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2007/10/23 第168回国会 参議院 参議院会議録情報 第168回国会 環境委員会 第2号
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2007/10/23 第168回国会 参議院

参議院会議録情報 第168回国会 環境委員会 第2号

#1
第168回国会 環境委員会 第2号
平成十九年十月二十三日(火曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月十九日
    辞任         補欠選任
     大島九州男君     山本 孝史君
     佐藤 公治君     大石 正光君
 十月二十二日
    辞任         補欠選任
     大久保潔重君     木俣 佳丈君
 十月二十三日
    辞任         補欠選任
     木俣 佳丈君     大久保潔重君
     山本 孝史君     水岡 俊一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松山 政司君
    理 事
                岡崎トミ子君
            ツルネン マルテイ君
                中川 雅治君
                橋本 聖子君
    委 員
                小川 勝也君
                大石 正光君
                大久保潔重君
                轟木 利治君
                広中和歌子君
                福山 哲郎君
                水岡 俊一君
                荒井 広幸君
                神取  忍君
                川口 順子君
                矢野 哲朗君
                加藤 修一君
                山下 栄一君
                市田 忠義君
                川田 龍平君
   国務大臣
       環境大臣     鴨下 一郎君
   副大臣
       環境副大臣    桜井 郁三君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  並木 正芳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        加藤 堅一君
   政府参考人
       厚生労働省医政
       局長       外口  崇君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       上田 隆之君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      西山 英彦君
       資源エネルギー
       庁原子力安全・
       保安院審議官   稲垣 嘉彦君
       国土交通大臣官
       房技術審議官   佐藤 直良君
       国土交通大臣官
       房官庁営繕部長  藤田 伊織君
       環境大臣官房長  小林  光君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    由田 秀人君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       石塚 正敏君
       環境省地球環境
       局長       南川 秀樹君
       環境省水・大気
       環境局長     竹本 和彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (環境行政の在り方に関する件)
 (環境省の随意契約見直しによる経費削減効果
 に関する件)
 (二酸化炭素六パーセント削減目標達成の具体
 的方法に関する件)
 (水俣病の認定基準見直しに関する件)
 (二酸化炭素八十パーセント削減社会達成のた
 めのビジョンに関する件)
 (環境教育の充実に関する件)
 (ディスポーザル製品及びコンクリート廃材の
 3Rに関する件)
 (大企業の排出基準違反及びデータ改ざんに関
 する件)
 (化学物質規制に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(松山政司君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、佐藤公治君及び大島九州男君が委員を辞任され、その補欠として大石正光君及び山本孝史君が選任されました。
 また、本日、山本孝史君が委員を辞任され、その補欠として水岡俊一君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(松山政司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長外口崇君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(松山政司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(松山政司君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会・日本の岡崎トミ子でございます。
 鴨下大臣におかれましては、今朝の衆議院環境委員会質疑、お疲れさまでございました。引き続いて参議院で、大臣になられましてから初めてということでございますが、安倍総理に任命されて、そのときには所信表明はなさいませんでした。福田総理の下での所信をお聴きしたわけなんですけれども。
 まず、私は、大臣がどんな方かということで、早速ホームページを拝見させていただきました。その中で、私の信念というページですけれども、良き日本を次の世代に継承していくため、小さな政府を目指して改革をしなければいけないというのが私の信念だと述べておられます。ここで、大きな政府は、次世代にツケ回しをする、公務員天国、重税国家であり、小さな政府は、小泉構造改革路線の延長の上に選択されるべき税金の負担が少ない政府とのことだとございました。この二者択一ですとだれもがこれはもう小さな政府の方がいいというふうに決まっているわけなんですけれども。
 私は、むしろ小さな政府を目指すべきというふうに言われるときに、小さな政府の信念をどう環境行政の中に具体的に生かしていこうとお考えなのか、そのことからまずお聞きしたいと思います。
#7
○国務大臣(鴨下一郎君) 参議院で初めての質疑でございますので、よろしくお願いいたします。
 今、岡崎委員からのお話ありましたけれども、私も、大きな政府と小さな政府を二つ対立軸にしてどっちを選べという話ではなくて、小さな政府でしかるべきいいこともありますし、行政サービス等については、ある意味で税収がふんだんにあればサービスを充実させていく、これはもう当然のことでありますから、私の考えとしては、あの時点でやはり、例えば我々は今、人口減少社会に向かっておりますし、加えて全体的に税収も伸び悩んでいる。あるいは、国の債務もある意味では大きく膨らんでいる。こういう段階において、できるだけぜい肉をすり減らした、ある意味で余分なものをそぎ落とした、こういう政府であるべきと、こういうようなことで書かせていただいているわけでありまして、さて、それじゃ、それを環境行政にどうするかという話になりますと、我々は行政ツールとして何ができるのかというのはあります。
 例えば法律を変える、あるいは予算を付ける。それから、様々な規制をつくった上で国民の皆さんに協力をしていただく。あるいは、いろんな働きで我々が宣伝をして、そして国民の皆さんに協力をしていただくと、こういうようなことがありますけれども、これを、じゃ全部民間だけでやれればと思いますけれども、そうはいきませんから、結果的には税も、あるいは様々な予算を付けていかないといけないと、こういうようなことになるわけで、全体的に言うと私は小さな政府を志向しますが、事環境についてはもう少しいろんな意味で予算を付けて、あるいは税も、一言で言うとグリーン税制のようなもので、環境に使っていくような税というものはもっと増やしてしかるべきだと、こういうふうに考えているところであります。
#8
○岡崎トミ子君 環境行政の在り方を考えますと、小さな政府路線というのはふさわしくないというふうに私は思うんですね。むしろ、環境省自身の体制あるいは権限を強化していかなければならないというふうに思っております。ですから、今大臣がお考えになっておられることがやはり大事なのかなというふうに思うわけなんです。殊に、環境と健康という問題に関しましては、むしろ本当に、規制ということだけではなくて、本当に権限を強化するという立場から規制手法を使っていただきたいなというふうに思っております。おいおい、いろいろそういう点でも質問をしていきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 そこで、私ども民主党は、税金の無駄遣い一掃本部ということで活動方針を持っております。ひも付きの補助金、天下り、特別会計、官製談合、随意契約に代表される税金の無駄遣いを生み出すシステムというものに関しましては、全体像を明らかにした上で税金の無駄遣いをなくしていくと。そして、私たち、まあ国民の皆さん全部そうですけれども、本当に必要だというところで予算を使えるようにしていきたいというふうに考えているところでございます。
 ところで、十月十三日土曜日に、国立公園使用料の徴収漏れ、会計検査院から三億円の国立公園使用料徴収漏れが指摘されているという報道がございました。国立公園内でホテルや売店などを営業している企業およそ百社が土地使用料を滞納していて、昨年度末までの累計でおよそ三億円未徴収になっているという問題でございます。まだ検査結果が報告されておりませんけれども、環境省もこの問題については承知しているというふうに伺っております。十五、六年前から滞納し続けているということでしたから、これはなぜ三億円になるまで放置していたんでしょうか。どういう業者がなぜ滞納してきたんでしょうか。今後どう対応していこうとお考えでしょうか。債権管理はどういう体制でやっていくのかまで含めてお答えいただきたいと思います。
#9
○政府参考人(小林光君) 新聞報道に端を発しました御質問でございます。
 国立公園でございますけれども、二十八の国立公園について私どもすべて調べておりますけれども、そのうち、今御指摘のとおりでございまして、日光国立公園、そのほか九つの国立公園におきましてそうした滞納の事例、国有地の上に建っている例えばホテルとか、そういったことでございますけれども、その土地借料が未払になっているというものでございます。滞納総額、今御指摘のとおり、元本で二億円、また、先方の倒産などによります不納欠損額が一億円、合計三億円と、こういうことでございます。
 ただ、滞納額の回収は放置をしているわけではございませんで、やってきてございます。十六年から十八年のこの三年間の実績で申し上げますと、回収額は一億七千万円ということで、その減少に努めてございます。
 今どんな体制で進めているかということで申し上げますと、土地使用者に対しましてそれぞれのお宅にお邪魔して臨戸督促というようなことで徴収に努める。また、その債権がある、債務があるということを確認する書類というのを徴して時効の中断というようなことで継続的に働き掛けてございます。
 背景といたしましては、御案内のとおりだと思うんですけれども、一つは、先方の経営状態が悪化してきている、バブルの後、大変観光不況というようなことが行われております。他方、私どもも反省しなきゃ、今御質問になっているようなのがございますけれども、反省しなければいけないというふうに考えておりますのは、例えばこの債権管理、環境省の本省で、組織がまだ十分でないという御指摘も冒頭ございましたが、少人数で一括して今まで行ってきた、遠隔地で行っていると、こういうことでございます。そういうことで、なかなか適宜適切な時期に先方に催促をするといったようなことができなかったんだというふうに考えてございます。
 そうしたことから、今後のことでございますけれども、大臣の御指導の下、この体制の整備ということを考えてございます。一つは、地方環境事務所で、やはり現地でこの債権管理をするということで、適宜適切な時期に督促を行える、頻繁に行えるというようなこと、あるいは土地使用者の資産調査を行う、そして使用料の滞納額の回収に支障がありそうなときという場合には、早い時期に訴訟対応を含めて滞納が生じないようにするといったようなことが一つかと思います。
 また、本省におきましても、やはり債権管理を専門といたします法律家との相談体制といったものをつくって、現場の執務を適切にするためのマニュアルを作って、そして現場を支援するというようなことで、この点については既に大臣の御指導の下、対処を始めたという状況にございます。
#10
○岡崎トミ子君 今、本当に体制強化していかなければいけないということなんですけれども、今までは何人で、その体制でやっていらっしゃったんでしょうか。人数をお知らせいただきたいと思います。
#11
○政府参考人(小林光君) 済みません。会計課については、私も会計課長をしていたことがあるんですが、今ちょっと最近の状況を確認いたしましたけれども、五人ということでございます。
 それから、一点、先ほどの答弁、訂正させていただきたいんですが、債権回収額は一億七千万円と答弁させていただきましたけれども、一億七百万円の間違いでございます。済みませんでした。
#12
○岡崎トミ子君 五人でやっていたということですけれども、権限を強化してその体制をつくっていくということでは、何人要求するという形で、何人の体制でなさろうと思っていますか。
#13
○政府参考人(小林光君) 今整備を進めております地方環境事務所ということで、七つの地域に分けて、それぞれ環境事務所を設けました。その中で総務部門がございますので、こちらに債権管理をしていただこうということでございまして、つまびらかな人数については今手元に持ってございませんけれども、大体一事務所、そういった総務ラインが二人とか三人とかおりますので、全国合わせますと今の体制よりもかなり増えるということは間違いなかろうかというふうに考えてございます。
#14
○岡崎トミ子君 今の報道ぶりから見ますと、会計検査院の方では十一月の中旬ぐらいまでにはその検査の結果が出るということでございますので、必要であれば、そのことの結果を見て更に質問をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 事前に民主党の環境部門会議として資料要求をいたしまして、環境省出身者の再就職、天下りのあっせん状況、天下り団体への金銭交付状況、昨年度の環境省の契約状況などについて資料をいただきました。
 まず、官民人材交流センターの制度設計に関する懇談会で環境省が提出いたしました昨年度の環境省職員の勧奨退職と再就職のあっせんの状況に関する資料をいただきましたけれども、これを見ますと、勧奨退職が七人ということでございますが、全員再就職しておりました。あっせんの有無を見ますと、なし、なし、なし、なし、なし、なし、なし。あっせんした人数はゼロでございました。
 他の府省を見ますと、極端に勧奨退職者の数が少ないのは内閣法制局一つでございまして、あとはすべての府省であっせんがあったという回答をしているわけなんですけれども、それは数百人の勧奨退職者、百件以上のあっせんがあった総務省、厚生労働省、農水省、国土交通省などを別にいたしましても、勧奨退職者の数が環境省と近い人事院で、勧奨退職者は六人、あっせんが四件。公正取引委員会では、勧奨退職者が六人で、あっせんが三件ですね。そして、金融庁で、勧奨退職者が五人で、あっせんが五人、そのままですね。
 あっせんについては過去の退職者を含めますので、会計検査院など、勧奨退職者の数を、あっせんの数よりも、今報告されているのは、数は確かに多くなるということを状況としては知りましたけれども、まず、あっせんの定義というのはどのようなものでしょうか。
#15
○政府参考人(小林光君) これは、私ども、今御引用されました調査の下でございますけれども、行政改革推進本部事務局が再就職に関する調査というものを行ってございます。この中で、あっせんの定義といいますか、中身が説明されてございます。
 そのまま読み上げさせていただきますと、再就職のあっせんとは、企業、団体等からの要請に基づき職員に当該企業、団体等を再就職先として紹介することといったような例示が付いております。そういったことで職員の再就職について何らかの関与をすることをいうということでございます。
 逆のケースも恐らくこの例示の中にあろうと思いますけれども、例えば役所の方が、いい職員が辞めたがっているけれども、おたくの団体でどうかというようなことも逆のケースでございます。こういうものがあっせんに当たるというふうに考えてございます。
 なお、環境省はいかにも少ないということの御指摘ございましたけれども、一言弁明をさせていただきますと、正直なところ、環境省採用職員の退職者、環境省ができてから計算しても、これは管理職を含めすべてですが、累計でまだ二十四人ということで、そもそも退職の人が少ないということで、私ども、そういった退職者の支援の組織とか係とかいうものを持っていないということでございまして、まだ本格的な退職時期に差し掛かっていない、悪く言えばサービスの悪い役所だというふうには考えてございます。
 そういう意味で、恐らく、あっせんという、他省に比べて規模が同じでもあっせんの数が少ない、あるいは、ないということに相なっているのではないかというふうに考えてございます。
#16
○岡崎トミ子君 いただきました資料でのあっせんとは何らかの関与をすることというふうにあるんですね。何らかの関与ですから、私はこれはもうどういうふうにでも取れるものだなというふうに思っているわけなんですけれども、環境省だけあっせんがないというのはいかにも不自然だなというふうに思いますのと、今示されましたことのお話からいたしましても、昨年、環境省を退職したある方が再就職をしたわけです。同じ財団法人に会計検査院からも再就職をしております。環境省の方はあっせんなしでしたけれども、会計検査院の方はあっせんがあったというふうになっております。
 環境省だけ全員あっせんがないのは、環境省の特別の特殊事情によるものなんでしょうか。
#17
○政府参考人(小林光君) 私も秘書課長をしていたこともございますけれども、そういったあっせんをするようななかなか仕組みがないというのが正直なところでございます。
 私ども、大体、退職された方にどうしてそこに就職したのかということを、こういった調査がございますので、聞くわけでございますけれども、よくありますのは、やはりそういった専門的な知識が買われて先方から、例えば知人とか友人とか先輩から声が掛かるというようなことで就職をされたというふうに聞いてございます。
 会計検査院の方と御一緒の団体というのはどこだかちょっと私もよく存じ上げておりませんけれども、そういう意味で、環境省のOBの者がそういった専門知識を買われて先方からお声が掛かって、結果として、もちろん、当然、当局としての関与は最終的に必要ではございます。何らかの関与というのは、もちろん、そういう広い意味でいえば、退職、勝手な時期に辞めていただいても困るわけでございますので、いついつならいいとか、後任はどうしようとかいうようなことをするわけでございますから、そういう意味で関与はするんでありますけれども、しかしその事柄が成るに当たって、やはり今申し上げたような、例えば専門性等を買われまして引きがあるというのが今までの現実だったというふうに承知をしております。
#18
○岡崎トミ子君 今のお話ですと、何か、何らかの関与というのがあっせんの定義というふうな形になっていて、元々そこの、行く場所のところ、再就職の前任者が環境省の担当者でありますとか出身者でありますとか、あるいは他府省の出身者ということで元公務員というケース、それがあるということでよろしいんでしょうか。
#19
○政府参考人(小林光君) 前任者の調査というのは実は公表されていないのでございますけれども、このたび御質問ということでございますので、慌てて調べさせていただきました。先ほど御指摘ありました平成十八年の再就職状況のところに出ております七人、これをベースに今調べてみたわけでございます。
 そうしましたところ、そもそも公務員の出身の前任者がいて、そこの後がまといいますか、交代に座ったという者が二人でございまして、それは、残りは五人はそうではないということでございます。また、公務員出身の前任者というのはいずれも厚生労働省からの退職者ということでございまして、環境省の職員のOBの後に環境省の職員のOBが座ったというケースはございませんでした。
#20
○岡崎トミ子君 私、あっせんがあったから直ちに悪いとかそういう議論をしているのではなくて、きちんと議論をする前提として情報公開がなければいけないというふうに思うわけです。
 ですから、もっときちんと定義をして、そしてきちんと把握するということを求めたいと思いますが、どうでしょうか。
#21
○政府参考人(小林光君) こういった再就職の問題、論じられてまだ日が浅いわけでございますが、そういったことは精一杯透明にしていきたいというふうに考えてございます。
 ただ、今までの再就職の制限というのは、例えば、権限関係にあったところについては例えば二年間は行かないとか、あるいは公益法人については受皿になりますけれども、その官庁出身者が理事なんかで三分の一以下とか、いろいろな問題がございます。そういったようなこともクリアしながらやってはいるわけでございますけれども、今御指摘の点もございます、一層の透明化というものを図ってまいりたいというふうに考えてございます。
#22
○岡崎トミ子君 別な資料もいただきました。つまり十人以上の国家公務員退職者、常勤のいる法人について記入せよというその一覧を見せていただいたんですけれども、これは金銭の交付があった法人の一覧でございます。
 これを見ますと、国土環境株式会社、現「いであ」株式会社に、各省から十七人、そのうち環境省が三人再就職者がおりました。この法人へ、環境省から全体で三十三億七百万円、うち四億三百万円が金銭の交付がなされているということなんですけれども、これはどのような契約に基づくものでしょうか。
#23
○政府参考人(小林光君) これも今回の公表資料でございまして、内閣官房の行政改革推進室に提出をさせていただいた資料でございます。この中身でございますけれども、「いであ」という会社は環境調査の会社でございますけれども、こちらに、今御指摘のとおり、これは環境省が五百万円以上で締結をいたしました上半期のものということが調査の縛りでございましたので、それに基づくと、合計十四件で、今御指摘の四億円ということに相なっております。
 この環境省OBが在籍することによります受注ではないかというふうな御疑問なのかなと思いますけれども、この中身でございます。
 まず一つは、競争入札で行っているもの、それから企画競争のもの、そして競争性のない随意契約のもの、こういうふうにいつも分けて、分類して御報告するのが常かと思いますが、その分類に従いますと、競争入札によるものが六件、これはPOPs、なかなか壊れない有害物質のモニタリング調査といったようなものなど六件、一億五千万円、それから企画競争の結果、この「いであ」が落としたものにつきましては、有明海、八代海の再生方策検討調査など四件、九千万円ということでございます。そして、競争性のない随意契約、これは人のダイオキシン類の蓄積調査など四件でございまして、一億八千万円ということになってございます。競争性のないものが、四億のうち一億八千万円ということでございます。
#24
○岡崎トミ子君 大きな金額での随意契約でございますけれども、今のところの評価では、この契約に関しましてどういうふうに、妥当性ということも含めて評価されておいででしょうか。
#25
○政府参考人(小林光君) 実は、随意契約の見直し自体は十八年の六月からということで、岡崎委員からもいろいろ御質問を受け、私も答弁させていただいたことがありますが、順次進めているものでございます。
 こういった随契の見直しの中で、今申し上げました四件、一億八千万円の調査につきましては、まあ全くないものということにはならないかもしれませんが、十九年度について言いますと、競争性のある契約に移行できるというふうに考えておりまして、事実既に十九年度においてはそのように措置をいたしております。
 ちなみに申し上げますと、一般競争入札が二件、指名競争入札が一件、それから企画競争が一件ということで、その結果までを申し上げますと、その四件だけについて見ますと、この「いであ」が引き続き取ったものが、落札しましたものが三つ、ほかの会社が取ったものが、会社といいますか団体が取ったものが一つといったような改革計画になっております。
#26
○岡崎トミ子君 その契約の問題なんですけれども、昨年の国会でも相当議論をしたものでありまして、政府全体での見直し、点検が行われたわけなんですが、国全体では、競争性のない随意契約二兆千七百四十三億円、そのうちの六七%が本来、競争入札あるいは企画競争でやるべきだったと思っておりますが、昨年のその随意契約の見直し前後で環境省の契約の状況はどう変わったのか。入札金額、それから落札率に明確な変化は見られておりますか。
#27
○政府参考人(小林光君) 事実関係ですので引き続き細かくなりますけど、答弁をさせていただきます。
 昨年の六月以来、できる限り競争入札、企画競争といったような競争性のある契約方式を実施するということで努めてまいりました。平成十八年度の本省におきます五百万円以上の、これは通年、全部でございますが、の契約を対象に、これは民主党からのお求めに応じて既に御説明を、資料を出したところでございますが、その中身で申し上げますと、平成十七年度の、これはその前の年ですが、競争性のない随意契約が六百四十八件、百七十三億円でございました。これがその改革前でございます。改革の後といいますか中途でございますが、平成十八年度におきましては、こういった競争性のない随意契約が三百十二件、百二十一億円ということになりました。評価といたしましては、件数では半分以上減った、そして金額では三〇%以上減ったと、こういうことでございます。
 まだ、実はこの十八年度も六月以降の改革でございますので、先ほどの「いであ」との随意契約もそれ以前の契約でございましたので今年度変えたというようなことで、どんどん変更がございます。そういう意味では、更にこのまま十九年度に参りますと契約のまた率も、随契の率が減ってくるということになろうかと思いますが、そういった成果が既に生まれております。
 お尋ねの点は、その結果、例えば金額ベース、落札ベース等でどうだったかと、こういうことでございます。
 これは、なかなか個々に、前は随契で今度は競争というのをつなぎ合わせて整理をするというのは手計算になってしまいますので、平成十八年度に行いました競争入札全体におきますところの落札率というので変えさせていただきますと、七七・八%。仮にこれ全部が例えば随契でございましたら、随契はもうほぼ一〇〇%ということに、その予定金額が、契約金額がほぼなりますので、そういう意味でいいますと、そういった経費の削減というのが起きるのかと思います。
 ちなみに、先ほど御質問にありました「いであ」に対する四本の、前は随契で今回競争になったものの平均の落札率は七七・一%でございます。全体の率とほぼ近似しておりますが、そういうことがその改革の成果ではないかというふうに考えてございます。
#28
○岡崎トミ子君 私たちが必要だと思っておりますのは、どれだけ予算が、随意契約ということでそれをしない入札にした、企画競争にしたということで予算が生み出せるのかということの関心でございますし、そのことが大変重要だと思っておりますので、今後とも、入札金額それから落札率、そういうことの変化については調べておいていただきたいというふうに思っております。
 昨年、再委託についても大変議論、問題になりましたけれども、現在、再委託に伴う契約は何件締結又は締結を予定しているのか。担当者に尋ねましたところ、把握していないということでございました。昨年の議論があった後ですので、再委託を伴う契約が何件あるのか、そして、例えば再委託が率として五〇%を超える、そういう契約につきましては把握して公表すべきだと考えておりますが、この点いかがでしょうか。
#29
○政府参考人(小林光君) 今、岡崎委員御指摘のとおりでございまして、既に平成十六年におきまして、こういった国会の御議論も踏まえて、再委託の取扱いをはっきりする通知というものを会計課長から各局に発出をしてございます。
 その中身は、御紹介すると時間が掛かりますので省略をさせていただきますけれども、これに応じた措置というものをきちっととるべきでないかと、こういうことでございます。
 大変申し訳ございませんが、今のところその仕様書を一個ずつ当たらないと分からないという状況になってございまして、御質問いただいたのに答弁できずに本当に申し訳ないと思っておりますが、是非これは調べさせていただいて、また御議論賜ればというふうに考えてございます。今日のところはちょっと手元に数字を持ってございません。
#30
○岡崎トミ子君 議論もさせていただきますけれども、是非それは時間を掛けてでも、決めた数字、どういうことになっているのか、結果ですね、是非とも報告をしていただきたいと思っております。
 継続的な随契の見直しに向けまして今後の取組は、コスト縮減、事業の質についての継続的な把握、分析、そして情報公開、競争入札制度の継続的な改善、これが必要だというふうに思っておりますが、昨年、十七年度の契約について行った見直しを継続的にまた行って、定期的に結果を公表すべきだと思います。
 特に、十八年度の契約については、先ほどの「いであ」の株式会社を含めて見直し以前のものもありますので、見直しを急いで結果を公表して今後ともいただきたいと、そして見直しを続けていっていただきたいというふうに思いますので、大臣の方から御答弁をいただきたいと思います。
#31
○国務大臣(鴨下一郎君) 環境省においては、昨年六月の随意契約の見直し以降、個々の契約につきましては精査することによりまして、いわゆる安易に随意契約によることなく、できる限り競争入札や企画競争等の競争性のある契約方式を実施していくと、こういうような方針ではございます。
 コスト削減の観点から見ても、予定価格と契約金額がほぼ等しかった競争性のない随意契約から競争入札に移行することによりまして、予算執行の効率化が図られたと、こういうふうに考えているわけであります。引き続き、この契約に関する情報についても、これまで環境省のホームページ上において公表してきたところでありますが、契約の透明性を確保する、こういうような観点からも引き続き情報公開に取り組んでまいりたいと、かように考えております。
 また、職員数の少ない環境省にとっては、環境政策を推進していく上では、外部の研究機関や民間のコンサル等の契約を、その専門的な知識を活用していくこと、これはある意味で仕方がないといいますか、不可欠の部分もございます。その際には、競争性のある契約方式の一層の導入に加えて、まあ言ってみれば安かろう悪かろうのような弊害が生じないように工夫をして、最も有効な言わば予算の執行にどうしたらいいかと、こういうようなことに腐心してまいりたいと、こういうふうに思っております。
#32
○岡崎トミ子君 重ねての継続的な見直し、その結果を公表することについてお願いをしておきたいと思います。
 大臣は、この後、委員会が終わられますとインドネシアのボゴールにお立ちになるわけなんですけれども、気候変動枠組条約の第十三回の締約国会議が行われる、京都議定書第三回の締約国会合が、閣僚会議が行われるということでございますが、大臣はボゴールでこれ何を主張されるのか。これまで国内の七大臣会合ですとか国際的な四大臣会合とか行われているわけなんですけれども、大臣の思いがこの中にきちんと発表されて、リーダーシップも発表されていくのか、その点が大事だと思っておりますが、いかがでしょうか。
#33
○国務大臣(鴨下一郎君) まだ参議院の方のお許しをいただいてないものですから、多分、二時半ぐらいに議運等でそういうような運びになるというような予定のようでございます。そうなれば、今日の夜、まあ夜行の飛行機でボゴールの方に行かせていただきたいというふうに思っておりますが、この会議は、気候変動枠組条約締約国会合の準備会合ということで、まあ閣僚級が集まって、言わばこの準備のための会合であります。それで、バリ会合での次期枠組みを構成する、どんなことを議論するかというようなことの議論と、それからいわゆる今バリ・ロードマップと言われているような、これから二〇〇九年のポスト京都に向けて、これからどういう行程で議論をしていくか、このことを詰める会合なものですから、まだ何かこうして主張をするというところではなくて、枠組みをつくってスケジュールを作って、そしてさて、この十二月のバリのCOP13でどういう議論をするかというようなところの準備会合でございますので、できるだけ全部の国が参加できるような、こういう枠組みをつくりたいと、こういうところが今のところの考えでございます。
 中身については、またCOP13に向けていろいろと先生方からも御意見を賜りながら最終的には日本なりの責任ある形を作っていきたいというふうに思っていますけれども、このたびの会合はそういうような趣旨でございます。
#34
○岡崎トミ子君 日本の代表団はどういう構成になっているんでしょうか。まあ私が事前にお聞きしたところでは、環境省の職員が外務省と経済産業省より少ないということでちょっと私はがっかりしたんですけれども、今回の代表団への参加者が多い少ないだけを取り上げて問題にしましても余り意味はありませんけれども、環境省もこの体制はこれから強化していくべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#35
○国務大臣(鴨下一郎君) 大変有り難いことでありますけれども、是非我々も強化をしてまいりたいというふうに思いますが、今回の代表団は、大臣は私だけですから、ある意味でいわゆる代表の団長ということになります。あとはそれぞれ外務省、それから経済産業省、農水省のそれぞれお役所の方というようなことになりますので、私がイニシアチブを取りたいと、こういうふうに思っておりますし、是非そういう意味で環境省優位で頑張ってまいりたいというふうに思います。
#36
○岡崎トミ子君 是非そのリーダーシップを発揮していただきたいなと思いますが、先ほどのお話にもありましたが、すべての国が参加できる枠組みをつくると、その点を強調されておりましたけれども、具体的には本当はどのようなものにすべきだと考えるかですね、国ごとに削減目標、そのきちんと義務を果たすべきものだというふうに考えますが、この点についてはどうですか。
#37
○国務大臣(鴨下一郎君) 最終的な姿は、これポスト京都はやはりある意味で国別の削減目標というのはきちんとあるべきだというふうに思います。
 ただ、私はもう常々申し上げているんですけれども、今回の京都議定書の反省の上に立って、京都議定書を超える、こういう枠組みをどうつくるかというようなことでありまして、まあ九月の二十四日に国連でハイレベル会合が行われました。その後にアメリカのライスさん、それからブッシュ大統領の呼び掛けでMEMという主要経済国会合が開かれました。そういうような中で、共通していることは、国連の枠組みの中で、次期、ある意味でポスト京都の枠組みをやっていこうじゃないかという内々のコンセンサスができつつあるわけでありますけれども、ただ、このことは取扱いが非常に難しくて、新興国である中国、インド、ブラジル、それから南ア、こういうような国々も参加していただかないといけませんし、そして加えてアメリカをいかに主体的に入ってもらうかと、こういうようなことは私たち日本とEUの間の共通の問題意識でありますので、こういう流れの中で、まず枠組みをつくると。それから、先生おっしゃるように、最終的には国別の目標を立てて、そして日本はそれはEUに負けないような目標をきちんと設定していきたいと、こういうふうに考えているわけでありますけれども、少し順番とそれから戦略性が必要だろうというふうに思っております。
#38
○岡崎トミ子君 安倍総理の辞任でこの政治的なリーダーシップを取るというポスト京都の枠組みづくりですか、その出ばなをくじかれたように思うんですね。挽回するためには明確なビジョンをやっぱり示すべきだと思いますけれども、さきの予算委員会で福山議員がですね、総理が答弁されたのが、国内としても当然、総量目標を設定すべきだと答弁しましたし、大臣も総量目標は年内にも打ち出したいということを言われておりますけれども、もう一度その点について確認をさせていただきたいと思いますし、日本自身が削減目標をいつまでにどういうプロセスで設定するかというのが、私は政治のリーダーシップ、それを示してくるのはとても大事だと思っておりますので、先ほどのその予算委員会での答弁とも含めて確認をしながら、更に私はプッシュしておきたいと思います。
#39
○国務大臣(鴨下一郎君) 応援をしてくださっているというように受け止めておきますけれども、何度も申し上げますけれども、私たちは来年の洞爺湖サミットにおいてはホスト国でありますし、それから、先ほど申し上げましたように、京都議定書の反省の上に立って、すべての国が参加をしていただき、なおかつ京都議定書を超える、こういうような枠組みをつくるというのがまず優先順位にあります。加えて、日本の国内の中で、その総量も含めたある意味で我々のキャップというものをいずれの段階で考えなければいけないし、決めなければいけないし、それは我々は環境においてリーダーシップを取りたいというふうに考えているわけでありますから、そんなEUに日本はだらしないねと言われるようなことでは我々はリーダーシップ取れないわけです。
 ただ、福山議員のときにも申し上げたんですけれども、前提条件がそういう条件が付いていますから、そういう中で打ち出すべきものは打ち出すと。ただ、これについても、例えば自動車や様々な機器のエネルギー効率だとか、それから原発の稼働状況、それから自然再生エネルギー等の導入、あるいはCCS等の本格導入、こういうようなことをトータルに考えて、そしてある意味で高めの設定をしていきたいと、こういうふうに考えておりますので、ちょっと、今日のところで、じゃ、いついつまでに目標を出せということは、今日、ボゴール行くわけですから、是非、これから今年の十二月のバリに向けて、いつどういう形で日本があるべき姿をお示しするかということについては多少留保をさせていただきたいというふうに思っております。
#40
○岡崎トミ子君 じゃ、そのボゴールはいいとしましても、年内に総量目標を作るということの確認だけしておきたいと思います。
#41
○国務大臣(鴨下一郎君) これこれの数字というのを出せるかどうかというのは今の段階ではお約束はできませんけれども、今申し上げましたように、様々な要因を積み上げていって、大体ここら辺だなと、こういうようなことについては、国内の専門の方々にはお分かりいただけるような、そういうようなニュアンスのものは打ち出したいというふうに思っておりますけれども、ただ、それは、来年のG8の環境大臣会合あるいは洞爺湖サミット、こういうようなところのプロセスを経て最終的な姿が出てくるんだろうと思いますし、それから、COP15辺りまでにいわゆるポスト京都の最終的な枠組み等が明らかになってくるんでしょうけれども、そこまで、我々はきちんと国内の中で腹を決めてきちんとしたものは作りたいというふうに考えていますけれども、国際的な中でどういう枠組みに全員が参加していただくというようなことというのはまた別の次元であるわけでありますから、是非そこのところは御理解いただきたいと思います。
#42
○岡崎トミ子君 何か明確に予算委員会で言われたことを、私も勇んでこれはもうもっと具体的に委員会の面では進めていけるんだなというふうに思っておりましたけれども、何となくまたはっきりしなくなってしまって大変残念だなというふうに思いますが。
 政府全体で六%削減達成に確実を期すというのはもう総理御自身が力強く表明しておりますが、余りにも当然で、何か心配になってしまいますけれども、これはもう第一歩だということを一つ確認しておきたいのと、事前に七大臣会合がありましたけれども、省が何か横並びで、全部自分の意見を言った第一回の会合だったということをお聞きしておりまして、ここでもやはり大臣はリーダーシップを発揮していただきたいなというふうに思っているわけなんですね。予算委員会をお聞きしましても、経済産業省となかなか平行線、交わることがなかったようにも思いますので、私は、各府省の取組を聞いた上でどのように大臣はフォローしてやっていかれるのか、七大臣会合のことに関してお聞きしておきたいと思います。
#43
○国務大臣(鴨下一郎君) まず六%削減、これについてはもうおっしゃるとおりに第一歩でありますし、我々は国際的に約束をしているわけですから、必ずこの約束については履行しないといけないと思います。それにはもう五年しか猶予がありませんから、ですから、そういうことでいうと、まず足下のマイナス六%をきちんと実現するためにあらゆる方策をきちんとした形で作っていかなければいけないだろうと思います。
 加えて、そのことについて七大臣会合が持たれたわけでありまして、私もその中で申し上げたのは、ある意味で、環境と経済どちらを取るかという選択じゃなくて両立させないといけないわけですけれども、でも、私の立場から言うと、環境を申し上げると。加えて、例えば家庭あるいは業務、こういうような部分についてはまだまだ取組が十分でないわけでありますので、それについては、この七大臣会合には参加してもらっていませんけれども、文部科学省あるいは厚生労働省、こういうようなところにも強く働き掛けて、その削減のための様々な取組、働き掛けていくというのは私の仕事であります。
 ただ、もう一つは、先生からしかられるんですけれども、経済産業あるいは他の分野、特に経済にかかわる分野と調整をするということは、これは私は仕方がないことだというふうに思っています。その中で納得ずくで六%マイナスを実現していくと、こういうようなことで私なりには最大の努力をしたいというふうに考えております。
#44
○岡崎トミ子君 そこで、その産業界との在り方なんですけれども、自主行動計画ですね、一部の業界が目標を引き上げることになって、環境省も大分働き掛けた結果だというふうに聞いておりますが、今回の引上げをどう評価されるか。
 今回、目標を引き上げた十七業種の中には、既に二〇〇六年度の時点で目標をもう達成してしまったという業種もあるわけですよね。幾つの業種がこういった目標を既に達成しておりますでしょうか。
#45
○政府参考人(南川秀樹君) お答えいたします。
 これまで環境省、経産省合同審議会において検討を行ってまいりました。これまでのところでは、経産省の所管業種三十九の自主行動計画につきましてフォローアップを行いまして、このうち十七業種が目標の引上げを表明しております。これまで分かった範囲で申しますと、十七業種のうち七業種につきましては、二〇〇六年度の実績水準を上回る目標を設定しております。なお、それ以外の十業種につきましては、新たに設定した目標は二〇〇六年度の水準を下回っておるということでございます。
 私どもとしましては、その数字をうのみにするんではなくて、きちんと精査をいたしまして、どういう数字が本当に期待できるかということを把握してまいりたいと考えております。
#46
○岡崎トミ子君 目標設定が甘いんじゃないかなと思いますね。最初から達成できる目標というのを設定しているというふうに私は疑問がわいてくるわけなんですが。
 環境省としては、今おっしゃったように、目標設定についてきちんとチェックをしていただきたいというふうに思います。客観的に目標が適切であるかどうかということについてもチェックの必要があると思いますが、これ、いつまでも自主行動計画でいいのかという声に対してはどうお答えになりますか。
#47
○政府参考人(南川秀樹君) 御指摘のとおり、第三者の目が必要だと思います。したがいまして、その審議会ではグループをつくりまして、そこに第三者の利害関係のない方、しかも知見のある方にお集まりいただきまして、そこで各業種ごとの目標指標の選択、それから目標値の設定について様々な角度から御検討をいただいております。また、そういったことを踏まえて、環境省としてもそれをうのみにするんじゃなくて、厳しい目でチェックをしてまいりたいということでございます。
 なお、これにつきましては、あくまで自主行動計画でございます。私どもとしてかなり厳しくお願いはしておりますけれども、御指摘のとおりのどこまで、拘束力があるわけではございません。ただ、私どもとしてはかなり強い態度で各業界には申入れをしておりますし、是非ともそれを受けて各業界が自主的にとことん掘り下げていただきたいと、そういうふうに考えております。
#48
○岡崎トミ子君 このごろ耳にいたしますのは、産業界は頑張っている、しかし業務、民生の分野はまだまだであるというふうに聞こえるようなことが聞こえてきますが、それでいいんでしょうか。
#49
○政府参考人(南川秀樹君) まず、数字の問題といたしまして、いわゆる産業界、これは製造部門というふうにお考えいただきたいんですけれども、それにつきましては、数字として実際にそのCO2排出量が減っておるということも事実でございます。
 また、国際的な会議、私、出ておりますけれども、その中でも、例えば鉄を一トン造る、セメントを一トン造る、そのときに出てくるCO2の量が原単位ということで見れば低いということも承知をしております。あと、傾向として、オフィスあるいは家庭が伸びておるというのもまた事実でございます。
 ただ、全体としてどこまでやれるかにつきましては、やはりいろんな要望ございますので、第三者の方の意見も聞きながら、何をどこまで下げるということが可能かということを、余りその、何というんですかね、現実の目に見える数字だけでとらわれないで、是非広い意見を聞いて客観的に判断していきたいと考えております。
#50
○岡崎トミ子君 今回、排出量の多い電力、鉄鋼は目標引上げに至りませんでした。そして、電力十社は、海外からの温室効果ガスの排出権の取引を当初の約三千万トンから四倍のおよそ一億二千万トンに引き上げる方針を明らかにしておりますが、これを際限なく増やし続けていいのかどうかということなんですね。特に、ポスト京都、美しい星50で掲げました二〇五〇年度までに五〇%削減、こういう目標があるわけなんですけれども、これにふさわしい削減をしようとすれば、それに見合った排出権を買い続けるというのでは不可能ではないかと思いますけれども、この点についていかがですか。
#51
○政府参考人(南川秀樹君) 排出権といいますのの購入は、削減の中ではいわゆる京都メカニズムというものに属します。これについて、特に数量上の制限はございませんが、やはり補完的なものであるということがはっきりと決まっております。したがいまして、これを際限なく増やすということについては制度的にも問題があると考えております。
 なお、電力につきましては、今回の柏崎の事故もありまして、その稼働率が極端に下がっておるということで、様々な手当てをされているというふうに承知をしております。
 ただ、いずれにしましても、電力、各産業あるいは家庭問わず、できるだけCO2などの温室効果ガスの発生が出るような供給、需要、両方とも見直していくことが必要だと考えております。
#52
○岡崎トミ子君 ちょっともう時間が少なくなってきましたので、この温暖化の問題で最後の要望なんですけれども、世界の水準にありますNGOとの連携ですね。これはもう知恵もいただきますし、そうした課題を政府の一方的な考え方だけではなくて強い味方にして世論づくりをする、そういうことがすごく大事だというふうに考えております。ヨーロッパ、そのほかでは、オブザーバー参加というのは国際会議などで行っているようなんですけれども、是非、国内対策、国際交渉でNGOとの連携ということについてしっかり行っていただきたいと要望をしておきます。
 最後の質問は水俣の問題でありますけれども、新たな訴訟が起こされました。与党のPTが目指す方向はどのようなものか、是非お聞きしていきたいと思いますけれども。
 百五十万円の提案がされまして、二団体が合意されたということでございます。そこで、全体的な解決に当たって依拠すべきは、やはり解決の基本は最高裁の判決だというふうに思っております。また、この判決を受けて環境大臣が設置しました水俣病問題に係る懇談会の提言ではないかと思います。
 これまでの環境省の施策では、せっかく出された判決も、あるいは提案も生かされているとは思えません。懇談会は単に有識者の声を聴きましたという格好付けであってはならないというふうに思いますが、これまでこの二つの指針はどのように生かされてきたのか。特に、提言では強く恒久対策の確立を訴えるわけですけれども、この点は全く生かされていないのではないかと思います。伝えられる与党PTの案では解決は大変難しいと思いますけれども、この二つのことについていかがでしょうか。
#53
○政府参考人(石塚正敏君) 水俣問題につきましてお答えいたします。
 最高裁判決後に新たに訴訟が提起されるという方も増加しておるところでございます。これはいろいろな背景があるということでございますが、この水俣問題の解決というものを、行政救済あるいは訴訟での救済と様々な立場の方がおられるというように存じているところでございます。
 与党PTの方におきましては、様々なこういう立場の患者さんがいらっしゃるということでございますけれども、本年四月に与党水俣病に関するプロジェクトチーム、このPTが設置されまして、平成七年のときの全面解決に次ぐまた新たな政治解決を目指すということで、現在、鋭意作業を進められているというふうに理解をしております。
 この与党PTの方におきましては、新たな救済策について、平成七年の政治解決というものが最終的で、かつ全面的なものであるということを踏まえつつ、認定基準を満たしていないけれども救済を求める人たちを幅広く水俣病の被害者として受け止め、あらゆる関係者の理解を得て、早期の、かつ最終的、全面的な解決となる最後の政治救済案というものを取りまとめるという考え方が示されておりまして、そのような考え方に基づいているものというふうに私どもは認識をしているところでございます。
#54
○岡崎トミ子君 現地の水俣では、本当に今の政府の在り方では解決できないという大変な悩みを持って、私どもの環境部門会議でもそうした被害者の皆さんのお話もお伺いいたしました。
 その際、環境省は今、最高裁判決を受けて、医療費のみを支給する新保健手帳の交付も始めたわけですけれども、この交付を受けるためには、公健法上の認定申請をしてはならない、また訴訟もしてはならない、こういうふうな設計になっているんですね。これでは、水俣病被害者の足下を見て、訴訟させないように、あるいは認定申請をさせないように誘導していると思われても仕方がないのではないかと思うんですが、これはもう患者切捨てにつながりはしないかというふうに大変心配をいたしております。
 また、わずかな医療費の支給だけで幕引きを図ろうとしているのではないかということで、こうした被害者の皆さんたちを苦しめる条件はやめるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#55
○政府参考人(石塚正敏君) このいわゆる保健手帳の制度でございますが、この保健手帳と申しますのは、平成七年の政治解決に際しまして、水俣病の問題に関し、公害健康被害補償法の認定や訴訟というものをめぐる紛争状態にありましたために、これを解決するため設けられた制度でございます。こうした創設の経緯というものからしまして、公健法に基づく救済、訴訟による救済、そして保健手帳による救済のいずれの救済を求めるかということは患者さん御本人の意思により選択できることといたしまして、認定申請や裁判を行っている間は保健手帳による医療費の給付というものを受けられないこととしたところでございます。
 新保健手帳につきましては、平成十六年の最高裁判決後に公健法の認定や訴訟など新たに救済を求める方々が多数現れたことから、平成十七年に保健手帳制度を再開したものでございまして、同様に公健法に基づく認定申請や訴訟を行わないという条件を付すことが適当であると考えたところでございます。
#56
○岡崎トミ子君 今のお話じゃ全く納得しないわけなんですが。
 私も、民主党の次の内閣で環境の担当になったということで、そして鴨下大臣はお医者さんでいらした、そういうことも含めて、公害の、日本の公害という私たちはこの原点をもう一回探ってみようということで本も読んだわけなんですけれども、昭和四十六年、環境庁ができましたときに、公害国会になっていたと、そのときの大石武一環境庁の初代の長官は、本当に情熱と気迫を持って、そして水俣の被害者すべてを救おう、こういう観点で本当に情熱と気迫を持ってこの行政に当たられた、そのことがこの本には書かれてございます。
 私は、お医者さんでありますところを、大石武一長官ともその点について重ねながら、多分、本当に気迫と情熱を持ってすべての被害者を救うという観点から大臣には頑張っていただきたいというふうに思っております。今のような、行政のような答弁では本当に救われない状況です。公式発表から、五十年ですよ。大臣、何とか解決するというその決意を最後に示していただきたいと思います。
#57
○国務大臣(鴨下一郎君) 大石初代長官は、私ももう尊敬する方でありますし、ここに御子息もおいでであります。
 今、医者だからしっかりやれというのはもう正にそのとおりでして、私も一人一人の患者さんから積み上げていって救済策というのはあるべきだというふうに思っておりますので、今は正に与党のプロジェクトチームと各患者団体の皆さんが交渉していろいろと結論が出つつあるようでありますけれども、先生がおっしゃるように、すべての方々をどういうふうに救済するかという話というのはその後にまた課題が出てくるのかも分かりませんから、私も、先生がおっしゃるように、気迫と情熱を持ってしっかりさせていただきたいと、こういうふうに思います。
#58
○岡崎トミ子君 一言だけ。
 与党プロジェクトチームとだけというふうに所信でおっしゃっておりましたけれども、民主党の声にも耳を傾けていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
#59
○中川雅治君 大臣、御出張の前にお疲れさまでございます。
 我が国は、ハイリゲンダム・サミットで二〇五〇年に世界のCO2を半減させるということを提言いたしまして、そういった方向で世界の合意ができ、温暖化対策の次期枠組みに関する国際的議論に大きく貢献することができたと思うわけであります。
 しかし、この二〇五〇年に半減ということは大変なことだと思うんですね。まあ二〇五〇年だからいいじゃないかと、こういう気持ちも多くの方にあるのかもしれませんが、今二〇〇七年ということでもう四十数年後の話なんですね。
 それで、この半減という場合に、世界で半減させるということですから、先進国だけ取って考えましたら半減ということでは済まない。七割も八割も削減していかなければならないというふうに思います。発展途上国の方は、これからの経済発展等に伴うCO2の排出の増加を考えますと、やはりそこは先進国と発展途上国で差異を設けて半減という道筋を考えなければならないと思います。そうしますと、どうしても先進国が七割八割と、こういう削減をしていかなければならないと思うわけであります。
 そのときに、翻って今の日本の現状を見てみますと、一九九〇年比で六%削減という京都議定書の目標達成も非常に厳しい状況になっている。先ほど来お話が出ておりますように、全体として見ますとむしろ八%近くも増えてしまっていると。ですから、今の時点から京都議定書の目標を達成するためには、一四%近く削減しなければならないということであります。しかも、いわゆるオフィス部門とか、それから運輸部門、家庭部門、こういった部門を取りますと二〇%も三〇%も増えちゃっていると、こういう状況であります。そうしますと、どうも七割削減、八割削減といっても、どういう我々の生活が待っているのかというイメージがわかないわけですね。
 今の時点からCO2の排出量が七割減っていた時点というのを探しますと、一九六〇年代の前半ということだそうであります。そうしますと、そのころはまだ各家庭にクーラーというのは余りない、テレビも全世帯に行き渡っておりません。せいぜいあっても一台という時代であったと思います。今はもう一家に何台もテレビがあり、クーラーは全室付いているという家庭が多いと思います。
 ですから、その七割削減というのが一九六〇年代の前半に我々の生活が戻るんだというふうに考えますと、これはもう到底合意の得られるようなものではないというふうに思います。もちろん、その間の技術の進歩というのは一九六〇年代の前半にはもう思いも寄らなかったようなIT社会が登場して、そしてもう本当にいろんな技術開発が、当時もう想像できなかったようないろいろな技術開発がなされているわけですから、二〇五〇年の時点を考えれば、今の我々がもう想像も付かなかったような技術開発ができて、それでこういうような暮らしになるんだという予想を示したらどうかと申し上げても、それもまだ今の時点で想像できるようなものではないのかもしれません。
 しかし、やはりここは二酸化炭素を半減する、世界全体で半減する、あるいは先進国だけでも七割八割削減する社会というのはこういうものなんだと、何か、生活がこうなるんだ、あるいはこういう技術ができてこういうような世の中になるんだというようなことをビジョンとして示して、それでそこに向かって頑張りましょうと、こういうふうにした方が分かりやすいと思うんですね。それはもちろん今の技術で想像できないような社会もあるでしょうから、端的に言ってこうだというふうに示すことはできないのかもしれませんが、何もビジョンなしで、ただ五割削減だ、七割削減だと、こう言いましても、京都議定書の目標達成すらできない我々が本当にできるのかなと多くの国民が半信半疑なんですね。ですから、こうだ、そこに向かって頑張ろうと、こういうビジョンを示す、こういうことをお考えいただいたらいかがかと思いますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
#60
○国務大臣(鴨下一郎君) 多分、中川委員の方が詳しいんだろうというふうに思いますが。我々は、特にクールアース50において、二〇五〇年に半減、こういうような目標を立てたわけでありますけれども、現在のいわゆる延長線上で本当にそれが実現できるのかどうかというようなことについては、おっしゃるとおりですね、我々自身もなかなかイメージがわかないと、こういうようなことも現実だろうというふうに思います。
 ただ、その中では、例えば革新的なといいますか、革新を超える超革新的な何らかの技術を開発していくと、こういうようなことも我々はチャレンジしなければいけないわけでありますし、それの中核には、中川先生がおっしゃっているように、例えば低炭素社会というのはいわゆる炭素、化石燃料を燃さないでエネルギー効率を上げて、しかも今の生活の水準を落とさない、こういうような目的の社会をどうつくっていくかと、こういうようなことでありますけれども、その低炭素社会づくりについては、いわゆる生活の豊かさの実感、それから二酸化炭素の排出削減が同時に達成できると、こういうようなことなわけでありますけれども、これには様々な技術のある種のブレークスルーが必要なんだろうと思います。
 まあ、私たちも、言わば低炭素の国土、自然、交通と、こういうようなことで、町づくりから森林との共生の問題から、それから交通網の在り方、それからいわゆるコンパクトシティーと言われるように徒歩だとか自転車である程度生活の自己完結ができるような、こういう町づくりとか。
 それから、これは必ずしも環境省だけの話じゃありませんけれども、例えば働き方なんかでも、在宅で働いてコンピューターの端末だけあれば通勤する時間だとかエネルギーを省略できるようなそういう働き方の在り方だとか、そういうようなものを徹底してやっていこうじゃないかと。これはライフスタイルに関してですけれども。
 それから、技術、産業、業務、こういうような分野においては、これは一つの、例えば丸の内というエリアでしたら、そこ全体でエネルギーのマネジメントシステムをつくって、いかに効率よくエネルギー供給をしていくとか。それからあとは、仮に石油それから石炭、こういうものを燃すにしても、いかに効率を上げていくか、現状の効率以上に上げていくか。又は、再生可能エネルギーをどういうふうに組み合わせていくか。こういうようなことにおいて、例えばバイオエタノールのようなものも、これも今のままでいうと、例えばトウモロコシだとかサトウキビと競合して食料との問題が出てきてしまいますけれども、日本で今やっているのは例えば建築廃材のセルロースをアルコールにしていくとか、こういうような技術を飛躍的に伸ばしていくとか、様々な工夫の言わば合わせ技なんだろうというふうに思います。
 加えて、これは今、環境省の中でも議論をさせていただいているんですけれども、足下の技術をそれなりに発展をさせるという意味においては、これは例えば今この現状でここについている明かりの約四割ぐらいが原子力に依存しているわけでありますけれども、その原子力のありようについて国民の皆さんといろいろと議論をして理解も求めていかなければいけない、こういうようなことも含めてあらゆるところから言わば総合的にやっていくと、こういうようなことが結果的に低炭素社会づくりにつながっていくんだろうというふうに思っておりまして、二〇五〇年、決して遠い社会じゃありません。少なくとも、今いろんな意味で仕掛けていくようなことでも実際に結実していくのは三十年ぐらい掛かるものもあるわけでありますから、是非我々もこの第一約束期間の間に精力的に、そういうような言わばエネルギーに関してのパラダイムを変えていくような、こういうような仕掛けをいろいろと提案してまいりたいと、こういうふうに思っております。
#61
○中川雅治君 ありがとうございます。
 結局、今の社会の延長線上で考えてもこうしたCO2半減の社会は実現できない、もう正に革命的と呼べるような技術開発をしていかなければならないと思うんですね。言わば、省エネというレベルではなくて、もうCO2ゼロと、こういう技術を開発していかなければならない。
 今も既にいろんな技術はもう開発が進んでおりまして、石炭ガス化発電の高効率化、それからCO2の回収、貯留を組み合わせまして、石炭火力発電からのCO2排出をゼロにすると。あるいは、原子力発電におきましても、次世代軽水炉、中小型炉、高温ガス炉、高速増殖炉の開発、実用化によってゼロエミッションの原子力発電を大幅に拡大するとか今いろいろな技術は進められておりまして、国際的な協力体制もあるというふうに思うんですが、やはり私は、二酸化炭素の固形化、そしてそれを海底に沈めるとか地中に埋めていくとか石油を掘った後に入れていくとか、いろんなことが進められているようでございますけれども、これもなかなか非常にコストが高くて本当に実用化していくまでにはまだまだ時間が掛かる、こういった技術もそれはもっと国際協力でやっていくべきではないかなというふうに思うんですね。
 それから、太陽光の発電をして、それをリチウムイオン電池のようなもので蓄えていくと。そういった形の超大型の太陽光発電、それを蓄電する、そういう設備を造って、もう発電所自体が要らないと、そこからもう配電をしていくというような試み、これなんかも技術的には可能だと思いますが、まだそれが現実のものになるには相当な研究開発が必要になるというふうに思います。
 今、ITERという国際熱核融合実験炉の計画が進められております。これは建設費だけでも十年間掛かって五千七百億円掛かると、それを各国で分担をしていくと。フランスでこの実験炉が進められるということでございますが、こうやってやはり当面非常にお金が掛かり、商業ベースに乗らない、しかしこれができれば決め手になるというような技術開発というのは、日本がリーダーシップを取って、日本が主導権を取って国際的に共同研究、共同開発をしていくと。その成果は各国みんなが享受をするような、そういう取組をしていくべきではないか、日本がそういう面でもリーダーシップを取っていくべきではないかと。
 もちろん、国内的にもいろんな技術開発については国がもっともっと助成をしていくというそういう方向で進めないと、日本は今世界一の環境技術を持った国だと、こう言われておりますけれども、気が付いてみたらもう遅れていると。例えば、太陽光の設置につきましてももうドイツに抜かれましたね。長い間日本が一位だと言っていたのが、気が付いてみたらドイツに抜かれちゃうと。ハイブリッド車の先を行く技術を考えていかないと、どんどん開発していかないと、気が付いてみたら世界一の自動車技術がもう負けていたと、こういうことにもなりかねませんので、国内的にもどんどんそういう技術開発を国がリードして応援していかなきゃいけませんが、同時に国際的にも主導権を取って共同開発していくと、こういう形で進んでいくべきではないかということを私は提言をしたいと思っておりますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
#62
○国務大臣(鴨下一郎君) まさしく中川先生おっしゃるとおりでありまして、ITERは私はある意味で一つの人類のチャレンジとしてはこれはもう壮大な言わばチャレンジでありますけれども、日本に本拠地を誘致するという運動を私も多少かかわらせていただいたことはありましたが、残念ながらといいますかフランスの方に行きましたけれども、でも共同の研究開発であることは間違いありません。
 ただ、少なくとも、じゃこの二〇五〇年までにITERが自由にエネルギーを取り出せるようなものになるかどうかということについては、多少多くの科学者も我々も懐疑的な部分があって、正にあれは手のひらの上にこう太陽を手にするようなものですから、そういう核融合が自由にできるようになれば、もしかすると今回の地球温暖化の少なくとも我々人為的な温暖化ガスの問題についてはかなりの部分、解決できるんだと思いますけれども、そう簡単ではない。
 そうすると、今おっしゃっているように、国際的にやれる研究はそうして長期スパンでやっていきますけれども、じゃ我々は足下で何ができるかというと、先ほど申し上げましたように、社会の在り方あるいは現実にある言わば技術を更に洗練していく、こういうようなことが当面、足下でやっていくべきことなんだろうというふうに思っておりまして、先ほど委員もお触れになりましたけれども、例えばバイオエタノール等で自動車の言わば単体から出る様々な温暖化ガス、こういうようなものについてはできるだけ削減していく上で、ハイブリッドあるいは電気自動車、それから、今ハイブリッドに深夜電力を使ったようなプラグインハイブリッドのような車も出てきたようでありますけれども、そういう技術をすべて動員すると、こういうようなことで少しずつ前に進めていくことなんだろうと思います。
 もう一つは、いろいろと先ほどからも議論ありましたように、例えば国内でのキャップをどう考えるかとか、そういうようなことも含めた言わば税制あるいは規制、こういうようなものと組み合わせてしかるべき目標を達成していくと、こういうようなことなんだろうというふうに思っております。
#63
○神取忍君 自由民主党・無所属の会、神取忍です。
 本日は環境委員になりまして初めての質問です。よろしくお願いします。
 私は、これまでアスリート、プロスポーツ、政治活動を健康をテーマにやってまいりました。私たちの健康は言うまでもなくこの地球の健康、すなわちこの環境が大前提にあり、教育によって支えられているものだと私は確信しております。そういった中で今回御就任されました鴨下大臣、桜井副大臣、並木政務官、環境行政はもとより健康、教育の政策に関しては精通していると思います。そういった中で、国内外に強いメッセージを発信できる健康シフトチームだと思っておりますので、何とぞ御指導のほどよろしくお願いします。
 それでは、まず環境教育についてお伺いします。
 私は、スポーツを通じて経験してきましたが、やっぱり体を動かして体験すること、経験すること、そういったものは健全な教育、健全な育成には重要なことだと確信しております。
 今年三月、地元、この神奈川で、私の地元神奈川で、環境問題に熱心に取り組む子供たちが全国から集まりました。こどもエコクラブ全国フェスティバルインよこすかが開催されたとお伺いしました。将来を担う子供たちが楽しく環境問題を取り組むことはとても重要なことだと思いますが、先ほどお話にも出ました政府が掲げる二〇五〇年排出量を半減するなど、健康面では様々な問題を解決しなければいけないことが様々あります。そういった中で、正に未来をつくる子供たちがそういった地球温暖化等の環境問題を正しく認識して、環境に関する理解と関心を深めて、自ら進んでこういった環境に配慮した行動に取り組むことが重要であると思います。
 そのようなことから、こどもエコクラブなど、子供たちが地域の中で身近な環境問題をしっかりと体験する、自分の体で身をもって覚える、そういった取組を更に進めるべきだと思うんですけれども、そういった考えはいかがでしょうか。
#64
○副大臣(桜井郁三君) お答え申し上げます。
 次代を担う子供たちの教育というものは大変重要なことでありますし、特にこれからの環境については、やっぱり子供から教育していく、あるいは今お話ありましたような大人、子供全部ひっくるめて教育というものが大変重要になってまいります。持続可能な社会を構築する上で、今のお話は大変重要だと認識をしております。
 また、環境省では平成七年度から地方自治体との連携の下に、地域の子供たちの自主的な環境保全活動や環境学習を支援する、今お話ありましたこどもエコクラブ事業を行ってまいりました。参加人員は年間増加いたしまして、平成十八年度末全国で四千八百十九クラブ、十三万七千五百三十二名と、多数の参加を得ております。ニュースレターや企業などからの活動プログラムの提供により、子供たちが自分たちで関心のある分野を選び、進んで環境活動を行えるようクラブを支援してまいりたいと思います。
 また、お話にもあったように、クラブ間の交流を図るために、年一回、地方自治体の協力を得て全国フェスティバルを開催しているところであります。平成十九年三月には、地元の横須賀で開催され、フェスティバルでも自然観察や水質調査、清掃活動等の様々な活動の成果をクラブ間で共有することで子供たちとの活動に対する自信が高まり、より一層の環境保全意識を強く持つところでございます。
 今後とも、こどもエコクラブ事業を始め、子供たちを対象とした環境教育施設の充実に努めてまいりたいというふうに思います。
#65
○神取忍君 ありがとうございます。やっぱり子供は未来の宝ですので、全力で取り組んでいただきたいと思います。
 次に、先日、自民党で環境教育小委員会に出席した際に、NPO法人の方から汚れた川の再生事業、学校でのビオトープ作りとか、富士山エコツアーの取組などをお伺いしました。その中で、特に大人が汚した川を再生できるのは大人、そういったお話がありました。やっぱり子供だけではなく、大人やシニアへの環境教育が必要であると思います。そういった中で、大人が変われば子供が変わる、子供が変われば大人が変わるというお話が大変印象に残っております。
 そういった中で、環境教育はやはり子供だけではなく、子供から大人まで幅広い対象で、先ほどお話にあったように、学校、家庭、そして地域、企業、様々な場所で行われなければならないと思います。そうした中で、環境省はどういった取組をお考えか、お聞かせください。
#66
○副大臣(桜井郁三君) 持続可能な社会を構築するためには、今お話ありましたように、国民各界各層が環境問題を自らの問題として、進んで環境保全活動に取り組むことが必要であると思います。御指摘のとおり、子供から大人まで幅広い層を対象として環境教育の推進が不可欠であると認識しているところであります。
 このような認識の下で、本年六月に閣議決定をいたしました二十一世紀環境立国戦略において、環境を感じ、考え、行動する人づくりを柱の一つとして掲げ、関係省庁との連携を強化して二十一世紀環境教育プラン、いつでも、どこでも、だれでも環境教育トリプルAプランを展開することとしております。環境省としては、この二十一世紀環境教育プランを踏まえ、例えば環境問題についてだれもが容易に指導、学習できる資材、機材等を持ち運び可能なトランクケースに格納したパッケージ教材を開発し地域に提供するなど、家庭、学校、地域、企業等あらゆる場において環境教育、環境保全活動を推進してまいりたいと思っております。
#67
○神取忍君 そうですね、やっぱり民間企業や団体、NPOなど様々なところにアプローチして、やっぱり政府はチーム六%があるので、是非フル活動していただきたいと思います。
 やっぱり、そういった、何というんですかね、予算の話でしたら費用対効果が重要ですけれども、やっぱりアプローチするということはどれだけやったか、どのくらいやったかなので、そういった中では待ちではなく攻める方法を工夫していただきたいと思います。
 次に、安心で安全な社会の実現についてお伺いします。
 先ほど申し上げましたように、私はスポーツをしていた中でも、国民の皆さんが健康的に生活する中でも、やっぱり大気汚染のない町づくり、そしてきれいな海や川をもう一度取り戻さなきゃならない努力をしなければいけないと思います。
 そういった中では、国や自治体は当然もちろんやらなければならないんですけれども、やっぱり企業が、企業や国民一人一人が心掛けていくことは、これからの環境行政には大きな課題だと思います。例えば、いまだにも、先ほど公害の話がありましたけれども、河川等に放流がまだ、まだまだあるように、化学物質がまだまだ放流されています。そういった中で、国はやっぱり適切な管理を怠ってしまうと、知らず知らずのうちに国民の人は健康を侵されてしまうと、そういうリスクがはらんでいます。
 そこで、国民が安心して暮らせて安全な社会を実現するためには、化学物質の安全性や環境影響について、国民に適切に分かりやすく伝えることが重要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#68
○大臣政務官(並木正芳君) 神取委員御指摘のとおり、正に安全、安心な社会をつくるために、化学物質による環境への影響、こういった点も新しい知見も含めて研究をしていかなければならないし、また、その研究の成果といいますか、情報、知識、これを国民の皆さんと共有していくということが必要だと考えております。
 そうした面で、委員もごらんになったかと思いますが、環境省では、まず情報の提供ということで市民ガイドブック、あるいは子供を対象とした簡単な化学物質ガイド、それと、ちょっと専門的になるんですけど化学物質ファクトシート、こういうようなことで情報を提供させていただいています。また、身近な化学物質に関する疑問に答える化学物質アドバイザーの育成、派遣などのこうした人材育成を含めまして国民の皆さんと対話をしていくと、こういうことを推進させていただきます。そしてまた、市民、産業界、行政などの代表から成る化学物質と環境円卓会議や化学物質の環境リスクに関する国際シンポジウム、こうしたものの開催を通じて場を提供し、そして更に今後とも国民に適切に分かりやすく伝える取組を推進、拡充することにより、委員が御主張なさいました安全、安心な社会の実現に努めてまいりたいと、このように考えております。
#69
○神取忍君 ありがとうございます。そういった中で国民にもっともっと分かりやすくしていただきたいと思います。
 次に、違う角度から安心、安全について質問させていただきます。
 私は、もっとこの環境技術をアジアなどに発信し貢献すべきだと考えています。言うまでもなく、国際貢献をいかに行っていくかがこの資源に乏しい日本では進むべき道だと考えます。観光資源の保全に協力することや、自然環境の分野でももっと貢献できると思います。医療、教育と並んで環境もアピールできるほど優れた技術を持っていると考えます。
 例えば、日本の知恵の一種としては、今おっしゃったような公害対策に取り組んできた豊富な経験と知恵があるわけです。国際貢献として、我が国の知見を生かして環境分野でアジアとの交流、国際協力に力を入れていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。
#70
○大臣政務官(並木正芳君) 我が国は、御案内のとおり、高度経済成長のその過程において大変いろいろな公害問題等、いまだ続いているものもありますけれども、こういうものが引き起こされ、そしてそれを克服する中で公害対策の経験と知恵を蓄積してきたわけであります。これらを生かして、経済発展の著しい、特に国際協力の中でもアジア地域において環境分野での交流、そして国際協力を進めていくことが我が国の使命と認識しております。
 これまでは、公害を克服した経験を生かして、例えば、公害対策に係るデータベースの構築等の情報基盤整備と水環境分野の行政官等の人材育成を一体的に行うことを通じてアジア地域の水環境の適切な管理の強化を目指すアジア水環境パートナーシップ事業、こういうものを推進しております。
 また、アジア地域における環境的に持続可能な交通の実現を目指して、我が国と国際連合地域開発センター、国際連合のですね、地域開発センター、これが共同でアジアEST地域フォーラムを設立しました。これを母体とした各国との政策対話等を通じて、環境に優しい交通の実現を目指した国家戦略の策定支援を行っております。
 このように、アジア地域等において我が国の使命と認識している公害等の対策への貢献をこれからも行っていきたいと、そのように考えております。
#71
○神取忍君 ありがとうございます。そういった中では国際協力なくしてはやっぱりこの日本は大変だと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、地球温暖化等によって大きな格差が生まれていると考えています。それに起因した対立が既に起こって、先ほど言った水戦争、食料問題、様々な問題が起きています。やはり、そういった中では、世界全体で取り組まなければならないという点においてはアメリカや中国へアプローチを日本は続けていかなければならないと考えております。
 例えが悪いんですけれども、私はこの地球の温暖化と人のメタボリックを同様に考えています。先ほどの費用対効果じゃないんですけれども、高いお金を出してそういったすばらしいジムと契約をしたからといって、やせないんです。やっぱり運動しなければやせません。やっぱり一日三十分でも歩いている人の方が確実に成果は見れてきます。そういった中で、要は実行することです。人間の体でいえば、筋肉も、偏った筋肉も、悪い、良い筋肉もあるわけです。汗にしても、べたっとした汗とさらっとした汗と、そういった中で体に良くなるためには、健康になるためには、いかに理解し行動するかです。
 そういった中で、地球温暖化が今進んでいる中、豪雨が増えています。台風も今までにもないほど強大しています。人間の体でいえば、偏った筋肉によってべたっとした汗が出ている状態です。これは大変危機的状態です。
 そういった状況をまず自覚する、そして理解した上で、こういった身近な異変を国民に訴えて、国民がこの状況を実感できるようにアピールすることによって国民が一人一人行動して取り組んでいかなければ、このような改善、今の状況を改善するのは大変難しいと思いますが、いかがでしょうか。
#72
○国務大臣(鴨下一郎君) 先生おっしゃることは誠にごもっともなわけでありますけれども、みんな、メタボリックのお話でも、分かっちゃいるけどなかなかうまくいかないというのが現実のように、地球環境問題は更に複雑な要素が絡んでいまして、例えば自分たちが今排出しているCO2が、これがいずれのときにそういう、先生おっしゃる言わば天災のようなものにつながっていくという、この直接的な因果関係がなかなか分からないものだから、結果的に自分のこと、我がこととして行動できないということが多いわけですよね。多分、そういうような問題意識を先生おっしゃっているんだろうと思いますけれども、今は多分いろんなジャーナリズムを通じて、あるいは我々もいろいろと申し上げているし、先ほどの学校教育の中でもそうですけれども、様々な場面でこれからは地球環境は大事だと、こういうような話をしていくということが重要だろうというふうに思っています。
 そういう中で、私たちも、例えば今回、ノーベル賞を取られたアル・ゴアさんは「不都合な真実」という映画を作られて、そして世界にアピールをしたわけでありますけど、それが評価されてノーベル平和賞ということを受賞されたわけです。そういうことのように、様々国民の皆様に理解していただくように我々もいろいろな媒体を通じてやっていきたいというふうには思っているわけでありますけれども、これまた一つ難しいことは、子供たちに余り不安だとか何かをあおっても、これはまた逆の意味でよろしくないことも起こるわけでありますから、そこのところのバランスというのは非常に難しいわけであります。
 そこを十分に考えながら我々は行動していかないといけないなというふうにいつも心に言い聞かせているわけでありますが、ただ、そうはいってもみんなが行動していただかなければならないわけでありまして、今我々はその行動についてはチーム・マイナス六%、これは総理大臣をチームリーダーにして国民運動を展開しております。
 加えて、もう本当に世界でも評価されているクールビズというような、二十八度にエアコンをセットしましょうとか、ウオームビズ、あるいはこれから我々は申し上げていかないといけないうちエコといいまして、できるだけ家庭の中でも環境に良いことをしていこうよと、こういうようなことも申し上げていきながら、できるだけ多くの人たちにこの地球環境のまあある意味で温暖化防止に取り組んでいただくと、こういうようなことを今やっている最中でありますから、是非、先生におかれましても先頭に立っていただいて、よろしくお願いをいたします。
#73
○神取忍君 ありがとうございます。やっぱり国民に分かりやすく地球の健康を取り組んでいっていただきたいと思います。
 また同様に、本年は猛暑でした。記録的な気候が続いて、温暖気候で、記録的に続いてまいりました。この傾向が続くとなれば、何かしらのメッセージが必要だと思います。本年も団地の一室で薄着でクーラーを掛けずにお亡くなりになったという事故が起きましたが、このような事故を防ぐためにも、熱中症を予防するための環境省としての取組を充実させた方がよいと思いますが、いかがでしょうか。
#74
○政府参考人(石塚正敏君) 先生御指摘のとおり、今年の夏は大変な猛暑でございました。我が国の最高気温というものも更新されたというような現象が起こったわけでございます。こうした猛暑によりまして、東京都内では熱中症のため救急搬送される方の数というものが昨年の夏に比べまして二倍以上になったという報告もございます。
 こうした傾向を受けまして、環境省といたしましては、国民の皆様に対し熱中症に対する注意を促すということを目的としまして、暑さ指数という、これは熱中症予防のための一種の指標でございますが、これを導入し、その予測や速報値、さらには主要都市における熱中症で搬送された方の数等の情報をこの夏、ホームページで提供したところでございますし、さらに熱中症について正しい知識の普及啓発を促進するために熱中症保健指導マニュアルあるいはポスターの作成というものを行っているところでございます。
 地球温暖化やヒートアイランド現象の深刻化というものを踏まえまして、今後とも熱中症関係情報というものを有機的かつ総合的に提供するなど、対策には一層の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。
#75
○神取忍君 そうですね、このような本当に事故が起きないように取り組んでいただきたいと思います。
 次に、地球温暖化のエネルギー分野において今注目されているエタノールについてお伺いします。
 アメリカ、ブラジルはトウモロコシ、サトウキビから抽出されていますが、一部には、その過程においてどんなエネルギーを使っているかによって、それを確認しないと環境に優れているとは言い難いという議論があるようです。しかし、今何よりも大切なのは、このクリーンエネルギーを確保して開発することが重要であると思いますが、日本ではサトウキビや廃木材から抽出していると聞いておりますが、大変優れた技術だとお伺いします。
 これからやっぱり当然、国民のニーズが広がるかどうかが重要ですけれども、このエタノールの国内における利用方法、そしてその拡大とか、そういった位置付けについてどのように環境省はお考えなのか、お聞かせください。
#76
○副大臣(桜井郁三君) お答えいたします。
 バイオエタノールを含む輸送用のバイオマス由来燃料については、地球温暖化対策に貢献する大変有意義なものであると認識をしております。京都議定書目標達成計画において原油換算で年間五十万キロリットルの目標が位置付けられており、その目標達成に向けて施策を推進しているところであります。
 具体的には、バイオエタノールについては、その利用拡大のための第一歩として、この十月に廃木材の、原料とするバイオエタノールを三%混合したE3の実証事業を大阪で開始したところでございます。また、バイオエタノールを混合化するに対し、経済的なインセンティブを与えるために揮発油税等の非課税要請を行っているところでございます。さらに、バイオエタノールを高濃度で利用するための、本年度よりバイオエタノールを一〇%混合したE10の実用化に向けた技術開発を開始したところであり、環境省としては、今後とも引き続きバイオエタノールの普及促進に向けて取り組んでまいりたいと思います。
#77
○神取忍君 これから本当に、エネルギー分野はもう本当に重要なことになってくると思いますので、何とぞ全力で取り組んでいただきたいと思います。
 鴨下大臣の所信の中にもありましたけれども、福田総理は大量生産、大量消費、大量廃棄では地球がもたないという強いメッセージを出されました。国際戦略に四大臣会合、国内問題に七大臣会合を設置され、洞爺湖サミットを控えた今、私はその行動に対してとても期待しております。その中で、鴨下大臣から、二百年住宅を象徴とした総理の話に併せて、持続可能な社会なのか、それともストック型社会なのか、何らかの形で私も提案したいというお話があったように伺っております。
 最後にはなりますが、大臣が今お話しできる、思っていらっしゃる地球対策推進についてお聞かせいただければと思います。
 ありがとうございました。
#78
○国務大臣(鴨下一郎君) 所信の中にもお話をしたんですが、今先生おっしゃるように、我々は今、もしかすると産業革命以降なのかも分かりませんけど、大量生産、大量消費、そして大量廃棄型の言わば経済、こういうようなものを志向してきたわけでありますけれども、その大きな制約要因に地球環境という問題が出てきました。
 ですから、その資源は有効に使わなければいけないし、できればその資源も再生可能な資源を使わなければいけないし、しかし経済をおろそかにはできないしというような命題の中で、我々はどういうふうに解決策を見いだそうかと、こういうようなことを今模索している最中なんだろうと思います。
 そういう中で、私たちは何をやるべきかというようなことについては、日本はある意味で自然との共生を図るという、言わば知恵とか伝統的なライフスタイルというのがあるわけでありますし、加えて、今まで過去につらい公害を乗り越えてきたいろんな意味での経験、それから環境技術、こういうものがあるわけでありますから、それを日本の強みにして、そして、先ほどからお話があったように、環境を一つの我々の強みとして世界に打って出ると、こういうような意味での日本モデルを創造して、そしてそれを多くの世界じゅうの人たちに知ってもらいたい、こういうふうに考えているわけであります。
 具体的には、地球温暖化問題につきましては、これはもう先ほどからいろいろと先生方からも御質問ありますけれども、明年から第一約束期間に入ります、京都議定書の、そういう中で、これを全力で達成すべく様々な取組をしないといけないと思います。その中には、環境省としては、例えばこの暮れに向けて税制改正の中で環境税のことも訴えていきたいし、あるいは、今は自主参加型の排出権取引、国内でやっておりますけれども、それをより拡大していって実効あるものに更にしていきたいと、こういうようなことも考えているわけであります。
 加えて、第一約束期間が終わった後の二〇一三年以降は、これまたポスト京都で更に厳しい削減目標を持って世界の中で我々はそれなりの位置を占めたいと、こういうふうに思っているわけでありますから、そういうようなことをやっていきたいと。
 加えて、先ほど低炭素社会というようなことがありましたけれども、これは都市の構造だとか社会システムだとか働き方だとか、それぞれの皆さん、国民の皆さんの意識だとか、こういうものをある意味でがらっと変えないとこの二〇五〇年半減というのは実現できないわけでありますから、そういうことを環境省としては先頭に立ってリードしていきたいというふうに思っております。
 また、もう一つは、生物多様性の保全についてですけれども、我々は自然と共生すると言いつつも、生態系そのものは人間が主体になって加わった生態の中にいるわけでありまして、全くの例えば人のいない自然ではないわけですから、そういう中でどういうふうに関与をして生物多様性、生態、そして種を保存していくかと、こういうようなこともこれからの次の世代に豊かな自然を残していく上では不可欠だと思う。
 加えて、これは先ほどはアジアの中での話がありましたけれども、日本はアジアの中でもある意味で環境先進国でありますから、3R、要するにリユース、リデュース、リサイクル、こういうものを促進して、今まだこれから、途上国の中では公害等でもいろいろと困っている国もあるわけですから、そういう国にも様々な形で技術、それから資金、こういうものを供給して、そしてそれによってこのアジアの地域の中で環境が保たれるようにと、こういうような意味での3Rのアジア地域でのネットワーク化、こういうようなことも含めてやってまいりたいと、こういうふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
#79
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 先ほど来から、大臣からは今日はボゴールへ向かって飛び立つ予定というふうにお伺いしておりますけれども、十二月のMOP3の関係を含めて、ほかの国々が日本の考え方を十分情報として共有できるように、より一層のイニシアチブを発揮していただきたいことをお願いを申し上げる次第でございます。
 温暖化対策は、緩和政策、適応政策、大きく分ければ二つになるわけでありますけれども、中国等の動向をやはり見逃すことはできないなと。現在、日本政府は、これは経済産業省が中心になっているようでありますけれども、日中省エネルギー・環境総合フォーラム、そこにおいてかなり具体的な展開をやっているようでありまして、ただ、もう中国に関してはODAという段階ではない、ただ日本政府も言っておりますように、新しい資金のメカニズムを考えていかねばいけない、そういった意味では日中で環境基金という、そういう視点からの新しい資金のメカニズムということについても私は非常に重要でないかなと、このように考えておりまして、是非こういった面についても指摘をしておきたいわけでありますし、更に検討をすべきであるということを申し上げておきたいと思います。
 今日は、新聞の報道によりますと、先ほど来からも様々な質問がありましたが、環境省と経済産業省の合同審議会におきまして、地球温暖化対策の追加の対策でありますけれども、産業の部門において全容が明らかになったというふうに報道されておりました。目標達成へ対策が出そろったというふうに書いてありましたが、先ほど答弁にありましたように、やはり私は国内対策、これは非常に最優先でやっていくべき話でありまして、なるべく京メカは使わないようであることが望ましいと、最大限国内対策にいかに懸命にやって、その対策それ自体が持っている大きな力をずっと長期的に発揮させるかということが極めて重要だと思っております。
 二十一世紀環境立国戦略の中では三つの危機を言っておりまして、今や日本と同じような生活をすると地球が二・四個必要である。そういった意味では、水準をどう考えるか、将来の、先ほども話がありましたように、ビジョンをどういうふうにつくり上げていくかというのは極めて重要だと思っております。
 そういった意味では、十二月のインドネシアでのMOP3の関係、あるいは明年のG8サミットで、環境がテーマでありますので、どういうふうに新しい枠組みをつくってしっかりと人類が持続可能な在り方を更に確立していくかという、こういった点は非常に私が言うまでもなく大きな課題でもあり重要な視点であると、このように考えてございます。
 そういう国際的な展開も非常に大事でありますけれども、やはり足下の問題も極めて重要であり、これは先ほども大臣が使い捨てというより3Rの話がありました。私は、使い捨ての文化といいますか、そういったものが何か進み始めているような感じがいたしまして、非常に懸念してございます。
 大臣は、3Rを通じた循環型社会の構築というふうに言っているわけでありますけれども、やはりディスポ製品が非常にあらゆる分野で普及しているように思います。注射針、そういったものは感染性の危険がありますからこれは焼却処理も当然でありますが、ただ、リユースが可能な製品、そういったものについては、単に利便性がいいからということでディスポ製品にどんどん変わっていくような、そういう際限なく拡大していくようなことがあってはいけないなと。やはり、大量消費ということで大量のごみが発生し、環境負荷とかCO2の増大につながると、こういうことになっては大変だということで、もちろん3Rの関係が当然あるわけでありますけれども、やはりライフスタイルをいかに改善するかというそういったこと、あるいは生産のスタイルもどういうふうに変えるかということも含めて、そういうディスポ製品がだんだん拡大していくようなことがあってはいけないわけでありますので、そういった面についての啓蒙等を含めてしっかりこれは対応していかなければいけない問題ではないかなと、このように考えておりますけれども、環境大臣におかれましてはこういった面についてはどのように考えて対策をしていこうとされているのか、この辺についてお伺いしたいと思います。
#80
○国務大臣(鴨下一郎君) 加藤先生がおっしゃることはもう全く私もそのとおりだと思います。特に、使い捨ての食器だとかレジ袋だとかそういうものについては、今国民も随分とそのことについてはいろいろとお考えをいただけるようになったと思っていますけれども、もう一つ医療機器については、これは私も二十年ぐらい前まではガラスの注射器を使ったこともありましたけれども、今はもうほとんど、ほとんどというか一〇〇%ディスポーザブルになりました。それはもう感染予防という意味からおいてこれはもう仕方がないといいますか、環境負荷を超える様々な問題があるんだろうというふうに思います。
 ただ、これ、環境省の所管なのかどうか分かりませんけれども、紙おむつだとか何かについては、例えば赤ちゃんの紙おむつもそうなんですけれども、高齢者の紙おむつがもう莫大に出てくるわけでありまして、例えば高齢者の施設の後ろの方には、あれ本当に重いんですよね、もうすごい量が出てきて、これをどういうふうに処理するのかなというふうに前に不思議に思ったことがありますけれども、管理という意味においてはディスポーザブルの方がいいというようなこともあるわけでありますけれども、一つ二つ工夫が必要なんだろうなと、こういうふうに思っております。
 環境省の方の立場で申し上げますと、このリデュースとリユースと、こういうようなことでいうと、レジ袋あるいはリユースの食器、こういうようなことについてはできるだけ減らしていきましょうよということで、ある意味で多少効果が上がってきたかなというふうに認識しておりますけれども、今申し上げましたように、紙おむつ等についてはこれからどういうふうにしたら一番いいのかということについて、これは多分、他省庁、例えば厚生労働省等もいろいろとお考えをいただかないといけない分野なのかなと、こういうふうに思っております。
#81
○加藤修一君 いろいろな工夫が必要であるという話がございました。今日、皆さんのお手元に配付しておりますディスポーザブルの製品の弊害ということで、これはたまたまオーストラリアの例でありますけれども、心臓病患者が最初の二十四時間に使った使い捨ての約六〇%を並べてみたものである、これはまあ感染の関係も含めて考えていろいろと整理してみると、見直しの結果は、手術室のごみの八〇%を減らすことができたという話でございます。そういった意味では、かなりディスポ製品が、病院だけに限らず、今おしめの話が出ましたけれども、福祉関係等々含めて相当出回っている、拡大基調にあるんではなかろうかと思っております。
 そういった意味で、福祉の関係あるいは医療の関係で、こういうディスポ製品の種類ですね、あるいはそれに対応した分量、あるいは紙おむつの使用実態について、厚生労働省の方からお願いしたいと思います。
#82
○政府参考人(外口崇君) 医療機関等におきましては、血液や体液等、感染の危険があるものを扱う注射器等の医療材料については、感染症対策の観点からディスポーザブル製品の使用が行われております。
 すべてのディスポーザブル製品についてその詳細は把握しておりませんが、例えば平成十七年の国内出荷数量では、滅菌済注射器は年間約二十億個、滅菌済チューブ及びカテーテルは年間約三億個となっております。
 なお、紙おむつにつきましては、日本衛生材料工業連合会の統計によりますと、平成十八年の生産数量で、大人用紙おむつが年間約四十二億枚、乳児用紙おむつが年間約七十三億枚となっております。
#83
○加藤修一君 そういう実態でありますけれども、これは今紙おむつの関係ということと医療におけるその関係の分量について話があったわけでありますけれども、質問で言ったとおりに、ディスポ製品の使用、あるいはさらにそれが処理される段階というと、適正処理の段階に入りますと、これは環境省の所管になってくると思います。
 そういった意味では、使用の分野と処理の分野について、それぞれディスポ製品について、どれだけ種類があって、どれだけそれに対応していく分量があるか、こういった実態調査を連携してやったらどうかなと、このように考えておりますけれども、その辺について御答弁をお願いいたします。
#84
○政府参考人(由田秀人君) ディスポーザブル製品のうち、ごみの中の約、容積で半分以上を占めます容器包装関係につきましては、レジ袋の実態でありますとか、リユース瓶や公共施設におけるリユース容器などにつきまして実態調査を行いました上で、本年四月に施行されました改正容器包装リサイクル法に基づきまして、現在、レジ袋の削減等を呼び掛けているところであります。
 また、繰り返し資源として利用できるよう、廃棄物となった容器包装につきましても、その再商品化、いわゆるリサイクルを事業者が行っているところであります。その他の使い捨て製品につきましても、必要に応じまして関係省庁と連携もしつつ検討してまいりたいと、このように考えております。
#85
○加藤修一君 厚生労働省はどうですか。
#86
○政府参考人(外口崇君) 医療機関におけます廃棄物処理にかかわる実態でございますけれども、これは現状を申し上げますと、例えば病院については、年一回、都道府県等がこれ医療法に基づいて立入検査を行っておりまして、その中で確認しているところでございますが、これは御指摘のような環境問題というよりも公衆衛生上の問題で、感染性の廃棄物が適切に処理されているかという観点での確認でございます。
 環境問題への対応という観点につきましては、今後、環境省とよく相談、連携してまいりたいと思います。
#87
○加藤修一君 それと、ディスポ製品の関係で、これに代わる有効な代替製品なんかも決してなくはないんですね。ですから、そういう代替製品にうまく移り変わるように、ある意味では、紙おむつの関係ではリユースという観点が強くなってくる、そういう製品もあるやに聞いているわけなんですね。こういった面について普及をやはり考えていくということは、これは3Rの精神からいっても考え方からいっても非常に私は大事だと思っておりますが、これにつきましても厚生労働省と環境省から、それぞれお答えをいただきたいと思います。
#88
○政府参考人(外口崇君) 環境負荷の少ない製品の開発や普及という観点についてでございますけれども、厚生労働省で平成十五年三月に作成いたしました医療機器産業ビジョンにおきましては、環境に優しい医療機器の開発促進をアクションプランとして盛り込み、産業界との意見交換を行ってきたところでございます。従来から、注射筒の厚みを薄くした注射器の開発、また最近では、検査に関連した医療材料を個別包装でなく同一のパッケージでまとめた製品の開発等が行われております。
 また、この医療機器産業ビジョンにつきましては来年春ごろをめどに見直す予定としておりますので、環境に配慮した製品の開発や普及につきましても一層推進するべく、産業界の意見も踏まえながら検討したいと思います。
 なお、紙おむつにつきましては、補助パッドの使用等により紙おむつの廃棄の総量を減らす取組なども行われているところでございます。
#89
○政府参考人(由田秀人君) 環境省におきましては、ディスポーザブル製品でありますレジ袋などの使い捨て製品の削減などにつながる身近な発生抑制、再使用の普及啓発を推進しておりまして、具体的には、容器包装廃棄物の3Rの推進を図るために容器包装3R推進環境大臣表彰というのを行っておりまして、これによりまして、地域の様々な3Rに対する取組のみならず、製品部門、小売部門なども設けまして表彰し、啓発を進めているところであります。
 さらに、レジ袋の削減に向けましては、改正容器包装リサイクル法に基づき創設されました3R推進マイスターを活用をするなど、ふろしきを含めましてマイバッグの普及について普及啓発の更なる展開を図ることとしております。
 また、リユースの促進のための取組としまして、各種のイベントにおきまして使い捨て容器の代わりにリユースカップなどの利用を進めるためのマニュアルの作成や、エコ・コミュニティ事業としまして、しょうちゅうなどの統一のリユース瓶を製造、回収、再利用とするシステムの構築なども支援をしているところであります。
 さらに、政府広報オンラインや循環型社会白書、あるいは若年層を対象にしましたリ・スタイルという、これはライブなども含めてやっておりますが、こういうものも含めて、インターネットサイトなども活用しまして情報発信なども進めているところであります。
 今後も、環境省としまして、このような施策を中心に、リデュース、リユースの効果的、効率的な推進に向けた取組を一層進めてまいりたいというふうに考えております。
#90
○加藤修一君 この3Rの関係で、リデュース、リユース、リサイクルというふうな話は一般的に我々はよく分かっている話なんですけれども、ただ、法律の方は、リサイクル法というのがあるんですけれども、どうも私の感覚、周りの皆さんもそうかもしれませんが、リユースという視点というのは非常に薄いと思うんですね。
 だから、そこはリユースに関してやはりインセンティブがあるような施策の展開というのが私は極めて重要だと思っておりまして、もう数年、それぞれのリサイクル法ができて以降もう数年たつわけでありますから、やはり私はリユースの関係も含めてしっかりとそこは、3Rであるならば3Rの機能が十分出せるような法体系の在り方をしっかりと私は検討すべき時期に来ているのではないかなと、このように思いますので、よろしく検討のほどをお願いをしたいと思います。
 時間がないですので、次はコンクリートの廃棄物のリサイクルの関係でございます。
 これは、我が国のコンクリートの関係は年間十億トンの、業界では十億トンの資材を消費するわけでありまして、現在、解体コンクリートの塊ですね、コンクリート塊、この発生はどのようになっているか、またどのように再生、再利用されているか、具体的な方法及び数量について御答弁をお願いいたします。
#91
○政府参考人(佐藤直良君) 公共工事及び民間工事を対象として平成十七年度に実施しました建設副産物実態調査、これによりますと、工事現場から排出されたコンクリートの量は約三千二百万トンと推計しております。この排出されたコンクリート塊のうち約九八%が再資源化されていると推計しております。具体的な利用用途といたしまして、約九割弱が道路の路盤材等に用いる再生砕石として利用されております。残りのほとんどが工作物の埋め戻し材としてのコンクリート再生砂として利用されていると推計しております。
#92
○加藤修一君 再生コンクリートの骨材の関係でありますけれども、これはJISの規格で再骨材Hとか再骨材Mとか再骨材Lというふうになっていて、これはJIS規格の中でそれぞれの関係についてはしっかりと規格が作られていると。JISのAの、ちょっと耳慣れない言葉でありますけれども、JISのAの五〇二一、コンクリート用の再生骨材Hというやつですけれども、これは建築分野で使われていると、土木の分野では使われていない、仕様書の中にはそういうふうに書かれておりますけれども、国土交通省も地方の出先なんかにも通知はしておりますけれども、ここが十分に、とりわけ再生骨材のMとか再生骨材のLということについては使われていないように思っております。極めて限定的であると。
 そういうことを考えてまいりますと、この数万トン程度の再生コンクリート骨材の関係についても、今後やはり資源の面を考えていきますと、十分対応していかなければいけない分野であると。今、路盤とか再生砕石の関係については九十数%使われるという話でありますけれども、そういうところには、さらにそういうところからこちらの方に、再生コンクリート骨材の方に使わざるを得ない状況も出てくる可能性が十分あると思うんですね。ですから、そういった意味では、規格はあるけれども、しかし実際は使えるような状態になっていないと。そこをやはり私は何とかするべきだと。つまり、私は、仕様書にこういう件についてもしっかり記述して、すなわちそれはどういうことかといいますと、再生骨材Mとか再生骨材L、まあHもそうでありますけれども、そういうことが仕様書の中に明確に記述して使えるような状態にしなければ何ら進んでいくことにならないと、規格はあってもですね。是非そういった面について積極的な対応をお願いしたいと思いますけれども。
#93
○政府参考人(佐藤直良君) 先生御指摘のとおり、再生コンクリート骨材としての利用、平成十七年度は約数万トン程度と推定されております。
 利用量が少ない理由でございますが、先ほど申し上げましたように、既にコンクリート塊の大宗が路盤材や再生砂として使われていると。そして、コンクリート骨材として利用するよりも路盤材等の用途に利用した方が経済的である、あるいは供給が地域的に偏っていると、このような理由のためだろうと言われております。
 ただし、先生御指摘のとおり、今後、経済性や地域的偏在あるいは建設市場における流通の状況、再生骨材を使用したコンクリートの性状等、使用可能な技術的条件、これらを総合的に勘案して、より一層の活用について不断の努力をしていきたいと思っております。
 また、現在、公共工事で再生コンクリート骨材を活用しているケース、これについては、御指摘のとおり、共通仕様書にはうたっておりませんが、契約図書の一つである特記仕様書と、ここに必要な事項を規定しているところでございます。
 今後、先ほど申し上げた総合的な検討を踏まえた上で、共通仕様書も含めた契約図書上の位置付けに関して検討を進めてまいる所存でございます。
#94
○加藤修一君 独法の土木研究所という立派な機関もあるわけでありますので、そういうところでしっかりと研究を重ねて、いち早く対応ができるようにやっていただきたいと思います。
 時間がございませんが、最後に、今の関係でありますけれども、環境省に、こういう面における積極的なリサイクルということについても拡大基調を考えて進めていくべきだと思っておりますが、環境省としてどういうふうにお考えか、その辺について御見解を示していただきたいと思います。
#95
○政府参考人(由田秀人君) 資源の有効な利用の確保を図りますとともに、廃棄物の発生の抑制、それから環境の保全に資するために、環境省としましても建設資材廃棄物の適正なリサイクルの拡大促進は非常に重要なものであるというふうに認識をいたしております。
 具体的な対策としましては、建設リサイクル法に基づきまして、コンクリート塊など一定の廃棄物につきましては分別解体及び再資源化を義務付け、再資源化の徹底を図っているところでありますが、再生骨材の一層の利用拡大につきましては、環境省としましても、循環型社会形成のより一層の推進のために、国土交通省と連携しまして引き続き努力をしてまいりたいというふうに考えております。
#96
○市田忠義君 日本共産党の市田です。
 今日は、大企業での大気汚染などの排出基準違反及びデータ改ざん問題について、絞ってお聞きします。
 ここ数年、大企業の鉄鋼、建材、製油のメーカーなどで排出基準違反及びデータ改ざん、これが相次いで発覚をいたしました。さらに、今年の七月、今度は製紙業界、日本製紙、王子製紙、大王製紙など、製紙業界全体に同じような事犯が明らかになりました。
 環境省にお聞きしますが、先月十九日、製紙業界に対する大気汚染防止法遵守状況についての点検結果を公表されましたが、その違反状況について、会社の数と工場の数だけお述べください。
#97
○政府参考人(竹本和彦君) ただいま委員御指摘のとおり、本年七月以降、大手の製紙会社の工場におきまして、大気汚染防止法に基づきますばい煙発生施設の排出基準の超過とか記録の改ざんなど、不適正な事案が相次いで報告されました。
#98
○市田忠義君 数だけ早く言ってください。縮めて。
#99
○政府参考人(竹本和彦君) はい。そこで、私ども、早速にして全国の地方公共団体に照会をしまして、製紙会社各工場における遵守状況を確認をいたしました。その結果、排出基準の違反につきましては十三社二十工場において確認がされました。また、排出濃度のデータ改ざんにつきましては、五社九工場において確認がされたところでございます。
#100
○市田忠義君 質問時間が短いんだから数だけ言ってくれと昨日言っておいたんですから、数字だけ言ってくれたらいいんです。
 私たち、党として、その違反事案のうち日本製紙、王子製紙の釧路工場を視察してきました。違反状況をつぶさに調査してきましたが、違反の主な原因、日本製紙、生産を優先させなければならないという意識が強く働いたことが根本原因、ばい煙排出基準の遵守に対する意識の欠如も原因と、そういう説明がありました。王子製紙、生産性を重視する意識が強く、環境への配慮及び法令遵守の意識が希薄になっていたと、こういう報告でした。
 こういう大気汚染による人の健康や生活環境の被害にかかわる問題で、排出基準を超過したり排出超過したデータを改ざんしてまで生産性を優先すると、そういう大企業の姿勢について、大臣、どのようにお考えか、基本認識を簡潔にお述べください。
#101
○国務大臣(鴨下一郎君) 違反のあった工場には大企業も含まれていると、こういうようなことでありますから、大気汚染防止法の遵守がなされなかったこと、これは社会的な影響も大きく極めて遺憾であると、こういうような認識でございます。
#102
○市田忠義君 NOx、SOxの排出基準が超過した場合、日本製紙や王子製紙も含めて、先ほど数字の説明があった五社、九工場、どういう手口、手法でデータの改ざんをやっていたか、これも簡潔にお答えください。
#103
○政府参考人(竹本和彦君) データ改ざんの具体例、まず第一は、特定地域におきまして、一定規模以上のばい煙発生施設では連続測定というのが義務付けられておるわけでございますが、このような施設におきまして、排出基準値を超過しそうな場合におきまして記録紙に記録が残らないように故意にペンを外して印字させない、そういうことによって欠測としての取扱いをしたというケース。また、排出基準値を超過した場合、工場内における記録の保持をするわけですが、その日報の記録をする上でそれらの数値を排出基準以下に書き換えて取扱いをしたというケースがございました。
#104
○市田忠義君 今説明がありましたように、例えば日本製紙の釧路工場の場合ですと、連続測定装置でチャートに記録されていたが、排出基準が超過した箇所ですね、これは日報に書き込む際に改ざんして報告したと。王子製紙の釧路工場の場合は、連続測定の記録がパソコンの中に保存されていて、排出超過の改ざんはここはなかったんですが、チェックができなかった。長年にわたって違反行為を繰り返していたにもかかわらず、北海道当局などの定期的な立入検査でも見抜けなかった。それほど悪質なことをやられていたわけですが、これも簡潔にお答えいただきたいんですが、データ改ざんの違反行為をした場合、罰則はあるんですか、ないんですか。
#105
○政府参考人(竹本和彦君) データ改ざんのケースでございますが、測定の記録義務違反に相当しますが、この測定記録の義務違反に対する罰則は設けられておりません。
#106
○市田忠義君 罰則はないと。
 じゃ、今度は経産省に聞きますが、現行の電気事業法、NOxやSOxの連続測定装置の施設、これ、義務付けされているか、いないか、これもイエスかノーで結構ですから。
#107
○政府参考人(稲垣嘉彦君) 電気事業法におきましては、NOx、SOxの連続測定装置の設置は義務付けておりません。
#108
○市田忠義君 九七年三月の省令で改正された際にその義務条項が削除されたんですよね。
 これまで政府は、鉄鋼や製油メーカーなどの基準違反と改ざんに対して、環境管理ガイドラインなどで企業の自主的な取組を促してこられました。しかし、新たに製紙業界の事案が発覚した下で、企業の自主的努力に依存しているだけでは防止できないということが今度の事犯でも明白になりました。
 ガイドラインを読みますと、違反行為の背景として、こう書いてあるんです。公害防止関連業務の重要性に対する認識の相対的低下と。もちろんそういうこともあるでしょうが、私は単なる認識の低下ではなくて、その大本に規制緩和や法令の不備などがあったことはもう明らかだと思うんです。
 新たに検討会を立ち上げられましたが、これまでのような事業者の自主的な取組にだけ期待するんじゃなくて、不十分な法令の見直しを行って人の健康や生活環境を守っていくべきだと考えますが、大臣のこれも基本的認識をお聞かせください。
#109
○国務大臣(鴨下一郎君) 今年の八月に、有識者、自治体、それから事業者等から成る効果的な公害防止取組促進方策検討会を設置して、現在、事業者による公害防止法令、特に大気汚染防止法、水質汚濁防止法等の遵守が確実に実施されるための方策等について検討をしているところであります。
#110
○市田忠義君 王子製紙の釧路工場、今年八月、調査報告が求められている期間に周辺住民へのばいじん被害を発生させました。このばいじんは西約三キロ先まで飛び散ると、飛散すると。約千二百台の車に付着して、王子製紙は、洗車券、要するに車を洗う券ですけれども、洗車券を配ったほか、屋根や野菜に被害を与えた約三十軒から屋根のふき取り作業を要求されています。
 調べてみましたら、釧路市内には五か所に大気汚染を測定する場所があります。ところが、いずれも日本製紙や王子製紙からの煙が来ないところに置かれていると。これで大気環境基準クリアしているから人の健康に被害生じないと果たして言い切れるのかと。長年にわたってSOxやNOxを基準超過して排出している事実があるわけですから、工場周辺の汚染状況を調査して、周辺住民への健康相談、健康診断などを実施すべきだと思いますが、環境省、いかがですか。
#111
○政府参考人(竹本和彦君) 大気の環境の状況、これは、一般の大気環境測定局ということで、特定の企業を対象とするものではないということでその五か所も設置されている、むしろそれが正しい方向と考えます。
 一方で、先生御指摘の各企業への指導というのは、各地方公共団体が責任を持って立入り権限、また報告の聴取等を行いながら指導をしていくと、そういうように考えておるところでございます。
#112
○市田忠義君 同じ基準違反でデータ改ざんで問題となった神戸製鋼の加古川工場、ここで粉じん被害を出したときに、企業と市が金を出して健康相談、健診実施したという経緯もあるわけです。
 これも調べてみましたら、釧路市での公害苦情件数の二五%が大気汚染問題と。ですから、少なくともばいじん被害を受けた周辺住民への健康相談、健診は最低限でやるべきだということを指摘しておきたいと思います。
 日本製紙の釧路工場では、九号ボイラーがNOxの基準値の一・七五倍、四三七ppmを排出しています。これは、〇一年八月にRPF、これは固形燃料、ペーパーとかプラスチックなどの、そういう固形燃料を燃料に使用したことで排出基準を超過したと。そして、データ改ざんが大変深刻になったと。
 このRPFなどを燃料として使用した新エネルギー事業者支援対策事業、これによる廃棄物発電、廃棄物熱利用、バイオマス発電、バイオマス熱利用、これらで〇五年と〇六年に日本製紙、王子製紙が補助金を受けている工場、これは工場名だけ挙げてください。経産省。
#113
○政府参考人(上田隆之君) 新エネルギー等事業者支援対策事業補助金ということで、日本製紙工場に対して、石巻工場、岩国工場、富士工場、旭川工場に対して補助金が交付されています。また、王子製紙株式会社につきましては、米子工場、富岡工場、日南工場について補助金が交付されております。
#114
○市田忠義君 これらの補助金を受け取っている日本製紙や王子製紙は、〇六年に自民党の政治資金管理団体、国民政治協会に献金をしています。日本製紙が五百万円、王子製紙が一千百万円献金していますが、いずれも政治資金規正法で禁止された、補助金交付から一年以内の献金であります。しかも、補助金の原資は国民の税金ですから、それが献金の形で政党に流れると、こういう、これは政治資金規正法違反だし、そういう税金の還流はやめるべきだと考えますが、大臣、認識をお聞かせください。
#115
○国務大臣(鴨下一郎君) 事実関係について承知しておりませんので、環境大臣としてお話しできることは、今は差し控えたいというふうに思います。
#116
○市田忠義君 政治資金規正法違反のことをやった場合、それはまずいと、補助金もらっているところから一年以内に献金を受け取るのはまずいと、それぐらい言えないんですか。
#117
○国務大臣(鴨下一郎君) ですから、その事実関係、私、今、今日初めて伺いましたので、また調査して、環境大臣あるいは政治家一人としてのコメントはその事実関係承知した上でお話しをさせていただきます。
#118
○市田忠義君 じゃ、調査の上、大臣としての認識はまたお聞かせください。
 大気汚染防止の費用について、公害防止に関する環境管理の在り方に関する報告書というのがありますが、そこでは、必要な公害防止設備への投資が十分行われていない、そう指摘されています。
 例を挙げますと、例えば日本製紙の環境会計、総投資額、二〇〇三年の二百十二億四千三百万円から、〇五年、五百五十二億六千九百万円、約二・六倍に伸びています。これに対して、大気汚染防止投資額が〇三年の六億一千三百万円から〇五年には一億六千六百万円、投資比率で見ますと二・八一%から〇・三〇%まで落ち込んでいると。私は、この投資状況を見れば一目瞭然で、大企業の生産優先の姿勢をこれは表しているというふうに思うんです。これは単なる現場の認識不足だとか教育不足に原因と責任を押し付けるんじゃなくて、やっぱり企業全体が法令遵守と社会的責任から公害防止対策をしっかり実施するということが私、求められていると思うんですが、大臣はこの点についてどうお考えでしょう。
#119
○政府参考人(竹本和彦君) ただいま御指摘の点、事務的に、私ども検討会を設けてまいりましたので、その事実関係だけまず御紹介をさせていただきます。
 委員御指摘のとおり、企業全体としてこの環境問題、とらえていかないといけないという点が、私ども昨年度まで実施しました公害防止に関する環境管理の在り方に関する検討会の報告の骨子の一つでございました。それから、併せて、やはり効率的、効果的な対策というか措置が講じられる必要がある、そういう観点も含めて今後とも私どもしっかりと指導をしていく必要があると考えております。
#120
○市田忠義君 簡潔でいいですから、大臣の認識をお聞かせください。
#121
○国務大臣(鴨下一郎君) おっしゃることも含めまして、事業者を厳正に指導してまいりたいと、こういうふうに考えております。
#122
○市田忠義君 悪いことをやっても罰則はないと、以前にあった施設の義務付けも取り払われたと。言わばそういうことを、何というか、企業の自主的努力だとか企業の善意に任せておったら、これ競争社会ですから、よそよりも少しでも利益を上げようと思うのは、これは企業としては私はある意味では当然だと思うんです。そういうところに任せておったら環境が破壊されるじゃないかと、一定の社会的な規制がなかったら、法的規制がなかったらやり放題になるじゃないかと。ところが逆に、その規制を緩和してきた結果、こういうことが起こっていると、こういうことについてはどうお考えですか。
#123
○政府参考人(竹本和彦君) 罰則の御指摘がございましたが、実はこの大気汚染防止法、四十三年から施行されてきておりますが、昭和四十五年に大気汚染防止法改正をいたしまして、厳しい対応を求めるという結果、こういうアレンジになりました。それを今から申し上げます。
 それまでは排出基準を違反しても罰則に問われていなかった。それを昭和四十五年、その排出基準違反について罰則を掛けると。併せまして、それを自主的に企業の方で測定をして、その記録を実際に保持をしておくと、そういう義務を掛けられておりますが、罰則の方は排出基準の違反というところで縛っておるということで、あえて両方には掛けずに、測定の方は記録の、測定の記録を保持する義務というのを課しまして、罰則を科していないということでございます。
#124
○市田忠義君 まるで、ちゃんと規制をやってきたけれども、それを守らないと、決して規制緩和やってきたわけではないと言わんばかりの答弁でしたけれども、私は、大企業の人の健康と生活環境をないがしろにした違反事実の隠ぺいなどが日常的に行われているという、これはもう明白な事実で、これはお認めになるし、資料も出されておるわけだし、新聞報道でも明らかなわけですけれども、こういうときに大企業の自主的な取組任せにするんじゃなくて、そういう企業がきちんと法令を守ると、今は企業の社会的責任というのはもう当たり前になっているわけですから、それをきちんと果たさせるような法令の見直しや体制の整備というのは当たり前だと思うんです。
 例えば、こう言っているんですよ。王子製紙の会長で、これは日本製紙連合会の会長でもある人が、ああいうデータ改ざんなんかは業界全体の長い間の慣習だと、どこでもやっているんだと平然と開き直っているんです。これ新聞報道でもごらんになったと思いますが、こう言っているんです。ボイラーを止めたら、違反と分かっていても、再起動に一日掛かると、だからそんなことはやらないんだというのがこれは日本製紙の考え方ですよ。
 先ほども言ったように、資本の論理からいったら最大限の利潤の追求は当たり前なんですよ。だから、そういう企業の善意や自主的な取組だけに任せておったら日本の環境はどうなるのかということについては、もっと環境省が厳しい態度で臨まなかったら日本の環境は守れないじゃないかと。これは政党とか会派を超えた重要な問題だと思うんですよ。そういう問題に環境省がもっと立ちはだからなかったら、何のための環境省かということを指摘して、時間が来ましたから、終わります。
#125
○川田龍平君 無所属の川田龍平です。
 今日は初めてこうした初質問ということで、今日この場で発言させて、質問させていただくことを大変うれしく思っております。多数会派の民主党の皆さん、自民党の皆さん、お時間いただきましてありがとうございます。
 そして、大臣、就任おめでとうございます。副大臣、政務官も就任おめでとうございます。是非、命を守る、そして人類のための責任ある仕事をしていただきたいと期待しております。
 それでは、質問させていただきます。
 薬害エイズの事件を覚えていますでしょうか。私自身、国が安全と認めた薬を医者からもらった薬でもってHIVに感染させられた薬害エイズの被害者です。そして、十歳のときに母親からHIV感染の告知を受けました。治療による苦しみと、いつまで生きられるか分からない不安の中で、人は何のために生きるのかを常に考え、生きてきました。十七歳のときに国を相手にした、企業を相手にした裁判を闘い、十九歳のときに実名を公表して薬害エイズのことを多くの人に訴えてきました。その年に厚生省を三千五百人の人たちで取り囲む薬害エイズ人間の鎖、あの多くの人たちがこの問題に関心を持ってくれたことによって、当時の厚生大臣であった菅直人氏、そして与党のプロジェクトチームの方たちの御尽力によって薬害エイズの問題の裁判の和解へと至りました。
 そうした裁判の闘いを通して、自分自身、今こうして生きていられるのも、薬を使って何とかここまで生きてきました。しかし、今もって、なぜ薬害エイズが防げなかったのか、一体だれに責任があるのか、そういった問題についてはあいまいなままになっております。
 また、インフルエンザ治療薬のタミフルや、昨日も資料が発見されたと記者発表されたC型肝炎の問題など、薬害が繰り返される現実を前に、私は二度と同じような被害を繰り返さないためにこの国を変えたいと思い、選挙に立候補いたしました。
 消えた年金問題や薬害エイズの問題を引き起こしたのは、全く同じ人物によって引き起こされました。厚生省薬務局長であった人が社会保険庁の長官に天下り、そして官僚の無責任さと隠ぺい体質が国民に苦しみと不安をもたらし続けています。
 私は、HIVの感染者として、自分だけが薬が飲めればいいとは思いません。どんな人であっても当たり前に人として生きることができ、そして年を取っても、病気であっても、寝たきりになっても、生きていて良かった、生きるって楽しい、そう思える社会をつくるために全力を尽くしたいと思っています。
 医療の問題だけではありません。人として当たり前に生きるための水や空気や、ふだん口にしている食品の安全や安心をつくるための仕事が国の仕事だと思います。命を尊重するための仕事が国の仕事ではないですか。企業の利益だけではなく、経済的な利益を生まない、しかし尊敬される仕事をできるのが憲法十五条によって保障された全体の奉仕者としての公務員の仕事だと思うのです。かつて、裁判を闘ってきた厚生省とは敵対した関係にありました。しかし、対決するだけではなく、厚生労働省の人たちが何のために働いているのかといえば、命を守る仕事だと思うのです。その仕事ができるように後押ししていきたいと思います。
 そして、厚生労働省と同じく命を守る仕事をしている環境省の皆さんが、より仕事ができるように力を発揮していきたいと思っています。
 まず、命にかかわってこられた医師としての環境大臣の決意を、医師としての決意を是非お聞かせいただきたいと思います。
#126
○国務大臣(鴨下一郎君) 川田龍平さんがそれこそ高校生ぐらいから本当に闘っていらした姿は、私もすぐそばでずっと見てまいりました。そして、そのHIVについては、与党、野党を超えて、そのときの同志がたくさんいますけれども、そういう方々と力を合わせて少し前に進んだと、こういうようなことだろうというふうに思います。
 私自身もずっと医師として仕事をしてきて政治を志したわけでありますけれども、今、川田さんおっしゃったように、やはり最後、原点は、一人一人の人たちがどう幸せになるかということのために政治もあるし、それから行政もあるんだろうというふうに思っておりまして、私もそういう意味で、大ぐくりな行政の仕組みだとか政治の仕組みだけではなく、むしろボトムアップの、一人一人がどういうふうに何を望んでいらっしゃるのかと、こういうことに目を向けながら、その立場に立って仕事をしたいというふうに思っておりますし、今までもそのつもりでやってまいりました。
 今後とも、環境問題というのは、それぞれがある意味で影響を受ける側でもあるし影響をする側でもあるわけですから、そういう意味では主体であり客体であるわけで、そのことを国民の皆様にも理解していただきながら、生命とそれから地球の環境を次の世代に守っていくために仕事をしてまいりたいというふうに思っております。
#127
○川田龍平君 さて、薬害エイズと同じく放置され続けた問題があります。水俣病です。
 水俣病の発生から五十余年、公式発見からも五十一年が経過しています。五十二年の公健法や医療手帳、保健手帳、新保健手帳が交付されても、なぜ水俣病の患者の方たちはいまだに解決していないと思うとお考えですか。大臣、お願いします。
#128
○国務大臣(鴨下一郎君) 水俣病に関しては、それぞれの立場で努力はしてきたというふうに思います。
 ただ、平成七年の、ある意味でのこの政治的な決着、こういうようなことのためにもそれぞれえらい努力をしてやってきたわけでありますけれども、残念ながら、そのときにまだ、いろんな意味で症状が発現していないとか、それからそのときの救済の枠組みに乗れないとか、訴訟中だとか、そういうような方々もおいでであって、そのために今回まだ議論をさせていただいているわけでありますけれども、私たちの立場としては、あらゆる関係者の理解が得られるように、今正に与党のPTがもう一度最終的な政治決着を目指して各団体と協議をしてくださっているわけでありますので、それを見守りつつ、最終的には我々環境省としてきちんと、しかも粘り強く取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っております。
#129
○川田龍平君 責任の問題があいまいにされているとは思いませんか。国に責任があるということが関西訴訟の最高裁判決で認められているのに、なぜ環境省は責任を認めないのでしょうか。お願いします。
#130
○政府参考人(石塚正敏君) 一昨年十月に出されました水俣病関西訴訟……
#131
○川田龍平君 できるだけ短くお願いします。
#132
○政府参考人(石塚正敏君) はい。最高裁判決におきましては、国及び熊本県に、昭和三十五年一月以降の水俣病の被害の拡大を阻止できなかった不作為等の不法行為責任が認められたというところでございます。
 判決当時、当時、小池大臣でございましたが、環境大臣の談話にもございますように、水俣病を発生させた企業への対応は長期間を要し、その被害の拡大を防止できなかったことについては真摯に反省し、本訴訟の当事者の方々を始め、多年にわたり筆舌に尽くし難い苦悩を強いられてこられた多くの方々に対し、誠に申し訳ないという気持ちで一杯だということを述べておられます。
 また、水俣病の公式確認五十年の節目に当たります昨年五月一日の内閣総理大臣の談話にもありますとおり、長期間にわたり適切な対応をなすことができず水俣病の被害の拡大を防止できなかったことにつきまして、政府としてその責任を痛感し、率直におわびを申し上げたいというふうにされております。
 国としましても、このような立場で責任というものを痛感しているというところでございます。
#133
○川田龍平君 今すぐにでも認定基準の見直しをしてはどうですか。
#134
○政府参考人(石塚正敏君) 今の認定基準といいますのは、昭和五十二年の判断条件のことを指摘されたものというふうに受け止めております。
 水俣病の病状といいますのは、メチル水銀の中毒症でありますけれども、もうかなり非特異的な症状ということが指摘されておりまして、その自覚症状というものがメーンになっておりますので、どうしてもその判断というものには様々な困難を有するということでございます。
 公健法という法律の概念といいますのが、やはり民事責任に立脚するその損害賠償責任を求めるという性格のものでございますので、どうしてもある程度の蓋然性というものが担保されませんと、原因企業にその責任を負わせるということは難しいというふうに考えます。これまでも、五十二年以降も、いろいろな機会をとらえてその専門の学者の御意見を聞いてきたわけでありますけれども、五十二年判断条件というものは、やはりそれを上回る基準ができないという結論でございます。
 最高裁判断におきましては、五十二年判断条件についてこれを否定されたというふうには私ども受け止めておりません。判断条件の外にメチル水銀中毒を否定できない方々がいらっしゃる、要するに救済を必要としている方々がいらっしゃるということは確かに認定されたわけでございますけれども、判断条件そのものについて最高裁で否定されたというふうには私どもは理解しておりませんので、今後もこの五十二年判断条件というものはそのまま維持すべきものというふうに理解しております。
#135
○川田龍平君 司法的な判断と行政的な判断でやはりここの認定の基準が分かれているところを是非、行政が見直すということをやっぱり是非求めたいと思いますが。
 それから、この健康被害調査をするべきだと思いますが、いかがですか。
#136
○政府参考人(石塚正敏君) 水俣湾沿岸の方々の健康調査をしたらどうかというお尋ねであろうというふうに理解しておりますが、私ども、今回の与党PTが立ち上がりまして、今回、政治解決を進めるに当たりまして、これは保健手帳等を持っておられる方々の実態調査でございますが、一万人を上回る調査をさせていただいたところでございます。
 そういう意味では、実際にその救済を求めておられる方々の実態というものはある程度把握されたわけでございますが、それを上回る、何といいますか、悉皆調査のようなことをもし御質問ということでありますと、例えばどの程度の一体規模の調査を行わなきゃならないかと。これはかなりの時間も要するわけでございますし、またさらに、その調査を望んでおられない方々というものもいらっしゃるでしょう。そういう方々に対して個人情報をいかに保護していくかといったような問題もございますので、そういう点からしますと、例えば悉皆調査という意味でお尋ねであるとするならば、悉皆調査というものには様々な解決すべき課題があるものというふうに理解しております。
#137
○川田龍平君 それでは、環境省の責任ある解決を望みます。
 そして、さて、化学物質対策についてお聞きしたいと思います。
 水俣病の原因物質も、メチル水銀というアセトアルデヒドの生成過程において発生しました。そうした化学物質や、化学物質を含む製品の製造、使用や、それらを含む製品の廃棄に伴う環境汚染に対して、ヨーロッパではREACHのような、これまでの化学物質規制にはない仕組みが導入されています。
 このREACHの特徴は、端的に言って、何ですか。
#138
○政府参考人(石塚正敏君) REACHについてお答えいたします。
 EUにおきまして本年六月より段階的な施行が始まりましたREACH規制につきまして、主に以下のような特徴があるというふうに認識をしております。
 まず一点目が、規制開始以前より市場に流通しておりましたいわゆる既存化学物質と、新たに開発されました新規化学物質というものの扱いをほぼ同等といたしまして、既存化学物質についてもその安全性のデータを提出させることとしたこと、これが第一点。第二点目の特徴は、政府が実施しておりましたリスク評価というものを事業者の義務に変更したこと。三点目が、化学物質の製造事業者、それから使用事業者等の間のサプライチェーンというものを通じた化学物質の安全性や取扱いに関する情報の共有というものを強化したこと、これらが特徴と認識しております。
#139
○川田龍平君 そのほかに、発がん性、変異原性や生殖毒性物質などの特に懸念の高い物質に認可制、原則禁止、代替促進を導入しているという、こういった制度がまだなぜ日本では同じような取組をしないのでしょうか。
#140
○政府参考人(石塚正敏君) 我が国において、こうしたREACHを参考とした今後の化学物質対策の方向はどうかというお尋ねと受け止めております。
 REACH規制の背景というものは、市場に流通する数多くの化学物質の安全性の評価がなかなか進まないといった問題意識があると考えられますけれども、こうした課題は国際的にも共通のものであるというふうに認識します。我が国としましても、既存化学物質の安全性点検のために、平成十七年度より、官民連携によります情報収集・発信プログラムを実施しているところでございます。
 また、今後の化学物質環境対策の在り方につきましては、昨年十二月、中央環境審議会に諮問しておりまして、今後、化学物質審査規制法を中心に御審議をいただくこととしているところでございます。その際、REACH規制などの国際的な動向、あるいは我が国における官民連携プログラムの進捗状況といったものを踏まえまして、国際的に共通の課題に対してどのように対応していくのかと、専門家、産業界、市民団体など幅広い立場からの御審議をいただきたいというふうに考えております。
#141
○川田龍平君 日本の企業も製品を、部品をヨーロッパに輸出していると思うのですが、それに伴って日本企業は対応を進めていると思います。かつて、車の安全性基準についてもヨーロッパにおけるものと日本国内の基準が違ったりするのですが、日本でも化学物質の規制を強化し、企業の自主努力や協力ではなく、義務化してはどうか。
 また、環境省が他省庁や業界団体に遠慮し過ぎているのではないかと思います。その点に関して、大臣に是非質問、答えていただきたいと思います。
#142
○国務大臣(鴨下一郎君) 科学的な根拠をきちんと集めて、そして今委員おっしゃるように、産業界に遠慮しているわけじゃございません。むしろ、おっしゃっているように、催奇形性だとか発がん性、こういうようなものについて立証できることについてはきちんと規制をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
#143
○川田龍平君 企業の負担と責任において、既存も含めた化学物質の安全性を確認し、確認されていない部品、物質は製品に使えないという原則を確立すべきだと思います。また、化学物質に関する多岐にわたる法律を、化学物質全般を網羅するシンプルで分かりやすい法制度に置き換えていただき、さらにアジアの国々との間にも化学物質対策でのイニシアチブを持って取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、もう時間がないんですけれども、地球温暖化対策についてお聞きしたいと思います。
 ちょっと無理ですかね。大丈夫ですか。
 企業の、それでは、政府は様々な対策を進めていますが、二酸化炭素の排出量を劇的に減らすことのできる施策は見当たらないように思います。
 実は、一九九九年にドイツのボンで開かれたCOP5に参加したことがあるのですが、八年前から日本政府の基本政策は何ら変わっていないように思います。特に、原子力発電に頼った二酸化炭素削減計画では、京都議定書の約束期間までに、二酸化炭素の排出量を九〇年の基準年からマイナス六%の目標を達成できるようには思えません。特に、報告の情報隠ぺいによるペナルティーや事故、震災によって停止している原発が多く、原発の稼働率は上がっていません。定期検査の期間を延ばして稼働率を上げるようにするというのは安全を無視した政策であり、地元住民だけではなく、放射能による危険を考えれば到底容認できるものではありません。
 日本が地震列島であることは言うまでもないことですが、柏崎刈羽原発の直下型地震による被害は甚大です。柏崎刈羽原発の視察へ八月三十日に早速行ってきましたが、再稼働は難しいと思います。女川原発が地震による停止から再稼働までに二年以上掛かったことを考えても、二年以内の再稼働は難しいと思います。ましてや、今回の地震による被害では、制御棒という耐震性Aクラスが必要な施設の破壊のニュースも伝わってきています。再稼働の見通しは立たないのではないでしょうか。
 稼働率の目標は、今年度八八%ということであったのを十月十一日の中央環境審議会と産業構造審議会の合同会議において八二%に下方修正されましたが、八二%でできるのでしょうか。ここ数年の、二〇〇二年以降、七三・四、五九・七、六六・九、七一・九、六六・九と続いてきております。とても八〇%以上を達成することは不可能に思えますが、いかがですか。
 結局のところ、石炭火力など火力発電を増やすのでは二酸化炭素の削減目標は到底達成できないと思うのですが、自然エネルギーについても進んでいないようです。その話を最後にどうしてもこれだけは話したいということで、質問はちょっとはしょって、最後に話しておきたいと思うんですが、電力の総需要が右肩上がりになっているんですけれども、それを下げる方向に考えるべきではないかと思います。
 今年の夏の気温の上昇に伴い、電力量は増える一方です。夏場の一度の気温上昇で、百七十万キロワットの電力消費量が増えるとも言われています。ここに、東京電力の最大需要……
#144
○委員長(松山政司君) 簡潔に願います。
#145
○川田龍平君 はい、分かりました。
 是非、また機会を改めて質問したいと思いますので、またよろしくお願いします。済みません。ありがとうございました。済みません。(発言する者あり)
 是非、サマータイムは、サマータイムに検討、済みません、じゃ、最後に質問だけ。サマータイムについては検討しているんですけれども……
#146
○委員長(松山政司君) 時間を……
#147
○川田龍平君 サマーバケーション制度について検討したことはありますかという、これだけお願いします。
#148
○委員長(松山政司君) 時間を過ぎておりますので、南川局長、簡潔に答弁をお願いします。
#149
○政府参考人(南川秀樹君) サマーバケーションについて検討したことはございません。ただ、一般論としては、二、三週間ゆっくりすれば、それは自然環境の意味でも温暖化でも意味はあると思います。
 以上でございます。
#150
○委員長(松山政司君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。
   午後三時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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