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2009/04/30 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 文教科学委員会 第11号
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2009/04/30 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 文教科学委員会 第11号

#1
第171回国会 文教科学委員会 第11号
平成二十一年四月三十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中川 雅治君
    理 事
                佐藤 泰介君
                鈴木  寛君
                関口 昌一君
                水落 敏栄君
    委 員
                青木  愛君
                大石 尚子君
                神本美恵子君
                亀井 郁夫君
                友近 聡朗君
                那谷屋正義君
                西岡 武夫君
                藤谷 光信君
                横峯 良郎君
                西田 昌司君
                山内 俊夫君
                義家 弘介君
                浮島とも子君
                山下 栄一君
   国務大臣
       文部科学大臣   塩谷  立君
   副大臣
       文部科学副大臣  山内 俊夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        渡井 敏雄君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       青木 一郎君
       内閣府政策統括
       官        藤田 明博君
       文部科学省初等
       中等教育局長   金森 越哉君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       泉 紳一郎君
       文部科学省研究
       振興局長     磯田 文雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法
 律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
#2
○委員長(中川雅治君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省初等中等教育局長金森越哉君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(中川雅治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(中川雅治君) 特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○亀井郁夫君 ありがとうございます。
 それでは、質問をさせていただきますが、実は、この特定先端大型研究施設の問題についての法案については、基本的には賛成という立場でありますけれども、質問をする以上は施設を見に行かなきゃいかぬと思って、先週ちょっと行ってまいりました。片道二時間掛かりましたけどね。いろいろ行ったんですけれども、皆さんが大変広大な研究施設の中で非常に真摯に取り組んでいるという姿はよく分かったんですが、中身はさっぱり分かりませんでした。
 しかし、こうした問題についての意義、目的について、大臣よりまずお聞かせ願いたいと思います。分からなかったので、大臣から聞きたいと思います。
#6
○国務大臣(塩谷立君) 亀井委員におかれましては、早速視察していただいたということで、本当にありがとうございます。
 本法案につきましては、先端的な科学技術の分野において、比類のない性能を有しまして、幅広い分野で研究に生かされる期待が持たれている大規模な施設でございまして、科学技術に関する研究等の基盤の強化に図ることを目的としておるわけでございます。
 J―PARCの中性子線施設で発生する世界最高性能の中性子線は、リチウム電池や生体内等での挙動が注目される水素などの軽い元素の分析に従来の測定あるいは計測の手段とは異なる特徴を有していまして、産業界の研究者等を含む多様な研究分野から新たな手段として期待が高まっているわけでございます。
 この法案の改正によりまして、中性子線施設を新たに共用促進法の対象として位置付け、産学官の研究者等による共用を促進しまして、幅広い研究者等に活用されることにより、世界に先んじて国際競争力の飛躍的な向上につながる成果の創出を可能とするものであります。
#7
○亀井郁夫君 説明ありがとうございました。分かったような分からぬような気がしますが。
 現地を訪れまして、研究の内容は分かりませんでしたが、研究者の思いだけは分かりましたので、それだけ伝えていこうということで、いろいろ意見聞きました。
 第一に、皆さんが言うのは、研究費をもうちょっと増やしてほしいということでございました。
 何か年間百八十七億円使っていると。何か全部で千五百億掛かったそうですけれども、年間百八十七億程度使っているそうですけれども、これを少しでも増やしてほしいというのが第一点。
 それから第二点は、第二期を早めてほしいといって、まだ空いているところが随分ありましたから、それこそ第二期を早くやってほしいということ。
 それから、特に原子力政策の位置付けの中で、核変換技術の研究推進だとか、そのための核廃棄物の処理方針というものを早く決めてくれないと困るので、よろしくお願いしたいということが出ました。
 それから、あの施設が田舎ですけれども、それだけにユーザーが利用しにくいということを言っておりました。特に外国人についてはその対応が十分でない、特にJ―PARCは二十四時間活動しているので、宿泊施設が非常に困っているということで、そういう意味ではこれを何とかしてほしいというような声がありましたので、一応お伝えしておきます。
 それから、これから本問題以外の問題についていろいろお聞きしたいと思うんですが、通告していなかったんですけれども、一つだけちょっと聞きたいんですが。
 実は、体罰の問題なんですが、体罰の問題についてこの間最高裁の判例が出ました。私自身非常に体罰のことは問題だということで、今までのようなやり方では先生が手を後ろに置いてから文句を言うという状況で、迫力のないことおびただしいということで、本当にああいうことで教育ができるのかということで、体罰の問題について考え直していくべきだということをこの委員会でも何回か大臣にお尋ねしてきたんですけれども、明快な回答がなくて従来どおりというお話ばかりでありましたけれども、そういう意味では体罰に当たらないという今回の最高裁判決は非常に意味があると私は思うわけでありますけれども、そういう意味では、大臣、平成十九年二月に出された体罰に関する文科省の通達がありますけれども、もう一度この体罰の問題について文部省としても取り組んでいく必要があるんじゃないかと思うけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。
#8
○政府参考人(金森越哉君) 今回の……
#9
○亀井郁夫君 大臣に聞いているんです。大臣に聞いている。
#10
○政府参考人(金森越哉君) 失礼をいたしました。
#11
○国務大臣(塩谷立君) 今回の判決においては、体罰の具体的な内容について初めて決定がされたということで、大変重要な今回の裁判の判断だと思っております。体罰については基本的に禁止をされているわけでございますが、その内容といいますか、そういうことに対して文部科学省としても十九年にその基準といいますか、考え方を発出しておりますが、しかし現場において、私個人的にも果たしてこのままでいいのかなという疑問は持っていたわけでございまして、今回の判決を受けて改めてどういった体罰についての見解を示すかを十分に検討していかなければならないということだと思います。今の段階では明確な答弁は避けさせていただきますが、大変重要な判決と受け止めております。
#12
○亀井郁夫君 ありがとうございました。
 大臣も非常に従来の考え方に対して疑問に思っているというお話を聞きましたので心強く思いましたけれども、是非とも、おしりの一つぐらいたたいても、力いっぱいたたくんじゃなくてちょっとたたくぐらいはいいわけで、そういうのを親はみんなその程度はやってほしいと思っているだろうと思うんですね。だから、体罰について、一切体に触れてはいけないなんていうことじゃなしに、もっと弾力的に、愛情があればいいわけですから、愛情のある形での指導をやるように是非指導してほしいと思います。よろしくお願いいたします。
 次にお尋ねしたいのは特別支援教育の問題でございますけれども、特別支援学級ではなくて、いわゆる普通の学校に行きながら支援教育が必要な者というのが大勢おるわけで、何か六%とか七%もおるとかいう話を聞くわけで、そうすると一クラスに二、三名おる格好になりますから教育も大変だろうと思いますけれども、小中高のそれぞれの状態についてお尋ねしたいと思います。
#13
○政府参考人(金森越哉君) 小学校や中学校におきましては、特別支援学級に在籍する児童生徒のほか、障害の程度が軽く、通常の学級に在籍しながら学級を離れた場での特別な指導、いわゆる通級指導を受けている児童生徒がおり、その数はいずれも近年増加傾向にございます。平成二十年五月一日現在、小学校では特別支援学級に在籍する児童生徒が約八万六千人、全体の一・二一%、通級指導を受けている児童が約四万七千人、全体の〇・六六%となっております。また、中学校におきまして特別支援学級に在籍する生徒は約三万八千人、全体の一・〇五%、通級指導を受けている生徒は約二千八百人、全体の〇・〇八%となっております。
 このほか、私どもが平成十四年に行った調査によりますと、小中学校におきましては、学習障害や注意欠陥多動性障害などにより特別な教育的支援を必要とする児童生徒が、一部通級指導を受けている者も含め、通常の学級に約六十八万人、全体の六・三%の割合で在籍する可能性があるとの結果が出ているところでございます。
 さらに、高等学校におきましては現在特別支援学級や通級による指導は行われておりませんが、設置者や学校の判断によりまして教育課程の弾力的な編成や指導方法の工夫などの対応がなされているところでございます。
#14
○亀井郁夫君 ありがとうございました。
 こうした生徒が随分増えておるわけですけれども、特にこうした通級の生徒に対する支援教育についての教員の定数改善はどのようになっているか教えてください。
#15
○政府参考人(金森越哉君) 小中学校のいわゆる通級指導につきましては、特別支援教育の推進に重要な役割を果たしているところでございます。このため、文部科学省におきましては、これまで計画的に小学校、中学校における通級指導の充実のための教員定数の加配措置を講じてきたところでございまして、平成二十一年度予算におきましては三百人の教員定数の改善を図り、総数二千九百二十二人を計上しているところでございます。
 文部科学省といたしましては、障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに適切に対応し、適切な指導や必要な支援を行うことが重要であると考えておりまして、今後とも必要な定数の確保に努めてまいりたいと存じます。
#16
○亀井郁夫君 いろいろと努力しておられるのは分かりましたが、大変だけれども一生懸命やってほしいと思いますが、特にこの問題に対する予算はどのように措置されているんですか。
#17
○政府参考人(金森越哉君) 最近の特別支援教育に関する予算措置状況について申し上げますと、特別支援教育につきましては、平成十八年の学校教育法の改正などによる制度改革を踏まえ、現在、その推進に積極的に取り組んでいるところでございまして、例えば、平成十九年度は特別支援教育関係予算として約八十三億六千万円を計上したところでございますが、平成二十年度には約八十九億三千万円、平成二十一年度には約九十二億七千万円を計上いたしまして、それぞれ前年度に比べて予算の拡充を進めているところでございます。
 その中でも、特に発達障害のある幼児児童生徒への支援に関する予算のうち、事業費につきましては平成十九年度に比べて平成二十一年度は二倍強に拡充しているところでございまして、具体的には、平成二十一年度予算におきまして、障害のある児童生徒の実態把握や専門的な助言等を行う専門家チームの派遣や教職員研修の実施などを内容とする発達障害等支援・特別支援教育総合推進事業でございますとか、幼児期及び高等学校段階における適切な支援手法等に関するモデル事業、障害の特性に応じた教材等の在り方に関する実証的研究等を進めるべく必要な経費を盛り込んでいるところでございます。
 さらに、平成十九年度から、小中学校におきまして障害のある児童生徒の日常生活上のサポートを行う特別支援教育支援員について市町村を対象とした地方財政措置を行っておりまして、平成二十一年度におきましてはこの措置を拡充し、新たに公立幼稚園も対象とする予定でございます。
 今後とも、必要な予算の確保を含め、発達障害を含め障害のある児童生徒への支援の一層の充実に努めてまいりたいと考えております。
#18
○亀井郁夫君 いろいろ努力しておられて、百億近くのお金が使われているという状況でありますけれども、今は小中学校が中心で高等学校が忘れられておる。
 しかし、高等学校も九八%以上進学してほとんど義務教育みたいに近い状況で、そこにも進学させたいという場合が多いので、特に高等学校におけるそうした教育が必要だと思うんですけれども、これについて今後どう進めていくつもりなのか、ひとつよろしくお願いいたしたいと思いますが、御回答願います。
#19
○政府参考人(金森越哉君) 私どもが実施をいたしました平成二十年度特別支援教育体制整備状況調査の結果によりますと、高等学校におきましては、校内委員会の設置や特別支援教育コーディネーターの指名など、すべての項目について平成十九年度の実績を上回っており、体制整備が進んではいますものの、小中学校に比べますと、高等学校につきましては依然として体制整備が遅れているものと考えております。
 私どもでは、平成二十一年度予算におきまして、各都道府県における高等学校を含めた特別支援教育体制の整備を図るための発達障害等支援・特別支援教育総合推進事業を措置したところでございます。また、先般告示をいたしました新しい高等学校学習指導要領におきましては、総則の中で、障害のある生徒について個別の指導計画や個別の教育支援計画を作成し、障害の状態等に応じた指導内容や指導方法の工夫を計画的、組織的に行うなどの配慮事項を示したところでございます。
 さらに、今年三月には、特別支援教育に関する調査研究協力者会議の下に高等学校ワーキンググループを設置いたしまして、高等学校における特別支援教育の充実に向けた諸課題について検討を行っているところでございます。
 こうした事業の推進また検討の結果を踏まえながら、引き続き高等学校における特別支援教育体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
#20
○亀井郁夫君 いろいろ努力されていることはよく分かりましたけれども、まだまだ高等学校は十分じゃないというふうに思うわけでして。
 ちょうど私の友人も優秀で奥さんも優秀な方なんだけれども、どういうわけか子供さんが学習障害になっちゃって非常に困りまして、地方から仕方なしに東京のそういった私学に転校させるということで、本人も転勤してくるという苦労をしておりましたけれども、そういう意味では、小中の場合に早く発見して高等学校でも十分な手当てをするように頑張ってほしいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 その次に、全国学力・学習状況調査の問題についてお尋ねしたいんですが、先日、四月二十一日に全国一斉で実施されたわけでございますけれども、このことについて、簡単なことでございますが、これの制度の目標は何なのかということについて、文科大臣より説明願いたいと思います。
#21
○国務大臣(塩谷立君) 本年、先ほど三回目行われました全国学力・学習状況調査につきましては、まず、国として全国的な義務教育の機会均等とその水準維持向上を図るために、子供の学力や状況調査をきめ細かく把握するとともに改善することを目的としております。
 また、全国の教育委員会あるいは学校が、全国的な状況と併せて自らの状況を把握して指導や施策の改善に取り組むこと、さらには、各学校においてまた個人個人においても、その一人一人の指導や学習状況の改善に役立てることを目的としておりまして、この目的に従ってしっかりと実施をしてまいりたいと考えております。
#22
○亀井郁夫君 ありがとうございました。
 そうした目標の下に全国のテストをやっておられるわけでありますけれども、残念ながら、犬山市は今年参加したので公立中学校も小学校もこれで一〇〇%になったけれども。
 しかし、ここで申し上げたいのは、私学なんですね。私学の方は、前回は小学校は四七%だったのが今度は四五・六%に減っている、そしてまた、中学校では前回五三%だったのが四八・一%に減っていると。文科省の方で随分努力して、学校にまで一々電話して受けるようにという勧誘をしてこの程度で、半分以下の学校が参加しないということは非常に大きな問題だと思うんですね。
 そういう意味では、大臣のそういう目標はいいんだけれども、なぜこのように私立の小学校、中学校の方が減っているということなのか、これについて局長より説明願いたいと思います。
#23
○政府参考人(金森越哉君) 平成二十一年度の全国学力・学習状況調査につきましては、御指摘ございましたようにすべての国立学校、公立学校と五割弱の私立学校が参加しておりまして、全体では小学校で九九・五%、中学校では九六・七%の参加状況となっております。
 私立学校につきましては、独自の建学の精神に基づいた教育を行っている私立学校について、それぞれの教育方針に照らし、不参加と判断した学校も少なからずあったものと受け止めております。また、不参加となった一部の私立学校からは、記念式典などの学校行事と重なったとか、各種テストで児童生徒の学力は把握しているとか、問題が易し過ぎて学校内の児童生徒に合っていないなどという声もあったところでございます。
#24
○亀井郁夫君 いろいろ今お話聞いたんですけれども、実際に私学が建学の精神ということを理由にして参加しないというのは、私は問題だと思うんですね。建学の精神と先ほど大臣が言われた目標と矛盾すると私は思わないし、そういう意味では私学は日本のそういった教育に協力する、応援するというか協力するという義務があると思うんです。わずかにしろやっぱり国からも税金が使われている私学の学校ですから、是非ともそれはやらなきゃならないと思うんですね。それを建学の精神を盾に取っていろいろやっているというのは、もうちょっと文科省は厳しく私学に言っていいんじゃないかと思うんだけれども、それについては考え直す必要はないでしょうか、大臣にお尋ねします。
#25
○国務大臣(塩谷立君) 亀井委員おっしゃるとおり、この学力・学習状況調査については、建学の精神に基づいている私学においても同様な意義があることだと思っておりまして、私どもとしては全校が参加するようしっかりとまた努力をしていかなければならないと思っているところでございます。
 基本的には参加は任意となっておりますが、私どもとしてはその意義を周知徹底して、またもう少ししっかりと私学と話し合う必要があると思っておりまして、私も来年度についてはしっかりと話合いをさせていただきたいということを既に連絡しているところでございまして、またその努力を重ねてまいりたいと思っております。
#26
○亀井郁夫君 今大臣も、その意味で来年に向けていろいろ努力するというお話聞きましたので、是非とも頑張ってほしいと思います。
 特に、私学の中学校には随分多くの子供が進学するわけですね。しかも、上位の三割、四割は私学へ行っちゃって、東京なんかの場合だったら半分以上私学に行っちゃうという状況ですし、広島の田舎でも、やはり三割、四割は私学の優秀な学校に行く、その次は公立学校、そうしてどこにも行けないのはもう一回私学があるけれども、ほとんど私学、公立というふうな順番になっているのが実態ですから、私学の学力状況を把握しなければ本当の教育はできないと思いますので、是非とも大臣、頑張ってほしいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 また、私学の問題についてもう一つお尋ねしたいのは、学習指導要領にも国旗・国歌をちゃんと揚げるべきだというふうに書いてあるのに、私学は建学の精神を基にして揚げていない学校が随分まだあるように思いますけれども、その意味では、十五年前の調査で、文科省にもらったら、十五年前ですよ、十五年前の調査で小学校は四〇%から六〇%台、中学で五〇%から六〇%台、高校で六〇から七〇と。国旗・国歌法ができたら少し良くなっているんじゃないかと思うけど、最近のデータがない。ないということは、文科省が私学は自分たちの管理外になると、らち外になると思っているんじゃないかと私は思いますけどね、調査データぐらいあってもいいと私は思いますけどね、そういう意味では、大臣、どのようにお考えですか。
#27
○国務大臣(塩谷立君) 私立学校における国旗掲揚、国歌斉唱の実施率については、今、亀井委員がお話しになったように、平成六年の卒業式及び七年度の入学式について調査した結果がある、その後の調査についてはいわゆる国公私別の調査が明確になっていないというのが実際のところでございまして、全体的な状況は把握しているものの、国公私の状況が明確でないというのはおっしゃるとおりでございますので、また今後各種調査の中で実施をしてまいりたいと考えておるわけでございまして、学習指導要領においても、入学式、卒業式などにおいての国旗を掲揚するとともに国歌を斉唱するということも指導しているところでございますので、この点についても今後注意深く指導を行ってまいりたいと考えております。
 いずれにしましても、今申し上げましたように、調査をある時点で行おうと考えておりますので、また時期についても検討してまいりたいと思っております。
#28
○亀井郁夫君 ありがとうございました。是非お願いしたいと思います。
 特に私学については、建学の精神という言葉が出てくるけれども、建学の精神であれば公立の学校においても建学の精神はあるんですね。建学の精神が、大臣の言われた国のそういった教育の方針、学習指導要領に反するようなことはないと思いますよね。学習指導要領に建学の精神に反するようなことも記載されているとは思いませんので、もっと勇気を持って私学に対して指導してほしいとお願いしたいと思います。
 それからもう一つ、私学のことに関してですが、文科省で道徳の副読本として心のノートを作ったのがもう十二、三年前ですけれども、これの利用状況が、当時はほとんど使われていなかったんですが、今、少しは使われるようになりましたが、私学においてはこれもほとんど使われていないというような状況でありますけれども、これについてはどのような利用状況になっているのか、お教え願いたいと思います。局長、お願いします。
#29
○政府参考人(金森越哉君) 心のノートでございますが、心のノートは、道徳的価値について自ら考え実践するきっかけとなるよう、道徳の内容を児童生徒にとって分かりやすく表したものでございまして、教科書のように使用義務のあるものではございませんが、その適切な活用が望まれるところでございます。
 道徳の時間に心のノートを使用している私立学校の割合は、平成十五年度の調査では、小学校で七八%、中学校で六一%という状況でございまして、他方、公立学校につきましては、小学校で九七%、中学校で九二%という状況でございます。
 私どもでは、これまで私立学校も含む各学校における心のノートの活用を促進するという観点から、教師用の使用の手引や活用事例集の作成、配付に努めてきたところでございます。また、昨年三月に改訂した新学習指導要領の解説書におきまして、児童生徒が身に付ける道徳の内容を分かりやすく表し、道徳的価値について自ら考えるきっかけとなるものとして作成された心のノートの適切な活用が望まれる旨、新たに記述を盛り込んでいるところでございます。
 また、今年三月には、心のノートを改訂いたしまして、その際には、新しい学習指導要領の改訂の趣旨を踏まえ、その内容を改善いたしますとともに、道徳の時間での活用を一層推進する観点から記述欄等を工夫するなどの改善を図ったところでございます。
 今後とも、私立学校を含め、全国の小中学校における心のノートの適切な活用を推進してまいりたいと考えております。
#30
○亀井郁夫君 ありがとうございました。これからも心のノートを十分充実してほしいと思いますが。
 ここで再度申し上げたいのは、私学についての管理が文科省ではほとんどされていないということですね。お金だけ出すけれども、あとは建学の精神に任すということでやっているのが私は問題だと思う。特に府県なんかの小中校は府県の担当ですけれども、いずれも教育委員会はタッチしていないわけですね。全国で二つの県だけが教育委員会でやっているけれども、ほかのところは全部、県の本部の方で学事課か何かつくって、そこで金を配っている。配っているだけで、一応参事なんかを置くことができるとなっているけれども、ほとんど行われていないと、金だけ配っているというような状況がありますけれども、やはり私学の在り方について、文科省としても、大臣、しっかり指導してほしいと思いますけれども、その点について大臣のお考え方を聞きたいと思います。
#31
○国務大臣(塩谷立君) 私学については、建学の精神ということで、国としては私学助成をしてその運営等は私学の独自性に任せているような点もあるわけですが、また、それも私学の一つの良さでありますからしっかり認めることも必要だと思いますが、しかしながら、国の方針、先ほど来お話ございましたように、学習指導要領に記された点あるいは学習調査等も含めて、また国としてのしっかりと指導をこれからもしていきたいと思っております。
#32
○亀井郁夫君 どうもありがとうございました。これで終わります。どうも。
#33
○青木愛君 民主党の青木愛でございます。引き続き、特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対し質問をいたします。
 私も、この法案の担当が決まりまして、茨城県東海村の施設を見学をさせていただきました。施設を御案内いただき丁寧な御説明をしていただいた皆様に御礼を申し上げますとともに、その現場の声も踏まえながら質問をいたします。
 まず始めに、このJ―PARC中性子線施設とは何なのか、どのような成果が期待されるのかをお伺いをしたいと思います。既にこの法律の対象となっていますSPring8と比較をして、分かりやすく御説明をお願いを申し上げます。
#34
○政府参考人(磯田文雄君) SPring8との比較で御説明させていただければと思いますが、まず、そのSPring8でございますけれども、SPring8の発生する放射光、これは中性子線に比べましてより小さな結晶を試料とすることができます。また測定に時間が掛からないという点等で優れております。
 なお、これまでに視覚にかかわる膜タンパク質、ロドプシンの立体構造の決定とか、あるいは爆発性ガス、アセチレンの超高密度濃縮と選択的吸着とか、あるいは自動車排気清浄化触媒の自己再生機構の解明等々、(発言する者あり)済みません、学術研究としては非常に高い評価を受けているものからあるいは製品として非常に実用に役立っているものまで多様な成果が出されております。例えば発表されました論文ですが、合計で四千三百八十四件、その中にはネイチャー、サイエンスなどの著名な学会誌に掲載されるということで、着実な成果を上げているわけでございますが、一方、J―PARC中性子線施設に期待されているものでございますが、同施設が発生します中性子線は、これまで放射光では難しかった水素やリチウムといった軽い元素を見ることができますし、また金属を透過する能力が高いといった点で優位性を有しております。
 例えば、がん等の疾病対策への期待に対応しましては、体内のタンパク質と薬の候補物質との相互作用を解明するということが必要でございまして、これを通じて画期的な新薬の開発に貢献できるであろうと。あるいは新素材の開発におきましては、充電池内部でのリチウムイオンの挙動、これは軽い原子でございまして、これを解明することができますので、リチウム電池の高性能化に貢献する等々、これまでの施設では創出できない画期的な成果が期待できるものと考えておりまして、生命科学、物質科学等の発展を通じ、国民生活の向上に大きく寄与できるものと期待しております。
 J―PARCにつきましては、今後とも、これまでのSPring8における経験、これを十分踏まえるとともに、今回、本法改正によりまして新たに共用促進法の対象として位置付け、産業界の研究者等を含む多様な分野の研究者等による利用、これを促進することにより、世界に先んじて国際競争力の飛躍的な向上につながる成果、この創出を期待しているところでございます。
 よろしくお願いいたします。
#35
○青木愛君 専門家ではない私にとって大変難しいテーマであるわけなんですけれども、J―PARC中性子線施設というのは、水素、リチウムといった、そういう軽い元素の解析に有効であるということで、SPring8と言ってみれば補完的な成果を期待できるということであろうかと思います。
 次に、世界との比較なんですが、海外にも同様の施設があると伺っております。こうした中性子線施設又はSPring8といった日本の施設が世界の中でどの程度の水準にあるのかをお伺いしたいと思います。
#36
○政府参考人(磯田文雄君) 国際的な位置付けにつきましては、私どもといたしましてはそれなりに誇れるのではないかと考えております。
 まず、J―PARCにつきましてでございますが、中性子線施設として我々、位置付けるわけでございますが、同様に、加速器を用いた核破砕反応を利用して発生した中性子線、これを使用して研究を行うための施設が、現在稼働しております代表的な施設としては、英国ラザフォード研究所の中性子源及び米国オークリッジ国立研究所の中性子源の二つがございます。
 英国ラザフォード・アップルトン研究所の中性子源は、一九八五年に運転を開始し、二〇〇七年に施設を拡張しております。パルス当たりの発生中性子数、これが力を象徴するわけでございますが、J―PARCや米国のオークリッジ国立研究所の中性子源の約十分の一でございます。そういう能力は若干劣りますが、世界中の研究者に長年広く利用されているという点がございます。
 また、米国オークリッジ国立研究所の中性子源は、二〇〇六年に運行を開始したものでございまして、我々のJ―PARCとほぼ同様のパルス当たりの発生中性子数を維持しているという具合に伺っております。
 したがいまして、J―PARCは世界の三大中性子源と位置付けられるものと理解しております。
 一方、放射光施設でございますが、海外におきましても重要な研究施設として複数設置されておりますが、SPring8と同種のいわゆる第三世代と言われる大型放射光施設につきましては、フランスのグルノーブルにございます欧州放射光施設、米国アルゴンヌ国立研究所のAPSが存在しまして、SPring8はこれと並ぶ国際的なトップクラスの研究施設と理解をしているところでございます。
#37
○青木愛君 ありがとうございます。
 資源の少ない日本にとりましては、やはり科学技術の向上そして人材の育成、極めて重要なテーマでありまして、国際競争に遅れを取ることなく、むしろリードして先端を切り開いていただくことを期待したいというふうに思います。
 さて、中性子線施設の共用について具体的に幾つか質問をさせていただきたいというふうに思います。
 日本には多くの研究施設があります。それらを設置者でない他者が利用する場合、今回のようにわざわざ法律で共用を定義しなくても利用可能だと思うんですが、今回なぜ共用をうたうのか、そして、この共用業務を担当する登録施設利用促進機関、利用者を選定する機関でございますが、これを新たに設置する必要性が本当にあるのかをお伺いしたいというふうに思います。
 例えば、共用部分の施設建設費、またその運転費用、そしてそれを管理する人件費を設置者である独立行政法人日本原子力研究開発機構の方に増額交付すれば、全体としては別組織を新たにつくるよりも少ない費用で済むのではないかというふうに思うんですが、今回、この登録機関をそもそも設置するその理由は何なのかをお伺いしたいと思います。
#38
○国務大臣(塩谷立君) J―PARC中性子線施設につきましては原子力機構が設置するものでありますけど、その共用に際しては、多くの研究者の要望に応じるために、利用者の選定の公正性、中立性を担保するために第三者が行うことが適当であろうと考えております。また、原子力機構については、自ら研究を行う機関でありまして、利用者の支援業務を適切に行うための機能を具備していないことがあるわけでございます。したがって、原子力機構以外の者であって必要な能力を有する者に行わせるものが適当だと考えております。
 その際、この登録機関制度としては、民間も含めて広く門戸を開くことにより、当該業務の実施をめぐって競争的な環境を醸成し、より効率的、効果的に実施を行わせることが可能であるものと考えておるわけでございまして、共用促進法に基づいて、利用促進業務の的確な実施を確保するための経費につきましても国として効率的な支出を行うと考えております。
 また、この登録使用利用促進機関につきましては、法律で定める登録基準等を満たせば、法人の形態を問わず登録を認めることとしております。したがって、この法令を踏まえつつ、行政の公正な執行に対する国民の誤解を生ずることのないように適切に対応してまいりたいと考えております。
#39
○青木愛君 この登録機関を設置することによって、第三者的な立場から利用者の中立性、公平性を担保するんだということなんですけれども、本当にそれで利用者の公平性が保たれるのか疑問も残るわけです。
 設置者である原子力機構に施設共用のガイドライン的なものを示し、それに沿って管理運営することを義務付ければ済むのではないかということも考えられますし、この登録機関の設置で懸念されることも幾つかございます。
 まず、この登録機関は文部科学省の下に置くわけですから、そこにいわゆる天下りのポストを確保することも考えられるわけでございます。現に、SPring8の登録機関であります財団法人高輝度光科学研究センター、JASRIには、四人の常任役員のうちお一人の方が文科省の出身者ではないかというふうなことも伺っております。また、この登録機関が利用者を選定するということになりますので、利用を希望する産業界などに対し、文科省がその影響力を拡大強化するということも考えられるわけでございます。
 このような点につきまして大臣はどのようにお考えになるか、この登録機関の必要性について、もう一度改めて御答弁をお願いしたいと思います。
#40
○国務大臣(塩谷立君) 今申し上げましたように、登録機関については民間も含めて広く門戸を開いて、そして効率的、また効果的に実施を行わせることが可能であると考えておりまして、その予算についても国として効率的に支出をし、また、この機関につきましては、先ほど申し上げましたように法律で定める登録基準を満たせば法人の形態を問わず登録を認めるということでございまして、職員等の再就職の有無等に左右されるものではないと確信をしているところでございまして、この職員の再就職については各種法令によって行政的な公正な執行をすることとして、誤解のないように適切に対応してまいりたいと考えております。
#41
○青木愛君 ありがとうございます。
 税金を投入する以上、やはり無駄のないようにしっかりと利用者の立場に立っていただきまして効率的な運営をお願いしたいと思います。
 それでは、次の質問に移らさせていただきます。
 利用者の選定についてでございますが、選定基準様々あるかと思いますけれども、その中の一つに平和利用という点が挙げられるかと思います。先端技術は、平和利用かそうではないか、その辺の区別が大変難しいというふうに思うんですが、また後になって反社会的利用、軍事利用というようなことが分かる場合もあるかもしれません。この施設の平和利用に関して、選定の際の具体的な方法と、それから事後のチェックについて御意見を聞かせていただきたいと思います。
#42
○政府参考人(磯田文雄君) まず、J―PARC中性子線施設につきましては、科学技術振興の観点から、科学技術に関する試験研究及び開発のための汎用的、基盤的な施設であると考えておりまして、専ら軍事に関する技術の試験研究及び開発への利用を想定しているものではございません。
 こうしたことから、J―PARCにつきましては、登録施設利用促進機関が行う選定の基準につきまして、研究計画の科学的妥当性や安全性等のほか、課題の実施及び成果の利用が平和目的に限定されるべきこと、これが盛り込まれるべきものと考えております。登録施設利用促進機関では、これらの基準を踏まえ、持ち込む試料の内容や実験手法等が記された申請書の内容を中心にして、学識経験を有する者により構成される選定委員会における審査を踏まえつつ、利用者の選定を行うこととしております。したがいまして、まず、この審査によって平和利用に反する課題が採択されるということはないものと考えております。
 また、その後の実施段階でございますが、J―PARC中性子線施設では、実験補助者によりまして実験試料を確認をする、実験補助者が二十四時間交代で実験状況を把握するということをする予定としておりまして、管理者の目の届かないところで研究者が申請内容と異なる実験を行うということは非常に困難であると考えております。
 いずれにしましても、御指摘のような観点について十分意を用い、運用をしてまいりたいと考えております。
#43
○青木愛君 ありがとうございます。
 やはり相当の専門的知識、また研究者間の情報ネットワークというものも必要かというふうに思います。日本の施設を利用して得た成果が軍事利用、反社会的に転用されないよう徹底的な管理をお願いしておきたいというふうに思います。
 次に、利用者側の立場から、施設の利用料金についてお伺いをしたいと思います。
 SPring8の場合、成果を公開する場合は消耗品等の実費のみの負担とされています。成果を公開しない場合は、実費に加え、受益者負担の考えに基づき料金を徴収することになっています。SPring8の場合、成果非公開、公開しない場合の通常料金は八時間当たり四十八万円、時期指定利用の場合は八時間当たり七十二万円となっています。J―PARC中性子線施設の場合は、ビームラインの本数がSPring8と比べても少ないので更に割高になる可能性があろうかと思います。この額は、大企業にとっては負担可能な額と考えますが、中小零細企業にとっては大変重い負担になるのではないかというふうにも考えられます。
 今、日本が世界に誇っているこの技術は中小零細企業が下支えしているということも考えますと、こうした中小企業、頑張っている企業に対しては利用料金について配慮があっても良いのではないかというふうに考えるんですが、この辺のところはどのようにお考えでしょうか。
#44
○政府参考人(磯田文雄君) J―PARCの中性子線施設の利用料金につきましても、SPring8と同様に、まずは国内外の研究者に広く開かれた施設として最大限に活用していただきたいということ、それから成果は知的公共財として積極的に今公開していただきたいということ、それから欧米の代表的な施設とも可能な限り運用の整合性を図ると、こういう観点と受益者負担ということで、実費等必要な経費を御負担いただくということ等を配慮しながら金額を検討しているわけでございますが、特に、これまでSPring8におきましても約九割の研究課題が成果公表による利用ということでございまして、いわゆる研究成果非公表で、利用料金がいわゆる、先ほど御指摘がございました四十八万ではなくてそれよりも高い費用設定になっていると、失礼しました、成果専有の場合四十八万でございますが、この利用設定になっているというものが一〇%弱、九%程度ということでございまして、このJ―PARCにつきましても、先ほど御指摘をいただきました、中小企業等も含めた多くの多様な企業研究者にも御活用いただきたいということから、それを可能とするような料金設定について現在検討しているというところでございます。
#45
○青木愛君 ありがとうございます。
 いかに世界に誇る先端施設を設置しましても、また極めて優秀な技術者がそれを利用したいと切望しても、利用料金が高いハードルとなって使えないという事態だけは避けていただきたいというふうにお願いしておきます。
 利用者の選定でもう一つ確認しておきたいことは、外国の利用でございます。この施設、多額の税金を投入して建設し運営しているわけでございますので、国内の利用者と外国の利用者との間で差があって当然と思われます。ただしかし、逆に日本の研究者が海外で外国の施設を利用するといったケースも考えられますので、その辺のところも併せて考えなければならないと思いますが、この外国の利用について現時点でのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#46
○政府参考人(磯田文雄君) 先ほども申し上げましたが、このJ―PARCにつきましてもSPring8と同様の考えで検討しているわけでございますが、このSPring8が他の二つの研究所とともに国際的な三大拠点の一つであるということで、国内外の研究者に広く開かれた施設として運用されなければならないということがございます。当然、公共財として学術研究の成果が社会、人類の平和あるいは文化の発展のために寄与していくわけでございます。同時に、国費でこの施設をお造りいただいているということから、その国というものの利用を考えていかなければいけないと思っております。
 そこで、まず、研究成果が公開される場合は、利用者が外国の方であるか否かにかかわらず、あくまで研究計画の科学的妥当性、これを中心に審査を行い、利用を認めるということになるものと考えております。
 一方で、外国企業等から、例えば特許等を取得することを目的とした成果非公開の利用申込みが行われた場合でございますけれども、これにつきましては、我が国の国際競争力の維持のため、我が国の企業に積極的に活用していただくという観点と、諸外国の同様の研究施設を我が国の企業が利用する際の契約条件への影響等、国際的な慣行というものを勘案しつつ、諸外国の同様の施設の具体的な例を踏まえつつ、慎重に検討する必要があるものと考えております。
#47
○青木愛君 今お話しいただきましたように、私もやっぱりその辺を懸念しておりまして、外国企業がこの日本の施設を利用して特許を取得して、結果的に日本の企業や国民にとって不利になるようなことがあってはならないというふうに考えますので、その辺のところをしっかりと基準を定めていただきたいというふうに思います。
 次に、安全性についてお伺いをいたします。
 SPring8、またJ―PARC中性子線施設、非常に強いエネルギーの放射光、また中性子線を利用するわけですので、万が一にも事故が発生したら大変危険なわけでございます。今年一月に、J―PARC中性子線施設で解析装置が故障し稼働が停止したとの報道がございました。何が原因で、どのような事態になったのか、また既に改善されているのか、また今後、同様の事態が生じないよう対策が打たれているのか、その辺のところもお伺いをしたいというふうに思います。
 また、共用するということは、初めての研究者が多く利用することになるわけですので、不慣れな人も安全に利用できるような体制になっているのか。また、地震や火災に遭遇することも皆無とは言えません。異常事態に対するマニュアルがあるのかどうか、また定期的な訓練等どのように考えているのか。
 またさらには、和歌山の毒物カレー事件の砒素分析もこのSPring8の放射光で行われたと聞いておりますけれども、外部から持ち込まれる分析材料そのものが危険物質に指定されているというものもありますし、また、放射光とかこの中性子線を照射した材料が危険化することも考えられるわけでして、実験で生じる廃棄物の管理などはどうなっているのか。
 以上、様々申し上げましたが、これら安全性について御意見、対策をお聞かせいただきたいと思います。
#48
○政府参考人(磯田文雄君) まず、事故の点でございますが、これはJ―PARC内におきます茨城県が専有している施設で発生したものでございますが、その後適切に対応され、放射能漏れもなく対応が終了したという具合に伺っております。
 それから、安全性の確保についての御質問の何点か、論点についてお答えをしたいと思いますが、まず、中性子線は放射線の一種でございますので、その利用に当たっては放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律等の法令や内部の規定に基づきまして、十分な安全対策を講じるということで進めております。施設の安全につきましては、中性子が発生し、中性子線が通るような場所では、周りに重コンクリート等の遮へい体を置くことにより中性子が外部に漏えいすることを防いでおります。また、施設の内外で絶えず環境中の放射性物質や放射線の強さを測定し、法で定めた年間の値を十分下回っているかどうか、これを確認をしております。仮に事故につながるおそれのある異常な事象が起こった場合も、異常を探知し次第施設の運転を速やかに停止するシステムを採用するなど、適切な対応が図られることとなっております。
 また、J―PARCの運転に伴い発生する放射性廃棄物の処理についてでございますが、これは先ほど申し上げました我々は略称で放射線障害防止法と呼んでおりますが、これらの関係法令の規定に従い適切に取り扱うこととしております。具体的には、原子力機構が建設した施設の運転に伴い発生する放射性廃棄物、これにつきましては、原子力機構自らがこの法令等に基づき処理、処分いたします。高エネルギー加速器研究機構が建設した建設の運転、主に学術研究で行っている部分でございますが、これに伴い発生する放射性廃棄物につきましては、高エネルギー加速器研究機構が費用を負担した上で日本アイソトープ協会が関係法令に基づき処理し、原子力機構が処分をするということとしております。
 それから、施設利用者に対する安全の確保につきましては、中性子線を用いて試料の計測等を行う実験施設内には、中性子線が出ている間は人が立ち入ることができないようにすること等の措置を講じておりまして、施設利用者に健康上の問題が生じないよう対策が施されていると考えております。また、火災等の事故等の対応訓練を行っておりますし、非常時対応マニュアルというものも整備しているところでございます。
 また、実験試料、これが変化をしたりとか、危険なものを持ち込まないかというような状況についての対応でございますが、試料の種類を申請書で提出させるとともに、実験補助者が実物を、これを確認することにより安全性を担保することとしております。また、先ほど申し上げました二十四時間交代で実験状況を把握しておりますので、利用者が申請書と異なる試料を使用すること、あるいは試料が変容して危険化すること等については十分対応できると考えているところでございます。
 なお、地震等への対策でございますが、これは建築基準法に基づいた耐震基準にのっとりJ―PARCを設計しておりまして、必要な耐震設計が行われているものでございます。また、加速器施設や中性子実験施設等の精度の観点から、硬い岩盤に多数のくいを打っておりますので、地震の際には通常の建設物よりもかなり揺れが軽減されるものということで、地震対策にも十分の配慮で対応しているところでございます。
#49
○青木愛君 ありがとうございます。
 廃棄物の処理、管理等々についてできればもう少し具体的なお話を伺えると良かったんですが、多少ちょっと不安は残りますけれども、安全性については本当に徹底していただきたい、常に緊張感を持った運営をしていただくことをお願いしておきたいというふうに思います。
 最後の質問になります。科学技術と理科教育について、塩谷大臣の御意見をお聞かせいただきたいというふうに思います。
 平成二十年度の科学技術白書にざっと目を通しまして全体的に受けた印象は、国際的競争時代をいかに勝ち抜くかという視点が殊更に強調されているということであります。確かに、重要な視点であり、私も同感であります。ただ一方で、日本の科学技術の進歩には、科学に寄せる人間の夢の実現という側面があっただろうというふうに思います。いかに勝ち抜くかというたゆまぬ努力も大事であり、また一方で、いかに科学への夢をはぐくむかという視点が必要だというふうに考えます。
 今、子供たちの理科離れが大変深刻化しておりますけれども、子供たちにこの科学への夢を育てるというそうした教育が重要だと考えますけれども、この理科教育と科学技術について大臣の見解をお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
#50
○国務大臣(塩谷立君) ただいまの科学技術と理科教育については大変重要な視点だと我々も受け止めておるわけでございまして、特に次代を担う科学技術を支える人材の育成は大変重要でありまして、まずは、今おっしゃったような将来に向けての大きな希望あるいは夢も含めて、子供たちにしっかりと科学技術あるいは理科の楽しさから教育の中で浸透させていく必要があると思っております。
 特に、新しい学習指導要領については、理科について、国際的な通用性や小中校の円滑な接続等の観点から指導内容を充実を図っているところでございます。その中で、実験や観察やレポートの作成、論述、自然体験などに必要な時間を十分を確保することとしておりまして、そういった改善を図りまして、小中学校においては本年四月から授業時数を増加して新教育課程の内容を一部前倒しで実施をしているところでございます。
 また、文部科学省においての理科教育の充実施策としては、従来より、退職教員等の外部人材を小学校に配置する理科支援教員等配置事業や、理科や数学に重点を置いた教育を実施するスーパーサイエンスハイスクール事業を実施しているほか、平成二十一年度から、新たに地域の理数教育においての中心的な役割を担う小中学校の教員を養成する理数系教員養成拠点構築事業を実施することとしております。さらに、二十一年度の補正、今審議中の中では、特に新学習指導要領の円滑な実施のために、理数教育の設備整備費の補助金、これを二百億円計上しているところでございまして、理数教育に遺漏のないように私どもしっかりとこの推進を努めてまいりたいと考えております。
#51
○青木愛君 ありがとうございました。
#52
○山下栄一君 先ほど、亀井委員、青木委員の質問と若干重なる部分もございますけれども、三十分ぐらい質問させていただきたいと思います。
 私、去年でしたかな、あれ内覧会でしたか、ちょっと詳しいことは忘れましたですけれども、たしか昨年、現場を見させていただきました。非常に大規模な、しかし重要な研究施設であると。しかし、今、青木委員もおっしゃいましたように、平和利用の観点、安全、安全性をいかに確保するかという観点、非常に重要な課題であるということも認識しておる次第でございます。
 まず初めに、この原子力機構ですね、研究開発機構でしたか、の独立行政法人の業務追加の件ですけれども、一般論の質問でございますが、二年連続、これ、原研機構の業務追加、どちらも重要な仕事であると。一方は廃棄物処理、放射性廃棄物の低レベルであったとしても処理の業務、今回の場合は共用に関する業務の追加でございます。
 一方では、この独立行政法人については、文部科学省所管のところでも非常に頭を悩ませながら、整理合理化計画、これは政府挙げて取り組んでいるところに迫られて、非常に、本当にそういう整理合理化計画の仕方でよかったのかと。研究開発法人、文化関連独法という壁もあると思うんですけど。政府挙げて独立行政法人の行革の観点から改革に取り組んでいると。しかし一方では、時代の要請、国益という観点からもこの仕事は大事だと、その仕事をどこにさせるかと、この独法だと、こういうことになっているわけですけど。
 いかにしてこれを整理して国民に説明すればいいのかということの確認を、まず最初に内閣の行革推進本部から御説明をいただき、後から文部科学大臣から御説明いただきたいと思います。
#53
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。
 御指摘ございました原子力研究開発機構を始めといたしまして、独立行政法人全般の改革について、国民生活に必要なサービスを確保しつつ無駄を徹底的に排除するという考え方によりまして、平成十九年十二月に閣議決定をいたしました独立行政法人整理合理化計画の着実な実施に向けて、主務府省におきまして取組が鋭意進められているところと承知いたしております。また、これらの取組につきまして、政府全体として行政減量・効率化有識者会議を中心としてフォローアップを進めているところでございます。
 今回、この原子力研究開発機構に追加されることとなります業務がこの整理合理化計画との関係において矛盾を来すというようなものとは認識をいたしておりませんが、いずれにいたしましても、同機構において、整理合理化計画の着実な実施はもとより、新たに追加されます業務を含めたところで、同機構の事務事業全体について効率化に取り組んでいかれていくものと承知をいたしております。
 今後とも、整理合理化計画において機構が取り組むこととされている事項が着実に実施されるよう、政府部内においてフォローアップを進めてまいりたいと考えております。
#54
○国務大臣(塩谷立君) ただいまの山下委員の御指摘については、独立行政法人の整理合理化計画についての点と実際のこの業務の関係ということで、大変ある面では悩ましいというようなところでございますが、両者それぞれの考え方で私どももしっかりとその役割を果たしてまいりたいと考えておるわけでございまして、独立行政法人日本原子力研究開発機構につきましては、昨年は放射性廃棄物の処分を本来業務と位置付けたところでございますし、今回は中性子線施設の共用の促進にかかわる業務が追加されたということでございます。
 それぞれ重要性と必要性の点はしっかりと位置付けられたものでありまして、この業務を遂行するに当たっては、原子力機構全体の中で集中と選択を進めて、例えば新型転換炉、ウラン濃縮などの事業の縮小、廃止といった取組を継続するとともに、と同時に、総人件費改革に従って合理化の範囲内で当該業務を行うこととしているなど、効率的な業務遂行に努めているところでございます。
 また、整理合理化計画については、例えば随意契約の見直し等法人横断的な事項のほか、原子力機構については、事務及び事業の見直し、運営の効率化及び自律化に関する事項が掲げられているところでありまして、これらの取組は引き続き着実に推進していく予定でございます。
 また、原子力機構がこれらの業務を実施することと独立行政法人整理合理化計画との間には矛盾は生じないものと考えておりまして、これらを両立してしっかりと責任を果たしてまいりたいと考えております。
#55
○山下栄一君 昨年の法案審査のときにも指摘させていただいたわけですけれども、この原研機構は非常に重要な仕事をされておるわけですけど、ある一方では、だけど、原子力の安全に対する国民の信頼感がまだまだだと。その信頼感が出てこない一つに、やはり担う組織そのものの法令遵守の、規律の意識、これがやっぱり保たれておるのかと。それは独法になる前からの問題もあったと思いますけど、様々な事故があってもそれがなかなか適切に果断に処理されていないと。内部告発によって明らかになるとか、そういうふうなこともあるわけでございまして、実際もそういうことがあったわけですけど。独立行政法人の評価においてもそのことが指摘されるぐらいの大きな問題で私もあったというふうに思います。
 そういう意味で、大事な仕事をしているだけに、また原子力に対する信頼感がいま一歩であるだけに、情報公開や内部の統制、規律ですね、これ独立行政法人だけになかなか文科省が直接手取り足取りできないこともあって、また研究者であるということから、研究者中心の組織でもあるということから余り何となく立ち入りにくいみたいな面もあって、それがまたそういう様々な問題点が出てくる背景にもなっていると。多額の税金を投入して業務を追加するわけでございます、去年も今年もでございますけど。そういう意味で、内部規律をいかに維持していくかと。一にも二にも情報公開していくということが大事でしょうし、基本方針や実施計画やそういうことの観点から、文科省ができるところは経産省とも連携を取りながらきちっとやってもらいたいと、チェックしてもらいたいと。チェックできにくい部分もあるかも分かりませんけど、お願いしたいと思います。
 それと、青木審議官には、この独立行政法人が制度化されてもう十年近くたつと。行革の目玉だったのに、今行革のお荷物とも言いませんけど、何か問題点が指摘されていると。天下りの問題もそうかも分かりません。そういうことから、通則法の在り方です。
 通則法の今法改正も出ているんでしょうけど、ああいう部分的な継ぎはぎじゃなくて、一体十年間たってどうだったのかと、独法制度というのは。そんなこともきちっと、行革推進本部としてもそういう観点からの国民に分かりやすい、説明できるような、そういう総括というか検証ですね、これきちっともうそろそろやるべきではないかと、やっておられるんでしょうけど。是非お願いしたいということをこれは要望しておきたい。今日、行革担当大臣来られておりませんので、審議官に申し上げておきたいというふうに思います。
 審議官、これで結構でございます。ありがとうございました。
 二点目ですけれども、この今度の法改正のポイントの中に、登録施設利用促進機関による特定中性子線施設、J―PARCの特定中性子線施設の利用促進業務の実施というのがあるわけでございます。これは、開発業務と共用業務を分けると、連携するけれどもと。原研も自らこれ利用できるわけで、共用はできるだけ公平に、公正にやる必要があるということから、こういう体制になっているというふうに思います。
 そこで、この公正性を担保する、公平性を担保する、その仕組みはどのように法令上なっているのかということを確認させていただきたい。
 これは三つ目の、三つ目というか、理研に二つあって、SPring8とスーパーコンピューター、今度は原研、原子力研究開発機構に関しての登録施設利用推進機関と、こうなっていくと思うんですけれども、そこの仕事ですね、その選定の公平性とか。元々、この登録機関は公平かつ効率的な共用を行うための組織でございますので、法令上、どのように担保されているかということの確認をさせていただきたいと思います。
#56
○政府参考人(磯田文雄君) 公平公正な、かつ透明性を担保した利用者の選定及び運用ということで、基本法におきまして次に申すような措置が講じられることとなっております。
 まず、第四条に書いておりますが、文部科学大臣は、登録施設利用促進機関の業務実施のガイドラインとなる特定中性子線施設の共用の促進に関する基本的な方針、これを定めることとしております。登録施設利用促進機関は、この基本的な方針の内容に即しまして業務の実施計画を作成いたします。そして、その実施計画につきまして文部科学大臣の認可を受けなければならず、かつ実施計画に従って公正に、かつその際には文部科学省で定める基準に合致する方法によりまして、つまり公正に、かつ省令で定めます方法により利用促進業務を行うということになっております。これは第十五条でございます。これに反した場合は、文部科学大臣の改善命令、これは第二十六条でございますが、の対象となります。
 次に、登録施設利用促進機関は、課題等の募集、選定等の業務の方法も含め、業務規程を作成し、文部科学大臣の認可を受けることとしております。第十七条でございます。業務規程によらないで業務を行った場合は登録の取消しとなります。
 それから、第十二条でございますが、先ほどお話にございました、原則として登録施設利用促進機関自身は、その他の研究者等と同様の立場でJ―PARC中性子線施設を利用しない、あくまで利用促進機関として機能するということとしておりまして、施設利用研究の促進のための方策に関する調査研究その他の目的で登録施設利用促進機関が特定中性子線施設を利用すると、そういう例外的な場合には、文部科学大臣の承認を受けなければならないことと第二条で規定しております。
 そのほか、第二十三条で、利用者選定業務に係る機関の役職員は公務に従事する職員とみなし、みなし規定によりまして、刑法その他の罰則の規定を適用することとしております。
 このような法令に基づきまして、登録施設利用促進機関の業務が適正に、公平、透明性を担保して行われるよう、文部科学省としましても適切に対応を図ってまいりたいと考えております。
#57
○山下栄一君 この選定委員会の規定はどこに書いてありましたか。
#58
○政府参考人(磯田文雄君) 選定委員会につきましては、失礼いたしました、第十六条で、登録施設利用促進機関は、いわゆる選定を行う場合には、施設利用機関に関し学識経験を有する者からなる選定委員会を設け、その意見を聴かなければならないと規定しているところでございます。
#59
○山下栄一君 今おっしゃった法律そして基本方針、大臣告示、文科省告示ですね、それから施行規則等にも書いてあるんですけれども、書いてあればいいのかということがあると思うんですね。選定委員会の委員は、これはどこが選ぶんですかね、委員はだれが選ぶんですか。
#60
○政府参考人(磯田文雄君) 当該登録機関が選ぶこととなります。
#61
○山下栄一君 公平性を担保するために登録、昔は指定方針だったけど今は登録でできることになっているわけですけど、そこがメンバー決めると。メンバー言っても、非常に幅広く、そして深い専門性を持った人でないと、これは公平性を担保しにくいと思いますので、登録機関そのもののレベルが問われる。今は、先ほどございました一つだけあって、これはSPring8関連の財団高輝度光科学研究センター、難しい名前の、そこが登録機関ですわね。そこが選ぶんだと。
 スーパーコンピューターと今度のやつはまだ決まってないと、これから手を挙げてもらうということだと思うんですけど。こういう選定委員会の構成まで決めるわけですし、その登録機関には税金も相当毎年投入されていくということだと思いますので、登録機関は登録して文部科学省がチェックするんでしょうけど、選定委員会の委員の選定ってなかなか難しい問題だなというふうに私は思いました。そういう意味で、これは委員には公表されているんでしたですかね。されてへんやったかな。
#62
○政府参考人(磯田文雄君) まず、先ほどの法律に基づきまして、文部科学省で次のような内容を定めたいと考えております。
 特定中性子線施設に係る利用促進業務の実施基準といたしまして、選定委員会の委員を選定する場合には委員の職業、専門分野等に著しい隔たりが生じないよう配慮することという内容を盛り込みたいと考えております。
 また、実際に法令を定めても、それの運用が不適切では問題が発生いたしますので、この制度の整備とともに、文部科学省並びに原子力開発研究機構、そしてこの登録施設利用促進機関、それが定期的な会合等を持ち、その実際の選定において遺漏なきよう、公平、透明であるよう、かつ公正であるよう努力をしてまいりたいと思っております。
#63
○山下栄一君 私は、今読まれたところは分かってますねんけどね、規則に書いてあるわけやから。そうやなくて、選定委員は公表されていますかということや。
#64
○政府参考人(磯田文雄君) 今まだ確定はしておりませんが、公表する方向で検討してまいりたいと考えます。
#65
○山下栄一君 だから、SPring8の方はもう選定委員会動いているわけでしょう。その委員は公表されているわけですかね。
#66
○政府参考人(磯田文雄君) 現在確認中でございますので、確認し次第対応を適切にやってまいりたいと思います。
#67
○山下栄一君 私は、やっぱりきちっと公表をした方がいいんじゃないのかなと。公表をしたことでマイナス部分もあるのかも分かりませんけど、難しい問題なんでしょうけど、選定する側がやっぱりきちっと国民の下で仕事をしているんだという、税金、公的資金も投入されている組織でもありますので、元締というか、それは元々理研であり、この原研機構やと思いますけど、そこがもうその責任取らないかぬとは思いますが、しっかり御検討をしていただいて、やっぱり公表した方がいいのではないかと私は思っております。
 それから、利用料金ですけど、先ほどもお話ございましたけど、えらい細かい話で申し訳ありませんけど、今SPring8関係では年間どのぐらいの利用料金、総額、十九年度でも結構でございますけど、なっていますか。
#68
○政府参考人(磯田文雄君) SPring8における利用料金の全体的な収入についての状況でございますが、平成十九年度で二億五千二百万円でございます。平成二十年度には二億六千七百万円ということでございます。
 なお、利用のうち、いわゆる専有利用というものが、成果を専有するということで受益者負担で料金を徴収していただいているものの割合が九%という状況でございますのでこのような料金収入になっているということでございます。
#69
○山下栄一君 これ、内部監査の、この利用料金に関する何か会計的な内部監査の仕組みは特にございませんか、独法等で。
#70
○政府参考人(磯田文雄君) 監査につきましては、それぞれの内部規定に基づきまして予算統制をしっかりやるということで行っております。それにつきましては、理化学研究所並びに文部科学省等がその結果を精査をするということでやっております。
#71
○山下栄一君 これは独立行政法人の評価の仕組み等でもチェックはできると思うんですけれども、こういうこともきちっと思いをはせて、担当省庁として国民から疑念を持たれないようにチェックしていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。
 それから、理研のスーパーコンピューター関係の登録機関の話ですけれども、登録機関じゃないな、この共用に向かってのスケジュールですね、どうなっているのか、スーパーコンピューターとJ―PARC、この二つについてちょっと確認させていただきたいと思います。
#72
○政府参考人(磯田文雄君) 先ほどの質問で一点だけ補足させていただいてよろしいでしょうか。
 今確認ができましたが、SPring8のこの委員ですが、公表されております。ホームページ上公表しているという状況でございます。
 それから、登録施設利用促進機関の選定のスケジュールでございますが、現在、スーパーコンピューターについては建設中ということでございまして、これから選定機関の選定の準備に掛かるということになっております。
 それから、J―PARCでございますが、これにつきましては、ビームラインの整備状況によりますが、平成二十三年の秋ごろに運用を開始することになると考えておりますので、そのためには平成二十三年度初めに登録利用促進機関が業務を開始できるよう、その一年から半年前程度を目途に登録を可能にする見込みでございます。
 少し分かりづらく申し上げましたが、スパコンの場合は平成二十一年の中ごろに登録施設利用促進機関の登録を開始いたします。それで、来年の秋にその機関が業務を開始する。そして、スパコンの一部稼働が二十三年の三月、二十四年に完成というスケジュールでございます。
 J―PARCは、これから来年の秋ぐらいまでに登録が開始し、二十三年の春ごろに業務開始、二十三年の秋に共用施設の運用開始と考えておりますが、技術的な問題それから予算等によって変更あり得るものと御理解いただければと思います。
#73
○山下栄一君 まあ、どちらも大変大きな期待が掛かっておりますし、かたずをのんで見守って、生命科学、物質科学その他大きな期待が掛かって国際的にも注目されておりますので、遺漏なきようの御準備お願いしたいと思います。
 最後に、この科学技術予算の話なんですけれども、五か年計画で約二十五兆円総額なっております。この科学技術予算というのはシーリングでも例外扱いになっているほど大きな日本の期待が掛かっておる分野でございますが、私、前からちょっとよく理解しにくいのは人件費なんですけれども、科学技術予算というのは各省庁分かれて、文科省一番金額多いと思いますけれども、年間五兆円ぐらいですか、その中で人件費というのはどんな扱いになっているのかなと。
 そういうふうなことで余りデータを集計されたことないということなんですけれども、施設、施設にお金を使いますと、けたが大きいだけに設備にも使いますと、あと渡航費とかその他運営にかかわることも使いますと。結局、大事な人にはどんな使われ方しているんですかねと。一方で、人件費は抑制ということもあって、人に注目した配分ですね、これはやっぱりちゃんと押さえる必要があるのではないかと。
 私は、特に若い人に対する、若手研究者、大学院生も含めてですけれども、そこに余り行っていないんじゃないのかなと。ということは、何か名前が通っている人で分け合っているとは言いませんけれども、偏り等のことは今までも国会等でも取り上げられたと思うんですけれども、私はやっぱり若い、今度の補正予算で若手、大学院生も含めて、を海外に派遣しようということを、三百億ほどでしたか、予算に入っておりますけれども、大学院生の就職が、前もこの問題を取り上げましたが、悲惨な状態、高学歴ワーキングプアになっておると。そういう、だけれども、名を成した方々というのは若いときに、学生のときに、もうそれは非常に環境が厳しい、だからこそ頑張れたという面も、余り配慮され過ぎるとなかなか育たない面もあるのかもしれませんけれども、やはり若手研究者は一生懸命取り組んでいる。小学校から加えたら莫大なお金を掛けて博士課程まで行くわけですから、その方々のなれの果てというか、結局ワーキングプアじゃもう話にならぬわけでございまして、そういう意味で人件費の部分が非常に気になる。そういう問題意識で私は質問をさせていただいておるわけでございます、時間がなくなってしまいましたけれども。
 それぞれ、これ文科省と、内閣全体としての、総合科学技術会議の事務局、藤田政策統括官から、現在どのような総額があり、そして人件費の扱いはどうなっているのかということをお答えしていただければと思います。
#74
○政府参考人(藤田明博君) 政府の科学技術関係予算の総額について、時間の関係がございますので、平成二十年度と二十一年度について御説明させていただきますが、二十年度当初予算は三兆五千五百五十五億円、それから第一次と第二次の補正予算で合計二千四百億円でございますので、平成二十年度の政府の予算ということでは合計三兆七千九百五十五億円でございます。それから、平成二十一年度、つい先日国会で御承認をいただきました当初予算におきましては三兆五千五百四十八億円というふうなことになっております。
 人件費の扱いでございますけれども、科学技術関係の予算の中には、例えば科学研究費補助金のような競争的研究資金ございます。これが大体四千九百億円ぐらいあるわけでございますが、こういったものにつきましては、あらかじめ人件費等について区分をしていないというふうな形になってございます。そういう意味で、科学技術関係予算の中で人件費が幾らなのかというのを必ずしも把握することが現時点では困難な状況でございます。
#75
○政府参考人(泉紳一郎君) ただいま内閣府の方から御答弁のありました状況であるわけでございますけれども、文部科学省の平成二十年度の科学技術関係予算は、当初予算、補正予算を合わせまして二兆四千六百九十四億円、二十一年度の当初予算では二兆三千四百十三億円ということでございますけれども、人件費ということにつきましては、今、文部科学省の予算でございます科研費につきまして内閣府の方から御答弁がございましたけれども、そういうふうな状況でございまして、科学技術関係費の中で予算としての人件費というのを把握が現時点では困難、できていない、できないということでございますけれども。
 決算の方で人件費がどういうふうになっているのかということにつきましては、特に具体的な研究開発活動が行われております法人等の機関における研究者等の人件費の支出という観点で、これらの機関ごとに決算報告等を通じて把握がされるわけでございますけれども、その人件費の、総人件費改革という流れもございまして、総人件費の削減に努めながら研究開発の効率的な推進を図るということが必要なわけでございますけれども、その中で、昨年成立を見ましたいわゆる研究開発力強化法、この第三十三条によりまして、研究開発法人の一定の任期付研究者の人件費が総人件費改革の取組の削減対象から除かれるということにもなりましたので、こういったことも活用しながら若手研究者の確保に努めていくことが必要であるというふうに考えております。
 それからなお、若手研究者の活用の促進につきましては、科学技術振興調整費等を用いまして、大学等で若手研究者が自立していけるような環境を整えるため、いわゆるテニュア・トラックを導入するための大学の支援、あるいは若手の研究者が国内外、産業界も含めた実社会のニーズに合ったような研究活動をやっていくための支援というようなことも行っておりまして、こういったことを図りながら、若手研究者、ポストドクター等が大学あるいは大学以外の研究の場で進路を得て活躍できるように更に関連施策の展開に努めてまいりたいというふうに考えております。
#76
○山下栄一君 どうもありがとうございました。
#77
○委員長(中川雅治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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