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2007/10/30 第168回国会 参議院 参議院会議録情報 第168回国会 厚生労働委員会 第3号
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2007/10/30 第168回国会 参議院

参議院会議録情報 第168回国会 厚生労働委員会 第3号

#1
第168回国会 厚生労働委員会 第3号
平成十九年十月三十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十九日
    辞任         補欠選任
     若林 正俊君     坂本由紀子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩本  司君
    理 事
                家西  悟君
                谷  博之君
                蓮   舫君
                衛藤 晟一君
                渡辺 孝男君
    委 員
                足立 信也君
                大河原雅子君
                風間 直樹君
                小林 正夫君
                櫻井  充君
                津田弥太郎君
                中村 哲治君
                森 ゆうこ君
                石井 準一君
                石井みどり君
                岸  宏一君
                坂本由紀子君
                島尻安伊子君
                中村 博彦君
                西島 英利君
                南野知惠子君
                山本 博司君
                小池  晃君
                福島みずほ君
       発議者      蓮   舫君
       発議者      足立 信也君
       発議者      津田弥太郎君
   委員以外の議員
       発議者      大塚 耕平君
       発議者      辻  泰弘君
   国務大臣
       厚生労働大臣   舛添 要一君
   副大臣
       厚生労働副大臣  西川 京子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       総務省行政評価
       局長       関  有一君
       財務省主計局次
       長        木下 康司君
       厚生労働省医薬
       食品局長     高橋 直人君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    中村 吉夫君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       厚生労働省年金
       局長       渡邉 芳樹君
       社会保険庁総務
       部長       吉岡荘太郎君
       社会保険庁運営
       部長       石井 博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国民年金事業等の運営の改善のための国民年金
 法等の一部を改正する法律の一部を改正する法
 律案(直嶋正行君外六名発議)
    ─────────────
#2
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、若林正俊君が委員を辞任され、その補欠として坂本由紀子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(岩本司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、社会保険庁総務部長吉岡荘太郎君外七名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(岩本司君) 国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○小林正夫君 おはようございます。民主党・新緑風会・日本の小林正夫です。
 今日の社会で国民の皆様の一番の不安は年金だと思います。公的年金制度は年齢を重ねた後の生活を支える大切な制度であることは言うまでもありません。だからこそ、国民皆年金として位置付けられております。
 ところが、保険料を納めていれば将来安心して年金がもらえると思っていたのに、納めた年金保険料が無駄に使われていたり、記録に残っていなかったり、あるいは横領されたりしている事実が明らかになり、国民の皆さんが計り知れないショックを受けると同時に、年金に対する信頼が地に落ちました。国民の信頼の回復なくして年金制度を維持していくことはできません。今、年金制度への信頼を回復するために早急に対策を講じることが求められています。
 国民の年金不信の大きな原因の一つに、年金保険料の無駄遣いがあります。無駄遣いの最たるものはグリーンピアですが、箱物施設の建設にはおよそ一兆七千億円もの保険料が使われました。
 この参議院厚生労働委員会調査室で出された資料、ここにありますけれども、この資料の中に「大規模年金保養基地(グリーンピア)について」という内容が入っておりまして、十三か所の大規模保養基地の建設に要した費用は一千九百五十二億円、その施設の譲渡価格は合計で四十八億円しかなかった、実に使ったお金の二・四七%でしかなかったとあります。そのほか、職員の宿舎や公用車、またゴルフボールやマッサージ機など、ありとあらゆるものへ流用され、無駄遣いされ、その総額は何と六兆八千億円にも上ります。
 今述べた年金を取り巻く状況、そして六月の全国紙世論調査では国の年金制度を信頼していないとする人が七六%、つまり、四人のうち三人が信頼をしていない、こういう状況がある。このことを背景に質問をさせていただきます。
 民主党は、消えた年金だけでなく、年金保険料を無駄遣いしている実態を国会で取り上げました。この理不尽な流用に対して国民の怒りが高まった平成十六年二月二十五日、私は三年前に当選した議員ですが、私たちの三年前の選挙の少し前のことでございます。この平成十六年二月二十五日の衆議院の予算委員会で、当時、与党の年金制度改革協議会の座長であった自民党の大野功統議員は、同協議会の与党合意としてこのように発言をされております。この厳しい年金財源の時代に、年金財源というのはやはり年金給付以外にはびた一文使っちゃいけない、そして、我々は、この年金の保険料、国民の皆様の大事な年金の保険料は年金給付以外には絶対使わない、こういう誓いに達した、このように発言をしているのであります。その議事録はここにございます。この予算委員会はテレビ中継がされて、正に与党の年金政策の責任者が国民の前で年金保険料は年金給付以外に絶対使わないと宣言したのです。
 ところが、その後、政府・与党は何をしたのでしょうか。
 さきの第百六十六回通常国会に、政府は、グリーンピアのような福祉施設に保険料を充てないよう改正法案を提出しました。しかし、その内容は、福祉施設には使えないが年金教育や年金広報あるいは年金相談には使えるようにするというものでありました。つまり、これまでに引き続いて何にでも保険料を流用できるよう名目を変えたというものでした。非常にこそくで、国民を愚弄した話ではありませんか。そして、与党はこの法案を衆参両院で強行採決し、強引に成立させました。
 この一連の流れについて民主党はどのように受け止めているのか、質問いたします。
#7
○蓮舫君 御答弁申し上げます。
 小林委員御指摘のように、当時、与党年金制度改革協議会座長でありました自民党の大野功統衆議院議員が、同協議会の与党合意として年金の保険料は年金の給付以外には絶対使わないと予算委員会で発言したことを私どもは大変重く受け止めております。
 あわせて、同年の四月九日、衆議院の厚生労働委員会で小泉元総理大臣が民主党の質問に対し、年金の保険料は基本的に年金に充てる、事務費には充てないという御指摘、これはやっぱり真摯に受け止めるべきだったと思っていますとの答弁もありまして、私どもは、政府・与党もようやく年金保険料の流用を禁止する方向にかじを向けたと大変期待を申し上げておりました。
 ところが、今通常国会で政府・与党から提出されました社会保険庁改革関連法案を見ますと、確かに流用に使われた根拠規定の福祉施設は削除はされているんですけれども、その代わりに年金広報、教育、相談等の名目でありましたら保険料を充てることができるという規定が置かれ、非常に残念に思っているところでございます。私どもは、この教育、広報、相談という名目でこれからも年金保険料が流用されるおそれがあると感じております。
 実際に、平成二十年度の厚生労働省の予算概算要求の中を見ますと、それまでの福祉施設費項目が年金相談等事業費項目に変わりまして、中身を見ますと、年金相談施設の改修等、社会保険出張相談所の開設等やコールセンターの設置など、庁費で前年比約四十七億円もの増額要求になっていることからも分かるように、相談を目的にした旧来の福祉施設規定のときと同じような予算要求が行われております。
 私どもは、年金保険料を納めていただいている国民の皆様方が、自分たちの年金が何に使われたのか疑われることがないよう、この際、年金保険料は給付以外に使わないと法律で明記をすることによって国民の皆様方の年金制度に対する信頼を回復したいと、今回の法案を提出した次第でございます。
#8
○小林正夫君 次に、民主党は年金制度そのものをどうしようと考えているのかという質問に入ります。
 年金の不祥事は保険料の無駄遣いだけにとどまりません。国民の皆様が怒りを覚えたのは保険金の横領です。社会保険庁職員あるいは自治体職員による横領は百五十一件、実に三億八千万円になることが明らかになりました。年金の無駄遣いによって貴重な保険料が失われたばかりでなく、犯罪行為により保険料が奪われていた、こういう事実があります。
 そしてまた、今年二月には、民主党の取組によって消えた年金問題が発覚しました。コンピューター上で持ち主不明になっている記録が五千万件あり、またコンピューターに全く記録のない方も大勢いることが分かっています。
 こうした方々への補償を進めるために政府は年金記録確認第三者委員会を全国に設置しましたが、十月十四日までに一万九千件余りの申立てがあったのに対し、あっせんの実施が認められたのは二百二十八件、わずか一%強にすぎません。さらに、第三者委員会への申立てすら認められていない方たちもいます。つまり、大勢の方が年金記録が適正に管理されていなかったため、もらえるはずの年金がもらえずにいる、これが現状だと思います。
 また、今日大きな問題になってきたのが国民年金保険料の納付率の低下です。厚生労働省の発表では、保険料免除制度や学生納付特例制度、また若年者納付猶予制度の適用を受けている方々を除いても納付率は六六・三%。まして、免除や特例措置等を受けている人も対象に加えれば実に四九・〇%と、国民の半数以上の人が保険料を納めていません。
 私は、特に若年層の納付率が低いことに大変気になります。また心配であります。国民のだれもが加入することになっている年金なのに、なぜ保険料を納めないのか。それは、保険料を納めても、将来自分が本当に年金をもらえるのかどうか分からないという不安と不信が大きくあるからではないでしょうか。
 そこで、民主党は年金制度そのものについてどのようにお考えか、お聞きをいたします。
#9
○委員以外の議員(大塚耕平君) 大塚でございます。
 まず、御答弁させていただく前に、こうして私どもの提出いたしました法案を審議をしていただいておりますことに、委員長並びに与野党の各委員の皆様方に心から御礼を申し上げたいと思います。この法案が十分に御賛同いただけますように真摯に御答弁させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 今、小林委員から年金制度の窮状についてるる御説明がございましたが、本当にゆゆしき事態だと思っております。私どもも、この公的年金制度をどうするのか、これは細かい制度設計として、例えば私どもが申し上げているような最低保障年金と報酬比例年金をつくり上げるという各論に入る前の大前提として確認をしておかなければならない点があると思っております。
 私どもは、公的年金制度は三つの点が大変重要だと思っておりまして、一つは信頼性、二つ目は維持可能性、あるいは持続可能性とも申し上げますが、そして三番目が公平性でございます。この三つのポイントのうち一番大事なのは信頼性でありまして、維持可能、持続可能だと思うからこそその公的年金制度に信頼を持てる。そして、様々な加入者が公平に取り扱われているというふうに思えるからこそ信頼を抱けると。こういう意味では、この三つのポイントの一番ベースにあるのは信頼性でありまして、その上に維持可能性と公平性が言わば担保されると、こういうふうになっているのが公的年金制度だと思っております。
 そうした中で、今御指摘のありましたような、俗に言う消えた年金問題であるとか、あるいは様々な流用、隠匿によって年金財政収支の将来に希望が持てない、したがって若年層がなかなか保険料を納付しにくい環境になっているということを本当に私どもは憂慮をいたしておりますので、ただいま申し上げました三点にのっとって信頼のできる年金制度をつくり上げたいと思っております。
 そのためにも、まずその信頼を揺らがせる大きな原因になっているこの年金保険料の流用問題に対する対処を図るこの法案をしっかりと皆さんに御理解をいただいて成立をさせていただいた上で、その後に、その信頼性があってこそ維持可能性が担保されるわけですから、維持可能性は適切かつ合理的な保険料水準と給付水準の設定によって長期的な財政収支の確立を図り、その上で、さらに各論として、様々な加入者の皆さんが公平だと感じられるような制度設計をしてまいりたいと思っております。
 以上申し上げましたような大きな考え方に基づいて、私どもは今後、年金制度の再構築を図ってまいりたいと思っております。
#10
○小林正夫君 具体的に、今回提出されました年金保険料流用禁止法案についてお尋ねいたします。
 民主党は、第百六十六回の通常国会、続く第百六十七回の臨時国会、そして今回の第百六十八回臨時国会と三回続けてこの年金保険料流用禁止法案を提出しています。公的年金制度には保険料の流用の問題以外にも問題があるのではないかと思いますけれども、保険料流用禁止法案を提出し続ける意図は何なんでしょうか、お聞きをいたします。
#11
○津田弥太郎君 津田でございます。
 正に小林委員が御指摘をいただいたこの公的年金制度について、保険料の流用の問題以外にも問題があるというこの御指摘は、これは大変重要な点でございます。
 それゆえに、民主党としまして、さきの参議院選挙におきますマニフェストで三つの約束のまず第一番としてこの年金問題全般について取り上げまして、我が党は何と六十議席という大変な圧倒的な国民の信頼を得たわけでございます。マニフェストの約束一におきまして、本法案の内容以外にも、年金が国民生活の最後のよりどころであることにかんがみ、民主党が率先して消えた年金問題を解決することなど、国民の年金を必ず守るための総合的な施策を提言しているところでございます。
 ここで念頭に置くべきは、本法案の趣旨説明におきまして隣の蓮舫委員が指摘をしましたように、賦課方式の公的年金制度においては、引退世代の給付を支えるために、現役世代それから将来世代が保険料を納付することが制度存立の大前提であり、制度への信頼が不可欠の要素であるということであります。
 しかるに、現下の状況は、本年六月十九日の全国紙世論調査で、小林委員が御指摘をされましたように、この国の年金制度を信頼していないという人が七六%というふうに、年金制度への国民の信頼は過去例を見ないほど失墜をしているわけでございます。
 三回連続して私どもがこの年金流用禁止法案を提出をしているのは、正に地に落ちた公的年金制度への信頼を早急に回復すべきであるとの我々の確固たる信念に基づくものでありまして、そのためには、国民の制度への信頼を失墜させた大きな理由の一つであります保険料流用について、国権の最高機関である国会の意思としてこれを明確に禁止することがどうしても必要であるというふうに考えているわけであり、このような事情もあり、本法案については、年金制度改革と同時並行的に、否、むしろ制度改革を行うに当たって、年金そのものへの信頼、そしてそれを行う立法府自身への信頼を回復するために先んじて行わなければならないものであり、今国会の法案の成立を是非ともお願いを申し上げたいと思っております。
#12
○小林正夫君 次の質問に移ります。
 年金保険料の流用については、政府・与党においては、年金事務費にかかわる経費を年金保険料で賄うことは当然との認識をお持ちのようです。確かに、雇用保険や労災保険など、事務費を保険料で賄っている制度もあります。しかし、元々公的年金の事務費は、国庫で負担してきたものを平成十年度から特別措置として保険料が充当されてきたものです。御高齢の方などはそれをよく御存じで、年金保険料は年金の給付に使うと聞いていたのに、何でほかのことに使っているのかとおっしゃる方たちもおります。
 年金事務費についての取扱いについて、民主党の考え方をお聞きをいたします。
#13
○委員以外の議員(辻泰弘君) 年金事務にかかわる経費に対する財政措置に対する御質問をいただきました。既に小林委員からも御披露いただいたところではございますけれども、若干歴史的に振り返りつつ御答弁申し上げたいと思います。
 昭和十六年に出されております「労働者年金保険法解説」という本を振り返りますと、昭和十七年に創設されました労働者年金保険法においては事務の執行に要する費用を国庫負担することとされたわけでございますけれども、それについて、本保険の社会政策的性質によるものである、国民全体の福祉を増進することができるからであると、そういった考え方に基づくものであるとの解説が明記されております。
 また、昭和三十四年の国民年金法制定時、昭和三十四年二月十三日の衆議院本会議における趣旨説明において、当時の坂田道太厚生大臣は、新たに定められた毎年度の保険料収入総額の二分の一に相当する額の国庫負担は従来の社会保険には見られないほど大きいものであり、国民年金制度の維持育成に対する熱意を肯定していただけるものと考えておりますと述べられつつ、事務費につきましても、これを全額国庫が負担することといたしておりますと説明しておられます。このことは、事務費を全額国庫負担で支えることにより国民皆年金の実現を図るという熱い思いを込めた中で措置されたということが明確に読み取れるわけでございます。
 このように、我が国における年金の事務費に対する全額国庫負担の方針は、正に昭和三十四年当時の坂田大臣の説明のとおり、社会保障制度の一環として全国民に年金制度を及ぼし、これを生活設計のよりどころとして国民生活の安定を図ってまいります体制を確立いたしますことが国民の一致した要望であるとの認識に立って国民皆年金を実現したいとの理想に燃える中で、それを下支えするためにつくり上げられ、確立され、本則としては今日まで続いてきたものと考えております。
 この点については、谷垣財務大臣も、平成十六年二月二十六日の衆議院財務金融委員会において、本則の国民年金法等の考え方は、年金は国民を広く対象とした制度である、国民皆年金というようなことを考えますと、広く国民全体を対象とした制度であるからそれは国庫で負担するという考え方だということだろうと思うんですと、制度発足当初から続けられてきた全額国庫負担の政府方針を説明されておるところでございます。
 民主党といたしましては、昨今の社会保険庁のずさんな行政により国民からの年金に対する信頼は完全に失われてしまったわけでございますけれども、何としても国民からの信頼を回復し、国民皆年金を完全に実現したいと考えているところでございます。そのためには、国民年金制度発足の原点に立ち返り、事務費を全額国庫負担することにより、年金の保険料は年金の給付にしか充てないという大原則を打ち立て、国民の前に明らかにし、失われた信頼を回復しなければならないと考えている次第でございます。
#14
○小林正夫君 保険料の流用をやめて税金で事務費を負担するようになった場合に、国民の皆様から見てどのようなメリットがあるのでしょうか。また、民主党案では無駄をチェックする対策があるのかどうか、質問をいたします。
#15
○足立信也君 足立でございます。
 まず、二点御質問があったと思います。メリットに関することと無駄遣いのチェック機能ということだと思います。
 メリットにつきましては、先ほど議員から御指摘がありましたように、まず公的年金制度に対する国民の認識というものは、年金保険料は全額給付に回る、だから有利であるんだ、こういう認識を持っているわけでございます。この原点に立ち返って安心していただきたい、これがまず第一でございます。
 今月行われました民放のある世論調査によりますと、年金保険料は年金給付に限り、事務費などは税金で賄うべきだが五二・四%、年金事務費などに充ててもよいという三一・四%を大きく上回っております。また、御指摘ありましたように、全国紙の世論調査では七六%に上る方々が年金制度を信頼していないと、このように御指摘がございました。著しく低下した国民の公的年金制度に対する信頼が回復されると、これが第二点でございます。
 特に、国民の皆様からお預かりした貴重な年金保険料がグリーンピアやゴルフボール、マッサージ機など保険給付以外に使われたということが年金不信を招いた大きな要素でありますから、保険料は給付以外に一切使わないことを国会が国民の皆様にお約束することが大切だと考えております。今まで年金給付以外に保険料が使われていた項目は、保険事業運営に直接かかわる事務費と福祉施設費です。宿舎、公用車、ゴルフ道具、ミュージカル、マッサージ機、カラオケセットはすべて保険事業運営に直接かかわる事務費で処理されてきました。百六十六国会で成立した改正法では、この経費は恒久的に保険料を使うようになったわけですから、国民にとってはまた使われるのではないかという懸念は払拭されません。
 無駄遣いのことについてですが、事務費を税金で賄うことは一般会計から特別会計への繰入れとなるものであり、概算要求、予算編成、国会での予算審議、さらには決算審議において多角的にチェックされます。
 特別会計のチェックは我々民主党も積極的に取り組んでおりますが、やはり現状では一般会計のチェックより甘いと認めざるを得ません。この法に基づき与野党を問わずしっかり監視していく、このことは言うまでもないことだと思いますし、国民の皆様にとっては大きなメリットになると私たちは考えております。
 以上です。
#16
○小林正夫君 現在、年金保険料から流用されている金額は毎年度およそ二千億円とされていますけれども、民主党案でも年金事務費には二千億円が必要なのでしょうか。年金事務費として本当に必要な金額はどれぐらいなのか、民主党の考えをお示しください。
#17
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今御指摘のありましたように、おおむね二千億円ぐらいがこれまで使われてきているわけでございます。平成十九年度の予算を拝見しますと、これは二千三十九億円ということになっております。
 もちろん、私どもはまだ野党としての立場でございますので、その二千三十九億円がどの程度効率化された予算であるか、これは確認のしようがございませんので、今後、私どもとしてもこれらの金額を精査をして、年金事務費として必要最小限かつ合理的な水準はどのくらいかということを是非確認をした上で、できるだけ少ない予算で堅確に運営できるように努めてまいりたいというふうに思っております。
#18
○小林正夫君 そこで、二千億円が掛かるかどうか、これは定かじゃありませんけれども、年金保険料流用防止法案の施行に伴って、毎年度この二千億円程度かなと、あるいはそれ以下になるのかな、こういうことだと思いますけれども、民主党はこれまで、要は一般財源について、このお金をどうやって確保するのかと、こういう民主党の考え方の中に、補助金の一括交付、あるいは特殊法人、独立行政法人の廃止、所得税等税制の見直しなどの徹底的な歳出削減により確保できると、こういうふうにおっしゃっているわけですが、これをどのように実現するのかを含めて国民の皆様に御説明を願いたいし、またこれを明らかにしていただきたいと思います。
#19
○委員以外の議員(大塚耕平君) ありがとうございます。
 厚生労働省の予算は本省だけでも二十兆円近い、本省とそれから厚生労働省全体で二十兆円近い予算がございますので、そのうちの二千億円といいますと、比率にすると一%でございますので、まずは厚生労働省の予算の中で捻出できるものかどうか、これをしっかりと確認をさせていただきたいというふうには思っておりますが、ただ、今御指摘のありましたように、私どもは補助金の一括交付、あるいは特殊法人や独立行政法人の廃止、税制の見直し等によって徹底的な歳出削減を図りたいということを申し上げておりますので、そういう方策についてもしっかりと検討をして、国の予算全体、つまり各省庁間のバランスも含めて予算の捻出については努力をしてまいりたいと思っております。
 ちなみに、九月に私どもの要望に応じて各省庁が行ってくださいました概算要求についてのヒアリング、一日近く掛けてじっくりと聞かせていただきましたが、もちろん御説明を聞いただけでにわかにこれが必要か不必要か、あるいは不効率なものか判断はなかなか付きにくいですが、しかし逆に、質問を伺っただけではこれが本当に必要な予算かどうかも確認ができないというものも多々ございますので、是非そういうヒアリングや調査を経て、しっかりと予算全体の中で捻出をしてまいりたいというふうに思っております。
 もちろん、私どもは野党でございますので、もしこの法案に御賛同いただけましてこれが成立しました場合には、まだ今政府予算原案を策定中であるわけでございますので、可決された法案について必要な所要の予算措置については、是非与党の皆様方の御協力もいただいて対応をしてまいりたいというふうに思っております。
 ちなみに、与党の皆様におかれましても、例えば自民党の皆様方においては無駄遣い一掃本部を立ち上げたというふうにも承っておりますので、そういう与党の皆さんの対応の中からも、やはりまだ予算には効率化の余地があるというような思いも拝察を申し上げますので、是非御協力をいただいて二千億という予算を捻出をしてまいりたいというふうに思っております。
#20
○小林正夫君 財源捻出のために過度の削減が行われて、国民にとって本当に必要な福祉施策などが後退する心配はないのか。この辺についてお聞きします。
#21
○委員以外の議員(辻泰弘君) 必要な福祉施策の後退なき財源捻出は可能かと、こういった御質問をいただきました。
 まず、私ども民主党は、御高承のとおり、政治は生活だと、生活第一を掲げてこれまで取り組んできたところでございます。その我々が国民にとって本当に必要な福祉施策等を後退させるということはあり得ないわけでございますけれども、具体的に申しますならば、民主党はこれまでの政権の下で行われてきた歳出には多くの無駄があると、このように考え、指摘をさせていただいたところでございます。
 例えば、厚生労働省予算の補正予算時修正減少額と決算時における不用額の合計、これは、十七年度で二千二百四億円、十六年度におきましては千五百二十四億円、十五年度では千七百九十八億円に上っているところでございます。また、一般会計における当初予算の予備費の不用額は、十八年度で三千二百一億円、十七年度で二千三百九十二億円、十六年度で二千三百九十三億円、十五年度で二千百八十億円に上っているところでございます。これらは、政府自らの会計処理でも当初に過大な予算計上をしていたとみなされるべきことであり、これすなわち、歳出の徹底した見直しを行えば必要な福祉施策等を後退させることなく財源が捻出されるであろうことを示すものだと考えております。
 さきに福田総理が、自民党総裁選の際に、高齢者医療費負担増の凍結を検討すると公約をされ、総理になられてそのことが具体化し、前期高齢者についての一割から二割負担の凍結、あるいは後期高齢者に対する被扶養者の方々に対しての新たな負担の凍結ということを今検討されているわけでございますけれども、それらに要する千五百億から二千億程度の予算措置というのは補正予算で措置されるような、そのようなことをお伺いしておりますけれども、いずれにいたしましても、政治が意思を持てば財政措置というのはそれに伴って手当てされる、それが現実だと思うわけでございます。
 要は、国民の意を受けた政治が何を優先して取り組むかの問題であって、予算総額八十三兆の中で二千億規模の財源を福祉施策を後退させずに捻出することは、さほど難しいことだとは考えておりません。
#22
○小林正夫君 年金保険料の流用を禁止して年金事務費を国庫、一般財源で捻出した場合に、それだけ保険財源は浮くことになると思われます。その分、一人一人の保険料が安くなることを想定しているのかどうか、お聞きします。
#23
○蓮舫君 お尋ねの御趣旨は、年金保険料の流用をなくすことによって年金事務費を国庫で捻出した場合、それまで保険料財源の負担、掛かっていたものが軽くなりますから、その分、国民一人当たりの年金保険料が安くなることを想定しているのかどうなのかということかと存じますが、今回の私どもの提出さしていただいた法案では、年金保険料を安くすることを企図としているものではございません。あえて言いますと、保険料を安くすることは国民にとっては望まれていることかもしれませんが、私ども今回優先さしていただきたいのは、まずは保険料の無駄遣いですとか横領ですとかあるいは流用といったリスクを少しでもなくしまして、公的年金制度の安定的な財源確保に努めることが何よりも優先されると考えている次第でございます。
#24
○小林正夫君 政府・与党からいろいろ声が聞こえてくるわけなんですが、その中で、保険料であれ税金であれ無駄遣いが問題なのだ、こういう意見がございます。この意見について民主党はどのようにお考えになるのか、お聞きをいたします。
#25
○津田弥太郎君 正にそのとおりでありまして、保険料であろうが税金であろうが無駄遣いが許されないなんというのは、これはもう当たり前のことであるというふうに考えております。それゆえに、我々立法府に求められているのは、いかに無駄遣いを排除していくか、先ほど蓮舫委員が答えたとおりでありまして、その努力を最大限に行っていかなければならない、これが立法府の使命であります。
 現実に、これまで年金保険料に関しましては、適正な年金給付に使われず、大規模リゾート施設グリーンピア、御案内のように約四千億近くの費用が使われ、そして先ほど御指摘があったようにわずか四十八億円で売却をされるという、このとんでもない無駄遣い、こういうこのグリーンピアに代表される不要不急の施設、社会保険庁職員、これ、先ほどからもうたくさん出ております、与党の皆さんもこれまで御指摘をされてこられましたが、ゴルフ道具やマッサージ、これらの機器に使われ、総額で何と六兆円以上もの流用が行われてきた経緯があるわけでございます。
 この本法案を早期に成立をさせていただくことにより、国会の厳格なチェックの下、必要最小限の事務費等を税財源で賄い、公的年金の保険料が無駄遣いされない体制を整えることが極めて肝要でございます。御指摘のありました、保険料であれ税金であれ無駄遣いが問題なんだとの信念を持たれております与党の議員の皆様には、是非、こうした事情を踏まえ、本法案への御理解をいただきたい、そのように考えておるわけでございます。
#26
○小林正夫君 いろいろ質問をさしていただきました。私は、これほど不祥事が続いている年金制度、そして六兆八千億円もの保険料が流用されてきた実態が明らかになった今、福祉施設であろうと教育、広報であろうと事務費であろうと、自分がまじめに納めてきた保険料をもうこれ以上年金の支給以外に使わないでくれと、これが国民の皆様の訴えだと思います。そして、きちんと保険料を納めたらきちんと年金が受け取れる、そんな当たり前のことが当たり前に行われる制度に立て直すことが国民の皆さんの願いではないでしょうか。
 年金制度や保険料の取扱いに対する不信を取り除くことは、一朝一夕にはできません。制度自体の見直しや今日明らかになっている問題を、与野党を超えて一つ一つ解決していくことで信頼を回復していくしかないと思います。先ほど大塚議員の方から民主党の年金全体の考え方もお示しをいただきましたけれども、私は年金制度自体の見直しも必要だと思います。ついこの間、百年安心だと言われてつくり上げた年金が、本当に短時間のうちに、それがうそだった、こういうことも明らかになってきているわけでございますから、この信頼を回復していくには、与野党を超えて一つ一つ問題を解決していくことが必要だと私は思います。
 そして、納めた保険料は年金給付以外には使わないとする本法案は国民の切実な願いに真摯にこたえるものであり、国民の年金に対する信頼を回復するために不可欠であると評価し、一日も早くこの法案が成立する必要があることを訴えて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#27
○西島英利君 自由民主党の西島でございます。
 先ほどからの御質問に対しての御答弁等々をお聞きしておりまして、いろいろと考えさせられる部分もたくさんございました。特に、六兆円という膨大な金額を使ってグリーンピア等々を造ってしまったと、そして、それに対して、運用するための資金も、もう本当に、櫻井充委員がおっしゃったように、じゃぶじゃぶとしたお金を使ってきたと。やはりこれは、あってはならないことだろうというふうに思うんですね。しかも、そのゴルフボールとかそれからマッサージ機、こういうことは、全くこれは年金の事務経費としては関係のないことでございますので、まさしく私はそのとおりであり、やはりこれはもう無駄なことであったというふうに十二分に私、理解をしているところでございます。
 しかし、実は、この問題を一番最初に提起をしたのは武見敬三前参議院議員でございました。平成十四年に、社会保険庁の病院の問題からこの問題を取り上げ始めたわけでございます。当時、政管健保が二割から三割の負担になるという状況の中で、本当にそうなんだろうかと、政管健保が本当に破綻をしようとしているんだろうかというところで、実は特別会計の決算書をずっと調べていったわけでございます。その中から、本当にむちゃくちゃなお金が実はこの社会保険庁病院に政管健保から投入されていたというような事実が実は発覚をしたわけでございます。そこから社会保険庁の改革のプロジェクトをつくりまして、徹底した議論を実は自民党の中でやってきたわけでございます。
 そして、その結果、平成十六年に、御存じのように、年金福祉施設の売却のための法律を実は提出をしたと。これは成立をして、今この売却は次から次に進んでいるわけでございますけれども、まさしく自民党がこの問題について一番最初に取り組んだということだけは私はここで申し上げておきたいなというふうに思っているところでございます。
 ところで、今回の法案に対する考え方でございますが、年金事業運営費の財源負担をどうするのかというところで、給付以外にはびた一文使ってはならないというお考えの中で実はこの法案を提出をされているんだろうというふうに思います。しかし、私は、受益と負担の関係から、直接年金給付にかかわる事務費、これはまさしく受益負担ということで、保険財源としても、私は、先ほどの御答弁の中にもございましたように、信頼と公平という言葉を使われましたけれども、信頼と公平に関して、これは国民は私は納得してくれるのではないかなというふうに思うんですね。
 ですから、要はどういう事務費に使うのか。先ほど足立委員がちらっと、これは恐らくお間違いになったんだろうというふうに思いますが、公用車等、そういうことも保険料でというお話でございましたけれども、今ここに一つの資料がございますが、どのようなものに使われているかといいますと、公用車等は、これはもう既に国庫負担でされているわけでございまして、これはまさしくこの年金の直接給付とはちょっと違う部分でございますから、その辺りはしっかりと切り分けた中で、年金事務費は、これは先ほどからの御答弁にもございましたように、公的年金に対する国の責任ということを、御答弁の中にもございましたが、当然でございます。公的年金に対する国の責任というものを踏まえて今までは国庫負担としてやってきたわけでございますけれども、しかし財政の再建という状況の中で様々なことをやはり考えていかなければいけなかったと、そういうことから今回の法の改正に私はつながっていったんだろうというふうに思います。
 ですから、一つの考え方としては、職員人件費及び内部管理事務経費について、これは国庫負担と従来どおりさしていただくと、そして保険事業運営に直接かかわる経費については保険料を充てることというふうに前回の改正ではやったところでございます。これは、民間保険はもとより、ほかの公的保険制度、これは雇用保険とか労働者災害補償保険等々でございますけれども、それから、諸外国の例からも私はこれは妥当なものだろうというふうに思っております。
 さらには、年金相談等の事業、これは年金相談でございますから実際に納付されている方々に対する相談でございます。年金相談等の事業、それから被保険者、年金受給者のニーズに応じて実施されるものでありますから、この年金事務費の中で整理している適用とか保険料徴収、年金支払といった年金事業運営に直接かかわる経費と同様に年金給付と密接にかかわる事業であることから、これは保険料財源としていいのではないかというふうに実は私自身は考えているところでございます。しかし、先ほどからのお話のように、これは見解が大きく分かれております。ですけれども、私はそういうふうな考え方で前回の改正案には賛成をしたというところでございます。
 さらに、これ今話題になっておりますけれども、必要な施設を造ることができるというものは前回の改正でこれは廃止をしたわけでございます。事業の範囲を限定して、年金相談、年金教育及び広報、情報提供など真に必要なものを法律で限定的に列記をしているわけでございますけれども、しかしこれも国庫負担でやるべきだということなんですね。
 これは衆議院の平成十九年の十月九日の予算委員会でございまして、長妻委員からやはりこれに対しての質問が出ております。つまり、年金教育・広報、年金相談その他の援助、利便の向上に資する情報提供、年金事務費には年金保険料を使えるということをこれは強行採決したんだということなんです。そして、これは長妻議員の御懸念でございますけれども、全国にまた天下り団体が、年金教育センターとか年金PRセンターとか、そういう建物を建てて、中でまた業務を委託するということになりかねないと私は思うんだと、こういう御疑念をここで言われております。
 そこで、このとき福田内閣総理大臣は、そういうものは、これはもうやめなきゃいけないんだ等々の答弁をされておるわけでございますが、恐らくこういう御懸念があるから、今回の法の中でこういうものには一切使ってはならないという形での年金流用禁止法案というものをお出しになったんだろうというふうに思います。
 ところで、この後に、予算委員会の中で、衆議院の予算委員会の中で自民党の議員から、こういうものに使うこと自体問題ではないかと、だからこれはやめるべきだという質問をされまして、舛添厚生労働大臣がはっきりとこういうものは一切造らないということを国会の中で答弁をしているわけでございますが、まずはこの件につきまして、厚生労働副大臣おいででございますから、こういうような施設が将来やはり造ることができるのかどうか、それとも国としてこういうことは一切造らないんだということを明言できるのかどうか、それをお教えいただきたいと思います。
#28
○副大臣(西川京子君) 西島委員の御質問にお答えさせていただきます。
 平成十六年の三月の与党合意を踏まえまして、この年金給付に密接に関連するもの以外には使わないと、要するに、さきの通常国会で成立しました社会保険庁改革関連法におきまして、保険料により必要な施設を建設することができる旨の規定を廃止しております。ですから、明確にもうそういう施設を造ることはできないということになっておりまして、先ほどおっしゃったように、十月二十四日、舛添厚生労働大臣が明確にそういうものは一切造りませんとおっしゃっておりますので、私もここで再度そういうものを一切造ることは考えておりませんし、できません。
 以上でございます。
#29
○西島英利君 今、西川副大臣がまさしく国の方針として御答弁をされたというふうに私は考えておりますけれども、そういう流れの中で、今私の考え方として、また前回の通常国会で改革をいたしましたけれども、そのときの考え方としてお話をさしていただきましたが、それにつきまして何か御見解がありましたらお教えいただきたいと思います。
#30
○委員以外の議員(大塚耕平君) るる御質問をいただきまして、ありがとうございます。
 まず、西島委員から御指摘のありましたように、これは元々平成十四年、武見敬三先生の御指摘から始まったという経緯もお伺いしました。私も、武見先生には大変お世話になりまして、その御炯眼には敬意を表するわけでございますが、この問題は、とにかく与党、野党関係なく国民の皆さんの保険料が本来の目的以外に不合理にかつ不適切に使われてはならないという方向性については御理解をいただけるものと思います。
 ただ、それをどのようにしたら担保できるのかという、その仕組みをどうするかというのがこの法案の課題でございます。
 確かに、今、副大臣からもお話しいただきましたように、今後一切造らないと大臣も厚生労働省もおっしゃっておられるわけですし、それから先ほど公用車のお話などもございましたが、若干施設と外れますが、このことも私からも申し上げさせていただきますと、おっしゃるように、先ほど足立さんがおっしゃったのは過去の話を申し上げたわけでありますが、平成十八年の財務、厚生労働二大臣の合意において両省並びに与党の皆さん御自身が職員宿舎や公用車等の内部管理事務に関する経費は国庫負担とすると、もう保険料は使わないとはっきり言っておられますので、こういう点についても、施設についてもこれは一定の改善が図られたなというふうに私どもも理解はしております。しかし、その一方で、さきの常会でも議論になりましたように、広報、教育という非常に漠然とした定義で予算計上をされますと、これを詳細をトレースしていくことはなかなか難しいという実態については先生におかれましても御理解をいただけるものと思っております。
 これは新聞報道ですから、私ども新聞の読者としてしか読ませていただいておりませんので間違っていたらおわびを申し上げますが、昨日の一部の新聞の報道では与党の皆様方も衆議院に類似の法案を出されるかもしれないという報道がございまして、その報道の中では、もし今後そのような施設建設があった場合には国会に報告するような枠組みを考えているという、これはあくまで報道でございますので間違っていたらおわびを申し上げますが、もしこの報道が正しいとすれば、常会で成立した改正法の下でもまだ若干そのような懸念があるからこそそういう報告義務を課されるのかなというふうに思いつつ、その新聞を拝読させていただいたわけでございます。
 いずれにいたしましても、今の副大臣の御説明並びに舛添大臣の予算委員会での御答弁で我々も一定の改善が図られたと確信はしておりますが、なお一層流用あるいは目的外の不合理、不適切な使い方の余地を閉ざすためにもこの法案を御提案申し上げているわけでございます。
#31
○蓮舫君 加えて、私から少し付け加えさせていただきます。
 まさしく西島委員がおっしゃいましたように、一円も無駄遣いをしないんだと、保険料をいただいたものをこれ以上流用であれ、あるいは国庫で負担するとしても無駄を行ってはいけないんだという考えは全く同じ立脚点に立たせていただいているわけでございます。
 その意味におきまして、これまでの福祉施設規定がこれから相談という規定に変わることによって相談という項目で保険料が流用されるおそれがあるという懸念に対して、先ほど御意見、大変参考になる御意見をいただきましたが、実際に二十年度の厚生労働省の予算を見ますと、庁費として、これは年金相談等事業費の庁費として二百二十二億円もの予算要求をしております。中身を見ますと、コールセンターの設置、運営等になっているわけでございます。
 これは、コールセンターの設置というのはこれまで四十七都道府県にばらばらに点在していたものを三か所全国に集約をして経費を節減しようという、この方向性自体に私どもは賛同するわけでございますが、問題は、二十一年度から全国三か所でコールセンターを実施するとして、既に東京ではコールセンターが稼働をしております。ただ、今後二年間掛けて二か所目、三か所目のコールセンターを実施するとしておりますが、二か所目は福岡、三か所目はまだ場所が決まっていないにもかかわらず既に予算が三十・五億円と計上されています。
 この予算を細かくしたものを見ますと、業務委託経費が二十一・九億円。通常の発想ですと、一円も無駄にしないとしますと、コールセンターを募集をして一般競争入札に付して、皆様方から一円でも安くできる企業の競争入札を促して、そして安全、安心そして安価なところに業務を委託するものが既に業務委託経費がもう決まっているというのも、これはもしかしたら随意契約を念頭に置いているのではないかという懸念を持っております。あるいは、三か所目のコールセンター、場所未定、二か所目のコールセンターは福岡となっておりますが、実際どこでやるのか場所は未定でございますけれども、事務所の賃料は三・三億円と計上されておりまして、場所が決まっていないものに対して既に賃料ですとか業務委託経費が決まっているという部分は、是非これは西島先生の御理解もいただきながら、ともに御協力をいただいて、一円でも無駄遣いはしないという部分で是非見直しをともにさせていただければと思っております。
#32
○西島英利君 今コールセンターのお話が出ましたけれども、予算というのはこれは必ずそれを全部使うという前提で実は立てられるものではないということは蓮舫議員もお分かりだというふうに思いますね。ある程度ここまでは使えるという枠をつくって、そしてできるだけそれは無駄をならないように、さらには、今まさしく大きな問題になっています随意契約の問題等々がございますが、やはり競争入札によってできるだけ安いところにそういうふうに持っていくと、それは当然のことだというふうに思うんですね。
 さらには、このコールセンターの問題はどうして出てきたのかといいますと、一連の国民年金を納付されている方々等の大変な不安がたくさんあって、そういうところからやはりそういう相談を受けるという形の中でのコールセンターというふうに考えております。しかも、今は例えば一〇四、電話案内に掛けますと沖縄に行くんですよ。沖縄に行きますと沖縄は人件費が安いですから安い運営費で実は一〇四の作業ができると。全然沖縄弁は出ませんけれども、実際には沖縄なんですね。そういうようなやはり仕組みもしっかりとしていかなきゃいけないだろうというふうに思います。
 さらに、もう一つ言わせていただきますと、先ほどの質疑応答の中でございますが、一般予算と特別会計で、一般予算の方がちゃんと見れて、チェックできて、特別会計がチェックできない旨のちょっとお話があったように思うんですが、確かにこれははっきり言って国会議員の私は怠慢だったと思うんですね。前、俗に言う塩じいさんと言われている方が、我々はおかゆをすすって生活していたのに隣のところではすき焼きを食べていたと。まさしくこれは特会の話だったと思うんですが、しかし一般予算も特別会計も国会の中で審議されて決められるわけでございます。
 そういう意味で、是非厚労省にお聞きしたいんですが、これは前回の予算委員会でも私ども同僚の林芳正委員が質問をしまして、額賀財務大臣からこれは両方ともきちんとチェックできるんだというふうな御答弁をいただいているんですけれども、厚生労働省、一般予算と特別会計ではそういう意味での審議の仕組みが違うんですか。
#33
○政府参考人(吉岡荘太郎君) お答え申し上げます。
 御案内のとおり、特別会計は、その歳出、歳入の性格から、一般会計と区分経理することによりまして負担と給付の関係といった国の収入と支出の仕組みを国民に対して明確にするために設けられているものでございます。
 お尋ねの予算及び決算の国会での御審議における取扱いにつきましては、一般会計と特別会計の間に差異はなく、両者併せて御議論をいただいているところでございます。また、年金特別会計におけます年金事業運営費につきましては、その財源が年金保険料かあるいは税かにかかわらず予算編成過程において厳格な審査が行われているところでございます。
 社会保険庁の特別会計につきまして、無駄遣いとの厳しい御批判のあったものにつきましてはこれまでも徹底的な見直しを行ってきておるところでございまして、予算の執行面におきましても民間からの実務経験者も参加いただく社会保険庁内の調達委員会で厳格な審査を行うなどの取組を進めているところでございます。
 今後とも、引き続き無駄遣いを排除するためのこうした取組を徹底してまいりたいと、このように考えております。
#34
○西島英利君 さらに、これは余談でございますけれども、平成十六年に成立しました年金福祉施設の売却法案、俗に言う売却法案でございますが、このときに民主党さんは反対をされました。そして、そのときの審議のこれは議事録を今持っていますけれども、山本孝史さん、それから、本日おいででございますけれども、小林正夫先生等々が御質問をされているんです。衆議院でも同様に質問をされておりますけど、かなり、その内容を見ますと、うまくいっているところは残したらいいじゃないかと、地元住民から盛んな要望を私どもは受けているというような等々の実は御質問があっております。そして、最終的には、まあいろんな理由はあるにしろ、これはこの法案には反対をされたわけでございます。
 ですから、そういう意味で、今日の議論と少し差異があるのかなというふうに私自身は感じているんでございますが、この質問については、たしか一番最後の項目で私はこの法に対する民主党の考え方ということで御通告申し上げていますので、その件について少しお触れいただければと思います。
#35
○足立信也君 お答えいたします。
 その前に、今の質問ですが、民主党のこの法案に対する、年金・健康保険福祉施設整理機構法、このことですね、この法案に対する考え方、その中でも、ポイントといいますか、どの点にというのをもう少し明確にしていただけると有り難いかなと思うんですが。
#36
○西島英利君 この法は、すべての福祉施設は売却するということを前提に立った法でございますので、すべての施設にこれはかかわる問題であろうというふうに思うんですね。
 その中で、これは山本孝史さんはこういうことを言われております。今の時点で売却するもの、あるいは機構に渡すもの、機構の中でうまく言わば再生されてくるようなもの、そういう範疇があるんでしたらば、それをきちんと類型を分けて、その上でこの処分計画というものを国会に諮るべきではないかということを言っておられますし、小林正夫議員は、いろいろ私どもにも各自治体始めとして地域から、一生懸命そこに働いている従業員、働いている人の努力によって黒字として採算が取れている施設もある、そのことも踏まえて各自治体から存続をしてほしいという声も私は多くあると思うんですよというようなこと等の実は御質問をされているわけでございます。
 それからもう一つ、これもやはり、大変申し訳ございません、小林先生のことばかり言って申し訳ございませんが、この福祉施設を廃止して、公的な福祉施設として年金福祉施設等の役割は私は引き続きあるんではないかと、今回のお話の中にも、黒字で採算取れている、こういう施設もあるわけですから、本当に一括処分をしちゃっていいのかどうか、この辺についても御見解をというような等々の実は御質問がたくさんあっているんですね。
 これは、余りこれに時間を割くつもりは毛頭ございません。お考えだけで結構です。
#37
○足立信也君 ではお答えいたしますが、先ほどうちの大塚議員からも答弁でありましたように、福祉施設とそれから直接かかわる事務経費のこと、これはいずれも私たちは過去のデータに基づき過去のことを言っておるわけでございまして、百六十六通常国会で七十四条を廃止、改正されるということがあったわけですけれども、事務経費についても明確にこれは国庫負担すべきものということで今回改正法としてポジティブリストとして出したという趣旨をまずお答え申し上げておきます。
 それから、先ほどの年金・健康保険福祉施設整理機構法のことですが、これは御案内のように平成十七年十月一日に五年間という期限で発足したわけです。
 私どもが当時反対した概念的なものをまず申し上げますと、当然のことながら、年金や健康保険の保険料を使って建設や運営を支えてきた福祉施設等に対してこれ以上保険料から資金を投入しないというのは、これは当然の措置だと思います。しかし、そのことと厚生年金病院などの各種の福祉施設等を廃止、売却するということは、これは別次元の話ではないのかなという趣旨だったんだと思いますね。
 そこで、先ほど山本孝史議員のことが言われておりましたが、彼が反対理由として反対討論された内容の主な点は、保険料で設置された国民の財産がどのような施設に変わるのかが現時点では不明である点、それから雇用への配慮の点、健康増進や皆健診体制の確立のために施設をいかに活用するかという視点が欠けているのではないか、そして施設の廃止、売却のために新たな独立行政法人を設置する必要性ということが明確に示されていないのではないかということを反対の理由として挙げておったわけでございまして、その後、現時点で、新聞報道等によりますと、今、譲渡三百二施設のうち百十三施設が総額五百四十三億円で売却されると認識しております。
 病院については、これは平成十七年三月三十一日に整理合理化計画が出されましたけれども、病院についてはいまだに整理合理化計画というものが明示されていないと、ここを早く決定していただかなければ、地域住民、それから従事者にとって非常な不安を招いているという認識でございます。
#38
○委員以外の議員(大塚耕平君) 手短に少し補足をさしていただきたいと思うんですが、私どもも福祉にかかわる施設が必要ないというふうに申し上げているわけではございませんで、これはしかるべき合理的な理由と透明性の下で、もしこの従来の枠組みの中で造れないものであっても、一般財源の中から本当に必要だと思われれば、しかるべき処置をして造っていくということは当然必要だと思っております。
 そして、今、西島委員の御指摘は、その当時私どもが申し上げていたことと今回の法案の骨格との違いがあるではないかという、こういう御指摘だったと思うんですが、しかし、時代とともに背景とともに様々に対応は変わってくるわけでございまして、例えば政府におかれましても、この事務費をどうするかということについては、例えば平成十七年の二月二十一日に、当時の尾辻厚生労働大臣は、国庫負担が原則とされておるわけでございますから、それが原則だ、こういうふうに考えておりますというふうに言っておられたわけでございますが、様々な財政事情を勘案して、例えば今年の常会では恒久法として事務費を保険料の中で充当できるというふうに変わっていったわけでございます。
 そういう意味では、そうした背景や環境の変化は御理解いただきたいんですが、私どもは、冒頭申し上げましたように、年金制度の重要なポイントは信頼性、そしてそれに担保された維持可能性と公平性だと考えているわけでございますが、かかる状況においては、この信頼性を担保するためには保険料は一切給付以外には使わないという、やはりこういう措置をしなければ国民の皆さんの御理解は得られないのではないかという、そういう趣旨でございますので、是非過去の我々の立場との違いについては御理解をいただきたいと思っております。
#39
○西島英利君 ですから、その点は見解がどうしても合わないというところを先ほど申し上げたところでもございます。
 それから、先ほど足立委員の方から医療機関等々のお話がちょっと出ましたけれども、これはやはり地域医療を確保するという非常に重要な部分でございますので、安易にやっぱり出資をしてそして売却ということがなかなか難しいだろうということで、今その対応を苦慮しているというところでもございます。
 しかし、やはりここでは赤字の病院もたくさんあるわけでございますから、それをどういう形で、どういうところで負担をしていくのかということも考えながらやっぱりやっていかなきゃいけない。そういう意味で、これはまだその対応がなかなか、今の医師不足等々も含めて決まっていないというところだろうというふうに思っております。
 そこで、どうしてもお話が合わないわけでございますから、ここでやはり財源論に入っていかざるを得ないだろうというふうに思います。
 どうしても給付そのもの以外はすべて税金で、私は給付というのは給付にかかわる事務費も給付というふうに思っていますので、そこはもう見解が違うわけでございますが、すべて税金でということであれば、その財源をどうするのかと、これは当然問題になってまいります。先ほど二千億のお話が出ましたし、いろんなところの無駄を排除していけばそのぐらい出るだろうと、二十兆円の厚生労働省の予算の中で二千億っていったらたった一%じゃないかという話でございますが、しかし、この数年間、医療、介護、どれだけのシーリングの中で非常に全国の医療機関、介護施設、それから介護の中で働く人たちが大変な思いをしているのか。たかが一%と言われますが、この一%というのは非常に重要な数字だろうというふうに私自身思うわけでございます。ですから、この二千億円の財源がどういう形で捻出されるのか、もう少し具体的におっしゃいませんと、これは来年からスタートするという話でございますから、そうしますと、もうすぐその二千億を手当てをしなきゃいけないわけでございますね。
 また、今回、様々な議員立法をお出しになっています。もう既に厚生労働関係でいきますと、障害者自立支援法の自己負担部分を凍結するということも出していらっしゃいますし、肝炎対策、これはまあ非常に重要でございますから我々も何とかしなきゃいけないということで今与党でやっているところでもございますが、また農業者の方々の戸別所得補償、この法案も参議院に出てきたところでございます。
 こういう等々を考えますと、これは実は大変な財源が私は必要になってくる。その財源をどこでどう捻出してくるのかということでございますが、今回の参議院選挙のときに民主党のマニフェストを見ますと、十五兆三千億円の無駄を捻出して、それをこういう財源に充てるということでございますけれども、こういうことも含めてこの財源について御説明いただければと思います。
#40
○委員以外の議員(大塚耕平君) 御指摘ありがとうございます。
 まあ二千億という数字はそんなに軽い数字ではないということは十分理解しておりますので、その点はもし誤解があれば訂正をさせていただきますが、ただ、二十兆の予算の中の一%を捻出する、そういう努力は国会として、あるいは厚生労働省を所管する内閣としてやらなければならない努力ではないかという、そういう意識は持っておりますので、是非御理解をいただきたいと思っております。
 その上で、先ほど小林委員にもお答えを申し上げましたが、二千億、平成十九年度予算では二千三十九億と、これはできる限り、本当に二千三十九億必要かどうか含めて精査をしつつスリム化をして何とか捻出をしていくという、そういう趣旨のことを申し上げたわけでございます。
 基本的な対応の仕方としては、私どもは五通りあるというふうに思っておりまして、一つは、これも先ほど申し上げましたように、もし例えばこの法案が成立をさせていただいた場合には、これは予算編成前に予算措置が必要な法案が成立すれば当然その編成過程で対応するのが言わば政府の義務でございますので、これは基本的にはそういう姿勢で臨む中で捻出できるものと、これは概念的な話でございますが、そのことをまず申し上げます。そういたしますと、もしこれを厚生労働省の中で捻出するということになりますと、先ほど来申し上げておりますように二十兆の中から二千億を捻出しなければならないと。
 その際の工夫として、二番目でございますが、先ほど辻委員の方からも御説明をさせていただきましたが、過去の予算、決算を調べさせていただきますと不用額がそこそこ出ておるわけでございますので、もちろん最初から不用額が出ることを前提に予算を組んでいるわけではないと思いますが、是非過去の傾向を精査して、厚生労働省における不用額の発生の傾向が分かればそれに対応した何がしかの工夫もできるのではないかなと思っております。
 それから三番目は、これは先般自民党さんに御説明に伺いましたときに私からも御説明を申し上げましたが、例えば各省の予算の費目別の集計をしてみますと、プロジェクトごと、事業ごとの予算を見てみますと、なかなかこれがいいとか悪いとかは言えないわけでございますが、費目別に見ますと、厚生労働省の本省予算の中で来年度は十二兆二千八百八十二億円、これが補助金というふうになっているわけでございます。そして、七百七十億円が公共事業関係費、委託費が三百四十六億円、施設費が百十九億円。先ほど蓮舫さんが庁費の話をおっしゃいましたが、厚生労働省本省の庁費は九百九十三億円、旅費二十六億円等、この費目別に見ていきますと十分精査をする余地があるなという、実は費目別分析が必要だと思っております。その中で捻出できる部分もあります。
 蛇足ながら、先般財務省に見学に行きましたところ、今年の四月から従来私どもが要望しておりました予算編成システムが新しくなっておりまして、これは費目別に相当精査をできるようになっておりまして、非常に有効なシステムでございますので、こういうものを利用して費目別の分析の中から不要不急の予算を捻出したいと思っております。
 それから、新規予算、増額予算の中から不要不急のものを捻出する努力もしなくてはいけないと思っております。
 ちなみに、厚生労働省の二十年度の概算要求をちょっと調べてみましたところ、新規の予算として申請されているものが千二百五十三億、そして従来から予算項目として立っている事業であって増額になっているものが七千八百二十一億、こういう数字の中から二千億というものに何がしか寄与できるものは捻出できるのではないかなというふうに現時点では推測をしているわけでございます。
 以上申し上げました一、二、三、四は、これは基本的に厚生労働省の予算の枠内で何とか捻出できないかということでございますが、五番目といたしまして、これはもう従来から政治の大きな課題になっておりますが、各省庁別の予算のシェアがなかなか変わらないと。本当にそうなのかと、この国の実情がどんどん変わっていっている中で必要とされる予算分野というのは徐々に変わってきているんではないかということを考えますと、他省庁の予算とのバランスを勘案して捻出をするということも予算編成前であれば可能ではないかなと思っております。
 以上が五通りの考え方なんですが、その特に五番目にかかわる問題として西島委員からも御指摘がありました、私どもがマニフェストに掲げました十五・三兆円の問題もあるわけでございます。具体的には、補助金の一括交付金化等による無駄の排除で六・四兆円、談合、天下りの根絶による行政経費の節減で一・三兆円、特殊法人、独法、特別会計等の原則廃止で三・八兆円、国家公務員総人件費の節減で一・一兆円、税制の見直しで二・七兆円、都合十五・三兆円、これが簡単ではないということは我々も重々承知をしておりまして、大変頭を悩ませているところもございます。
 さりながら、これもさきの自民党さんへの御説明の際に申し上げましたが、例えば、いろいろ事件が起きまして今年度廃止の決まっている独立行政法人緑資源機構、これは先ほど申し上げました今年の概算要求の省庁説明の中で我々は認識をしたわけでございますが、今年度この緑資源機構という独法が廃止されるわけでございますから、この緑資源機構がやっていたいわゆる幹線林道事業、合計で四十八案件、千二十六キロ、総延長ですね、予算総額五千二百五十九億円、これは当然なくなるものだろうと思っておりましたところ、すべての事業が継続をされて別の独立行政法人ないしは都道府県に引き継がれるということでございます。これなども実は見直しの余地があるような一つの事例ではないかなというふうに思っておりまして、いずれにいたしましても、今申し上げましたような対応から二千億捻出したいと思っております。
 最後に一点だけ付け加えさせていただきますと、四年ほど前に当時の私どもの枝野政調会長を中心に初めて民主党としての予算の考え方をお示ししたときに、一般会計予算二十兆円ぐらい削れる余地はあるかもしれないというお話を申し上げたところ、荒唐無稽だといって御批判も受けたわけでございますが、私の記憶が正しければ、間違っていれば後でおわびを申し上げますが、経済財政諮問会議も昨年の意見の中で、一般会計予算はそれに近い規模が削減ないしは工夫の余地があるというようなたしかレポートを出しておられたような気がいたしまして、徐々に与野党の考え方は接近をしてきているんではないかなと、こんなことも思っている次第でございます。
#41
○委員長(岩本司君) 蓮舫君。簡潔に願います。
#42
○蓮舫君 ただいま西島委員から御指摘をいただきましたが、私どもの提出させていただいたこの年金保険料流用禁止法案で、今後財源、年金事務費に係るものが国庫負担にさせていただきたいと提案をさせていただいておりますが、ここ数年来、大体規模でいいますと二千億円前後の年金事務費が保険料から流用されております。私どもがまず、これは西島議員も御案内かと思いますけど、まず本当にさせていただきたいのは、二千億円が本当に必要なのかどうなのか、もっと圧縮できる余地はないのかどうなのか、項目別に一つずつ洗い出す作業というのが必要不可欠だと考えさせていただいております。
 例えば、平成十九年度でいいますと、二千三十九億円の保険料がコンピューター経費で計上されております。保険料から年金事務費に使われているお金の半分以上が、ほとんどがシステム関連、コンピューター経費でございまして、過去には社会保険庁の職員が天下った関連会社のコンピューター会社から出版した本を監修したという名目で社保庁の職員に関連会社から一千四百万円の現金が毎年渡っていた等など、大きな問題等もございました。本当にコンピューターに使われているかどうかの精査もいま一度必要だと考えておりますし、契約時からコンピューターの社会保険庁からの発注は特定の二社に毎年随意契約で発注をされております。本当にこの額が正しいのかどうなのか、ほかの一般競争入札には適さないのかどうなのかの議論も是非これはさせていただきたい。
 その場合におきましては、私どもは野党でございますので、なかなか情報が手元に届かないということがございます。その部分におきましては是非、与野党で同じ無駄遣いをやめるという立場に立たせていただきますんであれば、情報公開を積極的に政府・与党におかれましても行っていただいて、ともに精査をさせていただきたいと思います。
#43
○西島英利君 今、蓮舫議員がおっしゃったこの無駄遣いの件は、昨年の決算委員会、それから今年の決算委員会、民主党の松井先生がかなり詳しく突っ込まれて、こういうものを暴かれたわけですね。私も同様に決算委員会の委員でもございますし、そういう問題を質問をさせていただきました。
 当然この無駄についてはしっかりとやっぱり検証していかなきゃいけないことは当然でございますし、ですから、先ほど申し上げたように随意契約なんかを一般入札で、そしてその内容をしっかりとチェックした上でということを申し上げたのはそこでございます。しかも、予算は必ずそれが実行できるというものはないんですね。あれはあくまでも予算でございますから。その後に、予算が決まった後でないとはっきりとした契約は実はできないわけでございますので、当然そういうところのチェックは入れることはできると私は思っております。それと今の議論とはちょっと違うのかなと、ちょっと私自身は思いましたので、そのお話をさせていただきました。
 それから、とにかく二〇一一年にプライマリーバランスを何とか黒字に持っていくという、こういう考え方がある、これは民主党さんも同じ考え方をお持ちでございます。そういう流れの中で様々な実は歳出カットをしてきたんですね。例えば、公共事業費でいきますと、平成十年は十五兆円だったのが今は七兆円までどんどんどんどんこの補助金という形を削減をしてきたところでもございます。ですから、もう目一杯、目一杯、次から次にこの削減の努力はしているわけでございますし、私も国会議員になりまして三年になりましたけれども、決算委員会、予算委員会、またこの厚生労働委員会でもそうでございますけれども、そういうような実は御質問もさせていただきました。ですから、そのたんびにそういうことが私は改善されてきているというふうに思っております。
 そういう中で、更にこれから先もこのプライマリーバランスを黒字にするためにもっとやっていかなきゃいけない。ところが、やっていかなきゃいけないんですけれども、先ほど申し上げましたように医療、介護等々はもう疲弊をしている。それから地域は、公共事業がいいとか悪いとかの話はちょっと別問題としても、公共事業がなければやっていけないというような問題等々も出てきているわけですね。ですから、福田総理がちょっと歩くのをスピードを遅くして考えてみようということをおっしゃっているのはその辺りかなというふうに思うんですね。
 私どもやはり、とにかく改革はしなきゃいけないというその考え方の中でやってきたわけでございますけれども、やはりその格差の問題等々も次から次に出てきました。どうしてその格差が出てきたのか。やはり予算配分にも問題があったのかなという気がしないわけでもないわけでございます。
 そういう意味で先ほど、これは民主党さんのマニフェストの中にございますけれども、補助金の一括交付金化等による無駄の排除で六兆四千億円というふうに出ているんですが、この一番大きいのは社会保障で、老人医療、生活保護等、これが十二兆二千億ですね、先ほどその数字をおっしゃいましたけど。
 それから二兆円、これは文教でございますけれども、これは先生たちの給料なんですよね。ところが、民主党さんのマニフェストでいいますと、これを五割増にするということをマニフェストでおっしゃっております。そうしますと、もっともっと大変な実は予算がそこで必要になってくる。でも、これを本当に削っていいのかどうか。
 さらには、公共事業はもう既に非常に低い数字になってきて、今や四・一兆円、補助金に関してはですね。そういうふうな状況の中で、先ほど福祉は後退させないんだということを辻委員がおっしゃっておりましたけれども、かなりの部分が実は社会保障の部分、特別会計も含めてですね、で実はこの予算措置がなされている。これがどんどんどんどん今カットされてきているという状況だけは是非御理解をいただきたいなというふうに思います。
 そして、もう時間がそれほど余りございませんが、もう一つだけ是非ここでお聞きしておきたいのは、基礎年金の財源を全額消費税でやるということをこのマニフェストの中にも書いていらっしゃいます。その財源は幾らなのかといいますと、年金基礎部分への消費税全額投入で六兆三千億という数字をお出しになっていらっしゃいます。ところが、一方では消費税は上げないということもおっしゃっております。
 先日、経済財政諮問会議の中で税方式と保険方式というこの比較の資料が出てまいりまして、もしこの全額税方式でいけばもう数%の消費税上げなきゃやっていけないんだと。これたしか、もうちょっとでございますか、二十一年かな、二年かな、ちょっと数字は忘れましたけれども、そこではもう既に国庫の負担が、年金に対する国庫負担が二分の一に引き上げなきゃいけない。これ来年でございますかね、もう既に目の前に来ているんですね。そういう流れの中でこの財源をどうするのかということも大変重要な私は課題ではないかなというふうに思っています。
 そして、そういう中でその消費税を、五%を全額充てるというふうにおっしゃっておりますけれども、今消費税、ちょっと見てみますと、消費税の四%は確かに国です。一%は実は地方消費税という形で、これは平成十九年度の予算ですが、二・六兆円は地方に行くことになっています。ところが、それだけじゃないんですね。地方交付税ということで、この消費税の中から更に地方に行っている。ということになってまいりますと、この国と地方の割合からいきますと、消費税の使い道は五六・四%が国、そして地方が四三・六%と。もしこれを、五%を全額年金の財源に充てるということになりますと、じゃ一体地方の財源どうするのかという問題も当然即大変な問題になってくることは間違いないわけでございます。
 ですから、是非この消費税と、それから基礎年金の部分は全額税でやるんだというこのお考え、私はこれには問題があるのではないかなと。しかも、消費税上げないとおっしゃっているわけでございますから、是非この辺りのお考えをお聞かせいただければと思います。
#44
○委員以外の議員(辻泰弘君) 消費税についての見解を御質問でございますけど、その一点だけ、私どもが出しております法律の元々よって立つゆえんは財政構造改革法、平成九年十一月成立して、半年で改正、一年で停止したというこの法律から出発しているわけでございます。その後は毎年度の財政特例法によって措置されてきたと、こういうことでございます。
 御承知のとおり、財政構造改革法は機械的な形で政策等予算を抑えると、こういったことがあった、そういった中で停止され終了してしまったわけでございますけれども、実はこの措置だけが生き残ったわけでございます。附則にあったということで、国民年金法に既に溶け込んでいるということで、そこだけは停止されたり凍結されたりしないまま来たわけでございます。すなわち、この措置は、そもそも財政の論理で社会保障予算を扱うという、その流れの出発点のような位置付けになるわけでございます。
 近年、この委員会におきましても、経済財政諮問会議の提起による経済成長率の範囲内で医療費あるいは社会保障費を抑制すべしと、このような議論、あるいはそういった中での保険免責の議論等々も西島委員共々にさせていただいたわけでございますけれども、やはり、実はそれらは同じく一つの機械的に歳出を抑えていくという流れの中に位置付けられるものでございまして、近年においては西島委員も共々にそういった機械的な歳出抑制というのはおかしいといった論理で議論を共有させていただいたと思うわけでございますけれども、元々のこの年金の流用禁止という私どもが申し上げているテーマは、さかのぼれば財政の論理によってすべて社会保障を抑えていくという、そこに出発点があったと。そういった意味では、今日までの議論をともにさせていただいた思いからいたしますと共有していただけるのではないかと、このように思っていることを申し上げておきたいと思います。
 それで、消費税のことについてでございますけれども、私ども民主党は、年金制度改革、三年前の政府の百年安心とおっしゃったときと同じく私どもの年金制度の改革案を提示させていただいたところでございます。そこで、毎年マニフェストで申し上げたわけでございますけれども、民主党として最低保障年金、まあ基礎年金相当ということになろうかと思いますけれども、その導入に当たっては相当期間の経過期間を取るということをかねてより申し上げてまいりましたし、当然ながらこれまでの年金受給者の給付水準は保障すると、こういったことが前提になるわけでございます。
 現在、基礎年金の給付は約十九兆でございますけれども、そのうちの七兆円が国庫負担、そして十二兆が各制度からの拠出金によって成り立っているわけでございます。私どもが申し上げておりますのは十三兆円の消費税全額を年金財政に充当せよと、こういったことを打ち出させていただいているわけでございますけれども、そのときにすぐに各制度からの拠出金をゼロにするということは私どもとしては考えていないわけでございます。
 そのことについては、経済財政諮問会議における民間委員の方々のこの間の出された提案においては廃止するといいますか、不要となるといった表現があって、その拠出金制度自体をなくすというふうなお考えも示されているわけでございますけれども、私どもといたしましては、十二兆円現在各制度から拠出をいただいているものをすぐにゼロとするという前提には立たないわけでございます。この点については舛添厚生労働大臣も当日の意見書の中で、基礎年金分だけでも国の基幹税たる消費税に匹敵する金額を国民は年金保険料として現に負担している、わざわざスクラップし制度を組み替えるのは現実的かということをおっしゃっているんでございますけれども、私はこのことは十分理解できるものだと思っているわけでございます。
 いずれにいたしましても、現在十九兆の基礎年金給付、これを私どもがすぐにカットするということはあり得ないわけでございまして、それには十三兆円の消費税を充当しつつ、各制度からの拠出金があるわけでございます、それが今は十二兆あるわけですが、それらを充当する中において、当面財政措置を十分対応し、かつ将来設計は今考えているところでございますけれども、そのような中で考えていきたいと、そういった意味で消費税を引き上げる必要はないと、このように考えているところでございます。
#45
○西島英利君 今回の選挙で国民はそう思っていないですよ。消費税を全額投入をして基礎年金は全額税金でやる、これはいいなと。それは当然だと思いますね、自分たちの負担がそういう意味では少なくなるわけでございますから。ですから、今委員がおっしゃったように、長期的な観点の中でというふうには私は国民は思っていないだろうというふうに思うんですね。ですから、私は今日消費税のこの話を出しました。と同時に、セットで消費税は上げないということを言われているんですよ。だから、今日私はこの質問をしているわけでございまして、もう私の時間は参りましたので、まだまだ疑問点がたくさん残っておりますので、是非次回にまた御質問させていただきたいと思います。どうぞ。
#46
○委員以外の議員(大塚耕平君) 一点補足をさせていただきますが、今有意義な御議論をいただいたと思いますが、確かに選挙というのは前々総理以来シングルイシューに国民の皆さんの関心が集中してしまいますし、非常にデフォルメした伝わり方をいたしますので、我々も注意をしていかなくてはいけないなと思っているんですが、今、辻委員が御説明をさせていただきました拠出金の話は、これは十分に選挙戦の中で御説明もできなければ御理解もいただけていない点だと思っておりまして、これから年金財政計算をやる中で我々も消費税との関係等を整理していかなくてはいけないと思っております。
 ちなみに、最後に、もう手元に数字がありますので数字だけ御報告をさせていただきますが、二〇〇三年の年金会計によりますと、厚生年金からの拠出金が十兆二千九百八十六億円、国民年金からは三兆四千八百五十三億円、そして共済年金から一兆五千七百十九億円、これを、拠出をやめるということになれば今度はこれをどうするかという問題もございますし、そうした拠出制度との関係もしっかり整理しながら西島先生の御指摘に堪えられるような制度設計に努めてまいりたいと思います。
#47
○西島英利君 最後でございますが、やはり年金というのは国民の非常に密着した生活の部分でございます。そういう意味では私は政争の具にすべきではないというふうに思っているわけでございます。ですから、私どもは今回のこの審議に応じました。しかし、やっぱり様々な課題は浮き彫りにしていかなきゃいけないだろうというふうに思いますので、次回また質問させていただきたいと思います。
 終わります。
#48
○坂本由紀子君 自由民主党、坂本由紀子でございます。
 ただいま審議が行われております法案について質問させていただきますが、最初に、この趣旨説明等々を拝見いたしますと、しきりに年金保険料流用禁止法案なる言葉が飛び交っておりますけれども、条文等を拝見すると流用というような言葉は一切ないのでございます。そもそもこの流用というのをどういう意味で提案者は使っていらっしゃるのか、御説明いただきたいと思います。
#49
○委員以外の議員(大塚耕平君) 確かに、坂本委員の御指摘のとおり、法案には一言も流用という言葉は出てきておりません。ちなみに、趣旨説明を改めて私も見直してみましたところ、流用という言葉は一度使われております。そのほかに、使うという言葉が三回、充当という言葉が三回、横領という言葉が一回使われているわけでございます。
 そこで、しからば流用とはどういう定義かということでありますが、私どもはこの法案を提出させていただくに当たって、国民年金及び厚生年金保険の被保険者が納付した保険料を同保険の給付以外の費用に充てること全体を指して申し上げさせていただいております。ただ、いかがでしょうか、社会通念的に申し上げれば、保険料を公的年金事業の健全かつ効率的な運営及び国民の信頼を得るに足る運営に反するような費用に充てることを指すのではないかというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、必ずしもすべてを正確に、かつそれをお耳にされる方が皆共通の認識を持って聞ける言葉かどうかというのは大変難しいところでございますので、我々も十分留意をして使ってまいりたいというふうに思っております。
#50
○坂本由紀子君 今の御説明を伺って、度々法案の名称の中に民主党は流用禁止法案という言い方を常になさっておりますので、今のような御説明を受ける限りではこの法案の名称としてこういう略称を使うことが適当だとはとても思えないのであります。
 法律上、流用というのをどういう意味で使っているかということを、今日財務省においでいただいていると思いますので、御説明いただきたいと思います。
#51
○政府参考人(木下康司君) お答えいたします。
 財政法三十三条第二項におきまして流用の制度が認められているものでございますが、これは国会の議決対象である予算書のいわゆる項の内訳でありますところの目の間で経費を移動させることを通常申すわけでございます。
#52
○坂本由紀子君 通常、予算は国会で認められたそれぞれの項目に沿って執行されるものであるわけです。それをたまたまそのとおりにやると恐らく当初の目的に照らして適当ではない場合が生じるようなときに、今おっしゃったような財政法上の規定を使ってそこのところを許してもらうという意味で流用という言葉が使われているわけであります。つまり、目的にかなって予算をしっかりと使う、それはその当初とは違うけれども、それが、法律上それを許されるものを流用といい、一定の手続を経て措置されておるわけですが、今回、年金保険料流用禁止法案なる使い方というのは保険料をほかに使わせないという意味であたかも言っていらっしゃるかのように聞こえますが、これからるる質疑の中でこの法案が一体何ができる法案なのかということをお伺いしながら明らかにしていきたいと思うのであります。
 この趣旨説明の中でも強調しておられるのは、グリーンピアなどの不要不急なものに使われた等々のことをおっしゃっております。この福祉施設を建設しないということについては国民も強くこれを今の段階では望むようになってきていると思いますが、これについては先般の国会で法律の改正が行われたということになっておりますが、今回のこの御提案なさっている法案が福祉施設の建設について何らか、更に加えて何かをなさるというようなものなんでしょうか。
#53
○委員以外の議員(大塚耕平君) 坂本委員にお許しをいただきたいんですが、今の直接の御質問には蓮舫議員からお答えをさせていただきますが、今の財務省の説明に対して一点補足意見を申し述べさせていただきますと、確かに財政法三十三条認識しております。財政法上の流用の定義はそのようなことでございますが、その流用そのものも私は財政運営上問題だと思っておりまして、もちろん目の間の移動というのは必要な場合も出てまいります。
 ただ、先ほど私が厚生労働省の来年度の予算の各目明細の分類で幾つか申し上げました。公共事業関係費、委託費、施設費、補助金、庁費、旅費、実はその他のものは余りいじれないだろうなということであえて申し上げなかったわけですが、目分析をやりますと、そのほかに諸手当、諸謝金、報酬費、原材料費、交際費、保証金、他会計への繰入れ、貸付金とかいろいろあるわけでございます。もし財政法上の三十三条を根拠に法的な流用は何でもできるというような今お答えであるとすれば、それこそが問題であって、法的な流用に加えて、もちろん先ほど私が申し上げました社会通念的な意味での流用についても私どもはしっかりと与党の皆さんの御理解を得て、冒頭申し上げましたように、その結果として、その正しい運営によって公的年金制度に対する国民の皆さんの信頼を醸成させていただきたいということを付け加えさせていただきます。
#54
○蓮舫君 坂本委員の御質問にお答えを申し上げます。
 さきの通常国会で審議された社会保険庁改革関連法案で改正される以前の国民年金法第七十四条及び厚生年金保険法第七十九条の規定では、確かに福祉施設について規定するものがございまして、これらの規定に基づいて保険料がグリーンピア建設等の様々な無駄遣いに使われてきたところではございます。
 こうした批判等を受けまして、さきの国会で成立した社会保険庁改革関連法であります国民年金事業等運営改善法では、保険料の無駄遣いの根拠となりました福祉施設規定が削除されたところではございますが、その部分では法改正をもって福祉施設の建設の取扱い自体は今後問題にならないとするのが政府の姿勢かとは存じますが、福祉施設が削除された代わりに、改善法では、国民年金法第七十四条及び厚生年金保険法第七十九条で事業の円滑な運営を図るための措置を教育、広報、相談に限定して規定されたところでありまして、福祉施設そのものは削除されたんではございますが、今後、教育、広報、相談の目的であれば年金保険料が充てられることになるということを私たちは問題視しておりまして、私どもの今回の提案では、この費用についても年金保険料が一切充てられることがないようにするとともに、費用は国庫負担とすることといたしました。
#55
○坂本由紀子君 私が伺ったのは、福祉施設の建設について更に重ねて条文上何か措置をしているのかということを伺ったのであって、答弁者は私の質問に対してお答えいただきたい。質問していないことについてお答えいただく必要はないと思いますので、その点は委員長からもお願いいたします。
 それで、今、大塚議員から何でもできるんだったらそれはあんまりだというような言い方がありましたので、財務省、そんな何でもできるような運用をこの法律に基づいてやっているのでしょうか。ちょっと答えてください。
#56
○政府参考人(木下康司君) お答えいたします。
 まず第一に、若干技術的な説明でございますが、先ほど申しました流用が可能な目の間の上の分類にまた項というのがございまして、正に項につきましては国会の議決対象でございますので、正に国会審議でそこのところはどういうものが入っているかについてよく御審議をいただきますし、また項につきましては、これについてはあらかじめ国会の議決を経ませんと移動ができません。それから、目についても、目の中での移動についても全く無制限ということではございません。あらかじめ国会の議決を経ることは要件ではございませんが、財務大臣の承認を要件としているということでございます。
 その要件に当たっては、先ほど先生がおっしゃられましたように、予算作成後における情勢の変化でございますとか、当初予算のとおり実行し得ないものであるかどうかとか、実行することがかえって適切でないものであるかどうか、そこら辺をよく見まして財務大臣の承認を要件としているところでございます。
#57
○坂本由紀子君 財務大臣が、今の一般会計厳しい中で国民の様々なニーズにこたえてしっかりと予算を効率的に使うということからすれば、国会で通った予算を安易にそれと違うような使い方をするなどというのは許されないことでありますので、そういう意味では、今おっしゃったように厳格にきっちりと運用していただくことがこれからも必要だろうということを申し上げておきたいと思います。
 それで、先ほど申し上げました福祉施設の建設は前回の改正において削除をされて、そこについてはもうやらないことになったということについては御異論はないんだろうと思います。残念ながら、この法案については民主党は反対でいらっしゃいましたが、私たちは、そういう大切な年金をしっかり維持して国民の信頼を得ていくために必要なものにしたいということで改正を行ったわけでございます。
 これまでのお話を伺っておりますと、要は、今回、先ほど蓮舫議員もおっしゃいましたが、年金についての事務に係る費用を先般改正された法案では保険料から支出することができるとしているわけですが、これを、そうではなくて税金に付け替えたいというのが御趣旨であろうかと思います。そういう意味では、私は、もしこの法案を端的に説明するとすれば、年金事務費財源付け替え法案というのが正確な表現ではないかと思うのであります。つまり、事務費をどこで払うかということで、これはこれで大事なことでありますので、しっかり議論をしていきたいと思います。
 ただ、法案そのものを、あたかもこれによって福祉施設ができなくなるとか、そういう中身とは違ったものであるかのように国民に伝えるというのは私は法案審議としてふさわしいことではないのではないかと思います。厳格にしっかりと法案を議論をしていくことが大事ではないかということを冒頭申し上げたいと思います。
 次に、この法案の提案理由として、国民の信頼を回復して持続可能な公的年金制度の再構築を図ると言っておられます。年金に対する国民の信頼の回復、そして年金制度が持続可能性を高めるということは、これは与野党を通じて大事な課題だと思っておりますので、このために党派を超えてしっかりと力を合わせて努力をするということは大事なことであろうと思うのであります。
 そういう点で更にお伺いをしたいのでございますが、年金についての信頼が損なわれたというので挙げていらっしゃいますのが、ずさんな記録管理の問題であるとか、あるいは年金保険料等の横領などでございます。これは、実は制度そのものというより制度を運用している側の問題でございますので、こういうことがあってはならないということはもとよりなんでございますが、今回の法案がそのようなものについて何か改善ができるようなことを盛り込んでいらっしゃるんでしょうか。その点について提案者の御見解をお伺いしたいと思います。
#58
○足立信也君 お答えいたします。
 おっしゃるとおり、これは運用の部分が非常に大きな問題だというのは、私もそのように認識しておりますし、私ども皆その思いでございます。その点はおっしゃるとおりだと思います。
 そこで、国民の間に、特に先ほどから六兆八千億というお金の問題が出まして、国民からの信頼を得られないところまで不信感が募っている。じゃ、どういう手段でそれを、信頼を取り戻すとか、その議論の手段の取り方の問題だと私は思うんですね。坂本議員は長年行政に携わっておられてその点は非常によくお分かりだと思うんですが、今までなぜこういう使われ方をしてしまったのかと。
 恐らく、百六十六国会の中では、今まで運用の基準となる法案の条文ですね、特に国民年金法と厚生年金保険法のこの条文が、例えば今問題になっております国民年金法でいいますと七十四条関係の福祉施設についてですけれども、これは国民年金法も厚生年金保険法も、わずか改正前は五十文字程度しかない非常に短いものでした。それに対して、国家公務員共済組合法では事業について八号にわたる事業を書かれている、それから地方公務員等共済組合法では事業について六号にわたって書かれております。百六十六国会の改正では、年金事業の円滑な実施を図るための事業として、恐らく、この今挙げました法案に類似する形で事業の内容を明示されたんだと、そのように解釈しております。
 それに対して私どもはどういう手段を取るかということに対して、今回の改正では、国民年金法でいいますと七十四条、それから八十五条、どちらにもかかわる福祉施設の問題、それから事務費を恒久的に保険料から使うということに改正されたこの問題、これをどちらも保険料は給付以外には使わないんだということが、先ほどのいかにしっかりした運用に行くかということにたどり着く手段だと考えてこのことを挙げたわけでございます。そして、国庫負担とするものは六項目、私どもはポジティブリストの形で挙げたわけでございます。
 もう何度も言いますが、おっしゃるように、運用の問題は、これはもう与野党を問わずしっかり監視していくしかないと、そのように申し上げておきたいと思います。
#59
○委員以外の議員(大塚耕平君) 恐縮でございますが、先ほどの財政法三十三条の問題は今の運用の話とも関係がございますので補足をさせていただきますが。
 図らずも財務省と意見交換をさせていただく機会をいただいて大変光栄でございますが、財政法三十三条における流用が全くできない、やってはならないということを申し上げているつもりはございません。そこは是非御理解をいただきたいと思うんですが、ただ、先ほど財務省の木下次長からも御説明がありましたように、目の上の項については国会の承認が必要で、その目についても財務大臣の承認が必要である。そのとおりでございますが、その目の間の移動ができる上に、さらに、目の下に細かい項目があることは厚生労働省の幹部であられた坂本先生も御承知のとおりでありますが、例えば庁費の中に印刷製本費であるとかそういう細かい費目が出てくるわけでございます。
 この印刷製本費やその他の事業費において発注されたものの中から、過去において問題になりました監修費の問題であるとか、キックバックですね、この監修費は今はなくなったということですが、先般明らかになったところによると、監修費というものはなくなったけれども、今度は校閲料という形で職員の皆さんが手にしていらっしゃるということでありまして、そうすると、印刷製本費やその他の事業費によって発注をした分のある一定の割合が厚生労働省の職員の皆さんに返ってきている可能性もあるということでございますが、このような様々な現場の運営実態について、できるだけ国民の皆様方から疑義を挟まれないような仕組みを用意してあげるのが言わば国会の役割だというふうに私どもは思っておりますので、そういう意味で、安易に予算項目の中のシフトを、その余地を広げるような対応は我々として慎まなければならないという、そういう趣旨で申し上げた次第でございます。
 今現在、財務省の管理が大変甘いであるとかそういうことを申し上げているつもりもございませんし、是非財務省の皆さんと一緒に財政健全化に努めてまいる所存でありますし、そのような一環として今回の法案も御提案を申し上げている次第でございます。
#60
○蓮舫君 坂本委員からは、先ほど来、私どもが年金保険料流用禁止法案と仮称で呼ばせていただいていることに対して大変強い反感に近い御意見をいただいておるところでございますが、一言だけ申し上げさせていただきますと、例えば政府から出させていただきましたホワイトカラーエグゼンプションにおきましても、私どもは、これはこういうきれいな耳触りのいい法案ではなくて、残業未払法案の名に値するものではないかと指摘させていただいたこともございますが、往々にして、政党間で法案名については、それぞれ時々の世論の反応等も含めて意見の交換があるところではないかと思います。
 ただ、重要なのは、この法律をどういうふうに呼ぼうと、中身がどのようなもので、国民生活にどのようなものを影響が与えるかというものではないかと存じております。その部分で、私たちが今回提出させていただいた法案は、まずは年金制度への信頼を回復させていただきたい、この部分においては、与野党を問わず信頼回復という部分では意見は一致させていただけるものと存じております。
#61
○坂本由紀子君 私は、別に感情的に反感を持つなんというような、そういう次元のお話をしているのではなくて、法律というものは国民にそれを正確に知っていただくことが必要ですから、その内容を的確に表す名称というのが適当だということも、これも御理解いただけると思います。そういう意味で、お出しになっていらっしゃる条文が余りに内容と懸け離れた名称が付けられているということを指摘させていただいたのであります。
 それで、私も一杯質問したいと思っていますので質問を続けさせていただきたいと思っておるんですが、今、大塚議員がおっしゃったのにも関連するんですが、要は、制度を人間が運用しておりますので、そういう意味では、それぞれの職員のモラルでありますとかあるいは組織の規律というものがしっかりと保たれるということが公的なところにおいては大変重要なわけであります。もちろん、一翼を担っている労働組合においても、国民の側に立ってしっかりと労使で協力をしていただく、決して労使癒着というようなことで国民から指弾を受けるようなことがないようにやってもらわなくてはいけないというのは、これは与野党を通じて異論がないところだろうと思うのでございます。
 そういうことを前提にして、この制度が国民の信頼を得られるような年金制度であるためにどうするかといったときに、ただ単に事務費がどこから出るかというのを変えるだけでそういう職員のそれぞれの規律までしっかりと掌握できるものかといったら、私は決してそういうものではないだろうと思うんです。
 もちろん、社会保険庁については、もう既にさきの国会において組織を分割して国民のためにもう一度しっかりとした仕事をする組織に立て直したいということがスタートしておりますので、それに沿ってしっかりとやっていただかなくてはいけないと思っておりまして、むしろ、職員、組織の信頼回復はさきの法案にのっとってしっかりと進めてもらうことの方が私は効果が大きいのではないかというふうに思うのでございます。
 先ほど、足立議員の御説明の中で六兆八千億という金額が指摘をされました。趣旨説明の中にも出ているところでございますが、この六兆八千億の中に、確かに、再三指摘されておりますようにグリーンピアのような福祉施設を建設したりというようなこともございまして、こういうものについては国民の納得を得られるものではございませんので、このような使い方については厳しく反省をしなくてはいけないものだと思います。
 ただし、六兆八千億のすべてがそのようなものであったかのような誤解を受けるような、内容についての的確な説明がないとそういう誤解を受けるのではないかという思いもいたしまして、この六兆八千億というものが福祉施設の建設以外にどのようなものに使われたかということについて事務局の方から説明をしていただきたいと思います。
#62
○政府参考人(吉岡荘太郎君) お答え申し上げます。
 お尋ねの六兆八千億円につきましては、年金保険料のうち、これまで年金給付以外に使われた金額の昭和二十七年度から平成十七年度までの決算累計額と、平成十八年度並びに十九年度の予算額を民主党において合算されたものと理解しております。
 御指示によりましてその具体的な内容及び金額を一千億単位で申し上げますと、一つ目、大規模年金保養基地、いわゆるグリーンピア建設に要した費用及び借入金等利息等といたしまして約三千億円、被保険者住宅融資事業の貸付原資及び利子補給金として一兆五千億円、年金福祉事業団及び年金資金運用基金の職員の職員人件費等の事務交付金として五千億円、それから年金の福祉施設の整備に一兆四千億円、年金受給者を対象にいたしました義肢、装具等の支給あるいはその修理のための委託費、あるいは厚生年金病院の看護師養成所経営委託費等につきまして二千億円、それから被保険者等へのサービスのための年金相談やシステムの経費等に一兆九千億円、最後に年金事務費につきましては、平成十年度から同十九年度までの財政上の特例措置額としてその合計九千億円、以上の合計が六兆八千億円でございます。
 以上でございます。
#63
○坂本由紀子君 今の説明を伺いますと、システムの運営ですとか給付に密接にかかわる事務費であるものに支出されておるものがかなりの部分にわたっておりますので、六兆八千億があたかも不適切なものだけに使われていたというような誤解を国民に与えて国民の年金に対する不信感を増幅するということは、私は公的年金の大切さを考えると適当なことではないのではないかというふうに思うのであります。
 ですから、先ほどの説明の大規模の三千億と福祉施設の一兆四千億、一兆七千億については、これは、かつては中小企業のサラリーマン等が低廉な価格でそういうものが使えたというようなメリットもあったわけですので、全部が全部否定されるということでもないかと思いますが、六兆八千億というような膨大な額が福祉施設に使われたのではないことと、これから議論をしたいと思いますが、事務費等について使われたものについては、そこは政策判断の問題ではないかということを指摘させていただきたいと思います。
 もう一点、年金の持続可能性についても、趣旨説明ではこれによって再構築を図りたいというふうにおっしゃっているんでございます。ただ単に年金保険料の使途を限定するということ以外に、年金の持続可能性を高めるような手だてがこの法案の中には入っているんでありましょうか、あるいはこの今回の法案によりまして具体的に年金の持続可能性がどの程度高まることになるのかということについて、発議者から御説明をいただきたいと思います。
#64
○委員以外の議員(大塚耕平君) 非常に重要な御質問をいただきまして、ありがとうございます。
 その前に、今の厚生労働省からの御説明を補足をさせていただきますが、確かに六兆八千億円、全部を書き留める余裕がございませんでしたので記憶が定かではございませんが、そのような御説明もあり得るかと思いますが、少し違うくくり方をいたしますと、例えば出資金が一兆一千億円、交付金が一兆三千億円、そして福祉施設費という形でくくり得る福祉施設整備費等及びその委託費、その他経費で三兆五千億円、年金事務費で八千五百億円、都合六兆八千億円と、こういうくくり方もできるわけでございまして、そういう数字の御説明をすると、三兆五千のところがすべてが問題があったということを私どもも申し上げるつもりはございませんが、昨今の様々な事情を勘案すると多少疑義を挟まれる余地があるかもしれない。
 さらには、出資金についても、もうこれは昭和二十七年からの集計ですからさかのぼって調べさせていただかないと分かりませんが、果たしてその出資した先がどのようなものであったり、その出資した結果として何が行われたか等々を考えますと、もちろん六兆八千すべてが問題であったなどということを申し上げるつもりはございませんけれども、十分に精査をする価値のある問題ではないかなというふうには思っている次第でございます。
 さて、年金の持続可能性について本当に重要な御質問をいただきました。冒頭の御説明の繰り返しになると恐縮でございますが、重要ですので繰り返させていただきますが、年金制度、私どももこれからまさしく再構築の案を立てて、与党の皆さんに御提案をさせていただこうと思っているわけです。年金制度のポイントは信頼性と維持可能性、まさしく今の御質問そのものでありますが、そして公平性、この三つであると。この三つに依拠して私どもは再構築を図ってまいりたいと思っております。
 ただし、その前提は信頼性がベースにあって、その信頼性というのは、この年金制度は今後も続くんだなというサステナビリティーに対する保険料を納付してくださる国民の皆さんの確信ですよね、信頼。そして、この制度に加入すると、どういう立場、どういう職業の人間であっても不公平に扱われることはないなという制度の細部にわたる公平性に対する信頼であって、その信頼の上にサステナビリティーと公平性が乗っかっていると、こういうふうに御説明を申し上げた次第でございます。
 そうした中で、仮に維持可能性というのを、厚生労働省がずっとこの財政再計算をしてきているわけでございますが、この財政再計算上の維持可能性という狭い意味で考えますと、これは合理的で適切な保険料水準と給付水準を設定して、それがある一定の経済前提の下にもつかどうかという計算をすればいいわけでございますが、年金財政再計算を五年ごとに繰り返してきたところ、一向にこの財政再計算の見通しが当たらずに、そして保険料の納付についても未納であったり免除の方が大変増えてきているというこういう状況の中で、まず信頼性を回復するためには何をしたらいいかというメニューが幾つかあるわけでございます。
 今回のこの年金保険料に関する私どもの御提案は、どうも日本の公的年金制度は、先々財政再計算が厚生労働省のおっしゃっているとおりにはならないのではないか、あるいは運営の実態がどうも説明をされているのとは違うのではないかというそういう不安感、そしてその不安感から生み出される信頼性の欠如というものを何とかしたいという思いで、その一つとして取りあえず保険料は給付以外に使わないということをきっちり確約させていただくことによって、信頼性は、これで万全とは申し上げませんが、ある程度は少し補完をされるわけであります。その上で、信頼性が補完をされれば、当然サステナビリティーとフェアネスに対しても一定の影響を与える。
 そういう意味においては、私どもは、この法案で何か定量的にサステナビリティーが伸びるような、あるいはその確度が高まるような工夫を入れさせていただいているわけではございません。しかし、定量的には維持可能性について影響を与えなくても、定性的には、この信頼性というものを堅確にすることによって、国民の皆さんの信頼性を高めることによって恐らく有形無形の形で影響が出てくるものと思っております。
 蛇足になりますが、年間の年金の給付については、ちょうど二、三日前に国立社人研が社会保障給付、二〇〇五年度が八十七兆円と、年金が四十六兆二千九百三十億円という数字を発表しておりました。定量的にどうかというふうに問われれば、もしこの二千億がきっちりプールをされれば、二千億円掛ける金利分の割ることの四十六兆二千九百三十億円という大変微々たる数字になるわけでございますが、そういう定量的なサステナビリティーへの影響が問題なのではなく、私どもは定性的な影響を与えることが今回のこの法案の趣旨だというふうに考えておりますので、是非御理解を賜りたいと思っております。
#65
○坂本由紀子君 今、年金の保険料を年金給付以外には使わないというふうにおっしゃいましたが、裏を返せば年金の事務費を税金で払うということであります。
 税金というのはすべての国民が負担をしております。今、年金は国民皆年金とは言いつつも、無年金の方も残念ながら一部おられますし、年金に入っていらっしゃらない方もいるわけです。そういう方たちにも年金の事務費を負担してくださいということになりますので、保険料から払わないから国民が信頼をするということで、そのままそうですかということには必ずしもならないんじゃないか。(発言する者あり)むしろ年金から、年金の中に入っていない方についても年金の事務費を払ってくださいということですから、国民から見れば、それは違うんじゃないんですかと思う方が一部にいらっしゃる、出てくるということにもなりかねないのであって、税金で払えばすべてのものが解決するということではないんだと思います。
 税金というのは国民からいただいている貴重な財源で、それを何に使うかということについては優先順位を考え、また税金は何にでも払えるのかもしれませんが、一般会計でしか払えない、措置できないものというのがあまたあって、なかなかそこについても必要な財源が確保できないということで、様々な、特に弱者の方々からは、もっと自分たちに施策の光をということで言われているわけです。そういう意味で、私は、安易に税金で払うことにすれば国民の信頼が取り戻せるんだということでは必ずしもないんではないかと思うのであります。
 この趣旨説明の抽象的な議論は取りあえず以上にして、具体的に条文に入って質問をさせていただきたいと思うのでございます。
 今回御提案の法案は、例えば国民年金法であれば、政府は国民年金事業の円滑な実施を図るため国民年金に関し次に掲げる事業を行うことができるということで、教育や広報、それから相談等々について支出することができるとなっている全く同じ条文を、国庫は毎年度、予算の範囲内で次に掲げる費用を負担するというところに並べているだけなのであります。つまり、保険料で払うことができるとしておるものを、ただ単に税金で払うというところに条文を移したというだけの話なのであります。
 雑誌等では民主党の議員の方が、特別会計だと無駄があるから、一般会計にすればそういうことがなくなるから大丈夫なんだというようなことを発言されておるのを目にしたりもいたしますが、こういう条文の移動だけで果たしてこの年金制度について何らかの改善が図られるということになるんでしょうか。この点が私はどうも理解できないのでございまして、御説明をいただきたいと思います。
#66
○委員以外の議員(辻泰弘君) 坂本委員からは年金事務費の財源付け替え法案だという御指摘をいただいたわけでございますけれども、私どもからいたしますと、そもそも付け替えたのはどちらかということを申し上げたいわけでございます。
 そもそも、冒頭に申し上げましたとおり、昭和十七年の労働者年金保険制度から出発いたしまして、昭和三十四年の国民年金制度創設の折にも事務費は全額国庫負担するということで制度がなされてきた。それは国民福祉全体を増進させる、あるいは国民皆年金をしっかり実現していく上での下支えの機能を果たすという精神で成り立ってきたものだというふうに考えているところでございますけれども、それが平成九年の十一月に財政構造改革法という、結果としては一年で消えてしまった法律でございましたけれども、その中に附則の中で規定されていた、それなるがゆえに、法案自体は失効して消えてしまったわけではございますけれども、その部分だけ生き残って、その後に、十五年度まで続き、十六年度以降の財政特例法で継続をして十九年度まで措置され、さきの法案で本則になったと、こういうことになっているわけで、恒久措置となったということになっているわけでございますけれども、そもそも出発点がどうだったかということでございまして、私どもからしますと政府の平成九年における措置が財源の付け替えであったというふうに言わざるを得ないわけでございます。
 そもそも当初、理想に燃えて皆年金を実現しよう、その下支えとして事務費の全額国庫負担、税で手当てしようという精神から出発していたものを、ある意味で付け替えたのは政府の対応であったというふうに言わざるを得ないわけでございまして、私どもが申し上げておりますことは、そもそも本来の姿に戻すということであるということを申し上げなければならないと、このように思う次第でございます。
 そして、近年、保険料からの支出については国民の不信を買うことが多く、信頼を完全に失わせるような事態が余りにも多く発生したわけでございまして、そういった意味で、保険料を事務費に流用する制度の延長線上に国民からの信頼回復というものは望めないと私どもは考えているところでございまして、国民年金創設時の原点に返り、事務費の全額国庫負担で国民皆年金を支える体制を確立すべきだと、このように考えているところでございまして、そのためには年金の保険料は年金の給付にしか充てないという大原則を打ち立てて国民の前に明らかにし、失われた信頼を回復するべきだと、このように考えているところでございます。
#67
○委員以外の議員(大塚耕平君) 補足をさせていただきたいんですが、先ほど委員のどなたかからも応益負担なのよというようなお声が飛んでおったような気がするんですけれども、恐らく坂本委員の御指摘は、保険料から税金に負担をシフトすると直接年金と関係のない方々も負担するんだという御趣旨だと思いますので、そういう合いの手が入ったんではないかと思いますが。
 ただ、これも自民党さんへの御説明のときにも若干申し上げましたけれども、例えば年金保険料の免除者、まあ免除者は制度上の免除者ですからこれはやむを得ないとしても、現在未納の方がいずれまたここに入ってくるかもしれない、そういう方々のデータも含めて広くすべてのデータを維持、管理、運営していくという観点に立つと、厳密な意味での応益負担にはなっていない。つまり、この公的年金制度は一体何なのかということそのものにやはりこの負担の根拠というものはかかわってくるんだと思います。
 そして、もう一点だけ申し上げれば、もしそういう年金制度で実際に受給をしている人、あるいは確実に受給をされる方の保険料の中から負担することが応益負担だということになりますと、例えば農水省の予算は大勢の国民の皆さんの税金から成り立っている、国土交通省の予算もそうであります。各省の予算はそれぞれお金に色がないという、そういう性質を持った税収その他の歳入の中から賄われているわけでありまして、厳密な意味で各省の予算というのは応益負担にはなっていないわけでありますので、そういう観点に立つと、果たして公的年金制度というのは一体どういう性質のものとしてだれが責任を負うべきものなのかという、この本質のところが今の坂本委員の御質問とかかわってくる部分でございますので、我々としてもその点は十分に引き続き御意見を賜ってまいりたいというふうに思っております。
#68
○坂本由紀子君 私は、年金の事務費を国費で出すべきではないと言っているわけではなくて、もちろん国費がかなり投入をされているわけです。ただ、全額国庫負担にするものなのかどうかということについてしっかりと議論をしなくてはいけないと思っているわけです。
 今回御提案されておるのは全額税金で払うということで、余りに当たり前のことなので質問通告をしなかったんですが、そもそも全額を税金で事務費を払うべきだというふうにお考えになったのは、先ほど来御説明いただいている信頼を確保するため以外に何かあるんでしょうか。
#69
○蓮舫君 そもそも全額国庫負担としているのは、国民年金、厚生年金の事務費は、本来法律では全額国庫負担となっております。それを平成十年度に財政構造改革の推進に関する特別措置法を施行して、これまで特例として年金保険料から事務費を捻出してきた方針は政府において決められた方針でございますので、本来の制度では全額国庫負担というのが法律の趣旨だと私は理解しております。
#70
○委員以外の議員(大塚耕平君) 大変いい御質問なのでお答えをさせていただきたいんですが、例えば、今の年金制度にも御承知のとおり新規受給者に賃金再評価制度というのが導入されております。これは、なぜ賃金再評価制度というのがあるかというと、三十年前、四十年前に保険料を納付していた方々の、その皆さんのその当時の保険料の水準で給付を決めてしまったら生活ができないから賃金再評価制度というものがあるわけでございます。
 したがって、厚生労働省そして政府御自身が御説明になっておられるように、これは賦課制度の、賦課方式による公的年金制度なわけでありますので、この賦課方式の公的年金制度をだれが運営するのか、そしてこの厳密な意味での賦課方式、今申し上げましたような賃金再評価制度を入れたような年金制度は、これ民間では運営できないんです、民間で運営したら破綻してしまいますから。だからこそ公的年金制度なわけであります。
 したがって、そういう公的年金制度の本質的意味を考えると、やはりこれは絶対につぶれないんだというその信頼感が国民の皆さんの維持可能性に対する確信につながって、これがサステナビリティーを担保するわけでありますので、恐らく政府御自身が、本来は国費で負担するということで長く平成九年までやってこられた。そして、その後のこの数年間の審議の中でも、先ほど私が引用させていただきましたように、歴代の厚生労働大臣が原則は国費だとおっしゃっておられるのは、今私が申し上げましたような公的年金制度の本質を御理解いただいているからこそであると思いますので、この点については、むしろ従来の政府のお考えと今回我々がお出しをしている法案の考え方は一致しているわけでありまして、そういう考え方に基づいて全額国が負担するべきであるという発想に至っているわけでございます。
#71
○坂本由紀子君 先ほど、蓮舫議員が法律上もそうなっているという御指摘でしたので、後ほど何法の第何条なのかというのを教えていただきたいと思います。
 それで、全額すべてを国費で負担するということでは必ずしもなかったと私は理解しておるんですが、先般、今議論になっているところの事務費等について、保険料で事業を行うことができるというふうにしたところの趣旨を社会保険庁の方から説明をしていただきたいと思います。
#72
○政府参考人(吉岡荘太郎君) お答え申し上げます。
 御案内のとおり、我が国の公的年金制度は社会保険方式に基づく制度でございまして、受益と負担の明確化の観点から、保険運営上必要な経費に保険料財源を充てることは妥当なことと考えております。こうした考えから、先般の社会保険庁改革関連法におきまして、年金給付と密接不可分な事務費に保険料を充てることを制度化したところでございます。
 保険運営上必要な経費に保険料財源を充てることは、民間の保険はもとより我が国の他の公的保険、例えば雇用保険、労働者災害補償保険等、あるいは諸外国に見ますに、イギリスなど諸外国の例から見ても妥当なものであると、このように考えております。
#73
○坂本由紀子君 今、諸外国の例が引き合いに出されましたので、私が手元に持っている諸外国の年金実施機関の事務費についてで申し上げますと、イギリスは事務費の財源は全額保険料とされております。一千八百十一億円を、これは二〇〇五年、六年の決算ですが、一千八百十一億円を払っていると。アメリカは保険料とそれから国庫補助、それからドイツも保険料と国庫補助、フランスも保険料と国庫補助、スウェーデンも保険料と国庫補助を事務費の財源としております。世界の中で事務費の財源をすべて税によっているという国があるのでしょうか。
#74
○委員以外の議員(大塚耕平君) これは、私どもが確認をさせていただけている範囲においては、ニュージーランドがそうではないかなというふうには理解はしております。
 ちなみに今、冒頭お話のありましたイギリスについては、給付事務費は保険料でありますが、徴収事務費は国庫だというふうに考えておりまして、そのような情報を私どもは把握をしておりまして、恐らく今おっしゃった千八百十一億というふうに聞き取れたんですが、これは給付事務費の方ではないかというふうに思います。
#75
○坂本由紀子君 今、ニュージーランドが全額国費だというふうにおっしゃいましたが、ニュージーランドの老齢年金制度というのは、保険料を徴収しているんでしょうか。
#76
○委員以外の議員(大塚耕平君) そこのところは十分に把握をしておりませんが、恐らくそういう御質問をしていただくということは、私どもの最低保障年金で主張しているような全額税方式による老齢年金を前提としているのではないかというふうに拝察を申し上げます。
#77
○坂本由紀子君 御指摘のとおり、私が聞いているところではニュージーランドの老齢年金制度は全額が税財源によって賄われていて保険料を徴収しておりませんので、事務費をそもそも保険料で支払うことなぞあり得ないのであります。
 私たちの年金制度というのは、それぞれの国民から保険料をお払いいただいて、それに税金を投入して制度を運用しているわけです。国民皆年金で皆さんの老後の安心のためにこの制度をしっかりと維持し続けなければいけないというのは誠に大事なことだと思います。
 国民皆保険を同じように私たち日本は取っておるわけでございますが、健康保険についての事務費はどのように取り扱われているか、厚生労働省の方から御説明いただけますでしょうか。
#78
○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。
 健康保険の事務費の財源についてでございますけれども、まず健康保険法第百五十一条の規定に基づきまして、毎年度、予算の範囲内において、国庫負担するということとされているところでございます。一方で、健康保険法第百五十五条の規定におきまして、保険者は、健康保険事業に要する費用に充てるため、保険料を徴収することとされておりますので、国庫負担以外の事務費につきましては保険料により賄われているところでございます。
 このように、健康保険の事務費は国庫負担それから保険料、両者により賄われているところでございます。
#79
○坂本由紀子君 つまり、国民皆年金だから自動的に全額事務費を国費で負担するということには自動的にはならないんだと思います。そこに政策判断が入って、税でやるのか、それともいただいている保険料を使うにふさわしいものについては保険料を使わせていただくのかということだと思いまして、先ほど、年金事業の運営費については受益と負担の関係もありますし、また年金給付と密接にかかわる事業については保険料財源を使うのが適当ではないかというのがさきの国会での判断でありましたし、私もそのように思うのであります。
 ただ、特会はずさんじゃないかとか、そういう心配を国民が抱いてはいけないと思いますので、そういう点についてはしっかりとやらなくてはいけないと思います。一部、福祉施設は造らなくなったけれども、今度教育だとか広報だとかいうようなのが入れば、それこそまた、厚生労働省のことだから健康センターだとか広報センターだとか、至極立派な箱物を造って無駄遣いをするのではないかというような心配をする向きもあるんですが、副大臣に御出席をいただいておりますので、こういうことについて省としてのお考えを伺いたいと思います。
#80
○副大臣(西川京子君) 先ほどから、今回のこの年金流用法案の与野党の御議論を聞いておりまして、大変社会保険庁の今後の問題について皆様から本当に真摯な御意見をちょうだいして、私どももしっかりとした新しい出発を果たしたいと思っております。
 その中で、今、坂本議員より御指摘の真に給付に必要なもの以外は使わないというこのことについて、平成十六年三月の与党合意におきまして、必要な施設を造ることができるという旨のところを削除いたしまして、今後一切そういう給付に密接にかかわるもの以外には使わないということは明言されております。
 その中で、もちろん御指摘のような教育センターその他そういう箱物は一切造らないということは、さきの厚生労働委員会、衆議院の中での舛添大臣の発言のとおりに私もここで改めてそういうものは一切造りませんということを明言させていただきたいと思います。
#81
○蓮舫君 一点、先ほど御指摘をいただきました現行法の国民年金法八十五条、厚生年金保険法八十条では国庫負担を明記しております。ただし、平成十年から特別措置法を行って、年金保険料を事務費に一部充てることが可能となってきてございます。
 さきの通常国会で成立をいたしました社会保険庁改革関連法においては、来年四月一日からこの国庫負担であった部分を今度は恒久的に保険料から事務費の一部を充てることができるように改正が行われたところでございます。
#82
○委員長(岩本司君) 時間が経過しておりますので、簡潔にお願いします。
#83
○坂本由紀子君 ありがとうございます。
 まだ伺いたいことは多々あったんですが、要は、全額を税金で払う、年金の事務費を全額税金で払うというのを保険料を取っている国でそういうことをやっているのは世界にないのではないかということははっきりしたかと思います。
 また、様々引き続いて議論させていただきたいと思います。ありがとうございました。
#84
○委員長(岩本司君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分から再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
#85
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#86
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。今回が当選以来初めての質問になります。どうかよろしくお願いいたします。
 我が国の年金制度は二十歳以上のすべての国民が加入対象となる国民皆年金制度であります。よって、国民の年金制度に対する信頼が何よりも大切です。信頼を回復するためには、年金記録問題の解決や制度運営の改革を始め、不断の努力を断行しなくてはなりません。
 今回議題となっております法案では、保険料は給付以外には使わないとする民主党案と、年金給付と密接不可分な経費には保険料を充てるとするさきの通常国会で成立した社会保険庁改革法との考え方が真っ向からぶつかっております。
 この違いを明らかにするために何点かお聞きしたいと思います。まず、提案者にお伺いいたします。
 この法案では、年金保険料を年金事業の運営費には一切使わず税で負担をするという仕組みになっておりますが、保険料でなく税負担にするのはなぜでしょうか。根本的な考え方、理念を教えていただきたいと思います。
#87
○足立信也君 非常に本質的といいますか、非常に広い概念の御質問でございますので、多少時間掛かるかもしれませんが、答弁させていただきます。
 そもそも、午前中の議論で度々出ておりますが、昭和三十四年、国民皆年金、公的年金制度を導入すると、それに当たって国民の認識は、先ほど坂田元大臣の答弁もございましたように、国民の認識は年金保険料は全額給付に回り有利であるということが認識されておったわけです。そして、これも先ほど来何度か出ました全国紙の世論調査では、国の年金制度を信頼していないとする人が七六%に上っていると。この何としても信頼を回復しなければならない、これはもう議員おっしゃるとおりでございます。
 そこで、我々がその手段として選んだ方法は、貴重な年金保険料が、先ほど来これも何度も出ていることでございますが、保険給付以外に使われたということが年金不信を招いた大きな要素であるという認識に立って、保険料は給付以外に一切使わないことを国会が国民の皆さんにお約束することがまず何より大事だという結論に至ったわけでございます。
 これも先ほどデータで申し上げましたが、ある民放の世論調査によりますと、年金保険料は年金給付に限り、事務費などは税金で賄うべきだが過半数、五二・四%を占めております。そして、年金事務費などに充ててもよいというのは三一%でございます。これも、先日行われました参議院選挙の結果もある意味これに近い民意を表しているんではないかと私はとらえております。
 そこで、ちょっと条文の、今回、百六十六国会で改正されてまだ施行されておりませんが、それに関連して条文の構成を少し説明しておきたいと思います。
 まず、これ国民年金法それから厚生年金保険法、ほとんど同じ条文でございますので、国民年金法で説明します。八十七条で年金事業に要する費用に充てるため保険料を徴収すると、そのようになっております。そして、八十五条で年金事業の事務の執行に要する費用は年金事業に要する費用から除外されているんです。これは八十五条で、「国民年金事業に要する費用(次項に規定する費用を除く。以下同じ。)」ということで、年金事業の事務の執行に要する費用は年金事業に要する費用から除外されていると、これがあるわけです。そこで、七十四条にこれは福祉の必要な施設をすることができるという規定を設け、そして前通常国会ではこの八十五条の部分、「以下同じ。」を削除することによって、年金にかかわる事務費は保険料を恒久的に使い得るという改正がなされたわけでございます。
 そこで、例といたしましてグリーンピアを、今まで年金給付以外に保険料が使われていたという項目は、年金事業運営に直接かかわる事務費と福祉施設費、この二つでございます。グリーンピアを始めとする福祉施設費については、さきの通常国会で、先ほどから申し上げております国民年金法の第七十四条及び厚生年金保険法第七十九条の福祉施設の規定を削除する代わりに、教育及び広報等への保険料充当が可能とする改正を行いました。
#88
○委員長(岩本司君) 簡潔に願います。
#89
○足立信也君 はい、分かりました。
 本法案では、その改正を行わずに、当該規定を削除することにより、教育及び広報等への保険料充当を禁止することといたしたわけでございます。
 つまり、七十四条に規定する部分、そして八十五条に規定する部分、年金給付以外に使われている保険料というものを、先ほど来申し上げておりますように、給付以外には一切使わないという姿勢に立って、その部分を国庫負担とするというふうに改めてしたわけでございます。これが原点に立ち返り給付以外には保険料を使わないんだという姿勢を示している国民に対するメッセージだと、私はそのように解釈しております。
#90
○山本博司君 根本的な考え方、理念を聞いたんですけれども、深い理念があるというふうには感じられない答弁だったように思います。
 次に、厚生労働省に伺います。
 社会保険庁改革法では、これまで平成十年度から実施されていた事務費に保険料を充当できるとする特例措置を恒久措置に変更いたしました。この変更した理由についてお答えいただきたいと思います。
#91
○政府参考人(吉岡荘太郎君) お答え申し上げます。
 我が国の公的年金制度は、社会保険方式に基づき運営されております。この中で、受益と負担の明確化の観点から、保険運営上必要な経費に保険料財源を充てることは妥当なことであると考えております。
 こうした考え方から、先般の社会保険庁関連法の改正によりまして、年金給付と密接不可分な事務費でございます例えば年金手帳や保険料納付書の作成、郵送費等の経費に保険料を充てることを制度化したものでございます。
 以上でございます。
#92
○蓮舫君 お言葉でございますが、先ほど深い理念が感じられないという御指摘をいただきましたので、私から補足をさせていただきますと、山本議員におかれましては、この夏の選挙を御当選されるまでは、一国民として正に社会保険庁が行ってこられた年金の様々な不祥事に対してお怒りですとか憤りをお感じになっていると思います。
 その部分を私どもは酌みまして、横領あるいは消えた年金記録等の問題が二度と起きないようにする、国民が国家の制度を信じられないという不幸は、これ以上はないとは思っておりますので、そのまず第一歩として年金保険料は給付以外に使わないとの目的で今回の法律を出させていただいている次第でございます。
#93
○山本博司君 初めての質疑ですので、しゃべらせていただければと思いますけれども。
 続いて、厚生労働省にお伺いいたします。保険料を年金事務費に充当している事例について厚生労働省にお伺いします。
 我が国の年金制度以外の保険制度において、事務費の負担財源を税だけでなく保険料でも充当している事例があれば説明いただきたいと思います。
#94
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 我が国において運営されております他の保険制度におけます事務費の財源につきましては、一つ、雇用保険につきましては保険料及び定額の国庫負担により賄われております。また、労働災害補償保険におきましてはこれは全額保険料で賄われております。これらの保険制度におきましては事務費に保険料を充てることを基本としているものと理解しております。
 以上でございます。
#95
○山本博司君 それでは、さらに諸外国の年金実施機関の事務費におきまして保険料を財源としている事例があれば教えていただきたいと思います。厚生労働省にお伺いします。
#96
○政府参考人(吉岡荘太郎君) お答え申し上げます。
 諸外国におけます年金制度におきまして、年金給付を行ういわゆる年金実施機関の事務費につきましては、イギリス、アメリカ、ドイツ、フランス及びスウェーデンのいずれの国におきましても保険料を事務費に充てているところと承知しております。
 また、イギリスの場合でございますが、年金保険料の徴収は、これは年金給付を行う実施機関とは別の機関でございます歳入関税庁で行っておりますが、やはりこの歳入関税庁によります保険料の徴収の事務費につきましては保険料財源で支出をされていると、このように承知しております。
 以上でございます。
#97
○山本博司君 今ありましたように、他の保険制度であるとか諸外国の事例、先ほどニュージーランドの話もありましたけれども、税財源のみで年金事務費を賄っている制度というのはほとんど見当たりません。
 こうした他に例を見ない仕組みを我が国の年金制度で行おうとすることを提案者はどのようにお考えでしょうか。
#98
○委員以外の議員(大塚耕平君) 午前中の坂本委員からの御質問とも重なる部分がございますわけですが、確かに諸外国の事例というのは国の運営に当たって大変参考にはなると思っております。ただ、各国それぞれの事情に応じて年金制度の運営はやはり考えるべきだと思っておりますので、必ずしも、諸外国に例があるからそれですべていいとか悪いとかという判断にはならない部分もあるのではないかなと思っております。
 その上で二点申し上げさせていただきますと、一点は、午前中の議論にもありましたように、そもそも日本の年金制度においてはその事務費は国庫が負担するという、そういう思想に基づいてこれまで、平成九年までは運営されてきたわけでございますので、その考え方自体は大変私どもは意味があったというふうに思っております。
 二点目は、その上で、財政事情が厳しい折から平成九年以降御承知のような措置が行われて、今年の常会で保険料で事務費を賄う恒久化措置が決まりまして来年の四月から始まるわけでございますが、そういう中において、諸外国に例がないのに再び原則どおり、政府の当初の方針どおりに戻すのはいかがなものかということなんですが、ここは非常に、是非社会保険庁にもお調べいただきたい点なんですが、逆に申し上げれば、それほど国民の皆さんの信頼が失墜するような事態を我が国の年金制度は招いているということでありまして、諸外国において日本の今回の年金保険料の目的外の使用であるとかあるいは遊興費に使ってしまうとか、これだけ社会問題化した事例が諸外国に果たしてあったのかどうかということでございます。もし、これに該当するような事例が諸外国になかったとすれば、まさしく諸外国で例を見ない事態が起きているわけでございますので、この公的年金制度のサステナビリティーを守るためにも、信頼性回復のために、私どもの法案が御提案申し上げておりますかかる処置は必ずしも不合理なものではないというふうに理解をしております。
#99
○山本博司君 いずれにしても、財源が税であれ保険料であれ、国民の負担であることは変わりありません。国民の期待は、無駄を徹底的に排除することであります。
 政府は、社会保険庁改革の中でも無駄をなくすためにはどのような措置を講じているのでありましょうか。また、予算執行における透明性の確保のため、国民への公開の在り方をどのように考えているのでしょうか。厚生労働省にお伺いします。
#100
○政府参考人(吉岡荘太郎君) お答え申し上げます。
 現在、社会保険庁の予算は毎年度、他部局の予算と同様に、当然のことながら国会で御審議をちょうだいをしているものであり、また予算編成過程におきまして財政当局による査定を経ております。さらに、会計検査院の検査も事後的に受けるなど、その予算の使途あるいは費用対効果など、事前事後のチェックを受けているところでございます。
 一方、予算執行に当たりましても、物品等の調達におけます競争性及び透明性を確保し、さらには調達コスト削減に向けた積極的な取組を推進をしているところでございます。
 具体的には、社会保険庁本庁で調達をいたします物品等にかかる案件につきましては、平成十六年十月に設置しました、民間からの実務経験者にも御参加いただいております社会保険庁調達委員会におきまして、個々の案件ごとに調達の必要性、数量、契約方法等を審査しております。特に社会保険オンラインシステム等のシステムの開発につきましては、民間のシステムに精通したCIO補佐官など、外部の専門家が参加いたしますシステム検証委員会におきまして開発規模等の妥当性を精査した上で調達すると、このような取組をしております。
 また四十七の地方庁におきましても、平成十七年四月に全国の社会保険事務局に契約審査会を設置いたしまして、調達の必要性、数量、契約方法等を審査をしております。また、平成十七年四月に本庁に監査指導室を設置いたしまして、内部の会計監査の強化も併せて図っております。
 また、お尋ねの国民への開示等でございますが、こうした取組を進めるとともに、年金保険料の使途が国民の目に明らかになるよう社会保険庁のホームページで予算の内容を公表するなど、一層の透明化を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#101
○山本博司君 国民の期待にこたえるように、更にしっかりとしたチェック体制をお願いを申し上げたいと思います。
 次に、今回の法案では、税負担として必要となる経費を平年度約二千億円の見込み、このようにしてございますけれども、そこで提案者にお伺いいたします。この積算の根拠をお示しいただきたいと思います。
#102
○委員以外の議員(大塚耕平君) 積算の根拠というのは、現時点ではこれまでの経験値に基づいて二千億、おおむね二千億ということを申し上げているわけでございます。
 午前中にも何度かお答えを申し上げましたが、平成十九年度予算では二千三十九億というふうに計上されている部分でございます。ただ私どもは、これも再三お話をさせていただきましたが、二千三十九億の今回の平成十九年度予算に盛り込まれているものも、もっと効率化、節減できる部分があるのではないかというふうに思っておりますので、言ってみれば二千億を上限として、それはこれまでの経験値を根拠として、上限としてそれ以下に抑えられるのではないかというふうに推測はしておりますが、これは、もしこの法案をお認めいただければ、その後に実質的にどうなのかということは、事実関係を一緒に検討させていただければ幸いであると思っております。
#103
○山本博司君 次の質問に移ります。
 社会保険庁改革法では、これまで必要な施設をつくることができる旨の規定を廃止し、年金保険料をグリーンピアなどの福祉事業に充てることを取りやめました。その上で、年金相談、年金教育及び広報、情報提供などの事業の範囲を限定列挙しております。しかし、広報・教育センターなどの名目でいわゆる箱物を建設するのではないかと懸念を示す方もおられます。
 こうした指摘に対し、厚生労働省としての見解をお伺いいたします。
#104
○副大臣(西川京子君) 山本委員にお答えいたします。
 今日も、先ほどからもうお二人の先生方からも同趣旨の御質問をいただいておりますが、今回の民主党提案の議員立法に先駆けて、平成十六年のこの年金関連法の改革によって、本当に年金事務にかかわる、そして本当に確実な、それに直接にかかわるもの以外は一切使用しないということを明確に法の中でうたっているものでございますので、教育センターやあるいは広報センターといった箱物は一切つくらないということは大臣共々明言させていただきます。
#105
○山本博司君 年金運営に対する国民の不信感というのは今大変高い形でございます。これを払拭し信頼される年金制度にするためにも、無駄の排除を徹底していただきたいと思います。
 次に、附則についてお伺いいたします。
 この法案の附則の第二条には、この法律の施行に伴う関連法律の整理及びその他の必要な事項については、別に法律に定めると、こうございます。今回、この法案のみ提出され、関係法律整備の法案は提出されておりません。なぜ同時に提出しないのか、お答えいただきたいと思います。
#106
○委員以外の議員(辻泰弘君) 御指摘のように、私どもの今回の御提案の附則におきまして、第二条におきまして関係法律の整備等を規定させていただいているところでございますけれども、この別に法律で定める事項と申しますのは、日本年金機構法、あるいは被用者年金制度の一元化、今一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、これは現在衆議院で継続になっているものでございますけれども、この二つがかかわってくるわけでございます。
 それで、なぜそこに全体を変えなかったのかということの御質問だと思うわけでございますけれども、今回の私どもは流用禁止に限っているわけですけれども、ただいま申し上げました日本年金機構法は私どもからいたしますと歳入庁の創設ということを言っておりまして、根本的に私どもとしては賛成しかねる内容の法案であったわけでございます。それ以外にもあったわけでございますけれども。
 それから、一元化法案につきましても、私どもは国民年金と被用者年金制度全体の全的一元化ということを申し上げているわけでございまして、その意味からも今衆議院で継続審議されている法案について根本的に私どもはスタンスを異にするわけでございます。
 そういった意味で、そのことをここに加味いたしますと、そのことを前提とするということに論理的になることになりますので、そういった意味でそのことは別に定めると、こういった形にしているということでございます。
#107
○山本博司君 次に、財源について提案者にお伺いをしたいと思います。
 厳しい財政状況の中で約二千億もの財源ということで、どのように確保しようとしているのか。先ほど午前中もございましたけれども、簡潔にもう一度お話をいただきたいと思います。
#108
○委員以外の議員(大塚耕平君) それでは、繰り返しになって恐縮でございますが、二千三十九億、平成十九年度予算、おおむね二千億の財源、どのように捻出するか。まず、厚生労働省の予算の枠内で御努力いただきたい。考え方としては四つです。
 一つは、法案が成立すれば、それに必要な予算措置というのは当然予算を編成する過程で行うのが政府の仕事でございますので、予算編成の過程で何らかの形で捻出をしていただきたいという、これはお願いでもありますが、まずこれが大原則の一であります。
 しかし、二番目として、過去の決算、予算を拝見いたしますと、二千億近い不用額が発生しておりますので、それらの不用額についてより精査をして、事前に何がしかの対応が図れないかというのが二点目でございます。
 三点目といたしましては、予算を費目別にしっかりと分析をいたしまして、確かに事業ごとではなかなかこの予算は要らないんではないかと言いにくいものが多うございますが、費目別に横ぐしで分析をすることによって何がしかの工夫の余地があるのではないかと思っております。
 四番目に、新規予算、増額予算の中から不要不急のものを捻出をする努力をしなければならないと思っております。新規予算等増額分については、数字は午前中に申し上げたとおりでございますので繰り返しません。ただ、午前中に申し上げなかったことといたしましては、減額予算の集計は行っておりませんが、減額予算の申請であっても減額が足りないようなものもあるかもしれませんので、そういうものについても今後検討することによって何がしかの財源の根拠にはなり得るのかなと思っております。
 最後に、五点目でございますが、これは他省庁との予算のバランスを勘案し、政府全体として予算を捻出する余地を拡大をしていただければと思っております。
#109
○山本博司君 今、国民がこの二千億という財源、どういう形で民主党の方が提案をしてくるのか、具体的な形のものを知りたいという、それ皆さんの希望だと思います。
 今、じゃ、具体的な形でお話になられた、五項目ございましたけれども、例えば不用額ということで、年度によってどんどん違いがございます。そういう、例えば不用額であれば厚生労働省の範囲の中で何割ぐらいまでカットするのかと、そういう具体的な形のものはないんでしょうか。
#110
○委員以外の議員(大塚耕平君) 不用額については午前中に辻委員から御説明を申し上げましたが、例えば厚生労働省予算の補正予算時に、修正減少額と、その減少額に加えまして、決算時における不用額を合算したものが十七年度で二千二百四億、十六年度で千五百二十四億、十五年度で千七百九十八億円でございます。それから、一般会計における当初予算の予備費の不用額は、十八年度で三千二百一億円、十七年度で二千三百九十二億円、さかのぼりますが、十六年度で二千三百九十三億円、十五年度で二千百八十億円。
 もちろん、これらの金額がそのまま予算編成の段階で不用になるというふうに予測ができるわけではございませんので何とも申し上げられませんけれども、今申し上げた数字の中でも、最も少ないものでも不用額で千五百二十四億円、それから予備費の不用額で二千百八十億円、両方最少値を足しても三千六百億円になるわけですから、何がしかの予算措置はこの中で可能になるかもしれないという推測は成り立つと思います。
#111
○山本博司君 今のお話ですと、あくまでも推測の話ですね、一つ一つ。やっぱりこの厚生労働省のその金額の中で、今言った五項目、先ほどの各費目ごとの内容とか、又は新規予算とかございました。金額は非常に大きな金額でございますけれども、それが一体どんな形で具体的な財源ができるのかということが具体的に提示されないと国民には分からないというふうに映るのではないかなという気がいたします。
 さらに、今回、障害者自立支援法とか肝炎対策ということでももう既に法案が上がっておりますけれども、例えばこういった二つの法案に関して、民主党ではその財源をどのぐらいの金額でやって、それをどう具体的に財源を出そうとしているのか、そのことを含めてお話をお願いしたいと思います。
#112
○委員以外の議員(大塚耕平君) お尋ねは、二つというのは、ちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、何と何。
#113
○山本博司君 障害者自立支援法とそれから肝炎対策、今法案出されているこの内容に関しての必要な財源に関してどう考えていらっしゃるか。
#114
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今御指摘の二つを含めて、私どもの試算では、おおむね三百六十億円ぐらいということでございますけれども、これもただいまるる申し上げております不用額の範囲内に収まるものでございますし、それから、午前中に申し上げました数字をもう一度それでは繰り返させていただきますと、先ほど五つの視点を申し上げました。そのうち、私が最もしっかりと、もしこの法案をお認めいただければ、精査をして財源を捻出しなければいけないと思っておりますのは、費目別の分析結果に基づく予算の洗い出しでございます。
 例えば、なかなかこれは法律で決められていて変更が難しいと思われるものに、職員基本給とか諸手当、超過勤務手当、この辺はなかなか変えられないかなと思っております。それから、賠償償還及払戻費とか年金恩給費、こういうものは一切いじりません。ただ、例えば公共事業関係費で七百七十億円、委託費で三百四十六億円、施設費で百十九億円。先ほど西島委員の御指摘のところにもございました補助金ですね、十二兆二千八百八十二億円、それから庁費の九百九十三億円、旅費の二百六十四億円、こういったところは十分に私は精査の余地はあるのではないかというふうに思っております。
 大変残念ながら、私どもはまだ野党の立場で今この法案を提出させていただいておりますので、法案提出前にこれらの予算をしっかりと精査をして役所と交渉させていただいて、財源を確保した上で御提案を申し上げるに至っていない点についてはおわびを申し上げなければなりませんけれども、五つの基本方針の中の冒頭の第一点目を改めて申し上げて答弁を終わらせていただきますけれども、今は八月末の概算要求が提示をされて、それに基づく税制改正の要望項目も出されて、これらを精査して年末の予算の政府原案と税制改正大綱を作る過程にあるわけでございますので、もしこの間に予算措置が必要な法案が可決をされたならば、今私が申し上げましたような様々な視点からその予算措置が必要な法案に対する対応を行うというのが政府の仕事ではないかなと思っておりますので、是非そういうお立場で御協力を賜ればと思っております。
#115
○山本博司君 財源に関しては大変大事な、今日初めて民主党さんの方からその話を聞きました。大変大事なことでございますので、先ほど言われた五つの項目を含めてどう財源を考えているかという形の資料を是非提出をしていただければと思っております。
#116
○委員長(岩本司君) 理事会で協議させていただきます。
#117
○山本博司君 以上のように、今お話をしていただく形でございますけれども、厚生労働省に最後にお伺いさせていただきます。
 受益と負担の関係とか、他の保険制度や諸外国の事例とか、財源の問題を含めて、今回の議論を通じて厚生労働省としての見解をお願いいたします。
#118
○副大臣(西川京子君) ありがとうございます。
 今回、民主党がこの今回の議員立法の法案を出された経緯というのは、言わば社会保険庁が様々な福祉施設その他を造った中でのいろいろな使い方に対してかなり国民的批判をいただく問題があったということは事実でございまして、そのことに関しては本当におわびしたいと思っております。
 そして、そのことが今回の法案の提出のきっかけになったとするならば、そこのところを私はきちんとやはり精査すべきだと思います。あくまでも無駄なとんでもない使い方はいけない、無駄遣いはいけないということを国民は求めているんだろうと思います。そういうことで、そこをしっかり担保するために、平成十六年の国民年金関連法の改正でその無駄遣い一切、その他国民が納得を得られない使い方はしないということをきちんと決めたわけでございます。
 そういう中で、翻って今回のこの保険料方式でやっている年金に関しては、やはり保険料を事務手続等に充てることは妥当ではないかというのは言わば世界的な傾向でも分かったわけでございますので、私は、それはこのやはり年金徴収に関しての事務費はこの保険料から出させていただきたいという思いがございます。そして、そのことが実は無駄遣いをしないということの一つの担保として、平成十六年、村瀬長官のときですが、調達委員会というのをつくりまして、そこで厳正に精査してやるという委員会も経ておりますので、どうかその辺も御信頼いただきたいなと思っております。
 鋭意皆様の御意見をちょうだいして、しっかりとした年金制度に努力してまいりたいと思います。
#119
○委員長(岩本司君) 発議者から先ほどから挙手されていますけれども、よろしいですか、指名して。
#120
○委員以外の議員(辻泰弘君) 今厚生労働省の方から保険料方式だからという御説明があったわけでございますけれども、やはり過去を振り返りますと、そもそも厚生労働省自身がこの措置を元に戻してほしいと、一般財源に戻すよう要求したという歴史が現実にあるわけでございます。
 例えば、二〇〇四年の十二月の新聞記事で見ますと、社保庁は二〇〇五年度概算要求では事務費全額を一般財源に戻すよう要求したと、こういったことがあるわけでございまして、今はそういうお立場でございますけれども、歴史的には元へ戻してくれというのが厚生労働省の立場だったということは申し上げておきたいと思います。
 それから、財源についてでございますけれども、私どもの方に二千億のことをおっしゃって、それはもっともだと思うんですけど、しかし、お立場上、与党として三年前に三分の一の基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げるということをおっしゃって、安定した所要の財源を税制改革によって確保してと、こういったことをお約束していただいているわけでございますけれども、そのことについて、それは二兆五千億要るわけですけれども、そのことについて何ら提示がなされてないお立場の与党から二千億の財源を出してないのはけしからぬじゃないかと言われるのは、いささかちょっと一面的なような気がするわけでございます。
 私の意見として申し上げたいと思います。
#121
○山本博司君 時間となりましたので、以上で質問を終わらさせていただきます。
#122
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。
 国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、長い題名でございますけれども、法案名でございますけれども、これに関連して質問をさせていただきたいと思います。答弁者は発議者の方に限定しております。
 まず、趣旨説明文の中で、総額で六兆八千億円もの保険料が流用されてきたことが明らかになりと、そのように書かれておりました。それに関連しまして質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、この六兆八千億円もの保険料が流用されたと、その数値の根拠についてお伺いをしたいと思います。
#123
○委員以外の議員(大塚耕平君) この数字は、午前中にも社会保険庁からも御報告がございましたが、昭和二十七年から平成十九年の厚生年金、国民年金の以下に申し上げる資金を合計したものでございます。出資金、交付金、そして福祉施設費、この中には委託費、福祉施設整備費、その他のものが含まれております、並びに年金事務費、これを合算いたしました数字が六兆八千億円でございます。
 ただし、厚生年金については昭和二十七年度から平成十七年度までは決算ベース、平成十八年、十九年度は予算ベースでございます。国民年金は昭和三十六年度からでございますので、十七年度までが決算ベース、十八、十九年度は予算ベースでございます。
#124
○渡辺孝男君 今、根拠の資料についてお話がございました。一応、基本的にはこれらの政府が出していた決算、そして予算の案を一応信用されてこれを積算したということでよろしいわけですね。その点を確認したいと思います。
#125
○蓮舫君 私ども御提示さしていただいている資料は、社会保険庁並びに厚生労働省から御提示をいただいた資料でございまして、残念ながら、私どもがそれ以外に本当にこの数字が適正なのか、本当なのか、その真贋について確認するすべがないわけでございまして、先ほど午前中に厚生労働省の方からも御答弁をいただいた六・八兆円のブレークダウンした数字を今御提示さしていただいた次第でございます。
#126
○渡辺孝男君 先ほどの趣旨説明の中で、国民の皆様の公的年金制度への不信感を更に強めてきたことは異論を見ないことだと考えますと、そのように述べられておるわけでありますけれども、その理由として、グリーンピアに代表される不要不急の施設や職員用のゴルフボール、マッサージ機などに使われということも指摘をしておられるわけであります。この点は正に我々も同感でございます。
 そしてまた、そのほかに、総額六兆八千億円の中に入っている年金相談とか年金手帳の作成、年金支給額通知書の作成、送付など、保険事業に、運営に直にかかわる事務に関しては、私としましては、これは保険の事業として保険料を使ってもよろしいんではないかという考えを持っておるわけでありますけれども、この点、国民の不信感を更に強めたというような、文面上そのように見えるわけでありますけれども、このような事務費を保険料で賄うということはやはり問題だというお考えでおまとめになられたのか、国民の意見がそういう意見だということで考えておられるのか、その点をもう一度確認をしたいと思います。
#127
○委員以外の議員(大塚耕平君) 国民の皆様の多数の御意見がどういうふうであるかというのは定量的には確認をできないわけでございますが、ただ、これも繰り返しになって恐縮でございますが、この年金制度の信頼性を取り戻すためには、やはりこの際、今回のこの法案が御提案しているような対応を行うことが我々としては必要ではないかと思って御提案を申し上げている次第でございます。
 それともう一つ合理的な根拠としては、これも繰り返しになって恐縮でございますが、公的年金制度の性質上、やはりこれは絶対に破綻することがない、継続性が保障されるということは、これが国がつかさどっているからということが根拠になっているわけでございますので、そういう観点でも合理的な根拠は考え得るのではないかなと思っております。
 最後にもう一つ申し上げれば、これも申し上げましたが、保険料の免除者の方がおいでになったり、あるいは現時点で未納の方で先々入ってくる方がいらっしゃる等々を考えますと、必ずしも現在の受給者と保険料納付者だけにかかわっている事務費ではない部分もございますので、そういう意味では、公的年金制度の性質にかんがみて、総合的に国費で面倒を見ていただくのがサステナビリティーにも寄与するのではないかなと、そのように考えております。
#128
○渡辺孝男君 先ほど、類似の質問の中での答弁で、国民の皆さんも過半数がこういう年金の保険料を事務費に使うことに関しまして税財源を使ってもよろしいのではないかというようなアンケート、ちょっと詳しく覚えておりませんが、そういう調査があったということでありますけれども、調査の仕方によってもいろいろ回答は変わってくると思うんで、事務費を税財源で見ると、ただしその税財源がそれに使われなければほかのもっと大事なことに使うことが可能であるみたいな、前もってそういうことを前提とした回答なのかどうか、そのところをちょっとお伺いをしたいと思うんですけれども。
#129
○足立信也君 これは、私も取り立ててその件を皆さんにこれを共有していただきたいという意味で申し上げたんではなくて、そういうデータもあったということで、これはまあ、ある先ほど民放と申し上げましたけれども、テレビ局の取材、アンケート調査で千百名だったと思いますが、その質問項目、その内容、それから前提条件等々については詳細には存じ上げておりません。
#130
○渡辺孝男君 もしこの資料があれば後で提出をしていただければと、そのように思っております。
 それから、先ほども坂本委員の方から類似の質問がありました。この趣旨説明の中で流用という言葉と、法案の名前にも挙げられていて、これは適切なのかどうかという、そういう質問があったわけでありますけれども、同じ趣旨説明の中で、法案に関しては充当という形になっておりますが、この流用という言葉を使わなかったのはどういう理由なのか、この点を確認をしたいと思います。
#131
○委員以外の議員(大塚耕平君) 法案には必ずしも流用という言葉は使っておりませんのは今御指摘のとおりでございます。
 私どもとしては、流用という言葉のこの定義につきましては、国民年金及び厚生年金保険の被保険者が納付した保険料を当該保険の保険給付以外の費用に充てること全体を指しております。そして、社会通念的には、保険料を公的年金事業の健全かつ効率的な運営及び国民の信頼に足る運営に反するような費用に充てることを指しているわけでございます。
 ただ、広い意味で流用と申し上げたときに、明らかに、もうどなたが判断してもこれはおかしいじゃないかと思われるようなものから、再三坂本委員や他の委員の皆様からも御指摘があるように、必ずしもおかしなことに使っているわけじゃないではないかという、そういう合理的な事務費もあろうかと思います。したがって、ここであえて流用という言葉は使っておりませんけれども、しかし国民の皆さんの信頼性を損ねるようなそういった事態を万が一にも起こさないということをこの法案の中で担保さしていただくために今回の法案を提出さしていただいておりますので、そういう意味では狭い意味での流用という言葉をあえて使っておらないというわけでございます。
#132
○渡辺孝男君 この流用という言葉の使い方ですね、イメージがありますんで、社会通念的には悪いことに使ったみたいなそういうこともありますんで、誤解を招くおそれもありますんで、これは今後の審議でまた明らかにしていきたいと思いますけれども。
 今日予定された二問目でありますけれども、本法附則の第三条に関してでありますけれども、国家公務員及び地方公務員に係る被用者年金制度との整合性についてお伺いをしたいんですが、なぜこの附則第三条を置くことになったのか、その理由についてまずお伺いをしたいと思います。
#133
○委員以外の議員(辻泰弘君) 国共済、地共済についての事務費のことについて基本的にまず最初に事実関係を申し上げたいと思うわけでございますけれども、国家公務員共済、地方公務員共済における年金事業につきましては、厚生年金、国民年金と同様の考え方の下に事務費の全額国庫負担が定められ運営されてきたわけでございます。そして、平成十年度から十五年度までは財政構造改革法、十六年度から十九年度までは毎年度の財政特例法によって事務費への保険料の充当を特例的に認めることとし、さきの国民年金事業等運営改善法においてはその措置の恒久化が定められたと、こういう経緯になるわけでございます。
 そこで、今次私ども提出の法案におきましては、国家公務員共済、地方公務員共済の事務費を対象としていないということでございますけれども、これは、事務費に年金保険料を充当することを認めたがゆえに数々の問題を生じたのが社会保険庁が行ってきた年金事業についてであること、また公務員の制度は、巷間言われておりますように、追加費用の問題、職域加算の問題、転給制度の問題等々、厚生年金制度に比べて優遇されている面があり、事務費の全額を国等あるいは地方公共団体が負担することについては国民の理解が十分得られないのではないかと考えたわけでございます。
 もとより私ども民主党は、被用者年金のみならず、国民年金制度をも含めた公的年金制度全体の一元化を提唱しているところでございまして、その一元化の際には、当然に国家公務員共済、地方公務員共済部分における事務費の負担につきましても、厚生年金、国民年金と同等の措置が講ぜられることになるわけでございます。今回私どもが御指摘のように附則三条を掲げさせていただいておりますのは、この旨を明確に規定したという次第でございます。
 なお、さきの国会で成立をいたしまして現在施行されております与党提案による議員立法の年金支給時効特例法におきましても国共済、地共済が対象とされていないわけでございますけれども、その考え方は基本的に我々と同じものではないかと考えているところでございます。
#134
○渡辺孝男君 保険料で事務費を賄う場合と税で賄う場合と、チェックは、税の方で賄った方が厳しくチェックされるのではないかということが基本的にあるわけでありますけれども、この国家公務員及び地方公務員に係る年金制度ですね、被用者年金制度、これの事務費については国民の理解が得られにくいのではないかみたいな今御回答でありましたけれども、別に税財源で使おうともチェックはより厳しくなるということでありますんで問題はないのかなと、皆様のお考えを基にするとそういう解釈になるのかなと思うんですが、この点はあえてもう一回お聞きをしたいと思います。
#135
○委員以外の議員(辻泰弘君) 冒頭申しましたように、労働者年金保険法、昭和十七年から、また国民年金法、昭和三十四年から事務費の全額国庫負担ということで来たわけでございますけれども、国共済、地共済におきましても、その創設当初からその考え方と同じような形で事務費の全額国庫負担が定められ、百分の百ということで位置付けられて今日まで来ているわけでございます。
 平成十年度から特例的に対応されてきたと、こういうことになるわけでございますけれども、そういった意味で同等性が確保されるべきじゃないかというのは、おっしゃるのは論理的にあろうかと思うわけでございますけれども、ただ現実問題として、先生方がお作りになられた時効特例法におきましても、国共済、地共済は適用対象とせず、国年、厚年だけを対象とされたというのが現実に六月、七月の対応としてあったわけでございますけれども、恐らくその精神は、その問題が社会保険庁から出発したがゆえに、そこがかかわる国年、厚年に限るということでのお取扱いだったのではないかと思うことが一つと、先ほども申し上げましたように、現在におきましても、公務員の共済年金制度につきましては幾つかの面で先ほど申し上げましたように厚生年金制度と比べて優遇されているのではないかという議論が現実にあって、そのこと自体が今政府提案の法案あるいは私どもが提案しようとしております公的年金制度一元化の法案の中で解消される方向にあると思うわけでございますけれども、それが現実にその努力が行われつつある中で、その部分を、まあ同等性をそこも確保してしまうのかということを考えて、先ほど申し上げましたように当面社保庁がかかわることということで対応したということになるわけでございます。
#136
○渡辺孝男君 もう一つ質問用意しておりましたんで、その点を最後にお聞きしたいんですけれども、平年度二千億円と見込まれる経費負担についてでありますけれども、この法律の施行に伴い必要となる経費は、平年度二千億円の見込みということでありますけれども、先ほどその積算根拠等についてはお話がありました。この二千億円の税負担につきまして具体的にどのような方々が負担をしてくださるのか、簡潔にお答えいただいて、それが受益と負担の明確化ということにつながってくるのかどうか、この点をお聞きしたいと思います。
#137
○委員長(岩本司君) 時間が来ましたので、簡潔に願います。
#138
○委員以外の議員(大塚耕平君) 税で御負担をいただくということは国民全体で御負担をいただくということでございます。受益と負担の観点から申し上げれば、公的年金制度は国民の皆様全体のものでございますので、受益と負担の原則に合致しているものではないかというふうに私どもは考えている次第でございます。
 なお、先ほど御質問をいただいた数字を一点だけ訂正をさせていただきたいんですが、山本議員の御質問のときだったかもしれませんが、私どもの考えております法案の予算で必要な額ですね、三百六十と申し上げましたが、数字をちょっと逆にしておりまして、六百三十億でございますので、訂正をさせていただきます。
#139
○渡辺孝男君 以上で終わります。
#140
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 年金保険料の無駄遣いを許さない、そして年金に対する信頼を回復する、そのために年金保険料は年金給付以外に使う道を遮断する、これは重要なことだと思っておりまして、民主党提案の法案に賛成の立場で質問をいたします。
 最初、政府の方に。
 先ほどから、無駄遣いしないようになったんだと、今年の法律で、社会保険庁関連法案で保険料無駄遣いしないように決めたとおっしゃるんですが、どこが変わったのか、端的に説明してください。
#141
○政府参考人(吉岡荘太郎君) お答えを申し上げます。
 さきの通常国会におきます社会保険庁改革関連法の中でこの部分が整理をされまして、平成二十年四月からは、福祉施設につきましては、法律に明記されました相談事業、情報提供、こういったものに限定をするということでございます。したがいまして、既に十七年度以降は計上はしておりませんが、いわゆる施設整備費あるいは委託費につきましては、現在も既に計上しておりませんし、新しい来年四月から施行の法律の中では予算化しないと、こういうことになっております。施設整備費と委託費でございます。
#142
○小池晃君 ですから、具体的に言えば、今年度保険料を充てた経費で来年度から保険料を充てられなくなるものというのは、これはないという理解でよろしいんですね。
#143
○政府参考人(吉岡荘太郎君) そういう意味では、先般の法律改正に先立ちまして既に関係の整理をしておりますので、十九年度と二十年度の比較という意味ではほぼ変わらないというふうに御理解ください。
#144
○小池晃君 だから、結局、法律できても変わっていないわけですよ。しかも、現実的には、使っているものは恒久的に使えるようになったわけですから、これは正に流用の恒久化以外の何物でもないというふうに、素直にそういうふうに読めるわけです。
 そして、今は相談、広報、教育、情報提供というのは、これは既に現在も保険料でやられているわけですけれども、これは先ほどからあるように福祉施設事業ということでやられているんですね。何でこの教育、広報、相談が福祉施設事業になっているんでしょうか。
#145
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 年金給付以外の事業といたしましては、大きなものは、直接年金制度の事業の運営に要する経費がございます。これ以外に、年金制度と密接に関連する事業という位置付けで福祉施設事業、現行の法律では福祉施設事業まだございますけれども、来年度以降は法律に明記した形で年金相談、年金広報、年金教育等を行うものでございます。
#146
○小池晃君 いや、私の質問に答えていないんですけれども、何で相談、教育、広報が福祉事業なんですかと。
#147
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 年金制度の一番の目的は年金給付でございますが、例えば年金相談でありますとか年金教育でありますとか、年金の受給者あるいは被保険者にメリットの及ぶ裨益する事業と、こういう位置付けでこういう名称で呼ばせていただいております。
#148
○小池晃君 だから、こういう言い方をし出すと、もう要するに福祉事業の名前で教育、広報やっていたら、今度、教育、広報の名前で福祉ができるんじゃないかと、そういうふうにやっぱり思っちゃうわけですよね、今みたいな説明されると。だから、非常にやっぱり緩いんです、これ。
 それから、今年度予算ベースでいうと、この部分で幾ら支出されていると、内訳どうなっているのか、これ簡単に仕分して御説明願いたいと思います。
#149
○政府参考人(吉岡荘太郎君) お答え申し上げます。
 平成十九年度予算におきましてはトータルで一千二十六億円となっておりますが、内訳につきましては、年金教育や広報の経費が八億円、年金加入記録通知等の情報提供が二十六億円、年金相談センターや電話相談などいわゆる年金相談に関します経費が二百四十八億円、年金相談等に係るオンラインシステム経費が七百四十四億円、計一千二十六億円と相なっております。
#150
○小池晃君 今の中で年金相談に関するシステム経費というのが七百四十四億円、大きいんですけれども、これは相談センターとかあるいは裁定申請を行うときの社会保険事務所の窓口に置いてある端末とか、あるいは業務センターのホストコンピューターの中で相談事業にかかわる部分とか、あるいは例えば相談者の窓口の設置とか、あるいは相談に来た人が、何というか、待ち場所というか待機場所というか待合室というか、そういったものが全部ここへ入ってくるという理解でよろしいんですか。
#151
○委員長(岩本司君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
#152
○委員長(岩本司君) 起こしてください。
#153
○政府参考人(吉岡荘太郎君) オンラインにつきましては、窓口相談に係る部分がこの中に含まれております。
#154
○小池晃君 ということは、今言ったようなものもここへ入ってくるということで、結局、そうすると、待合室造ったから箱物造りということに、今すぐの瞬間でもそういうふうになるんじゃないか。それで、今後はやっぱりこういう解釈によってどんどん広がっていく危険性は私は絶対ないとは言えないと思うんですね。しかも、要するにこれは福祉施設事業というのが名前変えて恒久的に使えるようになると。
 大臣、私、お伺いしたいんですけれども、相談という名目で、年金の運営にかかわる事務費とは別個に、相談にかかわる経費あるいはシステム経費あるいはそれにかかわる施設費、こういったものが支出され続ける、恒久化するということになるわけですね。私は、こういうことで国民の納得は得られるんだろうか。やっぱり今度の年金の見直しの中で国民が求めていたものは、そういったものも含めて、やっぱり流用の余地のあるようなものは一切遮断をするということが正に国民が求めていた改革ではないかと思うんですが、現状の政府の対策ではそこが抜けているとお考えになりませんか。
#155
○国務大臣(舛添要一君) 例えば、年金相談というのは、これはやっぱり今でも記録の問題とかで年金相談に行く、それはやっぱり年金そのものにかかわる事務ですね。そうすると、相談窓口、どう整備するか、それはそこに大きな立派な建物造るわけじゃない。やっぱり相談に来られた方の立場を考えないといけない。
 それから、オンラインのことは、これはまた御質問あれば後で細かく述べますけれども、基本的には人件費、これは税金で見ていますけれども、私がよく例に取るように、年金そのものにかかわるねんきん特別便の郵便切手八十円代、こういうものはきちんとやらないといけない。
 問題は、税でやろうが保険料でやろうが無駄は絶対に許さないと。この立場さえ貫けばきちんとやれると思います。
#156
○小池晃君 提案者にお聞きしたいと思うんですが、政府は大丈夫なんだと、無駄遣いしっかり見直すんだと言うんですが、やっぱり今の現状を見ても、私が今まで指摘してきたように、運営費あるいは相談、教育、広報という名目で、これは実際は流用ですよ、はっきり。使われる構造がやっぱりつくられているというふうに思うんです。私たちはそういうことによって結局これまで、後でちょっとまた議論するんですが、オンライン経費なんかもどんどんどんどん膨れ上がってくる一つの要因になってきたんじゃないかというふうに考えております。
 その点で、今回の法案というのが、こうした無駄遣いを解決するという意味でそういう役割を果たすかどうかということについての御説明をお願いしたいと思います。
#157
○委員以外の議員(大塚耕平君) 今大臣もおっしゃいましたが、税であっても保険料であっても無駄遣いは許されないと。全く私どももそのとおりだと思っているんです。
 ただ、昨今、この保険料で無駄遣いが行われた結果、再三申し上げていますとおり、公的年金制度の三つの要素のうち最もベースになる国民の皆様の信頼性というものが失われた、ないしは低下をしたわけでございます。
 したがって、この法案の内容をお認めいただくことによって、少なくとも国民の皆様からごらんになると、自分たちが納めた保険料は給付以外には使われない、無駄遣いがされるリスクはないというふうにお感じになるわけでございますので、そういう措置をとること自体が恐らく国民の皆さんの意にかなう措置であるというふうに思っているわけでございます。
 ただ、大臣もおっしゃいましたように、繰り返しですが、では、税金であれば今、小池委員が御指摘になったようなことが起きていいのかというと、それは起きてはいけないわけでございますので、国会でしっかりとチェックをし、あるいは大臣にしっかりとそこは管理監督をしていただきたいというふうに思っております。
#158
○小池晃君 私も、やはり大臣言うように、税であっても保険料であっても無駄遣いはしちゃいけない、それは当然のことだと思うんですが、やっぱりこの間のいろんな事態というのは、国民は本当に信頼を失っているわけですよね。先ほどから与党の方から外国ではやっていないと言うけれども、外国ではゴルフボールに使ったりマッサージチェアに使ったりしていないわけですから、そこは根本的に違うわけで、やっぱりそこをリセットして本当に最初からやり直すということであれば、私は一切使わないという道で進むことこそ国民の信頼をこの際かち取るということになるんだろうと思うんですね。それは税で見るのか保険料で見るのか、ぎりぎり言い出したら妥当性というのはいろいろ議論ありますよ、それは確かに。ただ、やっぱり今のこの状況の中で政治が果たすべき役割として私はこういう道を選ぶべきだというふうに考えます。
 あわせて、ちょっと確認の意味で提案者にお聞きしたいんですけれども、一つは、社会保険病院とか厚生年金病院のことは先ほども議論ありまして、これはある意味、地域医療に欠かせない役割という面もあります。これは今流用は行われていないわけですから今度の法案とは関係はないものというふうに私ども理解しているんですが、確認の意味でお聞きしますが、民主党提案のこの法案の成立によってこうした病院の存続の問題に直接影響を与えることはないという理解でよろしいですね。
#159
○足立信也君 お答えいたします。
 もう小池委員御存じのように、厚生年金病院は今現在十病院、それから社会保険病院は五十三あるわけでございまして、特に年金の福祉施設の整備等に要する経費への保険料からの投入は平成十六年度でもう終了しております。ですから、本法案の成立による影響は御存じのようにありません。
 ただ、一点追加させていただきたいんですが、社会保険病院のことを今おっしゃいましたので、政管健保の保健福祉施設関係への保険料からの投入は、十七年度予算でもそれから現在でも借料としてまだ使われております、これは本法案には直接関係ありませんが。
#160
○小池晃君 ありがとうございました。
 それから、先ほどちょっと議論ありましたオンラインシステムの問題、経費どうなったのか、ちょっと議論を続けたいんです。
 今日、資料もお配りをいたしましたが、これ、九八年の財革法で保険料流用できるようになってから私どもこれシステム経費は伸びているんではないかというふうに思い、色も変えてちょっとグラフ作っているんですが、政府の方にお伺いしますが、社保庁がNTTデータ、日立に対してシステム経費、委託している額が〇六年、〇七年の予算ではそれぞれ幾らなのか、それから予算も含めて今年までの累計でこれ総額幾らになるのか、お答えください。
#161
○政府参考人(石井博史君) お答え申し上げます。
 小池委員御存じのように、社会保険オンラインシステムについては、長く日立製作所の関連会社も含めて三社、それからNTTデータ、これも関連会社含めて三社、随分長い間にわたりまして契約を結んできておりまして、まずは、十七年度までの経費は総額で一兆四千億というまず金額になっていることを申し上げたいと思います。
 その上で、十八年度及び平成十九年度の予算についてでございますけれども、実は、この十八年度、十九年度の予算につきましては従来と少し予算上の扱いが違うという事情がございます。その点を申し上げさせていただきますと……
#162
○小池晃君 簡潔に言って。結論だけ言ってよ。
#163
○政府参考人(石井博史君) はい。十八年度からの五か年計画で社会保険オンラインシステム最適化計画というのをスタートさせているわけでございますけれども、十八年の八月に基本設計を分割発注してございまして、予算上もしたがって一般競争入札でやるということで特定のベンダーというものを想定した形になってございません。また、十九年度も、今準備中ではございますけれども、詳細設計の以降の工程についてやはり一般競争入札をやろうということで、やはり特定のベンダーにどのようなものが行くかというような想定は持っていないということでございます。
 そういう意味で、今お尋ねのありました十八年度それから十九年度の予算の中において、NTTデータそれから日立関連、これに分けて算出をできないかというお尋ねでございますけれども……
#164
○小池晃君 分けなくていいから、総額で言って。
#165
○政府参考人(石井博史君) 総額でよろしゅうございますか。総額でよろしいということであれば、予算上の金額としては、十八年度の予算額がオンラインシステム経費一千四百三十一億円、それから平成十九年度予算額一千三百九十七億円と、こういう数字になるわけでございます。
#166
○小池晃君 全部合わせて、累計で。
#167
○政府参考人(石井博史君) これを全部単純に合計いたしますと、約一兆七千億円という数字になろうかと思います。
#168
○小池晃君 一兆七千億円ものお金が〇七年度予算までで使われているわけです。〇五年までの決算で一兆四千億円という答弁だったのが、更にその後三千億円増えているという実態です。しかも、来年度概算要求では千四百七十八億円要求が出ていますので、これが加われば一兆八千三百六億円ということになる。その後も毎年千二百億円ずつ、新しいシステム稼働するまで二年間、これ二兆一千億円という規模なんですね。これ、大臣、すさまじい金額だと私は思うんです。
 これはやはり保険料を納める側から見ると、コンピューターのオンラインシステムに、基本的にはNTTデータ関連企業と日立、この二社に対してこれから予想されるものも含めれば二兆円超える保険料が充てられる。私、これ国民の理解得られないと思うんですよ。大臣、率直にどう考えますか。こういったやり方はきっぱりやめるというのは当然じゃないですか。
#169
○国務大臣(舛添要一君) 正にこのオンラインシステムというのは生命線であって、これでぴっしりと国民の年金を完全にしていくということであります。したがって、そのために必要な経費がある。しかし、今までやり方がどこか間違っていなかったのか、何か改善すべきことがあるのか、そういうことで今度の新しい調達では完全に一般の入札をして外国の会社も入れて四社でやるというようなことをやっております。
 それで、私は、やっぱりこのレガシーシステムを根本的に変えたいな、平成二十三年にはきちんとしたいなということで、今この初期のお金は掛かります。しかし、年間八百五十億円のメンテナンス費用掛かったものを三百億円減らして五百五十億円まで減らすと。そういうような努力は今積み重ねていって、過去を反省すべきはきちんと反省する、しかしこれからについては国民の皆さんのお金を一円でも無駄にしない、そういう態度で、立場で政策を今やって、現実に年間三百億円のお金を浮かせようとしているところは御理解していただきたいと思います。
#170
○小池晃君 二〇一一年以降、新システムで下がるというのはそれは承知しているんですよ。そこに行くまでだってまだ一千億円以上毎年出続ける、それが保険料から出続けるという仕組みが理解が得られるのかと私は聞いているんです。
#171
○国務大臣(舛添要一君) ですから、保険料から出続けなければそれは税金から出さないといけない。ですから、税であれ保険であれ、無駄遣いはこれは許さないと。
 ですから、先ほど小池委員おっしゃったように、どなたかおっしゃったんですが、それはゴルフボールとか職員がマッサージしたりというのは、こんなのは言語道断で、絶対こういうことはやっちゃいけない。だけど、生命線ですから、オンラインというのは、年金の。これは私は年金保険料で充てる、しかし無駄は許さないと。それに一千億掛かるんなら、そこに財源がないなら、これは税金で持っていかないといけない。税金で持っていくんだったら無駄遣いしていいということになりません。それはやっぱり国会であれ政府であれがきちんと監視すると、この基本的な姿勢がしっかりしていれば、私はこれは仕事ができるというふうに思います。
#172
○小池晃君 その生命線と言っていたものが五千万件の消えた年金生み出したわけでしょう。
#173
○国務大臣(舛添要一君) ですから、今やろうとしている。
#174
○小池晃君 そこの反省があれば、私は、保険料から出し続けるなんということは当然反省して、別に税金だったら無駄遣いしていいなんて私は一言も言っていません。しかし、やっぱりこれを深く反省して、絶対二度とこういうことを繰り返さないというやっぱり姿勢としてこの保険料から出すことはやめるということは私は当然の取るべき態度だと思うんです。
 しかも、この受注企業に少なくとも十五人の厚生省の幹部が天下りしていたことも前回指摘をいたしました。それに加えて、NTTデータ、日立などの受注企業から自民党に対して正に保険料の還流とも言える政治献金が行われております。これ保険料の流用が始まった九八年からだけでも四億四千万円を超えます。この九月に発表された〇八年度の政治資金報告書では、引き続き日立製作所からは二千八百五十万円、NTTデータからは五百万円、政治献金が自民党国民政治協会に入っております。
 受注企業から献金を受ければ、正にその事業の落札やあるいは受注額に影響を与えたんじゃないか、これは当然の国民の疑問だと思うんですね。私は柳澤大臣にそのことを問いただしたら、さきの国会では法にのっとって適正に処理されておりますと開き直った。
 新大臣はどうですか、こういうこれだけの巨額な金額を出して、受注して、そういった企業から政治献金を受け取るようなことが国民から見て納得が得られると思いますか。
#175
○国務大臣(舛添要一君) 要するに、現代民主主義の基本というのは、自由な形で献金をし、自由な形で国民が、そして法人が政治に参画する、それは私は決して悪いことではない。しかし、そのときのルールをどういうふうに決めるか、それは政治資金規正法で決めるわけであります。そして、今回も領収書の取扱いなんかについて国会で真摯な議論があり、そういう形で決着するということですから、我々は法治国家ですから、政治資金規正法にのっとってそれは判断せざるを得ない。したがって、今の仕組みで悪いというのならば、それは立法府において政治資金規正法を変える、それ以外のお答えのしようはありません。
#176
○小池晃君 何かもうちょっと違うこと言ってくれるかなと思ったんですけど、やっぱり今までの大臣とほとんど変わらないなと、ちょっとがっかりいたしました。
 ちょっと済みません、残った時間ですね、薬害肝炎の問題で、前回の質疑で聞いたことでちょっと答弁に大変重大な疑問がありますので確認したい。
 前回、原本は破棄したけれども写しは残っているというふうに局長答弁されたんですね。しかし、局長の答弁というのは昭和六十二年、六十三年当時の発生報告については写しがあるという答弁だったので、それ以外についてはこれ答弁なかったので、改めて聞きます。
 二〇〇二年の報告命令以前に随時報告されてきた資料について、いわゆる四百十八例の中で原本が残っているものは幾つなのか、写しが残っているものは幾つなのか、写しも確認できていないものは一体幾つなのか、お答えください。
#177
○政府参考人(高橋直人君) 私は今その点の作業、倉庫の中に大変大量の書類残っていますので、全体を確認してございます。
 前回、今委員御指摘のとおり、昭和六十二、三年当時に旧ミドリ十字から肝炎発生報告があったもの、その原本はどうかというお尋ねでございました。今のお話で、今日のお尋ねに対しまして申し上げれば、まず、四百十八症例の件に関してですが、平成十四年七月に三菱ウェルファーマ社から提出のあった肝炎などのその発症例四百十八例、一覧表でございますけれども、この中で平成十四年度に通常の副作用・感染症症例報告として報告された、十四年当時に出されているんですけれども、その中身は昭和六十三年当時などのその三例の報告が実は交じっておりまして、それは原本は厚生労働省に保管されております。
 それから、写しにつきましては、やはりその四百十八症例のうち、平成十四年の報告命令により改めて提出されたものを含めまして、副作用・感染症症例報告などとして報告されたものの写し、これが私どもの役所の中に保存されているものは合計百四十一例分ということでございます。これは、現在、同様のものがないかどうか現在まだ調査しております。
#178
○小池晃君 要するに、そうすると、その四百十八例のうち百四十一例以外は写しが確認できていないということですね。これはなくなっているということになるんじゃないんですか。
#179
○政府参考人(高橋直人君) そこはまだ調査をしております。ですから、その差が四百十八引く百四十四で二百七十四ということになりますが、これはその二百七十四に係る写し、これについては現在のところ見当たらないということでございますが、そこはまだ調査をしているということでございます。
#180
○小池晃君 大臣ね、前回の議論、私、ごまかしだったんですよ。私が聞いたらば、写しはあるって言いました。しかし、よくよく聞いてみたらば、三百近く写しが残っていないんですよ。その中に一体どういう記録があったか分からないじゃないですか。これ保存期間が過ぎたからといって廃棄した、この責任、大臣、重大だと思いませんか。この問題について徹底的に、その廃棄した責任も含めて徹底的に解明していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#181
○国務大臣(舛添要一君) 調査プロジェクトチームをつくりましたので、徹底的にそれは洗い出してみたいと思います。
#182
○小池晃君 あと一点。
 昨日、会議がありましたね。大臣が欠席したということが今日報道されているんですが、これは皆さん大変がっかりされたというふうに聞いています。なぜ大臣出なかったんですか。これ、解明に背を向けていると思われても仕方ないんじゃないですか。
#183
○国務大臣(舛添要一君) いろんな報道がいろんな形でなされていますけれども、基本的に昨日の会議は、外の法律家を二名入れて、内部の役人だけでは駄目なところをきちんとやっていただく、そういう方にその委嘱をお願いする辞令を出すということでございました。そして、そのときに、お集まりいただくんですから、五分でも十分でもフリーディスカッションできればということでありまして、この特命担当のトップとして西川京子副大臣を任命いたしました。私は今、肝炎対策含めて東奔西走正にしております。緊急な会議もございます。したがって、この委嘱をして、あとのことはお任せするという形で西川副大臣にお任せして、私は自分でこれは優先順位を決めた上で、急遽いろんな会合、折衝入りますので、そういうことであって、決してこれはこの調査チームを無視したとか軽視したとか、そういうことではございません。肝炎対策、全力を挙げて一歩でも前に進めるための努力を私は行いました。
#184
○小池晃君 参加した方の話では、大臣出るはずで、みんな待っていたけど、結局来られなかったと聞いていますから、私はこういう姿勢では非常に疑問を抱かれるというふうに思います。
 そのことを指摘して、終わります。
#185
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 社民党は、この年金流用禁止法案には大賛成です。年金は、国民の信頼を回復するためには年金の保険料はすべて年金に充てるというのが当たり前で、これが保険料がほかのことに使われているのではないかということが年金に対する信頼感やそういうもの、破壊することになるというふうに考えますので、年金流用禁止法案を一刻も早く国会で成立させることが年金の回復のまず一歩になると思います。
 本日、趣旨説明及び法案についての提案者の説明がありました。なぜ税金で負担するのか、なぜ保険料では駄目なのか。私が思うには、税金で負担するとなれば、毎年毎年予算の審議のときにどうなるかという緊張感が非常にあると。保険料であるということであれば、特別会計ではないけれども、保険料が一応たくさんあれば何とかなるみたいになるのではないか。税金で毎年チェックを受けるということが、国会の、非常に緊張感を生むのではないかとも思いますが、改めて提案者の考えを述べてください。
#186
○足立信也君 お答えいたします。
 御賛同いただきまして誠にありがとうございます。
 年金事業の運営経費としてですが、これはもう御案内のように、国費から出ている基礎的行政経費、それから今現在、保険料から使われている年金事務費、保険事業運営に直接かかわる事務費、そして福祉施設費というふうにあったわけでございます。先ほど小池議員の質問でもございました社会保険オンラインシステム費、これはこのどちらも、年金事務費そして福祉施設費のどちらもから出されているわけでございます。
 事務費を保険料で賄うべきか、あるいは税金を使うべきかというのは、正に今までの議論にありますように、政策判断だと私は思います。この目的は何か、公的年金制度の信頼を回復するんだということ。そのための手段としては、まず、今まで議論の中でもございましたが、懸念が広がっていると、この懸念を払拭するためには、保険料は給付以外には使わないんだという強い意思がやはり私は必要なんだと、そのように思っております。
 議員の方から、税金の方が緊張感を持って審議されるという御指摘もございましたが、やはり一般会計、特別会計ともに私ども責任持って慎重に審議しなきゃいけない、これは与野党問わずやるべきことでございますから、その点に関しましては、これからも私ども、そして与野党問わず皆さん真剣に取り組むべき問題だと、そのようにとらえております。
#187
○福島みずほ君 本日、委員会でも出ておりますが、国庫で負担する年金広報・教育、年金相談等についての費用は、国会のどのような機関でどのようにチェックをされるとお考えでしょうか。
#188
○蓮舫君 私どもは、財源をこれまでの保険料ではなくて国庫で負担をしていきたい。それによって、政府による一般会計予算の編成過程においてシーリングの対象となりますんで、財政当局のチェックがまず第一に掛かってくる。その後、国会で審議されるときには、予算委員会、決算委員会、あるいはこういった厚生労働委員会、関係委員会等で国会議員による十二分な審議が行われて、チェックが十分に行われるものと考えております。あるいは、ほかには会計検査院のチェックも入りまして、事前と事後の、本当に適正な価格で使われるのかどうなのか、この使われ方が正しいのかどうかの審議が行われるものと考えております。
 恐らく、委員御指摘は、このほかにも万全を期して第三者委員会等外部の方たちの御意見等もここにおいて十分審議に値するものを取り入れるべきではないかという御指摘だと思いますけど、それはまた新たにこの場でも審議をさせていただきたいと考えています。
#189
○福島みずほ君 厚生労働省にお聞きをいたします。
 年金記録確認第三者委員会では、厚生年金に関しては、寄せられた約七千件の申立てに対して、現在のところ記録の回復が必要とあっせんされたのは約〇・四%にとどまり、国民年金については、申立て約一万一千件に対して約二・三%のあっせん案提示という状況です。
 第三委員会の人的体制等をもっと強化して迅速に対応すべきだと考えますが、いかがですか。総務省です、ごめんなさい。
#190
○政府参考人(関有一君) 年金記録確認第三者委員会への申立てにつきましては、社会保険事務所等で受け付け、そこから第三者委員会へ送付された件数は約一万五百件となっております。これらのうち、これまでに三百二十九件につきまして年金記録の訂正の必要があるとのあっせんを決定いたしました。また、四十八件につきまして、年金記録の訂正が不要であるとの決定をいたしたところでございます。
 いずれにいたしましても、膨大な申立て件数に対しまして、審議の公正性を確保しながら更なる審議の促進を図っていくことが喫緊の課題というふうに認識をいたしております。現在、先例となりますあっせん事案を積み上げるとともに、地方委員会に対する個別指導を行うなど審議の迅速化に努めているところでございますけれども、審議体制の大幅な拡充を図ることもまた不可欠というふうに考えておるところでございます。
 このため、先般、年金記録確認第三者委員会令、政令でございますけれども、これを改正をいたしまして、地方委員会の委員数の上限、これを今までは十人以内ということでございましたけれども、二十人以内と改めまして増員を図ることといたしております。また、委員会を支える事務局体制でございますけれども、現在およそ四百名ぐらいでやっておりますけれども、これを倍増すべく関係各省にお願いをしているところでございます。
 いずれにいたしましても、早急に体制を強化いたしまして審議の迅速化を図ってまいりたいと、このように考えておるところでございます。
#191
○福島みずほ君 迅速化と体制の強化をよろしくお願いします。
 厚生労働大臣にお聞きをいたします。
 現在、本人が企業に対して厚生年金を払っているにもかかわらず、企業徴収していることが確認されたにもかかわらず、保険料が社会保険庁に納付されていなかった消えた年金は二百十四件確認されているとのことですが、この救済は現行法では困難ということです。法的対処も含め検討が必要と考えますが、大臣、いかがですか。
#192
○国務大臣(舛添要一君) それにお答えする前に、基本的には企業が、従業員からは払っているのに払わないで、こんな企業を許しておいていいのか、まずそこの責任をきちっとして、そうしないと、いい加減な企業はそれでもまだ生き残っている、それなのに何で我々が税金でそれを救わないといけないのか。この前提をしっかりした上で、しかしその企業が倒産していなくなったりいろんな事情があった場合には、これは救いましょうということでありまして、それはやっぱり新しい法律が委員おっしゃるように必要でございます。
 今、与党でそういう法案を準備して提出しようという動きがあるかに聞いておりますんで、そういう動きを見た上で、我々も、一番大事なのはモラルハザードを起こさないと、何で企業のしりぬぐいを国民の税金でやらないといけないんだ、これをしっかりした上で、しかし救わないといけないものは救う、こういう態度で議員立法をしていただきたいと思います。
#193
○福島みずほ君 幸田真音さんの有名な本もありますが、当時、代行返上じゃないけれど、無理無理、無理やりに代行をやったことによる問題も指摘されております。ですから、企業も問題があると思いますが、国の責任もありますので、この立法上の解決をしなければ、企業で真面目にというか、給料から天引きされてきたサラリーマンは浮かばれないと思いますので、よろしくお願いします。
 それで、予算委員会において保坂展人衆議院議員が、旧台帳への引き抜き依頼票について質問しています。社民党は、コンピューター上の照合だけではなく台帳との突合も必要、旧台帳が一体どうなったかという旧台帳問題をずっとやってきました。二〇〇六年度で約千回、この引き抜き依頼票ですね、このうち索出不能件数は何件、内訳はどうなったでしょうか。本日回答いただけると聞いています。
#194
○政府参考人(石井博史君) お答えいたします。
 確かに、保坂…
#195
○福島みずほ君 結論だけで結構ですから。
#196
○政府参考人(石井博史君) はい。議員からお尋ねを先日いただいた件でございますけれども、旧台帳の引き抜き依頼、これは、年金記録相談等の中でその旧台帳に記載されている記録の確認が必要な場合に、その該当する記録の抽出を委託業者に私どもから依頼して行っているものでございますけれども、委員おっしゃったとおり、十八年度約一千件、このうち索出不能だったものが五百件。残りの五百件でございますけれども、これはちょっと急なお話で十分なものを手元に持ってございませんけれども、念のために確認しているもので申し上げますと、資格取得あるいはその喪失月などの確認でありますとか、あるいは脱退手当金の支給がなされているかどうか、そうしたことが件数的には多いようでございまして、そういう確認を行っているというふうに承知しております。
#197
○福島みずほ君 津田委員などとアーカイブ、旧台帳はどうなっているか、私たちは行きました。この件について、千回の抜き打ち依頼票のうち半分は索出不能と。実は私たちは、旧台帳のかなりがなくなっているんではないかと実は思っているんですね。依頼をしたら半分は索出不能ということは、相当やっぱり照合ができないんじゃないかとも考えております。
 この点について、再度アーカイブやあるいは旧台帳の徹底的な、本当に残っているのか、半分分かりませんということだったらもうコンピューターの照合だけで問題が解決するわけではありませんから、この点についてとことん、半分索出不能ということは非常に重いというふうに思います。
 大臣、いかがですか、半分索出不能というこの結果について、大臣、感想はどうですか。
#198
○政府参考人(石井博史君) ちょっと事務的な説明をその前にさせていただきたいと思います。よろしゅうございますか。
 説明でございますけれども、旧台帳が索出不能となっているこの五百件の中身でございます。これもつぶさには承知はしてございませんけれども、承知している手元の資料でのその範囲で申し上げれば、例えば農林漁業団体職員共済組合、これは既にその関係の資料をそちらの方に移換させていただいているわけでございますけれども、年金相談の過程で御自分の記録がその関係でなお残っているんではないだろうかというような御相談にあずかるというような場合、重ねてというようなことではございますけれども、紙媒体として保管されていないかどうか確かめると。こういうふうなこともなされているようでございまして、そういうようなケースもあって引き抜き不能というようなものが出てくると、こういうふうに承知してございます。
#199
○委員長(岩本司君) 舛添大臣、よろしくお願いします。
#200
○国務大臣(舛添要一君) 私は、とにかく五千万件の名寄せ、今、年金もらっている人、この人の年金を一円でも確実に取り戻すということを優先しています。
 それで、旧台帳それから八十三万件、ずっと社民党の皆さんが提起してくださっている問題なんですけれども、これは非常に重要なんですが、ただ、何の理由もなく捨てるかというと、よっぽどその人たちがあれでも、死亡していたりとか、既に移換していたりとか、物すごい年取った人でもうこの人の処理は済んでいると、そういうことがなければ、片っ端から常識的に考えて捨てることはないだろうと。
 これはちゃんとやりますけれども、しかし、今生きて年金をもらっている人のこの年金を確保することがまず優先で、これを優先する。だから、確かにやりますけれども、この今の旧台帳とか今おっしゃったような問題点をやらない限り先に一歩も進んではいけないとはおっしゃいませんですね。私は、そういう態度で、それは人もお金もコストも全部限られた中で全力を今挙げているということですから、今の常識で見れば、そんな抜けているの、おかしいよと私も思います。だけれども、その作業は引き続きやっていますけれども、今申し上げた優先順位の中でやっているということは御理解いただければと思います。
#201
○福島みずほ君 実は、どんどんどんどんもう廃棄してきたという事情もあり、あるいは旧台帳の件が例えば遺族年金やいろんなものに反映していると。要するに、今まで厚生労働省は、既に給付をもらっている人は除き、これからの人の分についてのコンピューター上の照合のみしかやってこなかった点が問題なわけですから、やはりそれは根本的に救済するということをやらなければ。
 今日、委員会で明らかにしたかったことは、旧台帳への引き抜きでやったら半分は索出不能になっているというぐらい重症なんだということをやっぱり私たちは重く受け止めるべきだと思います。
 今、大臣から廃棄された八十三万件の記録について話がありました。これは、本来年金記録を廃棄されてはならないんですが、八十三万件廃棄をされています。廃棄された経緯について、四か月たった今なお明確な説明はありません。大臣はいつまでに記録を破棄した経緯を明らかにするのか、そしてその責任を問うつもりか、うやむやにするのか、決意をお聞かせください。
#202
○国務大臣(舛添要一君) きちんとこれは洗い出して調査はしていきたい。ただ、もう先ほどお答えいたしましたように、何から先にやるべきかと優先順位でやっていますので、人手が無限にある、予算も無尽蔵に使ってよろしいというならばそこもやります。しかし、限られた予算で、限られた人手の中で何をやるかを考えたときに、私は私の判断で優先順位を付けてやっておりますから、是非御理解いただきたいと思います。
#203
○福島みずほ君 いや、それは違うんですよ。実際、藤沢勇さん、年金記録について御本人から委任状をもらって照会をいたしました。彼は戦争中に北海道の炭鉱に徴用されていて、その際の記録が失われていました。これ、読売新聞に載ったことで、私たちも調査をし、委任状をもらってやったんですが、最初は社会保険事務所からそのような事実は確認できないということだったんですが、改めて調査をして、厚生年金を払っていたことが確認されました。彼の記録は旧台帳で確認をされたと聞いております。ですから、彼は生きていらっしゃって、事務所にも来てくださいました。
 旧台帳の確認は、このようなケースが示すように非常に重要である。確かに高齢かもしれないけれども、自分が非常につらい思いをして炭鉱で働いた、そのときに払ったんだけれども、ないと言われているから、やっぱりおかしいということで事務所に来られて、委任状を取って旧台帳を当たってもらったんですね。ですから、優先順位があるのは分かりますが、かようにやっぱり重要なんですよ。なぜ私たちがこだわり続けるのかといえば、高齢者になった皆さんたちも、自分の払った保険料が違う、途切れている、働いていないと言われていることに傷付いているんですね。
 旧台帳が廃棄された経緯やその責任についてきちっと検証していただきたい。
#204
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど、第三者委員会の例が出ました。それから、今社会保険庁の窓口含めて、インターネットも含めて、そういういろんな御自分で不審だと思われた方は必ず、是非おっしゃっていただきたい。そうすれば全力を挙げて調査いたします。
 我々がもちろん積極的に国を挙げてやっておりますけれども、やっぱり国民の方からも、私の記憶だとここ欠けているんじゃないか、調べてくれ、ここどうじゃないかと、そちらのお申出もいただくとこれは調査がより迅速になりますので、今そういう例をおっしゃっていただきましたので、是非国民の皆さん方にもそういうお問い合わせを積極的にやっていただいて、それには全力でお答えをいたしたいというふうに思います。
 正に、今まで厚生労働省、社会保険庁、信用ならないということで総務省の下に第三者委員会を置いて、違うところでやるんだということをやっていますから、そういうチェック・アンド・バランスも利くと思います。そして、旧台帳の、これは重要じゃないんでほっておくということではなくて、これは今おっしゃったような例をよく理解できましたし、今後、優先順位は先ほど言ったように、そうせざるを得ませんけれども、これはきちんと努力してやりたいと思います。
#205
○福島みずほ君 先ほど、二〇〇六年度で千回の引き抜き依頼票のうち半分が索出不能件数だと。つまり、旧台帳に当たって、ないということなので、頑張っても出ないかもしれない。先ほども言いましたが、旧台帳は実はかなりないんじゃないかと実は社民党は思っておりまして、そういう点も含めてきちっとこれからもメスを入れていきたいと思います。
 それで、今朝の朝日新聞に、宙に浮いた年金五千万件のうち、検証委員会最終報告案では最大四割、つまり三八・五%、特定に支障が出ているという記事が出ております。ということは、安倍総理などが一人残らず救済しますと、最後の一円まで、安倍前首相や舛添厚生労働大臣が最後の一人、最後の一円まで確実に給付につなげると言ったけれども、結局、検証委員会の最終報告案では最大四割、特定に支障なわけですね。できないじゃないですか。
#206
○国務大臣(舛添要一君) 実は私は、この資料、これは今おっしゃった検証委員会の記録ですけれども、公表まだされていません。そして、これは厚生労働省、社会保険庁が信用ならぬということで、それで徹底的に向こうからメスを入れてきた。私たちには、このデータ出せというのを出しただけで、結果は、途中で私が介入しちゃいけないことになっているんです。
#207
○福島みずほ君 いや、感想でもいいですから。
#208
○国務大臣(舛添要一君) ですから、感想って、見ていないですから。公表されていないですから。だから、それがきちんと、あしたかあさってか公表されると聞いています。それは新聞が勝手にリークしたことになっているけれども、それも本物かどうかも分かりませんから、きちんと見て、私がきちんと読んで、それからお答えします。それ以外の答えはありません、今日は。
#209
○福島みずほ君 最大四割特定に支障という最終報告案は非常にショッキングだと思います。最後の一人、最後の一円に至るまで救済すると言いながら四割支障があるということであれば、本当に半分ぐらい救済できないということなんですね。これは非常に重いと思いますので、改めて最終報告が出た段階で大臣に質問したいと思います。感想ぐらいは今日言っていただけるかと思ったんですが。
 それで、もう一つ、オンラインシステムについて、システムの著作権が国が所有していないというおろかなことがあるわけですが、今後、著作権について現状のままとするのでしょうか。大臣。
#210
○国務大臣(舛添要一君) 政府から。事実関係ですので。
#211
○政府参考人(石井博史君) お答えいたします。
 委員仰せのとおり、NTTデータ、それから日立、それぞれの関係では著作権は両社に保有されて今日に至っているわけでございますけれども、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、現在、社会保険オンラインの最適化計画というのを十八年度から五か年計画で進めてございます。この計画の方針、いろいろございますけれども、大事なポイントの一つとして、新たに作成されるプログラムなどの成果物に関する権利は今後すべて社会保険庁に帰属するということを契約書に明記していくということにしてございまして、先ほどもちょっと触れさせていただきましたけれども、昨年八月に一般競争入札ということで調達させていただいた基本設計ですね、これについての契約書においても既に著作権をそういうことで社会保険庁に帰属させていただくよという取扱いを明記してございます。
#212
○福島みずほ君 一兆七千億円お金を今まで使いながら、国が著作権を持っていない。大臣、レガシーシステムはだれに聞いても古臭いっていうんですよね。ですから、とてつもなく古臭い仕組みをNTTデータと日立にやって、しかも国が著作権を持っていない。二兆円ほどお金を使ってきて一体何だと。突合、照合だ、何とかだといいながら、また新たな仕組みになると新たにまたお金を使わなくちゃいけないわけですから、こんな本当に無駄遣いはないと思うんですね。これは変えるべき、著作権は国が持つべき、そして安く、きちっと最新のコンパクトなことでコンピューターシステムを動かすべきだ。いかがですか。
#213
○国務大臣(舛添要一君) だから、NTTデータその他、日立製作所、こういうところに著作権を渡すような契約というのを、私も委員と同じで、何で国は結んだんだって。つまり、ビジネスやるときの仕方が分かっているのかなと。だから、私はどんどん官民交流をやって、生き馬の目を抜くようなすごいビジネスマンをこういう契約担当にやらぬといかぬのじゃないかと思ったぐらいに私もこれはなぜだろうと思いましたので、今後はこういうことのないようにきちんと国が著作権を持つ。
 おっしゃるように、そういう会社が持っていることでどれだけ不便を被っているか分からない。しかし、それはもう契約しているんですよね、だれがいつやったか分からないけれども。だから、そのときにやっぱり厚生労働省もしっかりビジネスマインドを持たないといけないんで、正にこういうところは官民交流をやって公務員制度を改革する必要があると。私も同じような意見です。
#214
○福島みずほ君 これはもう国が当たり前ですが著作権を持ち、NTTデータベースと日立製作所はいったん切って、そしてきちっとコンパクトで性能が良く、最新のコンピューターシステムで格安にやるべきだと思います。その転換が行われるかどうか国会で検証していきます。
 最後に一問だけ、障害者自立支援法について一言聞きます。
 今日、日比谷野音で六千人に及ぶ大きな集会がありました。これは、どんどん実は、非常に皆さん関心があるところで、その場しのぎの補助金ではなく、応益負担を廃止するなどの改正をスピード感を持って処理すべきだということ、それから、代表者が是非大臣と会ってやっぱり現場で何が起きているかを聞いてほしいという声がありますが、いかがですか、大臣。
#215
○国務大臣(舛添要一君) 私自身、現場重視ということでいろんな現場を時間の許す限り回っています。この前もパン屋さんで自立して一生懸命頑張っている障害者の皆さんのところに行ってまいりました。そういう努力は引き続き行いたいというふうに思います。
#216
○委員長(岩本司君) よろしいですか。
#217
○福島みずほ君 前者について、障害者自立支援法の見直しについて。
#218
○国務大臣(舛添要一君) これは、千二百億円の暫定措置を付けて激変緩和のようなことをやったと思います。そして今、自民党、公明党でもこれに対してどうするかということを真摯に議論がなされていますんで、正に現場の声を聞いて、どういう形で問題があるとすれば改善していくのか。
 しかし、何度も申し上げますように、私は、これは理想は間違っていない。障害者が、それは障害者の種類によっていろいろきめの細かいことは必要ですけど、障害者が自分で働いて自分で税金を払って生き生きと生きていける社会、それをつくるのが先進国である、その方向は私は正しい、その過程においてきめの細かい政策をやらないといけないと私は思いますので、そのことをお答え申し上げます。
#219
○福島みずほ君 是非、代表者の意見を聞いて、障害者自立支援の問題点を根本的にどうするかを考えていただきたいと思います。
 以上です。
#220
○委員長(岩本司君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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