くにさくロゴ
2008/11/27 第170回国会 参議院 参議院会議録情報 第170回国会 内閣委員会 第4号
姉妹サイト
 
2008/11/27 第170回国会 参議院

参議院会議録情報 第170回国会 内閣委員会 第4号

#1
第170回国会 内閣委員会 第4号
平成二十年十一月二十七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十五日
    辞任         補欠選任   
     櫻井  充君     神本美恵子君
 十一月二十六日
    辞任         補欠選任   
     相原久美子君     藤本 祐司君
     石井  一君     大島九州男君
     自見庄三郎君     亀井亜紀子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         愛知 治郎君
    理 事
                芝  博一君
                松井 孝治君
                岡田  広君
                中川 義雄君
    委 員
                大島九州男君
                神本美恵子君
                亀井亜紀子君
                工藤堅太郎君
                島田智哉子君
                藤本 祐司君
                簗瀬  進君
                柳澤 光美君
                市川 一朗君
                岩城 光英君
                鴻池 祥肇君
                山谷えり子君
                山本 香苗君
                糸数 慶子君
   衆議院議員
       修正案提出者   加藤 勝信君
       修正案提出者   泉  健太君
   国務大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    佐藤  勉君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 秀行君
   政府参考人
       内閣府沖縄振興
       局長       清水  治君
       警察庁生活安全
       局長       巽  高英君
       警察庁刑事局長  米田  壯君
       外務省北米局長  西宮 伸一君
       文部科学大臣官
       房審議官     尾崎 春樹君
       厚生労働大臣官
       房審議官     榮畑  潤君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    木倉 敬之君
       経済産業大臣官
       房審議官     稲垣 嘉彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(愛知治郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十五日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として神本美恵子君が選任されました。
 また、昨二十六日、相原久美子君、石井一君及び自見庄三郎君が委員を辞任され、その補欠として藤本祐司君、大島九州男君及び亀井亜紀子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(愛知治郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として警察庁生活安全局長巽高英君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(愛知治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(愛知治郎君) 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○藤本祐司君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の藤本でございます。
 銃刀法の一部改正につきまして質問させていただくわけなんですが、何かちょっとこの間、テレビのニュースを見ていましたら、これは事実関係、本当かどうか分からないんですけれども、アメリカでオバマさんが次期大統領になるということで何か銃の購入が進んでいると。何かオバマさんがいわゆる銃規制を強化するんではないかというような話がありまして、駆け込み購入みたいなところがあるというふうに、まあテレビで聞いた限りですのでどの程度かというところはちょっと分からないんですが、そんなような話があるというふうに聞いておりまして、日本は銃社会ではございませんので、この辺りについては状況は全然違うというふうに思ってはおります。
 今日は、全般的な質問をさせていただきたいと思っております。というのは、御承知のとおり、我々民主党がさきの通常国会で参議院の方に銃刀法の一部改正と、当時、そのときは火取法も含めてなんですが、提出をさせていただいて、これは廃案というふうになりましたけれども、今回、随分そこの中身を取り入れていただいている部分もあろうかというふうに思っております。最終的には閣法が、与野党の協議の中で修正をして、今回、修正部分と閣法部分といいますか、修正案という形で出されたというふうに思っておりますので、全体、その中でいろいろ協議があった、その辺りについてちょっと質問させていただきたいと思います。
 まず冒頭なんですが、この提案理由について。非常にあっさりと「最近の銃砲刀剣類等を使用した凶悪犯罪の発生状況等にかんがみ、」と、これ、たった一行ですっと終わって、そのとおりなんだろうなというふうに思うんですけど、ここのところ、ちょっともう少し詳しく提案理由、背景あるいは経緯、何をきっかけとしてこの銃刀法の改正に至ったか、その辺りについてお答えいただきたいと思います。
#7
○国務大臣(佐藤勉君) おはようございます。
 今先生からおっしゃられたこと等を少し詳しめにお話をさせていただきたいと思います。
 平成十九年の十二月十四日に長崎県の佐世保市で発生をいたしました散弾銃使用殺傷事件を受けまして、警察といたしましては、十七万人、三十万丁、そして総点検して、許可を受けた猟銃及び空気銃並びにその所持者すべてを対象に銃砲の全国一斉検査を実施するとともに、銃砲行政の総点検としてあらゆる観点から銃砲行政全般について見直しを行ったところでございます。猟銃や実包の保管に関する多くの違反が発見をされるとともに、猟銃所持許可の欠格要件の在り方等、銃砲行政に関する様々な問題が明らかになったところであります。
 また、本年六月の八日に東京秋葉原において発生した無差別殺人事件では、剣の形状をしているものの現行法上の刀剣類には該当しない刃渡り十五センチメートル未満のダガーナイフと呼ばれる刃物が使用されたことは御承知のとおりだと思います。
 今回の改正は、これらの事件等を踏まえまして、国民の安全で安心な暮らしを守るために銃砲刀剣類等に対する規制の強化を図るものでございます。
#8
○藤本祐司君 今の提案理由の中では、佐世保の事件と秋葉原の事件、この二つの事件があって、それをきっかけとして今回の改正に至ったという御説明だというふうに思うんですけれども、よく一般的に誤解しやすいのは、許可猟銃と違法銃の事件というのが混同しやすいんですね。ですから、そこのところはやっぱりちゃんと分けて考えて、違法の銃の場合は、それがそもそも銃刀法違反なので、それが今回の既にもう取締りを受けているという判断をすることになるんだと思いますが、いわゆる許可猟銃においての事件の発生、ここをやはり食い止めていかないといけないというのがその提案の趣旨だろうというふうに思います。
 そこで、ちょっとお聞きしたいんですが、実際にこの許可猟銃を、許可された猟銃を使用したいわゆる凶悪事件というのも佐世保に限らずあるんだろうというふうに思っておるんですが、ここ数年間、例えば四年とか五年とか、この範囲の中で許可猟銃を使用した凶悪事件というのがどのぐらい発生しているのか、もし細かく分かれば、殺人で何件、強盗で何件とか、何かそういうふうに分けて答えていただければと思うんですが、いかがでしょうか。
#9
○政府参考人(巽高英君) お答えいたします。
 許可猟銃でありますけれども、本人が自ら許可を受けた猟銃を使用した刑法犯の認知件数で都道府県警察から警察庁に報告があったものに限りますと、平成十五年が十件、十六年が七件、十七年が五件、十八年が五件、そして平成十九年が十件という数字になっております。この内訳でございますが、平成十九年について見ますと、殺人が五件、その他五件の合計十件と、こういう数字になっておりまして、強盗はないということでございます。
#10
○藤本祐司君 平成十九年に関しては十件ということで、その前の年が五件、で五件、さかのぼると、七件、十件ということで、割と凶悪犯罪が多いように思われるんだけれども、数としてはさほど、さほどというか、十八年と十七年で比べると十件という倍の数になるんですが、十五年十件ということですので、数としてはそれほど増えていないという認識をしてこれはよろしいんでしょうかね。
#11
○政府参考人(巽高英君) ただいま総数について申し上げましたとおり、年によってかなりの差があるというのも事実でございまして、先ほど申し上げたように、十五年は十件ございましたが、その後一けた台で推移して、そして昨年また十件というような形になっておりますので、そういう意味で、明確な傾向というものが必ずしも読み取れるものではないのかなというふうには考えております。
#12
○藤本祐司君 平成十九年に十件あったと。
 先ほどの提案理由の中で、佐世保事件というのがまず一つのきっかけだということでありますけれども、これはやはりどうしても改正になると、事件が起きて、それの原因を究明する中でそれをどう取り締まるのかというような、いわゆるその場その場と言うとちょっと言い方が悪いんですけれども、その事件ごとの対応ということにならざるを得ないのかなというふうなちょっと感触は受けておるんです。その中の一つとしては、やはり秋葉原のダガーナイフという問題、これがありまして、ダガーナイフを禁止すると、所持禁止ということになっているんだろうと思います。
 ただ、先日の、ついこの間起きました厚生労働省の元事務次官あるいはその奥様に対する殺傷事件というのも、これもナイフによる犯行であるということではあるんですが、まあこれは実際にはダガーナイフとは違うものだろうというふうに思っておりますが、今回の改正案の所持禁止対象が、刃渡り五・五センチ以上十五センチ未満の剣ですね、このダガーナイフということになっているんです。実際には、刀剣類というのは、ナイフというのはどこでも買えるものであります。それを全面的に禁止すると、料理もできないとか作業もできないとか植木も切れないみたいな話になったりするので、そこのところは非常に線引きをするのが難しいなというふうに思うんですが、今回、ダガーナイフといいますか、先ほどの説明によると刃渡り五・五センチ以上十五センチ未満の剣ということに限定をした、そこの理由はどういう理由になるんでしょうか。
#13
○政府参考人(巽高英君) ただいま議員御指摘のように、刃物は本当に多種多様なものがございまして、社会的に有用に使われているものもあれば、一方で、この間の秋葉原事件のダガーナイフのようにまさに殺傷をするという目的にしか使用できないと、こういったようなものもあるわけでございます。
 そういう中で、ダガーナイフにつきましては、剣の形状をしてもろ刃である、両方に刃が付いているということで、元々殺傷用、人を突き刺す用の凶器として製作されたものであって、また一方で、これ以外に社会的に何か有用な方法で使うことができるかというと、そういったことも全くないというようなことでございましたので、このもろ刃のナイフ、もろ刃の剣につきましては今申し上げたような形で規制の対象としたところでございます。
 一方で、片刃のナイフ、これはもういろんな種類がございます。包丁から、あるいは場合によってはサバイバルナイフとかミリタリーナイフとかいろんなものがございますけれども、こういったものにつきましては片刃であるがゆえにそれなりに社会的な有用性もあると。例えばサバイバルナイフであっても、キャンピングに使うとか野外活動に使うとかいったような用途で使われている方も多いわけでございますけれども。そういうようなことで、片刃の刃物につきまして、これを一律に所持を規制するということは極めて困難だろうというふうに考えた次第でございまして、そういう意味では、もろ刃のナイフであるのかあるいは片刃のナイフであるのかというのを一つのメルクマールとして規制を掛けたということでございます。
 ただ、片刃のナイフにつきましても全くこれ規制が掛かっていないということではございませんで、銃刀法で刃体の長さ六センチを超えるものにつきましては正当な理由なき携帯が禁止されるということで、昨年の銃刀法の改正の際に罰則も強化されているといったようなことでございまして、そういった点についても御理解をいただければというふうに思います。
#14
○藤本祐司君 刃物を取り扱っているというか、販売している方々にちょっと話をお聞きしたんですが、本当に刃物って種類がいっぱいありましてね。ダガーナイフと一口に言っているんだけれども、いわゆるカスタムナイフと言われている、カスタムメードで、いわゆる手作りでかなりアーティスティックな、美術品とまでいかなくても、コレクターが喜んで五万だ六万だ十万だといって購入するようなものがあって、そこのところの線引きが非常に難しいと。刃物屋さんでさえ難しいなというふうに言われているんですが、ここのところは、ですから警察庁としても、刃物屋さんによって対応が全部異なって判断が難しいことになりかねないので、そこのところはある程度明確な指導なりをしていただければ、ある刃物屋さんでは売っているけれども、ある刃物屋さんはこれ駄目だという話になってしまってもちょっと問題もあるんだろうと思いますので、そこのところ、完全に線引き、びっと引くというのも難しいかもしれないんですが、そこのところはできる限り分かりやすい基準というか、指導をしていただければというふうに思います。
 そしてあと、次に質問は、改正案までの検討プロセス、ちょっとお聞きしたいんですね。
 先ほどの提案理由の中で、佐世保事件が十二月の十四日、もうすぐ一年ということになるんだろうというふうに思いますが、我々が、民主党が昨年の参議院の方に提出をしたときにも、十二月十四日の夜七時ぐらい、これ金曜日だったんですが、佐世保事件が発生をして、翌週のもう十九日には既にこの佐世保事件をそこのきっかけとして対応をして、四月の二十五日に参議院の方に提出をしている。約四か月ちょっとで、十五、六回の勉強会とか打合せとかヒアリングとか、あるいは射撃場まで見学に行きながら、今日ここに来ているメンバーも何人か射撃場まで行ったり、あるいは警察に赴いたりとか、いろいろやって四か月で出すことができたんです。
 今回は約十か月から十一か月掛かっているんですけれども、その過程で秋葉原の事件が起きてダガーナイフが加わってはいるというふうに認識をしているんですが、その検討する過程で、先ほど十七万人、三十万丁の緊急調査ということをおっしゃいましたけれども、それ以外に例えばどういうような検討会を開いたのかとか、パブリックコメントをやって何件ぐらい集まったかとか、その検討プロセスをちょっと少し簡単に教えていただきたいと思います。
#15
○国務大臣(佐藤勉君) 繰り返しになりますけれども、昨年末の佐世保事件の発生を受けまして、警察庁では直ちに銃砲行政に関する二つの総点検に着手をいたしました。
 申し上げましたが、具体的には、まず十七万、三十万丁の総点検において都道府県県警に指示をいたしまして、全国の約三十万丁の猟銃及び空気銃のすべてを対象としたきめ細かな全国一斉検査を行ったところでございます。
 また、銃砲行政の総点検におきまして、都道府県県警からのヒアリング、そして銃砲関係団体との意見交換、先生がおっしゃられておりますような各種実態調査等を通じまして銃砲行政の在り方に関する総点検を行ったところでございます。
 続きまして、本年五月に銃砲行政の在り方に関する懇談会を設置をいたしまして、二つの総点検の結果を踏まえまして銃砲規制の在り方について精力的な検討を行っていただきました。また、その間、六月八日にダガーナイフを使用した秋葉原事件が発生したことから、急遽ナイフの規制についても検討を行っていただいたところでございます。
 さらに、七月に同懇談会がまとめました銃砲規制等の在り方に関する意見書についてパブリックコメントを実施いたしまして、国民の皆様方から百三十一件の御意見が寄せられたというふうに伺っております。
 今回の改正は、これらのプロセスを経て作成されたものというふうに伺っております。
#16
○藤本祐司君 ありがとうございます。
 それでは、少し法案の中身についてお聞きしたいと思うんですが、今回、第四条での所持許可ということが一部修正をされているんですが、その中で、今までもそうだったんですが、いわゆる銃砲刀剣類の所持許可を受けるときに内閣府令で定める書類を添付するということになっているんですね。
 ただ、これ警察の方と何度かやり取りをさせていただいたり関係者の話を聴いてみますと、書類添付だけではなくて、いわゆる本人との面接、実際に本人と会ってきちっと話をして、それから許可をするんだというような話があります。また、三年ごとの更新時においても同じように書類と面接もやるんだというふうにおっしゃっているわけなんですが、これはちょっと面接についてお聞きしたいんですが、本人との面接は一〇〇%、必ずこれはやった上で所持許可を出して、あるいは更新する際も同じようなことをやっているのかどうか、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。
#17
○政府参考人(巽高英君) 不適格者を確実に排除するためには、医師の診断書の提出を求めるだけでなくて、警察職員等が直接申請者と面接をして必要なやり取りを行って、申請者が欠格事由に該当するおそれがないかなどを総合的に確認する必要があるということでございます。
 そのため、所持の許可申請が行われましたときには、欠格事由に該当しないかどうかについての面接調査のほかに、例えば講習の受講のとき、あるいは射撃教習の受験をするときなどなど、銃砲刀剣類の所持許可の申請におけるいろいろな機会がございますので、そういったような機会を通じて本人と面談をする、あるいは本人に会ってチェックをするというようなことを行っているところでございまして、このことにつきましては三年ごとの所持許可の更新時においても同様に行っているということでございます。
#18
○藤本祐司君 所持許可、一番最初に許可を受けるときというのはその辺慎重になるんだろうと思いますが、これ三年ごとで何度も何度も更新をしていきますと、本人側からももう面接までいいじゃないかというような話が出ないとも限らないかなというふうに思っているんですけれども、いわゆる拒絶するというところまでいかなくても、面接に対して、今まで何度も何度もやって大丈夫だったんだからもう面接までいいじゃないかみたいな話というのが出ることも想定はできるんではないかなというふうに思うんですが、実際そういうことが起きた、いわゆる拒否というのか、面接しなくてもいいよというような話があるのか、あるいはそういう事例があるのか、あるいは、今後も必ずやはりそういうことであっても面接というのは実行していくんだという思いがあるのか、その辺りについてちょっとお答えください。
#19
○政府参考人(巽高英君) 許可の更新というのは新たな許可というふうに考えているところでございますので、そういう意味では厳密に手続を踏んで審査を行うということが大原則でございまして、少なくとも私どもとしては、今のところ申請者本人の面接を省略して更新をやったといったような事例については私どもは現在のところ把握はしておりませんが、もし万が一そういったようなことがあるようであれば、今後はそのようなことがないように、的確に現場で面接が行われるように指導を徹底したいというふうには思っております。
#20
○藤本祐司君 続いて、医師の診断書。先ほどもお話がございましたが、医師の診断書のほかに面接もやっているということなんですが、医師の診断書についてちょっとお聞きしたいんですが、今回、修正案において法律事項として、医師の診断書であって、医師の診断書を添付するということが盛り込まれております。もちろん、現行法においても実質的には内閣府令で、添付する書類の中に医師の診断書というのが入っていたわけなんですが、今回それを法律事項としておるわけなんです。
 これ、修正案の提案者にお聞きしたいんですが、今までは内閣府令で定められていたものを法律事項としたその理由をお聞かせください。
#21
○衆議院議員(泉健太君) ありがとうございます。
 まず、さきの常会での法案の提出も含めて、今回の修正案作りにも参議院の各党各会派の皆さん、大変御協力をいただきまして、そのことにも心から敬意を表したいと思いますけれども。
 今御指摘のありました、この医師の診断書の添付の義務付け、今回法文化したということですけれども、これは、これまでも確かに診断書の添付は必要とされていた。ただ、それは法には明示をされていなかったわけでして、これから新たに許可を取ろうという方々に対しても、一定の抑止効果ではありませんが、やはり診断書が必要であるよということが分かりやすくなるということもありますし、そしてまた、現在は、極端に言えば眼科あるいは皮膚科、どのお医者さんであっても診断書を出せる、一部に形骸化をしているんじゃないかという指摘もあって、やはりこういったものを少しでも何か改善ができないだろうかというような話がありました。
 そういう中で、できれば公安委員会が一つ一つの医師を指定をしていったりですとか、そういうことも方法としては考えられるところもあるんですけれども、今回は、やはりその医師の分布状況、特に精神神経科関係の医師の分布状況などをかんがみて、可能な限り専門医の診断書を求める方向で検討すべきであるという警察庁の有識者懇の意見書も踏まえて、この内閣府令において定める要件に該当するものを添付しなければならないということを法律に明記をするというような形で今回は改正というか修正をさせていただいたということでございます。
#22
○藤本祐司君 参議院に出した、通常国会へ出したときは、これ実は公安委員会が指定した医師ということで、その添付、医師の診断書は公安委員会の指定ということにしてあったんですが、今回そこまでは踏み込んでいないということがあるんだろうと思います。
 今、泉先生から話がありましたが、指定したというところになるとなかなか難しいんだろうというような御判断が働いたということなんだと思います。そこのところをもう一回御説明いただけますか。
#23
○衆議院議員(泉健太君) 確かに、指定をしたという言葉が入ると、イメージとしては公安委員会が一つ一つの医療機関なり医師を指定をするということになるわけですね。
 ただ、そうなると過重に責任負担が増えるんではないか、あるいは、場合によってはそれを拒否する医療機関、医師というものも出てくるのではないか、手続が全部そこに集中するんではないかと。いろんな、まだ想定し得ないですけれども想定できる事態もあるということで、やはりそういったものからもう少し要件を緩くして、実態を見て今回定めることができないかと。
 一方で、警察庁の先ほどの検討会でも、この精神保健関係の医師の分布状況というのを見たら、自治体が千八百ぐらいの段階でありましたけれども、約半数の自治体でゼロ地域というのがございまして、この状況ではさすがに指定をしたという形だけではちょっと難しい部分もあるんではないかと。
 十分に実態をよく調べて、この法律が施行されてから一年間の間によくよく検討をしていく中で、この指定したというものを取った中ででも、いわゆる専門医という形で、この専門医の方に診断書を書いていただけるようなことで考えていくと実態に合った状況がつくっていけるんではないかということで、今回は公安委員会が指定をしたというところは取らせていただきましたけれども、しかし、趣旨としては、やはりこれまでのような医師であれば何でもよいという考え方ではなくて、専門医ということを大前提に置きながら体制をしっかりと整えていきたいということでこういった形にさせていただきました。
#24
○藤本祐司君 それでは、ちょっと今のお話もあった、専門医という話が出ました。これ、恐らく今度は内閣府令でどういう医師かということを具体的に示すことになるのかなとちょっと想像しているんですが、ここをちょっと政府の方にお聞きしたいんですが、内閣府令で今の段階でどのような中身になるんでしょうか。専門医といっても、医者というのはそもそも専門だという話もありますので、具体的に診療科目を書き込むものなのか、あるいはこういうのが望ましいんだというような話になるのか。今明確に決まっているかどうか分かりませんけれども、どういう方向でやろうと考えていらっしゃるのかというのをお答えいただけますか。
#25
○政府参考人(巽高英君) 現在の検討の状況でございますけれども、内閣府令で定める要件といたしましては、原則として、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律という法律がございますが、この法律に規定いたします精神保健指定医というふうにすることを考えているところでございますが、いずれにいたしましても、今後まだいろいろと医師会等との調整が必要となってくるというふうに考えておりますので、こういったものをやった上で検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
#26
○藤本祐司君 内閣府令ではどこまで書き込めるかというのは今後の調整だというお話なんですが、どういう診療科目というのかな、が望ましいと、そういうふうに書き込めるかどうかは別問題として、どのようなものが望ましいのかということについてお答えいただきたいと思うんですが。
 というのは、欠格事由の中で精神障害あるいはアルコール依存症とかそういったところが挙げられて、そういう方々には所持の許可をしないということになっていると思うんですね。ですから、そこのところが判断が付く医者ということになるんだろうと思いますが、どういうところの診療科目の方々が望ましいというふうにお考えになっていらっしゃるんでしょうか、そうなると。
#27
○政府参考人(巽高英君) 今委員御指摘のとおり、欠格事由に該当するか否かという点についての判断ができる専門の方ということでありますと、診療科目という点で申し上げますと精神科、神経科あるいは心療内科、こういったようなそれぞれの専門の医師ということになるだろうというふうに考えております。
#28
○藤本祐司君 現状として、先ほど泉さんからもお話があったとおり、ほかの皮膚科だとか眼科だとかの診断書というのが出ているというふうに聞いておるんですが、今までは特に医師というのを限定していなかったと、医師の診断書ということになっているんだろうと思うんですが、実際に今おっしゃられた精神科、神経科、まあ神経内科になるんでしょうか、新しい枠組みでいくと、神経内科あるいは心療内科といったところの診断書を付けていた方々というのは、全体の何%ぐらいがそれに該当していらっしゃったんでしょうか。
#29
○政府参考人(巽高英君) 平成十九年に猟銃等の許可申請書に添付された診断書のうち、精神障害等を専門とした医師、今申し上げました精神科、神経科あるいは心療内科等の医師でございますが、そういった専門の方々、こういう医師による診断書というのは全体の約二%でございまして、そうでないものが九八%と、こういう結果でございました。
#30
○藤本祐司君 そうでない九八%というのはどういう方々かというのは、そこまで分析、もしされているんであれば教えていただきたいんですが、分からなかったら、まあおおよそ大体この辺が多かったというのが言えればと思うんですけれども。何か、聞くところによると内科が六割とか七割というような話は聞いているんですけれどもね。実際に、全く関係ないと言うと怒られちゃうかもしれない、専門だから、すべて医者のときには全部やったんだと言われればそのとおりなのかもしれないんですけれども、皮膚科とかそういうところが混じっていたのかどうかすら今の段階では分からないとなれば、そこのところはやっぱりちゃんときちっと把握をしておいていただいた方がよろしいかと思うんですが、もしお答えできればお願いします。
#31
○政府参考人(巽高英君) 具体的に九八%の内訳については統計はございません。
 ただ、いろいろな県での話を聞いてみますと、やはり近所の内科のお医者さん、かかりつけのお医者さん、こういった方々がやはり多いというふうに聞いております。
#32
○藤本祐司君 厚生労働省にちょっとお聞きしたいんですけれども、今医師の診断書のところで、やはりお医者さんが相当地域的な分布状況に格差があるんじゃないかと。特に、いわゆる鳥獣被害に遭われているようなところというのは都会のど真ん中というところは余り少ないだろうということを考えると、やはり地方の山間地、山合いの地域とかそういうところで必要性というのが高まってくるということになりますと、そういうところでは精神科医の先生方が少ない、いないというところもあるんだろうと思うんですが、その辺の分布状況はどのように把握されていて、どのぐらいの格差があるというふうに厚生労働省では考えていらっしゃるんでしょうか。
#33
○政府参考人(榮畑潤君) 精神科、心療内科、神経科のお医者さんが一人もおられない市区町村数という数で御説明いたしますと、北海道でいいますと、例えば六八・九%の市区町村がそれになると、一方、東京では一七・七%になる、それから、例えば鹿児島なんかでいくと四四・九%ということで、やはり地域差はあろうかと思っております。
#34
○藤本祐司君 そうすると、やはり精神科あるいは神経科が一人もいないという市町村が、先ほど泉さんからも話がありましたが、実際には約半数ぐらい、多分、厚生労働省の調査、医師・歯科医師・薬剤師調査を拝見すると、全体でいうと八百七十三、当時ですね、の自治体、市町村で医師がゼロだというふうに出ているということになると、相当のやっぱり格差、あるいはだれもいないということが起こり得る、起こっているんだろうというふうに推定をすることになるんだと思いますが。
 それで、もう一つそれに関連してお聞きしたいと思うんですが、先ほど、いわゆる精神保健指定医、いわゆる精神保健福祉法十八条での指定を受けている指定医というのがいらっしゃるということなんですが、この指定医というのは現在一万一千を超える、一万二千弱の指定医がいらっしゃるというふうに思うんですが、これはトータルの数ですので、ここもやはり地域間、同じように格差が生じているというふうに見てよろしいんでしょうか。
#35
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。
 今御指摘の全国の精神保健指定医の数でございますが、これは御指摘のとおり、十八年六月の数字で一万一千七百九十二人の指定が行われております。全国の分布を見ますために人口百万人当たりで見ますと、全国の数では九十二人が平均になるんですが、百万人当たり九十二人の指定医がいるということになるんですが、その分布状況、これ都道府県と政令指定都市ごとの集計しかできておりませんが、一番多い自治体ですと、人口百万人当たり二百十一人、これは福岡市、政令市であります福岡市の数でございますけれども二百十一人。それから、人口当たり一番少ない自治体、百万人当たりで三十八人、これは名古屋市を除きます愛知県の数字でございます。
 全体の傾向として、必ずしも都市部、山間部という明らかな傾向は見られないんですが、やはり都市部ですと精神科のクリニックがあるところにやはり来ている方もいらっしゃる、それから精神科病院のあるところにいらっしゃる、こういう偏在はやはり見られるかというふうに思っております。
#36
○藤本祐司君 そうなりますと、先ほど警察の御答弁で、精神保健指定医なんかも、これをうまく活用していきたいというお話であったんですが、まだまだそこのところに対してもまだ地域間の格差というのがあるんだろうと思いますが、どこかそれを補う方々、お医者さんが必要になる。
 そこで、先ほどもかかりつけの医師というようなお話が出ているかと思いますが、そもそもかかりつけの医師というのは定義がないというふうに認識をしておりまして、例えばイギリスであるとかホームドクター制度というのがきちっとあるところであると、この人はかかりつけの医師はこの人だというのは分かりやすいんですが、かかりつけの医師というのは、かかりつけだと言われればかかりつけだし、そうでないと言われればそうでないような、非常に日本の場合あいまいなところがあるんだろうというふうに思っております。
 ただ一方で、一回だけで精神科のお医者さんが判断できるものでもないし、むしろかかりつけということが、本当にかかりつけの医師であるならば、何かちょっと言い方変ですけれども、かかりつけの医師であるならば、その方がむしろ変化とか精神的な問題とかは判断しやすいんじゃないかというようなことも一方で聞かれるわけですね。丈夫な方で、丈夫な方でと言っちゃおかしいんですが、医者にかかったことのない人もいらっしゃると思いますので、かかりつけの医師というところを先ほどの精神保健指定医の補完としてやるというのはなかなか難しいなというふうには思ってはおるんですが、その辺りについて御見解をいただきたいと思うんです。
 例えば、厚労省にちょっとお聞きしたいんですが、かかりつけの医師の方がむしろ判断がしやすいんだということが言えるのか言えないのか。やはりそこのところは、まだかかりつけということの定義ができていない以上はなかなかそこも言い切れないから、むしろ原則としてはそういう精神保健指定医というものをうまく使いながらやっていった方がいいのかどうか。ちょっとそこの御見解あれば教えていただきたいんですが。
#37
○政府参考人(榮畑潤君) かかりつけ医ということに関しましては、御質問の中でもございましたように、制度上の仕組みでもございませんから制度上の定義があるわけではございませんが、通常は患者から見た医師の役割を表す言葉でございまして、地域で日常的に診療したり、また患者からの健康の相談等をするようなお医者さんとされておるところでございます。したがいまして、かかりつけ医の診療科とか専門とするところは様々であるというふうに認識しております。
 銃刀法の中で銃砲等の所持を判断されるときの欠格事由に関しまして判断する際に、どのようなお医者さんが診断書を交付すべきかどうかにつきましては、制度を所管する省庁である警察庁さんがその趣旨等をかんがみて適切にやっぱり御判断していただくことかなと思っておりますが、厚生労働省といたしましては、その所管の省庁、警察庁さんとまた必要な相談なんかはしていかなければならないところだろうと思っておるところでございます。
 以上でございます。
#38
○藤本祐司君 ありがとうございます。
 なかなかかかりつけの方が診断できるよとも多分言い切れないんだろうなというふうには思いますが、できる限り、今たったの二%が精神科、神経科ですので、そこのところはきちっと指導をしていって、一〇〇%になるのにどのぐらい、すぐにということにならないのかもしれませんけれども、原則としてそこのところは明確にしておいていただきたいなと。これも都道府県の公安委員会によって対応が違うということになるとやはり混乱をすると思いますので、是非よろしくお願いします。
 それでは次に、欠格事由についてお聞きしたいんですが。
 今回の法の改正によって欠格事由が増えました。破産とか自殺のおそれであるとかストーカーであるとかDVであるとか、そうしたところが増えたんですが、全部お聞きするとちょっと時間がなくなりますのでポイントだけ絞ってお聞きしますが、破産ですね、この第五条第一項第二号において、破産開始の決定を受けて復権を得ない者というものが加えてありまして、十八号において、自殺のおそれがある者という追加を今回してあるわけなんですが、実際に過去で、先ほど何件か、ここ五年間でそういう凶悪犯罪があったということでありますけれども、この破産が原因といいますか、破産開始の決定を受けて復権を得ない者というのが今度加えられて、それに該当するような方が起こした事件というのは何件ぐらいあって、それが具体的には、例えば一つ代表的な例で結構ですので、それを挙げていただきたいと思うんですが。
#39
○政府参考人(巽高英君) 具体的に破産の関係で私どもが把握している事例についてちょっと御紹介させていただきたいと思いますけれども、これは自己破産手続をした元猟銃所持者が、許可証返納後も多数の散弾実包を処分しないまま所在不明となってしまったと、こういう事例があるということでございまして、私どもが現在把握している事例といたしましてはこの事例ということでございます。
#40
○藤本祐司君 破産にはそれに至る間にいろいろな状況があって、経済的破綻という状況に陥って破産ということになる場合が多いんだろうと思いますが、むしろ経済的破綻状態、いわゆる多重債務者というのも、むしろ自己破産よりも不安定な状況にあるという指摘もあろうと思うんですね。
 今回、多重債務者を欠格事由の要件とするということも想定はできたんだろうと思うんですが、これが特に入ってはいないというふうに思っています。それと同時に、自殺のおそれのある者というところがありまして、自殺者の内訳というのは健康問題がまずその理由のトップになっているんですが、二番目に、約三割程度だと認識していますが、経済的な問題によって自殺をするという、自殺に至るということが二番目に多いですね。
 ほかの原因を探ってみますと、ここ十年間で増加率というか増加傾向にあるのは、この経済的な問題で自殺する方が多いということになると、多重債務者イコール破産ではないし、多重債務者であっても自殺まで至ることではないのかもしれないんですが、自殺の理由、原因ということから考えるとその可能性というのもやはり高いということは否定できないんだろうというふうに思っておりまして、この多重債務者、ここのところをどう取り扱うのか非常に難しい問題だろうと思いますけれども、そこのところに対してはどのように御見解をお持ちでしょうか。
#41
○政府参考人(巽高英君) 有識者の懇談会においても、この点についてはいろいろと議論が交わされたということでございます。
 多重債務者といいましても、具体的に明確な定義があるわけではないということでございますし、一説によると二百万人、三百万人いるというようなこともございます。また、多重債務者だからといってみんながみんな一律に犯罪を行うとかあるいは自殺に走るといったようなこともまずないだろうと。それから、経済的な困窮というものをどうとらえるかということでございますけれども、経済的な困窮もいろんなケースがあろうかと思いますし、具体的に客観的にどこで線を引くことが可能なのかということを考えたときに、やはり個別の欠格事由として取り上げるのは困難ではないかという結論になったところでございます。
 そうは申しますものの、現実に多重債務者が自殺をするといったような事例、あるいは他人に傷害を負わせるといったような事例もあるところでございますので、許可申請時の各種調査結果等の結果に基づいて、新法の五条一項十八号という、いわゆる公安条項と呼んでいるものでございますが、「他人の生命、身体若しくは財産若しくは公共の安全を害し、又は自殺をするおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者」、これに該当するか否かということについて個別具体的な事案に即して検討して、そして不適格な者を排除してまいりたいと考えているところでございます。
#42
○藤本祐司君 ありがとうございます。
 それでは次の質問で、配偶者に対する暴力行為を欠格事由に今回付け加えた、追加したわけなんですけれども、いわゆるDV行為ですね。このDV行為による具体的な事例というのもあろうかというふうに思っておりますが、DV防止法では、ストーカーとは異なって裁判所の保護命令の制度というのが設けられているんですね。ですから、被害者の申立てから保護命令が出るまでの期間が余りに長いと、ここの問題、欠格事由あるいは更新時あるいは疑いがあるときの保管というところに対してもうちょっと問題が出てくるんだろうと思うんですけれども、なかなかこれ裁判所の問題ですので警察の方ではお答えにくいのかもしれないんですが、その申立てから保護命令が出る間、期間というものに対しては、例えば先ほど申し上げた、疑いがあるような欠格事由に、許可基準に疑いがあるという場合は保管をするということで解釈、三十日が上限になってはいるんですけれども、その間はやっぱり保管をし続けるんだという考え方でよろしいのか、実際にはもう三十日以下で保護命令というのは出ているので問題はないと考えているのか、その辺りについてお答えいただけますでしょうか。
#43
○政府参考人(巽高英君) 具体的に保護命令がどのくらいの期間で出るかということは、私どもが統計を取っているわけではございませんが、内閣府の資料によりますと、保護命令事件の平均審理期間は十二・四日というような資料がございます。
 それで、私どもとしては、DVの欠格事由に該当する疑いを認知してから実際に保護命令が出されるまでの間の銃砲刀剣類どうするのかということでございますけれども、保護命令が出れば、これはもう即欠格事由でございますので、これは取消しに値する、取消しということでございますので、取消処分手続を開始し銃砲刀剣類を仮領置することができると、こういうことになっているわけでございます。
 ただ、保護命令が出ていないという段階につきましては、直ちにその欠格事由、今申し上げた欠格事由には該当しないということかもしれませんけれども、先ほど申し上げたいわゆる公安条項に該当するという場合もあり得るだろうというふうに思っておりますので、こういった規定を活用いたしまして、調査を行う間に、最高これは三十日でございますけれども、銃砲刀剣類を保管するということで危害の防止を図りたいというふうに考えているところでございます。
#44
○藤本祐司君 今回、十三条で、仮領置をする以前、以前というのかな、それまでの疑いのある期間に保管をするということで、閣法の段階でも銃砲については保管をすることができるという制度があったんですね。
 これちょっと修正案の提案者にお聞きしたいんですが、閣法の段階ではこれは銃砲に限っていた。これを今回修正で刀剣類まで拡大をした。つまり、刀剣類も保管することができる、三十日間を限度として保管することができるようにしてあるんですね。ですから、閣法とそこのところは修正されたんだろうというふうに認識をしておるんですが、これ刀剣類まで拡大をした方がいいと、そのように判断されたその理由はいかがでしょうか。
#45
○衆議院議員(泉健太君) 確かにこれまで、じゃ仮領置はどうだったかというと、これは、委員御案内のとおり、銃砲と刀剣、両方が仮領置が可能であったと。
 実際にいわゆる許可をされている刀剣類というものはどのようなものがあるのかというと、例えば狩猟及び有害鳥獣駆除用として千二百件、ということは、恐らく銃砲を持たれている方で同時に刀剣の許可を得ているような方も想定はされると。あるいは、これは風俗習慣用として三千件、これ日本刀ですとか文化的なものでしょうけれども、そういうものが許可をされているものとしてはあると。
 先ほど、前段で話したように、狩猟なんかの駆除用としてこれだけの件数があるんであれば、重複で持たれている方もあるかもしれないと。そのときに、じゃ他人の生命、財産に危険防止の必要があると認めたときは仮領置ができると。じゃ、一定の欠格要件に該当する疑いのある段階、先ほど政府の方から答弁があった保護命令が出ていないケース等も含めて疑いがあるという状況であれば、やはりそれはその人物が今調査をしなければならない状況にあるんであって、その人物の持っている銃砲のみを保管をするというのは少しやはり足りないのではないかと。やはりもしそこで刀剣類も持っているという状況であれば、その刀剣類も保管をするということが法律の穴を埋めることになるんではないかという考え方で今回こういった形にさせていただきました。
#46
○藤本祐司君 ありがとうございます。
 ちょっと私の時間、実はもうそろそろ大島さんに渡さないといけないんで、二問だけあとちょっとお聞きしたいんですが、今回やはり修正をされた部分がありまして、それは銃砲刀剣類の確実な引渡しと。これインターネットとか通信販売等々で所持許可を受けている方々に譲渡しがされているんですが、むしろ所持をする者以外に譲り渡されないような方法をどうするのかというところは今後の課題として出てきているということで、今回修正案の中にも入れ込んでいただいたんですね。
 ただ、そこのところの方法については内閣府令で定めるというふうにしてあるんですが、政府にお聞きしたいんですが、内閣府令でこれどういう方法で確実に受渡しができるか、どういう方法があれば確実だというふうに言えるか、その辺の内閣府令の方針というか、その辺りちょっとお聞きしたいんですが。
#47
○政府参考人(巽高英君) 現在、検討しております内閣府令におきましては、通信販売などの非対面での譲渡しを行う場合には、譲渡し人は譲受人から許可証の原本の送付を受けるとともに、本人確認のため、運送業者には譲受人の運転免許証及び許可証の写しを確認させなければならないといったようなことなどを定めることを考えているところでございます。
#48
○藤本祐司君 この確実な引渡しというのは今後、これからいろいろ住宅事情だとかそういうところも勘案して、確実に受渡しができるようにしていかないといけないかなと。マンションなんかだとロッカーに預けておくことってできたりもするものですから、そこのところは、運送会社さんなんかもそこのところがきちっとできるような指導、通達なんかでもやられているんだろうと思いますので、そこのところも気を付けていただければというふうに思っております。
 最後の質問なんですが、今回全く閣法、修正案、実は我々の民主党案の中にも入れ込んでなかったことがございまして、銃砲の保管についてなんですね。これは昨年の十二月の十四日の佐世保事件の後、我々もいろんなところで検討していく中で様々な御意見をいただきました。これは学識者の方々や一般の普通の方々からもいただいたんですが、銃砲の保管場所を各自宅ではないところに保管した方が安全ではないかというような御意見があったんです。
 というのは、銃を掃除をしていて子供がそれを誤って引いて亡くなったという、そういう痛ましい事件もあったりしまして、これは自宅にそもそも置いておくこと自体が危険じゃないかというような御意見もありました。その中で、やはり射撃場というところに保管をするのがいいのではないかとか、今実包とは分けてもちろん個人宅でも保管をしているんですが、完全に分離した方がいいんじゃないかとか、あるいは所管の警察署が一括で預かった方がいいんじゃないかとか、ある意味もっともな御意見というのもいただいてはいるんですね。
 今回、これについて、閣法、修正案についてもこの部分についての一括管理というところは全く触れられていないんですが、恐らくこれは検討された結果なんだろうと思います。この検討プロセスの中でこういう話が出たのかどうか。その結果として今回そこのところに触れられていないんだろうと思いますので、そこの理由についてお聞きしたいと思います。お願いします。
#49
○政府参考人(巽高英君) この問題につきましては、昨年の事件以来いろいろと議論されておりましたし、懇談会においても議論されたところでございます。
 いろいろと議論をしたわけでございますが、現実の問題としてなかなか、一つは、保管業者による保管可能な丁数、このキャパシティーが十分でないというような問題、それから、猟銃の所持者が急に猟銃を使いたい、例えば有害鳥獣駆除のために使いたいといった緊急に払出しの申出があった場合になかなか業者としては対応できない、あるいは、やっぱり一か所に銃がたくさん集中する、集中して保管されるということはやはりそういう意味での危険性がある、セキュリティー上の問題がある、武器庫となってねらわれやすくなると、こういうような問題もあるんではないかというようなことで、これについては結果的には法律には盛り込まなかったというようなことでございます。
 それからまた、警察の施設はどうかということでございますけれども、これについても、保管のための設備がやはりないということがございますし、先ほど申し上げた緊急の払出しへの対応も困難だというようなことで、実施は困難だというふうに判断をしているところでございます。
 ただ、今回の法律におきましては、保管委託できる場合というのを今までよりも要件を緩和したというようなことでございまして、そういう意味で保管委託というものが広く行われるようになることになるのではないかというふうには考えているところでございます。
#50
○藤本祐司君 ありがとうございました。
 我々も実は射撃場に保管したらいいんじゃないかなんということも素人考えで考えたんですが、射撃場というのは大体人家が少ないところにあって、そこのところに一括保管するというのはかえって危険で、むしろきちっと保管してくれるんであればリスク分散になるのかなというふうに思った次第でございまして、あと、警察の体制を考えると現実的にはなかなか難しいのかなというふうに思いますので、そこのところは理解できるというふうに思います。
 私の時間がこれで終わりますが、最後に一つだけ申し上げておきたいのは、例えば今回の欠格事由のところの第五条第一項十八号、ここのところの取扱いですとか、そういったところがむしろ公安委員会ごとによって厳しいところとそうじゃないところがあると、例えば京都は厳しいけど滋賀に行ったら甘いよとか、そういうようなことが起きるとかえって混乱をするということもあろうかというふうに思いますし、医師の診断書も、精神科医がいないということで、じゃだれでもいいのかという話になると、またそこも統一的な基準ができないということになるので、非常にあいまいで明確に線を引けない部分というのがあろうかと思いますけれども、ここはある程度定期的に各公安委員会に対してどういう指導なりどういう基準でやっているのかというところはチェックするようなことも是非考えていただきたいというふうに思います。
 どうもありがとうございました。終わります。
#51
○大島九州男君 民主党・新緑風会・国民新・日本の大島九州男でございます。
 今回、内閣委員会で御質問の機会をいただきましたこと、皆様方に心から感謝を申し上げまして、御質問をさせていただきたいと思います。
 それでは、銃刀法改正にかかわる経緯として、いろいろな事件がきっかけになることは当然理解できることでありますけれども、本来望ましい姿は、あらゆる事態に対応して国民の生命と財産を守る法律であることが望ましいと考えております。佐世保の乱射事件や秋葉原の刃物による殺傷事件等を経験して、多くの尊い命を失われ、多くの方々の命から教えていただいたことを教訓にして、二度とこのような凶悪な事件が起こらないように私たち立法府は最善の努力をさせていただくことが使命と考えておりますけれども。
 そこで、衆議院では今回の改正法に対してどのような視点でどのような議論をされ法案を修正可決されたのか、修正案提出者にまずお伺いしたいと思います。
#52
○衆議院議員(泉健太君) ありがとうございます。
 今回、衆議院での修正ということになりましたが、やはり先ほども述べましたけれども、今回の銃刀法の修正については参議院の力も大変大きかったというふうに思っておりまして、さきの常会での法案提出、そしてまた、その修正協議に当たっては衆議院議員のみならず参議院の方からも様々な方に関与をしていただき、そしてまたこうして今日もこの内閣委員会の方で真摯な御議論をいただいているということには本当に敬意を表したいというふうに思います。
 我々、象徴的には佐世保あるいは秋葉原ということでありますが、さきの厚生省元幹部の事件もそうです、様々な銃器や刀剣の犯罪が続いていると。より良い法律を作りたい、国民の被害防止を図っていきたいという共通の強い思いがあったということ、一方で、資格所持者ですとかの信頼回復というのが非常に大事でして、皆さん大変懸命に今、鳥獣被害の防止なども含めて猟銃を持たれている方はボランティアで御努力をされておりますし、あるいは多くの国民に希望を与えるスポーツ競技という面でもクレーやライフルの皆さんには大変な御努力をいただいていると。そういう健全な銃の使用ということも一方では考えていかなくてはいけないと。
 そういう観点で今回は、改めて説明はしませんが、第一から第四までの四点の修正項目というものを主に出させていただいたということでありまして、そういったことで今回衆議院の方では修正の協議をさせていただき、法案を成立をさせていただきました。
#53
○大島九州男君 それでは、一点ちょっとお伺いしたいのは、藤本先輩の方からもいろいろお話があって、確実に対面で銃が移動すると。要は、今ネットでの販売というものが大変多くなっているということなんですが、先日、私もいろいろな調査で佐世保事件の当事者が自分のお店に来たという銃砲店の店主の方にお話を聞いたんですよ。そうすると、やはり見るとちょっと何か違うよねという意識を持ったとおっしゃるわけですね。それで、たまたま私がそういうふうにお伺いをしたその銃砲店の店主さんとしてその彼を覚えていると。これは銃を扱う人というのはやはりスーパーに買物に行くように不特定多数ではないわけで、ある程度限られる小さいパイの中で行われているということは、医師の診断とかそういった部分でのチェックも当然なんですが、やはり銃砲店の方が本当に銃を買い求めに来るところでその方を見てそこで判断、あっ、これはという部分というのは非常にこれは大切な観点だと思うんですね。
 そこで、ネット販売に対して衆議院ではどのような議論がなされたのか、もしそういう議論がなされていなければ、どういうお考えなのかというのをちょっと一点聞かせていただきたいと思います。
#54
○衆議院議員(泉健太君) ありがとうございます。
 先ほどの質問でもありましたけれども、例えば本人確認の原本、許可証を原本で確認をすることというのがあるんですが、これがコピーで行われていたケースがあった。あるいは先ほどもお話がありましたがロッカーの使用、あるいは新しい業態というのはいろいろ出てどんどん新しくなってきますので、私書箱を使うとかいろんなケースが考えられなくはないという中で、やはりしっかりと本人確認というところでたがをはめて、今後も様々な業態が出てきたときにも対応できるようにしていこうということが考えられておりました。
 一方で、この直接の受渡しのところではないんですが、周辺からの申出制度というものが今回ありますけれども、そういった委員御指摘のような銃砲店ですとか様々なところからの御意見をふだんから地元の警察ですとかがお伺いをしていくような状況を作っていくことがやはり早期発見ということになるんではないかなというふうに思っておりまして、そういう観点で議論をさせていただきました。
#55
○大島九州男君 一点要望を内閣府の方にも差し上げたいんですが、これから本当にネットというのは非常にみんなが使っている部分でありますけど、この銃というものは特別なものだということで、普通の日用品とかいろんなものをネットで買うのとはまるっきり違うと。本人確認も当然されるわけでしょうけれども、そこにはやはりいろんな抜け穴があるんだと。我々はそういった抜け穴をしっかり事前に防止する法案というものを作ることが必要だというふうに考えますので、そこの点、今後是非もっともっといいように改正をしていただきたいと要望しておきます。
 今日は私は、今回の法律の中でも、十四歳から十八歳未満の青少年に対する年少射撃資格制度の導入、ここに特化して質問をさせていただきたいと思っております。
 この件を私、質問をするに当たりまして、各いろんな学校の先生方、直接お話をお伺いしましたところ、ある先生からこういう質問を素朴に受けたんです。それは何かといいますと、その先生は、猟銃の乱射事件などの凶悪犯罪の発生がなぜ高校生の競技射撃も規制をするようになるのかと、是非これは素朴な疑問で聞いてほしいということがあったので、その一点。
 それから、まず、この空気銃射撃競技に参加対象となる生徒を持つ高校のクラブ数や銃を所持をしている学生さん、それから練習場の実態、学校で直接練習しているのか、射撃場へ行ってやっているのか。なかなかこれ、一般の方には分からないようなことだと思うので、そこら辺をちょっと教えていただきたいと思います。
#56
○政府参考人(巽高英君) 今回の法改正のきっかけ、これはもうまさに佐世保事件ということでございます。その佐世保事件がきっかけになりまして、実は十七万人、三十万丁と言われている許可銃砲をお持ちの方に対する一斉の点検を行いましたし、それから、この際ということで、銃砲行政全体について総点検をしようということでございまして、すべての分野といいましょうか、いろんな角度から銃砲行政の問題点を検証したということでございます。そして、そういう意味での幅広く銃砲規制の在り方の見直しが行われたと。そういう中で、この年少者による空気銃の所持の問題というのも一つのテーマとして取り上げられたということでございます。
 具体的には、現在の法律によりますと、十四歳以上十八歳未満の者については、空気銃については国体等の競技大会に出るということで推薦を受けた人が自分で所持することができると、こういう制度があるわけでございますけれども、果たしてこの制度自体が合理性があるのか、あるいは問題点はないのかという観点から、この問題についても俎上に上げて検討をして、そして、その結果として今お示ししているような法律案になっていると、こういうことで御理解いただければというふうに思っております。
 それから、あと、数字的な御質問がございました。
 十四歳以上十八歳未満の空気銃の所持状況でございましょうか。これにつきましては、昨年の十二月末現在、推薦を受けて空気銃を所持している十四歳以上十八歳未満の者は約百六十人ということでございます。
 それから、射撃部の関係についても御質問あったと思いますが、射撃部がある高等学校の数でありますけれども、これは、平成二十年六月現在、全国に百校ということ、百でございます。これは、社団法人日本ライフル射撃協会の調査によるものでございます。
 それからまた、高等学校に射撃場が設けられておるという学校もございまして、都道府県公安委員会の指定を受けているわけでございますが、そういうような射撃場の数は、本年の十一月現在で二十三あるということでございます。
#57
○大島九州男君 今お話をいただいて、先ほど、高校の先生が、なぜこの競技の高校生のところを厳しくするのかというふうにおっしゃるその心も、私も分からぬでもないなということもあるんですが、競技をする人たちの多くの方は、競技をするあの空気銃と猟銃でやる銃と、これはもうまるっきり別じゃないかというふうに思っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるんですね。
 それで、これを同じ一つの法律の中でくくっていくということに対する抵抗というものを感じていらっしゃることをお聞きするんですが、その点、スポーツである空気銃という一つの分野と、この火取法等でやられるああいう殺傷能力の高い猟銃、ライフル等を分けて議論をするというようなことは、今回、いろんなことの中でそういう話はあったのか、それからまた、今後そういうことが検討できる余地はあるのかというのを一点ちょっとお伺いしたいんですが。
#58
○政府参考人(巽高英君) 基本的に銃刀法で猟銃、空気銃などの銃砲、装薬銃砲、それから刀剣類等についてすべて規制を掛けている。これはもうまさにこういった銃砲刀剣類が、危害予防という、そういう観点からこの法律ができているということでございます。もちろん空気銃については猟銃等とは違うわけでございますけれども、やはりその取扱いを誤った場合には事件、事故が起きるといったような危険性もあるということもありますので、そういう趣旨からこの銃刀法という法律で一緒に規制が行われていると、こういうことでございます。
 今後どうかという御質問でございましたが、この点につきましては、今後のことについて今現在申し上げることはなかなか難しいわけでございますが、今申し上げましたような法律の趣旨からいたしますと、やはり基本的には危害予防ということで一つの大きな共通項がございますので、そういう観点からこの法律で規制をしていくというのが基本的な考え方であろうと思います。ただ、将来にわたってまた新しい事態等が生じたというようなことになった場合には、またその段階で検討がされるものというふうには考えております。
#59
○大島九州男君 今御答弁をいただきましたけれども、やはり競技用の空気銃といえども、やはり使い方を誤れば大変なことになると。それだけやはりこの空気銃といえども銃というものは大変なものなんだという認識をさせていただきました。
 実際、今私が高校の先生やクラブの現状をお伺いしたところを御紹介しながら質問をさせていただきたいと思いますが、ある高校では三十二名の生徒にすべて銃を持つ許可を取らせて、実際に保持をさせている学校があります。この生徒に保持をさせることの意義というのは、やはり自覚を持たせる、そしてまた、銃の取扱い等についても責任をしっかり持たせるという意味では大変教育効果としてはすばらしいという御意見でございました。
 ただ、その値段が中古でも三十万弱とか、そしてそれにガンロッカー、ケース等をそろえていくと三十五、六万になるんだと。それを子供たちが自分たちでアルバイトをしながら、また親にそういったことで負担をしていただきながら購入をしているという現状があると。まあこれは個人の責任においてやることなんですが、学校でやはり先生方が指導をする、教習銃というような形で今まで生徒に練習をさせるのに先生が購入をして、それで子供たちにそれを練習のために使わせるというので、一人で五丁も買って百万円ぐらいはもう支出をしているんで、これ大変なんだという現場の声を聞きまして、なるほど先生たちもそういうことを苦労しながら子供たちのためにやっているんだなと。
 今回、法律の中で、そういう指導員というようなことで、この年少資格者を指導する射撃指導員という制度で子供たちに広く銃を撃たせるというか、そういう練習がさせられるというところの法案については評価するという声はいただきました。
 ただ、一方において、国際大会に出るようなそういう選手でなければ銃を保持する許可が取れないように規制が強化してあるんだと。ここについていろんな議論がありまして、中で私がそうなのかと思ったのは、本来いろんな競技というのはだんだんだんだんレベルが上がっていって、国際大会に出れるような人たちは大体このグループだななんというのは半年や一年ぐらい前に分かっていると思うんですが、話を聞きますと、この空気銃での競技はあっという間に普通の人が二、三週間で国際レベルに到達するようなレベルに行くようなことが大いにあるそうなんです。
 そうしますと、国際大会出場権を、えっ、この子が取ったのというときに、じゃ自分の銃を保持するために資格申請をして、そして国際大会に自分の銃を持っていくということが不可能なんだというふうにおっしゃっていただいたんですね。
 なるほど、それはやはり人の銃を借りて撃つというよりも、やはりそういった微妙な違いがあるでしょうから、競技場においてはやはりそういう国際大会に出るような生徒が自分の使い慣れた銃を使って、そういう保持する銃で大会に参加させたいというのは指導者ならまさしく至極もっともだなと思ったんですが、特にそういう国際大会に出るような子というふうに絞った以上は、そういうように突然いい成績で急に国際大会に出場する権利を得たような子供に対してそういった保持をさせるということに対する運用で対応できるようなことがあるのか、この一点ちょっとお伺いしたいんですが。
#60
○政府参考人(巽高英君) 改正案では、十八歳未満の者のうち例外的に空気銃の所持許可が認められる者というのは、ただいま議員御指摘のとおり、国際的な規模で開催される運動競技会の空気銃射撃競技に参加する選手又はその候補者として適当であるとして推薦されたものとされております。したがいまして、現に選手でなくても候補者であるということであれば、そして推薦がされるということであれば、これはそのような対象になってくるということでございます。
 そういう意味で、選手でなくて候補者として適当であると認められている人間でも推薦の対象となりますので、推薦を行う射撃競技団体において、対象となり得る高校生、そういう素質のある高校生もいるのだろうと思いますので、的確な選考を行って推薦をしていただくという形を取っていただければ御指摘のような問題は生じないのではないだろうかというふうには考えております。
#61
○大島九州男君 大変そのような形で運用されていくのが望ましいと思っておりますので、御協力いただきたいと思います。
 次に、年少者射撃資格制度の導入で、銃を購入しなくても指導者の銃を使用することで、中学生、高校生が銃を自宅で保管しなくても、通学に銃を持ち歩かなくてもいいという、そういう意味では安全上大変すばらしいと思うんですが、競技参加者としての自覚、銃を使う者としての意識の欠如を危惧される先生もいらっしゃいますが、これ、学校教育として射撃競技に対する教育の姿勢や、学校現場でどのような指導がなされているのかというのは、これ文部科学省の皆さん、ちょっと是非お話をしていただきたいと思います。
#62
○政府参考人(尾崎春樹君) 学校のクラブ活動では安全の確保が基本でございますので、事故防止のために生徒一人一人が安全に関する知識、技能を身に付ける、そして自分の身だけでなくて他人の安全も守れるようにするということは大切なことだというふうに思っております。ライフル射撃競技の場合ですと、その銃の取扱いに最大限の注意を払うということが肝要かと思っております。それを通じまして誤射などの危険を回避することができるということかと思っております。
 実際のクラブ活動の指導におきましては、射撃の競技時以外には銃の使用を禁止する、これは当然のことでございますけれども、社団法人日本ライフル射撃協会の方で銃器、弾薬の取扱いについて危害予防規則というものを定めておりますけれども、これを徹底したり、あるいは銃砲関係の法律、管理方法の勉強会を繰り返し行うといったような取組を行っているというふうに承知をいたしております。
 また、ライフル射撃協会独自のお立場からも、高校生や指導者を対象として講習会を実施したり、あるいは指導書を発行したり、そうした安全のための取組を行っているというふうに聞いているところでございます。
#63
○大島九州男君 ある学校では、大体半月に一度ぐらいのペースで、子供たちに銃を持つことに対する危険性や、あと取扱いの重要性、倫理意識の向上を図るために外部の方にお話を聴かせていただいたり、毎回練習のときには先生がそういう注意を促すミーティングを欠かさず行っていると。こういうようなやっぱり学校の生徒は射撃競技の成績も非常にいいわけですね。このように、銃を持つという一つの行為からくるその縁を通して倫理意識、そしてまた命の大切さ、道徳観の醸成に努めることが学校教育の中では大変重要なことだというふうに私は考えておりますが。
 そこで、年少者射撃資格認定のための講習、これからまたその講習を、皆さんお考えになっているという内容を協議されるようですが、私が今言いましたようなところに配慮した講習が必要だというふうに考えております。
 今、猟銃等取扱読本という、これを使って講義をされたり講習をされていると。子供たちもこの中の部分から勉強をしているそうなんですが、ここには、一切とは言いませんが、そういう私が今まで言いましたような命の大切さであるとか倫理、道徳とか、やはり銃を持つということに対しての本当に特別な教育観を持てるような部分が抜け落ちていると私は思っております。
 だから、そういったことを今後、この講習の中で考えられているようなことがあるのかと、どういう視点でこういう青少年の教育をしていこうと思っていらっしゃるのかということをお願いします。
#64
○政府参考人(巽高英君) 年少射撃資格講習についてどのような内容になるのかということでございますけれども、現行法では、猟銃、空気銃の所持許可を受けようとする者を対象といたしまして猟銃及び空気銃の取扱いに関する講習会というのを開催しておりまして、年少射撃資格認定制度における講習会、これを参考に内容、時間等々を定めていきたいと考えております。
 ただ、年少射撃資格認定制度における講習会につきましては、ただいま先生御指摘のとおり、銃を持つ者は社会的な責任あるいは心構え、こういったものをまず最初にきちっと教えるということが極めて重要なことだろうというふうに思っているところでございます。ですから、そういう単なる法令あるいは使用方法の知識を修得させるということが目的ではございますけれども、あわせてといいましょうか、まず、そういった社会的な責任感、こういったものについても講習の内容として取り込んでいきたいというふうに考えておるところでございます。
#65
○大島九州男君 今回の年少射撃資格者を指導する射撃指導員というのを規定をして整備するということは、生徒指導の意味においては大変すばらしいことではあると思っております。しかし、その指導員がどのような指導をするかということでやはり生徒の考え方、そういったものも大きく変わってくるわけでありますね。そういう意味におきましては、特に、この大人が使う猟銃等取扱読本というものではなく、やはり青少年健全育成用のそういった講習内容が望ましいと。これは、もうまさに私も日本青少年育成協会の顧問をさせていただいておりますので、是非そういった観点からもそういう講習の内容にしていただきたい。
 今でも三年の講習時にはいろんな形で警察OBの方やいろんな諸先輩からそういうお話は聞いているということは十分理解はしております。ただ、やはりこういう講習の本にそういったことがしっかりと記されて一冊の本になるぐらいの、薄い小冊子でも構いませんが、そういうことがあることは大変望ましいと思いますし、当然その指導員の方に対してはもっともっとそういった意識を持っていただき、そしてその方がちゃんと子供たちにそれをお伝えできる、そういう指導を是非していただきたいというふうに考えております。
 最後になりますけれども、大臣にお伺いをしたいと思いますが、この国を背負って立つ青少年に法律で規制をする銃を持たせるということは大変大きな意味を持つものであります。そこに、ただ単に競技のための技術向上ということで講習をするとかそういう銃の許可を与えるということではなく、やはり人に対する優しさや何事にもくじけない精神、そして一喜一憂することのない穏やかな心、そして倫理、道徳をしっかりと持った、そういう子供たちが銃というものを安全に扱っていく、そして、そういう子供たちが大人になって、そして国家国民のためになる、そういう立派な大人に成長するために一つのきっかけとなるような、そういう銃の保持の仕方であってほしいということを私は望むわけでありますけれども、今までの議論を通して、青少年育成の観点からこの改正をどのようにとらえて今後運用されていくお心構えなのかというのをお聞かせいただきたいと思います。
#66
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生がおっしゃられたことに尽きるんだと私は思っております。
 ただ、こういう事件があってこの法案の趣旨に沿った改正ということになるわけでありますから、この機をチャンスととらえて、今先生がおっしゃられたようなこと等々を含め、特に子供、青少年の育成に資するようないろんなこと等々を文部科学省等とも協議をしながら、今先生がおっしゃられたその趣旨、また冊子等々も含めて検討してまいりたいというふうに思っております。ひいては、それがこれからの銃刀法の教育、そして意識にもつながるというふうに私も考えさせていただいておりますので、先生の御趣旨に沿ったような方向付けを私ども真摯にやってまいりたいというふうに思っております。
 よろしくお願いいたします。
#67
○大島九州男君 ありがとうございました。委員長に大変有り難い御答弁をいただいたわけですけれども、やはりその中でも文部科学省と連携を取ってということはすごく有り難いことであると思います。
 といいますのは、先ほどもありましたダガーナイフにしても、いろんなものについて子供たちの意識というものがまるっきり、危険だとか、これで本当に人を刺したりするとどうなるのかということが分からない子供が結構いて、これはやはり、ああいうゲームでボタンを押すとまた命が生き返るような、リセットすると命が返ると言う子供が、実際にそういう回答をする子もいる今現状の中で、銃とかそういった刀剣類というものは大変危険であり、その使い方を間違えると大変なことになるというのは、これは文部科学省もしっかりと教育の中に位置付けるということが必要であると思うんですね。
 だから、今回こういった高校現場で空気銃が使われている、そういう射撃のクラブが百もあるというのを私今回初めて知ったわけですけれども、そのような学校の縁のある子供たちというのは、やはりその危険性やそういうものについて十分認識をしているものだというふうに思いますが、まだまだ多くの小中学校、高校、当然そういうところで銃というのは身近ではないわけであります。
 こういう部分についての教育というものも含めてやっていかなければならないでしょうし、やはり我々、日本の平和、こういった国民の生命、財産を守っていくというものでは、ある意味そういった武器になるものというものはまるっきりないにこしたことはないんですけれども、それは理想と現実のはざまの中で、結局、許可銃ではない銃が散乱をしているというような現状もあります。
 そういったものに子供たちがいつ遭遇するかもしれないということも踏まえた中で、今後、是非皆様方には、こういった銃を使う人だけではなく、一般の人たちに広くそういった銃の危険性であったり、そして、どういうふうに銃というものは使われるものなのか。やはりちゃんとそういう許可を持って持っているものが本当の許可銃であって、それこそテレビで出てくるような、やくざの皆さんやギャングの皆さんが持っているのはまるっきりそういう違法な銃なんだというような認識も子供たちは持っていない可能性も多分にあると思います。
 だから、そういう意味において、皆様方がもっともっと教育という観点の中からこの銃刀法を広くやはり国民に周知を徹底していただくと。ただライフルで狩猟をする人のみとか、それとか空気銃で競技をする人のみというようなことでその銃砲の知識とかが広まるのではなくて、広く国民が知識としてはそういうものを知っているというような、そういう法律にしていただくようにもっともっと広報もしていただきたいと思いますし、学校でもそういう指導、教育をしていただくことを要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#68
○岩城光英君 自由民主党の岩城光英です。
 法案の質疑に入ります前に、全くかかわりがないわけではないと思われますので、一点御質問させていただきます。
 去る十一月の十二日の昼過ぎだったと思いますが、私は、青山通りを渋谷に向けて走る車の中におりました。そうしましたら、突如救急車とか、それから消防自動車が十数台、けたたましくサイレンを鳴らして通り過ぎていきました。大分交通渋滞になったんですけれども、ようやくその現場付近の近くを通りかかりましたら、黒い煙が上っていて騒然たる雰囲気だったんですね。爆発事故が起こっていたんです。御承知のとおり、映画撮影で銃の発射に使う火薬を調合していた男性のお宅で家屋が全焼、また家族お二人が犠牲になられました。住宅密集地内での火薬調合という危険な行為が惨事を招いたものでございます。
 現代社会、どこに危険が潜んでいるか分からないんですけれども、特に都会では地域のつながりが希薄であります。この事故も、多分地域内で隣近所との密接なつながりがあれば、こういった密集地での作業は、まず火薬の調合作業ということも起こり得なかったのではないかと、そんなふうに思われないわけではありません。
 そこで、こういった類似の事件を発生させないためにも、この爆発事故の捜査を進め、そして一日も早く原因の究明とその背景、これを明らかにすることが望まれるんだと思います。したがいまして、捜査の状況あるいは再発防止策について今後どのように取り組まれるか、まずお伺いをさせていただきます。
#69
○政府参考人(米田壯君) お尋ねの事件につきましては、警視庁におきまして、現在、火災の原因等の究明のために現場の実況見分あるいは関係者からの事情聴取等、所要の捜査を推進しているものでございます。
 ただ、重要な関係者がいまだ病院で治療中でございまして事情聴取をすることは困難であるということでございますので、その辺は回復を待って更に捜査を進めて原因を究明してまいりたいと思っております。その原因究明に基づきまして、関係省庁において有効な再発防止策が取られることになろうかというふうに考えております。
#70
○政府参考人(稲垣嘉彦君) ただいま刑事局長の方からお話がありましたように、今回の事故の原因につきましては警察及び消防が調査を進めていると承知していますが、火薬類取締法に違反して火薬が不適切に使用されたとの報道もありますから、同法を所管する原子力安全・保安院としても関係機関と十分に連携し、法律違反の有無を含めて情報収集を行うとともに、今後の実効的な対策について検討を進めています。
 具体的には、検討中の段階ではありますが、火薬の流通業者に対して、通常と異なる取引を注目して、問題があれば関係機関に迅速に情報提供を行う体制の構築を求めるとともに、火薬の流通について火薬類取締法の規制権限を有している都道府県に対してこうした情報提供があった場合の適切な対処を指示することにより、違法な行為に対する監視を強化してまいります。
 あわせて、今回現場で取り扱われていたとされる玩具煙火の利用を含め、火薬類関係団体、映画作製団体等に対して火薬類取締法の規制の遵守を求め、決して不適切に火薬を取り扱うことがないように十分周知徹底を求めてまいります。
#71
○岩城光英君 法案に直接かかわりのあることでもございませんし、また捜査中のことでもありますので、これ以上質疑をすることはいたしませんけれども、今お話がありましたとおり、火薬の不適切な取扱い等があったというふうに思われるということでもありますので、なおこういったことが二度と起こらないように厳重に各省庁連携を取って対応していただければと要望させていただきます。
 それでは、この法案の改正についてでありますけれども、もう御存じのように、国民の安心、安全を脅かす事件、事故が相次いでおります。大変遺憾なことだと思っておりますし、犠牲に遭われた方々には謹んで御冥福をお祈り申し上げ、また重傷を負われた方、一日も早い御全快をお祈りしたいと思っております。
 ところで、この改正に至った経緯それから理由等につきましては、今も大臣より御説明がございました。私たちの日常生活において、少しでもこの種の犯罪が起こらないように警鐘を鳴らす意味も含めての改正であると思います。
 そこで、何点かお伺いします。
 まず、厚生省の事務次官経験者にかかわる事件につきましては、御家族の方が直接接触せざるを得ない宅配業者、これを装っての犯行でありました。本来、自宅にいれば安全であるはずですが、外部とのわずかな接点の場所であります玄関先での出来事、これから考えますと、宅配業者に限らず、例えば様々な集金業務とか、あるいは可能性の一つとすれば、警察官を装っての犯行もあり得ないわけではないと思われます。そこで、もちろん我々一人一人がこういった犯罪に巻き込まれないように十分に注意すること、これは当然のことでありますけれども、そこに限界もあるんだろうと思われます。
 そこで、玄関先でのこういった被害に遭わないようにするための対策は例えばどんな取組が考えられるのか。プロの目から見て、国民の皆様にお示しできるものがあればお教えいただきたいと思います。
#72
○政府参考人(巽高英君) 国民の皆さんが犯罪に巻き込まれないようにするということで警察としてもいろいろな取組を行っているところでございますけれども、まずお願いしておきたいということは、やはり国民の皆さん一人一人が自主防犯意識を高めていただくということで必要な対策を講じていただくということが重要であろうと考えております。
 警察では、地域住民の方々に対しまして、例えばチラシを配布するとか、防犯講習をするとか、あるいは携帯メールの発信等によりまして犯罪発生情報を提供するといったようなことをやっているところでございますし、また、今御質問のような形の、来訪者があった場合の対応でございますけれども、私どもがお願いしておりますことは、例えばドアチェーンでありますとか、ドアスコープでありますとか、月並みなことではございますけれども、そういったものをうまく活用していただく、それから平素見かけない人が来た場合には十分警戒をしていただくといったようなこと、あるいはまた、これは都市部ではなくて地方なんかでありますと、例えば外出するときのかぎを掛けていただくとか、そういったようなことも運動として繰り広げていただくというようなこともお願いをしているところでございます。
 私どもとしては、今申し上げましたように、防犯上のポイントをいろいろと広報啓発するということで、住民の皆さんお一人お一人がやはり警戒心を持って防犯対策を講じていただくようにお願いをしたいというふうに考えているところでございます。
 今後とも、そういったノウハウの普及についても更に検討をし、研究した上で住民の皆さん方に提供をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#73
○岩城光英君 もちろん、基本的には私どもが気を付けなければならないことでありますけれども、今お話がありましたとおり、なおどういう方法があるのか、研究等を進めていただければと思います。
 そこで、秋葉原の事件でダガーナイフという刃物が使われ、多くの尊い命が失われ、その結果、今回既に出回っているダガーナイフの回収、廃棄、こういったものに取り組まれることになったわけでありますけれども、まず国民にどのように周知をしていくか。それから、法規制される前に出回っていたものを回収するに当たりまして、その製造事業者や販売店の自主的な取組に負うところもこれは多いんだと思われますけれども、その回収あるいは廃棄の手順はどのように進めるおつもりか、おただしをいたします。
#74
○政府参考人(巽高英君) 改正法の施行後は刃渡り五・五センチメートル以上のダガーナイフの所持が原則として禁止され、違反に対しては重い刑罰が科されるということでございますので、この改正法の内容につきましては十分に周知徹底を図る、そしてまた、今御指摘のありましたように、出回っているダガーナイフの回収に全力を尽くすことが必要であると考えております。
 そのためには、改正法の成立後は、できる限り速やかに政府広報やインターネットなどを通じまして国民に対して改正法の内容を浸透させるように努めるとともに、経済産業省とも連携し、関係業界団体を通じた改正法の周知に努めたいと思っております。
 また、刃物販売店などの関係事業者に対しましては、自ら在庫として所持しているダガーナイフがあると思いますので、こういったものについてやはり確実に廃棄あるいは輸出をしていただくように要請をいたしたいというふうに思っております。
 また、一般の所持者の方々からこういった事業者に対してもいろいろと照会等もあろうかと思いますが、照会があった場合には、こういったダガーナイフの廃棄については警察でもやるということを考えておりますので、警察でも引き取っているというようなことを事業者を通じて一般の方々にも広く周知をしてまいりたいと考えているところでございます。
#75
○岩城光英君 参考までにお伺いいたしますけれども、こういったナイフ以外でのいわゆる刃物での殺傷事件の数、これはどのぐらい発生しておりますか。
#76
○政府参考人(米田壯君) 一応、刃物類は、ナイフ類、包丁類、はさみ、小刀、かみそり、それからその他という、犯罪統計上はそのように分類をしております。
 そこで、平成十九年中におけるナイフ類以外の刃物類を使用いたしました殺傷事件でございますが、殺人事件が四百四件、それから傷害事件が四百六十二件でございます。
#77
○岩城光英君 ありがとうございます。
 ナイフとかそれから銃砲、これが本来の目的以外に使用されてしまうと悲劇が待っているということになりますね。しかしながら、猟銃はまさにスポーツにも使われますし、また狩猟による生態系のバランス維持に貢献したり、有害鳥獣駆除等によって農業を守ったりと、そういったための銃でもあるわけです。
 私自身もかつて、まだ若かりしころでありますけれども、猟銃を所持しておりまして、狩猟を楽しんでいたころがございました。それだけに分かるんですけれども、猟銃所持の許可を得ている者の圧倒的な多くは、これは多くの所有者は正しく管理し、間違いなく使用しているんですね。ただ、今回の佐世保の乱射事件のように、こういった一人でも悪用する者が現れますと今回のように法改正をしなければならなくなってしまいます。
 そこで、大臣にお伺いしますけれども、大変難しい問題ではあるんですけれども、社会的に貢献している側面もあるこういった猟銃所有と、それから規制することのこのバランスというものをどのようにお考えになりますか。基本的なお考えをお伺いします。
#78
○国務大臣(佐藤勉君) 先生御指摘のとおり、規制と社会的有用性のバランスを保つということは大変難しいと考えられますが、特に銃砲については、殺傷能力が高いため、国民の安全、安心を守るということを基本として、厳格な規制を行うことが必要であるというふうに考えます。
 今回の法改正もそのような観点から銃砲規制の厳格化を図るものでありまして、その内容につきましては、先ほど来議論のございますように、有識者による懇談会における議論等を踏まえて、必要と認められた事項について規制を強化するものでございまして、銃砲関係団体に対しても有識者による懇談会においてヒアリングを行ったほか、随時説明を行いまして、御理解をいただいているとの報告を受けております。
 いずれにいたしましても、何回も申し上げますが、国民の皆様方の安心、安全をお守りすることが警察に課せられた使命であると認識をしておりまして、改正銃刀法の実効が上がるように全力を尽くしてまいりたいというふうに思っております。
#79
○岩城光英君 今回の改正では、欠格事由の一つに、自殺のおそれがあるとの文言も、これも新たに追加されております。毎年銃による自殺が二十数件発生しているようでありますけれども、この自殺のおそれがあることの判断を含めまして、この規定の的確な運用をどのように図っていくおつもりなのか、運用の基準、方法等についてお伺いをいたします。
#80
○政府参考人(巽高英君) 自殺のおそれがあることの認定につきましては、本人の平素の言動、あるいは過去の自殺未遂行為、あるいは自殺を示唆するような発言等々のほか、家族の話とかあるいは担当の医者に対する照会結果等が得られれば、そういったものも加えまして、できる限り客観的な証拠によって自殺のおそれの有無を認定することと考えております。
 今回の改正におきまして、都道府県公安委員会に対する近隣の住民からの申出制度というのが新たにつくられることになるわけでございますが、このほかにも公務所でありますとか病院等への照会などの規定も整備することとしておりますので、こういった規定も十分に活用して、自殺のおそれのある者を的確に把握できるようにしてまいりたいと考えております。
#81
○岩城光英君 先ほど藤本議員の質疑の中にもありましたが、所持者に対する監督の強化の中で、診断書の添付、これを義務付けることとなっております。
 この件についてお伺いしますが、これもお話ありましたけれども、地方では医師不足、これが大きな問題となっておりますし、まして精神科の医師は非常に地方では少ないわけでございます。こういった現状の中で、例えば医師の診断書を作成する、この医師でありますが、可能な限り専門医という方向で検討中というような、そういったニュアンスの御答弁を先ほどお伺いいたしましたけれども、そうはいいましても、地域的な偏在がある中で、その点は極論からいうと大丈夫なのか、どう工夫を出されるのかということについて改めてお伺いをいたします。
#82
○政府参考人(巽高英君) この点につきましては、申請書に添付していただく医師の診断書については内閣府令で定めるということでございますが、現在内閣府令で考えておりますことは、原則として精神保健指定医の診断書を添付していただくということを考えているところでございます。
   〔委員長退席、理事岡田広君着席〕
 この精神保健指定医は全国に約一万二千人いるということであります。市町村別で見ると全くいらっしゃらないというところもかなりあるようでございますが、精神保健指定医が全くいない都道府県というものは存在しないわけでございます。また一方で、離島とか山間部などであって精神保健指定医がいないというような地域においては、精神科、神経科等の医師であって一定の知識、経験を有する者であってもよいというようなことも考えているところでございまして、そういう意味で、何らかの形で専門医の診断を受けていただくことは可能であろうというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、運用に当たりましては、できる限り多くの医師に御協力いただけるように調整を行うことなど含めまして、法の趣旨を十分に踏まえて問題が生じないように努めてまいりたいと考えております。
#83
○岩城光英君 あわせてお伺いいたしますけれども、私の地元の方ですと、ほかがどうか分かりませんが、一般に病院の精神科に行くということについては、そういう行為そのものがまだ偏見の対象になっているような場合も正直ございますね。こういったことを踏まえますと、正常な登録申請者あるいは所持者、こういった方々に精神的な苦痛を与えることになりはしないかという危惧も聞かれるんですけれども、この辺についてはどうお考えでしょうか。
#84
○政府参考人(巽高英君) 医師の診断書は、欠格事由となります一定の精神の病気やアルコール中毒等に該当するかを判断する際の資料となるものでありますので、そういうことで専門医の判断を受けていただくということが重要であります。
 御指摘のような御懸念については十分理解できるところでございます。ただ、そうは申しましても、この改正法によりまして銃砲刀剣類等によります危害の防止という観点から厳格化が定められるわけでございますので、個々の許可申請者に対しましてはそういった改正法の制度趣旨を十分に説明をしたいというふうに思っております。また、猟友会などの関係団体に対しましては、専門医の診断書を求めることになるということを既に説明をし、御理解をいただいていると認識しているところでございます。
 いずれにいたしましても、今後とも、ただいま御指摘のような御懸念もありますので、十分に改正法の趣旨を説明し、専門医の受診についても御理解いただけるように努めてまいりたいと考えております。
#85
○岩城光英君 それで、もしある医師が適格という診断をされて、そして将来その適格という診断を受けた者が事件を起こしてしまった場合に、この当該医師が社会的な責任を問われる心配はないのかと、そういったことも含めまして医師会の協力を得ることを疑問視する声もないわけではないんですけれども、この辺についてはいかがでしょうか。
#86
○政府参考人(巽高英君) 医師の診断書は、都道府県公安委員会において許可申請者が欠格事由となる一定の精神の病気やアルコール中毒等に該当するか判断する際の極めて重要な資料となるということでありますけれども、都道府県公安委員会は、例えば本人の面接とか、あるいは周辺の人からの情報収集などなど、ほかの調査結果と併せて欠格事由に該当するかどうかということを判断するものでございます。許可をするか否かの最終的な判断は都道府県公安委員会の責任であるというふうに理解しているところでございます。
 本制度の運用に当たりましては、医師の皆さんの御協力が必要不可欠でありますので、引き続き専門家の意見も聴きながら関係団体等と十分な調整を行ってまいりたいと考えております。
#87
○岩城光英君 極めて大切なことだと思いますので、関係団体とのその辺の連携を密にして今後取り組んでいただければと思いますし、例えば診断書を作成する場合に、例えばマニュアル的なものを用意されてそれで臨むのかどうか、そういったことも御検討中だと思いますけれども、何分適切に対応できるようよろしくお願いしたいと存じます。
   〔理事岡田広君退席、委員長着席〕
 それでは、最後の質問に移らせていただきます。
 今回の改正は銃砲刀剣類の規制について強化を行うものでありまして、ナイフ、銃、それぞれへの対応として妥当なものであり、法律の運用に万全を期していただきたいと、このように考えております。
 しかしながら、ナイフとか銃は犯罪や事件の手段であり、手段を規制することをもってすべてが解決するわけではないと思います。凶器として使われる可能性があるものを規制することは必要でありますけれども、そのすべてを規制の対象とすることはできませんね。例えば、家庭にある包丁ですね。この包丁もナイフと同じ凶器にもなり得るわけでありまして、本来の目的以外に使用するという行為は個々のモラルの問題でもありますし、突き詰めれば人間そのものの問題でもあると思います。
 また、犯罪は社会を映す鏡であると、このようにも言われております。犯罪対策を考えるに当たりましては、家庭教育や学校での生活指導の在り方、地域のコミュニティーの在り方などを含む様々な社会的な要因が挙げられます。そしてまた、これらに大きな影響を受けて結果として犯罪を犯す人間がいることも忘れてはならないと思われます。
 そこで、大臣、それから文部科学省の方にお伺いでございますけれども、モラルの再構築、さらに家庭教育、学校教育、地域コミュニティーでの防犯教育や防犯対策、こういったものについて今後どうお取り組みになられるのか、お伺いをいたします。
#88
○国務大臣(佐藤勉君) 先生御指摘のように、佐世保、秋葉原の事件がきっかけになったということは、この法律の発端だというふうに私どもも理解をさせていただいております。先生御指摘のとおり、犯罪防止を始め犯罪対策を考えるに当たっては、家庭教育や学校教育、御指摘のように地域コミュニティーの果たす役割が重要であるというふうに考えておりまして、社会全体で犯罪対策を進めていく必要があるというのはおっしゃるとおりだと思っております。
 このため、政府では、平成十五年の十二月に犯罪対策閣僚会議において、犯罪に強い社会の実現に向けた行動計画を決定をいたしまして、社会全体で犯罪をなくす取組を進めております。警察といたしましても、この行動計画に基づきまして犯罪対策等の諸対策を推進しているところでございまして、本年十二月には新たな行動計画が策定される見込みでもございまして、国民が安心して暮らせるよう、引き続き犯罪に強い社会を実現するための取組を強力に推進してまいりたいと思っております。
#89
○政府参考人(尾崎春樹君) 善悪の判断ですとか命を大切にする心、これを人々がしっかりと身に付けるという、そのためには学校、家庭、地域社会がそれぞれの教育指導等の責任を子供の段階から子供たちに対してしっかり果たすということが重要というふうに思っております。
 このため、文部科学省といたしまして、例えば学校教育におきましては、道徳教育の場、生徒指導の場を通じまして命の尊さを理解し、かけがえのない自他の生命を尊重するといったような命の大切さを学ばせたり、非行を防止するための指導を行うこととしておりまして、その指導の充実に努めているところでございます。
 また、家庭教育はすべての教育の原点ということでございまして、基本点な倫理観、自制心などを育成する上で非常に重要な役割を果たすわけでございますけれども、その家庭に対し、子育て相談その他のいろんな手段を通じまして様々な支援を行っているところでございます。
 また、三つ目でございますけれども、地域の場ということであれば、子供たちがスポーツ、文化の多様な活動を通じまして健全な環境づくりを進めていくというところが大切だというふうに考えているところでございます。
 また、逆に、子供たちが犯罪に巻き込まれないようにするという意味での安全教育、防犯教育というものもこれも当然ながら重要でございまして、危険を予測し回避する実践的な能力を身に付けさせるということも当然ながら重要というふうに思っております。そのために、例えば防犯教室を推進したり、子供向けの防犯教材を作成をいたしまして全小学校一、二年生に配付するといったような取組も進めているところでございます。
 今後とも関係省庁と連携を進めながら、学校、家庭、地域を通じまして加害者にも被害者にもならないと、そういった教育力の向上に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#90
○岩城光英君 ただいま大臣よりお話がありましたとおり、政府挙げて新たな行動計画を十二月に作成するということでございます。直接犯罪を取り締まる警察の方々の日々の行動に加えまして、社会的な要因と犯罪のかかわりについても十分な調査と検討を行い、国民の安全と安心に資するような施策を進めていただきますよう更に要望を申し上げまして、質問を終わります。
#91
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。
 銃刀法の改正について、銃器規制、刀剣規制は事件の未然防止からも喫緊の課題と考えております。今回の銃刀法改正の大きな契機となりましたのは、平成十九年十二月に起きました長崎県佐世保市の散弾銃乱射事件、そして今年六月に起きました秋葉原の無差別殺傷事件と聞いております。銃砲刀剣類の所持許可の欠格要件の追加、取り消された場合の欠格期間の延長、剣の所持禁止対象拡大、つまりダガーナイフ所持禁止などが盛り込まれ、肯定的に評価できるというふうに考えております。
 佐世保の事件では容疑者が銃所持の許可を得ていたことが問題となりました。ふだんの容疑者の言動から近所の住民が警察に危ないんじゃないかと訴えたけれども、他人がとやかく言うことではないということで取り上げてもらえなかったという報道もございました。誠に遺憾なことでございます。改正案では都道府県公安委員会への申出制度、対応義務が明記されましたが、今後とも、警察はしっかりと市民の声を聞いて職務に励んでいただきたいというふうに思います。
 では、まず最初の質問でございますが、許可の有効期間というのはどのようになっておりますでしょうか。
#92
○政府参考人(巽高英君) 猟銃及び空気銃の所持許可の有効期間は、現行法第七条の二により三年とされているところでございます。
#93
○山谷えり子君 今回、銃砲行政の総点検をしたと、しかしこの現行法の許可の有効期間三年というのはそのままで改正しないという、これはどういう議論があったのでしょうか。
#94
○政府参考人(巽高英君) 有効期限を短縮するということは、一方で不適格者を発見するという、これには資するものだと考えておりますけれども、他方で所持許可者の負担もかなり増加するということになるということでございます。
 現在、猟銃、空気銃については少なくとも年一回は一斉点検というのをやっておりまして、直接に所持許可者と面接しながら猟銃等の使用状況を確認する、あるいはその状況に応じては保管状況等について立入検査なんかをやっているというような状況でございます。
 それからまた、三年ごとの許可の更新でございますけれども、これは本人の面接、それから医師の診断書の提出、欠格事由の有無のチェックなどなど、新規の許可の場合と同様に大変厳しい審査を行っているところでございます。また、今回は、この改正法によりまして、医師の受診命令とか公務所への照会規定を設けて積極的な不適格者の発見、排除に努めることとしているわけでございます。
 私どもとしては、こういったいろいろな規定を積極的かつ有効に活用して危害の防止に努めていきたいというふうに考えているところでございます。
#95
○山谷えり子君 所持許可者と毎年面接をして現在もいるし、これからもしていくということなんですけれども、その際の、ちょっとおかしいなという場合に、家族や周囲、また改めて医師に聴き取り調査をし直すということも現在やられていて、また今後もやられていくということなんでしょうか。
#96
○政府参考人(巽高英君) おっしゃるとおりでございまして、一斉点検の際に、猟銃所持者の言動等がおかしいとか、あるいはそういう風評があるとかいったようなことがありました場合には、周囲の人から話を聴くなどなどのことをして事実関係の確定に努め、そして欠格事由に該当するような事態がありました場合には許可の取消しをするといったような運用を現在もしているところでございます。
#97
○山谷えり子君 地域によってこれはばらつきというようなものはないんでしょうか。佐世保の例えば乱射事件の容疑者というのはどうしてスルーしてしまったんでしょうか。
#98
○政府参考人(巽高英君) 地域のばらつきといいますか、長崎のあの事件の被疑者については、先ほど御指摘もございましたように、周辺の方々から、変わった言動がある、夜中にトイレを借りに来るといったようなことがあるという情報提供がございました。それを受けた警察の方では、更に申出者からも事情を聴いたりするなどをしたところでございますし、また当該被疑者に対しても、先台の保管委託をするようにも仕向けたりした、現実にはそのようにならなかったわけでございますが、そのような形で情報があった場合には対応をしているということでございます。
#99
○山谷えり子君 それでは、十分に反省をしていただきまして、今後このようなことがないように丁寧な聴き取り調査等々、いろいろな声が上がってくることをきちんと聴き取っていくという方向で行政をやっていただきたいというふうに思います。
 次に、都道府県公安委員会に対する申出制度、第二十九条に関することなんですけれども、これはなぜ公安委員会ということなんでしょうか。一般の方は公安委員会どこにあるのというような感覚ではないかと思いますけれども。
#100
○政府参考人(巽高英君) 法案上、都道府県公安委員会を申出先といたしましたのは、銃砲刀剣類所持の許可権限が都道府県公安委員会にあるということでございます。
 ただ、実際の手続といたしましては、できる限り住民の方々にとって申出をしやすい環境を整備し、不適格者に関する情報を早期に把握して危害防止を図るということを考えておりますので、申出をされる方は最寄りの交番とか駐在所あるいは警察署等を窓口として公安委員会あての申出をしていただくということで運用をしてまいりたいというふうに考えておりますし、またその旨を国民の皆様にも今後周知してまいりたいと考えております。
#101
○山谷えり子君 そうしますと、一般の人々に対しては、まあ都道府県の公安委員会というのは県警の中にあるわけですね。それはそうだけれども、それは一般にはよく分からないということで、最寄りの交番、駐在所に申し出てくださいという、こういう周知の仕方になっていくんでしょうか。
#102
○政府参考人(巽高英君) まさにそのような形で、一般の方々にも分かりやすい形で広報、周知を徹底してまいりたいというふうに思っております。
#103
○山谷えり子君 是非そのような形でお願いしたいというふうに思います。
 また、この申出を行った者が対象とされた者等に知られて新たなトラブルが起きるという可能性もあるわけでございますけれども、そのようなことに関する考え方はどうなっていますでしょうか。
#104
○政府参考人(巽高英君) おっしゃるとおり、申出をして猟銃所持者が例えば許可を取り消されて、それによって逆恨みを買うということも懸念されますので、そういった情報提供者、申出者の保護といいましょうか、秘密の保持に関しては警察の中でも万全を期してまいりたいと考えております。
#105
○山谷えり子君 是非その保護に万全を期していただきたいんですけれども、これもまた地域によってばらつきあるいは人員不足などがあるかと思いますが、その辺はいかがでございますか。
#106
○政府参考人(巽高英君) 銃砲行政、各都道府県警察でやっているわけでございます。今回、この改正法が成立いたしました場合には、やはりできるだけ全国統一したといいましょうか、同じような形での運用がなされることが望ましいというふうには考えておりますので、そういった点については今後都道府県警察を十分指導してまいりたいと考えております。
#107
○山谷えり子君 本当にいろいろネット社会で、人々が気が短くなったり、あるいは体感治安が悪くなっているときでございますので、是非十分な体制、対応を取っていただきたいというふうに思います。
 続いて、銃器のネット販売、通信販売に関して質問いたします。
 鉄砲店の多くは、顧客を狩猟などのグループに所属させたり購入後の動向にも気を配っていると聞いております。ネット販売、通信販売の場合はそうしたフォローというのができないわけでございます。
 先ほど局長も、しっかりした本人確認をするようになったとか、泉先生でしたね、周辺の申出制度もあるとかいうことをおっしゃられましたけれども、ネット販売、通信販売を禁止にしてもいいのではないかという意見もあるわけですが、改めてその辺に対するお考えをお聞かせください。
#108
○政府参考人(巽高英君) 銃砲店が所在しないような地域に居住している人が有害鳥獣駆除などのために猟銃を必要とするといったような場合も考えられるわけでありますので、そういった点も踏まえますと、通信販売あるいはネット販売を全面的に禁止するということは困難であろうというふうには考えております。
 しかしながら、委員が御指摘ありましたように、通信販売の場合は銃砲店と購入者が地理的に離れているのでなかなか購入者に対するアフターケアが難しいというようなこともございますので、そういった点につきましても、今後は、例えば猟友会等の関係団体に所属してもらうとか、あるいは銃砲店から継続的な指導が受けられるようにするとかいったようなことについても関係団体とも協力して検討していく必要があるのだろうというふうには考えております。
#109
○山谷えり子君 是非その辺にも踏み込んだフォローアップ会議のようなものもやりながらお願いしていきたいというふうに思っております。
 インターネットに関する質問を続けたいと思いますが、例えばダガーナイフの使用方法などが載っているサイトなどは、これは有害情報としては扱えないんでしょうか。
#110
○政府参考人(巽高英君) ネット上の違法情報、有害情報につきましては、現在、警察庁がインターネット・ホットラインセンターというものをインターネット協会に委託をしてやっていただいているということでございます。その場合に、違法情報とは何か、有害情報とは何かという基準も示して、こういった情報があった場合には例えばプロバイダー等に対しての削除要請をしていただくという形でやっているところでございます。
 それで、ダガーナイフにつきましては、今回、改正案ではダガーナイフの所持が原則禁止されるということになるわけでございますが、例えば、ダガーナイフを売りますというようなダガーナイフの違法な所持を誘引するような情報がもし載っているという場合には、有害情報に該当するものとしてこれは削除を要請するということになるんだろうというふうに思っているところでございます。
 一方で、ダガーナイフの使用方法、これを書いたサイトはいかがかということでございましたが、これ単にダガーナイフの使い方だけを書いてあるというようなことになりますと、これはなかなか即有害情報に当たるのかどうか、そのサイトの具体的な書き方、中身、こういったものも十分検討しながら考えていく必要があるんだろうというふうには思っております。
#111
○山谷えり子君 前回、大麻の問題でも、大麻の種を観賞用として売るというのを有害情報に指定できないものだろうかということに対して、やはり答弁ができないというような状況ですね。
 それで、硫化水素自殺がありましたときも、月に八十件、九十件という自殺が起きていったときにも、早くから有害情報にこれ指定できないんだろうかと私などはずっと言い続けていたんですが、結局、周辺も巻き込まれるというような状況から有害情報指定をしていくというような形で、結局何か月も掛かってしまったんですね。
 今のような、ダガーナイフの使用方法あるいは犯罪行為を誘発するような情報、これはもう少し危機感を持って、有害情報に指定できるのではないかという方向からやっぱりちょっと検討を考えるような何か仕組みづくりというのはできないんでしょうか。
#112
○政府参考人(巽高英君) 現在は有害情報ということで定義を一応作っているわけでございまして、情報自体から違法行為を直接的かつ明示的に請負、仲介、誘引等する情報と、こういうようなカテゴリーが一つのカテゴリーでございます。
 この問題につきましては、インターネット・ホットラインセンターと私ども警察庁との間では、今申し上げたような基準を作って、この基準に沿ったもので運用をしていただくということでやっているところでございます。
 一方で、警察自身もサイバーパトロールというのはやっております。そのサイバーパトロールをやっているわけでございまして、今御指摘があったような情報があった場合にどう対応するのかという問題につきましては、これについてはやはり、先ほどもちょっと申し上げたことの繰り返しになりますけれども、具体的なその書き込みの内容を総合的に検討した上で有害情報になるのかどうかというふうなことを考えていきたいというふうに考えているところでございます。
#113
○山谷えり子君 先ほど局長がインターネット・ホットラインセンターについて御言及なさいましたけれども、このインターネット・ホットラインセンターは通報を受けるのみでパトロールというような行為はできないというふうに聞いておりますが、パトロールまですべきというふうには踏み込めないんでしょうか。
#114
○政府参考人(巽高英君) インターネット・ホットラインセンターは、警察庁の委託を受けて、一般のインターネット利用者からの違法情報、有害情報に関する通報を受け付けて、警察への通報あるいはサイト管理者、プロバイダー等への削除依頼を行うという、こういう仕組みでございまして、このセンターにおいては、自ら例えば書き込みを閲覧して違法情報を発見するという業務は行っていないところでございます。これは警察庁とこのホットラインセンターの間でそういうような取決めにしているというところでございます。
 しかし、一般のインターネット利用者からの通報を待っているだけでは把握することが難しい違法情報もあるということでもございますので、本年の十月からは、会員制有料サイト上のわいせつ画像や児童ポルノあるいは出会い系サイト上の禁止誘引行為などの特定の違法情報を把握してインターネット・ホットラインセンターへ通報する業務を民間の業者に委託し、ホットラインセンターがより機能を発揮できるように努めているところでございます。
#115
○山谷えり子君 その枠を、もう少し今後そのカテゴリーを増やしていくということも十分に検討できるというふうに思いますので、そうしたことも含めて考えていっていただきたいというふうに思います。
 私、ちょっとインターネット・ホットラインセンターに視察に行ったんですけれども、わずかの人間が世界の悪と直結するような情報がわっと瞬時に来るのを一生懸命見ていらっしゃるんですね。これ、人数とても足りないんじゃないかと思いましたけれども、インターネット・ホットラインセンター、今何人ぐらいで働いていらっしゃるんでしょうか。
#116
○政府参考人(巽高英君) インターネット・ホットラインセンターは平成十八年六月一日から運用を開始しておりまして、予算あるいは人的体制も毎年のように拡充はしております。平成二十年度の予算におきましては、センター長以下十五名という体制で運用をされているということでございます。
#117
○山谷えり子君 十五名じゃ本当に足りないんですね。何か心理的ストレスも大変なものだというふうに聞いております。女性の方が何か能率がよろしいそうでほとんど女性だったというような、本当に日々大変なことをしていらっしゃるわけでございますから、これ、人員増を早急にお考えいただきたいというふうに思います。そのような検討案件というのは今挙がっているんでしょうか。
#118
○政府参考人(巽高英君) ただいま御指摘のとおりでございます。実際にこのセンターが受けている通報の件数でございますけれども、今年の上半期と昨年の上半期を比較しますと、今年はもう一・八倍になっているということで、通報件数は大変な勢いで増えているということでございまして、そういうことから、私どもとしても、ホットライン業務の迅速化、効率化、それから職員の負担軽減を図るということで、この体制の強化のための予算要求を来年度にもやっていきたいというふうに考えているところでございます。
#119
○山谷えり子君 是非応援したいと思いますので、強気で頑張ってください。
 内閣府の平成十九年の調査では、ホットラインセンターを全く知らない人が七一%、有害サイトを発見しても通報しない人が四七%、通報のやり方が分からない人が五六%でした。この現状をどういうふうにお考えですか。
#120
○政府参考人(巽高英君) 先ほども申し上げましたように、ホットラインセンター、十八年から運用を開始したところではございますが、ただいま御指摘のあった内閣府の調査を見ると、まだまだ広報啓発といいましょうか、足りないということで考えているわけでございまして、この結果を受けまして警察におきましては、平成二十年の白書で、この違法情報、有害情報のインターネット・ホットラインセンターへの通報を積極的に行うような働きかけをやっているところでございますし、また、インターネットの一般利用者等を対象とした情報セキュリティーに関する講習等においても広報をする、あるいは、検索サイト上にインターネット・ホットラインセンターへのリンクを張るといったようなことなどをやっているところでございますが、いずれにいたしましても、今後とも一層の広報啓発に努め、一般の方々の御協力を得たいというふうに考えております。
#121
○山谷えり子君 神奈川県の先生と教育委員会にヒアリングをしたことがあるんですが、主にいじめとか非行とか、いろいろな案件について、先生方が毎朝七時半ぐらいから職員室でパトロールをして、どういうふうに削除したらいいかというのも、教育委員会、学校の現場の先生、神奈川県警が連携しながらマニュアルも作っているんですね。
 これは一例でございますけれども、犯罪対策閣僚会議でも、このような取組も含めて、やっぱりネット社会の中でのこれからの取組ということで是非前向きな対応をしていただきたいんですが、その辺のことは何か挙がっていますでしょうか。
#122
○政府参考人(巽高英君) 犯罪対策閣僚会議、これはこの年末に新たな行動計画の策定に向けて作業中であるということでございまして、内容については私も詳細は承知しておりませんけれども、ネット上の違法情報、有害情報の取扱いと、あるいはそれの対応の仕方というのは大変大きな問題になっているというふうに理解をしております。
#123
○山谷えり子君 そのジャンルに詳しい方のヒアリングも含めて、是非積極的に、佐藤大臣、リーダーシップ取っていただきたいと思います。
#124
○国務大臣(佐藤勉君) 先生のおっしゃるとおりはよく理解しているつもりでございます。ただ、インターネットだけでは解決できない問題等々、また、私、今年の夏、イギリスに行かせていただいてその勉強をさせていただきました。そのときに、各企業が責任を持って、例えば銀行だったら銀行のサイトのものについては責任を持って管理をするなんということを各企業がやっているという現状を見させていただいて、これは日本でも取り入れられるのかなというふうな思いをさせていただいておりますが、なかなか警察だけではでき得ません。したがって、この辺は各省庁とよく御相談をさせていただきながら、これからこのインターネットの情報等々については全庁的に網羅をさせていただいた取組が必要なのかなというふうに思っておりますので、私自身も含めて積極的に取り組んでまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
#125
○山谷えり子君 期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、委員からの質問が何度かありましたけれども、医師の診断書であって内閣府令で定める要件ということで、内閣府令で定めるということで専門医の診断書というようなことなんですが、ずっと聞いておりますと、やはり精神科医が地域によってはいないところが多いと。結局、今とそれほど変わらないですね。やはり内科医、かかりつけ医というようなジャンルの方から恐らく出てくるんだろうと思います。
 この改正後に、どのように専門医の専門科が変わってきているかというような把握とか、それから法改正の趣旨を医師会等々にきちんと徹底していただきたいというふうに思いますけれども、この辺、猟友会とのやり取り、あるいは医師会とのやり取り、地方公共団体のやり取り、いろいろ今やっていらっしゃるところでいらっしゃると思うんですけれども、これからどういうふうに省令を作り、そして省令の後のフォローアップ体制はどのように考えていらっしゃいますか。
#126
○政府参考人(巽高英君) 医師の診断書につきましては、内閣府令でいろいろと要件を定めていくわけでございますけれども、その中身としては、原則として精神保健指定医ということを考えているところでございますが、一方で地域の事情等も考慮しまして、例えば離島などであって精神保健指定医がいない地域というのもあると思いますので、そういう場合には精神科、神経科等の医師であって一定の知識、経験を有する者であってもよいというようなことを考えているところでございまして、今後医師会と具体的な調整をやっていきたいというふうに考えております。
#127
○山谷えり子君 欠格事由について質問いたします。
 今回の改正案には、ストーカー、配偶者暴力が欠格事由として入っていますけれども、児童虐待それから高齢者虐待、動物虐待などの場合、盛り込まれておりませんけれども、なぜでしょうか。
#128
○政府参考人(巽高英君) 児童虐待あるいは高齢者虐待あるいは動物虐待というようなものにつきましては、基本的に今までこういったことをやった人間が例えば猟銃を用いて事件を起こした事例というものが把握をされていないというようなことがあります。そういうことで、今回はこの欠格事由としては規定をしなかったということでございます。
 これに対して、ストーカー、配偶者暴力につきましては、往々にしてエスカレートする傾向も見られることでありますので、こういった行為をした者に銃砲刀剣類を所持させることは危害予防上適当でないというふうに考えたところでございますし、また現にストーカー行為や配偶者暴力を行った者が猟銃等を使用して殺人、傷害等の事件を起こした事例が発生をしているということで、欠格事由としたということでございます。
 ただ、高齢者虐待あるいは児童虐待等につきましても、具体的な事案については改正法の五条一項の十八号という、いわゆる公安条項というふうに呼んでいる条項がございますけれども、これで他人の生命、身体、財産あるいは公共の安全を害するとかいったようなおそれがあると認めるに足る相当な理由がある者は欠格事由とする条項がございますので、これを活用しながら個別の案件ごとに検討をしてまいりたいと考えております。
#129
○山谷えり子君 そうすると、法文の欠格事由の中には児童虐待、高齢者虐待、動物虐待という形では載っていないけれども、今の答弁ですと、聴き取り調査の中でこういった項目を聴き取っていくということもケースによってはあり得るということですね。
#130
○政府参考人(巽高英君) もちろん、聴き取りということもあるでしょうし、あるいはいろんな風評、あるいはいろんなところからの情報、あるいは近所の方のお話等々もあるだろうと思いますので、そういったものを総合的に判断いたしまして、ただいま申し上げましたこの十八号の要件に該当するのかしないのか、する場合にはこれは排除をするという形で運用をしてまいりたいと考えております。
#131
○山谷えり子君 是非、未然防止の観点から取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次に、破産手続開始決定を受けた者というのが欠格事由にありますけれども、多重債務者というのはないと。自暴自棄になっているような人もあるかもしれませんけれども、欠格事由とはなっていないと。
 これ、先ほどの答弁では、まず定義がなかなかできない、二、三百万人いるのではないかと思うけれども定義ができないし、現実問題として調査を丁寧にしていくことで対応したいという御答弁でございましたけれども、これは具体的な何か聴き取りのガイドラインのような中にきちんと入れていくというようなことでございましょうか。
#132
○政府参考人(巽高英君) 多重債務者の問題につきましては、先ほど定義がないというお話もいたしましたけれども、一律にみんながみんな危険であるというようなことはとても言えないわけでございますし、それじゃどういうところで線を引いてどういう場合を欠格要件として定めるのかというのをいろいろと先ほどの懇談会等でも御議論をいただいた結果、破産手続開始決定を受けた者というような形のものになったところでございます。
 この多重債務者の問題につきましては、やはり許可申請があったときに本人から話を聴く、あるいは周辺から話を聴く、場合によっては、今後、新しく照会権限というのも認められることになりますので、そういったものも活用して必要なところに照会を掛けていくと。そういったものを総合的に判断しながら、これもやはり先ほども申し上げました五条一項十八号という公安条項という、これに該当する場合には的確に排除をするということで運用をしていきたいと考えております。
#133
○山谷えり子君 改正に伴う留意点、あるいは合理的な視点からどのように考え方を整理していったかなど、いろいろな指摘、やり取りを受けまして、最後に佐藤国家公安委員長に御決意を伺いたいと思います。
#134
○国務大臣(佐藤勉君) 日本の治安を支える柱の一つは、歴史的に見ましても銃砲刀剣類に対する厳格な規制が行われてきたことにあると私は思っております。
 今回の改正は、許可銃砲に関するものとしては昭和五十五年以来の大改正というふうに思っておりますし、刀剣類の範囲に関するものとしては昭和三十七年以来の改正であります。銃砲刀剣類の規制に関するしっかりとした仕組みが構築されることとなりますが、これを将来にわたって日本の治安を支えていく柱の一つになるよう、的確に警察を指導してまいりたいというふうに思っております。
 よろしくお願いいたします。
#135
○山谷えり子君 日本の治安を支えていくという視点からという言葉をしっかりと受け止めました。どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
#136
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。できるだけ重ならないように質問していきたいと思っておりますけれども、重なる場合は御容赦願いたいと思います。
 まず最初に、許可基準の厳格化、欠格事由のことにつきましてお伺いしたいと思っておりますが、今回、法改正でこの欠格事由に新たな様々な類型というものが加えられることになったわけなんですけれども、正直に申し上げまして、この御説明を伺ったときに何で今まで入っていなかったのかということの方が不思議だなと思ったわけでございますが、そこで率直にお伺いさせていただきますけれども、なぜ今までこれがきちっと欠格事由として類型化されてこなかったんでしょうか。
#137
○政府参考人(巽高英君) 欠格事由につきましてはこれまでも必要に応じて見直しはやってきたところでございます。例えば、昭和五十五年には、銃砲刀剣類等を使用して人の生命又は身体を害する罪その他凶悪な罪で政令に定めるものに当たる違法な行為を行った者、これを欠格ということにいたしましたし、それから平成三年には、暴力団員でありますとか、あるいはアルコールあるいはあへんの中毒者などをそれぞれ欠格事由に追加するという、こういう改正も行ってきたところでございます。
 昨年のあの佐世保事件の発生を受けまして、警察庁では銃砲行政に関する総点検というのを実施いたしましたところ、やはり欠格事由に関しても、ストーカー行為とかあるいは凶悪な罪を行った者が猟銃所持許可を得て殺人等を敢行した事例があるというようなことも分かりました。そういうことで許可要件の厳格化等の検討課題が明らかになったところでございます。また、本年五月には銃砲行政の在り方に関する懇談会というのが設置されまして、ここで銃砲規制の在り方としては厳格化する方向で検討することが前提という方向性が明確に示されたということでございます。
 今回の改正は、こういったことを踏まえまして、前回の改正以降新たに危険性のあるものとして類型化されましたストーカーとか配偶者暴力を加えるとともに、ほかの法令において欠格要件とされている類型なども新たに欠格事由として追加したということが経緯でございます。
#138
○山本香苗君 今いろいろ御説明いただきましたとおり、今までもやってきたということではあるんですが、今後、先ほどお話ありましたとおり、懇談会の中でも入れたらどうかという問題で今回は入らなかったものもあるわけなんですが、具体的に欠格事由にきちんと類型化していくと、追加するんだというところの、基本的にどういう判断でなされるのか、ここがはっきりしないからいつ加わるのかということが明確にならないわけでありまして、そこのところの物差しというものはどういうことを考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
#139
○政府参考人(巽高英君) 今後、新たな欠格事由を検討するに当たりましては、まず、銃刀法というのは危害予防上支障を及ぼすおそれがある特定の要件を備えた者には所持を認めないという人的な欠格事由を設けているわけでありますけれども、その者にそもそも銃砲刀剣類の所持を認めた場合に類型的に危害予防上支障があると認められるのかどうかというような点、それからそれらの者による現実の事件、事故の発生状況はどうであるかということ、それから定義を定める場合に、その定義が明確に定めることができるのかどうかといったような点、こういった点を社会情勢の変化も踏まえつつ総合的に判断するということを考えているところでございまして、今後も、今申し上げましたような観点から、欠格事由に追加する必要があると認められる場合には検討してまいりたいと考えております。
#140
○山本香苗君 今の御答弁の中にありましたとおり、いろんな物差しがあるんだけれども、その中でも、例えば今まで起きたかどうかと、立法事実があるかどうかというようなこともあるという話であれば、もっと早く組み込んでもよかったんじゃないかというものもあるわけです。また、こういう形で類型化することの意義というのは非常に大きいと思うんです。というのも、はっきりいたしますので、欠格事由に当たるか当たらないかということがですね、それによって対応が取られるわけでございますので、迅速に、かつ、よくこの動向を注視をしていただいて、懇談会の残された課題につきましてもきちっとフォローアップをしていただきたいと思っております。
 今回、欠格事由ということが対象が拡大されたわけでありますけれども、今回、既に許可を取っていらっしゃる方が欠格事由に当たるとされた場合というのは都道府県公安委員会は許可を取り消すことができる、それに当たりましては聴聞等一定の行政機関を経なくてはならないということになっているわけでございますが、これには大体どれぐらいの時間が掛かっているのでしょうか。また、その間の警察の対応というのはどういう形になっているのでしょうか。
#141
○政府参考人(巽高英君) ただいま御質問の、所持許可を取り消すまでに要する期間がどのくらいあるかということでございますけれども、これは個々の事案の内容によって異なっておりまして、具体的に私どもの方では統計までは取っていないところでございます。
 ただ、取消しをするに当たって、その手続の間に銃砲刀剣類が犯罪に用いられることがないようにということで、都道府県公安委員会は、人の生命、身体、財産に対する危険を防止するため必要があると認めるときは、銃刀法十一条でございます、に基づいて、取消し前において当該銃砲刀剣類の提出を命じ、提出された銃砲刀剣類を仮領置する手続を取っているということでございます。
#142
○山本香苗君 仮領置をされるのでと。必要とある場合なわけですよね、でも、その場合におかれても。
 ですから、例えば今回加わったDVなんかのケースを見ますと、裁判所の方が、生命、身体に重大な危害が加えられるおそれがあるということを判断した上で保護命令が出て、欠格事由に当たるという形でございますので、単なる不利益処分のいわゆる扱いというだけではなくて、犯罪の未然防止というところの観点からも適切な対応と運用を図っていただきたいと思いますので、これはお願いにとどめておきます。
 ストーカーのところであるわけなんですけれども、法文上、読みますと、ストーカーのところは、ストーカー行為をし、そして警告を受け、又は命令を受けた日から起算して三年を経過していない者という形になっております。
 しかし、警察のストーカー事案の対応状況というのを見させていただきますと、必ずしも警告だとか命令という形が対応の主流というわけではないわけでございます。かといって、ストーカー行為がなくて思い込みだけで言っているということではなくて、結局、警告や命令というものは被害者の申出を得て、そうしない限り出ない形になっているわけなんです。
 ただ、被害者の方は、そう言われても、加害者、ストーカーの方からのそれを恐れて警告だとかそういうものに対する申出をしないというケースも結構あるわけでございますが、こういう警告やまた命令が出ていない場合であってもストーカー行為があるというように認められる場合の警察の対応はどうなるのでしょうか。
#143
○政府参考人(巽高英君) 今回の改正によりまして、ストーカー行為をした日から起算して三年を経過していないことを欠格事由、それから所持許可の取消し事由としているわけでございますが、警告や命令がなくとも、また被害者から警告を求める旨の申出がなかったり、あるいは和解が成立していたといたしましても、銃砲刀剣類の所持者がストーカー行為をしていると公安委員会が認定した場合には、その所持許可を取り消すことができるというふうに考えております。
#144
○山本香苗君 ということは、法律案を素直に読むと、何か警告か命令がなければならないように読めるんですが、ストーカー行為があるというだけで欠格事由に当たるということでよろしいでしょうか。
#145
○政府参考人(巽高英君) これは法文上もそのようになっていると思いますが、ストーカー行為の規制等に関する法律でございますが、「第二条第二項に規定するストーカー行為をし、同法第四条第一項の規定による警告を受け、又は同法第五条第一項の規定による命令を受けた日から起算して三年を経過していない者」と書いてございますので、警告とか命令がなくても、単にストーカー行為をされたということが、これが欠格事由に当たるということでございます。
#146
○山本香苗君 一回聞いたときに違った答弁をされたんですね。ですから、読み方によってばらばらになることが決して、都道府県公安委員会の判断基準のところでばらばらになって現場では違う読み方がされているようなことがないように是非していただきたいと思っております。
 先ほどもお話がありましたけれども、住民からの申出制度につきまして、これにつきましては、規定がなくても今までもちゃんとやっているんだというようなことをおっしゃる方もいらっしゃったんですけれども、佐世保の例がありますように、スルーしてしまったということもあるわけでございまして、今回きちんと法律に明記をすることになっているわけなんですが、明記したということによって、じゃ具体的に現状の実態とどこがどう変わるのかということをはっきり御答弁をいただきたいと思います。
#147
○政府参考人(巽高英君) 現在でもそのような申出があればこれに真摯に耳を傾けて適切な対応をするということが原則でございまして、そのようにやっているというふうに考えてはおります。
 しかし、現行法ではそのような規定がないものですから、警察が情報の提供を受けた場合に果たして適切な措置をとってくれるのだろうかということが一般の住民からは明らかではない、また、警察は情報提供してもちゃんと対応してくれないんではないかという思いがまた不安感にもつながる、あるいは情報の提供をちゅうちょする原因にもなるというようなことが考えられるのではないかというふうに思っております。
 こうしたことから、この規定を法律で新たに設けますことによりまして、一般の方々からの通報をきちっといただいて、そして警察としても適切な措置をしっかりととっていくということでやってまいりたいと考えているところでございます。
#148
○山本香苗君 それで、二十九条の二項のところに、まさしくその申出をしていただいた場合に適当な措置をとらねばならないという形になっているんですが、この場合の適当な措置というのは何を指すのでしょうか。
#149
○政府参考人(巽高英君) これは、例えば、事案にもよりますけれども、許可の取消しといったようなことも可能になるというふうに今考えているところでございまして、そのほかに例えば許可に条件を付けるとかいったようなこともあろうかと思いますが、そのような形で法律にのっとった適当な措置をとるということになろうと思います。
#150
○山本香苗君 とにかく、こういう形できちんと明記をすることによっていろんな方々から広く情報をきちっと受ける体制をつくりますよということを警察としても、先ほどお話がありましたように、分かりやすい形でやっていただかなくては効果がないわけであります。また、通報した方々が不利益を被ることがないようにもしっかりと対応していただきたいと思っております。
 そして、最後に大臣にお伺いしたいと思っておりますけれども、この住民からの申出制度ということをつくるに当たって、局長も委員会の中で答弁されておりましたけれども、住民の声を確実に反映するんだということを言われておられるわけなんですけれども、そうする場合にはいろいろと、掛け声はいいんですけれども、具体的にどうするかということがやはり一番重要であると思っております。具体的にどういう仕組みにされて、また体制をつくっていくお考えなのか、また、ただ単に考えるだけではなくて具体的にどう実現するために御努力されるかということを最後に大臣にお伺いして、終わりたいと思います。
#151
○国務大臣(佐藤勉君) 猟銃等の所持者に対する監督の強化が求められる中でありまして、警察において立入検査等を的確に実施するためには、その体制確保が先生がおっしゃっておられるように必要であると考えております。その実現に努めてまいりたいと思います。
 また、各都道府県警察において改正法が的確に運用されるよう、法の趣旨、解釈、運用要領について周知するように努めてまいりたいと思いますし、予算的にもどうしても考えなければいけないということも含めて、しっかりと体制を整えてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
#152
○山本香苗君 とにかく、昭和五十五年以来の大改正ということで、今回、規制の強化の部分もかなり踏み込んでいただいた部分もあると見ております。ただ、これを、きちっと法律に書き込まれた形を具体的に現場でやっていくためにはまだまだ努力をしていただかなくてはならない部分がたくさんあると思いますので、是非委員長に頑張っていただきまして、国民の安心、安全を守るための体制の構築に努めていただきたいと思います。
 以上です。
#153
○糸数慶子君 無所属の糸数です。よろしくお願いいたします。
 今回の法改正ですが、これまでも随分質疑ございました銃砲そして刀剣類、その強い殺傷力という危険性を持つことから規制の厳格化が求められる反面、例えば、特に猟銃について申しますと、有害鳥獣駆除の用途などの社会的有用性を持っていることから、厳格な銃砲の規制を行っていくことと、そして合法に銃砲を所持し、これに適切に使用している者に対して行き過ぎた負担を掛けることのないようバランスを取った法の運用を行うことが重要であるというふうに考えます。
 改正法の運用、そして銃砲刀剣類をめぐる行政の進め方について、これまでも出てまいりましたが、国家公安委員長の見解をまずお伺いしたいと思います。
#154
○国務大臣(佐藤勉君) これまでも何回も申し上げましたが、昨年十二月の佐世保市における散弾銃使用殺傷事件、本年六月の秋葉原における刃物使用無差別殺人事件を受けまして、銃砲行政の厳格化及び刃物規制の強化を目的といたしまして本改正法案を提出させていただいたところでございます。
 今後とも、厳格な許可審査の実施、立入検査等の継続的な実施等に取り組むとともに、法案が可決、成立させていただければ、改正法によって整備される受診命令、報告徴収等の諸規定を積極的に活用をいたしまして、銃砲刀剣類や刃物を使用した事件を未然に防止するように努めてまいりたいと思います。
#155
○糸数慶子君 ありがとうございました。
 次に、泡瀬干潟の埋立事業に関しまして内閣府にお伺いいたします。
 沖縄県沖縄市の泡瀬干潟の埋立事業についてですが、この泡瀬干潟は面積がおよそ二百六十五ヘクタールで、南西諸島では最大の干潟であります。希少な海藻であるクビレミドロや巻き貝のニライカナイゴウナなどの希少生物が生息をしておりまして極めて貴重な干潟でありますが、この泡瀬干潟を埋め立てて人工島を造成して、ホテルやビーチなどでリゾート施設を誘致するというのが東部海浜開発事業でありますが、二〇〇二年の三月に埋立事業が始まりました。
 この事業に対して沖縄市の市民など、およそ五百八十人が二〇〇五年の五月に泡瀬干潟を守るために泡瀬干潟自然の権利訴訟を起こして、今月の十一月の十九日に那覇地裁で判決が出ました。判決の要旨は、この事業に対して現時点で事業の経済的合理性が認めるわけにはいかないということで、沖縄県とそれから沖縄市に今後の事業費の支出差止めを命じたものであります。
 事実上、これは事業にストップを掛けたわけでありますが、埋立事業は国と沖縄県が進めているわけですから、この判決に対する政府の見解をお伺いしたいと思います。
#156
○政府参考人(清水治君) お答え申し上げます。
 泡瀬地区埋立事業につきましては、現在、裁判の被告でございます沖縄県及び沖縄市におきまして、那覇地裁の判決に対する控訴も含めた対応の検討がなされていると承知しているところでございます。
 沖縄県、沖縄市の対応を踏まえた上で今後の対応を検討してまいる所存でございます。
#157
○糸数慶子君 今お答えございましたけれども、これは沖縄県がどうであれ、この埋立事業に対する国の方針を明確にすべきだというふうに思います。これ以上泡瀬干潟を破壊しないためにも、工事を即刻中止すべきだというふうに思います。
 埋立事業は、第一区域の第一期工事が九十六ヘクタール、それから第二区域の第二期工事が九十一ヘクタールの合計百八十七ヘクタールでありますが、第一区域は二〇一二年度に完了する予定であります。
 これに対しては、国と沖縄県による埋立事業費がおよそ四百八十億円で、昨年度までに約百九十九億円が投入をされております。この判決の趣旨からいたしましても、これ以上の予算をつぎ込むことは税金の無駄遣いになりますし、控訴しても国や県に勝ち目はないというふうに思います。
 現状の大規模な公共工事におきまして、淀川水系の四ダム建設に対しまして、三重、滋賀、京都、大阪の四府県知事が国に対して事実上その建設中止を今求めておりまして、環境保全というのは今大きな流れであります。ですから、自然環境の保全の観点からしても、国が明確な方針を示して、自治体を逆に指導すべきではないでしょうか。
 泡瀬干潟の埋立事業に対する国の方針を改めてお示しいただきたいと思います。
#158
○政府参考人(清水治君) 泡瀬地区埋立事業でございますが、これは、沖縄市におきます国際交流拠点の形成を目指す東部海浜開発事業の一環ということでございまして、沖縄振興計画あるいは沖縄市の総合計画にも位置付けられたものでございます。本事業は、こうした地元の沖縄県及び沖縄市の要請に基づきまして、県、市に協力する形で国としても取り組んできたものであると認識しているところでございます。
#159
○糸数慶子君 実は、この計画ですけれども、具体的な土地利用計画が内容として何ら明らかにされていない事業でありまして、先ほどから申し上げておりますように、そういう土地利用計画が何ら明らかでない事業に税金を投入するということはやはり理解できません。この埋立事業を推進するのは明らかに税金の無駄遣いであって、そのため、この判決においても公金の支出を差し止めたわけであります。埋立事業を推進して、利用されない土地が野ざらしになり、干潟は破壊されますし、だれが一体その責任を今後負うのでしょうか。今すぐあの埋立事業を中止して、泡瀬干潟の環境保全に努めるべきだというふうに考えます。
 国は、泡瀬干潟の環境保全に向け、事業の見直しなど、方針を転換すべきではないでしょうか。今後、泡瀬干潟の埋立事業に対してどのように対応していらっしゃるのか、事業を継続するのか、中止をするのか、明らかにしていただきたいと思います。
#160
○政府参考人(清水治君) お答え申し上げます。
 先ほどお答え申し上げましたように、現在、裁判の被告である沖縄市、沖縄県において今後の対応について検討がなされているところでございます。沖縄県、沖縄市の対応を踏まえた上で、事業の今後の対応につきましては、必要に応じ、国土交通省等とも協議しながら検討してまいりたいと考えているところでございます。
#161
○糸数慶子君 泡瀬干潟は琉球列島では最大級で、ラムサール条約の登録を求める声もあり、極めて貴重な干潟であります。先般、韓国で開催されましたラムサール条約第十回締約国会議におきまして、同会議に先立って開催されました世界湿地NGO会議におきましても、この泡瀬干潟の埋立事業が東アジアにおける環境破壊事業の典型として国際的な注目を逆の意味で集めております。この事業に関しましては、先ほどから申し上げておりますように、この泡瀬干潟の環境保全に努めて、自然を再生するための取組がむしろ逆に私はこの判決にこたえる国の取るべき対応だというふうに思います。
 自然はかけがえのないものであり、経済的な合理性だけを追求するのではなくて、環境保全の観点からも重要であります。ですから、国としてやはり泡瀬干潟を守る立場に方針を転換する、そのことを期待いたしまして再度お尋ねしたいと思います。国のこれからの対応についてお伺いいたします。
#162
○政府参考人(清水治君) 先ほどのお答えの中でも申し上げましたが、この埋立事業自体につきましては、沖縄県、沖縄市の要望も踏まえまして、沖縄振興計画等に位置付けながら、国としても県、市に協力する形で取り組んできているところでございます。
 繰り返しで恐縮でございますが、今後の対応につきましては、この裁判の直接の当事者でございます県、市の対応も踏まえました上で、必要に応じ、国土交通省等とも協議しながら検討してまいりたいと考えているところでございます。
#163
○糸数慶子君 この泡瀬干潟保全に向けた歴史的な判決、やはり今回、那覇地裁の判決は内外の世論から大変歓迎をされております。国、沖縄県、沖縄市は、今回の判決を契機に、改めてこうした内外の声に真摯に耳を傾けるべきだということを強く要望いたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 次に、米軍の軽飛行機墜落に関してでございますが、この墜落事故においてサトウキビ畑の損害、それから電線の切断による停電が起こりまして、損害の補償も問題になっております。
 この補償問題におきまして日米地位協定が関係してくるわけですが、端的に申しますと、公務中であれば日本政府が補償を行い、公務外であれば加害者本人ということになるわけですが、補償を請求する観点から公務中か公務外かは大変重要でございます。米軍側やパイロット本人からの事情聴取を踏まえ、本件が公務かあるいは公務外か、明らかにしていただきたいと思います。
#164
○政府参考人(西宮伸一君) 本件事故につきましては、ただいま現在、日米双方で事故原因などの事実関係を調査中でございます。
 外務省といたしましては、現時点において、種々の状況から見ましてパイロットが公務中であったとは考えておりません。米軍もパイロットが公務中であったとの判断はしていないものと承知しております。
#165
○糸数慶子君 今の御答弁でございますが、私は、この十月二十四日に沖縄県名護で起こった米軍のこの嘉手納基地エアロクラブ所属のセスナ機の墜落について、質問主意書の方にも出してお伺いいたしました事故の原因とそれから事故調査について、米軍側の協力を得ながら所要の調査を行っているというふうに答弁がございましたけれども、現時点におきましてこの捜査状況、これは国内法に基づいて立件するかどうかということも含めまして、改めてその捜査状況を明らかにしていただきたいと思います。
#166
○政府参考人(米田壯君) 御指摘の事案につきましては、沖縄県警におきまして、米軍と協力して事故発生当日から現場保存を行いまして捜査を進めております。翌十月二十五日には事故機等の検証も行ったところでございます。さらに、米国軍人四名からの事情聴取をこれは重ねて実施をしておりますが、それに加えて十一月十九日、事故機の再度の詳細な検証を行っているところでございます。
 沖縄県警では、引き続き、米軍の協力を得ながら所要の捜査を推進してまいるものと承知をしております。
#167
○糸数慶子君 四年前に発生をいたしました沖縄国際大学での米軍機の墜落もそうなんですが、今回のこのエアロクラブ所属のセスナ機に関しましても民間地域に落下したわけであります。公務中であれ公務外であれ、沖縄の県民は、沖縄県のまさに民間地域にこれだけ飛行機が墜落する、米軍所属の飛行機が、地位協定の関係で、沖縄の土地であるにもかかわらず県警が真っ先に捜査することもできず、捜査権の問題も含めて県民に対する、その大きな不満が今くすぶっております。
 一応、国に関しましては、基地を置いているというその責任の観点から考えましても、警察権の及ぶ範囲内でのこの事故であります。県民の立場に立ってもっと米国と協議をして、しっかりと県民に対する安全の保障をお願いを申し上げまして、今後とも、この事故に関します通報状態あるいは今の捜査の問題、是非とも国内法に照らして捜査をして続けていただきますように強く要望して、終わりたいと思います。
 以上です。
#168
○委員長(愛知治郎君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#169
○委員長(愛知治郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、芝博一君から発言を求められておりますので、これを許します。芝君。
#170
○芝博一君 私は、ただいま可決されました銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党及び公明党の各派並びに各派に属しない議員糸数慶子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について万全を期すべきである。
 一、ダガーナイフ等特定刀剣類の所持禁止の規定について、その適用が除外されている期間内に確実に廃棄等が行われるよう、法改正の内容の周知徹底を積極的に図ること。
 二、猟銃又は空気銃の所持の許可に係る申請書に添付する診断書については、地域の実情に配意しつつ、欠格事由の該当性を判断することができる医師が作成するものとすること。また、地方公共団体、医療関係者等と緊密な連携を取り、専門医の受診を容易とするための環境整備に努めること。
 三、都道府県公安委員会への申出制度の運用に当たっては、申出を行った事実が対象とされた者等に知られ、新たなトラブルが発生することがないよう、申出を行った者の保護に万全を期すこと。
 四、本法に係る内閣府令等の制定及び運用に際しては、本委員会における議論を十分に尊重すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#171
○委員長(愛知治郎君) ただいま芝君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#172
○委員長(愛知治郎君) 全会一致と認めます。よって、芝君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、佐藤国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。佐藤国家公安委員会委員長。
#173
○国務大臣(佐藤勉君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重して、努力してまいる所存でございます。
#174
○委員長(愛知治郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#175
○委員長(愛知治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時四分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト