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2009/01/26 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 予算委員会 第5号
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2009/01/26 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 予算委員会 第5号

#1
第171回国会 予算委員会 第5号
平成二十一年一月二十六日(月曜日)
   午前九時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 一月二十一日
    辞任         補欠選任
     津田弥太郎君     藤本 祐司君
     石井みどり君     関口 昌一君
 一月二十二日
    辞任         補欠選任
     山下 芳生君     大門実紀史君
 一月二十三日
    辞任         補欠選任
     大河原雅子君     吉川 沙織君
     大門実紀史君     仁比 聡平君
 一月二十六日
    辞任         補欠選任
     蓮   舫君     梅村  聡君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         溝手 顕正君
    理 事
                犬塚 直史君
                小林 正夫君
                前川 清成君
                峰崎 直樹君
                森 ゆうこ君
                岩永 浩美君
                坂本由紀子君
                鶴保 庸介君
                荒木 清寛君
    委 員
                相原久美子君
                石井  一君
                梅村  聡君
                尾立 源幸君
                大石 尚子君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                郡司  彰君
                自見庄三郎君
                下田 敦子君
                鈴木  寛君
                富岡由紀夫君
                広田  一君
                福山 哲郎君
                藤末 健三君
                藤本 祐司君
                牧山ひろえ君
                吉川 沙織君
                蓮   舫君
                泉  信也君
                市川 一朗君
                岩城 光英君
                木村  仁君
               北川イッセイ君
                佐藤 信秋君
                関口 昌一君
                南野知惠子君
                林  芳正君
                山田 俊男君
                山本 一太君
                加藤 修一君
                草川 昭三君
                澤  雄二君
                仁比 聡平君
                福島みずほ君
                荒井 広幸君
   委員以外の議員
       議員       近藤 正道君
   国務大臣
       内閣総理大臣   麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方分
       権改革))    鳩山 邦夫君
       法務大臣     森  英介君
       外務大臣     中曽根弘文君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        中川 昭一君
       文部科学大臣   塩谷  立君
       厚生労働大臣   舛添 要一君
       農林水産大臣   石破  茂君
       経済産業大臣   二階 俊博君
       国土交通大臣   金子 一義君
       環境大臣     斉藤 鉄夫君
       防衛大臣     浜田 靖一君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 河村 建夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、防
       災))      佐藤  勉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    与謝野 馨君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      甘利  明君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策、食品安
       全))      野田 聖子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、男女共同
       参画))     小渕 優子君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  鴻池 祥肇君
   副大臣
       財務副大臣    平田 耕一君
       農林水産副大臣  近藤 基彦君
       国土交通副大臣  金子 恭之君
       国土交通副大臣  加納 時男君
       防衛副大臣    北村 誠吾君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  早川 忠孝君
       農林水産大臣政
       務官       野村 哲郎君
       経済産業大臣政
       務官       谷合 正明君
       環境大臣政務官  古川 禎久君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  宮崎 礼壹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村松  帝君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        齋藤  潤君
       総務大臣官房総
       括審議官     岡崎 浩巳君
       財務大臣官房審
       議官       道盛大志郎君
       財務省主計局次
       長        真砂  靖君
       厚生労働省職業
       安定局長     太田 俊明君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    阿曽沼慎司君
       水産庁長官    山田 修路君
       経済産業大臣官
       房審議官     石黒 憲彦君
       経済産業省産業
       技術環境局長   鈴木 正徳君
       経済産業省商務
       情報政策局長   近藤 賢二君
       資源エネルギー
       庁長官      石田  徹君
       国土交通省道路
       局長       金井 道夫君
       環境省地球環境
       局長       寺田 達志君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十年度一般会計補正予算(第2号)(内
 閣提出、衆議院送付)
○平成二十年度特別会計補正予算(特第2号)(
 内閣提出、衆議院送付)
○平成二十年度政府関係機関補正予算(機第2号
 )(内閣提出、衆議院送付)
○委員派遣承認要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成二十年度第二次補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、締めくくり質疑を六十四分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本四十分、自由民主党十分、公明党五分、日本共産党三分、社会民主党・護憲連合三分、改革クラブ三分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#3
○委員長(溝手顕正君) 平成二十年度一般会計補正予算(第2号)、平成二十年度特別会計補正予算(特第2号)、平成二十年度政府関係機関補正予算(機第2号)、以上三案を一括して議題とし、三案及び福山哲郎君外七名提出の平成二十年度一般会計補正予算(第2号)に対する修正案及び平成二十年度特別会計補正予算(特第2号)に対する修正案について、これより締めくくり質疑を行います。森ゆうこ君。
#4
○森ゆうこ君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の森ゆうこでございます。
 本日は締めくくり総括質疑ということで、明快な御答弁をまずもってお願いを申し上げたいと思います。
 まず、定額給付金について総理に伺います。
 総理、二兆円の定額給付金、やめてもらえませんか。
#5
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の段階で全く考えておりません。
#6
○森ゆうこ君 明快な御答弁だったわけですけれども、相変わらず世論調査でも定額給付金に対する批判は大きい。そして、私も様々行く場所で二兆円もったいない、こんな使い方があるんじゃないか、いろんな皆様から政策提言をいただきます。
 この定額給付金、総理は本当に自信を持って国民に示すことができる政策だと思っていらっしゃるのか、お答えいただきたいと思います。
#7
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 定額給付金というのは、前々から申し上げておりますように、二つの要素があって、家計への緊急支援であり、消費をいわゆる増やす経済効果もあると、双方を持っておりますので、極めて重要な政策だと思っております。
 給付を受けられた方々の皆様方が、単年度限りの処置ではありますけれども、持続成長へのきっかけになり得るものだと思って、大きな意義を有するものだと、私自身はそう思っております。
#8
○森ゆうこ君 まず、政策目的として消費喚起による景気対策を今のようにうたうのであれば、総理が自ら率先して受け取り、使途を明らかにして国民の消費を牽引すべきではないですか。総理、どうされますか。
#9
○内閣総理大臣(麻生太郎君) その件につきましても度々申し上げておりますように、一人一人にちょうだいするということになりますと、その一人の方がどう使うかということにつきましてはその御本人の自覚の問題もありましょうし、是非、高額所得者の方には、給付金というものを受けられた場合はそれを消費に使っていただくようにお願いを申し上げておるところであります。
#10
○森ゆうこ君 台湾では十一月に発表した消費券の発行を速やかに実行し、馬総統がいち早く消費に回し、国民にも消費を呼びかけています。それでは、一方、我が国はどうでしょうか。総理はたらればの質問には答えられないと言い、重要閣僚である与謝野大臣は内心の問題に踏み込むなと全く訳の分からないことを言っています。自分たちで決定した政策の実行をなぜ拒むのですか。内閣の一員として説明責任を果たすべきではないですか。
#11
○国務大臣(与謝野馨君) あなたの質問は何を言っているのか分からない。きちんと御質問いただければ、きちんとお答えいたします。
#12
○森ゆうこ君 何を言っているか分からない。定額給付金について消費喚起だということであれば、内閣の一員として率先して自分が受け取るのか受け取らないのかはっきりさせ、そして受け取った暁にはこういうふうに使うと、鳩山総務大臣のように明言されるべきじゃないんですか。それが政府の説明責任というものではないんでしょうか。
#13
○国務大臣(与謝野馨君) 残念ながら、そういう制度になっておりません。この定額給付金は、すべての所得階層において受け取る方は申請に参る、その結果、定額給付金が給付される。その後どういうふうに使うかというのは個人の御意思でございます。したがいまして、受け取るか受け取らないか、あるいはどういうものに使うか使わないかというのはこれは個人の意思の領域に入っているわけでございまして、これを受け取るのか、使うのかということを人に強制的に聞くのは、この制度の趣旨を理解してないというふうに言わざるを得ないと思います。
#14
○森ゆうこ君 連立政権を組む公明党の幹部も、総理は受け取るということを明言すべきだというふうにおっしゃっています。なぜ、受け取る、自分たちで自信のある政策なんじゃないんですか。率先して受け取ることを表明し、消費を牽引すべきではないんですか。総理、いかがですか。
#15
○内閣総理大臣(麻生太郎君) ただいま与謝野大臣から御答弁のあったとおり、掛かって個人の領域の話だと思いますので、総理としてどうする、あなたとしてどうするというのを今の段階では答えるつもりはございません。
#16
○森ゆうこ君 締めくくり総括質疑ですよ。定額給付金、これだけ反対がある。総理大臣としてきちんと国民に説明をして理解を求めようとなぜなさらないんでしょうか。
 それで、次の質問に移りますが、結局、経済効果は何%なのでしょうか。内閣府の試算によれば定額給付金によりGDPの押し上げ効果は〇・一五%としておりますが、GDPの〇・四%に当たる金額をばらまいた効果としては余りにも低いのではないでしょうか。しかも、この試算は二兆円の給付金のうち四割が新たに消費に回るという前提でありますが、使用期限のある金券の配付となった地域振興券の場合でさえ新たな消費喚起効果は三二%。銀行振り込みを基本とする定額給付金ではそれ以下となる可能性が極めて高い。四割が新たに消費に回るとする根拠は何でしょうか。結局、経済効果は何%なのか、はっきりとお示しをいただきたいと思います。
#17
○国務大臣(与謝野馨君) この政策は、社会政策的な効果とそれから需要喚起という政策の側面と二側面を持っております。
 これは今、森先生おっしゃったように、全額すぐ使われれば〇・四でございますけれども、多分、そういう行動というのは予想し難いんで、おおむね四割、日本の経済全体、GDPに〇・二ぐらいの押し上げ効果が初めの年にあるだろうというのが我々の推計でございます。
#18
○森ゆうこ君 四割が新たに消費に回るという前提にしているわけですけれども、その根拠は何なんでしょうか。
#19
○国務大臣(与謝野馨君) 人々の行動をあらかじめ推し測るというのは非常に難しい作業でございますが、この場合には、過去の地域振興券の例あるいはいろいろな学者の御意見等を総合的に勘案して、四割ぐらいは回るという推定に立っております。
#20
○森ゆうこ君 それが根拠なんですか。
#21
○国務大臣(与謝野馨君) まだお金は配られていませんし、お金は使われていませんので、具体的な根拠と言われても、具体的根拠はまだない。したがいまして、物事をいかにより確かに推定するかと、こういう御答弁を申し上げているわけでございます。
#22
○森ゆうこ君 そういう不確かな、ほとんどずさんなと言ったらいいでしょうか、そういう見積りの、勘ですか、そういう下に二兆円もの大きなお金を使う。もったいない、そう思いませんか。総理、お答えください。
#23
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 考え方の違いだと思います。少なくとも、私どもは、個人消費を促進する部分もあるし、また生活の支えをある程度カバーしていく部分もあろうと思いますので、極めて厳しい経済情勢の中にあって、こういった個人に直接来る給付というものはそれなりの効果があるものだと思っております。
#24
○森ゆうこ君 先週二十三日に、当委員会として足立区役所に視察に参りました。
 総務大臣に伺います。せっかくネットカフェ難民に給付するというふうに総務大臣は御答弁されましたけれども、担当者はネットカフェ難民などには二重払いや犯罪の温床となる危険性が高いので出さないというふうに明言をされましたが、どうしますか。
#25
○国務大臣(鳩山邦夫君) ネットカフェ難民とかあるいはホームレスの方は居場所がくるくる変わるケースが多くありますから、そういう場合はどうにも手の打ちようがない。ただ、住民登録がしてあって、それが抹消されていない場合にはそちらの方にお金は行くわけでございます。ネットカフェに長期契約をしている、それが客観的に見ても居住と思われる、また居住の意思があるというふうに確認をされれば、そこに住民登録をしていただいてそこにお支払をするということはあり得ます。
#26
○森ゆうこ君 現場ではそういうことなんですよ。
 それで、足立区の皆さんは、景気対策が八割で、生活対策としては役に立たないと、一回こっきり一万二千円のお金では生活支援にならないと、別途福祉的政策が必要だというふうに答えておられました。
 このことについてはどのように思われますか。総理。
#27
○内閣総理大臣(麻生太郎君) だれが言ったか。
#28
○森ゆうこ君 足立区の人たちです。区役所の担当者。
#29
○国務大臣(鳩山邦夫君) 市町村の自治事務でございまして、区市町村の数はもうしばらくすると千七百七十三まで減るわけですが、今は幾つでしょうか、千八百弱でございますけれども、それはそれぞれの自治体にとっていろいろな考え方がある、その一つの考え方をお聞きになったんだと思います。
#30
○森ゆうこ君 足立区は定額給付金の合計が九十九億円というふうに試算をしております。大門議員が区長に、仮に百億円フリーハンドで国から交付されたら何に使いますかと聞いたところ、たらればの話には答えられないというようなことではなくて、即座に回答されて、子供たちの生き抜く力を育てるために使いたいと、少人数学級の実現など具体的なアイデアを披露されました。
 総務大臣、これが本当の地方分権ではないですか。
#31
○国務大臣(鳩山邦夫君) 全部で七十五兆円の経済を含めた対策が計画されているわけです。例えば、総理から特別の配慮をいただいて一兆円の地方交付税の増額というのをしていただきました。その半分は雇用対策でございますが、半分は様々な施策に使っていただく。あるいは、この二次補正予算に六千億の地域活性化・生活対策臨時交付金が入っております。また、三月には特別交付税も六千七百億円配られていくわけでございまして、そうした事柄で地方自治の精神で、十分地方に合った、自らアイデアを出して自ら設計して様々な事業にお使いをいただきたいと思っております。
 そうしたものがございますので、定額給付金の場合は個人に配っていただくということでございまして、個人から申請がなければその分は国にお金がとどめ置かれるという形になるわけでございます。
#32
○森ゆうこ君 後ほどそのいろんな基金の問題についてもお話をさせていただきたいと思いますが、振り込め詐欺や虚偽申請等、いろんなものが懸念されます。足立区の担当者からもそのような話がございました。
 問題があった場合の責任の所在について、総務大臣に伺います。
#33
○国務大臣(鳩山邦夫君) 今回の定額給付金事業は、市町村が実施主体となる自治事務、法定受託事務になぜしないかというやり取りはさんざんあったわけですが、自治事務でございますのでその実施については市町村が基本的な責任を負うわけでございまして、お話にあったような犯罪行為があった場合、市町村が一般的な注意義務を果たしている限り市町村の責任にはならないと、こういうふうに考えております。
 なお、振り込め詐欺に使われるのではないかというおそれは持っておりますし、現に定額給付金が今度配られるんで云々というような怪しげな電話が掛かったというような報告も受けております。また、我々の定額給付金室にも訳の分からない電話が掛かったりしております。
 そんな関係もございますので、振り込め詐欺、最近巧妙になってきておりますから、私から佐藤国家公安委員長に出向いてお願いをして、警察とよく連携を取って振り込め詐欺に利用されないように協力して努力していきたいと思っております。
#34
○森ゆうこ君 じゃ、国家公安委員長、万全ですか、対策は。
#35
○国務大臣(佐藤勉君) お答えを申し上げます。
 警察庁におきましては、総務省と今大臣からお話にございましたように広報啓発等を行っておりまして、各都道府県警察においても、広報啓発活動等の防犯対策、金融機関等関係事業者の働きかけを市町村とも連携をしながら実施をしているほか、事案発生時の積極的かつ迅速な捜査を行うこととしているところであります。また、二月にまたキャンペーン等々を開かしていただいて、周知徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。
#36
○森ゆうこ君 幾ら対策を講じても被害に遭う方は出るわけで、仮に、総務大臣に伺いますが、混乱する国民が振り込め詐欺の被害に遭った場合、先ほど自治体の注意義務云々ということがございましたけれども、これは国が補償をするんでしょうか。その点をもう一度はっきりさせていただきたい。
#37
○国務大臣(鳩山邦夫君) 万が一振り込め詐欺の被害が発生した場合があったとしますが、一般的には、犯罪が発生したので市町村が補てんをする義務が直ちに発生するとは思わないんです。ただ、市町村が補てんをしたとしますが、その場合は国庫からこれを補助するという形にはならないと思います。一般的に言って、これは犯罪の被害が発生してその犯罪額を国が補てんするとかあるいは国庫補助するというようなことはあり得ないと思います。
#38
○森ゆうこ君 それでは、被害に遭った住民と自治体の間にいろんな訴訟などが起きたりしますよね。そういう場合には全部自治体が責任を負わなければいけないんでしょうか。
#39
○国務大臣(鳩山邦夫君) 具体的にどういうケースが起きているかという個別のことがもしあれば別ですが、まだ給付金は配っておりませんが、それはケースに応じて判断するしかない。ケースを具体的に想定しないで私がお答えするわけにはまいりません。
#40
○森ゆうこ君 じゃ、その不服申立てや訴訟が起こされた場合に、自治体が責任を負わなければいけないんですか。それは具体的な何とかじゃなくて、今この定額給付金を成立させようとしていらっしゃるんでしょう。答えてください。
#41
○国務大臣(鳩山邦夫君) 一般的に考えて、私は裁判官ではありませんから、それは裁判官が判断するんじゃないでしょうか。
 ただ、先ほどから申し上げておりますように、市町村が一般的な注意義務を果たしておれば、その犯罪における被害の補てんということを直ちに市町村がその責めを負う形にはならないと考えております。
#42
○森ゆうこ君 いや、堂々巡りなんですが、じゃ、だれが責任を持ってくれるんですか。国がきちんと補償をしてくれるのか、はっきり言ってください。損害が起きた場合にはどうされるんですか。
#43
○国務大臣(与謝野馨君) 振り込め詐欺に例えば遭った場合の責任はだれかというのは、第一次的な被害者は振り込め詐欺の被害者であり、民法的に言えばその賠償責任はそれを行った犯人にあるというのは当然であって、その間それを仲介する役所が必要な注意義務を払っていれば、それはそもそも訴訟の対象にならないということなんです。
#44
○森ゆうこ君 いろんな懸念があるから、そのことについて質問しているわけです。(発言する者あり)民主党ならどうするんだという何かやじが飛びましたけど、民主党ならそもそもこんなばかげた政策はやりませんよ、何言っているんですか。
 よく分からないことは様々ある。事務負担や責任を地方に丸投げすることの、これがどこが地方分権につながっていくというんでしょうか。
#45
○国務大臣(鳩山邦夫君) 丸投げではなくて、基本的な仕組みを設計をして、これを市町村にお願いをし、そうしますと、この間もお話がありましたが、それは印刷代とかあるいは金融機関との関係とか、もちろん一番掛かるのは人件費で、当然、超勤の費用が相当掛かるので、それらも全部国で負担をして補助いたしますと、こういうふうに申し上げております。
#46
○森ゆうこ君 麻生政権では、自民党政権では、自治事務というのはそういう定義なんですか。
#47
○国務大臣(鳩山邦夫君) 例えば、私も昔文部大臣というのをやっておりましたが、十五年ぐらい前になりますが、幼稚園就園奨励費というのがございます。これも自治事務でございまして、制度設計は国の方で基本的にいたしておりますが、やらない自治体も当時かなり多くあったと思います。
 制度設計というか、大枠を国が決めたからといって自治事務でないという形には全くなりません。むしろ、法定受託事務以外はすべて自治事務という整理をされておりまして、法定受託事務というのは、総選挙なんかそうなんですが、本来国がやるべきこと、生活保護がそうです、児童扶養手当がそうです、本来国がやるべきことを市町村に代わってやっていただくナショナルミニマム的なもののみに適用されているわけでございます。
#48
○森ゆうこ君 定額給付金には反対ですが、もし仮にこれがやられるとすれば、まさしく国の責任において、国民全員にひとしく配るわけですから、国の責任において行うべきというふうに私は考えます。
 次の問題に移りたいと思います。
 お配りになった資料も皆さんから見ていただきたい。麻生総理発言のぶれという資料を御覧いただきながら総理にお答えをいただきたいと思います。
 消費税増税について総理に伺います。
 報道では、自民党内で対立が先鋭化していた消費税増税問題は、党執行部及び増税反対派の双方に都合の良い玉虫色の内容になったというふうにされています。
 それで、まず確認しておきたいのですが、三年後に消費税を引き上げるという、その基本は変わっていないということでよろしいでしょうか。
#49
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これも度々申し上げておりますように、三年後に消費税を上げられるような状況というのは、経済状況などなどいろいろ申し上げましたけど、そういう前提条件が整った場合、少なくとも日本政府としては、今後、中福祉中負担また少子高齢化、いろいろな状況を考えた場合、このような形で広く薄く社会保障関係のものを主としてというようなことを幾つか申し上げましたけれども、そういったものを前提としてやらしていただきたいというお願いをしておるのであって、いわゆる前提抜きに二〇一一年度から直ちにというようなことを申し上げていることはございません。
#50
○森ゆうこ君 先週の二十三日に提出されました税制改正法案の附則第百四条では、「平成二十三年度までに必要な法制上の措置を講ずる」とした上で、「施行期日等を法制上定めるに当たっては、景気回復過程の状況、国際経済の動向等を見極め、」「不断に行政改革を推進すること及び歳出の無駄の排除を徹底することに一段と注力して」行うものとされております。
 来年と再来年以降の二段階で税制改正法案を提出することとされているようですが、この「施行期日等」という表現の中には消費税の税率も含まれるのか、また来年の通常国会に税率の引上げ幅を明示した法案を出すのか、伺いたいと思います。
#51
○国務大臣(中川昭一君) 今回決めたことは、あくまでも安定的な福祉を確保するための財源として必要なことをやるべきこと、そのためには税制のことを議論をしなければいけない、そのためには、経済が良くなれば、安定的な財源を増税も含めてやるという議論を決めたことでございます。
#52
○森ゆうこ君 なぜ消費税なんでしょうか。ほかの税制についてはなぜ触れなかったんでしょうか。
#53
○国務大臣(与謝野馨君) ほかの税制にも触れております。
#54
○森ゆうこ君 増税を打ち出しているのは消費税ではないですか。
#55
○国務大臣(与謝野馨君) まだ中期プログラムがお手元になければ後でお届けしなければならないと思いますが、その中には各税目ごとに方向性が書いてございます。
#56
○森ゆうこ君 それでは伺いますが、前提条件という、先ほどいろいろおっしゃいましたけれども、どのような経済指標であればその消費税引上げの前提条件が満たされたとするのか、具体的に明らかにすべきであると考えますが、それについてはいかがでしょうか。
#57
○国務大臣(与謝野馨君) これは、森先生はいいところをつかれているわけでございまして、自民党でも、経済回復後とか景気好転後というのは一体どういう意味だと、どういうことで判断するのかと。これは、景気に関してはいろんな指標がありますので、一説は潜在成長力を考えたらどうかとかいろんな説がありましたが、やはり税制改正をするときはすぐれて総合的な政治判断、すぐれて総合的な経済状況の判断によるということであって、細かい数字ももちろん必要ですけれども、細かい数字に依拠するというよりは政治としての大きな判断、これは景気回復であって消費税をお願いすることができるという政治的、経済的判断というものが基礎になっていると私は思っております。
#58
○森ゆうこ君 全く説得力がないと思いますけれども、税率の上げ幅というのも明示されないんでしょうか。先ほどの質問なんですが、私ちょっと聞き逃したのでもう一回答えていただけますか。
 来年の通常国会に税率の上げ幅を明示した法案を出すんでしょうか。
#59
○国務大臣(与謝野馨君) それはまだ決めておりません。
#60
○森ゆうこ君 税率も前提条件も具体的な数字が示されない。それでは、なぜ三年後に消費税の引上げをお願いしたい、なぜ三年後と、これだけが具体的な数字なんでしょうか。総理、お答えいただけますか。
#61
○国務大臣(中川昭一君) そもそもこの議論というのは安定的な福祉を確保するためという前提でやっているわけでありまして、そもそも税制を上げるとかなんとかじゃなくて、安定的な中福祉中負担をやるという前提で物事が始まっているということを是非御理解いただきたいと思います。
#62
○森ゆうこ君 今のことについての詳しい質問はちょっと後にして、答えになっていないんですけれども、なぜ三年後と、これだけが具体的な数字なんですか。総理、総理の言葉ですよ、この資料にもございますが、昨年の十月三十日、三年後に消費税の引上げをお願いしたい、このように明言されております。
 総理、三年後に増税したいとした理由、その根拠を教えてください。総理の勘ですか、それとも総理の希望ですか。
#63
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 全治三年という言葉を申し上げたのが最初、当面は景気対策、中期的には財政再建ということを申し上げております。
 その中で、いわゆる社会保障国民会議などできちんとした中期プログラムを作られた中において、我々としては三年後にきちんとした対応をしていかなければという数字も挙がっておりました、もう御存じのとおりです。そういった数字を基にして三年後ということを申し上げたというように御理解いただければと存じます。
#64
○森ゆうこ君 だから、全治三年というか、三年後に増税したいとした理由、根拠は、御自分が日本経済は全治三年というふうに言い切ったから、それが理由なんですか。
#65
○国務大臣(与謝野馨君) 年金、医療、介護等の例えば、少子化も入っていると思いますが、そういう例えば社会保障制度を持続可能なものにしていくためには財源が必要だと。これは景気さえ良ければ直ちにお願いしたいくらいの話だろうと私は思いますけれども、やはり、国民に負担増をお願いする、あるいは税制抜本改革をお願いする前提というのはやっぱり経済が良くなっていなきゃ駄目だろうと。
 これは、二〇一一年という数字は、総理が経済が全治三年は掛かるだろうということであれば二〇一一年と、こういうことですけれども、二〇一一年に経済が回復していない場合はどうなるのかと、こういう問題も相当な議論をされましたが、その場合には、法制上、法律を準備しておくかどうか、それは別問題としても、実施の時期は一一年ということはないだろうと。実施時期等については、やっぱり経済が回復していますなと、行政改革も相当進んでいますなと、無駄の排除も相当進んでいますなと、そういう総合的な判断の上で実施時期を決めるというのが中期プログラムあるいは今度の税制改正法案に出された精神だと私は思っております。
#66
○森ゆうこ君 精神は分かりましたけれども、総理は明確に三年後に消費税の引上げをお願いしたいと、ここまではっきり言っているわけです。
 総理、それでよろしいんですか。
#67
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 度々申し上げますが、今、与謝野大臣からも答弁がありましたように、二〇一一年にお願いをしたいときには前提条件が経済の回復とかいろいろ書いてあったと思いますので、それを読んでいただいたら、二〇一一年に消費税をお願いできるような景気回復がなされているというのが私どもにとりましては最大の問題だと思っております。
#68
○森ゆうこ君 だから、その三年後というのは何を根拠にしていらっしゃるんですか。
 総理、お答えください。経営者としての勘なんでしょうか。じゃ、何の根拠があっておっしゃっているのか。もし経営者の勘であるならば役に立ちませんよ。それは、ノーベル経済学者クルーグマン、ムカデのジョークというのがあるんで、ちょっと読ませてください。
 偉大なエグゼクティブたちもどうやら自分の行動を公式化しようとしたり、原則を書き記そうとし始めると身を滅ぼすようだ。それまでの成功は直感や革新志向の上に成り立っていたのに、かくあるべしというイメージに沿って行動しようとし始めるからだ。ムカデについての古いジョークが思い出される。ムカデはどうやって百本の足の動きを調整しているのかと聞かれて考え始めたが最後、二度とまともに歩けなくなったという話である。だがそれでも、企業のリーダーに期待する人は後を絶たない。
 この後、要するに、その経営者としての成功、その勘、そういうものは、国の経済というのは非常に複雑だから、国民経済、それを考えるときには役に立たないというふうに痛烈に批判しているところの一文なんです。
 総理、三年後というふうにおっしゃったその根拠を分かるように教えていただけませんか。
#69
○国務大臣(与謝野馨君) 普通の経済のサイクルというのは、一年で景気が良くなる、一年で景気が悪くなる、景気循環というのはあります。今回の景気循環は、一昨年の十月にピークを打って、それから下降線をたどっている。下降線たどっているときに欧米でいろいろサブプライム問題を始め金融問題が起きた、これによって実体経済が加速をされたと。
 ただ、過去の統計を見ましても、不況が平均的には十か月、二十か月続く場合もありましても、この場合は、総理の御発言は、不景気の時代はおおよそ三年、三十六か月と判断されたというのは景気循環をベースにした考え方でございます。
#70
○森ゆうこ君 世界の損失が二京円とも言われている中で、景気の動向もよく分からないのになぜ三年後に増税と言うのか、私には意味が分かりません。百年に一度の経済危機ではないんでしょうか。今までのその景気循環、それが何の役に立つんでしょうか。
 各国ともあらゆる政策を総動員してこの危機を乗り越えようとしているのに、総理の勘で、あっ、総理の勘じゃないんですね、済みません、増税をしようなどという無責任な政府がどこにあるんですか。
#71
○国務大臣(中川昭一君) 今まだ世界が、経済が悪い状況になっている中で、九〇年代の日本では約百兆円不良債権を処理したという数字が出ておりますが、今、IMFでは一・四兆ドル、百四十兆円、あるいはバンク・オブ・イングランドでは二・八兆ドルという数字が出ております。これはまだ現在進行形でございまして、先日峰崎議員からの御質問にもお答えしましたけれども、今まだ不良債権の確定が分かっていないという悪化の状況にあるということを是非御理解いただきたいと思います。
#72
○森ゆうこ君 今、自分で自分の答弁が矛盾していると思われませんか。分からないんでしょう、世界の状況が。だから、何の根拠があって三年でとおっしゃっているんですか。全く矛盾していますよ。
#73
○国務大臣(与謝野馨君) これは、三年後というのは予言者として言ったわけではない。政治家として三年後にはというのは、いろいろな政策を断固として行っていくという意思表示でもあるんで、ただ世界の経済の流れに身を任せてやっていくという話をしたんではなくて、三年後に日本の経済を回復させるために自分は持てるあらゆる手段と政策を駆使すると、そして何とか三年後には日本の経済の健康状態を取り戻そうという、予言者の意思ではなくて政治家の意思を私は申し上げたんだと思っております。
#74
○森ゆうこ君 先ほど、財務大臣に伺いたいんですけれども、社会保障のためというふうにおっしゃいましたけれども、それでは、消費税を増税する場合、社会保障目的税化をされるということで方針は決まっているんでしょうか。
#75
○国務大臣(中川昭一君) 先ほどの二〇一一年云々ということは、あくまでも消費税を福祉のために使うということを前提にしてこの財源を使うということを明らかにしているわけでございます。
#76
○森ゆうこ君 財政赤字を埋めるために使わないという保証はありますか。たらればの話ですけれども。
#77
○国務大臣(与謝野馨君) そもそも福祉税を上げて社会保障に使おうと言われた元祖は民主党の小沢一郎さんなんで、また、前回、勇気を持って選挙のときに三%の消費税をアップと言われたのは民主党の岡田さんなんで、私は消費税に関してはある程度のコンセンサスというものはあると思います。
 ただ、今後は、消費税などを改定していく場合には、やはり国民が最も理解しやすい、納得しやすい方法としては、お集めする税金は全額社会保障、すなわち年金、医療、介護、少子化等で全額、官の肥大化には使わず、一度お預かりしてそれを還元すると、そういう思想がないとなかなか消費税というのはお願いしづらいというのが我々が持っている率直な感じでございます。
#78
○森ゆうこ君 社会保障目的税化するという方向だということで受け取りますが。
 小沢代表の話をされましたけれども、全く違いますよ。いわゆる前提が違います。肥大化するその行財政をしっかりと改革して、しかも所得税を含む税制を抜本的に改革して、その上での話ですから、一緒にしないでいただきたいと思います。
 それで、もう一つの前提条件について確認させていただきたいんですが、行財政改革についても具体的に私は明示すべきと考えますが、その点はいかがでしょうか。
#79
○国務大臣(鳩山邦夫君) 分権担当大臣として申し上げますが、地方分権改革推進委員会が二次勧告を出しまして、出先機関についての大胆な見直しを提言をしてくれました。
 三月いっぱい、つまり今年度中に私は工程表を作らなければなりませんので、その粗筋について麻生総理に先日も御報告をいたしまして、結局、いろんな作業があるわけです、各省との折衝、やり取りもあるわけでございます。そうした中で、約三万五千人ぐらいの人員削減は可能だと、出先機関関係で、そう見込んでおりますが、ちょうど三年後に新体制へ移行するように計画を作っていこうと考えておりますので、その点でも三年後というのは符牒が合っていると思います。
#80
○森ゆうこ君 総務大臣、そうはおっしゃいますけれども、いわゆる官僚の天下り、特にわたりを認める政令でさえもすぐに撤回できない麻生総理、麻生内閣。そういう麻生内閣では行財政改革本当にできるんだろうか。国民は信用していませんよ。総理、わたりの政令を今すぐ撤回するお考えはありますか。
#81
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これも度々御答弁を申し上げているところだと存じますが、わたりというのを三年という形に限って、若しくは天下りにつきましても、今、移行するまでの間、人材センターなどなどいろいろな形ででき上がるまでの間ある程度移行期間は要る。それを三年として法律で定められております。
 それを更に厳しく管理をするために人事委員会というものを策定しているという前提で、それを更に厳しく管理する人事委員会というものも前提としてあの法律は考えられておりますが、その同意人事が得られませんでしたので、したがって、ただ同意人事委員会なしでやれば、それこそ何の監視される人もいないということになります。したがって、それを補うために何らかの法律的処置が要ります。それがいわゆる政令ということになりましたので、私のところでそれをやらせていただくことになるというので、まず法律が先にあるということだけ是非御理解をいただいておかねばならぬと思っております。
#82
○森ゆうこ君 ありがとうございます。
 やっぱりできないんでしょうね。今の話ではだれも納得しないと思いますよ。
 それで、もう一度確認するんですけれども、社会保障目的税化するというふうにはっきり言えますか、大臣、消費税は。消費税は社会保障目的税化するのか、そこを明言していただけますか。
#83
○国務大臣(与謝野馨君) 中期プログラムでははっきりそのように書いてございます。
#84
○森ゆうこ君 それで、舛添大臣に伺いたいんですけれども、今、社会保障というお話がありました。
 ところで、後期高齢者医療制度の抜本改革はいつ行うんでしょうか。
#85
○国務大臣(舛添要一君) 今、与党でもプロジェクトチームをつくり、鋭意検討し、春をめどに与党の方は成案を得ようとしております。私の下においても検討会を開き、そこで同時並行的に検討をしております。
 九月のこの見直しの決定は、一年を掛けて成案を得るということでございます。
#86
○森ゆうこ君 やるんなら早くやるという方向性を示していただきたいと思います。
 消費税の話をいつまでもしていてもしようがないので、次に移りたいと思います。
 派遣労働者を始めとする非正規労働者の大量離職、新規学卒者の内定取消しなどが生じまして、さらに最近では正社員の削減を発表する企業が増加しております。雇用対策は喫緊の課題でありますが、二次補正予算案と本予算案で五十万人強の雇用を下支えと言っておりますが、これらの施策で雇用が維持される分と雇用が創出される分はそれぞれどの程度というふうに見積もっておられるのか、お答えをいただきたいと思います。
#87
○国務大臣(舛添要一君) まず、二次補正と本予算でどういう形で具体的に雇用を創出するかということでございますけれども、例えば一番の問題は、人材が足りない介護の分野、こういうところに、ミスマッチということで片一方では失業者がいる、これを今二つの予算を使いまして職業訓練、これ例えば介護福祉士、二年間までできますので、こういうことをきちんとやっていく、ヘルパーさん、二級ならば三か月、一級ならば六か月ということでございまして、全体的に介護の分野で二万六千人の新たな雇用を創出するような予算を組んでおります。
 そういうようなことで、介護、医療の分野を始めとして様々な分野で、例えば四千億円の基金を緊急と雇用ふるさとという形で組んで、これは過去最大規模でございますので、これを積極的に活用して雇用を創出していきたいというふうに思っております。
#88
○森ゆうこ君 果たして十分と言えるのでしょうか。後でもう一度お答えいただきたいと思いますが。
 今ほどお話のありましたふるさと雇用再生特別交付金について伺います。
 私も地方議員、二年間だけしていたことがあります。都道府県に基金を創設し求職者等の安定的な雇用機会の創出を図るとしているこのふるさと雇用再生特別交付金なんですが、各都道府県に地域基金事業協議会を設置して事業計画を厚労省に提出するなど、手続が非常に煩雑であります。この際、余計な手続を省いて、同趣旨の緊急雇用創出事業と併せて各都道府県に一括交付し、地域の実情に応じた早急かつ効果的な経済・雇用対策を展開するようにすべきではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
#89
○国務大臣(舛添要一君) 今の御指摘の点でございますけれども、千五百億円を緊急、二千五百億円をふるさと雇用再生ということであります。基本的には、各自治体と鋭意協議をして簡素な手続化するということは委員の御指摘のとおりなので、そういう方向を目指してまいりたいと思います。
 ただ、一つ問題は、雇用保険二事業を使いますので、その保険料を出している事業主、それから労働者団体、それから各自治体、特に都道府県の労働局の協議をどうしてもやらないといけない。どういう事業評価をすれば例えば新潟県において一番雇用を創出できるのかということでございますけれども、そういうために地域基金事業協議会を設置するということでありますので、是非、そういう目的を達せられるようにするためであって、事業の円滑な迅速な促進を阻害するためではありません。したがって、委員御指摘のように、できるだけ簡素な方向に持っていきたいと思っております。
#90
○森ゆうこ君 フリーハンドで地方に渡すべきではないんでしょうか。
 平成十一年度に少子化対策臨時特例交付金というのがありました。あのとき、私は人口一万人の町の町会議員をしておりました。最終的な自治体で、いろいろ政府の方から注文を付けられて結局下りてきたお金は子供一人当たり千三百円。たしか、うちの町で千三百万円ぐらいだったと思います。これで少子化対策、何ができるんだろうか。結局、幼稚園、保育園等の冷暖房施設を改修しただけですけれども、これが少子化対策だったとは到底思えません。
 やはり地方分権、総務大臣に伺いますが、地方分権を進めるということが私は非常に大きい大切なことだと思うんですね。そうであれば、似たような交付金、これは一緒にして本当に使い勝手がいいように、本当に地方の自主性に任せられるように、そういう形にすべきだと思いますが、総務大臣の御見解、お願いします。
#91
○国務大臣(鳩山邦夫君) ふるさと雇用再生特別交付金、これ二千五百億でしたか。もう一つ、千五百億のがありますよね。これは舛添大臣が答弁されたように雇用ということで基金で積み上げていくということでございますが、先ほどお話をいたしました六千億円の地域活性化・生活対策臨時交付金、一次補正でお配りした二百六十億と同じような性質のもので今度は六千億円でございますが、これはもうほとんどすべてのことに使えます。全く自由というか、紙一枚出していただいて、例えば耐震補強でやるんだと、あるいは農業でやるんだと、何か出していただいて、そのアイデアを出していただいてその事業に交付金をお渡しするという極めて使い勝手のいいものでございまして、もう従来のいろんな補助金に比べますと実施計画、交付申請の書類も格段に簡素化いたしております。
 また、地方公共団体に対してはいろんな情報提供をいたしますし、地方公共団体からの相談にも随時対応するということで、まさに今委員がおっしゃったような、使い勝手のいい、地域の、あるいは地方公共団体の創意工夫で自由に使えるお金として設計されております。
#92
○森ゆうこ君 いや、本当にそうなのかどうか、現場にもう一度確認をしてみたいと思います。
 それで、派遣労働についてお聞きしたいと思いますが、そもそも景気が悪化した場合、派遣等、非正規労働者が実質的に雇用の調整弁となってしまう事態を厚生労働省始め政府は認識していなかったのでしょうか。
 前回の改正時、私も厚生労働委員会で審議に参加いたしました。本院厚生労働委員会における附帯決議を政府が真摯に考慮していればこのような事態は私は回避できたというふうに考えますが、いかがでしょうか。
#93
○国務大臣(舛添要一君) 派遣労働については、その多様なニーズがあるということとともに、今おっしゃったように、まさに雇用の調整弁になっているという面があると思います。
 そういう中で、平成十一年及び十五年の附帯決議でございますけれども、そのまさに、例えば十一年の改正時の附帯決議、労働者派遣契約の中途解除の際の措置については指針に明記し、その履行を確保すること、すべて指針で書いておりまして、これを明確に経営者に対して指導し、徹底しているところでございます。
 ただ、問題は、今回のアメリカに端を発する金融危機というのはこの悪化のスピードが余りにも速い、特に雇用は非常に厳しい状況になっている、そういう状況が今の状況を生んでいると思いますので、附帯決議につきましてはきちんとこれは指針でもって行う。例えば中途解除について、私は経営者団体にも直接、そういうことはやめてくれと、もしやるならば新たな再就職先をあっせんしてくれと、こういうことをやっておりますし、仮にそういうことをやる場合には事前にちゃんと言ってくださいよと、基本的には派遣元がしっかりと労働者に対して労働契約上の責任を果たさないといけないということでありますので、結論的には、附帯決議については指針で明確にし、これは実行しているということでございます。
#94
○森ゆうこ君 実施していれば年末のあの派遣村のような騒ぎにはならなかったんだと思います。想定内のことだったんですよ。想定外ではなくて想定内のことだったと思いますし、それから、今百年に一度のこの景気の悪化で派遣切りが行われているというふうにおっしゃいますが、便乗派遣切り、二〇〇九年問題を解決するための便乗派遣切りというのも相当あるんじゃないでしょうか。そこはどう見分けるんですか。
#95
○国務大臣(舛添要一君) 最大三年の契約、いよいよこれが二〇〇九年に来ると。これはこれできちんと明確に対応する。そして、いわゆる中途解除含めて様々、派遣の方々が御苦労なさっていることについてはきちんと指導し対応してまいるということでありますので、個々のケース、これは個々のケースについて現場の労働基準局の方できちんと査察をし、状況を労働者の側からも聞いて、不当なことがあれば直ちに法に基づいて対応するということでございます。
#96
○森ゆうこ君 厚生労働省の担当者に聞きましたけれども、しっかりやりますと言うだけで具体的な案は示されませんでした。
 それで、平成十九年の雇用保険法の改正で、スパウザ小田原を始めとする、それから私のしごと館もありましたね、雇用福祉事業が廃止をされました。それまでに政府は壮大な保険料の無駄遣いを行ってまいりました。
 一方で、これまで雇用保険の被保険者ではない若者の雇用対策の充実を私は主張をさせていただいてまいりましたけれども、現在、若者を始めとする雇用保険の被保険者ではない方に対してどの程度の予算が確保されているのか。そしてまた、それは雇用保険二事業の予算のどの程度を占めているのか。また、これまで雇用福祉事業で使われてきた金額と比較してどの程度なのかをお答えいただきたいと思います。
#97
○国務大臣(舛添要一君) 雇用福祉事業で様々な無駄があった、これはもう私も厳しく糾弾してきたところであり、したがって雇用福祉事業を、この福祉事業をやめるという方向に持っていったわけではございますが、御質問の雇用保険法の適用ですけど、元々は被保険者及び被保険者であった者となっておりましたのを、十九年からの改正で被保険者になろうとする者、つまり今委員がおっしゃった若者ですね、こういう方に対することも適用できるように可能性を広げました。
 十九年度について言いますと、予算額は百九十億円でありまして、雇用保険二事業の予算額が三千五百六十億円でありますから約五%でございます。それから、先ほどの廃止した雇用福祉事業ですけど、十八年度の予算額が八百七十億円でございまして、その年で比べてみますと約二二%ということでございます。ちなみに来年度予算では、この五千五百二十億円の雇用二事業に対して四百五十四億円を計上しておりますから、約八%となります。
#98
○森ゆうこ君 私は、割合が少ないのではないかなというふうに思います。本来であれば、企業の経営戦略として、これから中長期的に見れば労働人口は減っていくわけです、特に若年者の労働人口は減っていくわけですから、きちんと企業は雇用をして、そして教育をしていかなければいけない。だけどそれだけの体力がないわけですから、それを代わりに政府部門がやらなければならないということで、もっと大胆な予算を付けてしっかりとやっていただきたい。日本版デュアルシステムもありますけれども、効果は非常に薄いんじゃないんでしょうか。
 もう一回抜本的に見直して、きちんと若年者雇用対策を考えるおつもりはないのでしょうか。
#99
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がおっしゃったように、企業、とりわけ中小企業の体力が落ちている中で、自らの力で職業訓練を行う、ないしは従業員のキャリアアップ、スキルアップを図るというのは非常に難しい状況でございますので、そこは政府はきちんと対応すべきだと、その点の認識は全く一致しております。
 そういうために、先ほど申し上げました介護分野における職業訓練をきちんとやる、そしてミスマッチをなくしていく。さらに、年長フリーターや派遣労働者を正規雇用した企業に対して百万円の補助をする、これは大企業は五十万ですけれども。それから、雇用保険を受給してない方々のためにも、生活保障のための給付制度を持ってきたり、それから住宅についてもこれはあっせんをする。さらに、雇用調整助成金制度を使って雇用を維持しながらやっていただくために、中小企業の助成率を八割に引き上げました。それから、先ほどの四千億円の基金がございます。
 こういう点を全面的に活用して新しい雇用の創出、そして若者の雇用対策を行っていきたいと思っております。
#100
○森ゆうこ君 新聞報道によりますと、金融機関以外にも政府が民間の企業に公的資金を注入するというふうに聞いております。そもそも企業が若者の雇用を切る、それから非正規労働者をどんどん切っていくという背景には、いわゆるグローバルスタンダードということで、これが投機の対象に、企業そのものが短期の投機の対象になっていったわけですね。企業の経営者は短期間に利益を上げなければいけない、そういう必要に駆られたわけで、本来であれば固定費である人件費を削減して、そして利益があるように、利益を生み出しているように見せかける、これがグローバルスタンダードに対する対応だったというわけですよね。
 私は、民間企業に公的資金を投入する前にやることがあるというふうに思いますよ。これまでグローバルスタンダードということでやってきたいろいろなものをもう一度、経済財政諮問会議、もちろん委員は全部入れ替えていただいて、改めて見直されたらいかがでしょうか、大臣。
#101
○国務大臣(中川昭一君) 今、急速な世界経済の悪化の中で、短期の資金繰りというものが非常に厳しくなっております。これはもう金融機関が供給をする以上に非常に民間の企業が、短期の金融機関、私の地元も含めて日本中で厳しくなっておりますんで、それをどういうふうにやっていくかということが多分最重要課題だということでございまして、今御指摘のようにグローバルスタンダードをどうするかということも、総理が去年十一月、G20でも議論になりましたけれども、それはそれとして、短期の資金繰りをどういうふうにしていくかということが今喫緊の課題だというふうに考えております。
#102
○森ゆうこ君 例えば時価会計とか減損会計とか見直すべき点は幾らでもあると思うんです。
 それで、少し早く私やめさせていただきたいので最後の質問をさせていただきますが、定額給付金どうしてもおやりになるんでしょうか。その一方で、母子加算は廃止するんですか。最後の資料に付けてございますけれども、貧困対策は本当にどうなっているんでしょうか。母子加算は廃止する、そしてその一方で二兆円はばらまく。全く意味が分からないんですけれども、どうするのか、最後にお聞きをしたい。これは総理、総理にお願いをいたします。
#103
○国務大臣(舛添要一君) 母子家庭の問題でございますけれども、これは委員の資料にもありますように、平均の所得額が非常に少ないと。そういう中で、片一方ではなるべく就業していただきたい、そのためのインセンティブということで母子加算の廃止ということが出てきましたけれども、一方、この第二次補正予算案では、例えば看護師などの養成機関にお母さんが通っていただいているときに、給付金の支給期間を、例えば三年だと一年半という後半の二分の一まで延ばす。それから、母子家庭のお母さんを雇い入れた中小企業に対しては、今まで六十万円だった助成金を九十万円に上げると、こういう措置をやっております。
 それから、二十一年度の予算案におきましても、そういう訓練のときに託児が可能な訓練コースを開設しますし、私も現場を見ましたけど、マザーズハローワーク事業で細かい対応をする。それから、要するに座学と企業実習を組み合わせる職業訓練をやるということで母子家庭の生活はきちんと支える、そういう政策も第二次補正予算そして二十一年度予算で組んでおりますので、一日も早い成立をお願いいたします。
#104
○森ゆうこ君 もう質問はいたしません。
 二兆円をばらまく一方で母子加算は削減する、全く理解のできない政策。そういうことはもうやめていただきたい。そのことを強く申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
#105
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。広田一君。
#106
○広田一君 民主党・新緑風会・国民新・日本の広田一でございます。どうかよろしくまたお願い申し上げます。
 総理、度々の質問で申し訳ございませんが、消費税増税についてです。
 先ほど来から議論がございました。附則を見ますと、やはり玉虫色じゃないかというふうな批判が出ておりますけれども、先ほどの御答弁以来、確認なんですが、総理御自身は、経済状況の好転を前提にして二〇一一年度の増税を国民にお願いをする、これは一貫して変わっていないという理解でよろしいんでしょうか。
#107
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に、広田先生、やっぱり景気がある程度良くなった、若しくは経済のパイがある程度大きくなるということにならないと、この種の増税というのはお願いできないものだと思っております。
 したがって、当面は景気対策、全治三年、いろいろな表現を使わせていただいておりますが、申し上げていることは、景気が良くなったらという前提が一つ。そして、使う目的は先ほど答弁があっておりましたとおりですし、また、行政改革、無駄、いろいろ前提条件は付けておりますけれども、そういったものをきちんとさせていただいた上、中福祉中負担という今の状況を維持し、そういったことをしていくためには、私は、この種の広く薄くということをやらないと少子高齢化という状況下では対応ができないと。したがって、景気が良くなるというのが大前提ですけれども、その上でというお話をさせていただいております。
 重ねて申し上げますが、二〇一一年にしゃにむにやるというようなことを言っても、景気が全然対応ができていなければ、それは当然できることはありません。
#108
○広田一君 しゃにむにはしないということでございますけれども、与謝野大臣、二〇一一年度、消費税を増税する、これは先ほどの御答弁で総合的な政治判断が必要だというふうにおっしゃっております。しかしながら、二〇一一年度に消費税を増税するとなると、やはりそのタイムスケジュールというものがあろうかと思います。過去の消費税導入時期、また三%から五%に増税したとき、国民の皆さんに対する周知も必要です。
 こう考えますと、二〇一一年度に消費税を増税するときに、政府としていつ正式決定をしなければいけないスケジュールになるんでしょうか。
#109
○国務大臣(与謝野馨君) 二〇一一年度までに法制上の措置をすると書いてあるのは、もう二〇一一年度にはある種の法制ができているということですから、遅くとも一〇年度の秋には物事をいろいろ議論していなきゃいけないんだろうと思っております。
#110
○広田一君 一〇年度の秋ということでございます。実施は明くる年の四月からということになりますと……
#111
○国務大臣(与謝野馨君) 遅くとも。
#112
○広田一君 遅くともということですね。そうなりますとやはりかなりのタイムラグがあるわけでございまして、そういうふうなことを考えたときに、果たして現実的にどうなのかというふうに疑問を持たざるを得ないというのは、これは偽らざる心境でございます。
 ただ、私は、消費税を含めた増税というものは近い将来避けることができないというふうに思っております。それは、先ほど議論のあった社会保障の安定財源のためということもありますけれども、私自身、五歳の息子がおります。やはりもうこれ以上、選挙権のない次の世代に借金をツケ回すことはできないという思いを持っておりまして、子供たちに対して夢や希望を持てと言いながら、一方で私たちは莫大な巨額の借金を背負わせる、これは言っていることとやっていることが明らかに矛盾をしているわけでございます。そういう意味では、これは避けては通ることができません。
 しかしながら、私は、こういった巨額の借金をつくり、そして財政運営に失敗をした自民党に消費税を増税をする資格はないというふうに思っております。その資格があるのはやはり政権交代を実現した政党だと私は思っておりまして、よって、それができるのは、私は、民主党でありますので、自分自身は民主党の党員ではありませんけれども、是非、来るべき総選挙では、消費税増税問題、これを掲げて国民の審判を仰いでいただきたい、それが私は大変重要なことではないかなというふうに思っております。
 その上で、この二次補正予算の内容に入りたいと思いますけど、中川大臣、政府は既定経費の節減と称して一次、二次補正合わせて一兆七千百六十八億円計上しておりますけれども、この主な中身は一体何でしょうか。
#113
○政府参考人(真砂靖君) 今御指摘の既定経費の節減の最も大きなものでございますが、大きなものは国債費の利子の減に伴う一兆五百十五億円でございます。
#114
○広田一君 中川大臣、この一兆円を超える巨額の国債利払い費の削減、これ発生する主な理由は一体何でしょうか。
#115
○国務大臣(中川昭一君) これ、今回の御審議いただいております第二次補正予算の中で、政策経費については赤字国債を発行しないということになって、総理からの御指示もございます。ただし、残念ながら景気の成長が非常に悪いということで税収が思ったよりも上がっていないということで、残念ながらこういう赤字国債を発行せざるを得ないということになったわけでございます。
#116
○広田一君 ちょっと質問に答えておりませんので、再度答弁をお願いします。
#117
○政府参考人(真砂靖君) 国債費の利払いの御質問でございますが、予算編成時点での経済・金融情勢、これを勘案しまして、予算額の不足を来すことのないように計上しているわけでございます。
 一方、実際の金利、これは景気の動向あるいは市場における需給関係などによって決まるものでございますので、利払い費に係る予算を適正に執行した結果、利払い費の不用が生じてきているということでございます。
#118
○広田一君 総理、先ほどの御答弁聞いてお分かりのとおり、国債の利払い費というのは主に国債マーケットにおける長期金利によって決定をされます。今回、このような不用額、巨額の一兆円を超える不用額が生じたのは政府の行政改革の努力と何の関係もないわけでございまして、こんなものを既定経費の節減と称して計上することは私は日本語としておかしいんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
#119
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的には、積算金利というものを最初に予算を作るときに出しますときに、積算金利より実質の金利の方が逆になったときの方がよほど大問題ですから、ある程度多めに積算金利は出すというのは当然なんだと。予算ですから、ある程度余裕を持って取っておくというのは通常でして、これまでも大体二%、おととしは二・三%で、その前はずっと大体積算金利を二%ぐらい取っておったというのがこれまでの歴史です。
 したがって、実質金利がそれ以上安くなった、高くなった、これいろいろ、高くなったことは余りありませんけれども、ありませんけれども、その比率が実質のときによっては、国際情勢等々、金利がある程度変わる、これはある程度やむを得ぬところだと思いますので、その分をきちっと見積もった、逆に回ったときのことを考えますと、ある程度の余裕は取っておかないといかぬのではないかなと思っております。
#120
○広田一君 長期金利の在り方とか、それに伴う予算計上の仕方については後ほど議論したいというふうに思います。
 ただ、その大前提として、これが行政経費の節約、つまり節約をして削減をするというふうなものとは全くなじんでいないわけでございまして、私は、これだけを見ると、一兆円を超える既定経費の節減をしているというふうに国民の皆さんが見たらこれは大変な誤解をしてしまうわけでございますので、こういったやり方をまずやめてからその後の長期金利の話をしたいと思いますので、再度御答弁、お願いします。
#121
○国務大臣(中川昭一君) 金利の見方はもう御承知のとおりでございますけれども、分からないわけでございまして、それを前提にして取りあえず置いていると。今、世界経済が大変厳しい状況の中で金利が非常に下がっているということもありますから、これはもう御承知のとおりだと思いますけれども、そういう前提で今予算を組んでいるわけでございます。(発言する者あり)
#122
○委員長(溝手顕正君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#123
○委員長(溝手顕正君) 速記を起こしてください。
 私も民主党の抗議は当然だと思います。是非、広田一君の質問にお答えをいただきたいと思います。中川大臣。
#124
○国務大臣(中川昭一君) 先ほど自分の言葉で申し上げたつもりでございますけれども、この二十年度の一次及び二次補正予算における既定経費の節減には、こうした予算の適正な執行の結果生じた不用のほか、経費の合理化等によるものが含まれておりますので、特段の問題があるとは考えてございません。(発言する者あり)
#125
○委員長(溝手顕正君) 御静粛に願います。
#126
○広田一君 適正な執行とおっしゃっておりますけれども、この利払い費は国債マーケットにおいて決定されることであって、政府が適正な執行をするとかしないとかとは全く関係ないわけです。それを既定経費の節減、つまり節約をして削減したというふうに計上することは私は論理的におかしいというふうに思っているから質問しているわけであって、中川大臣の御答弁は私は答弁になっていないと思いますので、説得力のある御説明をお願いします。
#127
○国務大臣(中川昭一君) 委員も御専門ですからお分かりになると思いますけれども、どういう形で利払い、国債のマーケットでなるかというのはこれはマーケットが決めることでございますので、ですから、取りあえずの話と実際にどういうふうになるかということは分からないんで取りあえず置いておくということで、実際にどうなるかということは、これはプラス、マイナス両方あるということを是非、御存じだと思いますけれども、御理解いただきたいと思います。(発言する者あり)
#128
○広田一君 そうしたら、言い方を変えますけれども、中川大臣、国債の利払い費において何を節約したんでしょうか。
#129
○国務大臣(中川昭一君) 利払い費で何を節約したかという御質問に対しては、国債が発行して、そのときには利払いが決まっておりますので、それはきちっとやるということで、発行のときの条件で、できればできるだけ利払いを少なくするという努力はしますけれども、発行したときにはこの利払い費はもう既に確定しているということだろうと思います。
#130
○広田一君 そうしたら、国の努力は何もないという理解で、国は何も努力していないという理解でよろしいんですね。
#131
○国務大臣(中川昭一君) いや、何も努力していないということじゃなくて、これだけ大きな国債費を負っておりますので、できるだけ途中で国債整理基金等々で少なくするという努力はしております。(発言する者あり)
#132
○委員長(溝手顕正君) ちょっと止めてください。
   〔速記中止〕
#133
○委員長(溝手顕正君) 速記起こしてください。
 質問者に責任を持って答弁してください。(発言する者あり)
 御静粛に願います。
#134
○国務大臣(中川昭一君) 今委員の御質問にお答えするという前提で今までもやってきたんですけれども。
 要するに、利払いは御承知のとおり利回りを払うということで決まっているわけでございますけれども、その中でマーケットでいろいろ動きますから、もう御承知のとおり。そのマーケットの中でできるだけコスト削減のために一生懸命努力するということは、この一兆円の云々も含めてこれは大事なことだということで努力していかなければいけないというふうに思っております。
#135
○広田一君 じゃ、そうしたら具体的にどのような努力をされているんでしょうか。
#136
○政府参考人(道盛大志郎君) お答え申し上げます。
 国債発行当局といたしましては、必要な国債発行額が決まりますと、それに応じましてマーケットといろいろな対話、いろいろな形で対話をいたします。そして、例えば国債といってもいろんな国債がございますので、どういう国債を発行するか。年限もございますし、例えば変動利付国債、物価連動国債、様々な国債があります。どういう形で発行をお願いしていくか。あるいは、私どもは逆に買入れ消却とか、例えばマーケットの状況が悪い国債については買入れ消却といった形でマーケットの負担の軽減を図るといった努力もいたしております。そういった様々な国債管理政策を通じてマーケットに過大な負担が掛からないようにというふうにいたしております。
#137
○広田一君 いろいろ御答弁いただきましたけれども、そうであるんだったら、この一次、二次補正合わせてこの国債の利払い費の不用額の処理というのは、一兆円強において、具体的に数値を挙げてお答えください。
#138
○政府参考人(真砂靖君) 今の御質問は、一兆円を超えるこの節減額の中身はどういうことかという御質問でございますが、まず、第一次補正予算におきましては、当初二%というふうに積算をしておりましたが、八月までの発行金利、これが平均で一・五%ということで発行できましたものですから、七千億余の減を一次補正で立てさしていただいております。
 それから、二次補正におきましては、その後、九月以降でございますが、十一月末までの三か月の平均金利、これまた一・五%で発行することができたものですから、予算積算金利二%との差を減額さしていただいておりまして、三千五百億円余という形になっております。
#139
○広田一君 それは、政府が平成二十年度予算で長期金利の設定を二%にしております。ですから一・五%との差額が生じたわけであって、全く政府の行革努力ではありません。これを既定経費の節減と称して予算上のせることは私は駄目だと思います。ですから、これを改めてください。
#140
○国務大臣(中川昭一君) これは一般論として、国債をどのぐらいのコストで発行するかというのは分からないわけですよね。率直に申し上げて、今答弁ありました物価連動国債とか、ああいうものも急遽の金利変更の中で途中で条件が変わっちゃったということでございますので、これはあくまでも金利の変動というリスクを織り込みながら予想をしながらやっているということなので、後になって違ったからけしからぬと言われれば多分そのとおりかもしれません。
#141
○広田一君 いや、けしからぬということではなくて、適切に改善してくださいということでございまして、表現を是非とも変えるよう検討していただきたいと思います。
 そして、利払い費、利払い利払いの話があって、想定金利の話がありましたので、そっちの方に移りたいと思いますけれども、私、この国債の利払い費の問題で不思議なことがございまして、それは、一つの政府に二つの長期金利の想定数字がございます。
 そこで、中川大臣と与謝野大臣にお聞きしますけれども、お二人は、平成二十年度と二十一年度の長期金利、何%と想定をされているのか、その理由も併せて教えてください。
#142
○国務大臣(与謝野馨君) 全く予想外であったことは、これだけ国債を発行し、国債残高があり、また社債等が出てくるわけですから、長期金利は当然上がると思っていたわけでございまして、一・五%あるいはここ半年ぐらいは一・二とか三とかという信じられないような金利水準まで下がった。これはアメリカの危機の影響もありますけれども、通常ですとやはり一・五%で国債をずっと発行できるという状況が続くという方が多分常識がないと言われるので、いろいろな政府の計画を、長期金利が中期的には上昇するであろうという想定の下でいろいろな計画を立てたというのは、むしろ健全なベースに立っていろいろな計画を立てようという、そういう心構えでいたというのは理解していただきたいと思っております。
#143
○国務大臣(中川昭一君) 金利をどのぐらいに予測するかというのはなかなか、特に私どもの立場では難しいんだろうと思いますね。例えば、今十年物国債が一・三ぐらいで動いておりますけれども、これも急速に今金利が下がってしまった。アメリカも急速に下がっている。これは多分民間が決めることであって、むしろ私が一〇〇ベーシス上がったとか下がったとかということは、多分こういうことは言っちゃいけないんだろうというふうに思いますので、むしろ健全な金利変動というものを見守っていくことが大事なのではないかと、それに対して政府としては日銀共々きちっと対応していくことが大事なのではないかというふうに考えております。
#144
○広田一君 お二人から長期金利に対する考え方のお話を伺いましたけれども、中川大臣も言っちゃいけないというふうに言っておりますが、もう平成二十年度と二十一年度についてそれぞれ財務省と内閣府では長期金利の想定金利を発表されているんですよ。それでは、その数字をおっしゃっていただいて、それがどうしてこの数字になると予測しているのか、御説明いただきたいと思います。
#145
○政府参考人(齋藤潤君) 内閣府の試算によりますと、平成二十年度につきましては長期金利は一・五%、それから二十一年度につきましては一・一%程度というふうに見込んでおります。この数字は、経済各変数間の相互関係を考慮して作成されました計量モデルでございます経済財政モデルによって求められております。
 具体的に申し上げますと、この経済財政モデルでは、長期金利は、短期金利、物価上昇率あるいはこれらに影響を及ぼすと考えられます需給ギャップなどによって決まってくることになっております。
#146
○政府参考人(真砂靖君) 一方、予算の積算金利でございますが、二十年度二%、二十一年度二%というふうに積算金利を置いております。これは、予算編成時におきます一定期間の実勢金利の水準、これを見ていく。一方では、国債の利払いに予算の不足を来すということがあってはならないものですから、十分な予算措置を講じておく必要があるということを総合的に判断して決定したものでございます。
#147
○広田一君 総理、二人の答弁者とももっともらしいことをおっしゃっているわけでございますけれども、どちらが正しいんでしょうか。私たちは長期金利を考えるときにどちらを信用して議論したらよろしいんでしょうか。総理、お答え願えればと思います。
#148
○国務大臣(与謝野馨君) 政府や日銀が長期金利の水準を決定できるのかといえばそんなことはなくて、やはり長期金利そのものは市場実勢によって決まってくるというのが実情じゃないでしょうか。短期金利については日銀が誘導目標なんかを決めてやることはできますけど、長期金利というのは各国とも政府がコントロールできない、あるいは中央銀行がコントロールできないものであるというふうに我々は認識をしております。
#149
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 広田先生は、これは基本的に今、内閣府といわゆる大蔵というか財務省の違うところはいかがなものかという御意見なんだと思いますが、そもそも金利を立てるときのこの両省というかあれにおける立場が全然違うんだと思うんですね。財務省は基本的には予算をきちんと執行する立場にあって、国債の利払いを払うのは内閣府じゃありません、財務省が払いますんで、多めにある程度きちんと余裕を持っておかないと不測の事態に対応できないという立場。傍ら、経済成長をいろいろ考える立場におります方は、基本的に、先ほど与謝野大臣の答弁がありましたように、国際的ないわゆる長期金利のマーケットを勘案しつつという、これまた物すごく、かなり勘に頼らなくちゃいけない部分も多いところですけれども、そういったものの部分でやっていかなければならぬという、それで一・何%とある程度差が出てくるというのはやむを得ないと思っております。
#150
○広田一君 総理はそれぞれの立場が違うというふうにおっしゃっておりますけれども、しかも国債の金利はマーケットで決まる、これも私も理解をできます。しかしながら、やっぱり正確ないわゆるデータの下で長期金利はどうなるのかという想定は、私はしっかりとやっていかなければいけない作業だろうというふうに思います。
 特に、平成二十一年度の本予算になるんですけれども、財務省は長期金利を二%、そして与謝野さんのところは、いろいろ前提ありますけれども、一・一から一・〇に想定しているわけでございます。平成二十年の平均が一・五%でございますので、中川大臣の方は今から〇・五%上がるというふうに考えられている。与謝野さんはこれから〇・五%下がると考えられている。この主要経済閣僚が長期金利を見る見方が百八十度違うんです。ちょっとした違いだったら私も縦割り行政ということで容認できますけれども、これほど差があると、私は、もう容認を超えて摩訶不思議な話になってしまいますので、是非麻生総理のリーダーシップでこの数字を調整していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#151
○国務大臣(中川昭一君) 今御指摘のように、十年物の金利の積算は財務省としては二・〇%と見ておりますけれども、今総理からも御答弁がございましたように、我々としての立場というのは必ずしも内閣府とこれ立場が違いますので、これが内閣不一致とかなんとか……(発言する者あり)いやいや、内閣不一致とか言われると非常に困っちゃうんですけれども、だから、どれぐらいの金利を見込むかというのはこれは分からないですね。だから、これ分からない中で一応見積もっているわけでございますから、当たったとか当たらないとか内閣府と財務省が違うとか言われても、これは申し訳ないですけれども非常に困っちゃう話でございまして、是非よろしく御理解いただきたいと思います。
#152
○国務大臣(与謝野馨君) 内閣府はあらかじめ一・一%という金利を使ったわけではないんです。内閣府の試算では、長期金利をあらかじめ設定して物事を計算したわけではなくて、マクロ計量モデルを用いて推計を行った結果、長期金利が算出される仕組みになっていると、そういうことでございます。(発言する者あり)はい。いや、ですから……
#153
○委員長(溝手顕正君) 質問者に答えてください。
#154
○国務大臣(与謝野馨君) 計算の結果一・一というのが出てきたと、こういうことでございます。
#155
○広田一君 中川大臣から分からないとか困っちゃうというふうに言われても、こっちの方が困ってしまうんですね。しかも、この国債の利払い費というのは少ない数じゃないんですよ。平成十九年度も当初予算八兆八千億も発行しているわけでございますよね。非常に我が国の予算の中においても相当のボリュームを占めているわけでございまして、それを分からない、困っちゃうで決められたら、これは国民の皆さんはいかがなものかというふうに思うわけでございまして、そう考えますと、やはり例えばこの金利の差によってどのような予算の差額が出るかと申し上げますと、平成二十一年度の予算ですと、二・〇%と一・一、一・〇だと財務省の試算を基にして国会図書館で推計してもらうと一兆四千億円以上の差が出てくるんですよ。これというのは私は問題だというふうに思っております。
 せっかくお二人隣で並んでいるわけでございますので、是非、長期金利について分からないということではなくて、政府としてはこういうふうに想定をしておりますというふうに統一的な数字をお示ししていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#156
○国務大臣(中川昭一君) いや、ちょっと、まさに御指摘のように、分からないから困っちゃうという言い方はちょっと無責任だったと思いますけれども、マーケットの動きによって、さっき政府側からも話がありましたように、物価連動国債とかいろんなマーケット、実は御承知のとおり発行できなかったんですね。こういう状況もあるわけでございますから、非常に今から二十一年度どれぐらいの金利で国債が発行できるかというのは正直言って分からないというのが、もうこれは御承知のとおりだと思いますけれども、そういう中できちっと財政規律も見ながらやっていかなければいけないということはもう御指摘のとおりだと思います。
#157
○広田一君 分からない中で毎年毎年一兆円を超える不用額が生じているわけでございます。これを本来国債の償還に充てるんだったらまだしも、実は政府の皆さん、この不用額を一次補正の財源に充てるとか国税収入の不足額に充てるとかしているわけです。これ言ってしまえば隠し予備費、やみ予備費というふうに言われてもしようがないんですね。あらかじめ多めに見積もっておいてそれで年度末でつじつまを合わせる、補正予算の財源にする。やはり私はそういったやり方というのはよろしくないというふうに思いますので、この不用額が生じたときの使い方について明確なルールを私は作るべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
#158
○国務大臣(中川昭一君) 万が一、広田委員がおっしゃるようなことがあったら、それはいけないと思いますので、そういうことはしちゃいけないというふうに思います。
#159
○広田一君 非常に前向きな御答弁をいただきました。これは、実際、一次補正、そのように使っておるのはこれ事実でございますので、是非とも明確なルールを作っていただきたい。そのようにするというふうにお答えなので、是非よろしくお願いをしたいというふうに思っているところでございます。
 こういう、ちょっと国債の利払い費と長期金利のお話をさせてもらいましたけれども、財政規律というものを考えたときに、やっぱり一番いけないのは予算の無駄遣いだというふうに思っております。そして、それと同時に良くないのが、使いもしない予算を計上して、明確な根拠もないまま、しかもそれを予算計上する、こういったやり方はおかしいということが今回の国債の利払い費で分かったわけでございますので、適正な予算執行というものをお願いしたいと、こういうふうに思うところでございます。
 それでは、次に行きたいと思います。
 金子大臣、この二次補正の目玉の一つが高速道路料金の引下げでございます。これ、五千億円投じて実施するということでございますけれども、その内容について御説明をいただきたいと思います。
#160
○国務大臣(金子一義君) 中身でございますが、地方で大いに使っていただくために、土曜日、日曜日、祝日、これについては千円、それから平日は物流を中心としまして、平日、貨物を中心ではございますけれども、三割ということで物流コストを下げさせていただく。こういう祝日、休日については地方部大いに現在あるものを使っていただく、あるいは平日は物流コストを下げさせていただくということを念頭に置いて引下げをさせていただく次第であります。
#161
○広田一君 土日千円、平日三割というふうなのが主な柱というふうに思いますけれども、こういったお話を聞けば聞くほど、やはり民主党の高速道路無料化政策にどんどんどんどん政府の皆さんが近づいていると、こういうふうに思うわけでございますが。
 金子大臣、そうしたら具体的に、今回の引下げによって高速道路利用台数がどれぐらい増加するのか、そしてそれに伴って観光とか流通とか経済波及効果がどの程度生じるのか、お答えをいただきたいと思います。
#162
○政府参考人(金井道夫君) 高速道路料金引下げの効果でございますが、休日の上限料金千円につきましては、今まで同等の施策を行ったことがありませんもので詳細なデータはございませんが、先日、高速会社の方でアンケートをさせていただきました。その結果、より遠くまで利用したいという人が全体の五七%、それから日帰り旅行の回数でございますが、今まで年間が七・七回平均でございましたが、十・六回に増加、宿泊旅行が二・八回から三・五回に増加、その他の効果があるというふうなアンケート結果になっております。
 また、平日の三割引きでございますが、先ほど大臣からもありましたとおり、物流コストの引下げということが主なねらいでございますが、約半数の物流事業者が、アンケートには、高速道路の利用回数、利用距離とも増えるとしております。また、八割の事業者が経費削減に効果がありと言っておりますし、八割の事業者がドライバーの負担軽減にも効果があるというような結果をいただいております。
 このような結果を基に、現在一月十六日からパブリックコメントをやらせていただいておりますが、その結果を踏まえて正式な引下げ内容を決めて、併せて効果を正式に算定をさせていただければと思っております。
#163
○広田一君 そうすると、利用は増えるんだろうということでございますけれども、定額給付金のときの議論になったように、実際GDPをどれぐらい押し上げるのかというふうな定量的な、具体的な数字というものは持っていないという理解でよろしいんでしょうか。
#164
○政府参考人(金井道夫君) 先ほども申し上げましたとおり、詳細な効果についてはアンケートそれからパブリックコメントを基にはじかせていただいておりますが、例えば先ほどの観光が増加するということに関して、観光の増加する回数と、それに観光に関する原単位というものがございますので、そういったものを計算いたしますと、二年間で観光消費額の増加、約七千億から八千億ぐらい出るのかなと思っております。それから、物流の関係につきましても、物流の効率化その他で物流コストの縮減ということで、二年間約二千億ぐらいの効果があると思っておりますが、これ今アンケートに基づく結果でございますので、これから精査をさせていただければと思っております。
#165
○広田一君 非常にアンケートで何千億という経済波及効果があるというふうなことでございますけれども、是非精査をしていただきたいというふうに思います。
 ただ、その一方で、高速道路料金引下げ、これ、私たちもそうなんですけれども、反対する自動車ユーザーはおりません。しかしながら、その一方で悪影響を受ける交通機関も出てまいります。例えばJRを始めとする鉄道会社であるとか、私のいる四国でいえばフェリー会社であるとか、こういったようなところがマイナスの影響が出ると予測されますけれども、金子大臣はこういった交通機関にどのような影響が出ると考えられているのか、また事前に意見聴取などしたのか、お伺いしたいと思います。
#166
○国務大臣(金子一義君) 自動車についてというのでありますけれども、自動車は大体走る距離が三百キロまでが八割、それから鉄道でありますけれども、三百キロから七百五十キロまでが五割、そこから先になりますと今度は航空機という、大きな距離でそれぞれの役割があるという状況でありますので、今回どこまで行っても千円というのは、大きな一つ投げかけにはなりますけれども、全体的な影響としては直接的にはすぐないだろうと。ただ、長距離性というのを取っ払いますものですから、それなりの道路、鉄道、航空、各分野についてお互いに刺激し合う、料金の引き下げるという意味での刺激効果、距離という概念を取ってしまいますので、長い意味では影響が出てくるだろうと思います。
 その上で、委員、四国でありますけれども、四国の皆様方からは、フェリーに対する影響というものをどう考えるんだということで既にお話も伺っております。こういうものに対しましては、やっぱり我々も全く無視するわけにもいきません。いろいろなことを考えなければいけないということで、今御審議いただいている第二次補正予算で四億円を計上しまして、フェリーの運送コストの削減に対するハード、ソフト支援、省エネ化に対する支援等々をこの第二次補正に盛り込んでおりますけれども、更なる影響というのは実施の中でまた考えてまいりたいと思っております。
#167
○広田一君 長い目とか互いに刺激し合ってというふうなお話がございましたけれども、現場はそういったような感じで受け止めているのかなというふうにも思います。きちっとした意見聴取をして、やはりこれは国策で高速道路料金引下げをするわけでございますので、やはりそこから、それに伴うマイナスの影響については是非とも国の責任できちっとした対策を講じていただきたいと、このように要請をさせていただきたいと思います。
 その上で、今回の高速道路料金引下げにつきましては、当初予算で既に二・五兆円の計上がされております。先ほど金子大臣の御説明にあった引下げ内容ですと、私は補正の追加五千億円がなくてもこの当初予算の二・五兆円の範囲内で実施可能だというふうに思いますけれども、可能か可能でないか、お答えをいただきたいと思います。
#168
○国務大臣(金子一義君) 我々、この補正に入って今御審議いただいている五千億、これを今度の生活対策として、地域の経済を緊急に活性する観点から、当面二年間の引下げをさせていただくための財源というふうに整理させていただいておりました。
 今委員御指摘になりました点、二兆五千億の点だと思いますけれども、これは高速道路、こういうネットワーク整備全体の進展をしていくのに含めて、併せて中長期的に取り組んでいくという、もっともっと具体的に言わせていただくとすれば、地方部で高速道路の交通容量に余裕がある一方、並行する一般道路では混雑が生じているので高速道路への利用転換を図るですとか、あるいは、大都市部では慢性的な渋滞が発生しており、環状線への迂回誘導を図るというような、ある意味中期的な対策として使わせていただきたいということで整理をしております。
 そういう意味で、重ねて申し上げますけれども、今度の補正に盛り込まれております五千億で当面二年間の道路引下げ財源とさせていただきたいという整理をしております。
#169
○広田一君 私もその整理は理解をしております。この五千億円は、金子大臣のお立場だと緊急性、そして二兆五千億円は、五千億円はスマートインターチェンジなんかを造ったり、そして残りの二兆円で十年間一割減らしていくというふうな計算だというふうに思っていますけれども、私はそういった整理は分かるんですけれども、しかしながら、実際面として、この二兆円を使うことによって今回の金子大臣がおっしゃった高速道路料金の引下げは可能なんです、理論的にも実際的にも。
 中川大臣、この当初予算の二・五兆円で実施可能なのに、この財政難の中、あえてとらの子の財政投融資の埋蔵金五千億円を使って補正する理由は一体何なんでしょうか。
#170
○国務大臣(中川昭一君) これは、総理が強く訴えております七十五兆円の緊急対策の一環としてやはり高速道路料金の引下げ等々含めてやっていくということで、御地元の高知、私の北海道も含めて非常にこれが経済効果があるということで、是非これを必要な措置だと思ってやっているわけでございます。
#171
○広田一君 逆に聞きますけれども、この五千億円がなければ緊急対策はできないんでしょうか。
#172
○国務大臣(中川昭一君) いやこれは、じゃやめたらいいのかという御議論になっちゃうんですけれども、必要だと思ってやらせていただいているわけでございます。
#173
○広田一君 私が申し上げたいのは、この内容ですと、繰り返しになりますが、当初予算の二兆円でできるんです。しかしながら、あえてとらの子の埋蔵金を使って五千億円追加して高速道路料金引き下げるという、この問題意識は私も共有をいたします。
 そうであるとするならば、百年に一度の危機、これを全治三年を目指して取り組むというのであれば、当初と補正を合わせて約三兆円使ってこの二年、三年間で何ができるのかと。こういうふうな観点に立って、もっと大胆な高速道路料金引下げというものを検討すべきではないかなというふうに思いますけれども、総理、いかがでしょうか。
#174
○国務大臣(金子一義君) 委員、御趣旨は限りなき無料化に近づけろということを念頭に御質問されているとそんたくをいたしますけれども、やっぱり高速道路、利用者に、受益者に負担をしていただく。しかも、一度これ引き下げていけば長期的に、そう簡単にまた元に戻すというわけには正直言っていきません。したがいまして、やっぱり高速道路のない地域、高速道路を使わない人、そういうものに、今ある高速道路の借金、今ある高速道路の管理費、それを使わない人、高速道路のない地域の人に負担させるというのは、やっぱりこれは、我々今、国全体の財源が厳しいときでありますから、受益者にそれなりの、利便者にそれなりの負担をしていただきたいと、そういう意味で五千億を二年間使わしていただくという整理をさしていただいているところであります。
#175
○広田一君 総理。
#176
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的にはいわゆる無料化という話を言っておられますけれども、これで大体毎年たしか二兆円だったと思いますけれども、いわゆる料金収入がなくなるということになるんだと思いますが、その結果、いわゆる債務の償還が三十兆でしたかね、今たまっているのが。たしか、それで毎年一・六兆円で割っているんだと思いましたんで、維持管理含めてそういったものが約二兆円税金に回ってくるだけということになるんだと。それから先は金子大臣の申し上げたとおりなんです。
 ただ、傍ら、今のこれを考えましたときは、特にガソリン代がやたら高いときにこの話が始まったと記憶をいたします。当時はガソリンがリッター百六十円だ、七十円だと言っております。今は百円切ったところも出てくる時代なんで、少し場所によって、地域によって大分状況は違っておりますが、総じて安くなってきておりますんで、そういった状況で少し変わってきているなとは思いますが、しかし、少なくとも料金を下げたりいたしました瀬戸大橋の例を見れば、あのときだけで約三割増えております。そういう意味ではそれなりの効果はあるんだと、私どももそう思っておりますが、傍ら、丸々ゼロにするというのに関しましては、税財源の収入等々、またこれまでの高速道路が全くないところの方にも払っていただくなどなどいろいろ問題点があろうと、私どもはそう思っております。
#177
○広田一君 御答弁をいただきましたけれども、この料金引下げによって様々な波及効果等考えられます。この当初予算と補正、これまだ正式な決定をしておりません。大臣の同意も出ておりませんので、こういうことを踏まえますと、更なる引下げ内容を検討していってもらいたいと、このことを強く訴えまして、私の質問を終了したいと思います。
 どうもありがとうございました。
#178
○委員長(溝手顕正君) 以上で森ゆうこ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#179
○委員長(溝手顕正君) 次に、南野知惠子君の質疑を行います。南野知惠子君。
#180
○南野知惠子君 自由民主党の南野でございます。
 総理に初めて質問させていただく立場でございますが、御就任後の未曾有の経済危機の中で大変なかじ取りを、外務関係にも御努力をいただきながら、しかもいろいろな問題点について自然体で適応していきながら苦難を乗り越えておられることに敬意を表します。
   〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕
 国会における政策の決定につきましても迅速な対応を図ることが求められているところでございますけれども、やっと今日、二次補正予算の締めくくり質疑を行うことができました。その問題について、これを契機に、国民の生活に総理がおっしゃられるような安心、活力が見られて、少しでも心の安らぎ、そしてこの補正に感じてもらえればうれしいというふうに思っておりますけれども、総理の思いをお聞かせいただきたいと思います。
#181
○内閣総理大臣(麻生太郎君) やはり今、国民の最大の関心事、景気対策、それに関連いたします雇用、また安心、安全、その基本は多分景気というものにあるんだと存じます。この景気がある程度きちんとしたものにならない限りは、雇用の面も、またいろいろなその他、生活、すべてここに掛かっていると思っておりますので、景気対策、経済対策が一番だと思っております。
 したがって、一次補正、二次補正、本予算、二十一年度、この分を切れ目なく是非実行させていただくということが最大の景気対策になると、私どもはそう思っております。やっぱりこの切れ目なくやるというところが一番日本経済の回復にとって大事と思っております。
 したがいまして、あの年末はやはり資金繰りというのを、個別の企業の資金繰りというのにかなり集中したと思いますが、これは基本的には、中小・小規模企業が倒産をするということはそれだけ失業が増えるということを意味します。したがって、雇用対策の面からも、中小・小規模企業の雇用対策というものを観点に置いた資金繰り対策というのが最も私どもとしては精力を注いだところだと思っております。
 おかげさまで一次補正、無事うまく二階大臣のところでやらせていただきましたけれども、それ以後、我々は更に今後のことを考えますと、先ほど中川大臣からも御答弁があっておりました、国際金融を見ますと、ロイヤルバンク・オブ・スコットランドなどという大きなところが、我々の時代じゃ考えられない大きなところが危ないという話になってきますと、これは更に波及効果がこっちに出たときはどうするということを考えておく必要が我々にはあります。
 したがって、七十五兆円、総額、一次、二次、本予算と。我々としては七十五兆円の経済対策というのを織り込んで今審議をしていただきたいといってお願いをしているところでありますけれども、こういったものをきちんとやることによってやっぱり生活者の安心、中小企業のいわゆる経営の安定化、そしてやっぱり地方というものの底力の発揮というものの三つができないとなかなか日本の経済というものが元気を取り戻してこないんだと、私はそう思っております。
 したがって、今回、いよいよ締めくくり総括まで到達できておりますけれども、是非この予算、また続きます本予算、既に提出をさせていただいております、こういった予算に関しまして御審議をいただき、その上で早急にこれを実施できるようにさせていただきたいと思っております。
#182
○南野知惠子君 ありがとうございます。総理の思いのたけをお話しいただけたのかと思いますが、この二次補正予算で本当にどんどんと皆様方の安心、活力が取り戻されることを期待しているところでございます。
 次は、やはり確定給付金について御質問させていただきたいと思います。(発言する者あり)定額給付金でございます。間違えました。
 既に何人かの方々が、今日もトップバッターが質問されておりますけれども、定額給付金は生活対策や景気対策、すなわち消費刺激策という意味があるということでございます。すべての家庭にこれは支援されるものであり、私は賛成でありますので、本当にあまねく人々にこのお金を活用していただきたいと、そういう希望でございます。
   〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕
 定額給付を待ち望んでいる声がありますが、一方、私は反対だけれどもくれるならもらうよと、そういうような変な理屈をこねている声もいっぱい聞いております。定額給付は全世帯を対象とし、住民基本台帳に記録されている者、さらにまた申請、受給者は給付対象者の属する世帯の世帯主というふうになっているのが現状であろうかと思います。
 そこで、私は、DV法の発議者、またそれによる座長を務めさせていただき、その後二回の改正を積み重ねてまいりました。
 お尋ねしたい問題でございますが、シェルターに入っておられるいわゆる苦しみに直面しているDV被害者、家を出て保護されている方々とその子供の給付金は、加害者である世帯主が受け取るのではなく、保護されている被害者の方々の手元に届いていくようにしていただきたいと、それを希望したいわけでございます。そして、この法案が通り次第、迅速にそれをなされるということ、これは大変うれしいことでありますが、本当を言えば年末に差し上げられればよかった。お正月のお年玉に差し上げられればよかった。でも、いろいろな御意見があってやっと今日に二次補正予算がなっているわけで、それはもう仕方のないことだと思っておりますけれども、家族の分までその定額給付金が加害者に支給されることは納得ができないという立場でございます。
 弱者であり、一番ニーズの高い被害者にこれがきっちりと渡されるべきだというふうに思いますが、総務大臣、お願いいたします。
#183
○国務大臣(鳩山邦夫君) 定額給付金の支給の事務を担当する大臣として、ただいまの南野先生のお話は気持ちの上で全く同じでございます。
 ただ、五千万件を超す申請があるのでありましょう。そして、市町村の事務負担の軽減という面からも徹底してシンプルな形を求めてあるいは要請をしてまいりますので、基本としては住民基本台帳に載っている方あるいは外国人登録原票に載っている方にのみ定額給付金をお支払いをするということになっております。
 先生御承知のように、平成十六年にできましたDV被害者を支援する措置でございまして、新しい居住地に住民登録をしても、そのことが加害者に伝わらないように住民票の閲覧もさせないというような支援策が取られているわけでございまして、これはすべての地方自治体に要請をしてあるいは周知徹底を図って、そういう気の毒な方々が新しい住居地で住民登録をしていただくことが何よりも望ましいわけでございます。シェルターというような場所でも、居住の実態とか居住の意思があれば住民登録はできるだろうと思いますので、DV被害者の方々にとにかくそういう形で、これは二月の十五日ぐらいまで、つまり一日が基準日ですから、十五日ぐらいまでに住民登録をしていただければ、二月一日付けで転入という扱いにできるわけでございます。
 ですから、地方自治体には十六年の支援策のことを改めて申しますし、できる限りDV被害者の方々の相談に乗って懇切丁寧に説明するように申し上げたいと思っております。
 問題は、やっぱり二重給付というのは、これはそれこそ会計検査院が問題にするような事柄になるわけですね。ですから、加害者のところに被害者や保護されているお子さんの分が行かないようにすることが何よりも大切だと思っております。ですが、そうはいいましても、新しい住居地に住民登録する勇気がないというようなケースがあるんだろう、転々としていないとという気持ちの方々がおられるんではないかと、そういうケースの場合、何かいい方法がないか。これは、今事務方とも私は徹底的に話し合っているわけでございまして、そういう一番気の毒な方、総理のおっしゃる二つの目的でいえば、まさに緊急支援が一番必要な方々に行かないという事態を何とか避ける方法はないかと検討いたしております。
 一つの方法としては、どうしても住民登録ができないというケースの場合に、この補正で成立をいたします地域活性化・生活対策臨時交付金を充てなさいと、充ててくださいという要請はできると思います。ただ、この場合は定額給付金じゃなくて別の予算の方から同額のものをもらうという形になります。
#184
○南野知惠子君 ありがとうございます。
 いろいろとお考えいただきたいんですが、二回改正させていただいた中で、地方の市町村の役場にはそういうことを担当としてくださる方がいます。そして、生活保護ももらっているわけでございますので、そういう人たちをしっかりと押さえていただいて、いろいろなアイデアを持っておられます。実際、その場でお力をいただけるようにしていただければ、その方たちがきっとやってくれるというところもございます。
 そういう意味では、児童福祉の担当の方、福祉担当の方、人権担当の方、また相談台帳というようなものもありますので、心配要らないよということの御説得が末端まで行き届くようにしていただきたい。みんなこのお金を待ち望んでいると。
 例えば、七歳、五歳、三歳という子供を連れながらシェルターに行っている人たちは、合計すれば十四万四千円にもなるんです。一人のお金の二万円だけではないということもありますので、もったいないお金を大切にニーズの高いところに使えるようにしていただきたい。これ、本当に個別的な問題でありますが、大臣の御配慮、徹底してよろしくお願いしたい、御注文させていただきたいところでございます。
 次は、製造業の派遣の全面禁止の問題について行きます。
 派遣労働につきましては様々な問題があることは理解いたしておりますが、万一不当あるいは不法な行為が見られた場合に厳正に対処していただきたいと思います。その上で、派遣労働につきましては、労働者側にとっても多様な働き方を求めるニーズがあり、日本社会において派遣労働という制度が定着しつつあるという側面は否定できないのではないでしょうか。また、派遣労働が日本における雇用の受皿となり、失業率の悪化に歯止めを掛けてきたことも考えられるのではないかと思います。
 そのような観点から、製造業の派遣をすべて禁止することにより製造業の海外逃避が生じてしまいます。いわゆる産業の空洞化が進んでしまうのでは、かえって日本の雇用が減少してしまうという可能性もあります。その結果、失業率が再び五%を超えるような状況になってしまっては元のもくあみになってしまうと考えられるわけでございます。
 厚生労働大臣は、常用雇用が基本と、その立場を一貫して主張していただいており、このことは大変重要であると思います。一方、派遣労働の在り方については、セーフティーネットをしっかりと整備しながらも様々な観点から多角的な検討を踏まえて対応すべきであると考えますが、厚生労働大臣、お答えいただきたいと思います。
#185
○国務大臣(舛添要一君) 派遣労働について様々な問題がありますが、今委員御指摘のように、現在四十六万人の方々がそういう形で雇用をなさっている。ですから、こういう方々に対する配慮もいたさないといけないわけでありまして、現在、与党でこの点について御議論をいただいているところでありますので、政府、与党連携してこの点についてきちんとお答えを出したいと思っております。
 一方、セーフティーネットの拡充でございますけれども、雇用保険制度について、非正規労働者、これまでは一年以上の雇用見込みであったのを六か月以上というふうに緩和をいたしますし、さらに契約が更新されなかった有期契約労働者に対しても、現行の一年という受給資格要件を六か月に緩和するということで、六か月以上一年未満で雇い止めされた労働者も給付の対象にいたしますんで、こういうセーフティーネットの拡充も行っておりますんで、多角的な議論を行いたいと思っております。
#186
○南野知惠子君 ありがとうございます。
 看護不足への対応でございますが、医療現場における看護師の労働環境及び人手不足は極めて深刻でございます。医療職におきましては、医師のみが不足しているわけではなく、看護師の不足で閉院するところも見られているこのごろでございます。そこで、現在の看護師の不足の状況と、さらに看護師の養成又は新人教育、離職防止、確保対策、そのようなことを厚生大臣がしていただいていると思っております。
 さらにまた、周産期医療体制については、これは救急医療体制と並び重要なものであります。安心して子供を産み育てることができる環境を整備する。これは、今行っておられる生後四か月までの全戸訪問、こんにちは赤ちゃん事業、又は妊産褥婦のケアセンターなども周産期の重要な課題となると思っておりますが、今回の妊婦健診の公費負担については十四回まで拡充が図られました。これは極めて重要なことであろうと思います。ただし、これは平成二十二年度までの暫定措置とのことでありますが、二十三年度以降はどのような対応をされるのか。
 少子対策はこれからが大切だと思います。妊婦生活と健診は必要な関係、密接な関係にあります。また、妊婦健診にとどまらず、更に子供を産み育てやすい医療体制を充実する必要があると思いますが、助産師の役割、助産師外来や院内助産所の開設、推進、支援等も含めて、よろしくお願いします、厚生労働大臣。
#187
○国務大臣(舛添要一君) まず、看護師の不足状況ですけれども、先般、墨東病院で不幸な事案が起こったときに、NICUの数はあるのに看護師さんがいないと、こういうことでございましたんで、今、私の直属の検討会を開きまして、看護の質の向上と確保に関する検討会、ここで様々な論点を検討して、私も参加して行っております。
 そういう中で、平成二十年度の不足数については、三万七千人が不足する。これは、もう委員御承知のように様々な理由がありますけれども、医療水準が非常に上がりました。ちゃんと研修受けて今からというときに、いや、とてもじゃないけど私の力じゃ足りませんというようなこともありますんで、養成力の確保ということをまず一つ。
 それから、やっぱり離職の防止。出産、育児で家庭に入られる潜在的な看護師さんって恐らく五十万以上おられる。こういう方々に戻ってきていただきたい。そして、今ちょっと申し上げましたけれども、資格取ったのにそもそも就職しない、こういう方々もおられますんで、平成二十年度よりこの新人看護師に対するモデル研修も行っておりますんで、今の、先ほど申し上げました私の直属の検討会において鋭意いい案を出したいというように思っております。
 それから、妊婦健診の公費負担でございますけれども、この二次補正予算を一日も早く成立させていただいて、五回までを十四回にするということでございますが、二十三年度以降の状況についてはそのときにまた検討いたしますが、子供を産み育てていく、その前の段階で妊娠して健診もきちっとやる、これは国の責任できちんとやる方向でございますから、鋭意その方向でやっていきたいというふうに思います。
 ちなみに、助産所の扱いでございますけれども、従来より助産所も対象としておりますんで、今回も公費負担の対象になるということを改めて明確にしたいと思っております。
 それから、助産師外来や院内助産所開設、こういうことも、正常分娩は七割まで助産師さんでいいわけですから、この助産師さんを有効に院内、院外で活用することによって医師不足の対策にもなると思いますんで、三月を目途に実はこの問題についてシンポジウムなども検討しております。そういうことで、更なる促進を図りたいと思っております。
#188
○南野知惠子君 ありがとうございます。それを実行に移していただきたいと思います。
 もう時間が迫ってまいりました。中小企業では二階先生にお話をお伺いしようと思いましたが、飛ばさせていただきます。
 科学技術立国と教育については野田大臣にお伺いしようと思っていましたが、大切なことでありますが、ちょっと飛ばさせていただきます。
 それから、学習指導要綱については文科大臣にお話しいただきたいと思っておりましたが、もう時間がなくなりましたので、日本の将来ということについて、大きな意味で、例えば野田大臣には、ノーベル賞四人、この度出されました。そういう意味では、科学技術立国として世界に冠たる日本の将来への思いについて総理に一言最後にいただきたいというふうに思います。
#189
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 科学技術というのは基本的に夢があるんだと思いますね。僕はこの夢が物すごく大事なところだと思っておりますので、この科学技術の振興というものは、これは何といっても日本再建の大きな基礎、基礎の基礎だと、私はそう思っております。
 少なくともこれまでの歴史見ても、焼け野原の中からここまで立ち上がってきたとき、もうこの科学技術に負うところが極めて大きかったのが過去六十年前の話でもありましょうし、またオイルショックの後の昭和四十八年以降を見ましても、これは間違いなく省エネ技術というものの進歩なんだと思いますので、いずれも資源のない国でありながら極めて厳しい条件下であったにもかかわらず、これまで世界第二の経済大国と言われるまでになった大きな大きな基にやっぱり科学技術というものが横たわってあった、厳然としてあった。
 私は、これは何も経済だけの話じゃなくて、今iPSの話なんかよく出てきますけれども、こういったものが大きな、いわゆる難病を解決してくれるという部分というのもこれは物すごく大きいんだと思っておりますので、これでパーキンソン病が本当に治るなんという話になりましたら、これはちょっと正直言ってすごいことになるんだと、私はそう思っておりますので、そういった意味で、科学技術の振興というのは、無限とは言いませんけれども、可能性が極めて大きなものだと思いますし、夢を与えるということにもなりますし、おかげさまでノーベル賞を四つということが一挙に出たという過去に例がないせいもあったせいか、今年はいわゆる理工系に進む人の数が増えたという話など漏れ承ると、こういったものは非常にいいことなんだと思っております。
 いずれにしても、これは日本の持っている大きな強みだと思いますので、こういったものは今後とも積極的に伸ばしてしかるべき方向だと、私自身はそう思っております。
#190
○南野知惠子君 ありがとうございました。
#191
○委員長(溝手顕正君) 以上で南野知惠子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#192
○委員長(溝手顕正君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
#193
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 まず最初に、総理にお尋ねいたします。
 世界数か国で日本の定額給付金に似たものが導入されております。台湾では一人約一万円の消費券、所得制限がなく、全人口の二千三百万人が対象で九割強が受け取ったと。台湾の業界は、世界的不況で個人消費が冷え込む中、消費券を取り込もうと、割引セールなど、あの手この手のアイデアを競っております。テレビ局の世論調査では七五%の人が経済振興に役立つと回答、台湾当局は経済成長率を〇・六六%押し上げると、このように報道されておりますが、総理の御感想をお尋ねいたしたいと思います。
#194
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、定額給付金につきましては、名前はいろいろありますけれども、これはいろいろな国々で試みをされておられるというのはもう御存じのとおりであります。今台湾の例を引かれましたけれども、たしかこれ消費券といったかな、何とかという名前だったと思いますが、そういう形でこれを実行を既にしておられるんだと思っておりますし、結構好評だと新聞に出ておったのも記憶をしております。
 これは家計に対する直接給付ということなんだと思いますが、経済に刺激を与えて国民にもやっぱりそれなりの元気を与えるということはもう間違いない事実だろうと思っております。給付金というのを待っているということは先ほど南野先生からも声があっておりましたけれども、我々も地方に行くと、いつ来るんですかと。この間、足立区役所に行かれた方も多いと思いますが、あそこでもいつという話を聞かれたと思っております。
 したがいまして、これをあとはどうやってやるかというのはいろいろそれぞれの地方自治体で研究をしておられますが、私どものところには商工関係者の方々が一緒にお見えになって、いわゆる特典付きの商品券を発行するといったような話を計画しているんだということについて、いろいろなことを元気付けるための一つの施策ですから是非という話を申し上げておりますので、こういったものを速やかにやっていくということは効果あらしめるものだと、私自身はそう思っております。
#195
○加藤修一君 ありがとうございます。
 税制関連法案の関係についても、一日も早く成立することを期待しております
 それでは、斉藤環境大臣にお尋ねいたします。
 現在策定中の緑の経済と社会変革、これは、環境・エネルギー戦略上、日本が国際経済社会で生き残る上では極めて重要な点だと私は考えております。関係省庁と緊密な連携をしながらも大胆な発想が必要であろうと。そもそもこの策定の背景と基本方針、そして大臣の御決意を伺いたいと思います。
#196
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 麻生総理の指示をいただきまして、緑の経済と社会の変革、いわゆる日本版グリーンニューディールの計画を今作っているところでございます。基本的には、今非常に厳しい経済状況の中で、日本が優位を持つ環境技術を使って景気回復を図る、新たな雇用を創出するということを目指しております。
 しかしながら、そういう短期的なことではなく、長期的に見ても、経済と環境の好循環をつくり出していくことによって理想的な、ある意味では我々が目指すべき経済構造、社会構造をつくり出していく、それの一つの言葉が低炭素社会であったり循環型社会、また自然と共生する社会であろうと、このように思っております。
 それらをつくり出していくために、一つの大きな柱が太陽光発電であったり次世代自動車であるわけですけれども、これらは環境省だけで実行できるものではありません。他省庁とよく連携をしながらこの日本版グリーンニューディールの計画を作り上げていきたいと思っておりますし、また短期的にも是非起爆剤にしていきたいと、このように決意をいたしております。
#197
○加藤修一君 ただいま関係省庁という話がございましたが、経済産業大臣、二階大臣、どうでしょうか。
#198
○国務大臣(二階俊博君) 基本的にはただいま斉藤大臣がお答えになったとおりでありますが、私ども、このような経済情勢の中ではともすれば経済全体が萎縮しがちでありますから、ただいまは我々この補正予算もお願いし、金融の面でこの緊急事態をどうしても乗り越えなくてはならないということで頑張っておりますが、私は、それだけでいいかといったらそうではなくて、やはりこれからは働く人のための仕事をつくっていかなきゃいけない、あるいはまた将来に対する展望を開いていかなくてはならない、そういうことを考えておるところでありますが、我々も、総理から御指示があって、このピンチをチャンスに切り替えていく、その気概の下に将来を見据えた産業政策をここにつくり出していかなくてはならない、関係各省と連携をしながらしっかりした対応をつくって、そして成長戦略として世に問えるものにしたいというふうに考えております。
 環境・エネルギーの分野につきましては、加藤先生、年来の主張でありまして、まだ他の人々が余りこうしたことに気が付かないようなときからずうっと主張してこられたことは私も承知をいたしておりますが、いよいよこの時期に低炭素社会実現に向けて共に努力していきたいと、こう思っております。
#199
○加藤修一君 関係省庁の連携が極めて重要でございますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、麻生総理にお伺いいたします。
 以上の緑の経済と社会変革、また我が党の太田代表は、環境・エネルギー分野で十兆円規模の社会資本投資を三年間でやるくらいの決意をしないと新しい時代は切り開けないと。さらに、先週でございますけれども、太田代表などとともに日本版緑のニューディール、グリーン産業革命への提言について総理に申入れをさせていただきました。太陽光発電や電気自動車などの成長分野で大胆にグリーンシフトを断行すべきではないでしょうか。御見解と御決意をお伺いしたいと思います。
#200
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、昔、石油の値段が上がったときに、いわゆるマスキー法案という法案がアメリカで否決されて、日本はこれを通して、結果として省エネ技術世界一というものをつくり上げたのが日本の歴史であります。
 今回も同じく、この環境の問題というのを制約ととらえるのではなくて、むしろ新たなビジネスのチャンスとしてとらえる方が、私は過去の例から見ましても、日本にはそういう技術力がありますから、そういう意味では制約ではなくてむしろ成長のチャンス、新たな雇用のチャンスもそれは生むことになり得ると、そういう具合にとらえるべきだと思っております。
 したがいまして、やっぱりある程度需要が出てこないといけませんので、今回の予算の中では、個人用の住宅施設における太陽光発電というものに関しましては導入の補助というものを創設してみましたり、また省エネとか新エネの設備投資をやろうとする企業に関しましては償却は即時償却、過去に例がありませんけれども、そういった損金導入の制度というものをつくらせていただいております。
 また、よく話題になります電気自動車、猛烈な勢いで今技術が、蓄電池の技術が進んだり、いろいろな意味でこの分野は多分ガソリンに取って代わるほどのものになってくるだろうと私ども期待をしておりますけれども、この電気自動車につきましては例の重量税を廃止などなどいろんなことをさせていただいておりますが、総じて、新たな成長戦略というものを、今、主に二階大臣のところできちんとした形の政策として成長戦略としてのものを立案ということで、環境省、いろいろ一緒になってこういったものをつくり上げていく、そういうものが新たな日本の成長産業の柱として幾つかのものをつくり上げていくというためには、いわゆる大胆な政策になっておるパッケージみたいなものをやっていかねばならぬと、私どももそう思っております。
#201
○加藤修一君 成長戦略を考える中で、やはり再生可能エネルギー、こういった分野も大きな柱の一つにしていかなければいけないなと、このように考えておりますが。
 次に、関連いたしまして、斉藤環境大臣と中曽根外務大臣にお願いしたいと思います。
 今週、ドイツで国際再生可能エネルギー機関の設立署名が予定されておりますが、日本が国際経済社会で日本の強みを生かすことや環境外交上からも加盟を積極的に検討すべきではないかと、このように思っておりますが、この加盟についてはさらに二階経済産業大臣にもお願いしたいと思います。
#202
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国際再生可能エネルギー機関、いわゆるIRENA、まさに今日、一月二十六日に会合が開かれているものと承知しております。再生可能エネルギーは、まさに二酸化炭素排出抑制という大きな目的、それからもう一つは、先ほどお話がありました日本版グリーンニューディールの柱になるべきものということで我々も大変重要な位置付け、重要な課題と認識しております。世界的にもこの持続可能な社会をつくっていくために再生可能エネルギーを大胆に導入する必要があるわけで、そういう意味で今回のこの機関は非常に大きな重要な意義を持っていると、このように認識しております。
 環境省としても、この設立総会には実務担当者を派遣しておりますけれども、今後、この機関の役割、具体的な活動内容等を十分確認した上で関係省庁とも検討していきたいと、このように考えております。
#203
○国務大臣(中曽根弘文君) この国際再生可能エネルギー機関については委員ともお話を以前させていただいたことがありますけれども、御承知のとおり、我が国は地熱とかそれから風力とかあるいは太陽光またバイオマスといった、そういう再生可能エネルギーの開発普及を非常に重視をしておるところです。
 今、斉藤環境大臣からお話ありましたけれども、今日からドイツで開催されますこの設立署名式典ですか、これには私も指示をいたしまして外務省の実務責任者を派遣をし会議に出席をさせております。
 我が国は、委員が一番よく御存じのとおり、クールアース・パートナーシップの下で、例えばインドネシアへのクールアース・プログラム・ローンということで三億ドルのローンを実施をしておりますし、また、アフリカ諸国への太陽光パネルの設置、これの支援など、こういう分野を含めて気候変動の問題に関する国際協力に積極的に取り組んでいるわけでございますが、また、議員も御出席いただきました昨年五月の横浜において開催されましたTICADW、これの環境セッションにおきましても、アフリカ各国の首脳から我が国の取組については大変高い評価とまた賛同の意が表明されたところでございます。
 これも我が国の環境外交の大変大きな成果であると考えておりますが、こういうような現在行っておりますいろんな取組、また状況等を踏まえまして、この機関に加盟するかどうかにつきましては、こういう実績を持ちます我が国の取組と整合性を取るということが非常に重要だと思っております。
 再生可能エネルギーの分野で我が国が果たすべき役割はどういうものがあるか、あるいはこの機関の活動の内容また性格、そしてこの限られた資源の有効的活用、こういった観点から検討を総合的に行っていきたいと、そういうふうに考えております。
#204
○国務大臣(二階俊博君) 経済産業省としては、太陽光発電やあるいは風力発電、再生可能エネルギーをエネルギー政策上の最重要課題として取り上げておることは御承知のとおりであります。そして、我々はこれにメタンハイドレートなんかも加えて国際的にもこれを普及していくことについても配慮しておりまして、外国の要人などにも日本の新エネルギーパークなどにもお越しをいただいております。四月の十九日に産油国そして消費国の大きな国際会議が日本で開かれますが、その際も、既に幾つかの国の閣僚から日本の新エネルギーパークを是非見学させてもらいたいという希望、申出をいただいております。
 ただいま議題になっております国際再生可能エネルギー機関、これについて参加をするかどうかでありますが、限られた人的、予算的資源ということもこれも当然考えなくてはなりませんが、この分野で特に我が国がいかなる貢献をすべきか、その役割は何か、活動の内容、範囲、性格等を十分各国とも話し合って日本の出番を考えていきたいと思っております。
 アメリカ、ロシア、サウジ、さらにカナダ等のこういう責任ある大きな国もこの機関に参加することに若干考え込んでおるようでありますから、我々はそれらの国々と、何もその国の言うとおりにするわけではありませんが、歩調を合わして対応していきたいと、このように考えておる次第であります。我が省からは小野寺国際協力室長を派遣をいたしております。
 以上です。
#205
○加藤修一君 この国際機関の加盟については、私は、個人的な見解でございますけれども、やはり日本の環境エネルギー関連産業が不利にならないように、これ避けて通れない問題ではないかなと、このように考えております。
 設立目的は世界各国への政策や技術移転のアドバイスの供与などでありますが、これはある意味ではビジネスチャンスを生むことにもつながるわけでありますので、これ、総理、積極的な検討を是非お願いしたいと思いますが。
#206
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは主にドイツがたしか主張されてこれ始まろうとしつつあるところなんですが、この式典には確かに参加をいたしますし、重要な問題の提起だと思いますが、これは実はいろんな部分で既にほかの機関でやっておられるところとかなり重なっているところもありますので、そういうところが多分サウジとかイギリスとかいろいろなところが、ヨーロッパ以外の国々がいろいろ言っておられる背景なんだと理解をしております。
 したがいまして、この分野において日本としては既に太陽光のパネル、今いろんなものが結構進んでおりますので、この分野に関しまして、我々としてもこのメリット、デメリットいろいろ勘案して検討させていただきたいと存じます。
#207
○加藤修一君 時間が参りましたので、ここで質疑を終了いたします。
#208
○委員長(溝手顕正君) 以上で加藤修一君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#209
○委員長(溝手顕正君) 次に、仁比聡平君の質疑を行います。仁比聡平君。
#210
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 深刻な非正規切り下の生活保護の活用に絞って伺います。
 まず、舛添大臣、派遣村の取組で、求職活動や再就職、生活保護決定や住まい確保にたどり着いた方の実績と大臣の受け止めをお尋ねしたいと思います。
#211
○国務大臣(舛添要一君) まず、就職の方でございますけれども、約三百人のうち百三十九人が求職登録を行いまして職業相談を実施いたしました。生活保護の方は二百七十二件の保護の決定があります。
 全力を挙げてこの生活支援、就職支援、住宅支援、こういうことをやってきたわけでございますので、一人でも多くの方々が自立をし、生活を確保していただきたいと思っております。
#212
○仁比聡平君 大臣、現場では予想をはるかに超えて、健康を損なった方々で医療相談も殺到いたしまして緊急入院も相次ぎました。職と同時に住まいを失うということがどれほど深刻かと。
 大臣は、生活と再就職にとって住まいを失うことの重みをどのようにお考えですか。
#213
○国務大臣(舛添要一君) これは大変深刻だというふうに思いますので、ハローワークにおいて特別相談窓口を十二月に開きまして、就職の支援、生活の支援、それから派遣村の方々に対しても、住み込みで就職すればすぐ住居も確保できる、こういう求職票を四千人分そろえてまいりました。
 まずは雇用保険で対応する。そして、生活保護が最後のセーフティーネットでありますので、様々な問題について今後とも積極的に取り組みたいと思っております。
#214
○仁比聡平君 大臣にもう一度、生活と再就職において住まいが持っている意味についてお尋ねをしたいと思うんですが、いかがですか。
#215
○国務大臣(舛添要一君) それは、基本的にまず再就職をして仕事をきっちり持つ必要がありますけれども、雨露をしのいできちんと生活するために住居というのは基本的に大切なものである。したがって、例えば雇用促進住宅、これも提供する。それから、各大臣にお願いして、それぞれの省庁が持っている住宅で空いているところを確保していただく、特に自治体、こういうことをお願いしてきたところでありますので、その住居の持つ重要性については十分認識し、それに基づいた政策を行っているところでございます。
#216
○仁比聡平君 施策の十分不十分の問題はあると思うんですが、一般に住居が健康で文化的な生活を送る上での重要な基盤であり、再就職活動の観点からしましても、それが失われれば、履歴書に書く住所もない、連絡場所もない、入浴や着替えも困難になるわけですね。面接も不利になるのではないかということがあります。その点での大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
#217
○国務大臣(舛添要一君) 例えばネットカフェなんかで長期におられる方、そこの住所でもって雇用保険の適用ができます。それから、今回の派遣村についても、要するに、住所がないから申請できないということではなくて、生活保護ですけれども、これはきちんと申請をし、そして、例えば住居を探すことについて生活保護費の中から敷金まで全部面倒見るわけですから、それできちんと住居を決めていただいて、その上で給付をやるということでありますから、そういう住居の面について様々な不利がないような施策を今やっているというところであります。
#218
○仁比聡平君 私は、施策の十分不十分は別として、住まいの持つ意味について、通告もしておりますし、率直に大臣にそこを伺いたいと思っているんですが。
#219
○国務大臣(舛添要一君) いや、何度も申し上げていますように、住居の確保は極めて重要であるということでございます。
#220
○仁比聡平君 私は、住まいが生存権保障の基盤として極めて重要だということが今の事態の中で明らかになっていると思うんですね。
 働いても生活していけない劣悪な労働条件でこれまで大企業の最高益を支えてきた人々が、これほど大量に職と住まいを同時に奪われ、貯金もない、無保険や多重債務に苦しみ、たとえ月給制のより安定した求人があっても、日々のお金に追われてどうしても日払の派遣から抜け出せないという方々も大勢いらっしゃいます。ここでの社会保障、中でも生活保護の役割をどのように考えていらっしゃいますか。
#221
○国務大臣(舛添要一君) まずは雇用保険制度によるセーフティーネットがあります。それから、たしか小林委員が御説明になったように、最後のとりでとして生活保護というのがあります。その中間に、それぞれを拡大してどうするか、これはいろいろ今議論をしているところでございますけれども、生活保護というのはまさに最後のとりででありますから、これはきちんと整備をして、憲法二十五条に定められたように国民の生活を守っていくということであります。
#222
○仁比聡平君 お配りしました東京都の十二月二十二日付けの通知を見ますと、失業者の路上生活化を未然に防止すべきであり、居住地を失うと再就職自立の可能性を更に狭めることになるとの立場で、単に稼働能力があることのみをもって保護しないと判断してはならないとしておりますけれども、大臣のお考えはどうでしょう。
#223
○国務大臣(舛添要一君) まさにそのとおりでありまして、厚生労働省の基本的な方針に基づいて東京都もそういう方針を決定したと思っております。
#224
○仁比聡平君 求職活動が極めて困難だということと要保護性をどう考えるか、お尋ねいたします。
#225
○国務大臣(舛添要一君) つまり、最初の質問は、一つ前の質問は、稼働能力があるかどうかということだけに限定して、そのことだけで見るんではなくて、様々な気配りをしながら細かい対応をするということでありますから、その方針を貫いていけばおのずと答えは出てくるというふうに思っております。
#226
○仁比聡平君 もう一点。
 住まいがないことが保護の妨げになるものではなくて、先ほど大臣の答弁もありましたけれども、現在地での申請を前提に敷金などが給付されることを知らせ、申請があれば法定期間内、つまり十四日間内に可否を決定する、臨時的な居どころとしてビジネスホテルやカプセルホテルも紹介するとしていますが、この点はいかがですか。
#227
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど、派遣村の方々、年末年始について行ったときに説明をしましたように、まさにそういうことをやるわけでありますから、敷金などを生活保護費から支給してこの住宅の確保に資する、それからシェルター的なものにもきちんと入れていますし、それから民間のアパートなんかの情報も十分お知らせするということで、全力を挙げて今東京都の通知に書いてあることを国としても行っていくということであります。
#228
○仁比聡平君 現実には、各地でそうした運用が徹底されずに、なお水際作戦の例が幾つもあるわけです。国の責任を尽くすとともに、都と同様の周知をすべきだと思いますが、いかがですか。
#229
○国務大臣(舛添要一君) 例えば、生活保護というのは国庫が四分の三を負担すると、基本的に国の責任において、そういう憲法二十五条で定められたこの国民の文化的で最低の生活を守っていくということでありますから、それは周知徹底したいと思っております。
#230
○仁比聡平君 最後に、総理、私は、この派遣村の取組は命をつなぎ生存権を保障する尊いものだったと思いますし、政治はここから多くの教訓を酌むべきだと思いますけれども、総理はどう受け止めていらっしゃるでしょう。
#231
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 昨年特にこの話がクローズアップをされておりますけれども、少なくとも、職を失ったプラス住居という点を今先生言っておられましたけれども、これは一番大事なところだと思っております。そういった意味で、この年越し派遣村という名前でしたっけね、年越し派遣村というのは、多くの国民に対してこの重要性、雇用問題の重要性、中には住居の問題を含めて大変だということを知らしめた点においては大きな意義があった、意義、まあ意義があった、余り安易にうなずかれると本当かなと思っちゃうんですけれども、意義という言葉が適切、まあ意義。
 政府として、これは厚生労働省のいわゆる公会堂を即時に開放させていただくなどなど急な対応をさせていただいたということを見ましても、できる限りの支援というものをさせていただいたところだと理解しておりまして、その後、仕事が、いわゆる役所が始まった後、いろいろ学校に世話するなどいろいろさせていただいたんですが、これはこういったものをやりますときに、生活保護の話とかいうんじゃなくて、住居付きでやっぱり四千人の就職ができる場所を、いわゆる住居付きというところを持っていったところも私はそれなりの、ふだんだったらそういったことありませんから、そういったところをしたところは、いろいろな意味での今後の対応というものを考えるときにいいことを学ばせてもらったんだと理解をしております。
#232
○委員長(溝手顕正君) 終わってください。
#233
○仁比聡平君 はい。
 ありがとうございました。これで終わります。
#234
○委員長(溝手顕正君) 以上で仁比聡平君の質疑は終了しました。(拍手)
    ─────────────
#235
○委員長(溝手顕正君) この際、お諮りいたします。
 委員外議員近藤正道君から、平成二十年度第二次補正予算三案及び福山哲郎君外七名提出の両修正案についての質疑のため発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#236
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認めます。
 それでは、近藤君に発言を許します。近藤正道君。
#237
○委員以外の議員(近藤正道君) 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。
 ただいま委員外発言の機会を与えていただきまして、ありがとうございました。
 最初に、政府に、総理にお尋ねをいたしたいと思います。
 政府はソマリア沖に自衛隊派遣を強行しようとしておりますが、海賊対策なら海上保安庁が対応すべきでありまして、社民党は認めることができません。なぜ自衛隊なんでしょうか。
#238
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、ソマリア沖若しくはアデン湾、アデン湾とその反対側のところですが、この海賊は、これは日本に限らず、これは国際社会にとりましても極めて脅威、これは国連でもそのようなきちんとした対応が決議案で出されておりまして、これは緊急に対応すべき課題だということは国連の安保理の決議案でも採択をされておるところ、御存じのとおりです。
 少なくとも、あそこに日本の船が年間約二千隻、一日に直しますと何隻という数になりますが、そういった船が行き来しておりまして、それは日本籍であるのはもちろんのこと、中には日本人の乗員も乗っておりますし、船員含めまして、もちろん日本の生産された物資、資源、そういったものを積んでおります。したがって、こういったものをきちんと守るということは日本国にとりまして極めて大事な政府の責任の一つだと考えております。
 海賊対策というものは、これは、一義的にはこれは海上保安庁の責務だと存じますが、少なくともソマリア沖というと、これはインド洋を渡ってかなり西の一番端のところ、ソマリアからいわゆる上に上がってイエメンやらあそこらのところなんですが、ソマリア沖の海賊対策というと、距離的なことを考えましてもこれはなかなか困難だというのは事実だと思いますので、自衛隊の活用というものを検討しているということであります。
#239
○委員以外の議員(近藤正道君) 距離ということであれば、また、今お話ありませんでしたけれども、武装の点からいえば、もう既に海上保安庁では「しきしま」、これはもうヘリコプターを二機搭載をするまさに護衛艦並みの巡視船でございますが、これで対応可能なんじゃないですか。
#240
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは海上保安庁を所管しておられる金子大臣の方が詳しいんだと思いますが、これは一隻しかたしか保有していないと記憶をいたします、一隻しか。したがって、これは補給艦もないし、事実、補給を受ける機能も持っていなかったと記憶をいたしますので、我々としては、これは長期間あそこということになりますと、補給というものを考えましても効率を考えましてもなかなか巡視船で対応できる距離ではないと、そう理解しております。
#241
○委員以外の議員(近藤正道君) まず、海上保安庁で実際対応してみたらどうなんですか。それをしないでなぜ自衛隊になるのか、それが全く分からない。
 本当のねらいは、これは海外のマスコミも言っておりますけれども、アメリカの第五艦隊、これが中心となって行っております多国籍軍、ここにとにかく自衛隊を送り込みたいと、そこに本当のねらいがあるんじゃないですか。どうですか。
#242
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 全然見解を異にしていると思っております。
 我々は、国民の財産、生命というものを守るというのが大事な大事な政府の仕事だと思っております。そうやってまず出してみて駄目だったらまたほかのを出せとか、そういう話ですかね、これは。もう少し、今喫緊の課題として世界中がここに中国もいろいろ艦船を送ったり、韓国も新たに送ろうとしてみたり、多くの国々が海賊相手に頑張ろうとしているところでありまして、我々はそういった状況下にあって日本の対応というのは極めて明確な方向を出してしかるべき、それは当然だと、私はそう思っております。
#243
○委員以外の議員(近藤正道君) 海外のマスコミは、やっぱり多国籍軍への参加、この側面もあるんではないか。そういうことになりますと、まさに集団的自衛権の行使の問題と背中合わせの問題が出てくるわけでありまして、大変私どもとしてはやっぱり慎重に考えざるを得ない。国民の生命、財産であれば、第一義的に海上保安庁でやるべきだ。そうではなくて自衛隊を使った新法などということになれば、まさに海外派兵恒久化の私は地ならしになる、そういう危険性もある、社民党は断固反対をしたいと、こういうふうに申し上げておきたいと思います。
#244
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 反対なさるのは御自由なんだと存じますが、ちょっと混線しておられると思いますが、海賊相手に集団自衛権って言葉は不適切です。
#245
○委員以外の議員(近藤正道君) 社民党の労働者保護法制の三本柱、これ、パネルに書いたとおりでございますけれども、(資料提示)製造業現場で今、先ほども議論ありましたけれども、派遣切り、猛烈な勢い、スピード、規模で行われているわけでございます。
 そこで、担当大臣の舛添大臣、この間、私見と断りながら再三にわたって製造業派遣は好ましくないと、こういう発言をされております。舛添大臣、改めて、なぜ製造業派遣は好ましくないとおっしゃるんですか。
#246
○国務大臣(舛添要一君) 常用雇用が基本であるべきである、そして今様々な問題が製造業の派遣の現場で起こっている、そういうことを踏まえてきちんと議論をしないといけない時期に来ている。しかしながら、四十六万人の方がそこで働いている、これらの方々の雇用ということも考えないといけない。したがって、与党で今プロジェクトチームをつくり検討を重ねておりますし、この労働者派遣法の改正案というのも我々が出しております。片一方で、雇用保険に基づくセーフティーネットの拡充ということも行っている次第でございます。
#247
○委員以外の議員(近藤正道君) いろいろ総合的におっしゃりますけれども、労働者派遣、これが製造業では好ましくない、やめるべきだと、この真意を聞いているんです。どうぞ。
#248
○国務大臣(舛添要一君) 労働者の技能がアップしていく、そういうことのためにはそこに定着して常用雇用をしてスキルアップを図っていく、それが日本全体の製造業の力を高めることになるわけですから、いわゆる登録型とか日雇というこの派遣の形は好ましくないと。それから、生活という観点から見ても、派遣先、派遣元、そして労働者、この関係から見ても、やはり恒産なければ恒心なしと、これは常に私が申し上げていることで、そういう意味でも必ずしも好ましいとは言えないということを一貫して申し上げている次第でございます。
#249
○委員以外の議員(近藤正道君) 派遣切りだとか請負切りに対して派遣先の指針、請負発注者ガイドライン、これが作られておりますけれども、全く無力、役に立っておりません。せめて、その指針だとかあるいはガイドラインの中核部分あるいは中心部分は、この際、法律に格上げして実効性を図ったらどうか。せめて解雇予告手当、これぐらいは派遣先だとか発注者が派遣元、請負会社と共同、連帯をして、そして労働者にその場合には支払っていく、そういう制度をつくることができないんでしょうか。
#250
○国務大臣(舛添要一君) まさにその制度を指針に基づいて指導をしているところでございます。
#251
○委員以外の議員(近藤正道君) 指針では実効性がない、指針では実効性がないと、法律に格上げできないか、中心部分についてはそういうことができないかという質問です。どうぞ。
#252
○国務大臣(舛添要一君) その点も含めて今与党PTで精力的に検討しているところでございます。
#253
○委員長(溝手顕正君) 近藤正道君、そろそろおまとめいただきたいと思います。
#254
○委員以外の議員(近藤正道君) 社民党は、ヒューマン・ニューディール、いのちと緑の公共事業を訴えております。第二次補正も、これはこの次の本予算もそうでありますけれども、自然エネルギーの振興を図って、この中から雇用をつくり出すと、こういう発想が極めて二次補正でも弱い。ここはもう、まさにグリーンニューディール、アメリカ、ヨーロッパはみんなそうでありますけれども、こういう視点をもっと前面に出して、自然エネルギーを戦略産業にちゃんと位置付ける、そして化石燃料から自然エネルギーに転換させる、そういう視点が非常に弱いというふうに私は思えてならないんですが、いかがでしょうか。総理。
#255
○委員長(溝手顕正君) 二階経済産業大臣。(発言する者あり)違うんです。私が一任を受けているんです。調整じゃないですよ。
#256
○国務大臣(二階俊博君) 委員長の御指名によってちょっと答弁させていただきます。
 再生可能エネルギーに関する分野は、我が国の国際的にも強みとする分野であると同時に、今後の成長が期待される市場であります。したがって、今後、関係省庁と十分連携しながら、先ほど来話題になっております成長戦略を策定する際にこれを着実に実行できるように対応したいと考えております。
#257
○委員長(溝手顕正君) 終わってください。
#258
○委員以外の議員(近藤正道君) はい。最後の質問になります。
#259
○委員長(溝手顕正君) 質問はありません。駄目です。
#260
○委員以外の議員(近藤正道君) 質問といいますか、まとめになりますけれども……(発言する者あり)はい、終わり、終わり、質問ではありません。二兆円の定額給付金とそして消費税の増額、これだけやっぱり反対が多い、問題点も噴出をしている、こういう制度はやっぱりやめるべきだ、撤回をすべきだ、撤回する勇気を持つべきだ、そのことを申し上げまして、質問を終わります。
 以上でございます。どうもありがとうございました。
#261
○委員長(溝手顕正君) 以上で近藤正道君の質疑は終了しました。(拍手)
    ─────────────
#262
○委員長(溝手顕正君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
#263
○荒井広幸君 改革クラブの荒井でございます。
 今最後に定額給付金になりましたので、定額給付金のところからお話をさせていただきたいと思います。
 この予算委員会で足立区に参りました。そこで、近藤やよいさんという女性の区長さんでございますけれども、区も入って各自治団体の対応と知恵比べだと、同時にお一人お一人のどういう対応をいただくかと、そういったところを組み合わせた対応をしていくと、こういう意欲的なお話でございました。
 官房長官、定額給付金をやめるべきだと、こういうお話も今日の締め総でもありましたが、しかし一方では八割の方は受け取りますと、こうおっしゃっていらっしゃるんですね。この背景あるいはこうした理由、どのようにお考えになりますか。
#264
○国務大臣(河村建夫君) 御指摘の定額給付金についてのねらいというのは、御案内のように、まさに生活支援という面とそれから消費を増やす経済効果と、こういう二面を持っているということ、まさに生活対策における重要な施策と位置付けられておることは御承知のとおりであります。
 今御指摘のように、八〇%ぐらいの方がこれを受け取りたいと、こういう調査結果もあるということでございます。これについては、現下の非常に経済情勢の厳しい、また世界もこういう状況の中で、国民の間、皆さんの間にもこの定額給付金の意図といいますか、ねらい、そういうものが次第に理解をされてきたんではないかと思います。
 また、総務省の中の定額給付金実施本部におきましても、最近は、いつ出るのか、絶対やめないでほしい、あるいは早く実施してほしいと、こういう声が圧倒的に多くなったと、こういうふうに聞いておるわけでございまして、そういうことから考えましても、さらに政府としても定額給付金の意義、目的について国民の皆さんには更に分かりやすく、御理解をいただけるように一層努力していく必要があって、それによって経済の持続的成長を促していく、このことが非常に大事で、努力していかなきゃいかぬと、このように感じておるところであります。
#265
○荒井広幸君 総務省の政府参考人にお尋ねしますが、約一千八百の自治団体でどのような使い方をしたいとか、そういう実例で問い合わせがあったかと思いますが、幾つか紹介してください。
#266
○委員長(溝手顕正君) 簡潔にお願いします。
#267
○政府参考人(岡崎浩巳君) 今のようなもの、正確な団体数は把握しておりませんけれども、例えば消費拡大のためにプレミアム付きの商品券を出すというところもだんだん増えてまいりまして、長崎県の佐世保市のほかに福井の越前市、鳥取市、網走市その他でお話を聞いております。それから、寄附を募っていろんな施策に活用しようというのも、足立区や大阪の箕面市などでそういう考えを発表いたしております。
 現在、そういう地域の取組事例について調査をしておりまして、判明次第、今後すべての市町村にも周知をしてまいりたいと考えております。
#268
○荒井広幸君 お手元に、国民の皆さんに御提案したいということで、温かいお金に、例えば寄附文化の第一歩にもなる、あなたが決める定額給付金ということで、このように寄附をしていただくと都道府県とか社会福祉、自分と社会との関係で新たな価値観が生まれる。こういったことで、そのお気持ちにこたえて控除、税金を簡単に言えばまけると、こういう仕組みもあることを国民の皆さんにもお訴えをして、選択していただきたいと思います。
 さて総理、そういう意味でいかがでございましょうか。総理がずっとおっしゃってきたように、生活支援の意味があり、そして景気対策の意味もある。さらには温かいお金の流れと、こういうこともできる。総理として、もう一度この定額給付金についてお考えをお聞かせください。
#269
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、荒井先生から御指摘のあったとおりでして、これは家計への緊急支援という面と、そして消費を増やす経済効果と両方申し上げてきたと思いますが、これは消費拡大の面から申し上げていただければ、今言われたような例、一つのこれは寄附文化というのはなかなか日本に根付いていない。これは税制の問題もあるんですが、寄附文化というのは欧米先進国に比べて定着していないものの一つと理解をしております。
 したがいまして、今回、これは個人的には御自分で決められる話だと存じますが、今言われましたように、こういうのがあるんだということで、各市町村でこういったアイデアもあります、商品券を渡してという商店街の話もありましたし、また寄附としてこういうのをしていただければこれだけたまるとこれができますとか、これは各町各村によっていろいろアイデアが出されるところだと思っておりますが、いずれにいたしましても、寄附文化という言葉を使われましたけれども、こういった観点というのは余りこれまで検討されていなかった部分だと思いますので、私としては適切なアイデアの一つかと存じます。
#270
○荒井広幸君 総理、恐らく採決ということになって結論が決まってきますと、大きく全国で、私の町でもっと早くできないのかと町村ごとの一つの比較というのが生まれる。そして、自分の心の表し方もあれば、市町村と一緒になって生活支援や地域おこしや寄附を含めてみんなで助け合うという気持ちが起きてくる。大きな効果を私たちは生むと思います。改革クラブは定額給付金に賛成をいたします。
 そして、外務大臣にお尋ねをいたしますが、こういった考え方を含めて仕組みもまた世界に発信する日本の大きな政治力であり、文化であり、考え方です。そのときに、アメリカの国務省に行きますと、世界の条約国とすべての国の旗が並んでいるんですね。世界のアメリカだということをこの間改めて痛感しました。外務省に行くと何にもありません。いかがでしょう。日本人の心と、世界と一緒に歩む日本の国民と政府のこの心を表した、正面玄関に条約締結国の国旗を敬意を払いながらそれを張る。いかがでございます。
#271
○国務大臣(中曽根弘文君) 他国を尊重し国旗にも敬意を払うということは、大変大事なことであることは言うまでもございません。
 御指摘の点でございますが、外務省といたしましては、今までも外国の国公賓等賓客がお見えの際には街頭に国旗を掲揚したり、あるいは国際会議の場などで国旗を設置したりしておるところでございますが、委員がおっしゃいました外務省の正面玄関にということですが、御案内のとおり、日本の外務省の玄関は非常に、私、国務省の玄関はまだ行ったことないんですが、狭くて、実は検討してみました。ただ、百九十三か国の国旗をあそこに並べるというのはちょっと今のところ無理があるんじゃないかと、そういうふうに思っているところでございますが、私たちとしては、日本の外務省に外国の賓客等が見えたときに、我が国がやはり世界全体の平和とか繁栄を考えていると、そういう基本的なスタンスがやはりもう入口で分かるようなことも大切だと思っておりまして、今後もそういうような基本的な考えの下にどういうことができるか検討していきたいと思います。外に立てるとなると、ポールも立てて、揚げ降ろしとかいろいろまた問題もあろうかと思いますが、よく検討してみたいとは思っております。
#272
○委員長(溝手顕正君) 荒井さん、これで時間も来ましたので締めくくりをしてください。最後にしてください。
#273
○荒井広幸君 それでは、締めくくりということでございますが、本日、締めくくりの総括に与野党の皆さんの御見識で今日になったということに敬意を表する次第でございます。
 スピードということも非常に必要でございます。対立ということも必要ですが、やはり先ほどの、自治団体では例えばこの給付金の場合、どのように一人一人の心を表していただくか、同時に自治団体もどうお手伝いできるか。恐らく、国会、各政党考えているよりも、各自治団体や一人一人の方がいろいろとお考えになっている。その力を総理、引き出してこそ、日本の世界に貢献する経済、金融、環境、すべての面でリーダー国になれると思うんですが、最後に総理の決意をお聞かせいただいて締めくくりにいたします。
#274
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これ、時間が超過をしておりますので、簡単に答えると非常に言葉足らずのところになりかねませんので、今、お気持ちを体して頑張らせていただきたいと存じます。
#275
○荒井広幸君 終わります。
#276
○委員長(溝手顕正君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。
 以上をもちまして、平成二十年度第二次補正予算三案及び福山哲郎君外七名提出の両修正案に対する質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#277
○委員長(溝手顕正君) これより平成二十年度第二次補正予算三案及び福山哲郎君外七名提出の両修正案に対する討論に入ります。
 討論の通告がありますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。牧山ひろえ君。
#278
○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえです。
 ただいま議題となりました政府提出の平成二十年度一般会計補正予算(第2号)及び平成二十年度特別会計補正予算(特第2号)には反対、民主党・新緑風会・国民新・日本提出の平成二十年度一般会計補正予算(第2号)に対する修正案及び平成二十年度特別会計補正予算(特第2号)に対する修正案には賛成の立場から討論をします。
 定額給付金に関する審議では、第一に、目的が生活支援か景気刺激なのか総理の説明がぶれ、不明確であること。所得制限もなく、実際に消費に回るかどうかも分からないので、どちらが目的にしても達成が難しいこと。第二に、対象者全員に行き渡らない可能性があること。DV被害で現住所を知られたくない人、ホームレスになってしまった人、また別居中の家族が世帯主に給付金を取られてしまうことへの配慮など、根本的な問題点があぶり出されました。さらには、事務経費に八百二十五億円もの巨額な予算が計上されている上に、年度末の多忙な時期に自治体に過重な負担を強いることも問題です。同じ二兆円を使うのであれば、年金、医療、教育、福祉などに活用すべきとの意見が広く国民から寄せられています。連合と経団連は雇用の安定と創出に関しての共同宣言を公表しましたが、こうした雇用対策にも一層の支援が必要です。世論調査でノーが七割を超えている事実も政府は重く受け止めるべきです。
 さて、オバマ大統領の就任演説で印象的だったのは、アイという主語はほとんどなく、ウイという言葉が主体となっていたことです。だからこそ世界中がその言葉に共感を抱き、感銘したのです。日本の政治は今全くその逆で、この定額給付金の問題一つ取ってみても、ウイではなくアイ、つまり、政府が自分たちだけで決めて国民の世論を無視した形で強硬に進めようとしています。
 最後に、再度申し上げます。
 政府は、この二次補正予算案から定額給付金の項目を削除し、私たちが提出した修正案を国民の声として真摯に受け止めるべきです。政府が一貫して認めていなかったはずの埋蔵金を、理念も目的も明確ではないばらまきに使うことはやめ、今緊急にやらなければならないことに有効に活用すべきであることを申し上げ、政府の補正予算案には反対、私たちの修正案に賛成の立場からの討論を終わります。(拍手)
#279
○委員長(溝手顕正君) 荒木清寛君。
#280
○荒木清寛君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、平成二十年度第二次補正予算三案に対し賛成、民主党・新緑風会・国民新・日本及び社会民主党・護憲連合提出の修正案に反対の立場から討論を行います。
 現在、我が国経済は急激に悪化しており、財政政策を切れ目なく実施し、国民生活を守ることこそが政治の最重要課題であります。
 政府は、昨年八月二十九日の安心実現のための緊急総合対策、十月三十日には生活対策、さらに十二月十九日には悪化する雇用情勢への対応策等を含む生活防衛のための緊急対策を取りまとめました。世界的な景気後退が我が国経済に深刻な影響をもたらしている現在、誠に時宜にかなった施策であります。
 本補正予算は、生活対策などを実現するための具体的な予算措置を講じるものであり、早期成立が待ち望まれています。
 以下、賛成の主な理由を申し述べます。
 賛成の第一の理由は、国民生活、国民の暮らしの安心を確保するための十全の対策が盛り込まれている点であります。本補正予算では、生活対策費として四兆七千億円、雇用対策費として千六百億円を計上しており、定額給付金の支給のほか、緊急雇用創出事業など幅広い施策が講じられております。これらの施策は、生活不安を抱える国民への支援はもとより、我が国経済を守るために緊急に必要な施策ばかりであります。
 賛成の第二の理由は、苦しい状況にある地方がその底力を発揮するための施策が講じられている点であります。本補正予算では、高速道路料金引下げのための五千億円、地域活性化・生活対策臨時交付金の予算として六千億円などが計上されており、物流効率化や地域の活性化に向けた地方の積極的な取組が促進されることは間違いありません。
 賛成の第三の理由は、財政健全化に配慮し、赤字国債の追加発行を極力抑制している点であります。この点、本補正予算においては、生活対策などの財源は財政投融資特別会計等の積立金の取崩しにより賄い、赤字国債の発行には依存しておりません。経済対策と財政健全化の双方に配慮がなされている点は高く評価されるべきであります。
 次に、修正案に反対する理由を申し上げます。
 定額給付金は、国民生活を支援するとともに消費を喚起し内需を拡大する効果があり、一刻も早い実施が求められます。しかしながら、野党は、国民生活の現状を直視せず、多くの国民が受け取り消費するとしている定額給付金の給付と特別会計からの財源の繰入れを削除する修正案を提出いたしました。断じて賛同できません。
 したがって、本修正案に対しては反対の意を表し、私の討論を終わります。(拍手)
#281
○委員長(溝手顕正君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 初めに、平成二十年度一般会計補正予算(第2号)について採決を行います。
 まず、福山哲郎君外七名提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#282
○委員長(溝手顕正君) 多数と認めます。よって、福山哲郎君外七名提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
 修正部分を除いた原案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#283
○委員長(溝手顕正君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
 次に、平成二十年度特別会計補正予算(特第2号)について採決を行います。
 まず、福山哲郎君外七名提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#284
○委員長(溝手顕正君) 多数と認めます。よって、福山哲郎君外七名提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
 修正部分を除いた原案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#285
○委員長(溝手顕正君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
 次に、平成二十年度政府関係機関補正予算(機第2号)の採決を行います。
 本案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#286
○委員長(溝手顕正君) 少数と認めます。よって、本案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。
 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#287
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#288
○委員長(溝手顕正君) 委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十一年度総予算三案審査のため、委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#289
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#290
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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