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1947/08/07 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 文教委員会 第5号
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1947/08/07 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 文教委員会 第5号

#1
第001回国会 文教委員会 第5号
昭和二十二年八月七日(木曜日)
    午前十時三十五分開議
   委員長 松本 淳造君
   理事 高津 正道君
      田淵 実夫君    永井勝次郎君
      原 彪之助君    松本 七郎君
      伊藤 恭一君    押川 定秋君
      久保 猛夫君    中山 マサ君
      坂田 道太君    圓谷 光衞君
      水谷  昇君    松原 一彦君
      織田 正信君    黒岩 重治君
 出席政府委員
        文部政務次官  永江 一夫君
        文部事務官   稻田 清助君
        文部事務官   辻田  力君
        文部事務官   近藤 直人君
 委員外の出席者
        大藏事務官   大月  高君
        文 部 次 官 有光 次郎君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 文部當局より所管事項に關し説明聽取。
    ―――――――――――――
#2
○松本委員長 では會議を開きます。
 本日の會議の豫定に先だちまして、故紙囘収に關する疑義が、新聞その他にも出ておりますが、それにつきまして、文部當局の方から説明したいという御通告がありますので、その點を先に御説明を求めたいと思います。それに續きまして先般來日教組との間に多少の紛議があつたように聞き及んでおりますが、これに對しましても、文部當局から一應説明をいたしたいという通告でございますので、この點をも御説明を求めたいと思います。
 つきましては最初に故紙囘収に關する問題につきまして御説明を求めます。永江政務次官。
#3
○永江政府委員 ただいま委員長からお諮りを願いましたように、本日の委員會において御審議を願う豫定でありまする教科書局竝に調査局に關する説明に先だちまして、最近新聞紙上におきまして、いろいろ取扱われておりますることについて、特に文部省として、この際進んで委員各位に御説明を申し上げ、十分皆様の御了承を願つておくことが適當ではないかと存じましたので、委員長を通じましてこれを申し上げる次第であります。従いまして、最初故紙囘収に關しまして、新聞にいろいろ傳えられておりますことにつきましては、その間の取扱いについて一希精通いたしておりまする會計課長から一應御説明を申し上げまして、御質問に應じまして、それぞれの者からお答えいたしたいと思います。それからそれに引續きまして日教組との先般來のいろいろな紛議がございました。それの經過につきまして、私が大臣の代理として折衝いたしましたから、私から御説明申し上げて御了承願いたいと思います。
#4
○近藤政府委員 それでは、先般來新聞紙上で、いろいろ故紙囘収につきましてうわさあるように載つておりますので、一應文部省といたしまして事情を御説明いたしまして、御了解を得たいと思つております。
 故紙の囘収につきましては、昨年の二月に第一囘の囘収をしたのであります。それは修身、地歴の禁止教科書の囘収をしたのであります。これは非常に成績がよくて、すつかり収支もまとまりましてそれぞれ結果を報告しました。それに引續きまして、昨年の八月に、なお禁止教科書で漏れておる分があるかもしれぬ、また一般の圖書雑誌類、あるいは官報類、そういつたものについても囘収した方がよいのではないかという話がありまして、當時の商工省といたしましても、一般の圖書發行資源が不足しておるということでありましたので、ぜひ協力してもらいたいという要望があります。またちようどそのときに文部省の外郭團體であります勤労學徒援護會の方からも、もしさような仕事をするならば、ぜひ協力したいという申出がありましたので、文部省としましては、この故紙囘収の仕事に協力するということで、昨年の八月に第二囘目の囘収事業に著手したのであります。この仕事は、どこまでも勤労學徒援護會が主となつて、囘収の仕事に當つたのでございます。文部省といたしまして一番重視いたします點は、囘収された故紙から、できるだけ多量の教科書用紙が獲得されることに重點があるわけであります。この點は十分に商工省に申し入れまして、商工省としても趣旨を了承されまして、増量されたわくの中において、できるだけ教科書用紙に多量に割り當てるという約束で出發したのでごまいます。従いまして昨年の八月から實行しました結果、十月、十一月ごろになりますと、相當故紙が囘収されまして、それぞれその故紙が製紙工場にまわされて、各種の紙に製造されたのでございます。この點につきましては、商工省の方において十分監督されておることと考えるのでございます。その結果、紙の見透しといたしまして、昭和二十一年の第三・四半期は、教科書用紙の割當はゼロでございました。また第四・四半期の割當はわずかに四百五十萬ポンドにすぎなかつたのでございましたが、昭和二十二年度の第一・四半期におきましては實に千萬ポンド、また第二・四半期におきましては九百五十萬ポンドという教科書用紙が確保されたのでございます。われわれはこの故紙の囘収事業の成果が、ここに現われておるものと認めておるのでございます。
 それから當時八月八日に通牒をいたしましたときに、集められた故紙のうち、一割程度のものを學習用紙として學徒に還元するという點がございました。これにつきましても、われわれといたしましては、ぜひその實現をしなければならぬということで配慮したのでございましたが、いろいろ数量の問題とか、あるいはその學習用紙を、割當切符でなしに、直接現物化するという點につきまして、折衝に時間を要しまして、たいへん遅れたのでございましたが、これも先月全部完了いたしまして、各地方長官あて、それぞれ一割を還元するという通牒を發しまして、これも全部實施されたのであります。またこの仕事に當りました勤労學徒援護會の方からは、一切の収支計算につきまして提出してまいりました。われわれの方でそれを檢討いたしまして、一切報告してございます。
 文部省といたしましては、以上のような次第でございますので、何らこの問題につきまして過誤があつたとは、考えていないのでございます。むしろこの仕事のために、教科書用紙として非常に多量の増量されたということに對して、われわれはこの成功を認識しておるのでございまして、新聞にありますように、教科書用紙がどこに行つたというなことについて、われわれは、どうしてさような疑義が起るか、疑問に思つておる次第でございます。大體の經過は以上でございますが、なお御質問がございますれば、お答えいたしたいと思います。
#5
○高津委員 第一囘の囘収で集められた總額はどのくらいですか。
#6
○稻田政府委員 第一囘の囘収につきましては、教科書局の方で扱つておりましたが、大體囘収いたまました修身、地理、歴史、公民教科書の数が二千三百四十六萬六十九冊でありまして、重量にして三百五十八萬八千四百九十六キロ百八十六グラム、これだけの囘収を完了して報告したのでございます。そのほか東京都、市區、大阪、神戸といつた大都市では、別途の方法で、囘収いたしました。その總冊数が百二十萬八千六百二十九冊、重量にして二十萬五千二百八十三キロ二百八十五グラムでありますので、兩者を總計いたしまして、總冊数において二千四百六十六萬八千六百九十八冊、總重量にして三百七十七萬五百五十一キロ百二十八グラム、これだけが全部であります。
#7
○高津委員 第二囘の囘収の總量はいくらですか。
#8
○稻田政府委員 第二囘の故紙囘収總量はポンドでありますが、千三百七十三萬六千四百二十九ポンド、その内譯を申しますと、北海道が二十九萬四千六百七十四ポンド、本州及び四國が九百九萬二千八百九十五ポンド、九州が四百三十四萬八千八百五十九ポンド、端数は切り捨ててございます。
#9
○高津委員 これの第一囘分は、文部省自身がやられたのですか。
#10
○近藤政府委員 第一囘の分は文部省自身がいたしまして、その實務を故紙統制組合に請け負わしたのでございます。
#11
○高津委員 古紙統制組合との契約の内容はどういうのですか。
#12
○稻田政府委員 契約書の寫しは今持参しておりませんけれども、大體これは日本故紙統制組合は、一貫目について商工省指定価格八圓で製紙工場へ賣ることになつております。そうしてその囘収に要した一切の費用を差引いて、餘剰金百六十萬一千七百八十二圓九銭というものを囘収数量に應じて道府縣廳に還付いたしたのであります。なおこれが囘収の經費につきましては、一貫目當り梱包費、倉庫への輸送費、選別費、製紙工場への輸送費、おのおの商工省の指定によりまして、一圓五十銭をもつて文部省に請け負わせたのであります。その經費はすべて組合自身の責任において出したものであります。
#13
○高津委員 現在故紙は一貫目百圓前後のやみ値がしております。商人が買うのが百圓前後のものである。だから最終価格で紙屋へはいるのは百二十圓もするだろうということを言われておつたのであります。今年の三月、四月、五月ごろも百圓、製紙會社は白い紙よりも黒い紙を流した方がもうかるくらい、非常に高いものですが、それを八圓で賣ることになつたといえば、非常な利益があつて、あらゆる出版會社が競争したことと思われるのですが、八圓というのはマル公ですか。
#14
○稻田政府委員 マル公であつたと思います。
#15
○高津委員 飛び飛びになりますが、囘収の費用として宴會費が三萬六千圓、交通費が約十一萬圓かかつたということまでが、司令部の方へ報告されてあるというのですが、文部省が神聖な教科書を扱うのに、こういうような計費をみんな認めていいものかどうか、その點をちよつとお伺いしたいと思います。
#16
○近藤政府委員 ただいまお話の點は、勤労學徒援護會がこの仕事を請け負いまして、實際の實務擔當は、御指摘の圖書囘収協會をして當らせたのでございますが、その圖書囘収協會から出ました収支決算報告書、それをわれわれの方で檢討いたしまして、報告したのでございますが、その中にただいま御指摘の交際費として三萬圓なにがし、交通費として十一萬圓、そういうふうに載つておりますが、交際費と申しますのは、委員會の經費でありまして、各地區におきましてそれぞれ勤労學徒援護會の各縣の支部のもの及び囘収協會の各關係者、それらがブロツクごとに集まりまして、その仕事の打合せをいたしましたので、こういう打合せのいろいろの費用でございます。交通費につきましては、やはり關係者が各製紙工場にいろいろ打合せに参り、また各地區に集會いたしまするいろいろな交通費といたしまして、多少多額であつたかもしれませんが、それ相當の金額が必要であつたとわれわれは考えております。
#17
○高津委員 本年二月十九日に、京都の古い教科書を集めてある倉庫に火がついて、それがみんな燒けたとされておるそうですが、玄人に聞いてみると、紙が燒ける場合には、水をかければみんな燒けるなどということはないというのです。燒けても残つたものはやはりりつぱに役立つものですが、それがみんな燒けておるというのは、その間にずいぶんいんちきがあつたように、だれでも考えるのですが、その點は文部省はどういうようにお認めになつたのですか。
#18
○近藤政府委員 京都の火災につきましては、われわれもそういう報告を受けたのでございます。また収支決算報告の中にも、その點がはつきり出ております。あのときに燒けました数量は、約九萬貫でございます。それが三日三晩燃え續けた。大體京都附近の縣下の故紙が、全部あの倉庫にはいつておつたのでございます。それが三日三晩燃え續けたのでございますが、御指摘になりましたように、全部燃えたということは疑問に思われるのでございまして、その點は實は約三分の一程度が燃え残りとして残つておつたそうでございます。正確な数字は囘収協會としても、やはりわからなかつたのだと申しております。その燃え残りの数字を約三萬貫と推定いたしまして、三萬貫をマル公の七圓で、製紙工場に賣り渡したという計算をいたしまして、約二十一萬圓というものが雑収入として計上されてございます。
#19
○高津委員 これはひつぱりだこになる性質の廃本であつて、八圓で賣つたにしても非常に大きな利益ですが、全部集めたものを、二割を手数料にやり、その残りを四圓で團體へ渡し、それから八圓に賣つたというように報道した新聞があるのですが、それは實際でしようか。文部省が四圓で渡し、團體はこれを八圓で賣り渡した。そうするとそれだけの数量から法外な利益があるように思うのです。
#20
○近藤政府委員 第二囘のときの手数料といたしまして、當初八月八日に通牒をいたしましたときに、まず學徒に對して紙代として一貫目當り二圓を支拂う。それから學徒が一定の集積場所に持つてくる、集積費としてさらに二圓を支拂う。従つて計四圓というものを學徒に支拂う。この金額につきましては、各府縣にそれぞれ還付されて、管理をしております。さらにその集積場所から製紙工場に對して運搬する費用、擔當者に渡した金というものが、荷造費、運搬費として二圓ございます。従いましてこちらの支拂いの總計は、前の學徒に紙代としてやつた二圓と、それから集積費二圓、さらに製紙工場へもつていく二圓、計六圓というものが支拂われるわけでありますが、それに對しまして、製紙工場に賣り渡す値段というものは、丸公の七圓で渡しておりますので、差額の一圓というものが圖書囘収協會の囘収事業の經費に該當したわけでございます。従いまして、その囘収された故紙がいかに利用されるかということは、文部省といたしましは、商工省の方に一任いたしたのであります。ただわれわれとしましては、その中からできるだけ多量の教科書及び學習用紙として、先ほど申し上げました一割程度の還元が必ず實行されるいうことに非常な關心をもつて、この仕事に當つたわけでございます。
#21
○高津委員 荷造りや運搬費を一貫について二圓見積るということは、非常に高いように思うのですが、どうでしようか。
#22
○近藤政府委員 いろいろ御批判もあると思いますけれども、當時の文部省といたしましては、その程度は妥當であると考えております。
#23
○高津委員 文部省でこれを擔當したほんとうの責任者はだれですか。
#24
○近藤政府委員 第二囘の故紙の囘収につきましては、當時八月八日に地方長官に通牒を發しました。それは官房會計課長、ただいまの施設局長の伊藤日出登氏、學校教育局長の日高第四郎氏、教科書局長の有光現次官、この三人の連名をもつて、地方長官に通牒を發したのでございますが、事の性質が故紙の囘収でありますので、その實際の仕事につきましては、會計課の方で擔當するということにきまりまして、會計課の方で一切の仕事をやつております。
#25
○高津委員 圖書囘収協會の代表者の松岡という人は、もと文部省に勤めておつた人ですか。
#26
○近藤政府委員 文部省におられた方ではないと思います。
#27
○高津委員 學徒援護會の責任者は、文部省にいた人ですか。
#28
○近藤政府委員 學徒援護會の理事長阿原謙藏さんは、もと文部省でたしか局長をやられた方と記憶いたしております。
#29
○高津委員 そうすると、學徒援護會の阿原氏にその仕事を委嘱されて、阿原氏が別個にその團體をこしらえられたのですか。
#30
○近藤政府委員 先ほど申し上げました通り、商工省からの依頼もあり、パルプ資源の増量に協力してもらいたいという話がございましたので、文部省でもいろいろ考えておりましたところ、ちようど學徒援護會の方から、ぜひその仕事をやらしてもらいたいという申出がございました。それにまたその仕事を學徒援護會にやらすことは、結局この仕事が、學徒を使い、また學徒のためになる仕事であるという意味において、文部省はその申出を承認したのでございます。
#31
○高津委員 いろいろ質問すればお答えになりますが、こういうことを報告されるのに、初め詳細に、質問をまたずにおつしやつていただくといいと思うのです。非常に簡単にやられて、あとで聽いてみて、いくらか輪郭がわかるのですが、もつと詳しく説明してもらいたいと思うのです。それから學童が、一貫匁いくらするものだということはよく知つておりますから、それを二圓でとられて、だれがどうもうけるのだろうかということで、父兄や學童の心に與える影響というものは、非常に大きいと思うのです。故紙がどのくらいしておるということは、常識でわかつておりますから、高いものを二圓でとられる。そういうことを文部省が間にはいつて、二人の局長、一人の課長の名前で指令を發して、先生の口から傳えてもらい、安い紙をどんどん集める。そうして紙を返してやるというように言われてあつたのじやないですか。ところが紙はまだちつとも返しておらぬ。ようやく先月手配だけはした。こういうのでは、ずいぶん文教の府として、童心を傷つけることはなはだしいものだとわれわれは思うのです。これに對して、そんなことはもう何ら自分には責任はないものである、こういうようにお考えでしようか。私はやはりこれは大きい責任問題だと思うのですが、責任者である今の有光次官からお答えをいただきたいと思います。
#32
○有光説明員 ただいま御質疑の點は、まことにごもつともな點でありまして、文部省がこの援護會の仕事に應援をします際の重要な一つのポイントとして見ておつたものであります。囘収しました総量の約一割に相當するものを、紙にして還元をするという條件があつたわけであります。その條件の履行につきましては、文部省としましては、十分協會を監督して、その實施を適切にやらせなければならぬということは、われわれ非常に考えておつたところでありまして、その囘収しました数量を確定をして、その一割程度のものを現實に現物化するというところまで見届けなければならないということを、文部省としては考えておつたのであります。そこで、地域によつて多少差がございますが、北海道と九州は、すでに一割還元は全部完了しておるのであります。本州及び四國については、囘収されました数量の約一割程度を返すについての話合いというものを、圖書囘収協會と商工省との間においていろいろしておつたのでありますが、その決定が延び延びになつております。その一因としましては、なるべく正確な数字を突きとめたいということがあつたのでありますが、先般その話合いがやつとつきまして、ただちにその手配をしたわけであります。もう地方によつては、ぼつぼつ現物が子供の手にはいつておるというように考えております。
#33
○高津委員 もと文部省の局長であつた阿原さんが、學徒援護會をやつておられる。そうしてよく阿原氏を知つておられる人がそこへ仕事をやらせる。農林省でも、商工省でも、みんな役人の古手がそういう外郭團體をこしらへておいて、それに現職にある人間が、利權を伴い、疑問をはらむような仕事をみなやらせるというので、世間の疑惑が非常に深いように思うのですが、そういう形を、今後何とか解決してもらつて、疑惑のないように何かの方法を講じないと、今後役人に對して、國民が信頼しないようになると思うのです。その點に對するお考えはどうでしようか。もと役人をやつておつた人に大きな仕事をやらせる。これは百六十五萬貫というのですから、それを百圓に見積つたら一億六千萬圓ですが、五十圓に見積つても八千萬圓というような大きなものなのです。そういうような仕事を、昔の同僚あるいはその属僚、あるいは先輩、そういう者に現職の人がやらせることが、一番問題をはらんでおる點だと思うのです。これからはどうしたらいいか、有光次官の御一存できめられることでもないでしようが、これが世間の疑惑の焦點になつておるのですから、感想でも聽ければ結構だと思います。
#34
○有光説明員 故紙を囘収しますことは、普通でありましたら、自由に、どなたでもできるわけであります。それをなぜ文部省が後援するに至つたかと申しますと、公正な値段でそれを囘収して、パルプ資材として製紙計畫の中に織り込むというような形をとつて囘収することは、大いに意味があると考えのたであります。協會の方でそういう仕事をしたいと申し出でてきましたときに、こういう條件で、こういうプロセスで行くならば、商工省に對しても正式の製紙計畫に加わる、考慮される問題である。従つて見返りの一割の紙も確實に子供の手に還元され、一面教科書用紙の増量についても、はつきりこれが物を言うであろうという見透しを、文部省としてはもつたわけであります。そこでそういうような仕事は勤労學徒援護會というような勤労學徒のための厚生施設をやる協會でありまして、一面これは勤労學徒の仕事にもなる。同時に、そこからかりに餘剰が出ました場合には、援護會の事業費として學徒の厚生のために適正に使われるであろうということを考えたわけであります。そういうような援護會を運営するにつきましては、必ずしも文部省にいた方だから、それでその方を理事長にしたというわけではなく、學徒の厚生の問題について特別の知識もあり、理解もある立派な方という意味でたまたま文部省におられた方が理事長になつておるのであります。しかしただいま御指摘のように、形の上から行きますと、まさにそういうような疑惑を世間からもたれるということも、これまたもつともな點でありますから、文部省としましては、そういう點については、事を處理するに十分な注意をもつて、一般の信頼を裏切らないような心構えでやつていかなければならぬと考えております。
#35
○高津委員 私は今の文部大臣あるいは政務次官という方々には、全然關係のない古い話でありまして、その點をちよつとお伺いしたのでありますが、こういうことだけで時間をとつてもなんですから、これで私の質問を打切ります。
#36
○坂田委員 第一囘に二萬キロ、第二囘に千三百七十三萬ポンド集まつたということでありますが、これを再製すると大體どれくらいになりましようか。
#37
○有光説明員 再製のことにつきましては、われわれ實は非常に不案内でございます。ただ當時いろいろ傳聞したことについて御参考に申し上げますが、故紙を再製して、普通の教科書に使えるような用紙にするためには、相當の石炭がいるし、パルプその他の薬品がいるということを聞いております。その操作を十分にやれば相當程度――七割とか八割とか、アメリカなどでは技術が進んでおりますしそういう資源の點においても不足がありませんので相當程度の囘収が可能のようであります。しかし石炭の事情その他非常に窮屈な日本の現状におきまして、はたしてそれだけのものをもつて故紙を再製することが、全體の生産計畫の上から適當であるかどうか。また經済上の採算の點等を考えますと、はたしてどれだけのものが古い教科書から現實に今後用紙に使われるであろうかどうか。これはわれわれとしては見當がつかないのであります。そういうような製紙計畫全體については、商工省が、ひとり用紙に限らず、和紙、截紙等についても計畫をもつておるのだと考えます。
#38
○坂田委員 大體どれくらいの量になるかわかりませんか。
#39
○有光説明員 まず普通には四割ないし五割だろうということを聞いております。われわれは別にこの方の研究を特にいたしたこともないものでありますから、はなはだ恐縮でございますが、そういうようなことを普通に聞いております。
#40
○坂田委員 そうすると何ボンドぐらいになりますか。
#41
○有光説明員 今囘囘収しました總量は千三百七十萬ポンドでございますから、かりに五割とすれば約七百萬ポンドであります。
#42
○坂田委員 これは私の聽き違いかと思いますが、第一囘の囘収は三十七萬キロ、第二囘の囘収に千三百七十萬ポンドと聽いたのですが。
#43
○有光説明員 第一囘の量はポンドで申さないでキロで申したのであります。それは三百七十七萬五百五十一キロ百二十八グラムであります。それから念のために申し上げますが、第一囘の場合は、教科書の用紙を確保するという目的とは全然無關係でありました。これはもつぱらそういう没収圖書に類するものを子供の手から囘収して、全部紙資源にしようということでやつた事柄でありまして、直接教科書用紙の再製に確保しようという考えはもつていなかつたのであります。
#44
○坂田委員 そうすると二十一年度の第四・四半期に大體四百萬ポンド、二十二年度の第一・四半期千萬ポンド約千四百萬ボンドが囘収になつたといたしますれば、その千三百七十三萬ポンドのほとんど全部だ、それ以外には商工省としては全然配給がなかつたのだということでありますか。
#45
○有光説明員 さらに第二・四半期で九百萬ポンド、これは教科書用紙についてでありますが、その他學習用の用紙につきましても相當の増配が實現いたしております。第二・四半期の教科書用紙は一應九百萬ポンドとなつておりますけれども、これは相當量の増額が實現するのではないかと思つております。これはまだ未確定でございますけれども、そんなような傾向になつております。
#46
○坂田委員 新聞で見ましたけれども、いつか新聞の用紙を制限して教科書用に充てたということを聞いたのでありますが、これは大體どれくらいになりますか。
#47
○稻田政府委員 新聞の方から頂戴いたしましたのは、割當として六百萬ポンドです。
#48
○坂田委員 それは大體九百萬ポンドのうちにはいつているわけですか。
#49
○稻田政府委員 これは普通割當以外で、昨年の第四・四半期から本年の第一・四半期にかけてこれだけもらうことになつています。
#50
○坂田委員 もらつていないですか。
#51
○稻田政府委員 もらつていない部分が多少ございます。
#52
○坂田委員 どれくらいもらつているのですか。
#53
○稻田政府委員 三十萬ポンドか二十萬ポンドくらいになつております。
#54
○松本委員長 ちよつとお諮りいたします。この故紙囘収問題につきましては、まだ御質問のある方もおありだと思います。私の手もとにも多少の資料が來ておるのでありますが、本日は時間の關係その他を考えまして、この程度の質問で一應打切つていただきまして、さらに次の機會にお願いすることにいたしたいと思います。いかがでございましようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#55
○松本委員長 それではさようにいたします。
    ―――――――――――――
#56
○松本委員長 續いて日教組との紛議の問題につきまして、永江政務次官から御説明を承りたいと存じます。
#57
○永江政府委員 この件も新聞紙におきましていろいろ報道をせられておりまして、皆さんにもそれぞれ御心配を願つた點もございますので、一應この文教委員會の席上におきまして、經過を御報告申し上げたいと思います。實は大體この夏休みを利用いたしまして、全國の教職員の再教育を主眼といたしました講習會を行う。しかも、この講習會は、講習の結果を試験するという一つの特徴をもちました講習會を行うという方針で、文部省はこれの實施につきまして、全國地方廳にたびたび通達を出したのでありますが、この件につきまして、日本教職員組合の方から、われわれは、今政府の方針によつて、正式の教員免許状は一應取上げられて、假免許状でやつている。従つて今後日本の教育の民主化のためにも、自分らは再教育を進んで受けたいと思うが、今まで免許状をもつて教職についていた自分らの立場としては、これは一つの既得権であつて、もしこの講習會のあとで試験を受けて、自分らの既得権が失われるということになれば、事は組合としては非常に重大である。従つてこの講習會を、文部省は認定講習會と言うておられるが、認定という點に重點をおかずにやつてもらいたいという申入れがあつたのであります。これについていろいろ折衝をいたしまして、再教育を受ける教員側の希望の中でも、妥當な點については、十分これを取入れていきたいという考え方で、組合と文部省は折衝をいたしました。しかしその折衝半ばにおきまして、この講習會の實施については、従來の組合と文部大臣との間に結ばれている團體協約の精神によつて、こういうものはすべて事前に、組合との業務協議會によつて決定せられるべきものであるという見解を、組合側はとつたのであります。文部省といたしましては、この認定講習に關する點を中心として考えてみますと、文部大臣の職権に属する點にも關係があるので、これを組合側と事前に協議して、その決定に基いて行うべき筋合のものではない、かような見解で實施をいたそうとしたのでありますが、その間十分に了解ができなかつたために、教員組合の方では、全國的にいろいろ指令を出しまして、講習を受けて試験された結果、自分らの既得権が侵害されるという點を非常に心配しておりました全國の教職員に、いろいろ通達によつて問題を提起したようであります。實際問題として文部省の考えておりまする事柄は、その手續というような形式的なことは、第二義的に考えましても、教職員の再教育を行いまして、そしてできるだけ早く、しかも合理的な方法によつて教職員の正式免許状を與える方向に一歩でも近づこうとする、いわゆる親心によつてこの措置を行つたのでありますが、以上申しました經緯を經まして、兩者が十分了解をすることができなかつたのであります。その點につきまして中労委の方で御心配になりまして、中労委がその間において斡旋せられることになりまして、この講習會の實質について、文部省と教員組合は中労委を中間として折衝を行いまして、大體一つの一致點を見出した。そしてそれによつて覚書を交換いたしました。その覚書を一應ここで朗読させていただきます。
 覚書
 一、今囘の講習會は再教育を主たる目的とするものである。
 二、今囘の講習會は一定時間数以上受講したる者には終了證書を與へる。
 三、今囘の講習期間中に希望者に對しては試験を行ふ。
 四、教員の資格認定に關しては将來設けらるべき教員免許委員會(假稱)に於て決定せらるべきも、資格認定に際しては「二」及び「三」の結果を有利な條件として参酌する様、双方協力して努力する。
 五、教員免許委員會の構成委員に組合代表を加へる。という大體の覚書を骨子といたしまして、兩者は調印をしたのであります。しかし、この五項目の覚書につきまして、その解釈の上において疑義を生じますと、全國各都道府縣で實施いたしまする際に、いろいろ解釈の點で不一致があつて、さらに紛議を誘發するというようなことを心配いたしまして、組合からいろいろ申入れがありました。これにつきましても、この覚書を中心とした解釈をさらに敷衍いたしまして、この覚書に基きまして、さらに業務協議會を行いまして、いろいろ講習會の運営が圓満に行き、そうして所期の目的が達せられまするように、それぞれ各地方の都道府縣の方におきましても、組合と十分協議連絡をいたしますように話合いをいたしまして、それぞれ手續をいたしたのであります。従つてこの覚書を調印したしまする間に若干の日時がありまして、その間新聞などにおいていろいろ豫測的な記事も出たりいたしまして、皆さま方にもいろいろ御心配をかけたことと思いますが、以上のような經過によりまして、先ほど朗読いたしました覚書の精神に基いて、今囘の講習會が現在全國的に實施されつつあるのであります。一應右様の次第を御報告申上げて、御了解をお願いいたします。
#58
○松本委員長 ただいまの御報告に御質問はございませんか。――御質問はないと思います。
    ―――――――――――――
#59
○松本委員長 續きましてこれから文部省の教科書竝びに調査局から、それぞれ主管事項の御説明を願い、續いて大藏省銀行局から、教育資源としての寶くじ發行についての財政計畫の御説明を願いまして、そのあとで以上の諸事項につきまして自由に質疑をいたしたいと思います。なお御説明は時間もかなり經過しておりますので、お一人當り大體十五分くらいな程度でお願いいたしたいと存じます。では教科書局長稲田政府委員。
#60
○稻田政府委員 教科書局の所管事項について、御説明申し上げたいと存じておりますが、先般この委員會の席上におきまして、所管事項の最も重要な部分であります教科書の編纂、發行、供給の状況及び用紙事情につきまして一通り申し上げましたので、これが中心でございますが、これを繰返すのもいかがかと思いますので、その後の状況につきまして、ごく簡単に申し上げたいと存じております。
 非常に遅れておりまして、私どもまことに心痛いたしているわけでございますが、本年度當初に使用いたします分につきましては、先般御報告申し上げました際に、印刷製本ないしは供給中でありましたもの、すべて製造を了しまして、發送濟みになつております。ただ、その當時におきまして、小學校におきましては音楽の教科書につきましては、用紙の關係で教師用ばかりを印刷許可になつておりましたが、引續いて児童使用分が許可になりましたので、これを製造し、一部分發送濟みになつております。それから中學校の方も、前期用は小學校と同じように發送を了しておりますが、やはり當所におきまして紙の關係で、選択課目であります英語の教科書が、おおよそ全生徒の七割を豫定していたのであります。その後選択課目として履修する生徒数が非常に多いことがだんだん報告がありまして、それに基いてその増刷り分を目下製造中でございます。それからこの九月から新たに始まります社會科の教科書、中學校及び小學校の分及び國語、算数、理科その他中期、後期用の教科書につきましては、目下製造ないしは編纂を急いでおります。九月に使用するものにつきましては、九月までに間に合わせたいと非常に努力してまいつておりますが、ただ、さしあたり私ども心を痛めておりますことは、ここ十日ばかり御承知のごとく五大印刷が罷業にはいつております。この五大印刷會社において、この九月から使用いたします社會科その他中期、後期用のほとんど大部分の製版を、今やつておりますが、この罷業がこれ以上長引いてまいりますると、九月使用という點において支障を生じてくるという點を、今心配いたしておるようなわけであります。それから學習指導要領につきましては、先般國語及び職業科を除いて、すべて製造、發送を了したと御報告申し上げましたが、國語はその後許可が降りまして、目下製販中であります。これも今ストツクいたしております。職業科の方は目下折衝中であります。日ならずしてでき上がると存じております。用紙の問題につきましては、先般御報告の後に第二・四半期の割當の内示がありました。先ほど申し上げました通り、一應九百萬ポンドの内示がありまして、さらに増量を文部省も要請し、好意をもつて御心配をいただいておりますので、多少増量される見込みでありますが、なお未確定であります。大體用紙の點につきましては、今まで割當の確定いたしております使用できる分、三千二百萬ポンドというものが、本年度教科書として、はつきりと見込みがついたわけであります。本年度全教科書の使用量四千四百六十八萬ポンドというものに對比いたしますると、なお千二百萬ポンドばかり不足するわけであります。これは、もし第二・四半期に増量ができないということであれば、第三・四半期あるいは第四・四半期に至つてこれを獲得して、本年度の中後期分一切を了えるということになるわけでありますが、今後の用紙の獲得については、十分に努力いたしたいと思います。ただそういうことになりましては、第三・四半期に今年度の教科書を印刷するはめに追いこまれてまいるということになりまして、明年四月から使われる教科書は、第四・四半期、明年度になつてから紙を獲得して印刷しなければならぬということになつてまいりますから、明年度の教科書も、やはり四月には非常にその時期に遅れることを心配いたすのであります。大體第四・四半期は、石炭の事情が冬季でありますので、非常に用紙について増量を期待できない點から考えまして、なお用紙問題につきましては前途私ども非常に心配いたしておるような次第でございます。以上が教科書發行及び用紙事情の前の御報告以後の変化の状況であります。
 なお教科書局におきましては、割合その仕事の範囲が限局されておりまして、教科書をできるだけ早くつくることに全力を傾倒いたしておりますが、今後の教科書制度改善の問題につきましては、先般新教科書制度委員會を設けまして、編纂、檢定、發行、供給というような全般にわたつて御審議を願つております。一應まだ審議の中間でございますが、目下その審議を進めていただいております。なお新たに今豫算要求中でありますが、教材等調査委員會を設けまして、各學科目ことになるべく實際その研究しておられる地方における教員の方々の御意向を反映して、今後の學習指導要領なり、教科書編纂の資料にいたしたい、かような考えで目下そういう委員會を運営中でございます。
 それから一面教科書局におきましては、國語の問題を取扱つております。ごく簡単に申し上げますが、昨年國語審議會におきまして、當用漢字千八百字及び現代かなづかいをきめられたのでありますが、その後同審議會の仕事といたしましては、きめられた當用漢字について、目下音訓の整理を急いでおります。いかなる音を残し、いかなる訓を残すかという點でありまして、この處置を非常に御勉強願つておりまして、およそ今月中には小委員會の手を離れて總會に報告する段取りになつております。いま一つは教育用漢字でありますが、小學六年、中學三年、義務教育九年の間において、當用漢字のうち、どうしても教えなければならない字はどういうものであるかということを、また別の小委員會に御審議になり、これをおよそ今月中に終ると思つております。およそ千字前後になるのではないかと思つております。いま一つの點は、略字體の整理、いろいろ當用漢字關係の略字をきめましたが、これをさらに正確にもつと研究してきめるということ、活字體の整理、活版印刷の場合の活字體を統一するということ、これらにつきましても、同小委員會においていろいろ研究中であります。さらにそれらの仕事が進みますれば、基本語彙の制定など、今後國語問題全般にわたつて審議せられるものと思います。さらにきめました當用漢字及び現代かなづかいは、各新聞社はじめ非常に協力を願つて實施せられております。また官廰公文用語等につきましても、種々連絡をとつていたしておりますし、また普及等の點についてもいろいろ講習會等を催しまして極力普及に努めている次第でございます。
 なおローマ字の問題につきましては、昨年度中に、一應本年四月から實施いたします新教育に、いかなる方法をもつてそのローマ字教育を入れるかということを審議する意味において、ローマ字教育調査會を催しまして、その結果小學の四年以上において、選択課目として實施することに相なつているのであります。ただつずり字等の問題につきまして、なお先般の帝國議會の最終議會においても、いろいろ議論がありました點もありますので、さらにもつと新しくローマ字調査の委員會を設けるように企畫いたしまして、その企畫につきまして、目下關係方面の了解を求めつつあるような次第でございます。ごく概略を一應申し上げました。
#61
○松本委員長 調査局長辻田力君。
#62
○辻田政府委員 調査局の所管事項についてお説明を申し上げます。
 調査局は昨年の十二月四日に設置されましたまだ新しい局でございますので、多少事務分擔につきましても、御説明申し上げておいた方が、いいのではないかと思うのであります。
 調査局は終戦後、教育の全般にわたりまして、刷新改善を加えなければならないということになりまして、各文部省の局におきまして、それぞれ刷新改善の策を考えて研究しておられるのでありますが、それを調整連絡いたしまして、適當に運営するようにもつていくということが一つの目的であります。なお次には、終戦後諸般の情勢から考えまして、いろいろな教育施策をなします場合に、科學的にいろいろなデーターを集めて、その上に政策その他が立案されなければならない状況でありますので、従來の単に勘によるというふうなやり方でなしに、計数なり、あるいは各諸國の立法例というようなものを十分研究した上で、教育刷新のことについても當るというふうにいたしますために、この二つのために、調査局というのが終戦後新しくできたのでございます。
 従つて調査局には現在三つの課がございます。すなわち調査課、統計課、審議課ということになつております。調査課は内外の教育制度とかあるいは教育界の動きとか、あるいは教育に關するいろいろな諸般の情勢を調査研究することを、主たる目的とする所でございます。統計課におきましては、調査の主として計数的な面を受け持ちまして諸般の動きを察知する。それからまたいろいろ計畫作案する場合において、重要な資料を提供するというふうな目的をもつております。審議課は教育刷新の全般に關する連絡調整に當るのでありまして、特に教育刷新委員會等につきましては、その事務局的な性格をもつておりまして、そのおせわをするというふうになつております。なお審議課におきましては、この連絡調整ということ以外に、各局にわたる事項であつて、しかも根本的な事項につきましては、ここで直接に作案して、これを實施まで運んでいくという仕事をもつております。たとえば、教育基本法といつた法律、この前の議會で通過になりましたが、これにつきましては、審議課を中心にして考えられたのでございます。
 以上は大體調査局の大綱でありますが、現在やつております事項、また将來といいますか、現在計畫中の事項等につきまして、少し詳しく、時間の許す限りにおいて申し上げますと、調査課においては、先ほど申しましたように内外教育に關する調査についてやつておりますが、いろいろ研究の結果は、毎月一囘、世界教育の動きという冊子にいたしまして關係の方々にお配りしております。また國内の問題につきましては、國内の教育のいろんな論調を編修いたしまして、教育論調という題目のもとに、これを毎月一囘發行して教育の動きをお知らせすることにしております。なおいろいろな教育關係の資料を、お手もとにお配りしております表によつておわかりでございますが、終戦後いろいろ研究いたしました結果は、それぞれこれを調査資料といたしまして、その都度發行して關係筋にお配りしておるのでございます。なお単に文書によつてのみ調査するのではありませんので、調査課におきましては、一定の地域を特別の調査區域にいたしまして、そこで教育の實態調査というふうなことについても、努力しておるのでありまして、現在におきましては、秋田、千葉、岐阜、兵庫、この四つの縣を對象として、それぞれ教員の状況の調査を具體的に進めております。なお外國から最近歸つた人、あるいは外國の事情に精通しておるような方々に毎月來ていただきまして、その人々から向うの事情を聴くということもやつております。
 次に統計課でありますが、これはさつき申しましたように、調査のうちの計数に關する面を受け持つておるのでありまして、すなわち統計に關する企畫連絡、あるいは調整編纂ろいうふうなことを掌つておるのでありますが、いまさら申し上げるまでもないことでありますが、戦後特に統計の重要性ということが強く叫ばれまして、内閣におきましても統計委員會ができまた統計法が施行され、統計というものが従來軽く扱われておりましたのを非常に遺憾として、この面の充實を期するようになつているのでありまして、今後われわれといたしましては、一層機構も充實し、内容もりつぱにしまして、迅速に正確な資料を提供するというふうにして、それぞれ各種の御参考に資したいと思つておる次第であります。現在實施しておりますものとしては、明治六年から文部省の年報というものがありますが、これは相當厖大なものでありまして、今日まで續いておるわけでありますが、こえも戦時中用紙不足とか、あるいは材料の蒐集の困難等によつて、若干遅延しておる傾向がありますので、それを取返すことに力を注いでおります。そしてできるだけアツプ・ツーデイトな資料を提供するということに力を注いでおるつもりであります。なおこの文部省の年報がアツプ・ツーデイトなものになつてしまえば結構でありますが、その前提といたしましては、やはり統計の新しいものを早く知りたいという要求もずいぶんありまするし、われわれとしてもその必要を感じまするので、文部統計速報というものをつくりまして、これを各方面にお配りして、いろいろなことを計畫される上の参考に資するようにしておる次第であります。その他統計に關しては、われわれとしましては學校あるいは學校内部の先生と生徒の正確な計数をいつもしつかりと握つている、あるいはその動きを常に監視して、よく調べておくといよようなことか、あるいは教育行政に關係ある人々の状況も、常に計数的に調べておくというようなことも必要でありますので、その方面についても、目下調査を進めておるわけであります。
 次に審議課でございますが、審議課は、ただいまも申しましたように、教育刷新という大事業を各局で分擔してやつておりまするが、それの連絡調整をすることと、一方にはそれ自體で全般に關係すること、あるいはその根本的なものはここ自身で作業しておるわけであります。教育刷新委員會の内容につきましては、お手もとに教育刷新委員會の管制とか、あるいは現在の委員の方の名簿とか、あるいはその他建議されました事項について資料をお配りしてありますから、それによつてごらんを願いたいのでありまするが、昨年の九月に開始されまして以來、今日まで三十九囘の総囘をやりまして、その間特別委員會は毎週数囘やりまして、逐次お手もとに配りましたような各種の根本的な刷新についての建議をされたのであります。今後刷新委員會はどうなるかということについて、いろいろ御質問等もなさる方があるのでありますが、今後社會教育とか、あるいは文化行政といつた面について十分研究し、また建議されるように承つておりまして、この教育刷新委員會は教育刷新の上において相當大きな役割を勤めておるのだと確信するのであります。なお現在特に審議課を中心として研究しておりまする法案は、地方教育行政の改善に關しまする地方教育委員會法案、あるいはまた公務員との關連において教員身分法案、また學校教員法案といつたようなものを、私の方で研究を進めておりまするが、それらにつきましては、目下それぞれ關係筋と話合いの最中であります。
 以上はなはだ簡単でありますが、時間の關係もありますので、調査局の所管等に關しまする概要を御説明申し上げた次第であります。
#63
○松本委員長 続いて大藏省銀行局國民貯蓄課長大月説明員。
#64
○大月説明員 私から、最近の問題になつておりまする六・三制の問題と、これに關連いたしまする地方寶くじの今後の運用方針竝びにこれに關連いたしまして御参考までに寶くじ制度の今までの實績を御説明いたしたいと思います。
 地方寶くじの制度は、昨年の十二月に始めたのでありまして、その目的といたしますところは、主として戦災復興におかれておつたわけであります。いわば一種の投機的な要素を含んでいるものでありまして、目的なくこれを發行するということは、非常に弊害がございますので、戦災復興ということを唯一の目的として、府縣単位で發行するという方針でやつてまいりました。その費用の點を申しますと、従來發行總額のうち二割を政府に納付することになつております。そうして各囘の發行金額といたしましては、これは賣れ残りを生じますと、爾後の消化に非常に差触りがあるという點もございまして、發行いたします府縣の人口だとか、生産状況、それから日銀券の流通の状況、従來の一般寶くじの消化の實績、それから目的といたしまする事業計畫、そういうものを慎重に勘案いたしまして、特別の場合を除きまして、一囘二千萬圓ということで發行いたしております。
 こういうようにいたしまして、それでは發行いたしました府縣の手取りがどのくらいになるかと申しますと、先ほど申しました國庫納付金の二割と、そのほか當選金といたしまして、つまり割戻金でありますが、發行金額の四割以内を付することになつております。そとほか賣出しの場合の發行者の經費、それから賣りさばきの手数料、當選金支拂の手数料、宣傳廣告の費用、そういうものを差引きますと、府縣の手取額は大體三十三、四パーセントというところが今までの實績でございました。
 今般六・三制の問題が起きまして、内閣といたしましては、この問題を優先的に取上げる、但し財政的の面といたしましては、御存じの通り健全財政主義をとりますといたしますと、財源の捻出がはなはだ困難でございます。それでこの二十二年度の六・三制に關する計畫三十一億圓のうち、十四億を國庫負擔とし、残りの十七億を地方負擔とするという方針がきまつたわけでございます。それではこの十七億をいかにして賄うかという問題になりますと、最近御承知の通り資金の蓄積の状況は非常に悲観すべき状態にございます。われわれ資金の面を擔當いたします者といたしまして、資金の吸収ということには、大いに努力しておるのでございますけれども、最近の物価の状況だとか食糧の事情、あるいは經濟白書が公表せられたり、いろいろな問題もございまして、なかなか資金の蓄積は、はかばかしくまいりません。従いまして、この十七億も全額地方債によつて賄うということは非常に困難だと考えております。従いまして、この十七億のうち、府縣において何らかの意味の租税、あるいは雑収入をもつて賄つていただいて、その以外の部分につきましては、できるだけ少額の地方債によつて充當していきたいというのが、私らの考えでございまして、その一助といたしまして、この寶くじを利用してはどうかということを考えております。
 先ほど申し上げましたように國庫の納付金二割という金額は、相當の金額でございますので、府縣でこの寶くじ發行を實施するについては相當の困難がございます。そこで八月一日から二割であつた納付金の金額をまず一割に減少いたしました。それから發行の目的といたしまして、従來戦争復興ということに限定されておつたのでございますが、これを公共事業一般に擴げたわけでございます。たとえば、戦災復興以外に戦災者、海外引揚者の援護、道路、橋梁の修築、あるいは文化施設の建築、あるいはいろいろな住宅の建設というような方面に擴げたいと思います。特に六・三制の問題に關連いたしまして、六・三制實施のための費用は、優先的に寶くじをもつて賄うことを認可しようという方針をとつております。
 従來發行いたしました寶くじの数字を御参考までに申し上げますと、昨年の十二月以來この七月三十一日までの發行額は、十九府縣、三億二千二百萬圓でございます。なお新しく制度を切りかえました八月以降の分として、申請中のものが現在四府縣八千四百八十萬圓ございます。今後この六・三制實施のためにどれくらいの金額を私たちが豫定しているかと申しますと、手取り五億圓程度は、そのために割き得るのではなかろうか。そうすると先ほど申し上げたように國庫納付金が一割に減じました關係等もありまして、今後の府縣の手取りは發行總額のおおむね四十一、二パーセントになると豫想いたしております。それから逆算したしますと、五億圓を賄いますために、おおむね十二億五千萬圓という数字が出るのでございます。この程度の寶くじの發行をもつて、實収入五億圓程度は賄えると私たちは豫想いたしております。
 もちろんこの寶くじというものは、最初申し上げました通り、相當投機的な分子を含んでおります。これと教育制度とを結びつけることには、ある程度問題があるかと、私らも考えておるのでありますけれども、最初申し上げましたように、目的を戦災復興、あるいは公共事業ということに結びつけて、公共的色彩をもつて發行いたしますならば、われわれ日本民族がほんとうに生きる上において、教育に重點がある點よりいたしまして、特にこの問題は意義のあることではないか。私はかように考えております。
#65
○松本委員長 以上の御説明に對しまして、これから自由に質疑を行いたいと思います。
#66
○久保委員 ただいまの大藏省の説明に對して質問したいのですが、十七億のうちの五億は、寶くじで賄えるという見透しなのですが、あとの十二億は大よそどういうことになるか、もう少し具體的に御説明願いたいと思います。
#67
○大月説明員 あとの十二億をいかにして賄うかということは、目下大藏省で検討中でございます。資金計畫も目下策定中でございまして、先ほど申し上げましたように、これはいわゆる預金、貯蓄の實績と密接な關係がございます。預金が集まりません所は、地方債を發行するということになりますと、當然日本銀行の引受けにまたざるを得ない。従いましてその發行を極力切り詰めていく。そのために地方において、いわゆる収入といたしましてどのくらいあがるかということを、今内務省の方で算定中であります。それを見合いまして、その残りを賄うということにいたしたいと思います。今のところ、はつきりした数字は申し上げかねますけれども、十億程度は、やはり地方債で賄つていかなければならぬと思います。
#68
○田淵委員 六・三くじは、景品をどのようにおつけになるか、あるいはこれによつて他のくじ以上に賣れていく可能性があるかないかという見透しについて、お伺いいたします。
#69
○大月説明員 従來發行いたしました地方くじの景品は、大體どういうもので、それからこれに關連いたしまして、従來發行いたしましたくじの消化状況を御説明申し上げますと、各府縣とも、發行額に對しまして大體百パーセントの消化を示しております。二・三の府縣におきましては計畫が非常に粗かつたことと、準備期間の短かつたことによりまして、一番惡い府縣で七〇%という数字が一つあるだけであります。あとはおおむね百パーセントの消化を示しております。この賞品といたしましては、たとえて申しますならば、東京でこの間發行いたしました五千萬圓の賞品は、くつ、ズルチン、ローソクというようなものがおもな景品でございます。今般電車などに廣告があります第二囘の寶くじは、麻ズボン、ズルチン、手ぬぐい等であります。地方におきましては、たとえば、岩手縣でたんすをつけましたり、あるいは綿羊、鏡台というようなものがあります。それから群馬縣の例を申し上げますと、やはり地方寶くじでありますが、自転車、時下たび、半えりというようなものがついております。その地方々々の事情に應じまして適當な賞品がついております。この消化自體は、勧業銀行が主となつておりますが、今後の發行に對しまして、消化は十分確信がもてると思います。ほかのものとの比較を申しますと、中央でも寶くじを發行いたしておりますが、これもいずれも百パーセントの賣れ行きを示しております。大體この物賞の續く限り、一應寶くじ發行に對しましては、消化についての懸念はないものと考えております。
#70
○黒岩委員 追加豫算をおきめになる場合に、政府のその考え方の根本が、われわれとしては非常に腑に落ちぬ點があります。それは一體教育國策というものの國策上における地位を、どういうふうにお考えになりますか。われわれがえますと、教育國策は、すべての國策の上の大きな重點でなければならぬと思うのであります。しかるに追加豫算を出します場合に、きわめて不安定なところの寶くじをもつて、その財源に充てなければならぬということは、いかに財政が窮迫しておる今日といたしましても、納得のできぬ點があると考えております。たくさん追加豫算が出るようであります。新聞紙上で見ますと、七百億圓に近いほどのものであるように承知しておりますが、それだけの國から出ますところの追加豫算のうちで、この教育に對するところの追加豫算の財源を獲得するところの技術がない。この點についてわれわれの納得のできるように、大藏當局の御説明を願いたいと思います。それから十五億を國庫から、十七億を地方寶くじからとしましたその振合いも納得いたしかねるような気がいたします。地方財政が今日窮迫しておるということは、申すまでもないことでありますが、その際に、義務教育として新たに三年間延長されましたそれに必要な費用を、その窮迫しておる地方の財政に負擔をかけるということになりますと、これは初めに申しました教育に對する國策というものを、従來もそうでありますが、非常に輕視しておるところの精神の現われでないかということを憂慮するものであります。
 それから調査局の方へこれに關連するお尋ねをしたいと思いますが、一體諸外國は、總豫算に對して教育豫算をどれだけのパーセントをもつて大體組んでおられるか。そういうようなことにつきましても、御調査になつておれば、この際お示しを願いたいと思います。
#71
○大月説明員 ただいまの教育國策に關しましては、私どもといたしましても、全然同感であります。ただ財政の點といたしまして、中央でもいかにして赤字をなくするかということに懸命の努力を拂つており、そのためにまだ豫算も正式にきまらないという状況でございますが、地方におきましても、日本の經濟力全般が疲弊いたしております結果、やはり財政は非常に苦しい。これはこの間の經濟白書にもございました通り、政府でもそうである、地方もそうである、そうして一般の家計もそうである、この點は、私はいずれも同じではなかろうかと考えております。この乏しい中から、一般の家庭におかれましても、少くとも次の時代を教育するという意味で、子女の教育に努めておられると思うのでありますが、その意味からいたしましても、この三十一億というものを中央でおおむね半分、地方でおおむね半分負擔していただきまして、特にこの問題は地方の利害と密接な關連のあるものでございますから、地方の實収入で賄つていく。それから地方的なくじ、このくじという観念が、最初に申し上げましたように、非常に教育と結びつきにくいという観念がございまして、くじのようなものに追いこんだという今の御質問ではございましたが、あらゆる方策を講じてやつていきたい。これが私たちの偽らざる気であります。御了承願います。
#72
○辻田政府委員 各國の教育費と國費全體の問題について、そういうことを調べておるかというお尋ねでございますが、これは著手いたしまして、ある程度調べがつきかけております。現在までの調べを、今ちようど資料を持つてきておりませんから、あとからでもお知らせすることにいたします。
#73
○黒岩委員 大藏當局の御説明の點は、ばんやりとはわかりましたけれども、私のお尋ねしたい點に、幾分不十分な點があつたように思いますから、重ねてお尋ね申し上げます。それは教育國策の重視ということについては同感であるというお言葉でありましたので、定めし今後においては、大藏省としても相當に重くお考えくださるであろうということを期待いたします。寶くじそのものが、今さら私は射幸心をそそるとかなんとかいつて、教育的でないといつたような理窟をこねまわすものではございませんが、寶くじが賣れなかつたならば、収入はあがらぬのであります。その點を指摘して、私は不安定なる財源と申し上げたわけであります。これが完全に消化されるということを前提とすれば、あえて不安定でもないと思いますけれども、すべての財源としてのいくつかの種類をあげて、比較検討いたします場合には、私は不安定なる財源と言わざるを得ないわけであります。いま少し安定した財源を求めることができないか、こういうことをお尋ねしたわけであります。それがどうしてもほかに方法がないということになりますれば、これはもうしかたのないことでございますが、今後のこともございますので、私はぜひとも確實なる財源を教育の豫算に充當するように、今後お考えいただきたいということを要望いたします。
 なお私は希望として申し上げますが、政府が今まで寶くじを扱う場合に、二割のものを國庫の方にとつておつたと思います。それを八月一日から一割に下げた。これは一般的なるものの扱い方としては、それでもいいと思いますが、六・三制の寶くじに關する限り、その一割を免除するという特例をお考え願いたいという希望をもつておりますが、この點可能性がありますかどうか、お示しを願いたいと思います。
#74
○大月説明員 今の一割の國庫納付金を、六・三制に關する限り免除するかという問題は、現在の制度といたしましても、大藏大臣が認めた場合には、この二割を増加することもできるし減少することもできる運用方針になつております。ただこの二割を一割にするという問題につきまして、相當國庫の立場から問題がございまして、ようやく一割に下げたわけでございます。この下げたものをもつて六・三制の運用に充てようということを考えておりまして、これをゼロにするということは、私たちの立場といたしましては、非常に希望しておるところではございますが、今のところ實現はなかなか困難じやないかというふうに考えております。
 それから先ほどの寶くじ五億を豫定いたしておりますことが、不安定だという御質問であります。先ほど申し上げました五億は、これを寶くじの分野としてとつておいて、そのあと十二億をほかの形で、賄うということではありませんので、私たちの考えておりますことは、五億程度は寶くじで賄えるのじやなかろうか。たとえば、それが四億なり三億なりに減少いたしますと、その豫定いたしておりますよりも不足する分は、これを地方債あるいは他の財源をもつて賄つていくということでありまして、寶くじ五億が減少いたしましたために財源に穴があく、そういう方針は考えておりませんから、念のために申し上げておきます。
#75
○水谷(昇)委員 八月から今日納付金が一割に下つた。その一割というと、たとえば一回二十萬圓としますと、二萬圓の納付金、その納付金をとつて、そしてやつぱり國庫負擔の十四億圓に補充するのでありますか。
#76
○大月説明員 今日納付金の分一割は、これは雑収入にはいりまして、一般の經費には充てられません。いずれの經費に充てるということは、財政上はきまつておりません。全般の計畫に溶けこんでしまうわけであります。
#77
○黒岩委員 今の説明されたことに關する質問以外でありますが、それに政務次官にちよつと申し上げたいと思います。それは、先ほど日本教職員組合と報酬問題について御説明がありましたが、圓満に妥結點が見出されたということに關しては、たいへん幸いだであると思います。それに關連いたしまして、教職員組合側の意見を聽いてみますと、労働協約を無視したからということを言つておつたわけであります。あの講習會を開くことが、労働協約によつてできておる經営協議會に諮らなければならぬ性質のものであつたとすれば、文部省の手落ちではなかつたかと考えるのであります。もしそれに諮る必要がないというならば、別に組合側から異論をさしはさむ餘地がないことであつたと思います。将來のことでありますが、協約を結ぶときには、十分慎重にやつていただくこと、結んだ以上は完全に責任を全うされるようにお考えを願いたいということであります。あえて申し上げるまでもないことでありますが、文部當局に對して、警告を發しておきたいと思います。
#78
○松本委員長 大體御質問もないようでありますから、本日はこれにて散會いたします。午後零時二十五分散會
ソース: 国立国会図書館
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