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2009/03/27 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 本会議 第13号
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2009/03/27 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 本会議 第13号

#1
第171回国会 本会議 第13号
平成二十一年三月二十七日(金曜日)
   午後一時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十三号
    ─────────────
  平成二十一年三月二十七日
   午後一時 本会議
    ─────────────
 第一 平成二十一年度一般会計予算
 第二 平成二十一年度特別会計予算
 第三 平成二十一年度政府関係機関予算
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一より第三まで
 一、雇用保険法等の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 一、財政運営に必要な財源の確保を図るための
  公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰
  入れの特例に関する法律案(内閣提出、衆議
  院送付)
 一、所得税法等の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 一、地方税法等の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 一、地方交付税法等の一部を改正する法律案(
  内閣提出、衆議院送付)
 一、平成二十一年度一般会計予算外二件両院協
  議会の協議委員の選挙
 一、平成二十一年度一般会計予算外二件両院協
  議会参議院協議委員議長報告
     ─────・─────
#3
○議長(江田五月君) これより会議を開きます。
 日程第一 平成二十一年度一般会計予算
 日程第二 平成二十一年度特別会計予算
 日程第三 平成二十一年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長溝手顕正君。
    ─────────────
   〔審査報告書は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔溝手顕正君登壇、拍手〕
#4
○溝手顕正君 ただいま議題となりました平成二十一年度予算三案につきまして、予算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 平成二十一年度予算三案は、去る一月十九日、国会に提出され、三月四日、財務大臣より趣旨説明を聴取した後、翌五日より質疑に入りました。
 三月十七日には公聴会を開催するほか、二十四日及び二十五日には各委員会に審査を委嘱し、また、予備審査中の二月十六日及び十七日の二日間、山口県及び広島県に委員を派遣して現地調査を行うなど、本日まで熱心に審査を行ってまいりました。
 以下、質疑のうち若干につき、その要旨を御報告申し上げます。
 まず、経済問題について、「米国発の経済金融危機が全世界に広がった要因は何か。日本経済の危機的な状況をどう認識し、対応していくのか。構造改革路線を総括し、方向転換を明らかにすべきではないか」との質疑があり、これに対し、麻生内閣総理大臣及び関係大臣より、「サブプライムと言われる米国の住宅ローン債権が世界中に売却されたが、住宅価格のバブルがはじけた結果、これらの債権を購入した金融機関が大きな被害を被ることとなった。グローバル化した経済の下で、こうした金融危機が極めて短期間かつ広範に全世界に波及したものと考えている。日本の金融システムは、諸外国に比べれば安定しているものの、金融危機により世界経済が大きく減速したため、外需に依存してきた日本経済は、輸出関連企業を中心に急速に悪化し、まだ景気の底が見える状況にはない。政府としては、生活者、中小企業、地方の三つに重点を置いて内需喚起を図ることとし、総額七十五兆円の経済対策を策定した。速やかに諸施策を実行に移し、その効果を国民が実感できるようにしてまいりたい」。
 構造改革については、「一連の改革により経済を活性化させた点で一定の成果はあったが、格差や地域の疲弊など改革によるひずみが生じている。改革を否定するものではないが、改革のひずみへの配慮など改善措置を講ずることで改革を更に進化させていくことが必要と考えている」旨の答弁がありました。
 また、雇用問題については、「派遣労働者の解雇、内定取消しなど、雇用情勢は厳しさを増しているが、雇用対策にどう取り組むのか」との質疑があり、これに対し、麻生内閣総理大臣及び関係各大臣より、「経済情勢の悪化に伴い、有効求人倍率が急激に低下するなど、雇用は極めて厳しい状況にある。こうした状況にかんがみ、雇用維持を図る助成金の拡充や雇用機会を創出する四千億円の基金を創設するなど、これまでにない規模・内容の雇用対策を実施することとしている」旨の答弁がありました。
 次に、財政問題について、「日本財政の現状をどう認識しているのか。税制抜本改革についての考えはどうか」との質疑があり、これに対し、麻生内閣総理大臣及び関係大臣より、「国と地方の長期債務残高は八百四兆円、対GDP比で一五八%になると見込まれ、我が国財政は主要先進国の中でも極めて厳しい状況にある。年金、医療、介護等の制度を含め財政を持続可能なものにしていかなければならず、そのためには、無駄の排除、行政改革を含めた歳出削減、経済成長の実現とともに、消費税を含む税制の抜本改革が必要と考えている。極めて厳しい経済情勢が続いており、今国民に税制の抜本改革をお願いできる状況ではないが、経済が回復した後に、国民生活や経済にショックを与えないよう、段階的に実現してまいりたいと考えている」旨の答弁がありました。
 質疑はこのほか、行政改革、北朝鮮問題、ソマリア沖海賊対策、政治と金の問題、経済緊急対応予備費、医療・介護対策、子供の貧困、青少年育成策、農業政策、高速道路料金の引下げ、公共事業の地方負担、観光立国、郵政民営化、地方分権、日本版グリーン・ニューディール、領土問題、沖縄米軍基地問題など、広範多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 かくて、本日をもって質疑を終局し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表して相原委員が反対、自由民主党及び公明党を代表して加藤委員が賛成の旨、それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、平成二十一年度予算三案は賛成少数をもっていずれも否決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(江田五月君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。坂本由紀子君。
   〔坂本由紀子君登壇、拍手〕
#6
○坂本由紀子君 自由民主党、坂本由紀子でございます。
 私は、自由民主党及び公明党を代表して、平成二十一年度予算三案に対し、賛成の立場から討論を行います。
 アメリカのサブプライムローン問題に端を発した金融資本市場の混乱は、世界的な景気後退を招き、我が国経済にも深刻な影響を与えており、輸出や生産の減少、消費の停滞などにより、昨年十―十二月の実質GDPは年率一二・一%という記録的な落ち込みとなりました。世界各国も経済政策、金融政策を総動員して景気を回復させようと懸命になっていますが、残念ながら依然としてその兆しは見えてきません。
 我が国においては、麻生内閣として、当面は景気対策、中期的には財政再建、中長期的には改革による経済成長の三段階で経済財政政策を進めることとし、当面は景気対策との観点から、総額七十五兆円もの経済対策を打ち出しました。今回の予算は、二次にわたる補正予算に続き、まさに総仕上げの意味合いを持つ重要なものであり、一日も早く成立させて不況脱出の動きにつなげ、国民の皆様に安心していただかなくてはなりません。
 私がこの予算案を高く評価し賛成するのは、世界的な経済金融危機にあって、国民生活と日本経済を守るための政策を大胆に実行するための措置が講じられていることです。
 急激に厳しさを増す雇用情勢に対応するためかつてない規模と内容の雇用対策が盛り込まれ、事業主の雇用維持努力への支援のための雇用調整助成金の拡充、非正規労働者などの離職者に対する再就職支援、住宅・生活支援が行われることとされております。
 また、医師確保や救急医療対策が推進され、大きな社会問題となった患者のたらい回しの廃絶に向けて的確に対処するものとなっています。とりわけ、ドクターヘリの配備地域の拡大が図られ、日本列島をくまなくカバーする救急医療に向け着実に体制整備が進められています。未来を担う子供の誕生を支援するため、出産一時金を引き上げ、妊産婦健診の無料化と併せ、子供を産むのに現金が不要となるように配慮されています。
 さらに、食の安全を確保し悪質なマルチ商法などから消費者を守るための消費者庁の創設など、国民の生活を守るための施策が強化されています。
 加えて、日本経済を守り、将来の芽を育てる多くの財政支援の措置がとられています。特に、成長力の強化のために、次世代スパコン、iPS細胞再生医療の実現化など、ノーベル賞につながるような基礎研究や最先端の研究開発への支援を強化するとともに、大学教育の国際化や理数教育の充実が図られています。革新的太陽光発電、蓄電池等、世界をリードするエネルギー技術の研究開発の支援が拡充され、太陽光パネルの設置促進も進められています。
 また、地方の底力を高めるため、地方交付税を一兆円増額し、地方の雇用創出や元気再生への取組を後押しするとともに、道路特定財源の一般財源化に際して、地方の実情に応じて道路や関連するインフラ整備等に使用できる地域活力基盤創造交付金が創設されています。
 力強い水産業の確立、山林、林業の再生と併せ、食料自給率向上のため、水田等の有効活用や耕作放棄地解消のための包括的な支援策が盛り込まれており、強い農林水産業の創出に向けて集中的な施策が講じられています。さらに、国産農林水産物を活用した新商品開発等の取組を支援する農商工連携も大幅に拡充されています。
 現下の経済情勢に対するセーフティーネットとして、中小企業の資金繰り支援のため、信用保証制度や政府系金融機関による貸付制度の基盤強化が図られているほか、下請取引の適正化や事業承継の支援措置、商店街活性化対策の大幅な拡充も図られています。
 景気てこ入れの税制として過去最大規模の住宅減税が個人住民税からの控除も含めて実施されることになっており、燃費性能の高い自動車に係る自動車重量税が減免されることも国民から高く評価されています。省エネ・新エネ設備等の投資促進減税や中小企業法人等の軽減税率の引下げ、欠損金の繰戻し還付の復活もその効果が期待されています。そのほか、今後の予期せぬ変動に対し、果断な対応を機動的に行うために一兆円の経済緊急対応予備費が設けられており、経済金融情勢の変化に柔軟に対応できるものとなっています。
 以上のように、本予算案は、歳出面でめり張りを付けながら、政策の棚卸しや特別会計の見直し、公益法人向け支出の大幅削減など、徹底した無駄の排除を行い、参議院での決算審査における指摘も的確に反映された財政再建堅持型の予算となっています。
 現下の経済情勢は予断を許さないものであり、本予算案並びに歳入関連法案を一刻も早く成立させ、経済の回復を図り、国民に安心をお届けすることが国会に課せられた使命であり、与野党が力を合わせて全力で取り組むべきものと考えます。
 政府におかれましては、本予算成立後直ちに、可能な限り前倒しをして、事業の迅速かつ適切な執行に全力を挙げて取り組んでいただくことを強く要請いたします。
 我々与党といたしましては、今後の経済情勢をにらみながら、更なる対策を必要に応じ機動的に行っていくことを国民にお約束して、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#7
○議長(江田五月君) 森ゆうこ君。
   〔森ゆうこ君登壇、拍手〕
#8
○森ゆうこ君 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表して、ただいま議題となりました平成二十一年度予算三案に対し、反対の立場から討論をいたします。
 麻生総理は、我々の経済状況は他国に比べたら傷は浅いと二月九日の衆議院予算委員会で大見えを切りましたが、この発言を聞いて、私は総理の景気認識の余りの甘さに唖然としてしまいました。今や先進国で最も経済の落ち込みが深刻なのは日本にほかなりません。経済の麻生、政局より政策と何度も繰り返されたフレーズは聞き間違いだったのでしょうか。新聞やインターネットの経済記事を毎日読んでいれば、我が国経済が戦後最大級の危機に陥ることは経済の素人である私にも容易に想像できました。ゆえに、一次補正の趣旨説明のときに、もっと大胆にやれと人間の叫びを上げたのです。
 もっとも、漫画は読むが新聞は読まないと断言されているのですから、ある意味仕方がないのかもしれません。しかし、百年に一度の危機という状況において、一国のリーダーが的確な現状認識もできず、しかも先見の明もないということは、国民にとっての最大の不幸であります。
 そもそも政府は、これまでの我々の警告を無視し、米国が世界に広めたカジノ資本主義のお先棒を担ぎ、構造改革と称して格差と貧困の拡大を助長する政策を推進してきました。労働分野における規制緩和を始め、あらゆる分野において弱肉強食による競争万能の市場原理優先に終始した結果、一握りの勝者と多くの経済的弱者が生まれ、所得再分配の逆機能が指摘されるほど、とてつもない日本どころか、とてつもないゆがみを日本社会にもたらしました。(発言する者あり)
#9
○議長(江田五月君) 続けて。続けてください。続けてください。
#10
○森ゆうこ君(続) こうした政策を推し進めて全く恥じようとしなかったのが小泉・竹中路線であり、その政策を踏襲してきた安倍、福田、そして麻生内閣の本質であります。
 私が本予算に反対する最大の理由は、このように構造改革の名の下にずたずたにされた社会保障のセーフティーネットの再構築が全く不十分なことにあります。
 雇用情勢に関しては、昨年十月から今年三月までに十五万人の非正規労働者が職を失う見込みとされております。かかる状況は、これまでの規制緩和一辺倒でセーフティーネットをおろそかにしてきたツケが回ってきたものにほかなりません。本予算においても、雇用保険料を平成二十一年度に限り〇・四%引き下げることとされておりますが、こうした措置は本来とるべきでなく、単なるばらまきとのそしりを免れません。これにより政府は六千四百億円の収入を失うこととなりますが、現在の厳しい雇用情勢を踏まえれば、更なる失業率の悪化に備え、保険料の引下げよりも加入要件の緩和や本来の雇用対策の充実に充てるべきであります。
 また、年金に関しては、平成二十一年度及び二十二年度の基礎年金国庫負担の引上げについて財政投融資特別会計の積立金によって取り繕うこととしております。しかしながら、その後の恒久的な措置については問題を先送りにしており、このような無責任な態度は決して認めることができません。
 そして、言うまでもなく、社会保障関係費の伸びを毎年二千二百億円削減するという目標は既に破綻を来しております。社会保障の現実を無視し、机上のつじつま合わせのためだけに掲げられた削減目標を速やかに廃棄し、子育て支援の充実や子供の貧困への対応を始め、医療、介護、障害者支援など、必要な社会保障の充実を図るべきであります。
 反対の第二の理由は、極めて深刻な景気後退への対応が不十分だからであります。
 平成二十年十月から十二月期のGDP成長率は、これまで我が国経済を牽引してきた輸出の大幅減少を主因として、年率マイナス一二・一%と石油危機以来最悪の落ち込みを示しました。輸出の急激な減少は、生産活動の低下、企業倒産の増加、雇用の悪化など、我が国経済の様々な分野に深刻な打撃を与えています。
 これまで、政府・与党は国民に負担を押し付ける政策ばかり進めてきましたが、これで個人消費を中心とする内需が回復するはずもなく、我が国の成長率の落ち込みが先進国で最も大きいのは当然の帰結であります。
 元々、本予算は、平成二十一年度の実質成長率がマイナスではなくゼロ%という非現実的な前提に基づき編成をされるものであります。本予算審議中にもかかわらず、与党において次期補正予算の編成が公然と検討されていることは政府の無能さを自ら示すものであります。恥じるお気持ちはないのでしょうか。
 反対の第三の理由は、道路特定財源の一般財源化の方針が完全に骨抜きにされていることです。
 道路特定財源は形式的に一般財源化されるものの、社会保障に回ったのはわずか六百億円という有様です。道路特定財源に関する昨年の国会審議における指摘は何ら反映されていないだけでなく、福田前総理の方針からも大きく逸脱している羊頭狗肉の一般財源化は断じて受け入れることができません。
 反対の第四の理由は、財政規律及び財政民主主義の形骸化を招く予算だからであります。
 本予算は、歳出の無駄を徹底的に排除した上で編成されたものと説明されておりますが、この中には地方道路整備臨時交付金の廃止による削減額六千八百億円が含まれております。しかしながら、同交付金は、道路特定財源の一般財源化に伴い当然に廃止される一方で、地域活力基盤創造交付金と名を変え存続するものであり、政府による無駄の削減努力とは何ら関係ありません。また、無駄の削減による反映額は全体で三兆円弱と説明されておりますが、政府はその具体的な根拠について最後まで説明することができませんでした。与謝野大臣は、打ち出の小づちは振れないともう無駄の削減はできない旨の答弁をされていましたが、無駄の削減を標榜する政府の誇大広告の撤回を約束せざるを得ませんでした。
 言うまでもなく、国の財政を処理する権限は国会の事前の議決に基づいて行使されることが憲法上の大原則であり、予備費の計上は必要最小限にとどめることが求められております。一兆円もの支出を政府に白紙委任することは、安易な歳出拡大につながりかねません。それどころか、与謝野大臣は、国会開会中の予備費の使用は原則として行わないとする閣議決定すらほごにしようとしており、かかる財政民主主義への重大な挑戦は到底看過することができません。
 反対の理由は余りにも多過ぎて到底言い尽くせませんが、このような欠陥予算を国会の責任において断じて容認することはできません。
 麻生内閣においては、重要な国際会議の記者会見において、当時の財務大臣が前代未聞の大失態を演じ、我が国の国際的名誉を著しくおとしめただけでなく、官僚機構のトップの地位にある内閣官房副長官が特定の捜査事件について言及するなどの不祥事が相次いで発生しました。さらに、昨日、六億円を超える巨額の株式売却を行ったことにより財務副大臣が辞任するに至りました。これら当然罷免すべき不適格な人物たちを起用し続けた麻生総理の任命責任は極めて重大であります。もはや我が国のかじ取りを麻生内閣にゆだねることはできません。即刻退陣を求めます。
 最後に、小沢代表秘書の起訴について一言申し上げたい。
 今回の起訴の唯一の理由とされた政治資金規正法における収支報告書の虚偽記載の容疑について、この法律を理解している議員であれば、強い戦慄を覚えたのではないかと思います。自民党長崎県連事件の捜査を陣頭指揮した元東京地検特捜部検事郷原信郎桐蔭横浜大学法科大学院教授が指摘するように、たとえ小沢代表のように法にのっとって資金の流れをすべてオープンにしていても、実体のない政治団体についての検察の解釈いかんでは政治資金規正法によって検察が摘発し得る範囲は無限に広がる。そのような団体から献金を受けた政治家は、いつ何どき検察の摘発を受けるか分からない。実際に摘発されなくても、それは検察にお目こぼしをしてもらっているだけであり、まさに検察が政治に対して圧倒的に優位に立つことにほかならないのであります。
 もとより、今回のことを奇貨として国民が納得できるような法改正に取り組まなければならないのは言うまでもありません。しかしながら、既に受け取った献金について、その多寡にかかわらず、善意の支援であるとの説明を受け、その使途については報告している内容のとおりの政治活動に使ったというそれ以上の説明を求められても、私なら途方に暮れてしまいます。
#11
○議長(江田五月君) 森君、時間が超過しています。簡単に願います。
#12
○森ゆうこ君(続) 政治資金の出所について違法性がすべて存在しないことを証明しろと言われても、それはまさしく悪魔の証明であり、ほとんど不可能であります。
 政権交代を目前にして我々民主党は今、最大の試練に直面しています。どんなに厳しくつらい試練であろうとも、これを乗り越え、人々に希望を与え、そして、自分の力ではどうしようもない不条理に苦しむ人々をその絶望のふちから……
#13
○議長(江田五月君) 森君、時間が超過しています。簡単に願います。
#14
○森ゆうこ君(続) 救うために、政権交代によって国民のための真の議会制民主主義を実現しなければなりません。その代表は小沢一郎代表しかいないと、私は固く信じております。
 小沢代表を支え最後まで戦うことをお誓い申し上げ、私の反対討論を終わります。(拍手)
#15
○議長(江田五月君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#16
○議長(江田五月君) これより三案を一括して採決いたします。
 足立信也君外百三名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#17
○議長(江田五月君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#18
○議長(江田五月君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#19
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十八票  
  白色票            百五票  
  青色票          百三十三票  
 よって、三案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#20
○議長(江田五月君) ただいまの結果、平成二十一年度一般会計予算外二案について、本院は衆議院から両院協議会を求められることになります。
     ─────・─────
#21
○議長(江田五月君) この際、日程に追加して、
 雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長辻泰弘君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔辻泰弘君登壇、拍手〕
#23
○辻泰弘君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、景気が下降局面にあり、急速に悪化しつつある雇用失業情勢の下、労働者の生活及び雇用の安定を図るため、雇用保険制度において、受給資格に係る要件の緩和、給付日数の延長に関する暫定措置の創設、育児休業給付の見直し等を行うとともに、平成二十一年度の雇用保険率を特例的に引き下げる等の措置を講じようとするものであります。
 本法律案につきましては、衆議院において、基本手当の支給に関する暫定措置等について、離職の日等が平成二十一年三月三十一日から平成二十四年三月三十一日までの間である受給資格者をその対象とすること、施行期日を平成二十一年三月三十一日に改めること等の修正が行われております。
 委員会におきましては、いわゆる非正規労働者を始めとする離職者に対するセーフティーネットの在り方、雇用保険の対象を定める適用基準や被保険者資格確認の在り方、雇い止めにより離職した有期雇用者に関する失業等給付の受給資格要件の見直しの方向性、失業等給付の基本手当の拡充等を三年間の暫定措置とする理由、育児休業給付の統合の意義、雇用調整助成金など雇用安定事業の拡充、ハローワークの体制強化等を図る必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#24
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#25
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#26
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十六  
  賛成           二百三十六  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#27
○議長(江田五月君) この際、日程に追加して、
 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案
 所得税法等の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長円より子君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔円より子君登壇、拍手〕
#29
○円より子君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案は、平成二十一年度における公債の発行の特例に関する措置を定めるとともに、平成二十一年度及び平成二十二年度において、財政投融資特別会計財政融資資金勘定からの一般会計への繰入れに関する特例措置を定めようとするものであります。
 次に、所得税法等の一部を改正する法律案は、現下の経済・財政状況等を踏まえ、安心で活力ある経済社会の実現に資する観点から、住宅・土地税制、法人関係税制、中小企業関係税制、相続税制、金融・証券税制、国際課税、自動車課税等について所要の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、内閣総理大臣に対する質疑を行うとともに、参考人から意見を聴取し、財政投融資特別会計の金利変動準備金の準備率の適正な水準、経済対策としての財源の在り方、所得税法等改正案附則に規定されている税制抜本改革の方向性、住宅ローン減税の拡充による経済効果、法人実効税率の水準の在り方、所得再分配機能の回復に向けた今後の政府の取組等について熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表して喜納昌吉委員、日本共産党を代表して大門実紀史委員より、それぞれ両法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終了し、順次採決の結果、両法律案はいずれも賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#30
○議長(江田五月君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#31
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#32
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十八  
  賛成              百五  
  反対            百三十三  
 よって、両案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#33
○議長(江田五月君) この際、日程に追加して、
 地方税法等の一部を改正する法律案
 地方交付税法等の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長内藤正光君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔内藤正光君登壇、拍手〕
#35
○内藤正光君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、地方税法等の一部を改正する法律案は、個人住民税における新たな住宅借入金等特別税額控除の創設、上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る個人住民税の税率の特例措置の延長、不動産取得税の税率の引下げ措置の延長、平成二十一年度評価替えに伴う土地に係る固定資産税及び都市計画税の税負担の調整、環境への負荷の少ない自動車に係る自動車取得税の税率の引下げ等の特例措置の拡充、軽油引取税等の一般財源化等を行うとともに、非課税等特別措置の整理合理化等を行おうとするものであります。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、平成二十一年度分の地方交付税の総額の特例措置を講ずるほか、地方交付税の単位費用等の改正を行うとともに、公営企業の廃止等に伴って必要となる経費充当のための地方債の発行、市町村の自動車取得税交付金の減収補てんのための地方特例交付金の拡充とともに、地方公共団体の一般会計の資金調達を補完するため地方公営企業等金融機構の業務拡充を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、地域雇用創出推進費の創設趣旨及びその効果の見込み、地方公共団体金融機構を創設する意義と財政基盤の確立、税制抜本改革における消費課税改革の方向性と地方交付税の法定率への影響、地方財政の現状を踏まえた地方財政計画の各歳出費目の見直し、地方財源不足に関する国、地方の折半ルールの廃止と法定率の引上げ、第三セクターの経営破綻に対する国の責任、公立病院の再編統合の誘導が地域医療の崩壊を招く懸念、所得格差拡大の中で証券優遇税制を存続する意義と総合所得課税化の必要性等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表して行田邦子委員より反対、自由民主党及び公明党を代表して二之湯智理事より賛成、日本共産党を代表して山下芳生委員より反対、社会民主党・護憲連合を代表して又市征治委員より反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
 討論を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも賛成少数をもって否決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#36
○議長(江田五月君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#37
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#38
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十八  
  賛成              百五  
  反対            百三十三  
 よって、両案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#39
○議長(江田五月君) これにて休憩いたします。
   午後一時五十五分休憩
     ─────・─────
   午後三時三十六分開議
#40
○議長(江田五月君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 先ほど衆議院から、平成二十一年度一般会計予算外二案について、国会法第八十五条第一項の規定により、両院協議会を求められました。
 これより、平成二十一年度一般会計予算外二案に関する両院協議会の協議委員十名の選挙を行います。
 つきましては、本選挙は、その手続を省略し、議長において指名することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#41
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、平成二十一年度一般会計予算外二案に関する両院協議会の協議委員に石井一君、犬塚直史君、北澤俊美君、小林正夫君、自見庄三郎君、前川清成君、峰崎直樹君、森ゆうこ君、大門実紀史君、近藤正道君を指名いたします。
 これより直ちに両院協議会協議委員の正副議長を選挙されることを望みます。
 両院協議会の結果の報告を待つため、暫時休憩いたします。
   午後三時三十八分休憩
     ─────・─────
   午後五時二十六分開議
#42
○議長(江田五月君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 平成二十一年度一般会計予算外二件両院協議会参議院協議委員議長から報告書が提出されました。
 この際、報告を求めます。協議委員議長北澤俊美君。
    ─────────────
   〔報告書は本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
   〔北澤俊美君登壇、拍手〕
#43
○北澤俊美君 平成二十一年度一般会計予算外二件両院協議会の経過及び結果について御報告申し上げます。
 本院協議委員は、先ほどの本会議におきまして、議長より指名されました後、直ちに協議委員議長及び副議長の互選を行い、その結果、協議委員議長に私、北澤俊美が、副議長に石井一君がそれぞれ選任されました。
 なお、衆議院におきましては、衛藤征士郎君が協議委員議長に、鈴木恒夫君が副議長に選任されました。
 両院協議会の初会の議長はくじにより決することとなっておりますので、開会に先立ち抽せんを行いました結果、衆議院側協議委員議長の衛藤征士郎君が議長に当選されました。
 協議会におきましては、衆議院側から、国民生活の不安を解消する措置がなされていること、成長力の強化・地域の活力向上に取り組んでいること、無駄の排除を徹底し、歳出改革に取り組んでいること等の理由で原案どおり可決した旨の説明があり、次に、本院側から、本予算は現下の極めて厳しい経済情勢に対応していないこと、財政民主主義に反する多額の経済緊急対応予備費が計上されていること、基礎年金国庫負担引上げの財源を特別会計の積立金に依存していること等の理由により、否決した旨の説明がありました。
 次に、協議に移りましたところ、各協議委員から種々の意見が述べられましたが、平成二十一年度一般会計予算外二件両院協議会は、意見の一致を見るに至らず、成案が得られませんでした。
 なお、本両院協議会の議事録は公開することとし、また、今後の両院協議会の在り方については、その開催方法、構成、人数、議事の進め方、採決の在り方等の運営、議事録の公開等について、これまでの在り方を踏まえつつ、建設的な方向で検討し、速やかに結論を得ること、以上、各院の議長に御報告を申し上げることについて合意をいたしました。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
#44
○議長(江田五月君) 平成二十一年度一般会計予算外二案につきましては、両議院の意見が一致いたしませんので、憲法第六十条第二項の規定により、衆議院の議決が国会の議決となります。
 これにて休憩いたします。
   午後五時三十分休憩
   〔休憩後開議に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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