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2009/03/16 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 予算委員会 第14号
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2009/03/16 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 予算委員会 第14号

#1
第171回国会 予算委員会 第14号
平成二十一年三月十六日(月曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十三日
    辞任         補欠選任
     川合 孝典君     石井  一君
     山本 一太君     脇  雅史君
     山下 芳生君     大門実紀史君
     近藤 正道君     渕上 貞雄君
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     渕上 貞雄君     福島みずほ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         溝手 顕正君
    理 事
                犬塚 直史君
                小林 正夫君
                前川 清成君
                峰崎 直樹君
                森 ゆうこ君
                岩永 浩美君
                坂本由紀子君
                鶴保 庸介君
                荒木 清寛君
    委 員
                相原久美子君
                石井  一君
                尾立 源幸君
                大石 尚子君
                大河原雅子君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                郡司  彰君
                自見庄三郎君
                下田 敦子君
                鈴木  寛君
                富岡由紀夫君
                広田  一君
                福山 哲郎君
                藤末 健三君
                藤本 祐司君
                牧山ひろえ君
                蓮   舫君
                泉  信也君
                市川 一朗君
                岩城 光英君
                木村  仁君
               北川イッセイ君
                佐藤 信秋君
                関口 昌一君
                南野知惠子君
                林  芳正君
                山田 俊男君
                脇  雅史君
                加藤 修一君
                草川 昭三君
                澤  雄二君
                大門実紀史君
                福島みずほ君
                渕上 貞雄君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       内閣総理大臣   麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方分
       権改革))    鳩山 邦夫君
       法務大臣     森  英介君
       外務大臣     中曽根弘文君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融、
       経済財政政策)
       )        与謝野 馨君
       厚生労働大臣   舛添 要一君
       農林水産大臣   石破  茂君
       経済産業大臣   二階 俊博君
       国土交通大臣   金子 一義君
       環境大臣     斉藤 鉄夫君
       防衛大臣     浜田 靖一君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 河村 建夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、防
       災))      佐藤  勉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      甘利  明君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策、食品安
       全))      野田 聖子君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  鴻池 祥肇君
       内閣官房副長官  漆間  巌君
   副大臣
       外務副大臣    橋本 聖子君
       財務副大臣    平田 耕一君
       国土交通副大臣  加納 時男君
       防衛副大臣    北村 誠吾君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       野村 哲郎君
       環境大臣政務官  古川 禎久君
       防衛大臣政務官  岸  信夫君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    谷  公士君
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村松  帝君
   政府参考人
       人事院事務総局
       人材局長     尾西 雅博君
       総務大臣官房長  田中 順一君
       総務大臣官房総
       括審議官     岡崎 浩巳君
       総務省人事・恩
       給局長      村木 裕隆君
       総務省情報通信
       国際戦略局長   小笠原倫明君
       総務省総合通信
       基盤局長     桜井  俊君
       財務大臣官房審
       議官       山崎 穰一君
       財務省主計局長  丹呉 泰健君
       財務省主税局長  加藤 治彦君
       財務省理財局長  佐々木豊成君
       国税庁次長    岡本 佳郎君
       厚生労働省職業
       安定局長     太田 俊明君
       農林水産大臣官
       房長       佐藤 正典君
       中小企業庁長官  長谷川榮一君
       国土交通省住宅
       局長       和泉 洋人君
   参考人
       日本郵政株式会
       社取締役兼代表
       執行役社長    西川 善文君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十一年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十一年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十一年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長西川善文君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日午前及び十八日は一般質疑を百二十一分行うこととし、質疑は片道方式で行い、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本五十七分、自由民主党三十五分、公明党十一分、日本共産党六分、社会民主党・護憲連合六分、改革クラブ六分とすること、また、本日午後一時から行革・天下り・郵政に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は二百三十九分とし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本百二十分、自由民主党七十七分、公明党二十一分、日本共産党七分、社会民主党・護憲連合七分、改革クラブ七分とすること、質疑順位につきましてはそれぞれお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#5
○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算、平成二十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。大石尚子君。
#6
○大石尚子君 ありがとうございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の大石尚子でございます。
 今日は政府参考人の御答弁をお断りしてございまして、それで大臣お二方にお越しいただいております。それで、細かいことはお尋ねいたしませんので、是非、忌憚ない、ふだんどういうお考えで、どういう思いでお仕事をしていらっしゃるか、ざっくばらんにお話しいただけるのを楽しみにいたしております。
 まず最初に、外務大臣にお尋ねいたしたいと存じます。これは、戦わずして国土が増えると言ってはおかしいんですけれども、領有権を持つ大陸棚が増えていくという、これは夢のある、考えようによっては楽しい話でございますので、是非よろしくお願いいたしたいと思います。
 これは、平成十七年の衆議院の予算委員会で質問させていただきました。簡単に申し上げますと、御存じのとおり、日本の大陸棚がいわゆる排他的経済水域の二百海里を超えて続いているときに、それを国連の大陸棚限界委員会に調査報告をいたしまして、それが日本の大陸棚の地質的にも続いているというふうにみなされますと二百海里から百五十海里延びて日本の権益が守れるという、そういう話でございます。
 今年のちょうど五月の十五日が締切日でございまして、それで、平成十七年のころに問題になりましたのは、ロシアが一番で報告を提案したら、そうしたら却下されてしまった、これでは大変精度の高い調査をしなければ通らないんではないかということで、それで私も心配になりまして、十七年のこれは二月でございます、予算委員会で官房長官外七名、合計八名の大臣にお願いして、それぞれのパートで御努力いただいて、失態のないようにお願いしたわけでございます。
 平成二十年の十一月十三日の参議院の国土交通委員会で、これは私ども民主党の長浜博行委員が海洋政策担当大臣に質問をされまして、そして金子一義大臣がお答えになっておりますことで、これは、「海洋政策担当大臣としての役割、重要性、ますます増してくるという認識を持って当たらさせていただきたい」という答弁をしていらっしゃいます。
 したがって、金子大臣の下、これからまた一致団結して進めていただけるとは思いますが、これは、外務大臣、いかがでございましょうね、いつごろこの結果が報告されるものなのか、満額回答が是非出るといいと思っておりますが、どのようにお考えになっていらっしゃるか、伺わせていただきたいと存じます。
#7
○国務大臣(中曽根弘文君) おはようございます。
 今委員が御質問されました大陸棚限界委員会への延長申請でございますけれども、まず、言うまでもありませんが、委員もおっしゃっておりますように、これは我が国の国益と申しますか、資源開発にとりましても大変、非常に重要なことでございます。
 昨年の十一月の十二日に、我が国といたしましては大陸棚限界委員会に対しまして大陸棚延長の申請を行いました。我が国の申請はこれまでの調査結果に基づきましたまず適切な申請であると、そういうふうに考えているところでございます。
 大陸棚限界委員会の委員というのは全部で二十一名おられるそうですけれども、独立した委員でございますし、限界委員会ですから、審査をする立場にあるんで非常に働きかけが難しいんですけれども、私たちとしてはこれまで、委員の訪日の機会とか、あるいはシンポジウムを開くとか、あるいは招聘をするとか、そういう形で我が国の大陸棚延長の取組につきまして丁寧な説明を行ってきております。
 今後、この委員会で我が国が申請しましたものが審査されるわけでありますけれども、最大限認められるように私たちとしてはほかの省庁とも協力をいたしまして全力を尽くす決意でございます。
 なお、三月の二十三日からこの大陸棚限界委員会がいよいよ開かれることになっておりますが、私ども日本が申請したものより先の審査待ちの案件もよその国のもあるわけでございまして、いつ実質的な審査が始まるか分かりませんが、引き続きまして、委員おっしゃいましたように、我々としては全力を尽くしていく、そういう決意でございます。
#8
○大石尚子君 ありがとうございます。
 大臣の任期のことを考えますと、あと六か月というととても何か心配になってくるんでございますけれども、いろんな仕事を抱えておいでになられると思いますけれども、これは水面下の問題で余り見えないだけに、後回しになりませんように、やはり世界各国のそういう学者さん相手の話でございますので、きちっと根回しをしていただいて、しっかりと日本の権益が守れるように、今日お配りさせていただきましたこの資料にもございますように、ちょうどこれが全部満額回答になると日本の国土の二倍の面積があるそうでございます。それで、ただ、権益を争わなきゃならない国もあるようでございますので、そこら辺のことを十分にお酌み取りいただいて、是非抜かりないように、満額日本の大陸棚として認められますように御努力いただきたいと思います。
 今日は、委員長、恐縮でございます、大臣お忙しいかと存じますので、これでもしよろしかったら御退席いただいてもと思っておりますが。
 それでは次に、防衛大臣、よろしくお願いいたします。
 まず、私、結構現場主義でございまして、それで、平成三年、ペルシャ湾のあの掃海部隊でございますとか、それから五年にはカンボジアのPKO、それから十五年にインド洋のあの補給部隊、こちらの方へ訪ねてまいりましていろいろ事情を伺ったりさせていただいておりまして、特に日本の自衛隊の人たちは陸海空とも大変優秀ないい仕事をしておられます。それで、多国籍軍の中から大変高い評価を得て、信頼を寄せられております。それで、私、行ってつくづく感ずるんですけれども、こういう海外での日本の自衛官たちのいい活動というのが巡り巡って日本を守っているんだなと、私たちはそういう働きによって間接的に守られているという印象を強く持って帰ってまいりました。
 しかし一方では、日本の自衛官は自衛官でございます。一歩国の外へ出るとこれは日本軍として他の軍隊の軍人と同じように扱われる。これが二枚看板で、国内法と国際法のはざまで仕事をしていて、そして、事と次第によっては法律違反になりかねないような、ちょうど薄氷を踏むような思いの仕事もあるはずでございます。それで、そういう自衛官に対して私は、この人たちをどうやって守っていったらいいのだろうか、逆な発想でございます、私たちは守られているけれども、私たちはどうやって自衛官たちを守っていけばいいのかと思い始めたんでございます。
 ちょうど昨年、イージス艦「あたご」が漁船に衝突して、そして事故が起こりました。そのときに、これも私つくづく感じたんですけれども、当時の福田総理は同じこの予算委員会でこういうふうに発言されているんでございますね、「とんでもない事故を起こしてくれたなと、こういう思い」と、こう続いていくんですけれども。それで、総理大臣は、これは自衛隊の最高指揮官でございますが、漁民をお訪ねになったときに海上保安庁のヘリでいらした。自衛隊のヘリじゃなかったんです。そうすると、何か総理大臣のお立場でどうやってイージス艦の人たちに、自分の部下にお声をお掛けになったのかなと思ったんですが、余りそれは聞こえてこなかった。若い自衛官が一人自殺未遂を起こしました。何か本当に孤独に追い込まれていったんではないかと察しております。長い時間「あたご」を横須賀港にとどめ置いて、それでイージス艦「あたご」の任務は北朝鮮方面、いわゆる母港は舞鶴でございますよね。それですから、こんなに横須賀に置いておいていいのかなという思いもいたしました。
 こういうことを考えますときに、防衛大臣は、ふだん特に自衛隊の人たちにどういうお考えを持ち、思いを持って仕事を進めていらっしゃるのか、お尋ねいたしたいと思います。
#9
○国務大臣(浜田靖一君) 先生が今お話しになったこと、これは我々、現行法制の中で自衛官という立場というものを、当然これは法律に従って動くのが我々自衛隊でございますので、そういう意味においては先生のおっしゃったようなところ、点も多々あるわけでありますが、しかし、大変そういう意味では、この我が国の自衛官の皆さん方は、それこそ規律に対して厳正に、常に、部隊行動の際もそうでありますけれども、しっかりとしていることが今までの評価につながっていることと思います。
 しかしながら、我々とすると、本当に、今先生がおっしゃったように、法律的な部分で当然、今回の「あたご」の件ではあってはならない事故を起こしてしまったわけでありますけれども、その中で、その後の調べというのが、やはりあそこに長きにわたって留められて、そこで捜査が進められた。あのときちょうど三月、四月に掛かったものですから、舞鶴が本拠地でありますんで、御家族は全部そちらの方でお待ちになっていて、卒業式そして入学式があってもお子さんのあれになかなか出れないようなこともあって、そういった意味では、本当にいろんな、捜査等々もいろいろあるわけでありますが、そのときはちょっと切ない思いを私もいたしましたし、そしてまた、確かにその事故というのはこれは本当にあってはならないことであったわけでありますけれども、そういったところも含めて、いろいろな法律に沿ってやっている、厳正にやっているといいながらも、その際には、自衛官の立場というのは今後我々、議会でもそうでありますけれども、いろいろな議論をしていただいて、自衛官に対するそういった諸問題というものをやはり議論していただく中で、我々もそれにのっとってやっていかにゃいかぬなというふうに思っておるところでありますし、ましてや、宣誓というのをよく余り御存じでない方がいらっしゃいまして、服務の宣誓をしながら自衛隊に入ってきている自衛官の皆さん方を、やはりそこで国民の皆さん方に、大石先生のように、今おっしゃったように、どうやったらこの自衛官の立場を守り、そしてまた、その士気の高さを保持していくのかというのをやはり考えにゃいかぬのかなというふうに私は思っています。
 ですから、私自身の思いというのは、私も当選してから十六年間、安全保障委員会にも所属してまいりましたし、大石先生が衆議院の筆頭理事をやられているときは副長官でもありました。そういった長きにわたる防衛省・自衛隊を見てきたときには、やはり自衛官といえども人でありますし、またそこに社会があるわけでありますんで、一般社会にある国民としての立場、そしてまた自衛官としての立場、そして、その中における彼らの生活というものをしっかりと見守っていくことが私は重要だというふうに思っていますんで、これだけ士気の高い、そして厳正に任務を遂行する自衛官に対して私自身は誇りに思っているところであります。
#10
○大石尚子君 ありがとうございます。
 私も自衛隊、自衛官をだれが守るのかと思ったときに、これはやはり私たちがしっかりと法律を作って、それで守っていかなければならない。結局、国民が自衛官を守らなければ、自衛官は私たちだけ守ってちょうだいというのも、大変一方通行になってしまうという思いがいたしております。是非積極的にお取り組みいただきたいと存じます。
 では次に、自衛隊の統合運用に関しての問題に移らせていただきたいと思います。
 一昨日、ちょうどこれは呉の港から護衛艦の「さざなみ」と「さみだれ」が、これはソマリア沖・アデン湾への海賊退治に出ていったわけでございます。これも、出ていったのは海上自衛隊でございますが、統合運用の手順で、そして展開なさったのではないかと思います。
 そこで、実際にこの部隊を運用なさる、動かされるときに、実際の運用におけるこの意思の決定の手順と申しますか、どうやって、特に統合幕僚長、運用の最高責任者に、大臣の命を受けて執行していく立場のその統合幕僚長と海上幕僚長の間で連携がスムーズにいったのかどうか、そこいら辺も中心に御報告いただけませんでしょうか。
#11
○国務大臣(浜田靖一君) 今回、海上警備行動の発令に至るまで、総理、そしてまた私、そしてまた統幕長、海幕長のそれぞれの間で十二分に意思の疎通を図りながら準備を実施したところでございます。
 具体的には、昨年末に総理から私に、自衛隊が海賊対策に早急に対応できるよう検討作業を加速するようにとの指示を受けました。これを受けまして、統幕長や海幕長とともに検討を進め、本年一月二十三日に、私から総理に、現行法制下で可能な措置やその課題について報告をさせていただきました。さらに検討を進めまして、一月二十八日、私から統合幕僚長、海幕長等に対して、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処のための準備を指示をさせていただきました。そして、その後、統幕長は部隊運用面について、また海幕長は教育訓練そしてまた装備等の点について、両者の間でよく連携を取りながら準備を進めさせていただき、その進捗状況につきましては私の方に報告をさせたところでございます。
 以上のように、関係者間でよく意思の疎通を図りながら準備を進めた結果、護衛艦派遣の準備が整ったことから、先週末に総理の承認を得まして私が海上警備行動を発令したところでございます。
#12
○大石尚子君 お手元に配らせていただきました運用体制の変化という図がございます。これは平成十八年三月の防衛省の作成でございますので今防衛省のホームページで引けるんでございますが、防衛省ではなくて防衛庁になっておりますけれども、これを御覧いただきまして、現行法はこのようになっております。
 いわゆる部隊の運用、この右側を御覧いただきたいと思うんですが、新たな運用体制、下のこのチャートを見てまいりますと、この情報本部のところも、それから運用の統合幕僚長のところ、どこを見ても三人の幕僚長が出てこられないんです。陸海空の幕僚長が出てこられない。これは平成十七年の通常国会で防衛庁設置法の一部を改正する法律の中に出てきたことで、これは当時の大野防衛庁長官は、これは運用が迅速かつ効果的に遂行できなければならないということを再三に答弁されたわけでございますが、これを拝見していると三幕僚長と統合幕僚長の間が切断されておりまして、情報からも運用からも三幕僚長は外されております。したがって、当時申したんですけれども、陸海空の三幕僚長は私つくる人、それから統合幕僚長が私使う人。
 それで、この三幕僚長というのは、陸海空で一番の人材でございます。長い間の年月を経て、言葉は過ぎるかもしれませんが、育成された各部隊の最高の責任者でございます。その人材を十分に登用しないということは国家の損失にもつながる。とにかく、この統合運用の時代にこそ三幕僚長と統合幕僚長の意思疎通、三幕僚長の統合幕僚長への協力、補佐、これが大事だろうと修正を試みたのでございますが、失敗いたしました。そして、当時、衆議院でも参議院でも法案の修正を民主党は出しまして、そして三年の法改正の見直し規定を入れようとしたのでございます。しかし、それはなかなか合意できませんで、それでそのまま附帯決議を付けるにとどまってしまったわけでございますが。
 そこで、このような状況の中で、来年度、二十二年度、これは防衛省の改革等も計画されておられると聞いておりますが、その中で統合運用の見直しについてどのように取り組もうとしておいでになるのか、お尋ねいたします。
#13
○国務大臣(浜田靖一君) お尋ねの統合運用の見直しについての検討状況でございますが、防衛省改革会議の報告書におきましては、統合幕僚監部の機能強化が提言されるとともに、統合運用体制の促進として、全体最適を目指した陸海空の協働を具体的に推進するため、統合幕僚監部を中心とする統合運用体制を更に実効あるものとしていく努力を重ねなければならないとの提言がなされているところでございます。
 防衛省では、この報告書に示された提言を実現するために、昨年十二月に取りまとめた二十二年度における防衛省組織改革に関する基本的考え方におきまして、実態として業務の重複を合理化して、各種事態の迅速かつ実効的に対処し得るよう運用局を廃止し、そしてまた自衛隊の運用の一元化を担う新たな統合幕僚監部を構築をするということにさせていただきました。そして、その際に、自衛隊の統合運用の実効性をより高めるために、統合幕僚長と陸海空幕僚長の関係について検討して適切な措置を講ずることとしているところでございます。
 統合幕僚長と陸海空幕僚長との関係については、現在でも自衛隊法九条の二におきまして、統合幕僚長が、部隊の運用の円滑化を図る観点から、陸海空幕僚長に対して必要な措置をとらせることができることとされておりますけれども、いずれにせよ、防衛省改革においても、防衛省・自衛隊が各種事態に迅速かつ実効的に対応し得るよう、統合運用の実効性の向上に努めてまいりたいと思っているところでございます。
#14
○大石尚子君 今御答弁いただきました中身は、これは統合幕僚長が一方的に三幕僚長にさせることができるという一方方向の法律でございます。したがって、今度見直しなさいますときに、これは「陸海空三幕僚長は統合幕僚長を統合運用において補佐する」というそういう一項を法律に書き込んで三幕僚長の位置を明確化していただきたいと思うのですけれども、いかがでございますか。
#15
○国務大臣(浜田靖一君) これは、先生、当然いろんな意味で、今までの関係も含め、統合幕僚長が運用体制を、これをやっていくと、それを各幕僚長が補佐するというのは、これは今までもやってきていることでございますし、要はフォースプロバイダーとフォースユーザーの関係というのがあるわけでありますので、そこの関係については我々も今後しっかりと遺漏ないように検討していこうというふうには思っております。
#16
○大石尚子君 是非法律を書き換えていただきたいのでございます。それでないと、この法律は、読みようによっては大変、総理大臣と防衛大臣と統合幕僚長とこのお三方で全軍が、軍はいけませんね、全自衛隊が動かせる法律でございますので、そういう怖さもございますので、是非ここに一項加えていただきたいと思います。
 それでは、次に移らせていただきます。
 今、防衛省の改革の中で、皆様方の言葉を借りれば、UC混合、ユニフォームとそれからシビリアン、いわゆる自衛官と内局の混合体制によって、そして総力を挙げていこうという動きがあるやに聞いてございますが、そういう動きが本当にあるのか、またそうなったときどういうメリット、デメリットがあるのか、お教えください。
#17
○国務大臣(浜田靖一君) UC混合は、これ我々考えております。というのは、常に、この間も、いろんな事案が起きる際に、連絡体制においても必ず下から、Uの方から上がっていって、そしてまたそれを経由してCの方に上がっていくような、大変そういう意味では何となく別建ての感じがして、それはおかしな話なので、できればそれをすっと上げるためには、やはりそれが一つになって、UCが混合して、常につかさつかさで突っかかるのではなくて、スムースに動けるような、情報も上がるような体制をつくろうということもありますので、そのためにUC混合という話が出てくるわけであります。
 ただ、今度は何が問題かと、デメリットがあるかといえば、当然、これは職種によっていろんな課長級だとかいろんなのがあるわけで、そうすると自衛官とのいろんな職責の差があったりして、そこの部分での入れ方の難しさとかいろんなことがあります。
 ですから、逆に言うと、今まで両方で、制服、背広というような形が色濃く残ってしまっているので、お互いが足りないところをなじっている場合ではないので、お互いにいいところを持ち寄って一つの体制をつくりたいという思いがございます。これはやはり、内局の方が偉くて自衛官の方が何か下だみたいな、そういうことではないので、逆に言えば、要は、いかにうまく統合運用する中で、事態、いろんなことが起きたときに即応対処できるような形をつくり上げるというのが極めて重要だと思って、逆に言えばそういった枠を取り払いたいという思いも私の中にはあるわけであります。
#18
○大石尚子君 ありがとうございます。
 私思うんですけれども、このUC混合、陸海空、内局と混合して一緒に仕事をし出すと、どうしてもそれぞれの文化の違いからけんけんがくがく自由に議論できる雰囲気がだんだん薄れていって、そして一色に塗り替えられていく。そうすると、かえって考える自衛隊がなくなってしまって、それで一色に塗りつぶされた、お互いに自由に物の言えないような雰囲気になってしまうとこれはまた問題だと思いますので、是非その点は今後とも御留意いただいて、みんなそれぞれの持ち味を発揮しながら、文化の違いを出し合いながら、いつまでもこれは、この統合運用だけではございません、防衛省の中が自由に物は言える、だけれども決まったことは一生懸命やるという、そういう組織にしていっていただきたいと思います。
 それでは、その次に続きまして、統合運用の時代になりますと、当然、人材づくり、人づくり、これが変わってこなければいけないかと思います。そこで、皆様のところにはなくて恐縮なんですが、こういう防衛大学校の学校案内というのがございますが、これを大臣に。(資料手交)これを、ちょっと時間が大分押してまいりましたので、ちょっとはしょって質問させていただきます。
 これをぱらぱらと見ますと、これは防衛大学校の学校案内なのですが、普通大学の学校案内みたいなのです。それで、やっと四十ページ、四十一ページに防衛学というのが出てきて、それで四十二、四十三ページに訓練のことが出てきて、あとほとんどほかのことでございます。
 ですから、これを見ていると防衛大学校って何なんだろうかと思いますが、何をする学校なんでございますか。
#19
○国務大臣(浜田靖一君) 当然、これは普通の学校とは、大学とは違いまして、我々重要な国を守るということ、そしてその中における教育を、訓練も含めてですね、そして優秀な自衛官をつくるための学校だというふうに私は思っております。
 そういった意味合いにおいて、他大学とは違って、こういった、何といいましょうか、専門性の知識、そしてまたそれに対する組織、いろんなことをしっかりと学ぶため、将来はこれは幹部候補生になるわけですから、そういった教育を施す大学だというふうに私は思っております。
#20
○大石尚子君 これは大学ではなくて大学校なんでございますね。したがって、一般大学の学位を取るのに、これは単位は十分取っているわけで、これ御覧いただいたら分かるように。その単位を集めて、これは文部省管轄の独立行政法人、大学評価・学位授与機構というところに一人二万五千円の、何というんでしょうか、認定料をこれは国費で払っております。それで外へ出して認定してもらう。これは税金のわたりでございますから、とにかく何か文部省と共管するなり、何か文部省の知恵も取り入れて、それであそこを防衛大学校としてではなく防衛大学として、日本らしい、そしてあそこには統合運用の芽生えが既にあるわけでございますから、それを十分に生かして、次世代に向かっての有能な幹部自衛官の養成にあそこ独特の学位を出すようにしてもいいと思っているんですけれども、是非大臣の防衛大学校改革の御方針を伺わせていただければと思います。
#21
○国務大臣(浜田靖一君) 今先生の御指摘の点、我々いろんな角度からそういった防衛大学というものを見てきたところもございます。今のところ、その学位授与機構の方からのことで今のところは何の支障もないわけでありますけれども、今御指摘の点も踏まえて今後とも改革の歩を進めるように努力してまいりたいというふうに思う次第であります。
#22
○大石尚子君 ありがとうございました。
#23
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。藤末健三君。
#24
○藤末健三君 民主党の藤末健三でございます。
 私は景気の問題について御質問させていただきたいと思います。
 まず、イギリスで行われました二十か国財務大臣・中央銀行総裁会議、本当に与謝野大臣、お疲れさまでございました。IMFの強化や、あとアジア開発銀行、ADBの資本強化、あと財政と金融の連携など、私は本当に日本の意見が大分載っていると思います。そのG20の成果を与謝野大臣から御説明いただければと思います。お願いいたします。
#25
○国務大臣(与謝野馨君) G20の中央銀行総裁・財務大臣会合は、四月二日に行われますG20首脳会議の言わば前段階、準備の会議でございます。ここは、経済が既に大きくなっているところ、経済が今発展しているところ、いろいろな国が出てきてまいりましていろんな主張をされております。しかしながら、何とか世界経済の危機を克服しよう、あるいは金融システムを安定化させようということに関しては強い意志の一致があります。
 そういう意味では、今先生が言われましたように、国際的な金融機関と申しますか国際機関、例えばIMFの強化、アジア開銀の強化、こういうことについては意見は一致しております。また、ヘッジファンドを始め規制の強化もやろうということについては一致をしております。それから、大きな方向性として、数値目標は設けないにしても財政出動の必要性ということは十分各国が認識しているところでございます。四月二日には、より具体的な形でG20の首脳の方々の方向性が打ち出されると思っております。
#26
○藤末健三君 G20会議の中で、新聞などを読みますと、金融不安の中で財政出動を増やしても効果がないというちょっと指摘があったそうですが、それについて大臣がどのようにお考えかということと、私個人としては、全世界で協調して財政出動しなければ、私は今のこの危機は乗り越えられないと思います。数値目標、僕は重要だと思うんですけど、四月二日の首脳会議までに私は日本とアメリカなどが連携しまして数値目標を取り込むべきだと思うんですが、その点いかがでございましょうか。お願いします。
#27
○国務大臣(与謝野馨君) 概して言えば、ヨーロッパの諸国は、財政出動は既に自分たちとしてはある程度やったと、一律でやるということについては賛成でない様子でございます。アメリカの財政出動の主張もIMFの数字を引用してのことでございまして、何か強制的に皆でこういうふうにしようということを主張されているわけでもない。しかし、財政出動をして景気を言わば拡大していくという方策については皆さん御賛成なんですけれども、実際は財政資金がないとか財政規律の点からいって問題だとか、いろんな御主張がありました。しかしながら、財政出動の重要性は皆さん御存じでございます。
#28
○藤末健三君 大臣に本当は私ごときが申し上げる話じゃないかもしれませんが、やはり世界に同時に需要を生み出すということをしなければ、結局、財政出動した国だけが需要が増え、そして、していない国からどんどんどんどん輸出が流れ、結局効果が薄れてしまうという結果になると思いますので、もう一度確認でございますが、財政出動についてのお考え、世界同時での財政出動についてのお考えについてもう一度確認させていただけますでしょうか。お願いいたします。
#29
○国務大臣(与謝野馨君) よその国にああしろこうしろと言うわけにはなかなかまいらないというところはありますが、日本はやはりアジアにおいても世界においても重要な経済的な役割を担っておりますから、やはり世界が大変苦しんでいるときに日本の果たす責任、果たすべき責任はどこかと、これはもう国会でもしっかりお考えいただかなければなりませんし、また政府の考えるべきこともそうであるべきであると思っております。
 したがいまして、十三日の総理の御指示というのは、やはりいろいろなことをやってもまだ経済は下振れリスクがあるという前提の御発言であって、そういう下振れリスクがあったときに一体経済の運営はどうあるべきかということを与党の方でも考えてほしいということを言われた。下振れリスクというのは、やっぱりこれからも考えていかなきゃいけないことの一つだと思っております。
#30
○藤末健三君 私も、与謝野大臣が財政出動が必要であるというお考えの方向にあられるというふうに私は思っているんですが、例えばアメリカが提言しているように、GDP比当たり二%の財政出動をするとしますと十兆円必要になります。財政のいろんな制約とかはあると思うんですが、大臣としては、その十兆円もしやるとした場合、どのような財政の裏付けの手当てをお考えか、教えていただけないでしょうか。お願いいたします。
#31
○国務大臣(与謝野馨君) 個人的にはいろいろ考えておりますが、まだ政府として総理から財政出動について考えろというお話じゃございませんので、自分一人ではいろいろ考えておりますけれども、今は建前をきちんと申し上げることしかできないんですけれども、なるべく早くこの予算を国会で御承認いただくということと、御承認いただいた場合に、やっぱり二十年度二次補正と二十一年度の当初予算の執行は例年よりも前倒しでどんどんやっていく必要があるんではないかと、できるだけ早く使うことをやらないといけないと、そのように思っているところです。
#32
○藤末健三君 私は、与謝野大臣が財務大臣、金融担当大臣、そして経済財政担当大臣という三つの大臣を兼務されていることはすごく意味があると思うんですよ、もう御本人は大変だと思いますけれども。ですから、まさしく国がお金を回し、信用をつくり、そして金融が回し、そして全体的なマクロ経済を行うということでございますので、是非とも、個人の意見でも結構ですので、ちょっとその一片でも教えていただければと思いますが、いかがでしょうか。
#33
○国務大臣(与謝野馨君) むやみやたらにお金を使っていいというものではないんだろうと私は思っております。ケインズが考えた有効需要の創出というようなものを、ただお金をばらまけということではなくて、いかに賢くお金を使うかということを言っているわけでございます。じゃ、賢いということはどうなのかと。私なりに解釈しておりますのは、やっぱり国民生活に対して直接いいことが起きるというような使い方、あるいは将来花開く分野にお金を使うこと、特に財政出動をするとすれば、後の世代のお金で物事をやるわけですから、後の世代に少しは褒めていただけるような使い方というものを現世代は考えていかなければならないと思っております。
#34
○藤末健三君 是非ともそれをやっていただきたいと思います。私は、あえて言うと、定額給付金はそれに該当しないと思うんですよ。余りにも短期的過ぎる。ただ、与謝野大臣がおっしゃるように、私も将来的なもの、例えば環境問題であったり、あと教育の問題であったり、そして長期的な意味での介護とか年金といった社会保障の問題、そういうものをきちんとやる機会ではないかと思っています。
 特に私は、今環境省で議論されています、アメリカではグリーンニューディールと言っていますが、日本の方でもこの環境分野における新しい将来的な経済社会を構築しようということを議論されているとお聞きしましたが、その予算規模やその期間、そして効果などをちょっと環境大臣、斉藤大臣から教えていただけないでしょうか。お願いします。
#35
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、与謝野大臣から同じお金を使うのであれば賢くと、そして将来花開く分野にというお話がございました。そして、その将来花開く分野にという考え方の中に、将来あるべき社会の姿を指し示して、その方向にお金を使っていくということが非常に大事ではないか、その一つとして低炭素社会があると思います。また、自然共生、また循環型社会、そういう地球環境を守って日本が世界に貢献していく、そして日本自身も経済的に競争力を持って栄えていく、そういうところにお金を使っていくというのがいわゆるグリーンニューディールの一つの基本的な考え方で、藤末委員も著書の御本の中で述べられているとおりでございます。
 今、この姿につきましては、例えば太陽光発電を世界のモデルにする、そのほかの再生可能エネルギーにも積極的に投資をしていく、また次世代自動車、買換え家電、それから森林政策等、地域活性化にも結び付くものという形で今有識者の方々に御意見を聞いたり、また国民の皆様から御意見を募ったりしながら、三月を目途に取りまとめているところでございまして、現時点でどのぐらいの予算になるのか、お金になるのか、またどのぐらいの雇用効果を生むのかというのは現時点ではまだ申し上げることはできませんけれども、しっかりとこういう計画を立てていきたいと思っております。
#36
○藤末健三君 是非、環境とともに経済、そして産業、社会を変えるようなことを計画いただきたいと思います。
 ちなみに、私は、今自動車というのはすごく経済効果は大きいんじゃないかと思っておりまして、実は単純計算なんですが、自動車関係で働いている方々の数を年間の自動車販売台数で割りますと、大体一台当たり〇・四人の雇用を生んでいるんですよ。ですから、やはり電気自動車であり、ハイブリッドカーであり、そしてガス自動車、LPガスや天然ガス自動車といった既存のものをうまく買換えしていただくようなことをすると非常に大きな雇用効果があるんではないかと思います。
 中部地区とかも非常に今もう雇用状況は悪化していまして、私が昨日伺ったところは、自動車関係の部品工場、売上げがもう三割か四割になっているという状況でございますので、その景気効果ということも是非勘案いただきたいと思います。経産省の仕事かもしれませんが、是非連携してやっていただきたいと思います。
 そこで、私は、緑のいろんな、グリーンニューディールと申しますか、緑の長期的な投資をする景気対策については、赤字国債ならぬ緑の国債というものをやってはどうかということを考えています。
 どういうことかと申しますと、今、与党の方では無利子国債とかいう議論がございますけれども、これから考えていただく緑の政策、恐らく僕は数兆円規模になると思うんですが、その手当てをするために個人の国債購入を増やさせていただき、特に高齢者の方々が金融資産多うございますから増やしていただくというような方策を取ればいいんではないかと思っていますが、これは政府委員で結構でございますが、国債の個人保有の状況や、あと金融資産の世代別の分布について教えていただけますでしょうか。お願いいたします。
#37
○政府参考人(佐々木豊成君) 国債の個人保有の状況につきましてお答え申し上げます。
 財務省といたしましては、国債保有者の多様化ということで個人保有の促進に努めておりまして、平成十五年三月以来、個人向け国債を発行しております。この結果といたしまして、平成二十年九月末には個人の保有が三十五・八兆円、全体の国債の五・二%というふうになっております。
#38
○藤末健三君 ですから、私、今ちょっともう資料を手元に配らさせていただいていますが、見ていただきますと、円グラフの左側の上です、家計とございますが、全体の五・二%しか家計では購入されていないという状況です。
 続きまして、世代別の金融資産の分布を教えていただけますでしょうか。お願いします。
#39
○政府参考人(佐々木豊成君) 数字につきましては、トータルの数字につきましては今お示しになられていると思いますが、私が今持っておりますのは、一世帯当たりの金融資産という形で、総務省の調査でございますけれども、全世帯平均が九百四十一万円でございますけれども、六十歳から六十九歳が千七百七十四万円、七十歳以上が千七百八十二万円、片や三十歳未満が七十四万円、そのような分布になっております。
#40
○藤末健三君 個人資産が今千五百兆円あるというふうに言われておりますが、これちょっとお手元に資料を私の方からお配りしていますが、六十歳以上の方で大体そのうち一千兆円ぐらいになるという状況でございます。ですから、これから国債というものを販売するに当たって、私は、この六十歳以上の方々がお持ちの金融資産というのは非常に大きなターゲットになるんではないかと思っております。
 そういう意味では、個人的には、無利子国債というのは本当にいいかどうかは分からないですが、高齢者の方々に国債を買っていただくという努力はしなきゃいけないと思うんですが、例えば相続税、国債を個人で購入した場合の相続税を二兆円分ぐらい、国債二兆円分買ったときに相続税を、ゼロにするということをした場合に減税規模はどのぐらいになるかというのを教えていただけますでしょうか。お願いします。
#41
○政府参考人(加藤治彦君) お答え申し上げます。
 現在の相続税の状況は、平成十八年現在時点で課税対象資産十一・四兆円ございます。実は、このいわゆる課税対象資産の中に先生御指摘の新しいタイプの無利子の国債、そしてそれが相続税免税となるという条件でどのぐらいの減収になるかというお尋ねだと思います。
 実際にどれだけ減収になるかというのは非常にこの段階での計算は困難だと思っています。実は、どういう方がどれだけ買うかは、その方がどの程度財産を持っておられて、その方の適用限界税率がどうなるか。これは、限界税率一〇%から五〇%の累進でございますので、全部五〇%の方が買うということになれば、二兆円の発行でその半分の五〇%は一兆円でございます。また、平均的に、今の段階で平均税率で見ると、今の財産保有の方々が今の比率で大体購入されるとなると、平均税率九%ぐらいなので、それはかなり小さくなる。
 いずれにしても、今お尋ねの件は税制改正で相続税がどうなるかというお話ではなくて、今の現行の相続税制を前提として新たな商品が発売されるといいますか出る、その影響でございますので、若干従来の改正増減収とは異なった推計をしなきゃいけないということで、困難な問題があるということを御理解いただきたいと思います。
#42
○藤末健三君 おっしゃるとおり、だれがどう買うかというのは分からないということでございますが、例えば平均でやれば、二兆円国債を売った場合に大体二千億円ぐらいの減税になると。そうしますと、例えば国債の金利を調整することによって金利を低くして、金利分で減税の分を回収するということも考えられると思うんですが、その点いかがでございますか。
#43
○政府参考人(加藤治彦君) 恐縮でございますが、税収とそれから金利収入の比較ということで、それのみに絞って考えますと、これはマーケット、金融商品として考えた場合はどうしても市場原理で裁定が働きますので、恐らく自然に商品として流通させるということになりますと、なかなか税収の方といわゆる払う予定の金利の関係というのは、何といいますか、ほぼとんとんになるというか、そうじゃない限りなかなか売れないといいますか、そういう気はいたします。
 この問題は、税収、財政収支のみならず、有効な資産の活用とかいろんな問題をトータルで御議論いただく必要があると思いますが、私の所管する税収面だけで帳じりのことを考えると、それが財政的にプラスになるということはなかなか言いにくいのではないかと思っております。
#44
○藤末健三君 確かに、いみじくも局長の範囲だけだと多分考えられないということでございますので、是非とも与謝野大臣におかれましては、これだけございます高齢者の方々の金融資産、これをやっぱり循環させるということに対して政府が何らかのコミットメントを僕は持つべきだと思うんですが、是非御検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#45
○国務大臣(与謝野馨君) 先生が示されているその表は非常に重要なグラフでございまして、実は千四百兆とも千五百兆とも言われる金融資産、これがどう分布しているかということなんですけれども、実際お金が必要な例えば子育て世代とか、そういうところに実は金融資産というのは全くない。それで、上の世代になるとずっと増えるというのがそのグラフなんですけれども、その山をどういうやり方で実際にお金の必要な人に移動するか、それで消費とか子育てに使っていただくかということは実は経済政策上非常に重要なことで、それについて税制どうするかとか、そういうことを少し議論していただきたいなと思っております。
 ただ、先生が御質問になった緑の国債というのは、名前は大層美しいんですが、国もいい、国債の購入者もいいという、両方うれしいという状況をつくれるのかと。なかなかいろいろ組み合わせても、国もうれしい、国債の購入者もうれしいという、そういう状況をつくれるかどうかという多分問題だろうと。両方うれしいというのは本当につくれるんですかという問題が最後の問題だろうと思っています。
#46
○藤末健三君 まず一つは、この高齢者の方々の金融資産を活用させていただき、景気回復に結び付けるというのはもう是非、三大臣を兼ねておられますから、金融政策も使えるし、財務政策も使えるし、マクロ経済も使えるというお立場なので、是非やっていただきたいと思います。
 あと、緑の国債につきましては、大臣おっしゃるように両方とも、国も、売る方もいいし買う方もいいというのは私はできると思っているんですよ。なぜかと申しますと、お金だけで評価すると、どっちの、パイの取り合いですけど、例えば緑の国債を買った方は何か栄誉が、評価がされるとか、社会的に、そういう何か別のメリットがあれば私は購入される方はいると思いますので。本当に私がお聞きしていると、自分たちの孫たちのため、子供のためにお金使いたいという方は多いんですよ。ですから、それを促すような仕組みを政府から是非提案していただきたいと思います。
 次に移りまして、ハウジングプアという話をさせていただきたいと思います。
 ワーキングプアという働いても非常に貧しいという方々の話がずっとこの数年話題になりましたが、今マスコミの方に出ていますのが、家がない、住まいの貧困ということでハウジングプアという言葉も出ています。このハウジングプアという言葉を御存じかどうか、またこの言葉からどういう感じを得られるかということにつきまして、国土交通大臣、総務大臣、そして厚生労働大臣にお聞かせいただけますでしょうか。お願いします。
#47
○国務大臣(金子一義君) 派遣切り等で居住する場所を失うという状況というのが特に最近急速に増えてきていると、私としても、やはりこういう居住の安定を確保していくということ、住宅政策の一つとしてもより重要な課題であるなという認識をしております。
#48
○国務大臣(鳩山邦夫君) つい最近聞いた言葉なものですから、最初はハウジングプアというのは、家は持っていても貧しいという意味かというふうに誤解をしましたけれども、すぐ気が付きまして、いわゆる派遣切り等で家がなくて居住という生活の基本を確保できない方の気の毒な状態をいうということを理解したところでございます。
#49
○国務大臣(舛添要一君) 要するに、離職するとともに寮から追い出されるというようなことで、家がない。そうすると今度は住所がないわけですから、再就職のときに住居がないからまた職が得られないと、こういう悪循環、これが最大の問題だと、ハウジングプアについては思っております。
#50
○藤末健三君 このハウジングプアというのは言葉的には新しい問題ではございますが、実は年末ぐらいから私はいろいろ話を聞いておりました。例えばゼロゼロ物件といって、敷金、礼金は要りません、すぐ入れますと。しかし、お金が払えなかったら翌日にかぎを替えられて追い出されるとか、荷物が全部片付けられているという話が、年末伺いまして、私がちょうど年末に質問主意書で国土交通省の方に御質問を申し上げましたら、早速対応いただきまして、何か聞くところによると正月返上で対応していただいたと聞いています。
 そして、二月にはもう調査を行っていただき、今いろんな議論をしておられると聞いています。特に市民活動である全国追い出し屋対策会議などとも連携を進めておられ、また審議会まで開いておられるということでございますが、その二月に行われた調査の結果と、そして今審議会で動かしていただいていると思うんですが、法規制を含めて何らかの規制を講ずるということを大臣が考えておられるかどうか、お聞かせいただけますでしょうか。お願いいたします。
#51
○国務大臣(金子一義君) 藤末委員から昨年の十二月に質問主意書をいただきまして、家賃債務保証業務について業務をどうやって適正にするのかという御質問をいただきまして、本当にフル稼働で調査を、年末年始にかけても国土交通省住宅局で取り組ませていただきました。
 先月、二月十六日に業界団体、これは日本賃貸住宅管理協会というところでありますが、ここに対しまして業務の適正な実施の確保を要請したところであります。
 具体的な内容というのは、かぎを交換する、かぎを交換しちゃって開けられなくするといった開錠を阻害すること、それから賃借人の意思に反して物件に入ったり、家財道具を勝手に搬出しちゃうということ、これは民事上の不法行為に該当する可能性があると、あるいは住居侵入罪に当たる可能性があるなどといったようなことを指摘しまして、契約書の見直しを要請したところであります。加えて、各企業において相談窓口を設置すること、契約内容を消費者に十分に説明すること、法令遵守を従業員一人一人まで徹底することも併せて要請したところであります。
 ただ、今の業界団体に入っておりますのは九十二社のうち二十九社にすぎない。本当に無登録でできているというのも考えていかなければいけないと思っております。
 全国追い出し屋対策会議、先生御指摘ありましたけれども、この会議の方々ともこの二月の二十七日には被害の実態、現状の問題点について意見交換をさせていただきました。社会資本整備審議会に対しまして家賃債務保証業務の適正化の対策も含めて、民間賃貸住宅政策の在り方について諮問をさせていただきました。この審議会でその必要も含めて適正な業務執行に関するための方策を夏ごろまでには報告をまとめていただくようにお願いをしております。
 具体的な中身ということでありましたけれども、この追い出し屋対策会議からは、家賃債務保証業というのを登録制にしろと、あるいは違反行為について営業停止、登録取消し等の行政処分を科せというような要望もいただいておりますけれども、こういうものを含めてどこまでどういう形がいいのかということについて、ここで議論をして取りまとめてまいりたいと思っております。
#52
○藤末健三君 いや、本当に大臣におかれましては、有り難いと思います。
 私が話を聞いていますと、赤ちゃんを抱えたお母さんが家を追い出されたという話まで聞いていますし、実際にひどい契約書を幾つも見せてもらっているんですよ、完全に法律違反の契約書など。是非ともきつい規制まで含めた御検討を進めていただきたいと思います。
 そしてまた、このハウジングプアですが、まずそうやって家を追い出される方を防ぐことを今国交省様の方でやっていただいているんですけれども、同時に、出された方々が家に入れなきゃいけない。公共住宅や、あと家賃支援制度など、家を追い出された方々が宿泊できるような制度を充実すべきだと思うんですが、国交大臣と厚労大臣にお答えいただけますでしょうか。お願いします。
#53
○国務大臣(舛添要一君) 全国のハローワークで雇用促進住宅入居、これも四千九百件ぐらいあっせんしております。それから、家賃補助その他資金の融資ということで、これも四千六百件ぐらい既に行っております。そのほか地方公共団体とも連携して、町営住宅とか空いているところがあればこれも活用させていただくと。
 いずれにしましても、総力を挙げて住宅支援を行っていきたいと思っております。
#54
○国務大臣(金子一義君) 独立行政法人都市再生機構、URですけれども、ここを通じましては定期借家制度を活用させていただきまして更に低廉な家賃で賃貸する、あるいは公的住宅、市町村、県、ありますけれども、条件も弾力的に緩和して、空き家、空き部屋を使ってもらうと。二千戸既に今使って、離職者の方の入居がこれまで決まっております。
 それだけにとどまらないで、地域住宅交付金制度というのがありますけれども、離職者に対して地方自治体が家賃助成をするというような場合に、その地方自治体に対してこの交付金制度を活用してもらうということ、今厚生大臣がお話ありました助成金と併せて、こういう公的な住宅もできるだけ活用してもらうようにしてまいりたい。まだまだ工夫の余地があるのかもしれません。それはやらせていただこうと思っています。
#55
○藤末健三君 これは舛添大臣にお願いしたいんですが、今の厚労省さんの制度は、一回精査していただきたいんですけど、使いにくいです。それ聞こえています。例えば、お金を融資を受けますと、貸されるわけですよ。そして、半年後には元本含めて返し始めなきゃいけないんですよ。ですから、職を失い家を失った方が半年間でそれだけの貯金ができるかということは考えていただきたいと思います。ですから、申込みに行って、いや、この条件だと自分は返せないかもしれないといって借りれない人がおられるんですよ、実際に窓口で。それをちょっと一回精査していただき、是非見直ししていただきたいと思いますが、いかがでございますか。お願いします。
#56
○国務大臣(舛添要一君) 今でもかなり借りやすくしてありまして、例えば六か月後にまだ就職活動できていない、最大十年間まで返済期間が延びます。ですから、そういうこととともに、保証人も担保も必要ありませんので、もし何か誤解に基づいてそういうお困りのことがあれば、これはハローワークにいらしていただけばきちんと対応するようにいたしたいと思っております。
#57
○藤末健三君 大臣にお願い二つあります。一つは、いろいろ制度を変えていただくじゃないですか。そうすると、窓口の方が知らないことがあるんですよ、実際に。いや、本当にこれは。例えば、後で中小企業の話も申し上げますけど、中小企業に対するいろいろな厚生年金料の徴収、いろんな条件緩和されているんですけど、実際にやられているのは厳しい徴収だったりするわけですよ。ですから、窓口の徹底をしていただきたいというのが一つ、どんどん制度変わっていますから。
 それともう一つは、国土交通省さんも一生懸命、今どんどんどんどん制度を拡充されているんですね。ですから、そことの連携をもっと取っていただかなければいけないと思いますので、是非ちょっと両大臣からお言葉いただけますでしょうか。
#58
○国務大臣(舛添要一君) 窓口指導の徹底、それから各関連省庁との連携、これはきちんとやりたいと思います。
#59
○藤末健三君 お願いいたします。
#60
○国務大臣(金子一義君) ハローワーク等々で一元的に、どこが空いていると、どういう仕組み、方法がありますというようなことを厚生労働省とも協力しながら、なるべくこういうハウジングプアの方々に直接どこへ行けば相談できるというようなアクセスを容易にしたいと思っています。
#61
○藤末健三君 国土交通省と厚生労働省については、もう是非頑張って連携してやっていただきたいと思います。
 ただ、私は非常に気になっていますのは定額給付金の問題でございまして、鳩山総務大臣は、ホームレスやネットカフェ難民の方々に配付するべく努力をするということをおっしゃっていただいたんですが、どのような努力をされているか教えていただけますでしょうか。お願いします。
#62
○国務大臣(鳩山邦夫君) 定額給付金の場合は、これはできるだけ簡素な仕組みということにする都合上、結局は住民登録しているところ、その世帯主に申請書をお送りする、外国人の場合は登録原票のあるところという形に非常に簡素にしたわけでございますが、唯一の例外としては、いわゆるホームレス、ネットカフェ住民の方等は、言わば住民票があれば、登録されておれば当然そこに送られてきますよということは、我々国としても、あるいは市町村にお願いしてでも、もっともっと周知宣伝をしなければいけないと思っておりますが。
 要は、いずれの市町村にも住民登録がないというような方々については、これは例外として、二月一日を過ぎてしまっていても、後から住民登録することによって定額給付金を受け取ることができるという仕組みにしたわけでございまして、このことももっともっと宣伝しなければならないということで、例えば、先生から御指摘があったそうですが、神戸市の場合は、そういうホームレス等の方々にチラシを配って回っているというふうに聞いておりますし、他の自治体でも幾つかそのような、姫路等もいろいろ努力をしていただいているということですね。姫路市は路上生活者へチラシを配布しました。中野区ですね、東京の、ネットカフェを個別に訪問して店の方たちにチラシを預けるというようなことをいたしておりまして、週末に地元に戻りましたら、確かに私の地元の福岡の方では全市町村がプレミアム付き商品券を発行するということで盛り上がってはいるんです。
 しかし、その前に、景気刺激の前に緊急の生活支援という部分がありますから、今先生御指摘のような方々には、まさに緊急の生活支援としてできる限り定額給付金をお配りできるように努力をしようと思っております。
#63
○藤末健三君 決めてばかりで駄目です。ちゃんと実行していただきたいんですよね、総務省さんには。
 なぜかというと、先ほど、住民票があるところに連絡が行きますよと、ですから、住民票がある人はオーケーですよとおっしゃっていますけれども、私、直接会って話をしていますからね、ネットカフェにおられる方々とかホームレスの方々は自分の住民票がある実家とは連絡取れていませんから、完全に。ですから、送ってこられてもどこに送ればいいか分からないんですよ、受け取った方は。それが現実ですよ。ですから、連絡できるからいいですよという話は通じないです。
 そしてまた、今住民票が登録されていない方々、その方々が、いや、住民票を登録してくださいと言っても多分できませんよ、サポートがなければ。これはまじめに申し上げています。
 ですから、総務省も自治体に丸投げ、やってもらいますよと、住民票があるところに送りますよということじゃもたないと思います。少なくとも、約束していただきたいのは、先ほどおっしゃった神戸とか姫路とか中野区の活動をほかの自治体にもやってもらう、八百二十五億円も使うんですからね、八百二十五億円、国税を。ほかのところでも徹底してもらわなきゃ困りますよ。どうですか、大臣。
#64
○国務大臣(鳩山邦夫君) 姫路、神戸等の、あるいは中野区のような努力の例を紹介をして、全自治体にできれば同じような行動を取っていただけるように要請をしたいと思っております。
#65
○藤末健三君 是非お願いします。本当にきめ細かいことがやられなければ、本当に必要とされている方々には届かないですよ。そうしたら、私から言わせると愚策の上にもっと愚策になります、はっきり言って。絶対やっていただきたいと思います。
 そして、もう一つ大事なことは、これは三月七日の新聞なんですが、ネットカフェ事業者がつくっている日本複合カフェ協会がネットカフェ難民への定額給付金支給に必要となる店舗での住民登録を受け入れない方針というのを発表しているんですね。これについて総務省は何か行動を起こしていますでしょうか、教えてください。
#66
○国務大臣(鳩山邦夫君) この日本複合カフェ協会について総務省から連絡をしたかどうかについては、申し訳ないんですが、まだ私は存じておりませんが、要は、客観的な居住の実態と居住の意思ということで、私は何度も御答弁申し上げてきております。
 また、参議院の総務委員会で林久美子先生の御質問に対して私は、やはり店舗の管理者やオーナーが住民登録に同意してくれないと困ると、うちを住所になんかするなよと、こういうふうに言われたら、やはり住民登録はできないであろうということも御答弁申し上げているわけで、したがってそういった意味では、居住の実態があって、居住の意思があって、ここは住んでいると、明らかに住んでいると思われるような場合に、できる限り住民登録を、これは最終的には市町村長の判断でしょうけれども、これはしていただけるように要請をしなければいけない内容だなと思います。
#67
○藤末健三君 鳩山大臣に提案なんですけど、例えば私が伺った蕨のインターネットカフェは、埼玉県蕨市のですね、三千円の手数料でやるんですよ、ネットカフェが。だから、そういう事例を調べていただき、地方に八百二十五億円配るわけですから、その一部を地方自治体が使っていただくように設計してください。これはお願いですけど、いかがですか。
#68
○国務大臣(鳩山邦夫君) そういう例をできる限り多く調べて、そしてこれは、当然そういうことで周知することは事務費の範囲内だと思いますから、対処できると思います。
#69
○藤末健三君 是非、このハウジングプア、家を失い、職を失い、本当に苦しんでいる方々がおられますので、是非とも省庁連携してやっていただきたいと思います。
 次に、中小企業の問題について質問をさせていただきたいと思います。
 今、中小企業は本当に売上げ等が落ちまして非常に厳しい状況にございます。特に年度末に向けて資金繰りが大変。しかしながら、一つありますのは、社会保障料の支払が非常に負担となっている。私のところに実際に話が来まして、失礼しました、社会保険です、社会保険料の支払が大変になっていまして、なかなかお金が回らない。借金して社会保険料を払っているという事例もあります。
 実際に話をお聞きしますと、昨年の六月ぐらいに徴収のルールを改正しているんですね、緩和しています。ところが、実際に私が聞いている話はこの改正ルールどおりになされていないという状況でございまして、一つございますのは、これは厚労省でございますけど、厚労省と経済産業省、中企庁が連携して、やはり厚労省は窓口、徴収の方々に徹底していただき、そして同時に、中小企業の経営者等に中小企業庁がこの緩和を徹底していただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#70
○国務大臣(舛添要一君) これは、最初、電話、文書、もう様々なステップでお願いをし、そして分割払のようなことの相談もしております。今委員おっしゃったように、徹底されていないようなこともありますから、一月、二月に通達を出しまして、各現場の部局に、徹底してやれということをやっておりますので、これまた経済産業省、特に中小企業庁とも連携しながら徹底させていきたいと思っております。
#71
○国務大臣(二階俊博君) ただいまの厚生労働大臣の御答弁のとおり、中小・小規模企業が円滑にこの制度の適用を受けられるよう、中小・小規模企業が加入するいろいろな団体がございますが、その団体等を通じて周知徹底をいたしたい。厚生労働省に協力してまいりたいと思っております。
 なお、藤末議員は御承知のとおりでありますが、私どもの方では、本日午後、ちょうど拡大経済産業局長会議が催されますので、今日のこの御質問や御答弁のやり取り等について詳しく説明すると同時に、実態を確認し、関係者の皆さんにこの制度を活用していただけるように努力をしたいと、このように思います。
#72
○藤末健三君 そして、舛添大臣に是非検討いただきたいのは、支払のルールの緩和、条件を緩めるということを徹底するとともに、もう一つ大事なことは、延滞金利が一四・六%もあるんですよ。めちゃくちゃですよ、この金利は。中小企業の経営者の方々はもうめちゃくちゃ苦しんでいますからね。これの見直しを至急やることをちょっと回答いただけませんでしょうか、お願いします。
#73
○国務大臣(舛添要一君) これは与党の方でも今そういう方向で検討され、大体結論が出たように聞いておりますので、政府・与党一体となって、また、これは是非党派を超えてこの国会の場でも議論して、いいコンセンサスをつくりたいと思っています。
 基本的には、延滞金というのは、委員御承知のように、ほとんど一四・五とか六というのが圧倒的で、ただ国税の徴収にこれはまねてというか、そういう感じでやっていますので、国税の徴収の方向を上手に活用しながら、与党と連携しながら、変えられれば変えていきたいというふうに思っております。
#74
○藤末健三君 舛添大臣、変えられたら変えたいじゃなくて、変えなきゃいけないんですよ、これは。一四・六%といったら、もうどこの高金利貸し屋という感じじゃないですか。どれだけ中小企業の経営者の方々が苦しんでいるかという、それを、生の声を聞いてください、一回。そうしたらそんな半端な返事できないですよ。至急変えなきゃいけないです、これは。
 いかがですか。至急やるということを約束してください。
#75
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど申し上げましたように、それは手元に法律がございますけれども、延滞金一四・五とか一四・六というのはほとんどが法律上国の場合はそうなっていますから、そういうことも念頭に置きながら、しかし今の苦しい状況を念頭に置いて、与党とともにそういう方向で努力をしたいと思います。
#76
○藤末健三君 今の雇用の問題、働く職場をつくる経済産業省と、厚生労働省は雇用を守る、そして失業された方を守るという立場ですので、是非とも連携してやっていただきたいと思います。本当に中小企業の苦しい思いを厚労省に伝えていただかなければならないと思います。
 そして、次にございますのは、また中小企業の問題でございますが、今、昨年十一月七日に金融検査マニュアルを、これは民主党が提案したものでございますが、マニュアルを変更していただき、中小企業の借りたお金についてのいろんな評価、また返済方法などの緩和が行われました。その検査マニュアルを改訂していただきまして、非常に中小企業のお金を返す方法が大分いろんなフレキシビリティーというか柔軟性ができたわけでございますが、実は余りこれが中小企業の経営者には知られていません。
 ここの場におきまして、具体的にその検査マニュアルの変更によりどのような返済方法が可能になったのかということ、そしてまた、今、中小企業の経営者が求めていますのは、複数あるいろんな借金と申しますか融資、それを一本化したい、ちゃんと管理できるようにしたいとかいろんな要望はございますが、こういった金融検査マニュアルの変更点、支払、お金を返すことの条件の緩和の周知やそういうものを、あと条件のもっと拡大などにつきまして、引き続き中小企業のために金融庁、金融大臣に活動していただきたいと思うんですが、御所見を伺えますでしょうか。お願いいたします。
#77
○国務大臣(与謝野馨君) 金融機関が中小企業に対して貸出条件の緩和に柔軟に応じることのできるよう、昨年十一月、監督指針及び検査マニュアルを改訂いたしました。これによりまして、最大十年以内に経営改善が見込まれる中小企業向け融資については、元本の支払猶予、複数ある債務の一本化、返済期限の延長、金利の引下げ等の条件緩和を行っても不良債権に該当しない取扱いとなりました。
 なお、本措置を実効あるものとするため、金融機関だけでなく借り手である中小企業に対しても、中小企業庁と連携して分かりやすいパンフレット等を用いた周知、広報に取り組んでいるところでございます。
 中小企業に対する円滑な金融は金融機関の最も重要な役割の一つであると認識しておりまして、今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
#78
○藤末健三君 経産大臣に。
#79
○国務大臣(二階俊博君) ただいま与謝野大臣からお答えしたとおりでありますが、日本政策金融公庫では、昨年十月から本年一月の間に二万四千件、三千億円を超える条件変更を行っております。中小・小規模企業の返済負担の軽減に取り組んでいるところであります。
 また、年度末を控え、二月二十四日には民間金融機関に対して、また三月四日には全国の信用保証協会等の代表者をお招きして、私からは借り手の立場に立った対応を強く要請し、この中で既往債務の条件変更にできる限り柔軟に対応していただくよう要請したところであります。
#80
○藤末健三君 本当に簡単に言えば、中小企業の社長の方々は、もう元本を返すのが大変だと、取りあえず金利だけ返すから許してくれという感じの方が多いんですよ。
 ですから、本当に普及徹底するときは、役所のこのパンフレットを見るとやっぱり分からないですよね、正直言って、いろいろ書いてあって。ですから、本当に今は金利だけ返しておけば大丈夫ですよというぐらいのことを書いたパンフレットでも作っていただきたいということをお願いさせていただきます。
 二階大臣、いかがですか。
#81
○国務大臣(二階俊博君) 先ほども申し上げましたように、本日、ちょうど全国の局長会議を招集してございますので、その席を通じ周知徹底するように努めたいと思います。
#82
○藤末健三君 お願いします。
 最後でございますが、中小企業の今問題にありますのは、優越的地位の濫用といいまして、親会社、元請会社が下請に不当ないろんな契約を押し付ける。例えば、これをやったら一千万でやろうといって、実際にお金をもらうときになると、口頭約束ですから五百万しかもらえないとか、あともう一つあるのが、不当廉売といいまして、お金をどんどん値段を安くして、とにかく自分さえ売ればいいというような動きが出ております。
 そういう不当廉売や優越的地位の濫用を防止するためにも、公正取引委員会及び経済産業省、力強くやっていただきたいと思うんですが、私は、今体制がまだ足りないと思いますが、その体制について教えていただけますでしょうか。お願いいたします。
#83
○政府特別補佐人(竹島一彦君) お答え申し上げます。
 優越的地位の濫用、それから不当廉売、このところの厳しい経済状況で大変件数が増えております。カルテル、談合だけではなくて、今のようないわゆる不公正な取引方法に係るケースに対応するのは審査局の職員が主体になっておりまして、過去五年間で百十一名増員をしていただいております。二十年度末には四百二十九名、二十一年度予算では更に増員が認められておりまして四百四十二名となっておりますが、この国会にもお願い申し上げています独禁法の改正法案、この中には不当廉売、優越的地位の濫用も新たな課徴金の対象にするということが入っておりますので、そうなってまいりますとこれからますます仕事が増えていくのかなと思っております。
 厳しい中でありますが、引き続き執行体制の強化に努めてまいりたいと思っております。
#84
○国務大臣(二階俊博君) 今日の厳しい景気の変動の影響の下に、今議員御指摘のように、下請業者の皆さんが大変お困りになっている事情は我々もよく承知をしております。したがって、今御質問にございましたように、検査体制の整備、公取委員長からも今御答弁がありましたが、国家公務員の増員が厳しい中ではありますが、下請代金検査官を過去五年間で定員を四十五名から六十六名に増員するとともに、検査の忙しいときは他の職員の検査官の併任を掛けるなど、人事面から体制の充実と柔軟な対応を図ってまいりました。
 しかし、現下の経済情勢からすると、この下請代金の検査官はやはり少ないのではないかという御指摘をいただいておりますが、我々はこのことに対して関係当局とも御相談をして対処をしたい。そして、昨年十二月から過去の違反事例をテーマとした実践的な研修を開始するなど、検査官の一人一人の能力をもっと増やすことによって対応していこうということを考えております。
 なお、参考でございますが、下請代金法に基づく調査企業数を昨年度の約十三万件から今年度は約二十万件に増やし、問題のありそうな親事業者の発見にも努めているところであります。
#85
○藤末健三君 これは総務大臣にお聞きしたいんですけど、今本当に公正取引委員会もみんな忙しい。例えば不当廉売ガイドラインというガイドラインがあるんですけど、そういうのも見直しはできないし、いろんな活動が十分できていない状況です。そしてまた、経産省も大変ですし、あとハローワークももうひどいですよ。皆さん残業、残業で仕事されている。これだけ雇用の問題、そして中小企業の問題、景気の問題がありまして、本当に現場の方々はどこもめちゃくちゃ忙しくなっている。しかし、定員は一割、二割しか増えていないという状況。
 総務省、定員を管理される総務省として大幅な定員の割り振りの見直しを提言したいんですが、いかがですか。
#86
○国務大臣(鳩山邦夫君) 政治は弱い立場の方を守ることができれば百点満点に近いというのが私の信念でございます。
 この行政管理、行政改革という観点では、五年、五・七%の国家公務員の純減ということで、一万九千人の純減目標を達成すべく仕事をいたしておりますが、当然そこにはめり張りがなくてはいけないし、不必要なところを削って必要なところに付けるということを、これから更に大胆にスクラップ・アンド・ビルドをやっていかなければならないと思っておりまして、先ほど人数のことについては公正取引委員会からあるいは二階大臣からお答えがありましたから重複は避けますが、できるだけ大胆にこれをやらなければいけないと考えております。
#87
○藤末健三君 ありがとうございました。
#88
○委員長(溝手顕正君) 以上で大石尚子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時三十六分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#89
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十一年度総予算三案を一括して議題とし、これより行革・天下り・郵政に関する集中審議を行います。前川清成君。
#90
○前川清成君 民主党の前川清成でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、行財政改革の前提として、財政に関して総理の御所見をお伺いしたいと思っています。
 来年度の基礎的財政収支の赤字は十三兆円あります。国と地方合わせて八百兆円の借金があって、一億二千五百万人、昨日生まれたばっかりの赤ちゃんからお年寄りまで一人六百五十万円ずつ、四人家族であれば二千六百万円、住宅ローン一軒分の借金を私たちは今背負っています。私たちは、自分が貧乏しても子供たちには貧乏させたくない、そう思って暮らしているんですが、国の予算に関する限りは、子供や、さらには孫のクレジットカードを切って立てていると、そんな状態であります。ですから、私は、総理が昨年十月三十日の記者会見でおっしゃったとおり、子供たちの世代に借金のツケ回しを続けないために、さらには年金や医療、社会保障を安心なものとするために、負担に関しても逃げずに議論をするべきだと、そう思っています。消費税をいつ引き上げるか、時期に関しては中期プログラムや所得税法の改正案などでお考えが示されておりますけれども、消費税をどの程度引き上げるかについては、まだ私たちの予算委員会でも議論がなされておりません。
 そこで、分かりやすいようにグラフを用意させていただきました。(資料提示)
 今も申し上げましたけれども、基礎的財政収支の赤字が十三兆円あります。さらには利払い、これがおよそ九・四兆円あります。ですから、基礎的財政収支の赤字と利払いを合わせるとざっと二十三兆円、消費税に換算するとおよそ一〇%になります。さらに、少子高齢化によって社会保障費が増大することは予想されておりまして、政府の社会保障国民会議、その最終報告書でも、現行の社会保険方式を維持したとしても二〇一五年には消費税にしておよそ三・五%、二〇二五年には消費税にしておよそ六%の財源が必要だと報告をされています。したがいまして、二〇一五年には現行の五%を合わせると消費税がおよそ一八・五%、二〇二五年には現行の五%と合わせて消費税がおよそ二一%。もちろん経済成長に伴って消費税一%当たりの税収も異なってまいります。
 これは大変大まかな計算でありますけれども、やはり三年後に消費税を上げたいと、こうおっしゃった以上は、上げ幅についても総理のお口から御説明があってしかるべきではないかと、そんなふうに考えております。御説明をお願いいたします。
#91
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今御指摘の点は、平成二十一年度のいわゆる税制改正法案の附則の部分のところを主に質問をされておられるんだと存じます。
 私どもは、今おっしゃるように数字の上として極めて厳しい財政状況にあります。これだけ先進国の中で財政状況が厳しいという国は、他国に比べまして圧倒的に日本の場合は厳しい状況にあるというのは、もうおっしゃるとおりだと思っております。したがいまして、このままほうっておきますと、少子高齢化などなどの条件を考え、また経済が極めて落ち込んでいるという状況を踏まえますと、日本としては基本的にこのままほうっておきますと財政赤字が更に止めどもなく増えていくということは、これは断固避けなければならない、そのためにということでいろんなことを考えるわけです。
 したがって、まず私としては、景気回復というものをやらない限りは経済のパイが大きくなりませんので、このパイを大きくするというのをまず第一条件。したがって、全治三年の景気回復ということを申し上げております。
 その上で、仮に景気が私どもの予想なりまた世界経済などなど、いろいろな条件がうまくいって良くなったという前提の上に立ちましたら、私どもとしてはその段階で今度は財政再建という部分をやらねばなりませんので、中期的には財政再建という部分は大きな要素です、必要な要素です。したがって、それをやらせていただけないと、我々としては、今言われております中福祉というものにかなりほころびがあちらこちらに出ている部分を何としてもやらなければなりませんので、そのことを考えますと、消費税というようなものを含みます税制の抜本改革、これはいろいろな所得税、何も消費税に限りませんけれども、そういったものの抜本改革をやらせていただくということをしないといかがなものかと。そのときには、少子高齢化のために、いわゆる社会保障費関係及び少子などなどいろんなことを考えてやっていく上で考えますので、今この段階で何%かという数字を具体的に頭の中に入れて、この数字でお願いしたいということを考えているわけではございません。
#92
○前川清成君 私も申し上げたとおり、今二〇二五年に何%ということをフィックスすることはできないと思うんです。ただ、考え方の筋道として、今の国の財政規模をこのまま維持して、国の今の行政の量をこのまま維持して、足らない分を税金で補っていくのか、あるいは税金を上げるにはもう限界があるから、国のサイズを小さくしていくことも考えるのか、やはり考え方の筋道自体はお示しいただく必要があるんじゃないかなと、私はそう思っています。
 私なんかはこの二〇%前後、この高率な消費税は国民はとてもとても耐えられるものではないと思います。それと、やはり増税をする前に、総理もおっしゃっていますけれども、徹底した無駄を省かなければならないと、そう思っています。
 それで、税金の無駄遣いについて、抽象的な議論をしてもいかがかと思いますので、総理が昨年のクリスマスイブの記者会見で具体的な例として挙げられた私のしごと館、これを基に少し税金の無駄遣いにどのように取り組むのか議論をさせていただきたいと思います。
 これも表を用意させていただきました。私のしごと館は、ここにもボードにもありますが、建設費用として五百八十一億円が費やされています。内訳はここに書かれたとおりでございます。そして、昨年度までに赤字の穴埋めのために運営交付金ということで合計で八十七億百万円が費やされています。この度、この私のしごと館は廃止されることになりましたけれども、清算価値として土地の価格は現時点では三十七億円。ただ、ほかには使いようのない建物、これを取り壊さなければなりませんので、取壊し費用に二十九億円が掛かります。合計で私のしごと館に六百六十億百万円が費やされたことになりますけれども、これに対して平成十九年度までの来館者数は百六十七万四千八百六十四人です。したがいまして、百六十七万四千八百六十四人の来館者に対して六百六十億百万円の税金が費やされたわけでありますから、来館者一人当たりのコストは三万九千四百七円にもなります。
 この私のしごと館は何のために造られたのか。この点、平成十四年の十二月五日の厚生労働委員会で、お亡くなりになられました私たち民主党の山本孝史先生の質問に対して、政府参考人であった坂本厚生労働省職業能力開発局長は、若い人たち、主として中学生、高校生らに職業情報を与え、職業体験をする機会を与えるためとお答えになっておられます。中高生に職業情報を与え、職業体験をする機会、たかだかその目的のために一人四万円も使わなければならなかったのでしょうか、総理。
#93
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今御指摘のあったところですけれども、これは仮にも税とかまた保険料を財源として設置をされますいわゆる政府施設というものに関しましては、これは当然のことながら国民の理解なり、また納得が得られるように、これは無駄がなく効率的に設置、運営されることが必要、これは当然のことだと思っております。
 このしごと館につきましては、今お話がありましたように、巨額のいわゆる費用を掛けて整備し、かつ赤字解消のめどというものがこれはほとんど立たないということなどへの批判というものが極めて激しくあったというのは、これは去年までのところ、いろいろ言われてきたところであります。したがいまして、昨年末に閣議で決定をさせていただいて、来年八月までに廃止ということを決定をさせていただいたところであります。今後、いわゆる閣議決定を踏まえまして、これは厚生労働大臣が所管でありますので、厚生労働大臣が中心となりまして、いわゆる売却を含めて建物の有効利用を図るということにさせていただいております。
 いずれにしても、今の時代、小さな政府、いろいろ言い方はございますけれども、この話はどう考えても今の時代に合っていないのではないかと。目的は、最初のころはそれなりの志のあった話なんだと思いますが、現実問題としてはうまくいっていないというのが率直な実感です。
#94
○前川清成君 先ほど御紹介した坂本厚生労働省職業能力開発局長の当時の答弁によりますと、私のしごと館は運営が通年化した場合には約四十万人ほどに御利用いただきたいと見込んでおりますと、こういうことでした。
 ボードを見ていただいたらと思うんですが、平成十七年、四十万人には達しておりませんけれども約三十七万人、正確には三十六万八千九百九十九人が来館をしておられます。それにもかかわらず、私のしごと館の自己収入は一億八百万円しかありませんでした。この年も十七億五千九百万円の運営交付金で赤字の穴埋めをしています。
 私のしごと館の入館料は、小学生の団体なら一人百五十円とか、一般の個人なら七百円とか、一番安くて五十円、高くて七百円ですけれども、仮に最も高い一般の個人が更に見込みどおり三万人入ったとしても、二千百万円収入が増えるにすぎません。当初の見込みどおり入場者がやってきてもなお二十億円近い赤字を垂れ流す施設、民間の企業がこれを造ってしまったならば、経営者は間違いなく代表訴訟で損害賠償を命じられることになりますし、地方自治体であっても監査請求なり住民訴訟の対象となります。
 国の場合、この税金の六百六十億円の無駄遣いをしたことについて、政府としてどのように総括して、そして一体だれが責任を取るんでしょうか、総理。
#95
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは所管は厚生労働省の話ですので、これは厚生労働大臣を呼んでいただいた上でのお話を聞いていかれるのがしかるべきだと存じますが、これは呼んでおられない、呼んでおられないんですか。──呼んでおられない。
 基本的には厚生労働大臣の所管の話ですので、何とも今のこの段階で、この段階で今答えるすべを持っているわけではございません。厚生労働大臣をして答弁をさせるという機会を与えていただければと存じます。
#96
○前川清成君 私は、厚生労働行政の一端としてこの私のしごと館について議論をさせていただきたいのではなくて、当初申し上げました、これから消費税をどこまで上げていかなければならないのか、それに対して政府のサイズをどのようにしていくのか、政府のサイズを小さくするに当たって無駄遣いをどのように根絶していくのか、そういうコンテクストで申し上げたら、私は、厚生労働大臣ではなくて総理からきっちりと責任を明確にするというような御答弁があるのではないかなと、そう思っておりましたが、この私のしごと館は結局だれも責任を取らないまま終わってしまうんでしょうか。
#97
○国務大臣(甘利明君) 総理のお話のように所管は厚労大臣でありますが、このしごと館を廃止するという方針を厚労大臣と協議をして決めた関係大臣としてお話をいたします。
 まず、政府の無駄とこのしごと館との関係でありますが、これ正確に申し上げますと、いわゆる税金として取っているお金じゃなくて、それはもうもちろん御存じだと思います。企業が企業のお金として出している、その会計でつくっているわけです。ですから、これがなくなりますとどういうことになりますかというと、企業の負担が減るということで、国家が何かその分だけ収入が増えるという話ではないということですね。それも含めて、トータルとしての無駄を廃止するということでいえばそのとおりでございます。ですから、事業者の負担を減らすという意味でこれはなくすということにもなったと思います。(発言する者あり)
 それから、それから、ちょっと静かに聞いてください。答弁しているんですから聞いていただくわけでありますが。
 それから、このしごと館が民間に移管をすると。民間に移管した場合には、来場者収入を増やして赤字を減らしていくということで計画を立てるということだったわけです。しかし、その見通しの中でも、まあ劇的な赤字の解消にはなっていかないということでそういう判断をさせていただいている、そして厚労大臣としてもそれで御了解をいただいたわけであります。
#98
○前川清成君 もちろん、これが一般会計ではなく特別会計だというのも承知した上なんです。ただ、私たち民主党は、一般会計だけの議論ではなくて、特別会計も全部合わせて国の無駄を徹底的になくす、総歳出を見直していく、すると社会保障に必要な財源もきっと見付かるんじゃないかと、そんなスタンスでこの私のしごと館の問題も取り上げさせていただきました。
 それと、今甘利大臣がおっしゃるように、動き出しましたと、動き出しましたけれども、えらい赤字なんで民間に頼んで何とかしようと思いました。私が今お尋ねしたのはそうじゃなくて、最初の見込みどおり、四十万人には来ていないけれども三十七万人来ていた。三十七万人来てもなお二十億円の赤字を出してしまう施設、こういう計画に携わった人たちの責任は何で問われないのかな、それでありながら税金の無駄遣いをなくしますと言ったところで、私は国民の皆さん方が御納得いただけない、そんなふうに思っているところであります。
 これ、雇用・能力開発機構は廃止されることになりましたけれども、職業訓練という事業自体はこれは大切な事業でして、十三日に私たちの予算委員会で参考人を呼びました。参考人の先生からも、非正規雇用が広がっていく中でこの職業訓練は大切だというお話がありましたので、無駄と職業訓練の問題とは混同してはならないということは御指摘をさせていただきたいと、そんなふうに思います。
 次に、新幹線の問題に関連して、天下りが公共工事の無駄を生み出す原因になっているということを少し例に挙げさせていただきたいと思います。
 建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画、昭和四十六年の運輸省の告示があります。線の引かれたところがその四十六年の運輸省の告示で建設すべき新幹線ということになっています。この中には、上越新幹線や長野新幹線のように営業中の路線も、現在工事中の路線、さらには昨年末、政府・与党間で新規着工が決まった区間もありますけれども、今日ちょっと例として挙げさせていただきたいのは、赤の四国新幹線に関してであります。
 大阪を出て淡路島まで渡って、そして徳島に上陸して、高松、松山を経由して大分まで行く。海底トンネルか橋を造るためのような大胆な新幹線の計画が今も生きたままになっています。計画だけではなくて、実際に造るつもりで、昭和五十年から平成十九年までの三十二年間で毎年一億円前後、合計四十一億円の調査費が独立行政法人鉄道・運輸機構に支払われております。
 既に山陽新幹線もあります。伊丹から大分あるいは松山には飛行機もありますし、例えば大阪から徳島までには奈良交通のリムジンバスもあって、私なんかはそれを利用する方が便利なんですけれども、それにもかかわらず、それにもかかわらず、この四国新幹線、国交大臣、これは本当に造るおつもりなんでしょうか。
#99
○国務大臣(金子一義君) 委員、今もう御指摘いただきましたように、昭和四十八年に全国の整備計画が基本計画をされました。そして、その実現可能性についての、海峡部の実現可能性について調査が進められてまいりました。ただ、昨年三月からは、海峡横断プロジェクトなどもう個別プロジェクトに関する調査は行わないということを踏まえまして、この四国新幹線についても平成二十年度以降、当面、調査は実施しないということを決めたところであります。
#100
○前川清成君 今大臣の御答弁にもございましたけれども、実現可能性について、要するに、トンネルは掘れるかとか橋が造れるとか、そういう工事の前提となる調査はされていて、むしろ私はやるべきことは需要の調査でなかったんじゃないかなと。もうそんなの別に毎年一億円も掛けずに、四十一億円も掛けずに調査しなくても、素人の私から見ても、これは採算が成り立たないと、明らかだと思うんです。この四十一億円というのも無駄だったなと思います。
 しかし、この実は四十一億円自体は言わば氷山の一角であります。民主党は、衆議院の予備的調査という制度を利用いたしまして、天下りの実態を調査いたしました。その結果、一年間に何と税金が十二兆六千億円、補助金などで官僚の天下り先に流れていることが分かりました。この新幹線を造る鉄道・運輸機構にも、予備的調査の結果、平成十八年度は二千四十九億二千六百万円の税金が補助金として使われていることが明らかになりました。
 鉄道・運輸機構、これは天下りのためにあるような組織でございます。平成十五年には国交省から一挙に六人、元事務次官らが、平成十九年にも海上保安庁長官ら大物二人が天下りしておられます。人数やあるいは大物ぶりだけではなくて、この天下りのバランス感覚もこれは抜群でして、予備的調査の時点で、役員十五人のうち八人が霞が関から、理事長や代表理事ら五人は新幹線を造る造らないを決める国交省からの天下り、理事長代理はその建設費用を出す財務省からの天下り、警察庁からも天下りが行っていますし、さらには税金の無駄遣いをチェックするはずの会計検査院からも天下りです。まさに、天下りのデパートです。
 金を出す財務省も無駄遣いをチェックする会計検査院も、先輩が天下りしていたならば、もうええかげんにしてくださいと、こう言われへんの違うかなと思います。その結果、新幹線の線路はどこまでも続いて、そして新幹線の工事はいつまでも続くのではないかと思っています。
 ですから、私は、押し付け的な天下りは駄目だけれども、リクエストのあった天下りだったら構わないとか、そういう細切れの議論をするんじゃなくて、ばっさりと天下りは全部駄目と、そう決めるべきではないかと思っています。もちろん、エリート官僚の皆さん方をいじめるためでも何でもありません。線路は続くよいつまでも、工事は続くよいつまでも、その公共工事の無駄を止めるためには天下りをやめなければならないと思っています。
 そこで、総理、是非御決断いただきたいのは、消費税を上げる上げない、その議論の前提として、天下りをやめますということを国民にお約束いただけないかなと、そんなふうに思っているんですが、総理、いかがでしょうか。
#101
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に、今天下りの前の無駄の話から入られましたけれども、あの無駄を省こうと努力するのは当然だと、私たちもそう思っております。
 その上で、今その無駄の発生するもととして天下りがあるのではないかという御説なんだと存じますが、我々としても、この天下りに関しましては、この間、人材交流センターなどなど、いろいろ我々としては考えていかねばならぬ。長い間の官僚組織の中で、早めに辞めてもらうというのをやっている間は少なくともその人たちが年金を受け取るまでの間何とかということになるのは、これは当然だと思っておりますので、そういったことを考えた場合に、その人たちが定年までずっといるという前提に立ったときにどうなるか。いろんなことを考えながら我々としては今検討させていただいているというのが率直なところであります。
#102
○前川清成君 国家公務員の皆さん方が六十歳だとかあるいは五十七、八歳だとかでお辞めになっているという実態があります。しかし、その方々が仮に六十歳まで、公務員法で定められた定年まで、あるいは仮に総理が今おっしゃったような六十五歳までお勤めになったとしても、その人件費と天下り先に流れている十二兆六千億円、てんびんに掛ければ国の財政にとってどちらが得かははっきりしていると思うんです。だから、私は、この天下りというのこそむしろ無駄な公共工事の温床になっているのではないかな、そんなふうに思っています。
 それともう一つ、無駄かどうかという話より更に超えて、少子高齢化やあるいは人口減少社会をどう乗り越えていくのかという問題があります。いつまでも右肩上がりの経済を楽観的に期待することもできないんだろうと思っているんです。ですから、私は、あれもこれもという行政ではなくて、あれかこれか、選択が政治の大切な役割になってくるんではないかなと、そんなふうに思っています。
 そういうコンテクストで、少し防衛予算について調べさせていただきました。
 平成十六年の十二月十日に閣議決定されました防衛大綱にも、あるいは中期防衛力整備計画の中にも、我が国に対する本格的な侵略の可能性は低下しているので、従来のような冷戦型の整備構想を転換すると、こういうふうに書かれています。
 ところが、陸上自衛隊には約八百両の戦車がありまして、最新の九〇式戦車は、東千歳に二百二十両、帯広に四十二両、旭川に七十両配備されています。この配備は、冷戦当時の、ソ連が北海道に上陸してくる、それを戦車で迎え撃つという時代の発想そのものではないかなと思っています。冷戦型の整備構想を転換すると言いながら、陸海空の縦割りのために冷戦型の組織や装備がそのまま続いているのではないか。
 そこで、私は、日本をめぐる安全保障の環境が変化した節目節目に着目しつつ、陸海空の防衛予算を調べて、そのシェアをグラフにいたしました。
 まず、一九八九年の十一月にベルリンの壁が崩壊して、翌月に米ソの冷戦終結宣言がありましたけれども、この前年、一九八八年の防衛関係費は三兆七千三億円で、うち陸上自衛隊が一兆三千三百三億円、全体の三五・九%になります。海上自衛隊は九千四百七億円で二五%、航空自衛隊は九千三百四十二億円で二五%、こんな具合でこのグラフを作っています。
 ベルリンの壁崩壊の翌年、一九九〇年の防衛関係費は四兆一千五百九十三億円で、うち陸上自衛隊が一兆四千七百四十九億円、全体の三五・四%という具合です。
 一九九八年八月に北朝鮮がテポドンを発射をいたしました。翌一九九九年の防衛関係費、四兆九千二百一億円、陸上自衛隊が全体の三七%を占めています。
 二〇〇六年の七月に北朝鮮がミサイルを発射して、十月には核実験もいたしました。それでも、翌二〇〇七年の防衛関係費は四兆七千八百十八億円で、陸上自衛隊のシェアは全体の三六%。
 要するに、冷戦が終わり、ソ連が崩壊して北海道侵攻の脅威が減じても陸上自衛隊のシェアはおおむね三六%。北朝鮮のミサイルが大きな脅威となって、ミサイル防衛を海上自衛隊のイージス艦であるとか航空自衛隊のPAC3が担うようになっても、海上自衛隊、航空自衛隊の予算シェアは二三%前後で、ほぼ一定であります。
 数字は正直ですから、その時々の真に必要な防衛力を整備するべきであって、陸海空の縄張と既得権益を守る必要はない。この点で、防衛予算についても、あれもこれもではなくて、あれかこれかの選択をしなければならないのではないかと、こんなふうに考えています。
 中期防が来年度で終わりますので、この防衛予算についてどのようなめり張りを付けていくのか、防衛大臣にお尋ねをいたしたいと思います。
#103
○国務大臣(浜田靖一君) 先生の御指摘の点でありますけれども、我々、防衛予算に関しましては、今の予算規模でいきますと、おっしゃるようにほとんど変わりがないということでございますけれども、基本的に、我々のこの予算というのは、八割方が、これは義務的経費とか防衛関係の人件費、歳出経費ということの義務的な経費が八割を占めておるわけでございまして、そういった意味においては、そしてまた、予算の規模というのが中期防、そしてまた大綱でもこれははっきりしているように、予算の配分というのがもう大体型が決まっていますので、そういたしますと、これをいかに、八割部分が決まってしまっていますので、大きな装備をやるにしても残った分の中で長期的に積み上げて買っていくような形になりますので、逆に言えば、その中で一生懸命新しい装備を入れていますので、基本的に余り大きく振れないというのは、そういった工夫をしながらやっているがゆえにそういうことになっておるわけであります。
 これをいきなり装備の部分を増やすというようなことになりますと、これはなかなか、非常に難しいところがあります。そして、ここのところ、合理化にも努めておりますし、効率化にも努めていますので、一括購入ですとか、そういった形の中での我々とすれば努力をしておるところであります。
#104
○前川清成君 一括購入などなどでどのように安く仕入れるか、工夫をされているというのは分かるんですが。
 私が今このグラフでお示しをしたかったのは、陸上自衛隊に、およそ八百両ですか、戦車がありますと。それが本当に今の時代にも必要な装備かどうか。今、今度はTK―Xですか、次期主力戦車の開発、これも次の中期防に盛り込まれるというふうに聞いております。この戦車も一台八億円ぐらい掛かるそうでして、仮に千両用意すると八千億円になります。本当にそういう装備が必要なのか。私は、陸海空それぞれの自衛隊の役割、大きさ、これももうちょっと切り込んで見直していく必要があるのではないかということで御質問申し上げたわけですが、もう一度いかがですか。
#105
○国務大臣(浜田靖一君) 当然我々も、今先生が御指摘したような時代の背景と、そしてまた、各対処に対して、対機甲戦を重視した装備構想を転換して本格的な侵略事態に備えた装備等の縮減を図ることとしておりまして、そういう意味では今先生の御指摘の部分というのは我々も十二分に承知をしているところでございますし、今後、陸海空のバランスというものも含めて考えてまいりたいというふうに思っているところでございますし、これはなかなか短期間にし得ない部分がありますので、ですから、今御指摘のあったように、各個で、三自衛隊で積み上げ方式で今までやってきているところもありますし、そういったところの弊害というものを我々も除去すべく今後とも努力してまいりたいというふうに思っているところであります。
#106
○前川清成君 積み上げ方式でやってくる結果が、別に防衛省に限らず各省庁がすべて前年からの積み上げ、積み上げでやってくる、予算編成が硬直化してしまう、だから、その結果、無駄も生まれるしお金も足らなくなると。そこを一から見直さなければならないのではないかと思っています。
 戦車について余りくどくど言うつもりはないんですが、一点だけ指摘をさせていただくと、戦車が動くというときは既に敵が日本に上陸しているというときなんです。すると、制空権も制海権も握られているわけです。そんな状態で北海道の東千歳から海岸まで戦車がとろとろ行ったところで、それは飛行機なりあるいはヘリコプターでやっつけられてしまうわけですから、私はむしろこの国で地上戦はあってはならない。そのためには、ミサイル防衛もそうですけれども、制空権や制海権を守る、そういう装備に重点を移していくべきではないかなと、そのことだけ御指摘をさせていただきたいと思います。
 次に、自衛隊病院についてお尋ねをしたいと思います。
 今、各地で医師不足でありますとか、あるいは病院の不足というのが指摘されて大変な問題になっているわけですけれども、全国に十六か所、ベッド数で二千三十の自衛隊病院というのがあります。これはどの程度の大きさかといいますと、例えば厚生年金病院、これはよく耳にするわけですけれども、これは全国に十か所で、ベッド数で四千六十です。そうして、この自衛隊病院は、十六か所のうち五か所は自衛隊員以外でも診察を受けることができるんですが、十一か所は自衛隊専用病院になっています。
 なぜ専用病院をつくらなければならないのか、防衛大臣にお尋ねをしたいと思います。
#107
○国務大臣(浜田靖一君) 自衛隊病院は、自衛隊法上、隊員及びその扶養者等の診療を行うとともに、診療に従事する隊員の専門技術に関する訓練又は看護に従事する隊員の養成及び医療その他衛生に関する調査研究を行うものとしておるところでございまして、また、地域医療への貢献と診療に従事する自衛隊医官の症例数の増加という観点から、隊員等の診療に支障を及ぼさない限度において、医師会等の地元医療関係者の理解を得られた自衛隊病院において一般の方々の診療を行っているところでございます。
#108
○前川清成君 いや、私がお尋ねしたのは、十一か所自衛隊員専用の病院があるんです。それはなぜ必要なんですか。
 専用病院として運営している結果、平成二十年度は二百十七億円の赤字で、病床の利用率は二八%しかありません。七割以上が空いている状態にあるんです。ここは私は抜本的に見直して地域医療に貢献すべきではないかと、そういう趣旨でお尋ねをしています。
#109
○国務大臣(浜田靖一君) 先生の御指摘の点については我々も問題意識を持っておりまして、現在、自衛隊病院の在り方の検討委員会を立ち上げてこのオープン化については議論をしているところでございます。
 いずれにいたしましても、地域医療の皆様方との関係等々もいろいろ勘案しながら、今後、随時これをオープンにできるかどうかも含めてしっかりと検討してまいりたいというふうに思っておるところであります。
#110
○前川清成君 ちょっと結論のはっきりしない御答弁でございましたけれども、是非これは赤字の解消も含めて御検討をお願いしたいと思います。
 それで次に、経済緊急対策予備費について質問をさせていただきたいと思います。
 国会の事前の議決を経ない上に税金の無駄遣いにつながりやすいという指摘もあります。国民の皆さん方からお預かりした税金は、国民の皆さん方に選挙で選んでいただいている、それゆえに全国民を代表する国会があらかじめ議決をして、何に幾ら使うかを事前に議決した上で使わせていただく、これが議会制民主主義発展の歴史でありますし、財政民主主義として憲法にも書かれております。不測の事態が生じたときのために事前に何に幾ら使うか決めない予備費を設けることも憲法は予定しておりますが、これは財政民主主義の例外であります。
 そこで、財務省の主計局長にお尋ねをいたしますけれども、予備費は財政民主主義の例外だから、平成元年五月三十日の閣議決定で、災害に起因して必要を生じた諸経費その他予備費の使用によらなければ時間的に対処し難いと認められる緊急な経費を除いて国会の開会中は予備費は使用しないと、こういう確認があるのでしょうか。
#111
○政府参考人(丹呉泰健君) お答え申し上げます。
 ただいま先生御指摘のとおり、予備費の使用につきましては、国会開会中の予備費の使用につきましては節度を設けるということで、閣議決定におきまして、国会開会中の予備費につきましては、事業の増加等に伴う経常の経費又は法令等により支出義務が発生した経費、それからただいま先生から御指摘がありました災害その他予備費の使用によらなければ時間的に対処し難いと認められる緊急に必要な経費、その他軽微と認められる経費に限るということになっておるところでございます。
#112
○前川清成君 財務大臣が席を外しておられたので少し補足をさせていただきますけれども、今、主計局長がおっしゃったのは、予備費は国会の開会中は原則として使用しないという平成元年の閣議決定についてお話をいただきました。
 平成十一年の七月十五日の衆議院の予算委員会、これは当時は小渕内閣の下で宮澤喜一元総理が大蔵大臣を務めておられて、この予算委員会には与謝野通産大臣も野田聖子郵政大臣も甘利労働大臣も、さらには自見庄三郎理事も出席しておられましたけれども、その席上、宮澤大蔵大臣は、閣議決定がございまして、国会の開会中の予備費については、閣議決定において、その対象を国会審議上問題が生ずる余地のない経費、例えば災害、義務的な経費、比較的軽微な経費に限っており、そういうふうに運用しなければならない、この趣旨は、災害ならともかく、そうでないものは入り用なら補正予算を出せ、そして国会の審議を仰げ、こういう趣旨と考えております、それは長いことそういうふうにやってまいりましたと宮澤大蔵大臣がお述べになっています。
 今回、三千五百億円の、本来の意味での予備費のほかに一兆円の経済対策緊急予備費が設けられております。この予備費、いつ使うのか、三月十日に私たち民主党の郡司委員の質問に与謝野大臣はお答えになって、国会の閉会中に限らず開会中でも使うと、こういうふうにお答えになったんですが、この閣議決定を御存じではなかったんでしょうか。
#113
○国務大臣(与謝野馨君) 我々は憲法に従って予算も国会の審議をお願いしているわけですし、また憲法に従って予算の執行も行うわけでございます。これは、予備費というのは憲法上の規定であって、憲法で国会開会中に使ってはいけないということが書いていないということが第一でございまして、やはり予備費を計上した以上、予期せざる物事に対しては機動的に使うというのが予備費の趣旨だというのは当然のことだと思っております。
#114
○前川清成君 与謝野大臣、よく聞いてくださいね。予備費を開会中は一切使ってはなりませんと、そんな閣議決定があるなんて言ってないんですよ。私が今丁寧に補足までさせていただいたのは、災害だとか義務的な経費だとか、比較的軽微な経費に限って開会中は予備費を使いますと、開会中は、それ以上のもっと大きなものは補正予算を出しますと、そういう閣議決定があるんです。
 それと、今大臣、憲法についておっしゃいましたけれども、憲法の代表的なコンメンタールを御覧いただいたら、どのコンメンタールにも予備費は原則として開会中は使うべきではないと、こう書いてあるんです。
 今の一切使うなという意味ではなくて、原則として軽微なものにしか使ってはならない、そういう閣議決定があるということについて、与謝野大臣、いかがですか。
#115
○国務大臣(与謝野馨君) 原則としては私は使えると思っております。国会開会中でも予備費は使えると思っております。
 予備費を使うかどうかということは、国会が開会しているか閉会しているかによるものではなくて、事態の緊急性によって立つものであって、なおかつ、補正予算等が間に合わないという緊急の事態に予備費を予算の中に書かれているものの範囲内で使うということは、当然許されるべきことだと考えております。(発言する者あり)
#116
○前川清成君 それでは、官房長官にお尋ねをいたしますけれども、先ほど御案内申し上げました平成元年の閣議決定、これは変更されたのでしょうか。変更されたのでありましたら、いつ変更されたのか、お答えいただきたいと思います。
#117
○国務大臣(河村建夫君) ただいまの御質問でございますが、私がこの内閣においてあるいはその前において閣議決定そのものを今回の緊急予算等に合わせて変えたと、こういうことは私の知る限りでは今のところございません。
#118
○前川清成君 総理、今官房長官は、平成元年の閣議決定は変更されていないと、こうおっしゃいました。しかし、与謝野大臣は、平成元年の閣議決定と違って、原則予備費はいつでも使っていいんだと、こうおっしゃいました。
 与謝野大臣の御答弁は閣議決定違反なんでしょうか、総理。
#119
○国務大臣(河村建夫君) 予備費の使い方については、今、私、閣議決定のことは御指摘をいただきましたから改めて調べてみますが、予備費、その都度ですね、その都度……(発言する者あり)その都度、その都度ですね、閣議決定をして、財務大臣から要請があってそれを閣議決定して予備費を使う、こういう手続は取っております。
#120
○前川清成君 私は今、使うことについて、何々に使いますという閣議決定をお尋ねしているんじゃなくて、使い方のルールとして、冒頭申し上げました、国民の皆さんからお預かりした税金は国会であらかじめ何に幾ら使うか議決をさせていただいてその後執行するというのが財政民主主義で議会制民主主義の根本なんです。そういう財政民主主義の基本的な考え方からいうと、予備費というのは謙抑的でなければならないから、国会が開いてあっていつでも補正予算が出せる状態であったらそれは原則使わない、どうしても緊急なときこれは使いますという今までの閣議決定が立憲民主主義からしても正しいと思うんです。ところが、与謝野大臣のように、国会で議決したんだから、予備費として取ったんだからいつでも自由に何でもどんどん使えるんだと、これは議会制民主主義が崩れてしまいますよ。いかがですか。
#121
○国務大臣(与謝野馨君) 私が申し上げたのは、予備費の使用というのは国会が開会しているか閉会中かによらないということです。予備費を使うのは、予期し難い大変緊急性のあるものについて使うということでして、法令にも、国会開会中は、第一項の経費及び次に掲げる経費を除き、予備費の使用は行わないと書いてありますけれども、この中では、緊急な経費は国会開会中であっても使わざるを得ないということは十分あり得るわけでして、国会開会中は使わないというようなことは予備費の性質に反しているということを申し上げているわけです。
#122
○前川清成君 与謝野大臣の御答弁がこれまで安定的だなというふうな評価もあったんですが、私は今日の御答弁は少しむちゃむちゃなように思うんです。
 それともう一つ、三月十日、もう一点、私たち民主党の郡司委員の質問に対して与謝野大臣の御答弁はひどかったと私は思うんです。憲法は予備費の支出に関して事後的に国会の承認を得るように求めています。その点について、三月十日、与謝野大臣は、承認を得られないとき責任を負うのはだれですかと、郡司委員の質問に対して、承認を求めたときの内閣だとお答えになりました。
 これがなぜむちゃむちゃかといいますと、つまり、例え話で申し訳ないんですが、自公連立内閣が一兆円の経済対策緊急予備費を使いました、仮に選挙前にむちゃむちゃにばらまいた、そして衆議院選挙で政権交代して民主党内閣が成立した。前政権、つまり自公連立政権が予備費の使用について承認を求めていなかったので、新政権、すなわち民主党内閣が承認を求めたけれども、使い方がむちゃむちゃやったから国会が承認しなかった。その場合に責任を負うのは新政権なんですか。与謝野大臣の三月十日の御答弁はそういう意味になるんですが、それで正しいとお考えですか。
#123
○国務大臣(与謝野馨君) 政権を担う政党は替わりますけれども、政府は連続して存在するものと私は考えております。
#124
○前川清成君 この承認というのは政治的な責任ですよね、事後的な承認ですから。法的な責任のように承認しなかったら取り返しにいくというわけにいかへんのですから。政治的な責任を政権が替わっても次の政権で負わせる。そうしたら、自公連立内閣で予備費をむちゃむちゃに使って、民主党政権のときに承認してもらえなかった。それなら、野党になった自民党は内閣不信任案をお出しになるんですか。
#125
○国務大臣(与謝野馨君) あらゆる責任、政府が負うべき責任というのは、どの党が政権を取ろうが政府の責任として残る、これは当たり前のことだと私は思っております。
#126
○前川清成君 官房長官、ちょっとこの機会に、閣議決定とはどういうもので、どのように保存してあるのかということをちょっとお尋ねをしておきたいと思うんですが、例えば法律ですと六法につづられていて後になっても確認することができますが、私も今回、国会図書館などなどにお願いをして調べてみたんですが、網羅的、体系的に閣議決定がとじられている、つづられているそういうファイルはないんですよね、ということでよろしいですか。
#127
○国務大臣(河村建夫君) 閣議決定というのは内閣法の第四条第一項で、「内閣がその職権を行うのは、閣議による」と、こうなっておりますから、閣議決定によるとなっております。そして、その閣議決定したものは、憲法又は法律により内閣の意思決定が必要とされる事項や、法令上規定がない場合でも特に重要な事項に行われると、こうなっております。
 閣議決定に当たっては、各大臣の決裁する閣議書を作って、閣議決定後内閣官房において保存すると、こうなっておりまして、これは三十年間保存することになっております。三十年後は公文書館で保管をすると、こうなっておるところであります。
#128
○前川清成君 それでしたら、例えば私たちでありますとかあるいは研究者の皆さんであるとかマスコミの皆さんがその閣議決定を調べたいということになると、閲覧したり謄写したりすることは可能なんですか。
#129
○国務大臣(河村建夫君) 閣議決定したものは私の方でその都度その都度、記者会見において発表いたしております。それから、各役所はホームページ等で公開をいたしております。古いやつをお調べになるということであれば、公文書館に行けばこれは公開されることになっております。
#130
○前川清成君 私が今お尋ねしているのは、閣議決定を変更したか変更していないか問題となっている平成元年の閣議決定です。これはまだ三十年たっていませんよね。この平成元年の閣議決定があるのかないのか、その後変更したのかしていないのか。これはどのように確かめることができるんですか。
#131
○国務大臣(河村建夫君) お答えします。
 今の御指摘の部分でございますが、文書の公開請求をしていただければお見せすることができます、情報公開で。
#132
○国務大臣(与謝野馨君) 私が申し上げたことを、繰り返しになって恐縮なんでございますけれども、もう一度申し上げさせていただきます。
 予備費の使用については、国会の予算審議権を尊重する観点から、閣議決定において、国会の開会中は義務的な経費や災害等の予備費の使用によらなければ時間的に対処し難いと認められる緊急な経費等を除きこれを行わないとされております。
 経済緊急対応予備費についても、従来の閣議決定に従い、義務的な経費や災害その他の経済情勢に予想外の変動が生じ、予備費の使用によらなければ時間的に対処し難いと認められる緊急な経費等に該当する場合には、国会開会中であっても使用することができるものと考えます。
#133
○前川清成君 ですから、もうくどくど言いませんけれども、この何分間かは時間の無駄になったんですよ、私が最初からその閣議決定を言っているんですから。
 それと、もう時間の都合がありますので最後に一点だけお尋ねしておきたいんですが、国会の開会中は原則として予備費は使わないということであれば、今の国会は延長されなくても六月の二日ぐらいまで続きますよね。延長されたらもっと先まで行きます。九月十日には遅くとも衆議院の選挙が行われます。その後、三十日後には特別国会が開かれることになります。そうなりますと、閉会中というのは六、七、八しかないんです。この六、七、八、三か月に、まさに選挙前に一兆円をばらまく、そのための緊急経済予備費ではないですよね。
 その点だけ御確認をしておきたいと思います。
#134
○国務大臣(与謝野馨君) そういうよこしまな考えでこの予備費を計上しているわけではありません。
 昨年の十二月にこの予備費を考えるときには、今、前川先生の御質問の全体の御趣旨、国会の予算の審議権、承認権、これとの関係を我々は真剣に考えやったわけでございまして、これは緊急やむを得ざる場合のみ、しかも限定列挙的に書いてある範囲内で使うということでございまして、今、前川先生が懸念されたようなばらまくというようなことは元々毛頭考えておりません。
#135
○前川清成君 残念ながら時間が参りました。
 司法制度改革について森大臣あるいは佐藤大臣、さらには消費者庁について野田大臣にお越しいただいたにもかかわらず、お尋ねできなかったことをおわび申し上げまして、福山政審会長にお譲りをいたします。
 どうもありがとうございました。
#136
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。福山哲郎君。
#137
○福山哲郎君 民主党の福山哲郎でございます。
 総理を始め各大臣におかれましては、予算委員会、長時間御苦労さまでございます。本日は盛りだくさんでいきたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 まずは与野党合意ができるようなものから話を進めていきたいと思います。(資料提示)
 実はインターネットによる選挙運動でございますが、二〇〇五年の郵政選挙のときに、選挙始まって、実は自民党と民主党で強烈なさや当てが行われました。その直前に行われた都議会議員選挙で、実はそれぞれの党の動向等については、更新については総務省はある意味容認をしておったんですが、二〇〇五年の選挙のときには駄目だということで、総務省から民主党にも注意が来たと。その後、実は自民党の各議員のホームページが更新されたこともあってお互いがやり合ったわけです。私は、あれからもう四年近くたって、いまだにインターネットによる選挙中のホームページの更新やブログの更新、それからマニフェストのダウンロード等ができないことは余りにも時代遅れではないか、余りにも国民のニーズとは反しているのではないかというふうに思っております。
 是非、総務大臣、このことについては与野党を超えて、我々は元々実は法案を提出を衆議院にしておりまして、ずっと継続審議のままになっております。できることからですが、この次の衆議院選挙までにやはり政治の責任としてやるべきではないかというふうに思っておりますので、鳩山総務大臣、お答えいただけませんでしょうか。
#138
○国務大臣(鳩山邦夫君) 総務大臣としてこの問題を私が本格的に検討したことはございません。ただ、そうではなくて、自民党の選挙制度調査会長を三年近く与謝野政調会長に命ぜられてやっておったことがありまして、とにかく与野党で話し合って何とか道を切り開いていただきたいと。自民党の一番詳しい方は世耕参議院議員だったと思っておりまして、これは今からでも遅くない、どんどん話合いを進めていただきたいと思います。
 ただ問題は、誹謗中傷とか成り済ましがあった場合に、選挙の場合は、終わってしまって、それで選挙を誹謗中傷がひどかったからやり直しだという形にはならないし、落選して損害賠償を取ったからいいという問題でもないでしょうし、プロバイダー責任制限法をどう解釈するとか、いろんな難しい問題があるんですね。
 だから、インターネットを使っていい場合、どこまでいいのかと。ホームページ、候補者のホームページじゃなくて、だれが開設するホームページでもいいと言ってもいいのかどうかとか、様々な問題点があって、とにかくやっぱり心配な部分、今でも怪文書とか今までもいろんな話がありますが、ネット上のその誹謗中傷、成り済まし、この辺の対策を与野党で十二分に話し合っていただいて結論を出していただければ有り難いと思っております。
#139
○福山哲郎君 大変前向きな御答弁をいただいてありがとうございました。
 私も鳩山大臣が選挙制度調査会の責任者をやっていただいてたのは存じ上げておりますので、私もすべてに公開しろというふうなことを言うつもりはありません。例えば届出政党のホームページとか候補者のホームページとかを一個なら一個登録をするようなことも含めてやらないと、政治のやはり怠慢だと言われてもしようがないと思っておりまして、麻生総理、このことについては与野党を超えて協議をして、次の選挙までに何とか最低限でも間に合わすということでいかがでしょうか。
#140
○内閣総理大臣(麻生太郎君) インターネットを選挙運動の手段として認めるという話はもうもっと前からいろいろこの話は出ておりました。大分前です、出した。(発言する者あり)いや、そんな簡単に言えないところは、あなた、福山さん、今、鳩山大臣の答弁になったとおりですよ。したがって、これは金の掛からない選挙の実現等々には非常に一役買うことは間違いない、私どももそう思って始めましたけれども、匿名性を利用した誹謗中傷というのはこれは避けて通れない話ですよ。これは選挙運動、落ちちゃった際はどうするかという話は、これはなかなかごめんなさいじゃ済む話じゃないから、これは。
 そういった意味では、我々としては、これ誹謗中傷に限らずいろいろ、我々の想像を絶するようなものがいろいろ出てくるでしょうから、そういったときにどうするかというのをきちんと決めておかないと、福山先生、これなかなか難しいんで、これ十分に御議論をいただかにゃいかぬところだと思いまして、議論を両党間でするのはいいことだと、私どもはそう思っております。
#141
○福山哲郎君 その懸念は私は重々理解をしております。ですから、相当限定的にやらないと、おっしゃるように選挙は危ないと。しかしながら、やらないというのも私は政治の怠慢だと思いますし、世耕参議院議員や我が党の鈴木寛参議院議員も含めて、具体的な議論はもうかなり煮詰まっておりますので、そこは与野党協議をして、何とか次の選挙に間に合うように御努力をいただきたいと。
 公明党も、斉藤大臣、よろしいですよね。
#142
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 私、この問題について党を代表してここで申し上げる立場にはないということを御了承をいただいた上で、一政治家としてお答え申し上げるということを許していただければ、これだけ今ホームページ等ITが活用される時代でございますので、先ほどあったようなデメリット、問題点を防ぐ一つの十分な方法を確立した上で、各党で議論をするということは必要なことだと思います。
 ただ、その前に、自由闊達な議論こそ民主主義の基本でございますから、マニフェストの頒布の拡大ですとか、また、各国では普通に行われております戸別訪問の解禁とか、優先順位の高いものはまだほかにあるのではないかと思っております。
#143
○福山哲郎君 マニフェストの頒布の解禁等についてもやっぱり議論をしなければいけないと思いますし、今は相当頒布場所が限られておりますし、選挙期間中しか頒布できませんから、そこも前向きに考えなければいけないと私は思っておりますが、しかしながら、インターネットはやはり、これはもう焦眉の課題だと私は思っておりますので、斉藤大臣も前向きに御答弁いただいたと思いますので、与野党でとにかく間に合わせるようにお願いをしたいと思います。
 次に行きたいと思います。
 今日は漆間官房副長官にお越しをいただいております。基本的に、漆間官房副長官がオフレコ会見で自民党に捜査及ばずとか捜査は自民党に行かないというふうなお話をいただいて、それがマスコミに報道をされました。しかしながら、その話は、漆間副長官のお話でいうと、それは記憶にないと、述べた記憶にはないというふうに言われて、さきの委員会で明確に、私は述べたのは三点でございましてと言って、三点は非常に細かく記憶をされているんですが、自民党に立件が及ばないというところだけは記憶にないと、述べたことは記憶にないと言われています。
 そのことの言った言わないの議論をしても余り意味がないので、そこは今日は申し上げません。しかしながら、これは漆間副長官が言われた言葉を私御紹介をします。私が述べたのは三点でございましてと、一点目は、認識の立証性は難しいと、二点目は、金額の多寡によって違法性の認識を立証する上で大きな要素になるということを言われている。三点目なんです、ここです。検察がこの時期に秘書を逮捕した以上、本人が否認しても、本人というのはこれは多分逮捕した秘書なんでしょう、起訴に持ち込めるだけの証拠を持っているであろうというふうに述べております。これ、漆間副長官が言われたことを私は今日申し上げました。
 しかし、これが一般論でしょうか。この時期にと、これは選挙前ということをだれでも想定をします。秘書を逮捕した以上、これも我が党の小沢代表の秘書が逮捕された事件を想定されます。更に言うと、本人が否認しても起訴に持ち込めるだけの証拠を持っているであろうと。これはどう考えてもある一定の事件に対する過剰な介入であり、聞きようによれば、本人が否定をし続けても起訴には持ち込むんだろうなというような意味合いに取られても致し方ないというふうに思っておりまして、私は、あなたが言われたこれが一般論だとは思えないんですね。
 つまり、言った言わないの議論は別にして、あなたが認めたこの言葉すら私は大変問題があると思っているんですが、いかがですか。
#144
○内閣官房副長官(漆間巌君) お答えいたします。
 基本的には私は、本当に何の情報もなしに、全く私の推測で、今まで私がやってきた捜査でやれば、こういう時期に逮捕するんであれば、このくらいの情報、つまり否認しても大丈夫なようなものは持っているんだろうなというような推測で申し上げたことは事実でございます。
 ただ、こういう時期にそういうことを申し上げたということは大変誤解を受ける発言でもございますので、私としては、そういう発言はたとえオフレコの場といえども申し上げるべきではなかったということで、今十分に反省をしているところであります。
#145
○福山哲郎君 更に申し上げれば、実は一昨日でございますが、いわゆる国民が大変期待をしている国家公務員法改革関連法案について、自民党の行革推進本部に法律案の検討案が示されました。そこでは、実は大変重要なポストになっておりますこの内閣人事・行政管理局長のポストについて、法律に若干後退をした形で書いてあります。
 実は、この内閣人事・行政管理局長というのは、非常に官僚の人事をつかさどるので重要なポストだと、かなりハイレベルな立場でなければ駄目だという議論になっておりまして、昨年十一月の顧問会議では、各府省の事務次官に対して指導力を発揮できるようハイレベルなポストとするとされていました。それがいつの間にか、それが、一月に検討された工程表では、この局長は内閣官房副長官をもって充てる、つまりあなたですね、あなたをもって充てるというふうに書いてあるということは、この局長レベルは内閣官房副長官レベルでやろうという議論になっていました。ところが、いつの間にか、二月の三日、正式に決定された工程表ではこの文言が消えていました。そして、先週の金曜日の自民党に提出された法案の中身では、とうとうこの局長の位は、官房副長官のレベルではなくて、事務次官レベルに落とされていました。
 そこでです、あなたが、報道されることによると、この問題について漆間氏らが骨抜きを働きかけたと。改革をサポートするはずの官邸が官僚の代弁者として足を引っ張っているという指摘もあるというように報道をされております。
 私は事実関係は分かりませんが、あなたがそういった形でこの局長人事のポストの、いわゆる官職について何らかの形で介入なり若しくは指示をされたことがありますか。事実があるかないかだけお答えください。
#146
○内閣官房副長官(漆間巌君) お答えいたします。
 法案を作成する過程において、いろいろの私としてもこういう考え方は取れるのではないかとかいうことはそれぞれ申し上げますが、ただ、これはまだ法案が確定しておりませんので、それを今度は踏まえて、時々刻々変わっていきますから、いろんな形で工程表が提示された結果、与党の方からいろんな御意見があれば、またそこでいろいろ考え方を私の方で整理してこういうふうにまとめようかというふうになるわけでありますので、ただ一点のところだけとらえられて私が何かしたという話ではございませんで、私は必要な都度私の方でこういうふうにしたらどうかということはいろいろ言っておりますが、それは確定した案ではございません。
#147
○福山哲郎君 今申し上げたことはあったということを認められたのは非常に重要なんですよ。あなたは官房副長官という官僚の中の事務方ではトップに位置しているんです。その方の影響力がどれほど大きいかあなたは分かっていますか。あなたの一言がどれほど官僚に対して影響があって、法案作成に対して影響があるか。だれがあなたに背いたものを書くんですか、そしたら、官僚が。あなたはトップなんですよ。そのことについて、あなた自覚がおありですか。
 ということは、あなたはどういうことを言われたのか、今言われたこと、どういう中身のことをサジェスチョンされたのか、お答えいただけますか。
#148
○内閣官房副長官(漆間巌君) お答えいたします。
 私が申し上げるのは、まず官房長官に上がる前にどういうふうな案を考えるべきかということでありまして、最終的に、私がこういうふうに考えるがということを言ったとしても、基本的には最後は官房長官、総理のところでいろいろ決まっていくわけでございますので、その過程で何にも私が意見を申し上げないのでは、私が官房副長官としている意味がないと私は思っております。
#149
○福山哲郎君 しかしながら、元々、国家公務員法改正の流れの中で出てきた、例えば顧問会議での案、工程表の案からどんどん後退してきて、その中で官僚のトップであるあなたが意見を差し挟んだといえば、それは疑義を持たれても仕方のないことだと私は思います。
 総理、実はここの問題は重要で、検察の捜査について何らかの怪しさを副長官の発言によって国民に広めたことは事実なんです。言ったか言わないかの話はもう私はしておりません。二十人の記者が聞いていたのにもかかわらず、記憶にないといってお互いが言い合っているような状況でどちらが正しいんだと言っても意味がないからです。しかしながら、国民に何らかの形の怪しさを感じさせたことは事実なんです。
 国家公務員制度の改正の流れの中で、今天下りの問題が大変議論になっている状況の中で、この事務方の非常に重要な人事局長、内閣人事・行政管理局長のポストをどの位置にするかによって、政治主導なのか、また官僚主導に逆戻りするのかという大変重要なところで、またあの方は何らかの発言をして、実態として今自民党から出てくる案、政府から出てくる案は後退をしています。
 こういうことは麻生内閣としても本意ではないはずです。そうですよね。麻生内閣としては、いや、捜査の問題については介入していないということを主張したいでしょう。さらに言えば、公務員制度のことに対しては政治主導でやっているんだと総理としては主張されたいでしょう。それならば、そういう疑義のあることを何度もやられている官房副長官は、それはやっぱりすぐお辞めになっていただくべきなんじゃないでしょうか。
#150
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に、官房副長官の発言によっていろいろな意見が全く根底からひっくり返る、それほど官房副長官、事務の官房副長官が偉いということはないと、基本的にまずそう思っております。そういったところは一番肝心なところだと思いますんで、内閣官房をやっております官房長官、その下にいる副長官がすべて牛耳っているかのごとき幻想を与えるのは間違っていると思います。
 二つ目。今申し上げられたところの中にあって、一般論であってもいろいろ疑義を醸し出すようなことは十分に注意すべきだ、本人も反省しておりますと先ほど述べられておりますとおりだと思いますが、河村官房長官の方から漆間副長官に対して、一般論であったとしても誤解を招きやすいというような発言は極めて不適切ということで厳重注意をしたということでもありますんで、私自身としてそれ以上の処分を考えていることはありません。
#151
○福山哲郎君 分かりました。では、このまま。別に私は官房副長官がすべてを牛耳っていると申し上げたことはありません。しかしながら、官僚組織のトップとして影響力は計り知れず大きいということを申し上げました。そして、現実の問題として、この人事局長をめぐる役職についてはどんどんどんどん自民党内の案が後退していることも事実でありまして、そのことに対して、麻生総理が全くそこに責任を感じないし、官房副長官に対してももう官房長官の指導でそれでいいんだというのは、それは麻生政権の立場だということで承らせていただきます。
 麻生総理は、十三日の金曜日、追加経済対策を検討するように与党内に指示をされたと聞いています。参議院では今日、本年度の本予算の審議中ですが、この追加経済対策は二十一年度の補正予算につながるものなのかどうか、麻生総理、お答えください。
#152
○内閣総理大臣(麻生太郎君) いわゆる追加の経済対策というものや補正予算の策定を指示したというわけでは全くありません。今後の経済の下振れリスクというのは今いろいろ言われておるとおりでありますので、どのような経済政策の運営があり得るかということは、この幅広い検討を考えておくのは当然の我々の義務だと思っております。したがいまして、経済対策といたしましては、我々として、経済対策として補正予算というのであれば、複数年度ということは、補正は通常単年度で計算でありますので、複数年で考えるなどということは通常は考えられません。
 経済対策として、まずは我々としては七十五兆円規模の対策、その実行をやっていくためには、平成二十一年度の予算関連法案の早期成立並びに可能な限りその法案を前倒しで実行する。最近は六〇%ちょっとしか前倒しになっておりませんので、それはせめて七〇%台までに上げる、そういったようなことが目先の景気対策として大事なところだと思っておりますので、これが最大の景気対策と思って、直ちにこれが補正予算ということを考えているわけではございません。
#153
○福山哲郎君 ということは、補正予算は提出をされる予定は今のところはないということでよろしいんですね。この、先ほど申し上げました、指示された経済対策は補正予算にはつながらないということでよろしいんですね。
#154
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今申し上げましたように、これは直ちに今この段階で補正予算をいつやるということを決めているわけでもありませんし、その規模を幾らにしようとかいうことも決めているわけではありません。
 今御質問の点は、しかし景気が悪くなったらどうするんだという御質問が一番の肝心、これは国民みんな関心を持っているところだと思います。我々としてもその点は、常に下振れリスクというのは考えておかにゃいけませんので、そういったときに、もしその案が使える案であれば使わせていただく、当然のことだと存じます。
#155
○福山哲郎君 じゃ、その下振れリスクがあるかないかも含めて、補正予算を組んで提出するかどうかも含めて、いつの時期に御判断されるんでしょうか。
#156
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 景気の状況というのをよく踏まえた上で出さなければならぬのであって、あらかじめ今からいついつまでに出すというようなことを考えているわけではございません。
#157
○福山哲郎君 私は今の状態が厳しい状態だと思っておりまして、実際に与謝野大臣はG20でロンドンに行かれておられまして、御苦労さまでございました。
 与謝野大臣は、G20でガイトナー米財務長官との会談において、日本の財政出動はGDP比二%を超えるだろうというふうに言われたというふうに報道が流れております。それを考えると、今から三兆円、今のこの予算を含んでも三兆円以上は積み増すことが必要になりますが、今、麻生総理は補正予算の提出は現段階では考えていないと明言をされました。しかしながら、与謝野大臣はガイトナー財務長官にGDP比二%は超えるだろうということは、自動的に三%は超える財政出動をするということですから、じゃ、このずれはどういうふうに御説明をいただけるんでしょうか。(発言する者あり)ああ、三兆円です。三兆円です。
#158
○国務大臣(与謝野馨君) これは、二%という数字はIMFが元々言い出した数字で、ガイトナー財務長官もみんなでやったらどうかという呼びかけをしているわけでございます。日本は、既に二十年度一次補正、二次補正、それから今御審議をいただいている二十一年度当初予算で相当のものをやっているわけで、ほぼ私はIMFの期待にこたえていると思っております。
 これは私、やはりそれぞれの国の財政の状況や今までやってきた経済対策、それぞれの国が独自の立場で判断することであって、G20全体としてこうしなきゃいけないということを決めるのではないだろうという立場でいろいろ物事を御説明申し上げたところでございます。
#159
○福山哲郎君 ですから、与謝野大臣はこのGDP比二%を超えるということに対しては合意というか、合意はしていないけれどもその方向だということで、何というか、その方向で頑張ろうということでは了解されたというふうに承ってよろしいんでしょうか。
#160
○国務大臣(与謝野馨君) 私は、物事が進展していくんで、総理が四月にロンドンに行かれるときには、私が申し上げるよりももう少し経済情勢、金融情勢がはっきりするんで、麻生総理からは私よりはもう少し方向性を出すことができるんではないかということは申し上げましたけど、それ以上踏み込んで何かを約束したとか二%以上の財政出動をするんだとか、そういうことをガイトナー長官ともお話をしていませんし、会議の場でも申し上げたわけでもありません。
#161
○福山哲郎君 そうすると、もう一度確認させていただきますが、GDP比二%を超えることに対して三兆円以上、今の日本の財政からいって積み増さなければいけないということに対してはガイトナー長官と約束したわけでもないし、これは国際公約でもないし、今は麻生総理は補正予算の編成は考えていないということでよろしいんですね。総理。
#162
○国務大臣(与謝野馨君) 恐れ多くも、参議院で二十一年度の当初予算を御審議いただいているわけですから、政府としては二十一年度の補正予算などということは全く考えたことはないわけですけれども、頭の体操をされる方はやっぱり党の方にもおられないと困るということは私は事実だと思っています。
#163
○福山哲郎君 私は、財政出動するのが駄目だとかガイトナー財務長官と議論するのが駄目だとか言っているんじゃないんです。今どういう立場で考えておられるかということを聞いているんです。
 麻生総理、もう一度確認します。
 ガイトナーさんに与謝野大臣が言われた二%、そして三兆円の積み増しということも、それから今の現段階で補正予算の編成をするということも考えられていないということでよろしいんですね。
#164
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、与謝野大臣が答弁をされたように、あのガイトナーの終わった後の代表してのあいさつというのを夜でしたけど聞いておられたと思いますが、マシンガンのようにぶわっとしゃべっていましたけれども、基本的には二%というのは合意ができなかったと、それがあのときの発言の内容です。もう本当正直、あの夜中ずっと、二%に達しなかったなというだけは分かりました。したがって、我々もそれにコミットすることはございません。また、ガイトナーという人と与謝野さんの間に三兆円とかいうような話が出たこともございません。
 最後の質問のもう一点のところの質問に対しては、したがいまして今この段階で直ちに補正予算とかなんとかいうより前に、まず前倒しの話からスタートさせないと、景気対策としては当然予算執行の前倒しが優先順位としては極めて高いものになると、私はそんな感じがいたしております。
#165
○福山哲郎君 ところが、総理はNHKの番組では、財政出動の必要性を世界中で言っている時代だと、実際に言うだけで実行できないということでは何だということになると指摘し、実現に意欲を示したと、これ総理の言葉ですよね。言うだけでなく実行できないと何だということになると、実行できるということは財政出動を新たにするということではないんですか。
#166
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 言葉じりをつかまえて言われるようで……(発言する者あり)いや私の方が、私の方が、ちょっとそれは主語を間違えた、主語をね。私の方が言葉じりをつかまえていると取られると恐縮ですが、主語はこっち。したがいまして、今申し上げた、財政出動をすると、これは御存じかと思うんです、去年のダボス会議で、今年じゃありませんよ、去年のダボス会議で、このIMFというところは財政出動はずっと一貫して反対の立場を取ってきたのがIMFという組織です。それが、去年の十二月、初めて財政出動ということを去年の、一月のあれで言った。これから世の中というのはいろいろ話が出てきたというのが昨今の背景です。
 したがって、今回のダボス会議におきましても、またこの間のロンドンの会議におきましても財政出動という話をした。我々は既に財政出動していますから、七十五兆円から成る、また十二兆円から成る、そういったものを今していますので、そういったことを日本は確実にやっておるということが一番肝心なところだということを申し上げております。
#167
○福山哲郎君 分かりました。随分明確にお答えいただきました。
 実は、冒頭総理が言われた、複数年度のことだとおっしゃったのは非常に重要で、(資料提示)政府のこの補正から本予算を見ますと、国民の皆さんはお分かりいただけると思いますが、例の問題になった定額給付金は一回一年ぽっきりでございます。子育て応援特別手当、三歳から五歳の二人目の第二子からというのもこれも一年ぽっきりでございます。高速道路の料金の引下げは、まあ若干混乱しているとはいいながらこれは三年ですが、高齢者医療対策も二年、雇用保険料の引下げも一年限り。ずっと続いているんですが、これ全部実は単年度、一年ぽっきりの政策になっています。それで、現実には、御案内のように、二十三年度から、消費税の引上げの議論、どの時点からかまでは私は申し上げませんが、消費税を上げるということを明示して総理は選挙を戦うというようなことをいろいろ言われています。
 つまり、政府の経済対策は非常に一過性のものであって、これで例えばお金が出なくなると、国民としては、瞬間的にはいいけど、あと将来的なことを見ると不安でしようがないという状況になると思います。現実に、七十五兆円と言われますが、真水はわずか十二兆円でございます。
 我々としては、民主党は御案内のように、ずっとメニューが出ているわけですが、(資料提示)これは選挙が去年行われていれば出したいと思っていたマニフェストの一部でございますが、今はこのことを、時代が変わりまして、リーマン・ショックもあったので修正をしておりますけれども、現実には我々としては、ある程度の時間を、期限を長くして、国民の皆さんに将来的な安心感を持ってもらう中で内需を拡大し、経済を良くしていこうという思いでおります。
 先ほど、麻生総理が複数年度の指示を出したというのはまさに我々を意識されていることだというふうに思いますし、私は、補正予算を今出されるというと、ちょっとそれは異論があったんです。それはなぜかというと、麻生総理の支持率は大変失礼ながら低うございます。私は一番重要なのは、失礼なんですけど、総理、不支持率が七割から八割なんですね。これ、明確に支持しないと言われている方が七割から八割いらっしゃるって結構珍しいと思っているんですけど。
 総理、不支持率が、つまり支持をしないという方が七割、八割いるという現状についてはどう思われますか。
#168
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは度々支持率の低い話含めまして……(発言する者あり)ちょっと待って、後々よく聞いてくださいって、焦らぬと、まだ時間がありますからね。そういって別にこちらに好かれたいと思ってしゃべっているわけじゃありませんのでね。
 ですから、私どもとして、実にこれまでいろいろ御意見をいただいておるのは、もう福山さんに言われるまでもなくよく知っておるところですから、今改めてどうかと言われても、これまでお答え申し上げてきたとおりでして、我々としては最善の努力をして目先の景気対策、経済対策というものに全力を挙げたいと思っております。
 その中で、今、複数年度の話をされましたけれども、これは御存じのように、長い間、単年度決算というのを財務省、その前の大蔵省のときからずっとしております。したがって、予算が切れますと次がということになると、設備投資をする側の立場のいわゆる経営者側に立ちますと、これは、この税制は今年度限りか、これはずっといくのかとか、また、この仕事は今後とも出るのか、道路予算はここで切れてそれから先はないのかというような話になりますと、これはなかなか新しい建設機械を買ってどうのこうのしようという気にはなりません。
 したがって、そういったことを考えますと、複数年度ということを考えないと、道路はぶつ切りになってつながらないのでは、こういった意味での効率は全く違ったものになりますので、複数年度ということを考えるというのが経済対策というものを考えるときに一番肝心なところだと、私自身はそう思っております。
#169
○福山哲郎君 総理を始め、総理がそういう観点に立っていただいていることに関しては本当に評価をします。総理が補正予算を今のところ念頭にないと言われたことも評価をします。なぜかというと、不支持率が失礼ながら七割、八割を超える政権が、複数年度のことも観点に入れてやっぱり財政出動を長期間にわたってすることを今僕は決めてはいけないと思うんです。
 やはり、それは選挙の正統性を得た政府が、それは自民党が勝たれるか分からない、我々民主党が勝つか分かりませんが、お互いが中長期的な日本の経済対策、今の経済状況にどう対応するのかということを闘わせて、そして正統性を得た政権がしっかりと経済対策を打つことが私は非常に重要なことだというふうに思いますので、もし総理が今補正予算を出すんだと言われたら、ちょっと待ってくださいと、僕はそう言うつもりでした。それはちょっとおかしいですよと。それはまず、お互いがお互いの意見を闘わせて選挙をしてから、中長期的な政策については政権を持ってやりましょうというふうに言うつもりだったんですけれども、総理が補正を当面出す必要はないとおっしゃりましたので、お互いが複数年の中長期的な経済状況、消費税の問題も含めてやっぱり選挙で闘わせることが必要だと思いますので、解散について一日も早く御決断をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#170
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 解散の時期につきましては、これまで度々御答弁を申し上げているとおりで、改めてここで福山さんのために特別に何月何日と言うような気は全くありませんので、これまでの答弁どおりということになろうと存じます。
 したがいまして、解散は、今の状況、経済対策、まだ今、予算のまだ成立もしておりませんし、そういった段階から、今、時期をというようなことを申し上げる時期ではありません。私は最初から政策、いわゆる政局より政策と申し上げ続けてきたと存じます。したがって、政策をきちっと仕上げるということだと思って、その上で決断をさせていただきたいと存じます。
#171
○福山哲郎君 済みません、私はしつこいので、麻生総理、もう一問だけこの件について質問をさせてください。
 今、予算が成立をしたらとおっしゃいました。予算が成立したら、補正予算については検討される可能性はおありなんですか。
#172
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 景気の下振れリスクというのは常に考えなければならないものだと思っております。もちろん上振れリスクもありますよ。上振れリスクもありますけれども、下振れリスクというものも十分に考えておかなきゃならぬと思っておりますので、この分に関しまして、今これはなかなか読みにくいところだと正直思っております。
 とにかく、これだけ上がり下がりが激しい状況というのは過去ないと思いますので、そういった意味では……(発言する者あり)株価の上がり下がりは激しくないですか。私はすごいと思いますよ。一日に三百円も四百円も、ドルで三百ドルもなんというのは、ちょっと正直、これまで私が知っている話では経験がありませんので、皆さんの方がお詳しいのかもしれませんけれども、少なくともこれだけ、WTIがあれだけ上がったり下がったり、常識的には考えられないほど、いわゆる穀物商品相場はすべて乱高下は激しいと思っておりますので、私どもは、正直こういった時期においては下振れリスク、上振れリスク、両方を考えておく必要がありますので、その上で判断をさせていただかなきゃならぬと思っております。
#173
○福山哲郎君 私は株価の上下だけが経済の変動ではないと思っておりまして、今の日本の経済状況は、残念ながら坂道を転げ落ちるように下がる一方の状況だと思いますので、何とか政治が手を打たなきゃいけないなというふうに思っております。補正予算、当面考えないというふうに言われましたし、予算が成立しても、下振れ、上振れのリスクを含めて考えるんだということで、余り明言をされなかったことは心にとどめておきたいと思います。
 それでは、次に行きます。
 衆議院の予算委員会でも我が党の同僚議員から質問がありましたが、天下りの問題です。独立行政法人、特殊法人、公益法人、各府省から再就職者が五代以上、五代です、五代以上続いている法人、役職の数の調査を我々はずっと続けているんですが、現在までの調査で、五代続いている独立行政法人、特殊法人、公益法人等の数は全部で幾つあって幾つのポストがあるかお答えください。
#174
○政府参考人(村木裕隆君) お答えいたします。
 各府省等からの再就職者が五代以上続いて会長、理事長、専務理事に就いている独立行政法人、特殊法人等、それから公益法人といたしまして、本年三月九日時点で各府省において確認された件数は合計で九十五法人、ポスト数で百四ポストとなっております。
#175
○福山哲郎君 これは、実は常務理事の数が入っておりません。常務理事も含めると恐らくもっと広がると思うんですが、そこの数字はまだ出していただいていないので、今日はあえて、しようがないですが、この九十五法人、百四ポストありますこの九十五法人に対して、平成十八年度決算で一体幾らの金銭の交付額があるかお答えください。財務省でもいいですけれども。
 じゃ、内閣府でいいですよ、内閣府で。
#176
○委員長(溝手顕正君) 内閣府呼んでいない。
#177
○福山哲郎君 通告していますよ。
 じゃ、財務省お答えいただけますか。じゃ、財務省が三法人へ行っていると思いますが、それは幾らですか。
#178
○政府参考人(山崎穰一君) お答え申し上げます。
 財務省所管の公益法人で、現時点において財務省からの再就職者が専務理事に五代続けて就任していることが確認された法人のうち、国から金銭の交付があるのは財団法人日本関税協会の一法人でございます。その金額は、衆議院調査局が行った予備的調査の際に報告したとおり、平成十八年度において一億二千二百万円となっております。
#179
○福山哲郎君 総務省はお幾らですか。
#180
○政府参考人(田中順一君) 誠に申し訳ございません。今のお尋ねにお答えする資料を持ち合わせておりませんので、調べまして、後刻御報告させていただきたいと思います。
#181
○福山哲郎君 これは事前にお願いをしているはずなんですけれども。そうしたら、じゃ、厚労省はいかがですか。
#182
○委員長(溝手顕正君) 厚労省は、出ていない。
#183
○福山哲郎君 じゃ、財務省、先ほどの予備的調査の結果は財務省が把握している結果と同じだというふうに判断してよろしいですか。
#184
○政府参考人(山崎穰一君) ただいまの一億二千二百万円と申します数字は、予備的調査の際に報告したとおりでございます。
#185
○福山哲郎君 じゃ私から、済みません、答えを申し上げます。
 実は総務省もお願いをしていたはずなんですけれども、九十五法人の百四ポストで、実は金銭交付総額は約八千六百十億円になります。
 財務省、この数字でいいですね。これは予備的調査を足し算をしているんです。
#186
○政府参考人(山崎穰一君) お答え申し上げます。
 ただいま申し上げたのは財務省についての数字でございまして、全体の数字についてそれが正しい、どうかといった数字ではございません。
#187
○福山哲郎君 財務省ね、基本的に予備的調査で各省庁が出している数字なんです。
 実は総務省さんにもお願いしたんですけれども、総務省さんは恐らくそれぞれの団体に聞かなきゃいけないとかいって今お答えいただいていないんだと思いますが、財務省的に言えば財務省の数字と予備的調査の数字は合致したわけですよね。そうすると、この数字は全体の数字と類推はできますね。
#188
○政府参考人(山崎穰一君) 予備的調査について、全体についてお答えを申し上げる立場にございませんが、財務省につきましては、この予備的調査の数字とこれは一致した数字でございます。
#189
○福山哲郎君 予備的調査の数字は、財務省は正しいということは、ほかのところも含めて正しいと類推できますねとお願いしているんです。そこをお答えください、別に。
#190
○政府参考人(山崎穰一君) お答え申し上げます。
 予備的調査につきましては財務省はきちっと報告してございますので、各省それぞれにおきまして報告されているものと思っておりますが、その類推云々の件につきましてはちょっとお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
#191
○福山哲郎君 これね、各省庁今一個ずつ聞いてもいいんですけど、政府委員全部呼んでないんですね。なぜかというと、これ全部もう足し算すれば出てくる話を、時間がないとかなんとか言って全然数字いただけてないんです。だから、我々は予備的調査で出てきた数字を足し合わせて約八千六百十億円だというので、じゃ、予備的調査によればそれ、そうだというふうに思いますとお答えいただけますか。
#192
○政府参考人(山崎穰一君) 大変恐縮でございますが、予備的調査は私どもが行ったものではございませんので、その点につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、各省において提出されている数字だと思います。
#193
○福山哲郎君 財務大臣、予備的調査で各省庁から出しているんです。でも、例えば、多いんですよ、九十五法人もありますから。それぞれ計算してくれといっても出てこなかったんです。我々は数字を出して、財務省は財務省の数字は正しいと言われたので、じゃ、この方向でいいですねというふうに確認したんですが、財務大臣、答弁しにくいと思いますけど、どう思われます。
#194
○国務大臣(与謝野馨君) これは予算を配分する財務省としてのお答えではなくて、財務省の管轄の法人についての数字を申し上げたわけでして、先生の言われるように全体を数字を取りまとめろと言う実は立場にないということを申し上げているわけです。
 もし仮に必要であればそのような作業をお引き受けしてもいいですけれども、これが直接の職責だと言われても困るということでございます。
#195
○福山哲郎君 でも、交付するに当たって財務省は全部予算の確認しているんでしょう。財務省には実は私はそのことについては事前にちゃんと言っているはずです、そのことも含めて考えてくれと。財務省の管轄ではないと逃げっ放しだったんですけれども、九十五法人調べるなんて実は簡単なんですよ、やろうと思えば、現実に。
 ちょっと財務省、もう一回答えてください。じゃ、大宗としてこの数字でよろしいですね。
#196
○政府参考人(山崎穰一君) 事実関係として私どもの数字は正しいということでございます。一致してございます。したがいまして、他省庁のことにつきましては、今大臣から御答弁いただきましたように、今この国会の場でこれが正しいとまでの把握はしてございません。
#197
○福山哲郎君 現実に、じゃ、今もうまともに答えていただけないので、時間がないので、約八千六百十億円という話だと私は思いますし、財務省はまあ半分はお認めいただいたんだと思いますが。でも現実には予備的調査で数字が出ている数字ですからね。要は省庁から出てきて出ている数字ですからね、現実には。(資料提示)
 現実に、これ天下りで例えば総務省関係ですが、自治体国際化協会とかマルチメディア振興センターとあるんですが、あっせんがあるのかないのかと聞くと、あるで丸が付いたり、ないで丸がなかったりしているんです。これ現実にはあっせんがあるかないか確認できないという話なんです。
 もう一個申し上げますと、麻生総理が非常に御英断をしたと言われているあっせんの政令の改正ですが、これはあくまでも各省庁によるあっせんが三年以内だったのが今年限りにしたというだけでございます。官民人材交流センターによるあっせんは続きます。この官民交流センターによるあっせんは、先ほどの九十五法人みたいなところによる天下りが許されるかどうかというのが問題です。国民からいえば、あの九十五団体で専務や会長にどんどん天下っているところにはもう天下りなんかなくなるんだろうと麻生総理の勇断で誤解があると思いますが、官民人材交流センターによるあっせんではこの先ほど言った九十五団体に対する天下りというのは決してなくならないと私たちは思っています。
 なぜかということを申し上げます。資料にありますが、官民人材交流センターでは天下りができなくなる対象法人というのがあります。これは天下りしちゃいけませんよという対象法人があります。それは、お手元にあるように、法令、予算に違反したところ、随意契約が一億円以上のところ、天下りする職員との利害関係があるところ、ここに当てはまるところは先ほどの九十五法人のうち幾つあるか、お答えいただけますか。
#198
○委員長(溝手顕正君) どなたに。
#199
○福山哲郎君 官房長官、お答えいただけますか。官房長官だと思いますよ。若しくは総務大臣ですけど。通告してあります。
#200
○政府参考人(村木裕隆君) 今お答えの点に関しましては、幾つかの省庁では調べておりますけれども全省庁はまだ調査中でございまして、まとまった数字はございません。
#201
○福山哲郎君 じゃ、文科省は該当する法人はありますか。総務省が答えるでしょう、代表して。
#202
○政府参考人(田中順一君) 総務省の官房長でございますけれども、先生からあらかじめ百四法人のうちの総務省所管の八法人、これにつきまして現時点で内閣府の官民人材交流センターのあっせん基準に便宜総務省の方で当てはめてみよということで作業をちょうだいしております。
 総務省の八法人について申しますと、何分あっせん基準の項目につきまして、今のパネルでお示しのように、利害関係など要件が詳細にわたりまして十分な調査による確認が必要なものがあることは御理解いただきたいと存じますけれども、今回概略的な作業をいたしました限りでは、不適切な契約などあっせんの対象として問題になるような契約というのは存在しないのではないかというふうに考えております。
#203
○福山哲郎君 つまり、あっせんできない対象法人は総務省関係はゼロです。
 文科省はどうですか。文科大臣は今日いらっしゃらないか。
 じゃ、経産大臣、いかがですか。これも事前通告してありますよ。総務省が代表して答えてくれるはずなんだけどな。
 防衛省は。聞いておられますか。防衛省もいらっしゃらない。
 経産省さん、ないはずなんです。
#204
○政府参考人(村木裕隆君) 私ども聞いているところ、範囲でございます。まず、経済産業省につきましては、官民人材交流センターのあっせん基準に該当するものはございませんという答えをいただいています。それから、文部科学省についても同様の答えでございます。
 ただ、このあっせん基準、基本的に個人の職務とかそういうところをきちっと見ないと、断定的なところは言えません。今申し上げたのは、契約関係でありますとか、そういう数値で把握できるものについて取りあえず当てはまるものがないと、そういう意味でお答えしたわけでございます。
 全体につきましては、そういうことでそれぞれの省庁でチェックをしておるところでございます。
#205
○福山哲郎君 つまり、官民人材交流センターであっせんできないところというガイドラインを作っているんですけど、今聞くだけでも、文科省も総務省も経産省も防衛省も実は、警察庁も含めて、一個もあっせんできなくなるところはないんですよ。ということは、先ほど言った九十五法人の八千六百億のところには、官民人材交流センターができたところで、実は全部行けるようになるということです。それも、あっせんを正式に表で官民人材交流センターでやって、この九十五法人には相も変わらず天下りが行けるということなんですが、それで総務大臣、間違いないですよね。
#206
○国務大臣(鳩山邦夫君) 五代続けて天下りということで質問の御通告をいただいておりまして、その総数等は先ほどお答えしたとおりでございまして、官民人材交流センターがあっせんできるかどうかという問題について、完全に精緻な調査を終えているとは思っておりませんから、よく調べてみます。
#207
○福山哲郎君 これね、実は我々ずっと要求しているんですけれども、持ってこないんですよ。だって、今のガイドラインに当てはめたら全然駄目なところは出てこないから、そうすると、自動的に今のままの九十五法人への天下りは維持ができることが明らかになるから、持ってこないんですよ。
 これは、麻生総理、ちょっと変なんですよ。麻生総理が幾ら政令で言っても、さっきの話ですが、政令で御勇断されても、政令でやるのは各省によるあっせんが一年限りになっただけで、この官民人材交流センターによるあっせんは今のように全部続くんです。これはやっぱり不適切でしょう、総理。
#208
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的にこれは、福山先生、この官民人材交流センターというところで、各省庁が個別に自分の権限若しくは仕事などなど、そういったものによって、向こう若しくは受入先側が希望しないようなところに押し付け的にということを役所の権限、人事権などをバックにやるのがよろしくないという話から、全然関係ない官民人材交流センターというところで再就職を考えるようにした、これが元々の法律の趣旨だったと、私が記憶をするところではそうなっております。
 したがって、一定の基準ということを作らせていただいて、先ほど言われましたように、一億円を超す継続的な随意契約があるとか、そういったところは駄目、また、許認可、補助金等々のものが直接利害関係を持っているところも駄目ということをさせていただいたというのが背景でありまして、少なくとも官民人材交流センターというところが、少なくとも通産省の所管していたような法人に対して、新しい、第三者の人材交流センターというものが、向こうの希望に応じてこちらからしかるべき人をうまくマッチングさせて出すということに関しては全然問題がないんであって、我々としては、今言われたように、実態は全然変わらないんじゃないかということには、その御指摘は当たらないのではないかと思っております。
#209
○福山哲郎君 この官民人材交流センターの常勤職員は四十七名中四十六名が各府省から来ています。そして、各府省がそれぞれ人を出していますので、自分のところの縄張を介入してくるようなことは絶対に許さないと私は推測します。麻生総理が言われるように、それぞれがマッチングをするから押し付け的なことはなくなるなんてとんでもなくて、先ほどの九十五法人は全部あっせんできる場所にあるわけですから。
 じゃ、許認可に関係する総務事務次官、先ほどの例えばマルチメディアとか書いてありますが、これ全部、総務審議官とか郵政事務次官とか自治事務次官とかが天下りしていますが、事務次官は許認可に関する責任者ですから、最高責任者の事務次官はこの自治体国際化協会にはこれから行けなくなるんですね。総務省、どうですか。
#210
○政府参考人(田中順一君) 今後の問題といたしまして、総務審議官あるいは事務次官が、具体的にどういう人がその財団との関係で関係があったかということで整理されるということだと思います。
#211
○福山哲郎君 もう一回。何て、何言っているの。
#212
○委員長(溝手顕正君) ちょっと聞き取りにくかったようですから、最後のところ。ちょっと聞き取りにくかったようですから。
#213
○政府参考人(田中順一君) 失礼いたしました。
 実際にあっせんの対象になる方とそれからその財団の関係、それがどういう関係になるかという個別の判断になると思います。
#214
○福山哲郎君 もう全く訳が分からぬのですよ、何回聞いても。
 実はこの例えばマルチメディア振興センターというのは、我々、今回、予備的調査で事業仕分というのをしました。これは各省庁の事業が全部実はどんなふうになっているかが書いてあります。このときに、それぞれを見ていくと本当に必要な事業かどうかが分かるんです。このマルチメディア振興センターに至っては、ここに情報白書のコピーの冊子みたいなものが、国から二億円で交付金が下りていたり、このマルチメディア振興センターには何と百億円も正味財産があったりするんです。
 我々は、事業仕分の予備的調査のものを今これから一個一個精査をして無駄がないかチェックをしていくつもりですが、先ほど申し上げたように、天下りはこのまま維持する、更に言えば、この一つ一つの財団に、本当に正味財産として百億円あったり、本当に必要な事業かどうか分からないようなものがたくさんあったりしています。
 我々民主党としては、こういった無駄遣いをなくさない限りは予算の必要なものはできない、早く政権交代をするべきだということを強く主張して、質問を終わりたいと思います。
#215
○委員長(溝手顕正君) これにて福山哲郎君の関連質疑は終了いたしました。
 以上で前川清成君の質疑は終了しました。(拍手)
    ─────────────
#216
○委員長(溝手顕正君) 次に、脇雅史君の質疑を行います。脇雅史君。
#217
○脇雅史君 自由民主党の脇雅史でございます。
 ただいまも少しお話がございましたが、国家公務員制度改革につきまして御質問をさせていただきたいと思います。
 公務員制度改革につきましては基本法ができております。この基本法が改革の原点だと思いますので、若干、法を見ていきたいわけでありますが、この法律、第一条を読みますと、行政の運営を担う国家公務員に関する制度を社会経済情勢の変化に対応したものとすることが喫緊の課題であることにかんがみ、それを契機として国家公務員制度を改革するんだと、こう言っておりまして、これを読みますと、必ずしも行政職対応だけというふうには読めなくて、むしろ全般に掛かっているんだろうというふうに理解はできます。そして、その後に国の責務というのがありまして、国は、国家公務員制度改革を推進する責務を有すると、つまり国にその責務を負わせていまして、必ずしも行政職だけではなくて、国家公務員全体についてやるんだというふうに見えるんですが、実際の中身は多分行政職を念頭に置かれていると思うんですね。そしてまた、このそれぞれの条文を読んでまいりますと、中身は、幹部候補、将来国を支えていただく基本的な部分を構成していただく、そういう職員について触れているように見えるんです。
 これも必ずしもそう限定して書いているわけではないんですが、まず最初の質問として、この法を基にして、行政だけ考えているのか、そしてまた幹部職を主体として考えているのか、その辺の確認をいただきたいと存じます。
#218
○国務大臣(甘利明君) 国家公務員と言いますときには、国公法上の国家公務員ですから、一般職も特別職も指します。ですから、我々も含めて公務員であるわけであります。ただ、この基本法上何を対象としているかということで言えば、行政職の公務員ということになります。
 それから、幹部を対象としているのか、あるいは幹部だけ対象としていて一般職は対象としていないのかというお尋ねに関して言えば、全体を対象としていますけれども、グリップの度合いが違ってくる。つまり、幹部職員、管理職員、一般職員と、幹部職員に近づけば近づくほどグリップを強くするということであります。
#219
○脇雅史君 つまり、こういうことなんですね。法律は、今行政職に限られるように言われましたが、法そのものは限っていないと思うんですね。ただし、これもグリップで行政職を主体にやるんだというふうに理解すべきだと私は思います。
 そして、必ずしも幹部職員だけということではないんですが、その幹部職員を前提にしてやることこそが私はこの改革では大事なことなのではないかなと、そちらを強く意識する方が全体にばらけなくて、焦点が定まっていいんじゃないかと思っているんです。公務員は非常に広いですから、全体の公務員も大事ですが、まさに今やろうとしていることは、本当に国を支えていただく幹部についてきちっと議論すると、それが大事だと私も思っています。ですから、今の大臣のお答えでいいんですけれども、法律そのものはそうはなっていないということはきちっと認識すべきだと私は思っています。
 そして、この法律を改めて読んでみますと、私、若干じくじたる思いをしたんです。この法律はきちんと国会を通っているわけですから、私も国会議員の一人として通した責任があるんですから、余り悪口言いたくないんですが、中読むと、非常に文章が分かりにくいしはっきりしていない。主語、述語がないとか意味の分からない文言が入っている。一つ一つここで挙げることは自らにつばを吐くようなものですからしたくないのでやりませんが、実は、法制局も呼んで、どう思うと、少し法律として品がなさ過ぎるんじゃないだろうかということを申し上げて、内々では、おっしゃるとおりだと、こう言うんですよ。
 我々、本当に心から反省しなければいけないんですが、法律というものはきちんと書かなければいけない、余計な修飾語なんか入れちゃいけないんです。その意味で私は非常に残念に思いますし、これが最近の風潮、政治主導結構なんですが、政治主導政治主導と言ってきちんとした行政の意見を聞いていない部分、本当は法制局としてはそう言いたいんだけれども、もう強く言われるから遠慮しちゃう、これが今我が国の現状なんですよ。役人が縮こまっている。本来言うべきことはきちっと言って、そして正しいものにしなければいけない。
 これ、一つの例だと思うんですが、我々も反省をいたしますが、是非、法制局の皆様、そして現在やっている行政職、いろんなところで一生懸命働いてもらっているわけですから、そこはしっかりやっていただきたいというふうに思うわけであります。
 そこで、この改革を実際どうやって進めているか。この法律にもありますように、本部をつくってやっているわけですね。本部長は総理大臣、副本部長が甘利大臣ですかね、そして各大臣がその部員になっているわけです。まさに国を挙げてきっちりとした制度改革をしようという体制なんですが、私、非常にあれっと思ったんですが、人事院は入っていないんですね。
 人事院というのは、まさに公務員の在り方についてずうっと、そのことが設置目的なんですから、国の公務員、幹部候補もどうあったらいいのかということをずうっと考えてきたに違いないんです。そして、人事院の職員というのはそれを本務としていろんなこと考えてきた。そのことが全部正しいかどうかというのはきちっと検証しなければいけませんが、まさに専門家集団としてあったわけです。それが何で入っていないんだろうかと。事務局にどれくらい入っているかとお尋ねしたら、二人入っている。本当にいいんだろうか。国を挙げてこれから国を支えていただく国家公務員の在り方を考えるときに、何で専門家が入っていないんだとお聞きをしたいと思います。
#220
○国務大臣(甘利明君) 構成は四十七名となっておりまして、そのうち十五名が民間からであります。それから、各省からバランスよく入れているわけであります。
 今回の公務員制度改革というのは、まさに百年以来と言われていますけれども、今までの考え方を大きく変えるわけであります。それは、省庁の壁を越えて組織、人員の再配置ができるようにすると。それから、幹部になればなるほどオールジャパンという意識を持ってもらうと。それから、最初からキャリアでしかもう出世はできないということではなくて、そのチャンスを幹部候補育成課程ということで、従来のキャリアだけではなくて、まあキャリア制度がなくなるんでありますが、いろいろな種類の試験によって採用された人たちにも、能力を磨く次第によっては上に上がっていくその道も付けると。いろいろな今までと違うやり方を取っているわけであります。今までのやり方のオーソリティーが人事院とおっしゃるのであるならば、それでないものをやっていこうという改革だということは是非御理解をいただきたいと思います。
#221
○脇雅史君 今のお話は、多分人事院の皆さんが聞いたら非常に失望するだろうと思います。すべてやってきたことが正しいとは思ってられないでしょうが、いろんなことを考えて今日まで来たはずでありますから、そういう人たちはもう要らないんだ。これから人事院なくなるんならいいですよ。しかし、これからもあるんですから、きちんと意見を交換してやはり国のあるべき姿を探していくべきだと思っています。
 そして、今キャリア制度を廃止するということが言われましたが、これは後からもう一回きちっと議論をいたしますが、そのことについても私は賛成ではありません。
 まず、今までキャリア制度あったわけですが、上級職甲試験であるとかT種試験とかということでこれまで人事院としてはやられてきたわけでありますが、国の基幹職員を募集するという意味でのその試験、どんな役割を果たし、どんな哲学、理念を持って進めてこられたのか、人事院、お聞きしたいと思います。
#222
○政府特別補佐人(谷公士君) お答えいたします。
 現在、公務員につきましてはT種試験、U種試験、V種試験というような区分を設けておりまして、T種試験につきましては将来の幹部要員になれるような高い能力、潜在的能力を持った者を選ぶような試験になっております。しかし、この試験自体は、実は潜在的にそういう能力を持った方々を選抜しようという目的であるにすぎませんで、将来の幹部たることを保証しているものでは全くございませんが、現実の人事運用上、そのような、いわゆるキャリアと申しまして、そのような運用が行われているということにつきましては様々な問題を生じておりますので、私どももそのことについてはつとに指摘をしてきたところでございます。
 それでよろしゅうございましょうか。
#223
○脇雅史君 この間、あるところでテレビ見てましたら、人を雇うというのはどういう意味かと。その時々のキャリアを買うだけではないんですね、その人の将来性も併せて買う、雇う。だから、必ずしも今あるその人の価値でもって市場原理があるわけではなくて、人を雇うということはその人の将来を一生にわたって引き受ける。だから、それからどんどん伸びてくれたら物すごく役に立つ。どういう可能性を持っているかということを見ながら人を雇うという行為はあるのであって、だから人を雇うときに必ずしも市場原理というのは正しくないんですよということを言われた人がいまして、なるほどなと思ったんですが。
 いずれにしても、国家を担っていく、国民のため一生懸命身を粉にして、あるいは私を捨てて働いてもらう、幹部職員というのはそういうことが必要だと思うんですが、望ましい公務員像というのはどのようにお考えでしょうか。幹部候補ですよ。
#224
○国務大臣(甘利明君) 幹部候補だからこういう気概なり思いを持って、そうでない者は持たなくていいということではまずないということであります。公務員全体が日本の公務全般を担っていくわけでありますから、もちろん能力が高い人を選択すると。そして、モチベーション、公のために尽くすというモラルとモチベーションを持っていなければならない。なおかつ、今回基本法で申し上げていることは、国際感覚も必要だと、それから民間感覚も必要だと、ですからそういう感覚を養うチャンスをそれぞれにみんなに与える。それから、意思と能力のある者については、出世をしていくポスト、ポジション、重要なポジションに就いていくチャンスを与えると。
 そういう意味で幹部候補生育成課程というのがあって、これは基本的に、もちろん手を挙げて、そしてその人が適任であるとみなされればそのコースに入れるチャンスを与えているわけであります。幹部候補生になればなるほど、各省の省意識から次第に離れていってオールジャパンという意識を持ってほしいという制度設計になっているわけであります。
#225
○脇雅史君 ある種、理想論といいましょうか、分からないわけでもないんです、広くそういうことを期待するというのはいいんですが、しかしそれを公務員全体に期待しても、期待はいいんですよ、しかし、本当に私を捨ててきちっと国のために尽くしてくれと、高い志をみんなが持ってくれればいいけれども、それを全員に期待するのは少し酷なような気がするんです。
 公務員になりたい人は、安定を求める、そしてその地域でずっとやりたいとかいろんな希望をお持ちなんです。そういう人たちに全部、外国のことも考えろ、民間のことも考えろ、それは酷だろうと。やはり、幹部というものはきちんと仕分をして、自他共に認める、変な特権意識はいけませんよ、しかし、本当にきちっとやっているんだと、それが国民が見ていても本当に尊敬していただける、敬意を持っていただけるといったようなものにしなければいけないと思うんですね。それが、いかにそういうことができるかということが工夫するのであって、全体にそれを求めて、そして入ってきた人を区分けしてやるということではないだろうと。諸外国はみんなですからきちんと区分けしていますよね。やはり、幹部になる人は手を挙げてくれと、そしてきちんとした志を持って入ってきてくれと。幹部に要求することはこういうことですよ、そういうことをきちっと示した上で入っていただく。
 ですから、私は入口でしっかりとした門をつくるべきだと思っています。そして、その門から入っていただく。しかし、一度門から入ったらずっとそこにいるということでは、今の制度はいけません。毎年でもいいです、見直してどんどんどんどんふるい落としていく。そして、今、甘利大臣言われたように、幹部の門から入らなかったけれども、非常に勉強して、一念発起やってくれて、立派な志を持つようになったと。その人はまた中途採用すりゃいいんですね。そして、民間から、実は若いときにはそういう気はなかったけれども、やっぱり三十過ぎたら国を支えるような公務員になってみたい、努力する人もいるわけです。ですから、そういうところにも道を開く。
 いろんな工夫はあるんですが、しかし、そこの集団に入るということは、非常に高いレベルで、国のため国民のため働くんですよ、自分のことは考えませんと。滅私奉公というのはいささか古い言葉でございますが、本当にそういう思いで尽くしていただきたい。そういう幹部候補生をどうやって育てていくかと、多分そのことについては同じお考えだと思うんですが、私は、あくまでもそのことをきちんと明確にして、今言ったような幾つかの応用、ずっといられるというわけではない、ふるい落としもするし、途中からも入れる、しかし、国、国民が求めている幹部の公務員というのはこういう姿なんだということをきちんと言って、区分けした方がいいんじゃないかと思うんですが、もう一回どうぞ。
#226
○国務大臣(甘利明君) 私が今やっていることは、既にさきの国会で成立をしました基本法を具体設計をしているわけであります。この法案については、自民党、公明党、民主党、社民党が賛成をして成立した法律を詳細設計をしているわけであります。その中には、従来あったキャリア制度はもうなくすと、もうその法律は通っているわけなんです。
 そこで、総合職試験、一般職試験、専門職試験を通ってくると。ただし、いかなる試験を通ってきても、志と意思、それから能力がある人は高いポストに上っていけるような仕組みをつくれと。行けば行くほど、もちろんその責務は重くなるんだと思いますし、能力は求められます。そういう仕組みになっているんです。
 それから、全員が海外留学をしろとか民間に行けとか、最初から責務を課しているわけではないんです。幹部に上っていくに従って、そういう経験を積んでいくようなシステムが組み込んであるんであります。ですから、基本的には先生が期待されているような公務員が次第に意識と能力、パラレルに高まっていってでき上がると。
 幹部職、ですから部長より上の職になったときには、それはもう省益中心ではなくて国益を常に考える公務員に育っていると。次第にそういうふうに育っていくと。入るときにはこの仕事をしたいという、この省で自分の能力を生かしたいと、そういうモチベーションは大事だと思います、そういう意識は。しかし、上がっていくに従って、それも自分の意識の中に一つあるけれども、しかし幹部になればなるほどオールジャパンという意識が次第に芽生えるように育てていくと、そういう仕組みになっている制度であります。
#227
○脇雅史君 現職の大臣が当然今ある法律に基づいてお仕事なされるのは当たり前ですから、そのことを否定しているわけではありません。しかし、この幹部育成課程という、幹部候補者育成課程というものの考え方について、私が申し上げたようなやり方も法律の範囲内でできるのではないかなというふうに思っています。やりようだと思っています、精神をきっちり生かして。
 やはり、生半可な気持ちで入ってほしくないと、幹部候補者は。本当に死ぬつもりでやってくれ。オリンピックに行かれる選手だって大変な努力されますよ。もう一般人には考えられないような努力をするからこそオリンピック選手になれるのであって、国の基本を支える公務員にはそれだけの気概を私は要求したい。そのことはきちんと言わなければ、みんないいから入ってきて、いいやつだけ選ぼうで本当に選べるのか。だからこそ、外国は始めからきちんと区分して、そこに入ることが名誉であり、そして尊敬を受けることになるような仕組みができているわけです。
 だから、私は、あくまでも一番の公務員改革の目標、最終の姿というのはそういう公務員、本当に国民の皆さんに尊敬され、信頼され、自分としては謙虚ではあるけれどもきちんと評価をされる、そういう公務員になるように努力する集団をつくると、それが大事だと思うんです。総理、どうですか。
#228
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 入省されるに当たっては、それはそのときの志、皆それぞれ初心を持って入省され、極めて難しい試験も合格されて入ってこられた。その志は、公僕として、いわゆるパブリックサーバントとしてきちんとしたものを持って入っておられるんだと私自身は期待しております。全部が全部そうじゃないかもしれませんよ。一番安定しているからとか、いろんな理由があるのかもしれませんが、私は、そういった志があるということを前提にして、少なくとも税金はそれによって賄われておる、いわゆる税金で支払われておる。それは国を預かる行政官として当然の責任を持っておられるんだと思いますが、それが長い間、二十年、三十年にわたってその志をずっと長い間持ち続けられるかという話は別の話です。
 それは、ゴルフを始めたらみんなうまくなりたいと思っても、全部が全部なるということはなかなか難しいし……(発言する者あり)例えが悪いって、分かりやすい例えだと思ったんですけれども。別の例えを引いても、何でもいいです。自分でやりたいと思ってオリンピックの選手を目指す、結構なことです。だけど、それは運、不運もありますし、本人の努力もありますし、本人の才能もあります。
 そういった意味で、いろんなものが重なり合って、結果として行き着く人、行き着かない人、これはいろいろなんだと思いますので、私は、全部が全部それをはなから、期待はしていますけれども、今言われましたように、いろんな意味で競争する、切磋琢磨する、いろんな表現あろうと思います。そういったものをやっていった中で、きちんとそれを開花していく人もいる。
 また、今言われたように、先ほど甘利大臣言われたように、俺はこの仕事と思ったけれども、いろいろやってみたらこの仕事の方にというのの場合は、今は異動というのはなかなか難しいのが異動しやすくできる。あのフランスのENAなんというのはそういう制度だと思いますが、いろんなものを考えてこの間あの法案を作られたんだと思いますので、是非、そういった意味では、志がきちんと持続できるようにする環境の方がむしろ難しいのかなというのが、組織というものを預かった立場からいうとそこが一番難しいところじゃないかと思っております。
#229
○脇雅史君 おっしゃること、私も余り変わってないかなと思うんですが、しかし、本当に大事なことは、公務、その国の基幹を支える公務というものに対して、我々もそうです、我々国会議員もそういうことをやっているわけですが、国民の皆さんも公務に対する敬意といいましょうか、公のものに対する尊敬といいましょうか、尊敬されるようなものでなくちゃいけないんです。本来、公務というのは尊いんです、人のために尽くすんですから。
 今、例えばテレビ見ていても、国会議員や公務員が笑い物の種、ばかにされている。それはばかにされるようなことを我々は反省しなければいけません。ばかにされないようにしっかりとやっていかなくちゃいけないと思うんですが、しかし、そういう部分が今世の中に蔓延していることが非常に大きな害毒を垂れ流している。だから、公務員になろうということが志高いなんてみんな思わなくなってしまった。だから、そのことをきちんともう一回納得させなくちゃいけないんです。
 私、よく言うんですが、国が勲章を出しますね。勲章というのは一生懸命やったから国が褒美をやろうというわけですよ。金はあげるわけじゃないけれども、国として敬意を表する。それが、新聞見ていると、何で公務員なんだよと、民間で一生懸命やっているじゃないかと、民間で一生懸命やっている人、四十年やったらそっちを表彰すべきであって、公務をやっているやつは当たり前だからやらなくていいと。本当ですかと。それは民間で一生懸命やった人も尊いですよ。しかし、本来であれば、すべてを捨てて公務に尽くした人に国民がありがとうと言うのが勲章のはずなんですよ。そのところが感謝の気持ちがないし、その感謝に相当するような公務員たり得ていないところが問題だと私は思うんです。それだけ公務というのは尊いんですよ。だけれども、いいかげんなことをやっていて、長いことやったからただ勲章をやるって、それは駄目ですよ、中身はしっかり見なくちゃ。しかし、本来、公務というのはそういうものだろうと。
 今この日本に蔓延している公務というものに対する考え方は少し私は反省をしなければいけないのじゃないか。自ら省みなければいけませんし、公務員の様々な不祥事、これが一番いけないんですね。やっぱりそういうことをきちんと正す。今の制度だっていいんですよ。そんなに悪いものではない。しかし、それを正す仕掛けがうまくできていない。そこのところこそきちんと、どうやったら正せるのかということを制度設計していかなかったら、私は結局はうまくいかない。最後は人間の問題なんですね。人間の価値観をいかにうまく我が国としてつくっていくかと、そういうことだと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
#230
○国務大臣(甘利明君) 公務員制度改革の必要性は前から随分言われてきました。そして、大議論の末に、与野党修正、国会での修正を経て、この国会修正は、政治主導というのも国会修正で入ったわけでありますけれども、それを経て基本法が成立をしたということが大事なんだと思います。
 それは、今までの仕組みでは動きが取れなくなっている部分がかなり出てきた。つまり、キャリアで採用されれば自動的に課長までは行く。行った後どうするかという問題で肩たたきが始まる。あるいは、ノンキャリで行く人はどうしてもなかなか課長から上、まして局長には、まあ本省の局長にはなれない。そうすると、実はノンキャリの人でもすばらしい能力を持っている人がいる。しかし、そういう人たちが国家を背負っていくという重要な高いポジションのところまで上っていけない。そうするとモチベーションがなくなる。そういう問題とか、それから、どうしても国益よりも省益、省益よりも局益とか、そういう指摘もある。省庁間の異動についても硬直的だ。そういう種々の問題。あるいは、時代の変化に従って課題がしょっちゅう変わってくる。それには民間の感覚も持っていなきゃならないし、国際感覚も幹部であればあるほどあった方がいい。それが世の中や国際環境の変化を身近にとらえることができる。そういうことを身に付けた公務員が公務を担っていく、そういう意味でこの公務員制度改革というのは大議論の末にスタートしたんだと思います。
 ですから、従来の組織ではどうしても対応できなくなる、あるいは対応するのに時間が掛かる、いろんな手続を踏まなきゃならない、それを内閣主導の下にできるようにしようというのがこの本旨だと思っております。
#231
○脇雅史君 いろんな問題を生じていることは事実でありますから、それをいかにきちんと直していけるか。今までのやり方では駄目だ、どうしたらいいのかということは、まあ大臣の言われることも分からなくはないんですが、ちょっと違うんじゃないかなと、細部の制度設計なんですが、私はそんな印象を持ちます。
 ここで少し、公務員のことばかりじゃなくて、公務員行政のことを考えるときに、やはり我が国の政治システムを考える必要がありますね。立法府と行政府の関係、これがかなり公務員の動きも左右しますし、我々国会議員も立法府にどう対応するか。国によって随分違うんですね、この政治システム。そのことをしっかりと踏まえた上でないと公務員改革というのもまたうまくいかないんじゃないかなと思うんです。
 そこで、主な国もひっくるめて、政治システムとして行政と国会の関係、人事院、幾つか紹介していただけませんか。
#232
○政府参考人(尾西雅博君) お答えいたします。
 政治と行政の関係でございますけれども、今先生御指摘のとおり、国によってそれぞれパターンがございます。
 一番典型例言いますとアメリカでございまして、ここは大統領制でございまして、大統領は議会に基盤がないということで、自ら政権を構成しますと、自分の下で働いてくれる人たちを、よく三千名と言われていますけれども、連れてくるということでございます。
 一方、その一番反対の極にありますのがイギリスでございまして、こちらは我が国と同じく議院内閣制でございまして、政権が替われば与党が、百人以上と言われていますけれども、そういう政治家が入ってきて内閣を構成すると。その場合に、事務次官以下、これは職業公務員でございまして、事務次官以下の職業公務員は政権が替われば新しい政権にお仕えすると、そういう伝統ができ上がっておると。
 今二つの例を申し上げましたけれども、こんな例があるということでございます。
#233
○脇雅史君 お話でもありましたけれども、アメリカは、国会議員は大臣をやらないと、憲法上三権分立できちっと分かれているんですね。だから、政治任用、政治主導ということをよく言うんですね。イギリスは大臣その他どっと入ってきます。百人ほど入ってきますね。だから、全く政治と行政の在り方を考えるときに条件が違う。我が国はどう考えていったらいいかということなんですね。
 そこで、私は、公務員と政治の関係というのが、余りいい例えじゃないかもしれませんが、プロ野球球団で選手いますよね。選手が公務員なんだろう。そこへ監督やコーチが乗り込んできますね。今までは守る野球だったけれども今度は打つ野球で行くぞ、おまえらよく働けというわけで、選手が一生懸命働く。監督、コーチの言うことをよく聞いて選手がきちんと働くと急に優勝したりするし、けんかなんかしていたらすぐ負けちゃう、監督も首だと、こうなるわけですよね。何かちょっと似ているような気がするんです。
 そして、選手は、選手にとって何が大事かというと、来た監督に対してきちんと意見を聞く。みんなで意見を聞いて、その言うことを聞いて、監督やコーチの言うことを聞いて試合をする。監督やコーチというのは、国民から選ばれて国民に信任された政策をもって当たるんですよ。だから、自分勝手にやるわけじゃない。監督というのは、あくまでも選挙で選ばれた人が来て、そしてその政策を公務員にやれと言う。公務員はそれを素直にやらなけりゃいけないんです。監督替わったから、前の監督が好きだから嫌だなんということは許されない。そういうものだと思うんですね。
 そこで、公務員の中立性というのはその辺のことだと私は思うんですが、公務員の政治的な中立性ということについて、どうですか。
#234
○国務大臣(甘利明君) 憲法にも国家公務員法にも、公正という言葉はあっても中立という言葉はないんです。
 公務員が中立であるという表現を使いますと、公務員はいかなる政権に対しても中立であって、つまりどの政権の言うことも聞かないなんということになりますと、シビリアンコントロールの利かない軍隊みたいな話で、シビリアンコントロールの利かない公務員制度ということになってしまいます。
 公務員が憲法十五条で、「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」ということは、つまり国民の総意で選ばれた議員で構成する内閣制のその内閣の方針に対して忠実であることは、国民に対して忠実であるという意味なんです。
 ですから、公務員の公正性、十五条で言う「全体の奉仕者」というのは、全体の、つまり国民の代表たる政権に対して忠実である、政権が替わればその政権に対して忠実であるということを言っているのであって、すべてから中立であるということではないと思います。
#235
○脇雅史君 この点については私も全くそう思います。
 公務員というのは、国会で作られた法律に基づいて権限を行使する、そして国会において通った予算を実行する、それが役目ですから。そして、何々党ではないんですね。あくまでも全国民を見て、そのために全国民を対象にして仕事をすると。
 我々政党人、若干微妙なんですね。元々全国民を相手にしているに違いないんですが、政党には支持層というのがありますから、支持層だけ特別にサービスしていいのか、支持層の言うことは聞くのか聞かないのか、その辺は非常に難しい部分があると思うんです。政治家は全国民を相手に当然しなければいけないけれども、やはり支持層があるから、そこであつれきがあるはずなんですね。
 ですから、私は、議院内閣制、三権分立の中で国会議員が大臣として、あるいは副大臣その他として行政府に乗り込んだときに、若干政党色は薄まった方がいいんじゃないかと、個人の思いとしてはですよ。もちろんマニフェストで政党を盾にして選挙したんですから遠慮することはないのかもしれませんが、しかし、実行に当たっては全国民が相手なんだと。
 例えば議長さんは、議長になるときに党籍を離脱されます。会派からも離れる。全く中立な立場で、参議院なら参議院としてその在り方をきちんと考える。だから、見かけ上ではなくてきちんと会派を離脱して、一人の議員として、議長としてあるべき姿を考えるのが仕事ですよ。
 若干私は大臣にも似たようなところがあるのではないかなと。難しいところだなと思うんですが、そういうことも考えていかなければいけないと思っています。どうですか。
#236
○内閣総理大臣(麻生太郎君) おっしゃっている意味は、基本的なところはもうよく分かるところですが、問題は、それを、法案を立法府に出してきた場合に、その法案が立法府でしかるべき、数の論理で可決されるかされ得ないかというところが、現実問題として、法を執行する行政府の立場もありますが、その法案の形との関係、これは議員立法、閣法、いろいろございます、そういったものとの関係をよく考えた上でやらなければならぬという難しさがもう一つ加わってきているんだと存じます。
#237
○脇雅史君 なかなか難しい話だと思うんですが、それぞれのお立場でしっかりお考えいただくべき問題なのかなというふうに思っています。
 そこで、政治と行政の関係において政治主導ということがよく言われますね。この法律の中にも「政治主導を強化し、」と書いてあるんです。私は、やみくもに強化すればいいものではないと思います。
 今の日本の政治の持っている力、行政との兼ね合いにおいて、私は圧倒的に政治の方が強いと思うんですよ、言うとおり聞きますからね。それに、日本の公務員諸君というのは上司の言うことはきちっと聞きますから。今だって監督の言うことを嫌だとは言わないです。陰でサボタージュする人も中にはいるんでしょうが、私はきちっと聞くと思うんです。
 更に強化をする。本当に更に強化をしなくちゃいけないのか。何をどう強化するんだ。政治主導のお考えについて少しお聞きしたいと思います。
#238
○国務大臣(甘利明君) 基本法の五条でしたか、政治主導が書いてありますけれども、この政治主導というのは国会でお決めになったことです。与野党修正でここが入りました。それを受けて私どもは忠実にやっていくわけであります。
   〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕
 その心はと理解しますと、従来よく言われていたのが、官僚主導の政治だ、もっと政治が、つまり内閣が自分の意思、ビジョンを更に示して、その指導力を発揮をして行政を執り行えという趣旨なんだろうと思います。
 でありますから、内閣のいわゆる戦略中枢機能である内閣官房の下にこの人事局を置いて、人事行政、これ組織も人事も含めてでありますけれども、これを機動的に行っていくと。つまり、時の内閣が国内外の課題に明確に立ち向かっていく姿勢を行政としても示せということだと思います。
#239
○脇雅史君 この辺がなかなか難しいところなんですよ。
 政治主導といったって、よその外国でも、先進国は一般公務員の人事なんかやりません。政治と行政は離れているんです。行政の独立性というのを持たせているんです。しかし、特別職や本当の幹部については、自分たちの言うことをある程度理解してやってもらわなければいけませんから、人事権を持っている国もあります。しかし、本当に我が国でどこまで持たすんだと。
 今言っている新しい人事局は、これは役人がやるんでしょう。人事局長は今度役人じゃない人が来るんですか。政治家ですか。
#240
○国務大臣(甘利明君) いわゆる特別職でありますから、ポリティカルアポインティーであります。
#241
○脇雅史君 政治任用された人は人事に口出さないという国もあります。我が国の今のお話だと、すべて政治任用された方がその価値観に基づいて国の行政を全部支配すると、こういうことになるんでしょうか。
#242
○国務大臣(甘利明君) 人事局長が支配するわけじゃないんです。人事局というポストの長に就いて、その人は内閣官房長官の指揮の下にあるということであります。
#243
○脇雅史君 そこで、一元化ということについて話を進めたいんですが、人事の一元化って一体何だろうかと。言われることは分かりますよ。各省勝手にやるなと。それから、バランスも取らなくちゃいけないし、いろんな省庁横断的にやれと。一つの省庁だけで成り立っているわけではない、省益ではない、全体を見ろというのは分かりますよ。しかし、本当に可能なんですか。
 私は、大学、総合大学ありますよね。総合大学はいろんな学部があります。工学部だの文学部だの医学部だの理学部だのみんなある。これを別々に人事をやったんじゃ大学としてうまくいかないから、どこかでまとめてやった方がいいんじゃないかと。じゃ、あそこの次の教授はだれだと、どこかで一元化してできますか。私は無理なんだろうと思う。それぞれの学部でやるんです。しかし、勝手にするなと。勝手にやっているから、大学全体を見たときに非常に能率が悪くなっている。あそこは三十で教授になっているけれどもこっち五十だと、何とかせにゃならぬと。そういういろんな問題をきちんと見る立場がいるから、今までそれを一元的に見た人はいないから、私は一元的に見ようというのはいいことだと思うんですよ。しかし、本当にだれをどこへやろうかというのを一元的にどこかの部署で国全体ができるか、私は非常に難しいと思うんですが、どうなんでしょう。
#244
○国務大臣(甘利明君) 基本法は、先生も含めて御賛同いただいて成立をして、それを今制度設計しているんであります。その中に一元管理ということが明確にうたってあります、一元管理を行うんだと。つまり、各省別に、もちろん、下の方に行けば各省がみんな各省の人事でやっていますけれども、上に行けば行くほど、それはもう国家の職員であるという意識を持たせて、それで省をまたいで人事の登用をやるわけですね。それを一元的に行っていくというのが、法律上で言う名称で言えば内閣人事局が行うわけであります。
 これはもう法律で決まっているわけでありまして、幹部になればなるほどそのグリップが強くなる。つまり、幹部職、管理職、そして一般職員という区分けでいけば、上に行けば行くほどその一元管理のグリップは強くなるということであります。
#245
○脇雅史君 今の一元管理というのは、あくまでも幹部候補でいいと思うんです。育成課程をひっくるめて、将来幹部になる人、管理職、その全体としての幹部コースを管理するのは一元管理でいいと思う。
 ただし、一元管理の中身というのは、相当、今お考えになっているよりは緩い管理の方がいいんじゃないかなと私は思います。そもそも、縦横無尽に省庁横断的に変えようなんて無理な話です。それぞれスペシャリストなんですよ、公務員というのは。行政はスペシャリストなんです。だから、文学部も法学部も工学部も何でもいける人間をつくれったって無理なんですよ。そういう人が全くないわけではないけれども、基本的にはスペシャリスト、行政は。長いことやってスペシャリスト。だから、それを省あって……(発言する者あり)そういうことではないようにいかに工夫するかというのがまさにこの改革なんですよ。
 そのことをつかむためにやることはいいんですよ。しかし、今言われているようなことが本当にできるんだろうかと。いろんな役所を渡り歩くったって、やたら渡り歩いたって専門職はできません。私が申し上げているのは、それぞれの専門職、みんな専門職になってほしい、役人はですよ。そのときに専門だけやったら駄目なんです。
 私、七、三の論理と言っているんですが、七割、自分の例えばキャリアが三十年あるとしたら七割、二十年は本務をやりなさい、あとの三割、十年ぐらいはあちこち回ってくる、そういうことをやることによってバランスある人間が採れる。行政官の専門職はその程度でいいと思うんです。本当の専門職というのは、これはまさにそれだけやってノーベル賞をもらうような学者はそれでいいんですが、行政官というのはやはり七、三ぐらい、まあ七、三か六、四か分かりませんが、その程度でいいと思うんです。それから、一つの職場で、これも七、三で、七割はずっとその職場にいる人、三割は常によその人が入ってきている、そのぐらいのバランスでいくのがちょうどいいのかなと。
 そういうことをきちんとするために一元化して見ているんですよ、政府としてね。そういうことが大事なのであって、この人は次はどこの省庁へやろうなんてことを一元管理してやっていこうと思ったらこれは無理なんで、一元管理の中身については、今ある問題をいかにうまく解決するのか、今ある様々な課題をいかに解決するかということで考えればいいんです。法律にそんな細かいことは書いてないんです。中身について今制度設計されているんだから、きちんとして国のために本当に働いてくれる人、国の意識をきちんと持てる人をいろんな意味でつくっていくわけですけれども、そのためにいい制度設計をすればいいと思うんです。
   〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕
#246
○国務大臣(甘利明君) この法律をよく読んでいただければお分かりになりますけれども、幹部職、管理職の新しい制度をつくれと書いてあるんです。そして、幹部候補育成課程、これは管理職になる前の人です。ですから一般職員です、最初の対象者はですね。それを育成するコースをつくれと。
 つまり、次第に一般職員から管理職を生み出し、そして幹部職員をつくっていくということが法律に明記されております。幹部職員については非常に強いグリップが掛かっています。これは名簿をきちんと作って、その際には、言ってみれば審査をしてそれにかなう人が名簿に登載をされる、その登載された名簿の中から任免協議が行われると。これは主務大臣と官房長官と総理大臣とやるわけであります。その幹部職員、つまり部長より上がそういう扱い。
 それから、課長や室長については、省庁横断の調整役を人事局でやるわけです。その下の一般職については指針だけ作るということでありますから、一般職員からもうしょっちゅう省を横断するんじゃなくて、一般職員であると、そこの省でスペシャリティーを、専門性を担っていく、そしてだんだんと幹部に手を挙げる、そしてその人が幹部候補生にふさわしいとなるとコースに入っていって少し省庁間の意識を芽生えさせる、それで管理職になる。それから、管理職から次には人事局の審査対象者になっていく、あるいは自分を幹部候補として手を挙げるという人であれば、そのスクリーニングを経て名簿に登載されればそこから局長に抜てきされることもある、その際には省をまたいでいろいろと動くこともあると。
 ですから、専門性をしっかりと付けながら次第に省益優先という感覚から国益優先に育っていくような、そういう総合システムにこの制度はなっているんであります。私自身は、この与野党で合意した基本法を全く外れて制度設計をしているつもりはありません。
#247
○脇雅史君 幹部候補者の育成課程というところで、これが言わば要するに将来幹部になる人の母集団ですよね。その母集団、名簿を作るわけでしょう、育成課程候補者。その課程対象者という人を選ぶところで、私が冒頭申し上げたきちんとした将来国の幹部となる人たち、自他共に意識を持った人をそこで選ぶわけですよね。課程対象者になっても、成績が悪かったらあんたは駄目よと、途中からもはみ出る。まさにこれ、私が申し上げた幹部育成コースなんですよ。だから、今の法律の中で、先ほど来私が申し上げてきたような運用は十分可能なはずなんです。十分お考えをいただきたいと思います。
 次に、官民交流ということについて基本的な考え方をお伺いしたいんです。
 官民が交流するのはいいことですね。しかし、そのときに身分をどうするか、どの程度の頻度をもってやるのか、全く縦横無尽にやるわけにはいかないでしょうから、今の段階で官民交流について基本的なお考えがあれば教えていただきたいと思います。
#248
○国務大臣(甘利明君) 具体的な実務については官民人材交流センター等にその機能を果たしてもらいたいと思っておりますが、それぞれ省においてはこの官民人材交流の目標数値を決めていただいて、その適切なポストを提示していただいて積極的に取り組んでいただきたいと思っております。
#249
○脇雅史君 身分の問題で、政治任用する部分は別として、そうじゃなければどういう格好でやるのかと。官から民に出るときには民間の様々なノウハウを吸収する、民間的な考え方を勉強してくる、官の能力を高めるために出すことはありますよね。民から来ていただく、やはり国のために働きたいという人を、その専門的な知識を持った人を入れる、そのときの身分どうする、辞めたときどうする。これ極端に交流していますと、自分のキャリアの半分民間にいた、半分官庁にいたという人も出てくるかもしれない。そのときに再就職は、民間から来た人はどんどん再就職できるけれども、最初に官に入った人はもう駄目ですよ、定年までいなさいということになったりしはしないだろうかと。いろいろ、交流をしていくときにいろんなケースが出てきますから、その辺のことを、身分のこと、きちんとした目的意識というのをしっかりと整理をしていただきたいと思います。
 何かありますか。
#250
○国務大臣(甘利明君) 当然民から官に入ってこられる方は国家公務員法の適用対象となる公務員、国家公務員になるわけでありますし、その逆は一般民間人になるわけであります。
 この交流については、それぞれまだ具体的な数値は決めておりませんけれども、目標を決めて各省が取り組んでいくよう内閣人事局としても要請をしていくということになります。
#251
○脇雅史君 次に、再就職ということについてちょっと考えてみたいんです。
 制度設計がうまくいって、本当に国のためを考えていただける立派な公務員が育ったとしますね。その人たちは、今のお考えだと、全部定年まで勤めたらもういいよと、定年までずっと勤めるようにしようというお考えのように見受けられますが、本当にきちっと育って国のためを思ってくれる人材は活用する道はもっとあるんじゃないかと。そこは閉ざす必要はないので、きちんとしたコントロールが要りますよ、今の様々起こっているような問題をきちんと解決する手だては要ります。しかし、人材を有効活用するという意味で、そういう配慮はあるんじゃないでしょうか。
#252
○国務大臣(甘利明君) 今日の国会でもいろいろと議論になりました天下り問題というのの背景には勧奨退職ということがあります。つまり、意思があっても勤め上げることができない、辞めてほしいということで了解をもらうという必要性があって再就職ということにつながるわけであります。そこで、サボっていてもという意味ではないですけれども、きちんと勤め上げるその意思と誠意、努力がある人については勤め上げられるようにしようという改革を今しているわけであります。
 一度官に入ったら二度と官から出さないということを決めているわけではありません。ただ、自分の意思で出られるのは自由ですけれども、その際にこちらは面倒は見ませんよと、自分の意思で出て自分でどうぞ新しい人生を探してくださいと。ただ、残る限りは残れるような仕組みをつくるということになるわけであります。今は自由意思じゃなくて、辞めてくれという意思が働いて、その結果出てくる問題についていろいろと議論がなされていると。ですから、その根本から正していくということが制度改革の中の趣旨の一つでもあります。
#253
○脇雅史君 起こっている問題点がいろいろあって、天下りと言われていますけれども、再就職して、また、わたりなんということをやって、国民の皆様怒っている部分がある。それは直さなくちゃいけないんですが、その問題意識はいいですよ。直しましょう。
 しかし、基本的な考え方というのは、これは国の将来の基本を考える話ですから冷静にお考えいただきたいんですが、今小さい政府ということでできるだけ政府は小さくしようと、こういう努力もされています。政府側からすれば、今まで国でやった、官でやったこともアウトソーシングしましょうと出すんです、周辺に。民がいて、官がいて、その中間領域の仕事というのはたくさんあるんです。そして、その中間領域の職種、仕事というのも民間の意識だけでは駄目なんです。国がやっている仕事との調整を取りながらうまくやっていく大事な仕事というのもいっぱいあるんですよ。その仕事が本当に要るかどうかということはきちんとチェックしなくちゃいけませんよ。しかし、そういう仕事はあるんです。そういう仕事をじゃだれがやるんだと。そういう経験のある行政官がいたら、そこへ使えばいいんですよ。何にも問題ないんです。
 ただし、手厚過ぎる処遇とか、そんなことをやっちゃ駄目ですよ。国民の皆さんにきちんと情報は開示して納得してもらえる処遇でなければいけないけれども、そういう領域の仕事はたくさんあるんです。それを一つ一つの、例えば財団法人に任せたよと、あんたの財団法人でやりなさいと言ったら、財団法人の狭い範囲の人事しかできない。しかし、官全体の、国全体の利益を考えたら、そこもうまく動かそうと思ったら、適材がほかにいるかもしれない。だから、一元化されたところでもいいですけれども、きちんとそういう部分についても見ればいいんです。
 ただし、私がこのことを言うに当たって誤解する人もいると思うから申し上げるんですが、役人、今までつくった財団法人なんかを消せないんですよ。つぶせないんです。なかなかつぶせない。だから、現実にそれがあったから今問題が起きているんです。だから、いかにつぶすかということで、きちんとやっている仕事の中身を見なくちゃいけないんです。いや、何年続いたっていいんですよ、必要な仕事だったら。だから、それをきちんと見る。
 だから、みんな五年の時限立法に、立法というか、その期限を五年に限ったらどうですか。五年に限って、そういう官の周辺にある仕事を五年来たら審査をする機関をしっかりつくって、自分の省庁じゃ駄目ですよ、一元化するような、あるいは国会でもいいですけれども、きちんとした組織をつくって、それを切ることをつくる。だから、五年なら五年ということを始めから設立の際に条件として付けて、そしてそこへ適材適所を回すということができるじゃないですか。
 そういう工夫が要るのであって、今まで悪いことをしていた人がいたから一切出すのはやめよう、これでは思考停止なんですよ。国を考えるのに思考停止なんかしちゃ駄目なんです。本当にいい、国全体が良くなる、そのためには今の行政というのは何だと、行政と民とその中間にある領域というのは本当にあるのかとしっかり見た上で一番いいシステムをつくればいいんです。(発言する者あり)無責任なことを言っちゃいけないんだよ。立派な仕事をしている人もいっぱいいるんだよ。
 今の改革について私が一番問題意識を持っているのは、今の役人の中にもかなりの人数、世のため、人のため、国のため尽くそうと思っている人がいますよ。そういう人たちに聞いて、今度の改革どうだと。むちゃくちゃだと言うんですよ。本当にやる気のある、国のために尽くそうと今は思って行政官をやっている人間がこんな改革でいいのかと思う、そういう人たちのやる気をそぐようなことでいいのか。やる気をそがないで、しかも、国民の皆さんにきっちり納得してもらう道を探すことこそが改革じゃないですか。どうですか。
#254
○国務大臣(甘利明君) 何の改革がこんなんじゃけしからぬという御指摘を受けているんでしょうか。
#255
○脇雅史君 これは是非、今の役人の皆さんにアンケートしてみてください、どこがどういいか悪いか。私は、心ある人も相当に今の改革について意欲を失っていると思う。引く手あまたなんですよ、優秀な人は。四十、五十でみんな辞めて、よそへ行きますよ。それで本当に国がいいのかということを申し上げているんです。今のままいったらそうなりますよ。本当にいいんですか。今の目先のマスコミや民主党が騒いでいるようなことだけで国家の基本をつくろうと思ったら大間違い。(発言する者あり)
#256
○国務大臣(甘利明君) 国家公務員制度改革というのは国会の総意で成立したものなんです。それに従って私は担当大臣として誠実にその具体化を図っているつもりであります。
 基本的に行政府というのは、従来からの改革をひもといてみれば、企画立案機能を中心にやっていこうと、実施については本体から切り離していこうじゃないかと、これがイギリスのエージェンシー制を見習った独立行政法人なんです。独立行政法人がやっている実施業務でも民間でやって差し支えないものであるならば、それは民間に任せればいい、あるいは民営化すればいいという発想だと思います。それは、すなわち税金でやらなくても民間の力で料金を取ったりしてやれるのであるならば、それだけ国の税金はより有効に使えるという発想から来ているんだと思います。それに従って行われていると。
 それから、公益法人改革は私の所管ではありませんけれども、財団、社団の改革が行われました。これは所管をしている省庁の認可を離れて、省庁とのつながりはより中立的になっていくわけであります。そういう中で、公益社団と公益財団、そうでない社団とそうでない財団ができるわけでありまして、公益性が強くなれば税の恩典が受けられると。
 そういう改革がもう既にスタートしたわけでありますから、全体像としては行政のコストパフォーマンスをより高める方向で進んでいると思いますし、今度の公務員制度改革も公務員のモチベーションを下げることなく、そしてモラルを高く掲げて、能力のある人はその能力に従って、入った試験にかかわりなく上っていけるということでより意欲を高めていこうと、あるいは幹部になればなるほど国際的な機関や外に出るようなチャンスも持っていこうと、あるいは民間に出向くチャンスも持って、いろんな能力を備えた者が行政のトップに上り詰めていってもらおうと、そういう改革であります。
#257
○脇雅史君 私は別にその法律をやめろと言っているわけじゃなくて、この法律の規定の中で、運用として私がこれまでるる申し上げてきたようなことが反映できるのではないかと私は思っています。是非、本当に国にとって役立つ公務員がしっかりとできるように制度設計をこれから、一定の方向性があるのはいいですけれども、中の、細部の運用については、今いる心ある公務員の諸君が、ああ、いい改革をしてくれたなと。何も自分だけ甘い汁吸おうなんてけちな役人ばかりじゃないですよ、我が国は、立派な公務員いっぱいいるんです。その立派な公務員の方が本当にいい改革をしてくれたと思うような改革をしなければ、これは国民のためにならないんですよ。何も公務員だけ良くしろなんて言っていません。本当に将来この国がきちんといける国になるようにしていただきたい。お願いをしておきます。
 それから次に、地方分権についてお話をしたいと思います。
 今、大臣が言われましたけれども、企画と実施部門を分ける。これ、いかにもいいように見えるんですが、これ、大変困ったことが起こるんです。
 私は河川行政をずっとやってきましたから、河川に携わってきた。その私が大学に入っているときには、河川工学なんてことは余りやっていなかった、余り、水理学の成績も悪いし、全般的に成績悪かったけれども。役所に入って、おまえは河川をやれと言われて、それで一生懸命勉強して、まあいっぱしの河川技術者だと思っているんですが、どうしてそういう知識を持てるようになったか。これはすべて事務所なんです。旧建設省において○○、今は○○河川事務所、○○道路事務所ってありますが、そこがすべて、その事務所長に、あらゆるではないですけれども、相当な権限がすべてあるんです。企画から工事の実施まで、毎日観測をし、調査をし、そして計画をし、工事の立案もし、そして地元の人々のために管理をする。
 だから、我々は、その事務所に行ったときに何を考えているかというと、もしお金と時間がたくさんあったら、この河川は一体国民のため、住民のためどんな姿にすればいいんだろうか、それを一生懸命考えているんです。災害から安全に守るようにと、そういうことをずうっとやってきている公務員がいる。だからこんなに災害も減ったし、日本が安心、安全な国になっている。本当にそういう努力をした、していた人たちに対して……(発言する者あり)失礼なことを言うなよ、そうだろう、本当にそういう人がいるんだよ。そういう存在も知らずに、あなたたちがいいかげんなことを言っちゃ駄目なんだよ。(発言する者あり)それが、それが立派な、我が国にはいるんだ。それは制度として、制度としてきちんと事務所があったからできているわけだ。
#258
○委員長(溝手顕正君) お静かに願います。
#259
○脇雅史君 ちょっと静かにさせてください。(発言する者あり)あっちだよ。それで……
#260
○委員長(溝手顕正君) やじも本人も、どうぞお互いに静粛にしてください。良識を持ってお互いにやりましょう。
#261
○脇雅史君 はい、分かりました。
#262
○委員長(溝手顕正君) それから、さっきの御指摘については、後刻精査の上、理事会で調整します。
 どうぞ。
#263
○脇雅史君 そこで、いろんな見解がある人はいいけれども、事務所という企画から実施、管理まですべて受け持つところにほうり投げられて、そこで人は育つんです。技術屋というのは、そういうところでしか育たない。現場を見ないでどうやって技術が育つかと。しかも、それが日本全国だから、日本の北から南まであちこちの河川を行って、その現地に行って暮らして、二年三年ですけれども暮らして、そして、そういう技術を付けて国民のために尽くそうと思うわけ。
 もし、その事務所がなくなったらどうする。企画と実施部門を分けたら事務所は存在し得ません。○○整備局とか、そういうのは地方にありますけれども、(発言する者あり)ちょっと静かにさせてくれますか。○○整備局というのは余り権限はないんです。事務所と本省なんですが、よく出先を整理しろと言うんですが、出先ではないんですよ。その事務所が本チャンなんです。だから、そこを大事にしなかったら、少なくとも河川の技術屋というのは育たなくなっちゃう。だから、本当に大変な問題が私は起こると思うんです。
 是非、いろんな行政分野があるから、すべてにそうだとは申しません。私は実際に河川の分野をずうっと三十年勤めてきました。そして、それ以来ずうっとどうやったら河川行政というのはいいんだろうかと考えてきましたが、今回お考えのような企画と実施部門を分けるという、整備局を分けるというのは、もう災害のときでも本当に困っちゃうし、そもそも事務所をどうするかというときに答えが見付からない。誠に問題だと思っておりまして、是非、実行までにそれぞれの行政分野についてしっかりと見ていただきたい。
 よく二重行政という言葉がありますが、二重でも何でもありません。河川法という法律できちんと役割分担をして、協力し合ってやっているんです。そこに問題があれば直せばいいんですが、今の方向性は私は取ってはいけない道だと思っています。総務大臣。
#264
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方分権については第二次勧告が出ているわけでございます。それ以前から私が総理大臣から、麻生総理から言われておりましたことは、やはり二重行政というものはこれは絶対になくさなくちゃならない、いや、河川のことを申し上げているわけじゃありません。一般に二重行政というものは、これは無駄が出ているわけですからやめていこうと。
 それから、総理から御指示があったのは、住民に身近な行政は、ちょうど汚染米のときがやっぱり一番そのことが話題になりましたが、なるべく身近な自治体、都道府県、場合によったら市町村が処理すればいいと、こういうことは総理から以前から御指示をいただいておって、二次勧告が出たときに総理から全閣僚に対して指示がありましたのは、勧告の内容に沿って出先機関改革と地方への義務付けの見直しを進めていくべきであると、工程表は三月いっぱいに作りなさいと。
 ただ、人材の問題。例えば将来人材を移管をするというような場合、部署が変わる、あるいは国から県へということもあり得るでしょう。それは極めて丁寧に、一人一人の能力や特徴、個性というものを考えていかなければいけませんよと、こういうような御指示をいただいて、分権改革の工程表作りを今進めているところでございまして、しかし、工程表というのは言わばプログラムというのかスケジュールのようなものでございますから、実際には秋に向けてどういう形にするかというものを決めていくことになります。
 私は、地方分権改革であるいは地方分権で一番重要なことは、それは直轄事業を例に取れば一番分かりいいわけで、直轄事業のようなものをなるべく減らして都道府県にやらせると。例えば道路、これは河川も入ってまいりますけれども、できる限り分担を、国と都道府県の分担を変えていこうということがこの中心中の中心でございまして、じゃ、国の多少スリムになった場合の出先機関という言葉を使わせていただきますが、どういうふうに位置付けるかと。これについては、先生がおっしゃったように、企画立案と実施というのは全く完璧に分けるわけにはいかないよと。特に、一人の人材ということに注目してみたら、頭と体を何かここでこう分けるようなことは意味がないよとおっしゃる先生のお話もよく分かりますし、残る国の機関のありようについては今後党の意見も聞かなければなりませんし、慎重に審議していくわけでございます。工程表はあくまでもプログラムを作るものだと思っております。
#265
○脇雅史君 国と地方の役割分担で、国が今持っているものを全部持ってなくちゃいけないなんて私も思っていません。私は現役のときから、少し減らしたらいいんじゃないか、地方に任せる川があってもいいんじゃないかということを主張しておりました。数を減らしていいんです。
 しかし、国がやらなければいけない部分は必ず残ります。それをどうやっていくかということについては、まさにこれは国の行政の執行の問題であって、地方分権とは必ずしもイコールではありません。残った、国に残された仕事をどうやってやるのが一番いいのかということで考えればいいのであって、それは地方分権のスケジュールとは関係ないんですよ。地方分権は、あくまでもどこまでの権限を、役割分担を国から地方に移すかということが大事なのであって、国に残された部分はこうしなければいけない、何人減らせなんていうのは、ちょっと本質的な話ではないと私は思っています。是非、総務大臣、大体私のお考えは御理解いただいていると思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 それから最後に、景気・経済対策でございますが、まさに今の時代に、財政需要、G20もそうですけれども、国が財政需要をつくらなければならない、この何年間かそういう状態が続くと思っています。財政需要としてよく公共事業、社会資本整備というのが出てまいりますが、この社会資本整備をこの何年間かでやるんですが、是非、やるに当たっては国民の皆さんが本当に喜んでいただける大事なものをやってほしい。これを補正でやれと言われると、単年度になりますから、できるところしかできないということがあるんです。来年度からまた予算要求していきますが、予算を作って補正、予算で補正では同じお金でも駄目なんです。
 だから、三年とか五年とかこれからこれだけの投資をしますよと、そのために一番、地方、各地域にとってどれが要るのかということをしっかり吟味した上で、計画的に多年度計画と言われていますが、それを作っていただきたい。それはかなり手間が掛かるんです。今までも、資料ありますが、本当に行政が全体を挙げて動いて、何が必要なのか、都道府県、市町村までひっくるめてですよ、これから必死で詰めていただきたい、そして立派な計画をお作りいただいて財政需要ということでやっていただきたい、お願いしたいと思います。財務大臣でいいですか。
#266
○国務大臣(与謝野馨君) 総理が十三日に出された御指示の中にも多年度で物を考えなきゃいけないということが書かれております。そういう意味では、単発的ないい政策もあるでしょうけれども、やっぱり多年度にわたって物事をやっていくという思想もまた大事だというふうに考えております。
#267
○脇雅史君 じゃ、最後に総理、一言。
#268
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今言われましたように、やっぱり補正というとどうしても目先の話、約一年、本予算でも約一年というのは通常であります。長い間の、この国の単年度主義というのは長い間続いておりますが、現実問題として今の情勢を見ますと、経済情勢というのは極めて流動的な部分があって、アメリカが何かいろいろ言っていますから、あれは五年の計画をやってまたすごいじゃないかという、あれは五年の話ですから五等分してみたら大した数じゃないんじゃないのというのは、これはアメリカの中でも批判がいっぱいあるところです。そういった意味では、是非これは複数年度で考えてもらわにゃいかぬというのが一つ。
 やっぱり景気の底割れという話がよく出ますんで、そういったものは、先はちゃんとなるんだということが分かっていると安心感も出る。加えて、やっぱり目先の話だけじゃなくて、これが、例えば道路を例を引けば、ここまでがつながって、三年すればあの高規格道路が高速までつながるという話しして初めてそこで経済効果も生まれる、当たり前の話だと思いますが、そういったものをきちんと目標を明確化した上でやっていくというのが大事なことだと思っております。
#269
○脇雅史君 ありがとうございました。終わります。
#270
○委員長(溝手顕正君) 以上で脇雅史君の質疑は終了しました。(拍手)
    ─────────────
#271
○委員長(溝手顕正君) 次に、澤雄二君の質疑を行います。澤雄二君。
#272
○澤雄二君 公明党の澤雄二でございます。
 今日は、最初に行政支出の無駄をゼロにする無駄ゼロと消費税の関連についてお伺いをいたします。
 疑問が二つあります。一つは、消費税が本当に税収の増加につながっているのかという疑問でございます。
 資料一、二を御覧ください。(資料提示)平成元年に消費税三%が導入をされました。それ以後、消費税の税収と所得税、法人税の税収の推移を表にしてみました。
 このときは、消費税が導入してから二年後にバブルが崩壊をいたしました。消費税が引き金になったという説もございます。それ以後、所得税と法人税は激減をしてまいりました。そして、三%の最後の年、平成八年でございますが、この年の消費税は七兆六千億円でございます。しかし、所得税、法人税の合計は六兆九千億円で、三%の消費税はほとんど消えてしまっています。そのために消費税が三%から五%に、平成九年、引き上げられました。この年は、翌年からアジア通貨危機に端を発した平成大不況が襲ってまいります。ですから、所得税、法人税の税収は更に激減をしていきます。
 平成十五年の数字を挙げてございます。この年はその一年前から景気回復期に入っていたときでございますが、それでも消費税の収入九兆七千億円に対して、所得税、法人税の合算はマイナス十六兆三千億円、平成元年比でございます。つまり、五%の消費税分を消して、なお更に減収になっております。そして、平成十九年見てみますと、その減少傾向は続いていて、消費税十兆三千億円に対して税収はマイナス九兆六千億円で、これも消費税分が消えています。つまり、消費税導入とか税率のアップというのは、実は税収の増加につながっていなかったんではないかということでございます。
 これは、消費税の導入によって、要するに個人消費が落ち込んでいったということが原因の一つでございます。国民の所得は増えなかった。国民の所得が増えない中で、国民は自分の生活を守るために無駄な物は買わない、買った物は大事に使って長く使うと、そうやって自分たちの生活を守ってきたということでございます。特に、平成九年、消費税を導入したときにはその直後から住宅投資と個人消費が大きなマイナスのインパクトを受けました。二か月後から景気は後退局面に入っていっております。ですから、このときの不況を消費税不況とも呼ばれているぐらいでございます。
 消費税は御存じのように逆進性が高いと言われているんで、低所得者の負担が大きくなってまいります。そして、今は格差が広がってきています。ですから、二年前の景気拡大前までに利子や配当の所得は三倍に増えていますけれども、庶民の所得というのは増えていません。労働分配率がずっと下がり続けて、十年間で民間の給与総額は二十二兆円下がっています。
 ですから、去年の第三・四半期、一二・一%、GDPが年率で下がりました。アメリカ、ヨーロッパは六%台ですから倍ぐらい下がった。これは外需の伸びが止まったからだと言われていますけれども、もう一つ大きな要因は、今の景気を支える、内需を支えるだけの消費をする力を国民が持っていないからなんだというふうにも思っております。
 総理に、答弁は求めませんが、お願いが一つございます。
 それは、消費税の税率を議論するときは慎重の上にも慎重に、更にその上に一つ慎重を加えるぐらい十分検討、議論をしていただきたいということでございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。うなずいていらっしゃいますので、やっていただけるということでございます。
 消費税論議には、もう一つ疑問がございます。つまり、この消費税の税率の議論をし始めたら、行政支出の無駄をゼロにするという、つまり無駄ゼロの努力が止まってしまうんではないかという心配でございます。
 そこで、総理にお伺いをいたします。
 行政支出総点検会議、いわゆる無駄ゼロ会議でございますが、これは去年十二月に一般会計五千五百億円、特別会計三千三百億円の無駄を指摘しました。これは来年度予算に反映をされています。この総点検会議は今年も存続をされますでしょうか、されるとしたら、そのときにはどういうことを重点事項で指摘されますか。
#273
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、基本的に、国民に新たな負担をお願いするに当たっては、その前に無駄ゼロを含めていろいろ行政改革などなどをやらねばならぬというのは、これは重大な課題であるのは、これはどなたの場合にとっても当然のことだと思っております。
 そこで、行政支出総点検会議におきまして、三年以上継続している事業というものを対象にして、今御指摘のありましたように、民間の視点からこれは見直すべき点というものについていろいろ指摘を行っていた、いわゆる政策の棚卸しと言われる話であります。そういったもので、平成二十一年度においてはかなりの無駄の削減に取り組んだところだと思っております。
 無駄の削減につきましては、予算を本来なら執行いたします各省各庁におきまして率先してこれは取り組むべき種類の話であります、これは当然のことですが。しかし、行政支出総点検会議の指摘を受けて、これは各省庁ではいわゆるプロジェクトチームを立ち上げて、今無駄ゼロの削減に取り組んでいるというのは、これは各省庁いろいろやり方を考えておりますが、さらに、各省庁の取組だけでは不十分なんではないのかということで、財務省によりまして各省庁の取組を踏まえた上での予算の査定というのが一点と。
 それから、総務省におきます政策評価と言われる部分がありますが、独立行政法人評価委員会の政策評価というものなどによって、取組状況の報告というものを通じてこれ点検を行うとしておりますが、こういったものは継続していかないと、とにかく去年終わればもう終わりという種類の話とは全く思っておりません。
#274
○澤雄二君 今の御答弁でございますけれども、基本的には各省庁が自律的にやるべきだと、それを総務省と財務省がちゃんとチェックしますよというお話でございますが、各省庁が自律的にやるというのはちょっとやっぱり心配であります。自分のところが予算を削減したら来年度予算でそれは削られるわけですから、自分の予算を削るために一生懸命各省庁が頑張るかというと、それはやっぱり大きなクエスチョンマークが一つ残ります。
 公明党は、三年半前の総選挙のときに事業仕分制度を導入したらどうかということを提案をしております。事業仕分制度というのは、御存じのように、全予算項目を四項目にわたってチェックする、本当に必要なのか、これは民間に委託できないか、自治体に移管できないか、統合できないかと、こういう四点にわたってすべてチェックするものでございます。実は、八つの県がこの事業仕分をやりました。一〇%から一三%予算を削減できています。
 じゃ、国がやったらどういうことが見えてくるのか。今市場化テストですとか棚卸しとかやられていますけれども、例えば、公明党がやった中で、山下参議院議員が国会で質問をして、一か月定期で国家公務員に支給されていたのを六か月定期に切り替えた。六か月定期の方が割引率が高いから、それで五十億円予算が少なくなりました。
 太田代表が国会で質問をした。学校の天井の高さが三メートル以上あるべきだというふうに規定されていたのが、そこまで要らないかもしれない。建築基準法が二メートル七十に落とされました。そうしたら、その後二年半で八百六十校の新築と改築が行われて、概算でございますが、大体四百億円、二メートル七十に規定が下がっただけで予算の削減ができています。こういうことは事業仕分をしないと出てこないことでございます。
 ですから、総点検会議、去年指摘された五千五百億、一般歳出のうちわずか一%強でございますから、自治体がやって一〇%以上できているので、まだまだ無駄は省けると思います。もっと政府は努力するべきだと思いますけれども、総理、御答弁をお願いします。
#275
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の学校の高さの話、これは別に学校に限った話ではないのはもう御存じのとおりですが、これは、従来、そういうものを考えておったときは、あのころは元々の話はクーラーのない時代だったものですから、ある程度高くないと学校はやたら換気の問題やら何やらでというのになったのが元々で、しかし今は随分時代が変わってきておるので、これはもう建築基準法の詳しい方の方に聞いていただいた方がよろしいと思いますが、そういったものを考えて、時代に合わせてやった結果安くなるんだからいいじゃないですかという話は、あれ、一つの物すごくいい話だったと、私自身もそう思っております。
 したがいまして、ほかにもいろいろ例はあろうと思いますので、是非そういった話は私どもとして参考にさせていただくというのが大事なところで、一つだけ任せておけばいいという種類の話と思っていないことも確かであります。
#276
○澤雄二君 次に、特別会計の剰余金について財務大臣にお伺いをいたします。
 最初に、いわゆるエネルギー特会、その中でもエネルギー需給勘定のところでございます。(資料提示)これ、十九年度で三千十一億円の剰余金が出ています。
 次に、その三千十一億円の使い道の内訳を見ていただきたいというふうに思います。
 二十年度への繰越し、これ十九年度の事業でまだ支払が終わっていないものが入っています。それはしようがないと思います。しかし、手付かずの事業もそのまま繰り越されています。剰余金もそのまま次の年度に繰り越されています。不用分、歳入増。歳入増は、これは売却益ですとか株式の配当だとか、そういうものの利益、千百四十七億円であります。でも、このうち合わせた分の七百三十三億円が剰余金としてそのまま翌年に繰り越されていきます。
 それで、この剰余金でありますが、毎年莫大な剰余金が実はここに出ています。十六年度五千億、十七年度四千三百億、十八年度二千九百億でございます。これがさっき言ったように、ほとんどそのまま翌年度に持ち越されているということであります。
 エネルギーの需給勘定目的、エネルギー特会の需給勘定のところは、事業は、新しいエネルギー、バイオだとかソーラーとかそういうものを開発するということもその特会の目的に入っていますから、この剰余金は、現下の情勢では思い切ってそっちの方の研究開発や産業開発の方に振り向けるか、そうでなければ一般会計に戻して、今財源はいっぱい欲しくてしようがないわけですから、ほかの予算に使うとか、そういうことを考えられてはどうかと思いますが、財務大臣、どうでしょうか。
#277
○国務大臣(与謝野馨君) 御指摘のエネルギー対策特別会計のエネルギー需給勘定の剰余金は、二十年度に繰り越された事業執行に充てられる額、五百二十億円を除けばかなりの部分が予算計上額に対する歳入の上振れによって生じたものでございます。
 これらの剰余金は、二十年度、二十一年度の歳入に計上され、バイオ燃料技術を含むエネルギー革新技術開発、二十年度は六百二十九億円、二十一年度は七百八十九億円等の財源に活用されております。これは同時に一般会計から同特会への繰入額の抑制にも資するものとなっております。
 エネルギー対策特別会計についても、今後とも経費の見直しと重要分野への重点化を図る等、不断の見直しを行っていくこととしたいと考えております。
#278
○澤雄二君 今、財務大臣が言われました最後の不断の見直し、是非やっていただいて、ここには財源がまだあると思います。
 それから次に、外国為替特別会計、外為特会についてお伺いをいたします。
 この外為特会、去年は剰余金、利益ですね、三兆一千億円が出ています。この利益剰余金が毎年半分は一般会計に繰り入れられて、大体半分が積立金で積み立てられています。その積立金は為替変動に対応する損益をなくすための対応として積み立てられているわけでございますが、その積立金が二十兆円を超えました、去年。それで、財務省ではこの一八・七という数字を三〇%まで引き上げたいと言っているんですが、本当にこれだけの積立金が必要なんだろうかということであります。これを決算すること、つまり売却することは一体あるんだろうかということが一つ。
 それから二つ目は、売却するときは円安になったときしかそれは絶対できませんから、そうしたら、もっと円安のときに買ったものがこの外貨資産の中にあるはずですから、それを売って調整していけばこの評価損というのはそこでも少なくすることができるんじゃないかということであります。
 それから三つ目に、三〇%まで積み上げるというふうにおっしゃっておりますが、民間の保険会社では、大体このリスクのために積立金というのは二・五%だと言われていますから、もうこれぐらいでいいんじゃないかと。だから、現下の情勢の中では、今後はこの利益剰余金については当面の間は一般会計で景気対策にお使いになったらどうかと思っていますが、どうでしょうか。
#279
○国務大臣(与謝野馨君) まず、外為特会には二十兆円の積立金がございますが、一ドル九十九円の水準で評価損と積立金がほぼ一致します。したがいまして、一円の円高について八千億から九千億の評価損が発生する、割に危ないところを綱渡りのように行っているという意味もあります。
 二十一年の予算について見ますと、外為特会の健全性の確保と一般会計の厳しい財政状況を総合的に勘案しまして、七千百億円を積立金に積み立てるとともに、二兆四千億を一般会計に繰り入れております。これによりまして二十年度末の保有外貨資産に対する積立金の水準は前年度と同様の水準である一九%となる見込みでございますけれども、足下では保有外貨資産の為替評価損が積立金を上回っている状況でございます。今日の為替水準はちなみに九十八円でございます。
 したがいまして、一般会計の財政事情に最大限配慮をしながらも、外為特会の健全性というものも考えていかなければならないと思っております。
#280
○澤雄二君 質問に全然答えていただいていないんですが、決済するお金、決済することがないのに積み立てる必要があるのかと。今机上の計算ですから、しかも、それももっと円安のときに買ったやつで、それを売ればこの評価損は少なくすることができるじゃないですかと。民間では二・五しか積み上げていないのに三〇%積み上げる必要がありますかということです。だから、現下の情勢ではこのお金はもっと有効に使うことができるんじゃないかということが質問の趣旨でございます。
 次に、天下りとわたりについて総理にお伺いをいたします。
 衆議院の予算委員会で相当踏み込んだ決意を表明されていただきました。ただ、世論では、わたりについてはまだ規制が甘いんじゃないかという心配もございます。それは、わたりについては、役所側はわたりのあっせんはしていないと言っているんだから、そのあっせんを禁止してもわたりはそのまま残るんじゃないかという心配でございます。総理の改めての御決意を聞かせてください。
#281
○内閣総理大臣(麻生太郎君) このわたりにつきましては、これはこれまで国民各層からいわゆる批判、また与党とのこれまでの議論等々を踏まえまして、各府省によりますわたりにつきましては、これ申請が出てきても認めないということを申し上げたということであります。
 御存じのように、法律によって、法律ですよ、法律によって三年以内のいわゆる経過期間中に限って認められておるという各府省の再就職のあっせん自体、これ三年以内ならオーケーなんですが、これを三年待たずして前倒しして一年でという話を言わせていただいて、その政令を年度内、いわゆる三月末をめどにこれを制定をいたしたいと考えております。御質問の趣旨はこれなんだと思いますが。
 そういった意味では、いわゆる官民人材交流センター、いろいろな知恵を使ってみんな考えておられる。先ほど甘利大臣がお答えをされたとおりだと思いますが、ここにおいてわたりのあっせんをこの人材交流センターで行うということはありませんし、また離職後二年間というものは、御存じのとおり、元の職場に対して、いわゆる現場の職員に対して契約若しくは行政の処分に関する働きかけを行うということを禁止いたしております。
 このような規制というものを厳格に運用することによって国民から、いわゆる公務員のOBの再就職、また元の職場との関係などについていわゆる公正性に疑いを持たれることのないように対処していくというのが一番肝心なことではないかと、そのように考えております。
#282
○澤雄二君 時間ですので、指摘だけしておきます。
 随意契約が見直されまして、入札、随分増えてきています。ただ、一つだけ指摘をします。十七年度の実績で企画競争が八・六でした。十九年度にそれが二五・一に増えています。つまり、企画競争入札というのは金額の多寡が最終的に決めるんではなくて、その役所の人間が最後に決定をします。つまり、この企画競争が随意契約から競争入札に変えたという隠れみのに使われている可能性があると思いますので、財務大臣、この点もよろしく今後お願いをしたいと思います。
 今日はどうもありがとうございました。質問を終わります。
#283
○委員長(溝手顕正君) 以上で澤雄二君の質疑は終了しました。(拍手)
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#284
○委員長(溝手顕正君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
#285
○大門実紀史君 郵政の問題を取り上げます。
 かんぽの宿の問題は、何もオリックスに限ったことではございません。パネルを用意いたしましたけれども、(資料提示)このパネルは郵政から大江戸温泉物語株式会社、またその不動産関連会社であるキョウデンエリアネットに売却されたかんぽの宿などの一覧でございます。
 大江戸温泉物語というのは、名前はほのぼのとしておりますけれども、なかなかやり手の企業でございまして、今全国の温泉旅館を次々と買収をしております。また、キョウデンエリアネットも含めて、実はこれは企業買収ビジネスで今急成長しておりますキョウデングループの一員の企業でございます。何千億という企業買収を手掛けてきたグループでございます。
 まず、売却価格が大変おかしいわけですけれども、八物件合計で三百四十億円で建設したものをわずか十一億円、三十分の一以下で売却されたということです。これは、簡易保険の加入者とか郵貯の貯金者のお金が三百億円以上一遍に消えたという大変けしからぬ問題でございます。
 特に、一番上にあります日光霧降の施設は総工費二百十億円も掛けて建てたものをわずか六億三千万円、これは固定資産評価額を調べると三十六億円ですから、その六分の一で払い下げられました。現在、この施設は実は開業をしておりまして、リニューアルして大江戸温泉物語日光霧降として大変人気のある施設で大繁盛しております。また、佐渡と妙高については既に転売されているわけですね。すなわち、この大江戸温泉イコールキョウデングループでございますけれども、かんぽの宿の買収で大もうけをしたということになります。
 また、入札の契約、経過もおかしいわけでございまして、ほとんど大江戸との実質随意契約でございます。一社が参加したとありますけれども、これも当て馬、出来レースの疑いが非常に濃いわけですね。
 なぜ、こんなところにもうけさせたのかという疑問がわくわけですけれども、日本郵政の西川社長にお聞きいたします。こういう郵政の物件を安く買いあさって大もうけをしてきたこの大江戸温泉、その親会社であるキョウデングループの大株主になっている銀行はどこか御存じですか。
#286
○参考人(西川善文君) お答えいたします。
 私、このキョウデングループの株主構成などは、申し訳ございませんが、承知いたしておりません。
#287
○大門実紀史君 知らないわけはないと私は思うんですけれども、あなたの出身であり、あなたが今でもツーカーの関係にあります三井住友銀行でございます。
 キョウデンの有価証券報告書を見ますと、三井住友が大株主、三十三万二千株所有と書かれて、記載されているところでございます。さらに、こういう買収の資金を提供したのも三井住友銀行です。ですから、言い換えれば、キョウデンだけが利益を得たんじゃなくて、裏で利益を得たのは三井住友銀行であるとはっきり申し上げなきゃいけないと思います。
 時間がないので鳩山大臣にお聞きいたしますけれども、日本郵政の中にはチーム西川と呼ばれるメンバーがいるそうでございます。つまり、西川さんが三井住友銀行から連れてきたスタッフ、その一人である横山邦男専務執行役員というのはこの郵政所有不動産の売却契約の責任者でございます。ちなみに、その横山さんも西川さんもいまだ三井住友の株を保有しておられます。西川さん、七千株持っていらっしゃるわけですね。利害関係者でございますね。
 私は、この問題を調べてみて、日本郵政内部の、日本郵政の内部にいる三井住友銀行関係者がこういうかんぽの宿の売却を通じて三井住友銀行に対して利益供与をしている疑いが払拭できないわけでございます。実は、オリックスよりも、私、ふだん金融やっていますんで、日本郵政と三井住友の癒着の方が実は問題の本質、本丸ではないかというふうに思っております。今日は触れる時間ありませんけど、例えば巨額の郵政資金が三井住友系の信託に預託されている問題とか、カードのときも、郵貯は三井住友カードと提携をした問題とか、三井住友が、実はこの癒着というならば、私はそれこそ調べる必要があると思っているところでございます。
 そうはいっても、まず大臣に、このかんぽの宿を含めて郵政の物件売却について、公社の時代も含めて、そして三井住友の関係も含めて、きちっと調査、検証してもらいたいと思いますが、いかがですか。
#288
○国務大臣(鳩山邦夫君) この資料は私も正直言って今日初めて見ましたけれども、三百三十八億八千万で取得したものが十億九千七十七万円で売却ということでございまして、私はかんぽの宿の契約について問題を提起したわけでございますが、実はその民営化以前の公社時代の問題が三回のバルク売り等出てまいりまして、千円が四千九百万になったとか、一万円が六千万円になったというような話が次々に出てまいったり、あるいはバルク売却で幾つかのグループが争っているように見えて同じ役員が両方にいたとか、いろんな話があるものでありますから、これは入札談合を疑わせるような事柄も正直言って散見できるわけでございますので、また、バルク売却において入札参加した会社に本当に資格があったかどうかという、そういう調査をきちんとしたのかと、こういうような話でございまして、そういうことからやはりいろいろ調べなければならないということでございますけれども。
 私は、民営化してからの事柄について、今の郵政事業株式会社に関しては報告徴求の権限を持ちますが、それはありませんので、三月三日に、第十四条一項に規定する監督権限に基づいて、明日を期限として公社時代の不動産売却に関して資料を出せと、資料を出して報告するように、出せではありません、要請したところでございまして、明日要請にこたえてくれると思いますので、今後、きちんと総務省として総力を挙げて調査をしていきたいと思います。
#289
○大門実紀史君 時間が来ましたので終わります。きちっと調べていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
#290
○委員長(溝手顕正君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了しました。(拍手)
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#291
○委員長(溝手顕正君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
#292
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 総理、政治と改革について大きく足を踏み出さなければなりません。企業・団体献金は禁止すべきだと思いますが、いかがですか。
#293
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 国との契約がある当事者がいわゆる、何というの、国会議員の選挙等々に関しては寄附が禁止されているのはもう福島先生御存じのとおりだと思いますが、今いろいろ話題になっておりますけれども、いずれにしてもこの政治資金の在り方というものに関しましては、これは各党いろいろ御意見がありますので、私としてどうするという話より、まずは各党各会派で御議論をいただかないとどうにもならないんだと思いますが。
 長い間、これ、政治改革の議論をずっとこれまでやってきた中で、少なくとも企業とか団体の献金というものは政党及び政治資金団体あてに限定をされるようになった、これは昔はそうではありませんでしたので、そういったようなことで、いろんな形で制度改正はこれまでも行われてきたということだと思っております。
#294
○福島みずほ君 それが不十分であるということが明らかになった今、きちっと改革すべきだと思います。
 フランスとカナダは企業献金を禁止をしています。今、総理おっしゃったとおり、公共事業を受注する企業から選挙においては寄附はもらえません。ですから、野党、二〇〇二年に、社民党、民主党、自由党、共産党は公共事業を受注する企業からは政治献金を受けないという法案を出しました。ところが、自民党の反対でこれは成立を見ませんでした。総理、よもや、今度私たち社民党、他党に働きかけて出そうと思っています。公共事業を受注する企業からは企業献金を受けない、この法案に自民党総裁としてよもや反対はされないでしょうね。
#295
○内閣総理大臣(麻生太郎君) いろいろな御意見があるのは御存じのとおりですが、今でも個人にはできないんですからね。今でもできないんですよ。
#296
○福島みずほ君 はい。
#297
○内閣総理大臣(麻生太郎君) だから、聞き方を聞いていると、今はできるように聞かれるかもしれませんが、今でもできませんから。ここだけは間違えないでください。そこのところは物すごく大事なんで、これは西松の話に限らず、すべてです、これは。基本的にこういったことは、今、個人にはできないというルールになっております。
 今、話題になっております話、今回の話と言われたのはどの話かよく分かりませんが、今回の話と言うんであれば、明らかに違法であったがゆえに逮捕ということになったんだというように思っておりますので、法律は……(発言する者あり)逮捕は間違いないでしょう。逮捕は間違いないんじゃないの。逮捕は間違いないんじゃないんですかね。私は、逮捕された、起訴されたとかは言ったことはありませんが、逮捕されたことまでは間違いないと思っております。
 法律の解釈の違いで、そちらの方が法律はお詳しいと思いますので、逮捕ということになった事実というものは事実ですから、その上に立ちまして、私どもとしてはそれをどうのこうの言うつもりはありませんが、明らかに、今回は逮捕ということになったのは、今の法律でもそれなりにきちんと効果があったから逮捕ということになったというように考えるべきなんではないかと思っております。
#298
○福島みずほ君 無罪の推定がありますから、刑事手続については刑事手続にお任せ、これはもう無罪の推定があるのは当然のことです。
 私が今日申し上げているのは、企業・団体献金を禁止すべきだ、個人にできないことは当然、しかし政党支部に、雨後のタケノコのようにできた政党支部に、どんどんそこに献金するということがあるからです。これは、一歩進んで、公選法上、公共事業を受注する企業には選挙では寄附できないんですから、一歩進んで全面禁止をすべきであると。残りは、政党助成金を十五年前に入れるときにその議論はあったわけですし、また個人献金はできるわけですので、自民党総裁としては踏み込んでください。いかがですか。
#299
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 企業、団体というものもこれは政治活動の自由というものを有している、当然のことだと思っております。我々も、個人、団体、企業、皆それぞれ有しておると。そして、その一環として政治献金が認められていることはもう最高裁の判決でも明らかになっております。もう御存じのとおりです。
 また、政党本位、政策本位の政治を目指す政治改革の論議というものを得て、御存じのように、企業・団体献金というものが政党及び政治資金団体あてに限定されてやれるようになった。
 いろいろな手口があるというような話をおっしゃりたいのかもしれませんが、我々は、少なくとも企業とか団体というものも私は政治活動の自由というのを有しているのであって、その献金というものを正当な理由によって、しかるべき団体、政治団体に対してそれを寄附する、献金するというのは、私は、企業・団体献金だからといって、それ自体が必ずしも悪とは考えておりません。
#300
○福島みずほ君 税金が還流をしていく、あるいは企業が政策を買う、企業は自分の利益のためにやるわけですから、それをなくすために今政治は一歩足を踏み出すべきなんですよ。総裁が、総理が、極めて企業・団体献金、これ以上規制しないということで消極的なのは極めて残念です。国会の中でこの政治とお金の問題、決着付けるべく頑張ります。
 公立病院がどんどん少なくなっている、この五年間で一三%国立病院が少なくなる、県立病院が一二%減です。診療報酬がどんどん下がり、そして病院の地方交付税額がずっと下がってきました。今回、去年、社民党は総務省に申し入れてぎゅんと地方交付税は上がりましたけれども、今どこを全国回っても、うちの自治体病院は大丈夫かという声が聞こえます。
 提案します。一つ、自治体病院改革ガイドライン、赤字のままだと再編、併合、統合するという、これを見直してほしい、中止すべきだ。それから、政府の中で自治体病院、公立病院を守るというプロジェクトを立ち上げ、救済していただきたい。いかがですか。
#301
○国務大臣(鳩山邦夫君) 公立病院の厳しさは分かっておりますし、ただ、ガイドラインを定めましてそれぞれの公立病院ごとに改革プランを作っていただくという方針を変えるつもりはありませんが、それは医師不足の問題、診療報酬のマイナスとか、あるいは、そもそもが採算取りにくいところを公立病院がやっていただいているという点がありますから、今回、交付税措置七百億も増額をしたわけでございますから、ガイドラインに従って改革プランは作っていただきますが、その厳しい立場に対して総務省として懸命に援助するという姿勢は明確にいたしております。
#302
○福島みずほ君 終わります。
#303
○委員長(溝手顕正君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了しました。(拍手)
    ─────────────
#304
○委員長(溝手顕正君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
#305
○荒井広幸君 早速でございますけれども、雇用促進住宅に非正規労働者の方々も含めて緊急に入っていただいています。お手元の資料がそれです。五千人、そのうち廃止すると言われているところ、何とか延ばして千人入っていただいています。
 厚労大臣、結論で結構です。どうぞ中期目標、これを廃止して、こういった方々が続けて入られるようにしてください。時間がありませんので、結論をお願いいたします。
#306
○国務大臣(舛添要一君) 今月中を目標に、その点について検討をさせていただきます。
#307
○荒井広幸君 大変評価をいたします、総理。
 結局これは小泉改革、行政改革、これが今日のテーマですが、そのときの閣議決定、中期目標が災いになっているんです。経済成長だけうまくいくアメリカ型でやれば何でもうまくいくと。その失敗を我々は目の当たりにしている。同時にセーフティーネットに対しての目配りがなかった。こういうことで、過ちはすぐはばかることなく改めていただきたい、このように思います。
 続きまして、政策投資銀行と商工中金についてお尋ねします。
 今日は最後のバンカーと言われた西川郵政社長も来ていただいていますが、今度のスキームでは、万が一のときがあれば、万が一のときがあれば民間金融機関は手を挙げて積極的に、経済有事、貸出しもする、CPも買う、いろんなことをやる、こういう緊急危機対応スキームというものに手を挙げられるようになっているんですが、財務大臣、金融大臣、今どこも手を挙げていませんね。みなしで、政策投資銀行と商工中金が今まで国営だったものですから、みなしで今この二つだけがやっているんです。実際には、もう民間ではこういう危機対応では自分のことで精いっぱい、セーフティーネットとして手を挙げる力はない。歴然とした、はっきりしたこういったものがあると思うんです。
 そこで、民営化をしていくのは結構ですが、緊急に危機対応をしていく場合にいろんな役割を担っていただかなければなりませんから、NTTは三分の一を株を持っている、国が、JTは二分の一、立派な民間機関です。どうでしょう、株を政府が保有するという形に改めること、考えていただきたい。これについて、まず財務大臣、時間がないですから総理、検討するかどうか、いかがでしょうか。財務大臣から、時間がありませんので簡潔にお願いします。
#308
○国務大臣(与謝野馨君) 深刻な経済状況でございますので、政策金融の在り方についても様々な御意見があるということは承知をしておりまして、今後とも各方面の御意見をよく聞いてやってまいりたいと思います。
#309
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 政策金融改革というのは、長い、いろいろ御存じのような問題がたくさんあったのは御存じのとおりですが、僕は方向性としては決して間違っていなかったとは思っています。ただ、今後とも、この政策金融機関というのは、今回のような騒ぎというものを、国際的とか世界的な騒ぎになるようなことを想定しておりませんでした。私はこれは大問題だと思っております。
 したがって、そういった意味では、政府系金融機関というものを最大限に活用できるようにしておくというのはすごく大事なところでありまして、金融危機に対応できるような制度というものは考えておかねばならぬものだと思っております。
#310
○荒井広幸君 それは、小泉改革の官から民という発想が間違っているんです。民になったらできないものがあるんです。こういう金融危機や雇用不安は絶え間なく起こってくる。セーフティーネットを忘れているんです。同時に、官から公、みんなのために、そして民間も公のためにという、そのような提案を我々改革クラブは常にさせていただいておるわけです。
 平成十八年に成立した行革推進法、これがもう見事に失敗しました。民営化すれば何でも良くなるという発想です。
 そこで、西川社長にお尋ねします。
 郵政を民営化するときに、地方や格差のためにしっかりサービスをするために一兆円の基金を積むとなっております。そして、参議院では、附帯決議においてこれを二兆円、このようにしておりますけれども、実際、今何兆円お積みになっているんでしょうか。
#311
○参考人(西川善文君) お答え申し上げます。
 社会・地域貢献基金につきましては、平成二十年三月三十一日決算、これは第一期でございますが、この決算におきまして、日本郵政の当期純利益の一〇%に相当いたします四十二億五千九百万円を積み立てさせていただいたところでございます。
#312
○荒井広幸君 四十二億でございます、皆さん。だから、かんぽの宿を安値で売るということは基金に影響し格差を助長するということを私たちは主張させていただきます。
 そして、時間がありませんので、最後に総理。
 総理、韓国に李明博大統領といろいろやられました。安倍内閣、そして福田内閣、そして麻生内閣と、実は国会の総意を体した対応をしていただいたんです。それはどういうことかというと、与野党問わず、いわゆる戦後処理の一つの問題としてハンセン病の皆さんがいらっしゃいました。韓国、台湾の皆さんもそのころ日本でしたから、その方々に対しての、ハンセン病に対して日本と同じようにお見舞い、補償するべきということで、実は間もなく四百四十八人のうちのほとんどの方、これを払い終える。厚生省の本当に現地での大変な努力でした。同時に韓国の努力でした。
 こういった超党派で国会がまとまり、与野党でこの経済危機、雇用危機も含めて難局に当たれば私は事が進む、こういう意味での一例だと思うんですが、今度の小鹿島、これに対しての、皆さんのほぼ補償問題が片付くということ、総理はどのように感想を持たれますか。
#313
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 小泉内閣ができましたときに、いわゆるこのハンセン氏病というものは、政調会長をしておりましたので、この問題を最初にやらさせていただいた記憶がございます。結構な、とにかく国が敗訴するのを先に控訴取下げですから、かなりな、いろいろな決断をしていただいたことには小泉総理に感謝をしております、あのとき。
 今言われました点につきましては、これにつきましては、小鹿島、小鹿島が通じるんだと思いますが、小鹿島のことにつきましては、これは請求者が四百四十八名ということのうち、今四百二十六名に支給を決定しております。残りの方々、これ何で早くできないかというと、韓国側の記録の収集がもうかなりできないことになっておりますので、これを協力を得ながら、これはいただければ速やかに対応をいたします。
#314
○荒井広幸君 終わります。
#315
○委員長(溝手顕正君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて行革・天下り・郵政に関する集中審議は終了いたしました。
 明日は午前十時から公聴会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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