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2009/04/10 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 本会議 第16号
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2009/04/10 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 本会議 第16号

#1
第171回国会 本会議 第16号
平成二十一年四月十日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十六号
  平成二十一年四月十日
   午前十時開議
 第一 不正競争防止法の一部を改正する法律案
  (内閣提出)
 第二 外国為替及び外国貿易法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出)
 第三 原子力損害の賠償に関する法律及び原子
  力損害賠償補償契約に関する法律の一部を改
  正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、我が国における産業活動の革新等を図るた
  めの産業活力再生特別措置法等の一部を改正
  する法律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(江田五月君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 我が国における産業活動の革新等を図るための産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。二階経済産業大臣。
   〔国務大臣二階俊博君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(二階俊博君) 我が国における産業活動の革新等を図るための産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案について御説明を申し上げます。
 現在、世界的な資源価格の不安定化や金融危機など、国際経済の急激かつ構造的な変化が起こっております。我が国の経済雇用情勢も急速に悪化しつつあります。このため、現下の経済情勢への緊急対応として、中小・小規模企業の資金繰り支援や当面の雇用対策といったセーフティーネットを整備しているところであります。
 しかし、この危機を乗り越え、我が国経済が持続的に発展していけるようにするためには、併せて、資源や資金、知的財産や技術などの経営資源の一層効率的、効果的な活用を促進し、我が国における産業活動の革新を図ることが必要であります。これにより、現下の経済情勢の下での雇用を下支えするとともに、将来に向けた雇用を創出するため、本法律案を提出した次第であります。
 これらの措置は、昨年九月に閣議決定した新経済成長戦略改訂版を実行に移すためのものであります。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 まず、産業活力再生特別措置法の一部改正であります。
 第一に、事業者の資源生産性の向上を支援します。
 資源価格が不安定化する中、我が国産業をこれに左右されにくい体質へと強化することが必要になっています。このため、事業者が自らの資源生産性を向上させるための計画や、資源制約の下で新たな市場の開拓が見込まれる製品を生産する計画の認定制度を創設します。認定を受けた事業者に対し、設備投資や組織再編等に対する支援措置を講じます。
 第二に、事業者の資金調達の支援を強化します。
 金融危機により事業者の資金調達が困難となりつつあります。このため、本法に基づき計画の認定を受けた事業者に融資や出資を行う金融機関の信用リスクを軽減する措置を講じることにより、当該事業者の資金調達の円滑化を図ります。
 第三に、将来の成長の芽となる事業活動に対する支援を強化します。
 今日、成長著しい市場のニーズに対応していくためには、自社の経営資源のみならず、技術や知識など他社の経営資源も有効に組み合わせていくことが重要となっています。また、金融危機によりリスクマネーの供給が大幅に落ち込んでいます。このため、株式会社産業革新機構を通じ、このような事業活動に対して出資等の支援を行う体制を整備します。
 第四に、中小企業の事業再生支援を強化します。
 経済状況が著しく悪化する中、雇用を始め地域経済を支える中小企業の再生は重要な課題であります。このため、財務状況が悪化している中小企業が、将来性のある事業を他の事業者に引き継ぎつつ再生する計画の認定制度を創設します。認定を受けた中小企業に対しては、営業に必要な許認可の承継や資金供給の円滑化のための措置を講じます。併せて中小企業再生支援協議会による支援体制を強化します。
 次に、鉱工業技術研究組合法及び産業技術力強化法の一部改正であります。
 第一に、技術が高度化、複雑化する中、鉱工業技術の分野に限らず、サービスを含む産業技術分野全般において、企業同士で協調して効率の良い研究開発と実用化を行う必要があります。このため、鉱工業技術研究組合法の技術範囲の拡大を行うとともに、技術研究組合の株式会社への組織変更を円滑にする措置等を講じます。
 第二に、産業技術総合研究所等による企業の研究開発の支援を充実するため、企業等との共同研究成果を産業技術総合研究所等が承継した場合の特許料の特例措置など所要の措置を講じます。
 以上が我が国における産業活動の革新等を図るための産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案の趣旨であります。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(江田五月君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。津田弥太郎君。
   〔津田弥太郎君登壇、拍手〕
#7
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎です。
 質問に先立ちまして、天皇皇后両陛下の御結婚五十年、おめでたき金婚の日に当たり、心よりお祝いを申し上げます。(拍手)
 さて、昨年のアメリカ発の金融危機以降、私の出身の製造業では、労使一丸となり、まさに塗炭の苦しみをなめながら、死に物狂いの取組を継続をしております。
 我が国の物づくり現場がこうした危機的状況を迎える中、ただいま提案されました産業活力再生特別措置法等の改正案が真に有効な手だてとなり得るのか否か、そのことも踏まえつつ、所属会派を代表して質問を行います。
 冒頭、与謝野大臣にお伺いします。
 今回の不況により、極めて高い技術を有する企業においても、突如として売上げが半減、さらには七割五分減という信じられない事態が生じております。これは決して天災で済まされる性質のものではありません。本質はあくまでも人災です。CDSなど特殊かつ複雑な金融商品については、かねてより一部で危険性が指摘をされておりました。にもかかわらず、我が国がアメリカに対して警鐘を打ち鳴らし、有効な手だての実現へと結び付けることができなかったのはなぜでしょうか。国民への明快な説明を求めます。
 さて、平成十一年の法制定以来、これまで約五百件の計画が認定をされました。しかし、既存の計画の九割近くは事業再構築計画に偏っており、認定企業の多数が登録免許税の軽減措置を受けるにとどまった理由は一体何でしょうか。今回、計画の一部がスクラップ・アンド・ビルドされましたが、今後は、当該企業の置かれている状況に応じ、用意されたすべての計画が効果的に機能していくことになるのでしょうか。二階大臣の答弁を求めます。
 オープンイノベーションの促進に関してお尋ねをいたします。
 人材難、資金難は、我が国ベンチャー企業が抱える課題として常に上位を占めており、これらを解決をしてくれる組織の創設は心強いと考えます。しかし、問題は、この組織を実際にだれがどのように動かしていくかにあります。
 そこで、二階大臣に伺います。本法案により創設される株式会社産業革新機構を時限的な組織として十五年に限定をしている理由及び機構の設立時期、発起人や取締役などの人選の在り方等の具体的な検討状況について明確な答弁を伺います。
 また、機構からのリスクマネーの供給に対して、そもそも要件となるのは何であり、企業や個人からどのように回収を行っていくのでしょうか。過去に旧通産省と郵政省で多額の欠損金を生じさせた反省を踏まえ、万一の際の責任の取り方も含めた答弁を求めます。
 一方で、今回、機構に関し業務の実績に関する評価の規定が盛り込まれたことは、当然とはいえ、一定の評価をいたします。ただし、その評価者たる経済産業大臣は、機構の重要事項を決定する産業革新委員会の委員の選任等多くの権限を有しており、適正な評価を下せる立場にありません。身内による評価を排し、第三者による評価委員会等を設置すべきと考えますが、経済産業大臣の所見を伺います。
 次に、先議の院において最大の争点となった資金調達の円滑化についてであります。
 現下の状況を踏まえたとき、出資の必要性を一概に否定はいたしません。しかし、今回のスキームは、指定金融機関として一〇〇%政府出資の日本政策投資銀行が最終判断を行い、かつ出資金の欠損が生じた場合は日本政策金融公庫から公的資金が損失補てんとして用いられるものであります。直接か否かの不毛な議論は別として、事実上、一般事業会社への国からの公的資金の注入にほかなりません。大臣告示として示される四要件の具体的な内容が衆議院段階でかなり明らかにされてきましたが、本院における審議に際しては更に詳細な要件を示すことを二階大臣に強く求めるものであります。
 あわせて、出資についてはあらかじめ回収期間を定めることになるのかどうか、及び同一企業への出資が認定計画の変更により複数回行われることがあるのかどうかについてもお答えをいただきたい。
 そもそも、なぜ民間金融機関がこれらの業務を請け負わないのでしょうか。これは大変おかしいですよ。五〇%から八〇%までの損失補てんがあるにもかかわらず、新たに指定金融機関に手を挙げる民間金融機関が現れない、こういうことを考えると、一体、制度に欠陥があるのか、若しくは民間金融機関には公共性が全く欠如しているのかと言わざるを得ないわけであります。
 民間金融機関がこれら危機対応のための業務に積極的に参加するような仕組みの構築に関し、与謝野大臣及び二階大臣の見解をお聞かせください。
 また、政治資金規正法は、国から資本金、基本金その他これらに準ずるものの出資又は拠出を受けている会社に対して政治活動に関する寄附を禁じております。本法案により事実上の公的資本注入を受けた企業が政治献金を行うことも私は当然禁止されると考えますが、間違いないでしょうか。
 仮に法律上は禁止されていないとしても、当該企業が破綻をした場合、事業主の経営責任が問われることなく税金が損失補てんに用いられる以上、そのような企業が政治献金を行うことに対して納税者の理解は到底得られません。経済産業省としてこれを規制する手だてを講じるべきではないでしょうか。
 よもや、二階大臣御自身は、こうした企業から政党支部を用いた政治献金や事務所の無償提供等は受けられないと固く固く信じておりますが、そのことをお約束できますか。明確にお答えください。
 現在、中小の物づくり企業は資金繰りに関するまさに悲鳴を日々発しております。マネーゲームに狂奔し、庶民を食い物にした企業が倒産するならば、これはまさに天罰と言えます。しかし、我が国産業の屋台骨として経済発展を支えてきたまじめな物づくり企業が失われることは、国益の損失以外の何物でもありません。まじめな物づくりとは何か。物づくりは品質が一番大切であります。サブプライムのようなまやかしはできません。どんなに価格が安くなっても品質は守り通す、一切手抜きはしない、そうでなければならないんです。
 企業にも一定の新陳代謝が必要なことは否定しませんが、事業に将来の可能性があるならば積極的な支援を行うべきであります。そのため、政策金融が今以上に大きな役割を果たすことを私は強く求めます。さらに、金融庁が現在行っている貸し渋り、貸しはがし集中検査を徹底すべきだと考えます。与謝野大臣の明確な答弁をお伺いします。
 最後に、雇用についてお尋ねいたします。
 衆議院において二階大臣自らが答弁されたとおり、本法案の重要な目的は、雇用の維持、確保にあると私も考えております。産業活力の再生は従業員の理解と協力抜きにはなし得ず、我が国経済の持続的な発展のためにも、労働組合等との十分な協議を尽くした上で、それぞれの支援策を活用していくことを強く求めます。
 特に、第二会社方式の活用の際に、スポンサーや金融機関との協議段階で労働組合の有無が分割譲渡の条件とされたり、事業そのもので競合する他社が引受先となり許認可権のみの取得目的に使われてしまう、こういうことなど既に多くの危険性が指摘をされているわけであります。
 本法案によるすべての計画の認定と実施に当たり、事業者と労働組合等との協議はどのように担保されるのでしょうか。また、第二会社に移行する部門や労働者の選定が恣意的にされたり、労働者の労働条件が切り下げられぬよう、第三者による検証などの対策が必要と思われますが、二階大臣の明確な答弁を伺います。あわせて、承継される事業に係る従業員の算定には海外事業所等の従業員も含まれるか否かの見解も伺います。
 そもそも、第二会社方式による再生に当たっては、それが真に必要なのか慎重に見極める必要があります。間違っても悪徳経営者によるリストラの便法に利用されることがあってはなりません。早急に過剰債務の認定基準を明示するとともに、数字だけでなく実態を見極めた運用となるよう要請し、二階大臣の答弁を求めます。
 また、近年、監督行政の弱体化が指摘をされる中、既存の対策とは別に、今回の第二会社方式を悪用しようとする事業主に対し、厚生労働省としての新たな対策はあるのでしょうか。舛添厚生労働大臣の明確な答弁を求めます。
 四月一日に発表された前月の日銀短観は、バブル崩壊後どころか、第一次石油ショックを超える過去最悪の水準となりました。加えて、昨年十二月の前回調査から今年三月までの下落率も過去最悪となったことは、国民の多くが求める解散・総選挙から麻生首相がひたすら逃げ回り、政権の座に居座ってきた結果と言わざるを得ません。後世、歴史は、現在の危機的状況を何と麻生不況と呼ぶことになるでしょう。
 改めて早期の解散・総選挙を強く求め、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣二階俊博君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(二階俊博君) 津田弥太郎議員にお答えを申し上げます。
 十一問の御質問をちょうだいしました。
 最初に、用意された計画が効果的に機能していくことになるかについてのお尋ねであります。
 今回の改正では、既存の二つの計画を廃止し、我が国産業を世界的な資源価格の不安定化に左右されにくい体質とするための計画、資源制約に対応して需要が見込まれる製品の生産設備を導入する計画、中小企業の将来性のある事業を他の事業者に承継させ再生を図る計画を創設することとしております。
 登録免許税の適用にとどまらず、計画認定制度が有効に機能し、我が国経済が持続的に発展していけるようにしてまいります。
 次に、産業革新機構を時限組織とする理由、設立や取締役の人選についてのお尋ねがございました。
 機構は、オープンイノベーションの成功事例を先導的に創出することにより、その自律的な計画を促進するための時限組織であり、十五年間を年限にします。設立時期については、本法案成立から数か月後と考えます。発起人による機構の設立及び取締役等の選任及び解任の認可については、適切な業務執行体制の確保に必要な専門性の有無等の観点から行います。
 次に、産業革新機構による資金回収方法についてのお尋ねがございました。
 産業革新機構では、今後著しい成長が見込まれる分野などを対象として、実績ある民間人材が投資判断を行うことで投資の成功確率を高めてまいりたいと考えております。また、今回の産業革新機構は、御指摘の基盤技術研究促進センターと比較しますと、試験研究ではなく、その事業化プロセスに対して資金供給を行う点で異なります。
 次に、産業革新機構の事業評価の方法についてのお尋ねがありました。
 産業革新機構は、事業の原資に公的資金を含むものであり、その適切な運営を確保する必要があります。こうした観点から、機構の主務大臣である経済産業大臣が年度ごとの業務の実績について評価を行いますが、この評価の際には、御指摘の趣旨を踏まえ、客観性、透明性のある手続となるように努めてまいりたいと思っております。
 次に、出資円滑化のための損失補てん制度の要件についてのお尋ねがありました。
 対象となるのは、世界的な金融危機の影響で一時的に経営状況が悪化し資金繰りのために出資が不可欠であること、雇用規模が大きい等により国民経済の成長や発展に及ぼす影響が大きいと判断されることなどの一定の要件を満たす企業であります。
 次に、本制度について、回収期間と同一企業への複数回の出資の可能性についてお尋ねがありました。
 本制度は危機対応を目的としているために、指定金融機関が株式を長期保有することは望ましくない一方、売却期間を短期間に定めた場合、その時期に株式売却が集中し、企業の実力とは無関係にその価値が毀損するおそれがあることも踏まえ、適切な制度設計を行う考えであります。
 同一企業への複数回の出資については制度上排除されていませんが、まずは、本制度を活用した企業が当初定めた事業計画を着実に達成し、価値向上が図られることを強く期待をいたします。
 次に、民間金融機関が危機対応のための業務に積極的に参加するような仕組みの構築についてのお尋ねであります。
 世界的な金融危機に対応するために官民協調して取り組んでいくことが必要であり、民間金融機関の融資などが円滑に行われることが重要であります。改正産活法案においても、出資円滑化のための損失補てん制度のほかに、民間金融機関の中堅企業等向け融資を円滑化するための中小機構による債務保証制度の創設も盛り込んでおり、これらの制度の実現に尽力してまいります。
 次に、本法案と政治資金規正法との関係についてお尋ねがございました。
 本法案による支援対象企業に対する政治資金規正法の適用については、総務省によれば、他の質的制限等に違反しない限り、国から直接企業に公的資金が注入されていないため、政治献金を行うことは禁止されることにはならないとのことであります。
 なお、政治資金の在り方につきましては、各党各会派におきまして御議論いただくべき問題であって、そこで新たなルールが決まれば国会議員等は皆そのルールにのっとって取り扱うことは当然のことと考えております。
 次に、計画の認定と実施に当たっての事業者と労働組合等との協議の担保など、雇用の安定についてお尋ねがありました。
 厳しい経済情勢を踏まえれば、雇用の安定が極めて重要であります。このため、新設の計画、既存の計画共に事業者が労働組合等との協議により十分に話合いを行うことを認定の要件としております。また、計画の実施段階においても労働組合等との協議により十分に話合いを行うことを努力義務として課すなど、労働者の雇用の安定に努めてまいります。
 次に、中小企業承継事業再生計画についてのお尋ねであります。
 計画案の策定に際しては、金融機関、従業員や取引先等との公正性を図る観点から、中小企業再生支援協議会などの公正中立な第三者が関与することを要件としていく考えであります。海外における事業所や工場の従業員が承継の対象となる事業に従事している場合には、その承継される事業に係る人員に含めていく考えであります。
 最後に、再生計画の認定基準についてのお尋ねがありました。
 支援の要件となる過大な債務については、改正産活法案の実施のための指針に定めることといたしております。債務の軽減及び再生計画の実施段階の経営努力により、計画終了年度には当該企業の財務が健全化するよう適切な基準の目安を定めるとともに、業種の特性や個別の事情を考慮できるように規定をする考えであります。(拍手)
   〔国務大臣与謝野馨君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(与謝野馨君) 津田議員の御質問にお答えします。
 CDSなど複雑な金融商品につき、米国に対し警鐘を発すべきではなかったかとのお尋ねがございました。
 今般の金融危機は、CDS等を用いた証券化商品に代表される新しいビジネスモデルが拡大していく中で、市場参加者がそのリスクを適切に管理できず、金融市場の深刻な混乱につながったものであります。こうしたグローバルな金融市場の混乱に対処するには国際的な連携や協調が重要であり、我が国としては、ロンドン・サミットでの合意も踏まえ、引き続き、米国等の各国当局と連携、協調しつつ、金融危機の再来防止や金融システムの強化に貢献してまいりたいと考えておりました。
 次に、指定金融機関に関してのお尋ねがございました。
 金融危機等の際に、危機対応業務を行う指定金融機関について、民間金融機関は申請に応じて指定することになっておりますが、現在のところ申請はございません。法令上、日本政策投資銀行及び商工中金がみなし指定金融機関として指定済みであり、現在両行により危機対応業務が行われております。引き続き、財務省として危機対応制度の円滑な実施に努めてまいります。
 次に、政策金融の対応、貸し渋り、貸しはがし集中検査の在り方についてお尋ねがありました。
 世界景気や国内経済の急速な悪化に伴い、企業の資金繰りは厳しさを増しております。政策金融による対応としては、信用保証協会の緊急保証や日本政策金融公庫のセーフティーネット貸付け等により中小企業の資金繰り支援に取り組んでまいります。
 また、民間金融機関が適切かつ積極的に金融仲介機能を発揮することも極めて重要であり、金融庁としても、四―六月期に行う集中検査において、民間金融機関が期待される金融仲介機能を十分に発揮しているかをしっかりと検証してまいりたいと考えております。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣舛添要一君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(舛添要一君) 津田弥太郎議員から、いわゆる第二会社方式の活用における雇用の安定についてお尋ねがございました。
 事業譲渡又は会社分割における労働者の承継につきましては、事業者が労働者と事前に協議をし、理解を得ることが重要であります。その旨を労働契約承継法に基づく指針等に定め、周知を行っているところでございます。
 また、事業者にありましては、元の会社及び第二会社における雇用の維持に最大限の努力をしてほしいと考えておりまして、厚生労働省としても、企業の雇用の維持を支援するため、必要な雇用対策を講じることにより雇用の安定を図ってまいります。(拍手)
#11
○議長(江田五月君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#12
○議長(江田五月君) 日程第一 不正競争防止法の一部を改正する法律案
 日程第二 外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。経済産業委員長櫻井充君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔櫻井充君登壇、拍手〕
#13
○櫻井充君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、不正競争防止法の一部を改正する法律案は、事業者間の公正な競争の確保の観点から、事業者が保有する営業秘密の一層の保護を図るための措置を講じようとするものであります。
 次に、外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案は、事業者等が保有する安全保障に関連する技術の国外への流出防止を徹底するため、技術取引規制の見直し等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、下請企業の保有する営業秘密の元請企業による侵害の防止策、営業秘密侵害罪の構成要件拡大が従業者の業務遂行に与える萎縮効果の回避策、営業秘密侵害罪に係る刑事裁判手続における裁判公開原則の見直しの必要性、安全保障貿易にかかわる貨物の輸出等に関する規制強化が輸出企業の事業活動に与える影響、大学・研究機関等による技術流出の防止策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、順次採決の結果、両法律案はいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案に対してそれぞれ附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#14
○議長(江田五月君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#15
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#16
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百三十一  
  反対               〇  
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#17
○議長(江田五月君) 日程第三 原子力損害の賠償に関する法律及び原子力損害賠償補償契約に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教科学委員長中川雅治君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔中川雅治君登壇、拍手〕
#18
○中川雅治君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、原子力損害の賠償に関する内外の社会経済情勢の変化にかんがみ、原子力損害の被害者の保護に万全を期するため、賠償措置額の引上げ並びに原子力損害賠償補償契約の締結及び原子力事業者に対する政府の援助に係る期限の延長を行うとともに、原子力損害賠償紛争審査会の所掌事務を追加する等の措置を講ずるものであります。
 委員会におきましては、賠償措置額引上げの理由と諸外国の動向、賠償措置額を超えた原子力損害に対する国の責務、原子力損害賠償制度に関する国際条約への加盟の見通し等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#19
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#20
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#21
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十一  
  賛成           二百三十一  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#22
○議長(江田五月君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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