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2008/12/19 第170回国会 参議院 参議院会議録情報 第170回国会 本会議 第14号
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2008/12/19 第170回国会 参議院

参議院会議録情報 第170回国会 本会議 第14号

#1
第170回国会 本会議 第14号
平成二十年十二月十九日(金曜日)
   午前十時二分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十四号
  平成二十年十二月十九日
   午前十時開議
 第一 一般職の職員の給与に関する法律等の一
  部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
  )
 第二 国家公務員退職手当法等の一部を改正す
  る法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 防衛省の職員の給与等に関する法律の一
  部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
  )
 第四 障害者の雇用の促進等に関する法律の一
  部を改正する法律案(第百六十九回国会内閣
  提出、第百七十回国会衆議院送付)
 第五 国民健康保険法の一部を改正する法律案
  (衆議院提出)
 第六 内定取消しの規制等のための労働契約法
  の一部を改正する法律案(小林正夫君外七名
  発議)
 第七 派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急
  措置法案(小林正夫君外七名発議)
 第八 雇用保険法の一部を改正する法律案(小
  林正夫君外七名発議)
 第九 期間の定めのある労働契約の規制等のた
  めの労働契約法の一部を改正する法律案(小
  林正夫君外七名発議)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一より第九まで
 一、厚生労働委員長岩本司君解任決議案(衛藤
  晟一君外一名発議)(委員会審査省略要求事
  件)
     ─────・─────
#3
○議長(江田五月君) これより会議を開きます。
 日程第一 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案
 日程第二 国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長高嶋良充君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔高嶋良充君登壇、拍手〕
#4
○高嶋良充君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案は、本年八月十一日の人事院の給与の改定に関する勧告及び勤務時間の改定に関する勧告にかんがみ、医師等に対する初任給調整手当の増額及び本府省業務調整手当の新設を行うとともに、勤務時間を一週間当たり三十八時間四十五分に改定する等の措置を講じようとするものであります。
 次に、国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律案は、退職手当制度の一層の適正化を図り、もって公務に対する国民の信頼確保に資するため、退職後に懲戒免職処分を受けるべき行為をしたと認められるに至った者の退職手当の全部又は一部を返納させることができることとする等、退職手当について新たな支給制限及び返納の制度を設けようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、非常勤職員の処遇改善の必要性、超過勤務縮減の推進、地方公務員給与の在り方、勤務時間短縮に係る消防職員への対応、退職手当・恩給審査会の委員構成、公務員のメンタルヘルス対策等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案に対しそれぞれ附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(江田五月君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#6
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#7
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百四十  
  賛成            二百四十  
  反対               〇  
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#8
○議長(江田五月君) 日程第三 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外交防衛委員長北澤俊美君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔北澤俊美君登壇、拍手〕
#9
○北澤俊美君 ただいま議題となりました防衛省職員給与法の一部を改正する法律案につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、一般職の国家公務員の例に準じて本府省業務調整手当を新設するとともに、退職手当の例に準じて若年定年退職者給付金の返納事由の拡大等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、医官の初任給調整手当増額が定着率に与える効果、自衛官への本府省業務調整手当の支給と地方勤務者の手当の見直し、退職手当等の返納事由拡大の背景と具体的適用例、免職以外の懲戒処分を返納対象とする必要性等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し六項目から成る附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#10
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#11
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#12
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十八  
  賛成           二百三十八  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#13
○議長(江田五月君) 日程第四 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(第百六十九回国会内閣提出、第百七十回国会衆議院送付)
 日程第五 国民健康保険法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
 日程第六 内定取消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案
 日程第七 派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案
 日程第八 雇用保険法の一部を改正する法律案
 日程第九 期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案
  (いずれも小林正夫君外七名発議)
 以上六案を一括して議題といたします。
     ─────・─────
#14
○議長(江田五月君) これより厚生労働委員長の報告を求めるのでありますが、衛藤晟一君外一名から、委員会審査省略要求書を付して、厚生労働委員長岩本司君解任決議案が提出されておりますので、まず、本決議案についてお諮りいたします。
 厚生労働委員長岩本司君解任決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○議長(江田五月君) 御異議ないと認めます。
 よって、本決議案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。衛藤晟一君。
    ─────────────
   〔議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔衛藤晟一君登壇、拍手〕
#16
○衛藤晟一君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、厚生労働委員長岩本司君解任決議案の提案理由を説明いたします。
 まず、決議案の案文を朗読いたします。
  本院は、厚生労働委員長岩本司君を委員長の職より解任する。
   右決議する。
 以下、提案の理由を申し述べます。
 今国会会期残りわずかとなった十二月十五日午前十一時、民主党は、雇用対策関連法案等六件を本院に提出され、当日の午後開かれた議院運営委員会で、事前に説明することもなく、精査する間も与えずに強行採決が行われ、各委員会に付託されたのであります。
 我々は、より良い雇用対策であれば受け入れようという姿勢を示しておりましたが、民主党は、当初から話合いをする意思は全くなく、三日後の十八日に、趣旨説明、質疑、強行採決を行う旨を表明しておりました。
 まさに、初めから強行採決ありきで、法案を成立させる意思がなく、単なるパフォーマンスにすぎません。迅速な雇用対策を切望している国民に対する裏切りであると断ぜざるを得ません。
 今回の会期末に来ての法案駆け込み提出は、民主党が今まで非正規雇用対策に取り組んでこなかった証左であり、雇用対策に手をこまねいていた偽装と断ぜざるを得ません。
 一方、我々与党は、景気対策と同時に、雇用対策が極めて重要であるとの認識の下、いち早く戦後最大規模の二兆円に及ぶ新たな雇用対策などを講じ、速やかに実施に移しております。
 民主党の法案の内容は、政府・与党が既に新たな雇用対策で盛り込まれているものばかりであり、予算や省令改正等で迅速に対応し、実施中の施策もあり、かなり重複をいたしています。
 また、雇用調整助成金の対象の拡大や、有期労働契約の原則禁止については、雇用の継続や雇用の創出に向けて、むしろ足を引っ張るものであり、後ろ向きの法案でございます。
 十七日の厚生労働委員会の理事懇談会において、この雇用対策関連四法案の採決をしないという前提で、趣旨説明、質疑時間を決定しました。その直後に、委員長は、採決を行うと一方的に宣言し、我々が抗議する中、席を立ちました。
 これに対して、与党が抗議するのは当然でありますが、共産党の小池晃政策委員長は、民主党のやり方は党利党略そのものだ、社民党の福島みずほ党首も、話を一挙に崩して職権で決めたのは理解できないと、民主党の委員会運営を批判されております。
 我々与党は、法案に対する反対ではなく拙速な採決に反対でありました。これらを全く無視して、翌日の十八日の委員会において、わずか二時間半という短い質疑の後に、与党のみならず野党の諸君の採決反対の声が上がる中、採決が強行されました。しかも、委員長は、我々与党が離席して採決に参加していないにもかかわらず、法案に反対したと誤った認定をされたのであります。全く不可解な議事運営であり、冷静な差配が求められる委員長としては言語道断の行為であり、断じて許されるものではありません。
 我が参議院においては、法案審議に当たって従来から、河野議長の二十日ルールなど、審議時間を十分に取って法案を精査した上での採決、成立という実績と良き伝統を築き上げてきました。岩本委員長の今回の強引な運営は、これを根底から崩壊させ、議会制民主主義を否定するものであります。しかも、岩本委員長は今年の通常国会においても与党から解任決議を突き付けられております。つい半年前、六月のことであります。それにもかかわらず、今国会もまた同様の暴挙を繰り返しました。一年に二度の解任決議を受けるなど前代未聞のことであり、参議院に席を同じくする者として恥ずかしさすら覚えます。
 岩本君には何ら反省も見えず、委員長としての真摯な姿勢が全く見られません。まさしく委員長たる資質に欠けると断ぜざるを得ないのであります。
 よって、ここに岩本委員長の解任を強く求めるものであります。
 議員各位の御賛同をお願いして、提案理由説明を終わります。(拍手)
    ─────────────
#17
○議長(江田五月君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。谷博之君。
   〔谷博之君登壇、拍手〕
#18
○谷博之君 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本の谷博之です。
 ただいま議題となりました岩本厚生労働委員長に対する解任決議案に対し、断固反対の立場から、粛々と否決されることを切望し、討論に入ります。
 まず初めに、何ら瑕疵のない委員会運営を行った岩本厚生労働委員長に対して、このような不当極まりない解任決議案を提出した与党に対して強く抗議するものであります。そして、本決議案は、現在最も重要な雇用対策関連四法案を審議している中で、それを妨害しようとする意図が明白であり、このような行為はかつての野党をほうふつさせるものであります。いつから与党は野党になる練習をされているのかもしれませんが、現下の厳しい国民生活を前にして参議院本会議を混乱させることだけはいいかげんにやめていただきたいと忠告いたします。
 昨日、与党は、採決は拙速だという理由で委員会採決に応じようとしませんでした。しかし、与党の質問時間の大半は演説に費やされ、ほとんど発議者に対する質問はありませんでした。もしも意見を述べたいならば採決前の討論で行うべきであり、意見表明のための質問時間を求める行為は不見識極まりないと考えます。
 国民生活の不安解消というものは与野党共通の課題であります。与党はなぜ手をこまねいているのでしょうか。数が少ないとはいえ与党が与党として責任を果たせないのであれば、私たち野党がその責務を担うのは当然であります。
 私は厚生労働委員会理事として、岩本厚生労働委員長の仕事ぶりをつぶさに見てまいりました。岩本厚生労働委員長は、実に国民感覚を持った委員長であり、雇用対策の重要性を強く認識されている参議院議員の一人であり、まさに尊敬に値する政治家であります。
 また、同僚としても岩本司君はすばらしい人物であります。そして、その人柄についても一言触れておきたいと思います。それは、御自身のホームページで次のように述べられていることであります。
 現在、年金問題を始め、社会保障、外交、安全保障、雇用や労働、環境問題、中小企業、農業問題など多くの課題が山積している現状の中で、今後、日本が、そして政府がこれら重要課題にどう対処していくべきかが問われています。政治家として、これらの課題に真摯に取り組み、平和で豊かな日本、そして世界の人類が豊かで安寧な社会を築けるよう努力、精進していく所存ですと。
 このように、厚生労働問題のみならず、広範な政治課題に対して視野を持つ極めて優秀な政治家なのであります。したがって、総理始め与党議員にとっても、まさに政治家のかがみであり、二十一世紀のリーダーでもある岩本司君を見習っていただきたいと心から御示唆申し上げます。
 さて、今年度、トヨタ、ホンダ、日産などを始めとする大手自動車十二社が正社員、派遣労働者、期間労働者を合計で約一万三千人解雇すると発表しました。今、解雇対象となった労働者は絶望のふちに立たされております。そして、年の瀬に寒空の下ほうり出される労働者を救済する立場に立った政治が早急に求められています。さらにまた、ハローワークが十一月二十五日現在把握している大学生、高校生の内定取消し件数は三百三十一件となっています。企業による内定取消しは学生の人生そのものを狂わす行為であり、決して許すことはできません。
 これらの問題に早急に対応すべく、民主党を始めとする野党三党は、十二月十五日、緊急雇用対策関連四法案を参議院へ共同提出しました。そこで、改めてその内容を御紹介させていただきます。
 内定取消しについては、法案が年内に成立すれば一月から施行し、採用内定通知による労働契約の成立や、社会通念上やむを得ない場合を除き取消しは無効とします。
 また、派遣労働者の解雇につきましても、私たちは雇用保険に加入していない二か月以上勤務の派遣労働者も雇用調整助成金の対象とし、法案成立後二週間後には対応することを実現します。
 さらにまた、私たちは住居を失った失業者に住宅貸与と生活支援金を月額最高で十万円を支給し、公営住宅の借り上げを行います。そして、これらは雇用保険を財源として行います。
 結論を申し上げます。
 年内にこれらの法案が成立すれば、一月中にも実施することが可能なのであります。雇用保険の適用範囲についても、労働者すべてが雇用保険の被保険者であるとし、雇用の安定化を図るため、雇用保険の国庫負担率も元の四分の一に戻します。さらに、有期労働契約の事由や差別的取扱いの禁止、契約期間の退職ルール、雇い止めの制限を定め、派遣切り規制の実効性も強化します。
 我々が法律案として国民の前に対策を示したのに対し、政府・与党は対応と呼べるものはほとんどありません。いまだ道遠しであります。
 麻生総理は十二月十五日の決算委員会において、雇用対策に特別会計の積立金を活用することも検討すると発表されましたが、これらは政策でも対策でもなく、ただの言葉遊びにすぎないと言わざるを得ません。それを否定するのであれば、今すぐにでも第二次補正予算案を出し、国民の前に形を示すべきではありませんか。
 やるやると威勢よく答弁される総理の言葉には、もううんざりです。一国の総理としては余りにも軽率な発言を繰り返し、一貫性のない発言が、国民からますます不支持を増大しています。
 実際に、十一月下旬から十二月上旬にかけて行われた大手マスコミ各社による世論調査では、内閣支持率が各社二〇%前半という結果にまで急落してしまいました。
 与党の皆さん、麻生内閣の支持率が墜落寸前であることには同情申し上げます。岩本厚生労働委員長に対する一方的な解任決議案を直ちに撤回をし、与党提案による麻生内閣総理大臣への問責決議案を本院に速やかに提出することをお勧めをし、本決議案に対する私の反対討論を終わらせていただきます。(拍手)
#19
○議長(江田五月君) 山本博司君。
   〔山本博司君登壇、拍手〕
#20
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。
 私は、自由民主党、公明党を代表して、ただいま議題となりました厚生労働委員長岩本司君の解任決議案について、賛成の立場で討論をいたします。
 去る十二月十七日の厚生労働委員会の理事懇談会においては、十八日の委員会運営について協議を行い、様々な話合いの結果、最終的に与野党が歩み寄り、採決が前提でなく、野党三党が提出の雇用関係四法案の審議を行い、その過程と状況を見た上で、審議後の理事懇談会において採決など今後の審議を検討するとの協議が調い、各党の時間配分がほぼ決まりかけておりました。ところが、民主党理事が携帯メールでのやり取りを理事同士で見合わせ、唐突に休憩を言い出し、一同が唖然とする中、岩本委員長が協議調わずとして、明日の委員会は審議、採決を行うと宣言し、席を立たれたのであります。残された社民、共産のオブザーバー理事からも、その後、岩本委員長に撤回の申入れをされたそうでありますが、話合いによって一定の合意がなされたにもかかわらず、委員長職権で採決まで決めたことは、議会政治のルールを無視した暴挙であり、到底許されるものではありません。
 国会法第四十八条には、委員長は、委員会の議事を整理し、秩序を保持すると規定しています。しかしながら、岩本委員長は、委員会の議事を整理せず、秩序を保持するどころか、自らが乱したのであります。これは議会制民主主義の根幹を揺るがす大問題であると言わざるを得ません。それは、与党の委員が抗議するだけでなく、共産、社民の野党の委員からも批判の声が上がっていることから明らかであります。
 さらに、昨日の委員会の審議の中では、共産党委員からも、審議を尽くすために委員会を休憩し、理事会を開くべきであるとの問いかけに対し、岩本委員長は発言を拒否しておりました。また、我々与党が、採決の前に、審議を尽くすべきと委員長席の前に抗議に行ったときも、全く耳を傾けず、意見をすべて無視する態度でありました。このような態度を傲岸不遜と言わずして、何を言うのでありましょうか。
 岩本委員長は、今回のみならず、さきの通常国会においても解任決議を出されており、この国会においてもまた同じ過ちを繰り返しております。解任決議を突き付けられているにもかかわらず、何の反省もなく、またもや委員会の秩序を乱したのであります。たとえどこからか何らかの指示を受けたとしても、委員長としての冷静な判断が求められるのは当然のことであり、こんなやり方では委員長たる資格がないと断ぜざるを得ません。
 岩本委員長は、昨年十月二十三日の厚生労働委員会における委員長就任のあいさつで、皆様方の御指導、御協力を賜りながら、公正かつ円満な委員会運営に努め、その重責を果たしてまいりたいと述べていましたが、あれは真っ赤なうそだったのでしょうか。岩本委員長が、かつては東京都渋谷区の区議会議員として地域の問題に地道に取り組んできたことを知る者の一人として、こうした行動を大変に残念に思います。
 雇用情勢は百年に一度とも言える大変厳しい状況であり、スピード感を持って対策を講じることは与野党問わず共通の課題であります。しかしながら、野党三党が提出した法案は既に政府が取り組んでいる対策の後追いであり、年末年始の対応ができない全く的外れなものでありました。雇い止めで仕事を追われ、住まいを追われる人たちに対して政治が手を打っていくということになっていないのであります。
 そうした法案であるからこそ、我々与党は、参考人などの意見聴取を実施して、慎重な審議を尽くすべきであると主張してまいりました。審議を尽くすべきとは、野党の皆さんもこれまで言ってきたことであり、二時間余りの審議のみで採決まで行うのは、初めに採決ありきではないでしょうか。雇用問題に本当に真剣に取り組む姿とは到底思えません。
 国民の雇用に対する不安を政局に利用しようと考えているならば、公平中立であるべき委員長の座を汚すものであり、一刻も早くその座から退くべきであると強く訴えるものであります。
 以上、岩本委員長の委員会運営は、立法府としての議会の品位をおとしめ、ひいては参議院無用論を惹起させてしまうものであり、国民不在、国民無視に必ずつながるものであると指摘して、厚生労働委員長岩本司君の解任決議案に賛成の討論を終わります。(拍手)
#21
○議長(江田五月君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#22
○議長(江田五月君) これより本決議案の採決をいたします。
 本決議案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#23
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#24
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十三  
  賛成              百八  
  反対            百二十五  
 よって、本決議案は否決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#25
○議長(江田五月君) これより委員長の報告を求めます。厚生労働委員長岩本司君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔岩本司君登壇、拍手〕
#26
○岩本司君 ただいま議題となりました六法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法律案は、障害者の雇用に関する状況にかんがみ、障害者の雇用の促進及びその職業の安定を図るため、中小企業に関して障害者雇用納付金の徴収等の対象範囲を拡大するとともに、短時間労働者を雇用義務の対象に追加する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、最近の経済情勢と障害者雇用への影響、精神障害者の雇用義務化に向けた検討状況、中小企業に対する支援策の必要性、障害者権利条約の批准に向けた対応状況等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、国民健康保険法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法律案は、子供の心身共に健やかな育成に資するため、世帯主等が国民健康保険の保険料等の滞納により被保険者証を返還した場合であっても、その世帯に属する十五歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある被保険者があるときは、当該世帯主等に対し、当該被保険者に係る有効期間を六月とする被保険者証を交付しようとするものであります。
 委員会におきましては、提出者である衆議院厚生労働委員長田村憲久君より趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、内定取消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案、雇用保険法の一部を改正する法律案及び期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 まず、内定取消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案は、内定取消しに関する紛争の防止及び解決等を図るため、採用内定から就労までの間の契約関係を明確にしようとするものであります。
 次に、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案は、現下の厳しい雇用情勢にかんがみ、派遣労働者等の雇用の安定を図るため、派遣労働者等の解雇を防止するための緊急の措置を講じようとするものであります。
 次に、雇用保険法の一部を改正する法律案は、あまねく労働者の生活及び雇用の安定を図るため、住宅からの退去を余儀なくされる派遣労働者等に対する援助等を行うとともに、雇用保険の適用対象者の拡大、基本手当の受給資格要件の改正、基本手当の日額の引上げ、特定受給資格者に係る所定給付日数の引上げ、国庫負担に関する暫定措置の廃止等の措置を講じようとするものであります。
 次に、期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案は、期間の定めのある労働契約が簡便な雇用調整に使われることの防止等のため、期間の定めのある労働契約の締結事由等の制限、雇い止めの制限等期間の定めのある労働契約に関する必要な事項を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、四法律案を一括して審議し、今回の法律案の効果及び政府の雇用対策との相違点、採用内定取消しを法律で規制する意義、派遣労働者等への雇用保険の適用の在り方、有期労働契約に対する規制の在り方等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 次いで、四法律案に対する質疑を終局し、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案及び雇用保険法の一部を改正する法律案について、国会法第五十七条の三の規定に基づいて内閣から意見を聴取いたしましたところ、政府としては反対である旨の意見が述べられました。
 続いて、四法律案を順次採決の結果、四法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#27
○議長(江田五月君) これより採決をいたします。
 まず、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案及び国民健康保険法の一部を改正する法律案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#28
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#29
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十九  
  賛成           二百三十九  
  反対               〇  
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#30
○議長(江田五月君) 次に、内定取消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案、雇用保険法の一部を改正する法律案及び期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案を一括して採決いたします。
 四案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#31
○議長(江田五月君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#32
○議長(江田五月君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          百三十二  
  賛成            百三十二  
  反対               〇  
 よって、四案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#33
○議長(江田五月君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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