように、研究者本人の意向を十分に尊重しながら、その能力が適切に生かされるようにこれからやっていくというふうに受け止めていいんですね。
#38
○政府参考人(高塩至君) 私どもはそのように考えております。
#39
○神本美恵子君 ありがとうございました。
 移管されて、そのことによってこれまでやっていた日本語教育事業が、今本当に定住外国人あるいは来られる外国人の方々に対する日本語教育、日本語を母語としない方々との文化コミュニケーションの観点からも非常にこれから重要視しなければいけない分野だと思いますので、これがこの移管に伴って研究に停滞が出たりすることのないように、これまでの研究者の方々のネットワークや蓄積を是非生かせるように人事をお願いしたいと思います。
 次に、この国語研究所の組織の在り方なんですが、これにつきまして、これまでは国立国語研究所という法人だったわけですが、今度は大学共同利用機関人間文化研究機構の中に入るわけです。この大学共同利用機関というのは大学法人法の枠内に入りますので、国語研究が大学の自主性、自律性を確保しつつやっていかなければいけないということになっていくと思いますけれども、研究だけではなくて国の政策としての国語政策というものを進めていくに当たって、例えば研究機関の自治を侵すようなことになってはならないし、あるいはその自治を重視するということで国の政策としての国語研究なりが滞ってはいけないというような、ちょっとどういう具合になるのかなということを感じるわけですけれども、そこについて文科省の見解をお伺いしたいと思います。
#40
○政府参考人(高塩至君) 国立国語研究所の人間文化研究機構への移管に伴いまして、大学共同利用機関としての特性を生かしました共同研究、様々な研究が期待されるところでございまして、我が国全体の国語に関する研究機能の向上につながるということを期待いたしておるところでございます。
 文化庁といたしましては、移管後のこの国語研究所、さらには各大学等の研究成果を活用するとともに、必要に応じまして私どもの方から調査研究を委託することなどによりまして、私ども国語政策につきまして企画立案という任務を負っておりますので、そうした新国語研究所や各大学の研究成果や情報、資料を適切に入手してまいりたいと思っております。
 今後とも引き続き、新国語研究所を始めとする研究機関との連携協力を深めまして、国語政策の充実に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#41
○神本美恵子君 これについては、先ほど申し上げましたように、大学の共同利用機関としての自律的な研究に支障が生じるようなことがあってはならないし、かといって別に国の政策を遂行しなければいけないということで、そのことが大学の自治に口出しをするというようなことになってはなりませんし、ここは国立国語研究所を国に引き揚げる、直轄にするというような考え方や、あるいは、新たに大学共同利用機関であっても人間文化機構の中に入れ込むのではなくて大学共同利用機関として独立した法人にするという、別の組織をつくるということも考えられるのでは、選択肢の一つではないかと思うんですけれども、これについて、これは今後の在り方になると思いますので、大臣にお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
#42
○国務大臣(塩谷立君) 国立国語研究所につきましては、人間文化研究機構への移管後、大学共同利用機関としての特性を生かして国内外の大学と密接に連携を図りながら、これまで以上に調査研究を充実することが肝要でありまして、文部科学省としましては、このような基本的な考え方に基づいて積極的な支援をしてまいりたいと考えております。
 一方で、今お話ありましたような政策的な件につきましても、先ほど文化庁次長からお話ありましたように、そういった研究成果をしっかり踏まえて文化庁を中心として政策を検討していくということでございますが、附帯決議にも二年後見直しということも書かれておりまして、この見直しについては、その修正案にかかわることでもありまして、現時点では明確には申し上げられませんが、この成立後の法律の内容を踏まえて適切にまた対応をしていかなければならないと考えております。
#43
○神本美恵子君 二年後までに検討しなければいけないその選択肢の中に、先ほど言いましたような在り方、国に戻す、引き揚げるとか、あるいは大学共同利用機関の四つの中の一つに入れ込むという今回の在り方ではなくて、もう一つつくるとか、よりこの事業が進むようにということで考えていくというふうに、この選択肢の一つというふうに考えていいでしょうか、そういう在り方もですね。
#44
○国務大臣(塩谷立君) まだ具体的な点は今申し上げる段階ではないと思いますが、いずれにしましても、研究それから政策面で、十分にまたこの機構の中で、あるいは機構の外、あるいは国の直接の機関であることがいいとかということも含めて、当然、今後、法案成立後、実際の活動の中で検討していかなければならないと考えております。
#45
○神本美恵子君 次に、メディア教育開発センターの廃止について御質問したいと思います。
 今回の法案でメディア教育開発センターが廃止されることとなりますけれども、これについては賛成ということでよろしいんですけれども、これから生涯学習社会に入っていくということで、生涯学習社会形成の観点から、ICT活用教育を含めたメディア教育の振興というのはますます重要になってくるというふうに考えますが、これについて、放送学園大学の方に入っていったときに、その将来像も含めて文科省としてどのように進めていかれるのか、見解をお伺いしたいと思います。
#46
○政府参考人(清水潔君) 大学におけるICT活用教育の推進ということで、我が国の大学の国際競争力の向上を図るという観点からも重要でございます。そういう意味で、メディア教育開発センターで行ってきた業務については、放送大学学園において精査の上実施することとしております。
 本法案におきましては、メディア教育開発センターの職員及び資産を放送大学学園に承継させるとともに、平成二十一年度予算においてICT活用教育事業に必要な経費十一億四千万円を計上しております。また、放送大学におきましては、ICT活用事業を行う新センターの設置をするために、現在、寄附行為の変更の手続の準備を進めているところでありまして、また二十一年度の事業計画案についてもICT活用教育の推進に関する事業は盛り込まれておるところでありまして、文部科学省といたしましては、今御審議いただいている法案の成立、お認めいただければ、それについて認可を行うこととしたいというふうに考えております。
#47
○神本美恵子君 次に、国立高専の再編についてお伺いをしたいと思います。これは高度化再編というふうにされておりますが、ちょっと本当にこれで高度化されるのかという疑問も持ちながらの御質問をさせていただきたいと思います。
 私は、この文教科学委員会に当選して二年目から、最初からだったかな、所属させていただいて、初めて文教科学委員として視察に参りましたところが、苫小牧の高等専門学校に連れていっていただきました。そこで高等専門学校、高専というものを初めて自分としても見たんですけれども、一番印象に残ったのは、学生さんが教官の方と一緒に何かアスファルトの素材作りといいますか、アスファルト作りを研究されていたんですが、アスファルトどんなふうな研究しているんですかっていうふうにお聞きしましたら、北海道ですから、雪に強いといいますか、雪が解けやすいだったか、何かとにかく雪道のアスファルトで融雪しやすいというような御説明だったと思いますが、この地域の気候風土なり産業なりに要請されるものを研究しているんだなということを私はそのとき非常に印象深くお聞きをしまして、しかも本当に少人数で実際にその実験などをしながらやっていらっしゃるので、ああ、高等専門学校ってこういうことをやるんだということを目の当たりにさせていただいたんですが、それが一番大きな印象で、もう一つ強い印象は、ほかに旋盤とかそういう作業も実際実習されているところを見たんですが、私は専門分かりませんけれども、古い。もうとにかくすべての機械が、何かこれはいつ購入したのというような、ああいう備品は、私も学校にいましたから、備品の購入年月日をちゃんと記入しなきゃいけないし、あるんですけれども、ちょっとそこまで見損ねましたが、古いなということを思いました。
 こういう先端、先端といいますか、地域に密着した研究を実際に自分で技術を習得しながらやっている割には使っている道具が古過ぎる、機械が古過ぎるということを非常に感じたことを、今回の高度化再編というのを見て、期待を持って御説明を伺ってきたわけですけれども、えっ、本当に高度化されるのかということを思いながら、ちょっと幾つか具体的にお伺いをしたいと思います。
 今日、資料をお手元にお配りしておりますが、各、今全国に配置されている高等専門学校の状況ですけれども、下の方に数を書いております。先ほど横峯委員もおっしゃいましたが、国立は工業、商船、電波、全部含めて五十五ございます。それから、公立が六校、私立が三校というような状況になっておりますけれども、今回はこの中の国立高専の四地区が再編統合されるということですね。この中の宮城と仙台が統合、それから富山、富山商船が統合、高松、詫間電波が統合、それから熊本電波と八代工業が統合されるということが提案されております。
 独立行政法人の整理合理化計画や中教審答申においては、配置の在り方を検討するというふうな記述にとどまっており、個別の高専の統合については何ら触れられておりません。今回の四地区の統合について、文部科学省あるいは高専機構本部からトップダウンで上から指示をされたのか、それとも教職員間の議論に基づいた学内合意がなされて、先ほど言いましたような地域のニーズも十分に把握、踏まえた上で、各高専の自主的、主体的判断に基づいて決定されたかどうかがちょっといまいち御説明を聞いてもすとんと落ちなかったわけですが、富山地区の再編統合に関する公表資料によりますと、二〇〇六年九月の校長会議で機構本部から再編整備を検討するよう指示があったというふうに記述されてあります。
 それで、具体的にはこの校長会議でどのような指示があったのかということをお伺いしたいと思います。
#48
○政府参考人(徳永保君) 委員御指摘の会議といいますのは、平成十八年九月に国立高等専門学校校長会議が開催をされたわけでございます。その会議の席上で、高専機構の理事長から各国立の高等専門学校の校長に対しまして、近年の産業技術の高度化、社会や学生のニーズの多様化、あるいは十五歳人口の減少、高等教育のユニバーサル化等、時代の進展に応じた対応が必要と、こういう認識の下で、例えば一つには、県内や近隣の高専間の統合による学科数減をも伴う再編、あるいは二つ目として、一つの高専の中での学科数減による再編のほか、あるいは専攻科の拡充、あるいはまた地域連携の推進による共同教育の強化、こういう方途を示しまして、それぞれの高専における自主的な検討を要請したものでございます。
#49
○神本美恵子君 じゃ、今おっしゃった、ちょっとメモし切れなかったんですが、おっしゃったようなことを提起をして、それを持ち帰って各高等専門学校が各学校で学内協議を経て、その結果出てきたのがこの四地区というふうに考えるべきなんですか。
#50
○政府参考人(徳永保君) それぞれの高等専門学校、従前からきちっとそれぞれの学校の将来については検討を行っておりますが、特にこの高専校長会議を機にそういったこれまでの検討を加速したものと考えております。
 具体的には、高専の校長会議を踏まえまして、それぞれの学校の中でその将来計画についての議論が重ねられたものというふうに考えております。具体的には、それぞれの地区におきまして、例えば運営会議、学科長以上が参加する運営会議、あるいは全教員が参加をする教員会議等の場で意見交換が行われ、あるいはまた関係する高専の間で将来構想専門委員会等、あるいはそれが発展して統合検討協議会、ワーキンググループ、こういったものを設置をいたしまして、そういった中で、実際に統合するかしないか、統合した場合に学科構成はどうする、その場合の入学定員はどうする、あるいは専攻科の構成をどうする、そういったことについてきちっと検討を積み重ねて、今日、様々御説明しておりますような学科再編プラン、統合プランになったものというふうに考えております。
#51
○神本美恵子君 この一覧表、各県の配置状況なんですが、じゃ同一県内に複数今設置されている、そこの国立高専は複数あるのでこれを統合するようにというようなそういう指示は文科省あるいは機構からはなかったんですか。
#52
○政府参考人(徳永保君) そういうような指示をしたというふうに聞いておりません。また、現に私どもといたしましても、今回たまたま統合で今法案の御審査いただいているもの八校、それはすべてそれぞれの同一県内にございますが、同一県内に複数校あるからといってそれゆえに自動的に統合再編を図るというような考え方は、私どもも高等専門学校機構も持っていないところでございます。
#53
○神本美恵子君 今回、富山地区だけ商船高専が統合されておりますが、ほかに商船高専、三重、広島、山口、愛媛というふうにありますし、特に瀬戸内海といいますか、に集中する三つ商船高専がありますけれども、この商船高専の統合に、固まっているんだからというようなことはないですよね。
#54
○政府参考人(徳永保君) 商船高専、これは全部で五校設置をされているわけでございます。今回はそのうち富山商船高専が統合されるわけでございますが、入学定員全部で二百人でございます。私どもとしても船員養成の場として重要な教育機関と考えております。
 今御指摘の、例えば瀬戸内海にございます三つの商船高専につきまして、私どもが承知をしているところによりますと、その三つの高専におきまして、校長、事務部長をメンバーとする将来検討委員会が平成十九年四月に設けられ、これまでに、十九年度で十一回、二十年度で十四回でございますから二十五回、様々な検討が進められたというふうに聞いておりますが、具体的にどうするかという結論はまだ出ていないと思っております。その検討内容といたしましても、今後将来にわたって相互にどのような連携協力が可能かということでございます。もちろんそういう選択肢には、当然その学校自体の問題もあるかもしれませんが、一方では実習船の問題もございます。そういう様々な実習船を今後どうしていくのかというようなことも含めて、相互にどのような連携協力が可能かどうかということを検討しているものと承知をしておりますが、まだ具体的な結論は出ていないというふうに聞いております。
#55
○神本美恵子君 いずれにしても、それぞれの学校の個性なりそれから意向がありますでしょうし、その地元の意思というものが、地域の意思というものもあると思いますので、そういったものを無視して上から数を合わせるというようなことでの統合にならないようにということをお願いしておきたいと思います。
 今回の統合再編に関しましては、十五歳人口の減少でありますとか、高専入学希望者の学力の二こぶ化現象が見られるというようなことが高専機構本部の報告書にもございますし、今回の統合は本科の学生数を減らして専攻科を若干増やすというような形になっておりますが、いわゆる入学定員を減らして、本科の学生を減らして学力水準を維持したい、低下を防ぎたいというふうにも見えますが、これだけ社会的にも、いろんな調査結果が資料の中にもありますが、社会的にも優秀な技術者、実践的技術者を輩出してもらっている、就職率もいい、就職してからも非常に力を発揮しているというような評判の高い、評価の高い高専をこういうふうに学生数を減らして学力水準を維持するというような考え方というのは、ちょっとそれで本当にいいのかなというふうにも思うんですね。
 それよりも、希望する人がきちっとそこに入れて、中で、もしも二こぶ化の学力が低いというような方がそれでも希望してそこに入ってきたんであれば、そういう方たちにしっかりと力を付けていくというような学校内での体制強化を図ることの方が重要ではないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#56
○政府参考人(徳永保君) 今回の特に学科減及びそれに伴って本科の入学定員を減らすということにつきましては、基本的には、十五歳人口全体が減少する中で高専全体に対する入学志願倍率も低下をしております。特に、今回の統合に係るところについては平均より以下というところが多いわけでございます。また、その上で、特に学生の目的意識やその進路自体が多様化をしているわけでございます。
 高等専門学校は、言わば実際の産業の場で実践力となるそういう技術者を目指す専門的教育機関でございます。そういう意味でいいますと、何といっても学生さんのやはり目的意識ということが大切でございます。
 私どもとしては、きちんと技術者になりたい、その専門の勉強をしたいと、こういう学生さんたちの目的意識や要求にこたえるためにそういった学科での専門教育をより深めていきたいと思っておりますし、また産業の高度化ということに対応して専攻科における教育を充実をしていきたいというふうに考えております。その意味では、実践的・創造的技術者の育成という高等専門学校教育の本来の目的を達成する観点からの今回の措置であるということを御理解賜りたいと思っております。
#57
○神本美恵子君 この国立高専も、地域と一体となって地元に根付く、そして専門性の高い技術者養成をやっていくということを考えれば、先ほど言いましたように、入口のハードルを高くして学力のより高い人を採って、そして専攻科を増やして、より高い技術、専門性を持った人を養成していくという考え方で本当にいいのかなと。私は、入学を希望する学生さんがいれば、そういう方を入れて、そしてしっかり中で養成していくというような今後の将来像というものが必要なのではないかと。
 いずれにしても、教員配置について、これはもう拡充していかなければ質を向上させるということもできないわけですけれども、今回、高専を高度化再編するということに当たって相応の財政、予算措置が必要であると考えますが、いかがでしょうか。
#58
○政府参考人(徳永保君) 今回の統合再編に当たりまして、高専機構全体の中で、言わば高専、特に高度化をするわけでございますから、それに必要な予算を確保するという形で十分配慮しているものと考えております。
 ただ、しかしながら、高等専門学校全体を取り巻くという状況について申し上げれば、一つには、政府全体として、そういう独立行政法人に対する運営費交付金というものについては、これを、政府全体が小さな政府というようなことの中で効率化をしていくという問題もございますし、あるいはまた教職員総数についても総人件費改革というようなことがございます。そういった中で、私どもとすればできる限り、総人件費改革の中でもできる限り教員の減少については最小限にとどめるというような工夫を行いまして対応していきたいと思っておるわけでございます。
#59
○神本美恵子君 担当として徳永局長、本当に苦しい答弁をされていると思うんですね。
 大臣、ここは大臣の出番だと思うんですが、今、これまで高専は独法化されて以来、運営費交付金の毎年削減、骨太方針によって一%ずつ削減されてきたと、それから行革推進法による五%削減、人件費の五%削減というのもございます。こういうものがかぶさってきて、実際今、教員、職員が削減されて、学校現場、高専の現場としても多忙化が進んでいるというふうにお聞きをしております。
 それで、文科省の方にお聞きしてみました。この五年間で教職員の配置はどうなっているかということをお聞きしましたところ、教員でいったら、全部合わせてですが三十一人の減、それから職員は二百二十七人の減になっているんですね。もちろん生徒数が若干減っているとかいうこともあるかもしれませんけれども、これだけ教職員が減らされ、これからもこの一%運営費交付金の削減や人件費五%削減というのが続けば、中堅技術者養成の中核として産業界に有能な人材を輩出するんだと、社会的にも評価が高い、高度化したいと幾ら担当のところで一生懸命頑張ろうとされても、あるいは学校現場で一生懸命取り組もうとしても、こういう状況ではこの高度化再編というのは単なるお題目というかうたい文句で、高く旗は掲げているけれども足下から衰退していくというふうにしかどうも思えないんですね。
 私、今回初めて、高等専門学校というのが社会的にどういう役割を担って、これからどういうふうに重要なのかということを改めて勉強させてもらいました。今、中小企業の衰退とかそれから物づくりの大切さとか言われておりますし、こういう中でこそ高専の役割がより重要なんではないかと思いますが、この財政、予算措置について、大臣、覚悟というか決意というか、お伺いしたいと思います。
#60
○国務大臣(塩谷立君) 私も苦しい答弁になるかもしれませんが、いずれにしましても、今委員おっしゃったように、五年間での五%の削減等々大変厳しい状況にあり、また一方で少子化という状況の中で、教員の定数の問題も含めて現在その削減に向けて五年間随時実行しているわけでございますが、一方で、やっぱり一%削減とか予算についてとてももうこの運営費交付金の在り方では厳しいという声は聞いておりますので、ここはそういった国としての削減方向をしっかりと見ながら、次の五年間に向けて我々としては人員あるいは予算等しっかりと対応していくべく努力をしてまいりたいという決意でございますので、またいろんな現状をしっかりと踏まえた中でしっかりと検討してまいりたいと考えております。
#61
○神本美恵子君 これはやっぱり本当に省を挙げて、もう私もこの委員会で質問に立たせていただくたびに教育費の確保、文科省頑張れということを申し上げてきたんですが、この高専についても、まさに全国にたった国立五十五校しかない、その五十五校で一%削減、五%削減で高度化再編をするというむちゃくちゃなことにならないように、これは是非、予算、財源措置をやっていただきたいというふうに思います。
 冒頭申し上げましたように、老朽化、校舎の老朽化だけではなく、高度で複合的な技術を先端的に研究していくとうたい文句にある、その設備が余りにも古過ぎるという、これは何とかしなければいけないと思いますので、力を入れていただきたいというふうに思います。
 再編統合をする場合、キャンパスはそのままで、校長が二校で一人になるとか、事務員が兼務するとか、そういうふうなことは考えられるんですが、そこで働く教員や職員の方々にとっては勤務地が変わったりというような様々な勤務労働条件の変更とかにつながっていくと思うんですけれども、学校の運営の在り方などについても、当該この統合になる学校については十分な説明とそれから協議をした上で、合意形成の上で今後されていくべきだと思いますけれども、それについてはいかがでしょうか。
#62
○政府参考人(徳永保君) それぞれのキャンパス、統合いたしましても現在使っておりますキャンパスを使いまして、そこに副校長を配置をして、基本的には学生さんにつきましてはそれぞれどちらかのキャンパスに分属をして、五年間同一のキャンパスにおいて授業や実習を行うことにしております。
 そういった関連で、もちろん学科の再編等を行いますので、その意味では、教職員の方々の中には、それぞれ学科の再編等に伴いまして別のところのキャンパスで勤務をされるということも出てくるかと思いますが、そういう具体的な、これから教育をどういうふうに円滑に進めていくのか、そういうことにつきましては十分それぞれの、今回の統合の目的が実際効果を出しますよう、またそれぞれにおいて教育研究活動が、今現在も行っているわけでございます、そういったことが円滑にこれからも継続をいたしますよう、そういった意味で、関係者間で十分協議を深めて議論をきちんとしていきたいと思っております。
#63
○神本美恵子君 是非そこは本当に円滑で、しかも働きやすい職場としてその学校運営がなされるように、指導、助言をきちっとやっていただきたいというふうに思います。
 そこで、今後のこの国立高専の在り方についてなんですけれども、先ほど言いました校長会議があったときに高専機構本部として配られた資料の中に、「国立高専の整備について 新たな飛躍を目指して」という、機構本部としての考え方が資料としてまとめられているんですが、それをこの前いただきまして読ませていただきましたが、機構本部としても、今後、この国立高専をどのようにしていくのかというところ、大変ジレンマというか、を私は読み取ってしまったんですね。
 これは、質的、量的にもこれから拡大していくだけのしっかりとした役割をこれまで果たしてきた、評価も高い、だから質、量共に拡大していきたいというふうに思っているけれども、現下のこの財政状況の中でそれは望むべくもないので量的抑制をせざるを得ない、量的に抑制基調にせざるを得ないというふうに結論はなっているんですね。で、今回の統合にもなったと思うので、そこは言葉だけ高度化というふうにするのではなくて、本当にこれから高専をどのように位置付けていくのかということを真剣に考えていただきたいなと思います。
 この高専の議論において、独法化のときにこれを大学のような、国立大学のような位置付けにするのか、あるいは現在のような位置付けにするのかということで議論があったと思いますが、第一期中期目標期間が終了するということで、この機会にこの国立高専の設置形態について、今のままの独法の形でよいのか、あるいは独法以前の国立に戻すか、あるいは国立大学法人のように、機構本部をつくるのではなくて各校一法人というふうにすることも含めて、ゼロベースから見直す必要があると思いますけれども、もしも一高専一法人としたら何か不都合なことってあるんでしょうか。
#64
○政府参考人(徳永保君) 高等専門学校は、国立大学の場合と比べますとかなり規模が小規模でございます。その意味で申しますと、果たしてそれぞれが法人化をしてもきちんとした法人、法人化するということは、一定の財政的な、あるいはそれ以外の面でも自律性を与えて、それぞれの自主的な判断、裁量的な、主体的な判断によってその資源をあちこちに投入をして大きくしていくということが法人化の趣旨だと思っておりますが、果たしてそのような言わば主体的な判断によって資源を自ら必要なところに重点的に配分する、そういうようなスケールメリットが生かされるのかどうかということについては若干の疑問がございます。
#65
○神本美恵子君 じゃ、今の高専機構本部を置いて、先ほど横峯委員は、そこでの天下りといいますか、そういう問題も指摘をされたわけですけれども、それで、じゃスケールメリットを生かして本当に今後の高専の在り方についていい考え方なり方向性が打ち出せるかというと、少なくとも、私これ本当に何回か読みました、何か本当にこれから方向性見付けなきゃいけないなと思って見ましたけれども、どうもいい知恵が出るとは思えないんですね。
 やっぱり、どうしたらいいのかというのを一番よく考え肌身で感じているのは私は学校現場だと思います。この国立高専それぞれの学校において毎年入学してくる、毎年卒業していく学生生徒さんたちを見て、そこで格闘しながら学んで向上しようとしている先生方や生徒さんたち、そこが、これからの在り方も含めて考えていく、しかも地域の地場産業とか地域の企業ともしっかり相談したり連携したりしながらやっていくというところに活路が見出せるんではないかということを今回勉強させていただきましたので、是非、これからの在り方を考える場合に、例えば先ほど、校長さんは上から決められて任命されてくるんではなくて、そこで研究している先生方の中から校長さんが選ばれるようにというような話もありましたけれども、そういう校長の任免とか、それから中期目標、この学校をどうしていくかというような中期目標の作成方法など、一法人であればそこで大学のように決めていけるわけですので、そういう形態をどうするかということは、結論は出さなくても、せめてそれだけでも国立大学並みにやっていくというようなこともあり得るんではないかと思います、学校の活路を見出すということも含めて。
 それについて、これは大臣、いかがでしょうか。
#66
○国務大臣(塩谷立君) 高専につきましては、今までの大変な重要な役割を担ってきたことも事実であり、今後、この今の独法の形でいくべきかどうかという衆議院での議論の中での附帯決議にもあります。
 それだけ独法の役割というのは非常に重要であるということを認識しているわけでございますが、一方で、予算、財政等の問題もあり、今回こういった統合も考えながら高度化を進めるということになったわけでございますが、今後の在り方については、一方で、地域のニーズをどれだけ受け止めて、教育研究機関としてどれだけその一高専がより一層地域の期待にこたえるかという点もあり、一方で、職業教育という観点から、これは高専だけに限らず、高校、専門学校、あるいは専修学校等のいわゆる高等教育における職業教育という点も非常に大きな観点でありますので、今、中教審においてもその職業教育の点を審議していただいておりますので、そういったことも含めて、高専のより一層の発展に向けて中長期的に検討してまいりたいと考えております。
#67
○神本美恵子君 是非、繰り返しになりますけれども、今後の在り方を考えるときに、トップダウンではなくてボトムアップで、そこに携わっている生徒や学生や先生方の意見を十分に聞きながら、合意形成をしながら、今後の展望、今後の在り方を考えていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#68
○水落敏栄君 自由民主党の水落敏栄であります。
 今回の独立行政法人の改革法案に関して、既に様々な角度から質疑が行われてまいりましたけれども、私は国立国語研究所の移管に絞って質問したいと、このように思っております。
 国立国語研究所は大学共同利用機関法人人間文化研究機構に移管されることになっておりますけれども、国語とは日本語であり我が国の言葉でありまして、日本文化の基盤であるというふうに思っております。国が責任を持ってしっかりと取り組むべき課題である、このようにも認識をいたしております。
 したがいまして、国立国語研究所の在り方につきましては予算の効率化などの観点のみで考えるべきではない、このように私は考えるわけでありますけれども、国立国語研究所を大学共同利用機関に移管する理由を、まず塩谷文部科学大臣にお聞きをいたします。
#69
○国務大臣(塩谷立君) 独立行政法人国立国語研究所につきましては、国語の改善及び外国人に対する日本語教育の振興を目的として業務を行い、国の国語政策の立案に寄与してきたところでございます。
 他方で、今日では全国の大学等の研究機関において国語や外国人に対する日本語教育に関する研究成果やノウハウが蓄積されており、こうした大学等の知見を活用した共同研究等を通じて我が国全体の学術研究発展の充実が見込まれるようになってまいりました。また、学界など関連分野の研究者からも、情報、資料の一元化や新たな学際的分野の研究を創生する観点から、国語に関する学術研究を推進し、外国人に対する日本語教育に貢献するため、中核的な機関として大学共同利用機関の設置が求められていたわけでございます。
 このような状況を踏まえて、国立国語研究所については、これまでの研究成果等を生かしながら、大学等の密接な連携協力の下に、一層の研究機能の発揮や研究成果の国民への還元を図る観点から、この度、大学共同利用機関法人人間文化研究機構に移管することとしたものであります。
#70
○水落敏栄君 大臣、ありがとうございました。
 移管の理由で大臣お述べになられましたように、国語に関する学術研究の中核的機関として国立国語研究所、非常に重要な役割を占めていたわけでありますけれども、国語研究の更なる推進を図る極めて重要な機関、重ねて申し上げますけれども、こうした機関でありますので、以下、少し細かく質問させていただきたい、このように思います。
   〔委員長退席、理事関口昌一君着席〕
 国立国語研究所の目的は、お話のように、国語の改善、国民の言語生活並びに、大臣お述べになったように、外国人に対する日本語教育の振興、このような役割ですけれども、人間文化研究機構においてもしっかりとこれは引き継いでいかなければならないと考えます。
 衆議院におかれましては、国立国語研究所で行われていた国語に関する調査研究などの業務が人間文化研究機構においても維持充実されるように規定が追加をされております。
 このことは大変私は適切な修正であったというふうに思うわけでありますけれども、修正案の提案者にこの規定を追加した趣旨について改めてお伺いしたいと、このように存じます。
#71
○衆議院議員(牧義夫君) ありがとうございます。
 修正に当たっては、衆議院においても与野党ほとんど全員の委員が先生と同じような問題意識の中でこの修正案が可決をされたということを御報告申し上げたいと思います。
   〔理事関口昌一君退席、委員長着席〕
 やはりこの整理合理化の在り方が問われているのだと思います。整理合理化をすることによって、統合することによって事務的な部分が、ダブり、重複の部分が若干節約をされる、そういうことの意味においてはそれは歓迎すべきことかもしれませんけれども、それによって本来果たしてきた、あるいはこれからも果たすべき役割が損なわれてはいけないということはもちろんのことでございます。
 そういう中で、学術的な研究を旨とするところに統合されて、これまでやってきた日本語教育の研究という重要なこれまでの実績もあり、これからも引き継いでいかなければならない部分については、ややその部分がなおざりにされるかのような懸念もございましたので、あえてこの部分をもう一度法律に書き込むことによって担保を取らせていただいた次第でございます。
#72
○水落敏栄君 牧先生、本当に適切な修正、ありがとうございました。
 先生に、私、この一問でございますので御退席いただいて結構でございますが、委員長のお取り計らいをどうぞお願いします。
#73
○委員長(中川雅治君) どうぞ御退席ください。
#74
○水落敏栄君 出たり入ったりで大変恐縮でございます。
 私としても、日本文化の基盤である国語の振興という観点から、国立国語研究所で行われておりました国語に関する調査研究等の業務は、申し上げたように人間文化研究機構においても確実に維持をされて、更に充実されるべきだと考えております。
 文部科学省としては、国立国語研究所で行われた国語に関する調査研究の業務を人間文化研究機構においてどのように維持充実させていくおつもりであるか、お伺いしたいと思います。
#75
○政府参考人(磯田文雄君) 新しい国語研究所におきましては、これまでの現国語研で行ってきました言語データベースの構築と、それを用いた国語の使用実態に関する研究や国語の地域的、歴史的変化に関する研究等を引き継ぐとともに、新たに国語の理論、構造に関する研究、世界の諸言語との比較研究等を行うことにより国語研究の充実を図ることとしております。また、こうした学術研究とともに、国語に関する資料、文献の収集、整理、提供を引き続き行うとともに、国語の研究に関する国際交流の強化や国語研究に関する情報の収集と社会に対する発信等にも積極的に取り組んでいく予定でございます。
 新研究所が大学等のネットワークを活用しながら更なる国語研究の充実と改善のために貢献することと考えております。
#76
○水落敏栄君 移管という言葉を聞きますと、吸収合併、統合吸収されるような感があるわけでありますけれども、申し上げた日本文化の基盤の振興ということ一つ取っても絶対に後退させるわけにはいかないと思っておりまして、更に充実するように努力をしていただきたい、このように存じます。
 大学共同利用機関法人人間文化研究機構に移管後も、引き続き国立国語研究所は国全体で進める国語政策の中で重要な役割を果たしていかなければならないと考えます。それは、冒頭申し上げたように、我が国の文化の基盤となるということであります。
 今回の国立国語研究所の移管も踏まえて、文化庁としては今後の国語政策をどのように展開していこうというお考えなのかお聞きします。
#77
○政府参考人(高塩至君) 先生からお話ございましたように、国語は長い歴史の中で形成されてきました我が国の文化の基盤でございます。このため、文化庁といたしましては、これまでも、文化審議会の中に国語分科会というのがございますけれども、その御答申などを踏まえまして、国語の様々な表記の問題、これは漢字ですとか仮名遣い、送り仮名といった言わば国語の基本の問題もございますし、また一方で、日本語教育に関する指針といったことも御提示をいただきまして、これらに基づきまして文化庁として具体的な施策を実施してきたところでございます。
 その際に、現在、移管を予定いたしております国立国語研究所の調査研究等の成果や基礎的な資料を活用してきたところでございます。今回の移管によりまして国語研究所は大学共同利用機関に移るわけでございますけれども、この人間文化機構が設置します他の大学共同利用機関とのネットワーク、さらには大学共同利用機関等の特性を生かした国内外の大学や研究機関との連携協力という下にこの国語研究所の研究機能の一層発揮されることを期待いたしておるところでございます。
 文化庁といたしましては、今後とも、移管後の国立国語研究所、また大学などと緊密に連携協力を図りながら国語政策の推進に努めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
#78
○水落敏栄君 しっかりとしたお取組を是非お願い申し上げたいと存じます。
 経済のグローバル化が展開する中で日本国内の定住外国人が増加するなど、外国人に対する日本語教育の振興についても喫緊の課題だと、このように思っております。国立国語研究所においては、外国人に対する日本語教育についても重要な役割を果たしてきたと私は認識しておりまして、人間文化研究機構に移管後も引き続きそうしたことを充実させていく必要があると考えておりますけれども、人間文化研究機構において日本語教育事業をどのように行っていくこととしているのかお伺いします。
#79
○政府参考人(高塩至君) 先生御指摘のとおり、近年、国内に在住する外国人が増加いたしておりまして、かつ学習目的が多様化する中で外国人に対する日本語教育の重要性がますます高まっているというふうに考えております。
 このため、移管後の国立国語研究所におきましても、日本語教育事業といたしまして、引き続き基盤的な調査研究並びに情報、資料の収集、提供を行っていくことといたしております。具体的には、大学共同利用機関としての特性を最大限に活用いたしまして、日本語と世界の諸言語との構造、言い回しなどの比較研究、さらには外国人の母国語を通じた日本語習得に関する研究など、日本語教育の改善充実に資する学術研究の推進を期待いたしております。また、こうした学術研究を支える観点から、これまで国立国語研究所が実施してまいりました日本語教育関連の情報、資料の収集、さらにはデータベースの構築、運営などの充実を図ることによりまして日本語教育事業の充実に積極的に貢献することといたしております。
 文化庁といたしましては、先ほども申し上げましたけれども、移管後の国立研究所を始め関係機関と連携協力を図りながら日本語教育の事業の更なる充実を図ってまいりたいというふうに考えている次第でございます。
#80
○水落敏栄君 大臣のお地元の静岡県の浜松市とか、あるいは群馬県の太田市、さらに愛知県の豊田市とか、埼玉県にもございますけれども、ブラジル人を始めとした外国人が大勢住んでいるわけであります。そうした方々に日本語を教えて、より日本人社会に溶け込んでいただいて、そして社会に貢献していただくという必要性もあるわけでありまして、更に事業の充実を図っていただきたいと、このように思っております。
 そして、我が国のグローバル戦略の展開の一環として、大臣も大変お力を入れていただいております二〇二〇年を目途に留学生受入れ三十万人を目指す計画がございますけれども、この計画におきましても留学生に対する日本語教育については大きな課題となっているわけであります。外国人に対する日本語教育については、文化庁のみならず、外務省とか他の省庁、そして国際交流基金や大学や日本語学校など様々な機関がかかわっておりますけれども、日本語教育に関する役割分担、これはどのようになっているのかお伺いしたいと思います。
#81
○政府参考人(高塩至君) 国内におきます日本語教育につきましては、私ども文化庁が日本語教育の標準的な内容や評価方法についての指針の提示など日本語教育政策の企画立案を担当いたしております。こうしたことを踏まえまして、文部科学省の初等中等教育局及び高等教育局、さらに私ども文化庁が、外国人の児童生徒、留学生、生活者としての外国人など、その対象ごとに日本語教育に係ります様々な支援を行っているところでございます。
 また、実際の外国人に対する日本語教育、日本語指導の授業につきましては、それぞれ対象に応じまして、各小中学校、各大学、さらには日本語学校、また地方におきましては、各県におきます国際交流協会やボランティア団体等が具体の日本語教育授業を担当いたしているわけでございます。
 さらに、日本語の指導者の養成につきましては大学や日本語学校等が担当いたしておりますし、さらに、私どもの日本語教育の充実に関する基盤的な研究及び情報収集、提供につきましては、今回移管いたします国立国語研究所、さらには大学などの研究機関がそれぞれ担っていると、こういった事情にございます。
 一方、海外における日本語教育につきましては、外務省が日本語の普及というものを担当いたしておりまして、具体的には、独立行政法人でございます国際交流基金が中心となりまして海外に在住する外国人に対する日本語教育に係る支援などを行っていると。
 大まかに申し上げまして、こういった役割分担になっているところでございます。
#82
○水落敏栄君 ただいまの答弁に関連してでありますけれども、外国人に対する日本語教育に係る諸機関の取組、これは個々の判断で行われておると思っています。統一性に欠ける嫌いがあるんじゃないかなと、このようにも思っておりますけれども、これは、文化庁が全体の司令塔となって関係機関との連絡調整、それから連携を密にしてしっかりと取り組んでいく必要がある、このように思っています。
 これについて、文化庁の意気込みといいますか、考え方を伺いたいと思っています。
#83
○政府参考人(高塩至君) 文化庁におきましては、先ほど申し上げましたけれども、地域における日本語教育に対する具体的な支援を行うとともに、日本語教育政策の基本となります外国人に対する日本語教育の標準的な内容、さらには外国人の日本語能力の評価方法に関する指針の提示などを行いまして、全体の企画立案の役割を担っているということでございます。
 こうした役割を踏まえまして、私ども文化庁の文化審議会国語分科会におきまして、日本語教育小委員会というものを設置いたしまして、現在、日本語教育の在り方について新たな検討を行っているところでございまして、先般、国、地方、それから民間の役割分担、体制整備につきまして中間的な御提言もいただいているところでございます。
 私どもといたしましては、こうした日本語教育の政策全体の中心的な役割を果たすという先生のお話を踏まえまして、今後も関係機関と連携協力しながらしっかりと外国人に対する日本語教育の役割を果たしてまいりたいというふうに考えております。
#84
○水落敏栄君 どうかひとつ御答弁のようにしっかりと取り組んでいただきたいと、このように思います。
 そして、本法案でございますけれども、衆議院において適切に修正された法案でございますし、先ほど横峯委員、そして神本委員からの質問もございましたので、以上で独立行政法人の改革法案の質疑を終わりますけれども、まだ少し私いただいた時間がございますので、産業教育関連について質問をさせていただきたいと思います。
 アメリカのサブプライムローンに端を発した金融危機が世界に飛び火をして、我が国においても、昨年後半より雇用そして経済情勢も輸出産業を中心に急速に悪化したことは御承知のとおりであります。こうした中で、大学等に加えまして、今春の高等学校や学卒予定者についても、昨秋以降、就職内定取消しとか、あるいは採用時期の繰下げや勤務地の変更などが増加して、本当に厳しい状況にあるわけであります。
 そこで、本年三月の高等学校の卒業予定者のうち内定取消しを受けた生徒数及びこれらの生徒のその後の進路動向について、塩谷大臣にお聞きをしたいと思います。
#85
○政府参考人(金森越哉君) 本年三月の高等学校の新規卒業予定者のうち、昨年九月十六日から今年の三月三十一日までの間で事業所から内定を取り消しする旨の通知を受けた生徒は、本年三月一日現在三百十四人となっております。学科別では、生徒数が多い順に、工業科百十二人、普通科九十九人、商業科四十三人となっております。
 これらの内定を取り消された生徒三百十四人のその後の進路動向についてでございますが、三月一日現在、新たに別の企業等からの内定を得た者が二百三人、大学や専修学校等への進学予定者が十四人、引き続き就職活動中の者は七十八人などとなっているところでございます。
#86
○水落敏栄君 今お話によりますと、内定取消し通知を受けた生徒が三百十四名、そのうちいまだ就職活動中の生徒が七十八名もいらっしゃるという報告ですけれども、高校を卒業して新社会人としてこれから社会に羽ばたこうという夢が無残にも壊れてしまったわけで、誠に気の毒だと思っています。文部科学省としても是非関係機関や関係者との連携をして適切な対応を図っていただきたい、このように要望をさせていただきます。
 しかしながら、こうした厳しい状況下でも、これまで我が国の専門的職業人あるいは中堅技術者の育成を担ってきた工業とか商業、農業等の専門高校では、日ごろから培ってきた地域産業界とのネットワーク、各種資格、技能の取得など生徒の高い実践性、専門能力を最大限に活用して、多くが内定取消しを受けたものの、再内定を含む就職内定を獲得する一方、相当数が大学やあるいは専修学校への進学を予定をしているわけであります。このことは、専門高校の意義、そして潜在力の高さの証左として大いに評価すべきであると、このように思っています。
 専門高校においては、近年の経済社会や産業構造等の厳しい情勢変化の中でも、地域の産業界とか研究機関との連携によって先端技術や技能を取り入れて実践性の高い教育プログラムを展開するとともに、一例でありますけれども、調理師免許など各種の職業資格取得や技術検定受検へのチャレンジ志向も強めるなど、時代のニーズに即した産業教育への優れた取組を推進しているわけであります。他方、多くの専門高校は、生徒の減少とか施設設備の老朽化、陳腐化、種々の課題に直面しているのも事実であります。
 こうした専門高校における職業教育の優れた取組実績及び成果、あるいは今後克服すべき主要課題について、文部省の御認識をお伺いします。
#87
○政府参考人(金森越哉君) 御指摘ございましたように、専門高校では厳しい雇用経済情勢の中でも、現場の真摯な努力や地域産業、コミュニティーとの緊密な連携により、実践性の高い教育や実習、また各種の資格取得への挑戦などに取り組み、将来の産業を担う有為な職業人材を育成してまいりました。こうした産業教育の成果といたしまして、地域産業への就職率や定着率が比較的高く、高度な資格取得においても実績を上げているところでございます。
 他方、今後克服すべき主な課題といたしましては、大学等への進学志向や普通科高校志向の高まり、産業構造の変化などに伴い専門高校進学者の減少傾向が継続しておりまして、加えて、技術技能の高度化に伴う実習設備の更新や企業等での実習先確保等も課題となっております。さらに、専門性を深めるための高等教育機関への編入学や円滑な接続についても課題があるものと考えているところでございます。
#88
○水落敏栄君 お話のように、解決しなけりゃならない課題、たくさんございますけれども、特に大学への進学志向が高まっている。したがいまして、そういたしますと専門高校ではなくて普通科志向が高まってくる。また、少子化による生徒数の減少から専門高校の統廃合が進んでいるというふうな悩みもあるわけであります。
 こうした状況でありますので、昨年十一月でございますが、我が党有志議員によります専門高校振興議員懇話会、これを発足させまして、こうした専門高校の優れた取組成果や今後の課題について精力的に勉強会とかあるいは学校訪問調査をいたしまして、これらの調査結果を総括して、先般、懇話会の中間報告を取りまとめた次第であります。
 その中で、これらの課題への対応策として、資格取得へのチャレンジ強化や可視化の促進、起業家教育への取組強化や柔軟なカリキュラム編成、地域産業界との連携プログラムの充実強化、専門教員の養成研修プログラムの充実やコーディネーター人材の確保、施設設備の充実、改善等の施策を提唱したわけであります。
 そして、文部科学省には、その具現化に向けて今後必要な法制度整備あるいは今後の予算要求での目的交付金制度創設といった方策が進められることを強く期待をしておるわけであります。
 つきましては、私どもの本提言を踏まえて、次世代の日本を支える専門的職業人の育成、輩出を担う専門高校を中核とした産業教育の振興、充実についてどのような取組をするおつもりなのか、文部科学省としての考え方及び今後の取組方針について大臣にお伺いしたいと思います。
#89
○国務大臣(塩谷立君) 文部科学省としましては、従来より、目指せスペシャリスト、また地域産業の担い手育成プロジェクト等の事業を通じて、専門高校における将来の国内産業を担う専門的職業人育成への取組を支援をしてきたところでございます。
 平成二十一年度政府予算におきましても、専門高校を取り巻く経済社会の厳しい情勢変化を踏まえて、産業教育関連の各般の施策やプログラムを最大限活用し、専門高校の優れた取組への支援を継続、充実させていく方針でございます。
 加えて、先般告示しました高等学校の改訂学習指導要領でも産業現場等での長時間の実習の導入や科目の新設等、内容の改善充実を図ったところでありまして、今後、今回の改訂趣旨が教育現場に十分に伝わるよう周知、説明の努力を重ねていく所存でございます。
 文部科学省としましては、御指摘の中間提言、大変貴重な御指摘をいただき、また提言をいただきました。また、先ほどもお話し申し上げましたが、職業教育の観点からも専門高校の在り方等も踏まえて、今後関連施策の推進強化を図り、引き続き専門高校を中心とした産業教育の振興、充実に努めていく考えでございます。
#90
○水落敏栄君 ありがとうございました。
 是非、推進強化、産業教育の振興ということについて御支援を賜りますようにお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#91
○山下栄一君 公明党の山下でございます。
 提出法案、また修正案に関連して質問させていただきたいと思います。特に私は日本語教育の観点を中心に質問させていただきたいと思っております。
 前回の委嘱審査のときに、ブラジル人学校、各種学校に認可されているところもあれば認可していない学校、九十一校ですかございまして、文科省のワーキンググループの中でもメンバーでございましたブラジル人学校協議会の会長の学校が閉鎖という話を通しまして御質問させていただきました。それともつながるこの法案の中身にかかわることで日本語教育という、そういう位置付けでございます。
 就学義務は特に小中ないけれども、外国籍の子供たちの教育を受ける権利をいかにして品格ある日本の国が保障していくかという、特に今大変な不景気の中でお父さん、お母さんが仕事がなくなってしまったと、そういう中で特に、この公立の学校に行っている子供たちも当然ですけど、そういうブラジル人学校等の外国人学校、ここの経営がえらい厳しくなっていると。通う子供が減ってしまって授業料が集まらない、激減していると、そういうことでございましたので、前回そういう質問をさせていただいたわけでございます。
 今回の法案の特に修正は、先ほど来お話ございました、自民党さんからもございました。私自身も非常に修正していただいてよかったなと、このように評価しておるところでございます。衆議院の牧議員始め民主党の皆さん、特に、これはたしか全会一致でしたかな、全会一致で修正ができたという珍しいこれは扱いに、閣法が修正されて、閣法で私自身も賛成したはずでございますけど、修正案の方がいいという評価をしておるわけでございます、変な話かも分かりませんけれども。こういう柔軟な国会の在り方がこれからは、二十一世紀は求められるということでもあるのかなと。こういう与党、野党、いいことはどんどんやっていくと、それが立法府の役割だというふうにも思いますので。
 そういうことで、牧議員に最初に、もう次々と質問があり、途中でまた改めてということで、本当に申し訳ございません。
 まず、日本の教育の現状と課題についてということで、提案者がどのような御認識があるかということをまず最初にお聞きしたいと思います。
#92
○衆議院議員(牧義夫君) 山下先生おっしゃるように、今回の修正が全会一致ということは大変まれなケースだったのかもしれませんけれども、これもひとえに修正された今の教育基本法あるいは私どもが提出をさせていただいた日本国教育基本法共に、我が国の伝統文化をしっかりもう一回とらえ直すんだというそういう視点は共に持っているわけで、そういうことからも、やはり日本語というもの、その土台にあるわけですから、その教育が大切であるという各委員の認識が一致した結果だというふうに私どもは受け止めております。
 そういう中で、今御質問をいただいた外国人子弟に対する教育等々、在留する外国人のお子さんたちの教育についてのお話もございました。
 まず、私どもは、日本語教育については、日本に暮らす外国人のための日本語の教育という観点、そしてもう一つは、やはり何といっても日本語を母国語とする私たち日本人に対する日本語の教育という観点、両方の観点が必要だと思いますけれども、まずその前者の部分については、やはり今まで国立国語研究所がしっかり果たしてきた国語教育のプログラムというもののこれまでの歴史的な役割というものを十分に踏まえた上で、その成果を更に生かしつつ、私たちのこの国において生活をしていただいているお子さんたちの教育、大人も含めてですけれども、そこら辺のところをより充実させる必要が私はあろうと思っております。
 いずれにしても、日本に暮らしていただいて、日本人あるいは日本社会とかかわりを持つ中でやっぱり日本語という共通の言語を通してお互いにより深い理解の下で共生するということがあくまでも基本でありますから、山下先生もこれまで取り組んでこられたそういった教育に私も全く賛同する者でございますし、これからもそういうものを推進をしてまいりたいと思う者の一人でございます。
 そしてまた、日本語を母国語とする肝心な私たち日本人を取り巻く国語の現状というのは、学力低下問題あるいはPISAにおけるコミュニケーション能力の欠如といったような指摘もあり、そこら辺のところは現状、私もややゆゆしきものがあるんじゃないかなという、これは個人的にですけれども、認識を持っております。
 何が原因なのかということは一言では言い尽くせない、いろんな状況の中でこういうことが起こっているんだと思います。インターネットの普及によって世界の共通言語であるかのような英語の比重が大きくなる中で、比重が大きくなるというか、それぞれの価値観の中で大きくなる中で、何かともすると日本語教育が軽んぜられているかのような、日本語の価値そのものが軽んぜられているかのような感がございますから、まずそこら辺の意識を私どもはしっかりともう一回、回復をするところから始めなきゃいけないと思います。
 また、もう一つのいろんな理由としては、基礎ができていないところに例えばアニメですとか、そういったサブカルチャーの影響というんですか、こういうものも多分にあるかと思います。
 私ちょっと昨日、おとといの新聞見てびっくりしたんですけど、麻生総理が高知で大学生との意見交換の中で、どす黒いまでの孤独に耐え切れるだけの体力、精神力が総理には必要なんだと、リーダーには必要なんだという表現をされて、どす黒いまでの孤独というのは一体どういう日本語なのかなと首をかしげた次第でございますけれども。やはりきちっと国語については、私は基礎から、文脈の中でそれが理解できるという話ならともかく、文脈で言えば、例えば私、好きな若山牧水の歌に「白鳥は哀しからずや空の青海の青にも染まずただよふ」という歌がありますけれども、この文脈で言うと孤独というのは純白なものかなと思うんですけど、どす黒いという話は一体どこから出てくるのかなというような疑問を持った次第でございますけれども。
 事ほどさように、日本語が乱れているという現状を私どもは今こそしっかりしなければいけないと思っております。
 以上です。
#93
○山下栄一君 麻生総理の話は私はちょっと理解しておりませんでしたので、ちょっとその認識でいいのかどうかということは検証する必要があるなと思いましたけれども。
 ちょっと私、質問、今日もう三十分しかございませんで、次の質問も簡潔で結構でございますのでお願いしたいというふうに思います。
 独立行政法人化して、いろんな計算の仕方あるかも分かりません、私は約十年というふうに、法制化ですね、思っております。いろんな形でこの行革の鳴り物入りでされた独立行政法人化が本当に良かったのかということはきちっと検証する必要があるというふうに思っております。
 特に今回、国立国語研究所、文化関係独法だと思いますけれども、これが形式上なくなってしまうと。このことについての懸念から今回の修正もあったと思いますし、先ほど民主党の神本委員、また自民党の水落委員とも共有するものでございますけれども、やはりこの閣議決定された独法等の整理合理化計画は、具体化するに当たっては、やはり現状、そして今、日本の世界の中での位置付けの中からこの国語研究所の役割ということはますます高まっていくという。
 ただ、行革の視点はなしでいいか、私はそんなことは思いません。本当に国語研究所が本来果たしている役割を果たしてきたのかということはきちっと検証する必要があると。若干疑問な点も私も感じておりまして、そういうことも踏まえての質問でございますけれども。
 この国研も含めて、文化関係法人ですね、博物館、美術館等、この独法化のプラス・マイナスも含めてどう評価するかということがあるわけですけれども、附帯決議にも、衆議院のですね、若干書かれておるわけですけれども、この文化関係法人、国立国語研究所で結構ですけれども、この組織形態の在り方、運営形態の在り方の問題点があれば問題点と今後の方向性、牧議員はどのように提案者としてお考えかということ、余り時間ございませんけれども、簡潔に答えていただければ有り難いと思います。
#94
○衆議院議員(牧義夫君) 手短に申し上げれば、先ほど神本委員の御質問に対する答弁の中にもあったと思いますけれども、私ども、それぞれの独立行政法人のこれまでの経緯やら、あるいはその社会的に果たすべき役割やら、あるいは運営費の状況等を一つ一つ検証する中で、これが本来、法人としてやることがふさわしいのか、あるいは国の機関に戻して国の機関としてその任務を遂行させることがふさわしいのか、そこら辺のところを一つ一つ精査をしていきたいということを申し上げたと思いますけれども、この国立国語研究所に関しては、独立法人といいながら国立国語研究所という、そういう名称を残したということの中にもう既に私はやはり国としての意思も内在しているんじゃないかなというふうな意味合いも込めて、これはやはり国としてきちっと取り組むべき話ですから、このことに関しては、これは個人的な見解ですけれども、国の機関に、二年を目途としておりますけれども、考えてはいかがかなという意味合いを持ってこういうことを提案をさせていただいたというのは事実でございます。
#95
○山下栄一君 牧議員、本当にありがとうございました。牧議員への質問はこれで終わりでございますので、あとは最後まで聞いていただいても結構でございますし、途中で退席されても結構でございます。御判断にお任せしたいと思います。
#96
○委員長(中川雅治君) どうぞ御退席ください。
#97
○山下栄一君 関連して、浮島大臣政務官に質問したいと思います。久しぶりの答弁かも分かりませんけれども、よろしくお願いしたいと思いますが。
 浮島政務官はこの国語研究所も含めて美術館も、この前私、上野の美術館、視察というか、行ってまいりました。ルーブルの展示も見てまいりましたんですけれども、やっぱりプラス・マイナスあったんではないかと、独法化による。活性化した部分もあるでしょうけれども、非常にいろんな手足縛られる中での、人件費とか運営費のノルマとか、削減せないかぬという、そんな状況の中で、日本の文化拠点としての独法博物館、美術館、まあ国語研究所もそうかも分からない、ナショナルセンターとしてのそういうことを考えたときに、果たして現在の独立行政法人という在り方でいいのかということからプラス・マイナスを、メリット・デメリットをどのようにお考えかということをお聞きしたいと思います。
#98
○大臣政務官(浮島とも子君) 今の御指摘のとおり、国立美術館が独立行政法人になったことに対するプラス・マイナス、メリット・デメリットでございますけれども、平成十三年度に独立行政法人化以降、自主性の拡大等のメリットを積極的に生かすことによりまして、入館者の大幅な増加、またサービスの質の向上、効率化の推進などの成果を上げてきたところは、これはメリットでございます。
 しかし一方、今御指摘がありましたとおりに、現場からのお声をいただきますと、具体的な効率化の目標が定められていて、業務の質を維持しつつ経費削減に努めなければならない、又は、国立美術館は元々諸外国と比較してかなりの少ない職員で運営をしておりますけれども、更に総人件費の削減に取り組まなければならない、また、入館者がとても増えたんですけれども、それによって上がった利益であっても、それが事業の充実のために使用できる目的積立金として認められないなどがあることということを、たくさんの訴えのお声をいただいているのが現状でございます。
 文部科学省といたしましては、独立行政法人の下で、この運用を工夫しつつ、国立美術館が一層の成果を上げることを期待をしているところでございます。
 また、その一方で、国立美術館は我が国の、今おっしゃったとおりに、文化の振興において重要な役割を果たしているところでございまして、独立行政法人だからといって私は一律に経費等を削減する運用については、将来を考える一つの大きな課題であると思っているところでございます。
#99
○山下栄一君 非常に今の答弁と共有するところたくさんございまして、ありがとうございました。
 残された時間がどんどん少なくなっておりますので。
 私は、文化芸術振興基本法ですね、平成十三年十二月に、我が党も一生懸命取り組みましたけど、そこには、十八条、十九条でしたか、国語教育にかかわることと日本語教育とあえて分けて書いてございます。
 私は、日本語教育というのは外国人のための教育というふうには思いません。先ほど牧議員もおっしゃいましたけど、日本人にとっても日本語教育というのは大事だというふうに、そういうとらえ方でございます。日本語研究じゃございません、日本語教育研究の視点ですね、これがおろそかになってはならないというふうに思っております。学校の国語の先生は文学部出身で国語という、言語という観点よりも文学という視点が非常に強い感じで専門性を持って現場に行くという、こういう面があると思うんですね。
 世界の中の日本語、外国人のための日本語というよりも、世界の中で、いろんな言語がある中で、その中で日本語というのはどのように位置付けられるかという視点が大事なのではないかと。モスクワ大学でもパリ大学でも、ハンガリーの、大学に限らず、EU諸国でも高校に日本語コースがある学校もございます。オーストラリアもそうかも分かりません。何となく今は日本文化に対する関心が非常に広がっているというんでしょうか、食べるものもそうかも分かりませんし、日本の自然環境の中ではぐくんできた独自の文化、これが伝統文化というのであればそうだと思いますけれども、良き日本の伝統文化がちゃんと受け継がれておるのかという、そういう視点で国語ということがあると思いますけど。
 だけど、私は国語と日本語は区別する必要があるのかなと。日本語、世界の中で日本語がもっともっと広まってもいい、公用語として日本語があってもいいと。そんなふうな視点で日本語教育の在り方ということを考えたときに、余りにも貧弱なのではないか、日本語教育の体制がですね、というふうに思っております。
 それが、例えば日本語を教える人、国語を教える人という観点じゃございません、日本語教育に携わる、従事する専門家、日本語教員の養成はどういうふうにしているんですかと、これが私はちょっとはっきりなかなかしないなと。日本語教員養成課程、国語の場合は課程認定がございまして、中身の方も含めて検証される部分があると思いますけど、日本語教員養成は課程認定なんてありません。東京外大、阪大、広島大、南山大学その他、東京学芸大もそうかも分かりませんけど、そういう大学でも日本語学科。その日本語学科で教える人はだれが教えているのかなと。モスクワ大学で日本語学科があったとしたら、そのモスクワ大学の日本語学科で教えている人はどんなふうにして専門性を身に付けたんでしょうねと。日本に留学して日本語学科があるところで勉強したんでしょうか、それとも文学から入られたのでしょうか、よく分かりません。
 私は、ある海外の高校の、ハンガリーでしたけれども、そこの高校に日本語コースがありまして、その先生は、ハンガリーの高校の日本語の先生はそういうことじゃございませんでした。そういうところで勉強していないと。日本大使館で、日本大使館の経験が長くて、その観点で教員としてハンガリーの高校で教えていると。ハンガリーの方ですけれども、もちろん。そういうこともございました。
 というふうに考えたとき、これからますます世界の中の日本語コース設置する大学増えてくるかも分かりません。それほど日本文化に対する関心、良き関心が高まっているという時代性の中で、日本語を教える人の専門の養成はどうしているんですかと、現状を確認したいと思います。
#100
○国務大臣(塩谷立君) 今、山下委員がおっしゃったように、日本語、日本の文化あるいは日本語に対する関心が世界的に大変高まっているということ、その一方で、我が国のその体制がしっかりと整ったかというと、どちらかというとまだ遅れぎみなのかなという感は私個人は持っていまして、特に外国人に対する日本語、あるいは生活も含めて、そういった指導、現在、厳しい経済状況の中で緊急対応としてやっておるわけでございますが、全般的にそういった面が我が国としては遅れていることは否めないかなという感じは持っておりまして、しかしながら、今専門性の高い日本語指導者の養成につきましては、大学の日本語学科が担っておりまして、平成十九年度においては大学院で三十五、大学の学部では百八十、短大で十の合わせて二百二十五の高等教育機関で行われているわけでございます。
 一方の国語研究所は、国内外における日本語教育の実態、教育内容及び教育方法に関する調査研究を実施してきたところでございまして、日本語教育に関する基盤研究の成果等を提供することにより我が国の大学の日本語学科等における教育の充実に貢献する役割を担ってきたところでございまして、今後とも、新国語研究所において大学等と共同研究が推進され、日本語教育指導者の養成に一層寄与していくことが期待されているところでございます。
#101
○山下栄一君 日本語教師の養成は、大学もあるんですけれども、日本語学校でもやっていると。そこの専門性はどんなふうにして担保しているのかなということがえらい不安でございます。どうなっているんでしょうかね、これ。大学じゃなくて日本語学校の方で、施設、団体で日本語教師を養成するという、日本語を教えるんじゃなくて日本語教師を養成するところとして日本語学校があるという、これはどんなふうにしてされているのか、分かる範囲でお願いします。
#102
○政府参考人(高塩至君) 先生お話ございましたように、高等教育機関につきましては今大臣が御答弁申し上げたとおりでございますけれども、日本語教師養成、研修を行っておりますいわゆる日本語学校等の施設、団体は、平成十九年度の私どもの調査で三百十六機関あるというふうに承知をいたしております。
 この日本語学校等につきましては、先生御承知かもしれませんけれども、日本語教育機関の認定というのを行っておりますけれども、これは教師養成というよりは、いわゆる一般の外国人に対する日本語教育に対する認定というものを日本語教育の振興協会というところが時間数ですとかを勘案して認定を行っておりますけれども、しかし、おっしゃいましたように、日本語教員の養成のコースにつきましては具体的にそういう仕組みはございませんので、そういう日本語学校の方で独自に行っているということでございます。
 ただ、これらの日本語学校につきましては、どちらかといいますと、各日本語学校、日本語のボランティア施設等における先生方の養成ということでございまして、いわゆる高等教育機関、大学における養成は先ほど大臣が御答弁申し上げた大学の日本語学科等で行われているというのが実情だというふうに把握しているところでございます。
#103
○山下栄一君 日本語学校における専門家養成というのは、非常にやっぱりこれは、専門性については保証しにくい、文科省としても、どないしてやっているのかよう分からぬというのが実態だと思うんですね。
 私は、日本語を教える人の養成じゃなくて、外国の人が来て、研修生等が来られて勉強する日本語学校の運営の基準は、もう時間がございませんので、財団の日振協ですね、これ、日振協、日本語教育振興協会が制定していると。制定に当たっては、文部省を中心に外務省、法務省、その他も一緒になって協力者会議でガイドラインを作ったということで、昭和六十三年にできたんですね、これ。でやっていると。
 この中見ましたら、その日本語学校で教える先生、これいっぱいありまして、それで、例えば、高等学校において教師の経験のある者と、こう書いてあります、例えばですけどね。これは結局、別に国語の先生でなくてもいいと思うんですよ。高等学校において教師の経験のある者が日本語学校で教えてよろしいよと。ということは、私も教えられるいうことやと思うんですね。だけど、私は全然自信ありません、日本語教育、日本語はしゃべれますけど、日本語を教育することなんてとてもじゃないができませんと。
 だから、日本語学校の先生というのはどんなふうにして先生になっているんだということもこのガイドラインだけでは非常に不安だと。事ほどさように、日本語教育の、どんなふうにして教育するのかということとか、日本語の研究じゃありませんよ、日本語教育の研究って大事だなと。JSLのカリキュラム開発もその一つかも分かりません。
 だから、ちょっとこれ、いろんなところで日本語教室もやっているけど、大人の日本語をよくまだ分かっていない方のために市役所でやっているのもあると、日本人学校でやっているのもあると、外国人学校で日本語教室をやっているところも、この前、浜松の学校はございました。公立の学校でも、放課後だけじゃなくて授業の中でも日本語教室を通級の観点からやっているところもあると、それは文部省から教えていただきました。
 だけど、それ教える人の専門性、生活語としての日本語もあるかも分かりませんけど、きちっとして日本語ということを、やっぱり文化も踏まえて、日本語の言葉の中にいろんな文化がにじみ込んでいるわけですから、そういう視点でちゃんと教えるということをしないと、あっ、これが日本語ですねということを誤ってもしかしたら認識して、また外国に帰っておられるかも分からないというふうに考えましたときに、日本語教育をどうやっていくかということは極めて大事だというふうに、もう時間がなくなってまいりましたけど、そういうふうに認識しております。
 そういう意味で、外務省もやっていますし、国際交流基金等の独法もやっています。財団もいろいろあります。文科省も官房と初中局と文化庁に分かれております。国立国語研究所の日本語教育研究はますます大事になってくると。大学での日本語教育の研究をナショナルセンターとして国語研究所は踏ん張ってちゃんとやってもらいたいということをお願いすることと、もう一つは、大人の日本語教育じゃなくて子供の日本語教育の在り方です。これをもっと慎重にきちっと検討してもらいたいというふうに提案しておきます。
 外国籍の子供の日本語の力がどこまで身に付いたんですかという評価の仕組み、こんなのないと思いますけど、今はね。国語、数学、算数、その他を日本語で教えるにはどないしたらいいんだと、外国籍の子供をですね。子供たちはよその国の文化を身に付けてきているわけですから、これは独自のやっぱり研究が必要なんではないかと。教科書用語、生活用語の日本語じゃなくて、学習用語としての日本語を子供たちに、外国籍の子供たちに日本語を教えるときのそういう視点の研究の在り方も大事だと思います。そういうことのカリキュラムの在り方とか、日本語教育の、どうして教育していくのかという、この視点は非常に重要であると思いますけれども、今ないと思います。
 こんなことも含めて、ちょっと、二十一世紀はますます日本語研究じゃなくて日本語教育の在り方が非常に重くなってくる中で、ずっと今までやってきた体制ではちょっと心配。それぞれで頑張っておられて成果も出しておられますけれども、もう一回ひっくるめて、文部省として、文化庁も含めて文科省として、外務省も連携取りながら、経済産業省も連携取りながら、ビジネス日本語の問題もありますので、きちっとやっぱり取り組む必要があるのではないかという問題提起をしたいと思います。
 御所見を大臣にお伺いして、終わりたいと思います。
#104
○国務大臣(塩谷立君) ただいま山下委員の御指摘のいろんな各御意見につきましては誠にそのとおりでございまして、今回のいわゆる移管等についても、特に教育の面については大学と連携することが非常に重要だと思っておりますし、今後、幅広く日本語教育、あるいは今の子供たちの能力の評価等も含めて幅広く検討していく必要があるなということを強く感じたところでございまして、今回の移管を契機にまた日本語教育等についてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#105
○山下栄一君 どうもありがとうございました。
#106
○委員長(中川雅治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 独立行政法人に係る改革を推進するための文部科学省関係法律の整備等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#107
○委員長(中川雅治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、鈴木君から発言を求められておりますので、これを許します。鈴木寛君。
#108
○鈴木寛君 私は、ただいま可決されました独立行政法人に係る改革を推進するための文部科学省関係法律の整備等に関する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    独立行政法人に係る改革を推進するための文部科学省関係法律の整備等に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
 一、国立高等専門学校の高度化再編に当たっては、各地域のニーズや入学志願者数の動向、卒業生の進路等を踏まえ、個々の高等専門学校の自主性・自律性及び教職員間の議論に基づく学内合意を十分尊重し、教育研究の個性化、活性化、高度化がより一層進展するよう配慮するとともに、全国各校の教育研究の充実が図られるよう十分な予算措置を行うこと。
 二、国立高等専門学校の今後の在り方については、国立大学法人との整合性の観点等、これまで議論されてきた経緯を踏まえ、独立行政法人としていること等、組織の在り方の見直しを検討すること。
 三、独立行政法人国立国語研究所の大学共同利用機関法人人間文化研究機構への移管に当たっては、これまで担ってきた日本語教育研究及び関連する事業等の重要性にかんがみ、引き続き当該研究や事業等を主体的に担っていくための十分な財源措置及び人的配置を行うものとすること。また、同研究所に、大学共同利用機関の特性に配慮しつつ、当該研究や事業等を担当する部門を設置し、更なる充実を図るとともに、新たな中期計画にその質の向上を図るための措置を盛り込むこと。
 四、移管後の国立国語研究所においても日本語教育データベースの更新、既存の研究開発や研究者ネットワークの継続等に支障を来さないよう、大学共同利用機関の特性に配慮しつつ、研究職にある者を適切に移籍させるとともに、適正な手続に基づき処遇すること。
 五、独立行政法人国立国語研究所が担ってきた国語及び国民の言語生活並びに外国人に対する日本語教育の調査研究の重要性にかんがみ、学術研究の中核機関として共同研究の活性化を図るとともに、引き続き、国語政策への貢献と外国人に対する日本語教育の振興という観点からの基盤的な調査研究、必要な研究課題の設定・実施、その成果の活用が図られるよう努めること。さらに、将来的には国の機関とすることを含めて組織の在り方を抜本的に検討すること。
 六、独立行政法人メディア教育開発センターの廃止に当たっては、生涯学習社会の形成の観点から放送大学学園はもとより、関係府省、地方公共団体等とも連携しつつ、ICT活用教育を含めたメディア教育の振興に努めること。
 七、運営費交付金等の算定に当たっては、算定基準及び算定根拠を明確にした上で公表し、公正性、透明性を確保するとともに、各法人の規模、事業等その特性を考慮した適切な算定方法となるよう工夫すること。また、組織改定前の公費投入額を踏まえ、従来以上に教育研究等が確実に実施されるのに必要な所要額を確保するよう努めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いを申し上げます。
#109
○委員長(中川雅治君) ただいま鈴木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#110
○委員長(中川雅治君) 全会一致と認めます。よって、鈴木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、塩谷文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。塩谷文部科学大臣。
#111
○国務大臣(塩谷立君) ただいまの御決議につきまして、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。
#112
○委員長(中川雅治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#113
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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