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2007/11/13 第168回国会 参議院 参議院会議録情報 第168回国会 国土交通委員会 第4号
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2007/11/13 第168回国会 参議院

参議院会議録情報 第168回国会 国土交通委員会 第4号

#1
第168回国会 国土交通委員会 第4号
平成十九年十一月十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月九日
    辞任         補欠選任   
     池口 修次君     浅尾慶一郎君
 十一月十二日
    辞任         補欠選任   
     浅尾慶一郎君     池口 修次君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉田 博美君
    理 事
                大江 康弘君
                長浜 博行君
                谷川 秀善君
                鶴保 庸介君
                鰐淵 洋子君
    委 員
                池口 修次君
                川上 義博君
                輿石  東君
                田中 康夫君
                田名部匡省君
                羽田雄一郎君
                平山 幸司君
                広田  一君
                藤本 祐司君
                室井 邦彦君
                山下八洲夫君
                佐藤 信秋君
                伊達 忠一君
                長谷川大紋君
                藤井 孝男君
                山本 順三君
                脇  雅史君
                西田 実仁君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       国土交通大臣   冬柴 鐵三君
   副大臣
       国土交通副大臣  松島みどり君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       山本 順三君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊原江太郎君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        齋藤  潤君
       総務大臣官房審
       議官       河内 正孝君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    岡山  淳君
       文部科学大臣官
       房審議官     青山  伸君
       文部科学大臣官
       房審議官     田中  敏君
       国土交通大臣官
       房長       宿利 正史君
       国土交通大臣官
       房建設流通政策
       審議官      中島 正弘君
       国土交通省総合
       政策局長     榊  正剛君
       国土交通省住宅
       局長       和泉 洋人君
       気象庁長官    平木  哲君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○気象業務法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五
 条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止
 の実施につき承認を求めるの件(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(吉田博美君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 気象業務法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官齋藤潤君、総務大臣官房審議官河内正孝君、消防庁国民保護・防災部長岡山淳君、文部科学大臣官房審議官青山伸君、文部科学大臣官房審議官田中敏君、国土交通大臣官房長宿利正史君、国土交通大臣官房建設流通政策審議官中島正弘君、国土交通省総合政策局長榊正剛君、国土交通省住宅局長和泉洋人君及び気象庁長官平木哲君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(吉田博美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
    ─────────────
#4
○委員長(吉田博美君) 気象業務法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○長浜博行君 長浜博行でございます。
 今日は、気象業務法の改正というときに質問に立たせていただきまして、どうもありがとうございます。気象庁長官にも来ていただいているわけでございますが、私は千葉県柏市に在住をしておりまして、大変長官には多分なじみの深いところでもあるんではないかなというふうに思っております。十一月初頭には紫雲祭も開かれたところでありますので、気象大学校のことでありますが、そんなことも併せて後ほどこの問題を質疑させていただきたいと思っておりますが。
 まず最初に、今国会最初の閣法審議というこの委員会での質疑になるわけでございます。そういった状況の中において今一番心配をしていることは、いわゆる国土交通省のこれから質疑をするに当たって、様々な職員の不祥事等々含めた問題が他の委員会等では随分指摘をされるときがございます。これがたまたま重なってそういう問題になってきているのか、あるいはこの時期に、特に厚生労働、肝炎の問題、肝がんに発展するような問題のリストの問題、こういったものが急に出てきたりとか、あるいは防衛省も、法案の質疑と同時に様々な問題の解明が経過の途中であります。
 国土交通省においては、幸いにしてといいますか、余りこの委員会で証人喚問を含めた質疑にしようというようなお話もないようでありますけれども、一本目の閣法質疑でございますので、それに先立ちまして、官房長も来ておられるようでありますから、国土交通省における綱紀の問題等々含めて御説明をいただければと思います。
#6
○政府参考人(宿利正史君) お答え申し上げます。
 去る十月二十六日付けで処分をいたしました案件が公表されました。この事案は、私どもの職員が事業者から供応接待を受けまして、合計九十六万円余の費用負担を行わせるなど、国家公務員倫理法等に違反をいたしまして、国土交通行政に対する国民や社会の信頼、信用を著しく失墜させる極めて遺憾なものでございました。
 私どもにおける懲戒処分の状況でございますけれども、平成十八年の一年間を見てみますと、停職や減給などの処分を含めまして八十六件の懲戒処分を行っております。このうちの十一件が残念ながら免職処分でございました。
 私どもは、これまでも当省の職員が非違行為を行うようなことがあった場合には、まず調査を適切に実施をいたしまして、その後に厳正に処分を行うという対処をしてきておりますけれども、今後更に私どもの職員に対しまして綱紀の保持を徹底をし、この種の事案の再発防止に最大限努力してまいりたいと、このように考えております。
#7
○長浜博行君 また、その一方で、平成十八年度決算では、会計検査院から税金の無駄遣いとかあるいは不正経理ということで、国交省分として二十五億円の指摘もなされているわけでございます。
 果たしてこういう状況が、当たり前でありますが、会計検査院は国の機関の中から現実に国の機関をチェックをするということでありますから、この指摘をされている状況の中において、冬柴大臣は様々な御苦労をされていることだというふうに思うわけでございます。
 たまたま、一部の皆様方には御迷惑を掛けました先週辺りのどたばたがあったわけでありますけれども、ふと思いましたが、この議院内閣制の中において、今大臣は国土交通大臣としてお仕事をされているわけでありますが、選挙という手段とそうじゃない場合とを考え合わせると、いつ何どきここに並んでいるメンバーがその説明責任を負う大臣というポジションに就くかどうかということも分からないような状況も身近で認識をしたわけでございます。ですから、逆に言えば、冬柴大臣がある意味においては厳しく政府側の対応を追及する状況ということが、まあ元々十五年ぐらい前、冬柴大臣に御指導いただきながら連立政権をやったわけでありますけれども、そういった状況も久しぶりに思い出しながら、この状況の中で大臣として今国土交通省の案件をどう整理をされていくかと、こういった問題も法案質疑と同時に大変重い仕事として担っておられるんではないかなというふうに思うわけでございます。
 所信表明のときにも、副大臣である松島さんからも御自身の担当分野のお話も出ました、私はここを担当していますというお話も出ましたけれども、これも厚生労働の案件だったでしょうか、議論の途中のときに、あのときの大臣はあんただったじゃないかと、いやこっちでしょうというような議論も随分ありました。
 そういったことからすると、立法府と行政府の在り方、なかんずく省庁を統合して巨大化した国土交通省、まあ厚生労働省もそうですね、厚生省と労働省、今更仕事を分割した方がいいなんという議論もこのごろは散見されますが、こういった巨大化した省庁の中において、行政のトップであり、かつ議員という立場を持ちと、こういう状況で御苦労されております冬柴大臣から、綱紀粛正あるいはこの国土交通省の法案審査とは別の意味における問題について、何かコメントがあればお願いします。
#8
○国務大臣(冬柴鐵三君) ありがとうございます。正にもう委員のお説のとおりだというふうに思います。
 私が大臣在任中、それが短かろうとも、その間、こういうものについてはぴしっとした厳正な態度を取っていかなければならない、このような覚悟をいたしております。
 先般、福田総理及び町村官房長官から、緊張感を持って省務に取り組むようにという指示がありました。それとともに、業務運営の方法を見直すなど国民の目線に立った仕事を行うようにとの指示もありました。
 政府全体として綱紀の粛正等について取り組んでいるところでありますが、それにもかかわらず、先般公表された懲戒事案は、国家公務員ひいては行政全般に対する国民の信頼を裏切るものであり、極めて遺憾であるというふうに思っております。
 職員に対しましては、十月二十六日付けで、国家公務員法上最も厳しい処分である懲戒免職を行ったところでございますが、国土交通行政として信頼を取り戻すためには、職員が国民の目線に立った仕事をするという原点に立ち戻る必要があります。
 このため、地方機関等を含め全職員に対して、十月二十九日、私自ら、私が署名した書面で、公務員としての倫理の確保と国民の期待に的確にこたえる職務遂行について自覚を新たにするよう呼び掛ける書面を一人一人に送り付けました。
 また同日、事務次官から直接幹部職員を集めまして綱紀粛正と倫理の保持の徹底を指示したほか、また研修会等の実施も含め、職員に対して国家公務員倫理法及び倫理規程の周知徹底を図ることとしております。
 昨日も、全国事務所長代表者会議というもので約九十名以上、百名近い人が全国から集まっていただきましたが、そこでもこの綱紀粛正について私から直接お願いをし、そしてまた部下の人たちに対しても徹底するように申し入れたところでございます。
 さらに、職員が特定の業者等と国民の疑惑を招くような関係を持つと疑われるような場合には、倫理規程違反等についての内部の通報窓口というものを設置をいたしました。いわゆる内部告発でございます。
 これらの取組を通じて、幹部から職員の一人一人に至るまで、職員の服務規律の保持について一層の徹底を図るとともに、非違行為があった際には厳正に対処をすることにより、再発防止のための万全の措置を講じていきたい、このような決意でおります。
#9
○長浜博行君 今日はこの分野はこの程度にさせていただきますが、今総理の話が出ましたけれども、たしか岸田国民生活担当大臣の方に、様々な国民生活に影響を与えるような事象について、関係大臣を集めて検討しろというような御指示も出ていたというふうに思います。
 特に、今日は地震の話でございますから、この地震の分野における、地震というと何が想像されるか。私、生まれも育ちも東京の下町でございまして、大正大震災、関東大震災の一番のひどいところでありました。今でも横網のところに、墨田区の、被服廠という慰霊といいますか祈念のお堂がありますが、子供のころに関東大震災のときの絵などを見て大変恐怖感を覚えたところがあるところでございます。
 気象庁が緊急地震速報を発信をすることによって、あっ、間もなく地震が来るんだな、そのために、分の単位じゃありませんが、少なくとも数秒から数十秒の時間をいただく間に何か物を考えることができます。一つは、造られた自分の住んでいるこの家が、まあ震度五強のものが来るけれども耐震強度は六だと言われている、だから大丈夫だなと思えば避難の活動は緩むわけであります。そして、地震にとって一番怖いのは、もちろんその地震の揺れに伴って家がつぶれるということでありますが、今申し上げたように、自分の家が造られた建設会社等々によって六まで大丈夫だと言われれば、まあつぶれることはないな。その次は火事であります。地震になったら火を止めて、こういうのは子供のころから教わっていた分野でありますけれども、これもうちは耐火材を使っているので何の問題も感じない、何の問題も感じないと言ったら大げさですね、少なくともまだ逃げる余地は耐火材によって時間が保証されるんではないか。この耐震、耐火の問題において今、様々な意味で国民生活に影響を及ぼしているところがあります。これの、これから伺わなければいけないんですが。
 しかし、それにつけても身の回りのことで国土交通省絡みと言ったらいいんでしょうか、ここにおられる良識ある委員の皆様が心を痛めている部分というのは随分多いと思います。
 御自身の選挙区に戻れば、例えばこの間、幸いにして命を取り留められましたけれども、あのエスカレーターの問題。あれも、二十センチの透明板が下まで出ている出ていない、認可も通った、久しぶりにあの認証機関の名前も聞きましたけれども、ああ、こういった認証機関、こういう認証部分まで担当されているんだというふうに思いましたが、こういった問題。あるいは公園で遊ぶ子供たちの遊具の問題。
 それから、どうでしょう、重大アクシデントというふうに国土交通省は認定をされたようでありますが、一昨日の中部国際空港の中国機が滑走路に誤進入した問題、これも既にもう九月、十月には大阪国際空港、伊丹ですね、十月には関空で、また三月には高知空港でのボンバルディアの問題もあったわけでございます。スカンジナビア航空なんかは運航を中止している、この機種での運航を中止しているようでありますが。こんな様々、私たちの身の回りで影響を与える問題が頻発をしているわけでございます。
 耐火と耐震の問題についてはこれから伺いますが、今私が述べたことで何かコメントがあればどなたでも、よろしくお願いいたします。
#10
○国務大臣(冬柴鐵三君) 最近の、死亡事故にはつながらなかったけれども非常に冷やりとした、そのようなことが報道されておりますし、本当にそのたびに我々としては、重大な部分については事故調査委員会によって詳細な調査を遂げるということで、その再発防止に対して手を打っているところでございますけれども、昨日、おとついの事故につきましては、中国機に対して管制官はそこで止まれということで指示をして、そしてそれを、止まれということを言われたことの復唱も操縦士はしているにかかわらず止まらずに前へ出てしまったという事案でございますが、幸いにして手前八キロの時点でそれを発見したその管制官が、上空に上がった上でもう一度着陸態勢を取れという指示をされて事故を免れたわけでございます。
 大阪空港の問題にしても、そのように、いろいろとそこに、今回の部分については管制官には全くミスがなかったように思われますけれども、ただ、今調査中でございますから、最終的なところはまたその結果を報告申し上げますが、一つ一つについて、それぞれに理由はあるわけですけれども、国土交通省としましては、それに適応した対策を講じて、二度と起こらないようにということで、そのたびに手は打つわけでございますけれども、いろいろ違う形で問題が起こってくる。人為的な、ヒューマンエラーの場合もありますし、機材が悪かった部分もありますし、いろんなそこにはありますけれども、しかし公共交通である以上、好むと好まざるとにかかわらずこれを使わなければならない我々の立場からすれば、もう常に万全でなければならないし、少しでもそういう点について疑念があれば、それはやめさせるということにならなければならないというふうに思います。
 したがって、ボンバルディアにつきましても、外国ではそれの運航をもう全部禁止しているというところはありますけれども、我々としては、それについて逐一検査をし、そしてまた安全を確認しながら現在飛ばさしているというのが現状でございますので、御理解をいただきたいと思います。
#11
○長浜博行君 耐震の問題に入ってまいりますけれども、遠藤孝建築士の件で、今回、六月二十日施行の改正建築基準法の問題がクローズアップをされたわけでございます。
 幾つかの論点はあります。これが駆け込み式に申請をされて通過をした経緯はどういうふうになっていくのか。つまり、駆け込み式で通過される余地があの時点あったとしたら、他にこういう案件はあったのかどうか。まあ時同じくしてと言ってはなんですが、ちょうど姉歯建築士の問題も今度は司法の場で、地裁から高裁に行ったんですが、高裁でも結局判決が出て、不服ということで上告というような手続に入っているようでありますけれども、この問題の責任が一体どこにあるのかなということを考えるわけでございます。
 また、大きな論点としては、規制が強化をされたことによって経済に与えているマイナスの影響をどう判断をするのかと。それも半端ではなくて、多分、どうでしょう、六―九のクオーターで見てみれば年率換算GDPで一%は行かないと思いますけれども、これを押し下げる効果を及ぼしている、マイナス効果ですね、こんな状況も生まれていますし、あるいは十―十二月のクオーターで考えて年率換算していくとどういう状況になっていくのかということもこれ問題です。じゃ、景気対策のために元に戻せとか、あるいはダブルチェックとかピアチェックと呼ばれる部分をカットすればいいではないかと、これでは物事の本質は何も見えなくなってくるわけでございます。
 幾つかの論点がここに存在をしているわけでありますが、まずは、例えば大臣認定プログラムソフトですね、こういうものの開発が遅れているという現状、あるいは六月の中旬から施行された改正建築基準法の中におけるそれが周知徹底。つまり、書類を何回も同じものを出さなければいけない。
 民主党でもヒアリングを行いまして、現場の建築事務所あるいは建築士の皆様から、長浜さんね、金具一個変えるのにもう一回書類を出さなきゃいけないんだと、フレームがメーカーが決まっていて、アルミフレーム、そのメーカーしか使えない、使えないって使えるんですけれども、その申請の段階でそこまで書くとそのメーカー名を変えると変えることができない、だから価格交渉ができないんだと、こういう状況とか、しかしまた、その中に納入する、御承知のように住宅産業というのはすそ野の広い分野ですから、白物家電とか、あるいはいろんなおふろとかトイレとかいろいろ、こういった状況の中においては、建築士さんの意見を隣で聞いていて、うちはそこまで厳しくないなと、付随する設備の中においては国交省はそれ余りうるさく言わないよとか、そんな話で、基準が不確かな部分というものがある意味では国交省の対応の遅れから来ているということは否定できないのではないかと思いますけれども。
 ざっとしゃべりましたけれども、この耐震性の問題、一つは社会的影響、景気に及ぼす影響、これを後半の本年度において、景気回復に影響を与えるような状況の中で耐震偽装を起こさせないようにしながらも過度な書類等によるところの手続を緩和することが可能なのかどうか、御担当に御答弁をいただければと思います。
#12
○政府参考人(和泉洋人君) 今委員から幾つかの御質問がございました。
 まず一点目でございますけれども、建築基準法を改正しまして関係者挙げて建築物の安全確保に努力しているところ、新しい偽装が起きたことは誠に遺憾でございます。
 まず、その点御報告申し上げますと、十月十五日に偽装を発表した横浜市のマンションにつきましては、現在その耐力を横浜市において検証作業中でございます。さらに、国土交通省におきましては、本物件を含めた藤建事務所の関与物件につきまして埼玉県が事務所に入り、現在約九十件の物件について確認し、その検証を進めている最中でございます。なるべく早くその検証を終え、もし耐力が劣るものがあればきっちりと修正していきたい、こう思っております。
 次に、改正建築基準法の施行の状況でございます。
 今委員御指摘のように、一年という期間の中で施行したこともございまして、いわゆる設計の現場あるいは審査の現場まで十分な理解が進まなかったという点については御指摘のとおりだと思います。経過的には、もちろん改正基準法施行の前にパブリックコメントや研修会等をしたわけでございますし、加えて、この場でも大臣等からも御説明しておりますけれども、地元の現場の意見を聞きながらQアンドAとかあるいは関係通達とかあるいは研修会とかるるやってきたわけでございます。ただ、総じて言えば、今委員御指摘のように、いわゆる構造計算書の偽装事件のインパクトが余りにも大きかったものですから、現場で設計側も審査側も極めて慎重になって、その部分で遅れた部分がございました。
 さらに、加えて言えば、今も委員御指摘のように、字が違っても修正できないとか、あるいは例えばシックハウス対策の合板を使うときに会社の名前が決まっていないと使えないとか、こういった誤解も多数ございました。それにつきましては時々刻々そういった誤解を解くべく、関係団体との連絡あるいは審査機関に対する通達等を繰り返してまいりました。
 最近では、そういった論点がほぼ明らかになったものですから、これに関するパンフレットを作りまして、三十万部ほど作りまして、設計の現場、審査の現場、あるいは施主の関係団体に広く配りまして、そういった初歩的な誤解の下に審査が滞ることのないように努力をしている最中でございます。そういったことを続けまして、何とか現在の建築確認・着工の遅延について早期回復を図るべく真剣に努力していかなければならないと思っています。
 ただ、一点でございますが、いわゆるダブルチェックの件数でございます。ダブルチェックにつきましては、初めて導入された制度でございますので一番なかなかうまくいかなかった部分でございますが、この数か月、急速に回復傾向を示してございまして、十月のダブルチェックの交付件数は約九百件弱と、こうなっております。
 こういった動きを更にしっかりと促進し、こういった建築着工・確認の遅れがないように、なるべく早く回復するように真剣に努力を続けてまいりたいと考えております。
#13
○政府参考人(齋藤潤君) 私の方から建築基準法の改正にかかわる景気への影響についてお答えを申し上げます。
 本年六月二十日の改正建築基準法の施行によりまして建築確認手続の厳格化あるいは審査期間の延長等が実施されましたわけでございますが、その影響によりまして、例えば新設住宅着工戸数の動向を見ますと、七月は前月比三〇・一%の減、八月は同じく二三・〇%の減、九月は同じく一・二%の減、これらを七―九で見ましても前期比三七・六%の減ということで、大幅に落ち込んでおります。
 また、同じ影響によりまして、工場やオフィスビルなどの建物系の設備投資の先行指標となります民間非居住用の建築着工の工事費予定額、これを見ましても、七月は前月比四〇・一%の減、八月は同じく二六・七%の減、九月は同じく一八・〇%の減、七―九月期で見ましても前期比四四・四%の減ということで、大幅に落ち込んでおります。こうした着工の落ち込みは、建築物の工期に応じまして建設投資の出来高の減少として今後現れてまいります。七―九月期以降のGDPの押し下げにつながっていくわけでございます。
 実際の、本日公表になりました七―九月期のGDPの一次速報によりますと、実質の民間住宅投資は前期比で七・八%の減というふうになりました。GDP全体は〇・六%の増でございましたけれども、これに対しまして〇・三%ポイントの押し下げ要因というふうになっております。年率に換算いたしますと、委員の御指摘のような数字になるかと思います。
 さらに、マクロ経済への影響という点で申しますと、建設資材の生産あるいは出荷の減少という形でも現れつつあります。それから、こうした動きは今後、企業収益や耐久消費財などへの波及ということも可能性としては考えられるところでございます。
 景気の全体といたしましては、生産が持ち直すなど企業部門の好調さを背景に回復を続けておりますけれども、そういった基調には今のところ変化はございませんけれども、建築着工の動向とその影響については十分注視していく必要があると考えております。
#14
○長浜博行君 質問しておいてなんですが、大臣、大変二つの難しい点、性悪説に立たざるを得ないですね、ここまでひどいと。ですから、書類上で不備を耐震構造の問題は厳しくチェックをしなきゃいけない反面、こういう問題がありますので、実際、建築の現場は弱小・中小業者とか、建築事務所も資金繰り大変厳しい状況になっていますので、中小企業関係のセーフティーネットローンですか、こういったものの拡充を図るとか、是非側面から、毎年ですけどね、十二月、年越せるかどうかという、それぞれの地場の企業の苦しさをみんな政治家は聞いておりますので、こういった点にも御配慮をいただければというふうに思います。
 耐火構造の問題でありますが、これも久しぶりに驚きました。ニチアスさんの問題であります。久しぶりにこの名前も聞きました。御承知のように、私はアスベスト問題を随分、去年一生懸命やらさせていただきました。ニチアスさんというのは、旧社名は日本アスベストという会社でございます。この髪の毛の五千分の一のアスベストという大変便利な素材であって、これが先進国並びに発展途上国において大変有用な国土、社会資本形成にも貢献をした時代はありましたけれども、これが大変人体に影響を与えるということは、冬柴大臣の選挙区からしてもよく御承知の事案だというふうに思っております。
 こういった大変大臣が怒っておられる風景もテレビの報道でも見ました。かなり悪質だ、上部までも分かっている、そして法律の専門家であるところの大臣が、建築基準法の中における罰則規定がないものですから、これを詐欺罪で刑法告訴みたいな形での御発言もあったというふうに思います。
 ここまで組織的になされて、しかも問題は、その試験をそれでクリアができちゃっているというところに国民の一番最初に申し上げました不安が、国土交通省は何をやっているのと。それから、国土交通省が御承知のように直接認可しているわけではありませんね。これは、民間の認定機関の中においてチェックをさせるというシステムが確立をしています。そうすると、この民間の国土交通が認めた機関は一体何なのか、何を一体信用すればいいのか。
 ですから、この耐震の問題と、実はこの耐火建材の問題というのは、せっかく地震が来ることが早めに分かるにもかかわらず、一番最初に申し上げましたとおりに、ちょっと待てよと、地震警報を聞きながら、うちの構造はどうなっているのかなということを、極端な話ですね、こんな考えさせざるを得ないような状況にも、ある意味では国土交通省の中における一部門と一部門、今のは耐火建材とか耐震構造というのも国土交通省の一部門、これから話に出る気象庁というのも国土交通省の一部門。
 こういう大きな問題をはらんでいるということを感じますけれども、大臣、お怒りはいまだに続いているんでしょうか、耐火の問題。
#15
○国務大臣(冬柴鐵三君) 怒りは続いております。これは、特に耐火ボードということで、軒裏というのは一番火事が行っても、私も火事の現場、何回も見たことがありますけれども、最初、軒のところから煙がずっと吹いているんですが、それが一挙にばあっと火が回って、軒裏から燃えるんですね。ですから、そういうところは耐火ボードをきちっと張るということはもう非常に大事なことで、それが耐火性能がないということになりますと、ないというのは言い過ぎかも分かりませんけれども、所定の能力がないのにあるように装ってこれが使われた。これは、非常に国民に対する背信であり、こういういざというときの人命にもかかわることをこういうことをやられたということは、私はもう本当に怒りは収まらないところでございます。
 ただ、この検査というもの、あるいは大臣認定というのは、日々刻々新しい素材とかいうものが発明され、そして考案されます。ただ、それだけでは、それを売るという場合にも、これは一々性能を説明し、なかなか拡販できないと思いますが、我々の方で作った認定というものを受けることにより、所要の能力があるということのお墨付きを大臣認定という形ですれば、一般にそれが急激に普及することができるわけですから、そういう意味で、これについては信頼に裏打ちされたものでなければならないというふうに思います。
 しかしながら、このニチアスの問題にしても、あるいはもう一社、東洋ゴムの問題にしましても、その検査を受けるときだけそれが能力が保持されるような形で、売っているものはそれと違うものが売られる、ここまでなかなかこれは把握することは難しいと思うんです。本当にもうその人たちを信頼があるかないかということに懸かってしまうわけでございますが、私どもとしては、もう一度そういうものについても、どこまでそういうことが行うことができないようにするような検査方法があり得るか、そこまで迫って考えなければなりませんし、過去与えている大臣認定、一万二千件ぐらいありますけれども、こういうものについても、もう一度本人からこれは大丈夫なんだというようなことの一札を取るとか、危ういものについてはもう一度こちらから検査をするとか、そういうことで国民に御不安を掛けないような手を取らなければならない、そういうことを今考えているところであり、その手続に着手したところでございます。
#16
○長浜博行君 こういった国民の安心、安全にかかわる部分が、まあこう言ってはなんですが、冬柴大臣のときに現実にこの対応を求められているわけですから、一番最初に申し上げました、あのときの大臣はどういう対応をしたのか、三年、五年、その後から指摘をされることがないように、大変御苦労だとは思いますけれども、大臣の一層の奮起を期待をいたしたいというふうに思っている次第でございます。
 それで、いよいよこの地震の方に入らせていただくわけでございますけれども、緊急地震速報、早期地震警戒システムという、画期的といえば画期的だし、ある方から言わせると、まだそんなの法律でやってなかったの、こういう御指摘も素朴に受ける、不思議な問題です。というのは、この質疑を今やっておりますけれども、もう十月一日からNHK等々では早期に地震の警戒は行いますよということを国民に告知をしているわけでございます。また、一部自治体、一部企業においては、先行事例としてこういった地震にまつわる情報の提供というのは既に行われていたわけでございます。
 委員長、ちょっと資料をかざしてもよろしゅうございますか。
#17
○委員長(吉田博美君) はい。
#18
○長浜博行君 じゃ、委員長の許可をいただきましたが、(資料提示)ウルトラマンも登場しております。僕たちの命を守る、気象庁ですね、緊急地震速報。これは何だろう、これはクレヨンしんちゃんというんでしたっけ、間違えていたらなんですが、こういったことももう気象庁でペーパーが配られているわけでございます。
 できれば、こういった問題が直接この委員会での質疑とリンクをするのかどうかという問題も含めて、ぱっと法律が通ったと、そして国民に周知をされるという方が、まあ個人的な見解ですが、大変きれいなようにも思ったわけでありますが、ちょっと委員会審議とこの微妙なずれというのはどういうことなんでございましょうか。
#19
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 地震がいつ発生してもおかしくない我が国において、緊急地震速報は、国民の安全に係る極めて重要な防災情報として、一刻も早く国民に提供する必要があります。
 一方、緊急地震速報は全く新しい防災情報でありますため、混乱なく利活用されるためには十分に周知広報を行う必要がございます。こうした周知広報の取組を踏まえた上で、緊急地震速報の十月一日からの一般の提供の開始が本年六月二十一日の中央防災会議において了解されたところでございます。
 この速報の確実な発表、伝達の体制を確保するためには、予報及び警報としての法的位置付けを速やかにすることが望ましいため、直ちに法改正を行うことといたしましたが、六月二十一日に決定されたため、さきの通常国会への審議は間に合わず、今臨時国会への提案となったものでございます。
 ただ、情報の特性や利用についての周知広報を進め、現在準備が整ったところでございますので、緊急地震速報につきましては、法改正の前でも情報提供が国民の安全確保のために資するということでございますので、気象業務法第十一条に規定する観測成果の発表として現在広く国民への提供を開始したところでございます。
 以上です。
#20
○長浜博行君 今御質問をした点なんですけれども、私は素朴に、長官、私、身近に気象大学校がございまして、大変家から散歩するにも気象大学校の方に行ったりするときがあるんですね。大変実は難しい学校で、四百五十九人も受験をされて八十一人ぐらいしか受からない。そして、受かるともうすぐあれですね、大学校でありまして大学じゃないので、どう言ったらいいんでしょう、学生さんじゃなくて職員になるんですね。そして、授業料は納めるんではなくてお給料をいただくというような特殊な気象庁の幹部。給料だって、余りお金のことはどうかなと思いますが、十四万円ぐらい毎月お給料もいただきながら勉強できるというところなんですね。
 それで、そういう状況の中での気象という問題と、ちょっと私、この地震の速報の問題がしっくりいかないんですね。しっくりいかないというのは是非、批判をしているわけじゃないんです、お教えをいただきたいと思いますが、今のお話でもありましたように、防災会議といいますか、我が国の地震防災に関する政策体系という資料をいただきました。これ、この気象庁の予算の深掘りをやったときか業務法の説明を聞いたときか、我が会派のたしか田中委員の質問に対する資料要求で私もいただいたところでありますが、中央防災会議と上に出ていましたね、さっきのお話の中において。地震調査研究推進本部というのがございますね。そして、その地震調査研究推進本部の下に調査、観測、研究等の実施をする様々な機関が数多く存在をし、その中に気象庁も含まれているわけでございます。
 この気象業務法の正式名称は気象業務法でよろしいんですよね。
#21
○政府参考人(平木哲君) そのとおりでございます。
#22
○長浜博行君 この第一条に、この法律は、気象業務に関する基本的制度を定めることによって、気象業務の健全な発達を図りという目的があります。そして、第二条の定義のところで、この法律において気象とは、大気、電離層を除く、の諸現象をいう。この法律において地象とは、地震及び火山現象並びに気象に密接に関連する地面及び地中の諸現象をいう。この法律が改正されればここの部分が地震の部分と微妙に変わってきますが。三番は、この法律において水象、水ですね、水象とは、気象又は地震に密接に関連する陸水及び海洋の諸現象をいうと。それで四番目に、この法律において気象業務とは、左に挙げる業務をいうと。気象の下に業務が付いたんですね、気象業務と。それは、気象とか地象とかあるいはすべてを含んだ部分を気象業務というという形になっているんですね。
 そして、この今回の緊急地震速報をつくるに当たって、二〇〇四年の二月に気象庁のナウキャスト地震情報と、文部科学省の防災科学技術研究所のリアルタイム地震情報というのが合わさった形で多分スタートをしたというふうに認識をするんですね。そして、気象庁が持っている地震計は多分二百ぐらい、この文部科学省所管の防災科学技術研究所は八百か所ぐらいを持ってこの地震の分野にある意味では入っていったということが言えるんではないかというふうに思いますが、これは地震の問題というのはもっと複雑で、例えば今日はいらっしゃっているかどうか分かりませんが、総務省消防庁防災課というのがあります。そして、ここで、割と地域に住んでいる人にとっては一番身近でありますが、全国の自治体で一斉同報するところの全国瞬時警報システムというのを持っているところであります。
 ですから、何が言いたいかというと、この気象業務法改正の中で、あえて、地震のこの緊急警報のところで私自身は気が付いたわけでありますけれども、この気象業務の中における、確かに水象の部分における高波、これは台風によるところの高波なのか地震によるところの津波なのか、気象の分野と地象の分野をあえて気象庁の中に取り込んでいく、この必然性は、基本的な質問で恐縮でありますけれども、どこにございますんでしょうか。
#23
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 今御質問にありましたことは気象庁長官の責務に関することと理解しております。
 気象庁では、自然災害の防止、軽減のために二十四時間体制で全国の気象状況及び地震活動の観測、監視、予測を行っております。そして、気象警報や津波警報等を発表しているところでございます。そして、二十四時間体制でこういうことを行っている実施庁としては気象庁しかないというふうに考えております。
 こういうことから、今般、技術の進展、観測体制の充実に対応して地震動に関する予測が可能になったということでございますので、この緊急地震速報の伝達を確実にするため警報化するということでございますので、防災情報を国民に提供する責務があって、そのための提供体制を持つ気象庁がこの業務を行わなければならないと考えております。
#24
○長浜博行君 微妙にちょっと質問の趣旨とずれているように思うんですけれども、気象庁長官の職務ということよりは、この地震調査研究推進本部についてといういただいた資料の中においても、行政施策に直結すべき地震に関する調査研究の責任体制を明らかにし、これを政府として一元的に推進するためというような状況の、絵も付いておりますけれども、そういった状況の中においては、いわゆる省庁の縄張とか縦社会とかこういうことで追及をしているんではないんです、誤解されるとなかなか議論がそれ以上進まなくなりますので、そうではなくて、気象庁がやっている気象の分野と地震と言われる分野を、あえて文部科学省管轄の方で一元的に地震の部分を管理した方がある意味では国民にとっては効率的ではないかなと思っているんですけれども、そういったことでございます。
#25
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 他省庁のことでございますから、直接申し上げるのは難しいところもありますけれども、地震調査研究ということでございます。
 研究といいますと、その研究対象となるべき範囲は非常に広うございまして、これは文部科学省のみの機関が調査研究を行っているわけではございませんので、それ、先ほど委員御指摘のとおり、地震調査推進本部の下に関係する各省庁の機関が参加して幅広く研究をしているという、そういう性格を持つものでございます。そして、その中で関係各機関が役割分担をしつつ、全国的な地震観測網の整備や観測データの相互利用による効率的な調査研究を行うということを推進しているところで、その地震調査推進研究本部の方針の下に、政府として一元的に調査研究を推進していると理解しております。
 以上です。
#26
○長浜博行君 そうしましたら、それを前提としまして、二〇〇四年二月に、先ほど申し上げましたシステムが統合されて、先行事例として行われている間にも、二〇〇四年十月に新潟県中越地震、あるいは二〇〇七年七月に新潟県中越沖地震が発生をしているわけでございます。こういったときにおける先行事例の中における、今回実施に当たるに当たりまして、大きな特徴といいますか、今回踏み切るに当たっての判断となった何か材料等がございましたら御説明をいただければと思うんです。
 私の記憶によりますと、どこかのテレビ番組で、それは訓練ではなくて実際に地震が来るという電波がテレビか何か警報装置に、端末ですね、端末設置されていた場所に映って、学校だったような記憶もあるんですが、それで本当に子供が避難をして、その後地震が来たという風景を見たような記憶、これ定かではないんですが、そういった事例が現実にあったんでしょうか。
#27
○政府参考人(平木哲君) 本年にありました、本年の七月でございます、中越沖地震で、これは東京の千寿本町小学校という小学校がございまして、そこの体育館にたまたま居合わせた生徒、父兄がいらっしゃったんですが、それ校長先生に直接、私、お伺いしたんですけれども、たまたま校長先生がそのとき休日にもかかわらず勤務しておりまして、その緊急地震速報のシグナルが来ましたので、体育館に出掛けて、落ち着きなさいというふうに指示をして、退避行動というか、身構える、身を守る行動を取ることができてよかったというふうに承っております。
 以上です。
#28
○長浜博行君 そういう事例もある中において、唯一の弱点と言ってはなんですが、直下型の地震にはなかなかこのシステムは対応しにくいというのがありますね。私は、首都圏直下型に遭う場合どうなるんだろうと。一万二千人ぐらいの死者が中央防災会議によって推定をされておりますけれども、この間の近畿直下型、近畿の方々いらっしゃったらこれはごらんになっていると思いますけれども、近畿直下型の場合は、私が言っているわけじゃありません、中央防災会議が四万二千人の死者を想定をされているわけですね。例の阪神・淡路のときは、たしか六千か六千五百人でございましたよね。相当な規模が近畿を襲うわけでございます。
 こういう状況の中において、先ほど来申し上げている文部科学省管轄の防災科学技術研究所の中で、この直下型の地震でもある程度対応できる端末、ホームサイスモメーターみたいなものも開発をされているという話を聞いておりますが、関係者というか、文部科学省関係は来ておられますか。
#29
○政府参考人(青山伸君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、防災科学技術研究所では民間との共同研究によりまして、気象庁の緊急地震速報の受信端末に内蔵可能な家庭地震計の開発というのを現在進めているところでございます。これは御指摘のように、直下型地震などで速報が間に合わなかった地域においてより早く地震波を検知することが可能で、実用化された場合には一般家庭等において広く利用されることを期待しているものでございます。
#30
○長浜博行君 今のような形の商品開発がどんどん進んでいくわけですね。
 それで、民間気象業務、三章の三の規定の、民間の気象業務を推進するという規定がありますね。あの中における機器の認定等々を含めて、気象庁とこういう他省庁との間での情報交換とか連携というのは進んでいるんでしょうか。
#31
○政府参考人(平木哲君) 今先生御指摘の点は測器検定のことではないかと思いますが、よろしゅうございますか。
#32
○長浜博行君 はい。
#33
○政府参考人(平木哲君) 測器検定につきましては、気象業務法の中で気象測器というものが種類が定められておりまして、そのものにつきましては気象庁が、それに対して検定制度というのがありまして、それを運用しているというところでございます。
 ただ、今先生御指摘のような新たに開発されたものがすべてどういう気象測器に該当するかどうかということは、これはまた慎重に検討しなければいけない点がございまして、一般的には今まで気象業務で使っていたもの以外に新たにそういうものを登録するということは余り行っていないのが現状でございますが、また、これについても検討してまいりたいと考えております。
#34
○長浜博行君 気象業務支援センターを核として様々な情報が国民の側にとって有用になるように各政府関係機関のコミュニケーションをよく取っていただければというふうに思っております。
 最後に、逆な意味での、今一部被害が出ておりますけれども、この法律が通ることによって、緊急地震速報の受信機の設置が義務付けられるというような法律を基にした各地の条例が変更されてそういう状況になっていくと。悪徳商法ですね。そういう機器を売り歩いているって、国民消費センターの中にもこういう苦情が目立ってきているようでありますが、これは国土交通省あるいは気象庁は認識されていますか。
#35
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 報道によりますと、緊急地震速報の家庭用の受信機などとして義務付けられたとする訪問販売、あるいは県職員を装って装置の売り込みのための電話によるアンケートなどが行われているということでございます。
 気象庁といたしましては、七月に地元の自治体から同種の連絡を受けまして、これを注意する呼び掛けをホームページに掲載いたしました。そしてまた、八月二日に開催しました緊急地震速報の周知広報及び利活用推進に関する関係省庁連絡会議において、関係省庁に対しても周知を図っております。引き続き、家庭用の受信装置の設置は義務ではないことについて、関係機関と連携し、国民の方々へ悪質業者に対する注意を促していく所存でございます。
#36
○長浜博行君 国民の安心、安全に寄与する法案だというふうに前向きに私はこれは理解をしておりますので、是非、国民の安心、安全を逆に阻害するような要因、耐震の問題あるいは耐火の問題あるいは悪徳商法の問題、こういった様々な問題を克服して、早く、地震被害が最小限に済むような社会の実現の一助になっていただければと思い、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。
#37
○佐藤信秋君 自由民主党の佐藤信秋でございます。
 国土交通委員会で御質問させていただくのは初めてでございます。今日はまた、大臣に御質問させていただくというのは思ってもみない光栄でございまして、誠に恐縮でございます。
 気象業務法の問題につきまして質問させていただきます。
 一番最初に、私自身はこの気象業務法、よく改正を決断されたな、実はそう思っていまして、そういう意味では、日本の地震に対する、あるいは火山に対する観測の精度とかそういうものが随分進歩してきたからだ、そんなことも一つの要因だろうと思っていますが、逆に言えば、じゃ、世界的には今どういう状況にあるのかと。今回は、地震動あるいは火山の情報に関して警報を自ら義務付けるといいますか、義務付ける法律。世界的に見ますと、そこまで到達している精度、予測がどのぐらいできておるのか、あるいは提供がどのぐらいできているのかという点につきまして、お分かりになっている範囲で結構でありますが、状況をお教えいただきたいと思います。
#38
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 地震につきましては、世界的に発生している場所とそれからほとんど発生しない場所の差が非常に顕著でございます。それをまず念頭に置いていただきたいんですが、地震動の警報につきましては、メキシコにおきまして、太平洋岸で発生する海溝型の地震を海岸付近で検知しまして、約三百キロメートル離れましたメキシコ市に事前に情報を発表する仕組みがございます。
 これに対して、日本では国土全体の地震に対して、いつどこで地震が発生しても即座に地震動の警報を出す、発表する仕組みを構築することになりますので、これは世界初の取組となるものでございます。
#39
○佐藤信秋君 ということで、今の御説明ですと、世界初の取組である。多分、プラスとマイナスといいますか、義務付けるわけですから、いい点悪い点、いろいろお考えになって決断なさった、こういう問題だろうと思います。
 先ほど来、長浜先生、大臣に対する御質問の中で、大臣が御決断なさってこうした物事が進む、そのときそのとき長い蓄積の中で大臣の御決断があって進むんですが、その以前からのいろいろプラスマイナスを十分しんしゃくされながら今回も冬柴大臣の御英断が下されたものと、こう理解しております。
 そういう意味では、今までのこの検討の経緯と今の国民が求めておられる情報というものが今こそ出すべきだと、こう御決断なさったと思っておりますが、具体的に大臣の御決断のポイントというものを皆様にお教えいただければと思います。
#40
○国務大臣(冬柴鐵三君) 御案内のとおり、我が国は世界有数の地震国であります。いつどこで被害をもたらすような地震が発生してもおかしくない、そのような状況にあります。防災情報の充実と確実な提供が望まれていたわけでございますが、今般、地震に関する技術の進展及び観測体制の充実に対応して、地震動、いわゆる発生した断層活動というものによって地面が揺れるというようなものについて、あらかじめこれを知り、そしてまた国民にそれを周知する手段が見いだすことができたという、画期的な発明といいますか、これはもう十数年にわたる関係者の長い御努力の結果でございますが、そういうことになりまして、それについて有識者による検討会、先ほどの防災会議等でもこれはやるべきであるというような決断をちょうだいをいたしたわけでございます。
 我々としては、今までから、この気象業務法第十一条、現行法、改正前の現行法の中でも、気象庁というのは地動とかそういうものについて成果並びにそれを直ちに発表することが公衆の利益を増進すると認めるときは、放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関の協力を求めて、直ちにこれを発表し、公衆に周知させるように努めなければならないという規定がありました。
 しかしながら、これは不確かなものをやりますと大変なパニックになっても困ります。そういうことで、相当な確度は来ましたので、これを気象庁の義務にしよう、そして今の報道機関の中でも、いわゆる日本放送協会についてはテレビ、ラジオとも義務にしていただこうと、義務、我々から通知したらそれを公表することを義務付けようと、一般の民間は義務付けていませんけれども、努力でございますが、そういう法体系を一日も早く作らなきゃならないという決断をいたしました。
 これは、やはりこの五秒ないし数十秒というものがいかに大事かということを、去年の八月からこれに先立ちまして、希望する例えば鉄道会社とか、あるいは建設現場とか、あるいは精密機械を作っている工場とか、そういうところへ提供をいたしていました。それによって非常に顕著な効果もありましたので、例えば高速鉄道であれば、地震動を予知して通知を受ければ急ブレーキを掛けてそして減速をする、大きな地震が来る前に相当速度を落とすことができる。工事現場でも、高い足場の中でこういうものが来るということになれば、これを回避することができる。あるいは、精密機械であれば、その機械自身を止めることによって、揺れによって非常に大事な機械が壊れてしまうということを防ぐことができる。こういうことが、いろんなことの試行実験によっていろんな効果が把握することができたものですから、これは一日も早くやろうということになったわけです。
 ただ、法律のそのような義務付けとか、現行法の改正法を提案するいとまがなかったものですから、十一条によって十月一日午前九時からこれをNHKでやっていただいておりますが、一日も早くこの法律を成立させていただきまして、この法律に基づいて義務として我々としてもやらしていただきたい、そういう決断をさせていただいたわけでございます。
 それによって、それを受けた国民一人一人が、天災から自分の生命、身体を守るために賢明にどういうふうに行動していただくかということを平素から考えていただくことにより、地震による被害はもう激減するであろうというふうに私は期待しているところでございます。
 以上です。
#41
○佐藤信秋君 大臣のお話のように、ふだんから国民の皆様にこうした警報を御理解いただいて、そして減災にお努めいただく、これが大変大事なことだと私も思います。やっぱりそういう意味では、幾つか国民の皆様に御理解をいただいてあらかじめおく努力が必要かなと思いまして、幾つか御質問申し上げたいと思います。
 一つは、今大臣のお話がありますように、NHKには義務として警報が出た場合に国民にお知らせください、こうなっているわけですが、気象庁の方から出される警報と、そしてそれをNHK、画面等で出る情報と、これ多少のずれはあるんだろうと思うんです。ずれといいますか、内容の違いですね。四W一Hですから、気象庁の方で、どこでどのような大きさの地震動がどのぐらい後に来る、大きさそのものもどのぐらいの定義までお出しになるのか、まずは気象庁の一次情報というのがどういう形で出る、そしてそれをNHKの場合にはどんなふうな加工をして出し得るか、瞬時の議論ですから、もうあらかじめ決めてあると思いますし、そしてまた、その情報をNHK以外、今大臣のお話のように、企業であるとかあるいは鉄道であるとかあるいはまた個人もあり得るかと思うんですが、に提供される場合にはどういう形になるのか。まず情報の出し方、内容について教えていただければと思います。
#42
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 まず、テレビ、ラジオで発表する場合についてでございますけれども、気象庁では、緊急地震速報をテレビなどの放送で伝えるに当たって、その発表条件、内容をどうすればいいかということにつきましては、地震学、社会学の有識者及び放送関係者の意見も伺って検討を行いました。
 それで、気象庁としましては、誤報、誤った報告がないように、それを回避するために、事前に身構える必要がある震度が予想された場合に可能な限り迅速に発表すると、こういう条件としまして、発表する条件を、二点以上の観測、地震計で地震波が検知されまして、最大震度が五弱以上が予想される場合に発表するといたしました。そして、その発表内容につきましては、現在の震度の予測精度及びテレビなどの画面で伝達可能な内容を勘案いたしまして、全国約二百か所の区域に分割しまして、震度四以上が予想された地域の名称を強い揺れが予想される地域として伝えることといたしました。この場合には、いつ、あと何秒で地震が起こるとか、それから震度は幾つかとか、そういう情報は加えられておりません。そして、NHKなどではそれを分かりやすく適切に表現して放送していただいているものと承知しております。
 そして、それ以外、企業、鉄道、個人など様々な方々に提供するに当たりましては、その発表条件を、一か所の地震計で観測された場合に、それから最大震度ももっと小さい震度の予測された場合につきましても情報として発表してそれを利用していただくということとしております。
 以上です。
#43
○佐藤信秋君 確認ですが、そうすると、気象庁からお出しになる警報自体は、震度幾つであと何秒という形ではなくて、強い揺れが間もなくと、こういう形ですべて出ると、こう理解してよろしいんでしょうか。
#44
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 この地震動の、今改正された法律案によりますと警報に相当するものでございますけれども、そのものにつきましては、強い揺れが予想される、どの地域に予想されるというのを、その地域を分けて、その地域ごとに発表するというものでございます。
 以上でございます。
#45
○佐藤信秋君 その場合に、くどいようですが、全国二百地域、今はということですね。
 たしか二年前、二年前でしょうか、東京周辺で地震が起きたときに、最初は震度五強が都内ではなかった、二十三区内ではなかった。後で、観測地点として、足立区でしたかね、一時間半ほどたってから東京都の観測データ、足立区のデータですかね、が出て、最大震度五強にたしか訂正された。したがって、どのぐらいの地域区分でどんな強さかという点については、おそらく今のお話は、まあこれからはしばらくと、こういうことだと思いますが、やがてだんだんと、もう少し精度よくといいますか、あるいは細かくとかいって要請は出てくることになるんだと思いますが、これは地震だけではなくて気象全般もそうかもしれません。
 そういう、これからその地域区分なり予測の精度等について、気象庁から出す一次情報というものをもう少し細かくというのは、あるいは精度良くというのは世の中から要請はされていることだと思います。そうした点について、取りあえずは地震の問題でいいんですけど、今の地震の警報の問題としてどのぐらいの精度を目指そうとするかというような点について、お考えがあればお聞かせください。
#46
○政府参考人(平木哲君) 御質問が、地震の場合と気象の場合はこれはかなり場合が違っておりますので、まとめてお答えするとかえって混乱すると思いますので、まず御質問の地震の場合について御説明いたします。
 現在、震度を予測する場合には、まず、地震計から地震の断層運動がどこで発生したか、その場所を推定する技術がございまして、それで地震の規模を推定いたします。その地震の発生した場所と規模、もちろん深さも含まれておりますが、それに基づきまして各地点の震度を予測する技術がございます。この技術につきましては、委員御指摘のとおり、更に技術開発を進めてその精度を良くしなければいけないと考えておりますが、現状の検証結果によりますと、震度階級によりまして約プラスマイナス一程度の誤差は避けられないと考えております。
 ですから、そう考えますと、余り細かくしてもそれだけの価値があるかどうか、この辺は検証していかなきゃいけないと思いますが、現在二百の地域で予測しておりますが、技術の精度ですね、予測精度が向上すれば更にもう少し細かく、きめ細かく市町村程度までは予測情報を発表したいなというふうには考えておりますが、これは現在検討しているところでございます。
 以上です。
#47
○佐藤信秋君 と伺いましたのも、情報を受け取る側の手段ですね。放送以外に、先ほどのお話のように、企業で受け取ったり、あるいは個人の家庭で受け取ることもできるようになる機器開発を進めているという状況で考えれば、それぞれ単に強い揺れというところで自分の企業の行動、個人の行動をどのぐらい考えるために、多分かなりの高額のお金が掛かるんだと思いますが、当面は、そういう機器まで設置しようとするか。
 放送だけに頼っているというわけにも必ずしもいかないだろうという問題からいけば、個人や企業、個人の家庭や企業にもできるだけ安い費用で、だけれどすぐに対応できるというような機械の普及というのも大事な問題として、それこそ先ほどの質問で、長浜先生の質問で、いろんなところで開発努力をしていただいている、こういう問題だろうと思いますが、そういう意味では、確実にせっかくの警報を生かそうという面で言えば、個人や企業にも普及していくと、機械を、受け取るセンサーの方をということも大事な問題かなと、こう思うんでありますが、これからのそうした個人や企業における活用という問題について、気象庁あるいは気象庁を含めて関係機関全体の取組という点についてお聞かせいただければと思います。
#48
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、緊急地震速報を有効に活用するためには、様々な場面においてそれが受信できる、受け取ることができるということは非常に重要であると考えております。そのため、テレビなどの放送機関だけではなく、消防庁が導入を促進している全国瞬時警報システム、いわゆるJアラートというものでございますが、それを利用した防災行政無線の活用、そしてまたケーブルテレビや携帯電話など多様な手段による伝達が行われ、又は計画されているところでございます。
 気象庁としましては、今後も更に多様な伝達方法によりまして企業、家庭においてこの緊急地震速報が利用できるよう、各方面への協力をお願いしていく所存でございます。
 そしてまた、企業や各家庭で個別の場所における予報につきましては、その個々のニーズに合わせて予報業務を受けた事業者からサービスが提供されて様々な場面で活用されることを期待しております。
 以上です。
#49
○佐藤信秋君 その場合に、多分誤報とか、あるいは、誤報ではないんですが、本当は大きな揺れだったのに警報出すことができなかった、典型的には直下型地震かもしれませんが、直下型以外の場合にも間に合わないといいますか、そうしたことも考え得る。こうしたことが、多分なかなかそこまで踏み切って義務付けてまで、世界じゅうでもそうですけど、義務付けてやるべしというところまで、警報出すべしというところまでなかなか来れないという、そういう状況であったのだろうと思います。
 そういう意味では、国民の皆様に使い方についてあるいは限界について十分な広報を現時点でできるだけしておくと、活用と同時に、その点についての努力が必要かと思いますが、いかなる努力をこれからなさろうとするか、それについてお聞かせいただきたいと思います。
#50
○政府参考人(平木哲君) お答えを申し上げます。
 いろいろ利用についての周知広報、今、気象庁進めておりますが、更に進めたいと思います。
 それで、内容でございますけれども、まず、先ほど予報というところで申し上げました、一か所のみの観測、地震計による観測ではまれに落雷などによって誤報が生ずる可能性がございまして、現実にそういう事例もございます。このため、広く一般に提供する警報としての緊急地震速報は二か所以上の観測点によるということでございまして、地震の発生がない場合に緊急地震速報を発表するおそれはほとんどないと考えております。
 そして、緊急地震速報は、既に発生した断層運動に伴う地震計を震源近傍の地震でとらえた後に発表される情報であるため、浅い地震の場合、震源に近い場合、この震源との直接の距離で約三十キロ以内と考えておりますが、そういう場合には発表がその強い揺れの到達に間に合わないということがございますので、こういうケースは間に合わないという、しかしその外側では間に合う、利用できる可能性があるということでございます。
 そして、先ほども申し上げましたけれども、予想された震度と実際に観測された震度の誤差は現在の検証結果において震度階級にしておおむねプラスマイナス一の範囲でございますので、この程度の範囲は基本的に誤差があるということを御理解の上利用していただきたいということでございます。
 以上のような緊急地震速報の特性、技術的限界を御理解いただいた上で、命にかかわる防災情報として適切な利活用を図っていただきたいと考えております。
 以上でございます。
#51
○佐藤信秋君 確認ですけど、気象庁から出される一次情報は間もなく強い揺れ。事業者というお話がありましたね、予測提供事業者の方がお出しになるのは、震度五強で、あと六秒とか十秒とかと、こういうことを出されることは可能であるということですよね。
 そうだとすると、その両者の間の責任分担といいますか、という問題が出てくるかな。気象庁の方では間もなく強い揺れなんだけれど、いや震度五だった、その事業者の方の方は、という予測ですよ、あと六秒ですよと。こうしたときに、実は震度階でいうと一か二違うと、一違うと、最大、という問題でいうと、いや実は震度六でしたとなったときに、いや気象庁の方はそういう情報は提供してないよ、事業者の方で出したんですよ、というような現象に対して今の段階での整理というのはどうなっているのか、お互いの役割分担というのが、その点についてお聞かせいただきたいと思います。
#52
○政府参考人(平木哲君) お答えを申し上げます。
 緊急地震速報の法改正後の話でございますけれども、警報というものと予報というものがございます。まず、警報というものは著しい災害のおそれがある旨を付して行う予報でございまして、これは強い揺れということで整理させていただきたいと思います。現在のところ、先ほど申し上げましたように、震度五弱以上ということで考えております。
 それで、予報ということになりますと、あと何秒後に、一体震度の予想結果はその場所で幾らですかということがございますので、それにつきましては気象庁も発表します、事業者ももちろん発表します。それらはありますけれども、テレビなどの画面ではそれを瞬時に皆様が利用できるというような環境にはございませんので、これはテレビなどに発表されることはございません。ですから、気象庁あるいは事業者の方々が発表したものを、先ほど申し上げましたような携帯電話とか専用の受信端末、何がしかの装置を使って御利用いただくということになります。
 御質問でございますけれども、それらの間に矛盾ないしそごがあるとこれは利用者が混乱いたしますので、それが起こらないように国土交通省で技術上の基準、技術基準を設けまして、その技術基準に従って予報を発表していただければ、そごがないようにというふうに考えております。その技術基準の中で、気象庁の発表しております方法と民間事業者の発表しております方法、その間の比較を行いまして、そのそごがないことを検証した後に予報業務許可を行いたいと考えております。
 以上です。
#53
○佐藤信秋君 これからの議論と、こういう部分があろうかと思いますが、是非そこの整合性を取っていただいて、役割分担等についてしっかりとしたけじめを付けておいていただく必要があるのかなと。特に精密機械等については、ラインを止めたりすると次に復活するのにまた時間が掛かる、費用も掛かると。そうすると、いやいや震度六ぐらいが予想されたから止めてみたけど、いや実はそこまでなかったからそこまで手間暇掛けなくてよかったのにという議論が出る可能性がないわけじゃないというのが、多分、いろいろここまで踏み込むのに時間が掛かったところもあろうかと思いますので、あらかじめ、出す予報、警報について事業者の皆さん等と意思の疎通といいますか整合性というのを是非お取りいただければと、まあ取れるということでこういうふうに出してこられた、こう理解しておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 時間がなくなってまいりましたので、もう一つの方の火山情報の方でございますね。火山情報の方はどういう形で出すということが考えられるのか。具体的な、それこそ四W一H、ちょっとどんな感じなのかという点について教えていただければと思います。
#54
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 火山現象の予報及び警報でございますが、全国の活火山を対象としまして、噴火あるいは降灰等の火山現象について予想して発表するものでございます。
 このうち警報は、特に噴火に伴って発生する噴石、火砕流、融雪泥流等、生命に危険の及ぶおそれのある火山現象について災害が起こるおそれのある旨を警告して発表いたします。そして、具体的な内容でございますが、噴石、火砕流等の警戒を要する火山現象や、あるいは火口周辺、居住地域などその影響が予想される範囲を明示しまして、警報の対象となる市区町村に対して警戒事項等を示すことといたしております。このような警戒事項を示すことにより、防災対応をより一層取りやすくなるものと考えております。
 以上です。
#55
○佐藤信秋君 その場合に、どのぐらいの時間的余裕といいますか、を期待することができるのかと、これが問題だろうと思っています。地震の場合には縦波と横波のずれと伝搬速度の違い、これがベースでかなり確からしいというところまで精度が来ていますと。火山の場合には、どんなふうに予測の精度といいますか、予報、警報の精度、あるいはどのぐらいまで流れ出そうかというような点についての理解をどんなふうに考えておけばいいかを教えていただければと思います。
#56
○政府参考人(平木哲君) まず、警報の発表する時刻と、それから災害の、噴火のおそれのある時間との関係でございますけれども、これは噴火事例もそう多数ございませんので、まだそう評価をして数字としてきちっと挙げるというのはなかなか難しいと思いますけれども、過去の火山災害に起こった場合の情報の発表の経緯を見てみますと、数日前あるいは一日二日前とかそれぐらい、あるいは非常に緊迫した場合には数時間前に発表したいと考えております。
 それで、影響の範囲でございますけれども、これも、火口周辺というのは、火口の周辺あるいはその影響の及ぶ範囲というのは、事前にハザードマップによりまして地元の自治体ともよく相談してどの辺の範囲を規制するかということを決めております。それを、おおむねキロメートル単位であらかじめ区域を決めて、こういうケースの場合はこの辺が危ないというようなことを事前に決めたところのその区域ごとに発表するという形になろうかと思います。
 以上です。
#57
○佐藤信秋君 時間が参りました。
 是非、せっかくここまでしっかりとやると、こう覚悟を決めて義務付ける法律を出していただいた。国民の皆様に、その使い方も含めて是非広く広報していただいて、大いに活用していただけるように期待して、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#58
○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。
 気象業務法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。
 この世界初の緊急地震速報の一般向け提供がスタートいたしましたが、この緊急地震速報のスタートに当たりましては、この周知のために各テレビ局、新聞、ラジオ等、積極的に取り組んでいただいております。また、気象庁におきましてもパンフレットの作成、配布といったことで積極的に取り組んでいただいておりますが、この緊急地震速報のスタートに当たる前に日本民間放送連盟によりますアンケート調査がございまして、この緊急地震速報について、名前と内容も知っているかという、そういった問いに対しまして、二三・六%ということでございました。これ、もちろん緊急地震速報がスタートする前のアンケート調査ではございますが、内容まで知っているかといいますと二三・六%ということで、引き続き、スタートはしておりますけれども、この緊急地震速報の周知徹底も重要な取組になるかとも思います。
 これも先ほどから少しお話も出ておりましたが、この緊急地震速報自体がどういったものなのか、先ほどもお話ありましたが、誤差がありますとか、そういったことも含めて、また速報をどのように活用していけばいいのか、こういったことも、お子さんからまた高齢者に至るまで幅広く引き続きこの地震速報の周知徹底をしっかりと図っていくことが重要であるかと思っております。
 十月一日からスタートしまして一か月以上たっておりますが、国民の皆様にどこまでこの緊急地震速報が周知されているのか、どのように評価されているのかということをまずお伺いしたいと思います。併せまして、引き続きこの周知徹底、しっかりと取り組んでいただきたいと思いますので、気象庁としてのその取組をお伺いをしたいと思います。
#59
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のとおり、その緊急地震速報は、内容を理解してそれを受け取った場合に適切に身を守る行動を取ることができれば地震災害の軽減効果が期待できるものでございます。
 このため、気象庁としましては、国民への周知広報につきまして、関係省庁や報道機関など、各方面の協力をいただきまして、ポスターの作成、配布や、あるいは各種講演会の実施など、様々な周知広報活動に取り組んでまいりました。その結果、九月上旬に気象庁で行いました緊急地震速報に関するアンケート調査の結果では、緊急地震速報の内容を正しく理解している人は、すべての回答者のうち七二%に達しておりますので、一定程度の理解が得られているものと認識しております。
 今後も引き続き、緊急地震速報の特徴や限界、利用の心得などにつきまして、その認知度が一層高まるよう、関係省庁と協力して、出前講座の実施やその他周知広報活動に努めていく所存でございます。
 以上です。
#60
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 是非、先ほども申し上げましたが、事細かく内容まで知っていただいて、その次の課題になりますけれども、周知徹底していただいた上でこの緊急地震速報をどのように活用するのかということで、それが次の課題になるかと思いますので、是非、今おっしゃっていただいたような取組を強力に推進をしていただきたいと思います。
 その上で、今申し上げましたが、この速報をどのように有効的に活用するかということで、是非、この現場の対応が大事になってくるかと思います。特に百貨店やホテル、イベント会場、こういった集客施設、そのほか公共交通機関、また病院や学校、それぞれこういった施設、機関での現場での対応をしっかりと是非この地震速報を使った上で進めていただきたいと思っておりますが、しかし、集客施設、公共交通機関では、まだこの緊急地震速報の提供を見送っているところがほとんどであるということで伺っております。
 こういった緊急地震速報を有効的に活用することによりまして大きな被害を防ぐことができるかと思いますので、是非とも日ごろからの準備、訓練、しっかりと進めていく必要が私もあるかと思っております。
 そういった意味で、こういった、今申し上げました集客施設、公共交通機関での地震速報の活用をしっかりと進めていく必要があると思いますけれども、こういった機関、施設に対しまして、今後、気象庁といたしまして、どのように推進が、現場での活用が進むように働き掛けていくのか、気象庁の取組をお伺いしたいと思います。
#61
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 集客施設や公共交通機関などのように、人が多く集まる場所では緊急地震速報が適切に伝達及び利用されることが極めて重要と考えております。
 気象庁としましては、集客施設における利用のためのガイドラインというものを提供いたしまして、関係団体などの説明会などを関係省庁と連携し行ってきたところでございます。関係省庁との連絡につきましては、緊急地震速報関係省庁連絡会議を通じまして、その利用を図っております。
 今後、より多くの集客施設などで緊急地震速報を有効に利用していただけるよう、関係省庁とも連携して適切な利用の促進に努めてまいる所存でございます。
 以上です。
#62
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 是非、周知徹底、それだけに終わるのではなくて、今お願いしましたとおり、各施設で更に進むように積極的に、是非気象庁としても引き続き推進の方、対応の方をよろしくお願いしたいと思います。
 次の質問にさせていただきたいと思いますが、この緊急地震速報の運用開始に当たっての第六回の検討会の資料のアンケートによりますと、緊急地震速報が発信された場合に、特に不安を感じる場所はどこですか、このような問いがございまして、最も多かった回答がエレベーターの中ということでございました。エレベーターの中に、エレベーターに乗っているときに緊急地震速報を受信した場合は、最寄りの階で停止をさせて速やかに降りていただく、これが現場の対応にはなるかと思いますが、しかし、エレベーターの中で必ずしも地震速報を受信できる状況ではないかと思いますので、エレベーターにおける地震対策について、ちょっとこの法案とは少し離れるんですが、エレベーターにおける地震対策について、住宅局の方にちょっとお伺いしたいと思いますが。
 この平成十七年の七月に発生しました千葉県の北西部地震、最大震度が五強ということで、首都圏の地震ということもありましたので、エレベーターに閉じ込められた件数が七十八件ということで大変に大きな問題となりました。しかも、この七十八件、閉じ込められたエレベーターの七十八件のうち七十三台のエレベーターに地震の揺れを感知して最寄りの階に停止させます地震時管制運転装置、これが設置をされていましたが、七十三台のエレベーターが機能をしなくて閉じ込められたということで報告を伺っております。
 この原因は、地震の揺れによってエレベーターのドアが開いてしまって、そのことによってエレベーターが止まってしまったということなんですけれども。ですので、このエレベーター開放検知による安全装置が先に作動したのでエレベーターがその場で止まってしまって閉じ込められたのが主な原因と伺っております。
 こういったことがないように、地震によってエレベーターに閉じ込められることがないように、対策をしっかりと取るということが重要であるかと思いますけれども、この地震時管制運転装置の中にP波感知型地震時管制運転装置というものがあるそうなんですが、これはP波を感知して、地震が到達する前に最寄りの階に停止する装置ということで伺っております。これは最近の新設の建物のエレベーターとしては、極力これを設置するということで進められていると聞いておりますけれども、この装置ですとドア開放検知器による安全装置が作動する前に最寄りの階に停止することができるということですので、閉じ込めの事故、これを防止する一つの対応策になるのではないかと思っております。
 これ平成十八年の四月の社会資本整備審議会建築分科会建築物等事故・災害対策部会、この報告の中にも、新設エレベーターにはP波感知型の管制運転装置、この設置を義務付けした方がいいのではないかということで、このような提言も出ておりますけれども、私自身もエレベーターの閉じ込めを防止する一つの対応策としてこの設置の義務付けも必要ではないかと考えております。
 こういった対応も併せまして、今後、エレベーターにおける閉じ込め事故防止の取組、大変に重要になってくるかと思いますが、国土交通省の今後の対応についてお伺いをしたいと思います。
#63
○政府参考人(和泉洋人君) 今委員からすべて背景等々御紹介いただきましたので、今後の方針だけ御報告申し上げます。
 御指摘のように、平成十八年七月に社会資本整備審議会建築分科会から提出されました建議、エレベーターの地震防災対策の推進についてにおきまして、御指摘の装置につきましては、閉じ込め防止におけるP波感知器の効果を更に検討、検証した上で、新設されるエレベーターについてその設置を義務付けることが早急に講ずべき施策として位置付けられたところでございます。
 国土交通省としましては、本件におきまして、P波感知器の効果など技術的な検討等を関係団体と進めているところでございます。これらの検討が済み次第、速やかに装置の義務付けに向けた法制度上の措置を講じてまいりたいと考えております。
#64
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 先ほど申し上げたとおり、エレベーターに乗っているときが一番不安であるという、こういった国民の皆様の声もございますので、しっかりと今申し上げたような設置の義務、こういったことも含めて早急な対応を是非お願いをしたいと思います。
 あわせまして、これも当たり前のことではございますが、エレベーターの耐震の安全性、この確保も重要な取組になるかと思いますので、しっかりと総合的な取組を引き続きお願いしたいと思います。
 続きまして、気象庁以外の地震予報業務の許可について質問させていただきたいと思います。
 本法律案によって、一定の技術水準を満たす者は許可を受けて地震予報ができることになっております。現在でも、気象業務などでは、気象庁以外の五十八の民間の業者等が許可を受け取って特定の顧客向けに独自の予報サービスを行っていると伺っております。しかし、地震や火山現象の予報に関しましては、地震速報の限界が指摘もされておりますし、より正確な情報の提供が重要になってくるかと思います。
 そういった意味で、信頼性も大変に求められてくるかと思いますが、民間の業者の予報業務に当たりましては厳格な許可基準、技術水準等が必要になってくるかと思いますけれども、これに対する見解をお伺いをしたいと思います。
 さらに、許可された民間業者の信頼性を担保するために、例えば更新制を導入するなど、定期的に検査をするとか、こういった信頼性を担保するための取組も併せて必要になってくるかと思いますが、この二点についてお伺いをしたいと思います。
#65
○政府参考人(平木哲君) 気象庁以外の者が地震動の予報業務に当たっては、気象庁が発表する緊急地震速報と整合が取れて適切な地震動の予報が提供されるように技術上の基準を国土交通省令で定めまして、それに適合しているか審査の上、予報業務の許可を与えるということをいたします。
 そして、二点目でございますが、一度許可した者につきましては、二、三年に一度程度、あるいは必要に応じて随時立入検査や報告徴収を行い、技術上の基準を遵守しているかどうか適切に確認してまいりたいと考えております。
 以上です。
#66
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 確認をさせていただきたいと思いますが、二、三年に一度、一度というか、特に決まっていないということでしょうか。
#67
○政府参考人(平木哲君) この定期検査の回数につきましては、これは内規で決まっているものでございますが、今現在は二、三年に一度程度、立ち上がり時においてはかなり頻繁に確認して、技術上の基準をきちっと満たしているかどうか確認していきたいと考えております。
 以上です。
#68
○鰐淵洋子君 是非、先ほども申し上げましたが、信頼性が大変に重要になってくると思いますので、二、三年に一度がいいのかどうかはちょっと私もどうなのかと思いますが、しっかりと定期的に、国民の皆様に安全、安心を提供する意味でも定期的な検査をしっかりと進めていただきたいと思いますので、お願いしたいと思います。
 続きまして、総務省の方に質問させていただきたいと思いますが、地上デジタル放送が二〇一一年に完全移行することになっておりますけれども、このデジタル放送におきましては、きめ細やかな情報提供が可能となる一方で、デジタル放送は情報の圧縮、複合に時間が掛かり、アナログ放送に比べまして一秒から二秒ほど遅れが生じる、こういった課題がございます。
 この緊急地震速報におきましては数秒単位での迅速な対応が要求されますので、デジタル放送におけるこの遅延問題、一つの課題になるかと思っておりますが、この緊急地震速報におけるデジタル放送の音声、映像の遅延問題について総務省がどのような御認識なのか、お伺いをしたいと思います。あわせまして、今後この課題についてどのように取り組んでいくのか、この点もお伺いしたいと思います。
#69
○政府参考人(河内正孝君) お答え申し上げます。
 放送メディアは緊急地震速報の提供に極めて重要な役割を果たすものでございまして、放送事業者におきましても緊急地震速報の提供につきまして積極的に取り組んでいるところでございます。また、デジタル放送におきましては、データ放送を用いてきめ細かい災害情報を提供したり、ワンセグ放送を活用して外出中の人にも携帯電話などの端末にいち早く緊急地震速報を提供することが可能となるなど、災害時の情報提供という面におきましても重要な役割を果たすことが期待されているところでございます。
 一方、委員御指摘のとおり、デジタル放送では高精細な映像やあるいは多彩な情報を効率的、安定的に伝送するために情報圧縮などのデジタル技術処理を行うことから、送信側、受信側で多少の時間を要し、一定の遅延が生じていることは事実でございます。
 緊急地震速報を一刻も早く国民に提供するため、遅延時間の短縮を行っていくことは非常に重要であるというふうに認識しておりまして、総務省といたしましても、情報処理の時間を低減するための高速処理アルゴリズムの研究開発に取り組んできたところでございます。また、今後、信号処理を行うデバイス技術の高度化によっても遅延時間の一層の短縮化が図られるものと考えております。
 さらに、放送事業者におきましても、気象庁からの情報提供を受けてから放送するまでの手続を自動化するなど、緊急地震速報の提供時間の短縮化に努めてきているところでございます。
#70
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 総務省の方にも引き続き努力をしていただきたいと思いますが、気象庁の方におきましても、このデジタル放送の遅延問題を踏まえまして、迅速性を高めるための対応が重要になってくるかと思いますが、その点について気象庁の方にお伺いしたいと思います。
#71
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 気象庁といたしましても、地震波の分析や情報の作成、発表にかかわる時間というのを更に短縮できないか技術的検討を行いまして、緊急地震速報の迅速化に努めてまいりたいと考えております。
#72
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 最後に、大臣の方にお伺いしたいと思いますが、今後も引き続き国民の皆様の安全、安心を守るために緊急地震速報、この周知徹底、また技術の改善、今もお話がございましたが、技術の改善もあるかと思います。また、そのほか耐震強化など、もう総合的な防災対策をより促進させることによりまして減災効果を更に高めていくことが重要になってくるかと思いますので、これらを引き続き全力で大臣の下取り組んでいただきたいと思いますので、最後に大臣の方から決意をちょうだいしたいと思います。
#73
○国務大臣(冬柴鐵三君) 安全、安心な社会を築いていくためにも、この貴重な世界初めての画期的な緊急地震速報、このような情報を受け取った国民一人一人が自分の身を災害から守るためにどのような行動を取ればいいかということを心得ていただく、常に、今この瞬間も警報があればどう対処するのかというようなこと、それで、どうあれば一番いいのかということを私は広く周知徹底するために努力をしてまいりたいというふうに思っております。
 また、この速報の信頼性の確保、精度の向上のために飽くなき研究、技術改善を重ねてほしいということも、私はこの十月一日午前九時にボタンを押させていただいたんですが、そのときに申し上げたのは、気象庁に対して、これで終わりではなし、これからもっともっと研究を重ねてほしいということを要請した次第でございます。
 また、この住生活基本法等でも、耐震化という、建物のですね、これを進めることになっております。そういうことで、これも一生懸命やっていかなければならないし、それから家具、家具が倒れることによって亡くなる方も多いわけでございますから、家具が倒れないようにする、そのような、大したお金ではなしにそれはできるものがあるわけでございますが、ほとんどの家庭でそれが使われておりません。こういう点についても広くPRをして、家具が倒れないように、また落下物の危険にさらされないように、そういう配慮も国民に広く知っていただくことを行っていきたいというふうに決意をいたしております。
#74
○鰐淵洋子君 以上で終わります。ありがとうございました。
#75
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。
 今回の法律案は、気象庁に地震及び火山現象についての予報及び警報を義務付けるものでございますが、気象庁にこのような業務を義務付けることの意義はどこにあるのか、お伺いいたします。
#76
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 我が国は世界有数の地震国、火山国でありまして、いつどこで被害をもたらすような地震あるいは火山噴火が発生してもおかしくはない、そのため、防災情報の充実と確実な提供が望まれているところでございます。今般、地震と火山に関する技術の進展及び観測体制の充実に対応しまして、地震動及び火山現象の予報及び警報ができるようになりました。
 本法律案は、地震動及び火山現象の予報及び警報について、気象庁にそれらを確実に発表する義務を課すとともに、関係機関が広く一般への周知に努めるということとしております。そしてまた、気象庁以外の者が警報を発表することを禁ずるとともに、地震動や火山現象の予報業務を行おうとする場合には一定の要件を満たすことが必要とされております。こうした内容を定めることで、これらの警報などの国民への確実な提供や適切な利用が確保され、地震災害や火山災害の軽減、防止への効果が期待されております。
#77
○渕上貞雄君 今回の法律が施行されますと、現在、十二の火山において発表されています火山活動度レベルが廃止をされ、噴火警戒レベルを新たに導入することになりますが、日本には百八の活火山があります。法律の施行を機に情報対象の拡大をする用意があるかないか、お伺いいたします。
#78
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 従来の火山活動度レベルは主として噴火規模によって表現されておりまして、避難などの防災対応との関連が必ずしも明確ではないという御指摘がございました。このために、防災対応に一層適切に対応するために噴火警戒レベルを新たに導入することといたしました。この噴火警戒レベルの導入によりまして、火山活動度レベルを廃止いたします。
 そして、今委員御指摘のとおり、現在、火山活動度レベルを導入している十二火山に、この秋新たに四火山を加えまして、計十六火山でこの火山噴火警戒レベルを導入したいと考えております。そして、活発な火山につきましては順次この火山噴火レベルを導入しまして、情報の提供を推進したいと考えております。
 以上です。
#79
○渕上貞雄君 鹿児島県桜島火山において、二〇〇六年六月に五十八年ぶりに南岳東斜面の昭和火口から噴火をし、その後も噴火を繰り返すなど火山活動が活発化し、土石流の発生も今後継続的に発生する可能性があると言われております。火山活動レベルも二から三に引き上げられ、また新たな立入禁止区域が設けられております。
 現在、桜島においては、京都大学防災研究所と鹿児島地方気象台が観測を行っていますが、周辺住民生活への影響や噴火するかもしれないという不安にこたえるとともに、桜島の砂防工事に従事する関係者の噴火に対する安全を確保する必要からも、今回の噴火警報レベルの設定及び火山現象の予報及び警報の実施と軌を一にした火山観測、それから研究についての一層の充実強化が図らなければならないと思います。
 この間の桜島の火山観測体制の具体的強化についての対応はどのような状況になっているのかお伺いをいたします。また、火山活動、噴火のポテンシャル評価のための移動観測装置の設置については、取組状況についてどうなっているのかお知らせいただきたい。
#80
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 先ほど噴火警戒レベルを間違えて火山噴火レベルと申し上げました。これ誤りでございますので、訂正させていただきます。
 それで、桜島に関する御質問でございますが、委員御指摘のとおり、平成十八年六月四日から始まりました昭和火口の噴火に対しまして、従来の南岳山頂火口とは別の火口から噴火いたしました。このことから、活動の推移を的確に把握するために、同年七月から、GPS四点、地震計二点、空振計一点、傾斜計一点の臨時観測点を増設し、観測を強化したところでございます。その結果、桜島の火山観測点は、気象庁以外の観測点も活用いたしまして、GPS七点、地震計七点、空振計五点、傾斜計一点、遠望カメラ六点でございます。これらの観測機器を利用しまして桜島の火山活動を厳重に監視してまいりたいと考えております。
 以上です。
#81
○政府参考人(青山伸君) 桜島の火山活動の監視観測につきましては、今気象庁から御報告があったとおり実施されているところでございます。
 それから、火山噴火予知研究につきましては、平成十五年の七月に科学技術・学術審議会が建議した第七次の火山噴火予知計画に基づき、大学等を中心に観測研究を行っているところでございます。この研究におきまして、桜島火山につきましては引き続き活動的で特に重点的に観測研究を行うべき火山として位置付けられており、京都大学防災研究所の火山活動研究センターを中心に現在十九の常時観測点を整備し、観測研究を推進しているところでございます。
 京都大学におきましては、先生御指摘の火山活動度、それから噴火ポテンシャル評価のための移動観測装置についてでございますけれども、現下の財政状況が厳しいことなどもあり、研究所の要求には含まれなかったと承知しております。
 以上でございます。
#82
○渕上貞雄君 予算の方はひとつよろしくお願いを申し上げておきます。
 次に、緊急地震速報についてお尋ねをいたします。
 緊急地震速報は、速報を聞いてから大きな揺れが始まるまでに一般的に数秒から長くて数十秒と言われておりますが、情報を得た人が取るべき行動について十分周知が図られていれば、有効な情報であっても混乱や損害など発生するおそれがあります。特に多くの人が利用しております電車やバス、駅などでは、混乱は第二次災害、第三次災害を発生しかねません。
 政府は、こうした短い時間において利用者が適切な行動を取れるような施策を講じているのでしょうか。特に、走行中車内における情報の格差、混乱が混乱の原因となると思いますけれども、どのように対応しようとしているのかお伺いをいたします。
#83
○政府参考人(榊正剛君) 委員御指摘のように、鉄、バスといきます公共交通機関は社会経済活動において重要な役割を担っておりまして、毎日多数の方が利用されておるということでございます。このため、緊急地震速報が発表された場合には、それにより利活用の皆様が混乱されないように交通事業者においてできる限りの対応を行う必要があろうかというふうに認識をしておるところでございます。
 私ども国土交通省では、これまで交通事業者に対しまして緊急地震速報の利用の心得といったようなものを配付いたしまして周知を行うとともに、意見交換会というものを実施いたしまして、鉄道事業者等と意見交換会を開催するなど、混乱なく利活用ができるための取組を進めてまいりました。その結果、例えば、鉄道事業者では線路に降りない、車内では手すりやつり革につかまる、こういったような利用者に対して冷静な行動や対応を呼び掛けるためのポスターを作成いたしまして、この十一月から駅構内に掲示をしているところでございます。私どもといたしましても、交通事業者に対し、緊急地震速報のより有効な利活用、利用者の皆様が適切に対応できるための周知広報を促してまいりたいと思っております。
 また、御指摘のような、ラジオ、ワンセグといったような形で情報を入手される乗客がいるという可能性も考慮に入れまして、訓練の検討ですとか先進事例についての情報提供を行うなど、適切な対応ができるよう事業者に促してまいりたいというふうに思っておるところでございます。
#84
○渕上貞雄君 緊急地震速報の伝達方法は、テレビ、ラジオ、防災無線等考えられますが、しかし、これから先の社会は高齢化社会を迎えるわけでございますので、これらの伝達方法についても更に一工夫が要るのではないかと思います。
 例えば、独り暮らしの高齢者世帯では必ずしもテレビ、ラジオによる受信や防災無線による伝達では伝わらないこともあると思われますが、高齢者世帯や独り暮らしの世帯又はいわゆるデジタルデバイドの人たちに対する伝達方法についてはどのように考えられておるのか、お尋ねをいたします。
#85
○政府参考人(平木哲君) お答え申し上げます。
 気象庁といたしましては、今御指摘の、新しい機器の操作に不得手な高齢者などでも緊急地震速報が確実に伝達されるように様々な伝達経路が確保されることが重要であると認識しております。
 現在、ラジオ、テレビ以外の伝達経路としましては、各家庭などにおいて操作の容易な専用の受信装置を使った民間による緊急地震速報の配信のサービスが利用できるようになっております。そしてまた、人の多く集まる百貨店などの集客施設においては緊急地震速報を周知するような方策がそれぞれ講じられているところでございます。
 気象庁といたしましては、引き続き緊急地震速報の多様な伝達手段が拡充されていくよう、関係省庁と協力しまして各方面に働き掛けてまいります。
#86
○渕上貞雄君 〇四年新潟中越地方地震、〇五年の福岡西方沖地震、〇七年の能登半島地震、新潟中越沖地震と大規模地震が発生をしていますが、これらの地震の活断層の活動状況については余り多く情報を住民は持ち合わせがございません。というよりも、余り情報を知らないように思います。〇五年に発生をいたしました福岡西方沖地震では、私自身も、まさか福岡で地震があるなど思ってもおりませんでしたし、情報を知りませんでした。
 緊急地震速報については、直前の対応としては有効な情報と思われますが、やはり日ごろから自分の住んでいる地域の、どのような活断層があり、現在活動状況がどうなっているかを把握することは被害を少なくする上でも大変重要なことではないかと思いますが、そこでお伺いしますが、各地域の活断層やプレートの活動状況について分かりやすく定期的に情報公開することが必要だと考えますが、その点、いかがでございましょうか。
#87
○政府参考人(青山伸君) 我が国の地震調査の研究でございますけれども、平成七年の阪神・淡路大震災を受けて設置されました地震調査研究推進本部の方針の下で、関係機関が連携協力しつつ、政府として一元的に推進しているところでございます。
 この推進本部におきましては、主要な活断層あるいは海溝型の地震を対象に調査、観測、研究を推進するとともに、それらの成果等を基に地震の発生場所、規模、将来的な発生時期について総合的な評価を行っているところでございます。また、これらの評価を統合して、全国を概観した地震動予測地図を作成しているところでございます。
 文部科学省では、これらの評価等の周知を図るために、主要な活断層や海溝型地震について公表を行った際には、関係する自治体等に対する説明会を開催しております。また、地震動予測地図を始めとする地震調査研究への国民の理解を深めるため、毎年十か所程度でセミナーあるいはシンポジウムを開催しております。また、推進本部の活動につきましては、ホームページでの情報提供、パンフレットの作成、地方自治体への配布などを行っているところでございます。
 今後とも、推進本部の下、地震調査研究を積極的に推進するとともに、主要な活断層、海溝型の地震の評価を含め地震調査研究の成果について国民の理解が深まるよう、その周知広報に努めてまいります。
 以上です。
#88
○渕上貞雄君 終わります。
#89
○委員長(吉田博美君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 気象業務法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#90
○委員長(吉田博美君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○委員長(吉田博美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
    ─────────────
#92
○委員長(吉田博美君) 次に、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。冬柴国土交通大臣。
#93
○国務大臣(冬柴鐵三君) ただいま議題となりました特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件につきまして、提案理由及びその内容の概要を御説明いたします。
 我が国は、平成十八年十月九日の北朝鮮による核実験を実施した旨の発表を始めとする我が国を取り巻く国際情勢にかんがみ、同年十月十四日より六か月間の期間を定め、北朝鮮船籍のすべての船舶の入港を禁止する措置を実施し、また、平成十九年四月十四日より六か月間の期間を定め、同措置を延長しておりました。しかしながら、拉致問題について具体的な進展がないことや、核問題を含む北朝鮮をめぐる諸般の情勢といったその後の我が国を取り巻く国際情勢にかんがみ、我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があると認め、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第三条第三項の規定による平成十九年十月九日の閣議決定に基づき、引き続き北朝鮮船籍のすべての船舶の入港を禁止する措置を実施しました。これについて、同法第五条第一項の規定に基づいて国会の承認を求めるものであります。
 以上が、本件を提案する理由であります。
 次に、本件の内容について、その概要を御説明いたします。
 本件は、同法第三条第三項の規定による平成十九年十月九日の閣議決定に基づき、昨年十月十四日より本年十月十三日までの期間にわたる北朝鮮船籍のすべての船舶の本邦の港への入港禁止の実施を決定した従前の閣議決定を変更し、平成二十年四月十三日までの六か月間にわたり、引き続き、北朝鮮船籍のすべての船舶の本邦の港への入港禁止を実施することについて、同法第五条第一項の規定に基づいて国会の承認を求めることを内容とするものであります。
 以上が、本件の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、御審議の上、本件につき速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
#94
○委員長(吉田博美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#95
○委員長(吉田博美君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#96
○委員長(吉田博美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会といたします。
   午後零時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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