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2009/06/25 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 財政金融委員会 第24号
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2009/06/25 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 財政金融委員会 第24号

#1
第171回国会 財政金融委員会 第24号
平成二十一年六月二十五日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月二十三日
    辞任         補欠選任   
     外山  斎君     喜納 昌吉君
     小泉 昭男君     秋元  司君
 六月二十四日
    辞任         補欠選任   
     大島九州男君     相原久美子君
     秋元  司君     小泉 昭男君
     鶴保 庸介君     中曽根弘文君
 六月二十五日
    辞任         補欠選任   
     中曽根弘文君     神取  忍君
     林  芳正君     丸山 和也君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         円 より子君
    理 事
                尾立 源幸君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                小泉 昭男君
                椎名 一保君
    委 員
                相原久美子君
                池口 修次君
                川上 義博君
                喜納 昌吉君
                富岡由紀夫君
                藤末 健三君
                牧山ひろえ君
                水戸 将史君
                峰崎 直樹君
                尾辻 秀久君
                神取  忍君
                末松 信介君
                中山 恭子君
                藤井 孝男君
                丸山 和也君
                森 まさこ君
                荒木 清寛君
                白浜 一良君
                大門実紀史君
       発議者      尾立 源幸君
       発議者      藤末 健三君
   委員以外の議員
       発議者      直嶋 正行君
   衆議院議員
       発議者      大野 功統君
       発議者      柳澤 伯夫君
       発議者      七条  明君
       発議者      寺田  稔君
       発議者      山本 明彦君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        与謝野 馨君
   副大臣
       内閣府副大臣   宮澤 洋一君
       財務副大臣    石田 真敏君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        原田 正司君
       内閣府沖縄振興
       局長       清水  治君
       金融庁総務企画
       局長       内藤 純一君
       金融庁監督局長  三國谷勝範君
       外務大臣官房参
       事官       山本 栄二君
       財務大臣官房総
       括審議官     川北  力君
       財務省主税局長  加藤 治彦君
       国税庁次長    岡本 佳郎君
   参考人
       日本銀行理事   山本 謙三君
       株式会社日本政
       策投資銀行代表
       取締役社長    室伏  稔君
       株式会社日本政
       策投資銀行取締
       役常務執行役員  柳  正憲君
       日本郵政株式会
       社取締役兼代表
       執行役副社長   高木 祥吉君
       日本郵政株式会
       社専務執行役   米澤 友宏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する
 法律案(衆議院提出)
○銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の
 一部を改正する法律案(衆議院提出)
○法人税法の一部を改正する法律案(尾立源幸君
 外五名発議)
○租税特別措置法の一部を改正する法律案(尾立
 源幸君外五名発議)
    ─────────────
#2
○委員長(円より子君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、外山斎君、鶴保庸介君及び大島九州男君が委員を辞任され、その補欠として喜納昌吉君、中曽根弘文君及び相原久美子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(円より子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(円より子君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に小泉昭男君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(円より子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案外三案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府政策統括官原田正司君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(円より子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案外三案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行理事山本謙三君、株式会社日本政策投資銀行代表取締役社長室伏稔君、同取締役常務執行役員柳正憲君、日本郵政株式会社取締役兼代表執行役副社長高木祥吉君及び同専務執行役米澤友宏君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#9
○委員長(円より子君) 株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の四案を一括して議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○牧山ひろえ君 牧山ひろえです。
 まず、質問に先立ちまして新聞報道について与謝野大臣に一つお聞かせいただきたいんですが、大臣は昨日、この件について委員会などで説明されていましたけれども、今日までに事務所スタッフを含めて何らかの捜査あるいは問い合わせはございましたでしょうか。
#11
○委員長(円より子君) 与謝野国務大臣。──じゃ、牧山ひろえ君。
#12
○牧山ひろえ君 昨日の報道についてですけれども、政治団体駿山会の平成十七年分の収支報告によりますと、駿山会は政経政策研究会から二百五十万円の寄附を受けています。この件についての報道でございます。これについて大臣は、昨日、この件について委員会などの場で説明されておりましたけれども、今日までに事務所スタッフを含めて何らかの捜査あるいは問い合わせはございましたでしょうか。
#13
○国務大臣(与謝野馨君) 委員会と記者会見で申し上げたことがすべてでございまして、それ以上、何か御疑問があればお答えしたいと思いますけれども、昨日申し上げましたことは私が記憶並びに記録に従って調べたものをすべて率直に申し上げたところでございます。
#14
○牧山ひろえ君 済みません、今お聞きしたのは、事務所スタッフを含めて何らかの捜査あるいは質問は、問い合わせはございましたでしょうかということです。お願いいたします。
#15
○委員長(円より子君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#16
○委員長(円より子君) 速記を起こしてください。
#17
○牧山ひろえ君 昨日の時点では報道があっただけですけれども、今の時点で事務所スタッフや御家族を含めて、何らかの捜査、検察の捜査とかあるいは問い合わせはございましたでしょうかということです。
#18
○国務大臣(与謝野馨君) 一切ございません。
#19
○牧山ひろえ君 では、早速本題に入らせていただきたいと思います。
 特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度については、各方面から廃止を求める声が上がっております。この平成十八年度改正によりまして導入された本制度の目的について、適用対象の不明確さを指摘する意見が多いことは周知の事実だと思います。
 まず、オーナー課税制度によって実質的な一人会社とは言えない中小企業にまで対象が広い範囲に及ぶのではないかとの疑問がございますが、この点についての政府の認識はいかがでしょうか。
#20
○政府参考人(加藤治彦君) お答え申し上げます。
 今御指摘の制度の趣旨でございますが、これはいわゆるオーナー、それとその同族関係者が株式の九〇%以上を保有し、かつ実際常務に従事する役員の過半数をそうした方々が占めている同族会社ということで定義上明確にしております。したがいまして、実質的な一人会社と言えない中小企業までに及ぶのではないかという御懸念でございますが、これはやはりきちっとしたいわゆるオーナー会社で、その関係者で支配をしているという意味では、それ以外の会社に及ぶということではございません。
#21
○牧山ひろえ君 オーナー課税制度の導入によりまして影響を受ける法人数について、財務省は当初五万から六万社と主張しておられましたけれども、実際には二倍もの中小企業に課税が及んでおります。政府は、これらの企業のすべてが節税目的の法人と評価しているのでしょうか。お答えください。
#22
○政府参考人(加藤治彦君) 御指摘の実際の適用数につきましては、当初の見込みを十八年度分については上回って、私どもの推計では当初五、六万社と主張してきたものが十一万強、十一・七万社、それから、その翌年に適用除外基準を引き上げましたので、これによりまして大体五、六万社というふうになると思っております。
 それで、この問題につきましては、ちょっと恐縮ですが、この制度の趣旨は、いわゆる節税目的というその目的のみならず、実際に個人の事業主の方とそれから会社形態で経営するオーナー経営者の方の税負担の均衡を図るという趣旨でございますので、その意図がどこにあるかというよりは、現実の不均衡な状態を是正するという趣旨でございますので、是非御理解いただきたいと思います。
#23
○牧山ひろえ君 サンプル調査は三月期決算の企業を対象としておりまして、ほかの月の決算の企業を対象としていません。また、三月期決算の企業については比較的規模が大きい中小企業が多いとされていることから、サンプル調査の方法自体に疑問が持たれています。このサンプル調査だけでは実際に一人オーナー企業なのか判断できないと思いますが、いかがでしょうか。
#24
○政府参考人(加藤治彦君) お答え申し上げます。
 各決算期ごとにすべての法人をきちっと調査するということが望ましいということは承知しておりますが、この問題につきましては早急に調査をして結果を報告するようにという御議論がございましたので、サンプル調査いたしました。
 今、全体の申告の中を整理して適用関係は把握するように、この五月で一巡いたしますので、それを正確にまた把握したいと思っております。
#25
○牧山ひろえ君 サンプル調査ではなくて、税務署調査などを行って実態把握に努めるのが本来の姿であると考えています。
 より現実的には、確定申告によって判明した所得を追跡すれば対象企業が分かるはずですから、まずはこうした調査を行うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#26
○政府参考人(加藤治彦君) 今御指摘のサンプル調査で不十分な点もあるということは十分理解できますので、どのような方法を取るかは別にして、私どもなりに努力してみたいと思います。
#27
○牧山ひろえ君 節税目的ではない健全な中小企業への課税の可能性があるとしたら、このサンプル調査自体に疑問があるのだと思います。
 本制度は、会社法改正によっていわゆる一円起業が乱立し、結果、節税目的の会社が多く出現していくことへの対応策だったことも事実だと思います。政府の節税目的という懸念は実際にはどうだったでしょうか。お答えください。
#28
○政府参考人(加藤治彦君) 先ほど申しましたこの制度導入の一つの大きなきっかけは、おっしゃいますように、非常に新しい会社法によって会社の設立が容易になるということがこの制度導入のきっかけでございますが、元々、問題意識としては、個人形態の事業されている方の税負担の問題と会社形態の税負担の問題のアンバランスの問題、これはかねてから指摘されておりまして、個人関係者からもいろんな御意見がございました。
 したがいまして、この問題の発端は、契機は会社法の改正の機会をとらえましたけれども、元々の課題を改正するという趣旨でございます。そして、これは内面の意思の問題、節税目的かどうかということではなくて、実際の税負担の不均衡を是正するということですから、私どもとしては、これはすべての要件に該当する方々については個人事業主と同じような税負担を負っていただくことが望ましいと考えております。
#29
○牧山ひろえ君 では、ここで民主党に伺いたいと思います。
 現政権の税制改正プロセスは非常に複雑で不透明であるとの声を各方面から聞いております。このオーナー課税制度についても、平成十八年度改正において言わば抜き打ち的に出てきたとの印象がございます。
 こうした現政権の税制改正プロセスの問題点は一体どこにあるとお考えでしょうか、お答えください。
#30
○尾立源幸君 お答えします。
 御承知のとおり、税制というのは民主主義の根幹でございますし、また国民生活に直結するものでございます。そういう意味で、既得権者におもねることなく、国民に分かりやすく、そして公平にこの税制改正というのは行われなければならないと思っております。
 そういった意味で、現状の政府・与党の税制改正プロセスを見ますと、大きく、経済財政諮問会議での税制議論、さらには政府税制調査会での税制議論、そして与党税制調査会での議論と、こういうふうに三つがある意味ばらばらで行われていると。そのため、政策決定プロセスや責任の所在が明確でないと、こういう問題点が指摘されるところでございます。
 とりわけ与党税制調査会においては、当委員会でもうたくさん議論されておりますが、三百にも及ぶ租税特別措置法、この決定過程というのが、様々な利益団体、業界、そういったところからの声、また全面的な公開の場ではない、そういうことで非常に偏ったものになっているというふうに我々は思っております。
 一方、政府の税制調査会も、様々な業界団体の方々の総花的な人選によって結局妥協の産物になるという結果、また与党税制調査会へおもんぱかったようなこういった結論が出やすいと、こういうふうに我々は問題意識等持っております。
 以上、政策決定プロセスや責任の所在があいまいだというところが非常な問題点だと思っております。
#31
○牧山ひろえ君 税制改正プロセスを透明化する必要があると今のお話でも考えますけれども、民主党はどのような税制改正プロセスを取るおつもりなのか、お答えください。
#32
○尾立源幸君 私たちの税制に関しましては、透明、公平、納得のいく、こういった基本理念に立って改正を行っていきたいと思っております。そのため、先ほど申し上げました現在の問題点をまず解消することが先決であると考えておりまして、経済財政諮問会議を廃止する、政府税制調査会を廃止をし、さらに与党の税制調査会も我々はまず廃止をさせていただこうと思っています。
 そこで、新たに総理大臣、財務大臣の下に政治家をメンバーとする新しい税制調査会というのをつくって、ここで一元的に税制改正の議論をさせていただこうと思っています。そしてまた、地方税についても、総務大臣や地方六団体の方々、そして今申し上げました新政府税調のメンバー、こういう人たちが対等の立場で参加をし、議論をして地方税についても決定をしていきたいと思っております。
 さらに、国会での議論も充実させていかなければならないと思っています。委員も御経験のように、税制議論というのは非常に短い期間でしかなされない、そのため十分な議論が尽くされないということがございます。したがいまして、我々は、衆参両院に税、社会保障、こういったものを一体議論する歳入委員会というものを設置をさせていただきまして、この下で十分な議論を行って財政政策や予算編成に生かしていきたいと思っております。
#33
○牧山ひろえ君 このオーナー課税制度のように、為政者の視点から税制改正を行うことに対して国民の不満が高まっていると感じます。納税者の視点を担保するためにも納税者権利憲章の制定が必要であると民主党では考えていますが、その点についてもお答えください。
#34
○尾立源幸君 委員のおっしゃるとおり、納税者の権利をしっかり明確にするために、納税者権利憲章の制定は是非とも我々は必要だと思っております。
 この下では、基本的にはすべての皆さんに確定申告をお願いをしようと思っておりますし、サラリーマンなどの方は一部選択制を採用してもいいのではないかと思っておりますが、いずれにしても、非常に納税者の方々、権利をしっかりと守っていくための仕組みをつくりたいと思っています。
 今何が納税者の方々の権利を侵害しているか、問題点かと。二点実例を挙げて申し上げますと、一つは、更正等の請求の期間が徴税側と納税者側で異なっております。すなわち、課税庁が増額の更正をする場合は三年から五年という期間が認められておるのに対して、納税者が減額の更正をする場合はたった一年という非常に不平等な関係になっております。まず、ここをしっかりそろえていきたいと思っております。
 もう一点は、国税不服審判所の在り方でございます。
 やはり税は議会制民主主義の基本でございます。そしてまた、この税の判断に対して納得いかない方、こういう方たちの権利を守るために不服審判所というのは十分機能を高めていかなければならないんですけれども、今の不服審判所の審判官の多くは財務省、国税庁の出身の方々で占められております。まさに徴税側、課税側の方たちが審判官となっているという、こういう現状がございますので、ここは出身者の構成も含めて改革をしていかなければならないと思っています。
 さらにもう一点、よくこれも様々な団体等から意見があるんですけれども、国税不服審判所が持っております証拠書類、閲覧、謄写というのが認められておりません、納税者側にですね。この点も改革をして納税者の権利を十分に高めていく必要があると思っております。
#35
○牧山ひろえ君 もう一つお伺いしたいんですが、個人事業者と法人間の課税の公平性も重要だと思いますけれども、やはりサラリーマンとの間の公平性も重要な問題であると考えております。この点につきまして民主党はどのような改革をお考えなのか、最後にお答えください。
#36
○尾立源幸君 給与所得控除というのが今の個人所得税の中にございます。それが言わば一つ大きな不公平を生む原因ではないかと言われておるんですが、まず、そもそもこの給与所得控除がなぜつくられたかといいますと、一つは給与所得者の概算経費という意味合いで設けられたと言われておりますし、もう一つは他の所得との所得捕捉の調整のために設けられた等、いろいろ言われておりますが、ただ、その額でございます。今、給与所得控除、六十五万円からスタートいたしますが、なぜこの六十五万円からそもそもスタートするのか、算定根拠も不明確なままでございます。
 その結果、サラリーマンの方、また個人事業主の方、小規模法人の方それぞれで不満が出ているというのが現状でございます。サラリーマンの方からいいますと、まず個人事業主の方に対する不満でございますが、必要経費がどんどん認められているのに自分たちはないんじゃないかと、こういう誤解も生んでおりますし、一方、個人事業主からは、サラリーマンは実際に必要経費使っていないのに領収書なしで給与所得控除が認められるのはこれは不公平じゃないかと、こういうこともございます。一方、オーナー課税でも議論されておりますけれども、小規模法人においては、会社で経費が認められ、さらに給与で取った場合に、この給与所得控除の結果、経費の二重控除というような問題点も指摘されておるところでございますが。
 私たちは、この給与所得控除そのものの問題点として、一つは、給与所得控除が今青天井になっております。五百万円の所得の方も十億円の所得の方も所得に比例して給与所得控除というのが認められているという問題点があります。それともう一つ、この給与所得控除、所得控除というのは高所得の方ほど税率が高くなりますので高所得の方に有利と、こういう問題点もございますので、私たちの改革の第一歩としては、所得控除を整理して手当や税額控除に切り替えていきたいと思っております。
 その当面の対応といたしましては、この青天井の給与所得控除、ここを頭打ちにするとか、今特定支出控除制度というのがございます。これをもっと使いやすい制度に変えていって、それぞれの皆さん方の不公平感というのをしっかり改革をしてまいりたいと思っております。
#37
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 税制に関して政府に伺いたいと思います。
 オーナー課税制度については、御存じのとおり、税理士会など多方面から、租税理論を無視した制度であるとか、我が国の租税体系との整合性に問題があるとの批判が出ております。大臣も十分に御承知のことだと思います。この点に関しまして政府としてどのようにお考えになっておられるか、お答えいただきたいと思います。
#38
○政府参考人(加藤治彦君) 私ども、先ほど重ねて御説明でもう恐縮でございますが、この一人オーナーの課税制度は、実質的な個人事業主と同じような形態の法人につきまして、給与所得控除の活用によって経費の二重控除が可能になっているという状況を是正しようとすることでございまして、これは一定の要件を定めまして適用関係を明確にしております。
 それから、こういう二重控除の問題ということで法人で一定の制約を課すという場合はほかにも例がございます。例えば、役員給与に対する、過大な役員給与の損金不算入とか、仮装経理等の役員給与の損金不算入、こういうことでございますので、税理論上問題があるということではないと私どもは考えております。
#39
○牧山ひろえ君 次に、前回の私の質問の積み残しとして、寄附税制について質問したいと思います。
 まず、大前提として大臣に伺いたいと思いますが、認定NPO法人はすべて高いレベルの公益性がある、だからこそ認定基準をクリアしているんだということで間違いないでしょうか。
#40
○政府参考人(加藤治彦君) 恐縮でございますが、私どもの認定NPO、税制上の認定NPOというのは、やはり一定の明確な客観的基準をクリアしていただくと。それで、公益性のその中身の判定自体は非常に抽象的なものでございますので、やはり税制の恩典を受ける以上は、そこは当然公益性があるという前提の下に、更に経理とか、それから公益活動のウエート、それからその資金源がどうなっているか、そういうところを客観的にやはり税制で優遇するに足りるきちっとした運営がされている、そこまで加えて私どもとしては判定をさせていただくような仕組みにさせていただいております。
#41
○牧山ひろえ君 では、お答えいただいたように高いレベルの公益性があるということを前提に質問を続けたいと思いますが、前回の委員会でも私が述べましたように、認定NPO法人を対象にアンケート調査を行いました。その結果がこの資料一でございます。国内の認定NPO九十三法人にこのアンケートをお送りしまして、約六割を超える回答を得ています。
 まずは、私が三月十七日、二十四日の二回にわたって、国税庁のホームページで紹介されている認定NPOのページで、なぜこのNPOへのホームページのリンクがなされていないのかと質問をいたしました。そうしましたら、国税庁の御担当の方が言っておられたことですが、法人側のホームページのアドレスを継続的に管理していく必要があるということなどの問題があることから、慎重な検討が必要と考えているところでございますというお答えをいただきました。しかし、この資料一の左側を見てください。一目瞭然ですが、八四%の回答をいただいた方々がリンクしてほしいと言っております。リンクするというのは簡単なことですから、是非お願いしたいと思います。
 そして、もう一つ、三月二十四日の委員会答弁で、参考人の方がNPO側の事務負担が増えるとの御答弁いただきました。千円程度の領収書の発行に関して、少額でも問題ないと答えているわけですね。私は少額でも問題ではないかという問い合わせについてこういう回答を得ています。皆さんこつこつと努力をされているNPOの方々ですので、是非この意見を聞いていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
 今のリンクについてと、少額領収書発行についての事務負担についてお伺いしたいと思います。
#42
○国務大臣(与謝野馨君) 寄附金控除の適用下限額については、制度運用上、税務当局や寄附者本人が負担する事務だけでなく、寄附を受ける様々な団体における領収書発行等の事務が発生することを踏まえ、全体として発生する事務負担と寄附促進効果の両方を勘案して決めているものでございます。
 委員が実施されたアンケートの詳細については承知をしておりませんけれども、寄附金控除の対象となる団体は九十三の認定NPOを含め約二万二千の団体がございます。これらの団体の活動実態は様々であると考えられ、今後、幅広く御関係者の方々の御意見も拝聴して、寄附促進の観点から税制上どのような対応が必要か検討してまいりたいと考えております。
#43
○牧山ひろえ君 こちらのアンケートの結果を御覧いただければ一目瞭然ですが、ホームページについてはリンクしてほしいと言っていますし、また、少額の寄附でも、前回御回答いただいたのは事務負担があるんじゃないかというお答えでしたけれども、少額でも問題ないと言っているわけですね。ですから、五千円の足切りを是非、せめて千円にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#44
○国務大臣(与謝野馨君) これは、実は平成八年にNPO法人をつくるということになりまして、自民党では熊代さんがやっていたんですが、途中で私が自民党の方の責任者で、その後、千葉県知事になられた堂本さんやなんかと一緒につくりました。
 そのときの視点というのはたった二つでございます。一つは、やはりNPOをつくることは大変大事なことだけれども、暴力団関係者とかそういう者がこういうものを利用するのを何とか避けなきゃいけないと。それから、NPOはいずれ税制上のいろいろな措置をしなければならないけれども、NPOをつくって租税回避団体に利用されることだけはしたくないと。これがNPOをつくったときの二つの立脚点でございます。
 今、牧山先生御指摘の点はごもっともでございますので、国税庁も主税局も、どのようにしたら過大な事務にならないで、またNPOの活動資金も善意の方からより多く集まる、一体どうすればいいのかということは検討をさせていただきたいと思っております。
#45
○牧山ひろえ君 それから、資料の右側を見ていただきたいんですが、日本の寄附制度の制度面から改正、改善して、個人が寄附しやすい文化を整えば、寄附の文化が広まり、結果としてNPOの活動を活性化できるのではないかと前回問い合わせしました。すると、ほとんどのNPOからこの質問に対してそう思うという回答を得ることができました。
 大臣、この結果、やはり我が国の寄附文化を広めていくために国税庁ホームページからリンクを、リンクはすぐにできますし、個人寄附金額の五千円の足切りをせめて千円にするぐらいであれば政治の英断が必要なほどではないと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#46
○国務大臣(与謝野馨君) 国税庁が扱っておりますのは、NPOだけではなく、個人、企業その他の団体、たくさんございます。そういう中でNPOだけリンクが張れるということがまず可能かどうかという問題がありますので、これも検討をさせていただきたいと思っております。
#47
○牧山ひろえ君 高い基準で認定されているということですので、是非御検討をよろしくお願いいたします。
 質問を終わります。
#48
○喜納昌吉君 最初に、六月十六日に行われたBRICs首脳会談について質問をします。
 BRICsの首脳会談後に、安定的かつ予測可能でより多様性のある為替システムを持つことが極めて重要であると談話が発表されております。また、BRICs諸国が外貨準備通貨としてドルからの分散化を唱えるのは、積極的な金融財政政策を実施していることで米国の対外債務返済能力やドルの安定性に対する懸念が高まっていることに端を発していると指摘する専門家もいます。
 そして、米国の国内事情も不安定となっており、一部の下院議員によって連邦準備制度透明化法案の署名が進められており、FRBを国民の目によってチェックしようという動きが加速しています。この法案が可決すれば米国の真の財政状態が明らかになり、米国債の価値が著しく低下するとの懸念があります。
 こうした世界の動きに対して日本政府はどのように対応するか、与謝野大臣、お答えください。
#49
○国務大臣(与謝野馨君) まず、ドルは基軸通貨でございまして、この基軸通貨であるということは、単にアメリカの経済だけでなく、アメリカが世界の中で占める安全保障上の役割、言語、文化、もろもろのことによって基軸通貨となっているわけでございます。我々はこの米国の基軸通貨体制を支持するものであり、我々としては、日本国の決済手段として、ドルを基軸通貨として今後も決済手段として使っていくというこの根本方針は変わらないわけでございます。
 ドルの価値につきましては私が言及することは適当でないと思いますけれども、米国の明らかな政策は強いドルを維持するということでございまして、私どものアメリカのこの政策に対する信頼はいささかも揺らいでおりません。米国にとっても強いドルというのは米国自身の利益でもあり、また基軸通貨を使っている世界各国の利益でもありますので、そのような基本方針は揺らぐことがないと確信をしております。
#50
○喜納昌吉君 米国が強いドルを維持することは米国の国益になるんですけれども、しかし、日本国が米ドルが強いということを簡単に信じるというのはちょっと私は疑問があるんですね。そう思いながら、ちょっと、かつてのソ連が解体され衰弱したように、アメリカもそういう方向に若干向かっているなという、そして、基軸通貨もあらゆる多様性を持っていくんではないかと私は思っているんですね、どこかではね。そのためにも、過渡期として、前回質問した金を買うということもいいんではないかというふうに、日本の債券で、そう思っております。
 次に、スイスで起こった米国債持ち出し事件について質問します。
 報道によると、六月三日、日本人男性二人が合計一千三百四十億ドル、十三兆円相当の米国有価証券をイタリアからスイスに持ち出そうとして、尾行していたイタリアの財務警察に身柄を拘束されたという事件がありますね。その後、有価証券が偽物であるとして二人は解放されたそうですが、二人の持っていた有価証券の金額が日本の保有米国債額の二〇%に当たる巨額であったことや、四月にも日本人に頼まれたイタリア人が二百億ドル相当の日本国債の偽造品をスイスに持ち出そうとして捕まっていたこともあり、背後に日本人の関係する偽造グループがいるのではないかという多くの憶測を呼んでいます。
 まず、この事件の詳細について政府が把握していることを教えてください。大臣。
#51
○政府参考人(山本栄二君) 事実関係でございますので、まず私の方からお答え申し上げます。
 先生御指摘の事案につきましては、これは、在イタリア日本国大使館及び在ミラノの日本国総領事館を通じましてイタリア側関係当局に確認いたしましたところ、六月一日、イタリアとスイスの国境にありますキアッソという駅におきまして、日本旅券を所持する男性二名がイタリア出国に際するイタリア側財務警察の所持品検査によりまして、本来申告がなされるべき多額の証券を申告のないまま国外に持ち出そうとしておりましたために、任意で事情聴取を受けたというふうに承知しております。
 この男性二名が所持しておりました多額の証券等につきましては、その真贋につきまして現在イタリア側の調査が行われておりますので、私どもちょっと詳細について申し上げるのは差し控えたいと思いますが、その結果、イタリア側の捜査の結果、イタリア側の法令に基づいた処分がなされるものと承知しております。
#52
○喜納昌吉君 これはまだ本物か偽物か分かってないということですか。
#53
○政府参考人(山本栄二君) ただいまイタリア側でいろいろ調査をしておる段階でございますので、現時点についてはまだ結果は分かっておらぬと、こういうことでございます。
#54
○喜納昌吉君 不思議だね。だって、これは日本が持っている債券の二〇%の債券が偽物であるか本物かというのは、財務省で調べればすぐ分かることじゃないですか、大臣。
#55
○国務大臣(与謝野馨君) 巧妙に多分作ってあるものですから、イタリア側でその真贋を調べているものと思っております。
#56
○喜納昌吉君 それを保管しているのはどこなんですか、そういう債券を、大臣。
#57
○副大臣(宮澤洋一君) 私も担当ではございませんけれども、米国債、日本の保有している二割に当たる米国債であるから本物か偽物かはすぐ分かるではないかと、こういう御質問だろうと思います。
 恐らく日本の保有している国債は、大塚委員の方が専門家かもしれませんが、アメリカでノンペーパーで保有されている、要するに証券の形になってないものだろうと思いますので、証券の形になっているものが本物、偽物というのは、なかなかこれはすぐには分からないのかなという気がいたします。
#58
○喜納昌吉君 私も専門家ではないですけど、ちょっと分からない部分もあるんですけど、これだけの国家の財産のペーパーが偽物であるか、本物ではないかということが、セキュリティー上少し疑問があるんですけど、この辺をちょっと。大臣。
#59
○副大臣(宮澤洋一君) 国家が持っている、外為資金で持っている債券については、そういった意味で、ノンペーパーの形でしっかりと保管されているという状況でございます。
#60
○喜納昌吉君 ああ、そうですか。もうちょっと勉強してきます。
 この二人の日本人の現在の所在地を政府は把握していますか。政府は、だれか。この二人の日本人の現在の所在地を政府は把握していますか。
#61
○政府参考人(山本栄二君) お答え申し上げます。
 本件につきましては、先ほど申し上げましたとおり、イタリアの当局で捜査をしておりますが、私どもとしても、情報収集、先方との間で情報収集を行っておりますが、何分この証券の、本物か偽物か、真贋も含めまして今イタリアの捜査当局が調査中でございますので、私どもとしてはちょっと現段階でお答えするのは差し控えたいというふうに思います。
#62
○喜納昌吉君 分かりました。
 それで、二人が帰国したときには事情を聞く考え方はありますか。
#63
○政府参考人(山本栄二君) 本件につきましては、現段階では事件の背景が明らかになっていないということもございまして、本件が国際組織犯罪であるかどうか、こういうことについて確たることは申し上げられません。
 その上で一般論として申し上げますれば、国際組織犯罪防止につきましては、日本国といたしましても、関連の条約の締結など法的な枠組みの整備、これを進めておりますし、また各国とも緊密に情報交換を行ってその防止に努めています。
 あと、国内的には、関係省庁が連携して国際組織犯罪防止のための必要な措置を講じておりますとともに、これは一般論でございますが、関係機関により適切な捜査、訴追が行われると、こういうふうに承知しております。
#64
○喜納昌吉君 どちらにしても、やっぱりこれは国の信用にかかわりますから、しっかりやってほしいという気持ちがありますね。
 ちょっと、与謝野大臣のこういう、この時期に商品先物取引会社オリエント貿易などグループ五社が与謝野馨財務・金融・経済財政担当相側に迂回献金していた問題が今の時期に報道されるということは、本当は何かいろいろなことを知っていて、弱みを握られていることはないですか。
#65
○国務大臣(与謝野馨君) 昨日も委員会、記者会見等で御説明いたしましたけれども、これは私の長い長い間の応援者からの政治献金でございまして、私どもの政治団体は、それを受け取るについては政治資金規正法の規定にのっとりまして適正に処理をし、また政治資金規正法の報告書には毎年きちんと記載をして報告してきたところでございまして、そういう点では、善意の私の友人からの献金ということで受け取っております。
#66
○喜納昌吉君 今、小沢さんとは違うという言い方があったんですけれども、なぜ僕がそういう質問をしたかといいますと、もしこれが本物の債券だとすると四〇%イタリアに持っていかれますよね。このさっきの債券が、国債が本物だとすると四〇%も持っていかれますね、イタリアに。四〇%、確かに。だから、そういうことも含めて何かすっきりしないものがあるなと思いながら質問したんですけれども、まあそれはわきに置いて。
 小沢さんとは違うという話があったんですけれども、小沢代表の秘書の逮捕の政治資金規正法違反というものは正当な法の執行だと思いますか。
#67
○国務大臣(与謝野馨君) その感想を私に求めるのは無理でございます。
#68
○喜納昌吉君 いやいやいや、なるべくならば大臣も救われるように僕は考えたんですけれどもね。
 本当ならば、私から見ると、ちょっと検察の今回のやり方は三権分立をちょっと超えているなという思いがありますからね。本当は小沢代表と協力してやった方がいいんじゃないかと思っているんですけれども。
 私は本当に、日本に、最高機関の立法が行政によって踏みにじられることは、これは今後の民主主義国家の危機だと、私は危機だと思っているんですね。だから、それは自民党も民主党も一緒に協力してやるべきだと私は思っているんです、これは。だから、是非一緒に協力してください、助かるために。
 次に、政策投資銀行法改正案について質問します。
 まず、昨年秋以来の金融危機において沖縄振興開発金融公庫がどのような活動を行ってきたのか、伺います。沖縄における貸し渋りの現状とその対策について内閣府から見解を聞かせてください、内閣府。
#69
○政府参考人(清水治君) 世界的な金融危機や急速な景気悪化への対応のために経済危機対策、本年四月でございますが、そのほか一連の経済対策に基づきまして、沖縄振興開発金融公庫におきましても、中小企業を始めとする沖縄県内企業への金融支援に努めているところでございます。例えば、経済情勢、金融環境の変化によりまして一時的に資金繰りに支障を来している中小企業等を支援するセーフティーネット貸付けにおきましては、金利の引下げ、貸付条件の拡充を累次にわたって実施してきているところでございます。この結果、例えば平成二十年度のセーフティーネット貸付けの貸付実績でございますが、二百七十一件、九十七億円余りと前年度に比べて三倍になるなど、沖縄県経済の下支えに取り組んでいるところでございます。
#70
○喜納昌吉君 分かりました。
 沖縄振興開発金融公庫、現行の沖縄振興計画の最終年次である平成二十三年度までは公庫として残すが、それ以降は日本政策金融公庫に統合されることになっています。これまで沖縄公庫は日本政策投資銀行など六公庫の業務を一元的に実施してきたんですけど、沖縄公庫が政策金融公庫に統合されると公庫がこれまで行ってきた日本政策投資銀行の業務はどこが行うことになるか。これも内閣府、答えてください。
#71
○政府参考人(清水治君) 政策金融改革に関連してのお尋ねでございますが、沖縄金融公庫につきましては、政策金融改革の在り方を規定いたしました行革推進法において、本土公庫等の見合いの業務は本土公庫等と同様に見直すこととされまして、これにつきましては本土公庫、昨年十月に実施されたところでございまして、一方で、この行革推進法におきましては、業務の見直しに当たっては例外として、沖縄の置かれた特殊な諸事情にかんがみ特に存続させる必要があるものを除くという規定がございまして、沖縄の独自制度や特利制度は残すこととされておりまして、この中で必要な産業関係の支援、金融についても行っているところでございます。
#72
○喜納昌吉君 沖縄公庫は沖縄振興計画とセットになっていますから、沖縄振興計画の延長の話も今後出てくるでしょうから、やはり日本政策金融公庫に統合する年次を平成二十三年以降に先延ばしするということもありますか、そういう考え方も。
#73
○政府参考人(清水治君) 沖縄振興開発金融公庫につきましては、先ほど申し上げました政策金融改革の在り方等を規定いたしました行革推進法等におきまして、現行沖縄振興計画の計画期間が、これは平成二十三年度まででございますが、それが経過した後において沖縄振興策と一体となって自己完結的機能を残しつつ日本政策金融公庫に統合するところでございます。
#74
○喜納昌吉君 もし新しい組織になったときにはまたゼロからやり直すということで、非常に沖縄にとってはまた難儀と不都合な問題が出てくるのではないかと私は思うんですね。その沖縄が現在持っているその沖縄特利というのはどういう形で引き継がれるんでしょうかね。よろしくお願いします。
#75
○政府参考人(清水治君) 沖縄金融公庫につきましては、先ほど申し上げましたように、現行の沖縄振興計画の経過期間が経過した後において沖縄振興策と一体となって自己完結的機能を残しつつ統合するということでございまして、沖縄についての独自制度、これについては存続するということになってございますので、今後とも沖縄振興に支障のないようこういった業務については継続されるべきものと考えているところでございます。
#76
○喜納昌吉君 先日の委員会で、宮澤副大臣は藤末議員の質問に対して、名護市の金融特区は鳴り物入りでスタートしたのに情けない状況と答弁しましたが、ごめんなさい、これから金融特区について聞きたいんですけどね、答弁しましたが、もう少し具体的に情けない状況を説明してください。
#77
○副大臣(宮澤洋一君) ちょうどもう十日ほど前でございますけれども、当委員会で藤末議員から御質問を受けました。
 金融特区始まりましたのは平成十四年でございますから、もう七年がたとうとしている。その中で、企業は十社ほど進出している、雇用も六百七名という数字が県から出ているようでございますが、残念ながら、その特区の税法の特典を利用したものが一社しかないということで、それを受けまして私も、鳴り物入りでスタートした割にはこれじゃちょっと情けないなと、少しその改善策考えていかなければいけない旨の答弁をさせていただきました。
#78
○喜納昌吉君 この辺は、よく沖縄は基地を造るための代償としてあめをあげるということもありますから、そういうこと、もう終わりのようになってほしいですね。
 名護市の金融特区では企業は税制優遇を受けることができますが、金融サービスに関する規制は全国と同じと聞いています。そこで、金融サービスに関し、特定の地域のみで規制緩和をすることは国際ルール上問題があるのか、海外では一国二制度のような事例は全くないのか、宮澤副大臣、お答えください。
#79
○副大臣(宮澤洋一君) 恐らく詳細については金融庁の方から答弁していただいた方がいいと思いますけれども、その税制上の特典については平成十四年からやり、また中身の改善も行ってきておりますが、規制緩和につきましては名護市から、大きく言えば二つ、キャプティブ保険会社の制度の創設というものとパスダック構想という要請がありました。キャプティブの方はまだ続いていると思いますけれども、そういう中で、なかなか全国的な関係との間で金融庁と話が付かないというのが今の状況でございます。
#80
○喜納昌吉君 確かに、キャプティブ保険の認可とパスダック構想の導入、それから特区内で活動するというものを緩和してほしいということをすれば、非常に、さっき言われたように、情けないという言葉を超えることができると思うんですけれども、金融庁の抵抗というものをうまく説得して変えることはできませんか。
#81
○副大臣(宮澤洋一君) 二点あるうちの取引所を造るパスダックの方は現在御要望は来てないというふうに伺っておりますけれども、一方でキャプティブ保険会社制度というのは引き続き御要望がある。
 ただ一方で、金融的な観点からしますと、キャプティブというのは私も初めて勉強させていただきましたけれども、一つの企業グループの中だけで保険を行うということで、ある意味では大数の法則が利きにくい、保険的にいいますと保険の計算としてはリスクが高いといったことで、再保険上の問題点があるというふうなところがまだ解決できてないというふうに聞いております。
#82
○喜納昌吉君 是非これは解決してもらわないと非常に困るんですね。なぜならば、基地は造るという話をしながら、そういう約束したんだから、それはまただまし討ちみたいになってしまいますからね。
 特に名護市は、人口や経済活動から見てもセンターの立地条件を満たしてないんですよね。そういった場所に金融企業を立地することは経済原則からいっても無理があると私は思っているんですね。実際に立地している企業は、そういったデメリットを優遇措置で十分に保証されていると考えているのか。言わば、これらの措置でも、今後も名護市に金融企業が多数進出してくると思っていらっしゃるのか。どうですか。
#83
○副大臣(宮澤洋一君) 私が鳴り物入りでスタートしたのに少し情けないと申し上げたのは、一社しか特典を使ってないということに加えて、金融といいましても金融そのものではなくて、金融周辺業務、コールセンター等々という、雇用には役立つけれども、なかなか利益、付加価値の高い業務が来てないというところでございます。
 一番の問題点は恐らく、沖縄振興特別措置法の五十六条の中で、「専ら当該区域内において金融業務に係る事業を営む法人」というものを条件にしておりますが、この解釈がかなりきつくなっている。名護市だけで金融すべてが終わるような業務であれば、それほど付加価値の高い業務が来ないといった問題。この辺を少し弾力的に私は検討していかなければいけない、それこそ名護市が本当の意味で金融特区になる道ではないのかなというふうに思っております。
#84
○喜納昌吉君 よく世界の金融センターという表現がありますが、具体的には海外や我が国ではどのような都市が該当するのか。一つの国に複数のセンターが存在するのか。その場合、それらの近隣の金融センターとどういう関係になるのか。同じ経済ルールで互いに競い合えるものなのか、それとも補完し合うものなのか、この辺も答えてください。
#85
○政府参考人(原田正司君) 名護市のこの金融特区創設時の構想の中で、名護市や沖縄県が東アジアの非常に近接する場所にあるということで、東アジアのハブ証券市場を目指して国際金融センターを創設してはという構想がスタートでございますが、そういう意味では、東京、大阪にある証券の仕組みとともに沖縄で新たなそういう展開を目指したいということでございますが、先ほど副大臣申し上げましたとおり、現在、金融特区の制度の周知を地域内外に行い、そしてその優遇税制を活用しての企業立地の定着拡大に努めているさなかでございまして、今後、県、名護市とともに、その企業集積を高める中で国際的な業務展開を期待していきたいというふうに考えているところでございます。
#86
○喜納昌吉君 ちょっと話は変わるんですけれども、古代中国殷王朝時代からアフリカなど世界中でタカラガイが通貨として使われていたんですね。今でもお金にまつわる漢字には貝の字が多く使われています。
 沖縄の海ではタカラガイがたくさん取れますから、古代沖縄は今でいう基軸通貨の造幣局だったということなんですね。沖縄のタカラガイは貨幣として周辺国に流通していった歴史があるんですね。そういった歴史を思うと、二十一世紀の現代に沖縄が国内唯一の金融特区に指定されていることは歴史の因果を私は感じるんですね。
 一つ、中国の共産主義国とアメリカの資本主義国が経済で結婚していて、今日の様々な未曾有の、何というか、世界の恐慌というものを招きつつあるんですね。私は、この辺のポイントを哲学を持って日本が動けば、日本が非常に大きいイニシアチブ取れるんではないかと思っているんですね。前回質問した国際連帯税の件も含めて、ひとつお金に関しては、日本がうまく有機的な方向に持っていくという考え方を持っていければすばらしいことが起きるのではないかと思っているんですね。だから、私もちょっと興味を持ち始めているんですけれども。
 ひとつそのためにも、沖縄のこの金融特区に関する願いというのは一国二制度じゃないと事が進まないという、根本にあるんですね。この一国二制度に関することは可能であるか、大臣、よろしくお願いします。
#87
○副大臣(宮澤洋一君) まさに金融特区は一国二制度ということを前提につくっているものでありまして、おっしゃるように鳴り物入りでつくった特区でございます。情けないという状況を、早くなかなか良くなったなと言えるようなものにしていかなければいけない。
 一方で、正直言いまして、金融というのもなかなかリスクの高いものでありまして、アイルランド等々の姿を見るまでもなく、あるいはリスクの辺もある程度考えながら進めていく必要もあるのかなというふうに思っております。
#88
○喜納昌吉君 どうもありがとうございました。
#89
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。
 最初に、民主党議員立法発議者、尾立発議者に質問したいと思います。
 民主党は、課税の公平性を担保するために、税、社会保障共通の番号制度導入を提案しておりますが、政府の安心保障番号制度とどのように異なるか、このことに関して質問します。
#90
○尾立源幸君 お答えいたします。
 今政府の方では、とりわけ経済財政諮問会議で、今、大久保委員のお話ございました安心保障番号・カードというのを検討されているように聞き及んでおります。これは私どもの理解では、これまで厚生労働省が進めてきた社会保障カード、このことではないかという理解に立っておるところがまず一点でございます。そして、もう一方、これはずっと前からでございますが、財務省の下で納税者番号制度というのも検討されております。
 私たちの番号は、これとは全く異なっておるというところを少し御説明をさせていただきたいと思います。
 まだ名前については仮称でございますが、生活安心番号というようなものを考えておりますが、この番号の発行というのは、国税庁と社会保険庁を統合した新たな歳入庁、この構想の中で番号を発行し、二十歳以上の日本にお住まいの方にはこの番号を持って、原則、いただこうと思っています。
 このように、まず政府と大きく違うのは、政府が省庁別々にまた番号を作ろうとしておるところでございます。これまで総務省の下にも住基番号がございますし、また厚労省、同じ厚労省には年金番号もございます。一体幾つ番号を作るんだと、こういう話になるわけでございますが、我々はこれをできるだけ統合してまいりたいと思っております。
 その上で、じゃ、なぜこのような番号を作るかということでございますが、財務省の本は税務行政の効率化というのが一番の主眼だと聞いておりますし、また厚労省のこのカードは医療費の削減というもの、抑制というものを主眼としておると聞いております。私たちはそうではなくて、まず入口である課税の適正な把握に始まりますが、そこから、一番のねらいは真に支援の必要な人を政府が的確に、タイムリーに把握をして、そういった方々にきちっと社会保障のサービスを行っていく、これをメーンとしております。その結果、過度な医療費、社会保障、また必要のないサービスというのは我々は削減できるものだと、こういうふうに思っております。そういう意味で、発想、また内容、全く異なったものであるということを申し上げたいと思います。
#91
○大久保勉君 非常に似て非なるものだということがよく分かりました。
 続きましては、本来でしたら日本政投銀行法と銀行等保有株式機構法の順番でしたが、与謝野大臣の迂回献金の問題が出てきましたので、質問の順番を迂回して、是非、与謝野大臣に質問したいと思いますが、いろいろ調べてみましたら、まず、与謝野大臣は五千万円以上の政治献金を加藤オリエントグループ社主からいただいているということですが、大臣、相手、加藤さんはどういう意図で大臣に献金されたと思われますか。
#92
○国務大臣(与謝野馨君) これは記憶に頼るしかないんですが、多分、加藤さん御自身を存じ上げていたのは三十五年ぐらい前でございます。このときはまだただのお知り合いでございましたけれども、私が昭和五十一年、初当選をいたしましたけれども、五十四年に苦杯を喫して落選をいたしました。相当がっかりしておりましたが、そのときに私の親友と加藤さんが来られて、一回ぐらいの失敗でがっかりするなと、次の選挙も頑張るようにといって昭和五十四年から応援をしていただいた。私は、五十五年にダブル選挙で再び当選することができましたが、それ以来のお付き合いでございまして、何か利害関係とかそういうことがあってのお付き合いではなくて、私が最も落選中という苦しい時期に御支援の手を差し伸べてくださった方でございます。
#93
○大久保勉君 いや、利害関係もなく五千万円も献金するというのは非常にすばらしい人かなということですが、いわゆる足長おじさん的な人なんですか。
#94
○国務大臣(与謝野馨君) 献金は相当長期間にわたっていましたから、額は報ぜられるような額になりました。しかしながら、私が一歩ずつ議員として成長していくことが楽しみで献金をしてくださった方で、私はこの方から何かこうしてほしいとかそういう依頼を受けたことは実は一度もない、そういう方でございます。
#95
○大久保勉君 一度もないという記憶があるというのは、やはり相当すばらしい記憶ですね。
 足長おじさんのてんまつはどうなっているか御存じですか。もし御存じでしたら。
#96
○国務大臣(与謝野馨君) 足長おじさんという言葉が適当かどうか分かりませんけれども、元々これが始まったのは、名もない国会議員で当選一回で落選をしたと、そのとき助けてくださったわけですから、私はその善意と愛情と友情を大切にしながら今までやってきたわけでございます。
#97
○大久保勉君 いや、私が聞きたかったのは、足長おじさんのてんまつというのは、たしか主人公がジュディ・アボットだと思いますが、ジュディ・アボットと足長おじさんは結婚しました。ですから、もしかしたら、加藤社主と与謝野大臣というのは結婚するほどに親しく、一つのプロジェクトを行っていたんじゃないかというふうに思えないこともないと思います。
 政治資金規正法上は適切であったということは分かりました。しかし、大臣は、大臣としましていろんな権限、職務権限ございますですよね。その件に関して質問したいんですが、たしか金融商品取引法制定時、与謝野大臣は、商品先物取引に関しては金商法の対象から外すということで非常に熱心だったと思います。私どもは修正で、包括的な規制をしないといけない、不招請勧誘禁止もしないといけないということに対して、大臣は非常に批判的若しくは消極的な対応だったと思いますが、このことに関して、御存じだったら、どうしてかということを御説明ください。
#98
○国務大臣(与謝野馨君) まず、事実関係から申し上げますと、平成十八年の証券取引法改正、このときのことについて申し上げます。
 まず、商品先物取引については、現物取引の生産、流通をめぐる政策と密接に関連するものであること等から、平成十八年の証券取引法等の改正に際して、引き続き商品取引所法において規制することとしたものでございます。ただし、利用者保護を図る観点から、併せて商品取引所法において基本的に金融商品取引法と同等の利用者保護ルールを整備したところでございます。
 なお、商品取引、先物取引に係る利用者保護の在り方については、一義的にはこれは所管する農林水産省及び経済産業省において検討をされるべきものであると考えますが、現在国会提出中の商品取引所法の改正案において一定の商品先物取引について不招請勧誘を禁止する規定を設けることとしていると承知をしております。
#99
○大久保勉君 いや、質問したいのは、平成十八年当時、金商法に盛り込んでしまったらその段階で不招請勧誘の禁止だったんですが、先物取引に関しては平成十八年から現在に至るまで不招請勧誘禁止になっていますか。
#100
○国務大臣(与謝野馨君) 私が担当しておりましたのは金融商品取引法でございまして、商品取引に関しては経済産業省あるいは農林水産省が担当されておりましたので、その分野はそれぞれの担当大臣がやっておられたので、私は、積極的にはこれをどうしろという立場にはございませんでした。
#101
○大久保勉君 ここでは相当議論したんですが、当時の大臣に対して私どもは積極的に動いてくださいということを言ったんですが、残念ながら動かれなかったという事実もあると思います。
 例えば、議事録もありますが、平成十八年五月十日の三谷委員が質問したことに関しても非常に消極的で、商品先物取引は現物の生産、流通にかかわる施策と密接に関連するものであるということ、これうそっぱちですよ。当時の資料によりますと、九九%がいわゆる差金決済です。実際に現物取引で利用しているのは三割です。七割は個人です。三割、現物取引をしている人でもほとんどが大手商社です。
 ですから、こういった事実と違うことを言って消極的な理由にしている点もありますし、また、一緒にした場合は、経産省と農林水産省に金融庁を加える場合には三元行政による弊害が生じるおそれがありますということで、非常に消極的なんですね。
 もちろん、このときにはオリエント貿易の献金の問題は分かりませんでしたから、どうしてかは分かりませんでしたが、もしかしたらこれとの関係があるんじゃないかなと。つまり、足長おじさんが将来大臣と結婚するというような、つまり、自分の実現したいことを大臣を通じて実現したと、こういうふうに考えることはできないのか。当然批判があると思いますが、大臣、どう思いますか。
#102
○国務大臣(与謝野馨君) 商品先物取引というのは、日本では江戸時代から米相場というのがあって、生産、流通には非常に重要な意義を持っておりまして、現代の経済社会においても商品先物取引は経済にとって不可欠であるという認識は変わりはありません。
 ただ、過度に投機的な相場になるというのは決して好ましいことではありませんで、これは例えば、ニューヨークの石油市場に多額の資金が流れ込んで原油が百五十ドルを超えると、こういう状況というのは好ましくないということは当然であって、その答弁の中に商品取引はゲームではないと、こう申し上げたのはそういう意味でございます。
 先生はあたかも私が商品取引に対する投資家保護に対して不熱心であるというような多分御観点から質問をされているんではないかと思いますが、私は、商品取引であれ金融商品取引であれ、やっぱり同じレベルの投資家保護というものを図るべきであるというのがその当時からの私の意見でございました。
#103
○大久保勉君 ということは、政治献金とは全く関係なく、大臣の考えは一貫しているということですね。
#104
○国務大臣(与謝野馨君) 献金された方から何か御依頼があったとか影響があったということは全くありませんし、その献金は私の政治活動を支えるものでありました。私は、政策に関しては自分の信念に従って行動してきたつもりでございます。
#105
○大久保勉君 じゃ、当時の大臣としましては、金融先物商品を加えるとか若しくは加えないとか、そういったことに対して影響を与えるような権限があったという認識でよろしいですね。
#106
○国務大臣(与謝野馨君) この金融商品取引法の成立というのは事務方が案を作って与党と調整したわけでございますが、この件に関して事務方から意見を求められたことはありません。
#107
○大久保勉君 分かりました。議事録でしたらこちらでも分かりますから。
 事務方、金融庁に実は昨日からお願いしていたんですが、この法律案の前若しくは答弁の最中に大臣からこの問題に関して指示されたすべての書類を委員長の方に提出することをお願いしたいと思いますが、まず、金融庁、できますか。
#108
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 一般的に、私どもの金融庁の中での業務の遂行上どの程度のものが記録として残るかどうか、それぞれポイント、ポイントのものについては当然ながら行政文書という形で保管をしているというはずでございますけれども、それぞれの会議そのものについてどういうふうなものがということは、必ずしも作成はしてないというものも多数ございます。
 その中で、今御指摘のような形での御要請もございますので、念のため確認をさせていただいているという状況でございます。
#109
○大久保勉君 委員長にお願いしたいんですが、時間も掛かると思いますが、一定の期間後に財政金融委員会にこの書類を提出していただくということで検討をお願いいたします。
#110
○委員長(円より子君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
#111
○大久保勉君 じゃ、続きまして、この件はまた別の財政金融委員会でフォローアップしたいと思います。
 続きまして、政策投資銀行法に関して質問したいと思います。配付いたしました資料の一ページを御覧ください。
 ここで、政投銀の投資に関しまして、その他のファンド取引が二千四百八億円あります。そのうち損益は二百七十九億円の損失ですが、こちら、何がこれだけの損失を出しているか、分かったら教えてください。二百七十九億円の損失の理由です。
#112
○参考人(柳正憲君) お答えいたします。
 ファンド及び株式の評価損等によるものでございます。
#113
○大久保勉君 いや、中身を教えてくださいということですが、じゃ後で結構です。
 じゃ、こういった損失が出ていることに関しまして、これまでの投資方針やリスク管理体制に不備はなかったかどうか、政投銀の参考人に聞きたいと思います。
#114
○参考人(室伏稔君) お答えいたします。
 これまで個別の投資決定の際には、意思決定過程の複数の段階で信用リスク、法的リスクといった様々な観点からの検討、チェックを加えつつ進めてきたところでございます。
 しかしながら、景気悪化や株価低迷の影響を受けまして、株式の減損やファンド関連損失が発生した結果、二十一年三月期は投資業務におきまして二百億円を超える赤字計上を余儀なくされました。このような要因はあるものの、その結果について、社長としては大変遺憾に存じております。
 このため、昨年創設いたしました銀行全体のリスク管理を行うALM・リスク統括部と投資全体を管理する投資統括部のチェック体制を強化するとともに、産業調査部門による中長期的な視点も踏まえ、投資判断における分析・評価体制の一層の高度化に努めることとしております。
 今後とも、こうした新しい組織づくりや投資判断に至る仕組み、運用方法の改善等のあらゆる手段を講じまして損失の発生を防いでいきたいと考えております。
#115
○大久保勉君 続きまして、銀行等保有株式取得機構に関して質問したいと思います。
 資料の二ページを御覧ください。こちらが、日本銀行、預金保険機構、取得機構の株式の保有残高及び含み損益であります。
 さらに、三ページは、こういった株式に関して、実は今、株主総会の季節でありまして、過去に議決権をどのように行使したかということで資料を出してもらいました。
 そこで、質問したいのは、この三つの機構とも国民資産である株主価値の極大化のために適切に行動し、かつ積極的に行動したかどうかということを日本銀行そして金融庁、参考人に質問したいと思います。
#116
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 今お尋ねのこの議決権行使というものについてでございますが、預金保険機構及び銀行等保有株式取得機構が保有する株式の議決権行使につきましては、いずれも株主利益の最大化等を内容とする議決権行使の基本的考え方を定めておりまして、それに基づいて株式の管理等をしている受託会社、これ信託銀行になりますけれども、が議決権行使ガイドラインを定めまして、適切に議決権を行使しているということでございます。
 具体例を申し上げますと、親会社出身であるなど当該企業と直接の利害関係があると認められた社外取締役候補者や監査役候補者について、企業経営への牽制効果等が期待できないことから、その選任議案に反対した例がございます。また、会社業績の低迷や悪化にもかかわらず役員賞与や退職慰労金を支給するとする議案に反対した例、取締役会の恣意的判断が排除されていないと認められるような買収防衛策の導入議案に反対した例などがございまして、いずれも株主価値最大化等の基本的考え方に沿った対応が行われているものと承知しております。
#117
○参考人(山本謙三君) お答えします。
 日本銀行の保有株式に関する議決権につきましては、株主利益を最大とするような企業経営の確保等の点を考慮して議決権行使の指針を定め、その上で受託者である信託銀行に当該指針の範囲で善管注意義務に従いこれを行使させております。また、私どもはその状況につき報告を受けております。
 例えば、社外取締役の選任に係る議案に反対した例、役員賞与の支給に反対した例などがありまして、私どもとしましては、ただいま申し上げましたスキームの下で受託者において株主利益を最大にするよう議決権が適切に行使されているものと理解しております。
#118
○大久保勉君 続きまして、発議者に質問したいんですが、金融機関及び企業が保有する優先株、優先出資証券を銀行等保有株式取得機構が購入可能になりますが、所有後六か月以上経過した優先株、優先出資証券がその購入対象であると聞いております。
 私は、むしろ施行時以前に所有していた優先株、優先出資証券に限定すべきじゃないかと思います。といいますのは、今銀行が優先出資証券を出して企業に持ってもらって六か月後に売却するということも可能になりますから、今回は金融システムに対して何とかくさびを打っていくということですから、今持っているものに対して買い取るというふうにしたらどうでしょうか。発議者の意見を求めます。
#119
○衆議院議員(七条明君) この問題、今国会、我々が提出するのは二度目でありますし、前回のときも、特に昨年末に経済対策だとか緊急経済対策の中で機構に対する株の買取りの再開をして、そして機構の機能強化を図ることを決定いたしました。
 もう一つは、先ほどお話がありましたように、保有期間の六か月以上の株式という要件を改正をしたのでありますが、今回の改正は、先般の改正のとき当委員会、この参議院の委員会において、附帯決議を含めて、買取り対象の拡大を図るものであり、基本的な考え方については変更がございません。ということでございますから、新たに買取り対象に追加をされる優先株あるいは優先出資証券についても同様の要件を課することが適当であると、当然、基本的には考え方は今までどおり変わっていないということであろうと思います。
#120
○大久保勉君 続きまして、日本政策投資銀行改正法の発議者に質問いたします。
 今回、交付国債を交付するということで、その金額は幾らであるか、さらに、どうして現金ではなく交付国債による出資にしたのか、この点に関して聞きたいと思います。
 私は、各年度末の融資残高を計算して、それに応じて毎年、本年度予算で出資した方が健全じゃないかと思っておりますが、その点に関して御質問します。
#121
○衆議院議員(山本明彦君) 大久保委員の御質問にお答えさせていただきます。
 金額的には、交付国債は一兆三千五百億円です。
 どうして交付国債かということでありますけれども、危機対応業務、最終的に幾らになるか、どういう金額になるかというのは不明であります。したがって、交付国債を一兆三千億発行することによって、一兆三千五百億まではこれは使いますよと、しかしそれ以上は出しませんよという意思があります。しかし、その間に国債の償還をすることによって非常に使い勝手のいい、使いたいときに使えるという形の非常に効率的な運用ができるというのが交付国債の特徴でありまして、今委員御指摘の、現金で出資したらどうかという話でありますけれども、これは各予算ごとということでございますけれども、そうしますと、将来ひょっとして、その後予算が来るのか来ぬのか分からないという格好になりますと、政策投資銀行としては融資態度がどうしても控えめになってしまう可能性がある、貸し渋りの可能性があると、こういうことがありまして、使いやすい交付国債ということでございます。
#122
○大久保勉君 ありがとうございます。
 最後の質問をいたしますが、室伏政投銀社長に質問します。
 政策投資銀行が民営化され、どのようなビジネスモデルを構築しようとしてきたのか、また、そのことは成功したのか、そして、今回の法案修正によりましてこのビジネスモデルがどのように変化するのか、このことを質問したいと思います。
#123
○参考人(室伏稔君) お答えいたします。
 当行は、昨年十月一日に株式会社化した際、政府系金融機関として培った経験を活用し社会に貢献することも一つの軸足としつつ、投融資一体型の金融サービスの提供により他の金融機関との差別化を図る特色のあるビジネスモデルを策定いたしました。
 具体的には、従来からの当行の幅広い顧客層を生かしながら、環境技術、社会インフラといった分野で強みを発揮することによりビジネスモデルを展開してまいりたいと考えております。投融資一体型の金融サービスと申しましても、先生御指摘のように、投資面でのリスク管理体制の一層の高度化など克服すべき課題がまだまだございますが、他の金融機関と差別化されたこのビジネスモデルを早急に確立すべく努力してまいる所存でございます。
 今回の法律改正により、今後種々検討がなされていくことになると思いますが、投融資一体型の金融サービスを提供し社会に貢献するといった現在進行中の中期経営計画の基本的枠組みや考え方を直ちに変える必要性はないものと考えております。
#124
○大久保勉君 終わります。
#125
○大塚耕平君 民主党の大塚耕平でございます。
 今日は、この補正予算関係の議員立法、審議最終日でございますが、私自身は民主党側の、参法の発議者でございますので発議者の皆さんには質問ができませんが、発議者の立場で是非与党の皆さんにも私どもの議員立法にも採決の際には何とか御賛同をいただきたいということをお願いを申し上げたいと思います。
 その上で、衆法につきましては、まず、そのうち一本の銀行等保有株式取得機構のこの法案については、さきに参議院の方でこの機構にかかわる法案に付けた附帯決議に沿って、与党の皆さんが御検討をいただいて御提出をいただいたものでございますので、いろいろ紆余曲折はございましたが、今日、私どもとしても賛成の方向で採決に臨ませていただけるというのは大変有り難いというふうに思っております。ただ、異例な措置でありますので、今後の運営については適切を期すように、附帯決議を付けさせていただきたいと思っております。
 また、もう一つの日本政策投資銀行法の改正案につきましても、これまた衆議院の方では私どもの同僚議員との調整を経ていただいて修正を行い、本日の採決に臨ませていただけるというのは、私どもとしても大変有り難いことだと思っております。
 また、去年のリーマン・ショック以降の金融危機は、日本にとってあるいは世界にとって大変なければよかったという事態ではありますが、日本のこの金融システム、とりわけ政策金融を含む金融セクターの在り方について、改めて一歩立ち止まって考え直すという方向で与野党で合意ができたということは、私は不幸中の幸い、災い転じて福となせればいいなというふうに思っております。
 そういう意味で、この政策投資銀行法の改正案についても附帯決議を四つほど付けさせていただくんですが、今日はその附帯決議の最後の四番目の項目について、発議者、大臣等にお伺いをしたいと思います。
 ちなみに、附帯決議とする予定の第四項目について、ちょっと朗読をさせていただきます。
 日本政策投資銀行や日本政策金融公庫等の担う政策金融の今後の在り方については、その機能と役割の重要性を再認識した上で、民間金融機関のみならず、系統金融機関、ゆうちょ銀行等も含めた我が国金融セクター全体との関係などにも留意しつつ、改めて見直しに向けた検討を行うこと、このような文案になっております。
 この附帯決議の含意でございますが、私どもといたしましては、今日、柳澤元大臣もおいでになっておられますが、九〇年代後半以降の不良債権処理の過程を経て、その後の郵貯、郵政の見直し、そして政策金融機関の見直しと、約十年掛けて金融セクターの改革を行ってきたんですが、残念ながら所期の目的はまだ達するに至っていないという思いが込められております。
 もちろん良くなった部分もございますが、世界の各国の金融産業と比べると、だんだん日本の金融産業というのは規模はともかくそのプレゼンスは下がり、そして民間金融機関、政策金融機関あるいは中央銀行も含めて、金融セクター全体として日本の産業を発展させるという方向に必ずしも十分に寄与できていない部分があるというふうな認識でありますので、今後改めて日本の金融セクターの在り方を再検討させていただきたい、こういう趣旨でございます。
 そこで、この附帯決議について、まず発議者にお伺いをいたしますが、こういう思いで付けさせていただいた附帯決議でございますが、どのような所感をお持ちかをお伺いしたいと思います。
#126
○衆議院議員(大野功統君) まず、大塚先生の方から、我々の議員立法、銀行等保有株並びに政投銀改正法案について賛成の方向である、大変有り難いお話ありがとうございます。
 それから、今回の、今お話のありました、御朗読いただきました附帯決議でございますけれども、まだ協議中と聞いておりますので、協議中のものについて口を挟むのはいかがかと思うところもありますけれども、大塚先生から事前に感想でもいいから述べよと、こういうお達しがございましたので、あえて感想として申し上げたいと思います。
 まず、今回の金融危機に当たりまして、我々の反省というのは、やっぱり民営化の中で金融危機になったときにどうするんだ、指定金融機関という制度は生きているのかと、こういうことがありました。その反省に基づいて改正法を作ったわけでございますけれども、衆議院の段階でその改正法、つまり政投銀の在り方について方向付けをしていただいた。それは、もう言うまでもありませんけれども、目的はあくまでも危機対応業務の的確な実施を確保する、そのための手段として、政府保有の株式三分の一を超えるとか、国の一定の関与をやるとか、こういうことによって指定金融機関としての役割をきちっと見直していこう、こういうことであります。
 今回の附帯決議に、今御説明ありましたけれども、もっともっと全員野球をやろうじゃないか、こういう趣旨でございまして、これは平時も金融危機とは切り離して当然そういう検討をやらなきゃいけないだろうし、金融危機のときは一層全員野球で、みんなそれぞれの役割があっていいんじゃないか。こういうことにつきましては私は異議を唱えない、そのとおりだと思います。
 ただ、全員野球をやる場合、いろんな問題あると思うんですね。一つは、例えばメーンプレーヤー、主役はやっぱり政投銀と金融公庫あるいは商中金でありますから、こういうところがお互いの縄張争いをやっていちゃ困る、消極的縄張争いを含めて、やっては困る、その辺をもっともっと一体感を持ってやってもらいたいなと。現場を見ていますと、この案件は小さいから政投銀では扱わないよと、こんなことも又聞きいたしております。そういうことは考えてもらいたいなと。
 それからもう一つ、民間の方ですけれども、民間金融機関ですけれども、今、私は危機対応についてのみ申し上げておるんですが、金融機能強化法とか、あるいは信用保証枠を拡大していく、あるいは政投銀が民間の金融機関が貸出しするとき保証を付ける、こういう意味で相当頑張ってくれているとは思います。新規貸出しは伸びていると思います、残高は余り伸びていないかもしれませんが。そういう意味で、そういう方向でやっていくのか、どういう方向でやったらいいのか、こういうことは検討に値するんではないか、このように思っているところでございます。だけど、なかなか民間金融機関は指定金融機関として手を挙げない、挙げてくれない、こういうことも念頭に置いておかなきゃいけないなと。
 それから、系統金融機関でございますが、系統金融機関は資金が余っている、その資金をどういうふうに利用していくかという問題を考えていかなきゃいけないなと。
 最後に、ゆうちょでございますが、ゆうちょ自体がまだビジネスモデルが明快になっていない、このところをまず明らかにしてから考えていくべきじゃないか。
 いずれにしても、金融危機対応のときにそれぞれの立場から全員野球をやってもらいたいなと。それから、平時においてそれぞれ、今回の法律とは関係なく平時においてどういうふうにというような勉強はこの話とは別途あってもいいかなと、こういうふうに思うところでございます。
#127
○大塚耕平君 大臣にも、この附帯決議の内容と先ほど私が申し上げました方向観について感想をお伺いしたいと思います。
#128
○国務大臣(与謝野馨君) まだ協議中でおられるので直接的なコメントを申し上げるのは僣越だと思います。
 ただ、一端の感想だけ申し上げますと、我々、四年前に政府系金融機関の改革というものをやって、そのときのたった一つの考え方というのは官から民へという考え方で、今から考えますと、物事というのはそんな単純なスローガンで判断していいかどうかというふうに私は今思っております。
 したがいまして、あらゆる金融セクター、ゆうちょ、系統あるいは一般金融機関、政府金融、あらゆる金融セクターを総合的に御検討いただくというのは私は大変有意義なことであり、今後の我々の金融というのはいかにあるべきかということは、やっぱり党派を超えて是非御検討いただきたいと思っております。
#129
○大塚耕平君 全く的確な御感想を承ったと思いますが、実は郵政改革のときにも随分小泉さん、竹中さんとも議論をさせていただきましたが、官から民へといって官民だけではなくて、公私という区分があると。実は、官民と公私という組合せで四通りの組合せがある中で、例えば郵政というのは仮に株式会社化されても公的な役割というのは担っているので、単に官が民になったからということで何か、もう何を自由にやってもいいとか、採算が取れなければ地方の郵便局は廃止してもいいとか、そういうことではないということで随分議論をさせていただいたんです。
 同様に、金融セクターというのは、産業の中で最も公的役割を強く持った民間の産業、セクターであります。だからこそ、いろいろアメリカやヨーロッパも日本の金融改革について彼らが絶好調のときには言いたいことを言っておりましたけれども、何のことはない、去年のリーマン・ショック以降の動きを見ていたら、金融セクターというのは最後は政府が支えなきゃいけないということを身をもって示しているわけでありまして、そういう立場にある金融セクターというのは、やはりどうあるべきなのかと、公の役割をどう果たしていくべきなのかということを考えると、今日のメガバンクのありよう、あるいは生損保のありよう、そして金融庁が今考え始めている下位の金融業態ですね、信金や信組の業態の垣根をなくすというような話も新聞報道で出ておりましたが、それらがどういうふうになっていったらいいのか。
 さらには、ゆうちょ銀行という大変巨大な銀行がこれから地域金融の中でどういうふうに立ち回っていくべきなのか。また、このゆうちょ銀行は、株式会社化されたとはいっても、郵政グループ全体が、彼らの担っている公的役割はどういうふうにしていったらいいのか。こういうことをこれから改めてしっかり議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 そういう観点で、今日は、郵政株式会社のホールディングカンパニーとしては副社長であり、ゆうちょ銀行としては社長である高木さんにおいでいただいておりますが、高木さん、簡単に感想でいいですので、この附帯決議にゆうちょ銀行等といってゆうちょを含めたことについて、適切かどうかということについてお答えをいただきたいと思います。
#130
○参考人(高木祥吉君) お答え申し上げます。
 まずお断りしたいんですが、そもそも附帯決議につきまして私がコメントする立場にございませんので、なかなか難しい面があるということは御理解いただきたいと思います。
 そういう前提の下で、これは金融セクター全体を指す中にゆうちょが入っていると、つまり、金融セクター全体のお話をされているという理解で、そのこと自身は当然といえば当然ではないかと私は個人的には思います。
#131
○大塚耕平君 もう高木さんとのお付き合いも私も長くなりましたので私はよく存じ上げているんですが、高木さんが金融庁長官をお辞めになった後に当選された議員の皆さんや若い議会職員の皆さんは御経歴を余り御存じないかもしれないので、金融庁長官以降のちょっと御経歴を簡単に自己紹介をしていただけたら助かるんですよ。本当に簡単で結構ですので。
#132
○参考人(高木祥吉君) 申し上げます。
 金融庁長官の後、郵政民営化準備室で副室長をして、それでその後、日本郵政が三年前の一月二十三日でございましたか、できたときに日本郵政の方に参っております。
#133
○大塚耕平君 金融庁長官であられたわけですね。
 大変申し訳ないんですが、私はもうお付き合いが長いので、高木さん個人については好きか嫌いかと言われれば嫌いな方ではないです。ただ、我々も仕事でありますのでいろいろこの場でつらい思いもさせたと思います。御承知かと思いますが、東京海上にある保険会社を合併しろといって強要をしたのではないかといって、大変不本意で、私としても不本意でありますが、私は高木さんを刑事告発をした立場です。
 東京海上に対する合併強要事件、御本人はそういう思いはないかもしれませんが、何が問題だと指摘されて国会で随分審議をしたという御記憶がありますか、簡単に述べてください。
#134
○参考人(高木祥吉君) 申し訳ありません。古い話でもうちょっと記憶にないんですが、いずれにいたしましても、強要云々で確かに先生からも、申し上げにくいんですが告発をいただきました。それで、それにつきましては、検察の方から犯罪性がないということで不起訴処分となっております。
#135
○大塚耕平君 おっしゃるとおりです。ただ、そのときに私が竹中さんにも御提示を申し上げて、もちろん御本人にも渡っていますが、東京海上の当時の森副社長とまだ局長であった高木さんが会談した会談録をこの場で配付をして、そこから議論をスタートさせていただいたんですが、それなりに、議論させていただいた結果の学習効果は出ておられるなということが今の最初の答弁で分かりました。
 というのは、その当時、与党の皆さんも大変お怒りになったんですけれども、東京海上の森副社長との間で、要は、金融庁の考えている方向に保険業界に対する指導を進めるために議員立法でもやらせてはどうかと考えたというような発言があって、一体、その立場をわきまえてないじゃないかと、議員立法をやらせてはどうかという発言が残っていたりして、まあ、まるで何か議会は自分たちのツールであるかのような、そういうことも、実は与党の皆さんからもお怒りの声をいただいたわけであります。
 しかし、今お話聞いていると、審議中の附帯決議にコメントする立場にはないと極めて的確な、お立場を認識した御発言でほっといたしましたが、私がお伺いしたいのは、これ、ゆうちょも含めてこれからもう一回我々見直しが必要だと思っているんですよ。郵政グループというのは金融セクターの中でやっぱり特別な役割を担っていくと思います。株式会社化は改める必要はないと思っております。
 そこで、金融庁長官ないしは局長、金融庁の幹部であった時代は、郵政改革は何が問題だから改革をしなくてはならないというふうに思っていらっしゃって、そして、部下に対してそういう指導をしておられましたか。何が問題だから郵政改革が必要だというふうに行政官として感じておられましたか。
#136
○参考人(高木祥吉君) お答え申し上げます。
 誠に恐縮でございますが、金融庁は金融庁として仕事をしているわけでございます。それで私、今それを離れていますからなかなか申し上げにくいんですが、いずれにしても、大きな問題の一つとして金融の問題、郵政事業全体の中で金融が、郵貯が二百兆、それから簡保が百三十兆ぐらいでございますか、この膨大な資金を集めているというところをどうするかという論点があったと思います。
#137
○大塚耕平君 いや、もう御列席の与党の先生方は御承知のとおり、郵政というのは金融というセクターの中で池の中の鯨のような存在だから、これではマーケットがゆがめられる、だからこれを今後どうしていったらいいんだと、おまけにそこに集まった資金は財投を通じて大変不要不急の予算に充てられている懸念があるという、主にこの二点だったんですよ。
 今は郵政株式会社の副社長として規模は拡大させる方向ですか。どういう方向で今経営を担っておられますか。
#138
○参考人(高木祥吉君) お答え申し上げます。
 ゆうちょにつきましては、私どもの立場といたしましては、法律にのっとってしっかり取り組んでいくという立場でございます。郵政民営化法第二条の基本理念として、資金のより自由な運用を通じた経済の活性化を図る旨規定されておりますので、我々は、その実現を通じて経済の活性化、金融の円滑化という課題に貢献していきたいと思って努力しております。
#139
○大塚耕平君 いや、高木さんね、あの当時は金融庁の立場だった、今は民間人としてと、これが問題なんですよ。もうまるで金融庁時代に言っておられたことと今の立ち居振る舞い、お考えというのが違っているとしたら、いや、それは大変残念なことであります。おまけに、先ほど自己紹介にあったように、実は金融庁長官の後に民営化準備室副室長としてお入りになって、郵政改革を国会や政治の意思に従って適切に進めるお立場だったんですよ。
 郵政民営化法案、成立したときの附帯決議には、「コンプライアンス面での態勢を確立すること。」と「透明性の高いルールの下、積極的な情報公開に努めること。」、こういう附帯決議が付いて、あなたは副室長として、いわんや元金融庁長官として郵政改革を適切に進めるためのお目付役だったわけですよ。
 ところが、平成十八年一月には郵政株式会社の代表取締役となって、今は副社長になっておられると。今は郵政の幹部のお立場で、その当時のことは別の人格なので忘れましたということであるとすると、だから天下りは問題なんですよ。これを天下りだというふうには断言はいたしませんけれども、私は、私たちは官僚組織必要だと思っているんですよ。優秀な官僚の皆さんには、当初の公僕としての使命感を忘れずに人生を全うしていただきたいなという思いで公務員改革のことも申し上げている。だから高木さんも、金融庁の幹部として郵政改革について持っておられた思いを今、副社長になられたとしても、その思いを持っていただかないと、御自分の中で多分葛藤があるはずなんですよね。なきゃ、また残念なことですし。
 そういう観点で今日はおいでいただいたんですけれども、例えばかんぽの宿、実は西川さんが随分責められていますけど、私は、西川さんは堂々と国会に出てきて実に毅然とした態度で、さすが大物バンカーだなという気がいたしておりますが、西川さんよりあなたの責任の方が重いですよ。準備室副室長として道筋を見届け、あれあれっと思っていたら今度は役員になって、役員の中で、せんだっても大門さんがこの委員会で取り上げたカード事業の決裁書なんかも、西川さんの下にはあなたの判こがあってですね。
 あなたは東京海上の事件のときに、東京海上に対して、ある保険会社を合併しろと言って強要をしたと、私たちはそういうふうに理解しているんですけれども。
 森さんという副社長が、半分脅しまがいだがと言われたのは心外であると、本当にそんなことをさせるんですかというふうに反論したのに対して、例えば、本件が破談になった場合、期待を持たせたその保険会社の契約者を不安に陥れ、契約者利益を害することになる、破談によって破綻すればなおさらだと。つまり、東京海上はそんな受け入れられませんと、金融庁に強要されて合併するのは受け入れられませんと言っていた。そのことを破談とおっしゃったんですが、破談になって破綻すればなおさらだと。契約者の利益を害したとは言えないかもしれないが、公益には反すると。森副社長は、公益に反するなんてどこに書いてあるんですかと、業法の。書いてありますよと。社会的、経済的に公益を害した場合には処分をすると書いてあると。業法の百三十三条にわざわざ公益と書いているのは業法の目的以上に裁量権があるということだと、あなたがおっしゃっているんです。保険行政を混乱させたということ、その結果、保険制度、健全性に悪影響を与え、契約者の不利益をもたらしたということになると。森副社長が、契約者の不利益とは言えないと言ったではないか、行政は今回の当社の行動で何が問題となるのかと反論されたのに対して、あなたは、行政に対して期待を抱かせたことだと、物すごい発言をしているんですよ。
 私、今回改めて保険業法、つまりかんぽ株式会社は今、これ保険業法の傘下にあるんですよ。百三十二条、百三十三条、あなたが金融庁の幹部として東京海上に対して強権を発動するために盾に取った保険業法の百三十二条と百三十三条には何て書いてあるかというと、百三十三条は、確かに、内閣総理大臣は、保険会社が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、業務の一部の停止若しくは取締役、執行役の解任を命じ、免許を取り消すことができると書いてある。これを盾に取ったわけですよ。そして、その中に公益を害する行為をしたときと書いてある。
 今回のかんぽ株式会社なんか、明らかに公益に害していますよ。あなたは、御自分が金融庁長官として、あるいは長官に上り詰めるまで金融庁のキャリアの幹部として行ってきた言動と、その後、郵政の準備室副室長になられて今日の副社長のお立場、ゆうちょ銀行においては社長ですよ、その立場で今行っておられることに自己矛盾は感じませんか。
#140
○参考人(高木祥吉君) お答え申し上げます。
 まず、当時の話について余り記憶は定かじゃないんですが、ちょっと反論するようで恐縮でございますが、当時の竹中大臣がコンプライアンス対応室というのを直接おつくりになって、るる御調査をされました。それで、その結果は当委員会で御報告を申し上げたと思うんですが、法令上といいますか、問題はないという御報告をたしか竹中大臣が申し上げたんではないかと思います。
 今の現状の方の郵政グループの関係につきましては、私は、決められた法律にのっとって、その枠内でしっかりした経営に努めたいということに尽きると思いますので、よろしくお願い申し上げます。
#141
○大塚耕平君 高木さん、余り不穏な空気が流れるのもいかがかと思うのでもう一回申し上げますが、付き合いも長いので、人間として好きか嫌いかと言われれば嫌いではないです。だけれども、私は、職務上申し上げなければならないことは申し上げます。また、それを聞かざるを得ない重要なお立場で今日までやってこられて、ひょっとすると次は郵政株式会社の社長になるかもしれないというお声もどうもあるようなんですが、私は、これまでの経緯を考えたら、もしそんなようなことになるような展開になったとしても、あなたは自らのこれまでのやはり御自分のプライドを守るためにも郵政株式会社の社長にはなるべきではないと私は思っております。だから、もしそういうような展開になったときでも私は社長には就任する気はありませんと今ここではっきり言えませんか。
#142
○参考人(高木祥吉君) お答え申し上げます。
 そもそもこの話、議論になっている、新聞等では拝見しましたが、私は全く関知していませんし承知もしておりません。ですから、人事の問題について私が決めるわけでもございませんので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
#143
○大塚耕平君 もう一回だけ聞きます。
 別に、あなたの意思を聞いているわけですから、私は仮定の話なのでお答えはするのは不適切だとは思うけれども、万が一そういう展開になったとしても私は立場上なるべきではないと思っているのでなりませんという個人の意見をおっしゃっていただけるかなと思って今期待をしたんですが、もう一回だけ聞きます。
 社長になる可能性はあるんですか。
#144
○参考人(高木祥吉君) 私個人の気持ちということでお答え申し上げますが、なりたいとは思っておりません。
#145
○大塚耕平君 分かりました。
 是非、金融セクターを健全な形にして、日本の産業を引っ張れる、また世界の金融界の中で日本の金融産業は冠たる地位にあるという形にするのが金融庁の行政マンとしてのやっぱり人生を全うされるということだと思いますので。郵政の外側にいてもそれはできることなんです。是非、そういう立場で我々に、あるいは与党の皆様を含めた政治の動きに協力をしていただきたいと思いますが。
 これは、今後郵政グループどうしていくかというのは与党の先生方にもよくお考えいただきたいんですけれども、西川さん御自身も全銀協の会長としては違うお考えだったんだけれども、今そのお立場の方があの立場、今のポストに就かれると、やはり自己矛盾に陥るわけです。高木さんもそうです。日本郵政グループというのは、今日のこの附帯決議の四項目めを今後与野党でしっかり話し合って、もう余り時間的余裕ないですよ、日本にとっては。短期間のうちに日本の金融セクターを再生させるというために、ゆうちょ銀行ないしは郵政グループをどう位置付けるかというときに、そのかじ取り役となる人は、西川さんのような金融界のトップであった方とか、高木さんのように元々ずっとかかわっていていろいろ、ひょっとするとまずい話も出てくるかもしれないという、リスクを抱えた方にやっていただくのではなくて違う方を充てていただきたいと思うし、私たちがもしそれを選べる立場になれば、そういう方を充てさせていただきたいと思っておりますし、そして、できれば日本郵政株式会社の幹部人事というのは国会同意人事にするべきだと私は思っております。
 この一連の流れに深く関与してこられました柳澤元大臣に、郵政の人事は国会同意事項にすべきだということについて御意見をお伺いし、そして最後に与謝野大臣にもその件について御所見をお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。
#146
○衆議院議員(柳澤伯夫君) 私も、今、大塚委員がいろいろお取り上げになられた、高木さんが金融庁長官であった当時の案件についても私が大臣のときの案件でございまして、処理は竹中大臣がなさったようですけれども、そういう意味合いではいろんなことを記憶によみがえらせてお聞きいたしておりました。
 それはそうなんですけれども、最後の御質疑の点について、私、もちろん郵政民営化法案のときは筆頭が山崎さんで私が次席というようなことでいろいろ関係のあった人間ではありますけれども、今、大塚委員が指摘されたこの問題については、私、今にわかにここで自らの意見として申し上げるような用意というか、また頭の中の整理もできませんので、大変恐縮ですけれども、お答えは差し控えさせていただきたいと、このように思います。
#147
○国務大臣(与謝野馨君) これは、少なくとも政府は一定数以上の株を最終的には持つことになるわけで、政府はその議決権の行使を通じて重大な事項については物が言えると、そういう仕組みになっております。
 しかし、前提は民営会社にするわけですから、民営会社の役員が国会同意人事というのは、やっぱり理屈の上ではなかなか整合性が取れない問題ではないかと思っております。
#148
○大塚耕平君 今日の段階ではそういう御答弁になろうかと思いますが、郵政グループをどういうふうに生かしていくかということによっては信金、信組、地銀、地方の金融機関の経営には大きな影響が出ますし、そのことは結局、地域経済や地域の中小企業の今後を左右することになると思っておりますので、是非与党の皆様におかれても十分な御議論に加わっていただきたいなというふうに思います。そのことをお願いして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#149
○大門実紀史君 日本共産党、大門でございます。
 本題に入る前にもう嫌な質問は先にしておきたいというふうに思いますけれども、与謝野さんとこの種の質問は余りしたくないというのが個人的な気持ちですが、私も職務上質問させていただきますけれども、まず申し上げたいのは、商品先物取引というのは、今までさんざん被害者を出してきた業界だということを前提でどうしても質問したいわけですけれども、今回報じられました先物業界ですね、政経政策研究会から与謝野さんへの献金ということですけれども、実は我が党、既にこのことは数年前から把握をしておりまして、二年前に、安倍内閣発足のときですかね、与謝野さんが官房長官のときにも赤旗で既に毎日新聞に載っていた内容は報道しておりますし、この問題というのはもっと歴史といいますか広がりがある問題でございまして、五年前にも我が党のしんぶん赤旗で報道していますけれども、先物業界から自民党の四十三人の議員に三年間で一億三千七百万円献金されていると。トップが与謝野さんでございました。三年間で二千九百八十万円ですから、今回出ている二十五万ずつ毎月で積もり積もってというよりもこのときの方が大きな問題じゃなかったかなと。残念ながら、ちなみにこのときは民主党の皆さんにも若干二人に献金が行っているということもありました。
 私も、先ほどありました証券取引法の改正のときに、この問題を一回だけ与謝野さんに質問しております。そのときに与謝野さんは大臣として、先物業界の献金に関係なく政策は決定しているというふうに信じておりますという答弁をいただいて、それ以上私は深く突っ込みませんでしたけれども。
 実は、この問題というのは、今回出ているオリエントだけの問題ではございませんで、九二年から〇二年にかけて先物業界というのは商品先物市場振興会というのをつくっておりました。その会則の中の目的にこういうふうに書かれております。先物市場の発展、振興を図るため、先物市場の制度に理解を有する国政関係議員及び候補者を後援すると明確に書かれていたわけでございます。このときから与謝野さんは献金を受け取っておられたので、そのことも含んでもらいたいと私は思うわけですけれども。
 この会は、実は政治資金規正法改正で政治団体に企業献金ができなくなったということを理由に、〇二年に解散をしております。そして、その後、今回問題になっているような個人献金形式でやっていくという平成の会、それと商取引政策研究会、そして今回問題になっています政経政策研究会が活発に個人献金という形式を取って献金をするというふうな流れになったわけでございます。これは全体の流れでございまして、元々はそういう国会議員を応援するというための献金が政治資金法改正に伴ってこういう形になったという流れなんですね。
 そういう点、いろいろ御答弁ありましたけれども、与謝野さん自身としてはもちろん御存じだと思うんですが、この流れは御存じだったというふうに思いますが、その点、いかがですか。
#150
○国務大臣(与謝野馨君) 当然企業献金に関しては厳しくなったわけでございまして、各業界とも多分、この業界だけではなく、政治資金の調達、献金というものは非常に難しくなってきたと、一部政治資金規正法上できるパーティーという形に変わっていったと、そういう流れであると思っております。
#151
○大門実紀史君 ですから、そのオリエントだけでいえば、加藤さんのことでいえば、おっしゃったようなこと、別に私うそだと思っておりません。多分そういう長い付き合いでそういうこともあり得るかと思いますが、与謝野さんはほかのところからも含めて、この業界ほかからも献金を受けられてパーティー券を買ってもらっているということありますので、そこだけクローズアップすると、何か個人的な関係で足長おじさんで、か分かりませんけれども、問題はそういうものではないということで御認識をいただきたいのと。
 もう一つは、この先物業界は実は取引法改正のときに規制強化しないでほしいというのは確かにあったんですけれども、実はこの業界の最大の要望は、長年にわたる最大の要望は税制改正要望でございます。これは先物協会の十年というのがありますけれども、毎年、自民党税調に対して金融関係の、取引関係の要望をすると。それが自民税調の中に取り込んでもらうとこういうふうにニュースで、今回の私たちの要求が自民税調に盛り込まれましたと、このときは申告分離課税は恒久化されましたとか、こういうふうに税制要望を毎年やって、自民税調に入れてもらっている、入れてもらっていないと、そういうことをやってきた団体で、これが一番の私は長い目で見るとこの業界の最大の要望だったわけです。
 そういう点でいきますと、与謝野さんが言われるとおり、大臣のときに直接何かを便宜を図るということは、なかなか私もそういうことはされないんじゃないかというふうに逆に思ったりするわけですけど、むしろ自民税調ですね、自民税調に入れば大体次の税制改正に入ってしまうということがありますので、自民税調との関係の方が私はちょっと気になるんですけれども。
 つまり、与謝野さんは自民党税調の副会長、そして会長、顧問と務めておられました。そういう税調メンバーのときに、こういう先物業界の方々からこういう税制改正の要望をお受けになったということはございますか。
#152
○国務大臣(与謝野馨君) 私、副会長、税調会長、それから一昨年の暮れは税調の小委員長もやっておりまして、いろいろな税制について物事を決めたりしておりましたけれども、私が税調の幹部をやっているときの大きな懸案として、商品取引業界からの税制要望というのはなかったと思っております。
#153
○大門実紀史君 今日は法案審議の日ですので、もうこれ以上今日は触れませんけど、申し上げたいのは、オリエントの献金の形はやっぱり違法性高いので、違法性がはっきりしたときはやっぱりお返しになるべきだというふうに思いますが、その点、いかがですか。
#154
○国務大臣(与謝野馨君) 二十八年前に始まった話なので、どれだけ分かるかということは私は申し上げられませんけれども、大門先生言われるように、ある物事がはっきりしたというときには、私もそういう事実に基づいてきちんとした適切な行動を取らなければならないと思っております。
#155
○大門実紀史君 もうこの問題はやめますけど、とにかくそういう違法献金の疑いがある問題と、大きな意味でいえば、私は与謝野さんだけじゃないと思っているんですね。名簿を持っていますけれども、ほかの自民党議員の方々にも先物業界はかなり献金をしておりますし、パーティー券を買っています。それがさっき言った、政策決定に自分たちの要望を入れてくれというところになっている深い問題だと、広い問題だと思っております。
 これは改めてまたどこかで取り上げたいと思いますけど、根本はやっぱりこの機会に企業・団体献金を本当に禁止すると。もうこれだけ次々出てくるわけですから、是非そのことも真剣に検討していくべきだということを申し上げて、本題の方に入りたいというふうに思います。
 ちょっと今日、時間が押しているようでございますので、ちょっと質問通告したとおりいけないかも分かりませんが、まず民主党の皆さんにお聞きしたいと思います。
 今回の民主党提出の法案は、もうすばらしいというふうに思います。文句の付けようがございません。ただ、今、中小企業の負担軽減といっても、今回法人のレベルが議論になっていますけど、私、法人にもならない、もっと、もう少し小さな、お父さん、お母さんでやっているレベルですね、このところにやっぱりいろんな手当てをする必要があると思っておりまして、この間でいきますと所得税法五十六条の問題、家族従業員の経費が認められない、そのために税負担も高くなっていると。この部分はずっとちょっとエアポケットになっていますので、こういうほんの小業者、小零細業者のところに光を当てるというためにもこの五十六条をもう早く撤廃して、世界でも恥ずかしいわけですから、こんなことをやっている国はないわけですから。
 ずっと取り上げてきて、与謝野大臣は研究してみると、税務当局も抜本改正の中で検討していきますというふうになっています。この先、政権がどうなるかということもありますけど、民主党として一度峰崎先生に議論の俎上にはのせましょうという答弁もいただいていますけど、改めて民主党としてこの五十六条問題どうお考えか、簡潔に言ってもらえればと思います。
#156
○尾立源幸君 大門委員よりも、四月の二十三日、峰崎委員に質問がありお答えした件でございますが、もう請願も多数これまで提出されておりますし、問題点も非常によく分かりやすく国会でも議論させていただきましたので、我々も時代の流れに合った、また経済状況の変化に合った、そういう制度に、所得税抜本改革の中できっちりと取り上げて議論をして、前向きに検討していきたいと思っております。
#157
○大門実紀史君 ありがとうございました。
 それでは、与党の方の法案なんですけど、質問しようと思ったんですけど、もう前回この株買取りはさんざん質問いたしました。もう論外だと、こんなものはと。今回更に論外の中身になっておりますので、もうお聞きすることも、聞いても唇寒しという感じがあります。
 政投銀のことと関連して一つ指摘だけさせてもらうと、今回どうしてこういう状況で更に出てきたかというと、私、あのJ―REIT、今回、この委員会でも取り上げましたけれども、不動産業界のJ―REIT救済が具体的な目的じゃないかというふうに思っております。これも質問しても、いや、特定の業界のためではありませんと、同じ答えが返ってくると思うのでもうあえて質問しませんけど、あの推移を見れば必ず分かるのは、このJ―REIT救済のためにいろんなスキームが組まれているという点で、先ほど大塚先生からありました郵貯マネーをそれに呼び込むということも含めて、私、今回の法案は、つまらないものをまた出してきたというよりも、そういう具体的な目標を持っているという点で厳しく指摘しておきたいと。もちろん反対でございます。
 もう法案についてはほかに議論もありましたので、ちょっと緊喫の問題で取り上げさせてもらいたいと思うんですけど、通貨オプション契約の問題で今新しい問題が起きています。銀行と中小企業の間で大変な事態になっていますんで取り上げたいと思いますけど。
 通貨オプションというのは先物取引と並ぶデリバティブ取引でございます。どう言いますか、通貨をある一定の時期に売る権利、オプションですね、売る権利、買う権利を取引するというようなことで、大変ややこしい仕組みなんですけれども、素人にはなかなか分からない、普通の中小企業には分からないような仕組みでございますが、トラブルが急増しております。ちなみに、みずほ銀行から資料を提出してもらいましたけど、この二年間で百件を超える苦情が出ておりまして、これは氷山の一角でございます。銀行自身の調査でこれだけ出ているということでございます。
 これ、法律上は店頭の金融デリバティブ取引の一つと位置付けられていますけれども、リスクが大変高いものでございまして、不招請勧誘は原則禁止ということになっております。つまり、お客さんの方から説明してほしいとか勧誘の要請がなければ電話とか訪問による勧誘は禁止されているという商品でございます。
 ただし、例外規定がありまして、これが今問題になっているんですけれども、不招請勧誘を禁止しない場合ですけれども、例外規定ですが、外国貿易その他の外国為替取引に関する業務を行う法人については不招請勧誘をしてもいい、つまり訪問販売とか電話勧誘を行ってよいということになっています。この例外規定というのは、具体的に言えば貿易業者とか、何なんですかね、外貨取引を行うような業者で、極めて限定的に解釈されるべきものだと私は思うんですけど。
 改めて確認しておきたいんですけど、一般論で結構です。この例外に当たる業者なんですけど、例えば、ある建設業者が国内の材木業者から材木を買って家を建てるとします、建てるとします。この材木というのは確かに輸入材が多いので為替の変動の影響を受けないとは限りません、受けるといえば受けます。こういう場合がどうなるのかとか。あるいは、町の小さな、商店街のちっちゃなおもちゃ屋さんがあるとします。おもちゃというのも今外国で生産が多いわけですね。おもちゃの卸屋さんから仕入れると。ですから、その商店街の小さなおもちゃ屋さんは為替変動の影響を受けるといえば受けるということも言えるわけですけれども。
 こういうふうな一般の仕事をしている方で、たまたま仕入れに輸入品が絡んで為替の影響を受けるかもしれないと。こんな人までこの例外規定に入るのかどうか。入るとこういう人たちは不招請勧誘の禁止の対象から外れてしまうわけですけれども、こういう一般の国内の問屋さんから円で材料を仕入れている、こういう人までこの例外規定に入るのかどうか、金融庁の見解を聞いておきたいと思います。
#158
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 あくまで一般論としてお答えをさせていただきますが、先生御指摘のようなケースについてでございますが、国内の建設業者が国内の材木業者から輸入物の材木を日本円で仕入れるというようなことをもって、当該建設業者に対する店頭金融先物取引の勧誘が御指摘のような不招請勧誘の禁止の例外になるというふうには考えておりません。
 したがって、例外規定といいますか、この例外というものには当たらないというふうに考えております。
#159
○大門実紀史君 この本当に府令ですね、正確に言えば、もうそういうことになるわけですけれども。
 ところが、今、大のみずほが、メガバンクのみずほが何をやっているかというと、この例外規定を拡大解釈して、どんどん通貨オプション取引を売りまくっているという問題でございます。
 具体的な例を申し上げますと、私のところに相談が来た例でいきますと、東京の建設業者の方で、仮にA社としておきます。売上げは年間十数億ですから、中堅以上の規模の建設業者でございます、会社でございます。もちろん今、材料は大体輸入材が多いんで、輸入された建材を使用されているというふうなことですが、ここにみずほ銀行から突然電話が掛かってきて、まず当座貸越しについていかがですかというセールストークの電話が掛かってきたと。それまでみずほとは全く取引のない会社でございます。当座貸越しの話、融資関係の話は、メガバンクからだったら、それは聞いてみたいとなりますね。それで来てもらったと。そのときに通貨オプションの勧誘が始まったんです。
 結論的に、みずほが言うには、材料費が上がったときの保険のようなものだということで入ってもらえませんかということで勧誘されたということで、当時は金融危機の前ですから円安ドル高の傾向だったと思いますけど、みずほは、今後は円安が基調になると、円安が基調になると。円高ドル安になってもせいぜい百五円ぐらいで、百円までなることはない、だから損はしませんということで説明をして、結局このA社の方は、当座貸越し契約と通貨オプション契約を同時に契約しております。つまり、訪問によって契約をしたと。不招請勧誘を外れてやっているわけですね。
 これが大変な事態になりまして、もう御存じのとおり、どういう契約かというと、契約した金額よりも円安になればみずほがその方にお金を支払う、円高になればその方がみずほに対してお金を支払わなきゃならない、こういう通貨オプション取引でございますけれども、その後、金融危機が起きまして急激な円高になったということで、このA社は一千万円以上の大損失を被りました。それがどんどんどんどん続きますので、契約の解除を、もう契約しているとどんどん取られると。解除を申し入れたら、解約費用が一億円以上掛かると言われてびっくりされまして、これも五年契約、こういうリスクの高いものを五年で契約させるというのもどうなのかと思いますが、それでこういう違約金が生じたということでございます。
 この場合、みずほのこのやり方の問題点は、一点目は、先ほど申し上げましたけど、当然これは不招請勧誘の禁止の対象になる業者でありますけれども、さっきの例外を拡大解釈して、為替の変動を受けるところはすべて例外なんだというふうに拡大解釈をして売りまくる、訪問販売、電話勧誘をやっていると。大のみずほがですよ、全国でやっているんですよ、大問題ですよね、これ。
 もう一つは、解約費用についても、金融商品取引法の三十七条の三では書面によってきちっと説明しなさいとなっていますけれども、解約したときにそんなに莫大なお金が取られるということは一切説明しておりません。
 ちなみに、名前は言わないでくれということなので言いませんけど、もう一つのメガバンクですね、大体分かると思いますけれども、そのもう一つのメガバンクは、解約のときにどれぐらい解約費用が掛かりますかというのを具体的な数字で、あなたの契約の場合は幾らですということをちゃんと親切に説明をしております。みずほは一切説明をしておりません。これでいきますと、この金融商品取引法三十七条の三の契約締結のときの説明義務にも違反しているんじゃないかと思いますし、更に言えば、こういう融資と一緒にとか、あるいは融資先にこういうものをどうですかというのは、三井住友で大問題になりましたああいう優越的地位の濫用にも引っかかる可能性が高いと私は思っております。
 メガバンクのみずほのことでございますし、この通貨オプションというのはもう大量にこの間販売されているものでございますので、この不招請勧誘禁止違反、契約事項の説明も不十分と。さっき言った優越的地位を濫用している可能性も高いということで、みずほ銀行全体にかかわる大問題でございますので、至急、私の方で資料もございますので、金融庁に提出もしても構いませんので、調査も含めて厳正に指導してもらいたいと思いますが、いかがですか。
#160
○政府参考人(三國谷勝範君) お答えいたします。
 個別の事案についてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として申し上げますと、金融機関がデリバティブ商品などを販売する際には、金融商品取引法などの関係法令にのっとった勧誘を行うこと、優越的な地位を不当に利用し、取引において顧客に不利益を与える行為を行わないこと、また、中途解約時の解約精算金の発生可能性、その計算方法について創意工夫をしながら書面を交付して説明することが重要と認識しております。
 金融庁といたしましては、各金融機関が関係法令等を遵守するとともに、説明体制の整備に万全を期すよう十分な取組を行うことが重要と考えており、このような観点から、適切な検査監督に努めてまいりたいと考えております。
#161
○大門実紀史君 まあ三國谷さんとはもうあうんの呼吸で、そういう一般論としてと言われたときは必ず指導していただいておるので、信頼したいと思います。
 三國谷さんは今日の報道によりますと御栄転だそうでございまして、恐らく私としては今日の質問が三國谷さんに対する最後の質問になるというふうに思います。貸金業法の改正、あるいは個々にはいろいろありますけど、全体として、金融行政が利用者保護の方にかじを切るときに大きな役割を果たされたというふうに思います。心から敬意と感謝を申し上げておきたいと思います。
 今日は、これで質問を終わります。
    ─────────────
#162
○委員長(円より子君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、中曽根弘文君及び林芳正君が委員を辞任され、その補欠として神取忍君及び丸山和也君が選任されました。
    ─────────────
#163
○委員長(円より子君) 他に御発言もないようですから、四案に対する質疑は終局したものと認めます。
 法人税法の一部を改正する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の両案の修正について大塚耕平君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。大塚耕平君。
#164
○大塚耕平君 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表して、ただいま議題となりました法人税法の一部を改正する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。
 修正案の内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございますが、両法律案の施行期日を平成二十一年六月一日から公布の日に改めようとするものでございます。
 なお、両法律案の適用関係につきましては、原案と同様、平成二十一年六月一日をもって区分することとしております。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をいただきますようお願い申し上げます。
#165
○委員長(円より子君) この際、法人税法の一部を改正する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案の両法律案は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から両法律案に対する意見を聴取いたします。与謝野財務大臣。
#166
○国務大臣(与謝野馨君) ただいまの法人税法の一部を改正する法律案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、政府としては反対でございます。
#167
○委員長(円より子君) これより四案及び修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#168
○大門実紀史君 日本共産党を代表して、銀行の株式保有制限法改正案、日本政策投資銀行法改正案については反対、民主党提出の二法案の原案並びに修正案に賛成の討論を行います。
 銀行の株式保有制限法改正案は、公的資金で買い取る銀行保有資産を株式だけではなくETFやJ―REITなどの金融商品にまで広げるものです。株価引上げのために公的資金を使うことは金融機関の自己規律を失わせ、かえって金融システムの弱体化をもたらすものであり、反対です。
 次に、株式会社日本政策投資銀行法改正案についてであります。
 既に政投銀は個別大企業に対する直接融資という異例の救済策を実施していますが、この資本増強により更に最大十五兆円の大企業向け支援を上乗せすることになります。このような救済策の拡大は、大企業の経営責任を不問に付すだけではなく、過剰融資の焦げ付きによる巨額な国民負担の危険を高めるものであり、反対です。
 民主党提出の二法案は、経済危機の直撃を受ける中小企業の経営を支援するものであり、賛成です。
 以上で討論を終わります。
#169
○委員長(円より子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#170
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、尾立源幸君から発言を求められておりますので、これを許します。尾立源幸君。
#171
○尾立源幸君 私は、ただいま可決されました株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党を代表して、各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
 一 今般の追加出資措置を踏まえ、株式会社日本政策投資銀行による危機対応業務の実施に際しては、これまで蓄積してきたノウハウ等の積極的活用などを通じた適切な審査の下で、必要な資金が円滑に供給されるよう業務の実施に万全を期すこと。
 一 現下の国際金融危機に伴う経済金融情勢の悪化の下で、中小企業向け貸出残高が引き続き低下傾向にあることを踏まえ、株式会社日本政策金融公庫の行う中小・小規模企業向け融資の更なる円滑化に努めること。また、日本政策投資銀行の行う大企業・中堅企業向けの危機対応業務の実施に当たっては、その関連の中小・小規模企業に対する金融の円滑化にも十分配慮すること。
 一 日本政策投資銀行の株式の保有の在り方等を見直し、必要な措置を講ずるに際しては、会社の業務運営の公共性の確保、会社が長期の投融資機能を果たしていくために必要となる安定的な資金調達基盤の確保、競争力のある人材を確保できる体制の構築等に留意して検討を行い、会社の長期的企業価値が毀損されることのないよう適切な措置を講ずること。
 一 日本政策投資銀行や日本政策金融公庫等の担う政策金融の今後の在り方については、その機能と役割の重要性を再確認した上で、民間金融機関のみならず、系統金融機関、ゆうちょ銀行等も含めた我が国金融セクター全体との関係などにも留意しつつ、改めて見直しに向けた検討を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#172
○委員長(円より子君) ただいま尾立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#173
○委員長(円より子君) 全会一致と認めます。よって、尾立君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、与謝野財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。与謝野財務大臣。
#174
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配慮してまいりたいと存じます。
#175
○委員長(円より子君) 次に、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#176
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、尾立源幸君から発言を求められておりますので、これを許します。尾立源幸君。
#177
○尾立源幸君 私は、ただいま可決されました銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党を代表して、各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府及び関係者は、次の事項について、十分配慮すべきである。
 一 本法律案は、本年三月の銀行等保有株式取得機構による買取りの再開のための法律案の審議に際し、当委員会が付した附帯決議の趣旨を踏まえ、その後の企業の資金繰り悪化などに対処するための金融システムの安定に向けた追加的措置として講じられるものであることを重く受け止め、買取りの実施に当たっては的確な効果を発現できるよう最大限の努力をすること。
 一 銀行等保有株式取得機構によるETF(上場投資信託)及びJ―REIT(上場不動産投資信託)の買取りに当たっては、国民負担を最小にするように、慎重な審査を行うこと。
   また、今後の金融機関によるETF及びJ―REITのような価格変動の大きい金融商品の投資に当たっては、金融機関が中小企業金融を始めとする金融仲介機能を適切に発揮できるよう配意し、適切なリスク管理体制の整備に努めること。
 一 銀行等保有株式取得機構による買取商品の選定に当たっては公平性を担保するとともに、買入価格の透明性に十分配慮すること。
 一 取得株式の議決権については、国民資産を守る等の公共性の観点を踏まえ、適切に行使するとともに、取得株式等の買取商品の将来の売却に当たっては、市場の安定性に配慮しながら、売却価値がより高まるよう努めること。
 一 銀行等保有株式取得機構による買取りが企業金融の円滑化に与えた効果等を検証するため、買取り及び売却等の状況について適切な情報開示を行うこと。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#178
○委員長(円より子君) ただいま尾立君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#179
○委員長(円より子君) 全会一致と認めます。よって、尾立君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、与謝野内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。与謝野内閣府特命担当大臣。
#180
○国務大臣(与謝野馨君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
#181
○委員長(円より子君) 次に、法人税法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 まず、大塚君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#182
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、大塚君提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
 修正部分を除いた原案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#183
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
#184
○委員長(円より子君) 次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 まず、大塚君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#185
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、大塚君提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
 修正部分を除いた原案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#186
○委員長(円より子君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
 なお、四案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#187
○委員長(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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