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2008/11/26 第170回国会 参議院 参議院会議録情報 第170回国会 本会議 第10号
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2008/11/26 第170回国会 参議院

参議院会議録情報 第170回国会 本会議 第10号

#1
第170回国会 本会議 第10号
平成二十年十一月二十六日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十号
  平成二十年十一月二十六日
   午前十時開議
 第一 国務大臣の報告に関する件(平成十九年
  度決算の概要について)
 第二 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の
  規定に基づき、北朝鮮からの貨物につき輸入
  承認義務を課する等の措置を講じたことにつ
  いて承認を求めるの件(衆議院送付)
 第三 児童福祉法等の一部を改正する法律案(
  内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(江田五月君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の報告に関する件(平成十九年度決算の概要について)
 財務大臣から発言を求められております。発言を許します。中川財務大臣。
   〔国務大臣中川昭一君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(中川昭一君) 平成十九年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書、政府関係機関決算書、国の債権の現在額総報告並びに物品増減及び現在額総報告につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、平成十九年度の一般会計の決算につきましては、歳入の決算額は八十四兆五千五百三十四億円余、歳出の決算額は八十一兆八千四百二十五億円余であり、差引き二兆七千百九億円余の剰余を生じました。
 この剰余金は、財政法第四十一条の規定により、既に平成二十年度の一般会計の歳入に繰り入れております。
 なお、平成十九年度における財政法第六条の純剰余金は六千三百十九億円余となります。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額八十三兆八千四十一億円余に比べて七千四百九十二億円余の増加となります。この増加額には、前年度剰余金受入れが予算額に比べて増加した額二兆一千三百八十六億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、歳入の純減少額は一兆三千八百九十三億円余となります。
 一方、歳出につきましては、予算額八十三兆八千四十一億円余に、平成十八年度からの繰越額二兆一千三百五十一億円余を加えました歳出予算現額八十五兆九千三百九十三億円余に対し、支出済歳出額は八十一兆八千四百二十五億円余であり、その差額は四兆九百六十七億円余となり、このうち平成二十年度への繰越額は二兆七百五十五億円余であり、不用額は二兆二百十二億円余となっております。
 なお、歳出のうち、予備費につきましては、その予算額は二千五百億円であり、その使用額は五百九十七億円余であります。
 次に、平成十九年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は二十八であり、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算のとおりでございます。
 なお、歳入歳出決算に添付されている国の債務に関する計算書による債務額につきましては、平成十九年度末における債務額は九百四兆一千四百三億円余であります。
 このうち、公債につきましては、平成十九年度末における債務額は六百八十四兆三千九百五十六億円余であります。
 次に、平成十九年度における国税収納金整理資金の受入れ及び支払につきましては、同資金への収納済額は六十二兆七千三十七億円余であり、一般会計の歳入への組入額等は六十一兆九千六百八十六億円余であります。
 次に、平成十九年度の政府関係機関の決算でありますが、その内容につきましては、それぞれの決算書のとおりでございます。
 次に、国の債権の現在額につきましては、平成十九年度末における国の債権の総額は三百六兆六千六百九十三億円余であります。
 次に、物品の増減及び現在額につきましては、平成十九年度末における物品の総額は十兆八千八百十九億円余であります。
 以上が平成十九年度の一般会計歳入歳出決算等の概要であります。
 何とぞ御審議のほどをお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(江田五月君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。藤末健三君。
   〔藤末健三君登壇、拍手〕
#6
○藤末健三君 民主党の藤末健三です。
 民主党・新緑風会・国民新・日本を代表して、平成十九年度決算検査報告について政府に御質問申し上げます。
 初めに、最近混迷を招いている麻生総理の今までの六つのぶれている迷走発言について質問します。
 一つ、二次補正予算及び関連法案の年内提出、二つ、消費税増税、三つ、定額給付金、四つ、一兆円の地方交付税、五つ、日本郵政株式会社の株式売却、そして六つ目に、地方機関の統廃合について、この参議院本会議で麻生総理が国民の皆様に明確にしていただくよう求めます。
 まず、一つ目の二次補正予算案提出について質問します。
 麻生総理は十月三十日に政府の追加景気対策を発表されました。このとき総理は、これから年末にかけて中小企業の資金繰りは苦しくなります、第一次補正で緊急信用保証枠を六兆円としましたが、中小企業、小規模企業の資金繰りをより万全なものとするために私の指示で二十兆円までこの枠を拡大しますと、二次補正が年内に中小企業のために必要だとおっしゃられましたが、昨日、記者団に、経済対策はこれで足りるはずだと思いますが、問題は年度末、年末とは違いますからねと発言されました。何を根拠にこのように発言が変わったのでしょうか、麻生総理、明確にお答えください。
 また、十一月二十三日の新聞報道によると、財務省幹部が二次補正を今国会中に出せと言われれば出せると発言しているようです。にもかかわらず、麻生総理は、昨日、記者団に二次補正予算については年明け早々に提出するのが適切だと考えておりますと発言されましたが、これは大きな問題です。
 我が民主党の小沢代表は、二次補正予算について、十一月十七日に、常識的な予算案が提出されれば審議をし、国会としての結論を得ることを代表の責任を持って約束するとしています。
 総理が国民に約束した二次補正予算をなぜ提出しないのか。今からでも遅くありません。今国会に二次補正予算の提出を求めますが、麻生総理、明確に答弁ください。
 二つ目に、消費税増税について伺います。
 追加景気対策を発表した十月三十日に、総理は、大胆な行政改革を行った後、経済状況を見た上で、三年後に消費税の引上げをお願いしたいと考えておりますと消費税増税に言及されましたが、十一月五日の衆議院財務金融委員会において、少なくとも全治三年と申し上げたが、状況はかなり厳しいと発言を変えられました。どちらが麻生総理の本心なのか、はっきりさせていただけないでしょうか。定額給付金を配っても、結局、消費税を増税するのであれば、国民は給付されたお金を貯蓄してしまい、消費は増えないことになります。総理の消費税についてのお考えを明確にお聞かせいただきたいと思います。
 三つ目に定額給付金です。この定額給付金についても疑問があります。
 この定額給付金は、景気対策なのか、生活対策なのか、それとも選挙対策なのか、政策としての位置付けが明確ではありません。総理はこの点を明確にしてください。
 もし、景気対策だとすると、九年前の定額給付金、地域振興券の経済効果は、ばらまかれた金額の三二%と経済企画庁に分析されています。つまり、今回二兆円をばらまいても、経済効果は六千億円程度、経済をわずか〇・一%底上げするにすぎません。景気対策として優位性があるのかどうか、総理、明確にしてください。
 そして、定額給付金の所得制限のやり方については、地方に丸投げになりました。報道によると、総理は、だって地方分権なんだからよろしいんじゃないですかと他人事のようにおっしゃったようですが、国の政策である以上、国がすべて責任を持つべきです。総理は国の責任と地方の困惑をどのように考えているのか、答弁ください。
 また、報道によると、全世帯、全国民がもらえることを大原則にしなければならないと発言された鳩山総務大臣、生活支援を必要としないところに給付するのはおかしいと発言された与謝野財政担当大臣、この定額給付金の迷走ぶりについて、それぞれどのようにお考えでしょうか、お答えください。
 四つ目に、地方交付税一兆円に移らさせていただきます。
 十月三十日に総理は、道路特定財源の一般財源化に際しましては、一兆円を地方に移しますと発言されました。その後、十一月十九日には、交付金は何でも使えそうに見えるけど、うそだから、地方が使いやすい交付税として一兆円と僕は言ったと記者の方々に発言されながら、翌二十日には、自由に使えるなら何でもいい、交付税でなくても別に構わない、今だって交付金と書いてあると発言は後退しました。総理が発言された一兆円が従来の地方道路整備臨時交付金約七千億円と別枠なのか、それとも合計で一兆円なのか、そして、その予算は交付金なのか、交付税なのか、総理はここでどちらか明確に答弁ください。
 また、国土交通大臣と総務大臣は、総理の発言に対してどのようにお考えですか。お答えください。
 五つ目が、日本郵政株式会社の株式売却です。
 報道によると、十一月十九日に、株価が下落している現状を踏まえ、日本郵政株式会社の株式について、高くなってから売るのが当たり前、凍結した方がいいと総理は記者団に明言されました。そして翌日、今一番安くなっているのに何で売るのという話をした、それだけ、と発言を全く変えておられます。総理と郵政民営化に反対された野田消費者行政担当大臣は、日本郵政株式会社の株式売却凍結に反対なのか賛成なのか、方向性も含めて明確に示してください。
 六つ目、最後の迷走は地方機関の統廃合です。
 年間五兆円以上もの税金が公務員の方々の人件費に使われています。組織の統廃合や業務の地方への移管などにより、大幅に人件費を削減できます。報道によると、総理は、十一月六日、国土交通省の地方整備局八局と農林水産省地方農政局七局の統廃合、地方移管を地方分権改革推進委員会の丹羽氏に対し、廃止する方向で進めていただきたいと指示され、丹羽氏も基本的に廃止の方向で同意をいただいたと発言されておりました。しかし、それもまたすぐに総理は、統廃合と指示したと変わりました。どちらの発言が総理の真意か、明確に答弁ください。
 一方、会計検査院が行った平成十九年度決算検査報告で見付かった税金の無駄遣いは九百八十一件、金額は千二百五十三億六千十一万円にもなります。これは前年比で、件数で二倍以上、金額で四倍以上になります。そのような大幅な増額の理由をお聞かせください。もっと早くから対策を講じていれば更に税金の無駄遣いが見付かったのではないでしょうか。総理、答弁ください。
 なお、会計検査院の検査は、国の会計経理や契約等の検査を行うものです。本年度の検査では、全三万四千三百三十六か所中、三千三百三十三か所、全体の九・七%、一割を検査しただけで一千億円以上の無駄遣いを見付けています。しかし、これはほんの一部の検査にすぎません。
 一方で、十二道府県では預けと呼ばれる裏金づくりのほか、架空発注等が横行する実態も明らかになりました。今回は国の補助金が使える事業だったため、会計検査院が立入りし発覚する事態となりましたが、これは氷山の一角と言わざるを得ません。
 一千億円以上の無駄遣い、そして地方の補助金不正経理の横行に対して、総理はどのようにお考えでしょうか。また、今後、どのように対処していくつもりか、併せてお答えください。
 国、地方とも、この会計検査院の検査体制をより強化すべきと考えますが、総理、いかがでしょうか。
 また、いまだに決算検査報告にも天下り機関への随意契約の比率が高いことが指摘されていますが、政府はどのような対応を取るのか、麻生総理、明確にしてください。
 さらに、予算書と決算書との項目が違い、予算に従い決算がどう使われているか追跡分析できないことが大きな問題です。例えば、予算書は決算報告書の五、六倍の厚さがあります。つまり、予算書は詳細まで金額が書かれていますが、決算書はそれを一くくりにした金額しか示されていません。今の決算書のままでは予算書との対比がしにくく、改善を求めますが、総理、いかがお考えでしょうか。
 例えば、年間十二兆六千億円もの税金が四千七百の天下り機関に流れ、そこで二万七千人の官僚OBが養われていることを明らかにしたのも民主党です。また、民主党が要請した天下り先法人に関する予備的調査によって、平成十八年度に政府から発注された事業のうち、競争入札によらない随意契約が約五兆七千億円に達し、契約全体の九八%も占めたことも明らかになりました。
 なぜ無駄遣いの指摘が増えたのか。その原因の一つとして、昨年、参議院で我が民主党が第一党にならせていただいたことが挙げられます。つまり、参議院で法案審議の主導権を我々が取ったことにより、今まで政府が出さなかった契約書や資料を民主党に提出され、数多くの税金の無駄遣いを見付けることが可能となったからです。
 そして、我々は、政府の無駄遣いの現場に赴き、社会保険庁のゴルフ練習場、マッサージチェアなどへの無駄遣い、道路財源から巨額のタクシー代や高額な慰安旅行に支出されたことなど、様々な無駄遣いを見付けてきました。私自身も社会保険庁の事務センターに直接赴き、年間一兆円近いコンピューターシステムの支払が契約書もなく行われてきた事実、百二十人しかいない地方の河川国道事務所に車が百台あり、そのうち十九台に運転手が付き、そのうち一人の運転手は月に二十キロしか運転しなかったという事実を現場で見付けてきました。このように、議員が自ら現場に乗り込んでチェックするだけでも相当の税金の無駄遣いを見付けることができます。
 私は確信します。我々民主党が政権を獲得させていただいて初めて、官僚による支配としがらみにまみれた惰性の政治に終止符を打ち、政府の大掃除、つまり税金の無駄遣いの一掃を行うことができることを。
 さて、税金の無駄遣いを抑えるとともに大切なことは、景気を良くして税収を増やすことです。しかしながら、現在、百年に一度と言われる金融危機が我が国経済にも大きな影響を与え、税収が落ち込むことは確実となっています。
 特に、中小企業の現状は非常に苦しいものです。本当に年を越せるかどうかという企業経営者に私は数多くお会いしました。十月の倒産件数は今年最多になり、十月の景気判断指数は二〇〇一年以降最悪となっています。十月に行われた横浜市の調査によると、七一・一%の中小企業は年内の資金繰りが厳しくなると回答しています。今、中小企業への融資を保証する信用保証協会は資金繰りの方々でいっぱいです。大阪の信用保証協会は審査に六時間も待たなければいけない状況です。長時間待って、結局は保証を得られない方々がたくさんおられます。
 報道によると、総理は昨日、一次の景気対策というものは、補正予算も成立し執行に入っておる段階であります、順調に執行がされていると聞いておりますと発言されていますが、このような中小企業の極めて厳しい現状をどう認識しているか、企業経営者であられた総理に是非お答えいただきたいと思います。
 政府の中小企業対策の遅れにより、我が国の経済が失速し、会社が倒産し、失業者が増えたとき、その責任を総理が取る覚悟があるのか、明確な答弁を求めます。
 先日、会社を経営する知人と会いました。彼から、経営不振から三十人のうち半分の社員に辞めてもらった、しかし経営状況を知っている社員はだれも文句を言わなかったと聞きました。本当につらそうに語るその知人の顔を私は忘れることができません。多くの中小企業で同じようなことが起きているはずです。
 一方、株価の下落と円高は、我が国の雇用に大きな影響を与えています。先日公表された自動車メーカーの派遣社員の解雇数は、五社だけで何と一万人近くになります。また、電機メーカーも一工場当たり数百人規模の派遣社員の削減を次々と公表しています。多くの方々が年を越せるかどうかという状況です。特に、十代後半の若者は七二%が派遣社員など非正規雇用です。多くの若者が仕事を失う不安に駆られています。このことを麻生総理はきちんと認識されておられますでしょうか、お答えください。
 また、この日曜日、私は中小企業の従業員の方から、会社の経営不振からまじめに働いている同僚が解雇されたという話をお聞きしました。辞めさせられた方が、ありがとうございました、頑張って仕事を探しますという手紙を残されたと聞いて、私は本当に胸が痛くなりました。
 多くの中小企業、そしてそこで働かれている方々は、本当に年を越せるかどうかという状況にあります。私は、それぞれの人々が与えられた場所で安心して精いっぱい頑張れるようにするのが政治の役割だと考えます。
 我々民主党の景気対策は一時しのぎの選挙対策ではありません。一般会計と特別会計を合わせて年間二百十二兆円もの政府支出があります。この二百十二兆円から無駄遣いをなくし、医療、介護、子育てなどの福祉、また教育、雇用といった生活に予算を手当てするのが我が民主党の景気対策です。
 百年に一度の危機であるからこそ、たらい回しの政権ではなく、選挙で国民の信任を得た政権でなければこの危機に対応することはできません。一日も早い解散・総選挙を求めますが、総理、いかがでしょうか。
 最後に、国民の皆様に申し上げます。
 是非とも皆様の声で総選挙を行わせ、官僚依存で何も変えられない自民党か、それとも生活第一で抜本的に予算の配分を変える民主党かを選んでください。そして、我々民主党にこの経済的に政治的に危機的な状況の立て直しをさせていただきたいと思います。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#7
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 藤末議員から十五問ちょうだいをしております。
 まず最初に、第二次補正予算における発言についてのお尋ねがありました。
 中小企業の資金繰り対策は、借り手側、貸し手側に分けて考える必要がありますが、年末は、借り手側対策として、一次補正で用意した信用保証六兆円、セーフティーネット貸付け三兆円の合計九兆円で対応をしたいと存じます。他方、貸し手側対策としては、現在参議院で御審議をいただいております金融機能強化法の早急な成立が必要だと考えております。
 いずれにしても、中小企業の資金繰り対策につきましては一貫して重視してきたところであり、その姿勢は何ら変わることはございません。
 補正予算の提出時期に関してお尋ねがありました。
 第二次補正予算につきましては、生活対策の予算化、また金融機能強化法が成立した場合の予算化、二十年度税収の大幅減への対応などを考えており、これらを併せて確定いたしますのは十二月二十日ごろになると考えられております。これら三点をまとめた二次補正予算を国会に提出し、国民の前に示すことが適切であり、分かりやすいとも考えております。そのため、補正予算につきましては、一月上旬に通常国会を開き、早期に成立させる方がよいと考えております。
 消費税についてのお尋ねがありました。
 私は、日本経済は全治三年と申し上げましたが、当面は景気対策、中期的には財政再建、中長期的には改革による経済成長という三段階で経済財政政策を進めてまいりたいと考えております。
 現在のところ、世界の金融・資本市場は、言われましたように百年に一度とも言われるような危機に陥っており、当面は、生活対策に基づいて自律的な内需拡大を通じた景気回復を最優先で図りたいと考えております。その上で、中期的に、持続可能な社会保障を構築し、国民の将来への安心を確かなものとするために消費税の引上げが必要であると考えております。
 私は、そうした意味で、生活対策を発表したときから、大胆な行政改革を行った後、経済状況を見た上で三年後に消費税の引上げをお願いしたいと申し上げており、この方針も一貫しておると考えております。
 定額給付金の位置付け及び景気対策としての優位性についてお尋ねがありました。
 今回の生活対策におけます定額給付金は、景気後退下での生活者の不安にきめ細かく対処するため、家計への緊急支援として実施するものであります。生活対策における重要な施策の一つだと考えておるところです。低所得者にも広く公平に行き渡ることから、景気後退や物価高騰などの生活の不安に直面する多くの家計にとって緊急支援としての迅速な効果が期待され、また、一般論で申し上げれば、消費を増やす効果があるとも考えております。
 次に、国の責任についてのお尋ねがありました。
 今回の定額給付金の給付は、事業主体は市町村でありますが、制度の構築につきましては国が責任を持って行うものであります。それに要する経費につきましては国が全額措置することといたしております。
 また、給付に際し所得の高い方を除外することにつきましては、市町村が希望する場合にはその意思を尊重することとしたものであり、丸投げという批判は当たらないと存じております。
 次に、道路特定財源の一般財源化について質問がありました。
 私は、一般財源化に際し一兆円を地方に移す方針を明らかにいたしております。その際には、地方が一番使いやすい方法であること、また、現在地方が受け取っている金額を下回ることのないようにすることと申し上げております。具体的な内容につきましては与党で議論をしていただいておるところです。いずれにせよ、これを踏まえ、政府・与党として最終的に決定し、平成二十一年度予算に反映してまいりたいと考えております。
 郵政の株式処分についてのお尋ねがありました。
 先日の発言は、日本郵政グループの株式処分について、凍結法案の賛否にかかわらず、現下の金融経済情勢を踏まえ慎重に対応すべきだという趣旨で申し上げたものであります。郵政民営化自体をどうするこうするという議論では全くありません。現在、郵政民営化委員会において三年ごとの見直しを行っております。その意見などを踏まえ、民営化後の状況を十分に検証し、改善すべき点は改善してまいりたいと考えております。
 国の出先機関の統廃合についてお尋ねがありました。
 十一月六日に私が丹羽委員長に申し上げたのは、国の出先機関につきまして、国と地方の二重行政を排除し、出先機関を住民の目の届くものにするなどの観点から抜本的な統廃合をしてほしいということであり、当初から一貫的なことを申し上げてきております。組織の見直しの具体案につきましては、現在、地方分権改革推進委員会で検討しているところであり、委員会の勧告を私が直接受け取り、決断をいたしたいと考えております。
 決算検査報告などについてお尋ねがありました。
 平成十九年度決算検査報告におきまして件数、金額が大幅に増加しているのは、一つには会計検査院が効率的かつ効果的な検査を行った成果であると考えております。政府として会計検査院の指摘を真摯に受け止め、類似の事態の発生防止に努めて無駄を徹底して排除してまいりたいと思います。
 検査報告の指摘に対してどう改善していくのかとのお尋ねがありました。
 政府としては、今般の決算検査報告における指摘を真摯に受け止め、無駄を徹底して排除し、国民の信頼を取り戻す必要があろうと存じます。このため、先般、各閣僚に対して、検査報告事項について確実に改善するよう求めるとともに、その結果を平成二十一年度予算などに反映するよう指示したところです。
 また、地方公共団体における補助金の不適正な経理につきましては、地方分権を進める中で、地方行政に対する国民の信頼を著しく損ね、甚だ遺憾であります。今回の事案を受け、先般、総務省よりすべての地方公共団体に対し、経理処理の点検や監査などの監視機能の強化を通じ、適正かつ公正な財務運営の確保を求めたところであります。
 会計検査院の検査体制の強化についてのお尋ねもありました。
 政府としては、会計検査院の検査機能の重要性については十分に認識をしており、検査活動が円滑かつ厳正に行われ、その機能が十分発揮できるよう、検査体制の充実強化について今後も引き続き十分に配慮していきたいと考えております。
 随意契約についてのお尋ねがありました。
 随意契約の見直しにつきましては、各府省が定めた随意契約見直し計画を着実に実施するとともに、全府省にすべての契約の監視を行う第三者機関を設置するなど、見直しを鋭意進めてきたところでもあります。こうした取組を通じて、随意契約の競争性、透明性を高めることにより、発注元府省などの退職者の再就職先機関との随意契約についても適正化を図っていくことが重要だと考えております。
 今の決算書では予算書との対比がしにくいとのお尋ねがあっておりました。
 決算書の作成に当たりましては、財政法の規定により予算と同一の区分により作成をしております。御存じかと思いますが、経済財政運営の基本方針二〇〇七にもありますとおり、政策ごとに予算、決算を結び付ける予算書、決算書の見直しを平成二十年度予算より実施をいたしているところでもあります。今後とも、できる限り国民に分かりやすい形で予算及び決算をお示しすることが重要と考えており、更に分かりやすいようなものにする工夫を凝らしてまいりたいと存じます。
 中小企業経営の厳しい状況につきお尋ねがありました。
 現在、多くの中小・小規模企業が資金繰りに苦しみ、大変厳しい状況にあるものと考えております。このため、先般の補正予算で用意した九兆円の保証及び融資により、年末の資金繰りにこたえます。
 緊急保証につきましては、先月末執行を開始し、昨日までの十六日間の営業日のうち、一万九千件、四千五百億円の保証を行ったところでもあります。あわせて、全国九百か所の緊急相談窓口を設置するなど、中小企業の方々の目線に立ち、かつ迅速な執行に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 こうした借り手側の対策だけでなく、貸し手側による急速な貸し渋りや貸しはがしを回避しなければなりません。そのためにも、現在参議院で御審議をいただいております金融機能強化法改正案につきましては、一刻も早い結論を出していただくよう、お願いを申し上げる次第でもあります。
 中小企業対策に対する責任についてのお尋ねがありました。
 今、我々は百年に一度とも言われる経済危機の中にあります。私はこの危機に正面から取り組み、責任を果たしてまいりたいと考えております。特に中小企業対策につきましては、この世界的な危機を乗り越えるため、万全を期する決意であります。
 あわせて、金融機能強化法の改正案については、現在参議院で審議をされております。この法案につき一刻も早い結論を出していただきますよう、重ねてお願いを申し上げておる次第であります。
 非正規労働者の雇用の安定に関するお尋ねがありました。
 雇用情勢が下降局面となる中、非正規労働者を始めとする雇用の安定の確保は重要な課題であると認識をいたしております。このため、先般取りまとめた生活対策に基づき、若者の雇用支援を強化するとともに、雇用保険のセーフティーネット機能の強化について検討を進めております。さらに、企業におきましても労働者派遣法などの労働関係法令が遵守されるよう徹底をしてまいります。
 最後に、解散・総選挙についての御指摘がありました。
 解散の時期につきましては、これまでも申し上げておりますように、いろいろな要素を踏まえて判断をしたいと考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣より答弁をいたさせます。(拍手)
   〔国務大臣鳩山邦夫君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(鳩山邦夫君) 定額給付金に関する議論についてお尋ねがありました。
 私は、従来から、麻生総理大臣が十月三十日の記者会見で述べられた、給付金方式で全世帯に実施しますという形が望ましいと思っております。やはり、総理の記者会見での最初のお約束というのが一番大事だと思っております。
 与党合意の趣旨は、すべての方に給付するシンプルな仕組みを通常のものとしながらも、市町村が希望する場合には所得の高い方を対象外とすること、これを排除しないとしたものと考えております。私としては、与党合意の趣旨の範囲内において基本的には全世帯実施が望ましい旨を繰り返し申し上げているものであり、決して迷走はしておらないと思っております。
 それから、道路特定財源の一般財源化に際し、一兆円を地方に移すということについてのお尋ねがありました。
 一兆円の具体的な内容につきましては、総理の指示に従って、今後必要な検討を進めていくこととしております。私としては、地方財政の厳しい状況や都市部と地方との格差の拡大などの状況を考えますと地方交付税が望ましいと思っておりますが、いずれにしましても、総理の御答弁にありましたように、現在与党において議論が行われており、これを踏まえ、政府・与党において取りまとめていく必要があると考えております。
 ただ、今日も、今先ほど総理大臣が地方が一番使いやすい方法とおっしゃいましたので、この点を大事にしていきたいと思っております。(拍手)
   〔国務大臣与謝野馨君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(与謝野馨君) 定額給付金についてお尋ねがありました。
 定額給付金については、決定した内容を政府として整然と実行していくことが必要であると考えております。
 なお、定額給付金の具体的な実施方式については、総務省において検討が進められているものであります。
 以上です。(拍手)
   〔国務大臣金子一義君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(金子一義君) 一兆円の具体的な内容につきましては、総理の指示に従って、今後必要な検討を進めていくこととしております。
 地方道路整備臨時交付金は、法律上、税収と連動する制度設計となっておりますので、道路特定財源の一般財源化に伴い、その取扱いを検討することが必要であります。
 いずれにしましても、高い地方の道路整備のニーズにこたえ、地方の道路整備に支障を及ぼすことがないよう必要な道路予算を確保することが必要であると考えており、一兆円の具体的な内容については、この点を踏まえ、与党とも精力的な調整を行い、年末までに検討をしてまいりたいと思っております。(拍手)
   〔国務大臣野田聖子君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(野田聖子君) 御質問につきましては、私の所管外であることをお断りさせていただいた上でお答えさせていただきます。
 ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の株式の売却は持ち株会社たる日本郵政株式会社が行うものでありますが、同社の西川社長は昨日の参議院総務委員会で、上場時期を選ぶことが大事、適正な価格で株式を処分できるよう市場環境を十分見極めていくとの趣旨の答弁をされておられます。
 そもそも郵政民営化法では、郵政民営化委員会におきまして三年ごとの見直しを行うことになっております。
 私としましては、当面これらの検討作業を見守ってまいりたいと考えております。(拍手)
    ─────────────
#12
○議長(江田五月君) 西島英利君。
   〔西島英利君登壇、拍手〕
#13
○西島英利君 私は、自由民主党を代表して、平成十九年度決算について、総理大臣に質問をいたします。
 本題に入ります前に、外国訪問の成果について伺います。
 総理、二週連続の外国訪問、大変お疲れさまでした。金融サミット、APEC首脳会議共に金融危機への対応が議論されました。特に、金融サミットでは、総理は、失われた十年から復活した我が国の経験と知恵を生かした提案をされ、IMFに対する一千億ドルの融資表明等をされたのであります。こうした総理の主張が反映され、首脳会合宣言が取りまとめられたと理解するものです。
 そこで、冒頭、一連の外国訪問の成果について、麻生総理にお尋ねいたします。
 次に、総理発言について伺います。
 十一月十九日の全国知事会議で、地方の医師不足問題に関連をして、医師に関して、社会的常識がかなり欠落している人が多いと発言されたと大きく報道されました。国民は耳を疑い、当事者である医師も日本医師会を通じ、総理に対して抗議を表明いたしました。前後の経緯が分かりませんが、総理の発言は国民がどう理解し、どう受け取ったのかが重要であると思います。
 そこで、この総理の発言の真意を改めてお伺いいたします。
 あわせて、医師不足の問題、二千二百億円の抑制が原因の一つと言われる医療崩壊の危機の問題について、総理のお考えをお伺いいたします。
 それでは、本題に入ります。
 まず、十九年度決算等について伺います。
 十九年度の税収は見込みより一兆五千三百二十八億円減収する一方、歳出を圧縮した結果、六千三百十九億円の純剰余金が発生しております。
 そこで、このような十九年度の決算の実績に関して、総理の御所見を伺います。
 また、二十年度の税収見込みは五十三兆五千五百四十億円ですが、半期の九月末現在、十三兆三千三百七十四億円であり、その進捗率は二五%、昨年同月比九五%と、なかなか税収確保が順調にいっていない状況です。
 そこで、その理由と今後の税収見通しについて伺います。
 次に、十九年度決算検査報告について伺います。
 検査報告では、掲記件数は昨年の二倍以上の九百八十一件、指摘金額は昨年の約四倍の千二百五十三億六千万円に上り、両者とも過去最高となりました。
 そのうち、法令違反等の不当事項は八百五十九件、約三百七十七億円に上り、昨年と比較して大幅に増加しております。毎年のように労働保険などの保険料の徴収不足や過大な支出事例が指摘されており、国が損害を被った事例や行政による無駄遣いが後を絶たない事態に対し、甚だ遺憾と申さざるを得ません。
 また、今回の報告により、昭和二十一年度から平成十八年度の会計検査院報告に指摘された不当事項のうち、是正措置が未済となっているものは四百六十五件、約百三十一億八千万円に上っている事態が明らかになりました。会計検査院には、検査の指摘にとどまらず、その後のフォローアップ体制の強化などを図っていただきたい。また、政府には、指摘に対し、速やかに金銭を返還させるなど、早期の是正措置をとるよう強く要請をしておきます。
 そこで、十九年度の決算検査報告の指摘に対して、どのように改善をしていかれるのか。あわせて、是正措置が未済となっているものへの対応について、総理の御所見を伺います。
 次に、地方自治体の不適正経理問題を伺います。
 今回の調査の結果、検査したすべての十二道府県において不適正な経理処理等が行われていたことが発覚しました。その総額は、国庫補助金の五億五千六百万円を含め、十一億三千七百万円に上っております。例えば、架空発注をして業者に代金を保有させておく預け金といった不適正な経理処理が一億円超見られました。
 このような裏金づくりを行っていたケースも見られたことから、地方自治体には、監査体制に甘い面があった、公務員に公金意識の欠如があったと指摘せざるを得ません。地方分権を推し進めていくためには、国民の支持が不可欠であり、地方自身が、監査体制の強化や規律の確保などを行い、是非とも再発防止を図っていただきたい。我々も、不適正経理問題にしっかりと対処してまいります。具体的には、いわゆる裏金づくりなどを目的とする不正行為に対する罰則の新設等を検討しております。
 そこで、政府としては、今回の指摘を踏まえ、この不適正経理問題にどう対処されるのか、総理にその方針を伺います。
 また、この要因の一つとして、補助金を年度内に使い切らなければ減額されるおそれがあるなどといった制度上の問題があるとの指摘もございます。
 そこで、こうした指摘に対し、どのような所見をお持ちか、総理に伺います。
 次に、随意契約について伺います。
 会計検査院は本院の検査要請にこたえて、各省庁が締結している随意契約や独立行政法人の契約等の状況に関する会計検査の結果を国会に報告いたしました。
 その中で、各省庁の退職者で随意契約先公益法人に再就職している者は九千百九十六人。こうした各省庁の再就職者が在籍している公益法人は、在職していない公益法人と比較して、一法人当たりの随意契約支払金額は約八倍、契約件数が約四倍もの開きがあることも明らかになっております。
 また、独立行政法人の退職者で随意契約先公益法人への再就職者は八百二十七人。その再就職者が在籍している随意契約先公益法人の方が、在籍していないものと比較して、支払額で約二十三倍、件数で約十倍であります。
 政府には、国民から疑念を決して持たれないよう、各省庁等が再就職をしている公益法人と随意契約を結ぶ場合は、しっかりとした説明責任を果たしていくべきであります。
 また、政府は随意契約の見直しに取り組んではいるものの、いまだに随意契約の割合は約半数であり、また競争入札に移行しても一者応札の割合が高いのが実情です。更なる改善に向けて努めるよう要請いたします。
 そこで、以上の点を踏まえ、随意契約に関する総理の御所見を伺います。
 最後に、消費者庁について伺います。
 事故米、食品の偽装等も次から次に発覚し、また振り込め詐欺やサラ金の過剰な貸金回収が大きな社会問題となっており、自殺者も出ていると聞いています。最近はマルチ商法の被害がマスコミで報道され、特に国会議員も多く関係していると言われ、我々国会議員も大きな関心を持っています。それで、これらの被害者を救済されるために、総理は消費者庁の設置を表明されました。しかし、国会での議論はたなざらしの状態です。
 そこで、消費者庁設置についての総理の決意を改めてお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#14
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 西島議員の質問にお答えをさせていただきたいと存じます。
 まず最初に、金融サミット、APEC首脳会議における成果についてのお尋ねがあっておりました。
 金融サミットは、金融危機と世界経済減速への対応、金融システムの在り方を議論し、四十七項目の行動計画を含む具体的かつ行動志向的な宣言を合意しております。また、APEC首脳会合では、金融サミットの成果がアジア太平洋諸国などの間で共有されたところであります。
 これらの会議において、私からは、九〇年代からの日本の経験を踏まえた短期的な対応策を説明するとともに、日本よりIMFに対する最大一千億ドルの融資を表明し、他の国にも融資を呼びかけ、アジアや中南米などの途上国の地場銀行に資本増強を直接行うため日本と世界銀行が共同で基金を設立すること、そして三番目に、アジア太平洋地域の協力の一環として各国の貿易保険の再保険ネットワークを構築すべきであるなどということを強調しております。これらの主張は、いずれも首脳会議の宣言や声明にも反映されたところであります。
 また、貿易面では、双方の会議で、保護主義を防ぐ上でWTOドーハ・ラウンド交渉を年内に大枠合意することを目指すという強いメッセージが出されたところであります。
 日本としては、一連の合意の迅速で着実な実施に取り組みつつ、引き続き世界経済の安定に貢献していく考えであります。
 次に、私の発言について御質問がありました。
 先日、私が医師の方々に対して不適切な発言をしたことについては、誠に軽率であり、申し訳なく、反省をいたしております。翌日、唐澤日本医師会会長らとお会いをし、発言を撤回するとともに、おわびをしたところであります。
 医師不足などの医療をめぐる問題についてのお尋ねがあっておりました。
 医師不足問題などへの対応は、国民の安全、安心を確保していくため重点的に取り組むべき課題と考えております。このため、例えば医師養成数の増員などあらゆる手段を講じ、必要な医療の確保に努めてまいりたいと考えております。なお、平成二十一年度の概算要求基準では、社会保障費の自然増のうち二千二百億円の抑制を行うこととする一方で、最終的には、財源も勘案の上、予算編成過程で検討することといたしております。
 平成十九年度決算の実績についてお尋ねがありました。
 平成十九年度決算剰余金は、返納金が増収となったことなどによる税外収入の増加と国債費の歳出予算の不用から、六千三百十九億円となっております。純剰余金六千三百十九億につきましては、特別公債十九兆三千三百八十億円を発行した上で決算結果として発生したものでありまして、財政事情は引き続き多額の公債発行に依存せざるを得ない厳しい状況であるものと認識をいたしているところであります。
 平成二十年度の税収についてお尋ねがありました。
 平成二十年度の税収の実績につきましては、企業収益の減少を反映した法人税収の減少を主な原因として前年に比べて減収すると思われ、今後の見通しについても大幅な減収となることが見込まれております。なお、具体的な減収見込みにつきましては、今後、見極めてまいらなければならないところだと考えております。
 検査報告の指摘に対してどう改善していくのかとのお尋ねがありました。
 政府としては、今般の決算検査報告における指摘を真摯に受け止め、無駄を徹底的に排除し、国民等の信頼を取り戻す必要があろうと存じます。このため、先般、各閣僚に対して、検査報告事項について確実に改善するよう努めるとともに、その結果を平成二十一年度予算などに反映するよう指示したところであります。今後とも、予算の質の向上に向けて政府一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。
 是正措置が未済になっているものへの対応についてお尋ねがありました。
 決算検査報告において不当事項として指摘されたもののうち、債務者が行方不明であることなどから是正措置が未済となっている事実があります。是正措置が円滑に行われるよう、各省庁において債務者の所在調査や返還金の督促、催促を行うなど、努力を続けていく必要があると考えております。
 地方公共団体の不適正経理についてのお尋ねがあっております。
 本件につきましては、地方分権を進める上で地方行政に対する国民の信頼を著しく損ね、誠に遺憾なことであると考えております。今回の事案を受けまして、先般、総務省よりすべての地方公共団体に対して、経理処理の点検、監査などの監視機能の強化を通じて適正かつ公正な財務運営の確保を求めたところであります。地方公共団体においては厳正な服務規律の確保と適正な予算執行の確保に全力を尽くしてもらいたいものと考えております。
 制度上の問題との指摘についてお尋ねがありました。
 予算は会計年度ごとに作成し管理しております。不必要となった予算まで年度内に使い切ることを求めているものではなく、効率的な執行に努め、事業に必要な経費のみを支出すべきであります。また、予算計上に当たっても、前年度の執行実績のみならず、施策の必要性、効率性などを精査しているところであり、補助金を年度内に使い切らなければ翌年度以降の予算が減額されるというものではないと考えております。
 随意契約に関してのお尋ねがありました。
 国及び独立行政法人などの契約につきましては、各府省が定めました随意契約見直し計画の厳正な実施などを通じて、公益法人との契約を含め、競争性、透明性を高めるための見直しを鋭意進めているところであります。
 さらに、全府省にすべての契約の監視を行う第三者機関を設置し、応札者が一者しかないものなどは重点的に監視するなど、更なる改善に取り組んでいるところであります。
 重要施策の決算状況の把握、公表についてのお尋ねがありました。
 各省庁の重要施策の執行実績につきましては、その内容を取りまとめた決算の説明を国会に対して提出し、公表していたところであります。
 政府としては、予算執行の実態、決算を十分に精査し、これをできる限り翌年度以降の予算執行に反映することにより、引き続き無駄を徹底して排除するよう取り組んでいく所存であります。
 最後に、消費者庁設置についてのお尋ねがありました。
 最近の消費者をめぐる数々の問題にかんがみれば、すべからく消費者の立場に立ち、その利益を守る消費者庁を立ち上げることは内閣の責任であろうと考えております。政府は、既にこの国会に消費者庁関連法案を提出しております。同法案が一刻も早く成立し、真に消費者、国民の安心、安全を確保する行政を実現していくことが是非とも必要と考えております。(拍手)
    ─────────────
#15
○議長(江田五月君) 弘友和夫君。
   〔弘友和夫君登壇、拍手〕
#16
○弘友和夫君 私は、公明党を代表して、平成十九年度決算及び検査報告に関しまして、麻生総理及び関係大臣に質問いたしますが、決算重視の参議院でありますので、余分なことはお尋ねせずに、決算に絞ってお尋ねいたしたいと思います。
 現在、政府・与党は、財政健全化に向け改革に取り組んでいる中にあって、現下の金融不安、経済不況に対しては、国民生活と日本経済を守るため、限られた財源の中からあらん限りの対策を講じているところであります。
 このような折に、決算とともに提出された検査報告には数多くの無駄が指摘されました。掲記された件数は九百八十一件、指摘金額は千二百五十四億円と共に過去最高となっています。
 また、一九四六年度から二〇〇六年度までに会計検査院が法律や政令に違反して不当と指摘した事項のうち、四百六十五件で百三十一億八千四十万円がいまだに放置され、ほとんどが未返還で是正されていないことも判明しております。
 公明党は、昨年十一月に税金のムダ遣い対策検討プロジェクトチームを発足させ、税金は一円たりとも無駄には使わせないとの強い決意の下、無駄遣いや不正経理を根絶するために取り組んでまいりました。そして、去る十月十六日に、これまでのプロジェクトチームにおける検討を踏まえて、現時点において早急に取り組むべき課題を取りまとめました。官の不正をただし、無駄ゼロを推進するための対策として、不正経理防止法の制定や会計検査院の機能強化に向けた法改正、無駄遣いをチェックする外部監査機関の設置などについて、政府に対して申入れを行ったところであります。
 我が党の申入れについて具体的にどのようにお考えなのか、総理の率直な御所見を伺うとともに、無駄の排除に向けてどのように取り組んでいかれるのか、御決意を伺います。
 次に、無駄の排除に向けた予算見直しの必要性について伺います。
 事務事業における無駄が明らかになったときは、その無駄を徹底して排除する必要があります。公明党は特に、これまで無駄遣いが明らかになった公務員のレクリエーション費やタクシー券を廃止し、社会保険庁等のやみ専従問題は徹底調査の上に厳正に対処すべきであると考えます。斉藤環境大臣はいち早く環境省においてタクシー券の全廃を実行されましたが、他省庁では余りそのような動きは見られません。
 無駄が指摘された事務事業は、ゼロベースで予算査定を行い、厳正に見直して再発を防ぐべきと考えますが、財務大臣の御見解を伺います。
 次に、地方自治体における不正経理について伺います。
 今回の検査報告では、会計検査院が無作為に選び検査した十二道府県すべてで、農林水産省と国土交通省が交付した国庫補助事務費等に関し、総額十一億三千七百十三万円もの多額の公金が不適正に処理されていたことなどが判明いたしました。国の補助金が地方自治体においてずさんに扱われていたことは誠に遺憾であります。定められた使途以外への補助金の転用は、不正の温床となりやすく、到底国民から理解を得られるものではありません。
 判明した地方自治体の不適正な経理について総理の御所見を伺うとともに、不正根絶に向けてどのように取り組んでいくのか伺います。
 また、今回の検査の対象とならなかった三十五都府県においても同様の経理処理が行われていないのか、まずは自治体が厳正な内部調査を実施すべきであると考えますが、総務大臣の御見解を伺います。
 次に、仮称、不正経理防止法の必要性について伺います。
 地方自治体における不正経理は今に始まったことではありません。近年、岐阜県における十七億円の裏金など、不正が次々と明らかになり、十八年度の検査報告では総額三十七億四千二百六十五万円もの不適正経理が指摘されました。これは、自治体において長年にわたり不正が放置された結果であります。公務員の公金意識が欠如している現状では、再発防止を組織の自浄作用に頼ることは残念ながら難しいと考えざるを得ません。不正経理の抑止に法整備が欠かせないと考えますが、現行法は不正を働いた公務員の責任追及が不十分であります。
 公明党は、刑事罰の新設による国及び地方公務員の責任の厳格化、会計検査院が指摘した事項のフォローアップの徹底を内容とする不正経理防止法の制定を目指しています。この新法の実現について、総理の御所見を伺います。
 次に、役所の使い切りの悪弊について伺います。
 今回のような不正経理の背景には、予算は使い切るのがよいという公務員特有の意識があり、それが長年の慣行となっていたとの指摘もあります。ある県では、余った補助金を返納しようとした際に、国の担当者から、面倒なので使ってくださいと押し返されたなどとの報道もあります。
 補助金を返還する事務手続の煩雑さ、補助金を余らせたことで翌年度予算が減らされることへの懸念などを考えると、現行制度は国、地方いずれにとっても交付された補助金を残さず使われることが望ましい仕組みとなっていると言えます。このような制度では税金の無駄遣いがなくなるとは思えません。
 予算使い切りの悪弊を改めるために、経費節減等によって予算や補助金に剰余が生じた場合にはこれを有効活用できるよう仕組みを検討する必要があると考えますが、財務大臣の御見解を伺います。
 次に、新たな外部監査機関の必要性について伺います。
 公金の経理を監査する仕組みは省庁内部にも設けられております。しかし、身内によるチェックは概して甘くなるものであります。現に無駄遣いが絶えないことからも、内部の牽制が十分に機能していないことは明らかであります。組織内部の監査には実効性に限界があります。このため、国会による行政監視や会計検査院による検査の役割が重要となるわけでありますが、これとは別に、民間の視点から省庁の無駄遣いを監視する仕組みを導入すべきであると考えます。
 公明党は、無駄遣いに関して内部告発を受け付けるムダゼロ一一〇番の設置を提唱しています。弁護士や公認会計士、税理士など、専門性の高い有識者から構成され、独立性、中立性を確保した組織を内閣の外に新設し、告発を受けて省庁に調査、勧告を行う仕組みであります。このような外部監査機関の設置についてどのように考えられるか、総理の御所見を伺います。
 また、地方については、これまで不適正経理を見過ごしてきた自治体の監査制度について、その在り方が問われるべきであります。総務大臣の御見解を伺います。
 次に、特別会計及び独立行政法人、公益法人における無駄について伺います。
 国の特別会計は、改革が進み、その数は二十一まで減少いたしました。政府・与党はその無駄を削減し、これまでに総額二十七・三兆円を財政の健全化に役立てました。しかし、剰余金等が必要以上に存在しているとの指摘や、特定財源など固有の財源により不要不急の事業が行われているとの指摘は依然として絶えません。特別会計の事業のうち、省庁の出先機関や独立行政法人、公益法人によって執行されるものは、中央省庁に比べて国会や大臣の目が届きにくく、恒常的に無駄が発生する構造となっております。
 そこで、特別会計の事業について個別に精査する必要があると考えます。事業仕分の手法を導入し、その事業はそもそも必要なのか、民間や地方自治体に移行できないかなどの基準によって国が行うべき事業を見極め、真に必要と考えられない事業については大胆に廃止、縮小するべきであります。
 また、独立行政法人、公益法人についても同様の見直しを行うべきであると考えますが、総理の御所見を伺います。
 次に、委託費への法的規制の必要性について伺います。
 各省庁が支出する委託費は毎年度多額であり、二十年度の予算額は七千五百億円に上ります。委託費については不適正な経理処理や受託費による流用など、これまでに様々な問題が指摘されています。にもかかわらず、その大半は法的規制の対象外であり、チェック体制は十分ではありません。委託費の透明化を図り、適正な執行を確保するため、補助金適正化法に準じた法的規制を設けるべきであると考えますが、総理の御所見を伺います。
 今後も、我が党は無駄を徹底的に排除するために全力で取り組む決意でありますが、本日から始まる十九年度決算の審議においても、財政運営の是正改善を目指し、議論の活性化に取り組んでいくことをお誓い申し上げまして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#17
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 弘友議員の質問にお答えをいたします。
 まず最初に、公明党がまとめられた対策についてであります。
 公明党はプロジェクトチームをつくり、無駄遣い対策について検討しておられることに敬意を表します。政府として、それらを参考にして無駄の廃止に向けて更に取り組んでまいらなければならないと考えております。
 地方公共団体の不適正経理についてのお尋ねがありました。
 本件につきましては、地方分権を進める中で地方行政に対する国民の信頼を著しく損ね、誠に遺憾であると考えております。今回の事案を受け、先般、総務省よりすべての地方公共団体に対し、経理処理の点検や監査などの監視機能の強化を通じ、適正かつ公正な財務運営の確保を求めたところであります。地方公共団体においては、厳正な服務規律の確保と適正な予算執行の確保に全力を尽くしてもらいたいと考えております。
 公務員の不正経理防止などの新法の制定についてのお尋ねがありました。
 御指摘の事項につきましては、現在、与党会計検査院に関するプロジェクトチームにおきまして、地方も含めた公務員の責任の厳格化などを内容とする新法の制定に向けて検討が進んでいるものと承知をいたしております。
 政府としても、公務員の不正経理防止などは大変重要と考えており、与党の御議論にできる限り協力するなど、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、無駄遣いに関して、内部告発における外部監査機関を内閣の外につくってはどうかとの御提案がありました。
 内閣の外から無駄遣いを監視することは有意義なことと存じます。現行憲法では、その役割は国会と会計検査院に割り振られているのは御存じのとおりです。御指摘のような機能はこれらの組織において強化することがまず有効であろうと考えております。
 特別会計などの事業の見直しについてのお尋ねがありました。
 特別会計の支出につきましては、行政支出総点検会議において各省から徹底的なヒアリングを行い、現在取りまとめに向けた議論を行っているところであります。会議の指摘も踏まえまして、予算編成において徹底した事業の見直しに取り組んでまいりたいと考えております。その中で、独立行政法人、公益法人への支出につきましても、公益法人への支出の三割削減に取り組むなど、厳しく精査をしているところであります。
 委託費の透明化についてのお尋ねがありました。
 補助金は、補助金適正化法によって適正な執行を確保することであります。これに対して、委託費は契約に基づき支払われるものであり、相手方は民法により契約上の義務を負っております。その義務の履行につきましては、会計法に基づきまして、各省庁において監督し、完了検査を実施しなければならないこととされておりまして、こうした現行の会計法令の適切な運用を通じて契約の適正な履行を図っていくことが重要であると考えております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣中川昭一君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(中川昭一君) 弘友議員にお答え申し上げます。
 まず、無駄排除に向けた今後の取組についてのお尋ねでございます。
 行政における国民の信頼を回復するために、政府における無駄を徹底して排除するよう取り組んでいく必要があり、官房長官の下に行政支出総点検会議を開催し、無駄の根絶について検討を行っているところでございます。
 財務省といたしましても、予算編成においては、行政支出総点検会議における行政支出全般にわたる検討なども踏まえつつ、公務員のレクリエーション費の原則廃止など、無駄の排除に全力を挙げて取り組んでまいります。
 次に、地方自治体における不正経理についてのお尋ねがございました。
 予算は会計年度ごとに作成し管理してまいりますが、不必要となった予算まで年度内に使い切ることを求めているものではなく、国、地方団体を問わず、効率的な執行に努め、事業に必要な経費のみを支出すべきであります。補助金等に剰余が生じた場合には、国庫に返還していただいた上で、国全体としての優先順位等を勘案し、改めて必要な施策の財源として活用することが適切であると考えております。(拍手)
   〔国務大臣鳩山邦夫君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(鳩山邦夫君) 地方公共団体の不適正経理に関する内部調査についてのお尋ねがありましたが、地方公共団体の不適正な経理処理は、地方行政全体に対する国民や住民の信頼を著しく損ねるものでありまして、大変残念なことでございます。地方公共団体の公金の支出内容やその適否は、当該団体における監査や議会審査、情報公開の徹底等を通じてチェックがなされるべきでございます。
 したがいまして、弘友先生御指摘のとおり、今回、会計検査院の検査対象とならなかった三十五都府県について厳しい内部調査を実施すべきというのは、私、全く同じ考え方でございます。
 そこで、会計検査院の報告、十一月七日でありましたが、直ちに事務次官名による通知を出しました。これが十一月の十二日。そして、すべての地方公共団体に対し、経費の支出が適切であるかを総点検することなどを通じ、適正な予算執行を確保するために必要な措置を講じるように求めたところでございます。
 もう一点、地方自治体の監査制度のありようでございますが、地方分権が推進され、地方公共団体の権限及び責任が拡大する中で、地方公共団体における監査機能の果たすべき役割はこれまで以上に大きくなっていると思います。今回のような問題が起きたことは大変残念でございます。
 監査委員は自らの権限を十分に行使して厳正な監査を行い、実効性のあるチェック機能を果たすべきでございまして、各地方自治体において外部監査制度を有効に活用することも重要であると、今は一部の団体しか義務付けられておりませんが、やはり包括的な外部監査というものが有効であると考えるからでございます。
 なお、監査制度の在り方につきましては、監査委員の独立性の強化や監査能力の向上等、監査機能の充実強化が第二十九次地方制度調査会の審議項目とされているところでございます。今後のこの調査会の審議経過を踏まえて、監査機能の充実強化に向けて取り組んでまいりたいと思っております。(拍手)
    ─────────────
#20
○議長(江田五月君) 仁比聡平君。
   〔仁比聡平君登壇、拍手〕
#21
○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、麻生総理並びに関係大臣に質問いたします。
 年の瀬を前にして、今、国民生活と経済は危機に立たされています。
 二〇〇七年度決算の最大の特徴は、国民には定率減税の全廃だけでも一・七兆円の庶民増税、さらに社会保障予算の二千二百億円削減を押し付ける一方で、空前の利益を上げる大企業、大資産家には証券優遇税制の延長を始め二兆円規模の減税を強行したことにあります。
 一部の輸出大企業の応援に熱中し、そのしわ寄せを雇用や家計に押し付けてきた自民、公明の構造改革路線が深刻な貧困と格差を広げ、国民の所得を減らし、内需を冷え込ませ、極端な外需、輸出頼みという我が国経済の脆弱さをもたらしました。
 総理、政府・与党は、大企業を応援すれば、いずれそれが家計に回ってくるなどと言ってきましたが、事実はそうなりませんでした。これまでの経済政策の誤りを率直に認めるべきではありませんか。
 後期高齢者医療制度の廃止は国民の声です。社会保障の二千二百億円の削減は、この間の審議を踏まえ、来年度予算編成に入る前に中止を決断すべきではありませんか。本気で内需主導と言うなら、大企業から家計へ経済政策の軸足を移し、雇用を守り、国民の暮らしを支える転換こそ、今緊急に求められていると考えますが、いかがですか。
 今回のアメリカ発の金融危機で、これまでの金融自由化、野放しの規制緩和を見直そうという機運が国際的に高まっています。にもかかわらず政府は、相変わらずアメリカに追随し、日本での更なる金融自由化という金融立国論を掲げたままです。この際撤回し、我が国の金融自由化そのものを抜本的に見直すべきではありませんか。
 大銀行を先頭にした貸し渋り、貸しはがしは激しさを増しています。銀行に対して、中小企業への貸出し目標と計画を明確にさせて監視、監督を強化すべきです。また、政府はセーフティーネット保証の対象業種を拡大しましたが、なお対象とならない中小業者は四割に上り、深刻な資金繰りに苦しんでいます。大本の部分保証制度を撤回し、全額保証に戻すべきだと考えますが、いかがですか。
 次に、雇用対策について伺います。
 今、大企業による大量の派遣切り、期間社員の雇い止めというかつてない深刻な事態が広がっています。その多くは、職を失えば寮からほうり出され、たちまち路頭に迷う住み込み派遣です。正社員の代わりに半分以下の賃金で同じように働かせ、莫大な利益を搾り取ってきながら、カジノ経済の破綻のツケを国民に押し付け、調整弁として使い捨てることは断じて許されません。
 総理は、派遣先に再就職支援を求めると言いますが、八月までに七百九十人が解雇され、五百五十人が失職したトヨタ九州では、その実態すら把握しておりませんでした。厚生労働大臣、どれだけの労働者が職を奪われようとしており、どれだけの労働者が再就職先を確保できずにいるのか、住まいまで失おうとしている労働者がどれだけいるのか、政府はその実態をどのように把握し、派遣先、派遣元を指導しているのですか。
 これら大企業は、減収減益が大量解雇の理由だと言いますが、なぜそれだけの人員削減が必要やむを得ないというのか、まともな説明は一切なされていません。トヨタはなお年間六千億円もの利益を見込み、内部留保は十三兆円を超えています。マツダもまたバブル期を上回る利益を見込み、そのほんの一部を回せば派遣労働者の人件費は十分賄えるはずです。大企業はまだまだもうかっており、体力も十分にあります。その大企業が、社会的責任を放棄し、率先して大失業の引き金を引くなど断じて許すことはできません。
 総理、このような雇い止めを中止し、雇用を守るための最大限の努力をするよう、主要企業と経済団体に対する指導と監督を強化し、雇用を守る実効ある措置をとることが政治の責任ではありませんか。明確な答弁を求めます。
 また、雇用保険特別会計にため込まれている六兆円もの積立金を直ちに活用し、雇用保険から排除されている非正規労働者にも必要な給付ができるよう、受給に必要な就労期間を元の六か月に戻し、給付期間を三百六十日とする。職業訓練や再就職活動中の生活援助制度、住宅困窮者への家賃補助制度を創設するなど抜本的に見直すべきではありませんか。厚生労働大臣、お答えください。
 我が党は、こうした派遣切りを許さないためにも、労働者派遣法を抜本改正して九九年の改悪前に戻し、有期雇用を厳しく制限する労働基準法の改正を求めるものです。
 最後に、総理に伺います。
 追加経済対策の目玉だと言いながら、迷走を極める定額給付金は、景気対策としてどんな意味があるというのですか。内閣府の試算でも、国内総生産の押し上げ効果はわずか〇・一%です。三年後の消費税大増税は、暮らしと経済を深刻な危機に突き落とすことになります。そんな定額給付金は白紙撤回すべきではありませんか。
 発足から二か月、政権の延命という党略は国民との深刻な矛盾を広げ、混迷を極めるあなたの政権は早くも政権末期というべき状況にございます。
 日本共産党は、国民的闘いと結んで、徹底して国会論戦に臨み政治を変える決意を表明して、質問を終わります。(拍手)
   〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#22
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 仁比議員の質問にお答えをいたします。
 まず、これまでの経済政策の評価についてのお尋ねがあっております。
 日本の活力を取り戻すために我が国が取り組んできた構造改革は、一定の成果を上げたと認識をしております。しかしながら、現在、格差の拡大など改革に伴うひずみが指摘をされております。また、国際金融情勢が大きく変動をしていることなど新しい課題が生じ、我が国への実体経済への影響が懸念されているところであります。
 このため、改革による成長を追求するとともに、ひずみへの配慮と新しい課題の解決に取り組み、内需主導の持続的成長が可能となるような経済の体質転換を進めてまいらなければならないと考えております。
 社会保障費削減についてお尋ねがありました。
 平成二十一年度予算の概算要求基準では、社会保障費の自然増のうち二千二百億円の抑制を行うこととする一方で、最終的には、財源も勘案の上、予算編成過程で検討することといたしております。
 雇用を守り国民の暮らしを支える経済政策についてのお尋ねがありました。
 政府・与党が取りまとめた生活対策では、三つの重点分野のうちの第一に生活者の暮らしの安全を掲げておりますのは御存じのとおりです。
 このため、本対策におきましては、定額給付金の実施や六十万人規模の雇用下支え強化策などを盛り込んでおりまして、これらを着実に実施することで生活者の安心の確保を図ってまいりたいものと考えております。
 我が国の金融自由化についてのお尋ねがあっております。
 今回の金融危機は、証券化商品、いわゆるデリバティブ等々に代表される新しいビジネスモデルが拡大していく中で、市場参加者がそのリスクを適切に管理できず、金融市場が深刻な混乱に陥ったものであります。
 基本的には、自由な市場原理に基づく競争と資本フローが今後とも成長の基礎であり続けると考えております。ただし、こうした現在の金融市場における混乱を踏まえれば、金融市場における一定の規律付けも必要であると考えております。先般の金融・世界経済に関する首脳会合においても、金融規制、監督の改革の方向性と具体策について一致をしたところであります。
 次に、中小企業に対する貸出しについてお尋ねがありました。
 中小企業向け貸出しにつきましては、あらかじめ一定の数値目標を設定させ、その実行を義務付けることは、金融機関の貸出しが借り手の資金需要や個々の与信判断の結果によることから困難であると考えております。一方、中小企業に対する円滑な金融は民間金融機関の最も重要な役割の一つであると認識をしております。
 政府といたしましては、緊急保証制度を先月末から開始するなど、しっかりした資金繰り支援を迅速に講じているところです。さらに、金融機能強化法の改正により、民間金融機関の資本基盤を強化し、中小企業に対する金融仲介機能の発揮に万全を尽くしてまいりたいものと考えております。
 中小企業への資金繰り対策についてお尋ねがありました。
 緊急保証制度につきましては、経済状況の悪化に対応して対象業種を迅速に拡大することとしております。去る十一月十四日にもソフトウエア業や電気メッキ業などを追加したところは御存じのとおりです。なお、小規模企業に対する保証制度につきましても、業種を問わず、もとより一〇〇%保証ということにいたしております。
 また、十月一日からセーフティーネット貸付けを開始したところです。これは、緊急保証制度の対象となっていない業種も含めて、すべての中小・小規模企業が利用可能といたしております。
 なお、責任共有制度は、金融機関と信用保証協会が適切に責任を分担し、両者が連携して中小企業の経営支援を行うことを促すものであります。これは、借り手である中小・小規模企業にとっても意義のある制度と考えております。
 引き続き、中小・小規模企業の資金繰り支援に万全を期してまいりたいと思っております。
 雇用の維持に向けた取組に関するお尋ねがありました。
 雇用情勢が下降局面となる中にあって、非正規労働者を始めとする雇用の安定の確保は重要な課題であると認識をいたしております。
 そのため、大企業を含め派遣先が派遣契約を解除する際には関連企業での就職をあっせんするなどにより就業機会の確保を行うよう指導を行ってまいります。あわせて、先般取りまとめた生活対策に基づき、年長フリーターなどの正規雇用化の支援、地域における雇用機会の創出など、雇用対策の強化に取り組んでまいります。
 定額給付金の経済効果についてのお尋ねがありました。
 今回の生活対策における定額給付金は、低所得者にも広く公平に行き渡ることから、景気後退や物価高騰などの生活の不安に直面する多くの家計にとって、緊急支援としての迅速な効果が期待されるものであります。定額給付金の経済効果については、一般論で申し上げれば、家計に給付金を支給することにより消費を増やす効果があると言えます。
 なお、今後一年間の実質国内総生産の押し上げ効果が〇・一%であるという内閣府の試算は、試算可能な一つの目安として示したものと承知をしておりますが、経済効果の試算は具体的な実施方法や今後の経済状況などによって変わり得るものであることから、幅を持って見る必要があると考えております。
 次に、定額給付金を撤回すべきとのお尋ねがありました。
 定額給付金は、景気後退下での生活者の不安にきめ細かく対処するため、家計への緊急支援として実施するものであります。あわせて、家計に広く給付することにより消費を増やす経済効果もあるものであり、生活対策における重要な施策の一つと考えておりまして、これを撤回する考えはございません。
 残余の問題につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
   〔国務大臣舛添要一君登壇、拍手〕
#23
○国務大臣(舛添要一君) 仁比議員から、大企業の大量解雇等についてお尋ねがございました。
 都道府県労働局からの十月の報告によりますれば、派遣労働者の約三千四百人が雇い止めや中途解除されていると聞いており、今後とも、毎月の労働局からの報告や派遣元事業主からのヒアリングにより、住まいの状況も含め、可能な限り実態把握に努めてまいります。
 また、派遣先が労働者派遣契約を中途解除することは、違法ではないものの、派遣労働者の雇用の安定の面からは好ましいものではなく、可能な限り避けるべきものと考えております。
 このため、派遣元、派遣先指針に基づき、中途解除の際には、派遣元、派遣先双方の企業に対し、派遣先の関連企業での就業をあっせんする等により新たな就業機会を確保するよう必要な措置を求めているところであり、適切な指導等に努めてまいります。
 あわせて、先般取りまとめた生活対策に基づき、年長フリーター等の正規雇用化の支援、地域における雇用機会の創出など、雇用対策の強化に取り組んでまいる所存でございます。
 次に、雇用保険についてお尋ねがございました。
 雇用保険の積立金は雇用失業情勢が悪化した場合の失業等給付に充てられるものであり、積立金残高の規模を理由に安易な給付の拡充等を行うべきではないと考えております。
 いずれにしましても、雇用保険制度については、雇用失業情勢が下降局面にあり、更なる悪化も想定されていることも踏まえ、給付と負担の在り方について、現在、労働政策審議会において検討を行っているところでございます。
 また、非正規労働者の雇用対策については、雇用保険二事業を活用し、補正予算において職業訓練期間中の生活保障給付ができる制度や入居初期費用の支援のための貸付制度を創設したところでありまして、今後とも、これらの支援策の積極的活用を図ることにより、非正規労働者の雇用の安定の確保に努力してまいります。(拍手)
    ─────────────
#24
○議長(江田五月君) 又市征治君。
   〔又市征治君登壇、拍手〕
#25
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、二〇〇七年度決算審査の開始に当たり、麻生総理に財政運営の基本姿勢等をお伺いをいたします。
 さきの通常国会では、二〇〇六年度決算審査を精力的に行い、会期末には、例年どおり、全会派一致で内閣に対する六本の警告決議と七本の措置要求決議の案をまとめました。これは、政府が行った事務事業あるいは政府職員の行為において生じた不当、不適正な事象で政府が非を認めているものや、事務事業における不作為やずさんな実施等により非効率な予算執行が生じた事象などですから、当然決算委員会並びに本会議で決議をすべきものでありました。
 ところが、与党側は、決算本体が否認されるならこれら決議には反対をすると言い出し、野党側は、多数決でも決議はできたのですが、そこは譲歩をいたしました。しかし、決算重視の参議院に汚点を残したことは否めない事実であります。
 そこで、全会派が合意の上、この決議内容については、決算委員長から内閣に対して所要の措置を求めることにいたしました。政府として、当然この要請に基づいて措置をとられたものと思いますが、その概要をまずお伺いをしたいと思います。
 第二に、歴代政府の放漫財政等の積み重ねにより国の財政は深刻な状態にあるわけですが、それにお構いなく国費の無駄遣いや不適正な経理が相変わらず横行しています。
 先ほどからも指摘がありますように、会計検査院の報告では、そのような事例が昨年度中に判明しただけで九百八十一件、一千二百五十三億円で、件数、金額とも過去最高であり、遺憾この上ありません。
 また、検査院が過去にそれを指摘したにもかかわらず、いまだに改善していない役所や団体が二十九もあり、その合計は四百六十五件、百三十一億円にも上ります。
 一方、競争性のない随意契約や一者応札の改善も度々指摘をしてまいりましたが、これまた遅々として改善されていません。これでは政治に対する国民の信頼が得られるはずがありません。
 以上、二点に対する麻生総理の所見と改善への決意をお伺いをいたします。
 第三に、特別会計の余剰資金の活用についてお伺いをいたします。
 私は、この六年余り、決算委員会で主として特別会計とそれに絡む各法人の問題点を指摘し続け、莫大な余剰資金、いわゆる霞が関埋蔵金も、またその無駄遣いも一定明らかにしてきたと自負をいたしております。同時に、この貴重な国民の財産を、社会のあらゆる分野に格差が拡大をしている現状の下で、格差是正、国民生活や地域の底上げに回し、消費や内需の拡大を図れと主張もし続けてまいりました。ようやく延べ三十兆円近くが活用されたわけですけれども、そのほとんどが国債償還に回されただけでありました。
 麻生内閣は、この余剰資金を借金返し一辺倒ではなく、例えば今問題になっている定額給付金など国民生活改善等にも活用しようというお考えのようでありますが、その活用方法について伺いたいと思います。
 あわせて、今年度の地方交付税原資が約二兆円前後不足をするのではないか、地方税もまた大きな減収が予測をされる状況にあります。鳩山総務大臣や中川財務大臣も、地方にかぶせず政府の責任でカバーしたい旨の答弁を繰り返しておられるわけですが、その際、赤字国債によらず、潤沢な外国為替と財政融資のこの二つの特別会計の余剰資金の繰入れで対処する方策も当然検討してしかるべきではないかと考えますが、以上、二点について総理の見解を伺いたいと思います。
 第四に、現下の国民生活に直結する政治課題について伺います。
 総理は、十月三十日の追加経済対策の発表に当たり、何より大事なことは生活者の暮らしの不安を取り除くことだと述べられました。このことにだれも異論はないでしょう。だとすれば、今、多くの国民が不安に思い、政治に強く望んでいる、医師不足による患者の病院たらい回し、お年寄りを邪魔者扱いする後期高齢者医療制度、これらを生んだ一因でもある毎年二千二百億円の社会保障費の抑制、そして今や全勤労者の三分の一、一千七百万人にも上るに至った低賃金で劣悪な労働条件の非正規労働者が景気後退局面の下で大量に解雇され、退職金も雇用保険もなく路頭にほうり出されている現実への方針や対策が全く欠落しているのではありませんか。国民の意識との乖離を指摘せざるを得ません。国民の間に、二兆円をばらまくよりも、むしろこれらに対処すべきだという声さえ広がっています。これらへの対策を総理から国民に説明をすべきじゃありませんか。
 また、総理は、政局より政策だ、ポイントはスピードだとおっしゃいながら、なぜ補正予算案を延長をしようとしているこの臨時国会に出されないのか。通常国会への提出では、関連法案の成立まで考慮するならば年度内の実施もおぼつかないのではありませんか。それでは国民への公約違反と言わなきゃなりません。総理の明快な説明を求めるものであります。
 以上、二〇〇七年度決算審査の皮切りの代表質問といたします。(拍手)
   〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇、拍手〕
#26
○内閣総理大臣(麻生太郎君) 又市議員の質問にお答えをいたします。
 まず最初に、警告決議などに対する政府の措置についてのお尋ねがありました。
 政府としては、従来から警告決議などとして御指摘を受けた事項については、その改善に努めてきたところであります。本件につきましては、参議院決算委員長から各省へ、政府にあっては実効ある措置を講ずるよう努められたい旨の口頭伝達をいただいているところであり、御趣旨を踏まえ、具体的には各省庁において適切に対応してまいりたいと考えております。
 検査報告の指摘に対してどう改善していくのかというお尋ねがあっております。
 政府といたしましては、今般の決算検査報告における指摘を真摯に受け止め、無駄を徹底的に排除し、国民の信頼を取り戻す必要があろうと存じます。このため、先般各閣僚に対して、検査報告事項については確実に改善するよう努めるとともに、その結果を平成二十一年度予算などに反映するよう指示したところでもあります。
 また、国が行う契約につきましては、随意契約見直し計画の厳正な実施などを通じて競争性、透明性を高めるための取組を鋭意進めてきたところであります。さらに、全府省にすべての契約の監視を行う第三者機関を設置し、応札者が一者しかないものなどは重点的に監視するなど、更なる改善に取り組んでいるところであります。
 特別会計の余剰資金の活用についてお尋ねがありました。
 財政投融資特別会計の金利変動準備金の準備率の上限を超える金額につきましては、国債の償還に充てるため国債整理基金に繰り入れることが特別会計法の規定とするところであります。ただし、今回の生活対策におきましては、急激な内外の金融経済情勢の変化に緊急に対応する必要があるため、一時的、特例的に金利変動準備金を定額給付金などの一時的に必要とする政策に充てることとしたところであります。
 地方交付税の原資の不足に関してお尋ねがありました。
 生活対策におきましては、景気後退に伴う地方交付税の原資となります国税五税の減収などについて地方公共団体への適切な財政措置を講じることとしております。地方交付税の減収見合いの補てんにつきましては今後検討を進めてまいります。
 いずれにせよ、対策そのものの財源と税収減を補うためのものとは分けて考える必要があり、過去の例を見ても、税収減の部分については赤字公債を発行することはやむを得ないのではないかと考えております。
 医師不足など国民生活にかかわる問題についてお尋ねがありました。
 医師不足など医療の確保につきましては、さきに成立した補正予算に地域の中核となる救急医療機関への支援などを盛り込んだところであります。
 長寿医療制度につきましては、制度の廃止ではなく、高齢者に納得していただけるよう改めることが必要であり、一年を目途に幅広い議論を進めてまいりたいと考えております。
 社会保障費につきましては、二十一年度予算の概算要求基準では社会保障費の自然増のうち二千二百億円の抑制を行うこととする一方で、最終的には、財源も勘案の上、予算編成過程で検討することといたしております。
 非正規労働者の雇用の安定につきましては、先般取りまとめた生活対策に基づき、年長フリーターなどの積極雇用の支援を強化いたしますとともに、雇用保険のセーフティーネット機能の強化について検討を進めてまいりたいと考えております。さらに、企業において、労働者派遣法など労働関係法令が遵守されるよう徹底してまいります。
 補正予算の提出時期に関してお尋ねがありました。
 第二次補正予算につきましては、一、生活対策の予算化、二、金融機能強化法が成立した場合の予算化、三、二十年度税収の大幅減への対応などを考えており、これらを併せて確定するのは十二月二十日ごろとなると考えております。
 これら三点をまとめた二次補正案を国会に提出し、国民の前に提出することが適切であり、分かりやすいとも考えております。そのため、補正予算につきましては、一月上旬に通常国会を開き、早期に成立させる方がよいと考えております。(拍手)
#27
○議長(江田五月君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#28
○議長(江田五月君) 日程第二 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮からの貨物につき輸入承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件(衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。経済産業委員長山根隆治君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔山根隆治君登壇、拍手〕
#29
○山根隆治君 ただいま議題となりました承認案件につきまして、審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本件は、北朝鮮からのすべての貨物に対して、平成二十年十月十四日から平成二十一年四月十三日までの間、引き続き、経済産業大臣が輸入承認義務を課する等の措置を講じたことについて、外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づいて国会の承認を求めるものであります。
 委員会におきましては、現在までの輸入禁止措置の効果及び措置を解除するための条件、北朝鮮をめぐる国際情勢と我が国の北朝鮮経済制裁の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、本件に対して附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#30
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本件の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#31
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#32
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十五  
  賛成           二百二十二  
  反対              十三  
 よって、本件は承認することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#33
○議長(江田五月君) 日程第三 児童福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。厚生労働委員長岩本司君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔岩本司君登壇、拍手〕
#34
○岩本司君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、我が国における急速な少子化の進行、児童虐待等の問題にかんがみ、次代の社会を担うすべての子供が健やかに生まれ、かつ育成される環境の整備を図るため、子育て支援の充実、要保護児童に対する家庭的環境における養育の充実、地方公共団体及び事業主の取組の強化等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、次世代育成支援策の推進、家庭的保育における質の確保の必要性、社会的養護の充実強化、児童虐待の現状及びその防止策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#35
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#36
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#37
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十六  
  賛成           二百三十六  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#38
○議長(江田五月君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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