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2009/05/21 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 予算委員会 第22号
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2009/05/21 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 予算委員会 第22号

#1
第171回国会 予算委員会 第22号
平成二十一年五月二十一日(木曜日)
   午前九時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     川合 孝典君     姫井由美子君
     福山 哲郎君     田中 康夫君
     谷川 秀善君     林  芳正君
     中川 義雄君     佐藤 信秋君
     吉田 博美君    北川イッセイ君
     吉村剛太郎君     岩城 光英君
     草川 昭三君     山口那津男君
     大門実紀史君     仁比 聡平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         溝手 顕正君
    理 事
                犬塚 直史君
                小林 正夫君
                前川 清成君
                峰崎 直樹君
                森 ゆうこ君
                岩永 浩美君
                坂本由紀子君
                鶴保 庸介君
                荒木 清寛君
    委 員
                相原久美子君
                石井  一君
                尾立 源幸君
                大石 尚子君
                大河原雅子君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                郡司  彰君
                自見庄三郎君
                下田 敦子君
                鈴木  寛君
                田中 康夫君
                富岡由紀夫君
                姫井由美子君
                広田  一君
                藤末 健三君
                牧山ひろえ君
                蓮   舫君
                泉  信也君
                市川 一朗君
                岩城 光英君
                木村  仁君
               北川イッセイ君
                佐藤 信秋君
                関口 昌一君
                南野知惠子君
                林  芳正君
                山田 俊男君
                山本 一太君
                加藤 修一君
                澤  雄二君
                山口那津男君
                仁比 聡平君
                福島みずほ君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       内閣総理大臣   麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方分
       権改革))    鳩山 邦夫君
       法務大臣     森  英介君
       外務大臣     中曽根弘文君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融、
       経済財政政策)
       )        与謝野 馨君
       文部科学大臣   塩谷  立君
       厚生労働大臣   舛添 要一君
       農林水産大臣   石破  茂君
       経済産業大臣   二階 俊博君
       国土交通大臣   金子 一義君
       環境大臣     斉藤 鉄夫君
       防衛大臣     浜田 靖一君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 河村 建夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、防
       災))      佐藤  勉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      甘利  明君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策、食品安
       全))      野田 聖子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、男女共同
       参画))     小渕 優子君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  浅野 勝人君
   副大臣
       外務副大臣    橋本 聖子君
       財務副大臣    石田 真敏君
       農林水産副大臣  近藤 基彦君
       国土交通副大臣  加納 時男君
       防衛副大臣    北村 誠吾君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       浮島とも子君
       農林水産大臣政
       務官       野村 哲郎君
       経済産業大臣政
       務官       谷合 正明君
       国土交通大臣政
       務官       岡田 直樹君
       環境大臣政務官  古川 禎久君
       防衛大臣政務官  岸  信夫君
        ─────
       会計検査院長   西村 正紀君
        ─────
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  宮崎 礼壹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村松  帝君
   政府参考人
       内閣府国民生活
       局長       田中 孝文君
       総務省自治行政
       局長       久元 喜造君
       総務省自治行政
       局選挙部長    門山 泰明君
       総務省自治財政
       局長       久保 信保君
       総務省総合通信
       基盤局長     桜井  俊君
       消防庁長官    岡本  保君
       法務省民事局長  倉吉  敬君
       当面の重要な外
       交問題に関し、
       関係国政府等と
       交渉するための
       日本政府代表   谷内正太郎君
       財務省主計局長  丹呉 泰健君
       財務省主税局長  加藤 治彦君
       財務省理財局長  佐々木豊成君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       部長       布村 幸彦君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   清水  潔君
       文部科学省研究
       振興局長     磯田 文雄君
       文化庁長官    青木  保君
       文化庁次長    高塩  至君
       厚生労働省健康
       局長       上田 博三君
       厚生労働省医薬
       食品局長     高井 康行君
       厚生労働省職業
       安定局長     太田 俊明君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       村木 厚子君
       厚生労働省政策
       統括官      小野  晃君
       農林水産省生産
       局長       本川 一善君
       農林水産省経営
       局長       高橋  博君
       農林水産省農村
       振興局長     吉村  馨君
       林野庁長官    内藤 邦男君
       水産庁長官    山田 修路君
       経済産業大臣官
       房総括審議官   瀬戸比呂志君
       経済産業大臣官
       房地域経済産業
       審議官      桑山 信也君
       経済産業省経済
       産業政策局長   松永 和夫君
       資源エネルギー
       庁長官      石田  徹君
       国土交通大臣官
       房長       増田 優一君
       国土交通省海事
       局長       伊藤  茂君
       環境大臣官房長  南川 秀樹君
       環境省総合環境
       政策局長     小林  光君
       環境省地球環境
       局長       寺田 達志君
       防衛省運用企画
       局長       徳地 秀士君
   参考人
       日本郵政株式会
       社取締役兼代表
       執行役社長    西川 善文君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十一年度一般会計補正予算(第1号)(
 内閣提出、衆議院送付)
○平成二十一年度特別会計補正予算(特第1号)
 (内閣提出、衆議院送付)
○平成二十一年度政府関係機関補正予算(機第1
 号)(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十一年度補正予算三案審査のため、本日の委員会に日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長西川善文君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十一年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十一年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き、質疑を行います。大塚耕平君。
#5
○大塚耕平君 おはようございます。民主党の大塚耕平でございます。
 昨日の続きを始めさせていただく前に、新型インフルエンザについて、関東で感染者が確認されたということですので、厚生労働大臣からお話を承りたいと思います。
#6
○国務大臣(舛添要一君) 昨日、ニューヨークに国連の模擬国連という行事に参加していました私立学校の高校生二名、これは一時期同室にいたと、これ今、居住地八王子市と川崎市ですけれども、それぞれ検査の結果、昨晩、夜、私のところに報告がありましたが、新型インフルエンザにかかっているということであります。これは関西とは違いまして、国内感染、国内での人―人というよりも、むしろニューヨークからということでありますし、そういう意味で、しかもまだ学校に行っていませんので、東京都、川崎市の教育委員会が適切な対応を取っていると思います。
 今後とも、正確な情報を国民にお伝えして、そして油断することなく、しかし冷静に対応していただきたいと思います。基本的には自分の身を守るということで、マスクの着用、うがい、手洗い、それからあと、感染させない。今回の場合は成田から帰る帰路、その高校生たちがマスクをはめていたというんで、非常にこの濃厚接触は数が減るというふうに思いますんで、今後とも油断することなくやりたいと思っています。
 それから、かなり国内に蔓延してきておりますんで、水際対策から国内対策への重視ということであるとともに、臨機応変に国民の健康と安全を守るという大きな原則とともに国民の利便性も考えないといけないんで、そのバランスを取りながら日々刻々と変わる状況に合わせてかじ取りをやってまいりたいと思っております。
#7
○大塚耕平君 しっかりやっていただきたいと思いますが、日本の感染者の方のウイルスというのはメキシコのものと同じだというふうに遺伝子検査等で確認はされているんでしょうか。
#8
○国務大臣(舛添要一君) これはメキシコ、アメリカ、カナダのものとほぼ同じだということであります。
#9
○大塚耕平君 同じ時期に日本で日本のウイルスが誕生しているという可能性も否定できない面があると思いますので、是非しっかりと御確認をいただきたいと思います。
 ところで、今回の補正予算でこの新型インフルエンザの対策予算は計上されていますでしょうか、厚生労働大臣に伺います。
#10
○国務大臣(舛添要一君) 今回の補正予算では、新型インフルエンザの開発・生産体制のため千二百七十九億円を計上しております。
 その内容は、新型インフルエンザワクチンの早期供給体制をより充実強化させるために、今有精卵でやっていますが、細胞培養法、これの開発、それから生産設備の整備等にかかわる経費、それから有効性や利便性の高い経鼻ワクチン、経口ワクチン、いわゆる第三世代ワクチンと呼んでおりますけれども、こういう開発を推進するための経費を計上しております。そして、これは例えば細胞培養ができるまでの間はそのお金を有精卵、今有精卵でやっていますから、ワクチン作るのに、これに使うことも可能だということで、そういう経費を計上しております。
 もちろん、補正予算、それから本予算でもインフルエンザ対策のお金は既に入っております。
#11
○大塚耕平君 いや、舛添大臣、正確にお答えいただければと思うのですが、私どもの認識では、今回の補正予算に計上されている新型インフルエンザは鳥インフルエンザに関してのものであって、この補正予算を編成したときにはまだ今回のインフルエンザは発生しておりませんので、この補正予算には今喫緊の課題となっている豚インフルエンザ関係の予算は計上されていないはずなんですが、いかがですか。
#12
○国務大臣(舛添要一君) 正確に申し上げますと、WHOを含めて、新しいインフルエンザは鳥型であってH5N1型であろうということで各国ともすべてそういう行動計画を作っております。しかし、この予算についていうと、鳥であれ豚であれ、どういう方法でワクチンを作るんですかというときに、有精卵で、鳥であろうと何であろうと、それを細胞培養という新しい方法で作るためのお金を計上していますから、鳥か豚かで分けたわけではありません。ですから、使えます。
#13
○大塚耕平君 それは結構なことだと思います。
 その上で、当初予算で計上した予備費一兆三千五百億円から更にこのインフルエンザ対策に五千億ぐらいを活用可能だというような新聞記事が載っておりまして、それは結構なことなんですが、八千五百億円いきなり予備費が減ってしまっているんですが、これ四月一日からスタートした当初予算の、こういう事態のために取っておいた予備費一兆三千五百億円のうち八千五百億円はもう使えなくなっているというのは、財務大臣、これはなぜでしょうか。
#14
○国務大臣(与謝野馨君) 当初予算においては、一兆円の予備費、これは緊急経済対策のために一兆円、それから通常の予備費が三千五百億と、予備費の中で二種類に分かれますけれども、計一兆三千五百億あったわけでございます。
 しかし、この補正予算を作成するに当たり、その一兆円のうち八千五百億は、元々これは緊急経済対策、不測の事態に備えてのものですから、この八千五百億は補正の財源に使いますと。ただし、一千五百億は残してございまして、それプラス通常の予備費三千五百億ということは、要するに二十一年度の当初予算でも五千億の予備費がいまだ存在しているということでございます。
#15
○大塚耕平君 大臣には私の思いを行間から読み取っていただければと思うんですが、要するに、八千五百億円、いろいろ今問題になっている基金とか独立行政法人や天下り先の公益法人等にこんなに多額に投入することなく、今回のような緊急事態のためにもっと取っておいてほしかったと、そういう思いを申し述べているわけであります。
 そこで、昨日の話に戻らせていただきますが、文科大臣にお伺いします。
 昨日のアニメの殿堂とはまた別に、伝統文化芸術振興プラン四十七億円について、内容を説明してください。
#16
○国務大臣(塩谷立君) ただいまの御質問に対して、伝統文化につきまして、この経済危機の中で各地域で芸術とかそういったのが廃止になったりそういうところがありまして、そういう点について、各地域の伝統文化に対してしっかりとそれを継続していくようなことで、充当しようということで今考えているところでございます。
#17
○大塚耕平君 昨日申し上げました母子加算の削減やインフルエンザ対策よりも、例えばこの伝統文化芸術振興プラン四十七億円は優先すべきものかどうかと、そういうことをお伺いしているわけであります。
 じゃ、文科大臣がお答えになれればベストですが、もし無理な場合は参考人で結構ですが、昨日説明したこの予算の組立てからいうと、今の四十七億円は、対策別、主要経費別、目別そして支出先別にいうと、どこに含まれていますか。
#18
○政府参考人(高塩至君) 今先生から御質問がございました地域文化創造プランでございますけれども、対策別では、底力発揮・二十一世紀インフラ型でございます。主要経費別では、その他の経費になります。目別では、文化庁の庁費ということになります。
#19
○大塚耕平君 庁費というのがまたこれがブラックホールの一つなんですが、昨日のアニメの殿堂に戻りますけれども、アニメの殿堂は百十七億で建物を造ることになっているんですが、これどうして公共事業関係費に入ってないんですか。
#20
○政府参考人(高塩至君) 国立メディア芸術総合センターにつきましては、独立行政法人国立美術館に対します施設整備費補助金という形で計上しているところでございます。
#21
○大塚耕平君 対策別には底力発揮です。文科大臣にお伺いしますが、百十七億円で建物を造って、底力発揮できますか。
#22
○国務大臣(塩谷立君) もちろん、その建物を造って、それを拠点としてこれからメディアの世界に向けての発信をするわけですから、十分に将来的な日本のメディア文化を発揮することが底力発揮になると考えております。
#23
○大塚耕平君 国交大臣にお伺いします。
 お配りした資料に対策別と主要経費別のマトリックスを付けてあると思います。国交省のも付けてありますが、国交省の補正予算の対策別の金額をちょっと国民の皆さんに御説明いただけますか。
 これは質問にきっちり通告してあります。金額だけでいいですよ。
#24
○国務大臣(金子一義君) 申し上げます。
 対策別としては、底力の発揮・二十一世紀インフラ整備として、三大都市圏の道路整備、羽田空港C滑走路の延長、四千三百八十七。地域活性化として、離島航路、内航フェリー対策、千三百二十一億。安心・安全確保として、社会資本ストックの耐震化、長寿命化等々で九千九百十二億。低炭素革命としての環境対応車への買取り促進、これで六百六十四億。雇用対策も入っております。船員の雇用対策で五億円。金融でありますが、住宅・土地金融の円滑化、これで七千三十億上げております。
#25
○大塚耕平君 若干、数字の微妙な差はありますが、このパネル、皆さんのお手元にお配りしてあるのは、これは役所からいただいた数字そのものですので、誤差は何らかの原因があると思いますが、おっしゃるとおり、雇用対策から金融対策、低炭素革命、底力発揮、地域活性化、安心・安全、いろいろ入っていますが、大半は公共事業関係費、つまり主要経費別に見るとですね。つまり、様々な対策別の予算の中に公共事業がいっぱい含まれているという理解で、財務大臣、よろしいでしょうか。
#26
○国務大臣(与謝野馨君) 今から十年以上前のことを、先生、考えていただきますと、景気対策、経済対策といいますと大体公共事業中心のものであったわけでございますが、今回の補正予算は、公共事業というよりは雇用とか、あるいは日本の将来の問題とか医療とか介護とか、そういうソフト面を重視した補正予算を作りました。
 したがいまして、ここに計上してあります公共事業は、本当に真に必要なもの、これを厳選して計上してあるわけでございまして、全部必要な公共事業を計上したと確信をしております。
#27
○大塚耕平君 公共事業すべてが悪いと申し上げているつもりはありません。例えば、羽田の拡張等は我々も大賛成であります。ただし、今財務大臣がおっしゃったように、今回入っているのがすべて大事な公共事業だと言われると、もう我々は大反対であります。
 アニメの殿堂、これもいろいろ問題がありますが、それだけじゃありません。いっぱいありますが、もっとも、この公共事業をどのぐらい予算に含んでいるかということに関しては、総理が衆議院で我が党の菅代表代行に対しても、今回は公共事業のウエートを下げていますよと、そして昨日もそういう趣旨のことをおっしゃいましたが、総理は、どういう数字を根拠に公共事業のウエートの低い予算を組んだというふうにお答えになっているんでしょうか。
#28
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今回の補正予算において、公共事業の規模というところでいきますと国費二・四兆円、二兆四千億円だと思います。これは、経済対策に掛けております補正予算の総額約十五兆円の中に占める比率は約一六%、一五・五、六%ということになろうと思います。
 この一六%という数字というものを見ましたときに、バブル崩壊以降の経済対策を幾つかやりましたが、あのときに比較いたしますと、当時の平均では対策の約五〇%程度は公共事業であったということが過去のデータから出てまいりますが、そういうものに比べますと、公共事業に依存しております比率というのの一五%、一六%というのは、五〇%に比較いたしまして多いとは言えないのではないかという数字であります。
#29
○国務大臣(与謝野馨君) 大塚先生は何かアニメの殿堂を取り上げているんですけれども、アニメの殿堂というのは正式な名前ではないんで、これは日本が持っている重要なコンテンツ産業、コンテンツ文化、これを発信する基地として長年関係者の間で議論されていた話でございまして、昨日今日出てきた話ではなくて、きちんと有識者が集まって議論した上でこういう発信基地が必要だと、こういうことで長年の懸案として今回計上したものでございまして、中身をよく点検した上で御批判をいただきたいと思っております。
#30
○大塚耕平君 こういう展開にするつもりはありませんでしたが、まあ財務大臣がそうおっしゃるので一言だけ反論しておきますが、確認の上、批判しています。
 たった半年、六回の会議で、四月にまとまった資料に基づいていきなり建物の建築が決まった。お台場の一番西側の用地に造るということもほぼ決まっているにもかかわらず、場所はまだ決まっていないと言い張る。大変残念なことですが、文化庁長官は指名するつもりはなかったんですが、そんな振りをされたら言わざるを得ない。
 文化庁長官は、この会議の最後にこう言っております。こういう予算が急に付くというのもあれですけれども、こういう機会というのはまず今後五十年は来ないでしょうね、百年は来ないかもしれません。しかも、だって今まで国立系の美術館というのは五つしかないわけでしょう、それで、しかも東京に三つあって、今度四つ目の関連施設ができるわけですから、これはやはりよほど頑張らないと、通常のものでまたかというようなものではやっぱり困る。
 文化庁長官、お伺いしますが、こういう予算が急に付くというのもあれですがのあれは何ですか。
#31
○政府参考人(青木保君) まず、このメディア芸術という分野は、アニメーションや漫画だけではございません。映像作品、それからいわゆる現代の科学技術と芸術が融合するテクノアートという部門、これすべて世界を日本がリードしておりまして、世界中からこういうものが、日本のこういうものを非常に親しんでいる人たちが、子供も大人も、もちろん日本国内も、是非日本に行ってこれを見たいと。だけれども、日本にそういう拠点がございません。これは非常に恥ずかしいことと私ずっと考えておりました。そういう点でございます。それでそういう発言になったと思います。
 それから、これができることによって日本のソフトパワーが非常に高まりますし、また、日本から文化を海外に発信する、それはずっともう以前から私も言っておりますし、また文化発信戦略懇談会でもちゃんと言っております。(発言する者あり)
#32
○委員長(溝手顕正君) 的確に答弁もお願いしたいんですが、答弁の最中に余りやじがない方が好ましいと思っている。答弁者に向けてやじは少し慎重にしていただきたいと思います。
#33
○大塚耕平君 いや、もうあれの答弁は結構です、時間がもったいないんで。
 確認した上で批判していますから、大臣、これははっきり申し上げておきます。
 ついでに申し上げれば、この百十七億で底地を買うんです。買ったらその資金は、今回借金で調達した財源でそのお台場の施設を造るときに底地を買う、買った資金はどこに払われるかといえば東京都です。東京都の財源になって新銀行東京なんかに巡り巡って使われるという、お金に色はないからこういう格好なんです。こんなことにお金を使う余裕があるんだったら、今回は母子加算を継続すべきだった。(発言する者あり)いいです、いいです。今、私は公共事業の話しようとしているんですよ。
#34
○委員長(溝手顕正君) 与謝野財務大臣。
#35
○大塚耕平君 いやいや、聞いていませんので。公共事業の話をしようとしているんです。
#36
○国務大臣(与謝野馨君) 私も東京出身でございますが、とにかくそんな国と東京都の出入りの話は、実は三十何億だとしたら小さい話でございまして、おととしは、東京都の知事は地方のために法人二税を三千二百億放棄して地方に回してくださった、こういう事実も忘れていただいては困ると、そう思っています。
#37
○大塚耕平君 この話はまた財政金融委員会で続けさせていただきますが、総理、先ほど公共事業のウエートが下がったということは数字で御説明になりましたけれども、それは私も今朝財務省から報告を受けました。
 ところが、皆さんのお手元にお配りしている資料の中で、歳入側から見た補正予算額の実態という、こういう計表があると思います。これも財務省から出していただいたデータでこちらで集計をしました。御覧ください。
 これ、歳出ベースで見ると、補正後の公共事業関係費は前年比でプラス二・一兆、当初比でプラス二・三兆。ところが、歳入側から見ると、建設国債対象費という意味でいうと、今年度の補正後の数字は、前年比プラス七・九兆、当初比プラス七・五兆。
 これ、総理、どういう意味だか分かりますか。この歳出側と歳入側のこの数字のギャップ、この表を見て総理なりにお感じになることをちょっとお述べいただきたいと思います。
#38
○国務大臣(与謝野馨君) 私が事務的な答弁をして、総理が後ほど答弁しますが、もう先生もよく御承知のとおり、建設国債の対象になっているのは何も公共事業だけではありません。当然のこととして政策金融機関に対する増資、投資、こういうものも全部建設国債対象になっております。
 かてて加えまして、今回は学校耐震、エコ改修、介護施設の緊急整備、医療整備の耐震化、社会福祉施策等の耐震化、一番大きいのは地方に差し上げる地域活性化・公共投資臨時交付金、こういうものでございまして、先生のイメージされている公共事業としては、道路整備七千百八十四億、住宅都市地域環境整備三千二百七十億、治山治水対策三千四十七億円、港湾空港鉄道整備等三千億であって、いわゆる建設公債ということを先生が言われたときのイメージ、それの公共事業というのは一兆六千億から七千億のところにあると、こういうふうに考えております。
#39
○大塚耕平君 百歩譲って、財務大臣の今の御説明を踏まえた上で申し上げると、公共事業関係費の歳入側だけ見ても前年比プラス五・九兆、当初比プラス四・七兆、つまり歳出側で見た場合よりも多くなるんですね。
 これは私、何を申し上げたいかというと、おっしゃるとおり、歳入側の公共事業関係費と建設国債の差は出資金や貸付金です。その中には公共事業以外のものもあります。しかし、基金等に回されたものは、ずっと衆議院から我々が申し上げているように、それが後で箱物を造るのに使われたり、どういう使われ方をするのか、来年度以降にならないと分からないものもあるんです。
 そこで、昨日御説明したこのパンドラの箱は、歳出側から見ただけでも、対策別、主要経費別、目別、おまけに役所別、払う先がどこか、使う時期がいつか、非常に複雑なんですが、歳入側からもう一ひねり違う角度から見てみると、実は今年度は公共事業という形で歳出に計上されていなくても、つまり基金とか別の名目で歳出として計上されていても、来年度以降実際に使われるときには何になるか分からない、そういうものがあるから、歳入の段階では例えば公共事業関係費ということで財政法四条の対象国債で財源が調達できているんです。分かりますか、総理。
 だから、こういう予算の実態を、昨日申し上げたように、予算というのは国家の命であり魂だと思っております。ここに、この国をどういう方向に導くかという理念と思いを込めなければ国は動かないし、いい方向に行かない。だから、私は総理に、予算の実態をよく把握して国民の皆さんに御説明いただきたいということを申し上げているわけであります。
 今回の補正予算について、今までの、昨日以来の私なりの主張を聞いていただいた上で、今回の補正予算、こういう点は問題だ、ちょっと修正してもいいかなと思う点があるかどうか、御所見を伺います。
#40
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今修正しようというような感じを持っているわけではありません。
 我々としては、今回少なくとも緊急経済危機というような立場に置かれているという国、これは世界中、皆ほぼ同じようなものだと思いますが、日本としてはこういう状況の中にあって、何としてもこの経済危機、不況、雇用、そういったものから抜け出して、雇用問題から抜け出していくためには是非とも必要な予算なんだと、我々はそう思っておりますし、目先、これが最も事を、緊急を要する。
 加えて、将来、我々は景気回復を終えた後の日本の未来というものを考えていった場合に、低炭素の話とか、また日本の持っておりますコンテンツ産業の将来への可能性と、そういったものを十分に踏まえて我々はこの補正予算を組まさせていただいていると思っております。
#41
○大塚耕平君 見解の相違ですから、それは結構でございますが、違う角度から更に補正予算を検討させていただきたいと思います。
 基金はいっぱいつくられたんですが、既にあった基金にも新たに予算が積まれておりますが、農水大臣ないしは農水省の参考人にお伺いしますが、農水省の場合は、既に存在した七つの基金にまた積み増していますが、その七つの基金の三月末の残高及び当初予算で幾ら計上したかを数字をお答えください。
#42
○政府参考人(内藤邦男君) 林野庁関係につきまして御説明したいと思います。
 林野庁関係、三つございます。まず、花粉の少ない森づくり資金でございますが、これについては二十年度末現在二十二億円の基金残高がございます。それから、森林整備に対します支援として、林業事業者等に対して間伐等の実施予定地域の草刈りなどに助成している基金がございます。これにつきましては九十七億円の基金残高がございます。また、緑の雇用ということで、林業従事者の確保のための資金がございます。これについては、二十年度末で七十七億円の基金残高がございます。
 以上でございます。
#43
○大塚耕平君 今おっしゃった三つ、包括して申し上げると、その三つの基金は今現在三百十億円の残高を持っていたにもかかわらず、百八十一億円また積んだんですよ。三百十億使ってからでも遅くないじゃないですか、積むのは。その百八十一億を積むために財源調達で国債を発行すると、昨日申し上げました七百六十八億円の利払い費も計上しなくちゃいけなくなる。そういう理屈になっているから、これはいかがなものかということを申し上げているわけではありますが。
 農林大臣にお伺いしますが、例えば今の三つの基金、使い切ってから積み上げてもよかったんじゃないんですか。
#44
○国務大臣(石破茂君) これ、昨日も答弁申し上げましたが、農林水産省が基金を多用しておりますのは農林水産業の特性に基づくものでございます。基金を全部使い切ってからまたやるということになりますと、事業の継続性ということが見込めないことになります。その事業がどれぐらい進捗をしているか、あるいはどれだけこの年に実施されるかということに確たる見込みということができるわけではございません。したがいまして、もちろん基金というものは有効に使っていかねばなりませんし、不要に多く積むということはございませんが、そのことの継続性あるいは事業実施の確実性というものを見まして積み増しということを今回行っておるものでございます。
#45
○大塚耕平君 このパネル、皆さんのお手元にも資料をお配りしていますが、三月二十三日のこの委員会と総理にも御出席いただいた二十六日の財政金融委員会でもお配りしたものであります。
 農水省の予算の一例でありますが、特別会計や独立行政法人に剰余金がいっぱいあるにもかかわらずそこに更に予算を投入するのはいかがなものかということを指摘をさせていただきました。その指摘に対して、例えばこの特別会計からの一連の資金の流れと独立行政法人からの一連の資金の流れに関して、その後、農水省ではどのような改革をされようとしておられますか。農水大臣に伺います。
#46
○国務大臣(石破茂君) 財金委員会でそのような御指摘をちょうだいをいたしました。
 結局、これはお金が回り回って、その図の中に農林中金というものが一番下にございますが、そういうようなお金が回り回って農林中金の資金になっているのではないかというような問題意識が委員の根底にはあったのではないかというふうに考えております。
 私ども、それを一つ一つ精査をいたしておりますが、それが本当にその資金が、まさしく委員がタイトルにお書きになりましたように、農業、林業、水産業の発展のために使われておるかどうか、余分な滞留というものがないかどうか、それを一つ一つ精査をいたしております。
#47
○大塚耕平君 今日は私は農中のことは余り問題にはしていないんです。
 参考人でいいですけれども、三月二十三日の答弁で、もう数字を用意されているはずですから、数字をお答えください。この食料安定供給特別会計、それから農業経営基盤強化勘定、農地保有合理化協会、それぞれが持っている剰余金は幾らですか。数字だけでいいよ。
#48
○政府参考人(高橋博君) まず最初に、農業経営基盤強化勘定の剰余金でございますけれども、これにつきましては、平成十九年度末に三百五十二億円の剰余金となっております。二十年度予算では、これは二百九十七億円というところで見込んでいるところでございます。
 それから、全国農地保有合理化協会におけます基金の残高でございますけれども、これにつきましては、基金残高は十九年度末で九百四十二億円、二十年度末では九百三十一億円でございます。
 このうち、都道府県公社等に貸し付けている金額は六百二十億円という形でございますので、基金として保有しておりますけれども、その七〇%強、三分の二につきましては都道府県公社への貸付金という形で支出、貸出ししているものでございます。
#49
○大塚耕平君 今度は、左側のウイングです。独立行政法人農畜産業振興機構から下流に流れている、この下部にある十二の公益法人の持っている剰余金の金額をお答えください。
#50
○政府参考人(本川一善君) この公益法人におきましては、十九年度末で一千四百億少しの資金を持っておりましたが、これにつきましては一定の見直しをいたしまして、二百億の返還を十九年度に行ったところでございます。
#51
○大塚耕平君 農水大臣、どういう御説明を部下の皆さんから受けておられるか知りませんけれども、私の目から見ると、この右側のウイングは、特別会計そのもので七百五十億、この基盤強化勘定で二百八十六億、そして合理化協会が九百四十二億の農地合理化に関連する資金を持ちながら、今回そこに三千六十五億関連予算をまた付けるという、お金の流れとしてはそうなるんです。そして、左側のウイングは、振興機構が二千八百十五億、そして公益法人が千四百三十五億の剰余金がありながら、この振興機構にまた今回二百四十九億付けるんです。
 使ってからでいいじゃないですか、今持っているものを。どうしてそういう判断にならないんでしょうか。
#52
○国務大臣(石破茂君) これは繰り返しの答弁になりますが、全部使ってから、ゼロにしてからということになりますと、事業の継続性ということが見込めません。
 つまり、先ほど農地の流動化を加速するというお話をいたしました。これは、認識は一緒だと思いますが、農地をいかに流動化させるか。今まで進んでこなかった面がございました、農地法の改正もいたしましたが。これを、今加速させる。
 どこが緊急性だというお話がございましたが、これは実際にどれだけ進捗するかということが極めて重要だと思っております。これだけ積み増したからには、それをどれだけ使うか。これは、五年間、三年間ということがございますけれども、とにかく早く貸そうと。そして、それが高齢化が非常に著しい状況になっている点に着目をして、今どのようにして流動化を加速をするかということで積んでおるものでございます。
 したがいまして、私自身として、これは省内でさんざん議論はいたしましたが、この緊急性、緊要性、そしてまた資金のボリュームということで、これだけの金が必要だというふうに判断をしているものでございます。
#53
○大塚耕平君 別にゼロにしてからとは申し上げておりませんが、少し底が見えてきてからやっても遅くないということであります。
 是非、閣僚の皆様方にもお願いしたいんですが、我々は野党だからためにする批判をしているつもりはありません。財政状況が昨日御覧に入れたこういう状況だから、もっと賢く予算を組みましょうよということを申し上げているんです。
 財務大臣にお伺いしますが、独立行政法人が保有している国債残高、以前報告を事務方の方からいただきました。今日数字をお伺いすると言ってありますので、数字お答えいただきたいんですが、財務大臣でも事務方でも結構ですよ、独立行政法人が全体で持っている国債残高は幾らですか。
#54
○政府参考人(丹呉泰健君) お答え申し上げます。
 独立行政法人が保有している国債につきましては、大宗が共済、保険、年金関係のものでございます。その主なものをまず申し上げますと、中小企業基盤整備機構二・三兆円、これは言わば中小企業の方からの共済掛金を原資として経営者の方に支払う退職金等の運用でございます。それから、勤労者退職金共済機構一・六兆円、これは中小企業の事業主の方から掛金を元にいたしまして、中小企業の労働者の方に将来の退職金給付に充てるためのものでございます。それから、鉄道建設・運輸施設整備支援機構八千億円、これは旧国鉄職員に対する年金の支払のためのものでございます。それから、そのほかの独立行政法人全体として約四千億円の国債を保有しておりますが、いずれもこれは事業運営上必要な一定の資産を運用しているものと承知しております。
#55
○大塚耕平君 合計では五兆四千億。そして、年金関係のものは、それはもちろん分かりますよ。しかし、それ以外で、昨日から申し上げているロジックで御理解いただけるように、余計な予算配分しなければ国債買わなくて済む。買わなくて済むということは、その国債の利払い費は国は使わなくて済む、その分は国民の皆さんの負担が減る、社会保障に回せる、子育てに回せる、そういうことをやりましょうよという御提案を申し上げているわけであります。
 総務省にお伺いしますが、地方公共団体が持っている地方債の残高はお幾らですか。これは質問の紙にも書きましたけれども、二〇〇二年の十一月二十六日の財政金融委員会以降、再三私が指摘申し上げて、そんな自治体が自分たちの債券を持つような、タコが足を食べるようなことはやめるべきで、ちゃんとフォローするべきだと言い続けているんですが、ちゃんとフォローしていますか。
#56
○国務大臣(鳩山邦夫君) 二〇〇二年の財政金融委員会で先生から御指摘があったというふうに聞いておりますが、地方公共団体の平成十九年度末の地方債残高は普通会計、公営企業会計の合計で百九十六兆円、これはその百九十六兆円の地方債残高のうち証書借入分百三十二兆円、いわゆる証券発行されているものが六十四兆円でございます。
 先生御指摘の地方公共団体が保有する地方債、これは平成十七年度末で六千八百九億円、平成十八年度末で六千六百七十二億円、平成十九年度末で六千六百二十二億円でございまして、全地方債に占める割合は、すべてこれは三回とも〇・三%という数字になります。
 なお、地方債全体としては、平成十九年度末でございますが、政府等からの借入れが八十五兆ございます。これは、財融会計からのものが六十五兆あるということですね。それから公営企業金融公庫、今は地方公営企業等金融機構からの借入れが二十四兆円、民間からが八十七兆円となっております。
#57
○大塚耕平君 今日は消防庁長官においでいただいているんですが、そのときに、今後ちゃんとそういうフォローをして、タコが足を食べるようなことはやらないという御答弁をされたのが当時総務省におられた消防庁長官なんです。
 消防庁長官は、この件についてどういう指示をして総務省から消防庁長官に替わっていかれましたか。部下に今どういう指示を出して仕事をさせていますか。
#58
○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。
 当時そういう御質問があったことを覚えておりますが、その際に、各地方団体でその言わば債券を持っているもの、そういうものを決算等でできるだけ調べるようにしようというふうに部内で、局内で議論をした記憶がございます。
#59
○大塚耕平君 昨日の冒頭申し上げましたように、私たちがなぜ政権交代が必要だというふうに申し上げているかをできるだけ国民の皆さんに御理解いただきたいと思って今日は議論をさせていただいております。
 予算の中身を入れ替えることも一つ。
 もう一つは、ああやって野党だってちゃんとまじめな提案は幾つもしているんですから、提案したことをやり続けるような対応を、役所なりそしてそれを統括する大臣がきっちりやっていただければこの国はもっと良くなるんです。ところが、ローテーションで、指摘したこともそのまま、国会で取りあえず答弁だけすれば何とかなるといって、改善をするということをきっちりやれなくなるぐらいに時の政権与党と官僚組織がなれ合いになったら、その段階で一回政権交代が必要なんです。そういうことを私は是非御理解をいただきたいというふうに思っております。
 アニメの殿堂にちょっと戻らせていただきますが、文科省にお伺い、事務方でいいですけれども、昨日最初に、補助金じゃなくて施設費というふうに言い間違えたんですが、言い間違えたのはなぜですか。
#60
○政府参考人(高塩至君) 先ほども申しました、この目は独立行政法人国立美術館に対する施設整備費補助金でございまして、独立行政法人に対する補助金が正確な目でございますけれども、内容は施設整備費でございますので、ちょっと勘違いをしたということでございます。
#61
○大塚耕平君 テレビを御覧の国民の皆さんには非常に分かりにくいと思うんですが、これまた予算改革のためには大事なことなので、これが予算の各目明細というものです。(資料提示)与党の先生方や閣僚の皆さんもよく御存じのとおりです。ここにコード番号というものが予算ごとに付いているんです。皆さんのお手元には、この「補正予算の実態」という資料の下の方にアニメの殿堂の含まれている百五十七億の予算のコード番号を付けてあります。
 主計局長にお願いしたいんですが、このコード番号、よく分かるように御説明ください。
#62
○政府参考人(丹呉泰健君) お答え申し上げます。
 コード番号は、予算の内容につきまして、その分析を多角的に行うため、予算書に添付している予定経費要求書において経費の最終支出を表す予算の各項目ごとに設定しているものでございます。
 それでは、先生の資料、「補正予算の実態」の下段に「予算書コード番号」というのがございますので、これに沿いまして御説明させていただきます。
 予算書のコード番号は全体で十一けたになっております。
 それで、まず左の二けた、この例でございますと九五と書いてございますが、この左の二けたは、社会保障関係費など、政府の諸施策がどのように配分されたかを示す主要経費別の分類でございます。この九五はその他事項経費でございます。
 それから、その次の〇七二という三けたは目的別分類ということで、予算がいかなる経費に分類、配分されているかということで、例えば国家機関費とか社会教育・文化費、国土保全等々に分類されております。
 それから、その右の一という数字でございますが、これは公債発行対象経費か非対象かということで、この一というのが建設公債の対象の経費を示すものでございます。
 それから、右の三〇という二けたは経済性質別分類ということで、支出を経済性質から分類したもので、例えば資本支出ですとか現金による社会給付といったような形で分類しております。
 それから、この表では五という数字がございますが、これは使途別分類ということで、人件費、物件費というような形の経費で分類してございます。
 それから、最後に二けたの、この表では一六という数字がございますが、これは目別分類ということで、経費の最終支出によりまして分類したものでございます。
 こういったコード番号によりまして予算を多角的に分析できるようにしているところでございます。
#63
○大塚耕平君 例えば、財務大臣に提案ですけれども、この公債対象の一けたは、一と二で建設国債対象かそれ以外かしか分からないんですよ。ところが、建設国債以外を税収等でやるのか赤字国債でやるのかという、それが区別できるような番号にしてくれれば、この事業は赤字国債を発行してまでやることなのかという目でも見れるんですよ。例えばそういうふうに改革する提案についてはどうですか。
#64
○国務大臣(与謝野馨君) そういう問題はコードから判断するんではなくて、予算そのものの適否から判断すべきことだと私は思っております。コードというのはあくまでも事務的な話であって、やっぱり予算を御審議いただくのは実質、また内容を皆様方に御判断いただくことだと私は思っております。
#65
○大塚耕平君 私は財務省の事務方の皆さんにも、こういう予算書の、もう今どき紙じゃなくてデータで、あるいは私の端末から見れるようにしてくれということをお願いしているんです。そうしたら、このコード番号でいろんな分析をしてちゃんと国会の議論に役立てることをやりますよ、私たちも。
 ところが、データはまだいただけないというので、今回幾つかの省は私自分で打ち込みました。打ち込んで分類してみたら、面白いのが出てきまして、この目番号というのは二六番までしかないんですけれども、九九番というのが出てきたんですよ。九九番というのは主計局長、何だか分かりますか。分からなければ分からないでいいですよ。
#66
○政府参考人(丹呉泰健君) その他ということで、基本的には予備費だと思います。
#67
○大塚耕平君 違います。これは総務大臣に関係する話ですからね。
 九九番は、例えば内閣本府の各目明細に、地方元気再生推進調査に必要な経費、今回の補正予算で十億円付いているんですが、これは目番号がないんです。ないやつは九九というふうに取りあえずしてあるんです。なぜないか。聞きましたら、使い道何も決まっていないんだそうです。したがって、目の分類も決まっていないんですよ。そんな、何に使うか決まっていない、目の分類も決まっていないような予算を今計上してくるような、そういう財政状況ですか。
 鳩山大臣、急に申し上げて恐縮ですが、この九九番は内閣本府の各目明細の二ページにあります。後で見ておいてください。ただし、内容は、冠だけは地方元気再生推進調査に必要な経費、底力発揮の分類の中に入っている予算ですが、何に使うかもだれに配るかも目の分類も決まっていないけれども、取りあえず十億円計上されているんですよ。何か報告受けていましたか。報告を受けていましたか、部下から。
#68
○国務大臣(鳩山邦夫君) そういう説明は受けておりません。
 ただ、麻生内閣の基本姿勢として、地域の、あるいは地方の発展は一番大事だということでやっておりますから、また、今回の一兆円の地域活性化・経済危機対策臨時交付金はあれも使い道は地方にとって極めて自由になっておりまして、そういった意味では地方を元気にするのは最初からかちっとこれとこれと決まっていないものもあるわけですが、私なりによく見て調べてみます。
#69
○大塚耕平君 賢明な閣僚の皆様方におかれては、十分私の、あるいは私どもの思いも御理解いただいていると思いますが、例えば文科大臣にお伺いした伝統文化芸術振興プラン四十七億円、今の元気を出す予算十億円、こういうものを、不要不急のものを取りあえず配っちゃうと。箱物を造ったり、ないしはキャッシュで持っていられないというんだったら国債や地方債を買うと。公共セクターが自らの発行した債券を持ってどうするんですか。これ自社株買いですよ、早い話が。そういう財政構造も変えましょうと、こういうことを申し上げているわけであります。
 私の持ち時間も大分少なくなってまいりましたので……
#70
○国務大臣(鳩山邦夫君) 委員長、ちょっといいですか。
#71
○大塚耕平君 じゃ、どうぞ。
#72
○国務大臣(鳩山邦夫君) その十億円という数字まで私なりにしっかり把握していなかったので先ほどあのように御答弁申し上げましたが、地方の元気再生事業に十億円積んだわけでございます。これは先ほどの一兆円の話と同じですけれども、この場合地方から提案を受けてそれに対して出すという形でございますので、したがって提案を受けませんと中身が決まりませんのでそのような分類になったものと思われます。
#73
○大塚耕平君 考え方の違いは、この部屋の中にいらっしゃる皆さん、そしてテレビを御覧の皆さんも、是非は別にして考え方の違いは御理解いただけると思います。
 このパネルは、安倍大臣がいらっしゃったときに安倍さんにお示しをしたパネルであります。(資料提示)平成十九年の三月五日のこの予算委員会でお示ししました。
 財務大臣や財務省の皆さんは、この社会保険料や税金の国民負担率が日本は四〇%程度で低いので、これからのことを考えるともっと増税しよう、社会保険料を上げるということもやむを得ないという、そういうお考えなんですが、実はその国民負担で見ていてはよく分からないんですね。
 そこで、国民の皆さんが納めてくださっている税金や社会保険料で何をやっているか、その事業や政策の中身がおかしなことになっていると、結局、国民の皆さんの医療や介護や老後の備えや教育などに対する実質的な負担というのは高まっているので、本当の国民の皆さんの負担はこの青いところで議論しなきゃいけないですよね、安倍総理と申し上げたら、そう思うので、そういう方向でできるかどうか検討してみるとそのときはおっしゃったんですよ。だけれども、もうおいでにならなくなった。
 福田総理には、道路特定財源の議論のときに、やはりいろいろ独立行政法人等が持っている剰余金、これを回収するように努力してくださいと申し上げたら、そういう方向で検討すると言っておられたけど、これもはっきり方針を出さずにおいでにならなくなった。
 小泉総理の時代には、先ほどの総務省の地方債の話等々いっぱいいろんな提案をさせていただいているんですけれども、それらの提案には余り取り組んでいただけずに、郵政民営化をすれば財政改革もできるかのごとくのことをおっしゃって、郵政改革をされた。だけど、財政状況は今やGDP比率、国債発行残高のGDP比率は一・七と。
 ここまでの失政、私どもから申し上げれば失政を重ねている以上、一度下野されるべきだと思いますが、総理にそのお考えをお伺いします。
#74
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 失政がどれをしてすべて失政というように言っておられるのか、はっきりしませんけれども、すべて完璧と言うつもりもありませんけれども、すべて失政と考えているわけでもございません。
#75
○大塚耕平君 そのことは分かりました、御意見として。
 じゃ、先ほどの総務大臣のあの十億円等ですけれども、こういう予算は総理はでたらめだというふうに思いませんか。
#76
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 地方から提案が出されたものに対しておこたえをするというのが基本だということになりますと、地方からの提案が出る前にその細目を決めるのでは中央からの押し付けということになりますので、その意味では、先ほど鳩山大臣からの答弁がありましたように、きちんと地方からの提案を受けて、その上でそれを精査し、審査してきちんと出していくということなんだと思っておりますので、でたらめという感じはいたしません。
#77
○大塚耕平君 総理、でたらめの語源は御存じですか。
#78
○内閣総理大臣(麻生太郎君) でたらめの語源は何か、存じません。
#79
○大塚耕平君 漢字で書くと、当て字で鱈の目が出ると書くんですが、これは実はかけ事の用語なんですよ。でたらめの「め」はさいころの目なんですよ。振ってみて、振った後じゃないと分からないからでたらめというんです。予算だけ付けて、その後提案が出てきてみないとどういうふうに使うか分からない予算というのは、まさしくでたらめそのものじゃないですか。
#80
○国務大臣(鳩山邦夫君) それは、地方自治体が要するに自らの発想で一番必要なことを行うという、そういう考え方。ですから、二十年度の二次補正予算のときに六千億の地域活性化・生活対策臨時交付金というのを積んだ。これは、地方の自由な発想で、例えば都道府県知事や市町村長さんたちが真に地方の経営者たり得る、議会等の意見を聞いて物事を決めていった、これは大変評判が良かった。したがって、今回は一兆円の地域活性化・経済危機対策臨時交付金をつくった。私は、そうしたものは何に使われるか、もちろん一定の幅はあるわけですが、幅はありますが、何に使われるかは地方自治体のある意味では裁量にかなり任されている、それをでたらめと言われたら地方自治は成り立ち得ません。
#81
○大塚耕平君 この発言をもって私の質問は終わらせていただきますが、与党や政府の皆さんもそれなりのお考えと思いがあって政権運営をしておられるのはそれは理解はできます。しかし、私たちも、なぜこういうことをいろいろ進言、時には諫言、時には批判を申し上げているかということは是非酌み取っていただきたいと思います。
 そして、最後に総理にもう一回お伝えしますが、パンドラの箱は、昨日、的確にお答えくださいました。諸説紛々ありますが、最後に希望が残ったという説が結構いいですね、中心的な説になっております。開けてはならない箱、なぜかといえば人間を不幸にする材料がいっぱい入っているので開けたら駄目だと言われていたんですが、不幸が飛び散った後に最後に希望が残ったと。
 私ども民主党は、予算の中身を改革をさせていただいて、そして国民の皆さんが必ずしも幸せになれない予算を改革をし、希望をいっぱいに詰めた箱にさせていただきたいということを最後に申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
#82
○委員長(溝手顕正君) これにて大塚耕平君の関連質疑は終了いたしました。
 峰崎直樹君。
#83
○峰崎直樹君 谷内政府代表はお見えでしょうか。──ありがとうございました。お忙しい中を駆け付けていただきまして、ようやくお話ができるということで。
 今日は時間も短時間でございますので、本来であれば北方領土問題についてしっかり議論したいというふうに思いますが、国民の皆さん方、あるいはこの間の衆参における論議の中で、谷内政府代表が四月十七日付けの毎日新聞に、私は三・五島でもいいのではないかと考えていると、こういうことが大変論議になっております。これは是非、谷内政府代表にはこの場で、国民の皆さん方、今日テレビジョンが放映されていますので、その真意を是非ともお聞かせいただきたいということでお呼びしたわけでございますので、どうぞ今の点についてお答えいただきたいと思います。
#84
○政府参考人(谷内正太郎君) せっかくの御質問でございますので、お答えさせていただきます。
 私は、個人的に三・五島でもいいのではないかと思っているというたぐいの発言は一切いたしておりません。
 ただ、全体の流れの中で誤解を与える部分もあったかもしれないという反省はございまして、この点は深く私自身も遺憾に思っておるところでございます。そのことは大臣にも申し上げまして、大臣からも厳重に注意をいただいたと、こういうことでございます。
#85
○峰崎直樹君 谷内代表、最新号のファクタという雑誌がございまして、私たまたまそれを見ておりましたら、手嶋龍一さんというインテリジェンスの専門家でございましょうか、この方がこういうふうにおっしゃっているんです。実際にこれインタビューの記事を、どこから出たということを書いていないんですが、これが正確かどうかお答えいただきたいんです。
 読み上げますと、実際のインタビューはどのように答えたのだろうと。で、かぎ括弧付いていまして、シベリアパイプラインから百万バレルが極東に供給され、その半分を日本が引き受けるとか、環境協力、生態系の保存について協力するとかであれば、三・五島の返還でもいいということになるかもしれない、こういうふうにお話しなさいましたか。
#86
○政府参考人(谷内正太郎君) ちょっと御説明をさせていただきたいんですけれども、私の基本的な立場は、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する、これは政府の方針どおりでございまして、この点ははっきり大前提として申し上げます。
 それから、私の考え方でございますけれども、北方領土の問題につきましては、従来、諸先輩、政治家それから政府首脳を始めまして十分議論されてきているところで、正直言って議論がし尽くされているように私は思っております。それで、この問題をこれからもいつまでも引きずるのかというところがありますので、十分にロシア側と話しする必要がありますけれども、その場合に新しい視座といいますかアプローチが必要だと、こういうふうに私は思っていまして、これは例えば日本とロシアとの間でこの極東あるいはアジア全体の平和と安全という観点から大きな戦略的な構図を描いていく必要があるのではないか。それは例えば、原子力あるいはまたシベリアパイプライン、こういったものを含むエネルギー協力あるいは環境協力、極東それからシベリア開発、あるいはまたアジア太平洋地域へのロシアの統合、こういったものをすべて含めて大きな戦略的構図を描いていく必要がある。その中で、大きな構図の中で北方領土問題を取り扱う必要があると、こういうことでございます。それで、その場合に北方領土問題は、大きな構図いかんによって、それがどういうふうに国民の納得し得る形で解決策ができるか、ここは大いに知恵を絞っていかなくてはいけないと、こういう考え方でございます。
 今の御質問の点につきましては、個々のところは私はどういうふうに言ったかは覚えておりませんけれども……(発言する者あり)
#87
○委員長(溝手顕正君) 静粛に願います。
#88
○政府参考人(谷内正太郎君) 覚えておりませんけれども、今申し上げましたような大きな構図の中でこの問題を考えなくてはいけないということを申し上げた次第でございます。
#89
○峰崎直樹君 総理、この毎日の記事の中で、型にはまらないアプローチについて、今お話しなさいましたよね、エネルギーとか環境とか北東シベリアの、そういう大きな戦略の中で北方四島の問題を位置付けなければいけない、それが型にはまらないアプローチだと、こうおっしゃっているんです。そうするとこれは、日本側から型にはまらないアプローチというのはこういう考え方だということを、ある意味では、谷内代表と総理の関係は外務大臣のときのあれですからね、関係、私は不離一体だと思っているんですが、そういう理解でよろしいんですか。
#90
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今の提案は、まず最初に、メドベージェフという大統領の方から最初になされた提案だということだけをまず最初にきちんと整理しておかないと話はこんがらがられると思います。これはたしかペルーのリマで開かれたAPECの会議で、私とメドベージェフという大統領との最初の会談において先方から出された提案の一部、考え方の一部がそれであります。間違えないでくださいよ、我々が提案した、谷内が提案したというのではなくて、私どもが提案したのではない、先方から新しいアプローチが必要なのではないかという話が出されました。
 そこで私がどう答弁したかの方が次の御関心だと思いますので、そこの方を言わないと話がその先が続きませんので。私はそのときに、両国間に平和条約が存在していないということがそもそも問題なんだという点をまず最初に申し上げて、少なくとも幅広い分野で、今後経済問題やらいろいろやっていくに当たっては、平和条約が存在していないということがいろいろな意味で差し障りになる、したがってこれをまず解決する、そのためにということになって、領土問題というものが解決しないとこの平和条約に行き着かないんだと。
 したがって、北方四島の帰属の問題というものに関して最終的な解決を図る必要があるんだということをメドベージェフ大統領にも言い、去る五月にプーチン総理が日本に来られましたときにも、約四時間会談をしておりますけれども、そのときもこの点に関しては明確に伝えております。すなわち、北方四島の帰属の問題が一番基本なんだ、その点は重ねて言ってありますし、向こうもその点は過去長いこと大統領をしておられますのでよく知っておられるところでもありましたので、したがって日本の主張はこの点に関しては全く変わっていないということを向こうが間違えるはずはない、基本的にそう思っております。
#91
○峰崎直樹君 じゃ、確認いたします。
 一点目。ペルーのリマで、その何とか、新しいアプローチですか、型にはまらないアプローチ、その中身の一端が先ほどお話しなさった大きな戦略構図をつくろうという、それでシベリアの開発だとかエネルギーとか環境と、こういう中身は相手側から出されたものだというのは、今初めて私たち分かったわけですよね。だから、これはそういうことをおっしゃったのか、一つ。
 もう一点。この間の日ロの領土交渉、私もずっと見ていますが、川奈会談のあの結末は、その後を継がれた亡くなられた小渕総理がモスクワへ行かれて、実は四島をもってその向こうに領土を引くという線は実は拒否をされた。そして、その後、当時の森総理大臣が行かれて、これはクラスノヤルスクだったか、イルクーツクでですね、そこではまず二島は確認して、そこから先どうするかということ。
 総理は後者の方を取られている。つまり、まずは段階的に一つ条約を引いて、その上で四島全体を考えておられる。いわゆる四島返還の方式の問題について総理はどう考えているかという、この二点だけを確認させてください。
#92
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に、私はまず段階論を取っているわけではありません。まず、これだけはっきりさせておきたいと存じます。
 その上で、毎日新聞でしたっけね、インタビュー、谷内代表のインタビューの話につきましては、これは事実関係についての質問というのが幾つかあったんだと思いますが、個人的には三・五島返還でもいいのではないかとも考えているといった発言は行っていない旨の説明が中曽根大臣にあったと。先ほど谷内代表の答えたとおりであります。そして同時に、谷内代表は、外務大臣に対して、全体の発言の流れの中で、誤解があった、誤解を与え得るものがあったかもしれず、結果として関係者に誤解を与えてしまったことは遺憾であるという旨を外務大臣に述べております。
 これに対して、外務大臣の方から、谷内代表の発言が結果として誤解を与えたことは遺憾である旨を述べ、谷内代表に対して厳重注意を行ったというのを、今の話をした上で……(発言する者あり)ちょっとここのところをはっきりさせておかないと話がまたあっちこっち話が飛びますので、そこはした上で、今申し上げたように、これまでの長い峰崎さんよく御存じのような経緯、経緯がいろいろありますが、先ほどお答えを最初に申し上げましたように、段階的にやろうとしているわけではありません。
 また、北方四島の帰属の確認というものが、帰属ですよ、帰属の確認がされれば実際の返還時期、また態様等々については柔軟に対応するとの考えは、これ終始一貫をしておる日本の側の態度であります。
#93
○峰崎直樹君 もう一点、最初のやつ。
#94
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 済みません、もう一回言って。
#95
○峰崎直樹君 よく聞いていてください。
 リマで、先ほど中身は私たち初めて分かったんだけれども、それはメドベージェフ大統領の方から、新しい型にはまらない中身は、先ほどおっしゃったようなことがその中身なんですかということを、我が方で出したものじゃないというふうにおっしゃっているから、それが谷内さんが先ほどおっしゃった新しい型にはまらないものの中身は、その一端はそれは間違いないですねと、そういうことを確認しているんです。
#96
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは一番最初にメドベージェフの話をさせていただきましたので、今日の最初の質問で、私に対する質問の最初にお答えを申し上げたとおりで、アプローチの仕方についてメドベージェフ大統領の方から具体的内容が出てきたわけではありません、当然ですけれども。
 アプローチ……(発言する者あり)何が、えっだ。アプローチと、質問に分かりやすいことを答えていますので。えっと言うと今の説明が分からなかったように聞こえましたので。アプローチの仕方として、アプローチの仕方として、この我々の世代で解決しておかねばならぬとかいろいろ幾つか新聞に出ましたけれども、ああいったアプローチの仕方はこれまでとは違ったものを考えないと将来の解決にはならないのではないかというような発言が先方からあったということであります。
#97
○峰崎直樹君 もう時間がないので私は終わりたいんですが、先ほど新しいいわゆる型にはまらないアプローチの中身の一端が出ましたよね。その中身は相手側が提起をしたものなのか、日本側から提起されたものなのか。つまり、エネルギー、環境、北シベリアの開発といった大きな戦略的構図をつくり出してというのは、これが型にはまらないアプローチの中身の一端として今、谷内さんおっしゃったから、それは相手が言ったんですか、こちら側が出したんですか、そのことの確認を求めているんです。
#98
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 経済関係の話、経済関係の話というのは今の原子力の話とか石油のパイプラインの話とか、いわゆる経済関係の話でございましょう。
#99
○峰崎直樹君 何を言っているんですか。
#100
○内閣総理大臣(麻生太郎君) いや、だって、聞いていることはそういうことを聞かれたじゃありませんか。だから確認をしているだけで。向こうから出されたのですかというのは、経済関係の話でしょうと。今、パイプラインの話とかなんとか、経済関係の話じゃないんですか。だから、そうお聞き申し上げたんですが。
 少なくとも、そういうような話をきちんといろいろやっていった方が国内的にも我々としてはいろいろな問題の解決がしやすくなるというから、帰属問題をはっきりさせないとそこらの話に行けないというのが我々の立場です。向こうは、経済関係やら何やらの話をいろいろしないと先に進んでいかないから、国内、自分たちにもいろいろ世論があるんだという話が出されましたので、私の方からそのように答弁を申し上げたとお答えをいたしております。
#101
○峰崎直樹君 もう答えになっていませんから、谷内代表、最後、お答えください。
 これから私たちは外務委員会とか様々な委員会あるんです。閣議で任命された政府代表ですから、これからはそういう国会の場に是非出てきていただきたいと思いますが、その点の確認をして私の質問を終わらせていただいて、また関連質問をお許しください。
#102
○政府参考人(谷内正太郎君) 私は外務大臣のお申出により内閣の方から任命されておりますので、内閣の方から出るようにという御指示があれば私は従うつもりでございます。
#103
○峰崎直樹君 終わります。
#104
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。郡司彰君。
#105
○郡司彰君 民主党の郡司彰でございます。
 総理とは初めての質疑でございますので、補正の関係、重複をするこれまでの重ねての質問もあろうかと思いますが、お答えをいただきたいなと思っております。
 まず、この補正の編成でございますけれども、本予算のときには三段ロケット、この予算の成立が景気対策には重要なんだと、こういうようなお話でございましたが、余り日を置かずに補正の編成ということになったわけでありますけれども、いつごろから新たな補正を作らなければいけないんだというようにお考えになったのか、そしてそのことを与党の中でありますとかあるいは大臣の皆さんとか事務方の方にお伝えをしという、その総理の考え方を行ってきたのはどういうような時間的な経過、お考えでございましょう。
#106
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 郡司先生の御質問ですが、平成二十一年度の予算を編成をいたしますその段階、十二月にかけての話なんですが。
 昨年末以降になりますが、それ以降いわゆる世界の景気というのは、リーマン・ブラザーズというのがよく例に出ますが、これに関連してその他の実体経済というのかな、自動車産業とかその他の産業に大きく非常に影響が出て、日本はかなりな部分輸出によっているところが多い、その輸出産業が日本の、いわゆる自動車、家電等々のリーディング産業と言われる部分が日本のGDPのかなりの部分を引っ張っておった部分のところにももろ影響が出てきたというようなことで、生産が大幅に減少、在庫調整と一挙に落としてきたというので、十―十二、一―三と猛烈な勢いで、もう結果として在庫調整が進んでおります。
 我々としては、これは過去に、これだけ急な落ち方のカーブというのは過去を見ましても例がありませんので、これは明らかに経済危機であると私自身は判断をいたしました。したがいまして、政府・与党に対しては、私は、たしか三月の末だったと思いますけれども、現下の経済危機を乗り切るためには経済危機対策を早急に策定する必要があるんじゃないかということを言っております。
 いろいろそれまでも指標がどんどん入ってまいりますと、これはすごい数字になってきつつあるなと。十二月が終わった後、一月入りましてから世界中のがいろいろ、あっちは年末に決まりますので、いろんな指標が入ってくる数字を見ながら、これは日本以外の国、特に先進国、また中国でも、ちょっと正直数字がそんなに正確ではないのかもしれませんけど、猛烈落ち込んできているなという感じがありましたものですから、その意味では、国民生活を守るためにはこれは緊急に別なことを考えないと、我々の想像よりはるかに世界の落ち方はひどいのではないかということを、下落幅が大きかったものですから、そういったことを申し上げて、四月の十日に最終的に策定することになるんですが、そういった本対策を実施するための補正予算の編成というのを言わさせていただいたというのが背景であります。
#107
○郡司彰君 財務大臣にお尋ねをしたいと思いますが、今、総理のような形、お話をいただいて、三月の末、四月の十日ごろからというようなことでございました。前に財務大臣に三月の本予算のときに、政府として予算を組むときにはどういう流れ、手順でどのぐらいの時間を掛けるんだというお話をしましたときに、通常の予算であると六月ぐらいからシーリングその他で始まって、いろいろと考え方をやって、その中で、財務大臣のお話の中では、官僚のことがどうのこうのじゃなくて、官僚の専門的な力も使う、知識も使う、だけど、政治家は方向性をきちんと出すということが仕事で、そういうことをやりながら予算の編成をやるんだ、それだけの時間も掛かるんだというようなお話をされました。
 今回の場合には非常に短い時間で、前にお聞きをしたような、そのような十分な検討がなされる時間が非常に少なかった中でこれだけの予算を組むというのは大変だったろうというふうに思いますが、どういうふうな形でなされたんですか。
#108
○国務大臣(与謝野馨君) 短い時間であったことは事実でございますが、短い時間に頭をいっぱい使えばできるということでございます。
#109
○郡司彰君 ということは、通常の予算も六月からわざわざやらなくてもいいというようなことにもなるんでありましょうか。あるいはまた、今回の予算については、今の大臣の答弁をそのまま素直に取る方の方が少ない。これ、先ほど来からの議論の中で、民主党さんはそんな言い方をするけれどもというんではなくて、民主党以外の例えば元財務大臣の方なんかもそういうような意見を述べておられます。それから、いわゆる有識者と言われる方々も大変な言い方をしている。官僚主導のような予算になっているんじゃないか、あるいはまたもっとひどい言い方の表現を見たところは、族議員の横やり予算になっているんじゃないか、こういうような批判がございますが、そのことに対して改めて大臣の方から御見解をお聞かせください。
#110
○国務大臣(与謝野馨君) 明確な思想、哲学を持って作った補正予算でございまして、官僚主導あるいは族議員の横やりなどという批判は全く当たらない補正予算でございます。
#111
○郡司彰君 総理にも同じことをお尋ねをしたいというふうに思っております。
 そうしますと、これは同じような政府の中で元財務大臣をなさったような批判というものは、私どもからすると、中身を知っているような形の方が言うのはやっぱりそれなりのことなのかなというふうに思ったりもいたしますが、そんなことではないんだというようなことをはっきり言えるんでありましょうか。あるいはまた、一部、一定程度まとまったらば、十兆円何がしかの予算になったんだと。ところが、もっと出せないのかというような形でやりましたところが、立ち所に四兆円近く増えたんだと。豆腐屋さんのように一兆、二兆が飛ぶように増えていったんだというような話をしている方がおりますが、改めて総理の方からお聞かせください。
#112
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今般のいわゆる経済危機対策においては、従来の永田町とか霞が関とかよく言われる発想ではなくて、各界各層の御意見というのを集める必要があると、私どもはそう思いました。
 したがいまして、有識者の方々にお集まりいただいて、八十三人の方々を十回だかに分けて話をいろいろ聞かさせていただいたところでもあります。直接、度々、約一時間半ほどを私ども、財務大臣、私含めまして、それぞれ伺っておりますので、そういった方々の御意見を伺った上で、将来の成長力を高めるものなどについても配慮すべきだという御意見もありましたし、先ほどのコンテンツの話もそうでしたし、そういった中から厳選して策定をさせていただいたと思っております。
 したがいまして、元財務大臣というのがどなたを指すのかは言っていただいた方が分かりやすくて私どもとしては非常に話がしやすいんですが、少なくとも、最近の今の自民党の中におけますいろいろなこういったものに対する懸命な努力というものに対する御理解が残念ながらできておられない方の御批判だと思っております。
#113
○郡司彰君 これ、たまたま一般紙でございますけれども、竹中さんという方も、お読みをするのも、余り中身をここで読むのもどうかなというような厳しい批判の仕方をしております。これは事実でございますので。そのようなところからすると、私どもは、先ほどのような私どもだけが言っているのではないというようなつもりでございます。
 それから、財務大臣にお尋ねをしたいと思いますが、これまでの議論の中で基金のことがいろいろとお話がされました。憲法の問題からいろいろあってどうなんだということの議論がありましたけれども、そのことを繰り返しはいたしませんが、答弁の中で大臣は、このことについては国会に報告をしていきますというふうにおっしゃっておりますけれども、具体的にはどのような形での報告になりましょうか。
#114
○国務大臣(与謝野馨君) 当然、この基金だけでなく、予算の執行状況というのは国会からお尋ねがあれば政府としてはきちんとお答えするという義務が私は一般的にあると思います。
 この基金については特に、単年度で支出するわけではなくて複数年度にわたるわけでございますから、その推移については恐らく国会も多大な御関心をお持ちのはずでございますから、国会の各党間の御協議に基づいて、どのような報告をいたすことが最も適切かということをお決めいただければ、それに従って我々はきちんと御報告をさせていただきたいと思っております。
#115
○郡司彰君 一般論としては国会に報告をすべきであるということでございます。私は、一般論よりも踏み込んで、やはり情報公開きちんと積極的にやるべきだろうと思っております。
 その意味で、以前、特別会計の基金とか積立金、これも今予算書に載っておりますけれども、当時は載っておりませんでした。質問をしましたところ、当時の谷垣大臣あるいは小泉総理は、それはやっぱりきちんとやろうということで、翌年から三十一ページにわたって新たに、今予算書が加わっておりますけれども、私はこの当初予算のところに財政法二十八条の参考書類としてきちんと載せるべきではないかという御提案をしたいと思いますが、お答えをいただきたいと思います。
#116
○国務大臣(与謝野馨君) まず、財政法二十八条との関係でお答え申し上げます。
 基金の使用に当たっては、使途を国会で議決された予算の目的の範囲内に限定することは当然のことでございます。また、基金を時限的なものとし、残額が生じた場合にはそのまま国庫に返納させる旨を交付要綱等で明確にするなど、適正な執行に努めてまいります。その上で、基金の使用実績及び基金の残高等について様々な方法によって国会及び国民の皆様方への説明責任をしっかりと果たしていきたいと考えております。
 なお、財政法二十八条による書類は国の財政の状況等に関するものであり、毎年、予算審議に必要なものとして主に新たに審議する予算の内容を明らかにするために予算に添付されております。
 一方、今回の基金の使用実績等については、国ではなく地方公共団体等に造成される基金の状況を明らかにするものであること、今回の基金は時限的なものであること、二十一年度補正予算の執行に関する事後的な情報開示であることから、二十八条に基づく参考書類とは性質が異なるのではないかと考えておりますが、いずれにしろ、説明の具体的方法について国会の御議論を踏まえまして今後検討してまいりたいと考えております。
#117
○郡司彰君 ちょっと、積極的にやっぱり公開をするというような意図が余り感じられないんですよ。
 先ほど言いましたように、今の答弁の中にもその基金という性格がどうのという話もありましたけれども、特別会計の基金ももう既に予算書に入れていただいているんですよ。ここで今都道府県というようなことを妙に強調されましたけれども、先ほどのやり取りの中でも、これまであった基金に新たに上乗せをするような形でもって実は連綿として続いているような基金の方が多いんですよ。そういうものをこれまでのような答弁の形でもってやっていてはまずいのではないかという議論をこの補正の中で随分とされてきた。国会に報告をしようというところまでは踏み込まれた。きちんとそれを皆さん方が予算のときに見て議論ができるような形にするために、もう一回きちんと考えを示していただきたいと。
#118
○国務大臣(与謝野馨君) 国会で御承認いただく予算でございますから、御承認をいただく過程で我々としては十分な説明責任を果たし、また、予算でございますから、その執行状況また決算についてもきちんと透明性高く皆様方に御説明できるようにするということは当然の義務でございます。
 積極的に情報開示あるいは透明性を高めるような姿勢がないと。これは違いまして、我々は、自ら説明もいたしますし、また、皆様方から疑問を呈されあるいは資料が要求された場合には、それに対して全面的に今までもそのような御要求に対しておこたえしてきたつもりでございます。
#119
○郡司彰君 現実問題として、国会に報告をする、じゃ、どの場でいつどのような形になるんだというと、これは物理的にもなかなか難しいものがあるんですよ。やはり、きちんと年に一度、当初予算のときに紙にして出すことによって私たちもきちんとそれを一年間議論ができる材料になるわけでありますから、そこのところはもう少しきちんと踏み込んだ形でやってもらいたいと思います。それはこの場でそうしますということにはならないのでありましょう。私の前回のときもそうでありましたが、しかし、そのときの総理も含めて、やっぱり前向きに考えましょうという形が一年後にはきちんとそのような形になってきたのであります。
 是非とも大臣、もう一つ重ねて答弁いただきたい。
#120
○国務大臣(与謝野馨君) 基金を担当しますのは、それぞれ各省がございます。各省にはそれに対応する衆議院、参議院の委員会がございますから、そういう場でもきちんと皆様方に御審議をいただきたいと思いますし、また決算委員会もございますから、最後のところは決算委員会ということもあるわけでございまして、国会はこの予算の執行状況について解明する十分な権限と権能を持っておりますので、それを使っていただければ我々はそれに対応していくと、こういうことでございます。
#121
○郡司彰君 もうこれ以上重ねては申し上げませんが、決算書と予算書はまた別だというふうに思っておりますので、予算書の方に、当初に入れていただくように要望をいたします。
 続いて次に、昨日、総理の方からの答弁の中で、基金があるその中のこの比率というもの、今年度でいうと執行額、事業額どのぐらいになるんだ、それについては特別、財務大臣からお答えになり、しかし、総理の方からは、今回のこの予算はマイナス一・九%は縮めるような効果があるんですよというような話をされました。
 ならば、この一・九%縮めるというのは、どの予算額を使って、どの事業規模を使ったからこうなるんだということの当然の話としてなるんだろうというふうに思いますけれども、改めてお伺いをいたしますが、この基金の本年度の執行額、事業額というもの、それからそれが全体に及ぼす事業額、予算額をお答えいただきたい。
#122
○国務大臣(与謝野馨君) 経済危機対策はどういう経済効果があるかという御質問でございますので、お答え申し上げます。
 経済危機対策の事業費は五十六兆八千億と我々は見込んでおります。このうちの四十一兆八千億程度は金融対策の事業費でございます。したがいまして、金融対策を除く事業費はおおむね十五兆円でございます。
 このうち、合計五兆円程度は二十二年度以降に発現する効果、すなわち複数年にわたり実施される施策や二十二年度に繰り越される公共投資による効果等五兆円を引きますと、経済危機対策による二十一年度GDPの押し上げ額は十兆円程度と想定をされます。すなわち、この十兆円は全体のGDPと比較しますと一・九%程度になります。
 その内訳を申し上げますと、民間最終消費支出が〇・七%程度、これは低燃費車、省エネ製品の需要増等でございます。民間住宅が〇・一%程度、これは住宅取得のための時限的な贈与税の軽減等の効果でございます。民間企業設備〇・四%程度、これは低燃費車両の需要増、先行技術開発等でございます。政府最終消費支出は〇・二%程度でございまして、これは緊急雇用創出事業等の拡充等によってもたらされます。最後に、公的固定資本形成は〇・六%でございますが、これはスクール・ニューディール構想、防災対策等でございます。
 したがいまして、二十二年度以降に発現する部分を含めた対策全体の効果は、今年は一・九、来年はおおむね一%ということで、平成二十年度のGDPに比較しますと、二十一年度、二十二年度合わせて二・九%程度の押し上げ効果があると計算をしております。
#123
○郡司彰君 昨日よりは随分と分かりやすい説明をいただいたと思いますが、やはり時間の関係で、それぞれの項目、例えば、ここの部分で雇用をどのぐらいというところまでは、やはり大きな数字の問題ですから、その辺のところにしかならないのかもしれませんが、昨日のお答えをきちんとしていただいたのは有り難いなというふうに思っております。
 次に、先ほどもちょっと話が出ましたが、本予算のときに緊急対策の予備費が一兆円ございました。これ、私の方も、そのときに質問をさせていただいて、おかしいのではないかという議論をさせていただいた。大臣の方は、おかしくないのだということでございましたけれども。
 結果として、八千五百億円取崩しをいたしました。このことも、私の方では分かります。なぜ一千五百億残して八千五百億円になっているんですか。私の理解からすると、一兆円そのままをやはりこちらに持ってくるということの方が、先ほどの大塚議員の議論も含めて、当然ではないかというふうに思います。改めてお聞きをします。
#124
○国務大臣(与謝野馨君) 経済緊急対応予備費は、予見し難い経済情勢の推移等の大きな状況変化が生じたことにより、雇用対策、中小企業金融、社会資本整備等の経費に予算の不足が見込まれる場合、これに機動的に対処し得るようにするため、必要な金額として、二十一年度当初予算に一兆円を計上をいたしました。
 一方、本対策は現下の経済危機とも言える状況を乗り切るためのものであり、その中には、本予備費が使途としていた雇用対策、社会資本整備等も含まれているところでございます。
 したがいまして、対策の財源として、特例公債の発行を極力抑制する必要があることから、本予備費の一部を取り崩すこととしたものでございます。
 他方、今後の世界の経済・金融情勢等に大きな変化が生じた場合に備え、経済緊急対応予備費一兆円のすべてを財源とはせず、八千五百億円を取り崩し千五百億円を引き続き計上し、これにより、今後の予見し難い経費の不足のため通常の三千五百億円の予備費と合わせて五千億円の予備費を確保することにしたわけでございます。
#125
○郡司彰君 納得できない答え方で、やっぱり先ほどの、前回の議論も含めてやっぱりちょっと大臣の誠実な方便というような感じがいたします。もっとすっきり一兆円を、今回の第四次のロケットが必要だということならばやっぱりそこできちんと使うべきで、しかも、その一千五百億円も税もまた取らざるを得ないような形に結果としては残るわけでありますから、私はそこのところは大臣、誠実に方便を使われるというようなことがずっと続いているんじゃないか、大変お苦しいんではないかというような感じがしますけれども。私は、基本的にはこれまでの議論の中で一兆円そのままなくなったらば言っていたことが本当なのかなということになるような形も含めて、やっぱり少しだけ形だけ残したというふうにどうしても思わざるを得ません。
 それから大臣、これ、税収の見積りについても、今回、本来だったらば見直しを出すべきだろう、ところが今の現下の情勢の中でなかなか出せないんだ、苦衷を分かってくれ、しかし最後のところで乖離ができれば公債を発行するんだというような答弁もしておりましたですね。これはどういうようなことのお考えになるんですか。
#126
○国務大臣(与謝野馨君) 二点、お時間をいただいて答弁させていただきます。
 元々一兆円の予算も、予備費も勝手に使っていいという話ではなかった。これは雇用対策、中小企業金融、社会資本整備に、このために一兆円という、限定的に列挙された項目について使うということになったわけでございますが、千五百億は二十一年度当初予算に残しましたのは、やっぱりこれらの項目に緊急的なやむを得ざる支出があるかもしれないと、そういうことも考えて一兆円を全部取り崩さなかったというふうに御理解をいただきたいと思っております。
 それから、税収でございますが、税収は明らかに減ります。特に法人税収を中心に我々が名前のよく知っている会社が軒並み赤字決算になっておりまして、これらは法人税を全く支払うことができないと、こういうことでございますから大幅な減収になるということは明白でございますが、現時点では高い確度をもってこのぐらいの減収が立つということを申し上げられないのは誠に申し訳ないんですが、事実、そういう確かな見通しをお示しできないという、このことは是非御理解をいただきたいと思っております。
#127
○郡司彰君 別な観点からひとつお話をさせていただきたいと思いますが、本予算のときに公共事業、この現下の状況だから前倒し発注を八割ぐらいやるんだというお話でしたね。今補正についても同じ考えですか。
#128
○国務大臣(与謝野馨君) 二十一年度の予算の前倒しは、閣議において各閣僚でなるべく前倒し執行を努力しようというきちんとした申合せがなされております。
 二十一年度の補正については、参議院で御承認をいただいて予算として成立することになりましたら、なるべく迅速に効果的に執行をしなければならないと思っております。
#129
○郡司彰君 先ほどの話と総合をすると、税収の見積りをもう一度改めて行わなければいけない、歳入欠陥を起こすような形を避けたい。そして、今回のものの次は公共事業についても前倒しでやるんだというような形ですね。
 そうしますと、この二つのことを併せて考えると、昨日、総理は五段目のロケットは考えていないという話をされました。しかし、これ現実問題として、今の議論をしていくということは、この後二次補正をやらざるを得ないということになるわけですね。
 大臣、お答えください。
#130
○国務大臣(与謝野馨君) 年末に作ります補正予算というのは、多くの場合は台風その他の自然災害に対応する、あるいは公務員の給与改定に対応するもの、いろいろ恒例的になっている部分があります。そういう中で減収がはっきりいたしますれば、当然減収について国会にお話をし、もろもろの御承認を得るというのは当然のことになると思っております。
#131
○郡司彰君 総理、今のお話をお聞きになっていて、形、思い、ねらいはともかく、二次補正はおやりになりますか。やらざるを得ませんか。
#132
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今まだ一次の補正をお願いしている真っ最中に二次の話をするような状況にはない、基本的にはそこは郡司先生御理解いただけるところだと存じます。
 ただ、郡司先生心配しておられますのは、例えば本予算の前倒しということになりますと、農業関係お詳しいので、現場をよく御存じの上で御質問なんだと存じます。少なくとも前倒しというのをこれまでやってきて、このところ六割ぐらいのものしかできていないと思っております。過去最高でも八割行ったことは余りないと思いますが、七十何%だったと記憶をいたします。
 ただ、当時と違って今は一般競争入札などなどいろいろ時間的な制約もございますので、どの程度前倒し執行ができるかは我々として正直、督励はいたしておりますけれども、どれくらいのものができるかは明確ではございません。したがいまして、この補正等を前倒しの分とすると、後半、残りのものがどうするんだというところを御心配になっていただいているんだと存じます。
 したがいまして、今、二次補正の話というお話ですけれども、その段階でどのような形で経済が、景気がというのが正直今見えているわけではございませんが、幸いにして鉱工業生産指数とかいうものが上がったり、いろいろな意味で消費者のマインドが前向きに上がったりしているというのが四月以降の数値として上がってきておりますので、そういったものがどういった形で影響が出てきて、景気という気の部分にどれぐらい大きな影響が出てくるかというのは今の段階で確たることは申し上げられませんので、したがいまして、今減額補正をする、いわゆる減収になります、税収の減収を補てんする等々の点は見えるところではございますが、その他の点についての補正という点を御質問なんだろうと存じますが、その点に関して今の段階で申し上げられる段階にはございません。
#133
○郡司彰君 今の段階で申し上げるわけにはいかないけれども、結果としてやらざるを得ないというような形の流れに今の補正の関係も経済の状況もあるんだというふうには思っております。
 次に、基金の関係の議論が続いておりましたので、私も農林水産省の予算の関連でお聞きをしたいと思います。
 まず、石破大臣にお聞きをしたいと思いますが、これまでも議論されておりますけれども、農林水産省の予算がほかのところの予算に比べて基金の割合が多い、高いということでありますけれども、改めて御説明をいただけますか。
#134
○国務大臣(石破茂君) おっしゃいますとおり、政府全体では四十六基金、四兆三千六百七十四億でございますが、農林水産省、そのうち二十一基金、七千六億円ということになっておるわけでございます。
 これも先生の方が御案内ですが、要は、作物にいたしましてもあるいは家畜にいたしましても年度をまたがって大きくなりますもので、三月三十一日で切りますと、こういう話にはなかなかならぬであろうということがございます。対象が生き物でございますので。それが一つ。
 もう一つは、農地の集積のように関係者の皆様方の同意をいただきながらやっていくというものがございます。その同意がどれだけ進捗するかということも、これは年度できちんと切れるというものではございません。
 かてて加えて、間伐でありますとか路網でありますとか、気象条件によって進捗に差があるというものがございますので、複数年度にまたがるという農林水産業の特性、それはすべてを農林水産業だけの特性とは申しませんが、そういうところによるところが大きいと私は考えております。
#135
○郡司彰君 行革担当大臣にお聞きをしたいと思いますが、昨年十二月の二十四日、補助金等の交付により造成した基金の見直しというのを行っておると思いますけれども、この内容についてお話をいただけますか。
#136
○国務大臣(甘利明君) これは不断の見直しを行う、一定期間ごとに、その一環としてやっております。二十年の十二月にもやりましたけれども、十八年の十二月にもやっております。対象は百二十七でしたかの基金を、所管のものはみんな見直しを図っております。
 そこで、前回、そして昨年末と合わせまして二千七百億強の基金を返還あるいは一部基金自身をなくすという作業をやっておりますが、これは基金がその政策使命をきちんと果たしているのか、果たし終わっているか、あるいは時代、環境の変化でその基金自身の必要性についての見直しがあるんではないかと、そういう各方面の見直しを掛けまして国庫納付をさせているところであります。
#137
○郡司彰君 大臣、重ねて、具体的に基金の返納、基金の廃止、それぞれ何法人何基金、そのうち農水の数というものが分かりましたらば教えてください。
#138
○国務大臣(甘利明君) 十八年十二月の見直しで、廃止が十四法人十四基金、国庫返納額が千七百四十三億円。今回の見直し、つまり二十年十二月の見直しで、廃止が四法人九基金、国庫返納が千七十六億円であります。
 具体的に、例えば、まず十八年十二月の見直しで廃止をしました、農水省関係というお話ですね、基金は、全国農業協同組合連合会の大豆作経営安定対策の基金、それから全国主食集荷協同組合連合会、これの大豆作経営安定対策等々、十八年は、これ全部読み上げますか。数でいいですか。
 十八年は農水関係で七であります。それから……
#139
○郡司彰君 じゃ、結構です。
#140
○国務大臣(甘利明君) いいですか。はい。
#141
○郡司彰君 細かいところまで大臣、恐縮でございました。
 今、基金の廃止とおっしゃったのは、多分それは基金の返納の方でございまして、二十年の十二月二十四日のときは、十五法人二十二基金から国庫に返納をしたのが千七十六億だろうというふうに思っております。そのうち、農水省関係が八法人十五基金であります。また、基金の廃止は四法人九基金あったんでありますが、これは四法人九基金とも農水省関係ということになっております。
 それで、私の方で資料をお配りをさせていただいておりますけれども、これは日にちを同じようにする、あるいはそのことも含めて、農林水産省予算に係る基金、民間団体委託分ということで、八十五基金がございます。そのうち、下線が引いてあるのは十二月二十四日以降に新たにできたものを指して、今回の分は含まれておりません。
 ということは、十二月二十四日に四法人九基金が廃止、それから十五法人二十二基金のうち八法人十五基金が返納になったのでありますけれども、この本予算の関係のところまで十五基金新たに増えております。それから、今回の補正の関係でいうと二十一基金が新たに増えると、こういう結果になるわけですね。
 これは先ほどの石破大臣のお答えと合致をするのかどうかということもありますけれども、行革大臣、甘利大臣にちょっとお尋ねをしたいと思いますが、この基金の見直し、廃止というねらいはどのようなことでありますか。それから、今のように、十二月の二十四日から現在まで十五基金、新たに今度二十一基金増えるということについてはどのような御感想ですか。
#142
○国務大臣(甘利明君) 国民の血税をより有効に使うために無駄を省いていく、予算の効率を上げていくという点でその必要性を常時見直しているわけであります。
 今回、基金を造成するに当たっては、特に私から基金を造成するあるいは積み増しをする各省に、この基金の見直しの趣旨に沿ってやってもらいたいと、特に廃止をしたものを看板を掛け替えて復活するようなことは断じて私が認めませんという通達を出しております。でありますから、その趣旨に沿ってきちんと造成をされるものと思っております。
#143
○郡司彰君 ちょっとこれ財務大臣、通告しておりませんが、今のような形で基金の見直し、廃止を一方で行っていて、先ほど来から基金は十分に精査をして必要なものをつくったんだということですが、農水省だけから見てもかなりの数が減ったところに加えて増えているんですよ。こういうような形というのは行政改革の流れからするとどのようにお考えでしょうか。
#144
○国務大臣(与謝野馨君) 行政改革とは実は全く関係のない話であると思っております。
 問題は、基金は目的と内容を持ってつくったものでございますから、その基金を使ってあらかじめ決めた目的に沿った内容の仕事をきちんとそれぞれの団体ができるかどうかと、そこが私は最大の問題であると思っております。
 したがいまして、農林省は数が増えたわけですから、省としてやはり数多くの基金に関して責任を持って適正な運営というものを確保していく必要がある、これは多分先生の御主張だと思いますが、それは当然のことであると思っています。
#145
○郡司彰君 取りあえず御参考までに私の資料でいいますと、金額は十二月段階で五千五百億ぐらいであります。役員数が九百五十三名のところを、農水省OBの方が百四十九名、国家公務員OBになりますと百七十四名ぐらいの数になります。これは昨日発表された総務省がまとめた数と若干違っておりますけれども、私の方はこの数は、役員数で、団体同士で兼務を、ここの会長が、理事長がこちらの理事をやっている、こういうような延べ数で出ているというところの違いではないかなというふうに思っています。これは事実でございます。
 では、今財務大臣がおっしゃったように、一つ一つが間違いなく出されているかが問題なんだということでございますので、その一つ一つについてお話をさせていただきたいなというふうに思っております。
 まず、今回のものについてどうのこうのということの前に、本予算で、あるいはその前の補正予算でつくられたものについて具体的にお話を伺いたいと思っています。
 水産業燃油高騰対策事業でございますけれども、省燃油操業実証事業というのがございました。五百五十億と、総額六百三十億円の基金でございますけれども、これについては、前に私どもの広田委員が予算委員会の中で質問をし、大臣の答弁は、分かりやすい簡素な事業にしなければいけないだろう、それから漁業構造の改善に資するような形にならなければいけないだろう、こういうようなことでございました。
 今、一定程度燃油の高騰も落ち着いた段階でございますけれども、これについて、事務方で結構でございますから、今現在どのような事業実績になっておりますか。
#146
○政府参考人(山田修路君) 省燃油操業実証事業の進捗状況でございます。
 これまで、おおむね千二百グループ、約三万三千隻の計画を認定しております。これを年間の燃油使用量で見ますと、約八十万キロリットルに相当いたします。我が国漁業で一年間に使用される燃油量の三分の一に相当する事業になっております。
 この事業の仕組みといたしまして、四半期ごとに燃油費をあらかじめ交付をいたしまして、その四半期が終了したところで、その終了した後に助成金に見合う金額を除いた金額を納付するということになりますが、現在、交付された金額の累計、本年四月末までの状況で約三百十七億円になっております。
 なお、御質問がありました実施に当たりましての事務処理の軽減でございますが、数種類の申請を一通の申請書で行えるというような形で事務処理の簡素化を図っております。
#147
○郡司彰君 六百三十億の基金で三百十七億、結構お使いになっているのかなというような印象かもしれません。
 実は、これは複雑だというような広田議員の御指摘もありましたけれども、いったん払うんですよ、そして八十六円分は戻すわけですね。差し引くと幾らですか。
#148
○政府参考人(山田修路君) 一番高い時期、百二十四円ございましたので、そうしますと、その一番高い時期で見ますと四十円ぐらいの差額がございます。
#149
○郡司彰君 幾ら使ったの、差引き。
#150
○政府参考人(山田修路君) 今委員からお話がありましたように、一回交付して必要な額を除いた分が戻るということでございますけれども、この戻ってきた、事業実施主体に戻ってきた金額、四月末現在で百六十一億円というふうになっております。
#151
○郡司彰君 額面から見ると三百十七億というような報告をするのでありますけれども、実際には八十六円分戻すんですよ。その戻すというのも実は大変なんです。現場の方は、個々人から戻せるのか、戻してあるのか、それを肩代わりしているのかとか、それからまとまってやりなさいとか、一割コストダウンになるような形になっているかとか。
 仕組みが全部、これちょっと大臣にお聞きをしたいと思いますが、農業の関係もそうでありますけれども、全部組になるんですよ。一人一人の意欲を持った人たちが手を組むんじゃなくて、そこにいる人たちをやるんですよ。これは隣組とか五人組とかというような形もそうですけれども、この方式を含めてそろそろ改めてもいいんじゃないですか。
#152
○国務大臣(石破茂君) 以前からそういう御指摘はございます。ただ、組といいますか、そういう集団の方が事業の実施がしやすい、また、お互いに力を合わせてやるということもあるし、逆に言えば、だれか一人が手を抜くとみんな困ってしまうね、ですからみんなでやった方がより効果が上がりやすいねとか、そういうことが集団でやっておる理由だというふうに承知をいたしております。
 ただ、これを本当に一人一人という形にしてはまずいのかということは私自身問題意識としては持っておりまして、そこのところは検討の必要があるだろうと思っております。要は、現場の方々が使いやすいということでなければならない、片方に政策効果の発現という私どものニーズがあるわけですが、それが現場の方々が使いにくいということが余りに大きいようであれば、それはやり方というものを考え直す必要はあるだろうと思っております。
#153
○郡司彰君 結果として、大臣御存じだと思いますけれども、先ほど千二百ぐらいのグループができたというふうになっていますが、大きいところは抜け始めているんですよ。しかも、もう燃油の高騰いつあるか分かりませんから、使いづらくて、実際には六百五十億のうち正味で言ったら二百億行かない額しか使っていないんですね。
 この基金そのものは成功だったんですか。
#154
○国務大臣(石破茂君) それは、燃油の価格が振れておりますので、実際に使われた額というものに振れが出ておるということだと思います。燃油の価格が下がったということ自体は、それはめでたいことというか喜ぶべきことでございますが、ただ、それとは別に、使いにくいではないかということはずっと言われておりました。
 今、水産庁長官からも答弁申し上げましたが、いかにして使いやすくするか。書類を何枚も書くのは漁師さんの仕事ではございませんので、書類の数は少なく、書き方は簡単に、そして回数も少なくということでやってまいりました。御負担を随分減らしたつもりでございますが、なお分かりにくい、使いにくいというおしかりはいただいております。
 私は、事業自体はそれなりの実効を収めたと考えておりますが、これをさらに、本当に浜の意見というものをよく聞くべく、水産庁はなかなか出先をたくさん持っておりませんのでそういうような問題がございますが、水産庁本庁職員も現場に出向きまして、更に声を反映をするような仕組みにしてまいりたいと思っております。
#155
○郡司彰君 一つの事例としてこれまでの基金の実績等についてお話をさせていただきました。これから農水省の関係の中で幾つかの基金についてお話をさせていただきたいと思います。
 まず、一番金額の多い農地集積の関係でございまして、これは資料を付けております。これまでの農地の流動化に関する直接的な支援策の変遷という形で付けておりますが。
 その前に、大臣、これまでも度々、今年度、今審議をしているけれども、それが成立するしないとかということの議論ではございません。成立すると仮定をして結構でございますけれども、農地法が大幅に変わろうとしている、それに基づいて今年はこのような改革をやるんだ、そのための予算だということでありますけれども、改めてそこのところを説明いただけますか。
#156
○国務大臣(石破茂君) 現在、農地法、衆議院から参議院に送付をされまして、これから御審議をいただくということになっております。今回の補正予算に盛り込んでおります農地集積加速化事業でございますが、これは現行の農地制度の下でも実施し得るということでございまして、今回の法改正が成就をしなければこの予算が執行できないという関係に立っているものではございません。
 ただ、これから御審議を委員が筆頭をお務めの農林水産委員会でいただくわけでございますが、この農地の集積というものに対して予算も組み、あるいは法律自体も、それが論理的に連関をしているものではございませんが、もし仮に法律が成立することに相なりますれば、両々相まって効果の発現が早かるべく努力をしたいと思っております。
#157
○郡司彰君 私の方から見ると、今回の施策というのは、ここの変遷に挙げておりますような中身と実は何も変わっていないんですよ。二十年間が五十年になったけれども、今回も相変わらず六年間で、現場の方はそんなもので、十年間でも長いというようなところの実態なんです。
 そして、これまで、これ事務方で結構でございますけれども、このように昭和五十四年からいろいろな政策を、名前を変えたけれども、中身的にはいろいろあるけれどもやってきた。これまでに掛かった費用、そして集積ができた面積を教えてください。
#158
○政府参考人(高橋博君) 農地の流動化施策でございますけれども、これにつきましては委員御提出のような、担い手に集積をした際に奨励金を交付するいわゆる流動化奨励金事業というものが一つございます。また貸し借り等、これは売買も含みますけれども、これを仲介する機関が一度農地の権利を取得いたしまして担い手に転貸あるいは売却をいたします農地保有合理化事業というのもございます。さらに、基盤整備と一体的に担い手への農地集積を進めます経営体育成基盤整備事業、圃場整備の際の換地の際に担い手に集積をするというような、そのような仕組みもございます。
 このような様々な仕組みを通じまして、私ども今集計しておりますのは、平成十五年度から十九年度までの直近の五年間で年平均約二万九千ヘクタールの農地が担い手に集積しているところでございます。
 なお、この間の事業費でございますけれども、事業費ベース、圃場整備事業の場合にはハードの部分とソフトの部分の区分けがちょっと難しゅうございますので、ソフト経費であります流動化奨励金事業、農地保有合理化事業について見ますと、事業費ベースで大体年間二百八十九億円となっているところでございます。
 このような結果、これまでに担い手に集積されております農地は、平成十四年度末の百四十八万ヘクタール、大体集積率三一%でございます。これが十九年度末には二百十万ヘクタール、集積率四五%に増加しているわけでございますけれども、量的に見ましても今私どもが担い手への集積目標としております三百十五万から三百六十万ヘクタールに対しまして大きな隔たりがございますし、最大の問題といたしましては、量的には確かに担い手に集積しているわけでございますけれども、委員御承知のとおり、その所在が各地にばらばらに分散をしていると。一か所で農作業を効率的に行えないという最大の課題が残っているというふうに思っております。
 今回の法改正、あるいは補正予算等も含めまして、さらには税制改正も今回お願いしたところでございますけれども、このようなものを今回総合的に行うことによりましてこれまでの課題を解決してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#159
○郡司彰君 累計、これまででこの施策を始めてからお幾らをお使いになったんですか。それから、面的集積が終わっていると言うけれども、初めから多いところもあるんですよ。この事業によってどれほどの面積が集積をされたんですか。
#160
○政府参考人(高橋博君) 先ほど申し上げましたけれども、平成十五年から十九年度に、私ども今集計しておる数字でございますけれども、合計で十四万三千百十六ヘクタール、こういったものが集積しておるところでございます。
 なお、事業費につきましては、先ほど申し上げました、ちょっと公共事業の圃場整備事業等については、ソフト分とそれから物理的な部分、ハード部分との区分ができませんので、ソフト経費について見てまいりますと千四百四十億円ということでございます。
#161
○郡司彰君 今回は五年間で三千億円を使って五十万ヘクタール、これまで合わせた金額の倍ぐらいになるんですね。中身はこれまでと同じような中身でやろうとしている。これ本当に実現可能だという根拠は、大臣、何なんでしょうか。
#162
○国務大臣(石破茂君) それはやはり貸し手の側にインセンティブを与える、そこの意味が大きいと私は思っております。これは委員の御地元もそうかもしれません、私どももそうですが、非常に高齢化してきたということがございます。そして後を継いでくれる者がいない。せがれは東京に行って、大阪に行って帰ってこない、自身は高齢化をされたと。じゃ、そこに何かインセンティブを与えることによってこれを加速化したいと思っております。
 今までも余り効果がなかったじゃないか、今度はどうなのだということでございますが、三千億という大きなお金を積みました。そして、早く貸していただければいただくほど助成というものは大きくなるような仕組みをいたしております。貸し手の側のインセンティブというものに今回相当の配意をいたしておりまして、そのことによって集積を進めなければいけない。ただ、先ほど水産のお話でもございましたが、この仕組みというものがよくよく分かっていただけないとやろうかということになりませんので、この周知徹底方、これはよく努力をしていかねばならないということで、今そういうような作業も併せて行っておるところでございます。
 したがいまして、補正予算の成立を見ますれば、これがすぐ執行できるようにしてまいりたいと思っております。
#163
○郡司彰君 現場の方でこれまでこの種の話がうまくいかなかったのは、この問題だけじゃないからうまくいかないんですよね。この前委員会でもやりましたけど、圃場の問題の賦課金もあります。そのほかに水利の土地改良の負担金、それから維持管理費、つまりこの政策の中には、マンションの部屋をほかの人に貸しますよと、しかしその貸した人が維持管理費は払うような形にまだ残っているんですよ。
   〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕
 農地の改革の中で、これまで私的所有だけれども公共の財だというような考え方を出した。そして、これからは、そのためにだれがどのように負担するか議論をしてからやらなくちゃいけない。農業者ももちろん努力が必要だ。その努力の方が先にやられていかないとうまくいかないんですよ。この水利の問題、維持管理の問題、一反当たり一万とか一万五千円でありますけれども、一町歩貸すとなるとこれは大変な金額になる。借りる方がそれを負担するんですかということになれば、これは借りる人がいないんですよ。だからこれまでも進まなかったことの一つの大きな原因。これ現場はみんな知っているんですよ。
 なぜこういうところに手が入らないんですか、これだけの金額使って。
#164
○政府参考人(高橋博君) 農地所有者の土地改良投資に対します負担金あるいは水利費等、維持管理費等の問題でございます。
 これにつきましては、今回、先ほど御説明させていただきました集積に対します施策とは別途、土地改良負担金につきまして、土地改良事業等の農家負担分を軽減するために、農地の利用集積等を要件といたしまして三年間無利子となるような利子相当額、これの助成を行うところとしているところでございます。また、土地改良施設の維持管理費用に関しましても、今回の補正予算におきまして、簡易な水路の補修などを行う農地有効利用支援整備事業というようなことも併せて措置をさせていただいておるところでございます。
 いずれにいたしましても、利用集積の事業でございますけれども、小規模な農家あるいは高齢の農家等農地の所有者の方々が担い手に土地を貸す際に、これを、担い手の方といたしましても、ばらばらではなくまとまった形で借りることが農業生産の効率化につながるという、こういった面に重点を置きまして、これに積極的に取組を措置をしたところでございます。
#165
○郡司彰君 中間の組織があって、借りる人は担い手認定農家というような形を個人の場合には想定しているわけですね。
 大臣がいつも議論しようとしている生産調整、減反の問題をどうするかということを先にしないと進まないんじゃないんですか。
#166
○国務大臣(石破茂君) それを先にしなければ進まないというものではございません。その議論はその議論としてやっていかねばならぬ。
 ただ、今政府参考人から答弁申し上げましたように、負担の軽減ということは今回随分と図らせていただきました。それはもうすべてがそろってから議論をするのが一番よろしいわけでございますが、生産調整の在り方も含めました農政改革というもの、今議論を相当加速をさせておりますけれども、できればそれが一番、委員がおっしゃるようなスタイルが一番いいに決まっているのです。
 ただ、これは時間的に、もう少し国民の皆様方の御意見も聞き、あるいは衆参農林水産委員会で、御党から法案が出ていることでもございます。やっぱり国権の最高機関の場で有意義な議論が交わされ、より良い農業政策というものが成就をする、そのことのために必要な時間は設けるべきだろうと思っております。
#167
○郡司彰君 ちょっと議論を重ねたいんですが、ちょっと時間の関係で別な形に入らせていただきます。
 水田フル活用、これ、これまで転作でやってきたものと違う形でお米を作ろうじゃないか、ただし飼料用米それから米粉用米を作ってというような形になっております。その中で、米粉用米については、これまで五万五千円だったものが今回の補正で二万五千円上乗せをする、八万円になる。これは、先ほど来からの大臣の答弁は、農業は単年度では駄目なんだということをずうっと言ってきた。この二万五千円はなぜ単年度なんですか。
#168
○国務大臣(石破茂君) これは、単年度ということによって、どれぐらい作ろうか、どれぐらいやってみようかという意欲、そしてまた農家の経営判断、それに資するものだと思っております。
#169
○郡司彰君 それだと、これまでの話をまじめに聞いてきたのは何だったのかというような議論になってしまいますね。
 では言いますけれども、この一年の効果、プラスとマイナス、どちらの方が大きいですか。
#170
○国務大臣(石破茂君) それぞれの経営判断をどうするかということと、基金というものが農作物の特性に従って、あるいは気象条件等々に従って、それはそれぞれの事業の進捗が変動するものですから、基金というものが複数年度に対処できるようにしているということと先ほど申し上げました経営判断というものは何ら矛盾するものだと私は思っておりません。
 それで、今委員が御指摘のプラスマイナス、ちょっと意味がよく、理解が悪くて恐縮でございますが、プラスとマイナスを考えましたときに、そのことを行うことが自給率の向上、すなわち、何でもいいから米粉を作ってちょうだいとかえさを作ってちょうだいという話ではなくて、今まで小麦を使っていたものを米粉に代替をする、あるいは配合飼料を外国からたくさん輸入していたものを米に替えるということで、品質の向上あるいは消費者の嗜好から併せましてプラスの方が大きいと考えております。
#171
○郡司彰君 私が言っているプラスマイナスは、現場の方々の話を聞くと、一年目はこれいいだろうと、物を売ったのを含めて十万ぐらいになるかもしれない、来年からは、作るけれども、昔の言い方で言うとこれやみ米に相当流れますよという判断をみんなしているんですよ、一年ぽっきりでやったらば。そのことについてはどうですか。
#172
○国務大臣(石破茂君) それは基本的にお米でございまして、飼料米あるいは米粉米が恐ろしく味が違うとか、そういうようなものではございません。したがいまして、委員がおっしゃいますようなやみ米、そういうようなものが出るということは、この制度を設計しましたときからそれは当然予測もし、さればこそ米三法の改正というものも行ったものでございます。
 それは、それぞれが契約をきちんとする、あるいはその際に確認を行う、あるいはだれがそれを行うのかということを国、県、共に話合いをしながら、改正食糧法におきまして都道府県も政令の定めにより権限措置ができると。これは立入検査の場合でございます。これは県、そしてまた国、よくよく連携を図りながら、そういうやみ米ということにならないように十分に配意をしていかなければならない。委員の御指摘は本当にそのとおりでございまして、私どもとして体制の万全を期したいと思います。
#173
○郡司彰君 これ大臣にちょっと通告をしておりません、事務方の方でもし分かったらお答えください。
 新潟で今年R10運動で県単事業を行っているということでありますけれども、内容について御存じありませんか。どうぞ。
#174
○政府参考人(本川一善君) 今詳細に資料は持っておりませんが、新潟で二か所ばかりのモデル地区を選んで、飼料米等を作った場合に、たしか四百万でありましたか、最低の所得といいますか、それを保障するような事業を二か所、少額ではありますけれども実施をしているというふうに承知しております。
#175
○郡司彰君 急で申し訳ございません。
 実は、新潟で米を小麦の代わりに一〇%使う、つまりR10運動というのをやっておりますね。この関係で、今年県単事業で何を決めたかというと、これは米粉米に限って市場価格よりも五%高い値段で買うということを決めたんですよ。私どもは、所得保障というものが土地利用型の農業には一定程度必要だ、価格政策からも必要だというような形で訴えてきました。新潟のこのR10運動で市場よりも逆に五%高く買うという県単事業、これについての御評価がもしありましたら。
#176
○国務大臣(石破茂君) これは、そういう制度が、新潟でですね、試みられたということも承知をしております。それがその後どのような展開をたどっているかということまで全部リアルタイムで承知をしておるわけではございません。
 ただ、主食用米よりも高い値段を設定をするということ自体、それが永続性を持つものなのだろうかということについて私はやや疑問に思わないわけではありません。それは、新潟県の御判断として、そういうものを作ってもらいたい、水田をフル活用したい、ましてや米どころ新潟でございますから、そういうような取組をされておられるものと承知をしております。ただ、それが点的に行われている、面ではなくてですね、そういうモデル事業というのか何というのか、そういうことで行われておるので、これが国の政策全体に何かの示唆を与えるものかどうかということはまた別の話だと思います。
 また、委員が先ほど注意深くおっしゃいましたように、土地利用型の場合の所得の在り方というものと土地利用型でない場合というもの、当然その費用対効果の曲線が全部違いますので、そこはよく議論をする必要があるだろうと思いますが、これは、新潟のお話が所得保障というものに主眼を置いたものだとは私は必ずしもストレートに認識はしておりません。
#177
○郡司彰君 知事の方の認識ではちょっと違うような認識で言っております。ただ、それが永続的な形になるかどうかは、これはちょっとやっぱり議論をしなければいけない点はありますけれども、そのような形と先ほどの二万五千円一年ぽっきり、どちらがいいんでしょうかということですよ。もう一回どうぞお答えください。
#178
○国務大臣(石破茂君) これはどちらの方が定着をするかということだと思っております。私どもとして、消費者の需要というものをどのようにして考えていくか。作ることは作ったけれども、それが全く売れない、市場に出ない、消費者が選ばないという形はよろしくないのだろうと思っております。
 ですから、この二万五千円というものも、ずっと未来永劫これでいくかといえば、それは主食用米とえさ米あるいは米粉用米の価格がどうなっていくかということと関連をするのだろうと思っております。
 議論を余り硬直的にやるべきではございませんで、どのようにして消費者の嗜好に合ったものを低コストで作っていくか。そこは農商工連携の在り方もございます。今、耕畜連携というものが本当に軌道に乗るような時点に来ております。あるいは東京都内のスーパーでも米粉を置いてくださる店が増えてまいりました。そのことによって、私は、米粉米あるいはえさ米を作るということによって所得が得られるという道が今後広がるように政策は組んでまいりたいと思っております。
   〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕
#179
○郡司彰君 基本は、産業としての自立ということもあります。やはり、所得の面をどう確保してやるかということに眼目を置いた形を取らなければ元気出ないんですよ。
 そこで、ちょっと質問を時間の関係でカットをいたしますけれども、経産大臣、六閣僚で農政の関係のお話もされているというふうに思いますが、就農者の支援ということを、私は、農水省が出しているのと違う角度で何かできないものだろうか。
 一つは、農業者、就農をしようとする人が思っていることの一つは、雇用保険ぐらい何とかならないのか、労災保険ぐらい何とかならないのかという意見が多いんですね。
 これ、原理原則でいうと答えは大体分かるんです。そうではなくて、新しい農業のビジョンを示すということで、経産大臣の方から何かお考えをお聞かせいただければと思います。
#180
○国務大臣(二階俊博君) 農業問題の専門家の郡司先生からの御意見でございますから、我々はこうした問題に対して真剣に受け止めて、また石破大臣とも御相談をし、対応してまいりたいと思っております。
 先生が前々から御主張されております農家の電気料金の引下げ等いつもおっしゃっておられますが、私どもはそういう面におきましても、ただ検討しているというふうな段階だけではなくて、既に全地域において実行していく段階だというふうに思っております。既に農林水産省ではそれに対して具体的な対策を取っていただいているようでありますが、まさに先ほどお話しのように、農商工連携でこれらも対応していきたいと思っております。
 今御提言の問題等については十分検討して、また御相談を申し上げたいと思います。
#181
○郡司彰君 総理、ちょっとお尋ねをしたいと思います。
 九日の日に千葉の方に野菜工場等にも行って、それから、総理になられてすぐに六閣僚の農政改革の本部長にもなられて、この農業問題に対して御関心が深いなという思いでありますけれども、総理の農業に対するお考えをお聞かせください、農業に対する思い。
#182
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 一番の、農業になりますと最大の問題は、米の対策が一番の問題になると存じます。今大体我々のおなかの中に入るのは約七百万トン、減反いたしまして作られているのは約八百万トン少々、まあ年によって違いますけど、大体一人当たりが食べるのが昔は二俵、今は一俵弱前後ぐらい。したがいまして、我々が縮小均衡をやらざるを得なかったのが米農家だったということになろうと存じます。
 しかし、現実問題、今どんなことになっているかというと、いわゆる日本食がえらく普及いたしまして、すしというものが回転ずし含めてあちらこちらに出て、あそこで食べられているお米はほぼ日本から輸入されております。そのお米を正式に輸入できるように、安倍内閣のときにいろいろ外務大臣しておりまして交渉をした経験がございますが、当時、上海で最終価格はキロ千六百円だったと記憶いたします。キロです、キロ千六百円。日本でスーパーなんかで十キロ五千円、四千円、物によって違いますけれども、それから比べますと五、六倍違うということになろうと思いますが、そういうものが輸入、輸出できるようになる。
 事実、いろいろな形で、この間千葉へ行かせていただきました部分で、新しい冷凍技術というものが出てきて、少なくとも、我々の少なくとも味覚では古米も古々米も新米もほとんど区別が付かないぐらいの冷凍技術が出てきたというのは、僕はすばらしいことだと思っております。
 したがって、農商工といいますが、農工の連携の部分に関しては、私は、将来こういった技術との提携というものができれば農業というのは十分成長産業になり得るものなんだと、私は基本的にそう思っております。
#183
○郡司彰君 総理、二階大臣からお答えをいただきましたけれども、野菜工場もやっぱり電気が掛かるんですね。電力が掛かるんでありますけれども、そのようなものをこれまでの補助金、あっちこっち小さいいろんな細かい複雑な仕組みじゃなくて、産業として育てる電力あるいは水道料金、それから先ほど言ったような雇用保険とかそういうものを一人一人の農業者であっても何とかできるような、例えば認定農家なんというのをやっているんですから、そういう人はそういうものに入れるとか、一定規模以上の事業に対してはそういうことをやろうとか、そういうことを御指示いただければと思いますが、どうでしょう。
#184
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは既に今、石破大臣、二階大臣のところで、いろいろ今植物工場の話をされましたけれども、あれは年間二十毛作、あれ現場の話は二十毛作できます。二十毛作できて、一つのあの小さな小さなところだけであの商店街のすべての野菜を賄えるんだという話をしておられましたので、へえと思って、正直、私にとりましてはちょっと量のけたが少し、私の考えているけたと大分違いましたものですから、正直私にとってはびっくりしたところです。
 有機EL、エレクトロルミネッセンス使っておられるんだと思いますが、いろんなものを光のところやら電気のところやら、水はこれは特殊なものではなくて水道水だと言われましたので、そういったようなものを考えますと、今言われたようなものをどういう具合にうまくやるか、考え方の問題だと思いますので、経産省、農水省のところでこの問題については検討させる値打ちがあろうと存じます。
#185
○郡司彰君 石破大臣、今のような話で、これまでと違う支援策、コスト削減策、農水省として補助金に頼らない今のような形をきちんと取り組んでいただけますか。
#186
○国務大臣(石破茂君) それは取り組んでいきます。
 それと同時に、結局だれにどんなニーズがあるのかということに合わせたお金の出し方でないとこれは駄目だと思っておりまして、私いつも申し上げているのですが、農林水産省にとって政策というのは商品であって、それが使ってもらえないならば、商品そのものが悪いかあるいは売り方が悪いかどちらかなのに決まっておるのでございます。今度の補正予算もそうでございますが、あなたはこんなことに困っておられませんかということをまずタイトルに掲げまして、それに対してこういうものを用意をいたしましたということがどなたでも分かっていただけるようにしなければ、このお金を使う意味がないのだろうと思っております。
 補助金の在り方もできるだけ簡素に使いやすくということで、はしの上げ下げまで農林水産省が申し上げるようなことは私は今後は控えるべきだろうと思っておりますし、補助金に代えたやり方というものもまた委員の御教示をいただきながら可能性は追求していきたいと思っております。
#187
○郡司彰君 再生をするためには三つの道があるというようなことを出されております。そのためには公明性、公平性や透明性や分かりやすさだと。補助金、今難しいというお話されましたけれども、今回の基金になっているものも含めてみんな複雑になっているんですよ。この前の地域交付金とこの水田活用の問題とどちらがどうなんだ、今度はまた書類が全部増えているんですよ。大臣、ちょっと今の話と実態が全然違うんですよ、この基金。私はちょっと、時間があればもう少し細かく一つ一つやろうと思ったけれども、大臣が言うようにこの基金なっていません。そのことだけはよく分かってください。
 それから、時間の関係でちょっと山の関係、お話をさせていただきたい。
 これもちょっと資料を付けておりますが、これ総理の方もグリーンニューディールその他でもって四千人増やそうとかいろんなことの取組をやっていただいております。これも、林野庁そのものも認めているようにミスマッチなんですよ。ほとんどその四千人を使おうと思っても使えるような形になってないんです。
 それはどういうようなことが原因だととらえていますか、石破大臣。ミスマッチというもの、何が原因で、申込みはいっぱいあるけれども実際に就業する人が少ないんですか。
#188
○政府参考人(内藤邦男君) 林業の雇用のことでございますので、私の方から答えさせていただきます。
 まず、ミスマッチ、よく我々聞きますのは、林業の作業はこんなに大変だったとは思わなかったというような作業の実態、それから就業、就労条件からくるそういったものの情報不足、それから給与形態、日給のものが多いとか、それから所得が低いとか、こういった不満が原因であると考えております。
#189
○郡司彰君 原因は、その資料にもありますけれども、せめて月給にしてもらいたいとかというような、そのレベルなんですよ。しかも、事故の関係を言いますと、全産業で起こる事故というのは二・三%なんです。ところが、林野の労働者というのは二九・五%が事故に遭っているんですよ。毎年三十人に一人が事故に遭うような現場なんですよ。そこでもって、今、緑の雇用というのは三年間、三年間で、離された人は職場に残らずに、残った人は事故に遭うというのが実態なんですよ。
 これで、今やっているような雇用の問題を改善するというような形にはならない。人を雇うというのには、そのための健全な事業体をつくらなければいけない。事業体をつくるためには、そのための山の作業道を造ったり、あるいは必要なことをきちんとやるということの施策にもっと金を掛けるべきなんです。
 総理にお聞きをします。
 総理は間伐の問題、斉藤大臣等含めて一生懸命やっておりますね。この間伐の問題を含めてこれから毎年五十五万ヘクタールやろうとしている。
 ところが、実際、去年は五万ヘクタール残っています。原因は単純ですよ。境界がはっきりしていないんです。境界がはっきり、だれの山だか分からないんですよ。それから、どんどんどんどん奥地に行くんですよ。三百三十万ヘクタールのうちの七〇%は境界をはっきりさせなければいけない。境界をはっきりさせるのに、一ヘクタールで四万五千円だと、二百三十万ヘクタール分掛かるんですよ、一千二百億掛かるんですよ。
 こういうところにまず投資をしてきちんとやってからでなければ、雇用なんということにならない。どうですか。
#190
○国務大臣(石破茂君) 境界がはっきりしていないと。それは確かにそのとおりでございます。その対策事業も今後進めていかなければいけません。
 私は、先生おっしゃいますように、特に林業の事故率が非常に高いのだということはよく認識をいたしております。そして、単なる肉体を酷使をして作業をするということ、それもとても大切なことでございます、そのスキルを身に付けるためにきちんとした研修もしなければなりませんが、今の境界の問題と、あとはやはり林業事業者がビジネスとして成り立つようにしていかねばならぬだろうと。そのためにはこの高コスト構造をどう下げていくかというお話でございます。林道網、作業道というものを地元のあるいは所有者の負担をどれだけ少なくしてやっていくかということを進捗させなければ、これは事業体として成り立つことは難しいだろうと思っております。
 また、衆議院の委員会でも御指摘をいただいたことでございますが、価格安定をどうするかということについても考えていかねばなりません。
 境界の問題、そして雇用、価格安定の問題、それからコストを下げる、そのことが林業の課題だと認識をいたしております。
#191
○郡司彰君 地域の中で林業のことに精通をした経営のことも見られるような、そうしたコーディネーターをやっぱりつくっていかなくちゃならない。私ども民主党は、フォレスター制度というものをつくっていこう、そのためには大学もつくってきちんと養成をしていこうというような考えを持っております。この法案を今提出をしておりますけれども、私どもの基本的な農林水産業の法案を今衆議院の方で提出をしております。きちんと議論をいただきたいと思いますが、どうでしょうか。
#192
○国務大臣(石破茂君) それは私どもとしてきちんと議論はさせていただくべきだと思っております。このことが一昨年の参議院選挙の大きな争点にもなったのでございますから、私どもとしてそのことをよく認識をしながら、なぜ我々の政策というものが御理解をいただけなかったかということも含めまして、議論はきちんとしていかねばならない。
 そしてまた、フォレスターのお話がございました。やはり林業者というものをきちんと育てていくということは大事だと思っております。それはまた、現場で林業に従事をされる方々、そういう方々のお話も聞きながら、私ども林野庁の中におきましても、実際に林業者の方々との勉強会というものをこれから回数を増やし、時間を長くし、もうこの時間でおしまいということではなくて、場合によってはもう四時間も五時間も掛けてやるように、今、林野庁長官の下でそういうふうな事業をやっているところでございます。
#193
○郡司彰君 総理にお尋ねをしたいと思いますが、総理は花粉症でしょうか。花粉症ですか。
#194
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 違います。
#195
○郡司彰君 三百万本、花粉症をなくすための杉を伐採をするという今度予算が出ております。一年間で百万本ですね。百万本を伐採をするということは、植え替えをしますから、三千本で千本ぐらいに育つんですね。ということは、百万本ということは、三百万本、一年間、三年間で九百万本植えることになります。それはこの計画どおりにいくんでしょうか、石破大臣。
#196
○政府参考人(内藤邦男君) 杉を三百万本伐採した後に、私ども考えておりますのは、広葉樹を植えていく、あるいは花粉の量が一般のものに比べて一%以下という、少花粉杉と呼んでいますけれども、そういったものに転換していくということを考えてございます。
 その場合、どれぐらい必要かということでございますけれども、三年間でおおむね八百万本の苗木が私ども必要になると見込んでおります。
 この八百万本の苗木の調達方法でございますけれども、まず、少花粉杉につきましては平成十九年度に既に四十万本の苗木の供給が可能となっております。さらに、これを平成二十九年度には一千万本、年間供給していきたいと思っておりまして、これを目標に、例えば通常の採種園よりも短期間で種子生産が可能となりますミニチュア採種園の整備、あるいは通常より小さい挿し穂から苗木を短期間のうちに大量生産できる、そういった技術も普及、定着させていきたいと思っているわけでございます。これに加えまして、今般の二十一年度の補正予算案におきましては、少花粉杉の生産技術の指導、あるいはその苗木、種子の貯蔵施設、それから育苗用ビニールハウスの整備等の支援を新たに盛り込んだところでございます。
 こういった取組によりまして、少花粉杉等の苗木については今後三年間でおおむね三百万本、それから冒頭申し上げました広葉樹の苗木でございますが、これは今後三年間でおおむね九百万本の供給が可能と見込んでおりますので、合わせますれば八百万本の苗木の需要には十分こたえ得るものと考えております。
 以上でございます。
#197
○郡司彰君 資料の最後に少ない杉の花粉の木を入れておりました。これ、面白いんですよ。総理、花粉が出ない木をつくるんですね。そこから種を取るものですから、種がなかなか取れないんです。取るために十五年ぐらい掛かるんですよ、最初に。
 林野庁長官で結構ですけれども、今年は関東で何万本植えて、そのうち少花粉は幾らですか。それから、花粉がいっぱい出る今までの杉は幾ら植えていますか。
#198
○政府参考人(内藤邦男君) 少花粉杉の供給力は、平成十九年度までしか今集計ございませんけれども、約四十万本供給可能というふうになっております。
#199
○郡司彰君 今年、関東で植えたのは何本植えたんですか。
#200
○政府参考人(内藤邦男君) 済みません、今データを持ってございません。申し訳ございません。
#201
○郡司彰君 この少花粉というのは、要するに首都圏だけで今やっている事業なんですよ。関東で言うと、今年は六十二万本植えるんです。そのうち、三十二万本ぐらいはこれまでの杉を植えるんですよ。種が足らないんですよ。そんなに簡単にできないんです。しかも三年掛かるんですよ、植えてから。その三年たつ前の種を取る木は十五年掛かるんです。
 これは茨城県の方でつくった技術なんでありますけれども、こんなに簡単にぽんと思い付きのようにつくったわけではないんだと言っていますけれども、できないというような形をいかにもできるように、このような計画、それから広葉樹もそんなにできませんよ、だれも作っていないんですよ、苗木、というようなことでございます。それから、ちょっとしっかり林野の問題は人と金を掛けてきちんとやってくれというようなことを申し上げておきます。
 それから、時間の関係で、クローン牛のことについて野田大臣の方にお尋ねをしたいと思いますが、一年前にアメリカの方でクローン牛のリスク評価がなされました。日本でもつい最近リスク評価が出されて、その後、パブリックコメントを四月十日までやったと思っていますが、評価の案、それからパブリックコメントの集まった内容についてお話しください。
#202
○国務大臣(野田聖子君) 体細胞クローン技術を用いて産出された牛及び豚並びにそれらの後代に由来する食品の安全性については、昨年の四月に厚生労働省から諮問を受け、食品安全委員会で審議が行われてきたところでございます。
 その結果、現時点における科学的知見に基づき、従来の牛や豚に由来する食品と比較して同等の安全性を有するとする評価結果案が取りまとめられ、国民からの御意見、情報の募集が行われたところでございます。
 意見募集の結果、百七十二件の意見等が寄せられ、その内容は、安全性に関する技術的な内容や、倫理、表示に関する内容と幅広いものであったと承っております。今後、寄せられた意見等については、更に審議を重ねて、最終的に評価結果が取りまとめられるということでございます。
#203
○郡司彰君 ほかの国のリスク評価についてお答えをください。
#204
○国務大臣(野田聖子君) 他国における体細胞クローン技術を用いて産出された家畜由来の食品の安全性評価については、米国において、平成二十年一月に、米国食品医薬品庁、FDAが、牛、豚、ヤギの体細胞クローン動物由来の食品及び体細胞クローンの後代由来の食品は、従来の方法で繁殖された家畜に由来する食品と同様に安全であるとするリスク評価結果を公表しています。
 また、欧州においては、平成二十年七月に、欧州食品安全機関、EFSAが、牛、豚の健康なクローン及びそれらの後代に由来する食品と従来の交配による健康な牛、豚に由来する食品との間に食品安全の観点から差異が存在することは示唆されないとする意見書を公表しております。
#205
○郡司彰君 クローン牛についてはアメリカは、簡単に言うと、安全だということだけれども流通に関しては自主的に今のところは行わないようにしていると、こういうことになっているわけですね。問題は、クローン牛から精子を取っております。その後子供が生まれるわけですね。このクローン牛からの子孫牛についてはどのようになっていますか。クローン牛の子供の流通です。
#206
○国務大臣(野田聖子君) 同様の答えになってしまいますけど、後代ということになりますので、後代に由来するものに関しましても同等の安全性を有するということです。
#207
○郡司彰君 安全性を有するということですが、アメリカの場合には自主的に流通は止めているということがクローン牛なんですよ。その後の後代の牛についての流通についてはどうなっていますか、アメリカは。
#208
○国務大臣(野田聖子君) アメリカですが、公表情報によりますと、体細胞クローン家畜に由来する食品が米国内で流通されたり輸出された事例があるとは承知しないとしていますが、USDAが要請している自主的な流通規制の対象には後代由来の畜産物は含まれていないとの情報を得ております。
#209
○郡司彰君 ワシントン・ポストの報道等も大臣御覧になったと思いますけれども、実は業者の間ではもう取引をされていて流通をしているというような記事がたくさん出ているんですよ。それに対してアメリカの当局は、その後代のものは私たちの関知するところ以外のものだというような見解を取っているということですよ。そういうふうになっているんじゃないんですか。
#210
○国務大臣(野田聖子君) 現時点では、米国、欧州を含めた各国において体細胞クローン技術を用いた家畜やその後代に由来する食品が実際に流通しているという情報は得られておらず、それらが我が国に輸入されている情報もございません。
#211
○郡司彰君 それが本当にどうなのか、アメリカは追跡をしておりません。日本の場合にはそれをもちろんやっていないんでしょう。しかし、そのことを否定できるというような根拠がございますか。
#212
○国務大臣(舛添要一君) 食品の安全について監視しておりますので私の方から申し上げますと、FDAからの情報ですと、FDAにおきましても体細胞クローン家畜の流通は数年先、後代については更にその数年先まで流通しないであろうと、そういう見解をいただいております。
 ただ、現実に、今委員がおっしゃったように、本当にじゃ子の代、孫の代のクローン牛が流通しているのかどうなのかということは、米国内において我々が調査する能力もありませんので、FDAの見解の御紹介をするにとどめておきたいと思います。また、我が国において既にそういうクローン牛が流通している、子や孫の代がという情報も今のところは得られておりません。
#213
○郡司彰君 そういうような答えに多分なるんですが、アメリカの中では流通をしているということが半ば公然化しているというふうに私は思っております。その場合に手だてがないんですよ。トレーサビリティーを作ったときに、日本の国内だけでアメリカのものをしなかったからこんなことになってしまったんですよ。そのツケを今我々は負おうとしているんですね。
 官房長官にお聞きをしたいと思います。
 リスク評価の関係は、それは動物が生体として安全かどうかだけの問題をやるんですよ。それ以外のことはやらないんです。つまり、それ以外に何があるかというと、倫理観あるいは道徳的にこの問題をどう扱うということが出てくるんです。これは国内ではどこが担当することになりますか。
#214
○国務大臣(河村建夫君) 今御指摘の点でございますが、クローン牛の倫理、道徳について特に定められておるところはございません。ただ、平成九年八月に、当時科学技術会議と言っておりましたが、ここから答申がございまして、内閣総理大臣が決定をいたしましたライフサイエンスに関する研究開発基本計画というのがございます。ここでは、クローン技術を用いた畜産動物等の動物クローン個体の作製については、畜産、科学研究等において大きな意義を有するので、これは人間の倫理の問題等に直接触れるものではないから適宜推進すべきではあるが、その際でも、この哺乳類でありますクローン個体、これの作製については情報の公開を進めつつやるべきであると、こういう指摘がございます。一義的にはクローン牛は農林水産省が直接関与しておりまして、これまで適宜プレスリリースやインターネット等でこれを公開をしてやっておるわけでございます。
 さらに、試験研究の推進に当たりましては、動物の愛護及び管理に関する法律がございます、これは環境省から出ておりますが。科学的な観点、それから動物愛護の両面、この両面をやっぱり両立させながら動物実験の適正な実施を図っていると、このように承知をいたしておるところでございます。
 いずれにいたしましても、御指摘のような倫理、道徳ということになりますと、広く国民の考え方、これも受けながら十分配慮して進める課題であると、このように認識しております。
#215
○郡司彰君 またこの問題はどこかでやらなければいけません。私はもう既に入ってきている可能性を否定できないだろうと思っています。今の官房長官に関する問題もあります。問題は、私どもの国がトレーサビリティーをアメリカに遠慮をして国内だけにとどめてきたことが食の安全、皆さん方の不安をきちんと遮断をすることになっていないというようなことを申し上げまして、私の午前中の質問を終わらせていただきます。
#216
○委員長(溝手顕正君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十五分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#217
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二十一年度補正予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 関連質疑を許します。自見庄三郎君。
#218
○自見庄三郎君 民主党・新緑風会・国民新・日本、統一会派でございますが、国民新党の副代表をさせていただいております参議院議員の自見庄三郎でございます。
 今日は、統一会派を組んでいただいております民主党、また日本の方々の御配慮をいただきまして、予算委員会の時間をいただきまして心からお礼を申し上げる次第でございます。
 我が党は、三年半前、理念なき郵政民営化に反対をして自民党を除名された綿貫民輔元衆議院議長、あるいは亀井静香元自民党の政調会長あるいは亀井久興政調会長代理、このお二人は二回ほど日本国の予算をお作りになった与党の責任者でございますが、そういった方々ですね、本当に十二人の統一会派でございますが、参議院で五人、衆議院で七人の統一会派。鈴木宗男さんの大地、それから野呂田芳成先生が入っておられますが、十二人といえども七人が大臣経験者、そして四十年以上の経験、あるいは三十年、二十五年と。私もう二十四年国会議員をさせていただいておりますが、そういった中、また亀井亜紀子さんとか森田さんとか若い人も参議院にいますけれども、そういった中で、何かおかしい今の日本と、この本当に間違った日本国の羅針盤をきちっと、民主党の力を借りながら、民主党と一年半、総理、統一会派組ませていただきまして、参議院の議員総会出していただきましたよ。まあ、若者の季節ですね。いや、本当に活力がありますよ。
 そういった意味で、私はもう衆議院も参議院も、野党も与党も、小選挙区も中選挙区も大選挙区も全部経験したわずかな国会議員でございまして、中曽根外務大臣もおられますけれども、十九年前は一緒に、中曽根外務大臣は通産から行かれた郵政政務次官、私は衆議院から行った……
#219
○国務大臣(中曽根弘文君) 通産。
#220
○自見庄三郎君 失礼、通産政務次官ですね、通産大臣が中尾栄一先生でございましたが。
 さて、そんなことで、私は本当に虚心坦懐にこの日本国のこと、国民生活のことを本当に憂えますので、そういった視点に立って質問をさせていただきたいと思います。
 まず一点。それから、舛添大臣、私は本職は医者なんですよ。
#221
○国務大臣(舛添要一君) 知っています。
#222
○自見庄三郎君 ありがとうございます。
 三十八年医者をしておりまして、九州大学とアメリカの大学で、内科学、公衆衛生学、疫学、集団遺伝学の勉強をしてきましたので、まず最初に鳥インフルエンザのことに、大変大きな今問題でございますから質問をさせていただきます。(発言する者あり)済みません。新インフルエンザですね。
 もう御存じのように、新型インフルエンザでございますが、いいですか、余り時間がないようですが、新型インフルエンザ、御存じのように、これは鳥インフルエンザが多分今は鳥から人しかうつりませんから。しかし、人から人にうつり出すと、これ致死率六四%という極めて極めて重篤な、人類が経験していないような恐ろしいウイルスなんですね。これがもし突然変異を起こして、人から人に突然変異を起こせば、これはもうあのスペイン風邪どころじゃないんだろうということで、世界が大変緊張しておるわけでございますけどね。日本もそれを受けて、御存じのように、平成二十年ですか、鳥インフルエンザということを従来の感染症予防法の中に新たな項目を付けて作ったわけですね。この法律は、大変そういった、致死率六四%という大変厳しい、恐ろしいウイルスですから、こういう法律作って当然だと思いますよ。
 しかしながら、私は、新たにメキシコで発生したとき、当時、致死率なんかは、新たなウイルスですから、新しく突然変異種になったら分かりません、人間を経なければ、ナチュラルヒストリー、病気の病態は分かりませんからね。最初私は、国家としてWHOのあのありました勧告を待ってきちっとやった、水際対策をやったということは間違いないと思いますから。しかし、今となったらアメリカのCDCも五千人以上の患者さんのデータを持っておるんですね。
 それから、日本あるいは等々なりますと、これ大体今致死率どれくらいかといいますと、新型インフルエンザ、アメリカは大体千人に一人、致死率が〇・一ですよ、アメリカのCDCの最新のデータによりますと。五千四百六十九人のうち六人、お気の毒ですけどお亡くなりになられたということでございます。WHOは、これ最初のころ〇・四ということを致死率を言いました。もう詳しいことは言いませんけど、これメキシコの死亡者が非常に多いですからね、これを押し上げたという結果もあるのじゃないかと思いますが、日本の普通のインフルエンザ、これはもう本当に、日本インフルエンザ学会の会長だとかウイルス学の権威なんか私みんな、まあ医者をしていましたけど、最新のデータときちっと情報と知識を確かめねばならない、今日は国民の代表として質問させていただけるわけですから。そうしたら、大体季節型インフルエンザは〇・一四から〇・〇一だろうと、こういうふうに言われていたんですよ。
 そうしたら、今日、東京あるいは関東でも発症した。今日、新聞見ましたら、週刊誌を朝見たらこういう記事が載っていますよ。「新型インフルエンザ 「戒厳令」で日本は死ぬ」と。昨日、一生懸命質問するとき見たら、麻生太郎総理、太郎総理がテレビに出ておられましたよ。もう選挙が近いから、自民党の総裁としてのあいさつかなと思ったら、いや違うんですね。鳥インフルエンザで政府広報で出ておられた。
 だから、そういった中で、私は、是非この鳥インフルエンザ……(発言する者あり)ああ、ごめんなさい、新インフルエンザは従来の、新型インフルエンザは季節型インフルエンザと変わりませんから、やはりこれは法律の指定を、これは厚生大臣が発表すればそれが入るという話ですけれども、普通のインフルエンザ、いわゆるもう第五類の感染症ですよ。そのことにきちっと、そういう新しい学問的知見が分かったわけですから、そうすべきだと。そうでないと、聞いたらもう医療界の人たちや地方自治体の人もてくてくですよ。もう防疫関係の方ね。
 ですから、まあ幸いに今度は非常に季節性インフルエンザと毒性は変わらないということが分かったわけですから、やはりここはきちっと政治家として判断すべきじゃないかと、私はそう強く強く医師としても政治家としても、もう十一年前に大臣させていただいたんですから、大臣がいかに国家にとって大事だということはよく分かっていますから、是非そのことを強く舛添大臣にお願いしますよ。
#223
○国務大臣(舛添要一君) まず、法律的な仕組みを国民の皆様に向かってもお知らせ申し上げますと、感染症法によりますと、新たに人から人に伝染する能力を有することになったウイルスを病原体とするインフルエンザであって、これまさに関西見たらそのとおりですね、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していない、そうですね、これもそうですね、ことから、当該感染症の全国的かつ急速な蔓延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものを新型インフルエンザと定義し、WHOがフェーズ4にした、なったときに大臣が指定する、これは指定いたしました。
 そして、じゃどうすれば解除できるかというと、これは国民の大部分が当該感染症に対する免疫を獲得したこと等により新型インフルエンザ等感染症と認められなくなったときに通常のインフルエンザとして扱われるということになっているんで、今の感染症の法律の仕組みであれば、今、自見さんがおっしゃったことは法律改正を伴うようなことになると思います。それが一つ。
 それからもう一つは、先生がお医者さんであることはよく知っていますし、同じ里ですから、あなたがもう若々しいときにおれは国会目指すんだと私に言ったのもよく覚えておりますが、ただ、そのときに新型インフルエンザは、これは、私医者ではありませんが、日々専門家より情報を提供してもらっていますが、まず、非常に季節性に似ています。昨日、四十三例神戸の例を発表しましたけれども、入院が必要なのは一例だけです。一人も亡くなっていません。そういうことから、季節性に似ているということは申し上げられる。それから、タミフル、リレンザが効く、これも非常にいいことです。
 ただし、油断大敵なのは、妊婦であるとか、糖尿病であるとか、ぜんそくであるとか、様々な慢性感染症を持っておられる方にかかった場合に、重篤化し死に至るおそれがあるということですから、この点はやはり忘れてはならないわけでありますんで、何で新型かというと、だれも経験していないわけですから。
 そして、あるとき変異をして、秋に第二波が来るというようなことも予想しないといけないんで、そういうことも念頭に置いておいて、しかし、国民の利便性、経済活動、国民の自由、こういうこともよく配慮して、バランスの取った形でこの運用という形でやっていきたいと思いますんで、具体的にはあしたまでにそういう方向を目指したいと思っていますんで、自見先生の御懸念のことはきちんと対応したいと思っております。
#224
○自見庄三郎君 舛添大臣、そう言うだろうと思っていたんですよ、私。これは法律家に言わせたら、あなたは法律家の専門やけれどもね、必ずそう言うんですよ、一遍決めたことを変えたくないから、役人というのは。
 しかし、いいですか、今大臣が言ったときに、いいですか、最後を読んでいない。国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるときはなんですから、ここが変わったんですよ。もう最初、突然変異起きたときは強毒性かもしれないけれども、そんなに強毒性でないということはもうCDCのデータで証明されたんだから。だから、私が本当に忠告しますよ。しないと、後から総理あるいは与謝野大臣に、経済損失二兆円。それから、あるいはこれ、アメリカのCDCですよ、教育プログラム及び大学及び学校、感染事例は確認されても休校措置は奨励しない。その代わり感染者を、症状を呈している者は登校しないようにすると。これ、世界で一番権威あるアメリカの感染症のセンターがこういう警告を国内に出しているんですよ。
 ですから、アメリカから帰ってきた人は、日本がもうみんなマスクしてびっくりしたと。それは確かに日本はマスク文化というのはありますよ。やっぱりそういった意味で、私は、マスクしておられる方がおられるけれども、そういった意味で、やっぱりそこはきちっと法律の読み直しができないはずはない。そして、あそこにもう、詳しいこと言うと、検討したんですよ。等という言葉があるからできるんですよ。だから、私は法律の読替えをきちっとして、これは普通の風邪と違わないんだと。
 それから、それは普通の風邪でも、今、小渕大臣妊娠しておられますけれども、それは妊娠だとか、それは重篤な基礎疾患を持っている人は、それは普通のインフルエンザでもそれは、全部それは常識なんです、お医者さんの。何も新型インフルエンザだけの特徴でない。それはもう常識ですから、是非その常識に合わせていただきたい。
 それから、余り政府が、やっぱり舛添さんも最初はいいけれども、力み過ぎますよ、大臣というものは。もう国民に、やっぱり戒厳令で日本は死ぬなんて週刊誌に書かれていたら、これは日本国政府の恥ですから。そのことを、医者の視点と政治家の視点を私はぴしっと持っていますから、そういうことを、是非言うことを聞いてくださいよ。
#225
○国務大臣(舛添要一君) お医者さんにもたくさんありまして、CDCだけがすべて正しいわけじゃありません。私の下にも今、現役で第一線で、例えば神戸大学で今患者を診ている、そういう方に来てもらってやっています。自見先生がすばらしいお医者さんであることは重々承知した上で、まだそういうたくさんの人の意見を聞いて、それから民主党の中にもお医者さん何人もおられます。我が党の中にもおられます。そういうことを聞いて、ただ、それはいろんな雑誌やタブロイド判を引用されるのは結構だけれども、死んだらどうするんですか、手を抜いて。二兆円経済損失だどうだと。だから、ちゃんと政府の諮問委員会を専門家で形成して、尾身さんという委員長が、学級閉鎖を広く掛けることは意味がありますよと。高校生は集団ですよ。何で高校生なんですか。まだ未知のものがたくさんあります。
 ですから、はい、毒性少なくてもう問題ないです、普通の風邪と同じだと。それは自見さんの意見として私は拝聴しますけれども、まだまだ油断大敵ですよという様々な意見がありますし、神戸で、だからひょっとしたらアメリカやメキシコ人と日本人と違う症状が出ているかもしれない。だから、今四十三例調べて、毎日調べています。その知見をくみ上げていって、今申し上げたように、四十三例のうち一例だけですよ、入院が必要なのは。ですから、非常に軽度ですよということは言いながら、しかしやっぱり油断しちゃいけないです。
 私は、新型ということは、そう簡単に自見さん一つの御託宣で、これは普通の風邪だということは、それは信じないわけじゃありませんよ。だけれども、多くの意見を聞いて、謙虚に専門家の意見に耳を傾け、やっぱり危機管理というのは少し余分にやるぐらいでいいんですよ。逆だったらどうしますか。私は、二兆円には代えられません、国民の命を守るためにしっかりやりたいと思います。
#226
○自見庄三郎君 私は人の命が一番大事だと思っているから、要するに社会防衛のためにはある程度、はっきり言えば公衆衛生学的には悪い作用、社会の麻痺機能というのは出てくるんですよ、社会全体を防衛するときにね。それから、同時に病気を予防するという利点もあるんですよ。それをきちっとバランス掛けて、医学的事実と社会的事実、必要以上に恐ろしい病気だといってもうどんどんどんどん、今日は何か東京の学校は休校しないというようなことをテレビで言っていましたけれどもね。そういうふうにきちっと、それもやっぱり厚生大臣の認識、それはもう法律で変えられることができるんですから、そんなことしたらみんな国民感じますよ。
 それは普通のインフルエンザでも大変厳しい病気ですよ、大体百万人以上かかりますしね。それから、もうインフルエンザによる脳症だって年間五百人ぐらい、お気の毒ですけれども、お子さんはかかりますし、大体二百五十人以上亡くなられますよ。それは私はそういう臨床の現場よく知っていますし、そういう専門家にいっぱい話聞きますよ。ですが、私は、舛添大臣も悩んでおられるだろうなと、病気のこと分からないから。病気は本当に難しいんですよ、もうどんな病気はどれくらい死ぬかってね。もう十五年、二十年しないとそれは分からないんですよ。
 ですから、もう一回、それはもう謙虚に、私は余り強く言いませんけれどもね、是非そのことを心に強く留めてやっていただきたい。両方よく分かっていますです。
#227
○国務大臣(舛添要一君) 法律の改正が必要であれば、国権の最高機関であるこの国会でやればいいと思います。
 それから、もう一つは、まさに今おっしゃったようにバランスの取れた、生命を守るという第一原則と、しかし国民の自由を守るという経済活動のこのバランスを取りながらやっているということで、あしたには今申し上げたようにそのバランスを取った形の答えを出したいと思います。
 そして、これは日々刻々新たな知見が出てきますから、ハンドル握っていて、もう真っすぐ走れ、安全だから真っすぐ走れと、こういうドライバーに私はなりたくない。いつカーブが来るかもしれぬ、上から岩が落ちてくる。やっぱり上手にハンドルを毎日切りながら、国民の命を守り、この日本経済を守っていく。どうか御信頼いただきたいと思います。
#228
○自見庄三郎君 それでは、ちょっと、かんぽの宿、かんぽの宿という声が出ますからね、国民新党の一丁目一番地でございますかんぽの宿のことを質問をさせていただきます。
 これね、毎日新聞の川柳ですよ。ちょっと読んでみます、総理。二月十五日、国民の声ですよ。かんぽの宿一万円かおれも買うというんですよ。民営化やっぱりあったねぼろもうけ。民営化正体見たりかんぽの宿。これね、かなり私は国民の目線だと思いますよ。普通のごく一般の川柳ね。
 私は、この問題というのは、我々はもう簡単に、やっぱり国民の大きな関心を呼んだんだし、自由民主党、公明党が三分の二取った驚愕の郵政民営化、構造改革の一丁目一番地だといって、小泉総理がまなじりを決して三分の二取って、その政権基盤の上に今、安倍内閣、福田内閣、麻生内閣になっておるわけでしょう。
 ですから、このことを揺るがせにして、なおかつ、一番大事なのは、去年の九月十五日にリーマン・ブラザーズというアメリカの投資銀行ね、いわゆる影の銀行、経済のグローバル化、サッチャー、レーガンの時代に始まりましたよ。中心が金融のグローバル化でしょう。一番中心がやっぱりウォール街の投資銀行だったんですよ。規制緩和も何してもいいと。特に、ブッシュの時代にそれはもうほとんど極限まで行きましたけれどもね。それがもうどおんとはじけて、今は金融バブルだと、世界にこれほど大きな被害を及ぼした。言うなれば、一九二九年のまた再来なんですよ。
 人間というのはやはり欲のまた裂きということがあるんですよ、特に民間だけに任しておくと。だから、やっぱり官と民とうまくバランスを取って、官というのは、公というのは基本的に中立性、公共性があるんですから、そのことをいかないと私はいけないと、こう思うんですけれどもね。
 今日は西川さん来ておられますんで、この東谷暁さんという方が、有名な文芸春秋四月号だから、「竹中平蔵、西川善文、宮内義彦三氏の「お仲間」資本主義 かんぽの宿疑惑」、東谷暁さんが書いていますよ。この中で、私もこれを読んでいろいろ教えていただいたんですが、今日、西川社長おいでておられますので、まず一点聞きたい。
 西川社長さん、公正取引委員会から住友銀行頭取のときに排除命令を受けて、その責任を取らされて役員の報酬を返還されたんですか。一点。
#229
○参考人(西川善文君) お答え申し上げます。
 排除命令を受けまして、私は銀行退職後でございましたが、給与の返上という形で責任を取りました。
 以上でございます。
#230
○自見庄三郎君 私もいろいろ経済人とお付き合いがありますけれども、公正取引法違反というのは最も経済犯としてみんな恥じ入るべきことだということに私は思っていますよ。あれだと天皇陛下の勲章たしかもらえませんからね。だから、それはそれでいいんですが、事実ですからね。
 それで、もう一点。
 是非、鳩山総務大臣、このかんぽの宿の問題で、私が鳩山総務大臣が示された本当に正義といいますか極めて常識的な判断、それに対して私は大変高い敬意を表していますよ。党内的にはいろいろ、小泉さん、竹中さんのグループもまだいますから、八十三人も小泉チルドレンがいるのかな、非常に厳しい立場でありながら、やはりきちっと正しいことは正しいんだということを言っていく大臣に私は久しぶりに会ったような気がするんですよ。
 このことにつきまして、かんぽの宿の問題について、総務大臣、どう思われますか。
#231
○国務大臣(鳩山邦夫君) 私は、郵政民営化に賛成をしましたし、民営化という形がすばらしい形で発展することを心から願っているわけでございます。ですが、改革には必ず光と影がある。大分影があるものでありますから、その点は改善できるように、とりわけ日本独特の郵政文化というのを守るという観点から、それは聖域なく、国営に戻すということはあり得ないんですけれども、それ以外は聖域なく見直しをしてより良い郵政民営化にしていかなければならないと、こう思っております。
 そうした中でかんぽの宿の問題があって、あるいは、そこから派生してまいりましたが、公社時代に千円で売り飛ばした土地が四千九百万円に転売、あるいは一万円で売ったかんぽの宿が半年後に六千万円で転売と。どこか特別に利益が飛んでいくというようなことがあったわけでございます。
 そういう意味で、私はかんぽの宿の問題は大変重要だと思って、国民共有の財産、正確に言えば、簡易保険契約を結んだ方が積んでいった財産が、少なくとも例えば二千四百億円のものが百九億円で投売りされるようなことがあってならないと、そういう観点でやっておりまして、そういう意味で言うならば、何というんでしょうか、郵政民営化を進めた方々には褒めてもらえるんじゃないかと。つまり、郵政民営化というのがあった。それは偉大な改革であったと思う。しかし、そこにいろんな不透明な部分や汚れたものがあるとするならば、私は、その郵政民営化の汚れを一生懸命掃除してあげているんですから、これは褒められて、褒めてもらっていいのではないかと思うのですが、なかなかそういうふうにはいかないようでありますが、私はあくまでも、あくまでも、これは正義という観点で間違ったことは間違っているとはっきり言える政治でなければいけないと思うわけでございます。
 野党の皆さんは刑事告発というような手段を取られたようでありますが、私はそういう法律についての判断はできませんけれども、少なくとも不正義な部分があったことは間違いないという観点でこれからも取り組んでまいります。
#232
○自見庄三郎君 昨日も質問が出ていましたが、日本郵政の社長継続について指名委員会が西川さんを指名した、西川さん自身もその委員だというふうにお聞きしておりますが、事実ですか。どういう論議があったんですか。そして、その原案を作ったのはだれですか。
#233
○参考人(西川善文君) 指名委員会を五月十八日に開いたのは事実でございまして、その委員は五名おりますが、そのうちの一名が私でございます。
 指名委員会においては、委員長から取締役選任についての議案が提案されまして、委員の方に御審議をいただいたということでございます。私に関する議題の時間は私は一時退席をしておりまして、どのような議論が行われたか、私は伺っておりません。
 以上でございます。
#234
○自見庄三郎君 私は、やっぱり日本国の、今、日本郵政というのはきちっとまだ一〇〇%国民のものなんですよ、国民が持っている国有財産ですからね。やはりそれを代表して大臣がきちっといろいろ業務御指導するのに、大臣から業務改善命令を出された社長さんがおとがめなしでこの世の中いいんでしょうか。私はおかしいと思いますよ。総務大臣、どう思いますか。
#235
○国務大臣(鳩山邦夫君) 日本郵政株式会社は委員会設置会社で、指名委員会で原案を作ってこれを取締役会にかけるのかと思いますが、それが結局は株主総会にかかっていくわけでありましょう。株主総会ということであるならば、与謝野財務大臣あるいはその代理の方が出席をすると。株主は国一人でございます。
 その後、取締役が決まるわけですが、日本郵政株式会社法第九条という規定がございまして、その取締役が決まるに当たっては総務大臣が認可しない限りその効力を生じないということでございますので、私に与えられた大変重い権限がございます。日ごろ国会等で答弁している内容等をよくかみしめながら、自らの信念に基づいてその認可権限は使っていかなければならないと思っております。
#236
○自見庄三郎君 だから、社長の許認可権は総務大臣お一人にあるんですね。
#237
○国務大臣(鳩山邦夫君) というか、ですから、指名委員会が案を作って、それが株主総会にかかってその株主総会で決められても、総務大臣が認可しないとその効力は発生しないということでございまして、そういう仕組みになっております。また、いろんな天下り等の関係があるんでしょう、官房長官協議というようなことも中に入っていると思いますが。
#238
○自見庄三郎君 麻生総理にお伺いします。
 まさに今、総務大臣が言われたように、許認可権は総務大臣にあるんだ。確かに、総務大臣は麻生総理が憲法上任命されたんですよ。総理大臣、あなたの今までの郵政に対する発言がもう二転三転したことは時間がないから言いませんよ。本当は私は内心民営化反対だったけれども、まあ小泉さんの中で自分が判ついたとか、何とかかんとか、これ全部記録がありますけれども、国会議事録です。大きな問題になっていますよ。麻生さんもなかなかその点正直かなと、これ私は思ったんですけれども、まあ自分の、やっぱり最後に判をついたと。責任を持っていますよ。
 そうしますと、またおたくの党内の話、まあある代議士がえらい西川さん再任に動いているとか、その裏が小泉と竹中だとか、いろいろかまびすしいうわさも飛んでくるんだけれども、麻生総理、信頼を持って鳩山総務大臣をあなたが任命したんですから、鳩山総務大臣の御判断を尊重しますか。あなたは容喙しませんか、人事に。総理、そのことをはっきり国民の前で申し上げておくべきだと私は思いますよ。
#239
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 容喙。
#240
○自見庄三郎君 介入。
#241
○内閣総理大臣(麻生太郎君) そういう意味。民主党じゃ容喙を介入っていうんだ。介入を容喙っていうの、あれ。日本語ですか。
 日本郵政株式会社には、取締役の選任というものは、株主総会の決議については、先ほど鳩山大臣が述べられましたとおり、日本郵政株式会社法第九条の規定によって総務大臣の認可を受けなければその効力は生じないと書かれております、御存じのとおりです。したがって、その件についてはまず総務大臣において適切に判断されるものと存じます。
#242
○自見庄三郎君 総務大臣が西川さんの社長再任に反対だと言われたときに、それを覆せば、総理大臣、あなたが鳩山総務大臣を罷免するしかないんですよ、法律上は。そこまでするのかどうかということを私は聞いておるので、そうですよ、任命権、許認可権ですから。どうですか。
#243
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今お答え申し上げたとおりでありまして、総務大臣において適切に判断がされるものと存じますが。
#244
○自見庄三郎君 総務大臣の判断を尊重するということですね。そう受け止めていいですか、総理。
#245
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 何回も同じことを申し上げるようで恐縮ですが、総務大臣において適切に判断されるものと存じます。
#246
○自見庄三郎君 それでは、今度はちょっとメディアセンターのことを質問しますよ。
 まあ予算、私もいろいろ与党も野党もやらせていただいて、少なくとも補正予算で土地の選定が決まっていないときに建物の予算を付けたことは、私は記憶ないね。昔は、それはきちっと補正予算というのは土地は手当てしないと、これ基本的に補正予算って景気対策が主ですから付きませんでしたよ。私は何回も苦労したことがある。
 まず、総理、質問します。もう経済企画庁長官しておられますからね、土地の売買はGDP、GNPを押し上げますか、それとも関係がございませんか。
#247
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 土地の話だけですか、御質問は。
#248
○自見庄三郎君 はい。
#249
○内閣総理大臣(麻生太郎君) ありません。
#250
○自見庄三郎君 そうですね。付加価値税というのが掛かりませんからね。土地の売買には消費税は基本的に掛かりません。正しいんです。
 総理、ここに、私と隣の選挙区、二十二年、麻生太郎代議士と自見庄三郎もやらせていただきまして、麻生総理、よく御存じでしょう、国立博物館、九州博物館って造りましたね。覚えておいでますか。
#251
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 九州国立博物館招致議員連盟の会長をしておりましたので、記憶しております。
#252
○自見庄三郎君 ああいうのは超党派でつくるんですよ。招致委員会の、これは昭和六十三年に最初、国会議員連盟が九州の与野党でつくったんですよ。最初の会長は村山富市さんですよ、社会党の総理大臣された方、二代目が山崎拓さん、三代目が麻生太郎現総理が議員連盟の会長ですよ。不肖自見庄三郎、副会長していましたからよく覚えておるんですよ。
 それで、その中で、大体こういうのは計画されて十年、二十年たつんですよ、大体。新美術館、これね、国立新美術館も大体二十年掛かっているんですね、構想からいろいろ基本計画、基礎計画、いろいろ。それなのに、私は、もう何といいますか、今回のいわゆるメディア、いわゆる漫画の殿堂って余りにも結論から一足飛びにもう予算が付くのが早過ぎる、そう思いますが、これは大臣、担当大臣。
#253
○国務大臣(塩谷立君) 九州の国立博物館、つい先日、私も行ってきまして、立派なものを造っていただいてと思っております。
 このメディアセンターにつきましては、先ほど午前中にも財務大臣から御答弁いただきましたが、特に平成十九年の二月、閣議決定された文化芸術振興に関する基本的な方針の中でもうたっておりまして、その後、知的財産推進計画二〇〇八、さらには、その後の昨年六月からの文部省のその検討の議論でも決定がされているわけでございまして、そういった経緯もあり、決して稚拙ということではないと思っておりますし、また、この分野におきましては、我が国の底力というものが世界で十分に認められているという点で、時機を見たら今こそやる時機だろうという判断でございますので、是非その点については、我が国のソフトパワーというものが世界でもっともっと発揮されて、世界の中で我々がしっかりとこれから伸ばしていく分野だという判断でございますので、その点は十分御理解いただきたいと思います。
#254
○自見庄三郎君 もう時間が来ましたけれども、これ、有識者が一生懸命やったということを与謝野大臣言っていましたけれども、私、全部内容を見ましたよ。この有識者の中で、朝日新聞で予算が付いたと知ったとか書いていますよ。それから、これ運営は民間に任せるけれども、大体百億の建物を民間だけに任せてやっていることはないと、みんなまじめに心配していますよ。逆だ、これ本当に。まず予算付き。
 それで最後に、麻生さん、あなたがメディアというか漫画が好きって知っているよ。こういうのはよくやるんだよ、役人の過剰忠誠。簡単なことで忠誠、ごますりするんだよ。こういうことは逆にあんたがいさめにゃ駄目ですよ。それが日本国の上に立つ人の私は倫理だと思うよ。先憂後楽、今民が本当に苦しんでおるときに、やっぱりそれを出してもそれは駄目だと、そういう器量と上に立つ人の倫理というものが私はあると思いますが、最後にそのこと一点、総理に御質問。やめるべきだ。
#255
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 我々が立てました経済の成長戦略の中で、少なくとも、将来日本として、日本の底力として文化の発信をやっていくときに当たっては、日本が今持っておりますCGのアートとかアニメーションとか、こういったようなものは少なくとも世界の中で極めて高い評価を得ているものだと思っております。したがいまして、こういったものの展示、また調査研究、クリエーターの育成等々、我々としては関連施設の中核的な機能というものをやれるものにつくり上げていきたいと考えております。
#256
○自見庄三郎君 建物だとか箱物でなくて、人材の育成に、アニメ大事ですよ、こういう文化、使うべきだ、そのことを強く申し上げまして、私は質問を終わります。
#257
○委員長(溝手顕正君) 関連質疑を許します。田中康夫君。
#258
○田中康夫君 民主党・新緑風会・国民新・日本の一員であります新党日本代表田中康夫でございます。本日は、民主党代表代行の輿石東さんを始めとする会派の皆様の御配意で予算委員会三回目の登板でございます。
 もう既に、全国津々浦々の方々も御存じのように、GDP比三%の十五兆円規模ありきで積み上げられた従来型発想の追加経済対策が今回の補正予算でございます。ワイズスペンディングだといかに強弁なさろうとも、これは諸行無常な祇園精舎の鐘の声が鳴り響く政権与党の総選挙前の悪あがきばらまき予算であることは、これは火を見るより明らかでございます。
 とはいえ、一人三役、与謝野馨大臣、まさに麻生太郎内閣のお目付役としての優秀な執事にて家庭教師であられる与謝野さんは、本来財政規律の大家であられます。今日は、そのけいがいに接し教えを請いたく、極めて初歩的な質問から参ります。
 与謝野さん、補正予算とは何ぞやと、すなわち、その定義と意義というものを簡潔にお教えください。
#259
○国務大臣(与謝野馨君) 当初予算と補正予算、二つありますけれども、補正予算は当然認められた制度でございます。
 今回は、異常な経済状態、異常な金融危機の中にありまして、政府としては経済危機対策というものをつくりまして、その経済危機対策を具体化するために補正予算を提出し、国会の審議をお願いしているわけでございます。
#260
○田中康夫君 底力発揮、二十一世紀型インフラ整備と財政演説でのたまわれました。
 しかし、これは片腹痛い御発言でございまして、なぜかといえば、七兆三千三百二十億円もの建設国債と。しかも、この公共事業の地方負担分の九割を国が肩代わりする底力発揮でございます。従来型のモラルハザードにほかなりません。しかも、追い打ちを掛けるがごとく、追加経済対策の公共事業費の地方負担分に関し、新設する臨時交付金でも賄えない費用を地方交付税で全額償還する地方債の発行を認め、実質的に国が事業費全額を負担すると総務省が大盤振る舞いをしているわけでございまして、まさにこれは地方分権、地域主権の時代にも逆行する内容かと思います。にもかかわらず、ワイズスペンディングという言葉を御利用になられて、一つ一つ検証すればきちんと理由と目的があると昨日も御発言なされました。
 しかし、五月十一日の日に財務省の主計局長の丹呉泰健さんは、今回は当初予算と違って概算の要求書は存在しないし、書類もないと、査定もないと、財務省は調整は行っても査定は行わないとおっしゃっております。
 この御発言、改めて大臣、間違いございませんね。
#261
○国務大臣(与謝野馨君) まず、田中先生にお分かりいただきたいのは、これは当初予算の場合は、概算要求基準を決めまして、各省が概算要求をする、それに対して査定をする、年末にはこれに対して政治判断をして政府原案を作るという作業でございますけれども、今回はどういう手順でいったかといいますと、三月十三日に与党に対し新たな経済情勢への変化の対応を検討するよう総理から指示が出され、検討が開始されました。また同時に、官邸においては有識者会合が開かれまして、景気の悪化への対応につき各界の有識者の意見が集められたわけでございます。
 その後、三月三十一日、政府・与党に対し、現下の経済危機を乗り切るために包括的な経済危機対策を早急に策定するよう総理指示がなされました。これを受け、政府・与党内で検討を行い、四月十日に経済危機対策を策定し、これを踏まえまして二十一年度補正予算を編成したところでございます。政府内の検討に当たっては、三月中旬以降の与党内での議論や各界有識者の意見も踏まえ、十分な検討を行っていると考えております。
 今回の補正予算に計上するそれぞれの事項については、経済危機対策を策定する中で、内閣府を中心に政府内で慎重に検討、調整したものである。その過程において財政当局としては必要な意見はその都度申し上げており、また対策の決定を受けて必要な予算額を精査し、取りまとめを行っております。
 また、地方に関しましては、地方がなるべく自由に自分の判断でお金が使えるようにというのは二十年度二次補正のときからの考え方でございますし、今回もその考え方は継承されておりますし、また直轄事業について地方自治体になるべく御迷惑をお掛けしないように、その分については国がきちんと裏打ちをすると、そういう予算になっております。
#262
○田中康夫君 与謝野さん、惻隠の情で前向きな議論をさせていただければと思います。
 すなわち、概算要求なし、書類なし、査定なしと。これは逆に考えれば、まさに補正予算というものは政治のリーダーシップにおいて、麻生太郎さんあるいは与謝野馨さんを始めとする方々がトップダウン型で的確な認識、明確な方針を示して組まれると、これが恐らく補正予算なのかと思います。しかしながら、残念ながらその形にはなっていないのではないかと。まさに振り分け型で各省庁に十五兆円を持っていきなさいと、バイキング形式で省庁は困り、あっぷあっぷしてしまって、そのことが五兆円近い基金というものに省庁が逃げ込んだのではないかと私は思います。
 一体、今回の補正予算、どこに政治のリーダーシップがあったのか、改めてお聞きしましょう。
#263
○国務大臣(与謝野馨君) それは、田中先生には正しく御理解をいただきたいと思うんですが、この補正予算の根本的な考え方は、当面の経済危機に対応する、プラス、やはり日本が直面している構造的危機にも対応するという両面でございます。
 最初の当面の危機に対応するという考え方は、象徴的なことを申し上げますと、我々としては、例えば失業というような社会的悲劇あるいは資金繰り倒産というような中小企業の悲劇、そういう悲劇をなるべく少なくするということがこの補正予算の根本に流れていると私は考えております。
 それと同時に、やはり日本の将来をどうするかという問題も、例えば低炭素社会をつくる、あるいは科学技術に多くのお金を割く、こういうことにも相当力を入れているわけでございまして、哲学も理念もなくただ寄せ集めで予算を作ったというのは、私どもとしては少し残念なコメントであると思っております。
#264
○田中康夫君 同じく低炭素社会の先駆者でありますスウェーデンとどのように違うかということを後ほどお話をさせていただければと思いますが。
 しかし、この子育て応援特別手当という一回ぽっきりの給付金に限らず、妊婦健診の公費負担拡充も、今年と来年の二年度に限って十五回分を担当しましょうと。すなわち、これは総選挙を経て来年の参議院選挙までにめでたく懐妊をされた方のみが救われるという、これぞまさに本末転倒な予算だと私は思います。ワイズとは懸け離れております。
 ところで、外需が落ち込んでいると与謝野さんは繰り返しおっしゃっておりましたが、昨日、内閣府が発表いたしましたデータでは、内需の落ち込みが二・六%で、外需の落ち込みの一・四%を上回っているわけでございます。すると、この内需を拡大する、先ほど構造的のみならず緊急的とおっしゃいました。緊急的に行う内容に関して二、三、具体例をお示しください。
#265
○国務大臣(与謝野馨君) 日本の経済が悪化した主たる原因は、例えば昨年の十―十二月の数字を取ってみますと、明らかにその大宗が外需の落ち込みでございます。今回の一五%を超えるGDPのマイナスも、外需の落ち込みも寄与しておりますし、外需の落ち込みから影響を受けた設備投資の落ち込みによるものでございます。
 緊急的にやったことは何かと。これは、このように非常に大きな経済危機が来ましたときには二つしか多分政策選択がないんだろうと思っております。一つは金融の流れを良くする、すなわちクレジットフローを確かなものにするという側面の経済対策、もう一つは需要をつくり出す。これは、個人の需要あるいは企業の設備投資需要というものは非常に弱くなっていますから、当然財政出動による需要の創出というものが求められるわけでございまして、この言わば資金の流れ、需要を拡大するというこの二つの政策は、やはり一九二九年の大恐慌のときからの教訓でございまして、今回は日本も、金融に関しては二階経産大臣を中心に大幅な対策を取りましたし、また需要対策も、GDPを本年度だけで一・九%上げるだけの需要対策もやったと思っております。
 緊急に何をやったか、こういう御質問、二、三、例を挙げろという点でございますが、例えばエコ家電、エコカー等々の需要を促進する、あるいは太陽パネルをやる、あるいは学校の耐震化ということをやる、こういう、先生からは利口、ワイズとは言えないと思われますけれども、我々としては随分考えて賢いお金の使い方を目指したつもりでございます。
#266
○田中康夫君 ワイズの神学論争をするつもりはございませんが、麻生太郎さんも今国会で御答弁なさっているように、なあんちゃって小泉・竹中へなちょこ偽装改革の間に、公共事業費というのは半額になったわけですね、国も地域もですね。しかしながら、全国に土木建設業の方は五十二万社、御家族を入れれば二千万人おります。それらの方々が、では有機農法に行くのか、サービス産業に行くのか、ITインダストリーに行くのか、介護に行くのか、こうした移管の工程表も何ら示さないまま、残念ながら現在の政府・与党は存在しているわけでございます。
 先ほど学校の耐震化とおっしゃいました。これは東京カンテイというマンションの鑑定機関が調べたところによりますと、いわゆる一九八一年以前の旧耐震基準マンションというものが百四十六万戸もございます。しかしながら、これに対する国や自治体の建て替えの補助というのはおおむね一〇%にとどまっているわけでございます。仮に阪神・淡路大震災の規模のものが首都圏に起きますれば、このマンションの機能的損失額は一兆二千五百億円、つまり復旧に要する額、このくらい掛かると言われております。
 こうしたことは、先ほどの内需の部分の落ち込みは住宅という点もございました。こうしたことになぜワイズであられる集団が、ベスト・アンド・ブライテストの失敗ではなく、なぜワイズができないのか。もっと言えば、アメリカも橋、橋梁でありましたり、隧道、トンネルの維持修繕ということを怠ったことで多くの橋が落下するということがございました。これからは、やみくもに造り続けて財政と環境と地域を壊すのではなく、直し始めて財政と地域と環境を創造的に創り直すという時代でございます。
 日本には橋の数が十五万もございます。トンネルも九千以上ございます。しかしながら、これに対して、道路の維持管理費というものは年間二千億円程度でございます。この中には実は草を取る費用、街路樹の手入れあるいは道路の清掃という人件費も入っておりますから、ほとんどなきに等しい。こうした点に、一か所百万も掛かるわけではございません。きちんと点検をして、そして来年度の当初予算、あるいは、仮に私どもが政権を取った後にきちんとした実態のあるワイズな補正予算を組むということが私は必要ではなかろうかと思っております。
 では、続いて斉藤鉄夫さんに御質問をいたしたいと思います。
 緑の経済と社会の変革という斉藤鉄夫さんが作成されましたこの形がございます。今、与謝野さんからもお話がありましたが、省エネ家電、太陽光、エコカーと、これが三点セットと言われておりますが、果たしてこれで必要十分条件でございましょうか。あるいは、これは十分条件あるいは必要条件をも満たすのでございましょうか。お答えください。
#267
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 麻生総理の指示の下、緑の経済と社会の変革、日本版グリーンニューディールの案を取りまとめました。これは低炭素社会のみならず、地域、自然共生、そして循環型社会、これをつくっていくというものでございまして、この中には、先ほど、今、田中委員おっしゃったいろいろな自然共生また町の美化等もすべて入っているものでございます。今回の補正予算の中には、エコ家電、エコカーそして太陽光発電、そして森林整備ということで、私、この緑の経済と社会の変革の中で提案したものが盛り込まれております。
 したがって、これは十分条件ではございません。この我々が提案したものの中の一部が入っているということでございますが、今回の予算は、まさにこの低炭素革命また自然共生社会を目指していくその第一歩の、これからあるべき社会を目指した第一歩の補正予算と、このように考えております。
#268
○田中康夫君 しかし、これは元大蔵官僚であられた私が敬愛する野口悠紀雄さんという経済学者と、先般、私がTBSラジオでレギュラーの番組を持たせていただいている「アクセス」で、果たしてワイズな予算とは何かという議論をさせていただきました。そのとき、野口さんもおっしゃったことが、これは結局は白物家電や自動車の単なる在庫一掃セールに協力しているだけにすぎないんじゃないかと。なぜかといえば、国産の自動車の八割から九割がエコカーであると言っていると。
 私は、仮にこのような在庫一掃セールをするのであれば、これは非常にITネットワークにもお詳しい麻生太郎さんにお聞きしたいと思いますが、例えば私は、赤ちゃんからおばあちゃんまで一人一台ミニノートパソコン、これは東芝のパソコンでも末端価格で一番安いのは三万円くらいでございます。デルや台湾のアスースもございます。出荷価格は多分一万円強でございます。これを一人に一台、一兆二千億円でございます。そして、無線LANを全国に張り巡らせれば、まさにこれは現在の新聞やテレビと違うメディアリテラシーというものを多くの方が持てるようになろうと思います。
 ITにも関係の会社で御出資をされている麻生さんに、ニコニコ動画で話題の麻生太郎さんにこの点、お聞きしたいと思います。
#269
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 生まれた子供にパソコンを持たせるという意味がよく分からないんですが、生まれた赤ん坊から全員にと言われましたのでね。揚げ足取るつもりはありませんけれども、少なくとも今そういう表現を使われましたので。
 パソコンを使えるというのはすごく大事なこと、これからの時代において、PC、パーソナルコンピューターというものはこれからの時代というものにおいてはすごく重要なものだと思っております。これが、テレビにも使えますし、いろんな意味で、インターネットにもつながる。過疎地において、これを通じて、おじいさん、おばあさんがインターネットを通じて碁をしておられる、将棋をしておられるというのはよくありますので、そういった意味では非常に有意義な方法だというのは十分理解した上で、その上で、パソコンにつきましては予算をたしか付けたと思いますので、ちょっと細目につきましては財務省に聞いていただければと存じます。
#270
○国務大臣(与謝野馨君) まさに田中先生の御指摘のような予算がこの補正に入っておりまして、ブロードバンドの過疎地域をなくそうということと、それから、学校に、ちょっと正確な数字は覚えていないんですが、ほぼ三人に一人ぐらいがパソコンを使える、利用できるような予算もスクール・ニューディールの中に入っております。
#271
○田中康夫君 無線LANだけを設けても、これはコンテンツにもならないわけでございます。一人一人に、ちまちました予算でなくきちんと付けるということが、かつて私どもが、黒部ダムができたとき、東海道新幹線ができたときに日本は捨てたものじゃないと思ったわけです。今だれが八ツ場ダムが八千億円を掛けて捨てたものじゃないと思うかということです。
 この点は、逆に言えば、バラク・オバマ大統領が今年の二月の二十四日の議会演説で、アメリカ人には少なくとも一年あるいはそれ以上、高度な教育あるいは職業訓練を受けられるような形を取りたいと言いました。アメリカは生涯学習の税額控除は二千ドルでございます、日本にはこれがございません。まさに日本は、緊急だけでなく持続的、そして将来を考えれば教育が不可欠でございます。
 最後に、では、皆様のちまちましたお金ではなくてもできることがあるというのをお示しをしたいと思います。これは、最後に野田聖子さんにお聞きをしたいと思います。
 これはフランスの消費法典でございます。(資料提示)フランスも御多分に漏れず大きな郊外型店舗ができるようになりました。そこで、セントラルキッチンで焼いた冷凍パンを持ってくる形が起きた。しかし、パン屋さんはお豆腐屋さんと並んで世界で最も早起きでございます。フランスの食文化を守れ、我々の心意気を守れというデモが起きました。
 そのときにフランスはどういう法律を作ったか。自分で選んだ原料、自分でこねた生地、自分で焼いたパン、このことをその場で行う方のみがブーランジュリー、舛添要一さんはフランス語がもっと達者であられようと思いますが、こういう法律を作りました。大きな補助金団体、外郭団体ができて天下りが付くわけでも、不透明な予算が付くわけでもありません。まさにたった一行の法律の文章によって真っ当に営みをなさる方をきちんと評価ができる。無論、おいしいかおいしくないかは、それはまた消費者が判断することです。私は、これこそが究極の政治や行政の在り方ではなかろうかと思います。そして、このことを守らなかった者には二年の禁錮あるいは五百万円の罰金という形でございます。
 私はこのような形を、民主党を始めとする私ども国民新党あるいは新党日本は、こうしたお金を掛けずとも心意気のある方々をきちんと社会が評価をする、こうした政治を目指す覚悟でございます。
 消費者庁に尽力をされている野田聖子さん、このフランスの英知というものをどのようにお感じになられるか、忌憚のない御意見をお聞かせください。
#272
○国務大臣(野田聖子君) 今現在、参議院の方で消費者庁関連三法案の審議をいただいておりまして、もう衆議院の方では全党で修正協議をしていただいたものでございますので、速やかにこの消費者庁をつくっていただければという思い強く、その中にあって、今度できる消費者庁というのは、まさに今先生御指摘の標示についても今後の企画立案の責任者になってくるわけですね。これまでの標示というのは、それぞれの各省がそれぞれの業者の立場でつくっていたものが多く、今後は、今おっしゃったように、日本の消費者にとっての利益の擁護又は増進になるような標示をしていかなきゃいけないということで、まずは真っ当でない人たちをやっぱり排除していくのが消費者庁の一つですけれども、今後はやはり賢い消費者によって選ばれた正しい業者、健全な業者、真っ当な業者がやはり日本の新たな市場をつくり上げていくという意味では大変前向きな御意見だと思っていまして、今後、そういうことを踏まえて取り組んでまいりたいと思っております。
#273
○田中康夫君 言葉によって人々を励まし奮い立たせる、これが政治のあるべき姿でございます。
 皆様のつくられている外郭団体、例えば、先日、緑の羽根をお付けでございました。国土緑化推進機構、この機構の中で森林の整備に使っているのはわずか五%でございます。こうした外郭団体ではない、一枚の印刷代だけで人々が遇される、こうした社会を私どもは必ずやつくることを国民の皆様にお誓い申し上げ、質問を終わります。
 ありがとうございます。
#274
○委員長(溝手顕正君) これにて田中康夫君の関連質疑は終了いたしました。
 以上で峰崎直樹君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#275
○委員長(溝手顕正君) 次に、山口那津男君の質疑を行います。山口那津男君。
#276
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。
 補正予算の中身に入る前に、まずスリランカで今大きな変化が起きております。このスリランカに対しては日本は深く和平にかかわってきておりまして、国連の事務次長を長くされました明石康さんを日本の政府代表に任命をいたして、この政府側と反政府側の対立の和平の機会をずっと担ってきたわけですね。しかし、一方の反政府勢力が今大きく後退をしたと言われております。その現状の情勢をどう認識されるか。
 そして、これに伴う混乱が生じますと、テロが起きたりとか、あるいは民族間の対立が別な形で激化したりとか、あるいは荒れた部分を復興していくとか、いろんな日本の役割が期待されていると思うんですね。
 麻生総理、政府としてどうお考えになりますか。
#277
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 去る五月の十九日に、ラージャパクサという大統領ですけれども、この大統領が、反政府武装組織タミル・イーラム解放のトラ、通称LTTEというんですが、この内戦に関する勝利宣言というものを行っております。連日、CNN、BBC、いろいろ放送をしておりましたので御存じの方も多いと存じますが、したがって、これによってこれまでの国内の内乱、特に北部地域にかなり限定をされてはおりましたが、この地域におけるタミール系のスリランカ人との間の抗争というものが一応軍事的には解決を見たという形になっていると存じます。
 この日、私知っておりますので電話をして、電話の会談の中において、少なくとも二十五、六年になろうと思いますが、この国においてはずっとこの内乱というか内紛、内戦ですな、内戦が続いておったことが少なくとも軍事的には終結をしたということは、これは非常に喜ばしいことだということで歓迎をする。
 と同時に、この内戦によって、これはかなり多数の人命が失われております。これはタミール人に限らずです。そういった意味で、その人たちに対しては、これは二十五年の間戦争が続いているというのはかなりなことですから、そういった意味で哀悼の意を表すと同時に、これはかなりの関係ない、タミール人に限らず、セイロン島、セイロン島ってスリランカに住んでいる人が他地区に退避、避難をしておりますので、その人たちへの支援、それから、これは再生をしなきゃいけませんので、その意味に当たっての取組というものはすごくこれは大事だと思っております。
 軍事的には解決したとしても、これは政治的に解決した、又は社会的に解決したということを意味しませんので、そういった意味では、今後、国民和解のための政治プロセスというものに関しては、これはかなり早めにやらないと、ずっと二十五年も続いておりますと、お互いにかなり嫌悪感とかいろいろなものがそこにありますので。
 そういった意味で、勝った側というか収めた側の今の現スリランカ政府の方としては、これは、引き続きこれらの課題に取り組まないと、軍事的に勝っただけで、はい終わりという種類の話ではないんじゃないかという話をして、我々としては、これまでも明石康代表を政府代表に任命をしておりますので、現地に派遣をしておりますので、これに対して、引き続き明石代表とこの問題について積極的に、我々としては支援する用意があるので、その意味では、引き続き、この明石代表を窓口にして話をしてもらいたいという話をしております。
 したがいまして、今、内戦が終結をした今こそがいいときだと思いますので、そういった意味では、国民和解というのをやりませんと、元々人種が違うとか、民族が違うとか、部族が違うとか、いろいろあそこはございましたので、そういった意味では、国民和解というものに向けましたスリランカ政府の取組というものに関して、日本政府としては引き続き支援をするということを言い、是非、その問題について、大統領自身として積極的に取り組んでもらいたいという話をいたしております。
#278
○山口那津男君 是非、今後の和平プロセス、それから、従来、例えば地雷除去支援とか、保健、医療の関係とか、いろんな支援をしてきておりますので、そういった実績も生かして、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 それから、オバマ大統領がヨーロッパ、プラハにおいて核廃絶、核軍縮についての演説をされました。今、そういった核軍縮あるいは軍縮全般の機運ができつつあるところと認識しております。
 そこで、外務大臣に伺いますが、外務大臣は十一のこの核軍縮に関する御提案をなされていらっしゃいます。しかし、ここには三つの範疇がありまして、一つは、核兵器を持っている国を支援するという部分と、それから、兵器は持っていないけれども核を扱っている、日本のような国がかかわる部分と、それから、別に核の平和利用を進めると、こういう部分とあると思うんですね。
 これら十一の提案、いずれもやっていくことは大事でありますけれども、しかし、やっぱり日本が当事者性を持っている、この非核兵器保有国として、あるいは平和利用を進める国として、この点でやっぱり積極的な強いイニシアチブを取るべきだと私は思うんですね。
 外務大臣のこれからの御所見について、お伺いしたいと思います。
#279
○国務大臣(中曽根弘文君) 今委員がお話しされましたように、先月でございますけど、私は、核兵器のない世界に向けた我が国の考え方につきまして、いわゆるスピーチを行いました。
 世界的な核軍縮を進めるために、お話ありましたけれども、三つの柱に沿いました十一の指標、具体的な十一の指標を世界に向けて我が国の考え方として発表したところでございますが、その三つの柱ですね、一つは、すべての核保有国による核軍縮、そして国際社会全体による措置とともに、今委員が大変重要だとおっしゃいました原子力の平和利用を志す国のための、つまり今核兵器とかそういうものを持っていない国、しかしこれから原子力を平和利用に使いたいと、そういう国のための措置、これが三つの柱になるわけでございますが、それを取り上げまして、その中で民生用原子力のための国際協力をその重要な指標の一つとして掲げたところでございます。
 今までも我が国は国際的なこの民生原子力平和利用、これを適切に推進するための取組を行ってきているわけでありますが、ちょっと具体的に御説明させていただきたいと思うんですが、昨年八月の北海道でのG8の洞爺湖サミットにおきましても、他のG8諸国と協調しつつ、核不拡散、それから原子力安全、そして核セキュリティー、この三つを一緒にしてスリーSと言っておりますけれども、これの確保の重要性を国際的に浸透させるとともに、新規原発導入検討国によるこのスリーSの確保、これを推進するためのイニシアチブを昨年の洞爺湖サミットで我が国が立ち上げたところでございます。
 このイニシアチブの下、昨年八月にはアジアの原発新規導入国のキャパシティービルディングを支援するためのセミナーをまた我が国が中心となってベトナムで開催をいたしまして、また今年の秋にはアジアの、特に新規原発導入国を対象とした核セキュリティーに関する国際会議を東京で開催する予定と、そういうふうになっております。
 以上のように、我が国といたしましては、今後とも、この核兵器保有国の核軍縮のみならず、新規原発導入検討国などに対しましてこういういわゆるスリーS確保のための支援を一層実施していくなどいたしまして、民生用の原子力のための国際協力を推進していきたいと、そういうふうに思っております。
#280
○山口那津男君 この核軍縮と並んで、今国会で議論されているもう一つの重要な軍縮の課題でありますクラスター弾の規制、条約と国内法、いずれも今議論中でありますが、これはこれで是非批准をしてしっかりと実行していくべきだと思います。
 しかしまた、このクラスター弾からの脅威、これを考えますと、もう一つ、このクラスター弾を大量製造、保有する、そういう行いを規制するということが必要だと思います。今条約で議論されているのはオスロ・プロセス、オスロ条約、こちらは主としてクラスター弾を持たない国、あるいはその廃棄に賛成する国であります。
 しかし、このクラスター弾を製造する国、こちらを規制していくというもう一つの話合いの土俵があるんですね、CCWと言いますが、特定通常兵器使用禁止、そして制限する条約、これを拡張していこうと、こういう流れでありますが、ここでやはり日本が積極的にこのクラスター弾のもう一つの、製造、保有、これらを規制する、そういう条約を作り上げるべきだろうと思います。
 是非、外務大臣の御決意を伺いたいと思います。
#281
○国務大臣(中曽根弘文君) 昨年の十二月でしたか、オスロでクラスター弾に関する条約、これの署名式典がありまして、私も出席をし、我が国としてこの条約に署名をしたところでございますが、クラスター弾がもたらす人道上の懸念への対応、これに向けました国際的な協力の枠組みをこれは構築すると、そういう見地から大変意義のあるものであると、そういうふうに思っております。
 この条約を可能な限り早期に締結をしたいと、そういうふうに考えておりまして、かかる観点から今国会にこの条約を提出をいたしておりまして、先般、衆議院におきましてはその締結について御承認をいただいたところでございます。
 他方、今委員からもお話ありましたけれども、この今回署名いたしましたものをオスロ条約と、そういう言い方をしておりますけれども、これは一部の有志国の主導によりましてこの作成プロセスが開始されたと、そういう経緯もありまして、ロシアとか中国とか、また米国を含むクラスター弾の主要な生産国及び保有国、これらの国々が署名をしていないと、そういう現実がございます。
 この点、委員がおっしゃいましたCCW、これは特定通常兵器使用禁止制限条約でございますが、この枠組みにおきましては、現在もこれらの国々も参加して、オスロ条約とはまた別にクラスター弾の規制に関する新たな国際約束作成のための交渉が行われているところでございまして、八月にも次回会合が開催される予定でございます。
 政府といたしましては、より多くの国がやはりオスロ条約に署名しこれを締結するよう働きかけることが必要であるということが一つ。そしてもう一つは、このCCWの枠組みにおいても、クラスター弾の主要な生産国及び保有国、米国とか中国とかロシアなどでございますが、そういう国とも協力をしながら実効的な国際約束が作成されるように引き続き積極的に貢献をしていくと、そういう考えでございます。
#282
○山口那津男君 この度の補正予算、事業規模で五十七兆円というわけでありますが、それ以前に様々な累次の対策を取ってきておりまして、七十五兆円規模の、事業規模の対策を取ってきたことになっております。
 今回の補正予算の執行の過程から見た意義付けは大きく三つの段階があるだろうと思うんですね。もう既に御説明もあったところですが、まずやっぱり底割れを防ぐと、働く現場で仕事を失わないようにするというところ。それから、その現場そのものが倒産してなくならないようにすると、こういうところに力を入れていかなければなりません。しかし、休業は何とかできて首がつながった、あるいはお金を借りて倒産せずに済んだ、これはいつまでも続きませんので、やっぱり仕事をつくらなきゃならぬ。そういう意味で様々な、エコ三点セットとか様々な対策が講じられているわけですね。同時に、やっぱり研究開発、未来の投資ということをやっていかなければ長続きしません。そこで、少し先々のことも見て種を植えると、こういう政策も盛り込まれているわけですね。
 さて、これはこれからの話なんでありますが、今までやってきたことがどう効果が出ているかどうか、これは定かではありませんけれども、悪いデータもあります。しかし、中にはいいデータも出てきているんですね。
 まず、パネル一をお示しいたしますけれども、(資料提示)これは経済産業省の鉱工業指数から取ったものでありますが、生産のところを見ると、急激に去年の後半から落ち込んでいるんですが、二月辺りを底にちょっと上向いているんですね。四月、五月というのは、予測の数字でありますが、これも上向きつつある。片や、在庫率、これはやっぱり二月をピークにちょっと三月で下がってきているわけですね。これがこのまま順調に続くと楽観はもちろんできませんけれども、こういった傾向が現れている。これは客観的なデータであります。
 それと、今度は国民の皆さんがどう思っているかということで、もう一つのパネルをお示しいたします。
 いわゆる景気ウオッチャーという方々に主観的な判断をお願いしているわけでありますが、こちらは一月を底に四か月連続して上向きつつあるんですね。その個々の声を代表するものを拾ってみますと、高速道路料金が引下げになったことが効果を上げている、あるいは定額給付金が支給され始めたことも影響している、あるいはプレミアム付き商品券が発行されて併せて使われるようになってきている、それから環境対応車、これは減税措置が四月一日から実行されておりますので、これが効果を上げていると、こういう街角の実際の声になっているわけであります。
 これらの対策はこれからもまだ幾分実行されつつあるということになると思うわけでありますが、それから消費者マインド、消費者態度指数という別な評価もありますけれども、これも最近上がってきているわけですね。
 こういう違った面も出て、悪いばかりではないということを分析した上で、この現状と将来をどう与謝野大臣として認識されていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
#283
○国務大臣(与謝野馨君) 厳しい状況は続いておりますけれども、先生御指摘のように、先行きに関する指標や、輸出、生産などの一部経済指標に下げ止まりあるいは若干の改善を示すものが見え始めたと思っております。私個人としては、日本経済の最悪の時期を脱したのではないかと思っております。
 ただ、先行きにつきましては、生産活動がまだ極めて低い水準にある。また、失業率、雇用情勢も悪化が続いておりまして、こういうことはやはり心配しなければならないことでございます。
 ただ、対外経済環境の改善の動きや、先生お触れになられました在庫調整が進んでいること、また累次の経済対策の効果等も出現をし始めておりまして、こういうものは景気の下支えに間違いなく働くものと考えております。
 しかしながら、国際的にはまだ下振れリスクは存在するわけでございますので、楽観せず悲観せずやってまいりたいと思っております。
#284
○山口那津男君 そこで総理に伺いますが、当初予算というのはまだ執行が本格的には始まっていないわけですね。第一次補正予算は今これからやろうとしているわけですね。ですから、既にやったことの効果も相まって、今、与謝野大臣のような御認識になっているわけですが、これから当初予算、そしてこの補正予算が執行されていく過程で更にこれが追加されていって、総理のおっしゃる全治三年が回復軌道に乗ればいいと期待をするわけでありますが、これは日本だけのことを考えていても解決にならないわけですね。例えば、アジア近隣諸国、中国ですとか韓国、タイ、台湾といった国々も少し上向きの状況が出つつあるというところもあります。
 そういった国際的な経済の状況も踏まえて、この補正予算あるいは当初予算の執行、これがどういう意味を持つか、そしてまた総理がこれをどうこれから実行に生かしていくか、この御決意を伺いたいと思います。
#285
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今図をお示しになりましたように、間違いなく在庫がああいった形になっておりますし、鉱工業生産指数というのも上がっております。また、よく使われる先行指標で、機械受注というのは大体設備投資の六か月前にその反応が出てくると言われている、機械受注も上がりましたけれども、翌月また少し下がっております。そういったものを見ても分かりますように、まだ各経営者また製造業の方も確たるものまでは行っていない、基本的に私はそうだと思っております。
 その一番大きな理由は、やはり今回貿易収支で少し減っておりますけれども、減り幅が少ないのは、あれは輸出が減ったよりは輸入も減りましたので少しその差が縮まっただけであって、基本的には方向としてはまだ、他国の景気回復と言われるものに関して言わせていただければ、我々の期待するような数字になっていないというところだと思います。
 ただ、今御指摘のありましたように、幸いにして中国などは内需拡大というものにかなり力を入れておりますし、我々がやりましたIMFに対しての融資などがいろんな形で、資金繰りと言われる流動性資金というものがかなりクランチ、信用収縮を起こしておりました部分が少し変わってきたり、いろんな形で回り回って効果が少しずつではありますけれども出てきつつある。いわゆる景気で言えば気の部分が、少し前は、先はいいかなと思わせるところぐらいまでは来ているような感じがしている、それが多分少しずつ上がってきている大きな部分だという感じはいたしますが、しかしやっぱり経営者が金を銀行から借りて設備投資をするというところまでまだ確たる自信はできていない。
 したがいまして、予算の内需拡大に関係いたします、前倒しいたしますいろんな部分がこの六月、七月というところでどのような形で出てくるか、我々としては、そこらがどういう影響を与えるかというのはまだまだ我々はよく見ておかなきゃいかぬところでして、世界中数年掛かると言われておりますので、日本だけ数か月で治るはずもありませんので、そういったところは辛抱強くきちんとした対応で、一喜一憂はせず、方向としては今言ったような内需を刺激して、財政出動というものを頑張ってやって、ここはしっかり景気を下支えしていかねばならぬという決意というものを持ち続けるというのが今一番求められているところではないかと思っております。
#286
○山口那津男君 この補正予算の経済対策の柱の一つで、エコカーとかあるいはエコ家電とかあるいは太陽光発電とか、省エネ住宅というのも加えていいかもしれませんが、これらの政策、支援をして直接恩恵を受ける人たちはいるわけでありますけれども、もちろんそれだけにとどまらず、こうやって需要を刺激することによって生産が拡大する、あるいは雇用の場が広がる、こういう効果もあります。そしてもう一つ、これらはいずれも環境政策になっているわけですね。環境技術が開発されるとか、あるいはその結果低炭素社会がつくられるとか、そういう効果がある。
 さて、こういう政策、斉藤大臣に伺いますが、政府としては温暖化ガス削減の中期目標というのをこれから作るわけですね。こういった政策がこの中期目標を作るに当たってどういう意義を持つことになるのか、これを教えていただきたいと思います。
#287
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今回の補正予算の一つの大きな柱が、我々が目指すべき社会をつくっていく、その目指すべき社会というのが低炭素社会であり、今回、エコカー、エコ家電、そして太陽光発電で財政出動してそれを助けることになりました。
 これは、なぜ最初に財政出動するのかという議論があったんですけれども、やはりなかなか動かない大きな車輪、この車輪を動かすには最初にやはり一撃が必要である、その一撃に財政出動を今回当てると。しかし、この車輪、その一撃によって車輪が動き出せばそこに社会が動いていくわけで、例えば環境に配慮した製品を買おうという意識、そしてそういう環境に配慮した製品を作っている会社に投資しようという投資の変革、こういうことに結び付いていくわけでございます。そして、この車輪が少しずつ回り始めれば今度は財政ではなく民間のお金も集まってきてその速度がどんどん速くなる、低炭素社会に向けて日本が世界の先頭を切って進んでいけるようになる、そうなれば経済的な、また国際的な競争力も付いてくる。私は、今回の補正予算はそういう意味のある予算だと思っております。
 そういう中で、中期目標、これは二〇二〇年の日本の二酸化炭素排出量をどうするかという目標でございますけれども、私は、その動き出した大きな車輪、この車輪のスピードを速めることが私は日本の競争力を付けていくことになる、そういう意味で、野心的な、そのスピードを速めるような、国民の目標になるような、経済界の目標になるような、そういう中期目標が必要だと、このように思っております。具体的には、地球を救うこと、それから中国やアメリカなど主要排出国が入ってくる枠組みをつくるためにということ、そして、先ほど申し上げましたグリーンニューディール的な経済効果を生み出すために野心的な中期目標が必要だという意味で今回の補正予算と中期目標は大きく関係している、このように感じております。
 最後に、私、今六つの案が出されまして、この中期目標について六つの案が出されまして今国民的議論が行われているところでございますが、一番目の案は、京都議定書、二〇一二年までの目標がマイナス六%ですが、中期目標をプラス四%にする、かなり増やすというのが一番目の案でございますが、これに対して私の感想を申し述べたところ、いろいろな批判を今新聞紙上でも浴びているわけでございますが、是非知っていただきたいのは、今回の補正予算の基盤になっている経済危機対策、そして未来開拓戦略、これは二階経済産業大臣が中心になって取りまとめられた未来開拓戦略、これが今回の補正予算の根底にございます。
 この未来開拓戦略においては、例えば太陽光発電については二〇二〇年に現状の二十倍にするという案がベースになっているわけでございますが、あの選択肢の一番は現状の四倍ということでございます。今の努力を自然体で続けるということ。例えば次世代自動車につきましては、未来開拓戦略では新車販売の五〇%はハイブリッドとか電気自動車にしていこうという案を我々は既に決めているわけでございますが、選択肢一は新車販売の一〇%ということでございまして、我々政府が決めてここまで頑張っていこうということさえも達成して、その五分の一しかやろうとしていない案だということも是非知っていただいてこの六つの選択肢の議論をしていただければと、このように思っております。
#288
○山口那津男君 この補正予算には四十六の基金が設置されておりますが、いろんな議論がなされているところであります。
 官房長官に伺いますが、この基金、二年ないし三年で使うというものが多い。それを超えて五年ぐらいのものもあります。本来であればこれは単年度で使って決算をするというのが原則ですが、それを超えるということでいささか異例のこと。しかし、全治三年で景気回復を図ると、こういう目標からつくられたわけでありますから、やはりその設置の目的に従ってこれがきちんと使われていかなければ、生かされていかなければならないわけです。
 この対策を政府・与党で決めた四月十日、官房長官はこういうことを明示されたんですね。公益法人向けの支出、これについてはまず無駄の排除と行政改革は引き続き推進をする。昨年末やったばかりであります。そして、その執行に当たっては既存のものとは別途管理する。それから、執行の状況を公表する、国民に知らせるということであります。そして、残額があれば国庫に返納する。さらに、職員の人件費には充てない。こういう原則を明示されたわけですね。
 私は、その後五月十二日にこの基金に関する申入れをして、この公益法人以外の主体で管理される基金もあるんですが、これらについても、この原則のうち、やはり執行状況を公表するというようなことや、あるいは残額があれば国庫に返納する、これはもうすべての基金に当てはめるべきことだろうと、こう思います。それと、三年でどうなったかということをやっぱりしっかりと検証して、もしそれを超えるもの、超える基金があれば、それはやっぱり事業目的に沿っているかどうかということをやはり点検をすると、こういうこともきちんとやって国民に知らせていただかなければならないと思うわけでありますが、この点について官房長官はいかがお考えですか。
#289
○国務大臣(河村建夫君) 先ほど御指摘をいただきました公益法人向けの支出、これに対して、扱いについては、特に無駄の排除、行政改革の推進の両立等々を含めて発言をしたところでございます。
 これは与党・経済閣僚会議の席においてやったわけでございますが、これ以上の適切な運営を今後の基金についてもということで、今御指摘がございましたように、五月十二日に公明党から山口政調会長を中心に御要請をいただきました。その使途の在り方、あるいは基金の残額の処理の扱い方、あるいは事業の進行管理、監視、こういうことについてございました。
 今回の補正予算で設けられておりますこの基金の使途につきましては国会で議決されます予算の目的に沿って適正に支出される、これは当然のことでありますが、さらに基金は、いわゆる全治三年と言われていますが、時限的なものとしての期間満了時に残額が生じた、このことについてはそのまま国庫に返納する、これは条件にする。そして、その条件にして資金を交付するということ。これは今、交付要綱等作っておるわけでございまして、その中で明確にしていきたいと、こういうふうに考えております。
 また、御指摘ありましたように個々の基金の使用実績あるいは基金の残高等については、それぞれの所管府省が責任を持ってこの進行管理、監視を行う、その上で様々な方法を公開せよというお話もございました。国会及び国民の皆様方への説明責任はきちっと果たしていく、これは是非やらなきゃいかぬことだと思っております。
 公明党からいただきました申入れの趣旨を踏まえて、基金の事業が現下の経済危機に対応してきちっと的確に効果を上げて国民の信頼に足り得るものになるよう、これは執行状況の把握にしっかり取り組んでいくことがその一助になると考えておりますので、しっかり対応してまいりたいと、このように考えております。
#290
○山口那津男君 これは国会の側としても、やはり決算委員会あるいは行政監視委員会等々でやっぱり政府とともにチェックをしながら国民に説明責任を尽くすと、こういう姿勢で臨んでいくべきだろうと思っております。
 さてそこで、この四十六の基金の中に地方自治体向けにもう十五の基金があるんですね。これは自治体の側からすると、まあたくさんのものが来てどれがどれやらよく分からないと戸惑いもあるかもしれません。それから、様々な交付金というのもあるんですね。
 しかし、実際にはそれが何々省の何々局からその自治体の対応するカウンターパートにそれぞれ伝わってはいくわけでありますけれども、しかし、じゃ、その十五の基金あるいは幾つかの交付金は全体像がどうなっているかと、こういう情報提供というのは実際自治体になされているんでしょうか。
 なぜこういうことを聞くかといいますと、この基金は、幾つかの基金を組み合わせたり、あるいは交付金と基金を組み合わせたりして事業を行うということをすればもっとやりやすいのになと。自治体からすれば、そういう基金にいろいろ色を付けないで一般財源でまとめてくださいと、こういう声もあるかもしれません。しかし、そうはいかないからこういう基金や交付金ということでその目的を決めているわけですね。
 さてそこで、そういった全体像を示して、いろんな組合せも可能ですよと、もしいい例があればこれは紹介をするとか相談に乗るとか、こういうことも政府としては取り組んでいくべきだろうと思うんですね。そんな役割をどこが担うのか。これは総務大臣、自治体と一番関係するお立場としてどうお考えですか。
#291
○国務大臣(鳩山邦夫君) それぞれの基金に関してはそれぞれの担当官庁がやはり一義的には地方自治体と、例えば都道府県と密接な連絡を取る、都道府県が市町村と連絡を取るという形になるんだろうと思っておりますが、ただ、うちの役所は常に地方公共団体と連絡を密に取っている官庁でございますから、そういった意味ではできるだけの協力をさせていただきたいと。
 先ほども午前中議論がありましたが、地域活性化・生活対策臨時交付金という二次補正予算での六千億円のお金は非常に地方に喜んでもらえました。地方の自らのアイデアを使って、しかも非常に手続も簡単だということで大いに喜んでいただきました。
 同じことが今回の補正予算において、地域活性化・経済危機対策臨時交付金、これが一兆円でございます。山口先生御承知のように、公共事業がすんなりいくように地域活性化・公共投資臨時交付金が一兆四千億円でございます。
 これもこういう工事をやれという国から指示するのではなくて、むしろ単独事業にもお金が充てられるような形で、一般には補助裏をどうのこうのという議論になっておりますけれども、法定された補助率ありますね、例えば直轄事業みたいに国が二対一とか、決まっている補助裏には充てることはできませんから、法定の補助率が変わってしまいますから、むしろ地域の単独事業を激励するような意味合いが多くなる。あるいは、予算補助をされている事柄に充てるという意味で、地方の自主性を尊重する仕組みになっているわけでございます。
 そこで、この二つの交付金の例で申し上げれば、四月二十四日に全国知事会、全国のこれは知事会議があっておりますので、そこで説明をしていると。それから、四月二十七日には、財政課長内簡というのは、その都道府県の財政の責任者に対して書簡で詳しく説明をしております。それから、例えばそのときに、地域活性化・公共投資臨時交付金と今の経済危機対策臨時交付金の活用方法について説明したと同時に、地方公共団体に造成する基金の全体像を直ちに地方公共団体に一生懸命説明をいたしたところでございます。また、全国各ブロックで市長会、全国一本の市長会ではなくてブロックごとに市長会を開きまして、そこに総務省からも職員を派遣をして同じように説明をいたしました。
 また、都道府県も、ブロック単位でそれぞれの担当の方々にお集まりをいただいて、そこで交付金や基金についての説明をするということで、これは地域のアイデアとか自らの自主性を大いに生かすということでございますから、こうやればうまくいくというヒントを、あるいは情報をきめ細かく情報提供することは大事だと思って、これは全力を尽くしてまいります。
#292
○山口那津男君 新型インフルエンザについて伺いますが、この度、東京や川崎市にも感染が確認をされました。
 今自治体の皆さん心配しておりますけれども、これが、財政的なことが心配だから対策に差が付いたというようなことが起きてはこれ困るわけですね。現に、その点での国のバックアップをお願いしますと、こういう要望も寄せられているところであります。ですから、これから、とにかく正確な情報を提供する、もちろんですが、連携をしっかりしていただいて万全を期していただく。と同時に、予備費も視野に入れながら、この財政面で不安のないように対応していくということもやっぱり自治体の側に発信をしていただきたいと思うんですね。この財政面での支援の在り方について概括的にお答えいただきたいと思います。
#293
○国務大臣(舛添要一君) 既に兵庫の井戸知事、それから大阪の橋下府知事、さらに昨日は神戸の矢田市長が私のところにお見えになりまして様々な御要請いただきましたけれども、やはり財政支援ということであります。
 これまでも新型インフルエンザ対策、ずっと二十年度の予算、そして補正でも組んで、そしてこの本予算でも組んでおりますとともに、今御審議いただいている中に千二百七十九億円、新型インフルエンザ対策費が計上してあります。こういうものを活用するとともに、地域活性化それから経済危機対策臨時交付金、たしかこれ一兆円でしたかね、ありますですね、これも地域のために使えます。
 ですから、一刻も早くこの補正予算を御審議いただいて成立させていただくことが対策になりますが、仮にそれまでの間にどうしても緊急であればそれは予備費ということも考えられることでありますし、各地の自治体の首長さんに対しては、万全の体制を取ってください、きちんと国が面倒を見ますよということは既に申し上げているところでありますし、そういうふうに体制を取りたいと思ってもおりますし、これは総理そして与謝野財務大臣ともきちんとお話をした上でありまして、現実に財務省と厚生労働省で、事務方で既にそういう協議を始めております。
#294
○山口那津男君 この補正予算のインフルエンザ対策措置について、先ほど大塚委員との議論にも出てきましたけれども、これは本来は鳥インフルエンザのためのワクチン開発の予算という位置付けで作られたんですね。しかし、今回の豚由来、あるいは季節性のものもあるかもしれませんが、それらのもの、この豚由来の新型インフルエンザにもこの補正予算が使えるんですと、こういうお話でしたね。
 しかし、ここに投入してしまうと、今度は、将来、本来の鳥インフルエンザに対応する対策が遅れてしまう、あるいは一部できなくなってしまう、そういう事態がやっぱり懸念されてくるわけであります。ですから、この鳥インフルエンザにも備えをやる、新型、豚由来のものにも対応しなければならない。となれば、やはりこれはまた別途の予算措置を考えなきゃいけないということにもなるんではないかと思うんですが、この点は、大臣、どうお考えですか。
#295
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど大塚委員にも申し上げましたように、要するにこの予算を作るときの前書きは、H5N1の、この毒性の高いというか病原性の高い鳥インフルエンザがはやるおそれがあるので様々な手を取りますよと書いてあるだけであって、そこにしか使えないという書き方はしてございません。
 具体的にどういうことかというと、プレパンデミックワクチンの製造というようなことについて言っても、これは新型インフルエンザワクチンの開発にも利用可能でありますし、それから、製造方法ですから、細胞培養のための、たしか千二百七十九億円、これ計上してありますけれども、これは製造方法ですからどういうワクチンでも使えますし、細胞培養法ができるまでは有精卵の製造方法にも使えるということでフレキシブルに使えるようになっております。それから、第三世代ワクチンの開発にも使えます。
 ですから、使い勝手のいい予算になっておりますので、鳥インフルエンザじゃないとこれは使えませんよということではありませんから、是非それは誤解のないようにお願いいたしたいと思います。
#296
○山口那津男君 今そのことを聞いているんじゃなくて、鳥インフルエンザのためにこれだけのものを用意した、しかし、それが豚由来のインフルエンザ対策に使ったとすると、本来の鳥の方が減っちゃうわけでしょう。ですから、そういう必要性に備えて別の予算措置を考えなきゃいかぬのじゃないですかということをお聞きしたわけであります。是非検討していただきたいと思います。
 それで、今後いろんな型のインフルエンザが世界中で流行して、より厳しい事態が絶対ないとは言い切れません。そういうときに懸念されておりますのは、やっぱりこのワクチンにせよ抗ウイルス薬にせよ、供給と需要が全然合わないという事態ですね。既にイギリスなどでは何かワクチンについて大量の予約をしたというような報道もあるんですが、力のある国、お金のある国がそういうワクチン、薬を独占してしまう、優先的に確保してしまう、そうでない人々は犠牲になってしまう、こういうことはあってはならないことだろうと思います。
 それを考えたときに、この間、ある番組で某大学の先生が、タミフルを石油から合成する、そういう技術を開発したと、こうおっしゃっていました。この方は、これが実際に使われるようになるためにはやっぱり政府のバックアップが必要だと、こうおっしゃっていました。
 この中身は二つあると思うんですね。まず、やっぱり財政的に基盤がないとできない。それからもう一つ、特許で薬などは守られていますから、やっぱりこれを勝手に他人が作るわけにはいかないと。ここを打破して、需要と供給をマッチさせて公平な配分ということをやるためには、やっぱりもう少し国際的な思い切った枠組みをつくる必要があるだろうと思うんですね。
 こういうこともこれからの事態に備えてやはり国際的に検討していくべきだろう、日本としても検討していくべきだろう、積極的に見識を示すべきだろうと私は思うわけでありますが、大臣、どのようにお考えになりますか。
#297
○国務大臣(舛添要一君) WHOを中心に国際的な協力体制ということをやっていますし、現実にアジアの方々というか発展途上国のために百万人分のタミフルを我々のお金でシンガポールを中心に備蓄をしてございます。
 ただ、これまでの厚生労働行政に欠けていたものは、例えばこういうワクチン製造とか薬とか医療機器、こういうものを戦略産業として日本の輸出産業に育て上げるんだ、そしてそれが同時に世界の人々の命を救うことにもつながるんだと、そういう発想が必要だというふうに思っています。ですから、そういう発想も入れながら、これは二階経済産業大臣始め、私含めて四人の大臣で官民のこの薬についての対話も始めております。
 そういう中で、いろんな方法があると思います。ですから、今のタミフルの作り方もそうですが、医療機器ということから見たときに、注射針、これを新しく開発することによって、今まで例えば十t必要だったものが八tで済むというふうになれば二割浮くわけですから。様々な今研究開発も支持、支援しているところでありますので、やはりこういうものについて、三千万人分しかできないということではなくて、一億二千五百万人いればその人口にふさわしいだけのものの製造能力ということを目指すべきだろうというふうに思っています。
 ただ、これはメーカーさんのやっぱり企業としての在り方もありますから、よく官民対話をやりながら進めていきたいと思っておりますし、先ほど山口さんがおっしゃったように、国際的な貢献という視点を忘れてはならないと思っております。
#298
○山口那津男君 もちろん日本単独ではできない部分が多いわけでありますから、是非そういう道を開いていっていただきたいと思います。
 さて、この度の補正予算では女性特有のがん検診の対応策が盛り込まれております。これまでは一般財源を使って、例えば地財計画、地方交付税にその趣旨を含めてやっていたわけですね。ところが、これは自治体の取組の意識とかあるいは財政の事情によってやはり地域格差が生じてしまうんですね。
 乳がんと子宮がんについてどういう検診の実態かということをパネルをお示ししたいと思います。
 まず乳がん。平成十八年度でありますが、この受診率というのは、これは厚生労働省がいろんなデータを基に推定した数字ですから、これがそのまま実際の数字とは限りません。しかし、およその傾向は表れているわけですね。ここで、やはり受診率の高いところと低いところと相当な差があります。それからこの栃木県、同じ県内でもA市とE市では、これもまた圧倒的な開きがあるわけですね。
 子宮がんの方、ちょっとパネルをお示ししたいと思います。子宮がんも同様なんですね。相当な格差が生じております。例えば、ここでいうと千葉県、千葉県のGという市とLという市、これもやっぱり大幅な格差が生じている。この中には、全国の自治体の中にはもうこの検診、二つの検診実施していないと、そういう自治体もあるんですね。
 ですから、今までのやり方をただ地財措置で増やしましたというだけでは検診率は上がっていきません。ですから、今回はその検診手帳と無料の検診クーポン、これを一緒にして五年ごとの節目検診という形で対象者にお送りするわけです。今までは、区のお知らせ、市のお知らせで、無料の検診の機会がありますよ、どうぞと、こういう一般的なお知らせだけですから、動機付けが弱いんです。しかし、今回のような対策を直接対象者にやれば、これはやっぱり強い関心を持っていただける、検診率は上がるだろうと、こう期待しているわけですね。
 是非そうしていただきたいと思うわけでありますが、この点がどう見込んでいらっしゃるかということと、やはりこういうことを定着させていくためには、一回こっきりではなくて、やっぱりこの仕組みを恒久化していく必要があるだろうと私は思います。厚生労働大臣の御認識を伺いたいと思います。
#299
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がお示しのように、それだけの差が子宮がんでも子宮頸がんにしても乳がんにしてもあるわけですので、やはりこれは何とか是正しないといけない。そして、例えば子宮頸がんなんというのは二十歳代で早く見付ければ治るんですね。そうじゃなくて、例えば一生子供が産めないような体になるというような悲劇も生まれていますから、何とかこれをしたいということで、与党の皆さん方の力もお借りいたしまして、今回、一定年齢に達した五歳ごとの節目の女性に対して無料のクーポンそして検診手帳を交付するということで、これでやはり相当受診率が高まるということを期待しておりますし、受診率向上のためのキャンペーンもこれで張りやすいというふうに思います。
 あとは、今おっしゃったことは、この実績を見ながら、私も是非こういうものは一回限りのことではなくてきちんと定着させていきたいと思っていますので、それをフォローしながら、そして検証しながら更に前進させたいと思っております。
#300
○山口那津男君 やはり今回のチャンスを検診率の飛躍的アップにつなげていく必要があると思うんですね。
 ちょっと要望しておきたいんですが、そのためには、検診手帳やこの無料のクーポンが是非分かりやすいように、しかも必要なことが全部書いてあると、こういうことを是非モデルを厚労省で作成していただきたいと思うんですね。自治体でそれぞれ苦労しながらやるというよりも、やっぱりいいモデルをつくっていただきたい、これ要望しておきます。
 その上で、更に検診率を上げるためには、これ市町村の事業ですから、居住している市町村がその住んでいる方に配るわけですね。そうすると、居住地で検診できますよと言っても、例えば東京周辺ですと、千葉、埼玉、神奈川その他の近県から東京に勤務で通ってこられるわけですね。
 ですから、これは勤務地でも検診できるという機会をやっぱりつくってあげる必要があるだろうと思うんですね。そのためには、都道府県をまたいで、同一県内の市町村をまたぐというのはもちろんですが、都道府県もまたいでボーダーレス化するこの検診の仕組み、これを是非御指導いただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
#301
○国務大臣(舛添要一君) これはもうおっしゃるとおりで、近隣の市区町村とよく連携を取ってくれということをこれは指導したいと思っております。
 それから、休日とか夜間の検診の実施、マンモグラフィー検診車を活用する、こういうことも含めて徹底したいと思っております。
#302
○山口那津男君 これはやっぱり企業の皆さんにとっても大事なことでありますので、企業の皆さんの御理解と御協力も是非いただくように御努力いただきたいと思います。
 さて、母子家庭あるいは一人親家庭、なかなかハンディがあって大変なんですね。ところが、生活保護に対する母子加算というのが、これが今回で廃止をされたわけであります。これについてはやっぱり現場では相当な反発があるんですね。もらえたものがもらえなくなるわけですから、これはやっぱりいろいろ御意見があるだろうと思います。
 しかし、何でこれを廃止したのか、その趣旨がちゃんと伝わっているのかどうか、これ厚生労働大臣、どういうことなんですか。
#303
○国務大臣(舛添要一君) その説明をする前の一般論として、障害者の自立支援にしてもこの母子加算にしてもそうですが、我々はそういう方の自立や何かを助けないと言っているんではなくて、大きな理想を掲げていい政策にしていきましょうと。しかしながら、経過措置で問題があればいろんな手も打ちますし、総合的な政策でいいことをやりましょう。母子家庭の皆さんが大変なのは非常によく分かります。だけど、お母さんが一生懸命仕事をして、それは体の具合が悪いとかいろんな事情でできない方は別ですよ。だけど、一生懸命就職して、お母さん一生懸命働く、そして子供の面倒もちゃんと見る、これがやっぱり理想なんで、就職支援ということを中心にしたいというのがあるわけです。
 ただ、その前に状況を歴史的に申し上げますと、昭和二十四年に、生活保護の生活扶助基準自体が低かった時代に、これは元々生活保護の水準が低いわけですから、生活費の上乗せとして支給をしてきました。その後ずっとこの生活保護の基準が引き上げられまして、平成十六年に母子世帯の生活費について検証したら、母子加算を含む支給総額が生活保護世帯じゃない一般の母子家庭よりも水準が上回ったということでありますので、一律に生活費に加算するのは適当でなかろうということで議論を始めたということであります。
 そして、母子家庭といってもそれは千差万別で、様々なニーズがあります。様々な支援の方法がありますので、その世帯の状況に応じて、例えば今私が申した就労援助、例えば看護師さんになりたい、それで援助して看護師さんの資格取りやすいようにするわけです。それから、教育の支援、子供が今から高校へ入るよ、じゃ高等学校に入るときの支援をどうするのか。そういう多様なニーズに対応した形でこの母子家庭を支えていくと。
 ですから、やらないと言っているんではなくて、より良い方向を目指していきましょうということでありますので、これは是非御理解いただければと思います。
#304
○山口那津男君 今の御説明は一面は当たっているのかもしれませんね。その生活保護を受けていらっしゃらない、一生懸命頑張っている、そういう母子家庭の所得水準と比べて生活保護の方が上回るというのは公平でないから合わせるんだと、そういう意味では当たっている部分もあるかもしれません。
 しかし、母子家庭の所得水準そのものが一般の家庭の所得水準よりも低いんですよ。頑張っても頑張っても高くはないんです。ですから、これを両方支援していくということが必要なんです。お母さんも支援する、子供のところも支援する、こういう視点を持ってこれからこれを、自立を助けていくということが必要だろうと思います。
 そこで、まず生活保護の部分でありますが、一般の家庭ですとどういう子育て支援の社会的な仕組みがあるかというと、パネル示しますけれども、児童手当、これよく知られているところですね。それから、税金の控除もありますね、所得税、住民税、扶養控除あるいは特定扶養控除というのもあります。それと、やっぱり企業あるいは公務員もそうですが、やっぱり家族手当、扶養手当という手当も出ているんですね。三段重ねですよ。こうやって実入りがある。これに応じていろんな教育を受けさせたり、いろんな活動を子供たちはやっているわけですね。
 しかし、これだけのことがありながら生活保護の御家庭の子供さんに対してはどういう配慮をしているんでしょうかというところですから、やっぱり一般の御家庭のこういう支援策と比べ合わせながら、極端な差がないように妥当な水準を確保すると、こういう努力がこれからも必要だろうと思います。
 ですから、今回、生活保護制度の下で子供の教育扶助の部分を拡大するということは是非やっていただかなきゃならないと思うわけですが、どういうふうにやったんですか。
#305
○国務大臣(舛添要一君) まず、平成十七年度からこの義務教育の費用に加えて高等学校就学費を創出して支援をするということで、最大のポイントは、昨日も私が申し上げたように、親が貧しかったからといって子供が学校に行けない、そういう貧富の格差が再生産されるような社会であってはいけない。じゃ、どうするかということであるんで、今回の補正予算におきまして新たに、例えば教育支援ということから見ると、福祉事務所に専門の相談員を置きまして、生活保護世帯の子供の日常生活習慣の指導、それから進学相談もそこで実施する。さらに、生活保護世帯の子供、もう小学校、中学校、高校問わず、家庭内学習、それからクラブ活動のための費用を賄うための給付を創設すると。
 それから、これらの事業を一人一人の子供が、親が貧しくっても親がいなくても、どうだ、ちゃんと自立できるじゃないかという形でやっていきたいということでありますので、生活保護世帯の自立をより積極的にこれを支援していきたいと思います。そういうことの予算をこの補正予算の中で組んでおりますから、一日も早く実施していただければと思います。
 進学相談、二十一億円の予算を計上しておりますし、まさに、やっぱりクラブ活動なんかは、親が貧しくてクラブ活動の経費が出ないというのは本当に悲しいことなんです。私自身は父親を早く亡くしまして、私自身母子家庭ですから、いかに大変であるかということが分かった上で言っているのでありますので、全力を挙げて生活保護世帯、母子家庭、そういうことに対する支援をやってまいりたいと思っております。
#306
○山口那津男君 この母子家庭、就労支援で親の方の支援を、就労を助けようと言っているけれども、やっぱり実入りのいい仕事になかなか就けないと。ましてこの経済の厳しい御時世ですから、なお厳しいと、こういう状況であります。
 ですから、この生活保護を受けていない母子家庭の親御さんにも就労に結び付くような機会を設けるべきだと思うんですね。今回、一般の職を失った方々に職業訓練と生活給付を一緒にやる、いわゆる第二のセーフティーネットという新たな仕組みをつくりました。だけれども、この母子家庭のお母さんにはもっと力強い仕組みをつくる必要があるだろうと思うんですね。これまで高等技能訓練の促進費という制度がありましたが、こういうのはもっと大幅に拡充してやらなきゃいかぬと思うんですよ。是非やっていただきたい。どういうふうにやりますか。
#307
○政府参考人(村木厚子君) 母子家庭への就労支援、大変重要なことだというふうに思っております。先生が御指摘をされました高等技能訓練促進費でございますが、看護師、介護福祉士等々、経済的自立に効果的な資格を身に付けるために養成機関に通う際の生活費の負担軽減等を行う制度でございますが、この度の補正予算案の中に支給額の引上げ並びに支給期間を、これまで二分の一の期間ということでございましたが、これを修学期間の全期間へ延長するということを盛り込んでいるところでございます。
 こうした施策をしっかり使って、母子家庭のお母さんの就労を支援していきたいと考えております。
#308
○山口那津男君 あわせて、資格を取ったらやっぱり実際の職、いい職に結び付けるように、これも併せて支援していただきたいと思います。
 それで、訓練に外へ出かけて受けられる人はまだいいんですけれども、中にはやっぱり、小さいお子さんがいて外へ出られないとか、御自身が病弱であるとか、あるいは一つ仕事はあるけれどもこれじゃ実入りが心細いとか、いろんな事情があります。ですから、こういう方々にもやっぱり仕事を、在宅でできるような仕事をどんどんどんどん御紹介、あっせんするような、こういうことも考えるべきじゃないかと思うんですが、いい考えありますか。
#309
○政府参考人(村木厚子君) 母子家庭のお母さん、一人親家庭のお父さん、お母さん、子育てと生計の担い手という一人で二役をやるわけでございます。とりわけ、おうちにいて仕事ができるという在宅就労、非常に重要なことだというふうに思っております。
 今般の補正予算案の中に、在宅就業につきまして、業務の開拓、それから仕事の品質管理、それから従事者の能力開発、相談支援等の取組を通じて在宅就業を支援する自治体に対しましてしっかりとした支援を盛り込みたいということで、案を盛り込んでいるところでございます。
#310
○山口那津男君 具体的な就労支援、あの手この手、いろいろこれからも発想して充実させていただきたいと思います。
 さて、今回、子育て応援特別手当、これを第一子からに広げようとするわけでありますけれども、一方で幼児教育の無償化、これがこのほど文部科学省の研究会で中間報告がまとめられました。ちょっとパネルを示します。これまでの幼児教育については、幼稚園にせよあるいは認可保育所にせよ、こういった負担の分担があったわけですね。
 さて、この幼児教育の無償化というのは一体どういう意味を持つものなのか、分かりやすく説明していただきたいと思います。
#311
○国務大臣(塩谷立君) この幼児教育の無償化については、いろんな場面で今までも議論をされてきたところでございます。もとより、幼児教育自体が人間形成の基礎を養うということで大変重要であり、この無償化につきましては、すべての幼児が幼児教育を受ける機会を実質的に保障するという意義を有するものでございます。
 今、この表に示されましたように、それぞれ幼稚園、保育園等が、国、市町村、県という、それぞれがそこと保護者によって費用が賄われているわけでございますが、保護者に対する無償化をやろうということでございまして、これにつきましては、昨今の経済状況が大変厳しく、また教育に対する家計費が大変重たいという状況が顕著に現れている中で、今まで議論されていた問題、そして昨年の骨太方針の二〇〇八においても、無償化については歳入改革と伴ってこれを実際に検討しようということも明記されているわけでして、我が省としては、この研究会、今後の幼児教育振興方策に関する研究会において、そういった状況も踏まえて、今回中間報告でこの無償化をまとめたわけでございまして、幼稚園、認定こども園、保育園に在籍する三歳から五歳の児童の無償化を対象とすることを提言しまして、その費用は、その表でいきますと、保護者という部分を合計しますと約七千九百億円と試算しているところでございます。
#312
○山口那津男君 この幼児教育の無償化を目指すべきだということは昨年の骨太方針にも実は盛り込まれておりますが、それは将来の検討課題とされていたわけであります。そして、その間、それに至る前は、当面は就学前の教育について保護者負担の軽減策を充実すると、こういう考え方になっていたわけですね。その後にこの経済危機が来ましたから、この負担軽減策をそのままどうするかという議論はしづらかったわけでありますが、しかしここは政府・与党で、この現下の厳しい経済状況に対応する時限的な措置として子育て応援手当、これを二次補正で第二子以降にやり、この度は第一子からに広げようと、こうしているわけですね。しかし、この考え方というのはやはり将来の幼児教育の無償化を視野に入れていると、こういう面はあるだろうと私は思います。
 それともう一つは、実際の保育サービスというのはやっぱりいろいろのレベルによって差があるんですね、公費負担に差があります。ですから、受ける側の負担というのはやっぱりなかなか大変なものがあるわけですね。そういった、この就学前の児童の育つ場所が幼稚園であれ、あるいは保育園であれ、あるいは認可があるなし、それから自宅にいる、こういういずれであったとしても、やはり公平な応援をするというのが当面必要なことだろうと思います。そういう意味もあって、これがお一人三万六千円と、こういうやり方になっているんですね。
 私のこの問題意識についてどうお考えになられるか、御答弁いただきたいと思います。厚生労働大臣。
#313
○国務大臣(舛添要一君) もう委員の問題意識はよく分かっておりますが、例えば小学校就業前にどういう経済的支援を今まで行ってきたかというと、三歳未満の子供だと一律月一万円なんですね。ですから、一年で十二万円あるわけです。ところが、三歳以上の子の第一子、第二子についてはそれは五千円に減るわけです。そうすると、三歳になった段階で十二万だったのが六万に減っちゃう。今度、これに三万六千円特別手当を払いますから、十二万の半分の六万だったのが九万六千円になるんです。現実にそのギャップを埋めるということで、これだけ経済が厳しいときにそれをやってもらうというのは非常に助かります。
 衆議院でも申し上げましたけれども、まさに私はその世代の子供を育てていますから、ですから、非常にそういう意味で、中小学校は、これは無料化ですよ。それから、三歳より前は今言ったように手当がある。その間の若干谷間のようなところなんですね。ですから、幼稚園で育てようが、保育所で育てようが、家庭で育てようが、一律にそこに対して御支援を申し上げるというのは、今の制度的な枠組みを前提にすれば合理的であるということを申し上げておきたいと思います。
#314
○山口那津男君 総理、お帰りですから、幼児教育の無償化、これをこのほど文科省の研究会が発表したわけでありますけれども、去年の骨太ではこれは検討課題だったわけでありますが、是非ここまで具体的なプランを出して、そしてまた、それに連なる意味を持つこの応援手当というものもやってみたと。さて、今後は、やっぱりこの幼児教育の無償化というのは、現実の政策課題としてしっかりこれからの骨太に位置付けるべきだと私は思うわけであります。
 是非、その点の総理の御所見を伺いたいと思います。
#315
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは長い間の懸案でもございましたので、人間形成の基礎かな、一番その時代になるんだとよく言われますけれども、最も重要なとき、そういったときなんだと思いますんで、この問題につきましては、これは財源の話とか制度などについて詳細に検討をしていく必要があるということで、これは税制抜本改革と併せて総合的に検討しようという話を昨年させていただいたと記憶をいたします。
 いずれにしても、骨太方針の二〇〇九策定につきましては、これから検討をさせていただきたいと存じます。
#316
○山口那津男君 是非前向きな検討をお願いしたいと思います。
 さて、厚生労働大臣に伺いますが、この春、渋川市で起きました痛ましい火災事故がありました。これは東京出身の方が被害に遭われたわけですね。この介護施設、これは何も東京のある区の問題で、群馬県のあるところの問題ではありませんで、やっぱりかなり広がりのある非常に深刻な問題であります。こういうことを教訓にして、この事件、事故を教訓にして、やはりこの施設を造る、あるいは安全な施設設備を施す、こういうことに対してやっぱり特別な支援が必要だろうと思うんで、実にこれは大都市の特殊な課題になっているわけですね。
 今回、この補正で、それに対する支援、どういう具体的なことがなされたか。これは、施設の面からも設備の面からも両面でお答えいただきたいと思います。
#317
○国務大臣(舛添要一君) 本当にこの静養ホーム「たまゆら」の件は悲しいことでありまして、墨田区の生活保護の方々がそこでお亡くなりになる。
 具体的に、この今御審議いただいている補正予算では、介護拠点の整備、特養などの、これを市町村交付金の拡充をやる、それから都道府県による補助に対する地方財政措置を拡充する、こういう形で支援申し上げたいというふうに思っていますし、それから、例えば特養をつくりたいという、開設準備金というか開設に関する経費に補助をする。それから、まさにこの先ほどの東京の例ですけれども、大都市部における施設用地、土地の値段高いものですからなかなか確保できないんです。
 そこで、じゃ、所有権じゃなくて借地権でやってもいいわけですから、定期借地権を設定した場合の一時金に対する助成をやると、こういうような形でこの支援をしたいというふうに思っていますんで、二十一年度から二十三年度の三年間で、特養ホーム十二万人分に加えて更に一年分、四万人分上乗せして、合計約十六万人分のこの介護基盤の緊急整備を図るということでございます。
 それから、これはもう有料老人ホームの届出がなかったり、消防の施設、つまりスプリンクラーですね、こういうものが十分なってないんで、新たにスプリンクラーの設置義務を義務付けたわけです、この四月から。本当ちょっとした差でしたけれども。そこで、スプリンクラーの設置に要する費用に対する補助も行いたいというふうにしております。
#318
○山口那津男君 火災警報器の設置も含めて、是非政府を挙げて支援していただきたいと思います。
 医薬品について、この六月から新たな販売の規制がスタートいたします。これは、副作用を伴う医薬品、国民の安全を確保するために対面販売を原則とすると、こういうルールの下にスタートするわけでありますが、しかし、例えば漢方薬とか伝統薬とかと言われる分野は、独特な販売方法をずっと形成してきたわけですね。ですから、最初は対面でいろいろと事情をお伺いする、しかしその後は個別の処方をし、また個別の相談をしながらその改善をフォローしていくと、こういう特性があります。
 こういった実態を見たときには、やっぱり郵送でその後の販売を継続しているというやり方を取っているわけですね。ですから、こういう販売方法については私は例外的な措置として認めるべきであると、この規制を単純に及ぼすべきではないと、こう思います。もしこれを規制するというようなことになりますと、これやっぱり移動の自由が制限されているような高齢者の方とか、あるいは障害者の皆さんとか、あるいは東京も離島が幾つもありますが、離島に行ったって薬局ないんですよ。ですから、こういう方々の健康や命を脅かすことになっちゃうんですね。ですから、やっぱりこういう実態をよく見て、これらの漢方薬の郵送販売などはやはり従来の方法を一定の条件で認める必要があると私は思うわけでありますが、厚生労働大臣、いかがですか。
#319
○国務大臣(舛添要一君) 薬の売り方に対して様々な議論があっていることはもう皆さん御承知のとおりです。そういう中で、離島に住まれる方、それから今おっしゃったような漢方薬も含めて、現にある医薬品を継続使用している方々、これは施行後二年間、通信販売による購入も可能なように経過措置を求めるということでパブリックコメントもいただきました。あした厚生労働省で検討会を開催いただきまして、そういう適切な措置を設けた上で改正薬事法を施行したいと思っております。
#320
○山口那津男君 私は水戸の田舎の出身ですが、江戸時代から何百年もこういう販売方法を取ってきている人がいるんですよね、郵送は当時なかったにせよ。だから、二年間だけというので、これでそういう高齢者や障害者や離島の人たちの課題が解決されるんでしょうか。ですから、やっぱりそういうアクセスの不便さということを考えると、その先のこともやっぱりちゃんと解決していただきたいと思うんですね。ですから、これは一定の条件とかいうことは必要だと思いますが、その方法を是非確立していただきたいと思うんですよ。大臣の御決意を伺いたいと思います。
#321
○国務大臣(舛添要一君) 二年間取りあえずやってみて、それを検証しながら、そして更に検討したいと思います。
#322
○山口那津男君 是非お願いしたいと思います。
 さて、最後にメディア芸術について総理に御所見を伺いたいと思います。
 漫画とかアニメとかあるいはゲームとかいろいろ言われておりますけれども、これらについてはやっぱりもっと広い視野で考えていく必要があるだろうと思います。駐日大使のいっとき声があったジョセフ・ナイ教授、ソフトパワーは重要であると、これは外交の有力な手段であると。日本はハードパワーの方は一定の制約がありますから、やっぱりソフトパワーの充実ということは是非長い目で見て必要だと思います。
 このメディア芸術って、日本独特の発達をしてきた、世界からも注目されている。この点でやっぱり総理として、いろんな批判はありますけれども、しかし、そういうものを乗り越えてこれを生かせるように是非やっていただきたい。そのソフトパワーの意義と、そしてまたこのメディア芸術の可能性について、最後に伺って終わります。
#323
○内閣総理大臣(麻生太郎君) メディア芸術の分野というのは、これは我々が思っております以上に、少なくともCG、CGというのはコンピューターグラフィック、またアニメーション、テレビゲーム、いろいろ数々ございますが、少なくとも日本という国の持っている力というものは、少なくとも私やら何やらが思っているよりはるかに国際的な評価は高いと思っております。
 少なくともアジアの中において流れる音楽というものを見ましても、これはJポップと言われる日本のポップミュージックが多分五割を超えていると思いますね。そこは日本語が普及していきますから、いろんな意味で学校で習う日本語とは別の意味でそういったものが広まっていく。そういった視点というのを考えたときに、やはり日本の文化が持っておりますソフトなパワーというものは我々としてはもう一回きちんと評価した上でやるべきなのではないか。
 また、コンテンツというものがいろいろよく言われますけれども、コンテンツを産業にはしていませんから、個々のコンテンツがあるというだけで、コンテンツをきちんとしたものにして対応していくというのは、これから日本が伸びていく産業の一分野としてきっちりジャンルが立てられる一つのものだろうとも思っております。
 いずれにしても、こういったソフトパワーというものは日本の人気につながっていますし、日本のビジネスマンの最初に入ってくる話題、これから入るのが一番と今よく言うのが、もう商売しておられたら皆御存じのところだと思いますので、日本の経済というものの新たな成長の一分野になり得ると思っておりますので、ソフトなパワーというものをきっちり産業と結び付けてやっていくというのは大事なことだと、私自身はそう思っております。
#324
○山口那津男君 終わります。
 ありがとうございました。
#325
○委員長(溝手顕正君) 以上で山口那津男君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#326
○委員長(溝手顕正君) 次に、仁比聡平君の質疑を行います。仁比聡平君。
#327
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 雇用問題に絞って伺います。
 厚生労働省、解雇や雇い止めなど非正規切りに遭った非正規労働者の数は、昨年十月以降、毎月どのように推移をしていますか。
   〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕
#328
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。
 非正規労働者の雇い止め等の状況につきましては、全国の都道府県労働局やハローワークを通じて調査しているわけでございます。調査内容でございますけれども、昨年十月以降に実施又は実施予定の派遣又は請負契約の期間満了、中途解除による雇用調整、さらには、有期契約の非正規労働者の期間満了、解雇による雇用調整の事例を把握し、集計したものでございます。調査は昨年十一月以降毎月行っておりますけれども、今年の二月調査までは三月までの対象期間、三月調査以降は六月まで対象期間を広げて実施しております。
 具体的な数字でございますけれども、千人単位で申し上げますと、昨年十一月が約三万人、十二月が八万五千人、一月が十二万五千人、二月が十五万八千人、三月が十九万二千人、四月が二十万七千人となっているところでございます。
#329
○仁比聡平君 どんどん増え続けて、その多くが仕事と同時に住まいを失って路頭に迷うという深刻な事態でございます。
 非正規切りに走る幾つもの大企業は、派遣労働者を派遣法さえ破って安く使い続けるためにあらゆる違法をやってまいりました。この雇用破壊を食い止めるのは政治の責任です。
 東芝グループの派遣会社、東芝オフィスメイトに登録し、東芝デジタルメディアエンジニアリングに三年五か月にわたって派遣されてきた名古屋の労働者が、三月十三日、愛知労働局に対して直接雇用を求めて申告いたしました。これは、派遣先、派遣元が一体となって業務内容を上限三年の期間制限がないいわゆる専門業務であるかのように偽装する業務偽装を告発する訴えです。
 舛添大臣、労働者派遣法に言う専門業務、特に政令二号、二十五号業務とは何か、また派遣期間の上限規制との関係をまず御説明いただきたいと思います。
#330
○国務大臣(舛添要一君) 労働者派遣法におきましては、派遣労働者が常用雇用の代替とならないように、派遣先は、派遣就業の場所ごとの同一業務について原則一年、最大三年の派遣可能期間を超える期間継続して労働者派遣を受けてはならないと、こう決めてあるわけです。
 今の御質問ですけど、ただし、専門的な知識、技術又は経験を必要とする業務、さらに、雇用形態の特殊性により特別の雇用管理を行う必要があると認められる業務として二十六の業務を政令で定めてありますが、これは常用雇用を代替するおそれが少ないと考えられることから、派遣受入れ期間の制限を設けておりません。
 その二十六政令で決めている業務のうちの第二号業務というのは、機械などの設計又は製図に関する業務であり、次に第二十五号業務というのは、顧客の要求に応じて設計を行う機械、設備若しくはプログラムなどにかかわる説明、相談、売買契約の勧誘等の業務と、こういうふうに決まっております。
#331
○仁比聡平君 ところが、実態は全く違うわけです。求人案内ではデスクワークでPHS基地局の工程管理をするはずだったのに、実際には基地局を建設するためのあらゆる業務を正社員と全く同様に担っております。現地に臨んでの調査や交渉、住民説明会への出席やクレームへの謝罪、許されないのは、建設現場の工事管理監督、工事の手伝いまで当然のようにさせられているわけですね。週に三日も深夜、早朝まで現場に臨んだこともあります。大臣、これは明白な派遣法違反だと思いますが、いかがですか。
 専門業務は偽装、ならば三年の上限を超える、だから直接雇用をという申告に対して、労働局は書面でその違法を指摘し雇用の安定を図るよう指導、助言をいたしました。そうですね。
#332
○国務大臣(舛添要一君) いつものまくら言葉ですけど、個別の案件についてはコメントいたしませんが、一般的に申し上げますと、政令二十六業務のいわゆる専門業務、これに付随的に業務を行った場合、その付随的に行った業務が就業時間数で測って全体の一割以下で行っている場合、それは受入れ制限の制限がないと、派遣受入れの制限がないとみなしているわけですけれども、逆に、付随的な業務が一割を超えてやっている場合とか、それから政令二十六の業務に付随すると言えないような業務を行っている場合というのは、これは明確な法違反となりますので、こういう場合には都道府県労働局が実態を踏まえて、まさに法令違反という場合には厳正に指導を行っております。
#333
○仁比聡平君 機械設計という専門業務であるはずの派遣労働者が、実際には住民説明会への出席あるいはクレームへの謝罪、これは付随的業務とは言えないでしょう。
#334
○国務大臣(舛添要一君) 個別のケースが一々どうということは言いませんが、一般的に言うと、専門業務できちんと決められていることと関係のない業務であれば、しかもそれが一割以上であれば、これは法違反になるということです。
#335
○仁比聡平君 ところが、そうした指導に対して派遣元の東芝オフィスメイトは、法律を守れと言うが、正直にやったら派遣なんかできないと、こう言って開き直っているわけですよ。
 派遣先の東芝デジタルメディアエンジニアリングに至っては、書面に雇用の安定を図りなさいとあったが、ほかの地域の労働局はそんなことは言わない、正規雇用は絶対にしないし、仕事が見付かっても短期の有期雇用、場所は名古屋から遠く離れた東京の府中か青梅か日野だと、こういうふうにうそぶいて指導に全く従わず、それどころか、四月末でこの派遣労働者の派遣契約を解除いたしました。このままでは派遣元からも五月末で解雇されかねない、そうした事態なんですね。
 大臣、こういう企業に対して、頑張っている労働者、この申告者、愛知の労働局は指導しているんですから、このまま見捨て、見殺しにしては私は絶対にならないと思いますが、大臣、いかがですか。
#336
○国務大臣(舛添要一君) 個別案件についてはお答えを差し控えますが、一般的に申し上げまして、何のために指導をやるか。指導をやって変えたいんですね、改善したい。
 それで、私がずっと監督している限りは、指導すると相当変わります。それで成果が上がる。しかし、それでも従わないというような派遣先に対しては、勧告それから企業名の公表、こういうことをやりますし、労働者を送り出している方の派遣元の事業主に対しては、事業停止命令、事業許可の取消し、こういうことを行っております。それからさらに、派遣労働者の直接雇用をやってくださいよということは申し上げているわけでありますので、きちんとこれは指導していきたいと思っております。
#337
○仁比聡平君 指導は、今大臣が言われたように、従うべきものなんですよ。これに対して従わない、明白な違法だと。ここに対して雇入れ勧告という大臣が紹介されたこの制度がもし発動されないなら、絵にかいたもちということになってしまうんですよね。そうしては絶対にならないと思います。
 大臣が決断をされて、それでも従わないなら企業名を公表する、勧告をして企業名を公表する、断固として大企業の社会的責任を果たさせるために頑張っていただきたい。決意をもう一度お尋ねします。
#338
○国務大臣(舛添要一君) 各現場の労働局の職員は、法律に基づいて厳正に仕事を行っております。
 そして、私は、今申し上げましたように、指導に従わなければ企業名の公表を含めて厳正にこれは対処すべきであると。まさにそれが企業の社会的責任であって、企業は当然日本国の法律を守っていただかなければなりません。
 そして、一々個々の企業については申し上げませんが、例えば仁比議員とこういう問題についてきちんと議論をする、その成果は相当に上がっているというふうに思っております。
#339
○仁比聡平君 次に、正社員のリストラについて伺いたいと思います。
 東京商工リサーチは、主要上場企業における正社員の希望退職、早期退職、この募集人員は、この四か月余りで公表している百十八社だけで一万人を既に上回り、今後更に拍車が掛かると予想をしているわけですね。
 厚生労働省、政府はこの正社員リストラの実態をどんなふうに把握をしておられますか。
#340
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。
 正社員のいわゆるリストラの状況でございますけれども、一つはマクロ的に総務省の労働力調査でございまして、これは前職が正規労働者の失業者のうち、人員整理、勧奨退職によって離職した者は〇九年一―三月平均で十六万人となっているところでございまして、前年同期と比べますと八万人の増加ということでございます。
 それからもう一つは、雇用対策法二十七条に基づきまして、一か月以内に三十人以上の離職者が発生する場合には事業主がこれはハローワークに届け出ると。これ大量雇用変動届ということで届け出ていただくわけでございますけれども、三月には約二万一千七百人の正規労働者の雇用調整、この中には若干自己都合も入っておりますけれども、雇用調整が報告されているところでございます。
 こういった調査等を用いまして、正規労働者に関する離職者の動向を把握し、対策を実施してまいりたいということでございます。
#341
○仁比聡平君 非正規労働者について昨年秋以降取り組んできて、先ほど御報告をいただいたような、こうした実態のつかみ方を更に正社員リストラに対しても行うべきだと私は改めて求めておきたいと思うんです。
 パナソニックグループの構造改革と称する工場閉鎖と一万五千人の人員削減計画を今日取り上げたいと思います。(資料提示)
 これパネルにいたしましたけれども、例えばパナソニックファクトリーソリューションズという、実装機でシェア世界第一のメーカーですけれども、ここが開発拠点である佐賀県鳥栖市の工場を突然閉鎖すると発表をし、そこに働く九百人の正社員を、八百人は山梨県甲府の工場へ、残り百人は大阪門真の工場へ広域に配転に応じるか、でなければ自主退職せよと今迫っているわけですね。
 労働者には家族も家も、そのローンもございます。子供の学校だってあるし、おじいちゃんやおばあちゃんの介護だってあるんですよね。こうした遠距離配転に応ずるのか、それとも深刻な失業情勢の下で辞めるかという、こうした理不尽な二者択一を迫るのは、家族的責任への配慮義務を定めた育児・介護休業法や労働契約法の理念、これをはなっから無視するやり方ではないでしょうか。
 この工場の隣には、御覧のように、パナソニックコミュニケーションズという関連の工場がございます。けれども、近くの関連工場で働けるようにすらしない。宇都宮、小千谷、ここの工場を閉鎖してこういう遠くにまた遠距離配転をしようというわけですよね。こんなやり方に配慮があるなどと言えるでしょうか、大臣。
#342
○国務大臣(舛添要一君) 繰り返しのお答えになりますけれども、個々の個別の事案についてはお答えいたしません。
 ただ、一般的に、今言及をなさった育児・介護休業法第二十六条には、就業場所の変更を伴う労働者の配置変換をしようとする場合には、それにより子育てや介護をしながら働き続けることが困難となる労働者がいるときは、その労働者の子の養育や介護の状況に配慮しなければならないとされております。
 じゃ、どういうことを配慮するのかというと、例えば労働者の子の養育、家族の介護の状況をきちんと把握してくださいと。それから、労働者本人の意向をちゃんと聞いてしんしゃくしてくださいと。さらに、配置変更があった場合に、子供の養育や家族の介護の代替手段があるのかどうなのかということの確認を行うということが考えられるわけです。
 ただ、これは配慮を求めるということであるんで、配置の変換をしないといった配置そのものについてのこの事業主の決定を縛るものではありません。
 さらに、労働契約法の第三条、これも先ほど委員がおっしゃったように、そこには、第三条には、労働契約は仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランスにも配慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする旨定めておりますけれども、これも具体的な義務を事業主に課すというものじゃなくて、こういう配慮を企業の方でやってくださいということを言っているわけですから、私は、やはり企業たるもの、その社会的責任を考えればそういうことにきちんと配慮をする、そうすることによって従業員が生き生きと働くことができる、私は長期的にはそういうことは企業を強くするというふうに思っております。
#343
○仁比聡平君 育児・介護休業法は、仮にその配慮義務に従わなければ助言、指導、勧告をすると、そういう仕組みになっているわけです。これを今発動するべきなんですよね。
 重大なのは、パナソニックが記者会見でも自治体への説明でも、移転先への移動を基本に雇用の確保を図ってまいりますと表向きは全員の雇用が守られるかのように言いながら、これは全くのうそだということなんですよ。多数の労働者の告発によりますと、始めから鳥栖では五百人切る、そう公言しています。雇用確保どころか六割近くの大量解雇であり、無理な広域配転というのはその手段なんですよね。
 その紛れもない証拠がございます。(資料提示)これは内部告発で寄せられました人員削減ありきの選別リストです。御覧いただきますように、労働者一人一人に対して必要人員、余力人員、こうあからさまに選別をしております。
   〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕
 個別面接では執拗な退職勧奨が行われています。新しい船に全員は乗れない、乗るのはやめてもらいたい、辞めてくれと言ったじゃないか、まだ分からぬのか、転勤してもあなたには何も仕事はない、五月二十八日までに決めなければ退職金の上積みはない、まるで拷問じゃありませんか。
 総理、パナソニックはこれが悪いことだと自覚をしているから、全員の雇用を守るかのように世間を欺こうとしているわけです。実際はこんな卑劣なやり方で労働者を追い詰める。おかしいと思いませんか。
#344
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは舛添大臣も答弁をされましたように、これは個別の事案に関するお尋ねでありますんで、このことに関してコメントをすることは差し控えさせていただかなければならないと思っております。
 一般論で申し上げさせていただく以外にないんですが、事業の再編に伴って労働者派遣のとか労働者の処遇につきましては、これは企業におきまして過去の例などいろいろあろうと思いますが、慎重に検討をしていただかなければならぬ、各企業において検討をしていただかなきゃならぬと思っております。
 ただ、国といたしましてはなるべくそういったことがないように雇用調整助成金の拡充や雇用維持に関します支援措置というものをこれまでやってきているところでありまして、各企業におきましてこの点に関して十分配慮の上、できる限りの雇用の維持というものに努力をしていただきたいと、基本的にそういった姿勢で我々は臨んでおります。
#345
○仁比聡平君 個別企業については言えないという、今総理がまた言われたその姿勢がこういう事態をつくっているんじゃないですかね。これを改めて、その姿勢を改めて自ら乗り出して雇用破壊を食い止める、それが総理の、内閣の責任なんじゃないですか。
 この労働者の自由な意思決定を妨げる退職強要というのは、舛添大臣、違法でしょう。
#346
○国務大臣(舛添要一君) それぞれの企業の経営者が例えば工場を閉鎖する、工場をある町から、Aという町からBという町に移す、これは経営上の判断ですからそれは御自由なんですが、ただ、そういう場合にもやはり雇用の維持には最大限の配慮をしていただきたいというふうに考えておりますんで、今個別の件については申し上げないですけれども、やはり退職勧奨のようなことがそういうことになるというようなことであってはならないんで、やっぱり企業の社会的責任ということで労働者の処遇について特に雇用の維持に努力をしていただきたいというように思っていますし、労働契約法、労働者派遣法、こういうものに基づいて違反があればこれはきちんと各労働局で指導しております。そして、先ほど申し上げましたように、派遣元に対しては事業停止命令や許可取消し命令を行うことができますし、受け入れている派遣先の方も、指導に従わない、勧告に従わないときは企業名を公表する、これ企業名出ますから、そういうことで指導していきたいと。
 やはり、何か労働法といったら守らないでいいように思っている事業主がおられるかもしれないけれども、この国会で決めた、国権の最高機関で決めた法律ですよ。日本国の憲法体制の下にある法律はやっぱり守ってもらわないと、私は企業としての資格ないと思っています。
#347
○仁比聡平君 そのとおりであります。
 昭和五十五年に、この退職強要は労働者の自由な意思決定を妨げるものは違法だと、こういう判決を出しているわけですね。直ちにやめさせるべきです。ある労働者は、何でこんな会社におったんやろうと、悔しくて、寝ても何度もうなり声が出て嫁さんに苦労を掛けておる、技術は負けぬのに、まるで会社を私物化した経営者に家族までつぶされるのが悔しいと私に語りました。
 私ども日本共産党は、この委員会に、こうした大企業、財界の代表を呼んで集中審議を行うことを改めて強く求めるものでございます。
 委員長の取り計らいをお願いして、私の質問を終わります。
#348
○委員長(溝手顕正君) 以上で仁比聡平君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 お申し越しの点については、後ほど、理事会で協議いたしたいと思います。
    ─────────────
#349
○委員長(溝手顕正君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
#350
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 補正予算案は十四兆七千億円、今の税収は四十六兆円です。例えば年収が四百六十万円の人が、そして一千万以上の生活をするような、百兆円を超える一般予算案になりました。これはもう普通の感覚からいえば、弁護士とすれば、自己破産して人生やり直せというような財政になっています。国ももう生き直すべきですよ。国の政治もこれはやり直すべきだ。そういう中身のあり得ない補正予算案になっています。
 それで、ちょっと見てください。(資料提示)GDPと年収二百万円以下の人の推移です。最近GDPが下がってしまいましたが、この間、十年間、GDPはわあっと上がりました。しかし、年収二百万円の人も同じカーブで上がっております。つまり、大都会の大金持ちが潤えば人々は幸せになるというこの小泉構造改革は全くうそっぱちだったわけです。総理、これ欠陥があったんじゃないですか。
#351
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 改革をする以上すべてが間違いがないというわけではないと。これはもう最初から、この種の改革をすれば、改善になるところもあれば改悪になる部分もある、基本的にそういうものだと思っております。改悪になりました部分はきちんと直していかなきゃいけませんし、さらに改善をすべきところや改革をすべきところは結果として改善になるようにつなげていくというのが大事なことだと思っております。
#352
○福島みずほ君 年収が二百万円以下の人が千三十二万人になって、働く人の四分の一から五分の一になりました。これ全く対応しているんですよ。これが十年間、自民党政治がやったことです。欠陥が明確にあるじゃないですか。転換をされなければならない、転換を今政治はしなければならない、格差是正と貧困の問題を政治は解決するために方向転換すべきだ。いかがですか。総理、総理、総理。
#353
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありました点はいろいろ御意見があるところだと思いますが、少なくとも今我々がやろうとしております安心社会実現会議というのは、そういうような現状を踏まえて我々としてはその対策を検討していかにゃいかぬということだと考えております。
#354
○福島みずほ君 総理の、今の麻生総理の下では方向転換はできないですよ、そんな認識だったら。
 派遣法の改正についてお聞きをします。
 派遣法の改正案、政府・与党は出しておられます。三十日以下の日雇派遣を禁止するという中身です。三十日以上であれば、三十日たったら首が切れるんです、三十一日目。三十日間のうち一日間だけ日雇派遣でメールで働かせれば合法という中身です。
 派遣切りがこれだけ起きていて、この派遣法改正案、政府・与党が出し続けているということに、これは派遣切りを二度と生まない法案ではないじゃないですか。総理、この法案で二度と派遣切りを生まない、そんなことできるんですか。総理に聞いています。
#355
○国務大臣(舛添要一君) 今政府が出しているこの法律案は、今申し上げた三十日、しかし日雇派遣を原則禁止をするということであるし、派遣労働者の常用化へ努めるという義務を課す、その他様々な義務を課しておりますから、一番の問題は、私は例えば製造業における派遣の問題について言及した途端に、まさに連合の中からも相当な反論が出てきて、なぜか。二百八十万人もの方が利用しているものをそう簡単になくすわけにいきませんよと、かえってこれ禁止してしまったら、今そういう働き方がいいという人もいるし、それで仕事をしていられる方もおられるわけですから、そういうことも全体的に考えて今の派遣法の改正案は出しておりますし、そのほか雇用調整金とかフリーターへの指示とか様々な雇用政策、もう相当頑張ってやっておりますので、私はこういう施策であなたの御懸念にはこたえることができると思っております。
#356
○福島みずほ君 セーフティーネットは若干張り替えました。しかし、労働法制はこれでは駄目ですよ。業種も全然限定していませんし、三十日、三十一日たったら首が切れる。一回でも一日でも働かせればオーケーなんですよ。
 総理、社民党は派遣法の抜本改正案要綱を作りました。登録型についてはやっぱり専門職、きちっと交渉ができる、派遣切りを生まない形の専門職に限定をするという中身です。
 委員長、これを総理に手渡したいんですが、よろしいでしょうか。
#357
○委員長(溝手顕正君) はい。許します。
 お受け取りください。(福島みずほ君資料手交)
#358
○福島みずほ君 総理、派遣法の抜本改正こそ今すべきです。労働法制の規制緩和をやってきた結果、非正規雇用が拡大し、年収が二百万以下の人ができたんですよ。GDPが増えたって、ワーキングプアが増えた、これを解決すべきじゃないですか。是非、総理がその派遣法の抜本改正案を検討された上で、是非社民党の案に賛同していただきたい。よろしくお願いします。
#359
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 渡されて直ちにこれだけ全部理解できるほど私はそんなに天才でもありませんので、一回拝見、拝読をさせていただいた上でないとお答えできません、当たり前のことだと存じますが。
 その上で、今、我々としては、その二百万円以下に限らず、いろいろなところで、今回よく中福祉中負担のほころびという例を引きますけれども、我々としては、そういったほころびというものを直していくためにどうするかというのが基本的な観点として私どもは安心社会実現会議をスタートさせ、多くの有識者の方々に集まっていただき、いろいろ御討議をいただいておるところであります。
#360
○福島みずほ君 総理が非正規雇用の立場に立つのか、働く国民の立場に立つのか、これ試金石ですよ。今のような政府・与党案では全く何の役にも立たない。労働者の立場に立ってないんですよ。是非御検討をお願いします。
 次に、贈与税についてお聞きをします。
 親が、子供が不動産を買うのに六百十万円の限度で無税になるというのが今回の補正予算案の中身です。保有資産が多い人に恩恵を設けるのは、税の公平性を損ね、格差の固定そして拡大になると考えますが、いかがですか。
#361
○国務大臣(与謝野馨君) 現下の経済情勢を踏まえれば、景気回復に向けた取組の一つとして、高齢者の保有する金融資産を活用し需要の創出を図ることが重要と考えております。
 御指摘の住宅取得等のための贈与税減税は、二年間という期限を限ったものであること、対象を国民各層のニーズが高い自ら居住する住宅の取得等に限定していること、非課税額も五百万円に限っていること、その一方で、資産移転が実際の住宅投資の増加に結び付く仕組みとなっており、資材調達、雇用など様々なルートで我が国の経済に大きな波及効果があることを考えれば、単なる金持ち優遇との御批判は当たらず、むしろ現下の経済情勢を踏まえた措置として高い経済効果が期待できるものと考えております。
#362
○福島みずほ君 政策の在り方として、ベクトルが反対です。買える人には特典をやって、買えない人たち、三年後に消費税、生活に困っている人に重い負担の消費税となったら、その人たちがツケを払うんですよ。貧しい人たちが金持ちに寄附をするようなものじゃないですか。方向が明確に間違っている。金持ち優遇策をやり続ける自民党は、国民の立場に立ってないですよ。
#363
○国務大臣(与謝野馨君) 今年の税法改正の附則を読んでいただきますと、そこに書いてあることを御理解いただければ、今の福島先生の御指摘は必ずしも当たっていないと思っております。
 例えば、消費税というものが逆進性があると。これは、単一の税制としてはそういうことは言えるかもしれませんけれども、これを社会保障給付と組み合わせると逆進性ではなく、むしろ所得の低い方の方が恩恵が多いという、こういう結果もあるんで、その辺はひとつ社民党も御研究いただければと思っております。
#364
○福島みずほ君 六百十万円今ぽんと子供に払える人ってどれぐらいいるんでしょうか。それだったら、むしろ相続税増やせばいいじゃないですか。一万円の人が五百円のものを買うのと百万円の人が五百円の買うので、消費税同じじゃないですか。
 社民党は、所得税の最高税率、法人税、十年前に戻せと主張しています。総理、自民党は所得税の最高税率、累進課税を十年前に戻す、なぜこれを提案されないんですか。
#365
○国務大臣(与謝野馨君) 所得税に関しても税法の附則に書いてあります。これは当然、最高税率、今、国、地方税合わせて五〇%になっていますけれども、当然、税制の抜本改革の中で最高税率をどうするかと。これは、ベクトルという言葉を先生使われましたけれども、ベクトルは上を向いております。
#366
○福島みずほ君 違いますよ。この住宅を取得するのはベクトル下じゃないですか。大金持ちに特典を、貧しい人たちは消費税ですよ。オバマ大統領は就任演説で、富める者ばかりを優遇する国家は長続きしないと言いました。そういう政治を終わらせる、それが私たちの使命だと考えています。
#367
○国務大臣(与謝野馨君) 先生に日本の貯蓄、金融資産が年齢階層別にどう分布しているかという数字をお渡ししなければならないと今思っております。これはやはり金融資産は高齢者に極端に偏っていると。本当に子育てで苦労をされている方やあるいは困窮の直前にある方には金融資産がないと。なぜ高齢者に金融資産が偏っているのかと。幾つも理由がありますが、一つは社会保障に対する不安があるという説明もできます。しかし、実際に子育てやあるいは働いている方々が住宅や何か困っているときに、マクロで見た場合の高齢者の資産を働いている方々に移転させるというそのマクロの意味を是非御理解をしていただきたいと思っております。
#368
○福島みずほ君 それは別の形で解決をすべきです。金持ちの親が子供にやるのに特典を与え、三年後からやっぱり貧しい人からも消費税を取る、これが間違っているというんです。
 この補正予算案は、今の自民党のやっぱり金持ちには特典、貧しい人にはやっぱりきっちり金を取るというこういう方向で、間違っていると思います。
 次に、エコカーについてお聞きをいたします。
 政府が今回エコカーを一万五千三百三十二台、五百八十七億円買うということで、エコカーはもちろんいいと思います。しかし、私は言いたい。派遣切りをやった車会社やそういうところに、それは内部留保を吐き出させればいいじゃないですか。派遣切りをやった車会社をなぜそこで優遇するんですか。
#369
○委員長(溝手顕正君) 手短にお願いします。
#370
○国務大臣(斉藤鉄夫君) はい。
 次世代自動車を普及させるというのは、低炭素社会をつくっていくその柱でございます。今、世界は低炭素競争をやっております。低炭素競争に勝ち残らなければなりません。その一つの推進策として、まず公共部門がハイブリッドや電気自動車などの次世代自動車を率先して買っていこうと。これは、低炭素社会を目指す、そのことが日本社会の競争力を付けていく、そのスタートの財政による支援というふうに御理解いただければと思います。
#371
○福島みずほ君 買い換えたり捨てたりすることがエコなんでしょうか。
#372
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 自動車にしても冷蔵庫にしてもテレビにしても、家電リサイクル法、自動車リサイクル法等ございます。電気をがばがば食いながら運転するよりも、リサイクル法で九〇%以上リサイクルされて生まれ変わって省エネで運転される方が自動車や冷蔵庫にとってもうれしいことだと私は思っております。
#373
○福島みずほ君 今何にお金を使うかなんです。優先順位です。お金が潤沢にあればエコカーもいいかもしれません。政府が五百八十七億円使って一万五千台、役所が車を買い換える、いいかもしれません。でも、今はお金がないんですよ。しかも借金ですよ。生活保護の母子加算や社会保障費二千二百億円などに使うべきじゃないですか。何でこんなお金に使うのか。優先順位が間違っているし、なぜ車メーカーを優遇するのか。
 次に、エコポイントに行きます。
 エコポイントで、これは、この基金にお金を入れてエコポイント事務局がやる。でも、一番初めにまず言います。なぜ参議院で予算審議中に、五月十五日からエコポイントの制度が開始しているんですか。
#374
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 四月の十日に経済危機対策を出しました。そのときの一つの柱がこのエコポイント、省エネ家電普及策でございます。その省エネ家電を普及させることということについては、先ほど申し上げたとおり、低炭素革命を進めるためです。
 そのときに、主に町の小規模家電販売店から、買い控えが起きる、大型量販店はその買い控えに対していろいろな策も打てるし、またそれに耐えられる体力があるけれども、町の小規模な販売店にはそれがない、できるだけ早くスタートしてほしいという強い要望がございました。
 したがいまして、補正予算が成立すればという大前提の下に五月十五日からスタートするということにしたところでございまして、保証書、そして領収書、またリサイクル券を取っておいていただきたいと。もちろん、制度そのものは補正予算が成立した後にスタートする、これは当然でございます。
#375
○福島みずほ君 もし補正予算が通らなかったらどうなるんですか。
#376
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 補正予算が通らなかったら実行できません。当然のことです。
 今回、いろいろな町の小規模販売店の方、また、いろいろな事業者の方に情報を前もって提供しなくてはいけないわけですけれども、そのすべての中に平成二十一年度補正予算が成立をすることが大前提ですということをぱちっと最初に書いております。
#377
○福島みずほ君 国会軽視じゃないですか。規律がないですよ。なぜ成立してないのに制度をスタートさせる、おかしいですよ。総理、いかがですか。
#378
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今回の補正予算の目的は、この危機的な経済を克服することでございます。また、低炭素社会をつくり上げていくということでございます。そういう方向性について、前もって準備できることについては、補正予算の成立が前提にあるということで準備を進めるということは決して国会軽視でもありませんし、参議院軽視でもありません。
#379
○福島みずほ君 総理、規律がないじゃないですか。補正予算は規律ないですよ。国会をばかにするなと言いたいですよ。
#380
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 国会をばかにしているつもりは全くありません。
 今回のこの施策は、先ほど斉藤大臣からも申し上げましたように、少なくとも、今、景気、消費、そういったものを考えたときに、我々としてはいろいろなことを考えた上でこの政策をさせていただきました。加えて、その上には地球温暖化対策、いわゆるエコの問題もいろいろ考えねばならぬ。地球温暖化というのは非常に大きな問題ですから、我々は景気回復と地球温暖化というものに対応するための施策としていろいろ考えてこの政策をさせていただきました。
 したがいまして、景気がいいのはもちろん大事なところですが、同時に、国会で補正予算が通ったらということを申し上げておりますので、通らなければエコポイントがなくなるというのは当然のことなので、当たり前じゃないですか。したがって、国会軽視でも何でもない。きちんと通ったらと書いております。
#381
○福島みずほ君 政治が腐っていますよ。国会で予算案が成立してから制度がスタートすべきじゃないですか。
 これ、エコポイントってインチキですよ。一番大きな地デジが一番ポイントが高い。どこがエコなんですか。
#382
○国務大臣(鳩山邦夫君) 私は、五月十五日に地元久留米市で十一万九千円ぐらいのテレビを買いまして、一万二千ポイントをいただける、何というか、要するに保証書と領収書をいただきまして、これ予算が成立すれば、これを持っていけば一万二千ポイントと、一万二千円いただけると。これは(発言する者あり)、ええ、ポイントですが、ポイントです、点。
 それで、地デジを、このデジタル化をどんどん進めていく、アナログ停波するわけですから、こういうことを促進するという意味がある。しかも、使用電力が四〇%カットされるものを買ったわけでございます。そういった意味で、地デジの薄い、熱くならないテレビに買い換えることは大変な消費電力の減少につながると、こういうことでございます。
 ですから、一石三鳥ですよ。景気対策になって、エコであって、デジタル化が進むと。なおかつ、地域の商店街で買えば地域対策にもなると、一石三鳥か四鳥。
#383
○福島みずほ君 おかしいですよ。
 それから、三大臣に対して要請があったとありますが、量販店や電機メーカーから要請ありましたか。
#384
○国務大臣(二階俊博君) 今ちょうど福島先生から御指摘の、三省が共同してこの対策を講じてまいりましたが、今段々のお話のように、五月十五日以降ということで発表したものでありますから、どんどんと買い控えが進んできたということで、中小零細の商店からも大変苦情が殺到してくるような状況でありました。これらに対していかなる対応をするかということでありますので、五月十五日以降については、我々は決断をして、取りあえずこの対策をしようと。
 今総理からもお答え申し上げたように、もしこういう予算案が、補正予算案が通らないとすれば、それは結果はもうおのずから明らかであります。だから、通していただくべく我々はあらゆる努力をしておるところであります。
 そしてまた国民の皆さんは、この商店街でも非常に疲弊している状態の中で、今度のこのエコポイントが始まったことによって、みんな大変明るい気持ちで商店街再興に向かってみんなで頑張ろうと。そうしたら、電気商品を扱っている店だけがそういうことで、そのほかのところは駄目かといったら、そうじゃなくて、(発言する者あり)いやいや、ちゃんと議論しているんですから、これ、こっちの時間は関係ないんでしょう。
#385
○福島みずほ君 いや、聞いていますよ。
#386
○国務大臣(二階俊博君) はい、ありがとうございます。
 そういうわけで、我々はエコポイントのことについては十分対応してまいりますし、できるだけ早く法案を通していただいて、与党も野党もなくみんなで、この今経済的に困っておる商店街も含めてあらゆる産業界、そしてこの背後に雇用の問題があるということも忘れないでいただきたいと思うんです。労働組合からもいろんな要望があります。労働組合のトップの方々とも我々は話し合っております。そうした中で雇用対策について厳重な申入れをいただいておりますが、そういうことをやっていくためにはこういうことが大事なことではないかと思っています。
#387
○福島みずほ君 逆ですよ。派遣切りやったところにエコポイントか、あるいは派遣切りやったところでエコカー買うんですよ。
 ところで、見てください。(資料提示)この基金をつくって、悪名高きじゃないけれども基金をつくって、エコポイント事務局、基金はだれがやるんですか。エコポイント事務局はだれがやるんですか。
#388
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この事務局につきましては、法案が成立後公募をいたします。基金事務局、それからいろいろなポイントを集めてきてそのポイントを交付する事務局、その二つとも法案成立後公募をいたしまして、最も適切なところに置きます。
#389
○福島みずほ君 いや、うそです。公募の要領をもらいました。今日二十一日が公募要領の締切りです。やっているじゃないですか。
#390
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 公募を今行っておりまして、その契約は法案成立後に行うということでございます。(発言する者あり)はい、成立後です。はい、予算成立後。
#391
○福島みずほ君 もう公募しているじゃないですか。
#392
○国務大臣(斉藤鉄夫君) はい、今公募をして準備を進めておりますが、契約は予算成立後でございます。
#393
○福島みずほ君 違うじゃないですか。公募要領をもらいましたよ。今日の二十一日が公募要領の締切りなんです。もうやっているんですよ。
 そして、さっき、でも、これから予算が成立してから公募するとおっしゃったじゃないですか。
#394
○政府参考人(小林光君) 大変失礼いたしました。
 私ども、大臣にお渡しした資料がもしかしていけなかったのかもしれませんけれども、公募はしてございます。そして、今日のお昼が公募の締切りということでございますが、その契約相手方は当然予算が成立いたしませんと決められませんので、予算の成立後にその中から適切な業者さんを選んで契約をいたしたいというふうに考えてございまして、先ほど大臣が訂正して答弁申し上げたとおりでございます。
#395
○福島みずほ君 大臣、それでいいんですね。
#396
○国務大臣(斉藤鉄夫君) はい、今政府参考人が答弁したとおりでございます。
 最初に私、ちょっと誤解がございました。その点についてはおわびを申し上げます。
#397
○福島みずほ君 結局、補正予算が成立していなくて私たち審議している最中にどんどこどんどこ進めているからそんなことになるんですよ。
 ところで、この基金を受け付ける、基金になる団体、それからポイント事務局になる団体、どんな団体を想定しているか、教えてください。
#398
○政府参考人(小林光君) 事務的なことでございますので、御説明させていただきます。
 基金を置く団体につきましては、一般公益法人ということでございまして、普通の企業といった、何というんですか、税金が掛かるというようなところじゃなくて非営利団体ということで、ごめんなさい、今は一般社団法人と言うそうでございます。申し訳ございません。訂正させていただきます。
 それから、実際にエコポイントをお渡ししたり、それから原資還元商品と言っておりますけれどもポイントを使う商品、これを配ったりというようなことの事務を実際にされるものについては、これは営利企業でできますので普通の企業で構わないというふうに考えてございます。
#399
○福島みずほ君 営利企業としてどういうものを想定していますか。
#400
○政府参考人(小林光君) これも委員の方が募集要領を御覧になっているとおりでございますけれども、実際に営利企業ということでも、ポイント還元商品を配ったりとか、そういうことをするわけでございますので、恐らくそういった、何というんでしょうか、商品の取扱いに慣れている、それから環境保全の知識がある、そういうふうなことが一番重要なクライテリアになるというふうに考えてございます。
 いずれにしろ、まだ応募を締め切った、まだ私も見てございませんけれども、応募を締め切った段階というところでございます。
#401
○福島みずほ君 これ、二千九百四十六億円丸投げするんですよね。
 それで、お聞きします。
 基金の事務経費は幾らですか。
#402
○政府参考人(小林光君) この基金につきましては、今総額は御指摘のとおりでございます。
 そして、まず基金、お金の流れでございます。先ほどお出しになりました全体のフローチャートのとおりでございますけれども、まず基金を置き、そこから例えばその基金を実際に執行するために、先ほど企業と申し上げましたけれども、そういった一般団体の方にお金が行くということでございます。
 その中で、実際に二つの団体が絡むわけでございますけれども、そこに置かれておりますもの、予算の、これは補助金をつくるという予算でございますから、その内訳、あくまで積算の基礎というようなものでございますけれども、その積算の基礎上は計算しますと二十三億と、およそそのぐらいの金額になってございます。
#403
○福島みずほ君 応募要領に金額がなかったので聞きます。
 基金は幾ら事務経費、そしてエコポイント事務局は幾ら経費を取るんですか。
#404
○政府参考人(小林光君) 先ほど申し上げましたとおりでございまして、これは基金をつくるという補助金でございますので、積算の内訳ということでございます。で、それぞれの企業の中でどういうふうに配分するかというのは、正直申し上げて書いてございません。
 また、実際にこれからどんなビジネスをするのかということにもよりますので、実際にその事務経費としてどのぐらいが発生するか、これは私ども、なるべく効率的にそれが執行できるものを選んでいくということにいたしたいと思いますので、その内訳というのはまたこれから変動するものだというふうに考えてございます。
#405
○福島みずほ君 結局、基金に出すときに事務経費決めてないんですよ。公募要領にもないんですよ。だから聞いているんです。二十三億の内訳教えてくださいよ。応募する人間は、自分が幾らもうからなくても二千九百四十六億円受注するんですか。
#406
○政府参考人(小林光君) 先ほど来申し上げているところで申し訳ないんですけれども、私ども、基金というものをつくるという予算の中身になってございます。その中でどんなビジネスをするかによってまた事務経費というのは変わってくるんだというふうに思ってございます。
 ただ、積算の内訳ということでございましたら、これ……(発言する者あり)
#407
○委員長(溝手顕正君) 答弁中は静粛に。
#408
○政府参考人(小林光君) もちろん、予算の査定、いろんな、何というんですか、要求と査定というプロセスはございましたんで、そのときに作りました積算内訳等ございます。もしそういうものを文書として出せということでございましたら、委員会のもちろん御命令があればそういったものは用意できると思いますが、何度も申し上げますけれども、あくまでそういった積算の基礎という形でございます。
#409
○福島みずほ君 基金が幾らもうかるのかというのが分からないから聞いているんです。
 ところで、お昼締切りということで、何社ずつそれぞれ応募ありましたか。これ、ちょっと質問通告してなくて済みません。分かれば教えてください。
#410
○政府参考人(小林光君) 済みません、私も今初めて、ずっと昼から出ていましたので、申し訳ございません。
 私が今いただいた資料でございますと、基金を管理する方の団体に二団体の応募、それから、実際にエコポイントを出したり入れたり還元商品をするところに七社の応募があったというふうに聞いてございます。
#411
○福島みずほ君 結局、これよく分からないんですよ。
 お金が、二千九百四十六億円の内訳も分からないんですが、三千億ですよね。これ余れば一般会計に戻すと聞いているんですが、意外とお金が足りなくなる、エコポイントいっぱい売れちゃった、どうするんですか。
#412
○政府参考人(小林光君) この四つ星の製品をどんどんこれから買っていただく、そして省エネを進める、それからさらに景気回復を果たすという趣旨の予算でございます。そういう意味で、たくさん売れるということは大変有り難いことではございますが、私ども、その積算に当たりましては、例えば五割四つ星製品が増えるとか倍増えるとかいうようなかなり大胆な野心的な希望を持ってつくっておりますので、基本的に足らなくなるということ、そういう事態になったら大変有り難いと思いますが、は考えられないように用意をしてございます。
 また、実際に足らなくなるような心配があるのかということでございますと、二十一年、たしか、これも事務要領を御覧になっておりますので重複いたしますけれども、二十一年の末とそして二十二年の一月にエコポイントの発給状況等々を見まして、また委託をした先と相談をするということにしてございまして、万が一それだけの政策目的を達成しましたら、それは大変目的を達したということでございますので、恐らくそこで事業が終わるということはあるのではないかというふうに承知をしております。
#413
○福島みずほ君 奇妙なんですよ。エコポイント、平成二十二年三月三十一日までとある。私、エコポイントを持っていると思っていたら、お金が足りなくなって、前に終わってしまった。これ、詐欺商法じゃないですか。
#414
○政府参考人(小林光君) そういうふうに当然ならないように、エコポイントの発給状況というのを見て、そして、これも事務要領に書いてございますけれども、また予算、今御審議賜っているところでございますから、そのとおりというふうにはまいらないのかもしれませんが、私どもの提案では、三か年にわたりポイントを持っている方々の還付に応ずるというような仕組みを考えてございます。ですから、途中で発給状況を見て、先ほど申し上げました大変野心的な目標を掲げてございますけれども、それがオーバーしそうだと、それだけ政策効果が上がるということになりましたら、その段階で、そういった今御指摘のような事態にならないように、御心配いただいているような事態にならないようにエコポイントを止めるということに相なろうかと思います。
#415
○福島みずほ君 二千九百四十六億円使って白紙なんですよ。分からない。私たちどうやって審議したらいいんですか。これやっぱり問題ですよ。
 それから、基金。四十六の基金に関して、それぞれ事務経費を例えば幾らと計上しているのか、それを国会の中で、この予算委員会の中で明らかにしてほしい。変な基金をつくる、あるいは最後に自分のところでがばっと事務経費を取って国の一般会計に戻さないというような愚かなことが起きないようにきちっと予算委員会で資料提出をしてくださるようお願いして、私の質問を終わります。
#416
○委員長(溝手顕正君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#417
○委員長(溝手顕正君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
#418
○荒井広幸君 秋口までは解散があるんでしょうけれども、国民の皆さんにとりましては、政権選択というのも非常に大きな今度の選挙だろうと思います。私も、そういう意味で非常に緊張して今日この場に立っております。
 早速質問を申し上げます。
 今日の、昨日の与野党の議論を通じても、無駄を省く、透明なものをする、無駄を省いて財源をつくる、こういったことが一つの大きいポイントではないかと思います。
 早速お尋ねをしたいわけですが、私は二年前、質問主意書で、公共事業の中で、始めるとき、終わるとき、式典をやります、こうしたものの予算はどこから出ているのか。例えば、ダムを造ったその始めに起工式というのをやる。そしてその後、でき上がったら、今度またでき上がった完工式をやったりいたします。修祓式というのもやる。こういうものの予算はどこから出ているのかということで政府に質問主意書を出しましたけれども、実態は分からない、補助事業であるので分からないということでありました。私は、必要なものは必要ですが、華美ややり過ぎがあるんじゃないか、つまり無駄があるんではないかという視点で聞いたわけです。
 会計検査院長に聞きます。国の補助事業がほとんど大半だと思いますけれども、こうした事業について実態を把握していらっしゃいますか、式典など。
#419
○会計検査院長(西村正紀君) お答えいたします。
 会計検査院は、国の補助事業の公共事業につきましては、主として工事費等について検査をしております。工事費を検査した中ではそのような事例は見ておりませんけれども、国の補助事業の中にそういうものがございますれば、今の御趣旨等も踏まえて十分検査をしてまいりたいと思っております。
#420
○荒井広幸君 これは、総理始め内閣の皆さん、交付税で決められている算定基準においてならばやるような話なんですが、実際やっていないんです。ですから、野党の皆さんが言うように、不透明であり、無駄があるんではないかということに私は共鳴するんです。
 そこで、ここにホームページを見ていただくといっぱい出ています。式典と同時に、でき上がったら、記念式典というものをやった後に、知事とか首長さんが揮毫して、表に堂々と名前をして揮毫するんですね。こういうものは私、行き過ぎているんじゃないかと思うんです。みんなの税金で造ったものです。こういうものも私は一つの無駄と把握しているわけでございますけれども、こうした知事などの実名が入ったようなこの記念式典、あるいは過度な、華美な竣工式、着工式、こういったものをやめるべきだと私は、総理、思っているんですが、何よりもまず実態を把握するべきではないでしょうか。
 この三点について、総理、お尋ねをいたします。
#421
○内閣総理大臣(麻生太郎君) いろいろな難しい工事、難しい橋梁などなど、いろいろこういった公共事業というのはあるんだと思いますが、そういうときに、その工事に携わった、現場におられた、いわゆる建設業に携わった方々、極めて危険な作業に従事してそれを竣工させてくれた方々に対しまして、少なくとも社会通念の範囲の中においては、これは関係者の努力を思えばそういったことに関して感謝の意を込めて竣工式をやる、ありがとうございましたというのは、私はこれ、常識的には私は否定されるものではないんだと思っております。
 ただ、今言われましたように、新たにその竣工式の実態はどれくらいかと全部調査するつもりはありませんけれども、必要以上に豪華なものがあるんじゃないかということを多分御心配しておられるんだと思いますんで、それは、華美というか、必要以上に豪華けんらんなパーティーというようなものはいかがなものかというのは私もよく分かるところでもありますんで、いずれにしても、そういったようなことは社会通念上、華美に流れるというようなことは断固やめるべき、これは当然のことだと、私はそう思います。
#422
○荒井広幸君 まず実態を把握していただいて透明性を増す。受注事業者がやっているものもあるんです。我々も呼ばれます。これ、どうなっているのかな。そして、今度は県が主催のものに切り替わる。これ、どこから予算出ているのかなと思うこともあります。
 どうぞ精査をしていただきまして、華美、無駄なものはやめていこう、そして、そういう文化、伝統で安全を祈ったり、みんなで喜ぶ。公共事業というのはみんなの財産、こういうふうに名前を付けたらいいと思うので、まさしくそういうものにしていただきたいと思うんです。強く要望しておきます。
 次に、この無駄という観点でいいますと、小沢一郎元代表の問題は、いわゆる西松建設というものの説明責任というものはまだまだ私は果たされていないと思うんです、説明責任が。
 そういう中で、似たようなことが、ここに朝日新聞を持ってきておりましたけれども、平成十九年八月二十五日に掲載されています。これは、ある県の前の知事が県発注ダム建設にかかわる談合汚職、収賄罪に問われているんですが、一審を終えました。今、二審目です。五月十三日から始まりました。この中で、報道によれば、その知事の娘婿に当たる民主の議員の方が、元の県の土木部長が仲介し、パーティー券を二回、三百万円分の購入があったということを明らかになったわけです。これ、公判過程で明らかになっています。
 これは、私は何を申し上げたいかというと、不透明な公共事業に関した資金の流れであって、こうしたことが公共事業の信頼性を失わせていると思うんです。こういったことを私は申し上げたいのは、結局、これも公共事業が無駄に小沢代表の場合もこの方の場合も還流しているということなんです。無駄に使われているということを私は考えておりますので、民主党の皆さんが無駄を省いて必要な財源を捻出するというお話を聞いていると、どう考えたらいいのかと首をかしげるところがあるんです。
 ちょっとお願いいたします。(資料提示)
 まず、このパネルでございますけれども、ちょっと見づらいかもしれませんが、民主党のこの四月八日の、皆さんのお手元に配付しました。二年間で二十一兆円の財政出動、捻出をするということなんです。
 さて、次の資料を御覧ください。二年間で二十一兆というのを頭に入れてください。これは、衆議院で菅直人衆議院議員が昨年の十月に出したものです。もう一枚の資料を御覧ください。こちらでは四年間で二十六兆円を、これを捻出するとなっております。
 これは、国民の皆さんも今日御覧いただいていますので、私は、つい四月八日の民主党の政策では一年に当たりますと十兆五千億を捻出する。菅直人元代表がおっしゃっているのは、一年平均では六・六兆を捻出すると言っていらっしゃる。これどうぞ御覧ください。二百十二兆円からの無駄遣いの根絶なんです。根絶しなきゃなりません。しかし、先ほど来から十兆、百兆、一千億の無駄遣いを指摘している中で、たった、ついこの間出たものが六兆円も違うわけです。一年で五兆円違う。こういう意味で、私は、財源論というのは本当に国民の皆さんも見て、聞いて、そして考えて判断するものだと私は思っております。
 さて、そこで、今日、昨日、このように財務大臣も総理も予算委員会でやり取りをされていらっしゃいます。民主党の財源論というものについてこうして国会で明示しているわけですから、これらについて財政の捻出というものは果たして可能なんでしょうか、無駄だけで可能なんでしょうか、どうぞ。
#423
○国務大臣(与謝野馨君) 荒井先生はまじめにそれを読まれ過ぎるんで悩まれるわけなんで、民主党の中にもちゃんと分かっておられる方は分かっておられるんですが、多分、民主党の中で物事をよく分かっておられない方が作った資料ではないかと私は思っております。(発言する者あり)
#424
○委員長(溝手顕正君) 速記止めて。
   〔速記中止〕
#425
○委員長(溝手顕正君) 起こしてください。
#426
○国務大臣(与謝野馨君) 民主党ももう少し御研究いただければ、もう少しいい資料ができるのではないかと思っております。
#427
○荒井広幸君 党首討論で、総理、こういったところを国民の皆さんと、討論をして、そして黒白といいますか、それぞれの反応をもらったらいいと思うんですね。
 私が問題にしているのは、これは生活・環境・未来のための緊急経済対策で、ホームページで国民の皆さん御覧いただければ見れます。先ほどのものも、予算衆議院委員会で出したものです。ですから、それ以上のものというものは私はないと思うんですね。
 その中で、今これを御覧いただきますと、もう一枚の細かい資料を御覧ください。二百十二兆。社会保障費は、これは給付するものであるから各党はしっかりやりましょうというのが三一%。国債は返却しなきゃなりません。増税までしなくちゃならないんじゃないかとも言っている。そして、地方交付税交付金はもっと増やせというのが大体の昨日今日の意見ですね。そうしますと、二百十二兆円から、これらを合わせただけで百八十二兆円なんです。三十兆円の中から例えば無駄を省いて十兆五千億作るというのは非常に私は難しいなと、こういうふうに思っておりますので、国民の皆さんも、どうぞホームページを含め民主党が出しているもので御精査いただきたい、このように思います。
 さて、次に申し上げたいことは、私は、この財源のイメージというものもお手元に出しました。
 総理、財源というものは、例えば無駄というのもあると思いますが、私は、先ほど言ったように、公共事業を見ても、先ほどのように記念碑とか式典のようなものは無駄はありますが、なかなか二十兆円台というのは難しいなと思っているんです。そして、組替えとおっしゃいますが、これは予算の重点配分じゃないでしょうかね。
 そして、一番は成長戦略で自然増で税収を上げていくということが必要だし、新型国債を我々改革クラブは申し上げておりますが、環境・福祉・自立国債、こういったものを立てながらこの財源を調達して赤字分も返していく。そして、最後には税制全体の改革の中で消費税も上げていくかどうか、こういうことなんだと思うんですね。
 こういう議論をしていかなければ私はならないと、これが二日間の私の感想なんです。
 どうぞ、麻生総理、財源論として、総理の基本的な考えとして、いま一度、鳩山代表は四年間消費税の議論さえする必要ないとおっしゃっています。総理、どのように総理はお考えになっていますか。
#428
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 民主党の主張しておられる予算の組替えによる財源捻出等々のお話なんだと思いますが、詳細は承知しておりません。承知しておりませんが、単に、いわゆる予算の二百十何兆と言われるものの純計を単に一割だけやって二十兆と言われた程度のものではないかなと思っておりますので、是非、そういった、何であれば細目にわたっての問題というのを是非お聞かせいただければ我々としては参考になるだろうと思っております。
 いわゆる財源の捻出方法というのは、そこにも書いてありますように、この二百十二の中から二十兆が簡単に出てくるというのは我々にはなかなか理解ができないところでありますので、是非、そういった意味では、一体どのようにしてやられるのか。ましてや、今後とも景気がどうなろうとも消費税の論議すらしないと。もう一人の方は、論議をするともう片方の候補者は言っておられたような記憶がありますけれども、あの当選された方は全くする気はないとはっきり明言されたところだけ聞いておりましたので、はあと思って、私どもとしてはどうやってやられるおつもりなのか、私としては大変興味のあるところです。
#429
○荒井広幸君 私は郵政民営化で落選もいたしましたけれども、つまり民営化で賛成か反対だけかで議論しているのが、今中身に入ってきたわけですね、民主党も各党も。全体で、中身を見ないで、それでいいか悪いかということだけで判断すると大きな失敗をすると思いますので、どうぞ政府も野党も議論をかみ合わせて、そしてすべての項目を出して議論して国民の審判を仰ぐことを、我々改革クラブはその橋渡しをしていきたいと申し上げまして、質問といたします。
#430
○委員長(溝手顕正君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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