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2009/04/15 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 本会議 第17号
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2009/04/15 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 本会議 第17号

#1
第171回国会 本会議 第17号
平成二十一年四月十五日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十七号
  平成二十一年四月十五日
   午前十時開議
 第一 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆ
  う師等に関する法律等の一部を改正する法律
  案(衆議院提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、第三海兵機動展開部隊の要員及びその家族
  の沖縄からグアムへの移転の実施に関する日
  本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定
  の締結について承認を求めるの件(趣旨説明
  )
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(江田五月君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 第三海兵機動展開部隊の要員及びその家族の沖縄からグアムへの移転の実施に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。中曽根外務大臣。
   〔国務大臣中曽根弘文君登壇、拍手〕
#5
○国務大臣(中曽根弘文君) ただいま議題となりました第三海兵機動展開部隊の要員及びその家族の沖縄からグアムへの移転の実施に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 政府は、アメリカ合衆国との間でこの協定の交渉を行い、その結果、平成二十一年二月十七日に東京において、私とクリントン国務長官との間でこの協定の署名を行った次第であります。
 この協定は、第三海兵機動展開部隊の要員約八千人及びその家族約九千人の沖縄からグアムへの移転の実施に必要となる多年度にわたる資金提供を始めとする日米両政府の行動について規定するとともに、アメリカ合衆国政府が、日本国政府から提供された資金等をグアムにおける施設及び基盤を整備する移転のための事業にのみ使用すること等を定めております。
 この協定の締結は、第三海兵機動展開部隊の要員約八千人及びその家族約九千人の沖縄からグアムへの移転の実施を確実なものとし、沖縄県の負担の軽減に資するものと考えられます。
 以上がこの協定の締結について承認を求めるの件の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#6
○議長(江田五月君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。谷岡郁子君。
   〔谷岡郁子君登壇、拍手〕
#7
○谷岡郁子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の谷岡郁子です。
 会派を代表して、議題となりました在沖縄海兵隊のグアム移転に係る協定に関する質問を行います。
 先日、北朝鮮がミサイルを打ち上げました。軍事的緊張を高めかねない行為に憤りを感じます。
 その前日、日本政府から二度の誤報が流れました。レーダーによる誤探知やコンピューターの誤作動なるものは、よく聞いてみると、人間の判断ミスであり操作ミスでありました。防衛大臣、そうではありませんか。
 人為的ミスを機械やシステムの問題にすり替えるということは、無責任で恥ずべきことだと私は思います。金正日氏は、日本の対応能力の欠陥を確認して、さぞ喜んでいることでしょう。世界に日本の対応能力の問題を喧伝したことの責任を、防衛大臣、職を辞してお取りになるべきだと私は思います。大臣はそう思われませんか、お尋ねいたします。
 防衛能力は高価なレーダーや対空ミサイルを買い続けることで上がるものとは私は思いません。それらを使いこなす人間の能力が問題だからです。
 すべからく人間社会のすべての行為はシステムと人間によって成り立っている、この旨、フランスの社会学者ピエール・プルデューは指摘しております。プルデューはまた、人間はシステムの欠陥を補うことができるが、人間の欠陥をシステムが補うことはできないと述べています。私も同感です。自衛隊のみならず、この国を豊かで幸せな国として運営していくためには、何よりもまず人の力を高めなければなりません。
 しかるに、政府は道路や装備などシステムばかりにお金を掛けて投資を集中し、人に対する投資、すなわち教育投資を惜しんできました。今、この国のあらゆるところで問題が起きている最大の要因だと思います。
 戦後、まだバラックが建ち並ぶ焼け野が原で、当時の政府は小中学校教育を無償化しました。財源の問題ではなく、国家再生の意思の問題としての決断でした。それから六十年を経て、世界のほとんどの国が高校教育を無償化し、大学教育の無償化への道を進めているのに対し、我が国はどうでしょうか。先進国、大国ということを経済や軍事では強調しながら、その基本となる教育大国であることを追求していません。劇的に教育予算を増やすときが来ていると思いますが、財務大臣、いかがでしょうか。
 本題に入ります。
 本協定については、既に衆議院の委員会による審議、また衆参両議院の同僚議員たちによる質問主意書等で多くのことが明らかになり、また浮かび上がってまいりました。私は、本日、その成果の上に幾つかの質問をさせていただきます。
 党派を超えた同僚議員たちの努力をたどって見えてくること、それは一言で言って、本協定は奇々怪々であるということです。
 まず不思議なのは、この協定には存在意義が見当たらないということです。
 協定は二〇〇六年のロードマップをなぞっただけのものです。外務大臣は、衆議院の外務委員会で、この協定がなくともロードマップの合意は実行可能だと明言されました。資金供与のための払出しが可能なことも明言されました。これは、平成十九年の関連特措法質疑の折に当時の麻生太郎外務大臣が主張されたことでもあります。
 では、なぜこの協定は存在するのですか。その存在意義を、外務大臣、お答えください。しっかり説明していただかないと、ヒラリー、オバマ出演の外交ショーに対するギャラかと国民に思われかねません。
 次に、協定の名称です。
 第三海兵機動展開部隊の要員及びその家族の沖縄からグアムへの移転の実施に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定となっていますが、不可解です。名が体を表していません。
 内容は、米政府による米軍再編、そのうち、グアムに集められる戦力のためのインフラ整備協力です。老朽化したグアムの水道等、これは民間も使いたいとグアム議会で言われていますが、言うなれば、世界一金持ちの国に対するODAのようにも見えます。日本政府からの、積算根拠も明らかでない米領土内の開発のための資金供与を決めているのですから。
 では、なぜ、沖縄海兵隊の移動に限るかのような名前が付けられているのでしょう。外務大臣にお尋ねいたします。
 次に、この協定は、その位置付けが奇怪であります。
 日本では国会承認が必要という説明です。一方、米国では議会承認を得ないとのことです。日本では、政府、政権が替わろうとも拘束力ある形になり、米国ではそうではないように思えます。なぜ、米国だけ議会承認が必要ないのですか。外務大臣、お答えください。
 また、国際法上、このような協定はどのような位置付けになるのか、外務大臣、明確にお答えください。この協定を例えると、表は百円、裏は十円、そんなコインのようにも私には見えます。これは一体幾らの価値なのでしょう。
 この協定は、その意味するところが不可思議です。政府の説明には整合性がありません。
 まず、現在返還されることになっている沖縄の米軍基地は、平成八年の秋のSACO、沖縄に関する日米特別行動委員会最終報告で七、八年以内の全面返還が決まっていました。一部そのとおりに返還されております。当時、米軍の再編やグアム移転は影も形もなかったのです。つまり、沖縄の負担軽減とグアム移転は本来無関係ですし、グアム移転なしに、その費用負担なしに全面返還がとうの昔に決まっていました。それをこの協定で返還されるように説明するのは、すり替えではありませんか。外務大臣に説明を求めます。
 次に、移転する人々の問題です。
 この間、グアムには、沖縄から移る海兵隊八千人及び家族九千人の住居を造ると説明されてきました。この八千人というのは、定員が一万八千人から一万人に減るという意味ですが、この数年、在沖縄海兵隊は一万二千人前後で推移しています。実際には二千から三千人が減るだけという可能性があることが衆議院の審議の中で浮かび上がってきました。しかし、建設される住居は八千人の海兵隊とその家族九千人分なのです。いや、それ以上という可能性もあります。
 外務大臣に再度伺います。実際に八千人とその家族九千人は移動するのですか。そうでないとしたら、余ったところにはだれが住むのですか。幽霊ですか。外務大臣、お答えください。
 この経済状況の中で、日本国民の税金が二十八億ドル、つまり二千八百億円の真水、その他融資、出資を含めると六十億ドル強、つまり六千億円強、加えて、最低でも三千六百億円と言われる普天間代替飛行場としての辺野古滑走路建設という形で出ていきます。これを正当化する理由として、沖縄の負担軽減が挙げられています。しかし、新たな基地は返らず、人数も大して変わらないのであるならば、これはまやかしであり、すり替えです。
 普天間の一本の滑走路は辺野古で二本に増えます。加えて、価格を付けることのできない、世界で最も美しく貴重なジュゴンの海が壊されるのです。その公有水面の埋立ては約百六十ヘクタールです。これは明らかに新たな基地の提供であり、沖縄にとっての負担軽減ではあり得ません。県内の一つの場所から他の場所への負担のツケ回しであり、それに乗じた施設のリニューアルです。
 外務大臣、沖縄の負担軽減とは具体的、実質的にどういうことか、分かるように説明してください。
 衆議院での委員会議事録を読んでいると、その答弁のあいまいさ、分かりにくさ、はぐらかし、ごまかし、すり替えは目に余るものがあります。膨大な審議時間が、その無意味に冗長な答弁によって無駄になっています。そのことは、自民党の河野委員長が度々注意し指導したにもかかわらず、改善されませんでした。
 また、米側では議会やホームページで公開されている情報を、米側の要請なるものを理由に隠し続けました。これは議会を愚弄しています。
 外務、防衛両大臣にお聞きいたします。もっと正直に明快に、そして短く分かりやすく参議院ではお答えいただけますか。
 私は、政府の米国との交渉の在り方に不信感を持ちます。本当に、ぎりぎりまで沖縄の負担軽減を求め、真剣な交渉をなさったのでしょうか。
 沖縄における米兵一人当たりの基地面積は、全国自衛隊基地における自衛隊員一人当たりの基地面積のおよそ二十倍です。二十八億ドルも使い、海兵隊が一定数移動して、平成八年に比べて不要な施設や土地が増えるはずなのに、なぜ平成八年以降、返還が少しも起こらないのでしょう。ここで新たな返還は付け加わらないのでしょう。私たち国会議員に対して説明責任を果たされないように、米国に対しても沖縄の人々を始めとする国民の思いを伝える義務を果たされなかったのではありませんか。
 外務大臣は、本当にこの協定における日本側の義務に相応する沖縄の負担軽減があるとお考えですか。お答えください。
 ドイツや韓国には軍再編成のための引っ越し代など要求しない米国が、結果としてこのように理不尽とも思える請求書を突き付けることになった背景に怪しさを感じます。事実、私が米議会関係者と話したときに、なぜ日本の官僚は関係を操作し、コミュニケーションを操作しようとするのか、真っすぐ話し合おうとしないのかと聞かれたことがあります。
 オバマ大統領の米国はブッシュの米国とは本質的に違うものだと私は思います。そして、今後の日米関係は必ずしもこれまでの関係の延長上にあるものではないと思います。
 民主党代表小沢一郎は、常々、アメリカは率直に話せば必ず分かってくれると言っております。金で歓心を買うことも奴隷的な卑屈さもなく、率直に話し合って真の信頼関係を培い、友人、パートナーとして極東を安定させていきたい。いつの日か沖縄から米軍基地をなくし、外交努力で平和を保つことができる、そんな時代は民主党が求める新たな日米関係とその協力の下でこそ可能だと信じるのです。
 自公政権にこれまでの日米外交の在り方は変えられない。だから退場すべきなのです。
 中世から近世の琉球、すなわち沖縄は、今と同じ場所にありながら武装せずに国として自立していました。美しく豊かな自然にはぐくまれた高い文化と穏やかな気質、武器を捨てたところから生まれる知恵としたたかさで彼らは独立を守っていたのです。これは、ある意味で我が日本国憲法の理想が二百年も前に実現されていたと言えましょう。
 その沖縄は今、基地によって寸断され、独自の開発もままならず、その可能性を発揮できずに苦しんでいます。私には、島の地図は手かせ、足かせ、首かせをはめられているように見えます。このかせから解放され、真の意味での沖縄の負担軽減がなされれば、沖縄は命と平和に輝き、二十一世紀の先駆者たる役割を果たすことができるでしょう。環境の時代の先駆者としての役割も果たせるでしょう。そして、それは若者や子供たちのための最高のプレゼントとなるでしょう。国会議員として、私はそれを未来の子供や若者たちに贈りたいと思います。そのためなら、六十億ドル以上の価格を払っても惜しくはないと思います。しかし、この協定はそのような未来を阻み、沖縄の人々共に善良な国民をも欺き、愚弄するものです。
 私たちは、民主党は、必ずや政権を取って、沖縄の、ひいては日本の未来を変えることをお約束して、私の質問といたします。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣中曽根弘文君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(中曽根弘文君) 本協定の意義についてのお尋ねでございますけれども、本協定は、グアム移転の実施に必要な日米双方の措置、すなわち日米双方の資金提供、本協定の対象となる事業へのすべての参加者の平等な取扱い等を法的に規定するとともに、未使用残額の返還など日本側提供資金の米国政府による適正な使用、管理を確保するものでございます。本協定によりまして、多年度にわたる資金拠出を始めとする日米双方の行動は法的に確保をされ、グアム移転の実施が確実なものとなります。この結果、沖縄の負担の軽減につながることとなります。
 本協定の名称及び内容についてのお尋ねでございますけれども、本協定は、日本側が資金提供する上限二十八億ドルによって実施されるいわゆる真水事業、これの実施の在り方を規定するものでありまして、本協定の締結によって本件グアム移転を確実なものとし、沖縄の負担の軽減を図るものでございます。したがいまして、本協定の名称が、協定の目的である在沖縄海兵隊の要員及びその家族の移転の実施に関するものとなっていることは適切であると考えております。
 本協定の米国議会での承認の要否及び本協定の国際法上の位置付けについてのお尋ねがございました。
 米国が本協定を議会承認条約とするか行政協定とするかは、行政府と立法府の関係等を踏まえ、米国自身が決定すべき事項でございます。本件グアム移転事業におきまして米側が行うこととなっている軍事施設建設事業は、米側の国内事業として米国自身が責任を持って、米国議会の承認を得て予算措置を講じ実施していくものでございます。したがいまして、政府といたしましては、米国が本協定を行政協定として締結することが本件グアム移転事業の実施において特段問題となるとは考えておりません。また、本協定は、米国における議会承認の有無にかかわらず、国と国との間で国際法上の権利義務関係を設定する国際約束として国際法上位置付けられるものでございます。
 沖縄の施設・区域の返還と本件グアム移転との関係についてのお尋ねでございますけれども、在日米軍の再編に関する日米両政府間の種々の協議の結果、二〇〇六年五月のロードマップにおいて、沖縄関連の三つの再編案、すなわち在沖縄海兵隊のグアム移転、それから普天間飛行場の移設・返還、さらに嘉手納以南の土地の返還が相互に関連するものとして合意されるに至りました。
 これら三つの事業のうち、本協定は本件グアム移転事業の実施の在り方について規定するものでありまして、本件グアム移転がまさに嘉手納以南の土地の返還を実現するものであることは、本協定前文において日米両国政府の共通の認識として明記をされているところでございます。したがいまして、沖縄の負担軽減とグアム移転は無関係であるとか議論のすり替えとの御指摘は当たらないと考えております。
 グアムに移転する海兵隊員とその家族の人数についてのお尋ねでございますが、本協定においては約八千人の海兵隊員及びその家族約九千人がグアムに移転することとされています。
 本協定に言うこの海兵隊要員の数につきましては定員数、その家族の数については要員の定員数を踏まえた言わば概数でございます。グアム移転が実現した後の在沖縄海兵隊の定員につきましては約一万人になると米側から説明を受けており、このことは今後の実数の削減においても極めて大きな意味を持つものと考えますが、グアムに移転する在沖縄海兵隊及びその家族の実数につきましては移転した時点での部隊運用の状況等を踏まえて決定されることとなると考えております。
 沖縄の負担軽減の具体的な内容についてのお尋ねでございますが、在沖縄海兵隊のグアム移転の実現により海兵隊要員及びその家族が移転し、海兵隊要員については部隊の配置や活動の基礎となる定員数が約一万八千人から一万人と削減されます。このことは今後の実数の削減においても極めて大きな意味を持つものと考えております。
 また、移転に伴い、人口密集地に多く存在する嘉手納飛行場以南に存在する五つの施設・区域八百九十五ヘクタールの全面返還及びキャンプ瑞慶覧の部分返還が実現することになります。このような返還の実現は一九七二年の沖縄返還以降最大の規模のものでありまして、これは沖縄の経済振興にとって大きな機会を提供することとなると考えております。
 国会審議における政府答弁についてのお尋ねでございますが、本協定の意義等について御理解をいただき、御承認いただけるよう、参議院においても十分に説明をしてまいりたいと思っております。
 本協定に関する我が国の交渉姿勢についてのお尋ねでございますが、本協定に係る米側との交渉については、あらゆる機会をとらえ、我が国の立場が最大限反映されるよう、様々なレベルで米国と真剣に協議を行ってきました。
 在沖縄海兵隊のグアム移転は、さきにお答えいたしましたとおり、沖縄の負担を軽減するためのものであります。政府といたしましては、沖縄の住民が強く希望しております本件移転の速やかな実現が可能となるよう、我が国として米国とともにグアムにおける施設及びインフラ整備のための負担を担うこととしたものであり、本協定の枠組みは適切なものと考えております。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣浜田靖一君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(浜田靖一君) 谷岡議員にお答えいたします。
 四月四日の誤報についてお尋ねがございました。
 四月四日の防衛省からの誤報及び同日の秋田県での誤報については、いずれの事案についても守るべき情報伝達の手順を怠ったものによるものでございまして、ヒューマンエラーであると認識をしているところでございます。
 次に、四月四日の誤報に係る私の責任についてお尋ねがありました。
 四月四日の誤報については、ヒューマンエラーであると一貫して申し上げており、機械やシステムの問題にすり替えているとの御指摘は当たらないものと考えております。
 四月四日の誤報については大変申し訳なく思っているところでありますが、翌五日の発射当日の対応については、限られた時間の中で情報収集や伝達を適切に実施できたことと考えております。今後とも、このような事態に際しては的確に対応してまいります。
 最後に、参議院での御審議において、より簡潔で分かりやすい答弁を求めたいとの御指摘がありました。
 防衛省としては、衆議院での御審議において協定の御審議に資するよう適切に対応してきたと考えておりますが、参議院での御審議においても簡潔で分かりやすくお答えをしていくべく努めてまいります。(拍手)
   〔国務大臣与謝野馨君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(与謝野馨君) 谷岡議員の御質問にお答えします。
 教育予算を劇的に増やすべきではないかとのお尋ねがございました。
 今回の経済対策においては、人材力強化を大きな柱の一つとして、高校、大学等の教育費負担の軽減や教育環境の整備に重点を置いております。今後も、社会を支え、国際社会をリードする人材を育てられるような質の高い教育を実現するため、効果的な予算措置を講じてまいりたいと考えております。
 以上です。(拍手)
    ─────────────
#11
○議長(江田五月君) 島尻安伊子君。
   〔島尻安伊子君登壇、拍手〕
#12
○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子でございます。
 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました在沖縄米海兵隊のグアム移転に係る協定につきまして、関係大臣に御質問いたします。
 最初に、日本を始め国際社会からの度重なる中止要請を無視して発射された北朝鮮のミサイルに関してお伺いいたします。
 今回の発射は、参議院でなされた決議にも書かれておりますように、北朝鮮は弾道ミサイル計画に関連するすべての活動を停止しなければならないと規定している国連決議に明確に違反しております。
 国連安保理は、北朝鮮を非難し、発射は既存の対北朝鮮決議に違反すると明記した議長声明を採択いたしましたが、国連が厳しく対応しなければ、今後もミサイル発射や核実験を繰り返すおそれがあります。
 議長声明には何ら法的拘束力はありません。今後、政府におかれましては、国連全加盟国が議長声明に基づき一致した行動を取るよう、外務大臣を中心に全力を挙げていただきたいと存じます。
 専守防衛を国是とする我が国は、情報収集にも軍事力にも限界があります。今後も米国と連携し、外からの脅威に対処しなければなりませんが、そのような中、当初国連決議採択に前向きで、我が国と共闘していた米国が、わずか数日の間で歩調が合わなくなったことは遺憾であります。日米同盟を維持すべく日夜努力している私たちには到底見過ごせません。今回の一連の経過を外務大臣に御説明いただきたいと思います。
 次に、普天間基地移設についてお伺いいたします。
 一九九六年の橋本・クリントン首脳会議で、沖縄県民の悲願であった普天間基地の移転と兵力削減の合意にようやくたどり着きました。しかし、その合意から十三年が経過いたしましたが、普天間基地は依然としてあの住宅密集地にそのまま存在しております。
 二〇〇六年五月、日米両政府が再編実施のための日米のロードマップに合意し、名護市のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設が明記されましたが、更に沖合への移動を求める地元との話合いが付かず、今日に至っております。
 日米同盟の重要性、沖縄の地政学上の意義など、沖縄の担っている責任は非常に重いものであると認識しております。つまり、沖縄県民は、我が国の安全保障の根幹を沖縄が担っているという自負心を持っております。後を絶たない米軍人軍属の蛮行に辟易しながらも、我が国の平和維持、日本国民の安心、安全を守るため、沖縄は努力し、貢献をしてまいりました。
 一方、この度、日米両国が署名をしたいわゆるグアム協定は、海兵隊の移転について、日米同盟において抑止力を維持しつつ、主として沖縄の負担を軽減するということを基本的な方針としており、米軍再編を我が国の国益に合致させるものであるとされています。この点、日米両政府と沖縄の目指す方向にそごを来すものではないと考えます。
 今月八日、昨年七月以来九か月ぶりに移設問題をめぐる協議会が政府と沖縄県により再開され、その席で河村官房長官は、代替施設の位置の移動を含め、地元の意向を念頭に置きつつ誠実に対応すると発言されたとの報道がありました。
 普天間基地の移設は、まさに沖縄の負担軽減、危険除去にかなうものであります。政府におかれましては、地元の声に真摯に耳を傾けて、かかる問題の解決に全力を挙げていただきたく、河村官房長官の御決意をお聞かせください。
 海兵隊移転費用についてお伺いいたします。
 グアム移転協定による日本の直接の支出は最高で二十八億ドルとのことでございます。百年に一度と言われる不況で国民が苦しむ中、幾ら沖縄の負担軽減につながるとはいえ、その内容については厳密な精査が必要であります。本協定に定められているように、グアム移転以外の目的外使用を米国がせぬよう、その使用を国民に説明する必要があります。その仕組みをどのように担保するのか、お聞かせください。
 加えて、衆議院で議論された必要経費の積算根拠を早期に示す必要があると考えます。納税者の疑念を招かないように、きちっとした説明がなされるよう希望いたしますが、外務大臣の御見解を伺います。
 沖縄を取り巻く国際情勢、軍事情勢は年々緊張が高まっていると言えます。沖縄は、日本最西端の領土与那国島、また尖閣諸島などの離島を抱えておりますが、近年、中国艦船又は潜水艦による領海侵犯が行われ、その脅威にさらされているところであります。米海兵隊が沖縄から削減される一方で、近隣国の中には軍の活動を活発化させているところがあります。日本政府として、沖縄を始めとする我が国南西地域での領土防衛のため、今後どのような防衛努力をしていこうとお考えか、防衛大臣の御所見をお聞かせください。
 今月四日、那覇市内繁華街近くの交差点で、米海兵隊員が運転していたと思われる乗用車により男女三人がひき逃げされる事故がありました。御存じのように、沖縄では米軍人軍属による人権無視の事件、事故が後を絶たず、その数たるや枚挙にいとまがないほどであります。政府はこのような事件、事故のたびに米国に抗議し、米軍は毎度のごとく綱紀粛正を表明しておりますけれども、これをいつまで繰り返すのか、沖縄の負担軽減の中にこういった精神的な負担も考慮していただきたいと思います。政府は、地位協定の改定も視野に入れた、事故の未然防止に役立つような真に実効性のある新たな制度を検討すべきと思いますが、外務大臣の御見解を伺います。
 衆議院において民主党は本協定に反対されましたが、日米同盟を維持し、沖縄の基地負担を軽減しつつ我が国の平和維持を求める立場からは全く理解できません。果たしてそれは本当に民主党の皆さんの総意でしょうか。党派を超え、我が日本国民への責任を真に果たしていこうと決意を持つ政治家の一人として遺憾に思うものであります。
 最後に、普天間基地移転に伴い、その受入先となった当時の名護市長比嘉鉄也氏の政治家としての決断がどのようなものだったか、是非お知りいただきたく、ここに紹介させていただきます。
 一九九七年十二月二十四日、比嘉市長は当時の橋本総理に、苦渋の決断である名護市のシュワブ沖への受入れを表明すると同時に、市長を辞任いたしました。そのときに御自身の気持ちを琉歌に表し、橋本総理に手渡したそうです。
 義理んすむからん、ありん捨てぃららん、思案てぃる橋ぬ、渡りぐるしや。意訳すると、あれこれあってやはり人は迷う、義理もある、地域の振興もなさねばならない、とうとうあの世とこの世の分かれ道の思案橋に差しかかってしまった、どうすればいいのか、苦しいけれど、やはり渡るしかない。
 その意を知るや、橋本総理は何度も何度も顔をぬぐっておられたそうです。
 政治を担うものは、常に選択、決断し、その結果に責任を持たねばならぬと信じるものであります。
 沖縄の基地負担軽減のためにも、一日も早い本協定の承認を願い、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣中曽根弘文君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(中曽根弘文君) 北朝鮮のミサイル発射に関する国連安保理議長声明についてお尋ねがございました。
 我が国を含む関係各国が自制を求めたにもかかわらず、北朝鮮がミサイル発射を強行いたしましたことは、我が国を含む近隣国が核やミサイルの脅威に引き続きさらされている中での安全保障上の重大な挑発行為と言わざるを得ず、我が国としてこれは容認できるものではございません。
 日米間では、当初から安保理が一致して迅速に強いメッセージを発出すべきとの点で一致をし、発射前の日米首脳及び外相会談、また発射後の三度にわたる日米外相電話会談、また安保理の場等において緊密に連携をしてまいりました。また、ミサイル発射後直ちに安保理の開催を要請をし、米国を始めとする関係国と連携をしてまいりました。
 今回の安保理議長声明は、まさに日米の緊密な連携の結果として発出に至ったものであり、重要な意義を有するものであります。北朝鮮が今次議長声明を重く受け止め、安保理決議一七一八号を完全に履行するよう求めていくところでございます。
 本件グアム移転事業に対する日本側提供資金の目的外の使用が生じないようにするための仕組みについてのお尋ねでございますが、本協定の締結によって、日本側提供資金上限二十八億ドルについての米側による適正な使用及び管理が法的に整備をされます。
 まず、本協定第四条により、米国政府は日本側提供資金を本件グアム移転事業にのみ使用することが義務付けられております。さらに、例えば本協定第七条五は、米国政府は我が国政府に対し、毎月、日本側提供資金が移転される米側の勘定に関する報告書を提出しなければならないことを規定しており、これにより日本側提供資金の管理状況等が把握できることとなります。
 政府といたしましては、本協定に従い、本件グアム移転事業に際しての日本側提供資金が米国政府によって適切に使用、管理されるよう努めてまいります。
 グアム移転に必要な経費の積算根拠についてのお尋ねでございますが、本協定が規定する日本側の負担額の二十八億ドルはあくまでも上限であります。また、この二十八億ドルは、米側との数次にわたる協議を経て、在沖縄海兵隊のグアムへの移転の早期の実現が沖縄の方々の強い希望であることを踏まえた上で、日米のハイレベルで合意をしたものでございます。
 本件グアム移転事業に伴う日本側負担の具体的な額は、個々の事業の進展とともに明確になるものです。そのための予算につきましては、その都度、政府が適切に精査した上で国会にお諮りし、御審議いただきたいと考えております。
 米軍関係者による事件、事故についてのお尋ねがありましたが、事件、事故の発生は一件たりとも許されるべきものではございません。私は、二月一日に沖縄を訪問した際、ジルマー四軍調整官に事件、事故の防止について直接申入れを行いました。米軍関係者による事件、事故については、御指摘のあった日米地位協定の改正ではなく、その時々の問題について運用の改善により機敏に対応していくことが合理的であると考えており、今後とも教育プログラムの強化等再発防止のための様々な取組を進めてまいります。(拍手)
   〔国務大臣河村建夫君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(河村建夫君) 普天間基地移設につきましての島尻議員の御質問にお答えを申し上げます。
 普天間飛行場の移設・返還は、沖縄県民の負担を軽減するためにも是非とも実現しなければならないと考えております。先般、普天間移設協議会を開催いたしたところでありますが、政府といたしましては、環境影響評価を進めていく中で、位置の移動等を含め知事意見が提起された場合は、地元の意向を念頭に置くとともに、代替施設の建設は二〇一四年までの完成が目標とされている、このことに留意しながら誠実に対応するものとして、私からその決意を申し上げたところでございます。(拍手)
   〔国務大臣浜田靖一君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(浜田靖一君) 島尻議員にお答えいたします。
 沖縄を始めとする我が国南西地域での領土防衛のための防衛努力についてお尋ねがありました。
 現在、沖縄については、その重要性にかんがみ、陸海空各自衛隊の部隊を配備しております。また、本年度末には沖縄に所在する陸上自衛隊第一混成団の旅団化改編を実施し、新たな脅威や多様な事態に実効的に対処する能力を確保することとしております。
 防衛省としては、現在、防衛力の在り方等について多様な観点から幅広い議論を鋭意積み重ねており、南西地域の防衛の在り方もその一環として引き続き検討してまいります。(拍手)
#16
○議長(江田五月君) これにて質疑は終了いたしました。
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#17
○議長(江田五月君) 日程第一 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律等の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長辻泰弘君。
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   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
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   〔辻泰弘君登壇、拍手〕
#18
○辻泰弘君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、あん摩マツサージ指圧師試験、はり師試験、きゆう師試験、歯科衛生士試験、診療放射線技師試験、歯科技工士試験及び柔道整復師試験につき、これらが国家試験であることを試験の名称上明確にするため、その名称をそれぞれ、あん摩マツサージ指圧師国家試験、はり師国家試験、きゆう師国家試験、歯科衛生士国家試験、診療放射線技師国家試験、歯科技工士国家試験及び柔道整復師国家試験に改めようとするものであります。
 委員会におきましては、提出者である衆議院厚生労働委員長田村憲久君より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#19
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#20
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#21
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十三  
  賛成           二百三十三  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
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   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
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#22
○議長(江田五月君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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