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2009/03/24 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 総務委員会 第7号
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2009/03/24 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 総務委員会 第7号

#1
第171回国会 総務委員会 第7号
平成二十一年三月二十四日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         内藤 正光君
    理 事
                加藤 敏幸君
                高嶋 良充君
                長谷川憲正君
                河合 常則君
                二之湯 智君
    委 員
                大島九州男君
                加賀谷 健君
                行田 邦子君
                武内 則男君
                外山  斎君
                林 久美子君
                吉川 沙織君
                泉  信也君
                礒崎 陽輔君
                世耕 弘成君
                谷川 秀善君
                中村 博彦君
                溝手 顕正君
                吉村剛太郎君
                魚住裕一郎君
                弘友 和夫君
                山下 芳生君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     鳩山 邦夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高山 達郎君
   政府参考人
       人事院事務総局
       人材局長     尾西 雅博君
       人事院事務総局
       給与局長     吉田 耕三君
       総務省行政評価
       局長       関  有一君
       総務省自治行政
       局長       久元 喜造君
       総務省自治財政
       局長       久保 信保君
       総務省自治税務
       局長       河野  栄君
       総務省情報流通
       行政局長     山川 鉄郎君
       総務省情報流通
       行政局郵政行政
       部長       吉良 裕臣君
       財務省理財局次
       長        中村 明雄君
       厚生労働大臣官
       房政策評価審議
       官        荒井 和夫君
       厚生労働大臣官
       房審議官     北村  彰君
       国土交通省河川
       局次長      田中 裕司君
       国土交通省道路
       局次長      西脇 隆俊君
       国土交通省航空
       局管制保安部長  室谷 正裕君
       防衛省地方協力
       局次長      伊藤 盛夫君
   参考人
       日本郵政株式会
       社常務執行役   藤本 栄助君
       日本郵政株式会
       社執行役     寺崎 由起君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十一年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十一年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (内閣所管(人事院)及び総務省所管(公害等
 調整委員会を除く))
    ─────────────
#2
○委員長(内藤正光君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 去る十八日、予算委員会から、本日一日間、平成二十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣所管のうち人事院、公害等調整委員会を除く総務省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
    ─────────────
#3
○委員長(内藤正光君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省行政評価局長関有一君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(内藤正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(内藤正光君) 続きまして、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社常務執行役藤本栄助君外一名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(内藤正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(内藤正光君) 予算の説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○外山斎君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の外山斎です。
 本日は、地方自治と防衛政策及び地上デジタル放送に関してお伺いをさせていただきます。
 まず初めに、我が国の地方自治と防衛政策に関してお伺いをいたしますが、我が国の防衛は基地や施設の設置に協力していただいている自治体なくしては成り立ちません。そんな自治体や住民の方々に対しては、防衛上様々な負担を強いることから、総務省からは国有提供施設等所在市町村助成交付金、いわゆる基地交付金と、調整交付金と呼ばれる施設等所在市町村調整交付金が交付され、また、防衛省からは防音対策などに助成や補助がされているのと、特定防衛施設周辺整備調整交付金等が自衛隊の基地や施設を抱える自治体に対して交付をされております。
 そこで、まず総務大臣にお伺いをいたしますが、自治体に対する防衛関連のこれらの交付金は様々な理由から創設されたものであると考えますが、これらの基地関係の交付金などに関して鳩山大臣はどのように思われているのか、大臣の認識をお聞かせください。
#9
○国務大臣(鳩山邦夫君) 防衛関連の施設、基地等は、これはどんなに地方分権を進めても、仮に道州制になったとしても、国防というのは恐らく国が一身に引き受けていくものであろうと。そう思いますと、防衛関連基地等々、地方団体の関係というものは、これはきちんとしなければならないことだと思っております。
 委員が御指摘をされましたように、自治体に対する国の補助金等としては、総務省所管である基地交付金、これは国有提供施設等所在市町村助成交付金という長たらしい名前でございますが、言わば固定資産税代替ということであろうと思います。しかしながら、例えばこの国会であれあるいは総務省の建物であれ、千代田区に固定資産税を払わない代わりに何か差し出すということはしておりません。ある程度特殊な、特殊というか、特定の固定的な役割を担う場合に固定資産税代替として基地交付金が払われております。例えば、米軍に使用させている場合は土地、建物すべてだろうと思います。
 自衛隊の場合は、飛行場、演習場、弾薬庫、燃料庫、通信施設といっても航空警戒管制にかかわるようなものとか、そういう形で固定資産税代替の基地交付金が配られているわけでございまして、私も地元に基地が三つほどあるものですから、そこへ行って、どれが固定資産税代替のあれになるのかいなんて聞いて、ああ、これは特殊な訓練をする場所なんだねとか、そんなことで、なかなかそこの仕分というのは厳密に行われているようでございます。別に、委員御指摘のように、防衛省が、何というんでしょうか、国家補償的というんでしょうか、いろいろ基地があるために迷惑も掛かる、需要も増えるでしょうというようなことで特定防衛施設周辺整備調整交付金というのを出していると、こういうことだと思います。
 一般論として、地方公共団体への奨励的な補助金は、地方の自主性、自立性を考えて、国策に伴う国家補償的性格を有するものあるいは地方税の代替財源の性格を有するものを除いて原則廃止、縮減というのが国の方針でございます。したがって、委員御指摘の二つのお金、総務省の基地交付金、それから防衛省所管の基地調整交付金というんでしょうか、これらは全く廃止、縮減の対象ではないと、これからもきちんと存続するものと思っております。
#10
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 地方自治体は防衛関連施設を受け入れることにより国から交付金を受け取り、それが地方を支える立派な財源ともなっているわけでありますが、しかしながら、国の申入れによって防衛関連施設を受け入れたにもかかわらず、これらの交付金が受け取ることができない自治体もあります。
 宮崎県えびの市に海上自衛隊えびの送信所という超長波、VLF送信所があります。この送信所の役割は、我が国周辺海域で行動している潜航中の海上自衛隊の潜水艦に対して超長波を使用して命令や気象情報などを送る国内で唯一の施設であり、我が国の防衛にとっては不可欠な施設なわけであります。
 えびの送信所が完成し、運用を開始されたのが九一年ですが、この送信所の設置をえびの市が受入れを決定するまでにはいろいろと紆余曲折がありました。八六年に福岡防衛施設局から送信所設置の有力候補地であるので理解と協力を求めるという打診がえびの市にあり、その後は、受入れ、建設の可否をめぐって住民を二分する議論となり、反対運動も展開され、全国的にも注目されたわけではありますが、このような環境の中で、市議会では送信所設置を同意する動議の採決が行われ、可否同数となり、議長が賛成票を一票投じて設置受入れが決まりました。
 これらの経緯があったことにより、えびの市と福岡防衛施設局及び防衛施設庁との間で設置の合意の調印の際に覚書を交わしております。
 まず、一般論で構わないのですが、国と市町村の間で締結される覚書は守らなければならないと私は思っておりますが、大臣は国と地方が結ぶ覚書は守らなければならないと思っているのでしょうか。
#11
○国務大臣(鳩山邦夫君) これ一般論で申し訳ありませんが、まず覚書というものについては法令上の根拠は特段存在しないと思います。
 ただ、国と地方の間で行政を進めていくに当たって、協議を行い、覚書、いわゆる合意文書あるいは確認のための文書、そうしたものを作成することは十分あり得るわけでございまして、その覚書については、両当事者等について、その内容を実施する、あるいは実施に向けて誠実に対応すべきものだと。
 それは、覚書が全く意味がないということであれば、国と地方、国の機関と地方自治体の協議というのが全く意味のないものになってしまいますから、やっぱりその内容が実施される、あるいは実施されないのであるならば、される方向に向けて国も地方自治体も双方が誠実に努力すべきものと思います。
#12
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 今、大臣が国と地方自治体も努力すべきだということを言われましたが、覚書を結ぶ上で、防衛関連施設を受け入れる上で、地方自治体は防衛関連施設を受け入れているということでありますから譲歩していると思うんですよね。しかしながら、国がこの覚書に対していろいろと並べております。
 実際、今日ここにお持ちしておるんですが、このえびの市と福岡防衛施設局及び防衛施設庁、これは五項目に及ぶ覚書を結んでいるわけでありますが、その中で、国とえびの市の覚書の中で、えびの送信所を特定防衛施設の指定、そして総務省所管の国有提供施設等所在市町村調整交付金の対象となるように検討すると、昭和六十二年ですから二十二年前に約束しております。しかし、いまだにこのえびの送信所はどちらにも該当しないようです。
 そこで、この覚書の内容を守ってもらおうと、昨年末に、えびの市の議長を始めえびの市の議会の方々が総務省、防衛省に行かれました。これは昨年だけではなく今までずっと来られているんだと思いますが、どちらの省でも対応された担当官は、えびの送信所は対象外ですとの一点張りだったそうです。
 そこで、ちょっと確認のためにお伺いをいたしますが、このえびの送信所に関しては基地交付金にも特定防衛施設にも対象とならないのでしょうか。総務省、防衛省共にお答えください。
#13
○政府参考人(河野栄君) お答えを申し上げます。
 基地交付金の性格を含めてちょっと御説明を申し上げますけれども、基地交付金は、先ほど大臣からも答弁ございましたけれども、一つは、国有財産のうち米軍に使用させている固定資産、それからもう一つは、自衛隊が使用するこれは一定の固定資産につきまして、これらの施設が所在することによりまして市町村の財政需要に対処するために、固定資産税の代替的性格ということを基本にしながら、使途の制限のない一般財源として交付していると、こういうものでございます。
 このうち、自衛隊が使用する資産につきましては、これはすべての資産を対象とすることではございませんで、従来は飛行場、演習場、弾薬庫、それから燃料庫について対象としてまいっております。これらを対象としている考え方は、この施設の持つ、一つは面積が広大であるとか、それから危険性を有するとか、こういった特殊性によりまして、所在市町村の財政に多大な影響を及ぼしていることを踏まえて、対象施設を限定して交付してきていると、こういう考え方でございます。
 この通信施設につきましては、平成十七年の法改正で追加をいたしておりまして、二つの類型の施設を対象にいたしております。一つは、いわゆるレーダーサイトでございまして、通信施設のうちで航空警戒管制のために直接必要な一定の施設、それからもう一つは、特定の通信所、これは電波情報の収集、整理のために直接必要な施設のうち情報本部が管理しているものについて対象としております。
 この考え方でございますけれども、一つは、十七年に改正した前の年の十六年の十二月に新防衛大綱というものが策定をされておりまして、この中で情報機能の重要性ということが示され、情報機能の強化を図ることとされたという背景がございます。
 その中で、いわゆるレーダーサイトにつきましては、これは機能が電波を利用した航空警戒監視業務を実施しておりますので、電波の伝搬上、山頂でありますとか離島でありますとか岬などのような周囲に障害物がない場所に立地場所が限定されるということで、ほかの施設と比べますと平たん地の少ない環境の中に存在しているということで、地元市町村の土地の有効活用に影響を与えるということでございます。
 また、特定の通信所につきましては、これは各種電波の収集を実施している施設でございまして、その性質上、電波障害がない環境が求められますので、そのために広大な面積が必要とされます。加えて、これらの施設の所在市町村は財政力が弱い団体が多いということなどを勘案いたしまして、これらの二つの類型の施設を対象とすることにいたしたものでございます。
 その他の通信施設につきましては、これは情報の収集、分析のための施設ではなくて、部隊間の通信、連絡を主たる目的とするものでございまして、基地交付金の対象とはしていないというところでございます。
 以上でございます。
#14
○政府参考人(伊藤盛夫君) えびの送信所につきましてお答え申し上げます。
 現時点でえびのの送信所につきましては特定防衛施設に指定されておりません。これは、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律第九条等によりまして、特定防衛施設に指定するものというのは、その設置又は運用がその周辺地域におけます生活環境又はその周辺地域の開発に及ぼす影響の程度及び範囲その他の事情を考慮し、当該周辺地域を管轄する市町村がその区域内において行う公共用の施設の整備について特に配慮する必要があると認められる防衛施設があるときは、当該特定施設を特定防衛施設として指定することができるというふうにされておりまして、例えば、ターボジェット発動機を有します航空機の離発着がされる飛行場でありますとか、砲撃、航空機による射撃若しくは爆撃が実施される演習場でありますとか、港湾あるいは大規模な弾薬庫等、そうしたものが現在指定されているところでございます。
#15
○外山斎君 お答えありがとうございます。
 それでは、昭和六十二年八月八日のえびの市長、市議会議長、福岡防衛施設局長、防衛施設庁調査官の四者で調印された覚書は、VLF、超長波の送信所の施設には該当しないのに、法律の対象にならないのに、これを対象とするかのような期待を自治体に持たせたということだと私は思いますが、そもそも、この基地交付金は当時の自治省の所管でありますが、この覚書を結ぶときに当時の防衛庁及び防衛施設庁は自治省に相談したのでしょうか。
#16
○政府参考人(伊藤盛夫君) お答えいたします。
 覚書を昭和六十二年に締結した際でございますが、先生お話しのとおり、海上自衛隊のえびの通信所の設置に伴いまして、えびの市、えびの市議会、当時の防衛施設庁、それと福岡防衛施設局長の間で覚書を締結いたしました。
 当該覚書を結ぶ際に、事前に総務省にどのように調整したかというお尋ねでございますが、当時の担当者等に聞いてみたり、いろいろ資料を探っておりましたけれども、きちっとしたものが出ておりません。必ずしも調整したかどうかということが明らかではないという状況でございます。
 ただ、先ほどお話しのように、地元からその都度御要望がありまして、そうした御要望が来た場合には当省から総務省に対しましてお伝えをしているということがあります。
 以上でございます。
#17
○外山斎君 覚書を結んだ後に地元からの要望があって、その都度都度総務省に相談しているということはまた別の次元の話だと思うんですよね。この覚書を結んだときに、防衛省が結んでいるわけでありますから、この基地交付金、これは当時でいえば自治省なわけでありますから、自治省の所管のものを、あたかもそれを盛り込んで、これもやってもらえるんですよ、だからこの施設を受け入れてくださいというのは、僕はこれはないと思うんですよ。
 そこで、総務省の方にもお伺いをいたしますが、防衛庁及び防衛施設庁からこの覚書を結ぶときには相談はあったのでしょうか。
#18
○政府参考人(河野栄君) 覚書が結ばれる際に、防衛省、当時は防衛施設庁でございますけれども、から相談をされたという記録は当方にはございません。
#19
○外山斎君 これは、それじゃ防衛庁というのは基地交付金に対して勝手にやったということですか。
#20
○政府参考人(伊藤盛夫君) 自治省さんあるいは総務省さんと御相談をしてそうしたことをするというのが通常の事務手続かとは存じます。
 ただし、当時、昭和六十二年にどういう調整が行われたかという記録が確認できないものでございますから、確かなことを御答弁申し上げられないという事情でございます。
#21
○外山斎君 そもそもまた、私は思うんですけど、その当時の担当者がいないから覚書に対してどうあったか分からないというのは、これはまたおかしい話だと思うんですよ。これは、やっていないのかやっているのかどうか分かりません。しかしながら、当時の担当者がいないから、じゃ、今現在は分かりませんというのが本当にこの国の行政を考えた上で正しいのかどうか。私はこれは間違っていると思いますし、そこのところをちょっと大臣の方にもお伺いしたいと思います。
#22
○国務大臣(鳩山邦夫君) 私、個別の事柄なので確たることは言えませんが、なぜ覚書があるのかなと思ったわけです。つまり、この基地交付金の対象になるようにこれから頑張るよということを防衛施設庁は言ったのかなと。とすると、かなりいいかげんな約束をするんだなというふうに思えますね。
 かといって、現在、総務省の方で基地交付金の対象というのは絞り込みをやっておりますから、今のままではお支払いできないわけでしょうが、そのえびの通信所というんでしょうか、そうした送信所等が基地交付金の対象とできるかどうかという議論はいま一度やってもいいと、再検討する価値はあると思いますね。
#23
○外山斎君 大臣、お答えありがとうございます。
 この覚書の中で大臣は、防衛省側は、基地交付金に対して努力をしてもらうということで盛り込まれているんじゃないかということもいただきましたが、えびの市の方々が、昨年末に防衛省、あと総務省の方に基地交付金に関してお伺いしたとき、総務省の担当者は、これは防衛省の問題だ、その後伺った防衛省の担当者は、これは総務省の問題ですとお答えになっているようです。
 この基地交付金の対象施設になるかどうかは、総務省、防衛省、どちらに権限があるのでしょうか、お答えください。
#24
○政府参考人(河野栄君) この基地交付金につきましては、国有提供施設等所在市町村助成交付金に関する法律と、またこれに基づく政令により対象施設を定めておりまして、これは総務省所管の法令でございます。対象施設については総務省の責任に属する事柄でございます。
#25
○外山斎君 私も、えびの市側が中央要望に行った際の資料というものを見せていただきましたが、総務省の担当課長は、これは防衛省の問題ですとはっきりと言われているわけですよね。そうしたら、その今お答えになった、これは総務省が決めるというのに矛盾していると思うんですけど、自治体が要望に来られる、それをいいかげんに中央の省庁が対応しているという事実だと私は思いますが、これはまずもって直していただかないといけませんし、えびの市から来られている要望に対しては、この基地交付金に関しては総務省が責任持って対応していただきたいと思っております。
 当時、このえびの送信所、VLFの送信所は国の施策の中の最重要施策であり、国策としてえびの市に建設されたものであります。しかし、こういった覚書を結ばなければ地元は納得しなかったという事情と背景があるわけで、国の約束は結んだが建設した後は知らぬというような態度には、私は疑問を感じます。
 このような、国が地方自治体をだますようなやり方というのが本当に正しいのか、地方自治を所管される総務大臣はどのように思われるのか、お答えください。
#26
○国務大臣(鳩山邦夫君) まず第一に、当時の個別の状況は分かりませんが、先ほどちょっとかなり強い言葉を使いましたが、国の一つの機関が、例えば基地交付金の対象はどういうものであるかということは、自分の所管ではないのに安易に相談せず覚書を交わしたとすれば、これは非常にいいかげんな、自治体に対して大変失礼な行為になると、まずそう思いますね。それから、総務省に見えた陳情団に対して、これは防衛省の問題であるとお答えしたとすれば、それは今の局長答弁とはかなり違った内容でございますから、それは反省させなければいけないと思いますね。
 そうした前提の下で、今、自衛隊が使用する通信施設一覧というのがあって、これが基地交付金の対象になっているんだと思います。しかし、基地交付金の対象となる通信施設をどこまで絞り込むかということは、再検討する余地はあるのではないかというのが私の考えです。
#27
○外山斎君 ちょっと大臣にお伺いしたい話は若干ずれていたんだとは思いますが、ちょっと時間もないのであれですけど、今後、米軍再編も進む中、国は各自治体に対して様々な協力を求めていかなければならないわけでありますが、国や防衛省が自治体に約束したことも守らない、こういった状況が各地方自治体に知れ渡りますと、やはり今後協力を拒む自治体というものも出てくるんではないかと私は大変危惧をしております。
 この問題は、我が国の防衛にとっても地方自治にとってもこれは重要な問題でありますので、是非、総務大臣もある意味では所管の大臣でありますから、防衛大臣と十分に話し合っていただいて、この国で唯一の施設を取り巻く環境が前進することをお願い申し上げまして、私の質問と代えさせていただきます。
#28
○吉川沙織君 民主党の吉川沙織です。よろしくお願いいたします。
 今日は、政策評価という大きな観点から、主に総務省に対して質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、政策評価関連の予算の動向について総務省にお伺いをさせていただきます。
 我が国の行政においては、従来企画偏重と言われるように、法律の制定や予算の確保にどちらかといえば重点が置かれ、政策の効果の把握や政策実施後の社会経済の変化に基づき政策を積極的に見直すという活動は軽視されがちでした。しかし、大分前に右肩上がりの成長が終わり、財政状況も一層厳しさを増す中で、行政におけるPDCAサイクルを確立して合理的な行政運営を図るという必要性が高まってきたと言えます。このような状況の中、行政機関が行う政策の評価に関する法律、いわゆる政策評価法が平成十四年より施行されています。同法に基づく政策評価は今年で八年目を迎えて、我が国行政においてある程度定着してきており、重要性は一層高まっていると言えると思います。
 さて、この政策評価制度に関して、総務省の平成二十一年度予算案における取組を概観いたしますと、「行政評価等による行政制度・運営の改善」は約七・五億円となっています。対前年度比で五千万円の減となっておりますが、この理由について伺います。
#29
○政府参考人(関有一君) 先生の御指摘のとおり約五千万円ほど減額となっております。その主な理由でございますけれども、私どもの評価局で年金記録確認第三者委員会の事務局を務めておりまして、出先機関であります管区行政評価局、それから行政評価事務所の職員、相当数をそちらの方に充当しております。その関係で、政策評価とか、あるいは行政評価監視の実地調査の回数が減少しておりまして、この関係で調査旅費の削減があったものでございます。これが約四千万円ほどでございます。それから、イベントとかシンポジウムとかこういうものは抑制していくという全体の方針の中で、政策評価フォーラム、これまで各地でやってきたものでございますけれども、これを廃止することといたしまして、これが約五百万でございますが、そういうようなことで五千万円ほど減額の予算案となっているということでございます。
#30
○吉川沙織君 大変、内容についてはよく理解できたんですが、実はちょっと気になることがございました。政策評価法が成立をして施行される年からのそれぞれの当時の大臣の所信演説というものを全部拝見いたしました。そうしたら、今回の一番さきの鳩山総務大臣の所信に対する政策評価についての言及が今までの大臣の中で最も少なかったものですから、これも予算が減ってしまった原因の一つなのかななんて、ちょっとよこしまなことも考えてしまったわけであります。ただ、重要性につきましては、先般の参議院総務委員会で、我が会派の加藤理事の質問の際、大臣答弁で、「今後ともに政策評価というものは最も重要な分野だという意識を持って仕事をしていきたいと思っております。」とございますので、期待をさせていただいて、次の質問に移ります。
 次に、政策評価における費用対効果の検証ということについて総務省に伺いますが、現在各府省、そして総務省が行う政策評価について、費用対効果についてはどのように検証されているのかお聞かせください。
#31
○政府参考人(関有一君) 政策評価法第十条におきまして政策評価、各省庁が政策評価を行いましたときには評価書を作成して、その評価書というものはすべて総務大臣に送付されるということになっております。
 総務省では、これらの評価書につきまして、評価がきちんと行われているかどうか点検を行っているところでございます。
 具体的には、御指摘の費用対効果分析の在り方なども含めまして疑問点について各府省に対して事実関係の確認を行いまして、データ分析や評価手法などに改善すべき点があれば関係府省に指摘をしておるということでございます。これまで指摘をいたしました費用対効果分析に関するものでございますけれども、便益算定の前提となります需要予測の妥当性に疑問があるものなどがございまして、これまでも指摘を行ってきたというところでございます。
#32
○吉川沙織君 今の御答弁にもありましたけれども、これまでの大きな課題として、政策評価と予算書や決算書との連携を強化することがかねてよりずっと課題とされてきていたかと存じます。平成二十年度予算からこの関係を整理する取組が行われると承知しておりますので、これにより、今御答弁いただきましたけれども、従来以上に費用対効果を意識した政策評価が行われるのではないかと期待しております。
 では次に、各府省の自己評価の甘さ、これは総務大臣の先般の参議院総務委員会の答弁でもありましたが、各府省の自己評価の甘さと総務省の政策評価の意義という観点から、少し総務省にお伺いをいたします。
 政策評価法では、政策評価は第一義的に各府省が行い、総務省は、政府全体の政策評価制度を統括する立場として評価の客観性や総合性を確保する役割を担うこととされております。この関係で昨年十一月、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会が、少子化社会対策などに関連する政策について所管する省庁による自己評価が甘いとの趣旨の検証を行いましたが、この経緯について説明をいただければと思います。
#33
○政府参考人(関有一君) 平成十九年度の重要対象分野であります少子化社会対策関連施策、それから若年者雇用対策につきまして、昨年の十一月、政策評価・独立行政法人評価委員会が答申をしたわけでございますけれども、そこでの指摘の第一点目は、関係府省が行った評価におきましては、全体として、政府が提供するサービスは、質量ともに年々充実をしてきておりまして、利用者の満足度もおおむね高いということが明らかとされたところであります。
 しかしながら、一方で、潜在的なニーズの把握が十分でない、それからサービスがそれを必要とする方々に過不足なく行き届いているのか、またサービスが効果的、効率的に提供されているのかと、こういう点につきましては明らかとなっていないということでありましたので、今後、評価を通じましてこういう点を明らかにするとともに、ニーズに対応した施策を的確に推進していく必要があるということが指摘をされまして、昨年の経済財政諮問会議におきまして総務大臣から御報告をいただいたところでございます。
#34
○吉川沙織君 今御答弁の中で御説明もいただきましたけれども、昨年のその答申が出る直前の一部報道では、四府省に国民ニーズ把握していない、駄目出し連発というような記事もございましたので、是非、自己評価、第三者機関としての初の試みですので、これをもっと定着させて改善をしていただければと思っております。
 ここで、総務省の委員会評価から具体的な事例を一つ取り上げて質問をさせていただければと思っております。
 厚生労働省にお伺いをいたしますが、例えばこの四府省に対しての、厚生労働省のうちの一つですが、厚生労働省による育児休業制度の評価では、女性の育児休業取得率は平成十四年度の六四%から十九年度には八九%に上昇、女性の継続就業率が伸びない原因として、継続就業を希望しながら長時間労働等により体力がもたなそうとの理由で退職する者が大半を占めているなどの認識が示されております。
 これに対して総務省の委員会は、既に継続就業の希望を実現した女性を母数として測られる育児休業取得率では、その達成度を政策効果として的確に把握することはできない、また、継続就業を希望している女性数全体の把握とその充足状況を測る新たな指標の設定が求められると指摘されています。厚生労働省の育児休業取得率という数字では、妊娠段階で退職を余儀なくされた人が考慮されていないという指摘は随分前からなされておりました。
 また、先週の三月十六日、厚生労働省自身が公表した資料では、育児休業に係る不利益扱いや妊娠、出産等を理由とした解雇等不利益取扱いに関する相談が最近五年間で増加傾向にあるという数字を厚生労働省自ら発表されております。
 ですから、女性が継続就業できない理由の第一を体力がもたなそうとして評価してしまうことに対してはやはり少し疑問を抱かざるを得ないと私自身強く思います。
 今回の総務省の委員会の指摘に対して厚生労働省の当局は今後政策評価をどのように改善をされるおつもりなのか、御見解をお伺いいたします。
#35
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。
 厚生労働省といたしましても、継続就業を希望しながら退職を余儀なくされている女性の希望を実現していくことは非常に重要な課題であるというふうに考えているところでございます。
 その評価に当たりましても、先ほどお話がありました育児休業取得率とともに女性の継続就業率も施策の指標に設定しているところでございます。今回、委員御指摘の答申におきましては、継続就業を希望している女性数全体の把握とその充足状況の把握が必要という課題が指摘されているところでございます。この課題の指摘につきましては、実態把握をどのような方法で行うことが可能かどうか、現在鋭意検討しているところでございます。
 なお、女性の継続就業を一層支援すると、これは非常に重要な課題でございますので、私ども昨年労働政策審議会で検討を行ってきていただいておりまして、十二月に建議をいただきました。その中で、子育て期の労働者に対し短時間勤務制度やあるいは所定外労働の免除の制度の創設を新たに事業主に義務付けるといったようなことが盛り込まれております。
 この建議を踏まえまして、現在厚生労働省におきまして育児・介護休業法の改正を検討しているところでございまして、こういった取組なども通じまして女性の継続就業率が高まるように引き続き努力してまいりたいと考えているところでございます。
#36
○吉川沙織君 就業継続に向けた取組は、育児・介護休業法等の改正を始め、厚生労働省の当局で進めていただいていることについては十分理解をいたしますが、例えば、これは通告していないので、もし御感想、御意見があればで結構ですが、昨年の七月二十二日の政策評価分科会の議事録を拝見いたしますと、それぞれの委員からこのような指摘がなされています。平成十九年度の政策の途中経過の進捗状況ですが、女性の継続就業の増加には必ずしもつながっていない、その原因について掘り下げた分析を行うべきであると、この政策評価分科会の委員から幾つか指摘がなされていて、これ厚生労働省にもヒアリングを行っておりますので、当局の方は御存じだったかと思うのですが、この進捗状況に対して政策評価委員会から何らかの指摘がなされて、それに対して評価をするに当たって、掘り下げた分析を行うべきということは潜在的なニーズを探るということにもつながるかと思うんですが、その点について考慮をなさって評価というものをなされたのかどうかだけ、もし分かればで結構でございますので、お答えいただければと思います。
#37
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。
 出産前後で仕事を辞めた女性のうち約三割が継続就業を希望しながらも両立環境が整わないということから退職を余儀なくされている状況にあるわけでございます。その退職した理由につきましては、これは調査結果でございますけれども、体力がもたなさそうという理由が最も多くなっているところでございます。
 これは、産前産後休業あるいは育児休業を取ることはできても、長時間労働、あるいは配偶者への子育てのかかわりが少ないことなどが相まって、復帰後に仕事と子育てを両立することに困難を伴い、働き続ける見通しが立てられないということが原因の一つというふうに考えられるわけでございます。
 そういったような状況でございますけれども、先ほどの答申の御指摘につきましては、先ほどもお話し申し上げましたけれども、なかなかデータがそれにぴったりするものがないというところでございまして、現在関係方面とも相談をいたしまして、必要なデータが得られるように調整をしているところであるという状況でございます。
#38
○吉川沙織君 今、御答弁の中で、体力がもたなそうという調査結果が五二%、大半を占めているというのがお示しされましたが、これは平成十五年の調査結果というふうに承知をしております。平成十五年といえば今からもう五年も六年も前のことになりますので、経済状況も大不況、今もまた不況ですけど、そのちょうど回復途中にあって、平成十五年と今の状況は随分違うということが指摘できると思います。
 また、平成十五年のときは、専業主婦でいられる人はそのままだったかもしれないですけど、今まで働かずにいられた女性の人でも働きに出ている状況、ましてや、ずっと働いている人は生活の糧がどんどん少なくなっている状況ですから、継続就業を望む率というものは物すごく高まっているんじゃないかと、私見ですが思っております。
 ですから、昨年の十一月時点での駄目出しということにはなるんでしょうけれども、この評価の時点で平成十五年のデータしかなかったんであればそれはそれで仕方ないとは分かるんですが、この平成十五年のデータを引用されて体力がもたなそうというのはちょっとどうかなというのがありますので、是非評価委員会からの指摘を受け止めて、これから行う平成二十年度の政策評価では、是非この表れていない潜在的なニーズに関しても酌み取っていただいて評価を行っていただければ本当にうれしく思いますので、よろしくお願いいたします。
 では次に、委員各位のお手元に委員長のお許しを得て資料の方をお配りをさせていただいております。第三セクターの経営状況の予備的診断の流れ図について幾つかお伺いをさせていただきたいと思います。
 旧自治省が第三セクターに関する指針の中で、第三セクターの経営状況を把握するため提示をした経営状況の予備的診断の流れ図において、経営努力を行いつつ事業は継続できるという最高評価のAと診断されながら、整理や支援が迫られる第三セクターが相次いでいるということが最近明らかになったところであります。平成十九年度の調査では、何とAランクが八七%を占めておりますが、その中には経営危機が表面化し大きな問題となった東京都の多摩都市モノレールや、大阪市の大阪ワールドトレードセンタービルディング、WTCなども含まれています。
 このような状況にかんがみれば、この流れ図、表の方が記事で、裏が流れ図になっておりますが、このような状況にかんがみれば、この流れ図は診断基準として全く機能していなかったのではないかという懸念があります。総務省に、流れ図が作られた経緯と、この流れ図に対する評価について、何かありましたらお願いいたします。
#39
○政府参考人(久保信保君) 今委員から、資料に示されておりますこの流れ図でございますけれども、まず、第三セクターの見直し、これが最初にといいますか、大きな課題であるということが各方面で話題になりまして、そして、旧自治省時代、平成十一年でございましたけれども、第三セクターに関する指針というのを策定をいたしました。その中で、地方公共団体には経営に関する有識者などで構成される点検評価委員会などを設置をして、そこで第三セクターの経営状況等の点検評価を定期的に行うことが適当であるという技術的助言を行いました。
 その際、ここに出ております流れ図といいますか、経営の予備的診断の参考例というのも併せてお示しをして、これは見ていただいたらお分かりのように、極めて簡単なものでございまして、単年度黒字といっても、実はその背景に巨額の補助金を投入して黒字になっていることもあるかもしれません。そういったことを一切捨象して、簡単な評価といいますか、簡単な診断の参考例ということでお示しをしたわけでございまして、その後、今度は平成十五年になりますけれども、平成十五年の時点では、第三セクター問題、平成十一年に比べて更に深刻化していたと思います。
 その時点でこの指針を改定をいたしまして、新たに事業自体の意義、あるいは第三セクター方式の活用の意義といった、事業についての予備的診断、これをまず徹底して行うということを付け加えて、そして経営状況についての予備的診断、これも併せて行うようにお願いをしたということでございまして、私どもといたしましては、この点検評価委員会での議論の基礎資料としてこうした予備的診断の参考例というものを活用していただきたいということでお示しをしたわけでございまして、経営状況を予備的に把握をするための簡便なものであるという意味においてはそれなりに意味はあったんではないかと考えております。
#40
○吉川沙織君 何とも言えない御答弁をいただきましたが、この資料の裏に付けております経営の予備的診断の参考例の一番上の部分だけだったら、素人の私でも何かできそうな感じのすごく簡単な簡便なものだというふうに拝察をいたします。
 平成十五年に一部改定をされて、事業についての予備的診断、経営状況についての予備的診断という観点から予備的診断の参考例として改定が行われたということを今御答弁いただきました。
 これ、「事業についての予備的診断」で、事業の意義、第三セクター方式の活用の意義等でよく分からないんですね。「第三セクター方式で事業を実施することが適当と認められる場合にあっては、「2経営状況についての予備的診断」へ進み、それ以外の場合にあっては、「3今後の方向性」へ進むこと。」、これは資料をちょっとお付けしていないんですが、この「今後の方向性」を見ると、これもまた至極抽象的な、経営努力を行いつつ存続、事業内容等の見直しを行った上で存続、再建を行いつつ存続、廃止又は完全民営化若しくは事業の民間譲渡、その他となっていて、これもちょっとよく分からないわけですが、結果、これでAと診断を受けたがために経営改善が遅れてしまった、Aということに対して安住をしてしまった。
 もしかしたら、経営が悪いということは当事者であればもちろん分かると思うのですが、総務省が作ってくれた、旧自治省が作ってくれたこの流れ図によってABCのうちAというお墨付きをもらったのであれば、問題はあるのは分かっているけれども、もうちょっと先送りしようかなみたいな考え方がなきにしもあらずだったのではないかと思います。
 この点についてはいろいろとお聞きしたいことがありましたので何点か質問を用意をさせていただいていたのですが、ちょっと時間がございませんので、申し訳ございませんが次の質問に移らせていただきたいと思いますし、別の機会にこの点については質問をさせていただければと思います。
 最後に、政策評価のテーマ選定の在り方について、まず厚生労働省にお伺いをさせていただきたいと思っております。
 平成十九年の六月十九日の閣議決定、経済財政改革の基本方針二〇〇七によって、政策評価の重要対象分野というものは経済財政諮問会議がテーマを提示する形となっています。しかしながら、経済財政諮問会議というこの会議を関与させることでテーマが財政の論理に縛られる可能性が強いということも考えられるのではないかと思います。
 例えば、我が国の生活保護制度では、本来保護を受けられる人の一〇%から二〇%程度しか捕捉していないとの指摘が多くの研究者からなされているところでございます。こうしたいわゆる漏給問題に着目して評価を行った場合、評価方法にもよりますが、評価結果が財政支出増につながる可能性があります。すると、こういうテーマは担当府省の自己評価でも経済財政諮問会議でも取り上げられないのではないかという懸念があります。
 例えば、厚生労働省当局はこの漏給問題を政策評価として取り上げるお考えはありますでしょうか、ないでしょうか。
#41
○政府参考人(荒井和夫君) 私ども厚生労働省におきましては、自らの政策を評価してその評価結果を政策に適切に反映するということを通して国民の視点に立った政策運営とサービスの提供に努めております。生活保護もこうした観点から政策評価を実施しているところでございます。
 生活保護制度につきましては、御案内のように厳しい経済状況の中で受給者は非常に増えておりまして、現在、速報値で見ますと、直近の数字で被保護者人員が百六十万人を超えているという状況になってございます。かつて一番少ない時期ですと八十八万人ぐらいでしたので、非常に大きな増加となってございます。したがって、引き続き生活保護の適正な実施と、それからその自立の促進、支援に努めるということは極めて重要だし、必要だと思っております。
 今後とも、この政策評価を適切、的確に実施していきたいと思いますし、今年度に引き続きまして来年度もこの実績評価を行う方向で現在作業を進めております。
#42
○吉川沙織君 漏給問題を政策評価として取り上げるお考えがあるかどうかというお伺いをさせていただいて、今御答弁いただきましたのは生活保護制度全体に対して評価を行っていきたいということだったかと思いますので、もし御見解があればで構いませんので、もう少しお願いいたします。
#43
○政府参考人(荒井和夫君) 生活保護は、御案内のように憲法二十五条で保障された国民の権利であり、また国民にとっての最後のセーフティーネットになるものでございます。その場合に、やはり濫給、漏給というものがあってはならないということが大前提なんだろうと思います。したがいまして、その政策評価を行うに当たりましても監査がきちんと行われているかどうか、その中でこの漏給問題も当然に対象になるんだと思います。
 政策評価と関係ございますけれども、多少違う観点から申し上げますと、個々にいろいろ問題が生じたときに、当然担当部署は、その個別の問題についてきちんと対応すると同時に、また分析をして、PDCAを回しながら問題点を把握して、それがより広範に適切な運営ができるような努力をしておるところでございますけど、引き続き、今後ともそういう個別の問題につきましてもPDCAを回しながら的確な対応ができるようにしたいと思っております。
#44
○吉川沙織君 御答弁は難しかったかもしれませんが、昨年の八月に厚生労働省自身が実績評価として生活保護に関連する部分で、濫給防止、それから漏給防止、自立支援ということについて言及がございますので、もう少しこの点にも着目して、将来支出が増える可能性が大いにある分野ではございますが、是非前向きに評価の対象として、今後どうなっていくかという見通しを踏まえた上で政策の立案というものをしていただければと思います。
 あと、これ答弁は求めませんが、平成二十年度予算に関しては、生活保護制度の適正な実施の項目の中で濫給・漏給の防止対策の推進という項目が大きく掲げられておりましたが、来年度の予算案を拝見いたしますと、濫給、漏給の防止対策の推進というのがちょっと言及がございませんでしたので、これは何らかの意図があったのかそれともなかったのか分かりませんけれども、大きな問題だと思いますので、是非取組を進めていただければと思います。
 そこで、大臣にお伺いをさせていただきます。
 大臣は、この生活保護における漏給問題をテーマとして取り上げる必要性はお感じになられますでしょうか。また、政策評価のテーマ選定について、今、経済財政諮問会議から提示を受ける形で重要対象分野というものが決められるわけですが、テーマの選定について国民や国会の意見を踏まえて行うことが必要であると私自身は考えますが、大臣の認識をできる限り端的にお伺いできればと思います。
#45
○国務大臣(鳩山邦夫君) 私の所信表明で政策評価の部分が例年より少なかったと言われてがっかりしましたが、私は最後の行政管理庁の政務次官でございまして、私が生まれて初めて内閣、政府関係に入りましたのがその行政管理政務次官でありました。当時は行政評価という言葉ではなくて、むしろ行政監察という言葉が一般的であったかと思います。行政管理局と行政監察局がありました。したがって、私は、行政監察あるいは個別の行政の苦情にどう対応するかと、そして行政評価というのは極めて重要な問題だと思っております。
 先ほどの外山委員の確認書の問題だって、それは自治体と防衛施設庁という大きな問題ではあっても、これは余りいいかげんな確認書が出回るようなことが多いとするならば、それはまさに昔でいう行政監察の対象であったっていいと、私はそう思います。
 そういう観点を十分持ちつつ、総務省が自発的にやっております行政評価あるいは監視の対象として生活保護の分野はやりまして、昨年八月には自立支援プログラムの策定状況等に関して厚生労働大臣に勧告を行ったところでございます。
 しかしながら、漏給、濫給という問題はあるわけでございます。それでは、重要対象分野としてやるかということになりますと、重要対象分野というのは大体年末に決まるんです。どういう手続かというと、政策評価・独立行政法人評価委員会の審議、答申を経て、毎年末の経済財政諮問会議において選定されます。したがって、二十年度の重要対象分野は地震対策と医師確保と、こういうことになっております。二十一年度の対象分野は今年の年末に決まるわけでございますので、一つの御意見としてそれは重く受け止めておきます。
#46
○吉川沙織君 生活保護の漏給問題を取り上げていただけるか否かということについては答弁いただけたかと思うんですが、政策評価のテーマの選定についてはやっぱり経済財政諮問会議と連携を密にするというスタンスでの御答弁だったかと思います。
 ちなみに、厳密に言えば、行政評価と政策評価は若干学術的には意味が異なりますので、難しい分野ではあると思いますが、所信の部分は短かったんですけれども、今大臣から政策評価並びに行政監視についての熱い思いを答弁いただきましたので、是非リーダーシップを取って進めていただきたいと思っております。
 最後に、政策評価に関する職員アンケート調査結果に少しだけ触れて終わりたいと思います。
 平成十九年の一月に、総務省大臣官房政策評価広報課が政策評価に関する職員アンケート調査というものを行っていらっしゃいます。その前に二〇〇五年と二〇〇七年に行っていらっしゃいますので、そろそろ今年またアンケートが行われるのではないかと思っております。
 このアンケート結果を拝見しますと、様々なところ、観点からアンケートが行われているわけですが、総務省の中で職位が高いほど、ですから、今日政府参考人として御答弁をいただくような方はもちろん政策評価に何らかの形で携わっておられるかと存じますが、係長クラスになると一気に政策評価に関与している職員の割合が少ないということ、また総務省の中で認知度が少ないということもこの中で指摘をなされております。
 ですから、総務省がリーダーシップを取って、管轄する省庁ということで是非、政治の側面からもしっかりやっていきたいと思いますが、総務省の中でももう少し認知度を上げるなり、四月から八月までの間に評価をあげなければいけないということで御苦労も大変おありかと思いますが、この国の行政をいい形で進めていくために、是非鳩山大臣始め、取組を進めていただきたいということをお願い申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。
#47
○河合常則君 自民党の河合です。幾つか質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。
 まず、市町村合併進んでいますので、平成十二年に市町村合併進めるというふうな方針が出て、十六年、十五年、あのころはそういう議論が盛んだったと思っていますが、それでもう四、五年たったわけでございます。三千ちょっとあった地方自治体は千八百を割り込んだと言われていますが、これで人件費とか物件費とかそういうものは節約できたのではないか、できるのではないかという話はございまして、まだほかにこういう効果もあるこういう効果もあると言われていましたが、大体合併してどれぐらいの費用の削減になったかというふうにつかんでおられるかお聞きします。
#48
○政府参考人(久元喜造君) 実額として市町村合併によってどれぐらいの経費が節減になったのかという数字は把握しておりません。
 若干これまでの検討状況を御説明させていただきたいと思いますが、河合委員御承知のとおり、平成十七年度に研究会をつくりまして、一定の試算の下に合併による節減効果というものをはじき出しております。それによりますと、この時点では二〇〇六年をスタートといたしまして、合併経過後十年後ぐらいには人件費等の削減によって年間一兆八千億円程度の経費の削減が見込まれるのではないかと、二〇一六年時点で見込まれるというふうに試算をしておりました。と申しますのは、合併直後はいろんなシステムの投資などで経費の増嵩が見込まれます。それから、その後にこの人件費の、職員数の削減、出先機関や公共施設の統合等によってこの合併効果が発現されていって、十年後には一兆八千億程度の削減が見込まれるというふうに試算をしておりました。
 今はまさに、合併した市町村の合併時期によりますけれども、この合併による初期投資の時期というものが大体終わりまして、合併効果が発現をされ始めている団体が多いのではないかと思いますが、それがこの試算との比較においてどれぐらいの額になるかということは、極めてこの試算は困難でありますので、もう少しお時間をちょうだいしたいというふうに思います。
#49
○河合常則君 当時は、十年間ほどたったら一年間に一兆八千億ほどだと、こういうふうな、そのころはやっぱり三千の自治体が千ほどになるという計算だったんですかね。そうではないのか。
#50
○政府参考人(久元喜造君) この時点におきましては、一定の合併の見込みというものの、その時点での合併の数という、その時点での合併の市町村が、当時の合併の特例法によって五百五十七の市町村というものが減っていくと。そういうような試算の下にこの一兆八千億という数字をはじいたということでございます。
#51
○河合常則君 もう一つは、地方交付税の不交付団体を増やすというか、不交付団体が多くなるという、そういう方向もあったのではないか、そういう見通しもあったのではないかと思いますが、それは大体、三千のときは幾らほどが不交付団体で、今千八百になったら幾らほど不交付団体になったと、これは数字つかんでありますでしょうか。
#52
○政府参考人(久保信保君) 市町村合併の推移と不交付団体がどう連動しているかというのはちょっとよく分析をしているわけではございませんが、市町村の数が多いとき、そしてまた、当然ですけれども、地方財政の状況が今ほど厳しくないというときには数も多いものですから、不交付団体、これは昭和六十年代の終わりには百九十を超えているという時期がございました。現在は市町村の数がぐっと減ってきておりますけれども、傾向的には、地方財政なかなか厳しかったということもありますけれども、財源不足が生じて大変だというのは平成六年ぐらいからでございますから、それから後、不交付団体の数がずっと減って、平成十二年度には七十八まで減りました。
 ただその後、御案内のように、地方歳出の抑制でありますとか、あるいはまた税源移譲ということもあったものですから、平成十二年度以降は増加傾向になってきておりまして、平成十九年度、昨年度では百八十八団体に増えたということでございますが、平成二十年度、今年度の算定におきましては、また財政状況が厳しいということもあって、九団体が減少をいたしまして、都道府県、市町村合わせて百七十九団体と平成二十年度ではなっております。
#53
○河合常則君 やっぱり単純に合併したから不交付団体になるというものではなしに、税収があるかどうかということですから、景気にも随分左右されるんだろうなと思いますね。ただし、少しずつ不交付団体が増える傾向になったということは局長の答弁で分かるような気がします。
 ただ、私は、合併、一定の数で進んだわけでございますが、その合併も、本当にああ合併して良かったなと住民が、市民が思うのは、それぞれのコミュニティーの機能が確保される、組織がきちんと維持されておったかどうかと、それが充実したかどうかということによるのではないかと思うんですね。
 実は、私は地元で災害、火事とかそれから集中豪雨ございまして、そのとき思ったのですが、やっぱりこれはボランティアの活動などはわざわざ合併しなくても、市は合併していても、そのコミュニティーを支えるボランティアの消防であるとか、それから婦人会であるとか、いろいろなものがございますが、そういうボランティアの活動までは合併しなくてもよかったのではないかなと。それはしていないところもあると思いますが、そんな感じさえしましたですね。
 一つは、一月一日にNHKのトップニュースになった、田舎へお正月帰って、孫連れて兄弟みんな帰ってきたと。おばあちゃん一人喜んで、みんなで除夜の鐘聞いて寝たと。それで朝五時ごろ火事になった。丸焼けで、人七人亡くなったと。そういうのがNHKのトップニュースでした。南砺市のどこかと言ったんだけれども、みんなふうんというような感じなんですよね。
 これはやっぱり、報道の仕方にもあるのかもしれませんけれども、八つの町村が合併して、そこの旧町村名のどこと出ればすぐ分かったのかもしれませんが、それが出ずにちっちゃな部落の小字だけ出たものですから、何となく、ああそうかという。そうしたら、一つの市の中でも連帯感が希薄になってくるのかなという感じさえしたんですね。私は、ここは非常に重要なことなんではないかと。やっぱりこの合併は成功したと言うには、コミュニティーの機能はきちんと維持されて、それぞれのボランティアも更に充実した組織を形成することができたということで、非常に大事なんではないかというふうに実は思っています。
 これも合併の仕方によるんですね。吸収合併と対等合併、みんな対等合併でやるんですけれども、大きな市の横にくっついてなった合併もあります。これは連衡というんだろうと思います、合従連衡の連衡だと思いますね。それから、ちっちゃなものが幾つも集まってなった合併もあるんですね。それは、特に私のところなんかはそういうのは二つ、例があるんですけれども、それはやっぱり何といいましょうか、非常にコミュニティーのつくり方は難しいというか、落ち着くまでには時間掛かるなという気さえ実はしておりまして、この合従という合併の仕方というのは非常に難しいものだなと思うんですね。
 だから、一概に合併一律に判断するわけには私はいかないと実は思うんですが、コミュニティーの充実のためにはどうすればいいかと、こういうことをお聞きしたいと。これはまず、鳩山大臣にまず聞きたいと思っています。
#54
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方を元気にすることが私の最大の仕事だと考えます。地方再生とか地域活性化とかいろいろな表現があると思いますが、それは、実は地方自治体、財政等を見れば地方自治体を豊かにすることが大事ですが、最終目標はそれぞれの地域コミュニティーが豊かに保たれ、幸せ感に満ちたものにならなければ全く駄目なわけでございまして、合併というのは規模拡大の利益というのは必ずあるだろうと思いますが、そのことによって逆に地域コミュニティーと例えば市役所がすごく距離が遠くなる、距離というのは単なる物理的な距離だけではなくて心理的な距離も遠くなることによって、地域のそれぞれのコミュニティーが逆に衰退するようなことがあってはいけないというふうに思います。
 現行の合併特例法では、旧市町村単位のまとまりを維持しながら市町村の一体性を確保していくための方策として、以前からありました地域審議会、それから平成十六年からは地域自治区という制度、五年間だけですが法人格を持った合併特例区という制度が用意されておりまして、各合併市町村の実情に応じて使っていただくことになっておるわけでございます。ただ、やはり規模の拡大に伴って住民の声が行政に届きにくくなるという問題がございますので、集落単位あるいは町内会レベルでコミュニティー振興を図っていく取組が何よりも重要だと思っております。
 これは東北のでしょうか、宮古市では、地域創造基金というのをつくって地域による自主的な活動、地域文化の伝承などの事業への支援と、こういうことをやっているようでございます。また、薩摩川内市では、小学校区を単位とした地区コミュニティー協議会制度を導入しているというようなことで、これすべて市町村の判断でやっていることでございましょうが、合併特例債等のお金を使ってそういうコミュニティーを振興させるための支援というものは総務省としてできると考えております。
#55
○河合常則君 ありがとうございました。
 実は、それに関連してもう一つお聞きをし、またお願いもしたいと思っています。
 大臣の今年の頑張りで地方交付税、総額増えました。私は、本当に大変なものだったと実は思っておるのでございます。
 市町村合併に伴いまして、単位費用がどうとか、それから、そのときに補正係数を掛けたりしていますが、合併に合わせて段階補正の見直しも行われた。その代わり今度は合併の補正というのもできたわけでございます。合併の補正は、その市町村が合併してから五年間はこの補正係数を掛けることになっていまして、それからまた特別交付税では包括的な処置が三年間行われるというふうに、そういう処置してあるわけでございますが、さっき申し上げましたように、合従というちっちゃなものが集まって一つになる数珠のような合併、そういう合従とか、大きなものにくっついていく吸収合併みたいな連衡という合併というのでコミュニティーの落ち着き方はまた違うと思うのでございますが。
 ここで、さて、私は、私のところの地元のところを見ていても、合併して四年たった、これから五年目を迎えたと。見ているとまだ何となくしっくりいっていないんでないかなという感じがするんですね。ただ、交付税で特別な処置もしてございますし、その延長をお願いしたいと思いますが。
 もう一つは、普通交付税の中の行政項目の中に地方再生対策費というのがありますね。それは面積と人口でやっていますが、この中に集落の数とか町内の数とか、若しくは改めてコミュニティー、集落も町内も一つのコミュニティーですけれども、もう一つ大きな枠の小学校区でのコミュニティー、これはかなり重要なんだと思いますね、合併に関しては。それで、そういうような数を入れた計算をすると。そうすれば、コミュニティーの重視という、大臣のおっしゃったようなコミュニティーが大事なんだと、いわゆる意思の表示にもなるのではないかと思いますが、これはいかがでございますか。
#56
○国務大臣(鳩山邦夫君) 私は先生ほどまだ詳しく地方自治の勉強ができてはいないんですが、地方再生対策費、つまり、これは何というんでしょうか、ナラシというんでしょうか、条件不利なところほどそこのお金が濃く行くようにしたわけです。同じようなやり方でたしか一次補正の二百六十億の安心実現の特例交付金も配りましたし、今回の六千億の生活対策臨時交付金も似たような発想で、アルファとかベータとかガンマとか駆使して計算をしております。
 そして、今度、雇用の方で厚労省の方に基金として積む四千億があります。これは千五百と二千五百に分かれている。それはちょっと今のは間違いかもしれない。むしろ、うちの雇用創出特別推進枠ですね、五千億。前のは間違いです。一兆円交付税増やして五千億を雇用創出の特別推進枠にした。これは二千五百億ずつ都道府県と市町村に分けた。これの分配においても若干そういうような事柄が加味されて、例えば市町村には有効求人倍率という概念がないので、一次産業の比率が高いほど雇用が厳しいであろうということでそこに厚めにというようなことをやってきた。
 ですから、そういう意味でいえば、交付金についても、あるいは交付税においても、条件が不利なところに厚くということは絶対に必要であって、それは格差の縮小を目指すということでございますが、先生のアイデア、集落の数というんでしょうか、まだアルファとかベータとかガンマには入っておりませんけれども、今後の計算方法で使えるものかどうかは検討させてください。
#57
○河合常則君 是非、大臣のおっしゃったのを基にして検討してもらいたいと思っています。
 さて、それで過疎債のことをお聞きしたいと思っています。
 議員立法でずっと十年ごとに議論されてきて、今度は二十一年度で終わるわけでございますが、過疎債があるということは非常に、今大臣おっしゃったそういう哲学、政治哲学で非常に大事なものだと思うんですね、均衡ある国土の発展のためには。
 ちょっと調べてみましたら、平成十九年は二千八百四億円の要求枠があったと。枠というか、そういう事業、過疎債の要求があったと。そういう措置をした。二十年では二千七百二十億円と。今度の、来年二十一年は競って百億ほど減って二千六百三十八億円というふうに聞いています。
 これ、だんだん減っていく傾向にございますが、私は、本当に国土の均衡ある発展のためには必要なものだと思っています。二十二年度以降も、これは議員立法ですからあれですが、私は要ると思いますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
#58
○国務大臣(鳩山邦夫君) 過疎法は、先生御指摘のとおり議員立法でございますけれども、これは当然、今後も、平成二十一年度で期限が切れた後も当然必要な立法措置であるというふうに考えておりますし、過疎債とかは、辺地債は別な法律かもしれませんが、過疎債の存在というものは絶対に必要であると考えております。
 私は、とりわけ自然との共生ということを申し上げておりますと、過疎の地域こそが日本の生態系の保存をしているわけでございますし、過疎の地域が二酸化炭素を一生懸命吸ってくれているわけでございますし、その過疎の地域から流れ出る水を、きちんと水源を涵養し管理しているから都会の人たちは水がこうやって飲めるわけでございますから、そういった意味で、地域と地域の共生ということを考えれば、過疎地域を守るというのは、日本人の歩んできた道をきちんと認めるという、日本人の原点をきちんと認めるということへつながると思っておりますので、大変重要な仕事であると思っております。
 現在、有識者で構成する過疎問題懇談会というのを総務省に置いておりまして御議論をいただいております。地域間格差の是正が大事ですけれども、それだけでなくて、自然環境とか生態系、あるいは景観、それぞれの過疎地域に固有の風土と文化、そうした価値がまたあるわけです。それらを含めて国としては支援を続けていくべきことと思っております。
#59
○河合常則君 大臣のそのお考えに私も全く賛同をするものでございます。
 関連しましてお聞きしたいと思います。
 実は、各県に林業公社がございます。せんだって産経新聞にも出ていました。大変な長期債務がある、一兆一千七百九十四億円もあるという話が出ていました。利子分も払えないと、元金が一兆四百億ほどで未払の利子が千四百億ほどと、こういうことでございましたが。
 これはやっぱり大臣のお考えのとおり、私は、最初は官行造林がきた、その次に公団造林になった、それから分収造林にして公社になったと、そういう国策があって、荒れた条件不利な、特に条件不利な山林、山にそういう分収造林をしてきたと。材価が良かったときは、まだ収支償ったんだと思いますが、今は材価ずっと減っています。しかも、これができた終戦直後は、まあ年行っていますから昔のことを言いますが、国は負けても、国破れて山河ありと、山に緑がある限りは日本は大丈夫だと、それほどの気持ちが当時の日本の国にはあったと思うのでございます。まさに山を守るとか山を育てるとか、森林を大事にする、そこに文化がある、その自然を大事にするということが大事なんだと、そういうことに呼応してまたそれぞれの都道府県は、都はどうかな、森林公社、林業公社をつくってやってきたわけでございます。
 それで、これが今申し上げたような、ない県もありますから、四十社ほどの公社がございますね。一兆一千億とかというと、二百五十億から三百億ほどの長期債務を持っているわけでございますね。それは林野庁どうするかということがあるのかもしれませんが、ここはどうしても、債務保証を県は恐らくしていると思いますし、そして農林漁業金融公庫から金を借りておると。そこだけでは貸してくれなくなったから、きっと県が金を貸しておると。その内訳はどうかということになってみると、結局、これは総務省もかかわらざるを得ないのではないかと。
 この長期債務の始末どうするかということについては、何かお考えございませんか。
#60
○政府参考人(久保信保君) 御指摘のように、林業公社でございますけれども、木材価格の大幅な下落などによって全国的に経営環境が悪化をしておりまして、平成十九年度末現在の元金ベースでの債務残高、これは三十六都道府県、四十公社の合計で一兆三百九十二億円に達しております。
 先ほども御議論がございましたが、第三セクター全体について私どもどうあるべきかということの抜本的な改革につきましてずっと議論をしてまいりまして、一方で、このたびの地方交付税法等の一部改正の中で地方財政法の改正もお願いをしておりまして、第三セクター改革推進債というのもお願いをしておりますけれども、第三セクター全体の中でも、この林業公社はまた林野庁等も関係しておりますので、特に林業公社につきましては、昨年の十一月に、私ども総務省、そして林野庁、そして幾つかの地方公共団体にも入っていただいて、林業公社の経営対策等に関する検討会というのを設置をいたしまして、この二月の十九日に中間的な取りまとめを行っております。
 その中で、平成二十一年度、来年度の対策といたしましては、林業公社への利子補給に対しての特別交付税措置、これは従来からありますけれども、これを拡充するということをまず行おうということを決めました。この五月を目途に、御示唆もございましたけれども、林業公社の既往債務の軽減方策、これも含めて本格的な林業公社の経営対策、そして将来にわたる森林整備の在り方、これについて取りまとめようということで、今最終的な調整を鋭意行っているところでございます。
#61
○河合常則君 今年の五月までにそういう取りまとめをして、先が見えるようにしてやってもらえばいいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 最後にもう一つだけ、もうあと二、三分ございますので。
 十九年から地方債の高金利のものを繰上償還するという制度を三年間でやると、五兆円の規模にわたってと。当時は、二百兆ある地方債、八十兆ほどは普通の銀行から、金融機関からと、百二十兆は公的資金からということになったと思いますが、そうすると、その百二十兆のうちの高金利のもの、長期にわたるものについては五%を超えるものだったと思いますが、それは先に返せると、利息は要らないというか補償金は要らないと、こういうことにしたんだというふうに思っています。これは自治体に物すごく評判良かったと思います。平成十九年、二十年で来ましたので、これはもう一年残っておるわけでございます。
 それで、この状況はどうなっていますかね。五兆円がまだもうあと幾つかの自治体で残っていると、幾つかの自治体返せるように残っていると。順調に三年間で始末できたらあとは大丈夫と思われるか、続けて時間ありませんから、いや、これはやっぱりもうちょっと続けねばならぬと思われるか、お聞きします。
#62
○政府参考人(久保信保君) 御指摘のような高金利、五%以上の公的資金について補償金を免除して繰上償還を行うという方針で、平成十九年度から二十一年度まで三年間でこれを行おうということで、規模といたしましては五兆円規模でございまして、これまで二年間で、旧資金運用部資金で一兆二千八百七十四億円、旧簡易生命保険資金で千三百三十億円、公営企業金融公庫資金で一兆二千七百五十億円、現在までのところ二兆六千九百五十四億円の繰上償還を実施いたしました。残った差額ですね、五兆円の間の、これにつきましては、来年度、平成二十一年度におきまして行おうと思っております。
 その後のことも御質問の中にあったように思いますけれども、まず私どもは、これは国の方も、五兆円でいきますとたしか八千億円だったと思いますが、補償金を本来取れるものを免除をするということにしてやっておりますので、まずこういう措置をやってみて、そしてそれから後につきましては、これまで高金利公債費負担対策というのは特別交付税措置で行っておりますので、こういったものも活用して様子を見てみたいと、こう思っております。
#63
○河合常則君 分かりました。ありがとうございました。
 それはまだ充実してもらえるように頑張ってもらいたいと思います。
 終わります。
#64
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。
 私はまず、三月十七日に各紙で出された一面広告があるんですけれども、これを見て本当に目を疑ったというか、「考えてみませんか、私たちみんなの負担額。」という、これは日本経団連だとか商工会議所を始め、自動車、電機、鉄、それぞれの団体がやって、私はこれを見て、いよいよ経済界も政府と歩調を合わせて低炭素社会というか、本当にそういう方向にかじを切ってやり出したのかなというふうに思ったんですけれども、全然違うんですね。
 私たちは、石油危機以来、家庭も産業も最大限の省エネ努力を推進してきました。その結果、日本は既に世界トップレベルの低炭素社会となっています。したがって、裏付けのない過大なCO2削減には国民全体に大変な痛みが伴います。また、日本が幾らCO2削減努力をしても、主要CO2排出国の参加がなければ地球温暖化問題は解決しません。次期国際枠組みには主要CO2排出国すべての参加が必要です。三%削減でも一世帯当たり約百五万円の負担が掛かるんだという。要するに、日本はもうトップレベルにあると。それから、裏付けのない過大なCO2削減、裏付けのないことはないんですけれども、過大な削減は国民全体の痛みを伴うと。日本ばっかり一生懸命努力したって世界が参加しなければ何にもならないというような、もう旧態依然の考え方。
 今これだけの百年に一度のこの経済の中で、まさしく環境に力を入れることこそ日本の生きる道だということで、今度いろんな形で、予算にしても太陽光発電も地方も全部、学校も公民館もそれを付けようじゃないかとか、それから地デジにしても省エネの電化製品もいろいろ変えて、税金を投入してでもやろうじゃないかとか、そういう中で何でこういう意見広告が、意見広告だからお金出してやるのは、それはどんな意見持とうとということかもしれませんけれども、日本の経済界すべてがこういう考えで果たして低炭素社会実現ということに向かっていけるのかどうか。
 これに対しまして斉藤環境大臣は大変悲しいと、環境を切り口に日本を元気にしていこう、新しい産業分野を興して国際競争力を付けていこうというグリーンニューディールの検討を行っており、そういう中で産業界の低炭素社会へ向けての本気度が疑われる云々と、こうあります。大変悲しいということで、私は大変憤りを感じているんですけれども。
 鳩山大臣は、環境、直接の所管じゃありませんけれども、大変造詣が深いわけでございまして、本当にこういうことに対して、今の動きに対してどういうふうに考えられているか、御所見を伺いたい。
#65
○国務大臣(鳩山邦夫君) テレビのコマーシャル等を見ると、環境に優しいとか、地球に優しいとか、うちの何とかはエコだエコだって、エコがいっぱい出てくるわけですが、実際、産業界がまとまってこういう目を疑うような新聞での広告を出すということでありますから、まだまだ環境問題の深刻さというものが国全体では理解されていないということだと思います。
 要するに、今のような状況で、フローでなくて地球のストックを食いつぶしていくという在り方でいくならば、右肩上がりの経済成長というのは絶対にどこかで幻想になる。どんなに地球環境に優しい産業への転換を図っても、大体人間の数が、日本は少子化ですけど、人類の数が多過ぎるわけで、五十年間で倍々になってきた人口、つまり一九〇〇年に十五億人、一九五〇年に倍の三十億人、二〇〇〇年にはやっぱり六十億を突破していった。二〇五〇年にまさか百二十億になるとは思わないけれども百億に近づくかもしれない。そういう状況の中で、バランスの取れた人間と自然の関係というものがあって発展をし続けるということは、これは絶対あり得ないということは、だれに聞いても、どんな学者に聞いても明らかなわけでございます。
 地球温暖化は温暖化ガスというのがあって二酸化炭素ですと。メタンは二酸化炭素の二十四倍ぐらいの温暖化力があるとかいうふうにおっしゃいますが、私は低炭素社会という表現だけで温暖化が防止できるとは思っておりません。というのは、熱力学の第二法則にエントロピーは増大して決して減ることがないというふうに書いてあるらしい、私は専門家ではありません。これはアインシュタインの相対性理論と違って例外のない法則だというふうに私は聞いている。
 エントロピーというのは、人間が動くだけでエントロピーが出る。産業活動が行われればエントロピーが出る。なぜエントロピーが出ても地球が温暖化しなかったかといえば、人類の諸活動によるエントロピーの増大を水の循環を通じて地球が宇宙空間に放出しておったからだと。ところが、今まさにその放出の量を超えたエントロピーの増大が地球の温暖化を生んでいるとするならば、産業と環境というものは、今は調和、調和、調和と、あるいは統合という表現は使いますが、いずれ一つの領土を産業と環境が奪い合うと。つまり、産業に奪われ過ぎたら人類の環境問題ゆえの滅亡への道に行くわけです。それが分かっているからみんなで頑張ってやってきている。それなのにこんなコマーシャルが出る。やっぱり日本には環境新党ぐらいなくちゃ駄目かなと痛切に思います。
#66
○弘友和夫君 もっともっと大臣の、いろいろお聞きしたいんですけど、時間がありませんが、本当に、まさしく、情けないなと。情けないって、さっき大臣、斉藤大臣は悲しいと言いましたけれども、本当にこんなレベルかなと。今日本が、環境省にしても経産省にしても国際の会議に行きましたら、日本は全く信用されていないと。なぜか。経済界の言いなりに最後はなるんでしょうということで、行政が信用が全くないという情けない状態だというふうにも聞いているんです。
 ですから、そういう中でこういうマイナスのやつを発信するということ自体、いろいろ、もう国として、経済はあるけれども、じゃ太陽光にしても自動車にしてもそんなものやめてしまえというぐらいの気持ちになりそうな気になるんです、はっきり言って。
 だから、是非環境新党もいつ立ち上げられるか分かりませんけれども、頑張って、本当、環境が今からこれは大きな、目先じゃなくて大事な私は問題だと思いますので、もっともっとこれをやりたいんですけれども、時間がありませんのでこの辺にしておきますけれども、是非今後も、経団連なんかも来てもらってやりたいぐらいの気持ちでございますので、是非大臣、いろいろな機会で、閣僚会議等もあると思いますので、発信をしていただきたいというふうに考えております。
 それからちょっと飛ばしまして、具体的な問題、時間が余りありませんので、せっかく国交省等も来ていただいておりますので、航空管制官の勤務条件について、これは前に私も質問をさせていただいたことがあるんですが、航空管制官となるにはこれまで二通りの道があって、一つは、航空管制官採用試験に合格して航空保安大学校に入学後六か月の研修を受けて管制業務に従事する方法と、二つ目は、航空保安大学校採用試験に合格して航空管制科で二年の研修を受けて管制官となる方法である。平成二十一年度より、航空保安大学校の航空管制科は廃止となって、航空管制官採用試験に一本化されることになっていますけれども、このような変更が行われた趣旨、背景はどうなのか、国交省にお尋ねしたいと思います。
#67
○政府参考人(室谷正裕君) お答えを申し上げます。
 これまで航空管制官の養成課程には、航空保安大学校に入学後六か月の研修を行う航空管制官基礎研修課程と、航空保安大学校に入学後、学生として二年間の課程を修める航空管制科の二つの課程があります。そのことについてはただいま議員から御指摘のとおりであります。そのため、採用試験もこれに対応して、航空管制官採用試験と航空保安大学校学生採用試験の二つがあるわけであります。
 しかしながら、近年の航空交通量の増加、あるいは管制システムの高度化などに伴いまして、航空管制官に求められる知識あるいは技能というのは増加をしております。したがって、養成課程における教育内容も充実強化を図っていかなければならないというのがまず一つの要請としてあります。また、航空管制官の安定的かつ効率的な養成も求められているということであります。
 したがいまして、こういった要請にこたえるために、平成二十一年度から航空管制官の養成課程につきまして、航空管制官基礎研修に一本化するとともに、現在六か月の研修期間というのを一年に延長することによって研修内容の充実を図ることとしたものであります。このことに伴って、採用試験につきましても一本化をするものであります。
#68
○弘友和夫君 それで、前にも私質問しましたが、航空需要というのは年々増大している、管制官の適切な配置というのは必要なんですけれども、業務が非常に過剰負担になってきてニアミス等がある。一方で、管制官個人の刑事責任というのを認めた判決が出されたわけですね。個人の責任だということで非常に問題があるんではないかということを言われておりますけれども。
 そういう、応募状況を見ましたら、前年度に比べて一層減少しているわけです、応募が。需要は高くなっているけれども、応募をする人が少なくなっていると。こういう判決の影響があるんではないかなというふうに思いますけれども、応募者の減少についてどのように考えられ、分析をされているのか。それから、そういう中で一層業務量が増大しているわけですけれども、管制手当の見直し等、検討も必要であるんじゃないかというふうに考えますので、併せてお答えいただきたい。
#69
○政府参考人(尾西雅博君) まず、私から応募者の関係について御答弁申し上げます。
 航空管制官に限らず、国家公務員採用試験の申込者数はここ数年減少傾向にありまして、その背景としましては、少子化に伴う受験年齢人口の減少ですとか、あるいは行政や公務員に対する批判など様々な要因が考えられるところでありますが、中でも、景気の動向等を背景といたします民間企業の採用意欲による影響が大きいと考えておりまして、一般的に、民間企業におきまして新規学卒者に対する採用意欲が強い場合には公務員の応募者は減少する傾向にあり、この数年来、民間企業の採用意欲が高いことを反映しまして、国家公務員の申込者数は全体的に減少しておると。
 航空管制官につきましても、この数年来、申込者が減少しておりますけれども、これも、他の大学卒業程度の国家公務員採用試験の申込状況と同じく、民間企業における採用意欲が強いということを反映している可能性が高いと考えております。
 さらに、今御指摘の、二十年度における航空管制官の申込者数の減につきましては、採用予定数がその前年度の七十六人から四十四人に減少したということも影響していると考えております。
 いずれにしましても、御指摘にありました判決の影響については定かでないというふうに考えております。
#70
○政府参考人(吉田耕三君) ただいま御指摘のございました管制の業務量の増大に対しましては、基本的には要員によって対応することが基本と考えておりますが、既存の要員体制の中で対応し得る業務の困難度の増大に対しましては、国土交通省の御意見も伺いながら、処遇上の措置の検討もしてきております。実際に、取扱機数の増大の特に著しい東京航空管制部、これは所沢でございますが、それから羽田の航空事務所に所属する管制官に支給する航空管制手当につきましては、本年度、昨年の四月から単価の引上げを行ったところでございます。
 今後とも、空港の状況の変化に応じて、国土交通省の御意見も伺いながら、適切な対処をしてまいりたいと考えております。
#71
○弘友和夫君 今、民間が採用が良ければ公務員のあれが少ないと、だから管制官もそういう傾向じゃないかということだったんですけれども、余りこう言ってはあれですけれども、公務員の場合、今、定数削減している方向ですから、少々少なくてもいいんじゃないかと思うんだけど、管制官が足りなかったら困るわけで、これは需要はどんどん上がっている中で、やはり優秀な管制官をどう確保していくかという、その待遇面も含めてしっかりとこれは検討していただきたいというふうに思います。
 もう時間がありませんので、いろいろ、先ほど合併につきましては河合先生がされましたので省略しますけれども、地方財源不足額への対応でございますが、これ最後にいたしますけれども、財源不足が昨年から倍増して十・五兆円に上っていると。このうち五・五兆円については国と地方が折半して、国は一般会計からの加算、地方は臨時財政対策債の発行により補てんをする、いわゆる国と地方の折半ルールと。この間からも論議されておりますけれども、この折半ルールというのは何で導入されたのかと。交付税特会からの借入金では、今まで借入れだったわけですね。だから、これでは、ここは地方団体が自分が借金しているかどうかもはっきりしないというか、そういう痛みを感じないためにモラルハザードを引き起こす、こういうことで財務省が主張してなったんじゃないかと。十三年度から導入されて、三年ごとに延長されてきたんですけれども。
 だけれども、今、現在の臨時財政対策債の発行、要するに、地方が臨時財政対策債発行してそれを確保するということと、交付税特会からの借入れというのと余り実態は変わらないんじゃないかなと思いますけれども、毎年これ雪だるま式に、今は三十兆を超える規模となっているわけですね。元利償還金を新たに臨時財政対策債発行して賄っていると。
 借金して借金を返し、だんだんだんだんそれが雪だるま式に増えているということですけれども、だからそういう折半ルールというのは、同じことを三年ごと繰り返していても余り意味がないんじゃないかなというふうに思いますけれども、お考えをお聞きして終わりたいというふうに思います。
#72
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方の財政の状況というのは弘友先生がおっしゃったとおりでございまして、折半ルールがこれで十一年か二年か続く形になっていくわけでございます。確かに地財計画を立てる上で巨額の財源不足が生じるものでありますから、これを折半ルールで対応してきたところでございます。
 もちろん政府としては、百年に一度と言うんですからそう簡単ではないんでしょうけれども、景気回復が速やかに達成されるように懸命に努力をしているところで、その成果が上がることを期待し、みんなで努力しなければならないと思っております。
 しかし、その間、景気が回復するまでの間は、地方税はそれはやっぱり減りぎみだと思いますね。地方交付税の原資となる国税五税は、これはもう法人税のことを考えるとまた穴が空くのではないかというふうな思いがございます。そうなりますと、結局はどこかで抜本的な改革をやっていかなければならないと、そう思います。要するに、国税五税の法定率で計算をした交付税が実際に必要な交付税よりも大幅に少ないという状態が三年間続けば、地方交付税法第六条の三第二項によって、新しい仕組みを考えるか、あるいは地方交付税の法定率を変えるかせよと、こう書いてありますから、それを念頭に置いて抜本改革の道を探っていきたい。
 そして、今中期プログラムという議論がされておりますので、そこで地方消費税の話が出てくると。何か中期プログラムの、消費税を経済の状況が良くなったら上げていって中福祉中負担だと、こういうふうに言うので、これが中福祉中負担で目的税だ、福祉目的税だという議論が進んでいきますと、地方消費税に回ってくるような議論になかなかなっていないんです。ですから、私は、経済財政諮問会議に出るたびにそのことを訴えているということでございまして、やはり地方消費税を充実させれば、偏在性も少なくて大変財源的に優秀なものですから、そんなことを努力したいと思っております。
#73
○弘友和夫君 終わります。
#74
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 かんぽの宿を始め郵政の資産売却が問題となっておりますが、お手元に配付した資料の棒グラフに、日本郵政からいただいた資料を基に郵政資産の売却件数を一九九八年から二〇〇八年まで年度ごとに並べてみました。
 特徴がはっきり分かると思います。平年は売却件数が百件以下なのに、二〇〇二年、公社化前年は二百件超と倍増いたしました。さらに、二〇〇五年、二〇〇六年、民営化前の二年間は二百五十件超と、三倍近くに跳ね上がっております。つまり、公社化、民営化に向けて資産売却が急増したということであります。
 総務大臣、この特徴はお認めになりますね。
#75
○国務大臣(鳩山邦夫君) その特徴というかそういう傾向というか、公社化直前、民営化直前に売却が増えていることは明らかに読み取れます。
#76
○山下芳生君 次に、日本郵政に公社時代の資産売却について聞きます。
 公社時代に売却した不動産は六百二十八件あるとのことですが、六百二十八件の公社継承時の簿価の合計は幾らか、また売却額の合計は幾らか、お答えください。
#77
○参考人(藤本栄助君) お答えいたします。
 公社時代に売却した不動産の公社承継時の簿価の合計額は二千百二億四千六百万円でございます。また、その売却額の合計は一千九十三億七千六百万円でございます。
#78
○山下芳生君 つまり、公社化された二〇〇三年四月一日時点の簿価が、その後わずかの期間に半値で売却されたということであります。
 ちなみに、その間の全国における地価の下落率を調べてみますと、住宅地、商業地とも一割程度の下落にしかすぎません。何でそういう期間に国民の財産が半値でたたき売られることになったんでしょうか。
#79
○参考人(藤本栄助君) 公社承継時の簿価は平成十五年四月一日時点の帳簿価格でございます。これは路線価あるいは鑑定評価額ということで決まったものでございまして、建物等は簿価でございました。
 平成十六年から十九年九月までの公社時代の売却に際しましては、いずれの物件も不動産鑑定士から鑑定評価を取得した上、地公体等に売却したもの以外は一般競争に付しておるわけでございます。したがいまして、売却額につきましては、その時々の市場の実勢をその意味で反映したものと考えられておるわけでございますが、いずれにいたしましても鑑定評価額以上の価格で売却をいたしたものでございます。
#80
○山下芳生君 おかしいんですね。最初の簿価だって不動産鑑定士の方に評価していただいているはずですよ。それがわずか二、三年の間に半値で売られると。評価額はもっと低いんですね、売られたのが半値ぐらいですから。だったら、何でそんな低い評価しかされないのに売らなければならないのか。売らなくていいじゃないですか。それが国民の気持ちだと私は思うんですよね。
 何でこんな低い評価だったのに売ったんですか。
#81
○参考人(藤本栄助君) 公社当時あるいは事業庁当時の話でございますが、ある意味、一般論に近くなってしまうかもしれませんけれども、やはり事業経営といたしまして、不用な資産を保有することに伴うコストを削減することでありますとか、あるいは新たなキャッシュフローを得る、そういったことが理由であろうかと思います。
#82
○山下芳生君 納得できないですね。
 郵政の資産というのは、郵便貯金だとか簡易保険に国民が預けたお金が原資として購入された言わば国民共有の財産ですよ。今、不用な資産とおっしゃいましたけれども、結局、国民の財産をまるで不良債権のように扱ってたたき売ったというやり方だと私は思います。
 更に聞きたいと思いますが、公社時の資産売却のうち五十以上の物件をまとめてバルク売却したのは何回、何物件ありますか。
#83
○参考人(藤本栄助君) 公社時代に五十件以上まとめてバルク売却したものは、平成十六年度、十七年度及び十八年度の三回でございます。その売却の物件の件数でございますが、平成十六年度が六十件、十七年度が百八十六件、十八年度が百七十八件でございます。
#84
○山下芳生君 七割の物件がバルク売却されたということであります。
 財務省に伺いますが、未利用国有地の処分でこうした一括売却をしたことはありますか。
#85
○政府参考人(中村明雄君) お答え申し上げます。
 財務省におきます国有地の売却に当たりましては、郵政公社が行っておりましたような、個別では売却困難な不動産を市場性の高い不動産と一緒に一括して売却するというようなことはしておりません。
#86
○山下芳生君 していないんです、当然なんです。
 国民の財産を適正な対価で処分しようとしたら、一件一件きちんと評価して、最も適した処分方法を検討するのが当然だと思います。数十件あるいは百数十件、一まとめにして売り払うなどというやり方は、国民の財産の処分の仕方としてはやってはならない私は手法だと思います。
 三回の大型バルク売却のうち、今日は二回目、平成十七年度、二〇〇五年度のバルク売却について更に聞きたいと思いますが、この年に郵政公社が不動産売却の業務委託をしたのはどこか、それは何物件か、そのうちバルク売却したのは何物件かお答えください。
#87
○参考人(藤本栄助君) 平成十七年度の売却の媒介業務の委託先は中央三井信託銀行でございます。媒介業務として委託した物件の対象件数は二百十五件でございまして、そのうちバルク売却に係るものが百八十六件でございます。
#88
○山下芳生君 郵政公社と中央三井信託銀行との業務委託契約書第十六条では何と定めてありますか。
#89
○参考人(藤本栄助君) 御質問の媒介業務の委託契約書の第十六条でございますけれども、対象物件の売買等を禁止したものでございます。条文でございますが、乙及び乙の使用人、その他関係者、乙というのは中央三井の側でございますが、その他関係者は、対象物件を直接あるいは間接に買い受け、又は当該財産に関する権利を譲り受けてはならないという規定になってございます。
#90
○山下芳生君 そこで、聞きますけれども、平成十七年度、バルク売却の物件の中の超目玉物件というのがありまして、それがお手元に配っております写真ですね。(資料提示)パネルにしてまいりましたけれども、国分寺泉町社用地でありまして、一万三千九百九十一平米広さがあります。
 私行ってまいりましたけれども、新宿駅からJR中央特快に乗って二十分で国分寺の駅に着きます。その駅から徒歩十分でここに来れます。写真の奥の方に見えますのは東京都の公園でありまして、一周五百メートルの遊歩道と、それから芝生の広場と、それから立ち木がありました。子供が遊んだり、それからお年寄りがくつろぐには非常にすばらしい公園でして、現におじいちゃんがお孫さんと一緒にボール遊びをしたり、若いお母さんが赤ちゃんを連れて散歩したりされておりました。
 この公園にもう隣接しているのがこの郵政の土地なんですね。まさに立地環境等も抜群で、これは前にも言いましたけれども、マンション業者がのどから手が、欲しくなるような物件だというふうに私は行って思いましたけれども、ここを入手、落札したのはどこですか。
#91
○参考人(藤本栄助君) 平成十七年度のバルク売却の中の一件でございまして、バルク売却の契約相手方は株式会社リクルートコスモスほか五社でございます。そこの国分寺泉町社宅用地の具体的な所有権の移転先は株式会社リクルートコスモスでございます。
#92
○山下芳生君 百八十物件を落札したのはリクルートコスモス社が中心となったグループです。そして、この社用地を入手したのはリクルートコスモス社です、現コスモスイニシアであります。リクルートは、百八十のうちこの一件しかこのバルクでは手に入れておりません。これがねらいだったということであります。リクルートコスモスはここに、現在三百八十戸の分譲マンション建設を計画しております。
 そこで、この中央三井信託銀行とリクルートコスモス社がどういう関係にあるか私は調べてみました。登記簿を見ますと、公社の売却が平成十八年三月二十日になっておりますけれども、中央三井信託銀行は平成十八年五月二十六日、金銭消費を原因として、この土地に債権額四十億円の抵当権を設定しております。要するに、売却された二か月後に、購入者であるリクルートコスモスに対して、売却物件を担保に中央三井信託が巨額の融資を行っているということであります。さらに、中央三井がつくった投資事業組合というのがありまして、ここはコスモスイニシアの優先株が大量に割り当てられております。有価証券報告書にそう載っております。割り当てたのは平成十六年六月の株主総会で決議されておりまして、売却される直前であります。
 こういう関係を見ますと、これは先ほど言われた業務委託契約書十六条違反になるのではないかと思いますが、いかがですか。
#93
○参考人(藤本栄助君) 媒介業務委託契約の十六条でございますが、何分当時の契約でございますので当時の解釈になろうかと思いますが、乙及び乙の使用人、その他の関係者の買受けを禁止しているものでございます。リクルートコスモスはこのうちのどれに該当するかといいますと、乙及び乙の使用人でございませんので、その他関係者に該当するかどうかでございますが、その他関係者に該当しないということで、十六条に違反しないという解釈であったというふうに承知をいたしております。
#94
○山下芳生君 説明が非常に理解できないですね。リクルートコスモスが該当しないんじゃなくて、リクルートコスモスと中央三井信託の関係を私は聞いているんですよ。そういう関係にあるんだから、これは明確に関係者に当たると思うんですが。だって、優先株を投資事業組合が入手していますし、それから抵当権が設定されておりますから、これはこの土地の権利を譲渡される可能性もあるわけですね。それはいいんですか、それで。それでも関係ないということになるんですか。
#95
○参考人(藤本栄助君) SPCの関係はちょっと今承知いたしておりませんが、この中央三井信託の融資の関係でございますけれども、仲介業務の委託契約書の十六条でございますが、対象物件の落札者に落札後融資したということでございますので、落札後に融資することまでも禁じたものではないという解釈であったというふうに聞いております。
#96
○山下芳生君 非常にもうゆるゆるなんですね、この条文自身が。業務委託書を見ますと、第六条にはこうあります。買受けに必要な資力、信用を有することを条件に買受け申出者を募り、適格申出者を選考してこれに応札させるものとするというふうにありまして、要するに、中央三井信託銀行が業務委託されたすべての物件について当然詳細な情報を持っております。その情報に基づいて買手を募集するのも中央三井の業務になっておりまして、一般競争入札の公告をした後に不動産関係者や投資ファンドやディベロッパーにその旨声を掛けて、入札に参加するよう勧誘することができるんです。その勧誘する際にも、既にリクルートコスモスと三井信託の間には優先株の関係があるわけですからね。それでも何の問題もないという委託になっているということ自体がそもそも問題だと言わなければならないと思います。
 私は、鳩山総務大臣に伺いたいんですけれども、こういうやり方はとんでもないと思います。国民の財産がまるで不良債権扱いされて安値でたたき売られている。しかも、そこに利害関係者がアリのように群がっていると。国民共有の財産の処分としては余りにも異常だと思うんですね。総務大臣、これでいいんでしょうか。
 そして、これは価格の評価の仕方、バルク売却など、この売却方法全体の是非を、なぜこんなことが起こったのか、その背景に何があるのか。私は、民営化というものが大きな背景にあると思いますけれども、同時に総務省にも監督責任あると思うんですね。公社時代にこういうことがやられたと、それをちゃんと指導できなかったと。
 私は、日本郵政の第三者委員会に任せるんじゃ駄目だと思います。日本郵政任せにしないで、総務省として責任を持ってこれを検証すべきじゃないでしょうか。
#97
○国務大臣(鳩山邦夫君) 今、山下委員がいろいろ話された、平成十七年のバルク売却において落札した、しかも目玉商品一つだけでいいといってグループで落札したリクルートコスモスと中央三井信託についての関係のお話がございました。
 私は、こういう問題は、一般の商取引、民間同士の取引であっては、一般の民間の経済行為の中でこういうことがあるいはあってもそれは仕方がないと思いますが、まさに委員おっしゃったように国民の共有の財産、国民の例えば郵便貯金や簡保に積んだお金が形成した財産、そうしたものの処理については、通常の民間の取引とは違って、よほど慎重で清潔でなければいけない、一点の曇りもないようにしなければいけないというふうに考えております。
 そういう意味で、大体価格の点も同じなのでございまして、なぜ半分になってしまったのか、また例の減損会計というのが出てくるのかと。しかし、減損会計というのは、例えば公社が日本郵政に引き継ぐときには、減損会計してこういう簿価でございますということで企業会計上あり得るのかもしれませんが、これを売却するとなればそれは全く話が別だというのはかんぽの宿の件で何度も申し上げてきたところでございまして、少なくとも固定資産税評価額よりは高い値段で売らなければいけないものではないかと、そんなふうに私は考えるところでございます。
 日本郵政になってからのことは、報告徴求という日本郵政株式会社法第十五条で当たることができるわけでありますが、郵政公社時代のことは郵政株式会社法第十四条に規定する監督権限に基づいて行うわけでございますので、公社時代の不動産売却の全部に関する事実関係について報告の要請を行い、三月十七日に報告があったところで、今それを精査いたしております。
 なお、先生のお話の内部の委員会、第三者委員会のようなものでどうかということでございますが、やはりそれも重要でしょうが、総務省としてまず責任を果たさなければならないと思っております。
 最終審査表という、かんぽの、何というんですか、いわゆる入札と言っていましたけれども、最後に残った二社の最終審査表というのがございますが、あれは決定後に作られたものであるということが判明しました。つまり、オリックス不動産に決めてから、もう決めちゃったからメリルリンチにちょっと作っておいてくれと、で作った非常にいいかげんなものでございますから間違いだらけであって、初めにオリックスという結論があって、オリックス不動産という結論があって後に審査表を作るというような乱脈ぶりでございますので、我々の監督責任も厳しく問われますし、これからも厳しくやってまいります。
#98
○山下芳生君 終わります。
#99
○又市征治君 社民党の又市です。
 今日は予算のうち総務省関連の委嘱審査ですけれども、それと関連して、今、地方議会において二〇〇九年度予算あるいは二〇〇八年度の補正予算も含めて一つの焦点となっているのが国直轄事業地方負担金ということでありますが、この点について今日は伺いたいと思います。
 今年になって、新潟県知事から新幹線に係る地方負担増、すなわち当初見積りに対する増額分について言わば一時拒否宣言がやられたり、大阪府知事が同種の発言をするなどもあって、この問題がマスコミにどんどん取り上げられるようになってきました。もちろん私はこれはいいことだと思います。
 しかし、実は、直轄事業負担金が不当だという主張というのは、これは何十年も前から自治体から繰り返し出され続けてきたわけでありまして、私自身も国会で六年前から、今日でこの問題、七回目の質疑ということになるわけですが、随分とやられています。
 そこで、まず総務省に伺いたいのは、この国直轄事業地方負担金に対する廃止やあるいは改善の要望というのは、例えば全国知事会、これに絞って言っても、この要望というのはどのぐらい前から出されてきているのか、また出されてきてこの間幾らか前進があったのかどうか、この点、まずお伺いしたい。
#100
○政府参考人(久保信保君) 直轄事業負担金制度につきましては、今お話がございました全国知事会の資料等を見てみますと、昭和三十四年から直轄事業負担金制度を速やかに廃止すること、そして、昭和三十七年からは維持管理費に係る直轄事業負担金については即刻廃止することということについて、それ以降も継続的に要望されているものと承知しております。
 また、このような要望なども踏まえまして、平成五年度に公共事業に係る補助率等の恒久化措置が講じられました際に、維持管理費に係る直轄事業負担金につきまして、地方の負担率がそれまで十分の五だったものが十分の四・五に引き下げられたと認識をしております。
 その後も、御案内のように、地方分権推進計画でありますとか基本方針二〇〇三などにおきまして直轄事業負担金の見直しについて明記をされておりますし、現在も地方分権改革推進委員会を始め政府において国と地方の役割分担等の見直しを行いますとともに、補助金、交付税、税源配分の見直しの一体的な検討が進められておりますが、直轄事業負担金、これ自体も、その見直しについてもこの一環において検討すべき課題であると考えております。
#101
○又市征治君 大変遅々として、大変長きにわたって、五十年近い、言われ続けてきているけれどもなってないということですよね。
 最近、一つは地方分権推進委員会報告による国道の地方移管があり、もう一つは道路特定財源の一般財源化ということがあります。前者でいうと、いわゆる三けた国道などが財源を伴って地方に移管されるのであれば、これは国直轄という制度自体が不要になるということですよね。また、道路特定財源の一般財源化は一応実現したわけですが、今後、国は地方に対して、負担金はおまえのところに配ってやった道路特定財源から出せという、こういうひも付きの論拠というのは言えなくなるということにもなるんだろうと思うんです。
 そこで、私は昨年三月にこの委員会で提案をしたんですが、当時、国が地方に配っている道路の補助金が約五千百億、それと地方道路臨時交付金が約六千九百億あるわけでして、逆に地方が吸い上げられている直轄負担金が約六千五百億、こういうことですから、それだったら、それ部分的に相殺したらどうですか、こう申し上げた、できるはずだということを申し上げたんですが、それによって歳入と歳出の往復で財政自主権を侵害をしているややこしいこんな制度もなくなるんじゃないか、こう申し上げたところです。当時の増田総務大臣は、そうなれば一般財源も地方債も助かる、賛同の御意見は述べられているんですが、なかなかそれも進んでいないということなんですが。
 そこで、国土交通省に聞きますけれども、二〇〇九年度予算で、一般財源化の初年度になるんですけれども、今私が述べた両者の数字、その関係はどういうふうになりますか。
#102
○政府参考人(西脇隆俊君) お答え申し上げます。
 御質問の平成二十一年度の当初予算案におけます道路整備事業のうち、地方公共団体の補助金につきましては三千六百四十五億円でございます。御指摘の地方道路整備臨時交付金につきましては、道路財源の一般財源化に伴いまして二十一年度から廃止されるために予算計上されておりませんけれども、それに代わるものとして、道路を中心にしながらも道路以外の関連するインフラ整備やソフト事業にも幅広く使える交付金といたしまして、地域活力基盤創造交付金の九千四百億円が計上されております。一方、道路整備事業に係ります直轄事業負担金につきましては五千二百三十三億円でございます。
#103
○又市征治君 だから、これを相殺したらどうかと、こう言っているんだ。そこらのところ全然検討されてないんだよね。もちろん地方といっても都道府県それから政令市とか一般市とかといろいろと違いはありますけれども、こういうややこしい批判があっても全く旧態依然としているというかな。
 その問題の一つの例を挙げて今日は少し申し上げてみたいと思うんですが、国が一方的にこの直轄事業負担金請求書を送り付けるわけだけれども、実に不当なというか、拡大解釈がやられている例を挙げたいと思うんですが。
 先日、香川県議会で我が党の議員が取り上げたわけですけれども、〇八年度の補正予算案の審議に当たって国直轄事業地方負担金を調べていたら、根拠のよく分からないものが直轄国道改修費と直轄河川改修費の中に合わせて四億円入っていると。よく調べてみたら、国から営繕費という名前で請求されておる。これは何だと聞いたら、国土交通省の香川河川国道事務所の営繕費十二億円に対応する県の負担分だという説明だった。しかも、国道費と河川費に分散して潜り込まされているわけで、とてもすぐに把握できないということのようです。
 我が党の議員が予算を所管する県の政策部長に、これ提案するとき知っておったのか、知って提案をしたのかと、こう質問したら、いや、もう何遍も国土交通省に問い合わせてやっと分かりました、だから予算提案の際は知りませんでした、こういう答弁だ。県の土木部長は、国交省の庁舎の移転に要する費用まで県に負担を求めるというのは、私も考え直すべきことがあるんではないかと考えますというふうに答弁している。全く当たり前のことを言っているわけですね。
 そこで、国土交通省、聞きますけれども、国道事務所であるとか河川事務所は全国で約百数十か所ありますよね。これらの営繕費の三分の一以上というものをずっとこれ今までも都道府県に請求していたんですか。だとすると、これは何を根拠にしてこういうツケ回しをされてきたのかというのがまず一つ。
 それは、もう少し具体例で聞くと、二〇〇八年度、今年度は一体全体この種のツケ回しは全国で何か所、何億円ぐらいあるというふうに見ているのか、お尋ねします。
#104
○政府参考人(西脇隆俊君) お答え申し上げます。
 まず第一点目の根拠についてでございますけれども、道路とか河川の直轄事業に係ります事務所におきましては、まず事業の設計とか測量、それから工事の監督、その前段階の用地買収、それから平時、施設の維持管理等の業務を現場で行うための拠点としての事務所ということで、私どもの理解といたしましては、専ら直轄事業の実施を担当しているものというふうに理解をしておりまして、こうした現場事務所を含めまして直轄事業全体の実施に要する経費につきましては、事業によって直接的な利益を得ます地元の都道府県から一部の御負担をいただくということで、道路法なり河川法なりの法律に基づきまして経費の一部というものをお願いしているわけでございます。
 それで、二点目の平成二十年度中におきますそうした道路及び河川関係の事務所については、事務所とあと出張所も合わせましてでございますけれども、建設中が二十四か所でございます。その営繕費の総額約五十四億円、そのうちの直轄事業負担金としてお願いしているものが約十八億円ということでございます。
#105
○又市征治君 今、道路法に基づいて、道路法の五十条かな、それでやっているんだというふうに言われているんだろうけれども、あなた方が出しておる細目、いろいろとどういうことを請求するかということの中で、この営繕費にあるんだけれども、工事実施のための直接必要な現場事務所、この分は確かに負担を求めるということはあるけれども、一体全体、国道事務所だとか河川事務所、これは元々永続的なものでしょう、現場事務所じゃないじゃないですか。何でこういうものがその分まで負担金を取っているんですか。
 逆に自治財政局長に聞くけれども、まさに所管する地方財政法第十七条二の第二項、地方負担金の使い道というのは何と定めてあるのか。このこととどういう関係になりますか、これ。
#106
○政府参考人(久保信保君) 地方財政法の御指摘のございました第十七条の二第二項、この規定でございますけれども、これは、国が第十条の二及び第十条の三に規定する事務を自ら行う場合において、地方公共団体が法律又は政令の定めるところによりその経費の一部を負担するときは国に対して支出するものとするというふうになって、これは一項でございまして、それについて二項がございまして、二項は、その場合の予定額を通知すると、こういう規定になっておりまして、そして一項にございました十条の二、そして十条の三、これを見てみますと、地方公共団体が国民経済に適合するように総合的に樹立された計画に従って実施しなければならない法律又は政令で定める土木その他の建設事業、これは十条の二の表現ですけれども、こういう形の表現になっておりまして、結局は委員が御指摘になりました道路法第五十条でありますとか、あるいは河川法第六十条、この解釈によっているというふうに地方財政法上も言わざるを得ないと思います。
#107
○又市征治君 今おっしゃったとおり、何で国土交通省のオフィスビルが、これが土木事業であったり、なぜ地方公共団体を利するものだというふうになるのか。これ地方財政法違反するんじゃないんですか。まして、あなた方自身が地方自治体に要請をする中に、営繕費なんてどこに書いてあるんですか。どこの根拠に営繕費なんて書いてあって、おまけに現場事務所は言っているけれども、全然違うんじゃないですか。ここのところ、どう答えるんですか。
#108
○政府参考人(西脇隆俊君) 先ほど御指摘がありました香川県の例でございますが、先生御指摘のとおり、まさに全体として、我々の判断として、その事務所が事業実施に必要不可欠な施設ということでのお願いでございますが、確かに、内訳としてそれをきちっと明示をしていなかったというか、説明が十分でなかったということは非常に問題だというふうに私ども考えておりまして、その辺につきましては、今知事会の方からも、直轄事業負担金につきまして全体として見直すということで、国土交通省ともいろいろ意見交換をしたいということで、国土交通大臣からも私ども指示をいただいて、そうしたことも含めて、事業実施のやり方というものについては、本当にきめ細かく、もっと丁寧にやるというのが従来の姿だというふうに思っておりますので、その辺は見直しを進めてまいりたいというふうに思っておりますが、事務所の経費につきましては、維持管理も含めて事業実施に必要なものということで、道路法なり河川法なりに基づいて負担をお願いしているということを是非とも御理解いただきたいというふうに思います。
#109
○又市征治君 よく意味分からぬのですよ、あなたの言っていることが。丁寧にせにゃいかぬとか、それは物事は全部丁寧にせにゃいかぬのですよ、それは。だけど、一体あなた、河川事務所、道路事務所、そこのオフィスビルの部分まで何でその改修費に自治体が負担金を払わにゃいかぬのですかと聞いておるんです。工事現場の事務所、それの分ならばその中に、あなた方言っているのは、それはいいかどうかは別として、あなた方もそういう請求の項目に入れている、それは。そして、現にそこに書いてあるから、確かに、そういう点で書いてあるから言うけれども。
 今、香川の例で言ったけれども、それ撤回するんですか、逆に言うと。香川の河川事務所の分と道路事務所の分も併せて盛り込ませた分は、それは撤回しますと。大体、やり方卑劣だよね。何で一つの事務所なのに河川の分と道路の分とそういうところに盛り込ませているわけ。その分は撤回するんですか、どうなんですか。
#110
○政府参考人(西脇隆俊君) まず、道路と河川というのは混合事務所で両方の事業をやっておるということから、その必要な負担割合に応じて事業の実施の経費の一部として庁舎を造っておるということでございますが、先生御指摘の現場事務所というところでございますが、私どもとしては、先ほど言いましたように、用地買収なり設計、工事監督等含めて、まさに私どもの事務所、出張所が現場の事務所としてそういう事業実施に機能しておるということからお願いしているということでございます。
 ただ、ちょっと繰り返しになりますけれども、きちっと内容なり経費の内訳というものを説明するというところにつきましては、是非とも見直しを図ってまいりたいというふうに思っております。
#111
○又市征治君 大体よく訳分からぬです。
 逆にこういうけしからぬことやられているわけだから、大臣にちょっと今度はお伺いしますが、さっき申し上げたような香川の我が党の県議団は、補正予算のうちこの事務所営繕費分の四億二百万円の減額を提案をしました。これは補正の土木費の実に八%に当たるわけですね。また、二〇〇九年度当初予算についても、直轄事業負担金八億六千百万円の減額修正を提案を県議会ではいたしました。当たり前だと思うと、こんなことは。
 そこで、大臣にお伺いをするんですが、ここまでお聞きになった中で、この全国知事会の要望というのは、国直轄事業地方負担金を速やかに廃止せよというのは、もうさっきありましたように昭和三十七年から毎年出されている。先週、三月の十六日には、新潟、富山、福岡、宮崎など七人の知事が出席して知事会の第一回直轄事業負担金問題プロジェクトチームが発足されている。地方の要望は、今まで、長年余りにも国の姿勢が固いので、当面の要求という形。つまり、さっき局長が言ったけれども、せめて事前協議制にしろとか維持管理費について廃止しろとか、あるいは事務費と称する部分が高過ぎるなどという要求も併せて出されている。直ちに廃止せよというのと、そういうものとある。しかし、原理的には一貫して負担金の廃止と事業そのものの分権化ということを地方は皆求めているわけですね。
 これは多分、大臣も全く共通認識なんだと思うんですが、この五十年近い中央集権的な言わば年貢米というのか冥加金というのか、こういうものを取り立てる制度というのはもう撤廃すべき時期に来ているわけであって、地方を元気にすることが私の仕事だ、地方の守護神を自認されている総務大臣だから、逆にここはもう本当に断を下してほしい。
 それと、そのことは制度の問題としてどうするかというのは大臣にお伺いしますが、さっきからの国土交通省のこんなばかげた、片一方で請求は現場事務所のものとこう言っておきながら、そういう各事務所の部分までみんな県に営繕費で負担を求めるなんて、こんなばかな話というのは、総務省ばかにされている話ですよ、逆に言うと、地方財政法からいったって。このこともやっぱりきちっとやるということも含めて、御答弁願いたいと思います。
#112
○国務大臣(鳩山邦夫君) 我が代議士生活三十一年近くになりますけれども、社民党の先生と完全に意見が一致するという、今日は非常に珍しい日であると感動を覚えるわけで、すべておっしゃるとおりだと思います。
 今日の閣議で、閣議の内容というのは細かく言っちゃいけないのかもしれませんが、国土交通大臣からも香川県の話が出ました。私は、ですからこの問題に関しては直轄事業というものについての根本的な見直しというか、考え直しをした方がいいということを私は申し上げたわけでございます。
 それは、まず私は総務大臣になるまではやっぱりそういうことは素人でした。道路とか河川の工事を直轄でやると、その直轄の工事費の三分の一を地方が負担するんだと。当然、私は、何というんでしょうか、十七条のこと知りませんから、そう思っておった。そうしたら、どうも人件費の一部を持つらしいと。これはまだ少し分かるかもしれませんが、事務所の建て替えとか新設もみんな地方の負担が来ると。それも、下手すれば新設は三分の一だけれども維持管理は十分の四・五取られたら余計取られることになると。しかも、事務所を直すか直さないかというのは地方自治体にとっては何の関係もないことであると。退職金をまた払う地方負担があると。先生富山ですけれども、例えば香川県で長年勤めた人が富山県に来て定年になったら、それは香川県じゃなくて富山県が払うそうですね。こういうこともあると。
 やはり私は、地方分権という観点から直轄事業は減らすべきだというのが根本、これが地方分権だと、こう思っておりますけれども、やはり直轄事業の負担金については、大体積算や使途についての明細が不明確だったからこういう問題がある。それなりにそれらを十分反省していただきながら、やっぱり総務省だけでは決められないことがあると思いますけれども、政府として直轄事業の在り方、三分の一負担、十分の四・五負担、これ見直さなくちゃ駄目だと、こう思っております。
#113
○委員長(内藤正光君) 以上をもちまして、平成二十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣所管のうち人事院、公害等調整委員会を除く総務省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#114
○委員長(内藤正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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