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2009/03/03 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 財政金融委員会 第5号
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2009/03/03 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 財政金融委員会 第5号

#1
第171回国会 財政金融委員会 第5号
平成二十一年三月三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月二十四日
    辞任         補欠選任
     大島九州男君     水戸 将史君
     藤原 良信君     川上 義博君
 三月三日
    辞任         補欠選任
     尾辻 秀久君     長谷川大紋君
     藤井 孝男君     山田 俊男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         円 より子君
    理 事
                尾立 源幸君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                小泉 昭男君
                椎名 一保君
    委 員
                池口 修次君
                川上 義博君
                喜納 昌吉君
                富岡由紀夫君
                藤末 健三君
                牧山ひろえ君
                水戸 将史君
                峰崎 直樹君
                山下八洲夫君
                末松 信介君
                鶴保 庸介君
                中山 恭子君
                長谷川大紋君
                林  芳正君
                森 まさこ君
                山田 俊男君
                荒木 清寛君
                白浜 一良君
                大門実紀史君
       発議者      峰崎 直樹君
       発議者      尾立 源幸君
   委員以外の議員
       発議者      直嶋 正行君
       発議者      森田  高君
       発議者      近藤 正道君
   衆議院議員
       発議者      柳澤 伯夫君
       発議者      津島 雄二君
       発議者      七条  明君
       発議者      山本 明彦君
       発議者      上田  勇君
   国務大臣
       内閣総理大臣   麻生 太郎君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        与謝野 馨君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  鴻池 祥肇君
   副大臣
       内閣府副大臣   谷本 龍哉君
       財務副大臣    平田 耕一君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  中村 博彦君
       農林水産大臣政
       務官       野村 哲郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      梅溪 健児君
       公正取引委員会
       事務総局経済取
       引局長      舟橋 和幸君
       警察庁長官官房
       審議官      西村 泰彦君
       金融庁総務企画
       局長       内藤 純一君
       金融庁総務企画
       局総括審議官   大藤 俊行君
       金融庁検査局長  畑中龍太郎君
       金融庁監督局長  三國谷勝範君
       総務大臣官房総
       括審議官     岡崎 浩巳君
       総務大臣官房審
       議官       佐村 知子君
       財務省財務官   篠原 尚之君
       財務大臣官房総
       括審議官     川北  力君
       財務大臣官房審
       議官       山崎 穰一君
       財務大臣官房参
       事官       林  信光君
       財務省主計局次
       長        木下 康司君
       財務省主税局長  加藤 治彦君
       財務省理財局長  佐々木豊成君
       財務省国際局長  玉木林太郎君
       財務省国際局次
       長        中尾 武彦君
       農林水産大臣官
       房政策評価審議
       官        今井  敏君
       中小企業庁事業
       環境部長     横尾 英博君
   参考人
       日本銀行総裁   白川 方明君
       日本銀行理事   水野  創君
       日本銀行理事   中曽  宏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
 (中川前財務大臣のG7出張に関する件)
 (特別会計の積立金等に関する件)
 (電子納税の普及に関する件)
 (株式会社SFCGの経営破綻に関する件)
○平成二十年度における財政運営のための財政投
 融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の
 一部を改正する法律案(衆議院提出)
○平成二十年度における財政運営のための財政投
 融資特別会計からの繰入れの特例及び同年度に
 おける生活・経済緊急対策の実施についての制
 限に関する法律案(直嶋正行君外十二名発議)
    ─────────────
#2
○委員長(円より子君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二月二十四日、大島九州男君及び藤原良信君が委員を辞任され、その補欠として水戸将史君及び川上義博君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(円より子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として警察庁長官官房審議官西村泰彦君外六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(円より子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行理事水野創君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(円より子君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○尾立源幸君 おはようございます。民主党の尾立でございます。
 与謝野大臣に質問をさせていただきたいと思います。これまで当委員会でいろいろと議論をさせていただきたかったんですが、なかなか内閣府所属ということでこれまでお出ましいただけなかったんですが、これからみっちり議論がさせていただけるということで大変喜んでおるところでございます。
 まず、お約束でございますので、昨日、総理も定額給付金もらわれると表明されました。改めて与謝野大臣にお聞きしたいと思います、もらわれるか、もらわれないか。定額給付金もらわれるか、もらわれないかについて改めて。
#9
○国務大臣(与謝野馨君) 私は従来、法律が通ってから考えさせていただきたいということを記者会見等で申し上げておりましたけれども、昨日と今日、閣僚懇で申合せがなされましたので、素直に受け取るつもりでございます。
#10
○尾立源幸君 はい、分かりました。
 それともう一つ、唐突なんですけれども、これちょっと質問通告はしておりませんが。アメリカの株式市場も大変下がっております。また、ドルもこれからどうなっていくか分からないというような状況だと思うんですけれども。ちょっとお聞きしたいだけなんですけれども、大臣は北米共通通貨のアメロというこういうお話はこれまでお聞きになったこと、ちょっとでも耳にされたことありますでしょうか。ヨーロッパでいうユーロのようなものなんですけれども、北米共通通貨、アメロという言葉をお聞きになったかどうか、お聞きしたいと思います。
#11
○国務大臣(与謝野馨君) そのような共通通貨の話は残念ながら全く聞いたことがありませんし、議論がなされているということも存じ上げません。
#12
○尾立源幸君 結構最近いろんなところにこの言葉出てきておりますので、もし御存じないのであれば一度見ておいていただければと。これが導入されると非常に我が国へのインパクトというものが計り知れないぐらい大きいものでございますので、財政の担当者、また通貨の担当者ということで是非一度研究、消費税も何か研究されるというお話がございましたので、是非研究していただきたいと思います。
 それでは、質問に移らせていただきたいと思います。まず、ローマ出張の件でチャーター機の利用について財務省にお聞きしたいと思います。
 日程ではチャーター機が一応二月十三日の十七時にローマ着とアバウトに書いてあるんですけれども、正確な時間をお聞かせいただきたいと思います。
#13
○政府参考人(林信光君) お答えいたします。
 中川前大臣一行がローマの空港に到着いたしましたのは、現地時間二月十三日の十七時〇分でございまして、ローマ市内の宿泊ホテルに入りましたのは十七時四十五分ごろでございます。
#14
○尾立源幸君 この出張費用に四千百万円要したというのはもう既に衆議院の方で明らかになっておるところでございますけれども、このチャーター機は八名乗りで六名が搭乗されたと聞いております。他の財務省の職員の方や日銀の職員の方は定期便を利用されておるわけですが、なぜチャーター機を使わなければならなかったのか、再度、与謝野大臣にお聞きしたいと思います。
#15
○政府参考人(林信光君) お答え申し上げます。
 今回のG7会合におきましては、ローマにおいて二月十三日夜のワーキングディナーから始まる予定でございましたが、これに先立ちまして、同じ十三日の十八時三十分から米国のガイトナー財務長官との会談を予定しておりました。他方、現在、予算の成立に向け国会審議が精力的に行われておりまして、予算の担当大臣でございます財務大臣は、支障のない限り国会に出席する時間を最大限確保し、予算の早期成立を図る必要がございました。このようなタイトな日程に対応するためにチャーター機を利用したものでございます。
#16
○尾立源幸君 それでは次に、チャーター機はどこと契約したのか、教えていただきたいと思います。また、契約形態がどうなっていたのか、御説明いただきたいと思います。
#17
○政府参考人(林信光君) ローマG7の際に利用いたしましたチャーター機の運航契約先はエクセル航空株式会社、事務代行契約先は株式会社霞が関トラベルでございます。
 契約の形態は、随意契約でございます。
#18
○尾立源幸君 チャーター機をするところというのはほかにもあると思うんですけれども、まず、なぜ随意契約だったのかということと、あと、見積請求書を御提出をお願いしておったんですけれども、現時点でまだ私の手元にないんですけれども、出していただけるんでしょうか。もう一度御答弁お願いします。
#19
○政府参考人(林信光君) 見積書等については、ちょっと確認させていただきたいと思います。申し訳ございません。
 随意契約を締結いたしましたのは、緊急の必要により競争に付することができない場合ということで随意契約をさせていただいたものでございます。
#20
○尾立源幸君 分かりました。
 それと、チャーター機には中川前大臣のほか三名の方が搭乗されていたと。警護官、政務秘書官、財務省職員三人、ごめんなさい、計六人ですね。財務省職員三名というのはだれでしょうか。
#21
○政府参考人(林信光君) 財務省職員三名、チャーター機に同乗しておりましたのは、国際局長、国際局国際機構課長及び財務官室長でございます。
#22
○尾立源幸君 民間人の方は乗っていらっしゃらなかったということでよろしいですか。
#23
○政府参考人(林信光君) 民間人の方は同乗しておりません。
#24
○尾立源幸君 国際局長にお聞きしたいんですけれども、私もこのプライベートジェットというのには乗ったことないんですけれども、こんな大きなものはですね、乗り心地はどうなんですか。
#25
○政府参考人(玉木林太郎君) 我々随行の者がおりますところは、乗り心地という、まず第一に天井がかなり低くて、私のような身長ですと身をかがめなければいけないとか、それからトイレに行くときにいろいろ調理しているところをくぐっていかなければいけないとか、そういう意味では一般の商用機に比べて快適だというものではないかもしれませんが、それほど揺れるとかなんとかという、そういう乗り心地の悪さというのはなかったかと思います。
#26
○尾立源幸君 シートなどはフルフラットになるんですか。また、食事などはサーブをする方が乗っていらっしゃってちゃんとやっていただけるんですか。なぜこれを聞いているかというと、大臣の体調等が今回悪かったということですので、いすに座ってずっと行くような形ですとやっぱりお疲れになると思うんですよね。フルフラットになるかどうか。
#27
○政府参考人(玉木林太郎君) 先ほど乗り心地としてお答えしましたのは私どもの、随員、随行している者の乗り心地でございまして、奥の方には大臣のお休みになっている区切られた区画がございまして、そこは横になることができます。
#28
○尾立源幸君 もう一点、食事なども随時、お酒なども随時十分に出てくるんですか。
#29
○政府参考人(玉木林太郎君) そういった点では民間の商用機と同じだと思います。
#30
○尾立源幸君 以前この委員会で、同僚の先輩の大塚委員からも、塩川元財務大臣がチャーター機を使われたときに、大臣は、私はもう使いませんと、こういう答弁をされているんですけれども、与謝野大臣、このチャーター機の利用についてはどのように考えられますか。
 ちなみに、塩川大臣以降、平成十六年二月、谷垣大臣がアメリカG7出席のため使われました。平成十八年二月にも同じ谷垣大臣がロシア出張、G8です。また、平成十九年二月、尾身大臣がドイツG7出張のため使われておるということでございますが、どのような感想をお持ちですか。
#31
○国務大臣(与謝野馨君) 私の個人的な意見ですが、一般閣僚が海外出張しますときには民間機を利用するのが第一の原則であると思います。ただし、民間機の利用では時間的にいろんな不都合が出てくる、国会審議と海外出張が両立できない、そういう万やむを得ない場合には政府専用機あるいはチャーター機の利用というのはやっぱり必要になってくる場合もあり得るということは考えておかなければならない。ただし、原則は、時間さえ合えば民間機を利用するということを第一に考えてスケジュールを立てることが必要であると思っております。
#32
○尾立源幸君 私もやむを得ない場合もあると思います。ただ、今回は使った結果があれだったからこんな議論になっているわけでございまして、やっぱりしっかり仕事の成果を出せばそんなに目くじらを立てるものでもないと思っているわけなんです。
 もう一点、財務省にお聞きしますが、先ほど申し上げました前三回のこの契約も随意契約でしょうか、それとまた、契約先はどこでしょうか。
#33
○政府参考人(林信光君) いずれも随意契約でございます。
 契約先でございますけれども、十九年二月のエッセンでございましたG7のときには、運航契約がエクセル航空株式会社、事務請負契約が霞が関トラベル。十八年二月、モスクワでございました会議の際には、運航契約がシェアジェット社、事務請負契約が霞が関トラベル。平成十六年二月、ボカラトンの会議の際には、運航契約がシェアジェット社、事務請負契約が霞が関トラベルでございます。
#34
○尾立源幸君 二回シェアとエクセルということでございますが、急な出張だということですけれども、このG7なりG8というのはそれなりに前もって決まっているわけでございますよね。前もって皆さん準備されていると思います。その間に見積りが取れないというのはどういうことなんでしょうか。また、霞が関トラベルというのはどういうところですか。
#35
○政府参考人(林信光君) 今回のG7につきましても、議長国から具体的な議事日程が参りまして日程が確定したのが一月の十九日でございまして、あの契約を締結するまでの日数が限られておりましたので随意契約としたということでございます。
 霞が関トラベルにつきましては、準備期間が限られている中で確実にチャーター機の準備を行いますために、専門性と実績のある業者に事務を委託する必要があったということで、実績のある霞が関トラベルと事務代行契約を結んだところでございます。
#36
○尾立源幸君 名前からすると官庁御用達みたいな形に聞こえるんですけれども、皆さんが常にお使いになられるトラベル会社なんですか。
#37
○政府参考人(林信光君) 常にということではございませんで、幾つかございます利用している旅行会社の一つということでございます。
#38
○尾立源幸君 また詳しいことは後ほど個人的に聞かせていただきたいと思いますけれども、玉木局長に続いてお聞きしたいと思います。
 今回、このG7には篠原財務官、玉木国際局長、中尾国際局次長という三名の幹部が一緒に行かれているわけなんですけれども、このように幹部三名がそろって国際会議に出席するということは多々あることなんでしょうか。玉木局長、お願いします。
#39
○政府参考人(玉木林太郎君) 財務官、国際局長、次長、そろって国際会議出席のために海外出張した事例は、今御指摘になったG7の例でいいますと、平成二十年十月、昨年秋のワシントンG7、平成十六年二月におけるボカラトンのG7、同年四月のワシントンG7のほか、過去十年間で十五回ほどございます。
#40
○尾立源幸君 私も一般企業をずっと見てきておったんですけれども、こういうふうに三幹部がそろって出席するというのは危機管理上大変まずいと思うんですけれども、その辺の認識はおありなんでしょうか。
#41
○政府参考人(玉木林太郎君) 過去においては、大体三人そろって出るというのはかなり慣例化しておりました。その後、必ずしも三人そろわないという事例も見受けられますが、危機管理上何か問題があるかという点では、国際局にはまだ留守番の部隊もおりますので、また三人とも完全に同乗しているわけではございませんので、そういう点では問題はないかと思います。
#42
○尾立源幸君 もし移動中に万が一のこととかあったらどうするんですか。
#43
○政府参考人(玉木林太郎君) 今回のケースで申せば、財務官と次長は前日、先の便で行っておりますので、例えば事故とかそういう問題はないと思います。
#44
○尾立源幸君 行き帰りじゃなくて、現場とか、現地での移動というのもあるわけですよね。例えばホテルは皆さん同じところに泊まっていらっしゃるわけでしょう。それも別々に泊まっていらっしゃるんですか。そうしたら、そこを爆破されたらどうするんですか。
#45
○政府参考人(玉木林太郎君) ホテルは同一の場所に泊まっております。
#46
○尾立源幸君 大臣、このやり取りをお聞きになって、幹部三人がそろって日本の国を空けるということになるわけですけれども、余り私は望ましくないと思って聞いておるんですけれども、大臣はどのように御判断されますか。
#47
○国務大臣(与謝野馨君) 例えば、フットボールの有名なチームが移動するとかアメリカの野球の有名なメジャーのチームが移動するときというのは、やっぱり一瞬にしてその全チームが失われるという危険を避けるために多分半分ずつぐらいに分けて移動しているんではないかと思いますが、日本の財務大臣も財務官も常に補充可能でございますから、その必要はないと私は思っています。
#48
○尾立源幸君 補充可能ということで。
 是非、そういう配慮をされているということでございますが、私はトップ三人が移動するというのは考えていただきたいと思います。実際にそれをやられないで済んでいる会議もあるわけなので、またこの辺もどういう役割分担でこの三人が行かれているのか、時間のあるときにゆっくり議論をさせていただきたいと思います。
 それともう一点、日銀の方にお聞きしますが、玉木国際局長は言われておりますように中川前大臣とずっと御同窓だということなんですが、また同じこの期間中に高校の後輩である大野さん、日銀のロンドン事務所長もローマに来られておられました。これは出張で来られたのか、どういう用件で来られたのか、日銀にお聞きしたいと思います。
#49
○参考人(水野創君) お答えいたします。
 御質問のありました大野ロンドン事務所長は、現在、欧州統括役の役職にございます。欧州統括役は、欧州でG7会合が行われる場合には現地において総裁を補佐する作業を統括する立場ということで、常にG7会合の開催地に出張しております。今般ローマで開催されたG7会合においても、こうした公務遂行のため、ロンドンからローマに出張したものでございます。
 以上でございます。
#50
○尾立源幸君 総裁を補佐するということで来られたということでございます。
 それじゃ、玉木局長、この現場にいらっしゃったわけでございますが、大野事務所長とお会いになられましたか。そのとき、中川前大臣も一緒でしたか。
#51
○政府参考人(玉木林太郎君) それは二日目の昼食のことを指されていると思いますが、ホテルのメーンダイニングで食事を中川大臣が取られているときに、途中で大野参事役がごあいさつのために入ってこられて、大臣から空いている席に座ってはどうかと言われ、しばらくの間着席されていたと承知しております。
#52
○尾立源幸君 そのとき玉木局長はどこにいらっしゃったんですか。
#53
○政府参考人(玉木林太郎君) 私自身はもう食事を済ませておりましたので、その食事の席で大野参事役の向かい側、大臣の斜め向かいに座っておりました。
#54
○尾立源幸君 というと、同じテーブルで三人そろったということですか。
#55
○政府参考人(玉木林太郎君) 前に衆議院で御説明しましたように、約七人ぐらいのテーブルの中では三人は同席いたしました。
#56
○尾立源幸君 あちこちでお友達お友達と言われているわけなんですけれども、こういうところにも、久しぶりに会いたいなというお話があったのかもしれませんけれども、なかなか偶然で会うようなものでは私はないと思っています。
 というのは、日銀総裁の補佐に来られているわけですから、大臣のところにふらっと寄られたのか何か分かりませんけれども、この辺はやっぱりすべての一連の流れが、最初から予定されていた、こう推測されても私は仕方ないんじゃないかと思うんですが、その辺、局長、どうですか。
#57
○政府参考人(玉木林太郎君) 二時十分からのホテルでの昼食というのはセットされていたものではございません。本来はそのG7からもう少し遅い時間に帰ってこられると思っておりましたので、私も既に昼食を済ませておりました。
#58
○尾立源幸君 日銀関係者はその大野さんだけだったんですか。
#59
○政府参考人(玉木林太郎君) そのとおりでございます。
#60
○尾立源幸君 この程度にしておきます。
 いずれにしても、先ほど申し上げましたように、結果がすべてでございますので、これから後にまた質問等ございますけれども、あのような失態を演じたということを是非肝に銘じていただき、また玉木局長も気合を入れ直してしっかり職務に励んでいただきたいと思います。
 それでは、本題に移らせていただきます。大臣、済みません、お待たせしました。
 まず、今回の財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案は、財政投融資特別会計の金利変動準備金を国債償還に回すのではなく、一般会計に繰り入れて使うものでございます。特別会計の積立金、剰余金等はいわゆる埋蔵金と、マスコミ等々国会の中でもいろいろ議論になっておりますけれども、この埋蔵金という言葉は与謝野大臣が会長を務めておられた自民党の財政改革研究会の中間取りまとめ、今皆さん方のお手元にお配りしたところに抜粋がございますが、そこにも出てまいります。
 ここで改めてどのように主張されているかということを確認したいと思いますが、「なお、」というところで、一番下の段でございます。その上は、大変有り難いことに私たち民主党の政策の財源論を御指摘をいただいておるわけでございますが、最後の「なお、」のところでございます。「特別会計の中には、多額の積立金等を有する会計があることから、財政赤字の縮減や税負担の軽減に使える「埋蔵金」が存在するとの指摘もある。しかしながら、例えば保険事業を行う特別会計では保険料を将来の給付等に備えるために積み立てているなど、特別会計の積立金等は各々に目的や理由が存在する。また必要以上のものについては、一定のルールに基づいて財政貢献する(一般会計や国債整理基金特別会計へ繰り入れる)ことが、既に財政健全化を行うにあたっての前提となっているため、「埋蔵金」といったものはない。」と。こういうふうに明確に、いわゆる、ちょっと後でも議論しますのできっちり押さえておきたいんですが、ストックの埋蔵金といったものはないとここでおっしゃっているわけでございます。
 その前提でお聞きしたいんですが、大臣、この積立金とは、それぞれ存在する理由や目的があるので取り崩して自由に使うことはできないという趣旨だとこれ理解してよろしいでしょうか。
#61
○国務大臣(与謝野馨君) 我々、民主党の御提言の政策は真剣に勉強したわけでございます。自民党の中にもその埋蔵金というものがあるんだという方がたくさんおられまして、我々としては、きちんとそういうものを正面から勉強して答えを出さないといたずらに国民に誤解を与えてしまうということで、特別会計の問題を全部総ざらいをいたしました。
 まず、埋蔵金という言葉自体がどこかにひそかに隠しているというイメージがあって、埋め隠されていると、ほんの一握りの人しかその存在を知らないと。そんなものは、実は日本国の財政の中にはないということを知っていただきたかったわけでございます。そこで埋蔵金伝説のたぐいという表現が使われています。
 この報告書は、一つ一つの特別会計をチェックしまして、使っていいお金と使っては絶対いけない特別会計のお金があるという、やっぱりそういう分類をしております。現に使っているのは、外為特会のお金は一般会計に繰り入れていると、そういう事実も我々、国会にも御承認をいただいているわけです。
 それからもう一つは、今回お願いをしております財政投融資特別会計の金利変動準備金。これは従来の考え方ですと、ストックからストックへという原則で、このお金は国債整理基金の中に入れてきたという事実はあります。これは特別会計の中のお金を使った例、使う例でございますけれども、特別会計の中では絶対手を付けてはいけないお金というものも、例えば年金特会のようなお金というのは、これはただお預かりしているだけのお金ですから、これは絶対手を付けてはいけない。
 そこで、今回、財政投融資の会計の中の金利変動準備金に手を付けます。従来のストックからストックへの原則を今回崩しているわけですが、それが許されるかどうかという問題はあって、その点についても実は議論がなされております。これは金利差から生じたお金でございまして、言わば極端な話をすると、安い金利でお金が調達できた、高い金利で貸すことができたという、金利差から発生したお金でございますから、これをフローの予算に使うことは許されるんではないかと。その許される背景には、やはり国債で調達するということとの比較において赤字国債を出さないで済ますということであればこのお金を使うことはお許しをいただけるんではないかと、そういう考え方に立って今回このお金に手を付けることにいたしたわけでございます。
#62
○尾立源幸君 この財革研の中間取りまとめから今日に至るまでの経緯をもう全部おっしゃったわけなんですけれども、私はもう少し時系列的に大臣のおっしゃったことを少し検証させていただきたい、まあ重なってくることはあると思うんですけれども。
 まず、この財革研でおっしゃったことは、今私が申し上げましたように、積立金等というのはそれぞれ存在理由があって、目的があるんで、それを勝手に取り崩して自由に使っちゃいけない、そういうふうにまずは出発点では御認識なさったということでよろしいですか。
#63
○国務大臣(与謝野馨君) そのとおりでございます。
#64
○尾立源幸君 その次に、お手元にお配りしております新聞記事でございます。二〇〇八年四月十八日の産経新聞に与謝野大臣のインタビュー記事が掲載されています。その中に、国には埋蔵金もなく、人々を幻想で引っ張っていくことはよくないという言葉が書かれております。
 これは、もう一度、どういう意味なのか、さっき説明いただきましたが、端的に御説明いただきたいと思いますし、またここでいう埋蔵金というのは、例えば特別会計の剰余金、積立金の一部を利用することも含まれることを想定して埋蔵金というのはないとおっしゃったのか、もう一度確認させていただけますか。
#65
○国務大臣(与謝野馨君) 言わば、霞が関には隠されたお金があるんでそれを使えばいいじゃないかという伝説のようなものが自民党の中で流布されておりました。これは五十兆だとか百兆だとかということを言う方が我が党の中にいた、それに対する実は発言であります。
 これは、やはり特別会計というのはそれぞれ目的も持っているし、それぞれの特別会計はそれぞれの性格を持っているということで、一つ一つを点検、実はこの財革研の報告書はやっております。
 それで、そういう中で外為特会からはお金を従来から使ってまいりました。それから、財政投融資特別会計の金利変動準備金も、使うという概念が適切かどうかを別にして、そこのお金を国債整理基金の中に入れて国の債務の返還の準備に充てているということで、使っていないかといえば使っているわけですが、埋蔵金伝説を流布されている方は、そのほかに役人がうまくごまかして本当は使っていい金をこっそりどこかに隠しているんだと、こういうことを言われる方が少し自民党の中で増え始めましたので、そんなことはないよと、我々はすべてを透明にして、その上で党内で議論をしていただかないと、何かそういうものがあるから将来安心だよというような幻想を振りまくということは正しくないと、私はそう思っておりました。
#66
○尾立源幸君 途中でございますが、日銀の水野理事、済みません、結構でございますので、お帰りください。
#67
○委員長(円より子君) 御退席くださって結構でございます。
#68
○尾立源幸君 そういう党内向けにもおっしゃったということかもしれませんが、ここでおっしゃっているのは、特別会計にはその党内の方が言うような自由に使える資金はないよと、こうおっしゃっているのだと思います。
 それともう一点、新聞記事付けさせていただいております。ちょっと時間は前後するんですけれども、二〇〇七年の十二月八日、二〇〇七年十二月七日のテレビ番組で、特別会計の資金を取り崩すことについて与謝野大臣が、お金持ちの二世が家の財産を売り払いながら生活しているのと同じ話だ、どこの特別会計を調べてもそんなお金は眠っていないと述べられたとこの翌日の読売に出ているわけでございますが、ここでおっしゃりたいことは、特別会計の剰余金、積立金を取り崩して各年度の支出に充てることはやってはいけないと、こういう意味ですよね。
#69
○国務大臣(与謝野馨君) あのとき自民党の中には二つ説があって、国有財産を売っ払えと、そういう説。これは、その方々の御主張のとおり、公務員宿舎を始め現在必要性の高くないものを売るという決意をしました。これは言わば売り食いの話でございますが、これも一過性のものですし、限度はある。それともう一つは、そのときもやっぱり、埋蔵金というのはもうごっそり隠されているんだと、そういうものを使えば税金の議論なんかしなくて済むんだと、こういう議論が自民党の一部であって、それに我々は正義感を持って対抗していたということでございます。
#70
○尾立源幸君 それでは、そういうふうにかたくなに、まず積立金等の存在理由があって、使える資金がない、また使っちゃいけないんだと、こうおっしゃっていたわけなんですが、昨年の十月には、特別会計を一時転用するのも現在の経済状況ではやむを得ないと方向転換をされたわけでございますが、それは先ほど御説明のとおりでありますが、改めて、特別会計に使える資金はない、また、あっても使ってはいけないんだと、こうおっしゃっているのに、なぜ半年でここまでがらっと主張をお変えになったのか。その変えるきっかけになる、何をもって与謝野大臣の心を変えさせたのか、そこをお聞かせいただきたいと思います。
#71
○国務大臣(与謝野馨君) ほとんどすべての特別会計のお金は手を付けてはいけないと、今でもそう思っております。
 例外は、やはり外為特会、これは高い利回りの外国債や何かを買っていますから、そこから入ってくるお金もあります。ただし、これは円の水準によっては差益が出ることがありますし、差損が出る、評価損が出るということもあるのでやや危険性が高い。だから、それは使うときは相当慎重に為替動向を見ながらやらざるを得ない問題。ただ、過去、一般会計に繰り入れて使っていたことは事実。これは思想は変えていません。
 それから、今回御議論をいただいています財投特会の金利変動準備金も、使うということが適当かどうかは別にしまして、国債整理基金に移動しているということで、そのときの理屈はストックからストックへという理屈だったわけですが、今回は、やはり財政大変厳しい折でございますから、特別会計でそれだけの金利変動準備金が発生したその背景を考えても、それを一般会計のお金として使うことがお許しをいただけるのではないかということで国会にお諮りしているわけでございます。
#72
○尾立源幸君 改めて、なぜ必要になったかというのは、財源としてどうしても使いたいと思ったからということなんですか。そのなぜというところをもう一回。
#73
○国務大臣(与謝野馨君) そもそも二次補正を作るときに、赤字国債は出したくないと、こういう前提をつくって二次補正を作ろうと。そこの最初の出発点のときにその原則を決めてしまったためにそういうことになったわけでございます。
#74
○尾立源幸君 じゃ、赤字国債のそのたがをはめなければこういう措置も必要なかったかもしれないということですよね。
 それで、ここで明らかになったことは、特別会計の資金の中には一時的であれ使える資金があったと、これが今まで御主張されていた与謝野大臣とは違うことが明らかになったということだと私は思っております。それはそういう理解でよろしいでしょうか。
#75
○国務大臣(与謝野馨君) 党内からは、与謝野は使うお金がないと言ったけれどもあったじゃないかといって御指摘を受けておりますが、私としては、使えるお金は元々あって、それにはストックからストックへという原則が存在していたんだというふうに御説明しています。
#76
○尾立源幸君 余談でございますが、さっきのインタビューで、お金持ちの二世だったらこの埋蔵金を取り崩してもいいというふうに聞こえるんですが、麻生さんがお金持ちの二世だったから使ったというわけじゃないですよね。
#77
○国務大臣(与謝野馨君) 我々の子供のころの言葉にタケノコ生活という言葉がありまして、一枚ずつむいて生活するというそういう表現があったんですが。国は確かに国有財産を持っております。不要なものは売ったらいいと私は思いますし、趣味でそんなものを抱えるというのは非常に非効率ですから、それは処分できるものは処分したらいいと思いますが、しかしこれも限度があって、限界が来ます。それから、一度売ってしまえば、お金は入ってまいりますけれども、そのお金はそのとき限りというお金でございますから。どこかのお金持ちのどら息子が蔵から大事なものを一つずつ出してきて売っていると、だけど蔵には限界があるからいつかは全部なくなっちゃうんだと、そういうことを申し上げようと思ったわけでございます。
 売り食いでは日本の財政というのは立ち行かないと、このことを真剣に申し上げたつもりでございます。
#78
○尾立源幸君 私も基本的には大臣と同じ立場で、やっぱり財政をしっかり考えていかなきゃいけないという立場に立っておるんですけれども、このように使えるお金があるのであれば、一時的であるにせよ、それはやっぱり国民のために使う、これが大原則だと思っておりますので、こういう非常時にはあり得る話だなというふうに私は思っておるので、この点を追及をさせていただいておるわけでございます。今何といっても百年に一度の危機でございますので、財政再建という、財政規律というのは大事なんですけれども、ここは、一時的にお借りするのは私は国民のために使うのであればいいという立場だということは御理解をいただきたいと思います。
 それでもう一点、そういうことで使えるお金があったということなんですけれども、その次、金利変動準備金が二〇〇八年、政府によって一〇%から五%に引き下げられておる、これは御承知のとおりかと思います。シミュレーションを行っていらっしゃるそうで、モンテカルロ・シミュレーションという難しいのをやっていらっしゃるそうなんですけれども、この一〇%を五%に引き下げるために、五%であればそんなにリスク変動はないと、金利変動のリスクはないということだったということでございますが、さらに、与謝野大臣は二月の二十四日の衆議院財務委員会で、そんな高いレベル、準備率でなくても、将来のリスクには十分対応できると述べていらっしゃいます。
 パーセンテージについては明言をされてないようなんですけど、これはどのような根拠で五%でなくてもいいとおっしゃっているのか、教えていただきたいと思います。
#79
○政府参考人(佐々木豊成君) 金利変動準備金の千分の五十に引き下げましたときの考え方につきまして、まず……
#80
○尾立源幸君 それは要らないです。
#81
○政府参考人(佐々木豊成君) 要らないんですか。
#82
○尾立源幸君 それは要らないです。そんなことは聞いていない。
#83
○国務大臣(与謝野馨君) 金利変動準備金の準備率の上限水準は総資産の千分の五十とされておりますけれども、これは中長期的な観点から、その水準まで積み立てておけば将来の大幅な金利変動に対しても財務の健全性を保つことができる水準として設定されているものであります。現時点においては、この基本的な考え方を維持することとしております。
 ただし、当面は、過去の比較的高い金利の貸付金残高から利益が生じるため、実際に総資産を千分の五十の水準の上限まで金利変動準備金を確保しておかなくても即座に財投特会の財務について問題が顕在する可能性は低く、今後の金利変動リスクに対応できると考えております。
#84
○尾立源幸君 平成二十年度の二次補正、まさにこの予算で四・二兆円を一般会計に金利変動準備金から繰入れをし、更にこれから参ります二十一年度の本予算でも四・二兆円を一般会計へ繰り入れるということになって、その結果、準備率は千分の三十五、三・五%になると予想されているんですね。一方、財政審の中で、準備率が四%になるとかなり目に見えて繰越利益がなくなるということが起こり得ると、こういうふうに指摘をされているんですけれども、そこの整合性はどのように取ればよろしいんでしょうか。
#85
○政府参考人(佐々木豊成君) 二十一年度末に準備率が千分の三十五になるということでございますが、千分の五十に引き下げましたときのシミュレーションにおきまして、千分の五十の場合には三千本の金利シナリオのうちの信頼区間九九%で三本赤字になると。それに対して、千分の四十ですと、三十五本だったと思いますけれども、なると。
 では、千分の三十五ではどうかというお話ですけれども、当時のシミュレーションの前提としまして、金利シナリオを描いた上でその上限を超える部分は国債の償還に充てる、使うという前提ではじいておりますので、千分の三十五だとどうかという話につきましては……(発言する者あり)いや、その後の推計でどれだけの赤字が発生するかという点につきましてはシミュレーションを行っておりませんので分かりませんけれども、いずれにしましても、中長期的に金利のシナリオを描いてはじいておりますので、先ほど大臣答弁されましたように、当面の間におきましては財投特会が赤字になるという可能性はかなり低いものだと考えております。
#86
○尾立源幸君 この議論はずっと、大臣、やってきておりまして、既にもう大久保委員なんかからも指摘がありますように、ALMしっかりやっておるので、ほとんど金利変動リスクというのはないということが分かっておるわけなんです。しかしながら、あのような答弁をなされ、しかも自分たちが作ったルールを破ったらああいう言い方をされる。もうこの際いっそほとんどゼロにして、何か起こったときは、一時的に一般会計に貸しているわけですから、何かあったときは一般会計で面倒を見ると、こういう選択も考えられるんじゃないですか。この埋蔵金論争じゃなくて金利変動準備金論争みたいなのがまた起こっておりまして、その時々によって都合のいいようにルールを変える、これが官僚のやり方でございます。
 大臣、どう思われます。
#87
○国務大臣(与謝野馨君) 仮に財投が赤字になりますと、一般会計から補てんしなきゃいけないという事態が発生します。ですから、そのときに皆様方が財投の赤字垂れ流しという批判をされないということがはっきり分かるのであれば、ゼロのところまで使い切って私はいいと思っております。ただし、それはしっかりしたお約束をいただいて、そのときには批判しないよということを言っていただかないと、なかなかそこまでは申し上げられないと。
#88
○尾立源幸君 是非この場で合意をして、私たちの手に財布をいただいたときにそれを実行させていただきたいと思っております。
 それではもう一つ、財政研ですか、中間取りまとめに戻ってお聞きしたいんですが、必要以上のものについては一定のルールに基づいて財政貢献すると、まさに一般会計や国債整理基金特別会計へ繰り入れると書いてあります。国債整理基金特別会計に繰り入れるというのは、国債償還に充てる、まさにストックからストックへということをおっしゃいましたが、一般会計に繰り入れられた場合はどのような使い方をされるのか。基本的な質問で恐縮でございますが、改めて、今回まさに一般会計に繰り入れているわけですので、それがどのように使われるのか、国民の皆さんに分かりやすく説明をしていただきたいと思います。
#89
○政府参考人(木下康司君) 事実関係でございますので、私の方から答弁させていただきます。
 一般論として申し上げれば、一般会計に繰り入れられた剰余金については、使途が特定されていない一般財源でございますので、厳密に使途を特定することは困難でございますが、繰入れ相当分だけ結果として公債発行が減額されていると考えることができると思います。
#90
○尾立源幸君 歳出に使われるということでよろしいわけですよね。
 そうすると、私たち民主党がこれまで言ってきた財源として利用するという考え方とどう違うのか、説明していただけませんか。これは財務省というより大臣の方がいいんでしょうかね。大臣が、党として、財革研として、財政研ですか、我々の財源論を批判をされているわけなんで、大臣からお答えいただいた方がいいかと思います。
#91
○国務大臣(与謝野馨君) 財革研では、民主党の言われる政策に対して次のような疑問点を呈しております。
 民主党は、特殊法人、独立行政法人、特別会計等の原則廃止、三兆八千億捻出できると。特殊法人向けの財政支出の削減や特別会計における歳出削減のほか、独立行政法人の整理合理化に最大限取り組んでいくと自民党は言っているわけです。これは、その部分は民主党のお考えと共通なんですけれども、しかし、それをやってどうやったら三兆八千億のお金が出てくるんですかと。この実現可能性については、民主党の政策を勉強しても、どかんと三兆八千億削減と書いてあるんですけれども、やっぱり実際もう少し精査をしてやっていただけると我々の勉強ももう少し進むんではないかと思っております。
#92
○尾立源幸君 詳細が分からないからこういう御批判されているということなんですけれども、趣旨としては、特別会計で積み立てられたもの、またフローで入ってくるものの一部を利用させていただくということでございますので、全く政府のやっていることと変わらないと。額の多寡はあるかと思います。その点については今後マニフェスト等を発表させていただきますし、また詳細はお知らせをさせていただきたいと思いますので、そこは今後の議論でございますが、額は除くと趣旨は同じだということで私は理解しておるんですが、よろしいですかね。
#93
○国務大臣(与謝野馨君) 国会議員たるすべての者は、やっぱり国の予算がどう使われているかというのを常に追っかけていかなきゃいけない。そういう中で、やはり公益法人とかその他の独立行政法人、いろいろな団体があって、末端に行けば末端に行くほどその実態を掌握しづらいという、これはどの党も直面する、我々も直面している問題。そこはやっぱり何らか不必要なお金が使われているという可能性は私は否定しない。やっぱりそれは、公益法人という名前だけれども、不必要な仕事をしている、不必要な人間を抱えているということはあり得る話であって、それは野党の皆様方も我々もまたそういう可能性があるということを前提に、そういう独立行政法人、公益法人を、あるいは特殊法人を見ていくという政治姿勢は私はこれからも必要だし、これはどの党であっても共通の国会議員、政党の認識であるべきだという点では何ら考え方は変わっていると思えない、私はそう申し上げます。
#94
○尾立源幸君 そうですね、その額とスピード、中身が多少違うのかも分かりませんけれども、最後にそれはまとめでお話しさせていただきたいと思いますが。
 最後に、今回、最終的には特別会計のその積立金で利用できないものがないとおっしゃった与謝野大臣が、やむを得ないけれども、一時的に積立金を利用するための、積立金があると、こういうふうに認識を変えられたわけなんですけれども、そのやむを得ない場合というのはどういう場合なのかというのを再度お聞きしたいと思いますし、もう一点、財融特会、外為特会、先ほどから出てきていますように、積立金以外にフローとしてどんどん毎年積み上がっていくものがございます。こういう利益も当然使えるものの中に入ると思うんですね。私どもは、こういうものは積立金よりも先にフローをまず使う方が財政にとって健全じゃないかという、こういう理解なんですね。というのは、先ほど、三・五まで準備金が下がると、一時的にはリスクがやっぱり生じるわけですよね。それならば、準備金はおいておいてフローのものを先に使っちゃった方がリスク管理という意味ではいいんじゃないかと思うんですが、その二点をお聞きしたいと思います。
 それと、一方、ここ、また大臣の不思議なところなんですけれども、お言葉を変えられているところなんですけれども、二月の二十四日の衆議院の財政金融委員会で、毎年出てくる埋蔵金というのがあればこんな幸せなことはないんですけれども、そういうわき水のような埋蔵金というのは多分ないんじゃないかと私は思っておりますと、こういうふうにおっしゃっているんですが、この話とそのフローの話ともう一度積立金の話を、冒頭申し上げました、大臣はストックの話を今フローの話に何かすり替えられているような気がするんですね。ストックは使えるけれどもフローはやっぱり使えないんだというようなことをおっしゃっているように聞こえるんですが、もう一度、ストックとフローの、剰余金、埋蔵金、積立金、どういう言い方がいいのか分かりませんが、とにかく使えるお金についての御見解を改めてまとめてお聞かせください。
#95
○国務大臣(与謝野馨君) ストックとかフローとかという難しい概念を使って議論すると話は混線しますんで、私の感じたことを率直に申し上げます。
#96
○尾立源幸君 積み上がったものと毎年入ってくるもの。
#97
○国務大臣(与謝野馨君) はい。
 財投特会でお金ができたと、これは金利差で発生した、財投もよくやっていると、整理基金に入れて借金返しにためておこうと、これは私は一つの健全な考え方だと思うんです。それを続けた方がいいという議論の方も当然おられる。それから、取りあえずだけれども、お金がそこにあるんだから、赤字国債を出すことをやめてそれを使ってしまえと、そういうことで、今回はその議論を採用したんですけれども、皆様方が全部使ってしまえと、こういう御意見であれば、全部使ってしまっても構わないと私は思っています。
 ただし、これは、金利は変動しますから逆ざやになったときに赤字になる、そのときに是非、それは分かっていた話で赤字垂れ流しではないという擁護をしていただかないと、なかなかゼロのところまで使えないと、こういうことを先ほどから申し上げているわけです。全部使っちゃったって一向に構わない、ただ、その先発生するリスクには、ちゃんとリスクを覚悟の上でやったということでないといけないんだろうと思っております。
#98
○尾立源幸君 今日は相当踏み込んだ答弁をいただいて、ありがとうございます。
 まさにこの積立金、またフローの利益、いわゆる埋蔵金と呼ばれるものは、私は政治の意思で、国民に説明が付く範囲で、またルールをきっちり決めて活用すればいいと思っておりますので、是非そういう方向で今後とも財政規律を守りつつ国民のためにこのお金を使っていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。
 ありがとうございました。
#99
○森まさこ君 自民党の森まさこでございます。
 今の与謝野大臣の答弁を聞いておりましても、非常にまじめでいらっしゃって、安定感のある与謝野大臣が財政・金融大臣にもなられて、大変頼もしく思っておるところでございます。
 ちょうど二〇〇五年から二〇〇六年まで与謝野大臣が金融大臣でいらっしゃったときに私も金融庁の課長補佐として勤務しておりましたから、大臣に御説明する機会も何度かありましたけれども、非常に課長補佐というのはその分野を専門的に仕事として持っております。私も貸金業の担当でございましたが、大臣が本当に本質をよく理解をしておられ、そして、金融はもちろん財政や世界経済についても精通をしておられて、その中で的確な判断を迅速にしておられたということが印象深く残っております。
 二〇〇五年から二〇〇六年、その当時、ちょうどアメリカでは利益至上主義によりサブプライムローンを世界中に売り、ばらまいていた時期でございますが、一方で、与謝野大臣は演説の中で、これからは売手ではなく利用者重視の金融行政にかじを取りますというふうに宣言をされて、投資家保護、借り手保護の法律を次々と作られました。私は、与謝野大臣は、はやりに流されることなく、本当に国民のためになる政策を打ち出して、国民にとって耳の痛いこともはっきり言ってくださる方だと信頼をしているところです。
 さて、与謝野大臣にお伺いをしたいのは、まず経済対策、景気対策についてでございます。先般、アメリカではオバマ政権が大規模な景気対策を打ち出したところでございますが、我が国においても七十五兆円という規模の景気対策を示した。これについて、与謝野大臣からいま一度その内容、効果等について御説明をいただければと思います。
 もう一つは、中小企業への資金供給に向けた取組についてでございます。大臣は就任のごあいさつで、金融機関による適切かつ積極的な金融仲介機能の発揮が一番重要になると言われましたけれども、中小企業への十分な資金供給に向けて金融庁としてこれまでどのような取組を行ってきたのか、今後の決意を含めてお聞かせ願いたい。と申しますのは、私の地元でもそうですが、中小企業に対する融資というのは今でもまだ厳しい状況にございまして、中小企業庁が行った緊急保証制度を受けても銀行窓口に行くと断られてしまいますとか、そういった声も寄せられておりますので、大臣の今後の御決意というのをお伺いいたしたいと思います。お願いします。
#100
○国務大臣(与謝野馨君) まず、麻生総理の下で平成二十年度第一次補正、第二次補正、それから二十一年度当初予算を作りました。これは実際の真水と言われるものは十二兆でございますけれども、金融に関しては六十三兆の規模に及んでおりまして、これは史上まだ例のない規模の金融に関する対策をやったと思っております。
 そこで、アメリカのオバマ大統領が御就任早々経済対策を発表されました。これは、オバマ大統領の経済対策はすばらしいんだと、規模においてもすばらしいんだと言う方がおられますけれども、日本と比較して日本がそれほど劣っているのかといえば、まず七十兆円規模の経済対策というのは三年間にわたっての経済対策でございまして、一年でやるわけではないと、そういうことが一つ。それから、アメリカの人口あるいはGDPというものを考えますと、対GDP比で日本の経済対策規模はどうかといいますと、これはどこの国の経済対策を考えてもそれらに比肩し得るレベルまでやっております。そのことは私は自信を持っていいと思っております。
 それから、後段の中小企業対策ですけれども、信用保証二十兆あるいは日本政策金融の十兆、あるいは政投銀等々、もろもろのことをやっておりますが、実際は我々、全銀協とかそういう方々とお話ししますと、頭取や金融機関の責任者たちは、それは金融が目詰まりにならないように我々は全力を挙げてやりますと、こう正直におっしゃっていただくんですが、実際は、これは支店長のレベルあるいは貸付けの現場のレベルになりますと、みんなこういう時期ですから慎重になる。慎重になるんですが、我々は、一つはやはり金融機関が本来その社会的使命である金融仲介機能をしっかりと発揮していただきたいと、これは我々は頭を下げてもしっかりとお願いをし続けるつもりでございます。
 それから、信用保証制度とかあるいは日本政策金融の政策金融を、是非中小企業の皆様方がその利用方法をよく理解していただいて、是非とも有効に活用していただきたいと、そのように私は思っておりますし、政府としてももっと広報に相努めなければならない点があるとすればこれはきちんと相努めてまいる覚悟でございます。
#101
○森まさこ君 ありがとうございます。
 金融庁の方も、銀行のヒアリングだけでなく、借り手の方の中小零細企業のヒアリングも最近頻繁に行っていると聞いておりますので、是非大臣の今のお言葉どおりに金融庁としても努力を続けていっていただきたいと思います。
 次に、電子納税の普及について副大臣にお伺いをしたいと思います。
 電子納税制度は納税率の向上に貢献をしておりまして、電子納税の普及には金融機関の協力が不可欠であります。金融庁は、国税庁とともに、金融機関に対して電子納税の普及、増進に協力をするように要請をしてきたところです。金融機関もそれにこたえてインターネットバンキングの手数料を無料化するなどの協力をしてきたところでございますが、三月末にはその手数料の無料化等の措置が切れるところもあるというふうに聞き及んでおります。
 金融庁としては、今後とも金融機関に引き続き協力を要請して、電子納税の普及に貢献をしていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#102
○副大臣(谷本龍哉君) お答えさせていただきます。
 委員御指摘のとおり、平成十六年の一月から国の税金等をインターネットバンキングやATMを通じて支払うことができる国庫金電子納付制度が開始をされております。御指摘のように、一部金融機関においては、その利用拡大のために手数料の無料化等に取り組んでいただいているところでございます。
 また、金融庁といたしまして、顧客に提供するそういったサービスというものを個別具体的にこうしろというような指示はなかなか直接的には難しいんですが、そうはいっても、今これ政府としましてオンライン化を最低限二十二年度で五〇%以上にしようと、あるいは二十五年度で六五%、高い目標を掲げていて、現実はなかなかそこにまだたどり着かない難しい状況でもありますから、そういった利用者の拡大あるいは利用者の利便を向上させるために、手数料の無料化を始めとした様々な各行の創意工夫を促していく、あるいは積極的に意見交換をしていく、こういうことを行って利用者拡大のために頑張っていきたいというふうに思っております。
#103
○森まさこ君 ありがとうございます。
 私も地元の法人会の方などからこの電子納税の普及についていろいろと伺っておりますので、これがもっと広がるようにというふうに私の方も努力していきたいと思っております。引き続きよろしくお願いいたします。
 次に、株式会社SFCGの経営破綻について金融庁にお伺いをしたいと思います。
 SFCGという会社は旧商工ファンドでございまして、SFCGというのは商工ファンドカンパニーグループの頭文字を取ったものでございます。その会社の組織、体制、そして、腎臓取れ、目ん玉売れと言っていた時代から内容的にはほとんどその悪徳さは変化しておりません。
 そのような中でSFCGが破綻をしたわけでございますが、SFCGが以前から司法制度を濫用していたこと、特に支店を子会社化して金融庁の監督逃れをしていたことについてはこの委員会でも何度か私から指摘をさせていただきました。
 具体的に申しますと、司法制度の濫用と申しますのは、私製手形を乱発して主婦やサラリーマンに何千万円という債務を肩代わりをさせる、公正証書を公証人に作る申立てをするときにその金利を偽装して本来取れないグレーゾーン金利まで取っていくと、そういったことが従前から問題になっていたわけでございますが、その最たるものが、全国都道府県にまたがる支店を子会社というふうに変えました。そのことによって、SFCG本社も子会社も、金融庁の監督下ではなく、つまり財務局登録ではなく都道府県登録になったわけでございます。これによって規制を免れていたわけです。
 先ほど申したような複雑な司法制度の濫用について、都道府県ではなかなか検査監督のスキルがまだ追い付いておりません。その中で様々な問題が起こりました。例えば、破綻したのは先月でございます、二十一年の二月でございますが、その前の年の七月の決算のときには大量の配当をしているわけでございます、たしか十八億円。しかし、その後、三か月後の第一・四半期の報告書を見ますと、配当したときと比べて貸付残高が六百六十七億円も減少している。これは、配当をしたときには既に配当可能利益がなかったのではないかと疑わせるものでございます。
 結局、その後、半年もたたずして破綻したわけでございますが、そのほかにも、貸付残高が四千億程度とされているんですが、その七倍近い金額が債権譲渡されている。一見すると非常に不思議な報告書になっているんですが、債権譲渡金額を単純に足していくと貸付残高の七倍近い金額が譲渡をされているということで、有価証券取引報告書の虚偽記載ではないかというふうなことも思われます。
 その譲渡をした金額の非常に大きな部分が日本振興銀行というところに譲渡をされているわけですが、その譲渡通知が二月十八日、つまり破綻の五日前でございます。十八日水曜日に譲渡通知がなされ、翌週の二十三日月曜日に民事再生の申立てをしている。これ、そもそも知っていてこういったものを譲り受けたのかどうか銀行の方は分かりませんが、その譲り受けられた債権の中には、もう過払いであって支払う必要のないものも多数含まれているわけでございます。
 またさらに、株価操縦ではないかというような疑いも持たれています。つまり、破綻前の金曜日に臨時株主総会を開催して、役員報酬を一億円から二億円に増額をしているんです。そして、翌営業日である二十三日に民事再生を申し立てているんです。二十日に役員報酬を一億から二億にする株主総会を開いているわけでございますが、そのもう大分前には弁護士に民事再生について頼んでいるわけです。弁護士だって、一日で再生の申請なんかできないんです。十七日に代理人に、もうこれは委任をしているということが分かっております。この株主総会の開催通知は十二月に出ております。役員報酬が一億円から二億円に上がるという情報が外に出て、株価がどんどんどんどん上昇しました。その後の破綻でございます。
 株価操縦、虚偽の風説の流布ではないかというような疑いが持たれているわけでございますが、私、ちょっと証券取引委員会に関係することまで全部申したのはなぜかと申しますと、金融庁の方に言いたいのは、SFCGという会社がこれまで、今七万社の債務者がいると言われておりますが、大変な問題を抱えているということが自明であったにもかかわらず、簡単に二年前に分社化をさせ、そのまま、何らその監督をできないまま手をこまねいていたと。その間に、先ほどの株価操縦や役員報酬のことや、そういったことで多大な利益を受けていた一部の人間がいる。他方で、七万社の方たちが押し貸しや高金利の取立てを受けて経済的に追い詰められ、自殺した方もいれば会社も倒産した方が多数おられます。
 このようなことについて、金融庁は、まず一つは、相談窓口の充実をしてほしいと思います。もう金融庁の監督権限が及ばないからなどとは言わずに、このSFCGの破綻によって、この複雑な司法制度の濫用によって様々な相談が寄せられると思います。是非、これについては特別な相談窓口体制の整備についてお考えをいただきたいと思います。
 それからもう一つは、その子会社化された、アセットファイナンスというふうな名前を付けられた各都道府県にある元支店でございますが、こちらは民事再生をしておりません。まだ、いまだ強烈な取立てをしております。これはもう本当に偽装破綻ではないかとも思われます。
 私は、昨日、金融庁さんにレクに来ていただいて、この取立てをやめさせてくれと言ったら、いや、もうこれは監督委員が選任されたから止まっているはずですなんておっしゃっておりましたが、私はその後もう一度確認しましたが、東北地方のある県では、昨日もアセットファイナンスから厳しい取立ての電話が債務者の方に入っております。
 最後に、こういった分社化をして金融庁の監督を逃れるというような手法について、金融庁としては今後の監督体制について工夫をしていっていただきたい、法律改正が必要であれば考えていただきたいと思います。
 以上について御答弁願います。
#104
○副大臣(谷本龍哉君) お答えさせていただきます。
 まず、相談窓口の点についてお答えをさせていただきます。
 金融庁御勤務の経験もある森委員ですからよく御存じだとは思いますが、金融庁の場合は、今、金融サービス利用者相談室、ここが一元的に相談を受け付け、苦情を受け付けてその対応をしているところでありますけれども、今回のSFCG民事再生ということを受けまして、現在、まず金融庁としては、利用者サービス相談室等、また財務局、日本貸金業協会、また各都道府県に寄せられる債務者からの苦情相談、こういったもののまず実態把握に今努めているところでございます。
 また、中小企業庁の方では、日本政策金融公庫、商工中金、信用保証協会等全国九百か所にSFCG関連の特別相談窓口を設置をして資金繰り相談等の対応を現在実施をしているほか、東京都においては、SFCG関連の中小企業者特別相談窓口を設置をしまして、金融相談、経営相談等の受付を行っていると、こういうことをそれぞれが行っております。
 金融庁としては、これら関係当局との連携をしっかりと図りながら、相談窓口の周知の徹底等、利用者の保護のためにしっかりと努めていきたいというふうに思っております。
 そしてもう一点、子会社化したために金融庁の監督を逃れているという問題についてですが、これは御指摘のとおり、昭和五十八年以降、営業所を一つの都道府県内のみに置いている業者は都道府県が監督するというふうになっております。現在、金融庁及び財務局では、SFCGやその子会社のように各都道府県が監督権限を有する貸金業グループに対しても監督の実効性を確保することが重要であると考えて、こうした観点から、貸金業向けの総合的な監督指針を踏まえて、監督情報の共有や監督方法についての意見交換を都道府県と緊密に行っているところでありますが、今回の事態を受けて、更にその実効性を上げるべく取り組んでまいりたいというふうに思っております。
#105
○森まさこ君 よろしくお願いします。
 それでは終わります。ありがとうございました。
#106
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 与謝野大臣、またよろしくお願いしたいというふうに思います。大変野党にも人気のある大臣だということで、私も与謝野さんとは今のところいい思い出ばかりでございますが、これからはそうはいかないのかなと思っております。
 今日は一日で三回も質問ができるということでもううれしくて仕方ないんですけれども、午前中は、どうしようかと思ったんですけれども、今ありましたSFCG、日本振興銀行の問題で、森さんももっと本当はやりたかったと思うので、やはりやろうと思います。その後、その日本振興銀行と政治家との関与。午後は、定額給付金、株価対策等について質問していきたいと思いますので、どうか一日よろしくお願いしたいと思います。
 SFCGですけれども、今もありましたけれども、もちろん借り手が中小企業五万社近くおります。その一割が仮に破綻、倒産しても大変な事態になりますので、先ほどありました借り手保護のいろんな相談はちゃんとやってほしいと思いますが、そもそもこの問題は何なのかということもきちっと深めないと救えるものも救えないと思いますので、ちょっと本質的な問題を触れたいと思いますが。要するに、このSFCGは、私ももう何回取り上げましたかね、この国会で。貸金業法のときから、この間もですから、もう四回、五回ぐらい取り上げているんですかね、この反社会的な企業については。申し上げたいのは、もう繰り返しませんけれども、金融庁としても二回処分をされているわけです、非常に甘い処分でしたけれども。その後、金融庁の管轄を逃れるために都道府県に子会社をつくって、やり方変えたわけですね。
 いずれにせよ、長い間反社会的な行為を度々国会でも指摘されてきたこの企業が、ここまで存続をして、そして一番みんなに迷惑掛ける形で破綻をすると。私、この破綻そのものがいかがわしいと思っているんですけれども、こういう形にまでなってしまったと。私は、ここまで来る前に金融庁としてもっとしかるべき対応をされるべきだったと思うんですけれども、金融庁の、何といいますか、この長い間の監督指導責任についていかが思われるか、できれば大臣にお答えしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#107
○国務大臣(与謝野馨君) 商工ローン、SFCGに対しては、これまで関東財務局登録業者として二度にわたり行政処分を実施するなど、監督当局として法令にのっとり厳正かつ適切な対応を行ってきたところでございます。
 平成十九年六月、同社は会社分割によって各支店を子会社化し、各都道府県で貸金業登録を受けた結果、財務局の監督対象外となったところでございます。しかしながら、金融庁においては、都道府県登録の貸金業者についても、債務者等の利益保護の観点から、事案の状況に応じ、監督情報の共有や監督方針についての意見交換等、都道府県と緊密な連携を図ってきたところでございます。
 今般、SFCGが民事再生手続に入ったことに関連し、これまで同社から借入れを受けていた中小零細事業者の混乱が生じることのないよう、関係省庁とも密接な連携を図る等、利用者保護の観点から適切な取組を進めてまいりたいと考えております。
#108
○大門実紀史君 全然与謝野さんらしくない答弁ですね、そういう官僚が作ったのを読んでいるだけというのは。もうちょっと勉強していただいて、大問題になっていますのでね、与謝野さん自身のお考えを聞きたいと思いますが、先に参考人に聞きます。
 警察庁、一月十九日に、このSFCGは、SFCGの前代表取締役の大島氏に対する詐欺未遂罪、恐喝未遂罪に対する刑事告発が提出されていると思いますけれども、いまだ受理されていないということなんですけれども、どういうふうになっているのか、私は積極的に対応してもらいたいと思いますが、いかがですか。
#109
○政府参考人(西村泰彦君) お尋ねの件につきましては、警視庁におきまして、告発相談を受け、現在事実関係の確認等を行っていると報告を受けております。
 警視庁におきましては、事案の全体像を幅広く把握した上、具体的な事実関係に即して適切に対処するとの報告を受けております。
 なお、一般論として申し上げますと、刑罰法令に触れる行為があれば、法と証拠に基づき厳正に対処するものと承知しております。
#110
○大門実紀史君 警視庁は、恐らくSFCGと暴力団関係の不動産企業との関係も捜査されているのがあるので併せていろいろ捜査をされているのかなと思いますが、これはこれできちっと、大島氏個人の問題ですから、余り総合的にという前に、まず受理して捜査に入ってもらいたいというふうに思います。
 もう一つ金融庁に言っておけば、証券取引の関係でいきますと、ドイツ銀行との、去年の十月ごろに、SFCGはリーマンから余り借りられなくなって、身内がドイツ銀行にいたものですから、大島さんの、ドイツ銀行から融資を受けるわけですけれども、その見返り的な空売りをドイツ銀行にさせているというふうなことも疑惑として、に今日はしておきますが、ありますので、きちっと調べてもらいたいと。これも犯罪的なことじゃないかというふうに指摘しておきたいと思います。
 その上で、今回の民事再生というやり方なんですけれども、私はもう率直に申し上げて、今までのSFCG、大島さんのやり方からすると、こんなものは、何といいますかね、過払い金返還と借金をチャラにするためのもう破綻劇じゃないかと、仕組まれて、もう計画的にやられたんじゃないかというふうに思っております。
 事実、大島さん自身は、民事再生のわずか数日前に代表権を返上して、ですから、一月三十日に、自宅を、渋谷区の松濤ですから一等地にあります。そこにSFCGの関連会社、大島さんの妻がやっていた会社です。今は弟さんが経営しているのかな。その会社、ブルーバードといいますけれども、その会社に大島さんの自宅に対して百億円の抵当権を設定させております。何をしようとしたかというと、要するに、今回、破綻して、差し押さえされない、自分の資産だけは保全するということのためにやられたわけでございます。しかも、SFCGからそのブルーバードという関連会社に高額の賃借料といいますか、一千万以上になると言われていますけれども、も払われていると。
 つまり、この破綻を見越して自分の資産だけは保全するということもやられているわけですけれども、金融庁、こういうことを御存じでしたか。
#111
○政府参考人(三國谷勝範君) 個別の事案についての言及は差し控えたいと思いますが、一部にそのような趣旨の報道があることは承知しております。
#112
○大門実紀史君 さらに、これは時間掛けてやっていきますので、今日は最初の質問と思っておいてもらって、覚悟してほしいと思いますけれども。
 更に大きな疑惑は、このSFCGから日本振興銀行に債権譲渡がされているという話でございます。今、森さんからもありましたけれども、直前にですね。実は直前じゃないんですね。十回に分けて債権譲渡がされております。五か月間で十回ですね。計七百八十二億円の債権がSFCGから日本振興銀行に移りました。
 この日本振興銀行、どんな銀行なのか、ちょっと説明してくれますか。
#113
○政府参考人(三國谷勝範君) 日本振興銀行は、平成十六年四月十三日に銀行免許が付与されまして、平成十六年四月二十一日から営業を開始しております。当行は、定期預金を受け入れまして、これを原資とした中小企業に対する貸出し、これを主な業務として行っているものでございます。
#114
○大門実紀史君 そういうビジネスモデルなんですけれども、もう御存じの方は御存じですが、この銀行というのはもう大変いろいろ話題になるといいますか、なってきた銀行でございます。
 今、会長が木村剛さんですね。かの木村剛さんです。竹中平蔵さんとはもう大変親密な方でございました。金融庁の顧問もやっていらっしゃったわけですね。あのころは、竹中さんの後ですから伊藤大臣でしたかね、伊藤大臣と五味長官のころですかね。そのころにこの木村剛さんは金融庁のメンバーとも非常に親しかったわけでございます。当時の福井総裁とも、日銀の、大変親密だった方でございます。そういう方がつくって、非常にスピード認可で認可が下りた銀行でございまして、大変いろいろ疑惑が最初からあったんですけれども。
 この日本振興銀行が自分で出している今回のSFCGの申立て、民事再生に関する文書によりますと、自分で言っているんですけれども、日本振興銀行はこのSFCGから優良債権だけを買い取ったということを言っております。破綻する前に優良債権だけSFCGから日本振興銀行に譲渡されたわけですね。これはおかしいと思いませんか、金融庁。
#115
○政府参考人(三國谷勝範君) 債権譲渡自体は所定の手続に従って行われる一般的な方法論としてはあろうかと思っております。ただ、その個別の事案につきましての言及は差し控えさせていただきたいと思います。
#116
○大門実紀史君 つまり、不良債権だけSFCGに残して民事再生に入ると、優良債権は先に振興銀行に譲渡して移したと、これはもう明らかに民事再生に掛かったときにもう返す原資はありませんよということのためにやっている以外の何物でもないわけでございます。こんなことを今まで金融庁も許してきたのかと、日本振興銀行は金融庁の監督下ですよね、こんな取引を許してきたのかというふうに問われるべきだと思います。
 日本振興銀行は中間決算で経常利益八十七億も最高益計上していますけれども、これは全部こういう商工ファンドとか日栄ですね、元の日栄とか、そういう商工ローンを買い取ってそれで利益を上げているというふうな、非常に何といいますか、これ銀行なんですかね、この日本振興銀行というのは。何かノンバンクといいますか、実はここが今、日本最大の商工ローンじゃないかと、なっているんじゃないかと私は思いますけれども、こんなおかしなビジネスモデルをよく許可しているなと私は思うんですが。
 しかも、時間の関係で触れませんけど、高い金利で定額預金で集めて、それをリスクの高いところに貸しているわけですね。これどこかで、うまくいくんですか、このモデルも。こんなことも金融庁にまた問うていきたいと思いますが、よく精査された方がいいと思います。非常に金融庁は甘かったんですよね、この日本振興銀行に。これも指摘されておりますので、今回厳しく対処されるべきだと。
 その上で申し上げますが、このSFCGの元社員が日本振興銀行に出向したり中途採用されたりもしております。その商工ローンの、SFCGから引き継いだローンの回収に当たっているわけですけれども、この中で日本振興銀行が売掛債権、売り掛け先、売掛金を押さえるという手法を取っております。これは実はSFCGがずっとやってきたことで、借り手のさらに売り掛け先の売掛金を押さえてしまうという、やっちゃいけないことですけれどもやってきたわけですね。それを引き継いで日本振興銀行もそういう取立ての仕方をしております。こういうやり方を仮にも銀行という看板を持ったところがやっていいんでしょうか。
#117
○政府参考人(三國谷勝範君) 金融機関が業務を適切に遂行していくためには、各種法令等を遵守すること、それから法令を踏まえまして社内規則を整備するなど必要な法令等遵守体制、それから内部管理体制を構築しまして適切な業務運営に努めることが重要と考えているところでございます。
#118
○大門実紀史君 三國谷さんもずっとサラ金とか商工ローンやられてきたんだから、もう少しリアルな答弁をしてくれませんかね。
 資料をお配りしましたけれども、一枚目にお配りしたのが、これは日本振興銀行からの催促、取立ての案内です。これは名前消してありますが、川崎市の中小企業なんですけれども、SFCGから債権譲渡を受けたので今度は日本振興銀行に払ってくれというふうなものなんですけれども、これ、その中小企業の方はよく御存じでございまして、これは過払い金が入っちゃっていますでしょうと、商工ローンですからね、高い金利でグレーゾーン取っていましたから、過払い金入っていますでしょうと振興銀行に聞いたら、もう電話をぷつっと切っちゃって何の説明もしなかったそうです。
 つまり、申し上げたいのは、過払い金を含まれたものでそのまま請求をしていると、本来減額すべきものなんですけれども、その高い金額のまま請求しているわけですね。気が付いて言われると説明しないで切っちゃうと。つまり、知らない人にはこのまま過払い金で本来払わなくていいものまで含まれた金額をずっと請求しているんです、この日本振興銀行は。これおかしいんじゃありませんか。
#119
○政府参考人(三國谷勝範君) ノンバンクに係ります債権、こういったものを譲り受ける等などしてそういった営業を行っている場合におきましては、銀行法のみならず、貸金業法や利息制限法等の各種そういった法令も全部遵守して対応することが必要かと考えているところでございます。
 そういった観点から、私どもも業務の適切な運営が図られるようそこを重視してまいりたいと考えております。
#120
○大門実紀史君 私の調査によりますと、この件に関して日本振興銀行は金融庁に何を言っているかといいますと、SFCGから債権譲渡を受けた債権、日本振興銀行としては一五%以上の利息はいただきませんということを金融庁には報告をしております。もう一つは、過払い金の請求などが来た案件については、その債権はSFCGに返す、戻す特約付きで譲渡を受けておりますと。この二つのことを金融庁に報告しているという、これは私の調査ですけれども、でございます。
 事実、その特約については、過払い金請求を受ける、つまり本人が気が付いて、あるいは弁護士さんが入って気が付いていろいろ請求されたものについてはSFCGに戻すと。文句言われる債権はSFCGに戻すと、文句言われないのはそのままいただくと、こういう変な特約ですね。この特約、こんな特約、付けさせていいんでしょうか。金融庁、どうですか。
#121
○政府参考人(三國谷勝範君) 個別の事案についての言及は差し控えたいと思いますが、私どもは、そういった金融機関は法令にのっとった対応をすることが重要と考えているところでございます。
 一般論といたしまして、私どもは、各金融機関から必要に応じまして常日ごろからヒアリングに努めておりまして、業務の適正化を促しているところでございます。今後とも、そういった取組を着実に進めていきたいと考えております。
#122
○大門実紀史君 もう時間、少なくなりましたので。
 私は、この今回の破綻はSFCGの非常にうさんくさい破綻劇だと申し上げましたが、更に言えば、これはSFCGの独り芝居ではないと、日本振興銀行と一蓮託生の破綻劇だと、私は非常に計画的な破綻劇だというふうに思っていまして、その日本振興銀行も金融庁の監督下で、しかも金融庁が非常に親密につくった、当時ですね、銀行だということに非常に憤りを感じているわけですけれども、この振興銀行と政治家との関係は時間なくなったので午後にやりたいというふうに思いますけれども、ここまでお聞きになって、与謝野さん、いかがお考えですか。
#123
○国務大臣(与謝野馨君) 日本には幾つかの破産関連法規がございますが、今度の民事再生の申請も、やはり真実性の高い民事再生でなければならないと思っております。
 民事再生法というのは、従来我々が持っていた和議法というのが動かないものですから民事再生法という法律を作りました。このときは、やはり経営者の善意を前提として作っておりまして、やはり中小企業であれ中堅企業であれ、経営資源が散逸することによって従業員及び関係者が多大な損害を被ると。これでは社会的にいろいろな困難が生じるから、再建を前提とした破産法制を作ろうという法律だったわけですが、当然この中でも、言わば申請前に理由なく財産隠しをやるとか、そういうことは言わば詐害行為として許されていないはずでございますので、個別の事件でどういうふうになっているかは私は存じ上げませんけれども、裁判所は厳正に御判断くださるものと思っております。
#124
○大門実紀史君 じゃ、終わります。
#125
○委員長(円より子君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時四十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#126
○委員長(円より子君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官梅溪健児君外十六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#127
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#128
○委員長(円より子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁白川方明君及び同理事中曽宏君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#129
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#130
○委員長(円より子君) 平成二十年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案及び平成二十年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例及び同年度における生活・経済緊急対策の実施についての制限に関する法律案の三案を一括して議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#131
○藤末健三君 民主党の藤末健三でございます。
 本日は財政金融委員会におきまして、定額給付金の問題につきまして深く議論をさせていただきたいと思います。
 それではまず、議論をさせていただくに当たりまして与謝野大臣に一つ御質問がございます。それは今、大臣は、財務大臣、そして金融担当大臣、そして経済財政担当大臣と三つの大臣を兼務されておられるわけでございますが、新聞などでも非常に激務であると書かれておりますが、大臣の今の心境みたいなものをまずお聞かせいただけますでしょうか。お願いします。
#132
○国務大臣(与謝野馨君) 三つ兼ねるというのは責任がそれだけ重くなりまして私にとっては大変なことでございますけれども、日本の経済や国民の生活が今のような現状でございますから、私も体力の限り、自分の持っている能力の限りを尽くしてこの三つの職責をきちんと果たしたいと思っております。
 もとより先生方の御指導をいただきたいということは当然のことでございます。
#133
○藤末健三君 私も本当に与謝野大臣もいろいろ頑張っておられると思います。今朝も株価の対策についても発言していただきまして、我が国の株価はアメリカの株価の下落に比べましたら被害は少ないという状況がございましたので、頑張っていただきたいと思います。
 私が本当に今日申し上げたいのは、まず一点ございますのは、経済効果の予測です。
 まず、定額給付金につきましては〇・二%の経済効果があるということをおっしゃっておりました。ただ、我々が今までの議論の中におきましては、例えば今から約十年前に行われました地域振興券、この実績は三二%が消費に回ったと、消費押し上げ効果があったと。これを今回の定額給付金は何と四割、四〇%まで大きく見積もっていること。またほかにも、実際に計算すると〇・一五だったものを〇・二と丸めて多めに示したこと等、いろいろ問題がございます。ただ、そこにつきましてはもうここでは議論はやめさせていただこうと思っております。
 そして、もう一つ重要なことは平成二十年度の実質経済成長の見通しということでございますが、政府の方はマイナス〇・八%とおっしゃり、日銀の方はマイナス一・八%とおっしゃった。これは今年度の見通しです。
 そして、もう一つ大事なことは来年度の見通し、平成二十一年度の見通しは、政府見通しはゼロ%ということになっておりますが、日銀は逆にマイナス二・〇と、悪化するということを予測されている。更に付け加えますならば、IMFの見通しでは平成二十年はマイナス〇・三%、我が国はマイナス〇・三%、そして今年、平成二十一年はマイナス二・六%と、もうこの数字、政府の数字、大きくIMFの予測、そして日銀の予測と外れているわけでございます。
 前の二月の上旬に行いました私の質疑におきまして、あとまた我々の同僚の議員の質疑におきまして、与謝野大臣は、政府の経済見通しはモデルのようなものを使いいろんな統計値をベースに計算しているんだと、日銀の方はいろんな政策委員が各自持ち寄ったデータを集めてやっているから違うんだとおっしゃったんですが、実際にどのようなモデルを使われたかということをちょっとおっしゃっていただけませんでしょうか。お願いします。
#134
○国務大臣(与謝野馨君) 一点目の定額給付金の経済効果でございますけれども、これはやっぱりある前提を置いて物事を考えざるを得ない。これは、前提というのは、それを考えるそれぞれの人の考え方に、あるいは判断によるところが多いわけですから、何かを参考にしなきゃいけないというんで、地域振興券の例を例に取って計算をしました。
 三二%よりも四割にしたのはなぜかというのは、計算した事務方に御説明させます。
 それから、どういうモデルを使って計算したかということも事務方に説明させますが、少なくとも先生に御理解をいただきたいのは、十二月の時点で我々は持っている最善のデータと最善の知識に基づいて愚直に計算をしたという結果でございまして、そこに何か加工したということはないということを御説明いたさせます。
#135
○委員長(円より子君) よろしいですか、審議官の方の答弁は。
#136
○藤末健三君 いいです、委員長。
 それで、じゃ大臣にちょっと御質問申し上げたいのは、私は実際に真摯に内閣府の方、政府の方にお聞きしたんですよ。実際に皆さんのお手元にお配りしてます、私が配るものじゃないかもしれませんが、平成二十一年度経済見通しと経済財政運営の基本的態度というのがございますが、例えばこの四ページ目にいろんな数字が書いてございます。民間企業の設備投資はどれぐらい増えるか減るか、民間住宅はどれだけ減るか、あと最終消費支出はどれだけ減るかということが書いてある。
 私がお聞きしましたのは何かと申しますと、住宅の支出が減りますとおっしゃいますけど、じゃ住宅の着工件数は何件減るんですかと。例えば、民間企業の設備投資は減ると書いてある。じゃ、どこの分野でどれだけ減るのか。お聞きしても答えは返ってきていません。恐らくありません、これは。
 なぜそれをお聞きしたかというと、定額給付金二兆円、経済効果、よしんば〇・一五%としたとするじゃないですか。そうすると、八千億円ありますと。私が調べたかったのは、この二兆円を例えば車に対する補助金、例えば一台当たり五十万円補助しますよとすると何台買えるか、何台の効果があるか。二兆円あれば四百万台なんですよ、四百万台。例えば、一年ごとに百万台、五千億円使いますよと。百万台というのは、ちょうど今予測として自動車の国内販売が減るであろうと、昨日発表がございましたけど、約三〇%落ち込むと言われている。百五十万台なんですよね、そうすると。
 ですから、もし二兆円があれば、約四年にわたり百万台の買換え促進ができますよねと。そうした場合に、雇用にどれだけ効果があり、そして経済にどれだけ効果があるかということをこの表に基づき知りたかったんですよ。
 住宅の着工件数も同じです。今二〇%減です、一月、二月は。じゃ、住宅着工件数、住宅に対する補助金などを出せばどれだけ経済効果が生まれるかということを知りたかったんですが、そういうデータはあるかどうか。──いや、大臣、いかがですか。じゃ、どうぞお願いします、政府委員。
#137
○政府参考人(梅溪健児君) お答え申し上げます。
 ただいま住宅投資の御質問でした。
 住宅投資につきましては、現在の状況で申し上げますと、雇用情勢の悪化あるいは所得の減少が見込まれており、これは……(発言する者あり)
 住宅着工をじゃ簡単にポイントだけ申し上げますと、現在、政府経済見通しの背景となっております住宅着工戸数につきましては、二十一年度は百十五万戸程度になるものと見込んでおります。
#138
○藤末健三君 よろしいですか。正直答えてくださいよ。これを計算したときに、その数値とかを使ってやったんですか。なぜあったとしたら私がお聞きしたときに教えなかったのか、それを教えてください。政府委員で結構ですよ。
#139
○政府参考人(梅溪健児君) 今申し上げました数字、これは現在の政府経済見通しを策定する際に部内で検討した数字でございます。
#140
○藤末健三君 これ、ちょっと大臣にお聞きしたいんですけれども、この予測を作るときに、何人の方々が、何人のチームがどのぐらい期間を掛けたかということを教えていただけませんか。これは大臣にお願いします。
#141
○国務大臣(与謝野馨君) 政府経済見通しにつきましては、閣議了解までの間に六人の人員で約一か月強掛けて策定をいたしました。
 経済統計や政府経済見通しについては、限られた人員の中、最善の努力でこれまでも作成に取り組んできたところでございます。
 以上です。
#142
○藤末健三君 皆さん、お聞きくださいよ。この政府の予測、これは税収の予測にも使われます。そして、我々の財政の今後の負担がどうなるかという予測にも使われるんですね。政府の今後の経済財政政策の基盤です、これは。それが六人で一か月で作った。これは多分経験のない方は分からないかもしれませんけれども、統計の処理を六人で一か月というのは大変なことなんですよ。
 ちなみに、IMF調べました。調査部局、この予測部局だけで二十人から三十人大体いると。かつ、地域の統計を集める部隊がまた別にあるんで、恐らく百人近い人間が集まって予測を作っているというふうに回答を得ています。百人です。それもずっとそのためだけに専従している。ちなみに、日銀さんがどうかというと、日銀も、その予測だけの仕事じゃないんですけれども、調査統計部局だけで百五十名近い方々がおられる。当然地方にも多くの方々がおられてやっているわけです。
 私はこれは、私はこのなされた政府の方々を責めるつもりは全くありません。六人の方々で一か月でこれだけのことをよくやったと思います、私は、はっきり申し上げて。ただ、足りないんですよ。今私たちが経済の政策を議論するときに、住宅着工件数、二兆円使うわけですよ、定額給付金で税。二兆円のお金を使うときに、どこに投資したら、我々、政府が投資したらどれだけの経済効果があるかということを明確に分析してやらなければ不毛な議論で終わってしまうし、国民の信頼は得られないんですね。いかがですか、大臣。
#143
○国務大臣(与謝野馨君) 六人と申し上げましたのは、最終的にこの見通しを作ることに携わった人間でございまして、それをバックアップして、調査をし統計を整理し、いろいろな調査をする人間というのは五十人以上おります。ただ、その見通しの最後の部分は、そうたくさんの人間でやると保秘の関係もありますのでそのようになっておりますけれども、実際は作業全体に携わった人間というのは相当な数であるというふうに御理解をいただければと思っております。
#144
○藤末健三君 私は、まず政府委員の方にお聞きしたいんですが、昔、経済企画庁という役所がございました、省庁再編の前に。経済企画庁は経済白書を書かれ、そして経済の見通しを作っておられたんですけれども、その経済企画庁時代の経済白書を書かれたころの経済見通しの体制というのはどういう形だったんでしょうか。教えていただけませんでしょうか。
#145
○政府参考人(梅溪健児君) 経済企画庁当時でございますが、政府経済見通しは、旧称でございますが、調整局というところの部署で四つの課が関係しております。もう一つ、物価局というところで一つの課が関係しております。合計五つの課で政府経済見通しを担当いたしておりました。
#146
○藤末健三君 最終的に何人ぐらいでまとめたかも分かりませんか。
#147
○政府参考人(梅溪健児君) 当時のことですので正確な人数は把握することが困難でございます。ただ、各課には役所の定員というものがございます。定員というものをラフに勘定いたしますれば、大体政府経済見通しに担当していた可能性のある者は三十名前後になるかと思われますが、ただ、厳密にこの人とこの人がやっていたということを計算したわけではございません。
#148
○藤末健三君 大臣、実際に私はその六人の方々が、体制が不十分云々ということを申し上げているわけじゃなくて、大事なことは結果なんですよ。この結果が非常に、私はこの中の数字を欲しい、住宅着工件数、新規着工件数がどれだけ減るのか、自動車の販売台数がどれだけ減るのか、設備投資がどれだけ減るのか、その分野は何なのかというデータはなかったわけです、私がお聞きしたときに。十二月時点にありましたか。
 お聞きしますよ。あったかどうかをまずお聞きするし、あったとしたら、なぜ我々民主党に示さなかったのか、はっきりここで答えてください。お願いします。
#149
○政府参考人(梅溪健児君) 先ほど申し上げました具体的な住宅の戸数とかにつきましては、これは部内で検討を続けていたものでございます。
 ただ、本日、国会の席で御質問がございましたので私が申し上げたところでございます。
#150
○藤末健三君 大臣、ちょっと一回ゆっくり聞いてください、本当のことを。
 私は現場の作業した方々と話をしたわけですよ。そして、六人で一か月とおっしゃいました。よほどの苦労をされたんだなと思います、これだけの資料を作ったんだなんて。その担当された方々にお聞きして、これは事実の話として申し上げますと、そういう住宅の着工件数、車がどれだけ売れるかという予測はなかったんですよ。それは当然です、六人でやっている。片や日銀さんは百何十人の調査統計の体制があられる。IMFも何十人が経済の予測だけをされている。
 私は大臣にこれは真摯にお聞きしたいんですよ。体制を強化していただきたいと思います。もし本当にこれをきちんと精査して説明ができるようになれば、これが我々のこれからの景気対策の背骨になるんですよ。これを使って議論ができる。定額給付金が正しいか、二兆円をどこに使うか、それがどれだけ国民のために役立つか、経済の役に立つかということが議論できるようになりますので、体制の強化、そして中身をきちっとやることを、財務大臣としてもあられるわけですから、まさしく金融担当大臣でもあられるわけですから、是非、大臣の決意と申しますか、お聞かせいただきたいと思います。
#151
○国務大臣(与謝野馨君) 通常、政府経済見通しがこんなに見事に外れるということはないはずでございます。日本を取り巻く経済環境の激変ということも先生には御理解をしていただけると思いますが、我々としては十二月の時点では最善の知識、最善のデータに基づいて、きちんとしたモデルに基づいて誠意を持って計算をしたと、そのことだけは是非理解をしていただきたいと思っております。
#152
○藤末健三君 私は、今までなされた方々がサボっていたとかは一切思いません。六人の方々でよくここまでやってくださったなと思っているんですよ。
 ただ、大事なことは、先ほど大臣がおっしゃったように、今は緊急事態なんですよ。緊急事態であるからこそきちんとした統計、分析をする体制を今つくってくださいと私はお願いしているわけですよ。それについてお答えください、大臣。
#153
○国務大臣(与謝野馨君) 従来から、経済企画庁のころから、経済企画庁のやってまいりました経済分析というのはきちんとしたものであったと私も思いますし、今経済分析をやり、日本の経済の見通しを考えている方々も経済企画庁のころの伝統はきちんと受け継いでやってくださっておられると私は確信をしております。
 ただ、人数を増やせと……
#154
○藤末健三君 体制を強化してほしいと、人数じゃないんです。
#155
○国務大臣(与謝野馨君) 体制というのは、我々は最も優秀な人材をこの分野に投入してやっております。
#156
○藤末健三君 済みません。僕は、与謝野大臣にエールを送るつもりで私こういう質問をさせていただいているんですよ。僕は大臣の足を引っ張るつもり全くないんです。そして、今頑張っている方々の足を引っ張るつもりはない。
 ただ、一点だけあるのは、こういう統計、通常のときだったらいいですよ、通常時であれば。この非常時にこの統計をずっと出し続けるわけですか。出し続けるなら、そうおっしゃってください。我々が政権を取るしかないですよ、はっきり申し上げますけど。我々が政権を取って変えるしかないです、それであれば。与謝野大臣さえもそれができないんであれば、もう本当に景気対策できないですよ。これは良心から申し上げます。
#157
○国務大臣(与謝野馨君) 今年は異例の年でございます。十二月に出した経済見通しが最善だなということにこだわるという気持ちはありません。やっぱり状況の変化に応じて、政府の考え方というものは当然それに応じて、状況に応じて変わっていかなければならないということが先生の御指摘であるとすれば、我々も全くそう思っております。
#158
○藤末健三君 大臣、よろしいですか。先ほど経済の見通しは余り外れていないとおっしゃっていますけれど、外れるときは必ずあるんですよ。景気が悪くなったときは大体外れています、必ず、一〇〇%。過去のものを見てください。そして今がそうなんですよ。
 ただ、今回の景気の悪化は本当に大きなものだと思います。絶対私は、景気対策、経済対策の基盤であるこの経済分析をもっときちんとしてくださらない限りは、本当に最善の手は私は打てないというふうに思います。
 私が大臣に申し上げたいのは、戦後にマッカーサーと吉田茂総理大臣の会話というのがありまして、それは何かと申しますと、マッカーサーが吉田茂総理大臣に、何だ、日本はと、統計がめちゃくちゃじゃないかとおっしゃったらしいんですよ。そしたら、吉田茂総理大臣はマッカーサーに対して、もし統計が正確に取れるんであればアメリカとは戦争していませんでしたとおっしゃった。そしてまた、統計が正しかったら日本は勝っていましたとおっしゃったんですよ。私は、今のこの統計、やっていることは真剣にやっていると思うんですよね。ただ、そういう戦前の混迷みたいなことにならないように是非注意していただきたいと思います。
 これで景気予測については終わらさせていただきますが、くどいですけど、大臣、もう一回調べてください、大臣自ら、お忙しいかもしれませんけれども。もう答えは結構です。
#159
○国務大臣(与謝野馨君) 統計も、やや日本の統計は各省にばらばらになっているということは事実でございまして、こういうものは先生がおっしゃるように改革の余地はあるわけでございまして、実際は、この統計のやり方に改革を加えようということは、東大の吉川洋先生を中心にプロジェクトを進めております。
 これは、統計の重要性というのは先生が御指摘をされたとおりでございまして、統計を正確に取るということのほかに、その統計をどう生かしていくのかという両面を我々はきちんと検討していかなければならないと、そのように思っております。
#160
○藤末健三君 是非、与謝野大臣におかれましては、私はもう三大臣を兼務されている意味があると思うんですよ。是非、財務大臣として統計をきちんとする予算を付けていただきたいと思います。これは是非お願いしたいと思います。
 続きまして、定額給付金の執行について御質問させていただきたいと思います。
 各委員の、同僚委員の皆様の手元に資料をお配りしています、定額給付金給付事務費というもの。総額で八百二十五億円という、二兆円のお金を国民の皆様に配るために必要なお金、経費が八百二十五億円と言われています。その内訳を前回の財政金融委員会でお願いをしましたところ、こういう紙が出てきました。
 私は、これについてまず御質問申し上げたいんですが、まず、皆さん、二枚目の紙、市区町村関係費というのを御覧になっていただいてよろしいでしょうか。
 まず、上から行かさせていただきますが、申請書等、発送費というのがございます。発送費、金額にしましてこれは二百七十億円掛かっていますね。二百七十億円の発送費、この内訳を見ますと、簡易書留三百八十円、普通郵便八十円、振り込み予定通知書五十円等と書いてございますが、この積算の単価というのはこの書いてある八十円や五十円を使っておられるんでしょうか。総務省中村政務官、是非お願いします。中村さん、政務官、よろしいですか。──じゃ、はい、結構です。
#161
○政府参考人(岡崎浩巳君) 御指摘の市区町村関係経費につきましては、事務費の標準的な内容を想定しまして所要経費を計上しております。実際の事業の進め方、予算としては補助金一本でございますので、その積算の根拠ということでございまして、実際の事業の進め方は、各地方団体が創意工夫を生かして、積算根拠には直接拘束されずに使うものでございますが、この積算根拠の内訳としましては、今お話しありましたような三百円、八十円等の単価を使用して計算をいたしております。
#162
○藤末健三君 じゃ、そういうことですと、これは積算だけであって、実際に使われる金額は違うということをおっしゃっているわけですよね。よろしいですね。
 そうしますと、例えば、御質問したいんですけど、総務省ですから御存じだと思うんですが、郵便のこの単価、例えば普通郵便八十円というふうにございますけれど、これは、例えば郵便番号でまとめて出すと値引きがあります。便数が多くなると値引きがあります、郵便局でもね。そういうことは考慮に入っておられるかどうか、教えてください。
#163
○政府参考人(岡崎浩巳君) 郵便の単価でございますが、御指摘のように、郵便番号といいますか、同一の差出人から差し出される封書で、同時に一定数、百通とかそれ以上の数がまとまれば、かつ配り先が同一の郵便局の区内のみというふうなことでありますると、例えば八十円が六十五円になるとか、九十円が七十五円になるとかいう割引がございますが、これが使えるかどうか、それはいろいろ、封書の中にどんなものを入れるか等にもよって異なりますので、この積算根拠上は割引は計算しておりません。
#164
○藤末健三君 そんなの分かっているじゃない。その程度のことって分かっていて計算するのが普通じゃないですか。これ、あなたいいかげんなことおっしゃるけど、税金使っているんですよ、我々の血税を。そんないいかげんな計算でいいんですか。
 財務大臣、よろしいですか。財務大臣としてお聞きしたいんですけれど、この郵送費、安くしようと思ったら、八十円単価を六十五円、二割安くできるんですよ。そういう計算を全然使わずに積算している、問題ないですか、財務大臣として。いかがですか。突然お聞きして済みません。いいかげんなことやっているんですよ。
#165
○国務大臣(与謝野馨君) 事務費をマクロで見た場合に、掛かり過ぎているのか、掛かり過ぎていないのかというのは、過去の例を見てそれと比較する……
#166
○藤末健三君 違うんですよ。積算根拠おかしいんですよ。大量に送ると安くなるんですよ。
#167
○委員長(円より子君) 藤末さん、質問なさるなら。
#168
○藤末健三君 はい、それで結構です。
#169
○国務大臣(与謝野馨君) しかないと思います。
 今回の定額給付金給付事業は、支給額一兆九千五百七十億に対しまして八百二十五億、これは約四・二%。それから、平成九年度に行いました臨時福祉特別給付金、これは総額千四百五十七億円で、事務費が七十二億、四・九%。それから、平成十年度の臨時福祉特別給付金は、支給額千四百五十五億円に対して七十四億、率が五・〇%。それから、地域振興券の交付事業は、支給額七千億に対しまして六百九十三億ですから九・九%が掛かっておりまして、ミクロの積み上げの部分は事務方に聞いていただきたいと思いますが、マクロでは適正な事業費だというふうに私は考えております。
#170
○藤末健三君 私はミクロが間違っていたらマクロも間違っていると思います、はっきり申し上げて。六十五円とかで送れるものを八十円で積算して出すこと自体が、神経を私は疑います、正直申し上げて。
 総務省さんにお聞きしたいんですけど、僕は中村政務官にお聞きしたいんですが、よろしいですか。この予算というのは、総務省さんはおっしゃるんですね、これは積算ですよと、実行ベースではもっと安くなるんですよと、だから適当な単価でいいんですとおっしゃっているわけですよ。六十五円でできるところでも八十円でいいとおっしゃっている。本当を言うと、もっと安くなるんですね。
 例えば、これはもう完全に普通の郵便を使うということで計算されていますけど、ほかの第三種、輸送会社などがやっているサービスをやれば三割安くなります。私の事務所もそれ使っています。そういう、予算を、執行をですね、使われるお金を安くする努力をやるかどうかということについていかがですか。やると約束してください。
#171
○大臣政務官(中村博彦君) お答えいたします。
 今回のこの定額給付金の事務費につきましては、標準的な内容で、そして所要経費を計上いたしております。だから、積算に拘束されることなく市町村におかれては努力をしてもらいたいという藤末議員の考え方には、私も同調をいたしたいと思います。
#172
○藤末健三君 ですから、例えばこれ八十円のやつでしたら六十数円でできるであろうと言われるし、これはマックスなんですよね。
 私がお願いありますのは、各市町村に対して多分このまま予算を流せば恐らく八十円切手張っちゃいますよ、このままいくと。
 ちなみに、いろんなやり方あります。バーコード印刷でやれば五%引きます、まとめて出せば値引きをまた五%します、郵便番号順に並べれば二%から四%引きます。様々な値引きがあるんです、実は。そういう値引きをきちんとするということを、政務官、必ず地方自治体に指示するし、かつ大事なことは、チェックをするということをここで約束していただけますか。きちんとお金を使ったことをチェックする。指示もするし、チェックもするということを約束してください。
#173
○大臣政務官(中村博彦君) 先ほども答弁をいたしましたように、藤末議員とはいつも大体心と心が通じていますので、私は政務官として今の発言を重く受け止めて努力をいたしたいと。ただ、政務官でございますから、大臣や副大臣と違って、どれだけ実行できるかは、頑張るということでお願いを申し上げたいと思います。
#174
○藤末健三君 我々も、参議院の方からも全面的に応援させていただきますので、もう中村政務官におかれましては、本当に血税の一円も無駄がないようにしていただきたいんですよ。
 どういうことかと申しますと、こういういいかげんな積算をすること自体が、税金をきちんと無駄遣いをなくそうという意思が全くないことの表れです、これははっきり申し上げて。財務大臣にもお伝えしたい。何でこの八十円という単価で出してくるんです、簡単に。幾らでも安くできるんですよ。あらゆるメニューがあります、今。そういう努力を一切せずに積算していること、そういうこと自体が、僕ははっきり言って総務省の役人の方々に問いたい。そして、是非政治の力で変えてください、こういう無駄遣いを。ということをお願いしたいと思います。
 そこで、中村政務官に、勢いがあることを言っていただいたんで、あと二つぐらいやっていただきたいことを申し上げたいと思います。
 次にございますのは、この発送料二百七十億円。八十円切手を六十五円切手、六十円切手にするだけで恐らく何十億円のお金が上がります、何十億円も。そういうものですね。もう一つ無駄があるんではないかと推測されるのは、口座振り込み手数料。その他の事務経費にございますが、何と百六十億円。私が事務方の方にお聞きしたところによると、この百六十億円、内容は公開できないけれど銀行さんにヒアリングをして決めましたというふうにおっしゃっています。
 実際のこの中身、いかがですか、教えてください、積算の根拠を。この給付金に掛かる手数料等だけで、中身の説明はなく、百六十億円と突然出ているという状況。中身の説明、いただきたいと思います。お願いします。
#175
○政府参考人(岡崎浩巳君) 前回の委員会でも御説明をいたしましたが、今まさに市町村と金融機関の間で振り込み手数料の交渉をいたしております。
 現に、いろいろなこの国会等の審議の影響かどうかは分かりませんけれども、かなり高い、三百円とかいう手数料、三百十五円の手数料を提示して、どうせ国費で来るんだからといって一歩も引かない金融機関に対して相当市町村、苦労しているというふうな御相談もありますので、細かい積算につきましては答弁を控えさせていただきたいと思います。
#176
○藤末健三君 そういう、いいですか、本当に税金使ってやるということを分かっています、本当に。
 地方に流しました、地方が勝手にやってくださいと、値引きされませんって。そんなので許されるんですか、総務省は、百六十億も使うのに。
 私は事務方に申し上げました。皆さんが銀行に、総務省が交渉をしてくれと、値引きを。百六十億も使うんであれば、銀行と直接、交渉をすれば、数が多いから安くできるじゃないかと。個別の地方自治体に任せるからそういうことになるんですよ、個別の自治体に。
 どうですか。総務省として、銀行と振り込み手数料の値引きを交渉すると言ってください、ここで。
#177
○政府参考人(岡崎浩巳君) 総務省が、個別に各市町村、大体指定金融機関を持っておりますので、そういうところと交渉を行うという御指摘でございますけれども、まず、金融機関の数が、都市銀行、地銀、その他を入れますと千四百行以上になりまして、大変多いということ。それから、個別の市町村と金融機関の間には様々な特殊な事情がございます、長い付き合いがございますので。そういうことをしんしゃくして交渉することは事実上不可能でございますので、現実的な御指摘ではないのではないかと考えております。
#178
○藤末健三君 じゃ、全国銀行協会や全国地方銀行協会と総務省は一回話をしたことがあるかどうか、イエスかノーかで答えてください。
#179
○政府参考人(岡崎浩巳君) そうした団体とはお話合いをしておりますけれども、それらの団体と統一の口座振り込み手数料等を示すことは、独禁法の問題もありますので、具体的な中身までは至っておりません。
#180
○藤末健三君 公正取引委員会の方、来ていただいていると思うんですけれど、総務省が全銀協と振り込み手数料の交渉をすることが独占禁止法違反なんでしょうかどうか、教えてください。
#181
○政府参考人(舟橋和幸君) 御説明申し上げます。
 この定額給付金の振り込み手数料につきまして団体、全銀協なり地方の銀行協会と交渉をする、その場合には、そういう事業者団体において振り込み手数料の水準を決めたりとか、そういうのにつながりかねませんので、独禁法第八条、これは事業者団体による競争制限を禁止している規定でございますけれども、まずその問題が出てきます。
 ただ、個別に一行、A銀行、B銀行とか、そういう形でそういう交渉が行われる、その場合には、今申し上げた団体による共同行為とか決定というのがございませんので、問題はないと、そういうふうに考えております。
#182
○藤末健三君 総務省にちょっとお聞きしたいんですけど、個別にきちんとやればできるわけですよ、ですから。皆様がやったことは、個別の銀行の交渉じゃなくて全銀協さんとかとまとめて話をするから駄目と言われるわけじゃないですか。メガバンクなんかに個別にきちんとやっていけば価格交渉はできるんですよ、総務省さんが地方自治体に任せないで。なぜしないんですか、なぜ。
#183
○政府参考人(岡崎浩巳君) 先ほど申し上げましたように、個別の市町村と金融機関というのは私どもにはなかなか分からない長い付き合いがある中でいろんな交渉をしておりますので、私どもが代わって交渉をするということは現実的ではないと思っております。
#184
○藤末健三君 私が申し上げているのは、メガバンクなんかだけでもできるじゃないですか、価格交渉は。それ、本当に、税金を減らすのを、税金を減らすという努力をするつもりですか。安くすることが第一じゃないですか、税金を。何をおっしゃいます。安くして、ガイドラインを作って出さなければ地方自治体、分からないですよ、丸投げされたって。定価でやっちゃいますよ、そんなの。お願いします。
#185
○大臣政務官(中村博彦君) 今、岡崎審議官が御説明をいたしまして、カルテルに抵触するということでございましたが、藤末さんの御質問をよく聞いておると、総務省としては、なかなか千四百四十七行というのはやはり物理的に不可能の面がございますので、それぞれ市町村に低額になるように促すということは総務省の仕事のうちでないかと思いますので、全体として、総括的な総務省としての話合いということはできませんが、各市町村に促していきたいと、こういうように思っております。
#186
○藤末健三君 それは各市町村に、中村政務官、丸投げと同じですよ、やはりガイドラインを示さなければ。個別に、だって今、公正取引委員会の方がおっしゃったじゃないですか。個別に交渉していくのは許されるんだよと、法的に。だったら、個別にある程度メガバンクなんかと交渉をしてガイドラインを作り、そして地方自治体の方はこれを参考にしてくださいと。押し付けることはできないと思います。ただ、参考になるものを何か作って示さなければ地方自治体の方は動けないと思いますよ。いかがですか。そこまで最低やらなければ。いや、もう質問、これは……
#187
○委員長(円より子君) どちらが答弁なさいます。
#188
○藤末健三君 いや、もうこれ、終わりです。発言だけで終わります。
 で、金融大臣に是非私はお答えいただきたいと思うんですね、金融大臣に。
 金融担当大臣に是非お答えいただきたいのは、先ほど総務省の方が、銀行と地方自治体が交渉しても値引きをしないですよとおっしゃっていた。これだけの、私は実はコンピューターのシステムをやっている方からお話をお聞きしたんですよ。これは相当労力が掛かりませんと。なぜかというと、データで全部もらえますから。ほとんど入力の作業も要らないし、データ処理だけで終わるんですよと。これは相当値段は引けますと、やれば。明確に言われたんですよ。
 是非、適正な価格でやるべきということを金融庁からもおっしゃるべきだと思いますけれども、いかがですか。
#189
○国務大臣(与謝野馨君) 銀行、金融機関もまた御商売をやっているわけですから、銀行も信金、信組も全部企業でございますから、適正なお値段をいただかないといけないわけでございますから、ただ、それは個々の自治体と、その個々の自治体と最も関係の深い金融機関との間の話合いの問題であると思いまして、こちらから一方的にこうしろああしろということではなくて、むしろ事務費が掛からないようになるべくするというのは、もう各自治体はそれでなくとも財政窮乏の折、ちゃんと自覚をされておりますから、そこのところはやはり地方自治体を私どもは信頼して物事をやった方がいいのではないかと、私はそういうふうに思います。
#190
○藤末健三君 与謝野大臣、このお金はすべて一〇〇%国が面倒を見るんですよ。地方自治体が安くするというインセンティブは働かないです。とにかく使って、後は国に請求すればいいだろうと。だから申し上げているんじゃないですか。郵便にしても、恐らく八十円切手張っちゃいますよ、楽だから。仕分して大量に送れば二割、三割安くなるものを、多分、いや、これは国のお金だからいいよってなっちゃう。恐らく振り込みも一緒ですよ。交渉するの大変だから定額でやっちゃおうってなっちゃいますよ、このままいくと。
 是非とも、私は強制すべきではないと思いますが、国の税金を八百二十五億円も使うわけですよ、我々の血税を。どれだけ無駄をなくすか、その努力をしないで地方自治体に任せますよって、それで終わるようだったらこんなもの認められませんよ。政務官、いかがですか。やるって答えてください、ここで。政務官、お願いします。
#191
○大臣政務官(中村博彦君) 私たちとしては、個別に協議をさせていただいて、そしてやはり適正な事例は事例として市町村にお示しをします。そういうように考えています。
#192
○藤末健三君 きちっとやってください。そしてまた、是非とも、政務官、お願いしたいのは、これを宣言してほしいんですよ。この支出が終わった後にきちんと領収書を全部チェックしますと、本当に無駄遣いがないかどうか、それを約束してください。
#193
○大臣政務官(中村博彦君) 国民の大切な血税でございますから、終了後は厳正な検査をしてチェックをいたします。お誓いします。
#194
○藤末健三君 是非、政務官の政治的な主導でなさっていただきたいと思います。
 余り僕は官僚の方を悪く言うつもりはないんですけれども、本当に分かってほしいんですよ、税金ですよ、はっきり言ってこれは。皆さんの血税を使っている、それを国が預かって地方に使っていただくんですから、はっきり言ってどれだけきちんとお金の使い方を管理するかということを言わなければ、総務省さん信用されませんよ、はっきり言って。是非きちんとやっていただきたいと思います。そして、私は、是非とも、いいかげんな積算をしたこの定額給付金の八百二十五億円、会計検査に入っていただくようにお願いしたいと思います。
 そしてまた、この定額給付金、ちょっとまた下を御覧になってください。システム開発費というのがございます。システム開発費六十五億円、この内訳教えていただいてよろしいでしょうか。私がお聞きした内訳は、業者からヒアリングをしましたとしか書いてございません。それより深い内訳を教えてください。お願いします。
#195
○政府参考人(岡崎浩巳君) システム開発経費につきましては、自治体において迅速かつ適切に給付事務を行うために住民基本台帳のシステムあるいは会計事務のシステム、外国人の登録のシステムなどなどにつきまして改修が必要だということでありまして、業者と言いましたが、地方公共団体がどういうふだんシステムのメンテナンスをしているか等も含めて、地方団体側あるいはそういう業界のシステムの専門家等の意見を聞いて私どもで総合的に判断した単価で挙げておりますが、今まさに、これもまた恐縮でございますけれども、市町村とシステム業者で今まさに相談中、契約の交渉中でございますので、具体的に幾らで組んだかということについてはお控えをしたいと思います。よろしくお願いします。
#196
○藤末健三君 六十五億円の積算が交渉中ですよということで通っちゃうことはあり得ません、はっきり言って。絶対あり得ない、税金なんですよ、くどく申し上げますけれども。六十五億円のシステム開発費は今事業者と交渉中です、中身は分かりませんと、そんな予算要求ありますか。大臣、いかがですか、与謝野大臣、六十五億円の中身は現在交渉中で分かりませんとお答えいただきましたよ、今。そういうことを許しちゃ絶対私はいけないと思います。きちんとしたやっぱり指針を示し、いかに税金の無駄遣いをしないかというのが役所の方々がやるべき最低限の私は仕事だと思います。
 そして、もう一つ、私はこの定額給付金についてお聞きしたいのは、今までの質疑の中におきまして、今本当にこの定額給付金を必要とされる、家がないホームレスの方々、あとネットカフェと言われているインターネット喫茶店に泊まられて仕事を探している、いわゆるネットカフェ難民と言われる方々、こういう方々にきちんと定額給付金が、もしやる場合においては、万が一やる場合においては、そこまで行かなければ全く意味がないんじゃないかということを申し上げて、鳩山総務大臣は頑張りますとお答えいただきました。
 現状におけるホームレスの方及びネットカフェ難民の方々に対する通知や対応はどうなっているかということをお答えいただけますでしょうか、お願いします。
#197
○政府参考人(岡崎浩巳君) 対応でございますけれども、前に大臣からも委員会で説明ございましたが、基本的には五千万件以上の申請に対して対応するために仕組みを簡素化し、二重給付を防止するということで、二月一日時点の住民基本台帳及び外国人登録原票に登載されている情報に基づいて給付を行うというふうにしているわけでございます。したがって、二月一日現在でどこかの市町村に住民登録があれば、それはその市町村から郵送等でほかで住んでいてももらえるということでございます。
 それから、仮にホームレス等で住民登録がない方、基準日、日本にいましたけれども、その日の住民登録がどこの市町村にもない方が一番困るわけでございますが、これにつきましては、いろいろと検討しました結果として、住民登録を復活した時点で、それが二月一日後であっても、最初に復活した市町村において給付を受けられるというふうにしているわけでございまして、昨今のような状況ですと生活保護を受け始めたことによって住居が定まり、給付金も後からもらえるということがあるであろうというふうに考えております。
 それから、御指摘のネットカフェでありますけれども、住民登録がネットカフェでできればそこでもらえるということでございます。ただ、これは住民基本台帳法上の住所というものが果たして定まるかどうかでございまして、これは生活の本拠ということでございますので、客観的に居住しているかという事実、それから居住者が主観的な居住意思を持っているかというようなことを総合して判断をして、そこが住所であるというふうになればそこでもらえるということでございまして、総務省として今、給付金の事務に関しては以上のような考え方について市町村に周知を図っているところでございます。
#198
○藤末健三君 岡崎審議官にお聞きしたいんですが、今おっしゃったことは鳩山大臣が今までおっしゃったことの繰り返しなんですよね。
 私がお聞きしたいのは、一月の一番早いやつでいくと十九日にホームレスの方々、そしてインターネットカフェの難民の方々に対しては支給するよう努力するということをおっしゃったわけですよ。努力はしたんですか。インターネットカフェに、例えばこの議事録を読むと、一か月以上滞在した場合には住民票を登録してもいいんじゃないですかという話をされています。ホームレスの方々にも、ホームレスシェルターにおられる方々には住民票を出そうじゃないか、シェルターに入っていない方々についてもなるべく住民票を出そうじゃないかということをおっしゃっているわけですよ、一か月半前。どれだけの進展があったか教えてください。
#199
○政府参考人(岡崎浩巳君) そうした方々も含めて住民登録をできるだけ正しくしていただくように通知を出したり、会議等で地方団体に周知をしたりする努力をいたしておるということでございます。
#200
○藤末健三君 岡崎さんにお聞きしたいんですが、この積算の中に市区町村関係費の中に広告経費とありますね、三十一億円。この中にインターネットカフェに対するPR、伝達や、ホームレスシェルターに対しての情報の伝達、そしてホームレスの方々に対するこういう国会で決まったような事項、我々が決めてきたような事項、それを伝達するためのコストは入っているんですか、入っていないんですか、教えてください。
#201
○政府参考人(岡崎浩巳君) この積算上、そこまで細かい内訳は付けておりませんけれども、当然広報経費でございますので、各市町村、これはこういう方が多い市町村もあれば少ない市町村もある。外国人が多いところもあれば少ないところもある。いろいろと実態がありますので、広報の中身については市町村が実態においてこの予算の中で行っていただきたいというふうに考えているところでございます。
#202
○藤末健三君 市町村に対して、ホームレスやネットカフェ難民の方々に連絡してくれというようなことはやったんですか、総務省さん、今まで。
#203
○政府参考人(岡崎浩巳君) 現時点では、先ほどのような仕組みで給付ができますと、そういう方々に対して、ということを周知いたしております。
 なお、一部市町村等につきましては、先ほどの広報費の中でございますけれども、そういう方を主たる対象にしたチラシを作ると、そしてネットカフェに置く、あるいはそういうホームレスの方々に配って回るというようなことを考えているところもございますので、そうした事例等を今後いろんな市町村、全市町村にも周知をいたしてまいりたいと思っております。
#204
○藤末健三君 きちんとやってください。少なくとも今の時点では全く何も動いていないはずですよ、一か月半もたちながら。一か月半もほったらかしという状況ですね。全部地方自治体に丸投げ。
 何をやっぱり私は今回のこの定額給付金で思うかと申しますと、まずは経済効果云々の話があって、本当に二兆円ものお金を使い、経済効果がどこまであるのかと。ほかの自動車なんかの補助金や住宅なんかの補助金に使った方がよほど経済効果があるんではないかというふうに思ったわけですけれども、実際の細かい分析をしようと思っても、その分析の土台は明確ではなかったのが一つ。
 そしてもう一つあるのは、八百二十五億円ものお金、血税ですよ。血税を使うのにこの程度の積算しか出ていないわけですよ。六十五億円のコンピューター開発費、今から我々は事業者と打合せしますから積算はありません。発送費、振り込み手数料、全部定価です、計算は。税金の使う額を少なくしようという努力は全くなされていないような状況。
 そして、また一枚目に戻っていただきますと、一枚目の国関係経費というのがございます。その真ん中に事務機器経費というのがあるんですね。この横に額は小さいですが約四百二十万の事務機器経費というのがあります。
 中身を見ますと、机が例えば一台七万二千六百九十円。七万三千円と、机一つ。そして、いす一つ、一脚四万二千四百八十五円。私、ここに、手元に家具の資料がありますけれども、この七万三千円の机、こんな机ですよ、両方に棚が付いているような。あと、皆様、四万三千円のいす、もう豪華な背もたれ付きで、背中は網、下手すると何かどこかの有名なデザイナーがデザインをしたようないすです。そういういいかげんな単価で計算しているわけですよ。本当に買われるかどうか、僕は見に行きますからね、後でこれ。いや本当に。四万三千円のどんな豪華ないすに人が座っているか見たいですよ、正直言って、事務の方々が。
 こういういいかげんなことをやって、それを政府の方々、財務大臣も責任者ですよ、これは、財務大臣としての。こんないいかげんな積算で八百二十五億円ものお金を地方にばらまき、そしてその使うお金の無駄遣いをなくすという努力をほとんどしないとおっしゃった、今日。今日、いや、中村政務官がやるとおっしゃっていただいたこと本当にうれしい、僕は。是非政治の力でやってください。それをお願いして、この定額給付金の使いぶりについては質問を終わらさせていただきたいと思います。
 次に私が御質問申し上げたいと思いますのは、今、中小企業等は非常にきつい状況になっています。さきの追加補正予算でも信用保証協会、中小企業が金を銀行から借りられるときに政府が保証するという制度、枠を拡大させていただきましたけれども、その中で今問題になっていますのは、信用保証協会で中小企業がお金の信用保証を受け、そしてやっぱり経営危機に陥られる。経営危機に陥ったときに、その債権のカットなどをやらなきゃいけないんですね、当然のことながら。お金を返せなくなりますから。信用保証協会にこの債権が移動した場合、求償権、債権を要求する権利が保証している信用保証協会に移ります。その信用保証協会に債権を請求する権利が移ったときに、債権放棄をするときに、現状におきましては地方議会の承認が必要となっています。ですから、いろんな中小企業が経営危機に陥り、そして保証協会に債権が移動し、保証協会が債権を処理してくださいと、そうしなきゃ再建手続ができませんから。というときに議会の手続が、承認が必要となってきます。進んだ地方自治体におきましては、条例でその議会の決議、議会の手続は要りませんよということをしている自治体が今数件できている状況でございまして、私は、今のこの中小企業の経営状況を考えたとき、至急、このような条例で信用保証協会が債権放棄するときに議会の決議は要らないよというふうに決めるようなことを全国の自治体に進めていただきたいと思いますが、その点につきまして、中小企業庁ですか、答えていただいてよろしいですか。
#205
○政府参考人(横尾英博君) お答え申し上げます。
 今議員御指摘のとおり、多くの信用保証協会におきまして、その求償権の放棄をするに当たりまして、協会と損失補償の契約を結んでいる地方公共団体の議会の議決が必要となっておりまして、中小企業の事業再生に機動性が必要とされる中で個別に議会の議決を求めるというのは事業再生の時宜を失するおそれがあるというふうに私ども考えております。
 このため、昨年から、各地方公共団体に対しまして、その地方公共団体の長の承認で放棄ができるような、そういう損失補償の条例のひな形をお送りをいたしまして、また、各都道府県知事あてに協力依頼の発出をして条例の策定を働きかけております。これまで四都県において条例が策定をされておりますし、さらに、四県において年度内の条例策定を目指すなど、多くの道府県で条例策定に向けた取組がなされているというふうに承知をしております。
 議員御指摘も踏まえまして、引き続き地方公共団体に対して理解と協力を求めてまいりたいというふうに考えております。
#206
○藤末健三君 是非、中小企業庁にも頑張っていただきたいと思いますし、是非とも、中村政務官にまたお願いでございますが、総務省も関係しますので、総務省からも是非一緒に連携して、地方自治体の信用保証協会が活動がもっと柔軟にできるようにしていただきたいと思います。これはお願いだけで終わらさせていただきます。
#207
○大臣政務官(中村博彦君) はい、分かりました。
#208
○藤末健三君 ありがとうございます。
 続きまして、中小企業と申しますか、いろんなベンチャー企業、この不況下においても新しい事業を起こして戦っておられるベンチャー企業は数多くあります。ただ、今どういう問題があるかと申しますと、J―SOXという会計の開示義務やいろんな処理の義務が生じていまして、あのアメリカのSOX法に倣って日本版SOX法、J―SOXというのがございます。
 この仕組みがどうなっているかと申しますと、ほぼアメリカと同じような仕組みになっている。しかし、なぜかアメリカと違う部分もございます。例えば、アメリカはダイレクトレポーティングという方式がございまして、これは何かというと、監査法人が経営者の評価と関係なく直接報告ということを、アメリカはそういう仕組みを持っていますが、日本はそういう仕組みを持っていません。
 どういうことかと申しますと、我が国は監査法人が見なければレポーティングはできない。アメリカは経営者がレポーティングができます、株主に対して。そして同時に会計監査人がレポーティングできるということがございまして、何が今、日本で起きているかと申しますと、我が国においては企業経営陣が監査法人内のマニュアルに従わざるを得ないような状況。ですから、監査法人がこうしろこうしろと言うことに従わなければレポーティングができないような状況になっておりまして、今このJ―SOX、内部統制の手続が非常に厳しくなっておりますので、大きな負担を小規模な企業に掛けているという状況です。
 私の知り合いの会社は、例えば大体売上げが二十億円ぐらいの会社があります。そして、今マザーズに上場していると。この会社が内部統制、会計検査やコンサルティングに払っているお金は何と年間二千万円、売上げの一%を払っているという状況。本当にもう利益がほとんど上がらない中に売上げの一%近い負担が生じているというのが今の現状になっております。
 アメリカにおきましては二〇〇四年から中小の規模の企業、この中小の規模の企業というのは大体時価総額が七千五百万ドル未満の上場企業ということでございますが、それにつきましてはこのSOX法の適用を停止しているということを行っていますが、是非とも我が国もこの中小企業に配慮したJ―SOXの適用緩和をやっていただきたいと思いますが、金融庁、金融大臣、よろしいですか。いかがでしょうか。お願いします。
#209
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 今委員がお尋ねの内部統制報告制度についてでございます。
 昨年四月から上場企業を対象に導入されましたこの内部統制報告制度でございますが、企業等に過度のコスト負担を掛けることなく、効率性と有効性のバランスを取りながら内部統制を整備するということを目指しているものでございます。しかしながら、内部統制報告制度の実施に向けた実務の現場におきましては、一部に確かに誤解に基づいた過度に保守的な対応や準備の遅れ等があると聞いております。委員御指摘のような諸問題もあるというふうにも聞いております。
 このため、これまで内部統制報告制度に関する十一の誤解というものを公表いたしまして、改めて制度の意図に関する説明をするとともに、内部統制の基準等の内容の一層の明確化を図る観点から、QアンドAの公表や日本経団連等と共同での相談・照会窓口の設置などを行ってきたところでございます。こうした仕組みを通じまして、特に中小企業につきましては大企業と同様の内部統制の仕組みというのは必要ではないと、企業の規模など中小企業の実態を踏まえました簡素な仕組みが容認されていることなどをこの中で明らかにしているところでございます。
 また、三月決算会社の期末を控えまして、関係省庁とも連携をいたしまして、中小企業に対する目下の問題に係るアンケートの実施を行っております。また、中小企業を対象とする相談窓口の設置などを新たに行っているところでございまして、諸問題について、その受付、そしてまたそれに対するお答えをしているというふうな形で進めているところでございます。
 金融庁といたしましては、制度の円滑な実施の観点から、制度の適切な運用に努めるとともに、制度の趣旨を超えた過度の対応により実務が萎縮することのないよう、引き続き真摯に対応してまいりたいと考えております。
#210
○藤末健三君 是非とも、その十一の誤解と言われるものを徹底していただきたいと思うんですよ。ですから、金融庁の方は、中小企業に対しては大企業と違う会計基準などを適用していいですよとおっしゃっていますけれども、会計監査のところまで落ちているかどうか、それをもう一回徹底することをお願いしたいということがあります。
 それと、あと二つお願いしたいことがございまして、まず一つは、是非とも、監査に任せるんではなく、是非とも議論として大企業と異なる基準や実務指針を金融庁が率先して検討する、指針を、方向性だけですよ、ということをまず一つお願いしたいし、もう一つお願いしたいのは、株式の監査の評価の中で重要な欠陥という項目があるんですね、重要な欠陥。
 先ほどおっしゃっていた十一の誤解というパンフレットを見ますと、重要な欠陥とは、今後改善を要する重大な課題ということにされていますけれども、今どういうふうになっているかというと、会計監査会社が重要な欠陥と出ただけで株はほとんどもう動きは止まります。上場条件を満たすことができなくなり、そして退場すると、市場からという事例がございまして、重要な欠陥というものがあくまでも今後改善を要する重要な課題にすぎないということをもっと明確にしてほしいと思います。
 過去の事例を挙げるといっぱいありますよ。重要な欠陥ということを会計監査会社から言われたがゆえに資金繰りがうまくいかず倒産近くまで追い込まれた例もある。そういうものを見たときに、是非ともこの重要な欠陥というものは今後改善を要する課題があるにすぎないということを明確にしたいと思うんですが、この二つ、金融庁さん、いかがでしょうか。
#211
○政府参考人(内藤純一君) まず、第一点の問題につきましては、今後この制度というのはこの三月期決算の会社から適用が始まるわけでございまして、この実務、制度の定着等を見ながら、問題等があれば柔軟に対応していくという形で心掛けてまいりたいと考えております。
 それから、重要な欠陥の問題でございますが、内部統制報告制度におきます重要な欠陥、委員御指摘のとおり、これは財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高い内部統制の不備をいうということでございまして、重要な欠陥がある場合に内部統制報告書にその内容等を記載するということになっております。ただ、この重要な欠陥という意味が誤解をされまして過剰反応を招いているのではないかという御指摘がございます。
 そこで、重要な欠陥は、内部統制に今後改善を要する重要な課題があることを開示するということに意義があるということを内部統制報告制度の追加のQアンドAで示しております。そしてまた、内部統制に重要な欠陥が仮にあったとしても、それだけで例えば上場廃止になるとか金融商品取引法の違反になるとか、そういうことはないんだということも私どもホームページあるいは説明会等で周知を図らせていただいているところでございます。
   〔委員長退席、理事大塚耕平君着席〕
 いずれにいたしましても、この三月決算の期末を控えまして、関係者とも連携をし、重要な欠陥の意義、そしてまた誤解がないように、実務が萎縮することのないよう、引き続き適切に対応していきたいというふうに考えております。
#212
○藤末健三君 是非、局長にお願いがありますのは、私、去年、本当に有り難いと思いましたのは、金融庁に中小企業の経営者のところに行って直接話を聞いていただきたいということを申し上げたら、去年やっていただいたわけですよ。
 またお願いがありますのは、本当にマザーズとかに上場している企業のところに行ってください。どれだけひどい目に遭っているか、どれだけ苦しんでいるか。彼らが多分この不況期に頑張ってもらわなければ、景気が回復したときの次の会社の芽が出ませんですよ。今、種のまま多分凍え死んでしまう。是非金融庁から、そういうところに対してちゃんと見ているんだというメッセージを発信していただきたいと思います。
 続きまして、銀行等の株式等の保有制限等に関する法律の一部を改正する法律案について、柳澤先生にちょっと御質問をさせていただきたいと思います。
 柳澤先生におかれましては、やはり金融の専門家とされて本当に今のこの経営危機に対していろいろな御配慮をいただいて活動されているということを、本当に敬意を表させていただきたいと思います。
 しかし、今回の法律につきまして私は二つのことを御提案というか、申し上げたいと思います。
 一つは、この株式等買取り機構、今銀行が保有している株式を買い取るということでございますが、今の株式市場の状況を見た場合、私は、例えば、固有の銘柄はまずいかもしれませんけれども、例えばインデックス銘柄、インデックス銘柄というとちょっと分かりにくいところございますが、例えば、全体の株式の価格を反映しているようなものや、あとは特殊な商品といったもので特定の銘柄を指定しないものについて株式買取り機構が買取りをするということは私は考えるべきだと思うんですけれども、柳澤先生、いかがでございますか。
#213
○衆議院議員(柳澤伯夫君) 私の立場はこの今回出しました改正案につきまして御説明をさせていただくということでありまして、基本的に改正してない問題については藤末先生と同じ立場なんです、一議員でありますので。したがって、私がこの問題について何か言うとすると個人的な考え方ということになるわけでございますが、それが果たしてこうした場で答弁席から申し上げることが適切かどうかということにいささか逡巡を感じる次第でございます。
 ただ言えることは、私ども、この改正案の立案までの間にどういう議論をしたかということでございますが、今委員が御示唆されたようなことも、非常に早いころでございますが、全く白紙で議論をし始めたものですから当然議論もしたわけでございますけれども、やはりそこまでさかのぼることについては余りにもこの法律と距離があるということで、取りあえずはとにかくこの法律を改正することが先決で、これを動かしたいということからこうした改正案に至っているということでございます。
 したがいまして、また委員なぞともいろんな考え方を交換しながら今後また勉強をしたいなという気持ちでございます。
#214
○藤末健三君 私は、株価の対策というのは景気対策の肝だと思っております。
 どういうことかと申しますと、日経平均が千円上がると、市場で増える信用保証力、三十兆円なんですよね。ですから、我々が一生懸命いろんなことをやるよりも株価を千円上げれば三十兆円のお金が回るようになると。それだけのインパクトがあるわけです。
 そして、今株価がいろんな落ち方をしていますけれども、細かいデータを見ると、個人投資家は買い越しているんですね、実はこの十月ぐらいから。何が落ちるかというと、外国人投資家がどんどんどんどん月大体一兆円ぐらいな売り越しをしている。ですから、本当に、何を申し上げたいかというと、一兆円なんですよ、売り越し、実は。ですから、数兆円の動きで株価は決まっているということでございますので、本当に政府の意思をやっぱり示し、今、金融資産千五百兆円眠っていると言います、日本の国内に、その一部でも回るような工夫をすることにより、私は、株価は上げることができますし、また株価が上がれば、大事なことは銀行の貸出資力が出るということなんですね。
 例えば、これはちょっと新聞の記事でございますから正確なデータではないと思いますが、今、メガバンクでも一番いいところでも七千五百円以下になると含み損が出ると、日経平均が七千五百円以下になると含み損が出ると言われています。そして、他のメガバンクでも九千円や九千五百円以下に日経平均がなってしまうと含み損が出るということでございますので、やはりある程度の基準まで株価を上げ、そして銀行の信用保証力を上げること、そしてまた企業自体の直接金融からの資金を潤沢にするということは是非引き続き検討していく、我々は検討していく余地があると思います。
 そしてもう一つ、株価とともに大事なことが、私は、社債とコマーシャルペーパー、CPの問題があると思います。私が調べた範囲でも、来年度償還がある社債、七兆円です。そして今、CP、コマーシャルペーパーと社債の全体の市場規模というのが大体七十兆円ぐらいでございますけれども、そのうち約二十兆円分ぐらいが来年度借換えできないんじゃないかと言われているという状況でございまして、是非ともこの社債の問題につきましても、どういう手段を使うかというのはございますが、きちんと議論をしていかなきゃいけないと思っておりますが、特に社債の議論について柳澤先生はいかにお考えでしょうか。お願いします。
#215
○衆議院議員(柳澤伯夫君) これについても私がここで申し上げるのが適切かどうかというのは極めて私は疑問に思うわけでございますけれども、今委員がおっしゃられたようなことについても私どもはいろいろと考えておりますし、また、政府におかれまして政投銀に特別の危機対応業務のための枠というものを用意しましてそうした問題に、コマーシャルペーパーにはコマーシャルペーパー、それから社債については社債ということで資金枠が用意されているというふうに承知をいたしております。
 今後とも、勉強することについては私ども努力を惜しまないつもりでございます。
#216
○藤末健三君 ここで本当に株価の問題、そして社債、コマーシャルペーパーのやっぱり今後あるであろう問題について意識が共有できたことは非常に有り難いと思います。
 私が次に御質問したいのは、日本銀行が株式市場から直接株式を購入することについてお話ししたいと思います。
 今、金融機関の機能、システム安定化のために銀行からの買取りということを議論させていただいておりますけれども、私がお聞きしたいのは、財務省、特に金融庁、日銀法を所管している省庁にお聞きしたいんですが、日銀が株式市場から直接株式を購入することが法的にできるかできないかということを教えていただけますでしょうか。これ、与謝野大臣にお聞きしてよろしいですか。──じゃ、どうぞお願いします。
#217
○政府参考人(佐々木豊成君) 私の方から法的な枠組みだけ申し上げます。
 日銀法第四十三条第一項の規定におきまして、この法律の規定により日本銀行の業務とされた業務以外の業務を行ってはならないとされておりますけれども、同項のただし書におきまして、この法律に規定する日本銀行の目的達成上必要がある場合において、財務大臣及び内閣総理大臣の認可を受けたときはこの限りではないというふうにされております。
   〔理事大塚耕平君退席、委員長着席〕
 したがいまして、日本銀行が株式を市場から直接買い入れることにつきましては、法律上は、日本銀行法第一条の目的達成上必要がある場合において日本銀行が認可申請を行い、財務大臣及び内閣総理大臣の認可を受けたときは可能であるというふうに考えております。
#218
○藤末健三君 ということは、一条に基づき、目的に基づき、そして四十三条のただし書ですよね、たしか。四十三条のただし書に基づき、日銀が財務大臣、金融担当大臣に申請をしたときには、それが許可されれば日銀は株式市場から直接株を購入できるということですね。
#219
○政府参考人(佐々木豊成君) 先ほど申し上げましたように、第一条の目的達成上必要があるという条件とその認可申請があって、これは日銀の御判断で認可申請があって、かつ、いろいろ判断をして認可を受けたときは可能であるという条件付でございます。
#220
○藤末健三君 日銀さんにお聞きしたいんですけれども、先ほどありましたように、一条に基づくこと、日銀法の目的に基づくということでございますけれども、これは私の解釈でございますが、今先ほどお話ししましたように、株価が落ちることにより銀行の含み損ができる、そして銀行の金融システムの安定化が損なわれるということが今起きそうになっているという状況ではないですか。
 したがいまして、これは日銀さんの、やるかどうかではないですよ、やるかどうかではなく、日銀が金融システムの安定化という短期的な視野だけではなく、先ほど申し上げましたように、もっと長期的に、株価が上がることによって銀行の含み損がなくなり金融が安定するというところまでを視野に入れた株価対策のための市場からの株式の買取りという政策を検討すべきじゃないかと考えますが、いかがでございましょうか。
#221
○参考人(中曽宏君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、先般、日本銀行は金融機関からの株式買入れを再開いたしましたが、これは四十三条、日本銀行法四十三条の認可を受けて実施しているものでございます。これは、御指摘のとおり、金融機関の株式買入れは金融機関による株式保有リスクの削減努力を支援することになるであろうと、これを通じまして金融システムの安定確保を図るものでございます。
 そこで、御質問の株価対策として日本銀行が株を買い入れるかどうかということでございますけれども、まず株価でございますが、これは内外の多数の市場参加者による企業業績の見通しに基づいて形成されるものでございます。したがいまして、市場から株式を買い取る対策につきましては、現在のように大変グローバル化した市場の下での効果がどうなのかとか、あるいは市場取引をゆがめる可能性がないかと、そういった点などの検討が必要ではないかというふうに考えてございます。株価の回復のためには、私ども、先行きの経済、企業業績に関する市場参加者の見方が改善することが不可欠の前提というふうに考えてございます。
 日本銀行は、我が国経済が物価安定の下で持続的経済成長に復帰していくため、昨年以降、政策金利の引下げに加えまして、金融市場の安定確保、企業金融の円滑化に向けた様々な措置に取り組んできてございます。こうした措置が効果を発揮しますれば経済や企業業績の改善につながっていくわけでございまして、これが株価にも好影響を及ぼすものというふうに私どもは考えてございます。
#222
○藤末健三君 僕は日銀さんに聞いていただきたいんですけれども、私、日銀さんにフリーハンドというか新しいツールを持っていただきたくて質問したわけであって、ここで否定することは全く意味ないですよ、はっきり言って。検討しますとだけ答えていただきたかったです。
 そしてもう一つあるのは、市場価格はいろんな参加者によって決まるというのはおっしゃるとおり。ただ、日本銀行という中央銀行が参加することが非常に大きなインパクトがあるということは申し上げておきたいと思います。
#223
○委員長(円より子君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
#224
○藤末健三君 最後でございますので、私は、この定額給付金、冒頭に申し上げましたように、まず一つはその経済効果、疑問であるということ。是非、与謝野大臣には経済の統計、予測、国家の基盤でございますので、きちんとしっかりしてほしいと思います。
 そしてもう一つは、定額給付金の執行、八百二十五億円、いいかげんな積算でやろうとしている。是非とも、中村政務官におかれましては、無駄遣いが徹底的にないように使ったものは全部領収書を集めてチェックするということをお願いしまして、質問を終わらさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#225
○大門実紀史君 大門でございます。
 午前中、日本振興銀行が商工ローンと変わらない取立てをやっていることを指摘しましたし、SFCGの破綻とも一蓮託生ではないかという疑惑を申し上げましたけれども、こういう問題に対して政治家がどうかかわるかという点で、今日は武士の情けということでさらっと取り上げておくだけにしておきたいと思いますが、ちょっと注意を喚起したいという意味で政治家のかかわり方、取り上げたいと思います。
 ちょっと大臣、与謝野さんはもう政治家としての大先輩ですから、一般論で結構なんですけれども、私、ちょうど去年ですか、マルチ商法で、残念ながら野党の議員の方でしたけれども、国会でマルチ業界のために質問を度々されている方のことを指摘いたしました。後から、業界から献金を受け取っているということが判明して今度の選挙にはお出にならないという残念な結果になったわけですけれども、その場合は受託収賄罪まで問われる以前に社会的、道義的責任を取られたと。党内でもいろいろあったんだというふうに思いますが。とにかく、業界から、あるいは企業から献金を受けて国会で質問をするというのはもう過去にもありましたとおり受託収賄に問われるというのはもう明らか、そういう時代でございます。
 もう一つは、ある企業の役員をやっている国会議員がその企業のビジネスモデル、あるいはその企業がやっているマーケットですね、それをそのために国会で質問をするというのは、考えてみれば、オリックスの宮内さんが規制改革会議でいろいろ発言をされてあのかんぽの宿の問題で大問題になりましたけれども、ましてや国会議員が会社の役員をやっていて、自分の企業あるいはその産業といいますかマーケットのために質問を繰り返すというのは、ある意味じゃ、もう私は大変危ないことじゃないかなと、献金をもらって質問する以上に、ストレートに問題があることじゃないかなというふうに思いますが、一般論で結構なんですが、政治家としての与謝野さんのお考えを聞きたいと思います。
#226
○国務大臣(与謝野馨君) 国会議員が閣僚等のポストに就いていないときに企業の役員をやっているということは、これは許されることだと思いますが、立場を利用して国会で質問をすると、しかも自分の企業のために質問をするということがあるとすれば、それはやっぱり企業の規定に関して責任を問われかねないことであると思いますし、それ以前に、やはり政治家としての廉潔性を保持するためにも、自分の企業にかかわるようなことについて質問をするということは厳に差し控えるべきだと私は思っております。
#227
○大門実紀史君 ありがとうございます。
 実は、取り上げてきました日本振興銀行ですね、この社外取締役議長、その日本振興銀行設立にも、木村剛さんと一緒にかかわられた自民党の衆議院議員がおられます。平将明さんという方ですけれども、まだ若い方なので、一年生議員なので、これ指導してほしいという立場で、余り名前は言いたくなかったんですけれども、申し上げますけれども、国会質問を度々なさっております。
 大体、議事録全部ありますけれども、二つに分かれまして、一つはミドルバンクのビジネスチャンスを増やせといいますか、ミドルって何かといいますと、要するにサラ金があって商工ローンがあって銀行があると、その間の金利ですね、ミドル金利と、そういう意味のその部分のマーケットを育成しろということを度々質問をされております。まさに日本振興銀行のビジネスモデルでございます。
 もう一つは、私自身大変憤りを感じておりますけれども、これは貸金業法改正に絡んで、この方は元々反対をされてきたみたいですけれども、貸金業法の改正、グレーゾーン廃止が間違いだったと、与謝野さんと一緒に議論したあれが間違いだったということで、少なくとも事業ローン、商工ローンについては見直すべきだということを論陣を張って国会でも質問されておられます。
 振興銀行は大体上限一五%ぐらいの利息を取っておりますけれども、これはグレーゾーン廃止ということを見てやっているわけですが、できればもうちょっと取りたいというようなこともあるわけですね。私は非常に危ないところで質問を繰り返されているなというふうに思います。本当に、まだ四十一歳で若い方でございますし、国会議員になったばかりかな、だから余り国会議員の節度というか、まだよくお分かりになっていないのかも分かりません。そういう点で、自民党の中でよく指導もされた方がいいと思いますが、いかがでしょうか。
#228
○国務大臣(与謝野馨君) 日本振興銀行、個別の銀行のビジネスモデルについて、その是非を私がここで表明するわけにはまいりませんけれども、いろいろな誤解を生ずるような発言というのは国会議員は慎まなければならないというのは先生の御指摘のとおりだと私は思っております。
#229
○大門実紀史君 まあ今日のところは親切で申し上げているというふうに取られて、よくよくその辺をお酌み取りいただきたいというふうに思います。これ以上ちょっといろいろ続くと違うレベルで取り上げなきゃいけないし、調査もしなきゃいけないということを、御本人にも伝わると思いますが、思います。
 委員長にお願いをしたいんですけれども、午前中、SFCG、日本振興銀行のかかわりを質問してまいりました。是非、このSFCG破綻問題の集中審議をこの委員会でお願いしたいということと、参考人としてSFCGの前代表取締役であります大島さん、そして今、度々申し上げてきました日本振興銀行の代表であります木村剛さんを参考人としてお呼びいただきたいと思いますが、御検討いただきたいと思います。
#230
○委員長(円より子君) ただいま大門君申出の件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
#231
○大門実紀史君 それでは、次のテーマの株価対策について質問いたします。
 二十四日にTOPIXが一時バブル後最安値と。今日も大変な安値になっていますけれども。とにかく日経平均、二十六年ぶりぐらいの安値でずっと今うろついているというところでございます。
 それもあってでしょうか、与謝野大臣は、今回、株買取りの法案が審議されておりますけれども、さらに、公的資金で市場から株等々を買い上げる案などを与党に、自民党に検討してほしいという要請をされたということが、新聞報道ですけれども、されております。その辺、そういう要請されているんでしょうか。
#232
○国務大臣(与謝野馨君) 株価対策というのは言葉で言うのは実に簡単なんでございますけれども、株価というのはやはり経済や企業業績を反映したものであって、それに人工的に手を加えていいかという基本的な問題があります。それからもう一方では、やはり株価が急落することによって起きるいろいろな経済的な現象、こういうものを未然に防ぐ社会的な価値があるかどうかという判断がもう一方であると私は思っております。
 株価が急落をいたしますと、金融機関及び生保等の経営に重大な影響を与えますし、一般の大中小すべての企業に対する経営を何らかの形で圧迫をする、またそのことによって雇用が不安定になるという全体がつながっている問題でございます。
 したがいまして、株価をどう支えるかというのは、一般的な経済の原則のほかに、日本の経済が一体今どういう状況にあるかということに対する深い情勢判断、洞察の下で行うべきことであると思います。ただし、これもふだんからきちんと緊急時にはどう対応することが可能かという、そのことはやはり検討をしておかなければならないと思っておりまして、先般、柳澤議員にお目にかかって、政府の方ではなかなかできないので与党の方でそういうことも図上演習として御検討いただきたいということをお願いしたところでございます。
#233
○大門実紀史君 大臣が前段に言われたことは非常に私は重要だと思うんですけれども。
 確かに株が下落するといろんな影響が出て、いろんな事態が起きていますよね、雇用にまで影響するというのはそのとおりでございまして、私は何もやらなくていいとかという意味で言っているんじゃないんですが、株を公的資金で支えるとかこういうことは、本当に気を付けないとちょっと飛びはねた議論がすぐ出るんですけれども、よくよく考えなきゃならないんじゃないかなと思っております。
 小手先でいろいろやっても、結局元に戻ってしまうと。それは、やっぱり株というのは実体経済の反映、鏡でございますから、何かやらなきゃといって焦っちゃって、もう一喜一憂して、今日下がった、何かやらなきゃと、もう右往左往してしまうのは気持ちとしては分からなくありませんが、政治こそどんと構えて、本来の対策を打たないといつまでたっても逆に政治が翻弄されるということにもなりかねないんじゃないかなというふうに思っています。
 特に、この間株価の、私もこの間ずっと見ているんですけれども、動きをですね。ついこの間までは、大体海外投資家が引いているわけですね。これ大体、日本株というのはまだ利益が出ていましたから、日本株を売って利益を確定するために、日本株で稼ぐために売っていたと。ところが、この前のGDPの発表以来、今度は日本経済がもうひどいと、ストレートに日本株売りがやられていると。
 こういうふうに見ますと、結局やっぱり一番大事なのは、一番今回落ちているのは、昨日はアメリカのAIGの影響ありますけれども、全体で株価が下落しているのは、どうしても実体経済、日本のGDP、これが落ちたせいだと思うわけですね。そうすると、まずそれを引き上げると、あるいはそれが引き上がるであろうと人々が思ってくれる政策を打ち出すことが一番大事で、余り右往左往して小手先の何やったらいいかということではないんではないかと思いますけれども、もう一言、いかがでしょうか。
#234
○国務大臣(与謝野馨君) 人間も耐えかねる激痛に対して、一時的な鎮痛ということは必要な場合はあるわけです。しかし、薬物による鎮痛に依存するというのは、決して健康を取り戻すゆえんではないと。経済ももちろん同じことでして、耐え難い激痛に対しては政策的な配慮は必要だとしても、やはり本来の健全な経済を取り戻す、このことを忘れていろいろな対策を講ずるというのは、私は正しくないと思っております。
#235
○大門実紀史君 もうそういうお考えでしたらちょっと慌てないで、また何か、せっかくこの株買取り、せっかくといいますか、株買取り法案を審議しているのに、これでは足りないから次のもっと拡充したものをなんという議論にならないようにしていただきたいなと思うわけですね。
 実際は私、柳澤議員もそういうふうに思っていらっしゃるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#236
○衆議院議員(柳澤伯夫君) 先ほど来申し上げているとおり、私の立場は、御提案させていただいているこの銀行保有株の取得機構法案、これの御説明要員ということでございますので、その他のことについて私が何か申し上げるというのは本来はばかられるべきだと思います。
 ただ、先ほど大臣からも私の名前に言及されるということがございましたので申し上げますが、本当に株式市場対策というようなもので株価をどうこうするということについては、よっぽどの検討を経なければならないことであるというふうに考えておることは、大臣の仰せのとおりと思っております。
#237
○大門実紀史君 何かそうすると大臣も柳澤議員も、何か余りやりたくないというか、やってもどうかなとか、渋々、仕方がないから検討しているみたいなんですね。そんなことが感じられるんですけれども、だったらもう検討しない方がいいんじゃないですか、やめちゃった方がいいんじゃないですか。何でそんな、そう思いながら次の対策を何か検討しなきゃという話になるんでしょうか。
#238
○国務大臣(与謝野馨君) 私、図上演習という言葉を使ったんですけれども、やっぱり図上であっても、どんな問題が起きてもその場合にはこういうふうに対処する方法があるとか、あるいは対処する方法はないとか、そういうことをやっぱりきちんと検討しておく必要がある、また検討しておくことが国民に対する誠意だろうと私は思っております。これは、やりたいとかやりたくないとか、腰が引けているとかということではなくて、やはりあらゆる事態に対応できる、やっぱり少なくとも頭の上ではきちんと物を考えるということはやっておかないと、怠惰のそしりは免れないと思っております。
#239
○大門実紀史君 私、もうこの場では余り細かい議論入りたくないんですけれども、ちょっとそもそも論としてお聞きしたいんですけど、公的セクターが株式市場、CPでも社債でもいいんですけれども、そこに介入するということそのものが、市場経済の中においてはそのものが自己矛盾を起こすわけですよね。
 もう今日の日経新聞一面読んでいても、何を愚かなことを言っているのかなと思ったんですけどね。まあさっきもありましたけど、何か社債、CP、借換えでいくと二十兆円ぐらいの穴埋めをしなきゃいけないと、だから政府が今言っている規模だと金額が少ないと、こんなことを言っているわけですね。
 じゃ、まあ何でもいいんです、株でもCPでも社債でもいいんですけれども、仮に十兆円つぎ込んで効果なかった、二十兆円つぎ込んだら効果が出た、支えられた、引き上げられたと。この瞬間に市場経済のメカニズムといいますか、機能を公的セクターが崩しちゃったわけですよね。ということですね。仮にしばらく行ってまた下がったときにどう思うかというと、また公的セクターがやってくれるだろうと。こんなことを思うのは市場経済とは言えないわけですよね。だから、この間、アメリカも対策打って、織り込み済みで株が一時上がってまた下がると、こんなことばっかり繰り返しているわけですよ。日本だってそうなわけですよね。
 今、大臣が言われたように、いざというときのために用意しておくんだと、これではマーケットが納得しないと日経新聞は言っているわけですね。実際に幾ら入れたかだと。こんなことにどんどん巻き込まれていったら市場経済じゃなくなるし、資本主義じゃなくなってしまうと。まあ私が言うのも変ですけど、何かおかしな話になってくるんじゃないかなと思うわけでございますよね。
 だから、もうそのそもそもの、この日経新聞も言っているんですよ。こういう言い方はよくあるんですよね、市場の機能を壊さない程度に、機能を壊さない程度に介入すべきだと。こういう議論があるんですけど、効果が出たときは機能を壊しちゃっているわけですよね、市場の機能を、メカニズムを。これは非常に大事な議論を私していると思うんですけれども。これが基本にあるから、私は慌ててばたばたと手を打つようなことをしないで、もっと実体経済そのものをどうしたら、人々が、上がっていくなと、良くなっていくなと思うような対策を重視すべきだというふうに思うわけでございます。
 柳澤さんとはもうこれで多分質疑できないと思いますので、最後にお聞きしたいのは、まさか社債やCPやそんなものをどんどん政府が機構をつくって買っていくと、ましてや、J―REITとかETFとかいろんな話が出ていますが、そんな方向はないと思いますけれども、いかがでしょうか。
#240
○衆議院議員(柳澤伯夫君) ますます何か私の答弁範囲を超えた大変高度な御質問でありまして、私がお答えする立場にはないと思うんですけれども。
 しかし、今、委員の仰せの箇所でいいますと、日本では銀行が大変いまだに多額の株式を持っているとか、あるいは株式で申せば、この日本における株式取引の中で、あるいは保有高の中で外国人の投資家の占める割合というのが非常に高いとかという特殊な事情もあるわけでございまして、私どもとしては、とにかく万般常に勉強していかないとこのような非常に難しい局面に的確に対応するということがかなわないというおそれもあるので、勉強は怠らないでまいりたいと、このように考えております。
#241
○大門実紀史君 ありがとうございました。
 終わります。
#242
○委員長(円より子君) しばらくお待ちください。総理が御着席になられましたら始めますので。
 これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#243
○大塚耕平君 民主党の大塚耕平でございます。
 今日は、平成二十年度の第二次補正予算の関連法案の締めくくり総括を迎えられましたことは、私ども、この委員会の委員としても、取りあえず一区切りだなというふうに思っております。
 今日は野党の筆頭理事の立場から、総理ほか関係各位に御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、質問に入らせていただく前に、総理に一言お言葉をいただきたいんですが、過日、中川前財務大臣がお辞めになることになりました。大変、私どもも日本国民でございますので、国民としてざんきに堪えない思いでございますが、お辞めになった当日の国会につきましては、職権で立っておりました衆議院の予算委員会を御欠席になり、そして、当参議院財政金融委員会は正常な形で与野党合意の下で委員会が立っていたわけでございますが、残念ながら御出席にならずに委員会を開くことができませんでした。
 先日、官房長官から委員会に対してはお言葉をちょうだいしたわけでありますが、改めて、任命権者として総理に、委員長及び当委員会に対してお言葉をちょうだいしたいと思います。
#244
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありました点につきましては、過日、官房長官をしてそれの説明をさせていただいたと存じますが、言葉がまたずれているとかいうことになるといかがなものかと存じますので、官房長官が御説明申し上げたとおりです。基本的にはそれが答弁ということになるんだと思いますが、私どもといたしましても、大変残念に思っておるということでありまして、御本人の健康、いろんなこともあったと思って、御説明は御本人もいろいろしておられましたけれども、私どもとして、今先生が言われたと同じように、残念ながら、何というんですか、画像を通じて世界に配信されるというような結果になりましたことは、我々としては大変残念に思っておると同時に、いろんな意味で、イメージを下げ、せっかくいい仕事をしておられたにもかかわらずと思うところにつきましては、私どもも大変遺憾に思っております。
#245
○大塚耕平君 総理も大分慎重にいろいろ御発言になるようになっておられると思うんですが、私、今明快に質問させていただいたつもりでございます。当国会は、国権の最高機関ということで憲法に明記してございます。この国権の最高機関である国会に国務大臣が出席することは、憲法上の義務になっております。その義務を果たせなかったことに関して、私は残念だったとかそういうことをお伺いしていません。委員長及び当委員会に対して総理としてのお言葉を賜りたいと伺っているわけであります。
 もう一度お伺いいたします。
#246
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 委員会に対しての釈明ということ、大変御迷惑をお掛けしたんだと思っておりますので、その点に関しましては誠に申し訳なく存じております。
#247
○大塚耕平君 いや、私ども別に総理のお困りになるようなことを無理に聞こうとかそんな思いは全然ないんですよ。率直にここは、国権の最高機関たる国会に対して敬意を表していただきたい、委員長に謝罪をいただきたいと、それだけのことでございますので、今一応一言いただきましたので、これをもって私どもも過日の件については一区切りとさせていただいて、今日の本題に入らせていただきたいと思います。
 ところで、総理、この第二次補正予算は、総理が十月の三十日に発表をされた生活対策に基づいて編成された補正予算でございます。十月三十日から数えて十一月、十二月、一月、二月と四か月たっているわけでございますが、改めてお伺いしたいんですが、総理はなぜ第二次補正予算を昨秋の臨時国会中にお出しにならなかったんでしょうか。
#248
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 第二次補正予算の話につきましては、御存じのように、生活対策及び生活防衛のための緊急対策の予算化ということで、いわゆる改正の金融機能強化法案の予算化とか、また二十年度税収の大幅減への対応策など、併せて決定する必要があったと、私自身はそう思っております。したがって、これら今三点のことにつきましては、昨年末でもありましたので、まとめた二次補正予算案を国会に提出するというのは国民に対して適切であり、分かりやすく、これ一本でまとめてというのが正しいと、私自身はそう思っております。
 そのため、一月の五日に通常国会を開くと同時に二次補正予算案を国会に提出して御審議をお願いを申し上げたということでありまして、私どもといたしましては一月五日に国会に提出し、おかげさまで補正予算は一月の二十七日に成立をしたということだということだと思っておりますんで、私どもとしては、今申し上げましたように、提案をしなかった理由といえば、要するに歳入欠陥が起きますんで、その歳入欠陥の総額もきちんとまだ把握できていない段階でもありましたので、二つ、その点も含めましてまとめて出すというのが我々としては正しいというように思ったからであります。
#249
○大塚耕平君 いや、総理は、経済に強い総理と自他共に認めるという、そういうお立場で登場されたわけでありますので、私ども、期待をした部分もございます。したがって、今歳入欠陥が見込まれる中では臨時国会で出せないというふうにおっしゃいましたけれども、それこそ経済にお強い総理としては、この事態が百年に一度の事態だという御認識であれば、赤字国債を発行するということを決断してでも、十分歳入を確保して二次補正予算は臨時国会中に私は出せたと思っております、私自身はですね。
 そこで、遅れたことによる影響があったかなかったか、経済に対して、あるいは国民の皆さんの心情に対して。第二次補正予算が臨時国会中に提出されなかったことに伴う影響はあったかないか、これについて御認識をお伺いしたいと思います。
#250
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは大塚先生、いろいろ意見の分かれるところだとは思います。
 ただ、私どもが一番懸念をしておりましたのは雇用です。雇用の場合に、更に増えるというのを防ぐためには企業の倒産を避ける、これに勝るものはないと思っております。したがいまして、企業倒産を、なかんずく大手より中小零細というところが抱えている従業員の数とすれば圧倒的に多いわけですから、そこの部分が倒産をする、なかんずく黒字にもかかわらず資金繰りが付かないから倒産するというのが最も悲惨なことになりますんで、そこのところは断固避けたいというところで、例の九兆円のいわゆる資金繰りとか予算を付ける、経済産業省所管の部分でこれをやらしていただくということのおかげで、二月段階、三十七万件、約七兆円ぐらいのものがそこで付いたことになりますんで。十二月末でどうだったかちょっと正確に数字はありませんけれども、かなりあれが大きな効果はあって、倒産件数というものが少なくて済んだ。また、雇用調整助成金というようなものは我々としてはかなりな効果を生んだものなのではないかというように考えておりますので、私どもは、それによって極端な影響が出るということは我々としてはかなり抑えられたと思っておりますんで、出せなかったがゆえに非常に大きな影響が出たというのは、かなりその部分は抑えられたのではないかなというような感じがいたしております。
 言っておきますけれども、全然影響がなかったなんて申し上げるつもりはありません。
#251
○大塚耕平君 今後ろの方から影響は小さくないですよというようなお声が飛んだんですけれども、今の総理の御答弁は、影響がなかった、全然なかったわけではないけれどもそんなに大きくはないというふうに私には聞こえたんですけれども、例えば国交省が出している二十年度の不動産事業者の倒産数は、去年の四月から今年の一月までで三百九十件、前年に比べて二二・六%増、負債総額は二・一兆円、二・一倍です。
 それぞれ各委員、お地元でいろんな事例を御存じでしょうけれども、私の地元の愛知県では、ある不動産会社、といっても別に投機をやっているわけではなくて、ちゃんとしたハウジングメーカーですよ。倒産をいたしました。資金繰り倒産です、今言っておられたとおり。三十二期連続黒字の企業が突然息絶えるわけであります。こういうことに対して総理は、やはり時期が遅れたことに対する影響は必ずしも大きくなかったかどうか、恐縮ですが、本当に改めてもう一回率直なお気持ちをお伺いしたいと思います。
#252
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 個別の企業については、大塚先生、これはちょっとその企業のあれもありますんで、何ともお答えようのしようがありません。
 したがって、うまくいったところもありますでしょうし、経産省のあの部分を使ってうまくいったところもありますし、いろいろな形がありますんで、その企業に関して、個別の企業ですから何とも、三十何期連続黒字といえば極めてまともな営業というか、まともな経営をしてこられた企業、常識的にはそう判断すべき。それが黒字のまま倒産したというのは資金繰りが付かなかったということが大きな理由だと思いますんで、その資金繰りというものを考えてあの九兆円の話をつくらさせていただいたというのが背景ですが、それをうまく利用していただけなかったのか、その背景がちょっと分かりませんから何ともお答えようのしようがありませんが。
 したがって、個別の企業に関してちょっとお答えのしようがありませんが、全然影響がなかったということではなくて、あの予算が仮に通っていたとしてもそれが倒産したかもしれない。これはいろんな前提条件がありますんで、ちょっと個別の企業に関してはお答えしようがありませんが、重ねて申し上げるようで恐縮ですが、少なくとも今の段階で、今ので考えてみて、少なくとも我々としては物すごい厳しいものになると思っていたのが、あの九兆円とか雇用調整助成金とかああいったものは結構大きな効果を上げたのではないか、それなりに被害というか、倒産とか雇用とかそういったものに関しては、少なくとも我々としてはかなりな部分それを補えたのではないかという感じはいたしております。
#253
○大塚耕平君 総理、私は、今総理は現時点、総理であられて経済をつかさどっておられるわけでありますので、経済情勢についての認識が私どもと近いか遠いかということを確認をさせていただいているわけでございます。
 非常に僣越ながら、前総理、福田総理はサラリーマン経験、企業人としての御経験もあられて、いろんなうんちくを我々も聞かせていただきましたが、前々総理はそれほど経済にお詳しい、あるいは強いというお感じでもないなと思いながら、(発言する者あり)いやいや、安倍さんです、聞いていたんですけれども、それに比べると麻生総理はきっとうまく運営してくれるんじゃないかという期待もございました。しかし、今の御答弁聞いていても、少し私どもと危機感において濃淡があるんではないかなという気がいたします。
 与謝野大臣にもお伺いをいたしますが、ちょうどあのリーマン・ショックが起きたときには自民党総裁選挙の最中でございました。予算委員会でも質問をされたことでございますのでお答えになりにくいかもしれませんが、当初はハチに刺された程度だという御発言をしておられて、しかし結果として、十―十二月、いろいろ対応もされて何とかなった部分もあるんではないかという御趣旨のことも今総理が御発言になりましたが、十―十二月の日本の実質GDPはマイナス一二・七%。与謝野大臣、アメリカは何%かは御存じですか。いや、御存じなければ私自分で言いますけど。
#254
○国務大臣(与謝野馨君) 三・七ぐらいだったんじゃないかと思います。ちょっと資料がないんで。
#255
○大塚耕平君 いや、突然でございますので恐縮ですが、元々はマイナス三・八だったんです。それが先週、マイナス六・八に改定されたんです。それでもアメリカはマイナス六・八。去年の十―十二ですよ。リーマン・ショックの震源地。日本はマイナス一二・七。日本の方が影響が大きいんですよ。
 だから、そういう展開になったことに関して、もちろん補正予算だけがすべてだとは言いませんけれども、総理としての実は一挙手一投足、御発言が経済に影響を与えるわけでありますので、そういうことも含めて、何がしかやはり日本経済に影響を与えたんではないかという気持ちでお伺いをしたわけでございますが、そこは、起きてしまったことは取り返しが付きませんので、ここから先少しでもいい方向に行くように我々も努力をしたいと思いますが。
 そこで、総理にお尋ねをしたいんですが、過日、オバマ大統領と日米会談をされましたが、オバマ大統領の議会対応、あるいはアメリカの政府と議会の関係を、実際にオバマ大統領にもお会いになられて、どのように御評価しておられますか。
#256
○内閣総理大臣(麻生太郎君) オバマ大統領の議会対策について、これはいろいろ、人様の議会の対策に対する評価と言われてもちょっとなかなか難しいところだと思いますが、最初と後半とでは、時間がたつとともに結構厳しくなってきておられるだろうなというのは、話していてもそれはそういう感じはいたしました。
 民主党と共和党で戦ってきているんですからある程度当然かとは思いますが、オバマ大統領の演説に対して共和党も、とにかく国を挙げて、少なくともここはということでいろいろ協力を野党、共和党もしたという形で、かなりな短期間であの予算が、予算というか補正というか、あれが成立したということは、経済対策が成立したというのは、僕は評価されてしかるべきだと思っております。
 ただ、なかなか、共和党の中でも意見が分かれて、共和党で指名をした人がいきなり途中で意見が合わないと言って辞めてみたり、いろいろ苦労しておられるというのは私どもも分かりますけれども、少なくとも一生懸命、今、共和党との間で努力をしておられるというように理解をいたしております。
#257
○大塚耕平君 総理、先ほども申し上げましたように、何も、本当に今日は何かお困りになるようなことを無理に聞こうなんというつもりはないんです。
 名古屋にもよく以前からおいでになっておられて、総理のお知り合いの財界人もいっぱいいまして、これは私が申し上げたんではなくて、そういう名古屋の経済界の方々が言っている発言ですから許してくださいね。いや、太郎ちゃんと言うんですよ、皆さん。太郎ちゃんはいい人なんだよと、だけど、なかなか大変だな、今はと、皆さんそう結構おっしゃっているんですよ。
 だから、是非、率直なお気持ちをお伺いしたくて質問していますので、そういうふうに受け止めていただけると有り難いんですが。
 私、何を申し上げたいかというと、アメリカは上院と下院で経済対策、ちゃんとお互いに譲り合って調整したじゃないですか。そのことを言わば主導したオバマ大統領のこの手腕についてどう思われますか。
#258
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 全党、全党というか、あそこは二党しかありませんけれども、インディペンデントは別にして、そういったのを含めましてみんなで、この国難とも言える、アメリカから発した、元々出発点があそこからですから、世界に与えた影響というのは、極めてこれは甚大なものだったと思っております。みんなそう言っていますから、向こうもそう思っているんだと思います。
 そういった意味で、これは一日も早くアメリカが立て直らないとという意識は極めて強く、こういった意味では、オバマ大統領というのは圧倒的な支持で、大統領選挙で、後半、特に九月の十五日以降、かなり共和党側からも民主党側に票が流れたと、私自身はそう思っておりますけれども、いずれにしても、そういった意識で、みんなで選んだ大統領という形で、今アメリカとしては一丸として、上下両院に限らず、共和党、民主党一緒になってこれをやっていこうという気持ちがアメリカ全体にある。私は、それはそれなりに、アメリカとしてはすごい厳しい状況だと思いますけれども、それを指導していったというあのオバマという人は、僕はすばらしい魅力のある人なんだと、私自身はそう思います。
#259
○大塚耕平君 要するに、この法案の審議の最初に、本会議質問でも私申し上げました、私自身質問させていただいて。総理の出席法案ではございませんでしたので、与謝野大臣には御答弁いただきましたし、そのときは中川前財務大臣もお座りになっておられましたけど、冒頭、私が申し上げたのは、後で議事録を読んでいただければと思いますが、しかし、大事なところですから再読させていただきます。
 本法案は、さきに成立した第二次補正予算に含まれる定額給付金等の財源手当てを行うものですが、御承知のとおり、私たち会派は、定額給付金には反対の立場を取っております。もっとも、景気対策の必要性も十分認識していることから、定額給付金を除く部分については、小異を捨てて大同を重んじ、賛成の立場を表明しています。両院の多数派が異なる国会の現状をかんがみれば、双方の多数派がそれぞれ譲り合うことが民意に従うということであり、定額給付金以外の部分は衆議院の多数派の考えを尊重し、定額給付金については参議院の多数派の意見を尊重するというのが成熟した議会の対応と考えますと、こう申し上げたんです。そして、総理のさきの施政方針演説にもこのような御発言があります。今こそ、政治が責任を果たすときです。国会の意思と覚悟が問われています。与野党間に意見の違いがあるのは当然です。しかし、国民が望んでいることは、単に対立するのではなく、迅速に結論を出す政治ですと自ら言っておられるんです。
 私が申し上げたいのは、なぜ、定額給付金以外の部分は賛成すると僕らは申し上げたわけですから、分かったと、じゃ定額給付金だけ外してほかのところをまずまとめてくれと、定額給付金については改めて議論しようというふうに指導力を発揮されなかったのか、その指導力を発揮されなかったことと、この施政方針演説のこのくだりの総理のお気持ちとのギャップについて、ちょっと理由をお聞かせください。
#260
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 最初に施政方針演説で申し上げたのはそのとおりでありますし、また、昨年の安倍内閣の下で行われた参議院選挙の後に幹事長を数週間拝命したんですが、そのときに政党間協議の必要性をあのときも申し上げたと存じますし、福田内閣でかれこれ四週間ぐらいまた幹事長ということになりました。そのときも、同じように政党間協議ということを申し上げたんですが、残念ながら乗っていただけることはありませんでしたという背景をまずちょっと頭に入れておいていただかないと、何となく、ネクストキャビネットとこちらとやるようにされたらどうですかという話も申し上げましたけれども、そのときの話には全然乗ってこられませんでしたという経緯があるということをちょっとはっきりしておいておきませんと、そちらから言われた、うちはなしのつぶてだったというわけではないのですという点だけは、大塚先生に御理解いただいておければと存じます。
#261
○大塚耕平君 いずれにしても、もっと事態を早く展開できていればマイナス一二・七も多少内需か何かのプラスで、まあ大半が輸出でマイナス一二・七ですからね、少しはほかの部分でカバーできてマイナス幅を小さくできたんじゃないかという思いもございますが、いずれにしても、もう事態はここまで来てしまいましたので、改めてお伺いをしたいというふうに思いますが。
 今日、私どもは政府原案を否決をして、恐らく私どもの対案に賛成をして、そういう形で委員会を終わらせていただくことになると思いますが、そうなりますと、総理はやはり明日の本会議で、衆議院の本会議で改めて三分の二の多数を使って政府原案を再可決するというふうに自民党総裁として御指示を出されるわけでしょうか。確認をさせてください。
#262
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 明日の話とはいえ、あくまでも仮定の話ですから、うかつにはなかなかお答えがしにくいのはもう御理解いただいた上での御質問だと思いますが、最終的に参議院で否決若しくは修正可決とかいろんな表現があろうと存じます。そうなった場合におきましては、憲法の規定に基づきまして本法案の成立というものに必要な手続を取りたいと考えておるのが正直なところです。
 なぜと言えば、私どもは、やっぱりこの景気対策として、三段ロケットという言葉を使わせていただきましたが、一次補正、二次補正、そして今回の本予算ということになっていく、その一連のものを切れ目なくやっていくというのが大変重要なものなんだと、私はそう思っておりますので、是非、二段ロケットの核になります部分でもありますので、私どもはこの補正予算というものに関しましては切れ目なく行くためにも是非とも成立をさせていただきたいと思っておりますし、その必要性も御理解をいただければと存じます。
#263
○大塚耕平君 先ほど申し上げましたように、私の地元でも総理の旧知の方々がいらっしゃって、いろんなお話聞くんですけども、いやあ、一緒に飲むと愉快な方で、どうして支持率上がらないのかなと言ってみんな本当に心配してくれているんですよ、私が心配する話ではないかもしれませんが。それは、やっぱり最大の理由は、御発言にぶれがあると俗に言われておりますが、今の三分の二の話もそうなんですよ。衆議院でも御指摘をされたかもしれませんが、改めて参議院の私たちにも聞かせてください。
 総理は、二〇〇七年の十二月の十四日の御自分のホームページ、これは夕刊紙にも連載している記事の中にこういうくだりを書いておられます。例えば予算関連法案などについては与野党で徹底的に議論をしていくべきで、三分の二条項を使うにはなじまないものなのではないでしょうかと、こういうふうに明記をしておられます。また、これは昨年の中央公論の寄稿の中にも、私は昨年来、いわゆる衆議院の三分の二の再議決について自主ルールを定めるよう提案してきた。外交、防衛など国家意思の表明にかかわったり緊急性が求められるテーマにそれを使うのはなじむが、生活に密着したテーマには最大限避けるべきだと思うと、まあ立派なことを書いておられるので、私は三分の二という、この日本の統治システムにおける、頻繁に使ってはならないこの国会運営の手段を、きっと麻生総理であれば穏便に適切にお使いになるんだろうなと思って期待をしたわけであります。
 にもかかわらず、どうするかと。先ほど、あしたの話なので、仮定のことなのでと慎重におっしゃられましたが、そのとおりなんですよ。今からでも間に合うんです。使わないという御決断をされて、自民党総裁としてそういう御決断をされるまだ時間的余裕はあるんです。
 だから、改めてお伺いをしたいんですが、もし、三分の二を使わずにそこは考え直すよと言ってくれれば、二兆円の使い方については我々もしっかり知恵を出してまいりたいというふうに思っておりますが、私ども参議院の多数派としては、定額給付金二兆円を使うことには反対でございますので、政府原案を否決した後には三分の二で再可決ということを、この生活に密着した予算関連法案においては使わないというふうに御決断いただけませんでしょうか。
#264
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今読まれた部分というのは間違いなく私が書いたものでもありますし、きちんと、今言っている意味もそのとおりだと思っております。正直なところ、そのとおりだと思っております。
 ただ、しかし、私といたしましては、今この緊急な状況の中においては極めて重要なものであって、生活に極めて密着したものでもありますし、我々は今景気という極めて厳しい状況の中において、こういったような法案というのは緊急を要するものであって、我々としては、これは十分に三分の二を使ってでもやらなければならないものだと思っておるから今回も提出させていただいたということであります。
#265
○大塚耕平君 分かりました。もうその点については見解の相違でございますので、大変残念でございますが、総理がそういう御対応を今日明日されるということを念頭に置いて質問させていただきます。
 ちなみに、私は定額給付金は受け取りません。今日そのことを総理にはどういうふうにお伺いしようかなと思っていたら、もう昨日、夕方の記者会見で受け取るというふうにおっしゃいましたので、ニュースは見ましたが、改めて、でももう一回聞かせてください。私は受け取りません。総理は受け取られますか。
#266
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 大塚先生はこれお詳しいと思いますので改めて説明するのもいかがなものかと存じますが、これは定額給付金を、最初これは定額減税からスタートしたと記憶しますが、定額給付金の話をやりましたときは、当時私、自由民主党の幹事長をしておりました。そのときにこの案を、出てきたときは、御記憶かと思いますけれども、あのときは生活支援という部分が非常に色濃くありました。ガソリンはたしか一リッター百七十円、私、山の方へ行きますと百七十七、八円というような状況になるほど急騰しておりました。今、百五円切ったところも出てくるほどでありまして、七割ぐらい価格は下がる等々、全く状況が変わったというのが一点であります。もう一点は景気刺激、消費刺激という部分と、二つ当初からこの定額給付金というものを考えたときには、最初からその二点があったと記憶します。
 それ以後、先ほど御指摘になりましたリーマン・ブラザーズの話が出てきて、急激に状況が悪化してまいります。特にAIUなどなどいろいろな話が出てきてアメリカの消費が急激に落ちていくような状況になってまいりますと、我々としては、これは明らかにガソリンの値段はどおんと下がってきますし、いろんな意味でむしろ消費がマイナスになって、いわゆるGDPのうち占める比率の高い消費の部分がマイナスになるということは、これは我々の経済にとって非常に大きな影響を与える。したがって、消費刺激の部分の比重が、生活支援という部分から消費刺激の部分の比重が高くなってきたというのがその背景だと思います。
 したがいまして、我々としては、そういった意味では景気の下支えということを考えたときには、消費刺激という部分を考えますと景気の下支えの役目の部分が多くなるということから、私は消費拡大に参加をさせていただきますということを申し上げたという背景でありまして、いろいろ私に対して何とか、何でしたか、ぶれだとかいろんなお話がよく出てくるところですが、私は経済状況が大きく変化した状況においては、私どもとしては、比重がこれだけ大きく変わった状況においては消費刺激ということをきちんとやるべきだというように思って、受け取らせていただきますとお答えを申し上げたというのが背景です。
#267
○大塚耕平君 私は、受け取られますかって御質問したんですよね、質問させていただいたんです。小泉元総理は割と、あの方もよく聞くと結構めちゃくちゃな御発言をしておられるんですが、意外に国民的人気が高いというのは、多分ずばっとお答えになるからなんですよね。
 今、私、もう一回伺いますよ。私は受け取りません、総理はどうされるんですか、もう一回聞かせてくださいとお伺いしたんですが、全然そのことに対するお答えは最後まで出てこなかったわけですが、受け取りますって一言言っていただければ有り難かったですね。──ちょっと待ってください。
 それで、昨日の記者会見でも、生活対策から消費対策にウエートが移ったから自分は受け取るんだということをおっしゃられました。しかし、この二次補正予算の中川前財務大臣の提出の理由のところはこう書いてありますよ。生活対策及び生活防衛のための緊急対策としてこの定額給付金やると書いてあって、いつから消費対策に変わったのか、ちょっと明確にそれは説明してください。これ、提出のときの提案理由と違うじゃないですか。違うじゃないですか。これ、ちゃんと答えていただかないと採決するにも採決できませんよ、こんなの。
#268
○委員長(円より子君) 与謝野国務大臣。
#269
○大塚耕平君 総理でしょう、これは。──じゃ、まあどうぞ。
#270
○国務大臣(与謝野馨君) 最初はやはり社会政策的な意味を持っていたことは間違いない。これはかなり民主党の言っておられた給付金付き定額減税に似たもの……(発言する者あり)税額控除に似たものであったと私は思っています。
 最初、社会政策的な意味でスタートしたんですが、だんだん、消費が不振であるということから、この政策をやるにしてもやはり景気対策的な意味というものも持ってきたわけでございます。それは、今でも社会政策的な意味と経済対策的な意味と両方の性格をこの政策は私は持っていると思っております。
#271
○委員長(円より子君) よろしいですか。
#272
○大塚耕平君 じゃ、もし総理、御答弁いただけるなら。
#273
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 最初に答弁を申し上げたとおりなんですが、この案を最初に考えました八月、九月、あのころには間違いなくこの部分は生活給付と景気対策と二つの部分がありましたが、比重は明らかに社会保障、生活支援的な部分が高かった、これはもうはっきりしていると思います。ただ、当時議論をしておりましたときから、いわゆる景気刺激の部分というのは、これは二兆円、簡単に使えば二兆上がることになりますので、そういった意味での刺激は大きいと思っておりました。
 その部分はもう、大塚先生、間違いなくあったんで、途中でどう変えたかというんじゃなくて、経済が大きく変わっていったんでその比重は変わっていったと理解をいたしております。
#274
○大塚耕平君 いや、総理、そういう御答弁されると委員会止まりますよ。だって、私は思い込みで言っているんじゃなくて、この提出理由のところに生活対策だって書いてあるんですよ。だから、消費のところを対策に途中で目的に加えたっていうんだったら、いつごろからそういうお考えになったのか、答弁の中で変えたんだとか、やっぱり国会ですからね、ここ。この提案理由に基づいて我々は審議しているんですから。
 だから、私申し上げたいのは、総理、生活対策としてお出しになったんです。そういう前提で僕らは審議しているんです。生活対策として受け取るのは、私のような者が受け取るのはさもしいとおっしゃったわけですから、それを貫かれればよかったんですよ。だって生活対策って書いてあるんだから。
 いつから消費対策に変わったのか、どこで閣議決定されたのか、ちゃんと御答弁いただかないと審議できませんね、これは。
#275
○委員長(円より子君) どなたが御答弁なさいますか。しばらくあれでしたら。
 じゃ、速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#276
○委員長(円より子君) では、速記を起こしてください。
#277
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これも同じことになるのかと思いますが、定額給付金の位置付けということなんだと思いますので、定額給付金は、最初から申し上げましたように、景気後退下での生活者の不安というところにきめ細かく対処するため家計への緊急支援であり、あわせて、家計に広く給付することにより消費を増やす経済効果もあり、生活対策における重要な施策の一つと考えております。
 中川大臣のこれ答弁だと思いますが、このような定額給付金の目的は当初から何ら変わっていることではないと、そこに多分書いてなかったからということだと思いますが、最初からそういうことを申し上げているんだと存じます。
#278
○大塚耕平君 私が今お読みしたのは、中川前財務大臣の財政演説、そうするとここに抜けていたということですね、その消費対策という表現がね。そういうことですね。ここには消費対策とは書いていないんで。もしよろしければ、どうぞ。(資料手交)
#279
○委員長(円より子君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#280
○委員長(円より子君) 速記を起こしてください。
#281
○国務大臣(与謝野馨君) 確かに中川大臣の提案理由のところには需要増の話は書いていないということは先生の御指摘のとおりでございますが、これは結果として消費が増大するということは当初から広く論じられていたことでございまして、これは元々生活対策としてスタートしたということでございますが、併せて消費を増大する効果を持っているということは、結果として我々はそのような認識を持って法案を提出したわけでございます。
#282
○大塚耕平君 結局私が申し上げたいのは、総理がお受け取りになるかお受け取りにならないかというそこの判断を変えていくに当たっての論拠として、消費のことをクローズアップされたお気持ちは分かります。しかし、これは消費喚起策にそれほどなるかならないかといえば、今日は委員会で藤末議員もやってくれましたが、経済効果としては余り期待できないということはみんな理解しているんです。だから、生活対策でいいんです、これは。
 おまけに申し上げれば、二兆円の定額給付金といっても、これ二兆円税金ですからね、元々。国民の皆さんに誤解を与えているんですが、もらえるんじゃないんですよ。返ってくるんですから、納めた税金が。ということは、二兆円の定額給付金をやって二兆円以上のGDP増額効果が出れば、これは消費対策あるいは景気対策になりますけれども、二兆円配って、まあそれが〇・二なのか〇・一五なのかは別にして、一にはならないわけですから、乗数が。だから、これは、そんな使い方をするんだったら、今日藤末議員も言っておられましたが、例えば何か買うのに、五十万円は多過ぎると思いますけれども、いろんな自治体で十万円ぐらい自動車を買うのに支援するとか言い出しているところもあるし、あるいは本当に消費性向の高い低所得者とか生活にお困りの皆さんに重点的に給付した方が一〇〇%消費になるんですよ。
 そこで、与謝野大臣にお伺いしたいんですが、先ほど私どもの給付付き税額控除のことに触れていただきました。衆議院での審議でも途中から、この定額給付金は民主党の主張している給付付き税額控除と同じなんだから、民主党が反対しているのは理屈に合わないじゃないかという御指摘を随分いただいたようでありますが、給付付き税額控除と定額給付金は基本的に似たものだというふうにお考えですか。
#283
○国務大臣(与謝野馨君) 税金を言わば減税する、これは定率減税か定額減税かということは別にいたしまして、税額控除をするということは言わば減税なわけです。それから、減税の効果が及ばない方には、給付金という形で同じような効果を及ぼそうというのが多分民主党の案だろうと思いますので、そういう意味では定額給付金と基本的には私は同じだろうと思っております。
 それから、我々が御提案申し上げている定額給付金も、やはり定額減税をやるとその効果が全く及ばない納税されてない方々、納税されていても十分な納税をされていない方にはその効果が及ばない、そういう欠陥を補うためにそれでは定額給付金にしようということですから、まあ名前は違いますけれども、中身は極めて民主党の案とこの定額給付金は似ているのではないかと私は思っております。
 所得制限があるかどうかというところまで言及しなきゃいけないんですけれども、その点はもしかしたら違うかもしれないと思っております。
#284
○大塚耕平君 それでは、私どもの発議者に、政府の定額給付金とこの私どもが申し上げている給付付き税額控除は同じものか違うものかということについて、御質問したいと思います。
#285
○峰崎直樹君 お答えいたします。
 率直に申し上げて、私は違うと思っております。非常に一見するとよく似ているように見えるんですが、この給付付き税額控除の考え方が出てきたときの背景は、これは、非常に格差が日本社会に拡大をしてきている。そして、税のある意味では所得再配分機能が今日的に弱まっていると。それを何とかしなきゃいけないじゃないかという。その前に、高額所得者の税率を上げるという方法ももちろん一つの選択肢としてあるんですけれども、国際的に見ても、今の国際的な最高税率の在り方というのは、かなり最高税率を上げるというところまで行っていないのではないか。それよりも、国際社会を見渡してみると、この給付付き税額控除の考え方が実はあのアメリカにおいても、またイギリスでも広がってきております。
 その意味で、私どもは、これをやはりしっかり導入することによって所得再配分機能を強めていこう。ある意味では所得税の改革ということで実はこの問題を打ち出したわけでありまして、今回出されているように、最初は定額減税、そしてそのうち定額給付金という形で、目的もある意味ではあいまいになったりしているわけではありませんので、今申し上げましたように、目的というものがしっかりと私たちは、そういう格差の是正の問題、そして非常に今税を納めていない方たちに対しても給付をするという形で、これはやがては、将来的には社会保障の給付と一体の考え方につながってまいりますので、是非これらの点について我々としては政権を獲得すれば進めていきたいと思いますが、その前提として、やはりアメリカで今一番問題になっているのは、いわゆるごまかすといいますか、非常に不正な還付が多くなるということがございます。
 そういう意味で、納税者番号制度を始めとする番号制度の充実ということを進めていく。これは徴税のためというより、むしろ私は、やはりこういう給付をして、一番今苦労している、困っている方たちに対する支援を税の立場あるいは給付の立場から進めていく、これが民主党の考え方だと思っていますので、今回出されているものとはおおよそ懸け離れているのではないかなというふうに思います。
#286
○大塚耕平君 今、給付付き税額控除をやる際の留意点までお話しいただきましたが、給付付き税額控除については与党もそういう方向で考えておられるようなので、これはそういう方向で、先々は一致を見ればいいんですが、結局、この定額給付金が給付付き税額控除と似ているという御批判が当たっていたかどうかということなんです。これ与党の中期プログラムですよ、年末に書かれた。与党の中期プログラムにはこう書いてあるんです。給付付き税額控除の検討を含む、中低所得者世帯の負担の軽減を検討すると書いてあるんです。だから、もし定額給付金がこれと同じ効果を持つというんだったら、こんなことを中期プログラムに書く必要ないわけですよ。
 だから、私が申し上げたいのは、あっ、与謝野大臣、ちょっとお待ちいただけますか、先ほどのこの中川大臣の演説内容にしろ、この与党の皆さんがお出しになった中期プログラムにしろ、やっぱり、我々も議論のすり替えはしないようにしますけれども、与党の皆さんも議論のすり替えはしないでいただきたい。そして、麻生総理は、これ生活対策なんですよ、やっぱり、定額給付金は。生活対策なんだから、何かいろいろこうすり替えた議論をするなと言って与党の皆さんを制止していただいて、これは生活対策なんだからおれは受け取らないと言ってずっと言い続けていただければよかったんです。
 もう一回伺いますけれども、受け取りますか。
#287
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 先ほど答弁申し上げたとおりであります。受け取らせていただきます。
#288
○大塚耕平君 それでは、ちょっと話が政策論に来たんですが、与謝野大臣、ちょっとごめんなさい、巻き戻させていただきますが。三分の二を使ってでも、明日、原案再可決するというお話でありましたので、もし小泉元首相が御欠席になられましたら、自民党総裁としてはどのように御対応されますか。
#289
○内閣総理大臣(麻生太郎君) それまた仮定の質問なんで、何ともお答えようがありませんですが、私どもとしては、明日の話ですから、仮定の話であることははっきりいたしておりますんで、そういった前提でお答えはなかなかしにくいところだと思いますが、自由民主党の党としてどう対応するか、今この段階でお答えすべき問題だとは思っておりません。
#290
○大塚耕平君 まさしく仮定の話でありますので、私どもは最後まであきらめていませんので、三分の二を使うほどのことではないという総理御自身のかつての明記した文書が現実のものとなって、この一日の間に何らかのお考えを変えていただいて、両院協議会で結論を導くようなそういう議会対策、議会に対する指導力を御発揮いただいて、オバマ大統領と並び称されるようになっていただきたいなというふうに思うわけであります。
 さて、そういう中で総理にやっぱりお伝えしておかなきゃいけないのは、やっぱりいろいろこれ、拙速にお進めになられた面が多々あるものですから、実におかしなことがいっぱいあるんです。今日も私の前の時間帯で藤末議員がこの事務費のことをやってくれたんですけど、事務費八百二十五億円掛かるというんです、これ。国会で法律が通る前から準備を進めていたそのものまでさかのぼって面倒を見ると。私は本会議でこれは財政法違反じゃないかというふうに申し上げたんですが、そうではないと、こういう例はほかにもいっぱいあるというふうに総務大臣が言っておられたので、それ自身が大問題だと思っているんですが。
 もう細かいことを申し上げませんけど、総務省、一応座っていてくださいと言いましたよね。いますね、岡崎さん。藤末さんはああいう取上げ方をされましたけど、もし皆さんお手元にまだ藤末さんがお配りになった資料があれば見ておいていただきたいんですが、別に質問はしませんから聞いていてください。
 例えば、国が使う広報費三億三千六百万、これに対象者向けパンフレット五千五百十八万世帯分と書いてあるんですよ。そのほかのものも書いてあるんですが、仮にこの五千五百十八万世帯に配るパンフレットだけに三億三千六百万使うとすると、これ一つのパンフレット六円です。我々政治家は自分のリーフレットとかパンフを作るので大体金額のイメージがあるんですけれども、まあ六円ならそうかなという気がするんです。でも、五千万枚ですからもっと安くなるような気はしますけど。
 そうしたら、今度、市町村のところには広報経費と書いてあって三十一億。ここでも、国が五千五百万世帯に配ったにもかかわらず、市町村も五千五百万世帯に配ると書いてあるんです。これ、市町村の方は単価を割ると五十六・四円ですよ。細かい話ですけど、国は六円で作れると言っているのを重複して市町村は五十六円で作ると言っている。仮に、ここには二行書いてあるので、この五千五百十八万世帯が国が使う予算とほぼ同額で終わるとすると、残りは何かというと、例えば千八百十自治体のホームページを作成と書いてあるけど、ホームページ一ページ作るのに百五十三万円。
 まあいいんです、このことを、総理や財務大臣や日銀総裁を前にこんな細かいことをここで詰めさせていただくということはしません。(発言する者あり)細かくはないのはおっしゃるとおりなんですが、大臣や総理のお時間もありますので、この話は総務省としっかりやらさしてもらいますので。
 これほど拙速にいいかげんなものだということは是非御理解いただいた上で、明日の本会議、本当に三分の二で再可決するおつもりならば臨んでいただきたいと思います。もし何か御答弁があれば。
#291
○国務大臣(与謝野馨君) まず御理解いただきたいのは、定額給付金は単年度限りの措置でございまして、中期プログラムに書いてある方向で所得税制を考えていこうと今しているというのが政府・与党の立場でございます。
 それから、八百二十数億円、これは高い安いといろいろ御意見がございますが、なるべく安く上げなければならないわけでございますが、自治体に渡し切り経費を差し上げるわけではなく、最後は御精算をいただくということになっております。
#292
○大塚耕平君 いや、そういう御答弁をされるとまたお伺いしたくなっちゃうんですが、私は、今要綱では精算するということになっていますが、精算されないという御決断をここでされた方がいいんじゃないかと思うんですよ。地方は今財源ないんです。私受け取りません、受け取らないという人は結構出ると思います。それから、通知も行き届かないで手続もできない人います。自治体に残ったやつは自治体の自主財源にしませんか。それとも全部今おっしゃったように回収するんですか。これは財務大臣としてお伺いします。
 要綱では回収するというふうになっていますが、どうしてもやるというんだったら、こんないいかげんな経費を配っているわけですから、回収するのは筋ですが、どういうものに使うかということをちゃんと明らかにするんであったら自主財源にしていいというふうに御判断される余地はございませんか。
#293
○国務大臣(与謝野馨君) 日本の全国の自治体は誠意を持ってやってくださるわけでして、それに疑いを持ちながら、それを前提に制度をつくっているわけではないわけでございます。
#294
○大塚耕平君 定額給付金についてはもう私どもの申し上げたいことはほぼ申し上げましたので、残り一日、総理に御英断を期待をいたしまして、この話は一区切り付けさせていただきたいと思います。
 さりながら、この定額給付金を含む二次補正予算も景気を良くしたいからやると、そのお気持ちは分かりますし、我々も景気を良くしなきゃいけないんです。総理、今、本予算を衆議院で通していただいて、今度参議院で、予定であればあさってから審議をさせていただくことになっておりますけれども、この本予算が通ると日本経済は来年度何%成長になるんですか。
#295
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 何%になるというのを、何%と今明確に答えられるわけではありません、正直なところ。何せいっても、経済は生き物ですから、正直申し上げてゼロ%ぐらいにはいきたいなという希望的観測がないわけではありません。私どもも、そうありたい、やってほしい、やらねばならぬと思っております。マイナスにはしちゃいかぬという気はありますけれども、じゃ、おまえ何%だと正確に数字を求められると、その数字を我々として何%でありますということを今確実に申し上げられるわけではない、これはだれもいないと思いますけれども。それが御質問の趣旨でしょう。
#296
○大塚耕平君 いや、趣旨はしっかり踏まえていただいていますが、総理、それはまずいですよ、その御答弁は。政府は閣議決定で来年度はゼロ%成長になるといって決定しているわけですから。この本予算が通ったら、二次補正を今日通してですよ、本予算を通したらそれでゼロ%成長になるって閣議決定しているわけですよ。それでいいですね、与謝野大臣。
#297
○国務大臣(与謝野馨君) 十二月の時点のあらゆる指標、これを断面図を取って推計したのが政府の見通しでございます。しかしながら、残念なことに、その後、政府が前提としたいろいろな指標というのは下方に修正せざるを得ない、これは正直に私は認めなければならないと思っております。しかしながら、平成二十一年度の予算はある時点でのやはり経済見通しを前提にしないと作成できないという、その苦衷もお察しいただきたいとお願いを申し上げる次第でございます。
#298
○大塚耕平君 その御苦労はよく分かっているつもりでございますので、本会議のときにも申し上げましたし、今日、藤末議員が同様の趣旨のことを申し上げましたが、総理、先ほどの定額給付金の、この何のためにやるかという国会に対する提案の姿勢等々、やっぱりちゃんとぶれずに筋道立てて国会に臨んでいただかないと困るんです、我々も。
 今年の本予算が通ったら、現時点では政府の見通しは、二〇〇八年はマイナス〇・八%成長から二〇〇九年はゼロ%成長に改善するという見通しの下に本予算を御提出になって、我々は審議に臨んでいるんですよ。だから、もしこれから二十一年度の補正予算をお出しになるということであれば、気の早い話ですけど、総理もそこを区別されて、この間から政府としては検討していないと、党に検討を指示したということにちゃんと使い分けておられるので、そこはこっちもすっきりしましたけどね。
 もし政府としてお出しになるならば、だって、今の本予算ちゃんと通れば景気は回復するという今見通しで我々に、野党に対して説明しておられるわけですから、大型補正予算が必要になるということは、この見通しを見直されるということは是非やっていただかないと、これ、補正予算の審議に我々は応じられないということになりますが、そこで、補正予算をお出しになる、万が一お出しになるときには、この成長率の見通しを政府として出し直すということをお約束いただけますか。
#299
○国務大臣(与謝野馨君) 十二月に政府見通しを出したからといって、それにいつまでこだわるのかという問題がありまして、それはメンツの問題でも何でもなくて、やはり実体経済がここまで悪くなり、経済指標があらゆるものが下向きの指標になっているときには、それを率直に認めて国民に御説明するということが私は政府に求められる誠実な態度だと思っております。
#300
○大塚耕平君 是非これから、今日は日銀総裁にもおいでいただいていますので総裁にもお伺いをしますが、日銀も含めて、通常平時では考えられない政策にみんな踏み出しているわけです。だから、そのぐらい大変な経済情勢なわけですから、経済見通し、通常は出し直すなんてことはやらないけれども、今年はやった方がいいと思いますよ、もし補正予算をお出しになるならば。少なくとも、同僚議員は何て考えるか知りませんけど、私は、成長率見通し出し直さないで補正予算出されても全く審議をする気になれませんので、そのことだけ申し上げておきます。
 さて、日銀総裁、大変御多忙のところお待たせして恐縮でございますが、皆さんのお手元にこういうちょっと私の作った裏表に絵のかいた資料を配らせていただきました。
 今申し上げましたように、日銀も含めて、大変通常では考えられない大胆な政策に打って出ておられるわけでありますが、日銀としては、今ここまで、去年の秋以来いろいろ対応してこられた手段で現時点十分に効果を発揮しているかどうか、御認識をお伺いしたいと思います。
 ちなみに、前提として申し上げますと、確かに去年の秋以降、本当に我々も野党としていろんな提案をさせていただいていますが、それは財務省や金融庁、経産省を含めて、そして日銀も、取り入れるものは取り入れていただいて極めて前向きにやっていただいているという、そういう気持ちでございます。その前提に立って、それらの諸施策が十分に今効果を発揮しているというふうにお感じになっているかどうかをお伺いしたいと思います。
#301
○参考人(白川方明君) お答えいたします。
 最初に、ごく手短に経済の情勢認識を申し上げます。
 昨年秋のリーマンの破綻以降の世界経済の急激な変化、落ち込み、それを反映しました日本経済の落ち込みというものは、私どもの当初の予想を上回る非常に厳しいものだったというふうに認識しております。日本銀行は、こうした厳しい経済金融情勢の認識を踏まえまして、もう議員十分御承知のことでございますけれども、様々な措置を矢継ぎ早に講じてまいりました。
 最初にちょっとそれを説明いたしますと、一つは金利の引下げでございます。現在、政策金利である無担保のコールレートのオーバーナイト物は〇・一%でございます。短期金利の世界では、このオーバーナイトももちろん重要ですけれども、よくターム物と呼ばれています、例えば期間三か月物程度のこの金利の水準というものも非常に重要でございます。この点では、私ども、一方で高止まっているという認識もございますけれども、国際比較をしますと、実は日本は足下〇・六四、アメリカが一・二四、ユーロが一・八一ということで、短期金利の水準を低くしようということに今努めております。
 それから二つ目は、金融市場の安定でございます。このような情勢の下では、金融市場の安定がすべてに優先するというふうに考えております。その結果、例えば、現在欧米では行っていません長期国債の買いオペも含めて、流動性の潤沢な、円資金の潤沢な供給に努めています。ドルについても金額無制限で流動性の供給に努める、これいずれも市場の安定が大事だというその思いに発するものでございます。
 それから三つ目は、機能が低下しました金融市場に対して、何とかそれを修復するというオペレーションでございます。具体的には、企業債務を担保にしました低利、金額無制限のオペレーション、あるいは、中央銀行として異例の措置でございますけれども、CPの買入れ、それから明日からは社債の買入れも実施いたします。
 議員御質問の、この政策で十分かということでございます。日本銀行は、毎月金融政策決定会合を開いておりまして、急速に変化していますこの経済金融情勢を丹念に点検しながら、我々が持っています中央銀行としての手段を活用しながら何ができるかということはこれまでも考えてきたつもりでございますし、これからもしっかり考えていきたいというふうに思っております。
#302
○大塚耕平君 ありがとうございます。
 一応、私どもの認識だけお話をしておきますが、こういう表になったものがございます。
 裏表ありますけれども、こちらの横の方ですね、これ見ていただくとお分かりのように、下の方ですね、金融政策、左の方から右の方に、本来は一番左にある金利政策とか日銀が持っている国債を市場で売買してオペレーションするという、これが平時の対策なんです。ところが、どんどんどんどん、それだけでは景気に対して十分な効果が出ないとなると、いろんなことをやってきてどんどん真ん中に来ているんです。
 とうとう、これは日銀の政策ではありませんが、何か政府紙幣だとか無利子国債だとかいろんな話が出てきていて、そこまで行かずに何とか今のこの経済状況を、悪化を食い止められないかという、そういう思いでちょっとお話をさせていただいているんですが、日銀は、この日銀法、真ん中に書いてある三十八条、四十三条の話をすると余りお気持ちがよろしくないかもしれませんが、法律はしかし国民のためにあるものでありまして日銀のためにあるものではありませんので、使えるものは適切に使うということをお考えいただかなきゃいけないと。
 総理、これ前にも一度三十八条のことは申し上げたんですよ。三十八条は、政府の要請があれば日銀は新しい業務をやると書いてある。そして、四十三条には、政府の認可を受ければ日銀は新しい業務をやっていいと書いてある。言ってみれば、見ようによりますが、三十八条は、政府側からこれをやってくれって言ったときにはやりますという政府側の手段。四十三条は、日銀自身がこういうことを新しくやりたいと言えば財務大臣の認可を受けるという、こういう条文もあるんです。
 だから、もちろん使う使わないを含めて、あるいはどういうふうに考えるかは、これはもう日銀の政策決定会合や日銀の独立性、自主性の問題ですから国会がとやかく言う話ではありませんが、百年に一度の危機という認識を共有しているならば、あらゆる思考を止めるべきではないと、頭の使い方をですね、そのことを申し上げたいんです。
 多分日銀は、三十八条というと昔の山一特融のイメージがあって、そういうとき以外には使えないというお気持ちだと思いますが、もうそこから時代は四十年も五十年も過ぎていまして、もし政府紙幣を発行しろなどという、本気でそんなことを言う人が出てくるようなら、その前にやれることはちゃんとやっておかないとえらいことになりますよという、そういう趣旨でこの紙を配らせていただいております。
 そういう意味で、白川総裁に、事前に御通告してないんで恐縮ですが、もし御存じであればお答えいただきたいんですが、FRBは、FRBの法目的に雇用の安定というようなことは入っておりますか。
#303
○参考人(白川方明君) FRBの法律でございますけれども、実はこれはアメリカの立法過程を反映しましていろんなものがいろんな法律に書かれているということでございます。それで、FRBの目的は何であるかというふうに問われた場合には、実はいろんな法律に書いてございますけれども、一応三つのことが書いております。
 一つは、物価の安定、それから雇用の安定、それからそうしたことを通じて長期金利の安定ということが書いてございます。通常、FRBの関係者がFRBの目的は何ですかというふうに問われた場合には、これは日本銀行の法律の規定と同じでございますけれども、物価の安定を通じて経済の持続的な発展に貢献することというふうな答え方をしているように理解しております。
#304
○大塚耕平君 ありがとうございました。
 そのような多分御説明が正確な内容だと思いますが、そうすると、日銀法には雇用の安定ということは明記はされてないんです。ただし、雇用情勢が百年に一度の危機で大変なことになっているわけですから、そのことも考慮に入れるということは日銀の組織としての目的や法目的に包含されるというふうにお考えですか。
#305
○参考人(白川方明君) 日本銀行の目的でございますけれども、これは大きく分けまして、物価の安定、それからもう一つは金融システムの安定でございます。この二つとも、究極的には経済の持続的な発展を支えていく、そのためにこの二つのことが大事であると。で、日本銀行の持っている手段は、そうした物価の安定あるいは金融システムの安定というものに対して貢献し得るということでございます。
 したがいまして、雇用ということが、それだけが単独で切り出されて日本銀行の政策目的に挙げられているわけではございませんけれども、物価の安定を通じて経済の持続的な発展を図っていくというところの一つとして雇用も入っているというふうに思います。
#306
○大塚耕平君 明快な御答弁ありがとうございます。
 後でこれは与謝野大臣も総理も是非お時間があれば条文読んでほしいんですが、目的には書いてありませんが、理念のところには「国民経済の健全な発展に資すること」というふうに書いてあって、国民経済の健全な発展にそれを含めるか含めないか、私はこれだけの危機であるならば含めて考えていただいた方がいいだろうなと。それと、先ほどの三十八条、四十三条、これ使わなくてもできるんであれば、なるべく余計なものは使わないで平時に戻していただきたいんですが、しかし、百年に一度でも使わない条文は多分、じゃ千年に一度ですかという話ですので、あらゆる対策に固定観念を持つことなく是非御検討いただきたいですし、我々野党も引き続き御提案を申し上げていきたいと思います。
 そこで、最後になりますが、柳澤先生には長いことお待ちいただいて恐縮でございますが、株式を取得するという機構の法案が今回議員立法で出されまして、このことも百年に一回のこの事態に対応するにはやむを得ないことだろうということで、私たちは賛成の方針で臨んでおります。
 そして、総理、是非御理解いただきたいのは、この法案、数年前に最初出てきたときは私たち反対だったんです。あのときよりも今事態は僕たちも厳しいと思っています。なぜかといえば、あのときは、是非は別にして、日本以外はちゃんと回っていましたので、竹中さんがおっしゃる、海外から資本を持ち込めば何とか下支えされるんではないかとか、あるいは低金利にすると、円のキャリートレードで出ていく資金もありましたけど、海外から資金入ってきて日本の投資をてこ入れしてくれるんではないかという、こういう部分があった。それから、海外が好調だったから輸出も伸びた。ところが、今この二つともないんです、日本は。
 だから、あの二〇〇〇年代前半よりも経済情勢は厳しいと思っています。だから、私たちは今回はこのマーケットの状況を考えると賛成をしなければならないというふうに思っておりますが、しかし、昨日のニューヨークを見るまでもなく、一段と厳しさが増していて、そしてさっきも申し上げましたが、三十二期連続黒字の会社がいきなり資金繰り倒産するような、そういう金融情勢にもなっているわけであります。
 そこで、転ばぬ先のつえといいますか、もし十分にこの今回の議員立法で成立した内容の仕組みが機能しなければ、更に内容を拡充するという対応も必要ではないかということはかねて柳澤先生にも内々申し上げているとおりでありますが、そのことについて是非、柳澤先生と与謝野大臣から少し方向感をお話をいただきたいと思います。
#307
○衆議院議員(柳澤伯夫君) ただいま大塚委員の方から私どもの議員立法について、十分ではないというお気持ちを持ちつつもその必要性については認めるということで賛意を表明していただきまして、大変私ども有り難いと思っております。
 私どもといたしましては、まずこの法律の実施をできるだけ速やかに準備等整えまして図りたいというふうに思っております。しかる後に、その実施状況等を見、かつまた経済、金融の状況を見まして、更に必要なことがあるのかどうか、これ現在段階で何か具体的なことが思い描かれているというわけではございませんけれども、とにかくこの事態には私ども総力を挙げて取り組まなければならない、このように考えておりますので、そうした方向での検討をしてまいりたい、このように考えております。
 その際、一言だけ付け加えさせていただきますと、御賛同いただいて感謝をしつつ、大変恐縮なんですけれども、本法案は一月五日に提出をさせていただきまして参議院には十三日の日に多分持ってきていただいたんだろうと思います。ちょっと時間が経過いたしておりまして、こういうことを避けるにはどういうふうにしていったらいいだろうかということも併せて考えていかなくちゃならない課題だと、このように考えておりますことを申し添えさせていただきます。
#308
○国務大臣(与謝野馨君) 株の値段はやはり市場で決めると、市場で決まると、これはもう大原則でありますけれども、株価が大きく変動してそれが破壊的な影響を経済に与えるということであるのならば、やはり政府もあらゆる手段を駆使してこれを食い止めるというのが国民に対する責任であると思っております。
#309
○大塚耕平君 この件に関しては、先ほどの日銀総裁への質問と私なりの意見も含めてでございますが、やはりあらゆる手段をこの際、繰り返しになりますが、固定観念と過去の経験だけに基づいて判断をしないように、しっかり議論をさせていただきたいなというふうに申し上げたいと思います。
 そこで、今日は財務官にもおいでいただいておりますが、財務官いらっしゃいますか。
 ここから先、もちろん日本国内も立て直さなきゃいけないんですが、日本が世界の中でどうしていくかというときに、ローマでの会議においてコミュニケが発表されましたね。非常に注目しているところが一か所あるんです。それは、我々の部門会議では大変有名になられた玉木局長にはお伝えをいたしましたが、コミュニケの一番最後にこう書いてあるんです。G7の財務大臣は、ちょっと聞いてくださいね、財務大臣は、その代理たちに対し、国際的な経済・金融活動の適切性、健全性及び透明性に関する共通の合意された原則と基準の作成について、他のパートナーとも協議しつつ、今後四か月のうちに進捗報告を準備するように要請したと。
 文章を読むと何だかよく分かりにくいんですけれども、早い話が、アメリカ一極主義とか市場原理主義とか、あるいは、時価会計そのものが悪いとは言いませんが、時価会計に基づいた経済運営とか、こういうものが今日の混乱を招いた一因であるとするならば、世界経済の運営の原則と基準を考え直そうと言っているわけです、ここで。だから、この間玉木局長にお願いしたのは、我々の知らないうちに、ここから先四か月というのは政治は混乱しますので、知らないうちに、この原則と基準について何だかまた知らないうちによその国と握って新しいルールができるということがないようにしてほしいというふうにお願いを申し上げたんです。
 そこで、財務官にお願いをしたいんですが、これ、財務大臣はその代理たちに対しのこの代理というのは財務官のことだと伺いましたので、このコミュニケのこの部分の検討については、国会及び各党に対して進捗状況を四か月を待たずとも適時適切に御報告をいただくということをお約束いただけますか。
#310
○政府参考人(篠原尚之君) お答え申し上げます。
 本件は、基本的な発案者はヨーロッパの一部の国でございます。ベースになっております議論は、一つは、金融市場に関するいろいろな混乱の中で、その安定化を導くような原則みたいなやつをつくってみようという話がございますけれども、もう一方で、実は今OECDでいろいろな企業の活動とか、例えば腐敗の防止であるとか汚職の防止であるとか、そういうことに関するいろいろな合意があります。こういったものをまとめてみようではないかという話でございます。
 したがいまして、委員が今お話ございましたような趣旨のものになるかどうかということについては、私、個人的にはやや疑問があるわけでございますけれども、今後この代理たち、私ども財務官レベルでございますけれども、各国の間で話し合っていきたいというふうに思っております。
#311
○大塚耕平君 大変大事な局面だと思いますので、今私が申し上げたようなものにならないにしても、この状況については適切に我々に伝えていただきたいと思いますし、また、もし万が一、ここで決まる原則と基準が先々の世界の経済の枠組みの何らかの足かせになる可能性もあるわけですから、そういうことになった場合でも日本の不利益にならないような、もちろん日本のことだけを考えるわけではありませんが、国会に対して的確に御報告をいただきたいということを改めてお願いをしておきたいと思います。
 さて、もうあと二分になりました。二分たつといよいよ採決でありますが、その前に討論とか……(発言する者あり)あっ、ごめんなさい。まだこの後にあります。大門さん、大変失礼いたしました。公明党の皆さんも大変失礼いたしました。我々としてはあと二分で終わりでございますが。
 総理、中国の古典にはいい言葉がいっぱいありまして、私がよく気にしている言葉は、衣食足りて栄辱を知るとか、恒産なくして恒心なし、つまり生活がちゃんと安定していないと世の中の秩序は乱れるし、安定した心も持てないということでございますので、二兆円使ってその〇・二%しか経済効果が出ないような使い方をするぐらいなら、二兆円が丸々経済効果に、消費増加につながるような何か別の対応に是非使い方を考え直していただきたいということを改めて申し上げます。今私の背景のこの辺からは君子豹変すという声も飛んでいましたが、君子豹変していただいて、三分の二は使わない、両院協議会に応じる、そして定額給付金はやめるという御決断をされる時間的余裕はありますので、最後にもう一回、そのお気持ちがあるかないかお伺いして、私の質問を終わります。
#312
○委員長(円より子君) 時間ですので、お答えは簡潔に願います。
#313
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 簡潔に。
 先ほど答弁させていただいたとおりです。
#314
○大塚耕平君 終わります。ありがとうございました。
    ─────────────
#315
○委員長(円より子君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、藤井孝男君及び尾辻秀久君が委員を辞任され、その補欠として山田俊男君及び長谷川大紋君が選任されました。
    ─────────────
#316
○白浜一良君 麻生総理、連日御苦労さまでございます。
 今日は締めくくり総括でございますので、もう責任のなすり合いなんかするつもりはございません。ただし、今日は、一月十三日にこの関連法案は本院に衆議院から送られたわけでございますが、ちょうど五十日、やっと議了採決されるということになったわけでございます。
 麻生総理が一貫した景気対策ということで三段ロケットという説明をされました。一段目は十月十六日、昨年の、これ成立して施行されているわけでございます。二段ロケットが、予算案は一月二十七日に通ったんですけれども、一部先行実施されていますが、大半はこのいわゆる関連法案が成立してからと、こういうことになるわけでございますが、五十日たってやっと二段ロケットが、いわゆるすべての施策が実施できる段階になったということに関しまして総理の所感を伺いたいと思いますが。
#317
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今言われましたように、一月の五日にいわゆる衆議院の本会議が召集される。私の記憶では一月の四日に召集されたのは細川内閣だったか、あれはたしか一月の四日だったと思いますね。それ以外ではこの一月の五日というようなのは例がなかったと、これは私の記憶ですけれども、そうだったと思っております。
 おかげさまで、一月の十三日、今言われましたように衆議院で採決ということで、以後一月の二十六日に今度は参議院の例の二次補正案の参院否決、今言われたとおりで五十日たっておりますんですが、私どもとしては、こういったものは、二次補正というのは生活に直接関係をしておりますんで、何となくいわゆる定額給付金の話ばかりがよく出てきますけれども、我々としては生活に直結している部分というんであれば、例えば出産に関するいろいろな補助、また高速道路料金などなど、いろいろこういったことを申し上げてきておりますんで、私が、こういったようなことが早くできないというのが何となく国民としてはというところを非常にいらいらしておられるところで、私どものところに来る話でも、いつ出るんですかという話は最近とみに多くなってきているように感じております。
 そこが私の正直な実感なので、そういった意味では、先ほど大塚先生からもお話がありましたように、こういったようなものというのは何となくもう少し前の段階からいろいろな話ができるような信頼関係というのが醸成されていく必要があるのではないかというのは、これは率直な実感で、多分民主党の大塚先生も同じように思っておられるのだと存じます。
 そういった意味で、今、地方というものを考えていった場合に、やはりこの地方の雇用対策、地方の景気対策というのは、これは東京都周辺のと大分違いますし、かつて景気の良かった愛知県も、今、刈谷始め、岡崎始め、皆かなりしんどいことになっておられるんだというのが正直の、大塚先生と共通の友人なんだと思いますが、話としても同じような実感が私どもにも伝わってきておりますし、もちろん私ども福岡県の私のおります選挙区は生活保護世帯率日本一と、かつてそういった余りうれしくない話を聞かされてずっと育った地域でもありますので、極めて厳しい状況にあります。
 そういったところにおきましては生活支援というのは非常に大きな要素を持っていると思っておりますので、いずれにしても、緊急雇用対策というので今回やらせていただきました分、一番効果があると自分で確信しておりましたけれども、これは間違いなくその効果が出てきつつある。そういったようなものが出てくるというのは良かったと思っていますけれども、これがこれだけ使われる方が問題なんです、私に言わせると。
 それだけ悪くなっているから使われるわけなのであって、前年度比の伸び率、八十八万人とか言われると、ちょっと正直に申し上げて我々としてはえっというような数字が出てきておるということになってきておりますので、こういったものはなるべくスピーディーに、影響が出てくる、いい意味での影響が出てくるのはなるべく早めにやっていくのが国民生活に資すると、私自身はそう思っておるところであります。
#318
○白浜一良君 二十年前に私、参議院に来たわけでございますが、当時も、衆議院で成立して参議院でばたばたと法律を上げた、そういう事例もあって、重要法案というのは当時は、二十日間ぐらいはじっくり審議しましょうと、こういう暗黙の与野党のルールがあったわけでございますが、今はもうそういうルールも崩れかかっているわけでございまして、やっぱり立法府の責任という、こういうこともあるわけで、我々本院にいる者もしっかり、与党、野党関係なしにしっかり戒めてまいりたいと、このように思うわけでございます。
 それと、今総理がおっしゃいましたけれども、第二次補正予算案というのは、これは何か定額給付金ばっかり言われるんですけれども、大きな柱は生活支援と、要するに、それからいわゆる中小企業の対策、それからいわゆる地域活性化、それから雇用対策、こういう大きな柱で全部組まれているんですね。だけれども、何かほかは余り説明されなくて国民に伝わらない、定額給付金ばっかり国民にメッセージが発せられているわけでございますが、何というか、政府の意図が国民に伝わらないという、こういう現実をどう思われますか。
#319
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今回のいわゆる二次補正の予算の中が定額給付金だけの話にかなりフォーカス、集中して話ができ上がってきているということで、いわゆる国会の討論はもちろんのことだと思いますが、我々としては、今ちょっと申し上げました出産と子育て支援の話とか、今、雇用機会のために基金を創設させていただいた分、これで約四千億だったと思いますが、また地域活性化ということで、生活対策のいわゆる交付金ということで、これで六千億などを出させていただきましたし、高速道路料金の例の千円という話で、これで約五千億と思っておりますが、こういった国民生活とか日本経済とかいうことを考えましたときに、やっぱり我々としてはいろんな政策を盛り込んできたと思っております。
 しかし、関連法案が成立しておりませんものですから、法案は、いわゆる二次補正は通ったけれども関連法案が通っていないために実施に移せないということで、私としては、執行を見合わせざるを得ないという状況にあるのは大変残念に思っております。
 いずれにいたしましても、一日も早くというか、こういったものがきちんと施行、履行、実施に移せるような、そういったことが、我々、日本経済というより今、目先、景気、雇用、そういったものにとって物すごく大きな支援になると思って一日も早い成立、実施を望んでおるところでございます。
#320
○白浜一良君 もう時間も余りないのでもうこれ以上言いませんけれども、やっぱり政府の意図が国民の皆様にしっかり伝わるような、そういうふうにしていかなきゃならないというように思うわけでございます。
 それで、先ほど大塚さんの議論を聞いていまして、ちょっと勘違いされているんじゃないかということを一つだけ言わせていただきますが、いわゆる景気対策という面から、この定額給付金の制度が〇・二%しか効果がないということでございます。
 この〇・二というのは、要するにGDPを押し上げる力ということでございまして、要するに、一がいいというのは、これは弾性値のことで、それはちょっと意味が違うわけでございまして、GDPが五百兆円としたら、たとえ〇・二%としたら一兆円分やらないよりもやった方が消費を押し上げたと、こういうことになるわけで、与謝野大臣もよくおっしゃいますが、全部使ったとなったら〇・四%押し上げるわけでございまして、一がいいという意味はちょっと勘違いをされているんじゃないかと、こういうことで御指摘をさせていただきたいと思うわけでございます。
 それで、今日、いわゆる銀行等の株式保有制限法も一緒に審議されていまして、この改正案も今日は議了採決されるということでございまして、多分成立するんだろうと思っておりますけれども、これに関しまして、取りあえず株式、銀行の保有株を買い取れるということでございますけれども、これは過去にもやりました。一定程度の効果がありました。
 しかし、シティバンクがいわゆる政府の管理下に置かれるというぐらいもう大変な世界的な金融危機になっているわけで、この程度でいいのかと。社債若しくはCPまでそういう買い取れるような制度にしたらどうかという、こういう意見もあるわけでございますが、総理として何かお考えはございますか。
#321
○内閣総理大臣(麻生太郎君) この大塚先生の紙を拝借させていただければ、この部分がずっとこっちに寄ってきている部分の話を、今、更にこれを真ん中超えていくんじゃないかという話なんだと思うんですが、銀行のいわゆる保有、何ていうの、株式取得機構という名前でしたっけ、この問題に関しましては、これは銀行が今保有している株、常識的にはかなり優良株だった、若しくは優良株ということだと思いますが、それがどおんと低下いたしますと、銀行としては、いわゆる持っております資産というか、あれが下がることになりますので、これで銀行の財務諸表からいきますと健全性を著しく傷つけることになりかねない。これが多分一つだと思いますが、もう一つは、銀行株自体が低落しておりますので、そのことが今度は逆に銀行に対する信用の低下を招く。多分この二つがその主な背景なんだと思いますが、こういったことになるのを未然に防止するというところが主なこの設立された背景だと、私はそのように理解をいたしております。
 このような視点から、株式に主に限定して今やっておられるんだと思いますが、これを社債に広げるとかいろいろな枠を広げるというのは、本来のこの趣旨からするとちょっと超えておるのではないかという感じがします。
 他方、御存じのように、CPというのはコマーシャルペーパーですけれども、これの市場というのはもう御存じのように物すごい厳しいことになっておりますのはもう御存じのとおりで、日銀においては、このCPの買入れをやるというのはこれはこの表でいけばかなりこっちにどおんと来たところなんだと思うんですが、これを実施をして、かつそれを、期限を切っていたんですけれども、それを更に延長する、九月まで延長するという話をしておられますので、そういった意味では、これでまたかなりこっちに寄って、それでCPで三兆、それから新たに社債で一兆だったと思いますが、これを行うこととしておられますんで、買取り枠というのはある程度きちんと設定して、政策投資銀行を使うとか、いろんな形でCPを買い取るなどの方策というのはそれなりに講じてきちゃいるんですけれども、とにかく引き続きそれをまずやった上での話でないと、安易にそっちにすぱっといくということが、全体の、えっ、そんなに悪いのという風聞被害というものも喚起しかねない。これはちょっと気を付けておかないかぬところなんじゃないのかなと、私自身はそう思っておりますんで、何となく、ほかの国の銀行、証券、金融機関は、AIUのは最近出てきていますけれども、それに限らず物すごいきついことになって、ヨーロッパの方も、アメリカばっかり日本のニュース出ますけれども、ヨーロッパのは物すごいきついことになっているように思われます。
 そういったことを考えますと、えっ、日本もかということになりかねる、そういう風聞被害というものは、(発言する者あり)風評被害、風評被害というのはちょっと考えないかぬところだと、私どももそう思っておりますんで、今御指摘のありました点は、これはどこかに考えておかないかぬ一つのあれだとは思いますけれども、今すぐかと言われれば今すぐの段階ではないのではないかと思っております。
#322
○白浜一良君 結構でございます。
 いわゆる株価というのは非常に大事なので、大塚先生もおっしゃっていましたけれども、そういう意味で適切なそういう手を打っていくべきだという意味で申し上げたわけでございます。
 それから、ちょっと本法律と関係ないんですが、最近問題になってございます国の直轄事業ですね。これは都道府県とか市町村のいわゆる負担金があるわけでございますが、従来のルールでいくと負担が重過ぎると。国で決めた事業を一方的に負担を地元がさせられるという、こういう不満がございまして、私は大阪に住んでいるんですけれども、大阪の橋下知事は特にこのことを言っているわけでございまして、国交省もいろいろ検討会を開くとか、そういうことも言っているようでございますけれども、総理はどのようにお考えでしょうか。
#323
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 白浜先生、これはもう基本的にはですよ、これは法令に基づいて受益と負担というような関係からもきちんと求められてきた。これは今までずっとそうだったんですが、地方団体は、これは大阪に限らず改善してほしいという話はいろいろ前からあっておりました。特に今だからというんじゃなくて、前からこの話はあっておったと思います。
 こういった話は、やっぱり役割分担とかいろんな意味を考えないかぬところだと思いますが、直轄事業というものに関する協議の在り方というのはいろいろ考えないかぬところに来ているのではないか。多分、地方もそう思っているんだと思いますんで、これは余り議論も行われない、国で決めた、はい、良かったろう、はいと言って、これルールなんだからと言われると、分かっていても何となくいま一つ、物すごい厳しいときに国の直轄事業の部分なんじゃないのかという意見はあろうと思っております。
 少なくとも、これは金子大臣の国土交通省の所管の話だと思いますが、今全国知事会との間で協議の場を設けたらどうという話はしてありますんで、今意見交換をやり始めているところだと思いますが、あらかじめ、もうちょっと事前の話があってもいいんじゃないのという話というのは、ルールとして決まっているとはいえ、何となく、ある日突然にツケだけが回ってくるような感じを持たれるという、感情論というか、そういった気分的な話としても、何となく、あらかじめちょいと話をする手間というものは掛けておいてもよろしいのではないかという御意見が多いんだと思いますので、橋下知事の話も多分そういった気分というものもある程度代弁しておられるのかなと思って、伺っておりました。
#324
○白浜一良君 総務大臣も経験されておりますので、地方の声を十分酌んでいただきたいと、このように申し上げておきます。
 最後に、この委員会で今日は議了採決いたしまして、あした本会議で採決、結果はどういうことか分かりませんが、いずれにいたしましても、成立するということを前提にしますと、一刻も早いこの第二次補正予算すべてのいわゆる実施が大事だということでございまして、そういう意味で言うと、先ほどおっしゃいました高速料金なんですが、思い切った割引をされるわけでございます。いわゆる京阪神と首都圏を除いて千円で回れるわけですからね。これ、春休みには使えるようにこれはなると物すごくほんまに一番利用される率が高いんで、春休みまでに実施できますように総理におかれましても督促されてはどうかということを、最後に御意見をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
#325
○内閣総理大臣(麻生太郎君) おっしゃるように三月末ということになっておりますんで、我々としてもこれは一日も早い段階をやらなくちゃいけないんですが。
 それで、一つだけ、技術的にいって難しいところも一個ございまして、飛び越すとこういうところを、あそこのところを、まず東京都のところの首都高のところがなかなか技術的にちょっと難しい問題もありますんで、大きな効果があると思いますんで、我々としては一日も早くと思っておりますんですが。
 基本的に、三月の最終の二十八日には開始できるということに思っているんですが、今春休みの件を言われましたんで、これなるほどいいところをつかれておるなと思って我々も調べてみましたんですが、大体春休みというのは、その前の週の二十一日にはまだ春休みになっていない県の方が多い。県によって違うんですよ。場所によって違うんで、いずれにいたしましても、二十六日から、北海道が二十六日から始まってずっとまいりますんで、そういった意味では、余りおっしゃるような御迷惑を、御迷惑というか期待を余りそがないような形になるのではないか。
 これは希望的な観測ですけれども、もっと前に春休みが始まる県の方が数県でございますんで、そういった意味では、今御心配いただいております件、我々としては最大限、一日も早くこれが施行できるように努力をさせたいと思っております。
#326
○白浜一良君 以上で終わります。
#327
○大門実紀史君 日本共産党、大門でございます。
 総理、大変御苦労さまでございます。お元気そうで何よりでございますけど、支持率が残念ながら大分下がってまいりましたが、先ほど大塚さんの方から小泉さんとの対比もありましたけど、私、個人的には、麻生さんよりも小泉さんの方が嫌いでございます。人の痛みは分からないというか、もう大変冷たい方でございました。そういう方が何でまだちょっと人気があるのかな、ちょっと私には理解できないぐらいでございます。
 なぜ麻生さんの支持率が上がらないのかなとも思っておりますけれども、総理自身、いかがお考えでしょうか。
#328
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 余り子供のときから人に好かれるという努力もしなかったし、好かれたことも余りなかったんだと。そういう環境でしたんで、なるべく余りそういったような環境は、まあだれだれの孫というのはよくいじめられる環境でしたし、何とかの孫だろうとかいってよくいじめられましたんで、そういう環境に育った割には結構素直に育ったんじゃないかなと、自分ではそう思っているんですけれども、なかなかそういったことにはなっていないんで、ちょっとどうしてかと言われると、大門先生、なかなか返答にはちょっと窮します。
#329
○大門実紀史君 私は、今回問題になっています定額給付金というのは非常に支持率に大きな影響を与えたんではないかというふうに思っています。
 もう議論はさんざんやられましたんで、もう繰り返しません。一つだけお聞きしたいんですけど、新聞を見ておりまして、これは申し訳ないんですけど他党の話で、公明党さんのマニフェスト原案のポイントというのがありまして、そこに、お聞きしたら別に全部のまだコンセンサスを得ていないということなんで、ただ報道されていたんでお聞きしたいんですけれども、新たな定額給付金を支給すると。これが、こういうことを考える方も与党の中にはおられるということだと思うんですが、自民党といいますか、麻生総理は選挙に向けて新たな定額給付金という発想はございますか。
#330
○内閣総理大臣(麻生太郎君) この定額給付金は単年度限り。先ほど大塚先生の言っておられます給付金付きというのと決定的に違うところは、こちらは恒久だと思うんですが、私どもの方は単年度で出しておりますんで、そこが一番違いだと思っております。
#331
○大門実紀史君 また新たなというのはもう本当に懲り懲りされるんじゃないかと思いますので。本当にもうどうしても譲らないと、三分の二でもやるということですけれども、本当にこれは後々考えて、麻生内閣の致命傷になったと言われることになるということはもう重ねて申し上げておきたいというふうに思います。
 株価対策の質問をしたいと思いますが、大変民主党さんには申し訳ないんですけど、民主党さんの方はもっとやれということで、私の方はやるなという、そういうやり取りで申し訳ないんですけれども、申し訳ないというか、答弁もいろいろ変えなきゃいけないというのがあると思うんですが。
 私は、先ほど柳澤元金融大臣と与謝野大臣にお聞きしたんですけれども、本来余り、何といいますか、市場経済、特に株価、株のマーケットに公的セクター、公的資金とかで介入するべきではないと。これは守るべきものであって、守るべき原則であって、百年に一度だから何でもありと、この何でもありというのはちょっと危ないなと思います。
 それと、ついでに言えば、百年に一度という言葉が何か検証もなく飛び交っておりますね。日本って何でいつもこうなるんだろうと。七、八年前でいきますと構造改革という言葉が独り歩きをして、もうみんなが賛成と、やらなきゃいけないと。規制緩和もそうでしたね。国会では我が党は私なんか竹中さんと最初から議論いたしましたけど、みんなが一つの言葉にのまれてしまうと。この百年に一度という話もちょっと危ないなと思っているんです。だから何でもありと。まあ一々言葉じりをとらえちゃいけませんが、と思いますが、固定観念払って何でもやれと。
 私は、そうじゃなくて、こういうときこそ守るべきしっかりしたルールを守りながら、しかし大変な事態ですからやるべきことを思い切ってやると、やるべきところは思い切ってやると。しかし、株の問題とか個別企業のCPとか社債とか、こういうものについては本当によく考えて対応すべきだと思うんですけれども、ちょっと総理、その辺の基本的なお考え、いかがでしょうか。
#332
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 百年に一度という言葉は、多分アメリカのFRBの元議長がしたのが初めてなんですが、正確には一九〇七年、JPモルガンの話からスタートした、したがって多分百年に一度とこの人は言ったんだと思います。ただ、今巷間言われておりますのは一九二九年の話ですから七十年前とか八十年前というのが正確だと思いますが、百年前と、あの人の頭は多分JPモルガンのあの騒ぎを思い出しているんだと思っております。
 いずれにいたしましても、少なくともさきの大戦が終わってこの方、六十数年間で世界が同時で不況というのは多分初めてです。大抵どこかいいとこあったんですが、今回同時、全部悪い。加えて、インフレではなくてデフレで不況という気配が極めて濃厚になってくるというのは少なくとも過去に経験がなかったという意味で、多分百年に一度という言葉がぱっと定着しておる背景はそれが理由だと、私はそのように分析をいたしております。
 しかし、いずれにしても、この国が一つの言葉にばっといきますのは、それはいろいろ漢字で、不思議と漢字で四文字ということに決まっている、決まっているというわけじゃないでしょうけど、まあ文明開化からずっとこの国がばっとまとまるのは大体漢字で四文字熟語ということが多いんですが、そういう意味では、所得倍増にさかのぼって、今は多分構造改革というのが非常に大きな要素になって、随分いろいろ意見が分かれました。
 これは、自由民主党の中でもいろいろ意見が分かれたということをちょっと申し上げたら、おまえなとかといって郵便の話で随分言われましたけれども、当時いろんな意見が出てくるのは私はいいことだと思っています。みんなが一つしか意見なくなったらそれこそ、大門先生に言うのはいかがと、それこそ何とか主義になっちゃうんで。大門先生が自由主義を説かれると、ちょっと私らとしてはいろいろ考えないかぬところだといつも思ったりするんですが。私は、基本的にはいろんな意見が出るのはいいことなんであって、一人の党首の意見以外は全部駄目なんていう意見は私は駄目です。そういったところは僕はくみせぬのです。いろんな意見が出てくるのは私はいいことだと思っております。
 したがって、今のように、こういったときに株価対策というのは、確かに企業若しくはその裏で静脈というか動脈になっております金融というものを考えたときに、その動脈とか静脈と言われる銀行が、システムがひっくり返るとかいうことになりますと、それ、ほかの部分が全部影響しますので、そういったところを救済せざるを得ないほど悪くなっているがためにとか、よほどの理由がない限りなかなか安易にこういったものはやるべきではない。
 したがって、日本銀行も極めて慎重、また我々としてもそういったのは慎重、先ほど大塚先生の意見もほぼ同じだと思いますが、基本的なところは極めて慎重、保守的でなければならぬものだという御意見は、私も全くそう思っております。
#333
○大門実紀史君 百年に一度という意味は、大塚さんとちょうど私は「朝まで生テレビ」というので、ちょうど十月末でしたから、株価が暴落した夜中かなんかでしたから、もうまさにその議論をやった仲なんですけれども、後のとらえ方がちょっと違っているのかなと思いますが。百年に一遍というのは、何でこうなっちゃったのかと思うと、やっぱり経済がグローバル化していますから一遍に広がるわけですね、危機が。それと、金融も肥大化しちゃっていると、マネーが肥大化しちゃっていると。だから、そういう資本主義の在り方がやっぱり問われているんではないかと、この二、三十年の。そういうことを考えた上で手も打たなきゃいけないと。そういうことを置いておいたまま、大変だから何でもありというのは違うんじゃないかなという意味でいろいろ申し上げているわけでございます。
 その上で、日本銀行にお聞きしたいというふうに思いますけれども、先ほども同じような質問があったんで恐縮でございますけれども、これまで日銀がいろいろちょっと異常なといいますか、イレギュラーな対策を取られてきた部分ですが、金額でいくと、私が言っているイレギュラーというのはすべて否定しているわけではございませんよ、CPとか社債、それと株の買取り、この三つです。つまり、株のマーケットあるいは個別企業がかかわるもの、これはちょっと私はやるべきではないという考えで、ちょっと異常だという言い方をさせてもらっているわけですけれども、その部分で五兆円の対策ですか、これは白川総裁の認識としては正しい政策といいますか、方針だというふうにとらえておられるんでしょうか、それとも違うんでしょうか。
#334
○参考人(白川方明君) お答えいたします。
 現在、中央銀行として異例の行動を取っておりますけれども、その背景について御説明いたします。我が国の経済金融情勢は、今先生御指摘のとおり大変厳しい状況にあるというふうに思っています。企業金融に即して申し上げますと、CP・社債市場において発行が難しい、厳しい調達環境が続いております。それから、資金繰りあるいは金融機関の貸出態度につきまして厳しいとする企業が増えております。それから、金融システムの面で見ましても、株価の下落やあるいは信用コストの高まりを反映しまして資金仲介と金融機関経営の両面に大きな影響が出ているというふうに思っております。
 こうした厳しい情勢を踏まえて、日本銀行としてはCPの買入れをこの一月から開始し、社債についても明日から買入れを行う、それから金融機関の株式も買入れを二月から再開いたしました。これは現在、これはいずれも個別企業の信用リスクを取ると、これは確かにもう異例のことであります。中央銀行の長い歴史を取ってみて、もちろん全くなかったわけではありませんけれども、これは極めて異例でございます。
 日本銀行がそうした異例の措置に踏み切ったことでありますけれども、これはあくまでも今の経済、金融の厳しい現状に照らして日本銀行の使命、つまり物価の安定と金融システムの安定、これに照らしましてこれらの措置を実施することが適当だ、必要だというように判断をしました。
 急いで申し上げないといけないことは、これは先ほど来大門先生御指摘のとおり、市場経済、市場金融、これは非常に大事であります。現在は、残念ながらCPにしてもあるいは社債にしてもその機能が大きく壊れていた、あるいは壊れかかったというその現状を踏まえて、これを放置しますと経済が更に深く落ち込んでいく、このことはやはり更なる大きな混乱を防ぐためには必要であるという話でございます。それだけに、介入に当たっては我々自身しっかりとした原理原則を持つ必要があるというふうに考えております。
 これは、実はどの中央銀行もそうですけれども、通貨に対する信認をこれしっかり維持するということに心掛けております。こういう状況でこれを申し上げますと、あたかも中央銀行が保守的なことを言っているかのような印象を与えるかもしれません。これ決してそういうことではございません。これは別に日本銀行に限らず、どの中央銀行も実はこの点にしっかり配慮をして施策を打っているということでございまして、よく言われていますFEDもいろんなものを買っているというふうに言っていますけれども、実はあれも十分な信用、信用補完手数料を取っているとか、あるいはABSについては、あれは一兆ドルでございますけれども、あれは最初の損失負担、損失の一千億ドルはこれは政府が負担をするということで行っておりまして、中央銀行がただ単に買っているということではございません。
 そういう意味で、私自身も、市場経済、それから通貨の信認ということもしっかり考えながら、しかし最終的に物価の安定、それから金融システムの安定ということに尽くしていきたいというふうに思っております。
#335
○大門実紀史君 どうもありがとうございました。
 私は、この間、バブル以来の最安値というところで、与党の中にも、あるいは民主党さんの中にも、もっと早くやらなきゃいかぬということを、法改正間に合わないから、日銀にいろいろ早くやってもらおうという、何といいますか、圧力とまではいきません、いかないか、期待ですか、強い期待が高まっているのを、ちょうど速水さんが総裁をやられるときに、かなりあのときはこの委員会で自民党の議員さんなんかが速水さんをつるし上げるぐらい、あれやれこれやれという議論があったりしたんですね。もう見るに堪えない議論があって、私は速水さんを守る質問をやったりしたことがございます。そういう点では、日銀の独立性というのは本当に堅持してもらいたいなと、圧力に屈しないでほしいなと思います。
 具体的には、先ほどからあったように、三十八条で総理か財務大臣が要請をして、それを日銀が判断をするという仕組みになっていますので、与党とか民主党の圧力というよりも総理か財務大臣の要請というのが具体的になると思いますが、今のところそこまで強い要請をすぐ出すという話ではないということでちょっと安心いたしましたけれども、慎重に対応してもらいたいと。
 これだけはやめてもらいたいと。今までも随分、そうはいっても日銀、ずるずる譲ってきたなと。また、白川さんも苦しかったでしょうけど、白川さんでもここまで譲っちゃったかと思っているところがありますが、どうしてもやめてもらいたいなと思うのは、今出ていますETFですね、上場投資信託、これも買えという話が出ておりますけれども、ここまでもう入ってしまうと違うんではないかなというふうに思います。白川総裁、いかがお考えですか。
#336
○参考人(白川方明君) お尋ねの件でございますけれども、日本銀行に対してそうした要請が来ているわけではございませんので、現時点で私から具体的にコメントすることは差し控えたいというふうに思っております。
 そういうふうに申し上げた上で、一般論として申し上げますと、株価あるいはETFの価格というのは、これはもう言うまでもございませんけれども、内外の多数の市場参加者による企業業績の見通しに基づいて形成されるものでございます。したがって、市場から株式やETFを買い取る対策については、現在のようにもう極めて金融市場がグローバル化しているということを念頭に置いた上で、その効果があるのかどうか、あるいは市場取引をゆがめる可能性はないのかといった点での検討が必要ではないかというふうに考えております。
 日本銀行は、株式という面では、金融機関の保有する株式は買い入れています。これは、現状、金融機関の抱えているリスクの中で株式のリスクが一番大きい、そのために金融機関が経済を支える力が十分に発揮できないという現状に照らしまして、この金融機関保有株式リスクを日本銀行が軽減する、その言わば安全弁を提供するというものでございます。そうした考え方に従って行っております。
 いずれにしても、私としましては、これは四月九日に、去年の四月九日に総裁を拝命してからずっとそうですけれども、日本銀行は物価の安定とそれから金融システムの安定というのがこれは使命でございますから、その使命達成ということに照らして自分の仕事をしっかりやっていきたいというふうに考えております。
#337
○大門実紀史君 この白川さんの御本ですね、私はもう本当に何度も読んでおります。人にもお薦めしております。非常に今までの日銀の政策の反省も込められているので、これは白川さんが総裁になる前に書かれた、大学の先生のときに書かれた本で非常に学者としての良心と日銀の、中央銀行のあるべき姿が書かれておりまして、私は本当この読者を裏切らないようにしてもらいたいなと。本当に学者としての良心、そして中央銀行の独立性というのを、こういうときだからこそ圧力に屈しないで守っていただきたいということをつくづく強く思う次第でございます。
 もう白川総裁、これで質問は終わりましたので、委員長。
#338
○委員長(円より子君) どうぞ御退席いただいて結構でございます。
#339
○大門実紀史君 もう一つ税の質問をしようと思いましたけれども、時間がもう少なくなりましたので、今の点で、今後の株価対策のちょっとイレギュラーな部分で与謝野大臣に最後に一言お聞きして終わりにしようと思いますが、ETFを日銀に買ってもらうとか、もうひどい話だと、不動産のJ―REITまで、というのは三月ですね、三月の期末対策では法改正だと間に合わないと。今回、今日通るんでしょうか、その株買取り法案もまた改正するのも間に合わないし、新しい機構をつくるのも間に合わないと。
 したがって、日本銀行にこの三月末対策、年度末対策をやってもらおうというところで、先ほど申し上げましたETFとか、社債とかCPの買取りを日銀にもっと増やしてもらうという話が出ておりますが、あくまで、申し上げたとおり、要請するのは財務大臣中心になると思いますが、今のところそういうお考えがあるかないか、お聞きしたいと思います。
#340
○国務大臣(与謝野馨君) 現時点では全く持っておりません。
#341
○大門実紀史君 ありがとうございました。
 終わります。
#342
○委員長(円より子君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#343
○委員長(円より子君) 速記を起こしてください。
 他に御発言もないようですから、三案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより三案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#344
○大久保勉君 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表して、政府提出の財政運営特例法案に反対、我々野党三党提出の財政運営特例及び対策実施制限法案に賛成、与党提出の銀行等株式保有制限法改正案に賛成する立場から討論を行います。
 米国のサブプライムローン問題に端を発した国際的な金融危機とその後の景気後退によって、あらゆる経済指標が急速に悪化するなど、我が国経済はこれまで経験したことのない危機に直面しています。民主党は、こうした現下の経済状況に的確に対応するため、昨年、経済・金融危機対策をいち早く打ち出すとともに、それを実施するための経済対策関連法案をさきの臨時国会に提出いたしました。また、本年に入り、国民生活を守る立場から、政府・与党との合意を目指し、定額給付金を補正予算から削除する修正案を今国会に提出いたしました。
 しかし、与党は、こうした我々の提案を一顧だにせず、民主党提出法案の成立を阻むばかりか、予算委員会で政府案の採決を強行したのであります。このような状況の中、定額給付金を止めるためには我々の法律案を成立させるしかありません。
 以下、政府案に反対、野党三党提出の対案に賛成する理由を申し上げます。
 我々が政府案に反対する最大の理由は定額給付金にあります。
 第一に、定額給付金の目的が福祉対策であるのか景気対策であるのか、政策の根本理念がいまだあいまいであります。
 定額給付金をめぐって麻生総理の発言には、ぶれにぶれ、迷走に次ぐ迷走を続けてきました。当初は全世帯に支給すると発表していたものを、その後豊かなところに出す必要はないと発言を訂正しました。しかし、今年になって、高額所得者も受け取って盛大に消費してほしいと再び発言を覆しました。総理の発言がこれだけ変わるようでは国民に政策目的を理解しろという方が無理であります。
 第二に、定額給付金は景気対策としての効果も見込めません。
 政府は、昨年十月の経済対策の発表直後、GDPの押し上げ効果を〇・一%と説明していましたが、十二月には〇・二%にかさ上げし、今年一月には〇・一五%と再度訂正しています。政府が幾ら小手先の数字合わせをしたところで、景気対策として効果がないことは多くのエコノミストが指摘しているとおりであります。しかも、定額給付金を支給する一方で、三年後に消費税を増税するのでは景気対策として矛盾しております。
 第三に、根拠法を制定することなく、すべての自治体に丸投げしていることです。
 定額給付金の支給に当たっては明確な根拠法がなく、単に予算措置のみをもってあとはすべて自治体に丸投げするのでは、年度末を控えて多忙な時期に自治体が混乱するだけです。また、予算案や法律案が成立する以前の自治体の諸準備に補助金を交付するのでは法的根拠を欠く財政負担であり、断じて容認できません。さらに、こうした自治体の事務経費になぜ八百二十五億円もの巨費が必要であるか、積算根拠も不明確なままであります。
 我々野党三党は、このような定額給付金に二兆円もの貴重な国費を投入するのではなく、これを例えば、遅れている学校の耐震化や、潜在的需要の大きな医療や介護等の職員の増員、待遇改善、将来の成長につながる環境エネルギー対策、各自治体が率先して行っている雇用対策など、国民が求めるより有効な政策分野に活用すべきと主張してまいりました。
 今からでも遅くはありません。政府・与党は、二兆円もの財源を無用なばらまきに使うことを撤回し、有効な使い道について与野党間で改めて協議すべきであります。
 なお、銀行等株式保有制限法改正案については、世界的な金融資本市場の混乱が続く中、我が国金融システムの安定性を確保するために基本的に賛成でありますが、政府及び銀行等保有株式取得機構に対しては、買取り資産の拡大について必要な検討と迅速かつ的確な対応を強く求めます。
 以上、政府提出の財政運営特例法案に反対、野党三党提出の財政運営特例及び対策実施制限法に賛成する理由を申し述べました。
 良識ある議員各位におかれまして、我々野党三党の法律案の趣旨を御理解いただき、何とぞ御賛同いただきますようお願い申し上げまして、私の討論を終わります。
#345
○荒木清寛君 私は、自由民主党及び公明党を代表いたしまして、政府提出の平成二十年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案並びに自由民主党及び公明党提出の銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案にそれぞれ賛成、民主党・新緑風会・国民新・日本及び社会民主党・護憲連合提出の平成二十年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例及び同年度における生活・経済緊急対策の実施についての制限に関する法律案に反対の立場から討論を行うものであります。
 討論に先立ちまして、これら三法案は平成二十年度第二次補正予算関連法案であり、本来であれば補正予算の成立と間を置かずに参議院の意思が表明されるべきでありました。大臣交代という不測の事態があったとはいえ、本日になってやっと委員会の採決に至り、政府が打ち出した経済対策の実施が大幅に遅れたことにつきまして、甚だ遺憾であると申し上げます。
 そこで、まず、政府提出の平成二十年度財政運営特例法案について意見を述べます。
 我が国の経済は、昨年十月から十二月の国内総生産が年率換算で一二・七%のマイナスとなるなど急速に悪化しており、財政政策を切れ目なく実施し国民生活を守ることが政治の最重要課題となっております。平成二十年度第二次補正予算においては、定額給付金の支給のほか生活者支援のための幅広い施策が講じられておりますが、これらの施策は深刻な状況にある我が国経済にとって時宜にかなったものでありまして、一日も早い実施が求められております。私は、その財源の裏付けとなる本法案に賛成するものであります。
 次に、与党提出の銀行等株式保有制限法改正案について申し上げます。
 現在の日本の金融市場は、昨年の世界的な金融危機発生以後、株価が低迷し、いわゆる株価純資産倍率を下回るような銘柄が多数存在する異常な状態となっております。
 本改正案により、銀行等保有株式取得機構が株式の買取り等を再開し、銀行等以外の会社からの株式の買取りに関する制度を新設することは市場における株式変動リスクを減らすとともに、銀行、企業の財務内容の健全性の確保、過度の信用収縮の防止につながるものであり、賛成するものであります。
 次に、野党提出の平成二十年度財政運営特例及び対策実施制限法案について申し上げます。
 定額給付金は、国民生活を支援するとともに、消費を喚起し、内需を拡大する効果があり、一刻も早い実施が求められます。
 しかしながら、野党は、国民生活の現状を直視せず、多くの国民が受け取り、消費するとしている定額給付金の国の財政措置を行わないとする本法案を提出いたしました。到底賛成できるものではありません。本法案に対しては断固反対であることを表明し、私の討論を終わります。
#346
○大門実紀史君 日本共産党を代表して、提出三法案に対する討論を行います。
 初めに、財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案です。
 本法案には反対であります。本法案は、特別会計の剰余金を定額給付金などに活用できるようにするためのものです。定額給付金は国民の税金を二兆円も使うのに経済効果はほとんどありません。生活支援というなら、そのお金をリストラや倒産で職を失った失業者や低所得者、年金生活者などの支援に集中して回すべきであります。
 次に、与党提出の銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律案です。
 本法案には反対です。本法案は、急落した株価を引き上げ、安定させるためと言いながら、実際には株価安定に寄与する保証は何もなく、公的資金を使って特定の銀行、事業会社を救済するだけのものになりかねません。特に、本法案による銀行と事業会社が新たに株を買っても、それを一定期間、答弁では六か月ということでありますが、保有すれば機構に売却できるというスキームの創設は、持ち合いの解消どころか、むしろそれを促進することになりかねません。また、上昇した銀行株を利益確定のために売却する際に機構が利用されたり、あるいは一定以上の売買価格を保証する役割を機構が担わされる可能性も排除をできず、銀行や事業会社の個々の利益のためにこのスキームが使われる危険性があります。
 本来、株価は実体経済を反映するものです。株価引上げのために公的資金を使って株を買い取るなど、結局金融機関のモラルハザードを招き日本の金融システムをかえって弱体化させます。現在のこのような経済危機のときこそ、日々の株価の動きに一喜一憂、右往左往せず、実体経済、特に内需を温めるしっかりとした政策を取ることこそ最大の株価対策であります。
 次に、民主党、社民党、国民新党、三党提出の法律案は、定額給付金の実施を阻止するためのものであり、賛成です。
 以上で討論を終わります。
#347
○委員長(円より子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、平成二十年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#348
○委員長(円より子君) 少数と認めます。よって、本案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。
 次に、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#349
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、尾立源幸君から発言を求められておりますので、これを許します。尾立源幸君。
#350
○尾立源幸君 私は、ただいま可決されました銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党を代表して、各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府及び関係者は、次の事項について、十分配慮すべきである。
 一 世界的な金融資本市場の混乱が続く中、我が国の金融システムの安定性を確保することは、政治が果たすべき重大な使命であるとの認識の下、今般、銀行等保有株式取得機構による株式買取りの再開という臨時的措置を決定したことを重く受け止め、的確な効果を発現できるよう最大限の努力をすること。
 一 今般の銀行等保有株式取得機構の株式買取りの再開に当たっては、買取要件の厳格な設定等を通じ、機構による買取りが、例えば短期売買による値ざや稼ぎ等に使われることのないよう、慎重な運用を期すとともに、買取り及び売却等の状況について、適切な情報開示を行うこと。
 一 景気及び金融証券市場等の状況によっては、企業の資金繰り悪化などに対処するための金融システム安定に向けた追加的措置が今後更に必要となる事態も考えられることから、金融システムの脆弱化や動揺を軽減するための資産の買取り等を含めた多様な措置について、予断を抱くことなく検討を行い、必要な場合には、迅速かつ的確に対応すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#351
○委員長(円より子君) ただいま尾立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#352
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、尾立君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、与謝野内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。与謝野内閣府特命担当大臣。
#353
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
#354
○委員長(円より子君) 次に、平成二十年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例及び同年度における生活・経済緊急対策の実施についての制限に関する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#355
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#356
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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