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2008/12/18 第170回国会 参議院 参議院会議録情報 第170回国会 厚生労働委員会 第10号
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2008/12/18 第170回国会 参議院

参議院会議録情報 第170回国会 厚生労働委員会 第10号

#1
第170回国会 厚生労働委員会 第10号
平成二十年十二月十八日(木曜日)
   午前十時九分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月十六日
    辞任         補欠選任
     大河原雅子君     平田 健二君
     川合 孝典君     櫻井  充君
 十二月十七日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     芝  博一君
     平田 健二君     金子 恵美君
 十二月十八日
    辞任         補欠選任
     金子 恵美君     大河原雅子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩本  司君
    理 事
                家西  悟君
                谷  博之君
                蓮   舫君
                衛藤 晟一君
                山本 博司君
    委 員
                足立 信也君
                大河原雅子君
                風間 直樹君
                金子 恵美君
                小林 正夫君
                芝  博一君
                津田弥太郎君
                中村 哲治君
                森 ゆうこ君
                石井 準一君
                石井みどり君
                岸  宏一君
                坂本由紀子君
                島尻安伊子君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                古川 俊治君
                渡辺 孝男君
                小池  晃君
                福島みずほ君
       発議者      小林 正夫君
       発議者      津田弥太郎君
   委員以外の議員
       発議者      松野 信夫君
       発議者      吉川 沙織君
       発議者      福山 哲郎君
       発議者      直嶋 正行君
       発議者      近藤 正道君
       発議者      亀井亜紀子君
   衆議院議員
       厚生労働委員長  田村 憲久君
   国務大臣
       厚生労働大臣   舛添 要一君
   副大臣
       厚生労働副大臣  渡辺 孝男君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       金子善次郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房審議官     徳久 治彦君
       厚生労働省労働
       基準局長     金子 順一君
       厚生労働省労働
       基準局労災補償
       部長       石井 淳子君
       厚生労働省職業
       安定局長     太田 俊明君
       厚生労働省職業
       安定局高齢・障
       害者雇用対策部
       長        岡崎 淳一君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    木倉 敬之君
       厚生労働省老健
       局長       宮島 俊彦君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       社会保険庁総務
       部長       薄井 康紀君
       社会保険庁運営
       部長       石井 博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改
 正する法律案(第百六十九回国会内閣提出、第
 百七十回国会衆議院送付)
○国民健康保険法の一部を改正する法律案(衆議
 院提出)
○内定取消しの規制等のための労働契約法の一部
 を改正する法律案(小林正夫君外七名発議)
○派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法
 案(小林正夫君外七名発議)
○雇用保険法の一部を改正する法律案(小林正夫
 君外七名発議)
○期間の定めのある労働契約の規制等のための労
 働契約法の一部を改正する法律案(小林正夫君
 外七名発議)
    ─────────────
#2
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、川合孝典君及び大河原雅子君が委員を辞任され、その補欠として芝博一君及び金子恵美君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(岩本司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案、内定取消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案、雇用保険法の一部を改正する法律案及び期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局長太田俊明君外九名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(岩本司君) 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○風間直樹君 おはようございます。
 今日は、障害者雇用促進法改正案の質疑をさせていただきます。午後からちょっと空模様が変わるような気配もいたしますが、まずは、さわやかな朝ですので粛々とさせていただきたいと思います。
 今雇用情勢が非常に悪化をしておりまして、こういう状況が障害者の雇用に悪影響を与えることがあってはいけないと、このように考えるわけでございますが、障害者の雇用を守るということ、これは国の大変大事な責務だというふうに思います。一方で、障害者に雇用の場を提供するということ自体は、これは企業、事業主の役割であります。障害者の力を仕事に生かそうとする企業の取組を促すことも国にとっては必要であります。この点、障害者雇用率、まあ一・八%という数字になっておりますが、これに相当する割合の障害者の雇用を企業に義務付けている障害者雇用促進法、これは極めて重要な法律であると言えます。
 そこで、今日は、今回の障害者雇用促進法の改正事項について、それぞれの改正が適当か否か、あるいはまた予期せぬデメリットがないかなど、一つずつ検証させていただきたいと思います。
 まず、中小企業への障害者雇用納付金制度の適用の拡大について取り上げたいと思います。
 障害者の方の就職につきましては、昨年度のハローワークにおける就職件数が四万六千件、これ過去最高なんですが、このように近年就職件数が上がってきているという現状はあります。しかし、その就職率はいまだに三割から四割にすぎません。やはり、こうした現状を見ますと、政策的なサポートが欠かせないと、こう思うわけであります。今後、福祉的就労あるいは特別支援学校等の教育の現場から一般企業などへの就職を目指す障害者の方も増えてくると、こういうふうに思われますので、その雇用の受皿、雇用の機会を拡大していくことは必要不可欠だと考えるわけです。
 一方で、今回の改正案では、障害者雇用納付金制度の適用対象を現行の従業員三百一人以上の企業から百一人以上の企業にまで拡大することになっています。そうしますと、これらの中小企業も法定雇用率を達成できなければ雇用納付金を徴収されることになるわけですから、当然ながら障害者雇用の促進効果はあります。ただ、雇用の場である中小企業が倒れてしまっては元も子もありません。実際に雇用を担う中小企業に対して一定の配慮も必要なのではないかなと、そういうふうに強く感じるわけです。
 そこで、障害者の雇用を強力に推進し、同時に中小企業に対する一定の配慮を行うという二つの観点から、今回の改正法が適切なものかどうか、何点か質問をさせていただきたいと思います。
 まず、最初のお尋ねですが、障害者雇用促進法の中では、本来、あらゆる事業主は障害者の雇用義務があるというのが大原則ですが、従来は労働者数三百人以下の事業主については障害者雇用納付金制度の適用対象から外されておりました。今回の改正で障害者雇用納付金制度について労働者百一人以上の中小企業にまで適用対象を拡大するということですが、これまで適用を除外してきた考え方、そして今回適用対象に加えた考え方は何なのか、お尋ねをしたいと思います。
#7
○政府参考人(岡崎淳一君) 中小企業につきまして適用除外、まずしてきた考え方でございますが、昭和五十二年に制度が創設されたわけでございます。一つは、その当時、どちらかといえば、大企業の方が障害者の雇用が進んでおらず、中小企業の方は進んでいたと、こういう実態があったというのが一つの理由でございます。それからもう一つは、中小企業の経済的な負担能力も勘案しなきゃいけないんではないかと、こういう議論がありまして、本則上はすべての企業に適用になっているわけでございますが、附則の中で当分の間、三百人以下の企業については適用除外すると、こういうことになってきたわけでございます。
 今回、関係審議会等でも御議論いただいたわけでございますが、そうした中で変わった事情の一つとしまして、納付金制度もあるということもありまして、大企業の方はどちらかといえば障害者雇用が進んでくる中で、特に百人から三百人程度の企業におきましての雇用率が現在一番低いと、規模別に見ると低いと、こういう状況がある。やはりここのところをもう少し進める手だてが必要ではないか、こういう議論があったわけでございます。
 そういう中で、百人以下につきましては、百人から三百人に比べれば少し雇用状況はいいと、そういう全体の状況を勘案して、今般、段階的に二百人、百人という形で適用対象を拡大していくと、こういうことにした次第でございます。
#8
○風間直樹君 そうしますと、百人以下の中小企業、厳密に言うと五十六人以上百人以下につきましても、企業は障害者を雇用する義務を負うという制度の原則がこれはあるわけですので納付金制度の適用対象とするのが適切ではないのかなと、こういうふうにも思うんですが、今回の改正案ではそうなっていないわけですね。その点はなぜなのか、お尋ねしたいと思います。
#9
○政府参考人(岡崎淳一君) おっしゃいますように、法定雇用率制度と納付金制度は本来セットの制度でございます。
 ただ、今回、審議会で議論していた中で、今ほど申しましたように、一つは、百人から三百人の企業規模に比べれば百人以下につきましては少し障害者雇用がまだ進んでいるという状況と、それから、やはり規模が小さくなるほど負担能力の問題もあるんではないかと、そういうことも配慮しなければいけないということで、今回、中小企業団体とそれから障害者団体等入っていただきましていろいろ議論したわけでございますが、まず三百人から段階的に平成二十二年に二百人まで、それから更に五年後に百人までとしましたが、その百人から下につきましてはもう少しそのときにもう一度議論しようと、こういうことで当面は百人まで下げるということを決めさせていただいたと、こういう経緯でございます。
#10
○風間直樹君 今の景気の悪化の中で、中小企業の経営というのは非常に厳しくなってきていると思うんですね。今お話しいただきましたように、障害者を雇用してもらうと、こういう哲学、原理原則、それに基づくとはしましても、やはり一方で、中小企業の経営、今現状どうなのかと、こういう視点もあるわけであります。
 中小企業の経営をやはりしっかりサポートしながら、同時に障害者の雇用を着実に担っていただかなければならないと、こういう視点で考えますと、例えば雇用率を達成できなかった場合に支払う納付金の徴収、これについて経営が赤字の場合は軽減したらどうかとか、経営状況によって取扱いを変えたらどうかとか、こういう考えもあると思うんですが、その点についてはどんなふうにお考えでしょうか。
#11
○政府参考人(岡崎淳一君) 納付金の考え方につきましては、障害者を雇用する場合に、やはりいろいろな意味でハンディキャップを負っておられますのでどうしても様々な配慮が必要で、そのためにはコストが掛かっていくという、そういう部分を評価して納付金の額を決め、あるいは法定雇用率を超えて雇っている場合には調整金をお支払いすると、こういう仕組みでございますので、経営状況によりましてそこのコストが変わるということではないんではないかというふうに考えているということであります。
 しかしながら、今般、中小企業につきまして新たに適用対象を拡大していくということでございますので、その間の緩和措置といたしまして、これは審議会の中でも議論がありまして、経営状況によるということではありませんけれども、拡大していく中で、納付金の額につきましてはこれまで適用されていた三百人以上とは少し違った少し低い額から始めると、そこの経過措置はとるべきだと、こういうことにしておりますので、そういう中で配慮させていただいているということでございます。
#12
○風間直樹君 このように議論してきますと、中小企業に対しては、この改正案の納付金制度の対象の拡大と、それは必要なんでしょうけれども、またその一方で、障害者を新しく雇い入れる、あるいはその後しっかり職場定着をしていただく、そういうことができるように公的な支援をしっかり行っていくことも大事だと思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
#13
○政府参考人(岡崎淳一君) おっしゃいますように、法定雇用率制度と納付金制度だけではなかなか中小企業で障害者の雇用が進まないだろうと、やはりそこには一定の支援施策が必要ではないかと、こういうふうに考えています。
 今般も、過日、成立させていただきました補正予算の中でも、中小企業におきましての雇入れ助成につきましては、従前よりも手厚い雇入れ助成制度にさせていただきました。また、生活対策等の中では、さらに新たに障害者を雇う中小企業につきましては別の助成制度も考えているというようなことでございます。
 こういうような中小企業向けのより充実したような助成金制度、それからそのほかの人的ないろんなノウハウの提供等も含めまして、中小企業におきます障害者の雇用が円滑に進んでいくように努力していきたいと、こういうふうに考えております。
#14
○風間直樹君 今の御答弁にありました中小企業に対する雇入れ制度ですね、この拡充というのは確かにいいことだと思うんです。ただ一方で、これ雇った場合の助成金であるわけですから、ちゃんと雇用を続けると、障害者の方が働き続けられるような支援、これが非常に大事だと、こういうふうに思います。
 ジョブコーチなどもあるんですけれども、やはり今後、法律を施行するに際してどういう支援が求められているのか、その都度その都度見直しながら必要な支援策を是非打っていただきたいと、こう思うわけです。
 続きまして、短時間労働に関する改正について取り上げたいと思います。
 今回の改正案では、短時間労働という形で働く障害者の方を雇用した場合にも、これ雇用率に算定されることになるわけです。また、雇用義務のベースには短時間労働者も含まれることになりますので、企業は自分が雇用するフルタイム労働者、そして短時間労働者、それぞれの数に応じて障害者の雇用義務を負うという形になります。
 この目的を考えてみますと、一つには、短時間であれば働けるという障害者もこれ実際いらっしゃるわけですから、そういう方々の働き方に対応できるようにするということもあると思います。いま一つは、現実に短時間労働者がこれだけ世間で増加をしている。そうしますと、やはりフルタイム労働者だけでなくて、短時間労働者を雇用している場合にもそれに応じて雇用義務を負うようにすること、この二点が目的なんだろうなというふうに考えるわけです。
 今回、この改正による具体的な効果がどういうふうに出てくるかということがやはり注目点なんですが、あるいはまた、改正に伴うデメリットは何か、その点併せて検証したいと、こういうふうに思います。
 まず、今回、短時間労働者を雇用義務の対象に加えたことによって障害者の雇用が一体どれぐらい増加するのか、その点はどんなふうに見通しを持っていらっしゃいますでしょうか。
#15
○政府参考人(岡崎淳一君) 今御指摘いただきましたように、短時間労働者を法定雇用率の対象にする場合に二つの効果があります。一つは、従来は、各企業の必要雇用数を算定する際の基礎数につきまして、これは週三十時間以上働いている方だけを基礎数にしてきました。これに対しまして、週二十時間から三十時間、短時間労働の方が多い企業につきましては、その部分に対応する雇用義務は掛かってなかったということでございます。したがいまして、そういう方々が多い企業につきましては必要雇用数が増えるということでございます。全体で見ますと、週二十時間から三十時間の雇用保険の適用になっております労働者の方が約二百五十万人ぐらいございます。これを雇用率でカウントしますと、約二万人分ぐらいの必要雇用数が増えてくると、こういうことになるというふうに考えております。
#16
○風間直樹君 今の御答弁を整理しますと、企業が雇用しなければならないという、こういうベースの方でまず二万人増えると、更に加えて、短時間労働でなら働きたいと、こういう障害者の方々の働き口も同時に増えると、こういうことだろうと思います。
 一点確認をしておきたいんですが、障害者雇用促進法におきましては、従来、週三十時間以上のフルタイム労働を基本としてきたわけです。つまり、重度身体障害者それから重度の知的障害者、精神障害者を除いて、そうでない軽度の身体障害者や知的障害者である短時間労働者は雇用率に算定していないわけですね。これは障害者の方にとって安定的に働ける雇用というものを実現するためであると、こういうふうに理解をしているんですが、その重要性というのは現在でも何ら変わっていないと思います。
 今回の改正で、短時間労働であっても雇用率に算定できることになるわけですが、やはり制度の基本的な考え方としては、フルタイム労働を当然原則にするべきなんだろうなと。そうしませんと、やはり現在の短時間労働者がどんどん切られているという一般労働の部分がこの障害者の雇用にも波及してくるという懸念を抱くわけです。この原則は安易に変えてはいけないと、フルタイム労働の原則というのは変えてはいけないと思うんですが、この点、大臣はどのようにお考えになっているでしょうか。
#17
○国務大臣(舛添要一君) 委員が御指摘のように、基本的にはやっぱりこの三十時間以上の常用雇用をきちんとやる方がいいということでありますし、それから、法の八十条で短時間労働者が例えばフルタイムを希望したいというときにはそれにきちんと応じなさいということも書いてありますので、今御議論なさったように、短時間労働者の枠を増やす、そのことによって雇用機会が増える、それから事業主も雇用しやすくなる、その点のメリットはメリットとして、しかしやっぱり週三十時間の常用雇用というのが基本であって、短時間労働者が望みたいと、障害を持った方々、そのときにはやっぱり適切に対応すると、それが基本であるということにおいてはもう私も委員と認識を同じくしております。
#18
○風間直樹君 今回、これまでカウントされていなかった短時間労働の障害者、この方々も雇用率にカウントされるようになると、これによって、御本人の意向に反して今までフルタイム労働だったんだけれどもそれが急に短時間労働にあなた移ってくださいよと、こういうふうに迫られたり、あるいは短時間労働者ばかり雇用される、こういうことも場合によっては出てくるかもしれないと思うわけであります。
 それは、今回の法制度改正だけの話じゃなくて、短時間労働になりますと、健康保険あるいは厚生年金の被保険者じゃなくなると、こういう場合がありますので、企業がこうした保険料の負担、事業主の負担、これを逃れたいという動機を持って短時間労働への移行あるいは処遇の切下げを進めるということは、私は可能性として十分あると思うんですね。
 こういう事例に対して、介入といいますか、防止するための対応がやはり必要だろうと思うんです。今現状起こっていることを障害者の雇用でも起こしてはならないと、こう痛感するんですが、政府としてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
#19
○政府参考人(岡崎淳一君) 今回短時間労働を対象にするのは、障害の特性、程度等におきまして、やはり短時間でないと働けない障害者の方々が相当多いという障害者団体等からの希望を踏まえたものでございますが、一方で、今のような御懸念もあるのは事実でございます。
 しかしながら、従来、ちゃんと三十時間以上働けていた方が企業の都合で短時間になるということはあってはならない、むしろ短時間でなければ働けない方の働く場を増やすための今回の改正でございます。
 したがいまして、この点につきましては、障害者雇用促進法の第七条に基づきまして障害者雇用対策基本方針というのを定めておりますが、これの中でその趣旨をきちんと明記するということにしたいというふうに思っておりますし、それを踏まえて、事業主が本人の希望、適性とかかわりないような形でフルタイムの方を短時間労働にするというふうなことに対しましては、ハローワークにおきましても十分な指導をしてまいりたいというふうに考えております。
#20
○風間直樹君 この点は、現実に起こっていることでありますので、くれぐれも御留意をお願いしたいと申し上げたいと思います。
 次に、今回の改正案で盛り込まれております雇用率の算定特例について、ちょっと技術的な話も含まれるかもしれませんが、検討してみたいと思います。
 従来、この雇用率の算定については、特例子会社制度という特例がございました。つまり、これは特例子会社をつくった場合には親会社と実雇用率を通算できると、あるいはまたほかに特例子会社に対して人的支援、経済的支援をしている子会社若しくは関係会社がある場合はそうした会社もまとめて通算できると、こういう特例であるわけです。この特例子会社については、様々な特性を持つ障害者が自分のそれぞれの得意分野を生かして能力を発揮できるようなすばらしい取組をしている、こういう会社もありまして、私は非常に重要な役割を果たしているんじゃないかなというふうに見ております。
 今回の改正案では、この特例子会社がなくても企業グループ全体で雇用率を算定できる特例を設けると、こういうふうになっております。障害者が健常者の中で一緒に働くという意味では、特別な存在である特例子会社がなくても、それぞれの会社でもう少し均等に障害者の方が入って仕事をしていけるということになりますので、考え方としては非常に有意義であると思います。しかし、またその一方で、要件が緩過ぎれば本来の企業ごとの雇用義務責任という原則からも遠ざかることになりますし、特例子会社の持っていた重要な役割も果たせないことになって、欠点だけの特例ということにもなりかねません。
 そこで、まず、この企業グループ特例の要件について、これ条文を読むと非常に細かいものですから、その辺を簡潔に御答弁お伺いしたいと思います。
#21
○政府参考人(岡崎淳一君) 具体的な要件につきましては、まず、その親会社がグループ企業全体につきまして障害者雇用の促進安定を図ると、こういう考え方でやっていただくというのが要件になっております。それから、一つの企業、一つの子会社だけに押し付けるということではなくて、それぞれの子会社が適正な雇用管理を行える、あるいはほかの子会社における障害者雇用に貢献するというようなことを要件として定めております。それから、どこか一か所に固めてしまうというのも適切ではないということで、各子会社におきましても一定数の障害者の雇用をやっていただくと、そういうようなことを中心にした要件を定めております。
#22
○風間直樹君 この障害者に対する特別な配慮というのは具体的にどういったことを指すんでしょうか。
#23
○政府参考人(岡崎淳一君) 基本的には、まず障害者が働きやすいような作業環境、施設でありますとかその他の設備、こういったものをきちんとしていくというのが、物的な面が一つでございますが、何にも増して重要なのは、むしろ障害者の方々への雇用管理をするような適切な担当者、指導員等々、そういった方を置いてある。そういう中で、企業全体として障害者に対しましての雇用があるいは雇用管理が十分に行われると、こういうようなことを想定しております。
#24
○風間直樹君 この企業グループなんですが、最近は非常に複層化しているケースもありまして、親会社、子会社、孫会社と、こういう重層的なケースもあるわけです。グループ特例の上に更に別の企業グループ特例が認められる、こういうふうになりますと、末端の孫会社あるいはひ孫会社の障害者雇用の責任主体が実は一番上の親会社だと、こういうことにもなって、だれが一体責任を持ってこの障害者雇用を進めるのかがよく分からなくなるということにもなりかねないと思うんですね。
 一つの子会社が複数の特例に重複的にカウントされることがないのかどうか、あるいはまたグループ特例が重複することには何らかの歯止めが必要であると思うんですが、その点は問題ないんでしょうか。
#25
○政府参考人(岡崎淳一君) 一つには、要件としまして、対象となる子会社につきましては親会社が一定の支配権を持っているというようなことを想定しておりますので、複数の企業グループに入ることはないというふうに考えております。それから、きちんとした大臣の認定制度でありますので、その範囲等につきましてはそれぞれ認定された範囲の中できちんとやっていただくと、こういう制度にしておりますので、そういう御心配がないように運用していきたいというふうに考えております。
#26
○風間直樹君 今回の改正案の中の中小企業の部分にしても短時間労働の部分にしても、やはりこの障害者の雇用促進に資するだろうというふうに思うんですが、問題点や懸念も払拭されたとまでは言えないだろうと、このように感じております。今後も法律あるいは制度の状況をしっかり検証して私どももいきたいと思いますし、また政府にも障害者雇用が確実に進むよう努力をしていただきたいと、こういうふうに考えております。
 この法案、改正案の質問につきましてはここで終わらせていただきまして、最後にちょっと年金について触れさせていただきたいと思います。
 再裁定の処理体制についてであります。
 さきに、当委員会でも蓮舫委員がこの件を取り上げられました。あるいは参議院の予算委員会でも幾多の委員からこれ繰り返し指摘をされております。
 私は、様々なニュースでもこれ今報道されておりますので、大変心を痛めているんですが。例えば七十歳前後で病気、たしかニュース番組で報道されたのは肝炎を患っていらっしゃる御婦人だったと思うんですけれども、一生懸命その病気の治療をする傍ら社会保険事務所に足を運んで、記録の確認まではできたと。ところが、その後、実際に年金が振り込まれるまでに約一年掛かると言われて愕然としていると、こういうケースが全国で多発をしているわけであります。舛添大臣の御答弁もこの委員会では何度か伺いましたが、なるほどと、そういう状況があるんだなということは理解しつつも、では、それで今困っていらっしゃる方を困らせたままにしておけるかというと、やはりどうしてもこれはできない。心情的に非常につらいものがあります。
 そこでお尋ねをしますが、今現在、厚労省の資料によりますと、この再裁定を受け付けた後の未処理の件数というのが大体、十月以降、おおむね七十万件ぐらいでたまっていますね、累積でたまっているわけです。一方で、月々処理ができている件数というのが、十月が五万件、十一月が約六万件、十二月の見込みが約八万件、一月以降は大体十万件前後の見込みということになります。累積が七十万件前後、一方、月々の処理が十万件前後と。その中で、今、おおむね年末から年始にかけて三百人体制でこの再裁定の処理に臨むと、こういうことですが、やはり三百人の体制をもってしても七十万件の累積の処理というのは一、二か月で終わるものでは当然ありません。
 麻生総理も衆議院の予算委員会で答弁をされていますが、常識的には、これ、記録の再裁定がなされてから振り込まれるまで三、四か月程度というのが常識じゃないかと、こういうふうにおっしゃっておりますし、私もそのように思うんですが、この処理体制の三百人前後という現状の見込みは今後増やすことが可能なのかどうか。やはりここを五百人ないし六百人程度に膨らませないと、たまりにたまった七十万件の処理というのは私は進まないと思うんですが、これだけの人員を全国の社会保険事務所からかき集めてこの再裁定の処理に充てることが果たして可能なんでしょうか。大臣、その点、いかがでしょうか。
#27
○国務大臣(舛添要一君) この処理、未処理のがたまっている、これを何とかしたいという思いで今やっております。
 それで、二つの方法を今考えて日々努力しているのは、やはり再裁定が非常に専門知識が要るものですから、その部分を、例えばITを活用して非常に簡略化できるところをやる、そうすると、つまり、本当にめちゃくちゃプロフェッショナルじゃなくてもできる部分はほかの人にやらせればいいので、片一方でそのIT技術をどう使えるかということを今至急検討しています。
 それとともに、全国からプロを集めつつありますけれども、今のところは三百十人ぐらいですが、これをもうちょっと増やしたいと。ただ、その場合にそう簡単に集まりません。それで、他省庁に少し人員をお願いして、何とか本当のプロだけはそこに集中できるところにやらせたいというふうに思って、総理も三、四か月ということを予算委員会か何かでおっしゃってたんで、今、風間委員おっしゃったように、それぐらいが待つ限度で、今、もう平均六か月、七か月、多いところはおっしゃるように一年掛かっていますので、その作業を今大車輪でやろうということで、年明けには本当にできれば三百人を超える、四百人というようなところへ持っていきたい。
 ただ、もう予算措置とか様々なことを詰めながら、総理おっしゃったような、普通の人が考えて三、四か月ぐらいだろうと、そこに持っていけるように今全力を挙げている過程でありますので、具体的にこういうことができるということがあったら、また逐次発表しながら、また皆さんの御意見も賜りながら前に進めたいと思っております。
#28
○風間直樹君 大臣、できれば、もう年の瀬でありますし、これは、その年を越して、じゃ来年自分がいつ受け取れるんだと、こういう不安を持ったその受給を待っているお年寄り、大変多くいらっしゃるんですね。中には御夫婦で介護をし合っていると、こういうケースもあるようでありますので、やはり我々政治家の責務としては、その見通しをしっかり示してあげるということが必要なのではないかと思います。
 そこで、要望を一点して終わりますが、この年の瀬までに、大臣の責任で、いつまでにこういう体制でお支払いすることができるように努力しますと、こういった見通しを是非会見なりあるいはその他の方法でも結構ですがお示ししていただきたいと、その点をお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。
#29
○金子恵美君 民主党・新緑風会・国民新・日本の金子恵美でございます。よろしくお願いいたします。
 法案のまず質問に入る前に、一点、社会保険病院について質問をさせていただきたいと思います。
 先日、静岡県浜松市の南部で唯一の総合病院として地域医療を支えてきた社会保険浜松病院が、経営の悪化や医師不足を理由に来年の三月末で診療を休止するという方針であることが明らかになったわけでございます。この浜松病院は、二次救急当番病院や災害時の救護病院にも認定されております。地域医療の中核を担う存在だけに、診療を継続してほしいというのが地元の方々の切なる願いであるわけでございます。
 そこで、まず大臣に伺いますが、社会保険庁は、今年十月、全国に五十三ある社会保険病院を独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構にいったん譲渡した上で、受皿となる売却先を探しております。今回のことは、浜松一地域だけの問題ではなく、国の医療施策全体の問題であろうかというふうに思います。社会保険病院の在り方について、舛添厚生労働大臣、どのようなお考えをお持ちか、お伺いいたします。
#30
○国務大臣(舛添要一君) まず、RFOに十月出資すると、これはもう法律で決まっていることをやりましたが、各地から、そのことに伴って、これでもう社会保険病院、閉鎖されるんじゃないかというような誤解がありまして、先般もほかの地域の浜松じゃない地域からそういうことでお見えになりましたけれども、そこの例えば病院というのは、稼働率が、病床ですけど、もう九割近くて非常に健全なんで、しかしそういうところでも、市民の間に、RFOに移ったというだけで、ああこれはもう終わりだなというような地元の報道がなされたりしましたから、そういう方に対しても、基本的には地域の医療を損なうことのないようにと、この歯止めがきちっと掛かっていますよということを申し上げて、先般、足立委員からの御質問にもお答えいたしましたけれども、そういう形できちんと議論をしながらやっていきたいというように思っていますので、地元の方とも議論でき、国が支援できるところは支援していく、そして社会保険庁としても地域の医療を損なわないと、これはもう基本ですので、その基本方針は堅持していきたいと思っております。
#31
○金子恵美君 地域医療のその体制というものは保持していくというお答えですけれども、その中で、実際に休診になるのかということです。まあ休診になるわけですよね。この中で、譲渡先も本当に不透明で、こういう状況でやはり地元の方々が御心配であるということでございますが、今後の受入先も明確にせずにこのような休診ということになるのはやっぱり異例なことであろうかと思います。
 繰り返し申し上げますけれども、この中核病院としての重要な役割を担っている社会保険浜松病院の休診というものは見直すべきであろうかと思います。お答えいただきたいと思います。
#32
○政府参考人(薄井康紀君) お答え申し上げます。
 この社会保険病院、全国に五十三病院あるわけでございますけれども、このうち社会保険浜松病院につきましては、ここ数年、医師確保につきまして困難な状況にございまして、また施設あるいは医療機器が古くて、経営をめぐる環境というのは悪化してきた条件下にございます。近年、特に経営状況が急激に悪化をして、ここ二年は大幅な赤字を計上している状況にございます。
 このような状況の中で、このままでは社会保険浜松病院については休止を検討せざるを得ない状況にあると認識をいたしておりますけれども、いずれにいたしましても、対応策につきましては浜松市ともよく相談をしてまいりたいと考えているところでございます。
#33
○金子恵美君 相談はどことどのようになさっているんですか。
#34
○政府参考人(薄井康紀君) 基本的には、現在、社会保険庁からRFOの方に出資をいたしております。したがいまして、地元浜松市それからRFOそれから社会保険庁それから現在経営を委託いたしております全社連と、こういうところで御相談をし、どういう形が考えられるのかということを整理をして進めてまいりたいと考えているところでございます。
#35
○金子恵美君 早い時期にその相談というのをしっかりとしていただきたいと。今の段階でまだ浜松市との相談ということがなされていないというふうに伺っております。これでは本当に地元の方々がどれだけ御心配かということが分かると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 法案についての質問に入ります。
 現在のような金融危機、景気の低迷の中で、障害者の雇用をめぐる状況はどのような影響を受けているとまずは認識していらっしゃるでしょうか。そしてまた、障害者も最近のこの雇用調整の対象となっているのではないかと思います。ますます障害のある方の就労が困難になっているのではないか、またどれぐらいの障害のある方が解雇となっているのか、具体的な数字も含めてお答えいただきたいと思います。
#36
○政府参考人(岡崎淳一君) 雇用情勢が厳しい中で、障害者についてもその影響は懸念されるということだろうというふうに考えております。
 具体的に、障害者を解雇した場合にはハローワークへ届け出るということが義務付けられております。十月の段階では百二十五人でありましたけれども、十一月には二百四十一人と倍近い数字になっております。
 こういう状況もございますので、障害者の方々が解雇されることができるだけないようにということとともに、仮にどうしても離職せざるを得なかった方につきましてはきちんとした再就職支援をしていく必要がある、そのための体制も充実させつつ対応していきたいと、こういうふうに考えております。
#37
○金子恵美君 この把握については、以前は年に一回把握をしていたと。そして、今現在は月一のペースでハローワークからその情報を上げていただいているというように理解をしているんですけれども、いずれにいたしましても、その解雇の理由等ですね、それをきちんと把握しているかどうかと。不当な解雇があったらいけないわけですから、そこをきちんとチェックできているかということと、それからやはり雇用促進法の八十一条の二項では、ハローワークが解雇された障害のある労働者については速やかに求人の開拓、職業紹介等の措置を講ずるように努めるものとするという努力義務があります。残念ながら努力義務でございますけれども、これがしっかりなされているのかどうかを、もちろん把握していらっしゃると思いますが、いかがでしょうか。
#38
○政府参考人(岡崎淳一君) 事業所から解雇した場合には直ちに報告を受けることになっておって、ハローワークにおきましてはそれできちんと対応することになっておりますが、これまで本省では年一回ハローワークからの報告を受けておりました。ただ、こういう雇用情勢でございますので、これは毎月本省でも十分に状況を把握して、必要な体制の整備それからハローワークへの指導等をやると、こういうことにした次第でございます。
 体制につきましても、もちろん職員等一生懸命やっておりますが、障害者専門支援員、これにつきましても七十名増員、補正予算でしましたけれども、こういった体制の整備も含めまして、それから事業主からは解雇理由も取ることになっておりますので、ハローワークではそれを見て必要な事業主への指導も行うと、こういう形でやっておりますので、この点については十分対応してまいりたいというふうに考えております。
#39
○金子恵美君 きちんと対応をお願いしたいと思いますが、これらの金融危機の影響を受けて苦しんでいる障害のある方々に対しては、もちろん障害のない方々に対して以上の配慮が必要であろうかと思います。
 十月三十日に政府が取りまとめた生活対策では、障害者雇用のための奨励金や助成金の創設をうたっているわけです。具体的にどのような内容になっているのか、そしてもちろん実効性のあるものにしなくてはいけませんが、お答えいただきたいと思います。
#40
○政府参考人(岡崎淳一君) 生活対策の中に含まれております障害者の雇用につきましては、二つございます。
 一つは、これは今回お願いしています法改正ともかかわりがありますが、中小企業におきます雇用の場を拡大していくという考え方の下で、やはりこれまで一人も雇っていなかった中小企業というのはございます。そういったところでは、まず一人目を雇う場合にはいろんな従業員の理解、それから施設の整備その他、少し費用も掛かりますので、そういった、最初に障害者雇用に踏み出していただく場合につきまして奨励金を支給するという内容のものが一つでございます。
 それからもう一つは、やはり企業の方にもできるだけ解雇しないようにということはお願いしていくとしても、やはり厳しい雇用情勢の中でどうしても離職せざるを得ない、障害者をねらい撃ちということはないにしても全体として離職せざるを得ない方が増えていくということは当然懸念されます。そういった中で、新たな雇用の場を確保するという観点から、新たに特例子会社でございますとかあるいは重度障害者多数雇用事業所を設立する場合、これにつきまして助成金制度を新たに創設するということにしております。
 こういうことを含めまして新たな職域の開拓、確保に努めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
#41
○金子恵美君 これは二次補正で出されるんですね。いつから始まるんですか。
#42
○政府参考人(岡崎淳一君) これは生活対策の中で打ち出したものでございますので、当然補正予算案が成立すれば直ちに対応したいというふうに考えております。
#43
○金子恵美君 二次補正も出されていない状況ですので、いつ始まるのか本当不安でなりません。早く障害のある方々をしっかりとサポートする体制をつくり上げていただきたい。これは企業の皆さんをサポートするという意味にもなっていますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、精神障害のある方の雇用への取組ということで質問させていただきますけれども、平成十七年の障害者雇用促進法の改正において障害者雇用率の制度の中で、精神障害のある方々も雇用障害者として一カウント、又は短時間の場合には〇・五カウントとして算定されるようになったわけでございます。この法律改正以降、これまでに精神障害のある方々の雇用状況は改善されてきたのでしょうか。
 また、政府は精神障害のある方々の雇用機会の拡大のためにどのような取組を具体的に行ってきたのか、それは確実に成果を上げているのでしょうか、示していただきたいと思います。
#44
○政府参考人(岡崎淳一君) 前回の法改正によりまして、精神障害者の方を雇った場合に企業での雇用率のカウントの対象になりました。
 最初の年、平成十八年には二千百八十九名でございましたが、本年平成二十年には六千七百五十三名ということで、着実には増えてきておりますが、ただ十分な数ではないというふうに認識しております。
 精神障害をお持ちの方につきましては、やはりそれぞれの方の病気の状況その他によりまして、最初から二十時間とか三十時間働けないと。少し週十時間とかいうところから始めて徐々に時間を延ばしていくというようなこと等、様々な配慮が必要だろうというふうに考えております。
 そういった観点から、本年度から、従来は二十時間以上最初から働かないと雇入れ助成が出なかったというようなものにつきましても十時間から始める方についても別の助成制度をつくるというようなこともしておりますし、それからやはりハローワークでもなかなか精神障害の方の専門知識が十分ではないということもありますので、精神保健福祉等の方を精神障害者就職サポーターという形でハローワークに配置するなど、それぞれの方に応じた就職支援ができるような体制も取っております。
 こういったことを含めて、企業におきます精神障害者の方の受入れがより一層進むようにというふうに考えております。
 それから、そうやってきてもまだなかなか企業におきます理解が進んでいない部分もありますので、来年度の予算要求の中ではモデル事業としまして精神障害者の方を雇って適正な雇用管理についていろいろ検討していただくような企業とタイアップしながら、我々もノウハウを蓄積して幅広くいろんな企業で精神障害者の方が受け入れていただくような対応を進めていきたいと、こういうふうに考えております。
#45
○金子恵美君 モデル事業もやっていくということで、これからの取組も期待をされるところではありますけれども、十七年の法改正の審議の過程では、もちろん精神障害のある方々の雇用義務という点での対象とすべきだというような議論も行われました。実際には法改正時、附帯決議も出され、そしてその中には検討課題というふうにされてきました。その後三年経過していますが、実際に今回も雇用の義務化というものは見送られているわけです。
 ですので、三年前に議論して附帯決議まで出されましたけれども、今回見送った、盛り込まなかった理由があるとは思います。ですので、そもそもまず検討がしっかりなされたのかということ、そして、あるいはどのような検討がなされてきたのかということについてお聞かせいただきたいと思います。
#46
○政府参考人(岡崎淳一君) 今般法案を策定するに当たりましては、労働政策審議会の中の障害者雇用の分科会の中で、労使それから障害者団体の代表の方に入っていただきまして様々な議論をしました。その中で、当然のことながら、精神障害の方につきましては附帯決議もございますので、この点どうするかという議論、審議会でもしていただきました。
 ただ、先ほど申し上げたような精神障害者の方の雇用状況の進み方、その時点ではまだ二十年の数字が出ていなかったものですから、四千人強という数字の状況だったわけでございます。そういう中で、その時点で精神障害の方を直ちに雇用義務の法定雇用率の算定の対象にするということについてはやや時期尚早ではないかというようなことで、むしろきちんとした形で企業が受け入れられるような支援施策でありますとかノウハウの開発でありますとか、それをまず十分やって環境を早く整えるべきだと、こういう結論になったということでございます。
#47
○金子恵美君 精神障害のある方々の雇用ということに関しては、確かに精神障害のある方々のニーズや、また精神障害というものに対しての理解というのがなかなか進んでいない状況が確かにあるというふうに思います。
 だからこそ、身体障害や知的障害のある方などに比べていろいろな対策が遅れてきたというふうに思いますので、今おっしゃったことは理解できるところはありますけれども、しかしながら、やはり精神障害のある方々の雇用の機会を拡大するためには、最終的にはやはり雇用義務の対象としていくことが必要になってくるというふうにも思いますので、是非そういう方向性を曲げることなく進んでいただき、そして、先ほども申し上げましたが、そのモデル事業は大変期待をしたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 次に、所得保障の在り方ということでちょっとお話をさせていただきたいんですけれども、今回は雇用促進法ですので、実際に一般就労についてが主に言われていることですが、実際には、福祉就労からどのように一般就労へ移行するかということも障害のある方々にとっては大きな課題というふうになっているわけでございます。障害のある方々の自立のためには、実際に、まずは就業機会の拡大、そして所得保障の観点からもどういうふうに支援を行っていくのかということが必要であろうというふうに考えています。
 福祉から雇用へ推進五か年計画の中では、平成十九年度中に全都道府県で工賃倍増五か年計画を策定するということになっているわけです。まだまだこの内容についてはもしかすると十分でないところもあるかもしれませんけれども、一里塚であるということには間違いのないことでございますので、まずは、この工賃倍増計画が都道府県の中でどのように策定され、そして浸透しつつあるのかということを把握していらっしゃるのか、確認をしたいと思います。
#48
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 今御指摘の工賃倍増五か年計画ということでございますけれども、障害者の方々が自立した生活を送る、これはもちろん一般就労への可能性ということをしっかり頑張っていただくということももちろんでございますけれども、もう一つは、やっぱりできるだけ自分の参加できる場での就労活動ということ、それを頑張っていただくことも大事だと思っております。
 このために、そういう福祉的な場での工賃の水準の向上を図っていくことは大変重要と思っておりまして、この工賃倍増五か年計画、これを十九年度、各都道府県へ策定を促しまして、これは全県で策定ができております。その下で、自治体間での連携、それから地域の企業の方々、商工団体の方々、この企業的な経営ノウハウあるいは商品の販路開拓等についてのノウハウをお持ちの方々の具体的な御指導をいただくような計画を作っていただきまして、それを各福祉の施設の場にいろいろ研修や実際に出かけていただいて指導をいただいていると、こういう取組を、今二年目でございますが進めておる段階にございます。これを我々も補助をさせていただいているというようなことでございます。
 今の実績でございますが、まだ十八年度の時点での授産の場での年度の平均、これと十九年度、初めて取り組んだ年度の平均しか出ておりませんが、これを見ますと、十八年度が全国の平均工賃が一万二千二百二十二円というところであったものが、わずかではございますが伸びておりまして一万二千六百円と。まだしかし三%の伸びと、本当にわずかな伸びではございますけれども、上がっております。
 ただ、これを個別に、各施設ごとにも我々は報告をいただいておりまして、各都道府県からですね。その中には、事業所によりましては、広報を工夫してしっかりと販路を拡大をしておると、あるいは商品をいろいろ工夫をして新しいものを作り出しておるというようなこと、その中で、一年間でありましても実際に工賃が倍以上に伸びた実際の施設もございます。そういうもののノウハウを我々もまた吸収して、それをお伝えをするような努力もいたしております。
 一方で、昨今の経済不況の中で大変受注量が減少しているという現状もございますので、十一月末にもう一度都道府県にこの具体的な取組を促しまして、例えば不況業種から新しい業種への転換なんかのノウハウをお持ちの方を施設に出向いていただいてまた御指導いただくようなことも新たにやってほしい、それを我々も助成をしますということで今取組を改めて促しているところでございます。
 まだ取組を始めたばかりでございますが、具体的な取組を促してまいりたいというふうに思っております。
#49
○金子恵美君 この計画が確実に達成できるのかというお考えでいいのか、その見通しも含めて今お伺いしたんですけれども、まだ始まったばかりだということですから、これから期待したいとは思いますが、何せ、三%はアップしたけれども、これから工賃倍増ですので、しっかりとそこをやっていただきたいということと、そしてまた、一般雇用への移行の準備を進めるため、産業界と協力しながら官民一体となった取組を推進するということもやはりもう一つの目標でありまして、今おっしゃっていただいたように、いろいろな事業所、企業の皆さんともやり取りをしながら進めているということではありますけれども、まずは、その部分においては今後どういうふうに進めていくのか。
 私は、こうやってやり取りを、産業界との協力をしながらという点では、まさにやはり障害のある方に対する理解を高めていくということで福祉教育的な部分もあるというふうに思いますが、その辺のところはいかがでしょうか。
#50
○政府参考人(木倉敬之君) 御指摘のとおりだと思います。
 まずは、こういう福祉施設の側が自分たちで工夫を凝らして、実際の仕事の内容をより一般の方々に販路を拡大するようなものに工夫を凝らしていく、それから経営ノウハウを身に付けていくということもありますけれども、実際に、具体的にはやっぱり受注いただけるような企業の方々、その御理解を得ていって、障害者の方にも大変すばらしい商品開発の力、製造の力があるということをお認めいただいて、共に協力をして伸ばしていかなきゃいけないというふうに思っております。
 そのノウハウをお持ちの企業ということを一社でも増やし、その方々、具体的な指導をいただく方々を増やしていく、それを我々も研修という形で実践例、そういう企業の方に集まってもらったりして教えていただいたり、福祉施設の方にもそれを吸収していただいたり、共に交流する場をつくるようなことをやっております。そういう取組を進めてまいりたいというふうに思っております。
#51
○金子恵美君 それでは、次の質問に進めさせていただきます。
 具体的な今回の法改正の点について質問をさせていただきますが、雇用納付金制度の適用対象の拡大について質問をさせていただきます。
 今回の改正案では、先ほど来ございますけれども、雇用納付金制度の適用対象を平成二十二年七月から二百一人以上の規模の企業に、その後、平成二十七年四月から百一人以上の規模の企業にまで拡大することとしています。その結果、最終的には全体の企業の六割強の約四万五千社がその対象となるというふうに見込まれています。一方で、法の施行後五年、つまり平成二十六年をめどに制度の施行状況等を勘案して検討を加え、必要があるときは所要の措置を講ずることが附則に規定されています。
 百一人以上の規模の企業への適用拡大を実施する一年前に再度検討することになっていますが、これでは適用の拡大が見送られる可能性があるのではないかと懸念をしているところでございます。障害者の雇用を促進するという理念に矛盾しているのではないかと思いますが、この辺のところの懸念を払拭できるような御答弁をいただきたいと思います。
#52
○政府参考人(岡崎淳一君) 附則の規定につきましては、政府全体の方針としまして、規制を作る場合には必ずこういうような見直し規定を置くということで入れたものでございます。
 ただ、御指摘の部分につきましては、これは、実は中小企業にどういう形で適用を拡大していくかということについては、相当審議会で、特に中小企業団体の方々からいろんな御意見がありました。そういう中で相当議論した上で、二百人までについては平成二十二年、それから百人までについては二十七年ということで、その期間の長さも相当議論の上、御結論いただいたものでございますので、そういうものとして私どもは受け止め、対応していきたいというふうに考えております。
#53
○金子恵美君 再度検討することによってこの方向性が変わってこないように是非していただきたいというふうに思うんですけれども。
 更に進めまして、先ほど述べたように、障害者の雇用納付金制度の目標なんですけれども、これは事業主の経済的な負担の調整と雇用水準の引上げということになってくるのではないかと思います。そうであれば、中小企業に対して十分な対策を講じる必要があります。経過措置としては、現在、五万円という雇用納付金や二万七千円という雇用調整金の水準を若干引き下げるようなことを聞いておりますが、これで納付金制度の目的にある経済的負担の調整、雇用水準引上げというものが達成されるのでしょうか、お答えいただきたいと思います。
#54
○政府参考人(岡崎淳一君) 納付金の額あるいは調整金の額につきましては、障害者の方々がいろんなハンディキャップを持っている中で企業として平均的にどの程度の経済的負担をしているかどうかという観点から調査をした上で決めている額でございます。したがいまして、本来的には、企業規模にかかわらず同じ額というのが本来の姿だろうというふうには思います。
 しかしながら、これまで、創設以来、適用を猶予してきた中小企業にどうやって適用していくかというふうに考えた場合に、直ちにこれまで適用してきた大企業と同じということにつきましては中小企業の置かれた現状その他から難しいのではないかということで、経過措置という意味で一定の期間少し低い額にするということで合意したものでございまして、経過措置期間が終われば本来の姿に戻していくという中で適切な対応をしていきたいというふうに考えております。
#55
○金子恵美君 適切な対応をよろしくお願いいたします。
 今回の法改正は、もっと中小企業に障害者を雇用していただこうということで、この適用の対象を拡大したりということであったり、あるいは事業協同組合を活用して障害のある方々を雇用しやすくなる仕組みをつくっているということでございますが、しかし、中小企業での雇用を増やすためには更に手厚い資金的な支援を行うことも考えられるのではないかというふうに思っております。
 例えば、報奨金を支給する基準の見直しを考えてはどうかということですが、現在、障害のある方々四%又は六人のいずれか多い数を超えて雇用することとなっているわけですが、これは現実問題としては中小企業にとってはかなり厳しいラインだというふうに思います。ここを見直さなければ報奨金としてのインセンティブが働かないのではないかとも思いますが、この報奨金の支給基準を見直す、あるいは二万一千円の額を増額するなど、そういうことをすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#56
○政府参考人(岡崎淳一君) この報奨金につきましては、全体として納付金制度、要するに、障害者の雇用数が足りないところから納付金をいただき、超えているところには調整金を払うと、こういう制度の中で、その財政の中で余裕のある範囲内で本来、納付金制度が適用されていない、あるいは適用を猶予されている部分につきましても報奨金という形で一定のインセンティブを設けていると、こういう制度でございます。したがいまして、それは納付金を納める義務がある規模の企業との関係その他も考えながら対応を考えていかなきゃいかぬというふうには考えております。
 一方で、様々な助成金等につきましては、そういう納付金の適用になっているかどうかにはかかわらず適用しておりますので、そういったような様々な助成金、雇入れ助成等も今回、中小企業につきましては増額しておりますが、そういったものについてはすべて規模に関係なく適用になっておりますので、そういったものを活用しながら小さい企業におきます障害者雇用も進めていきたいと、こういうふうに考えております。
#57
○金子恵美君 ただいま様々な助成金があるというようなお話がありましたが、その中で施設又は設備の設置等に助成をするという、そういうものもあります。これが実際に雇用される障害者本人の実情、要望に沿った上でなされているのかどうかということをチェックすることが必要であって、客観的に見てもそれが担保されていることが大変重要なことだというふうに思っております。
 この助成金が、障害のある方が働きやすいように改善又は工夫されているかどうかということ、そのようにきちんと助成金が使われているかどうかということをだれがどのように判断しているのか、どのようなチェック体制があるのか、お聞かせいただきたいと思います。
#58
○政府参考人(岡崎淳一君) 納付金制度に基づきます助成金につきましては、高齢・障害者雇用支援機構におきまして運用しております。
 施設等の設置整備にかかわります助成金につきましては、申請の段階で、どういう形でその障害者の方がそこで働くかということにつきまして申請していただいておりまして、支給前にその点についてのチェックをいたしています。
 それから、それが申請どおりにきちっと行われているかどうか、これにつきましても、それぞれの施設整備のあれによりますけれども、一年ないし五年の後のフォローアップもするということにしておりまして、そういうような形で、きちんとした形で障害者の方の役に立つような形で助成金が活用されているかどうかチェックをいたしているところでございます。
#59
○金子恵美君 チェックも一年ないし五年というようなこともおっしゃっているんですけれども、もっと私は頻繁にきちんとやっていかなくてはいけないのではないかと思いますし、そしてまた、解雇された場合あるいは新しく障害のある方を雇用した場合、その入替えの場合、この助成金がどのように動いていくのかもっとしっかりとチェックをしていく、特にハード面であればそれをしていかなくてはいけないというふうにも思います。
 いずれにいたしましても、企業の経済負担の軽減というものが目的である部分もあると思います。しかしながら、その前に障害のある方本人の働く環境の整備のための助成金であるということを忘れないでいただいて、実際に適正にこの助成金が使われているのかをしっかりとチェックしていっていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 少しちょっと時間がなくなってまいりましたので、大変恐縮なんですけれども、幾つか項目を飛ばさせていただきまして、短時間労働につきましては先ほど風間議員の方からもう既にありましたが、本当に私からも要望といいますか、きちんとチェックをするということでお願いしたいところは、やはり長時間労働を今までしていた、フルで働いていた障害のある方々が安易に短時間労働へ代替をされないように、その防止をしっかりとやっていただきたいということ。
 それから、先ほど大臣が雇用促進法の八十条についても触れていただきましたので、この中に入っています障害のある方の能力に応じた適切な待遇を行うように、まあこれも努力義務でございますけれども、それをしっかりやっていただきたいということをお願いをここではしておきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 次に、先ほどもございました障害者の雇用納付金の制度を実際に行っている独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構の在り方についてまず質問させていただきたいと思いますが。
 先に大臣にお伺いさせていただきます。高齢・障害者雇用支援機構と雇用・能力開発機構が統合されるというその方向性になっているわけでございます。これらの組織は実際どうなっていくのか。現在、雇用納付金制度や障害のある方の雇用について、この高障機構が果たしている役割というものはどうなっていくのでしょうか。もちろん、この高障機構の専門的機能を低下させない、そういう工夫というものもしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#60
○国務大臣(舛添要一君) 先般、甘利行革担当大臣と話をいたしまして、雇用・能力開発機構を廃止すると。それで今、委員御指摘のように、高齢・障害者雇用支援機構に移管するということでありますけれども、元々のこの高障機構が果たしております高齢者や障害者の雇用支援、その他の高い専門性を持つ業務につきましては、きちんとこれは円滑に今後とも実施していくということでございます。
#61
○金子恵美君 悪名高き雇用・能力開発機構との統合ということで心配をしているわけでございますけれども、同じようなDNAが流れていないことを願いながら、そしてまたさらには、ここで少し納付金関係の収支実績についてお伺いさせていただきたいんですけれども、平成十八年度の収支差額というものが十三億八千三百万円のマイナスとなっていると、そして十九年度は四十億六千百万円のマイナス、そして、これは予算の時点で二十年度は九十億二千万円のマイナスというふうになっていて、十八年度以降、三年連続して支出が収入を上回っているという状況になっているんです。
 なぜここで赤字が続いているのか。単純に、雇用促進があったから、法定雇用率が達成したからということで納付金が減っていて、そして調整金などが増えたとかということも考えられますけれども、そういうことだけではないと思うんですが、その辺の分析はなさっているのかということと、それから、平成十七年度末に四百六十億円あった剰余金の累計額は十九年度末には四百十億円という形で二年間で一割以上目減りしているわけです。
 仮に今後、長期にわたってこの赤字が続いて剰余金の累積額が減少した場合に、この雇用納付金制度の運営にも影響を与えかねないというふうに思っておりますが、維持していくことが可能なのであろうかと。その点について、政府はどのような考えをお持ちなのかお聞かせいただきたいと思います。
#62
○政府参考人(岡崎淳一君) 納付金の収支状況につきまして、今委員御指摘のとおりでございます。
 この制度につきましては、先ほど来申し上げていますように、法定雇用率を基本としまして、法定雇用率に満たない雇用しかしていない企業から納付金をいただきまして、それを基本的には調整金としてそれを超えて雇っていただいている企業に払うと、これが基本でございます。ただ、その中で、本来一・八%が法定雇用率の中で、まだ低かった段階ではいろんな意味で財政的に余裕があったと。そういう中で、先ほど御指摘いただきました報奨金を支払う、あるいは助成金制度を運営するというようなことを含めてやってきたわけでございます。
   〔委員長退席、理事家西悟君着席〕
 納付金本来の経済的調整であります納付金と調整金の部分で財政的にやっていけなくなるということは、これはないということでございますが、障害者雇用が進んでいく中で、じゃ助成金等をどうしていくかということにつきましては、これは納付金財政の状況を見ながら、その在り方は考えなけりゃいけないというふうに考えております。
 ただ、そういう中で企業におきますいろんな配慮でありますとか必要な支援、これが確保できるようなことも併せて考えていくということが必要であろうというふうに考えております。
#63
○金子恵美君 私は、この納付金関係の収支状況の推移を見ていて、ずっと業務費、支出の部分の業務費等というのがあるんですが、そこが意外と多いんじゃないかというふうに思っておりました。つまり、無駄遣いが発生していなかったかどうかということ、こういうところもチェックをしていただきながら今後よろしくお願いをしたいと思います。また別の機会に、この辺のところは詳しくやらせていただきたいと思いますが。
 先ほど風間議員の方からもありましたジョブコーチ、少し触れていらっしゃったと思います。この件について質問をさせていただきたいと思います。
 平成十九年十二月に障害者施策推進本部によって決定された重点施策実施五か年計画では、職場での適応に課題を有する障害者及び事業主に対してきめ細やかな支援を行うジョブコーチの養成を進め、障害のある方、障害者の円滑な就職及び職場適応を推進するとして、平成二十三年度にジョブコーチ養成数を五千人にするという数値目標を定めています。
   〔理事家西悟君退席、委員長着席〕
 では、現在、ジョブコーチとして養成された方の数はどれぐらいいらっしゃるのでしょうか。そしてまたさらに、実働していらっしゃる方の数もお聞かせいただき、今後二十三年度までに目標達成の見通しはあるのかどうかお聞かせいただきたいと思います。
#64
○政府参考人(岡崎淳一君) ジョブコーチ研修を修了した方、養成した方につきましては、十九年度末現在では千九百九十一名でございます。平成二十年度はまだ途中でございますけれども、計画では約六百名の方を養成するという計画にしております。二十三年度までに五千人ということでありますが、この六百人を更に増やす形の中で五千人という目標につきましては達成していきたいと、こういうふうに考えております。
 それから、現実に稼働している方の数でございますが、地域障害者職業センターで配置されている方、あるいは助成金を活用してジョブコーチ活動をされている方、これにつきましては十一月末現在で九百六十二人というふうに把握しておりますので、おおむね半分程度の方がジョブコーチとして稼働しているというふうに認識しております。
#65
○金子恵美君 半分の方のみが稼働している、実働しているということですけれども、そういう数が出ていますけれども、でも今後は五千人まで増やしたいという目標があるわけです。
 ということであれば、今までせっかく養成をされても、資格を、修了証をいただいてジョブコーチとして活動したいという方も、そういう方々の活用が十分になされていないということがあるのではないかと思います。でも一方では五千人という大きな目標をしていらっしゃるということですが、この数字のギャップ、乖離というのはどういうことなんでしょうか。
#66
○政府参考人(岡崎淳一君) ジョブコーチの養成研修として運用してきているわけでありますが、そういう中で現実の受講者の中には、就労移行支援施設の支援員の方でありますとか、それから特例子会社等で雇用管理を担当している方でありますとか、そういう方々も現実にはジョブコーチ研修を受講されていると。したがって、その受講の成果が無駄になっているわけではありませんけれども、地域センターや、あるいはジョブコーチの助成金を活用しているという意味ではそういう活動にはなっていないということでございます。
 一方で、就労移行支援施設等の支援員等の研修につきましては、今別途そういう部分につきましても充実させていきたいというふうに考えておりますので、そういう部分と、それからジョブコーチ本来の活動をしたい方の研修、それが両方相まって、養成体制につきましては更に充実するということを計画しておりますので、そういう中で障害者雇用を支援する方の養成を更に進めていきたいと、こういうふうに考えております。
#67
○金子恵美君 いずれにいたしましても、十分な活用をしていただくように、それから、やっぱり就労移行後のフォローアップをしっかりできるような体制をこれからつくっていただきたいというふうに思います。
 いろいろとちょっと飛ばさせていただきますけれども、次に公務部門の法定雇用率と実雇用率について質問させていただきたいというふうに思います。
 国、地方公共団体は二・一%の法定雇用率、そしてまた都道府県教育委員会などは二・〇ということになってございます。国と都道府県の知事部局すべての機関でこの法定雇用率が達成されてございます。ですが、都道府県の教育委員会は平均で、残念ながら、平成二十年の六月一日現在、一・五八%となっている、大変低い状況になっております。
 まずは、国として各府省としての取組がどうなっているか、もちろんお手本となるべき厚生労働省もしっかりとした取組をしていらっしゃると思いますが、そこをまずお聞かせいただきたいと思います。そしてまた、教育委員会の数字も、インクルーシブ教育と言いながら、教育の場で最もノーマライゼーションが進んでいないという状況であるわけですので、今後どのような取組と働きかけをしていくのか、お聞かせいただきたいと思います。
#68
○政府参考人(岡崎淳一君) 厚生労働省につきましては、御指摘のとおり障害者の雇用促進を所管している官庁でありますので、率先してやらなきゃいかぬというふうに考えております。当然のことながら雇用率は達成しておりますが、それとともに、やはりこれまで公務員の場合、身体障害者の方はそれなりに雇用してきたわけでございますが、公務員の試験制度その他との関係もありまして、知的障害者、精神障害者の方の受入れは余り積極的でなかったと。このところにつきましては、嘱託職員という形ではありますが、厚生労働省としまして率先して、チャレンジ雇用と呼んでおりますが、百人規模で受入れを開始するなど、ほかの省庁に先駆けていろんな対応をしているところでございます。
 それから、教育委員会につきましては、これは実雇用率は先ほどおっしゃったとおりでございますが、教育委員会の数で見ましても、やっと今年度二つクリアしていただいて、それでもまだ四つと。逆に言えば、四十三の教育委員会はまだ達成していないと。ひどいところにおきましてはまだ二百人以上不足しているところもあるという状況でございます。
 これは、私もこの担当になって以来、非常に大きな問題意識を持っておりまして、文部科学省にもお話をしておりますが、何にも増して個々の教育委員会がきちんと対応していただかなければいけませんので、事務ベースということではなくて、各県の労働局長が直接教育長に働きかけるというようなことを含めまして強力、厳正に指導しているところでございますので、そういった中で、教育委員会は特別支援学校も所管していてそういう方の就職を本来心配しているところでありますので、そういう部分と自分のところと違うんじゃないかということを含めまして、ここは強力に指導しているところでございます。
#69
○金子恵美君 ありがとうございます。
 障害者権利条約への対応との絡みで、この点についてちょっとおただししたいというふうに思うんですが、お手元に資料がございます。こちらの資料は、今、公務部門の話をさせていただきましたけれども、都道府県等の、自治体等の身体障害者職員の採用試験の受験の資格の記述等にあるものでございますが、これは民間団体が調査をしたものでございます。
 障害者の権利条約への批准というもの、もちろん国内法の整備をきちんと進めて行っていかなくてはいけないということで喫緊の課題となっておりますが、もちろん就労関係でも職場においての合理的な配慮というものもしっかりやっていかなくてはいけないということでございます。その中で、入口の部分でもう規制がされているだろう、差別がされているだろうというものを示しているのがこの資料でございます。
 例えば、受験資格の記述の段階でもう自力通勤とか介助なし勤務ということを言われてしまっているわけです。まあ二十七番の大阪府を見ますと自力通勤とか介助なし勤務ということは言っていないということですので、ここは門戸を開いているということになりますが、ほかを見ていただきますとほとんどのところでもうこういう状況があるということをまず御説明させていただきまして、こういうことでしっかりと今後民間企業についての調査もやっていくべきだというふうに私は思います。
 それと、最後になりますけれども、大臣に今後、このように法の中でいろんな規制があるということ、そしてまた様々な法律の下では障害の範囲というものがございまして、実際に対象となる方と対象とならない方がいるということも含めまして、障害の範囲、そして今後の障害者施策の見直し等、抜本的な見直しが必要だと思いますが……
#70
○委員長(岩本司君) 金子君、そろそろもう時間でございますので、よろしくお願いします。
#71
○金子恵美君 それについてのお答えをいただきたいと思います。どのようなお考えをお持ちか、お答えください。
#72
○国務大臣(舛添要一君) 今、各県別の採用試験云々の資格の問題ありましたけれども、こういうことについては障害者に参加していただいて更に検討を進めていくということでございますし、障害の範囲の問題、これは既に決まった障害認定がありますけれども、難病の方、その他の方々が職務上困難である場合にはできるだけの支援をしていくという形で対応してまいりたいと思っております。
#73
○金子恵美君 ありがとうございました。
#74
○石井みどり君 おはようございます。自由民主党の石井みどりでございます。
 法案の審議に入る前に、十二月四日の本委員会において御質問したことに対しての御答弁で少し伺いたいことがございますので、誠に恐縮ですが、先に一点、二点、それをさせていただきたいと思います。
 先日の大臣に御答弁いただいた際に、レセプトオンライン請求義務化に対して、対応困難な場合には三師会、医師会、歯科医師会、薬剤師会による代行請求という方法があるという御答弁をいただきました。しかしながら、現実的には地区の医師会、歯科医師会、薬剤師会には機能や規模に大きな格差があります。代行請求を行うための体制が整えられず、代行請求ができないような場合があると考えられます。このレセプトオンライン請求義務化が地域医療の混乱を来すと度々指摘し続けておりますが、代行機関として特に地区の歯科医師会の中には、幾つかのものでは代行業務を人材、機能、費用負担の面で単独では行えない、また業務の長期継続は困難であるという状況が懸念をされますが、大臣はこのことについてどのようにお考えでございましょうか。
#75
○国務大臣(舛添要一君) 地域の状況に即して様々の問題はあると思いますけれども、そういうことも含めまして、これはよく三師会、つまり医師会、歯科医師会、薬剤師会と御相談の上、どういう形で代行請求というのが円滑にできるか、そのための予算措置も既に講じてございますので、これはきちんと御相談の上、今後対応してまいりたいと思っております。
#76
○石井みどり君 地域医療が混乱しないように、是非しっかりした対応をお願いしたいと存じます。
 続いて、介護保険制度について一点だけお聞きします。
 現在、社会保障審議会の介護給付費分科会で審議が続けられていますが、多くの国民の方々は、住み慣れた地域や御自宅で必要なサービスを受けながら生活することを望んでおられます。私も要介護三の母を、認知症が日々ゆっくりではありますが進行しておりますので、今や自宅で二十四時間体制で介護をしております。医療や介護を必要とする高齢者の方が地域での生活を継続するためには、必要な様々な生活支援サービスが利用者の意向と実態に合わせて切れ目なく継続的に提供されることが求められています。そのために、サービスがばらばらではなく、包括的、継続的に提供できる地域での体制整備が必要となります。
 この地域包括ケアシステムを進めるためには、地域包括支援センターと介護予防支援事業者の人員体制整備や、地域包括支援センター単独で運営できるための市町村からの交付金提供により、多面的な対策を取るべきではないでしょうか。
 地域包括支援センターは、介護予防支援事業者との二枚看板を持っています。それぞれに人員基準も定められています。地域包括支援センターの三職種、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員は予防給付プランの作成も兼務できることとなっていますが、この予防給付プランの作成に忙殺されて、本来行うべき総合相談窓口業務、介護予防事業、権利擁護、包括的、継続的ケアマネジメントができない現状にあります。これではやはり地域の高齢者が一番困り、また高齢者の尊厳が守れないという事態が引き起こされることとなります。介護予防支援は、法的には介護予防支援事業者のみが行うこととなっているため、この部分のすみ分けをもっとするべきではないかと思います。
 地域包括支援センターの標準担当高齢者数を国が示した数になっているかどうかのチェック、人員体制のチェック、地域包括支援センターに対する交付金がきちんと提供されているかのチェック、この事柄についての体制整備、支援がされていなければ、地域支援事業、予防給付はうまく運営されないと思います。今回の介護報酬改定で介護予防支援の評価を高くしていただいても、このような多面的な対策を講じなければ効果が薄いと考えられますが、いかがでございましょうか。
#77
○政府参考人(宮島俊彦君) 地域包括支援センター、本年四月にすべての市町村において設置され、現在、全国で三千九百七十六か所、今委員から御指摘がありましたように、本来行うべき総合相談の窓口業務、権利擁護、あるいは包括的、継続的ケアマネジメント、これが大事であるということは御指摘のとおりでございます。
 それで、予防給付のプラン作成という、この二本立てになっているということで、今言ったような包括ケア、本来の業務がなおざりになってはならないという御指摘で、それはそのとおりのことだというふうに受け止めております。
 現在、二十年五月に、先ほどチェックというお話がありましたが、全国の支援センターの調査をいたしました。人員配置で見ますと、それぞれの介護予防支援事業の配置基準、あるいは包括センターとしての、地域支援事業としての人員基準、それぞれ地域の高齢者数に応じて保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員、三職種の配置は全国的には満たしているという状況でございます。
 また、この運営費の問題ですが、支援事業費の、包括ケアの方の運営費につきましては、二十年度からは保険給付費の三%という上限になりまして、これに対して二十年度の当初の運営費の交付決定の割合は二・五三%ということで、千七百四十五億円になっております。
 こういったことで体制を整えつつあるということで、一方で介護予防支援の方についても、今回の介護報酬改定の中では、分科会報告の中で、業務の労力実態などを踏まえ評価を行っていくという、そういう方向が出されております。
 私ども、この両方が、地域支援事業と介護予防支援事業双方、適切に実施する体制を整備することが重要と考えておりまして、今後とも必要な支援を行っていきたいというふうに思っているところでございます。
#78
○石井みどり君 しっかりした対応をお願いしたいと存じます。
 それでは、法案に関する質問を続けたいと思います。
 私は、小児歯科医として歯科医療の現場で障害を持つ方々と接してまいりました。これまでの経験から、障害のある方々に対する社会的な取組、そしてその一層の充実の必要性を痛感してまいりました。障害のある方一人一人の可能性を応援する幅広い支援策の実現に取り組んでまいりたいと思っております。
 そこで、本日は、障害者雇用促進法改正案の審議ということでございますが、私の今までの経験、それから感じてきたことに基づいて御質問をしていきたいと思っております。
 私が診療してきた中で当然知的障害の方や発達障害の方がたくさんおられました。ある発達障害の方は、当初は一歳でありましたので発達障害児でしたが、診療の最後の時点では三十歳を過ぎて障害者ということになっておられましたが、本当に幼児のときは診療自体が大変でありました。しかしながら、小学校の高学年ぐらいから一人で電車やバスを乗り継いで通院をしてくるようになりました。診療のときも、私の言うこともそしてスタッフの指示も本当によく聞き入れて、当然私どもに慣れているということもありますが、治療の内容は定期的な予防管理で、ほとんど治療をすることがない、削ったり抜いたりすることがない、まさに優等生の患者さんに成長をいたしました。
 こういう変化は将来一人になっても自立して生活していけるようにという御両親の家庭教育のたまものとは思いますが、やはり障害を持った方々に対してはゆっくり時間を掛けて周囲の人々が温かく見守る、そして必要に応じて障害のある方に対して適切な支援をすることが重要なのではないかと思っています。
 このことは、障害のある方が一般企業などで働く場合でも同じことが言えるのではないかと思います。実際の職場で、働く場においても、職場の人によるきめ細やかな支援が非常に重要なのではないかと思っています。また、知的障害、発達障害のある方が仕事に就く場合、仕事に慣れるまで掛かる、所要する時間が障害のない方と比べると多少長く掛かったり、あるいは慣れるまで様々なトラブル、問題が生じることがあるかもしれません。しかしながら、いったん仕事を身に付けて仕事に慣れてくると、その任された仕事についてごまかしたり手抜きをしたりすることがなく、障害のない人よりも、失礼な言い方になるかも分かりませんが、むしろしっかりと、一生懸命に誠実にこつこつと、しかも正確に仕事をしてくれるという話はしばしば耳にいたします。
 このように障害のある方の就労のための支援という点では、特に職場で働く障害のある方に対して相談に乗ったり、具体的な仕事の方法などについて支援、指導することが極めて重要であると思いますが、現在の取組と、今後どのようにこの取組を充実させていくのか教えていただきたいと思います。
#79
○政府参考人(岡崎淳一君) 障害をお持ちの方の就職、そして定着を図っていくためにはそれぞれの方の状況に応じた適切な対応が必要だろうというふうに考えております。
 特に最近、知的障害者あるいは精神障害者の方々、就職希望する方も多くなっておりますし、現に働いている方も増えてきております。そういう中で、特に今委員からも御指摘のようなそれぞれの人に応じた、それから少し時間を掛けた対応というものも非常に重要だろうというふうに考えております。
 そういう中で、事業主が知的障害者あるいは精神障害者等の方を雇用した場合にその適切な雇用管理が行われるということのために、職業生活に関します相談指導を担当するコンサルタント的な仕事をする方でありますとか、あるいは業務遂行上の指導、援助をする方、こういった方々を配置した場合につきましては、これは納付金制度に基づきます助成金を支給するというような対応をしております。
 それから、ジョブコーチという制度もございます。これはどちらかというと、まず職場に入っていく中で、御本人の状況も十分承知しながら、企業の方、受入れ側との様々な調整をする役目を負うわけでございますが、これにつきましても、先ほど来お話がありましたが、平成二十三年までに五千人養成するというような目標も持っております。
 そういう様々な支援体制の中で、知的障害者あるいは精神障害者の方々がうまく働けるような取組を進めていきたいというふうに考えております。
#80
○石井みどり君 是非その取組を更に充実させていただきたいと思います。
 また、人による支援という点では、重度の視覚障害、四肢障害のある方については、障害のある方が実際に仕事をする場合に、書類作成等を手助けするような支援をすることは非常に重要となります。現在、こうした職場での介助を行う者を事業主が置いた場合、納付金に基づく助成金を基本的に十年間支給することとされていますが、平成十七年からは、十年経過後も継続して障害のある方を雇用して職場介助者を置く場合には更に五年間助成金が支給されることとなっています。このため、近年中に支給期間が切れる場合もあると考えられますが、このような重度の障害のある方に対する職場介助者による支援は継続して行われるべきだと考えます。
 合計十五年間で助成金の支給が打ち切られるべきではないと思いますが、今後どのような対応をされるのか、お伺いしたいと存じます。
#81
○政府参考人(岡崎淳一君) 御指摘のような重度障害の方に対します職場介助者でございます。これはやはり必要な部分があるだろうというふうに考えております。
 そういうことで、助成金、今御指摘ありましたように、当初十年の支給期間でありましたけれども、十年間たっても職場介助が必要な方々がおられるということで、平成十七年に見直しまして、更に五年間の延長をしたわけでございます。
 御指摘のように、平成十七年に措置しておりますので、近々五年間の期限が切れる方々も出てくるというのは私どもも認識しております。その状況を十分把握しながら、やはり更に必要かどうかきちんと調べた上で必要な対応を図ってまいりたいというふうに考えております。
#82
○石井みどり君 それでは、中小企業における障害者の方々の雇用について伺いたいと思いますが、今回の法案の内容にもかかわると思いますが、先ほど部長もお答えいただいたように、障害のある方の就労意欲が高まっていますが、民間企業での障害者の雇用は進展していると思いますけれども、具体的に企業の規模別の状況を踏まえてその状況を御説明をいただきたいと存じます。
#83
○政府参考人(岡崎淳一君) 障害者の規模別の状況でございます。
 全体は先ほど申しましたように一・五九%でございます、実雇用率が。千人以上でありますと一・七八でございますから、ほぼ一・八に近い数字になっております。これが、規模が下がるほど実雇用率は下がっておりまして、五百人から九百九十九人でありますと一・五九、平均と同じ一・五九でございます。それから、三百から四百九十九でありますと一・五四。それから、百から二百九十九、これが一番低いわけではございますが一・三三でございます。それから、百人以下は若干高くなっておりまして、一・四二という数字。規模別にはそういうような状況になってございます。
#84
○石井みどり君 前回の法改正の審議の際には、中小企業の障害者雇用の状況は低水準であること、それに対応して、暫定措置として三百一人以上の企業にのみ適用されている納付金制度を三百人以下の中小企業に対しても適用すべきとの指摘がされました。今回の法改正はこうした指摘を踏まえたものと思いますが、本法案では具体的にどのような対応をされるのか、繰り返しになるかも分かりませんが、御説明をお願いしたいと存じます。
#85
○政府参考人(岡崎淳一君) 平成十七年の法改正の際に、御指摘のように、中小企業を含めまして法定雇用率が設定されており、また法律の本則では納付金制度も適用されているんですが、三百人以下については附則で適用除外してきた。それについてそのままでいいのかどうかきちんと検討するようにという御指摘があったわけでございます。
 これも踏まえまして審議会で十分議論させていただきましたけれども、先ほども申し上げましたけれども、制度創設当初に比べて、比較的規模の大きなところにつきましてはむしろ雇用が進む中で、三百人以下のところの雇用がやや停滞しているということがあったわけであります。そういう中で、やはり必要な部分につきましては納付金制度の適用を含めて対応していく必要があるんではないかということで、審議会で御検討いただいた。
 ただ、その一方で、中小企業の置かれている厳しい状況等を総合的に勘案する中で、どういう形がいいかどうか、これは中小企業の代表の方、それから障害者団体の代表の方、相当厳しい御議論がございました。その結果としまして、段階的に中小企業につきましても納付金制度の適用をしていくということにしたわけでございます。
 具体的には、平成二十二年の七月から二百一人のところまで下げ、そして五年後、更に五年後になりますが、平成二十七年四月から百一人のところまで下げると、こういうことで審議会で取りまとまりましたので、そういう趣旨の法案を提出させていただいておるところでございます。
#86
○石井みどり君 納付金制度の発足以来、この制度が適用されている三百一人以上の大企業については一貫して、今おっしゃったように、実雇用率が改善傾向にありますが、今回の納付金制度の適用対象拡大は、中小企業における障害者の雇用の伸展に一定の効果を上げるのではないかと期待しておりますが、この法案成立後はしっかり制度を運用していただきたいと思います。
 ただし、ここで現在の経済情勢を踏まえ留意すべき点があります。リーマン・ショック以来の世界同時不況とも言われる現況では、日本の基幹産業を支えている名立たる大企業においてさえ、連日の新聞報道によると千人単位でいわゆる非正規労働者を削減するなど雇用への大きな影響が出ています。さらに、大企業でさえこういう状況であることをかんがみると、中小企業はもっと厳しい状況に置かれており、その影響が企業で働いている障害のある方々にも及ぶのではないか、そういった危惧を抱いています。
 法案の中に、あらかじめ中小企業に対する負担軽減、激変緩和的な措置は盛り込まれてはいるようですけれども、法案が提出されたら、今年の三月に比べ、先ほど申し上げましたように、現在の経済状況あるいは雇用環境は極めて悪化しています。こうした状況を踏まえ、納付金制度の適用に当たっては、法律案の中で用意された中小企業への負担軽減、激変緩和措置に加え、中小企業に対する支援策を十分に講じる必要があると思いますが、どのような施策を講じていくのか、具体的に伺いたいと存じます。
#87
○政府参考人(岡崎淳一君) 中小企業への適用をしていく際に、御指摘のように、一方では障害者の雇用を進めていかなきゃいけないという考え方がございますが、やはり中小企業の負担というものについても十分考えなきゃいかぬ。そういう中で、御指摘のような経過措置をとることにはしておりますが、一方で、やはり納付金制度だけでは中小企業におきます障害者雇用は進んでいかないだろうと、むしろ十分な支援施策を進める中できちんとした形で中小企業での雇用を進めていかなきゃいかぬだろうと、こういうふうに思っています。
 今般、いろいろな形で中小企業におきます障害者雇用の助成制度について拡充を図っております。
 一つには、障害者を雇い入れた場合の特定求職者雇用開発助成金という制度がございますが、これにつきまして、十二月一日から中小企業につきましては期間を延長しまして、それに伴いまして助成金の額を増やしているという措置をとっております。
 それから、生活対策の中では、やはり初めて障害者を雇用する場合には、中小企業につきましていろいろな従業員の教育その他掛かるところもございますので、そういった部分についての奨励金制度も創設するということにしております。
 こういうふうな様々な中小企業での雇入れ助成等について充実を図る、それからジョブコーチその他、人的な外からの支援も更に充実するというような形の中で、中小企業におきます障害者雇用が進んでいくように努力していきたいと、こういうふうに考えております。
#88
○石井みどり君 現在も必死で働いておられる障害のある方々は、自分で自立して生きていきたい、これは障害のあるなしにかかわらず、日々人々は自分の生活を守るべく必死で働いているわけですけれども、現在働いている職場から離職しないための防止、手だてが必要だと思います。
 企業で働く障害のある方の離職防止や定着に向けた支援としてどのような措置を講じていくのか、お伺いしたいと思います。
#89
○政府参考人(岡崎淳一君) 厳しい雇用情勢、経済情勢の下でございますので、やはり障害者の方々についても離職をせざるを得ないような場面も想定せざるを得ない。この部分につきましては、障害者の方を解雇する場合にはハローワークへの届出制度もあります。そういう中で、適切に状況あるいはその理由等を把握しながら、必要な指導、それからどうしても解雇、それまで働いていた企業から離職せざるを得ない方については再就職の支援、こういったものは十分やっていきたいと、こういうふうに思っております。
 それから、やはり定着支援というのは非常に重要だろうというふうに考えておりまして、ハローワークでの紹介、就職した場合につきましても、適切なフォローアップということについては心掛けるように指示しておりますが、それとともに、就業・生活支援センター等、就職後のフォローアップするような、生活面を含めてフォローアップするようなセンターも今拡充しておりますが、そういった中できちんと、特に中小企業等で働いている方々について公的な部分でのフォローアップ支援も含めまして、適切な定着に努めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
#90
○石井みどり君 補正予算やその後の経済対策において、追加策として中小企業向けの支援策や障害者の離職防止策を盛り込んでいるということではありますが、現在の経済情勢、雇用情勢等を踏まえて、事業主、特に中小企業事業主の方々の理解もいただきながら、障害のある方々が安心して働いていけるよう、是非ともしっかりと取り組んでいただきたい、強くお願いをしたいと存じます。
 続いて、今回の改正法案の大きな二つ目の柱として、短時間労働者に対する障害者雇用率制度の適用があります。
 雇用率制度は、納付金制度と同様、昭和五十一年に創設されていますが、創設当時は身体障害者のみを対象としていましたが、昭和六十二年からは法律の対象者を拡大して、法律の名称を身体障害者雇用促進法から現在の障害者の雇用の促進等に関する法律としたのと合わせて、知的障害者を雇用した企業を評価するために、雇用率制度上実雇用率にカウントすることとして、平成十年にはこれに知的障害者も含めて法定雇用率の設定をすることになりました。
 さらに、平成十七年の改正では、精神障害者についても知的障害者と同様に雇用した企業の評価をし、雇用率制度上実雇用率にカウントすることができるというふうに現在の雇用率制度になりましたが、このように徐々に範囲が拡大されてきたところではありますが、やはり検討すべき点もあると思います。
 また、現行の雇用率制度は、原則週の所定労働時間が三十時間以内の場合のフルタイムを前提としていますが、短時間労働については様々御議論、御意見もあるかと思いますが、一つの働き方ではあるかと思います。
 障害のある方々の働く方法というところでは少し考えることも必要ではないかと思っておりますが、この短時間労働を雇用義務の対象とするに当たって、厚生労働省としてはこのニーズ、評価をどのように考えておられるんでしょうか。
#91
○政府参考人(岡崎淳一君) これまで重度障害者、精神障害者を除きまして、短時間労働の部分は企業が雇っても評価の対象にはしてきませんでした。
 そういう中で、現状としまして、障害者で短時間労働をしている方の割合、身体障害者で八%程度、知的障害者で二・八%程度、それから精神障害者で四・四%程度、実態としてはこういう数字になっております。
 一方で、障害をお持ちの求職者の方々で短時間労働を希望している方の率というのを見ますと、障害をお持ちの求職者だと二四%ぐらい、それから今授産施設等を利用している方で一般就労も考えているという方ですと三〇%ぐらいの方が短時間労働を希望しているというような調査結果もございます。
 そういう状況等それから障害者団体の御意見も聞きましても、やはり障害の特性、程度から見るとなかなか三十時間以上働けと言われると難しいという方も相当おられると、こういう御意見もございます。そういう状況を考え合わせますと、やはり障害の状況によりましては必ず三十時間以上ということは難しい面もありますし、そういう方々のためには、三十時間未満の働き方でも評価する制度を取り入れまして、そういう働き方も広げていくということは意味があるのではないかというふうに考えているところでございます。
#92
○石井みどり君 先ほど知的障害があるあるいは発達障害の方々について、慣れるとしっかり仕事をされるというようなお話をいたしましたが、仕事に慣れるまで一定の期間掛かります。そういう場合についても、仮に慣れるまでの時間は短時間労働で働いて、そして慣れた以降はフルタイムで働くということであれば、私は短時間労働は有効な活用方法であるのではないかと思っています。
 また、高齢化社会が進展する中で、障害のある方も含め高齢者が働く、あるいは障害の方も含めて高齢化していくということになったときに、やはり体力的にもフルタイムで働くということがつらくなるということも考えられます。そして同時に、フルタイムで働くのではなく、少しずつリタイアの方向へ向けて御自分の働き方を考えていきたいということもあるかと思いますが、特に障害のある方についての短時間労働は、今の部長のお話の中にも、障害者の方々からもそういう御要望があるかというふうに思います。
 しかしながら、一方では、先ほど風間委員や金子委員からも御指摘ありましたし、衆議院での法案審議の際にも何名かの委員からの御指摘がありましたように、事業主がこれまでフルタイムで雇用していた障害のある方を、本人の希望や能力を考慮しないで安易に、イージーに非正規労働である短時間労働に移行させることがないようにしっかりと対応していく必要があると思います。
 何度も答弁されていて恐縮ではありますが、大変重要な点ですので、どのようにお考えか、改めて確認の意味も含めてお答えをお願いしたいと存じます。
#93
○政府参考人(岡崎淳一君) 今回、短時間労働の方を含めて雇用率のカウントの対象にするというのは、先ほど来申しましたように、障害の程度、特性等によっては三十時間以上働けない方も多い。それから、今御指摘のように、障害者の中にはやはり加齢に伴って体力面で低下する方もおられます。そういう方々で三十時間以上働き続けるのは困難な方というのもおられます。そういう方々のために今回の制度をつくったわけでございます。
 したがいまして、この趣旨にのっとった形で企業でも対応していただくというのは非常に重要だろうというふうに思っていますし、今委員御指摘のような形で、これまでフルタイムで働いていた方が本人の希望もないのに三十時間未満の時間になるということは、これはあってはならないことだというふうに認識しております。
 そのためにも、法律に基づきまして障害者雇用対策基本方針というのを定めておりますが、これの中で今申しましたような考え方をきちんと明記するということにしたいというふうに思っておりますし、それから障害者雇用対策法の八十条には、短時間労働で働いている方がフルタイムを希望する場合には、事業主の努力義務としてそれに応じるようにというようなことも書いてございます。
 そういった様々なことをきちんとした上で、ハローワークにおいても適切な雇用管理指導を進めていくということにしたいというふうに考えております。
#94
○石井みどり君 続いて、今後の課題ということになろうかと思いますが、何点か御質問をしたいと存じます。
 精神障害者の雇用に関してでありますが、前回、平成十七年の法改正の際、精神障害者についてはいきなり雇用義務の対象、すなわち法定雇用率の基礎に算入するところまではしないで、まずは精神障害者を雇用した企業を評価するため、雇用率制度上、実雇用率にカウントすることができるようにしたというところでありますが、一方、前回の法改正の際には、精神障害者の雇用を進めるためにも、精神障害者を雇用義務の対象とすることについて検討を行うこととされています。しかし、今回の改正法案には精神障害者を雇用義務制度の対象とする内容が入っていません。
   〔委員長退席、理事谷博之君着席〕
 今回の法案を策定するに当たって、精神障害者を雇用義務の対象に加えることについてどのような検討がされたのでしょうか。また、精神障害者を雇用義務の対象とすることについて対応しなかった理由についてお聞かせいただきたいと存じます。
#95
○政府参考人(岡崎淳一君) 前回の法改正の際にも精神障害をお持ちの方々についてどういうふうな位置付けにしていくかという議論があって、その際には、完全な形で法定雇用率制度に取り込むのは時期尚早ということで、まず今委員御指摘のように、雇った企業について評価するという意味で、実雇用率の算定についてのみ入れる形にしたわけでございます。その際には、将来に向けては完全な形で雇用率制度に組み込むということを視野に入れて今後も検討していくというふうな取扱いになったわけでございます。
 そういう経緯でございますので、今回の法改正の検討に際しましても、審議会の場では精神障害をお持ちの方々についてどうするかという議論をしました。ただ、その時点であったデータでは、前回の改正以来二回、実雇用率の状況を把握したわけでございますが、そのときで四千人強という数字だったわけでございます。そういうような状況等を基に審議会で種々議論したわけでございますが、現時点で精神障害の方につきまして雇用率の義務制度に完全な形で入れるのはまだ時期尚早ではないか、むしろ企業におきまして精神障害の方が受け入れられるような適切な雇用管理を広げる、あるいは精神障害者が受け入れられるような土壌をつくっていくという、そこをまずやっていくことが必要だというような結論になったわけでございます。
   〔理事谷博之君退席、委員長着席〕
 そういった意味におきまして、法案の中では今回精神障害者の方の部分は触れておりませんが、むしろ施策としては充実するという方向で対応することにしたということでございます。
#96
○石井みどり君 審議会での対応はそうであったろうというふうに思いますが、現在のストレス社会ではだれでも精神疾患を罹患する可能性はあると思います。また、現にそういう方々が増え続けています。こういう状況の中では、雇用義務制度の対象とすることが精神障害を持った方々の雇用を進めるためには重要ではないかと思っています。
 精神障害者の雇用促進のために、今後雇用義務制度の対象とすることについてどのようにお考えなのか、大臣の御見解を伺いたいと存じます。
#97
○国務大臣(舛添要一君) 精神障害者が企業の中で十全にその力を発揮して働くことができるようになる、そしてまさにその雇用率に、義務規定の中に入るというのは理想なんですけれども、現実見たときに、委員御承知のように様々な困難な問題があります。雇う側にとっても問題がある、それから働く側も、いろんな意味でプレッシャーに弱いとか、先ほどるる発達障害のお子さんについてはお話ししたようなこともあります。
 ですから、まず一つは、そういう職場の環境を整えるということをこれ全力を挙げて受け入れやすいようにしたいと、そのための環境を整えるということが必要ですし、それから先ほど委員の御説明にあったように、一気にフルタイムで働くようにはできない、少しずつ慣らし運転的にやっていかないといけない。そうすると、ステップ・バイ・ステップでやる雇用システムをつくっていく、そういうところに対しては事業所に対して様々な助成金を与えるというようなこともしておりますので、全体的なそういう施策を整えながら義務化の方向に持っていきたいと思っております。最初からぱっと義務化しても現実にそれが動いてこないということがありますので、総合的な政策を取りながら理想に向かって進んでまいりたいと思っております。
#98
○石井みどり君 障害者をめぐる国際的な動きとしては、障害者権利条約の採択があります。本条約については、二〇〇一年十二月以来国連において議論されてきたわけですが、一昨年十二月に国連総会で採択されました。昨年九月には我が国も署名をしております。本条約は、障害者の人権及び尊厳を保護、促進するための包括的かつ総合的な国際条約であるとともに、雇用・労働分野も含め広い分野にかかわるものであります。我が国で今後講じられていく措置について、障害のある方々本人を始め、関係者の関心、期待も高まっています。
 そこで、厚生労働省においては、本年四月に条約について雇用・労働分野に関する研究会を立ち上げ、他の分野に先んじて検討を開始したということでありますが、現在までの検討状況をお伺いしたいと存じます。
#99
○政府参考人(岡崎淳一君) 国連障害者権利条約は幅広い広範な条約でございますが、その中でも労働・雇用分野は重要な一つの分野であるというふうに認識しております。
 この条約は、障害を理由とする差別の禁止と、それからその際におきます合理的配慮という、これまで我が国では余りなじみのなかったような考え方を含めた制度になっております。そうしますと、合理的配慮というのはどういうことをすべきかというようなことについて、労使、障害者団体共通の認識を持っていないとなかなかうまく機能しないのではないかと、こういう考え方の下に労使、障害者団体の方々に入っていただきました研究会を立ち上げまして、これまでにほぼ毎月一回程度開いてまいりました。
 そういう中で、最初に論点をある程度出した後に、外国の制度の勉強をし、それから障害者団体、多くの団体がございますので、できるだけ多くの団体からヒアリングをするということで、四回にわたりましてヒアリングも進めてまいりました。一応、現在の段階では一通り関係者からのヒアリングは終わったということでありますので、それらの諸外国の状況やヒアリングの結果を踏まえて、これから委員の間でどういう方向でこの条約に我が国として対応すべきか、この議論をこれから始めると、こういう段階に至ってございます。
#100
○石井みどり君 我が国は署名はしておりますが、まだ締約国とはなっていません。大臣に条約締結に向けての考えをお聞かせいただければと存じます。
#101
○国務大臣(舛添要一君) まず、国内法制含めての整備をきちんとしないと締結まで至らないということでありますし、今部長の方からお答えしましたように、特にその合理的配慮、この点をどうするか、そしてやはり企業にとっても過度の負担になってはこれはやっていけないということですから、じゃ、その過度の負担の場合、これはフランスなんかの場合は公的な助成という措置をとるということなんで、これも少し検討しないといけない。
 それから、その雇用についての紛争が生じているときの紛争の調停をどうするか、これについてもだれがどういう形で調停をやるのかと、様々な今後解決しないといけない課題がありますから、法的整備を含めて、そういう国内環境を整えて一日も早くこれに締結に向かっていきたいと思いますので、少なくとも我が厚生労働省の管轄する分野においては他省庁に先駆けてこの点について鋭意努力をしているところでございます。
#102
○石井みどり君 私は、かねがね人間には二種類あると思っています。一つは現在障害を持っておられる方、そしてこれから障害を持つかもしれない方だというふうに思っています。これはどういう意味かといえば、高齢になれば身体機能、精神機能が低下、退行してまいります。そして生活機能も低下してくる、そして様々なサービスを受ける必要が出てまいります。程度の差こそあれ、高齢社会とはだれもが障害を持つ可能性がある社会と言えるかというふうに思います。また、現代はストレス社会とも言われていますし、働いている途中に心の問題を抱えることも考えられます。
 しかし、これらは決して他人事と言えるものではありません。障害のあるなしにかかわらず、他者への理解と思いやりのある社会を実現し、障害のある方の雇用が更に進んでいくよう今後とも積極的に取り組んでいくことを強くお願い申し上げて、少し早いんですが、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#103
○委員長(岩本司君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時十分開会
#104
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、金子恵美君が委員を辞任され、その補欠として大河原雅子君が選任されました。
    ─────────────
#105
○委員長(岩本司君) 休憩前に引き続き、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#106
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案に関しまして、大臣を始め関係各位にお伺いを申し上げたいと思います。
 我が国は、少子高齢化社会を迎える中において労働人口の減少が進んでおりますけれども、今後も持続性と活力ある社会を築いていくためには、女性や高齢者、そして障害のある方にも意欲と能力に合わせて社会参加をしていただくことが労働生産性の向上による経済の成長につながると思います。
 一方、障害のある方の一人一人の希望に応じた就職を実現をし、働く障害者を支えていくためには、それぞれのニーズに合った多様な働き方が選択できるようにすることが重要であり、そうした中で、今回の法律案で示されております中小企業における障害者雇用の促進、また短時間労働の導入といいますのは、働き方の選択肢が増えることになり、大変意義のあることであると思います。
 しかしながら、今回の改正によって、結果として障害者の労働条件の低下につながりかねないという懸念もございます。十分に注視をしていかなくてはならないと思います。そうした観点から、具体的な点について確認を申し上げたいと思います。
 初めに、中小企業における障害者雇用の促進に関しましてお伺いを申し上げたいと思います。
 今回の改正案では、障害者雇用納付金制度の適用対象、現行の三百一人以上の大企業から百一人以上の中小企業にも拡大をし、促進を図ることにしております。我が国の企業数の九割を占める中小企業が本格的に障害者の雇用に取り組んでいけばすそ野が大きく広がることになり、大変期待されるところでございます。
 中小企業においては、大変厳しい経済情勢の中でございますので、経済的な負担ができない場合もあると思います。負担を軽減し、何らかの支援策が求められていると思いますけれども、具体的な支援策に関しましてどのようにお考えなのか、御答弁いただきたいと思います。
#107
○政府参考人(岡崎淳一君) 今回、法律では、中小企業につきまして、納付金制度の対象に段階的にしていくことにしましたけれども、私ども、これだけでは中小企業におきます障害者雇用が進まないだろうというふうに思っていまして、あわせて、きちんとした支援策を充実していくことが重要だろうというふうに思っています。
 そうした中で、先般成立しました補正予算の中で、中小企業におきます障害者の雇入れをした場合の特定求職者雇用開発助成金、これにつきまして、中小企業につきましては期間を延長する形で増額を図っております。これは既に十二月一日から施行しております。
 それから、生活対策の中では、中小企業の場合、これまで一人も雇っていない中小企業も多々あるわけでございますが、そういったところが初めて障害者を受け入れる場合に、従業員の理解の促進その他それなりの対応が必要ということもありますので、そういう企業につきましての奨励金制度を盛り込んでおります。
 そういうものとともに、この法律の中でも、事業協同組合によります雇用の促進等々も組み込んでおりますので、そういういろいろな対応の中で中小企業におきます障害者雇用を進めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
#108
○山本博司君 是非とも支援策、推進をしていただきたいと思います。
 それでは、今回の改正案に盛り込まれております、事業協同組合等を活用して共同で障害者を雇用する仕組み、これを利用した場合に、事業量が一部の企業にばかり偏ってしまうのではないかと、全体では雇用率をクリアしていても、個別の企業では全く活用していない企業も出てくる可能性もございます。更に言えば、法定雇用率を逃れるための、この制度を利用する、悪用する可能性もございますけれども、どのように対応するおつもりでしょうか、御見解をお伺いしたいと思います。
 あわせて、事業協同組合に対しまして、年間を通してコンスタントに仕事をつくること、大変難しいとも指摘がございます。経営不振となった場合の責任の所在、一体どのようになるのか、お答えをいただきたいと思います。
#109
○政府参考人(岡崎淳一君) この事業協同組合方式につきましては、中小企業におきます障害者の雇用促進の議論をしていく中で、個々の中小企業では仕事量が一人分に満たないと、それをうまく集めることによりまして何人かの障害者が働けるような職場ができると、こういうような御議論がありました。それを踏まえてこういう仕組みを設けたものでございます。
 ただ、御指摘のように、事業協同組合任せにして個々の企業はもう障害者のことは知らないということであってはならないと、こういうふうに思っておりますので、この事業協同組合方式を利用する場合におきましても、個々の組合員となります事業主、個々の事業主がきちんと障害者雇用に貢献しているというようなことでありますとか、その他幾つかの要件を定めて大臣が認可すると、こういう仕組みにしております。
 そういう中で御指摘のような問題がないようにしていきたいと、こういうふうに思っておりますし、それから最終的には事業協同組合を設立して事業を行うわけでございますので、最終的な責任は事業協同組合にありますが、これがうまくいかなくなった場合には最終的には認定を取り消しまして、また元に戻って個々の企業におきましてきちんとした障害者雇用をしていただくと、仕組み的にはそういう形になっております。
#110
○山本博司君 ありがとうございます。
 中小企業における雇用、効果的に進展できるような取組をお願いを申し上げたいと思います。
 次に、短時間労働に対応した雇用率制度の見直しにつきましてお伺いをしたいと思います。
 午前中でも議論がかなりございました。今回の改正案では、障害者の雇用義務の基礎となる労働者及び雇用障害者に週二十時間以上三十時間未満の短時間労働を追加できることとしております。これは、福祉的就労から一般雇用へ移行していくための段階的な就業形態としても有効であるということもございますけれども、本来フルタイムで働きたい、またフルタイム労働であった障害者がその意に反して企業側の理由で短時間労働に移行してしまい、結果として健康保険とか厚生年金へ加入できないという事態が起こる危険性も考えられます。十分なチェックをする必要があると思いますけれども、こうした点に関しましてどう対応するおつもりなのか、大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
#111
○国務大臣(舛添要一君) 午前中にも申し上げましたように、短時間労働者が、本人の意思に反して短時間労働に切り替えられるというようなことがあってはならないと、法の八十条の引用もいたしました。さらに、今の御指摘を踏まえまして、七条に基づきます障害者雇用対策基本方針におきまして、事業主が配慮すべき事項としてその旨を明確にするということにしておりますとともに、ハローワークにおきましても、事業主が本人の希望や適性を踏まえまして適切に雇用管理を行うように指導を強化していきたいと思っております。
#112
○山本博司君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願いをしたいと思います。
 また、障害を持つ方、地域において自立と共生を実現するためには、所得を確保することが不可欠でございます。そのためにも福祉的就労から一般雇用へ移行させることが大変重要でございますけれども、この点について今回を含めてどのような施策を講ずるおつもりなのか、御説明をいただきたいと思います。
#113
○政府参考人(岡崎淳一君) 現に福祉的就労に就いている方の中にも、一般企業での雇用を望んでおられる方というのは多数いるというふうに考えております。そういう方々を一般企業での就労に結び付けていくためには、やはり雇用、福祉、場合によっては教育分野、これらの関係者が協力して対応していくということが非常に重要であろうというふうに考えております。
 そういう中で、ハローワークにおきましては、チーム支援というふうに称しておりますが、個々の障害を持っている求職者ごとに関係機関とチームを組んで、適切な支援をしながら就職に結び付けていくと、こういうふうなことをやっております。これを広げていく形の中で、現在は福祉の中にいる方について、できるだけその希望に沿うような形で一般就労に結び付けていくと、こういう努力をしていきたいというふうに考えております。
#114
○山本博司君 一般就労ということで障害者の就労を支援していくということで、文科省にお聞きをしたいと思いますけれども、この特別支援学校からの一般就労の促進、これは大変重要であると思います。
 私は、先日、東京都の杉並にございます都立永福学園高等部を視察をいたしました。東京都特別支援教育推進計画、この計画によりまして、軽度の知的障害者の生徒を対象にして就労に必要な知識とか技能を身に付けることができるように、例えばコーヒーショップの職場体験とか、またパソコンだとか、実際の職場の体験が本当にリアルでトライアル実習が、環境ができる、そういう視察でございまして、大変感激をしたわけでございます。
 この学校では就職率一〇〇%を目指しておりまして、先進的な取組ということで視察の希望が絶えないということでもございます。しかしながら、こうした事例というのは大変少数で、養護学校の卒業後の一般就労の就職率、およそ二〇%余りでもございます。
 こうした状況を文科省としてどのように認識をされて、一般就労への支援をどのように行っているのか、また、就職率を上げるためにはどのような施策を取られるのか、御報告をいただきたいと思います。
#115
○政府参考人(徳久治彦君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のように、特別支援学校高等部の卒業生につきまして、企業等への就職した者の割合は二割にとどまっております。障害のある生徒が自立し、社会参加していくためには、企業等への就労を一層促進することが重要でございまして、社会の変化や生徒の障害の状態等に応じ、職業教育や進路指導の一層の改善充実を図る必要があると考えております。
 障害のある生徒の就労支援につきましては、特に学校と労働関係機関等が連携した児童生徒の個別の教育支援計画を作成することなどを行ってございまして、文部科学省におきましても各都道府県教育委員会に通知するなどいたしまして、その一層の促進を図っているところでございます。
 また、平成十九年度より厚生労働省と協力をいたしまして、学校と労働関係機関や企業等が緊密な連携の下、例えば企業関係者を特別支援学校に派遣をいたしまして、企業のニーズに応じた職業教育を充実改善すること、また、特別支援学校とハローワークが連携して新たな職域を拡大するなど、職業自立を推進するための取組を進めてきているところでございます。
 文部科学省といたしましては、今後とも厚生労働省との連携を十分に図りながら、障害のある生徒の就労が一層促進されるよう努めてまいりたいと考えてございます。
#116
○山本博司君 是非ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、具体的な助成事業についてお伺いを申し上げたいと思います。
 障害者自立支援法の緊急措置では、就労支援の中で就労移行支援サービスを安定的に運営していくために、施設外就労等に対する助成事業を平成二十年度限りで実施をしてございます。これは工賃倍増計画の一環として施設外の就労を行う事業所に対して助成をしており、効果が出始めておりますけれども、この就労移行支援事業に携わる事業所は新体系に移行して間もないために、経営基盤がいまだに確立していない事業所が大半でございます。
 そこで、この就労移行を安定的に行うためにも、この助成事業に関しまして実施期間を延長して今後の推移を見る必要があると思いますけれども、この点につきましてお伺いをしたいと思います。
#117
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 今御指摘のように、障害者自立支援法の就労移行への訓練、そういうサービスを利用されている方々、実際に本当に一般就労の方にも移っていただきたいということで、今御指摘のように、都道府県に設置をしております自立支援を円滑に進めるための基金事業がございますが、これを活用いたしまして、例えば訓練を行っています福祉施設以外の場所、企業等の場所での職場実習あるいは企業内での就労活動、そういうことを行った場合、それを複数、一緒に行われると、そういうふうなことにつきまして、それを推進していくための助成を行っております。また、それが実際に一般就労と結び付いた場合には、更にそれの結果に応じた助成も行っておるというふうな仕組みを設けております。
 これは、御指摘のように、この基金事業そのものが平成二十年度限りの事業ということにされておるわけでございますけれども、先般の生活対策の中にも示しておりますように、この基金事業に盛り込まれておりますこのような事業の大変重要性にかんがみまして、是非延長、積み増しということで更に継続を図ってまいりたい。あるいは、来年春からの障害福祉サービスの報酬の改定がありますが、その中でもこういうものに対する応援ができるようなことをまた検討してまいりたいと、そのように考えているところでございます。
#118
○山本博司君 是非とも実現をお願いしたいと思います。
 続きまして、障害者の職場適応を容易にするために、きめ細かな対応を行うジョブコーチが重要な役割を果たしております。重点施策の実施五か年計画の中には、ジョブコーチの養成数を平成十八年度の千五百人から五年間で五千人に増やす数値目標を立てておりますけれども、この障害者就労支援の専門家であるジョブコーチを障害者自立支援法の就労支援サービスの職員定数の中に配置をして現場での速やかな就労移行を実現することができるような制度的な配慮が必要であると考えますけれども、この点、どのようにお考えでしょうか。
#119
○政府参考人(岡崎淳一君) 障害者の就労を支援していくためには、個々の障害者の状況を知りながら、かつ企業との調整あるいは企業への指導等も行える、そういった意味での専門家でありますジョブコーチが非常に重要であるというふうに思っておりますし、今御指摘のように、重点実施計画の中では、二十三年度までに五千人の養成ということを考えているわけでございます。
 一方、就労移行支援事業所の中でどういうふうにしていくかということでございますが、もちろんそのジョブコーチの研修を受けた方が就労移行支援事業所の中で活躍していただくというのもありますが、私どもとしては、むしろその就労移行支援事業所の中の就労移行支援員の方に、ジョブコーチとは少し違う専門性もありますけれども、必要な就労支援のためのノウハウを習得していただく、そういったような研修を行うということも方法ではないかというふうに思っていますし、今回の法律の中にも、地域職業センターがそのための支援をするというような条文も入っておりますので、そういう中で適切な対応をしていきたいと、こういうふうに考えております。
#120
○山本博司君 是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 次に、地域障害者職業センターの業務についてお聞きを申し上げたいと思います。
 今回の改正案では、地域障害者職業センターの専門性とノウハウを生かして、地域の就労機関に対する助言、援助などの業務をセンターの基幹業務の一つとして新たに位置付けております。地域の就労支援力の底上げを図ることになっているわけでございますけれども、この新たな業務を行う際の人員の体制の整備、どのようになっているのか、これをお聞きしたいと思います。
 私は、香川県の障害者職業センター、訪問をさせていただきました。少人数の職員で職業指導とか職業紹介などの職業リハビリテーションを実施されておりまして、ここに新たな業務を追加するのであれば、やはり人員が少ないのではないか、増やす必要があるのではないかという実感をいたしました。
 地域障害者職業センターといいますのは、各都道府県の障害者雇用の中核的な施設でもございます。その機能の拡充が求められているわけでございますけれども、具体的に、人員の体制整備にはどのようなおつもりなのかということをお聞かせいただきたいと思います。
#121
○政府参考人(岡崎淳一君) 御指摘がありましたように、地域障害者職業センターにつきましては、地域の職業リハビリテーションの中核として十分な機能を発揮するようにしていかなきゃいけないと。そういう中で、今も申し上げましたような形で、ほかの就労支援機関に対しましてのノウハウの提供でありますとか研修の実施等々もやっていくと、そういうことにしていきたいというふうに思っています。そのためには、体制の整備も重要であるというふうには認識しております。全体の総人件費改革等々が進んでいる中でありますけれども、できるだけ努力しまして、カウンセラーの増員も含めまして適切な対応をしていきたいと、こういうふうに考えております。
#122
○山本博司君 よろしく体制の強化をお願いをしたいと思います。
 また、身近な地域において一人一人の状況に合わせた、就業面だけでなく生活面における一体的な支援を提供できる職業リハビリテーション機関として障害者就業・生活支援センターが設置されております。
 就業支援力の強化が求められておるわけでございますけれども、私も、香川県の中のオリーブという支援センター、行ってまいりました。就業支援二人の方と生活支援一名の体制で大変忙しく、本当に細かくやっていらっしゃいまして、生活支援の方は、やはり家庭に訪問すると、その生活以前の大変な問題を抱えていらっしゃる、その相談に乗っていらっしゃるわけでございまして、この地域における重要な支援機関という認識を持ったわけでございます。
 そこでお聞きを申し上げたいと思いますけれども、この障害者就業・生活支援センター、設置状況はどのようになっているのでしょうか、教えていただきたいと思います。
#123
○政府参考人(岡崎淳一君) 障害者就業・生活支援センターでございますが、現時点では、全国で二百六か所でございます。今年度七十一か所増やしましてこういう数字になっております。目標としましては、平成二十三年度までにすべての障害者福祉圏域にセンターを設置するという方針を定めておりますので、これに向かって十分な努力をしていきたい。
 それからもう一つは、これまで基本的に、職員の数を就労面の二人と生活面の一人という三人体制を基本にしてきましたが、やはりこういう制度が定着していく中で支援対象者が多いセンターも出てきております。今年度からその状況に応じて加算措置をとれるような対応もしておりますので、そういったことを含めまして体制の充実を図ってまいりたいと、こういうふうに考えております。
#124
○山本博司君 ありがとうございます。
 今お話がございました全障害者保健福祉圏域、全域に設置できるように、またその充実、体制の強化という点でもお願いを申し上げたいと思います。
 次に、大臣にお聞きをしたいと思います。福祉人材の確保についてのお伺いでございます。
 障害者支援従事者の処遇、これは大変、人材確保を含めて厳しい状況にございます。平成二十年四月の厚生労働省による平成二十年障害福祉サービス等経営実態調査結果でも、一般労働者が五百二十二万円に対しまして、介護老人福祉施設の常勤介護福祉士の給与が四百八万円、障害者の新体系の就労継続支援B型事業所の常勤生活支援員が二百六十七万円と、障害者の施設の生活支援員の一人当たりの給与は介護職と比べても大変低い水準でもございます。介護従事者よりも更に厳しい状況があるわけでございます。
 生活対策では、こうした介護従事者の処遇改善として、来年の四月の報酬改定時まで三%のアップが行われることになっておりますけれども、この福祉人材の分野においてもそれ以上の報酬の引上げが必要であると思います。こうした状況を踏まえての大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
#125
○国務大臣(舛添要一君) 昨年の与党プロジェクトチームの報告書におきましても、またこの十六日にまとめられました社会保障審議会の障害者部会の報告書においても、この処遇の改善という、介護人材、福祉人材の処遇の改善が非常に重要だということが明言されているところでございますし、今委員が引用なさいました経営実態調査の結果を見ても、これはもう何としてでもやらぬといかぬというふうに思いますので、来年四月の報酬改定に向けまして、政府予算案の編成、さらにそういう過程を通じて様々な努力をして、この処遇改善を図りたいと思っております。
#126
○山本博司君 是非とも、大事な分野でございますので、介護従事者の処遇改善も含めまして、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、最後の質問でございます。
 公明党は、すべての人が障害のあるなしにかかわらずお互いを尊重し、責任と権利を分かち合い、誇りを持って暮らせるユニバーサル社会の形成推進を目指しております。また、午前中も議論ございました障害者権利条約についても、一日も早い批准を強く訴えております。障害者の真の自立を支援するためにも、今回の改正案を機に、更なる就労支援を行っていただきたいと要望いたします。
 最後に、ユニバーサル社会の形成推進に関する大臣の御見解をお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
#127
○国務大臣(舛添要一君) 平成十六年の六月十六日、参議院の本会議において、このユニバーサル社会の形成促進に関する決議、これが採択されましたが、そこにもありますように、障害の有無、年齢等にかかわらず、国民一人一人が対等な社会の構成員として、自立して相互に人格を尊重していくと、そして安心して暮らすことができるように、そして持てる能力を最大限生かせる、こういう社会がユニバーサル社会でありますので、こういうことを踏まえて、障害者施策についても、昨年十二月に、障害者基本計画に基づく重点施策実施五か年計画、さらには福祉から雇用へ五か年計画ということで、まさに福祉から雇用という、働いて自分たちも能力を生かすんだと、こういう社会、そして障害者への差別をなくすということでありますので、私はやはり、これからの日本が本当の先進国として、福祉社会として生きていく道というのは、このユニバーサル社会の実現以外にあり得ないと思っていますので、全力を尽くしてまいりたいと思います。
#128
○山本博司君 ありがとうございます。以上で質問を終わります。
#129
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 本法案は、遅れている障害者雇用の促進を図るものでありまして、賛成です。
 障害者雇用率制度、五十六人を超える企業を対象としておりますし、その中でも給付金の対象は今まで三百人以上。しかし、障害者雇用を全体として進めるためには、やはりすべての企業の実態を、これを把握しなければいけないはずなんですね。ところが、全体の調査は五年置きだと。
 最初に聞きますが、直近の平成十五年調査で、五十五人以下の企業で障害を持つ雇用者は何人で、それは全体の何%に当たるのか、お答えください。
#130
○政府参考人(岡崎淳一君) 平成十五年の障害者雇用実態調査におけます五人以上の事業所におきます障害者数は四十九・六万人でございます。同年の六月におきます五十六人以上の企業におきます雇用障害者数、十八・一万人、これはダブルカウントを除いた実数で十八・一万人でございます。したがいまして、これから推計しますと、五十五人以下の企業におきます雇用されている障害者の数は三十一・五万人、割合としては六三・五%というふうに認識しております。
#131
○小池晃君 要するに、全体の六割以上が五十五人以下の企業である。しかし、そこは障害者雇用率の対象にすらなっていないという実態がある。しかも、中小企業の障害者雇用率は減り続けているわけですが、その理由を簡単に御説明ください。
#132
○政府参考人(岡崎淳一君) 中小企業等で減っている理由としては二つあるんではないかと。一つは、どちらかというと製造業等で従来障害者の雇用が進んでいたわけでございますが、中小企業に占める製造業の割合が低下してきている、こういう構造要因、産業構造の要因が一つあると。それからもう一つは、製造業だけを取ってみてもやはり実雇用率が下がっている面がございます。したがって、その相乗効果の中で中小企業におきます雇用率が減ってきているのではないかというふうに分析しております。
#133
○小池晃君 障害者雇用計画というのは、これは大体六十四万人、平成二十五年までにと。今のお話では、平成十五年、四十九・六万人ですから、まだまだ先は長い。しかも、その中でやっぱり半分以上は中小企業であれば、そこで本当に本格的に増やさなければこの達成はできないわけでありますが、実際は減っている。
 減っている理由は、今大臣、私お聞きをしても、やっぱり全体の産業構造の大きな問題の中で減っているということがあるわけですね。中小下請いじめで町工場そのものが減っているし、そういったところで、やっぱり障害者が働く条件が厳しい経済環境の中で本当に狭まっているという中でどうするのかと。
 だから、やっぱり障害者雇用を前進させていくということであれば、抜本的な中小企業支援とか、あるいは労働条件を改善する、それから雇用、教育、福祉といったものを一体として障害者雇用を進めるという点で、権利保障という点で見直していくという総体の対策が必要で、やっぱり雇用率と納付金というだけのやり方ではこれは限界があるというふうに思うんですが、大臣の見解を。
#134
○国務大臣(舛添要一君) それはもう小池委員のおっしゃるとおりだと思いますし、やっぱり全体の産業の活性化がなければ、特に中小企業は非常に厳しい状況にあると思います。
 そういう意味で、一次補正予算におきましても助成制度を拡大する、そして生活対策においても、今まで障害者雇っていない企業が初めてやった場合に例えば百万円の助成をする、こういう手は打っていますけれども、やはり全体の経済活性化する、そしてゆとりが生まれる、そういうことでなければ、ただ単に納付金制度や調整金だけではいかないというのはもう全く委員の御指摘のとおりだと思います。
#135
○小池晃君 権利条約の批准、差別禁止法の制定ということも含めて、やはりきちっとやっていく必要があると。
 そういう中で、ちょっと御紹介したいのは、中小企業同友会全国協議会という団体がありまして、創立五十周年で四万一千社が加入しているんですね。これは二年に一回、障害者問題全国交流会というのをやっていまして、この十一月で十四回目になると。
 この交流会の報告などを見ると、例えば、パートを含めて二百三名のうち四十八人が障害者という福岡の衣服リフォーム業者の社長の発言なんかがありまして、この方、自己破産したと。障害を持つ方と一緒に企業を再建をして、それがきっかけで百名障害者雇用を目指しているという、そんな発言もありまして、障害者の人が一生懸命仕事をすると、そのほかの社員も、ああ頑張らなきゃということで、全体としてやっぱりみんな頑張る雰囲気になっている。社長はこう言っているんです、そういう雰囲気の会社をつくれたことを誇りに思う、障害のある方に助けられてできた再起だったと。障害者雇用というのが会社の負担になるんじゃなくて、それが新しい可能性を開いているということなんですね。
 私、この取組などを見て、この中同協の取組なんかは非常に学ぶべきじゃないか。やっぱりこういうところでいろんな実態調査とかアンケートなんかもやっているので、是非厚労省としてこういう中小企業団体の取組、経験に学んで、率直にやっぱり要求にも耳傾けていただきたいというふうに思うんですが、それで支援も是非検討していただきたいと思うんですが、いかがですか。
#136
○国務大臣(舛添要一君) 今の本当にすばらしい例が引用なされたわけですけれども、そういう中小企業同士の交流、情報交換、情報収集、非常に大切だと思いますので、この中小企業団体を活用した形でのセミナーなどについても予算措置を今行っているところでありますので、積極的にこういう活動は支援していきたいと思っております。
#137
○小池晃君 是非よろしくお願いします。
 それから関連して、関連してというか直接関係あるんですが、障害者の労災基準について聞きたいんです。
 ちょっと実例ですが、これは名古屋のマツヤデンキの豊川店というところに勤めていた小池勝則さんという、当時三十七歳の方です。心房細動、僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症等の心臓機能障害で三級の障害者手帳を持っていた。過労死をされているんです、二〇〇〇年の十二月末に。遺族である夫人が労災認定で裁判に訴えております。御本人は就職一か月半後で、ちょうど家電製品がピークになるクリスマスの時期はもう残業がずっと続いて、体調不良で立っているのも大変だということで訴えていた中、自宅で亡くなられた。直前一か月間の残業は四十四時間三十分なんですね。これ、結果として不認定になったんですが、不認定の理由というのは、時間外労働が四十五時間を下回って、労働の質も慢性心不全を増悪させるほど過重とは言えないということなんですが、月四十五時間というのは、これは一般の脳心事故の過労死基準なんですよ。やっぱりそれを基に判断するということでいいんだろうかと。心疾患で障害を持っている、障害者手帳まで持っている人の労働と、通常の労働者の労働というのは、これはやはり同じ物差しでは測れないというふうに思うんですね。
 そこで、ちょっと厚労省に確認したいんですが、現在、労災認定について障害者に対する独自の基準というのはあるんでしょうか。特に内部障害ということで。
#138
○政府参考人(石井淳子君) 脳・心臓疾患に係る労災認定につきまして、心臓機能障害などの障害者に着目した特別の認定基準というのは設けておりませんで、これは平成十三年十二月十二日付けで策定をいたしました脳・心臓疾患及び虚血性心疾患等の認定基準に基づき、業務上外の判断を行っておるところでございます。
 業務上と判断するのは、その業務による明らかな負荷が加わることによって血管病変等の基礎疾患が自然経過を超えて著しく増悪をし発症したと認められる場合でございまして、この判断を行うに当たりましては、その脳・心臓疾患について業務が相対的に有力な原因となって発症したか否かと、こういった観点から、労働者の有する血管病変等の基礎疾患の状況等に即して個別具体的に判断を行っているところでございます。これは障害者であるか否かを問わず、基礎疾患の状況等の個別の実情に基づいて総合的に判断をしているところでございます。
#139
○小池晃君 しかし、今のをお聞きする限りでは個別判断で、やっぱり基準はないわけですね、独自の。厚労省の障害者の雇用対策の基本方針では、事業主に対して「障害の特性に配慮した労働時間の管理等、障害の種類及び程度に応じた健康管理の実施を図る。」というふうに一応その片方では言いながら、労災基準については、これは既往症との因果関係ということは検討するとはいうものの、平均的な労働者の基準しか基準としてはないわけです。個々に判断する。これではやっぱり安心して障害者が働くことできないと私は思うんです。
 アメリカなんかでは、例えばEEOC、雇用機会均等委員会のガイドライン、裁判例で、定期的に治療が必要なものに対しては労働時間の変更、休暇の付与が必要とされている。それから、この基準でもし実施されてなかったら事業主にかなり強力な権限を持って調整、説得をする、場合によっては自ら原告となって訴訟を起こすというふうな仕組みがあるそうです。
 大臣、私これやっぱり問題ではないかと。障害を持っている方について、やはり労災認定基準についてはこれは独自のものがないというのは、やっぱりこれは様々な障害に応じた労災の基準、考え方というのを、物差しというのをやっぱり示していくべきではないかなというふうに思うんですが、今後の検討課題として是非これはやっていただきたいと思うんですが、大臣いかがでしょうか。
#140
○国務大臣(舛添要一君) これは、労災だけではなくて、障害者権利条約にあるようなどこまでの合理的配意かというそれがまずあって、それに瑕疵があれば、じゃ労災というふうなつながり方になると思うんで、今これ、先ほど申し上げましたように検討を進めておりまして、合理的配意を超える場合は国がやるというようなフランスのような制度も考えられると思いますので、今後の検討課題としたいと思います。
#141
○小池晃君 この合理的配慮を検討する厚労省の検討会の資料の中にこのアメリカの例とかいろいろと出されているわけだから、検討されているわけだから、やっぱり是非そういったことをしっかり検討していただきたいというふうに思います。
 それから、関連して、障害者自立支援法の問題についてお聞きをしたい。
 これは、十六日付けで社会保障審議会障害者部会の報告書出ました。大臣、私、我が党八月にアンケートやりまして、実態としてやっぱり、自治体と事業者に聞いたんですけれども、非常に深刻だという声が依然として出ていますよ。大臣、御覧いただいたと思うんで、是非やっぱり、現状をどう見ておられるか。あのアンケート調査も見て、障害者自立支援法が現在も障害者に与え続けている、やっぱり深刻な影響あると思うんですが、調査結果を見て大臣の受け止めを是非お聞かせいただきたい。
#142
○国務大臣(舛添要一君) 共産党の皆さんがああいうきちんとした調査をおやりになったというのは敬意を表しますとともに、いただきましたアンケート結果も拝見させていただきした。やはりいろいろ事業者の方も利用者の方も困難な状況にあるというのが見て取れますが、そういう中で様々な対策を取っておりまして、利用者負担を大幅に軽減する、それから事業者にはこれは経営安定化のための策を講じるということで今努力をしているところでありますし、今引用なさいました十六日のこの社会保障審議会の障害者部会の報告書もまとまりましたので、こういうことも踏まえまして来年四月の報酬改定、こういうことに反映させるように全力を挙げたいと思っております。
#143
○小池晃君 しかし、いろんな負担軽減やったと言うけれども、その結果でああいう声が出てきているわけですよね。やっぱりそこはしっかり受け止めていただきたい。
 ところが、引き続き深刻なのに部会の報告書にはこういうふうに書いてあるんですよ。費用を分かち合うという趣旨を踏まえて、軽減措置が講じられていることにより、既に実質的に障害者の負担能力に応じて負担する仕組みになっており、このことについて国民に明確になるようにしていくことが必要と考えられるというふうに報告書に書いてあるんですね。これは私、とんでもないんじゃないかなと。要するに、負担軽減やっていろいろと手やったんだけれども、それが知られていないのが問題だというそういう書き方で、理解しない障害者や国民が悪いんだと言わんばかりじゃないですか、この書きぶりは。私、大臣ね、これは、応益負担制度これだけやっていますと言うけれども、まだこれだけ声が上がっているときに、こんな形で国民が分かっていないんだというようなことを書くというのは、私は、障害者の声をこれちゃんと聞いてやっているのかと、この報告書の書きぶりには大変憤りを持っているんですが、大臣いかがですか。
#144
○国務大臣(舛添要一君) 文章の問題は、今委員が御指摘のような意見もあると思いますけれども、例えば通所サービス、これ一万五千円というのを千五百まで上限を下げているんで、そういうことはきちんと知らせなさいということだろうと思いますし、そもそもがこの自立支援ということの考え方は、きちんとやっぱり能力に応じて負担できる限りはするんだよと、それが自立への道だということがあるんで、そういう理想の中で、しかし現場で困っているときには細かい気配りをする、そして手を打つということだと思いますので、報告書よりも実質的にそういう政策をやっていきたいというふうに思っております。
#145
○小池晃君 自立をやっぱり求めているんじゃなくて、自己責任を押し付けているんですよ。だからみんな怒っているんですよ。
 この部会の報告書には、この間負担軽減やったから相当程度応能的な性格なものに変わってきているんだというふうに厚生労働省は説明したと書いてある。ここまで言うんだったら、応能的なものに変わったと言うんだったらもう応益負担やめるべきじゃないですか。そして、いったん元の応能制度に戻して、そして憲法や障害者権利条約に基づく制度としてもう根本的に見直していくと。自民党の部会だって応益負担やめるという報告書を出したと聞いている。大臣ね、やっぱりそういう根本的な応益負担やめるという見直しをやるべきだと思いますが、いかがですか。
#146
○国務大臣(舛添要一君) 自民党の部会の報告は報道ベースでしか知りませんので、現物見ていないので分かりません。しかしながら、今言ったような御意見も配慮しながら、今後どうするか具体的に検討を進めたいと思います。
#147
○小池晃君 抜本的、根本的な見直しをやっていただかないと、今の障害者の、この間、日比谷のあの公園には六千五百人、本当に毎年毎年、もう数千人という単位で怒りが広がっているんですよ。最初は、私たち抜きに私たちのことを決めないでというスローガンだった。今年のスローガンは、もうやめようよ、自立支援法。私は、自立支援法を廃止して、やっぱり根本的に制度を見直すべきだと、そういう議論を進めるべきだということを改めて主張いたします。
 以上で質問を終わります。
#148
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 経済の急速な悪化に伴って派遣労働者の解雇などが広がりつつあり、極めて深刻な状態となっております。この影響は障害者雇用にも及ぶことが想定されますが、安易な解雇は障害者の生活を根本から破壊してしまいます。障害者雇用維持のために政府はどのような取組を緊急にやろうとしているのかお聞かせください。特に障害者の場合には中小零細規模の事業所での雇用が大きな割合を占めていますが、それゆえに影響も大きいと予測されます。どのような支援策を考えているのか、お聞きします。
#149
○政府参考人(岡崎淳一君) 御指摘のように経済情勢が厳しくなる中で障害者の方の解雇、雇い止めの懸念が広がっております。現実の数字としましても、十月には解雇された方が百二十五人だったのが、十一月には二百四十一人と倍増しております。
 そういう状況の中で、ハローワークにおきましても、解雇をする場合には報告を受けることになっておりますので、その理由等も十分把握しながら、雇い続けられないかというようなこと、それから、どうしても駄目な場合についての再就職支援みたいなことも十分にやっていきたいというふうに思っております。
 そういう中で、本省におきましても、これまで年に一回報告を受けていたものを毎月報告を受ける形の中で状況を十分認識して対応したい。それから、雇入れ助成等も拡大しておりますので、そういう中で、どうしても離職せざるを得なかった方々の再就職についても万全を期していきたいと、こういうふうに考えております。
#150
○福島みずほ君 派遣労働制度の中で障害者の雇用はどのように扱われているんでしょうか。今回の法改正で対応されなかった理由をお聞かせください。
#151
○政府参考人(岡崎淳一君) 今回、審議会の中で、多様な就業形態が増えていくということで議論の対象にしましたのが短時間労働と派遣労働でございました。短時間労働につきましては、障害者団体からも是非やってほしいというお話があったんですが、派遣労働につきましては、一方では派遣会社が就労支援機関的な機能を果たす中で積極的な評価をする方もいたわけでございますが、一方では雇用と実際に指揮命令するところが離れているというような形の中で障害者の方々が適切に雇用管理してもらえるかどうかという不安の声も相当ございました。一方では、派遣制度に関する見直しの議論も進んできておりました。そういう中で、障害者団体等からも不安の声がある中でこの機会にやるのは時期尚早だろうということで、今回は派遣につきましては対応しないということで審議会の中で意見がまとまったと、こういう経緯でございます。
#152
○福島みずほ君 雇用率制度によって雇用が進んでいるようにも思われますが、実際には重度の障害者の割合の増加、短時間労働者の割合が増加したこと、企業内の精神障害者が新たに障害者として認定されたことなどの影響もあると見られております。政府は実態をどのように認識しているのか、実質的な雇用障害者の増加とは言えない部分も含まれていると思いますが、いかがでしょうか。
#153
○政府参考人(岡崎淳一君) 雇用率制度に基づきます雇用者数の場合にダブルカウントの部分がございます。ただ、それを除きました実数で見ましても、例えば、平成十年には実数で十八万七千人強でございましたのが平成二十年には二十四万一千人強ということで、実数で見ても増えているのは事実でございます。一方で、重度障害者等の方につきましても、平成十年に六万五千人弱でありましたのが平成二十年には九万人強ということで、ここも増えてまいりました。したがいまして、ダブルカウント制度等を含めまして重度障害者についてもある程度企業がきちんと対応していただいている、そして全体の数としても増えてきているということは事実だろうというふうに思います。
 ただ、まだまだ就職したいのに就職できない障害者の方がいるのも事実でございますので、この点については更に努力してまいりたいと、こういうふうに考えております。
#154
○福島みずほ君 昭和五十一年に現在の雇用率制度が創設されましたが、いまだに雇用率未達成の企業が依然として高い割合を占めています。実雇用率について見ても、法定雇用率にはるかに及ばない状態が続いています。厚生労働省は改善されているとおっしゃいますが、詭弁にすぎないんじゃないでしょうか。
 雇用率制度は政策的な失敗としてこれを素直に認め、国連障害者の権利条約に対応した国内法の整備の一環とすべきです。また、労働の権利の視点から障害者雇用促進法、障害者自立支援法の抜本改正あるいは根本的見直しを行うべきではないでしょうか。しっかりとした対応をしなければ、日本は理念も施策もない国として世界に大きく広く知られてしまうことになると。本腰を入れて取り組むべきと考えていますが、決意をお聞かせください。
#155
○委員長(岩本司君) どなたに御質問ですか。
#156
○福島みずほ君 どちらでも結構です。じゃ、大臣。
#157
○国務大臣(舛添要一君) 法定雇用率も一つの道具だと思います。調整金なんかも一つの道具だと思います。
 ただ、やはり社会全体がユニバーサル社会を、先ほどの山本先生の御意見のように、ユニバーサル社会を目指していくという大きな流れの中で、やっぱり差別を禁止するんだと、障害を理由の差別を禁止するんだということをしっかりやるとともに、それから障害者権利条約にあるような合理的配慮を職場できちんと提供すると。今このための枠組みづくりをやっておりますので、そういうことで、厚生労働省のみならず各省庁とも連携してそういう理想が実現できるように全力を挙げていきたいと思っております。
#158
○福島みずほ君 福祉的就労についてお聞きをいたします。
 福祉的就労の下に授産施設や小規模作業所などで働いている障害者の人の収入は平均月一万五千円程度と言われています。労働関係法令の適用はもちろんなく、各種のセーフティーネットからも漏れております。福祉的就労の名目の下に実態として貧困な失業者として放置されているという面について、どうされていくおつもりなのか、お聞かせください。
#159
○政府参考人(岡崎淳一君) いろんな福祉的就労の場面がございます。就労継続支援事業につきましてもA型、B型とあります。A型につきましては、基本的に雇用関係の下で働いていただいているということでございますので、これはもちろん最低賃金の減額の特例許可を取ればそれ以下ということもありますが、基本的には労働関係法規の中で働いていただいている、対応していっているというふうに考えています。
 一方、就労継続支援B型等々ございますが、これは、やはり就労は困難であるという方々につきましても、訓練等のためを含めました就労機会ということでやっているわけでございますが、労働関係法令の適用はございませんけれども、むしろこういうところにつきましては、工賃倍増計画等々の中でより適切な収入も得られるようにということで努力しているということでございます。
#160
○福島みずほ君 障害者の所得保障について工賃倍増五か年計画が策定されましたが、この計画の効果はいかがでしょうか、そして、今後この計画で十分な対応ができるのでしょうか。
#161
○政府参考人(木倉敬之君) 御指摘のように障害者の方々の自立した生活のためにということで、まずは一般就労に本当に行ける方には是非御支援をして一般就労を実現していきたいということでありますけれども、なかなかそれが困難な方々につきましても、今までの授産というような場所での社会参加、就労参加ということを是非支援をしていきたい。
 その一環として、十九年度からでございますけれども、五か年計画として工賃倍増計画というものを各都道府県にも策定をいただき、市町村等と県が連携し、あるいは地元の企業、商工団体に御協力をいただきながら取組を進めておるところでございます。まだ二年目ということではございますけれども、具体的に企業の経営のノウハウ、あるいはそこに実際に働いている方々にその実際の福祉施設の方に出かけていただきまして、そのノウハウを植え付けていただく、それを身に付けていただくということをやっております。
 まだ一年でございますので、大変まだ伸びは短う、小さい状態でございまして、全国平均を取ってみまして、十八年度が一万二千二百二十二円というものであったものが一万二千六百円ということで三%程度の伸びにとどまっておりますが、これからもっと工夫をしていく。その中では、一年目でありましても、広報の工夫、販路拡大で倍増を実現できたような施設もございます。これらのもののノウハウをもっと広めていって、是非全体の工賃を増加をさせてまいりたいというふうに考えております。
#162
○福島みずほ君 先ほど同僚委員の方から障害者自立支援法の見直し、まあ廃止ですか、抜本的見直しの質問がありましたが、実際様々なアンケートやデータからかなりのひずみが出てきていて、応益負担の問題が出てきております。
 それで、先ほどもまた、これまた同僚委員の中から、国連障害者権利条約の批准と国内法の整備についての質問がありました。私もこれは、条約はできるだけ早く批准をすべきであり、内部で検討会をやっているということは以前の質問で答弁していただきましたが、いつごろどのような工程で批准をし国内法の整備をするのか、やはり障害者差別禁止法なり諸外国のような立法をすべきだと考えますが、いかがですか。
#163
○政府参考人(岡崎淳一君) 国連障害者権利条約の重要性については私どもも十分認識しております。ただ、一方では、ちゃんとした議論、要するに雇用の分野でいきますと先ほど来御議論があります合理的配慮、これをどういうふうに考え位置付けていくのか。企業にもちゃんと対応していただかなければならないということでございますので、その辺の共通の理解をきちんと得ていくということが非常に重要だろうと思っています。
 それから、この条約につきましては、御承知のように非常に広範な分野を含んでおりますので、厚生労働省だけではなくて政府全体の中でこれに向かって進んでいかなければいけない。そういう中で、私どもも、政府全体のスケジュールまだ打ち出されておりませんが、そういったものにきちんと遅れないような形で対応していきたいと、こういうふうに考えております。
#164
○福島みずほ君 クラスター爆弾も条約ができ、いろいろ変わっていっています。
 大臣、障害者権利条約は日本も署名をしたわけで、世界の中には御存じたくさん障害者権利条約がありますし、ヨーロッパにお詳しいからもう各国の立法はよく御存じだと思います。今の説明でも、厚労省だけでやっていては駄目で、横断的な国土交通省や様々な面も含めて、是非、これは外務省も窓口になると思いますが、障害者差別禁止法に向けての横断的な政府内の協議を開始していただきたいと、その中心に厚労省が頑張っていただきたいと思いますが、いかがですか。
#165
○国務大臣(舛添要一君) 国内法制の整備含めてこれはすべての省庁にかかわる問題ですので、厚生労働省がリーダーシップを取って、政府全体で一日も早い条約の締結ということに向かって努力をしたいと思います。
#166
○福島みずほ君 条約の批准とそれからそれに向けた国内法の整備、とりわけ横断的な差別禁止法の実現、うんうんと二人ともうなずいていらっしゃるので、議事録にうんうんとうなづくと、こう是非書いていただきたいんですが、大臣、よろしいでしょうか。
#167
○国務大臣(舛添要一君) ユニバーサル社会を目指すんだということは、私はこれからの日本が目指すべき方向だと思っておりますし、確信しておりますので、そういう方向で全力を挙げたいと思います。
#168
○福島みずほ君 雇用について一つお聞きします。
 大臣、先日、愛知県に行って、一番派遣切りが多いと政府の統計で言われている愛知県で一番最も派遣切りが多いと言われている地域のハローワークに行きました。やっぱり手狭なんですね。職員すごく働いているんですが、やはり窓口もすごく混雑をしている。外国人のための通訳はいらっしゃるんだけれども、やっぱりマンパワーの点で、私はやはりこれは、地方分権推進委員会などが現場を切るというふうに言っているけれども、むしろこういう労働行政こそきちっと今こそ対応してもらいたい、増員も含めて頑張ってもらいたいと珍しく前半エールを送りますが、いかがでしょうか。
#169
○国務大臣(舛添要一君) 私も火曜日、足立のハローワークに行ってきました。本当にもう満杯状況ですし、特別相談窓口にも住宅を求めるたくさんの方がいらしております。
 これは、安易に地方に任せるということでは駄目なのはやっぱりナショナルネットワークの意味があるんですね。つまり、例えば群馬とか栃木におられる方が東京に出てきて職を探す、全部これネットワークがあるからこそそういうことができるので、ILO条約にもナショナルなネットワークでやるべきだということが書いてありますので、そういうきちんとした国際法上の枠組みも踏まえて、そして、こういう一番この百年に一度の危機というようなときに、まず労働者の権利を守る、雇用をしっかりと守っていく、そのためにどういう道具立てをするのかと、そういう議論がなくて、そのときの時流に乗って、やれ地方分権だ、やれ民間だと、こういうことでは何のために国があるか分かりませんので、私は労働大臣として全力を挙げて労働者の権利を守っていきたいと思っております。
#170
○福島みずほ君 その点については全く同じ考え方なので、労働行政頑張れとエールを送って、質問を終わります。
#171
○委員長(岩本司君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#172
○委員長(岩本司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#173
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#174
○委員長(岩本司君) 国民健康保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院厚生労働委員長田村憲久君から趣旨説明を聴取いたします。田村憲久君。
#175
○衆議院議員(田村憲久君) ただいま議題となりました国民健康保険法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。
 国民健康保険制度においては、特別な理由がないにもかかわらず世帯主が保険料を滞納し、一年以上を経過した場合に、公費負担医療を受けられる者を除き、その世帯全員の被保険者証を返還させて資格証明書を交付することが法令で規定されております。このような保険料滞納世帯に対する手続については、共助に基づく医療保険制度において、公平性を確保する観点から必要な仕組みではありますが、親の保険料滞納により、資格証明書が交付されている世帯にいる中学生以下の子供の数が、厚生労働省の調査で約三万三千人にも達し、これらのいわゆる無保険状態となっている子供が、必要かつ適切な医療を受けられないのではないかとの懸念が生じております。
 本案は、このような状況にかんがみ、子供の心身共に健やかな育成に資するため、無保険状態の子供を救済するとともに、国民健康保険の保険料の滞納の防止等に関して必要な措置を講じようとするもので、その主な内容な次のとおりであります。
 第一に、市町村は、国民健康保険の保険料の滞納により被保険者証が返還された場合において、その世帯に義務教育終了前の者がいるときは、その者に係る有効期間を六月とする被保険者証を交付すること。
 第二に、市町村は、国民健康保険の保険料について、減免制度の十分な周知を図ること等を通じて滞納を防止するとともに、特別の理由があると認められないにもかかわらず滞納している者からの実効的な徴収の実施を確保するため、必要な措置を講じなければならないこと。
 なお、この法律は、平成二十一年四月一日から施行することとしております。
 以上が、本案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようよろしくお願い申し上げます。
#176
○委員長(岩本司君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に質疑、討論もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 国民健康保険法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#177
○委員長(岩本司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#178
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#179
○委員長(岩本司君) 内定取消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案、雇用保険法の一部を改正する法律案及び期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案、以上四案を一括して議題といたします。
 発議者直嶋正行君から趣旨説明を聴取いたします。直嶋正行君。
#180
○委員以外の議員(直嶋正行君) 民主党の直嶋正行でございます。
 ただいま議題となりました内定取消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案、雇用保険法の一部を改正する法律案及び期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案について、民主党・新緑風会・国民新・日本及び社会民主党・護憲連合を代表し、その提案の趣旨及び主な内容を御説明いたします。
 世界的な金融危機が我が国の経済に甚大な影響を及ぼし、雇用をめぐる状況が急速に悪化しています。既に企業による採用内定の取消し、派遣労働者や有期労働者の労働契約の中途解除や雇い止めといった問題が発生しており、厚生労働省の調査によると来年三月末までに三万人以上の非正規労働者の契約解除や解雇が見込まれているという状況です。こうした雇用状況に対応するため、次の四法案を速やかに成立させることが重要であります。
 第一に、内定取消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法律案は、採用内定の安易な取消しを防止し、内定取消しに関する紛争の防止及び解決等を図るため、使用者が採用内定の通知を発した時点において労働契約が成立したものと推定すること、使用者は内定取消しを行う場合があるときは、あらかじめ内定者に内定取消しの事由を書面にて明示しなければならないこと、内定取消しは、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効とすること、内定を取り消された者が内定取消しの理由について証明書を請求したときは、使用者は七日以内に交付しなければならないことを定めるものであります。
 この法律は、一部を除き、公布の日から施行することとしております。
 第二に、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案について申し上げます。
 本法律案は、いわゆる派遣切り、期間工切りといった非正規労働者の解雇、雇い止めが急速に増えていることから、企業による派遣労働者等の解雇を防止し、派遣労働者等の雇用の安定を図るため、六か月間の緊急措置として、雇用調整助成金の対象を拡大し、二か月以上勤務している派遣労働者、有期労働者等について職業に関する知識の習得等を目的とする休業その他雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主に対して雇用調整助成金を給付することを政府に対して求めるものであります。
 この法律は、公布の日から起算して二週間を経過した日から施行することとしております。
 第三に、雇用保険法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法律案は、あまねく労働者の生活及び雇用の安定を図るため、解雇等に伴い住宅からの退去を余儀なくされた者等に対する住まいの確保の支援についての雇用安定事業の実施及び雇用保険制度の拡充等を内容とするものであります。
 まず、雇用安定事業として解雇等に伴い雇用主又は派遣先から提供されていた住宅からの退去を余儀なくされる派遣労働者、失業等給付を受給できずに困窮している失業者等に対し、再就職のための職業紹介及び職業指導、公営住宅への入居における特別の配慮等住宅への入居の支援、生活上の支援その他必要な援助を一体的に行うこと、派遣労働者等に住宅を提供している雇用主又は派遣先であって、派遣労働者等の解雇等の後も引き続き住宅に住まわせる事業主に対して助成及び援助を行うことを定めるものであります。
 また、失業者へのセーフティーネットをより厚く、広く適用するため、派遣労働者及び短時間労働者を雇用保険の被保険者とすること、同一の事業主に引き続き被保険者として雇用される期間が三十一日以上一年未満である雇用に就く派遣労働者を短期雇用特例被保険者とすること、基本手当の受給資格要件を緩和し、離職の日以前一年間に被保険者であった期間が通算して六か月以上であれば受給資格を取得できるものとすること、雇い止めにより離職した者を特定受給資格者とすること、基本手当の日額を引き上げること、三十五歳以上六十歳未満の特定受給資格者に係る所定給付日数を三十日延長すること、特例一時金の支給額を基本手当の日額の六十日分に引き上げること、失業等給付に要する費用に係る国庫負担額について、本来の額の百分の五十五としている暫定措置を廃止し、本来の負担率である四分の一の負担に戻すことを定めるものであります。
 この法律は、一部を除き、平成二十一年四月一日から施行することとしております。
 第四に、期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 労働者の三人に一人が非正規雇用となり、なお増加傾向にありますが、本来、雇用は直接雇用、期間の定めのない労働契約を基本とすべきであると考えます。
 本法律案は、有期労働契約が簡便な雇用調整に使われることの防止等のため、有期労働契約を締結することができる場合を使用者が臨時的又は一時的な業務に使用するため労働者を雇い入れる場合等に限定し、それ以外の場合は期間の定めのない労働契約とみなすこと、また、やむを得ず有期労働契約を締結する場合の有期労働者の労働条件を確保するためのルールを明文化するため、有期労働契約の締結事由、有期労働者及び短時間労働者の労働条件における通常の労働者との差別的取扱いの禁止、契約期間中の退職についてのルール、雇い止めの制限等について定めるものであります。
 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上が、四法律案の提案の趣旨及び主な内容でございます。
 雇用状況が日増しに悪化していることを勘案し、何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#181
○委員長(岩本司君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#182
○森ゆうこ君 民主党・新緑風会・国民新・日本の森ゆうこでございます。
 ただいま提案されました緊急雇用対策関連四法案について質問をさせていただきます。
 まず、国会会期末のこの時期に、あえて緊急雇用対策関連四法案を提出し成立を図ろうとする意図は何なのか、そして政府の景気対策や新たな雇用対策と異なるのはどこなのか、法案の提案者に伺いたいと思います。
#183
○委員以外の議員(福山哲郎君) 森委員にお答えをさせていただきたいと思いますが、まずは冒頭、発議者を代表いたしまして、この雇用関連四法案、民主党と社民党と国民新党で共同提案をさせていただきましたが、与野党各党の皆様には、審議をしていただきますことを心から感謝を申し上げたいというふうに思います。特に、与党の皆様におかれましては、審議に加わっていただきましたことを心から御礼を申し上げたいと思います。
 まず、今趣旨説明でありましたように、現下の雇用情勢は大変悪化をしているところでございます。九・一五のリーマン・ショックをきっかけに、もう大変厳しい状況が我々、目の前に起こっていると認識をしています。採用内定の取消しや派遣切り、雇い止め、まさにそんな報道が毎日毎日我々の目の前に展開をしています。坂道を転げ落ちるように日本の経済が悪くなっているという実感は、我々だけでなく、国民も感じておられると思います。
 政府の見通しでは、今後、派遣労働者や期間労働者の解雇、そして契約打切りになる人数が約三万人になるというふうに見込まれていますが、実はこの見通し自身が我々、甘いという認識でございます。冬の寒空の中、仕事を失い、最悪の場合には住まいさえも失う状況が一体どのようなつらい状況なのか、政治に一日も早い対策を国民が求めていることはもう自明でございます。そして、そのことが国会に身を置く我々としての大変大きな課題だと考えております。
 しかるに、麻生政権は、この臨時国会に二次補正予算案を提出いただけませんでした。ましてや補正予算を出されない状況の中で、十二月の九日、政府は新たに雇用対策についてということを発表されました。しかし、この雇用対策については、実際、第二次補正予算と本予算との関係でどうなっているのか、そして一体いつ実行をされるのか、更に言えば財源はどのように確保をするのか、実は全く明らかにはなっていません。このように先送りをする時間の余裕は全くございません。官僚の政省令にゆだねられている部分も大変多いと存じております。スピード、実効性、ともに乏しいと言わざるを得ません。
 ましてや、大変申し上げにくいことでございますが、麻生内閣の支持率が急落をする中、この経済対策について国民が安心感を持っているかというと、全く国民には届いていないというのが私どもの実感でございます。(発言する者あり)もし、与党の委員の皆様が今やじられているように、もうやっている、ほとんど変わらないとおっしゃるのならば、逆に我々の法案に是非御賛同をいただきたいと思います。官僚任せではなくて、そしていつ実施をされるのか分からないような状況ではなくて、法案として、国民に政治の意思として、雇用対策については早急に行うのだということを与野党挙げて国民にお示しをしようではありませんか。
 是非変わらないと、是非変わらないとおっしゃるのならば、この四法案に御賛同いただきますことを心からお願いを申し上げまして、森委員への答弁にさせていただきたいと思います。
#184
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
 贖罪という言葉がたしか昨日どなたかから発せられたというふうに伺っておりますけれども、贖罪の意識というのは、恐らく二〇〇三年の派遣法の改正のときに、私を含めて野党の委員が、きちんとした機能するセーフティーネットを張らなければ派遣法の改正案はとんでもないことになるとあれだけ警告したわけですから、それが現実のものとなった。想定内のことだったんですよ。そのことについて贖罪意識を持っていられるんだなというふうに思っております。
 続きまして、社民党が今回野党三党で共同提案されたことに心から感謝を申し上げたいと思います。同じ新潟県選出の近藤正道議員に社民党のこの法案成立への熱意を是非お聞かせいただきたいと思います。
#185
○委員以外の議員(近藤正道君) 森先生、ありがとうございました。
 私は、連日の派遣切り、そして非正規切りの事実、これを報ずるマスコミ各紙、こういう報道に大変な今危機感を持っております。政府の予想は大変甘いというふうに思っています。事態ははるかに深刻でありまして、森先生、私の地元新潟でも非正規の皆さんの解雇が始まっております。
 社民党は、委員会での論戦のほかに、この間、政府に三度緊急雇用対策を提案をいたしまして、百年に一度の経済危機に対して百年に一度の大胆なスピーディーな雇用対策を速やかに行ってほしい、こういう要求を続けてまいりました。しかし、政府の対応は、今ほどもお話がありましたとおり、二次補正の来年先送りに見られるとおり、極めて遅い、実効性に欠ける、この事態に全く対応できない、追い付いていない、私どもはそういうふうに受け取っております。
 政治の責任は、国民の暮らし、生活を守ることであります。このままでは年末年始、膨大な非正規労働者が職を失い、住まいを追われ、路頭に迷う、こういう事態がやってまいります。この人たちは社会的セーフティーネットのらち外に追いやられた人々、政治が生み出した犠牲者であります。今スピード感を持って政治がしっかりとこの緊急事態に手を打たなかったら、政治の責任を果たしたことにならないんではないでしょうか。国会議員として失格なんではないか、私はそういうふうに思います。
 こんないても立ってもいられないような気持ちで、多少の違いは乗り越えても、我が党も本関連法案四法案に、共同提案に加わらせていただいた、こういうことでございます。是非与党の会派の皆さんにも御賛同をいただいて、会期内の成立を心から願っているところでございます。
 以上でございます。
#186
○森ゆうこ君 大変ありがとうございました。
 それでは、法案の内容について具体的に伺いたいと思います。
 まず、採用内定取消し規制法案について、その内容と政府の対策との違いについて、これはバブル崩壊後のまさしく失われた十年、その世代の代表として昨年初当選をされました吉川議員にお願いを申し上げます。
#187
○委員以外の議員(吉川沙織君) 森委員の御質問に明快にお答え申し上げます。
 内定取消し規制法案につきまして、政府はそもそも法案を用意されておりません。私は、いわゆる超就職氷河期と言われた十年前に就職活動をし、内定通知をいただきましたが、その前年に山一証券を始めとする多くの金融機関、企業が破綻をし、実に千人以上もの学生、生徒が採用を取り消される、内定を取り消される、そういう事態に遭遇し、すぐ上の先輩にその姿を見てまいりました。
 就職活動で内定をもらい、社会人のスタートラインに立つ道が断たれる、これほど悲しいことはありません。とりわけ、新卒時に正社員として働くことができなければ非正規雇用のスパイラルから抜け出すことができない、こういうことを友人、知人を始めとする同世代の多くが今実感をさせられています。内定が取り消されるということは、その生徒、学生さんの一生を左右することにほかならないということを身をもって見てまいりました。
 そこで、採用内定についてですが、採用内定とは、就労を始めるのが学校卒業直後とされておりますが、既に労働契約は成立しております。この内定取消しを規制するルールは最高裁判例として成っておりますが、一般に残念ながら広く知られておりません。安易とも言える内定取消しが現在発生している原因の一つでもあると言われております。新聞報道等でも広く知られていないということは報じられております。これまで判例として明らかになっていることを法律とすることで無用な紛争の発生を事前に防止することになります。
 労働契約法十六条の解雇の条項に内定取消しも含まれる、実質的な解雇と変わりはないという考え方を述べられる方もいらっしゃいますが、このような契約関係が世間一般に広く知られていなかったからこそ、十年前とは違う意味合いの採用内定取消しが発生しているのだと強く思います。よって、労働契約法十六条とは別個に内定取消しの制限について定めることが適当であると考えております。
 採用内定を法律として規定することにより、安易な内定取消しを防ぎ、生徒、学生の皆さんの少しでも光ある、そういう人生にするために、そしてまた社会への信頼を裏切らないために法律が必要です。そしてまた、これ、経費も掛からずすぐに実行できるものでもあります。
 以上でございます。
#188
○森ゆうこ君 誠に明快な御答弁ありがとうございました。
 一般に知られていないからこそこの内定取消しがこれだけ社会問題化しているのだと、改めて申し上げたいと思います。
 続きまして、とりわけこの採用内定取消し法案につきましては、統一会派を組んでおります国民新党の思い入れが大変強いと伺っておりますが、緊急雇用対策関連四法案成立への思いも含め、亀井亜紀子議員にお答えをお願いしたいと思います。
#189
○委員以外の議員(亀井亜紀子君) お答えいたします。
 内定取消し規制法案につきましては、国民新党も独自に法案化の準備を進めておりました。
 採用内定の取消しには労働契約法第十六条の解雇権の濫用についての規定が適用されるという最高裁の判例がございます。また、十二月十日の予算委員会において麻生総理も、内定取消しというのは、最高裁の判例から見ましても、これはかなり問題があるのではないかと御答弁されていらっしゃいます。ですから、今回提出された雇用関連四法案の中でも、内定取消し規制法案についてはとりわけ与野党間のハードルが低いものだと認識しております。この度、民主党が同じタイミングで同じ趣旨の法案を用意されていたので、国民新党も賛同し、共同提出したという経緯でございます。
 その是非はさておき、受験戦争のゴールは大学受験ではなく、より良い企業に就職するという就職活動であると私は思います。ですから、一度決まった内定を取り消すという行為は、一人の若者の人生を狂わすと言っても過言ではありません。
 また、就職活動において新卒と既卒の扱いが厳格に区別されているというのも現実です。就職氷河期と言われたころ、就職活動に失敗した大学生の中に、新卒として就職活動を続けるために故意に単位を落とし留年して、次年度に望みをつなぐ学生がいると聞かされました。今回、内定が取り消された学生の中にもそのような対応を選択する者が出るかもしれません。また、年が明けて卒業試験終了後に内定が万が一取り消された場合は、留年を選ぶこともできません。ですから、スピードが必要です。深刻化する雇用情勢にスピードを持って対応することが今国民から一番求められていると思います。
 今回の四法案提出の意味ですが、やはり年内にできることはやる、一般常識に照らし合わせて賛同できる内容であるならば、省令ではなく、きちんと法律化して網を掛けるということが立法府としての責務だと思います。
 ですから、ここは与野党の垣根を越えて法律を成立をさせていく、そのことによって国民から政治への信頼を取り戻していくことが重要だと思いますので、法案成立への御協力を是非国民新党としてもお願いしたいと思います。
#190
○森ゆうこ君 大変ありがとうございました。
 次に、非正規労働者も雇用調整助成金の対象とする派遣労働者等解雇防止緊急措置法案について、政府との違いは何か、御説明をいただきたいと思います。
#191
○津田弥太郎君 森委員にお答えを申し上げます。
 本法案は、事業主に対して助成されます雇用調整助成金の要件の緩和や支給日数の延長を実施し、現在対象となっていない非正規労働者についても助成対象とすることで横行する契約期間中の解雇や派遣切りをできる限り防止しようという六か月限定の緊急措置であります。現行制度では雇用保険の加入者のみが助成対象となっておりますが、本法案では二か月以上の勤務をしていることを要件とするため、雇用保険に加入していないことの多い非正規労働者の休業等も対象になるわけでございます。
 政府においても、去る十二月九日に示しました新たな雇用対策の中で非正規労働者も雇用調整助成金の対象とすることが明記をされています。これについては省令改正で行うものと承知をしているわけですが、現在そのような省令改正は行われていません。その上で一般論として言わせていただくならば、現行要件も省令で定められております。この改正も省令改正で行えることを否定はしません。政府として一日も早く省令改正を行っていただきたいというふうに思います。
 ただし、省令改正によって可能ということと省令改正で行うことが望ましいということは別問題であります。枝葉の事項について省令や通達レベルで見直しが図られることは理解はできます。しかし、今お尋ねのように、重要な事項については、法律により政府に明確に義務付けることによって、そもそも非正規雇用労働者に対しても各企業は安易に中途解約や雇い止めを行うことなく、教育訓練、出向、休業などの手だてを尽くして雇用を維持すべきであるということを国権の最高機関の強い意思として示すことができるのであります。これは、アナウンス効果や社会に対するメッセージ性において省令改正とは雲泥の差があるものと理解をしているところであります。法律が有しているこのような重要な役割を、立法府の一員である委員各位におかれましては是非強く認識をしていただきたい、そのように考えております。
 政府・与党は私どもと同じ事業を実施すると表明されているようですが、二次補正で実施するのか来年度予算で対応するのか、はたまた今年度の予備費を使うのか、全く明らかにはされておりません。私どものこの法案の事業と同じことを実施するとおっしゃるなら、是非この法案に御賛同いただきますことを心より願っておる次第でございます。
#192
○森ゆうこ君 力強い御答弁をありがとうございました。
 有期労働契約遵守法案について伺います。
 我が国においては、現在、多様な働き方を国民が求めていると言われております。この法案の成立によってかえって雇用が収縮してしまうという批判がありますが、そのような懸念はないのでしょうか。
#193
○委員以外の議員(松野信夫君) 結論から申し上げれば、私どものこの有期労働契約遵守法案では、そうした雇用が収縮しないようなそういう仕組みをしっかりと取り入れて今回提出させていただいたわけであります。
 私どもは、まず雇用に関する哲学として、雇用はやっぱり長期的に安定した契約期間の定めのない雇用契約、これが原則である、こういう哲学をしっかりと打ち立てることが大事だということでございます。例外として認められる有期雇用契約についてしっかりとしたルールを定めておくことが、こういう期間の定めのある雇用契約を結んで働く派遣労働の方、あるいはパート、契約社員などの非正規労働者全体の労働条件の改善と保護につながる、このように考えております。
 この有期労働契約の締結事由を限定すると雇用が収縮してしまうのではないか、こういう御指摘も聞かないわけではありませんが、しかし、そういうような考え方というものは、この有期雇用契約を雇用調整の手段だとかあるいは人件費削減の手段として利用する、これを前提とした議論ではないか。私たちは、こういうような議論、こうした前提そのものが間違っている、このように考えるわけでございます。私たちは、有期労働契約をこのような人件費削減の手段として利用することはむしろ弊害が大きい、こういうような立場に立っているわけでございます。労働者の保護、これをしっかりと図ることで安定した労使関係も生まれる、このように考えているわけでございます。
 残念ながら、最近では不当な派遣切りとか不当な解雇が続いているのは本当に残念な思いがしておるわけですが、これもやっぱりこうしたきちんとした有期労働契約の契約締結の事由あるいは更新、雇い止めの制限、こうしたものがきっちりと定められていない、ここにやはり問題の本質がある、このように考えているわけでございます。
 私どもは、有期雇用契約については、使用者の都合だけではなくて、労働者がこれを望んでいる場合も少なからずある、これは承知をしております。ですから、私どもの法案の第十六条の二、この第六号においては、労働者がその都合により当該有期労働契約の期間満了後に退職することが明らかな場合等相当な理由に基づいて、労働者が期間の定めをすることを求めた場合を、こういう場合を挙げているわけで、一定の労働者のニーズにもしっかりとこたえられるように、また一定の縛りを掛ける、こうした仕組みを取っているわけでございます。
 以上です。
#194
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
 私にとっては最後の次は質問になるかと思いますが、緊急雇用対策関連四法案の施行によってどの程度の費用が必要であると見込んでいらっしゃるのか、お答えをいただきたいと思います。
#195
○小林正夫君 質問にお答えいたします。
 解雇防止緊急措置法案に係る雇用調整助成金については、三百億円を見込んでおります。これは、平均月額賃金約二十万円と見込み、休業手当が六〇%、そのうち中小企業には五分の四助成するということ、さらには期間を六か月、対象者はおおよそ五万人出るんではないか、このような見込みからこの雇用調整助成金については三百億円を見込んでございます。
 次に、雇用保険改正法案に伴い必要となる経費ですけれども、年度平均で約三千百億円の見込みでございます。その内訳は、まず住宅からの退去を余儀なくされる派遣労働者等に対する助成等に約一千百億円を見込んでおり、この所要額は雇用保険二事業の雇用安定資金から支出をすることを予定しております。さらに、基本手当の受給資格要件の改正に百十億円、基本手当日額の引上げに四百二十九億円、特定受給資格に係る所定給付日数の引上げに七十七億円、特例一時金の支給引上げに四十七億円、国庫負担の暫定措置の廃止に係る費用が一千三百十九億円と考えております。
 なお、期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約改正法案及び内定取消しの規制等のための労働契約改正法案については、新たな経費は発生をいたしません。
 以上です。
#196
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
 先ほどから、やってるやってるとか、できるできるというやじが飛んでいたんですけれども、先ほど申し上げましたように、二〇〇三年の派遣法の改正のときのことを思い出します。我々が、セーフティーネットはちゃんと機能するのか、しっかりしたセーフティーネットを張るのかという質問に対して、しっかりやります、しっかりやりますと政府は答弁していたわけでございますが、現実は今のような状況であるということでございます。
 本当に寒空にほうり出された、何の罪もない、まじめに働きたいと思っている人々を救うために一刻も早いこの法案の成立が必要であると申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#197
○坂本由紀子君 自由民主党、坂本由紀子でございます。
 厳しい経済情勢の中で雇用の問題は大変大事でございますので、自由民主党並びに与党においてもこの問題に真摯に取り組むことに異存はございませんので、そういう意味で雇用の問題を多くの国会議員が真剣に議論をするということは大事なことだろうと思います。
 しかし、ということで委員長にお伺いしたいのでございますが、この今回の法案については、会期末も近い今週の月曜日に突然出されました。そして、満足な説明すらなされていないのであります。そして、民主党以外はこれについて慎重に審議をすべきだということを求めておられるという新聞報道もございます。そして、法案の数が多くて、しかもその内容は問題のあるものが多々ございます。そして、先ほど有期雇用の問題もございましたが、経済社会に大きな影響を与えるものもございます。こういうものについてはしっかりと議論を深める必要があるのでございますが、昨日、委員長が職権でこの四つの法案について本日採決をするということまで決められたということについては大変問題ではないかと思います。共産党の小池議員も民主党のやり方は党利党略そのものだ、そして社民党の福島党首も話を一挙に壊して職権で採決を決めたのは理解できないと発言されたと報道されておるところでございます。
 委員長は公平な委員会運営を行うお立場にあると思います。そして、委員会は審議を尽くす場でございます。審議が全く行われない段階で各党の反対を押し切って委員長が職権で採決を決めたことは極めて遺憾なことでございます。委員長はなぜそのようなことをなさったのでしょうか、お伺いしたいと存じます。
#198
○委員長(岩本司君) お許しいただければ、御発言をさせていただきます。
 この法案、提出されたわけでございますけれども、その法案の説明は、各党の方に説明をもうされているわけでございます。また、緊急を要する法案でございますので、これは、内閣総理大臣、麻生総理もスピードと、雇用と急におっしゃって、これは大変だから急がなければならないとおっしゃっていらっしゃるのは我が国日本の総理大臣でございます。
 緊急性を要するという判断で、このように本日、与党さんも御参加されておりますけれども、委員会を開かせていただいたわけでございます。
 以上でございます。
#199
○坂本由紀子君 委員会の審議をするということとその審議が十分に深められて採決に至るということとは、これは別でございます。四つの法案がございまして、それぞれについてその緊急性の度合いも違っておる中でそのような結論に至ったというのは少しおかしいのではないかと思います。
 委員長は本年六月にも同じように、高齢者医療法案についてございました。我が党の衛藤理事から、その問題につきましては、党利党略を優先した委員会運営ではなくて、自らの良心と正当な判断に従って議会制民主主義の議論のルールを、民主主義の土俵を維持することに全精力を傾けなければならないのだと発言をいたしております。
 どうぞ、委員長には、一党一派に偏らず、公平公正な委員会運営に努めていただきますよう心からお願いを申し上げる次第でございます。
 ところで、民主党はこれまで、会期末が近くなりますと、政府から提出されている法案等について採決の見通しが立たないというような理由で法案の審議に入ることすら拒否をされてきました。それにもかかわらず、今回の法案は会期末に急遽提出をしたというものでございます。そして、公党間で全く説明がなされない間に議院運営委員会で強行採決という形で委員会への付託が決定された。これは極めて遺憾なことでございます。これは、与野党間でこれまで積み上げてきたルールを無視したもので、踏みにじるものでございます。
 民主党は、これまで趣旨説明の日の審議には応じないということでかたくなに法案審議を遅らせてこられたわけですが、今回は審議に加えて採決まで強引に進められようとしております。今後は、内閣提出の法案等について今回と同じように趣旨説明の当日にも審議拒否をなさらない、審議拒否を言う資格はないものと思われます。
 そして、この大事な法案ということであれば、参議院で強引に法案の審議、採決を進めても、衆議院でこの法案が可決されなければ法律としては成立しないわけであります。成立させたいと本気で考えるのであれば、法律のそれぞれの中身について与野党間で十分に議論をし、一致点を見出し、そして採決をするということが行われてしかるべきではないでしょうか。法案は成立してこそ意味を持つものでございます。単なるパフォーマンスだけで世の中の問題は解決いたしません。このことを強く申し上げて、具体的な質問に入りたいと思います。
 今回の法案を提出するに当たりまして、様々な社会、労使団体にかかわるテーマが含まれております。この法案を提出するに当たりまして、提案者は労使を始めとする関係者の意見を具体的にどのようにお聴きになったのでしょうか。
#200
○委員以外の議員(福山哲郎君) 坂本委員にお答えをさせていただきます。
 坂本委員の御意見は御意見として拝聴させていただきますが、先ほど議院運営委員会で強行採決と言われたことに関しては、採決を強行したわけではございません。採決は、ちゃんと自民党の先生方も出席をされた上でのきちっとした採決の結果でございますので、そのことは国民に誤解を与えるといけませんので、事実を申し述べさせていただきました。
 それから、もう一つ。重要なことをおっしゃられました。成立の見込みがないのに出すのはけしからぬという旨の発言をされましたが、それは我々に対して失礼だと思います。我々はここで、参議院で与野党の先生にも御賛同をいただいて衆議院に送れば、可能性としては……(発言する者あり)
#201
○委員長(岩本司君) 御静粛に願います。
#202
○委員以外の議員(福山哲郎君) 可能性としては、法案は成立する可能性はあります。我々はあくまでも成立を目指しております。(発言する者あり)理事の方、不規則発言をしないでください。
#203
○委員長(岩本司君) 答弁をお続けください。(発言する者あり)御静粛に願います。
#204
○委員以外の議員(福山哲郎君) いいですか、我々は法案成立を目指して提出をして、今審議をお願いをしているところでございます。それに対して、法案成立の見込みがないのにというのは非常に失礼な発言だというふうに私は思っております。
 それから、もう一点だけ申し上げます。なぜこの時期に、なぜこの時期に法案を提出をしたのかということでございますから、法案をなぜ提出したのかというので答えますが、補正予算も出さないで、ここに例えば内定取消しの問題についてもきめ細かな支援をするとか……(発言する者あり)
#205
○委員長(岩本司君) 御静粛に願います。
#206
○委員以外の議員(福山哲郎君) いろいろ政府は書いてはあるんですが、補正予算も法案も提出をされないから我々にはこの中身を審議する場がないんです。我々は、緊急を要しておりますので、そのことについて法案を提出をさせていただいて、いち早くこのことを成立の運びにしたいという思いでございますので、事実と違うことをおっしゃられましたので訂正をさせていただきます。
#207
○小林正夫君 坂本先生の御質問、労使等の関係者の意見をどのように聴取したのか、この御質問でした。
 今回、四法案を出しましたけれども、そのうちの内定取消し規制法案と期間の定めのある労働契約の規制等の法案は、これは労働契約の法案を改正するというものでございます。
 昨年の秋に労働契約法はこの国会で成立をいたしました。当時、私たちも民主党の労働契約法案というものを作成し、国会に出しました。結果としては、内閣から出された閣法を一部修正をしてこの契約法が成立した、こういう経過がございました。
 したがって、私たちはこの場に及んでこの法案を気付いたわけではなくて、去年の契約法を作るときから私たちはいろんな立場の方にお話を聴いてまいりました。労働法や経済法を専門とする学識経験者の方、それと労使関係の方たちの意見を公式、非公式にもお伺いし、参考にしてこの法案を作成してきた。また、今回、この法案が昨年の秋に成立した中身に入っていない部分ですから、改めてこの二法案について労働契約法の中に入れるべきだと、こういう思いで今回法律を提出したところでございます。
 そして、社会民主党及び国民新党の皆様には、こうした経過を経て作成した労働契約法案について賛同をいただき、今回の法案提出に当たり共同提案者として名を連ねていただいたものと理解しております。
 なお、民主党は、この十二月の十二日の日に日本経団連に赴き、党の緊急雇用対策本部長の菅直人本部長が緊急雇用対策の取組について要請をいたしました。その要請は、内定の取消しの防止、二つ目に労働契約を途中解除しないこと、そして三つ目には雇用契約を終了する場合は住宅、寮から撤去するまでの間猶予期間を設けてほしいと、こういうことを日本経団連の方に要請をいたしました。その結果、一定の御理解は得られたと、このように民主党として判断していることを申し付けます。
 以上です。
#208
○坂本由紀子君 ILOの八十八号条約というのがあります。職業安定組織の構成に関する条約というもので、日本は一九五三年に批准をいたしております。この中で、職業安定業務に関する政策の立案に当たっては労使代表者の意見を聴くということが規定されております。国会が法律を制定するに当たっても、このような職業安定に係る業務についてかかわるものである場合には、このILO条約の精神に照らして、労使代表者の意見を聴く必要があるものと考えます。
 したがいまして、今回のこの法案については、労使にとってどのようなものととらえられるか、そしてその影響はどうかということについて、参考人としてこちらにおいでいただいてしっかり御意見を伺う必要があるというふうに考えるものでございます。
 なお、先ほどの福山委員は、私が質問していないことについてお答えされましたが、この委員会は私が質疑者でございますので、質問したことについてだけお答えをいただきたいというふうに思います。
 ところで、この法案については、現下の労働、厚生労働省の担当局長に伺います。
 労働契約法の十六条というのがございますが、これは内定取消しには使えない規定なんでしょうか。この点について、政府の見解、取組を伺います。
#209
○政府参考人(金子順一君) 採用内定によりまして労働契約が成立したと認められる場合につきましては、内定取消しにつきましては、今委員から御指摘がありましたような労働契約法第十六条、この規定によりまして適用されまして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない内定取消しにつきましては、この規定に基づきまして無効となるものでございます。
#210
○坂本由紀子君 つまり、現在の法律の中でも内定取消しについてはしっかり規制ができるということなんです。そして、内定者については、そういう法律の規制に加えて、内定者の雇用維持がなされるようにしっかりと政府がサポートをすることが大事なことではないかと思います。そういう意味では、この法律では、民主党が出された法律にはこういう大事な内定者の雇用維持については何ら触れられておらないんでございますが、この点はしっかり取り組まなくてはいけないことなんであります。
 政府は、この内定者についても雇用調整助成金の対象とする方向で作業をしてくれていると思いますが、具体的にどのようになっていて、そしてその時期がどうなっているかを教えてください。
#211
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。
 新規学卒者の内定取消しを防止するために、雇用調整助成金につきまして、雇用保険の被保険者期間が六か月未満の方も対象とすることによりまして、新規学卒者の採用直後から、例えば休業とか教育訓練を行った場合にもそういうことができるようにしていきたいと考えているところでございます。
 この対象労働者の拡大につきましては、年内にも省令を改正し、十二月九日からさかのぼって適用することとしているところでございます。
#212
○坂本由紀子君 つまり、年内には省令改正がきっちり表に出て、十二月九日から適用されるということでございまして、そういう意味では非常にスピーディーにこの問題について取り組んでもらうということになっているのであります。
 そして、仮に内定を取り消された学生がいた場合には、その学生の就職支援、その学生がしっかりと就職できるように支援をしてあげることが大事でございます。この点については、現在、フリーターの正社員化の支援策である若年者等正規雇用化特例奨励金がございますが、この対象に加えるということが非常に有効なんでありますが、政府についてはこの点どう取り組んでいただいているのでしょうか。
#213
○政府参考人(太田俊明君) 内定を取り消されました学生に対する特別奨励金でございますけれども、この点につきましては、年長フリーター支援のための特別奨励金の対象に特例的に追加することとしているところでございます。
 具体的には、対象者一人当たり、中小企業については百万円、大企業は五十万円を支給することとしておりまして、必要な予算について盛り込むとともに、現在、雇用保険法施行規則の改正の準備を行っているところでございまして、早急な対応を図ってまいりたいと考えているところでございます。
#214
○坂本由紀子君 そのような手厚い措置によって将来ある学生に対してしっかりとしたサポートをしてもらいたいと思います。
 ところで、提案されている法案につきましては、この法律については、使用者が内定通知を出せば労働契約が成立したものと推定をされております。これは、労使合意、労働契約に関する労使合意という大原則に反するものではないかというふうに思います。この労働契約法を昨年審議したとき、小林正夫議員も質疑者としてお立ちになっていらっしゃいますが、そのときにも労使合意の原則というのを御発言しておられます。そして、政府から出された目的規定もそういう考え方にのっとって修正がされておるところでございます。
 つまり、労働契約というのは、一方当事者の意思で成立したり変更されたりするということではなくて、あくまで労使の合意が原則でございます。その原則からすると、今回提案されている法律は、使用者が内定通知を出せば、労働者の承諾等にかかわりなく、一方的に労働契約の推定がなされてしまうという問題がございます。そういう意味では、これまでこの労働契約法等の審議で出されていた考え方と矛盾しているのではないかというふうに思うのでございます。更に加えて、この推定も、施行については公布後三か月以内で政令で定める日から施行するということになっています。
 したがって、このことは現下の採用内定取消しをめぐる問題には何ら対応できない、既に出されている採用内定には適用されない、この部分はされないというものでもあるのでございます。
 そして、採用内定を労働契約の成立が推定されるということになりますと、これは必ずしも学生にとってプラスに働くばかりではないと思うのでございます。一つは、企業が内定を回避することもあり得るのではないか。つまり、内々定で止めてしまって、学生にとっては内定が欲しいのにもらえないということに万が一にもなりはしないかというふうに思うのでございます。こういう点については、社会の実態をしっかりと把握した上で結論を出さなくてはいけないのではないかというふうに思います。
 企業の採用手続というのは、これは大変大きな問題でございます。労使の意見を十分に聴かないで、それらの問題について、しかも十分な審議もなさずに拙速にこの法案の成立を図るということは大きな問題ではないかということを申し上げておきます。
 したがいまして、この法律は、言われているような内定取消し対策の緊急の用に立つものではなく、むしろ、今政府が進めている内定者についても、来年の採用の時期からしっかり雇調金の対象とすることによって企業に雇用を維持してもらおうという方がはるかに有効な政策なんだということを申し上げたいと思います。
 次に、派遣労働者等の解雇の防止と称する法案についてお伺いをいたします。
#215
○委員長(岩本司君) 坂本君、福山哲郎君から答弁を求められておりますけれども、いかがしますか。
#216
○坂本由紀子君 特に質問をしておりません。要りません。
#217
○委員長(岩本司君) 聞いているんです。お伺いしています。よろしいですか。
#218
○坂本由紀子君 要りません。
#219
○委員長(岩本司君) はい。じゃ、どうぞ。質問をお続けください。
#220
○坂本由紀子君 派遣労働者等の解雇の防止と称する法案について伺います。
 この法律は、実は、タイトルとは違いまして、具体的な中身は、単に雇用調整助成金の対象を拡大しよう、先ほど津田委員からお話がありましたが、拡大しようということを書いてあるだけのものでございまして、解雇を防止するために新たな施策が示されているというものではないのでございます。そして、雇用調整助成金の対象者も、先ほどお話があったように、政府がやろうとしていることに比べると狭い範囲のものなんです。
 つまり、二か月というその下限がありますので、採用内定者のように、まだ雇用に、雇用の現場に入っていない方たちは、この方たちは対象になれないんですね。そういう意味で非常に不十分な対策だということが言えます。
 しかも、加えて、法律で必要な期間は六か月ということに限定をしているんです。先ほど政府に期間までは聞かなかったんですが、政府は、雇調金の対象者の拡大の期間を六か月というようなことで、明確に期間を限定しようとしているのでしょうか。
#221
○政府参考人(太田俊明君) この雇用調整助成金の拡充案の政府案におきましては、例えば支給限度日数を引き上げまして、三年間連続して、最大三百日間にわたって助成金を活用できるようにしているところでございます。したがって、特例措置の実施期間としましては、六か月という限定ではなく、少なくとも三年間は実施することを予定しているところでございまして、必要な期間につきましては実施をしてまいりたいと考えているところでございます。
#222
○坂本由紀子君 いろいろ広報、政府は十分に広報できていないせいもあるんですが、実は政府がやっているのはかなりきめ細かい。今の施策も、いつからかと言えば、先ほど局長は十二月九日からやりますと言ったんです。そして、三年間にわたって、少なくとも三年間はしっかりとやるということでありますから、そういう意味では、六か月で法律で打ち切るということが明確に書いてある今回の民主党外、三党が出されている法案は非常に不十分なものだと思います。法律で六か月というふうに期間を限定してあれば、六か月が過ぎたときにそれを延ばすために法律を改正しなくてはいけない。国会が非常に今は政局絡みで審議が混乱するようなことも間々あります。そのような状況がある中で果たして必要な対策が機動的に取れると言えるでしょうか。
 ですから、私たちは、政府を一方的に攻撃するのではなく、むしろ雇用者のために手厚い施策を迅速にやることを政府に働きかけることが大事であって、そしてそれをやることを奨励することが大事であって、それよりもむしろ低い内容を法律で出してやることが、この派遣労働者を始めとする、あるいは内定が取り消されかねないというような厳しい経済状況にある企業の中にあって大変苦境にある、そういう働く人たちを救うことになるのだということを私たちは肝に銘じなければならないのではないかと思います。
 次に、派遣労働者については、派遣労働者のために必要なことは、例えば派遣元が直接派遣労働者を採用するということによって安定した雇用が図られるということがあるのでございまして、こういうことを是非政府としてはやるべきだ。三党から提出された法案にはこういうことは特に規定されておらないんですが、こういうことについて政府としてはどう考えていらっしゃるでしょうか。
#223
○政府参考人(太田俊明君) 派遣労働者を派遣先が雇い入れた場合の助成措置の創設でございますけれども、派遣労働者の雇用を確保する、あるいは維持するということでございまして、派遣労働者が例えば現在受け入れている派遣労働者を直接雇い入れる場合には、派遣先事業主に対しまして労働者一人当たり百万円、有期雇用で雇用する場合には五十万円、大企業につきましてはその半分ということを支給いたしまして、派遣労働者の直接雇用を強力に推進してまいりたいと考えているところでございます。
#224
○坂本由紀子君 局長、それについては、二次補正や来年度予算、あるいは省令改正等の時期についても併せて言及してください。
#225
○政府参考人(太田俊明君) 今申し上げました派遣労働者を派遣先事業主が雇い入れた場合の助成措置につきましては、二次補正予算に盛り込むことを予定しておりまして、予算が成立次第、早期に実施をしてまいりたいと考えているところでございます。
#226
○坂本由紀子君 今週にも二次補正について政府案が示されます。来年の一月五日に召集される通常国会にはこの二次補正が提案されますので、民主党始め各党はこの対策がスムーズに実行できるように速やかに御審議いただきますようにお願いをしたいと思います。
 次に、三つ目の法案、派遣労働者等の就労支援のための住まいと生活の支援と称する法案がございます。公布一か月後に施行されるということでございます。条文を拝見しますと、法案には具体的に何をやるということは書いていないんであります。単に職業紹介、職業指導、あるいは公営住宅入居への特別の配慮ですとか生活上の支援というような抽象的な文言が並んでいるだけなんでございます。それよりも、むしろ一刻も早く住まいのない労働者の方には住まえる住宅を紹介し、そこに入居をしていただく、あるいは民間の住宅等であれば入居に要する費用を貸与するということを着手する必要があります。
 これにつきましては、政府としては既に取り組んでいただいていると思いますが、いつからこれに取り組んでいただいているか、お話しいただきたいと思います。
#227
○政府参考人(太田俊明君) 今お話のございました派遣労働者に対する住宅、生活支援、本当に緊急の課題でございますので、早期に対策を実施することが必要と考えているところでございます。
 このために、緊急の住宅確保対策ということで、今週月曜日、十二月十五日から雇用促進住宅への入居相談、あっせん、そして住宅、生活支援の資金貸付けの相談を全国の主なハローワーク百八十七か所において実施しているところでございます。あわせて、社員寮等への入居継続を可能とするよう事業主に要請するとともに、後日これに対する助成措置も講じたいということでございます。
 今、十五日から始めましたので三日間の実績でございますけれども、十二月十七日までの住宅確保における相談件数は全国で三千九百三十件でございます。雇用促進住宅への入居決定件数は三百八十二件でございます。
#228
○坂本由紀子君 法案の中には具体的に住宅に入居するという手だてが書いていない。ただ単に、さっき申し上げましたように、公営住宅に入居するについて特別の配慮をするということになっております。そうしますと、例えばこれが都道府県あるいは市町村に下りて実際やってもらうということになったらかなり時間が掛かるということになりまして、そういう意味では、十二月十五日から既に入居も開始され、貸付けの相談にも乗っているということは、そういう意味では私は対象者の方には安心していただいていいのではないか、決して不足することがないように手厚いことをしっかりやっていかなくてはならないというふうに思うのでございます。
 そして、事業主、解雇した労働者にも自分の社宅を無料で貸すというような、そういうことに取り組んでいる事業主に対してはしっかりとした助成措置を講ずるということは大変大事でございますので、政府が進めている施策についてスムーズな審議を同様に、先ほどの問題と同じように各党にお願いをしたいと思います。
 ところで、新聞に、雇用保険の適用拡大について、昨日、審議会の部会に報告書の素案が提出されたということが出ておりました。これは、先ほど提案者からお話のあった雇用保険の適用拡大について審議をしていることだろうと思います。既に、労使を含めて、ILO条約の精神にのっとって、労使の入った審議会の場において雇用保険の適用範囲の拡大が具体的に審議のまないたにのっているということは大事なことだろうと思います。一刻も早く結論を出して、そしてその結論に基づいて通常国会に法案が出され、これをスムーズに審議をするということが大事ではないかというふうに思います。
 この雇用保険の適用拡大についてでございますが、先ほど提案者から説明されたものについて、この適用拡大が述べられておりました。適用拡大をするについてでございますが、ここの適用範囲を雇用見込みにかかわらずこれを一律に適用するということになっております。そうすると、雇用見込みにかかわらずに適用して、しかしながら基本手当の受給資格要件は六か月ということになっておりますので、例えば三か月だけ働くようなパートやアルバイトの方がいたとすると、そういう方たちは適用対象ですから保険料は納めなくてはいけない、だけれども受給資格の六か月を満たすことができませんから受給はもらえないということになるのであります。
 私は、法案としてはこういう問題点はそのまま放置していいのだろうかと思うのですが、これは、提案者はこの点についてどういう整理をされておられるんでしょうか。
#229
○委員長(岩本司君) どなたですか。どなたですか。坂本由紀子君。
#230
○坂本由紀子君 恐らく気が付いていらっしゃらなかったのかなとも思うのですが、これは、そういう問題があると同時に、裏を返すと、裏を返すと、これはまた逆の問題もあるんでございます。
 この被保険者期間が一律六か月に改定をされております。解雇、倒産は既に六か月になっておりまして、政府も雇い止めについては六か月に緩和をするということにいたしております。この今回提出されている法案の特徴は、これは自己都合であっても六か月の期間を満たせば受給資格が得られるということなんです。だから、六か月間働いて、そしてそこで辞めて失業手当をもらって、また六か月間働いて失業手当をもらってということが、極端なことを言うとできるようになるんです。
 そういう自己都合で、そういうサイクルで働き方をするというのは、本来のこの失業手当の理念に反するものでございます。やむを得ず、やむを得ず失業する方について失業中の生活保障をするということからすると、思ってもみない失業に遭った解雇だとか倒産だとか雇い止めだとか、こういう方については六か月という短い期間であってもしっかり手当をお払いしましょうと。でも、自己都合というのは自ら備えていろいろなことができるわけでございますので、そういう意味では、短期で失業給付をもらえるような制度を可能とするというようなものになるのは、私は、この法律の改正案というのはかえっておかしいことになるのではないかなというふうに思います。
 加えて、特定受給資格者、先ほど説明がありましたが、特定受給資格者に係る所定給付日数の引上げというのがありました。年齢制限があって、三十五歳以上ということになっているんです。しかしながら、三十五歳未満であっても、例えば派遣切りに遭っている人には若い人たちが多いんであります。こういう人たちが対象から外されていいのでしょうか。
 それよりも、政府は、この特定受給資格者についての所定給付日数の引上げはむしろ年齢などを考慮してやるということになっております。そして、六十日延長をするという対応を示しておりますので、政策としてはむしろそちらの方が優れている。必要な人たちに必要なものが届くということでございまして、三十五歳未満を対象外にしているのはなぜかということを質問通告してありませんのでお答えをいただくわけにはいきませんが、こういう問題があるということも、この法案の内容としては、やはり各議員の皆さんには御承知いただきたいと思うのであります。
 それから、先ほど提案者から説明がありました、特例一時金の引上げがありました。特例一時金というのは、元々離職が予定されている季節的労働者などに対する給付なんであります。これを引き上げるということは、これは同じように定期的な受給を繰り返すことにもなりかねないという問題で、保険としては問題でありますし、今回の緊急的な雇用対策の内容からは外れるのではないかというふうにも思います。
 このような問題がこの提案されている法案の中にはございまして、しかもこれは条文の数もたくさんございます。まだそのほかにも指摘したいところがあるんでございますが、時間が余りありませんので、取りあえず今日は以上のような指摘にとどめますが、こういう問題をどう取り扱うかということを本当に一つ一つ丁寧に議論をし、結論を出していくということが私は対象者の方々に対する大切な対策ではないかと思います。是非そういう点をお考えいただきたいということを心からお願いをする次第でございます。
#231
○委員長(岩本司君) 坂本君、福山君が答弁を求めていますが、よろしいですか。
 演説と質問の区別が付いていないようでございますので、明確にお願いします。
#232
○坂本由紀子君 質問のときはちゃんと申し上げます。
#233
○委員長(岩本司君) 前もってお願いします。
#234
○坂本由紀子君 はい。
 それでは、質問させていただきます。
 有期雇用契約に関する法案が出されております。有期雇用契約、提案者は有期雇用契約の遵守法案と言っておりますが、これは実は有期雇用契約の禁止法案、内容は有期雇用契約禁止法案と言っていいのではないかと思います。つまり、先ほども説明がありましたが、有期雇用契約ができるケースを限定的に列挙しています。それ以外のものは有期雇用契約が禁止されるのでございます。一時的、臨時的なものであるとか、あるいは休業する労働者の代替であるとか、あるいはもう完成の期が決まっているような事業に使用するというような、ごく限られた場合にしかこの有期雇用契約を締結してはならないという、入口をぎゅっと絞り込むものなのでございます。
 この法律が企業経営にどのような影響を与えるか、つまり自由主義経済を旨とする我が国において、この法案が企業経営に与える影響をどのように認識しておられるのか、ここの問題について、松野委員ですか、松野委員に御質問いたします。
#235
○委員以外の議員(松野信夫君) この有期雇用契約の問題につきましては、先ほど森委員の方からも御質問があり、そのときにお答えをさせていただいたわけでありますが、決して、雇用が収縮してしまう、そういうようなことのないような仕組みを我々はしっかりとつくらせていただいておるわけでございます。そのときにも申し上げましたように、まずは働き方に対する労働哲学、これをしっかりと確保しなければならない、これが我々のスタートでありまして、この上に立って良好な労使関係を構築することが企業にとってもプラスになるし、働く労働者にとっても安心して働ける、そういうような仕組みを我々は提出させていただいたわけであります。
 先ほども申し上げたように、まずは哲学。我々は、雇用というものは長期的に安定した契約期間の定めのない雇用契約、これが大原則でなければならない。労働者は単なる部品ではありません。生身の人間です。しっかりと安心した雇用関係を構築する、その上に立って、確かにいろいろなニーズがあるかと思います。企業の側のニーズも、また労働者の側のニーズも、それはあると思います。ですから、そういうようなニーズにはしっかりとこたえる、こういう思いで法案の十六条の二第一項を御覧いただければ、一号から八号、一号から八号それぞれにおいて期間三年であったり五年であったりそういう上限を設けて、一方では労働者の保護を、労働条件の改善を図りつつ一定のニーズにもしっかりこたえる、こういうことでございます。
 今、派遣とかいろいろ問題が出ていますが、恐らくそうした問題については一号の臨時的又は一時的な業務というようなことで十分対応できる、また専門的な問題については第四号、専門的な知識、技術、経験、これを生かすということで十分に私どもは対応できる、このように考えております。
 以上です。
#236
○坂本由紀子君 今の御答弁、ちょっとよく理解できなかったんですが、派遣労働者、派遣労働という形態はこの一号ですべて読むということなんでしょうか。
#237
○委員以外の議員(松野信夫君) 委員も御存じのように、派遣労働というのは、例えば登録型ですと派遣元の事業者との間で登録をしておいて、具体的にどこかの企業、派遣先の企業が認められればその間派遣される、こういう仕組みになっているわけですね。ですから、派遣労働者と派遣元事業者との間は当然これは労働契約、労働契約が締結されるわけでありまして、この締結される労働契約ですから、今回の有期労働契約に係る規定も当然適用を受けるということになります。
 ですから、一時的、臨時的な仕事で派遣されるということであれば当然一号に該当しますし、また、専門的、技術的、そういうような分野に派遣されるということであれば当然四号が適用されるということで、何も全部が全部一号だということではございません。
#238
○坂本由紀子君 そうすると、これは業務の種類を言っているわけですから、臨時的又は一時的な業務というのは、そのときだけある業務ですよね。ですから、どこかの工場が製造ラインに派遣労働者を三か月だけ欲しいと言った場合に、これはその臨時的又は一時的な業務に使用するということになるんですか。
#239
○委員以外の議員(松野信夫君) それはいろんなケースケースがあろうかと思いますが、その職種、態様が一時的あるいは臨時的だというふうに判断されるのであれば当然一号で該当するから、これは上限が三年だと、上限三年ですから、一年の場合もあれば二年の場合もあろうかと思います。そういうようなことで十分に対応できますし、何度も申し上げますように、我々は基本的には、直接に安定した雇用を確保するには、直接そして期間の定めのない契約、これが本筋だということを繰り返し申し上げさせていただきたいと思います。
#240
○坂本由紀子君 私たち日本は、自由主義経済の下で運用されている国であります。計画経済を取る社会主義国であるならいざ知らず、自由主義国においては、景気変動であるとかあるいは産業構造の転換というのが避けられないものとしてあるわけです。そのような経済社会の発展を、この有期労働契約をここまで厳しく縛るということは、かなり損なうものになると言わざるを得ないのではないかと思います。
 先ほど提案者から、そうならないような仕組みがあるとおっしゃるんですけれども、どこの条文読んでもそのような例外規定はないのであって、つまり有期労働契約、有期事業等に限定してしか有期労働契約は認めないというものになっておるんです。そのようなものが提案されるということは、私は、民主党は自由主義経済を前提にしていらっしゃるかと思っていたんですが、計画経済の社会主義の方がいいと思っていらっしゃるのかと、思わず首をかしげてしまうのでございます。
 日本では、御承知のように、解雇が厳しく制限をされておりますので、そういう意味では、入口も出口も厳しく縛るというようなことになりまして、経済社会の根幹を揺るがすことになるこの法案について労使を始めとする関係者から十分な意見聴取をしなければ、日本の社会がとんでもないことになってしまうのではないでしょうか。ですから、こういうことをしっかり議論をする、社会経済の根幹にかかわることについては、このことによってどうなるかということをしっかり議論しなくてはいけないと思います。
 この法律は、有期労働で働いている方たちに、次の契約更新があったときからこの法律適用されることになりますので、そういう意味では、私たち社会に多数いる有期労働契約の方たちは、次回の契約更新のときには、事業主に理解があって期間の定めのない契約、そもそもその業務がここで限定列挙されたものであるならいいんですが、景気変動等に備えてやっている場合には恐らくこの中には入らないだろうと思うんです。そうなってくると、それでは期限の定めのない契約として、この厳しい時代に果たして企業経営者が採用してくれることになるのでしょうか。この厳しい経済情勢の中で、私は、非正規労働者もしっかりと雇用を確保し、優れた労働条件を享受する権利があると思っています。
 ですから、そういう労働者に対して労働条件が確保できるような、そういう措置を講じることは大事だろうと思いますが、入口の規制をするというのはそれとは別のことだろうと思います。入口の規制だけしていて、その方たちがどうなるかということについてこの法律は何ら規定をしていないんであります。そうなりますと、雇用の場を失う失業者が一気に増えるということにもなりかねない、大変な法律なのであります。そういうことまで深くお考えいただいたでしょうか。
 私は、条件を、原則として有期ではなくて期限の定めのない労働が望ましいんだ、あるいはできるだけ正社員化が望まれるんだ、そうおっしゃることはよく分かります。私もそうあるような経済社会に持っていけたらいいと思っております。
 ただ、現実には、今回のように世界の荒波を受けて企業も倒れてしまう。あるいは、これまでバブル崩壊後の経済回復の過程の中で中小企業あるいはそこで働く労働者には十分な恩恵が享受されませんでした。中小企業は本当に利益が出ないような状況の中で経営をしていて、そしてここへ来て仕事の量も減っている。そういう方たちに対してこそ、私たちはしっかりとした手を差し伸べなくてはならないというふうに強く思うのでございます。こういう点は与野党を問わず同じ気持ちではないのではないかと思います。
 ところが、来年の春闘を報ずる新聞の中には、今最も景気後退の深刻な影響を受けている自動車総連においては、来年、定期昇給と四千円以上のベア獲得を打ち出したというような報道がなされておりました。片方で非正規労働者が首を切られて、その一方で正規労働者については前年を上回るベアを獲得するということを労働組合がやっているというのに私は少し違和感を感じました。
 多くの人たちが雇用が享受できるように、それこそみんなが力を合わせてやるべき時期に来ているのではないでしょうか。雇用を守る、正規労働者だけではなくて、非正規労働者も含めて雇用の場を確保するということが本当に今切実に望まれているのであります。ところが、この有期労働契約禁止法案では逆のことが起こってしまう。どうぞ、この法案については、根底から見直しをして、非正規労働者にとって本当に救いになるようなものにしていただきたいと心からお願いする次第でございます。
 そのように雇用状況が厳しい中で、やはり私たちは、法案には書かれておりませんが、雇用創出という問題を真剣に考えていかなくてはいけないのではないかと思います。地方自治体も含めて雇用創出ができるような、そういう施策をしっかりやらなくてはいけない。
 政府はこの問題についてできるだけ早くに対策を講じてもらいたいと思いますが、この点はどうなっているでしょうか。
#241
○政府参考人(太田俊明君) 雇用創出についてのお尋ねでございますけれども、今回の雇用対策におきましては二つの雇用創出のための基金を措置することが盛り込まれておりまして、基金の規模といたしましては過去最高の四千億円となっているところでございます。
 一つはふるさと雇用再生特別交付金でございまして、都道府県に三年間で総額二千五百億円の基金を創設いたしまして、地域の実情や創意工夫に基づき地域の求職者等を雇い入れて、安定的な雇用機会を創出する取組を支援する事業でございまして、事業の終了後も雇用を継続させるために事業の実施を民間企業等に委託することとしているところでございます。
 それから、もう一つの事業は緊急雇用創出事業でございまして、都道府県に三年間で総額千五百億円の基金を創設いたしまして、離職を余儀なくされました非正規労働者、中高年齢者等に対しまして一時的な雇用・就業機会を創出する取組を支援するものでございまして、あわせてハローワークと連携した求職者向けの総合的な就業・生活支援策を一体的に実施する事業でございます。
 これらの事業につきましては、補正予算の成立後、可及的速やかに事業の実施を開始してまいりたいと考えているところでございます。
#242
○委員長(岩本司君) 福山哲郎君。
#243
○坂本由紀子君 委員長、聞いてないです。
#244
○委員以外の議員(福山哲郎君) 済みません。質問に答えさせていただきたいんです。(発言する者あり)
#245
○委員長(岩本司君) いや、質問に答えてください。おかしくないですよ、発議者に対する質問ですから。挙手していますから。
#246
○委員以外の議員(福山哲郎君) いや、先ほど質問いただいたことです。(発言する者あり)
#247
○委員長(岩本司君) 質問に対する、福山君、質問に対する答弁ですか。
#248
○委員以外の議員(福山哲郎君) 質問に対する答えでございます。(発言する者あり)いや、した、した、した、したの、したの。
#249
○委員長(岩本司君) 質問してないんですか。
#250
○委員以外の議員(福山哲郎君) したの、したの。先ほど……
#251
○委員長(岩本司君) 質問してないんですか。
#252
○委員以外の議員(福山哲郎君) いや、した、した、した。
#253
○委員長(岩本司君) 福山君……
#254
○委員以外の議員(福山哲郎君) されたことでこちらが答えられなかったことがあるので……(発言する者あり)
#255
○委員長(岩本司君) ちょっと御静粛に願います。
 されたことに対しての答弁ですね。
#256
○委員以外の議員(福山哲郎君) はい、そうです、そうです、そうです。
#257
○委員長(岩本司君) はい、よろしくお願いします。(発言する者あり)いや、されたことに対する答弁ですから。
#258
○委員以外の議員(福山哲郎君) いや、ちゃんと、ちゃんと……(発言する者あり)違うんです。ちゃんと……(発言する者あり)
#259
○委員長(岩本司君) どうぞ、どうぞ、答弁を続けてください。
#260
○委員以外の議員(福山哲郎君) ちゃんと御説明します。(発言する者あり)
#261
○委員長(岩本司君) 答弁続けて……(発言する者あり)御静粛に願います。(発言する者あり)
#262
○委員以外の議員(福山哲郎君) した、した、した、したんです、されたんです。
#263
○委員長(岩本司君) 答弁を続けられないんであれば着席してください。
#264
○委員以外の議員(福山哲郎君) いや、します。
#265
○委員長(岩本司君) じゃ、してください。
#266
○委員以外の議員(福山哲郎君) はい。
 先ほど、先ほど坂本先生が……(発言する者あり)
#267
○委員長(岩本司君) 今指名していますから。(発言する者あり)御静粛に願います。
#268
○委員以外の議員(福山哲郎君) 坂本先生が我々の……(発言する者あり)
#269
○委員長(岩本司君) その前に挙手がありますから。(発言する者あり)御静粛に願います。
 福山君、福山君、よろしいですか。
#270
○委員以外の議員(福山哲郎君) はい、結構です。
#271
○委員長(岩本司君) 福山君、質問をされてないと再々言われますので、一度……(発言する者あり)
#272
○委員以外の議員(福山哲郎君) 違うよ、質問されたの。
#273
○委員長(岩本司君) 質問されたんですか。質問したって言っているじゃないですか。(発言する者あり)ちょっと、理事、やってください。
 質問通告が……(発言する者あり)御静粛に願います。質問通告がなかったことに対して答弁をされますので、質問通告がなかったこと、質問に対しての正式な答弁ですから、よろしくお願いします。
 福山君、答弁を続けてください。
#274
○委員以外の議員(福山哲郎君) はい。
 坂本先生が、坂本委員が質問通告はなかったけれども質問をされたことがございましたよね。坂本先生が質問通告がなかったのに……(発言する者あり)
#275
○委員長(岩本司君) ちょっと御静粛に願います。(発言する者あり)はい、はい、はい。
 坂本由紀子君、坂本由紀子君、質問を通告されてない質問に対して答弁をされたいそうでございます。もうそれはよろしいんですか。じゃ、撤回してください、まず。質問されたことに対しての答弁ですから。(発言する者あり)いや、通告していない質問をされたわけです。しかし、それに対して答弁されるというふうにおっしゃっているわけですから、そうであればその件はもう結構ということをはっきりマイクで言ってください。
#276
○坂本由紀子君 どれをもっておっしゃっているのかよく……(発言する者あり)そう、私は質問通告してないものは答弁要りませんと言っていますので、時間もありませんので、円滑な審議をお願いしたいと思います。いいですか。
#277
○委員長(岩本司君) はい、坂本由紀子君。
#278
○坂本由紀子君 はい。
 最後ですが、先ほど来派遣労働者の問題が出ております。日雇い派遣の方たちの厳しい状況を解決するために政府が労働者派遣事業整備法の一部改正も出しております。また、この厳しい経済情勢の中で就労の維持拡大に困難を極めている授産施設や作業所、重度障害者多数雇用事業所等に対して物品を優先的に調達する障害者就労施設物品調達法案も出されているところでございます。この厳しい雇用状況を解決するためにこれら法案は有効なものと考えておるんでございますが、民主党はこれらについてどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。(発言する者あり)
#279
○委員長(岩本司君) どうぞ。(発言する者あり)福山哲郎君。
#280
○委員以外の議員(福山哲郎君) ごめんなさい。済みません。少し混乱をしておりますので、演説を延々とされるのか質問をされるのか分からないし、先ほど質問をされたことに対して、事前通告がなかったのでこちらが答えられなかったことに対して今答弁をさせていただきたいと言ったら、今度は答弁は要らないと言われたわけです。まあ、もうしようがないです。(発言する者あり)
#281
○委員長(岩本司君) 御静粛に願います。御静粛に願います。退席させますよ。
 どうぞ答弁を続けてください。
#282
○委員以外の議員(福山哲郎君) とにかく、雇用の安定、派遣労働者の雇用の安定や障害者の就労機会の維持拡大につながる等も含めて、もうとにかく今の雇用情勢が悪化をしているということは我々自身としては大変問題意識を持っています。
 坂本先生がおっしゃったのは、ハートフル法案の話ですか。もう一度質問いただけます。
#283
○坂本由紀子君 労働者派遣事業整備法の一部改正法案と、それから障害者就労施設物品調達法案の二つについて伺いました。
#284
○委員以外の議員(福山哲郎君) 我々も改正案の準備をしているところでございまして、野党の皆様に御理解をいただきたく、今各党間で調整をさせていただいているところでございます。
 とにかく、このまま派遣法の改正が行われないとやはり悪法のまま残る、労働者派遣法改正に対して我々は急務だと考えております。ですから、我々としては、改めて正規雇用が雇用の原則だという前提に乗りながら、この労働者派遣の構造的な問題を直視をして、日雇派遣その他も含めて、これから各党と協議をしてまとめていきたいというふうに思いますし、次の通常国会に向けて準備をしていきたいと思っています。
 また、障害者の就労施設物品調達法案に対する我々の見解でございますが、我々はこのことは当たり前だというふうに思っておりますが、何よりもまず障害者自立支援法の廃止が優先順位としては一番だと思っております。自民党もついこの間、昨日か何か見直しの議論が出てきているように承っておりますが、今の与党の状態は、つくっては見直し、つくっては見直しと。この障害者の自立支援法の我々の廃止法案に対しても審議をなかなかしていただけませんし、更に申し上げれば、後期高齢者医療制度についても見直しといいながら中身が全く分かりません。
 まず、我々としては、この障害者自立支援法の廃止が……
#285
○委員長(岩本司君) 答弁をおまとめください。
#286
○委員以外の議員(福山哲郎君) 優先順位の一番だと思っておりますので、そのように御理解をいただきたいと思います。
 先ほどの質問についてはもう答えなくていいんですか。
#287
○委員長(岩本司君) もう時間を超過していますので、答弁をおまとめください。
#288
○坂本由紀子君 時間が来たのでこれで質問を終わりますが、四つの法案について短い時間で問題点を一部指摘させていただきました。ほかにも様々問題ございますし、審議を深めたいと思いますので、それは次回に譲りたいと思います。
#289
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 本日は、野党四法案に関しまして質問を申し上げたいと思います。
 最初に一言、昨日の理事懇談会を含めて、私、理事でございますので、委員長職権でこういう形がなったということは大変遺憾に思っております。十五日に十一時の段階で提出をされて、私も議院運営委員の一人でございましたので、二時間後に強行で採決をされるという形でございます。大変横暴であると、議会制民主主義の横暴であるということを思うわけでございます。
 また、昨日も、この審議に関してどうしていくかということで具体的に話をする中で、全体の中の皆さん方の討議の中で、約一時間近くお話をする中で、強行の採決をしない前提で審議に入ると、もうお互いが納得をされて、本日の質問の時間まで最後決めていて、社民党の福島議員の時間を十三分から十二分という、そういう形で和やかになっていた、その段階で急遽こういう形で、委員長職権ということで協議調わずという形になったということはとんでもないことでございまして、これは本当に議会制民主主義、委員会運営の在り方そのものがおかしいと、そのことをまず申し上げまして質問に入らさせていただきたいと思います。
 雇用の状況といいますのは大変深刻な状況でございます。スピードが大事であるということは言うまでもございません。政府は、十二月九日に新たな雇用対策を決定し、既に対策をスタートさせております。これに対して、野党三党提出の関連四法案は、即効性ある対策を緊急かつ強力に前倒しで実施すると、こう言ってこの時期に提出をされておりますけれども、施行の時期等を見ますと、基本的には年明けになっております。年内の対応になっているのか大変疑問に思うわけでございます。また、総じて政府の対策を踏襲したものにすぎず、対策に力を入れているという熱意が余り見られません。
 そこで、具体的な内容に関しまして確認を申し上げたいと思います。
 まず、住まいの確保策、これも先ほど寒いこの冬空で何とかしないといけないという提案趣旨説明がございました。具体的にどのような施策を講じられているのか、御説明をいただきたいと思います。
#290
○小林正夫君 住まいの関係は、雇用が切られて、なおかつ会社の寮を出ろと言われ、本当に路頭に迷う人が多くなってくると、こういう状況が報道されているわけでございます。そのために私たち国会議員として何ができるか、このことを今審議しているものだと私は理解をしております。そして、できる限り早くこの関連の法案を成立して、路頭に迷うあるいは生活に困ること、そういうことに対して私たちは防止をしていく、こういう策を講じていくことだと思います。
 そして、私たちが今住まいの確保と考えているのは、貸与する住宅については現在一万三千戸余り空いていると言われている公益住宅も対象にすべきと考えております。これは国土交通省の協力も得て実施をしたい、このように考えます。
 また、毎月の支援金も最高月額十万円と考えており、当面は半年間の貸与を考えておりますけれども、今後の雇用失業情勢に応じて更に半年間延長することも考えております。詳細は省令に書き込むことになっているので答弁などでその趣旨を明らかにしたいと考えますけれども、貸与と申し上げましたけれども、ハローワークを通じて安定した雇用に就いた場合や熱心に職業訓練を受講しているといった一定の要件があれば返済も免除する、このように考えております。
 財源は雇用保険特別会計の二事業の雇用安定資金から調達をいたします。これは現在一兆二千億円余りの余剰があり、法案を成立させれば一月以内のできるだけ早い時期に施行することになります。一方、政府のやり方では、第二次補正予算が成立しなければ生活支援も実際にはスキームどおりに回らない可能性があります。(発言する者あり)
#291
○山本博司君 委員長、委員長。
#292
○委員長(岩本司君) 少々お待ちください。ちょっと待ってください。
#293
○小林正夫君 いずれについても財源は雇用安定資金から調達しますけれども、生活支援については五万人利用で最大六百億円、住宅支援については五万人の利用で最大五百億円と見込んでおります。
#294
○山本博司君 質問に答えていただければと思いますけれども、じゃ具体的に、今五万人に対する対応ということで、公営住宅を含めて民間のアパート、ワンルームマンション、こういったことを借り上げで確保しようということを言われておりますけれども、この管理、一体どういうふうにされるんでしょうか。民間のそうした情報に関してどんな管理をされるんでしょうか。
#295
○小林正夫君 いろいろ民間を借り上げる場合にはルールも作らなければいけないと思いますけれども、早急にそういうものは詰めて実施をしていくということになります。
#296
○山本博司君 民間の空き室を一体どんな形で、どういう形でやっていくのか、こういう今、こういった方々を具体的に入れていくということでのまだルールをどうするか何も決まっていないじゃないですか。一番住宅の確保が大事であるということを言っているわけ。そのことに関して具体的に何も書かれていない。これはおかしいじゃないですか。
 じゃ、もう一つ言います。具体的に……
#297
○委員長(岩本司君) 福山君が……
#298
○山本博司君 いや、もう結構です。分かりました。
#299
○委員長(岩本司君) いや、その質問に対して答えたいと言っています。よろしいですか。
#300
○山本博司君 いや、済みません。
 まずその住宅……
#301
○委員長(岩本司君) 福山君、結構だそうです。山本博司君、どうぞ。
#302
○山本博司君 住宅に関して、住宅に関してのことでございますけれども、この住まいの確保策が公布一か月後の施行ということでございます。そうしますと、この臨時国会で成立をしますと一月の下旬から対応できるということでございますか。
#303
○小林正夫君 緊急と言いつつ、実際に施行されるのは派遣労働者等緊急措置法が公布の日から二週間後、雇用安定事業の住居支援が公布の日から一か月以内で、雇用保険法改正の多くは二十一年四月だと、かえって政府の対処より遅いんじゃないか、こういう趣旨の……(発言する者あり)
#304
○山本博司君 はい、そのとおりです。
 分かりました、一か月、分かりました。
#305
○小林正夫君 いやいや、御質問だと思いますけれども。
 今の御指摘の点は、施行時期について必ずしもすべての法案について年内実施が約束されているんではないかと御懸念からの御質問かと推測しますけれども、私どもとしては、派遣労働者等の緊急措置については二週間を経ずして実施できると考えております。
 住宅の援助につきましても、多少の違いはございますが、政府との施策とその方向性は同じであり、施行日を待たずにして速やかな実施が可能と考えております。
#306
○山本博司君 先ほどの趣旨説明で、この冬空、解雇された方々の住宅を確保する。十二月二十六日解雇されましたと、その方の対応はどうなるんでしょうか。できないですね。
 結構です。今その形で、十二月、一月のこの一番大事なことに関して対応されていないというのはよく分かりました。
 じゃ、具体的に政府の十二月十五日からそうした実施をしていることに関して、参考人、お願いしたいと思います。
#307
○政府参考人(太田俊明君) 今の住宅確保対策でございますけれども、緊急的に講じることが必要と考えているところでございまして、十二月十五日から緊急の住宅確保対策を実施しているところでございます。
 具体的には、雇用促進住宅への入居相談、あっせん、あるいは住宅・生活支援の資金貸付けの相談を全国の主要なハローワーク百八十七か所で実施しているところでございます。あわせて、社員寮等への入居継続を可能にするように事業主に要請するとともに、後日、これに対する助成措置も講ずるということでございます。
 先ほど申し上げましたけれども、十二月十五日から始めて十七日まで三日間の実績でございますけれども、住宅確保に関する相談件数が全国で三千九百三十件でございまして、雇用促進住宅への入居決定件数は三百八十二件でございまして、もう実際の入居も出てきているところでございます。
#308
○山本博司君 もう明らかに、政府とこの野党案、この十二月、一月の緊急にやらないといけない対応をやっているのは政府案ですよ、政府ですよ。
 続きまして、雇用調整助成金について質問をしたいと思います。
#309
○委員長(岩本司君) 山本博司君、その御発言に対して福山哲郎君から答弁求められておりますけれども。
#310
○山本博司君 いや、結構です、時間がありませんので。
#311
○委員長(岩本司君) 時間がないので答弁は要らないと。
#312
○山本博司君 はい、済みません、申し訳ありません。
#313
○委員長(岩本司君) はい、山本博司君、どうぞ。
#314
○山本博司君 雇用助成金の大要に関してお聞きをしたいと思います。
 雇用調整助成金の助成対象を二か月以上勤務している非正規労働者の休業等も対象としておりますけれども、二か月とした理由はどこに置いているんでしょうか。また、二か月未満の非正規労働者には何もないんでしょうか。
#315
○津田弥太郎君 雇用保険の適用範囲について、本法案におきまして、この第四条第一項あるいは第六条第一号の二の改正によりまして、派遣労働者及び短時間労働者を雇用保険の適用対象者とするものということにしているわけであります。
 この事業主に対して助成をされる雇用調整助成金の要件の緩和、あるいは支給日数の延長を実施し、現在対象となっていない非正規労働者についても助成対象とすることで横行しております契約期間中の解雇あるいは派遣切りをできる限り防止しようと。現行制度では雇用保険の加入者のみが助成対象となっておりますが、本法案では二か月以上の勤務をしていることを要件とするため、雇用保険に加入していないことの多い非正規労働者も休業対象となると、そういうことになるわけでございます。
#316
○山本博司君 ありがとうございます。
 今ございましたけれども、この二か月未満の方、これは対象になっていないということでございますけれども、この施行日、施行日ということで、この雇用保険の助成金に関しますと二週間後の施行ということになっております。これも年末年始に対応ができないということであると思います。これに対して、政府はこの雇用調整助成金に関してどのような対策を取っているんでしょうか。
#317
○政府参考人(太田俊明君) 今御指摘いただいたように、非正規労働者の方々には雇用期間が非常に短い方もおられると考えているところでございます。したがいまして、雇用調整助成金の対象労働者の範囲を見直しいたしまして、これまでの雇用保険の被保険者期間が六か月以上の方々に加えまして、被保険者期間が六か月未満の方にまで拡大することによりまして、雇用期間が非常に短い方、例えば一か月の雇用期間しかない方につきましても雇用調整助成金の対象にできるようにすることとしているところでございます。
 スケジュールとしましては、年内に省令改正をいたしまして、十二月九日からさかのぼって適用するということで考えているところでございます。
#318
○山本博司君 十二月九日から適用されているということでございまして、野党案は即効性、スピードと、こう言っていながら年末年始の対応はできていない。政府のこの対策よりも後に出したにもかかわらず、問題点が多い。なおかつ、先ほどありましたけれども、六か月という形じゃなくて政府は三年間。むしろ政府案よりも後退をしているということが言えるんじゃないんですか。これは見せかけの法案ではないかと思います。
 続きまして、雇用保険に関して、雇用保険に関して言います。
#319
○委員長(岩本司君) 山本君、その質問に対して答弁を求められていますけれども、いい加減に答弁者の発言も聞いていただかないと、一方的に言い過ぎじゃないですかね。
#320
○山本博司君 済みません、ほかの時間がありますので。後で質問をします。
#321
○委員長(岩本司君) 公平に公正に答弁者の意見も聞いてください。これ質問する場所ですから、ここは。
#322
○山本博司君 はい。
#323
○委員長(岩本司君) 忠告、注意しておきます。
#324
○山本博司君 じゃ、質問をいたします。
 雇用保険の制度改正に関しまして質問をしたいと思います。これは今回の雇用保険の改正、大変重い問題でございます。この労働者の生活を守るセーフティーネットという観点から、多方面の影響が及ぶというふうに考えられます。このような重大な改正に当たって、これまでどのような手順を踏んできたのか、まず政府からお答えをいただきたいと思います。
#325
○政府参考人(太田俊明君) 雇用保険法の改正に当たりましては、これまで厚生労働省設置法上、労働政策に関する重要事項を調査審議するとされております労使の参画する労働政策審議会への諮問、答申、手続を経て法律案を国会に提出したところでございます。ILO条約におきましても、職業安定業務に関する政策の立案につきましては、審議会を通じて労使の協力を得なければならない旨が規定されているところでございます。
 現在、今お話しございましたように、セーフティーネット機能の強化のために労働政策審議会において議論を進めているところでございまして、最大限迅速に対処するために年内に雇用保険部会の報告書を取りまとめまして、年明けに法律案要綱の諮問、答申、手続を行いまして、閣議決定をした上で政府としては法律案を国会に提出する予定でございます。
#326
○山本博司君 先ほども坂本委員から質問がございまして、これに関しましては労使関係の意見を聴いていない、今回の改正に関しましてはそういう形でございました。ただ、これは先ほどもありましたような形で大変重要な問題でございます。やっぱり、参考人のこうした意見を聴くということは、各界の方々の意見を聴くことは大事でございます。その意味で十分な審議をするということが必要だと思いますけれども、社民党の提案者の近藤先生、こうしたことに関して、大きい問題だと思いますけれども、十分な審議をしてやっていくということはどうなんでしょうか。
#327
○委員以外の議員(近藤正道君) お答えをいたしますが、審議を尽くすということは一般論として大変結構なことでございますが、しかし事柄の重大性、先ほど私も申し上げましたけれども、本当に今、連日のように解雇が行われていて、たくさんの人たちが路頭に迷っている、そういう事態の中で、とにかくスピード感を持って、実効性を持ってこの事態に対応すると、そのことも大変私は重要なことだろうというふうに思っています。その二つをどうやってやっぱりバランスを取るかということが問題でございまして、そういう意味では、私は今日の今のこの充実した審議、これはもっと、このこと自身が今は問題だというふうに思っています。
 是非お話も、皆さんだけでお話するんではなくて、答弁者もさっきから再三にわたって挙手をして発言を求めておりますんで、この発言も是非、答弁も是非聞いていただいて、かみ合わせた議論をやっぱり集中的にやっていただきたい、このように考えております。
#328
○山本博司君 ありがとうございます。
 ただ、今回のこの雇用保険のこの部分に関しましては、施行日が四月一日からという形でなっておりますけれども、来年の四月一日ということであれば、この議論、大変やはり重要でございますから、来年の通常国会に入って議論をしていくということでも十分間に合うんじゃないかと思います。そういった点を一言言っていただきたいと思います。
 そして、もう一つ、先ほども坂本議員からもございました有期労働契約に関してお聞きをしたいと思います。
 この有期労働契約の締結事由や差別的取扱いの禁止、今回定められておりますけれども、まず厚労省に、この有期雇用契約労働者の数、どのぐらいの人数、影響があるのか、この人数をまず教えていただきたいと思います。
#329
○政府参考人(金子順一君) 有期契約の労働者の人数でございますが、これは平成十九年の総務省の労働力調査、これによります数字でございますと、一年以内の期間を定めて雇われている方の数は約七百七十三万人となっております。
#330
○山本博司君 すごい人数になるわけでございますけれども、多数の人に影響が出るということで、この審議で決めていく、非常に拙速過ぎると思います。もし、この事由を制限することになれば、どんな影響があるのか、この点も厚労省からお聞きしたいと思います、簡単に。
#331
○政府参考人(金子順一君) 有期労働契約の締結事由を制限するということでございますが、労使双方の多様な雇用ニーズといったものにこたえられるのかという点、それから、雇用機会がかえって失われることがあるのではないかというような懸念があるところでございます。また、労使間の極めて基本的なルールに関する事項でございますので、労使参加の審議会等で必要な検討がなされるべき、そういったたぐいの課題であるというふうに認識をしております。
#332
○山本博司君 ありがとうございます。
 今ありましたけれども、今回、これが約二時間の審議で採決をされてしまうと、今七百万近い方々が事由等がなくなってくる、それによって雇用機会が喪失をして大量の失業者が出てくる、また企業がパートとかアルバイトの求人が出せなくなる、そういった様々な影響がございます。ひいては、この企業が規制に耐えられないで日本から海外に流出してしまうのではないかという懸念もございます。余りにも現実を無視したものではないかなということを感じ得ません。やはり、このことに関しましても十分な審議が必要じゃないかと思います。
 先ほど松野議員からのお話もございましたので、これは社民党若しくは国民新党から、どういう御判断をされるのか、お話を聞きたいと思います。済みません、国民新党の亀井先生、このことに関して、すごい大きな問題でございますので、どういう対応をされるのか。
#333
○委員以外の議員(亀井亜紀子君) 質問の内容をもう一度確認させていただけますか、通告ございませんでしたので。
#334
○山本博司君 今七百万の方々が、この有期労働契約の、皆さん方が審議されていることを採決されると雇用の機会が失われるという様々な課題があるわけでございます。先ほども坂本議員からもございました。そういうことに関して、この二時間余りの審議で採決をするというのはいかがなものかと、やはりしっかり十分な審議が必要ではないかということでございます。
#335
○委員以外の議員(亀井亜紀子君) 国民新党といたしましては、しっかりと議会制民主主義のルールにのっとって審議を尽くすという、そのような立場でおります。そのことは昨日、党首も会見において、党の会見において申し上げております。
#336
○山本博司君 是非とも審議を含めて尽くしていただければと思います。
 続きまして、内定取消しに関しまして御質問を申し上げたいと思います。
 提案者に申し上げたいと思います。この悪質な内定取消しについては会社名の公表を求めるとしておりますけれども、法案には規定をされておりません。これは一体どんな理由からでございましょうか。
#337
○委員以外の議員(吉川沙織君) 山本委員にお答え申し上げます。
 悪質についてでございますが、この悪質な企業について会社名の公表は政府に対応を求めていく内容でありまして、現在、私どもの法案には含んでおりません。これに関しましては、職業安定法の規則などで詳細に定めることを想定しております。
 そしてまた、御質問の悪質といいますのは、客観的に合理的な理由に基づかず、社会通念上相当でないと認められるだけでなく、個人的な見解になりますが、例えば内定を結んだ会社と学生との関係において、圧倒的優位にある会社側が学生に対して内定を辞退するよう強要した、これはもう実際にそういう相談もありますが、強要したといった著しく反社会的な行為をしたことが認められるといった場合や、あっせんや労働審判等により学生に対する補償額等解決策が決定したにもかかわらず、誠意ある対応を取らないといったことも含まれるのではないかと考えております。
 いずれにせよ、公表に当たっては要件が必要であり、様々な事例を幅広く検討することが不可欠であると考えております。
 そしてまた、十二月九日の政府が発表されました新たな雇用対策でも、四点、先ほど坂本委員のお話からもありましたけれども、「悪質な場合には公表することとする。」と書いておられますが、現在も検討中ということですので、私どもの方が早くなるのではないかと思っております。
#338
○山本博司君 わざわざこの法案と併せて提出するよりも、今政府が行っているこの規則の改正を進めれば早いわけでございまして、今大事なのは、目の前にあるこの百年の危機、皆さんからもお話がございましたけれども、この雇用の危機をどうスピード感を持って対応していくかということが大事であると思います。その意味で、合意ができるところは与野党を問わず進めていけばいいのであって、いたずらに対立だけをあおるようなやり方は改めるべきではないかという実感をいたします。
 それでは、労働契約改正法に関しまして……
#339
○委員長(岩本司君) 山本君、挙手されていますけれども、よろしいですか。
#340
○山本博司君 済みません、時間がありませんので、済みません。
#341
○委員長(岩本司君) 結構だそうです。
 山本君、お続けください。
#342
○山本博司君 労働契約改正法の中で、この採用内定通知の発出時点で労働契約成立を推定をするということは、事業主側が内定を出すことに対して極めて慎重になると思います。このことを提案者はどのようにお考えになるでしょうか。
#343
○委員以外の議員(吉川沙織君) 今の推定するということについては、先ほど坂本委員の方からも御指摘ございました。第十三条の二では、「使用者が、労働者になろうとする者に対して、就労に先立ち、採用する旨の通知を発したときは、その時において労働契約が成立したものと推定する。」と規定しております。これは労働契約の成立の時期を明確にするため、採用内定が出された時点で両当事者の意思が合致して契約が締結されたものと推定するとしたものであります。
 なお、みなすではなく推定するとしたのは、内定の実態が多様なものであることを考慮したものであるためでございます。
 以上です。
#344
○山本博司君 お答えになっていない部分でございますので。例えば内定を五社もらった学生がいらっしゃるとします。例えば一社に決めた際に、他の四社の内定を辞退をする場合にもう既に労働契約が成立をした後なので、これは契約違反になります。事業主から損害賠償を請求をされるということが起きる、これは労働者保護にはならないんじゃないですか。
#345
○委員以外の議員(松野信夫君) あくまで推定ということを私どもはうたっているわけであります。推定ということは、ある意味では反証が許される、こういうことで、その点はみなすと違うわけですね。契約ですから、一方が申し込み、相手が承諾、これで合意が成立するわけで……(発言する者あり)
#346
○委員長(岩本司君) 御静粛に願います。
#347
○委員以外の議員(松野信夫君) 合意が成立することが契約の成立で、推定ということはあくまで推定の段階にとどまるわけですから、これは場合によっては反証することによってこれを変更することが十分可能ですので、特段の学生側にとって不利益を生ずるということはないと考えております。
#348
○山本博司君 労働者保護という観点には立っていない、今のお話ですと、非常に痛感をいたします。ですから、こういう内容に関してやはりいかがなものかということを思うわけでございます。
 また、財源に関してお聞きをしたいと思います。
 先ほど、雇用保険法改正案含めまして、この国庫負担の暫定措置を廃止するというふうにございました。この暫定措置の在り方は、雇用保険や国の財政状況や労使の意見等を踏まえて総合的に検討、対応すべきだと思いますけれども、この時期にこれを廃止するお考えをお聞きしたいと思います。
#349
○津田弥太郎君 お答えを申し上げます。
 本法案におきましては、国庫負担に関する暫定措置を定めた附則第十条を削除することとしておるわけでございます。これによりまして、国庫負担につきましては四分の一、二五%という法律に明記された本則へと戻るわけでありまして、現在の暫定措置である本則の五五%、すなわち全体の負担割合としてはわずか一三・七五%にすぎない状態を解消するものであります。
 山本委員の御案内のとおり、そもそも国庫がなぜ失業等給付に係る費用の一部を負担しているかについては、失業が政府の経済政策や雇用政策と無縁ではないため、政府もその責任の一端を担うべきであるとの考え方に基づくものであります。この点は、国庫負担割合を大幅に引き下げた昨年の雇用保険法改正の際にも、本則にある基本的な考え方や国庫負担についての基本的な枠組みを変更するものではありませんとの政府答弁が行われているところであります。
 現在、麻生総理自らが百年に一度と言われるほどの未曾有の経済危機に直面しておるわけであります。しかも、そうした経済危機の発端は、そもそも我が国の労働者にも事業主にも責任が帰されない海の向こうの金融危機に端を発しているわけであります。
#350
○委員長(岩本司君) 答弁をおまとめください。
#351
○津田弥太郎君 このような状況においては、国の雇用政策への責任を明確化し、国民の生活の基本となる雇用の安心網を従前以上に充実させることが極めて重要なものとなっているわけであります。
 この件につきましては、御党の山本保前参議院議員が、平成十一年五月二十四日の……
#352
○委員長(岩本司君) 津田君、答弁をおまとめください。
#353
○津田弥太郎君 参議院本会議におきまして、まず国庫負担を雇用保険法の本則どおり給付の四分の一まで引き上げることが必要であると考えますが、いかがでしょうかという質問を行ったことを私は高く評価をしたいと思います。
#354
○山本博司君 もう最後になります。
 今、ずっと質問をしてまいりましたけれども、この野党提案の法案というのは、既に政府・与党が取り組んでいる内容の後追いでもございます。なおかつ、年末年始の対応ができていない全く的外れな代物であり、見せ物の、見せかけの法案であると思います。このような野党案ではなく、政府は今までずっとこうした対策を着実に実行をしております。公明党も緊急・雇用対策本部を設置して、太田代表が党の先頭に立って総力を挙げております。
 最後に、大臣のこの雇用問題の決意をお聞きします。
#355
○委員長(岩本司君) 舛添大臣、簡潔に願います。
#356
○国務大臣(舛添要一君) 経営者団体に対しても、私が直接、例えば中途解除をなさらないように、正規労働者を含めてこの雇用をしっかり守ってくれという要請をしておりますし、更に続けてまいります。
 また、様々な施策を取っておりまして、新しく創出した中小企業緊急雇用安定助成金、これを活用していただければ、首を切らずに八割までの給料をこれは国家が保障するという形で、例えば職業訓練をその間にやっていただくというようなことで雇用の維持をやっております。
 火曜日に私はハローワークに行ってまいりました。特別相談窓口、たくさん人が来ておりまして、先ほどお話ありましたように、住宅だけで既に三百八十二件、即決ですぐ入れるということでやっております。
 その他、緊急にこの対策を取り、この雇用問題に全力を挙げて取り組みたいと思っております。
#357
○山本博司君 以上で終わります。
 ありがとうございました。
#358
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 今、国会に求められているのは、本当に仕事を奪われ、明日から住む場所がない、そういう人たちの今の不安、実態にどうこたえるかと。そのために、やっぱり立場の違いを超えて、政府はもちろんですが、与野党ともに知恵を出し合って合意したところを実現していく、実らせていくということが今求められている、それが国会の、私、責任だと思います。そういう立場で質問をしたいと。
 まず、雇用保険法の改定について聞きますが、これ、昨年法改定されたわけです。これ、一般の離職者は加入期間が六か月から一年となって、短期雇用の非正規労働者がセーフティーネットから外されて大変苦しんでいる。私どもはこの法改悪に国会では反対をいたしました。十二月九日に決定された政府の新たな雇用対策では、これ、非正規労働者のうち一年未満で期間満了で雇い止めになった人を暫定的に特定受給者として扱うと。これは、やっぱりあの改悪が失敗だったと、セーフティーネットとしての役割が果たせなくなったということをまさに証明することに私はなると思うんです。ところが、政府の案では被保険者全員を加入期間六月から受給対象とはしていないわけですね。
 そこで、法案提出者にお伺いをしたいんですが、今回提出された雇用保険法の改正案では、失業給付の受給資格を被保険者期間六月以上の者すべて対象にして、雇い止めによる離職も非自発ということが盛り込まれております。これは政府が示した対策に比べて私は対象が広がるというふうに思うんですが、このことによって生じる法的な効果、どのようなことを期待されているのか、お答えいただきたいと思います。
#359
○津田弥太郎君 お答えを申し上げたいというふうに思います。
 アメリカの金融危機に端を発する景気後退により、我が国の雇用失業情勢は急速に悪化しているわけであります。そうした中で、セーフティーネットとして第一に役割を担うべきものは言うまでもなく雇用保険制度であります。
 今回提出をさせていただいた法案は、制度の抜本改革を提起しているものでありまして、小池委員御指摘のように、政府が示した新たな雇用政策に比べ対象となる労働者の範囲が大きく広がっております。特に、本法案では三十一日以上の雇用期間があるすべての労働者に雇用保険を適用することとしておりまして、これによってこれまで雇用のセーフティーネットから外されてきた非正規労働者を中心とした人たちをすっぽりと雇用の安心網で覆うことが可能になるわけでございます。
 もう一点どうしても申し上げたいことがございます。それは、今回の法案には失業等給付に関する国庫負担の暫定措置の廃止が盛り込まれたことであります。昨年の通常国会の雇用保険法の改正で、四月十日の本委員会で民主党を代表して反対討論を行ったのが私、共産党を代表して反対討論をしたのが小池委員でございました。
 政府・与党内ではしばしば国庫負担の廃止というような暴論が起こるわけでありますが、雇用保険の果たす役割が一層重要になる中で国の雇用に対する責任を重くするのが私ども提出者の立場であります。
#360
○小池晃君 分かりました。
 雇用保険法には全国延長給付という制度もありまして、これは厚生労働大臣が政令で定める基準に該当すれば最大九十日を上限に給付期間延長できるというものもあります。これは今基準が非常に厳しいのでなかなか当てはめられないんですね。私は、こういうことも法改正しなくてもできるわけだから、是非政府の決断でこれ今すぐにでもやるべきだということは、これは主張として申し上げておきたい。
 それから、先ほども住居のことが問題になりましたが、雇用促進住宅への入居の促進なんですが、これは緊急対策として重要だと。先日の委員会での質問に対して大臣は、入居可能戸数が一万三千戸あるというふうに報告されました。先ほどからやっているんだというふうに御報告があったんですが、これ、雇用促進住宅全部じゃないわけですね。廃止決定されていないものだけです。
 お聞きしたいのは、局長、廃止決定がされている戸数は何戸で、そのうち空き室は現在何戸ですか、数字だけ簡単に。
#361
○政府参考人(太田俊明君) 平成二十年十月末現時点におきまして、廃止決定した雇用促進住宅の空き戸数につきましては三万一千三百二十六戸でございます。
#362
○小池晃君 六万七千戸のうち三万戸残っているわけですよ。
 大分キヤノンの派遣切りが問題になっていますけれども、例えば大分県では廃止決定されていない空き室は現在何戸で、廃止決定された空き室は何戸ありますか。
#363
○政府参考人(太田俊明君) お答え申し上げます。
 同じく十月末時点でございますけれども、まず、廃止決定していない雇用促進住宅の空き戸数が十九戸でございます。廃止決定した雇用促進住宅の空き戸数が二百十五戸というふうに聞いているところでございます。
#364
○小池晃君 十九戸すべて現時点で埋まっているというふうに私、厚生労働省から聞いております。
 やっぱり、今回の入居というのは臨時的なものなんですから、私はそもそもこの廃止に反対です。しかし、やっぱり大臣、これだけ廃止決定した雇用促進住宅あるわけだから、そこを対象にしないというのは私はおかしいと思うんですよ。ここはやっぱりきちっと廃止の方針決めたとしても、まさに未曾有の事態なわけだから、これは活用しない手はないだろうと。しかも、いろいろと実態をお聞きすると、廃止決定をした方の方がむしろ、これ売却のことも考えたんでしょう、便利がいい、場所もいいところが多いそうです。
 だから、やっぱりここをしっかり活用するということも私は、一万三千戸に加えて三万戸ですから四万四千戸になるわけで、大臣、ここはひとつ決断をして、雇用促進住宅全部対象にすべきじゃないですか、どうでしょう。
#365
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど自民党の塩崎、茂木、世耕議員ら、速やかな政策実現を求める有志議員の会が同様の要望を持ってまいりました。私は、この件につきまして現場も見てまいりましたので、行革推進の大きな閣議決定があって、今それを法律的にどうクリアするかということで、今委員がおっしゃったこと、それから自民党の有志議員の申入れ、このことも含めて検討を進めております。
 とともに、既に先に全閣僚に対して、それぞれの閣僚の傘下にある公的な住宅、空いているものは放出しろと、それから総務大臣に二度にわたり、町営住宅、村営住宅、市営住宅、総務省、つまり自治体管轄下の住宅について同様の措置をとれということを指示をし要求をしております。また、先ほど財務大臣に対しても、公務員住宅について同様の措置をとってくれということをやっておりますので、全力を挙げて、この年末年始、おうちがないという人がないように努力をしてまいりたいと思います。
#366
○小池晃君 それは是非やるべきだと、やっていただきたいと。
 それから、就職安定資金貸付け、十五日からこれも始まったんです。しかし、これ、私、問題だと思うのは返済方法なんですよ。これ、実は六か月後の時点で雇用保険の被保険者になっておれば敷金を除く入居初期費用を全額返す、全額免除する、生活・就職活動費の五割免除すると。つまり、六か月以内に安定した仕事に就ければ免除がされる、仕事に就けなければ返さなきゃいけない、しかも利子が付く。
 あのね、これ、仕事就けない方が大変なわけですよ。しかも、今の経済・雇用情勢の中で六か月以内で雇用保険の被保険者となれるような仕事に就けるかというと、私はそういう実態では今ないんじゃないかと。いろんなことやっていらっしゃるというのは、それは私も理解している部分あるんですが、こういうところはやっぱり見直さないと、実態に即して本当に問題じゃないかと思うんですが、大臣、ここはやっぱり見直す必要があるんじゃないですか。
#367
○委員長(岩本司君) 局長でよろしいですか。太田局長。
#368
○政府参考人(太田俊明君) 今お話しの制度でございますけれども、貸付け後六か月後に就職した場合に一部免除と、返済免除ということでございますけれども、これは、対象者の大半を占めると考えられます例えば派遣労働者の方々、保険の所定給付日数が九十日間である場合が多いと、今回それを延長というのはまた検討したわけでございますけれども、そういうことを踏まえて、今お話のございました現下の雇用失業情勢における再就職の困難度も勘案して六か月ということで設定をさせていただいたものでございます。
#369
○小池晃君 大臣、大臣。
#370
○国務大臣(舛添要一君) 片一方では、再就職のインセンティブをどうして与えるかということもあります。そういうことも勘案して、現状をよく見ながら検討したいと思っていますけれども、循環的な、いわゆる六か月ごとに循環的に職を変えるという人とかいろんな様々な問題がありますので、今の委員の御意見も配慮しながら、できるだけ様々な手を打ちたいと思います。
#371
○小池晃君 再就職のインセンティブって、要するに借金でそれを追い立てるというやり方でしょう。これは間違いですよ。だって、就職したくたってできない実態あるわけだから、やっぱりそこはしっかり考慮した対応が必要だと思います。
 それから、内定取消しの問題で様々な議論がありますが、提出者にお伺いします。ちょっと端的にお願いしたいんですが、この内定取消しを規制する改正案については、これは解約権の濫用禁止の明文化とともに取消し理由の文書による明示義務が入っているわけで、私は、こうした法文化というのは現在の事態に少なからぬ影響、効果があると思うんですが、その点についてはどうお考えか、端的にお答えください。
#372
○委員以外の議員(吉川沙織君) 端的にお答えさせていただくよう努力いたします。
   〔委員長退席、理事家西悟君着席〕
 先ほどから、十六条の中で解雇の条項は含まれているからそれでいいという、そういうお話ございましたけれども、十年前、千七十七人の内定取消しが出て、それと決定的な違いがございます。当時は、経営破綻による内定取消しが八五%で、経営悪化による内定取消しは一五%、これは平成十年の三月十三日の労働委員会で、これ、政府参考人の答弁がございます。現在は厚生労働省の統計で三百三十一人ですが、三百三十一人中二百十二人もが企業の経営悪化による、どちらかといえば、経営破綻そのものではなく、経営悪化によって内定を取り消されている。それはつまり十六条が余り分かられていないこと。
 ですから、内定取消しを別に取り出して法文化する意味は、内定取消し、もし内定取消しになってしまえば三つしか選択肢がありません。留年をするか、先ほど亀井議員もお答えになられましたが、留年をするか、若しくは非正規として社会に出るか、それぐらいしかありません。そして、残された期間で就職先を見付ければいいじゃないか、そういうお話もありましたけれども、実際、今の時期にまとまった求人はないという、そういう意見を表明している大学の就職進路センターもたくさんあります。
 ですから、その効果というのは抑止力、余り広く知られていないという意味で抑止力にもなること、そして取消し事由の明示義務は、内定取消し事由をあらかじめ労働者に明示させることにより、一定の事由がある場合には内定が取り消されることがあり得ることを知らせるためのものです。一定の事由がある場合には内定が取り消されることがあり得ることを知らせるためのものではありますが、そのような事由に該当したからといって当然に内定取消しが法的に有効となるような趣旨のものではありません。
 以上でございます。
#373
○小池晃君 今日、議論をしてきたんですが、今回の法案の中身に、先ほどから意見も出ていますけれども、政府の政策と重なり合う部分も少なくないというふうに私思うし、同時に、政府の対策は万全だ、万全だと言うけど、そんなことはなくて、まだまだ改善の余地はたくさん私はあるというふうに思うんですよ。そこは率直にやっぱり政府も受け止めていただきたいと。河村官房長官も、この野党の法案の提出に対して、野党案の良いところは取り入れてやっていくというふうにおっしゃったんですね。
 舛添大臣、私ね、大臣に政治家としてお伺いしたいのは、やっぱり今、合意形成の努力こそ必要なんじゃないか。もう政府やっているんだから聞く耳持たないというんじゃなくて、やっぱり、野党の提案でも良いところはしっかり取り入れて、より良いものにしていくということが今、国会では求められているというふうに思うんですが、大臣の見解どうですか。
#374
○国務大臣(舛添要一君) 常に私がやってきたことはそういうことでございまして、共産党さんの御提案も相当入れまして、先般、小池委員より褒められたこともございますので、そういうきちんとした合意形成の努力はしたいと思います。
   〔理事家西悟君退席、委員長着席〕
#375
○小池晃君 この合意形成のやり方について提案者にもお聞きしたいんです。
 私は、今は、まさにねじれ国会という中で、本当に政治の知恵が求められているというふうに思いますし、今やっぱり国民が期待しているのは、この国会の場で単なる議論で終わらせるんじゃなくて、きちっと合意を形成して、そして政策を実現するということだというふうに思うんです。そのことを本当に国民は期待しているというふうに思うんですが、提案者として、その国民の期待、今国民がこの国会に対して求めていることについてどうお考えか、お答えいただきたい。
#376
○委員以外の議員(福山哲郎君) 小池委員のおっしゃるとおりだと思います。
 是非、合意形成の努力をしていただいて、この法案に御賛同をいただきたいというふうに思いますし、先ほどから、先ほどから議論がありますように、いろんな課題を持っています。政府の今の取組について、先ほど国会で御紹介があったことについても、私は実は大変評価をしています。それはそれでいいことではないですか。そして、与党側もおっしゃっているように、政府のやられていることとこの法案の中身は重複することが多いと。それならば、逆に言うと、今の政府のやっている施策を加速するような形でこの法案を御賛同いただくことも私は問題はないと思いますし、もっと申し上げれば、我々は今回、政府と根本的に違うのは、派遣労働者の方も短期間の労働者の方も、とにかく雇用保険の被保険者として雇用調整助成金の対象にしたいという思いがあります。それは、失業をまず予防をすることが重要です。失業して、切られてからでは遅いです。
 先ほどから法案提出を準備をしていると与党側がおっしゃいますが、この法案提出を待てば、間違いなくその法案提出は三月以降になります。現実の問題として法案に……(発言する者あり)だって閣法で提出をするんでしょう。閣法で……
#377
○小池晃君 ちょっと、僕が質問しているんだから。
#378
○委員以外の議員(福山哲郎君) ごめんなさい。
 閣法で提出をするとなれば、三月以降の提出で、成立はまだいつか分かりません。現実の問題として、年末から来年度の決算に向けて非常に雇用が悪化する中で緊急的に対応したいというふうに思いますので、小池先生御指摘のとおり、是非合意形成に向けて与野党共に御努力をいただき、御賛同いただきたいというふうに思っているところでございます。
#379
○小池晃君 議論の進め方についてですね、やっぱり国会最終盤なわけですよ、今。緊急を要するというのは私はあると思うんです。それはもう確かなことだと。しかし、やっぱり実現しなきゃいけないわけですよ。知恵出し合わなきゃいけないんです。(発言する者あり)そうだ、そうだって与党から言われるのもね。だって、私、さっきの質問、議論聞いていても、政府はこういうふうにやっているということは言うけれども、問題点あげつらうだけで、やっぱり質問をしてお互いどこが問題なのか引き出すという議論になっていないじゃないですか。私、これじゃ駄目だと思うんですよ。こんな議論でいいんだろうか。
 民主党にも、私、言いたいのは、やっぱり今日このまま採決するということを決めて突っ込むというのは間違いですよ、これ。やっぱり、(発言する者あり)いや、ちょっと拍手やめてください。本当にやっぱり合意をつくらなきゃいけないじゃないですか。だって、本当にあしたから仕事を失うという労働者から見たら、国会は何をやっているのかということになりますよ、こういうことやっていたら。私は、私は是非ちょっと考えていただきたいと。
 こういう形でやっぱり、だって先ほどから議論していたってそんなに、全く違う正反対の話しているわけじゃないでしょう。いろんなすり合わせできるような話じゃないですか。そういうときにこんな形でぶつかり合って採決強行するなんてことをやったら、私は本当に国会の信頼を失うことになっちゃうと思うんです。
 私、委員長に申し上げたいんですけれども、是非これで、質問終わったところで採決というふうに先ほど仕切ってやられたけれども、それはやめていただいて、やっぱり質疑が終わったところでもう一回理事懇談会開いていただいて、今日の議論も踏まえて、やっぱり議論やりましょうよ。合意形成しましょうよ。国会がやっぱり責任を果たすということを私はやるべきだと思いますが、委員長、いかがですか。
#380
○委員長(岩本司君) 質問をお続けください。
#381
○小池晃君 いや、委員長、是非、やっぱりここでいったんやめていただいて、理事懇をやっていただきたいということのお願いなんです。お答えいただきたい。
#382
○委員長(岩本司君) この件に関してはお答えできません。
 小池晃君、どうぞ。
#383
○小池晃君 私は、本当、こういうやり方はいけない。
 ある新聞の社説で、今日出ているんですが、百年に一度という危機感が本当にあるなら、雇用や中小企業対策で与野党協議を進めて一致点を探り、スピード審議の上、具体化できることもあるはずだ、与野党は一日でも早く一つでも多く対策を具体化すべきだと。与党も、そうだと言うんだったら、もっとまじめな議論をして、やっぱり一致点探る努力を私はしていただきたいというふうに思うんですよ。
 是非、やっぱりこういった形で、質疑終局の段階で採決を強行するということはやめていただいて、きちっとそこで理事会をもう一回開いていただいて協議をしていただきたいということを私、重ねて委員長に要請します。
 多数を占める民主党の皆さんにも是非それ考えていただきたいということをここでもう一回改めて申し上げたいというふうに思いますので、以上で……
#384
○委員長(岩本司君) あの、委員外の方はちょっと退席いただいていいですか。特に、やじがさっきから飛ばされてちょっと会議になりませんので。(発言する者あり)何だよじゃないですよ。ちょっと出ていってもらっていいですか。退席していただいていいですか。委員会の邪魔しないでください、後ろから。
 小池君、どうぞ。
#385
○小池晃君 もう改めて質問いたしませんが、やはり是非合意形成するという努力を最後まで国会は尽くしたと、本当にあしたから、あしたから家がないという労働者は、国会は頑張って対策を考えてくれているということを示すことがやっぱり私は国会の責任として、これは党派を超えて、与党の皆さんにも訴えたいし、野党の皆さんにも訴えたいということで、終わります。
#386
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 派遣切りや採用内定取消しや雇用保険について、社民党も本当にこれを何とか解決しなければとやってきました。会期末まで期間が限られています。私たちもこの法案の成立を心から望んでいます。発議者の皆さんが緊急雇用としてまとめてくださったことに心から敬意を表します。
 そして、大臣、この今回出された四法案、特に採用内定の取消しは企業名公表すべきだと私は国会で何度も迫り、政府はそれを採用してくださったという経過があるわけですが、今回の四法案、かなり賛成していただける中身があるんじゃないか、いかがですか。
#387
○国務大臣(舛添要一君) 具体的には相当部分既に私が実施をしております。そして、労働契約法十六条で内定取消し、これは最高裁の判決も釈迦に説法ですがございますし、私もしょっちゅうそのことを申し上げておりまして、今審議会で議論をし、一月中には内定取消しの企業について公表するところまで行きました。こういうふうに、もちろん問題点はありますよ、内定取消しをただやるということについては。ただしかし、例えばそういう福島委員の御意見をきちんと検討して合意形成に努めてきて、きちんと実績を出してきているつもりでございます。
#388
○福島みずほ君 かように共通しているんですね。野党のプロジェクトの案も作業部会の案も政府の案も、(発言する者あり)あっ、与党、ごめんなさい、与党の案も極めて似ていますし、お互いに同意できるところがたくさんあります。
 今必要なことは、共通部分をできるだけ成立させる。ですから、私は、もう期間がありませんから、さっき大臣も自分の後追いだとおっしゃったじゃないですか、この法案が。だとすれば、労働契約法、私たち反対でしたけれども、判例を法律化したわけですよね。今取り組んでいることを立法化することは法律家としても大変意味があるというふうに思っております。みんなこれで安心するわけです。
 ですから、先ほど自分と共通項が多いとおっしゃった。だとすれば、私は、この法律を参議院で成立させ、衆議院で修正でもいいですよ、ともに成立させるために力を合わせるべきではないでしょうか。
#389
○国務大臣(舛添要一君) 立法府で作られた法律に基づいて行政を実行する、既に道具があるものは直ちにそれを使う、法律を作るために時間を費やしたり、屋上屋を架さなくてできることを私はやっていきたいというふうに思っておりますので、そういう態度でもう毎日本当に奮闘して、失業者、雇用、こういう問題に取り組んでおります。
#390
○福島みずほ君 かように共通しているわけですから、私はできるだけ早く成立をさせ、かつ、もしこれ直すという部分があれば、衆議院で大至急修正をした上で成立を目指すべきだと強く思います。
 厚労省にお聞きをいたします。
 これは、湯浅誠さん、もやいの人も言っていますが、年末年始、行政が閉店になる、閉店というか、窓口がハローワークなどなくなると。これを、例えばもう少し二十九、三十とか、これはもっとハローワークなど相談窓口は重要ですから開けておくべきではないか、労働強化にならないように気を付けながら開けておくべきではないか。いかがですか。
#391
○政府参考人(太田俊明君) 今お話のございましたとおり、十二月十五日から本当に必要な方の住宅、あるいは生活支援の窓口を開いておりまして、お客さんもたくさん来ておられるわけでございます。
 したがいまして、年末年始の対応でございますけれども、まず十二月二十七日土曜日におきましては、これは全国のハローワーク百四十八か所において相談に応ずることとしているところでございます。その後、二十九、三十どうするかにつきましては、今まさにやっている相談窓口の状況あるいはニーズ等を踏まえまして、どのような対応が必要か検討してまいりたいということでございます。
#392
○福島みずほ君 検討していただくということで、是非お願いします。
 二〇〇九年問題、今なぜこんなに派遣切りが行われるかというと、二〇〇九年問題があると考えています。大分キヤノンは千百人派遣切りをやりながら求人募集をやっている。しかも、その求人募集の中身が二年十一か月というふうに期限が来ていると。つまり三年たてば派遣は直接申込み義務があるので、それを遮断するためにむしろ今派遣切りをいろんな理由を付けてやっているんじゃないか。これは本当にひどいと思いますが、この二〇〇九年問題について厚生労働省としてはどういう認識をお持ちか、お聞かせください。
#393
○政府参考人(太田俊明君) 今お話のございましたいわゆる二〇〇九年問題ということで、それに対する対応としましては、私どもは、労働者派遣が臨時的、一時的な需給調整の仕組みであることを踏まえまして、最大三年の派遣期間満了後は、指揮命令が必要な場合には直接雇用に、指揮命令が必要でない場合には請負によるということと考えているところでございます。
 私どもとしましては、こういった基本的な考え方に基づいて、九月二十六日に各都道府県労働局に通知を発出して指導監督を徹底しているところでございます。
 今御指摘のございました、なお企業の業績悪化によるいわゆる派遣切りを二〇〇九年問題を口実に行われることが考えられますけれども、これは二〇〇九年問題とは別の問題としまして、しっかり指導をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#394
○福島みずほ君 しっかり指導をしていくということで、二年十一か月という三年の直前で切るというような、これは大分キヤノンがやっているわけですが、こんな求人募集をハローワークで張らせない、指導するということでよろしいですか。
#395
○政府参考人(太田俊明君) 法律に基づきまして、個別のケースはともかく一般論としましては、法律に基づきまして厳正に対応していきたいということでございます。
#396
○福島みずほ君 よく分からない。二年十一か月については指導するという意味でよろしいですか。
#397
○政府参考人(太田俊明君) 二年十一か月で期間満了という場合につきましては、これをそのまま雇いなさいということは直接の義務にはなりませんけれども、できる限り直接雇用にしてくださいとか、あるいは請負の場合には請負にしてくださいということは要請してまいりたいということでございます。
#398
○福島みずほ君 発議者にお聞きをします。
 雇用促進住宅を見ましたけれども、廃止決定したのも十分使えると思いますが、いかがですか。
#399
○委員以外の議員(近藤正道君) お答えをいたします。
 私は、東京と愛知で六か所ほどこの雇用促進住宅を見させていただきました。政府は、今運営中のところ、一万三千の空き家があってここを使うと。これ自身は結構なことでございますが、しかし、ここは三DKで結構新しくて家賃が六、七万。そうすると、二十万以上の収入がないと入れない。これでは今、派遣切りあるいは雇い止めで追い出されている人たちには、現実問題として支払能力の点で大変問題がある。
 ところが今、閣議で廃止決定したところ、これは二Kぐらいで、中を見ますと結構使える、畳を替えれば十分使えるところがたくさんあります。これは家賃も二万足らずでありまして、月収も十万ぐらいで十分入れる。だから、この廃止決定をした、閣議決定で廃止決定したところ、これ約三万、全国にあるわけですね。ここをとにかく使うということが一番私は即効性がある。ですから、これはもう大臣がこの閣議決定をとにかくひっくり返す、取り消す、あるいはこの物すごい経済危機のある一定時期これを凍結する。こういうことにして、ここにとにかく多くの人たちを、居住困窮者を入れる、これが私一番いいというふうに思うんです。どうしてその決断ができないのか。
 先ほども小池議員の話がありましたけれども、私は是非この凍結のところを、閣議決定のところをいったん凍結をして、ここにとにかく入れるということが一番私は効果的だというふうに実感をいたしました。これは見ればすぐ分かることです。
#400
○福島みずほ君 私も雇用促進住宅を見ましたが、一万円ぐらいでやっぱり借りれるんですね。
 天然災害……(発言する者あり)いや、ごめんなさい、天然災害であれば仮設住宅とか造るわけですね、地震とか。これは、今回の派遣切りは政治災害だと思います。だとしたら、やっぱり住まいをちゃんと保障してやるべきだと。(発言する者あり)いや、経済も含めて政治災害です。
 閣議決定を凍結すべきではないですか。
#401
○国務大臣(舛添要一君) どういう形であれ、雇用促進住宅廃止決定の三万戸以上のやつも使えるように今鋭意努力をしているとともに、一番の今問題は、現場を見ての問題は、そこに住宅はあっても自分が、例えばある失業者が行きたいその場所と合っていない、そのミスマッチが一番問題なので、我々の傘下にある雇用促進住宅だけではなくて、あらゆる公的な住宅、それから市町村の住宅にも放出しろということをやりましたので、はるかに大きなセーフティーネットを敷く覚悟でございます。
#402
○福島みずほ君 この年末年始の緊急雇用対策として野党側、社民党、民主党、国民新党で住まいのセーフティーネットの提案をこの法案でやっているわけです。
 大臣ももう、あるいは与党側の皆さんも分かっているとおり、今度の法案はかなり共通項があると。むしろ、私たちが、委員会やいろんなところでそれぞれの方が質問し、私も質問を必死でやって、みんなでこの間、厚生労働省の役人も頑張って、いろいろ変えて、何とかやれないかと一緒に走ってきたと。私は不十分、今の厚生労働省の行政は不十分な点もあると思っておりますが、この法案については賛成できるのであれば、中身でやはり与党の議員も賛成をしていただきたいと。
 これは、国民は、何はともあれ、与党が作ったか野党が作ったか関係ないんですよ。ちゃんとした雇用のセーフティーネットがつくられて安心できる、これは国会が雇用の破壊に一歩対応したということで大きな一歩になるというふうに思っております。
 若干の……(発言する者あり)では、修正協議をやれというのがありますので、衆議院で是非修正協議をし、今国会で成立させるべく主張したいと思います。
 終わります。
#403
○委員長(岩本司君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 質疑を終局いたしました四案のうち、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案及び雇用保険法の一部を改正する法律案は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から両案に対する意見を聴取いたします。舛添厚生労働大臣。(発言する者多し)御静粛に願います。
#404
○国務大臣(舛添要一君) 参議院議員小林正夫君外七名提出の派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案につきましては、政府としては反対であります。(発言する者多し)
#405
○委員長(岩本司君) 御静粛に願います。
#406
○国務大臣(舛添要一君) 参議院議員小林正夫君、七名提出の雇用保険法の一部を改正する法律案につきましては、政府としては反対であります。
 以上です。(発言する者多し)
#407
○委員長(岩本司君) 御静粛に願います。
 これより討論に入ります。──別に御意見も……(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)ちょっとやめてくださいよ。やめてくださいよ。別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)多数と認めます。よって、可決されました。
 ……(発言する者多く、聴取不能)賛成の方の挙手を願います。(発言する者多し)
   〔賛成者挙手〕
#408
○委員長(岩本司君) 賛成多数と認めます。よって、本法律案は可決されました。
 なお、各法律案の審査報告書の作成につきましては……(発言する者多く、議場騒然)
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十六分散会
     ────・────
  本日の本委員会における国務大臣(舛添要一
 君)の発言の後の議事経過は、次のとおりであ
 る。
  ○内定取消しの規制等のための労働契約法の
   一部を改正する法律案(参第七号)
  ○派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措
   置法案(参第八号)
  ○雇用保険法の一部を改正する法律案(参第
   九号)
  ○期間の定めのある労働契約の規制等のため
   の労働契約法の一部を改正する法律案(参
   第一〇号)
    右四案は、いずれも可決すべきものと決
   定した。
ソース: 国立国会図書館
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