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2009/06/19 第171回国会 参議院 参議院会議録情報 第171回国会 本会議 第31号
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2009/06/19 第171回国会 参議院

参議院会議録情報 第171回国会 本会議 第31号

#1
第171回国会 本会議 第31号
平成二十一年六月十九日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第三十一号
  平成二十一年六月十九日
   午前十時開議
 第一 株式会社地域力再生機構法案(第百六十
  九回国会内閣提出、第百七十一回国会衆議院
  送付)
 第二 独立行政法人日本学術振興会法の一部を
  改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に
  関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第四 租税特別措置法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 第五 国民年金法等の一部を改正する法律等の
  一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
  付)
 第六 特定地域における一般乗用旅客自動車運
  送事業の適正化及び活性化に関する特別措置
  法案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(江田五月君) これより会議を開きます。
 日程第一 株式会社地域力再生機構法案(第百六十九回国会内閣提出、第百七十一回国会衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。経済産業委員長櫻井充君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔櫻井充君登壇、拍手〕
#4
○櫻井充君 ただいま議題となりました法律案につきまして、審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、雇用の安定等に配慮しつつ、地域における総合的な経済力の向上を通じて地域経済の再建を図り、あわせて、これにより地域の信用秩序の基盤強化にも資するようにするため、金融機関、地方公共団体等と連携しつつ、有用な経営資源を有しながら過大な債務を負っている中堅事業者、中小企業者その他の事業者に対し、当該事業者に対して金融機関等が有する債権の買取りその他の業務を通じてその事業の再生を支援することを目的とする株式会社企業再生支援機構を設立しようとするものであります。
 なお、衆議院におきまして、この支援対象の中に第三セクターが含まれていることに対して問題があるのではないかということで、第三セクターを外す、それから、急激な経済の悪化によって一日も早い再生が必要ではないか、そういう観点から修正が行われ、また、これに伴って政府原案の株式会社地域力再生機構の名称を株式会社企業再生支援機構に改めることといたしました。
 この経過を通じて、これ、本来は内閣府から提案されたもの、提出されたものであり、衆議院では内閣委員会で審議されましたが、このような経緯を踏まえて経済産業委員会で質疑が行われました。
 委員会においては、中小企業を取り巻く厳しい現状に対する認識と今後の中小企業の政策の在り方、機構における公正・中立性の確保と機構に対する政府出資の追加等、それから、ここの中で外された第三セクターに対してどのような形で再生を行っていくか等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知おきください。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#6
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#7
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十六  
  賛成            二百十八  
  反対               八  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#8
○議長(江田五月君) 日程第二 独立行政法人日本学術振興会法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教科学委員長中川雅治君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔中川雅治君登壇、拍手〕
#9
○中川雅治君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、平成二十一年度一般会計補正予算により交付される補助金により、独立行政法人日本学術振興会に、先端的な研究の総合的かつ計画的な振興のための助成及び有為な研究者の海外への派遣に係る業務等に要する費用に充てるための基金を設けるものであります。
 なお、衆議院において、将来における我が国の経済社会の発展の基盤となる先端的な研究の集中的な推進について、より適切に位置付けるため、改正規定中、現下の厳しい経済情勢に対処するための臨時の措置とする文言を削る修正が行われております。
 委員会におきましては、研究開発力強化に向けた国立大学附属病院の窮状改善策、研究課題の選定の在り方と資金の配分手続における公正性の確保、衆議院における修正理由等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#10
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#11
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#12
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十九  
  賛成            二百十五  
  反対              十四  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#13
○議長(江田五月君) 日程第三 海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長榛葉賀津也君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔榛葉賀津也君登壇、拍手〕
#14
○榛葉賀津也君 ただいま議題となりました海賊対処法案につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、近年発生している海賊行為が海上における公共の安全と秩序の維持に対する重大な脅威となっていることから、船舶航行の安全確保と国連海洋法条約の趣旨にかんがみ、海賊行為の処罰及び海賊行為に対処するために必要な事項を定めるものであります。
 委員会におきましては、金子国務大臣、浜田防衛大臣及び中曽根外務大臣に対し質疑を行うとともに、四名の参考人から意見を聴取し、さらに、麻生内閣総理大臣の出席を求めて質疑を行いました。
 質疑の主な内容は、ソマリア沖・アデン湾での海賊事件多発の要因、諸外国の海賊対策の活動状況と米沿岸警備隊艦船の派遣の有無、海上保安庁巡視船ではなく自衛艦を派遣する理由、海上警備行動による護衛活動の現状、P3C哨戒機派遣の目的、本案による自衛隊派遣に国会の事前承認規定を設けることの是非、本案による武器使用の在り方と武力の行使との関係、ソマリア情勢の安定化のための我が国の支援などでありますが、詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会・国民新・日本の白理事より反対、自由民主党及び公明党を代表して自由民主党の佐藤委員より賛成、日本共産党の井上委員より反対、社会民主党・護憲連合の山内委員より反対する旨、それぞれ意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は賛成少数をもって否決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#15
○議長(江田五月君) 本案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。荒木清寛君。
   〔荒木清寛君登壇、拍手〕
#16
○荒木清寛君 公明党及び自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案に賛成の立場から討論を行います。
 我が国は、経済社会及び国民生活の安定的な基盤となる各種エネルギー資源や鉱物資源、漁業資源、農産物、その他の資源の多くを海外からの輸入に依存しています。我が国は四方を海に囲まれており、我が国貿易に占める海上貿易の割合は約九九・七%と、そのほとんどを海上輸送に頼っております。このような我が国の海上交通路の安全が妨げられますと、我が国の経済活動、国民生活に重大な影響を及ぼすことになります。
 このため、海上交通の要衝であるソマリア沖・アデン湾において多数発生している極めて凶悪な海賊被害に対し速やかに対策を講じることは、我が国の国益にかなうとともに、海賊が人類共通の敵であることから、国際社会の責任ある一員としての役割を果たすことになるのは言うまでもありません。
 以下、賛成の主な理由を申し述べます。
 賛成理由の第一は、この法律を整備することにより、保護対象が外国船まで拡大され、海賊行為の抑止への協力を求めた国連海洋法条約や四度の国連安保理決議など、国際社会の要請にこたえることとなることであります。
 現在実施しております自衛隊法第八十二条に基づく海上警備行動では、日本関係船舶しか保護することができません。また、武器使用も限定的であり、本法案が成立すれば、国連海洋法条約の精神を十分に体現できることになります。
 賛成理由の第二は、民間船舶に接近する海賊船舶を停船させるための武器使用である停船射撃が盛り込まれたことであります。
 しかし、これは新たな武器使用権限の拡大を意味するものではありません。現在の警職法第七条では、停船命令に従わない場合、武器使用が可能な職務執行に対する抵抗に当たるのかが不明確であるため、現場で判断を迷うことなく、的確な職務執行を可能とする補充規定という位置付けです。
 賛成の第三の理由は、この法律に基づく武器使用は、憲法第九条に定める武力の行使には当たらないことは当然でありますが、実際の運用においても、抑制的に行われることであります。
 いわゆる人類共通の敵である海賊行為は、我が国の刑罰法令が適用される私人の犯罪行為であり、それへの対処は警察行為であります。よって、海賊対処という警察活動での武器使用権限の整備であることから、自衛隊の海外活動全体の武器使用の無原則な拡大に結び付くものでないことは明らかであります。
 賛成理由の第四は、自衛隊の派遣について国会報告を求めたことであります。
 海賊行為への対処は警察行動であり、海上警備行動と同様に、国会の事前承認に関する規定を設けませんでした。本法案では、内閣総理大臣が海賊対処行動を承認したときには、行動の必要性、区域、期間などを定めた対処事項の内容を遅滞なく国会に報告することとしております。また、一定期間の海賊対処行動が終了した場合も、遅滞なく国会報告する旨も定めております。
 自衛隊は的確な文民統制の下で運用することが求められていますが、海賊対処行動においても、これらの報告により、国会への説明責任は十分に果たすことができると考えます。
 以上、現実的かつ国民の十分な理解と支持を得られる内容と確信をいたします。
 ソマリア沖・アデン湾における海賊行為を真に撲滅させるためには、国家体制が破綻しているソマリアを安定化させ、秩序と豊かさを取り戻すための援助と協力を行うことが基本的に重要であり、我が国もこれまで以上に支援を行う必要があります。
 それとともに、現下の脅威である海賊行為という犯罪から国民の生命、財産を守り、海上における公共の安全と秩序に対する重大な脅威を取り除くために、一日も早く本法律案を成立させ、これに基づく海賊対処行動が行えるよう期待しまして、私の賛成討論といたします。(拍手)
#17
○議長(江田五月君) 一川保夫君。
   〔一川保夫君登壇、拍手〕
#18
○一川保夫君 民主党の一川保夫でございます。
 民主党・新緑風会・国民新・日本を代表いたしまして、政府提出の海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案について、反対の討論を行います。
 民主党は、海賊行為は人類共通の敵であり、国連海洋法条約においても、旗国主義の例外として、すべての国に取締りの権限を与えております。主権の枠組みを超えて、各国が連携をして対策を講ずる必要があると強く認識をいたしております。
 特に、ソマリア沖・アデン湾の海賊対策については、累次の国連安保理決議も発出され、各国に積極的な取組が要請されており、同海域に艦船等を派遣して海賊対策に係る活動を行うことは、我が国関係船舶の保護のみならず、国際社会への大きな貢献であると考えております。
 民主党は、我が国における海賊対策は、一義的に海上保安庁の責務であると考えております。そのため、海上保安庁がしかるべく対応できるように体制の整備を図る必要があると考えております。
 海上保安庁のみで対処が困難な場合には、シビリアンコントロールを徹底する見地から、国会の事前承認を得るとともに内閣に設ける海賊対処本部の一員とする仕組みの中で、自衛隊を派遣することも認めるものであります。
 また、武器使用基準の拡大についても、海上における警察活動であることから、警察官職務執行法に認められた武器使用に加えて、海賊行為を未然に防ぐための危害射撃を行うこともその必要性を認めるところでございます。
 しかし、政府から提出された海賊対処法案は、海賊対処は海上保安庁が一義的とされながら、防衛大臣が特別の必要がある場合を判断をし、閣議を経て、自衛隊を出すことが可能となっております。判断の主体が海上保安庁ではなく防衛大臣になっていることに問題があります。
 また、法案提出前に、まず自衛隊の派遣ありきで、海上保安庁では本当に対応が困難なのかどうかという検討を先送りしたまま、我が国周辺海域を想定し、かつ恒常的活動とは考えていない海上警備行動を根拠として、海上自衛隊を泥縄式にソマリア沖に派遣したことは、極めて問題であると言わざるを得ません。
 特に、ソマリア沖・アデン湾へ海上保安庁の巡視船を派遣できないとした理由として、日本から遠距離にあること、海賊の所持する武器に対応できないこと、各国が海軍の軍艦を派遣していることを挙げておりましたが、委員会の審査を通じて、それらの理由が必ずしも絶対的なものではなかったことが判明いたしました。
 まず、他国は軍艦や軍用機を派遣しており、コーストガードはいないとの主張については、アメリカの沿岸警備隊の巡視船が既に派遣されていたことが当該ホームページに掲載されていたにもかかわらず、我々の指摘するまで全く誤った答弁を繰り返していたことが明らかになりました。
 さらに、海上保安庁の船舶では他国の艦艇と秘匿通信ができないとしておりましたが、現在、派遣されている護衛艦は一般の通信で行っているということでございます。
 さらに、日本からの距離があるとの理由にしましても、アデン湾までは途中給油をすることで問題なく到着することが可能でございます。
 現地での護衛活動に当たっても、二千キロを往復する任務であり、実際には護衛艦が洋上補給ではなく、ほとんどジブチの港で給油を受けていることからも、海上保安庁の巡視船で十分実施することが可能であります。
 また、政府は海賊が重武装であることも主張しておりますけれども、質疑の中で海上保安庁は、日本海で対処している北朝鮮の工作船の方がより強力で重武装であることを認めており、これも説得力のある理由とは言えません。
 このように、政府の海上保安庁の巡視船を派遣できないという理由は、初めに海上自衛隊の護衛艦の派遣ありきの発想で考えられたものであり、全く説得力がありません。その理論構成がもはや破綻しているものであるということが本院の審議の過程で明らかになったものであります。
 また、現在ソマリア沖・アデン湾で実施されている海上警備行動に基づく自衛隊の護衛活動についても、その実施前に政府は、年間二千隻、一日当たり四ないし五隻の船舶が護衛対象であると盛んに述べておりました。しかし、これも過大な表現であり、実際の護衛船舶数は一日当たり一ないし二隻という、そういう実態でもございます。
 民主党は、我が国周辺を越える海域での海賊対処に当たっては、国際協力の観点からも、海賊対処のための本部を設置し、我が国が持つ海賊対策のノウハウを一元的に集約することで、オールジャパンの体制で機動的に活動を行うことが必要と考えております。
 また、海上保安庁の対処のみでは対応困難な場合の判断は海上保安庁が行い、国土交通大臣が海賊対処本部の設置を内閣総理大臣に要請する仕組みを整えることで、海上保安庁に説明責任を果たさせ、自衛隊という実力部隊を遠洋に派遣することでありますから、国会の事前承認が必要であります。
 以上の認識に立ち、衆議院で提案した事項について、本院においても真摯に与党との修正協議に臨んでまいりました。残念ながら、衆参の修正協議を通じて、与党からは、修正の必要なしとの事の本質を全く理解しない的外れの回答しかありませんでした。
 さて、本院における参考人質疑においても明らかになったように、自衛隊によるソマリア沖・アデン湾における海賊対策は相当の長期にわたる活動が必要であるとの認識を述べております。また、浜田防衛大臣ですら、一般論としつつも、自衛隊の海外派遣には国会の承認が必要であるとの認識を示しておりました。
 その上で、このような長期にわたる海外における自衛隊の行動について、国会の事前承認を行い、大多数の国民の理解を得るという政治の責任を明確にせずにして、現場で重い任務を課せられる隊員を送り出すことは残念でなりません。単に国会報告で事足りるという政府・与党の姿勢は、物事の本質から完全に目をそらすに等しいものでございます。
 民主党が求めた海賊対処本部の設置にせよ国会の承認にせよ、国会によるシビリアンコントロールを徹底する見地から提案をいたしております。与党の対応は、民主党が承認行為を必要とするとした趣旨を全く理解をしていないと言わざるを得ません。
 以上、海洋国家日本の姿勢として、政府のなし崩し的な、とにかく自衛隊を派遣すればよいのだという対応にしっかりとした歯止めを掛けて、本法案が真に海賊対処に役立つように、そして海賊がいない平和な海になるように、また多くの国民の理解が得られるよう修正案を提案してきました。
 麻生内閣の支持率の劇的な低下の下、与党の修正協議に対するしゃくし定規な対応と、自衛隊での対処を安易に先行させているその姿勢は、国民に対する謙虚さを失った自民党、公明党の姿勢にこそ大きな問題があります。
 与党はその本質を全く理解しないままゼロ回答であったということに抗議の意を表するとともに、修正協議の決裂を受けて、本法案には反対せざるを得ないということを申し上げて、私の反対の討論といたします。(拍手)
#19
○議長(江田五月君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#20
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 足立信也君外百一名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#21
○議長(江田五月君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#22
○議長(江田五月君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#23
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十票
  白色票           九十九票
  青色票          百三十一票
 よって、本案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#24
○議長(江田五月君) 日程第四 租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。財政金融委員長円より子君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔円より子君登壇、拍手〕
#25
○円より子君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、最近の社会経済情勢を踏まえ、需要不足に対処する観点から、平成二十一年及び平成二十二年において直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度を創設するとともに、平成二十一年度及び平成二十二年度において試験研究を行った場合の法人税額の特別控除の特例を設け、併せて交際費等の損金不算入制度に係る定額控除限度額の引上げ等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、交際費課税の法的根拠と経済効果、研究開発税制の有効性を検証していく必要性、住宅取得に係る贈与税非課税制度の目的等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表して川上義博委員、日本共産党を代表して大門実紀史委員より、それぞれ反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終了し、採決の結果、本法律案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#26
○議長(江田五月君) 本案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。牧山ひろえ君。
   〔牧山ひろえ君登壇、拍手〕
#27
○牧山ひろえ君 民主党・新緑風会・国民新・日本の牧山ひろえです。
 私は、政府提出の租税特別措置法の一部を改正する法律案に反対の立場から討論を行います。
 国民の麻生内閣への支持率は急速に低下し、今や一〇%台を切ろうとしています。国民の信を問わずに総理大臣を替え続けたツケがこの結果であることは明白な事実です。官僚任せの政治で今、国民生活を苦境に追いやっていることを猛省し、即刻国民の信を問うべきであることを強く申し上げます。
 さて、四月の雇用統計では、有効求人倍率が過去最悪の〇・四六倍に落ち込み、完全失業率も五年五か月ぶりに五%台に悪化しています。国民の将来不安は日に日に募るばかりで、大胆な対策を打つことができない政府・与党の対応に国民は失望しています。
 政府が何もしないのならばと、雇用と就労・自立支援カンパを始めた団体もあるなど、もはや有効な対策を打つことができない政府は即刻退陣すべきであり、もはや政権交代を果たして、友愛精神の下、国民主体の政治をすべきであることを重ねて申し上げ、本法律案に反対する理由を述べます。
 反対する第一の理由は、理念なきばらまきのツケを消費税増税を見込んで国民に負担させる政府・与党の平成二十一年度補正予算そのものに反対であるからです。
 十五兆円にも及ぶ巨額の補正予算については、私たちの追及でも明らかなとおり、実に四十六もの基金に約四・四兆円の不透明極まりない財政支出がなされ、独立行政法人や公益法人などの天下り先に三兆円もの巨額の税金が垂れ流されるのです。これを天下り温存予算と言わずして何と説明するのでしょうか。
 その一方で政府は、安心社会の実現のためには消費税一二%が必要であるとの主張をしていますが、消費税を引き上げても国民のための社会保障の強化に充てられる保証もなく、財政赤字穴埋めのための増税になりかねないのです。そして、日本の借金は今や八百兆円。赤ちゃんから御年配の方々まで、なぜ七百万円近い借金を背負わせるのでしょうか。国民の信を問うていない政権が勝手に借金を作ることは断じて許せません。
 反対する第二の理由は、本法律案が理念なき税制改正であり、効果も定かではなく、格差を更に拡大させるからです。
 政府は緊急経済対策の名の下に、住宅取得のための時限的な贈与税の軽減、研究開発税制の拡充、中小企業の交際費課税の軽減を行おうとしていますが、まず、住宅取得に係る贈与税の非課税措置については、そもそも不動産を所有していない人には何のメリットもないこと、研究開発税制の拡充については、九八%近い減税額が大企業に適用されているのが実態で、補助金と同じ効果を持つ租税特別措置の透明化を図るよう見直しが図れていないこと、中小企業の交際費課税に関して言えば、そもそも交際費が使えるほどの余裕がない企業にとっては何のメリットもないことが明らかです。
 そうではなくて、今本当に必要な政策は、生活に苦しんでいる国民に焦点を当てる、光を照らすことです。
 失業して苦しんでいる人が少なくとも三百五十万人います。住むところ、食べるものに困っている人が本当に多いんです。四十六もの基金をつくる前にこうした方を救うべきではありませんか。介護施設に入所できず困っている人、一方で厳しい労働環境と低賃金に耐えながらもけなげに介護を支えている方がいます。母子加算の廃止で苦しんでいる親子がいます。私たちは母子加算を復活させる生活保護法改正案を参議院に提出しました。およそ百八十億円で彼らの生活を支援することができるのです。義務教育の国庫負担削減により子供たちの教育環境が悪化しています。現行では国が三分の一を負担していますが、補正予算で計上された三兆円を充てれば国庫負担で賄えるのです。また、就学援助の基準が明確でないので、すべての子供にひとしく教育が施されていないのも悲しい現状です。十分な年金を受給できない、あるいは本来もらえるはずの年金がもらえず生活に苦しんでいる人がたくさんいます。厚生労働省のサンプル調査で、少なくとも百十八万人が無年金者であると推計されるとのことです。
 こうした苦しんでいる国民に対して、天下り温存予算を何と説明するのでしょうか。本当に苦しんでいる国民に対して税金が使われるのであれば、だれも異論を唱えることはないのです。
 一昨日の党首討論で、我が党の鳩山代表は、人の命をまず大事にする政治というものをつくると明言しましたが、本当に生活に困り、行き場を失い、自ら命を絶つ方が増えています。
 警察庁の統計によりますと、自殺原因の第一位は健康問題。もし満足に病院へ通うことができずに命を絶つとしたら、どんなにつらいことでしょうか。私は、こうした悲惨な現実を税制面から何とかできないかと考えています。
 国税庁の標本調査を基に所得階層ごとの医療費控除申告割合を調査しましたところ、所得階層で七十万円以下の方は八%、三千万円の方は四〇%と、所得に比例して医療費を多く支払っている傾向があることが分かりました。所得による格差が医療格差を生じさせるのであれば、憲法二十五条の、すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するに反することになります。そのためにも、例えば、医療費控除の十万円の壁を所得に応じて柔軟に変更すること、また、課税最低限の方には医療を受けやすくする仕組みを私は考えるべきであると思います。
 以上、反対の理由を申し述べましたが、政府の理念なき選挙目当てのばらまき政策は、巨額の借金を後世に残すだけになります。真の景気回復につながらないことは明らかであり、私たちは断じて賛成することはできません。
 また、神奈川県が強力に推進している電気自動車普及事業のように、次世代の物づくり産業の育成に重点を置いた政策を実行しなければなりません。町じゅうのあちこちに充電用スタンドを整備するなど、政治ができることはたくさんあるのです。
 さて、民主党は、ガソリン税などの暫定税率を廃止することを始め、厳しい経営環境にある中小企業を支援するための大胆な減税、全国各地で崩壊しつつある医療の再生、激務に耐えて働き続ける介護従事者への支援、月額二万六千円の子ども手当で子育て環境を充実、カロリーベースで四〇%に落ち込んだ食料自給率の抜本的な見直しのための農業の戸別所得補償制度、そして、既に私たちは参議院で可決し衆議院に送付していますが、租特透明化法案など、具体的な政策をきちんと提案しています。いつでも政権を担当できます。
 それに比べ、アニメの殿堂は安倍内閣時代からの構想だと言いながら緊急経済対策として補正予算に入れたのはどなたでしょうか。アニメの殿堂は緊急経済対策だった、是か非か。分かりやすい例として衆議院選挙で必ず問われます。
 一番政治の力を必要としている人はだれなのか、今の政府・与党は、この法律案が示すように全くもって分かっていません。もうばらまきはやめてください。天下りもやめてください。
 苦しんでいる人を助けたい、最も苦しんでいる人を助けるのが政治の仕事です。そのためには、一刻も早い解散・総選挙を行い、国民の信を問うべきであることを再度強く申し上げ、私の反対討論とさせていただきます。(拍手)
#28
○議長(江田五月君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#29
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 足立信也君外百一名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#30
○議長(江田五月君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#31
○議長(江田五月君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#32
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十票  
  白色票           九十九票  
  青色票          百三十一票  
 よって、本案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#33
○議長(江田五月君) 日程第五 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長辻泰弘君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔辻泰弘君登壇、拍手〕
#34
○辻泰弘君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、平成十六年に成立した年金制度改正法において、所要の安定した財源を確保する税制の抜本的改革を行った上で、基礎年金の国庫負担割合を平成二十一年度までに二分の一に引き上げることが定められていたことを踏まえ、それに対応した措置を講じようとするものであります。
 その主な内容は、第一に、平成十六年の改正法において規定されていた安定財源確保のための税制の抜本改革が行われないまま今日を迎えている中で、平成二十一年度からの基礎年金の国庫負担割合を二分の一とするために、平成二十一年度及び平成二十二年度においては、財政投融資特別会計から一般会計への特例的な繰入れを行うことにより、臨時の財源を確保し、現行の国庫負担割合と二分の一との差額に充当しようとするものであります。
 第二に、消費税を含む税制の抜本的な改革を行うため、平成二十三年度までに必要な法制上の措置を講ずることが定められた所得税法等の一部を改正する法律の規定に従って行われる今後の税制の抜本的な改革により、所要の安定財源の確保を図った上で、二分の一の国庫負担割合を恒久化するとともに、その安定財源の確保が平成二十三年度より遅れる場合には、その間、臨時の財源の調達により対処しようとするものであります。
 本法律案につきましては、衆議院において、平成二十一年四月一日とされていた施行期日を公布の日に改める修正が行われております。
 委員会におきましては、財政金融委員会との連合審査会を行うとともに、麻生内閣総理大臣にも出席を求め、審査を行いましたところ、平成十六年改正法において求められていた安定財源が確保されなかった理由、国庫負担引上げの意義と、そのためにいわゆる埋蔵金を用いることの妥当性、平成十六年改正時に百年安心と称された経緯と今日的評価、現行の公的年金制度の持続可能性についての評価、公的年金制度の財政方式、財源確保の在り方及び消費税引上げの妥当性、年金制度の一元化、基礎年金の最低保障機能の強化、無年金・低年金対策等の必要性、公的年金制度における世代間の公平に関する見解、受給資格期間を二十五年としていることの評価、年金給付抑制を図るマクロ経済スライドの実現可能性、賃金上昇率、運用利回り等財政検証の前提及び所得代替率算定方式の妥当性、国民年金保険料納付率低下の原因、年金財政への影響及び改善策、年金記録問題に対する取組に時間を要している理由、社会保障費二千二百億円の削減方針の妥当性、国政選挙のマニフェストにおける年金改革プラン提示の必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表して川合孝典委員より反対、自由民主党及び公明党を代表して山本博司理事より賛成、日本共産党を代表して小池晃委員より反対、社会民主党・護憲連合を代表して福島みずほ委員より反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、本法律案は賛成少数をもって否決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#35
○議長(江田五月君) 本案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。衛藤晟一君。
   〔衛藤晟一君登壇、拍手〕
#36
○衛藤晟一君 自由民主党の衛藤晟一です。
 私は、自由民主党、公明党を代表しまして、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に関しまして、賛成の立場から討論いたします。
 少子高齢化が進展する中にあって、社会保障の改革は、制度を将来にわたり堪え得るものにするために間断なく見直さなければならない重要な改革であります。医療、介護、年金と幅広い分野で、総合的、抜本的な改革が進められなければなりません。少子高齢社会の到来の中で、制度の維持、永続性をいかに確保するか最も大きな課題であります。我々与党は、政府と一丸となって、国民の年金に関する安心を確保すべく、今後とも不断に努力を重ねてまいります。
 さて、平成十六年に公的年金制度について全面的な改革が行われました。保険料負担に上限が設けられるとともに、負担と給付の均衡を図る抜本的な改正が実現したのであります。仮に、抜本的な改革に手を着けなければ、毎年五兆円の赤字が累積され、積立金は国民年金で平成二十九年、厚生年金で平成三十三年に枯渇し、制度の維持が不可能となってしまうところでした。
 今回の法改正による基礎年金国庫負担の二分の一への引上げは、国の負担を増やし、年金財政の基盤を盤石にするものであり、平成十六年の年金改革を仕上げる重要なものであります。一刻も早い法案の成立が求められます。
 法案の中では、基礎年金国庫負担の二分の一への引上げに関係して、その財源問題についてしっかりした政策手当てが行われることが規定されています。まず、平成二十一年度、二十二年度は財政投融資特別会計の積立金の活用などによって財源が捻出されることになっています。そして、平成二十三年度以降は、税制改正法に基づく税制の抜本的な改革により所要の安定財源を確保した上で、二分の一を恒久化する旨の規定が明記されています。
 国民の年金問題に対する不安感は、どのように税制などを改正し財源を確保するのか、明確になっていないことからも来ています。年金は、このレベルをどうするかということは、まさに負担とそして給付の関係の一点に尽きるわけであります。この点に関しては、今月下旬に閣議決定される予定の経済財政改革の基本計画二〇〇九において、新しい財政健全化の目標を設定し、同時に社会保障の機能強化と安定財源確保を具体化すると明言します。
 また、課題になっている無年金や低年金に関しては、今後財政投入するなどしてその改善に努め、二十五年と受給資格期間が長いことに関しても見直す必要があると考えています。
 大きな社会問題になった年金記録問題に関しては、行政挙げての取組等により国民の不信感や不安感が徐々に緩和しているところであります。社会保険庁に関しては、抜本的な組織改革が行われ、平成二十二年一月からは日本年金機構に移行し、全く新たな体制として生まれ変わります。
 今後とも、政府・与党は一丸となって、社会保険庁を改革し、年金記録の回復に向けて血の出るような努力を積み重ねることを国民にお約束する次第であります。
 さて、国民年金法案の審議に関係して、議長に申し述べておきたいことがあります。
 国民年金法案は厚生労働委員会の所管であり、同委員会で審議、議決することが委員会運営の筋であり、常識であります。委員長はその責務を自覚し、責任ある態度で委員会運営に臨むべきでありました。
 しかし、今回、財政金融委員会との連合審査が行われました。その理由として、委員長は、国庫負担の二分の一への引上げの財源を議論するためと言いますが、財源を規定する財源確保法と税制改革法は財政金融委員会の所管であり、しかも両法案は財政金融委員会での審議を経て既に成立し、今年三月三十一日に公布されています。改めて厚生労働委員会と財政金融委員会の連合審査をする必要は全くなかったのであります。なお、財務大臣からの答弁を求めるなら、厚生労働委員会に来てもらってもできたはずであります。
 法案審議が長引く中で、今週月曜日の十五日には、ついに衆議院の議決後六十日を迎えました。憲法五十九条の規定に基づき、衆議院は参議院が否決したものとみなせる時間帯に入ったわけであります。単に時間稼ぎのためにする審議が行われてきたと断ぜざるを得ません。
 ちなみに、衆議院における審議時間は、先週まででも審議時間は二十五時間であり、我が厚生労働委員会におきましては、先週だけでも二十八時間、この延長した中で行われましたのは全体を挙げますと三十九・五時間であります。
 六十日を超えた後も院としての意思が示されなかった例としては、昨年通常国会での道路財源特例法案の審議がありましたが、これは委員会では六十日以内に採決されていましたし、本会議採決は土日をまたいだ関係で一日遅れたのであります。決して意図して遅れたというわけではありません。
 憲法五十九条の考え方は、六十日という十分審議に必要な時間を取ることで、参議院での審議を促すとともに、期限を区切り、その間に院としての判断を示すべきとの考え方に立っています。これは単なる手続論ではなく憲法の精神であり、よほどのことがない限り逸脱できない基準であります。
 野党の諸君は、日ごろ憲法を守れと主張していますが、実際の委員会運営においては憲法の精神をないがしろにしており、全く理解に苦しむところであります。
 議長におかれましても、最大会派の出身でありますから、こうした委員会運営の実態を知っていただくとともに、国民に恥じぬよう、筋の通った法案審議が行われますよう関係者に注意を喚起していただきたい。そして、参議院軽視の状況が生まれないよう願う次第であります。
 最後になりますが、大変厳しい経済状態の中で、国民はだれもがかつてないほど不安を感じています。こうした状況だからこそ、生活基盤である社会保障、とりわけ年金制度がぶれたり基盤が脆弱になったりすることはあってはなりません。
 今回の基礎年金国庫負担の引上げは、平成十六年の年金改革の総仕上げへ向けた必要不可欠の重要な措置であります。このことの重要性を野党の諸君にも十分御理解いただきたく思います。
 我々政府・与党は、国民生活の基盤をより盤石なものとする法改正を行うことをここに固くお約束し、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#37
○議長(江田五月君) 梅村聡君。
   〔梅村聡君登壇、拍手〕
#38
○梅村聡君 民主党・新緑風会・国民新・日本の梅村聡です。
 私は、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部改正案に反対の立場から討論を行います。
 本題に入ります前に、一言申し添えたいと思います。ほかでもありません。麻生総理のリーダーシップ、統率力は、もはや地に落ちております。そのことは、内閣支持率の急落がいみじくも証明しており、麻生内閣は文字どおり、命運が尽きかけております。
 日本郵政会社の疑惑にまみれたかんぽの宿一括売却問題では、経営責任者である西川善文社長を擁護し、逆に正義をかざして追及した鳩山邦夫総務大臣を更迭しました。明らかに国民の期待を裏切ったもので、空気の読めない麻生総理の本質、本性が露呈されました。
 衆議院議員の任期切れが九月十日に迫っていますが、麻生総理は、一日も早く国民の信を問うために解散・総選挙に踏み切るか、それとも自ら潔く退陣するしかありません。マスコミの世論調査で明らかになっているのは、国民の間では私たち民主党への政権交代の期待が大きく膨らんでいることであります。麻生内閣を最後に自民党政権に幕引きをするよう強く勧告をしておきます。
 さて、年金は、国民、特にお年寄りにとっては老後の生活の支えとなる柱の一つであります。一国の政治を担う立場からいえば、この年金をないがしろに扱えば、国民の皆様から手痛いしっぺ返しを受けることは歴史が雄弁に物語っております。自民党がおととしの参議院選挙で敗北し、私たち民主党が本院で第一会派となり、与野党逆転をしたのがその良い例であります。言うまでもなく、消えた年金と言われたずさんな年金記録の取扱いが国民の年金制度に対する信頼を大きく失わせ、政府・自民党への不信に直結したからであります。
 今回の国民年金法改正案もまた、同じように抜本的な年金改革には程遠い内容であり、さらに国民の失望感を広げるお粗末な内容です。私たち民主党始め、野党として到底賛成するわけにはまいりません。
 麻生総理は、かつて自らの著書の中で、年金制度について、もはや信用する人はだれもいない、国民皆年金といううたい文句はもはや死語だ、抜本改革しか国民の信頼を取り戻すすべはないと主張されました。しかし、麻生総理が年金制度の抜本改革に向けて指導力を発揮されたとはとても思えません。
 私たちが本法案に反対する最大の理由は、無責任で場当たり的な年金改革の姿勢を許すことができないからであります。基礎年金の国庫負担割合を二分の一に引き上げる財源として、二〇〇九年度、二〇一〇年度の二年間については、いわゆる霞が関の埋蔵金、財政投融資特別会計の積立金から各年度二兆三千億円を超える金額を充てることにしています。これは、埋蔵金という不安定な財源に依存したものであり、安定的な財源を確保するという当初の目標を先送りしました。
 一応、二〇一一年度以降については、税制の抜本的な改革で安定的な財源を充てるとし、明らかに消費税の引上げを想定していますが、同時に、安定的な財源を確保できない場合、臨時の法制上、財政上の措置をとると、国債の発行もあり得ることを併記しています。まさにぶれまくっているとしか言いようがありません。もう一度足下を見直し、一から出直せと言いたいわけであります。
 五年前、二〇〇四年の年金改革において、政府・与党は百年安心の制度であることを強調しました。しかし、次第にその看板のメッキがはげ、実はいいかげんな中身であったことが暴露されつつあります。
 その端的な証拠と言えるのが、今回の審議の過程で明らかになった財政検証のずさんさであります。例えば、財政検証の経済前提は、五年前の財政再計算における前提より高い、名目賃金上昇率二・五%、名目運用利回り四・一%を用いており、これまでの経済情勢に照らしても極めて実現性の低い数字に基づくものとなっております。そして、百年安心の売り物とも言える厚生年金の給付水準、所得代替率は、現役世代の手取り収入の五割確保が既に揺らいでいるのであります。
 厚生労働省は、保険料納付率八〇%を前提に、基本ケースでは二〇三八年度以降、給付水準が五〇・一%に固定されると試算していました。ところが、私たちの追及の結果、最新の保険料納付率六一・一%を基に試算すると、給付水準が四八・九%と五〇%割れになることが明らかになりました。完全に政府・与党の公約違反であり、国民の目をくらますバラ色の夢をばらまいていたことが白日の下にさらされました。その上、現役世代の手取り収入の五割確保の算定根拠となるモデル世帯も現役世代の何割を占めるのか、政府自身もその実態さえつかんでおらず、意味を成さないものであることが明らかになりました。
 さらに、声を大にして指摘したいのは、今のままでは世代間の給付と負担の格差が広がるばかりであり、国民、中でも若い世代の年金離れ、年金不信が止まらないことであります。
 例えば、来年七十歳の人は納めた保険料に比べもらえる年金額の倍率は五年前よりプラスになるのに、二十五歳の人は横ばいどころか国民年金ではマイナスとなり、世代間格差が拡大しています。このため、若い世代ほど公的年金に対する不信が強く、国民年金の保険料納付率は低下しています。一九九二年度に納付率は八五・七%とピークを記録しましたが、その後低落傾向となり、二〇〇三年度にいったんは上向きに転じたものの、二〇〇六年度から再びダウンし始め、二〇〇七年度は六三・九%、二〇〇八年度は六一・一%となり、最低であった二〇〇二年度の六二・八%を下回りました。このままでは年金制度が崩壊しかねません。
 私たち民主党は、国民の皆様が安心して老後を暮らせる年金制度として、全額を税で賄う月額七万円の最低保障年金を創設することを軸に据えた抜本改革案を既に提案しています。
 すなわち、国民年金、厚生年金、共済年金の公的年金を一元化し、すべての国民が個人単位で一つの年金に加入します。基本になるのは報酬比例部分であり、所得に比例した年金保険料を支払う仕組みであります。この結果、生涯を通じて支払われた保険料の総額に応じて年金給付額が決まります。この給付額で最低限の生活が賄えない人については、税を財源とする最低保障年金で賄うわけです。
 政府・自民党がこれまで繰り返してきた年金改革は実は名ばかりの改革であり、その本質は継ぎはぎだらけで無理やりに制度をつなぎ合わせてきたものであります。国民をだましてきたこのようなやり方にはもはや終止符を打つべきです。民主党の抜本改革案に同調するか、民主党案を基軸にして直ちに抜本改革に取り組むべきであります。
 現にこの国会では、社会保険庁のミスで年金が未払になっていた場合、過去の物価上昇を考慮した遅延加算金を上乗せして支給する野党が提出した法案に一部修正で与党が合意、委員長提案に切り替えて成立するという成果を上げることができました。また、保険料を滞納した際の延滞利息を引き下げる法案も成立いたしました。
 このように、年金改革に向けた与野党の共同作業は十分可能であります。福祉先進国のスウェーデンでは、政権交代をきっかけに年金制度の抜本改革に与野党一致で取り組み、成功しました。
#39
○議長(江田五月君) 梅村君、時間が超過しております。簡単に願います。
#40
○梅村聡君(続) これを日本も見習うべきであります。
 年金制度は、まさに国民一人一人の信頼感で支えられています。国民の間に不信感が高まれば年金制度は立ち行かなくなります。そうならないためにも、何よりもまず若い世代の年金不信をなくさなければなりません。それをやり遂げることができるのは、もはや国民の信頼を失いつつある政府・自民党ではなく、私たち民主党であることを強く訴えて、私の反対討論を終わります。(拍手)
#41
○議長(江田五月君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#42
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 足立信也君外百一名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。
 現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。
 よって、表決は記名投票をもって行います。本案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#43
○議長(江田五月君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#44
○議長(江田五月君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#45
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百二十九票  
  白色票           九十八票  
  青色票          百三十一票  
 よって、本案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#46
○議長(江田五月君) 日程第六 特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。国土交通委員長田村耕太郎君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔田村耕太郎君登壇、拍手〕
#47
○田村耕太郎君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 近年のタクシー事業をめぐる長期的需要の低迷、タクシー車両数の増加などにより、事業経営や労働条件の悪化等の問題が発生している地域があります。
 本法律案は、このような問題が発生し、タクシーが地域公共交通としての機能を発揮することが困難な特定の地域において、タクシー事業の適正化及び活性化を推進するため、国土交通大臣による特定地域の指定及び基本方針の策定、特定地域において関係者等により組織される協議会による地域計画の作成、同計画に基づくタクシー事業者による特定事業及び減車などの事業再構築の実施、特定地域における道路運送法の特例について定めようとするものであります。
 なお、衆議院において、特定地域の指定に係る都道府県知事等の要請制度の導入、タクシー制度の在り方の検討、タクシー事業の運賃及び料金の認可基準の見直し等の修正が行われております。
 委員会におきましては、タクシーの規制緩和に対する評価と本法律案の意義、本法律案による供給過剰対策の実効性の確保、衆議院修正を踏まえた今後のタクシー運賃等の在り方、タクシー事業の活性化のため、地域公共交通としての位置付けを明確化する必要性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#48
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#49
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#50
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十七  
  賛成           二百二十七  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#51
○議長(江田五月君) これにて休憩いたします。
   午前十一時四十五分休憩
   〔休憩後開議に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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