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2009/04/07 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 外交防衛委員会 第7号
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2009/04/07 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 外交防衛委員会 第7号

#1
第171回国会 外交防衛委員会 第7号
平成二十一年四月七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月三十日
    辞任         補欠選任   
     風間 直樹君     松浦 大悟君
     風間  昶君     山口那津男君
 三月三十一日
    辞任         補欠選任   
     松浦 大悟君     風間 直樹君
 四月一日
    辞任         補欠選任   
     犬塚 直史君     小林 正夫君
 四月二日
    辞任         補欠選任   
     小林 正夫君     犬塚 直史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         榛葉賀津也君
    理 事
                浅尾慶一郎君
                一川 保夫君
                白  眞勲君
                浅野 勝人君
                木村  仁君
    委 員
                石井  一君
                犬塚 直史君
                風間 直樹君
                谷岡 郁子君
                広中和歌子君
                藤田 幸久君
                岸  信夫君
                小池 正勝君
                佐藤 正久君
                山本 一太君
                浜田 昌良君
                山口那津男君
                井上 哲士君
                山内 徳信君
   国務大臣
       外務大臣     中曽根弘文君
       防衛大臣     浜田 靖一君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  鴻池 祥肇君
   副大臣
       外務副大臣    伊藤信太郎君
       防衛副大臣    北村 誠吾君
   大臣政務官
       防衛大臣政務官  岸  信夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        堀田 光明君
   政府参考人
       外務大臣官房審
       議官       中島 明彦君
       外務大臣官房審
       議官       石川 和秀君
       防衛省防衛政策
       局長       高見澤將林君
       防衛省運用企画
       局長       徳地 秀士君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (北朝鮮からの飛翔体発射事案に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(榛葉賀津也君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る三月三十日、風間昶君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(榛葉賀津也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として外務大臣官房審議官中島明彦君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(榛葉賀津也君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(榛葉賀津也君) 外交、防衛等に関する調査のうち、北朝鮮からの飛翔体発射事案に関する件を議題といたします。
 まず、政府から報告を聴取いたします。浜田防衛大臣。
#6
○国務大臣(浜田靖一君) 北朝鮮による発射事案への対応について御報告申し上げます。
 四月五日十一時三十分ごろ、北朝鮮から東の方向に一発発射され、十一時三十七分ごろには、東北地方から太平洋に通過したものと推定されました。自衛隊法八十二条の二第三項に基づく破壊措置は実施しておりません。
 落下物につきましては、十一時三十七分ごろ、秋田県の西、約二百八十キロメートルの日本海上に落下したものと推定されました。その他の情報については、十一時四十八分ごろ、日本の東、二千百キロメートルの太平洋上で追尾を終了いたしました。
 発射直後、防衛省におきましては、十一時三十四分ごろに、状況把握のための緊急幹部会議を開催し、その後、十三時十一分ごろに、本件に関する関係幹部会議を開催いたしました。また、陸海空各自衛隊の航空機により、東北地方の被害の有無の確認のための情報収集を実施いたしました。四月六日には、その後の諸般の状況を勘案した結果、弾道ミサイル等に対する破壊措置の終結に関する命令を発出いたしました。
 今回の事案につきましては、先般からの我が国を含む国際社会からの自制の要求にもかかわらず、北朝鮮が発射を実施したことについては極めて遺憾であると考えており、今後、関係国と緊密に調整しつつ、政府全体として毅然とした態度を取ってまいります。
 なお、四月四日の発射情報の誤報については、防衛省・自衛隊の情報伝達の不手際により、国民の皆様や関係の皆様に御迷惑を掛けたことを心からおわびを申し上げます。今後、情報伝達に際してはしっかりと注意を払ってまいります。
 以上であります。
#7
○委員長(榛葉賀津也君) 中曽根外務大臣。
#8
○国務大臣(中曽根弘文君) 本日は、一昨日の北朝鮮による今回の発射につきまして御報告をいたします。
 四月の五日十一時三十分ごろ、北朝鮮は、我が国を含む関係各国が自制を求めたにもかかわらず、今回の発射を強行いたしました。
 これは、我が国を含む近隣国が核やミサイルの脅威に引き続きさらされている中で、安全保障上の脅威と言わざるを得ません。また、このような行為は、安保理決議第一六九五号及び第一七一八号並びに日朝平壌宣言に違反し、かつ、六者会合の共同声明とも相入れないものでございます。
 そのような観点から、今回の発射は、我が国として容認できるものではなく、我が国は、発射後、速やかに北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に厳重に抗議を行いました。
 我が国としては、国際社会が連携して北朝鮮に対して毅然とした対応を行うべきと考えており、発射以降、米国を始めとする関係国との連携を強化すべく、次のような外交努力を行ってきました。
 まず、五日及び六日、米国、韓国、中国、フランス、メキシコ、ロシア、英国、オーストラリア、ベトナムの外相等との間で、本件をめぐる対応について電話会談を行い、先ほど述べましたような我が国の基本的考え方を伝えました。
 クリントン米国務長官及び柳明桓韓国外交通商部長官とは、今回の発射が関連国連安保理決議に違反したものであり、国際社会が強いメッセージを出すことが重要であるとの認識を確認するとともに、引き続き日米韓で緊密に連携し、取り組んでいくことで一致をいたしました。また、それ以外の各国外相との間でも、今後、安保理の対応等について、緊密に連携していくことを確認いたしました。
 安保理での対応につきましては、我が国の要請に基づき、ニューヨーク時間の五日に非公式協議が開催されました。我が国からは、今回の北朝鮮の行為に対して、国際の平和と安全の維持に主要な責任を担う安保理が、決議を採択することが望ましいとの立場を説明いたしました。
 安保理での議論の今後の展開について、現時点で予断することはできませんが、我が国としては、引き続き関係国と協議しつつ、安保理が一致した強いメッセージを迅速に出せるよう、関係国と緊密に連携していく考えであります。
 なお、ミサイル問題同様、我が国にとって重要な問題である核問題及び拉致問題も未解決のままであります。
 核問題につきましては、懸案の検証の枠組みについて六者間で文書による合意が形成され、早期に検証が開始されるよう、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、引き続き努力していく考えです。
 また、拉致問題についても、北朝鮮はまだ全面的な調査のやり直しを開始していません。我が国としては、北朝鮮による調査のやり直しが早期に開始され、拉致被害者の方々の一刻も早い帰国につながるような成果が早期に得られるよう、引き続き北朝鮮側に強く求めていく考えです。
 榛葉委員長を始め、本委員会の皆様の御支援と御協力を心よりお願い申し上げます。
#9
○委員長(榛葉賀津也君) 以上で報告の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○浅尾慶一郎君 まず初めに、飯岡探知誤報事案について伺いたいと思いますが、このSEW入感というのは、だれもが現場で見ることができるというものだというふうに思いますが、なぜ何人もの人がモニターで確認しなかったのかと、その点についてどういうふうに考えておられるか、防衛大臣に伺いたいと思います。
#11
○国務大臣(浜田靖一君) 四月四日の防衛省からの誤報につきましては、飯岡のレーダー、FPS5の探知情報について、航空総隊司令部の担当者がスパークインフォメーション、飯岡探知という連絡を部隊から受けた際に、SEW、いわゆる早期警戒情報が伝達されていなかったにもかかわらず、飯岡探知、SEW入感と、同司令部内で連絡をしました。また、同司令部の別の担当官から、同内容の連絡を受けた防衛省中央指揮所の担当官が飯岡探知、SEW入感と繰り返し、別の担当官が発射をアナウンスをしました。これを官邸でモニターしていた防衛省連絡官を通じ、官邸危機管理センターに発射と伝達されました。
 本事案については、連絡を受けた事項をそのまま正確に伝えるとともに、航空総隊及び防衛省中央指揮所においてSEWの有無の確認をすべきであったにもかかわらず、それをしてしまったということでありますので、このような点を我々とすれば徹底的にもう一度、徹底することが重要だということで、我々とすれば、この点が一番問題だと思って指導してまいりたいというふうに思っているところでございます。
 一点目のこの発射事案については、誤報についてはそういうことでございます。
#12
○浅尾慶一郎君 私の質問は、モニターに、だれでもこれ見れるわけでありまして、SEW入感という、それをなぜ御覧にならなかったのかという、どうして何人もの目があるんだけれどもそれに気付かなかったのかと。かなり緊張状況にあって、最初の情報で反射的に動いたというふうに推測はできますけれども、どういうふうに考えておられるか、教えていただきたいと思います。
#13
○国務大臣(浜田靖一君) その点に関しましては、今先生が御指摘のように、極めて情報を早く出したいという思いもあり、まさにこれはヒューマンエラーということが言えるわけでありまして、我々とすればまさにそこのところのチェックが足らなかったということだと思っております。
#14
○浅尾慶一郎君 ちなみに、最終的に飛翔体の発射をアナウンスした者はいわゆる背広組、内局の方というふうに聞いておりますけれども、どういった役職の方であり、また内局の方がそういう軍事的なことに限りなく近いものについて専門的な判断をすることがふさわしいと考えておられるかどうか、大臣の所見を伺いたいと思います。
#15
○国務大臣(浜田靖一君) 中央指揮所の方で発射とアナウンスした者は運用企画局の管理職クラスの者でありますので、そういった意味では、今先生の御指摘のあったことを踏まえれば、我々とすればまだそこも今後検証しなければならないというふうに思っているところであります。
#16
○浅尾慶一郎君 本件についてミスがあったことをしっかりと検証して、次、こういうことがあってはいけないと思いますので、そういうことのないようにしていただきたいと思います。
 次に、先般、エムネットについて官房副長官に伺いましたところ、一分で伝わると自信を持っておられましたけれども、どうも岩手県のある村の村長さんがおっしゃっておられましたけれども、マスコミ、NHKというふうに言っておられましたけれど、NHKの速報の方が、NHKの速報がテレビの画面に出た方がエムネットの情報伝達よりも、まあ何分か何秒か分かりませんが早くて、まだエムネットは鳴らないのかというふうにおっしゃっておりました。一分でということであれば、本来エムネットが先に行くはずだと思いますが、何ゆえそういったそごが出たのか、その点について伺いたいと思います。
#17
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) そのような報道があったことは承知をいたしておりますが、前日に浅尾委員にお答え申し上げましたように、一分と申し上げたとおり、ほぼ一分で到達をしておるわけでございますが、私はちょっと機械的なこととかそういったことはよく分かりませんが、一度に出ますので、届くところが三十秒遅れたり六十秒遅れたりする場合もあるやに聞いております。そういうことで、先に情報機関に入った、NHKに入ったものが流れておるということも今回あり得たのではないかというふうに考えます。
#18
○浅尾慶一郎君 私も別にその分野の専門家ではありませんが、どうもその情報伝達の流れのフローチャートを見ると、恐らくマスコミから流れる方が間に関与する人が若干でしょうけれども少ないと。ですから、その機械的な問題というよりかは間に関与しているところの部分で遅れが出ているんではないかなというふうに推測はいたしますが、いずれにしても、この件についてもしっかりと、なぜそういうことになったのかということについて検証をしていただくことが大変重要だろうというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
#19
○内閣官房副長官(鴻池祥肇君) ただいまの委員の御発言、そのとおりだと存じております。
 幾つかの市町村でエムネットの受信機械に不具合もあったということも聞いております。今後、市町村におきましては、このような状況をかんがみて、しっかりした体制を取っていかなければならないという覚悟を新たにいたしております。
#20
○白眞勲君 今回の発射事案について防衛大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、この落下物につきまして、報告では秋田県の西二百八十キロの日本海上に落下したものと推定ということですが、この落下物について回収はするおつもりなのかどうか、まず防衛大臣にお聞きしたいと思います。
#21
○国務大臣(浜田靖一君) 今のところ、我々とすれば、回収というものについては考えてはおりません。基本的に我々、情報収集に当たりましたが、その回収というのは念頭にございません。
#22
○白眞勲君 私は、逆にこの回収をもしできるようだったらするべきなんではないんだろうかというふうに思います。というのは、やっぱり北朝鮮のミサイル開発の現状について実態の解明というのがつながるんではないんだろうかという観点からなんですけど、北朝鮮としても秘密裏に開発しているミサイルの内容があからさまになるということは、結果的に我々としての発射の抑止につながっていくんではないんだろうかなというふうに思うんですけれども、大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
#23
○国務大臣(浜田靖一君) 今回の発射事案について、落下物も含め、今後、今の時点でその落下地点、確実に確定をされておりませんので、そういう意味で、回収の技術的な困難性などについても見通すことができない状態ですから、今後、この回収の前提となる諸条件が明らかになったところで、この構造の解析、そしてまた、回収を行って解析をするに当たるのかどうかも含めて我々とすれば考えていきたいということで、今現在、この時点で私の方でこれをすぐ回収するのかしないのかということよりも、まずいろいろな観点から検討することが重要だというふうに考えますので、今先生の御指摘を考えれば、当然その有用性も含めて考えながら今後対応していきたいというふうに思います。
#24
○白眞勲君 ということは、最初におっしゃいましたように、回収をしないというふうには断言はしないで、もう一回撤回されるということでよろしいですね。
#25
○国務大臣(浜田靖一君) はい。今私の方から、今、念頭のお話をしてしまいましたので、申し訳ございません。当然、今先生の御指摘にあったように、すべてもう一度確認をして、そしてまた対応を考えたいというふうに思います。前言は撤回させていただきます。
#26
○白眞勲君 やっぱり私は、回収すべきだと私は思っていますが、大臣、やっぱり回収すべきじゃないでしょうか。もちろん技術的な困難さは分かりますけれども、回収すべきだろうというふうに私は思いますけれども、大臣自身としての考えはどうでしょうか。
#27
○国務大臣(浜田靖一君) 当然、これが回収できる状況にあれば回収した方がいいとは思います。ですから、今後それが可能なのかどうかも含めて追求していきたいというふうに思います。
#28
○白眞勲君 今回の北朝鮮のミサイルの発射に関連しまして、もちろん、まずアメリカの衛星の情報とかあるいはイージス艦の情報、それとFPSレーダーの情報が連携して伝わったんだろうなということは何となく分かるんですけれども、実際今後、我々国会としてはミサイル予算どうするんだと、防衛予算をどうするんだというポイントにおいては、住民の皆様に、今エムネットの話もありましたけど、それとは別において、今回の発射におけるそれぞれのシステムが十分にその機能を発揮できたかどうかというポイントにおいて、最終的にこのSM3とかPAC3に連動をしているのかどうか、うまく連動ができるのかどうかと。
 そして、日本をねらっていると言われているノドンミサイルの迎撃のためにその有効性が確認できたのかどうか、国会としては非常に気になるんですけれども、実際、日本に脅威を与えていると言われている北朝鮮ノドンミサイルの迎撃のために十分な成果を今回の発射において出せたのかどうか、その自信のほどはどの程度なのかということをお聞きしたいと思います。
#29
○国務大臣(浜田靖一君) いわゆる情報の収集、そしてまたいろいろな形での伝達というのは、システム的には大変いい動きをしたと私は思っております。ミサイルの、今先生が御指摘のように、ノドンに対してどうなのかということを含めて、今回そのすべてのチェックをもう一回させていただいて、その中で評価をしていきたいというふうに思いますので。
 いずれにしても、おととい発射したばかりでございますので、そういう意味ではもう少し時間をいただいて、それも含めて我々とすれば評価していきたいというふうに思っているところであります。
#30
○白眞勲君 それぞれのシステムはどういう時間で出てきたのか。特に、やはり住民への伝達も含めて、いわゆるPAC3とかSM3が発射できる状態であるのかどうか、相手のミサイルが発射された際にですね。その辺の検証というものをしたいと思いますので、我々国会としてもしたいと思っていますので、その時間について資料を国会に提出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#31
○国務大臣(浜田靖一君) 我々とすれば、もう一度それを確認して、その資料等もできれば、可能な限りの範囲で提供できる部分はしっかり出していきたいというふうに思います。
#32
○白眞勲君 外務大臣に質問通告してなくて大変恐縮なんですけれども、ちょっと一点お聞きしたいと思います。
 今回、外務大臣報告、これ防衛大臣の方もそうなんですけれども、最初の文章が「本日は、一昨日の北朝鮮による今回の発射について、御報告いたします。」というのは、これ何が発射されたのか書いていないんです。これ、主語は何なんですか。
#33
○国務大臣(中曽根弘文君) 失礼いたしました。北朝鮮による飛翔体の発射でございます。
#34
○白眞勲君 終わります。
#35
○浅野勝人君 理事一人五分の配分が理事会の申合せですから、自民党は私と木村理事が質問いたします。
 北の朝鮮中央通信は、人工衛星を軌道に乗せるのに成功したと、衛星は軌道を正常に回っている、衛星からは金日成将軍の歌と金正日将軍の歌が四百七十メガヘルツで地上へ送信されていると発表しています。
 事実関係を確認するのは技術的にそれほど難しいことではありません。これは本当ですか、それともうそですか。
#36
○国務大臣(浜田靖一君) 政府としては、北朝鮮が発射した飛翔体については軌道に乗ったことは確認しておりません。また、米側からもこれまでのところ軌道に乗った物体はない旨の説明を受けております。同趣旨の内容については、米軍からも公表されていると承知をしております。
 また、一昨日、この朝鮮中央通信は、北朝鮮の人工衛星が軌道を周回しながらデータ送信等を行っていると報道しましたが、これまでのところ、このような電波は確認されていないというふうに承知しております。
 これらを踏まえると、政府としては、北朝鮮が発表したように人工衛星が軌道を周回しているという認識はしておりません。
#37
○浅野勝人君 ロケットとミサイルとどう違うのか五年生の孫に聞かれたので、真上にできるだけ高く飛ばすのがロケット、斜め横にできるだけ遠くへ飛ばすのがミサイル、本体の中身は同じと説明したら、おじいちゃんの言うとおりならこれはミサイルだというのが彼の判断でした。
 北米航空宇宙防衛司令部は、一段目のブースターは日本海に落下した、ミサイルの残りは搭載物自身とともに太平洋に落下したと、軌道上に乗った物体はないと、今防衛大臣のおっしゃるとおりの同じ内容のことを言っています。
 人工衛星と銘打って、世界中の反対を押し切り、何のために発射したのか理解に苦しみます。外務省はどのように分析しておいでですか。──どちらでも結構です。
#38
○国務大臣(浜田靖一君) 弾道ミサイルの発射なのか、人工衛星の打ち上げなのか明らかにするというのは、いろいろと基準があるかと思いますけれども、一般論として言えば、これは地球周回軌道上の物体の存否、そしてまた地球周回軌道へ乗せ得る速度の達成の有無、そしてまた飛翔の形態というものが考えられます。
 通常の弾道ミサイルの発射実験であれ、人工衛星の打ち上げであれ、多段階の推進装置の分離に関する技術、姿勢制御、そしてまた推力制御に関する技術等の試験を実施する必要があることは、これは共通したことでありますので、我々とすれば、そういったことも含め今解析を行っているところで、私自身、今ここで確実にどちらというふうに言うことがなかなか難しいということであります。もう少しお時間をいただきたいというふうに思います。
#39
○浅野勝人君 敵基地攻撃について伺います。
 ノドンの射程は日本を丸のみします。相当数が実戦配備されていると言われています。日本に向かってノドンを撃たれたら、ミサイル防衛網を駆使して撃ち落とすのは当然ですが、ノドンを発射したランチャーをそのままにしておいたらまた撃たれます。これを阻止するため、北朝鮮の領域に入って発射台を攻撃するいわゆる敵基地攻撃は、必要最小限度の自衛権の行使を超えるという指摘があります。
 その一方、それ以外に自国民を守る手段がほかにない場合には、敵国の領域内に入って攻撃することも自衛権の行使であるから憲法には違反しないという見解があります。政府はしばしば憲法違反ではないと国会答弁をしております。私はそれでよろしいかと思っておりますが、もう一つ、日米間には、守りは自衛隊、攻撃は在日米軍という盾とやりの役割分担があります。
 敵地攻撃に関連して役割分担を見直すとしたら、憲法の問題ではなくて安保政策を変更するかどうかの問題です。防衛大臣、検討してみるつもりはございますか。
#40
○国務大臣(浜田靖一君) 我が国は現時点において敵基地攻撃を目的とした装備体系は保有しておりません。
 敵基地に対して軍事的に有効な攻撃を行うことは極めて困難でありますけれども、日米間の適切な役割分担の下で我が国の平和と安全を期するということにしているわけであります。
 この敵基地攻撃能力を目的とした装備体系を保有するか否かは政治的な判断が必要であり、また軍事科学技術の進歩等も踏まえて、国会等において我が国を守るためにどうするべきかという観点から幅広い議論が行われることが重要であるというふうに考えているところであります。
#41
○木村仁君 外務大臣にお尋ねをいたします。
 このテポドンの発射と同時に、米、韓、中国、フランス、メキシコ、ロシア、英国、オーストラリア、ベトナム、あるいはまたロシアについても電話等で会談を行い、日本の立場を明確に主張されるとともに強く安保理における再決議を促されたことは、大変素早い立派な対応であったと存じます。
 その上でのお尋ねでございますが、安保理の予備的な会談の中では日米の主張と中国、ロシアの主張が食い違ったというふうに報じられております。それで、突き詰めて言えば、その背景はいろいろ複雑だろうと思いますけれども、論理的に言えば、日米は一七一八号決議違反であると言い、中国、ロシアは違反に当たらないと、こういうことを言っていると存じます。
 これは、決議の条文を読めば、ミサイルについてすべてやめるべきであるということを言っているのでありますから、日本の立場としてはミサイルであるということをはっきりしなければいけないというふうに考えておりますが、そうしますと、飛翔体というような言葉で言っていてもらちが明かないので、やはりオバマ大統領と同じように、いきなりテポドンを発射したと言うべきではなかったかという気もいたします。
 この問題について政府としては今後どのような立場を取り、そして新たな安保理決議にこぎ着けるというお考えか、御報告をいただきたいと思います。
#42
○国務大臣(中曽根弘文君) 人工衛星であるかどうかということは、北朝鮮は人工衛星であると、そういうふうに主張しているわけでありますが、人工衛星打ち上げに使われるいわゆるロケットといいますかミサイルといいますか、いわゆる打ち上げ機、これは弾道ミサイルとほぼ同一で互換性のある技術に由来するものでございます。
 北朝鮮が発射しましたこの飛翔体がミサイルであれ人工衛星であれ、今委員がおっしゃいました安保理決議の一七一八号、これでは北朝鮮はすべての弾道ミサイル計画の関連活動を停止すると、そういうふうに求められているわけでございまして、私どもとしては、これは安保理決議違反でありまして、安保理が決議を採択するということが望ましいと考えております。
 今、安保理の場で協議が行われておるわけでありますが、私どもとしてはそういう考え方から各国に決議の採択を強く求めているところでございます。
#43
○木村仁君 是非強い立場で安保理の議論を進めていただきたいと思います。
 白眞勲委員と同調するわけでありますけれども、防衛大臣に御意見を申し上げておきたいと思いますが、是非ブースターは発見していただきたい、そして日本が初めに回収していただきたいものだと思っております。これはもう非常に多くの情報を持っておりますし、日本のEEZというんですか、の区域内に落ちたらしいという話もあります。これは鉱物資源ではありませんから特に優先権があるわけではないかもしれませんが、早く発見した者が勝ちだと思いますが、いかがでございましょうか。
#44
○国務大臣(浜田靖一君) いずれにしても、先ほど申し上げたように、その検討をし、そして回収に向けて可能かどうかも含めて検討してまいりたいというふうに思っております。
#45
○木村仁君 終わります。
#46
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 今後、国連安保理での決議を目指していくためには中国、ロシアの理解というものが重要になるわけでございますが、この関連でまず外務大臣にお聞きしたいと思います。
 外務大臣は、五日の三時から三時二十分において中国楊外相と電話会談をされたとお聞きしました。この会談におきまして、先方から、北朝鮮が今度の発射に至ったことは遺憾である、また懸念をしていると、そういう表明はあったでしょうか。
#47
○国務大臣(中曽根弘文君) お話のとおり、四月五日、日中外相電話会談を行いました。
 楊潔チ外交部長からの具体的な発言の詳細について御紹介することは、先方との関係もありますので差し控えさせていただきますが、緊張を高めるいかなる行為にも賛成しないと、そういうような原則的な立場の表明があったわけでございます。また、日本を含む関係国の関心は理解をしている、そして六者会合プロセスを推進して地域の平和と安定を維持することが各国の利益に資する、また関係国が冷静に対処することが重要である旨、そのような発言がございました。
#48
○浜田昌良君 ただいまの答弁で関係国が冷静に対処することが重要だという御発言があったことは紹介されましたが、具体的にこれはどういうことを避けるべきというふうに認識されているでしょうか。
#49
○国務大臣(中曽根弘文君) 楊潔チ部長のこの御発言の真意を推測するということは難しいことでもありますし、差し控えたいと思いますが、私は、この御発言は本件を安保理で取り上げるということに反対するという意味には受け止めておりません。このような発射の後ですから、やはり冷静に考えて対応してほしいということだと思います。
#50
○浜田昌良君 また、同日の十八時から十八時二十分にはロシアのラブロフ外相との会談をされております。この中で、先方から遺憾、また懸念の表明があったわけですが、特に安保理の対応については、コンセンサスが得られるように日本側とも緊密に協力したい旨発言があったと聞いております。具体的に安保理で取り上げる、また決議は両国間でコンセンサスは可能というふうにとらえているでしょうか。
#51
○国務大臣(中曽根弘文君) 今委員がおっしゃいましたように、ラブロフ外相からは、安保理の対応につきましてはコンセンサスが得られるよう日本側とも緊密に協力していきたいと、そういう旨の発言がございました。
 先ほどから申し上げておりますように、決議を採択することが望ましいと、そういう立場に基づきまして、また安保理が強いメッセージを発出するということが大事だと、そういう立場からロシアに対しましても今ニューヨークの場において働きかけをしているところでございます。
#52
○浜田昌良君 最後に防衛大臣にお聞きしたいと思っておりますが、ロシアの外務省の発表によりますと、北朝鮮による打ち上げの特徴については客観的なデータに立脚するよう呼びかけると、こういうお話がございました。そういう意味では、先ほど同僚議員からもございましたように、今回のいわゆる飛翔体というものが通信衛星ではなかったということの客観データを積み重ねるのが重要だと思っておりますが、現時点で日本がどういうものを持っているのか、また、今後アメリカや韓国と連携しながらどういう客観的データを持ちながらロシアや中国を説得していくのかについて御意見をお聞きしたいと思います。
#53
○国務大臣(浜田靖一君) 我々とすると、先ほどお話し申し上げましたように、この飛翔体についての関係のことを申し上げてまいりました、要するに軌道に乗ったことは確認しておりませんし、また米側もこれと同じ趣旨を言っている。そしてまた、その電波は確認されていないし、また軌道の周回はしていないということがあります。
 しかしながら、まあこれ我々とすれば、今解析中のものもございますし、それを今後解析を進める中で判断をしていきたいというふうに思っているところでありますし、また、当然可能性のあるものに関しては資料を集めながら今後も対応していきたいというふうに考えているところであります。
#54
○浜田昌良君 終わります。
#55
○井上哲士君 今回の北朝鮮の飛翔体発射は極めて遺憾であります。
 官房長官の談話ではミサイルとせずに飛翔体としているわけですが、打ち上げられたものが人工衛星であったかどうかという判断がまだ付いていないということだと思います。今後、その判断をする上でどういう要素、データを検証するのか。それから、判断を下すまでに前回は二か月程度掛かっておりますが、今回はどの程度の時間が掛かるという見通しを持っているんでしょうか。
#56
○国務大臣(浜田靖一君) 先ほども申し上げましたけれども、この判断をする場合には、一般論としては、先ほど申し上げたように、地球周回軌道上の物体の存否、そしてまた地球周回軌道に乗せ得る速度の達成の有無、そしてまた飛翔形態、いわゆる弾道ミサイルは放物線を描いて飛翔をしますし、人工衛星の場合には一般的に軌跡が平たんで水平飛行段階が存在するということが考えられます。
 なお、一般的に、通常の弾道ミサイルの発射実験であれ、人工衛星の打ち上げであれ、多段階推進装置の分離に関する技術、姿勢制御、そしてまた推力の制御に関する技術等の試験を実施するのが必要であることは、これは共通していると思っております。
 時期的なこの解析がいつごろになるのかと、結論が出せるのかという話でありますが、ここのところは、前回のお話もありましたが、今回いろいろな情報等が結構いろんなところからも寄せられておるわけでありますので、できるだけ早くとは思っておりますが、今の段階で時期を申し上げるのはなかなか難しいということだけは言えると思います。
#57
○井上哲士君 いろんなところから情報が寄せられているということがありましたが、このミサイル防衛システムは、アメリカの早期警戒衛星Xバンド・レーダーと一体のシステムでありますが、今回の一連の対応、そして今後の判断においてアメリカからの情報を得ていると思うんですが、どの程度のものが来ているんでしょうか。
#58
○国務大臣(浜田靖一君) その件に関しては、なかなか我々の方としても、相手のあることでございますので、今ここでどうこうすぐ申し上げるわけにもまいりません。いずれにしても、我々とすれば、そういった情報を含めながら分析を進めてまいりたいというふうに思っております。
#59
○井上哲士君 打ち上げたものが人工衛星であっても国連安保理決議違反であり、制裁を強化すべきだという立場に我が党はくみすることはできません。こういう立場は、六か国協議を通じて北朝鮮の核問題を外交的に解決をしていくという上で障害を持ち込むことになると考えております。
 今後の対応で何よりも重要なことは、北朝鮮による核兵器の開発を終わらせるという最も重要な目的達成のために外交努力を尽くすことであり、六か国協議での対話を再開するためのあらゆる努力だと思いますが、政府として、六か国協議での対話の再開の重要性への認識及びその見通しについてはどのようにお考えでしょうか。
#60
○国務大臣(中曽根弘文君) 六者会合、六か国協議につきましては、北朝鮮によります発射直後の段階でございますので再開の見通しは立っておりませんが、昨年の年末の経緯もあるわけでございますが、我が国といたしましては、懸案の非核化ですね、これの検証の枠組みについて六者間で文書による合意が形成されて、早期に検証が開始されることが重要であると考えておるところでございます。我が国を含む六者会合の関係国が引き続いて六か国会合、六者会合のプロセスを前に進めようと、そういう意思を有しているわけでございますが、北朝鮮が六者会合共同声明の完全実施に向けて建設的な対応をすることを期待をしているところでございます。
 我が国といたしましても、米国を始めとする関係国と緊密に連絡を取りましてこの六者会合が再開されるように、特に議長国である中国ともよく協議をしながら再開に向けて努力をしていきたいと思っております。
#61
○井上哲士君 終わります。
#62
○山内徳信君 社民党・護憲連合の山内徳信でございます。
 私は、外務大臣と防衛大臣に、最後にこれからの決意をお伺いしておきたいと思います。
 北朝鮮による飛翔体発射は、北東アジア地域の安全と平和に悪影響を与えるものであります。我が国を始め国際社会の発射自制に耳を傾けることなく、ついに四月五日十一時三十分ごろ北朝鮮が発射したのは、大臣からの御報告のとおりであります。日本政府は、北朝鮮の飛翔体発射に対処するため、自衛隊法第八十二条二第三項に基づく破壊命令を発出して、海上配備型迎撃ミサイルを搭載したイージス艦と地対空誘導弾パトリオット部隊の展開となりました。政府はこれを機会に、目には目、歯に歯という軍備増強への動きを懸念するものであります。
 日本は、人類初の被爆国であり、核開発の完全放棄に向けて全力を尽くして平和外交に徹していただきたいと思います。日本政府は、平和外交を実のあるものにしていくために六か国協議の再開を求め、核問題、拉致問題等を含め北東アジアの平和と安全を築くため、全力を尽くしていただきたいと思います。戦前の轍を踏むことのない日本の国防の在り方、その決意を浜田大臣にお伺いいたします。
 また、被爆国であればこそ、やはり世界に向かって核廃絶、そして北朝鮮の核問題について、やはり自信を持って訴えていく、そういう平和外交に全力を尽くしていただきたいと、こういうことを申し上げて、両大臣の決意のほどをお伺いしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
#63
○国務大臣(浜田靖一君) 国際社会として、北朝鮮に対し発射の自制を求めてきたにもかかわらず、今回北朝鮮が発射を強行したことについては極めて遺憾であり、また国連安保理において議論が行われているところであるというふうに承知をしております。
 朝鮮半島の非核化や日朝・米朝国交正常化を明記した六者会合共同声明の完全実施は北東アジア地域の平和と安定のために重要であり、その実現のため、我が国としては、米国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ引き続き努力を行っていく考えであります。北朝鮮は、六者会合共同声明の完全実施に向けて建設的な対応を示すことを期待をしているところであります。
#64
○国務大臣(中曽根弘文君) 北朝鮮との関係におきましては、我が国はもう日朝平壌宣言にのっとりまして、拉致と核とミサイルと、この諸懸案を包括的に解決をして、不幸な過去を清算して日朝国交正常化を図るという、そういう我が国の方針は不変でございます。今防衛大臣からもお話がありましたけれども、今回の北朝鮮の飛翔体の発射、各国が自制を求めたわけでありますが、それにもかかわらず発射を強行したことは大変遺憾でございます。これは地域の緊張を高め、地域の平和と安定を損なうものでありますし、我が国といたしましては、発射が行われた後に北朝鮮に対しまして強く抗議を北京大使館を通じて行ったところでございます。
 六者会合につきましては、先ほども申し上げましたけれども、発射直後ということもございまして、再開の見通しは今のところ立っておりませんけれども、この六者会合というのは、核の問題、あるいは拉致、そしてミサイルの問題の解決にこれは大変重要な役割を果たしております。そういうところから、引き続いてこれが一日も早く開催できるように、議長国である中国とともに努力をしてまいりたいと、そういうふうに思っているところでございます。
 今回の事態に対しましては、今国連の安保理で協議が行われておりますけれども、我が国の立場を主張しておりますが、この決議違反ということに基づいてしっかりとした対応ができるように、引き続いてこちらの方でも努力をしていきたいと思っております。
#65
○山内徳信君 終わります。
#66
○委員長(榛葉賀津也君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午前十時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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