くにさくロゴ
2009/06/23 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 財政金融委員会 第23号
姉妹サイト
 
2009/06/23 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 財政金融委員会 第23号

#1
第171回国会 財政金融委員会 第23号
平成二十一年六月二十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十八日
    辞任         補欠選任   
     徳永 久志君     富岡由紀夫君
 六月十九日
    辞任         補欠選任   
     松浦 大悟君     牧山ひろえ君
     礒崎 陽輔君     尾辻 秀久君
     西田 昌司君     林  芳正君
     魚住裕一郎君     白浜 一良君
 六月二十二日
    辞任         補欠選任   
     喜納 昌吉君     外山  斎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         円 より子君
    理 事
                尾立 源幸君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                小泉 昭男君
                椎名 一保君
    委 員
                池口 修次君
                大島九州男君
                川上 義博君
                外山  斎君
                富岡由紀夫君
                藤末 健三君
                牧山ひろえ君
                水戸 将史君
                峰崎 直樹君
                末松 信介君
                中山 恭子君
                藤井 孝男君
                森 まさこ君
                荒木 清寛君
                白浜 一良君
                大門実紀史君
       発議者      尾立 源幸君
       発議者      藤末 健三君
   衆議院議員
       発議者      大野 功統君
       発議者      七条  明君
       発議者      寺田  稔君
       発議者      上田  勇君
       修正案提出者   木村 隆秀君
       修正案提出者   竹本 直一君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        与謝野 馨君
   副大臣
       内閣府副大臣   谷本 龍哉君
       財務副大臣    石田 真敏君
       国土交通副大臣  加納 時男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   政府参考人
       公正取引委員会
       事務総局官房総
       括審議官     鵜瀞 恵子君
       金融庁総務企画
       局長       内藤 純一君
       金融庁監督局長  三國谷勝範君
       財務大臣官房総
       括審議官     川北  力君
       財務省主計局次
       長        木下 康司君
       財務省主税局長  加藤 治彦君
       中小企業庁事業
       環境部長     横尾 英博君
       国土交通省航空
       局長       前田 隆平君
   参考人
       株式会社日本政
       策金融公庫代表
       取締役総裁    安居 祥策君
       株式会社日本政
       策投資銀行代表
       取締役社長    室伏  稔君
       株式会社日本政
       策投資銀行取締
       役常務執行役員  柳  正憲君
       日本郵政株式会
       社取締役兼代表
       執行役社長    西川 善文君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する
 法律案(衆議院提出)
○銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の
 一部を改正する法律案(衆議院提出)
○法人税法の一部を改正する法律案(尾立源幸君
 外五名発議)
○租税特別措置法の一部を改正する法律案(尾立
 源幸君外五名発議)
    ─────────────
#2
○委員長(円より子君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、徳永久志君、魚住裕一郎君、松浦大悟君、西田昌司君、礒崎陽輔君及び喜納昌吉君が委員を辞任され、その補欠として富岡由紀夫君、白浜一良君、牧山ひろえ君、林芳正君、尾辻秀久君及び外山斎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(円より子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案外三案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として公正取引委員会事務総局官房総括審議官鵜瀞恵子君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(円より子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案外三案の審査のため、本日の委員会に、参考人として株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁安居祥策君、株式会社日本政策投資銀行代表取締役社長室伏稔君、同取締役常務執行役員柳正憲君及び日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長西川善文君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(円より子君) 株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の四案を一括して議題といたします。
 四案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○富岡由紀夫君 民主党の富岡でございます。
 それでは、早速質問させていただきたいと思いますが、まず政策投資銀行法について質問させていただきたいと思いますけれども、それに関連して、そもそも政策投資銀行の在り方というか、今までいろいろ改革が進められてきたわけですけれども、その中で、今期の直近の決算、今年三月期の決算で赤字決算という報道がありました。その赤字のまず要因についてどのように分析されているのか、政府として御見解をお伺いしたいというふうに思います。
#9
○副大臣(石田真敏君) お答えをさせていただきたいと思います。
 今般の決算は、政策投資銀行が昨年十月に株式会社となって以来初の決算でございます。この二〇〇九年三月期の当期純損益は、最終的に千二百九十二億円の赤字となったと承知をいたしております。これは、世界の同時不況の中で民間金融機関におきましても与信関係費用の計上等によりまして最終的に大幅な赤字を計上したところでございまして、同様に政策投資銀行においても最終的な赤字になったものと認識をいたしております。
 赤字の要因といたしましては、取引先の業績下振れ等の影響によりまして引当金を大幅に積み増したこと、また株式市場低迷等の影響によりまして株式関係損益、ファンド関係損益に損失が生じたこと、そのように認識をいたしております。
#10
○富岡由紀夫君 与信関係費用で大きく赤字の原因が生じたということなんですが、ちょっと私の感覚だと、政策投資銀行の融資先というのはいわゆるどちらかというと大手の大企業向けの融資が中心かというふうに思っていたんですけれども、そこに対する融資が非常に焦げ付く懸念があって引き当てを増やしたということなんですか。大企業でもやっぱりサブプライムの大きな影響を受けて引き当てを積まないといけないぐらい貸出先の信用が下がったという認識でよろしいんでしょうか。
#11
○副大臣(石田真敏君) そのように認識をいたしております。
#12
○富岡由紀夫君 ほかに株式とかファンドへの投資が赤字の原因だというお話だったですけれども、これについては、そういう大きな投資とか、そういうのは今までより増えているんですか。新しく株式会社化したことによって、投資とか出資、そういったものが形態として変わっているのかどうか、お伺いしたいと思います。
#13
○政府参考人(川北力君) お答え申し上げます。
 政策投資銀行の決算発表資料によりますと、株式関係損益、ファンド関係損益につきましては、景気の悪化や株価の大幅な下落の影響もありまして、合計で二百四十七億円の赤を計上しているということでございます。
#14
○富岡由紀夫君 だから、その投資、出資を増やしているのかどうか。株式会社化したことによって、そういった与信先が融資から少し投資にシフトしたのかどうか、そういったことをちょっとお伺いしたいと思います。
#15
○政府参考人(川北力君) お答え申し上げます。
 株式会社化いたしましてからまだ半期、六か月でございます。この損益の計上の部分は、過去の保有株式についての評価に関係しまして大幅な下落の影響があったということだと認識しております。
#16
○富岡由紀夫君 投資銀行業務は増やしていないということですか。そういった投資に対する、業務に対するウエートは上げていないというふうに理解してよろしいんでしょうか。
#17
○政府参考人(川北力君) 今ちょっと数字が手元にございませんが、まだ株式会社化してから半年でございますし、かつ、このような景気の情勢でございますので、株式の保有価額、投資が格段に増えたという状況ではございません。
#18
○富岡由紀夫君 本当でしょうか。何か事前にお伺いしたところでは、ディーラーを増やして投資業務に力を入れていると。要するに、ビジネスモデルそのものが、株式会社化したことによって政策投資銀行の、今後生き延びるためにそういったある程度ハイリスクなものに手を出さないといけないといったところにいろんな仕事の中身が、業務の中身が変わってきているというふうに事前にちょっと説明を受けたんですけれども、そういう認識は全くないということでよろしいんですか。
#19
○政府参考人(川北力君) お答え申し上げます。
 政策投資銀行は株式会社化いたしまして、今後、投融資一体型の金融機関ということをビジネスモデルの柱といたしておりますので、中長期的には投資を増やしていくという計画を持っているというふうに承知しております。
#20
○富岡由紀夫君 これ、民営化というか株式会社化するときに議論したと思うんですけれども、そもそもこの政策投資銀行の株式会社化した後のビジネスモデルというのは、私はもう成り立たないというふうに思っていたんですね。ですから、この時点で政策投資銀行というのは将来的にはもうなくなっていく方向で進んでいくというふうに理解していたんですが、その中でいろんなことを手を出して、新しい投資とか出資をして、株式等が、ファンドの損失が出たというふうに私は理解しております。
 ちょっとそれはもうそれでおいておきますけれども、今回の出資、三分の一の、今回の三千五百億円の出資、あと、一兆三千五百億円の交付国債の交付ということで今回法改正されるわけですけれども、これは、いわゆる完全民営化を目指してこの政策投資銀行の改革をやってきたわけですけれども、その方向を見直すということで考えてよろしいんでしょうか、財務大臣にお伺いしたいと思います。
#21
○国務大臣(与謝野馨君) これは議員立法でございますから、政府がこうでございますと言うのは僣越なんですけれども、やはり完全民営化して本当の民間銀行になってしまったときに、政府が危機対策をやるときなどにツールがないと、そういうことを皆さん気が付き始めたわけでございまして、今後それをどうするかというのは国会の御意思次第だと私は思っております。
#22
○富岡由紀夫君 議員立法で今回出したわけですけれども、このことについて、政府がずっと進めてきたこの完全民営化、この政策投資銀行の改革路線とは違う方向に行ってしまうんじゃないかと、そういう御心配はございませんか。
#23
○国務大臣(与謝野馨君) この危機が終わった段階で、政府の政策金融機関というのはいかにあるべきかということを静かに議論をしていただいて、そういう中で、いや、もう要らないと、全部完全民営化しようということになるのか、やはり政府の大事な政策ツールとして残しておくべきかと。これは今後の議論を待ってお決めいただくべきだと思いますし、政府としては、政党間で決められたことに関してはそれはそれで正しい結論だと思いますので、今後の議論に残したというところが私は大事なところなのではないかと思っております。
#24
○富岡由紀夫君 そういう議論がもっとすべきだという、あのときは我々は主張していたと思うんですけれども、そのときはそういった議論は要らないということで決定されたわけなんですけれども、そして、それにもかかわらず、今回は今言ったように国会の議論をまた待つということですから、非常にそのときの議論は何だったのかと。そのときの、もう民営化で議論の余地ないということで決め付けてやったわけなんですけれども、それと今回との関係はどのように整理したらよろしいんですか。全く考え方が変わったのか、政府の考え方について、ちょっとお伺いしたいと思います。
#25
○国務大臣(与謝野馨君) 民主党様のお見通しが良かったと。自民党の方は、私は少数派で党内で抵抗していましたけど、まあ押し切られて、政策金融機関はやめちゃおうという話だったんですが、この件に関しては皆様方のお見通しの方が時間がたつとともに正しいということですが、自民党の中にもたくさんの正しい方がおられたということも忘れないでいただきたいと思っております。
#26
○富岡由紀夫君 余りそういうふうに言われると、これは次の質問ができなくなってしまうんですけれども。そういうことで、我々の考えも是非耳を傾けて、これからも是非国会の中で議論をしっかりとやって、いい結論が出るようにお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、株式の保有制限法についてお伺いしますけれども、具体的な詳細についてはもう既にいろいろと勉強させていただきましたけれども、ニーズ、そもそもこの保有制限法という法案のニーズというのはどれほどあるのかと。どれほど、だれがこの法案を必要としているのか、どのように考えているというふうに政府は見ているか、ちょっとお答えいただきたいと思います。
#27
○国務大臣(与謝野馨君) 銀行等保有株式取得機構は、銀行等が保有する株式が自らの健全性に影響を与え、過度の信用収縮につながることを防止し、市場外での株式処分の受皿となることを目的として設立されたものでございます。このような機構の設立趣旨にかんがみ、また、先般の法改正の際の当委員会における附帯決議に金融システムの脆弱化や動揺を軽減するための資産の買取り等について検討を行うとの旨が盛り込まれたことを踏まえ、与党での御検討の結果、機構による買取り対象の拡大を図る法案が提出されているものと承知をしております。
#28
○富岡由紀夫君 実は、利用実績がほとんどないと。二十兆という大きな枠をつくったわけにかかわらず利用実績がほとんどないということは、ニーズがないということだと思うんですけれども、その辺はどういうふうにお考えしておりますか。この法案が本当に必要なものかどうか、本当に利用されるものなのかどうか、その辺がちょっと心配なんで、お答えいただきたいと思います。
#29
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 現在、足下では四百数十億円ぐらいの、再開後、利用実績がございます。ただ、現在の株価水準を考えますと、これを金融機関が取得機構に持ち込むということについては、余り大きな利益ももちろん出ませんし、場合によって売却損が出るというような状況でございます。
 今後の株式、株価が回復基調にある、回復基調に入りますと、ある意味では売りやすい環境づくりになるということが一つ考えられます。これは市場外で売却をいたしますので、市場内における、市場における上値のおもしが与えられるような形ではなくて、市場外で円滑に売却が進められる。かつ、私どもとしては、やはり銀行が株式を大量に保有しているという現状について、これを減らしていってそのリスクを銀行から切り離すということが銀行の財務の健全性において重要なことであるというふうに考えておりますので、今後利用が進むということについては強く期待をしているところでございます。
#30
○富岡由紀夫君 今株価が少しずつ回復しておりますけれども、この回復基調が続けばこれが利用されるということですけれども、そうですかね、株がこれから上がっていくときに売る人って多分いないと思うんですよね。せっかく回復基調にあってこれから株の含みが膨らむかもしれないというときに、それをみすみす売って値上がり期待を、それを放棄するということはなかなか考えづらいと私は思っております。
 ということは、じゃもう一つ、その点についてまず一つと、あと、今株式、銀行が株を持つことはよろしくないと、持ち合いはやっぱり制限すべきだと、そういうお考えだということでよろしいんでしょうか。
#31
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 まず、第一の点でございますけれども、もちろん銀行の判断それぞれございますけれども、今回、昨年の秋から今年にかけて非常な株価の下落、それによりまして銀行の財務の健全性が大きくダメージを受けたということは、銀行関係者を含め非常に共通の認識といいますか、ある意味で非常に深い認識になってきているというふうに思います。これをどういうふうな形でそのリスクを減らしていくかということは、今後の銀行経営における極めて大きな課題の一つだろうというふうに考えております。
 そういう中で、この取得機構の利用というものが促進されるのではないかなというふうに我々としては期待をしておりますし、そういった方向で銀行の経営のリスク管理といったものを徹底してもらいたいというふうに考えております。
#32
○富岡由紀夫君 できるだけ利用してほしいということでございますね。この問題は、じゃ、そういうことで次に行きたいと思います。
 オーナー課税制度についてちょっとお伺いしたいと思います。これは、平成十八年にまず政府の税制改正においてこの制度が創設されたわけでございますけれども、この創設した目的は何だったんですか。この点についてお伺いしたいと思います。
#33
○副大臣(石田真敏君) 一般的に申し上げますと、本制度がない場合、いわゆるオーナー役員が実質的に支配する会社におきましては、役員給与を法人税の課税所得の計算において経費として計上して損金の額に算入する一方で、更に個人の所得税の課税所得の計算において給与所得控除を受けることが可能であるという経費の二重控除の問題が発生することとなっておるわけでございまして、この意味で本制度は、この経費の二重控除の問題に対応して、個人事業主との負担の公平を図るための課税の適正化措置として導入されたものでございます。
#34
○富岡由紀夫君 個人事業主との不公平感をなくすために、オーナー役員についての、役員企業の、オーナー企業についての二重控除の問題を回避するためだということだったんですが、それであるなら、何でまた十九年三月にその制度の基準の見直しを行ったんでしょうか。
#35
○副大臣(石田真敏君) 十九年の税制改正におきましては、本制度につきまして、適用除外基準である基準所得金額を八百万円以下から千六百万円以下に引き上げたところでございます。
 この見直しは、平成十八年の七月に経済成長戦略大綱におきまして、中小企業の活性化に思い切って取り組むとの指摘がなされたこと等を踏まえまして、平成十九年度の税制改正の一環として、起業の更なる促進や活力ある中小企業の負担軽減の観点から行われたものでございます。
#36
○富岡由紀夫君 負担の軽減だったら全部やめちゃったらどうだと思うんですけれども、何でそういう基準の変更をしたんですか。その八百万と千六百万の違いというのはどういうふうに理解したらよろしいんですか。
#37
○副大臣(石田真敏君) お答えをいたします。
 先ほど申し上げましたように、本制度自体が経費の二重控除の問題を解消すると、そういう中で個人事業主との負担の公平を図ると、そういうことも一方でございますし、もう一方は、今申し上げましたように中小企業の活性化に思い切って取り組んでいくということでございまして、そういう意味から課税の対象とならない範囲を広げるということでございまして、実は資本金、黒字の中小企業の約八割以上が資本金二千万円以下であるわけですけれども、その黒字の中小企業の平均基準所得が約千五百八十万円である等勘案いたしまして、平成十九年度に適用除外基準を一千六百万円としたというところでございます。
#38
○富岡由紀夫君 法案提出者にお伺いしたいと思いますけれども、今回なぜこの法案を提出してオーナー課税制度を廃止しようというふうにお考えなのか、お答えいただきたいと思います。
#39
○尾立源幸君 お答えいたします。
 今政府から御説明ございましたように、本来の目的は経費の二重控除の是正ということなんですけれども、これは、私たちはかねてから主張しておりますが、この制度によって法人税と個人所得税を混同するという、まさに租税理論をめちゃくちゃにするようなことがこの制度によって起こっているというのが第一点でございます。
 本来ならば、法人税は法人税、個人所得税は所得税ということで別々の理論体系であるべきであるのに、それを混同しているというのは大変大きな問題点であると我々は認識しておりますし、また、まじめに働く中小企業の皆さんに大きな負担になっております。さらには、実質的に一人会社とは言えない、オーナー企業と言えないような中小企業にまでこの税負担を求めるということで、様々な業界からこれを即刻廃止すべしとの意見が出てきております。
 とりわけ私、注目したいのは、幾つも本当に問題点があるんですが、経営上のリスクの増大というところで、実質一人オーナー会社と判定されないために株式の所有割合を変更しなければならないという事態になっております。同族会社でまさに株式をしっかりこれまで守ってきた人たちがこの制度のためだけに第三者に株式を売却しないと適用除外にならないということになっておりまして、非常に問題があるということで我々は即刻廃止を提案したところでございます。
#40
○富岡由紀夫君 今の法案提出者の提出理由をお伺いして、与謝野大臣はどのようにこのオーナー課税制度の廃止についてお考えなのか、御感想をお伺いしたいと思います。
#41
○国務大臣(与謝野馨君) 本来は、小さい会社で法人格を持っていても、役員が受けているのは実質給料で、私は経費だと元々思っているわけです。したがいまして、法人税を計算する場合は、それは経費として落とすべきものだと思いますし、それを給料として受け取った場合には、普通のサラリーマンと同じように所得控除を受けて、その後で所得税を払うという、これは自然だろうと私は思っておりますが、中にはこういう制度に悪乗りをするとかそういう方はおられるんですけれども、やっぱり一人オーナーであっても、経費は経費、所得控除すべきものは所得控除と。特にオーナーが受け取った給料もしょせん所得税の対象になるわけですから、元の法人税のところで何かするというのはちょっと説明しづらいかなと前から思っているんですが、なかなかこれは党内でも議論がまとまらない、そういう問題でございます。
#42
○富岡由紀夫君 党内でもまとまらないそういう、法人税で課すのか所得税で課すのか、まとまらない理論をそのまま放置しておいていいんですか。いったんこれをクリアにしてやった方がよっぽどすっきり分かりやすいんじゃと思うんですけれども、その辺の租税理論上の観点からどういうふうにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
#43
○国務大臣(与謝野馨君) これは、株式会社が配当するとき同じような問題にぶつかります。配当しますと、これは利益処分だというんですけれども、利益処分だとすると、資本金と借入金と一体どう違うんだと。借入金に払う利息は明らかに経費であるのに、配当という資本に対する言わば利払いをしているのと同じようなことが利益処分として課税の対象になる、これはおかしいと。配当した後でまた配当を受けた人が課税を受ける、これはおかしいという人が多いんですけれども、主税局がなかなかこの議論は譲らない。何年も悪戦苦闘しても譲らないというので、やっぱりこの際、加藤主税局長の意見を聞いていただくべきだと私は思います。
#44
○富岡由紀夫君 先ほどの政策投資銀行法のように、是非民主党の意見にも傾けていただいて、また後々やっぱり民主党の方がよかったというようなことがないように是非やりたいと思います。
#45
○委員長(円より子君) 聞きますか。
#46
○富岡由紀夫君 言い分ありますか。じゃ、ちょっと短めにお願いしたいと思います。
#47
○政府参考人(加藤治彦君) この問題についての様々な角度からの御議論は私どもも承知しております。
 これは、やはり二重控除の問題をどのように解消するかという視点に立って私どもこの制度の必要性を訴えておりますが、税負担の多寡の問題からいって、この制度が制約になっているという御議論、この辺りはやはり税制の在り方として高度の政策判断の下で最終的には決定いただく必要があると思います。
#48
○富岡由紀夫君 要は、正確にお答えいただけないということだと思うんですけれども、ちょっと時間の関係で次の質問に移らさせていただきます。
 今回の租税特別措置法の改正案の法案提出者にお伺いしたいと思いますが、今回は一一%、法人税率、中小企業の軽減税率を一一%若しくは一二%まで引き下げるという内容でございますけれども、その理由をお伺いしたいのと、あわせて、中小企業対策としてこれ以外に、減税以外にどのようなことをお考えしているのか、お答えいただきたいと思います。
#49
○藤末健三君 どうも御質問ありがとうございます。
 御存じのように、中小企業と申しますのは、我が国の企業数でいうと九九%以上を占め、また雇用数も約七割を占めています。と同時に、自動車や電機といった我が国の競争力ある産業の下支えをしてくださっているのが中小企業でございますが、戦後最長と言われました景気の拡大期、二〇〇二年から二〇〇七年においても中小企業は利益がなかなか上がらないという状況でございまして、民主党におきましては、二〇〇七年の税制改革大綱におきまして、中小企業の軽減税率、当時二二%だったものを半減にするということを決めておりました。
 そして、昨年秋のリーマン・ショックに端を発します金融危機がございましたので、この中で中小企業がどんどんどんどん苦しくなる中、政府は一八%へのこの中小企業の法人税率の軽減ということを決めたわけでございますが、それでも不十分だということで、我々は、今回更なる税率の引下げ、一一%から一二%ということを法案として出させていただきました。
 と同時に、我々民主党としましては、中小企業は非常に我が国にとって重要だということでございまして、今回出させていただきました中小企業関係の税制改革のみならず、例えば下請いじめ法、独占禁止法などの適用強化を言っています下請いじめ法や、また金融機関がどれだけ中小企業にお金を融資しているかなどを公開するという金融アセス法、そしてこの度、先週成立しましたけれども、我々は、中小企業再生支援機構法という、これは実質的には企業再生支援機構法という法律になりましたが、そのような法案を出して中小企業を下支えするということを進めています。
 また同時に、中小企業憲章を定めまして、各省庁がばらばらに行っています中小企業政策を一元的に行い、同時に予算的な措置も、年間約千六百億円しかございませんので、我々は五千億円ぐらいの手当てをし、そして中小企業のイノベーションを進め、活性化していくことを我々は掲げているところでございます。
 以上です。
#50
○富岡由紀夫君 ありがとうございました。中小企業がいかに大切かということで我々も考えているわけでございます。
 そこで、ちょっと与謝野大臣にお伺いしたいと思いますが、日本の法人収益、法人所得、利益、これはどういう人たちが法人収益を上げているのか、計上しているのか、ちょっとお考えをいただきたいと思うんですけれども、平成十九年度のですか、国税庁の会社標本調査で、十九年度の法人所得の内訳を教えていただいたんですが、それを見ると非常に大きな問題点があるんじゃないかなと私は考えております。
 法人所得の九割、全体の八八%、約九割を、日本の全体の法人のうちの何%ぐらいの企業が九割の法人所得を上げているというふうにイメージ持っていらっしゃいますか。これはイメージで結構ですから。
#51
○国務大臣(与謝野馨君) せいぜい数%、一、二%、三%ぐらいじゃないかと思います。
#52
○富岡由紀夫君 さすがですね、やっぱり。さすがです。一・五%ですね。二百五十九万社、日本全体で法人があるうちのわずか三万八千社ですね、一・五%、わずか一・五%。百社のうちの一・五社が日本全体の法人収益、法人所得の九割、八八%、約九割を上げているんですね。
 元々七割の企業は、三分の二、七割ぐらいは赤字ですから、利益はもちろん上げていませんけれども、その残りの三割、三分の一の中でもわずか百分の一・五社が日本全体の収益を上げているということで、これは非常に偏った収益構造というか、法人の利益の計上形態だというふうに思います。
 これは是正できないものなのでしょうかね。要は、その法人収益を上げているのは大企業です。いわゆる大企業、そこがほとんどの収益を上げているという。これは、だから大企業と中小企業、親会社と下請企業との格差に、これはまさしくそのものを示しているんだと思いますけれども、これを是正する何かお考えとかそういうのはお持ちでしょうか、政府として。
#53
○国務大臣(与謝野馨君) 一つは、どうしても海外の安い労働力との競争になっているという分野はあります。したがいまして、相対的に諸外国に比べていわゆる労働コストが高い分野では、もうぎりぎりのところで競争していますから、利益を上げるところまで行っていないということがあります。それからもう一つは、やっぱり生産性の低い分野がサービスの分野を中心に非常にある。ここのやはり合理化、効率化、生産性の向上というのは必要なんではないかと思っております。
 いずれにしても、存在する法人の七割が赤字決算というのは異常なことでございまして、こういうものは、税制の問題というよりは産業政策の問題としてやっぱりこういう在り方をひとつ考える必要があるんじゃないかなと思っております。税の問題としては解決できる問題ではないと思っております。
#54
○富岡由紀夫君 私は、税でも解決できる分野があるんじゃないかと思っております。
 先ほど言いました、全体の九割、法人所得五十五兆円のうちの四十九兆円が一・五%の企業で上げているということなんですが、もっとすごいのは、五十五兆円のうちの七割、三十九兆円、これはわずか〇・二%の企業、五千社ですね、二百五十九万社のうちの五千社が上げているということです。だから、もうほとんど五千社が日本の利益を全部持っているわけですね。ほかのところはもうみんなで、残りの二百五十何万社で分かち合っていると、赤字も含めて、という状況なんです。
 ですから、ここをメスを入れないと、本当に一部の独り勝ちですね、一部の人たちが勝って莫大な収益を上げていると。収益が還元されていないわけです、下請企業、中小企業に。どこに行っているかというと、従業員の給料にも行っていない。配当金ですね、親会社の配当金。外国人持ち株だったら外国人に行くと。そういうことですから、我々が一生懸命、中小企業が汗水垂らして稼いだお金がみんな配当金、法人税下げてあげました、法人税下げたところがどこへ行ったかというと、みんな配当金に行っちゃうわけですね。二十年前と比べると、法人税収が四三・三から三〇に下がったことによって、同じベースで計算すると約七兆円法人税収が減っているわけです。
 ところが、同じ期間で見ると、配当金は三兆円から十六兆円ということで、十三兆円も増えているんですね。法人税収を七兆円下げてあげても十三兆円もの配当が増えているということで、減税してあげた分は全部配当で回っちゃったということで、何ということはない、株主だけに行っちゃったということで、我々下請、中小企業、一生懸命働いたのは何だったんだというふうに考えざるを得ないというふうに私は思うんですけれども、どう思いますか。
#55
○国務大臣(与謝野馨君) これは、先生が御指摘された点は非常に重要であって、ここ十数年の日本の社会の風潮で、会社は株主のものであると。したがって、経営者は株主価値の最大化を目指すと。ですから、株価も上がるようにしなければならないし、配当も多くしなければならない。こういう思想がまかり通ったわけです。
 ただ、私は、会社というのは従業員のものであり、お得意様のものであり、下請のものであり、そしてもちろん株主や経営者のものであるでしょう。しかし、会社は株主のものであるというその間違った考え方の下で、三か月に一回中間決算的なものをやって短期的な利益を追求するとか、あるいは、いわゆる労働分配率を下げるところまではいかないにしても、労働分配率には目を向けないで配当を増やすということに夢中になっていた経営というのはやっぱり間違っているんだろうと私は思っていまして、会社にとっては、下請の会社にも利益を回す、従業員にも利益を回す、そういうやはりきれいな分配行為が行われないと、会社は株主のものでありますと、そんな単純な議論を振り回してやっていた人たちがいるわけで、そういうのはやっぱり日本の社会構造とか日本の社会の良き在り方としては無縁な議論だったろうと、私は個人ではそう思っております。
#56
○富岡由紀夫君 まず、会社が株主だけのものじゃないんだということを、それは誤った考えだというのであればそれを直すような、例えば会社法の改正とかそういった見直しを取り組んでもいいんだと私は思うんですけれども、是非そういうことを具体的に、口で言うだけじゃなくてお考えいただきたいと私は思っております。
 そもそも会社がだれのものかという議論の前に、利益というのは何のために上げているのかといったこともやっぱり私は考える必要があるのかなというふうに思っております。
 会社というのは、個人的には世のため人のために私はあるんだと思っています。いろんな人に生活が便利になるようなものを提供したり、サービスや財を提供したり、人に役に立つようなものをサービスをしたり物を提供したりすることによって、会社は私はそのためにあるんだと思っています。
 利益というのは、そのまた次の日の事業を継続するために必要な分だけ利益は計上するものであって、利益があたかも目的かのようにそこを利益第一主義でやると、今回のような株主の際立った横暴な振る舞いとか配当の引上げとか、そういったことばかりに行ってしまうんだと思っております。
 ですから、そういうことを考えない限り、投資家だけ、お金を持っている人だけがやりたい放題できるというような世の中を変えることはできないんだと私は思っております。
 具体的なやり方の一つとして、私は、法人税の税率の累進制を導入しても、考えてもいいんじゃないかと思っております。所得税の軽減税率、これはまさしく今回一八%に政府は下げましたけれども、それと同じように下げるんじゃなくて、例えば法人所得の十億以上とか百億以上、法人所得、については逆に法人税率を上げるということも私は考えていいと思っております。
   〔委員長退席、理事大塚耕平君着席〕
 政府税調の答申の中に、日本の法人実効税率は決して高くないという調査結果があります。社会保障費と合算で考えると、日本の法人の社会保障と税の負担というのは諸外国と比べても決して高くないんだという議論があります。ですから、そういった国際的な比較の中でも、法人税の見直し、そしてとりわけ莫大な一部の利益を上げている企業に対する法人税の引上げ、私はこれは非常に有効だと思っているんですね。
 さっき言ったように、わずか〇・二%の企業とか、そういう本当にごくごく限られた企業だけがこの法人税の引上げの対象になるわけです。そうすると、さっき言いましたような中小企業、日本のほとんどの、九九・八%ぐらいの中小企業はその引上げの対象にならないと。莫大な法人所得十億以上上げているようなところだけを法人税率を上げるということを私は考えてもいいと思っております。その点についてどうですか、お考えいただくおつもりはないですか。
 そうすると、私は何がいいかというと、昔、いろんな接待交際費いっぱい使えたときに、法人税でどうせ取られちゃうんだったら、それこそ接待交際費使って、税金納めるよりはそれを経費扱いにした方がいいんだということでかなり利用されたこともあります。それと同じように、法人税が例えば十億以上、百億以上上げたら税率が高くなっちゃうから、税金取られるぐらいだったらちゃんと従業員に利益を還元し、給料を引き上げてあげようと、下請企業にも少しもうけさせてやろうというインセンティブに私はつながるんだというふうに思っております。
 そういった意味からも、個人所得税と同じように、法人所得税の累進税率の導入も、そういった効果も私は非常に期待できるんじゃないかというふうに思っておりますけれども、その点についてお考えをお伺いしたいと思います。
#57
○国務大臣(与謝野馨君) 税をつくって、その税が経済に対して中立であるということが仮に一つの条件として要請されたとすると、累進税率というのはなかなか難しいんだろうと思っております。ただし、昔の税制で取引高税というのがありました。大きい企業で取引高が大きくなると、それに従って税を納めると。これは、仕入れ控除をすれば取引高税は累積していませんから、そういう考え方はあったとしても、利益に対して累進税的な考え方を入れますと、企業経営に税が中立性を失うという問題点が多分あるんだろうと思っております。
#58
○富岡由紀夫君 ここの議論、また是非続けさせていただきたいと思いますが、ちょっと時間の関係で次の質問に入らさせていただきます。
 財政赤字の問題についてお伺いしたいと思います。
 今日の新聞を見ると、去年の税収が四十四兆円になりそうだということで、補正後の見込み四十六兆より二兆円以上税収減だということで、また赤字国債を追加発行しないといけないということになるようですが、そうでなくても、今回の補正予算の後の国債発行額、今年度末の見込みだと五百九十二兆円、国と地方の長期債務を全部合わせると八百十六兆円、財投債とか外為特会、そういうようなもろもろの利息を付けて返さないといけないものすべて合わせると千八十七兆円という莫大な借金になっているんですが、これ金利が上昇したらどうするんですか。金利が上昇したら予算組みにどういう影響が出てくるのか。
 与謝野大臣、この金利、今低迷しているからいいですけれども、金利が上がったらどうなるか、どういうふうにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
#59
○政府参考人(木下康司君) お答えさせていただきます。
   〔理事大塚耕平君退席、委員長着席〕
 金利が上がりますと、規模にもよりますけれども、やはり利払い費、それから債務償還費、それが相当程度上昇するわけでございます。例えば、金利が一%上昇した場合には、平成二十一年度末時点の普通国債残高が先ほど委員御指摘のように約五百九十二兆円に達すると見込まれますので、金利が一%上昇すれば、中期的には借換えを通じて利払い費がおおむね六兆円程度増加するといったような影響が発生すると考えております。
#60
○富岡由紀夫君 六兆円も一%上がっただけで国債の利払い費が増えると。金利なんて上がるときは早いですからね。二%、三%、あっという間に上がります。そうすると、六兆が十兆、十五兆、二十兆と上がってまいります。そうすると、予算が編成できなくなりますよね。そういうことはお考えしたことないんですか。
#61
○国務大臣(与謝野馨君) なぜ日本は国債残高がここまで来たか。言わば過去二十年間にやった景気対策、社会資本整備、それから社会保障制度、この三つでございます。
 先生御指摘のように、日本の財政は金利上昇に対して物すごい大きな脆弱性を持っていて、実際、我々は、十五兆の景気対策を発表するときは、長期金利市場に対してどういう影響があるのかということを実は心配しながらやったわけでございます。これは、今、余り借金が苦にならないと申しますか、余り話題にならないのは、長期金利が一・五%という世界先進諸国の国に比べて非常に低いところにあるから気が付かないだけであって、仮にこれが一%、二%と上昇したときには、日本の財政には言わば克服できないほどの大きなダメージを与えるわけでございまして、日本の財政の脆弱性ということについては、これは政府としても常に考えなきゃいけないし、国民、国会にも御理解をいただかなければならないことだと思っております。
#62
○富岡由紀夫君 金利が上がったら、我々、国会とか国民に理解なんかしてもらえないじゃないですか。一%上がると、さっき言った国債が六百兆円、平均加重金利が一%上がっても六兆円上がるわけですよね、六百兆ですから。六兆、一%上がったら、これ社会保障費、一生懸命二千二百億円削っていたのもあっという間に吹っ飛んじゃうし、消費税仮に上げたとしても、その何%分があっという間に吹っ飛んじゃうということになってしまって、これは大変にもう国民に理解なんかできない状況だと私は思っております。金利はもう上がらないというふうにお考えなんですか。
#63
○国務大臣(与謝野馨君) 金利の動向については、長期資本市場で決まることですから何とも申し上げられませんが、今年の当初予算、補正予算でも国債を出しますが、市場にショックを与えないように、市場の動向をよく見ながら、市場との対話を重視しながら、慎重に発行行為を行わなければならないと思っております。
 いずれにしても、先生の一番重要な御指摘は、日本の財政が金利に対して極めて大きな脆弱性を持っていると。私は、その一点は、私どもも真剣に考えますし、国会でも真剣にお考えいただければと思っております。
#64
○富岡由紀夫君 時間になりましたので、これで質問を終わりたいと思いますけれども、またこの議論は引き続きまたやらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#65
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。
 本日は、日本郵政の西川社長に来ていただきました。
 その理由の一つは、今回、与党提案の政策投資銀行の企業救済のスキームには郵貯マネーをそこに呼び込もうということも含まれておりますので、今回の法案にも日本郵政の今後の動向が絡んでくるという点が一つ。
 もう一つは、ちょうど昨日ですね、日本郵政から総務大臣に業務改善に関する報告が前倒しで出たと。若干の経営責任も明らかになっているようですけれども、この間、西川社長を始め、いわゆるチーム西川、三井住友銀行グループ出身者の問題を国会で取り上げてきた私でございますので、若干その経営責任の問題の経過も聞いておきたいということと、それに関連して、西川さんが国会で答弁されたことが事実と違うと、虚偽の答弁をされたと。これ、いずれ取り上げようと思ったんですけれども、今回の責任の取り方とそれが整合性が付かなくなるということになりますので、そのことを含めて今日取り上げたいと思います。
 もう一つは、質問に入る前に一言申し上げたいんですけれども、日本郵政の国会対応の姿勢についてなんですけれども、今日ここに来てもらうのに、西川さんというのは国会に私も何度も来てもらっているんですけれども、すったもんだいたしました。通常、要求ベースで来ていただける参考人でございますけれども、事務方、取り巻きの方から何度も何度も、西川は疲れていると、今日は会議があると、だから何とか勘弁してくれという、もうしつこいほど、何回ですかね、ありました。国会より内部の会議を優先するのは何事かというふうにまず思いますし、疲れているのは西川さんだけではございません。西川さんのおかげでどれだけの人間が疲れているかということも考えてもらいたいというふうに思いますし。そうはいっても会議だけは西川さんが議長だそうなんで配慮しなきゃということで、午後二時から会議ということで、私の当初の質問時間とぶつかるということで民主党さんに御配慮いただいて質問時間を交代をさせていただいたり、大塚さんと椎名さん、筆頭理事には大変御迷惑を掛けて配慮してもらいましたし、何よりも質問者の藤末さんには本当に御迷惑をお掛けしたというふうにおわびをしておきたいと思います。それもこれも日本郵政が悪いんだと私は思いますけれども。
 そこで、ちょっと西川さん、基本的に、今後のこともあるので聞いておきたいんだけど、日本郵政の国会に対する姿勢なんですけど、昨日の対応、そして、もうとうとう質問の時間まで交代させるというようなことは、全体として国会を軽視していないかと、国会のことをどう思っているのかと、きちっとまずその姿勢を正してほしいと思うんだけど、西川さん、一言まずいただけますか。
#66
○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 国会は国権の最高機関でございますから、やはり優先的に考えなければならないことだと理解をいたしております。
#67
○大門実紀史君 理解をしているのなら、今後対応を改めてまずもらいたいということを思います。
 まず、麻生さんは鳩山大臣を更迭されまして西川さんを続投というのはおかしな判断だと。国民世論の七割以上がおかしいと思っていますし、野党はおかしいとみんな思っておるわけですから、そういう点で納得できないというふうにこの間のことを思っていますけれども。
 まずお聞きしたいのは、昨日の報告、総務大臣に対する報告なんですけれども、何に対して報告をして、何に対して幹部の方々、若干の報酬の削減というみみっちい話ですけれども、何に対してそういう責任を取られたのか、ちょっと簡潔に西川さん、説明してくれますか。
#68
○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 昨日御報告を申し上げましたのは、かんぽの宿の譲渡にかかわります監督上の命令に対する改善の策について御報告を申し上げたということでございます。
 そして、この譲渡問題で、いろいろ総務大臣を始め皆様から御指摘をちょうだいし、我々の対応につきましてやはり問題点もあったということでございますので、私以下数名の者につきまして処分を行ったということでございます。
#69
○大門実紀史君 これは昨日の今日なので、ちょっと報道ベースで私も確認しようがなかったんでお聞きするんですけれども、いわゆる先ほど申し上げましたチーム西川、三井住友グループ、関係グループ出身者ですね、これについて佐藤総務大臣は、これ報道ベースなんですけれども、西川さんに対して、この四人は速やかに辞めてもらうという要請を西川さんにされたと。西川さんも、その三井住友グループ出身者については三井住友側に戻すことを了承したというふうに、これは佐藤総務大臣が記者会見でおっしゃっていますけれども、そういう要請は具体的にあったんですか。
#70
○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 対象になっておりますのは四名の銀行の現役の人間でございますが、いずれ銀行に戻さなければならないという人たちでございます。しかしながら、現在はいろいろと日本郵政グループの業務の遂行につきまして重要な役割を担い、そして活躍をしておりますので、直ちに戻すということは必ずしもできることではございませんので、できるだけ速やかに銀行に戻すべく、いろいろ今後、人繰りも考えてやってまいりたいということでございます。
 以上です。
#71
○大門実紀史君 そうすると、よく分からないんですけれども、総務大臣がおっしゃっているのは、このいろんな不透明な、この後で、何度も私が取り上げているカード問題も含めていろんな不透明なことがこのチーム西川の方々には指摘されていると、だからもう外しなさいと、辞めさせなさいと言われたのに、西川さんの今の話だと、いずれ戻る人間だと。何かそういう、あれですか、何らかの責任を取るとか何らかの指摘があったから戻すじゃなくて、いずれ戻す人間をただ戻すだけということなんですか、どうなんですか。
#72
○参考人(西川善文君) お答え申し上げます。
 もちろん大臣からの御指示もございます。したがいまして、今申しましたように、できるだけ早く人繰りも付けて順次戻してまいりたいということでございます。
#73
○大門実紀史君 全くこの間の反省が感じられないんですけれども。
 その四人というのは、先ほど郵政から四人ってだれだと言ったらペーパーが来ましたけれども、専務執行役の横山邦男さん、秘書室長の後藤英夫さん、グループ戦略室長のこれは百留さんですか、コーポレート・コミュニケーション部次長の奥村さん、この四人でよろしいんですか。
#74
○参考人(西川善文君) その四人でございます。一人は百留と申しますが、その四人でございます。
#75
○大門実紀史君 これみんな、私、一度役員の一覧表を出したことがありますが、載っておりますね、百留さんも含めて。これ、みんな三井住友系の出身者ですけれども、何であなたは残るんですか。この方々を戻して、何であなたは残るんですか。
#76
○参考人(西川善文君) 私は、申すまでもないことでございますが、銀行の現役ではございません。そして、日本郵政の社長に指名をされて就任をしたものでございます。
 以上です。
#77
○大門実紀史君 いやいや、総務大臣がおっしゃったのは、この三井住友出身者がいろんなことをやって不透明だと、だから戻しなさいと。総務大臣はあなたに遠慮したかも分かりませんけれども、世論的に言えば、そういう人たちのトップがあなただったわけじゃないですか。何であなたが居座ってそういう人たちだけ銀行へ戻すのかと不思議に思いませんか、自分でも。
#78
○参考人(西川善文君) 今も申しましたように、私は銀行をすべて縁を切りまして、そして日本郵政の社長に指名をされ就任をしたものでございまして、私は三井住友銀行の関係者として日本郵政の仕事をしているわけでは決してございません。
#79
○大門実紀史君 じゃ、ちょっと具体的に指摘いたしますね。
 私、四月に取り上げました、四月の決算委員会あるいはこの財政金融委員会で取り上げました日本郵政の問題で三井住友グループの利権絡みの問題を取り上げてきましたけれども、この間、新聞や週刊誌等で鳩山大臣辞任の後また取り上げていただいていますけれども、ただ、今日はテレビ朝日が何か入っているみたいですけれども、大新聞とかテレビというのは銀行というのはスポンサー、大スポンサーでございますから、なかなかこの問題、銀行の部分は取り上げなかったんですけれども、この間取り上げてきていると。注目が集まっているわけですけれども、その一つが、この委員会では一度お配りいたしましたけれども、資料として配っているのはゆうちょ銀行のカード事業の問題でございます。
 これは一遍取り上げましたので簡単に言いますと、要するに、ゆうちょ銀行のICカードが三井住友カードに委託をされたと。それを決定したのは元三井住友カードからゆうちょ銀行に来ている宇野さんだということでございますし、この契約そのものが企画コンペというのは真っ赤なうそで、個別面談で決めたということも申し上げました。それが、委託料として今現在で五十億円支払われていますけど、このゆうちょのICカード事業というのはこれから数百万枚発行するわけですから物すごい、これからこの何倍にも膨らむ事業で、取りあえず始まったばかりで、まだ五十億円ぐらいですけれども、大きな事業でございます。
 もう一つ言えば、凸版印刷の人間がこの三井住友カードに決めるときの体制に入っていたと、その凸版印刷がこの三井住友カードの印刷、製造の仕事をもらっていると。こういう関係で、だれが見てもおかしな関係で、当時は鳩山前大臣はこんなおかしい話はないということで決算委員会で言われていたその問題でございます。
 ところが、四月六日の決算委員会の答弁で西川さんは、これを私が指摘したときに、別におかしいとは思わないというふうなおかしいことを言われましたけれども、私はそのときに西川さんが言われたことが今になって全然事実と違うということを指摘したいんですけれども、西川さんはこう言われました。この事業については、最後に報告を受けた覚えはありますけれども、当初から一切この選定作業に加わっておりませんと、これはゆうちょ銀行におきましてそれぞれ決められたことでございますと。つまり、御自分の関与を一切否定されたわけでございます。
 資料の二枚目を見ていただきたいんですけれども、この事業を決裁したのはだれかということですけれども、これがその稟議書でございます。決裁欄に西川社長の名前がございます。つまり、このカード事業を決裁されたのはあなたなんですよね。それを国会では、報告を受けただけとか選定には加わっていないとか、あるいはゆうちょ銀行がやったことだとかいうことをずっと答弁をされたわけでございます。この問題、いずれ指摘しようと思っていましたけれども、今回の責任との関係で、チーム西川との関係で今日もう取り上げておくしかないと思って取り上げたわけですけれども、つまり、あなた決裁したんじゃないですか。国会で言ったことと全く事実と違うじゃないですか。そうですよね。
 国会で違うことを答弁されたことに対して、まず、どうなんですか、ちょっと一言もらえますか。
#80
○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 私は、最後に報告を受けた覚えがあるが、当初からこの選定作業には加わっていない旨、確かに申し上げました。これは、クレジットカード業務の委託先を決定する際に、実質的な選定作業にはかかわっておらず、選定結果の報告を受けてそれを了承したものであるとの趣旨で申し上げたものでございます。了承の後、最終的な決裁を、文書上決裁を行ったのは私でございまして、国会での答弁が決裁の点に触れず、結果的に誤解を与えてしまうことになりましたことにつきましては深くおわび申し上げます。
#81
○大門実紀史君 私は西川さんとは長い付き合いといいますか、三井住友の例の金利スワップ商品を中小企業に押し付け販売をしたという問題のときからですね。あのときと同じですね、今の話は。自分は現場にはかかわっていないけれどもという話をずっとされるわけですね。あなたが責任者だったんですよ、あのときも。ところが、法人部長の責任だというふうにして、自分はハッパ掛けただけだと。
   〔委員長退席、理事大塚耕平君着席〕
 今回も同じような形で逃げられて、しかも国会ではうそを言われたわけですよ、明確に。決裁したということを御存じだったわけですよね、当然。おわびじゃ済まないですよ、国会答弁というのは。おわびじゃ済まないですよ。もう明確に、あの発言は訂正しますということも含めて、もう一度答えてもらえますか。
#82
○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 決裁文書に捺印をしたということは事実でございまして、その点につきまして、説明が不足しておったということにつきましておわびを申し上げたいと思います。
#83
○大門実紀史君 国会答弁というのは、普通ならおわびして済む問題ではないということを申し上げておきますけれども。
 それで、先ほどのチーム西川の話ですけど、実はチーム西川というのは、これは一つの、何といいますか、特定の話じゃなくて、四人とか何人とかいう話じゃございません。三井住友あるいは大和SMBC出身者が日本郵政の各会社に入り込んでいろんな事業を自分たちのところに有利に持ってくるということをやったいろんなメンバーの総称がチーム西川ということでございまして、今の四人、言われた四人で済む話でもないし、四人とは限らない話でございます。
 カード事業でいえば、ゆうちょ銀行の副社長福島さん、元々日本郵政の専務執行役横山さん、これが今度戻させられるんですか、ですね。宇野さんも、ゆうちょ銀行、実際にこのカード事業を決定した、現場で決定した宇野さんも三井住友カード出身と。こういう人たち全部が、総務大臣の話だと、御指摘だと、不透明だと、こういう人間がいろんなところにかかわってやることはという指摘をされているわけです。
 このカード事業でいえば、その決裁をされたのがあなたなわけですね。何であなただけ残るんですか。あなたが一番責任者じゃないですか。一番不透明で問われるなら、あなたが問われなきゃいけないじゃないですか。そういう自覚がないんですか、あなた。もう一回答弁してください。
#84
○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 クレジットカード業務の委託先を決定する際の実質的な選定作業といたしましては、八社から御提案をいただいたものにつきまして、評価基準を設けまして、そして五人の評価者が評価をいたしまして実質的に委託先を決めたものでありまして、その実質的な選定作業に私は関与してないということでございます。ここに不正などは一切ございません。
#85
○大門実紀史君 具体的な選定作業に関与してないとか、そんなことは聞いてないです。あなたが最終責任者でしょうと、決裁したのはあなただからあなたに責任があるんです、具体的な選定作業も含めて。
 これ、もちろん凸版印刷含めて、司法が動くかどうかというのはありますけど、これは、手続上それは合法かも分かりませんよ、手続上合法だったら何でも許されるんですか。こんなの普通の人が見たって、前総務大臣も言われたように、何で三井住友カード出身者が自分のところの企業にこの仕事をやるのかと。やらなければ、立派だなと、ちゃんと公平にやっているなと分かるけど、わざわざこんなことやっているわけですよね。
 それで、それならもう一つ申し上げましょうか。前にも申し上げましたけど、このカード以上に、この三井住友グループの一番の関与の問題でいえば、従業員持ち株会のことだというふうに私は思っております。郵政の従業員持ち株会というのは巨大な持ち株会でございますけれども、この事務代行を委託されているのが大和証券SMBC、これも三井住友フィナンシャルグループでございますけれども、この日本郵政にも大和証券SMBC出身者がごろごろおります。この委託した経過も、なぜ大和SMBCに委託したのかと、これも非常に不透明だということはもうこの委員会でやりました。企画コンペといいながら、個別面談で決めているということですね。
 問題は、これが最大のもうけ口になっていくだろうと私は見ております。二〇一二年ですかね、株が上場するときに、このときの新規株公開の幹事会社はどこがやるかと。大抵、普通の企業の例でいきますと、持ち株会の事務委託をやっていた証券会社がそのままやるものなんですよ。そういうふうになるんです。なぜかというと、持ち株会というのは一〇%以上の株主ですから、そういう流れになるわけです。大和SMBCはそこまで、それをねらってこの仕事を引き受けたと。この持ち株会の事務代行そのものはそれほど手数料が入る仕事ではありませんけれども、上場のときに莫大な手数料を獲得しようと思って入っているわけでございます。その稟議書も三枚目に付けましたけど、これは伊東さんという人が直接の担当でございましたけど、途中の中にちゃんと西川さんに説明済みということになっております。
 すべてについてあなたは説明を受けて最終決裁もされたということでございますから、もう一度さっきの佐藤総務大臣の関係で聞きますけれども、そういうほかの四人を、四人か何か分かりませんけれども、ほかのチーム西川を何とかしなさいと言われて、はい分かりましたと言って、何らかの、元へ戻すというか、辞任させるならば、あなた自身は、あなた自身はどうして、そういうことですよね、総務大臣が指摘しているのは。そういう三井住友出身者の不透明なダーティーに思われるようなことを指摘されているわけですよね。だったら、自分のことをおいておいて、なぜそういう人たちをあなたは辞任させられるんですか。どういう理由であなたは辞任させるんですか、そうしたら、その四人を。答えてくれますか。
#86
○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 先生のいろいろなお話をお聞きしまして、何か利益誘導をしておるということをお疑いのようでございますが、そういった三井住友グループに対する利益誘導といったものは一切ございません。
 そういう意味において、私が昨日、この四人の出向者につきまして極力早く銀行に戻るようにいたしましょうと申し上げたのは、そういう利益誘導ということが頭にあって申し上げたわけではなくて、やはり外部から来ている人間でございますから、一定の仕事が終われば戻り、そして郵政プロパーの方がその後を継いでやっていただくというのが本来あるべき姿であろうということを念頭に置いて申し上げた次第でございます。
 以上です。
#87
○大門実紀史君 そうすると、佐藤総務大臣の要請と違うわけですか。佐藤総務大臣は、私も利益誘導があったとまで言っていませんよ、そういう疑われるような取引だということを再三指摘していて、例えば凸版印刷調べればこれはもっとはっきりしますよ。調べましょうか、そちらでやらないなら、利益誘導かどうかがはっきりしないというんだったら。おかしいですよ、これ、凸版印刷は明らかに。やりましょうか。
 その前に、こういう構図そのものが佐藤大臣も言われているように、自民党の与党の方々も心配されているように、こういうのは不透明だと、この三井住友出身者のやり方はと。だから、そういういろいろぐだぐだ思われる人たちはもう排除してくださいと佐藤さんおっしゃったのに、あなたは関係ないと。不透明だから何とかじゃないんだと。ただ、仕事は、しばらくたって、もうそろそろ帰ってもらうときだから帰ってもらうんだと。じゃ、大臣の要請と違うんじゃないですか、あなたが引き受けた、了承した理由と。違うんですか、はっきりしてください、そこ。
#88
○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 私は、早くこの四人を帰しなさいという御指示を受けたのは、そういう今先生のおっしゃるような不透明な関係があるからそうしなさいというふうにおっしゃったとは受け止めておりません。
#89
○大門実紀史君 じゃ、何とおっしゃったんですか、総務大臣は。総務大臣は何とおっしゃったんですか、この三井住友関係者については何とおっしゃったんですか。なぜ、四人をもう外すと決めたんだから、具体的な要請があったわけでしょう、三井住友ということで、どういう要請があったんですか。
#90
○参考人(西川善文君) お答えします。
 大臣からおっしゃられたことは、四人組と言われる人について、速やかに日本郵政を退職して、そして後は銀行に戻るということでございますが、そういう措置をとりなさいと、こういう御指示を受けたというふうに理解をいたしております。
#91
○大門実紀史君 あさってですか、総務委員会もあるそうですから、またその辺明らかに大臣の口からされると思いますけど、大臣も、そんなはっきりじゃなくて、あうんの呼吸でそういう言い方されたかもしれません。しかし、はっきりしていますよね、この背景がね。この間ずっと週刊誌や新聞でチーム西川のことが取り上げられているということは、きちっとしてもらいたいということだと、私はもう普通にそう思われて言われたんだというふうに思うところでございます。
 時間がなくなりましたんで、あとはまた来てもらって、私も西川さん社長でおられる限り何度でも来てもらおうと思っておりますけれども。
 与謝野大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、私は、天網恢々疎にして漏らさず、いずれこれは厳しい審判を受けると、西川さん自身も、思っていますけれども、自民党というのは西川さんと心中するつもりかどうか、それも知りませんけれども、少なくとも与謝野大臣はいろいろこの話を聞いておられて、どうしてこういう人間を、こういう人を承認されることに了解されたのか。私は与謝野さんらしくないと思っていますけれども、どういう判断で与謝野さん自身は了承されたのか、ちょっとお聞きしたいと思いますが。
#92
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の一連のことは総務大臣の下で決められたわけです。また、官房長官とも御相談になって決められたことなんで、私はそれに当然のこととして素直に従って株主権を行使するということでございます。
 一連の問題というのは何かと。私は、鳩山さんが総務大臣やったときに鳩山さんに申し上げましたのは、大臣自身で業務改善命令を打ち、また大臣御自身で委員会あるいは記者会見でいろいろな疑問点を提示されたんであるから、その問題についてきっちりとした答えをいただくということが第一歩だと、それから判断すべきだということを何度も申し上げました。
 今回は、総務大臣と日本郵政の間で、私が指摘された点は全部クリアされたはずでございますので、そういうクリアしたことを前提に人事を了承されたと思っております。ただし、大事なことは、三井住友だけで何か全部の仕事をやっているみたいな印象を世間が持つことは好ましいことではないと私は思いますから、そこは、世間に向かって、物事がフェアに決まっていくということが印象の問題としても明らかになることが大事ですし、今度は会長職を設けて経営諮問委員会という言わば経営についてきっちり見ていく機関ができるようでございますから、そういうところも日本郵政全体の経営の健全性と透明性を担保してくれるものと思っております。
#93
○大門実紀史君 もう終わります。
 そのためにも、この国会で平気でうそをつくような人を早く社長から降ろした方がいいということを申し上げて、質問を終わります。
#94
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会・国民新・日本の峰崎でございますが、今日は日本航空の問題について、今日は政策投資銀行の方にもお見えいただいていると思いますが、おられますよね。
 実は、本日、日本航空の関係者にも是非来ていただきたいと。つまり、政策投資銀行を始めとする銀行の、我々は報道によりますと政府の保証を付けるというような融資が行われるように聞いておりますので、これはやはり今までとはちょっと違うなと。私も、もう過去、調べてみますと、このJALの問題については過去何度か実は質問をしております。その意味で、本来これは、今日、日本航空の責任者が来られないと論議にならないんじゃないかなというふうに思って、本当はちょっと質問をやめようかなと思ったんですが。
 株主総会であるということを気が付かないで今日私が立ってしまったわけでありますから、答弁いかんによってはこれは質問を留保させていただいて、その時間また別途、次回またあるようでございますので、委員長、そういう取り計らいをお願いすることがあると思いますので、またよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、早速質問に入っていきたいと思いますが、今日は政策投資銀行の法案に触れているわけでありますので、法案の提案者に多分そういうことも含めてお聞きすることがあると思いますし、尾立提案者については公認会計士でもあられますので、もし、会計上の問題で政府側の意見がいろいろ出されてくると思いますが、それに対して別の見解がおありであればまたお願いすることもあると思います。
 それでは最初に、日本航空に対して政策投資銀行を中心とした金融機関が一千億円の融資をするというふうに決定をされたわけでありますが、これは事実でございましょうか。
#95
○副大臣(加納時男君) お答えいたします。
 日本航空に対する政策投資銀行等による融資については、現在、関係金融機関及び関係省庁へ要請を行っているところでございます。
 昨日、閣僚懇談会がございまして、国土交通大臣から財務大臣に対し、日本航空の経営改善が図られるよう指導監督をしっかり行っていくことを前提として、政策投資銀行による危機対応融資の実施について協力を要請したところでございます。
#96
○峰崎直樹君 財務大臣もこのことについては了承されたわけですね。
#97
○国務大臣(与謝野馨君) 昨日、国土交通大臣から、日本航空の経営改善を前提として政投銀の融資というお話がございましたので、そのことは理解をいたしました、政投銀の方に申し伝えますと、ここまでの御返事をいたしました。
#98
○峰崎直樹君 政策投資銀行は、そういう要請を受けて、それについてはどのように判断をされているんですか。
#99
○参考人(室伏稔君) お答えいたします。
 今回の金融危機対応業務は、日本政策金融公庫法に基づきまして、内外の金融秩序の混乱等の危機発生時におきまして、日本政策金融公庫からの信用供与を受けて政府が指定する金融機関が危機に対処するために必要な資金を供給する業務でございます。
 今般の金融危機対応業務の対象となります企業は、国際的な金融秩序の混乱によりまして一時的に業況又は資金繰りの悪化を来しているものの、中長期的には業況が回復し発展することが見込まれる、又は資金繰りが改善して経営が安定することが見込まれるとされる大企業、中堅企業等でございます。
 日本航空につきましては、内外の金融秩序の混乱による航空需要の大幅かつ急速な減退という経営環境の変化に伴って決算が十九年度の黒字から二十年度に赤字を計上したこと、並びに、この事態を踏まえ、当社から経営改善に向けた中期経営計画の抜本的な方向性が発表され、昨日の閣僚懇談会におきまして国交大臣が、関係金融機関等から必要な協力を得て同社の経営改善が図られるよう強力に指導監督していく旨の発言をされたと了解しております。
 また、財務大臣が、これらを前提として国交大臣から要請のあった当行による危機対応融資の実施に協力していきたい旨発言されたと聞いておりまして、当行としても、財務省よりこのような要請の内容を聞いたところでございます。
 当行としては、これらを踏まえまして、今回の危機対応融資を検討してまいりたいと考えております。
 詳細につきましては、金融機関の有する守秘義務だけでなく、各企業の信用状況及びマーケットに与える影響もかんがみまして、具体的な答弁は差し控えさせていただきます。
 ありがとうございました。
#100
○峰崎直樹君 財務大臣にお聞きしますが、この融資に対して政府保証を付けられると、幾ら政府保証を付けられたんですか。
#101
○国務大臣(与謝野馨君) 記憶が間違いなければ、八割でございます。
#102
○峰崎直樹君 これ、国交省の副大臣にお伺いいたしますけれども、今、政投銀の方からもありましたように、今回のいわゆる日本航空が政策投資銀行に対して当初は二千億円規模の金融危機対応融資を要請したと、こういうふうに私は聞いているわけであります。
 この金融危機対応融資というのは何で、これが本当に日本航空に該当するのかどうか。よろしいですか、責任持って、今日は本当は大臣、所管の大臣がよろしいんですが、これはもう大臣、副大臣一体だと思って私はこれは厳しく質問させていただきますのでお答えいただきたいんですが、日本航空は、この金融危機対応融資というものは基準があるはずですけれども、その基準に該当するんですか。
#103
○国務大臣(与謝野馨君) まず、先ほど政府保証という言葉を使いましたけれども、これは日航の債務を政府が直接保証するものではなくて、政投銀と公庫の契約によって政投銀に損害が生じた場合に公庫が補てんをすると、補償料は政投銀が公庫に支払うという、言わば損害担保契約と呼ばせていただきたいと、これは正式な名前でございます。
 それから、御質問の点につきましては、危機対応業務は、内外の金融秩序の混乱や大規模災害等に際し、主務大臣が危機認定を行った場合に、指定金融機関である政策投資銀行等が日本政策金融公庫からの信用供与を受けて事業者に対して必要な貸付等を行うものでございます。今回の国際的な金融秩序の混乱に際しては、一時的な業況又は資金繰りの悪化を来している中堅・大企業を対象にした危機対応融資等が実施されているところでございます。
 日本航空については、先ほど御答弁申し上げましたように、昨日二十二日の閣僚懇談会で国土交通大臣から、世界同時不況等の影響を受けて厳しい経営状況に置かれている同社への政投銀による危機対応融資の実施について理解と協力の御要請があったところでございます。
 日本航空に対する危機対応融資については、政投銀において、国土交通省の指導監督の下での日本航空の経営改善の見通しを踏まえ、適切に判断されるものと考えております。
#104
○峰崎直樹君 いやいや、基準は何なんですかと聞いているんです。今は、ちょっとお話を聞いていると、国際的な金融危機がもたらした金融危機に対して、それの影響を受けた場合は該当する。日本航空はそれに該当するんですかどうですかという、その基準を聞いているんです。今回、そうなんでしょう、金融危機対応融資なんでしょう、それは何なのかと聞いているわけですよ。
#105
○国務大臣(与謝野馨君) まず、もちろん日本航空に関しては経営改善の必要性があるという、会社自体の経営のやり方をきちんとやっていくという側面があります。それから、もう一つの側面は、昨年は燃料高という問題がございました。やはり昨年の秋以降は、経済危機、金融危機等の影響があって、乗客、貨物の数が相当数減ったということでございます。
 これは、日本航空というのは歴史の長い日本の代表的な企業の一つでございますから、当然この企業を存続させるということは日本経済にとっても、今はフラッグキャリアという言葉はありませんけれども、フラッグキャリアであった日本航空の国際的な位置付け、あるいは雇用、関連企業の雇用、これを全体を考えますと、立ち直るという見通しが立ち、なおかつ、国土交通省がきちんと監督をしてくださるという前提で、助けるべきものは助けるということが必要であると。そういう判断でございまして、基準は立ち直るべきもの、なおかつ、日本経済に重要な位置を占めているものは、資金繰りにおいて困難を来した場合には、それに対しては最大限のことをするという方針の下で行うことであります。
#106
○峰崎直樹君 それではお聞きしますが、この会社に対する経営分析というものは、三大臣が集まられましたけれども、きちんとやられたんですか。
#107
○副大臣(加納時男君) 大臣はほかの委員会、自分の担当でしゃべっておりますので、私、副大臣でございますが、失礼いたします。
 今、経営状況についての具体的なチェックをしているのかということでございますが、当然のことながらチェックをし、私ども国土交通省としては、これは主管しておる省でございますので、日本航空からヒアリングを行い、書類も提出してもらい、厳密に見た結果を踏まえまして昨日の会談に大臣が臨んだということでございます。
#108
○峰崎直樹君 分かりました。
 それじゃ、そこまでこれからの経営については国土交通省としては責任を持ってその見通しを立てたと、こういう理解に立ってよろしゅうございますね。
#109
○副大臣(加納時男君) そのとおりでございます。
#110
○峰崎直樹君 それではお聞きします。
 お手元に資料、日本航空の純資産と書いてあるところの資料がお手元に渡っていると思います。行っていますか。──大臣のところに、副大臣のところに行っていますか。行っていますね。
 そこで、日本航空、これ見てください。もう〇六年七月の強行公募増資、これは大問題だったとここでも大分追及しました。これ、一千四百八十五億円です。そして、〇八年三月期、去年の三月期ですけれども、三月に一千五百三十五億円の優先株による第三者割当ての増資を行って資本増強して、去年の三月にはそこに書いてありますように四千七百十億円まで自己資本がある意味では増強したわけであります。
 ところが、〇九年、今年の三月期には純資産は千九百六十七億円まで実は激減していますね。その原因は何なんですか、国交副大臣。
#111
○副大臣(加納時男君) お答えいたします。
 日本航空の〇九年三月期の連結貸借対照表によりますと、純資産がおっしゃったように二〇〇八年三月期には四千七百十億円あったものが千九百六十八億円に減少していると。
 この理由を聞いておられますが、これは主に、利益剰余金が六百三十二億円減少したこと及び繰延べヘッジ損益が二千百億円減少したことによるものでございます。
   〔理事大塚耕平君退席、委員長着席〕
 利益剰余金の減少は、〇八年度の当該純損失として六百三十二億円のマイナスを計上したことによるものでありまして、繰延べヘッジ損益の減少は、主に燃油価格の下落により燃油ヘッジの評価損を反映したものによるというふうに説明を受けております。
#112
○峰崎直樹君 そうすると、この二千十八億という繰延べヘッジ損益については、ガソリンの値段、つまり航空燃料のいわゆる先物価格で失敗をしちゃったと、こういうことですか、二千十億円も。そういうことですか。ちょっと明確に答えてください。
#113
○副大臣(加納時男君) お答えいたします。
 日本航空は、従来から、価格変動リスクを抑制し、コストを安定化させることを目的として、燃油及び為替についてヘッジ取引を行っているというふうに承知しております。
 〇九年三月期は、主に燃油価格の下落により燃油ヘッジの評価損を反映したことにより、二千十八億円の評価損を計上したものというふうに承知しております。
 そこまででございます。
#114
○峰崎直樹君 二千億円も超えるような大損をこの一年間で実は出してしまったということですわね。これは大問題だと。まあ今日は恐らく株主総会で問題になっているんですが。
 これちょっと事前に聞いていませんでしたけど、全日空も同じようにこういうヘッジの損を出しているんですか。局長、もしよければいいですよ、航空局長。
#115
○政府参考人(前田隆平君) お答え申し上げます。
 全日空も同様の燃油に関するヘッジは掛けております。
#116
○峰崎直樹君 どれだけ損なの。
#117
○政府参考人(前田隆平君) ちょっと申し訳ありません、金額ちょっと今持ち合わせておりませんが、全日空についても同様の損失というのはある程度計上していると思います。
#118
○峰崎直樹君 じゃ、金融庁に聞きますが、内藤局長、いわゆるヘッジ会計というのは、こういう損をした場合はどういう扱いになるの。
#119
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 金融商品会計基準等におきましては、企業は、ヘッジ取引以降も継続してヘッジ対象の相場変動とそれからヘッジ手段の相場変動との間に高い相関関係があるということを前提にいたしまして、その評価差額については言わばバランスシート、貸借対照表上における繰延資産という形で計上するというものでございます。
#120
○峰崎直樹君 そうすると、国土交通省、国土副大臣、ちょっとお聞きしますが、この繰延べ二千十八億円の含み損が出ていますが、これは直ちに、今余りきちんとした答えになっていないんだけれども、含み損は計上するけれども、これはPLにすぐ出すんですか。それは、どういうふうにこれを処理していくんですかということを聞いているんです。
 まず国土交通副大臣、どういう処理のこういうものを考えていますか。ちょっと技術的なことなので、じゃ、航空局長、何年掛けてこれやるの。
#121
○政府参考人(前田隆平君) 貸借対照表上もすべて会計基準に基づいてこの二千十八億円についても処理をするというふうに了解しております。
#122
○峰崎直樹君 じゃ、内藤さん、何年掛けてこれやれるようになっているの、基準は。何年から何年で。今基準を言っているんだ、何年。ああ、分かっているの。じゃ、しゃべって。
#123
○政府参考人(前田隆平君) 今の解消の見通しについて何年でということについては、これは日本航空の経営判断にかかわることでもございますので、コメントする立場にはないものとお許し願いたいと思います。
#124
○峰崎直樹君 聞こえない。何がないの。
#125
○政府参考人(前田隆平君) 民間企業の日本航空の経営判断にかかわるものでもございますので、私どもとして、申し訳ありませんが、コメントする立場にはございません。
#126
○峰崎直樹君 じゃ、ちょっと内藤局長、これ何年で、何年から何年でこういうものは処理するということが会計基準上は認められているんですか。
#127
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 会計基準上は、そのヘッジの商品がどのような形でそれがカバーされて取引されているかということによるものでございますので、その間において有効なヘッジ会計、ヘッジ取引であるということでありますれば、その間において直ちに損益ということではなくて、貸借対照表上における繰延資産という形の計上が可能だと、こういう会計処理でございます。
#128
○峰崎直樹君 それは、じゃ何年掛けてこの繰延べの損益を処理するんですか。
#129
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 ですから、このヘッジ取引のカバーの期間というのは、私ども一般論で申し上げているわけでございますけれども、そのそれぞれについての取引があろうかと思います。一年のヘッジもあれば三年のヘッジもあると。それぞれについてそれに応じた処理をするということで、その周期において最終的な処理が行われるということでございます。
#130
○峰崎直樹君 それじゃ、国土交通副大臣に聞きますけど、これは何年で日本航空はやろうとしているんですか、この三月期決算も出ているわけだから。分かりますか。分からなかったら、ちょっと速記止めて。
#131
○委員長(円より子君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#132
○委員長(円より子君) 速記を起こしてください。
#133
○政府参考人(前田隆平君) ヘッジの評価損については、三年という期間で解消ということになっています。ただ、この後またヘッジを掛けた場合には、その期間が若干変更になるということでございます。
#134
○峰崎直樹君 そうすると、三年たったら、これ毎年七百億円ずつ現実に損が表へ出てくるわけですよね。私の聞いているのでは十五年と言っているんです、これ、日本航空は。
 政投銀、それ確かめてますか、メーンの銀行として。
#135
○参考人(柳正憲君) お答えいたします。
 個別企業にかかわる問題なので、ちょっとお答えは差し控えたいと思います。
#136
○峰崎直樹君 政投銀はいつもそれでやるんですよね。
 いいですか。今度は、国がいわゆる信用保証を付けて、そして、これ恐らく、もう何回もこういうことを繰り返している企業でしょう。そういう意味で、私は個別企業だから答えられませんと言えないと思うんです。
 私は、やっぱりこれ、委員長、お願いします。日本航空の責任者、社長さんが一番いいんですけれども、是非次回、委員会にお呼びして、こういった点について、具体的にどういう考え方で十五年にしているのか、今はだれも答えられないです。そういう意味で、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
#137
○委員長(円より子君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
#138
○峰崎直樹君 じゃ、次にこの資料、もう一つ下を見てください。
 日本航空の退職給付債務と言われているものです。これもいわゆる一つの会計基準というものがあるわけでありますけれども、日本航空には巨大なこれは簿外ですよね、簿外になっていると思うんです。この債務、見ていただいたら分かるんですが、本来引き当てるべき金額というのがどのぐらい必要なのかということに対して、退職給付の債務は八千九億円あるわけですよ、この二十一年の三月期に。それに対して、資産として十分引き当て、引き当てというか、対応できているものは約四千八十三億で、結果的に差引きは三千三百十五億円の簿外、これだけいわゆる引き当てができていないと、こうなっているんです。
 そうすると、純資産はさっき言ったように千九百六十七億円ですね、四捨五入すれば六十八億円。そして、退職給付債務会計で今年度三月末には三千三百十五億円のいわゆる引き当て不足がございます。これ、単純に考えるとマイナス千三百四十八億円の実質債務超過の企業になるというふうに私には見えるんですが、この点は副大臣、どう思っていらっしゃいます。
#139
○副大臣(加納時男君) 御指摘の件でございます。
 日本航空の退職給付債務につきましては、〇九年三月期におきまして、御指摘のとおり、三千三百十五億円と先生がおっしゃいましたけれども、そのとおりの金額の未認識債務が存在することは事実でございます。
 それで、問題は、これが直ちにどういう問題になるのかということであります。また、こういう処理が許されるのかということでありますが、企業会計上、未認識債務といっておりますけれども、これは従業員の平均残存年数で償却すること等も認められておりますので、会計基準にのっとって処理されているものというふうに承知をしているところであります。
#140
○峰崎直樹君 何か都合のいい会計基準ですね、これ。
 局長、時価会計のとき随分議論しましたよね。未実現の利益を、金融資産のですよ、実現もしていないんだから、そんなもの時価会計で表に出してPLにヒットしちゃ駄目だよというふうに言っても、いやいや、これはもう世界的な基準ですからと。
 今のも、三千三百十五億円、これだけ引き当てていない実質債務ですよね、これ。ただし、今は起きていないかもしれないけれども、万々が一、これ、この企業が倒産をしますよという、まあ、ならないと思いますけれども、そうなったときにはこういう問題は一気に露呈してくるわけでしょう。そうしたときに、いや、これからの退職の予定はとかと言っているけれども、ここで副大臣、今堂々と、いや、これだけあるけど大丈夫だとおっしゃったけれども、会計には保守主義の原則というのがありますよね、保守主義の。東京電力でもうお詳しいと思うんですが、そういう観点から立ったらこれまずいんじゃないですか。どうですか、副大臣。
#141
○副大臣(加納時男君) 御指摘をいただいた件について申し上げたいと思います。
 おっしゃるとおり、会計上の保守主義というのは非常に大事なことだということは、私もそういう世界にいた人間でございますので、十分認識しているつもりでございます。
 今のお話は、ポイントはこういうところだと思うんです。三千三百十五億円は言わば帳簿外、簿外であると。つまり、ここで計上してないというか、これは例えば従業員が辞めちゃったら払わなきゃならない。私が申し上げたのは、従業員の平均残存年数で償却することが認められているので違法ではないということを申し上げたつもりなんですが、つぶれたらどうするんだというのはまさに大問題だと思います。
 ですからこそ、私どもは、つぶれないように、経営再建計画、ダウンサイジングもありますし、それからいろんなかなり細かいことまで入ってまいりますけれども、どのようにして、資材コストで、安全性にもちろん十分配慮した上での話ですけれども、削減できるところがあるのかないのか、それから便数、個別にチェックしていって、どことどことの間の、今の、どんがらですね、機材が適正な大きさなのかどうか、もういろんなこと、貨物との混載とか、細目にわたってもいろんな経営努力をして、何が何でもつぶさない、この会社は経営を再建するんだという覚悟でやっていこうということで、厳しいまた指導監督もさせていただくということで、昨日も財務大臣にお約束して御了解をいただいたところでございますので、何としても、つぶれたらどうするんだというんですけど、つぶさないために努力するんだ、頑張るんだと、こういうことでございます。
#142
○峰崎直樹君 つぶれたらどうするんだという私の言い方というのは、この会計というのは退職給付会計でしょうと、これがそういう、保守主義というのは最悪の事態をやっぱり想定するわけでしょう。だから、その最悪の事態を想定したときにこれは実質債務超過でしょうということを私は今副大臣に、これ実質上債務超過なんですよ、実質。いや、現実の債務超過かどうかというのは、その適用をするかしないかという問題あるけれども、やはり会計基準というのはできる限り保守主義の原則で、この経営がゴーイングコンサーンになるように持っていかなきゃいけないというのが私はその立場だと思うんですよ。そのことからすれば、これは問題ありませんかということを言っているのに、いやいや、私たちは再建します再建しますという、その心意気は分かるんですよ。
 私、何言っているかというと、この問題について責任がもう今度は問われるんですよ、政府も、債務保証するわけですから。融資に対する保証を付けるわけですから、保証を付ける以上はその責任は、きちんとしたそういう保守主義の原則に立って、こういう会計の将来展望なども含めて本当にやったんですかということを聞いているわけです。やったとおっしゃっているんだから今引き続き聞いているんですが、今のお答えを聞いていると、どうも余り十分その辺りはやられていないような気がするんです。
 さて、もう一歩、じゃ先に進みましょう。
 日本航空という会社は、この三月の末にどれだけの有利子負債を抱えているんですか。航空局長でいいです。
#143
○政府参考人(前田隆平君) 有利子債務は八千億を少し超えた額でございます。
#144
○峰崎直樹君 一兆円超えていませんか。
#145
○政府参考人(前田隆平君) 手元の数字では一兆円は超えていないと思います。
#146
○峰崎直樹君 幾らになっているの、正確に言って。
#147
○政府参考人(前田隆平君) 少々お待ちください。
#148
○委員長(円より子君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#149
○委員長(円より子君) 速記を起こしてください。
#150
○政府参考人(前田隆平君) お答えいたします。
 今申し上げました八千億をちょっと超えるという数字は、社債・借入金等、これが八千八十七億でございます。これにリース債務あるいは今先生おっしゃった未認識債務、これを加えますと一兆円を超えて一兆四千四百億になります。
#151
○峰崎直樹君 正確に言ってくださいよ。一兆円超えているんですよ。これに、実は最近問題になっているんですけれども、ポイント制度、すなわちマイレージ、マイレージの負債というのはこういうところには入ってくるんですか。
#152
○政府参考人(前田隆平君) マイレージポイントについて、将来利用者が特典、サービスの提供を受けた場合航空会社の負担となりますので、これも入っております。
#153
○峰崎直樹君 お手元の資料の一番最後に新聞の切り抜きを付けました。
 金融庁、このマイレージは、今、日本の付けているやり方と新しい国際会計基準だったら、これはより厳しいマイレージの負債、つまり負債になっていくと思うんですが、この点どうですか。
#154
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 国際的な会計基準といたしましては、この新聞記事にございますように、売上げを立てるときにその分を一部負債に立てまして、後に収益に繰り入れていく、こういうことだろうというふうに私も理解をしておりますけれども、日本における今の現状の取扱いにおきましては、将来使用されるという可能性を考えまして引き当て処理をするという形で費用計上を一部するというふうなことではないかというふうに承知しております。
#155
○峰崎直樹君 国土交通副大臣、今回、マイレージ、どのぐらい残っているかということについての数字の把握はされましたか。
#156
○副大臣(加納時男君) この話は二つありまして、まず実態でございます。このマイレージの付与や利用の実態については、開示すると他社との関係において営業上不利に働く可能性があるという理由でJALは開示していないというふうに私どもは聞いております。
 これを今後どうするかということでございますけれども、もう一つの問題、会計上どうなっているのかと、これ大事なところだと思います。そのことについては、所要額を貸借対照表上負債として計上するということでございます。
#157
○峰崎直樹君 なぜ開示してないんですか。
#158
○副大臣(加納時男君) これも私、非常に関心があっていろいろ聞いているところでございますが、これは実際にマイレージの利用させ方はかなり営業機密のようになっておりまして、各会社で知恵を絞ってやっているようなんですね。
 ですから、会計上できちんとしなきゃならないということは我々はもちろん言いますけれども、この利用の実態については実際どういう、特典の付与の仕方ですね、そういうものについてはかなり機微に触れるような、何というか、各社のノウハウがあるんだというふうに聞いております。
#159
○峰崎直樹君 今から何年か前にパンナムという会社が倒産しました。事実上、これマイレージ倒産だと言われたんですよ。それぐらい実はこのマイレージというのは企業経営にとっては大きいんですよね。それを判断されるときに、外に公表されるかどうかは別ですわ。だけど、国土交通大臣以下関係者が、どのぐらいの負債があって、それはどういう個人がいて、そしてこの人は何万マイル残っているというような、そういうデータがきちんと開示をされないでそれを判断をされているとすれば、それはちょっと恐ろしいことだなというふうに思うんですが、いわゆる我々にオープンにしなくても、皆さん方にもデータは入ってこなかったですか。貸借対照表上のいわゆる赤字だけで済ましたんですか。
#160
○副大臣(加納時男君) 率直に申し上げます。
 貸借対照表の中の流動負債の中の営業未払金のところにこれは入っているというふうに理解をしております。その中で、その金額自体が大きな金額ではないんですけれども、マイレージの相当分については、もちろん公表はしていませんけれども、聞いてはおります。非常にウエートは、パンナムのことがあったんで気になって聞いたんですが、極めて小さなウエートであったことを記憶しております。
 なお、金額は、済みません、言わない約束になっております。
#161
○峰崎直樹君 ということは、皆さん方はマイレージの記録も見ていらっしゃるわけですね。報告を受けていると、それは正しいかどうかは別にしても。これは公認会計士が入ってきますから、当然それは見るということで。分かりました。
 さてそれでは、マイレージの問題はちょっと別にして、これから、日本航空という会社は今一兆円を超える有利子負債を抱えている。この一年以内に返却期日が到来する短期借入金ですが、時間ありませんから私の方から言いましょう、千八百四億円という金額を短期借入金で抱えていますね。そして、昨年の有価証券報告書では、今後数年間に一千億円を超す有利子負債の返済期日が到来することになっています。数年間にわたってですよ、一千億円を超す。そして、ボーイング787型機を中心に七十六機の航空機の購入契約を結んでいると。その総額一兆三千九百六十五億円と、こう言われていますよ。そのうち、既に支払われている額は一千百二十八億円、わずか一割以下ですわ。未払は主に借入金などに充当予定と、こう記載されている。これ去年の有価証券報告書ですよ。その分の返済は毎年どのぐらいになるか。約二千億円程度が必要になってまいります。
 そうすると、借入金の返済、航空機購入代金の支払で毎年、数年間にわたって三千億円近く必要になるというふうに私たちは見ているけれども、この点は、国交省、国交大臣以下はどういうふうに見ておられているんですか。
#162
○副大臣(加納時男君) これも大事な点についての御質問だと思っております。
 先生がおっしゃった数字の前段のところは全部そのとおりでございますけれども、ここのところ、例えば七十六機の航空機を購入すると、これが、有価証券報告書に書いてあるのはカタログ上の正価なんでございます。カタログ上の正価と実際の取引は実はかなり差がございまして、かなり安く買っているというのが一つ。これ、だからカタログ上の正価を基にするとおっしゃるとおりになりますけれども、そうではないということが一つ。
 それから、二つ目はリースがあります。これは、我々が言っております、セール・アンド・リースバックというような名前で呼んでおりますけれども、リースを活用していくということになると、自社の購入費としてお金がすぐに出ていくわけではないということ。それから、国際協力銀行の保証制度も活用できることから、所要資金の調達方法、所要額についても若干優遇されるところがございます。これらのことを含めて検討しているというところでございます。
#163
○峰崎直樹君 カタログでの料金だと。これも前にここの委員会で議論したんですよ。要するに、一千億円で、九百億円で百億ほどまけてもらったと。そしたら、まけた分を利益に計上しちゃって、そして売上げは購入が一千億にしちゃうという、これは何ぼ何でもひどいじゃないかと。そのいわゆる支払が終われば最後はペイになるんですけれども、似たようなものなんですよ、それは。だから、借りている金額の総体はそうなんです。
 そこで、国土交通大臣、覚えていらっしゃるかどうか分かりませんけれども、今から私たちが三年前に、あるいは二年前に、このいわゆる資本金の増強は何に使うんですかと。そのときに何とおっしゃったかというと、新しい新機種を買うためにこういうものをやるんですと言ったんですよ。それに使われていなかったんじゃないんですか、これ。何かヘッジ会計に失敗して、そっちの方に取られちゃったんじゃないんですか。
 そういうような過去の言動に照らしてみたときに、この日本航空のおっしゃっていることというのは、もう本当にまゆにつば付けて聞かないと、本当に我々はだまされ続けているんじゃないかと思うんですよ。
 国土交通省として今回はそうやってお墨付きを与えたんですけれども、本当にそれは大丈夫なんですか。今のような議論というのは、過去の、何回も何回も再建計画立てていますよ、それに対してきちんとその再建計画について検証された結果、今度の判断されたんですか。その点どうなんでしょうか。
#164
○副大臣(加納時男君) 過去の増資のこと、それからあるいは融資のこと、いろんなことがございました。そして、それらの経過を踏まえまして、今回は言わば異例とも言える大臣の覚悟表明を昨日もさせていただいたところでございます。
 我々としては何としても、今まで問題があったからこれでつぶれていいというような会社ではないんだということ、この会社は大変に大きな役割を果たしてもらわなきゃいけないんだ、そのためには何としても経営を健全化しなきゃいけないんだという不退転の決意で臨んでいるというところが昨日の三大臣会合での国土交通大臣としての見解でございます。
#165
○峰崎直樹君 そんなのもう何年も前からですよ。国交委員会でどんな議論したか分かりません。財政金融委員会ではかなりやってきましたよ、これずっと、会計問題を含めて。
 そういう意味で、今回は本当にそうではないという保証というのは、いや、今度は大丈夫なんだ、今度は大丈夫なんだと、我々はオオカミ少年じゃないですから、もうだまされないよというふうに我々は思ってしまうんですよ。その意味で責任は非常に重いんですが。
 そこで、いわゆる経営改善計画についての国土交通大臣のコメントというのが載っているわけです。国土交通省としては、日本航空において聖域なく真摯な検討が行われ、抜本的な改善計画が策定されるよう、計画策定過程において日本航空をしっかりと指導監督していく。
 これはどんなことをされるんですか。要するに、経営計画の中に国土交通省も入り込んでいって、そして、おまえさんのところの計画こういうふうにしろ、これは駄目だとか、合理化計画、これはまずいよとか、そういう細かいところまで全部介入されるんですか。
#166
○副大臣(加納時男君) 私企業に対して国が介入するというのは、私は基本的にはあってはならないことだと思っております。
 今回は、これだけの危機的な状況が発生し、しかも担保付きで融資をするという大変な大きな決断、国民のお金が使われるわけでございますので、そういう意味では従来の常識を一歩超えた、かなり、介入と言うと言葉が過ぎますけれども、積極的に意見も申し上げ、お話も伺っていくという、従来にない言わば異例中の異例の措置をとって経営計画の改善を、そして実現を図っていきたいという強い思いでございます。
#167
○峰崎直樹君 その異例にやるときの、皆さん方がそういうことをやるときの法的な根拠、どこにあるか説明ください。
#168
○副大臣(加納時男君) これは、私どもは航空法等に基づきまして航空会社に対して指導監督する責任を負っているというのが根拠になっております。
#169
○峰崎直樹君 そうすると、指導監督ができるということは、ほかの省庁も各業界に対して指導監督ができるということになっていますが、そうすると、こういうときにはもう必ず経営のあれこれ、合理化のあれこれまできちんとチェックするということについての裏付けというのは、そういう設置法に基づいて、そういうふうに書かれていることがありますけれども、それでやれるという理解なんですか。
#170
○副大臣(加納時男君) どこに根拠があるのかと言われるとそう答えますけれども、本心でどう考えているのかといったら、私は基本的に、この自由経済社会において国が私企業の経営に関して過大な介入をすることは許されないと基本的に思っております。今回は誠に異例な措置として、何分これは御理解いただきたいということでございます。
#171
○峰崎直樹君 その異例異例は分かりましたよ。異例なことをやっているということは分かったんですよ。
 今年は三月期は赤字でしたよね。六百三十一億円の赤字でした。来年の三月期は、JALの経営改善計画というか、経営改善を努力しますということを前提にして、どのぐらいの赤字だというふうに言っているんですか。
#172
○副大臣(加納時男君) ちょっと今手元に数字を持っておりませんが、記憶ではたしか六百三十億円の赤字だったんではないかと思っています。
#173
○峰崎直樹君 それもかなり、新聞見たら分かりますけれども、前提条件付で、いろんな条件入れているんですよ。本当にこれ、さっきも言いましたでしょう、もう事実上債務超過じゃないか。あるいは、毎年、三千億円近いお金が毎年支払に充てるんですよね。肝心なのは、要するに航空、いわゆる人や物を運ぶ事業によって黒字になっていないというところが一番大きい問題じゃないですか。これずっと一貫して言っているんですよ。債権を売却したとかなんとかと言っているけれども。
 そこで、世界的に見て国際線を二社以上でやっている国というのは何か国ありますか。
#174
○政府参考人(前田隆平君) 一般的に航空会社はかなり複数の会社でやっている国がほとんどでございます。
 ただ、大手の、大手というか、航空会社の規模がそれぞれ国によってまちまちでございますので、ヨーロッパ等を見れば代表的な、例えばフランスならエアフランス一社であるとか、あるいはドイツであればルフトハンザ一社であるとかということもございます。アメリカの場合はもうこれはけた違いに数が多くて、国によっていろいろでございます。
#175
○峰崎直樹君 要するに、アメリカとお隣の韓国ぐらいでしょう。そして日本ですわ。もうオランダのKLMもどこかと一緒になったんじゃないですか、統合して。
 要するに、世界的に見て、こういうメガキャリアというのか巨大な航空会社というのは、世界で物すごく競争しているわけです。そして、その中で日本の航空会社はJALとANAを中心にして激しいたたき合いもやっているんですよね。本当に二社必要なのかどうかという、そこら辺まで考えないと、抜本的に考えていかないと、構造的にもうからない体質になっちゃっているんじゃないですかということなんです。
 そういうことについて、それこそ、いや、もう異例なんです異例なんですという、お金を入れることが異例であっても、それは異例で間違いないんですが、これは本当に大変な事態だなと。そういう意味で、抜本的な航空戦略まで全部再検討しないとこれは立ち直れないんじゃないかと私は思うんですけれども、副大臣、どうです、そこら辺はしっかりとやっぱりやっていただきたいと思うんですが。
#176
○副大臣(加納時男君) 今回の異例の措置については是非とも御理解をいただきたいという上で、今先生から御提案、御提案というか、御示唆のあった抜本的な問題、これは私はあると思います。そして、この問題を何としても真剣に向き合ってやっていかなきゃいけない問題だと思っています。確かにいろんな意見が出ております。JAL、ANA二社でなくという意見もあるのも十分伺っておりますし、こういったことも踏まえまして、含めて真剣に検討をしていかなければいけないということはおっしゃるとおりだと思っております。
#177
○峰崎直樹君 提案者にちょっとお聞きしますけれども、よろしいですか。
 本来なら法案に即してお話を聞きたいんですけれども、こういうところに政策投資銀行の、あるいはJBICもそうですけれども、対応させられるということについて私は本当にいかがなものかなと、こういうふうに思うんです。そういう意味で、このJAL問題というものをずっと今お話を聞いていて、法案提案者として一体、今回の一千億円の融資といいますか、そういったことについて本当にそれは正しいのかいなと。法案を提案されている観点から見てどのように考えておられるかお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
#178
○衆議院議員(大野功統君) 峰崎先生と与謝野大臣、それから加納副大臣始め答弁者の皆様の間の御議論を極めて興味深く拝聴をいたしておりました。
 言うまでもないことですけれども、今回の政投銀の改正法案でございますが、入口論としてはやっぱり郵政民営化から始まって、そして出口の方は政府関係金融機関の改革、こういうことで進めてまいっております。
 既に日本政策投資銀行は昨年十月から民営化の路線を走っていると、こういう状態でございますけれども、昨年の世界的な金融経済恐慌に直面いたしまして、やっぱり反省点がある。それは、金融危機に直面して金回りを一体どうするんだ、資金繰りを一体どうするんだということであります。民間金融機関というのはなかなか、天気のいい日は金をいっぱい、傘をいっぱい貸してくれますけれども、雨が降ると傘を貸してくれない、場合によっては取り上げて、失礼しました、これは私がチューリッヒで聞いた話でございますけれども。そういう状態の中で、やっぱりどんなに暴風雨が吹いてもお金回りが良くなるというシステムをつくっていかなきゃいけない、こういう覚悟で今回この政投銀改正法案を提案させていただいておるわけでございます。
 趣旨は、航空業界であろうと海運業界であろうと業界を問わず、資金繰りに困った、この経済危機に直面して資金繰りに困っているところに金を回してやっていこう。つまり、政策投資銀行に一兆七千億円の資本注入をして、そして十九兆一千億円の危機対応業務、その中で十八兆二千億円の危機対応業務を政策投資銀行にやってもらうと、こういう趣旨であります。そういう趣旨からやっぱり判断していかなきゃいけない、これが本来の在り方であると。
 今後、政策投資銀行をどういうふうに考えていくか。これは衆議院の財政金融委員会で修正をいただいております。その修正をいただいた中でやっぱり今後考えていかなきゃいけない、こういう問題があろうと思います。どんなことがあっても危機対応業務のメーンプレーヤーとして政策投資銀行を活用していかなきゃいけない、こういう問題があると思います。
 そういう前提の下に、JALに対する一千億円の担保保証付融資でございますけれども、私は御議論を伺っておりまして三つばかり感想を持ちました。
 第一は、やっぱり切り口は資金融資であると。金の流れである、資金繰りの問題であると。切り口は経営改善ではありません。経営改善とか将来の、峰崎先生、経営状態とかいろんな切り口からお話がありましたけれども、そういう切り口じゃなくて、現在の資金繰り、こういう切り口からやっていく。しかし、資金繰りをやる場合に、やっぱり将来のその会社の改善はどうなるんだろうか、こういうことは当然見ていかなきゃいけない、当たり前のことだと思っております。
 そういう意味で、私は、そういう計画は必要だし、経営改善の計画は必要だと思います。しかしながら、それは最終的には政策投資銀行の判断であると、判断でこの金融危機対応業務に基づく融資をするということになるのではないか、なるのではないかじゃなくて、なるべきだと思います。
 それから第二は、政投銀というのはやっぱり民間の……
#179
○委員長(円より子君) 時間ですので、お答えは簡潔にお願いできれば幸いです。
#180
○衆議院議員(大野功統君) ずっと黙っていたものですから、この際、爆発しそうでありますが、じゃ短くやらせていただきますが。
 まあ民間の補完ですから、平常時にはメーンバンクにはなってはいけない。金融危機のときにはメーンバンクで結構です、メーンバンクというか、メーンプレーヤーで結構ですけれども、平常時はメーンバンクになってはいけないなと、こんな感じがしました。
 それから三番目は、衆議院で修正がありまして、国が一定の関与を行うとの観点から、平成二十三年度末を目途として必要な措置を講ずると、こういうことでありますけれども、じゃ国の関与というのをどう考えるか、これは本当に御議論の中で感じました。
 私は、国の関与というのは、金は出すが口は出さないということだろうと思います、個人的な感じですよ、今後議論しますからね、私、個人的な感じで申し上げますけれども。国が口を出すときは恐らくテロとかSARSとか、そういうときには口は大いに出してもらいたい。しかし、この会社に貸そうとか、この会社に貸すまいとかいうことは、要請であっても絶対的なものではない、このように思います。
 そういう意味で、どうぞこれから、いい政投銀になっていきますように頑張っていかなきゃいけない、こういう感想でございます。
 ありがとうございました。
#181
○峰崎直樹君 終わりますけれども、今のお話聞いていると、やはり、今回は政投銀、これを受けないでもいいんじゃないかというような話になりますので、よく慎重に判断をしていただきたいと思います。
 終わります。
#182
○委員長(円より子君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時十五分開会
#183
○委員長(円より子君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の四案を一括して議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#184
○森まさこ君 自由民主党の森まさこでございます。本日はよろしくお願いをいたします。
 冒頭に、前回、大門先生の方から出されました貸金業法の見直しの件、大事な問題ですので取り上げさせていただきたいと思います。
 これは、クレジットエイジという業界側の雑誌に規制改革会議の委員が、貸金業法のもたらした負の影響は相当大きいととらえている、したがってその副作用を実証的、定量的に把握することは直ちにやるべきだと考える、今回の閣議決定は政府としての一定の軌道修正だと受け止めていいというふうに書いてある部分についての御質問でございました。
 これに関連して、ここに書いてあります閣議決定、これは規制改革会議の答申を踏まえての閣議決定でございますが、この規制改革会議の答申、問題意識というものの後に具体的施策というものが盛り込まれております。この具体的施策の中に、前回の議事録を読み上げますと、金利を下げるなとか貸金業法の再検討をしろ、それを盛り込めということを規制改革会議の委員が金融庁を呼び付けて強く求めたというふうに書いてございます。これについてはそれに応じなかったという、勇気ある平岡課長補佐が大門先生に褒められまして、私も貸金業法改正の当時の課長補佐でございますから、私の何代か後の後任である平岡課長補佐が評価を受けまして、大変誇りに思っております。
 この点について重要ですので確認をしておきたいのですが、閣議決定がこの具体的施策を受け入れたということでございますが、先ほどのような金利を下げるなとか貸金業法の再検討をしろということは入りませんでしたけれども、実際上にはこのような文言が入っております。これは平成二十年十二月二十二日付けの規制改革会議の答申でございますが、具体的施策、貸金業制度等の在り方に関連し、平成十八年の貸金業法等の改正後の規定の実施状況、貸金業者の実態、市場の実態等について、実証的な観点から調査分析すべきであるというふうに書いてあります。
 要するに、調査分析をするというだけのことでございますから、これが何らか金利を下げるとかそういったことに結び付かないのは読んで当然のことなんでございますが、これをもって規制改革会議の委員が業界側の雑誌に、政府として、貸金業法が負の影響があるとか副作用があるということを、見直すという一定の方向を打ち出したというふうに書いてあるところが問題です。
 これについては、政府としてはこのような見解ではないということを前回与謝野大臣がはっきりと切って捨ててくださったわけですので安心をしておりますが、確認のために、この調査分析というものはどういうものを行うかということを金融庁の方に質問をしたいと思います。
 それに関連して、私は何回もこの財政金融委員会でこのことについて質問をしております。その答弁に変更がないかということで、変更があるかないかということで答弁をしていただきたいと思うんです。
 この質問をした日付を引用いたしますと、二〇〇八年の三月二十七日に渡辺喜美大臣に対して質問をしております。貸金業法には三年以内の見直し条項というのが付いているんですけれども、その見直し条項というものは、金利を下げないとか、それから貸金業法のこのグレーゾーン撤廃に反対する特例金利を認めるとか、そういったことを前提に置いた規定なんでしょうかということを質問したことに対して、当時の大臣は、そういうことを前提に置いた規定ではないというふうに答えていただいています。
 その後、二〇〇八年の十一月十三日に中川昭一大臣の方も同様に、これについては貸金業法の改正後の規定を円滑に実施するために行う見直しであるのであるから、より貸し手の側の規律をお願いしたいというような、そのような趣旨で設けさせていただいたというふうに御答弁をいただいております。
 この点に関して金融庁の方から御答弁をいただきたいと思います。
#185
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 今委員がお話しになったことについて、私どもも基本的に認識を同じくするものでございます。
 議員御指摘の附則につきまして、総量規制や出資法の上限金利の引下げ等を実施することを前提としまして、その円滑な実施のために必要があれば見直しを行うという規定がされているというふうに承知をしております。このため、この見直しにおきましては、総量規制や出資法の上限金利の引下げ等を実施しないことまでも含むものではないと理解しているところでございまして、この解釈につきましてはこれまで変更されてないというふうに承知をしております。
#186
○森まさこ君 ありがとうございます。
 それでは、今お答えになっていただいたというその附則、貸金業法の附則六十七条の二項についての解釈についてお答えをいただいたと、それは金利引下げを実施しないというところまで含む趣旨のものではないというふうにお答えをいただいたのでございますが、その御見解が今般のこの規制改革会議の閣議決定によって変更されたということはないんですね。その附則の今おっしゃった解釈から一歩も出たものではないということでよろしいでしょうか。
#187
○政府参考人(内藤純一君) 先生御指摘の調査研究という事柄につきましても、私どものこの見直し規定にございますけれども、これはあくまでこの施策、総量規制あるいは金利引下げといったことについて円滑に実施していくための様々な対応というものについて今後更に調査をし研究するというふうなものとして位置付けていると、そういうふうに理解しております。
#188
○森まさこ君 ありがとうございました。
 各地方自治体で多重債務救済のために一生懸命に取り組んでおられる方々がいらっしゃいます。例えば鹿児島県奄美市でありますとか、そういった実態をよく調査をしていただきたいと。この調査はそういった意味での調査というふうに伺っておきます。
 それでは、次の質問に入らせていただきたいんですけれども、六月十七日にアメリカ政府が金融規制改革案を発表いたしまして、金融消費者保護庁を創設するというふうに新聞等で報道をされておりますが、この金融消費者保護庁とはどのようなものか金融庁は把握しておりますでしょうか、御説明をお願いいたします。
#189
○副大臣(谷本龍哉君) 委員御指摘のとおり、六月の十七日に米国の方から金融規制改革案が発表されました。その中で、クレジット、貯蓄、支払等の金融商品や金融サービスの利用者を保護し、これらの提供する業者を規制するために、連邦レベルにおける単一の利用者保護監督機関として金融消費者保護庁の創設というものが提案をされていると承知をしております。
 この金融消費者保護庁設立の目的に関しては、米国政府は、消費者保護は金融システムにとって重要な基盤であり、規制の安定性や金融分野の成長、効率性、革新をもたらすものであり、消費者向けの金融商品及びサービスの市場における透明性、単純さ、公正性、説明責任、利用のしやすさ等を促進するため、法律、規制、行政上の改革を提案するというふうにしているところと承知をしております。
 本改革案については、現時点では米国政府の提案でございまして、今後の法案化や議会での審議といったプロセスが必要となることから、最終的にどのような形となるか、我が国としても注視をしているところでございます。
#190
○森まさこ君 消費者庁が我が国に創設されることになりまして、その中でも金融商品による消費者被害というものがこの委員会の中でも議論をされたところでございますが、やはり消費者の保護ということで、アメリカ側のこの動きも、中身がその趣旨に沿ったものであるならば、大変歓迎をしたいと思っております。そして、国際的な金融消費者被害が増大する中で、我が国の金融庁とも是非連携を取っていってほしいなというふうにお願いを申し上げます。
 それでは次に、日本政策金融公庫について御質問をいたしたいと思いますけれども、日本政策金融公庫に関しては、金融危機に対応して大企業や中堅企業に対する施策ということでございますが、私としては、中小企業も大変厳しい状況でございますので、中小企業向けの資金繰り対策というものも併せて政府の金融機関の方でしっかりと取り組んでいっていただきたいというふうに思っているところでございます。
 そこで、中小企業向けの資金繰り対策については、日本政策金融公庫の方でどのようなお取り組みをなさっているかということを教えてください。よろしくお願いいたします。
#191
○参考人(安居祥策君) 中小企業をめぐります経済・金融環境は非常に厳しい状況でございますが、日本公庫における中小・小規模企業向けの政策金融の機能は非常に重要なものというふうに考えております。
 このため、日本公庫におきましては、現在の経済環境を踏まえ、各支店の特別相談窓口の設置や平日の電話相談受付時間の七時までの延長、土日祝日電話相談に加えまして、土曜日の窓口相談も全国の主要支店で実施するなど、組織を挙げて中小・小規模企業の皆様からの融資相談に当たっているところでございます。
 また、政府から当公庫に対しまして、返済猶予等既往債務の条件変更など個別企業の実情に応じた十分な対応に努めるよう累次にわたって通知されているというところでございまして、これを踏まえた適切な融資に取り組んでいるというところでございます。
 加えて、二十一年度補正予算の設立によりまして、セーフティーネット貸付けの金利引下げ等の融資制度の拡充が行われたところでございます。これによりまして、中小、小企業の皆様への一層の資金繰り支援に取り組んでおります。
 また、これら講じられました施策をより一層着実に実施いたしますために、国民の皆様に幅広く日本公庫の存在と役割を知っていただくよう、政府広報の一つとしまして、私自身テレビにも出ましてPR活動を行いましたり、あるいは新聞広告、テレビ番組の放映、業界団体での説明会の実施、私ども日本公庫の役員による全国各地の新聞社への訪問等、あるいはポスター、パンフレット等も含めまして積極的な広報活動を行っております。
 こうした取組の結果、私ども公庫の中小、小企業向けの貸付けは、平成二十年の十月から先月二十一年五月までの速報値で申し上げますと三・四兆円の貸付けでございまして、前年同期比一五六%、特にセーフティーネット貸付けにつきましては二・四兆円、前年同期比二八五%と大幅に増加している状況にございます。
 今後とも、このような取組を通じ、日本公庫の中小・小規模企業向けの政策金融機関としての機能を発揮してまいります。
 以上でございます。
#192
○森まさこ君 ありがとうございます。
 今のお答えの中にもありましたけれども、国民への周知、広報という点で、福島にも支店があるんですけれども、まだまだ周知をされていないような感じも受けておりますので、是非頑張っていただきたいというふうにお願いを申し上げます。
 次に、政投銀改革法について、与党提案者の方にお伺いをいたしたいと思います。
 政策金融改革は官から民へというような流れの中で来たように理解をしておりますが、そうは申しましても、危機の状況におきましては公の役割というものが重くなってくると、期待されるというふうに考えます。危機対応業務の確実な実施のためには、株式は全額売却せず、国が政策投資銀行の株式の三分の一以上を保有するなどの国の一定の関与は重要というふうに考えますが、附則の方にこれに関連する記述があるようでございますが、非常に難しい言い回しになっておりますので、与党提案者のこの辺りに関する御見解を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
#193
○衆議院議員(竹本直一君) 森先生のお話のとおり、平時と危機のときと分けまして、平時のときは民営化の体制で基本的には十分対応できると思いますが、危機の状態においてはやはり特別の装置が必要だと我々は考えております。
 そういう意味で、一連の金融改革の中で行われました、小泉政権時代に行われました改革にも危機対応の備えはつくっておったわけでございますけれども、今回、リーマン・ブラザーズのような百年に一度と言われるような大危機を前にいたしまして、それだけでは必ずしも十分ではないのではないかと、こういうことで今回いろいろなことを考えたわけであります。そういう意味で、政策金融改革の緊急的な改善措置の一環といいますか、小泉改革の改善措置というふうに考えていただくといいのではないかと思っております。
 今後の危機対応制度の在り方につきましては、政策投資銀行による危機対応業務の的確な実施を確保するために、今、森先生おっしゃったように、政府が三分の一を超える株式を保有する、これも一つの手段だと思いますが、そういった動向に対する国の一定の関与を行うという観点から見直しを検討していきたいと、こういうことで今回の改正になったわけであります。
#194
○森まさこ君 ありがとうございました。
 それでは次に、民主党提出の二法について質問に入らせていただきたいと思うんですが、時間の関係上、通告の順番を逆にさせていただいて、先に法人税法の改正案の方の通告をしてある質問をさせていただきたいと思います。
 これは、一人オーナー会社の役員給与の損金不算入制度を廃止するという議員立法であるというふうに理解をしておりますが、そもそもはこれの給与所得控除分について二重控除が発生してしまうという問題、これに対応するためというような法の趣旨が説明をされております。これについては、先ほどの午前中の審議でも提案者の方から説明をされました中小企業の支援というような、中小企業の支援の必要性ということを非常に強く訴えられました。支援の必要性については私も理解をいたします。そのとおりだと思います。この点については、午前中も与謝野大臣の方が非常に難しい問題であるということで、悩ましい問題であるというような御答弁をなさったところでございます。
 そこでお伺いをしたいのは、この中小企業の支援、そういう趣旨と、それから二重控除の問題、本当にそれが中小企業の財務体質強化につながるのかという問題で、私はやはり法律家でございますので、ここは、制度の整合性、それから課税の公平性というものも、これを全部捨てて、支援の必要性だけを取るということも悩ましいなと思っているところなのでございます。
 そこで、民主党の提案者の先生には、課税の公平性と、それから二重控除の是正がされなくなるという問題についてどのようにお考えなのか、お聞かせください。
#195
○尾立源幸君 中小企業に対する税制面での支援の必要性、また今回の制度が、課税の公正性を図るのか、支援が大事なのか、このバランスの中で非常に難しい問題ということを御理解いただいておりまして、ありがとうございます。
 そこで、先ほども申し上げましたとおり、経費の二重控除の是正というのが本来の趣旨でこの法文が作られておるわけなんですけれども、申し上げましたとおり、非常に問題点が多いと。一点目は、個人所得税と法人課税所得を混同しておるということ。また、非常に中小企業に過重な税負担を強いているということ。さらには、実質一人会社と言えないような中小企業にまでこの制度のために税負担が生じているということで、本来、課税の公平性を考えて導入された制度なんですが、逆に不公正な税制になってしまっているというのが我々の現状認識でございます。したがいまして、一刻も早くこの制度を撤廃をして、過重な中小企業の税負担を回避をして、そして中小企業を活性化していくというのが我々の主張でございます。
 じゃ、先ほど申し上げました経費の二重控除、是正どうするんだということでございますが、大きく私は二つあると思います。
 一つは、現在ある税制の中で、これをきっちり執行することでそこの部分を担保していくというやり方と、さらに、今の制度では足りない、不足している部分を改善をしてその公平性を図っていくという、この二つがあると思いますが、前者の方でいいますと、現状、少数株主が支配しているような会社に対しては、例えばみなし役員の否認というような話、さらには使用人兼務役員の制限、そういったいろんな制度が組み込まれておりますので、ここをしっかりやっていくということが大事でございます。さらには、法人税の中では、何といっても税務執行行政において会社に付けちゃいけないような経費を会社に付けるというのはいけないわけでございますが、そこをしっかり担保を税務調査の中でやっていただくということが私は第一かなと思っておりますし、さらには、所得控除の見直しというものもこれからはやっていかなきゃいけない、そのように思っています。
 この所得控除の見直しですけれども、今お話ございましたように、個人事業主と法人、そしてもっと言えば給与所得者というサラリーマン、この三者の公平性というものを我々は図っていかなきゃいけないと思っておりまして、そのためにも今ある特定支出控除、実額控除、これを充実していくとか、また税制、社会保障共通の番号を導入してしっかり所得捕捉なんかもしていく、こういうトータルな制度改革の中で課税の公平性を担保していくべきで、中小企業の本当にねらい撃ちのような小手先の制度改正で対応するのではないと、そのように考えている次第でございます。
 是非、廃止に御協力いただきたいと思います。
#196
○森まさこ君 ありがとうございます。
 今のお話の中で、個人事業主と法人、それからもっと言えばサラリーマン、この間の課税の公平性ということですが、私もそこは公平でないといけないと思うんです。特に、個人事業主と経営実態余り変わらないような法人成りをした方との間の課税が不公平になってしまってはこれは困りますので、そういう意味では、この制度を単に廃止しただけではそこの不公平さが更に大きくなってしまうという懸念を持っているわけでございます。
 ですので、やはり課税の公平性ということを言うのであれば、この制度の廃止、単に廃止をするというだけではなくて、公平性を担保するような、今いろいろおっしゃいましたけれども、その制度と併せて御提案をなさってくださらないと、やはり個人事業主の方の方に今度は不公平感が生まれてくるということになるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、その点、もう一度御答弁をいただければと思います。
#197
○藤末健三君 森議員におかれましては、本当に的確な御指摘をありがとうございます。
 今回、御指摘のように、個人事業主と中小企業の法人の課税の公平性がどうなるかということでございますが、今回の我々の提案というのは、お話ししましたとおり、今、本当に危機があり、そして中小企業の方々が本当に苦労されていると。今回、政府が平成二十一年度の税制改正におきまして、中小企業事業者の税の軽減措置、二二%を一八%に引き下げるということをなさっていただいたわけでございますが、我々はまたこれをもっと掘り下げなきゃいけないのではないかということを考えておりまして、この一八%を一一%まで下げていくというふうに考えております。
 したがいまして、今回の措置は、本当に今困っておられる中小企業の方々にもっと元気に経営をしていただくということがメーンでありまして、決して個人の事業主の方々を軽んじていることではないということは御理解いただきたいと思います。
 当然のことながら、個人と法人というのは、これは性質が異なるものでございまして、例えば経理処理などもやっぱり違いますし、また法的な責任とか、あといろんな制度も違うわけでございますが、個人事業主と小規模の法人というのは、従業員の構成や外見上の差がないということもありまして、非常に税務上の取扱いについては今までずっと比較対象として議論されたわけでございますので、このような点につきましても引き続き、御指摘いただいた公平性という観点で議論をするべきだというふうに考えております。
 ただ、今回は緊急事態の対策でございますので、中小企業の方々を支えるという意味でこの制度を提案させていただきました。よろしくお願いします。
#198
○森まさこ君 今、租特の方まで御答弁をいただいたんです、次に質問しようと思っていたんですけれどもね。
 私は、先に尾立提案者に質問したのは、こちらの一人オーナー制度の方が、やはりこれで単に政府の制度を廃止するだけというのでは、確かに一人オーナーの中小企業の方にとっては支援という必要性に見合った制度になるのかもしれませんが、では、もう一つある個人事業主の方がやはり、今軽んじられているというお言葉を使いましたけれども、そういう不公平感が出てくるのではないかというような、個人事業主の方をどう考えているのかというような御質問をいたしました。
 それでは、今答えていただきましたので、残された時間が短いんですが、租特の方なんですけれども、こちらも同じような中小企業の支援の必要性という趣旨を打ち出していただきましたので、政府・与党としては、二十一年度の税制改正もそれ以外の危機対策でいろいろと中小企業の支援の対策を打ち出しているところでございますが、この税制の中では二二%の軽減税率を一八%に引き下げたんです。この一八%という数字はもうぎりぎりのやはりバランスで、先ほどから私の言っている公平性ということですが、やはり法律というものはすべての者から見て公平でないといけないものでございますから、一人の部分だけ見てそこに大変手厚い手当てをすると、もちろん手厚く手当てはしたいんですけれども、ほかの者に対して不公平になってしまうというところがございますので、私ども法律家はそれをいつも気にしているところでございます。
 ここで、やはりこの租特の方についても、法人税の基本税率三〇%のバランス、個人事業主の課税とのバランスのぎりぎりの水準で一八%ということを政府はしておるのでございますが、ここの課税の公平性ということをどういうふうに考えているのか、簡単に御答弁をいただいて、これで終わりにしたいと思います。
#199
○委員長(円より子君) 手短にお願いいたします。時間がございません。
#200
○藤末健三君 御指摘のとおり、公平性の議論はもっと深く突っ込まなきゃいけないというふうには考えておりますけれども、我々、繰り返しではございますけれども、やはり中小企業の方々を支えさせていただくということで、この二二%を一八%に下げていただいたわけですけれども、より一層の支援をさせていただこうというのが当方の考えでございますので、またその点につきましても一緒にいろいろと議論させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
#201
○森まさこ君 ありがとうございました。
 終わります。
#202
○荒木清寛君 それでは、まず衆法二法案につきましてお尋ねをいたします。
 まず、金融庁と中小企業庁に中小企業金融の現状につきまして報告を求めます。
 最近の統計を見ますと、中小企業向け貸出しの減少傾向にも歯止めは掛かりつつありますけれども、我々の現場での実感からしましても、まだまだ政府の対策が必要であろうかと思います。そこで、金融庁と中小企業庁に、現在の中小企業金融の現状について報告してください。
#203
○政府参考人(三國谷勝範君) お答えいたします。
 我が国の景気は、厳しい状況にあるものの、一部に持ち直しの動きが見られるところであります。このような中、中小企業の業況や資金繰りにつきましては厳しい状況が続いていると認識しており、金融機関による適切かつ積極的な金融仲介機能の発揮が引き続き重要となっていると考えております。
 金融庁といたしましては、従来から中小企業金融の円滑化に向けましてきめ細かな実態把握に努めております。具体的には、全国の商工会議所への三か月ごとのアンケート調査あるいは金融円滑化ホットライン等の情報受付窓口による個別の情報受付を行っているところであります。
 これらにつきまして最近の状況を申し上げますと、先週公表いたしました商工会議所へのアンケート調査結果では、中小企業の業況や資金繰りのDIは、三月公表の前回調査結果よりわずかに改善したものの、依然として厳しい状況が続いております。また、金融円滑化ホットライン及び金融サービス利用者相談室の貸し渋り・貸しはがし情報の合計受付件数は、昨年の十月から十二月期は四百十八件、本年一から三月期は三百二件となっており、足下では減少しているものの、引き続き高い水準となっております。
 金融庁といたしましては、引き続き中小企業金融のきめ細かい実態把握に努めながら、金融機関による円滑な金融仲介機能の発揮の促進に向けましてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#204
○荒木清寛君 我々も、いろいろ相談のある中で、公的金融の既存債務の一本化になかなか応じてもらえないとか、いろいろ数多くの課題を聞いておりますので、またきめ細かく対応してもらいたいと思います。
 次に、与謝野大臣に、この衆法の二法案は、いずれも企業金融の円滑化ということを目的としたものでございます。そこで、今回の金融危機に対する様々な対策も踏まえまして、今後、特に中小企業金融の円滑化につきましては、政府系と民間の役割分担、あるいは民間の中でも大銀行と地場の銀行との役割分担につきまして、どういう方向を監督庁としては目指していくのか、この点につきまして見解を求めます。
#205
○国務大臣(与謝野馨君) まず、私もまた金融庁も、一般の大手銀行、都市銀行あるいは地銀、信用金庫、信用組合等々のリーダーの皆様方には、こういうときですけれども、金融仲介機能を立派に果たしていただきたいという御要請をします。お答えは大変快いお答えが返ってまいりますけれども、実際、融資の現場に行きますと、こういうときですから、なかなかそうは簡単には金融機関はお客様にお金を貸しはしないと。
 そこで、これはもう去年からのことですが、中小企業を中心としたやっぱり信用供与をやらなきゃいけないということで、累次の対策で今は信用保証三十兆、それから日本政策公庫、これが十兆、それに加えまして商工中金もいろいろやってくださっていますし、また政投銀も今与えられている範囲内のことはできますが、今回の議員立法の中でいろいろな工夫がされている。それが実際に法律になりましたときには、中堅・大企業を含めて企業金融というのは非常に機動的になり、またこういう経済危機あるいは金融危機のさなかにあって、公が果たすべき役割を果たせるような道具立てがそろうと。そういうことになると私どもとしては大変大きな期待をしております。
#206
○荒木清寛君 衆議院の発議者に日本政策投資銀行法改正案につきましてお尋ねいたします。
 日本政策投資銀行の自己資本比率ですけれども、これはBIS規制の八%を大きく上回って、ある意味では非常に高い健全性を維持しているわけでありますけれども、そうした中で、この銀行に新たな出資を可能とする今回の改正案を提出しました意図、立法趣旨につきまして改めて伺います。
#207
○衆議院議員(上田勇君) お答えいたします。
 先ほどから委員も御指摘いただいているとおり、中小企業の金融が大変厳しい、資金繰りが大変厳しいということはもう今大変な深刻な問題でありまして、それについては様々な対策が講じられております。それに加えて、やはり中堅・大企業においても資金繰りが相当困難になってきておって、政府・与党として金融政策の危機対応制度を発動しましてこれに対応してまいりました。昨年度の二次補正予算で危機対応業務の規模拡大をいたしましたし、またさらに四月の経済危機対策におきましてはこれを相当大幅に拡充をいたしました。
 今回提出をさせていただいています法案は、この危機対応業務の主な担い手であります政投銀について、現在の経済金融危機への対応を万全を期していかなければいけない、そうした観点から、業務が円滑に行われるように政府からの出資によって財政基盤を強化をすることを目的としております。このために必要な追加出資、それからいわゆる交付国債の交付、償還によりまして増資を可能とする規定を提案させていただいているところでございます。
#208
○荒木清寛君 次に、日本政策投資銀行の方にお尋ねいたしますが、当該銀行では、平成二十年度から二十二年度を対象とした第一次中期計画を策定をしております。しかし、その後いわゆるリーマン危機に至ったわけでございますし、またそうした中で今回の法改正にもなったわけでございます。
 そこで、従前の中期計画で掲げた目標といいますか内容につきまして、これはどう見直していくのかという点、また今回の議員立法につきましての日本政策投資銀行の見解についてお尋ねいたします。
#209
○参考人(室伏稔君) お答えいたします。
 当行は、昨年十月一日に株式会社化した際に、今後三年間の見通しを示した中期経営計画を策定いたしました。
 その計画においては、投融資一体型の金融サービスを提供するとともに、政府系金融機関として培った経験を活用し、社会に貢献するユニークな金融機関を目指しております。
 危機対応業務による貸付けの拡大などの経営環境の変化を踏まえますれば、中期経営計画に相当程度の影響が生じる可能性もございます。一方、今後の経済情勢や金融環境の見通しがまだ流動的であり、中期経営計画の財務目標などについて具体的な見直しを行うかどうかについて決め得る段階にはないというふうに考えております。
 なお、投融資一体型の金融サービスを提供し、社会に貢献するといった現在進行中の中期経営計画の基本的枠組みや考え方を直ちに変える必要性はないのではないかと考えております。
 日本政策投資銀行法の改正案及びその修正案におきまして、当行に対し国が一定の関与を行うという観点から、株式の保有の在り方を含め、当行の組織の在り方を見直し、必要な措置を講じるとされておりますことから、今後の議論の中で検討がなされるものと考えております。私どもとしては、その検討の結果を踏まえ、精いっぱい努めてまいりたいと思います。
#210
○荒木清寛君 大臣に、今回の議員立法につきましては衆議院で修正されたわけでありまして、それによりまして日本政策投資銀行の完全民営化を見直しをするという趣旨がより明確になったと思います。
 今回の危機対応業務につきましても指定金融機関として申請をした民間の金融機関はないわけでありますから、やっぱりこのセーフティーネットとしての公的金融の役割は本当に痛感をするわけでありますけれども、ただ、これは特殊法人方式では非効率的だということで今回の民営化の議論になっているわけでありますから、そこの調和をどうするのかというのは非常に難しいんだと思います。
 大臣としては、今後どうした国としての関与の在り方がこの日本政策投資銀行に対しまして望ましいとイメージをしているのか、お考えをお聞かせ願います。
#211
○国務大臣(与謝野馨君) 政策金融機関というのは、平常時においては民間の金融機関の補完的な機関であるというふうに私は思っております。あるいは、補完的でない場合は一定の政策を推進するための金融仲介を行うと。これは政府のいろんな、例えば産業政策との整合性というものの中で出融資を行っていく。しかし、官業が民業を圧迫するようなことはあってはいけないですし、また官業であるがゆえに非効率に陥ることもいけないことだと思っております。
 しかし、こうした危機の時代を迎えますと、やはり政府の持っている手段としての金融機関の重要性というのはますます重要であるということは皆分かってまいりました。これからこれをどういう形にしていくのかというのは国会の皆様方の議論とお知恵であるし、また政府も、経済情勢の推移を見ながら、皆さんとともに政投銀の将来についてはしっかりと考えてまいりたいと思っております。
#212
○荒木清寛君 次に、銀行等株式保有制限法改正案につきまして、これは金融庁と発議者にお尋ねをいたします。
 これは、先回の改正で本年三月から株式買取りを再開をすることになったわけでございます。当時は、株価は低迷をしておりまして、売却損を出してまでこの機構に売却をする銀行は少ないのではないかという指摘もございました。
 そこで、金融庁に、その後この取得機構による買取りの実績はどうなっているのか、また前回の改正によるこうした実績につきまして発議者及び大臣はどうこの意義を評価しているのか、お尋ねいたします。
#213
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 去る三月四日に銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律が成立をいたしまして、三月十二日から銀行等保有株式取得機構による株式の買取りが再開をされたところでございます。機構の五月末時点での買取り実績でございますが、累計で四百五十三億円となってございます。
#214
○衆議院議員(寺田稔君) お答えをいたします。
 今回のこの金融危機、委員御指摘のとおり、リーマン・ショック、証券市場に多大なる影響を及ぼしました。また、AIGショック、これも運用サイドに多大なる影響を及ぼし、さらにサブプライム、金融機関に大きな影響を及ぼしております。そうした中で、この機構による株式買取りは、株の下落圧力を弱め、株価の上値のおもしを取るという意味で、非常にセーフティーネットとして重要な役割を果たしております。今、具体の数字、金融庁の方からも御報告がありましたが、まだこの業務を再開をして三か月というふうな時点であります。
 いずれにいたしましても、この機構は平成二十四年三月末までの時限的な買取りを行うということになっております。この期間中の株式処分の受皿、セーフティーネットとして十全なる機能を果たすものと思料をいたします。
#215
○荒木清寛君 次に、今回の改正案では、機構による買取り対象に、上場投資信託、ETFと上場不動産投資信託、J―REIT等を追加することにしております。そこで、今回、この買取りの追加になりましたETFやJ―REITに、現在金融機関はどの程度これを持っているのか、またそのことによってどの程度金融機関の健全性に影響が今生じているのか、金融庁にお尋ねいたします。そして、発議者には、今回、買取り対象としてこのETFやJ―REITを追加した趣旨につきまして、改めて説明を求めます。
#216
○政府参考人(三國谷勝範君) 銀行等株式保有制限法の適用を受ける金融機関の平成二十一年三月末時点における保有額は、ETFは五千百四十一億円、J―REITは二千七百二十億円となっております。本年三月期決算では、グローバルな金融資本市場の混乱によりまして、多くの金融機関において株式や債券等の有価証券の減損額の増加、評価損の拡大等の影響がございましたが、ETFやJ―REITによる影響もその一部を成しているものと承知しております。
#217
○衆議院議員(七条明君) 私の方からは、ETFあるいはJ―REITの買取りの対象に追加をした理由ということでございますが、この法案、今国会、二度目の提出でありますし、前の論議も踏まえまして、いろいろと参議院の皆さん方からも御指導をいただいた経緯もありますけれども、元々、株式と同様に価格変動リスクが非常に大きいもの、あるいは銀行の健全性に影響を与えるもの、あるいは過度の信用収縮につながりかねる懸念のあるようなものについての有価証券の買取りを含めて、あるいはその一方で、公正性とか透明性の確保だとか、あるいは国民負担の最小化を図る観点から、十分な流動性や客観性、客観的な価格の条件を満たすものが必要であろうと、こういう二つのことを考えて、この条件に合うものの中からということの中で、今回はETFとかJ―REITなどを機構の買取り対象に追加したところでございます。
#218
○荒木清寛君 次に、参法のうち法人税法改正案につきまして発議者にお尋ねいたします。
 これは、先ほど森議員からも指摘があったのと同趣旨でございますけれども、新会社法によりまして会社が設立しやすくなったわけでありまして、資本金ゼロでできるわけであります。そういう中で税制面からの規制が加えられたわけでありまして、十八年度税制改正におきまして実質上の一人会社であると認められる同族会社の役員給与を法人税の損金に算入しないという措置が講じられました。
 本件につきましては、この適用除外する基準を当初の八百万円という所得から千六百万円まで引き上げたわけでありまして、中小企業で月給百万円もらっている社長さんというのは、今はこういう経済状況ですから分かりませんけど、決してまれでないわけでありまして、そういう意味では、ある程度これは適用除外ということで救済といいますか、課税の均衡が取られたのではないか、そういう意味で我々はこの千六百万円まで引き上げられたことをもちまして、今後、制度の適用状況を少し注視をしていこうではないかというのが与党、政府の立場でございます。
 この点、民主党の場合には思い切って廃止をするということで、その趣旨はお聞きをいたしましたけれども、ただ、そうなりますと、先ほどもありましたように、もう個人事業者が、全く事業の形態は同じであるのに、個人形態である場合と会社を設立した場合とでやはり課税上の不公平が発生するということはあるわけで、この点の批判につきましてはやはり明確に答えていただかないと、思い切って廃止すればいいということにはならないと思いますけれども、もう一度説明を求めます。
#219
○尾立源幸君 お答えします。
 荒木先生の方にもいろいろな方々からこのオーナー課税制度を廃止してくれと、するべしというようなお声もたくさん届いているものだと思いますけれども、その前提でお話をさせていただきますと、先ほども申し上げましたように、やはりこの課税の公平性を図るという本来の趣旨は良かったと思うんですが、ただ、実際やってみますと幾つも問題が出てきたということがございます。
 その一つは、そもそも論でございますが、まず個人所得税と法人課税の分野をミックスをしてしまったという、この租税理論を一緒くたにしたというところが、これはやはり現場で、例えばオーナー会社の社長さんになぜこれに税金が掛かるんだといったときに説明が付かない、ただ税務行政上そうなっているとしか言えない、こういうことでは我々は適正な税務執行というのはできないものだとまず思っております。
 そこで、更に問題な点は、先ほど述べませんでしたけれども、まず今回、そもそも役員給与というのはいったん社外に流出してしまいます。例えば月百万であるならば一千二百万、社外に流出するんですけれども、その課税は実は法人の方でされてしまうと。まさにもう資金がない、担税力がないところから新たに税を取ると、これまたむちゃくちゃな話でございます。
 そして、もう一点、荒木先生もお触れになりましたが、会社法の改正でわざわざ最低資本金制度というのを撤廃をして、一人の取締役で会社がつくれる、まさに企業創出というのを政府として後押ししてきたわけなんです。それを税の方から駄目だと、これは、じゃ国民はどっちを見て仕事を頑張ればいいんだと、こういう非常に問題が多いということはございます。
 そして、さらにもう一点、この税制によってオーナー課税の適用を除外、どうしても避けなければならないと思ったときには、例えば株主の構成や役員の構成や給与の額までこれを変更しなきゃいけない。まさに、先ほど政府は民間の活動に最小限の口出しで終わるべきだというような話がございましたのに、相当なこれ政府による、税制による口出しをしておるというのが実態でございます。
 こういった、元々経費の二重課税、これを是正しなきゃいけないということは良かったんですけれども、負の側面がたくさん出ておるということで、我々は即時これは撤廃すべしだと改めて申し上げたいと思います。
 じゃ、不公平税制あると言われている部分どうするのかと。これは、先ほど申し上げました、少数株主が支配するような同族会社には、ちょっと先ほど言い間違えたんですが、行為否認の規定等、また、みなし役員及び使用人兼務役員、こういったところの制限もございまして、これをしっかり適用すればいいわけでございますし、さらに、本来経費とすべきでないものが法人の中で経費処理されているようであれば、これは税務行政の中でしっかりチェックしていただく、これが私たちは筋だと思っております。
 それでもまだ是正されないということであれば、先ほど申し上げましたように、個人の所得税の抜本的な改革を図る中でこの問題をしっかりと是正していく、これが我々は筋だと思っておりますので、以上、法人税と個人の所得税をミックスするような理論は決して許されないということを申し上げたいと思います。
#220
○荒木清寛君 終わります。
#221
○藤末健三君 民主党の藤末健三でございます。
 まず私は、政府系金融機関の今回の政投銀等の見直しにつきまして、今の地方のいろんな中小企業の資金繰りが大変な状況になっていることについて、まずお話をさせていただきたいと思います。
 まず、今、信用保証や、あと政府系金融機関、今回法律も改正されるようでございますけれど、この政府系金融機関の特にセーフティーの融資状況はどうなっているかということをお答えいただけますでしょうか。中小企業庁、お願いします。
#222
○政府参考人(横尾英博君) お答え申し上げます。
 日本政策金融公庫のセーフティーネット貸付けでございますが、これまで十五万七千件、二兆七千億円の実績を上げております。
#223
○藤末健三君 当初は非常にこのセーフティー融資の実績が悪かったわけですが、だんだんだんだんと普及しつつあるなというふうに思います。
 しかし、今の状況を見ていますと、信用保証、もう本当に昨年度末などにおきましては大体二千五百億円、一日ですよ、承諾額が、こういったものが今ではもう五百億円行くかどうかという状況になっていまして、信用保証の承諾の走り方、だんだん落ちている。
 一方で、セーフティーネットが非常にそれを補完するような形で進んでいるわけでございますが、一つ考えていただきたいことは、この六月から地方公共団体と株式会社日本政策金融公庫が連携しながら中小企業に対する貸出しや国民生活事業などで貸出しを行うということを進めていただいているわけでございますが、特に豊島区がテスト的に行っている日本政策金融公庫との連携をした貸出制度などは非常にいいものと思うんですけれど、こういう地方自治体とそして日本政策金融公庫が連携したようなこの中小企業への貸出しなどを進めてもらいたいと思うんですが、その点いかがでございましょうか。
#224
○政府参考人(横尾英博君) 日本政策金融公庫と地方公共団体の連携についてでございますが、日本公庫の貸付けは、御案内のとおり、財政融資資金による低利の資金調達と国費投入による金利の引下げ等々により中小企業が利用しやすい金利条件となっておりますし、国の制度でございますから全国一律の条件で利用可能でございます。また、政策金融を一元的に実施する機関として政策金融の経験、ノウハウというのも大変有してございます。
 今委員御指摘のとおり、地方公共団体におきまして、こうした日本公庫の貸付制度をベースとしながら独自の上乗せ支援を行うというのは地方の実情に合った制度融資ということで、大変有意義なものと考えてございます。
 今御指摘のありました豊島区の事例ございますが、こういった動きを更に拡大すべく、公庫と地方公共団体の連携というのをこれからも推進してまいりたいというふうに考えております。
#225
○藤末健三君 是非進めていただきたいと思います。
 なぜ私はそういうことを提案するかと申しますと、ちょっと皆様、お手元に表を配っておりますので見ていただけますでしょうか。是非与謝野大臣は見ていただきたいんですが、この表は何かと申しますと、政府にいただいたデータを表にしたものです。
 何かと申しますと、今、中小企業に対する信用保証は、自治体に大体協会がございまして信用保証を行っています。それは、政府が支援をして行っているという状況ですが、実際に調べてみますと恐ろしいぐらい格差が大きいんですね、自治体ごとに。
 これは、ちょうど今から十日ぐらい前に私は熊本に行って、そして中小企業の経営者の方々といろんな議論をさせていただきました。その中で、地元の経営者の方から、信用保証を受けているけれど金利がえらい高いんだと。そのおっしゃっている方々は、金利と保証料というのはちょっと混在されていたんですけど、もう三%を超すんだということをおっしゃっていまして、私は幾つか保証協会を見て回りますので、三%を超すことはないんじゃないかということを申し上げて帰ってきたんですよ。
 そして、実際に調べてみたら熊本は、ここにございますように、四十八番目にございますけれど、大体貸付金利が二・〇から二・三。これは事業者負担、これは本来であれば〇・八だったものを県が〇・三%保証して、事業者負担は〇・五。これは実は春まで〇・七でした、実は。ですから、本当に三%あったんですね。
 一方で、二十四番目にあります岐阜市を見ていただきたいんですね。岐阜市は貸付金利が一・一、そして、本来〇・八である保証料は県と市が負担をしていますので、何と保証料は〇・一になっているんですよ。ですから、岐阜市においては中小企業の事業者は信用保証を受けることにより何と一・二%の金利で借りられる、岐阜市は。
 一方、一番下見てください、沖縄。沖縄は貸付金利が二・四、そして保証料、保証協会に払う保証料が〇・五五、合わせますと約三%です。ですから、岐阜市の一・二%と沖縄の三・〇%、これは三倍近い、二・五倍の格差があるわけですね、大臣。
 これはどういうことかというと、あといろいろ、東京とか神奈川とか見ていただければ分かりますけれど、地方自治体の財力が大きいところは中小企業のこの保証の料金を安くし、かつ金利の負担なども肩代わりしている例があるんですよ。一方で、財政力がないところはそういうことが十分にできないという状況で、三倍近い金利負担の差ができている。例えば岐阜市、一・二%です、負担は。沖縄は約三%。そうすると、一千万円借りちゃうと十九万、二十万円近い金利負担が、差が生じるわけですよ。これは大きなものですね。
 こういう状況を見ていただき、どういう対応を取るかということなんですけれど、これはまず中小企業庁さんにちょっとお答えいただいていいですか。こういう地域の格差、信用保証の地域格差をどう考えるか、お答えください。
#226
○政府参考人(横尾英博君) 今委員御指摘の、まず緊急保証制度につきましては、これは全国一律の制度として一〇〇%の保証、それから保証料〇・八以下という、今の厳しい経営環境に配慮した条件を設定をしているということでございます。
 この全国一律の緊急保証制度をベースといたしまして、今委員御指摘のように、地方公共団体がこの緊急保証を活用した制度融資というのを設定をしておりまして、これが地域の実情を踏まえた独自の上乗せ支援ということだろうと思います。これは、あくまでもそれぞれの地域の状況に応じてそれぞれの地域の判断で実施されているものであるというふうに承知をしております。
 いずれにせよ、今後とも、私ども、地方公共団体とも連携をしながら中小企業の資金繰り支援には全力で取り組んでまいりたいと考えております。
#227
○藤末健三君 与謝野大臣にちょっと御質問申し上げます。
 これは、保証協会法という法律がありまして、基本的に自治体がもう独自にやるという話なんですよ。ですから、基本的に中小企業庁さんがおっしゃったやつを代弁すると、我々はもう手を出せません、自治体が勝手にやってくださいという話なんですよ、極論すると。という状況であるんですけれども、大臣いかがですか、この状況。これは各自治体の独自の判断でやるべきだという話だけで済むかどうかですよ、三倍の金利負担。いかがですか。
#228
○国務大臣(与謝野馨君) 国側の一律の制度を例えば県に強要するということはできない。やっぱりその県の財政力の問題、また県知事自体の中小企業振興に対する考え方、また県議会の物の考え方、そういうものが総合的な判断の基礎になっていると思いますので、格差はそれぞれの自治体の考え方によって変わってきてしまうということを、それじゃ国がコントロールできるのかといえば、なかなかコントロールは難しいんではないかと思います。
 ただ、この表を見ても極端に高い金利は最終金利はないわけで、それぞれの水準は中小企業の経営に若干のお手伝いにはなっているというふうに私は全体を見ております。
#229
○藤末健三君 是非大臣に一点お願いしたいのは、これを検討していただきたいんですよ、解決を。
 大臣がおっしゃるとおり、既存の法律の枠組みにおいては何もタッチできない、それは私も調べました。しかしながら、何が重要かというと、恐らく地方自治体をつかさどる県議や市議の方々はこの現状を知らないですよ、知らないです。なぜかというと、この表、うちが作ったんですもの、初めて。
 ですから、私はちょっと中小企業庁さんにお願いしたいのは、こういう情報をきちっと開示していただいて、各自治体の議員が自分たちのところの位置付けはどうあるかということを明確にすることをやっていただきたいんですよ。中小企業庁、いかがですか、こういうきちんとした情報開示をやってください。お願いします。
#230
○政府参考人(横尾英博君) 緊急保証制度を活用いたしました地方公共団体の制度融資でございますが、この表にありますとおり、限度額、貸付金利それから保証料率の助成、そういったもの以外にも様々な利用要件、貸付条件がございますので、金利、保証料だけで一律に比較するというのは必ずしも適切ではないのではないかというふうに考えます。
 他方におきまして、各自治体と連携をいたしましてしっかりとした支援というのを提供していくことは重要でございますので、各地の経済産業局を中心といたしまして、こうした地方の制度融資の情報提供には最大限努めてまいりたいというふうに考えております。
#231
○藤末健三君 本当にしっかりやってくださいよ。ですから、県の議員の方々そして市の議員の方々が自分たちが周りと比べてどうかという話なんですよ、これは。それをきちんと判断し、そして議会で議論できるような土台をつくってくださいよ。そうしなければ地方自治進みませんよ、情報があるからこそ進むんですから。
 それを是非お願いしたいと思いますし、大臣、我々民主党はこれをきちんと民主党の議員に、地方の議員に伝えまして、どんどん議論を促進していきますので、逆に期待していただきたいと思います、それは。我々はやります、それはきちんと。それはこれで結構です。
#232
○国務大臣(与謝野馨君) 普通、日本の社会ですと物事は横並びになるというのが普通なんですけれども、この件は明らかにばらつきがあります。
 中小企業庁からは各県に対して、差し支えない範囲で、それぞれ他の県の実情についてはちゃんと資料を差し上げることといたします。
#233
○藤末健三君 是非よろしくお願いします。
 そして、もう一つ大事なことは、やっぱり信用保証協会というのは地方自治体に置かれているんですよ、ずっと。かつ、調べますと、大体二百五十人役員の方がおります、五十幾つの保証協会があって。そのうち約百人が地方自治体の公務員OBなんですよ、実は。OBがおられると。そういう状況もありますので、一回これはきちんと根底から考え直さなきゃいけないなということをちょっと申し上げさせていただきたいと思います。
 もう一つ、ちょっと是非議論させていただきたいのは、この表で、例えば金利がすごく差があるじゃないですか。皆さんもこれはちょっと不思議だなと思われるかもしれませんが、一つの理由に、各自治体が金利を補てんしているというのがあるんですよ。
 ただ、これは私が個人的に聞いた話なんですけれども、同じ銀行でも、私が聞いたのは熊本なんで熊本と申し上げますが、熊本で例えば同じ銀行からお金をお借りすると、一方で、福岡に行って福岡でお借りすると金利が違うというんですね、実は、同じ銀行で。それは何かというと、熊本で経営している経営者の方々が福岡でも活動するじゃないですか。そしてお金を借りると。同じ銀行から借りているのに金利が違う。実際に金融庁の方とちょっとお話をしましたら、それは経営上の判断であるから何とも言えないということはおっしゃってはおられます。
 ただ、ポイントは、信用保証を一〇〇%受けたものというのはリスクがありません。金利リスクがないですよね。もう一つあるのは、同じ銀行であれば資金調達のコストは多分同じなんですよ。そうすると、何が違うかというと、オペレーションのコストだけなんですよね。じゃ、熊本でオペレーションするコストと例えば福岡でオペレーションするコスト、その差が〇・三とか〇・四とかあるかというと、私はないと思うんですよね。
 ですから、この地域の問題は、地方自治体の体力差によってこのように金利差が生まれるということと、もう一つあるのは、地方に行くと銀行の数が少ないんですよ、聞いていると。ですから、貸出しの競争の環境が弱くなっている、それで金利が上がっているんじゃないかという話もあるんですが、是非この点、金融庁さん、どのように現状を把握されて、かつどのようにお考えかというのを教えていただけませんでしょうか。お願いします。
#234
○政府参考人(三國谷勝範君) 金融機関が貸出しを行う場合の金利水準でございますが、これは一般的に金融機関自らの資金調達コスト、それから与信先の財務状況、あるいは融資の保全状況等を総合的に勘案した上で、やはり自らの経営判断や借り手企業等との交渉等により決定されるものであると承知をしております。その結果として、与信先に対する貸出金利が生じているということではないかと思いますが、信用リスクの問題につきましては、緊急保証の場合にはその分信用リスクが減るわけでございますから、それを利用した、一般的に私どもヒアリングした段階でも低い金利で貸出しが行われているものと承知しております。
#235
○藤末健三君 局長にちょっとお願いしたいことが一点ありまして、信用保証協会は信用保証を付すときに金融機関と約款を結びますので、当然その金利が幾らかというのは分かっているんですよ。個別の銀行についてのいろんなデータを私はもらう立場にないのでいただきませんが、政府間で、中小企業庁は把握されていますから、どこの銀行はどこの地域で幾らの金利で貸しているかというのは把握されているんですよ、中小企業庁は。熊本ではある銀行は幾らの金利で、信用保証が付いたものに対して金利を幾ら付けていると、福岡では同じ銀行がどれだけの金利を付けて、信用保証が付いているものにですよ、金利を付けているかというのは分かっているんですよ、中小企業庁は。
 是非、中小企業庁と連携して、現状を把握した上で問題がないかどうかを調査していただきたいんですけれども、いかがですか、局長。
#236
○政府参考人(三國谷勝範君) まず、私どもといたしましても、金融機関が信用保証制度を利用した場合にどのような金利設定を行っているか等につきましてヒアリング等も行っているところでございます。一般的にはプロパー融資に比べまして低利に設定しているケースが多いわけでございます。
 なお、それから、私ども、中小企業庁と連携しながら、緊急保証制度の趣旨を踏まえまして、金利等を含めました貸出条件の設定につきまして、中小・小規模企業の負担に一定の配慮を行うなど、同制度が中小・小規模企業の資金繰りの円滑に有効に活用されますよう、金融機関に対し文書による要請などを行ってきているところでございます。
#237
○藤末健三君 是非、金融庁におかれましては、中小企業庁と連携して、同じ銀行が地域で金利が違うということをなくしていただきたいと思います。理屈が通りませんので、それは。
 それは多分、今公正取引委員会の方も来ておられますよね。公正取引委員会も是非、金融庁さん、中小企業庁さんと連携して、データお持ちですから、中小企業庁さんが、是非連携して調査をしていただきたいと思います。今の現状であれば、実際に独禁法に引っかかるような行為は表に出ていませんけれども、現象として明らかに地方の方が同じ銀行であっても貸出金利が高いという状況が生じていると思われますので、是非調査をお願いしたいと思います。
 本当に、与謝野大臣におかれましては、この問題は大きい話でございまして、地域によって三倍もの金利差が出るというような状況を本当に放置していいかどうか、これは我々政治家が考えなきゃいけない話だと思うんですよ。今の法律の枠組みであれば、それは中小企業庁さん、金融庁さん、そして公正取引委員会も動けないんです、実は法律的には。
 ですから、そこはやはり政治的な意思を持って私は解決していかなければ、例えば沖縄においては、今失業率は非常に高くなっている、有効求人倍率も本当にたしか全国で一番低いですよ。そういう中において、岐阜に比べたら三倍の金利でしかお金が借りられないということが起きれば、それは本当に大きな問題だと私は思います。是非、我々本当に政治の立場から解決していくべき大きな課題だと思いますので、それだけを申し上げさせていただきたいと思います。
 そして、もう一つございますのは、FXについてお話をさせていただきたいと思います。
 今回、金商法等の改正もございまして、様々な金融商品に対する規制、強化されるわけでございますが、FXにつきましても証拠金の率を上げるなどこれから規制を強化されるという動き、ここら辺は非常に私としてはいい動きではないかというふうに考えております。
 しかしながら、私がいろんな金融関係の友人の話をお聞きしていますと、何が起きているかというと、今FX、ほとんどがインターネットで取引をやっていると。ですから、実際にFXを買う消費者はインターネット上で売買をしているという状況にありまして、今回の規制強化、一年ぐらいの経過措置はございますけれども、この強化に伴いまして、例えば本社そしてサーバーだけを海外に持っていこうという動きがあるらしいんですよ。
 どうなるかと申しますと、売買している消費者の方は、契約者の方はインターネットを通してやりますので本社がどこにあるか分からない。ですから、今囲い込んでいるユーザー、契約者をそのまま囲い込みたい。そのためには、やはり、何というか、リスクが高い商品を、今回規制されるようなリスクが高い商品を提供したい、だから本社やサーバーを外国に持っていこうという動きがもう実際にあると聞いているんですが、今の金商法の考え方でいくと明確な規制ができないんですね、実は。もし、例えば海外のタックスヘイブンなんかに本社を移しサーバーもタックスヘイブンに移しましたよと、そして日本の人たちが商品を買いますよということがあった場合に、今の金商法上は五十六条の二というやつで読み込むしかないんですよ、大きな枠組みの中の一つなんですよ。
 そういう状況について大臣はどのようにお考えかということをちょっと教えていただけますか。
#238
○国務大臣(与謝野馨君) 明らかに一定の規制を逃れるために海外にサーバーを移すだけのことは、これは実態は何も変わらないので脱法的な行為と言わざるを得ないと、そのように思っております。
#239
○藤末健三君 それで、大臣にお聞きしたいのは、脱法行為というのはもう明確なんですよ、法上。ただ、脱法行為が行われた場合にその動きを止めることができるかというと、法的にはちょっと難しそうなんですよね。例えば、送金を外為法で止めますよとか、あとインターネットの通信を止めますよとか、そういうことができるかというと、外国ですべて決済を行い、外国にサーバーを置いて外国のインターネットを使っている場合、恐らく国内法は及びません。そういう場合はどうされますか。ですから、脱法行為ですよと言いながらも、インターネットは使えますよ、決済もできますよという話になると、抑止力がないですよ、それは。どういうふうにお考えかと。お願いします。
#240
○国務大臣(与謝野馨君) それは投資家にも業者にも両方リスクがあるわけでして、投資家のリスクは、そのような海外の存在がよく分からないところと取引していますと、もうけたとき代金の支払が行われるかどうかというリスクがあります。それから、海外の業者で日本での存在が明らかでないときに、お客様の投資が損失が出たという場合に損失を回収できるかと。多分、両方にリスクがあるんだろうと思います。
 しかし、FXの取引自体は、私は円ドル関係を平準化するという意味では有効な行為だと思いますけど、五百倍のレバレッジというのは、百円にしますと、例えば一ドル百円のときに二十銭為替レートが変わると証拠金が吹っ飛んでしまうという、大変FXの投資家の初心者にとっては恐らく予想しないようなレバレッジなので、そういうレバレッジを規制していくというのはある種の合理性を持ったことだと思っております。
 ただ、FXを取り扱っている業者にすれば取引が少なくなるということはあるでしょうけれども、金商法の目的は投資家を守るということが一番の力点の法律だと思っております。
#241
○藤末健三君 ちょっと込み入った話になりますので局長にお聞きしたいんですけれども、今回、大臣、何が起きるかというと、今まで国内で営業をしています、ユーザーが付いていますと。ユーザーは気付かないんですよ、サーバーが海外に行って本社が移っても、そこまでチェックしませんから。そこが問題だということを申し上げています、私は。それは御理解ください。ですから、今までと同じようなレバレッジが高いハイリスクな商品を提供したいがゆえに、海外に本社を移し海外にサーバーを移し、そしてユーザーは気付かない、それに、そのまま使い続けるんじゃないかと。ですから、今回規制を強化しても抜け道があるんじゃないかということを申し上げています。それが一つです。
 実際にこれは法律違反になります、明確に、金商法の。ただ、金商法の違反だとしても、それを止める手段がなければ全く意味がないんじゃないかということを提案しているわけですね、私は、どうやって止めますかと。ですから、今止める手段ないんですよ、法律違反ですねと言うだけです。
 ということでございまして、そして私の提案は、これはやっぱり私は何らか法改正を行って、規制する手だてをつくっておく必要があるんではないかということを申し上げたいと思います。例えば、もう古い話でいきますと、未公開株の勧誘などを規制を強化したことがあったんですが、結局は、金融庁やあと証券取引等監視委員会が法的に関与できないような、枠組みを完全につくっていなかったので、結局どんどんどんどん進んでしまった。ですから、違法ですよと言いながらも取り締まる機能を付けなかったんですよ、十分じゃなかったんですよ。結局、未公開株の勧誘などは明確に取り締まることができなかった。
 私は、それと同じようなことが起きるんじゃないかと。法理的にはおかしいけれども、実際に使っている方は海外にサーバーがあることも分かりませんと。じゃ、何か見付けたときに、それは金融庁さんがどう止めるかというと、法的な手段は完全には明確ではないという中で、私は法律を改正してまで規制をすべきじゃないかと思うんですが、その点いかがですか、局長。お願いします。
#242
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 先生が幾つかの点を御指摘されましたけれども、まず第一の点でございますが、国内のFX業者が海外に拠点を移しまして、そこで高レバレッジの商品を国内の投資家向けに販売するという問題でございますが、これ自体については国内で投資家にそのような商品が勧誘されるということ自体が違法ということでございますので、これにつきましては、私どもとしてはその情報をキャッチすれば、それに対して、例えば通常行っておりますのは一般的な意味での警告でありますとか、あるいは、今後そういった問題について更に詰めていきたいと思いますけれども、投資家に対する周知徹底とか、そういった形でこれについての違法行為というものについて周知を図っていくということがございます。
 それから、未公開株の販売というものについて、不公正取引という観点から仮にそれが問題であるということになれば、金商法における百五十七条とか百五十八条という条文がございますので、それによりまして、金融庁あるいは証券取引等監視委員会がその問題について犯則調査等で対応するということは可能だろうと思います。
#243
○藤末健三君 済みません、一点。FXの場合、不公正取引の禁止って対応できるんですか。それを教えていただきたいというのがまず一つ。それともう一つは、よろしいですか、これは僕が聞いた話ではもうやり始めているらしいんですよ、準備を。
 僕はもう細かいことは申し上げません。最後に、検討するということだけはちょっと言ってくださいよ。FXの、もし今の規制を逃れるために海外に移転するようなことがあれば、それは徹底的に調べて禁止すると、規制していくという決意だけ、局長、教えてください。大臣でも結構ですよ。これは絶対ちゃんとやってもらわなきゃ、絶対将来的な問題を起こしますからね。それだけお願いします、最後に。
#244
○委員長(円より子君) 時間が過ぎておりますので、お答えは簡潔にお願いできれば幸いです。
#245
○政府参考人(内藤純一君) FX取引についての不公正というようなものについてはございません。先ほどは、未公開株の譲渡といったような取引ということで想定をしたわけでございます。
 それから、私ども問題と考えておりますのは、国内の業者が海外へ拠点を移してという場合もさることながら、海外における業者が無登録のまま日本の投資家に直接勧誘を行うというような場合でございます。これにつきましても、今後様々なことについて対応措置を検討してまいりたいと思います。一番その中でも重要なのは海外当局との連携の強化というふうに考えております。
#246
○藤末健三君 お願いします。
 ありがとうございました。
#247
○委員長(円より子君) 四案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後二時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト