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2009/05/27 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 本会議 第24号
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2009/05/27 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 本会議 第24号

#1
第171回国会 本会議 第24号
平成二十一年五月二十七日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二十四号
  平成二十一年五月二十七日
   午前十時開議
 第一 特定先端大型研究施設の共用の促進に関
  する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
  、衆議院送付)
 第二 都市再生特別措置法及び都市開発資金の
  貸付けに関する法律の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 第三 防衛省設置法等の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 第四 自然公園法及び自然環境保全法の一部を
  改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員辞任の件
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員の選挙
 一、北朝鮮核実験実施に対する抗議決議案(西
  岡武夫君外七名発議)(委員会審査省略要求
  事件)
 一、海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関
  する法律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(江田五月君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 浅野勝人君から裁判官弾劾裁判所裁判員を辞任いたしたいとの申出がございました。
 これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 よって、許可することに決しました。
     ─────・─────
#5
○議長(江田五月君) この際、欠員となりました裁判官弾劾裁判所裁判員一名の選挙を行います。
 つきましては、本選挙は、その手続を省略し、議長において指名することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、裁判官弾劾裁判所裁判員に若林正俊君を指名いたします。
     ─────・─────
#7
○議長(江田五月君) この際、お諮りいたします。
 西岡武夫君外七名発議に係る北朝鮮核実験実施に対する抗議決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。西岡武夫君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔西岡武夫君登壇、拍手〕
#9
○西岡武夫君 ただいま議題となりました民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党、公明党及び改革クラブの各派共同提案に係る決議案につきまして、発議者を代表し、提案申し上げます。
 案文を朗読いたします。
    北朝鮮核実験実施に対する抗議決議案
  五月二十五日、北朝鮮は、国連決議や六者会合共同声明、更には日朝平壌宣言に明確に反して、二回目の核実験を強行した。
  この暴挙は、先般のミサイル発射と並び、我が国を含む地域の平和と安定を脅かすものであり、我が国政府は、国際社会と連携しつつ、我が国の安全を確保すべく万全の措置を講ずるべきである。
  同時に、度重なる核実験は、国際的な核不拡散体制に対する重大な挑戦であり、唯一の被爆国の我が国としては、決して容認できるものではない。特に、最近の核廃絶の気運の高まりに逆行するものである。北朝鮮に対し、これまでの諸合意に従い、すべての核を放棄し、国際社会の査察を受け入れ、朝鮮半島の非核化に取り組むよう要求する。
  政府は、北朝鮮に対して制裁を強めるなど断固たる措置をとるとともに、国家主権並びに基本的人権・人道にも関わる極めて重大な拉致問題、核、ミサイル等、北朝鮮との諸懸案を解決すべく、国際社会と連携し、積極的な外交を推進すべきである。
  右決議する。
 以上であります。
 何とぞ皆様方の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#10
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本決議案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#11
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#12
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十四  
  賛成           二百三十四  
  反対               〇  
 よって、本決議案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#13
○議長(江田五月君) ただいまの決議に対し、内閣総理大臣から発言を求められました。麻生内閣総理大臣。
   〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#14
○内閣総理大臣(麻生太郎君) ただいまの御決議に対しまして所信を申し述べます。
 一昨日の北朝鮮による核実験実施の発表は、弾道ミサイル能力の増強と相まって我が国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく害するものとして断じて容認できません。
 また、北朝鮮による核実験実施の発表は、世界的な核軍縮の気運の高まりを大きく損なうものでもあります。北朝鮮に対して厳重に抗議し、断固として非難します。
 このような行為は、国連安保理決議第一七一八号に対する明確な違反であり、また、日朝平壌宣言及び六者会合共同声明にも違反し、国際的な核不拡散体制に対する重大な挑戦であります。
 政府としては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体し、同盟国である米国を始めとする関係国と連携しつつ、我が国の安全保障及び国民の安全の確保に引き続き万全を期するとともに、今後の必要な施策について早急に検討を進めます。その上で、北朝鮮の核放棄の実現に向け努力する考えであります。
 さらに、政府は、国際的な核軍縮、不拡散体制の強化のため、決意を新たに、現実的かつ着実に取り組んでまいります。(拍手)
     ─────・─────
#15
○議長(江田五月君) この際、日程に追加して、
 海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。金子国務大臣。
   〔国務大臣金子一義君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(金子一義君) 海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 海に囲まれ、かつ、主要な資源の大部分を輸入に依存するなど外国貿易の重要度が高い我が国の経済及び国民生活にとって、海上を航行する船舶の安全の確保は極めて重要でありますが、近年発生している海賊行為は、海上における公共の安全と秩序の維持に対する重大な脅威となっております。
 公海等における海賊行為については、国連海洋法条約において、すべての国が最大限に可能な範囲でその抑止に協力するとされているとともに、関係者や関係船舶の国籍を問わず、いずれの国も管轄権を行使することが認められております。
 このような状況及び国連海洋法条約の趣旨にかんがみますと、海賊行為の処罰及び海賊行為への適切かつ効果的な対処について法整備をすることが喫緊の課題であり、この法律案を提案することとした次第であります。
 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
 第一に、船舶に乗り組み又は乗船した者が、私的目的で、公海又は我が国領海等において行う航行中の他の船舶の強取・運航支配、船舶内の財物の強取、船舶内にある者の略取、人質による強要等の行為を海賊行為と定義しております。
 第二に、海賊行為をした者につき、その危険性、悪質性に応じて処罰することとしております。
 第三に、海賊行為への対処は、海上保安庁が必要な措置を実施するものとし、海上保安官等は、海上保安庁法において準用する警察官職務執行法第七条の規定による武器の使用のほか、他の船舶への著しい接近等の海賊行為を制止して停船させるため他に手段がない場合においても、武器を使用することができることとしております。
 第四に、防衛大臣は、海賊行為に対処するため特別の必要がある場合には、内閣総理大臣の承認を得て海賊対処行動を命ずることができるものとし、当該承認を受けようとするときは、原則として、対処要項を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならないこととするとともに、内閣総理大臣は、国会に所要の報告をしなければならないこととしております。
 第五に、海賊対処行動を命ぜられた自衛官につき、海上保安庁法の所要の規定、武器の使用に関する警察官職務執行法第七条の規定、及び他の船舶への著しい接近等の海賊行為を制止して停船させるための武器の使用に係るこの法律の規定を準用することとしております。
 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定を整備することとしております。
 以上が海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案の趣旨でございます。(拍手)
    ─────────────
#18
○議長(江田五月君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。風間直樹君。
   〔風間直樹君登壇、拍手〕
#19
○風間直樹君 民主党・新緑風会・国民新・日本の風間直樹です。会派を代表し、議題となりました海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案に関し、質問を行います。
 まず、本題に入る前に、二十五日に行われた北朝鮮の核実験に関しお尋ねをいたします。
 今回の実験は許されざるものであり、我が国は北朝鮮の核開発を断固阻止せねばなりません。
 報道によると、核実験に際し、初めて米軍からの情報提供がなく、また、アメリカ国務省は日本に事前連絡をしたとのことですが、中曽根外相はこれを否定、その後、外務省報道官が外相発言を北朝鮮からの通知を念頭に置いていたと更に否定。一体何が事実なのでしょうか。日米間で情報の伝達と共有ができているのか危惧せざるを得ません。日米同盟の運用実態が危ぶまれます。
 総理、米国からの事前連絡の有無を責任を持ってお答えください。
 また、韓国は数日前から実験の兆候をつかんでいたと伝えられていますが、韓国から何らかの連絡はあったのでしょうか。
 日本、米国、韓国の連携が進まず、安保理新決議の作成と制裁実施に向け日米韓三か国に北の核保有阻止についての判断の相違が生じれば、制裁の実効性を損ないます。三か国連携の実態と核保有に対する米韓の認識について、外務大臣にお尋ねします。
 また、報道によれば、日本政府は昨日、新決議案の作成を終えたとされ、高須幸雄国連大使は、決議違反に効果的な対応を取らなければ安保理の威信を傷つける、近く決議案を提出すると述べています。政府はいかなる制裁内容とするお考えか、お尋ねします。
 ところで、実験当日、外務大臣はASEM外相会合出席のためベトナムに滞在しておられました。会合出席を続けるか、あるいは帰国し対応の陣頭指揮に当たるかの選択に際し、会合出席を選ばれた理由をお答えください。
 また、安保理で採択される決議には、二〇〇六年採択の一七一八号同様、北朝鮮関係船舶の臨検が盛り込まれる可能性がありますが、日本の現行法制では周辺事態に認定しなければ臨検ができないため、根拠法を制定するべきだという考え方もあります。総理の御所見をお尋ねいたします。
 では、本題に入ります。
 私は、海賊行為に対処する法律は極めて重要だと考えております。現在、日本の海運会社はアデン湾の海賊行為のために多くの経費を強いられておりますが、貿易立国である我が国にあって海上交易ルートの安全を図ることは不可欠であります。
 本法案は、海賊行為という犯罪を取り締まる司法警察活動を行うため、海上自衛隊艦船を遠洋に派遣する内容です。この法案の下、海賊対処を命じられる海上自衛隊は、警告射撃を許すこともあり、武器の使用を伴う可能性が高くなります。しかし、自衛隊が海外で武器を使用した例はこれまでにありません。
 民主党は、海賊対処にはまず海上保安庁が主体的に対応し、それが困難な場合には、総理が本部長を務める対処本部を設け、自衛隊派遣を行うべきと考えています。そして、自衛隊が海賊対処に携わる場合、我々国会議員は次の三点を十分に考慮すべきと考えます。第一に、武器を所持する自衛隊組織の本質を十分に見極めているか。第二に、自衛隊の活動を国民の意思に沿ったものとする制度上の担保が備わっているか。そして第三に、現場で遭遇する様々な局面に隊員が合法的に対処することができるか。
 私はこうした認識に立ち、衆議院審議において明らかになった問題点に関し、以下お尋ねいたします。
 まず、我々民主党が政府案に懸念を抱く最大の理由は、自衛隊派遣にかかわる国会関与の問題です。法案第七条三項では、海上自衛隊に海賊対処行動が発令された場合、政府は国会に対して事前承認を求める必要はなく、単に報告を行うのみとされています。総理、これはいかがなものでしょうか。
 総理は、衆議院審議において国会報告にとどめた理由を問われ、次のように答弁されています。海賊に対しては軍艦がそこに存在するだけで抑止力になり得るのではないか、よって基本的には海上警備行動というもので対応できると考えている、ただ、日本国籍以外の船舶から救助を求められた場合のために本法案を提出したと。つまり、総理は、海上自衛隊が海賊に対し武器を使用する可能性を極めて楽観的に認識されているようです。
 そもそも、政府がこの法案を提出されたのはなぜか。突き詰めれば、海上警備行動に基づく警職法に準じた自衛隊の武器使用基準では、自衛隊が重武装の海賊に対しその任務を全うできる保証はないと考えたからではないのでしょうか。ソマリア沖における海賊重武装の現実を受けて取りまとめられた法案内容、一方で武器使用の可能性はほとんどないという総理の楽天的な御認識、この両者の矛盾は深く大きく、そして危ういと言わざるを得ません。総理、防衛大臣、武器使用の可能性についての明快な御見解を求めます。
 さて、我が国会は、武器を所持し、他者に意志を強制し得るという自衛隊の本質にかんがみ、これまでその活動に様々な制約を課してまいりました。それらを一覧すれば、自衛隊が武器を使用する可能性とその活動が国民の権利を制約する可能性に応じて国会関与の程度が決められていることが分かります。以下、順を追って指摘いたします。
 まず、自衛隊の防衛出動の場合。これは武器使用の可能性が高く、国民の権利を制約する可能性も高いため、事前の国会承認が定められています。次に、治安出動の場合。武器使用の可能性は高くありませんが、国民の権利を制約する可能性は高いので、国会の事後承認となっています。さらに、PKOの場合。国民の権利を制約する可能性はありませんが、武器使用の可能性は若干あるため、国会への報告のみ。次に、二〇〇二年に凍結解除されたPKFの場合は、部隊が休戦直後の現場にも立つことから武器使用の可能性が高くなるので、国会の事前承認。そして、武力攻撃事態と周辺事態の場合。いずれも武器使用、国民の権利を制約する可能性共に高いため、厳格な国会事前承認の手続が規定されています。
 さて、このように見た場合、海賊対処行動の場合には国会関与の程度をどう考えるべきなのでしょうか。武器使用の可能性が極めて高い今回のケースは、PKFの事例に準ずるべきと思われますが、果たして報告と事前承認のどちらがふさわしいのでしょうか。
 軍の活動に対する議会関与は、民主主義国においてはいずれも真摯な議論の対象となっています。例えば韓国では、憲法で国軍の外国派遣に対する国会の同意権を定め、今回のソマリア沖派遣でも、派遣部隊の規模、所要費用、期間を始め、海賊の奇襲攻撃を想定した交戦規則の整備に至るまで広範囲に及ぶ議論が国会で交わされています。その結果、同意案は賛成多数で可決されました。
 同僚議員の皆様に訴えます。
 恒久法の下、海上自衛隊による海賊対処行動が長期にわたって行われれば、将来、日本人船員が海賊に拉致されるなどの事件が発生し、自衛隊が予想外の危機に遭遇するおそれは否定できません。それでは隊員の合法的活動基盤は脆弱になります。よって、国会は、派遣の都度海賊対処行動の内容を精査し、不測の事態発生に備えなければなりません。したがって、私は、本法案を修正し、国会事前承認を規定する必要性を強く呼びかけたいと思います。
 さきに挙げた各法律で国会の事前承認が政府原案の段階から規定されていたものは、武力攻撃事態法とイラク特措法のみでした。その他の国会承認はすべて法案修正により国会の意思を反映させたものであります。本院で協議し、意思形成し、修正を図ろうではありませんか。総理大臣並びに防衛大臣にも御見解をお尋ねします。
 さて、現在、参議院議員のうち、昭和二十年以前に生まれた方は七十二名、二十一年以降に生まれた方は百七十名です。この本会議場でも戦後生まれの国会議員が多数となりました。ちなみに、最年長は昭和三年生まれの草川昭三議員、続いて昭和八年の亀井郁夫議員。一方、最年少は川田龍平、外山斎、吉川沙織の各議員でいらっしゃいます。私の計算に間違いがなければ、草川議員は終戦当時十七歳、亀井議員は十一歳でいらっしゃいました。シビリアンコントロールと国会関与、いずれの制約もなかった戦前の軍の暴走を知る方が少なくなられたということは、留意されていい事実かと思います。
 ところで、海賊対処においては、商船保護の目的に照らし、海自、海保の艦船行動の効率性も重視しなければなりません。私は、国会事前承認の必要性を訴えると同時に、議員として迅速な海賊対処を可能にすることにも十分留意し、法の制定と運用を行わなければならないと確信いたします。
 さて、海上において常に海賊船の見分けが付くとは限りません。そこで、海賊行為認定前の武器使用の可能性についてお尋ねします。
 本法案成立後、商船に付きまとう船に艦船隊員が乗り込み、検査を行って単なる漁船だと分かった場合、事前に行った警告射撃や船体射撃はさかのぼって違法と判断されるのでしょうか。明確な御答弁を防衛大臣にお願いします。
 続いて、艦船等が航行中に海賊行為に出会う、いわゆる遭遇型海賊への対処について取り上げます。
 本法案では、七条二項ただし書により、海上自衛隊が遭遇した際は、防衛大臣は必要となる行動の概要を総理に通知すれば足りるとされています。この報告は対処前に行われるのでしょうか、それとも対処後に行われるのでしょうか。総理にお尋ねいたします。
 最後に申し上げます。
 民主党案と政府案の最大の相違は、国会関与規定にほかなりません。海賊対処上、自衛隊でなければできない任務があるならば、国会で議論し、承認の是非を決定すべきです。議論を通して国民に包み隠さず根拠を示すことが国会の責務であります。その過程において、自衛隊の任務、規模、費用や派遣期間などがより明らかになるでしょう。さらに、それは危険を顧みず現地に赴く隊員の活動を国民が見守る契機ともなります。衆議院では加えられなかった国会事前承認規定を本院で特に検討し、法案を改善しようではありませんか。そこに国会二院制の意義が発揮されると信じます。
 以上をもちまして、私の代表質問を終わります。
 なお、政府の答弁が不十分である場合は、再質問をさせていただきます。(拍手)
   〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#20
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 風間議員の質問にお答えを申し上げます。
 まず最初に、北朝鮮の核実験と米国からの情報提供についてのお尋ねがあっておりました。
 日米間では平素より緊密に情報交換、政策調整というのを行っておりますが、具体的なやり取り、その内容等につきましては、米国との関係もあり、明らかにすることは差し控えさせていただいております。
 いずれにせよ、昨日の私とオバマ大統領との電話会談の内容を含めて、国連安保理における対応を含め、日米間で緊密に連携していくことを確認したところであります。また、大統領からは、核の傘を含む米国の拡大抑止に関するコミットメントが改めて表明をされたところでもあります。
 諸懸案の解決に向けて、引き続き米国と緊密に連携をしていく考えであります。
 北朝鮮の核実験に関して、同じく韓国との情報共有についてのお尋ねがあっております。
 北朝鮮問題を含め、日韓間では平素より緊密な情報交換、政策調整を行っております。具体的なやり取りについては、米国と同様、韓国との関係もあり、明らかにすることは差し控えます。
 いずれにせよ、二十五日の李明博大統領との電話会談で確認をしており、引き続き韓国との間でも緊密に連携しつつ対応していく考えであります。
 安保理決議に臨検が盛り込まれた場合の根拠法についてのお尋ねがあっておりました。
 北朝鮮の核実験公表を受けての対応につきましては、現在、国連安保理で協議中であることから、仮定の前提に立って今後の日本の具体的な対応について予断を持ってお答えをするということは差し控えます。
 今般の北朝鮮の行動は、安保理決議第一七一八号への明確な違反であるとともに、核不拡散体制に対する重大な挑戦でもあります。日本としては、まずは強い決議を目指して、安保理での作業に積極的かつ主体的に参加をしていきたいと考えております。
 海賊対処法案に基づく武器使用の可能性についてのお尋ねがあっておりました。
 海上自衛隊による民間船舶の護衛活動は、海賊行為を抑止し、又は海賊を退散させる上で非常に効果があると考えております。海賊対処における武器使用につきましては、個別具体の状況に応じて、武器使用の基準に照らして適切に判断されるものと考えております。
 国会の関与と法案修正の必要についてのお尋ねがありました。
 海賊行為への対処は警察活動であるため、海上警備行動と同様に国会の事前承認に関する規定を設けなかったものであります。他方、本法案では、内閣総理大臣が海賊対処行動を承認したときには、行動の必要性、区域、期間などを定めた対処要項の内容を遅滞なく国会に報告することといたしております。海賊対処行動では自衛隊を的確な文民統制の下で運用することが求められておりますのは当然です。これらの報告により、国会への説明責任を十分に果たすことができると考えております。
 政府としては、現在の法案が最善のものと考えておりますが、法案審議に際して建設的な御意見があれば真摯に対応してまいりたいと考えております。
 海賊対処法第七条第二項ただし書に規定する通知についてのお尋ねがありました。
 本法案は、現に行われている海賊行為に対処するために急を要するときには、防衛大臣は内閣総理大臣の承認を得るに当たり、必要となる行動の概要を内閣総理大臣に通知すれば足りるということとしております。したがいまして、これは対処を実施する前に行われることになります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣中曽根弘文君登壇、拍手〕
#21
○国務大臣(中曽根弘文君) 日米韓三か国の連携と北朝鮮の核保有に関する認識についてのお尋ねがございました。
 二十五日、北朝鮮は核実験を実施をした旨発表いたしましたけれども、私は同日、出張先のハノイにおきまして柳明桓外交通商部長官と会談するとともに、クリントン国務長官との間でも電話会談を行いました。さらに、麻生総理も、二十五日に李明博大統領、二十六日にオバマ大統領とそれぞれ電話会談を行いました。これらの会談を通じまして、国連安保理での対応を含め、日米、日米韓で緊密に連携して対処していくことを確認したところでございます。
 また、日米韓三か国は、北朝鮮の核保有を認めることはできず、北朝鮮によるすべての核兵器及び既存の核計画の放棄の実現を目指すとの立場を共有しているものと理解をしております。
 我が国といたしましては、引き続き北朝鮮をめぐる諸懸案の解決に向け、米国や韓国を始めとする関係国と緊密に連携しながら、最大限の努力を行っていく考えであります。
 北朝鮮の核実験に関する安保理での新たな決議案の内容についてのお尋ねがございました。
 今回の北朝鮮の行為は、国連安保理決議第一七一八号に明確に違反するものであるとともに、核不拡散体制に対する重大な挑戦であり、強い安保理決議を迅速に採択をして国際社会の意思を明確にすることが不可欠であります。
 ニューヨークでは日本時間の昨晩から主要関係国による打合せが始まりましたけれども、安保理としての具体的な決議の内容につきましては今後安保理において議論が行われますが、我が国は、米国、韓国などの関係国と緊密に連携しつつ、安保理の作業に積極的かつ主体的に参加をしてまいります。
 私のASEM外相会合出席についてお尋ねがありました。
 私のハノイ滞在中、北朝鮮が核実験の実施を公表いたしましたけれども、これは我が国を含む北東アジア、ひいては国際社会の平和と安全に対する重大な脅威であり、断じて容認し得ません。
 私は、今般の北朝鮮による核実験の公表がありましたものの、当初の予定どおりハノイに滞在をし、ASEM外相会合に参加をして、各国外相等に対し直接このような我が国の立場を説明をいたしました。そして、全体会議で演説をいたしまして、ASEMとして今回の北朝鮮の行動に対し強いメッセージを出すべく働きかけを行ったところでございます。その結果、アジア及び欧州の参加国が一致して北朝鮮を非難し、安保理決議の遵守、六者会合への復帰、そして人道上の懸念への対処を求める強いメッセージを発出することができました。
 安保理理事国を含むアジア、欧州の四十か国以上の国と組織が参加しているこの会議で我が国の立場と考えを表明をし、そして各国の理解を得るとともに、独立した議長声明として強いメッセージを出すことができましたことは、私は非常に意義あることであり、重要な成果であったと、そういうふうに思っております。
 なお、私の出張中は河村官房長官が外務大臣事務代理を務め、遺漏なきように万全を期しておりました。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣浜田靖一君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(浜田靖一君) 風間議員にお答えいたします。
 まず、海賊対処法案に基づく武器使用の可能性についてお尋ねがございました。
 総理がお答えしたとおり、海上自衛隊による民間船舶の護衛活動は、海賊行為を抑止し、また海賊を退散させる上で非常に効果的だと考えております。防衛省としては、万が一武器使用が必要となった場合に備え、現場が困らないよう本法案に基づく武器使用の基準を部隊にしっかりと示したいと考えております。
 次に、国会の関与と法案修正の必要性についてお尋ねがございました。
 総理がお答えしたとおり、海賊行為への対処は、警察活動であり、当然に国会の事前承認が必要となるものではありません。一方、本法案に基づく海賊対処行動については、自衛隊が長期間にわたり海外で活動することが想定され、自衛隊をより的確な文民統制下の下で運用することが求められていることから、国会への報告が規定されているものであります。政府としては、現在の法案が最善のものと考えております。
 最後に、武器使用の合法性についてお尋ねがございました。
 海賊対処法案第六条に規定する船体射撃は、船舶への接近、付きまとい等の海賊行為を行っていると認定して行われるものですが、どのような行為が本法案による対処の対象となる海賊行為に該当するかについては、本法案の規定に基づいて合理的に判断することができるものです。仮に海賊行為であると合理的に判断して対処した事案について、事後これと異なる主張等があったとしても、当該対処がさかのぼって違法となり、責任の問題が生じるということはないと考えておるところでございます。
 以上であります。(拍手)
#23
○議長(江田五月君) ただいま理事が協議中でございます。しばらくお待ちください。
 風間君から再質疑の申出があります。これを許します。風間直樹君。
   〔風間直樹君登壇、拍手〕
#24
○風間直樹君 外務大臣に再質問をいたします。
 まず、ASEM外相会合に出席を継続された理由について私はお尋ねいたしましたが、この理由を明確にお答えいただきたいと思います。当日、外務大臣は、羽田か、あるいは成田でしょうか、朝七時半に着く便でお帰りになったと聞いていますが、私は、外務省で外相御本人が指揮を執る、陣頭指揮を執る必要があったのではないかと考えます。明確な御答弁をお願いいたします。
 いま一点、日本政府が起草を予定していると言われる制裁案の内容についてお尋ねをいたしましたが、明快な御答弁がございませんでした。この点につきましても外務大臣からいま一度明確な御答弁をお願いいたします。(拍手)
   〔国務大臣中曽根弘文君登壇、拍手〕
#25
○国務大臣(中曽根弘文君) 再質問にお答えを申し上げます。
 今般の私の対応につきましては、東京から随時報告を受けるとともに、私からも東京の事務方に対しましてしかるべき指示を出しておりましたので、私がハノイに滞在していたことをもちまして危機管理上の問題等があったとは考えてはおりません。
 それから、二つ目の御質問でありますが、議員の御発言は、報道によれば日本政府は昨日、新決議案の作成を終えたとされとおっしゃいましたけれども、新決議案の作成は終えてはおりません。今、検討中でございます。安保理では強固なメッセージを発することで一致をしておるわけでありまして、我が国といたしましては、安保理決議第一七一八号及び議長声明で合意された内容を繰り返すだけではなく、追加的なメッセージが必要になると考えております。(拍手)
    ─────────────
#26
○議長(江田五月君) 木村仁君。
   〔木村仁君登壇、拍手〕
#27
○木村仁君 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりましたいわゆる海賊対処法案について、麻生総理大臣及び関係大臣に質問をいたします。
 日本は海洋国家、貿易国家であり、貿易に係る物流の九九%を海上輸送に依存しています。したがって、海上輸送の安全を確保することは最重要の国家的関心事であります。そのような日本にとって、現在、ソマリア沖・アデン湾で頻発する海賊行為が新たな脅威となっています。
 そこで、政府は、緊急の措置として、自衛隊法第八十二条に基づく海上警備行動を発令し、海上自衛隊の護衛艦二隻を現地に派遣をいたしました。幸い、派遣された海上自衛隊員及び海上保安官は、よく精励し、既に二十回を超える護衛を実施。三月三十日の活動開始以後、今日まで、二か月にわたって日本関係船舶の航海の安全を保持してまいりました。その間、五回にわたり不審船接近の情報を受け出動いたしましたが、武器等の使用に及ばず、指向性大音響発生装置等を使って不審船を遁走させたと報じられています。
 そこでまず、総理大臣にお尋ねいたしますが、総理はこれまでの警備活動をどう評価されているでありましょうか。
 なお、防衛大臣は、P3C哨戒機二機及び海自、陸自の要員百五十名を派遣し、六月から活動させることと決定されましたが、その必要性及び期待される効果について説明をお願いいたします。
 ところで、海上警備行動は武器の使用に関して厳しい制約があります。また、護衛の対象が日本関係船舶に限定されているという制約もあり、国際的な海域で海賊行為に対処する行動としては不十分ではないかと考えられます。
 そこで、政府としては、取りあえず海上警備行動を下命するとともに、一方では、海賊対処法案を国会に提出して、海賊への対処の法制度を整備することと考えられたと存じます。それだけに本法律の成立が急がれますが、政府としては、新法施行後は直ちに海上警備行動を海賊対処行動に切り替え、引き続き海上自衛隊の活動を展開されるものと存じますが、総理の御方針を伺います。
 海賊対処法案は、海賊行為を定義し、海賊の罪を定め、海賊行為への対処は海上保安庁が行うことを原則としつつ、自衛隊の海賊対処行動の制度を導入しました。停船射撃、護衛対象船舶の拡大等について規定しています。
 まず、武器使用と停船射撃について伺います。
 現行の海上警備行動において、武器の使用の結果として人に危害を及ぼすことが許容されるのは正当防衛と緊急避難のみでありますが、本法では新たに停船射撃が認められることになっています。停船射撃は、海賊が民間船に著しく接近し制止に従わない場合に、最終的な手段として海賊への武器使用を認めるものであります。
 ソマリアの海賊がロケットランチャーやマシンガンなどの近代兵器で攻撃してくることを思えば、任務を完遂する上でも、自衛隊員自身の安全を守る上でも必要な制度であると理解をいたします。しかし、武器使用の拡大を憂慮する向きも多いと存じますので、国民に分かりやすく停船射撃の定義を説明いただくとともに、どのような部隊行動基準、ROEを定められるのか、御方針を示していただきたいと存じます。
 次に、護衛の対象となる船舶の範囲の拡大について伺います。
 海上警備行動では、警護の対象となるのはいわゆる日本関係船舶のみでありました。つまり、日本籍の船、若しくは日本人が乗っている外国の船、又は日本の海運業者が運航しているか、我が国の積荷を運んでいる外国籍船で、重要な船舶に限定されていたのであります。
 これでは、国連海洋法条約や累次の国連決議が求める海賊抑止の国際協力ができないだけでなく、日本関係船舶の警護にも悪影響が及びかねません。例えば、これまでに護衛艦が遭遇した不審船に関する対処事例は、すべてが護衛対象外の船舶に小型船舶や不審な船舶が近づいてきたという情報に基づくものでありました。その場合、海上自衛隊は、対処の是非及び対処の方法等について難しい判断を強いられたのであります。
 法成立後は、積極的な国際貢献ができることになります。ただ心配なのは、日本の護衛艦が警護すべき船が多くなり過ぎて日本関係船舶への効果的な護衛ができなくなるなど、困難な事態が予想されます。対応ぶりについて伺いたいと存じます。
 衆議院におきましては、ソマリア沖に派遣されるのは海上保安庁であるべきではないか、本立法は元々海上自衛隊派遣ありきの法案ではないかとの指摘がありました。
 本法案においても、海賊に対処するのは一義的には海上保安庁であります。その上で、海賊行為に対処するための特別の必要がある場合に限って自衛隊に海賊対処行動が下命されることとされています。この関係は、現行自衛隊法の海上警備行動でも全く同じであります。そこで、ソマリアの海賊に対処するために海上自衛隊を派遣しなければならない特別の必要とは何かということについて、具体的にお示しいただきたいと思います。
 海上保安庁の現在の体制では十分な海賊対応ができないことは理解をいたしますが、海賊に対応するのは第一義的には海上保安庁であるという制度を取る以上は、将来にわたっては海上保安庁の装備、人員、予算、訓練等を格段に強化し、対処能力を高めておく必要があると存じますが、政府の方針をお尋ねいたします。
 国連海洋法条約は、すべての国が海賊行為の抑止のために協力すべきものと規定しています。また、累次の国連決議でも海賊撲滅のための国際協力が求められております。
 かつてマラッカ海峡で海賊がばっこしたときには、日本政府がリーダーシップを取ってアジア海賊対策地域協力協定、ReCAAPをつくり、海上取締り能力の向上に関する支援等を展開した実績があります。
 ソマリアについても、国際海事機関、IMOが主催したソマリア周辺海域海賊対策地域会合、いわゆるジブチ会合に日本代表がオブザーバーとして参加し、その後、ソマリアに対する治安・人道支援及びIMOへの拠出金として総額三十六億円を拠出することを約束いたしました。
 今後、日本として、ソマリア沖の海賊問題について、治安・人道支援を含め、いかなる国際貢献をする方針であるのか、お聞かせいただきたいと思います。
 ちなみに、IMOで海賊問題をリードするのは日本人の海上安全部長であり、今後の活躍が期待される方でありますが、日本との連携について特別の期待を寄せておられると承知しております。
 海賊退治はイタチごっこのようなものだと言う人がいます。しかしながら、いつまでもイタチごっこを続けていたのでは、日本の生命線である海上輸送の安全を確立することができません。日本は強い決意で国際的努力に参加し、海賊撲滅を果たすべきであると考えますが、総理の御決意をお伺いして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#28
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 木村議員の質問にお答えをいたします。
 まず最初に、ソマリア沖・アデン湾での海上警備行動の評価についてのお尋ねがあっております。
 護衛艦はこれまで二十回、合計六十四隻の日本関係船舶の護衛を実施をいたしております。海上自衛隊は、海上警備行動により、日本にとって重要な海上交通路における海域において、国民の生命、財産の保護という政府の重要な責任を的確に果たしていると評価をいたしております。
 次に、海賊対処法施行後の海上自衛隊の活動の切替えについてのお尋ねがありました。
 本法が施行されると保護対象船舶の範囲や武器使用権限が変わります。そのため、本法に基づく権限につきまして、教育訓練を実施した部隊と交代をさせ、海上自衛隊の活動を継続的に実施することを検討いたしております。
 停船射撃についてのお尋ねがありました。
 海賊行為への対処は警察活動となるため、武器の使用は、海賊対処法案において準用いたします警察官職務執行法第七条の規定を基本として行うものであります。一方、海賊が船舶で民間船舶に接近するなどの行為につきましては、その後の重大な危害の発生を回避するため、これらの犯罪行為を行っている段階で抑止する必要があろうと存じます。
 このため、警察官職務執行法の規定を補完するものとして、これらの海賊行為を行う船舶を停船させることを目的とした武器の使用に関する規定を整備したものであります。武器の使用の基準につきましては、現場において的確な職務執行が可能となるよう、適正に作成されるものと承知をいたしております。
 海賊対処法成立後の日本関係船舶の防護についてのお尋ねがあっておりました。
 本法施行後は、自衛隊は我が国と関係のない外国船舶についても海賊行為から防護することができます。本法成立後の活動につきましては、こうした外国船舶への対応と日本関係船舶の防護の両立を図るべく、その具体的な内容を検討してまいります。
 海賊対処法案に規定する特別の必要及び海上保安庁の対処能力向上についてのお尋ねがありました。
 本法案の特別な若しくは特別の必要とは、海上保安庁のみでは海賊行為に対処することができない又は著しく困難な場合を意味します。海上保安庁の対処能力につきましては、ソマリア沖の海賊問題に対応するための巡視船を新たに建造することを現時点で考えているわけではありません。
 しかしながら、海賊問題を含めて、遠方海域における重大事案に対する海上保安庁の体制整備を含む対処能力の向上につきましては、海賊行為をめぐる今後の国際的な動向も踏まえつつ、引き続き検討してまいりたいと考えております。
 ソマリア沖の海賊問題につきまして、日本としての国際貢献の方針についてのお尋ねがありました。
 我が国は、これまでのアジア地域における海賊対策の経験を生かしつつ、ソマリア沖海賊の根絶に向け、ソマリアの安定化や周辺国の海上取締り能力向上のための支援などを実施してきております。
 我が国は、今後も、国際社会と連携しつつ、沿岸国の能力向上やソマリアへの治安・人道支援を含めた貢献を行っていく考えであります。今般の補正予算においても、現地における海賊対策のための訓練センターや情報共有センターの設立などのための支援を計上したところでもあります。
 海賊撲滅に向けた決意についてのお尋ねがありました。
 海賊行為は、海上輸送の安全確保という日本の国益を脅かす死活的な問題であります。特に、交通の要衝であるソマリア沖の海賊は、日本を含め国際社会全体への脅威であり、緊急に対応すべき課題だと確信します。
 この観点から、関係船舶の船籍などを問わず、海賊行為へ適切かつ効果的に対処することを可能とする海賊対処法案の早期成立を是非とも必要と考えております。海洋国家である我が国は、関係諸国や機関とも協調の上、引き続き海賊対策に最大限の力を尽くしていく考えであります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁いたさせます。(拍手)
   〔国務大臣浜田靖一君登壇、拍手〕
#29
○国務大臣(浜田靖一君) 木村議員にお答えいたします。
 ソマリア沖・アデン湾におけるP3Cによる活動の必要性及び効果についてお尋ねがありました。
 アデン湾は非常に広大であり、年間二千隻もの我が国関係船舶が通航することを踏まえれば、我が国関係船舶の安全の確保をより効果的に行うためには、護衛艦による護衛任務に加え、P3Cによるアデン湾内の警戒監視、情報の収集及び提供等が必要であります。
 今回のP3Cの派遣により、護衛艦による護衛任務と相まって、日本国民の人命、財産を保護するという政府の重要な責務をより効果的に果たすことができると考えているところであります。
 以上であります。(拍手)
#30
○議長(江田五月君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#31
○議長(江田五月君) 日程第一 特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教科学委員長中川雅治君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔中川雅治君登壇、拍手〕
#32
○中川雅治君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、科学技術に関する研究等の基盤の強化等を図るため、独立行政法人日本原子力研究開発機構により設置される特定中性子線施設の共用を促進するための措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、本法律案の意義、J―PARC施設の安全管理方策、登録施設利用促進機関が行う利用者選定における公正、公平性の確保等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#33
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#34
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#35
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十五  
  賛成           二百三十五  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#36
○議長(江田五月君) 日程第二 都市再生特別措置法及び都市開発資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長田村耕太郎君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔田村耕太郎君登壇、拍手〕
#37
○田村耕太郎君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、都市再生の更なる促進のため、同法に基づく都市再生緊急整備地域内の土地の所有者等による都市開発事業の施行に関連して必要となる歩行者の移動上の利便性や安全性の向上のための経路の整備又は管理に関する協定、通称歩行者ネットワーク協定が締結された場合は、その後の土地の権利移転においてもその拘束力を及ぼすこととするとともに、同法に規定する都市再生整備推進法人が施行する公共施設等の整備に関する事業を国の都市開発資金の無利子貸付制度の対象に加えること等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、歩行者ネットワーク協定が必要とされる理由、協定締結が見込まれる箇所、数、都市再生特別措置法に基づくまちづくり交付金の交付実績及びその効果、本法律案が地方都市の再生、地方の活性化に果たす役割、効果等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対しまして附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#38
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#39
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#40
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十五  
  賛成           二百三十五  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#41
○議長(江田五月君) 日程第三 防衛省設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長榛葉賀津也君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔榛葉賀津也君登壇、拍手〕
#42
○榛葉賀津也君 ただいま議題となりました防衛省設置法等改正案につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、防衛省の所掌事務をより適切に遂行する体制を整備するため、自衛官の定数及び即応予備自衛官の員数の変更、防衛参事官の廃止、防衛大臣補佐官及び防衛会議の設置、陸上自衛隊の学校の生徒及び自衛官候補生の身分の新設、第十五旅団の新編等の措置を講ずるものであります。
 委員会におきましては、防衛大臣補佐官の在り方、自衛隊生徒制度の必要性、防衛会議での審議事項と情報公開の在り方、事故、不祥事を再発させないシステムの構築、北朝鮮の核実験に対する政府の取組等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、討論に入りましたところ、日本共産党の井上委員、社会民主党・護憲連合の山内委員より、それぞれ反対する旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#43
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#44
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#45
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十四  
  賛成            二百二十  
  反対              十四  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#46
○議長(江田五月君) 日程第四 自然公園法及び自然環境保全法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。環境委員長有村治子君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔有村治子君登壇、拍手〕
#47
○有村治子君 ただいま議題となりました法律案につきまして、環境委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、昨今の生物多様性の保全に対する社会的要請の高まり等にかんがみ、国立公園、自然環境保全地域等における自然環境の保全対策の強化等を図るため、国立公園の特別地域等における規制の対象となる行為の追加、海域における保護施策の充実、生態系の維持又は回復を図るための事業の創設等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、法の目的に生物多様性の確保を追加したことの意義、生態系維持回復事業創設による効果及び鳥獣保護関連法令との関係、自然公園におけるアクティブ・レンジャーの活用及び拡充の必要性、地球温暖化がもたらす生物多様性への被害等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#48
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#49
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#50
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十五  
  賛成           二百三十五  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#51
○議長(江田五月君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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