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2009/03/13 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
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2009/03/13 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

#1
第171回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
平成二十一年三月十三日(金曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十二日
    辞任         補欠選任   
     喜納 昌吉君     武内 則男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         市川 一朗君
    理 事
                岩本  司君
                今野  東君
               北川イッセイ君
                伊達 忠一君
    委 員
                佐藤 泰介君
                高嶋 良充君
                武内 則男君
            ツルネン マルテイ君
                藤原 正司君
                円 より子君
                横峯 良郎君
                中川 義雄君
                水落 敏栄君
                義家 弘介君
                草川 昭三君
                木庭健太郎君
                紙  智子君
                山内 徳信君
   国務大臣
       外務大臣     中曽根弘文君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  佐藤  勉君
   副大臣
       内閣府副大臣   宮澤 洋一君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        岡本 芳郎君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        藤崎  昇君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する
 調査
 (沖縄及び北方問題に関しての施策に関する件
 )
 (派遣委員の報告)
    ─────────────
#2
○委員長(市川一朗君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、喜納昌吉君が委員を辞任され、その補欠として武内則男君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(市川一朗君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題といたします。
 沖縄及び北方問題に関しての施策に関する件について関係大臣から所信を聴取いたします。
 まず、佐藤沖縄及び北方対策担当大臣から所信を聴取いたします。佐藤沖縄及び北方対策担当大臣。
#4
○国務大臣(佐藤勉君) 沖縄及び北方対策を担当する内閣府特命担当大臣の佐藤勉でございます。沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、所信の一端を申し述べます。
 まず、沖縄政策について申し上げます。
 昭和四十七年の本土復帰以来、振興開発のための諸施策を積極的に講じてきた結果、社会資本整備面を中心に、次第に本土との格差は縮小し、また観光や情報通信産業の振興等においても一定の成果を上げておりますが、今日なお沖縄の社会経済は、全国に比べて低い県民所得や高い失業率に示されるように厳しい状況にあります。
 こうした中で、沖縄振興計画の後期展望を踏まえ、仲井眞知事が進める各般の意欲的な取組とも連携協力しながら、沖縄の魅力、優位性を生かし、各種産業の一層の振興、人材育成、雇用の安定、重点的、戦略的な社会資本整備など自立型経済の構築に全力を尽くしてまいります。
 また、世界的な景気後退により、一段と厳しさを増しつつある沖縄の社会経済の状況を踏まえ、関係省庁とも連携し、その対応に遺漏なきを期してまいります。
 リーディング産業である観光業につきましては、国際観光地としての沖縄ブランドの確立など、通年型、滞在型の良質な観光・リゾート地の形成を進めることにより、更なる振興を図ってまいる所存です。なお、年間入域観光客数は七年連続で最高を更新しましたが、昨今の景気後退の影響を注視する必要があると考えております。
 情報通信産業につきましては、高度人材の育成を図るとともに、沖縄IT津梁パーク中核施設の早期整備など、高度化と集積を目指してまいります。
 沖縄科学技術大学院大学につきましては、世界最高水準の大学院大学の実現のため、独立行政法人沖縄科学技術研究基盤整備機構を中心に先行的研究事業を進めるとともに、恩納村キャンパスの来年度中の一部供用開始を目指し、研究施設等の建設を促進しております。この大学院大学は、将来、民間企業等の集積と一体となった知的クラスターの形成等の核となるものであります。この度、開学に向けて準備を進めるために必要な法案を提出いたしました。この法案は、平成二十四年度までの開学のために早期成立が不可欠なものであります。
 沖縄の離島につきましては、それぞれの島の持つ魅力を生かした取組や離島間の連携による活性化の取組の支援を進めるとともに、医療など島の基礎的な生活条件の整備等を行ってまいります。
 なお、現行沖縄振興計画の期間が残り三か年となることを受け、これまでの沖縄振興特別措置法等に基づく施策の総合的な点検を行い、今後の沖縄振興の在り方について検討を進めてまいります。
 沖縄における米軍の存在は、我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定に貢献する一方、在日米軍施設・区域の七五%が沖縄に集中しており、基地の存在に起因する事件、事故を含め、県民の皆様に大きな御負担をお掛けしております。
 この基地負担を軽減すべく、その整理、統合、縮小に向けて取り組んでまいります。普天間飛行場の移設・返還につきましても、地元の意向をよく伺い、沖縄を担当する大臣として、沖縄との橋渡し役を務めたいと考えております。基地の跡地対策や北部振興などにつきましても、地元の要望を踏まえながら着実に推進するなど、引き続き関係省庁とも連携しつつ誠心誠意取り組んでまいる所存です。
 沖縄県における不発弾等対策につきましては、重要な課題と認識し、これまでも計画的な探査、発掘の実施等を着実に支援し、事故の防止に努めてきたところです。しかしながら、先般の糸満市における爆発事故の発生は誠に遺憾なことであり、この事故等を踏まえ、去る二月十日、新たな安全対策を取りまとめたところであります。その実施に向けて着実に取組を進めてまいる所存です。
 次に、北方領土問題について申し上げます。
 二月七日の北方領土の日には、麻生総理出席の下、多くの皆様の御参加を得て北方領土返還要求全国大会が開催され、その日を中心に全国各地で様々な活動が展開をされました。
 我が国固有の領土である北方四島が、戦後六十年以上を経た今日に至ってもロシアの不法占拠下に置かれていることは、誠に遺憾なことであります。
 生まれ故郷を追われた元島民の皆様の四島返還を望む切実な願いを重く受け止めるとともに、この問題の一日も早い解決に向けて、国民一人一人の関心と理解を深め、関係団体と連携をしながら返還運動の一層の発展を図り、外交交渉を後押ししていく所存です。
 私としても、昨年十二月に東京・新宿駅で開催した啓発イベントにおいて、元島民の皆様などとともに、国民の皆様に直接北方領土返還への協力を訴えたところであります。引き続き、返還要求運動の声を聴きつつ、次代を担う青少年に対する北方領土教育や後継者育成等により、国民世論の一層の啓発を図ってまいります。
 さらに、元島民への援護措置の推進や、後継船舶の確保を含めた四島交流等事業の推進に努めてまいります。
 市川委員長を始め理事、委員の皆様方の一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#5
○委員長(市川一朗君) 次に、中曽根外務大臣から所信を聴取いたします。中曽根外務大臣。
#6
○国務大臣(中曽根弘文君) 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、謹んで所信を申し述べます。
 まず、沖縄に関する事項について述べます。
 アジア太平洋地域には依然として不安定性と不確実性が存在しています。先般、米国においてオバマ政権が誕生いたしましたが、日米同盟は我が国外交のかなめであり、我が国の安全と地域の平和と安定のため、幅広い分野で信頼関係の強化に努めていくことが今後とも不可欠です。弾道ミサイル防衛を始めとする日米安保・防衛協力を強化していきます。
 一方、沖縄には在日米軍の施設及び区域が集中していることにより、沖縄県の方々に多大な負担をお掛けしていることは十分に認識しております。先般、私は沖縄を訪問いたしましたが、仲井眞知事や関係市町村の方々との懇談や米軍の施設・区域の視察を通じ、沖縄県民の皆様の御負担を改めて実感いたしました。
 在日米軍の兵力態勢の再編は、抑止力を維持しつつ沖縄の負担の軽減を実現するものです。今後とも地元の声によく耳を傾けながら、米軍再編の実施、地域の振興等に全力を挙げて取り組んでいく考えです。
 次に、日ロ関係及び北方領土問題について述べます。
 ロシアはアジア太平洋地域における重要な隣国です。政府はこれまで、日ロ関係をアジア太平洋地域の安定と繁栄に資するような高い次元の関係に引き上げるため、領土交渉を促進するとともに、日ロ行動計画に基づき、幅広い分野での関係の進展に努めてきました。
 昨年は、三回の首脳会談及び二回の外相会談を行い、本年も、先月、麻生総理がサハリンを訪問して首脳会談を行うなど、首脳レベルの政治対話を頻繁に行ってきています。また、両国の貿易額が昨年三百億ドル近くに達するなど、経済面での関係も順調に発展しています。
 しかしながら、日ロ間の最大の懸案である北方領土問題については、依然として具体的な進展が得られていません。こうした状況は日ロ双方の利益に合致せず、現状を打破する必要があります。
 これに関して、先月、サハリンにて行われた日ロ首脳会談では、この問題を我々の世代で解決すること、そして、これまでに達成された諸合意及び諸文書を基本としつつ、メドベージェフ大統領が指示を出した「新たな、独創的で、型にはまらないアプローチ」の下で、四島の帰属の問題の最終的な解決につながるよう作業を加速すべく、追加的な指示を出すことで一致いたしました。
 私も、昨年十一月の日ロ外相会談において、ラブロフ外務大臣に対し、領土交渉についても経済分野等に見られる質的な進展に見合うような進展を図らなければならない旨強く申し入れました。その上で、外相レベルにおいても北方領土の帰属の問題を最終的に解決するために前進する決意で一致しています。
 私といたしましては、今後も政治対話の機会を十分に生かし、北方領土の帰属の問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針に従い、これまでの会談の結果も踏まえ、領土問題の最終的解決に向けて具体的進展を図るべく、強い意思を持ってロシア側との交渉を行っていく所存です。
 これらの諸問題に取り組むに際し、市川委員長を始め本委員会の皆様の御指導と御協力を賜りますようお願い申し上げ、私の所信とさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。
#7
○委員長(市川一朗君) 以上で所信の聴取は終了いたしました。
 本件に関する質疑は後日に譲ることといたします。
 この際、岡本内閣府大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。岡本内閣府大臣政務官。
#8
○大臣政務官(岡本芳郎君) 内閣府大臣政務官の岡本芳郎でございます。
 佐藤大臣、宮澤副大臣の御指導の下、沖縄政策及び北方領土問題の解決に全力で取り組んでまいります。
 市川委員長を始め理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
    ─────────────
#9
○委員長(市川一朗君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。岩本司君。
#10
○岩本司君 委員派遣における調査の概要について御報告申し上げます。
 去る二月十六、十七日の二日間、北方領土及び隣接地域の諸問題等に関する実情調査のため、北海道に行ってまいりました。派遣委員は、市川委員長、今野理事、伊達理事、北川理事、木庭委員、紙委員、山内委員、それと私、岩本の計八名でございます。
 北方領土問題をめぐっては、ロシア大統領から解決に向けて強い意欲が表明されるなど、交渉の進展に期待が掛かる一方で、北方四島住民への人道支援物資供与事業が中止されるという残念な事態も生じております。
 このように北方領土問題の行方について期待と懸念が交錯する中、北方領土や旧居住者の方々の声をじかに見聞きし、本問題への理解を一層深めたいとの思いで当地に赴きました。
 以下、日程順に調査内容を申し上げます。
 二月十六日は、まず北方領土返還要求運動の原点の地である根室市の納沙布岬において北方領土を眺望するとともに、啓発施設である北方館、望郷の家を視察しました。
 当日は晴天に恵まれ、歯舞群島の島々はもとより、遠く国後島の山々をも望むことができました。しかし、間近に見える貝殻島付近ではかつて痛ましい銃撃・拿捕事件が発生しており、そのことを思うと、改めて返還の実現が急務であると実感いたしました。
 次に、北方四島交流センターに移動し、北方領土問題への取組や返還要求運動の拠点である隣接地域の振興などに関して、関係者の方々と意見交換を行いました。
 その際、北海道や北方領土隣接市町からは、北方四島の早期返還に向けた対ロ交渉の強力な推進、四島交流事業の推進や隣接地域振興に向けた北方特別措置法の改正、北方四島医療拠点機能の整備などについて要望が述べられました。
 また、北方領土返還要求運動関係者や漁業関係者などの方々からは、国内外の世論喚起と強力な外交交渉による北方領土の早期一括返還、元居住者の権益保護、領土返還要求運動の後継者育成及び支援、旧漁業権に対する補償措置、入漁料等に対する国の支援などについて要望が述べられました。
 なお、北方四島住民に対する人道支援物資供与事業の中止問題について外務省から経過説明が行われるとともに、四島交流事業に影響なきよう、また領土問題に対する我が国の立場を害さないよう交渉を進めたいとの考えが示されました。
 翌十七日は、まず、重要港湾に指定されている根室港花咲港区において港湾の概況と最近の漁獲量などについて根室市から説明を聴取するとともに、港内を視察しました。同港は、四島交流受入れ事業やロシアとの貿易の窓口にもなっており、当日もロシア船が入港し、ウニの荷揚げ作業を行っておりました。
 次に、市立根室病院を訪れ、現状や課題などについて市から説明を聴取しました。同病院は、地域センター病院であるとともに、北方四島住民支援事業によるロシア人患者の受入れなど、国際的な役割も担っております。しかし、臨床研修制度の改正以後、医師の確保に苦慮し、また病院の老朽化も著しいことなどから、国が同病院を北方四島医療拠点病院に指定し、医師の確保や施設整備に対し支援を行うよう要望しておりました。
 以上が今般の委員派遣における調査結果の概要でございます。
 現地へ行き、旧居住者の方々の住み慣れた島を追われた憤りや返還交渉が進展しないことへのいら立ちを肌で感じ、またその御高齢化している姿を目の当たりにし、一刻も早い領土返還の実現が必要であると痛感いたしました。交渉の推進とこれを支える返還要求運動の活発化、さらに運動持続のための後継者の育成や隣接地域の振興が何より重要であり、本特別委員会としてもより一層真剣に取り組んでいかねばならないとの思いを強くした次第であります。
 最後に、派遣に際し御協力いただいた北海道を始めとする関係者の皆様にお礼を申し上げ、報告を終わります。
 なお、委員派遣の文書による報告につきましては、本日の会議録の末尾に掲載されますようお取り計らいをいただきたいと存じます。
 以上でございます。
#11
○委員長(市川一朗君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 ただいまの報告につきまして、別途、詳細にわたる報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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