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2009/03/30 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 外交防衛委員会 第6号
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2009/03/30 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 外交防衛委員会 第6号

#1
第171回国会 外交防衛委員会 第6号
平成二十一年三月三十日(月曜日)
   午前九時三十三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任   
     山口那津男君     風間  昶君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         榛葉賀津也君
    理 事
                浅尾慶一郎君
                一川 保夫君
                白  眞勲君
                浅野 勝人君
                木村  仁君
    委 員
                石井  一君
                犬塚 直史君
                風間 直樹君
                谷岡 郁子君
                広中和歌子君
                藤田 幸久君
                岸  信夫君
                小池 正勝君
                佐藤 正久君
                橋本 聖子君
                山本 一太君
                風間  昶君
                浜田 昌良君
                井上 哲士君
                山内 徳信君
   国務大臣
       外務大臣     中曽根弘文君
       防衛大臣     浜田 靖一君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  鴻池 祥肇君
   副大臣
       総務副大臣    倉田 雅年君
       外務副大臣    橋本 聖子君
       防衛副大臣    北村 誠吾君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  末松 信介君
       防衛大臣政務官  岸  信夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        堀田 光明君
   政府参考人
       人事院事務総局
       人材局長     尾西 雅博君
       外務大臣官房長  河相 周夫君
       外務大臣官房審
       議官       羽田 浩二君
       外務大臣官房参
       事官       香川 剛廣君
       外務省中東アフ
       リカ局アフリカ
       審議官      秋元 義孝君
       防衛省防衛政策
       局長       高見澤將林君
       防衛省運用企画
       局長       徳地 秀士君
       防衛省経理装備
       局長       長岡 憲宗君
       防衛省地方協力
       局長       井上 源三君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務
 する外務公務員の給与に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十七日、山口那津男君が委員を辞任され、その補欠として風間昶君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(榛葉賀津也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として人事院事務総局人材局長尾西雅博君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(榛葉賀津也君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(榛葉賀津也君) 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○浅尾慶一郎君 北朝鮮のいわゆる飛翔体の発射の問題について、先に在勤法の質疑に入る前に質問をさせていただきたいと思いますが、幾つか質問がございますので、ちょっと早口になるかもしれませんが、御容赦いただいてお願いしたいと思います。
 まず、一番目の質問でございますが、我が国の政府の立場、そして割と多くの日本と緊密な関係を取っている国の立場も、この飛翔体の発射は安保理決議に反するという立場に立っております。そして、近来の報道によりますと、ロシアの外務次官も北朝鮮は飛翔体の発射を自制すべきだという発言をされているということでありますが、できるだけその発射をさせないという外交努力が必要だろうというふうに思っておりますが、安保理決議に反するということであれば、是非、北朝鮮の発射前に自制を求める安保理の議長声明等々を求めていくべきだと思いますが、その点について外務大臣はどのような努力をされているか、伺いたいと思います。
#7
○国務大臣(中曽根弘文君) 我が国といたしましては、前からこの委員会でも申し上げておりますけれども、まず、北朝鮮がそのような発射をする、そういう事態にならないように、関係国が緊密な連絡を取りましてならないように努力するということが最も重要であると、そういうふうに考えておりまして、北朝鮮がこの地域の平和と安定を損なうような行動を慎むべきであるということにつきましては、韓国やアメリカはもちろんでございますが、中国やロシアに対しましても働きかけ、また意見交換を行い、そして一致をしているところでございます。日米韓で緊密な連携を取っておりますし、また中国やロシア等に対する働きかけも行っておりますが、さらには、当然のことながら北朝鮮に対する直接的な働きかけも行っておるところでございます。
 今日、実はこの委員会が終了後、私、ハーグに参りまして、あしたのアフガニスタンの国際会議に出席をする予定でございますけれども、その際にも、出席する関係国の外相レベルでまたこのことについて話合いを行い、働きかけを行う予定でございます。
 いずれにいたしましても、種々の手だてをぎりぎりまで行っていきたいと思っております。
#8
○浅尾慶一郎君 私の質問は、安保理決議に反するということであるので、事前に、発射前に安保理の議長声明を得ておくことがその後の安保理での我が国の主張に資するのではないか、役に立つのではないかということなので、是非外務省としても事前に、発射前に、安保理の決議という形でなくても声明でも結構ですから、そういうもの、自制を求める声明を得るように努力をしてほしいということでありますので、お願いしたいと思います。
#9
○国務大臣(中曽根弘文君) 安保理での事前の決議ということでございますが、既に一七一八号が発出されて、これも全会一致で二〇〇六年に採択されているわけでありますが、先ほどからの繰り返しになって恐縮でございますが、十分に意見交換を行いまして、そしてまずは発射をさせないようなそういう努力をするということが、やはりこれが今におきましては大事なんじゃないかと。国連の安保理で議論するということも一つの方法かもしれませんが、現実的な面では、現在そういうような努力を続けるということではないかと思っております。
#10
○浅尾慶一郎君 ですから、安保理に反すると、今おっしゃったまさに一七一八ですか、かつての決議に反するので自制をしろということを安保理の中で議長声明等で求めていくべきだということを申し上げているんです。
#11
○国務大臣(中曽根弘文君) そういう点も含めまして、関係各国と協議を今行っているところでございます。
#12
○浅尾慶一郎君 是非、事前の声明等を得ておくことが、その事後に、仮に飛翔体の発射した後のいろんな外交の活動でも資するものだと思いますので、是非そういうふうにしていただくようにお願いしたいと思います。
 次に、いわゆる緊急対処要領による情報伝達について伺いたいと思いますが、これは現在の情報伝達の経緯をまず確認させていただきたいと思いますけれども、防衛省から内閣官房、そして内閣官房から消防庁、消防庁から都道府県、都道府県から市町村へとファクスあるいは無線という流れで流れることになっておりますけれども、まず、防衛省から最終的に市町村まで行くのに何分ぐらい掛かることが想定されていますか。
#13
○委員長(榛葉賀津也君) どなたですか、どなたに質問ですか。
#14
○浅尾慶一郎君 これは事前に通告してありますから、内閣官房か防衛省かどちらか……
#15
○委員長(榛葉賀津也君) 鴻池内閣官房副長官。
#16
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) 一分です。
#17
○浅尾慶一郎君 間違いなく一分で、ファクスという手だても使っておりますが、なおかつ今申し上げましたように防衛省、内閣官房、消防庁、都道府県、市町村という流れになっていますが、それだけ経由しても一分で通るということでよろしいんですね。
#18
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) エムネットというシステムを使って一分ということで確認をいたしております。そのように信じていただいて結構だと思います。
#19
○浅尾慶一郎君 エムネットというのは、実は今申し上げた流れとは別の流れだと思いますが、これはすべての市町村に対象になっているという理解でよろしいですか。私の聞いているところでは、すべての市町村にエムネットで行くということではないということですし、これは導入をした市町村だけというふうに聞いておりますけれども、その点はどうでしょうか。
#20
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) エムネットの整備というのは、先生の御質問もありということで勉強さしていただきましたが、先生の御心配のように、全国ネットとしてはいまだに整備はされていないということは事実でございます。全国千八百三の市町村のうち千二百四十一市町村までは確実に整備されているということでございますが、今後につきましては、発射される予定といいますか、予告の日までにこれを完全に実施していきたいと、怪しげなところにはですよ、怪しげなところには。怪しげでないところは今後の話になろうかと思います。
#21
○浅尾慶一郎君 危険性のある地域についてはすべてエムネットを入れて一分でということでありますが、将来を考えれば、今回のことを契機に各市町村を喚起して、これは少しエムネットについて御説明いただければと思いますが、市町村側でパソコンにプログラムをインストールすると一分で届くということですから、そんなに手間がないということであればすべての市町村に導入してもらうように、内閣官房としても内閣全体として声掛けをしていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#22
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) エムネットの運用につきましては、御存じのとおり今回が初めてということでございますので、今、浅尾委員の御発言のとおり、そのように進めていく必要があると私も判断をいたしております。
#23
○浅尾慶一郎君 万が一、飛翔体の一部が落下されるようなおそれがある場合には、どのような文言が防災無線等から流れるのか、これは総務副大臣に伺うことになるのだと思いますが、教えていただければと思います。
#24
○副大臣(倉田雅年君) 万が一、飛翔体が打ち上げの場合、これはJアラートのことをお聞きになっているんでしょうかね。
#25
○浅尾慶一郎君 そうです。
#26
○副大臣(倉田雅年君) そういう具合に理解して、Jアラートというシステムありまして、御承知のとおり、内閣官房又は気象庁から消防庁に伝達があった場合に、人工衛星を通じて各市町村等へと、専用の小型受信機を持っている市町村等ですが、そこへと伝達が行くということでありますが、消防庁は機械設置していますが、発信をしてくるところは内閣官房ないし気象庁ですから、そのJアラートをお使いになるか否かということは内閣官房の方で御判断をなさると、こういうシステムになっているわけですね。
#27
○浅尾慶一郎君 済みません、質問の趣旨は、どういう文言が流れるかというだけです。定型の文言があるはずですから。
#28
○副大臣(倉田雅年君) 今回の場合ですか。
#29
○浅尾慶一郎君 はい。
#30
○副大臣(倉田雅年君) 今回の場合。
 今回の場合については、Jアラートを使用される判断をなさるか否かということ、まだ伺っておりません。
#31
○浅尾慶一郎君 定型文言なんで、文言を読んでいただきたいということです。
#32
○副大臣(倉田雅年君) Jアラートを使う場合ということですね。
#33
○浅尾慶一郎君 はい。
#34
○副大臣(倉田雅年君) はい、分かりました。
#35
○委員長(榛葉賀津也君) 倉田総務副大臣、委員長の指名を待って発言をしてください。
#36
○副大臣(倉田雅年君) はい、失礼しました。
#37
○委員長(榛葉賀津也君) 倉田総務副大臣。
#38
○副大臣(倉田雅年君) その場合、弾道ミサイル攻撃のあった場合という仮定でございますよ。その文言を申し上げます。今回の場合じゃありませんよ。
 ミサイル発射情報、ミサイル発射情報、当地域に着弾する可能性があります、屋内に避難し、テレビ、ラジオをつけてくださいというのがJアラートを使用した場合には使われる文言ということになっております。
#39
○浅尾慶一郎君 ちなみに、官房副長官に伺うのがいいのか、倉田総務副大臣に伺うのがいいのか、先ほどのエムネットの場合はどういう文言が、定型文言があると思いますが、流れますか。
#40
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) ただいまの副大臣のお答えと同様のものでなければならないでしょうね。
#41
○浅尾慶一郎君 そうすると、エムネットの場合でもJアラートでも文言は一緒だということの確認をさせていただきたいと思います。
 次に、これ地域の防災無線を使って流すということだと思いますが、同時にテレビ、ラジオでの周知徹底ということも必要だろうと思います。何かございますか。
#42
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) そばからやかましい言うたものですから聞こえてなかったんで、済みません、簡単に。
#43
○浅尾慶一郎君 今のJアラート、エムネットで同じ文言が流れるということでありますが、地域の防災無線を使って流していくということだと思いますけれども、同時にテレビ、ラジオによる国民への情報伝達ということが必要になってくるだろうと。武力事態の場合はテレビ、ラジオによる強制放送というのがありますが、今回はもちろんそういうことではありませんので、任意の放送だということだと思いますが、どういう形でマスコミ、報道機関にはその放送の協力を求めていくおつもりでしょうか。
#44
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) 先ほどのとおり、防衛省からファクスなり電話なりで情報が伝われば、すぐさま放送、マスメディア関係にも一分以内に流すと、こういうシステムをつくってあるようでございますので、先ほどの御質問とちょっと話が変わってしまって申し訳ないんですけれども、このいわゆる武力攻撃ではないという判断を政府はいたしておりますので、エムネットを通じて自由に、と言っても基本的には一緒でしょうけれども、発言を、発言というか情報を流させていただくと、こういうことでございます。
#45
○浅尾慶一郎君 当然、今回の場合は事前に分かっているわけですから、流す文言はある程度、当然のことですけれども事前に作っておく必要があると思いますし、できれば、こういう文言が仮に危険性があるという場合にはその地域に流れますよということも周知徹底しておいた方が、関連する地域の住民は混乱をしないんではないかなというふうに思いますので、そのことは要望させていただきたいと思いますが、何かもしお答えがあれば。
#46
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) ただいまの御意見につきましては、大変重要かつ鮮明なことであろうかと思いますので、十分検討させていただきたいと思います。
#47
○浅尾慶一郎君 今の前の質問と絡みますが、できればそのことをマスコミを通じて事前に周知するということも重要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
#48
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) 了解しました。
#49
○浅尾慶一郎君 次に、この飛翔体の、仮に、今は警戒ということですから、その地域の住民のところに落下物が落ちてくるような場合にはどういう対処方法をその住民はしておけばいいのかということを、今想定される範囲でお答えいただければと思います。ブースターが切り離されて落下物が出てくるようなところの住民はどのようにしていればいいかということについて、もし政府の方で決めてあることがあればお答えいただきたいと思います。
#50
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) 官房長官も記者会見で一、二度表現をいたしておりますけれども、想定される落下物というものは我が国領内には落ちないであろうということが大前提として、通常起こらないものでありますので、国民の皆様方は四日から八日までの午前十一時から午後、十六時ですか、十六時まで通常の生活をどうぞしていただいて結構ですと、こういう表現をいたしておるところでございますが。よろしいですか。
#51
○浅尾慶一郎君 じゃ、次の質問に移らせていただきたいと思いますが、この飛翔体発射後は安保理などでどのように主張するかということなんですが、これは過去、累次というか二度安保理決議がございまして、その決議に反するという立場を日本もアメリカももちろん取っているわけでありますけれども、仮に発射された場合には、過去の他の事例、安保理決議に反すると言われる事例などと比較してどういう対応をするのか。
 三月二十九日付けの朝日新聞によると、発射された場合には非難決議ということで米国も同調するというようなことも出ておりますが、中曽根外務大臣はどのように対応されるか、伺いたいと思います。
#52
○国務大臣(中曽根弘文君) 度々の繰り返しで恐縮ですが、ぎりぎりまで発射させないような、しないような努力をするということがまず第一。そして、そういう努力にもかかわらず北朝鮮が発射を強行した場合には、これが人工衛星であると称しましても安保理決議違反であると考えておりまして、これはもうアメリカや韓国も共通の考えでございますが、安保理でしっかりと取り上げる必要があると、そのように考えております。
 そして、安保理におきます対応につきましては、これは、我が国といたしましては、具体的な発射の態様、これを踏まえた上で、関係国とも当然のことながら緊密に連携をしながら、決議の可能性も念頭に置きながら議論をしていくということになります。ただ、議論の結果につきましては今の時点で予断することはできませんけれども、いずれにいたしましても、国際社会が一致して行動するということが非常に重要であると、そういうふうに考えておるところでございます。
#53
○浅尾慶一郎君 ミサイルに関して最後の質問に移らさせていただきたいと思います。
 このミサイルについて防衛大臣が破壊命令を出したということで報道されておりますが、この破壊措置命令に基づいて、これはちょっと質問も考えなきゃいけないし、御答弁もちょっとあれだと思いますけれども、これはいろんな状況が考えられると思いますけれども、私は、万に一つ住民に被害が出そうな場合があれば、これは当然、その被害を防止するために破壊措置をするというのは当たり前のことだと思っておりますが、その破壊措置によって被害を防止できるというようなことをできるだけお約束をしていただきたいという、万に一つ落下物がある場合にという趣旨の質問であります。
#54
○国務大臣(浜田靖一君) 我々とすれば、今までこのミサイル防衛システム、BMDシステムに関してはできる限りの努力をしてまいりました。そして、我々の想定できる範囲内のことはやってきたつもりでありますし、これに対して、我々の技術によってどこまで、確実に、完璧にということは想定がいっぱいあるものですからなかなかできませんが、しかし、あらゆる事態を想定しつつ今までやってきたことが確実にできるように今後やっていきたいというふうに思っておりますので、その点はしっかりやりたいというふうに思っているところであります。
#55
○浅尾慶一郎君 是非そういうことでお願いしたいと思います。まかり間違っても政府の中から当たらないとかなんとかというような発言がないようにしていただきたいと思いますし、事前に、当たる当たらないとか、そういうことが議論されること自体がいろんな意味の憶測を呼ぶことだと思いますので、是非そういうふうにしていただければと思います。
 それでは、在外公館の名称、位置そして給与法案について、質疑を変えさせていただきたいと思いますので、御担当でない方は退席されても私の方は結構でございます。
 まず、この在勤手当について、その任地の物価水準と為替変動をどのような数式で反映しているか、お答えいただきたいと思います。
#56
○国務大臣(中曽根弘文君) この在勤基本手当の基準額につきましては、各在外公館の所在する地域におきます物価それから為替相場、そういうものを勘案して改定を行うところでございます。
#57
○浅尾慶一郎君 私、基本的にこの在勤手当というのは、様々、任命国において外交活動を円滑に進める上で必要な制度だという理解を持っております。しかし、一部行き過ぎがあるんではないかというところもありまして、その点について以下質問をさせていただきたいと思いますが。
 具体的に申し上げますと、外務省の職員の場合は、入省二年目ないし三年目に外国の大学ないし大学院に二年間の期間で留学をされます。それから、人事院の派遣という制度もありまして、各省の役人の方も入省三年目に留学をされる、二年間の経緯で留学をされるということが多いわけでありますけれども、そこで何が課題かというと、留学中の方が月々授業料その他を払って手元に残るお金がまあ三十万とかそれぐらいのお金になる、そうすると、その留学先の普通の自費で留学している人とはなかなか同じような生活をしない、できない。まあできないというか、外務省等々から留学されている方の方が懐が豊かですから、懐が豊かな人たちで比較的、必ずしもすべてがそうだとは言いませんが、固まって遊びに行くケースが多いんではないかと。結果として、留学で人脈を広げるということに役に立たないことも多いんではないかなというふうに思います。具体的にそのことを少しずつ伺っていきたいと思いますので。
 外務公務員の研修員手当について、平成二十年度予算で研修員一人当たり年額幾ら払っていますでしょうか。これ、ちなみにこの研修員手当は、それとは別に本俸が出るということですが、研修員手当は年額幾ら出ていますか。
#58
○副大臣(橋本聖子君) 平成二十年度の研修員手当予算における在外研修員一名当たりの年額は、平均約四百五十万円であります。
#59
○浅尾慶一郎君 平均四百五十万円ということは、まあ月、十二か月で割ると約四十万円と。四十万円に加えて本俸の二十万円が付くので月六十万円のお金が出ると。その四百五十万円の中から授業料等々払っているわけでありますけれども、月六十万円もらっているというのは、なかなか自費で留学する人からすると大きなお金だろうなという気はいたします。
 もっと実は額が大きいのは人事院から派遣されております留学生でありますが、人事院派遣の留学生の場合は旅費という扱いになると聞いておりますが、幾らぐらい支給されていますか。
#60
○政府参考人(尾西雅博君) 人事院が運営しております行政官長期在外研究員の留学費用としましては、授業料と、それから今言われました国家公務員等の旅費に関する法律に基づきます旅費としまして滞在費あるいは航空賃等を支給しております。一人当たりの留学費用のうち、これは授業料は大学によって異なりますが、滞在費の方は年間三百五十万円程度ということでございます。
#61
○浅尾慶一郎君 これも、外務省の方はさっきちょっと、四百五十万には授業料は含まれておりますが、人事院の三百五十万円は授業料を含まない金額で三百五十万と。
 三百五十万を単純に十二で割ると約三十万ということですが、確認ですが、その三十万に加えて、本俸の、該当の年数にもよりますけれども、約二十万が支給されるという理解でよろしいですね。
#62
○政府参考人(尾西雅博君) 今の滞在費に加えまして本俸出ております。
#63
○浅尾慶一郎君 外国に暮らすに当たって、家も借りなきゃいかぬとかいろいろあると思いますけれども、二十四、五歳の方が、五、六か、その年齢はいろいろあると思いますけれども、月五十万円ぐらい。そこから家賃を払ったとしても、私は十分豊かな生活ができると思いますし、豊かな生活をしちゃいかぬと言うつもりはありませんけれども、結果として、同じようなお金をもらっている日本からの企業からの留学生と付き合うということが多分往々にして行われるんではないかと。
 目的が仮に、仮にというか、間違いなく目的は、現地にいる様々な、その現地の国の人そして様々な国から留学された方と同じように付き合うということであるとすれば、この研修員手当並びにその人事院での派遣というのは少し額が多いんではないかなと思いますが、その点について、外務大臣、もし感想があれば伺いたいと思います。
#64
○国務大臣(中曽根弘文君) 委員も銀行で、興銀におられて在職中留学されたと伺っております。そのときどれぐらいの手当であったのかは存じませんが、また、委員のお父様も人事課長をかつてお務めになったということもありますが、まず、一般の学生の留学とやはりこの外務省の在外研修というのは私は目的が、同じところもありますが違うところもあると。
 やはり研修後の在外の公館それから本省勤務に備えまして、やはり外交官になるということでありますから、外交官でありますから、外交活動の基盤である語学の習得、これはもちろん、これを第一にしっかりやらなければなりません。それから、海外、特に研修国の諸事情、これも学習するということによりまして、外務公務員としての必要な基礎知識とか能力とか教養、こういうものもしっかりと身に付けるということも必要でありまして、一般の学生の場合はその専攻の科目なりそういうものをしっかり勉強するということだと思いますが、性格を異にする点があると、私はそういうふうに思っております。
 そして、企業からの留学の場合は、何歳か分かりません、企業によって違うと思いますが、それからそのほかの政府機関、そういうところとの研修とはまた異なりまして、地域によっては非常に途上国、そういうところでの研修ということも、語学という意味では特殊の語学、これを勉強せよということである地域に派遣されるということもあろうかと思います。そういう特殊語学を習得しなくてはならない、そういう場合も少なくはないと思っております。
 そういうことで、この研修員の手当の額というのは、こういう研修の目的を踏まえて研修国ごとに設定しているわけでありますが、生計費の部分については、先ほどから申し上げましたけれども、その当該国の事情、それから国際機関のデータ、そういうものを基にして、物価水準とかあるいは為替変動、現地の事情、そういうものを反映して決定をしておりまして、在勤基本手当の改定と併せて改定をやっております。
 今、実際は研修費と生計費、これを合わせて研修員手当となっておりますが、例えば米国の大学などは、大学院では授業料が年間何百万円というところもあろうかと思います。そして、三万五千五十五円が世界共通の最低額なんですが、これを超過する分については八割は国が見てくれるけれども二割は自腹で払わなきゃならないということもありまして、そういう意味では目的またそういう地域の事情によって異なるわけでございまして、もちろんぜいたくはいけませんけれども、必要最小限は私はこれはやむを得ないんじゃないかと思っております。
#65
○浅尾慶一郎君 私の問題意識は、私自身も留学している中で、往々にして日本から留学されている方が、全員がそうだとは言いませんが、それは企業から来た人も含めて、現地の人と付き合うよりも日本人で付き合っているケースが多いと。それは本来の趣旨からして外れているんではないかなということも含めて、自己反省も含めて申し上げているわけでありますので、是非そこは御理解をいただいて、より良い制度にしていくということであります。
 より分かりやすいのは人事院の派遣でありまして、これは授業料入ってはおりませんが、授業料抜きにして月五十万円ぐらいのお金が、これはボーナスを除いて支給されるというのが果たして多いか多くないかというのを、その計算をしておられる財務省の方でどういうふうに考えておられるか、末松政務官にお越しいただいておりますので、そのことを伺って私の質問を終えたいと思います。
#66
○大臣政務官(末松信介君) 先生の御質問でありますけれども、この人事院の行政官長期在外研究員制度による海外へ留学する職員に対して、これは出張命令を受けての派遣ということでありますから、旅費の一環として一日九千六百円を滞在費として支給しているところでございます。この金額は、長期の研修という形態でありますので、費用の節約の余地があるという考え方に基づいております。そこに住んだらいろいろと生活も工夫されるであろうということで、通常の外国出張の際に支給される旅費の約半分程度に減額をしているところでございます。
#67
○犬塚直史君 民主党の犬塚です。
 この在外公館の位置及び給与等に関連をして、まず、このソマリアの地域、イエメン、イラン、ケニア、UAE辺りですね、あるいはこの辺でどういう情報収集をしているかということに関連して質問をまず始めたいと思います。
 これは外務大臣でなくてもいいんですが、ちょっと質問通告していなかったんですが、最近、三月の十九日の日にこのソマリアの事態に関連をしてオサマ・ビンラディンが音声の声明をインターネット上に発表しておりまして……
#68
○国務大臣(中曽根弘文君) 何ですか。
#69
○犬塚直史君 音声、ビデオでなくて音声の……
#70
○国務大臣(中曽根弘文君) 音声、はい。
#71
○犬塚直史君 声明をビンラディンが発表していまして、十九日ですから本当に最近ですね。
 何を言っているかというと、ソマリアのイスラム教徒に対してこう言っているんです。「あなた方は全世界で十字軍の攻撃に直面をしている」と。「ソマリアのムジャヒディン」、イスラム戦士ですね、「の勝利は極めて重要だ」ということを言って、このアハメド政権ですか、ソマリアの暫定連邦政府の大統領ですが、この打倒を訴えているんですね。
 これは、私は非常に問題だと思っていまして、というのは、今国際社会が海賊対策をやろうというこの努力を、あたかもグローバルジハードといいますか、イスラム原理主義対十字軍というような形に表現をされてしまうとまずいんではないかと。特に、日本が持っているこの地域での比較的中立的なイメージをこれから注意して守っていかないと、なかなか日本らしい貢献ができないんではないかという気がしておるんですけれども、まずは御感想、認識を伺いたいと思います。
#72
○国務大臣(中曽根弘文君) 海賊対策におきまして大切なことは、海賊に直接対応するということが当然でありますが、委員も御認識されておられますように、ソマリアの政情を安定させると、これがまず大切であることは言うまでもありません。
 そういう中におきまして、今の、私、実は直接この声明を伺っておりませんので、言葉は気を付けなければならないんですけれども、暫定の形で今そういう政府ができて努力をしているという中におきまして、そのような対立を仮にあおるような発言があったとすればこれは問題ではないかと、そういうふうに思います。
 先日、私、アフリカ開発会議に出席いたしましたときに、ソマリアの暫定政権の高官にもお会いしまして一日も早い安定をというようなお話、意見交換したわけでございますので、今直接、突然でございますので十分なお答えできないかもしれませんが、そのような感想を持っております。
#73
○犬塚直史君 これを聞いて非常に危惧をしたのは、アフガニスタン、パキスタンの構図と非常に似た構図にされつつあるのかな。つまり、アフリカのこのエチオピアというキリスト教国と、エリトリアとかあるいはソマリアのイスラム原理主義勢力というもの対このエチオピア、つまり西洋社会あるいは米国というような構図にされつつあるのかなと、そんな気がしました。
 先ほど何か手が挙がっていましたけれども、外務省の方、何かありますか。
#74
○政府参考人(秋元義孝君) 今、ソマリアにおきましては、今大臣の方から申し上げましたとおり、我が国としてソマリアの暫定政府が何とか和平を進めようとしているそれに対して、民生の安定、それから治安の強化、こういうものに対して協力していこうということを積極的に検討しているわけでございますけれども、今どういうことが起こっているかといいますと、まさにこれまで幾つかの武装勢力の間でいろんな複雑な対立が起こってきたのが、昨年の八月ジブチ合意ができまして、暫定政府とイスラム穏健派の間で取りあえず停戦して、これから新しい体制を進めていこうということが合意されております。
 また、暫定政府の下で今年になりましてから新しい大統領、新しい内閣、それから新しい議会も今立ち上がろうとしていまして、こういうジブチ合意の枠組みをできるだけ他の武装勢力にも広めていこうと、そういう武装勢力を取り込んでいこうと、こういうことが行われているわけでありまして、これを、まさに委員おっしゃいましたように対立をあおるのではなく、こういうような今その兆しが出てきている和平の動きを何とか全国的に広めていくために国際社会としてこれを後押ししていくと、こういうことが大事なんだろうというふうに思っております。
#75
○犬塚直史君 そこで、外務省の在外公館の在り方なんですけれども、例えばカブールの日本大使館に行きますと、皆さん大変な状況の中で一生懸命やっておられると。多分二十か二十五名ぐらいの方々がおられる。その少ない人数の中で本当に一生懸命やっているんですが、例えば駐在武官がやっぱり一人しか、これは予算の関係かどうか分かりませんが、おられないんですね。たまたま年末年始行ったときには、交代要員がいないために駐在武官がいないという時期に当たったんですね。やっぱりこういう非常に情報収集が大事な地域にあっては、防衛大臣、どうでしょうか、駐在武官は最低でも二名は必要じゃないでしょうか。
#76
○国務大臣(浜田靖一君) 今回、我々もこのソマリアの件に関しましては、バーレーンの方に連合海上部隊の司令部に連絡官を一名派遣しておりまして、そしてまたジブチにも、これは護衛艦の活動拠点になるわけでありますが、後方支援に関する連絡調整業務に当たる要員を三名派遣をさせていただいているところであります。
 先生御指摘のように、情報収集ということであればそういったことも考えるべきということも我々の頭の中にあるわけでありますが、しかし、そうはいいながらも、これは在外公館に防衛駐在官を派遣するというのは、これはどちらかというと外務省の職員となって行っておるわけでございまして、これは外務省さんとの調整等も必要でありますので、現時点ではこの派遣というのは考えておりませんし、ただ、問題点としては、駐在武官制度というのをやはりもう少し議論しておくことが必要なのかなというふうに私自身は思っておるところであります。
#77
○犬塚直史君 外務省が一方的に決めるのではなくて、防衛省からもこれは行かせたいという気持ちがあり、あうんの呼吸で決まっていくものだと私は理解しておりますので、やっぱり防衛省ももっとどんどん送るということをお願いをしたいと思います。
 そこで、このソマリアの関係なんですが、この関係国、地図を広げてみますとこのソマリア沖の海賊に密接な関係があるだろうなと思われる国々が、例えばソマリア暫定政府、エチオピア、ジブチ、エリトリア、イエメン、オマーンとあるんですが、このうち在外公館があるのは、日本のですね、エチオピアしかないということなんですけれども、この周辺地域での情報収集、どういうふうに考えておられますか。
#78
○政府参考人(河相周夫君) 御指摘のとおり、ソマリア沖の海賊対策に関係する周辺国、いろんな国がございます。御指摘のとおりに、周辺国でいいますと我が国は、イエメン、それからケニアに公館を置いて、ケニアがソマリアを兼轄をしている。それからエチオピアがジブチを兼轄している。ケニアがエリトリアを兼轄しているということでございまして、ソマリアにつきましてはなかなか大使館員が現地に入るというのは治安の関係から非常に厳しい状況にございます。
 片やジブチにつきましては、先ほど防衛大臣からも御説明を申し上げたような連絡事務所を置いておりまして、外務省からも周辺国から主に二名若しくは三名の館員を送ってしかるべく情報収集、それからジブチ政府との折衝に当たっているという状況で、限られた、限定された若しくは制約のある中でございますけれども、最大限の努力は行っているというところでございます。
#79
○犬塚直史君 限られた資源の中でこれだけの地域をどうやってカバーしていこうかという意味では、どこの国も大変だと思うんですね。
 この件について、外務省の方からいただいた資料によると、今後、特命委員会設置以降と、こう資料に書いてあったんですけれども、大使館を百五十体制、そして外務省職員の二千名の純増を目指すと、こう書いてあったんですが、これは、自民党の出したアクション・プラン10、骨太の二〇〇七辺りと同じ時期に出されたこれに基づいてそういう目標が設定されたと考えていいんですか。
#80
○政府参考人(河相周夫君) 御指摘のとおりでございまして、自民党の中におけます外交力の強化のための特命委員会、この中でいろいろな議論がございました。その党における議論も踏まえて、外務省として是非外交力の基盤を強化をしていきたい、それに当たっては大使館の数を増やしていく必要がある、若しくは外務省の職員の数を増やしていく必要があるということで努力をしておりまして、今御指摘のとおりのようなアクションプログラムに基づいて、実質的には予算折衝若しくは定員の折衝を通じて実現に向けて進んでおるというように御理解いただければよろしいかと思います。
#81
○犬塚直史君 大臣、この大枠は賛成なんですよ。それぐらいないとどうしようもないと思うんですね。
 しかし、内容を見ると、例えばスーダンに何年か前行きましたが、ハルツームという首都には外務省の職員の方々、一生懸命やっておられると。食事ごちそうになったんですけどね、宅配、宅配かどうか分からぬけど、ピザをかじりながらやっているんですよ、みんな、余り外に出られないような中で。そうした努力を私は高く評価しますが、にもかかわらず、例えばダルフールのような地域には、当時ですよ、当時の大使館の中では行ったことはあるという人は一人もいなかった。今はどうか知りません。
 これ、やっぱり私は足腰予算が低過ぎると思うんです。つまり、出張旅費、あるいは先ほど来お話のある兼勤駐在事務所とかあるいは出張駐在事務所というものが余りにも少な過ぎる。その大使館百五十、大使館員純増二千というのも結構ですが、今目の前にあるこういう紛争地域の情報収集に対してはもっとめり張りを付けた予算を付けていただきたいんですが、いかがでしょうか。
#82
○国務大臣(中曽根弘文君) 委員の御意見に私も賛成するところでございますが、世界各国に在外公館を置いて外交活動を行っておりますけれども、今おっしゃったような地域等におきましては大変過酷な環境の中で頑張っている外交官も大勢おるわけでありますし、また、人手不足あるいは資金不足等もあろうかと思います。そういうそれぞれの地域の状況を十分に配慮しながら、外交活動が十分できるように配慮をしていくということは大切だと思っております。
#83
○犬塚直史君 特に、私の見聞きした限られた範囲内で申し上げると、カブールの草の根無償の担当をされている方なんかも一生懸命やっているんですが、予算も足りない、人間も足りない、しかも、やっぱり絶対に犠牲者は出ちゃいけないというような方針の中で、現場を見に行くことができないんですね、やりたくても。やっぱり上がってきたものを書類上でやるしかないというような中で頑張っておられるので、ここはやっぱり、一刻も早く現地の人たち、特に専門職をもう少ししっかりさせるとか、あるいは現地雇いの語学堪能な方をもう少し、に予算を振り向けるとかいう取組を是非お願いをしたいと要望しておきます。
 そこで、これも通告をしなかったんですけれども、大臣の認識を伺いたいんですが、今週末、いよいよアメリカの、アフガニスタン、パキスタン、最近これ一緒くたにしてアフパックと呼んでいるようなんですけど、地域的には一体的だということで、アフパックに対するアメリカの大まかな戦略が随分出てきておりますが、大臣はどのようにこれを認識をされておりますか。
#84
○国務大臣(中曽根弘文君) 二十七日でしたか、アフガニスタン、そしてパキスタンに対するアメリカの新政策が発表されました。この政策は、テロ対策、それからアフガニスタンとパキスタン支援の在り方、また長期的に両国が自立することの必要性、そういう点などを強調しているものでございまして、多くの点におきまして我が国と考え方を共通点を有するものでありまして、そういう意味ではこれを歓迎をしているところでございます。
 今後も米国を始めとした関係国と緊密な連携を取りまして、最大限我が国として可能な支援を行っていきたいと思っております。
#85
○犬塚直史君 端的に言えば、そう新しいことは言っていなくて、アフガニスタンとパキスタンを一体に見るという地域的なアプローチ、それから軍事、経済、政治、この三本柱をきっちりやっていくというようなことを言っておるわけですが、更に具体的にこの経済、政治に関連する分野で面白いことを言っていると。アメリカの、これは予算委員会でもやったんですが、CNASがNSPをやるべきだということを言っているんですが、このNSPということをちょっと簡単で結構ですので説明していただけますか。
#86
○政府参考人(香川剛廣君) お答えいたします。
 NSPというのは国家連帯計画というものでございまして、アフガニスタンの農村復興開発省によれば、この国家連帯計画を通じたプロジェクトというのをやっておりまして、過去一年間で三千以上のコミュニティー開発委員会を設置いたしまして、このコミュニティー開発委員会によりまして、過去一年間で教育、かんがい等の分野で一万以上の開発プロジェクトが承認されて着実に実施されているところでございます。
#87
○犬塚直史君 簡単に言えば、コミュニティーをマイクロの単位で再生していこうと。このカウンターパートはJICAですね。
 農村復興開発省、この大臣にこの年末年始に行って会ってまいりました。これがアメリカが今一生懸命やろうと言い出しているNSPのマニュアルなんですけれども、すばらしいプロジェクトです、これ。非常に細かい単位の集落に出かけていって、アルカイダやタリバンの過激派等にかなりの人たちが殺される中で、典型的には、百五十ぐらいの世帯のところで一人だけ地域のリーダーを出してもらうと。その人の言うかんがいのプロジェクトであり、あるいは学校の補修であり、何でもいいからそういうところに非常に少額の資金を出していくと、それを支援していくと。これによれば、もう既にアフガニスタン国内では二万二千プロジェクトをやっているんですよね。
 やっぱりこういうことにアメリカも目を付けて、特にこのアフガニスタンとパキスタンの国境エリアでやろうという動きが出ているのは、私は抜本解決に向けた大変心強い動きだと思うので、日本政府も是非、大臣あした行かれるそうですから、この件については日本のが得意なんですから、こういうことは。是非支援を表明していただきたいと思います。
 もう一つアメリカが面白いことを言っているのは、ROZということを言っているんですが、これはどういうことか、簡単に説明してください。
#88
○政府参考人(香川剛廣君) ROZと申しますのは、復興機会地区ということでございまして、アフガニスタン及びパキスタンの国境地帯における経済活動や開発を活性化させることを目的にして、両国の特定の国境地域から輸入される産品への関税の免除を内容とするものであると承知しております。
#89
○犬塚直史君 このROZ法案というのは、要は経済特区をつくろうと、特にアフガンとパキスタンの間で経済特区をつくろうと、この地域の経済特区をつくることによって現地で平和に暮らしたいと思っている大多数の人たちと過激派を分離させていこうという非常に有望なやっぱり法案なんですね。
 これはアメリカで初めに上院に提出されたのが去年の三月十三日、廃案、六月二十六日下院提出、廃案、しかし今年の二月二十六日上院提出されて、これが財務委員会に付託、そして三月の四日下院に提出されて、下院の歳入委員会に付託をされております。提出したのはジョー・バイデン、そしてジョン・ケリー、リーバーマン、まさにこれはアメリカのアフパックの柱となるに等しいものだと思います。
 そこで、お伺いをいたしますが、実は、こんなことをアメリカが言い出す前に、日本もこの提案を昨年来ずっと続けているわけですね。今お手元にお配りをいたしましたアフガン・クロスボーダー経済特区プロジェクト、AEPWというものを昨年来ずっとやっております。予算委員会でも出しました。本会議でも広中委員が言っていただきました。そして、これに対する政府の対応を求めるために、内容を詳述した質問主意書も出しております。
 この中の、二〇〇九年度予算の一ポツに出ているNSPに基づいたCEP、これは今アメリカが言い出しているものと全く同じ内容なんですね。こういうものを、この中央アジアの地域で非常に中立的なイメージを持っている日本のような国が今主導することによって、今ここに予算出ておりますが、五十二億円ですよ。何千億とか何兆円という話ではないんです。こういうことをタイミングよくやることによって、私は日本の存在を非常に強く主張できるし、お金も非常に経済的であるし、しかも、アメリカ追従だ追従だと言われるようなイメージもここで払拭ができるチャンスだと思うんですが。
 ところが、質問主意書に対する答えが、こういう答えをいただいております。お尋ねの、アフガニスタン、パキスタンの国境地帯で具体的にいかなる支援を行うべきかについては、両国の自主性を尊重し、両国と緊密に情報交換しながら検討すべきものと考えると、これだけなんですが、大臣、これはやる気があるのかないのか分からない答弁なんですけれども。アメリカもこれやろうとしている、大臣があしたから現地に行かれる、意見交換をする。どうでしょうか、お手元に配った内容を飛行機の上で多少読んでいただいて、意見交換をしていただけるでしょうか。
#90
○国務大臣(中曽根弘文君) 一つはNSP、そしてROZのお話がありました。
 NSPについては、参考人からこの内容について説明がありましたけれども、私はこのNSP見てみまして、非常にいいなと、そういうふうに率直に感じました。アフガニスタン人自身がプロジェクトに関与する度合いが非常に高い、そしてプロジェクトの選択から実施まで意思決定過程のすべての側面にかかわる、また資金の支出状況を追跡して村民がモニターできる、あるいはプロジェクトの成果が実感できると、そういうことで、自分たちが地域の復興のためにかかわるというか中心になるということで、これはまさに復興のための私は一番大事なポイントではないかと思っております。
 それから、ROZでございますが、この復興機会地区でございますけれども、これもどういうものかについては説明がありましたけれども、まだ実施されていないと、そういうふうに私は聞いているわけでありまして、効果について評価を申し上げる段階ではないと思いますし、また困難なことだと思いますが、やはりあの地域は、アフパックですか、国境地帯は非常に厳しい治安情勢、それから人道状況、そういうものが続いておりまして、そういう意味では、やはりよくこの地域における経済情勢とかそういうものを見極めながら、そしてこの状況の改善をするということが大事だと、そういうふうには思っております。
 アフガニスタンは後発開発国に分類されておりますので、その国から、アフガニスタンから我が国への輸入品の多くが既に関税の免除対象となっておりますが、パキスタンは後発開発国に分類されてはおりませんので関税免除措置はとられておりませんが、いずれにいたしましても、御質問のような措置を実施するということにつきましては、状況、特に経済の実情等、十分に実態を踏まえて検討していかなければと思っておりまして、質問主意書の回答が今委員から御紹介ありましたけれども、私どもとしては、現在の状況は今申し上げたような状況でありますけれども、今後いろいろな状況を踏まえて検討していきたいと、そういうふうに思います。
#91
○犬塚直史君 そのいろいろな状況というのは、現地からの要請だということだと思うんですね。アフガニスタンとパキスタンの両政府からの要請であれば、これは断る理由は何一つないと思いますので、そういう方向性で我々も努力していきたいと思っております。
 今度、この東アジア戦略概観二〇〇九というのが出ました。この中で、日本版PRTということが書いてあるんですね。中身は余り書いてございませんので、もうあえて聞きませんが、要は、今までのように、明らかに停戦合意というものがあって、そこにPKOを派遣すればよいというような事態は冷戦後ほとんどなくなってしまったと。紛争地域の中で民と軍が連携をせざるを得ないような地域で一体どういう活動ができるのかということについての一つの意思の表明だと思うんですが、内容的には余り出ていないと。
 やっぱりこれは、全世界今取り組んでいる大変難しい内容だと思うんですけれども、三月の十一日、緒方貞子理事長及び吉川アフパック支援担当大使が訪米してホルブルックと会ったときに発出された文書を見ますと、やっぱり同じことを言っているんですね。アフパックを一体ととらえる地域的アプローチと文民・軍事コミットメントの強化、要するにこれを統合していくという話でありますが、これからいろいろな会議がめじろ押しになってまいります。抽象的な話ではなくて、やっぱり具体的に日本が何をできるかという話だと思うんですね。
 ですから、今日お手元に配った資料、外務大臣の方に日本版と英語版、両方をお渡ししておきましたので、是非内容を御確認いただいて、特にこのNSP、要するに、現地のやる気といいますか、小さなプロジェクトの現地のやる気を大事にするというこのプロジェクトと、それからそこで産出された物産について、これはアメリカだけですよ、ROZというのは。関税を掛けないで優先的にこれを輸入してあげようという枠組みなんですよ、ROZというのは。やっぱりこういうものを日本も一緒になってやっていかないといけない、周辺国も一緒になって。こういう提案をできるのは、アメリカはこんな提案はできませんので、この地域では信用がありませんから、日本のように中立的なイメージを持つ国がこういう提案をまさに今するべきであると。
 それから、今日はもう説明する時間ありませんでしたが、イラクとアフガニスタンの最大の違いは麻薬対策だと言われております。この麻薬対策について、具体的な提案の紙を今日またお渡ししておりますので、是非これも見ていただいて、これ、国連平和大学の研究員三名が作ったものでありますが、非常にいい提案だと思うし、日本がこういうことを言い出すべきだと思いますので、是非、これから予定されている、あしたの会合もそうですが、四月中旬の日本で行われるパキスタン・フレンズ会合、こういうところでも、ただ単に相手の話を聞いたりというだけでなくて、具体的に日本からいろんなことを提案していただきたいと申し上げて、質問を終わります。
 何かあったらどうぞ。
#92
○国務大臣(中曽根弘文君) もう時間だと思いますが、先ほどNSPのことについて御答弁申し上げましたけど、一つ御紹介させていただきたいのは、我が国は、二国間の支援に加えまして、NSPに対しましても、世銀に設置をいたしました日本社会開発基金、JSDFを通じまして、四千二百五十万ドル以上をこのNSPに対して支援をしてきたところでございます。
 これらの支援は、アフガニスタンの地方の開発に有効に活用されてきたと認識しておりまして、先ほど私、NSP、これも評価できると申し上げましたけれども、今後もいかなる支援ができるか、それは検討していきたいと、そういうふうに思っております。
 それから、明日の会議、ハーグでの会議に出席いたしますけれども、委員がおっしゃいましたように、各国と幅広く、何があの地域の支援ができるかということはよく議論していきたいと思っております。それから、四月十七日には、我が国が主催して東京でパキスタン支援国会合をやるわけでありますけれども、そういう会合にも多くの国に参加していただいて、このパキスタンに対する、アフガニスタンのみならずパキスタンに対する支援についても協議をしていきたいと思っております。
#93
○犬塚直史君 終わります。
#94
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 今回の在外公館法の改正案には、コソボの大使館の新設が含まれております。コソボについては、国際社会においての議論があり、国家承認についても各国の対応が分かれているという現状でありまして、そこにおいては公館新設は適当とは判断できないことから、我が党は今回の改正案には反対であります。
 その上で、在外公館における調達に関してお聞きいたします。
 まず、外務省全体の問題でありますが、財務省が二〇〇六年の八月に各省にあてた「公共調達の適正化について」と題する通達を発出しております。その中で、「昨今、公益法人等との契約に関する各省各庁の運用には、広範囲にわたり、安易に随意契約を行うなど、必ずしも適切とはいえない事例があるのではないかとの指摘が行われるなど、国民に対する説明責任を十全に果たしているとはいえない状況となっている。」と指摘をしております。そして、競争性のない随意契約の見直しや一層の情報公開を求めておりますが、この見直しは言わば政府の方針だと思いますが、外務省としては、この通達発出以降、適正化のためにどのような取組をされてきたんでしょうか。
#95
○国務大臣(中曽根弘文君) 政府全体で取り組んでおります公共調達の適正化につきましては、外務省としても今までも厳正に実施をしてきておりまして、競争性のある契約への移行に向けて不断の努力を行ってきたところでございます。
 具体的には、相手国の関係から業務の質を確保することについて配慮を要するものなど、随意契約によることが真にやむを得ないものを除きまして、一般競争入札やそれから企画競争、公募など競争性のある契約方式へと移行していくこととしております。公共調達における競争性の確保に向けまして、引き続いてこれは不断の努力を行っていきたいと、そういうふうに思っております。
 また、そういう競争性のある契約へ移行を進めました結果、平成十九年度は、平成十八年度と比較をいたしまして、この競争性ある契約の割合が金額ベースで約二三%、件数ベースで約八%増加したところでございます。
#96
○井上哲士君 会計検査院が昨年の九月に随意契約に関する会計検査についての報告書を発表しておりますが、それによりますと、その時点での最新の統計である二〇〇七年度の各省庁の随意契約の比率は、外務省は七七・二%ということで十三省のうちで二番目に高いわけですね。今十九年度の数がありましたけれども、この二〇〇七年度でいいますと、前年の二〇〇六年度の七二・三%よりも逆に五ポイント近く高くなったという状況もあったわけですね。この調査結果を見る限りでは必ずしも改善が進んでいるとは言えないんではないかと思うわけですが、改めて外務省の取組についてどう評価をされているか、お伺いしたいと思います。
#97
○国務大臣(中曽根弘文君) 先ほども申し上げましたけれども、競争性ある契約への移行を進めてまいりまして、その結果、十九年度は十八年度と比較をいたしまして、競争性ある契約方式の割合が件数、金額とも増加しておりますけれども、外務省といたしましては、随意契約の見直しが着実に進んでいるものと、そういうふうに評価をしているところでございます。
#98
○井上哲士君 数字を見る限り、必ずしもそうではないと思うんですが。
 在外公館の調達について、では具体的に幾つか伺いますが、外務省の本省及び在外公館で使用する公用車は現在約千台あるとのことでありますが、かなりの数です。リース契約も結んでいないということでありますので、すべて外務省が税金を使って購入し、所有している資産だということですね。
 まず、二〇〇七年度、各在外公館が行った公用車の調達契約について、行った公館の数、それから契約の件数、それから契約金額及び一台ごとの平均単価、これについて御報告いただきたいと思います。
#99
○政府参考人(河相周夫君) 御質問の点につきまして、特殊車両、特殊車両という防弾車等の特別なものを除いて、一般車両について申し上げますと、在外公館が行った公用車の調達として、契約した公館数は六十六公館、契約台数は九十二台、契約金額の合計といたしましては四億二百六十万二千六百九十円、一台当たりこれを平均金額にいたしますと四百三十七万六千百十六円ということでございます。
#100
○井上哲士君 これは、随意契約、一般競争はどういう内訳になっているでしょうか。
#101
○政府参考人(河相周夫君) これについては、結論から先に申し上げますと随意契約で調達を行っております。
 御指摘の在外公館での公用車の調達に関しましては、日本国内とその調達可能な業者などを含めて事情が大きく異なるので、これは法令に基づいて、法令の中で認められているところでございますが、随意契約で行っております。ただ、その際には、可能な限り見積り合わせ、複数の見積りを取って価格をできるだけ下げるというような経費削減の努力は当然のこととして行っているところでございます。
#102
○井上哲士君 外務省から、二〇〇三年度から二〇〇八年度十二月までの在外公館における公用車の調達契約実績の資料の提出を受けておりますが、対象を絞りまして、中国、韓国、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシアの六か国にある在外公館の実績をいただきました。これで見ますと、合計六十七件で、合計の契約額が約二億六千九百九十四万円。見積りとの関係でいいますと、契約額は約九七・五%になっておりますし、このうち四十七件は予定価格と全く同じ金額での契約になっているわけですね。すべてが随意契約だと。
 会計法上はあくまでも一般競争入札が原則でということになっているわけですね。いろんな外国での事情はあるとしてもやはり入札方式に切り替えていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#103
○政府参考人(河相周夫君) 基本的にできる限り競争入札で行うと、これは基本的な方向としてはそういうことだと思っておりますけれども、先ほども申し上げましたように、在外公館につきましては日本といろいろ事情が違う中でやはり限度があると。そして、法令との関係でいいますと、随意契約に関して、外国での契約については随意契約によることができるということが規定されているところでございます。
#104
○井上哲士君 外国では随意契約ができるということでありまして、原則はやはり一般競争入札なんですね。
 いろんな状況を言われますけれども、一口に外国での契約だからと言っても現地の条件はいろいろあると思うんですね。確かに自動車の販売店がほとんどないような途上国の公館もあるでしょう。しかし、先ほど申し上げましたような六か国、中国、韓国などは日本のメーカーも複数進出をしておりますし、たくさんの販売店などもあるというわけですから、すべての公館を一律随意のままにせずに、可能なところではやっぱり入札を導入をして競争性を高めていく、そういう努力ができるんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#105
○政府参考人(河相周夫君) 御指摘の点につきましては、各地域によって、各国によって状況が違うということは前提として、その中で、先ほども申し上げましたように、見積り合わせという形で可能なところは複数の者から見積りを取って、その中でできる限り安いところ、経費の削減ができるところを選んで契約を行っているところでございます。
#106
○井上哲士君 この在外公館の公用車の調達は、財務省当局からも様々指摘を受けて改善を求められているわけですね。
 二〇〇七年度に実施した財務省の予算執行調査の中でこの問題は次のように指摘をされておりまして、購入に関しては見積り合わせを複数回行うなど値引き交渉の努力を行っているとの説明ではあるが、ほとんどの車両が随意契約により調達されている。特殊装備を必要としない一般館用車を本邦で調達する場合等を中心に、調達の競争性、透明性を向上する余地がある。それから、配備基準の客観性が乏しいものがあり、予算積算を超えた価格で購入しているケースがある。さらに、道路事情が劣悪な途上国においてセダン型の走行距離が伸びていないなどなどの指摘をされております。
 しかし、この指摘を受けて以降の二〇〇八年度もすべて随意契約ということになっておりますが、今先ほどありましたような一台ごとの購入単価で言いますと、平成十七年度が三百九十二万一千円、平成十八年度が四百二十六万六千円、そして、今先ほど答弁ありましたけれども、十九年度は四百三十七万ということでありますから、むしろ単価は毎年上がっていっているという状況があるわけですね。やはり相当まだ改善の余地があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#107
○政府参考人(河相周夫君) 御指摘のように、私どもの予算、これは厳しい財政状況の中で限られているわけでございますから、私ども自身の問題としてもいかに予算を効率的に使うかと。決して高い車を買いたいわけでは全くございませんので、同じ性能であれば少しでも安いものを買うということは、不断の努力を今後とも続けていく。ただ、それに当たっては、各地域におけるやはり状況というのを踏まえて、合理的な努力を更に進めていくということが必要だと思っておるところでございます。
#108
○井上哲士君 様々指摘と数字も挙げましたけれども、やはり可能なところでの随契も含めて私は改善の余地が相当あると思うんです。
 さらに、金額で大きいのは公共工事でありまして、在外公館の公共工事も随意契約で行われておりますが、例えば、昨年四月にある大手の建設会社の東京本社と契約をした北京の事務所の新営は実に二十二億円を超える大きな工事でありますけれども、これも随意契約でやっているわけですね。非常に額が大きいわけでありますし、こういう外国での公共工事についても競争入札の導入を検討すべきではないでしょうか。
#109
○副大臣(橋本聖子君) 在外公館施設の建設工事というのは、やはり大使館の警備や機密保持等の必要性を十分に考慮した上で実施をしていかなければいけませんので、一般競争入札による業者を選定する場合には大変高度な機密情報を公開せざるを得ませんので、一般競争入札は実施をしておりません。
 ただ、工事発注に当たっては、競争性を確保するべく、一定の条件を満たす複数業者の中から技術やまた価格の審査を含む総合的な評価を行った上で適切な業者を選定し、随意契約を行っているというような状況であります。更に競争性を高めるために何ができるか、また何が必要かということを検討しているところでもありますので、この点は明確にしっかりとやっていきたいというふうに思っております。
#110
○井上哲士君 在外公館の様々な公共工事について、機密の保持とか様々な問題があることはよく承知をしておりますが、先ほど例を挙げた中国などの場合は日本の大手のゼネコンなどはほとんど進出をしているわけですね。しかも、東京本社との契約をしているわけですから、そういう条件があったとしても私はきちっと入札をするということは可能だと思いますし、それによって、やはり外務省の予算も当然国民の税金でありますから、できるだけのやはり節約を図るということが必要だと思います。
 繰り返しになりますが、会計法上は一般競争入札が原則でありまして、外国の業務だから始めから随意契約で構わないということではやはり国民は納得をしないと思います。会計法上の原則に限りなくやはり近づけていくという努力を強く求めまして、質問を終わります。
#111
○山内徳信君 社民党・護憲連合の山内徳信でございます。
 本日提案されております法律案につきましては、コソボ日本大使館の新設と在外公館勤務者の給与の件であり、附帯決議も準備されておりまして、以下、三つの条件を付して私はあらかじめ賛意を表しておきたいと思います。
 一つは、日本外交は独立国家としての主体性をもっと確立してほしいということが一点であります。二点目は、在日米軍基地の七五%の負担を押し付けられております沖縄側からは、基地負担を軽減させるというのであれば新たな基地建設を中止すること。三つ目は、普天間飛行場の機能は海外に移転することを条件として、あらかじめ私は賛成の意思を表明をして、以下、時間の範囲で質問をいたします。
 まず最初に、外務省に答弁をお願いいたします。
 日本列島は、今、北においては北朝鮮の弾道ミサイル発射の動きで緊張が高まっております。また、日本列島最南端の石垣市におきましては、米軍の掃海艦の入港通告を受けて、いったん三月の予定は、さらに四月三日から四月五日の日程でかなり強引に市長あてに通告をしておるようでございます。
 港湾管理者たる大浜市長は、八重山群島は今次沖縄戦の犠牲者三千六百名を出しております。日本軍がマラリア地域に現在の石垣地域からも当時の住民を移して、そして、結果として三千余りの人間を、マラリアにかかりまして死んでいっております。したがいまして、沖縄全体としても軍事に対しては厳しい姿勢がありますが、この石垣市八重山群島はそういう戦争の教訓のあるところです。したがいまして、市民感情としては、アメリカ軍が強引にそこに掃海艦が二隻も入ってくるということについては、これは承服できないと、こういうふうな市民感情であります。民間港湾を軍事的に利用するということは石垣市の本意に反するわけであります。
 もう一つは、やはりこの石垣港は周辺離島のかなめ地域になっておりまして、一日の、大小合わせますとかなりの船の出入りがございます。そういうところになぜアメリカは、広い太平洋もあるのに、洋上で一生懸命、訓練の必要があればやればいいのに、石垣港に入って休養あるいは親善とか交流とか言っておりますが、そんな押し付けの交流は本当の交流とは言えないわけであります。したがいまして、今、市民や県民の間には海上阻止行動をすると、こういうふうな情報が伝わってきております。
 したがいまして、こういうことは日米間にとっても好ましい結果にはなりませんから、混乱を回避し、市民の安全性の確保のためにも、外務省として米軍からの入港通知の撤回を求めてほしいという私の質問でございますが、このことにつきましては既に衆議院におきましても質疑が交わされております。
 したがいまして、そのとき外務省は地位協定五条の説明をされておりましたが、日本の憲法は主権在民でございます。そして、各市町村、自治体には地方自治の本旨というものがきちっとあります。入港の可否判断をするのは、港湾管理者たる石垣市長にあるわけであります。ここに地位協定五条を持ってきて強引に押し付けるということは日米のためにならないと思います。
 したがいまして、経過も含めて、現時点、今日時点の外務省の見解、これは中止させましょうと、こういうふうに外務大臣がおっしゃれば地元も落ち着きます。そして、外務大臣はいよいよ間もなく、もう出発でございますから、安心してやはり平和外交に徹することができますが、思い切った外務大臣の判断をこの場でお伺いしたいと思います。どうぞ。
#112
○国務大臣(中曽根弘文君) 三月の二十六日付けで、山内議員、また照屋議員からも私に対しまして石垣港寄港通知撤回などを求める要請をいただいております。
 アメリカの掃海艦二隻が四月の初旬に石垣島に寄港することを希望しております件につきまして、また石垣市長も同意できないと、そういうお立場であるということも承知をいたしておりますが、アメリカの軍艦船は、委員もおっしゃいましたように、日米地位協定に基づいて我が国の港湾に出入りすることが認められているわけでありまして、これは、米軍の円滑な、また効果的な活動を確保して、そして何よりも日米安全保障条約の目的を達成するために重要であると、そういうふうに考えているところでございます。
 米軍の艦船の本邦の寄港は、外交関係の処理につきまして責任を有する立場から国がその是非を判断すべきものでありまして、外交関係の処理に当たる国の決定に地方公共団体が関与し、またこれを制約するということは、港湾管理者、これは地方公共団体が港湾管理者になっているわけでありますが、権能を逸脱するものであろうと思いますし、従来からそういうふうに述べてきたとおりでございますが。
 ただ、今回の寄港につきましては、米軍は混雑している石垣港の状況も十分に踏まえまして配慮もされて、物理的な制約を受けないよう日程の調整を行っておりまして、政府といたしましては、引き続いて地元の御理解を得られるよう丁寧に説明をしていきたいと、そういうふうに思っているところでございます。
#113
○山内徳信君 どこか、どこかやはりおかしいんですね。地位協定五条の話から、そして最後は地元の市長がよく理解できるように説明をしていきたいと。
 私の質問は、そんな長い答弁は要らぬのですよ。もうアメリカも地元の事情がよく分かったので今回は入港を見合わすと、これだけの話なんですよ。そういうことにはならないんですか。
#114
○国務大臣(中曽根弘文君) 石垣港が混雑しているという状況については、私もそのようなことも承知をいたしておりますが、先ほど申し上げましたけれども、米軍はそういう点にも配慮をいたしまして、そして日程の調整などを行った上で入港すると、したいということでございますので、そういうことで、ほかの民間の船等に大きな支障があるということではないのではないかと、私はそういうふうに思っております。
 引き続きまして、そういうことですので、地元の御理解をいただけるように丁寧に説明をしていきたいと思っております。
#115
○山内徳信君 当面、四月初旬に予定されておる入港はないというふうに解釈していいですね。そこははっきりした、はっきりした日本語を使ってよ。
#116
○政府参考人(羽田浩二君) もう大臣からも御説明申し上げましたように、米軍は日米安保条約の目的の達成のために我が国へ駐留しており、そのために我が国及びその周辺において必要な部隊運用を行っているものと認識しております。その目的達成のために、米軍としても今回入港を、部隊の運用上、移動の途次に友好親善及び乗務員の休養を目的として石垣港に寄港する必要があるとの説明を我々も受けております。
 我々としても、今後ともこの入港の趣旨等について地元の関係者に対して丁寧に説明を行っていきたいと考えており、中止を申し入れることは考えておりません。
#117
○山内徳信君 中曽根外務大臣、今のこの職員の答弁は中止は考えていないとおっしゃっていますね。そうでしょう、中止は考えていない。だから私は条件を付けておるんです、主体性を確立しなさいと。
 何かおかしいか、後ろにおる皆さんは。口を開けば日米安保、安全保障と。そのために日本中の各地域で困っておる人がいても日本政府は見殺しにするのかと言うんだよ。そんな長い回答を書いて大事に読ますから、主体性の確立が難しくなってくるんだよ。
 なぜ今日本は北朝鮮の弾道弾のミサイルの件でこんなに大騒ぎしなければいけないのか。みんな緊張しておるじゃない、外務省、防衛省も官邸も。北の方は北朝鮮、南はアメリカの掃海艦二隻が何で強引に民間の港に入ってくるのという、市長は理由があってお受けできませんと言っているんでしょうが。外交官はもっとしっかりしなさいよ。
 何だ、こんなのは。六十年余りも日米安保、安全保障、そして沖縄にしたたかに基地を押し付けていて、何が外務省か。基地問題とか外交は国の専権とか専管事項と口を開けば言うじゃないか。市町村にだって民間外交というのはあるんだよ。違うか。新しい概念ぐらい打ち立てなさいよ。地方自治の本旨はちゃんと憲法にうたわれておるじゃないか。そこら辺の勉強せぬで、ひたすら安全保障条約、地位協定と、こういうふうにして日本国民の主体性も外務省と防衛省が押しつぶしていくか。
 最後に、是非外務省として、大臣として、混乱を引き起こす危険性のある今の状況では入港は難しいと、こういうふうに米軍に強く要求をしていただきたいと思います。そのことを要求し、そして、今日はもう時間ありませんから、防衛大臣には今日準備したのは次の機会にまたさせていただきます。
 終わります。
#118
○委員長(榛葉賀津也君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#119
○委員長(榛葉賀津也君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、一川君から発言を求められておりますので、これを許します。一川保夫君。
#120
○一川保夫君 私は、ただいま可決されました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党、公明党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  今日、国際情勢が不透明さを増している中、我が国に求められているのは国益を踏まえつつ、国際社会との協力・連携の下、国際的諸課題に毅然と対応する外交力であり、そのためにも我が国外交を担う外務省の体制強化と危機管理体制の抜本的改革が必要である。他方、サブプライムローン破綻による世界金融危機を契機に国際経済の著しい後退局面が生じる中、我が国経済は未曾有の危機的状況に陥っており、財政事情は依然として厳しい。外務省においては組織改革や手当の見直しに際し、こうした国内事情を重く受け止め、とりわけ外務公務員の手当に向けられる国民の声に真摯に応えていく必要がある。
  これらを踏まえ、政府は本法の施行に当たり、次の事項について検討の上、適切な措置を講ずるべきである。
 一、我が国外交の最前線基地である在外公館等の新設に関しては、我が国の国益と相手国との相互主義の原則等を踏まえ、戦略的にその増強・整備に当たること。なお、コンパクト公館の設置に関しては、関係在外公館との協力・連携を十分図り、在外公館としての機能に支障が生じないよう留意すること。
 二、在外公館においては、大規模自然災害や犯罪・テロ等の緊急事態における在外邦人に対する迅速かつきめ細やかな支援を可能とするため、日常の情報提供、共有体制等も含めて危機管理体制の機能拡充に努めること。
 三、我が国の厳しい財政事情を厳粛に受け止め、在外公館に関わる予算の効率性・透明性を高めるとともに、その執行に当たっては、適切な支出が図られるよう具体的な措置を講ずること。
 四、在勤手当については、国内の財政状況や外交活動を推進する上での必要性を踏まえ、民間企業、諸外国の外交官の給与・手当の水準及び各任地の事情にかんがみ、為替・物価等の変動が反映される形で客観的に算出されることにより、必要に応じて在勤手当全般にわたる内容の見直しを行うこと。特に為替変動による在勤基本手当の見直しについては、直近のデータを基に見直しをすること。また、研修員手当については、研修地における一般の学生の生計費の実態を十分考慮して、適宜検討を行うこと。
 五、国際社会のグローバル化による海外渡航者や在留邦人の増加とともに領事業務の重要性が高まっていることにかんがみ、邦人の活動環境を向上させるための国民の視点に立った領事サービスの不断の向上に努めること。
 六、外務省においては、総務省の行政評価・監視結果を踏まえ、不祥事の再発を防止し、信頼を回復するため、より一層の情報公開と外交機能強化のための組織・制度の改革に全力で取り組み、その成果を国民に対して分かりやすく説明すること。
 七、在外公館における監査・査察体制の一層の強化を図ること。
 八、国際機関における幹部職員を含め邦人職員の増強に向けて国際社会に通用する人材の一層の育成を図るとともに、援助や平和構築など様々な分野において高級幹部も含め外部の人材の積極的活用を図ること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#121
○委員長(榛葉賀津也君) ただいま一川君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#122
○委員長(榛葉賀津也君) 全会一致と認めます。よって、一川君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、中曽根外務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中曽根外務大臣。
#123
○国務大臣(中曽根弘文君) 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を可決いただきまして、誠にありがとうございました。
 外務省といたしましては、ただいまの附帯決議の御趣旨を踏まえつつ、今後とも外交実施体制の強化を図り、種々の外交課題に全力で取り組んでまいる所存でございます。
#124
○委員長(榛葉賀津也君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#125
○委員長(榛葉賀津也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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