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1947/02/24 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 本会議 第21号
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1947/02/24 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 本会議 第21号

#1
第002回国会 本会議 第21号
昭和二十三年二月二十四日(火曜日)
    午後二時五十九分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第十八号
  昭和二十三年二月二十四日(火曜日)
    午後一時開議
 第一 昭和二十二年度一般会計予算補正(第十三号)及び昭和二十二年度特別会計予算補正(特第七号)撤回の件
 第二 全國選挙管理委員会の委員の補欠指名
 第三 國立國会図書館館長の任命承認の件
 第四 地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、檢疫所の増設に関し承認を求めるの件
 第五 政府職員に対する一時手当の支給に関する法律案(内閣提出)
 第六 昭和二十二年法律第百七十号(大藏省預金部特別会計、國有鉄道事業特別会計、通信事業特別会計並びに簡易生命保險及郵便年金特別会計の保險勘定及び年金勘定の昭和二十二年度における歳入不足補填のための一般会計からする繰入金に関する法律)の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(松岡駒吉君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○議長(松岡駒吉君) 去る二君六日、内閣から、昭和二十二年度一般会計予算補正(第十三号)及び昭和二十二年度特別会計予算補正(特第七号)を撤回したいとの申出がありました。
 この際大藏大臣より発言を求められております。これを許します。大藏大臣栗栖赳夫君。
    〔國務大臣栗栖赳夫君登壇〕
#4
○國務大臣(栗栖赳夫君) 昭和二十二年度補正予算第十三号及び特第七号の撤回について申し上げたいと思います。
 さきに中労委裁定にかかる生活補給金の支給残額〇・八月分の支給にかかる予算につきまして、昭和二十二年度補正予算第十三号及び特第七号をもつて、去る一月二十九日、本國会に提出御審議を煩わした次第でありますが、その財源措置につきまして、予算委員会における審議の次第もありましたので今回これを撤回いたしまして、あらためて別途の諸財源をもつて組みかえ、第一四号及び特第八号といたしまして提出いたす次第でございます。
 簡単でございますが、一應御説明申し上げます。(拍手)
#5
○議長(松岡駒吉君) 質疑の通告があります。これを許します。上林山榮吉君。
    〔上林山榮吉君登壇〕
#6
○上林山榮吉君 ただいま、昭和二十二年度一般会計予算補正(第十三号)及び昭和二十二年度特別会計予算補正(特第七号)を撤回する理由について大藏大臣かち説明をせられたのでありまするが、あまりにも簡單であり、明確を欠く点がありますので、この際はつきりと質しておきたいのであります。
 すなわち本件は、わが党初め在野各党各派及び社会党一部の有志議員諸君等によつて明瞭に提唱したことく、〇・八月の生活補給金はできるだけ早くこれを支給せねばならぬのであるが財源を大衆課税的な方向に求めて、鉄道運賃及び通信料金等を大幅に値上げするのは、最も要易な官僚的なやり方であり、行き当りばつたりのやり方であつて、政治力の貧困を示す以外の何ものでない、こういうような意味合からいたしまして、われわれといたしましては、財源を明確に示して、この財源よつて組みかえをしてもらいたいという要求をいたしたのであります。ところが政府は、これに対しまして何らの誠意を示すことなく、遂に予算返上の形をとつて決議をしたのは、大藏大臣御承知の通りであります。しかも、この決議に対してすらも政府は何ら具体的な案を示さず、いわゆる党内の不統一というよりも、片山内閣の政策の府行き詰りによつて、内閣を投げ出さねばならぬということになつたのであります。(拍手)よつて、ここに政治の空白時代ができて、支拂いが遅れることになり、まじめなるところの勤労者諸君に対して生活不安を與えたことは、一に片山連立内閣の大なる政治的責任であるといわなければならぬのであります。(拍手)
 よつて私は、この点に対する答弁としては、当然片山総理がこの壇去から国民に納得のいくように説明すべきであるが、その点に対して明確なる答弁ができないにかわからないが、大藏大臣に対してその答弁を要求しなければならぬということは遺憾であるけれども、この際大藏大臣より、明確にその答弁をせられたいのであります。しかも政府は、財政法を無視し、会計法を無視して、すでに非会式に支拂つておるということが流布せられておるが、いかなる形式を問わず、支拂つておる事実があるとするならば、この際明確にこの点も伺つておきたいのであります。
 要約して言えば、事ここに至つた責任は、議会側にはなく、いわゆる政府側の政治力の貧困に起因するものであつて、しかも野党側にその責任があるのではなくして、與党側にその責任があるということを明瞭にすることが、責任政治確立の上から私は当然であると信じまするがゆえに、この議場を通じて、國民の納得のいくように説明を要求するものであります。(拍手)
    〔國務大臣栗栖赳夫君登壇〕
#7
○國務大臣(栗栖赳夫君) 上林山君の御質問に率直にお答えいたしたいと思います。
 政府は、この二十二年度の年度末までに、追加予算として二組または三組の予算編成をする必要に迫られておつたのでありまして、そのうちで、特に官公吏諸君の現状に対して速やかにいたしたいという問題を政府は取上げまして、一連のまとまつた予算を財源と支出との点において組んだのでありますが、たまたまその組合に料金の引上げという問題がありましたために種種の問題を生じまして、その結果、予算委員会の審議におきましいろいろな決議その他がございましたので、政府は官公吏諸君には一日も早くこの給與をいたしい、〇・八月の支拂をいたしたい、こう考えまして、今回あらためて問題の余地のないこの財源をもちまして、第十四号及び特第八号として提出いたしたいと考え、今回撤回をお願いしたような次第であります。
 なお次に、一部において官公吏諸君の生活窮迫に鑑み、この支拂が行われておるかどうかという質問でありますが、これは関係大臣でない関係もありますけれども、便宜私が代つてお答えいたしたいと思います。省の一部においては、融通その他の関係で支拂が行われたところがあるのでありますが、これにつきましては、会計檢査その他の点において、ただいま、この責任の所在を十分調査いたしておるような次第でございます。(拍手)
#8
○議長(松岡駒吉君) 東舜英君の質問は取止めになさるそうであります。これにて質疑は終了いたしました。
 内閣申出の撤回を承諾するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて撤回を承諾するに決しました。
     ――――◇―――――
#10
○笹口晃君 日程第二は、これを延期されんことを望みます。
#11
○議長(松岡駒吉君) 笹口君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○議長(松岡駒吉君) 御異議なし認めます。よつて日程第二は延期するに決しました。
     ――――◇―――――
#13
○議長(松岡駒吉君) 日程第三に入ります。國立國会図書館の館長に金森徳次郎君を両議院の議長において任命したいと存じます。
 圓谷光衞君より質疑の通告があります。これを許します。
    (圓谷光衞君登壇〕
#14
○圓谷光衞君 ただいま提案になりました國会図書館の館長任命につきまして、一言お伺いいたしたいと思うのであります。すなわち、参議院よりは館長任命の条件といたしまして、ある特定の人を副館長に任命いたしたいということを申しこんであるという風説を聞いたのであります。もし、はたしてかくのごとき事実があるとすれば、この國会図書館法の精神を無視するものであると思うのであります。
 國会図書法の第九條には、副館長の任命は、館長が衆参両議長に諮りさらに図書館運営委員会と協議の上これを決定するということになつておるのであります。しかも、この任命される館長並びに副館長は、政党政派に関係なく、政治的活動をしてはならないということに決定されておるのであります。しかも日本文化の基礎をつくるために、二月四日にこの立法が成立いたしたのであります。
 ところが、この館長を任命するにあたりまして、館長の意思の発動がなく、ある特定の人を任命されるということになれば、やみ取引にひとしいような状態が起るのではないかと思うのであります。しかも、この法の精神を没却いたすことになりますので、かかる事実がはたしてあつたかどうかということを、この際議長より明確なる答弁をお願いいたしたいと思います。
#15
○議長(松岡駒吉君) お答えいたします。國立國会図書舘法第九條によりますれば、副館長は館長が両院議長の承認を得てこれを任免するのでありまして、その人選については館長の判断によるべきものでありますから、あらかじめ両院議長が副議長を定めてこれを条件といたしてはおりません。右、御了承を願います。
 金森徳次郎の任命を承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて承認するに決定しました。
     ――――◇―――――
#17
○議長(松岡駒吉君) 日程第四、地方自治法弟百五十六條第四項の規定に基き、検疫所の増設に関し承認を求めるの件を議題といたします。委員長の報告を求めます。厚生委員長小野孝君。
    〔小野孝君登壇〕
#18
○小野孝君 ただいま議題となりました案件に関しまして、厚生委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。
 本案件の要旨は、從來檢疫官制によります檢疫所は八箇所でありましたが、今回連合司令部の覚書のよりまして、新たに檢疫施設を設置すべき港といたしまして、清水、佐世保及び三池の三港並びに日本船舶のみの入港といたしまして鹿兒島及び博多の両港が指定せられましたので、檢疫の万全を期するため、右の五港に檢疫所を設けたいというのであります。これは地方自治法の定めによりまして、國会の承認を必要といたしますので、承認を求めてまいつたのでございます。
 本案件は、二月六日厚生委員会に付託されましたので、二月七日に審議いたしましたが、地方自治法に関係がありまするところから、治安及び地方制度委員長の坂東幸太郎君から簡単な質疑があつたのみで、審査を終了いたしまして採決の結果、本件は承認を與うべきものと決した次第でございます。
 右、御報告申し上げます。
#19
○議長(松岡駒吉君) 採決いたします。本件は委員長報告の通り承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて本件は委員長報告の通り承認するに決しました。
     ――――◇―――――
#21
○議長(松岡駒吉君) 日程第五、政府職員に対する一時手当の支給に関する法律案、日程第六、昭和二十二年法律第百七十号の一部を改正する法律案、右両案は同一の委員会に付託された議案でありますから、一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。財政及び金融委員長早稻田柳石工門君。
    ―――――――――――――
    〔早稻田柳右エ門君登壇〕
#22
○早稻田柳右エ門君 ただいま議題となり属した両法案について、委員会の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず第一に、一時手当の支給に関る法律案であります。政府は、生活補給金即時支給等の要求に対する中央労働委員会の調停案を尊重いたしまして、昨年十二月、とりあえず二箇月分に相当する金額を一時手当として支給いたしたのでありますが、今回残りの〇・ハ箇月分を支給いたそうというので、この法律案が提出された次第であります。このために必要な予算額は、おおむね一般会計所属職員のものが八億四千八百余万円、特別会計所属職員の分が、十五億七千六百余万円、合計いたしまして二十四億二千四百余万円に相なつでおります。
 次に、昭和二十二年法律第百七十号の一部を改正する法律案でありまするが、大藏省預金部特別会計、國有鉄道事業特別会計、通信事業特別会計並びに簡易生命保険及郵便年金特別会計の保険勘定及び年金勘定におきましては、先に述べました一時手当支給に要下る経費の財源は、各会計の昭和二十二年度における收支の状況に鑑み、これを・一般会計からそれぞれ当該会計に繰入れる必要がありまして、当該会計に出された次第であります。
 一時手当の支給に関する法律案については去る一月三十日、昭和二十二年法律第百七十号の改正案につきましては去る二十一日、それぞれ政府より提案理由の説明がありまして、ただちに審議にはいつたのでありまするが、社会党の川合委員、自由党の塚田委員、國民共同党の内藤委員等より熱誠な質疑がありました後に、討論を省略いたしまして採決の結果、全会一致をもつて両案は可決いたした次第であります。
 右、御報告を申し上げる次第であります。(拍手)
#23
○議長(松岡駒吉君) 両案を一括して採決いたします。両案の委員長報告は可決であります。両案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて両案は委員長報告の通り可決いたしました。
    ―――――――――――――
#25
○笹口晃君 この際、暫時休憩せられんことを望みます。
#26
○議長(松岡駒吉君) 笹口君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
#27
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて暫時休憩いたします。
    午後三時二十三分休憩
     ――――◇―――――
    午後五時二十四分開議
#28
○議長(松岡駒吉君) 休憩前に引続き会議を開きます。
     ――――◇―――――
#29
○笹口晃君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわちこの際、昭和二十二年度一般会計予算補正(第十四号)及び昭和二十二年度特別会計予算補正(特第八号)の両案を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を讐進められんことを望みます。
#30
○議長(松岡駒吉君) 笹口君の動議に御異議ありませんか。(第十四号)及び昭和二十二年度特別会計予算補正(特第八号)、右両案を一括し議題といたします。委員長の報告を求めます。予算委員会理事稻村順三君。
    〔稻村順三君登壇〕
#31
○稻村順三君 ただいま議題となりました昭和二十二年度一般会計予算補正(第一四号)及び同年度特別会予算補正(特第八号)について、その内容および委員会における審議の経過並びに結果を報告いたします。
 この予算は、さきに撤回することになりました昭和二十二年度一般会計予算補正(第十三号)及び同年度特別会計予算補正(特第七号)を編成替えしたものでありまして、中労委裁定の二・八箇月分の生活補給金の残額〇・八箇月分を政府職員に対し支給するための補正予算であります。その歳出の内訳は、政府職員に対する手当支給の経費、一般会計分八億四千七百余万円、特別会計分十五億七千六百余万円、地方公共團体職員に手当支給の財源として地方公共團体への貸付十億七千余万円、地方分與税分與金一億二千九百余万円であります。次にこの財源には、所得税のはね返り五億四千三百万円、アルコール専賣益金の増加一億九百余万円、電力超過料金二億円、一般会計における國債費、生活保護費等既定経費の不用額二十三億一千余万円、前年度剰余金繰入二億三千三百余万円、特別会計の予算費十一億七千余万円、鉄道特別会計の公債收入五千三百余万円、通信特別会計の公債收入二千八百余万円等をもつて充当しております。
 以上がこの予算の内容でありますが、委員会の質疑におきましては、國会において新首班の指名があつた以上、当然新内閣の手でこの予算は提出さるべきではないかとの質問に対しては、手当支給は一刻を急ぎ、これによつて政府職員を満足させるのは片山内閣の義務であるから、この予算を片山内閣の手によつて提出しだのだとの答弁がありました。
 質疑を終り、討論を省略して採決した結果、満場一致をもつてこの両予算を可決いたしました。
 以上、簡単ながら報告いたします。(拍手)
#32
○議長(松岡駒吉君) 両案を一括して、採決いたします。両案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
#33
○議長(松岡駒吉君) 御異議なしと認めます。よつて両案は委員長の通り可決いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後五時二十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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