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2009/05/29 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 予算委員会 第27号
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2009/05/29 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 予算委員会 第27号

#1
第171回国会 予算委員会 第27号
平成二十一年五月二十九日(金曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     西島 英利君    北川イッセイ君
     仁比 聡平君     井上 哲士君
     福島みずほ君     近藤 正道君
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     近藤 正道君     福島みずほ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         溝手 顕正君
    理 事
                犬塚 直史君
                小林 正夫君
                前川 清成君
                峰崎 直樹君
                森 ゆうこ君
                岩永 浩美君
                坂本由紀子君
                鶴保 庸介君
                荒木 清寛君
    委 員
                相原久美子君
                石井  一君
                尾立 源幸君
                大石 尚子君
                大河原雅子君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                郡司  彰君
                自見庄三郎君
                下田 敦子君
                鈴木  寛君
                富岡由紀夫君
                広田  一君
                福山 哲郎君
                藤末 健三君
                藤本 祐司君
                牧山ひろえ君
                蓮   舫君
                泉  信也君
                市川 一朗君
                岩城 光英君
                木村  仁君
               北川イッセイ君
                佐藤 信秋君
                関口 昌一君
                南野知惠子君
                林  芳正君
                山田 俊男君
                山本 一太君
                加藤 修一君
                草川 昭三君
                澤  雄二君
                井上 哲士君
                近藤 正道君
                福島みずほ君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       内閣総理大臣   麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地方分
       権改革))    鳩山 邦夫君
       法務大臣     森  英介君
       外務大臣     中曽根弘文君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融、
       経済財政政策)
       )        与謝野 馨君
       文部科学大臣   塩谷  立君
       厚生労働大臣   舛添 要一君
       農林水産大臣   石破  茂君
       経済産業大臣   二階 俊博君
       国土交通大臣   金子 一義君
       環境大臣     斉藤 鉄夫君
       防衛大臣     浜田 靖一君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 河村 建夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、防
       災))      佐藤  勉君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      甘利  明君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策、食品安
       全))      野田 聖子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策、男女共同
       参画))     小渕 優子君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  浅野 勝人君
   副大臣
       外務副大臣    橋本 聖子君
       財務副大臣    石田 真敏君
       農林水産副大臣  近藤 基彦君
       国土交通副大臣  加納 時男君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       野村 哲郎君
       経済産業大臣政
       務官       松村 祥史君
       国土交通大臣政
       務官       岡田 直樹君
       環境大臣政務官  古川 禎久君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  宮崎 礼壹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村松  帝君
   政府参考人
       警察庁交通局長  東川  一君
       総務省情報流通
       行政局長     山川 鉄郎君
       経済産業省産業
       技術環境局長   鈴木 正徳君
       資源エネルギー
       庁長官      石田  徹君
       環境省総合環境
       政策局長     小林  光君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第五局長   真島 審一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十一年度一般会計補正予算(第1号)(
 内閣提出、衆議院送付)
○平成二十一年度特別会計補正予算(特第1号)
 (内閣提出、衆議院送付)
○平成二十一年度政府関係機関補正予算(機第1
 号)(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(溝手顕正君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成二十一年度補正予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、締めくくり質疑を五十九分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・国民新・日本二十九分、自由民主党十三分、公明党五分、日本共産党四分、社会民主党・護憲連合四分、改革クラブ四分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
    ─────────────
#3
○委員長(溝手顕正君) 平成二十一年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十一年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十一年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、これより締めくくり質疑を行います。森ゆうこ君。
#4
○森ゆうこ君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の森ゆうこでございます。
 私も、予算委員会理事、次席理事を拝命いたしまして、まさか二回目の締めくくり総括をさせていただくとは夢にも思いませんでした。三段ロケットで絶対大丈夫と言っていたのに、恥ずかしげもなく四段ロケットとはどういうことかというふうに思いますが、既に理事会で採決を合意しておりますので、淡々と最後確認をさせていただきたいと思います。
 その前にまず、北朝鮮の問題に関しましても、昨日集中審議がございましたが、私の方からも幾つか確認をさせていただきたいと思います。
 今回のこの北朝鮮の瀬戸際外交、ミサイルカード、そして今度は核実験ということで核のカードも持ちました。この北朝鮮の瀬戸際外交を政府はどのように分析しているのか、また北朝鮮の核実験の意図をどう読めばいいのか、そしてそれに対する我が国が行使すべき外交手段についてどのようにお考えなのか、総理若しくは外務大臣に伺いたいと思います。
#5
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 北朝鮮の御質問がありましたが、この北朝鮮は、国連安全保障理事会がさきのミサイルへの発射の対応、この前のときのミサイルへの発射の対応に直ちに謝罪しない場合には核実験を行うとし、実際に核実験を行うことなど、いわゆる国際の緊張を高めるということの言動を繰り返しているんだと思っております。こうした言動は、その意図を理解することは困難です。国際社会として到底容認できるものでないこともはっきりしております。
 したがって、北朝鮮は国際社会の声に真剣に耳を傾けて、更なる挑発行動というようなものは控え、六者会合に復帰して共同声明を完全に実施することが北朝鮮自身の利益になるというように理解するべきだと、基本的にそう思っております。
#6
○森ゆうこ君 もちろん意図は理解できないのは確かなんですが、それを政府としてどのように分析をしていらっしゃるのか。そのことについて、いろんな様々な専門家からも指摘がございますので、そういうことについて政府の分析をお聞きしたいのでございます。
#7
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 相手側の意図をいろいろ予測、分析、判断をすることは我々としてできますけれども、それは相手側の話なのであって、こちら側としてそれを分析した内容を公表することはございません。
#8
○森ゆうこ君 持っていらっしゃるそういうものをきちんと提示していただかないと議論にならないんですよ。
 米国のこの件に関する認識と、そしてこの核の危機の拡大の防止について伺いたいと思います。
 もとより、日本は唯一の被爆国として、核の縮小に向けて世界に向けてリーダーシップを取っていかなければいけない立場でございます。しかし、現実問題として北朝鮮がこのような核実験に至った。このような現実を踏まえまして、当然我が国の平和と安定のために米国の核の傘がオバマ政権によっても十分機能していることを確認する必要が私はあると思います。
 先日、二十六日に、総理は、日米首脳による電話会談において、オバマ大統領は日本への核の傘について具体的にどのようにお述べになったのか、質問させていただきたいと思います。
#9
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 二十六日の私とオバマ大統領の電話会談の内容を細目申し上げるわけにはいきませんが、北朝鮮が核実験を発表したことに対し、国際社会として行動を取る必要があり、強力な安全保障理事会決議というものを迅速に採択すべき、これがまず第一点です。
 国連安保理における対応も含め今後の対応については、日米、さらに日米韓で緊密に連携すること、また、ロシアは議長ではあるんですが、中国を含めた五者で協力しながら対処していくことということに加えまして、オバマ大統領より核の傘を含む米国の拡大抑止に対するコミットメントが改めて日本に対して口頭で表明をされたということだけ申し上げておきます。
#10
○森ゆうこ君 要するに、その核の傘の抑止力を明言したということではっきり御答弁をいただいたというふうに思います。
 先ほども申し上げました、日本は唯一の被爆国として核の縮小に向けてリーダーシップを取らなければいけない。しかし一方で、特に中国、ロシア両国に対して、きちんと北朝鮮に対して影響力を行使してもらわなければ、日本国内でまた核武装論なるものが、これが盛り上がっては困るのだということを、私はそういう懸念を総理の方からしっかりと各国に対して表明されるべきであると考えますが、この点についてはいかがでしょうか。
#11
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 中国、ロシアに対してという御質問ですか。
#12
○森ゆうこ君 そうです。
#13
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に、これはこの前の日中会談でほぼ似たような話は既にしておりますし、メドベージェフに対してもほぼ似たような話をしているのに対して、最も影響力の高いのは中国ということだと思うので、中国としてきちんとこの点に関しては、そういった懸念というものを中国とも共有してもらわぬと困るのではありませんかという話は既にしてあります。
#14
○森ゆうこ君 そして、世界に目を転じたときに、ヨーロッパ諸国は、日本が北朝鮮の核とミサイルを脅威と感じているのと同じ感覚で、イランの核とミサイルに対して脅威を抱いております。
 一方で、各種のオープンになっているソースの情報を見れば、北朝鮮とイランはミサイル技術について協力関係にあり、また今回の核実験に関連して北朝鮮の技術者がイラン中部のナタンツを秘密裏に訪問していたとする報道もあります。日本が北朝鮮に対する対応や制裁措置について世界の幅広い同意を得るためには、イランの核やミサイルの問題についても同様に汗をかくべきではないかと思います。
 さらに、北朝鮮とシリアとの核協力の疑惑も懸案の一つでございますが、こうした北朝鮮の核開発は核のやみ市場を介して中東へと拡散していく可能性があり、もし核がテロリストの手に渡ってしまった場合は国際社会全体が脅威にさらされることとなる、このような懸念を持っております。
 そこで、政府として、北朝鮮とイランあるいはシリアなど中東のこういった核拡散懸念国とのミサイルや核の協力についてどのように認識しておられるのか、また両者がリンクされたものとして国連等の場で取り扱うことを考えているのか、そのような外交イニシアチブを取られるお考えがあるかどうか、伺います。
#15
○国務大臣(中曽根弘文君) イランの核問題につきましては、IAEAは、いまだイランはこれは未申告の核物質やそれから核活動がないと、そういうふうに結論付ける立場にはないと、そういうふうにしているところでございますが、このイランの核活動が専ら平和的目的と、そういうふうに結論付けることは今のところできないわけでございます。
 今月の二日に私、イランを訪問いたしました際にも、モッタキ外相、そしてアフマディネジャード大統領にこのことにつきましては働きかけをしたわけでありますが、イランに対しましては我が国は累次、この国連安保理決議、これが求めております措置というものを誠実に実施するようにあらゆる機会をとらえて働きかけを行っているところでありますし、今後も行っていきたいと、そういうふうに思っております。
 また、シリアにつきましては、昨年の四月に米国政府が北朝鮮の支援を受けましたシリアの核開発計画の存在につきまして発表したところでございますけれども、シリア政府はこの計画の存在というものを否定をしているところでございます。これも、現在、IAEAによって調査が進められておりますけれども、事実関係が明らかになっていないこともありまして、このことについてはコメントは差し控えたいと思います。
 引き続きまして、IAEAそれから関係国とは情報の交換を行って、そして注視をしていく考えでありますし、またシリアがIAEAに対して完全に協力をするように求めていきたいと、そういうふうに思っています。
#16
○森ゆうこ君 昨日のこの予算委員会で、山本一太議員の質問に対して、総理は日本の独自制裁強化の方向性を示されたというふうに私は認識しております。
 その日本独自の制裁について、効果がないかのような発言をする方もありますが、私はそうではないというふうに思います。日本として、一番脅威にさらされているものとしてきちんとした対応を示す、姿勢を示すということは非常に重要であるというふうに考えられます。そして、今の制裁も実は機能していないのではないか、運用を厳格化すべきではないか、このように従来提言をしてまいりました。
 既に、OECD金融活動作業部会の昨年の十月に行われた四十項目の是正勧告に基づきまして、いわゆるマネーロンダリング、テロ資金供給のことについてきちんと規制強化をするという方向は示されておりますが、そのほか、先般も北朝鮮拉致問題等特別委員会に関しまして私が指摘をさせていただきました、日本からのミサイル技術等の流出を防ぐべき、いわゆる科協、在日本科学技術協会、これらの科学者が頻繁に日本と北朝鮮を行き来している、このようなことに対してきちんと監視強化、そして我が国独自の制裁の機能を強化すべきと考えますが、いかがでしょうか。
#17
○国務大臣(中曽根弘文君) 北朝鮮に対します制裁措置等決議につきましては、昨晩もニューヨークで、現地時間ニューヨークで昨晩ですが、日本時間今朝ほどですが、関係国が非公式にこの案について検討しているところでございますが、内容についてはこれを申し上げることは差し控えたいと思いますが、いずれにしましても、国際社会が一致団結して強い決議を迅速に採択する、そして北朝鮮に対しまして追加的制裁、これを含むメッセージを出すということで今やっている最中でございます。
 我が国の対応につきましても、これは国連の協議を見守りながらまた政府として考えていきたいと、そういうふうに思っております。
#18
○森ゆうこ君 もう一度危機を見直して対応を検討し直すべきであるというふうに申し加えたいと思います。
 続きまして、新型インフルエンザ対策について伺います。
 昨日も集中質疑がございました。木村もりよさんから非常に勇気のある御提言があったというふうに、私はそういうふうに思っております。
 舛添大臣に伺いたいんですが、この補正予算につきまして、鳥インフルエンザの対策費が新型インフルエンザ対策にも使えるということで、新たな予算は当面必要ないとの考えを示されておりますけれども、しかし、一方で新型インフルエンザと同時に鳥インフルエンザの発生がないわけではありません。そして、第二波については昨日も専門家から御指摘がございました。
 危機管理というのは最悪の事態を想定してやらなければならないという大臣のお言葉をお借りすれば、鳥インフルエンザ対策とは別に今回の新型インフルエンザ対策として予算を計上すべきではありませんでしたか。
#19
○国務大臣(舛添要一君) 二十年度の第一次、第二次、二回の補正予算でも財源手当てをしておりますし、今回、今、森委員おっしゃったように、新型インフルエンザ対策ということではなくて、一般的な対策として約千三百億円補正を組んでおります。
 先般御説明いたしましたように、鳥由来のインフルエンザの準備をしていましたけれども、豚由来のものであってもこれは当然使えるということでありますし、それとともに、地域活性化・経済危機対策の臨時交付金、一兆円ございます。これを活用する。それからさらには、医療機関なんかについては、地域の医療再生計画三千百億円というのももう既に計上しておりますので。それから、いよいよこれはもう緊急にこの補正予算が通るまでの間必要だということになれば予備費も活用するということで、財源的にはこういうものを活用しながら万全の対策を取りたいと思っております。
#20
○森ゆうこ君 既に危機が提示されているわけですから、きちんとこの補正予算で計上すべきであるというふうに重ねて申し上げたいというふうに思います。
 そのワクチンの製造について確認しておきたいんですが、そのスケジュールについてなかなか提示がございません。とうとうこの予算委員会、本日まで、質問がございましたけれども、大臣からはきちんとしたスケジュールが示されませんでした。どのようになっているか、はっきりとここでお答えください。
#21
○国務大臣(舛添要一君) これは、今WHOも私と同じように悩んでいて、CDCも悩んでいて、今、世界中の専門家の英知をかき集め、そして既に出ている症例についての研究をして、今委員がおっしゃるように、季節性のインフルエンザと新型インフルエンザ、こういうものの作り方の配合比率をどれぐらいにするかということですけれども、種株がアメリカからワクチンに適応したのが参りますので、もうすぐ六月になりますけれども、六月上旬、これをめどにワクチン製造会社にその種株を配付したいというように思っています。
 ですから、それまでの間にWHO、CDCと今研究者の間、事務的にも連絡を取り合って、一刻も早くそれを決定したいというように思っています。
 そして、もう一つ、様々なワクチンの開発法、それから開発期間を短縮する研究を今大急ぎで世界中やっていますんで、そういうことも準備しながら第二波に備えたいと思っております。
#22
○森ゆうこ君 季節性インフルエンザの流行時期から逆算しますと、そろそろ具体的な方針が固まっていないと困ると思うんですね。
 もう一度お答えいただきたいと思いますが、その上で一つ確認しておきたいのは、新型インフルエンザのパンデミックワクチンは何人分を製造、備蓄し、それからだれから優先的に接種していくのか。また、ワクチンの研究開発力の強化、そして生産及び供給体制の確保策はしっかりとお持ちなのか、確認をさせていただきたいと思います。
#23
○国務大臣(舛添要一君) このパンデミックワクチンをどういうふうに作るかということは、今の新型インフルエンザはこれ既にありますから、それについてはいいんですけれども、新たに仮に、例えばH5N1が来たときにどういう型であるかということは分かりませんですから、そうならないとパンデミックワクチンはできません。今、プレパンデミックという形で実際に一定の方々に投与して研究をしているところです。
 それで、優先順位につきましては、これはやっぱり国民的な議論をもっとする必要があると思います。今は社会的機能を維持する方々を優先にということを言っていますけれども、例えば御高齢の方が先か若い方が先か、こういうことはちょっと、大至急これは国民的に議論をせぬといかぬというふうに思っております。
#24
○森ゆうこ君 いや、しないといけないじゃなくて、早く決めていただかないと困るんですけれども。そのことを我々はここで議論をしたかったんです。何の具体的なお答えもないので本当に困ってしまうんですが。
 そもそも、この予防接種行政についてちょっと確認しておきたいと思うんですが、日本の予防接種行政が適切に行われているかどうかということについてはかねてより問題が指摘されております。
 例えば、麻疹につきましては減少傾向を示していたんですが、二〇〇七年五月ごろに十代、二十代を中心とした年齢層で大流行いたしました。日本ははしかの輸出国という非常に不名誉な、そういう国際的な非難も受けました。インフルエンザについても同様のことが言われないように予防接種の必要性を訴えて接種率を上げていく必要があると思いますけれども、大臣、予防接種法第一条には何と書いてあるか、御存じでしょうか。
#25
○国務大臣(舛添要一君) まず、それは予防接種の接種率を上げていく、これが重要だ、これは森さんと私と認識は一致しております。
 さて、その予防接種法の一条ですけれども、そのまま読みますと、「この法律は、伝染のおそれがある疾病の発生及びまん延を予防するために、予防接種を行い、公衆衛生の向上及び増進に寄与するとともに、予防接種による健康被害の迅速な救済を図ることを目的とする。」。以上です。
#26
○森ゆうこ君 つまり、この予防接種法第一条では、予防接種の、今おっしゃったような疾病の蔓延を防ぐため、そしてもう一つ、これが車の両輪と言われております、予防接種による健康被害の迅速な救済を図ることを目的とする、これが私は今日は一つ確認をさせていただきたいというふうに思っているんですが。
 現在、この第一条の目的がきちんと果たされていない、実際には救済されていないケースも多いのではないかという御指摘をいただいておりますが、その点についてはいかがでしょうか。
#27
○国務大臣(舛添要一君) これは、予防接種の接種率を上げないといけない、しかし片一方で副作用が起こる危険性があります。それをどう救済するかでありますけれども、余りに厳格に医学的にこの因果関係ということでなくて、今のは、高度の蓋然性が証明されて、通常、人が疑いを差し挟まない程度に真実性の確信を持ち得るものであれば医学的に完全な証明を求めるものではないというガイドラインで行っております。判定区分が一から七まであって、一はこれはもうどう見ても明確な根拠がある、それから七はもうほとんど医学的に判断不可能である、その間にいろいろな段階がありますんで、そこは柔軟に、常識的に考えて、これはもう予防接種が原因だろうというものについては柔軟に対応する、そしてその健康被害を救済したいと思っております。
#28
○森ゆうこ君 今の御答弁は、幅広く救済するのがこの趣旨であるというふうに理解をいたしました。
 しかし、実際にはそのようになっていないということで、今私は、地元新潟県の胎内市の方から御相談を受けております。
 市内の男児がMRワクチンの予防接種後、小児麻痺などを発症したんですが、副反応と認定されず救済措置が受けられませんでした。家族は、予防接種法に基づき市を通じて被害救済の請求をいたしましたが、厚労省は、因果関係を否認する根拠はないが論拠はある。これはよく訳が分からないんです。因果関係を否認する根拠はないが論拠はあるということで、因果関係を否認して、市は医療費、医療手当の不支給を通知いたしました。現在、県に対し、市の処分を取り消すよう再審査請求をいたしております。
 この事例においては、国からは接種後二十一日以内の発症を救済の基準にしている等の否定的理由が挙げられたようでありますが、二十五日後の発症でも副作用として認定された例もあるということでございます。また、否定的論拠が具体的に示されておりません。これも問題だというふうに思います。
 このことについて、舛添厚生労働大臣として、先ほどの御答弁、ちょっと違うんじゃないでしょうか。
#29
○国務大臣(舛添要一君) まず、引用なさるときには正確に御引用いただければと思いますのは、先ほど私が申し上げた一から七までの判定基準があります。個々のケースについて細かいことは申し上げたくないんですが、プライバシーの問題もあります。ただ、今委員がおっしゃったのは、正確に、これ判定の四です。判定の四は、当該予防接種と疾病との因果関係について否定する明確な根拠はないが、通常の医学的見地からすれば否定する論拠があるというのが判定四の基準であって、私は、先ほど申し上げたように、普通に医学的にこれはもうほとんど大丈夫なら大丈夫だよということを言ったんで、今の言葉を正確に申し上げておきたい。
 そして、これは新潟県に対して行政不服審査が請求されているということでございます。今年の二月だったと思います。この結果を見守りたいと思っております。
#30
○森ゆうこ君 正確に引用していただいても、この意味の、因果関係を否認した理由とすれば非常に理解に苦しむというふうに私は思います。広くとにかく救済をすることが目的であるというふうに大臣が明言していただいたことを評価をさせていただいて、きちんとそのようにされるように是非御指示をいただきたいというふうに思います。
 このワクチン市場の構造については、非常に日本は遅れていると。先ほどの理由があって日本の予防接種行政が萎縮してしまった部分があって非常に後れを取っているというふうに指摘をされているところですが、こういうものを、大臣の方から、本当は起きてはほしくないんだけれども被害が起きた場合には国がしっかりと救済をする、しかし一方でワクチン行政もしっかりやっていかなきゃいけない、これを両方とも両立させて、国民から安心していただいてやっていくという大きな強い方針が示されれば私はこのワクチン市場の構造、それから今ラインも減っているというようなことも改善されるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#31
○国務大臣(舛添要一君) いや本当、大変すばらしい質問ありがとうございます。やじではちょっとがくっとくるときがあるんですけれども。この質問が大変すばらしいのは、産業、つまり、今の森さんの視点が厚生労働省にないから問題だったんですよ。つまり、産業としての医薬とかワクチンとか医療機器とかいうものに余りになかった。
 だから、これはまさにそうなんで、私は経済対策をやるときに、すばらしいですよ、日本の医療を含めて、そういうものを輸出産業として育てる、そして産業として育てる、そういうときに、官民対話ということで四人の大臣ぐらいが入って、これは外国の企業も全部日本にいるのを入れて、こういうことについて議論をしています。ですから、今のような、国がきちんと何かあったら保障するからこういうことについてしっかりやれと、この視点は、実は官民の、例えば経産大臣とか甘利さんとかおられる、みんなでやっているんですけれども、余りこの点が出てきていないんです。いかに産業として育てるかの視点があるけれども、片一方でこういう担保を置けばできるという視点は非常にすばらしいと思いますので、これを今後の厚生労働行政に生かしていきたいと思います。
#32
○森ゆうこ君 お言葉ですが、私のやじは与党の先生方からもポイントを、的を得たいいやじを飛ばしているというふうに評価もいただいておりますので、申し付けたいと思います。
 国民の健康を守るための予算としては、今回の新型インフルエンザ対策の予算は不十分でございます。昨日もそういう御指摘が同僚鈴木寛議員からされました。新型インフルエンザは終息傾向と言われておりますが、昨日、与党側がお呼びになった参考人からも、この第二波、これは確実に来るということも言われております。引き続き慎重な対応が求められます。
 そういうことに備え、予算を複数年度で使える基金は本来こうしたことに用いられるべきだというふうに考えますが、予算を組み替えるお考えは相変わらずないのか、お聞きをいたします。
#33
○国務大臣(与謝野馨君) 新型インフルエンザの予算というのは意外にたくさん付いておりまして、未承認薬及び新型インフルエンザワクチンの開発等支援に係る基金の創設というのは、基金の規模は二千七十四億円でございますから、新型インフルエンザワクチンの製造は十分このお金でできると考えております。
 それから、今まで累次の対策でタミフル、リレンザ等は大変大きな備蓄量がありますし、更にそれを備蓄量を増やすということをやっておりますから、私は当面は今の予算で十分であると。もし仮に予期せざる事態が起きましたら、それは予備費等で迅速に対応していく。
 ですから、結局、これはこの新型インフルエンザ、また新型インフルエンザが形を変えて襲ってきた場合の対策というのは、実はお金の問題じゃなくて国民の健康の問題なんで、それはどこの財布から出すという問題ではなくて、それに対しては十分なお金を使うと、そういう考え方が必要なんだと私は確信しております。
#34
○森ゆうこ君 いや、だから予算を組み替えてもっとしっかりやるべきだと申し上げているんです。鳥インフルエンザもある可能性も高いんです。だから昨日からそういうふうに御提案を申し上げているのでございますけれども、この危機についての認識が甘いのかなというふうに思わざるを得ません。
 それで、経済危機対策についてお聞きをしたいと思います。
 百年に一度の危機を大義名分に、やりたい施策を積み上げただけじゃないか、こういう批判がございます。きちんと個別の施策ごとに経済効果や将来のコストを比較して、必要な施策と不必要な施策を選別したのかどうか、確認をさせていただきたいと思います。
#35
○国務大臣(与謝野馨君) 当然、最初に原則を作りまして、その原則にかなったもののみを補正予算に計上いたしました。
#36
○森ゆうこ君 そうではないことはこの予算委員会の中で度々指摘をされてきました。
 それで、経済政策の政府の試算どおりに約二%のGDP押し上げ効果があるのか、私は大変疑問でございます。仮に、二%、約十兆円の経済効果があるとしても、国費十五・四兆円、事業費五十六・八兆円を投入した結果としては非効率ではないかと思いますが、いかがですか。
#37
○国務大臣(与謝野馨君) これは、経済危機対策の事業費五十六・八兆円から金融対策を除いた事業費は十五兆円程度でございます。ただ、これは複数年にわたり実施される施策なども含まれておりますから、平成二十二年度以降に実施される又は執行される事業費は五兆円程度でございますから、平成二十一年度に執行される事業費は十兆円程度と想定されます。したがいまして、この十兆円程度と想定した場合、平成二十一年度実質GDP成長率を一・九%程度押し上げると試算したところでございます。
 なお、平成二十二年度以降の発現する分を含めますと、全体として二・九%程度の押し上げ効果があると考えております。
#38
○森ゆうこ君 深刻な中小企業の現状は度々指摘をされているところでございますけれども、雇用調整助成金制度が昨年末から見直されておりますが、特に中小企業に対しては、周知、広報を十分行い、制度の活用を促す必要があるのではないかと考えます。
 また、雇用維持や雇用創出を目指す助成制度を導入する自治体が増えております。日経新聞社の調査によれば、雇用調整助成金に独自に助成を上乗せする自治体が二県十市町あるということが分かっております。地方自治体は財政難にあえぎながらも雇用安定への資金配分を優先しているというふうに感じられるんですが、今回の国の雇用調整助成金拡充策は十分という御判断でしょうか。舛添厚労大臣に伺います。
#39
○国務大臣(舛添要一君) まず、周知徹底、これ相当頑張ってやりました。皆さん方もテレビのスポットで雇用調整助成金について中小企業の皆さんに訴えるのを何度も見られたと思います。
 それで、そういう成果もありまして、四月分で見たときに、対象労働者数で約二百五十三万人の方がこの雇用調整助成金を受け取られている。その中で中小企業について言うと、事業者数で五万九千、対象労働者が百七十三万人となっています。
 そして、まさにこの雇用調整助成金、大変評判よろしいものですから、まず昨年十二月に支給要件の緩和をいたしまして、中小企業雇用安定助成金を創設して、例えば助成率が三分の二だったのを五分の四に上げる。教育訓練費も千二百円から六千円に上げました。その後も、こういう支給要件の緩和を主として行っておりますし、対象労働者の範囲を拡大するし、大企業に対する助成率も二分の一から今度は三分の二に上げました。
 それから、三月三十日には、解雇を行わない事業主に対する助成率の上乗せ、これ、大企業三分の二から四分の三、中小企業五分の四から十分の九、八割から九割までこっちが見るということであって、それから残業を削減してくださる事業主に対しても助成をすると。
 そして、今回の補正予算におきましては、支給限度日数、今まで二百日というのはありましたけれども、これ撤廃して全部使える。それから、先ほど申し上げましたけれども、大企業に対しても教育訓練費を千二百円から四千円に上げる。障害者に対する助成率をこれまた引き上げる。というようなことで、今懸命にこの助成金の活用を考えておりますので、是非この補正予算案を成立させていただいて、更なる雇用対策の材料とさせていただければと思います。
#40
○森ゆうこ君 政府の対策が十分であれば、厳しい財政状況の中、独自に上乗せをする自治体というのはそんなに生まれないと思うんですけれども、不十分だということじゃないんでしょうか。
 あわせて、総務大臣に伺いたいんですが、雇用対策基金事業というのがございますが、地方から、例えば事業を通じて生まれた収入は経費を除いて国に返還するという縛りがあるとか、研修・教育訓練期間が制限されている、だから使えないということで、なかなかその基金を全部使うことはできない。これは新潟県の例でございますが、予定の四二%にとどまる、こういう指摘がございますが、昨日もこの委員会室で消費者特の採決がございましたが、そのときも民主党の松井議員の方から、基金のより一層の弾力的な使い方について非常に強い申入れがあったと思うんですけれども、この件についてはいかがでしょうか。
#41
○国務大臣(鳩山邦夫君) 二次補正における地域活性化・生活対策臨時交付金六千億円とか、まだ成立しておりませんが、この今お願いをしております一兆円の地域活性化・経済危機対策臨時交付金、これらは都道府県や市町村にとって大変使いやすい形にしているんですね。ところが、いろいろな基金等でかなり厳しい縛りをしているのがあるわけですよ。
 例えば、例の四千億積んで二千五百と千五百に分けたふるさと雇用再生特別交付金ですか、これ知事会等からも相当意見が出て、よく見てみたら、雇い入れるのは失業した人を四分の三雇わなくちゃいけないとか人件費が八割以上とか、それだと、何というか、雇入れしている間にそれは果たせなくなる可能性があるわけですね。そうなりますと非常に使い勝手が悪いということで、随分緩和を行ったと、緩和させたと思いますけれども、これは各大臣の分野にそういうのがあると思いますので、これは知事会とか市町村長会とか議長会とか、そうした意見を十分に聴いて、できるだけ緩和する方法で進めていきたいと思っております。
#42
○森ゆうこ君 景気の回復には私は勤労者の可処分所得の上昇が欠かせないというふうに思いますが、どうもそのような政策が今回の補正予算には余り見当たりません。賃金の上昇を図る方策とか、それからしっかりと減税をしていくということが、どちらも余り取られていないのではないかと思いますが、与謝野大臣、この点についてはどのように御認識をされているでしょうか。
#43
○国務大臣(与謝野馨君) おっしゃるとおり、日本の税構造あるいは税収からいって、減税の余地は実はなかったわけでございます。もちろん、減税幅というものは存在するかしないかということは検討をいたします。
 それから、先生がおっしゃったのは、個人の所得を伸ばすことが必要だと。これは幾つかの視点で考えられるんですけれども、この十年間ぐらいはやはり所得分配率が下がってきたと、これは事実。それから、この不況によって個人の所得が明らかに減っているということでございます。それ以上に失業によって所得が全く失われると、そういう状況もあるわけでございます。
 したがいまして、今回は、個人個人の所得を上昇させるということよりは、やはりなるべく失業者を発生させない、そのために非常に政策の重点を置いたわけでございます。これは、個人の所得というのは、まず就労機会があって初めて発生するわけですから、雇用調整助成金を使って企業内に働く方々をとどめておいていただく。これは少なそうに見えましても、三年間でおよそ推定三百九十万人ぐらいの効果はあります。
 それから、もろもろの事業ではこんなの無駄じゃないかと言われるような御指摘があるんですけれども、そういうものも雇用を実は発生させていまして、そういうものを足し合わせますと四、五十万人ぐらいの新規雇用があるんではないかと。
 それから、これは地方に雇用に御自由に使ってくださいという新しい形の交付税も創設いたしましたし、それから、ただ雇用雇用と言うんではなくて、職業訓練をやった上で新しい就業機会を見付ける、そういう間の就業支援、生活支援というものも七千億円の予算を付けましたし、我々としては、直接の所得を上昇させるということは無理ですけれども、失業者を発生させない、なるべく発生しても少なくすると、そういう点には十分な意を尽くしたつもりでございます。
#44
○森ゆうこ君 きちんと使われるかどうか分からないところに多額の基金をつくるよりも、直接やはり所得を増やす、可処分所得を増やす方がずっと効果があるのではないかというふうに思います。
 それで、最低賃金について伺いたいんですが、この最低賃金という労働者の生活を支えるためのセーフティーネットなんですが、その水準が低く、本当の最低賃金だったら生活できるものじゃないですよ。だからこそこの格差社会ということも生まれているわけで、やはり大幅な引上げが必要ではないか、こういう状況だからこそそのようなことをやるべきではないかというふうに私は考えますが、いかがお考えでしょうか。
#45
○国務大臣(舛添要一君) これ、森さん御承知のように、最低賃金をどういう目安で決めるかというのは、一つは労働者の生計費、二つが労働者の賃金、それからもう一つは通常の事業の賃金支払能力と。これは、実はそれぞれの地域に最低賃金審議会というのがあって、これ公労使三者がそこに入っておりまして、昨年円卓会議を開きまして、中長期的な方針としてやはりこの最低賃金の引上げを目指そうということで、政労使が一体となって取り組むということに合意されました。
 この合意を基に、ここのところを、一昨年度については加重平均で十四円、昨年度については十六円という形で例年を上回る形で上げてきておりますので、今年についてもこの政労使合意を念頭に置いて、今言ったような様々な要因を勘案しながらその審議会でお決めいただいて、それに政府は従いたいと思っております。
#46
○森ゆうこ君 今大臣が御指摘になりましたこの円卓会議で、最低賃金については、最も低位の水準との均衡を勘案して、これを当面五年間程度で引き上げることを目指し、政労使が一体となって取り組むというふうにここにはっきりと書かれてあるわけでございます。
 そういう意味で、大変厳しい経済状況ではございますが、そういうことが可能になるような政策を私はきちんと政治の側がリーダーシップを取るべきであると考えますが、もう一つ踏み込んだ御答弁をいただきたいと思います。
#47
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど三つの要素って申し上げて、一つは生計費、労働者のですね、二つ目が賃金。ただ、三つ目に通常の事業の賃金支払能力というのがあるんです。そうすると、これ中小企業の方が余りに最低賃金が一気に上がると雇用をもうしないと、賃金払えはしないという面もあるので、そのバランスをよく取ろうと。
 ただ、今引用してくださったように、政労使の一体となった合意がありますから、様々な雇用対策を取りながら、そしてやっぱり最終的にはセーフティーネットだけではなくて、私、セーフティーネット論の落とし穴、陥穽ということを言っているのは、経済成長してやっぱり景気が良くなって雇用もどんどん出てくる、そして賃金も上がるという状況じゃないとなかなかこれは難しいので、車の両輪としてセーフティーネット論もしっかりやりますが、もう一つは、いかにして経済成長をするかという視点からもこの点に対応してまいりたいと思っております。
#48
○森ゆうこ君 民主党としては、可処分所得をきちんと上げるということが最大の景気対策だというふうに思っておりますが、なかなか自公政権ではうまくいかないということなんだと思います。
 次に、この二十一年度補正予算までの国債発行残高は幾らになると見込まれていらっしゃいますか。特に、赤字国債の発行残高はどのようになるのか、大臣に御答弁いただきたいと思います。
#49
○国務大臣(与謝野馨君) 平成二十一年度末の普通国債残高見込額は、平成二十一年度補正予算後で五百九十二兆円でございます。このうち、特例国債残高見込額は三百五十兆円でございます。
#50
○森ゆうこ君 国債の増発による長期金利の上昇から利払い費の増も懸念されます。また、大塚委員から先日、わざわざこの基金を造成するために新たに一千億近くの追加の利払い費の発生も指摘をされました。
 将来、このツケをどのような形で国民に負担させるお考えなのか、今後の構想を具体的にお聞かせをいただきたいと思います。
#51
○国務大臣(与謝野馨君) 我が国の財政は、社会保障関係費の著しい増加等の影響を受けまして、国、地方を合わせた長期債務残高は平成二十一年度末には八百十六兆円、対GDP比で一六八%になると見込まれるなど、将来世代への負担を先送りする構造となっております。
 今回の平成二十一年度補正予算は、現下の経済危機ともいうべき状況に対応するため、緊急、集中的に対応する必要があり、施策を実現するための経費を計上しており、その財源としてやむを得ず公債約十一兆円を追加発行することとしております。しかし、我が国の財政状況は非常に厳しい状況にあり、歳出改革、歳入改革、成長政策を着実に進め、中期的には財政健全化を図っていくことが極めて重要であると考えております。
 いずれにいたしましても、財政の中期的な持続可能性確保に向けた基本的な考え方を国民にお示しする必要があると考えており、六月の基本方針に向けて検討をしてまいります。
#52
○森ゆうこ君 借金する場合には返済計画を明らかにしながら行うのが一般国民の常識だと思います。
 この予算委員会で、六月じゃなくてこの予算委員会であらかじめお示しをいただいて、そして議論をするべきではないですか。
#53
○国務大臣(与謝野馨君) 現下の経済・金融情勢の下、当面は景気の底割れを防ぐことが最優先の課題でございますが、中期的には財政再建を、責任を果たしていくことが必要であることは言うまでもありません。
 このため、累次の経済対策として実施される措置や経済・財政状況が想定以上に悪化していることを踏まえ、政府として財政の中期的な持続可能性の確保に向けた考え方をお示しするため、六月の基本方針二〇〇九に向け検討をただいまからしてまいりたいと考えております。
#54
○森ゆうこ君 だから、そういうことをやはりこの予算委員会で議論すべきではないかというふうに言っているわけです。
 それで、余りずっとやっていても仕方がないので、ちょっと厚労省分割について確認しておきたいんですが、総理大臣、厚労省分割は断念したのでしょうか。
#55
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 厚労省の分割というのがえらい新聞で躍っていますが、是非あれを、あれはテレビで公開したからみんな見ていたでしょう、あの議論の内容、あれ全部公開ですから。私の発言も全部、あれ公開ですよ。その中で分割という言葉が載っていましたか。聞いたでしょう。私は、あれを聞かれた方はどう思われたかは知りませんが、少なくとも、あれを私はもう一回見てみましたけれども、国民の安心、安全を確かなものにするため、厚生労働省や内閣府など、国民生活に関係する府省の部局を再編強化してはどうかと考えているということを申し上げたんです。そのとおり今再現して申し上げておりますんで。現在、官房長官を中心に関係閣僚に検討していただいておるということであります。
 したがって、私どもとしては、厚生労働省だけを例に引いて直ちに分割しろなどという話があの場では一つも出ておりませんので、あれは公開された、公開されておりますテレビですから、是非もう一回御覧になっていただくことをお勧め申し上げます。
#56
○森ゆうこ君 与謝野大臣、総理からこの件に関してどのような御指示があったのでしょうか。
#57
○国務大臣(与謝野馨君) これも公開された議事録に載っておりますけれども、総理の御発言は、いろいろな意見があるので、それらの意見を経済財政諮問会議で与謝野の下で整理をしてほしいという御注文があった。これは議事録にちゃんとそういうふうに書いてありますので。総理が使われたことは、分割しろとか分割案を作れというんではなくて、いろいろな考え方があるので整理をしてくれと、こういう御指示があったわけでございます。
#58
○森ゆうこ君 何をどのように整理をして、いつまでに結論を出せというような明確な御指示があったのでしょうか。
#59
○国務大臣(与謝野馨君) こういう問題はいろいろな方がいろいろな考え方をするわけです。現状維持がいいという方もおられるし、三つに分割しろという方もおられるし、百人のお話を聞くと百ぐらいの案が出てくるぐらいいろんな案があって、やっぱり整理整頓すべきは物の考え方であって、分割案とかそういうことではなくて、基本的な物の考え方、例えば国民によりよい社会保障サービスを提供するための体制、あるいは現場感覚を持った責任体制、それからよりきめ細かい福祉行政サービスは何かと、そういう物の考え方が大事なんで、役所があっちにくっついている、こっちにくっついているということは実は枝葉末節の話だろうと私は思っていまして、考え方を整理するという総理の御注文にはちゃんと今後、骨太方針でおこたえをしていきたいと思っております。
#60
○森ゆうこ君 考え方を整理しろということなんでしょうか。つまり、総理には特別な考え方はなかったと。
#61
○国務大臣(与謝野馨君) まず大事なのは、組織いじりとかそういう発想ではなくて、どのように物を考え、どのように国民に対する社会保障サービスをより効率的なより確かなものにするか、その物の考え方が多分私は一番大事なんだと思っておりまして、それは多分、総理のお考えではないかと思います。
#62
○森ゆうこ君 総理、それでよろしいんですか。
#63
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 一番最初に森先生には申し上げましたように、国民の安心、安全を確かなものにするためということを最初に申し上げておりますので、基本的な申し上げていることは同じだと思いますが。
#64
○森ゆうこ君 でも、特に幼保一元化について今が決断の時期だというふうに強調されたというふうにお聞きしているんですけれども、これは違うんですか。
#65
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 幼保一元化、この話も国民生活、幼児教育や子育て支援というものが国民生活を守るために極めて重要なことだと考えております。
 御存じのように、これは幼稚園と保育園とはそれぞれ異なる役割、異なる役所に所属していることもありますが、そういった意味で、新たに認定こども園を創設してこれは一元化を進めておりますのは御存じのとおりであります。そういった意味で、国民生活の安心をより確かなものにするためには、行政体制の在り方の検討に合わせてそれぞれの行政組織についても議論の対象とするようにお願いをしたというのがその言葉のとおりだと思っております。
#66
○森ゆうこ君 一国の総理の一言というのは重いんですね。こだわりがなかったんだったら言わなければよかったのにと思います。
 それで、もう一つ、総理の御発言について、一昨日の国家基本政策委員会のいわゆる党首討論におきまして私は看過できない発言がございましたので、確認をさせていただきたいと思います。
 この予算委員会で以前にも、西松事件関連に関して、行政の長たる総理大臣が、三権分立、この基本を侵して、あたかももはや犯罪を犯したことが確定したかのような発言をされるということはこの三権分立の根幹を侵すものだ、そのように思いますが、いかがでしょうか。
#67
○内閣総理大臣(麻生太郎君) まず最初に、私の方から、それまでの議事録を読ましていただきますと、これは違法な献金の疑いでということを何回か、三回ほど申し上げているんですが、今御指摘のありました点につきましては、それを飛ばしているところがあります。
 したがいまして、小沢前代表の秘書が逮捕された件に関する私の発言のところでありますが、誤解を与えるような表現があった旨の御指摘がありましたが、推定無罪の原則というものは言うまでもないことでありまして、係争中の個別事案の帰趨について判断を示したものではございません。
#68
○森ゆうこ君 同じく私も議事録を持っておりますけれども、少なくとも後援会には企業、団体からの寄附は禁止になったわけですから、そういった意味では、それを犯された方がそこにいらっしゃるわけでって、これが断定じゃなくて何が断定なんですか。
#69
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的には、一部の、私どもから見ますと、少なくとも企業献金というものは政党支部にしか出せないということになっておると存じます。それが後援会若しくは支援団体というものに出されたということになれば、それは明らかに違法ということになろうと存じます。そこのところが今問われているんだと思いますので、そういった意味で、少なくとも逮捕、起訴された方がおられるという点は、私どもとしてはその点を御指摘申し上げたところでありまして、重ねて申し上げます、推定無罪ということを私どもとしては、何というの、推定無罪の原則というものに関しまして、私は個別事案の帰趨について判断を示したものではございませんと申し上げました。
#70
○森ゆうこ君 これは総理の御発言ですが、本人が正しいと思ったという話ですけれども、本人が正しいと思ったことであっても、少なくとも間違った場合は逮捕されるということは十分にある、それは国策捜査ということには当たらないのではないか。これもおかしいですよ。どう思いますか。これ正しかったと思いますか、発言。
#71
○内閣総理大臣(麻生太郎君) どの辺、これ。
 議事録貸して、同じ議事録を持っておられると思いますので。
#72
○委員長(溝手顕正君) 済みません、確認するためにもう一度、森さん、お願いします。
#73
○森ゆうこ君 片道方式なんで言いたくないんですけど。
 本人が正しいと思ったというお話ですけれども、本人が正しいと思ったことであっても、少なくとも間違った場合は逮捕される。そうなんですか。
#74
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 本人が正しいと思っていたとしても間違った場合は逮捕されるということを申し上げたというのであれば、そのとおりだと存じますが。
#75
○森ゆうこ君 法務大臣、刑法三十八条第一項には何と書いてありますか。
#76
○国務大臣(森英介君) お尋ねの三十八条でございますけれども、まず一項、「罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。」。二項、「重い罪に当たるべき行為をしたのに、行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、その重い罪によって処断することはできない。」。三項、「法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。」。繰り返します。「法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし、情状により、その刑を軽減することができる。」と。
#77
○森ゆうこ君 それでは、法務大臣として、その条項に基づいて、先ほどの総理の御発言をどのように判断されますか。
#78
○国務大臣(森英介君) 本人が正しいと思っていても、間違っている場合に逮捕されることがあると。当たり前のことだと思います。
#79
○森ゆうこ君 犯意が存在することが刑事処罰の大原則なんじゃないんですか。(発言する者あり)犯意が存在することが刑事処罰の大原則であるのではないでしょうかと申し上げたんです。犯意。
#80
○国務大臣(森英介君) これは先ほど申し上げましたとおりですが、法律を知らなかったとしても、そのことによって罪を犯す意思がなかったとすることはできないということであります。
#81
○森ゆうこ君 とにかく、総理、総理の御発言、私は許すことはできません。総理の資質を改めて疑いたい、疑念を呈したいというふうに思います。
 最後、基金について伺っていきたいというふうに思います。
 この四十六基金、大変なお金です。これは景気対策を隠れみのにした行政の肥大化への疑問がございます。
 特別会計、これを見直していくにもかかわらず、この基金がたくさんつくられるということは、新たな財布をどんどんつくることになりませんか。
#82
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の補正予算においては、多年度を視野に入れた対策にするとの総理の御指示を踏まえまして、人材育成、就職支援など、複数年度をカバーする施策が多く盛り込まれており、それらの施策を円滑に実施するため、基金によって対応した施策がございます。
 基金造成に対する助成について、経済危機対策を実施するために真に必要であるか、支出先について適切であるか等を十分に精査し、必要額を二十一年度補正予算に計上しているところでございます。
 さらに、その具体的な執行に当たっても、残額をそのまま国庫返納させる規定を交付要綱等に設けるなど、特例的、時限的なものと位置付けを明確にし、その執行状況や使用残高等については、様々な方法によって国会や国民の皆様方に説明をいたし、説明責任を果たしていきたいと考えております。
 いずれにせよ、今後とも、無駄等の指摘がなされることのないよう、適切、効率な執行のために最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
#83
○森ゆうこ君 天下り団体等々については、これまでも税金の無駄遣いの温床になっているという指摘がございまして、昨日も読売新聞で、この中央職業能力協会の天下り二法人に又貸しをしていた、四千万円の不正請求、こういうことも報道をされておりますので、会計検査院においでいただいておりますが、この基金の設置を予定している団体について幾つか問題を指摘したいと思います。
 中央職業能力開発協会について様々な疑惑が指摘されておりますが、その点についてお答えください。
#84
○説明員(真島審一君) 会計検査院は、昨年十一月に作成いたしました十九年度決算検査報告におきまして、中央職業能力開発協会につきましては、不当事項番号八五号及び六八一号において指摘を申し上げているところでございます。
#85
○森ゆうこ君 もう少し中身を言ってください。
#86
○説明員(真島審一君) 不当事項番号八五号は、生涯職業能力開発事業に係る委託事業の実施に当たり、委託事業とは関係のない他法人が負担すべき経費を含めて委託費から支払う経費を算出するなどしていたため、委託費の支払額が過大になっていたものでございます。
 不当事項番号六八一号は、技能向上対策費補助金の経理におきまして、補助事業とは関係のない他法人が負担すべき事務所借料等や懇親会に係る飲食費を補助対象経費に含めていたため、補助対象経費の精算が過大となっていたものでございます。
#87
○森ゆうこ君 金額もきちんと言っていただきたいと思いますが。
#88
○説明員(真島審一君) 不当事項番号第六八一号等の指摘金額につきましては、三件、三千百三十五万一千八百五十六円でございます。
 それから、不当事項番号八五号につきましては、指摘金額は一件、二千五百四十五万五千七百五円でございます。
#89
○森ゆうこ君 この協会は独自の訓練講座を企画したことがない、再委託をしているわけですよね。こういうところに基金を預けていいんでしょうか。大臣にお願いします。
#90
○国務大臣(舛添要一君) まず、会計検査院の今の御指摘でありますけれども、昨年の十月末に、加算金を付して、指摘を受けた金額については国庫に返還いたしました。それから、関係役職員四名について処分を行ったところでありますし、二度とこういうことが起こらないように会計監査について外部監査制度をこの六月に入れます。それから、会計職員の資質向上の研修をやる、その他様々な施策を取って、会計管理についてはきちんとやるようにいたします。
 ただ、片一方で、全国的な規模での職業能力開発、このノウハウを持っているという意味でも、これはこれでまた一つ事実であります。技能五輪なんか私も現場を、静岡県でして、行ってみましたけれども、やはりそういうこともやるし、それから全体的な技能、職業訓練についてのやはりノウハウは持っている。だから、このノウハウを生かすということと会計監査をしっかりやるということは、これは両方きちんとやらないといけないので、きちんとやっていきたいと思っております。
#91
○森ゆうこ君 別に私、会計検査院の能力を疑うわけではないんですが、すべて明らかになっているものだけではないと思うんですね。
 これだけ巨額の不正の請求が指摘されているところが、幾らの基金を今度積み増すんですか。
#92
○国務大臣(舛添要一君) これは民主党の皆さん方の御意見も十分配慮して、雇用二事業と生活保護との間のセーフティーネットということで七千億円積ませていただいて、高い評価をいただいているところであります。
#93
○森ゆうこ君 民主党は基金にするとは言っておりません。もう全然使い方が違います。
 続きまして、独立行政法人農畜産業振興機構についても様々な問題点が指摘されておりますが、今度は一回できちんとお答えいただきたいと思いますが。会計検査院。
#94
○説明員(真島審一君) お尋ねは、平成十九年度決算検査報告の緑の雇用担い手対策事業の実施に当たり、研修生の資格要件を満たしていない者を助成対象に含めていたため、補助金が過大に交付されていたものかと考えます。
 これにつきましては不当事項番号七三八号でございまして、その指摘金額は三百五万一千八百円でございます。
#95
○森ゆうこ君 この農畜産業振興機構は過去に多額の補助金をプールしている点が指摘されておりますが、この点についていかがでしょうか。
#96
○説明員(真島審一君) 申し訳ございません。ただいま手元に資料がございません。
#97
○森ゆうこ君 私、特に局長に答弁していただかなくてもいいと思ったんですけれども、そちらから局長でというふうに言われたので。前回御報告していただいた方の方がきちんと明確にいろんな点で答弁していただいたんですが。
 昨日、これ、それぞれについて通告してございますが、独立行政法人農畜産業振興機構、過去に多額の補助金をプール、全職員に食事手当等々ですね、ここになぜいったんこの基金を設置することになったんでしょうか。これ不適切じゃないですか。
 ないんですか、本当に。会計検査院。
#98
○説明員(真島審一君) 誠に申し訳ございませんが、ただいま手元に資料がございません。(発言する者あり)
#99
○委員長(溝手顕正君) 止めてください。
   〔速記中止〕
#100
○委員長(溝手顕正君) 速記を起こしてください。
#101
○説明員(真島審一君) 申し訳ございませんでした。
 昨年の検査報告で、独立行政法人農畜産業振興事業につきましては、不当事項として、国産稲わら等確保促進事業に係る補助金の交付が過大となっているものを指摘しております。
 これは、国産稲わら等確保促進事業の実施に当たりまして、販売の事実がない稲わら等を補助対象数量に含めるなどしていて国庫補助金七百五十四万円が不当となっていたものでございます。(発言する者あり)
#102
○森ゆうこ君 私も特にけんかをしようと思っているわけじゃないんですよ。私を怒らせないでもらえませんか。
 なぜこういうところに、なぜこういうところにわざわざいったん基金を造成しなければいけないんですか、農水大臣。
#103
○国務大臣(石破茂君) お答えを申し上げます。
 この事業でございますが、畜産農家の負債の借換え資金に対して利子補給を行うという事業でございます。これはどういう形になるかといいますと、負債借換えのための融資を円滑に進めるという必要がございます。そうなりますと、融資審査についてのノウハウが蓄積をされている独立行政法人、今の機構でございますね、これに中核的業務である畜産農家等が作成する経営改善計画の審査を行わせると。ここのノウハウを持っていないとこの審査ができません。それから、利子補給の事務というのは、全国たくさんございます金融機関との間に物すごく複雑な事務というものが生ずることになります。
 そういたしますと、ノウハウ、それから複雑な事務の処理、こういうことをやらねばなりませんので、公募により決定する実施事業主体にこれを行うと、これが最もふさわしいというふうに考えておるものでございます。
#104
○森ゆうこ君 いや、そのすごく複雑な事務があること自体が問題じゃないですか。
 石破さん、ついでですから、農水省の持っている基金は百以上あるとこの間、郡司委員から指摘がありました。それで、そのときに石破さんは私と目で会話したんですよね、こんなにあっていいのかと、こんなにあっていいのかと、そういう顔をされていましたけれども、どうなんですか、こんなにたくさん基金を持って、これはもう本当に無駄遣いの温床じゃないですか。
#105
○国務大臣(石破茂君) 恐れ入ります。目で会話ということでございますが、(発言する者あり)いやいや、いろんな会話の仕方はありますが。
 おっしゃるように、不要なものというのはそれは削減をしていかねばならない、また不当な基金のプールというものはお返ししなければならない、当たり前のことでございます。
 この予算委員会でずっと御答弁を申し上げましたように、それぞれ農林水産業の特性に基づきまして基金というものをつくっておりますが、私どもとして、今後も不当に多くプールをすることのないように、また先ほど御指摘の食事代みたいなものは全廃をいたしましたが、本当にそれが必要なものかどうかということについては今後も問題意識を持っていかねばならない、それはそのとおりだと思っております。
#106
○森ゆうこ君 もう時間がなくなってきたのでエコポイントについて確認しておきたいんですが、ポイントは何に使えるか今後決定するということなんですが、何に使えるか分からないポイントをもらっても困るんじゃないでしょうか。また、本来であれば、この点を明示した上でこの予算委員会の審議を行うべきじゃないんでしょうか。
 何が決まっていて何が決まっていないのか、答えてください。
#107
○国務大臣(斉藤鉄夫君) エコポイントでございますけれども、何に使えるかということの基本的な考え方については既にお示しをしております。その上で、細かい具体的な項目につきましては予算が成立をしてから各民間事業者との契約ということになりますので、今の時点でお示しできないわけですが。
 基本的な考え方につきましては、(発言する者あり)いえ、正確にちょっとお伝えしたいと思いますけれども、交換商品に関する基本的な考え方につきましては、一つは省エネ、環境配慮に優れた商品、それから二番目に全国で使える商品券、プリペイドカード、これは提供事業者による環境寄附等が行われたものや例えば環境に配慮した公共交通機関の利用を促進するもの等でございます。そして三番目に地域振興に資するものと、こういう考え方で示しているところでございますが、具体的な交換商品の選定に当たっては、広く交換商品の提供事業者を公募し、民間の創意工夫も生かしながら、エコポイント事務局が設置する第三者委員会において交換商品を決定することとしたいと考えております。
 現時点では、予算案を審議していただいている最中でございまして、明確に申し上げることはできませんが、六月中には第一弾の具体的な交換商品を公表する予定でございます。
#108
○森ゆうこ君 事務経費はどうなっているのでございましたでしょうか。この間質問があったかのような気もするんですけれども、もう一度確認いたしたいと思います、今のエコポイントについて。
#109
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 事務経費につきましては、基金を置く法人、団体、そしてエコポイントの業務を行う事務局、この二つがあるわけでございますが、この二つの事務経費として二十三億円を予定しているところでございます。
#110
○森ゆうこ君 これ、将来の消費先食いの反動をどう考えるかということが非常に重要だと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
#111
○国務大臣(二階俊博君) 各地でもそういう、今はこれでいいが将来はどうかということであります。
 私たちは、今この経済危機の波に商店街の皆さんも含めて庶民の皆さんが大変御苦労をされておるわけでありますから、何か消費を回復していくような方法はないかという中からこれを編み出したものであって、今各地においてこのエコポイントについては大変好評をいただいております。一部大変な御批判をいただく向きもないではありませんが、押しなべて各地においてエコポイントについては好評であります。
 私は、これらの問題を実施する段階において今後この勢いに乗って消費が回復できるように全力を尽くすことであって、今からこれは消費の先食いではないかという御心配は、私はその必要はないのではないかと思っております。
#112
○森ゆうこ君 これだけ無駄遣い、そして更なる無駄遣いが指摘をされているわけですけれども、一方で本当に必要な年金、介護、医療、子育て支援、教育にお金がきちんと予算が組まれていないという指摘は他の同僚委員からもさんざんしてきたところですけれども。
 文部科学大臣に伺いますが、私がお願いしておりました授業料滞納、そして退学、中退、この件について調査が出ましたが、御見解をいただきたいと思います。
#113
○国務大臣(塩谷立君) 授業料滞納につきまして、高校の段階におきましては、平成十九年度が八千二百七十六名、そして二十年度が九千六十七名で、これはパーセントでいくと〇・八%から〇・九%で、〇・一%上がっております。また、大学につきましては、平成十九年度、一万六百三十二名、そして平成二十年度が一万四千六百六十二名、これも〇・四%から〇・六%と〇・二%上がっております。
 また、退学者につきましては、平成二十年度が高校において約二千六百名、これはまだ集計が行われておりませんで、近々集計をできるということでございます。それから、大学につきましては、平成十九年度が八千八百九十三名、そして、これはちょっと集計の時期が、平成十九年度が三月三十一日なのに対して二十年度が三月二十日なので比較はできませんが、人数としては七千七百十五名で減っておりますが、ただ、中退者の中でのパーセンテージでいきますと一四・〇%から一五・六%ということで、一・六%増となっております。
 いずれにしましても、こういった状況に対してこの補正予算においても、高校生に対する授業費の緊急支援、あるいは私学学校に対して無利子の融資の創設等々の今支援を行って充実をさせているところでございます。
#114
○森ゆうこ君 パーセントで言わないでください。未来ある若者が経済的な理由で学業を断念しているんですよ。あってはならないんですよ。
 総理、最後に、総理のこういうことをもっときちんとやっていくという方針、示していただきたい。補正予算にはそういう視点がないということは指摘をさせていただきましたが、最後に総理大臣に方針を示していただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
#115
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 安心社会実現会議の中で今いろいろ御議論をいただいている中にこの問題は既に組み込まれていると。この四回の会議で私どももそういったお願いをしておりますし、この点は、若者というものに対する配慮、母子家庭等々そういったものの配慮をすべきということで、与謝野担当大臣の下、この方向で既に事を進めつつあるというふうに思っております。
#116
○森ゆうこ君 年金、介護、医療、子育て支援、教育、こういったものにしっかりと本当に大切な国民の皆様の税金を使っていく、これこそが重要である、そのためには民主党政権を樹立するしかない、このことを最後に申し上げまして、私の質疑とさせていただきます。
 ありがとうございました。
#117
○委員長(溝手顕正君) 以上で森ゆうこ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#118
○委員長(溝手顕正君) 次に、木村仁君の質疑を行います。木村仁君。
#119
○木村仁君 自由民主党の木村仁でございます。
 大変時間が制約されておりますし、また全体の時間も短くしたいと希望しておりますので、足早にお聞きすることを足早にお答えいただきたいと思います。
   〔委員長退席、理事岩永浩美君着席〕
 本題に入ります前に、障害者団体向け郵便料金割引制度の悪用をした事件について厚生労働大臣に質問をいたします。
 この事件につきましては、かねて白山会の主要メンバーであった男が国会議員の秘書であったことを理由に議員の名をかたって厚生省に圧力を掛け障害者団体を示す証明書を発行させたとか、あるいは民主党の衆議院議員が白山会のライバル会社を非難する質問を衆議院の経済産業委員会で行っていたとの新聞報道がありまして、議事録にも残されております。しかし、最近になって、実は厚生労働省障害福祉部の幹部数名が証明書の発行に関与しており、逮捕に至ったことが報道されました。
 厚生労働省としては、この事件の全体をどう把握し、どのような対応をしていらっしゃるのでありましょうか、お答えいただきたいと思います。
#120
○国務大臣(舛添要一君) まず、この障害者団体向け郵便割引制度における障害者団体の証明に関して、五月二十六日に当省の職員が虚偽公文書作成などの容疑で逮捕されるに至ったことは誠に遺憾でございます。
 これに関して様々な報道がなされていると承知していますけれども、現在、検察、警察、捜査中でございますので、捜査を見守るとともに、省を挙げてこの捜査には協力申し上げたいと思います。
 そして、二十七日には我が省の調査チームを編成したところでありまして、まずは事実関係を確認したいと思います。そして、事実が確定した場合には厳正なる対応をしたいと思っております。
#121
○木村仁君 本題に入らせていただきます。
 私は、今次の十三兆九千二百五十億円に及ぶ補正予算、これでもって百年に一度という経済危機に対して積極的な財政出動という形で対応しようという麻生内閣の明確な意思が示されたものと認識をいたしまして、そのことを高く評価しております。
 つきましては、この政策を是非持続していただきたいと考えておりまして、できれば、基金に積み出した次年度、次々年度分の予算もできるだけ前倒しで実施していただいて、そして余裕ができましたらばこの秋にも更なる補正予算で財政出動を充実するようにお願いしたいと思いますが、総理大臣がちょうどいらっしゃいませんので、経済担当大臣、御答弁をお願いいたします。
#122
○国務大臣(与謝野馨君) 当面はこの十五兆三千億の補正予算で御満足をいただければと思っております。
 我々としても精いっぱいやったわけですし、それから一方では、度々各党から御指摘がありましたように、非常に財政は厳しいというのがこれはみんなの共通の認識でありますので、将来のことまでなかなかお約束はできないという心境でございます。
#123
○木村仁君 そういう御答弁になるであろうとは思いましたけれども、政策の持続というのが大切です。
 一九九八年に小渕内閣が成立いたしましたときに、緊縮財政を廃し、積極財政に進まれました。そして、おれもとうとう世界一の借金王になったと言いながら積極財政を進め、その結果、二〇〇〇年には五百十七兆のGDP、そして税金も五十一兆まで回復したんです。しかし、残念ながら、小沢さんの離反によって、それが原因ではないけれども、お亡くなりになったために、小泉内閣になって低成長の中で緊縮財政が続けられてきた、その結果が今の状態でありますから、この点を御了承いただきたいと思います。
   〔理事岩永浩美君退席、委員長着席〕
 私は、この補正予算、ワイズスペンディングというのが一つのモットーであろうと思います。ワイズスペンディングと言っても、穴を掘ってまた戻せばいいといったケインズの理論に対してワイズスペンディングでありますが。
 すべてがワイズだとは申しませんけれども、この現在の日本の雇用対策、金融対策、低炭素化、健康、子育て、地域活性化、安全・安心、そして何よりも地方公共団体への配慮という一番大切な問題にアドレスしておられることを高く評価したいと思っております。特に、地域の重視と地方公共団体の尊重ということは麻生内閣の恐らく極めて重要なテーマで、これは全国の市町村が高く評価し認識していることであります。是非この点を重点的にお考えいただきたいと思います。
 資料の一のところを御覧いただきます。非常に単純な素朴な資料を持ってまいりました。好況と不況と波を打ってまいりますが、好況のときは赤い線、小さな政府が良いのであります。そして、不況のときこそ財政出動が必要なのであります。
 なぜこういう単純なことを申し上げるかといいますと、日本の行政、特に地方公共団体の行財政は、好況のときにはお金が入ってくるから喜んでいろんな仕事をする、しかし不況になるとしぼんでしまって何にもしないと。ですから、好況でできた借金を不況のときに小さな政府で返していくという過程が全然なかったわけであります。この過程を直していただいて、是非、今、地方公共団体も積極的に仕事をするようにお勧めいただきたいと思いますが、総理大臣のお考えをお聞きいたします。
#124
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 冒頭から申し上げたところではありますが、地方の元気が出てきませんと日本自体も元気にならない、基本的にそう思っております。したがいまして、地域を活性化を図るというところが最も必要だと思っております。
 先ほど触れていただきましたけれども、今回、地方が活用がしやすい、できる財源というものを大幅に拡充をいたしております。鳩山大臣が度々述べておられますが、平成二十一年度の当初予算で、別枠で地方交付税約一兆円の増額ということになろうと思っております。また、今般の補正予算におきましても、地域活性化・公共投資臨時交付金で一兆四千億、それから地域活性化・経済危機対策臨時交付金で一兆円など、こういったものを創設するなどして更に対策を強化をいたしております。いろいろ、昨日でしたか一昨日でしたか、地方六団体そろってこの点に関しましては評価をいただいておりますので、それなりに御利用いただいているんだと思いますが。
 私は、木村先生、地域というものを考えたときに、活力を引き出す処方せんというのは、これは地域によっていろいろそれぞれ事情が違いますので共通して言えるものというのはなかなか難しいんですが、一つだけはっきりしていることは、いろいろ地方を回って思うことは、やっぱり地域の活性化している商店街にしても地域にしても、それは必ずそこに行きますとそれを活性化させているのに中心になっている人物なり首長さんなりがおられるというのは、私は多くの地域を回って率直な実感なんです。そういった意味では、政府が用意をした財源というものをいかに活用して使うか、これは地方主権型の分権とかいろいろ言いますけれども、それをいかに利用して使うか、掛かってそこにいる人が大事なんだと思っておりますので、是非そういった活性化案を有効に活用していただけることを私どもとしては心から願っておるところでもあります。
#125
○木村仁君 気になるのは、年度末には九百兆を超えるという国、地方を通ずる借入金の状況でございます。実際これは、それに対応して国、地方公共団体合わせると五百兆円の資金を持っておって、その純債務で比べれば世界に余り危機的な状況であるとは言えないという議論もありますし、それからドーマーの定理というのがあって、国債のコストよりも高い名目成長率を持っておれば絶対大丈夫だということのようでありますが、今は逆に一・四%ぐらいの国債のコストに対して成長はゼロでありますから、今が危ないのであります。危ないけれども、これはやっぱり積極財政で名目成長率を高くすることが必要であって、今萎縮するべきではないと、こういうふうに考えておりますが、総理でよろしいですか。
#126
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 担当の大臣が今おられませんで、代理で恐縮ですけれども答弁をさせていただきます。
 基本的には、今おっしゃるように、我々は、目先、向こう三年間、いろいろ表現使いましたけれども、短期は景気対策だと思っております。三年ぐらいと思っておりますけれども、これは世界の経済情勢というものを見て我々は考えなければならぬと思っておりますが、いずれにしても、目先は景気対策が一番。景気が回復して経済が浮揚してきませんと、これは経済のパイが大きくなりませんと税収も伸びませんし、いろんな意味で我々としては、全体のパイを考えておくということになりますと、どう考えても目先は景気対策であることははっきりしていると思っております。
 その上で、中期的には財政再建ということを申し上げておりますので、いろんな意味で、財政再建をやっていくに当たりまして、今景気が回復した上でという前提を付けていろいろお願いをさせていただくことになると思っておりますが、私どもとしては、少なくとも中期的な財政というものにつきましてはきちんと責任を持って対応をしていかなければならないというものだと思っております。
#127
○木村仁君 次に、いわゆる地域活性化の三交付金について伺いたいと思います。
 前年度の生活対策交付金六千億、これはもう市町村にとっては非常に干天の慈雨みたいな資金であったと思っておりますが、実際はどのように使われたのでしょうか。そして、時間的には年度末であったから間に合わない、恐らく繰り越してやっていると思いますけれども、その実態をお教えいただきたいと思います。
#128
○国務大臣(鳩山邦夫君) 木村先生御指摘の地域活性化・生活対策臨時交付金六千億円は、二次補正が成立したのが一月二十七日で、計画を出してくれという締切りが二月十二日でありましたから、地方自治体には二週間の間に計画を出せということで大変急がせてしまいましたけれども、極端に言えば紙切れ一枚でも、きちんとしておればお金を渡せるという仕組みなので、使い勝手がいいと割かし評判を取ることができました。
 実際の使われ方は、道路、河川、公園等の改修、学校、公民館、庁舎の耐震診断や改修という身近な公共施設の安全、安心という部分が六割近くあったと。あと残り四割は、プレミアム付き商品券、ちょうど定額給付金とタイミングが合ったのでプレミアム付き商品券の発行に伴う費用、それから、間伐材を小中学校の机、いすに活用する事業、地元産の漆器を小学校給食用の食器に採用する事業など地元の資源をいろいろ教育も兼ねて使えるような事業、それから、先生が大変いつも熱心に取り組んでおられる鉄道跡地バス高速輸送システム、BRTとして整備するための用地購入や設計の費用でしょうか、公共交通その他、公共交通に関する事業に使われた例もかなりあると思います。
#129
○木村仁君 私が用意しました資料の三ページを御覧いただきますと、本部で集められました記録が残っております。御説明ありましたように、土木、建築の経費で、大体六割以上がそういう経費であります。
 私は、やはり景気対策というのは基本的には公共投資だと思っておりますので、それが十五兆のうちに、まあ十四兆ですか、そのうちに実際は五兆円ぐらいしかないという指摘をする人もいます。ところが、やっぱりこうして地方団体が自分の需要に合ったものをやることによって、ここに六千億の六割以上が公共的投資に回っているということで、力強いものを感じているわけでございます。
 ところで、この六千億の配分は決まりました。一兆円の配分も大体、まだこれ審議中でありますけれども、これくらい来るだろうということは教えてあるようであります。その中で、最初は不交付団体にはお金が、六千億は回りませんでした。しかし、今度の一兆円では回ることになっております。
 ところが、この六千億、一兆円の両方で大変気になりますのは、合併算定替えという手法をお使いになって、一次でそれをやってみたら、未合併市町村が非常に損をしたという感じを持っています。そうしたら、二次になったら、不交付団体は救われたけれども、これはまた同じ手法でお配りになったから、また二度目のショックを受けております。
 三度目は、今度は一兆四千億の公共事業費の配分でありますが、これはどうも国から来る補助事業等の裏負担を負担するから、したがってそういう配慮はないかもしれないというような心配があって、しかし、ただ総務省のお知らせによれば、財政状況とか地域の状況とか勘案する余地があるようにしてありますから、鬼の目に涙じゃなくて慈父の涙かしれませんが、ひとつ一兆四千億の配分において未合併市町村に何らかの御配慮があればいいなと思っておりますが、いかがでございましょうか。
#130
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地域活性化・経済危機対策臨時交付金一兆円の算定方法は大体決まってきているわけでございまして、木村先生がおっしゃる合併算定替えを今回も採用をいたしております。
 合併算定替えというのは、私の地元の久留米市のようなところは非常に得をするものでありますから、つまり合併によって久留米市が四町と一緒になった、これをばらばらにした元の姿で計算をして、その合計をまた久留米市への交付額として決めるわけでございまして、したがって、一兆円のうち、今のまま計算するのが、いったんばらして合併したという形で計算すると千五百億ぐらい影響が出る。つまり、逆に言えば、未合併市町村は少しずつ取られる額が千五百億あるということで、合併したところが有利になるということでございますが、それはそういう状況を御理解いただきたいんですが、一兆四千億円の地域活性化・公共事業臨時交付金は、これはまだ算定方式決まっておりませんけれども、これは公共事業の裏負担の九割に交付金を充てるという形のものでありますから、したがって、合併算定替えというものはしない方針でございます。
#131
○木村仁君 合併算定替えをしない方式でありますならば、他の要素でひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。
 この各種の交付金は、一番のみそは、やはり総理の思いというのは、かつての一億円事業みたいな、本当に地域の知恵を出していい仕事をする、そういう類型をつくりたいということであったろうと思います。そして、現にこの統合本部でもそのモデルになるような、これはもう大臣御承知のとおりでありますが、いろんな事務を示して、知恵を出してくれ知恵を出してくれと。一方では、経済対策でありますからできるだけ早くやって、できれば六月、補正にでも間に合うようにしたいという気持ちももちろんあるわけでありますけれども、やはりこういう知恵を出すという部分を大切にしていただきたいなと考えております。それは要望でありますが。
 国土交通大臣には、道路財源見合いの九千四百億、そのうち我々の理解では八割ぐらいは道路に使われるだろうと思いますし、それで私はいいと思いますが、あとの部分は、やはり一般の交付金と同じように、市町村の自主性、創意、そういうものを発揮したいろんな事業をやり、そして、それがほかの交付金とも一緒になって効果が上がるように運営していただきたいと思いますが、御意見をお伺いをいたします。
#132
○国務大臣(金子一義君) 今度の制度は今先生がおっしゃったことが大きな枠組みになっておりますし、そのことを十分尊重しながら運用をさせていただき、過疎バスですとか、先ほどお話ありました地方の公共交通の再建事業ですとか、あるいは離島航路の船舶の購入といったようなものにも地方自治体の創意が生かされるようにしていきたいと思っています。
#133
○木村仁君 時間がもうなくなってまいりましたので、地域公共交通の問題について一、二お尋ねをいたしたいと思います。
 ニューヨークの地下鉄が工事に入りましたのは、実は大恐慌のときなんでございます。フーバー・ダムと同じ発想、やはりああいうものを投資して造るということが非常に景気にはいい影響を及ぼしたということだろうと思います。
 そこで、我が国でも、大都市はいいとして、地方都市の公共交通機関を、この際、力を入れて整備をしてみてはどうだろうかと。時間がありませんから申し上げますが、ひとつ国土交通大臣から、BRT、バスによる高速通勤システムみたいなものを御説明いただいて、今からそれをどうなさるかお話しいただきたいと思います。
#134
○国務大臣(金子一義君) 今委員が出していただきました世界のBRT、BRTというのは床が低い連結バス、それからバスの専用道を組み合わせて、定時性、速達性、速さを確保しながら高度化されたバスの仕組みということであります。各国でかなり導入されております。日本でも地域公共交通活性再生化法でいろいろな支援をさせていただきまして、三百三十七、全国の地方都市、富山、ここに先生のお出しいただきました資料で茨城県の石岡、神奈川、名古屋のガイドウエーバス等々あります。こういうものは力を入れて進めていきたいと思っております。
 ただ、一つ問題なのは、やはり事業の採算、それからバス専用路線を確保するというようなことがありますので、上下分離、地方自治体が路線を確保していただいて、そして事業者が運営していただくという意味で、地方自治体、事業者、我々、協力しながらうまくやっていける仕組みを更に広げていきたいと思っております。
#135
○木村仁君 せっかく準備してまいりましたので、資料の四の一を御覧いただきたいと思います。
 コロンビア・ボゴタのトランス・ミレニアム、バスによる幹線交通網であります。これはJICAが設計したものでありまして、ベンツが走っております。ベンツが走っているのが残念で、日本ではこういう連節バスを造っていないんです。是非造ってほしいと思っております。それから二番目がブラジルのクリチバのBRT、これも連節バスです。三番目がオーストラリア・アデレードのオーバーン、これは専用道を造った例であります。四番、フランスのナント。ヨーロッパはLRT、軽量電車の方が盛んでありますが、BRTも行われております。インドネシアのトランス・ジャカルタ、これもJICAが調査に参加しております。それから、中国がなぜか地下鉄でなくてBRTでやっております。そして、やがてこれはもう電池になるといって威張っております。
 そういう意味では、日本が一番遅れているわけであります。是非BRTを普及させていただきたいと思います。
 もう一つヒントになるのは、JR北海道のデュアル・モード・ビークルでありまして、これは線路の上を走るバスであります。これを今トヨタで開発しておりますが、残念ながら線路の上を走りますから、三十六人乗りが限度です。(発言する者あり)はい。その次が、リーズのガイドウエーバス、これは鉄道の両側を、鉄道のわきに乗っかって走るバスであります。
 時間でありますので、終わります。ありがとうございました。
#136
○委員長(溝手顕正君) 以上で木村仁君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#137
○委員長(溝手顕正君) 次に、加藤修一君の質疑を行います。加藤修一君。
#138
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 昨日は新型インフルエンザ等の審議が行われましたが、私は二十一世紀は感染症の時代だというふうにとらえることもできると思っていますので、ラッサ熱とかエボラ出血熱など、一種病原体等に対応するためには、やはりBSL4の施設、P4が必要であると思っておりまして、政府は三年間にわたって立地計画等をこれは議論してまとめてきているというふうに聞いておりますので、提言も含めて、官房長官、よろしくお願いいたします。
#139
○国務大臣(河村建夫君) お答え申し上げます。
 ただいま御指摘をいただきましたいわゆる効果的な感染症対策を実施する、国内におきましても、高度な実験を安全に実施できる施設、これをきちっと整備して適切に稼働するということ、これが重要なことであると認識をいたしております。
 今、日本においては、東京都にあります国立感染症研究所、この村山庁舎、ここで、高度安全実験施設がありまして、施設としては稼働しているわけでございます。しかし、高度安全実験施設があって、稼働はしているわけでありますけれども、周辺住民の皆さんの御理解がまだ得られていない。現段階ではその危険性が非常に高い、いわゆるBSL4といいますか、バイオセーフティーレベル、この一番高い部分になりますと危険性があるものでありますから、どうしてもその病原性微生物、これを取り扱うことについての合意が得られておりません。
 こうした既設施設を活用して、このBSL4レベル、こうした病原性微生物の実験を実施できるように、周辺住民の皆さんの御理解を得るように更に努力をしてこの研究所が機能できるようにしたいと、このように考えておるわけでございまして、是非、今の御指摘は非常に重要な問題でございます。加藤先生の御協力もいただきながら、この課題に更に努力をしてまいりたいと思っておりますので、よろしくひとつお願いしたいと思います。
#140
○加藤修一君 答弁にありましたように、稼働はしているけれども実際使用できるような状態ではないと。そういった意味では、リスクコミュニケーションも含めて稼働できるようにしていかなければいけないわけでありますけれども、提言にありますように、我が国において複数の施設が必要だというふうになっているわけなんですね。こういった面について、具体的な立地計画等含めて、そしてさらに、緊急な場合に十分対応できるように私は計画、そして整備をやっていかなければいけないと、このように考えておりますけれども、どうでしょうか。
#141
○国務大臣(河村建夫君) 御指摘の点、非常に大事な指摘だと私も思います。今のせっかくの場所が十分御理解を得られておりません。このことがまず一義的に御理解を得られる努力をいたしませんと、次の場所においても同じような問題が起きるんではないか。この問題に対する御理解を、しっかり国民の皆さんの御理解をいただく努力をすることが先決だとは思いますが、今おっしゃったように、地域的な問題もございます。こういう問題がいつ、どこで、どのように発生するかということもあるわけでございますので、場所等についても検討課題であろうと、このように考えております。
#142
○加藤修一君 過去十年間に感染症研究所に持ち込まれました患者の検体のうち、レベル4の疑いがある例は二十八例ということなんです、十年間に。これは極めて多い数字だと思うんですね。やはり私は、早急に整備し、稼働させるべきだと思っておりますけれども、総理大臣はどのようにお考えでしょうか。
#143
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは加藤先生、エボラ熱とか、そうですね、あと有名なところでラッサ熱、ああいったのは私、アフリカに住んでいるころよく聞かされた名前でしたので、恐ろしさは、村じゅう全部焼き尽くしてみんな退却するんですから、正直申し上げて、私は直接その被害に遭ったわけではありません、被害に遭っておったら死んでおるでしょうけれども。
 ちょっと正直、恐怖感というのは、あっという間に村じゅう広がるというような感じの経験がありますので、こういったものというのは、これは非常事態に備えておかねばならぬということで、レベル4ということになりますと、かなりレベルの高い、完全に遮断したものを造らにゃいかぬという話になっておるんだと思いますが、現実問題として、それが近くに来るというと何となく、無知であるがゆえに、そういったことに関して知識が余りないがゆえに必要以上に引くというところもあるところがやっぱりなかなか難しいところなんだと思いますので、こういったものは今後いろいろ御理解いただくためにいろいろ努力をしていかねばならぬところだと思っております。
#144
○加藤修一君 よろしくお願いしたいと思います。
 地球温暖化対策の関係で中期目標検討委員会が六つの案を示しておりますけれども、まず最初に経産大臣にお願いしたいわけでありますけれども、緊急経済対策、それから未来開拓戦略を踏まえますと、我が国の中期目標は最低でも選択肢三、七%減でありますけれども、それを大幅に上回る野心的なものとする必要があると私は考えておりまして、これは中期目標を選択する上で緊急経済対策や未来開拓戦略との整合性をどのように考えているかと。これは非常に私は、中身は削減に向けて大きく踏み込んでいる内容だと考えておりますので、経産大臣の見解をお尋ねいたします。
#145
○国務大臣(二階俊博君) 今お尋ねの中期目標は、内閣においても今最大の関心事でありますし、経済界においても、また一般社会においても環境問題ということをお考えいただく皆さんが大変注目をされているところであります。斉藤大臣とは、私はほとんど毎日のように意見交換を行いながら、この問題をどのように決着を付けるかと、これが大きな課題であろうと思って対応いたしております。
 温室効果ガス削減のためには、工場の省エネ化あるいは原子力発電所の新たな建設、さらに稼働率の向上など、いわゆる低炭素社会実現に向けた様々な取組が必要でありますが、この中における中期目標ということに対して十分念頭に入れて、国際交渉なども考えながら対応してまいりたいと思っております。
 先般も、この次の環境問題の議長を務めるデンマークから閣僚がおいでになったり、またデンマークの大使が今度日本の環境を、このときに合わせてでしょうか、今度の日曜日に自らが自転車を走らせて環境思想をアピールするという御努力をされております。私もお誘いを受けておりますので一区間を走らせていただこうと、こういうふうに考えているところでありますが。
 これは、かなりこの環境問題、中期目標の設定については我々日本の立場もありますが、経済界の皆さんの、景気回復目指して今一生懸命取り組んでおる、こういう時期でありますだけに、我々はこういう皆さんの御理解も得られるように、今いろんな場面を通じて努力をしている最中であります。
#146
○加藤修一君 経済という意味では、やはり私は市場拡大につながる地球温暖化対策だと、このように思っておりますので、逆に少ない形では難しいというふうに理解しておりますので、是非そういった面については積極的な展開をお願いしたいと思います。
 公明党といたしましては、衆参の代表質問でも、例えばこれは二〇〇八年の一月でありますけれども、先進国の排出は二〇二〇年までに九〇年比で二五から四〇%削減、そういうことを踏まえた形で我が国の中期目標を掲げる必要があると、このように申し上げておりますし、あるいは福田総理への申入れでありますけれども、その中でも二〇年に二五%削減するとの中期目標を設定することと、こういうふうに言わせていただいているわけでございます。
 そこで、環境大臣にお尋ねでありますけれども、大臣は閣議後の記者会見で、一九九〇年比一五から二五%減と、幅を持たせた削減も選択肢の一つになると、そういう認識を示したと報道されておりますけれども、その真意と根拠、さらに、緊急経済対策や未来開拓戦略との関係について御見解をお示しいただきたいと思います。
#147
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 中期目標に関しましては、中期目標検討委員会が示した六つの選択肢について国民の御意見を聞いてきたところでございます。そして、今後、政府部内での検討を経た上で、最終的には総理が決定をされることになっております。私としては、実行可能な中で野心的な目標が必要と考えておりまして、これまでもこの当委員会でも基本的な考え方を申し上げてまいりました。
 一つは、やはり科学者の警告にこたえるものでなくてはならない。地球の温度上昇を産業革命前から二度ないし二・四度Cの中に抑え込まなければ、いわゆるポイント・オブ・ノーリターンを超えて人間のコントロールが利かない範囲で温暖化が暴走していってしまう。それを何としても食い止めなくてはいけないということをまず議論の根底に置かなくてはいけないのではないかと思います。そうなってしまっては、いかなる経済活動も意味がないわけでございます。
 それから二番目は、国際交渉を我が国がリードし、すべての主要排出国が参加する枠組みづくりに貢献するものであること。中国の担当者ともよく話をしておりますけれども、中国は歴史的排出量という言葉をよく使います。これまで二酸化炭素をたくさん出してきた先進国がそれなりに野心的な目標を出してくれと、でなければなかなか途上国は入れないと、こういう考え方でございまして、アメリカは中国の参加がアメリカの参加の条件だというふうに言っております。そういう意味で、先進国として野心的なものを出す必要があろうかと思っております。
 そして三番目に、先ほど加藤委員がおっしゃった、日本の経済を引っ張るグリーンニューディールという効果があるものである必要があると思います。今、日本は環境技術ではある意味でトップを走っております。そのトップの地位を利用するということが必要でございます。
 そして四番目が、長期目標との整合性。二〇五〇年に今の四分の一にする、大体四分の一にするということは既に閣議決定しております。後の世代に大きな負担を残すわけにはいかないということでございます。
 こういう基本的な考え方でおりますけれども、今後総理が最終決定をされるわけでございますが、その過程の中で私の考えを総理に申し上げていきたいと思っております。
#148
○加藤修一君 時間がございませんので、最後に総理にお願いいたします。
#149
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 昨晩もイギリスの総理大臣の方から、この点でいろいろ、ほかにもありましたけれども、電話が掛かってきた内容の一つがこれだったんですが、今、斉藤大臣もお答えをいたしましたように、基本的なところは三つだと思っております。前回の京都議定書の反省も踏まえて、少なくとも米国とか中国とかインドとかそういったようなすべての主要排出国が必ず参加する枠組みであること、二つ目は、結果として地球の温暖化防止の効果が上がるというようにする数字であること、三つ目は、単なるみんなで言っただけみたいな話で裏打ちのない話では駄目ということで、実質可能な話にしてもらわぬとという話の三つを言っております。
 今御指摘のとおり、これは、確かに未来への投資になり得るというのは、我々は、一九七三年のオイルショックのときに、あれ以後の経過を見ていただいたらもう御存じのとおりなんであって、基本的には、低炭素革命に我々は仮に成功すると、明らかにこれらの商品というものは十分に輸出商品になってみたり、大きな地球の残存生命を延ばすというか、いろんな表現をみんなしますけれども、いろいろな意味で地球というものに貢献し得る一大産業をなし得るというのは、多分こういった技術革新ができるという国はそんなにないと思っておりますので、イギリスもこの点はかなり日本に期待をいたしております。
 しかし、こういった意味で幾つかございますけれども、先生よく御存じのとおりに、こういったものを仮にやりますと、いろいろ専門委員会の話を聞きましても、基本として、いわゆる科学的な分析をしても確かにプラス面はありますと、ありますけれども、温室効果ガスというものを大きく削減すれば今までの生活パターンをそっくり変えにゃいかぬなどなど、いろいろコストというものが出てまいりますので、そういった意味では、家計また雇用というものに関しては、ネットではマイナスということになる効果が生じるということでもありました。
 したがいまして、この決定のプロセスにおきましてはいろいろなことを考えてやらねばならぬところでありまして、いろいろな組合の団体の方々、また学者の方々、消費者団体の方々、実にいろいろな方々がお見えになっておられますが、このものをこのレベルにすれば幾ら、このレベルにすれば幾ら掛かるというのをきちんと明示しないとどうにもならぬと思って、我々としてはそういった対応、選択をした上で最終的に判断をさせていただきたいと存じております。
#150
○加藤修一君 言うまでもなく、ポスト京都、これ二〇一三年以降でありますけれども、ポスト京都以降の市場というのは、これを超えるやはり成長分野をどこの国もある意味では私は見出していないと思っているんですね。ですから、温暖化対策特需と私は言っておりますけれども、やはりそれが、世界市場を日本がリードするためには、つまり日本企業が元気になるためには、やはり温暖化対策で国内での投資を先送りするような中期目標では難しいと、やはりポスト京都の市場における国際競争で日本企業を不利にするだけであってはいけないと、やはりそこは十分考えた数値を示していかなければいけないと思います。
 低炭素社会につくっていくというのは極めて、生活パターンを変えるという総理の話がありまして、まさにそうでありまして、成長性のある未来を模索している今だからこそ、私は、負担を嫌っていては未来の可能性まで駄目にしてしまうのではないかなと、このように考えておりますので、いわゆる野心的な中期目標、これを是非お願いしたいと思います。
 以上です。
#151
○委員長(溝手顕正君) 以上で加藤修一君の質疑は終了しました。(拍手)
    ─────────────
#152
○委員長(溝手顕正君) 次に、近藤正道君の質疑を行います。近藤正道君。
#153
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。
 私も今ほどの加藤先生と同じ温暖化防止について質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 年末の気候変動に関するコペンハーゲン会議に向けまして政府がCO2削減の中期目標、今ほど議論ございましたけれども、そのために今努力をしているところでございます。是非、このために政策の総動員をお願いをしたいというふうに思っておりますが、私が見るところでは、一部太陽光だとかあるいはエコというふうに言っておられますけれども、その本来の自然エネルギーの振興は経産官僚に丸投げではないか。あるいは、排出量取引については経産と環境の綱引きで全く訳が分からなくなってきているんではないか。そして、環境税については、これは二年後の消費税大増税とセットだと、こういうふうになっておりまして、まさに先送りあるいはポーズばかりで何ら実効性のある取組がなされていないんではないかと、私は率直にそういうふうに思っております。
 そこで、環境大臣にお尋ねをいたしますけれども、この現状をどういうふうに見ておられるんでしょうか。
#154
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 自然エネルギーについては経産官僚に丸投げというふうにおっしゃいましたが、そんなことはございません。例えば、太陽光パネルでの発電については、我々が電力を買うその倍の価格で電力会社に売ることができる、いわゆる固定価格買取り制度については、二階経済産業大臣中心に我々政治主導で決めたものでございます。この点、御理解をいただきたいと思いますし、また、排出量取引については経産と環境の綱引きになっているとおっしゃいますけれども、これは一緒になって今試行、これには五百社以上の企業が参加し、日本の二酸化炭素の七割以上をカバーする範囲で今試行を始めたところでございます。また、環境税についてもいろいろ議論ございますが、消費税とセットということでは決してございません。
 そういう中で、今後の環境政策、また日本の経済政策を決める中期目標につきましては、先ほど加藤委員に答弁したとおりでございますけれども、日本の経済発展に結び付く政策決断を総理がしていただくものと、このように思っております。
#155
○近藤正道君 今ほど六つの選択肢の議論がございました。経団連は一番大甘の四%増加説を取っておりまして、この点については環境大臣が、世界の笑い物になるんではないかと、後ろ向きの目標を出すことは日本の地位をおとしめる、こういう厳しい御指摘をしております。当然のことでございます。
 自民党以外の各党は、おおむね二五から三〇%削減説を公約に掲げております。そして、IPCCは二五から四〇%削減、こういう数値を出しているわけであります。まさに、政治はこの科学の要請に正面から向き合うべきだ。そういうふうに考えますと、私はやっぱり二五%削減説以外にないんではないか、ほかに一体どんな削減説があるのか。もう、アメリカのニューディールの話もそうでありますけれども、世界の先進国は、こういう科学の要請に従って、排出量取引だとかあるいは環境税だとか、あるいは様々な技術革新に向けて走り出していると。私は二五%説以外にはあり得ないと、こういうふうに思いますが、総理の見解をお聞きしたいというふうに思います。
#156
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 世界はまず走り出しているというところの大前提が違うと思っております。そうやって走り出しておれば、我々はそれなりの対応はあろうと思いますが、全く走る気のない国もいっぱいございますんで、したがってそこが、近藤先生、難しいんですよ。世界が走り出しているって、それはどういう情報に基づいておられるんだか知りませんが、私ども今一番交渉して難しいのは、走る気のない人たちを走る気にさせるところからスタートせにゃいかぬところが我々が最も苦労しているところであります。それが第一点。
 それから、今の二五%の場合は、各御家庭が負担されます年間経費は約、光熱費で十四万円、何とかその他で二十二万円、合計三十何万円の金が掛かることになるということに関して、パブリックコメントでこれをサポートしておられる御家庭の方々はほとんどおられなくて、ほとんどが一という、四%のところに圧倒的に集中しているという世論。これはパブリックコメントの世論であります。
 そういったものを踏まえた上で判断をしていかなきゃなりませんので、目標と現実というものの間に立ちますと、各御家庭の負担というものを、この不況のときにそれを無視するということは政治としてはなかなか難しい、その勘案ということをよくした上で判断をしたいと考えております。
#157
○近藤正道君 世界の主要国はみんな先ほど私が言った方向で走り出している、これは間違いない事実だというふうに思っています。
 総理は、国民負担、こういう話を強調されます。確かに、それは事実だし大事なことだというふうに思いますが、要は、やっぱり政治の意思、決断なんだろうというふうに思っておりますし、優先順位のやっぱり付け方ではないかというふうに思っております。
 補正でエコだとかエコポイントだとか様々言っておりますけれども、私は、これはいろいろな議論もあるけれども、本質的にやっぱり大企業優遇のばらまきではないか、こういうふうに思っておりまして、是非こういうばらまきではなくて未来への投資に置き換えて、二五%削減、そしてそれに基づいたエネルギー構造、そして産業構造の転換を目指すべきだと、こういうふうに思いますが、もう一度御見解をお尋ねしたいと思います。
#158
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 理想と現実の間にいろいろ悩むのは、これは政治家の常なんだと存じます。しかし、その上で、今の我々の計算でいきますと年率三十三万円の出費が増えるというのを、御家庭で直ちにいいわよと言われる方がどれくらいおられるだろうかというと、かなり疑問が付くところだと存じます。したがって、あの種の数字になっているんだと思っておりますので、是非、その意味では意識だけではなかなか難しい問題もあろうと存じております。
#159
○近藤正道君 あと一つ、農水大臣にお尋ねをいたします。
 先日、私、生産調整のことでお話をいたしましたけれども、大臣は生産調整の維持強化は……(発言する者あり)
 あっ、済みません。時間でありますのでやめさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#160
○委員長(溝手顕正君) 以上で近藤正道君の質疑は終了しました。(拍手)
    ─────────────
#161
○委員長(溝手顕正君) 次に、井上哲士君の質疑を行います。井上哲士君。
#162
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 総理は、おとといの党首討論で、国民の今最大関心事は西松問題だと強調されて、民主党は説明責任を十分果たしていないと述べられました。総理の言う説明責任の中身は何なんでしょうか。
#163
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 各種の世論調査によりますと、西松からの政治献金に関して小沢前代表の秘書が逮捕された件については、説明が不足していると考えているという世論調査の数字が極めて高いのは御存じのとおりです。したがって、国民の最大の関心事と申し上げたのであります。これに対して、民主党なり小沢代表なりが国民に納得できるよう説明する必要があろうと存じます。
#164
○井上哲士君 世論調査は自民党の議員に渡っていることも問題にしております。二階大臣に説明責任を果たしていただきたい。
 私、三月の当委員会で、大臣の資金管理団体の新政治研究会が西松ダミー団体の新政治問題研究会から献金を受けた際の認識について二度にわたりお尋ねいたしました。九五年に百八十万円、九七年の七月十六日に三百万円、九八年三月二十四日に三百万円受け取っております。調査の結果はどうだったでしょうか。
#165
○国務大臣(二階俊博君) 既にこのことについては、委員から同じ質問を同じ委員会で三回目ちょうだいすることになります。その都度答弁をさせていただきました。繰り返しになりますが、御質問でありますので三回目の答弁をさせていただきます。
 委員の御質問は十年以上も前の話であり、収支報告書は御承知のとおり保存期間を過ぎております。したがって、官報等で確認をいたしました。確かに、御指摘の政治団体からの寄附は受けております。ただ、政治団体に対する寄附やパーティー券の購入は、政治の側にある者は、いわゆる事務所の秘書のみならず、その友人やいわゆる同志、知人や支援者など様々な人々の人間関係によって御協力をいただいておるのが、我々、特に自由民主党の仲間の皆さんではほぼ同様であろうと思っております。
 御指摘の寄附も、そのような様々な人の御縁をちょうだいして担当の者が処理したものであると思っておりますが、その経緯や詳細は、十年も前の古い話であり、事務所では分からないとのことであります。政治資金規正法に基づいて適切に届出を行っているものと理解をしております。
#166
○井上哲士君 前回質問の際に事務所で確認していると言われたから、再度聞いているんです。
 当時の資金管理団体の会計責任者と現在の会計責任者は同じ方ではありませんか。
#167
○国務大臣(二階俊博君) 特にそのことについての質問の要求をいただいておりませんでしたので、今、特に同じ人であるかどうかということは調べてお返事をいたします。
#168
○井上哲士君 それも分からないで何調べたんですか。
 今のと当時は一緒であります。私、確認しました。しかも、この方は現在、大臣の政策秘書です。本人に聞けば分かる話じゃないですか。
#169
○国務大臣(二階俊博君) 十年前のことを我々はさかのぼって関係者に聞いてみるように言って、調べてもらっておりましたが、我々はそのころの資料等はこれ保存する義務がないものでありますから、もう既に処分されております。そうしたことについて、特にこれ以上調べようがありません。
#170
○井上哲士君 当時の会計責任者がだれだか分からないと言って、およそまともに調べたと思えないんですが、じゃ、西松建設の側には事情を聴いたんでしょうか。
#171
○国務大臣(二階俊博君) 我々は、そういうことを改めて問い合わせも行っておりません。正規に政治献金を受け、それを正規にいわゆる政治資金規正法に基づいて届出を行っているものでありますから、これ以上お尋ねする必要はないと思っております。
#172
○井上哲士君 お手元に西松建設が出した調査報告書がございますが、これ、大臣、読まれましたか。
#173
○国務大臣(二階俊博君) 特別読んでおりませんが、今お配りをいただいたので目を通しました。
#174
○井上哲士君 これを見ますと、二つの政治団体をつくって、政治団体からの献金を装って政治家個人の政治団体等に献金することを画策した。政治団体がどの議員関係に幾ら献金するかは、政治団体ではなく、当社が決定した。これは脱法行為だったと自分たちでも認めているんですね。つまり、金を出した方が政治家側への企業献金だと認めているんです。
 脱法行為というリスクまで冒して献金する以上は、相手に西松からの献金であることを知らさなければ意味ないんですよ。知らないとか相手をせんさくしないとかというこれまでの大臣の釈明では済まないんじゃないでしょうか。
 資金管理団体の問題にとどまらず、派閥のパーティー券購入問題、政治団体の事務所費の問題等々も含めて、説明責任をこの報告書を踏まえて私は果たすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#175
○国務大臣(二階俊博君) その報告書がいかなる位置付けがなされておるのか存じませんが、私どもは、政治資金規正法に基づいて献金を受けたものをそのまま正確に届出をしておるわけであります。
#176
○井上哲士君 出した方が規正法に基づいて脱法行為だと言っているんです。
 総理、資料二にありますように、自民党の多くの議員にも西松建設から違法献金が流れております。西松建設側がこれが脱法だと認めている以上、民主党の小沢前代表にも、そして自民党の議員にも改めて説明責任が求められていると思いますが、自民党の議員にそういう指示を、総理、出すおつもりはありませんか。
#177
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 自民党の政治資金団体であります国民政治協会というのがその団体なんですが、この収支につきましては、我々は、基本的にはまず政治資金規正法にのっとって適正に処理しているものと私どもは報告を受けております。
 また、自民党の支部に対する献金や自民党議員に対するいわゆる政治団体のパーティー券購入につきましても、これは法にのっとって適正に処理されているものだと考えております。
 また、各々の政治家が国民に不信を持たれることがないようにしっかりとして説明すべきだというのは、前から申し上げているとおりであります。
#178
○井上哲士君 資料四を見ていただきたいんですが、今総理は資金管理団体のことを言われませんでした。
 しかし、企業献金を受けることが禁じられている資金管理団体で西松献金を受けている政治家は小沢氏だけではありませんで、四人の自民党議員がいるんです。これは規正法違反の疑いが強いんじゃないですか。いかがですか。
#179
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは、個別の案件を知っているわけではありませんけれども、先ほど御答弁申し上げましたように、これは各々の政治家が国民に不信を持たれることのないようしっかり説明をするべきだということは当然のことなのだと私どもは思っております。
#180
○井上哲士君 自民党の細田幹事長は、今月二十三日の講演でこの小沢氏の献金について、関連して、恐るべき規正法違反と、怪しげな団体がこっそり献金を受けてはならない団体に巨額の献金をしていたと述べているんです。同じこと、怪しげな団体、これが資金管理団体でお金を受けているんじゃないですか。このことは不問にするんですか。責任を持って説明責任を果たすように総裁として指示するべきじゃないですか。いかがですか。
#181
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 答弁の繰り返しになるかもしれませんが、少なくとも自由民主党の幹事長としてきちんとした説明を求める、そういったような必要性を党の幹事長として担当しておられるのだと思っておりますので、その上で申し上げたということだと思っております。
#182
○井上哲士君 幹事長が言われているのは、自分のことを棚に上げて言われているだけなんです。
 総理は国民目線ということを党首討論のときに言われました。国民は納得しないということを言われました。全く同じことが自民党にあるじゃないですか。
 私は、総理もこれを国民の最大の関心事と言われている以上、この解明は国会の責務だと思います。是非、この問題で西松建設関係者を招致しての集中審議を求めたいと思います。
 委員長、お取り計らいをお願いします。
#183
○委員長(溝手顕正君) 御提案については、後刻理事会で協議します。
#184
○井上哲士君 終わります。
#185
○委員長(溝手顕正君) 以上で井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#186
○委員長(溝手顕正君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
#187
○荒井広幸君 改革クラブです。
 改革クラブは、この度の緑の景気と雇用対策、セーフティーネットの充実という観点から、本補正予算に賛成をいたすことにいたしました。しかし、いささか懸念また不安事項もありますので、今日は、いわゆる緑という、総理がおっしゃっている意味でいわゆる環境、経済、雇用、これに資するエコ家電についてその点を申し上げたいと思っております。
 まず、環境省にお尋ねをいたしますが、例えばエコテレビの場合でございますけれど、CO2削減としてエコポイントを活用するならば、最も省エネ効果の高い三十七型ぐらいのところに一番ポイントを置くべきではなかったでしょうか。
 また、総務省にお尋ねをいたしますけれども、実際上はブラウン管型がCO2をいっぱい出すんですから、ブラウン管型を薄型エコテレビに買い換えると、ここにポイントを多く配分するということでなかったんでしょうか。大型化すればするほどポイントが高く付くというのはいかがかと、このように思います。
 また、地デジの場合に、対策にもなるんですが、洗濯機のホースと同じでして、アンテナがないとつながらないんです、映らないんです。一部の地域ではUHFのアンテナがないとつながりません。これは一体として今度の買換えの中に盛り込むべきだと申し上げておりますが、この点の検討状況、まだだというんですが、どうなっていますでしょうか。併せて環境省、総務省にお聞かせをいただきます。
#188
○政府参考人(小林光君) お答え申し上げます。
 今の御指摘、エコポイントにつきましてはかねてから御指導を賜っておりまして、感謝申し上げておりますけれども、CO2の削減の観点から見ますと、このポイント数の配分につきましてはもう少し小型の方に重くした方がよかったんではないかという御指摘というふうに承知をいたしました。
 本施策でございますけれども、温暖化対策へ貢献をするということはもちろんといたしまして、これにとどまらず経済の活性化、そして今御指摘の地デジ対応というようなことも併せ持つものでございます。
 これらの目的を踏まえますと、まずは専ら環境負荷の削減という観点に立ちますと、小型商品への需要を積極的に誘導するということではございませんで、大きな製品は大きな製品なりに、また小さな製品は小さな製品なりに省エネ性能の高い、例えば四つ星といったような性能を満たすものに対象を限るということによりまして環境負荷の削減には効果を果たせると、こういうふうに考えました上で、実際のポイント数は御指摘のとおりでございますけれども、一定の大きさまでは平均的な価格に対して定率にすると、ただし、大型なものにつきましてはそこでもう打ち止めにしてしまうというようなやり方で多少対応させていただいたというふうに考えてございます。
#189
○政府参考人(山川鉄郎君) ブラウン管テレビからの買換え促進が本命ではなかったかという御指摘でございますが、地デジ対応の薄型液晶テレビは我が国で普及が始まって六年程度が経過してございます。このうち、購入後大体五年を超えるものは全体で百万台程度というふうに思っております。これは我が国におけるテレビの保有台数の一%未満という状況でございます。このため、本事業で支援対象となるのはブラウン管テレビから地デジ対応テレビへの買換えのケースがほとんどではないかというふうに想定しております。委員御指摘のように、地デジ対応テレビからの買換えのケースは限定的ではないかというふうに想定をしておる次第でございます。
 また、アンテナにつきましての御指摘がございました。御指摘のとおり、特に関東を中心とする地域におきましては新たにUHFアンテナの設置を必要とする世帯が多く、地デジの完全移行に向けましてアンテナは一つの重要なポイントであるというふうに私どもも認識をしております。
 このエコポイントを取得できる対象製品につきましては、エアコン、冷蔵庫、地デジ対応テレビの三つで、アンテナは対象としておりません。ただ、取得したポイントをどんな商品と交換できるかについては、今後、第三者委員会を設置いたしまして、公正な手続により選定してまいりたいと思います。委員から御指摘のありましたアンテナの件も含めまして、関係者の皆様の御意見を十分に踏まえ、検討してまいりたいと思っております。
#190
○荒井広幸君 是非御検討いただきたいと思うんですが。
 総理大臣、また環境大臣、まずは環境大臣にお尋ねしますが、テレビ、冷蔵庫、エアコンのエコ型に対する買換えのこの特例制度というアプローチは世界で初めてです。家庭の排出量がどんどん上がっているわけです。今日の先ほど来からの御主張もありました。それを下げるために、これはまさに初めての試みなんですが、それであれば、エコポイントという形も一つですよ、評価しますが、地球環境の温暖化対策のためのCO2の排出を、家庭がそのことによって、買い換えることによって下げたんだと、それを国が排出量を買い取るんだと。これ、経産大臣、CDMと同じ考え方なんです。
 こういう、買い換えたから、皆さんに対して環境の動機付けすばらしいですね、そして全員参加で買換えをしていくから本当のもったいないに変わっていくんです。こういう発想にした方がよかったのではないかと。この点、環境大臣にお尋ねいたします。
#191
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 荒井委員御提案の家庭CDMクレジットというのは、大変興味深い、また今後検討に値する課題だと思っております。
 ただし、この検討にはかなりきちっとした理論的構築をしなくてはなりません。つまり、元のエネルギー使用料がどれぐらいだったか、そしてその結果どれだけ下がったかをどう検証するか、これにはやっぱり手間とお金が掛かります。こういうことの検討の後に新しい方法として考えていきたいと、このように思っております。
#192
○荒井広幸君 総理、多くの国民の皆さんは大変関心を持っております。この緑、グリーンの補正予算、それから前回の本予算。例えばこのテレビにつきましても、先ほど来大臣からありましたけれども、非常に国民は関心を持ってまたお店に行っていますね、これ。大変大きな成果が上がるものと思います。
 改めて、何ゆえにエコ家電の買換えの特例、こういったことをすることにしたのか、いま一度国民の皆さんに向かってお話をしていただきたいと思います。単なる買換えでは駄目なんです。
#193
○内閣総理大臣(麻生太郎君) これは結構前の話だと記憶しますけれども、最初にこの話をし始めたのは荒井議員と最初だったと記憶しますんで、ちょっと正確な記憶が少しずれているかもしれませんが。
 基本的には今の古い冷蔵庫の話が最初だったと思いますが、冷蔵庫というのが今つけっ放しですから一番電力をということになるんで、これの古いやつを新しいのに買い換えてもらったらまけてやるというところまでが私ぐらいの発想なんですが、いやそれは駄目だと。それではなくて、その分だけ五%をきちんと戻して、戻して、そういう形でそのものを買い換えれば新しいものをという話にすると、いわゆる我々の目標はトータルの排出量を減らすことが目的ですから、その排出量を減らす目的に各御家庭に参加をしていただくときの一つのインセンティブとして使えるのではないかという話が最初だったと記憶をします。
 それに合わせて、そのときにエコポイントの話を荒井議員から聞かしていただいてこの話に弾みが付いていったんだと、私はそう思っておりますんで、その意味ではこういった予算というものは、今まだいろいろ考えねばならぬところいっぱいあろうと思いますが、少なくともこれが多くの反響を呼んだ、多くの関心を呼んだというのは、我々としては大変思い掛けず思っていたより関心を持っていただいたことに感謝すると同時に、これが結果としてトータルの排出量を減らすことになっていけば、我々としては大変目的を達成したことになろうと期待しております。
#194
○荒井広幸君 まさに総理がおっしゃった最後のところです。排出量を削減することにみんなが参加するという意味での今回の買換えなんです。このアプローチが世界ではなかったということです。このモデルが成功すれば、世界で家庭の排出量を削減する、これに大勢の国が参加すると思います。同時に、それによって動かなかったラインが動いて、雇用がそこで維持できる。失業してからの痛みよりも雇用を維持するという意味でこの政策というのは非常に効くと思います。同時に地デジ対策にもなる。
 こういったことで終わりといたしたいと思います。
#195
○委員長(溝手顕正君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。
 以上をもちまして、平成二十一年度補正予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#196
○委員長(溝手顕正君) それでは、これより討論に入ります。
 討論の通告がございますので、これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。大石尚子君。
#197
○大石尚子君 民主党の大石尚子でございます。
 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表して、ただいま議題となりました平成二十一年度補正予算三案に対して反対の立場から討論を行います。
 この十数兆円という前代未聞の補正予算は、今日の経済危機や国民生活の落ち込みを救おうとするには余りにもずさんで無駄が多く、国債に頼り過ぎ、赤字国債総額は当初予算と合わせて二十九兆円となり、借金で国民の首がなお回らなくなるのです。
 この補正予算は、言うならば「政権交代前夜の火事場を利用した世に言う火事場ナントカ」です。
 四十六もの基金へ四兆三千七百億円をばらまき、積み上げるということは、まさにこの例に当たります。しかも、その四十六のうち三十基金は新規に創設したものなのです。
 事業の中身は後追いで、取りあえず目の届きにくい独立行政法人など都合の良い団体にばらまく、その中には高級官僚の天下り先も多く含まれています。
 取りあえず基金として積んでおけば数年間は続けて使える、たとえ政権が交代してもしばらくの間は息がつける、この考え方は国家予算に関する憲法の趣旨にも反するではありませんか。
 定額給付金や基金のばらまきなど、このばらまき思想は国民の品格と団体の向上力をおとしめるものと私は考えます。この意味は、あのとき「さもしい」と発言された総理にはよくお分かりいただけるのではないでしょうか。
 ピントのぼけた不必要な補正予算のもう一つの象徴的な例は、あのいわゆるアニメの殿堂です。まだ何の青写真もないまま百十七億を計上して、その中の三十億円は土地の購入費ですよ。どこにどんな緊急性があるのですか。
 財政法二十九条にあるように、補正予算は緊要となった経費の支出でなくてはならないのです。しかも、新規の事業でいきなり補正で土地購入費まで出してきた例は、ここ十年間を調べても、文部科学省でゼロ、施設を多く持つ厚生労働省でも一例もありません。
 百歩譲ってどうしても必要なものであるなら、火事場のどさくさ紛れでなく、堂々と当初予算に計上すべきです。
 要するに、この補正予算はまず十四兆円の予算枠ありきで、総選挙を前に大型補正を国民にアピールしたい政府・与党と、保身のために善からぬ知恵を働かせた官僚との同床異夢相まってでき上がった不毛の産物と言えるでしょう。
 毎日の暮らしに、多くの困難と不安を抱えて生きておられる一人一人の国民の思いを共感できていないこの補正予算を、私たちは絶対に容認することはできません。
 討論を終わります。(拍手)
#198
○委員長(溝手顕正君) 荒木清寛君。
#199
○荒木清寛君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、平成二十一年度補正予算三案に対しまして、賛成の討論を行います。
 我が国経済は、現在、戦後最悪の不況に直面しています。そこで、麻生内閣は、当面は景気対策を優先する立場から、三段ロケットの景気対策を推進するとともに、四月十日に新たに経済危機対策を策定しました。これら一連の経済対策の効果が景気の下支えと底上げに大きな効果を発揮することが期待されます。
 本補正予算は、この新たな経済危機対策を実現するための予算措置を講じるものであり、以下、これに賛成する主な理由を申し述べます。
 賛成の第一の理由は、景気を下支えし、経済の底割れを防ぐために金融対策及び雇用対策が講じられている点です。
 景気の悪化により、中小企業はもとより、中堅・大企業の資金繰りが深刻化し、雇用情勢も厳しい状況にあります。本補正予算では、緊急保証、セーフティーネット貸付枠を拡充し、そのための財務基盤を強化するために三兆円の予算措置を講じるほか、雇用対策として、職業訓練等再就職支援、雇用創出事業の拡大、失業者に対する住宅・生活支援等に一兆三千億円を充てることとしており、評価できます。
 賛成の第二の理由は、国民の生活不安を解消し、活力ある健康長寿社会を実現するため、介護、医療の充実や子育て支援に対して十分な配慮が行われている点であります。
 少子高齢化が急速に進む状況下で、介護・医療分野における人材不足の解消や子育て支援策の拡充が喫緊の課題です。
 本補正予算では、介護職員の処遇改善や介護拠点の整備のほか、就学前児童一人当たり三万六千円の子育て応援特別手当の支給や安心こども基金の拡充により、厳しさを増す国民生活をきめ細かく支援することとしております。
 さらに、世界的に感染が拡大している新型インフルエンザ対応としては、ワクチン開発の体制整備を行うための経費として千三百億円の予算が計上されております。
 賛成の第三の理由は、厳しい状況にある地方公共団体への配慮がなされている点であります。
 我が国経済を支える地域の産業経済は、不況により大きな打撃を受けております。こうした状況下で、自治体が公共投資や地球温暖化対策、少子高齢化対策等を積極的に実施できるよう国による支援が必要です。
 本補正予算には、地域における公共投資の円滑な実施に資する地域活性化・公共投資臨時交付金の一兆三千億円のほか、地域の実情に応じた事業を積極的に実施できるよう地域活性化・経済危機対策臨時交付金一兆円が計上されております。これらはインフラ整備を通じた地域の活性化や地域独自の施策による地域経済の下支えに資するものです。
 以上、本補正予算に賛成する主な理由を申し述べました。
 本補正予算成立後、適切かつ速やかにこれを執行するよう政府に求めまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#200
○委員長(溝手顕正君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 平成二十一年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十一年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十一年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#201
○委員長(溝手顕正君) 少数と認めます。よって、平成二十一年度補正予算三案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#202
○委員長(溝手顕正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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