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2008/12/09 第170回国会 参議院 参議院会議録情報 第170回国会 厚生労働委員会 第8号
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2008/12/09 第170回国会 参議院

参議院会議録情報 第170回国会 厚生労働委員会 第8号

#1
第170回国会 厚生労働委員会 第8号
平成二十年十二月九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月四日
    辞任         補欠選任
     植松恵美子君     櫻井  充君
 十二月八日
    辞任         補欠選任
     小林 正夫君     吉川 沙織君
     櫻井  充君     森田  高君
 十二月九日
    辞任         補欠選任
     中村 哲治君     松野 信夫君
     森田  高君     米長 晴信君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩本  司君
    理 事
                家西  悟君
                谷  博之君
                蓮   舫君
                衛藤 晟一君
                山本 博司君
    委 員
                足立 信也君
                大河原雅子君
                風間 直樹君
                津田弥太郎君
                中村 哲治君
                松野 信夫君
                森 ゆうこ君
                森田  高君
                吉川 沙織君
                米長 晴信君
                石井 準一君
                石井みどり君
                岸  宏一君
                坂本由紀子君
                島尻安伊子君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                古川 俊治君
                渡辺 孝男君
                小池  晃君
                福島みずほ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   舛添 要一君
   副大臣
       厚生労働副大臣  渡辺 孝男君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       金子善次郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       知的財産戦略推
       進事務局次長   内山 俊一君
       内閣官房内閣審
       議官
       兼行政改革推進
       本部事務局次長  青木 一郎君
       内閣府規制改革
       推進室長     私市 光生君
       内閣府大臣官房
       審議官      西川 泰藏君
       総務大臣官房審
       議官       宮島 守男君
       総務省行政評価
       局長       関  有一君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局次長      中原  徹君
       厚生労働省医政
       局長       外口  崇君
       厚生労働省健康
       局長       上田 博三君
       厚生労働省医薬
       食品局長     高井 康行君
       厚生労働省職業
       安定局長     太田 俊明君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       村木 厚子君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    木倉 敬之君
       特許庁総務部長  黒岩  進君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法
 人に関する法律案(第百六十九回国会内閣提出
 、第百七十回国会衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、植松恵美子君及び小林正夫君が委員を辞任され、その補欠として森田高君及び吉川沙織君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(岩本司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長外口崇君外十三名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(岩本司君) 高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○家西悟君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の家西悟でございます。久々の質問で緊張もしておりますけれども、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 舛添大臣、昨年の今ごろは、薬害肝炎訴訟の和解をめぐる動き、そして一方ではこの参議院厚生労働委員会で、我が党提出の特定肝炎対策緊急措置法案、いわゆる肝炎治療費助成法案の審議が行われ、与党も肝炎対策基本法を衆議院に提出するなど、言わば肝炎問題の山場を迎えていました。毎日のように舛添大臣とも連絡を取り合っていたことを今思い出します。舛添大臣も、薬害肝炎問題や肝炎総合対策についてそのころはもう腹をくくられていたのではないかなと、そういう時期だったかなというふうに思います。
 薬害肝炎を始め、肝炎対策では舛添大臣を始め衛藤筆頭理事にも御協力いただいて、与野党の全会一致で本年一月には薬害肝炎の救済措置法が成立し、肝炎対策を大きく前進させました。約一年がたちました。後ほどNC法案に関連して肝炎問題をお尋ね申し上げますが、まず最初に、独立行政法人国立高度専門医療研究センター法案、いわゆるNC法案について質問をさせていただきます。
 国立高度専門医療研究センターは、これまでもがんや難病、またHIV、エイズなど感染症を始めとした研究や高度な専門医療などを行ってきました。まさに我が国の医療施策を牽引してきたのではないかと思います。
 九七年三月、薬害エイズ訴訟の和解の一つとして、国際医療センターにエイズ治療・研究開発センター、いわゆるACCが患者原告団の要望も踏まえて設立されました。ACCでは、新たな治療方法の開発や臨床研究が行われ、その結果として積極的な治療が実施され、その治療方法など各地のブロック拠点病院に情報提供をされる、また臨床実地研修や医療指導が行われたりすることを、私自身も十一年見てまいりました。これは、国立がんセンターなど他の国立高度専門医療研究センターにも言えることではないかと考えます。
 難病であったり、HIV、エイズなどの感染症に関する医療など、いま一層の医療施策の推進が必要だと考えますが、いかがでしょうか。今後、このNC法案で独立行政法人へ移行するわけですが、この点も踏まえて、まず、NCの機能と役割についてお尋ね申し上げます。
#7
○政府参考人(外口崇君) 国立高度専門医療センターは、独法へ移行後も、がんや循環器病など国民の健康に重大な影響のある疾患について、研究機能を中核として、臨床研究、他の医療機関への医療の均てん化等を行うことにより、我が国の医療政策の牽引車としてより一層大きな役割を担うことを目的としております。
 各センターは、引き続き難病やエイズ等の感染症も含めた国の医療政策との一体性を確保しつつ、業務の効率性、質の向上や自律的運営の確保を可能とする独立行政法人となることで目的達成のための取組は一層推進されることになると考えております。
 さらに、この法律案が成立した場合、研究開発力強化法に基づき研究開発法人となるものでありますことから、我が国全体の研究開発力を強化し、技術革新の創出を図り、日本の競争力の強化にも資するものと考えております。
#8
○家西悟君 今局長の御答弁にありましたように、更に臨床研究や研究開発、また医薬品や医療機器の開発にも取り組んでいくということです。是非、厚生労働省としても力強い支援をいただきたいと考えます。
 そこで、今後のNCにおける財政面などの問題についてお伺いいたします。
 まず、運営費交付金についてお聞きします。
 国立がんセンターを始めとする六つの国立高度専門医療センターはいずれも研究開発を行う独立行政法人であり、このような研究型の独立行政法人の運営費交付金を毎年削減していくことになると優秀な専門医師が確保できなくなる、結果、我が国の研究基盤を大きく損なうおそれがあると考えます。少なくとも研究に係る運営費交付金の毎年度の削減はやめるべきではないかと考えますが、この点についていかがでしょうか。
 併せて聞きますが、様々な機関との共同研究や、また法人などからの寄附金が予想されます。聞くところによりますと、法人など外部からの資金を得ると運営費交付金が削減されるのではないか、そのような心配があるのですが、いかがでしょうか。
 このような研究開発を行う独立行政法人の各々の各努力を評価し、運営費交付金は削減しないとすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#9
○国務大臣(舛添要一君) 今委員御指摘のように、国立の高度専門医療センター、国の医療政策の牽引車として重要な役割を持っていますので、運営費交付金の交付というのはこれは不可欠だと考えております。
 まず、行革推進法の三十三条の二項には適切かつ安定的な運営を維持するために必要な措置を講じた上でという規定がございますし、先般の衆議院における修正趣旨も第二に財政上の配慮ということを明言しておりますので、そういうことを念頭に置いて関係方面ときちんと対応を協議し、運営費交付金の削減がなされないように全力を挙げてまいりたいと思っております。
#10
○家西悟君 衆議院では修正の重要な点ですが、是非財政上の配慮をお願いしたいと思います。いずれも、予算編成などについてはこの点について財務大臣としっかり協議をしてほしいと思います。
 人件費の削減について次に質問をいたします。
 今後のNCについてでありますが、一層の研究充実又は治療方法の研究及びACCのように臨床実地研修や出張指導を行っておりますが、今後、我が国のナショナルセンターにおいて研究の充実を図る必要があるにもかかわらず人件費を削減すれば、研究体制の基盤を損なうことにもなるのではないでしょうか。
 行革推進法第五十三条ですが、独立行政法人の人件費の削減についてを定めたこの行革推進法第五十三条は、政令で定める法人には適用されないとなっていますが、どうですか。独立行政法人化のNCについては当該政令に定めることにより同条の適用を除外すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
#11
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。
 行革推進法第五十三条でございますが、独立行政法人は平成十八年度以降の五年間で五%以上を基本として人件費の削減に取り組まなければならないと規定しておりまして、この規定は原則としてすべての独法に適用されるものと考えております。
 したがいまして、国立高度専門医療センターが独法化した場合にも、基本的には本条文は適用されるものと考えておるところでございます。
 他方、国立高度専門医療センターは、国民の健康に重大な影響のあるがん等に関する医療の調査研究及び技術の開発等を行うこととされ、独立行政法人化されますれば、いわゆる研究開発力強化法において、研究開発を行う重要な独立行政法人として位置付けられるものでございます。研究開発力強化法では、これらの研究開発法人に対する行革推進法第五十三条の運用に当たっては配慮しなければならないとされているところでございます。
 したがいまして、独立行政法人化後の国立高度専門医療センターにつきましては、行革推進法第五十三条の人件費削減規定自体は適用されるといたしましても、その具体的な運用に当たりましては、研究開発力強化法の趣旨等を踏まえまして、主務省である厚生労働省からも具体的な状況を把握させていただいた上で適切に対応させていただきたいと考えておる次第でございます。
#12
○家西悟君 大臣、そこはしっかり内閣でも主張していただきたいと思います。優秀な医師や看護師など医療従事者の十分な人件費を始めとする労働条件を整えることが大事だと私は考えます。是非、高度な専門医療研究センターとして求められる役割を果たすことができるよう、お願い申し上げたい。
 繰り返しますが、優秀な人材を確保するために是非この面の財政支援もお願いしたいと考えます。でないと、患者はどこへ行くんですか、どこへ行ったらいいんですかということになるんじゃないでしょうか。今でさえ不安に駆られながら治療を受けているわけです。しかも、難病とか、HIVもそうですけれども、どこの医療機関でも受けれる、本来そうしなきゃいけないんでしょうけれども、やはり専門性というものを重視した場合に、限られた医療機関にしか行くことができません。なのに、人件費がそういった削減をされることによって患者を路頭に迷わすようなことがあってはならないと考えますので、是非とも、大臣、内閣の中ではこういったことがあるんだということを強く主張していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#13
○国務大臣(舛添要一君) 例えば、国立病院の医師の給与について、今回の人事院勧告で特段の配慮をしてもらって上げ幅を大きくしました。そうしないと勤務医になる方がいない。まず国立大病院からやろうということでやりました。それと同じように、高度な医療、本当に専門性を要求されるわけですから、きちんとした処遇じゃないといい専門家が集まりません。
 私は、これは先般の衆議院の予算委員会で仙谷民主党議員の御質問にもお答えしましたけれども、医療というのは、ただ単に、財政にとって重荷になる、負担になる、だから医師の数も増やしちゃいけないんだと、そういう議論は間違っていると思っています。医療をきちんとやることは、人間の価値を高める、そのために必要な投資である、夢と希望を国民に持たせるための必要な投資であると、そういう観点から見直さない限りこの日本の医療制度の再構築は難しいと、そういう観点でこの一年頑張ってまいりましたんで、同じような観点からこの問題についても取り組みたいと思います。
#14
○家西悟君 それでは、独法法人の積立金についてお考えをお聞かせください。
 各事業年度の利益の残余を中期計画に定めた剰余金の使途と充てることについては、これは経営努力により生じた利益と考えていいのでしょうか。最終的には中期計画の最終年度の決算の積立金はどのように扱われるのか。機構法第十五条では国庫に原則納付しなければならないとしていますが、法的根拠となるのか。しかし一方で、機構法第十五条一項では、独立行政法人が経営努力によって得たものとして認定された場合は、次期中期目標期間に繰り越せることとされています。この経営努力の認定の考え方も併せてお伺いいたします。
#15
○政府参考人(宮島守男君) まず、積立金の国庫納付の法的根拠でございますが、積立金の中期目標期間終了時における扱いにつきましては、独立行政通則法第四十四条第五項で、個別法で定めることとされております。高度専門医療研究センターにつきましては、現在御審議いただいている法律案第二十条におきまして積立金の処分を定め、次期中期目標期間への繰越しの承認を受けた額以外の残余については国庫納付することとされているところでございます。
 続きまして、その次期中期目標期間への繰越しの考え方でございますが、次期中期目標期間への積立金の繰越しにつきましては、個別に各府省が評価委員会の意見を聴いた上で財務省と協議するものでございますが、一般的な考え方を申し上げれば、一つとしましては、経営努力が認定された目的積立金につきましては、当中期目標期間中に使用できなかった合理的な理由がある場合、二つ目としまして、競争的資金制度の円滑な運営のために研究資金の繰越しを行う合理的な理由がある場合、三番目としまして、国庫納付する現金がなく、その点について合理的な理由がある場合などにつきましては、個別事情を勘案の上、合理的な範囲内で次期中期目標期間への繰越しを認め、その認められた繰越額を除いて国庫納付することとされているところでございます。
#16
○家西悟君 私は、各々の法人が経営努力の結果得た積立金については原則として繰越しを認めるべきではないかと考えております。このようなことについて一般法人のように右肩上がりの実績を求めるのは厳し過ぎると考えます。是非、運営費交付金に基づく積立金についても次期中期目標期間に繰り越せるような仕組みをつくってはどうかと考えますが、お答えいただければと思いますけれども。
#17
○政府参考人(宮島守男君) ほとんどの独立行政法人は、その業務に必要な資金を、国から使途が制限されない資金である運営費交付金として交付されているところでございます。したがいまして、残余が生ずれば国庫納付することという原則は変えることは困難でございますが、先ほど申し上げましたとおり、高度専門医療研究センターにつきましては、積立金について、厚生労働大臣の承認を受けた金額を次期中期目標計画の定めるところにより次期中期目標期間におけるセンターの業務の財源に充てることができることとされているところでございます。その繰り越せる額につきましては、厚生労働大臣が厚生労働省の独立行政法人評価委員会の意見を聴いて財務大臣と協議を行った上で承認することとされているところでございます。
 以上のことから、次期中期目標期間への繰越しが認められているところでございまして、御理解をいただきたいと思います。
#18
○家西悟君 是非とも繰越しを認めていただけるようにお願い申し上げたいと思います。なぜならば、先ほど来言っています、難病やいろんな病気あるわけです。これに結果を出すというのは相当大変な努力をいただかないといけないし、費用も掛かります。
 私自身の経験からいっても、HIV一つ取っても、一九八一年にエイズという病気はアメリカで言われ出し、そして治療薬ができたのは八〇年代の後半ぐらいだったと思います。そして、今やられているHAART療法、カクテル療法と言われる幾つかの薬を併用して使う、こういうようなやり方というのに至るのに九〇年の中ごろ近くまで掛かっています。十何年掛かっているわけです。しかしながら、いまだにHIVを根治する方法はありません。もう一点申し上げると、血友病自体もそうです。血液製剤の投与によって一時的に出血を止め症状を良くすることはできますけれども、根治するということはいまだにできません。他の難病も同じだと思います。がんもそうです。いろんな抗がん剤が開発されて、治療方法もいろいろ出てきているわけですけれども、相当な努力を積み重ね積み重ねしてもできない。だからこそ、こういったものに対しての運営費交付金というものを中長期的な計画に入れていただかないと、研究費、また人材確保、そういった方面から考えても厳しいのではないかなというふうに思います。
 そして、現在、独立行政法人制度の運営交付金や人件費の削減という問題、また積立金の繰越金の問題など不都合な点があります。答弁は求めませんが、このような高度専門医療研究センターのような研究開発法人については独立法人制度とは別の制度を設けることを検討してはどうかなと私は考えます。是非、検討をお願い申し上げたいなと思っております。これは一方通行で構いません、私の思いです。
 病を持って苦しんで何年も何十年も生きていくわけです。一日も早い開発されることを願い、そして日々治療に専念をされている方々のことを思うと、こういった削減、こういう法律があるからこういうふうにしなきゃいけないんだなんて言わずに、新たな考え方、新たなことをする、これがニーズにこたえることじゃないんでしょうか。それが政治の果たすべき役割だということを私は強く思います。是非ともそのようにお願い申し上げます。
 それから、ここからはちょっと質問に変わらせていただきたいと思いますけれども、研究開発法人の評価をされる委員会に高度医療の専門家がおられるんでしょうか。厚生労働省と総務省にそれぞれ評価委員会がありますが、調べてみると、そのような方はおられません。もっと高度医療分野の専門の医師や、それからもっと大事なことは、患者の声を代表する方々が参加すべきではないかと考えます。患者の声、当事者の声というものも非常に大事だと思います。ただ単に経済的な理由とかそういうところだけで考えるのではなくて、こういう評価委員会の委員としてそういう人たちを参加させるようにしてはどうかと考えますが、大臣、いかがですか。
#19
○国務大臣(舛添要一君) 例えば、肝炎の今検討委員会も患者の代表に入っていただいたり、専門家入っていただいております。この評価の委員会についても、今家西委員が御指摘のように、高度医療の専門家を入れる、第三者で客観的に見れるように入れる、それから患者の代表もきちんと入れて、そういう構成に今後やっていきたいと思います。
#20
○家西悟君 もう一度言います。これは独立行政法人の方の問題、肝炎の問題は後でもう一回質問をさせていただきますけれども、こういう評価委員会、総務省と厚生労働省にあるわけです。是非とも、厚生労働省は確実に患者の代表の声を入れると、そのために患者の代表者を入れるというようなことを検討していただきたい。
 そして、あわせて、総務省の方にもお尋ね申し上げたいと思いますけれども、評価委員会の委員にそういう人はおられないですよね。是非とも入れていただきたいと思いますので、いま一度その考えをお尋ね申し上げたいと思います。
#21
○政府参考人(関有一君) 総務省に置かれております政策評価・独立行政法人評価委員会でございますけれども、各府省の独立行政法人評価委員会が行いました毎年度の業務実績評価の結果につきまして、昨年十二月に定められました独立行政法人整理合理化計画などの政府方針につきまして、法人の取組が適切になされているか、評価の結論に至る理由や根拠が明確にされ、国民に分かりやすく説明されているかなど、政府全体として独立行政法人評価が厳格になされているようにすること、それから信頼性を持たれるものにすること、こういう観点から横断的に二次評価を行いまして意見を述べること、これを任務としているところでございます。
 このような観点からいたしますと、この総務省に置かれております政策評価・独立行政法人評価委員会につきましては、各独立行政法人評価の個別の業務分野の専門家を委員とするまでの必要はないのではないか、かように考えているところでございます。
#22
○家西悟君 個別のって言われますけれども、これ大きな問題だと私は考えます。高度専門医療なんかについて、それを理解されている医師の方々が入らないと難しいんじゃないんですか。
#23
○政府参考人(関有一君) 先生御懸念の問題につきまして、特に必要があるという場合には、この評価委員会におきまして専門家の方々から意見をお伺いするというような手段もあるわけでございます。
 それからまた、委員会として運営をやっていく過程で、やはり先生おっしゃるような専門家の方が入らないと評価が難しいと、こういうことを私どもの政策評価・独立行政法人評価委員会の委員の方々がそう御判断になるというようなことがありますれば、先生おっしゃるような形での人選ということも検討しなければならないかなと、かように考えているところでございます。
#24
○家西悟君 調べさせていただいた名簿を見ますと、確かに大学の医学部の准教授の方々とかおられますけれども、この人は臨床されていませんよね。そして、そういうような現場の声も分からずに全体の、経済学者の方々やそういう人たちだけでやるということはちょっと無理があるんじゃないかなということを思うわけです、こういうナショセンに関しては。他の独立行政法人はそれでいいのかもしれないけれども、ナショナルセンター、要は、高度専門医療の研究をやられているところの評価というものをするというのは、そういうような専門の医師や専門として扱われてきた、臨床現場を見てこられた方々の声というものを入れていかないと正しい評価というものは難しいのではないかなと私は思うわけです。
 ここは大臣、厚労省にもあるわけですから、その辺は厚労省としてはどうなんですか、お尋ね申し上げます。
#25
○国務大臣(舛添要一君) 厚生労働省としては、現場の専門家の方々、そして御家族の方々、これをきちんと入った評価委員会で評価をしていきたいと、こういうふうに思いますので、今後の委員の構成はそういう方向できちんと対応します。
#26
○家西悟君 是非ともそのようにお願い申し上げたいし、総務省もそのような考え方を持っていただければなと思います。
 そして、次の質問に移りますけれども、国立国際医療センターの中に肝炎情報センターを設置するとお伺いしております。併せて肝炎総合対策についてお尋ね申し上げます。
 先ほどもお話ししたように、薬害肝炎問題解決のために毎日毎日走り回っていた日から、あれからちょうど一年がたつわけです。肝炎対策について改めて大臣の御見解をお伺いしたいと思いますけれども、まさかあの問題や肝炎問題は終わったというような認識はないでしょうね。
#27
○国務大臣(舛添要一君) 本当に一年前は、これは家西委員始め、衆参両院の厚生労働委員会の理事の皆さん方のお骨折りもいただきまして、何とかこの問題の解決ということに努力をしてまいりました。そして、天皇誕生日の十二月二十三日の早朝に総理に御決断をいただくところまで行きまして、ただ、もちろんこれで問題が解決したわけではございません。肝炎の総合対策をやっています。
 例えば、四十八週を七十二週に、インターフェロンの治療の助成ですね、これを延ばす。この一つの例を取っても様々な課題がまだ残っておりますので、全力を挙げてこれをやっていきたい。そのためにも、患者の皆さん方との定期協議の場を設け、また、なぜああいう問題が起こったのか、この検討会も今精力的にやっているところでございますので、まだまだ残された課題が多い。そして、フィブリノーゲンを投与された方々を探し出すという作業も、これ国立病院に今カルテを再度調査するとまた出てくるというようなこともありますから、今後とも精力的に残された課題に取り組んでまいりたいと思っております。
#28
○家西悟君 ありがとうございます。是非ともそのようにお願い申し上げたいと思いますけれども。
 先ほど、肝炎の検証会議ということを大臣が発言されましたけれども、正式名称は薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政の在り方検討会の話だろうと思いますけれども、救済法が成立したとき、血友病など先天性の方々、また問題は未解決になったままになっています。そのときの委員会決議、この参議院の委員会決議でございますけれども、血液製剤に起因するウイルス性肝炎患者、感染者、すべてのウイルス性肝炎患者の対策を決議したわけでございます。
 まず、今年の十月に一度話合いが持たれたと聞きますが、簡単に、今後も含めてどのように行われるのか、お尋ね申し上げます。
#29
○国務大臣(舛添要一君) 肝炎で苦しめられている血友病の患者の方々、この皆さん方の御意見を非常に貴重なものとして受け止める必要があると思っております。九月にでしたと思いますが、家西議員とともにヘモフィリアの会の皆さん方とお会いしまして、直接御要望も賜りました。そして、早速担当窓口を決めまして、十月から事務レベル協議を開始いたしました。二回目を十二月の中旬以降にやりたいと思って、今事務的な手続をしているところでございます。
 今後とも、皆さん方とよく相談をしながら、具体的などういう手を打てるのかということを検討してまいりたいと思っております。
#30
○家西悟君 是非ともお願い申し上げたいと思いますけれども、本当に時間だけを浪費するようなまねはやめていただきたい。日々状況は悪くなるわけです。
 本年も、あの薬害エイズ問題が、国、製薬会社と私ども被害者と和解してからちょうど十二年がたちました。当時アメリカから輸入された非加熱血液製剤でHIVに感染した患者は、一千四百三十八人のうち既に六百二十四人が亡くなっております。これ考えていただければ分かると思いますけれども、三分の一以上はもう死んでいるわけです。そして、薬害エイズ被害者は、同時に白血病、悪性リンパ腫、肝硬変など新たな病に直面しているわけです。特に、C型肝炎の重複感染による肝疾患での死亡が増えております。ほとんどがHIVが肝疾患を加速させ、それにより抗HIV薬が投薬できなくなっています。
 本年四月からスタートいたしました肝炎治療におけるインターフェロン治療の医療費助成についてもお尋ね申し上げます。
 本年、実施月の四月から八月の治療実績が公表されましたが、この資料、お手元に資料一と出させていただいています資料を御覧いただければと思いますけれども、実績が申請ベースで約二万六千件、実際の医療交付が二万二千件ですので、残りの月数を予想すると一年間で五万人ということになるのではないでしょうか、単純計算ですけれども。当初大臣がお話ししていたのは、一年間で十万人という目標があるはずです。当初の見込みより半分です。これですと、肝炎の検査も保健所などで無料で実施していますが、どうなるのか私は非常に心配をしております。医療費助成制度が始まって月日がないということもあって評価は難しいと思いますが、できる限り多くの患者が医療費助成を利用してほしいと私は考えております。肝炎患者が治療を受けやすい環境の整備を進めていくべきではないでしょうか。
 私もこの治療を受け、HCV、C型肝炎は完治しました。しかし、その間、高熱や全身倦怠感などの思いもしました、脱毛もありました。国会活動の中でこれを受けながらやるというのは相当つらかった思い出がありますけれども、今はおかげさまでC型肝炎のウイルスは消えました。多くの方々にそういうようなことをしていただきたい。そして、肝炎のインターフェロン治療は先ほども申し上げたとおり高熱や全身倦怠感や抑うつなど強い副作用が伴うことが多く、患者の方々が副作用を心配して治療をためらうあるいは途中で断念してしまうケースがあります。
 こうしたインターフェロンの治療の副作用を軽減するために新たな治療薬の開発など研究を進めていくことや、副作用のコントロールにたけている専門医と非専門医のネットワークの構築が必要であると考えますが、こうしたことについてどのようなお考えをお持ちなのか、お尋ね申し上げたいと思います。
#31
○政府参考人(上田博三君) 本年四月にインターフェロン医療費助成制度を開始をいたしましたが、その実績は先ほど委員が述べられたとおりでございまして、実績が目標を下回っている原因でございますけれども、様々な原因も考えられますけれども、制度開始当初の周知不足の影響なども考えられるということで、現時点では何らかの評価を直ちにできる段階ではないと考えていますが、私どもとしましては、引き続き自治体等を通じて制度周知を徹底するとともに、今後、実績が目標を下回っている原因について実態をしっかり把握し、一人でも多くの方々がこの助成制度を安心して利用していただけるように努力をしてまいります。
 また、専門医と非専門医間のネットワークの構築についての御質問でございますけれども、インターフェロン医療費助成制度についてはこれまでも自治体におきまして医療機関に対する説明会を行うなど、専門医、非専門医を問わず周知を図ってきたところでございます。しかし、この度各自治体の広報状況を調査したところ、自治体間で取組に差が見られたところでございます。厚生労働省といたしましても医療機関に対する周知は極めて重要であると認識をしておりまして、去る十一月二十一日に各自治体を集めまして周知徹底を重ねて依頼をしました。また、医師会等関係団体を通じて更なる制度周知を検討しているところでございます。引き続き、より多くの患者さんに十分な情報が伝わるよう全力で取り組んでまいります。
 加えまして、専門医と非専門医のネットワーク構築は肝炎の診療レベル向上のため非常に重要であると考えております。このため、自治体を集めました会議におきましても、先進的なネットワークを構築している自治体、これは山梨県などでございますけれども、あるいは広島県でございましたが、この事例紹介を行ったところでございます。
 今後とも、肝疾患の診療連携拠点病院を中心とした専門医療機関、かかりつけ医間の診療ネットワークがより機能するよう全都道府県における拠点病院の早期指定を進め、国の肝炎情報センターを通じて拠点病院間の情報交換を図るなど、より多くの患者さん方がより良い治療を安心して受けられる環境整備に努めてまいりたいと考えております。
#32
○家西悟君 では、肝炎問題についてはこれが最後の質問になりますけれども、治療期間の問題です。
 今現在、四十八週でワンサイクルの治療が行われていますが、インターフェロンの治療ですけれども、治療期間を延ばしてほしいという要望も私のところにも来ております。厚労省の研究会でもこの点を議論されていると聞いていますが、いかがでしょうか。
#33
○政府参考人(上田博三君) インターフェロン医療費の助成期間につきましては、薬事法の承認を受けて、通常の投与期間は四十八週間であるとされているところでございます。そういうことで、この助成制度につきましても、現在、同一患者さんについて一か年を限度としているところでございます。しかしながら、ウイルス性肝炎のタイプによっては七十二週投与の有効性に関する海外の文献がございますことやら、また日本におきましても、一定の条件に合致する場合には標準の四十八週を超えて七十二週間を行うことによって有効性が認められるとする研究報告も出されたところでございます。
 そこで、専門家によりこの点について御検討いただき、これは1bのタイプでございますけれども、有効性、安全性の両面からこのような治療法は否定されるものではないとの見解を先月十四日に取りまとめていただいたところでございます。この取りまとめを踏まえつつ、その1b以外のほかのタイプについても今後の対応について関係方面と検討してまいりたいと考えているところでございます。
#34
○家西悟君 都道府県における拠点病院などの連携整備についても、まだ十七都道県が未定で指定が遅れています。この点もしっかり厚生労働省は指定をしていただきたい、指導をしていただきたいと思っております。
 インターフェロン治療は、治療当初に二週間程度の入院が必要です。その後ほぼ毎週の通院が必要です。先ほど述べたように副作用が強く現れるという特徴もあります。ふだん働いているサラリーマンの方々にとっては、治療のために会社を休まなければならない、会社が忙しいとか周りの同僚たちに迷惑を掛けるとか、いろんな理由で治療をためらうことがあるのではないでしょうか。大臣、そういった方々が非常に多いということを御認識いただいているとは思いますけれども、各事業者と申しますか各会社の経営者の方々の理解が不可欠であると考えますが、いかがですか。そして、併せて連合など労働組合の方々の理解と協力も必要だと考えます。いかがですか。
 なお、今日のような金融情勢や雇用環境が一段と厳しくなっていく経済状況の中では、なかなか治療に行くことができないのではないでしょうか。大臣、その点も併せて質問します。本当に行きたくても、この治療で二週間も入院したり毎週一回インターフェロンの治療を受けなきゃならないとなったときに、また残業ができないとかというふうになったら、自分はリストラの対象になるんじゃないか、辞めさせられるんじゃないかという不安を多くお持ちでおられるんじゃないでしょうか。是非とも、経団連や経営者の方々そして連合の方々に大臣が、それぞれこういう人に対しては特段の配慮をお願いしたいという申入れをしていただけないでしょうか。そのように申し上げます。
 大臣、いかがでしょうか。
#35
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がおっしゃったように、大体十万人のつもりが恐らく五、六万、良くて六、七万ぐらいだろうと思います。なぜその助成、インターフェロンを受けないのかといったら、今おっしゃったように、二週間なかなか取れないよと、それから副作用の強さ、こういういろんな理由があると思います。それで、既に経営者団体に対しては文書でそのことは要求しておりまして、今、経団連に私が行く日にちを調整さしているところで、これは必ず直接そのことは申し上げたい。
 それから、今雇用の問題が非常に厳しゅうございます。これは連合の皆さんとも常に協議をしていますんで、連合の会長に対しても直接申し上げたいというように思っております。
 先ほども申し上げましたように、国民の健康、命、これをどう守るかということが一番必要なことですから、いかなる金融情勢であれ、経済情勢であれ、きちんとその点については社会全体でこの取組をやるべきだと、そういうふうに思っておりますんで、全力を挙げてこの問題に取り組みたいと思います。
#36
○家西悟君 是非とも大臣、行動していただきたい。フットワーク軽く、是非とも動いていただければと思いますし、今大臣の方から命の問題ということが言われましたので、次の質問に入ります。
 二年前の平成十八年、薬事法の改正が行われました。四十五年ぶり、言わば半世紀ぶりの大改正が行われました。このとき、私は薬害被害当事者として薬害根絶の願いを込めて質問をいたしました。ところが、十一月十一日、規制改革会議から、インターネットを含む通信販売による一般医薬品の販売規制に関する規制改革会議の見解なるものが突然出てまいりました。私は、前日の十日に所管する内閣府の担当官から、この間の規制改革会議でのこの問題の経緯とこれからどう進めていくのか御説明を伺っていましたが、御説明を受けた翌日に見解が出るとは一言も聞いておりませんでした。出たときに、私は大変びっくりいたしました。
 規制改革会議の見解を簡単に御説明ください。
#37
○政府参考人(私市光生君) 規制改革会議の十一月十一日の見解に関する経緯でございますが、本件に関する調査審議につきましては、本年八月以降、都合四回行われたところでございます。
 具体的には、八月十四日に事業者、楽天とかヤフー、それから同じく八月十四日に業界団体、社団法人日本薬剤師会、九月十二日に厚生労働省からヒアリングを行い、十月七日には厚生労働省との間で公開討論が開催されております。
 この間、会議の取りまとめまでにつきましては、調査審議の内容につきましては、インターネットの販売が店頭の販売に比して安全性に劣るかどうか、あるいは地方の中小薬局のビジネスチャンス、つまりインターネット薬局の開設者は地方の中小企業が多いということで、そういったことについていかがなものかと、それから消費者、例えば仕事の都合など時間的な制約や遠隔地に居住など地理的な制約に関する消費者のニーズ、こういった問題について議論を重ねてまいりましたが、多分、たまたま、そういうことでいろいろと議論をしてまいりまして、その結果、十一月十一日に会議の見解を取りまとめ、公表したところでございます。
#38
○家西悟君 ここに楽天の資料があります。以前、インターネット上に載っていたものです。困ります、私たち。ネットで薬が買えなくなりますと。これ見ていくと、こういう漫画が出てきます。
 新米ママA子さんは多忙な毎日を送っています。自分の風邪薬なんて買う暇もありません。そこでひらめいたのが、そうだ、インターネットで買おう。インターネットで薬を購入する方法でした。早速インターネットで買おうとしましたが、えっ、風邪薬ってネットでは買えないの、というか、今まで買えたのに。これ、規制がされたらこうなるよというようなことを言っているわけです。
 独り暮らしをしているB作さんは、体が不自由なお年寄りです。そんなB作さんが、離れて暮らしている娘さんに勧められ、利用したのがインターネットの薬屋さんでした。便利じゃ。今日もいつものように痔の薬を購入しようとしたところ、なぬっ、先月まで買えたのにどうしてじゃ、車の運転もできないというのに。先月まで買えたのと同じ薬が購入できなくなってしまいました。
 ヤングビジネスマンC介さんは頭皮に悩みがありました。町のお店で育毛剤を買うのは正直気が引けます、店員さんが若い女性だったりしたら。そこで、ネットで買おう。だれにも知られるようなことのないようネットで買うことにしました。ところが、ネットで買えないの、お店のレジに育毛剤を持っていくなんて嫌だよ、買っている姿なんて見られたくないのに。だれにも知られず育毛剤を購入することができませんでしたとか、あるわけです。
 そして、ネットで買えた薬が買えなくなるなんて、そんなの変だよ。どうしてネットで買えなくなったんじゃ。薬事法の改正により、ネットでの薬の販売に対し規制が強化されたからです。
 どんな薬が対象になったんだろう。漢方薬、ナイシトールなど、風邪薬、パブロン、ベンザエースなど、解熱鎮痛剤、バファリン、イブなど、胃腸薬、ガスター10など、痔の薬、ボラギノールAなど、水虫薬、スコルバなど。そして、じゃネットで規制がされる理由は何なの。理由は、お店の人とお客さんが対面できないこと、薬を直接手渡しできないことの二点だそうです。
 ちなみに、コンビニの販売、置き薬の販売の規制の対象にならないのは、以上の二点を守られているからというのが厚労省の主張です。小さい字で星印が付いて、薬剤師又は登録販売者が在籍するコンビニ。ということは、コンビニの店員さんから買う場合は以上の二点が守られているからオッケーだよね。それなのに、ネットで薬剤師さんのいる薬局から買うのは上記の二点が守られていないから駄目なの。たったそれだけの理由で規制されるなんて、そんなのやっぱり変。だって、お薬がネットで買えなくなる。メリットはたくさんあるじゃないか。納得できない。小さい字でと申し上げました。コンビニでは買うことはできません、薬は。薬剤師か登録販売者がいないと売ることはできないということです。だろうと思います。
 そして、平成十八年度改正薬事法には、薬にはリスクがあり、副作用もある。一般用医薬品による健康被害も発生しているので、リスクの程度に応じて高いものから第一類、第二類、第三類と分類し、その分類に応じて薬の情報提供の内容や担当すべき専門家、例えば薬剤師、試験に合格した登録販売者など、明確にしました。
 私は、インターネットで薬を売るなどという考えは、この時点で法律の審議の想定外の話ではなかったのではないかと考えます。薬というのは購買者と薬剤師などの専門家がその場で直接やり取りを行う対面販売が原則ではないかと、このような法律審議であったと認識していますが、いかがでしょうか。
#39
○政府参考人(高井康行君) 十八年の薬事法改正でございますけれども、一般用医薬品の販売制度につきまして、国民が医薬品を適切に選択し、適正に使用することができるように見直しを行ったものであります。つまり、一般用医薬品は効能効果とともにリスクを併せ持つものであるというようなことで、適切な選択、適正な使用を図るためには販売時におきます情報提供及び相談対応が不可欠であって、これらが販売時に確実に行われるようにするためには対面による販売を原則とすることが必要であると、こういう考え方に基づきます。
 これは、平成十七年に厚生科学審議会の医薬品販売制度改正検討部会において消費者や薬害被害者、医薬品販売業者など様々な立場の関係者が公開で検討した結果として報告書が取りまとめられたものであります。具体的には、薬剤師などの専門家の関与を前提として、専門家において購入者側の状態を的確に把握できること、購入者と専門家の間で円滑な意思疎通ができることの必要性が示されて、これらが確実に行われることを担保するために、購入者と専門家がその場で直接やり取りを行うことができる対面販売を原則とすることがされたわけであります。
 この平成十八年の薬事法の改正の国会審議におきましても、対面販売の重要性やインターネット販売が取り上げられ、参考人質疑を含めて、いずれもインターネット販売については否定的であって、対面販売が重要であるというような御意見だったと認識いたしております。
 こうした議論を踏まえまして、今回パブリックコメントに付しております省令案においては、三つに分類した一般用医薬品のうち、第一類医薬品については薬剤師による書面を用いた情報提供が義務付けられている、それから第二類については薬剤師又は登録販売者による情報提供が努力義務とされていることから、対面販売を求めることといたしまして、インターネット販売については、こうした販売時におきます情報提供が不要な第三類医薬品に限定するといたしたところでございます。
#40
○家西悟君 是非そのようにしていただきたいと思います。
 そして、例を挙げます。二年前、小泉内閣の改革で規制改革が進行中と大キャンペーンを行いました。十八年の春ごろ、大きなポスター、大きな新聞広告、雑誌広告で大宣伝が行われました。内閣府のキャンペーンの費用は約三億円の予算を使ったと聞いています。
 その中に、構造改革の第一に、コンビニで薬の一部が販売されているのも、構造改革の一つですと大きく宣伝されました。コンビニで薬が売られているのは医薬部外品で、薬ではない。当時、構造改革、規制改革を進めた小泉内閣は、規制改革の象徴としてコンビニで薬が買えると誤ったキャンペーンを繰り返しました。
 この改革薬事法の審議の中で当時の谷口内閣府広報室長が、現在に至るまでの薬害被害の状況を十分に踏まえ、今回の薬事法改正を始めとする医薬品の適正使用に関する知識啓発について、厚生労働省と十分相談しながら、しっかりと国民の皆様に正しい理解をいただけるように政府広報として最大限の対応をしていきたいと考えております、また、当時の厚生労働大臣、川崎厚生労働大臣は、同じ政府の中で十分な連携が取れなかったことについておわび申し上げますと当委員会で発言されました。
 この近年においても、薬屋さんで買った薬の中で、うがい薬や風邪薬で、一部ですが、スティーブンス・ジョンソン症候群などの症状が現れているのは事実ではないでしょうか。一般に売られている薬の副作用被害が報告されてもいます。今まで医薬品の販売は対面販売が原則であると考えます。今でもオーバー・ザ・カウンターで販売しなければならないということであります。この点を踏まえて、今後作る省令などで定めていただきたいと考えます。
 なぜならば、ガスター10という、先ほども申し上げました薬は一類です。オーバー・ザ・カウンターでなければ売ってはならない。ここに今のこれ楽天です、楽天の署名をやっているわけですけれども、ガスター10は一類と私は聞いております。一類というのはオーバー・ザ・カウンター、要するに薬剤師さんがおられて後ろのところに陳列しなきゃならない。お客さんが勝手に取り出して、それをレジに持っていって売ることはできないというふうになっているはずです。それがここに、こういう薬が買えなくなるというのでガスター10まで書いているわけです。こんないいかげんなことをさせていいのかということ、それは薬害の被害者として怒りを感じます。
 大臣、是非とも考えていただきたいと思いますが、いかがですか。
#41
○国務大臣(舛添要一君) 先般、薬害被害者団体及び消費者団体からの御要望も承りました。基本的には国民の命をどう守るかということが第一でございますので、単なる利便性のために国民の健康、安全性、それを犠牲にしてはならない、そういう観点から取り組んでまいりたいと思います。
#42
○家西悟君 時間がもうありませんけれども、お手元にお配りさせていただいた資料、ごらんいただきたいと思いますけれども、これは薬害被害者団体や消費者団体二十四団体の申入れです。皆さん、すべての医薬品のネットの販売に反対しています。先月、十一月十七日、舛添大臣に申入れをしたものです。そして、これ、甘利さんにも出されたやつも入っていたと思います。ありますね。出されたものもあると思いますけれども、大臣、所信の中で、薬害肝炎の反省に立ち、医薬品等による健康被害の再発防止のため、安全対策の充実強化を図ると意見を述べられています。
 また、舛添大臣は本年三月、薬害肝炎全国原告弁護団との第一回協議に臨むに当たって、皆さんの前で、福田総理からもこのような事件を二度と起こさないように、医薬品行政の見直しを急ぎ、再発防止のための対策を立てるよう強く指示されていますと。中略して、政官業の癒着という問題も看過できません。国民の命を守ることが厚生労働省の使命であり、業界や族議員の関係ゆえにその原点を失うことがあってはなりません。また、医薬系の技官、つまり医師や薬剤師といった専門家であっても、その専門知識は国民のために使われるべきであります。中略して、このような点をしっかりと認識した上で、私は二〇〇八年を厚生労働省改革元年と位置付け、様々な改革に取り組みたいと強い意思を述べられました。
 もう一度確認します。この決意は変わりありませんね。
#43
○国務大臣(舛添要一君) 全く変わっておりません。今後ともその哲学に基づいて行動してまいりたいと思います。
#44
○家西悟君 終わります。
#45
○足立信也君 民主党の足立信也でございます。
 基本的なことから申し上げますが、我々民主党は独立行政法人には基本的に反対でございます。この理由といたしましては、国策として行うもの、特に今回は医療ですから、政策医療は国立でやるべきである、そして、一般病院と変わらなければ、その地域医療の観点から立って公立あるいは民間でいいんではないかと、そういう基本姿勢ですね。ところが、厚生年金病院あるいは社会保険病院を例に挙げるまでもなく、いろんな風評、あの病院はなくなってしまうかもしれない、このままだと兵糧攻めに遭ってしまうかもしれないと、そういう風評が立ってきて、我々としてはこのナショセンの法案に関しては結論を出さなきゃいけないと、そういうふうにとらえました。
 そこで、結論を出すということはその風評を断つということですから、存続の方向性を探るということで、そのためには様々な条件が我々の中でも必要になってくる。それで、その条件について、一つは、前の通常国会の最終盤に成立した、先ほど出ておりましたが研究開発力強化法ですね、このことが大きかった。そして、もう一つが、様々な我々の考え方を反映させたような修正が得られればという形で臨んできたわけです。本日の質疑は、その辺について、どういう過程でどういう修正が必要だろうという判断も交えながらそれを解き明かしていきたいといいますか、その経過について述べていきたいと、そのように思います。
 まずは最初に総論的なことを申し上げ、そしてその後各論、六センター、八つの病院の各論、そしてまた総論的なこと、そういう感じで進めていきたいと思います。
 まず、基本的な理念なんですが、平成十年の中央省庁等改革基本法、そして平成十四年の独立行政法人国立病院機構法、これで今回対象になっているナショナルセンターは国立として残したわけですね、残したと。ところが、行政改革推進法、これは平成十八年ですね、この時点では方針を転換したわけですね。この理由を聞きたいんです。
 これ二点聞きたい。一つは、国立病院機構として旧国立病院を独法化したときにナショナルセンターを国立として残した理由ですね。なぜここは国立として残したのか。もう一つは、本法案でナショナルセンターのみを独法化して、例えばほかに国立病院ってありますよね、国立リハビリテーションセンター病院やあるいはハンセン病診療所、あるいは所管が違いますけど防衛医科大学の病院、自衛隊病院、いろいろ国立ありますよね。つまり、今回三つに分かれたわけです。国立病院機構と今度独法化されるナショナルセンターと国立病院と、こういうふうに三つに分けたわけですけれども、その理由ですね。この二点、理念の問題だと思いますが、この二点についてお答え願いたい。
#46
○国務大臣(舛添要一君) 国立でやるか独法でやるか、様々な哲学がそこにあると思いますが、元々国立だというのは、研究中心というのは、これは営利企業じゃありませんから非常に不採算になると、こういうことで国立だった。ところが、今委員がおっしゃったように独法に移行するということは、一つは、いつも言うことですけれども、例えば外国人の研究者を幹部に登用できるとか民間との交流が自由にできる、いろんな経営上の資金を得ることができる。そういう全体のプラス、マイナスを考えて、総合的な評価で十八年の行革法では独法だという形の位置付けは政府全体としてやったということであります。
 それから、国立の障害者リハビリセンターであるとかハンセン病療養所というのは、これは歴史的な経過その他を考えて、やはりこれは国立として残すことが基本であろうということで今のような仕分になったというふうに考えています。
#47
○足立信也君 今のところで、ちょっと言葉として弱いなと思うのは、じゃ政策医療としての在り方ですね。国立病院機構、これも政策医療と言われていて、今回ナショナルセンターも国の政策医療ですね。この国立病院機構と今回のナショナルセンターという、その政策医療にかかわるかかわり方はどう違うんですか。どのように考えておられますか。
#48
○国務大臣(舛添要一君) そこは国立の病院機構はもちろん政策医療の先駆者としてやるわけですが、独立行政法人、仕分でいうと特定事業執行型独立行政法人ということで、これは全国規模で医療の提供を行う。
 ところが、国立高度専門医療センター、このNCの方は研究開発型独立行政法人。これは最先端の高度先駆的医療の研究開発、その成果の均てんを行う研究機能を中核とすると。
   〔委員長退席、理事谷博之君着席〕
 それから、先ほどは全国に医療の提供を行うという事業型であると、そういう区分けがこの法律の上ではなされているということでありまして、先ほど申し上げたように、その非公務員型の独立行政法人、NCをしたのは、大学と企業との人的交流とか、外国人幹部を登用するとか、民間の基金を入れるとか、まさに研究を開発するためのいろんなツールを持たせるということが一つであります。そういうような分類になっているということでございます。
#49
○足立信也君 簡単に言いますと、事業型の独法と研究開発型の独法だということが、今政策医療に関してはおっしゃったわけですね。ところが、国立病院機構はこれ公務員ですよね。今の全国規模の事業型ということなんですが、公務員である。じゃ、研究開発が主体であるナショナルセンターはこれ非公務員ですね。大学も非公務員型だと。
 この公務員、非公務員という形は、先ほどの国全体の不採算部門の研究開発、そういうことと公務員、非公務員というのがどうも矛盾があるんじゃないかという気がするんですね。この点についてどうですか。
#50
○国務大臣(舛添要一君) 委員も私も大学におりましたから、やはり最先端のことをやろうとすると、民間の優れた人を入れたい。それから、外国の方との交流を図りたい。そうすると、公務員であるというステータスというのが短期の交流なんかをやるときに非常に阻害要因になる。だから、やっぱり研究というのは、研究者というのは、国籍がどうであれ所属がどうであれ、NCが一つのフォーラムのようなところだとすると、そこに集って、そして成果を上げると、こういうことのメリットをむしろ強調する方がいいんではないかと、そういう形、そういうことで非公務員と。
 それから、事業の執行というのは、ある意味で国家権力というか、国の政策の要員としてある意味で権力的な行為がそこに入りますから、これは公務員の方が事業の執行型としては適当じゃないかと。
 そういうことで、私は、やっぱり研究者という立場から見たら、本当に公務員であることが非常にやはり私の経験からいってもマイナスになった面があります。そういうことを踏まえて、研究型については非公務員型だと、そういう整理をしたいと思います。
#51
○足立信也君 私もその考えはよく分かるんです。流動性というのは非常に大事だと思うんですが、これはちょっと答弁は求めませんけど、研究者の交流と、なるほどそうなんですよ。しかし、これは、例えばナショナルセンターであれば、地方の県立やあるいは市町村立、公立ですね、そこのところから研修に来た場合なんか全部キャリアとして切れるわけですよ。キャリアとして切れるんですね。これ、共済もそうですし、退職金もそうだと。しかし、今までの研究所を独法化したケースを全部見ると、事務方だけは全部つながっているんですね。この点が納得いかないです、私たちとしては。大臣もそうだと思いますが、ここは大きな問題があるということは指摘しておきます。これ以上は言いませんけど、そこが簡単に言うとずるい話だなという気がしておりますよ。
 それでは次に、資料を御覧ください、一ですね。
 これは十九年度決算です。ナショナルセンターでどのようなお金の動きがあるかということなんですが、一番右側にはみ出す形でちょっと計を書きました。要するに総収益ですね、収益と収入、これを合わせると千四百六十六億円。そのうち医業収益が、上から二番目ですね、八百六十億円。そして、一般会計からの繰入れが、収益のところの上から四番目のところと、それから収入のところの一般会計繰入れと、これを合わせますと四百四十六億円ですね。財政投融資資金からの借入れが七十一億円、この収入の二番目にありますね。そして、借入金の償還に、一番下にあります、百二十八億円支出していると、こういう状況なんですね。これが十九年度決算のまとめです。
 現在、不採算な業務の実施、例えば難病に対する診断、治療あるいは研究、研修に必要な経費として、収入の約三割ですね、一般会計からの繰入れが。繰り返しますけど、千四百六十六億中の四百四十六億です、三割。これを運営費交付金に期待している、今後の運営費交付金に期待していると、そういうことでよろしいんでしょうか、局長。
#52
○政府参考人(外口崇君) 現在、国立高度専門医療センターに対しまして、議員御指摘のように、難病に対する治療、研究、研修、情報発信等のいわゆる不採算な業務の実施に必要な経費及び施設整備の財源として、一般会計から平成二十年度予算では約四百三十八億円の繰入れを行っております。収入のうちの約三割に当たります。
 独法移行後においても、各センターにおいてこれらの不採算な業務を引き続き実施するための経費として運営費交付金の交付はこれは不可欠であります。独法化後の各センターの収支については、これはまだ未確定な要素がありますけれども、各センターの安定的な運営が可能となるよう、衆議院における修正で追加された財政配慮規定を踏まえ、運営費交付金の確保について適切に対応していくことが必要であります。運営費交付金の具体的な算定基準や方法について、独法化後の各センターの業務が確実に実施できるよう、関係各方面との調整に力を入れていきたいと考えております。
#53
○足立信也君 そこで、先ほどお聞きしました独立行政法人化されないほかの国立病院ですね、防衛医大病院、自衛隊病院はこれは所管が違うのでちょっと聞きませんけれども、国リハのセンターの病院あるいはハンセン病の診療所、これらの運営はどういうふうになっているんですか。一般会計でやられていると思うんですけれども、これが今回はナショナルセンターはそれは困難であるという理由としてはどういうことを挙げられますか。
#54
○政府参考人(外口崇君) まず、国立ハンセン病療養所についてお答えいたします。
 国立ハンセン病療養所については、これまでの歴史的経緯を踏まえ、国自らが責任を持って運営する必要があります。また、この国立ハンセン病療養所は、基本的に診療収入をもってそれに必要な経費に充てている通常の病院事業とは異なるものであります。したがいまして、一般会計により運営しております。
#55
○政府参考人(木倉敬之君) リハビリテーションセンターの方についてお答えを申し上げます。
 国立障害者リハビリテーションセンターにつきましては、障害者に対します医療からリハビリ、更に就労支援まで一貫した体系の下に総合的リハビリテーションを提供していくと。これをその他の国立重度障害者センターなどの更生援護機関との連携を図りつつ、国が責任を持って先駆的、指導的役割を果たしていくべきこと、あるいは特に民間では受け入れ難い困難な重度の障害者の方を入所の対象にしていることなどから、引き続き国が運営していくことが必要と考えております。
   〔理事谷博之君退席、委員長着席〕
 また、この障害者のリハビリテーションにおきます国の先駆的、指導的役割という意味では、国立障害者リハビリテーションセンターを中心といたしまして、高次脳機能障害や発達障害などの新たな障害分野の取組や民間では受入れが困難な頸髄損傷等の重度障害者に対する支援の先駆的モデルの研究開発を行いまして、その成果を全国の関係筋にも提供していきたい、その意味で国が直接運営をさせていただいているところでございます。
#56
○足立信也君 今の答弁聞いておりますと、やっぱり不採算な部門に話が集まるわけですね。だから、一般会計でやっているという話になると、先ほどの千四百六十六億のうちの四百数十億の部分を運営費交付金でやっていきたいと。これ、一般会計ではできない理由にはちょっと当たらないんではないかという感じがするんですね、今の答弁ではね。
 それで、もう一度になるかもしれませんが、局長多分答えを用意されているんで、一般会計では困難だというその理由ですね、もう一度そこだけお願いします。
#57
○政府参考人(外口崇君) 国立高度専門医療センターが一般会計での運営が困難という理由でございますけれども、国立高度医療センターの場合、特別会計として今経理を処理しておりまして、また財政融資資金からの借入れを活用して、大規模な施設や設備の整備を実施しております。
 このセンターの運営を一般会計に仮にいたしますと、高度医療に対応するための施設整備や大型医療機関について、財政融資資金の借入れによる整備が困難になります。また、経費節減を図ってもその成果が国庫に返還されることになりますので、経営上のインセンティブが働きにくいということもございます。また、弾力条項や剰余金の積立てによる経営の弾力化が図れないなど、運営が大変やりにくくなるということがございます。こうした運営上の支障がございますので、一般会計での経理は困難であると考えております。
#58
○足立信也君 大臣にちょっとコメントをいただきたいなと思うのは、先ほど、公務員型、非公務員型の矛盾がまずあるだろう、特に研究者のところであるだろうという問題。それから、今の一般会計では難しく、それなりの安定した資金といいますか運営資金が必要だということになると、そのセンターあるいはその病院がかなりの全国的に認知をされたステータスがなければこれは不可能なことなんですよ。ですからこれが見直しにつながっていくわけですけれども、その点に関して、これは今年の四月から移ったところもあれば、いろいろこれから各論で言いますけれども、そのステータスということのためにはもっと取組をしっかりしなきゃいけないということが絶対に必要だと思うんです。その点について、大臣、何かコメントがあれば、今のままで可能かという。
#59
○国務大臣(舛添要一君) この全体的なステータスをどうして上げるか。ただ、今の局長の答弁の背景にあるのは、恐らく、委員、要するに経営上の弾力性、つまり、高度医療センターも一つの、患者さんが来てそれで収益が上がるわけで、その上がった収益を新たなる事業の拡大に使いたいというときに、もう一々一般会計に戻すというようなことはしないでできる、そのことによってまさに成果を上げていく。そして、上がった収入、それからもちろん、いろんな効率化の努力もしないといけないと思います。そういうことによって上がった収入、これを自らの努力の成果として更にいい事業に拡大していく、そういうことに使うインセンティブに上手に使っていければいい方向が出るだろうと思っていますので、希望的な観測を申し上げればそういう方向に使いたいと。
   〔委員長退席、理事谷博之君着席〕
 ただ、現実はなかなか、しかしその収益、収入をどんどん上げるところまで行くのかなというのはあります。そうすると、逆に経費削減ということで節約の方のインセンティブが働いてアブハチ取らずになるというような危険性もありますから、ここは十分に経営の在り方を考える必要があると、今感想として申し上げればそういうことです。
#60
○足立信也君 収入を上げよ上げよというと、一般的に今国立大学病院が陥っているように一般病院化に近い形になってしまうということが、存在の意義というか、その目的というものにかなり影響してしまうということもあるので、これはじっくり議論した方がいいと思いますが、じゃ各論に入ります。
 資料の二を御覧ください。
 まず、各高度専門医療センターの疾患分類別患者数調査。赤が最も高い割合のところですね。ちょっとこれ、薄緑というんですか、これが二番目ですね。がんセンターは、お分かりのように全部、一〇〇%がんですね。ところが、循環器も循環器が多いわけですが、この国際医療センターの戸山病院とかはがんが一番多い。国府台は精神疾患が一番多い。どちらもその他が二番目に多い。それから、成育センターもその他、長寿医療センターもその他、こういうふうになっているわけですね。長寿医療センターは、その他が一番で、がんが二番と、そういうふうになっていますね。これが患者さんですね。
 次、三を御覧ください。
 これ、全国的にナショナルセンターとして存在しているわけですが、診療圏調査ですね。入院患者さんのところを御覧ください。同じ区あるいは同じ市内のところが一番左、真ん中が同じ都道府県ですね、道がありませんから都府県、それからその右が他府県ですね。これ、国際医療センターの戸山病院は、他府県が一六・八%。長寿医療センター、これは大府市ですが、一・四%。これ地域から見ても、これは地域中核病院という印象ですね。
   〔理事谷博之君退席、委員長着席〕
 次に、資料の四を御覧ください。
 長期の入院患者です。ナショナルセンターで全国的な政策医療のトップに立っている研究開発メーンのところですね。一年以上の入院患者数です。これ、今年の四月一日時点、その日のですね。精神・神経センターは四百七十六名の入院中、百六十六名が一年以上ですね。重度心身障害の方、七十人。それから、国際医療センターの国府台、二百七十三名の入院中、三十五名が一年以上入院していると、こういう状況なんですね。
 精神・神経センターのところに各論で入りますけれども、一年以上の入院患者が百六十六、重度身体障害児が七十人。これ、もっと言いますと、三十年以上入院されている方が十一名、三十年以上の入院患者が十一人いて、うち脳性麻痺が七名です。
 そこで、気になるのがこの来年の一月から施行される産科医療補償制度なんですね。これ、二十年間の補償。実際、ここ精神・神経センターに三十年以上入院されている方が七名いらっしゃる。この問題としては、NICUの問題、それからナショナルセンターそのものがNICUと共通する点は、やっぱり、後方病院といいますか、そこから後にどこに行くのか、あるいは後方施設も含まれると思いますけれども、その問題は避けられないわけですよ、三十年以上がここだけでも十一人なわけですからね。
 十一月十三日、この前私質問したときに、去年の一月時点でNICUの、新生児の集中治療室ですね、不足が十四都府県、把握していないのが十三道県、NICUの後方病床は、不足が二十六道県、把握していないのが十七都府県、充足はわずかに四つしかないということを申し上げました。それから二年たっているが、その後どうなりましたかという質問に対して、今資料を都道府県から取り寄せて分析しているところですということがあったので、もしその結果が出ていれば、村木局長にその点も含めてお答え願いたい。
 これ今二つ質問したので、順番にお願いしたい。
#61
○政府参考人(村木厚子君) お答え申し上げます。
 本年の十月二十七日に周産期医療の実態調査を行いました。先ほど先生が挙げてくださいましたNICUの充足状況でございますが、今回の調査では、充足をしているという県が二十四、それから不足をしているというのが二十三、今回は把握をしていないという県はございませんでした。そういう意味では、NICUの不足の状況、非常にむしろ明確になったかと思っております。
 それから、病床数そのものは十九年一月の調査結果より増えておりまして、総合周産期母子医療センターそのものが、前回の調査は五十八施設でございますが、センターが七十五施設に増えている、それからNICUの病床数は七百三十病床が九百四十一病床、それからNICUに併設をされた後方病床でございますが、これは前回調査では千二百十二病床、それが今回は千五百八十一病床ということになっております。
 今回の調査では、NICU附属の後方病床は調査をしておりますが、一般の小児科の病床それから重心等の施設の後方病床については調査ができておりませんので、これは現在厚生労働科学研究の方で調査をしておりまして、今年度中に、NICUを対象とした長期入院児の実態調査、それから中間小児科施設に入院している重症児の実態調査、それからNICUから重心等の療育施設に転院をした重症児のお子さんの実態調査、この三つの調査を本年度中に実施をする予定でございます。
#62
○政府参考人(外口崇君) 産科医療補償制度の二十年という補償期間についての御指摘でございますけれども、この制度は、安心して産科医療を受けられる環境整備の一環といたしまして、分娩にかかわる医療事故により脳性麻痺となったお子さん及びその家族の方の経済的負担を速やかに補償し、あわせて、事故原因の分析を行い、将来の同種の事故の防止に資する情報を提供することなどにより、紛争の防止、早期解決及び産科医療の質の向上を図ることを目的として創設するものであります。
 この制度における補償の期間でございますけれども、これは看護や介護のみならず、養育の観点での支援を考慮に入れていること、また二十歳以上の場合には障害基礎年金が支給されること等を踏まえまして二十歳までの間の補償という、こういった設計となっているところでございます。
#63
○足立信也君 大臣にちょっとまたコメントを求めたいんですけれども、私今五十一歳で、五十年前と比べると、高齢出産が二倍ですね、それから超早産が二倍です。だから、低出生体重児は三十倍になっているわけですね。一九九〇年と比べても、NICUに入院が必要だと言われている子供たち、低体重の子供が一・五倍になっているわけですね。その時期と比べると、一千出生に対してNICU必要性が二床だったのが、今は三床になっていると。全体で見ると、緊急的にNICU必要なのが五百から七百床、本来必要なのは一千床ということも現実の問題としてあるんですね。高齢出産が増えたというのがかなり影響を及ぼしていると私は思いますね、必要度からいくと。
 それから、今、村木局長がおっしゃった科研費ですね、厚労の科研費、今年出ると。実は私、梶原先生からいただいているんですが、その結果をここでちょっと申し上げますけれども、NICUから退院できない理由ですよ、理由。原因疾患は、先天異常と低酸素脳症、そして児そのものの未熟性、これが大半です。それから、退院できない、病気の疾患名ではなくて、主な理由、病状が不安定、療育施設の空きがない、家族が希望しない、この三つで八割です。特に、もちろんNICUの不足、先ほどありました、不十分だというのが明らかになった。それから後方病床については、充足度、それから不十分という点については触れられなかったですけれどもね。それから重度心身障害児施設、これも不足しているということに加えて、実際に数が足りないということに加えて、家族の受入れができなくなってきている。そこに病児と家族の関係が離されてしまっている。
 ここは、梶原先生の指摘もあるんですが、その間を埋めるコーディネーターといいますか、家族関係を保つということも極めて大事なことで、その点についての大臣のコメントをお願いします。
#64
○国務大臣(舛添要一君) 実は、昨晩、周産期医療と救急医療の合同の今検討会を十二月いっぱいに結論を出そうということでやっています。まさにその後方支援体制の一つとして重心施設の院長さんに来ていただいて、状況をいろいろお伺いいたしました。やはり重心施設自体も大変な状況で、例えば看護師さんの配置、これ七対一になっているのを、NICUは三対一ですから、せめて五対一にできないかと、こういういろんな要望も承って、それもやっていく。
 ただ、今の家族との愛着というか、それが切れる分が、実を言うとNICUから重心施設に直接行くことも一つ問題あって、中間施設として、例えば一般小児科病棟でやるのはどうかと。それで、やっぱり普通の正常な分娩で生まれてきた赤ちゃんはお母さんが抱いておっぱいをあげる、そういうことによって、スキンシップ含めて親子のきずな、そしてまた子供の面倒、赤ちゃんの面倒を見るのがいかに大変かという家族のそういうこともよく分かる。それがずっとない形でNICUに半年、一年入っている、そしてぽんと重心に行く。そうすると、もうまさに引き取らない、家族の事情ということがあるので。
 昨日、精力的に聴き取りをやり、議論して、やはり中間施設の整備をどうやるか。今委員はコーディネーターということもおっしゃいました。そういうことも含めて、これは総合的に後方支援体制を固める、その中で今の中間施設の問題、コーディネーターの問題あります。それをやらない限りは、それは今一気にNICUを千ユニット増やせればそれにこしたことはないんですけれども、じゃそれに付いてくださる新生児専門のお医者さんそれから看護師さん、これが圧倒的にまだすぐ足りませんので、できるところからやるということで後方支援体制に何とか一つの手がかりを求めたいと思っていますが、今おっしゃったその家族の愛着というか、これ非常に重要な問題だということを昨日の研究会でも認識させられた次第であります。
#65
○足立信也君 各論を続けます。
 次は、国際医療センターについてです。資料二をまたちょっと、二に戻ってください。ちょっとの間、大臣への質問がないので、もし中座が必要であれば。
 これ、先ほども言いましたように、国際医療センター、これはインターナショナルな取組が必要な部分だということだと思います。その中で、これは修正事項にかかわってくるわけですが、感染症がメーンに出されていて、感染症等というふうに略されたわけですが、しかしながら、これ国際協力を含めた部分を考えると、感染症以外にセンターとして取り組むべき疾患というのは私はかなりあると思うんですね、国際協力の観点からいくと。どういうものが考えられるというふうにとらえられておられますか、今。
#66
○政府参考人(外口崇君) 国立国際医療センターが担う疾患につきましては、適切な医療の確保のために、海外における症例の収集、そのほか国際的な調査及び研究を特に必要とするものであります。これは独法化後においても引き続き担っていくこととしております。
 また、新たな政策医療につきましては、現在、各センターが担当している領域から見てどこにも属さないような分野に関しては、国立国際医療センターが国際医療協力を目的とし総合診療機能を有していることにかんがみて、基本的には国立国際医療センターに担わせる必要があると考えております。
 したがいまして、議員御指摘のように、感染症以外でも必要な分野、担当していきたいと考えております。
#67
○足立信也君 私なりに例として考えられるのは、これ世界、特にアジアでの大災害時の、災害時の医療ですね。それとか、あるいは中国でかなり話題になった化学物質の被害、これはインターナショナルに広がる可能性が高いですからね。確実にあるのは、もう一つはアスベストですね。アスベストが原因の疾患に対して、これ日本が先端といいますか、不幸ながら数が多いわけですから、これから発展途上国がどんどん増えてくる可能性がある。特に中国ですね。そういったものへの協力。こういったことから考えると、感染症等というよりは、やはり私はその他の疾患というのを明記しておいた方がいいと、そのように考えます。
 同じ国際医療センターで、これは国府台病院のところなんですが、これは皆さん御案内のように、国府台病院はこの四月から国際医療センターの中へ位置付けられた。それまでは精神・神経センターだったわけですね。
 ところが、その国府台病院の機能として大変貴重であったと思われるのは児童精神ですね、児童の、青少年の精神の診療、それから精神科救急部門ですね。これは国際医療センターになって感染症が主だというような最初の話だったわけですが、この機能というものは今後どうされるんですか。
#68
○政府参考人(外口崇君) 国立国際医療センターの国府台病院につきましては、平成二十年度からは肝炎対策の中核的役割を担う機関として国立精神・神経センターから組織替えを行ったところであります。
 一方で、従前から国府台病院が担ってきました児童精神科や精神科救急については、これは大変重要かつ必要な機能でございます。この機能につきましては、国立国際医療センターとして引き続き対応していくことを考えております。
#69
○足立信也君 この疾患別患者数でもお分かりのように、また先ほどその他という、明記する必要があると申し上げた理由の一つはここもあるわけです。児童精神、特にこれ重要だと思います。それから精神科救急、この部分もしっかりやる必要があるだろうと私は思っております。
 次に、成育センターについて伺います。
 これ、成育センター、全国で昨今話題になりました総合周産期母子医療センターですね、これに成育センターほどの機能のものが入っていないと。この入っていない、入っていないといいますか、総合周産期母子医療センターにされていない、その理由は何なんでしょう。
#70
○政府参考人(外口崇君) 成育医療センターにおいては、現在、都内にとどまらず、近県からも総合周産期母子医療センター、大学病院などの高次医療機関からの紹介や搬送も受け入れております。
 この国立成育医療センターが総合周産期母子医療センターの指定を受けるためには、東京都独自によって求められる人員配置等の体制整備が必要となります。また、母体にかかわる救急部門がないことから、当面は指定を受けることは困難と考えております。
 しかしながら、今後、東京都の地域医療計画の考え方に留意して、センターの求められる役割を踏まえ検討を行っていきたいと考えております。その際、厚生労働省に設置された周産期医療と救急医療の確保と連携に関する懇談会において周産期医療の在り方についての検討がされているところでもありますので、その検討状況も見据えてセンターとしての検討を進めていきたいと考えております。
#71
○足立信也君 また大臣にコメントを求めたいんですけれども、単純に言うと、東京都の基準では、同じ箱の中に、母体に対するという話がありましたが、特に脳神経外科ですね、それがないからということなんですが、今問題になっているのは医師不足の都道府県の地域医療と大都会の地域医療ですね、ここは最後のとりでという感覚が余りないのでゾーンでしっかり見る必要があると。一遍に同じような機能のところに連絡が付くのでかえってどこかがやってくれるだろうという感覚もあるわけですね。なので、これは、大臣のコメントというのは、同じ箱の中に必ずしもなくてもこれはネットワークの構築で十分なり得ると思う、その点は大臣としての都に対する指導もあっていいのではないかと、そういうふうに私は考えますが、いかがでしょうか。
#72
○国務大臣(舛添要一君) その点は、先ほどの周産期医療と救急医療の研究会でもいろんなメンバーの先生方からの御意見もあって、一つは、ICUでもNだけあるところ、MFだけのところ、それでNとMF両方持っているところ、これを上手にマッピングしてそのネットワークが形成されれば十分に機能は果たせるというふうに思いますので、今、そういうことの現場の先生方の意見を吸い上げて、こういう形でやれるんじゃないかということを一つの提案として盛り込めるかどうか、それを検討中です。
 ただ、片一方で、スーパー周産期センターというものを設け、そこはもうまさにあらゆる機能が入っている、そこは一切拒否はしないと、そういうことをまた構想してはどうかということで、年内に、もうわずかしか時間残っていませんですけれども、その現場の方々の声を聴いた上で適当な提言ができれば、それは厚生労働省としてやり、今のような方向で、つまりマッピングをうまくやってネットとして一つのゾーンを考える、提携していくと、そういう考え方が十分これは実現可能であれば、それはまた地方自治体、東京都に対しても御提案申し上げたいと思っております。
#73
○足立信也君 そうあるべきだと思います。
 誤解のないように申し上げたいんですが、なぜゾーンの中でネットワークがうまくいかないかという理由の一つに、出身大学によるつながりが重視されるとか出身病院によるつながりが重視されるとかいうことがあって、東京もそうなのかな、あるいは新生児もそうなのかなって、誤解されるといけないので申し上げますが、新生児の医療については、これは連絡会というのがあって、出身大学や出身病院に全く関係ない本当にフラットな関係で話合いが、いかにその地域の新生児医療をネットワークで構築していくかという取組がしっかりされておりますので、この前私どもでヒアリングした楠田先生とか、あるいはこの連絡会の事務局長は私の大学の同級生ですので、その点はちょっと誤解のないようにだけ申し添えておきたいと、そのように思います。
 次の各論は、長寿医療センターです。申し訳ないですけれども、また資料三、先ほどの他府県が一・四%という話ですね。長寿医療センターで実はその他の疾患というのが先ほど一番多かったわけですが、その他の疾患というのは何が多いのかというと、実は消化器系の疾患が圧倒的に多いと、そういうことなんですね。それを見て、その他の疾患というのがそういう事態になっている、そして長寿医療センターについては他府県が一・四%しかいないと、この点についてどういう方向性あるいは指導の方向を持っておられるかということをちょっとお伺いしたいと思います。
#74
○政府参考人(外口崇君) 御指摘の図表にありますように、平成二十年一月末現在における長寿医療センターの疾病分類別入院患者においては、その他疾患が一番多いわけでございまして、その中は消化器系の疾患あるいは白内障等の視器、視る器ですけれども、視器の疾患あるいは神経因性膀胱などの泌尿器系の疾患など様々な疾患であります。これらは、高齢者の疾患の特徴としての一人で多くの疾病に罹患していることや個人差が大きいことなど、生理的予備能の少ない加齢に伴う身体機能の低下が関与していることにも関連しているものであります。
 長寿医療センターでは、高齢者の疾患の特徴を十分に踏まえて、患者さんのQOLを考え、身体的及び生活環境にも配慮しながら、診療科にとらわれない総合的な医療を目指しているところであります。長寿医療センター、まだ発展途上というところがございます。ほかのセンターと比較しまして発足が遅かったというハンディがございます。
 また一方で、この長寿医療センター、最近スーパー特区、いわゆる先端医療開発特区のことでございますけれども、この選定において、歯髄の幹細胞を使って象牙質や歯髄を元どおりに再生させる治療法の実用化について、これが選定されたところであります。研究のレベルもだんだん高くなってきておりますので、今後更なる高度先駆的医療の発展等が見込まれるものと考えております。
#75
○足立信也君 長寿医療センターで一般の国民の方々もあるいは私もまず思い浮かぶのが、認知症の患者さんってどうなっているのかなと。これ、その他の疾患のところにも一人もいないんですね。この先ほどの疾患分類別の患者数のところにどっか出てくるのかなと思ったら、出てこないんですね。これ、アルツハイマーも含めて、この認知症というものは、ここのセンターはそれほど主な研究分野というふうにはなっていないんでしょうか。
#76
○政府参考人(外口崇君) 長寿医療センターの研究の例として先ほど歯髄の幹細胞を使った研究の例を挙げましたけれども、元々この長寿医療研究センターで熱心にやっておられる研究の中にアルツハイマー病の研究がございまして、猿を使ってワクチンを投与してアルツハイマー病の発症を防止するようなこういう研究、これは研究所長自ら行っておりますけれども、こういった研究も進んでおります。それからまた骨粗鬆症の研究。それから、リハビリの中でも普通のリハビリだけではなくて、例えば災害が起きたときにお年寄りの方が体育館の中でエコノミー症候群にかかることが多いんですけれども、そういったことをいかに防止するかと。こういったかなり特徴のある研究等も進んでおるところでございます。
#77
○足立信也君 是非とも、アルツハイマー、認知症、その分野の研究の推進ということもしっかり指導していただきたいと、そのように思います。
 再び総論、全体の話に戻りたいと思います。
 冒頭、私申し上げましたけれども、一つの条件として、研究開発力強化法の成立が非常に大きかったわけです。この六独法は、この法案が成立すれば研究開発法人となるわけですね。研究開発法人となる。そこには財政的な支援等も含め相当、まあ対象として独法の中の研究開発法人、あるいは大学がこの法律の、研究開発力強化法ですか、その中のメーンになってくるわけです。ということは、いかに研究開発法人として認められることが大事かということなんですね。今、スタートが遅かったとか今はその他の疾患が一番多いとかという話はありましたが、それが一番大事なことなんですね。研究開発法人として認められるかどうか。
 その中の一つとして、先ほどから疾患あるいは患者さんの分布等々やってきましたが、これ資料の五番を御覧ください。これが研究実績ですね。人数等違いがありますから、これだけで何とも言えないとは思いますが、渡辺副大臣に答弁求めるので、ちょっとこれは御覧になってですね。
 これともう一つ大事なのは、ナショナルセンターとして大事なのは研修ですね、研修。これ、具体的に言いますと、三年間のレジデント研修、三年目から三、四、五年目までですね、大体ね。三年間のレジデント研修と、それが終わった後、二年間の専門修練の研修があるわけですね、専門修練医研修、これを合わせるとどれだけの人がその研修受けているかという十九年度のデータですけど、がんセンターが百九十九人、循環器病センターが百二十九人、精神・神経センターが五十一人、国際医療センターが百八人、成育医療センターが百二十五人、長寿医療センター四人です。
 やっぱりここのところで相当これねじを巻いて研究開発法人としてしっかり立っていけるようにしなければいけないと。また、もしそれができなければ、これだけ財政面のまあ優遇といいますか、交付金にしてもその条件が付いている研究開発法人としてやっぱり認められなくてもやむを得ないと思うんです、そこがなければですね、しっかりできなければ。その点が修正の三につながっていくわけですけれども。
 そこで、研究所あるいは研修所として機能しているかということについては渡辺副大臣はどのように考えられますか。
#78
○副大臣(渡辺孝男君) 委員お話ありましたとおり研究開発法人としての体制を整えていくということは大変重要であると考えております。
 国立高度専門医療センターは、医療政策の牽引役としてより一層の研究機能の強化と充実を図ることが重要であると、そのように認識をしておるわけでありますけれども、具体的には、病院と研究所の連携を進めて、基礎研究の成果を実用化に結び付けるための臨床研究に取り組むということと、それから産学等との連携を進めていきまして、新規の医療技術や医薬品等を開発していく、こういうことが大変重要と認識をしております。
 こういう方針の下で、平成二十年度から産学官が各々の技術を持ち寄って新規の医薬品や医療機器等の共同開発ができるように、そういう施設としてセンター内に医療クラスターを順次今整備をしているところであります。また、先ほども御紹介がありましたけれども、各センターが先日、先端医療開発特区、いわゆるスーパー特区でありますけれども、その選定を受けたところでありまして、これからも研究開発に進んでいこうと、そのように認識をしておるところでございます。
 厚生労働省としましても、独立行政法人化の後に各センターが国の医療政策の牽引車としての役割を果たせるよう引き続き支援をしてまいりたいと、そのように考えているところであります。
#79
○足立信也君 特に、今長寿医療センターのところに話が行っていますから、渡辺副大臣は脳神経外科のドクターでもありますから、その部分はもう少ししっかりやりなさいよということを是非ともお願いしたい。
 ところで、ちょっと外口局長に、独立行政法人通則法によると、運営費交付金は平成十八年から五年間で五%削減ですよね。これ仮に研究開発力強化法が成立しなかった場合、これが独法になっていたら十八年から五年間で五%ですね、一年で一%。
   〔委員長退席、理事谷博之君着席〕
 これ二十二年四月に独法になっていたら一年間で、一年しかないわけですから残り、一年間で五%削減だったんですか。五年間で五%、その最終年の二十二年に独法化されていたら、研究開発力強化法が成立していなければ、一年間で五%削減だったんですか。
#80
○政府参考人(外口崇君) いわゆる五年間で五%のこのルールにつきましては、これは具体的にはまたこれから関係当局と交渉していくことになるんですけれども、私ども、最初は一年で五%ということは想定しておりませんでした。
#81
○足立信也君 突然、気になったもので今ちょっと、済みません。
 総論なんですけど、これ平成二十年度、今年度の予算で、長期借入金の残高が千七百六十七億円と、先ほどもありましたけれども、千七百六十七億円ですね。二十年度の返済予定額は百七十八億円です。これは、この法案、それから研究開発力強化法も含めて、これから折衝、どれだけの債務が残る、そういう話になってくると思うんですが、ここで大臣に答えていただくしかないんで、長期債務、借入金、これとその利息、利息だけで今返済が百七十八億あるわけで、これを今の段階でどうするつもりなんでしょうか。その点、答えられる範囲で結構です。
#82
○国務大臣(舛添要一君) これは財務省を始め関係省庁と協議をしてどうするかということを、今まだ具体的な成案があるわけではありません。
 ただ、基本的には、行革法三十三条の二項にあるような安定的な運営ができるようにすると、それから、先般の衆議院の決議、修正案の決議もあって、財政上の措置ということがありますから、そういう観点からきちんとした答えをこの予算編成過程で出したいと思っております。
#83
○足立信也君 これは当然、今勤めている方々も、このまま長期借入れ、借金として背負わされたらかなわぬなというのは当然あるわけで、申し訳ないですけど、「女性自身」、私が購入して読んだわけではなくて人から読ませてもらったんですが、「女性自身」、それから日経バイオテクオンラインなどでいろいろ今言われております。わざわざ多額の借金、借入金を抱えたまま独法化する、それが足かせになっている。そして、つまり生かさず殺さずの状態で運営費交付金を獲得すると、その名目で事務方あるいは現役の官僚の方、理事ポストをその目的のためにそれが理由で取るんではないかと、そういうトーンの報道なんですね。
   〔理事谷博之君退席、委員長着席〕
 十分あり得る話ではあるんですけれども、これ、例えば六つの独法が成った場合、理事長が六名ですね、監事が十二名、理事が二十四名、皆さんみなし公務員として人事交流による出向になるんでしょうか。そうなった場合に、今後理事の構成はどうする予定かということをお聞きしたいわけですけれども、人事交流による出向であったなら、必ずしも理事になる必要性は僕はないんではないかと、そのように私は思っています。この報道のトーン等も含めて、役員に関してはどういうお考えがあるのかということを最後にお聞きしたいと思います。
#84
○国務大臣(舛添要一君) 基本的にナショナルセンター、これは例えば国立がんセンターにしても、国民のためにがんの研究をするということにあるわけですから、それに一番ふさわしい体制を取るのは必要だということに尽きるというふうに思います。
 そして、いろんな報道があって、私も目を通しておりますけれども、仮にこういう報道が正しいのかどうなのかはきちんと検証はしてみないといけないと思いますが、そういう観点からも、どなたが一番役員としてふさわしいのか、そして国民のためのセンターとしてきちんと運営できるのはどこなのかと。いささかも、ですからただ役人の天下り先を確保する、そしてそのための運営交付金を獲得するために一定程度の利息を維持するというような発想がいやしくもあってはこれは絶対にならないというふうに思いますんで、そういう観点から厳しく今後の運営ということを考えていきたいと思っております。
#85
○足立信也君 もう最後で、確認になります。
 人事交流による出向あるいは天下りもあり得る。ただ、理事というポストにその方々がなるということは必須ではないという今のお答えでよろしいんですね。
 それだけ確認して、質問を終わりたいと思います。
#86
○国務大臣(舛添要一君) 適材適所であればいいと思っております。
#87
○足立信也君 終わります。
#88
○委員長(岩本司君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#89
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、中村哲治君が委員を辞任され、その補欠として松野信夫君が選任されました。
    ─────────────
#90
○委員長(岩本司君) 休憩前に引き続き、高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#91
○谷博之君 谷博之でございます。
 今日は、この提出されております法案と、特にその中で難病対策の問題に絞って質問をしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 まず、我が国の難病対策というのは大きく二つの柱があるというふうに私たちは考えていまして、それは、難治性疾患克服研究事業というものと特定疾患治療研究事業というこの二つの柱で取組が進んでいると。特にその中で、後ほど詳しく申し上げますが、難治性疾患克服研究事業については、お配りしましたこの資料の一を見ていただくと分かりますように、この六つのセンターで研究班あるいは研究員がかかわりを持ってたくさんの対象疾病について研究が行われていると、こういうことだと思います。
 そういう中で、まず基本的なことをお伺いしたいわけでありますけれども、このいわゆる非公務員型、独法化によってこれらのいわゆる難病研究が今後どのような影響をこのことによって受けることになるのか、また具体的にどのような効果が期待されるのか、お答えいただきたいと思います。
#92
○政府参考人(外口崇君) 国立高度専門医療センターにつきましては、独立行政法人化後におきましても、国民の健康に重大な影響があるがん、循環器病、難治性疾患などの分野においては、臨床研究の推進、医療の均てん化などを行うことにより我が国の医療政策の牽引車としての役割を果たしていくこととしております。特に臨床研究につきましては、希少性疾患の分野や開発リスクの高い分野について国立高度専門医療センターが直接主体となって成果を出していくことが重要であると考えております。
 国立高度専門医療センターが非公務員型の独立行政法人に移行されれば、大学や企業との人的交流、優れた能力を持つ外国人幹部の登用などが可能となること、国の機関ではなくなるため寄附金など民間資金の受入れも容易となること等から、より積極的な研究の実施などが可能となり、難病など希少疾患の分野や研究開発リスクの高い分野においてもより迅速な研究成果を達成することができると期待しております。
#93
○谷博之君 今の答弁を受けまして、次に具体的なことを一点だけお伺いしたいと思いますが。
 国立精神・神経センターの中でいわゆる対象疾患になっている筋萎縮性側索硬化症、ALSですね、このALSの患者の会から、資料二にありますように七月二十二日に要望書が出ております。これは大きく二つございまして、この資料の一に書いてありますように、下から三段目の、一日も早い治療薬の開発をお願いする、それからもう一つは、二というところに書いてありますが、いわゆる短期、長期の入院施設を確保する、こういうことが要望等として出されておりますが、この点について、これらの要望書について、このNC法案の成立後はどのようなことが期待されることになるのか、重ねてお伺いいたします。
#94
○政府参考人(外口崇君) 筋萎縮性側索硬化症は、神経変性疾患の一つとして国立高度専門医療センターでは主に国立精神・神経センターが担って研究を実施しております。また、この精神・神経センターでは、患者さんの入院加療につきましても最善の医療が行われるよう努力しているところでございます。
 現在、厚生労働省や文部科学省の科学研究費補助金を獲得して、遺伝的素因が示唆されるALSの一群について分子生物的な研究をこの精神・神経センターで実施する等、複数の研究課題に参画して着実な成果を上げているところであります。
 独立行政法人に移行することにより大学や企業との人的交流等弾力的な運営が可能となることを通じ、研究の一層の推進が図られることを期待しております。
#95
○谷博之君 ちょっと抽象的なお答えで、もう少し突っ込んで詳しいことを聞きたいわけですけれども、難病対策全体の実は質問もありまして、そういうことも含めて。まあ今の答弁はこの具体的な要望には直接の回答にはなっておりませんけれども、この趣旨はしっかり生かした今後取組をしていただきたいと、このように考えております。
 それで、難病対策全体の話になるわけですけれども、さっき冒頭申し上げましたように、難治性疾患克服研究事業というのが百二十三今指定されております。来年度からこれにHAMを始め七つの疾患が加わりまして百三十の対象になる。
 資料三を見ていただきますと、この動き以外に、既にこの難治性疾患克服研究事業になっている疾患で特定疾患治療研究事業に入れてほしいというところが十一、それから両方指定されていないところが二十ということでありますから合計三十一、この疾患名が書いてあります。
 それで、資料四を見ていただきますと、厚生労働省が平成二十一年度の疾病対策課概算要求というのを出しています。これは、かねがね私は舛添大臣等ともいろいろお話をさせていただいた中で、この難治性疾患克服研究事業については大臣も大変前向きに、これを少し予算も増やし対象疾患も拡大していこう、できる限りの疾患を取り入れたいと、こういう御希望で、この予算を見ますと、二十四億四千万から百億に予算を四倍増額していただいております。
 そういう意味では、来年度から百三十ということになるわけですが、それに加えて、今申し上げましたように二十の、線維筋痛症とかあるいは遠位型ミオパチーとかあるいはフェニルケトン尿症とかですね、こういういわゆる難病患者の皆さん方のこの事業への対象の拡大ということがやっぱり当面大きな課題の一つになっているんではないかというふうに思うんですが。
 これはあくまで概算要求ですから実際の予算がどうなるかというのはこれからの、もう最後の状況になっていると思いますけれども、そこら辺の見通しと、そういう今申し上げたようなことについての、十年以上こういう疾患の患者さんたちが待ち望んでいるそういう思いをそういう機会に是非対象に加えていくということで、前向きな御答弁をいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょう。
#96
○国務大臣(舛添要一君) 今、来年度予算の策定に向けて努力をしております。先般も財務大臣にお会いしてこの難病対策四倍増を申し入れましたけれども、大変厳しい状況で毎日闘っていますけれども、なかなかいい答えが出ない。
 そういう中で、昨日、総合科学技術会議がありまして、例のiPS細胞の山中教授がお見えになりました。たしか、先天性の糖尿病についてiPS細胞を使うとこういう形で治療ができるんだということで、難病についておっしゃっておりました。大変私は、総理もおられたし官房長官もおられたので、山中教授のお話は非常に説得力がある。
 つまり、どういうことかというと、患者の数が難病というのは少ないですね。それから原因が不明であると。それから治療法が確立していない。それで、やっぱり長いこと、今十年とおっしゃいましたけれども、生活に支障があると。こういう四条件をやっている。そうすると、やっぱり製薬メーカーにしてもペイしないものだから、なかなかインセンティブが働かない。これはやっぱり国が中心としてやっていただきたいと。それで、特にこのiPS細胞の難病治療に対する貢献が非常にあり得る。ただ、今基礎研究ですから、これもぐんと伸ばしていかないといけない。
 そういう全体の科学技術の予算の底上げということとともに山中教授が難病について言及なさいましたので、財務副大臣がおられましたので、もう少し真剣に財務省は考えていただきたいということは私が申し上げたところでありまして、これは、本当にそういう数が少ないということで皆さんの光が当たらないということは、私は先進的な民主主義国においてあってはならないことだというように思っておりますので、今後ともそういう方々の思いを何とか胸に秘めて、まずは概算要求百億、これを獲得するべく努力をし、今委員がおっしゃった更なる充実と、難病対策の充実ということに全力を挙げてまいりたいと思っております。
#97
○谷博之君 大臣、これは対象のその難病患者の皆さん方は物すごく注目していますから、これはもう、まあそれは大臣の今の決意、その御答弁は非常に私たちもしっかり受け止めたいと思いますが、そういう点では、今申し上げたような経過もありますので最大限の努力をしていただきたいというふうに思っています。
 で、もう一つのその柱である特定疾患治療研究事業の関係、これもこの資料四を見ていただきますと分かりますように、二百八十二億円が四百五十一億円ということで百六十九億円の増の概算要求をしています。これは、恐らく厚生労働省の説明からすると、平成十三年度以降、国の予算は実際の給付額の二分の一に地方への予算の配分が行かなくなってしまったと。だんだんだんだんそれが、地方の持ち出し分が増えて地方が非常に超過負担を呈してきたと。平成十八年度では、まあ聞くところによると百六十六億ほどの地方の超過負担と、こういうことになっているものですから、ちょうど金額的にいうとこの数字が合うものですから、どうもこの部分にこの概算要求で予算化された場合は使うんではないかというふうに言われているんですが、ここら辺はその真実はどうなんでしょうか。
#98
○政府参考人(上田博三君) この予算につきましては、おっしゃるとおり、地方の超過負担が相当ございます。そういう点では、私ども、それも解消したいと。また一方、様々な追加要望、まあこの特定疾患治療研究事業に追加をしてほしいという切実な御要望もございますので、こういうものを含めて要望をしておるところでございますが、現下の予算折衝の中では非常に厳しい状況であるということでございます。
#99
○谷博之君 いずれにしましても、今月のもう下旬にはその予算の中身は分かってくるわけですから、この時点ではそれ以上のこの点への質問というか、追加はできない状況にありますけれども、いずれにしても、今御答弁の最後にありましたように、まあこれは難治性疾患克服研究事業のその疾病もそうですが、この特定疾患の治療研究事業、これは二十プラス十一ですから三十一の、先ほど申し上げたような資料三にあるようなこういう対象疾患、これはすべて要望しておりますので、平成たしか十五年度以降は新規に追加はされてないと記憶しておるんですが、そういう意味では、まあ四十五の特定疾患治療研究事業を更にこういう予算の増額の中で、もちろん地方への超過負担分を手当てをするということもこれ大事なことですが、やっぱりそれと同時に、長い間そういうふうな懸案事項として置かれているこういう方々に対するより一歩進んだそういう対応を予算の増額の中で果たしていただくように御要請申し上げたいと思います。
 それから、この資料四の主な事業の内容の中にありますけれども、難病相談・支援センターのこと、ちょっとこれもお伺いしたいと思うんですが、これは予算として二億七千万、一応要求しておりますけれども、これは一言で言うならば、全国の四十七都道府県の各都道府県に難病相談・支援センターを設置して、それでそこにいろんな相談機能を持たせて、そして難病患者の皆さん方の医療とか就労とか、そういうことについての相談を受けているセンターというか、中心的な機関なわけですけれども。
 実はこれは、先日も全国難病センター研究会というのがありまして、そこで私も参加していろんな話を聞いたんですが、都道府県によって非常にばらつきがあるんですね。
 一言で申し上げると、国は、まず人件費については、いわゆる国と県合わせて上限四十六万円までを認めて、その二分の一を国が補助するということですね。その人件費の人数については別に制限はなしということなんですが、これは都道府県によっては、例えば、うちの県は二十三万円人件費出すから、じゃ国も二十三万円出して四十六万円で行きましょう、そういう人を三人センターに設置してもらってそこで業務をやりましょうというところもあれば、いやいや、うちはちょっと厳しいから一人うちの県は十万円ぐらいしか出せないということになれば、国の方も十万円ですから、合わせて二十万円で働いている方々が、一人、単数というところはありませんから、二人以上ですから二人とか、こういう県もあるわけですよ。つまり、それぞれの都道府県のいわゆる財政力やそれに対するいろんな取組の姿勢によってこの内容が変わってきているということなんですね。
 ですから、こういう現実を考えたときに、私はもう前の委員会でもちょっと質問したことがあるんですが、ケアマネのいわゆる資格更新の研修費、これもそうなんですけれども、都道府県がその事業にお金を出さなかったら、ケアマネの研修受ける人は自己負担になっちゃうんですよ。国がそれを二分の一研修費の補助をしていますから、県が二分の一出してくれれば、五万円ぐらい掛かるその研修費は無料で掛かれるんですよ。これと同じようなことがここに実は起きているんですね。
 ですから、私が申し上げたいのは、この相談支援サービスというのは非常に大事なことであって、このサービスの低下を防ぐためには、こういう人件費とか運営費の最低限の金額というのはやっぱり国がある程度確保する制度、これが一つ必要なんじゃないか、そして、さらにそれに上乗せをする部分については国とか都道府県が二分の一ずつ負担をするという、こういう仕組みに変えていった方が私は非常に都道府県間の取組のばらつきというのは少なくなるんじゃないかというふうに思うんですが、この辺はどう考えておられますか。
#100
○政府参考人(上田博三君) 難病相談・支援センターは、患者などの方々の療養上、日常生活上での悩みや不安などの解消を図るとともに、就労支援を始めとする患者などの方々の持つ様々なニーズに対応したきめ細やかな相談や支援を行うため、各都道府県が設置し、地域の実情に応じ運営されているところでございます。昨年度にすべての都道府県での設置が完了したところでございます。
 御指摘の補助でございますが、相談員などについては最大で四人、五人というところもありまして、そういうところには若干の、私ども、何といいますか、配慮をして予算を付けられる仕組みは持っておりますけれども、御指摘のように、これ実施主体が都道府県でございますことから、委員御指摘の相当の部分について国が全額を負担するということはなかなか難しいんではないかと。
 しかしながら、国といたしましては、同センターの果たす役割は非常に重要と、こう認識をしております。これまでも積極的に推進するよう都道府県に要請をしておりますが、所要の支援も引き続き行うということで、今後とも各地域において患者さん方に必要な支援等が確実になされるよう都道府県に協力要請をしっかりしていきたいと、このように考えているところでございます。
#101
○谷博之君 これは是非、機会がありましたら、全国のそういう担当者会議のようなところで集まるような機会がありましたら、ここら辺のことについての、まあある程度実態の調査はしているんだと思いますが、そういう都道府県なりあるいは患者の団体からは、そこら辺の見直しをしてもらいたいという、これは要するに将来に向かって継続していく事業ですからね、そういう点からすると、やっぱり持続的な、そしてまた、より内容のあるそういう体制をつくっていくためには、今申し上げたような考え方もやっぱり一つの検討材料だと思っていますので、是非、そういう意味では、いろんなそういう担当者なり当事者の声を聴いていただきたい、そして、いろいろまた申し上げたような見直しを、できるんであれば見直しをしてもらいたいというふうに考えております。
 それから、資料四にありますけれども、このいろんな事業の中で難病患者等居宅生活支援事業なんですけれども、実はこれは平成八年に始まっていまして、今日までずっと長い間、いわゆる難病患者のQOLの向上を目指した福祉施策の推進ということでこの事業が行われています。
 資料五、見ていただきますと、その平成八年度から平成二十年度までのこの予算額の推移というのが出ております。二億一千万からスタートして、最大平成十三年度には二十二億、そして今日では、二十年度は二億七千万。こういうことで、いわゆる十二年度、十三年度、この辺が非常に予算額が多いわけなんですけれども、これが年々減少してまいりまして、今は二億七千万になってしまっている。この原因は何だと思いますか。
#102
○政府参考人(上田博三君) 難病患者等居宅生活支援事業は、市町村が介護保険法、老人福祉法などの他の制度の給付対象となっていない難病患者さんを対象として、訪問介護、短期入所及び日常生活用具の給付を行うことにより難病患者さんなどの居宅における療養生活を支援するものでございます。
 本事業の予算については資料のとおりでございますが、介護保険制度や障害者自立支援制度など、こういうものが制度として確立されまして、ここに移行された方があったことや、地方自治体における本事業のニーズなどを踏まえてこれまで所要額を確保してきたところでございます。
 このため、現時点では本事業の実施に必要な予算を確保しているものと、こう認識をしているところでございますけれども、本事業の対象となられる難病患者さんの方々が必要な支援が今後とも受けられるように引き続き努力をしてまいりたいと考えております。
#103
○谷博之君 確かに、介護保険とか障害者自立支援法、これはこの数字からも出ておりまして、平成十三年度から十四年度に予算額が減ってくるというのはそういう一つの理由だと思いますし、それから障害者についても、十八年、十九年度にかけてやっぱり減ってきているというのはそういう理由だというふうに思うんですが。
 ただ、一つ言えますことは、やっぱり難病患者の皆さん方やその周辺の家族の皆さん方含めて、このいわゆる難病患者等居宅生活支援事業、これをよく知らない人が多い。と同時に、最初から市町村が実施をしていないところもあります。つまり、すべてそういう意味じゃ自治体にその役割をゆだねているというところからスタートしているということがその背景にあるんだろうと思うんですね。
 もう一つ言わせていただければ、平成の大合併というのが行われています。実は、この実施する市町村が更に少なくなっている理由の一つはそこにあるわけでして、つまり合併の際に実施していなかった市町村側に実施している市町村が合わせちゃうんですよ。だから、結局そこで、今申し上げたように実施しないという状況になってしまっている。
 ですから、これは厚労省にこういう実態を調べたかどうかを聞いたんですが、していないというものですから、それぞれ難病患者の全国組織の皆さん方といろいろ話合いをしていると、どうも最初は三割ぐらいの自治体が行っていたはずだけども、広域合併の影響で現在は二割ぐらいに減ってしまっているんじゃないかなと、こういうふうに言っているんですね。
 ここら辺については、私もそういう減ってきている理由の大きな一つだというふうに思うんですが、重ねてどうでしょうか。
#104
○政府参考人(上田博三君) 私どもも、恐らくそういう理由ではないかと思っております。それから、誠に申し訳ないんですが、残念ながらその辺の実態を十分把握をしておりませんので、速やかに把握をしたいというふうに思っております。
#105
○谷博之君 これは、私、ひとつ問題として苦言を呈しておきたいんですけれども、こういう国の予算を使って行っている補助事業で、その実態をしっかりつかんでいないというのは、これはやっぱり私はおかしいと思うんですね。少なくとも、どんどん金額的にも減ってきている。結局、じゃこれはもう予算が減ってきて、もうやらなくてもいいのかという話になるわけですが、ニーズはあるわけですから、そういうものをやっぱり生かしていくためには、実態を調べてそのニーズに合うような対応をしなきゃいけないと思うんですよ。そういう点で、市町村や自治体に対して働きかけもしていかなければいけないと、そういう立場だと思うんです。この点は是非、答弁は求めませんけれども、強く申し上げておきたいと思うんです。
 それから、もう一つは、この事業をやるについては、市町村によっては条例を作ってやっているところと条例を作らないでやっているところとがあるんですが、これは、この取扱いは市町村がどういうふうに指導されておられますか。
#106
○政府参考人(上田博三君) 難病患者等居宅生活支援事業につきましては、その実施に当たり条例の制定は求めておりません。本事業については、実効を確保するため全国健康関係主管課長会議において特段の配慮をお願いしているところでございます。引き続き、各自治体に協力を要請してまいります。また、本事業の実施に当たって条例の制定が必要でないことについても、全国健康関係主管課長会議等におきまして重ねて関係者への周知を徹底をしていきたいと考えております。
#107
○谷博之君 実は、自治体の中では、議会に条例を出してそこで可決していただくということの作業が大変だという話を聞いたことがあるんですよ。今申し上げたように、そういう議会対策をする必要もないんだということになれば、私はもっと自治体で積極的に取り組むところも出てくるのかなという気もしているんですが、そういう点のやっぱり指導の仕方も私は非常にきめ細かさという点では不十分じゃないかというふうに思っています。これはもう先ほどの答弁のとおりで、しっかりやってもらいたいと思います。
 それから、先ほど障害者自立支援法との絡みの話が出ました。この中で、実は障害者自立支援法のこの法律が、平成十七年十月十三日に参議院の厚生労働委員会でこの法案が採決をされたときに二十三項目の附帯決議を付けているんですよ。その附帯決議の一番最初に、いわゆる難病そして発達障害、こういう方々を言うならばこの対象にしなさいと、対象に入れる検討を行うことが明記されています。
 何を言いたいかというと、こういうふうな難病患者等居宅生活支援事業というのは、本来そこに入っていれば障害福祉サービスに移行することができるんじゃないかと思うんですよ。ところが、現実にそこに入っていないものですから、こういう別建ての難病患者等居宅生活支援事業というこの事業で補完しているような形になっているわけなんですよ。
 残念ながら、しかしそれが社保審の障害者部会ではこの議論がまだ結論が出ていない。どうも発達障害とか高次脳機能障害の皆さん方のみを障害の範囲に広げていくと、こういうことで、難病だけを認めない方向で議論が進んでいるというふうに聞いていますけれども。
 そこで、もし今後もこういう難病対策が障害福祉法制に組み込まれないのであれば、別途法制化を進める必要があるというふうに私は考えています。そして、その医療費の負担の対応措置としては、例えば新たな健康保険の特定疾患療養制度をつくって、自己負担限度額が一定医療機関当たり月額一万円、つまり高額医療者は二万円となる、いわゆる一万円疾患の対象に拡大していこうと、こういうことも考え方の一つではないかなというふうに思うんですが、大臣、どう考えますか。
#108
○国務大臣(舛添要一君) 法律できちんと難病対策を定めた方がいいかどうか。これ、きちんと法的な根拠があるというのはそれなりに大きな意味があると思いますが、他方、その柔軟な運用というか、私もいろんな難病の団体の方ともよくお会いしますけれども、関係者によってやっぱり賛否両論がある。
 それで、例えば一定の法律で決まった疾患はもう固定化されて、新たに今度は入りにくくなったり、出入りができにくくなるんじゃないかというような問題もあると思いますので、非常にこれは難しいところで、特に、入る方はいいんだけれども、除外される方が、ああ、私はもうこの法の対象じゃないんですかと。ただ、法がなければ、法律がなければ、そういうことを抜きにして必要な手が打てるという柔軟性も確保できます。この両方をやっぱり考えないといけないというふうに思いますので、この点につきましては、引き続き、患者団体も含めていろいろな意見を賜りながら、どういう方向が一番いいのかなということでちょっと検討をしたいと思っております。
#109
○谷博之君 おっしゃるとおりのところはあると思います。
 できましたら、今、難病対策委員会というのがありますけれども、これはほとんど、余り開かれていないような状況のような話聞いております。ですから、こういう機関をもう一回活用して、そういう難病対策委員会の下に検討するような機関を新たにつくって、そしてそこで検討していただくような、そういう対応ができないかどうかということを考えております。いかがでしょう。
#110
○国務大臣(舛添要一君) 今御指摘のように、難病対策委員会があるんですけれども、十分活用できているかどうか、これを更に活用したいということとともに、所定の予算、来年度取ることができましたら、そういうことも活用して少し情報の発信、受信、その機能をもっと持たせるような形での検討会を開きたいと思っております。
#111
○谷博之君 終わります。
#112
○古川俊治君 それでは、自由民主党の古川俊治の方から質問をさせていただきます。
 大臣、平成十九年の七月十三日に、国立高度専門医療センターの今後のあり方についての有識者会議の報告書が提出をされているんですが、大臣としては、この報告書をお読みになったと思いますが、この内容をどうお考えになっているか、お答えいただきたいと思います。
#113
○国務大臣(舛添要一君) 要するに、どういう形の改革をすれば国民にとっていいかという形の一つの答えだというふうに私は思っております。
 午前中、足立委員の方からもいろんな御議論がありましたけれども、そういう議論を踏まえて、今後はその報告書をいかに、本当に国民のためになるのかという方向で行政の場では動かしていくことが必要だというふうに思っております。
#114
○古川俊治君 その中で、国立の文言、ナショナルセンターと以下は呼ばせていただきますが、国立という言葉を継続的かつ独占的に使用できることが求められると書いてあるんですね。
 この点については、大臣はどうお考えになりますか。
#115
○国務大臣(舛添要一君) 国立という言葉を聞いたときに国民の皆さんがどういうふうにお感じになるか。場合によっては、非常に国立というともうネガティブに思われる方もおられるかもしれませんが、私はしかし、採算ベースに乗らない、さっきの高度医療のような、それをやっぱり国が主導して先端的な医療をやっていくんだと、そしてやっぱりそれなりの、ナショナルだっていうこの重みというのは必要だと思いますから、たとえ独法化されようと国が責任を持って、ナショナルなんでまさに国民全体のためにやっているんですよと、そういう意味で私は国立という言葉を継続的、独占的に使用できることは大変好ましいと思っております。
#116
○古川俊治君 この有識者会議の中で患者側の代表として出ていらっしゃる委員が、国立病院機構や国立大学病院の法人化とかナショナルセンターとかいろいろな取組が始まっていくんですけれども、私たち国民にとってはそれが一体どういうふうにリンクしていくのか、あるいは連携していくのかが理解できません。例えば、この議論の中に余り出てこないんですけれども、それぞれの学会などはこうしたことについてどう意見を言っているのか、その辺も国民としては全体を知る意味でも必要と思いますけれども、結局、国民は置いてきぼりになっているように感じるというような意見を出されているんですね。
 今回の、国立大学が独立法人化されて、ここでNCもまたやるんだ、ナショナルセンターもやるということになりますと、これはどういうリンクをしているのか、あるいは学会はどう報告の中で意見を言っているのか、これは確かに国民とすればどうしても知ってみたいと考えていることだと思うんですが、この点についていかがでしょうか。
#117
○国務大臣(舛添要一君) これは、午前中の議論もありましたけれども、私は研究者として仕事をしていたときに国立大学におったわけですけれども、非常に何というか研究レベルを上げるという意味では公務員型であることの様々な弊害、例えば新しい研究分野が出てきたときに民間で最先端の方がやっておられる、そういう方との交流をどうするのか、非常に古くさい明治以来の学閥というか、そういうタコつぼ的な縦割り的なところでやっていたんじゃ、とてもじゃないけれども外国の研究者と競争できないなというふうな感じがしたことがありますんで、そういう意味で、交流を盛んにする、民間との行き来を可能にする、外国人も登用する。そして、やっぱりお金が要りますから、毎年一般会計で決まるということではなくて、例えば冠講座のように、私は法学部でしたから、例えば証券法なんというのは全くなかった。そうすると、ある証券会社がお金を出して、その会社のためにじゃなくて、証券法制全体を新たな学問名としてやるということで講座を開く、そこで新しい研究者が育っていく。そういうことを柔軟にやれるということは、私がいた国立大学について申し上げますと独法化の一つのプラスだろうと思います。
 同じような観点から、国民の目線で考えたときにナショナルセンターについても同様のことが申し上げられるのではないかと。そしてまさに、その利点を活用して国民のためにいい仕事をするということに尽きると思っております。
#118
○古川俊治君 分かりました。
 今回、この有識者会議の報告書で、今後のナショナルセンターが求められる主要な役割として、研究調査の推進、医療の均てん化、人材育成、情報発信、国に対する政策提言、国際医療協力、それが挙げられまして、その上で病院機能を強化するという内容になっているんですね。
 私これ大変総花的、全部並べているだけじゃないかと思いまして、このメンバー、今回のこの有識者のメンバー、これは役所がやったなといういかにも感じがするんですけれども、医師として入っているのは日本医師会の唐澤会長だけでありまして、今は医療政策一生懸命やっていらっしゃる方ですけれども、あとは国立機関でずっと活躍をされていたトップの人ばかりなんですね。そこで話し合っているだけですから、言ってみれば役所のつくった内部の会議という感じがして、全部総花的になっているだけだ、いかにも内部者の希望だけがそこに書かれているという気がするんですね。
 本当でしたら、これ、先ほど学会の意見ということを大臣はおっしゃいませんでしたけれども、学会の意見がどうなっているかと、こんなこと聞かれたことないですよ。ナショナルセンターについて一体どう思っていらっしゃいますかなんてアンケートも恐らく取ったことないと思うんです、聞かれたこともないですから。
 本当のことを言いますと、外の同列の実態を知っている恐らく研究者、外部の委員ですね、恐らく一番いいのは国立大学の医師とかあるいは私立大学の医師、あるいは国公立の病院で働いているという医師ですね、そういう人たちの外部の視点というのはやはり一番問題点を指摘できると思うんですね。今回は患者さんの側の代表ですとか医療機器業界あるいは医薬品の業界、そういう人たちが外部で入っていますが、やっぱり専門家がいないから、そうすると専門的な検討が十分でなかったのかという気がするんですね。
 私は今までずっと外部におりまして、私立の方にいたわけですけれども、特にこの今回のナショナルセンターの象徴的とでも考えられる、特にがんセンター、私はがんを専門としてきましたので、そこにおいては日常的にそこにいる医師たちと協力をして研究をやってきましたし、何度も私、がんセンターの委員会の委員にも、拝命いたしまして今までやってきました。そういう意味では内情がこの話し合っている先生たちよりよく分かるのかなという気がいたしますので、そういうちょっと批判的な視点から今日はずっと一貫して質問をさせていただきたいと思っています。
 今回の六つの役割ですね、主な役割と挙げられているもので、研究調査、推進、医療の均てん化、人材育成、情報発信、国に対する政策提言、国際医療協力、病院の機能強化、これを果たしてすべて果たすことが可能なんでしょうか。大臣にお聞きしたいと思います。
#119
○国務大臣(舛添要一君) もちろん研究ということが中心だと思います、こういうセンターというのは。したがって、そこは採算度外視ということもあると思います。
 ただ、今六つぐらい挙げられたやつは、全部切り離されているわけではなくて、やっぱり臨床をやればそれは病院機能の強化にもつながるし、それからやっぱり国際的な協力にもつながる。そして、ナショナルセンターですから、そこで上がった成果というのはやっぱり国全体に均てんしていかないといけないということなんで、網羅的という御批判は御批判としても、これはやっぱり相互に関連してありますんで、こういうそこに掲げられた目的を実現するために全力を挙げるということだというふうに思っております。
#120
○古川俊治君 今も研究開発というのが主眼であるというお言葉をいただきましたので、その観点からちょっと御質問を、まあ研究開発のことにちょっと特化して、ナショナルセンターの問題からは離れますが、ちょっとお聞きしたいと思っております。
 さきの有識者会議の中でも、これは医療機器産業界の代表の方が、現在の薬事規制に関する問題点が非常に多く指摘されておりました。例えば、未承認医療機器の臨床使用の問題ですとか、なかなかアイデアから開発に至るまでの壁がある、あるいは審査体制が弱いといった問題点をるる指摘されておりまして、この有識者会議の開催された時期から現在までには改められた点ももちろんあるわけですけれども、しかしながら同様の問題はまだ続いていると私は考えております。このナショナルセンターで研究開発をしていくという前提として、まずそのもっと前に、薬事規制を何とか改革しなければ幾らセンターの方を良くしたって話にならないわけでありまして、この制度改革についてちょっと伺いたいと思います。
 大臣は、この十一月十一日の所信表明の中で、革新的医薬品・医療機器創出のための五か年戦略に沿って、関係省庁との連携の下、研究開発の促進、治験活性化、先端医療開発特区の実施などに総合的に取り組んでいくというごあいさつをされました。欧米と比較した場合、我が国ではこういう医薬品や医療機器の上市、市場に出てくる時期が遅れると、いわゆるドラッグラグあるいはデバイスラグと言われる現象があるというのは、大臣もよくお聞きなさっているということだと思いますけれども、近年これが大分改善傾向を示しておりますが、いまだ内外から、患者さん側からも産業界からも、早くとにかくいい医薬品や医療機器を使えるようにしてほしいというような意見は強いわけであります。
 そのやはり問題の根底には、審査する側、すなわち独立行政法人医薬品医療機器総合機構、PMDAと以下略させていただきますけれども、これの絶対的なマンパワー不足という問題が構造的にあるわけでございます。私も以前、数回、自分が開発に関与した医療機器の治験申請というのをPMDAに行ったことがあるんですね。それがなかなか進まないと、本当にもうこれ嫌気が差しました。議員になって知ったことでありますけれども、医療機器の審査スタッフは当時十六人しかいなかった。そのうち、メディカルというのは歯科医師の方が二人いらっしゃっただけだったんですね。ということは、私は一生懸命医療機器の申請をしているんですが、医療機器というものに触った方がいなかったんですよ、一人も。そういう体制で審査をしているということについて、私は議員になってから初めて知りまして愕然といたしました。何のために一生懸命やってきたんだろうというような思いがありまして、るるPMDAの機能強化ということには私も意見を申し上げてきたんですが、今どういう改革がなされているか。
 まず、少ない人数では、いろんな事案が上がってきます、そうすると必ずそこに専門性があるわけですね、そういう専門性に追い付いていくことは到底できないわけですよ。一体どうやってこの技術の専門性というものをPMDAで補うために方策を取っているのか。恐らく、スタッフというのには就業して間もない方もいらっしゃると思います。そうすると、全くそういう審査にも慣れてないし、というわけでございまして、そういう場合にはその審査の質という、クオリティーの問題もございまして、それをどういうふうに確保していらっしゃるのか。この体制について具体的にお話を伺いたいと思います。
#121
○政府参考人(高井康行君) 御指摘の独立行政法人医薬品医療機器総合機構におきます審査員の資質の向上、あるいは審査の質の確保というのは大変重要だと認識いたしております。
 まず、この機構の中におきまして研修体制を充実しようということでございまして、アメリカの食品医薬品庁、FDAの研修方法を参考にいたしまして研修プログラムを作成いたしております。医療現場、研究機関への派遣なども含めまして、こうした研修の充実を図ることによって、今御指摘のような新しい方も含めた審査員の資質の向上に努めているというのが一つございます。
 また、具体的な審査に当たってでございますけれども、新医薬品、新医療機器の審査に当たって、一定の経験豊富な審査経験を有する審査員を中心に、医学、薬学、生物統計学、獣医学等の関係分野の審査員を組み合わせたチームが審査を行う、こういうことによって質の確保を図っているということでございまして、国民の生命、健康に直接かかわるということでございますので、その審査の質の確保を引き続き確保していくということで、今後とも充実に努めてまいりたいと考えております。
#122
○古川俊治君 研修体制をやっても、いざ個別の専門的な事案になるとなかなか対応が難しいと。今後も専門家のコンサルティングを十分受ける、各事案についてですね、そういったことでこの専門性をしっかり身に付けていって、早い審査に結び付けていただきたいと希望します。これは御答弁は結構でございます。
 その前提として、やはりスタッフの人員強化ということがないと、とても今の事案に、出てくるものに対して対応できないと思うんですが、だんだんと増員する計画にはなっているというふうに伺っておりますけれども、現在までどう推移してきたのか、あるいは、今後、見込みとしてどの程度増やしていけるのか。これは医療機器、医薬品、その他各分野あると思いますが、それぞれについて教えてください。
#123
○国務大臣(舛添要一君) 細かい数字は今担当の医薬食品局長から答えさせますけど、その前に、何とかこのドラッグラグ、デバイスラグをせぬといかぬということで、昨年、五か年計画を作りました。そして、今アメリカで一年半掛かる、日本だと四年半掛かっています。これを五年、もう一年たちましたから、一年ちょっとたちましたんで、五年計画でアメリカ並みの一年半にするということでやっています。その過程において、例えば抗がん剤なんかのものについては特別に急がせるというようなことをやっておりますので、そういう大きな政治のかじの切替えの中で予算要求、人員要求をやっているということで、細かい数字は局長に答えさせます。
#124
○政府参考人(高井康行君) まず、独立行政法人の医薬品医療機器総合機構の審査員でございますけれども、平成二十年四月現在で二百七十七人でございますが、これは対前年比三四・五%の増が一年間で図られたところでございます。この新医薬品の審査員でございますけれども、今大臣からもありましたように、革新的医薬品・医療機器創出のための五か年戦略に基づきまして、平成十九年度から平成二十一年度までの三年間で二百三十六名増員するということの中で進めているところでございます。
 また、医療機器の方でございますけれども、これは平成二十年四月現在で三十五人ということでございますけれども、今年の六月のいわゆる骨太の方針の中で、この審査体制の拡充を始めとするデバイスラグの解消に向けたアクションプログラムを今年作るということになっておりまして、今作業中でございまして、できるだけ早く、近々作りたいということで作業をしているところでございます。
 以上によりまして、機構の審査員の増員によりまして、業務の効率化も併せまして、ドラッグラグ、デバイスラグの解消に向け取り組んでまいりたいと考えております。
#125
○古川俊治君 今具体的な数字を伺ったんですが、今大臣からも御発言いただきましたけれども、じゃ、これちょっと通告してなかったんで大体の数字がもし分かれば教えていただきたいんですが、FDAは今何人スタッフでやっているんでしょうか。大体で結構です。
#126
○政府参考人(高井康行君) 約二千二百人程度というふうに承知いたします。
#127
○古川俊治君 五年間たつと同じになると先ほど大臣がおっしゃったわけですね、医療機器と医薬品のドラッグラグもそしてデバイスラグもなくなると。その絶対数がもうけた違いですよね。それは本当に埋まるんでしょうか。それ、クオリティーを保って同じことができるんですか。それはちょっとまず、実効的に、五年間計画が立てられるんでいいんですけれども、それが本当にできるという数字じゃないと意味がないと思っていますので、ちょっとその点について御発言いただければ、お願いします。
#128
○政府参考人(高井康行君) この五か年計画でドラッグラグ、日本とアメリカの差が二・五年ある、あるいはデバイスラグがあるということで、一応目標をつくりまして、解消に向けてこの増員を図っているところでございまして、いろいろ努力をしていく必要があるというふうに考えております。
#129
○古川俊治君 同じになるというのは非常に人数の壁がありますので難しいと思いますが、これからもどんどん、成長に必要な分野ですので、スタッフを増やして、なるべく充実した審査体制を取っていただくということが重要だと思いますので、頑張っていただきたいと思います。
 この点で、やっぱり専門性を付けながらこのPMDAが発展していく中には、私は、もうどんどん人材交流を進めていくという点が非常に重要だと思うんですね。
 例えば、大学やそれから一般病院で働いている医師を、メディカルの人を一時期PMDAで何年間か来ていただいて、そうすると、そこが専門性が入ると同時に、その後そのスタッフが市中に出て行く、例えば大学にもう一回帰る、あるいは企業に就職するといった場合にも、審査体制がよく分かっているからすごく技術開発力の底上げになると、専門家を自動的につくれると。そういう非常に効率が良くて、日本は人数を増やすことに限度があるのであれば、そういううまい機能を付けていって、スタッフを充実させることの、うまく円滑に交流させることによって審査を促していけないかと、そう考えるわけでございますが。
 実は、私の家内も医師をしておりますけれども、私の家内のところにも、循環器をやっておりますのでPMDAからお誘いをいただいたんですよ、来てくれないかと。そのときに、よく考えると、とてもじゃないですけれども現在先が見えないんですね。一体どうなるんだろうということで、そんなリスクを負うというのではとても転職する気になれないということでありまして。
 これはやはり、人材交流のためにはしっかりとしたキャリアパスというものを目に見える形で示してあげないと難しいと考えるんですけれども、この点は、整備が進んでいると伺っておりますが、どういうふうにお考えでしょうか。
#130
○政府参考人(高井康行君) 御指摘のこの医薬品医療機器総合機構におきます例えば大学の人事交流、もちろん企業からの人材確保もございますけれども、こうしたものについては、審査業務への理解の促進に加え、審査の質の向上にとっても大事だと、有効な方法と考えております。
 一つは、企業の出身者につきましては平成十九年十月に審査員の就業規則を変更し、一定のルールの下に審査に従事することを可能にするというようなことをしておりますし、また大学との人事交流でございますけれども、例えば筑波大学との人事交流を図るなど、活性化に努めていると。
 また、今検討いたしておりますのは、臨床経験のあるお医者さんが審査業務に従事しつつ学位を取得できると。PMDAの審査業務に従事しつつ博士号等の学位を取得できる連携大学院の構想を進めておりまして、こうした大学との一層の交流によって審査の促進を図れるということで、一層の人事交流を図りたいと考えておるところでございます。
#131
○古川俊治君 ありがとうございます。
 まず、企業の利益相反の問題ですね、ずっと言われておりますけれども。すごく厳し過ぎて、なかなか企業から行っても先が見えないということがよく言われておりました。
 実際、評価が正しければ、審査が正しければいいわけですから、そういう点で実質的な審査さえ担保できていれば、それはどういう人がどこにかかわっても、専門性というのは急に移ってできるものじゃないんですから、その点では、その基準というものをかなりもっと緩和していっていただきたいと、これは産業界からもよく聞いていることであります。
 それから、もう一つだけちょっと申し上げておきますと、今、大学院のお話で、学位を取らせるというお話がありましたけれども、私も大学におりまして、これはやっぱり学術的な内容じゃないと学位というのは出せないんですね。ただ単にPMDAの業務をやっただけじゃ、別に審査しただけですから、あれは単に仕事をしただけです、普通の。何かの学術に結び付けないことには、学位というのは出ないんですよ。頭の中じゃ、そういうことでPMDAの中で、みんなそれで連携大学院でやれば何かできそうだと思っているかもしれませんけれども、一つの学位論文という学術論文に記述させる、そういう方向性でなければやっぱり無理でありまして、これは本当に、そこに、PMDAに来ている間、自分のリサーチができてほかの煩雑な業務はやらなくていいと、そういう環境が与えられるのならまだしも、来て仕事をさせて、それで何かメリットがあるかというと、学術的にあるわけないんですよ。
 そういうことを冷静に検証していただいて可能な学位の筋道というものを立てていかないと、やっぱりそれはなかなか現実性が乏しいという気がしております。それは一つの意見なので、是非お聞きお留めいただければという気がいたします。
 それから、午前中も、家西委員の方から薬害エイズあるいは薬害肝炎についての問題点を御指摘いただきましたけれども、私も、この問題が非常に今、薬事行政の見直しということで前回の質問もさせていただきましたが、大臣の方も、検討会をつくっていただいていろいろ作業をされているというふうに伺いました。
 ただ、現在薬害エイズにしても薬害肝炎にしても、やはり生物由来製品、これが今の副作用の中心になっているんですね。九六年から大幅に薬事法が改正されまして、普通の医薬品といいますか、生物由来でないもの、一般的な化学化合物の医薬品事故というのはそれほど今大量発生はしなくなってきている。やっぱり生物由来製品にまつわるリスクというのが非常に高くなってきて、今後医療の発展ということを考えますと、再生医療等でやはり生物由来製品に依存する傾向というのは、革新的な医療機器や医薬品であれこそ大きくなってくるんではないかというふうに考えられるんですね。
 そうすると、今薬事法の中では、基本カテゴリーは医薬品、医療機器、それから医薬部外品と化粧品になっていますね。ここで、医薬品と今そして医療機器の中にそれぞれに生物由来製品というのがあって、例えば一個の細胞を取り出した場合、それがどういう機能をするのか。それが仮に機能をすれば医薬品になるんですよ、同じものでもですね。それが、ただ細胞という塊として機能をすれば医療機器になるわけですね。そういう実地をよく見てみないと分からない、非常に規制をどちらに分類していいのか分からないと、現場の人間もですね。そういう実態になっているんで、私は、医薬品、医療機器のまた別個に第三の基本カテゴリーとして生物由来製品というものを立てるべきではないか、そういう意見を持つ実は学者も結構いるんですが、この点について厚生省のお考えをいただきたいと思います。
#132
○政府参考人(高井康行君) 御指摘の再生医療を始めとする生物由来製品の関係でございますけれども、承認審査、学術の進歩に応じて迅速に審査をするというような体制を整備していくことが重要だと考えております。こういうことで、承認審査につきまして、自家細胞については今年二月、他家細胞については本年九月に品質安全性を確保するための指針を整備するというようなこともしております。
 また、平成十四年の薬事法改正でも、再生医療製品を含む生物由来製品について、その主たる作用等に応じて、医薬品又は医療機器という規制に加えて、生物由来であるという特性を踏まえた規制を行うという考えの下に安全確保のための規制を生物由来製品について整備をしているということでございまして、この生物由来製品の規制については、先生御指摘ございますけれども、国際的な整合性という点もございます。再生医療の進歩の成果が国民に提供されるようにという視点で今後とも考えていかないといけない、製品が提供されるようにされないといけないと、このように考えているところでございます。
#133
○古川俊治君 これ、国際的な整合性の問題あると思いますけれども、基本的にこの、ICHと言わせていただきますが、国際整合の中でもやはり日本が提言をしていく、そういうイニシアチブを取っていって、日本が世界の医薬品、医療機器の開発の中心になっていくようなそういう役割も是非お願いしたいと思うんですね。そうしたら、是非この中に生物由来というものを基本カテゴリーとして設けていこうと、こういう提案を出していただきたいというふうに考えておりますので、ちょっとお聞き留めいただきたいと思います。
 現在、医薬品と生物由来製品につきましては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法、この十五条一項、二項によりまして、それぞれ医薬品副作用救済制度、生物由来製品感染等被害救済制度があるわけですね。健康の補償が行われているということですけれども、医療機器の場合は、実は上市されてから、すなわち市場に出てからの被害救済制度というのができていないんですね。医療機器の場合は、治験の段階では実は補償制度はあるわけですよ。同じものが突然市場に行った瞬間に補償制度がなくなってしまうということでありまして、そこのところが制度的には落ちているということになるんですね。
 実態のことを言いますと、ですから、被害者としては、医療機器で何か副作用が起こった場合にどうしても製造物責任訴訟を起こさなきゃいけないんですよ。そういう負担を強いられるわけですね。製造物責任訴訟を起こされると、裁判所の方は、しようがない、これ被害者かわいそうだからと思って、かなり厳しい判決が今下っています、その医療機器メーカーに対してですね。そうすると、もう医療機器メーカーの方はあんな厳しい判決が来るんでと、もうこの市場に出ていかないということで、革新的な医薬品になればなるほどPLを、製造物責任を怖がって今出ていけないという状況があるんですね。この点は恐らくこの補償制度というものを設ければある程度緩和されてくると考えるわけですね。
 そういうことからいいますと、制度的にもうそろそろこの医薬品、医療機器の被害救済制度というものも考慮すべき、検討すべき課題なんではないかと考えているんですが、この点についてお答えをいただきたいと思います。
#134
○政府参考人(高井康行君) 先生の御指摘でございますけれども、現行の制度でございますが、医薬品については適正に使用しても避けられないリスクがあり得る、あるいは民事上の手続にゆだねたのでは迅速な救済は困難であると、製薬企業の社会的責任に基づく救済制度が創設された経緯がございます。
 一方で、医療機器については、健康被害が生じる場合について機器そのものの不具合であるとか使用方法の誤りといった個別のメーカーとか医療機関の責任に帰することが一般的に想定されるというようなことで、医薬品と同じような救済制度の創設が関係者によって合意された状況、医薬品とは異なっているというような状況と理解しております。
 ただ、平成十六年には生物由来製品である医療機器の使用による健康被害について、その製品の性質上最新の科学的知見に基づく安全措置を講じたとしても健康被害のおそれを完全に否定できないというようなことから、平成十六年度から感染被害に係る救済制度が設けられたという経緯がございます。
#135
○古川俊治君 一般的に使用上の注意の間違い等で事故が起こってくると。この生物由来製品については先ほど私も申し上げましたけれども、それはそれで一応できたわけですね。
   〔委員長退席、理事家西悟君着席〕
 ただ、残りの医療機器なんですよ。これ実は平成十六年ごろからどんどん訴訟起きていますよ。だったら、これ、どういう訴訟が起きているかというと、全部製造物責任ですよ。それは別に医療従事者が使用上の注意に従わなかったわけではなくて、それは製品の欠陥というものがどんどんどんどんそこへ認定されてくるわけですね。これは調べてみていただければ分かります。人工心肺ですとか今までも、例えば脳神経のカテーテルですとか麻酔機器ですとか、いろんな事案が既にもう判決で出ています。ほとんどが医療機器メーカーはこれは敗訴しているという状況でございまして、それは非常に厳格な責任が問われていると、PL法上の問題点としてですね。
 これは別に生物由来製品にかかわるだけの話ではないので、その御認識、医療機器というのは使用者が間違えなければ事故が起こらないという御認識はもう昔の話であり、それ以外にもPLに今落とし込まれていますけれども、やはりもうちょっとこの救済を本来すべき事案があるんではないかと、その点については、じゃ、もう一度御検討いただきたいというふうに考えております。
 まあ御答弁ないでしょうから、じゃ、その先に進めさせていただきます。
 これは大臣もお気付きのように、現在日本ではドラッグラグあるいはデバイスラグという問題があるわけでございますけれども、実を申しますと、私どもこの研究開発というものをずっと行ってきた者からしますと、それは一時的な問題、例えばPMDAのスタッフをうまく拡充していただくということによってかなり、相当程度これは良くなるだろうと考えているんですね。
 ただ、それですから、それは余り本質的な問題ではないんですよ。現在もっと考えなければいけないということは、特に医療機器についてなんですが、日本からの発信、すなわちジャパニーズオリジンという革新的な医療機器ですね、これが大変に今まで出にくくなってきたという事情があるんですね。この一つには、やはり臨床の使用機器の問題、未承認の医療機器がなかなか臨床に使えなかったという点があったわけですけれども、この点は薬事法の解釈をうまく変更していただきまして、昨年度から非常に有り難い高度医療評価制度等ができまして、その辺はうまくいくようになったんですけれども、基本的な問題として、やっぱりその研究費というものをこの革新的な医薬品や医療機器、この開発につなげていくという戦略的な考え方というのが日本のやっぱり科学技術政策にできていないという気がするんですね。
 今まで、例えば私経験しているのは、文部科学省と厚生労働省とそれから経済産業省がいろんな補助金を付けてくださる、研究費を援助してくださる。ところが、一番身近な話では、申請の書式が全部違っているんですね。ですから、一々一々一々一々研究者がそのフォームを作るために時間を割かれるんですよ。そういうフラストレーションがまずすごく大きかったという問題ですとか、例えば今ずっと総合科学技術会議をやられていますけれども、ああいうものにもやっぱり非常に戦略性が余りないんですね。公費をどうやったら経済活性化につなげていくかという戦略がないものですから、いただいたお金は自分たちが、大学の教員が論文にすれば終わりというような傾向が強かったので、是非その点を改めていただきたいというふうな趣旨で私もいろいろな御提案はさせていただいたんですが。
 そういった中から、この七月に健康研究推進会議と、これは趣旨としては、より戦略的に公費を使って、より革新的医薬品、医療機器を早く創設し、経済の活性化にライフサイエンスを生かしていくという趣旨からつくられたというふうに考えておりますけれども、これが発足しました、七月に。そして、八月二十六日には一回目の会議が持たれまして、大臣もこれに御出席いただいたということですけれども、この会議、これから一体どういうふうに具体的に運営されていって、どういう成果が具体的に期待できるのかと、こういった点についてお話をいただきたいと思います。
#136
○政府参考人(西川泰藏君) お答え申し上げます。
 健康研究推進会議、これは、委員御案内のとおり、医薬品・医療機器分野の健康研究の関係府省一体的、戦略的な取組の推進を目的とした会議でございまして、内閣府科学技術政策担当大臣を始めといたしまして、厚生労働、文部科学、経済産業の各大臣及び有識者で構成されておりまして、御指摘のとおり、本年八月にその第一回目の会合が開催されたところでございます。
 これまでの取組についてのお尋ねでございますが、この会議では、まず健康研究推進のために国として早急に取り組むべき課題、これは官民対話などの場を通じて関係者の御意見をお聴きしながら取りまとめまして、それらを反映いたしまして、平成二十一年度の健康研究概算要求方針と、これを関係府省合同で策定いたしました。現在、この方針に基づきまして、橋渡し研究・臨床研究拠点の整備でございますとか、人材の確保あるいは産業化の推進、こういった施策の実現に向けて関係府省が一体となって概算要求を行っているところでございます。
 また、スーパー特区と呼ばれておりますけれども、革新的技術の開発を阻害している要因を克服して、その成果の円滑な社会への還元を図るために、委員御指摘のその研究資金、これの弾力的な運用でございますとか、あるいは開発段階からの薬事法に基づく事前相談、こういったことを内容とするものでございますが、このスーパー特区につきましても、この健康研究推進会議といたしまして、課題の募集、採択を行いまして、先般、十一月の十八日でございますが、二十四件の課題を採択、公表したところでございます。
 お尋ねの今後の取組あるいは成果についてでございますが、まずは、その概算要求方針に基づきまして予算が確保された暁には、その予算の府省一体的な執行に努めると。二点目には、そのスーパー特区につきましては、その採択課題につきまして府省一体的かつ重点的な取組を推進すると。それに加えまして、来年の五月を目途に、目下、橋渡し研究、臨床研究につきましての総合的な戦略をこの推進会議で策定することを予定いたしております。
 この研究推進会議の下で府省一体となった取組を推進することによりまして、最先端の医療機器あるいは医薬品、研究が進み、かつ迅速、適切にその成果が国民に還元されるように努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#137
○古川俊治君 これ戦略性をどうつくっていくかと、マップを作っていくのが一番重要な仕事だと思いますから、これは総合科学技術会議やっていますけれども、あそことの違いというのがはっきり出るような本当に戦略的なマップを作っていただくことを期待します。その点が一番大きいと思います。
 このスーパー特区の話、今るる出ましたけれども、百四十三題の応募案件から先月二十四題が選ばれたということを私も承知しておりますけれども、その中でナショナルセンター、今問題になっているこのナショナルセンターが関係する課題も、ナショナルセンターの職員が研究代表者になっているのが四題、それから研究分担者になっている課題が二題、選択されております。
 革新的医薬品、医療機器の臨床開発において、やっぱりこれから革新的技術が治験にスムーズに移行していく、アイデアから治験への壁というものがなくなることが非常に重要と思っています。先ほど薬事法の、開発へと速やかに移行していくために支援をするというお話ございましたけれども、具体的にこの相談・支援業務、これはどういうふうにやっていくのか、具体的に教えていただきたいと思います。
#138
○政府参考人(高井康行君) スーパー特区に採択されています研究課題でございますけれども、開発段階から規制当局であります厚生労働省及び医薬品医療機器総合機構と当該研究者との間で安全性や有効性の検証方法あるいはリスクの考え方などについて意見交換を行うことができるように協議の場を設けることといたしております。
 その具体的な方法でございますが、現在検討を行っておりますけれども、今回採択されました課題の状況や研究者の要望を踏まえて、できるだけ柔軟に対応していきたいと考えております。科学技術の進歩の成果を国民にできるだけ早く提供できるよう、特区の研究者からの相談や協議に取り組んでまいりたいと考えております。
#139
○古川俊治君 基本的に現場の研究者というのは薬事法の知識がないという前提で、このとおりに実験計画を進めていけば申請に結び付くんだというようなやっぱり懇切丁寧な相談業務、支援業務というのが必要ですから、これは制度の枠組みがこうなっていますよと解説するんではなくて、事案に入り込んで、事案一つずつにこういうことをやればいいんだということを御指示いただきたいと、これが一番重要な、丁寧さというのが非常に重要だろうと考えていますので、鋭意取り組んでいただきたいと思います。
 革新的な医薬品や医療機器の場合、なかなか既存の評価の枠組みということで評価できないと。私もちょっと医療用ロボットの開発にずっと携わってきましたので、そうすると、枠組みがないんですね、評価の。そのために、なかなか審査ができないということがございました。そのために、御省の方でも、次世代医療機器評価指標策定事業ですか、これをずっと続けられまして、私も議員になる直前までずっと委員をやってきたんですが、そこにおいて委員の間のコンセンサスができたのが、すなわち規制科学、レギュラトリーサイエンスと言われておりますが、この方法をつくって、この方法論を取り入れることによって審査を進めていくと、こういう合意が、これアメリカでも言われていることですが、コンセンサスが得られたんですけれども、実際に今後の医療機器、医薬品も含めてですが、革新的なものの評価においてレギュラトリーサイエンスというのはどうやって反映させていくのか。この方法論とか審査への反映の仕方というのをお考えを是非教えていただきたいと思います。
#140
○政府参考人(高井康行君) まず御指摘の規制科学でございますけれども、この有効性と安全性の評価科学、いわゆるレギュラトリーサイエンスでございますが、厚生労働省では従来より、医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業、こういうものにおきまして評価手法の開発等を進めているところでございます。
 さらに、特に技術革新のスピードが速い医療機器の分野につきましては、今後開発が見込まれる次世代の医療機器について審査の際の技術評価指標をあらかじめ作成すると、こういうことで、今先生御指摘の、次世代医療機器審査指標等整備事業を平成十七年度より実施していると、こういうことでございまして、こういうものと相まって製品開発の効率化、承認審査の迅速化ということで、今後ともレギュラトリーサイエンスの研究推進対象分野に応じた技術評価手法の作成というものを進めてまいりたいと考えております。
#141
○古川俊治君 このレギュラトリーサイエンスというのは、レギュラトリーサイエンスの方法論を構築しながら一つ一つの事例の審査を行っていくという両面がございますので、事例ごとに審査を行い、それを承認する過程においてサイエンスができ上がっていくというような体系になっておりますので、切り離して考えるのではなくて、審査と一体のものだという観点から御支援いただきたいというふうに考えております。
 現在、大学の研究、あるいはこういった大学等のパブリックセクターですね、こういう公的な研究機関あるいは今できたばかりのベンチャー企業、そういうところにとっては実は治験相談料というのが非常に高いんですよ。これが非常に問題になっていると。
 ナショナルセンターとしてこれから研究開発を推進するに当たっても、やっぱりこの治験、もし独法化されてこの治験相談料も高いとなかなかできないということになるんですけれども、FDA、アメリカでは実を言うとパブリックセクターは基本的に無料、ベンチャー企業にも大変に安く相談ができるという制度がございまして、それが非常に日本と違うと。そこにはかなりの公費がいろんな意味で投下されているわけですね。
 私も、是非、日本が知財立国を掲げていると、そういう中でアメリカに、絶対これはアメリカが一番敵なわけですから、特許はトップにならないと意味がないんですね、そういう中で開発を進めていく。そうすると、アメリカとやっぱり競争条件を同じにしていただきたいという気はするんですね。
 その場合に、大臣にちょっとお答えいただきたいんですが、公費を治験の相談料に入れていくという考え方、これについてはイノベーションを活性化する観点からも私は是認されるんではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#142
○国務大臣(舛添要一君) 大学やベンチャー企業にどういうような優遇策を取るかという大きな問題の一つとして今おっしゃいました。日本の場合は実費の額を勘案して決めておりますんで、そういう差、つまり大学、ベンチャー企業にだけ優遇するというような相談料の差はありません。
 ただ、その代わり、先ほどの五か年戦略に基づきまして、承認申請がベンチャー企業から行われたときに相談する体制、助言する体制を整えるということで、今年度、二十年度の予算額で三千五百六十万円を計上して、そういう体制でベンチャー相談事業ということは今行っております。相談料を公費で賄うというのは、ちょっと今のところまだその考えはありません。
#143
○古川俊治君 いろいろ制度的な問題はあると思いますけれども、できたら治験の相談料も含めた厚い研究費の分配を行っていただきたいというふうに考えます。
 ちょっと特許の問題に触れましたけれども、スーパー特区に関する会議では、知的財産保護、特許権保護の問題も話し合われております。スーパー特区に限らず、ナショナルセンターが今後先端技術を用いて臨床開発を行っていくということになれば、当然この特許の問題に突き当たるわけでございまして、革新的な医療技術をどうやって特許化を保護していくか、これも重要な課題と思われます。
 医療行為というものをいかに特許化していくか。これは、医療行為自体は今の特許法上特許の対象にならないという解釈がなされておりまして、長らくこれはずっと繰り返し繰り返し議論がされてまいりました。私も一時期政府の委員をやっていて、これは医療行為も特許化してほしいという、そのときは意見を強く述べたんですけれども、なかなか進まなかった。
 そういうことがございまして、今、内閣府に恐らく、やられていたような気がするんですが、この後、今の議論の状況、これは実は前の私、経済産業委員会でも同じ趣旨の質問をさせていただいて、この医療特許の問題はもう一度議論を再開していただきたいと、そういうお願いをしたんですが、その後どうなっているでしょうか。
#144
○政府参考人(内山俊一君) お答えいたします。
 医療分野におきます特許保護の在り方につきましては、委員御指摘のとおり、これまで産業構造審議会や知的財産戦略本部、専門調査会等におきまして検討が行われ、特許保護対象の拡大が順次図られてまいりました。
 委員御案内のとおり、昨今、医療分野におきましてはiPS細胞に係る研究の進展など先端医療の実現に向けた世界的な研究競争が激化しております。このような状況を踏まえ、本年六月に知的財産戦略本部は、知的財産推進計画二〇〇八におきましてiPS細胞関連技術を含む先端医療分野における適切な特許保護の在り方を検討するとの決定を行いました。
 これを受けまして、本年十一月に知的財産戦略本部の下に金澤一郎日本学術会議会長を委員長といたします先端医療特許検討委員会を設置いたしまして、同月二十五日に第一回の委員会が開催されたところでございます。
 今後、本委員会におきましては、諸外国におきます特許保護の動向、また国民の生命や健康に直結するという医療の特質や公共の利益の十分な配慮等の点にも留意しつつ、先端医療技術の発展を図る観点から、来年五月ごろを目途の取りまとめに向け検討を行ってまいりたいと考えております。
#145
○古川俊治君 この問題、先ほど大臣からiPSのお話がちょっと出ましたけれども、山中教授と慶應大学の岡野教授と、この二人がスーパー特区でもiPSで研究代表者として選ばれていますが、このお二人とも口をそろえて医療行為の特許化の問題をおっしゃっております、何とか保護しなきゃいけないと。
 例えばiPS細胞を例に取っただけでも、iPS細胞というのは遺伝子を送り込んだだけではなくて、その後に成長因子を作用させることがそのiPS細胞の効率的な生成に決め手になるということはもう分かっているんですね。そうすると、例えばiPS細胞を生体内で医師が成長因子を後で投与をして活性化するような場合には、後でどういうものを投与するかというのは医療行為になりますから、現に特許化する方法がないんですね。
 これはiPS細胞の例ですけれども、そうすると、これを開発するという問題になるんですが、同様に、例えばこれナショナルセンターで今問題をお話ししています。だから、例えばがんの治療をちょっと申し上げますと、がんで今すごく、がんも循環器もそうなんですけれども、分かってきているのがこのサーカディアンリズムって、日内変動のことです。体内のホルモンのバランスとかいろんなものが、朝とか夜ですごく変わると。これが変動していると、日内にですね。がん細胞の生成というのも朝や夜とか、そういうときにすごく伸びるわけですよ。そうすると、抗がん剤の使い方でも、同じ処方でも、AとBを朝一回飲むのと、AやBを朝晩飲むのと、AとBをですね、一剤ずつ、全然効果が違うとか、そういうこともあるわけですね。まあ、これは循環器、それは高血圧がいつ起こるかとか、そういうことでも同じです。
 そういう日内変動を生かした投与方法というのは医療方法なので、特許の付けようがないんですね、今現在。こういう問題が起こってくると。
 先ほど、今お答えいただきましたけれども、諸外国の規制の状況と言いましたけれども、アメリカでは医療方法は特許化できるんです。これは後で我が国でも特許法上、医療行為には影響を与えないというような法的手当てをすればそれで済むことですから、アメリカと同じように特許化を認めた上で、医者が自由にその方法もできるというような法的手段。これは裁判でも言われていますよね、そのようにね、高裁判決で。ですから、そういう法的手当てをすれば別に特許化しても問題はないわけでありまして、アメリカととにかく我々が闘わなきゃいけない、特許はもう世界一にならなきゃいけないわけですから、米国と規制環境を同じにしていかなきゃいけないと。これは非常に重要な問題だと思いますので、今後とも是非取り組んでいただきたいというように思います。
 特に、ライフサイエンスの振興というのは、これをいかに経済成長に結び付けるか。最終的にそれがうまく運べば、我が国、知的財産立国からの経済成長がうまくいけば、これが医療費の増額ということにもつながってまいりますので、是非そういう意味では、できるだけ競争条件を整えていくと、できる制度改革をやっていくと、こういう目から今後の検討会、審議会なり、そういうところをリードしていただければいいなというふうに感じております。
 ちょっと続けますけれども、先ほど大臣がiPSのお話をされました。そこで、iPS、今まだ時間が掛かるから基礎研究も大変大事だよというお話をしていたということで、実際そうなんですね。iPSですと、まだ安全性のチェックに一年間ずつ掛かるとか、まだ臨床までかなり道が隔たっております。かなり道が長い気がいたすんですね。
 その前に、実はiPSが臨床に応用できるようになったときに、非常にある意味でやっておくといいのがこのES細胞。iPSは人工的につくり出したES機能を持った細胞ですから、現在あるES細胞を使って臨床研究をやっておくと、それと同じことをiPSでやっていけばいいので、非常にこれ重要になってくるんですね。
 現在、このESというものは実は法律もないのにできないんですよ、日本では。これは文部省と厚生労働省が今いろんな基準をお作りになっていて、それが今できなくなっているという状況でございます。既に米国では臨床使用について治験申請がなされていると、これは各州法が違いますので、ある州ではこういう状況でもう間近いですよ、臨床使用が、治験まで行っていると。
 こういう状況を踏まえて、いまだにES細胞の臨床研究が認められないということについて、非常に現場の研究者について、焦りがあるし不満があるんですね。この点について、今の議論の状況と今後の見通しについて御説明いただきたいと思います。
#146
○政府参考人(外口崇君) 御指摘のとおり、現在のヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針において、ES細胞を用いた臨床研究は除外しているところであります。ヒトES細胞、その他の安全性や技術要件等の科学的側面に関しましては、厚生労働科学研究費補助金特別研究事業等の中で有識者による議論を進めていただいております。
 一方で、その臨床研究への応用につきましては、これは社会的なコンセンサスも得る必要がありますことから、今後設置されるヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針の見直しに関する専門委員会の中で慎重に検討してまいりたいと考えております。
#147
○古川俊治君 できる限り前向きに、とにかく倫理性と安全性を一体として評価してもこれは意味がないので、安全性の面から、やっぱりアメリカなんかはそれで審査を行うということにしていますから、技術者についてもサイエンティフィックな議論ができないというのが一番問題点として言っております。是非、その点を切り離して、倫理性は倫理性で別個で確保していけばいいわけですから、そういう目でしっかりこの基準を作っていって、早く、限定された形であれば、しっかり第三者の視点が入った形であれば、患者さんのために、みんな待っています、患者さんは、ですからこのESの臨床使用ができるということを実現させていただけるようにお願いをしたいと思います。
#148
○国務大臣(舛添要一君) 例えば、キリスト教文明の社会であったら、ES、今アメリカの例が出ましたけれども、やはり宗教者の方からかなりクレームが出るんではないかなというのがあるんです。我々は、いわゆる社会全体がキリスト教ではありません、様々な仏教を含めてありますけれども、どうしてもやっぱり遺伝子というか生命倫理というか、そこが引っかかるんだろうと思うので、ESだけで、これは私は科学者じゃないので分かりませんが、やはりiPSの研究の加速化ということにより力を注ぐ方がいいんではないかなという感覚も持っているんですが、むしろ委員の方でその点についての御所見があればまたお伺いできればというような気もしております。
#149
○古川俊治君 iPSがまだなかなか時間が掛かるということで、特に私は感じるのは、患者さんのお言葉になっている意見なんですね。私は毎年、脊髄損傷を取られた患者さんたちのシンポジウムにずっと出ているんですけれども、そこでも、何とかしてくれ、何とかしてくれ、彼らは、目の前に技術があるんだけど、なぜか健康な宗教家が出てきてそんなの駄目だよと、やらせないと、これは余りにひどい。私は、日本国憲法というのは、これは一人一人の生命、身体、そしてその人権を擁護するというのは基本理念ですから、どんなに多数者が自分は宗教的に意見に反するといっても、本当に生きたい、そしてもう一度歩いてみたいという方々たちのやっぱり権利というのが、我々はそれこそ政治家が守っていくのがこれが義務ではないかと私は考えております。
 一言申し上げますと、宗教家の言っていることも、胚を壊すからというような意見があるんですけれども、その反面、正直申し上げて、いろんな意味で胚という、優生保護法もございますけれども、私日常的に医療にかかわっていますからあえて申し上げますけれども、たくさんの中絶が行われているわけですね、すごくたくさんです。それで、今や人工授精が生まれてくる方の二%になっています。そうすると、もう毎日毎日のようにたくさんの受精胚が捨てられているんですよ。そういう何万、何千という数が捨てられているのに、一個のES細胞を問題にして論じるというのが果たして真っ当な議論なのかという点も、是非政策としてやはり決めないと、臓器移植法にしてもそうですけど、延々と議論をやっていても結論が出ないんです。ですから、そこは政治の決断というものがやはり必要なんだろうというふうに考えております。それは一つの意見なんで、以上です。
 もう一方の問題として、新規の医療行為の中で一番問題だとちょっと私考えているのは、同じ技術、全く同じ安全性、有効性を持った技術がやり方によって薬事法の適用を受けたり受けなかったりしてしまうという現実があるからなんですね。
 今まで成功した大学発ベンチャーの中にも、実はさんざん医療行為としていわゆる臨床研究を行ってデータを出していた、その後に初めて薬事申請を行って全く同様の臨床研究を薬事法の規制下に、すなわちGCPあるいはGMPといった厳しい薬事基準にのっとって繰り返すと、前の臨床研究は何だったんだという話になるわけですね。そうすると、なぜ初めの臨床研究のときはやっぱり薬事規制は載らないで、後になって載せればいいのかと、こういう疑問が当然出てくるわけであります。
 ただ、こういった事例も、やはり適正な倫理指針というものにのっとって倫理委員会のしっかり審査が入り、患者さんにインフォームド・コンセントを厳格に取れということになっています。こういう適正なガイドラインに乗った上であれば問題は恐らくほとんどないんだろうと私も実務で考えるところでございますけれども、法的に言っても、そういった臨床研究であれば薬事法の規制している業には該当しないという解釈でこれは認められるんだろうと思うんですね。
   〔理事家西悟君退席、委員長着席〕
 そういう意味で、やっぱりこの臨床研究に関する倫理指針、非常に重要だと思うんですが、これ七月に改正されておりますね。この点について、どういう点が改正されてきたかちょっと御紹介いただきたいと思います。
#150
○政府参考人(外口崇君) 臨床研究に関する倫理指針の改正におきましては、被験者保護の一層の向上を図ることを目的として、研究者等の責務、臨床研究機関の長の責務、倫理審査委員会機能の充実といった点が盛り込まれました。特に、被験者保護の観点からは、関係者に対する教育、研修、医薬品、医療機器を用いた介入研究において被験者に健康被害が発生した際の補償措置の義務化等の改正が行われ、一方、臨床研究の推進の観点からは、倫理審査委員会の設置者の拡大といわゆる中央倫理審査委員会を認めたところであります。
 また、臨床研究の透明性を図るために、臨床研究計画の事前登録、倫理審査委員会の公開、重篤な有害事象発生時の報告、公開手順の整備が盛り込まれたものであります。
#151
○古川俊治君 かなりの改革がされているというふうに考えます。非常に厳しい基準になっていて、それであれば適正な臨床研究が行われるだろうというふうに考えます。
 一部には、衆議院の議論の中なんかでも拝見していますと、臨床研究の法律を作るべきではないかという議論があるようなんですが、この点については、厚生労働省、お考えはいかがなんでしょうか。
#152
○政府参考人(外口崇君) 臨床研究については、医師が倫理審査委員会の承認を受けた臨床研究計画書に基づいて実施されるものであると考えております。今般、臨床研究に関する倫理指針の見直しを行ったところでありますが、この指針に基づいて臨床研究が実施されることにより、被験者保護も図られ、臨床研究が推進されるものと考えております。
 なお、臨床研究については、法的規制の対象とするべきとの指摘がありますが、一方で、法的規制の対象にすることで患者さんのニーズに柔軟に対応した研究の円滑な推進に支障が生じるおそれがある等の慎重な意見も出されております。
#153
○古川俊治君 ありがとうございます。
 例えば臨床研究ですと、私が手術の比較研究なんかをやろうという場合もこれは規制が入ってくるんですね。そういうのは、医薬品とか医療機器の臨床研究と全くスタイルが違うんですね。ですから、一つの法的な枠組みに入れることは私もまだできないと思っていますので、そういう意味では今までどおりガイドラインでやっていただきたいという気がいたします。
 でも、臨床研究に関する倫理指針は、実を申し上げると、診断及び治療のみを目的とした医療行為というものは対象にならないんですね。これが非常に問題でございまして、実はその対象にならないということを言わば悪用して、これは本来やるべきことをやっていないで、実地医療としてかなり研究的な、かなりというかもう本当に実験的な医療をやってしまっているという事例が実は少なくないと。
 先日、私が友人の産科医から、患者さんからインフォームド・コンセントを得た初期胚の提供を受けてES細胞を樹立して、自分の創設したクリニックで保険を用いないで自費による治療を行ったら規制できるかと局長に伺いましたら、一言、できないというお答えをいただいたわけですけれども、同じような問題はいろんな場面で起こっております。
 例えば、現在、人の幹細胞を用いた臨床研究というのは、実施施設の倫理委員会での審査のほか、一応国の審査を受けなきゃいけないんですね。新しいものについては一応審議会の意見を聴くということになっていますけれども、国のチェックが入る。そういう非常に厳しいチェックの中で厳格に行われているんですけれども、こういう手慣れた、ヒト幹細胞の研究なんかに手慣れた医師、ナショナルセンターに仮にいた医師がいて、この人が開業して保険外の自由診療で治療してやろうなんて思うと、これ、全くそういう規制を受けないでできてしまうんですね、そういう違いがある、自由にやってしまえる。
 こういう実験的な医療のスタイルというのが一般的に行われているというのは、例えばリンパ球療法、がんに対する、そういうのとか、民間療法まがいの特殊な食事療法という、そういうのもあります。こういうのたくさんあって、例えば治療の、治療だけじゃないですけれども、雑誌、一般雑誌もそうですね、一般雑誌なんかで大々的に結構宣伝していて、よく雑誌の広告なんかに出ていますよ、何とか、奇跡の生還のがん患者とかいって、そういういろんな方法が載っているわけですね。そういうふうに紹介されていたりしていまして患者さんが行くわけですけれども、良くならない。これは良くならないのは、治療が効かないという以前に、患者さんががんなので、やっぱり副作用が分からないんですよね。そうすると、幾らも幾らもお金を払わされても、治療がいいのかどうかも評価できないし、患者さんのやっていることの、自分が余り正確な情報でないものに誘われているということも理解できない、こういう状況になっているわけですけれども、こういうのは今幾つか、最後に、事後にトラブルになったものだけが訴訟になって、そういうことで学会等に相談に来られる事例があるわけですよ。今現行では、そういった、自分がトラブルや何か、だまされたと思うような、本人が思わなければ全く見過ごされているというのが現状なんですね。
 FDAは、この研究型の医療行為についても研究型の医薬品や医療機器と同じように規制を行っているんですが、日本でも、私は実を言うともうそういう必要があるんではないかと思っております。この点について厚生労働省のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#154
○政府参考人(外口崇君) 我が国におきましては、臨床研究については、今般の臨床研究に関する倫理指針の見直しにおいて治験に準じた規定を順次取り入れているところであります。個々の患者さんの診療におきましては、それぞれ医師により最善と考えられる方法が取られているものと考えますが、一般的に、先進的な医療についてはこの倫理指針に基づいて臨床研究が進められているものであり、この指針を参考にして診療を行っていくことが適切ではないかと考えております。
 一方で、御指摘のように、医師が行う診療行為を直接規制する制度は存在しておりません。個々の患者さんの診療において患者さんの容体や必要な治療がそれぞれ異なっておりますので、診療内容について事前に規制をすることはこれは難しいと考えておりますが、個別の事例を研究しながらどのような方策が必要であるか考えていきたいと思います。正しいエビデンスを分かりやすく示していくということも一つの方法ではないかと考えております。
#155
○古川俊治君 患者さんの選択の幅が広がるということは大変いいことでありまして、ただ、そこはやっぱり第三者の適正な検証があって、科学的根拠がある治療法こそが患者さんに正式に伝わって、それを自分で患者さんが評価してこれをやりたいという場合に選択できると、こうじゃなきゃいけないわけですから、適正な科学的な根拠をしっかり公開していくと、こういうことについては、是非、厚生労働省についてもすべての医療についてやっぱりお考えいただきたいという気がいたします。
 その派生の問題で、特に今、ある会社で患者さんの自己細胞を加工する新技術というのを臨床使用する場合、真っ当な普通の方法では、これ薬事法の規制に乗らなきゃいけないんですね。ところが、作業員を派遣するというような形を取ると、実は医療行為としてできてしまうというような事例がありまして、これはもう会社でやられているところも事例が見受けられます。これはやはり、医者として見ると、正直者がばかを見るスタイルなんですよ、今やっていることが。これは大変な大きな問題でありまして、やはり薬事法の本来規制に乗せるべきこういうスタイルのものも是非そのガイドライン、指針をおつくりになるときに含めていただいて規制をしていただきたいというように考えております。そこまでにしますけれども。
 ナショナルセンターにちょっと戻りまして質問を続けます。
 独立行政法人通則法の二条一項は、独立行政法人とは、国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び業務であって、国自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行われることが必要であるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、この法律及び個別法の定めるところにより設立される法人をいうと書いてあるんですね。すなわち、ナショナルセンターというのは民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるものをやるものであることが法律で要求されていると考えられるわけですね。
 スーパー特区の事業などには、他大学の研究とか研究施設からも優れた多くのプロジェクトが応募してきたわけですね。製薬企業の代表の有識者会議に出ていられた青木会長ですね、製薬企業の代表者も、企業というのはまず自分で最初にそういったもの、研究に取り組みたいと思っている、絶えず臨床から基礎へつないでいらっしゃる先生方の業績はウオッチしておりますと、こうおっしゃっているんですね。
 そういうことになりますと、そういった今このスーパー特区で上がってくるような事業というのは、別に大学や民間に任せていても十分に実施されるんじゃないか、別に独立行政法人としてやるべきものじゃないんじゃないか、こういう気がするんですね。
 個別的に申し上げますと、今回スーパー特区で選定されたものの中で、抗がん剤とかがんの診断の機器とか人工心臓とか再生医療とかiPSなんかは、ほかからもたくさん上がってきているんですよ、こういうのが。別に企業がインセンティブが働かないわけじゃない。企業だってそういうのを一生懸命開発するし、一般大学だってこれもうやりますよ、幾つも幾つもこれはプロジェクトがあります。もう類似の案件もスーパー特区の中にも多く応募されてきているということから見てもこういうことは明らかだと思います。
 一方、神経・精神センターの筋ジストロフィーに対する医薬品の開発というのは、恐らく筋ジストロフィーは、厳格な意味ではないんですけれども、希少疾患であるから一大学とか医療機関では十分な症例も積みにくいでしょうし、また企業としても十分なインセンティブが働くかというとそうでもない可能性があると思っています。また、長寿医療センターの歯髄の研究、先ほど御紹介いただきましたけれども、幹細胞を用いた歯科医療の治療というのも非常にこれも例を見ないような少ない取組であろうと考えられるんですね。
 こういう希少疾患とか一般的には開発が進んでこない、こういうやつを是非、このナショナルセンターというのは本来、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるものなのであって、こういうのをやるべきであって、一般的に多く、今、iPSですとか抗がん剤やがんの診断機器の開発ですとか人工心臓、再生医療、こういったものを、実はこういうのはほっといても民間がやると、こう考えられるんですが、その点について法律上の要求とのそごというのが私はあると考えておりますので、厚労省の御見解をいただきたいと思います。
#156
○政府参考人(外口崇君) ナショナルセンターは、やはりこれは国が全額出資して行う機関になりますので、やはりおのずから主体として行うべきものが決まってくるものと思いますし、御指摘のように、例えば疫学研究ですとか希少疾患の分野ですとか、研究開発リスクの高い分野などにおいてはセンターが直接主体となって結果を出していくことが重要であると考えております。
 また、スーパー特区のお話ございましたけれども、もちろん筋ジストロフィーとか歯髄幹細胞といったなかなかほかができない分野というのもありますし、それから、がんセンターで行っておりますこのスーパー特区でも、普通のがんというよりは難治性のがん、かなり開発リスクの高いがんをねらっているところであります。それから、循環器センターの埋め込み型の人工心臓、世界最小の革新的なものを今造ろうとしてやっておりますけれども、これも以前からずっと続けてきた研究の延長でございまして、そういった経緯もございますので、そういったことも生かしながら、いずれにしても、大学、民間だけで実施が困難だというところに積極的に取り組んでいきたいと考えております。
#157
○古川俊治君 これ、ナショナルセンターの元々の趣旨が、我が国における死亡数、患者数、医療費のいずれを取っても最も大きな割合を占めるがん、脳卒中、心臓病など、その制圧が国民的課題となっている疾病についてを対象にするという趣旨になっているんですね。
 ところが、患者数が多ければやっぱり民間は手を出してくるんですよ。そういう元々の趣旨とこの民間が十分にやらないということの根本的な矛盾というのがあるわけでして、それから見ると、やっぱり今後限られた国費を投入していくことになりますと、普通に企業に任せておいたんじゃもう動かないというところを政策的に実現していくことこそナショナルセンターの、今局長がお話しになったとおり、そこにあるわけですから、そちらに今後はもう大きな重点を移していくというふうにお考えいただきたい。
 特に、今回、制度改正の中で、民間の資金も受け入れていくんだなんてことを話しているんですね。私は、民間が資金を出してくるようなものは、別に一般の大学とか私立大学に任せておいたって、そっちでやるんですよ、民間で投資したいというものは。思わないようなものこそ政策医療でやらなきゃいけないんですよ。ですから、その点でも考え方が全然違っていると。民間のお金使うのは、それは任せておけばやるわけですから、そこに手が出ないところこそナショナルセンターがやる意義があるんだろうと考えています。
 ですから、今年の今月一日に、いわゆる無駄ゼロ会議、行政支出総点検会議の報告書の中でも、ナショナルセンターについては、独立行政法人化に先立ち、研究開発の重点化、他の機関との重複排除や自収自弁を原則とした病院経営の合理化により業務運営を効率化し、一般会計からの繰入額を減縮すべきであるとしているんですね。すなわち、この重複の機能を排除していくと、こういうことを強く言われているわけでありまして、先ほどせっかく大臣が、みんなが集まるような場所をつくりたいということをおっしゃっていただいたんですけれども、実を言うとそれも今学会がやっているんですよね。学会で十分我々みんなが集まって交流しているんですよ。ですから、そこでまたナショナルセンターをわざわざつくってそういう交流の場を設ける必要があるかというと、私はもっとやるべきことがあるんではないかという気がするんですね。
 特に、今局長おっしゃいましたように、本来やるべきことは、企業が普通は手を出さない疫学研究ですとかあるいは希少疾患ですね、特に。難治性というよりも希少であるということが重要だと思っています。希少疾患の治療、研究。それから、もしやるんであれば、いわゆる治験のフェーズT、あるいはもうアーリーフェーズUまでですね、非常に初期の段階。ここは、薬学動態ですとかそういうものを調べなきゃいけませんし手が掛かるところでございますから、こういうのに特化して恐らくやることが今後のナショナルセンターに求められる機能だろうというように考えているんですね。
 有識者会議の中でもいろんな御意見がありまして、ある方は、内部者ですけれども、やっぱり一定規模の病院がなきゃいけないなんということを、かなり規模にこだわっていらっしゃる御発言があるんですけれども、それは基本的にナショナルセンターを認めていくというようなこととは違うんではないか。一般の病院の規模の確保という点ですね。
 私は、またこれもがんセンターを例に取りますけれども、がんセンターであればアメリカのナショナル・キャンサー・インスティチュート、あそこは非常に小さな規模で、特にアーリー、非常に早期の段階の研究型医療に特化してやはり医療を動かしているわけですよ。こういうスタイルこそ我々も目指すべきスタイルであって、あとの普通の医療というのは一般病院でもやっていくわけですから、これは県立のがんセンターとか私立のがんセンターと変わらないですよね。
 そういうふうに思うんですけれども、この点について厚生労働省のお考えを伺いたいと思います。
#158
○政府参考人(外口崇君) 独法化後のナショナルセンターのあるべき姿でございますけれども、これは、まず研究機能を中核とするわけでございますけれども、それに付随する業務といたしまして、もちろん病院機能を持っているということはこれは大変な強みでございます。
 そういった中で、研究機能を中核として、臨床研究、医療の均てん化、政策提言等を行うことにより、我が国の医療政策の牽引車として一層大きな役割を担うことを期待しております。
 どういったものを目指していくかというと、M・D・アンダーソン型を目指すというよりはNCI型を目指していくことになるかもしれませんけれども、研究だけというだけでなく、付随する医療機能をうまく組み合わせて日本全体のレベルアップに資するものとしていきたいと考えております。
#159
○古川俊治君 これ、だんだん流れの中でやはり変えていくと、急に変えられませんから。ただ、ナショナルセンターのあるべき姿というものから考えますと、やっぱりそこが弱いですね。NCI型のものがないためにどうしても研究が進まないという実態も企業の方からも指摘されておりますし、その点は、これはあって望ましいものでございますから、そういう意味では是非そういった視点も十分お考えいただきたいと思っています。やっぱり内部の方に言わせる限りは、今のままがいいとお考えになるでしょうから、そこはやっぱり政策判断が必要なんではないかと思っております。
 ここで医療クラスターという言葉が使われているんですね。これはどういうものなんでしょうか。ここに、私ちょっと拝見すると、医療クラスターと言っているところに、いろんな何か大学とか入っていくみたいなんですけれども、そんな話、ほかの医療機関は一体了承するんですか。全然受け手の方は聞いた話がないんですよ。厚生労働省から医療クラスターの話もまだないですし、了承もした覚えないんですけれども、勝手に決めているようなニュアンスがあるんですが、ここはいかがなんでしょうか。
#160
○政府参考人(外口崇君) 議員御指摘の医療クラスターでございますけれども、これは国立高度専門医療センターに臨床研究病床、企業や大学との共同実験施設設備を整備することにより、産官学の連携を強め、革新的な医薬品や医療機器の開発を推進することを目的としたものであります。具体的には、これら施設設備を活用することにより、企業だけでは着手しにくい臨床研究や大学や企業等複数施設による臨床研究に対する支援などを推進することにより、民間が手を出しにくい分野にも多大な貢献が期待できるものと考えております。
 国立高度専門医療センターが国の医療政策の牽引車としての役割を果たせるよう厚生労働省としても支援してまいりたいと考えております。
#161
○古川俊治君 どうやってNCが治験活性化に役割を果たしていくか。調整機能ですとか統合機能と言われていますけれども、これは、そういう書くのは簡単ですが、具体的につくっていくというのは非常に難しいと思いますから、実地の医療界、私立大学、あるいはその余の医療機関の研究者からもよくよく御意見をいただいて、それはやる方ですからね、それの上で政策というのをお考えいただきたい。頭でこういうふうにやったらいいんじゃないかと思っても、全然そうじゃなかったりしますから、実態をよく聞いていただいて、意見を、それから進めていただきたいと思います。
 がんセンターでは、がんが再発したり終末期になったりする患者さんを実は追い出しているんじゃないかという報道が、これ日経メディカルに随分、二〇〇六年に載った記事ですけれども、そういうことが言われております。国立がんセンター中央病院の入院患者数と比較した院内死亡数、この割合ですね、入院患者対院内の死亡の割合ですけれども、これが他の県立がんセンターと比較して極端に低いということが指摘されているんですね。ですから、そういうことからも恐らくこの患者さんの追い出しがあるというのは事実と考えられるんですけれども、例えば宮城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、いずれの県立がんセンターも入院患者数と院内死亡というのは一〇から一一%、亡くなった患者さんがいるんですけれども、国立がんセンターは、平成十七年のデータは、中央病院は三・四%しかいないと、三分の一ぐらいなんですね。患者さんとすれば、やっぱりナショナルと最初に大臣がおっしゃいましたけれども、ナショナルというとやっぱり重いんですよ。ですから、最後の望みを掛けて、命を預けるつもりで来るんだと、皆さんこう報道の中でも言っております。
 外科医の先生は、例えば職業倫理からいっても、自分が手を着けたというか手術をした患者さんに対しては最後まで自分でみとるというのがもう職業上の倫理になっているんですね。ある意味でみとりというところが非常に大変です、医師にとって。そこだけ、一番精神的にも肉体的にも大変なところだけを人に押し付けて、自分はやる気の出るところだけやると、もう非常に虫のいい、都合がいい話じゃないかと。これは批判されて当然だと思うんですが、この点については厚生労働省どうお考えなんでしょうか。
#162
○政府参考人(外口崇君) 国立がんセンター中央病院は、昭和三十七年の設立以来、先端的な診断法、治療法の開発、がんの本態の解明、人材の育成、情報の発信をその使命として、我が国のがん対策の中核医療機関としての役割を果たしてきたところであります。このため、中央病院としての機能特化を図り、これらの機能を重点的に果たす観点から、いわゆる終末期医療につきましては、国立がんセンター中央病院との医療連携強化のための情報交換会の開催等によりまして、近隣の医療機関と医療連携を図って、原則他の医療機関への転院等を行っております。
 先端的な治療法の開発等、国立がんセンター中央病院の機能を勘案した場合に、同院での受診が必ずしも最善ではないと考えられる患者さんもおられますので、今後とも患者さんに不安を与えないよう、患者さんへの説明や他の医療機関との連携を密にするとともに、紹介先医療機関の十分な確保と充実を図ってまいりたいと考えております。
#163
○古川俊治君 報道の中でこういう御意見をおっしゃっていた読売新聞のある方なんですけれども、この有識者会議にも出られて、今回も国民はナショナルセンターでは最高の医療を受けられるはずだと考えていて、それを期待して受診していると。ところが、実際は開発途上の中途半端な治療をされて、実験的に医療を施されて、挙げ句の果てが追い返されると。これではやはり問題であると。国民の意識の中には、ナショナルセンターでは最高の医療を受けられるということがもう前提として意識ができちゃっていると言うんですね。
 ですから、患者さんへの発信の仕方、ナショナルセンターというのは実験的な医療をやっていくところで、必ずしもベストの治療ではないんだということを、やっぱり発信の仕方を変えていくべきじゃないかという御提言をされているんですが、この点についてはどう考えられるでしょうか。
#164
○政府参考人(外口崇君) 国立高度専門医療センターが国の医療政策を推進する上で、がん、循環器病など国民の健康に重大な影響のある疾患等に関して、臨床研究、医療の均てん化、人材育成、情報発信、政策提言等を行うことは極めて重要であります。これらの役割を適切に果たす上で、各センターにおける病院機能は強みの根源でもあります。これを基盤といたしまして、研究機能を強化するとともに、研究所における研究成果をこれまで以上に臨床に反映し、更にこれらの効果を人材育成や情報発信にも活用しつつ、臨床研究重視型の病院を構築していきたいとも考えております。
 このために、各センターの病院については、国の医療政策の牽引車としての機能を発揮できるよう資源の重点化を図りつつ、求められる臨床研究、医療の均てん化、人材育成及び情報発信に必要な一定規模の病床及び機能を確保していきたいと考えております。そして、このような独立行政法人化後の各センターの機能についても、ホームページ等を活用して国民の皆様に情報提供していきたいと考えております。
#165
○古川俊治君 繰り返しますけれども、民間ができないところということをここで指定されているんだということを念頭に置いていただきたい。
 今おっしゃるんだと、県立がんセンターや別に私立や国立大学と、あるいは国立大学病院とほとんど変わらないじゃないですか、それでは、病院の内容として。ですから、今日、先ほど足立委員も御指摘ありましたけれども、患者さんのプロファイルを見ても何が特色なのか全く分からないと。がんセンターはがんで一応入っていますけれども、こういうナショナルセンターの実態があったら、これは国費の無駄ですよ。
 ですから、やはり今まではそうだった、明確な問題がなかったですからね。ただ、今後、国費を投入していく以上は、やっぱり明確なビジョンを持って、そこに使っていくんだということは打ち出さなきゃいけない。そのためには、今までと同じような考え方では、私はやはりそれは民間でやればいいということの話になると思いますから、是非その点でもう一度議論をやっぱりしっかり練っていただきたいと思います。その点は、有識者会議の中でも、やっぱり特徴付けが必要であるということは皆さんが言っているんですね。これはやっぱり非常に重要な観点だと思いますから、そういうお考えでいっていただきたいと思います。
 もう一つ、がんの問題だけで申し上げますと、緩和療法というのも近年患者さんのクオリティー・オブ・ライフの問題から非常に注目されているんですね。日本では本当にがんの治療法、すごく発達してきました。米国と競うレベルまで行っているんですけれども、緩和療法については実はかなり立ち遅れてきたということが言われております。それは、国立がんセンターが緩和医療には余り熱心ではなかったからじゃないかということがすごく、非常に言われているんです。これは報道でも言われているところですけれども。この点について、今後、緩和医療に国立がんセンターは取り組んでいくんでしょうか、そのためのベッドを割いていくでしょうか、その点について御答弁をお願いしたいと思います。
#166
○政府参考人(外口崇君) がん対策推進基本計画において、治療の初期段階からの緩和ケアの実施が重点的に取り組むべき課題の一つとして掲げられております。このため、国立がんセンターにおいては、全国どこでも精神的ケアを含めた緩和ケアをがん診療の早期から適切に提供できるよう、各都道府県における緩和ケアの指導者の育成を目的とした緩和ケア指導者研修会の開催等により、人材育成の強化を図っているところであります。
 また、国立がんセンターにおける緩和医療に関する研究につきましては、現時点においてもがん臨床研究事業等において積極的に取り組んでいるところでありますが、今後とも緩和医療に関する研究については充実を図ってまいりたいと考えております。
 なお、国立がんセンター東病院においては、開院当初より緩和ケア病棟二十五床を設置して積極的に患者さんの苦痛緩和等に取り組んでいるところでございます。
#167
○古川俊治君 研究をされてこれから緩和ケアをやっていくということになりますと、やっぱり緩和ケアをもし手掛けるのであれば、そこは本当にもう患者さんの全部責任を負って最後まで、終末期もやっていくというつもりじゃないと緩和ケアにならないと思いますから、そういう覚悟を持って臨んでいただきたいと。一定機能を、やはり今後のがん研究ということになりますと、これは重要な分野だと思いますから、是非、国立がんセンターの方でも緩和ケアということにも十二分にやっぱり鋭意取り組んでいただきたいというふうに考えております。
 法案の要綱の第四の一ですか、ここに「緊急の必要がある場合の厚生労働大臣の要求」という条項があるんですね。これ、有識者会議の中ではSARSとか災害のことだけなんかが話し合われていましたけれども、もちろん、恐らくそういった事例では必要になるんだと思いますけれども、そのほかどういう場合がこの緊急の必要がある場合で、厚生労働大臣が何を、具体的にどういうことを要求してくることが想定されているのかということを教えていただきたいと思います。
#168
○政府参考人(外口崇君) 厚生労働大臣は、災害の発生や公衆衛生上の重大な危害の発生などの緊急の事態に対処するため必要があると認めるときは、独法化後の各国立高度専門医療センターに対し必要な業務の実施を求めることができることとしております。
 具体的には、例えば国際医療研究センターを例にすれば、未知の感染症が発生した際に現地に専門家を派遣すること。長寿医療研究センターを例にすれば、災害発生時に避難所に避難している高齢者の方が廃用症候群を起こさないよう予防の専門家を派遣すること。また、精神・神経医療研究センターを例にすれば、災害発生時にPTSD対策の専門家を派遣することなどを想定しております。
#169
○古川俊治君 今回のNCの役割の中では医療の均てん化ということも大きな課題として取り上げられているわけですけれども、現状でこの日本の医療というものを考えてみますと、喫緊の課題と言われているのは地域医療における勤務医の不足の課題でございます。
 これはもう大臣も百も承知という問題だと思いますけれども、本当の医療の均てん化、そして国民が期待する、国への期待というのは、こういう事態に、やはり医師が不足して地域医療が成り立たなくなってしまった地域に医師を送っていく、もう派遣することこそ国に求められている。まさにそこは、私、ナショナルセンターが医療の均てん化をうたうのであれば、まず真っ先に自分たちでそういうことをしなきゃいけないと考えるんですね。
 二〇〇七年の夏以降、緊急医師確保対策と銘を打って、医師の派遣業務というのをいろんな病院にお願いをして、国の方から、行ってください、行ってくださいという。ほかの病院だって、業務が忙しくて医師派遣できないところを無理やり出しているんですよ、努力して。
 そういう状況でやっているんで、私はナショナルセンターから率先して行っていなければいけないと思うんですけれども、どこのナショナルセンターからどこの地域へ何人今までに出たのか、ちょっと数を教えていただきたいと思います。
#170
○政府参考人(外口崇君) 医師派遣の緊急対策で北海道や岩手県の病院に対しまして国立病院機構とか日赤から医師を派遣しましたけれども、御指摘のナショナルセンターからの派遣はございません。
 ナショナルセンターから、それでは、最近はどういうところに医師が派遣され診療援助がされているかということでございますけれども、例えば国際医療センターからですと、これはハンセンの療養所、これもなかなか医師不足、大変なものでございまして、そこへの応援が行っております。長寿医療センターからも行っております。それから、精神・神経センターからは、これは東北地域の医療観察法等の病棟もあります精神病院、国立病院ですけれども、そういったところへ医師派遣をしております。また、循環器センターからは、これは臓器移植の関係で診療の援助に出ているところでございます。こういった派遣をしているところでございます。
 あとは、NCからの人材派遣に関連することでございますけれども、NCは、いわゆる指導的な研究者や臨床家を更に指導する人材の養成という役割もございまして、最近過去四年間でセンターから四十五名が大学の教授に就任しておるところでございます。
 以上です。
#171
○古川俊治君 今、派遣業務というのは緊急の医師派遣の中でもなかったというお話がございまして、ただ、そのほかのところで幾つか事例を紹介していただきましたけれども、例えば産科の先生が全くいなくなってしまったという地域に、交代交代でもいいから、例えば成育医療センターから、あんなにたくさん医師がいるわけですから、出ていくとか、がんの拠点病院だって全然整備されていないんですよ、現在。そうすると、ある地域に本当に必要な場合にはスタッフはこういうところに、がんセンターなんかだって医者いっぱいいますよ、今。そこから、比較してみれば、これ地域としては本当にやっぱりそういうスタッフが来てくれるということがどれほど有り難いか、患者さんにとってですね。そういう視点から、もう一度やっぱり必要性に応じて、そういった通常の医師派遣業務というのもやっぱりナショナルセンターに国民が期待するものの機能の一つだと思いますから、十分な御検討をいただきたいというように思います。
 それで、今、例えば指導者を指導していくなんというお話もあって、確かに大学教授もたくさんつくられているんですね。これは、つくるというよりも、ナショナルセンター、ナショナルという看板を負っていますから、自然と患者さんが集まるんですよ。それで、症例数が増えればやりたいことができるというのが実態でありますので、今までのナショナルの重さがあって、そこでは幾ら研究的な医療をやって赤字であっても国から補てんが来るということで、ほかの他の医療機関とはイコールフッティングがなかった、非常に有利な条件で研究ができたということがそのベースにあると思うんですね。
 今後、そういう状況はやはり変えていかなければいけないということで、人材の育成の問題でございますけれども、有識者会議の報告の中でも、人材育成に当たっては、関係学会、都道府県等と連携を図りながらとか、育成に関しては大学などの他の関係機関の育成状況などに配慮しつつというふうに書いてありますけれども、具体的にこの連携の内容とかどういう配慮とか、そういう意味というのは何なんでしょうか、一体。そういうことは報告書にまさに載っていますから、そちらの方でも把握されていると思うんですけれども、この意味について具体的に教えていただきたいと思います。非常に分からない言い回しになっていますので、趣旨についてただしたいと思います。
#172
○政府参考人(外口崇君) 十九年七月に策定された国立高度専門医療センターの今後のあり方についての有識者会議の報告書では、各種人材育成については、量より質の方針をより一層徹底し、世界レベルの人材を輩出できるよう戦略的に精鋭の育成を行うこととされており、いわゆる指導者の中の指導者を輩出できるキャリアパスの構築を図れるため、中期目標に位置付けることを考えております。
 先ほど申し上げましたように、四年間で四十五名、センターから大学教授に就任しておりますし、いきなり教授じゃなくて准教授辺りから行く方も含めればもっとかなりの数になると思いますけれども、こういった医療従事者の育成の方法、そしてその規模につきましては、これは質の高い研修の担保というのも必要でありますので、病床や症例数、指導者の数等総合的に勘案する必要があると考えており、関連する大学との人事交流等を含めて、これはそれぞれのセンターがその特色を生かして、ここは柔軟に対応していきたいと考えております。
#173
○古川俊治君 連携というのが人材交流も通じてということであれば私も理解しますので、それで進めていただきたい。
 というのは、これ、特にがんセンターにいる方も、ぽんと来ていなくなってしまうと、医療というのは施設がやるんじゃないんですよ。まさに人がやるんですね。そうすると、今までやっていた人がいなくなれば当然がんセンターのある部分の診療機能は落ちてくる、がんセンターだけじゃないですけど、ナショナルセンターの診療機能は落ちてくるわけですから、そういう意味ではナショナルセンターがいつも一番いい医療をしているとは全く限らないわけでありまして、必ず大学病院等との連携が必要になると思います。
 また、手前みそになりますけど、内視鏡外科は私の専門でございますが、その部分についてはがんセンターは非常に遅かったです。慶応にも習いに来ていただいて、慶応出身の医師でしたので随分いろいろお教えもしたと。私も研究を習いに行ったこともがんセンターにあります。
 そういう研究の交流あるいは臨床の交流というのはやっぱり全国レベルで恐らく必要になってくるだろうということですから、必ず人がやっぱり基本になりますので、常に、かつ連携を図っていないと、人というのががんセンターの中でもあるいはナショナルセンターの中でもつくっていけないんだと。そういう視点で、そういった横の連携、ほかの大学ですとか県立のセンター、施設というところとの連携をお図りいただきたいという気がいたします。
 もう一つ、国際的という今表現がございましたけれども、留学生という問題が基本的にあるわけですね。アメリカの研究機関などは、かなり多くの部分を留学生が一生懸命やるからそれで機能もたしているんですね。私、英国にも留学しておりましたが、英国もほとんどそうでした。外国からの人がすばらしい業績を出していて、それで名声を高めていると。また、日本の大学がこれ弱いということが言われておりますけれども、まだナショナルセンターも恐らくそういうレベルに達していないと思うんですね。
 今の受入れ状況、そして今後の問題点を見通した上での今後の留学生の受入れという点についてはいかがなんでしょうか。
#174
○政府参考人(外口崇君) 国立高度専門医療センターにおける平成十九年度の外国人研修生の受入れ人数ですが、これは計三百二名となっております。その内容ですが、これが一番多いのが国立国際医療センターでございまして、そのうちの百八十九名でございます。
 現在、特段の問題点はないと聞いておりますけれども、この研修生の人数について各センターでこれはかなりばらつきもありますし、それから、それぞれのニーズを満たしているかどうかについては、これは日々検証が必要だと考えておりますので、そういった実際の外国人留学生の方の御意見もいただきながらこの受入れについては積極的に行っていきたいと考えております。
#175
○古川俊治君 ナショナルセンターの本当の機能、私は何度も申し上げておりますけれども、希少疾患、疫学研究、それから初期の臨床研究、それから、ほかに重要なのがやはり医療の均てん化、人材育成、情報発信、こういったものはほかにないですから、大臣の先ほど順番というふうにも申し上げたときの研究の部分というのは実はかなり限られていて、その余の部分というのは非常にほかの医療機関ができないところなんで重要だろうと、私はそう考えているんです。その有識者会議の中ですとかあるいは報道等も、そっちの機能というのは大事にしなきゃいけないという意見が言われております。
 その中で特に私、注目しているのが政策提言機能というんですね。正直申し上げて、昨今、厚生労働省の医療政策というのは大変医療現場から受けが悪いですよ。実務を分かってないんじゃないかということをずっと繰り返してやられていて、私もやっぱり財政的に絞られているんで場当たり的になってしまっていて、結局現場に押し付けられていることが多いというのが実地の感想なんですよ。その結果そういう意見が出てくるんだと思いますけれども。
 今度、ナショナルセンターは、是非、この医療政策提言機能ということが言われているんですね。ところが、今までも一応政策はあったわけですから、内閣府あるいは文部科学省、厚生労働省、経済産業省、各府省がいろんな政策形成を、作ってきたと思うんですよ。
 この場合において、ナショナルセンターの政策提言機能とは一体どういうふうな位置付けになって、どこが違うのか、これについてちょっと教えていただきたいと思います。
#176
○国務大臣(舛添要一君) 今、委員おっしゃったように、現場が分かっていないということで様々な批判があります。
 このナショナルセンターの研究は、がんにしろ循環器にしろ、治験含めてエビデンスを積み重ねていて、ある意味でEBMというか、エビデンス・ベースド・メディシンがまさにそこにあるわけですから、個々の、例えばがんならがん、循環器なら循環器、その疾病についてエビデンスの積み上げの上でこういう政策を出すべきであると。例えば、内閣府であるとか総合科学技術会議であるとか、こういうところでやるのは、大きな国の方向として例えばiPSをやろうとかいうような形になるわけですから、むしろ、非常に具体的な個々の疾病についてエビデンスを積み上げて政策提言につなげていく、それが強みだろうというふうに思っておりますので、そういう形での政策提言の在り方を模索したいと思っております。
#177
○古川俊治君 ありがとうございます。
 ある意味で、それはエビデンス・ベースド・ポリシーという感じなんですけど、それは非常に期待できると思うんですけれども、そうすると、今、大きな方向性のところは、今大臣おっしゃったように、それは必要なんだろうと思いますが、逆に、今、個別に実は厚生労働省、審議会もお持ちですし、検討会とか委員会をたくさんやっておられますね。
 個別の問題についてそういうのが要らなくなるのか、これからは、それで、それはNCがやってくれる、ナショナルセンターがやるようになるのか。あるいは、例えば大学の公衆衛生の教室ですとか病院の管理学の教室もあるわけですよ。あるいは、学会とかそういうところも提言やっていますし、それとともに、厚生労働省やこの独立行政法人から委託調査というのは、いっぱい奨励費が出ていますよね、エビデンスについて。いろんなところに委託調査やっています。ところが、委託調査なんかと、御省のやられている現状の委託調査がこれから減るのか、あるいは検討会とか審議会がなくなっていくのか、こういうことについて是非教えていただきたいと思います。
#178
○政府参考人(外口崇君) 審議会の役割とそれから国立高度専門医療センターの政策提言機能というのは、これはそれぞれ役割が違うんではないかと思っております。
 先ほど大臣が申し上げましたように、やはりこのナショナルセンターの一番の特徴は、特定の疾患に関する様々なデータやエビデンス等を蓄積しているということでございます。ですから、単にそこにいる先生方がそういった御意見をお持ちだとか研究をしているからだけじゃなくて、そのナショナルセンターに蓄えられたそういうノウハウとか、それから政策提言機能というものがこれから積み重なっていくわけでございますので、そういったことも活用しながら、いわゆる普通の審議会等とうまく役割分担をしながらそれぞれの役割を生かしていきたいと考えております。
#179
○古川俊治君 これは、根拠の問題から申し上げますと、これ科学的にもう根拠順序というのが、評価の仕方が決まっておりまして、一人の委員の意見よりも科学的なベースに裏付けられたものの方がより真実性が高いというのが、これサイエンスのいわゆるEBMの考え方にも載っているんですね。ですから、審議会で幾ら個人が意見を言おうとも、それは実証に基づかない一人の意見であって、一番下のレベルのエビデンスと言われています。それよりも、やっぱり実証を積み重ねられたもののうちの意見の方が重いわけですから、是非、この恐らくNCの提言機能というのが少なくともそこからぶれちゃいけないと。
 私は、もしこれでできるんであれば、今、国民の御批判の強いところですし、審議会や検討会、あるいは委託調査というものは、かなりこちらに重視をしていってエビデンス・ベースドにやっていただくと。それを本当に十分活用した上でやるんであればそれは意味があると思いますけれど、決して重複しないようにお願いをしたいというように感じております。
 以上で、質問を終わります。
#180
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案、いわゆるNC法案と呼ばれる法案につきまして、厚生労働大臣を始め、関係の方にお聞きを申し上げたいと思います。また、この法案に関連する様々な課題についてもお聞きをしたいと思いますので、明快な御答弁をお願いをしたいと思います。
 このナショナルセンターは、我が国において患者数、死亡数、医療費のいずれも大きな位置を占めるがんや脳卒中、心臓病など、その取組が国民的な課題である政策医療分野の疾患の病態解明や先進的な医療の開発研究、普及、医師の研修などに取り組んでおり、我が国の医療の中核的な施設としてこれまでも重要な機能を担っておりました。この法案では、このナショナルセンターを簡素で効率的な政府を実現させる行政改革の一環として、二〇一〇年度に非公務員型の独立行政法人に移行することとしております。たとえ独立行政法人化したとしても、この我が国の医療の中核的な役割、これは変わることがあってはならないと考えます。今まで以上に機能を充実させていただきたいと思います。
 そこで、まず、このナショナルセンターを独立行政法人へ移行させる趣旨はどういったものでしょうか。独法化することで得られるメリットについて、初めに御説明をいただきたいと思います。
#181
○政府参考人(外口崇君) 国立高度専門医療センターにつきましては、行政改革推進法、特別会計に関する法律等において非公務員型の独立行政法人とすることが決定されており、この法案はそのための所要の措置を講じるものでもあります。
 国立高度専門医療センターを非公務員型の独立行政法人に移行させれば、大学や企業との人的交流、優れた能力を持つ外国人幹部の登用などが可能となること、国の機関ではなくなるため民間資金の受入れが容易となること等から、より積極的な研究の実施などが可能となり、迅速な研究成果を達成することができることとなります。これによって研究機能を中核とする国立高度専門医療センターにおいては、国の医療政策と一体となって我が国の医療を牽引し、かつ我が国の保健医療の向上に寄与することとなると考えております。
#182
○山本博司君 ありがとうございます。
 資金調達ルートが広がる、また人材の確保や人事交流などがスムーズにいく、こういったメリットがあるということは大いに期待できるところでございます。
 さらに、この独立行政法人化に伴いまして、ナショナルセンターの目的はこれまでと比べてどのように変わっていくのか、これまでよりもどういった点について強化しようというお考えなのか、この点についての御説明をいただきたいと思います。
#183
○政府参考人(外口崇君) 国立高度専門医療センターは、独法へ移行した後もがんや循環器病など国民の健康に重大な影響のある疾患について、研究機能を中核として臨床研究、他の医療機関への医療の均てん化等を行うことにより、我が国の医療政策の牽引者としてより一層大きな役割を担うことを目的とするものであります。各国立高度専門医療センターは、国の医療政策との一体性を確保しつつ、業務の効率性、質の向上や自律的運営の確保を可能とする独立行政法人となることで、目的達成のための取組は一層推進されることになると考えております。
 さらに、本法律案が成立した場合、研究開発力強化法に基づき研究開発法人となるものでありますことから、我が国全体の研究開発力を強化し、技術革新の創出を図り、日本の競争力の強化にも資するものと考えております。
#184
○山本博司君 ありがとうございます。
 こうした目的の遂行のためにナショナルセンターの研究機能、充実させる必要がありますけれども、今後どのようにこの充実強化をさせていくお考えでしょうか。それぞれのナショナルセンターで中期計画を作っていくことになりますけれども、研究の充実についてどのように規定しているつもりでしょうか。これは大臣にお答えをいただきたいと思います。
#185
○国務大臣(舛添要一君) 一つは、病院と研究所、この連携を深めていくということでありまして、基礎研究の成果が病院という形で実用化されていくと。それからもう一つは、産学の連携で、これは新しい薬の開発含めて、やはり産業としての新しい分野も開拓していかないといけない。それから、今年から産学官の医療クラスターというものを薬、デバイス、両方についての開発について順次整備していると。それから、すべてのセンターがスーパー特区という形の位置付けをされております。
 いずれにしましても、こういう新しい時代に向けてのNCの効果的な活用をして研究開発能力を強めていきたいと思っております。
#186
○山本博司君 ありがとうございます。これからもこうした研究機能の充実を図っていただきたいと思うわけでございます。
 本日は文部科学省からもお越しをいただいておりますけれども、研究機能の充実という点から研究開発力強化法についてお聞きをしたいと思います。
 さきの通常国会では議員立法で研究開発力強化法が成立しており、我が国の研究開発の効率的推進及び科学技術を通じたイノベーションの創出を進める上で大変重要な法律であると思います。先ほどのNC法のメリットという中でもお話がございましたけれども、これからの研究開発型独立行政法人において資金調達とか人材交流が活発に行われることが大変重要になると思います。
 そこで、文部科学省にお聞きを申し上げますけれども、この研究開発力強化法の趣旨と、財政面、人材面についてどのような措置を講じているのかにつきまして御報告をいただきたいと思います。
#187
○政府参考人(中原徹君) 御説明申し上げます。
 研究開発力強化法は、議員立法として本年六月五日に可決成立いたしまして、十月二十一日に施行されておるわけでございます。その目的でございますが、今先生おっしゃいましたように、国による研究資金などの配分から研究成果の展開に至るまでの研究開発システム改革を行うことにより、公的研究機関、大学、民間も含めた我が国全体の研究開発力を強化し、イノベーションの創出を図り、日本の競争力を強化するということでございます。
 本法は、その内容といたしまして幾つかの要素を含んでおりますが、まず、研究開発等の推進のための基盤の強化ということで、この中には、科学技術の教育でございますとか、それから人材の育成でございますとか、それから若手研究者の育成ですとか、そういった内容が含まれてございます。また、競争の促進、それから国の資金により行われる研究開発等の効果的、効率的な推進、それから成果の実用化の促進、こういった内容につきまして必要な事項を定めてございます。
 御質問のございました研究開発法人の研究開発能力の強化などにつきましては第三十一条から三十三条の辺りに規定されてございまして、第三十一条におきましては、国並びに研究開発法人及び大学等に対して事業者等からの資金の受入れの促進などに必要な施策を講じることを規定してございます。また、三十二条におきましては、国に対しまして、研究開発法人、大学等の柔軟かつ弾力的な資源の確保に必要な施策を講じなさいということが規定されてございます。また、第三十三条関係でございますけれども、研究開発法人に対しまして、いわゆる行政改革推進法の第五十三条第一項の規定の適用に当たっては、研究開発能力の強化などが図られるように配慮しなければならないといった旨が規定されてございます。
 本法の施行を受けまして、今後とも各府省連携いたしまして研究開発力の強化のために必要な施策の充実に努めてまいりたいと考えてございます。
#188
○山本博司君 ありがとうございます。
 研究開発力の強化、もうとても重要な視点でございます。公明党も科学技術立国、これを標榜しておりまして、積極的に推進をしていきたいと考えておりますので、この研究開発力強化法の目的が広く普及するように是非取り組んでいただきたいと思います。
 特に、今、先ほどもお話がございました第三十一条では、事業者などからの資金の受入れの促進について必要な措置を講じることと、こうしておりますけれども、寄附金とか民間資金の受入れが容易になれば、新たな研究に取り組めたり、今まで以上に積極的な研究が行えるようになるなど、良い成果が期待できますので、是非とも促進策を講じていただきたいと思います。そして、この六つのナショナルセンターも研究開発法人として我が国の国際競争力の強化と国民生活の向上に寄与できるように、是非とも対応をしていただきたいと思います。
 今見てまいりましたように、この独法化は、人員面、財政面において効率化を図るとともに、研究機能を充実させて医療の進歩、質の確保を目指すということで、効率性と医療の質をどう両立させていくかが重要であると思います。先に独法化した国立病院機構では、個々の病院の経営黒字化を急ぐに余り、不採算な診療科を閉鎖するという事態も起きており、国民の財産とも言える病院の在り方について、効率化だけでなく、担うべき役割を踏まえた十分な検討が必要であると思われます。
 そこで、財政面の手当てについて確認をしたいと思います。
 午前中も議論が出ましたけれども、まず運営交付金についてお伺いを申し上げたいと思います。
 国立高度専門医療センター特別会計では、平成二十年度予算の歳入は千五百二十億円であり、そのうちおよそ四分の一の四百三十八億円は一般会計からの繰入れとなっております。国からのこの運営交付金を始めとする必要な財源を確保することは大変重要なことでございます。しかし、先行して独法化した法人を見ると、厳しい状況が明らかになっております。
 例えば、国立病院機構では毎年一%ずつ運営交付金が削減されております。また、国立大学機構では毎年二%の運営交付金が削減されており、財政運営に重大な影響を与えております。独立行政法人化した後においても、これまでと同規模程度の国からの運営交付金を確実に措置することがナショナルセンターの機能を維持するための最低限必要なことと考えます。
 そこで、この財政的な基盤の強化についてどのような見通しをお持ちなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#189
○政府参考人(外口崇君) 現在、国立高度専門医療センターに対しては、研究、研修、情報発信等の不採算な業務の実施に必要な経費及び施設整備の財源として、一般会計から平成二十年度予算では約四百三十八億円の繰入れを行っております。独法移行後においても、各センターにおいてこれらの不採算な業務を引き続き実施するための経費として、運営費交付金の交付が不可欠であります。
 独法化後の各センターの収支については、まだ未確定な要素もあるため、単純に推計することは困難でありますが、各センターの安定的な運営が可能となるよう、運営費交付金の確保について適切に対応していくこととなります。運営費交付金の具体的な算定基準及び方法については、独法化後の各センターの業務が確実に実施できるよう、関係各方面との調整に努力していきたいと考えております。
#190
○山本博司君 ありがとうございます。
 今回の修正でも財政上の配慮、これが盛り込まれておりますので、今後の予算の確保に関しましてはしっかりと対策を講じていただきたいと思います。
 次に、借入金への対応についてお伺いをいたします。
 ナショナルセンターの行う研究事業は、基礎的な研究や研究開発のリスクが高いなど、不採算な場合があり、全体で長期借入金の借入残高は約千八百億円あるとお聞きをしております。これが独立行政法人化した後においても経営の足を引っ張ることになりかねないと思います。この借入金を抱えたまま独法化しても、安定的な運営が維持できるのかどうか、とても疑問に思うわけでございます。
 行政改革推進法の第三十三条二項には、六つのナショナルセンターは、国立高度専門医療センター特別会計の負担に属する借入金に係る債務の処理その他これらの機関の事務及び事業の適切かつ安定的な運営を維持するために必要な措置を講じた上で、独立行政法人に移行させるものとする、こう定められております。この条文は借入金について何らかの措置を規定しておりますけれども、具体的にどのような措置を講じるお考えなのか、お聞きをしたいと思います。
#191
○政府参考人(外口崇君) 国立高度専門医療センターについては、独法化後においても、がんや循環器病など国民の健康に重大な影響のある疾患について、研究機能を中核として臨床研究、医療の均てん化、政策提言を行うこと等により、我が国の医療政策の牽引車としてより一層大きな役割を担うことを目的としております。
 一方、国立高度専門医療センター特別会計においては、建物及び医療機器の整備に要した長期借入金債務が存在しているところであります。これらの債務の法人への承継については、行革推進法第三十三条第二項の規定及び衆議院における修正で追加していただきました財政配慮規定を踏まえ、適切に対応する必要があるものと考えております。
 具体的な措置の内容につきましては、今後の決算等の状況を踏まえて関係各方面と協議していくことになりますが、調整に努力していきたいと考えております。
#192
○山本博司君 ありがとうございます。
 関係機関と協議するということでございますけれども、利払いとか借入金の返済に追われて本来の研究とか診療ができないなどという、こういう事態は起こらないように対応していただきたいと思います。
 次に、人件費の面からお聞きを申し上げたいと思います。
 ナショナルセンターにおきましては、高度な医療を実施するためには人員の強化が必要であると思います。独立行政法人の人件費については、総人件費改革として行政改革推進法の第五十三条には五年間で五%以上の人件費の削減を定めております。いよいよ新しく独立行政法人になる、そして新しく中期計画を立てて研究開発に取り組もうとしているときにこの第五十三条は足かせになってしまうのではないでしょうか。一律の削減は独法化した意義を低めてしまうのではないかとの懸念の声があると思いますけれども、厚生労働省としてはどのようにお考えなのか、御説明をいただきたいと思います。
#193
○政府参考人(外口崇君) 独立行政法人においては、行革推進法第五十三条により、役職員に係る人件費の総額について平成十八年度以降の五年間で五%以上を減少させることを基本として、人件費の削減に取り組むこととされております。
 一方で、国立高度専門医療センターにつきましては、行革推進法第三十三条において、機関の事務及び事業の適切かつ安定的な運営を維持するために必要な措置を講じた上で独立行政法人に移行させるものとすると規定されており、また、研究開発力強化法においては、独立行政法人へ移行後に研究開発法人となることが法定されており、同法において人件費削減の取組の運用に当たっての配慮が行われることと規定されております。
 こうした趣旨も踏まえまして、各センターが臨床研究などの役割を適切に果たし、運営に支障を来すことのないよう、関係各方面との調整を進めてまいりたいと考えております。
#194
○山本博司君 このことに関しまして行革推進本部に対しましてもお聞きを申し上げたいと思います。
 人件費の削減につきまして、独立行政法人に対してこの行政改革推進法第五十三条の規定は、平成十七年度の額から十八年度以降の五年間で五%以上減少させることを基本としております。しかし、ナショナルセンターの独立行政法人化は平成二十二年四月からでありますから、期間が一年しかございません。五年で五%というのであれば一年で一%とも読み取れるわけでございますけれども、この第五十三条の適用の仕方についてどのように行われているのでしょうか、お答えをいただきたいと思います。
#195
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。
 行革推進法第五十三条第一項は、五年間で五%削減することを基本とすると規定することにより、個々の事情に応じて必要な調整を可能とする規定となっております。
 例えば、平成十九年十月に設立されました郵便貯金・簡易生命保険管理機構は、平成二十三年度までの四年間で四%以上削減を行う旨中期計画において規定しているように、法の適用期限が五年より短い場合には必要な調整を行っているところでございます。
 こうした例を見ましても、一年平均一%以上の削減ということは一応の目安になると考えておりますが、行革推進法第五十三条の実際の適用に当たりましては、主務省である厚生労働省から具体的な状況を把握させていただいた上で適切に対応してまいりたいと考えております。
#196
○山本博司君 独立行政法人化した後のナショナルセンターに対する行政改革推進法第五十三条の適用に当たりましては、研究開発型というこのナショナルセンターの果たしている機能、これを十分に留意した上で人件費削減対象、これを見直すなどの適切な対応をすべきと考えますけれども、この点に関しましての御見解を伺いたいと思います。
#197
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。
 国立高度専門医療センターは、国民の健康に重大な影響のあるがん、循環器病等に関する医療の調査研究及び技術開発等を行い、国内の医療水準をリードし、国際的な医療研究のネットワークに参画していくという大変重要な役割を担っておられる機関であると承知しております。
 この国立高度専門医療センターについては、独立行政法人化されますれば、いわゆる研究開発力強化法において研究開発を行う重要な独立行政法人として位置付けられることになるわけでございます。既に研究開発型の独立行政法人に対しましては、行革推進法第五十三条第一項の運用に当たりまして、研究開発力の強化及び研究開発等の効率的な推進等の政策的意義、必要性にかんがみまして、例えば競争的研究資金により雇用される任期付職員等の方について配慮するということをしておるところでございまして、国立高度専門医療センターが独立行政法人化された場合につきましても同様の取扱いをすることになると考えております。
 いずれにいたしましても、独立行政法人化後の国立高度専門医療センターに係る行革推進法第五十三条の適用につきましては、厚生労働省から具体的な状況をお聞きした上で適切に対応してまいりたいと考えております。
#198
○山本博司君 ありがとうございます。
 是非、他の研究開発法人と同様に、このナショナルセンターに対しても十分な配慮をお願いを申し上げたいと思います。
 次に、医療の均てん化についてお伺いを申し上げたいと思います。
 ナショナルセンターでの研究開発の成果が全国に普及することは大変重要なことであると思います。地域による格差がなく、我が国全体の医療レベルの底上げができるようにしなくてはなりません。この独法化においても、国立病院機構との政策医療ネットワークの連携とともに、国に対して政策提言を行うなど、これまで以上にナショナルセンターとしての機能強化が求められていると思いますが、これらの機能強化について今後どのように取り組むお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。
#199
○政府参考人(外口崇君) 医療の均てん化に当たりましては、国民や医療関係者に対する診断、治療法などの情報発信のほか、地域の医療機関で指導的役割を担う人材の育成等が必要と考えており、法案において各センターの業務として人材育成も規定しております。また、法案成立後に国が示すことになる中期目標においても、人材育成に関して定めることを考えております。具体的には、センター自ら質の高い研修を実施するとともに、モデル的な研修や講習手法を開発し普及することにより、我が国の医療政策の牽引車として地域の医療水準の向上に寄与してまいりたいと考えております。
 ネットワーク機能、政策提言機能などと併せて、この人材育成も併せて、医療の均てん化に取り組んでまいりたいと考えております。
#200
○山本博司君 ありがとうございます。
 現在の産科、小児科を始めとしまして、医師不足の状況とか地域による医師の偏在など、大きな問題となっております。また、先ほど申し上げましたけれども、国立病院では不採算な診療科の閉鎖という事態も起きております。
 こうした状況を踏まえれば、情報の提供、また良質な医師を育成する研修体制の充実、国内外からの短期、長期の指導医の招聘、交流などを拡充をする必要があると思います。そうした役割を担えるのがナショナルセンターであり、国の中核施設として積極的に人材育成に取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、大臣にお伺いいたしますけれども、この医師不足や地域の偏在を解消するためにどのように対応するお考えなのか、御見解をお聞きをしたいと思います。
#201
○国務大臣(舛添要一君) ナショナルセンターを医師不足対策の一つとして使えという御意見、これはまた傾聴に値すると思います。安心と希望の医療確保ビジョン、その他様々な施策を行っておりますけれども、医師不足地域に医師を派遣する。さらには、勤務医の勤務環境が非常に劣悪なので、この処遇の改善をやる。それから、医学部定員、来年度は六百九十三人ということで過去最大に増やすと。それから、臨床研修制度の今問題点についても検討会が行っておりますし、それから周産期医療の問題、救急医療との連携、これも行っております。さらに、無過失補償制度、これが来年から入りますので、脳性麻痺の子供が正常分娩で生まれた場合に補償することができる。その他、様々な施策を行っておりますし、予算的にもそれを反映させております。
 短期的な緊急な課題から中長期的な課題まで、大きなビジョンを持ってこの医師不足問題に取り組み、そして地域医療を国民にとって安心したものにしたいというふうに思っております。
#202
○山本博司君 大臣、ありがとうございます。
 このナショナルセンターの機能を充実をして、是非こうした問題の解決に取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、NC法案に関連をしまして、具体的な課題についてお伺いを申し上げたいと思います。
 まず、我が国の重要な課題の一つである難病対策についてお伺いをしたいと思います。先ほども、午後からもお話がございました。
 厚生労働省は、患者数が少なく、原因が不明であって、治療方法が確立していなく、長期にわたる生活への支障がある難病について難治性疾患克服研究事業を行っており、現在のところ百二十三疾患、来年度からは七つ増えて百三十疾患が対象となる予定でございます。ところが、この研究対象となっていない難病を患っている方々から、難病に指定してほしい、この研究事業の対象としてほしいとの要望が相次いでおります。
 来年度の概算要求では、この難治性疾患に関する調査研究を大幅に拡充するために、現在の約二十五億円から四倍の百億円に引き上げるよう要求しており、是非とも強力に推進を図っていただきたいと思います。
 まず、この難病対策への大臣の決意をお伺いをしたいと思います。
#203
○国務大臣(舛添要一君) 患者の数が少ないというような理由でこういう方々が救えないということがあってはならないというふうに思っておりますので、この難病対策、社会全体できちんと対応するんだと、そして難病対策のような課題に正面から取り組む社会というのがこれからのふさわしい福祉社会であるというふうに思っておりますので、予算要求を含めて、今日もまた全力を挙げて財務省と折衝しているところでございます。
 様々な財政的な難しい要因はございますけれども、是非これを実現させるべく努力をしたいと思いますので、委員の先生方の御支援も賜りたいとお願い申し上げます。
#204
○山本博司君 ありがとうございます。
 今も大変な状況だと思いますけれども、是非とも頑張っていただければと思います。我々も応援をしていきたいと思います。
 それでは、難病対策の研究につきまして、これまでも疾患別に各ナショナルセンターにおいても研究が進められておりました。
 先日もパーキンソン病の患者会の方とお会いをいたしましたけれども、国立精神・神経センターで行われている副作用の少ない治療方法の研究に大きな期待を寄せていました。しかし、一部では、今回の独法化によって業務の効率性ばかりが追求されるのではないか、希少性があり、なおかつ原因も治療方法も分からない、そのためにすぐ成果が上がらないといった難病のような研究はないがしろにされるのではないか、こうした危惧の声も上がっております。難病の患者さん、御家族は、こうした研究予算の四倍増という大変大きな期待を抱く一方で、この独法化によって難病研究が切り捨てられるのではないかとの不安を感じている方もいらっしゃるわけでございます。
 こうした声にどのようにおこたえするつもりなのでしょうか、御見解をお聞かせいただきたいと思います。
#205
○政府参考人(外口崇君) 国立高度専門医療センターのうち例えば国立精神・神経センターにおいてパーキンソン病に係る研究課題に取り組むなど、各センターにおいて難病の研究についても精力的に取り組んでいるところであります。
 独法化後においても、国民の健康に重大な影響のある特定の疾患等に関しては、臨床研究の推進、医療の均てん化などを行うことにより、その解決のための役割を果たしていくこととしております。そのため、難病など希少疾患の分野や研究開発のリスクが高い分野であっても、我が国の医療技術の向上を図る上で必要な研究については引き続き実施していく必要があると考えております。
 厚生労働省としては、今後策定する中期目標などを通じて必要な研究が着実に実施されるよう対応してまいりたいと考えております。
#206
○山本博司君 ありがとうございます。是非とも引き続き研究を継続をしていただきたいと思います。
 次に、特定疾患とするよう要望書等が提出されている疾患への対応についてお伺いを申し上げたいと思います。
 我が党では、様々な難病の患者さんとか御家族、支援者の方からも数多くの意見、御要望をお伺いをしております。特に、渡辺副大臣もよく御存じだと思いますけれども、私のところにも、エーラス・ダンロス症候群やマルファン症候群、ジストニア、プラダー・ウィリー症候群、また遠位型ミオパチー、そして再発性多発性軟骨炎などの疾患の患者さんや御家族の方たちが難病として指定して原因の解明と治療方法の確立とともに医療費の助成をしていただきたいとの御要望が数多く寄せられております。
 こうしたいまだに研究対象となっていない疾患の方たち、これは来年度のこの四倍増の研究事業を大変熱いまなざしで注目をされておるわけでございますけれども、十月二十九日に発表されました平成二十一年度の厚生労働科学研究費補助金の公募要項では、難治性疾患克服研究事業のうち、仮称ではございますけれども、研究奨励分野において実態を把握するための研究を行うこととなっており大変注目しておりますけれども、この点を含めまして、現在研究事業の対象となっていない疾患についてどう対応していくお考えなのか、渡辺副大臣からお答えをいただきたいと思います。
#207
○副大臣(渡辺孝男君) 難病患者の方々のためには、原因解明や治療法確立に向けた研究が大変重要でありまして、国としましても、こうした研究事業、難治性疾患克服研究事業でありますけれども、これを実施をしているというところであります。
 この研究事業については、本年の六月二十三日の特定疾患対策懇談会におきまして、これまで研究が行われていないその他の難治性疾患についても実態把握等の調査研究を推奨する仕組みの設置が提言をされたところでありますけれども、これを受けまして、政府としては、今後どのように対応していくのか更に検討していく方向にございます。
 それから、なお、平成二十一年度からは、これまで組織的、体系的に研究が行われてこなかったその他の難治性疾患についても実態把握そして診断基準等の作成のための調査研究を行うことも含めて検討をしているところでありまして、今後、難病対策の推進に取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
 先ほど、奨励的な研究ということのお話がありましたけれども、公募等を通じましてそういう研究も進めていきたいと考えております。
#208
○山本博司君 ありがとうございます。
 本日は、研究事業についてお伺いを申し上げましたけれども、このナショナルセンターが独法化しても引き続き難病に対する研究が行われますように予算の確保をお願いしたいと思います。
 また、医療や就労の相談に当たる、先ほどもお話がありました難病相談・支援センターの充実など、生涯にわたって治療を必要とする難病の方々が安心をして生活を送れるようにするためにも、総合的な施策の拡充を行っていただきたいと思います。
 次に、ハンセン病問題の解決促進についてお聞きをしたいと思います。
 今回の法案が成立しますと、国立の病院、療養所などの施設はほとんどが独法化して、最後に十三か所あるハンセン病の療養所が残ることになります。私は、中国、四国地域を回る中で、岡山県の長島愛生園とか邑久光明園、また香川県の大島青松園などの国立ハンセン病療養所を訪問し、居住者の方々から数多くの要望を伺っているわけでございます。特に、香川県の大島青松園は全国で唯一の離島にある療養所でございまして、平成十六年の台風では高潮で施設が浸水をいたしました。また、施設が老朽化しているために入院病棟の集約など新しい居住整備計画が出されて、今後も居住者の方たちが安心して暮らせる体制づくりが求められております。
 そこでお聞きいたしますけれども、この大島青松園の居住整備計画の現在の進捗状況、どのようになっているのか、御報告をいただきたいと思います。
#209
○政府参考人(外口崇君) 大島青松園の施設整備計画につきましては、本年四月二十五日に入所者の皆様がおいでになり御要望を承ったところであります。大島青松園における居住者等々の施設整備につきましては現在、所要の手続を進めているところでございます。
#210
○山本博司君 ありがとうございます。居住者の皆様、本当に平穏な生活ができるようにバックアップをしていただきたいと思います。
 次に、ハンセン病療養所の将来構想についてお伺いを申し上げたいと思います。
 国立ハンセン病療養所の入所者の平均年齢八十歳近くと高齢化をしております。また、ハンセン病問題の解決は早急に取り組む必要があると思います。さきの通常国会にはハンセン病問題の解決の促進に関する法律が超党派の議員立法として成立をしており、医療施設の存続や地域開放のための必要な措置を講じることができると規定をされております。
 先ほどの大島青松園におきましても様々な議論があるわけでございますけれども、将来的には、瀬戸内海の自然を生かしながらアレルギー疾患の子供たちの療養施設として活用し、ハンセン病の歴史も学べるようにすべきとの様々な提案もあり、今後大いに検討する必要があると思いますけれども、そのためには、この国立ハンセン病療養所という医療更生施設の性格との整合性が図られ、入所者の療養に弊害が生ずることなく生活環境の確保に資するという観点から地域開放を進めるべきと考えます。
 国立としてこのハンセン病の療養所を今後も存続させていくのであれば国が最後まで責任を持って対応すべきと考えますが、どのように地域開放を行っていく考えなのか、厚生労働省としての見解をお聞きしたいと思います。
#211
○政府参考人(外口崇君) ハンセン病問題解決促進法において、国は、入所者の良好な生活環境の確保を図るため、国立ハンセン病療養所の土地、建物、設備等を地方公共団体又は地域住民等の利用に供する等の措置を講ずることができることとされております。
 この措置を講ずるに当たりましては、当事者である入所者の意見を尊重することとされておりますことから、まずはそれぞれの施設におきまして、当事者であります入所者の皆様の御意見を十分にお聞きしながら、併せて医療更生施設としての性格との整合を図りながら、入所者の皆様に対する医療の提供に支障がない範囲で検討していくことが大切と考えております。
#212
○山本博司君 ありがとうございます。是非ともこうした入所者の方々の意見を尊重した上で将来構想を御検討いただきたいと思います。
 次に、肝炎総合対策についてお聞きをしたいと思います。
 午前中も家西先生から質問がございました。公明党としても、また与党PTとしても申し入れた内容等、大事な内容でございますので重複した質問があると思いますけれども、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 まず、昨年十一月に与党でまとめました新しい肝炎総合対策の推進に基づきまして、本年四月から肝炎インターフェロン治療の医療費助成制度がスタートしておりますけれども、治療実績はどのようになっているのか、また予想を下回っているとすれば原因をどのように考えているのか、御説明をいただきたいと思います。
#213
○政府参考人(上田博三君) 本年四月に開始いたしましたインターフェロン医療費助成制度につきましては、都道府県別の四月から八月の申請者等の実績を取りまとめ、先日来公表しているところでございます。
 申請者数の全国集計では、四月が五千四百一件、五月は五千九百四十九件、六月は六千七百四件、七月は四千七百五十件、八月は三千六百四十件となっております。実績が目標を下回っている原因につきましては、制度開始当初の周知不足の影響も考えられますが、様々な原因も考えられ、現時点では何らかの評価を直ちにできる段階ではないと考えているところでございます。
 厚生労働省としましては、引き続き自治体等を通じた制度周知を徹底するとともに、今後実績が目標を下回っている原因について実態をしっかり把握し、一人でも多くの方がこの助成制度を安心して利用していただけるよう努力をしてまいりたいと考えております。
#214
○山本博司君 ありがとうございます。
 十万の目標に対して大変まだまだ厳しい状況であるわけでございます。また、こうした地域の偏在もあるわけでございまして、肝疾患診療の連携拠点病院が一か所もないのが十七都道府県に及んでおります。中国でも山口、鳥取がないわけでございますけれども、こうした肝炎インターフェロン治療の受療者を増加するためには、拠点となる病院を増やし、この制度を周知徹底することが必要であると考えます。
 都道府県とか医療機関に対してどのような対策を講じていくのか、教えていただきたいと思います。
#215
○政府参考人(上田博三君) 肝炎の診療体制の整備に関しましては、各都道府県で肝炎診療の中核医療施設であります肝疾患診療連携拠点病院の指定と、当該拠点病院を中心とした診療ネットワークの整備などが進められるよう、厚生労働省として取り組んでいるところでございます。未指定の自治体に対しましては、担当者が直接出向き指定促進に努めているところでございます。今後とも必要な働きかけを行ってまいります。
 また、インターフェロン医療費助成制度につきましては、これまでも政府において広報を実施するとともに、都道府県を通じ住民や医療機関に対し周知を図ってきたところでございます。しかしながら、各自治体の広報状況を調査したところ、自治体間で取組に差が見られたため、十一月二十一日に都道府県肝炎対策主管課長会議を開催し、改めて肝疾患診療連携拠点病院の件と併せ、各自治体に対し周知徹底を要請したところでございます。さらに、治療を必要とする方により効果的に助成制度について周知をするために、医師会等を通じた医療現場における周知など、取組を検討しているところでございます。
 引き続き、多くの患者さんに十分な情報が伝わるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#216
○山本博司君 また、インターフェロン治療を受療する方々、先ほどの午前中の家西先生からもお話がございました。数週間の入院とか、ほぼ毎週の通院が必要となります。会社に勤めている人の場合は、そのために会社を休まなくてはならず、会社側の理解が得られずに受療を断念をする場合があるとも言われております。
 この受療者を増やすためには会社側の理解を得ることが求められますけれども、この事業者の理解を得るためにはどのような国として施策を講じていくお考えなのか、大臣からお答えいただきたいと思います。
#217
○国務大臣(舛添要一君) 既に経団連に対して通知を発出いたしましたけれども、近々、私自ら赴きまして、従業員がこういう場合にきちんと休暇が取れるような体制を整えていただくように、更に要請をしたいと思っております。
#218
○山本博司君 ありがとうございます。
 是非とも、一人でも多くの肝炎患者の方が治療が受けられるように理解の輪を広げていただきたいと思います。
 次に、新しい治療方法についてお聞きを申し上げたいと思います。
 インターフェロン治療が効かない難治性患者にも高率の有効性が認められているペグインターフェロンとリバビリンの併用療法について、二〇〇四年二月に承認された現在の四十八週投与ではなく、更に治療期間を七十二週延長することで効果が出ている事例もあり、医師が必要と認めた場合には医療費助成期間の延長を認めるべきと思います。
 最近の肝炎治療戦略会議がこの件につきまして検討され、大変いい方向に進んでいるとのことでございますけれども、この点に関しましての見解をお聞きをしたいと思います。
#219
○政府参考人(上田博三君) インターフェロン医療費の助成期間につきましては、薬事法の承認を受けて通常の投与期間は四十八週間であるとされているところから、現在、同一患者さんについては一か年を限度としているところでございます。しかしながら、七十二週投与の有効性に関する海外の文献があることや、日本におきましても、一定の条件に合致する場合には標準の四十八週を超えて七十二週で有効性が認められるとする研究報告が出されたところでございます。
 そこで、専門家によりこの点について御検討をいただき、有効性、安全性の両面から、タイプ1bについてはこのような治療方法は否定されるものではないとの見解が先月十四日に取りまとめられたところでございます。この取りまとめを踏まえつつ、タイプ1a等、その他のタイプにつきましても、今後の対応について関係各方面と検討してまいりたいと考えております。
#220
○山本博司君 是非とも推進をお願いを申し上げたいと思います。
 また、全国で三百万とも四百万とも言われる肝炎患者の救済には、インターフェロン治療を始めとするこれまでの治療方法を充実させるとともに、新しい治療方法の研究開発を推進し、総合的な肝炎対策を講じなくてはならないと思います。
 厚生労働省が、本年度より七年間でB型・C型肝炎、また非代償性肝硬変や進行性肝がんなどの肝疾患の治療成績の改善を目指して肝炎研究七か年戦略を進めておりますけれども、この戦略について御説明いただきたいと思います。
#221
○政府参考人(上田博三君) 肝炎対策におきましては、有効な治療法の開発が極めて重要なものと認識をしております。このため、本年六月には、国内の肝炎の専門家から成る肝炎治療戦略会議を開催し、肝炎研究七か年戦略を取りまとめていただいたところでございます。
 この戦略では、肝炎研究について現状及び課題を整理する、また研究の今後の方向性や新たな研究課題、継続すべき研究課題及び具体的な達成目標を設定する、また研究を進めるための基盤事業を整備するなどを内容としているところでございます。具体的には、七年間に期待できる治療効果として、一つは、B型・C型ウイルス性肝炎の治癒率等の上昇、二つ目、肝硬変、肝がんの五年生存率の改善などについて数値目標を掲げているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、この戦略の策定を受けて、例えば、副作用の少ない治療法、治療薬の開発などについて十分な研究が実施できるよう必要な研究費を確保するとともに、戦略の内容を今後の研究課題の設定に反映して、目標の達成に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
#222
○山本博司君 最後に、この国立国際医療センターの国府台病院に肝炎対策の総合的な研究拠点として肝炎・免疫研究センターがこのほど設置をされております。今後、どのように研究開発を含め取り組んでいくお考えなのか、最後に御説明をいただきたいと思います。
#223
○政府参考人(外口崇君) 厚生労働省健康局長の全国C型肝炎診療懇談会の報告書、平成十九年一月二十六日におきまして、肝炎対策の均てん化をより一層推進する観点から、中核的役割を担う国の医療機関の必要性が報告されたところであります。こうした中核的な医療機関の機能として、情報提供機能、拠点病院間における情報共有支援機能、研修機能などが求められるため、国内の感染症の拠点であります国立国際医療センターにその機能を担わせることが適切でありますことから、国立国際医療センター国府台病院で取り組むこととしたところであります。
 本年十二月より、肝炎・免疫研究センター内に設置された肝炎情報センターのホームページ上において、肝炎患者、肝臓専門医等に向けた肝炎等の症状、検査、治療に関する情報や肝疾患診療連携拠点病院の紹介などの情報発信を始めたところであります。
 また、肝炎等の国民に重大な影響を与える疾患に対し、基礎研究から臨床研究への実用化研究等を官民が連携するための開放型研究拠点等を整備することとしており、肝炎に対する新薬を始めとした新たな治療法の開発を推進していくこととしております。
#224
○山本博司君 ありがとうございました。
 以上で終わります。
    ─────────────
#225
○委員長(岩本司君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、森田高君が委員を辞任され、その補欠として米長晴信君が選任されました。
    ─────────────
#226
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 冒頭、緊急に伺いたいことがあります。
 非正規雇用の契約解除、雇い止め、派遣切り、これが広がっている中で、家まで失う方が増えております。寒空の下、既に野宿者が東京、大阪、愛知などで増えておりますし、新宿や上野などでは例年に比べて二百人ぐらい炊き出しに並んでいる人が増えているという報告も来ています。住まいがないと職安に行っても仕事にも就けないということにもなるわけです。リストラをストップするとともに、生活費の援助、貸付け、それから緊急の公的就労事業、これと併せてとにかく住宅を確保するということが今喫緊の課題になってきていると思います。
 大臣に伺いたいんですが、我々はこれまで雇用促進住宅の活用を求めて大臣のところにも一度伺ったことがございます。与党の雇用対策でも触れられている。現在ある雇用促進住宅の中で入居可能な空き部屋はどれだけあるのか。これを活用すべきではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
#227
○国務大臣(舛添要一君) 本年九月末日時点におきまして廃止決定していない雇用促進住宅の空き部屋については、戸数ですね、一万三千七百四戸となっております。
#228
○小池晃君 是非これを活用していただきたいと。
 あわせて、三つ提案したいんですが、一つは、これ手続、簡便にしていただきたい。今職安に申し出るだけじゃなくて、雇用振興協会にも申請が必要だと。これワンストップでできるように。
 それから二番目、緊急にやっぱり年内に入居できるような体制を取っていただきたい。
 それから三つ目は、家賃については、これ敷金含めて入居時三か月分の支払が必要なんですが、短期入居なわけですから、これは考慮が必要だというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
#229
○国務大臣(舛添要一君) ワンストップサービス化ということ、これは至急検討さしていただきたいと思います。
 それから、家賃はそもそも安く設定していますから、そこのいわゆる敷金とか礼金とか、初期の必要なもの、これもどうするかというのはちょっと検討さしてください。
 それから、雇用促進住宅のこれをどう活用するか。いろんな法的な縛りもあります。そういうことも含めて、ただいま検討中というお答えにさしていただきたいと思います。
#230
○小池晃君 是非これを活用するという方向に進んでいただきたいと思います。
 法案に入ります。
 国の政策医療を担当するナショナルセンターまで国が手放していいのかという問題が問われています。これは九九年の中央省庁再編のときも、それから二〇〇二年の国立病院機構法案のときも私質問をして、ナショナルセンターは国に残すんだと、その都度、当時の大臣は言っておられた。ところが、〇六年の行革推進法でナショナルセンターまで独法化すると。
 私の質問に、当時、川崎厚生労働大臣はこう言ったんですよ。独法化しても人数は増えます、予算も増えますと。減らすための手段として独法を用いるわけではないと。これが、苦し紛れのごまかしだったのか、それとも実際本当にそうなるのか。
 大臣、今回の法案で、今までナショナルセンターが担ってきた政策医療も先端的な研究も、人員も予算も増やして充実させることができるというふうにお考えですか。
#231
○国務大臣(舛添要一君) これは、国立施設としての制約がなくなりますから、公務員の総定員数という枠が外れます。ここで一つ突破口があります。
 それから、衆議院の修正、それから行革法三十三条の二項も含めて、安定的な運営をするための財政的な措置ということが決まっておりますから、人員的にも予算的にもきちんと対応できると思っております。
#232
○小池晃君 本当にそういう仕組みになっているのか、大臣の今の発言はしっかりテークノートしておきたいと思うんですが。
 行革推進法の五十三条では、先ほどからも議論あるように、五年間で五%人件費削減が義務付けられている。ナショナルセンターは最後の年に独法化されるわけですが、行革事務局、この五十三条の規定をあくまで適用するというふうにおっしゃるんですか。
#233
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。
 行革推進法第五十三条は、独立行政法人は平成十八年度以降の五年間で五%以上を基本として人件費の削減に取り組まなければならないと規定しておりますところから、原則としてすべての独法に適用されるものと考えております。したがいまして、国立高度専門医療センターが独法化した場合にも、基本的には本条文は適用があるものと考えております。
#234
○小池晃君 この政令で五%削減の例外になっている独法もあるわけですよね。先ほどからも議論あるように、五年のうち最後の一年だと、それからやっぱり研究事業だという縛りもある、法律もある。そういう中で、私はこのナショナルセンターはきちんと政令で例外扱いするという扱いにすべきだと思うんですが、いかがですか。
#235
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。
 政令で定める法人が行革推進法第五十三条の対象から除外できるとされておりますのは、緊急的な社会的要請等によりまして、特定の独立行政法人の業務、役割が大きく変化をし、当該業務、役割を遂行するために人件費あるいは人員数の大幅な増加が避けられないなど、行革推進法第五十三条の対象法人とすることが適当でないという事態が生じる可能性があるため、そうした事態に対応できるようにする趣旨によるものでございます。
 御指摘がございましたように、具体的には、現在、沖縄科学技術研究基盤整備機構が政令で定める法人とされております。この法人は、沖縄科学技術研究大学院大学の設置準備が目的とされておりますが、平成十五年の関係閣僚申合せによりまして、継続的に増員をするということが予定されておりますため、五十三条の対象法人とすることが適当ではないということで政令で定める法人とされたところでございます。
#236
○委員長(岩本司君) もう結構です、座ってください。
#237
○小池晃君 もうその説明、結構です。要するに、今の説明聞いたら、結局外さないということをあれこれ言うわけですよね。これでは私、大変なことになると。さきに独法化された国立病院機構でも人件費削減義務が課せられて、〇四年の独法化の際には人件費削減のために看護職の給与引下げも実際行われているわけです。
 大臣、ナショナルセンターでは研究職も医師も看護師も定員割れしているところが多いわけですよね。大臣は、やっぱりこの労働条件を何とかしなきゃいけないということを再三おっしゃっている。厳しい労働条件、認識されているというふうにおっしゃっている。定員満たすためにも労働条件の改善必要なのに、このやっぱり法律の縛りが掛かる。人件費削減義務、これが課されたままで大臣の言うようなことができるんですか。
#238
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど申し上げましたような行革推進法三十三条二項、それから研究開発力強化法、さらには衆議院における修正、こういうものがございますから、運用の側面において関係省庁と適切に協議をしながら、今申し上げたような改善の方向に持っていきたいと思っております。
#239
○小池晃君 運用でやっていただく、それはもちろん、もう十二分に物は言っていっていただかないといけない、当然だと思いますが、私はやっぱりこの仕組みがある以上、非常に心配するんですよ。やっぱり行革推進法の人件費削減義務そのままにしていたら、結局ナショナルセンターの充実、人材の充実というのは絵にかいたもちになるんではないかというふうに大変危惧をする。
 財政面ではどうか。医政局長は衆議院での質疑で、研究部門に対する運営費交付金については強調されているんですが、その一方で、一般部門は収支相償というのが原則だと述べられています。
 今日、資料でも配りましたが、実際ナショナルセンターの診療部門だけ取って収支を見ると、先ほどからも指摘があるように、四施設がこれかなり大きな赤字を抱えて、しかもここには債務償還費用入っていないわけですね。実際、既に独法化された国立病院機構では、赤字補てんのための運営費交付金は入っていない。しかし、ナショナルセンターの診療事業の赤字というのは非常に大きいわけです。局長、ここにしっかり運営費交付金を入れていくという手当てはされるんですか。
#240
○政府参考人(外口崇君) 運営費交付金の対象となるのは、研究、研修あるいはまた政策医療の部門でございますけれども、その運営費交付金の額と今後の在り方については、今後、関係当局と協議をしていく予定となっております。安定的な運営が行われるためにも、この協議をしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
#241
○小池晃君 人件費削減義務や非常に不安定な運営費交付金ということを放置したままでは、ナショナルセンターとしての機能維持には重大な懸念をぬぐい去れません。独立行政法人化を私どもは撤回すべきだというふうに考えます。
 関連して伺います。
 国立病院が多くを担っている司法精神病棟について、現在の定床数、運営病床数、稼働率どうなっているか。また、入院決定がなされたにもかかわらず医療観察病床に入院していない方は何人いらっしゃいますでしょうか。
#242
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 本年の十月末現在で全国の指定入院医療機関の定床数は、現在稼働している十六医療機関の合計で四百三十七床となっております。
 これに加えまして、病床確保が厳しい状況にかんがみまして、医療法や医療観察法の構造設備基準を満たした上で運営病床として指定医療機関の専用病棟内の余裕スペースを病床として活用しておりますが、こうした病床も合わせますと、実際に運営しております病床数は四百五十五床であります。
 その稼働率は、いずれの医療機関でも一〇〇%というふうになっているところでございます。
#243
○小池晃君 入っていない人は。
#244
○政府参考人(木倉敬之君) 失礼しました。
 また、指定医療機関につきましては、逐次整備を進めておりますけれども、なお十分にまだ進んでおりませんことから、裁判所の入院決定があった後直ちには入院医療機関に入院できない対象患者、これは十月末現在で十八名ということでございます。
#245
○小池晃君 今日資料をお配りしました二枚目にその実態が出ております。
 予備病床どころか、定床数を超えて運用するだけではなくて、今御説明があったように、入院決定を受けた方が司法精神病棟での治療が受けられないという深刻な事態になっているわけですね。
 大臣、しかも、これを見ますと、花巻病院などは医師も看護師も定数に達していない。しかも、定数といってもこれは予定の定床数での定数ですから、オーバーベッドになっているわけですから、定数だって本当は多くなきゃいけない。それはほとんどのところが満たしていない。これが実態なんですよ。
 いろいろお話を聞くと、例えば、外泊訓練、外出訓練で非常に手が取られる、あるいは、ほかの病棟に入院した場合には司法精神病棟のスタッフが行かなきゃいけない、大変だというお話もお聞きをしました。この触法精神障害者に対する処遇の法案の審議の中でも、入念な治療をやるための今回の措置なんだということを再三国は説明してきた。しかし、実態としてはこれが果たされていないんですね。
 大臣、今の実態、これでいいというふうに考えますか。これは解決する必要があると思いますが、いかがですか。
#246
○国務大臣(舛添要一君) これはもう非常に深刻だと思っています。
 定床数に加えて、何とか運営病床でもたしている感じですけれども、各都道府県の知事さんとの定期協議の場がありますので、先般、私の方からも、是非これは都道府県の方も協力してやっていただきたいということを強く要請したところでありますので、今後とも、そういう協力体制含めて、更に進めたいと思います。どうしてもその地域の都道府県が対応してくれないと動き取れない面もあるんです。引き続き知事会と協議をしてまいりたいと思っています。
#247
○小池晃君 この定床数、定員数、達していないような病院については手当てが直ちに必要じゃないですか。どうですか。
#248
○国務大臣(舛添要一君) そのことも含めて、早急に何らかの対応が取れるかということを検討したいと思います。
#249
○小池晃君 ハンセン病問題について伺います。
 ハンセン病基本法が、誤った隔離政策による被害の回復を目指して制定されました。この基本法十一条には、「国は、医師、看護師及び介護員の確保等国立ハンセン病療養所における医療及び介護に関する体制の整備のために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。」となっております。特に、入所者、高齢化しております。介護員の役割が非常に重要になってきている。
 私、全療協の影響調査、拝見しましたけれども、例えばこんなことが言われています。年々身体の不自由度が増している。自分のことはできるだけ自分でしたいと思い頑張っているけれども、車いすで誘導してもらわないと治療棟まで行けなくなった。ふろにしてもそのうち介助になるだろう。私だけでなく、そんな仲間はまだまだいる。看護師ばかり増えても、病気や後遺症が治るわけではない。ここは生活の場だ。毎日の生活を見てくれる介護の手をこれ以上減らさないでほしい。こういう訴えがいっぱい寄せられております。
 大臣、ハンセン病基本法の立場からいっても、介護員の確保、介護体制の充実というのは、これ国の責任だというふうに思いますが、大臣の見解を伺います。
#250
○国務大臣(舛添要一君) 私自ら療養所にも足を運びましたし、定期的にハンセン病の皆さん方と協議をしている中で、この介護の問題も当然御要望として承っています。
 ただ、問題は、全国の公務員の総数枠を減らすという中で、どういうような人員配置をした方がいいかで、今まではむしろ看護師の方の増員ということで、これを一生懸命やってきました。しかし、やっぱり食事のときの介護その他、非常に、例えば指なんかに感覚がないわけですから、熱いものもこぼれても気が付かないと、そういうふうな非常な悲惨な状況を聞いておりますので、何とかこの介護、看護、両方相まってきちんと対応できるように努力をしております。もうしかし、本当にこの社会保障費全体を見たときに、大きな定員の総枠という中で実際四苦八苦しているというような状況でございますけれども、その中で何とか突破口を見出したいと思って努力をしたいと思っております。
#251
○小池晃君 社会保障費の総額、国家公務員の削減というお話されましたけれども、ハンセン病基本法の第三条はこう書いてあるんです。ハンセン病問題に関する施策は、国によるハンセン病患者に対する隔離政策等によりハンセン病の患者であった者等が受けた身体及び財産に係る被害その他社会生活全般にわたる被害に照らし、その被害を可能な限り回復することを旨として行われなければならないと。特別な位置付けがあるわけですよ、歴史的な経過から見ても。
 私は、これ一般的に、国家財政が大変だとか国家公務員削減だということでこの基本法で確認したこの理念を否定することは許されないはずだと。これは別格の問題として、幾ら国の財政大変でも、ここのところはやっぱり長年にわたって国の政策によって大変な犠牲が押し付けられてきたんだから、そこは超党派で解決しましょうということで基本法を作ったんじゃないですか。
 だから、私、今の大臣の答弁では納得できないんです。やっぱりそういったことを超えて、ハンセン病の皆さんに対しては責任あるんだということをはっきりお答えいただきたい。
#252
○国務大臣(舛添要一君) 今具体的にこの全国の療養所で細かい要望が違います。今早急に調査をやらせておりまして、どの療養所でどういうニーズがあるのか、それをきちんと踏まえた上で、今おっしゃった基本法の精神にのっとって全力を挙げて努力をしてまいりたいと思っております。
#253
○小池晃君 基本法の精神にのっとってということがあったんで、これからの国の対応を注目してまいりたいと思いますが、影響調査は二〇一〇年まで掛かるんです。これではやっぱり高齢迎えている入所者の皆さんにとってみれば先の話になってしまう。今、定員不補充の問題なんか、すぐにやる気になればできることがあるわけですから、そういったことは直ちに手を付けていただきたいということを重ねて求めたいと思います。
 それから、国立循環器病センターの看護師村上優子さんの過労死、公務災害を認める判決、先日ここでも質問をいたしまして、上告断念していただきました。これで判決は確定したわけです。この一連の裁判では、超過勤務の命令簿によって適正に労働時間が把握されているというのが国の主張だったのに、判決は、裁判所は時間外労働の実態は反映されていないと否定をしたわけですね。しかも、その始業前の情報収集とか看護研究とかプリセプター業務とか、そういったことも全部労働時間にする判断しています。村上さんが亡くなられた直近三か月では、厚労省が主張していた超過勤務時間は六十一時間三十分、これに対して裁判所の認定は百七十八時間四十分ですから、実に百時間以上の乖離があるわけです。
 医政局長にお伺いしたいんですが、この判決、確定したわけですから、これを受けて、今後の職場における時間外労働の管理について、あわせて、判決では交代制勤務による特殊性も負荷になっているということも認めておりますが、この交代制職場の労働条件の見直しについてどのような取組、対応をされているのか、お答えください。
#254
○政府参考人(外口崇君) 御指摘の判決は十月三十日に大阪高裁で出されたもので、判決の中で日勤と夜勤の間に一定の超過勤務があったと認定されたことにより、次の勤務との間隔が短くなり、睡眠時間が十分確保できなかったことが公務災害に起因したと判断されたものであります。この判決では、時間外労働時間として認定すべき業務の対象、範囲についての判断がなされたものであります。
 このことを踏まえまして、各国立高度専門医療センターに対し、始業開始前の患者情報収集、看護業務の一環として行われる看護研究等について、業務に含まれ得ることを改めて周知したところでございます。
 交代制勤務の問題等については、引き続きよく検討したいと思います。
#255
○小池晃君 どうもその判決を正面からしっかり受け止めているとは言えないように私聞きました。
 労働組合の退勤時間調査の結果を見ると、始業三十分前の出勤者が九八%、三十分から六十分前までいくと四四%、帰りも五〇%以上が九十分以上の超勤。ところが、超勤申請した人は一八%なんですね。何で申請しなかったのかというと、師長が付けてくれると思ったからとか、新人は付けちゃ駄目と言われたとか、そういう回答が出ています。独法化によってナショナルセンターも労働基準法適用事業所となるわけですが、このまま独法化したら労働基準法違反が続出するという事態になるんじゃないでしょうか。
 医政局長にお伺いしますが、既に独法化された国立病院機構で昨年度二十病院、労働基準監督署の臨検を受けているそうですが、何病院で、簡単に、どんな指導を受けたのか、御紹介ください。
#256
○政府参考人(外口崇君) 二十病院に労働基準監督署の臨検が実施され、そのうち十一病院について勤務時間管理に係る指導が行われたと聞いております。具体的には、労働時間を適正に管理することや、時間外労働を行わせた際に割増し賃金を適正に支払うべきことなどの指摘を受けたと聞いております。これを受けて、機構では、勤務時間管理簿の整備により労働時間の適正な管理を行うとともに、時間外労働に対して超過勤務手当を適正に支給するなど、指摘事項に対して改善を図ったと聞いております。
#257
○小池晃君 適正な労働時間管理が行われていないために、百万円を超える未払賃金の支払を指摘された例もあるわけですね。
 局長、いまだにやっていないそうですが、これ常識になっているタイムレコーダーなどによる客観的な手段による労働時間管理を導入すべきじゃないですか。
#258
○政府参考人(外口崇君) 国立病院機構は、職員の勤務時間の更なる適正な管理を目的として、平成二十年四月より、全病院において院内規程を整備して、勤務時間管理簿を新たに導入したところであります。また、時間外勤務に当たりましては、事前に命令した上で行わせ、終了時には管理者等が確認する、管理者等が不在時に発生した緊急事案に対応した場合は、事後報告により確認するという方法が取られております。
 国立病院機構は、タイムレコーダーは機械的に出勤及び退勤の時刻を記録するのみであり、正確な労働時間の把握ができないことから、必ずしも最善ではないと考えており、現時点ではタイムレコーダーの導入予定はないと聞いております。
#259
○小池晃君 今の説明は全然分からないですよ。何で、一番正確じゃないですか。タイムレコーダーできちっと確認していく。一般の企業では当たり前にやられているのに、何で国立病院機構でやらないのか。
 大阪医療センターでは労基署からこんなことを言われているんですよ。所属長による残業時間の抑制が行われることのないように、パソコンログオフ時刻などの客観的事項を定期的にチェックすること。
 大臣、適正な労働時間を管理しろと、サービス残業を取り締まれと言っている厚生労働省が管轄している国立病院で、労働基準監督署から客観的事項を定期的にチェックしろなんて言われるのは恥ずかしいじゃないですか、こんな事態を放置するのは。私は、こんなことがないようにきちんと客観的に把握できるようにする、当たり前のことを、これずっと私国会で質問しているんですが、依然、ずっとやらないんですよ。やるべきじゃないですか、このくらいの当たり前のことは。大臣、どうですか。
#260
○国務大臣(舛添要一君) これは国家公務員全体の管理にかかわる問題ですから、人事院規則に従わざるを得ないと思います。
#261
○小池晃君 だって、国立病院機構なんだから、それはできるんじゃないですかと言っているんです。
#262
○国務大臣(舛添要一君) 公務員全体の人事管理の問題と国立病院全体、国立病院機構で厚生労働大臣の指導でできるもの、これを検討してみたいというふうに思います。
 冒頭、委員がおっしゃったように、厚生労働大臣なんで、常に勤務医の過剰勤務も、それから看護師さんの問題もそうですけれども、まさに、片一方で監督しないといけない、片一方で、しかし厳しくすると医療現場でサービス提供者がいなくなる、そのジレンマを毎日味わっているところでございますけれども、なるべく早くそういう事態がないように努力してまいりたいと思います。
#263
○小池晃君 きちっとやってください。やっぱりおかしいですよ、こんな事態が放置されているのは。
 最後、資料もお配りしましたが、がん対策基本法が施行されて、私、がん患者さんの大集会というのに行ってお話聞いてびっくりしたんですよ。資料見てください。これ平成十九年度の都道府県のがん対策予算見ると、これだけの格差があるんですね。これ、人口比でいうと、最も多いところは人口百万人当たり十一億八千万円の島根県。一番少ない埼玉は三百五十万円。三百三十七倍も格差があるんですね。これは、がん対策基本法の理念というのは、がん対策の均てん化だったんですが、これだけの格差が残っていると。大臣、どう考えるか。やっぱり厳しい財政事情もあると思うんで、都道府県に対してこういう実態を解決するための支援をするべきじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
#264
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がお示しになったこのグラフ、どういう理由であるかというのはちょっと、いろいろやっぱり分析、検討してみないといけないと思います。人口数とかがん患者数、たしか私が記憶しているところだと島根、鳥取が多いのは高額の医療機器を入れたためだというふうに思っていますが、そういうことも含めて様々な各都道府県の事情があると思いますけれども、しかしながらがん対策基本法に基づいてきちんと均てんされるように指導を強めてまいりたいと思います。
#265
○委員長(岩本司君) 小池君、時間です。
#266
○小池晃君 均てん化と懸け離れた実態になっていると思いますんで、よく実態を調査していただいて、努力していただきたいというふうに思います。
 終わります。
#267
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず本案に入る前に、雇用、派遣についてお聞きをいたします。
 本日、麻生総理に対して、党首会談で「社民党の緊急雇用対策の提言」を渡しました。これは先週、社民党が作った緊急雇用対策の提言です。麻生総理は、この件については珍しく社民党と認識を一致していると言ってくれました。雇い止めの件、それから中途解約の件、雇用促進住宅の件などについて意見を交換し、「マンガ蟹工船」を差し上げましたけれども。
 それで、緊急雇用対策の提言で、私は厚生労働省に対して、やはりこちらが提言したことをできるだけ早く実行してくれるというふうに努力していることには半分感謝をし、しかしやはり生ぬるいということで半分叱咤激励をしたいというふうに思っています。
 まず、派遣切りの現状が三万人と、実態調査をせよということに対してやってくだすったんですが、ガテン系連帯の若者が新聞報道の派遣切りを全部カウントしたら三万五千以上になったんですね。やっぱり厚労省の三万人は低過ぎるというふうに私たちは考えています。年末まであるいは来年度も入れれば十万人ぐらいになるんではないか。
 この実態調査について、きめ細かく実態に即した調査を実施すべきではないかと考えますが、いかがですか。
#268
○政府参考人(太田俊明君) 先日公表しました雇い止めの状況でございますけれども、これは十一月段階で定量的かつ可能な限り網羅的に全国の都道府県労働局あるいはハローワークを通じて調査を行ったものでございます。
 引き続き、これは毎月、都道府県労働局やハローワークを通じまして、御指摘を踏まえて更にきめ細かく状況を把握してまいりたいと考えているところでございます。
#269
○福島みずほ君 社民党のこの提言は、期間の定めのある労働契約における解雇要件の厳格化というものがあります。一年間働けると思っていたのに途中で中途解約があることについて、これは限りなく違法に近いんじゃないか、こういうことはもうやめるべきじゃないかというふうに考えています。
 本日、厚生労働省は通達で、経済情勢の悪化を踏まえた適切な行政運営についてというのを出されています。その中に、有期契約労働者に係る雇い止め等に関する基準の徹底等、これはもちろん一歩前進なんですが、これから作るパンフレットを活用して啓発するという中身では今そこにある危機に対応できないというふうに思っています。
 大臣、今までの判例などを啓発するパンフレットをこれから作るということではなく、今の時点で期間の定めのある契約、派遣においても期間の定めがあるもので中途解約をすることは問題であると、違法であると言っていただきたいんですが、是非そう言ってくださいよ。
#270
○国務大臣(舛添要一君) 労働契約法その他労働関連の法律に基づいて、恐らくその趣旨が十分徹底していないだろうということで本日通達を出し、各地方労働局において指導するようにということの指示を出しました。どういう形のパンフレットを配るかということも既に用意をしてございます。そしてまた、本日五時半、省内に、ここにおられます渡辺副大臣をトップとする緊急雇用対策本部を立ち上げて、様々な施策を緊急にやっていきたいというように思っておりますので、是非その成果が上がるように努力をしたいと思っております。
#271
○福島みずほ君 では、お聞きします。派遣の中途解約についてどう指導するんですか。どうパンフレットに書くんですか。
#272
○政府参考人(太田俊明君) まず、労働者派遣契約の方でございますけれども……
#273
○福島みずほ君 いやいや、いいです。派遣に、端的に答えてください、時間がないので。
#274
○政府参考人(太田俊明君) 派遣契約については職業安定行政で指導の徹底をしていきたいと思っております。さらには、労働基準局の方で、労働契約法や裁判例に照らして不適切な取扱いが行われることがないように、パンフレットを作って、労働基準監督署等において啓発指導等の実施をするというふうに聞いているところでございます。
#275
○福島みずほ君 通常の有期契約であれば、中途解約はこれは違法です。そんなことは正当の理由がなければできません。でも、派遣の場合は派遣元とその労働者の間が労働契約というふうには考えられてないからこそ、今ぶった切る、中途解約が起きているわけです。この派遣の中途解約を厚生労働省が止められるかどうか、それが今問われているわけですよ。何て書くんですか。中途解約許せないというふうに書くんですか。是非書いてくださいよ。
#276
○政府参考人(太田俊明君) これはまさに労働基準局の所管ではございますけれども、労働者派遣契約と労働契約の方を分けて考えますと、労働契約の方ではこれは解雇ができるのはやむを得ない事由がある場合のみでございますので、その有効性につきましては厳しく判断されるというのが契約法の精神でございますので、こういうことをパンフレットに記載して啓発指導するというふうに聞いているところでございます。
#277
○福島みずほ君 時間がないので、問いに対して答えてください。労働契約が途中で期間の定めがあるのにやったら違法だなんて、そんなの分かってますよ。そうではなくて、今の派遣の問題で、期間の定めのある派遣で中途解約することは違法だと書くんですか、許せないと書くんですか。それだけ答えてください。
#278
○政府参考人(太田俊明君) これはまさに労働基準局の所管でございますが、私が聞いている限りでは、解雇ができるのはやむを得ない事由がある場合のみであって、その有効性は厳しく判断されるということを記載するというふうに聞いているところでございます。
#279
○福島みずほ君 では、中途解約は正当の理由がなければ許されないというふうに書くということでよろしいんですか。
#280
○政府参考人(太田俊明君) 有期労働契約の場合、やむを得ない事由がある場合でなければ契約期間中に解雇することはできません。期間の定めのない労働契約の場合よりも解雇の有効性は厳しく判断されますというのがパンフレットの記載でございます。
#281
○福島みずほ君 中途解約について、じゃ基本的に、一律にばんと千百人解雇とか千百人切る、それは許されないということで大臣、よろしいですね。
#282
○国務大臣(舛添要一君) その場合場合によってこの判断をしないといけないというふうに思います。そして、同時に、そういう場合には再就職先のあっせんを含めてきちんと対応しなさいということを既に申し上げております。
#283
○福島みずほ君 今は正当な理由がある、ないに関係なく一律にぶった切っているから、そのことを聞いたわけです。
 ちょっと細かくなるんですが、今の政府の方針だと、派遣で切られた人間を新たに正社員として採用すると百万円なんですよ。大分キヤノンのように、例えば千百人首切った、千百人別に募集した、十億もらえるんですね。これ、おかしいじゃないですか。つまり、頑張って派遣を切らなかった企業こそ応援すべきじゃないですか。
#284
○政府参考人(太田俊明君) それ、個別個別の場合には具体的な判断になりますけれども、基本的に今私どもが考えておりますのは、派遣をしている場合でもできる限り直接雇用にしていただきたいと、そういう直接雇用したところに奨励金を出すという基本的な考え方で整理しているものでございます。
#285
○福島みずほ君 さっきみたいにおかしくなるんですよ。たたき切って新たに採用するところにはお金が入る、我慢して何とか維持したところにはお金が入らないんですね。ただ、今日の中で、中途解約については正当の理由がなければ許されないという答弁でしたので、今まで三万人あるいは十万人、中途解約なども含めてたたき切ることが、一つ一つ正当理由があるかどうか検証されるということになりますので、安易に何百人雇い止めということが起きないということを確認できて、本当に良かったと思います。
 緊急に一本化した労働相談窓口を設置すべきだと考えていましたが、今日の通達でその相談窓口を設置するということになっておりますが、それでよろしいですね。
#286
○政府参考人(太田俊明君) 相談窓口を開設していきたいと考えておるところでございます。
#287
○福島みずほ君 それでは、そこに中途解約が正当理由があるかどうか、正当理由がないということであれば問題だと。そしたら、今までかつて何千人規模でカットしたところについて全部正当理由が個々的にあったかないか、あったかないかということについて判断する。この正当の理由は整理解雇の四要件ほど厳しいと思いますが、その指導を徹底されるということでよろしいですね。
#288
○政府参考人(太田俊明君) 基本的に、有期契約の場合、今お話しのように、やむを得ない事由である場合でなければ契約期間中に解雇することができないということでございますので、そういう考え方で啓発指導をしていきたいと考えております。
#289
○福島みずほ君 それは派遣の中途解約にも当てはまるということで、くどいですが、よろしいですね。
#290
○政府参考人(太田俊明君) 有期労働契約でございますので、派遣の場合でも同じように考えられると考えております。
#291
○福島みずほ君 そして、それは派遣元でなく、派遣先のキヤノンや東芝やトヨタに対して行政指導をする、具体名は言えないかもしれませんが、ということでよろしいですね。
#292
○政府参考人(太田俊明君) 基本的には、派遣の場合の労働契約の関係は派遣元と派遣労働者でありますので、そこは派遣元との関係になるのが基本でございます。
#293
○福島みずほ君 いや、派遣元ですが、それはこうなっているんですよ。労働契約は派遣先と労働者にはない。しかしそこで、あんた要らないよとなるから派遣元がその人間を切るんですよ。ということは、元々のトヨタ、キヤノン、東芝に迫らない限り駄目じゃないですか。そこにこそ文句言ってくださいよ。
#294
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。
 それは労働契約ではなく、むしろ労働者派遣契約の中途解除の問題でございますので、可能な限り避けるべきものであるということで指導の徹底をしているところでございますので、引き続き指導の徹底をしていきたいと考えております。
#295
○福島みずほ君 今まで私は派遣契約における中途解約のことを聞いてきたわけですよ。今起きているのはそういうことじゃないですか。
 もう一回確認します。トヨタ、キヤノン、東芝などが例えば中途解約で切る、これについて正当理由が必要で、そこに対して指導をするということでよろしいですね。
#296
○政府参考人(太田俊明君) 派遣の例で申し上げますと、先ほど申し上げたとおり、労働契約のあるのは派遣元と派遣労働者でございます。派遣先との関係では、労働契約でなく派遣元と派遣先の労働者派遣契約でございますので、この労働者派遣契約の中途解除というのは可能な限り避けるべきものであるということでございますので、派遣元、派遣先の双方につきまして新たな就業機会の確保等々の指導の徹底をしてまいりたいということでございます。
#297
○福島みずほ君 新たな就労の確保じゃないんですよ。元々の派遣先、大企業に対して中途解約するなと厚生労働省言ってくださいよ。それでなければ、パンフレットをこれから作るなんて悠長なこと言ってたら、十万人以上が首切られますよ。
 大臣、私が言っている意味は分かりますよね。派遣先の大企業に対して、こんな正当な理由がなければ中途解約できないぞと言ってくださいよ。総理が財界呼んでやった三日後に大分キヤノンは首切ったんですよ。なめられていると思いますが、どうですか。
#298
○国務大臣(舛添要一君) 個々の企業について、今おっしゃられた企業についても細かい事情はある程度調査はしておりますが、それについての言及はここでは差し控えたいというふうに思います。
 何度も局長が説明しているように、派遣元が派遣労働者を使って派遣させるわけですね。ですから、派遣元の企業と派遣先の企業との間の契約がどういう形になっているかということで、これは基本的には民事には不介入という形になりますけれども、しかし、そういう場合には双方で再就職先のあっせんその他をきちんとやりなさいということの指導を徹底すると、そういうことでございます。
#299
○福島みずほ君 全然これじゃ駄目ですよ。結局あなたたちが言っているのは弱い派遣元に文句言うだけで、本当にたたき切っている派遣先に指導なんかできないですよ。こんなの通達出してパンフレット作ったって、大企業は痛くも何ともないですよ。そこに文句言ってそこを規制するようにしない限り、首切られるの当たり前じゃないですか。
#300
○国務大臣(舛添要一君) ですから、それはそれぞれの事業主には事業主の言い分がある。会社がつぶれてしまったらどうするんですかと。(発言する者あり)ちょっと待ってください。最後まで答弁させてくださいよ。企業主は企業主でそういう立場がある。しかし、この年末年始にかけて路頭に迷う人をどうして救うかということがあります。したがって、例えば人員が過剰であるというような判断をしたときに、そういう方に訓練の機会を与える、様々な施策を取って、全体の雇用労働政策としてどういう形で実のある政策を上げるべきか、それを総合的に本日決めるということでございます。
#301
○福島みずほ君 路頭に迷わしたらもう駄目なんですよ。大企業が派遣先が倒産のおそれもないにもかかわらず派遣契約の中途解約をすることは正当の理由がないとして宣言し行政指導してください。
#302
○国務大臣(舛添要一君) いや、何度も申し上げていますように、派遣元と派遣先の間の契約内容がどういうことであるかということ、そして現実に今そういうふうに困っている人がありますから、小池委員の質問にもお答えしたように、住居の問題をどうするか、そういう方の再就職先の問題をどうするか。しかし、個々の企業の判断があるわけです。企業は企業の判断がある。それを全部あなたたちは間違っているということに厚生労働大臣が言うわけにはいきません。したがって、経団連に対して、そういうことをしないようにということを総理自ら、私もその場で、例えば内定取消しはやめてくれと、そういうことも含めて厳しく申し上げてきたところであり、そういう姿勢は今後とも貫きたいと思っております。
#303
○福島みずほ君 正当の理由がなければ労働者の首切れない、正当な理由がなければ派遣の人の中途解約はできない、言ってくださいよ。
#304
○政府参考人(太田俊明君) 労働契約の場合には、先ほど来申し上げているように……
#305
○福島みずほ君 いや、労働契約の場合じゃない、派遣のことを聞いているんですよ。
#306
○政府参考人(太田俊明君) 労働契約の場合には、契約期間中は合理的な理由がなければ解雇できない。労働者派遣契約につきましては、これは、先ほど来申し上げているとおり、中途解除することは雇用の安定の面から好ましいものではなくて可能な限り避けるべきものと考えているところで、ですから指針に基づいて指導もやっておりますし、あるいは経済団体に対しましてもそういう中途解除をすることないように要請を行っているということでございます。
#307
○福島みずほ君 分かりました。可能な限り避けるべきであり、そして中途解約をしないように指導していると。だから中途解約する企業にはそれは厚生労働省としてふさわしくないということをちゃんと言ってくださるということが確認できたので、今後、厚生労働省は果敢に派遣先に対して意見を言ってくれることを期待をしております。可能な限り避けるべきであると厚生労働省は考えている。中途解約するなと言ってくださいね、大企業に対して。個々に言ってくださいね。よろしくお願いします。
 済みません、ちょっと時間がなくなって。
 今日も、行革推進法五十三条に五年で五%削減基本とあることについて、人件費の総額五%削減の対象になるということは極めて問題だと考えます。少なくとも医師、看護師の人件費削減は対象外とすべきではないですか。
#308
○政府参考人(青木一郎君) お答え申し上げます。
 行革推進法第五十三条は、基本的には原則としてすべての独法に適用されるものでございまして、国立高度専門医療センターが独法化した場合にも基本的には本条文は適用されるものと考えております。ただし、この場合、法人全体として人件費の総額を削減することが求められているということでございまして、医師、看護師といった職種ごとに一律に削減するということまでを求めているものではございません。
 したがいまして、厚生労働省におかれて、行革推進法の趣旨を踏まえつつ、国立高度専門医療センターが必要な機能を発揮するような業務遂行体制の在り方について御検討いただけるものと考えております。
#309
○福島みずほ君 ナショナルセンターにおける看護師夜勤体制はどのように整備されるんでしょうか。いまだに二人夜勤体制であることは問題ではないでしょうか。
#310
○政府参考人(外口崇君) 現在、国立高度専門医療センターの夜間の看護体制については、総定員法の下、各センターごとの定員の範囲内で病棟の患者数や入院患者の状況等に応じた体制としているところであります。現在、二人夜勤体制が六十病棟、これは五三%に当たります。三人夜勤体制以上が五十三病棟、四七%に当たります。厳しい定員事情の中ではありますが、勤務環境の改善のために、各センターの機能に応じて必要な増員を図っているところでございます。
#311
○福島みずほ君 ナショナルセンターにおける看護師と女性医師の離職率なんですが、これ、看護協会やいろんなところからデータを送っていただきましたが、国立高度専門医療センターは一五・九%、二〇〇六年で、ほかのところよりも看護職員の離職率が高いんですね。離職率が高いというのであれば、労働条件の改善などどのような対策を検討しているんでしょうか。
#312
○政府参考人(外口崇君) 御指摘のように、国立高度医療センター、平成十八年度における看護職員の離職率一五・九%は、全国レベルの一二・四%より高い数字でございます。ちなみに、女性医師の離職率が一九・五%。ただ、これは他の機関の離職率の統計がありませんので比較は難しいんでございますけれども、いずれにしても女性の職員の離職というのは大変重要な課題でございます。
 厚生労働省としては、国立高度専門医療センターにおいて良質な医療を継続して提供していくために、各センターの医師、看護職員等の確保に努めており、また、事務負担の軽減のために事務作業補助者等の確保に必要な経費を要求しているところであります。さらに、育児中の女性職員のための院内保育所の設置や、育児休業や育児のための短時間勤務制度の活用による柔軟性のある勤務体制の促進などの取組を行っているところであります。
 引き続き、こういった女性職員が働きやすい勤務環境の確保に努めてまいりたいと考えております。
#313
○福島みずほ君 独立行政法人化した場合、就業規則に対する労使間協議はどう扱うのでしょうか。常勤、非常勤職員の雇用と労働条件が継承され、賃金や労働条件の引下げや雇用の不安が起きないことを保障するべきだと考えます。データを見ますと、非常勤、非正規の人たちが圧倒的に多いんですね。この点はいかがですか。
#314
○政府参考人(外口崇君) 独立行政法人移行後の就業規則については、今後法人設立までの間に理事長予定者が職員団体と話し合っていくこととなりますが、国としても理事長予定者と適宜連携してまいりたいと考えております。
 職員の引継ぎについては、独法としての国立高度専門医療センターが成立する際にセンターの職員である者は、法律上の規定により、別に辞令を発せられない限り独法化後のセンターの職員となることとしております。ただし、非常勤職員については、その任期を年度の単位で設けているために、法附則第三条に規定する職員には含まれないものであります。引継ぎの対象とならない非常勤職員の方々の取扱いにつきましては、理事長予定者を指名した後で、各センターにおいて自律的、効率的な業務運営の在り方を検討する中で決定されていくものと考えております。
#315
○福島みずほ君 非常勤職員が多い中で、今の答弁だと非常に不安を感ずると思うんですね。是非雇用の確保をお願いしたいと思いますが、いかがですか。
#316
○政府参考人(外口崇君) 今後、各センターが理事長予定者決定されて就業規則等を決定していくわけでございますけれども、センターで働く職員の方々というのは大変重要でございますので、その中で適切に判断していくものと考えております。
#317
○福島みずほ君 国立更生援護施設、国立ハンセン病療養所など、きちっと手厚くやっていくと、独法化しないということでよろしいですね。
#318
○政府参考人(外口崇君) 国立ハンセン病療養所については、これまでの歴史的経緯を踏まえ、国自らが責任を持って運営してきているものでございます。ハンセン病問題解決促進法において、国は入所者の意思に反して退所、転園させてはならないこととされております。入所者の方がおられる限り、国立ハンセン病療養所を廃止することはございません。
#319
○福島みずほ君 国立更生援護施設についても質問しましたが、これについては独法化しないという確認でよろしいですね。
#320
○政府参考人(外口崇君) 更生援護施設につきましては、恐縮ですが、担当外でございますので後ほど担当部長から答えさせていただきます。
#321
○福島みずほ君 最後に、大臣、今日ずっと雇用、派遣について質問していますが、派遣労働者における中途解約は、やむことを得ないというか、適切でない、必要がない場合には許されないということの答弁があるんですが、そのことが全然現実に反映していないと考えています。
 現に何千人、何百人規模でばっさばっさと切られている、それはきちっと本当に必要かどうかという吟味はされていないと思うんですね。厚生労働省が本当にやむことを得ない場合、必要がない限り中途解約なんかできないぞということをやはりもっと示してほしい。大分キヤノンは、千百人切りながら同時に求人募集しているんですね。しかも、自動的に景気の調整弁として真っ先にたたき切る、こういう状況が、要するに、厚労省だって三万人と言っていてもっと広がると思うんです。だとしたら、今厚労省は、この中途解約をとにかくやむことを得ない場合以外は許さない、基本的に期間工はこの期間雇えと指導を徹底していただきたい。最後に決意を聞かせてください。
#322
○国務大臣(舛添要一君) 今の雇用情勢、大変厳しいものがあると思いますので、政府としてもこの三年間で一兆円規模の緊急対策という形で様々な施策を組み立てるとともに、私もまた近々経団連に直接赴いてこの件について要請をしたいと思っております。
#323
○福島みずほ君 時間ですので、終わります。
#324
○委員長(岩本司君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#325
○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案に反対の討論を行います。
 反対の第一の理由は、独立行政法人化によってナショナルセンターに行革推進法による人件費の五%削減が押し付けられ、その機能が低下しかねないからであります。
 ただでさえ処遇の問題などから医師、看護師などナショナルセンターの機能を支える人材には欠員が生じています。更なる労働条件の引下げにつながりかねない人件費削減の押し付けは、ナショナルセンターの人材不足に拍車を掛ける危険性があります。
 第二の理由は、不採算医療の提供など本来ナショナルセンターが果たすべき政策医療が効率化の名によって縮小されかねないからであります。
 現在、ナショナルセンターの診療部門は、先端医療、不採算医療に伴う赤字の補てんなど、政策医療を進めるため毎年一般会計から多額の繰入れを行っています。独法化した後、運営費交付金の削減によって財政面での困難が生じるのではないかという懸念は、本日の質疑を通じてもなおぬぐい去ることはできませんでした。
 第三の理由は、現在、ナショナルセンターを支えている多くの賃金職員、非正規職員について、独立行政法人化後の身分保障がなされていないからであります。
 千五百五十六名の賃金職員や非正規職員は、独法化の際の職員の引継ぎの対象外であり、もしも雇用契約の更新がされなければ新法人の職員にはなれません。不景気とリストラ問題が深刻な今、国が自ら賃金職員、非常勤職員の雇用を不安定な状況に置くことは許されません。
 そもそも諸外国の例を見ても、がん、難病、感染症などの治療や研究方法の開発は、国直轄の機関によって行われています。がん対策推進基本法も成立し、新型インフルエンザ対策など国民の健康を守るための国の役割が一層重要になっているときに、ナショナルセンターを独立行政法人としてしまい、国の責任を後退させることは逆行にほかならないと考えます。
 以上、反対の理由を申し述べ、討論を終わります。
#326
○福島みずほ君 私は、社民党を代表して、高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案及び修正案について、反対の討論を行います。
 国立がんセンター、循環器病センターなど六つの高度専門医療センターはナショナルセンターであり、これらのナショナルセンターは国の政策医療を担う重要な役割を果たしている機関です。独立行政法人化するのではなく、予算を拡充し、人員を増員することこそ必要です。その機関を効率化の名の下に独立行政法人化をさせることは、明確に日本の医療にとってマイナスであり、損失です。
 これらのナショナルセンターは、国の医療政策で重要な役割を果たすということから、独立行政法人化の対象外だったはずです。にもかかわらず、国庫補助削減ありきという誤った行政改革に屈服し、独立行政法人化することは、医療をまさに必要とする国民の立場から賛成することはできません。
 国立高度専門医療研究センターにおける看護職員の離職率は、残念ながら、他の医療機関に比べて高いものがあります。必要なことは、看護職員や非常勤職員の労働条件の向上ではないでしょうか。医師や看護師不足が問題になっている中、ナショナルセンターが独立行政法人化され、行革推進法五十三条にのっとり五年で五%削減されるということになれば、ますます労働条件が悪化し、医師や看護師不足になって、悪循環に拍車を掛けていくでしょう。また、独立行政法人化されることで内部の監視がしにくくなるという問題もあります。
 社民党は、医療崩壊を何としても食い止め、医療再生をすべきだと考えており、国が医療を守れと申し上げ、私の反対討論といたします。
#327
○委員長(岩本司君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#328
○委員長(岩本司君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 蓮舫君から発言を求められておりますので、これを許します。蓮舫君。
#329
○蓮舫君 私は、ただいま可決されました高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
    高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
 一、独立行政法人国立高度専門医療研究センターと独立行政法人制度との整合性についての検討を行い、その検討に当たっては研究開発法人制度についての検討も併せて行うものとすること。
 二、独立行政法人国立高度専門医療研究センターへの移行について、その進捗状況、課題などを明らかにし、新法人への移行前に国会へ報告を行うとともに必要な措置を講ずること。
 三、独立行政法人国立高度専門医療研究センターの適切かつ安定的な運営及び研究開発の推進のため、国立高度専門医療研究センターに関わる長期債務をそれぞれの新法人が引き継ぐ場合には、その利払いや返済金の過大な負担により、新法人の本来目的である研究・診療の維持・拡充の妨げとなることのないようにするとともに、運営費交付金の確実な措置、積立金の取扱い及び人件費削減に係る規定の運用に対する配慮その他必要な措置を講ずること。
 四、厚生労働省に設置される独立行政法人評価委員会及び総務省に設置される政策評価・独立行政法人評価委員会の委員の人選に当たっては、患者の声を代表する者、医療技術に関して学術経験を有する者を選定するなど幅広い人選を行うことにより、これらの委員会が独立行政法人国立高度専門医療研究センターの業務の実績を適切に評価できるよう十分配慮すること。
 五、独立行政法人国立高度専門医療研究センターにおいて、原因が不明であったり、治療法が確立されていない特定疾患などの難病やHIV/AIDSなどを始めとする感染症に関する研究や医療の推進が図られるよう、一層の必要な措置を講ずること。
 六、独立行政法人国立高度専門医療研究センターにおける医師、看護師等医療従事者の労働条件について十分配慮するとともに、国立高度専門医療研究センターとして求められる役割を果たすことができるよう、優秀な人材確保のための措置を講ずること。
 七、独立行政法人国立高度専門医療研究センターが、都道府県の中核的な医療機関等との密接な連携の下に、政策医療ネットワークの中心として適切な機能を果たすことができるよう、政策医療ネットワークの更なる充実に取り組むこと。
 八、独立行政法人国立高度専門医療研究センターが、その本来目的である研究・診療の充実に真に資する事業計画策定や的確かつ迅速な意思決定等が行えるよう、新法人の権限、執行体制、人事、財務等の在り方について、現場の視点から綿密な検討を行い、新法人設立までに十分な準備を行えるよう支援すること。
 九、独立行政法人国立国際医療研究センター国府台病院及び独立行政法人国立長寿医療研究センターが、その求められた役割を適切に果たすことができるよう、その機能の強化を図るとともに、その業務の実績や社会的な評価を含む法の実施状況を勘案し、その存否についても検討を行い、必要に応じて財政的支援を含め所要の措置を講ずること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いします。
#330
○委員長(岩本司君) ただいま蓮舫君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#331
○委員長(岩本司君) 多数と認めます。よって、蓮舫君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、舛添厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。舛添厚生労働大臣。
#332
○国務大臣(舛添要一君) ただいま御決議のありました本法案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいる所存でございます。
#333
○委員長(岩本司君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#334
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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