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2009/06/29 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 決算委員会 第10号
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2009/06/29 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 決算委員会 第10号

#1
第171回国会 決算委員会 第10号
平成二十一年六月二十九日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月二十二日
    辞任         補欠選任   
     森 まさこ君     衛藤 晟一君
     西田 実仁君     松 あきら君
 六月二十三日
    辞任         補欠選任   
     川合 孝典君     森田  高君
     轟木 利治君     柳澤 光美君
     石井 準一君     丸山 和也君
     石井みどり君     伊達 忠一君
     礒崎 陽輔君     松山 政司君
     椎名 一保君     西島 英利君
     中山 恭子君     牧野たかお君
 六月二十四日
    辞任         補欠選任   
     金子 恵美君     田名部匡省君
     伊達 忠一君     石井みどり君
 六月二十五日
    辞任         補欠選任   
     田名部匡省君     金子 恵美君
     松山 政司君     伊達 忠一君
 六月二十六日
    辞任         補欠選任   
     金子 恵美君     相原久美子君
     舟山 康江君     木俣 佳丈君
     衛藤 晟一君     西田 昌司君
     伊達 忠一君     松山 政司君
     牧野たかお君     佐藤 正久君
     仁比 聡平君     山下 芳生君
 六月二十九日
    辞任         補欠選任   
     吉川 沙織君     川崎  稔君
     山下 芳生君     仁比 聡平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         家西  悟君
    理 事
                神本美恵子君
                那谷屋正義君
                松野 信夫君
                岸  宏一君
                西島 英利君
                浜田 昌良君
    委 員
                相原久美子君
                大久保潔重君
                川崎  稔君
                木俣 佳丈君
                行田 邦子君
                外山  斎君
                徳永 久志君
                中谷 智司君
                森田  高君
                柳澤 光美君
                吉川 沙織君
                石井みどり君
                荻原 健司君
                佐藤 正久君
                塚田 一郎君
                西田 昌司君
                松村 龍二君
                松山 政司君
                丸山 和也君
                山本 順三君
                弘友 和夫君
                松 あきら君
                仁比 聡平君
                山下 芳生君
                又市 征治君
   国務大臣
       内閣総理大臣   麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、地
       方分権改革、防
       災))      佐藤  勉君
       法務大臣     森  英介君
       外務大臣     中曽根弘文君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融、
       経済財政政策)
       )        与謝野 馨君
       文部科学大臣   塩谷  立君
       厚生労働大臣   舛添 要一君
       農林水産大臣   石破  茂君
       経済産業大臣   二階 俊博君
       国土交通大臣   金子 一義君
       環境大臣     斉藤 鉄夫君
       防衛大臣     浜田 靖一君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 河村 建夫君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      甘利  明君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策、食品安
       全))      野田 聖子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、男女共同
       参画))     小渕 優子君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  浅野 勝人君
   副大臣
       財務副大臣    石田 真敏君
        ─────
       会計検査院長   西村 正紀君
        ─────
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  宮崎 礼壹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        桐山 正敏君
   衆議院事務局側
       調査局長     清土 恒雄君
   政府参考人
       金融庁総務企画
       局長       内藤 純一君
       総務省自治行政
       局選挙部長    門山 泰明君
       財務省主計局次
       長        香川 俊介君
       国税庁次長    岡本 佳郎君
       厚生労働省健康
       局長       上田 博三君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   鵜飼  誠君
       会計検査院事務
       総局第二局長   小武山智安君
       会計検査院事務
       総局第三局長   河戸 光彦君
   参考人
       日本銀行副総裁  山口 廣秀君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○平成十九年度一般会計歳入歳出決算、平成十九
 年度特別会計歳入歳出決算、平成十九年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成十九年度政府
 関係機関決算書(第百七十回国会内閣提出)(
 継続案件)
○平成十九年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百七十回国会内閣提出)(継続案件)
○平成十九年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 第百七十回国会内閣提出)(継続案件)
○会計検査の要請に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(家西悟君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十六日までに、森まさこ君、西田実仁君、川合孝典君、轟木利治君、石井準一君、椎名一保君、礒崎陽輔君、中山恭子君、仁比聡平君、金子恵美君及び舟山康江君が委員を辞任され、その補欠として松あきら君、森田高君、柳澤光美君、丸山和也君、西島英利君、西田昌司君、佐藤正久君、山下芳生君、松山政司君、相原久美子君及び木俣佳丈君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(家西悟君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認めます。
 それでは、理事に西島英利君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(家西悟君) 平成十九年度決算外二件を議題とし、本日は締めくくり総括質疑を行います。
 まず、私が決算委員長として若干の質疑をいたします。
 決算委員長として、これまで度々当委員会で議論となった中から、随意契約の見直し、年金記録問題への対応について、また基礎的財政収支、プライマリーバランス黒字化のめどが立たなくなった中で財政健全化への取組方針の三点について麻生総理にお伺いいたします。
 まず、随意契約の見直しに向けた取組についてお伺いいたします。
 参議院決算委員会では、これまで、随意契約の見直しに厳正に対処するよう警告決議を行うとともに、随意契約の状況等について会計検査院に検査要請などを行うなど、契約の適正化に向けた取組の必要性を再三にわたって指摘してまいりました。こうした当委員会の動きを反映して、政府において随意契約適正化に向けた取組が継続的に進められてきており、その割合は、件数、金額共に減少傾向にあります。
 しかし、契約の子細を見ると、喜んでばかりはいられません。例えば、随意契約から一般競争等に移行した契約において一者応札の割合が高くなっていること、また所管省庁のOBが天下っている公益法人や独立行政法人との間の随意契約が依然として高いこと等の問題が会計検査院の検査等で明らかになっています。
 また、本年五月には、平成十九年度に各府省や独立行政法人が行った随意契約のうち、入札参加業者が一社のみで、かつ落札率一〇〇%となっている契約が、府省では二千五百四十四件、独立行政法人では一千六百六件、合計四千百五十件にも上っていることが明らかにされました。
 落札率が一〇〇%というのは、普通では官製談合さえも疑われかねません。これが四千件以上もあるというのでは、まだまだ改善の余地が大きいと言わざるを得ません。競争性のある契約方式への移行が形の上だけにとどまることのないように、民間参入を事実上締め出す不当な入札参加資格や入札参加条件の見直し、天下り先の随意契約の見直しなど、契約の競争性、透明性の向上に向けた更なる取組が必要と考えますが、麻生総理大臣の御所見をお伺いいたします。
#6
○内閣総理大臣(麻生太郎君) それでは、まず最初に、委員長の方から御質問のあっておりました随意契約の件に関しましては、随意契約は各府省が定めた計画に基づいて順次見直しを進めております。
 その結果、競争性のない随意契約の割合は平成十七年度の四六%から十九年度には二七%にまで下がってきております。さらに、できるだけ早期に一七%まで縮小したいものだと考えております。
 また、実質的に民間参入を制限しておりました入札の参加資格や条件を緩和するということなど、全府省にすべての契約の監視を行う第三者機関を設置するなど、契約の適正化に向けた取組を鋭意進めているところであります。
 引き続きこうした取組を通じて契約の競争性、透明性を高めることにより、政府の行う契約の一層の適正化を図ってまいりたいと考えております。
#7
○委員長(家西悟君) 次に、年金記録問題への対応状況と改ざん問題についてお伺いいたします。
 基礎年金番号に未統合の年金記録が五千九十五万件に上ることが判明してから約二年が経過しましたが、二十一年三月末時点で解明済みとなっているのは約二千六百二十六万件、全体の約五一%にしか満たない状況です。社会保険庁では、すべての年金受給者、加入者、約一億九百万人に自らの記録確認を促すねんきん特別便を発送していますが、二十一年一月末時点で回答があったのは約七千二百万人と全体の六六%にとどまっています。
 発覚から既に二年が経過しているにもかかわらず、国民の重大な関心事であるこの年金記録問題が遅々として解決しないことについて大変遺憾に思います。年金記録問題の早期解決に向けてどう取り組んでいくのか、また、いつごろ解決できるのか、その見通しについて麻生総理の御所見をお伺いいたします。
 また、二十年十月には、厚生年金の標準報酬月額等について不適切な遡及訂正処理により記録の改ざんが行われた疑いの濃い事例が約六万九千件あることが明らかになりました。これを受けて、このうち年金を受給している約二万人の方について戸別訪問調査が進められていますが、本年一月までの調査分で社会保険庁職員の関与を示唆する回答をしたのは一千百七十四人、割合にして六・九%にも及ぶことであります。あってはならない極めて遺憾な事態です。
 年金記録改ざんの問題の全容解明と被害者救済に向けた今後の取組方針についても、併せて麻生総理の御所見をお伺いいたします。
#8
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 年金記録問題につきましては、まずは未統合記録の問題に集中的に取り組みました。
 昨年、一億九百万人の方々にねんきん特別便をお送りしたところであります。これまで約七割の七千四百万人の方々から回答をいただきました。そのうち約九割の六千七百万人の記録確認作業を完了したところであります。しかし、この問題は長い期間にわたり様々な問題が積み重なって生じたものでありまして、完全な解決にはなお時間が掛かりますが、作業スタッフを一万人を超える規模とする、また年内には三月までにいただきましたねんきん特別便の回答の確認作業を完了するなど、来年一月の日本年金機構の設立までに一区切り付けることができるよう全力を尽くしてまいります。
 また、いわゆる標準報酬の改ざん問題につきましては、本年三月末までに二万件の戸別訪問調査をおおむね終えたところであります。これまでの調査によって年金記録が事実と相違していたり、記録の訂正の意思があると回答をされた方々の迅速な救済を進める必要があろうと存じます。そのため、可能な限り第三者委員会の判断を待たずに社会保険事務所で職権訂正するなど、積極的な対応を進めているところであります。
 あわせて、社会保険庁職員の関与についても調査を進めております。社会保険庁職員の関与が明らかになった場合には厳正に対処してまいります。
 国民の年金制度に対する信頼を回復するためにも、引き続きこれらの年金記録問題の対応に全力を挙げてまいりたいと考えております。
#9
○委員長(家西悟君) ありがとうございます。
 最後に、財政健全化に向けた政府の取組方針についてお伺いいたします。
 二十一年度補正予算は過去最大規模の財政出動になりました。その緊急経済対策の財源として十兆円を超える国債発行が見込まれる一方、法人税等の大幅な減収が予想されており、二十一年度の国債発行額は四十兆円を超え、戦後初めて国債発行額が税収を上回るという非常事態に陥る見通しとなっています。
 こうした状況の下、二〇一一年度に国、地方の基礎的財政収支、プライマリーバランスを黒字化するとの我が国の財政再建目標は達成不可能な状況となっています。
 政府は、経済財政改革の基本方針二〇〇九において、債務残高対GDP比を二〇一〇年代半ばまでに安定化させ、二〇二〇年代初めには引き下げる、またプライマリーバランスについては今後十年以内に黒字化を目指すとの方針を示し、また財政再建目標を発表しています。
 しかし、目標の達成には消費税を段階的に七%程度引き上げ、一二%にすることが前提とされており、国民の立場に立てば暴論と言わざるを得ません。財政健全化に向けては歳入面からの改革も必要ですが、まずは徹底した歳出の見直しを行うことが不可欠です。
 二十一年度補正において予算計上された事業、例えばアニメの殿堂とされる国立メディア芸術総合センターや、四・三兆円もの予算が計上された四十六基金など、支出の妥当性に批判が上がっている事業はもちろんのこと、歳出全般についてその費用対効果を検証し、事業効果が乏しいと判断された場合には予算執行を停止するなど厳格な運用を行うべきと考えますが、麻生総理の御所見をお伺いし、以上をもって私の質問とさせていただきます。
#10
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 予算につきましては、これは当然のごとく、無駄は排除すべく不断の努力を行ってまいりますのは、これは当然のことであります。さらに、経済社会情勢の変化に応じて、各施策につきまして費用対効果を十分に勘案しつつ、優先順位を見極めた予算編成を行っているところであります。
 お尋ねにありましたメディアセンターにつきましては、メディア芸術の国際的な拠点としてふさわしいものとなるように現在必要な準備を進めているところであり、また四十六基金への支出につきましては、基金を時限的なものとし、使途を公表するとともに、残額が生じた場合にはそのまま国庫返納させる旨を交付要綱などで明確にもいたしております。いろいろ御疑問のある点につきましては、適切に執行させることにいたしたいと考えております。
 今後とも、行政に対します国民の信頼を得るべく、歳出全般について無駄を徹底して排除するとともに、執行に当たっても、予算の厳正かつ効率的な執行に努めてまいらねばならぬと思っておるところです。
#11
○委員長(家西悟君) 御苦労さまでございます。
 以上で私の質疑を終わります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○木俣佳丈君 民主党・新緑風会・国民新・日本の木俣佳丈でございます。決算の総括質疑ということで、締めくくり総括ということで、しばしの間、質問をさせていただきたいと思います。
 今、中立的立場である委員長からも大変厳しい、戦後最悪の警告が発せられたかと思っております、この決算。私は、今、日本国民の皆さんがこのテレビを見ておりますけれども、まさに政治に対する信頼、今総理が言われたその信頼というものが全く今欠如してしまっている、なくなってしまっているということを言わざるを得ないと思います、残念ながら。国会議員が信頼されておりません、実際に。やはり速やかな総選挙、これを実行することが国民の信頼を取り戻す第一歩であると私どもは思っておる次第でございます。
 そこで、総理の言葉にここ一週間もう翻弄されておるわけでございますけれども、あるときにはそう遠くない時期に解散をされると言った、しかし、あるときには早期にとは言っていない、このように解散のことですら言われている。党内からもいろんなおこたえがあるわけでありますが。
 冒頭伺いたいのは、そう遠くない時期にと言われたわけでありますから、会見でも、これサミット前はちょっと無理だと思いますので、サミット直後に解散するかどうか、この一点だけ伺いたいと思います。
#13
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 解散の時期については、いろいろな方からいろいろなお尋ねがありますが、九月の任期満了までの間、様々な要素を勘案して判断をすると申し上げておりますので、それ以上でもそれ以下でもございません。
#14
○木俣佳丈君 記者の前ではそう遠くない時期にと言われながら、国会の場でそれを言えないというのはおかしいと思いますね、私は。とにかく私どもは、再度繰り返しますが、国民の信、信頼を取り戻すためには速やかに総選挙を行い政権交代をすることしかない、これだけは申し上げておきたいと思います。
 それでは決算の質問に入りますけれども、いろんな中で、来週からサミットが開かれるわけでありまして、総理はそれに御出席をされる意向であります。そこで特に話題になるであろう地球温暖化の問題ですね。(資料提示)
 私が申したいのは、平成十五年以降、この図を見て分かりますように、八兆四千二百十一億円も掛けながら、残念ながらCO2は九%上昇していると、これが結果なんです。これでは信頼されないということなんですね。
 私が、うちも四人子供がおりまして、小学校から高校生までおります。その友人たちも集まったところで申したら、実は日本は九%もアップしたんだよと言ったら、えっ、うそだ、いや、信じていたのにという答えがほとんどの子供たちの意見でした。そして、平成十九年一年でも一兆二千億も掛けている。そして、この決算委員会の中で、同党の議員の質疑に対して斉藤大臣は、一兆二千四十四億使ってどれだけ要は削減できたかは不明である、はっきり言えない、言うのは困難であると、このように言っているんですよね。
 では、例えば、一兆二千四十四億のうち直接に効果があるというのが五千九十三億円。これ、五千億円言ったら一国の、小さな国のこれ国家予算だと思うんですね。五千九十三億円、直接効果があると言われたこの予算で、じゃ具体的にどれだけ削減できたか申してください。
#15
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 二酸化炭素排出抑制は、予算、そして省エネ法や温対法などの法律による規制、それから税制、いろいろな手段を使ってこれを行っていかなくてはならないと、このように考えております。そういう意味で、この予算をこれだけ使ったからそれによる削減量はこれですということはなかなか申し上げにくいところでございまして、これは是非御理解をいただきたいと思います。
 毎年二回、この削減達成目標、京都議定書達成目標、目達計画について進捗状況を年に二回きちんとチェックをしておりまして、前回のチェックでは、各項目順調に進んでいるところもあるし進んでいないところもある。
 今回、今九%も増えたではないかとおっしゃったその大宗は、実は原子力発電所の稼働率が非常に悪くなって、その分、古い石炭火力発電所に登場願ってやったということと、平成十九年は特に渇水があったということで、いろいろな事業所は電気の使用がそのエネルギー使用の多くを占めておりますので、そこの部分で非常に大きくなったという、確かに目達計画を達成していないところはございますけれども、先ほど言った規制、そして法律、そしてこの予算ということで順調に進んでいるところもあると。
 いずれにしましても、京都議定書目標達成のために全力を尽くしたいと思っております。
#16
○木俣佳丈君 順調には全く進んでいないと思いますね。原子力発電ではこのうち四%ぐらいと計算されるんですよね、多くてですね、多くて四%削減と。つまりは、九%のうち全然、ほかの五%以上についてはプラスになっているというのは間違いないと思うんです。
 今、要はお答えになれなかった、つまりは五千九十三億円、直接に効果があるのがどのぐらい削減できますかと。これ、直接の効果がある予算というふうに書いてあるにもかかわらず、これも言えないと。つまりは、政府が今の政権では八兆四千億掛けても、これ減ることはない。
 しかし、中期目標では今回、二〇二〇年に一五%マイナス。これ、九〇年比でいうと八%マイナスと麻生総理は胸を張って言われるわけでありますが、特に真水でと、こう言われるわけでありますが、我々は、お金を使ったけれども効果が分からない予算であったと断ぜざるを得ません。
 次のパネルをお願いします。(資料提示)
 それで、これは決算委員会でありますので、いろいろ考えてみました。これは決算ができない予算、これはひどい話でありまして。今日、ちょうど日本郵政の今日は総会日でありますよね、日本郵政の、問題のね。西川さん、再任されるかどうか分かりませんけれども。
 その決算、予算が合わない項目がある。これ、図を見てください。細かい話はしませんが、予算項目と決算項目が合わない。これでは決算できない。これは民間の中小企業の何人かの方にも聞きました。えっ、そんなことがあるのと、予算項目があったら、それで決算するんじゃないの、いや、それは国だけだよと言われたんですよ。
 総理は経営者を自負されていらっしゃっているわけでありますが、これを直そうというふうに思いませんか、いかがですか。
#17
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 最初、資料を拝見させていただき不思議に思いましたが、調べてみましたので、そのお答えを申し上げます。
 まず、決算書というのは、御存じのように、これは財政法の規定がきちんと決まっておりますので、予算と同一の区分により作成をされております。同一の区分で作成されております。
 木俣先生が御提出になりましたこの資料にあります予算の例というのは、これは実際の予算書の整理ではありません。これは京都議定書の目標達成度を明確にするために各省が独自の分類をしたものを環境省が取りまとめて整理したものがこの予算の例として掲げられていると存じます。一方、決算の例につきましては、実際に決算書に掲げられた科目の金額が記載をされております。こうした違いがありますので、資料にある双方の数字は単純に比較対照できるものではないということだと存じます。
 いずれにいたしましても、決算の状況を国会や国民によく理解をしていただくことが重要だというのは当然のことでありますが、いずれにいたしましても、予算と決算というものはきちんと勘定科目がこのように分かれておる。決算の例、予算の例、いずれも正確に合っておるというところだけは確かだと思っていただいてよろしいかと存じます。
 いずれにいたしましても、今後ともできる限り国民に分かりやすく説明をするという形で予算及び決算がお示しできるように、今後とも工夫はさせねばならぬと思っております。
#18
○木俣佳丈君 ちょっと誤解があるので申しますと、実はこの予算の前に目達計画の項目というのは別にあるんですね。ですから、予算項目はこれのはずなんです。決算項目はこのような。これはよく精査しましたから、これ合わないのは間違いないと思いますね。
 そして、もっと言うと、予算の取りまとめは環境省はされていると言っているんです。ところが、決算のじゃ取りまとめは環境省はしていないんですよね。予算しながら、決算取りまとめ、なぜしないんですかということなんですよ。いやいや、答えは要りません。つまり、決算ができない予算ということは、私が申し上げたいことです。
 じゃ、次へ。(資料提示)
 次へ参りますと、反省のない予算づくり。今日、委員長からも何度も何度も言われたように、警告があったりいろいろありながら、随契でゼロ%の不用率とか無駄遣いなしとか、いろいろありますよね。反省がない予算づくりというテーマでちょっと述べたいと思いますけれども。
 ここ、例えば目標達成の具体的な項目が幾つかあります。これ見てください。二〇%とか四〇%、これ低いわけですね。非常に達成率が低い。低いにもかかわらず使い残しも高い。にもかかわらず、十九年度決算でやりながら、二十年、二十一年、ずっと同じぐらいの予算がこれ付きまくっていると、こういう話なんですよね。(発言する者あり)そのとおりなんです、学習していない、全く。例えば百二十億ということであれば、我々が先週通した母子加算、この額でも、百十数億でこれは何とか満たされてしまうわけですね。こんなところに使って使い残しがあるなら何で母子加算に使わないんですか。これ、我々は本当に言いたいと思いますよ。
 要は、反省がない中で、これから二〇二〇年、再度申しますけれども、〇五年比マイナス一五%と言ってみたり、それを真水だと言ってみたり、今までできないのになぜできるかと、これを私は総理に問いたいと思うんですね。
 これ、二〇二〇年、三〇年というのはどういう世界かというと、これは来週行われるサミット、G7、G8ですね、プラスロシアが入った。このG7のGDPが、何とBRICs、つまりブラジル、ロシア、インドそして中国、それとメキシコを合わせた五か国が抜いていく世界なんですよね。
 我々は、日本は環境立国と言って、環境でリーダーシップを取ると、このように総理が高らかに言われている割には、この予算の使い方でどうして今までできないのが今回できると言えるのか、では子供たちどうやって説得するのか、申し上げてください。
 いや、総理、総理に。総理にだから。いえいえ、技術的なのはいいですから。
#19
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まずその中の達成率ですが、これはその年度の達成率という意味ではなくて、これから二〇一二年まで京都議定書の目標を達成するために逐次積み上げていくその途中経過の達成率であるということを御理解いただきたい。そういう意味では、その年次ではその達成率は決しておかしい数字ではないということと、それから、この不用額につきましては、トップランナー方式で最新鋭の省エネ機器等を使うということでございますので、その技術の状況で全額使えないということもございましたけれども、その技術も進んでまいりまして、例えば次年度の平成二十年では不用率は三%などと激減をしているということも是非御理解をいただきたいと思います。
#20
○内閣総理大臣(麻生太郎君) この御指摘の中の高効率な省エネルギー機器の普及という事業についてですが、不用率の例示がなされております。例えば、給湯器はその普及台数が毎年五割から七割程度増えてきておりまして、補助金が幅広い分野での呼び水になっていると存じます。また、不用率につきましては、平成二十年度におきましては、昨年度ですが、大幅な改善が見られて、今三・四%になっておるという調査が上がっております。
 また、目標達成率のお話をいただきましたが、これは目標達成に向けまして、残りの期間まだありますけれども、更なる普及というものを努めていかねばならぬのは当然だと考えております。
 いずれにしても、予算というものをより一層効率的また効果的に執行をしていき、京都議定書の目標達成に向けて更に一層取り組んでいかねばならぬと決意を新たにいたしております。
#21
○木俣佳丈君 それは、目標を達成したいという思いはよく伝わるんですが、しかし現実は九%プラスになっているわけなんですよ。実際にこういう予算が組まれているのも事実なんですね。
 ですから、例えば、一九七三年のころから、オイルショックがあって、その後、石油を省エネしようということで国民運動で二〇%削減できたんですね。そのときには私も小学生でしたが、国会で大平さんが半そでの背広を着ているのを覚えています。やっぱり国民運動としなければ、つまり国民がなるほどと思わなければ、やはり削減、二〇%もの削減というのはできなかったと思うんですね。そういった意味でも、一刻も早くやはり正統性を持つような政権を私はつくらなければいけない、信じられるような、子供たちにも信じられるようなそういう政権を我々はつくりたいと思っております。
 次に、財政の話に話を移したいと思います。
 先ほどもプライマリーバランスの話、委員長からもありました。私が最初に申し上げたいのは、二〇〇一年以来の小泉改革、このまさに今総決算の時期にあるという位置付けのこの選挙だと私は思っております。構造改革なければ要は成長はないとか、構造改革をしなければ日本は駄目になる、このような選挙を二回経てここに来ているわけでありますが、しかし、それはうまくいかなかったというのは今の現状でもはっきりしているかと私は思っております。そしてまた、二十一世紀に、新しい激動するシステムに立ち向かう国として我が国はどの政権を選ぶのか、現状の政権なのか、それとも新政権なのか、どちらが機能するのか、この総選挙が目前の私は選挙だと思っております。戦後最大に重要な総選挙だと私は思っております。
 そこで、骨太の方針、これは政府の一番重要な政策決定機関と言っても過言ではない、特に財政戦略のことを話し合うわけでありますが、これは選挙でも二〇一一年に国と地方の財政均衡というものはうたっているわけであります。これは公約なんです。これは公約を一回の会議で、ああ、これはやめたと転換してしまったというのが事実ではないでしょうかね。これはまさしく公約違反。だから、これをやるならば、速やかに選挙をやって国民に問うてこれを転換するべきではないかということを申し上げたいと思います。
#22
○委員長(家西悟君) どなたが御答弁されますか。
#23
○木俣佳丈君 総理、総理。
#24
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、御質問ですけれども、これまでの国、地方のプライマリーバランスというものにつきましては二〇一一年度までに黒字化するという、これは財政健全化目標を達成することは極めて厳しい国際経済情勢また国内経済情勢に立ち至っていると、我々はそう認識をいたしております。特に、昨年九月以降は極めて明確だと思っております。
 しかしながら、我々としては、その背景としてありますそういった経済悪化を受けましても、我々としては予想以上に税収が急激に落ち込んだりということになって、その被害は我々にも及んできていることは確かです。しかしながら、責任ある財政健全化というものへの取組方針というものは示す必要があろうと存じます。
 そこで、先般閣議決定されました経済財政改革の基本方針二〇〇九におきまして、短期は大胆、中期は責任との方針の下で新たな意欲的な財政健全化目標をお示ししたところであります。今後、新たな目標の下で財政健全化に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
#25
○木俣佳丈君 いや、非常にうつろな答弁だと断ぜざるを得ません、残念ながら。財政健全化を十年後からしていくというような、十年先延ばしということだと思うんですね。十年先延ばしというのは、読み替えれば、やるかやらないか分かりませんというような話だと思うんですよね。
 さて、今、今まで頑張ってこられたというお話がありましたのでボードを用意いたしました。(資料提示)
 超肥大化している国家予算、これ対GDP比で一般会計・特別会計純合計に、これ借換債、これ国債の償還も支出に入りますのでこれも含めた図でありまして、二〇〇六年には、つまり、小泉さんが出てきて改革進んだどころかどんどん上がっているのがこれは分かります。そして、七一%。若干最近は実は数字のマジックがあってテクニカルな問題で下がってはいますが、実は右肩上がりであるということ。つまりは、構造改革どころか超肥大化している、もっと言うと、社会主義の国家予算に近いということを私は申し上げたいと思います。
 この量が三百兆という量であります。そして、この超肥大化しているのにもかかわらず、私は、言いたいことは、弱い立場の人たちのところに予算が行っていないじゃないか、お金が回っていないじゃないかということなんです。これが最大の問題です。やはり、夢も希望もないという、そして助け合いもないというような社会に何かなってしまっている。
 鳩山代表がクエスチョンタイムで総理といろいろ答弁させていただきましたように、二十代でも死因の半分が自殺、三十代でも四割が自殺なんというのは悲し過ぎる話じゃありませんか、総理、実際に。(資料提示)それから、自殺は三万人を超えておりますけれども、この十一年間ずっと三万人を超えています。引きこもりは厚生労働省は三十何万人と言っていますよね。そんな数ではないですよ。百三十から百五十万人引きこもりの方がいらっしゃるというのが我々の背後にいる専門家たちの声なんです。これ、NHKでも放映されました。そして、非正規雇用はここのところもう三分の一を超えてずっと横ばい状況。さらには、ワーキングプアは一千万人を超えている。こういった社会問題にはお金が行かない、だけれども財政はどんどん悪くなっている。これでは、踏んだりけったりというのはこういうものだと私は思います。
 もう一回申しますが、先週我々が可決した母子加算、生活保護のですね、これだって百十数億あればこれできちゃう。だけれども、何兆円というお金が湯水のように、砂漠に砂をまくような形になっているということなんですね。そして……(発言する者あり)砂漠に水をまくような。そして、障害者に対する例えば手話、点字、これも負担が掛かるようになってしまったというようなことで、とんでもないやはり私は今財政状況にあるんですが、しかし財政がきちっと使われていない。まさに、ワイズスペンディングと何度も言われましたが、賢い使い方に私はなっていないということを申し上げたいと思っております。
 それで、統計をいろいろ見ましたら、どうもこの最悪の自殺とデフレーション、物価がどんどん下がり続けるというものの相関があるということを発見いたしました。平成十年、九八年、私が当選して以来、デフレーターですね、これがずっと下がって、下がり続けているわけです。そして平成十年、そのデフレーターがぐっと下がり始めたときから三万人を超えて、十一年間ずっと自殺者は減ることがないということなんです。つまりは、諸悪の根源はデフレそのものだということを経済財政諮問会議もずっと言ってきたわけでありますが、デフレは収まっていない。
 それで、いろいろ確認しましたら、財政は追っかけている、だけれどもワイズスペンディングになっていない、今申し上げました。しかし、もう一方の金融、右手の金融の方ですね。金融の方は、日銀が、デフレというのはひどいということは分かっていながらも、デフレというのは一切、一回も認めたことがないんですね。
 つまりは、財政で追っかけながら金融が全然機能しないということだと思いますが、今日はどうも総裁がいらっしゃらないということでありますが、副総裁からお答えください。山口さん。
#26
○参考人(山口廣秀君) お答えいたします。
 私ども、物価の安定が私どもにとっての最大の使命の一つであるという認識でありますので、物価の動きについては、これは非常に注意をして見てまいっております。
 その上でということでありますが、現在私どもにとって大切なことというのは、やはり物価下落が景気悪化をもたらす、それからその景気悪化が一段と物価下落をもたらす、そういう悪循環が生じているかどうか。よく言われるデフレスパイラルというものでありますが、そうしたものが生じているかどうか、そうした危険があるかどうかというところが大切なものだというふうに認識しております。
 この点で、今、日本の物価の状況を見てみますと、消費者物価につきましては、その前年比は足下マイナスとなっております。この最大の要因は、昨年同時期に石油製品の値段が上昇したからでありますが……
#27
○木俣佳丈君 短くしてください。
#28
○参考人(山口廣秀君) はい。夏場以降は石油製品価格の影響が薄れるにつれて次第にマイナス幅が縮小すると、そのように認識しております。
 したがって、これからも注意して見てまいる所存でありますが、我が国経済はデフレスパイラルといった状況には直面していないと、かように判断しているということでございます。
#29
○木俣佳丈君 金曜日の、これ統計発表がありました。戦後、七一年以来、統計を取り始めて最悪のCPI、消費者物価の下がりということが出ていました。
 要は、この十年間、今、副総裁、総裁じゃないから残念ですが、副総裁がいみじくも言ったように、内閣府はデフレと認めている、デフレ退治をしなきゃいけないというふうに言って財政をじゃぶじゃぶにやっていると、支出をしている。だけれども、結果、日銀はデフレというのはないと、いやもっと言うと、担当者が何と言ったと思いますか、私に。私どもはデフレを宣伝する立場にありませんと言ったんですよ。自殺者がこれだけありながら、デフレが要因じゃないかといって政府を挙げてこれ脱却しなきゃいけないと言った、そうしたら担当者は、デフレを我々は宣伝する立場にありませんといって言ったんですよ、総理。とんでもない話じゃないですか。宣伝しろなんて言っていません。
 デフレというのは、経済学者、スティグリッツだってクルーグマンだって、それから昔はケインズだって、これノーベル賞級の方々が、いや、反省した中谷巌さんも認めているんですね、これは失敗したということを。というのにもかかわらず、デフレを日銀だけが、偉いものですね、認めないんですね。僕は本当に分からない。
 これは、だから認識の共有を図っていない。だから、問題を問題というより、問題のとらえ方が私は問題だということを指摘したいというふうに思います。
 そして、具体的に自殺対策、これ見てみました。結論から言うと、大切なところにお金が行っていないなということでございます。予算は百五十億単年で付いて、今回の補正でも百億円付いています。しかし、この項目が、恐ろしいというか、何だろう、これはということであります。野田大臣笑っていらっしゃいますが、公園整備、自殺対策の項目ですよ。公園整備、それから再生支援協議会支援など、とてもこれが自殺をぎりぎりまでなっている方々を支える、公園整備して自殺が止まりますか。私は、本当におかしいと思いますね。
 先々週、自殺の対策の先進県と言われる秋田県、こちらまで行きまして、NPO蜘蛛の糸というところを訪問しました。そうしたら、ちょうど、私名古屋出身で、名古屋からフライト、飛行機で秋田まで行きました。後で分かったんですが、その同じ飛行機に実は名古屋から御相談をされたいといって秋田まで行かれる方が乗っていたということなんですね。私は愕然としました。きっと我が故郷であればいっぱいそういうNPOがあるんではないかと思った、ところが千キロ隔てて秋田までその相談をしなければいけない、しかしそのNPOにはお金が行かない、とんでもない話だと思いますね。
 同じように、例えば、現場にお金が行かないと言っているのは、NHKを辞めた方がやっているライフリンクさんもそういうことを言っていらっしゃる、研究ばっかりにお金行ってて現場にお金行っていないじゃないですかと。財団から細々お金をもらいながら頑張っている、そういう現状がある。
 それから、百三十万人の引きこもり、これは家族が例えば平均して四人そこにいらっしゃるとすれば、五百万人を超える方々がその引きこもりの方を抱えながら、さあ、どうしようかと、あしたは元気でいるかな、本当に心配な中でいらっしゃると思うんですね。
 官房長官、お涙ちょうだいと言われましたけれども、私は、お涙ちょうだいでは本当に済まない、これは。本当に済まないです、これは。やはりこういう引きこもりを本当に頑張っていらっしゃるスマイルハウスなんというNGOが愛知にもありますけれども、彼らと話していても、自分が引きこもりだったんですね、そしてそこから抜け出した経験を基にしてこれやっている。しかし、倉庫のようなところでもう本当歯を食いしばってやっている姿は、何とか応援したい。
 つまり、繰り返しますが、大切なところにお金が行っていないのが今の財政ではないかと。野田大臣からちょっとお答えいただければと思います。
#30
○国務大臣(野田聖子君) 先生は以前から自殺対策、大変熱心に取り組んでおられていること、敬意を表するわけでありますけれども、決して私も笑い事で取り組んでいるわけではございません。
 今のお話にありました、私自身も最初、公園整備に自殺対策のお金として項目挙がっていることについて同じように疑問を抱いた一人であります。ところが、これは自殺対策基本法に基づく自殺大綱の中で、その予防の一つとしてやはり心の健康を担保する場所の一つとして公園は必要であろうというところから引っ張ってきたものだと思うんですね。
 私は、自殺対策というのは濃淡があると思うんですね、濃淡。例えば、もう東尋坊で自殺直前にキャッチしてその命を守る、そういうぎりぎりの水際の自殺対策もあれば、自殺に向かわないような心の健康なり経済の安定ということも総合的にやはり国というのは取り組んでいかなければならないということを考えています。
 ですから、まだまだこの国においては、自殺対策が抜本的に取り組まれたのはまだ数年前からなんです。様々な試行錯誤もあります。ただ、できることは何でも取り組んでいく中で、一人でも多くの命を守っていこうということには間違いありません。
 ただ、今御指摘ありました民間団体の活動が非常に厳しいという現状は聞いておりましたので、この度の補正予算におきまして、総理のリーダーシップの下、そういう民間団体の方が自由に、自在に使っていただける自殺対策、その特化した費用のための基金というのは百億円造成させていただいたところで、そういうものを通じて、しっかりと今先生御指摘あったようなことを踏まえて取り組んでいかなければならないと思っております。
#31
○木俣佳丈君 いや、だから、今大臣も公園整備はおかしいということをおっしゃっているんです。だけども、結局変わらないんです。それは、いや、役人支配というのはそういうことじゃないんでしょうかね。大臣がおかしいと言いながらも変わらないということなんです。それを打破したいと私は申し上げて何度もいるんです。いや、野田大臣は大変優秀な方だと思いますよ。だけれども、その優秀な方がやっても今のシステムでは機能しない、だから政権交代しなきゃならないんじゃないかというのは我々の思いなんです。システムを変えなければならないんです、実際に。
 私は、やはり二十一世紀に本当に不安を思うわけであります。例えば、あるアンケートがありまして、二十一世紀に夢と希望がありますかと世界中の高校生に質問をした、これ有名な問いでありますが。中国の高校生は九割、夢と希望があると答え、アメリカでも六五%。だけども日本は三五%、中国の三分の一しか夢と希望がないというふうに答えている。
 ところが、内閣府がやっている調査で、社会に貢献したいですかという、こういう問いを毎年やっていらっしゃるんですね。七割の国民が、そのうち二十代でも六五%の方々が貢献したいんだと、このように言っている。つまり、私が言いたいことは、その場がないということじゃないかと。
 例えば、今まで非難をしてきましたけれども、しかし例えば青年協力隊とか、こういったものは大変高い評価を国内外で得ていたり、これ、シニアボランティアもそうです。それから、国連で働いている方々も、日本人の特に女性でありますが、大変に評価がいい。ところが、二二%も、総理、要は負担をしているのに二%の日本人しか国連で働いていない。こういうのをどんどん増やすとか、こういったところに、又は、例えば先ほどの森林の問題でもそうなんです。例えば吸収源に働くじゃ現場の方々はどうかというと、日給月給でまさにワーキングプアなんですよね。それから、介護もそう。それから、こういった例えば安全を守る学校の校舎も半分以上は、半分は三十年を超えていると。
 だから、私どもは、民主党は、まずとにかく政府の信頼を回復するということが第一である。私も親が破産しております。破産したときに、大変にいろいろ非難をされました。しかし、ある方が、いや、おれに金返せないんだろう、だけど、おれに返すんじゃなくて、おまえ、社会に返せよと、国に貢献せよということを言っていただいて、それを胸に私も頑張らせていただいている。
 そういう希望のあるやはり信頼というのを政府に、それから家族に、地域に、その信頼の力を形にしていく、これが今回の私は総選挙の意義だということを申し上げ、最後に、今の自民党、与党の政治を総決算する選挙だと申し上げて、質問を終わりたいと思います。
#32
○委員長(家西悟君) 関連質疑を許します。松野信夫君。
#33
○松野信夫君 民主党の松野信夫です。
 早速質問に入らせていただきます。まず、近時問題になっております与謝野財務大臣の献金の問題について与謝野大臣にお尋ねをしたいと思います。
 報道によりますと、先物取引会社オリエント貿易、これがつくった政治団体、政経政策研究会から受けていた献金が、一九八一年から毎月毎月二十五万円ずつ、〇五年十月までで合計が八千五百三十万円だと。また、この別の団体が、平成の会、これが千五百九十万円ということでありまして、合わせると合計が約一億円であると。大変な金額でございます。こういう献金というのは形の上は政治団体からとなっておりますが、実際はオリエント貿易ないしそのグループからということだろうと思います。
 この問題はもう既に幾つかの委員会でも取り上げられておりまして、与謝野大臣自身、このお金を出していただいた加藤幸男さんという社主、この方は足長おじさんだというようなことで、二十八年前からずっと応援してもらっていると、こういうようなことを言っておられるわけで、このオリエント貿易とは非常に親密な関係にあるというふうにうかがわれておりまして、このパネルありますが、これは今年六月二十四日の毎日新聞にも載っております。(資料提示)与謝野大臣が、オリエント貿易の社史、四十年史に祝辞を載せて、それでこの社長さんと与謝野大臣とが握手をしているこの写真まで掲載されているということで、非常に親密な様子はうかがわれます。
 それで、まずお尋ねしますが、この写真というものはいつどこで撮られたものなんでしょうか、与謝野大臣。
#34
○国務大臣(与謝野馨君) 場所は分かりません。
#35
○松野信夫君 写真御覧になれば、これはいずれ判明いたしますが、与謝野大臣が通産大臣のときに恐らく大臣室で、社長さんお呼びになって一緒に写真を撮られたのではないかと思われますが、もう一回どうぞ。
#36
○国務大臣(与謝野馨君) これは、この新聞によれば二〇〇〇年ということになっておりますが、二〇〇〇年の時点では私は既に通産大臣も辞めておりましたし、また二〇〇〇年の半ばには議席を失っております。
#37
○松野信夫君 これは発刊が二〇〇〇年ということで、別に二〇〇〇年に撮ったということではないことは明らかなわけでありますので、その点もう一度よくお考えいただいて、この背景からしても大臣室ではありませんか。もう一回確認します。(発言する者あり)バッジも付いています。
#38
○国務大臣(与謝野馨君) いや、本当に分からないというのが正直なお答えでございます。
#39
○松野信夫君 与謝野大臣は、これ二〇〇〇年の前年の九九年には通産大臣をしておられたんでしょう。だから通産大臣、まさに先物取引、こういうものを所管している大臣のときにこういう写真を撮って翌年に四十年史の本が発刊されたと、こういうストーリーではありませんか。
#40
○国務大臣(与謝野馨君) 私、この方とのお付き合いは今から三十五年ぐらい前までさかのぼると思っております。極めて自然な長い付き合いでございまして、四十年史で一文を寄せろと、こういうお話であったので、つたない文章ですけれども、四十年をお祝いして文章を寄せたと、そういうことでございます。
#41
○松野信夫君 そんなことは聞いていないんで、その部屋が、通産大臣のときに大臣室で撮ったんではないかというのにはどうもお答えがありませんので、この点は写真の背景等を確認すればいずれ分かることですので。
 それで、オリエント貿易を含むこの先物取引ですけれども、実は私も長いこと弁護士をしておりまして、この先物取引業者と何回も追及をしたり裁判もしてまいりました。要するに、非常にリスキーな取引で、もうかります、もうかりますということでお年寄りからお金をある意味では巻き上げているわけです。私も大分やりましたけれども、よく覚えていますのは、退職直後の方がねらわれるんですね。なぜかというと、退職金が入ってくる、そういう情報が先物取引業者の方にちゃんと渡っていて、それで退職直後の人が、要するにもうかりますからどうですかと、投機、投資しませんかということで、結局何百万とか一千万以上取り上げられてしまっているということでございます。
 これは国民生活センター辺りも私、調べましたけど、オリエント貿易というのは毎年百から二百件単位で苦情が寄せられているということでありますし、また平成十九年には経済産業省から業務停止処分も受けています。受けた内容は何かというと、多数の商品取引事故等が発生していた事実を組織的に隠ぺいしたということで、非常に悪質ではないかという気がしております。
 与謝野大臣がかなり多額の政治献金も受けておられますが、要するにお年寄り、あるいは退職金、なけなしの退職金をうまく巻き上げられた、そういう中から先ほど申し上げたような一億円のような政治献金が、泣かされた消費者の皆さんからそういうふうに大臣の方に回っているんじゃないだろうか、こういうふうに私は率直に言わざるを得ないと思っているんですが、この点はどのように受け止めておられますか。
#42
○国務大臣(与謝野馨君) 私は、加藤さんが主宰される政経政策研究会から献金を受けていたことは事実でございますし、その点につきましては政治資金規正法上きちんとした報告もしておりまして、私は加藤さんという方を信頼して政治献金を受けていたわけでございまして、先生が言われるようなことを考えながら政治献金を受けていたわけではありません。
#43
○松野信夫君 確かに、与謝野大臣に対しては加藤さんという社主の方は足長おじさんで、一生懸命献金をせっせせっせと出されたかもしれませんけれども、多くのお年寄り、被害者の皆さんから見れば、決して足長おじさんじゃないですよ。まさに自分たちのとらの子の財産をある意味ではだまされて取られたわけで、そういうお金が一部政治献金になっている、回っているということは、私はもうとんでもない話だというふうに言わざるを得ないと思います。
 それで、先ほども申し上げたように、与謝野大臣は九九年、通産大臣、当時のこの所管大臣ですね。その後、財政金融担当大臣ということで、まさにこういう先物取引を監督する大臣ということでありますので、私は率直に言うと、職務権限の問題もこれは出てくる、間違いないと思います。
 しかも、このオリエント貿易の場合は社員の給料の中から天引きをすると、天引きをして政治団体に言うなら自動的に入るような仕組みになっている。しかも、私はこれはけしからぬと思うのは、寄附金控除、税のこういう優遇措置まで受けているわけです。寄附した分は後からちゃんと給与で補てんすると、こういう仕組みで、まさにこれ寄附金控除を悪用しているというふうに言わざるを得ないんですが、この点は、まさに財務大臣から見てそういうような悪用についてはいかがお考えでしょうか。
#44
○国務大臣(与謝野馨君) 軽々に職務権限などということを言っていただいてもお答えのしようがないと。
 まず、通産大臣をやっておりますときには、これは長い間続いてきた献金でございまして、私が通産大臣に就任してからとか就任直前とかいう献金でなく、自然に続いてきた献金ですので、その献金は当然のこととして受けていたわけでございます。
 それから、金融担当大臣の時代は、平成十七年には加藤さんも活動を縮小されておりまして、政経政策研究会との関係は平成十七年には自然に解消をされております。
#45
○松野信夫君 長い間お付き合いされたということはもうお認めになっておられるわけで、それだけずっと、ある意味では加藤さんの方も、悪い言い方かもしれませんが、献金するだけの価値があったというふうに見ているんじゃないかと思うんです。
 というのも、先ほどから申し上げたように、この先物取引業界、非常にトラブルが多いわけで、これは消費者問題のある意味では重要な分野にもなっているわけですね。今国会で消費者庁もできる、それで消費者問題をしっかり取り組もうというふうになっているやさきに、消費者問題の一番重要な先物取引業界から長年にわたって政治献金をもらっていたということが判明して、私は、これは消費者問題についても完全に出ばなをくじかれるような、ある意味では皮肉な話だなというふうに言わざるを得ない問題だと思います。
 この点については、まだまだ非常に問題が多いと思いますので、更に追及させていただきたいと思いますが、今日は時間の関係もありますので、次に原爆症の問題について厚労大臣にお尋ねをしたいと思います。(資料提示)
 原爆症の問題についても、現在、被爆者の皆さん全部で二十四万人ぐらいもおられるということで、早く救済をしてほしい、原爆症としてきちんと認定してほしいという方が裁判も打っておられるわけですが、実際にはなかなか救済が進んでいない。
 今パネル出しましたように、最近はずっと認定されるのは百人台になっている。確かに、平成二十年度になって急激に二千九百六十九人という形になった。これも要するにこの間ずっと裁判で国が負け続けた。ここ三年間で十八連敗ですね。去る五月二十八日の原爆症の訴訟、これ東京高裁の判決がありまして、これで十八連敗ということになっている。さすがに、負け続けるものですから、これ認定どうにかしなきゃいけないということで、平成二十年度は急に二千九百六十九件という認定が出ましたけれども、よくよく考えればこんなことは全然自慢できることでも何でもなくて、それまでは百人ぐらいしか認めない、残りは全部切って捨てる、こういう冷たいことをやっていたわけであります。それで、さすがに裁判になって、国は十八連敗です。
 厚労大臣、一体何連敗国はすればこの問題は解決するんでしょうか。
#46
○国務大臣(舛添要一君) まず、国権の最高機関である国会での議論ですから正確な言葉を使いたいと思います。連敗とか連勝という言葉は私は使いたくなくて、一つ一つの訴訟において国が認めた例と却下した例がございますから、それは圧倒的多数は認めているのがあります。しかし、今回の判決でも却下したものもありますから、そこは正確におっしゃっていただきたいと思いますし、さらにまだ係争中の案件もありますから個々の判決については申し上げません。ただ、今、松野さんおっしゃったのは極めて説得力のあることをおっしゃったんで、やはり私もこういう状況で放置してはいけないということで、あらゆる手を使い、つまりその認定をとにかくスピードアップしろということを切磋琢磨しながら委員の先生方に頑張ってくださいということとともに、総合認定という形で個々の方々の全体の症例を見て、一般の基準そのまましゃくし定規に当てるんではなくて救っていきたいということで、まあ前の年に比べて二十三倍一気に認定していただきました。
 今二、三のことをしっかり考えないといけない。一つは司法の判断。これは松野さんおっしゃったように非常に重く受け止めております。それからもう一つは、やっぱり医学的、科学的な知見というのも、これは一生懸命日々原爆症の方々を治療している先生方がこれどうだろうということでいろいろ検討なさっているんで、これもしっかりと検証させていただきたい。
 そして、現行法の体系の中では一括解決というようなことを原告の方や被団協の方々もおっしゃっていますけど、なかなか、これはもう弁護士の松野先生に釈迦に説法ですけれども、難しい。その中で、例えば議員立法を含め、どういう形で政治的に判断をすべきであるか。
 ただ、私は、政治的判断の前に司法の判断を重視し、専門家の意見を重視して、その上でこれは官房長官や、特に最後は麻生総理の御決断を仰ぐような形での解決を見たいと思って今日々努力をしているところでございます。
#47
○松野信夫君 今大臣の方から医学的な判断で一生懸命やっているというようなお話がありましたが、この原爆症の問題は様々な問題がありますが、その問題のうちの一つ、今大臣も言われたように医学的な判断のところだと思います。
 率直に言うと、この医療分科会というところが私はもうガンだというふうに言わざるを得ないと思います。要するに、厚労省の官僚の皆さんが、国に有利な判断をしてくれるだろうという医学者、学者の皆さんを集めてそこで認定基準を作って、そこで何回も何回も何回も裁判所から批判されて駄目だと言っていても、結局医療分科会のお医者さん、悪いけど御用学者じゃないかな。あるいは、壊れた蓄音機のように同じことを毎回毎回毎回言うだけですから、裁判所も批判せざるを得ないと。
 私は、率直にこの医療分科会のお医者さん、これはもう総取っ替えしなきゃいけない。総取っ替えをするぐらいのはまりでやらないと、まだまだ連敗。連敗って先ほど何か言葉が好きでないようなお話でしたけど、しかし連敗には間違いないんです。先ほど大臣言われたかもしれませんが、却下されているのはごく少数ですよ。大部分は認定されるんです。ということは、やっぱり医療分科会のこの認定基準が間違っている。あるいは、それに固執をしている医療分科会のお医者さんたち、これはもう率直に総取っ替えするというぐらいのお考えはありませんか。
#48
○国務大臣(舛添要一君) いろんな審議会のようなものについて、私は大臣就任以来、細かくチェックをし、今おっしゃったようにいわゆる御用学者的な方ばかりのところは相当替えていきました。例えば、今C型肝炎の検証をやっていますけれども、肝炎の被害者そのものが入っておられる。HIVについても同様であります。
 そういう観点から見ましたけれども、これは、委員の先生方の名誉のために申し上げますと、例えば、日本赤十字社長崎原爆病院、この中の外科部長さんとか現場でやっておられる。それから、広島赤十字の原爆病院の内科部長さんとか入っておられるんで、私は医者ではありませんから、その人たちの能力というものを評価する基準は持ち合わせておりませんが、やっぱり日々一生懸命患者さんに接して、何とか助けたいという気持ちはおありだろうというふうに思いますから。それから逆に、司法の判断は判断で、それは非常に重い判断ですから受け止めます。
 そういう中で、基準は、この前委員御承知のように、六月二十二日に甲状腺機能低下症、慢性肝炎、それから肝硬変を積極認定の対象疾病に加えていただきました。私も相当政治的に圧力を掛けているような形で、委員の先生から不評なんですね。あの大臣というのは医者でもないくせに何だというのはあります。しかし、私は患者さんたちの気持ち、特に御高齢の被爆者の気持ちを何とかしてくれないかということでお願いしてあります。しかし、最後は学者やお医者さんの良心は、これ私たちが侵してはいけないと思っておりますので、そういう中で、これは松野先生とも協力しながら何とか私たちの議員の力で一つの道が開けないかと、そう思っている次第でございます。
#49
○松野信夫君 是非、何度も言うように、医療分科会のメンバーについては、これは大臣、やはり政治家がしっかり関与するぐらいの気持ちでやらないと駄目だと思います。私も調べたら、こういう医療分科会を含めた調査研究に、被爆者対策として調査研究に約毎年三十億お金が出ています。これが本当に適切に被害者救済に使われなきゃいけない。御用学者の皆さんにお金をばらまいて国に有利な判断をしてもらおうと、そういうような観点ではどうにもならないだろうと思います。ちょっと申し上げると、平成十九年には厚労省のこの科学研究費補助金を使って原爆症の論文に関する日付偽装までやっていたと、こういう事件もありますので、その点はしっかりチェックをしていただきたいと思います。
 最後に、水俣病の問題について質問をさせていただきます。これは環境大臣の方ですね。
 水俣病についても、率直に言って、私は、いろいろ問題がありますが、御用学者と言われても仕方がないような方々にお金をばらまいて官僚の皆さんが自分たちの都合のいいような結論を引っ張り出そうとしてやっている。そういう学者の皆さんたちが本当にちゃんと研究をやっているかという点について見ますと、必ずしも被害者救済には結び付いていないと、これはもう率直に言わざるを得ないと思います。
 それで、どういうような研究をしているんだろうかと思って私もいろいろ調べてみました。そうすると、中には、本当にひどい話だと思います、これは平成十二年の三月に水銀汚染対策等調査ということで、環境庁委託業務結果報告書というのがございます。これを見てみたら、悪いけどこれ、中学生の修学旅行日記みたいなことしか書いてないんですよ。地球環境汚染物質としての水銀に関する国際会議に関する報告とか、水銀汚染国際会議、ブラジルを訪ねてとか、そんなので、ブラジルに行って会議をしてみたら、世界の水銀汚染について私はほとんど無関心であったけど、この会議に参加して少なからぬカルチャーショックを受けたなんて、そんなことを書いてもらうために多額の国費を使って海外にまで行ってやってもらっているのかと、これはもう正直情けない思いが率直に言っていたしました。
 斉藤環境大臣、いかがでしょうか。
#50
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 私はその報告書をちょっと見ておりませんけれども、国の委託研究たるもの、しっかりとした目的とそしてその研究結果、これが政策方針策定等に資するべき、このような研究であるべきだと思っております。
#51
○松野信夫君 それでさらに、こういう環境省がお金を払って調査研究させているので立派な報告書がちゃんと国民に開示されているかということで調べましたら、このパネルにありますように、国立国会図書館にはほとんど所蔵されていない、また環境省の図書館にも余り所蔵されていない。それで、私はこういう報告書があるから持っていらっしゃいと言うと、環境省の職員の皆さんは、いや、なかなか見付かりませんとかありませんとか最初おっしゃって、後から、ああ、見付かりました、これですというような形で、よくよく調べてみると、結局、図書館には所蔵されていなくて環境省の担当室のロッカーかどこかにほうり込んであると、この程度のことだということが分かりまして、これでは、せっかく多額の国費を使って委託調査研究させているにもかかわらず何にも役に立っていない。ほとんどが環境省のお役人のロッカーかどこかにほうり込まれたまんまになっている。
 要するに、そうだとすると、委託調査研究という名目でお金をばらまくことに意義があって、その成果はもうどうでもいいんだと、率直に言えばそういうことではないんでしょうか。大臣、どうですか。
#52
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、その報告書の管理についてでございますが、私も松野委員から御指摘を受けましたので、実際に環境省の図書室等行ってみました。すべての研究報告書が取りそろえられているべきだと思いますが、そうでないものも御指摘のとおりございました。すぐすべての報告書について、二、三部しかないというものであればきちんと複写をして、そしてホームページでオープンにしてアクセスできるように、いつでも希望する方はその報告書を手にすることができるように指示を出したところでございます。
 それから、研究について、研究費をばらまくことが目的で研究内容等精査していないのではないかと、このような御指摘でございますが、この調査研究は、例えば認定基準をつくる、また基準に満たない方々についての救済措置、その知見を得るということで被害者救済に役立っていると私ども考えております。
#53
○松野信夫君 これまでの実態は、私が申し上げたように、どうも委託研究という名目で、委員会、審議会の委員の皆さんにお金をある意味では研究費という形でばらまくのに、どうもそういう役割しか果たしていないのではないか。確かに、委員会、審議会に出ると、旅費、日当が一定は来る。だけど、それは非常に低額だと。それじゃ申し訳ないというところもあるかもしれませんが、委託研究費という形で、悪いけど御用学者の皆さんにちょこっとした形で報告書でも上げてもらえばお金払いますよと、こういうのが実態じゃないかなというふうに言わざるを得ません。
 それで、総理大臣にお伺いしたいと思いますが、今私は、原爆症の問題と水俣病の問題と、いずれにしろ、国費を使って何らかの委託研究しておきながら、結局は官僚の皆さんが、ある意味では御用学者の方々中心に国に有利な判断を出してもらおうというふうな形で学者を取り込んでいるというのが実態じゃないかなと。ですから、仲間内ではそれはいいかもしれませんが、いざ裁判という形になると徹底して批判を食らって、国はそういう認定基準には負けてしまうというところでありまして、率直にこういうのはもう抜本改革、大掃除をしなきゃいけないと思いますが、総理大臣のお考えをお聞かせください。
#54
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、水俣病のお話があっておりましたが、これは熊本の話で、もう水俣病もだんだんだんだん、我々のように九州におりますとぴんとくるところですけど、水俣という名前も何となく一般には遠くなってきた名前のように思いますが、これは長い間の問題でありまして、これは、これに関する……(発言する者あり)これまでの水俣病に関する国の研究というものは、少なくとも水俣病の認定基準というもののこれは根拠になったものでもありますし、認定患者が補償されるようになる一つの基準としては非常に大きかったものだと思っております。
 また、基準に満たない方々につきましても、これは一定の感覚障害などの、しびれるとかいろいろございました。健康影響の可能性があるということで、これを判断をする、しないというのの根拠にもなりましたので、私は救済がそれに講じられることになったなど、私どもから見ますと、水俣病の被害者の救済に大きく貢献した部分というのも、私どもから見てあるところだと思っております。
 また、それが公開されていないという御質問が先ほどあっておりましたが、これは確かに全部が全部公表されていないという点につきましては、先ほど斉藤大臣からお話がありましたとおり、不備な点あったというのであれば、それはきちんと、ホームページとかいろいろ表現しておりましたが、コピーを増やす、そういったような形できちんと対応していかなければならないものだと考えております。
#55
○松野信夫君 やはり、総理大臣の認識はまだまだ率直に言って全然実態となっていない。認定基準が守られて一定の何か救済が進んだようなお話がありましたけど、実態は全く逆です。間違った認定基準を、ある意味ではお役所の言うとおりの学者の方々が作って、それに固執をする、それによってばっさばっさ被害者の人たちが切り捨てられている、これが率直に言って実態ですよ。その方向を是非持っていただかないと、今までのような切捨て行政に終始してしまう。それで、結局裁判になれば裁判で次々に国が負けると。民間だったら、そんなもう負けるような人だったらすぐ首ですよ。首にならなきゃいけないけど、なかなか首にならないで、引き続いて被害者切捨て行政が延々と続いている、こういうふうに言わざるを得ないと思います。
 もう民間でしたら、今申し上げたように、私はとっくに首になっていなければならないし、残念ながら、今のような御答弁いただいている総理大臣でしたら早く、それこそ医療分科会じゃないですけど総取っ替えして、麻生内閣も是非総取っ替えして、総選挙でしっかりと国民の判断をしてもらわなきゃいけない。こういう点を最後に申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#56
○委員長(家西悟君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、吉川沙織君が委員を辞任され、その補欠として川崎稔君が選任されました。
    ─────────────
#57
○西島英利君 自由民主党の西島でございます。
 本日は、決算の総まとめということで総括でございますけれども、いろんな質問をさせていただきたいと思いますが、まず最初に、平成十三年から十七年度における警告決議の反映状況、これを今パネルにお示しをいたしております。(資料提示)
 これは、参議院は決算の参議院ということで決算を重要視しようということで、今までこの決算には時間もそれからエネルギーも掛けてまいりました。その結果、様々な無駄等々をこの警告決議という形で指摘をさせていただきまして、そして今パネルにございますように、いろんなところでの実は予算を、反映させて実は削除をしてきたということでございます。
 特に、この特別会計の見直しについてということでは、まさしく二十九兆四千億の削減を十三から十七年度にしてきたということでございます。さらには、二十一年度の予算上でも公益法人向けの支出等が、これが三千九百三十一億円、つまり四〇%も実は削減をしておりますし、またさらには、特別会計の見直しで一兆二千四百億円と。様々な実は無駄を削除してきたということでございますが、このことについて財務省の確認をお願い申し上げたいと思います。
 事務官で結構です。
#58
○政府参考人(香川俊介君) お答えいたします。
 平成十三年度から十七年度決算における警告決議の予算等への反映の主なものといたしましては、平成十五年度及び十六年度の特別会計の見直しについての決議について、特別会計改革の対象となるべき事務事業に係る歳出の見直しによる削減や、剰余金等の活用による一般会計への繰入れとして二十九兆四千億を反映するとともに、平成十六年度の公益法人等の資金の見直し及び事業の再点検についての決議について、公益法人の事業を徹底的に見直し、公益法人への支出の大幅削減を行うとともに、補助金等による公益法人等に造成された基金についても事業を見直した上で国庫返納を実現し、六千七百五十億円を反映したところでございます。
#59
○西島英利君 このように、決算というのは結果が出ているわけでございますから、それが無駄なのかどうかというのは明白に分かるわけでございますね。ですから、そういうことで、警告決議という形で今まで予算に反映をさせてきたということでございます。是非、この辺りは皆さん方の御理解もお願い申し上げたいと思います。
 それでは、質問を移らせていただきたいんですが、先日、骨太の方針といいますか、来年の予算をどういう形で組んでいくのかという考え方、基本方針二〇〇九というのが閣議決定をなされました。この中で、やっぱり一番の議論点だったのは、毎年毎年、社会保障費の自然増が八千億から一兆円あると、これではとてもとても将来的には財政がもたないからということで、毎年毎年、二千二百億円を抑制してきたというような歴史的な経緯がございます。
 その結果、医療や介護が非常に大変な状況になってしまったということで、去年から今年にかけまして、この基本方針二〇〇九も含めてでございますが、とてもとてもこの二千二百億の抑制は無理だよということでの議論があったというふうに思います。
 その結果、基本方針二〇〇九が六月の二十三日に閣議決定されたわけですけれども、私はその議論の中にいましたので大体のその意味は分かるんでございますけれども、やっぱり国民はなかなかこれがどこでその二千二百億円の抑制をやめるのかと分からないんだろうと思いますので、大臣からその辺りを国民に分かりやすく説明をしていただきたいと思います。
#60
○国務大臣(与謝野馨君) 医療、年金、介護というのは、これは高齢者人口が増加する、あるいは医療が高度化する、介護の対象になる方が増える、言わば自然に増えてしまうと、これは止められないと。
 今回の書き方は、全体としては、歳出改革は基本方針二〇〇六に従いますと。しかし、社会保障費については、自然に増えたもの、やむを得ないものは全体まず認めますと。しかし、そうはいっても何か倹約するものがあるんじゃないですかと。ですから、倹約できるもの、無理しないで倹約できるものは倹約をお願いしますと。そういうふうに書いてあります。まず、自然増、自然に増える分は全額認めますと。しかし、その中で無理のない範囲で節約できるものは節約してくださいと。節約ができたら、その節約できた分はそっくり社会保障費に使いますと。
 これが今回の社会保障費の取扱いの仕方でございます。節約の目標を二千二百億と書いていた今までのものとは違って、無理のない範囲で節約をお願いしますと、こういうことでございます。
#61
○西島英利君 これは、昨年の十月三十日に麻生総理が記者会見で、この二千二百億円の抑制というのはこれはもう無理だということを、限界だというたしかお言葉を使われたんだと思いますが、そういうことをおっしゃったわけでございますね。
 ですから、この辺りからもその方針の転換というのは我々も感じていたわけでございますが、今回の議論の中で、私もその中にいたわけでございますけれども、この基本方針の二〇〇六、つまり二〇〇六年のこの基本方針から二千二百億円の抑制のこの考え方がスタートしたわけでございまして、これを外す外さないの議論があったんだと思いますが、最終的にはこの二〇〇六は残すと。つまり、踏まえてという言葉になりましたけれども、これに、どうしてこれを残されたのか、つまりこだわられたのか、この辺りの御説明をお聞かせいただきたいと思います。
#62
○国務大臣(与謝野馨君) 基本方針二〇〇六に書いてありますことは三つあります。財政を健全化するためには、一つは歳出改革を続ける、それから歳入改革をやる、それで、三つ目はやはり経済成長に期待をすると、こういうことですが、歳入改革は遅れております。経済成長は停滞をしている。しかし、二〇〇六でお示しをした歳出改革の方針は、やはり財政規律の面からいっても国に対する信認からいってもやはり残さざるを得ないと、そういうことで二〇〇六は残していただいたわけでございますが。
 しかし、国会で自民、公明を始め各党からの御質問、あるいは印象に残っておりますのは社民党の福島先生、こういう方々からも、二千二百億の削減ありきで予算を作るのではなくて、やっぱり社会保障で必要なものはちゃんと予算に計上すべきと、こういう意見はもうこの半年間ぐらいずっと我々耳にしておりまして、介護の現場、医療の現場を考えれば、やはり無理のない範囲で削減をやっていくということが国民生活を守る上で大事だという判断をいたしました。しかし、全体としての歳出削減方針、すなわち、二〇〇六に書いてありますことは守っていただくということになったわけでございます。
#63
○西島英利君 つまり、この二〇〇六には、いろんな省庁に対してもしっかりとした抑制の方針と申しますか、適正化の方針というのが書いてあるので、そこは残さないことには、これすべてが、その方針が壊れてしまうと、そういうふうに解釈して私はいいんだろうというふうに思っております。
 社会保障というのは国民の生活に一番密着した予算でございますから、是非今後ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 そこで、今パネルに、一枚目にもう一度戻してください。(資料提示)
 これは社会保障給付費の推移でございます、一枚目でございますが。この推移でございますけれども、これを見ますと、本当にとんでもない実は額で社会保障の給付費が年々年々増えていっているわけでございます。
 ですから、これだけ増えていって、年金は、これは受給者が増えていくわけですから、これを削るわけにはいかない。そこで、今まではやはり医療がある意味ではターゲットになってきたことは、これは間違いないんだろうというふうに思いますが、医療ももう限界に来たと。そこで、介護はどうなんだろうかといいますと、介護も今後はやっぱり増えていく一方、サービスを必要とする方々が増えていくわけですから、これもなかなか厳しいというようなところでございますが。
 次のパネルをお願いを申し上げたいと思います。(資料提示)
 そこで、今後の社会保障の給付といいますか、そういうことも含めてのその状況、将来的な推移というものがお分かりになりましたらば、厚生労働大臣、お教えいただきたいというふうに思いますけれども。
#64
○国務大臣(舛添要一君) 今、委員のそのパネルにもありますが、現在の状況を丸い数字で申し上げますと、社会保障費、九十兆円使っております。そのうち、年金が四十八兆円、医療が二十八兆円、福祉等十五兆円です。これが平成二十七年度には百十六兆円となります。さらに、十年後の平成三十七年度になりますと百四十一兆円という多額な金額に上ることになります。
#65
○西島英利君 というふうに、大変な実は数字として伸びてくるわけでございます。
 そういう中で、じゃ、この財源をどうしていくのかということは非常に重要になってくるんだろうというふうに思いますが、先ほどの基礎年金がどういう形で伸びてきているのかといいますと、これは公費でございますけれども、二〇〇七年度、これが六・六兆円、二〇〇八年度が七兆円、そして二〇〇九年度がこれ九・六兆円と、こういう形で、大変な金額で実は伸びていくわけでございます。
 ですから、十月の三十日のその記者会見で麻生総理が、もうこれは限界だ、しかしその財源をどうするのか。そういうところから、景気が良くなれば消費税の引上げを国民にお願いするということを、恐らくそういう意味で総理はおっしゃったんだろうというふうに思っております。そういうところで、今回の税制改革の法の中で、この消費税の引上げのある意味での基本的な方針がこの法律の中に附則として書き込まれたということでございますが、次のパネルをお願いいたします。(資料提示)
 そこで、これは麻生総理に是非お教えいただきたいんですけれども、この消費税の増税の基本的な方針を見てみますと、これ、私は附則をちょっと整理をしたわけでございますけれども、三年以内に何とか景気を回復させて、集中的な取組をやって景気を回復させたいと。そして、平成二十三年までに消費税を含む税制の抜本的な改革を行うための必要な法制上の措置を講じると。そして、消費税課税については、その負担が確実に国民に還元される。特に、消費税全額が年金、医療及び介護の社会保障給付、そして少子化対策の費用に充てられることということが実はこの附則の中に書き込まれております。つまり、それ以上には使わないよと。その代わり、やはり社会保障、これは国民全体に還元していく内容でございますから、そういう形で整理がされたんだろうというふうに思います。
 ただ、十月の三十日に、これはもう総理も大変御苦労されたんだろうと思いますが、総理がああいう形で記者会見で発言された後に、自民党の中は実はハチの巣をつついたような騒ぎだったわけでございます。それはなぜかと言いますと、過去、消費税の導入のとき、消費税を三%から五%に引き上げるとき、自民党は総選挙で惨敗しているんですね。
 ですから、そういう意味で、総選挙を前にしてどうして今消費税の話をするのかということで実はハチの巣をつついたような形になったんですが、まあしかし、政権与党の責任として、やはりこの社会保障をしっかりと維持していくためには、こういう理解を国民にしていただくやっぱり活動をしなければいけないということでこういう形で整理されたんだろうというふうに思いますが、そういうことでようございますでしょうか。総理のお答えをいただきたいと思います。
#66
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、西島先生おっしゃるとおり、基本的にまず消費税というものをお願いをせざるを得ません。今お示しになったその前の資料の、上っていくあの資料を見ていただいてもはっきりしていると思っております。
 したがって、社会保障関係のいわゆる給付と少子化対策、これは、少子化というのは今後、少子高齢という今の状況下の中にあって、少子の問題というものはこれは長期的には大きな問題だろうと思っております。したがいまして、社会保障給付関係と少子化対策という以外に、この消費税というものを仮に上げていただいた場合、それ以外に使うつもりはありません。まずこれは最初にきちんとお答えをしておかねばならぬところだと思っております。
 もう一点は、一番大事なところだと思いますが、今は景気というものが急激に落ち込んでおります。幸いにして、この九か月間の間、いろいろ対策を打たせていただきました。結果、四月、五月、六月と、いわゆる指数、先行指数ですけれども、指数は上がり始めました。株も、七千五十円ぐらいまで下がっておりましたのが、今日は九千九百円ぐらいだったと思いますので、そういった意味では、株は間違いなく、分かりやすい指標の一つですが、こういったものは上がったり下がったりするものとはいえ、間違いなく七千円から九千円台まで上がってきていることは確かだと思います。また、鉱工業生産指数も、五月、六月と、多分今の段階でいきますと五%台まで上がってきたと。これは前月比で前年同月比じゃございませんから、その点は去年よりというような話を申し上げているわけではありません。
 そういった指数が良くなってきておりますけれども、景気を良くして経済のパイを大きくするというのは将来の収入につながってまいりますので、そういった意味では、経済のパイを大きくする、少なくとも目先は景気対策、これが政策の優先順位としては一番だと思っております。
 したがいまして、中期的には財政再建ということも申し上げたとおりなんであって、中期的なところに行けるように一日も早く景気対策、景気回復というもののための景気対策というものはきっちりやっていかねばならぬ。少なくとも全治三年と当初から申し上げておりましたとおり、少なくとも九か月で一応底を打った形にはなっておりますけれども、まだまだこれが十分なわけではないのははっきりしておりますので、今後ともこの点をきっちりやっていかなければならぬと思っております。
 いずれにいたしましても、こういう状況の中にありまして、我々としては景気対策というもののためにいろいろお金を使わしていただいた分だけはきちんと将来のことを考えませんと、今後とも、社会保障の関係に限りませず、いろいろな面にお金を使っていかねばならぬという状況の中にあっては、きちんとしたそれなりの裏付けという、財政負担をする裏付けというものなしに、ただ単に何でもただにしますかのごとき無責任なことは申し上げられないのが我々の立場であります。是非、その意味では、こういった私どもとしてはきちんと上げさしていただいた部分は、基本として今申し上げたとおりのことに使わしていただくということを申し上げております。
#67
○西島英利君 先日、鳩山党首のお話を聞きますと、ちょっと耳を疑ったわけでございます。それはどうしてかといいますと、つまり今どんどんどんどんばらまいて借金をつくって、その借金を返済するために実は消費税を引き上げるんだろうということを言われました。しかし、今ここに書いてあるのは、これは法律です。法律の中に明確に書いてあるわけでございまして、消費税の引上げはそれ以外には使わないということがこの法律の附則の中で明記されているわけでございますので、ですからちょっと認識が違うのかなというふうに思ったわけでございます。
 もう一つ、それでは今消費税がどういう形で使われているのかと、これは厚生労働大臣にお聞かせいただきたいというふうに思うんですが。(資料提示)
 ちょっとだけ私はお話をさしていただきますと、今この消費税を、この数字でございますけれども、実際的にはどれだけの消費税の収入があるのかということでございますが、十二兆と七千億でしたですね、たしか、その中で国から外に行っている金額というのがございます。つまり地方に行っている金額でございますが、地方に行っている金額が、その中の五兆五千億円がこれはもう既に地方に行っているわけですから、残りは七兆一千億しか残っていないと。この中で基礎年金、老人医療、介護を手当てをしていかなきゃいけないわけでございますが、その中でも基礎年金は九・六兆円、老人医療費に四・七兆円、介護二兆円と、これだけで十六兆二千億実は必要なんですが、実際には国には七・一兆円しかないわけでございますから、この九・一兆円をどこから財源を持ってくるかということは、これは我々はやっぱり、責任ある政治家としてはしっかりと考えなきゃいけない問題であろうというふうに思っております。
 一方、民主党さんのお考えになっている考え方は、基礎年金は全額税方式でやりますというふうにおっしゃっております。では、この税方式でやった場合に、実は今基礎年金だけでたしか二十二兆円ぐらい掛かると思うんですね。消費税の収入が十二兆ちょっとしかないわけでございまして、もう既にその辺りには大変な実は差があるわけでございます。
 さらには、もしこれを、全額この消費税を使うということになりますと、地方に行っているその五兆数千億の問題、それから老人医療費の四兆七千億の問題等々、これをじゃどこから財源で持ってくるのか、こういうことに対する説明を今までお聞きしたことないんですね、鳩山党首から。
 先日の党首討論で明確に言われました。消費税は四年間引き上げないということを言われました。じゃ、このすき間のその九兆一千億、この財源を一体どこから持ってくるんだろうか。いや、無駄をやれば十兆円ぐらい出てくるんだと言われますが、これから四年間の間で物すごくまだ伸びていくんですね。ですから、四年間引き上げないということは一体どういうことなんだろうかと。
 さらに、先日、民主党がこのマニフェストの内容を実は発表されました。その中で、年金を一元化をしますと。しかし、それは衆議院選挙が終わった後の四年目に、要するにそれをきちんとやった上で、それから周知期間を置いて二年後、つまり六年後にそれをやりますということを、先日そういう形で発表されたわけでございます。衆議院議員の任期というのは四年なんですね。それを六年先ということはいかに無責任なことなのかと。
 さらには、今回のマニフェストには工程表は出さないと言われました。(発言する者あり)
#68
○委員長(家西悟君) 御静粛に。
#69
○西島英利君 その工程表を出さない、その理由を鳩山党首に記者が聞いたところ、いや、もし実現できなかった場合には揚げ足を取られるから、だから示さないんだということを記者会見でおっしゃっているわけでございます。こんな無責任な話で本当に政権が取れるのかというふうに私自身は思っているわけでございます。
 つまり、こういう形でいつまでにそれをやりますよということを提示をして初めて政権と言われるのではないかなというふうに思うわけでございますが、まず、消費税の使い方等々について舛添大臣の御見解をお願い申し上げたいと思います。先ほど私が言ったとおりでいいだろうかどうかの確認でございます。
#70
○国務大臣(舛添要一君) 消費税税収というのは老人医療とか介護にも使われていますから、全部年金に充てられるわけではありません。したがって、そういう意味で、仮に、ちょっと細かい議論をやると時間があれですから、一つだけ申し上げますと、民主党案でいった場合に、例えば年金で、基礎年金給付というのは今年度予算ベースで二十・五兆円、約二十兆円なんですね。国庫負担が半分になりますから、約十・二兆円が保険料財源によって賄われなければなりません。民主党の年金改革案というのは、これは所得比例保険でやるということですから、即一五%の所得比例保険料が納付しないといけなくなります、全国民。ということは、国民年金や厚生年金の保険料負担は即時廃止されるということになりますので、何意味するかというと、この十兆円に相当する金額をどこかから持ってこないといけない。
 私は民主党のブレーンじゃないのでお答えを言う必要はないんですが、税財源の一般会計からの繰入れという手もあります、お答えを申し上げますと。それから、年金積立金の取崩しという手もあります。それから、所得比例年金の保険料の流用という手もありますが、こういうことを明らかにやっぱりしておかないといけないというふうに思います。
 それから、これは毎回申し上げていますけれども、民主党の所得比例という政策でいった場合に、所得再配分効果を年金についてどう持たせるのか。下手をすると金持ち優遇、つまりお金をたくさん持ってたくさん掛けている人ほど老後もたくさんお金をもらえるということになる危険性がありますから、こういうことについてもよく御議論なさるということが政権を目指す政党としてふさわしいのではなかろうかと思っております。
#71
○西島英利君 どうぞ、財務大臣。
#72
○国務大臣(与謝野馨君) 先生の御質問ですけれども、要するに民主党も一生懸命いろいろ政策を考えられていると思うんですけれども、視点がどこか足りないところがあって、それはどこが足りないかと私の感想を申し上げれば、一つはマクロ経済学的な視点が全くない、それからもう一つはマクロ財政学的な観点がない、こういう観点から物事をきちんとしていただかないと、これにお金を使いました、あれにお金を使いますということだけに終始をするので、そういう意味ではマクロの面からの物事の視点というものがやっぱり政党としては必要なんじゃないかと、私はそう思っております。
#73
○西島英利君 実は、土曜日でございましたが、ある県に行きまして、そこの医師会でいろんなお話をさせていただきました。そのときに、先日の党首討論で鳩山代表は、やっぱり診療報酬は二〇%引き上げなければならないと、その財源は八千億円ぐらい必要だということを実は党首討論で言われているわけでございます。
 それを聞いたその先生方が何を言われたかというと、本当なんだろうかと、それだったら非常にうれしいということなんですね。ある公立病院の先生は、もしそれが実現できればうちの収入は二十七億円の増収になるというところまでも計算をされていたわけです。ただ、その後に言われたのが、財源はどこから持ってくるのか、言うのは簡単だけれども財源の話が全くないと、だから本当に信用できるのかどうかということをおっしゃいました。
 やはりこの先日の党首討論で、これもちょっと耳をかしげたんですが、人の命の話と財源の話をされまして、麻生総理は財源が非常に大事だということをおっしゃいました。そのときに鳩山党首が何言われたかといったら、財源が先なんですかと、人の命は後なんですかということをおっしゃいましたが、当然なんですね。人の命がまず第一であることは当然なんですが、その人の命を守るために、じゃ財源をどうするのか、これがやはり我々政治家の役割だろうと思っております。
 最後にもう一つだけ御質問させていただいて、総理の決意を是非お聞かせいただきたいと思うんですが、年金の問題でございます。
 社会保険庁の職員組合がでたらめな活動をしてこられまして、今の年金の記録の問題等々も含めて、この混乱はそこからきているんだろうと思います。例えば、コンピューターを導入するときも、一日のキータッチ、つまり打つ回数は、これ五千回と。一日の働く時間は百八十分ですから、たった三時間です。四十五分作業したら十五分休憩と、こういうでたらめな作業を今までしてこられました。
 我々はこの情報を聞いて、最初は社会保険庁を改革しようということでやっていたんですが、こんなでたらめな人たちが、つまり国家公務員であればこれは辞めさせることできないわけでございますから、こんなでたらめな話の中ではこれはもう無理だということで、これ解体ということで日本年金機構というこの法律を作ったわけでございます。ところが、先日、民主党さんは、いや、それをまた白紙に戻す、我々が政権を取ったら白紙に戻す、そして歳入庁にしてやると。つまり、国家公務員のままでやるということを、先日も実は別の委員会でおっしゃいました。
 私は、是非お願いしたいんです。国民のために、要するにしっかりと仕事をする職員たちで日本年金機構でやってもらいたいと思って作った法でございます。是非、麻生総理の決意をお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
#74
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 国民がそう思ってられないという場外の御意見に聞こえましたけれども、私は、国民はこの新しい機構というものが社会保険庁のあの状態のまんまで国家公務員として、歳入庁とかいう名前使っておられましたけれども、そういった形で合併した方がいいと望んでおられる国民ほどおられないと思います。私は基本的にそう思っております。全く意見が違うと思います。
 僕は、社会保険庁という方々が今までの条件をそのままにして新たにできる機構に移っていかれるということをやったときには、私は、とてもではないけど国民としては理解し難いと、私はそう思います。
#75
○西島英利君 終わります。
#76
○委員長(家西悟君) 関連質疑を許します。西田昌司君。
#77
○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。早速質問に入ります。
 私は、四月に実は、政治と金にまつわる問題で、小沢その当時民主党の代表でありましたけれども、小沢さんが政治資金を使って私財を蓄積しているんじゃないかと、そういう疑惑につきまして二回に分けて質問をしたんです。ところが、この問題はほとんど新聞などでも報じられません。たまたまこの「ウイル」という月刊誌が随分報じてくれまして、私地元に帰りましたら、西田さん、非常によく分かったと、是非これを国民の前でもう一度しっかり話をしてくれと、こういう話もありまして、今日はもう一度そのことを国民にお示ししまして、いかにおかしなことをされているかと。政治と金にかかわる問題で先ほど民主党の議員が質問されましたけれども、まず自分たちの代表、また代表代行について襟を正してからしてもらいたいなと思っておるわけなんです。
 そして、まずお配りしました資料を見てください。この元々の疑惑のもとを説明させていただきます。(資料提示)
 ここにありますのは、私が、公表されている小沢一郎さんの政治資金管理団体であります陸山会の資料につきまして四年間についてまとめたものなんです。それを見ていきますと、非常におかしなことに気が付くわけなんです。それは何かといいますと、まず小沢さんは平成十六年に、ここにありますように、小沢さんから陸山会は四億円の借入金をしていると。四億円の借入金をしているんですが、その借入金を陸山会に渡しているわけですね。陸山会に渡して、その陸山会が何に使っているかというと、ここにありますように、四億円ほどの事務所費が出ておりますが、事務所費に使っていると。その事務所費の中身はといいますと、資産・負債のここに明細ありますが、要するに、平成十七年には世田谷の深沢八丁目二十八番地の五号に三億四千二百六十四万円の宅地、そしてその上に二千三百万円の建物を買っておられるわけです。つまり資金の借入れを小沢さんが第三者からして、それを陸山会に渡して、陸山会は不動産の取得をしたと、こういうことなんですね。
 そして、その小沢さんなんですが、当時はこの不動産取得というのは、陸山会、いわゆる政治資金管理団体が取得することは違法ではありませんでした。違法ではなかったんですが、私思いますのは、本来、政治資金というのは不動産を取得するためにあるんじゃないんですね。政治活動をするためにあるので、それが果たして政治活動に該当するのかなと、非常に私は常識的におかしいなという感覚を持っていたんです。
 ただ、もっとおかしいのは、この平成十九年度見てください。平成十九年度にはこういうことが世間に明らかになって、この不動産取得を政治資金管理団体で取得するようなことはもうやめようじゃないかという議論がされていたんですね。されているやさきのこの平成十九年の四月ですよ、に小沢さんはまたもう一軒の建物を三千二百八万八千円で取得されているんです。これは、国民がこれはとんでもないと言っている議論をしている最中に、その法律ができる前に買っているわけですから、これは不法行為ではないかもしれない、違法では。しかし、かなり私は、国民の常識からすれば、これ納得いかないんじゃないでしょうか。
 そして、またまた私はびっくりするのは、その中で小沢さんは不動産の取得をまずされたわけですけれども、第三者から四億円借りてそれで不動産取得しますと、普通でしたらこれは第三者がその不動産について担保を取るわけですね、抵当権を取るんです。ところが、小沢さんの買った世田谷のこの土地ですね、不動産、この私は登記簿謄本を確認したんですよ。何にも、一切担保が付されていないんです。一体こういうことがあるのかと。これも別に、小沢さんが信用があるんでしょう、だから第三者が抵当権取らない、それは自由ですよ。自由ですが、一般的な取引としてこういうことがあり得るのかと。こういうことをまず国民の皆さん方に知っていただきたいんです。
 それで、今、私は、ここから平成十六年、十七年、十八年、十九年の政治資金収支報告書、これは公開されている資料です、それをまとめて今かいつまんで説明しましたが、まずこの事実関係が間違いないかどうかということについて政府参考人にお聞かせいただきたいと思います。
#78
○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。
 政治資金収支報告書は今配付された資料のとおりかと存じますが、具体的な取引、事実関係等につきましては承知いたしておりません。
#79
○西田昌司君 つまり、今ありましたように、公開されている資料から出てきた話はそういうこと、このとおりだということなんですね。
 そこで、私が申し上げたいのは、実はこの問題は非常に大きな問題なんです。といいますのは、西松建設の事件がありました。この事件については、小沢さん、また民主党も、これは知らぬ存ぜぬというか全くの言いがかりだと。この前、公判が始まりまして、これは検察の方が小沢さん側からのいわゆる天の声を期待してやったんだということを明確に言っているんですが、それでもなお、この問題は言いがかりだというような形で言っておられるし、また、私が耳を疑ってしまうのは、民主党の第三者委員会では、そもそも選挙前にそんな捜査するのが間違いで、指揮権を発動したらどうかなんて、とんでもないことを言っているわけですよ。これはあり得ないわけです。
 これは法務大臣には言っておりませんけれども、この指揮権発動をすべきだったなんていうことは一体どうなんでしょう。通告していませんが、政治家としてお答えいただきたいと思います。
#80
○国務大臣(森英介君) お答え申し上げます。
 私、既にいろいろな場所で申し上げておりますけれども、その第三者委員会の報告はまさに私も耳を疑いました。私は検察に全幅の信頼を置いておりまして、今まで九か月間の在任中、指揮権を行使しようと思ったことは一度もございません。
#81
○西田昌司君 全くその法務大臣の話は、政治家として当たり前の答弁をされているわけです。国民の皆さん方も恐らくそうでしょう。それを、指揮権発動は云々なんてことを民主党の中でおっしゃること自体、私は常識を疑いますよ。
 そして、この問題を私は二回にわたって質問したんですが、残念ながらこれは、今民主党の方からもありましたけれども、ここに、ひな壇には民主党おられないんですね。ですから直接聞けないと。じゃ、直接聞けるのは、その当時、麻生総理と小沢代表との間で実は五月十三日に党首討論が予定されていたんですね。私はこの党首討論こそ一番いい機会だと、こう思いまして、是非総理にお願いしようと思って準備をしていたんです。それが公開質問状という形で、先ほどの「ウイル」という雑誌にも書いてあるんですが、それに基づいて今日は問題点を指摘させていただきたいと思うんです。
 一番の問題は、先ほど言いましたように、まず、四億円が一体だれから借りているのかと。そういう大きな金額を無担保で借りられるということ自体、普通おかしいわけなんですね。これは銀行の中でも、例えば私が借りて第三者に又貸しして第三者が不動産を買うというのは、資金の使途が、これ貸した人と違うわけなんですよね。そうすると、これは普通、銀行法といいましょうか、銀行のその取引の中ではされないと思うんですよ。これにつきましても、政府参考人の方からお聞かせいただきたいと思います。
#82
○政府参考人(内藤純一君) お答えいたします。
 あくまで一般論でございますけれども、銀行法におきましては、銀行に対していわゆる又貸しを明示的に禁止する規定はございません。とはいいましても、一般論として申し上げますが、金融機関は融資に際しまして、与信先の財務状況、資金使途、返済財源等を的確に把握をいたしまして業務の適切性と財務の健全性の確保に努める必要がございます。
 したがいまして、個別の事案についてはそれぞれのケースに応じました判断でございますけれども、金融機関自身として業務の適切性を果たしているかどうかなどを判断していくべきものと考えております。
#83
○西田昌司君 今ありましたように、違法とは言えないんですが、普通常識ではないということなんですね。
 まず、貸す場合に一番大事なのは、その返済原資何かということなんです。ここを見てください。これありますが、収支の部を見ていただいたら分かるんですが、十六年に四億円を借りて、その四億円を既に十七年に二億二千七百万返しておられる。そして、十八年には二億二千八百万を返しておられるわけなんですね。つまり、不動産を買うのに、たった二年で、四億円を無担保で借りて二年で完済しているわけなんですね。これは普通どういうことなのかなと。
 私が一番不思議に思うのは、この下の小沢一郎さんと書いてあるところに借入金、りそな銀行から借りているというのがあるんですね。このりそな銀行から借りているというのは、実はこっちにありますけれども、ほかにマンションが幾つか、小沢一郎さん、陸山会で借りているんです。このときにはローンを組んで借りているんですよ。ところが、これについてだけは四億円という巨大なお金なのにローンも付けない、ローンも付けずに無担保でこれ借りてると。一体どういうことなのかなと。これが一つ非常におかしい。
 そして、しかも、私が一番不思議に思うのは、じゃ、どうやって返したのかと。これ、収支見てください。平成十七年、十八年、このときに民主党岩手県第四区総支部というところから一億五千万、一億三千万、五千万と大きな金額が陸山会に入っている。同じく、小沢一郎政経研究会、ここから一億五千万、五千万という大きな金額が入っている。つまり、この二つの団体でお金を陸山会もらって、四億円の借金を返して財産を取得したということです。
 じゃ、そもそも、この民主党第四支部はどこからお金一億五千万持ってきたのかということを調べていきますと、これはすべてほとんどがいわゆる企業からの献金であるわけなんです。そして、小沢一郎政経研究会というのは、いわゆるこれはパーティーであります。つまりどういうことかといいますと、企業から献金をもらって、そしてパーティー券を売って、そのお金でたった二年間で四億円という巨大な資金を集めて不動産を取得した。(発言する者あり)
#84
○委員長(家西悟君) 御静粛に願います。
#85
○西田昌司君 こういうことなんですね。これは違法行為ではないかもしれないけれども、モラル的にどうなんでしょう。(発言する者あり)
#86
○委員長(家西悟君) 御静粛に。
#87
○西田昌司君 そして、私が申し上げたいのは、それだけじゃなくて、もう一つ問題は、そもそもこの問題につきましては小沢一郎さんが週刊現代という雑誌を訴えたことがあるんです。それは何かというと、要は、今私が言ったこの四億円の不動産以前に、ここ見ていただいたら分かりますけれども、平成十六年に既にもう六億の不動産を実は取得されているんですね。ですから、今合わせると十億の不動産を取得されているわけですが、六億円も不動産を小沢さんが隠し財産を持っているというような報道があり、それは事実に反するといって名誉毀損だという訴えをされたんです。そうすると、その訴えに対しての判決があった。それは何かというと、小沢さんの訴えは棄却されたんです。(発言する者あり)
#88
○委員長(家西悟君) 御静粛に願います。御静粛に。
#89
○西田昌司君 名誉毀損にならない、こうなったんです。
 なぜならなかったのかと。その理由は、要は陸山会と小沢一郎さんというのは別だというふうに小沢さんが言っているんですね。ところが、裁判所は、陸山会というのが果たして第三者として、つまり人格なき社団としてその要件を備えているかということについて実は疑義を与える判決をしたわけなんです。私は、そこが非常に問題だと思うんですね。
#90
○委員長(家西悟君) 西田委員に申し上げます。御質問をしてください。
#91
○西田昌司君 それで、今質問をしているんですから、そしてここからが質問なんです、大事なところ。
 つまり、今言いましたように、裁判所は、陸山会というのが権利能力なき社団であるかどうか分からぬということを言ったんです。ここが実は非常に大きなポイント。
 というのは、皆さん方御存じですか。政治資金管理団体にお金をいただいても、これは政治家課税されないんです。なぜ課税されないのかと、それは権利能力なき社団として、これは法人税の対象になっているからなんです。
 ところが、その法人税の対象となる権利能力、社団は四条件があるんですよ。そのことを東京高裁は小沢さんの判決で示したんです。それは何かというと、社団としての組織があるのか、多数決原理でやっているのか、役員がちゃんと決まっているか、財産の保護、こういう大きな四条件が示されて、これが分からないと言ったんですね。
 ところが、普通、皆さん考えてくださいよ。我々も政治資金管理団体持っていますが、多数決で物を決めるかというとなかなかこれ難しいんですね。結局は表裏一体なんです、候補者と。ということは、そもそも政治資金管理団体は個人課税される可能性があるんじゃないかと、こういうことなんです。
 まず聞きますが、政治資金管理団体の今の解釈、この四条件がそろわない場合には個人課税になるかどうかということを政府参考人答えてください。
#92
○政府参考人(岡本佳郎君) 一般論でお答えをさせていただきます。
 法人税法上、人格のなき社団等につきましては、法人でない社団又は財団ということで、代表者又は管理人の定めがあるものをいいます。通常、民法上の権利能力のない社団等に相当するものです。
 その要件は、過去の判例に基づけば、まず第一に団体としての組織を備えていること、第二に多数決の原則が行われていること、第三に構成員の変更にもかかわらず団体そのものが存続すること、第四にその組織によって代表の方法、総会の運営、財産の管理、その他、団体としての主要な点が確定していることの四点とされております。
 したがいまして、課税に当たってある団体が人格のない社団に該当するかどうかは、その団体の実態を踏まえ、ただいま申し上げたような点に照らして判断することになると思います。
#93
○西田昌司君 個人になるかどうかを聞いているんだよ。それだけ答えればいいんだよ。
 私が聞いているのは、法人とならない場合は個人課税になるのだなと聞いているんですよ。それを答えてください。
#94
○政府参考人(岡本佳郎君) 一般論としてお答えさせていただきます。
 資金管理団体は、私法上の人格のない社団等に一般的に該当すると考えられます。
 仮に、資金管理団体が税法上の人格のない社団等に該当せず、かつ、その団体が受けていた政治資金がその団体の代表者である政治家個人に帰属すると認められる場合には、所得税の課税上、その政治家個人の雑所得の収入金額として取り扱うこととなります。
 なお、その雑所得の金額は、一年間の総収入金額から必要経費の総額を差し引いて計算することとされておりますので、その政治家個人の総収入金額から政治活動のための支出を含む必要経費の総額を差し引いた残額が課税の対象になり、残額がない場合には課税関係が生じないということになります。
#95
○西田昌司君 時間がないから、聞いたことだけ答えてください、簡潔に。
 それで、今言いました大事なことは、要は個人課税の可能性が出てくるということなんですよ。それじゃ、もし仮に個人課税になると一体どうなるのかと。
 これ、収支の差額が一番最後書いています。元々、この小沢さんの報告では、十六年は収支差額が四億五千万、次、マイナスの三億四千万、マイナスの一億九千万、マイナスの一千百万というふうに出ているんですね。ところが、これがもし個人になると、当然ながら不動産を取得した事務所費なんてものは経費になりません。それから、もちろん借入金も収入にはなりません。借入金の返済ももちろん経費にはなりません。それらを差引きしますと、一番下、この赤字で書いてある実質収支差額というのがありますね。これで見ますと、平成十六年では九千百万、次の年では二億五千七百万、その次の年では四千二百万、その次の年では四千百万、つまり実質収支差額、つまり個人課税のできてくる金額があるんじゃないかということなんです。
 こういうことを言うと、いや、これは小沢さんだけじゃなくて政治家全体にかかわるんです。つまり、個人の政治資金管理団体といいますのは、法人であるかどうかというところの要件が実は定かに定まっていないと。ですから、私は、政治改革いろいろ皆さんおっしゃるけれども、まずこの税法の規定のところで法人となるための要件をきっちりこれは政治資金管理法で定めるべきだと思うんですよ。それが大きくあります。
 ただし、ただし、小沢さんと普通の政治家の違うのはここから先なんですよ。小沢さんだけなんです、実は、こういうふうに政治資金管理団体、個人の政治資金管理団体が土地を買っているのは。
 まず、このことを確かめましょう。政府参考人、答えてください。総務省。
#96
○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。(発言する者あり)
#97
○委員長(家西悟君) 御静粛に。
#98
○政府参考人(門山泰明君) 平成十九年分の総務大臣届出の資金管理団体の場合でございますが、(発言する者あり)
#99
○委員長(家西悟君) 御静粛に。
#100
○政府参考人(門山泰明君) 政治資金収支報告書を確認いたしましたところ、平成十九年十二月三十一日現在で不動産を保有いたしておりますのは陸山会のみとなっているところでございます。
#101
○西田昌司君 聞いていただいたとおりなんですね。つまり、非常に特異なケースなんですよ、これは。そして、収支差額はもちろん皆さん方もあると思いますよ。しかし、普通考えると、収支差額というのは余り出てこないどころか、元々、選挙、例えば私もやるとき自分でお金を入れているわけなんですよ。収支差額が所得になるとしても、普通の方は元々自分がお金入れていますから、それは所得にならないんですよ。つまり、この小沢さんのケースのようなケースは非常に、小沢さん一人しかいないということなんです。これを、やっぱり皆さん方、国民の皆さん方ははっきり知っておいていただきたい。
 そして、次にもう一つ言いますが……(発言する者あり)今、違法じゃないからいいというすごい意見出ましたよね、民主党の皆さん方。これはすごい、すごい意見ですよ、やじであっても。(発言する者あり)
#102
○委員長(家西悟君) 御静粛に。御静粛にお願いします。
#103
○西田昌司君 これはすごい意見ですよ。今、あなた方が言ったその言葉、そのまま返しましょう。
 先ほど、与謝野大臣の政治資金の話でどういう質問をしたのかといえば、全然違法じゃないんですよ。彼らは疑いだけでそういう話を随分、与謝野大臣に言っていましたが、今から完全に……(発言する者あり)
#104
○委員長(家西悟君) 御静粛に。
#105
○西田昌司君 完全に政治資金規正法違反の話をしましょう。それは、あなた方の代表の鳩山由紀夫さんですよ。新聞等の報道によりますと、鳩山さんの、そこの政治資金管理団体に死んだ人から、文字どおり故人献金ですよね、これは。それから、個人であるけれども、生きた方からでも、渡していないということが確認されている方が、マスコミだけでも六名、そしてマスコミ以外でも二名の方が私は渡していないということを言っているんですよ。それを政治資金の、その方からもらったというのは完全にこれ虚偽記載ですよ。完全な違反なんですよ。
 そのことを、まずこれは政治資金管理法上どうなるのかという法的なこの問題について、政府参考人、答えてください。
#106
○政府参考人(門山泰明君) お答えいたします。
 総務省といたしましては、個別の事案につきましては、具体的事実関係、承知する立場にございませんので、その点はお答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
 なお、政治資金規正法の条文でございますが、故意又は重大な過失により収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者又は虚偽の記入をした者については、五年以下の禁錮又は百万円以下の罰金に処するという規定があるところでございます。
#107
○西田昌司君 今お話聞いていただいたら分かりますように、これは鳩山さんの、鳩山由紀夫さんのされているのは、(発言する者あり)
#108
○委員長(家西悟君) 御静粛に願います。
#109
○西田昌司君 故意又は過失、重大な過失ね、これは複数の人がですよ、(発言する者あり)
#110
○委員長(家西悟君) 御静粛に願います。
#111
○西田昌司君 複数の人が、死んだ人からもらったということになっている。それから、渡した覚えもないという方が一人や二人じゃないんですよ。これが、重大なこれは犯罪の構成要因になっているということですよ。
 そのことを、あなた方、民主党の方々、やじ飛ばしている場合じゃないんだよ。自らのやっぱり党の代表が、(発言する者あり)
#112
○委員長(家西悟君) 御静粛に。
#113
○西田昌司君 二代続けてですよ、自らの党の代表が、(発言する者あり)
#114
○委員長(家西悟君) 御静粛に願います。
#115
○西田昌司君 二代続けてそういうことになっているということをしっかり考えてもらいたい。
 民主党の皆さんは政権交代と言っているんですよ。政権交代もし成ったときに、ここに座っているのは民主党の方です。私はその方に直接聞きますよ。そのときに答えられるのかという話なんですよ。(発言する者あり)
#116
○委員長(家西悟君) 御静粛に。御静粛に。
#117
○西田昌司君 逆に言えば、逆に言えば、そういうことを国民が知っていて、果たして……(発言する者あり)
#118
○委員長(家西悟君) 各委員に申し上げます。御静粛に願います。
#119
○西田昌司君 彼らに、民主党に政権を渡すかということです。ですから、今日はテレビを見ておられる方々もたくさんおられるでしょうけれども、まずこの事実を国民の皆さん方に知っていただきたいと私は思うんです。
 そして、最後にもう一つ麻生総理に質問します。(発言する者あり)
#120
○委員長(家西悟君) 御静粛に。
#121
○西田昌司君 これは、実は民主党の政権能力にもかかわる話なんですが、先ほど西島委員の方からもありました、財源の手当てがない政策を民主党さんたくさんおっしゃっているじゃないかと。私も、非常にこの間の議論はおかしいなと思うのは、要するに民主党さんは、自分たちは、私の聞いたときでは二十兆円ぐらい独自の政策、これはマニフェスト等にも書いておられましたですね、景気対策を含めてやると言っていたんですね。一番有名なのは、高速道路をただにしますとか。じゃ、しかし、その財源は一体どうするのかといったときに、それは無駄遣いやめたらできると言うんですね。
 無駄遣いやめるのは、これは当たり前ですよ。しかし、無駄遣いをやめるんだから、その予算の執行をやめて違う予算を立てるんですからね、これは予算の付け替えなんですね。付け替えなんですよ。じゃ、付け替えするんならどれを、どの事業をやめるのかということを説明しなければならないんだけれども、それは無駄をなくしたらいいんですという鳩山代表を始めの答弁なんですね。これではほとんど予算を組むことすらできない。
 先ほど民主党は、決算ができない何とか言っていましたけれども、あなた方の言っている話は予算自体絵にかけない。こういう話が、私は思うんですが、(発言する者あり)
#122
○委員長(家西悟君) 御静粛に。各委員に申し上げます。御静粛に願います。
#123
○西田昌司君 まず総理の方からこの問題について御答弁、どういう御所見をお持ちか、お聞きしたいと思います。
#124
○内閣総理大臣(麻生太郎君) よくよく、度々この話が出てきておりましたので、よく聞いていたところでありますけれども、何となく予算の、経済用語では勘定区分というんですか、分類を分ければ、予算の分類を変更しただけで財源が捻出できるかのごとき話でしたけれども、そんなことはあり得ないと思います。予算の分類の変更だけで捻出ができるはずがないと。できると言うてありますから。(発言する者あり)
#125
○委員長(家西悟君) 御静粛に。
#126
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 私は、例えば御指摘の補助金、補助金ですよ、補助金四十五兆円というのがありましたけれども、高齢者医療とか生活保護など社会保障費がそのうち二十兆円ですよ。これなかなか削れないと思いますね。加えて地方交付税が十七兆ありますよ。これも削られるというおつもりでしょうか。
 私は、そういったものを踏まえますと、私はこれらはいずれも、とある方に伺いますと、削減はこの二つは難しいですなと答えておられます。ちょっと分かっておられる方なら必ずそう答えられるはずです。
 また、補助金のほかには幾つもありますが、義務教育というものの国庫負担金とか、このとき話題になりました学校耐震化というものも今問題になっておりますが、文教関係費が約五兆円ですよ、それを入れますと。こういうものを足していきますと補助金の九割ということを超えることになりますんで、これから二十兆円を捻出するというのはなかなか難しいと、私は基本的にそう思っておりますんで、財源はしっかり明らかにしていただきたいと思っております。
#127
○西田昌司君 今総理から明確に御答弁いただいたとおりなんです。一国の国を預かる総理というのは、やっぱりそういう財源がちゃんと示せて、そしてそれを国民に訴えて、それで選挙をするというのがこれは当たり前なんですが、財源は示さない、そして自分たちの党の代表二代続けての政治資金の不正については臭い物にはふたをする、そして与党の議員についてはちょっとのことでも追及していくと。これは野党だから許されるのかもしれない。(発言する者あり)
#128
○委員長(家西悟君) 御静粛に願います。
#129
○西田昌司君 野党だから許されるのかもしれないけれども、これ、与党になれば当然許されませんよ。(発言する者あり)
#130
○委員長(家西悟君) 御静粛に。
#131
○西田昌司君 で、彼らも、私が言いたいのは、これは、これから間もなく選挙始まるでしょう。しかし、そのときに、そういう国民に明らかなでたらめを言って、また真実を述べないで、そして選挙をやっていって、誤った判断を国民がしてしまうと、これ、とんでもない話。
 ですから、今日は、そういうことを踏まえて国民にしっかりと判断をしてもらうためにやったわけですが、もう一度総選挙に向けて総理の決意をお伺いしたいと、お聞かせいただきたいと思います。
#132
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 財政というものは、これは国というものを運営する意味においては最も大切なものの一つだと、私はそう思っております。我々は、今景気というものをまずは立て直す、それが国民の多分総じた気持ちだと思いますが、これは断固やらしていただきます。
 その上で、我々は、仮に今政権交代ということを旗印にしておられるようですが、政権交代は必ず景気後退になるだろうと存じます。
#133
○西田昌司君 終わります。
#134
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、やじは国会の華と言いますけれども、私は与野党問わず、余りにも質問の方の声が聞こえないぐらいのやじは、これはやめていただきたいと、与野党問わずこれはお願い申し上げるところでございます。
 私どもがずっと以前から取り組んでおりました女性特有のがん対策につきまして、今回のこの政府の経済危機対策の中で盛り込んでいただきましたことを心から感謝を申し上げたいと思います。昭和五十六年以来、がんは日本人の死因のトップでございます。生涯において男性の二人に一人、女性の三人に一人はがんに罹患をするわけでございまして、こうなりますと国民全体にかかわる病気と言えると私は思います。
 平成十八年にがん対策基本法ができました。五年間、国を挙げてがんと闘ってきた展開があるわけでございますが、残念ながら検診率はまだまだ上がっていかない、特に女性特有のがんに対しましては非常に検診率が低いわけであります。乳がん、これはマンモグラフィーの検査一四・二%、子宮頸がんは二三%。欧米では七〇%から九〇%の間ですから、いかに低いか。OECD二十三か国中も実は最下位であります。そして、(発言する者あり)二十三か国なんです、この統計取っているのは。余計なこと言わないでください。
 それで、続きを参ります。大事な話なんですよ、これは、女性にとって。まさに、何で今回このがん対策が必要なのかということを私は申し上げているんですよ。これは、何と年間、乳がんは一万一千人近く、子宮頸がんは二千五百人から三千名も亡くなっているんです。これは罹患する人たちの残念ながら三〇%近い死亡率なんですよ。非常に死亡率が高いんです。しかし、早期発見、早期治療をすればこれは治るがんなのであります。
 アメリカでは、メディケアによりまして三つのがん検診を無料で受けられるようにしております。民間の医療保険に加入できない四千万の人たちに対しましても、治療は保障しないが予防は保障する、こういうことで措置をしているんですね。これは、アメリカが増大する医療費の縮減を図っているためだと、こういうふうに言われておるところでございますけれども。
 お隣の韓国にも日本は実はがん検診で抜かれてしまいました。韓国は、ここ二、三年で検診率五〇%になっております。なぜか。これを見ていただきたいんです。(資料提示)これは韓国の受診勧奨通知、こういうのを発行して胃がんや大腸がんを含めた受診票、これを対象者全員に配付をしているんですね。
 今回のクーポン券、何で男性の自分たちにはないの、こういうお話もあります。私は、このように、韓国のように、肺がんや胃がんやあるいは大腸がん、もちろん乳がんや子宮頸がん、これも全部クーポンにしていただきたい、取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 我が国の検診率が低いことの背景には、恥ずかしい、怖い、痛そう、知らなかった、こういう実態があるんですね。かつて受診率が低かった英国では、一九八八年から一人一人対象者に通知を送付して、飛躍的に受診率が上がって、そして死亡率は毎年七%ずつ減っていった、低下していったと、こういう事実があるんです。
 ですから、私は今回、たくさんの女性に受診していただくためには、無料であること、そして個人に通知すること、そしてまた、かかりつけのお医者様や通勤の近所の病院でいつでもどこでも受けられる、これが非常に大事だということで、検診手帳と、これが検診手帳でございます、これがクーポンでございますけれども、この無料クーポンと検診手帳を提案させていただきました。今回の景気対策に何で女性のがんが関係あるの、ばらまきじゃないのなんてとんでもないですよ。冗談じゃありません。家庭や職場で女性が生き生きと本当に活動できたら、職場や家庭が元気になって活性化をします。ですから、今回はまさにこの政策、安心と活力ということが眼目でございますので、安心と活力に資すると私は思っております。
 総理、この施策の経済対策における位置付けと意義についてお伺いをしたいと思います。
#135
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、松先生おっしゃるまでもなく、これはやっぱり男性、女性関係なく、これは本人が自分に健康で安心して生き生きと仕事で、職場で活躍できるという状況は、これは日本の経済の一番の根本は、やっぱりみんなが生き生き、活力ある、安心してという、そういったものが一番根本だと思っておりますんで、いろいろな意味で経済においてもプラスの影響を与えることははっきりしていると思っております。
 私ども、そういった御意見がいろいろ出ましたものですから、去る四月の十日でしたか、経済危機対策を取りまとめるときにいろいろ御意見が出たところでありますが、女性のがん対策というのは、これは我々が思っている以上に重要なものではないのかという御意見がいろいろ出まして、子宮頸がんと乳がんだったかな、乳がんというもののこれは無料クーポンというものと診察手帳を配付しようじゃないかということを明らかにさせていただいたところで、こうした対策というものを講じることによって、少なくとも女性特有のがんの検診というもののいわゆる受診率が上がらないと結果としては結果が出せませんので、これ受診率が上がっていくというのがすごく大事で、今十何%と言われましたか、そういった状況ではちょっとなかなかおぼつきませんので、そういった意味では、早期発見とか早期治療とかいうものにつながっていくためには、これは検診を受けていただくというのがすごく大事だと思いますんで、そういった意味で今回決断をさせていただいたというのが背景です。
#136
○松あきら君 ありがとうございます。力強い御答弁であったと女性皆が喜んでいると思います。
 ところで、この進捗状況、クーポンもう配っているところあるそうですけれども、手短によろしくお願いいたします。
#137
○政府参考人(上田博三君) 私どもにおきましては、速やかに本事業が実施できますように、五月十九日に全国がん対策担当者会議を開催しました。また、六月十二日に女性特有のがん検診推進事業実施要綱を定め都道府県及び市区町村に送付したところでありまして、本要綱に基づき事業の一部を既に開始した市区町村もあると聞いております。
 都道府県を通じて把握した範囲で具体的に申し上げますと、岩手県紫波町が六月四日に事業に関するお知らせ文書を対象者に配付をしました。岐阜県安八町が六月十九日に無料クーポンのみの配付を先行して実施し、鳥取県鳥取市が六月二十六日に無料クーポン及び検診手帳を配付、また、長野県軽井沢町では独自財源により対象者を拡大して実施することを決定するなど、各地の市区町村において事業の準備が進んでいると聞いているところでございます。
#138
○松あきら君 ありがとうございます。
 いろいろ工夫をしてくださっています。米沢市では、受診者に抽せんで何と米沢米、お米券をプレゼントするという、こういうことまでしているそうでございまして、やはり早期発見、早期治療ということで努力をしていただいているのだというふうに思います。
 このクーポンを使っていつでもどこでも受けられるというのが私どもの願いであります。できる限りそれを実現していただくようにお願いしたいんですけれども、やはりどうしても市町村だけになりますと限定されるんです。ですから、私は、都道府県も手を貸せば、連携をすればもっと例えば検診実施機関、こういうものも広がるし、私の思いは、例えば今神奈川県のおうちがあっても東京にお勤めへ出るとか、あるいは千葉県から東京とかいろいろな方がいらっしゃいますから、県をまたぐ、こういうこともしていただきたいんですね。
 よく、何か言いますと、これは地方分権なので国が口を出せない、こうおっしゃいますけど、命にかかわることですから、私は、こういう場合は是非、国が口を出す、指導をすることも大事なことではないかと思いますけれども、厚生労働大臣、いかがでございましょうか。
#139
○国務大臣(舛添要一君) 委員おっしゃるとおりで、もう住んでいるところがどこであれ、県を越え、市町村を越え検診を受けられるように契約をしてくれということをまず市町村に対して要請しております。
 それから、働いている方もおられますから、休日、早朝、夜間においても検診できるような要請も行っておりますし、様々な指導を行っていって、せっかくこのいい制度を入れたわけですから、実を結ぶように努力をしたいと思っております。
#140
○松あきら君 今の大臣のお言葉忘れません。是非、県をまたいで実施をできますように私はよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それから、妊婦健診につきまして、実は十四回の必要性を確認した上で公費で負担をするということを可能にしてまいりました。すなわち、従来、国は、一人当たり五回分、五万四千円を地方交付税で自治体に渡してまいりました。一〇年度までの時限措置で助成を増額して、十四回分、十一万八千円にこれなったわけであります。
 ところが、現実は、自治体により助成額の差額、生じてしまったんですね。驚いたことに、一万二千五百円しか助成していない自治体もあるんです。じゃ、十万五千五百円は何に使われたのか。もう地方の勝手でしょうなんて言わせませんよ。母と子の命にかかわっているんです。こういう問題がある。
 それから、また別に、実は一回から五回までは御存じのように交付金。そうすると、不交付団体には行っていないんですね。六回から十四回まで九回分は、半額は全自治体にこれは補助事業として行っているんです。そうすると、こういうことが起こっているんです。今まで一回から五回までは無料で受けられたと、妊婦健診が。喜んでいたのに、今回、十四回になった途端に一回分からお金を払わなければ健診ができなくなってしまったと、こういう自治体も出てきているんですね。
 ですから、私は、やっぱりこういうところに問題がある。前も実は申し上げましたが、やっぱり一回目から十四回すべてに、これはすべての自治体に補助事業としてやっていただけばこういう問題が起きないのではないかと思うんですね。
 今回、女性特有のがん検診は十分の十の補助事業であります。これは大変重要なことだと、こう思っているんです。そして、もちろんこれはがんのことでありますので一回ぽっきりということは絶対ない、これからもこれはやっていかなければならない、やっていっていただきたい。そのときに、まさに地財措置になってこういう問題が起きてしまったら困る。やっぱりこれは補助事業としてきちんとやっていただきたい。この点についてはいかがでございましょうか。
#141
○国務大臣(舛添要一君) 妊婦健診も様々な財政上の問題あります。総務省、財務省と折衝しながら、ただ一日も早くこれを実現させたいという思いで行いました。
 それから、今回の補正予算で約二百億近くの財源を充ててこの女性特有のがんの検診をやりました。これは、実施状況をきちんと見た上で検証し、更に改善していくという方向で今後とも進めていきたいと思っております。
#142
○松あきら君 これも非常に前向きな私は御答弁であったと思います。実に、妊婦健診にいたしましても女性のがん検診にいたしましても大事な問題であります。やはり女性の命にかかわること、そしてまた母と子の命にかかわることでございますので、これは何が何でもしっかりと御指導いただいて措置をしていただきたいとお願いするところでございます。
 ところで、やはり皆様方のお手元にというか、皆様方にお配りした検診手帳とクーポン、これは自治体から配っていただくわけでございますけれども、その中に、乳がん、子宮頸がん、無料検診対象者へのお知らせとともに、職場の皆様へという、これも項目に入っているんですね。これはなぜかといいますと、やはり、本検診は対象年齢の女性に是非受けていただきたく実施されているものです、このお知らせを持った職員の方が検診のための休暇や半休を願い出た場合、これを認め、検診実施に協力していただくようにお願いしますと、こういうものも入れていただいたんです。これは是非やっていただきたいんです。
 それとともに、実は検診率向上のために日夜奮闘してくださっている女性医師やあるいは看護師の方々が実はなかなか大変忙しくて検診が受けられない、こういう本当に大変な実は実態があるんですね。この方たちは、まさに隗より始めよで、率先してやっぱり検診を受けられないと私はもういけないのではないか。あわせて、しっかりとこれは大臣からも企業等の働きかけ、病院等に働きかけをしていただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。
#143
○国務大臣(舛添要一君) これは、育児休業を含め様々な働く方々、そして女性への支援ということは、企業もしっかりしてくれないと駄目なんで、こういうことも働きかけていきたいというふうに思いますし、やはり先ほど申し上げましたように、早朝、休日、夜間、こういうときにでも検診できるように、つまり働いているお医者さん、看護師さん、まず隗より始めよということをおっしゃいました。そういうことができる体制を整えたいと思っております。
#144
○松あきら君 ありがとうございます。
 やはり私は、これは女性医師や看護師の方がまず自分たちの健康というものを維持しないで患者の皆様に温かくなかなか接することもできない、こうした方たちの検診も実は非常に後回しになっているということを大臣もお分かりいただけたというふうに思いますし、是非これを実行していただきたいというふうに思っているところでございます。
 ところで、子宮がんには二種類あります。それは、入口の子宮頸がんとそして奥の子宮体がんと、この二種類であります。乳がんと奥の子宮体がんは総じてホルモンによって罹患をします。けれども、入口の子宮頸がんというのは、これはウイルス感染で実は感染するんです。そして、そのウイルスは、もちろん粘膜の感染ですので性交でうつるわけであります。若い人に特にこうした子宮頸がんが爆発的に増えております。
 この子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルスというウイルスですけれども、これは百種類ぐらい実はあると言われておりますけれども、その中の十五種類くらいががんに変わる。大体ここにいらっしゃる皆様ほとんど全員、ヒトパピローマウイルスというのは元々持っているんですね。でも、自然とそれが排出されてしまうわけです。けれども、一〇%ぐらいの方が排出されないで残る、それがまたその中で、その何%の方ががんとして罹患をする、こういうことが実際に起こっているわけでございます。
 ウイルスですから、実は予防ワクチンがあります。これは一昨年、大臣にも、そしてもちろん総理にもお願いいたしましたけれども、この予防ワクチン、これを早く承認していただきたい。もう総理が非常に熱心にこれを言っていただきまして、安全性というのももちろん担保しながら、そして最速でということですね。これはもう世界で承認されて、実効性も認められているところでございます。
 日本では多分今年中に承認がされると承知をいたしておりますけれども、諸外国ではこれは十一歳から十二歳の少女にこのワクチンを投与しているわけでございます。後で、今日は時間がないので余り詳しく言いませんけれども、菌をこれは投与するわけじゃないんですね。ですから、ほとんど副作用がないんです、実は。ですから、諸外国でもみんなこれ承認してやっているんですけれども、日本はこうした承認後にそのような体制を維持できるのか、また公費助成というものも検討されていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。
#145
○国務大臣(舛添要一君) 今おっしゃった子宮頸がんの原因でありますHPV、つまりヒトパピローマウイルスのワクチンにつきましては、これは今ほかの品目に優先して審査をさせております。
 仮に承認された後にはこのHPVワクチンを助成するかどうかと、今助成せよということでありましたが、これは感染症の発生動向を見、それから、先ほどおっしゃった、いろんな種類のHPVがあるものですから、日本人に特有なのは何かということをよく調べた上で、その有効性、そして先ほどした安全性もやっぱりしっかりと検証しなければなりません。
 そういうことを考えながら、公的助成を行う価値があるのかどうなのかということ、これ国民の税金でやるわけですから、そういうことを検討を進めていきたいというふうに思っておりますが、いずれにしても、こういう子宮頸がんとの闘い、これは女性の命を守り、そして女性がはぐくむ明日の命を守ることにつながりますので、全力を挙げたいと思っております。
#146
○松あきら君 まさに明日の命につながるということを大臣の口より言っていただいたこと、本当にそのとおりだというふうにこれは感謝を申し上げたい、忘れないでいただきたいというふうに思う次第でございます。
 ところで、この先ほどから申し上げております検診手帳、これ、すばらしいんですね。今回このようにすばらしい検診手帳ができました。(資料提示)私は、厚紙一枚でもいいから、どうして検診が必要なのか、そしてまた前回いつ検診したのか、いろいろなことを書ける、厚紙一枚でもいいから作ってくださいと申し上げたんです。そうしたら、何とこんな立派なものができてきまして、これはもう非常に、なぜこの検診が必要なのか、例えば子宮頸がん、乳がん、この理由について分かりやすく説明されておりますし、検診記録の書き込みや病院、相談場所の一覧も付いているんですね。私はこれ、すばらしいと思っているんです。
 今これ、地方自治体、これ電子媒体で皆様方にお願いしているんで、国が全部これを作って渡している、実物を渡しているわけではございません。けれども、十分の十の補助でございますので、絶対にこれを白黒とかもっと簡易なものにしないで、このとおりにやっていただきたいんです。これは、ちゃんと国でそれはお金を出しますので安心して、こういうすばらしいものですから、是非お配りいただきたい、まずこれを申し上げておきます。
 そして、これを読めばがんに対するいろんな誤解も解けまして、少なくとも二年に一回はがんの検診を受ける必要があると。仮に予防ワクチンが接種された場合でも、これは、年数はしばらく空いても検診というのは必要なんです。ですから、ワクチンが投与されたとしても検診は必要、ましてや乳がん等はもちろん大事なのであります。
 先ほど申しました、今若い方に子宮頸がんが爆発的に増えている。なぜならば、ウイルス感染をするから、粘膜感染をするからということなのであります。
 ですから、私は、せっかくこんなにいい手帳ができたわけでございますので、十代の方に是非これを私は読んでいただきたいんですね。できれば全国の中学生の女子に配付をしていただいて、副読本として私はしっかりこれは勉強をしていただきたいんです。やはり、これは実はすごく大事なことであります。日本の教育の、特に義務教育の中におきましてはなかなか、例えばそうした子宮頸がんは性交という、こういうのも出てきます。ですから、ある種タブー視をされているところがございますけれども、実は非常に大事なんです、低年齢化をしておりますし。
 それからもう一つ、ついでに申し上げておきますと、子宮頸がんは何か遊んでいる人がなるという、こういう間違った誤解があります。そうではありません。たった一度の性交でもこれはうつる場合もあります。ですし、普通に生活している人でこれは子宮頸がんにはなるわけでございますので、そういうことも自分には関係ないというふうにやっぱり思うと思うんですね、一般的には、よく分からないと。
 ですから、何で、例えば二十歳で初めて無料クーポンが届いても、それはどういう意味、私はもうそんな遊んでないし、関係ないわと、こう思われるかもしれない。けれども、そうじゃない。もっと若いときからこれを教えていただきたい。
 ちなみに、アメリカは非常にこの検診率が高いです。八〇%ぐらいなんですね。私は、なぜかと、これは直接勉強いたしました。アメリカの方に伺いました。そうしたら、何とイギリスのように一九八八年からこれを全員に送致している、そういう通知しているんですかと。そうじゃない、初等教育から教えている、だからきちんと検診をするのだと、こういうふうに言いました。
 文科大臣、この検診手帳を女性特有のがん対策の副読本として使うお考えはありませんでしょうか。文科大臣にお伺いをさせていただきます。
#147
○国務大臣(塩谷立君) 今委員がおっしゃったように、がんの教育というのは学校教育においても大変重要だと考えております。
 したがって、体育科あるいは保健体育において、そういった健康診断あるいは健康に関する相談についての重要性をしっかりと記述し、また教科書においては早期発見、早期治療ということを重要視しておりまして、私どもとしても具体的に取り組んでいるところでございますが、御指摘の今すばらしい女性のためのがんの検診手帳、この内容については、特に二十歳ぐらいから子宮頸がんが大変出てきているということでございますので、また若い生徒たちにもその内容を伝えることが必要だと思っております。同じ内容がいいか、年齢に応じて適切な内容をしっかりと精査しながらまた考えてまいりたいと思っております。特に、生活習慣病等が今たくさん出ておりますので、それも含めて私ども検討させていただきたいと思っております。
#148
○松あきら君 ありがとうございます。是非よろしくお願い申し上げます。
 前回の党首討論で、次は財源問題と外交問題をやりましょうと鳩山党首がおっしゃったのに、党首討論、断られたんです。私は非常にこれ、いぶかしく思っております。きちんと党首討論をやっていただきたい、これを申し上げまして私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#149
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 政府は景気は底を打ったと言いますけれども、労働者の雇用は引き続き深刻であります。政府の調査でも、非正規労働者の解雇、雇い止めは昨年の十月以降二十万人を超え、今も止まっておりません。
 まず、舛添厚生労働大臣に、労働者派遣法の二つの大原則を確認したいと思います。
 第一は、派遣労働は、一時的、臨時的業務に限定され、正社員を派遣に置き換えて働かせるなど常用雇用の代替にしてはいけないということ。
 二つ目に、そのための担保として、派遣労働の受入れ期間は原則一年、最大三年までに制限されており、それを超えて同一業務をさせることは違法行為になる。三年を超えて労働者を使い続けようとする場合は、派遣先企業はその労働者に直接雇用を申し込まなければならない。
 この二つ、間違いありませんね。
#150
○国務大臣(舛添要一君) 確認をさせていただきます。
 今委員が御指摘のとおり、労働者派遣制度というのは、臨時的、一時的な労働力の需給調整制度として位置付けられていると。それから二番目ですけれども、これを担保するために、派遣先の派遣可能期間を設けている。そしてさらに、おっしゃったように、その派遣可能期間を超えて派遣労働者を使用しようとする場合には、一定の要件の下で、派遣先に雇用されることを希望する者に対して雇用契約を申し込まなければならないということでありますので、委員がおっしゃったとおりでございます。
#151
○山下芳生君 先日、愛知県豊田市にある住友電装で派遣労働者として働いていた二人の労働者から訴えがありました。
 このパネルなんですけれども、(資料提示)Aさんは二〇〇五年の一月から今年の三月まで四年二か月、それからBさんは二〇〇五年の九月から今年の三月まで三年六か月、住友電装の同じ製造ラインで派遣労働者として働いてきました。どちらもこれ期間制限を大きく超えております。本来ならとっくに住友電装の正社員として直接雇用されていなければならないはずなのに、三月で雇い止めにされました。
 AさんとBさんは、雇い止めされる前の今年の二月、愛知労働局に申告をいたしました。自分たちは住友電装で三年を超えて派遣で働いてきた、期間制限違反だ、住友電装に直接雇用するよう指導してもらいたいという申告であります。当然だと思います。
 ところが、住友電装は愛知労働局に対して、AさんとBさんはまだ三年を超えていません、なぜなら途中の二〇〇六年十月に、このパネルの点線のところですけれども、ここで会社の組織変更したからだと、そこから三年たつ今年の十月が派遣期間制限の抵触日となると主張したわけであります。
 しかし、組織変更と言いますけれども、AさんもBさんも、住友電装で働いている間、ずっと同じ部署で同じ仕事をしてこられました。自動車のバッテリーボックスとヒューズボックスをつなぐハーネスという部品を手作業で取り付ける仕事であります。四人一組で作業するやり方もずっと変わりませんでした。現にこの二〇〇六年の十月、朝礼で住友電装の社員から、今日から組織変更が行われ、部署名が変わります、しかし仕事は変わりませんという話があったそうです。そして、AさんとBさんの部署は製造課二掛から製造課AP掛に名前だけが変わりました。
 厚生労働大臣、こういう仕事の中身は変わらないのに名前だけ変えるやり方で同一業務ではなくなったと言えるんでしょうか。
#152
○国務大臣(舛添要一君) 冒頭、毎回いつもの答弁と同じになりますが、個別の企業についてのコメントは差し控えたいと思いますが、一般的に申し上げますと、労働者派遣法第四十条の二の規定がございまして、それによれば、派遣先は、事業所その他派遣事業の場所ごとの同一の業務について、原則一年、最大三年の派遣可能期間を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けてはならないとなっています。
 さてそこで、同一の業務というのは何なのかと。同一の業務の判断については、名称などとか部局などにとらわれることなくて、実態として同一であれば同一の業務として判断しているところでございますので、今後ともこういう場合には労働局において厳正に指導を行っていきたいと思っております。
#153
○山下芳生君 そのとおりです。
 実際、愛知労働局は、この住友電装の主張を認めませんでした。部署名変更の前と後も同一の業務だったと判断をいたしました。そして、住友電装に対して、労働者派遣法四十条の二、期間制限違反を指摘して、労働者の雇用の安定と派遣受入れの中止を行うよう文書で指導いたしました。あわせて、直接雇用の推奨も行いました。
 ところが、住友電装は、AさんとBさん、直接雇用するどころか雇い止めにしたんです。けしからぬことです。部署の名前だけ変える偽装の業務変更で、三年を超えて派遣労働者を働かせ続けた。それがばれて愛知労働局から派遣法違反だ、直接雇用の推奨と言われたら、あっさり首を切った。
 厚生労働大臣、こんなこと許していいんですか。
#154
○国務大臣(舛添要一君) 個々のケースについてはコメントをいたしませんが、派遣法第四十九条の二項の規定に基づいて必要な措置をとります。したがって、個々の企業がどういうふうにこういう問題に対応したかということに対しては、法律にのっとって適切に処理をするということであります。
#155
○山下芳生君 AさんとBさんは四月、再度愛知労働局に、住友電装に直接雇用するよう勧告してもらいたいと要請をいたしました。しかし、労働局は難しいと言うんです。なぜなら、派遣元の派遣企業から派遣先の住友電装に抵触日の通知がなかったから、住友電装に直接雇用の申込み義務は発生しないという説明でした。
 しかし、そんなおかしなことがあるでしょうか。このケースは通知がされるはずがないんですよ。なぜなら、派遣先の住友電装と派遣元の都築工業という会社ですけれども、ここが結託して偽装の組織変更を行ったんです。
 何でこんなことをするかといえば、直接雇用の申込み義務を逃れるためですよ。実際は三年超えて働かせているのに、抵触日を先延ばしにして、まだ三年たっていないと見せかけるためにこういうことをやるんですね。そういう工作をしている派遣先と派遣元が本当の抵触日の前に通知するはずがないですよ、厚生労働大臣。それなのに、通知がないから直接雇用の義務がないなんというのはおかしいじゃありませんか。住友電装に直接雇用するよう強く指導するべきではありませんか。
#156
○国務大臣(舛添要一君) 法律の仕組みからいうと、今おっしゃったように、派遣元から、法律の第三十五条の二の第二項の規定によって派遣停止の通知を受けた場合に、それを受けてこれは雇用契約の申込みをするという仕組みになっております。
 それから、この派遣法の要するに本来の目的、これは労働者の雇用の安定ですから、そのために具体的にどういう施策を取るかというのは一番大事なんで、例えば適正な請負の状態に是正するとか、まさに派遣先が直接雇用する、様々な手があると思いますけれども、まずそれが法の目的であるということを申し上げておきたいと思います。
#157
○山下芳生君 雇用の安定とおっしゃいましたけど、AさんもBさんも今雇い止め、首になって、二人とも失業中なんですよ。
 このケースでは通知がされることはあり得ません、通知しないための偽装工作なんですから。ですから、あり得ないことを要件、前提にして、救える労働者を救ってないと私は思います。本来だったら、AさんとBさんから申告を受けて是正指導に入った時点で、派遣元の都築工業に対しては、これは駄目ですよと、抵触日が来ていますよ、すぐに通知を出しなさいと、それから派遣先の住友電装に対しては、抵触日以降も実際働かせてきたんだから直接雇用を申し込みなさいと、こう指導するべきだったんです。
 事実、住友電装はAさんとBさんを雇い止めした後も、現在も他の労働者を請負という形で使い続けております。この業務はずっと続いているんですよ。法律の不備じゃないです、これは。現行法でもちゃんと指導したら、こんな不当な派遣切りをやめさせることはできたはずです。ほかの労働者もすべて直接雇用にできたはずです。今からでも住友電装に直接雇用させるべきではありませんか。
#158
○国務大臣(舛添要一君) これは今、労働者派遣法のどう改正していくかを議論しているんで、一刻も早く審議していただければ、これはそういう中で議論をしたいというふうに思いますけれども、あくまで今の法律の法的要件は、派遣元が雇用停止という通知をする、それを受けての申込みという仕組みになっております。
 ただ、先ほど申し上げましたように、例えば、派遣元が別な派遣先に職を求めて変えるとか、適切な請負の状態に変えるとか、まさに、一番いいのは派遣先が直接雇用することですけど、法の目的は雇用の安定ということですから、そういうことのために様々な手が打てる、そういう手を打つことはこれはきちんと指導をするということですが、あくまで法が実際に施行されるためには、その要件が厳格に決められていますけど、そこはその厳格なる要件に従わなければならないと思っています。ただし、雇用の安定のために全力を挙げてくださいということは労働局がきちんと指導し、それに基づいて企業は応じてくれるものと、そういうように確信しております。
#159
○山下芳生君 厳格な指導がされていれば救える労働者だったんです。通知出しなさいよ、直接雇用しなさいと、申告があったときに言えたんです。
 派遣労働者がどんな気持ちで働いているか。Aさんは、全員で協力して仕事をするという感じがあったので四年二か月も続けてこられたのだと思います、月産目標を達成したときは少しですが手当も出て達成感もありました、住友の売上げを足下で支えているという、自分勝手ではありますがそういう自負は持っていました、そういう現場だったので正社員として働きたいと思っていました、こう語っておられます。
 こういう思いで頑張っている労働者を救うのが政治の仕事ではないのか。総理、住友電装という大企業がこんなあこぎなやり方で労働者を安く使い続けながら、あこぎがばれたら、はいそうですかと申告した労働者を使い捨てる、政治がそれを黙って見過ごす、そんなことでいいんでしょうか。
#160
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これ、舛添大臣からも冒頭お話がありましたように、これは山下先生、個別の企業についてのお答えというのは、私どもの立場としてはこれは差し控えねばならぬところだと思っております。
 ただ、一般的に申し上げれば、先ほどお話もありましたように、派遣期間制限を超えておりますことははっきりしていますので、そういった意味ではそういった派遣労働は認められないということになっておりますので、そういった場合にはその企業に対して、この場合は住友電装ですけれども、直接雇用を行うなり、また適正な請負に切り替えるなり、そういった派遣労働者の雇用の安定のためにしかるべき措置というものを講じた上で、派遣労働の受入れを、何というの、認めるようというか、やめるよう厳正に指導していかねばならぬところなんだと思っております。
 いずれにしても、今、国会に提出しております、労働者派遣法の改正案というのが出されておりますが、期間制限違反が認められた場合におきましては、その企業に対して直接雇用をするよう勧告できる制度を創設することといたしておりますが、いずれにしても、この種の問題というのは極めて深刻な問題であろうと思って、私どももこの問題については引き続き監視、指導していきたいと思っております。
#161
○山下芳生君 総理も厚生労働大臣も、口を開けば個別企業のことは言えないと。しかし、政府がそんな姿勢だから、こんなあこぎなやり方をしている大企業がやり得、やって良かったと思うんですよ。社会的にも糾弾されずに、胸も痛めずに、好き勝手、労働者を使い続けるんだと思います、捨て続けるんだと思うんですね。
 フランスでは、自動車会社のルノーが大規模なリストラ計画を発表した。そうしたら、ボキエさんという雇用担当大臣が、巨大企業で資産を持っているルノーがリストラをやるのは言語道断だと乗り出して中止させました。同じ資本主義でも随分違います。だから、日本の首都東京にだけ派遣村ができる。パリにもロンドンにもベルリンにも派遣村なんてありません。
 大企業に本気で雇用を守らせる、人間らしく働けるルールを作る、これこそ政治の役割だということを強く求めて、質問を終わります。
#162
○又市征治君 社会民主党の又市です。
 質疑に入る前に、先ほどの質疑に当たっての問題をちょっと指摘しておきたいと思います。
 我々、この決算委員会は、巨大な行政府をチェックをするために延々と質疑をやってきている、審議をやってきているわけですが、先ほど、答弁の機会もない個人及び政党を延々と攻撃をする演説がやられる、これは決算委員会のありようとして大変問題だ。ですから、今日の理事会でもそのことは申合せをしたわけでありまして、それに反するこういったことが行われていることは極めて遺憾だということを率直にまず冒頭申し上げておきたいと思います。
 そこで、何……(発言する者あり)何を、あなたが一番問題なんだよ。ちゃんと理事会で話をしているんだよ。
#163
○委員長(家西悟君) 又市委員、質問を続けてください。
#164
○又市征治君 国の直轄事業の問題について質問をしたいと思うんです。
 国の直轄事業でありながら、建設費の一部だけならともかく、以後十年も二十年も地方がその維持管理費や人件費、退職金まで取られる。しかも、建設費の地方負担は三分の一なのに、維持管理費は四五%も取られる。そして、自治体には何の決定権もない。だから、地方がこれを廃止要求するというのは当然だということだと思うんですね。
 私もこの廃止問題含めてもう十回ぐらいこれで質問に立ってきたわけですが、そこで、金子大臣は、先週二十二日の私の質問に対して、共済年金や退職金などの負担はやめる旨の一部前向きの意向をお示しをいただきましたけれども、維持管理費については国と地方の役割の仕分の中で考えたいと、こんなふうにお答えになっている。しかし、調べてみますと、維持管理費の問題も十一年前ぐらいにも同じようなことを言われているわけですよね。全然進んでいない。違うのは、これは地方は地方交付税が激減をしてもう必死になっている、ここだけが実は大きな違いだということだと思うんです。
 そこで、金子大臣、重ねて維持管理費の負担廃止の方向性をむしろ今決断をすべきでないか、その点をお答えください。
#165
○国務大臣(金子一義君) 直轄事業負担金について、今次の分権改革、地方分権改革やっていますけれども、あの分権改革で、今次の改革できちんと見直しができるようにということで、麻生総理から積極的に取り組めという指示をいただいております。
 維持管理費につきましては、事業量の確保、それから地方財政措置も含めたどうしてもやはり地方と国の役割の分担の在り方も含めて検討せざるを得ませんものですから、このことが少しでも前向きに進められるようにしていきたいと思っております。
 また、政党がマニフェストでこの問題を取り扱うというお話も伺っておりますけれども、その場合、それも踏まえて検討をすることとなると思います。
#166
○又市征治君 それでは、確認ですが、総務大臣、佐藤さん、直轄事業負担金について総務省の見解を御説明いただきたいと思います。
#167
○国務大臣(佐藤勉君) お答えを申し上げます。
 直轄事業負担金については、地方から早急にその見直すべきとの主張が重ねられているところでございまして、総務省としては、直轄事業の見直しについては地方分権を推進する観点から、情報開示の充実、退職手当を始めとする直轄事業負担金の対象範囲を見直すなど、直轄事業負担金の透明性をまずは確保することが必要であると考えますが、地方自治体を所管する立場からは、さらに、維持管理費に係る地方分担金については本来管理者である国が全額負担すべきであり、また、地方からの廃止の要望も強いことから早急に廃止をすること、国と地方分担の明確化を図りまして直轄事業を縮減することに取り組んでいく必要があるというふうに考えております。
 先ほど金子大臣のお話にございましたように、総理からの御指示もございますので、積極的に推進してまいりたいと思います。
#168
○又市征治君 それじゃ、観点変えて、斉藤環境大臣、公明党さんは直轄事業負担金の廃止を今度マニフェストに掲げるというふうに伺っているわけですが、当然あなたも内閣の中でそういうふうに御主張なさっていくわけですね。
#169
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この直轄事業の負担金の問題、またその維持管理費の問題、実は今党内でまだ議論をしている最中でございます。地方主権という観点から党の意見がまとまるものと思っておりますが、私は内閣の一員でございますので内閣の方針に従います。
#170
○又市征治君 野党はおおむねみんな廃止というところに来ておりますから、まあ公明党さんも多分そういうことなんだろうと思うんですが。
 そこで、麻生総理、私たちだけではなくて、全国知事会、地方分権改革推進委員会、そしてまた参議院の総務委員会が全会一致の決議、これを上げているわけですし、今の公明党さんの動き、こんなことを含めて廃止や抜本見直しというのはもう大勢が決しつつあると思うんですね。そこで、私は、福田前総理が道路特定財源の一般財源化ということを決断をなさった、そういう点では、とりわけ麻生総理は総務大臣もなさっておってこの御主張をなさっておった立場でもありますし、よく御理解をなさっておるわけで、たかだか維持管理費の問題でいったら一千八百億ですよ。是非これは負担廃止の方向を決断をなさってはどうでしょうか。
#171
○内閣総理大臣(麻生太郎君) たかだかというほどの額じゃないんですな、これは。一千八百といったら、又市先生、結構でかいですよ、これは。
 そういった意味では、だから前提条件を付けて言われぬと、そこだけ足引っ張られないようにあらかじめ私の方から、道路特定財源全体の中で見れば大した額ではないけれどもね……(発言する者あり)ちゃんと親切で、親切で言うていますがな。だから、そういった意味で、私どもはいろいろ改善の意見が出ていることはよく承知をしているところでもありますので、そういった意味で今十分に議論がされつつあるというように御理解いただいて結構だと思っております。
 先般の、地方分権改革推進本部でしたかね、本部において、私から、直轄事業というもののこの負担金については、今次の分権改革の中においても、何というか、見直しというのを考える大きな問題なんではないかということは既に申し上げておるところであります。
#172
○又市征治君 それじゃ次に、時間の関係で次の課題に入りますが、郵政の問題です。
 二〇〇七年にこの郵政民営化がスタートをしたわけですが、以来一年半の間に、かんぽの宿等のたたき売り問題を始め、多額に上る簡易保険の未払、低料第三種郵便の不正事件、三井住友銀行への疑惑のカード事業委託問題、簡易郵便局の閉鎖始めユニバーサルサービスの低下など、これ一連の不祥事は目に余る、こういう状況が大きな問題になっています。
 だから、監督責任者の鳩山前総務大臣は、報告徴求や業務改善命令を発して国民の財産を守り、サービスの低下を防ごうとして、かつ、ガバナンス欠如だということで西川社長の再任不同意を明らかにされてきたところですけれども、ところが、総理は突如、鳩山大臣をむしろ更迭、西川さんすべきところを鳩山さん更迭して、西川さんの続投を求められたと。これがやっぱり国民の中に全く納得できないと、こう言われているわけで、これは総理、是非国民に、こういう機会ですから御説明をなさってはどうですか。
#173
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、今御指摘のあったとおり、郵政民営化というものは、これは政府の方針であります。したがって、民営化を行う趣旨というものは、もう当然のこと、政府の介入というものは最小限にする、当然のことだと思っております。
 仮に、日本郵政という株式会社が一〇〇%の政府保有の特殊会社とはいえ、少なくとも上場を目指そうと今しておられるわけですから、そういった民間会社に対して政府が、少なくとも取締役会とかそういったもののきちんと決議を踏まえた後の話に関して安易に介入をするというのは、これは極めて慎重でなければならぬのだと思っております。少なくとも、株式会社が取締役会を開いて決定したんですから。決定する前ならまだ話は分かりますよ。決定した後に言われるのはいかがなものかと、私どもはそう思っております。
 また、業務改善命令というのが大臣から、いわゆる大臣に対する報告というものが会社から出る前から、繰り返し再任は認めないということを公言しておられましたので、それが大いに混乱を招いたもとだと思っております。で、その責任を取って辞任されたものだと思っております。
 他方、郵政会社の方は、業務改善命令に対する報告をちょっと見ますと、取締役会長というのを新たに選任して、その者が議長を務める経営諮問会議を設置するなどで、まずガバナンスをきっちり強化しますと。そして、経営陣が反省の上に立って一定の処分というのを行われたんですが、そういったものを踏まえて、後任の佐藤大臣において官房長官と財務大臣とも協議の上、きちんとした法律に基づいて続投を認めたものであります。
 我々としては、その旨をきちんと報告を受けましたものですからそれを了承したところであって、今後ともきちんとした、この改善命令に基づき、また経営諮問会議などいろいろな新しいガバナンスというものをやられることになりますので、これが郵政株式会社として、きちんとした民営化の趣旨にのっとって経営をされていくことを我々としては切に望んでおります。
#174
○又市征治君 ちょっと違うんじゃないんですかね。
 つまり、今総理もおっしゃったけれども、民営化会社だと言うけれども、まさに政府出資一〇〇%、特殊会社だと。その上に、少なくともユニバーサルサービスというものはしっかり守らにゃいかぬと、民営化手法を取って守っていく、だから総務大臣に監督是正権限を与えたわけでしょう。
 今あなたは、おっしゃったのは、業務命令を出した、それの回答も見ないでとおっしゃった。回答も見ないうちに、あなたは実は二十二日の日に、改善命令が、回答が出てきたのは二十四日じゃないですか。二十四日に出てきているのに、二十二日の日に、あなたはむしろこのことを、それでゴーサインを出されたということじゃありませんか。これは全く話が違う。
 まして、先ほど申し上げたような、この中身というのは、余りにもひどい不祥事続きだ、だから、これはまさに鳩山さんが言うのは当然じゃないかと国民の方は見ている。私は、今の話はおかしい、ましてや、鳩山さんは明確におっしゃっておるじゃありませんか、総理大臣から現実に西川さんに代わる名前を手紙でいただいていたと、ここまで発表なさっているじゃありませんか。そういう点では、これは二転三転、非常におかしい話。ここはもうちょっと国民に分かるように。まして、社長の報酬の一部返上ぐらいでお構いなしなんて話じゃこれはありませんよ。これは国民納得しませんよ。
#175
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 日にちの話がございましたけれども、業務改善命令に対してどのような報告が出てくる、方向性につきましては二十二日の段階でもう知っておりましたから。
#176
○又市征治君 方向性というのは最終報告じゃないもの。
#177
○内閣総理大臣(麻生太郎君) だって、最終報告じゃなくても、出てくる方向性は……
#178
○又市征治君 最終報告じゃない。だから、二十五日に判断すればいい、それは。
#179
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 我々は、二十二日の段階で私どもは知っておりましたから、混乱はなるべく早く避けた方がいいと、私はそう思っております。混乱が三日も四日も続くよりは早めに解決した方がいい、私の判断です。
 そういった意味で、佐藤大臣が二十二日に西川社長から説明を受けております。その中で、今申し上げたような経営諮問会議を設置するなどガバナンスの強化策もはっきり出されましたし、経営陣が反省の上に立って一定の処分を行うということなども提示をされておりますので、これらを踏まえて佐藤大臣が、いわゆる財務大臣、官房長官と協議の上、続投を了承したものでありまして、私もそれを正式に理解をいたしております。
 少なくとも、今、二十二日以降、総務省と日本郵政との間で事務的な調整が行われて、正式な報告が二十四日にありましたが、最終結果は二十二日の報告の基本線に沿ったものであったと私どもは理解をいたしておりますんで、今の点で日にちのずれはそういうことだと思っております。
 ただ、重ねて申し上げますが、これは許認可というものは、少なくとも取締役会等々の前にやっておくべきもの、しかも、会社法に基づけば少なくとも取締役会で決まったものを外から株主でもなかなか言うのはいかがなものかというのは常識でして、私どもはこの段階につきましてかなり早い段階から申し上げてきたところでありますが、その間は本人は何もされておられなかった結果、このような形になったと、私どもはそう理解しております。
#180
○又市征治君 時間的経過を、本当にここでは時間がありませんから、もう少し申し上げれば随分と矛盾だろうと思うんですが、しかしそのことは、全く納得できません、そのことだけ申し上げながら。
 ところで、大臣、最後に聞いておきますが、佐藤大臣、五大臣も兼務された。各役所一つずつ回られても一週間掛かってしまうんだよね。そうすると、これは一体総務大臣のこういう判断を含めてどうするのか、いつ兼務を外されるのか、このことを最後に伺っておきたいと思う。
#181
○内閣総理大臣(麻生太郎君) しかるべき時期に判断させていただきます。
#182
○又市征治君 終わります。
#183
○委員長(家西悟君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#184
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認めます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#185
○委員長(家西悟君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
#186
○委員長(家西悟君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山下芳生君が委員を辞任され、その補欠として仁比聡平君が選任されました。
    ─────────────
#187
○委員長(家西悟君) 会計検査の要請に関する件についてお諮りいたします。
 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、お手元に配付のとおり、在外公館に係る会計経理について及び牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等について会計検査を行い、その結果を本委員会に報告するよう議長を経由して要請いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#188
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。
 暫時休憩いたします。
   午後四時十九分休憩
     ─────・─────
   午後四時五十八分開会
#189
○委員長(家西悟君) ただいまから決算委員会を再開いたします。
 平成十九年度決算外二件を議題といたします。
 質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。
 各党の討論に入るに先立ち、この際、御報告いたします。
 平成十九年度決算についての内閣に対する警告及び平成十九年度決算審査措置要求決議案については、委員長といたしましては、理事会における協議を踏まえ、案文を提示いたしたいと存じます。
 それでは、警告の案文を朗読いたします。
    内閣に対し、次のとおり警告する。
    内閣は、適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。
 一、平成十九年度決算検査報告において、依然として会計法令等に違反した不当事項等が数多く見られ、指摘件数九百六十七件、指摘金額千二百五十三億六千万円と件数、金額ともに過去最悪となっていることに加え、過去に指摘を受けた不当事項のうち是正措置が未済となっているものが四百六十五件、百三十一億八千万円に上っていることは、遺憾である。
   政府は、こうした事態を重く受け止め、会計規律の厳正な保持や検査結果を踏まえた事務事業の徹底した見直しによって不当事案の再発防止に努めるとともに、適切な債権管理を行うなど過去に指摘を受けた不当事案の是正に向けて、より厳正に対処すべきである。
 二、地域イントラネット基盤施設整備事業等により整備したテレビ会議装置について、平成十三年度決算検査報告において低調な利用状況を改善するよう指摘されたにもかかわらず、その後も全般的に利用状況が極めて低調で事業目的が達成されていなかったことは、遺憾である。
   政府は、今後、テレビ会議装置の整備費を原則補助の対象としないこととしているが、運用中の装置について引き続き利用が低調なものについては、補助金の返還も含めて厳しく指導改善を図るべきである。また、この種補助金の交付に当たっては、利用見込みの調査を厳格に行うとともに、交付後の利用実績を随時把握するなどして、補助金の効果の発現、有効活用が図られるよう努めるべきである。
 三、国際機関の信託基金について、国際連合からその閉鎖の照会文書等を受けていたにもかかわらず、これを長期にわたり回答することもなく放置していたり、また、信託基金が閉鎖状態にあることを把握できたにもかかわらずその事実の把握を怠っていたりしたため、我が国が拠出した十基金、計七百二十六万米ドルの拠出残余金が有効に活用されない事態となっていたことは、遺憾である。
   政府は、このようなずさんな事務処理が行われた原因を踏まえ、関連情報の的確な把握と緊密な事務連携、事務実施体制上の不備の改善など確実な再発防止策を徹底すべきである。
 四、厚生労働省及び同省所管の独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構の委託事業に係る四件の不当事項に関して、委託先である公益法人を始めとする団体二百二十六のうち百四十九もの多くの団体で、委託費から、不正な支出による別途経理や懇親会に係る飲食費等への流用など、不適正な会計経理によって目的外の用途への支出を行っていた事態が多数明らかになったことは、遺憾である。
   政府は、このような委託事業に係る不適正経理事案に対して徹底的な再発防止策を講ずることはもとより、委託費の不正な使用等に対する関係職員の処分や加算金の引上げによる懲罰的措置の厳格化を行い、委託費の適正な執行の確保に万全を期すべきである。
 五、厚生年金の標準報酬月額等について、不適正な遡及訂正処理による記録の改ざんが組織的に行われていた疑いのある事例が約六万九千件もあることが明らかになったことは、極めて遺憾である。
   政府は、年金記録をめぐる問題が次々と明らかになる現状を重く受け止め、標準報酬月額等の記録の改ざんが行われた被害者の救済に全力を尽くすとともに、社会保険事務所職員による関与の実態の全容解明に努め、関与が明らかになった職員に対しては刑事告発を含む厳正な処分を行うことにより、公的年金制度に対する国民の信頼回復に万全を期すべきである。
 以上であります。
 平成十九年度決算については、まず、本件決算を是認するか否かについて採決し、次いで、ただいま朗読いたしましたとおり警告するか否かについて採決し、これらの結果をもって議決案とすることといたします。
 それでは、御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#190
○神本美恵子君 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表し、平成十九年度決算外二件に対し、是認することに反対し、内閣に対する警告を含む決議案に賛成する旨の討論を行います。
 是認に反対する第一の理由は、我が国の財政悪化に歯止めが掛からず、国の借金を一段と膨らませたことであります。
 十九年度の公債依存度は三一%と依然として高い水準にあり、長期債務残高は七百六十七兆円を数え、GDPの約一・五倍に達しました。その上、十九年度においては、景気減速の影響により、税収は補正後予算額を一・五兆円も大きく上回っています。このように、我が国の財政状況は戦後最も危機的な状況に陥っていると言えます。
 反対する第二の理由は、このような危機的状況にもかかわらず、政府は巨額の無駄を発生させていることであります。
 平成十九年度決算検査報告によりますと、会計法令等に違反した不当事項と指摘件数九百六十七件、指摘金額一千二百五十三億六千万円と、件数、金額とも過去最悪となっています。
 我が国の財政が危機的な状況に陥っている中で、このような法令や予算に違反した不適正な支出は断じて許容できるものではありません。しかも、過去に指摘を受けた不当事項のうち是正措置が未済となっているものが四百六十五件、百三十一億八千万円に上っており、政府の怠慢な姿勢に猛省を促すものであります。
 また、かねてより指摘されていました国の随意契約と天下りが一向に改善されないことであります。
 各府省が締結する随意契約の支払金額割合は、十九年十二月時点で五八%と依然として競争契約を上回っており、とりわけ、契約相手が公益法人、独立行政法人では、それぞれ八五%、九九%と極めて高くなっております。また、所管府省のOBが天下りしている公益法人は、そうでない公益法人に比べ一法人当たりの随意契約件数で約三倍、金額で約十二倍と極めて多く、ここにも天下りの弊害が顕著に表れています。天下り先の法人に随意契約で業務を発注し、国費を垂れ流しにするシステムは依然として変わっていないのであります。
 さらに、指名競争入札の結果発注した支出においても官製談合事件が起こっていることも見逃せません。今月二十三日に国土交通省の出先機関による公用車業務の入札をめぐる談合が明らかになり、同省において三年連続で官製談合事件が発覚する事態となりました。政府の規律の緩みはもはや政権交代なくして正しようがない状況に陥っております。
 こうした国費の無駄遣いや垂れ流し、政府の規律の緩みなどが国民の信頼を失墜させていることは断じて容認できるものではありません。これらはあくまで代表的な事例であり、そのほかにも、電子政府の構築の失敗や、その典型的事例である自動車保有関係手続のワンストップサービスのような多額の投資が有効に活用されていない事例など、政府の失政を挙げれば切りがありません。
 以上が十九年度決算の是認に反対する理由であります。
 一方、委員長提案の警告決議案と措置要求決議案には賛成し、政府に遺憾の意を表明するとともに、改善を強く望むものであります。
 国の補助事業であるテレビ会議システムが長期間有効に活用されていない問題、国際機関の信託基金の閉鎖に伴う拠出残余金の放置問題、厚生労働省の委託事業における不適正経理問題、厚生年金の記録改ざん問題など、政府の失政を厳しく指摘するとともに、決議案の内容に沿って今後の善処を求めるものであります。
 なお、国有財産関係二件についても、財政再建に不可欠な国有財産売却の努力が不十分であることなどから、是認に反対します。
 十九年度決算審査においては、会計検査院の指摘事項等も踏まえ、非効率な予算執行や剰余資金の存在といった多数の問題が取り上げられましたが、それらが後年度予算の編成に的確に反映され、依然として深刻な状況にある我が国の財政の改善の一助となることを強く要望しまして、私の反対討論といたします。
 以上です。
#191
○山本順三君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、平成十九年度決算外二件に対しては是認することに賛成をし、委員長提案の内閣に対する警告案に対しては反対の立場から討論を行います。
 是認に賛成する理由の第一は、我が国の厳しい財政状況等を踏まえ、引き続き適切な経済財政の運営が行われたことであります。平成十九年度の当初予算は、歳出全体にわたる徹底した見直しを行い、歳出改革路線を強化する一方、国民や地域に対して温かみある再チャレンジや教育再生等の取組に配慮しためり張りのある予算配分を行いました。
 是認に賛成する理由の第二は、経済運営を始めとする適時適切な諸施策実施の成果として、平成十九年度においても民間需要中心の景気回復が見られたことであります。
 平成十九年度の国内総生産は実績ベースで名目五百十五・九兆円となり、経済成長率も実質で年率一・九%と堅調に推移いたしました。また、完全失業率も三・八%と前年より〇・三ポイントの改善を見せるなど、明るい兆しが見られております。これらのことは、平成十九年度の経済財政運営がいかに適切であったかを示す証左であります。
 以上、決算を是認する賛成理由を述べてまいりました。しかし、依然厳しい財政状況に基本的な変化はなく、政府には引き続き規律ある財政運営と予算の適正な執行が求められているところであります。
 次に、委員長提案の内閣に対する警告案に対しましては断固反対をいたします。
 決算に限らず、決議というものは原則として全会一致で行うべきものであります。全会一致であるという重みが決議に権威を裏付けるものと考えます。ましてや、決議を取りまとめられた民主党は決算そのものを否認をされております。
 従来、警告決議は決算を是認した上で、行政の足らざるところを指摘するものだったはずであります。重要な警告であるというなら、決算を是認すべきであります。この議決が適切なのでしょうか。議決行為に矛盾があると指摘せざるを得ません。全会派が一致して受け入れられる議決方式でなければ、その議決の効果を最大限に生かすことはできません。このような警告決議はすべきでないと声を大にして申し上げます。
 決算審査の充実は、参議院改革の一環として重要な位置付けをし、与野党の垣根を越えて実施してきたものであります。昨年までに六年連続で会期内で審査を終えることを始め、決算の早期提出の実現や検査機能強化のための議員立法成立など、これまで着々と参議院の決算審査は成果を上げてきているのであります。それゆえに、今回の民主党の数に頼った暴挙は、ここ数年来の参議院の努力を水泡に帰すものであります。断固抗議をするものであります。これらの決議を撤回されることを要求いたします。
 最後に、これまでの予算書、決算書では、その表示科目が政策内容と必ずしも対応していなかったことから、一般国民にはとても分かりづらいものでありました。平成二十年度予算、決算では、ようやくこの長年の懸案事項が克服され、政策ごとに予算と決算が結び付いた透明性の高い決算書が提出されることとなっております。予算、決算、政策評価が連携し、相互に対比可能となる初めての決算が早期に提出されることを期待し、今後とも決算審査の一層の充実を通じて、国民目線に立った行政に対する監視、監督をしっかり継続することをお誓い申し上げ、私の討論といたします。
#192
○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇七年度決算、国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、警告決議案、措置要求決議案及び同年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成の立場から討論を行います。
 参議院における与野党逆転の下、二〇〇七年度決算は昨年に引き続き是認しないこととされようとしております。この議決は、国権の最高機関たる本院が国民の声を反映して行うものであり、極めて重いものです。決算本体が否決されるという重みを厳粛に受け止めるべき自民、公明の与党が、それを理由として昨年と同様にこれまで積み重ねてきた決議の採決の在り方に反対し、警告決議は上げるべきでないと言いますが、全く道理がありません。
 与党の態度は、参議院改革検討会が八九年以降の与野党逆転期の経験を踏まえ行った「決算の是認否認にかかわらず、警告決議を行うことができるものとする。」との答申に示される全会派の合意と、本院における決算重視の努力を後退させるものです。警告決議、措置要求決議を上げ、予算編成に反映させ、それに基づく審査を充実するという確立した決算審査のサイクルは一定の実りを上げてきており、これを損なってはなりません。
 決議は全会一致によるべきことは大原則ですが、今国会の決算審査を通じて、既に両決議案は理事会、理事会懇談会において全会派一致で準備されています。数による暴挙との批判は当たりません。にもかかわらず、昨年に続いて両決議を上げないとすれば、本院の決算審査の在り方に重大な禍根を残すことになります。与党が今からでもその立場を改めることを強く求め、我が党は引き続き決算審査の到達点を更に充実発展させるために努力するものです。
 決算に反対する理由を述べます。
 第一に、二〇〇七年度予算は、働く貧困層が四百万世帯に上るなど貧困と格差が深刻に拡大する中で、庶民には定率減税廃止で一・七兆円、前年と合わせ三・三兆円の増税をかぶせ、生活保護の母子加算を段階的に廃止し、児童扶養手当も最大で半額にまで減らす、雇用対策費は半分に削減する一方で、史上空前の利益を謳歌する大企業や大資産家に対しては減価償却制度の見直し、証券優遇税制の延長などの減税の行き過ぎた優遇の予算であり、それをそのまま執行したからです。
 第二に、〇七年度予算は、アメリカとともに海外で戦争をする国づくりを進め、米軍基地の再編、自衛隊との一体化を進めるため、〇六年度補正予算と合わせて四百億円を上回る国民の税金を差し出し、アメリカ海兵隊のグアム移転を含めた米軍再編で我が国が負担する総額も概要も明らかにしないまま数兆円もの巨額の負担に踏み出したことは、断じて許されないからです。
 第三に、会計検査院の検査結果によっても、法律や予算に違反し不当と認められた事項は八百五十九件、三百三十七億一千六百三十五万円、会計検査院の指摘事項、合計で九百八十一件、千二百五十三億円余りに上っており、この点からも許されないからです。
 なお、二〇〇七年度国有財産無償貸付状況総計算書は、国有財産全体の九六・六%を占める公園や緑地等は国民の憩いの場であり、災害時の避難場所にもなっております。そうした使用目的で地方公共団体に無償で貸し付ける制度の意義を認めて賛成し、討論を終わります。
#193
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、二〇〇七年度一般会計決算、特別会計決算、国有財産増減の是認に反対し、その他には賛成の立場で討論を行います。
 さて、二〇〇七年は、四月十三日にG7が過去三十年で最も力強い持続的拡大と声明をしたのに、同十月十九日には早くもG7財務相等会議がサブプライムによる減速のおそれを予告し、現在へと続く急転落のスタートとなったことを想起します。
 また、二〇〇七年当初予算は、近年、参議院で可決した最後の予算でした。同年七月の参議院選挙で与野党が逆転した結果、二〇〇七年度の補正予算は参議院で否決され、両院の意思が一致しない近年最初の予算となりました。直近の国民の意思によるものであり、したがってこの決算の審査はとりわけ慎重であらねばなりません。社民党はそうした立場で審査に臨んでまいりました。
 そこで、まず第一に、一般会計決算では租税収入がマイナス二兆四千四百億円となりました。これは、再三指摘したように、予算段階で税収の過大な見積りが常習化していることにも責任の一端があります。
 第二に、歳出面ですが、一つは、厳しくなる国民生活に逆行し、社会保障費二千二百億円の抑制、生活保護世帯の母子加算の廃止、雇用保険の国庫負担金の一千八百億円削減などが開始されました。現在へと続く生活破壊、雇用破壊を加速したものであり、誤りだったことは明らかであります。
 二つ目は、地方交付税の計画的引下げが急速に進み、ついに二〇〇七年度は十五兆円を割り込んで十四兆六千百億円に落ち込みました。この削減は特に市町村分需要額の意図的な切下げによったもので、累計五兆円を計画的に復元しなければ地方の再生はあり得ません。
 三つ目は、時の安倍内閣が、憲法改悪のための国民投票法、国民生活金融公庫の縮小、統合、消えた年金の未解決を固定化する社会保険庁廃止法などの悪法を強行し、社会では自殺者が九年連続三万人を超え、所得格差を表すジニ係数が過去最大となり、九月に福田内閣に交代後も、完全失業率が四%台に落ち、いじめの件数が六倍になるなど、政治の反動化が社会経済に悲劇を広げました。にもかかわらず、福田内閣は、参議院の否決を踏みにじり、インド洋での米軍への給油に踏み出し、また政府税調による消費税引上げ答申を容認するなど、前内閣の悪政路線を踏襲しました。
 四つ目は、十月に郵政民営化が発足し、旧国有財産のたたき売りはますます合法、加速され、また郵便・貯金・保険サービスの切捨てで国民に大きな被害を与え始めました。ちなみに、国有財産増減のうちの政府出資の増減の大部分は郵政民営化関連であり、反対であります。
 第三に、特別会計に関して社民党は、国民の福祉や地方財政の回復に資するよう、余剰資金の活用を一貫して求めてきましたが、最も大きな財政融資資金特別会計の積立金十九兆七千億円について、政府は様々な口実を並べて活用を拒否してきました。しかるに、二〇〇八年、二〇〇九年度になって一転してこの活用に転換したことは、過去長年の拒否の理由が虚偽であったことの証左であり、歴代財務大臣らの責任を厳しく追及せざるを得ません。
 以上などの理由から、二〇〇七年度一般会計、特別会計の決算については到底是認できないことを表明をし、総理及び財務当局の深刻な反省を求めたいと思います。
 第四に、全会派で合意できた警告決議案及び措置要求決議案については当然賛成であります。
 終わりに、決算審査の充実について委員各位に訴えたいと思います。
 参議院が決算審査を殊のほか重視してきた意味は、巨大な行政府の予算執行を立法府の参議院が与野党問わずに厳しくチェック、監視し、問題点の是正を翌年度予算編成に最大限反映させるためであります。それゆえに、一年掛けた審査の結果、「政府の責任を明確にするため、決算の是認否認にかかわらず、警告決議を行うことができるものとする。」と、平成八年十二月、全党会派一致して参議院制度改革検討会報告がまとめられてきたのです。
 ところが、参議院が与野党逆転したゆえをもって、与党側が昨年、決算が否認されるのであれば警告決議と措置要求決議の案が全会一致であったとしてもその決議に反対という態度を取ったことは極めて遺憾でした。これは厳しい指摘を受ける側の省庁を喜ばせるだけで、決算重視の参議院の自殺行為であり、使命放棄と言わねばなりません。
 今年も警告及び措置要求決議は全会派が一致しているわけです。今年再びその過ちが繰り返されぬよう与党の皆さんに強く求め、二〇〇七年度決算終結に当たっての私の討論といたします。
 終わります。
#194
○委員長(家西悟君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#195
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、平成十九年度一般会計歳入歳出決算、平成十九年度特別会計歳入歳出決算、平成十九年度国税収納金整理資金受払計算書、平成十九年度政府関係機関決算書の採決を行います。
 第一に、本件決算は、これを是認することに賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#196
○委員長(家西悟君) 少数と認めます。
 第二に、内閣に対し、先刻朗読のとおり警告することに賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#197
○委員長(家西悟君) 多数と認めます。よって、平成十九年度決算につきましては、賛成少数によりこれを是認すべきものでないと、また、多数をもって、内閣に対し、先刻朗読いたしましたとおり警告すべきものと議決いたしました。
 次に、お手元に配付の平成十九年度決算審査措置要求決議案につきまして、本委員会の決議とすることに賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#198
○委員長(家西悟君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 次に、平成十九年度国有財産増減及び現在額総計算書の採決を行います。
 本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#199
○委員長(家西悟君) 少数と認めます。よって、本件は賛成少数により是認すべきものでないと決定いたしました。
 次に、平成十九年度国有財産無償貸付状況総計算書の採決を行います。
 本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#200
○委員長(家西悟君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。
 なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#201
○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
 この際、平成十九年度決算についての内閣に対する警告及び平成十九年度決算審査措置要求決議について関係国務大臣から発言を求められておりますので、順次これを許します。与謝野財務大臣。
#202
○国務大臣(与謝野馨君) ただいまの随意契約見直しにおける更なる競争性の向上について及び特別会計の剰余金及び積立金等の更なる活用等について審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ検討いたしますとともに、平成十九年度決算検査報告における過去最悪の指摘件数及び金額等についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ今後とも予算の適正かつ効率的な執行に一層努力してまいる所存であります。
#203
○委員長(家西悟君) 佐藤国務大臣。
#204
○国務大臣(佐藤勉君) ただいまの電子申請システムの利用促進及び継続可否の検討について、地方自治体における国庫補助金等の経理等の適正化について、かんぽの宿等の施設の譲渡等における不透明な契約の是正について、随意契約見直しにおける更なる競争性の向上について、農林水産省における無許可専従の実態解明と再発防止について及び国直轄事業負担金の情報開示の徹底等についての審査措置要求決議につきましては、適切に対処してまいります。
 テレビ会議装置の低調な利用状況についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
 また、地方再生関連施策の実績額の取りまとめや交付金の活用状況につきましては、その御趣旨を踏まえ、関係省庁と相談しながら検討してまいる所存であります。
#205
○委員長(家西悟君) 中曽根外務大臣。
#206
○国務大臣(中曽根弘文君) ただいまの国際機関の信託基金の閉鎖に伴う拠出残余金についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処いたします。
#207
○委員長(家西悟君) 塩谷文部科学大臣。
#208
○国務大臣(塩谷立君) ただいまの日本漢字能力検定協会の不適切な運営を踏まえた公益法人の指導監督についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。
#209
○委員長(家西悟君) 舛添厚生労働大臣。
#210
○国務大臣(舛添要一君) ただいまの厚生労働省の委託事業における不適正経理の多発について、厚生年金記録改ざんの問題についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
#211
○委員長(家西悟君) 石破農林水産大臣。
#212
○国務大臣(石破茂君) ただいまの日本漢字能力検定協会及び日本農村情報システム協会の不適切な運営を踏まえた公益法人の指導監督について、農林水産省における無許可専従の実態解明と再発防止についての審査措置要求決議につきまして、適切に対処してまいる所存であります。
#213
○委員長(家西悟君) 金子国土交通大臣。
#214
○国務大臣(金子一義君) ただいまの国直轄事業負担金の情報開示の徹底等についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。
 委員長、余談でありますが、先ほど御質問がありました青い羽根でありますが、水難救済会の寄附募集で、明日から一週間募集をさせていただくところであります。余談であります。
#215
○委員長(家西悟君) 野田国務大臣。
#216
○国務大臣(野田聖子君) ただいまの電子申請システムの利用促進及び継続可否の検討について、日本漢字能力検定協会及び日本農村情報システム協会の不適切な運営を踏まえた公益法人の指導監督についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。
#217
○委員長(家西悟君) 以上をもちまして関係国務大臣の発言は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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