くにさくロゴ
2008/12/18 第170回国会 参議院 参議院会議録情報 第170回国会 財政金融委員会 第8号
姉妹サイト
 
2008/12/18 第170回国会 参議院

参議院会議録情報 第170回国会 財政金融委員会 第8号

#1
第170回国会 財政金融委員会 第8号
平成二十年十二月十八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月十七日
    辞任         補欠選任   
     大河原雅子君     平田 健二君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         峰崎 直樹君
    理 事
                大久保 勉君
                辻  泰弘君
                円 より子君
                小泉 昭男君
                椎名 一保君
    委 員
                尾立 源幸君
                大塚 耕平君
                川合 孝典君
                川崎  稔君
                富岡由紀夫君
                平田 健二君
                水戸 将史君
                森田  高君
                横峯 良郎君
                末松 信介君
                鶴保 庸介君
                中山 恭子君
                林  芳正君
                藤井 孝男君
                森 まさこ君
                荒木 清寛君
                白浜 一良君
                大門実紀史君
       発議者      大塚 耕平君
       発議者      大久保 勉君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      赤井 裕司君
       財務省主計局次
       長        香川 俊介君
       財務省主税局長  加藤 治彦君
       国土交通省道路
       局次長      西脇 隆俊君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○租税特別措置法の一部を改正する等の法律案(
 大塚耕平君外六名発議)
    ─────────────
#2
○委員長(峰崎直樹君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、大河原雅子君が委員を辞任され、その補欠として平田健二君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(峰崎直樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 租税特別措置法の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官赤井裕司君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(峰崎直樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(峰崎直樹君) 租税特別措置法の一部を改正する等の法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○横峯良郎君 皆さん、おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の横峯良郎です。
 なかなか財金の場合、先輩方が専門の、本当にマニアックな先輩がいらっしゃいまして、我々ど素人が余り質問する機会がないんですけど、今日は身内ということでやらせてもらっています。
 租税特別措置法の一部を改正する等の法律案について質問させていただきたいんですけど、二転三転する政府の経済対策により、不況のあらしが吹き荒れて、町には失業者があふれ、政府の無策のしわ寄せが社会的弱者を直撃しています。このことは皆さんもう御存じのようで。
 国民生活を守るための有効な政策をより迅速に打ち出すことが極めて重要であり、政治家の責務と考えておるんですが、この時期に法律案を提出した理由についてお聞かせいただきたいと思います。
#7
○大塚耕平君 おはようございます。
 まず、冒頭、私どもの提出法案をこうして審議をしていただきますことを、与野党各理事、委員の皆様方に御礼を申し上げたいと思います。
 今、横峯委員からこの法案の提出理由ということで御質問をいただきましたが、三点ほどあろうかと思っております。
 まず第一には、現在の経済情勢については本当にまさしく未曾有の状況になりつつあるということは論をまたないところでございますが、かかる状況の中で、麻生総理大臣におかれては、十月三十日の緊急経済対策に続いて先ごろも追加の経済対策を、案としては御発表になったわけでございますが、具体化をされていない。この状況に私どもとしては危機感を抱いておりまして、できることはやらせていただきたい、そういう思いでこの法案を提出したのが第一点でございます。
 しかし、恐らくこの後、与党の先生方から御質問があろうかと思いますが、この法案は仮に通していただいて効果が出るといたしましても来年の四月一日からでございますので、第二点として申し上げたいのは、この法案の効果がどのような形で出るかということであります。
 景気は気からと申しますように、やはり国民の皆さんの景気や経済に対する気分の問題もございますので、具体的に国会が対策を打っていると、そして法律を可決するというこの動きをお見せすること自身が景気にはプラスに作用すると思っております。そして、しかるべき後には、家計の可処分所得を事実上増やすという意味と、それから企業の活動コストが下がるという形で効果が出てくるものと思っております。
 そして、最後に第三点でございますが、これは、実は通常国会でもこの暫定税率の問題は皆様方と議論をさせていただいたわけでございますが、五月の十三日の政府の閣議決定の二項目めによりますと、「道路特定財源制度は今年の税制抜本改革時に廃止し二十一年度から一般財源化する。」というふうに明記をされていたわけでございます。
 私どもとしても、具体的にどのような対応が出てくるのか期待を込めて拝見をしていたわけでございますが、残念ながら、先ごろ発表されました政府税調の答申であるとかあるいは先週与党の皆さんがお決めになりました税制改正大綱にもこの五月十三日の閣議決定と足並みをそろえた内容が発表されませんでしたので、私どもといたしましては、少なくとも暫定税率の廃止の部分だけでも、与党の皆様方のあるいは政府の皆様方のこれからの議論に一石を投じる意味でもこのタイミングでこの法案を出させていただくことが適当と考えた次第であります。
#8
○横峯良郎君 本当に緊急を要するということですばらしい法案だと思います。また、我々は、所得税の中でも、私もそうなんですが、大体税金で、三〇%ぐらいの税金を皆さん、国民の皆さんはやっていらっしゃると思うんですけれども、本当に減税するということが、自民党さんはじゃ財源はどうするのかということをよく言われますけれども、私的には本当に、仕事を増やすよりも、仕事を投げて予算を増やすよりも、今の家計の中での三〇%の出費を本当に抑える方が国民生活にとっては絶対にプラスだと思います。
 本当に不景気だとかどうのこうのと言われているんですけれども、ちょっと話ずれますけれども、この不景気の中に、やっぱり自民党さんはいわゆるもち代と言われる、それが三百万ぐらい出たと。我々もボーナスもらいまして、三百万ぐらいの、十二月十日にもらいまして、そのもち代が三百万、それに、まあもらっていらっしゃらない方もいらっしゃると思うんですけれども、あと二百万と、合計しますと、ボーナス合わせて八百万ぐらいの、国会議員にはそういうもち代と言われるのが出ているんですけれども、大塚先生はもち代はもらったことはあるんですか。
#9
○大塚耕平君 ございません。
#10
○横峯良郎君 やっぱり企業献金も入っているわけですから、自民党さんの場合は。この不景気の中で、企業の皆さんは、従業員にはボーナスのカット、賃金もカットという中で企業献金だけはされていて、それが自民党の先生方には回っているということです。本当に矛盾していると思います。不景気だどうのこうの言われている中でも、今も皆さん毎日見ていることなんですけれども、議員会館もまた、何千億か分かりませんけれども、そういうのが、もうこういう不景気の中で緊急を要する中でも国会の中では建設が今一生懸命されているという、本当によく国民の皆さんは黙っていらっしゃるなと思うんですけれども。まあ、ちょっとずれたんですけれどもね、矛盾しているなと本当に思っています。
 その中で、ガソリンスタンド、倒産件数が非常に今多いんですが、今まで粗利が二十円あったのが十円あるかないかと、それはセルフスタンドもそうですし、本当に百メートル置きにガソリンスタンドがあると。最近は本当に安くなって、一時百七十円行っていたのが今百十何円だと。なぜこの時期に、せっかく安くなったんだから今まで損していた分を、私はもうかればいいんじゃないかなとつくづく思うんですけれども、それもやっぱり競争相手がいて百十何円という、有り難いことなんですけれども、でも、経営されているガソリンスタンド側については本当に大変なんですけれども。
 そこで、お尋ねしたいんですけれども、ガソリン価格が急速に下落する中、ガソリン等の暫定税率の廃止が必要であると考える理由について、また、今回の法案により暫定税率廃止時の負担は軽減することになりますが、スタンド経営に及ぼす影響についてどのようにお考えか、併せて発議者にお尋ねいたします。
#11
○大久保勉君 御答弁申し上げます。
 本法案のガソリンスタンド経営に与える影響についてということで質問がございました。
 ガソリン税は庫出税でありまして、四月一日から即時に暫定税率を値下げして販売しますと、ガソリンスタンドの経営に大きな影響がございます。また、軽油引取税に関しましても、特別徴収義務者から分けてもらっている独立系のガソリンスタンドにおきましては同様の問題が発生します。このため、本法案に関しましては、平成二十一年三月三十一日限り揮発油税等の暫定税率が廃止されることとなる場合における税額の調整措置の実施を政府及び都道府県に義務付けることにしております。
 民主党は本年四月一日に暫定税率失効した際に同様の法案を提出しましたことは、御承知のとおりかと思います。しかし、与党自民党及び公明党が賛同しないということで、また政府が何ら対策を行わなかったということでガソリンスタンドが暫定税率分自己負担する事態に追い込まれておりますことは、御承知のとおりでございます。そのような事態を二度と繰り返さないというのがこの法案の趣旨でございます。
 また、どうして今ガソリンを値下げするのか、この点に関しまして、先ほど大塚発議者の方で説明がございましたので割愛させていただきます。
#12
○横峯良郎君 いや、この暫定税率のそういう税金を道路に使うということが私には本当にもう長年おかしなことだと思っているんですけど、その一つの例として、今ちょうど年末で、三月になると、年度末になると、私、鹿児島の鹿屋というところなんですけど、本当に予算を使い切るために一生懸命工事だらけになってしまうという、もうその現実が皆さん本当に、日本国民みんな知っているんですね。
 今更道路を造るといったら、本当に私の田舎の鹿屋でも田んぼのあぜ道まで舗装されていて、猫一匹しか通らない山の中でも舗装が今、日本はされているということです。どこに必要な道路と言われる道路というのは、今から道路を造るんだったら、本当に掘り起こして造らなければ道路はないんじゃないかと言われるぐらい。それにいまだに我々はこだわってこの国会でやっているんですけど。そういう意味でも、何とか、いまだに駆け込み工事とか使い切り工事は絶対もうやめなければいけないと思っているんですけど、政権取ったらそれがまたやめれるんじゃないかなと思っているんですけど。
 それで、麻生総理が掲げる定額給付金は経済効果が低いという指摘が各方面から皆さん御存じのようにあるんですが、先ほども言いましたように、暫定税率引下げの方が国民生活の支援策としては有効であるという理由についてもう一回お伺いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#13
○大久保勉君 定額給付金より暫定税率の廃止の方が国民生活に対して支援額として有効であると私どもは主張しております。
 この点に関しまして、まず、所得の多寡にかかわらず、また都市、地方の差もなく国民全体にばらまきを行う定額給付金が景気対策として有効ではないということは多くのエコノミストが指摘していると思います。それに対して暫定税率廃止は、車に依存することが多い地方にとりまして非常に緊急な、そしてすぐに効果ができる措置ということで私どもは有効だと思います。特に、社会弱者にも有効であるという点を是非とも強調したいと思います。
#14
○横峯良郎君 先ほどのちょっとことなんですけど、年度末三月になって、どこも、日本全国、もう予算を使い切るための一生懸命工事していると、その現状についてどう思われますか。
#15
○大塚耕平君 年度末に工事が突然行われて集中するという、このことについての所感を問われたわけでございますが、確かにそういう印象を受けがちであります。私自身もそういう印象を持っておりますが、ただ、実際にある一定の計画に基づいて行われている工事もあるでしょうから、是非とも、今、横峯委員が御指摘があったようなそういう印象を国民の皆さん、多くの皆さんが持たれているわけでありますので、そのことに対して国民の皆さんの誤解を解くような対応を政府なり我々国会というのはしていかなければならないと思っております。
 もちろん、火のないところに煙は立たないわけでございますので、慌てて駆け込み工事をやっている、ないしはどうしても掘り返さなくてはいけないわけではないところを掘り返しているという事例も恐らくあると思います。一体どのぐらいがそういうもので、どのぐらいが本当に必要なものなのかということをきっちり検証して、今委員がおっしゃったような国民の皆さんのそういう心証をしっかり改善をしていくということが必要だというふうに思っております。
#16
○横峯良郎君 政府・与党は平成二十一年度に道路特定財源を一般財源化するとしましたが、地方に移譲するとした一兆円の中身の八割を道路関連に使用することや、暫定税率の水準は現状を維持するということであり、一般財源化とは名ばかりの骨抜き案となっています。国民の信を問うことすらせず暫定的に総理になられている方ならではの方針ですが、このような政府・与党の方針に対する発議者の意見をお聞かせください。
#17
○大久保勉君 私もこのことに対しましては非常に疑問がございます。ただし、私ども、まだ政府・与党から正式にお話を伺ったわけではございませんので、是非とも国会の場で提案を受けたいと思っております。
 あえて言わせていただくとしましたら、今年の五月ですね、この委員会でもいろいろ議論しました。そのときに、福田前総理大臣は今年の五月に、一般財源の際の道路特定財源の使途を道路整備にだけ限定するのではなく、地球温暖化対策や医療、少子化対策など、様々な政策に活用することを記者会見で公約されました。また、同様なことがこの委員会で議論されました。
 先日の政府・与党合意は、一般財源は名ばかりで、結局従来の予算構造を維持するものであり、また国土交通省のいわゆる所管、道路族の利権等を温存するものであるということで、私ども非常に疑問を感じております。この間、麻生総理の迷走発言もございまして、まあ個人的な見解かもしれませんが、指導力がないということを改めて痛感しているところでございます。
#18
○横峯良郎君 真の生活支援というのは本当に減税だと思います。是非、この法案が通るように、これに反対されるという議員の先生方はちょっと私には理解できないんですけど、是非皆さん賛成されるようにということで、減税ということでよろしくお願いします。
 終わります。
#19
○川合孝典君 おはようございます。民主党の川合孝典でございます。
 本日、質問の機会をちょうだいいたしまして、理事の各位には心より御礼を申し上げたいと思います。先ほど横峯委員の方から内輪だからというお話がございましたが、大切な法案でございますので、是々非々でやらせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 ところで、昨今、この一連の未曾有の世界的な金融危機に端を発した景気の後退というこういう状況の中で、政府・与党、麻生総理大臣の様々な御発言を伺っておりますと、埋蔵金という言葉が非常に散見されるようになってきた。あたかもそれは以前からずっとあったかのように、当たり前のように埋蔵金の論議がなされて、財源にそれが充てられるかのごとき報道がなされているという状況でございます。つい数か月前までは埋蔵金はないと政府の皆さんは断言していらっしゃったわけでございますので、そういう状況の中で、埋蔵金と言えばいいのか特会の剰余金と言えばいいのか分かりませんが、そういうものがきちんと存在が認知されて、その活用について議論が進められる状態になったということ自体は喜ばしいことなんではないかなというふうに思っております。
 それを思い起こしますに、さきの国会以来、当財政金融委員会において様々な議論を展開して、その結果として今のような状況ができたということでございますので、峰崎委員長を始め委員各位の皆様の本当に御英断とこれまでの御努力に心より敬意を表したいと思う次第でございます。
 では、質問に移らせていただきますが、まず発議者の方にお伺いしたいと思いますけれども、暫定税率の廃止をめぐるこれまでの議論の中で、暫定税率の廃止への反対意見の中に、日本のガソリンに係る税金は主要各国に比べて低いというような指摘もこの反対意見の中にあったかと思うんですけれども、この点について、発議者はそういう指摘がある中であえてこの法案を提出したことについてどのように御認識か、お伺いしたいと思います。
#20
○大塚耕平君 よろしくお願いいたします。
 まず一点目は、先ほどの横峯委員に対する御回答と同じことを繰り返させていただきますが、やはり景気というものは非常に難しいものだと私どもも思っておりまして、景気は気からということもございますので、やはりこれから家計の可処分所得を増やしたり、あるいは企業の活動コストを軽減するというそういう具体策が現に国会で決まって、そして国民の皆さんにあまねく行き渡るという動きをお示しするという、そういうメンタルな効果は非常に大きいというふうに思っております。
 ただ、メンタルな効果だけではなくて、実際にこれが四月一日から施行されますと、確かに日本のガソリン価格は、とりわけ課税分を含んだガソリン価格というのは、ヨーロッパ各国よりはかなり低いわけでございますが、アメリカなどと比べるとまだ高いわけでございますし、また、課税価格だけではなくて、これは通常国会でも随分議論になった点でございますが、高速道路の通行料などを含めた実際に車の保有者ないしは車一台当たりに掛かっている年間の事実上の道路建設コスト負担分という比較をいたしますと、実は日本は先進国の中では二番目に高いという統計もございますので、こういうデータから考えますと、単に気分の問題だけではなく定量的な効果も出てくるというふうに思っておりますので、表面上の課税の水準だけでは判断できない部分があるというふうに考えております。
#21
○川合孝典君 ありがとうございます。
 私もこの問題に関していろいろと調べていく中で、一般的に使われているIEAのエネルギー価格と税という国際比較のグラフなんか見ておりますと日本は確かに安いなという印象を持ったんですが、今発議者の御発言にあったようなこと、また購買力平価換算がきちんとなされていないというような問題等もあるということでありますので、その辺のところも含めて、この議論の中身が誤解のないように、客観的に国民の皆さんに御理解いただけるようなそういう取組を我々もしていかなければいけないなということを感じておる次第でございます。
 続きまして、もう一点発議者にお伺いしますが、これ必ず出てくる話だと思うんですけれども、このガソリン税の暫定税率を廃止するということは昨今非常に国際世論として高まってきている環境対策に逆行するのではないかと、そういう指摘が非常に多いわけですね。ガソリンの値段が安くなるとじゃぶじゃぶガソリンを使うんじゃないかというようなことも指摘されておりますし、ヨーロッパを始めとする環境に対して税金を高く設定しているような国からの意見というものについての指摘もあることは御承知のとおりだと思いますけれども、本法案と環境対策との整合性について発議者はどのように御認識なのかということをお伺いします。
#22
○大塚耕平君 まさしく是々非々で厳しい御質問をいただいているというふうに思っておりますが、確かにこの日本の道路特定財源に含まれる税目について環境対策とひも付けて考えると、低いよりは高い方がいいという結論が出てくるものというふうに思っております。
 ただ、政策は必ず目的と手段というものの組合せでございますので、たしか通常国会でも一度こういう議論があったかと思いますが、果たして今の道路特定財源はどういう政策目的で課されている税目であるかというふうに考えますと、元々は環境対策として課されていたものではございません。そういう中で、政策を考えたりあるいは経済原理を考えるときにティンバーゲンの法則というのがございまして、政策の目的と手段は一対一対応でないと思わぬ不測の展開やあるいは予想外の悪影響が出るというようなことをいうわけでございますが、やはり環境対策は必要なんですが、環境対策として自動車や燃料に対する課税をやるということであるならば、もう一度この自動車関連諸税のゼロベースからの議論をした上で、その上で環境対策として課税をすべきだと。つまり、この税制は環境対策としての税制だというふうに形を改めて国民の皆さんの合意を得るということが必要だというふうに思っております。
 その上で、したがって、今の御指摘からすると、この道路特定財源の税率は環境対策という面からいえば低いよりは高い方がいいということになるんですが、そういう視点では私ども今回の法案もまた現在の税制の中身も考えておりませんので、環境対策としては今申し上げましたような対応か、あるいは私どもが既に去年の税制改革大綱でもお示ししておりますし、民主党の税制改革大綱は今週か来週にはまとめる方向で対応させていただいておりますが、私どもはこの税制を見直すときに、自動車関連諸税の取得と保有と走行の段階それぞれをつくり直して、走行の段階の税制については例えば一般財源の地球温暖化対策税というような名前の税につくり替えるということを提唱しておりますので、そういう対応の中でしっかりと対応をさせていただきたいということも申し添えさせていただきたいと思います。
#23
○川合孝典君 ありがとうございました。
 景気が後退している状況の中で、ともすれば増税という論議がなされてくる。そういう中で、多くの国民の皆さんは必要なものを払いたくないとおっしゃっているわけではなくて、非常に分かりにくい税制、何のために自分が払っているのかが分からない、またその払った税金がどう使われているのかが分からないという、この納得感のなさというものが必要以上に問題を大きくしているんではないかなというのは私もかねがね感じているところでございますので、大塚議員のお話、大変私にとっても勉強になりました。
 それでは、ここから政府参考人にお越しいただいておりますのでお伺いしたいと思います。道路特定財源の関係ということで御質問させていただきますが。
 まず、財務省の方にお伺いしたいんですけれども、政府は今年の五月の十三日に、時の福田総理大臣が平成二十一年度から一般財源化するということを閣議決定された。これは周知の事実であるわけですけれども、昨今の報道によりますと、揮発油税など恐らく現行の道路特定財源となっている税収を財源として、仮称でいうところの地域活力基盤創造交付金なる交付金を創設するということで、先日、政府・与党間の合意がなされたというふうに報道されておりました。
 ちなみに、私よく分からないんですけれども、この新たにつくられる地域活力基盤創造交付金なるものと道路特定財源の一般財源化というものとの関係というのは一体どうなっているのかということについて御説明を願いたいと思います。
#24
○政府参考人(香川俊介君) 一般財源化と申しますのは、特定の税収を特定の目的に使うことを義務付けている制度をやめることだというふうに考えております。先般の政府・与党合意で道路特定財源に関しまして、揮発油税収等を道路整備の財源に充てることを義務付けております現行の道路財特法の改正を検討するということになろうかと思います。
 そういうことで、今まで特定財源と言われていたものが一般財源になるわけでございますが、今回御指摘のありました地域活力基盤創造交付金というのは、一般の補助金や交付金と同様に、そもそも特定の税収を財源にする制度ではないということになりますので、一般財源化を定めた五月の閣議決定の趣旨に沿ったものであると理解しております。
#25
○川合孝典君 ということは、一般財源化のプロセスの中でのこの交付金は結果だと、一般財源化であるという理解でよろしいわけですね。ということは、フリーハンドで本来使えるというものなんでしょうが。
 では、国土交通省の方にお伺いしたいと思うんですけれども、先ほど横峯委員の発言の中にもありましたけれども、この地域活力基盤創造交付金については、その八割程度は道路整備に振り向けられる見通しというふうに書かれていたんですね。そうだとすると、今の財務省の御説明もそうなんですが、さきに一般財源化を決定した閣議決定に反するんではないかなというのが素朴な疑問としてわき上がってくるんですけれども、この点についての御認識をお伺いしたいと思います。
#26
○政府参考人(西脇隆俊君) お答え申し上げます。
 今の御指摘の交付金につきましては、政府・与党合意におきまして、地方からの要望も踏まえて廃止されることになります地方道路整備臨時交付金に代わるものとして新たに創設されたところでまずございます。
 この臨交金の実施状況でございますとか地方からのいろいろな声というものを考えて、官房長官も述べられておりますように、継続事業が八割程度あるというような見込みもございます。そうした継続事業の多いこととか、あと、御指摘ございましたように、政府・与党合意で道路を中心に関連する他のインフラですとか関連するソフト事業にも使えるという交付金とされたことを踏まえまして、具体的な制度設計につきましては地方にとって使い勝手がいいものになるように引き続き検討してまいりたいというふうに考えております。
 一般財源化の趣旨につきましては、ただいま財務省の方から答弁ございましたように、義務付けをやめるということでございまして、このような道路を中心に関連するインフラ整備、ソフト事業に使える交付金とするということをもって一般財源化の趣旨に反するものではないというふうに認識しておるところでございます。
#27
○川合孝典君 役所の理屈としてはそういうことになるんだろうなというふうに思いますが、今問題となっていますのは、一般財源化ということはフリーハンドで何にでも使えるお金ということですよね。少なくとも国民はそう皆さん思っておられるわけでありますので、そういう意味でいくと、使途が結局のところ八割近くは道路整備だということであれば、それは一般財源化という看板を掛け替えただけというふうに言われても仕方がないんではないかなというふうに思います。だからこそ、マスコミの報道も一般財源化が骨抜きだというふうな指摘があるわけですよね。
 今、政治のリーダーシップですとか指導性というものが非常に強く問われている状況の中で、あえてこういう分かりにくい、事実を糊塗するかのごときやり方をするということは非常に憤りを私感じておるんですけれども、そのことも含めて、今予算編成の時期ということでもありまして、これから、来年、年が明けたらこの問題については民主党としては徹底的に追及をしてまいりたいというふうには思っておりますけれども、そのことは是非とも申し上げたいと思います。
 あと、それと自由に使えるから問題はないんだというお話、今国交省の方からお話ありましたけれども、私調べてみましたところ、与党の税制改正大綱の中でこの道路特定財源の取扱いについてこう書かれているんですよね。自動車取得税の市町村に対する交付及び軽油引取税の指定市に対する交付並びに地方揮発油譲与税、仮称ですね、これは、それから石油ガス譲与税及び自動車重量税の都道府県、市町村に対する譲与については、引き続き道路の延長、面積を基準として行うというのが与党の税制改正大綱の中へ入っているんですね。
 フリーハンドだという話になっているんですけれども、結局、これは道路を造る若しくは計画すると、造ることを前提としなければお金は出さないよということになっているとしか読めないんですけれども、これ、申し訳ありません、通告はしておらぬのですけれども、この点について国交省はどのようにお考えでしょうか、お答え願います。
#28
○委員長(峰崎直樹君) 財務省、国交省。
#29
○川合孝典君 どちらでも結構です。
#30
○委員長(峰崎直樹君) 与党の答申ですね。そうすると──ああ、総務省。そうすると、答えられますか、国交省。──答えられない。
 それじゃ、発議者に聞きましょうか。
#31
○川合孝典君 発議者に。
#32
○委員長(峰崎直樹君) それでは、発議者参議院議員大塚耕平君。
#33
○大塚耕平君 与党の皆様方や担当省庁に代わって答弁いたすわけではございませんが、今非常に重要な問題を御指摘いただきましたので、私どものこの法案を提出させていただいている立場から、論点を何点か指摘をさせていただいて答弁に代えさせていただきたいと思いますが。
 まず、直近に御質問いただいたことの前に、地域活力基盤交付金のつまり八割は道路に使われる蓋然性が高いというやり取りを聞かせていただきました。ここにも非常に大きな論点がございまして、財務省のお答えでは、これはあくまで一般財源なので、制度上使途が限定されるわけではないという事実をおっしゃっておられます。これは事実だと思います。しかし、その一方で、国交省のお答えでは、地域の道路の整備状況から考えると八割ぐらいは使われるものと想定をされるという、こういうやり取りだったと思うんですが、なぜ地方自治体の判断を国交省が想定をして答弁をする必要があるんだろうかと、これは大きな問題であります。
 私どもは、地方分権を進めたいということで、これは大きな流れは与党の皆様方も御異論はないはずでありまして、地方分権を進めようというこの議会の大きな流れの中で地方自治体の判断を国交省が代弁をするということも、これも非常に大きな問題であるというふうに思っております。
 そして、直接直近の御質問でありました現行の道路特定財源の国が徴収した分を地方に回す譲与の分でございますが、これの交付について道路の面積を基準として行うという、これは二つ問題があるというふうに思っておりまして、一つは、引き続き道路を基準として行うということであれば一般財源化の趣旨に反するんではないかという委員の御指摘、御疑問は全くそのとおりだと思います。これが一点であります。したがって、この点をどうするかということ。
 それから、これは民主党あるいは議会として行政の実態をチェックしなければならない点がもう一点ございまして、道路の面積を基準とするというのは、今現在道路が少ないところにはより多く交付をするという意味なのか、今現在多くの道路を持っている先にはより多く交付するという意味なのか。もし後者であるとすれば、これは道路を造れば造るほど更に道路財源が必要になるという仕組みを表現しているわけでございますので、かかる財政難の折から、もしそういう仕組みがこれまで運営をされていてそれを今後も継続するということであれば、これは何としても国を挙げて改善をしなければならない点だと思っておりますので、こういう点について是非十分な御審議を賜りたいと思っております。
#34
○川合孝典君 ありがとうございました。
 私も、面積と距離ということに関しては非常に大きな疑問を感じておりました。なぜ道路の整備が非常に立ち遅れている地域と非常にインフラ整備が整っている地域にこれほどの格差があるのかと。国が政策としてインフラ整備をするのであれば、最低限必要なものというのはとっくの昔に整備され切っていてもいいはずなのに、いまだにこの問題を抱えていることの理由というのは、今、大塚議員のお話にもあったことがやっぱり根底にあるんだろうなというのが私も認識としてはございます。どうもありがとうございました。
 じゃ続きまして、質問に戻らせていただきますけれども、今度は内閣府の方にお伺いしたいと思います。
 麻生総理大臣は、十月三十日の生活対策を発表されましたときの記者会見において、道路特定財源の一般財源化に際しましては一兆円を地方に移しますと発言しておられますが、まず質問したいのは、この一兆円というのが地域活力基盤創造交付金になったという理解でよろしいんでしょうか。
#35
○政府参考人(赤井裕司君) お答えいたします。
 生活対策におきまして、「道路特定財源の一般財源化に際し、一兆円を地方の実情に応じて使用する新たな仕組みを作る」とされたところでございます。地域活力基盤創造交付金、これは仮称でございますが、この交付金は、この趣旨を踏まえ、与党において御検討いただいた上で、政府・与党合意において、道路特定財源の一般財源化に伴い廃止される道路整備臨時交付金に代わるものとして新たに創設されることになったと考えております。
 なお、この交付金は道路以外の関連するインフラ整備やソフト事業などにも使えるようにする方針でございまして、総理はそれを成果と述べられております。これまでの道路整備臨時交付金に比べましてはるかに使い勝手が良いものであると伺っております。
#36
○川合孝典君 よく理解できなかったんですけれども、要するに、この一兆円というのが地域活力基盤創造交付金、仮称というものなわけですね。済みません、もう、はいかいいえかだけで結構ですので。
#37
○政府参考人(赤井裕司君) 当該交付金は、道路整備臨時交付金に代わるものとして新たに創設されたものと理解しております。
#38
○川合孝典君 そうとしか今は、現段階では言えないということですね。
 ちなみに、私、不勉強なので教えていただきたいんですけれども、この十月三十日の生活対策の会見のとき、突然この一兆円という数字が出てきた。道路特定財源の一般財源化をすると五月の十三日の日に公式に発表されて、それ以降どういう経緯でこの一兆円という金額が出てきたのかということについて是非ともちょっと御説明をいただきたいと思うんですが、お願いします。
#39
○政府参考人(香川俊介君) 五月の閣議決定と十月に言われた関係ですけれども、十月の一兆円は、一般財源化に際し地方の実情に応じて地方が自由に使えるお金を一兆円と、これは総理の御発意で特に五月のものと関係なく言われたものと理解しております。一般財源化に際しということで、一般財源化をする機会に一兆円を地方に使えるようなものをつくってほしいと、そういう趣旨だったと思います。
#40
○川合孝典君 分かりにくいですね。やっぱり聞いても分からないという、よく分からないということなんですが。
 ちなみに、この十月三十日の生活対策の中、それ以降もそうなんですけれども、この発言に関連して地方が自由に使えるお金、地方が自由に使えるお金だということをしきりと御発言していらっしゃるわけなんですけれども、先ほど来の八割近くが道路整備に使われるであろうというような国交省さんの見解も含めて、実際には全然フリーハンドになっていないんではないかなというのがこれは素朴な疑問としてわき上がってくるわけでありますけれども、内閣府、こちらの方についてはどのようにお考えでしょうか。
#41
○政府参考人(赤井裕司君) 先ほどお答えしたことと若干重複もいたしますけれども、この交付金につきましては道路以外の関連するインフラ整備やソフト事業などにも使えるようにする方針で、先ほども申し上げましたが、総理はこれを成果と述べられております。これまでの道路整備臨時交付金に比べましてはるかに使い勝手の良いものであると伺っております。例えば、官房長官も述べられておりますが、地域の中核病院へのアクセス道路と併せて公立病院と道路とのアクセス部分のバリアフリー化などといったものにも使えるようになると考えております。
#42
○川合孝典君 要するに、麻生総理がそのように言っていらっしゃるわけであって、役所としてはよく分からぬという、そういうふうに聞こえたわけですけど。
 ついでに、今伺っておりましたらアクセス道路だとかバリアフリー化だとかというお話出てまいりましたけど、結局それって道路、公共投資というか、まあ道路ということですよね。少なくとも今話伺っている限りではこれまでの議論の成果というものが何ら生かされていないなというふうに思いますし、この問題に関しては、今予算編成の時期だということでもありますので、その問題につきましては年がまた替わりましたら議論を十分深めさせていただきたいなというふうに思うわけでございます。
 続きまして、もう一点財務省にお伺いしたいと思いますけれども、福田前総理大臣が三月の二十七日に行った緊急会見、これは道路特定財源の一般財源化に関する緊急会見というもので、この中で、これまでの道路特定財源を地球温暖化対策や少子化対策など様々な政策にも使えるようにしますというふうに意思表明しておられるわけなんですが、結果的に道路特定財源のうちこの地球温暖化対策とか少子化対策に充当されるのはどの程度の規模になるのかということについて、現状の状況を御説明いただきたいと思います。
#43
○政府参考人(香川俊介君) 先ほども申し上げましたように、道路特定財源の一般財源化と申しますのは、揮発油税等を道路整備に充てなければならないという義務付けをやめるということでございます。一般財源になるということで、これまでの道路特定財源が一般財源ということになりますと様々な政策に使い得ることとなります。したがって、何に幾ら充てられているかというようなことを申し上げられるような性格のものではないというふうに思います。
 例えば、所得税とか法人税が地球温暖化対策あるいは少子化対策に幾ら充たっているかというような議論はしないわけであります。所得税、法人税、それから国債も含めまして、一般財源としての歳入が歳出に充たるということでありまして、道路の部分が幾らここに充たっているかというようなことは申し上げられるような性格のものではないというふうに考えております。
 それから、付け加えますと、今予算編成過程でいろんな議論をしておりますけれども、報道に、編成過程の途中の話を申し上げるのもなんですが、地域活力基盤創造交付金というのは一兆円というような議論が途中でございまして、これを社会保障財源に六百億振り向けるというような議論を今しております。これなどは一般財源になることを前提とした議論でございます。
#44
○川合孝典君 やっぱりよく分からないんですけれども。地球温暖化対策、少子化対策、様々な政策を行うという、本当に行うんであれば予算の措置は必要なわけですから、何らかの形でこの数字というのはそのうち出てくるんだろうなというのが私の理解なんで、この辺のところについてもまた来年の国会が始まりましたら御質問させていただきたいというふうに思います。
 最後に一点お伺いしたいんですけれども、政府・与党の方針というのが本当に一般財源化と言えるのかということ自体がそもそも甚だ疑問な内容だなというのが我々民主党としての共通の認識なわけでありますけれども、仮にそれが一般財源化なんだということであるとすれば、これまで政府は道路の整備を理由に国民に暫定税率の負担というものをお願いしてこられたわけでありますから、一般財源化なんだということであれば課税の根拠がなくなるんじゃないかなというふうに私は考えております。しかしながら、暫定税率は維持するんだというお話でございますので、この暫定税率を引き続き課税するに当たっての課税の根拠というのは一体何なのかということについて最後に御質問します。
#45
○政府参考人(加藤治彦君) お答えいたします。
 御指摘の暫定税率の問題につきましては、道路特定財源の一般財源化に当たって、十二月八日に政府・与党で、今後の税制抜本改革時までの間、現行の税率水準を原則維持するという決定がなされたところでございます。この際、何と申しますか、その理由としては、地球温暖化問題への国際的な取組、地方の道路整備の必要性、国、地方の厳しい財政状況等を踏まえて現行の税率水準を維持する、原則維持するということとされたところでございます。
#46
○川合孝典君 今のが課税の根拠であるということですが、済みません、ちょっと理解できなかったんですけれども、もう少し分かりやすくもう一度説明していただけますでしょうか。
#47
○政府参考人(加藤治彦君) 先生が根拠とおっしゃっている意味が、私ども、厳密に根拠ということになりますと、これはもはや税法までさかのぼってしまいます。恐らく先生のおっしゃっていらっしゃることはそういう技術的なことではなくて、やはりどういう理由で説明をするかということで私は今申し上げました。
 もし根拠ということであれば、所得税、法人税もそうですが、要するに国会において税法で課税客体を決め税率を決めるということに尽きてしまうものですから、それではちょっと恐らく先生の御趣旨には沿わないということで、あえてそういう税法にお願いして課税をする背景ということで御説明をさせていただきました。
#48
○委員長(峰崎直樹君) ちょっと時間が来ておりますので。
#49
○川合孝典君 これで終わらせていただきますが、いずれにいたしましてもこの分かりにくさというものがすべての問題の根源にあるなというふうに思っておりますので、この問題については引き続き追及させていただきたいと申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#50
○小泉昭男君 今日は発議者に専門的に御質問申し上げたいと思います。それと、私、きつい言葉が苦手でございますが、少しそれらしいことを申し上げますので、御理解いただきたいと思います。
 まず、本法案の提出につきまして、疑問点、数点お伺いをさせていただきますが、会期末が二十五日ということでございまして、このぎりぎりにどうして提出されたのかという、これが最大の疑問であります。十分な審議を尽くすということがこれはもう当然でございますので、このことを考えますれば、以前にもこの法案、通常国会に出されたわけでありますから、この臨時国会冒頭に出されて十分な審議をすべきだったんじゃないかなと、こういうふうに思いますが、この点についてまず伺っておきます。
#51
○大久保勉君 小泉委員には財政金融委員会理事会等で大変お世話になっております。
 まず、質問としましては、やはり私ども、国民生活に関することはスピードが大事ということです。私ども、発議者ということもございますから、発議者の立場でこの手続上の問題に関して答えることができるかどうかは分かりませんが、あえて申し上げますと、本法案提出に関しては手続上の瑕疵は一切ございませんで、国会法、本院の慣例にのっとり粛々と提出したと理解しております。
 また、我が国の経済は非常に厳しい状況で、百年に一度の未曾有の危機ということもございますから、国民の生活を守るために、早急に、そして一週間であっても、必要があらば一日であっても、与野党が合意して適切な法律は通す、こういった覚悟が必要だと考えております。是非、小泉委員もこのことに関しまして御理解をいただきたいとお願い申し上げたいと思います。
#52
○小泉昭男君 全く理解できません。今、発議者のお話の中に私どもが納得できるお話がございませんでした。それは、今回、この提出に当たりまして、突然に提出されたということは今お認めになったようでございますが、与党側からのつるしの要求も無視をされまして、議運での強行採決、これをされたわけでありまして、その上で付託をされた事実、これはもう憲政史上に残る問題ではないかなと、私はかなり危惧をいたします。
 それと、更に申し上げれば……(発言する者あり)
#53
○委員長(峰崎直樹君) 静粛にお願いいたします。
#54
○小泉昭男君 良識の府である参議院において、与党間で長年積み上げてまいりましたルール、これを踏みにじったことの責任もかなり重いものではないかなと、こういうふうに思います。本件の経緯にかんがみまして、民主党は政府・与党が提出した法案につきまして今後つるしの要求を行う資格がないんじゃないかなと、こういうことを強く申し上げておきます。
 それでは、以下、数点御質問申し上げます。
 今回の法案、ガソリン価格を引き下げることが目的と思うところでございますけれども、ガソリンの消費につきましては価格の下がることによっての消費が増大するんじゃないかと、先ほどの委員の御発言もございましたけれども、私も全くそのとおりに思っておりますから、地球温暖化、京都議定書から含めて、今年六%もうスタートしなきゃいけない年になっていますね。こういう中で、逆行するんじゃないかなと、こういうことをすごく心配をいたしておりますし、我が国の取る態度によっては外国の見方も大分違ってくるんじゃないか、こういうふうに思います。
 私、東名の川崎インターのすぐ近くですから、東京料金所という大きなバースのあるところに、下に住んでおります。以前には空がどんより曇っておりました、一日数十万台通るところでありますから。私、そこで環境の変化に最近気付いているんです。これはETCが普及しまして物すごい環境が良くなりました。そして、音も少なくなりました。夜、ぐっすり安眠できます。これはやはりこういう予算に大分使われているんじゃないかなと、こういうふうに思います。それと、私たちの身の回りでも、舗装の仕方が大分工夫されてまいりまして、コストは多少掛かるようでありますが、透水性の舗装になりますと、車の下部から出る音がかなりあるんですね、これがみんな透水性の舗装になりますと吸収するんです。夜、急に静かになったと思ったら舗装が終わっていたと、こういう現実でありますから。
 道路に対して今、これから造る造らないの議論も大事です。これは造っていかなくちゃいけないですね。より利便性を高めること、そして山岳地帯が多い、農地でいえば一四・六%きりない日本がいかに迅速に行動して物流、情報、人の移動ができるようになるかというのは、これは道路が大事でありますから、これはしっかりと認識の中で持っていかなくちゃいけないと思います。
 取りあえず、今回は、申し上げた、地球温暖化に逆行するんじゃないかと、このことについてちょっとお答えいただきたいと思います。
#55
○大塚耕平君 今委員がお住まいの近所のお話もございましたが、いろいろ改善をされている面が多々あることは我々も承知をしております。また、舗装だけではなくて、この委員会ではさきに新銀行東京の問題で石原都政のことが問題になりましたが、東京都のディーゼル車の規制等で空気もきれいになっていますし、非常に限られた財源がそういう国民の皆さんが納得をする方向に使われることは大変いいことだと思っているということは付言さしていただきたいと思います。
 その上で、道路の舗装も必要なんですが、凸凹した社会保障制度の舗装も必要だというふうに考えておりまして、もし財源が潤沢にあるならば今委員がおっしゃったようなことに使ってまいりたいと私たちも思っているということは是非御理解をいただきたいというふうに思います。
 その上で、環境対策との関連でございますが、先ほど既にお答えをさせていただいた点ではございますが、確かに環境対策の面から考えたらガソリン価格は低いよりは高い方がいいということは我々も理解できます。しかし、今の道路特定財源、自動車関連諸税は環境対策と直接ひも付けられてつくられたものではございませんので、先ほどの答弁の繰り返しになりますが、もしそういう観点から議論をすべきだということであるならば、暫定税率を廃止し、もう一度自動車関連諸税をゼロベースから、課税の目的、先ほど財務省が言っておりましたが、課税の目的とそしてその根拠をしっかり議論をして、この自動車関連諸税で環境対策を行うべきだと思っております。
 ちなみに、私どもも環境対策は本当に大事なことだというふうに思っておりますので、税制のグリーン化をなるべく進めるということや、あるいは、私ども自身は自動車関連諸税の抜本見直しのときに、先ほども申し上げましたが、走行段階の課税については地球温暖化対策税というような形につくり替えることで委員の御指摘に沿うような形にしてまいりたいというふうに思っております。
#56
○小泉昭男君 私が期待していた答弁とちょっと違っておりまして、もう少し全体的なことに説得力をお持ちの答弁をいただきたかったなと、こういうふうに失礼ながら申し上げたいと思います。
 そもそも諸外国に比べまして、日本は先進国の中でもかなり頑張ってきたおかげで生活水準はかなりいい部分に今位置しているんじゃないかなと、こういうふうに思います。その我が国がガソリン税の負担が相当低いというのも現実でありまして、これはガソリンの税負担によって、諸外国では、もう今のお話の中にもあったようでございますが、大分環境問題だとかそのほかの問題、まあ福祉の関係にまで及ぶ予算にお使いの国もあるということでございますけれども、私どもの日本においてはまだまだインフラ整備も重要でありますし、そういう観点から考えていきますとこの税はかなり重要な税収であるというふうに考えております。
 こういう部分から、主要先進国からこのガソリン税について、暫定税率のこの扱いについて、もしお考えのような方向に進んだ場合に諸外国がどのように御覧になるか、それをちょっと伺いたいと思います。
#57
○大塚耕平君 今の御質問はあれでしょうか、この法案の内容が実施に移された場合ということでしょうか、それとも、私が御答弁申し上げました、例えば私どもの税制改革の案のように走行段階を地球温暖化税というふうにしていった場合という、どちらの場合をお答えいたしましょうか。
#58
○小泉昭男君 この法案がもし前に進む、まあ進むことは絶対阻止させていただきますけれども、これが万が一その方に、ほかの国々からそういうことがあるようだと、風評被害を心配しておりますから、そういう部分について。
#59
○大塚耕平君 その点につきましては、おっしゃるように、この法案がもし皆さんにお認めいただければこのガソリンに対する課税は、あるいは道路特定財源に対する課税率は下がるわけでございますので、低いよりは高い方がいいと申し上げました先ほどの環境面からの観点とは逆行するわけでございますので、委員が御懸念になっているような誤解を受ける蓋然性はゼロではないと思います。
 しかし、そういう誤解を受けないように、例えば先々、繰り返しになりますが、道路特定財源を抜本見直しするという方針をすべからく早く明らかにさせていただいて、走行段階は地球温暖化対策税にするというようなことをアナウンスさせていただければ、その誤解は限りなくゼロに近くできるものというふうに思っております。
 一点追加をさせていただきますと、その上で、先ほども申し上げましたが、政策手段と政策目的というのは一対一対応でないと、なかなか方程式が一個で解を二つというこういう対応はできないことを称してティンバーゲンの原則は我々政策担当者や国会に籍を置く者に対して一つの示唆を与えているわけでございますので、あくまで今の自動車関連諸税は道路を造るために課されているものだということを踏まえた上でしかるべく対応させていただきたいというふうに思っております。
#60
○小泉昭男君 四月に一か月間、暫定税率失効いたしました。そのときに、先ほども横峯委員の御発言にもありましたけれども、ガソリンスタンドってかなり厳しい、これ本当に厳しいですね。一か月間失効した、その失効したときには価格の高い仕入れのものを安く売らなきゃいけない時期があって、そしてまた、今度、価格が戻るというときに安く仕入れたものであってもなかなか高く売れないと。結局、ガソリンスタンドが廃業されたのを私も、私の住んでいる地域でもかなり目に留まりました。そのガソリンスタンドの跡地に車の中古ショップができたり、まだいろんな形で動いているようでありますけれども。
 この中で私ども一番気にしているのは、先ほどの、この暫定税率が失効した場合の、現実にあったわけですから、この四月の一か月間で暫定税率どのくらい影響があったか、その金額をちょっと教えていただきたいと思います。
#61
○大塚耕平君 大変恐縮ですが、今手元に正確な数字は持っておりませんが、年間大体二兆五、六千億が暫定税率相当分だといたしますと、十二で割ると二千億ぐらいの影響は出ているのではないかなというふうには推測はいたします。
#62
○小泉昭男君 今、大まかな数字聞かせていただきました。これは、もし二千億ということになりますと、医療費削減の金額に及ぶわけでありますから、これ大変な金額ですね。一千億で大体十一トン半のトラック一台分ですから、一万円札。これに二台に近い一万円札が消えてしまったということでありまして、この穴埋めはこれから大変な御苦労の中で皆さんで一緒にやらなきゃいけない現実になっておりますけれども、私、こういうことをまたやっちゃいけないと思うんですよ。暫定税率を廃止する、じゃ、ほかの財源をどうするかということを考えたときに、この廃止だけをやって自動車税を見直すといっても、見直し廃止、見直し廃止でやっていったらもう税収は火を見るより明らかでありますから、日本の国を運営すること自体も厳しくなり、そして、また地方財政もかなり窮地に追い込まれ、これは大変な状況になると思います。そして、今景気がこういう状況でありますから、今地域ではやはり公共事業で何とか助けてもらいたいと、こういうもう物すごく切迫した声もかなり聞かれております。この状況の中で、また民主党さんが同じ過ちを犯さないことを私は進言申し上げたいと、こういうふうに思っております。
 そして、地球温暖化問題を含めまして、ガソリン価格を下げる意義とそのプラス効果、今お話聞いておりましたけれども国民にはまだまだ十分伝わる内容じゃないと思いますので、もっと分かりやすく、短くお願いを申し上げます。
#63
○大塚耕平君 それでは、短くお答えをさせていただきますが、道路資本主義によって運営されてきた日本が限界に来ていると感じている国民は多うございますので、その国民に新たな希望を与えるというのが一点、そして家計の可処分所得を増やし、企業の活動コストを低下させるものと思っております。
#64
○小泉昭男君 道路はまだまだ必要であります。これは、道路をお使いになって生活していない方はいません。こういうことから考えまして、道路はまだまだ必要でありますが、最後に、この法案に対しての重要性について私はかなり疑問を抱いておりますから指摘を申し上げておきたいと思います。
 この臨時国会で重要法案の金融機能強化法、これは十一月の五日に衆議院から送付されまして、参議院で三十七日間掛かって採決になりました。そして、補給支援法、これ十月の二十一日に衆議院から送付されまして、同じく十二月の十二日に採決になりまして、これは五十三日間、これは民主党さんが審議が必要だ必要だってずっと主張されてやってきたわけでありまして、最後に、これだけしっかりと時間を掛けてきたということを考えますと、今回、会期末ぎりぎりでこの法案を出した意味というのが私は全く読めないんです。これは、さきの通常国会でもこの提案なされたわけでありますから、冒頭に申し上げましたとおり、この臨時国会冒頭で提出をされまして、そして皆さんでいろんな議論をして一定の結論を出すというのが私はこの良識の府の仕事じゃないかなと、こういうふうに思っておりました。
 今回、暫定税率が、まあ前回の段階ですね、四月の段階で暫定税率が廃止されて、大勢の人が迷惑されました。そして、いまだにその穴埋めの部分の仕事は残っております。それにまた追い打ちを掛けるようなこの法案の提出については、私は一言で申し上げて、党利党略以外の何物でもないと、こういうふうに申し上げて、質問を終わらせていただきます。
#65
○荒木清寛君 それでは、私も発議者にお尋ねいたします。
 まず、今も議論になりましたけれども、この通常国会四月と同じ内容の法案をこの臨時国会の会期末に再提出された理由についてお尋ねしますが、この法案というのは景気対策のための法案なのか、あるいはそうした意味合いが強い法案なのか、この点、まずお尋ねします。
#66
○大塚耕平君 先ほども我が党の委員に対する御質問にお答えを申し上げましたが、景気対策という面と、それから、五月の十三日に閣議決定された政府の方針にのっとった税制改正がなされない状況になりつつありますので、そのことに対して一石を投じる、二つの意味があるというふうに考えております。
#67
○荒木清寛君 そのうちの景気対策ということについて言いますと、確かに四月当時は、まあ四月は暫定税率が失効しましたので、三月で見ますと、ガソリンの税込み小売価格、リッター百五十三円、五月は百六十円、これが全国平均だそうですけれども、十一月ですとこれが百三十六円まで下がっているわけですね。原油も下落し、またガソリンの小売価格も下がっておって、確かに経済の状況はそのときと比べるともう著しい悪化ではございますが、しかしガソリンが今高騰しているとかそういう議論はありませんし、現にこの法案についても、今日は取材も余りありませんし、余り注目されていないと、このように思いますね。
 したがって、景気対策ということからいうと、この原油が、ガソリンが下がった段階でしかも会期末に出すという、この緊急性と必要性については私ちょっと理解がし難いし、継続審議にしてくれと言われても、ちょっとそうですかと言えないんですけど、この点はどうなんですかね。ちょっと、景気対策という意味では今この時期に出す必然性というのがかなり薄いと思いますが、どうでしょうか。
#68
○大塚耕平君 それについては先ほどもお話をさせていただきましたが、麻生総理の二度にわたる、総額四十三兆円ですか、二回合計すると、保証枠なんかも入れますと、これだけの景気対策の案を発表するところまではよろしかったと思うんですけれども、具体的に何ら動きがないことに我々は大変な危機感を感じておりまして、やはり国会として対応することはいっぱいあると。そのうちの一つとして打ち出すには、景気の気からの面からも、そして実際に、先ほど申し上げましたように、家計の可処分所得や企業の活動コストを四月一日からとはいえ下げるという意味において大切なことだと思っております。
 といいますのも、恐らく現在のこの経済状況はどんなに改善しても来年の四月に皆さんが実感できるほどの好転はないものと思っておりますので、来年一年間通じて打てる手は今から打っておくということで、時宜を得た法案だというふうに私どもは考えております。
#69
○荒木清寛君 次に、今回の廃止法案は来年、平成二十一年四月一日の施行でありまして、要するにこれは政府が来年の四月から道路特定財源を廃止をするということに符合したといいますか、それを前提とした法案でございます。
 そうしますと、民主党自体、揮発油税、地方道路税、自動車重量税、自動車取得税及び軽油引取税、これを一般財源化した後も維持する課税根拠、先ほど政府はどうだという質問がありましたけど、民主党自体もこの法案はこの税自体は維持をするという法案ですから、どういう根拠で課税するのかということも問われますけど、これはどういうお考えなんですか。
#70
○大塚耕平君 現時点では私どもは野党でございます。もし一刻も早く解散をしていただけるということであれば、その解散後の総選挙の結果を受けて私どもが仮に政権運営をお任せいただけるということであれば、間に合えば四月からの税制についても私どもの考え方で改正をさせていただきたいとは思います。しかしながら、解散権は総理がお持ちなわけでありまして、刻一刻と来年度のスタートが迫っている中では現在の税制を前提とした対応を私どもとしてはせざるを得ないわけであります。
 その点を御理解いただきたいのと、私どもの対応について今御下問があったわけでございますが、再三申し上げますが、今年五月十三日の閣議決定にはこう書いてあるんです。道路特定財源制度は今年の、つまり、今やっていらっしゃる平成二十一年度に向けた税制抜本改革時に廃止し二十一年度から一般財源化する。一般財源化の法改正により、道路整備費の財源等の特例に関する法律案における道路特定財源制度の規定は二十一年度から適用されないこととなると閣議決定に書いてあるんです。
 だから、もしそのような対応を与党の皆さんが今現在してくださる方向で動いているならば、私どもはこのような法案を出すつもりもございません。したがって、私どもに課税根拠を、あるいは将来の税制の姿を御質問をいただくこともなかったと思うんですが、残念ながらそういう状況でありますので、あくまで現在の税制を前提に法案を出している。もし来年度の税制を私どもにお任せいただけるならば、課税根拠も含めて新しく作り直させていただきたいということでございます。
#71
○荒木清寛君 次に、先ほども議論になりましたが、諸外国のガソリン価格、税負担との比較をさせていただきます。
 調査室からいただいた資料によれば、日本のガソリン価格というのは欧米に比べれば、あるいは韓国と比べて安いわけですね。それは税負担が低いわけでございまして、二〇〇七年十一月時点のIEA調べということでは、一番高いのはイギリスでリッター当たりの税金が百五十円、ドイツが百四十三円、フランス百三十四円、韓国百十一円、日本は六十一円。今でも安いのを更に暫定税率を廃止をしてこれは下げるわけですね、軽油引取税についてもそうだと思いますが。
 これは、地球温暖化対策が課題となっている中でそうしたガソリンに係る税金を下げるということはやはり国際的な潮流に逆行すると言わざるを得ないんじゃないでしょうか。
#72
○大塚耕平君 二点お答えをさせていただきたいと思うんですが、まず委員が御指摘になったイギリス、ドイツ、フランス、韓国などと比べて低いというのは、そのとおりでございます。
 しかしながら、先ほどもどなたかの御質問でお答えを申し上げたんですが、日本の場合、例えば欧米でかなり低コストないしは無料である高速道路料金を払い続けているという自動車に係る実態的な道路建設コスト負担というものを計算いたしますと、これは、年間の高速道路料金収入を自動車あるいは貨物用自動車の台数で割りまして、それにもろもろのものを足し上げた車一台当たりの実際の燃料課税の国際比較というのをやりますと、イギリスがやはり一位でありまして十二万六千七十二円という数字がございますが、日本は実はそういう視点で見ると二位になっておりまして十万八千八百八十八円という数字もございます。したがって、私どもとしてはそういう視点で見なければならないというふうに考えているというのが一点でございます。
 それと、ここで実は通常国会から随分いい議論をさせていただいていると思うんですが、今委員が御指摘になったのは、確かに歳入面から見たら国際的な潮流に反するかもしれないという入口の議論だけなんですが、問題は、この入口を規定している道路特定財源というものが歳出の、出口のところで無限に続く必ずしも効率と必要性の高くない道路の建設に回っているという、この仕組み全体の話でございます。だから、歳入面だけにスポットを当てて、しかも高速道路料金等の間接コストを除いた形での議論をすれば確かに現象面としては委員の御指摘のとおりだと思いますが、できれば総合的かつ歳出も含めた日本のシステム全体の観点から議論をさせていただきたいと思います。
#73
○荒木清寛君 私も自動車の保有及び走行に係る税負担が高いという点については、認識は共有しております、たくさんの税がありますからね。ただし、このガソリン税を下げるということについては、やはり環境問題、CO2の排出削減をしようという中でガソリン、燃料に係る税金を下げるということについてはやはり問題があると思います。
 むしろ私は、こういう自動車の保有、走行に係る税負担を下げるというんであれば、その際にはやはり税制のグリーン化ということをこれは基準にすべきである。現に、来年度の税制改正では自動車取得税あるいは重量税の引下げを与党で決めましたけど、それも環境車あるいは低公害車について抜本的に下げるという、こういうコンセプトになっているわけですね。だから、もしそういうことをおっしゃるんであれば、負担を下げるんであれば、やっぱり税制のグリーン化、グリーン税制ということを考えて措置をすべきではなかったかと思いますけど、どうでしょうか。
#74
○大塚耕平君 まず、グリーン化そのものについては私どもも賛成でございます。与党の皆さんがおまとめになっておられる、ちょうど今対応を議論しておられる中期プログラムを拝見しましたが、中期プログラムの四ページには、「低炭素化を促進する観点から、税制全体のグリーン化を推進する。」というふうにも記載していただいていまして、これは全く意見を一緒にするところでございます。
 ただ、その一方で、この同じ中期プログラムの同じページのところにはこうも書いてあります。「自動車関係諸税については、税制の簡素化を図るとともに、厳しい財政事情、環境に与える影響等を踏まえつつ、税制のあり方及び暫定税率を含む税率のあり方を総合的に見直し、負担の軽減を検討する。」というふうにお書きいただいているわけでありますから、これはあくまで中期プログラムでありますが、ただ、先ほどの今年の五月の政府の閣議決定と合わせると、実はこれは中期的な課題ではなくて喫緊の課題ではないかというふうに思っておりますので、私どもは、この法案をこの局面で議論をして可決をしていただくことは時宜に得たものだと考えております。
#75
○荒木清寛君 次に、この法案によりますと、この暫定税率の廃止で二兆一千二百二十億円の減収見込みだと、このように書かれております。そうしますと、当然これは財源の補てんといいますか穴埋めをしなければいけないわけですが、これはどう手当てをするというのが民主党の考え方なんですか。
#76
○大塚耕平君 まず、埋蔵金の議論は随分深まってまいりましたけれども、通常国会のときに、私やそのときの発議者であった尾立委員はここで埋蔵金の話をさせていただくとそんなものはどこにあるんだというおしかりを随分受けましたが、しかし今や埋蔵金はあるものという前提で与党の皆さんも議論をしているようでございますので、その点、少しバッファーが出てきたかなということが一点であります。
 それと同時に、実は通常国会で与党の皆さんにも真摯に議論に応じていただいたおかげで、国土交通省が道路の推計の見直し作業をやっているわけであります。そして、御承知のとおり、十一月の二十六日に、この道路の需要予測を見直して、中期計画の骨子を発表しました。間もなく詳細が出るというふうに承っておりますけれども、この骨子によると、実は道路の需要量は一三%減るという数字が出ているわけであります。少しおまけしていただいて計算しやすく一五%として計算すると、十年間で五十九兆、まあここもおまけしていただいて六十兆の一五%で計算すると、これ実は、その分だけで九兆円の財源が浮く、一年間にすると九千億円であります。
 さらに、もう既に通常国会で議論になった公共事業コスト構造改善プログラム、これは平成二十年度から二十四年度の五年間の間に平成十九年度と比較して約二〇%のコスト改善を行うと、これは政府の皆さんが言っておられるわけであります。この二〇%も六十兆円に掛けるとこれで十二兆円出てきて、一年間に直すと一兆二千億。そうすると、二兆一千億円分はこの二つを足すということでありますから、十分賄い得るほどの努力を政府・与党の皆さん御自身もしていただいているようでありますので、もはや二兆一千億の財源の問題は解消されたというふうに思っております。
#77
○荒木清寛君 まあ端的に言うと道路予算を削れという話ですが。
 そうしますと、最後に、地方六団体が要請をしておりまして、この暫定税率を撤廃した場合にも地方に来るお金はきちんと確保してもらいたい、こういうことを言ってきているわけですね。この点については、やはり地方の方も道路は少し我慢しなさいというのが民主党のお考えということでよろしいんでしょうか。
#78
○大塚耕平君 地方も、もちろん少し我慢をしていただく道路はあると思います。それは地方自身でお考えになっていただくことでありますが、しかし、どういうふうに御議論をいただいてもこの道路は造らなければならない、その財源がないというお話になれば、それはその段階でしかるべく国会ないしは国の方で対処するべきものと思っておりますが、今の御質問にジャストミートした形でお答えを申し上げるとすれば、地方にも少し見直すべき道路はあると私どもは考えております。
#79
○荒木清寛君 更に議論は深めたいと思いますが、もう会期末でございますし、また仕切り直しをして、通常国会で様々な議論ができればと思っております。
 以上です。
#80
○大門実紀史君 大門でございます。いよいよ今年最後の質問ということでございます。一年間、大変御苦労さまでございました。
 また、特に今年は民主党さんのおかげで質問の回数をたくさん増やしていただきました。お礼を申し上げておきたいというふうに思います。
 本法案については基本的に賛成でございますので余り細かくお聞きすることはございませんが、私は、民主党さんが提出された法案のうち、当初、金融アセス法案ですね、円滑化法案の方を急がれるのかなというふうに思っておりました。我が党も活性化法案というのを出したこともございますので。暫定税率も大事なんですけれども、今日の議論もあったとおり、どうしても本予算とかいろいろ絡んできますので、実際には通常国会の大きなテーマになるのかなと思っていましたので、特に年末年始、中小企業のことを考えると、アセス法案といいますか円滑化法案を先にやられるのかなと思ったものですから、その辺はどういうふうな位置付けでこれが先になったんでしょうか。
#81
○大塚耕平君 この委員会でさきに通していただきました金融機能強化法、内容についてはいろいろ議論がございましたが、ああした法案で今委員が御指摘いただいたような部分についての対応もある程度はできるものというふうに私どもは考えております。もちろん、私どもの金融アセス法について、これもなるべく早く議論をさせていただきたいというふうには思っておりますが、現下の情勢において、先ほど来の答弁と重なりますが、麻生総理が打ち出した経済対策の案がどれ一つとして具体化されない中で、国民の皆さんに具体的に家計の可処分所得や企業の活動コストに及ぶ対策を出させていただきたいという観点からこれを選択したものでございます。
 ただ、できれば一刻も早く通していただいて、さらに、我々が例えば国民新党さんと共同で提出をいたします中小企業に対する貸し渋り・貸しはがし防止法案なども、これも通させていただければ対策になると思いますので、できるだけスピーディーに多くの法案を通させていただきたいというふうに思っております。
#82
○大門実紀史君 緊急事態ですから、法案を通してというのもありますけれども、本当に与野党で合意できるものがあれば緊急に一緒に手を打つということも、この問題でも雇用の点でもそうですが、必要だというふうに思います。
 それと、一般財源化でいえば、本当に、一言申し上げておきますけれども、私もここで、この委員会、この場所でしたかね、総理に最後に一般財源化した後社会保障に使うのかとお聞きしましたけれども一向に明言されなかったというのが今ごろになってこういう話になってきているのかというふうに思いますから、やっぱりあのときの議論、かなり国民が欺かれたんじゃないかというふうに思っております。これは、いずれにせよ通常国会の大テーマになっていくというふうに思います。
 もう議論も出尽くしたようなところがございますので、この機会に民主党さんの税制全体の考え方、余りお聞きする機会がありませんのでお聞きしたいというふうに思います。
 大塚耕平さんとはもう長い付き合いでございます。この前、「朝まで生テレビ」も一緒に出ましたし、金融危機の議論をしましたし、大変御立派になられたなと思って今日は見ておりますけれども。御本も今山積みになって、「ジャパン・ミッシング」という本が、私、買おうと思ったら昨日ただでいただきましたのですぐ読みましたけれども、この中にも書かれておりますし、間もなく出るんですかね、民主党さんの税制改革大綱が、もう今日あしたぐらいに出るんですかね、分かりませんけれども、その辺も含めて次の、これは今手元に持っているのは去年の民主党さんの税制改革大綱でございますが、この大塚さんの御本にも書いていますが、大体私と認識がそう違わないんですけれども、一つだけ違うのが消費税でございます。
 この機会に民主党さんの消費税に対する位置付け、在り方、考え方をちょっとお聞きしたいと思いますが、次の税制改革大綱、間もなく出るであろう、その中で消費税は改革全体の中でどういうふうに位置付けられることになるのか、教えていただければと思います。
#83
○大塚耕平君 当委員会の委員長御自身も我が党の税調の幹部でいらっしゃいますが、今日午後、私ども税調総会を開きまして、できれば来週、新しい税制改革大綱をまとめさせていただく予定であります。
 その中で議論されていることでございますが、まだ全部を申し上げるわけにはまいりませんが、ただ消費税については従来からと大きく方針は変わっておりませんので、新しく出る税制改革大綱でも恐らく社会保障以外にこの税収を充てないということを法律上も会計上も明確にしなければならないというような表現を入れさせていただくような方向で今議論をさせていただいております。
 加えて、やはり消費税が導入されてもう二十年になるわけでありますが、どうして日本でこれだけ消費税の税率引上げについての認識、コンセンサスが広まらないかといいますと、これは消費税の使い方に対する国民の皆さんの不信というところにあろうかと思いますので、消費税収を財政赤字の穴埋めには使わないということとか、あるいは様々な歳出の改革を行うということも併せて対応した上で、しかるべき時期には確固たる税収を確保するための対応をしなければならない、そのような方向で考えている次第であります。
#84
○大門実紀史君 しかるべき時期といいますか、政権がどうなっていくかという時期でもありますけれども、財政全体とか社会保障の在り方全体を考えると、民主党さんとしてはいつごろからそういう、税率引上げですね、簡単に言えば、必要というふうに大体見ておられますか。
#85
○大塚耕平君 若干私見も入りますが、党内の議論に参画している立場でお話をさせていただきますと、私どもの次の総選挙でお示しするであろうマニフェストには、恐らく年金制度改革というのは、仮に政権をお預かりした場合の、四年間フルに担当した場合の最終年度に新しい年金制度をスタートさせるということになろうかと思いますので、そういたしますと、その段階では新しい年金制度、そしてそれまでの間に実は医療や介護などの見直しも行われますので、かなり社会保障制度の、つまり歳出側の姿が、新しい姿が明らかになりますので、ということは、その段階では恒久的かつ持続可能な歳入構造をお示ししなくてはなりませんから、そのときには消費税を含めた税制についての新しい姿をお示しすることになるというふうな議論が行われております。
 そういう観点から考えますと、ここは個人的見解でありますが、次の次の総選挙のときには消費税についての扱いを具体的に御提言申し上げることになるのではないかと思っております。
#86
○大門実紀史君 率直な御意見、ありがとうございました。今日はもう野党共闘を壊さないようにさらっと質問しておりますので、政権与党になられたら厳しい論戦をしたいとは思いますが。
 そうすると、麻生総理も大体三年とか実施するのは四年とか、その辺のことを出されておりますが、そうすると、全体の、今与党の皆さんも、歳出をちゃんと無駄なものは削って、それからだという話をされていますし、その辺は同じようなお考えだと思います。社会保障目的税という話も出ていますね。その辺も今のお話だとほぼ余り違わないんじゃないかと思います。さらに、時期も三、四年ということになると、ほとんどこの消費税議論、消費税の、まあ増税していくといいますか、その構想では余り与党とそんなに違わないというふうに理解してよろしいですか。
#87
○大塚耕平君 消費税の税率引上げがいずれは必要ではないかということについては、党内のかなりの多くの議員がそう考えていると思いますので、その方向感については、そういう意味では与党の皆さんと差はないのかもしれません。
 ただ、先ほど読ませていただきました今与党の皆さんが議論をしていらっしゃる最中の中期プログラム、あの中には消費税のこともたしか記載してございました。消費税については、「経済状況の好転後に消費税を含む税制抜本改革を二〇一一年度より実施し、二〇一五年度までに段階的に行って持続可能な財政構造を確立する。」と、与党の皆さんの中期プログラムに明記してあります。
 ただ、この文章だけ読むと、二〇一一年度に上げるとは書いていないのでそのようには読めないんですが、麻生総理は二〇一一年度から上げるかのような御発言をしておられますので、もしそのようにお考えであるとすれば、そこは私どものさっき申し上げましたスケジュールの最初の四年間の中に入ってしまいますので、タイミングについては意見が違うということだと思います。
#88
○大門実紀史君 私にはほぼ同じように聞こえちゃうんですけれども。
 今日はもう、本当に政権取られたら大塚さんと激しい論戦したいなと思っておりますが、おっしゃった、消費税に対して日本の国民はどうも、十年間にわたって上げたい、上げたいという話あったですけれども、世論調査をすると、どうしても半分以上はやめてくれという話になってくると。社会保障に使いますからというアンケートでもやっぱり四割、それでも反対が相当あるというのは、やっぱり私は、ヨーロッパの歴史は教会のカッセから始まっていますので、みんなで集め合ってという、こういう歴史がありますからカルチャーがあるわけですけど、日本の場合はなかなか国民の抵抗感が強いと思います。
 その理由は、おっしゃったような二つありますけど、使い方がどこ使われるか分からないと、もう一つは社会保障目的ならばということもありますが、ヨーロッパでは社会保障目的税にしておりませんので、それが実際に打ち出されたときにどういう議論になるのかなというのもいろいろあります。
 私は国民世論が決めていくというふうに思っておりまして、その点では民主党さんとは立場は違いますが、それはいずれどこかで論戦をしたいということを申し上げて、今日はこれで終わります。
#89
○委員長(峰崎直樹君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午前十一時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト