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2007/11/13 第168回国会 参議院 参議院会議録情報 第168回国会 経済産業委員会 第4号
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2007/11/13 第168回国会 参議院

参議院会議録情報 第168回国会 経済産業委員会 第4号

#1
第168回国会 経済産業委員会 第4号
平成十九年十一月十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 秀央君
    理 事
                鈴木 陽悦君
                藤原 正司君
                増子 輝彦君
                松村 祥史君
    委 員
                川合 孝典君
                下田 敦子君
                直嶋 正行君
                中谷 智司君
                姫井由美子君
                藤末 健三君
                前田 武志君
                塚田 一郎君
                古川 俊治君
                松田 岩夫君
                丸川 珠代君
                松 あきら君
                山本 香苗君
                松下 新平君
   国務大臣
       経済産業大臣   甘利  明君
   副大臣
       経済産業副大臣  新藤 義孝君
       経済産業副大臣  中野 正志君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       山本 香苗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山田  宏君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      堀田  繁君
       厚生労働大臣官
       房審議官     黒川 達夫君
       経済産業大臣官
       房商務流通審議
       官        寺坂 信昭君
       経済産業大臣官
       房審議官     本庄 孝志君
       国土交通大臣官
       房審議官     小川 富由君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○消費生活用製品安全法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○電気用品安全法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に
 基づき、北朝鮮からの貨物につき輸入承認義務
 を課する等の措置を講じたことについて承認を
 求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(渡辺秀央君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 消費生活用製品安全法の一部を改正する法律案及び電気用品安全法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府大臣官房審議官堀田繁君、厚生労働大臣官房審議官黒川達夫君、経済産業大臣官房商務流通審議官寺坂信昭君、経済産業大臣官房審議官本庄孝志君及び国土交通大臣官房審議官小川富由君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(渡辺秀央君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(渡辺秀央君) 消費生活用製品安全法の一部を改正する法律案及び電気用品安全法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○川合孝典君 皆様おはようございます。私は民主党・新緑風会・日本の川合孝典でございます。
 質問を始めさせていただきますに当たり、一言ごあいさつを申し上げます。
 私は七月の参議院選挙におきまして当選をいたしました新人議員でございまして、本日初めて質問に立たせていただくことになりました。大変……(発言する者あり)はい、ありがとうございます。大変緊張いたしておりますが、この日本の経済産業の発展を通じて国民生活の向上に資することができるよう、経済産業委員会の一員として微力を尽くしてまいる所存でございます。どうか、甘利経済産業大臣、渡辺経済産業委員長を始め委員の皆様には御指導のほどよろしくお願い申し上げます。
 それでは、まず法案の具体的な内容について御質問を始めさせていただきます前に、現在我が国の産業経済に大きな影響を及ぼしつつある問題として、建築基準法の改正に伴う住宅着工戸数の激減、それに伴う建築資材関連業界の窮状について政府の御所見をお伺い申し上げたいと思う次第でございます。
 この問題は、姉歯事件に端を発した構造計算書の改ざんが大きな社会問題となったことにより、それを受け、建築基準法が改正され、本年六月二十日に既に施行されております。そのことによって、ここ数年間、景気が回復する中でほぼ安定して推移してきました住宅着工戸数が現在急激に減少しているという、こういう事実がございます。
 私が調べましたところでは、法改正施行後の直後の七月は前年同月比二三%の減少、それが八月に入りますと四三%の減、そして九月は過去最大の落ち込みとなる四四%の減少となっております。また、住宅着工戸数だけではなく、オフィスや工場、店舗、こういったものの着工床面積も七月から急激に減少しており、九月の時点では前年同期比五四%減と半分以下に落ち込んでいるという、こういう現状がございます。
 本来であれば、不正防止機能を備えた新たな審査ソフト、大臣認定プログラムというものが建築基準法改正施行に合わせて配布される予定であったわけでございますが、現在、法施行後五か月を経た現在になってもこのソフトの出荷が見通しが立っていないという、こういう状況でございます。
 また、住宅着工戸数が減少したこの影響というのが経済産業界に大きく影響が出始めている。もちろん、建材業界や合板業界を中心に大きな影響が出ているわけでございますが、その影響はそれにとどまらず、既に、鋼材、セメント、ガラス、塗装などの業界にも既に建築用素材の減産という形で影響が出始めているという、こういう状況がございます。また、いずれは設備にかかわる家電業界を始めとする更なる広範な業界に対する影響も指摘されているわけでございます。
 そして、この住宅着工戸数が改善できなければ、中小企業を大変多く含んでおります建築関連業界、資材価格が高騰しておることを受けて、その在庫コストの解消ができなくなる、そして倒産などが懸念されるような、そういう状況にまで追い込まれておるというわけでございます。
 そういう状況を踏まえて、国土交通省の方にお伺い申し上げたいと思いますが、まず一点目、国土交通省ではただいま申し上げましたような現状、窮状というものをどのように御認識しておられ、そしてどういった対応を取っておられるのか、このことについて御質問申し上げたいと思います。
#6
○政府参考人(小川富由君) お答え申し上げます。
 六月二十日に改正建築基準法が施行されて以降、住宅着工でございますが、七月、八月と大幅に減少して、先月末に公表いたしました九月の住宅着工につきまして、一戸建て住宅についてはやや回復がございますが、マンション等の共同住宅が引き続き減少して、全体として八月から微減の状況ということでございます。
 また、住宅着工の先行指標でございます建築の確認件数でございますが、全体として八月から微減の状況でございますが、一方で、新たに導入されましたいわゆる構造計算の適合性判定制度、これにつきましては申請件数、判定件数とも大幅に増加をしている状況でございます。
 現在、十一月初旬に住宅建築関係業界団体から私どもヒアリングを行ってきたところでございます。概況といたしましては、施行直後の七月、八月につきましては混乱が大変大きかったと、その後の円滑化のための措置によって、例えば木造の二階建てといった住宅につきましては既に円滑に流れている状況であると。また、それ以外のいわゆる構造計算を要する建築物につきましては、停滞している状況は徐々に改善しつつあるということではございますが、残念ながらまだ本格的な改善にはなお時間を要するという御意見も多かったところでございます。
 いずれにいたしましても、建築確認手続が大幅に遅延をしているという状況は早急に改善すべきものと認識をしておりまして、国土交通省といたしましては、これまでいわゆる現場の方々のための質疑応答集や審査マニュアルの作成あるいは電話相談窓口の設置、都道府県単位での説明会の開催あるいは相談窓口の設置、研修会等へのアドバイザーの派遣といったきめ細かな情報提供、これを行いまして円滑化に向けて取組を継続してまいった次第でございます。
 また、大工、工務店あるいは建築資材関連業者、設計事務所など、関連中小企業の資金繰りなどの経済的影響が懸念されるということでございますので、国土交通省から中小企業庁に御相談をいたしまして、十月九日より政府系中小企業金融機関によるセーフティーネット貸付け及び既往債務の返済条件の緩和等の措置を講じていただいたところでございます。また、十月十六日には国土交通省から金融庁の方に要請を行いまして、全国銀行協会等の各金融団体に対しまして、関係中小企業向けの資金の円滑な供給への配慮、こういったものを周知徹底をいただいているところでございます。
 さらに、新たな取組ということで、実務者向けのリーフレット、これを三十万部作成をいたしまして、新しい建築確認手続ということでの周知を図っているほか、これは地域的に建築確認が大幅に落ち込んでいる地域がございますので、そういったところの特定行政庁あるいは指定確認検査機関に対する個別アドバイスの実施、さらには運用面の改善の一環といたしまして建築基準法の施行規則の所要の見直し、こういった取組を現在行っているところでございます。
 今後とも、実務の現場に即したきめ細やかな情報提供を始め、建築確認手続の円滑化に向けて全力をもって取り組んでまいりたいと考えております。
#7
○川合孝典君 どうもありがとうございました。
 それでは、現在非常に問題になっておりますこの構造計算の新しいソフトの出荷時期の見通し、今後の具体的な総合的な対応も含めてスケジュールを御説明願いたいと思います。
#8
○政府参考人(小川富由君) いわゆる新しい認定プログラムでございますが、これは構造計算の偽装防止を図るために、計算途中で改ざんをしたり、あるいは計算結果を改ざんするということができないようにする、また、法令の規定に適合しない数値を勝手に入力ができないようにする、またいろいろの入力情報あるいは計算結果が分かりやすく表示される、そういった表示方法も標準化をするといった対応を考えたものでございます。
 この新たな大臣認定プログラム、これによって構造計算書が作られ、確認申請にそのプログラムに使われた電子データを併せて提出していただいた場合は、現在、建築確認のいわゆる法定の審査期間、これが改正建築基準法では最長七十日以内というふうにされておるわけでございますが、これを大臣認定プログラムを使った場合には三十五日以内に削減できるということになっております。
 一方、このプログラムにつきましては、従来と違いましてより高度な機能を有するということ、それから改ざん防止装置、入出力情報の標準化といったことについて厳格な性能評価を行う必要があるということ、さらに構造関係の技術基準の告示の内容を見極めていわゆるソフト設計に取り組む必要があったといったことがございまして、残念ながら結果としてプログラムメーカー各社におけます開発が遅れることとなったということがございます。いずれの理由があるにせよ、改正法の施行後これだけの期間が経過していると、まだ認定が行われていないということは誠に遺憾でございまして、なるべく早く認定プログラムを準備したいというふうに私ども考えてございます。
 現在、二社のプログラムメーカーが平成十九年九月十二日に性能評価の申請を行い、現在審査を受けているところでございまして、このうち一社につきまして速やかな審査を進めることといたしまして、年内を目途に認定を行うことができるよう準備を進めておるというところでございます。このほか、ソフトメーカーにつきまして十数社が順次申請の準備を進めていると聞いております。早急に新しい認定プログラムの認定に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
#9
○川合孝典君 もう一度付随して御質問申し上げますが、このソフトの具体的な時期をもっと明確に表現していただきませんと、消費者、関連団体を始めとする方々の安心を得ることはできないと、このように考えております。再度御質問させていただきます。
#10
○政府参考人(小川富由君) 現在、プログラムメーカーが作ったソフトにつきまして、性能の評価を行っているところでございますが、これにつきまして年内、これを目途に認定を行うということで今準備を進めているところでございます。
#11
○川合孝典君 是非とも現在窮状に陥っている関係業界始めとするところのお気持ちをごしんしゃくいただきまして、是非とも早急な御対応をお願い申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 言うまでもなく、住宅というのは、一般的な国民にとりましては一生で一度の、そして最大の買物であります。したがいまして、安全がすべてに優先するということは、これはもう当然のことでありますので、万全の対応を取る、このことについては私も言うまでもないことだというふうに理解いたしておりますが、そのことを踏まえつつも、日本の経済に広範な形で悪影響を及ぼしかねないこの現状の改善に向けて、実効性のある対応を迅速にお取りいただくことをお願いして、本件についての質問は終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
 それでは、本題であります消費生活用製品安全法及び電気用品安全法についての御質問を始めさせていただきたいと思います。
 今回の法改正が消費者の安心、安全を確保し、そして安全にかかわる行政をより充実させることを目的としている、この点については私も何ら異論はなく、今回の審議によって本法案が実効性のより高い内容となることにより、消費者の安全がこれまで以上に担保されることを切に願っているものでございます。そのためにも、まず具体的な法案内容についての御質問を行う前に、一連のPSEにかかわる騒動と、それに伴う経済産業省の対応についてお伺いを申し上げたいと思う次第でございます。
 今回のPSEにかかわる一連の騒動によって、倒産や廃業、そして事業縮小等に追い込まれた中古品の販売事業者が数多くおられるわけでございますが、この今回の騒動が中古品販売事業者及び市場に与えた影響の規模はどういうものだったんでしょうか、また、経済産業省としてこのことに対してどういった対策を講じてこられたのでしょうか、具体的に政府委員より御説明をお願いしたいと思います。
#12
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 PSEマークがなくても中古品を販売できるという経過措置期間が平成十七年度末に切れる直前にありましても、中古電気用品市場におきまして依然としてPSEマークのない中古品が多く存在しておりましたことから、こういった品物が販売できなくなるおそれがあるのではないかということで中古電気用品市場の一部に大混乱が生じ、いわゆるPSE騒動が起きたものと認識しております。
 こういった中古品の販売ができなくなるといった事態を回避するために、旧電気用品取締法に適合しておりました製品の中古販売に当たりましては、製造事業者としての届出を行っていただき絶縁耐力検査の実施を行っていただければ、PSEマークの添付を認める措置を講じさせていただきました。これによりまして、中古品販売事業者の方々には絶縁耐力検査の実施といった一定の負担が生ずるという影響があったというふうに認識しておる次第でございます。
 こういった影響につきましては、平成十一年に法律が公布されてから一部電気用品の経過措置期間が終了いたします平成十七年度末までの間、一般的な説明会の開催あるいはパンフレット配布といった周知活動は行っておりましたものの、中古品販売事業者の方々に的を絞った周知活動が行われなかったために生じたものと認識しておるところでございます。
 いずれにいたしましても、中古品販売事業者の方々への周知が不十分であったためにこうした影響が生じたことにつきましては、製品安全行政を進めていく立場としてこれを重く受け止めている次第でございます。
#13
○川合孝典君 それでは、続けて御質問申し上げますが、ただいまの対応、一連のPSE騒動にかかわるこの対策に投じた費用はどういうことになっておりますでしょうか、質問いたします。
#14
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 昨年春にPSEに関する一連の騒動が生じた際に、経済産業省といたしましては、絶縁耐力検査を行ったなどの場合には旧法品の販売を可能とするための特例措置を講じさせていただきました。また、この措置に合わせまして、中古品販売事業者の皆様に対しまして絶縁耐力検査機器の無償貸出しあるいは出張検査といった措置を実施いたしました。さらに、経済産業省が講じました措置を周知するためにリーフレットや新聞広告によりPSE制度に関する広報も実施させていただきました。
 こういった一連の措置、検査機器関連あるいは広報関連の費用といたしまして、合計で約八千九百万円の支出をさせていただいた次第でございます。
#15
○川合孝典君 私が調べましたところ、昭和三十六年十月二十七日開催の衆議院の商工委員会において、旧電気用品取締法の審議でこの二十七条の販売の制限の範囲に関する質疑が行われております。そこで政府委員の方から中古品の販売を認める趣旨の答弁がなされている、このことは御認識のことと思います。また、一九九九年に旧電気用品取締法の改正を行った目的は、当時の政府方針としての規制緩和の流れを受けて、旧通商産業省関係の基準・認証制度が事前規制から事後規制に変更されたものだというふうに理解申し上げております。したがって、当然、このときの改正に該当する条文以外のものは、当然のことながら旧電気用品取締法から電気用品安全法に引き継がれたものだというふうに理解できるわけでございますが。
 こうしたことを受けて、経済産業省では、一連のPSE騒動を受けて、先ほど御答弁にもございましたとおり、中古品及び中古品市場を想定していなかったことによって混乱を招いたと、このことを認めて公式の場にて謝罪のコメントをお出しになり、あわせて、制度移行期間中に中古品販売事業者への周知を怠ったことで混乱を招いたとして、内規により担当者の口頭による厳重注意を行われたということも伺っております。
 しかしながら、私は、そもそも、さきに法改正時に中古品市場というものを想定しておられなかったわけであり、また、旧法当時から中古品が販売制限の対象外であったわけでございますので、そもそも中古品販売事業者に対して周知のしようがなかったのではないかというふうに実は考えておるところでございます。
 この二〇〇一年の法改正が消費者の安全、安心に資することを目的としている、このことについてはもう十分に理解いたしておりますが、経済産業省の一連の迷走によって振り回されて、そして、あるいは損害を被った消費者や中古品販売事業者がおられるということ、これは厳然たる事実であり、そうした方々には、今回の経済産業省の対応について、この明らかな失策に対してあいまいな対応で幕引きをしているのではないか、そういう不信の声が今も市場からは多く寄せられているわけでございます。将来にわたって日本という国が世界に対して経済産業分野における優位性を維持し続けるということを発揮し続けるためには、経済産業行政への国民の信頼の回復というものが不可欠であるというふうに私は考えております。
 今回の騒動によって大きな影響を被った中古品販売事業者、関係者含むすべての国民、消費者に向けた明確なメッセージを発信する意味も込めて、この問題に関する総括と、そして今後に向けた決意のほどを甘利経済産業大臣からお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
#16
○国務大臣(甘利明君) 今回の一連の騒動、御迷惑をお掛けをいたしましたが、反省点が何点かあると思います。
 一つは、既にお話が出たとおり、中古品販売事業者に対して五年間の言わば猶予期間があったにもかかわらず周知徹底されていなかったということ、法をいよいよ施行する段階に、実行する段階に来て大変だということになったわけであります。これは恐らく、メーカーの在庫を出荷する間、旧法の中で作られたものについてを出荷する間ということは想定していたんだと思いますが、中古品販売事業というのが我が国の経済にかなりのシェアを占めているということまで思いをはせなかったんではないかと思います。そういう反省点が一つございます。
 それからもう一つは、これはPSEマークを付けずともというふうに戻した要素になっているんですが、新法と旧法のその技術基準に差がないと、ないとするならば、安全性能にも差がないということを確認をきちんとできていなかったという点も反省点だと思います。一万数千点を調査をした結果、技術基準に差がないものについて安全性能についても差がなかったということが確認されたわけでありますから、新法と同様の扱いでいいということになって、そもそもPSE制度そのものの、その在り方を見直さなきゃいけないということになったわけであります。
 そのほかにも反省点は幾つかあろうかと思いますが、主な反省しなければならない点はその二つかと思います。
 今回の制度改正に当たりましては、そういう点も踏まえまして、産構審の製品安全小委員会のメンバーに中古販売団体の代表二名に入っていただきました。また、全国都道府県で合計百三回の中古販売事業者の方々との意見交換会を実施をしまして、中古販売事業者の方々の意見をしっかり反映したものとするように検討したわけであります。
 さらに、私から、九月十日でありますが、本制度の周知について責任を有していた者に対しまして厳重注意処分を行うとともに、今後の製品安全制度の構築、運用に当たって、きちんと幅広い方々の意見を聴くとともに制度の周知に努めるよう担当部局に指示をしたところであります。
 大変にどたばたとした対応になってしまったことを反省して、これからも製品安全、そして安全な製品の円滑な流通に支障を来さないよう努めていきたいというふうに思っております。
#17
○川合孝典君 ありがとうございました。
 私は、この日本という国が戦後焼け野原の中から世界第二の経済大国になり得た、それは、一つは企業の生産性向上に向けた絶え間ない努力、そして一つは勤勉でそして優秀な労働力にあった、これが両輪となったことは言うまでもないことでありますが、それを下支えしてきたのが優れた経済産業行政であったことも、これも事実だというふうに実は私は認識しております。それだけに、今回の問題は大変残念であります。一日も早く信頼を回復することに向けて、国民の目線に立った行政を推進していただくことを切に祈念申し上げる次第でございます。
 それでは、この件に関する質問は終わらせていただきまして、次に移らせていただきます。
 電気用品安全法の一部を改正する法律案の具体的な中身について数点お伺いを申し上げたいと思います。
 まず中古品販売事業者の電安法上の規定の明確化の関係について御質問を申し上げたいと思います。
 今回の一連のPSE騒動は、中古品販売事業者の法文上の位置付けが不明瞭であったことがその原因の一因とされております。現在の電安法の中では、販売事業者は製造業者に含まれるものと、このように理解されているわけでございますが、今後、中古品販売事業者を含む販売事業者については別途明確な規定を設けるべきではないのかというふうに考えておりますが、この点についての見解を政務官にお尋ねいたします。
#18
○大臣政務官(山本香苗君) お答えさせていただきます。
 先ほど大臣からも御説明がありましたとおり、平成十七年度末の経過措置終了直前にあっても中古電気用品市場におきまして依然としてPSEのマークのない中古品が多く存在していたことから、これらが販売できなくなるのではないかと、またこれらを販売するため、中古品販売事業者に製造事業者としての届出をしていただいた上で、PSEマークのない製品のみに検査の実施とPSEマークの張り付けを求めたために混乱が生じたということで、先ほど大臣からも御答弁があったところでございますが、このことにつきましては、製品安全行政の責任を有する立場としてこれを大変重く受け止めております。
 先ほどお話がありましたけれども、今回の制度改正に当たりましては、こうした反省を踏まえまして、産業構造審議会製品安全小委員会のメンバーに中古販売団体二名の方に加わっていただきましたし、また全都道府県におきまして合計百三回、大体二回ぐらいですね、各県で二回ぐらい中古販売事業者の方々との意見交換会も実施をさせていただきました。中古販売事業者の意見を反映させて、その内容を検討して今回の改正案、こういう形でまとまったわけでございます。
 今回の改正案につきましては、旧法品約一万五千件、これを分析した結果、旧法品と新法品が安全性が同等であるという確証も得られたわけでございまして、中古品販売時に旧法品のみに自主検査の全数実施を求めることに合理性が見いだせないという判断をしたところによるものであります。
 いずれにしましても、旧法品にしましても新法品にしましても技術基準は同一でございまして、かつ経年劣化は同様に生じるものであるので、旧法品の中古販売時のみに何らかの特別な対応を義務付けるのは適切ではないと判断したものでございまして、あえて書かないというわけではなくて、一応きちっと中で中古販売事業者の方々も位置付けられているということでございます。
#19
○川合孝典君 それでは、続けて御質問申し上げますが、中古品については、これは一般の消費者の方からのお声でもございますが、この旧法の制定以前の製品、更に以前の製品、あるいは個人輸入品、そして旧法の時代に輸入品がマークを付していなかったような製品、こういった想定外の製品というものも実は存在が指摘されているわけでございます。
 このマークを輸入代理店が付さなかったということはそれ自体が違法ということではあるんですが、知らずに購入してしまった消費者の方にとってみれば、これは善意の第三者というふうにとらえることもできるわけでございまして、こうした仮に製品が出てきた場合の取扱いはどのようになるでしょうか。この点についてお伺いをしたいと思います。
#20
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 ただいま先生から御指摘がいただきましたビンテージ品、あるいは、通常個人輸入の場合には義務が掛かりませんので適法に輸入されているものだと思いますが、そういった言わばイレギュラーなような形で市場に出回っているものにつきまして、電気用品安全法第二十七条に基づきます大臣の特別承認がございます。
 今回の電気用品安全法の改正に伴いましてPSE制度見直しをしていただきますと、ビンテージ品につきまして多くを占めます旧法適合製品につきましては大臣特別承認を要せずとも販売できることとなりますが、他方で、ただいま先生から御指摘がいただきましたような案件、旧電気用品取締法施行以前に製造、輸入されたもの、あるいは個人輸入のもの、あるいは旧法表示のないビンテージ品、そういったものにつきましては、引き続きこの制度の活用を行っていきたいというふうに考えている次第でございます。
#21
○川合孝典君 ありがとうございました。
 それでは次に、今回の改正法の施行期日についての御質問をさせていただきたいと思います。
 今回、旧法の表示に係る特例の施行までに一か月の猶予期間が設けられておりますが、その理由は何なのかということであります。既に二〇〇六年の三月の特例措置によってレンタル方式を活用してPSEマークのない製品が販売可能となっているわけでございまして、この実情を考えれば、改正法を公布すると同時に施行してもよいのではないかと考えられますが、この点についていかがお考えでしょうか。
#22
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、この改正案によりまして旧電気用品取締法表示のある製品でありましたらPSEマークがなくても電気用品の販売が可能となりますので、一部レンタル品でお貸しになられている方のことも考えますと、基本的には可能な限り早期に施行することが重要と認識しているところでございます。
 しかしながら、現時点におきまして、レンタルという形態を取らず、旧電気用品取締法表示品に対しまして検査を実施してPSEマークを張り付けて販売しておられる中古品販売事業者の方々も多数ございます。こういった方々につきましては、この制度改正の内容について周知を施行前にやはりしっかりと行いませんと現場で混乱するおそれがございます。したがいまして、公布後一か月間という短い周知期間ではございますけれども、この期間によって周知を行って現場での混乱を防ぎたいというふうに考えている次第でございます。
#23
○川合孝典君 ありがとうございました。
 それでは続きまして、中古品の安全性確保に向けた対応について御質問申し上げたいと思います。
 今回、中古品安全・安心確保プログラムというものを創設されましたが、この目的は一体何なのかということが一点。それから、中古品安全・安心確保プログラム協議会、それから認証機関、この機関も創設されるということでございますが、この具体的なミッションは一体何なのかということ。この二点についてお伺い申し上げます。
#24
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 中古品安全・安心プログラムについてお尋ねがございました。このプログラムは、消費者がより安全、安心に中古電気用品を購入できるようにすることを目的といたしております。具体的に申し上げますと、中古品販売事業者が一定のガイドラインに沿って検査の実施あるいは保証書の添付など、消費者の安全、安心に係る取組を着実に行っているかどうかを業界団体などの認証機関が審査をいたしまして、その審査に合格した中古品販売事業者が所定の標識、SR標識と呼んでおりますが、そういった標識を店頭等に掲げることができるとするものでございます。
 したがいまして、認証機関におきましては、個別の販売事業者がきちんと検査業務等を行っているかどうかについて厳正に審査をしていく役割が期待されているところでございます。さらに、認証機関の審査業務が適切に行われるようにするために、消費者の代表あるいはメーカーの代表、学識経験者の方々を中心といたしまして、中古品の安全・安心プログラム協議会というものをつくっていただいて、その協議会が認証機関の審査業務や実績をチェックする役割を果たしていただけるということを期待しているところでございます。
#25
○川合孝典君 どうもありがとうございました。
 ただいま御答弁の中にもありますが、SRマークというものを創設されるということでございますが、このSRマークを創設することによって今後どのような効果というものを経済産業省として見込んでおられるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
#26
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 SRマークと申し上げましたが、恐縮でございますが、英語の略語でございまして、セーフティー・リユースの頭文字を取ったものでございます。したがいまして、この中古品安全・安心確保プログラムでSRマークのある店に行けば、消費者の皆様から見て、より安全、安心に中古電気用品を購入できるようになるということが期待されるわけでございます。
 私どもが六月に消費者に対して行いましたアンケートによりますと、多くの消費者の方々が中古品の安全性についての不安、あるいは正常に動かないのではないかということについての不安を感じておられる一方で、中古品について適切な検査などの取組を行っておられる販売事業者であることについて識別できるようになれば、約九割の消費者が購入先を選ぶ目安になる、あるいはどちらかといえば目安になるというような回答を寄せられておられます。こういったアンケートの結果を踏まえまして、中古品販売事業者が検査の実施あるいは保証書の添付といった消費者の安全、安心に係る取組を着実に行っていれば、認証機関による認証を受けてSRマークを店頭に掲げることができるというふうに期待されております。
 したがいまして、店頭等に掲げられましたSRマークを消費者が中古品を購入する際の目安として識別することによりまして、消費者がより安全、安心に中古電気用品を購入することができるようになると期待している次第でございます。
#27
○川合孝典君 ありがとうございました。
 今回、今御答弁ありました内容と同時に、このSRマークというものをお作りになることによって、この中古品販売事業者、この中古品販売業界自体が認知される、認定されるということにもつながるわけでございますので、私もそういう意味では非常に大きな意味を持つものであろうというふうに理解はしております。
 今後は、この消費者の安全、安心に資するように、そして業界のことも御配慮いただきまして、実効性のある運用というものをお願い申し上げたいと思う次第でございます。この件についての御質問は終わらしていただきます。
 続きまして、消費生活用製品安全法の一部を改正する法案の内容について具体的に御質問を申し上げたいと思います。
 まず、二〇〇六年の法改正以降の重大製品事故の主務大臣の報告義務化されたこの件についてお伺い申し上げたいと思いますが、この法改正以降、重大製品事故報告というものが上げてこられているというふうに思っておりますが、この報告件数の実績というものをどういう形で評価されておられるのかということ、それから、その得た情報を具体的に消費者の安全のかかわる施策や製造事業者の活動に対する指導、こういったことに対してどういった形で活用しておられるのか、このことについてお伺いを申し上げたいと思います。
#28
○政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。
 昨年秋、審議、成立させていただきました消費生活用製品安全法の一部改正に基づきます重大製品事故報告・公表制度は、今年の五月十四日から施行をしているところでございます。それ以来、約半年近くになるわけでございますけれども、十一月九日までに五百九十四件の重大製品事故報告を受け付けてございます。報告を受けました事故情報につきましては随時公表をしてきているところでございまして、本制度によりまして、事業者の方も事故の再発をできるだけ抑えるためにはまずはその事故情報を報告、公表することが重要な出発点になると、そういった意識の下で前向きにとらえてきておられるというふうに評価をしているところでございます。
 具体的にその報告されました事故情報の取扱いでございますけれども、まずはその内容を先ほど申し上げましたように公表いたしますとともに、その事故原因の分析等を行います。その上で、再発の可能性がある場合には事業者に対しまして再発拡大防止のための対応を促してきているところでございまして、その結果、製造事業者自身の活動といたしまして既にリコール、回収等が行われましたものは、例えば殺虫剤用のスプレー缶、温度の低いので引火をしたり、そういう危険性があると、そういったものも含めまして、十五製品、今リコールが実施されてございます。
 それから、製品事故情報の内容を分析いたしまして、私どもの方でその使用上の注意すべき事項を抽出いたしまして、十七項目にわたります注意喚起事項、例えば電気コードが付いている付け根の部分のところが損傷いたしますと、それでショートが起こって火事なんかになりかねないといったような、そういったことを含めます十七項目にわたります注意喚起事項を毎月開催しております製品安全点検日セミナーで周知をしてきているところでございます。
 こういった取組によりまして、事故の再発拡大防止のために一定の実効を上げてきているというふうに考えているところでございます。
#29
○川合孝典君 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、国民生活センターの業務縮小化に伴う影響の問題について一点お伺い申し上げたいと思います。
 製品事故の原因究明や消費者相談に対して行政には今後一層迅速できめ細やかな対応が求められている、これは言うまでもないことでございますが、あわせて、製品の安全性の試験は、製品の設計上の機構や性能のみでなく、どういった状況においてだれによって使われているか、こういった多様な使用環境を想定して行われることが望ましい、これも言うまでもないことでございます。
 しかしながら、今回、本法では製品評価技術基盤機構による調査については触れておられますが、一方で、政府は独立行政法人の整理合理化の一環として、国民生活センターによる消費者相談並びに商品テストなどの業務の縮小も検討しておられる、このように伺っているわけでございます。
 この国民生活センターによる情報というものをこれまでも大変有効に経済産業省として活用してこられたというふうに伺っております。こういった状況の中で、製品の安全性をこれから確保していくことができるのかどうか、この点についてお伺い申し上げたいと思います。
#30
○副大臣(中野正志君) 流通の専門家である川合委員の御指摘のとおりだと思います。
 製品安全対策の遂行に当たっては、御存じのように、従来から、製品安全に関するものを始め、消費者トラブル解決を専門とする国民生活センターとの緊密な連携を図りつつ進めてきたところであります。
 一方、今お話がありましたように、独立行政法人の整理合理化、見直しという点で、国民生活センターを所管する内閣府においてこの九月に取りまとめられました最終報告によれば、一般的な消費者相談業務の縮小や商品テストの外部委託などを進めることと、こういうことにされております。
 今後、本報告を踏まえて適切な業務見直しの検討が進められ、国民生活センターが消費者トラブル解決の専門家集団として更に一層内容を充実させていかれることを期待はいたしております。しかし、私たちの経済産業省としては、国民生活センターとの連携も強化しつつ、製品事故につながる消費者トラブルが発生しないよう所要の措置を講じてまいりたいと思っております。
 また、従来から、独立行政法人製品評価技術基盤機構、通称NITEで行っている製品事故の原因究明の充実を図りますとともに、消費者の方々からの事故情報やヒヤリ・ハット情報をこれまで以上にNITEで網羅的に収集してトラブル未然回避を図るなど、製品安全対策に万全を期してまいりたいと思います。
 ちなみに、分かりやすく数字で申し上げますけれども、平成十八年度の試買テスト実績の比較を申し上げます。NITEと経済産業省で、品目数で二百七十二品目、それから機種の数でいえば一千百三十八件と。ちなみに、国民生活センターでありますけれども、品目数が六十三、機種数は二百七十四件となっております。
 また、試買テストの予算強化にも取り組みまして、平成十九年度は二億六千万円でありましたけれども、平成二十年度要求として六億二千万円要求させていただいております。
 御指摘の件につきましては万全を期してまいりたいと考えておるところであります。
 以上です。
#31
○川合孝典君 どうも丁寧な御答弁、ありがとうございました。
 では、続きまして、改正案の全般について御質問申し上げたいと思います。
 今回の消安法改正の目的は、経年劣化、この言葉がポイントになっているというふうに考えております。経年劣化による重大な事故をいかにして未然に防ぐのか、あるいは減らすのかということに最大の目的があるわけでございますが、その法改正の実効性を高めるためには、特に専門的な知識を有していない一般の消費者の理解を深めるための対応というものが大変重要になってくる、これは製造事業者に対する以上にそのことが求められているのではないかというふうに考えている次第でございます。
 そうしたことを踏まえまして、一般消費者の理解を深めるためにということで、本質的な問題について幾つか御質問申し上げたいと思います。
 まず、経年劣化、この言葉自体でございますが、この経年劣化というものは一体どのようにして定義されるのかという根っこの問題、そしてもう一つは、経年劣化による事故、それから、それと製品の欠陥に起因して起こる事故、この二つは一体どのようにして区別されるのかということ、この二点についてお伺いを申し上げたいと思います。
#32
○政府参考人(寺坂信昭君) まず、経年劣化と欠陥との意味、定義の問題でございます。
 私ども、今回提案しておりますこの改正法案でおきます経年劣化、これは、設計、製造上の瑕疵がないにもかかわらず、製品を長期間使用することに伴いまして、製品内部の部品あるいはその材料、そういったものが本来果たすべき機能を発揮できなくなると、そのような状態を意味しているところでございます。他方、欠陥は、設計上あるいは製造工程上等、そういった一連の過程の瑕疵によりまして製品として通常果たすべき機能を果たすことができない、そういうことをいうものというふうに考えてございます。
 それから、二点目の御質問でございます事故の要因分析でございますけれども、一般に製品を長期間使用したときに発生いたします事故の要因というものは、経年劣化あるいは今の製品の欠陥とか、あるいは設置工事の仕方にまずい点があったとか、場合によっては使用者の方が本来の使い方ではない誤った使用をされた場合と、いろんなケースがあるというふうに考えてございます。かつ、そういった事故は、一つの要因ということじゃなくて、今申し上げましたような要因も含めまして複数関連しているのが通常というふうに思ってございます。
 したがいまして、その事故原因の分析は、先ほどのNITE、製品評価技術基盤機構、そういったところにおきまして学識経験者の方々などにも審査をいただいて、どの要因が主たる原因になっているのかと、そういう観点から判断をしてきてございまして、今後ともそういう考え方で進めてまいりたいと思っております。
#33
○川合孝典君 どうもありがとうございました。
 それでは、付随して続けて質問させていただきたいと思います。
 今回の法の改正によって、経年劣化事故の未然防止を実現するために、長期間使用される製品の安全性を確保する第一義的な責任というのは一体だれにあるとされるのかという点でございます。点検の受検義務が消費者に課せられる、このことによって安全責任までが製造事業者などから消費者に転嫁されることにならないのか、この点危惧しておりますが、この点いかがお考えでしょうか。よろしくお願いします。
#34
○大臣政務官(山本香苗君) 製品の長期使用時の安全性につきまして、一義的にだれに責任があるのかという御質問でございますけれども、この安全性確保につきましては、一般的には、製品を所有いたします消費者が適切な保守管理を行うことによって確保することが基本であると考えられております。しかしながら、一部の製品におきましては、経年劣化を主因といたします重大事故が発生しているという実態を踏まえまして、十分な情報を有していない消費者が保守を自ら行うことが難しいことから、本法案では消費者の取組を事業者が情報提供や体制整備により支えるという位置付けをしております。
 具体的には、製造・輸入事業者に対しましては点検の義務付けというものを行います。そして、販売事業者に対しまして説明を義務付けます。そして、消費者に対しては点検を行う努力を求めて、国に対しましては経年劣化にかかわる情報収集といった面での役割を果たすことが求められているわけなんです。すなわち、事業者、消費者、国がおのおのの安全に対する意識を高めて、先ほどおっしゃっていただきましたとおり、三位一体となりまして事故の未然防止に取り組むということになっております。
 以上でございます。
#35
○川合孝典君 ありがとうございました。
 再度、今先ほど質問申し上げました件についてもう一度ちょっと御質問申し上げますが、点検の義務化が消費者に課されることによって安全責任が転嫁されることにつながらないのかという、この点についてもう少し丁寧に詳しく御説明を願いたいと思います。
#36
○政府参考人(寺坂信昭君) ただいま大臣政務官から御答弁申し上げましたように、製品の安全確保、安全性の向上につきましては、事業者、国、消費者、それぞれ三位一体となって役割を果たしつつ進めていくということが大切というふうに考えてございます。その上で、一般的には、その製品を所有する消費者の方がその適切な保守管理を行うことが基本というふうには考えておりますけれども、一方で、その製品の使用期間あるいは点検をする場合の、どこに点検をお願いすればいいのか、そういう点検の要請先などにつきまして十分な情報を有していない消費者の方に対して、安全の保守を行うということがまずは消費者の務めだというふうに申し上げるのも必ずしも適切ではないというふうに思ってございます。
 したがいまして、先ほどの御答弁申し上げましたとおりでございまして、本法案では、経年劣化による事故の発生のおそれが多い製品を選びまして消費者にその保守情報を適切に提供いたしますとともに、点検時期の通知や求めがあった場合の点検の応諾を製造・輸入業者に求めることとしているところでございます。
 一方、本法案では、消費者に対する点検の責務規定を設けてございます。これは特定保守製品、事故の発生のおそれが多い製品、こういう特定保守製品を所有いたします消費者の方が、事業者からの適切な情報提供がなされることを前提に、自ら行うべき長期使用時の保守管理について責務規定として規定をしているところでございます。
 したがいまして、製品の経年劣化に関しましてメーカー等にも新たな義務を課してございます。その上で、消費者、国が三位一体となって事故の未然防止に取り組むこととしているわけでございまして、ましてや、例えば欠陥によって事故が発生したと、そういった場合の製造・輸入事業者などとの責任関係に今回の法案が直接に影響を与えることはないというふうに考えているところでございます。
#37
○川合孝典君 ありがとうございました。
 それでは、特定保守製品にかかわる点について少し御質問申し上げたいと思います。
 今回、耐用年数を表示するということになるわけでございますが、これが消費者安全の実効性という観点、それから企業のリスク回避の観点からも実効性がどのぐらいあるとお考えになられているのか、この点について御質問させていただきます。
#38
○政府参考人(寺坂信昭君) 今お話のございました設計標準使用期間、これにつきまして消費者の方が正しく御理解いただくということがこの特定保守製品の適切な点検の実効性を確保するためには大事なポイントというふうに考えてございます。
 そのため、今回の改正案におきましては、製品本体に設計標準使用期間を可能な限り分かりやすく表示をすること、それから消費者が仮にその意味を忘れたといいますか、分からなくなった、そういった場合でも問い合わせができるように製造事業者等の問い合わせ先も表示をさせるというふうに考えてございます。
 それから、どうしても製品への表示というのは事細かくいろいろ書くのは難しゅうございますので、製品の添付書類に設計標準使用期間の算定の根拠、どういうふうな考え方でこの使用期間が定められているかということを明記することによりまして、消費者の方がその意味を更に適切に理解できるようにしたいと考えてございます。
 それからもう一つは、販売事業者の方の役割が大切だろうと考えてございます。製品を売ります場合に、消費者の方との接点がありますのは販売事業者の方というのも非常に多いわけでございまして、したがいまして、販売事業者等に対しましては、商品の引渡しの際に、設計標準使用期間が経過していくと点検が必要となるんですといった制度の趣旨も含めまして、こういったことを説明することを義務付けることとしてございます。そういった対応が販売事業者等の方でなされますように、説明すべき内容につきましては製造事業者等の、輸入事業者、製造事業者の方が所有者票にあらかじめその内容を記載いたしまして、各種説明会の開催等、これらの関係省庁あるいは関連団体とも連携しながら周知徹底を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 いずれにいたしましても、全体といたしましては、設計標準使用期間の趣旨というものの説明というものは大切でございますので、政府広報あるいは地方自治体を通じました広報から、消費者や販売事業者の方々等を対象といたしました継続的なセミナーの開催、あるいは消費者団体を通じました情報提供等々、様々な手法を活用いたしまして情報提供を徹底してまいりたいと考えてございます。
#39
○川合孝典君 ありがとうございました。
 特定保守製品というものが住宅に据え付けられるような、動かせない固定のものであるということを考えたときに、説明書という形でどれだけ申し送りができるのかということについてはまだまだ疑問の残るところではありますが、その点についても今後検討を深めていただきたい、このように考える次第でございます。
 続きまして、質問をさせていただきます。
 事業者には長く安全に使用できる製品を作るような設計をするという義務は、これは省資源の観点からも当然求められているわけでございますが、最近、フェールセーフという考え方が非常に取りざたされるようになってまいりました。経済産業省としてもこうしたフェールセーフ思想に基づいた製品作りについて推進されるべきではないかというふうに考えておりますが、お考えをお伺いしたいと思います。
#40
○副大臣(中野正志君) 全く同感でございます。
 もう製品安全を確保していくためには、やっぱり事業者は何よりも安全なものを供給する、国民全体がこれを積極的に評価する、こういった製品安全文化、何よりも大事だと考えておりまして、今まで以上にしっかりと定着をさせていく必要があると思っております。
 経済産業省といたしましては、今後とも引き続き、このフェールセーフの考え方に基づいた製品作りを促進をしたい、また、企業の製品安全対策に対する主体的、積極的な取組を促していきたい、また、事業者が製品安全対策として取るべき自主行動指針の改定、普及、あるいは製品の安全確保に高い認識で積極的に取り組んでいる企業に対してはしっかりと表彰もしていきたい、そういう取組をなおさら進めてまいりたいと思っております。なおまた、国としての技術基準を定める際にも、フェールセーフ思想を積極的に取り入れてまいりたいと思っております。
 今後とも御支援をいただきたいと思います。
#41
○川合孝典君 どうもありがとうございました。
 ただいまの質問に付随しまして、先ほどちらっと申し上げましたが、固定された特定保守製品にかかわるということで、いわゆる住宅に据え付けられている特定保守製品ということを考えますと、当然これは賃貸住宅のようなものも想定されるわけでございますが、この賃貸住宅のオーナー、そしてこうした特定保守製品を扱うレンタルの業者、賃貸の用に供する仕事をしておられるような事業者に対して点検の義務付けを行うことについて、この点についてはどのようにお考えでしょうか、御質問いたします。
#42
○政府参考人(寺坂信昭君) 点検の実効性を確保していきます上で、賃貸住宅の大家さんあるいはレンタル事業者など、特定保守製品の賃貸事業者の方が適切に点検を実施するということは大変大切なことでございます。賃貸に関しましては一般的な規定がございますけれども、本法におきましても、賃貸事業者に対しまして特定保守製品の保守に努めるよう条文上明文化しているところでございます。
 本法施行に当たりましては、こういった努力義務規定も踏まえまして、賃貸住宅の大家さんなどに対しましては、借り手からの要請を待つことなく自ら積極的に点検を行うべきと、そういったことを内容といたしますガイドラインを策定してまいりたいというふうに考えてございます。
 加えまして、そういった賃貸事業者さんたちに関します関係省庁とも連携をいたしまして周知徹底を図りますとともに、必要に応じまして関係事業者の指導を行う、そういったことにより消費者の安全確保を徹底してまいりたいというふうに考えてございます。
#43
○川合孝典君 どうもありがとうございました。
 それでは、ぼつぼつ私の持ち時間がなくなってまいりましたので、最後の質問をさせていただきたいと思います。
 今回の法改正によって点検の義務化、こういうことが推進されるわけでありますが、この点検というもの自体がこれ一つのビジネスとして今後成長していく可能性というものも指摘されております。この点検にかかわって悪質な商法、こういうものが生じてくることを、危険性についても指摘されているわけでございますが、そうしたことが起こらないようにするための対応の必要性ということについてどのようにお考えでしょうか、御質問いたします。
#44
○政府参考人(寺坂信昭君) 悪質な事業者によりますいわゆる悪質商法、これを防止するというのはそもそも大事なこと、防止しなければならないことでございますけれども、あわせまして、この新しい制度の信頼性を維持する上でも大変重要な課題でございます。
 悪質な点検商法といったようなものを防止するためには、まずこの制度の内容を周知して消費者の方に御理解をいただくということが大事でございまして、点検は消費者からの要請があって初めて行われるものであると、それから、点検の要請先は特定保守製品の製造事業者あるいは輸入事業者、そういった方であることなど、その内容を正確に理解していただくことがまず大事だと思ってございます。そのため、政府広報、地方自治体を通じた広報、セミナーあるいは消費者団体からの情報提供、そういった様々な手法を活用いたしまして制度内容の周知を図ってまいりたいと考えてございます。
 それから、特定保守製品自体に点検の要請先となる製造事業者等の名称、住所等を表示させますとともに、点検期間が到来する前に製造事業者等からその消費者に対してなされます点検通知においても点検の要請先を明示させるなど、消費者に点検を要請すべき事業者についての情報を適切に提供できるようにしてまいりたいと考えてございます。
 いずれにいたしましても、悪質商法という問題につきましては、この法律に限らず、要すれば他の法令も活用しながらその防止に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
#45
○川合孝典君 どうもありがとうございました。
 今回の本当に法改正によりまして、消費者の安心、安全というものがより担保されることを、このことを本当に切に願っておりますし、また今後、国民、消費者の目線に立った経済産業政策を推進していただくことで、一連のPSE問題等で揺らいだ信頼の回復を図られますことを切に願いまして、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#46
○姫井由美子君 皆さん、おはようございます。民主党・新緑風会・日本の姫井由美子と申します。岡山選挙区から初当選させていただき、初質問ですので、よろしくお願いいたします。
 岡山で県会議員を二期八年間しておりました。亡き父の後を継いで司法書士や行政書士、この仕事をする傍ら、家庭や子育てと仕事の両立をする中で、空き瓶や空き缶を回収するリサイクル運動を十年以上続けることで行政や政治とかかわり、生活の中からこそ生きた法や制度ができるという手ごたえを感じております。そして、私はずっと政治は生活をスローガンに活動してまいりました。このたびの参議院選も、民主党の政治は国民の生活が第一というテーマで戦い、勝利を民主党は収めました。
 今回の質問も、生活者の視点を大切に、私自身生活者としての立場から、消費者保護を中心にお伺いいたしますので、よろしくお願いをいたします。
 近年のガス瞬間湯沸器による一酸化炭素中毒事故や家庭用シュレッダーによる幼児手指切断事故など、日常生活で使用される製品による事故が相次いで明らかとなり、大きな社会問題となりました。製品事故への対応については、当該製品を最も熟知しているはずの製造事業者や輸入事業者が消費者に対して製品事故の情報提供や注意喚起をほとんど行わず、関係行政機関に対しても事故情報をほとんど報告していなかったことが判明いたしました。そのため、製品事故の情報収集や公表制度の不備による行政の対応の遅れが指摘され、このような事態を受けて、昨年十一月、製品事故の発生、拡大を防止するために、製造・輸入業者による重大製品事故の主務大臣への報告義務化を内容とする消費生活用製品安全法の改正が行われ、本年五月十四日から施行されたところです。それが、今回再び改正法案を提案されました。
 この異例の早期改正に対しては、やはり特別な思いがなければできないと思われますが、まずは改めて、大臣に対しましてこの法改正への思いを伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
#47
○国務大臣(甘利明君) 昨年御審議をいただいて成立をしました消安法の改正というのは、重大製品事故の報告・公表制度の創設でありました。これは、その制度を創設することによりまして、同様の事故が起きる再発とかあるいは事故の拡大を防止をするということでありましたが、長年の我々の課題というのは、製造時、設計時に瑕疵がなくてちゃんと安全なものとして市場に出た、しかし、長く使っていればいずれ故障が起きる、その故障から事故が発生をし、生命身体に影響を与えるという、この経年劣化についてどう向き合うかということでありました。
 今回、この経年劣化を主因とする死亡事故が発生したことにかんがみ、従来の再発拡大防止だけではなくて製品出荷後の製品の事故を未然に防止をすると、そういうことが改めて重要な課題であるということが認識されたわけでありますので、今回は経年劣化等による重大製品事故の発生の未然防止を図るという意味合いでまた改正案を提出をさせていただいたところであります。
 具体的には、製造事業者等が、等というのは輸入事業者も含めるわけでありますが、消費者に設計標準使用期間等の保守に関する情報を適切に提供する、それから消費者から点検要請があった場合には点検を迅速に実施する体制を整備する等を内容とするものでございまして、今回の改正によりまして製品安全の一層の促進を図ることを目的といたしております。
#48
○姫井由美子君 製品安全の一層の促進化ということでありますけれども、経済産業省は産業構造審議会消費経済部会製品安全小委員会においての報告書の中で、消費者に対して、製品を使用する場合の保守は消費者自身が行うものであるという認識を持つことを期待し、また製品の製造・輸入事業者や販売業者に対しては、消費者の安全を確保し、その追求にコストを掛けることは当然であるという認識を持つとともに、販売後も、製品の長期使用時を含めて消費者の安全な製品の使用を支援をしていく姿勢を求めることを指摘されています。
 これは言わば消費者保護というよりも消費者自立ということですが、この考えに基づかれて、消費者の声、意見の聴取は大変必要だと思われます。今回の改正につきまして意見をどのように集め、取り入れましたでしょうか、お伺いいたします。
#49
○副大臣(新藤義孝君) 御指摘のように、まずこの法律改正に当たっては消費者の安全、消費者の意見をしっかりと受け止める、このことが重要であることは先生御指摘のとおりだと、このように思います。
 そして、具体的には、まず産業構造審議会の製品安全小委員会、ここで答申を得るべく議論していたわけでございますが、ここの委員として三名の消費者団体の代表者、これは消費生活アドバイザーですとか主婦連の代表の方、それから消費者協会の代表の方、そういった消費者団体の代表の方に入っていただいたということです。
 そして、その上で審議内容を取りまとめするに当たりましてパブリックコメントを実施いたしまして、一か月間インターネットで公表いたしました。そして、そういう中で消費者の方々から、経年劣化の事故防止のための点検時期の設定、それからそういう表示を行ってくれだとか、それから既存で既にもう販売されている商品に対して点検の実施や広報啓発活動が行われるべきだと、こういうふうないろんな御意見いただきまして、計三十三件消費者関係でコメントをいただいて、この法案の取りまとめに反映をさせたわけです。そして、このパブリックコメントに加えまして、全国の消費者を対象としてこれまた別途アンケートを行っております。その中で消費者ニーズを確認をいたしました。
 さらには、消費者団体の四団体というのが代表的なものがございまして、その四団体との意見交換会、これを産構審とは別に設けて、可能な限り消費者の声をいただいて、その上で法改正に努めてきたということでございまして、冒頭先生がおっしゃったような最初の基本方針というのは、消費者の自己責任という原則に加えて消費者保護をしっかりやるべきだと、ここの部分はこういったパブコメのいろんないただいた意見などを踏まえてできたものと、このように承知をしております。
#50
○姫井由美子君 その消費者保護という観点で今日はずっと質問していこうと思っておるんですけれども、そのパブリックコメントに寄せられた意見の中でこういったものがございました。
 先ほども川合議員の方が、安全責任が消費者に転嫁されてしまったらそれがいかがなものかという質問がありましたけれども、同じような内容で、長期使用時の保守管理を、安全性を確保する一義的責任は消費者にあるのではなく、製造者にこそあるというべきではないか。あるいは、これは事業者にこそ製品の安全管理がゆだねられ、国や消費者が補完するという認識を持つべきではないかという意見がありました。
 それに対しまして、回答の方が、今回は、製品の欠陥ではなく、経年劣化による製品事故防止をするためには、消費者の安全意識の向上が重要であり、一定製品については、消費者が自ら保守することは困難であることから、事業者が消費者のかかる取組をサポートすることが重要との整理としている。本制度は、消費者による保守をサポートする制度としての位置付けであり、国、事業者、消費者が三位一体でそれぞれの役割分担を担うことが重要と認識していますという回答がそれぞれなされています。
 そこで質問いたしますが、ここのところでの三位一体、この役割分担、これをお伺いしたいと思います。
#51
○政府参考人(寺坂信昭君) 製品安全の確保向上を図っていくに当たりまして、事業者、それから行政、それから消費者の方、それぞれの方でその役割を果たしていく、一体となって安全確保向上を図っていくということが大切であるということは、大臣、副大臣からも御答弁申し上げているとおりでございまして、まず事業者の場合には、製造事業者あるいは輸入事業者のほかにも販売事業者の方々、それ以外の、先ほどもございました賃貸事業者、いろんな方がございます。それぞれのところでその製品の製品情報、製品安全に関します情報を適切に提供するといったようなことがまず大切かと思ってございます。それから、販売事業者の方々はそういうこの制度の内容の周知等々での役割も期待をされているところでございます。
 それから、行政におきましては、こういった今回の制度改正がなりました場合には、その改正の目的とかあるいは内容、それからどういう仕組みになっているか、そういったものの周知活動が必要でございますし、また経年劣化、今回の改正そのものではございませんけれども、事故情報、先ほど来ございますような重大事故報告制度で集められます事故情報を提供する、そういった情報の提供というものが大切かと思ってございます。
 一方で、消費者の方々におきましては、やはり例えば製品には寿命といいますか、使用期間を長く使うとどうしても壊れやすくなるものなんだと、必要な場合にはその点検をすることが製品を安全にかつ長く使うためには重要なんだといったようなことについての意識を深めていただきますとともに、この制度内容について御理解をいただくといったようなことで、いずれにいたしましても、それぞれの関係者一体となりまして製品安全確保向上に努めていくことが大切だと考えてございます。
#52
○姫井由美子君 私は地方議員をしておりましたので、三位一体というこの言葉には小泉政権の改革以来、実は余りいいイメージがありません。三位一体という名の下に、地方には権限だけで財源は回ってこないで基本的には国の下でしか地方は何もすることができない、そういった思いをしております。国が重荷を軽くして地方へ負担を押し付けられた思いがこの三位一体という言葉からは伝え聞こえてくることが伝わってきます。
 その意味で見てみますと、今回もこの三位一体という言い方をされますと、ここでは消費者の安全意識の向上と事業者の保守サポート、この制度であるということだけ強調されまして、行政はその周知あるいは情報収集のみ、これはまさしく国の責任を軽く、負担を軽くするための典型のように思えてなりませんけれども、これで本当に消費者保護になるのでしょうか、お伺いしたいと思います。
#53
○政府参考人(寺坂信昭君) 経年劣化に対します対策をどういうふうに考えていくかということにつきましては、先ほど大臣からも御答弁申し上げました長年の課題であったわけでございます。製品の欠陥とは違った経年劣化でございますので、どなたかといいますか、どこか一つのところが何らかの対応をすればすべてが安全が確保されていくというふうなものでは必ずしもないといったようなことがございます。
 したがいまして、それぞれ今回の法改正に、内容につきましては、義務規定あるいは努力義務規定とか、そういった差はあるわけでございますけれども、やはりその役割といったようなものは何なのかというようなことにつきまして、関係の消費者団体の方々、事業者の方々、あるいは学識経験者の方々、弁護士さん等々、いろいろと様々な方々からの御意見を伺って、今回このような制度を提案をさせていただいているところでございます。
 こういう制度を新たにつくるだけではなくて、これを実効性あるものに動かすということによりまして、製品安全確保向上に役立つことになればというふうに期待をしているところでございます。
#54
○姫井由美子君 今、冒頭大臣の方からも今回のこの改正は経年劣化にどう向き合うかということを強調されました。だからこそのこの三者の役割分担が必要かと思われますけれども、ただ、やはり今回、福田総理も所信の中では消費者保護という言葉を強調されました。本当に私たちが望む消費者保護かどうか、この問題はまた後に触れさせていただきたいとしまして、次に進みたいというふうに思っております。
 今回のこの法改正につきましては、先ほど言われました消費者が製品の安全管理をするためには、柱としまして点検実施体制と事故情報収集システムであると思っております。そして、この制度は、消費者が製品を長期に使用する中で行うべき安全管理は基本的に消費者自身が行うものという原則に立ちつつも、取組が困難な部分を製造事業者等が点検等のサポートを行うことにより事故の未然防止を図るものというふうに言われました。
 先ほど国の役割というものが情報収集、周知徹底だと言われましたが、実はこういった仕組みづくりが国の役割そのものではないかというふうに思っております。そこで、この国の仕組みづくりができているかどうかを点検してみたいというふうに思います。
 まず最初に、本点検制度は、消費者の自主的な保守をそれぞれ製造事業者、輸入事業者、販売事業者がサポートすることにより、事故の未然防止を図るというふうに何度も言っておりました。しかし、その実効性は、消費者がいかに点検要請を行う割合がどの程度高いものになるかということに懸かってくるかというふうに思います。
 そこで、質問いたしますけれども、この点検の必要性、販売業者は消費者に対して適切に説明できるのでしょうか、またこの点検の必要性についての説明を消費者がしっかりと理解できているかどうかをどのように確認するのでしょうか、お伺いいたします。
#55
○政府参考人(寺坂信昭君) 今回の制度が実効あるものとして有効に機能していくというためには、まず製造・輸入業者が所有者情報、どなたがお使いになっているのかといったようなことをあらかじめ把握いたしまして、その点検の時期が近づきますと通知を行っていただくということでございますけれども、そのためには消費者の方から所有者情報が確実に連絡されるということが重要でございます。
 そういった観点からは、販売の際に販売事業者が果たすべき役割は重要でございます。販売事業者がその説明義務を適切に果たせますように、説明すべき内容をあらかじめ所有者票、これは製造・輸入事業者が所有者票に内容を記載いたしますとともに、関係省庁、関連団体と連携しながら、説明会、ガイドラインの作成等で販売事業者へのその制度の周知徹底を図ってまいりたいと思っております。
 その上で、仮に適切に説明を実施していないと考えられるような販売事業者がいるということが把握できました場合には、例えば報告徴収によりますその実態把握の規定も設けてございます。あるいはさらには、更にしっかりとした説明をするようにといったような勧告、あるいは事業者名の公表、そういったものについての規定も設けているところでございまして、適切な説明が行われるように実施してまいりたいと思っております。
 その上で、消費者の方がこの制度の目的、内容について理解をしていただくことも大変重要でございます。したがいまして、販売事業者の方の説明がしっかり適切になされておれれば、私どもといたしましては相当の割合で消費者からの製造事業者に対します所有者情報が提供されるのではないかというふうに考えてございます。
 製造事業者の方から随時その所有者情報の提供の割合を聴きまして、例えば、同じといいますか同種の製品でありましてもほかの事業者に比べまして所有者情報が、消費者からの提供されている割合が低いとか、そういった場合には、販売業者の段階での説明、あるいはその説明内容の書き方、そういったものに問題はないのかといったような調査を進めてまいりたいと思ってございます。あるいは、国民生活センターを始めといたします消費者相談窓口がございます。そういったところに寄せられます消費者の方々からの相談、苦情、そういったものの収集を通じまして、問題のある販売事業者がないのかどうかといったようなことについての実態把握にも努めてまいりたいと思ってございます。
 いずれにいたしましても、そのような対応をいたしました上で、仮に問題があるような販売事業者があります場合には、様々な対応を行いまして、制度が有効に機能するように対応してまいりたいと考えてございます。
#56
○姫井由美子君 消費者の理解に国がその確認に関与できるというふうに言われましたけれども、やはり少し間接的であり心配は残すところですけれども、是非しっかりと消費者の認識あるいは理解に対して国が積極的に関与し、推進してほしいというふうに思っています。
 続きまして、点検後の対応方針を少しお伺いしたいんですけれども、一回点検した後はこのメーカー等の責任は免責となるのでしょうか。責任の所在はどうなるのか、お伺いしたいと思います。
#57
○政府参考人(寺坂信昭君) 本制度につきましては、事業者、国、消費者、それぞれの役割を果たしまして事故の未然防止を図りたいというようなものでございます。したがいまして、出荷後の製品の安全管理に当たりましては、十分な情報を有していない消費者が自らその製品安全、保守を進めていくということが難しい場合、そういったものも少なくないことから、設計標準使用期間の表示、点検通知、点検結果の提示、そういった情報提供によりまして消費者の方の合理的な判断を促す、そういう環境を整備するという目的でございます。ですから、この結果、消費者の方が使用されております特定保守製品に係ります経年劣化の状況というものを正しく理解をされ、適切な行動を取るということを期待しているわけでございまして、今の御質問の、一度点検をしたら後はもうそのままにしておくとか、そういったことにならないようにするということも大切でございます。
 したがいまして、制度上は必要最小限のものといたしまして、点検期間内に限りましてその点検応諾義務を課しているものでございますけれども、他方で、その点検を一度いたしましたときにその後はどうすればいいのかと。例えば、今回点検しましたと、あと何年ぐらいは大丈夫かと、使えると思いますとかですね、そういったいわゆるアフターサービスといいますか、そういった、情報提供と併せまして消費者の立場に立ちましたアフターサービスの提供に努めるということによりまして、使用者がより一層の安全管理に努めるということを確保したいというふうに思ってございまして、一度点検をしたからそこでもう後は何もしなくていいとか、そういったことにはならないようにしっかりと対応を進めてまいりたいと考えてございます。
#58
○姫井由美子君 いずれにいたしましても、事業者と消費者の連携が非常に必要かと思います。そしてそのためには、この制度が定着するまでは国が周知徹底してそういった内容であるということを知らせていくという義務が課せられているのではないかというふうに思います。
 点検の最後の質問です。先ほど川合議員が悪質な点検商法の可能性についてお伺いしましたので、私は反対に、消費者は点検を選択しないで製品を買い換えるということを選択する場合もあります。そして、それがいたずらに製造業者等が不当な点検価格を提示することによって買換えを促進する、買換えを促す、こういった行為に走りかねないということも考えられますが、それに対する対応はどうでしょうか。
#59
○大臣政務官(山本香苗君) 今御指摘のとおり、今回の点検制度が製造・輸入事業者の買換え促進に利用されないようにすることが重要でございますが、例えば点検料金の設定の仕方などによりまして、例えば非常に高くしてしまうことによって、買った方が得じゃないか、新しくした方がいいんじゃないかというような形にならないようにしなくちゃいけないと思っております。
 そこで、本制度におきましては適正な点検の対応を担保するため、点検を行うべき製造・輸入事業者が点検の適切性の判断が行われるよう省令で基準を定めることとしております。また、料金設定などにつきましても、点検の対応が著しく不当な水準となっている場合には国が必要な措置をとるよう勧告を行いまして、その後も引き続き是正がなされない場合には行政命令といった措置をとることができることとしております。
 こうしたことによりまして、買換え促進をねらいとして点検料などが不当に高く設定されることがないように努めてまいりたいと思っております。
#60
○姫井由美子君 いずれにいたしましても、国の働きに期待したいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、続きまして事故情報収集システムについてお伺いしたいと思います。
 先ほど川合委員の方もお聞きいたしましたけれども、今回のこの経産省の中には、製品評価技術基盤機構、通称NITEというところが、正にこの製造・輸入事業者、販売事業者、一般消費者、消費者団体、地方自治体、消費生活センター、財団法人製品安全協会等の協力を得つつ、製品事故に関する情報収集を行ってきております。そして、この五月十四日、本年度施行以降のこの事故情報収集制度の状況についてお伺いしたいと思います。
#61
○政府参考人(寺坂信昭君) 五月から実施してございます重大製品事故の報告収集それから公表制度につきましては、十一月九日現在で五百九十四件、したがいまして、大体月に百件前後のペースで報告を受け付けてございます。
 そういう状況で多数の事故が報告されておるわけでございますけれども、報告が義務付けされたことはもちろんでございますけれども、製造事業者等におきます安全意識の高まり、そういったことも背景にあるのではないかということでございまして、報告制度の内容、趣旨について御理解をいただいていることによるものと考えてございます。
#62
○姫井由美子君 過去を見ておりますと、この情報収集の、情報収集源というものの約六五%が新聞情報等による収集が最も多く、今回の改正で義務付けられました製造事業者からの通知というものはまだまだ低い状態です。
 そして、さらにこの最近三年間の事故情報収集件数の推移を見てみますと、製造事業者からの通知は前年度比約四七%減少に比べ、新聞等からの収集件数が約五五%増と増加されていますけれども、今後の見通しはいかがでしょうか。
#63
○政府参考人(寺坂信昭君) 御指摘のとおり、改正法の施行前におきましては、重大製品事故に相当いたします事故の報告も含めまして、NITEにおきまして任意の制度としての事故収集も行っておりました。そういった重大製品事故相当以外の軽微な事故も含めました製造事業者等からの報告件数というものは、今年の上半期だけでもう既に千七百件となってございます。十八年度全体の数字は年間ベースで約千二百件というようなことで比べましても、改正法の施行によりまして事業者からの報告件数といったようなものが大幅に増えたことが分かります。
 確かに、これまで新聞情報、そういったもので限られていた部分もあるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、事業者の方も、重大製品事故はもちろんでございますが、それ以外の情報につきましてもできるだけ報告し、公表するということが事故の再発拡大防止につながるのではないか、そういった意識の下に報告件数が増えているというふうに理解をしてございます。
#64
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 それでは、もう少し分析をしてみますと、新聞による収集件数が多い場合が製品に起因しない事故の割合が比較的多く、製造事業者からの通知、報告が多い場合が製品に起因する事故の割合が増えているという分析、調査報告が出ております。
 これを今の報告から考えてみますと、今後、新聞情報の増加によりまして製品に起因しない事故の件数が正に増え、そして製品に起因しない事故、このうち大半を占める誤使用や不注意による事故が多くなると考えられます。先ほど、今回が特に経年劣化、これがどういうふうに位置付けられるのかも含めまして、この事故情報の分析等をどのように考えられますか、お伺いしたいと思います。
#65
○政府参考人(寺坂信昭君) 事故の原因分析に関しましては、重大製品事故、それから重大事故には至らないそういう事故、様々あるわけでございますけれども、重大製品事故に関しましては、先ほどリコールの数とかあるいは注意事項をお知らせをしているといったようなことを進めてきているわけでございます。そういう一連の対応を進めまして、事故内容の分析はもちろんでございますけれども、例えば誤った使い方、あるいは誤ってはないんですけれども不注意のようなもの、そういった、電源コードの話を先ほど申し上げましたけれども、例えば子供さんが着ておられるような浴衣、花火なんかをしているときにちょっと火が付きますとかなり速いスピードで燃えると、そういったようなこともございます。これは不注意といいますか、ちょっと気が付かなかった、そういうたぐいのものでございます。
 そういったことについて様々に情報提供して注意を促していく、国民の方々、消費者の方々に広く知っていただくということが大変重要な課題と考えてございます。
#66
○姫井由美子君 先ほどの花火と浴衣の例にもありますように、製品に起因し、かつ誤使用や不注意、いろんな事例があり、製品に起因する事故、あるいは誤使用や不注意かというふうに明確に分けない、いろんな様々な例がこれからもあるかと思いますが、私が今回何を言いたいかといいますと、死亡とか重傷の人的被害が発生した事故の原因を過去三年間を振り返って見てみますと、誤使用や不注意によるものというところに分類されるものが大半を占めており、そしてこれは過去三年間変化が見られない結果というふうになっております。
 つまり、今年五月施行の改正は製品に起因する事故の報告義務が義務付けられたわけですけれども、重大事故の大半は製品に起因しない誤使用や不注意が原因だった。つまり、前回の改正の効果が余り現れないということも踏まえて今回の改正のようにも思え、そしてこの分析結果をしっかりと生かして前回の改正がなされたのか、また今回改正をされようとしているのかということをもう一度明確にお伺いしたいと思います。
#67
○政府参考人(寺坂信昭君) 報告されました事故、重大事故はもちろんでございますけれども、その原因をしっかり分析をするということは大切でございます。
 それで、御指摘のように誤使用とかそういったもの、これは重大製品事故以外も含めまして、そういったものが増えてきているわけでございますけれども、昨年の国会で改正、成立させていただきました法案は、その原因のいかんにかかわらず、まず事故が発生した場合には報告をしてください、知った日から原則十日以内に報告をしてくださいと、そういうものが基本になってございます。
 といいますのは、やはり原因の分析等々には、ぱっと分かるものもございますけれども、何が原因なのかというのはなかなか特定するのが時間が掛かるというケースも相当ございます。そういった場合には、事故が発生したこと自体が、発表すること自体が非常に注意喚起という意味では意義があるわけでございまして、そういう意味合いで、原因のいかんにかかわらず原則十日以内に報告をしてくださいと、その上で私どもは短時間のうちに、どういう内容の事故が発生をしたのか、原因が分かっている場合にはもちろん原因について発表いたしますし、そうでない場合は検討中でございますと、ただ、こういう事故が発生しておりますと、そういう報告を受けておりますというようなことで制度を運用しているところでございまして、そのような意味で事故報告制度、公表制度というものが事故の再発拡大防止につながっていくということを期待しておるところでございます。
#68
○姫井由美子君 消費者保護法というものが昭和四十三年に制定されまして、平成十六年に消費者基本法と変わりました。このときに消費者政策が保護から消費者の権利や自立支援というふうに大きく変わったわけですけれども、実際、今の消費者の立場や事故が減らないということを見てみますと、本当に消費者の自立支援がなされてきたのかというところが疑問です。
 今のことを踏まえまして、今回のこの改正により、本当に消費者保護ができるためには、消費者はまだまだ事業者やあるいは国に比べて情報収集能力がたけておりません。この格差縮小とするものをしっかりと踏まえて今回の改正に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 それでは、続きまして国民生活センターの連携につきましてお伺いいたしたいと思います。
 本日は内閣府の方より今日こちらの方に来ていただいておりまして、大変ありがとうございます。
 最初に、この国民生活センター、こちらは先ほど言いました消費者保護基本法から消費者基本法に改正された平成十六年に独立行政法人となりました。国民の消費生活に関する情報の収集及び提供、苦情の処理、あっせん及び相談等を、中核的な機関とすることで今頑張っております。そして、ここには我が国最大の苦情相談情報のデータベースである全国消費生活情報ネットワークシステム、いわゆるPIO―NETがございますが、これはどういうものかお伺いしたいと思います。
#69
○政府参考人(堀田繁君) 今、先生の方からの御説明ございましたように、全国の消費生活相談ネットワークシステム、いわゆるPIO―NETといいますのは、各地の消費生活センターの消費生活相談業務の支援を行うために、国民生活センターが地方公共団体の消費生活センターの協力を得ながらオンラインでネットワークを結んでいるものでございまして、消費生活情報を提供するための情報システムということでございます。
 その運用は一九八四年から始まっておりますけれども、当初五万件ぐらいだったものが二〇〇四年度には百九十二万件という年間で非常に大きな件数に達しております。二〇〇六年度では若干減りましたが、百十万件といった数の情報を、相談情報ですね、収集、蓄積しているということでございます。
#70
○姫井由美子君 ありがとうございます。
 消費者トラブル等について収集された情報は、適切に分析され、行政機関の法執行や政策提言や消費者への情報提供に活用されることにより価値を持つと思われます。被害の拡大防止を図る観点から早期に対処すべきと思われますけれども、この早期警戒、分析についてお伺いしたいと思います。
#71
○政府参考人(堀田繁君) ただいま御説明いたしましたPIO―NET情報というのは、当初は消費生活相談員への支援という形でこのシステムがつくられてまいりましたけれども、それが徐々に政策の企画立案とか国民への情報提供によりまして注意喚起を行うといった役割も担っております。さらに、最近では、悪質事業者の取締りとか、そういった端緒情報として法執行にも活用していただく必要があるということで、各省庁にもこのPIO―NETの端末を設置する今現在準備しておりまして、そういったことで情報が早期に関係省庁にも流れるような仕組みをつくっていきたいと思っております。さらに、こういう情報をしっかりと分析いたしまして、消費者への情報提供にも更に役立てていきたいと考えております。
#72
○姫井由美子君 今、国民生活センターは新たな段階を迎え、国民生活センター改革というものが行われています。
 今後は、各省庁等の関係機関や消費者団体、事業者団体等とも積極的に連携をしながら、我が国全体の中核的機関としての役割を果たすことが求められていますが、一方、今回の改革で縮小になる部分が、ということでいろいろ懸念をされていますが、その部分についてはいかがでしょうか。
#73
○政府参考人(堀田繁君) 国民生活センターの在り方につきましては、国民生活局に国民生活の在り方等に関する検討会というものを設けまして、九月に最終報告をいただいております。その中で、相談業務とか商品テストといったものについてもいろいろな提言がなされておりますけれども、内閣府の方としては、国民生活センターの機能が低下することのないように、その充実を求めて今後更に検討を進めていきたいと考えております。
#74
○姫井由美子君 今の部分につきましては、今回の本来の目的の委員会ではありませんけれども、是非、直接相談等たくさんの問題を抱えておりますので、しっかりと検討して結論を出していただきたいというふうに思います。
 そして、今回のこの連携につきまして、あるいはこの縮小ということにつきましても、この連携の中で事故情報収集能力への影響も懸念されますが、それはいかがでしょうか。
#75
○政府参考人(堀田繁君) 今回の報告書の中では、やはり国民生活センターの情報分析機能の充実を図っていくということが重要であると指摘されておりますし、さらに、紛争解決を行っていくために裁判外の紛争解決制度といった機能を国民生活センターに担わせることが適当であるといった報告をいただいておりまして、現在そういったことで検討をしているところでございます。
#76
○姫井由美子君 是非、消費者行政の後退につながるという懸念する声を払拭させるためにも、いい改革を行っていただきたいというふうに思います。
 そして、経済産業省の方でこのPIO―NETとの連携というものが言われておりますけれども、是非、このPIO―NETの情報は消費者に対する危害情報を集めているものであり、関係省庁が直接アクセスできるようにと考えていますか、見解をお聞かせください。
#77
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 ただいま先生から御指摘がございましたとおり、国民生活センターが管理されますいわゆるPIO―NET、これは全国の消費者から寄せられた貴重な声で、貴重な情報源でございます。
 私ども製品安全行政を担当する者といたしましても、こういった消費者からの情報に直接アクセスができることを希望しているところでございますが、残念ながら現在のところは担当者間の電子メールを介したやり取りに限られているところでございます。
 したがいまして、経済産業省といたしましてもPIO―NETへのダイレクトの接続は極めて重要な課題と認識しており、一刻も早く当省とも接続をしていただき、私どもとしても、より機動的な対応が取れるようになることを切望している次第でございます。
#78
○姫井由美子君 先ほど電子メールというふうに言われましたけれども、それによりまして、早期警戒、分析等も必要がありますし、被害を拡大しないためにも、早く連携をするためにも、電子メールというやり方が本当にいいかどうかということをもう一度確認のため質問したいと思いますが、かつての議論の中ではほかの議論もあったかと思われますが、どうでしょうか。
#79
○政府参考人(堀田繁君) 現在のところ、そういったやり取りになっておりますけれども、年明けできるだけ早い時期に端末を関係省庁に設置したいというふうに思っております。
#80
○姫井由美子君 じゃ、年明け早々に是非端末で、もう情報が入ったら、即全部の省庁に一度にその情報が把握できるような形をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、先ほど川合議員の方が経済産業省のフェールセーフについての見解をお伺いいたしましたけれども、その見解の中で、このフェールセーフにつきまして、安心、安全な物づくりのためには必要だという考え方はよく分かりました。一方で、消費者にしっかりと安全を担保するためには、例えばタイムスタンプ機能の導入等、耐用年数が来たら使えなくなるようにするといったものがありますけれども、そのことをどう考えますでしょうか。
#81
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 先ほど川合先生の御質問に対する答弁でも申し上げましたとおり、いわゆるフェールセーフ機能、これは極めて重要な役割だというふうに認識しております。したがいまして、今先生から御指摘がありましたタイムスタンプ機能につきましても、長期使用に伴います経年劣化による事故を未然に防止するという観点から、一定期間経過後に物が使用できなくなるということでございますので、いわゆるフェールセーフ機能を果たす重要なものということで、そういう考え方が世の中に大変広く出回っているということは十分承知しております。
 しかしながら、例えば寒冷地におけます暖房器具のように、使用環境によっては突然停止することによって予期せぬ事態が生ずることもございますので、一律に一定期間後に停止させることがすべてについて妥当とは言えないような状況もございます。したがいまして、各事業者による自主的な対応として、十分こういうものは役割が果たしていただけるというふうに考えているところでございます。
 しかしながら、消費者のそれぞれのニーズあるいは使用環境による使用可能期間の差異を踏まえますと、国としてこれを一律に義務付けるということはやや適切性を欠くのではないかというふうに判断しているところでございます。
#82
○姫井由美子君 このタイムスタンプ機能の導入、もちろんこれを強く主張する団体もありますけれども、私自身も、一方、日本の物づくりの原点から、やはり長期間使用可能な物づくりということも必要なのではないかというふうに思います。耐用年数が来たら使えなくなるようにする考え方と同時に、消費者の中にはもったいないという考え方があり、なるべく保守点検を繰り返しながら長く使いたいという発想もあります。
 この考え方は、二つの考え方、相反するようにも思いますけれども、今回のこの改正はどちらのどのような考え方に基づくものなのかをお伺いしたいと思います。
#83
○副大臣(新藤義孝君) この考え方は基本的に対立するものではないと、このように私どもは考えているわけです。
 まず、今回の改正は、長期使用に伴って経年劣化をすると、そして、その場合に事故が起きてしまうかもしれないと、それを未然に防止しようということで、消費者にそういった情報を提供しましょうと。それから、その点検の通知や、それをきちんと点検体制をつくりなさいということを製造・輸入事業者に求めると、こういう改正になっているわけでございます。
 これによって、消費者はそういう長期に使っていった場合の必要な保守情報というものをより知りやすくなると、それから設計上の標準使用期間、こういったものがあるんですよということを知ることにおいて安全に製品を使用することができるようになるじゃないかと、こういうふうに思っているわけです。
 また、事業者については、こういう経年劣化に伴う情報を収集することによって、逆に製品の設計や部品、材料の選択、こういったより安全性の高い製品を作るということを心掛けることにもなるんじゃないかとか、こういう双方の期待があって正に安全に長く使えるようにしようと、そういうふうにこの法改正を役立てたいと願っているわけでございます。
#84
○姫井由美子君 正に多様な社会に対応した多様な物づくり、こういったことをそれぞれしっかりと消費者も区別し、明確に使い分けができるように指導していただきたいというふうに思っております。
 それでは、次に電気用品安全法の一部を改正する法律案、これについて一問だけお伺いしたいと思います。
 先ほど川合委員の方がこの問題につきましては徹底して質問をしてくださいました。その中で一点だけ、マークの認知度についての問題です。今回、電安法では中古品に対してSRマークという新たなマークも今お話に出てまいりました。しかし、私たち消費者の中で今いろんなマークが飛び交っております。そのマークが本当に私たち消費者の中で徹底して認知されているかどうかをお伺いしたいと思います。
 例えば、EU、ヨーロッパのCEマーク、そしてアメリカのULマーク、これは民間機関が付けた、アメリカの場合は民間機関が付けたものではありますけれども、しっかりとそれが定着をし、一般の消費者もULマークを見て安全性を確認し、購入する、そういったことが習慣化さえなっていますし、EUの方ではCEマークというものをどんどん広めていこうということですけれども、今回、この日本のマークにつきまして、この認知度、そしてそれをこれからどのようにしっかりと定着させていこうとしているのか。また、日本のPSEマークは、この根拠となっている電安法の中には消費者という言葉が出てこない。元々、取締りの法から、これが事業者を自立、自己管理しなさいという法律に変わったものです。この中には消費者という概念が出てこない、言葉が出てこない。
 ここで、やはり少し今回のこの法改正と消費者保護というものが気になるところですので、この電安法の目指すところは何なのかも併せてお伺いしたいと思います。
#85
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 ただいま先生から欧州のCEマークあるいは米国のULマークほど日本のPSEマークは消費者の皆様に知られていないのではないかという御指摘をちょうだいいたしまして、深く反省する次第でございます。昨年のPSE騒動で、一部マスコミの報道等もありましてPSEマークの認知度も上がって、不幸中の幸いと申しますか、上がってまいりましたが、まだまだ一般消費者の方について浸透されているかというと、そういう状態ではないかというふうに思います。
 いずれにしましても、PSEマークの意義につきましてはあらゆる機会を通じまして消費者の皆様への周知活動もこれから十分やらしていただきたいというふうに思う次第でございます。
 二点目のお尋ねでございまして、電気用品安全法に消費者という言葉がないということでございます。
 この電気用品安全法、先生御指摘のとおり旧電気用品取締法に端を発しております。これも単に関係事業者を取り締まるということではありませんで、やはり安全、安心に電気用品を使っていただくということが前提になっておりますので、当然旧電気用品取締法の時代から消費者保護というものは念頭にあったわけでございます。
 いずれにしましても、電気用品安全法の目的といたしましては、条文にも書いてございますが、電気用品の安全性を確保するため、電気用品の製造や販売等を規制し、電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的とするものでございます。
 具体的には、電気用品安全法の規制の対象となります電気用品の製造・輸入事業者に対して出荷時における技術基準への適合義務を課す、すなわち出荷時点において安全性についてきちんと問題がないかどうか事業者自ら点検をするという義務付けを課しておりまして、その基準に適合していない電気用品の販売を禁止している安全規制を講じているものでございます。
 したがいまして、法律には消費者という文言は用いておりませんが、関係事業者がこういった義務を果たすということで技術基準に適合する、いわゆる安全な電気用品のみが消費者のお手元に渡ることとなります。したがいまして、こうした措置を適切に講ずることによって消費者保護が図られているということでございます。
 いずれにいたしましても、電気用品安全法の実効性、信頼性を高めるため、この電気用品安全法の意義、あるいは御指摘をいただきましたPSEマークの周知につきましても、消費者に対して積極的な周知活動を努めてまいりたいと思う次第でございます。
#86
○姫井由美子君 今、消費者という言葉がこの電安法の中には位置付けられていないという中にも、事業者がこの電安法の法律を守ることによって安全な製品を作り、それを消費者が購入する、選ぶことによって消費者の保護、安全が保たれるというふうに言われましたが、正に安全かどうかの製品を見分けるのがこのマークではないかというふうに思います。
 今、このマークの浸透、認知度に対しましては諸外国に比べて非常に出遅れ、今回のこの騒動によりまして、PSEマークの騒動によりまして、不幸中の幸いと言われましたけれども、やはりその一方では危険防止そして事故防止が含まれているわけですから、不幸中であればやっぱり不幸であって、不幸中の幸いという発想はないかと思います。
 改めて、今回のこのSRマーク、そしてさらにこのPSEマーク、これがしっかりと明確に認知されるようにどのようにされるか、改めての意気込みをお伺いしたいと思います。
#87
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 先ほどの私の答弁で不適切な発言をいたしましたことを深くおわび申し上げる次第でございます。
 今先生から御指摘いただきましたとおり、電気用品について張られておりますPSEマーク、これはしっかりと今後とも周知をしていきたいと思っております。また、先ほど川合先生の御質問に御答弁申し上げましたが、中古品の安全・安心プログラム、こういったものが導入されたときにはセーフティー・リユースという、SRマークというものが恐らく使われることになると思います。こういったSRマーク、PSEマーク、こういったものが消費者の安全、安心を確保する上で消費者が選択する際の重要な尺度になるということを、きちっとこれからもあらゆる場を通じて周知活動に努めていきたいと思う次第でございます。
#88
○姫井由美子君 是非心してよろしくお願いをいたします。
 最後の質問に入りたいと思います。
 少し話が変わりますが、私は非常に明治維新の勤王の志士たちが好きで、東京龍馬会という坂本龍馬に学ぶ会に入っておりまして、先日、東京龍馬会の方々と皇居内の宮内庁書陵部に保存してあります西郷隆盛と木戸孝允の薩長連合の密約を交わした文書に坂本龍馬が、間違いない、自分がしっかりと立ち会い確認したという裏書をした書簡を拝見しに行きました。朱文字で、当時の息遣いが聞こえてくるように、本当に生き生きとした文字で、感動をいたしました。
 しっかりと二つのものを結び付けるためには、必ずそこに結び付ける役割を果たす人が、そしてだれがその役割をするのかでその結び付きは確かなものになります。最近では、立会人不在か確かな仲介人がいなかったせいか、連立できなかったこともありますけれども、今回の法改正の目的である消費者による商品の製品自己管理や、そして事業者のしっかりとした保守を実現するためには、この消費者の自己管理意識をしっかり高める、そして製造業者にしっかりと保守点検をしていく、この二つをしっかりとつなぐ役目、このシステムづくりを国がしっかりと仲介役となって果たさなければいけないというふうに思っています。
 冒頭申しましたように、今回の国会の所信表明演説の中で福田総理も、国民の安全、安心を重視する政治へ転換をする、そしてその項目の中で、消費者保護のための行政機能の強化に取り組みますと強調されました。そして甘利大臣も、最初の所信のときに消費者保護を強調されています。
 ここでいたずらに消費者保護という言葉だけでなく、必ずそれが消費者保護につながらなければならないと考えています。先ほども、最初も言いましたように、三位一体で地方が期待をし、障害者自立支援法で自立という言葉に障害者が惑わされたように、今後、保護という言葉に国民は安心感を期待できなくなるかどうかというものが私は今回のこの改正に懸かっているのではないかというふうに思ってなりません。
 今回の改正は、正に消費者の意識改革です。つまりは消費者革命だと思っています。そして、この革命を成し遂げるためには、国がその仲介役としての果たす責任は非常に重く、この改正法があるから国が、その責任が軽くなるのではなく、更に支援をするために責任が重くなるというふうに考えてほしいというふうに思います。
 私も二人の子供がおります。やっと下の娘がこのたび大学受験に合格をいたしました。ここまで来るためには、非常に子供の自立のためにはまだまだこれからも支援が続きます。大臣もお子様がいらっしゃいますでしょうか。この支援という言葉の陰には、見える部分だけでなく精神的な部分を含めて、親だけでなく国や地域、そして今回の消費者を自立支援するためには、本当に目に見えない部分、目に見える部分、併せて想像を絶するような努力と、そして忍耐と、また仕組みづくり、お金も予算も必要だというふうに思っております。
 決して国は負担の軽減ではないことを肝に銘じて、最後にこの改正法を通しまして消費者保護の決意を甘利大臣にお伺いして、終わりにしたいと思います。よろしくお願いいたします。
#89
○国務大臣(甘利明君) 製造事業者は、消費生活用製品をより安全なものを作っていくという永遠の努力が必要であります。同時に、消費者も言わば賢い消費者になっていかなければならないと思います。
 先ほど来、フェールセーフという話が出ました。つまり、たとえ誤使用をしても事故が起きないような製品を、安全な製品を開発していくと、これは製造事業者にとっての目指すべき方向だと思います。ただ、製品というのは、長く使っていれば経年劣化が起き、それによって故障が起き、それによって事故が起きることがある可能性があるものだということは、消費者が賢くなっていなければならないと思います。その双方が相まって安全というのは確保されるんだと思います。
 最近聞くことに、最近の子供はナイフが使えなくなったということを聞きます。いずれ包丁が使えない主婦が出てくるのではないかと。野菜は切れても指は絶対切れない包丁を開発せよということは不可能であります。やっぱり消費者も安全に使うということを心掛けなければいけないと。安全なものを開発するということと安全に使うという両々相まって生活安全というのは確保されるんだと思います。
 そこで、消費者に対して製品には一定の使用期限があるということを理解いただいた上で、期限が来たときに点検を受ける取組をスムーズに行うということが重要でありまして、すなわち適切な情報提供がなされるということが極めて重要であります。
 そして、同時に、消費者の安全に対する意識が高まるように制度の内容、目的を周知徹底することが大事だと思っております。政府広報であるとか自治体広報、あるいは消費者を対象としたセミナーの開催、消費者団体を通じた情報提供等々、あらゆる手だてを通じてその徹底を図っていきたいというふうに思っております。
 両々相まって生活者の安全が利便性の上に図られるよう、一層の努力をしていきたいと思っております。
#90
○姫井由美子君 ありがとうございました。私どもも消費者の自立は必要だと思っております。この改正法の目的が一日も早く達成するために努力をしたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#91
○委員長(渡辺秀央君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十分まで休憩といたします。
   午後零時十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時十一分開会
#92
○委員長(渡辺秀央君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、消費生活用製品安全法の一部を改正する法律案及び電気用品安全法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#93
○丸川珠代君 自民党東京選挙区選出の丸川珠代でございます。
 本日は、質問の機会を与えていただきまして、委員長そして松村理事、いらっしゃいませんが加納理事、諸先輩方には大変感謝を申し上げております。
 私は、この五月まで十四年間、民間放送のテレビ放送のアナウンサーをやっておりました。先輩方が既にこちらの委員会で実現された法改正の端緒ともなりました瞬間湯沸器の不正改造による死亡事故あるいはシュレッダーによる幼児の指の切断事故、こういったものについては、私自身が大変痛ましい思いを持ちながらテレビ画面の中で、自分の担当していたニュース番組の中で国民の皆様にお伝えをしておりました。今度はそこから、この法改正が一歩進んで、欠陥によるものではない、経年劣化に伴う事故を未然に防ぐという世界に類を見ない新しい仕組みづくりに今度は自分自身もまた国会の場で自ら議論に参加することになりまして、大変身の引き締まる思いでございます。
 それでは、まず早速ではございますが、消費生活用製品安全法についてお話を伺いたいと思います。
 この五月から動き出しましたこの法律の最初の改正、つまり重大な製品事故の発生について、メーカーや輸入業者から主務大臣に報告をしてこれを公表するという仕組みは既に着実に消費者の安全を守る効果を発揮しつつあると、このように伺っております。
 今回は、その議論の中でも既に浮かび上がっておりました経年劣化による事故、つまりその製品を使い続けることによって自然に生じていく劣化が引き起こす事故、これを出荷された後の段階でも防いでいこうという仕組みづくりで、その考え自体は大変にすばらしいものだと思います。問題は、その考えが現実に機能する仕組みになるようにこの法律の改正というのがきちんとできているかどうかという点だと思います。これを確認する視点から幾つか質問をさせていただきます。
 それでは、まずこの改正で幾つかの製品を特定保守製品として経年劣化による事故を防ぐ仕組みに組み入れるというふうに伺っておりますけれども、これはどういう製品を指定するんでしょうか。また、その製品の指定の基準、これが、伺ったところによりますと、数字の上での根拠として、重大事故の発生率に経年劣化による重大事故の割合というものを掛け合わせた数値と、それが百万分の一以上というふうに基準を持っていらっしゃると伺ったんですが、これが妥当な目安であるという理由も含めて教えてください。
#94
○政府参考人(寺坂信昭君) お答えいたします。
 まず、特定保守製品の指定の基準でございます。
 先生御質問のとおり、経年劣化による重大事故発生確率、これによりまして指定をする予定でございまして、私どもがこれまで蓄積しておりますデータあるいは消防庁等そういったデータの下に計算をしているものでございますけれども、重大事故発生確率が一ppm、ppmでございますので百万分の一単位でございますけれども、一ppm以上のものを指定する予定でございまして、具体的には、都市ガス用とLPガス用のそれぞれガス瞬間湯沸器、それから同じく都市ガス用、LPガス用それぞれのガスふろがま、それから石油ふろがま、それから強制排気式の石油温風暖房機、それから石油給湯器、浴室乾燥機、それからビルトイン型の食器洗い機、そういった九品目を予定をしているところでございます。
 先ほど申し上げましたように、一ppm以上と計算できるものを対象とする考えでございますけれども、一般に安全の確保につきましてその確率で達成される、確率で考えていくということが妥当なのではないかというふうに理解をしておりますけれども、社会全体から許容されます発生の確率、業種ごと、あるいは社会環境の変化、そういったそれぞれの時点での状況によりまして異なる要素があるかと思ってございます。
 その上で、幾つかの学術文献などを見ますと、例えば一般社会の安全水準といたしまして、火災による死亡率というのは一〇ppm、それから交通事故による死亡率は七五ppm、そういったレベルが示されております。そういった数字を頭に入れつつ、最近の製品事故に関する社会的関心あるいはその必要性の高まり、そういったものを勘案いたしまして今般一ppmを一つの基準と考えているわけでございますけれども、今申し上げましたような数字と比べました場合に勝るとも劣らない厳しい基準ではないかというふうに認識をしております。
 ただ、いずれにいたしましても、今後の社会情勢の変化、そういったものも踏まえまして、この指定の判断基準につきましては必要に応じまして見直しなどを進めてまいりたいと考えておるところでございます。
#95
○丸川珠代君 また今後、では指定する製品が変わる可能性もあるということを御示唆いただいたのかなと思うんですけれども、その指定の基準が妥当であるかどうかというのは非常に重要な意味を持っていると思っておりまして、と申しますのは、この法改正というのはもちろん消費者の安全、安心を守るためのものではありますが、それと同時にこれは、それに、この法改正にかかわっている製造事業者であったり、あるいは輸入業者であったりというところに対しても納得のいくものでなければ実際に機能していかないという部分があると思います。
 これをもし製品の製造や輸入事業者の立場に立って考えますと、この規制によって彼らには、新しい情報の管理であるとか、あるいは通達のためのコストあるいは点検のためのコストという新しいコストが発生するわけです。これがもし価格であるとかあるいは点検費用に転嫁をされますと、消費者の利益を害してしまうおそれもあります。
 さらに、もう既にメーカーの中には、おっしゃっていましたよね、フェールセーフ機能を搭載するなどしてもう常に事故防止に努めているというメーカーもあるかと思いますが、そのようなメーカーに対しては二重のコスト負担になる可能性もなくはないということで、これが過剰な規制にはならないでしょうか。
#96
○政府参考人(寺坂信昭君) 今御指摘のとおり、製造・輸入事業者、フェールセーフ機能についてこれを高めることを始めといたしまして、その事故対策を充実強化していくということは重要なことでございます。
 ただ一方で、例えば本年二月に発生いたしました小型ガス瞬間湯沸器の事故の場合には、そのフェールセーフ機能自体が経年劣化をするといったようなこともあるわけでございまして、フェールセーフ機能がすべてではないという現実もございます。
 したがいまして、今回の法改正は、出荷後の製品の安全管理に当たりましては十分な情報を必ずしも有していない、そういう消費者の方が製品安全の確保、強化、そういったものについての保守を自ら行うことが難しい場合も少なくないと、そういうことを踏まえまして、経年劣化によります重大事故発生のおそれが高い製品につきまして事業者に対応を求めると。具体的には、標準使用期間の製品の表示や、あるいは点検時期の通知、点検要請があった場合に点検を実施すると、そういったものでございます。
 同時に、点検を受けるかどうか、そのこと自体につきましては、事業者からの情報提供に対応いたしまして消費者の方御自身が判断をしていただくと、そういう仕組みにしておりますし、国といたしましても、行政サイドでも、経年劣化情報の収集、公表等によりまして、事業者から消費者の対応を支援してまいりたいと考えてございます。
 このように、本制度は、事業者、消費者、国がそれぞれ安全に対する意識を高めまして一体となって事故の未然防止に取り組むということにするものでございまして、製造・輸入業者のみに過剰な規制を課すものではないというふうに考えておるところでございます。
#97
○丸川珠代君 おっしゃるとおり点検するかしないかは正に消費者の手にゆだねられていることで、製造業者は、通知する義務と、それから連絡が来たら点検をしてあげるという義務があるというのがこの今の議論されている法改正ですけれども、点検費用を負担するのも実は消費者であると。
 これはある業界の団体がやった消費者の調査ですと、製品によらず、幾らのものを買ったかによらず、単純に幾らぐらいの点検費用だったらいいなと思いますかという質問をしたら、三千円ぐらいだと。三千円だと大体サービスマンが三十分ぐらい働く金額なんだと。そうすると、例えば掛かる時間から逆算すると、食洗機だったり浴室乾燥機は一万円から一万五千円ぐらい掛かってしまうと。もちろん、買ったものの値段が高ければその分払っていいですよという声も一方にはあるということなんですが、こうやって、今回の制度みたいに点検が有償の場合でも消費者は点検をするんでしょうか。
#98
○政府参考人(寺坂信昭君) 私どもも今回の議論の過程におきまして、消費者の方がどのくらい点検を受けていただくかということについてアンケート調査を実施してみました。そういう調査によりますと、購入いたしました製品の価格によりまして差が生じることはございます。相当高額な、例えば二十万とかそういったものであればある程度の点検料金でも実施するとか、それから二、三万円の品物でありますとちょっと点検料金との比較とか、そういった要素はあるわけでございますけれども、その調査結果によりますと、費用次第というところがございますが、おおむね五割から七割ぐらいの方は点検を受ける、受けてもいいというような、そういう調査結果を得ているところでございます。
 したがいまして、消費者の方は適正な料金であれば一定程度点検を受けられるのではないかというふうに思っておりますし、点検を受けられない場合でも、引き続き使うということではなくて、むしろ製品を買い換えるとかいろんな対応をなされるのではないかというふうに考えてございます。
#99
○丸川珠代君 その適正な料金を決めるというのは、非常に恐らく業界にとっても、それから消費者にとっても、また役所にとっても難しいところではないかと思いますが、既にこの法改正について行われた衆議院での議論を見ますと、製造・輸入業者の中には標準使用期間をあえて短く設定して買換えを促進させるというような可能性もあるんじゃないかという話が出ていました。同じように、点検料金を高く設定してしまうと、こんなに点検費用が高いんだったらもう買い換えようかというふうな買い換えの促進につながる可能性もなくはないと。点検費用を適正に実現するためにどのような工夫を考えていらっしゃいますか。
#100
○政府参考人(寺坂信昭君) 本制度におきましては、その適正な点検料金の設定が確保されるために、点検を行うべき製造・輸入事業者がその点検料金を設定し、それを公表をするということにしてございまして、その公表するに当たりましては、その料金水準、料金設定、これの適切性の判断が行えるよう省令で基準を定めることとしてございます。
 料金設定の考え方につきましては、その点検料金が著しく不当な水準で設定されている場合には国が必要な措置をとるような勧告が行えるようにしてございます。また、それでもなお引き続き是正がされない場合には行政命令といった措置をとることもできることとしてございます。
 そうした対応によりまして、点検料金が買い換え促進を目的として、それを主たるねらいとして不当に高く設定されることなどがないように努めてまいりたいと考えてございます。
#101
○丸川珠代君 今、点検費用のことについて伺いました。今度は標準使用期間のことについて伺いたいと思います。
 標準使用期間はメーカーがそれぞれに自分ところの製品のでき具合なり耐用年数を考えて設定するというふうに伺っておりますけれども、例えば同じふろがまでも独り暮らしでお使いの場合と五人家族でお使いの場合ではその劣化の進み具合が全然違うと思うんですけれども、メーカーの想定よりも早く劣化してしまうような可能性もなくはないと。そうなったときに、この製品はこれだけですと一律に製品ごとに標準使用期間を決めることで本当に消費者の安全というのは守れるものなんでしょうか。
#102
○政府参考人(寺坂信昭君) 確かに、標準的な使用時間、これは正に標準的な使用条件を前提として算出されるものでございますので、今御指摘のように標準よりも相当頻度高く使われた過頻度使用とかそういった場合には経年劣化が早く進むこと、そういったこともあり得ると思います。
 したがいまして、設計標準使用期間のその算定の根拠、これをきちんと示すことが大切でございまして、製品に添付される書面にどういう考え方でこの設計標準使用期間が設けられているのかということを記載するようにしてございます。
 さらに、その標準使用期間の意味あるいはその標準的な使用条件の内容、正に標準とは何ぞやというところが大切でございまして、こういったことにつきましては事業者に対しましても積極的にその情報提供を促すようしたいと思いますし、国としても広報等の周知活動に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 また、本制度におきましては、製造・輸入事業者には、点検期間前でありましても消費者からの要請があれば点検に応じられるよう点検体制の整備に努めるよう求めることとしてございまして、そういった体制整備を進めていきますことによりまして、過頻度使用の消費者に対しましてもその安全の確保が図られるように期待をしているところでございます。
#103
○丸川珠代君 逆に、長く長く使い続けたときの話をちょっと伺いたいんですけれども、丁寧に丁寧に使った方が大変長く使われましたと、これは非常に資源の有効活用の観点からも望ましいことだと思うんですけれども、特に高齢者の方なんていうのは愛着を持って使われるというような可能性もあると思うんですが、その結果、夏に起きてしまった扇風機の事故、三十七年間使われていた扇風機が経年劣化によって火災を起こしてお二人が亡くなってしまったという事故がありました。もしこれ、本当に扇風機を三十七年使う人がまたいたとして、標準使用期間が例えば十二年だったとします。そうすると、一回目の点検はお知らせが来ました。じゃ、二十四年目あるいは三十六年目についてはどういうふうに対応をしていくのか。消費者によっては三回点検したい、三十六年目点検をしたいと思われる方もいらっしゃるかと思うんですけれども、こういった場合にはどのような措置が講じられているのか、これは副大臣にお答えいただいてもよろしいでしょうか。
#104
○副大臣(新藤義孝君) これは、御指摘のところは大事なところだと思います。
 そもそもこの本制度は、特定保守製品に関して点検すべき時期が近づいたときにその旨を消費者に通知しますよと、それから、そういう消費者からの要請に応じて点検ができるように体制を整えなさいと、こういう枠組みを決めたわけですね。消費者は、その点検結果によって、このままそれを使えるのか、それとも買い換えるのかという判断をそこですることになると。これもしかも点検は有償でやって、自らの判断に基づくと、こういうことなんでございます。
 ですから、法制度上は必要最小限度のものとして、しかも標準使用期間というのを定めて、その点検期間というものを国が定めて、その間でやってくださいと、こういうふうにするわけです。その後に、また点検期間後に更にまた点検をしたいとか言えば、それはまた自ら申し出ていただければ有償でできるわけです。それから、点検前でもできるということになります。
 大切なことは、自分の使っている製品がどのぐらいの期間使用に耐えられるものなのか、またどのぐらい使ったらば点検した方がいいのかということをしっかりと通知すると、それから、それを事業者も認識させて、製品を販売するときにその旨を伝えることをしなさいと、こういう枠組みを設けることであって、二度、三度のものは必要に応じて、むしろこのことによって、あっ点検しなければいけないんだという意識が醸成されれば、それが更に安全につながるものと期待をしている、こういうことでございます。
#105
○丸川珠代君 ありがとうございました。
 通達と点検がワンセットというよりは、通達は通達である、情報伝達であると。点検は点検で、それは時期とは関係なく、それは製造業者なり輸入業者なりは請われればやるという義務があるという仕組みであることがよく分かりました。
 次に、この点検制度が扱う個人情報についてちょっとお話を伺いたいと思います。
 今回の点検制度では消費者が所有者情報という個人情報を製造・輸入業者に提出するということが求められていますけれども、ここ数年、企業などから個人情報が漏れるというようなことが頻繁に起きていることもありまして、この法改正に関しては特に厳しくこの個人情報の保護について定められていると伺っております。
 では、その対象になる個人情報の規模というのは大体どのくらいのものなんでしょうか。そして、それは、企業が長年にわたって管理し得る大きさのものなのでしょうか。それぞれの事業者がどのくらいの個人情報を、つまりどのくらいの数の製品を、対象の製品を販売していて、どのくらいの規模の個人情報を管理することになるのかというのを教えていただきたいんです。
 というのは、その情報量の大きさというのが、事業者のサイズによっては扱い切れないようなものになるという可能性もなくはないので、お願いします。
#106
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 特定保守製品への指定を予定しております九品目の中で最も出荷台数の多いのは、屋内型のガス瞬間湯沸器でございまして、都市ガス用、LPガス用を併せまして一年間に約八十四万台が販売されております。この屋内型のガス瞬間湯沸器の製造・輸入事業者、現在十二社でございますので、単純計算で申し上げますと、すべての消費者が所有者情報を登録したと仮定した場合、各事業者平均して約七万件の個人情報を毎年新規に管理することになります。
 他方、製造・輸入事業者は、点検期間が経過するまでの間、所有者情報を保管することが求められておりますので、したがいまして、点検期間が終了するまでの期間を概算いたしますと、累積でこれから約百万件の個人情報を管理されることになると考えております。
#107
○丸川珠代君 その情報の規模というのは、知り得る中で最も小規模な業者でも情報管理者としての責任を最後まで果たせる大きさのものだとお考えですか。
#108
○政府参考人(本庄孝志君) ただいま平均で百万件というふうに申し上げたわけでございますけれども、この法律、個人情報を製造・輸入事業者が管理することにつきましては個人情報保護法以上の厳しい制限を設けておるわけでございます。具体的に申し上げますと、点検通知や点検実施といった本来目的以外のためには利用できないといった制限を設けているわけでございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、規模の小さい事業者におかれましてもしっかり個人情報を守っていただきたいというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても所有者情報の取扱いに関するガイドラインの作成、普及等によりまして、規模の小さい事業者も含めました関係事業者の適切な個人情報の管理をお手伝いしていきたいと考えている所存でございます。
#109
○丸川珠代君 ありがとうございます。
 個人情報にこれだけ敏感な世の中ですから、そういうところへのサポートも必要になってくるのかと思うんですけれども、一方で消費者の方も個人情報を出したがらない可能性というのもなくはないと言えるのではないでしょうか。
 安心できる仕組みをつくるということが非常に大切な中で、今回は、情報の出し手である消費者とそれから情報の管理者である製造・輸入業者の間に個人情報を仲介する立場になる販売店あるいは工務店、不動産屋さんなど関連事業者というのが存在しています。この仕組みでは、販売店は、物を買ったときにこれこれこういうことで情報を出してくださいねと、あなたの商品のためですという説明をするという立場にあるんですが、それを消費者が郵送するのではなくて、例えば販売店が、じゃこちらでお預かりして郵送しますよと言ったまま、まあ作為か不作為かは別として、手元に置いたままになってしまう可能性というのもなくはないと思うんですけれども、そういう場合にはどういう措置が取られるのでしょうか。何らかの何か罰則のようなものというのはあるんでしょうか。
#110
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 この保守点検制度の実効性を上げるためには、所有者情報がしっかりと製造者、輸入者のところにフィードバックされることが肝要だと思っておりまして、そのためにも販売事業者が消費者からいただいた所有者票をきちっと製造・輸入事業者の方に提供していただくことが極めて重要と認識しておる次第でございます。
 したがいまして、法施行後、所有者情報がきちっと製造事業者、輸入事業者に集められているかということにつきましては、私どもきちっとした形で調査を調べたいというふうに思っております。具体的には、製造事業者、販売事業者から随時報告を受けまして、販売した台数に比べまして所有者情報が著しく低く集まっていないかどうかということも調べたいというふうに思っております。
 そういった場合には販売事業者が、故意か過失かは別として、所有者票を製造・輸入事業者に送らないというようなことが大いに考えられます。仮に、販売事業者が他の目的に使用するために所有者票を保持し続けた、所有者の情報を保持し続けた場合には個人情報を目的外に利用する行為として個人情報保護法の適用を含め、適切に対処してまいりたいというふうに思います。
 いずれにいたしましても、経済産業省といたしましては、こういったことが起こらないように、販売事業者は所有者票を消費者から受け取った場合には製造・輸入事業者に直ちに送り返す旨を消費者への説明事項として販売事業者が自身の役割を十分に認識できるようにさせたいというふうに考えております。また、販売事業者向けのガイドラインの作成、配布といった形での周知活動にも十分意を配りたいというふうに考えている次第でございます。
#111
○丸川珠代君 恐らく途中で情報が止まらない、どこかへ行ってしまわないということは出す側の消費者にとってはとても大切なことだと思いますので、よろしくお願いいたします。
 そして続いて、九品目の特定保守製品以外の措置について少しお伺いしたいと思います。
 扇風機の事故が実は私たちの一番記憶に新しいところで、その扇風機が入っていないということなんですけれども、実は扇風機などについては表示の工夫などによって注意を喚起する、あるいは情報提供を求めるというふうに伺っているんですけれども、その注意喚起の情報提供の対象になる製品というのは具体的にどのようなものを考えていらっしゃるのでしょうか、また、それを決める際にはどういう基準で選んでいらっしゃるんでしょうか。
#112
○政府参考人(寺坂信昭君) 御指摘のとおり、特定保守製品には扇風機は、先ほど申し上げましたような基準で考えました場合にその対象とは今考えてございません。その上で、今御指摘がございました扇風機のような製品は、経年劣化によります重大事故の発生の確率、確率そのものは高くはないわけでございますけれども、その事故件数、事故そのものの発生、これは一定数以上のものというふうに認識をしてございます。
 そういう性格を持っております製品は、扇風機のほかにはエアコン、それからブラウン管型のテレビ、それから換気扇、洗濯機などを今考えているわけでございまして、こういった品目は、先ほど申し上げました、今まで私どもが持っております、蓄積してきましたデータあるいは消防庁等からのデータ、そういったものから推計をして一定数以上のものを考えておるわけでございます。
 ただ、この対象品目につきましても、重大事故の発生というものは今後変わり得ることがあるわけでございますので、そういった場合には適切に対象を見直していきたいというふうに考えてございます。
#113
○丸川珠代君 今おっしゃったエアコン、ブラウン管テレビ、それから伺ったところによると換気扇であるとかあるいは洗濯機、そんなようなものが今検討に上がっているというふうにも伺っておりますけれども、今挙げられた五品目というのは、不幸にしても事故が起こってしまった場合には製造・輸入業者の方が消費者への注意喚起をするというふうに、責務を負うというふうに伺っております。
 けれども、製造・輸入業者の中には、特に今挙げた例えば扇風機であったりエアコンであったりブラウン管テレビといったところには、先ほど挙げられた九品目に比べても更に小さいメーカーあるいは輸入業者といったところがその製造あるいは輸入に当たっているところも少なくないと想像するんですけれども、特に中小企業ですと、決して、大手のメーカーさんのように、こういう問題が起きましたといってたくさんテレビコマーシャルを打ったりあるいは新聞広告を打ったりする財力には乏しいと、そんなにお金がないだろうと想像します。そういう場合に、消費者への注意喚起というのは具体的にどういう手段を取ればいいんでしょうか。
#114
○政府参考人(寺坂信昭君) そういった製品の表示の内容といたしましては、例えば、この製品は継続して何年以上使うと経年劣化による事故のリスクが高まってきますといったようなそういう表示をしていただく、それを消費者の、使用者の方の目にとどまりやすい場所にしていただくということを考えているわけでございます。
 事故情報そのものにつきましては、昨年改正、成立させていただきました重大事故報告・公表制度、これで今事業者もそうでございますけれども、行政サイドも積極的に情報提供をしていくということでございまして、そういう情報提供活動と併せまして、中小企業の方も含めまして事業者の方には今申し上げましたような表示をお願いをしたいというふうに考えてございます。
 したがって、具体的に、じゃ最終的にどういう表示内容にすればいいのかというのは、今後関係する業界などともよく御意見を伺いながら内容を確定してまいりたいというふうに考えてございます。
#115
○丸川珠代君 幅広く情報提供するにはそれなりにお金も掛かるというわけで、例えばある団体の試算ですと、三十秒のテレビスポットを五日間、二千二百五十本打つと三億二千万掛かるそうです。元いた局の人間に聞いたところによるとそんなには掛からないんじゃないかと、ただし、本数もそんなに打たないと。一日三、四本だと大体全国で一億ぐらいだと、五日間でというような話もありますけれども。
 国民の暮らしの安全を守る、安心を守る、注意喚起の大切さを考えたときに、民放局にいたから言うわけではありませんけれども、日本の本当に隅々、離島の隅々まで電波を流している公共放送にお手伝いいただくということも可能性としてはなくはないのかなと思いますけれども、今回の法改正を受けて、製品事故の撲滅に向けた政府のお考えというものを、山本政務官、お願いします。
#116
○大臣政務官(山本香苗君) 議員御指摘のとおり、事故の未然防止を図るために幅広く消費者の方々に情報提供を行って、消費者によります適切な行動を促していくことは極めて重要なことであります。そのために、先ほどお話がありましたように、政府広報等々いろいろとやっていくわけでございますけれども、その一環といたしまして、御指摘がありました公共放送も含めた各種メディアを利用した協力を得ることは情報提供をより確実なものにすることであると思っております。
 今後、こうした取組を通じまして関連事業者や消費者に対して幅広く丁寧な周知というものを行って製品安全文化の醸成を図りつつ、事故の未然防止に努めてまいりたいと思っております。
#117
○丸川珠代君 続きまして、電気用品安全法についても伺いたいと存じます。
 まず、PSE問題についてなんですが、実態を調査した結果、古い法律に基づく電気用品の安全性が新しい法でも同等であることが確認されたということで、今回の旧法の表示を新法によるものと同等とみなすということになったと伺っておりますけれども、この安全性の確認に当たり、どのような実態調査をされたのでしょうか。
#118
○政府参考人(本庄孝志君) 昨年の春、いわゆるPSE問題で大変な混乱を生じました。経済産業省では、昨年の春以降、新電気用品安全法の適合製品と旧電気用品取締法適合製品に関します実態調査を実施いたしました。
 具体的には、平成十八年、独立行政法人製品評価技術基盤機構、いわゆるNITEなどから絶縁耐力検査機器の無償貸出しによる検査あるいは出張検査におきまして、実際に中古品販売事業者が販売されておられました旧電気用品取締法の適合製品である中古品一万五千台でございます、品目の数としては百四十三品目でございますが、これらにつきまして検査の結果を整理いたしましたところ、不適合率はゼロ%でございました。また、今年四月に、中古販売事業者に対しまして、取り扱っておられる製品のうち、旧法製品の中古品と新法製品の中古品合わせて七百四十一台につきまして絶縁耐力検査結果を調査いたしました。その結果、両品とも不適合率はゼロ%と。この二つの結果によりまして、新法品、旧法品について安全性について差はないという結果が得られた次第でございます。
#119
○丸川珠代君 済みません、その一万五千件は、品目は幾つぐらいの品目なんでしょうか。
#120
○政府参考人(本庄孝志君) 一万五千台、品目の数は百四十三品目でございました。
#121
○丸川珠代君 そうすると、大体一品目当たり百件ということになりますよね。一品目当たり百件で全く合格、つまり不合格が出なかったということが、これでオッケー、全く問題なしというふうになったのは、どうなんでしょうか、数として十分にそれで、じゃ一万五千件、各品目百件ずつで、これですべての中古品が安全であると、新法、旧法全く同等であると言える根拠というのはどの辺りにあるんですか。
#122
○政府参考人(本庄孝志君) 百分の一の確率をどう評価するかということでございますけれども、そもそもこのPSE制度導入に当たりまして、旧電気用品取締法から電気用品安全法に移行いたしましたときに、各製品ごとの技術基準、いわゆる安全性の基準は全く変えておりませんでした。したがいまして、一つの仮説として、技術基準が変わっていない以上、旧法で適合であれば新法でも適合ではないかという仮説がございます。昨年の二月、三月の段階では時間的な余裕がなくてその仮説を検証することができませんでした。したがって、昨年の四月以降、時間的な余裕もできましたので、仮説を検証するという形で実態調査をさせていただいて、一万五千件、各品目ごとには平均百件にはなりますけれども、仮説は一応正しいと推論できるだけの結果をいただいたものと私どもは判断させていただいております。
#123
○丸川珠代君 単純に一品目百件と聞くと、本当に合格でいいのかなという気持ちになるのが消費者の気持ちかなとも思いますので、これからも是非注意深く見守っていただければと思っております。
 最後に、製品安全分野の全体についてお伺いをしたいと存じます。
 私がかつてメディアにいた経験から言わせていただきますと、国民が知りたいと思うことはどんなことでもあっという間に伝わっていきます。けれども、伝えなければならない情報というものはなかなか伝わっていかないものです。特に視聴率のアップや部数の増加、こういうものにつながらなければ、大事な問題でもなかなか取り上げられにくい。しかも、情報の鮮度が落ちてくると、どんなに痛ましい事件や事故であっても、メディアのその舞台の上から急速に消えていってしまうものです。
 このメディアの問題についてはまた別の機会に別の場所で考えるといたしまして、製品事故についての情報というものは国民の暮らしの安全に直結するものです。だからこそ、一時的な興味や関心というものによらないで、消費者にいつもその情報が確実に伝わっていく、あるいは消費者の側からも情報が伝わってくる、そういうリスクコミュニケーションが確保されているということが製品安全の分野で非常に大切なんではないでしょうか。
 これを政府にお伺いしたいと思います。山本政務官。
#124
○大臣政務官(山本香苗君) おっしゃるとおりであると思います。関係者の間でいわゆるリスクに関する情報を正確に共有するということが極めて重要であると認識しております。
 このために、本年五月に施行となりました重大製品事故報告・公表制度の運用によりまして、リスク情報の国民の皆様への提供に努めているところであります。また、先ほども御説明させていただきましたけれども、様々な政府広報や地方自治体を通じた広報、消費者等を対象としました継続的なセミナーの開催、消費者団体からの情報提供なども行っているところであります。今後とも、こうした様々な手法というものを活用させていただきまして、消費者の安全に取り組む意識を高めるような働き掛けをしてまいりたいと思っております。
 こうしたことによりまして、いろいろと御質問をいただきました点含めまして、国民の皆様方に対し経年劣化による危害防止情報等のリスク情報を提供して、製品安全文化の醸成と事故の未然防止に努めてまいります。
#125
○塚田一郎君 自由民主党の塚田一郎でございます。
 この七月の参議院選挙によりまして、新潟の方から国政に参画をさせていただくことになりました。渡辺委員長は我がふるさと新潟県の政治家の大先輩でございまして、同じこの委員会にこうやって質問の機会を得ることを感謝をしております。
 質問を始める前に、中越沖地震のお話を少し差し上げたいと思います。
 七月十六日の日は、実は参議院選挙のさなかでございまして、よもやこうした選挙のさなかに地震が襲ってくるということは、私も予想もしませんでした。その意味で、本当にこの被災地の声を国政に届ける重要性というのを痛感をした次第であります。
 今ちょっとお席にいらっしゃらないので残念でありますが、甘利大臣におかれましても被災地に早速駆け付けていただいて、いろんな形で御支援のお願いをし、今実践をしていただいているわけですが、もう正にこれから、地震の被災地の復旧復興これからでありますので、引き続き政府の方、一丸となってこの点についても御尽力をいただきたいというふうに思います。
 そんな被災地にとりまして大変にうれしい法律案が先週の金曜日に可決をいたしました。被災者生活再建支援法であります。ねじれ国会と言われる中で、与野党が真に国民の生活、それを考えてお互いに歩み寄ったということによる成果の私は大きな象徴だと思っております。是非これからも、民主党の皆様にも今後の国会においてまたこうした歩み寄りをしていただいて、国民の生活のために役立つ法律案の可決に御協力をいただければというふうに思う次第であります。
 それでは、時間も限られておりますので、質問に入らせていただきたいというふうに思います。
 まず、消費者生活製品安全法に関連をして御質問をいたします。
 先ほども民主党の委員の方から、経年劣化についての定義ですとか、そうしたことを御質問がありました。私、正直、この委員会に来るまで経年劣化という言葉を知りませんでした。大変にお恥ずかしいことでありますが、なかなかなじみのない言葉ではないかなというふうに思います。やはり消費者にとって、日本の製品というのは安全だというような理解が通常あって、長期の使用に伴う事故が本当に起きるということは余り予想してなかったのかな、それが実際いろんな形でこうした事故が起きてきたことを今認識をしてこうした法改正に臨まれるわけでありますけれども、そもそも、今回この時期に、この経年劣化を含めた新しい制度を見直されるということを今なぜやるのか、もっと言えば、前回の法律改正の時点にでも既に経年劣化という問題は起きていたわけですから、前回の法律改正の時点でこうしたことも踏まえて、今回の法改正を考えてもよかったのではないかというふうに思うところであります。
 その点について、なぜ今回この時期にこの法律改正をやることの意義があるのか、これを政務官からお話しいただければと思います。
#126
○大臣政務官(山本香苗君) 経年劣化事故の未然防止ということにつきましては、製品安全を向上する上での長年の課題でございました。
 御指摘のとおり、経年劣化事故はこれまでも生じておりましたけれども、これまでのところ製品出荷時の安全技術基準を担保するための制度が中心でありまして、製品出荷後の安全を確保するための制度が十分ではありませんでした。パロマの事故を踏まえまして昨年改正させていただきました消安法によりまして重大事故報告制度を創設して、製品出荷後の事故の再発防止、拡大防止のための措置を整備をいたしました。また、技術基準や広報制度等の製品安全制度を様々な面で見直しをしてきたところであります。
 こうした中で、御承知のとおり、本年二月に経年劣化を主な原因といたします小型ガス瞬間湯沸器にかかわる死亡事故が発生をいたしました。これを契機といたしまして、ただ単にこの再発拡大防止だけではもう不十分であると、もう未然防止まで踏み込んだ形をしなくちゃいけないんだということで、改めて重要な課題であるということを認識して、今回の経年劣化対策にかかわる法改正案を今の時期に提出をさせていただいたところでございます。
#127
○塚田一郎君 実際に、本当に消費者にとって、こうした事故が起きたことをまた一つの端緒として法律を更に改めていくということは大変重要なことだと思います。
 参考までにお伺いをしたいんですが、この重大事故の報告制度が始まってからいろいろな事故の実例が報告をされているということですが、この中で、いわゆる経年劣化が原因だというふうに思われる事故はどの程度の割合だというふうに認識をされているんでしょうか。
#128
○政府参考人(寺坂信昭君) お答えいたします。
 本年五月から、五月十四日でございますけれども、開始いたしました重大事故報告・公表制度におきまして、原因調査が終了してメーカー名や型式名も含みました公表済みの事故件数は、先週末、十一月九日時点で二百七十件ございます。そのうち、経年劣化を主因とすると思われます事故件数は四十八件となってございます。したがいまして、全体に占める割合は一八%となっております。
#129
○塚田一郎君 ありがとうございます。
 一八%といえどもやはり経年劣化の事故は場合によっては命の危険を生むということでありますから、こうした形をきちっとこれから法律の中で、きちっとした形で消費者の安全を守っていっていただく必要があると思います。
 先ほど、事故を端緒にこうしたまた法改正をというお話がありました。先ほど丸川委員の質問の中にもありましたけれども、扇風機による死亡事故も実は本年八月に起きているわけであります。今回、特定品目として指定をされた九品目の中に扇風機は含まれていないという理解なんでありますけれども、確かに全体、扇風機は数が多いんだろうと思います。その中で、確率的には高くないというようなお話かと思いますけれども、しかしながらこうした重大事故が起きているということを考えると、この扇風機についても、こうした品目に含めるべきではないかという意見もあるかと思いますが、その点について御所見をお伺いしたいと思います。
#130
○政府参考人(寺坂信昭君) まず、御指摘の、八月二十日でございますけれども、扇風機の事故、これに関しましては、現在、独立行政法人の製品評価技術基盤機構、ここで原因究明に係る技術調査をしているところでございます。コンデンサーの経年劣化による発火をしたのではないかというふうに推定をしているところでございます。
 その上で、扇風機など特定保守製品に追加できないのかというお尋ねかと思いますけれども、こういったものにつきましては、経年劣化によります確率は必ずしも高くない、しかし一定の事故が発生をしているということでございますので、法律上の対象とするものにつきましては、点検の設計標準使用期間の設定とか点検の義務とか、そういったものではなくて、消費者自らの行動を促すということが大事で、そのために、先ほど申し上げましたような、一定の使用期間を過ぎますと経年劣化によります事故の発生リスクが出てくる、高まってくるということについて表示をする、そのことによって事故の未然防止を図ることができるのではないかというふうに認識したところでございます。
#131
○塚田一郎君 ありがとうございます。
 やはり、こうした事故が起きていることを消費者の皆さんに認識をしていただけるように、行政サイドとしても引き続き取組を進めていただきたいと思います。
 次に、設計標準使用期間を決める点について御質問したいと思います。
 設計標準使用期間、点検期間等については、製造業者、輸入業者等が決定するというふうに理解をしておりますが、そうすると、同じ製品でも判断によって、十年と設定する業者さんもあれば、十五年と設定をする業者さんも出るわけであります。これが、消費者の側からすれば、そういうふうにうたわれていればこの期間までは大体安全に使えるんだろうという認識に立って一つの判断をするわけですが、この点にいろいろなばらつきが出てきたときに、結果として、この制度そのものの意味をしているところの安全性を確保するのにそれでいいのか、こういう疑問点があります。この点について御説明をいただきたいと思います。
#132
○政府参考人(寺坂信昭君) 設計標準使用期間の問題でございます。
 設計標準使用期間の設定に当たりましては、省令で算定の基礎となる基準を定めまして、その基準に従いまして各事業者が設定をするものとすることでございますから、事業者によって最終的にその数字の差が出てくることもあり得ると思ってございます。
 その上で、省令では、その実態を踏まえました標準的な使用条件を前提として算出されました数値を基礎として、加速試験の実施など、そういった科学的な知見に基づいて算定をしなければならないというふうに規定をする予定でございます。算出の結果は異なることがあると思いますけれども、その前提となります標準的な使用条件のその仮定が、事業者によってその差が生じないように、学識経験者の方々の御意見なども踏まえながら、業界の自主基準あるいはJIS、そういったものを活用することによって、標準的な使用条件の明確化を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
 また、設計標準使用期間の適切性の確保に関しましては、その算定の根拠を添付書類に記載することとしてございまして、不適切な設定あるいはその表示を行った場合には改善命令などの対象になるものとしているところでございます。
#133
○塚田一郎君 今の点なんですけれども、具体的に、例えば同じ製品の場合に、最大でどれぐらいその期間に差が出てくるような可能性があるのか。例えば、一つのところは十年と言って、片方は十五年と、これはもうかなりの時間的なタイムラグがあるわけですから、その辺について一つの何か基準なりあるのであれば教えていただきたいと思います。
#134
○政府参考人(寺坂信昭君) ただいま申し上げましたように、標準的な使用条件の明確化などを図ってまいりたいと考えてございますけれども、その点検期間の設定の幅につきまして、その下限値と上限値、こういったものにつきましては専門の方々の御意見も伺いながら省令で定めて、そこに大幅なばらつきが生じないようには考えてまいりたいと思っております。
#135
○塚田一郎君 ありがとうございます。是非よろしくお願いをしたいと思います。
 次に、この制度の確立において大事な点の一つが、所有者情報をどのように確保していくかということにこの制度の運用のかぎがあるのではないかなというふうに思います。
 制度の実施に当たっては、製造事業者のみならず販売業者さん、例えば家を買ったりする場合であれば工務店さんですとか、賃貸の場合は不動産業者さんとか、いろいろなこうした関係になる業者さんの皆さんの協力がなければこうした制度がうまく実行、運用できていかないんではないかというふうに考える次第であります。この点について、今回の法改正でどのようにこうした関連の業界を巻き込んでこの制度を確実に履行していく担保を取っていくのか、その点について御質問をさせていただきます。
#136
○大臣政務官(山本香苗君) 点検通知等を行う製造・輸入業者が所有者情報をあらかじめ把握しておくというためには、消費者により所有者情報が確実に連絡されるということが非常に重要です。このために、販売時に販売業者などが果たすべき役割というものが極めて大きいものだと認識しております。販売業者が説明義務や所有者票の取次ぎ協力といった役割をきちんと果たせるように、説明すべき内容を製造・輸入事業者が所有者票にあらかじめ記載するとともに、関係省庁や関係団体とも連携しつつ、各種説明会の開催等によりまして周知徹底を図ってまいりたいと思っております。
 なお、仮に適切に説明を実施していないと考えられるような販売業者等がいることを把握した場合には、報告徴収によりまして実態を把握した上で必要な指導を行うとともに、必要に応じまして勧告、事業者名等の公表も行っていくことも考えておりますので、これらの措置によりまして関係者の方々の協力というものをきちっと担保を法律上もしていきたいと思っております。
#137
○塚田一郎君 ありがとうございます。
 今のような形で情報を得ていただくと。しかし、一方で、時間がたっていくにつれて所有者情報が変わっていくこともあるわけであります。特に賃貸住宅などというのは頻繁にお住まいの方が替わっていくわけでありまして、その間、点検が行われる時期が到来をしたときにはもう全く情報が分からなくなっているということは、現実にこれは十分に考えられる点だというふうに思います。
 そうした点も踏まえて、実際のスタートから十数年たって、このような状況で所有者情報がまた分からなくなってしまったというようなことが起きないためにどうした措置を講じようと考えられているのか、その点について御質問をします。
#138
○政府参考人(寺坂信昭君) 御指摘の賃貸事業者の方々、賃貸住宅の大家さんやあるいはそのレンタルなんかの関係の方々でございますけれども、こういった場合にはその賃貸事業者の方が適切に点検を実施していくということが大切でございまして、そういう関係、この賃貸に関しましては一般的に賃貸人に、安全かつ有用に使用できるように保持する、そういう義務があるというふうにされておりますけれども、改正案におきましても、賃貸事業者に対しましてはその特定保守製品の保守に努めるように規定をしているところでございます。
 また、引っ越し等で、賃貸ではなくて性質そのものが変わったり、そういうケースもあり得るかと思っておりますけれども、引っ越し等によりまして持ち主が変更となる場合につきましては、その関係の不動産業者の方々の御協力を得ながら、消費者のその建物の設備表に特定保守製品が対象となっているものがあるのかないのか、そういったことを記載するなどを求めてまいりたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、関係省庁あるいは関係団体とも協力しながら、その情報の断絶といいますか、そういった違いといったものが起こらないようにしっかり努めてまいりたいと考えてございます。
#139
○塚田一郎君 ありがとうございます。
 この制度が本当に有効な形で機能するかどうかは、正にこうした法律が実際に運用がきちっとなされるかどうかに懸かっているんではないかというふうに思います。その点を是非行政サイドとしても、法律改正を踏まえてきちっとこれからも適宜体制整備を行っていっていただきたい。必要に応じては、関係している皆さんの注意喚起だけではなくて、うまく機能していない場合についてはきちっとした対応を、しかるべき警告も含めてやっていっていただきたいというふうに思います。
 時間がだんだん迫ってまいりますので、次に、PSE問題について御質問をさせていただきます。
 先ほど来、このPSEのいわゆる騒動についていろんなお話がありました。私自身も中古品の販売業者さんへ実はよく足を運ぶことがあります。結構、中古品買っていらっしゃる方、意外と多いんですね。私も地元に、ハードオフという結構大手の中古業者さんが新潟でかなり多数店舗を展開をされていまして、地元の業者さんであります。よくハードオフさんに伺うと、もう大変にいい形でメンテされてこうした中古品が売られていると。しかし、このやっぱりPSEのときには大変に御苦労をされたというふうにも伺っているわけであります。
 商品の裏側を見ると、ちゃんと自社で検査をした後のPSEマークというのをきちっと張られて、これを販売をされていると。こういう大手のところは、そうした検査のための機械を整備をしたり、それを行ったりするようなことも対応ができたのかなと、そういう形でやっていらっしゃった。
 しかし、中小のもう少し小さい規模のこういうことができない業者さんもたくさんいたんではないかなと思うんですね。中古品でこういう販売をされていた方の中には、場合によってはこういう制度の問題によって廃業するような方もいたんではないかなというふうに思うわけであります。
 したがって、このことは、非常にやはり今回のことは反省をしていただく点もあると思いますし、そもそも中古電気用品の販売業者さんの実態というのをどの程度御認識をいただいていたのかなと。全国に一万軒以上というふうにも言われておりますし、そうした中古販売のいわゆる電気業者さんというのをどの程度実態を認識をされていたのか、まず御質問したいと思います。
#140
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 PSE問題の発端となりました平成十一年の法改正時点におきまして、現在のように、中古品市場、年間千三百億円程度まで拡大しておりますけれども、そこまで拡大をするというふうな実態の見込みはなかったものというふうに認識しております。
 また、法律公布時から昨年の三月末、経過措置期間終了までの間の周知活動、特に中古電気用品販売事業者への周知活動について必ずしも十分ではなかったということで、実態把握が遅れた点については大いに反省をしている次第でございます。
   〔委員長退席、理事藤原正司君着席〕
#141
○塚田一郎君 是非この点はやはり教訓として生かしていただきたいというふうに思っておりますし、中古電気用品販売業者さんへの実際の影響がこの間やはりあったんではないかと思います。その点についてどのように評価をされていて、また、できる措置としてどのような措置をその問題について講じてきていただいているのか、その点についてお聞かせをいただきたいと思います。
#142
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 昨年の春以降、中古品販売事業者の皆様の実態を十分踏まえながら所要の対策を取らさせていただきました。中小零細で必要な検査機器をお持ちでない事業者の方につきましては、検査機器の無料貸出しあるいは出張検査といったような形で支援措置を講じさせていただいたところでございます。また、緊急避難的に、一部レンタルによって消費者の方に品物を前渡しし、その後、検査をした上で所有権の移転をするといった緊急的な対策も講じさせていただいた次第でございます。
#143
○塚田一郎君 ありがとうございます。
 この点についてくどくど何度も御質問する必要もないとは思いますが、十分に今回の反省を生かしていただきたいと思っております。
 それで、最後の部分になりますけれども、こうしたことを踏まえて、これは中古販売業者さんだけではなくて中古品のユーザーである消費者の皆さんにとってもこの問題というのはやはり大きかったんだと思います。こうしたことを踏まえて、今後、中古品販売業者さんあるいは消費者について信頼をどのように回復をしていくおつもりなのか、大臣の方の御所見をいただきたいと思います。
#144
○国務大臣(甘利明君) 改正法施行までの周知期間の間に中古販売事業者の方々に情報が的確に伝わっていませんでした。その結果、多大な御迷惑をお掛けをいたしました。さらに、併せて申し上げますれば、旧法と新法の技術基準が同じであるならば安全性能も同じだと、この結論が出るのに時間を要しました。一万五千点の旧法製品を点検をしまして安全性能は変わらないということの確認ができました。
 それゆえ、無用な御迷惑を掛けないように、大変に短い期間の間での対応の変化でありましたけれども、御迷惑を最小限にするように処置をしたところでございます。今後、中古品流通というのが経済に一定の割合を占めるということを勘案をいたしまして、産構審の委員会の中に中古販売事業者の代表の方二人に入っていただきまして、その中古業界の御意見もしっかり踏まえて対応していくというふうにしたわけであります。
 私からは、九月十日の時点で、この制度の周知について責任を有していた者に対しまして厳重注意処分を行ったわけであります。
 今後とも、製品安全にかかわる関係事業者、流通事業者、そして消費者等、かかわる方々すべての皆さんからしっかりと情報聴取をして製品安全行政に努めていきたいというふうに思っております。
#145
○塚田一郎君 ありがとうございます。是非こうした反省を踏まえて今後生かしていっていただければというふうに思います。
 ちょっと質問の御通告していなかった点が一つあるんですが、今、丸川委員と少しお話をしまして、リチウム電池対策について一点だけお聞かせをいただきたいと思います。
 リチウム電池について、今実際にどのような事故が発生をして、今回新たにこうしたものを法として扱っていくというふうに判断をされたのか、その点について簡単に御説明いただきたいと思います。
#146
○政府参考人(寺坂信昭君) お答えいたします。
 リチウム電池に関しましては、ノートパソコンに搭載されております事故事例がございます。リチウム電池から異常発熱が起きまして一部が出火に至ると、そういう不具合が、これは日本だけではございませんで、日本以外の国でも発生をしてございます。日本国内におきましては、平成十七年の十月、あるいは昨年の四月、六月にそれぞれトラブルが発生してございます。
 また、携帯電話の端末に搭載されておりますリチウム蓄電池、この事故事例につきましても、先般、この夏に異常発熱トラブルが発生してございます。これも日本だけではなくて海外でも発生しているものでございます。日本では、八月に発煙トラブル二件が発生してございます。
#147
○塚田一郎君 ありがとうございます。
 最後に、時間になりますので大臣のお話を聞かせていただければと思います。
 今御質問させていただいたことも踏まえて、今回、この新しい法律改正を契機に、消費者の安全と安心、企業の抜本的な意識改革、消費者の意識の向上も含めて、国としてどのように推進をしていくのか、三位一体で国、事業者、消費者が一体となってこの法律改正を契機に安全を高めていくということだと思いますが、その点について大臣の決意をお伺いをさせていただきたいと思います。
#148
○国務大臣(甘利明君) 物を作る方も使う方も、それぞれ安全文化について高い意識を持っていただくことだと思います。
 作る方は、技術基準をクリアする、これは当たり前の話でありますが、より安全なもの、フェールセーフというお話も先ほど来ありますが、誤使用しても事故にならないという、安全なものを作るということに努めると。そして、事故情報あるいは消費者が知っているべき情報について遅滞なく知らしめるということ。それから、消費者にあっては、どんなものであろうとも使い続ければ必ず経年劣化による故障が起き、放置すればそれが事故につながるという意識をしっかりと持っていただくこと。それぞれが安全の意識をしっかり持っていただいて、製品事故の発生を抑止をしていくと。あるいは、政府や自治体もそれらの各種情報がきちんと現場に伝わるように対応に努めるということであろうというふうに思っております。
 これら総合的な取組を通じて製品事故のない安全な国日本をつくっていきたいと思っております。
#149
○塚田一郎君 ありがとうございました。
 時間になりましたので、これで私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
#150
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。皆様、大分お疲れだと思いますけれども、もう一息でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 私も昨年、この消安法の一部改正を審議をさせていただきました。今日も午前中から審議を伺っておりまして、正に本当にそのとおりだ、あるいは、私も伺おうと思っていたことがもちろん質疑の中にももう度々出まして、なるべく重ならないようにいたしたいと思いますけれども、もし一部重なりましたらお許しをいただきたいというふうに思います。
 昨年の改正は、再発防止の拡大のための重大事故報告・公表制度をつくっていくということで、今年は更にもう一歩進めて未然防止に踏み込もうという、その趣旨についてはよく理解ができます。要するに、昨年の法改正で手当てをした制度を運用してもいまだに報告をされる事件件数は増加をしているという、残念ながらそういう状況があります。ですから、これを何とかしなくてはいけないということであるわけでございます。メーカーは、もう売って終わりという時代は本当に終わったわけでございます。メーカーももちろんそういう時代は終わり、そしてまた販売事業者の方もきちんと正に消費者に伝える、いろいろな、こういうことがありますよ、こうですよということを伝えていく、これも義務も課せられたわけであります。
 昨年の質疑でも私は冒頭お伺いをしたんですけれども、製品安全というのを持続的に向上させていくために、事業者、消費者がともにいずれもが意識を高めていく、これはもう先ほどから種々出ております。これが本当に必要不可欠でございます。
 私は、昨年申し上げたことは、中国や韓国あるいはアジアの製品は、今まで安かろう悪かろうと言われていたものがだんだん安かろう良かろうに変わってきたと、中身が良くなってきたと。そうすると、グローバル化の中で、今までは日本は高付加価値、いいものを作っていたと、けれども安くていいものが出てきてしまったら、じゃ日本のものはどうなるのかと。まあ、まだ完全にもちろん追い付かれているわけではございません。けれども、そうした中で、これからはプラス安全と、安全で高付加価値なもの、これが日本の製品だとなれば、正に日本の製品の価値はぐっと上がるわけでございます。こういう御質問をいたしましたら、大臣は正に、ちょっと先ほども出ましたけれども、製品安全文化の定着を図っていくことが重要であるというすばらしい私はお言葉をいただいたと思いました。
 やはり安全文化ということは本当に大事な、ここがキーポイントであると私は思っておりますが、この製品安全文化の定着はどこまで進んできたと認識をしていらっしゃるのか、あるいはまだまだだとお思いになっていらっしゃるのか、この一年間の状況も含めて、大臣としての御感想をお伺いしたいと思います。
#151
○国務大臣(甘利明君) 製品安全の確保を図るためには、事業者それから国、消費者、三者が正に三位一体となって、まあ三位一体の印象がいい人と悪い人いらっしゃるようですが、三位一体となって製品安全文化を醸成していくということが大事なことでございます。
 製造をする、輸入をする、販売をするという各事業者は、もちろん性能が良く、デザインがいい、それを安く、それはもちろん企業家として大事なことでありますけれども、それらを製造、供給する際に、より安全なものをという新しい言わば価値を従来のものに付与するという姿勢が大事だと思いますし、消費者も、日本の消費者は世界で一番厳しい消費者と言われていますが、世界で一番厳しい消費者が優秀な製品を育てるんだと思います。でありますから、今までの消費者の目、つまり性能はどうか、デザインはどうか、価格はどうかに加えて、安全性はどうかという点でも厳しい目をやっぱり消費者が持っていただくということがいいものを育てる、それから安全文化を定着させるということであろうと思っております。
 経済産業省といたしましては、事業者が製品安全対策として取るべき指針を示しまして事業者の自主的な行動を促してまいったわけでございます。あわせまして、こういう製品安全に積極的に取り組んでいる企業の表彰をするということといたしております。消費者の意識向上を図るために、セミナーを開催するとか自治体に回覧板の回付を依頼する等々、送る方と受け取り、使う方、両方で安全文化を醸成してきたところでありますし、これからもしっかり取り組んでいきたいと思っております。
#152
○松あきら君 ありがとうございます。
 消費者の厳しい目線がより安全なもの、より良いものを作っていくということでお答えいただいたと思います。ありがとうございます。
 今回の法改正の目的であります未然防止を図るということは理想であります。けれども、万が一事故が起こってしまった場合、企業としてしっかりと対策を取っていただく、これは当たり前なんですけれども、松下のような大企業であれば、これは大掛かりな対応も例えば取れると。先ほど丸川先生もお話しなさいました。中小企業の事業者がこういうことを起こした場合、例えば消費者への周知、リコール、おわび広告も含めて、やっぱりこれはお金が掛かってくると。
 私は昨年、そうした場合、中小企業者がこういうことを起こして、多いと思うんですけれども、そうした融資制度というものがあるのかどうか、あるいはまた支援策というのがあるのかどうかという御質問をいたしましたら、特別な融資制度はないけれども既存の融資でこれは大丈夫だというお答えをたしかいただいたと思うんですね。
 ですから、一点目は、既存の制度を使った融資という例がどれぐらい中小企業に対してあったのかどうか、それをお伺いしたいということと、そのとき保険制度の創設を慫慂するというお答えをいただいて、先ほど経年劣化、私も正にそのとおりだと思っているんですけれども、私もなるべく自分の頭でしっかり分かる言葉を言いたいなと。慫慂って物すごく難しい字なんです。これ何て読むのと、十人中十人が分からなかったと。調べましたら、これは促進という、多分そういう意味じゃないかなと思いましたけれども、非常にいい制度をつくってくださる、去年はこれからつくるということであったんですけれども、その保険制度の創設を促進していくという御答弁もいただいたんですけれども、その進捗状況はどうなっているのか、この二点をお伺いをいたしたいと思います。
#153
○政府参考人(寺坂信昭君) まず一点目の融資の関係でございますけれども、これまでのところ、製品事故に関連いたしまして中小企業の方が既存の中小企業融資制度を必要とした事例というものは承知はしてございません。
 そういうことでございますけれども、製品安全に関する責任をしっかり全うしていくと、そういうお気持ちを持ちながら、万が一のときに資金的な面でその責任を果たすための十分な対応を取ることができない場合には、必要に応じまして、資金繰り等の問題に直面いたします中小企業に対しまして既存の中小企業融資制度を的確に活用することなど、適切に支援をしてまいりたいと考えてございます。
 それから、二点目の保険の関係でございます。製品事故などが発生してリコールの必要性が生じた場合にその費用について保険金が支払われる仕組み、これは民間企業の方で今年の七月から始められております。日本商工会議所、全国中小企業団体中央会、全国商工会連合会、全国商店街振興組合連合会のいわゆる中小企業関係四団体が窓口になりまして、中小企業に対してこの保険制度を推奨をしてきているところでございまして、これまでのところ約二千二百件の契約件数になっているというふうに承知をしてございます。本制度につきましても広く活用されていくことを期待しているところでございます。
#154
○松あきら君 中小四団体がそうした、助け合おうということで保険制度をつくられたというふうに思っております。私も、これが更に大きくなっていくことが良いことだというふうに思っております。
   〔理事藤原正司君退席、委員長着席〕
 製品事故等の発生を受けまして、企業が自社製品の欠陥や回収を告げる新聞広告の掲載が増えております。ちょっとさっきのあれをお配りしていただけますか。ちょっとお配りするつもりじゃなかったんですけど、配ったらとおっしゃっていただきましたので、ちょっと配らせていただきます。
   〔資料配付〕
#155
○松あきら君 今お配りさせていただいたものは今日の新聞でございまして、これを見ていただいてもお分かりのように、「お詫びとお知らせ」と「お詫びと回収のお知らせ」というのが出ているんですけれども、例えばこういう、何か小さな字で余りよく分からないですね。例えば、製品の誤使用を強調して、商品そのものに問題があるのかないのか、あるいは欠陥や回収を告げる広告。要するに、何か分からない、消費者を混乱させる。やっぱり消費者の生命や身体の危機にかかわるものですから、この広告というのは非常に大事である、その内容がしっかりと消費者に届かなくては意味がないと私は思うんですね。こんなことを言っちゃなんですけど、実際は読まなくても、出したということで済まされるというようなことではあってはならないと私は思っているんです。
 このまずちっちゃな字ですね、これもどうにかしていただきたい。これは多分広告料とかそういうこともあるいは関係してくるのではないかと思いますけれども、これは消費者団体の主婦連合会でも、どうにかしてほしい、これではもう中身が分からないからより混乱してしまうという御意見もありますし、また何のあれか分からないので、例えば回収なのか部品交換なのか点検なのか、あるいは発火をしてしまう、火災ですね、火災発生、こういうお知らせなのかという。これを一目で分かるような例えばマークなどあると、これはそのマークがぼんと大きく出ていたりすると、ああそういうことならばより分かりやすいなと思ったりするわけですね。
 こういうポイント、一目見れば分かるようなマークを考える。あるいは、これはマスコミにもお願いをして、もう少し、人間が読めると言ったらなんですけれども、もう少し大きなポイントにしていただいて、一般の方も御高齢の方も読みやすいような字にしていただくと。こういう二点、経済産業省としてどのように取り組んでいらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
#156
○政府参考人(寺坂信昭君) 御指摘のとおりでございまして、リコールなどの社告、これは消費者の方、使っている方に分からないと意味がないわけでございまして、リコールを効果的に進めていく上で大変重要であるというふうに認識してございます。
 私どもも、リコールをより効果的なものとする観点も踏まえまして、リコールを行う際の指針となりますリコールハンドブック、こういったものを取りまとめて今月中には公表をしたいというふうに考えてございまして、この取りまとめに当たりましては、実際にこれを御活用になります消費者の方の視点を重視するために、消費者代表の方々も交えて作成に当たってきているところでございます。リコールの際に、題名の記載とか、あるいは明示、強調すべき項目やその配置等、そういった面について望ましい例を含めて提示をしたいと考えてございます。
 ただ、一方で、この表示の仕方、先ほどマークというふうな御提案をいただきましたけれども、情報量といいますか、内容の質を高め、情報量を高め、それで分かりやすくして、それからもう一つは、やっぱり現実的な問題として、先生もお話しございましたコストの問題というのもございます。そういったものとのトータルとしてどういうふうに考えていくのかというのはなかなか難しい点があるということも事実でございますが、いずれにいたしましても、より分かりやすい社告、これはどういったものであるのかということで検討を重ねてまいりたいと思ってございます。
 そういった観点からは、社告の記載内容の標準化を図るために、JISとしての制定についても検討を重ねてきているところでございまして、こういったことを通じまして事業者による分かりやすい社告の普及ということに努めてまいりたいと考えてございます。
#157
○松あきら君 是非、一目で分かるという、分かりやすい社告の普及に取り組んでいただきたいということをお願い申し上げます。
 やはり、先ほど正に丸川先生もおっしゃいましたメディア、私は、新聞もさることながら、やはり今皆さんテレビの時代なんですね。ですから、テレビで違う報道をなさると後で大変だと、それが本当だと思ってしまうなんということもあるわけでございますけれども。
 本当は私はここで、生活関連情報みたいな例えば番組で、長年使っていると危ない、この特定の商品の中には入っていないけど、保守製品の中に入らないけれども、こういう危ないことがありますよなんというのを、例えば、別に特別に一分でも二分でもNHKでそこの枠を取ってくれなんというんじゃなくて、土曜パークとかいろんな番組がありますよね。そういうところで、例えば、こういうもの危ないですよという、何か楽しく取り上げるような努力をしていただくことも非常に大事だと思っておりまして、まあ民放ですとまたそこでいろいろ難しいとは思うんですけど、せめてNHKであればという思いで、私は実は総務副大臣に御答弁いただこうと思っていろいろ申し上げようと思ったんですけど、なかなか国家権力でいわゆるメディア等にこれをやりなさいとかこうだというのが難しいということでお答えしていただけないということなので、これは私は質問的にはちょっと残念だなと思うんですけれども。
 やっぱり本来は、そういう面白おかしい番組もいいですよ、だけど、そうじゃない、本当に自分たち、私たちの国民生活、消費者にとって大事なことを楽しく生活関連情報等でお知らせいただけると分かりやすくて非常にいいんじゃないかと。これはちょっと質問ではなくて、是非そういう思いがあるので、これは経済産業省も同じ思いだとは思うんですけれども、協力をし合ってこういう方向にしていただきたいなという、これは思いだけを申し上げておきたいと思います。
 それから、昨年参考人の先生方にも来ていただいていろいろなお話が出まして、たくさん勉強させていただきました。ハインリッヒの法則というのをそのときにも出ました。そのハインリッヒの法則というのはどういう法則かといいますと、どんな事故でも必ずちっちゃな同じような、ちっちゃな事故が度重なってその後大きな事故につながっていくんだと。
 ですから、今残念ながら子供の死亡率というのは、これも事故がほとんどなんですね。その子供の事故も同じようなことが言えるんです。これは、ちっちゃな事故を見逃していると必ず重大事故につながっていくと。ですから、このハインリッヒの法則というのは、小さな軽微な事故であってもこれを見逃すと、それが一回や二回ならともかく、何か数回起きてこれを見逃してしまうと大きな事故につながるという、もう昔からこの法則というのはあるそうなんで、私は、ですから軽微な事故についてもきちんと報告をさせる制度も確立することが重要であるというふうに考えているんです。これを一点ちょっとお答えいただきたいというのが一点。
 それから、そのときも申し上げたように、アメリカあるいはヨーロッパ、EUもかなり厳しい第三者機関がありまして、例えばアメリカの消費者製品安全委員会、CPSCですね、これは欠陥や危険製品に対して年間約三百ものリコールを行っている。そういう毎年リコール・ラウンドアップ・キャンペーンというプログラムも展開をして、消費者がけがを負うような製品を取り上げて、郵便局や消防署までが協力をしてポスターを張ったりテレビCMを流すなど、本当に広範な活動で年間約六千九百万人以上にメッセージを伝えているという、本当に、時間がないんで詳しく申し上げませんけれど、非常にいろいろな観点から厳しくしているわけですね。
 私は昨年も、やはりアメリカやヨーロッパはこういう制度があるんだと、だから日本も、まあこれ民間で第三者機関というのが日本で難しいというような少し話にもなりました。であるならば、内閣府が中心となってということになるんだと思います。
 先ほども例のPIO―NETの話が出まして、各省に年明けに端末を置くという話でありましたけれど、私は昨年さんざん、私を始め委員の皆様、大部分入れ替わっておりますけれども、正に省庁横断でやはり連携が取れるような機関をつくってくれと、つくれって私なんかも申し上げたわけですね。それがまだできていないと。そしてやっと年明けに端末を置くというような、やっとやっと一年以上たってそういう状況であると。やっぱりそれは非常に残念な状況であるというふうに思っております。
 内閣府にお伺いいたします。いよいよもう、またこの改正でありますので、そうした各省横断の第三者機関というものをつくられるつもりがあるのかどうか。
 一番初めのは、軽微な事故の方は経産省、次は内閣府で御答弁よろしくお願いいたします。
#158
○政府参考人(寺坂信昭君) 軽微な事故の関係についてお答え申し上げます。
 軽微な事故が示唆いたしますその情報も含めまして体系的に分析するということがしっかりした製品安全対策につながり、事故を可能な限り早期に防止することになるというふうな委員の御指摘は、そのとおりというふうに認識をしてございます。
 したがいまして、昨年の臨時国会におきまして改正していただきました消費生活用製品安全法におきましては、重大事故の報告・公表制度の整備と併せまして、重大製品事故には該当しない軽微な事故、あるいはヒヤリ・ハットと一般に言われております、そういったものにつきましては独立行政法人の製品評価技術基盤機構、NITEに提出していただくよう事業者に徹底し、事故情報の収集制度を強化、整備をいたしました。その結果といたしまして、もう既に昨年度を上回ります大きな数字の報告が上がってきているところでございます。
 こういったことでございますので、取るべき安全対策を検討するに当たりましては、重大製品事故情報のみならず、NITEに収集されました事故情報などと併せまして分析、検討しているところでございまして、今後ともしっかりと安全対策に生かしてまいりたいと考えてございます。
#159
○政府参考人(堀田繁君) 国民生活審議会、内閣総理大臣の諮問機関でございますけれども、十八年二月から国民の安全、安心について御審議いただきまして、今年の六月に御意見をいただいております。
 その中で、先生御指摘のいわゆるヒヤリ・ハット情報、そういったものにつきまして、書き込み自由の事故情報データバンクといったシステムをインターネット上に構築していくことが必要であるという御意見をいただいておりまして、これから準備をしていきたいというふうに考えております。
#160
○松あきら君 とにかく申し上げておきます。一日も早く、インターネット上だけじゃなくて、こうした機関をつくっていただきたいということをまず申し上げておきたいと思います。
 最後の質問になります。
 私は、昨年ここの委員会で、やはりこの質疑の中でおしゃれ用カラーコンタクトのことを質問いたしました。そうしましたら、そのときいろいろ申し上げたんですけれど、もう時間がないので余り申し上げませんけれど、NITEで本年十月二十九日に調査委員会を発足させて、おしゃれ用カラーコンタクトレンズの流通、安全性評価、被害状況、品質及び海外規制等について実態調査を行う、私が申し上げたこと全部入って、これは非常にうれしいと思います。
 これについて迅速な検討をお願いします。それと、今後の具体的なスケジュールを短めによろしくお願いいたします。
#161
○政府参考人(本庄孝志君) お答え申し上げます。
 ただいま先生御指摘のとおり、十月二十九日にいわゆるNITEで視力補正を目的としないカラーコンタクトレンズに関する調査委員会を立ち上げたところでございます。安全、安心にかかわることでございますので、先生御指摘のとおり迅速に調査を進めまして、今年度末をめどに報告書を取りまとめることといたしたいと存じます。
#162
○松あきら君 ありがとうございます。これは本当に人の健康に関すること、目の中に入れるものですから、たとえおしゃれ用であってもきちんと対処していただきたい。
 私は厚生労働省に、これは薬事法じゃないんですか、どうなんですかと申し上げましたら薬事法で規制していないと、これは雑貨だということでしたけれど、一言で、今もそうですか。
#163
○政府参考人(黒川達夫君) お答え申し上げます。
 薬事法では疾病の診断、治療又は予防に使用される、又は体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことを目的とされている機械器具等を医療機器として規制しておりまして、視力補正の目的を持たないおしゃれ用カラーレンズについては薬事法の規制対象とはされておりません。そう考えております。
#164
○松あきら君 私は本当に信じられない思いです。去年もこれ申し上げました。これはインターネットで取りましたら高度管理医療機器等販売業・賃貸業許可証、薬事法第三十九条第一項の規定により証明すると、石原都知事の証明書が出ている。これまた取ったんです。まだ今もこれ使われているんですよ。ということは黙認しているんですね。去年これ申し上げたんですけれどね。黙認しているということはやっぱり、もう入れてイクラのようなお目々になっちゃった、あるいは失明寸前になっちゃったという方が一杯いるからこういうことを都知事が出していらっしゃるわけですから。
 私はもう時間がないからこれで終わりますけれど、是非薬事法の規定に入れていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。
#165
○松下新平君 無所属の松下新平です。皆さん大変お疲れさまです。
 本日、二つの法案の議題ですけれども、私も賛成の立場から簡潔に質問をさせていただきたいと思っております。
 既に午前中から五名の委員の皆さんから様々な角度で御質問があり、そして政府から答弁をいただいたところであります。ですから、私からは総論的に甘利大臣の政治のリーダーシップという観点から御答弁をいただきたいと思っております。
 まず、閣法第一号の消費生活用製品安全法改正案についてでございます。経年劣化、これはこの委員会での質疑がありましたとおり、安全、安心というのが第一義の目的でございますけれども、これには新たなライフスタイルの提案、これも今日の審議を聞いておりまして、含まれているのではないかなと思っております。
 長く使うことの反対の意味は使い捨てでありますが、使い捨てといいますと使い捨てカイロとか使い捨てコンタクト、最近では議員も使い捨てという表現もなされておりますけれども、格好良さであるとかリッチ、進んでいると、そんなイメージでとらえられております。確かに利便性の面ではこの使い捨てというのは我々恩恵を受けているわけですけれども、反面、物を大切に使う心でありますとか、あるいはごみを大量に出してしまう、その問題も露呈しているわけであります。
 そういった意味で、私は今日の委員会質疑の中で大臣が賢い消費者という言葉を使われました。包丁の使い方の例を取って言われた、このことが私はキーワードになるんじゃないかなと思っておりまして、その点から考えていただきたいと思います。
 この法案は、点検するということでこの点検がうまく実際機能されるかどうかというのが一つ議題となったわけでございます。点検というと、私たちの身近なところでは車の定期点検がございます。車検ですね。これはきちっとそれぞれ使う側も点検する側もうまく機能している例だと思います。あるいはシートベルトの着用、これも、それを法案を施行する前はいろんな議論がありましたけれども、施行日にはほとんど着用していると。これは日本人の特性にも通ずる話かもしれませんが、うまくいった例がございます。
 それに対して、今回の点検の作業ですね。これは努力義務でありますけれども、これはPSE騒動を出すまでもなく、これまでも大変難しい、ある意味限界を感じております。どこまで規制をすればいいか。過剰な規制はコストも掛かりますし、経済の停滞を招くことも考えられますので、そのバランスが求められているわけであります。
 そこで、先ほど申し上げました賢い消費者。この経年劣化による危害を防止するということはライフスタイルの提案であります。物を大切にする心、あるいは、これは環境の問題に寄与するんだと。そういった意味合いを政治のリーダーシップで更に大きな声でPRしていただけないでしょうか。そのことを御答弁お願いしたいと思います。
#166
○国務大臣(甘利明君) 資源は有限でありますから、それを大事に保守点検をしながら長く使うということは大切な考え方だと思います。
 もちろん、その一方で、例えばCO2対策のように、新しい製品は電気の消費量が少なくてCO2をそれだけ出さないと。ですから、地球温暖化の観点からはそういうものが促進をされるようにという考え方がもう一方であります。ただ、これは、だから使い捨てを推奨するということとは全然違う話でありまして、有限な資源を大切に使っていく、リサイクルをしていくということは、すべてに共通する環境保全の考え方だろうというふうに思っております。
 ただ、その際に、製造物というのは必ず経年劣化というのがどう大事に使っても起きるものでありますから、その際にどう安全を維持するために対処するか。作る方も販売する方も、そして買って使う方も、あるいは借りて使う方も、あるいは貸す方も、安全に使用するための常に注意喚起を行うということが大事であろうというふうに思っております。
#167
○松下新平君 是非よろしくお願いいたします。
 続きまして、閣法二号の電気用品安全法の改正案について御質問いたします。
 一連の事故を受けまして、リチウムイオン蓄電池が追加されたわけでありますけれども、業界も自主的基準を設けるということを伺っております。それは結構なことでありますけれども、やはり業界は業界の立場がございますので、やはり政治のリーダーシップ、今日の委員会の議論も踏まえて、しっかり業界に対してもリーダーシップを取っていただきたいと思いますが、大臣の御決意をお願いいたします。
#168
○国務大臣(甘利明君) 蓄電池を使う物の進化というのは、正に電池の進化であるとよく言われます。携帯電話がその例でありまして、あれは電池を高性能化する、小型化するという歴史が携帯電話の発展の歴史の大宗を担っているというふうに言われます。
 高エネルギーを凝縮していきますと、どうしても安全性により配慮を払わなければなりません。でありますから、リチウム電池による事故が多発しましたところから、これをきちっと安全基準をしいて、その安全基準をクリアしたものしか売ってはいけないということにした次第でございまして、現実の事故情報を製造にフィードバックをしまして、より安全なものを、安全基準以上のものを世の中にデビューをさせていくという考え方でございます。
#169
○松下新平君 是非業界にもしっかりその考えを伝えていただきたいと思います。
 本日は、国内の具体的な事案についての議論でありましたが、大臣におかれましては明日から外遊をされます。大変強行な日程とお伺いしておりますが、是非国益のために頑張っていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。
#170
○委員長(渡辺秀央君) 他に発言もないようでありますから、両案に対する質疑は終局いたしたものと認めます。
 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、消費生活用製品安全法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#171
○委員長(渡辺秀央君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、鈴木陽悦君から発言を求められておりますので、これを許します。鈴木君。
#172
○鈴木陽悦君 私は、ただいま可決されました消費生活用製品安全法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・日本、自由民主党・無所属の会及び公明党の各派並びに各派に属しない議員松下新平君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    消費生活用製品安全法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一 経年劣化による製品事故は、消費者の生命又は身体に対して重大な危害を及ぼすおそれがあることから、特定保守製品の指定に当たっては、事故情報の収集・分析等を通じて絶えず検討を行い、必要があれば対象を拡大すること。
 二 経年劣化事故の未然防止を実効性のあるものとするためには、所有者の点検受検率を上げることが必須であることにかんがみ、製造・輸入事業者、販売事業者等の緊密な連携ときめ細かな対応により、確実に所有者情報を収集し、点検を通知するための仕組みを構築すること。
   また、本法に基づく所有者情報の収集や点検通知の対象とならない既販品についても、電気・ガス事業者等の持つ情報の活用やマスメディアを通じた点検の要請等により、点検実施体制が万全なものとなるよう努めること。
 三 規制対象となる特定保守製品は、不動産取引に付随して取引されることが多いと考えられることから、不動産仲介業者や設置事業者等の関連事業者の責務をガイドライン等により明確化するとともに、特に家屋の賃貸人やレンタル事業者等の「特定保守製品を賃貸の用に供することを業として行う者」には、点検が確実に行われるよう徹底すること。
 四 製品が長く大切に使用されることは省資源等の観点から賞賛されるべきであることにかんがみ、製品設計においては、いかなる障害が起きても安全な側に制御する「フェイルセーフ」の思想に基づいた安全・安心な製品づくりを促進すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#173
○委員長(渡辺秀央君) ただいま鈴木陽悦君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#174
○委員長(渡辺秀央君) 全会一致と認めます。よって、鈴木陽悦君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 次に、電気用品安全法の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#175
○委員長(渡辺秀央君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、鈴木陽悦君から発言を求められておりますので、これを許します。鈴木君。
#176
○鈴木陽悦君 私は、ただいま可決されました電気用品安全法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・日本、自由民主党・無所属の会及び公明党の各派並びに各派に属しない議員松下新平君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    電気用品安全法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 一 携帯電話やノート型パソコンなどの携帯用電子機器での使用が急速に拡大しているリチウムイオン蓄電池については、発火事故等が起こった場合に甚大な被害をもたらすおそれがあることにかんがみ、業界と連携して、早急に適切な技術基準を策定すること等その安全対策に万全を期すこと。
 二 社会的混乱を引き起こしたPSE騒動の反省を踏まえ、中古品販売事業者や消費者の信頼回復に努めるため、今回の法改正の内容や中古品の販売に当たって留意すべき製品事故情報等について、中古品販売事業者等への周知徹底を図ること。
   また、近年、中古品販売事業者数及びその市場規模が拡大していることを踏まえ、安全な中古電気製品が市場に流通するような業界の自主制度の確立及びその普及に努めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#177
○委員長(渡辺秀央君) ただいま鈴木陽悦君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#178
○委員長(渡辺秀央君) 全会一致と認めます。よって、鈴木陽悦君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの両決議に対し、甘利経済産業大臣から発言を求められております。これを許します。甘利経済産業大臣。
#179
○国務大臣(甘利明君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、これら法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
#180
○委員長(渡辺秀央君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#181
○委員長(渡辺秀央君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#182
○委員長(渡辺秀央君) 次に、外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮からの貨物につき輸入承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。甘利経済産業大臣。
#183
○国務大臣(甘利明君) 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮からの貨物につき輸入承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 我が国は、平成十八年十月九日の北朝鮮による核実験を実施した旨の発表を始めとする我が国を取り巻く国際情勢にかんがみ、同年十月十四日より、一度の延長措置を経て、平成十九年十月十三日までの間、北朝鮮からの輸入の禁止等の措置を厳格に実施してまいりました。しかし、拉致問題について具体的な進展がないことや核問題を含む北朝鮮をめぐる諸般の事情を総合的に勘案し、平成十九年十月九日の閣議において、引き続き、外国為替及び外国貿易法に基づき、北朝鮮からの輸入の禁止等の措置を実施することといたしました。このうち、同法に基づき国会の承認が必要な措置について、承認を求めるべく、本件を提出した次第です。
 次に、本件の要旨を御説明申し上げます。
 本件は、外国為替及び外国貿易法第十条第一項の規定による平成十九年十月九日の閣議決定に基づき、同年十月十四日より平成二十年四月十三日までの間、北朝鮮からのすべての貨物について経済産業大臣の輸入承認義務を課す措置を講じたことに加え、北朝鮮から第三国へ輸出する貨物の売買に関する仲介貿易取引について経済産業大臣の許可を受ける義務を課す措置を講じたことについて、同法第十条第二項の規定に基づいて国会の承認を求めることを内容とするものであります。
 以上が本件の提案理由及び要旨であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
#184
○委員長(渡辺秀央君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮からの貨物につき輸入承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#185
○委員長(渡辺秀央君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#186
○委員長(渡辺秀央君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会をいたします。
   午後三時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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