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2007/12/06 第168回国会 参議院 参議院会議録情報 第168回国会 外交防衛委員会 第10号
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2007/12/06 第168回国会 参議院

参議院会議録情報 第168回国会 外交防衛委員会 第10号

#1
第168回国会 外交防衛委員会 第10号
平成十九年十二月六日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月四日
    辞任         補欠選任   
     近藤 正道君     山内 徳信君
 十二月五日
    辞任         補欠選任   
     喜納 昌吉君     大塚 耕平君
     米長 晴信君     牧山ひろえ君
     山口那津男君     荒木 清寛君
 十二月六日
    辞任         補欠選任   
     佐藤 公治君     轟木 利治君
     徳永 久志君     風間 直樹君
     牧山ひろえ君     下田 敦子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                浅尾慶一郎君
                犬塚 直史君
                藤田 幸久君
                佐藤 昭郎君
                山本 一太君
    委 員
                大塚 耕平君
                風間 直樹君
                下田 敦子君
                轟木 利治君
                白  眞勲君
                柳田  稔君
                秋元  司君
                浅野 勝人君
                木村  仁君
                小池 正勝君
                佐藤 正久君
                荒木 清寛君
                浜田 昌良君
                井上 哲士君
                山内 徳信君
   国務大臣
       外務大臣     高村 正彦君
       防衛大臣     石破  茂君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 町村 信孝君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  岩城 光英君
   副大臣
       外務副大臣    木村  仁君
       防衛副大臣    江渡 聡徳君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  小池 正勝君
       防衛大臣政務官  秋元  司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        堀田 光明君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       福島 克臣君
       内閣官房内閣審
       議官       鈴木 敏郎君
       内閣官房内閣審
       議官       小澤 俊朗君
       金融庁総務企画
       局審議官     河野 正道君
       外務大臣官房審
       議官       梅本 和義君
       外務大臣官房審
       議官       松富 重夫君
       外務大臣官房参
       事官       伊原 純一君
       外務大臣官房参
       事官       廣木 重之君
       外務大臣官房広
       報文化交流部長  山本 忠通君
       外務省北米局長  西宮 伸一君
       外務省中東アフ
       リカ局長     奥田 紀宏君
       外務省国際法局
       長        小松 一郎君
       財務省主計局次
       長        香川 俊介君
       国税庁課税部長  荒井 英夫君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        北川 慎介君
       防衛省防衛参事
       官        小川 秀樹君
       防衛大臣官房長  中江 公人君
       防衛大臣官房技
       術監       佐々木達郎君
       防衛省防衛政策
       局長       金澤 博範君
       防衛省運用企画
       局長       高見澤將林君
       防衛省人事教育
       局長       渡部  厚君
       防衛省経理装備
       局長       長岡 憲宗君
       防衛省地方協力
       局長       地引 良幸君
   参考人
       預金保険機構理
       事長       永田 俊一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の
 実施に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
#2
○委員長(北澤俊美君) ただいまから外交防衛委員会を開会をいたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 昨日までに、近藤正道君、米長晴信君、山口那津男君、喜納昌吉君が委員を辞任され、その補欠として山内徳信君、牧山ひろえ君、荒木清寛君及び大塚耕平君が選任されました。
 また、本日、徳永久志君及び牧山ひろえ君が委員を辞任され、その補欠として風間直樹君及び下田敦子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(北澤俊美君) この際、御報告をいたします。
 去る十一月二十七日の委員会で、牧山ひろえ君から御提案のありました米国企業から輸入された自衛隊向け機器部品の見積書に関する件につきましては、理事会協議等の結果、来る十二月十一日までに委員長名の文書を該当する企業に発送することが合意されましたので、さよう取り計らいます。
    ─────────────
#4
○委員長(北澤俊美君) 政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官福島克臣君外二十二名の出席を求め、その説明を聴取することとし、また、参考人として預金保険機構理事長永田俊一君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
#6
○委員長(北澤俊美君) テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#7
○犬塚直史君 民主党の犬塚直史です。
 今日は、テロ新法にかかわる質疑ということで質問させていただきますが、まず、本題に入ります前に、今当委員会の委員長から御報告がありました米国のメーカーに対する見積書の真偽をこの委員会から送付をするという件について、特に防衛大臣の御協力をお願いをしたいと思うんですけれども。
 ちょっと経緯をもう一度確認させていただきますと、十一月二十七日、当委員会で牧山委員の方から、米国のメーカーが日本の商社を通じて防衛省に提出をしたこの見積書の真偽を、防衛省が持っている見積書が正しいものであるかどうかという真偽を直接この当委員会から米国のメーカーに対して問い合わせをしたいという旨の提案が十一月二十七日にあったわけであります。
 その後、いろいろな審議を経まして、昨日の当委員会の理事懇談会におきまして、十二月の十一日までに委員長名で手紙を各メーカーに送付をして、今防衛省が持っている手持ちの見積書の真偽を確認をするということが決定したわけですけれども。
 具体的にはどこまでやるのかということになると思うんですが、これにつきましては、一応、まず第一弾として、平成十八年のすべての見積書についてまずは第一弾で行ってはどうかということがありまして、これちょっとすべてかどうかはまだ確認を取っていないんですけれども、昨日、防衛省からいただいたこの資料によりますと、調達要求番号、つまり契約数でいきますと四百三十九件、会社の数でいきますと、これ山田洋行だけを私はちょっと数えてみたんですが約十件ということですので、会社数にしますと大体五十から百の間ぐらいの話かなと。そして、この一つの調達要求番号について見積りが何枚ぐらいあるんですかということを今朝も防衛省の方に質問したんです。そうしたところが、まあ数件でしょう、それほど多くはないはずですというお話でしたので、ボリュームとしても、まずはこの第一弾としてこういう作業を行っていきたいということなんですけれども。
 これについて具体的に、今までも見積書は累次お願いをしてちょうだいはしているんですけれども、やっぱりなかなか墨塗りの部分とか多くて出せる部分と出せない部分があると。特に、見積書の開示については、メーカーの了承ですとかあるいは商社の了承ですとかあるいは個人名は出さないようにするとか、あとは内容については例えば弾薬の数量等これは直接出すのはまずいだろうということはあるんですけれども。
 しかし、事は、要は見積書の真偽が確認できればいいというだけのことですので、少なくとも日付と、それからだれに対して出した見積りかというあて先、そして見積書の番号、それから見積りの金額、そして見積りを作った会社名ですね、これが出ている資料をできるだけ早い時期に当委員会に提出をお願いしたいと思うんですが、御協力はいただけますでしょうか。
#8
○国務大臣(石破茂君) 委員会でこれから御議論なされ、御決定なさることだと思います。国会の委員会で決められたことに対しまして、当省として可能な限りの御協力はさせていただきたいと思います。
 ただ、委員御指摘のようにそういう様々な問題点がございますので、そのことにつきまして、委員会の御決定がありました後によくお話合いをさせていただきたい。別に事を隠ぺいしようとかそういうことでは全然ございませんで、ただ、見積りを取りますときに、といいますよりも、当省とその会社との関係でこれは明らかにしないということが前提になっております場合にそれを覆すことができるかどうか等々、いろんな問題もございます。よく御相談をさせていただきまして、委員会の御決定がありますれば、当省としてそれにできる限りの対応をさせていただきたいと存じます。
#9
○犬塚直史君 まず、委員会の決定というのは、立法府として国民の税金を使っていくという形でこれをしっかりと監査しなければいけない、使い方をチェックしなければいけないという意図から、石破大臣が今大変なリーダーシップを持ってやっておられるということは重々承知の上で、その上で立法府としても同時にこれをやろうということは決定をいたしましたので、是非協力はしていただきたいと、こういうふうに思っております。
 その上で、内容につきまして、今大臣がおっしゃられた各メーカーあるいは商社との契約関係でどこまで開示できるかということもあろうかと思います。そういうことにつきましては、今後現場レベルでの打合せをさせていただきますが、少なくとも、例えば第三者に対して見積り開示しないでくれということは明示的にあるんであれば、我々は見なくてもいいですから、カバーレターだけ書かせていただいて、そこに見積書を添付させていただいて大本に送るというような作業も視野に入れて、いずれにしても協力をさせていただいて、一刻も早くこの国民の懸念というものを、毎日何百円という単位で商売をしている方たちの血税を、特に守屋事務次官なんかは沖縄の米軍再編では三兆円とかミサイル防衛では市場規模では十兆円と言われているようなことで今大変な懸念を持たれているわけですから、協力をしていただいて一刻も早くこの疑念を晴らしていきたいと、こういうふうに考えております。
 大臣、もう一度リーダーシップをお願いしたいんですが。
#10
○国務大臣(石破茂君) 委員のおっしゃることはよく理解をいたします。
 私自身は個人的にはこの偽造などというのは言語道断、話にならないと、もう国民全体に対する詐欺、もちろん当省がということでございますが、納税者を何だと思っているんだという話でありまして、この点について私は、第三者的な言い方をしてはいけませんが、極めて憤りを持っております。実態の解明のために当省として国会に御協力できる部分は最大限協力をさせていただきたいと存じます。
#11
○犬塚直史君 ありがとうございます。
 それでは本題のテロ新法にかかわる質疑に入らせていただきます。
 まず、今日は官房長官のお時間があるようですので、ちょっと順番を入れ替えさせていただいて、給油関係については一番最後にいたしますので、まずはテロ新法に係る武力行使の正当性ということについて官房長官の御認識をまずお聞かせください。
#12
○国務大臣(町村信孝君) 座ったままでよろしいですか。
#13
○委員長(北澤俊美君) ええ、どうぞ。
#14
○国務大臣(町村信孝君) 恐れ入ります。
 正当性という、武力行使の正当性というお尋ねでございました。
 一般論は別にして、今このOEFの話を当然委員はしておられるんだろうと、こう思いますけれども、これは、九・一一の後は国連憲章五十一条の個別的自衛権あるいは集団的自衛権ということでOEFが始まったと。その後、二〇〇一年十二月にカルザイ暫定政権が成立をした、直前に開かれたボン合意というものに基づいて政権ができたと。日本国政府もその政権を承認をするという閣議了解を行ったわけでございます。諸外国も同様のアクションを取った国も幾つもあるというふうに思いますが、いずれにしても、暫定政権成立後は国際法上、基本的には領域国でありますアフガニスタンの同意に基づいて、アフガニスタンの警察当局等の機関が行うべき国内的な治安の回復、維持の活動の一部を補完的に行っていると、こういうふうに理解をしております。
 したがいまして、このOEFの活動というものは国際法上、国連憲章第二条四項で禁止されている武力の行使には当たらない、このように考えているところであります。
#15
○犬塚直史君 まず話を簡単な部分からやりたいと思うんですけれども、私、非常にこの間の国民が注視をしている給油の法律に関する議論の中で非常に私は疑問を持つといいますか憤りを感じるというのは、あたかも前方で行われている、要するに、我が国は後方で非戦闘地域で給油の支援をしているわけですけれども、しかしその前方で行われている、今官房長官は国際法上の武力行使ではないと、こうおっしゃったわけですけれども、そこの前方で行われているこの活動についての国際法上の位置付けあるいはその正当性ということが全く議論からすっ飛ばされておりまして、給油をやるのかやらないのか、給油をやることが国際社会から感謝をされているのかされていないのか、給油をやめることが我が国の国益にとっていいのか悪いのか、そもそもこの議論を代案なしにやるということは一体どういうことなんだ、民主党の案というのは何なんだというふうに、話がどんどんどんどんそれていくんですね。
 しかし、官房長官、元々……(発言する者あり)いや、それているんですよ。元々、我々がイラク特措法の廃止法案というものをまず提出をしたという意味は、そもそものイラクにかかわる武力行使の正当性というものを問わない限りは、それに付随して行われている給油活動の正当性あるいはこの意義というものを語ることはできないではないでしょうかと、そういうことを言っているんですけど、官房長官の御認識を伺います。
#16
○国務大臣(町村信孝君) そういう問題の立て方も確かにあるんだろうなと、こう思います。そういう意味での委員のおっしゃりたい部分は私なりに理解をいたします。
 ただ、イラクは今ちょっとさておきましてアフガニスタン、現実に海上阻止活動で今やっている部分、そしてこれから海上阻止活動としてやる、新たに限定してやる部分というのは、地上の活動がどういうものであれ、海においてテロリスト等が移動をしたり、あるいはそれに伴う麻薬を運んでもうけたり武器を運んだりということを阻止するための海上阻止活動、それに対するそれはもとより武力行使ではありません。そして、そこへの給油はもとより武力行使ではありません。
 そういう活動に日本が参画するということは十分正当性があるし、地上で行われていることの正当性を論ずることを私はあえて否定はしませんが、それを抜きにしても、今私どもがやっております給油活動そのものの意義というものはそれによって何ら変更されるものではないし、海上阻止活動の正当性、必要性、国際的な理解、それらは十分にあるものと、私はそう理解をしております。
#17
○犬塚直史君 OEF―MIOという作戦名ですね。OEFというのはオペレーション・エンデュアリング・フリーダムという地上作戦の名前ですね。そして、―MIOですから、明らかに今官房長官がおっしゃった、地上で行われている作戦の正当性は抜きにしてもとおっしゃるその認識が私は間違いだと思うんですけど、いかがですか。
#18
○国務大臣(町村信孝君) OEFの正当性はもとよりあるという前提でお話をしているわけであります。
#19
○犬塚直史君 それでは、そのOEFの正当性をどこに求めておられるのか、御認識を伺いたいと思います。
#20
○国務大臣(町村信孝君) 今申し上げましたように、これがアフガニスタン暫定政府の足らざる部分を言わば補う治安維持活動ということでありまして、ここは別に武力の行使をしたり戦争をしているわけではございませんから、そうした国内に治安回復をもたらしたい、しかし現実の今アフガン政府はそれだけの実力が足りない、それを国際的な社会の一員としていろいろな国々がOEFあるいはISAFという形で国内治安維持の強化を図ってテロリスト等々に対して制圧活動をすると。
 これは極めて、一つの政権として、しかも国際的に認められた政権として妥当な活動であると。これを違法であるともしおっしゃるなら、何ゆえにそれが違法であるのか、是非委員の御認識を逆に教えていただきたいところだとさえ私は思います。
#21
○犬塚直史君 今の逆に御質問をいただいた点については、国際法、いわゆる国連憲章の中で武力行使が戦争を含む武力行使が違法となったと。これはもう国連憲章の大原則であります。この武力行使の違法性を阻却する事由としては二つしかないと。自衛権の行使と、そして憲章七章下の集団安全保障であるということですね。
 その中で、このOEFというのは自衛権の行使で始まったんだということですね。ところが、アフガニスタンの暫定政府ができた以降は、これは自衛権の行使ではなくて、あくまでもアフガニスタンの正統な政府の要請に基づいた治安の回復及び治安の維持活動を補完的に行う活動であって、国際法上の武力行使には当たらないというのが今官房長官おっしゃった内容だと理解するんですけどね。
 私が非常に疑念に思っておりますのは、とおっしゃるんであれば、いつどこでだれに対してどういう形でアフガニスタンの政府からそのような要請があったのか、これをまずお答えいただきたいと思います。
#22
○国務大臣(町村信孝君) どこでだれがいつというのは、私今直ちに手元に資料がないから分かりませんけれども、当然のことながら、アフガニスタンの国内秩序の回復に関する様々な国際会議、その場におけるカルザイ大統領等々から国際社会への要請というものがあって、それらを受けてこうした治安維持活動の補完をやっているんだと、こう私は理解をします。
#23
○犬塚直史君 官房長官、この武力行使の違法化というのは、二回にわたる世界大戦の末に、何千万人という人間が死んで、その上で人類がようやく国際法上でこれを作ることができたという、正に大原則でありまして、この大原則の一つを根拠として始まった武力行使が、それではある時点からそうではなくなったということについて、累次の国際会議があったとかいうようなあいまいな答弁ではとても納得することはできないんです。
 質問通告の七番、どのような要請がいつどのような形でだれに対して行われたのか、御回答いただきたいと思います。
#24
○国務大臣(高村正彦君) 各国が具体的にいかなる形で同意を得ているかについては逐一把握しているわけではありませんけれども、例えば二〇〇二年一月にブッシュ大統領とカルザイ・アフガニスタン暫定行政機構議長が発出した米国とアフガニスタンの新しい関係に関する共同宣言において、両国はタリバンの残党やアルカイダのネットワークを根絶するため継続して協力するというコミットメントを再確認したとしております。
 また、二〇〇四年三月にベルリンで開催されたアフガニスタン復興支援会議で採択されたベルリン宣言においては、OEFがアフガニスタン政府の要請と歓迎に基づくものであることを明記した上で、その関与が新しいアフガニスタン治安武装部隊が十分に組織運用されるまでの間、継続されることに合意されているわけであります。
 これらのことからも分かるように、OEFが領域国であるアフガニスタン政府の同意に基づき国際法上適切に行われていることは明らかであると思います。委員とは見解を異にしますが、日本政府としては明らかであると、こういうふうに思っております。
#25
○犬塚直史君 質問に答えていません。
 そのような要請がいつどこでどのような形でだれに対して行われたのかという回答を求めます。
#26
○委員長(北澤俊美君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
#27
○委員長(北澤俊美君) 速記を起こしてください。
 どちらから答弁求めますか。
#28
○犬塚直史君 もう一回質問いたします。
 じゃ、もう一度整理して質問いたしますけれども、今外務大臣がおっしゃったのは、共同声明等においてそのような合意がある、そのような要請があるということを再確認をしたと、そういう答弁をされたんですけれども、私の質問したのは、その要請自体がいつどこでだれに対してどのような形で行われたのかということを聞いているんですよ。もう一度答えてください。
#29
○国務大臣(高村正彦君) いつどこでどういう形でだれに対して行われたかを、そういうふうに具体的に日本政府は把握しているわけではありませんし、把握する必要もないと、こういうふうに思っております。
#30
○犬塚直史君 少なくとも自衛権の行使であれば、これは国連安保理に正式に報告をしなければいけません。そして、憲章七章下の集団安全保障であれば、これは明示的な安保理の決議がなければいけません。そして、この二つを阻却する、つまりこれに当てはまらない今度は武力行使である、あるいは活動であるということをこれは明示的に示すためには何かこれは本当にはっきりしたものが必要であると。しかし、それは日本政府は把握していない、把握しなくても十分であると、そう大臣はおっしゃったんですけれども、そのとおりでよろしいんですか。
#31
○国務大臣(高村正彦君) 主権国家であるアフガニスタン・カルザイ政権が、何の異議も言っているわけじゃないんですよ。主権国家が正に異議があるんであれば、同意していないんであれば、それは国際場裏において問題にするんですよ。それを第三者である日本が、いつどこでだれが、そんな国際法の常識に反したことを言われても、日本政府としてはそんなことを一々お答えする必要はないと思います。
#32
○政府参考人(小松一郎君) 国際法の問題でございますので、僣越でございますが私の方からお答えをさせていただきたいと思いますけれども。
 犬塚先生が国際法上の武力の禁止という規範があって、その違法性を阻却する要因としては自衛権とその安保理の決定と、この二つしかないんだ、それなのになぜ同意でそれができるんだと、こういう御質問であるわけでございますが、政府が申し上げておりますことは、この国連憲章第二条四項で禁止をされておりますのは、各国に対してその国際関係において武力の行使をしてはならないということを禁止しているわけでございまして、政府が申し上げておりますのは、カルザイ暫定政権が成立した以降のいわゆるテロ掃討作戦として行われております実力の行使は、アフガニスタンの治安の回復、維持のための国内関係における実力の行使でありますので、このような意味でこの国際関係において武力を行使することに当たらないと。したがって、この国連憲章第二条四項が禁止をしているこれに当たらないということを申し上げているわけでございまして、相手国の同意があれば武力行使も行い得るということを申し上げているわけではございません。
 なぜこの同意が必要かということでございますけれども、国内の治安を回復、維持することは領域国の政府の責任でございます。他方、自国政府の警察機能が脆弱な場合に、外国に要請をいたしましてこれを一部又は全部を補完してもらうことはこれはできないことではございません。このような場合におきましても、当該要請を受けました外国が領域国の政府に代わって行う治安回復・維持活動は、他国の領域内において公権力を行使するという活動でございますので、それは疑いを入れないわけでございますから、国際法上そういうことについて領域国の同意が必要であろうと、こういうことを申し上げているつもりでございます。
 以下、蛇足かもしれませんけれども、国際法上、多くの規範は同意によってこれを乗り越えることも……
#33
○犬塚直史君 蛇足ならいいよ。
#34
○委員長(北澤俊美君) 蛇足ならいい、小松局長、自分から蛇足なんていう答弁をする必要は全くないよ。簡潔にしてください。
#35
○政府参考人(小松一郎君) 申し訳ございません。失礼いたしました。蛇足という言葉は取り消させていただきます。
 国際法上、多くの規範は同意によってこれを乗り越えることもできます。
 他方、例外的に国際法の一部の規範は同意によっても乗り越えることができない強行規範であるとされておりまして、何が国際法上の強行規範に当たるかは必ずしも明確ではございませんけれども、国連憲章第二条四項の定める国際関係における武力の行使の禁止というものがこのような強行規範に当たることについては異論がないと考えておりまして、この規範を同意で乗り越えることができるということを申し上げているわけではないということでございます。
#36
○委員長(北澤俊美君) 改めて言うがね、この委員会に来て貴重な時間を費やしているのに、一局長が蛇足だなんていうことを言って答弁するとはけしからぬことだ。以後気を付けてください。
#37
○政府参考人(小松一郎君) 申し訳ございません。失礼いたしました。
#38
○犬塚直史君 今、正に累次の蛇足的説明がありましたけれども。
 私が質問しているのは、トリガーとなった文書は何ですかと言っているんですよ。何となくアフガニスタン政府ができて、政府ができてそこの治安維持活動を助けなきゃいけないからこれはもう自衛権の行使ではないんだ。何となくこれがそのまま、共同声明があったからアフガニスタンの政府の要求に応じてやっているんだというのはあり得ない話であって、その政府が要求しているのであれば、トリガーとなった文書はどれなんですかということを先ほど来お聞きしているんですよ。
#39
○政府参考人(小松一郎君) 申し訳ございません。
 国際法上、先ほど申しましたように、他国の領域内において公権力の行使をするということは領域国の同意が必要でございますが、この同意をどういう形で取り付けなければならないかということについて、文書で行わなければならないとか条約が必要であるとか、そういう国際法上の規範はないと理解しております。
#40
○犬塚直史君 文書でやらなくてもいいと、まあそれはそうかもしれません。では、文書でなくてもいいと、Eメールかもしれない、あるいは公式な記録が残る会議での要請かもしれない、あるいは電話で言ったけれども記録がしっかり残っているかもしれない。
 私が言っているのは、少なくとも何となくいつだれが要請したのか分からないけれども、何となくという話はないだろう、ここをすっ飛ばして議論は前に進めることはできないだろう、あるいは政府はここをすっ飛ばしているんですかということを聞いているんです。もう一度答えてください。官房長官、お願いします。
#41
○委員長(北澤俊美君) 局長でいいんですか。
#42
○犬塚直史君 いや、官房長官、お願いします。
#43
○国務大臣(町村信孝君) まず、自衛権の発動あるいは集団自衛権の発動、それはそれぞれのアメリカなり、例えばEUの国々が国連にきちんと報告あるいは登録、ちょっと正確な用語は分かりませんが、それは出されております。それは国連のドキュメントに私ははっきりあると思います。
 その後ですね、カルザイ政権ができた後の話。その国内の治安維持活動がいかなる妥当性があるかないかということを議論している国は多分日本のこの委員会だけなんじゃないんでしょうか。国際的に私はもう当然のこととして、諸外国の実力部隊がそれぞれの国に入っていって、それぞれの国の、主権国の政府の了解なしにそういう活動ができるはずがないんです。もうこれは余りにも自明なことであって、逆のケースを考えてください。日本の警察がどうも弱いといってどこかの国が断りもなく入ってきて、そして何か治安活動をやった、そんなことはあり得ないわけですね。
 そういう意味で、私はどうも委員の問題にしていることが、一応理解はしたものの、しかしそういうことを議論をして、いかなるドキュメントがあるか、いかなるメールがあるかということを問いただす、一体それは何の意味があるんですかと、逆に僕は不思議に思ってしようがありません。
#44
○犬塚直史君 私は、官房長官、防衛大臣も隣でうなずいておられますけれども、政治の一番最も重要な意思決定というのは武力集団を表に出すときだと思うんですね。これはもう本当に一番大事な意思決定ですね。私が今問題にしているのは、そのような意思決定がどのような原則の下に行われていたのか、我が国としてはどんな原理原則をもって武力集団を表に出すということを決定したのかと。OEFまではいいんです。曲がりなりにもいろんな議論があるにしても、自衛権の行使ということで国連には報告されているんですよ。しかし、それがいつの時点かは分からないけれども、何となくアフガニスタン政府のこの治安の維持を補完するような活動になってしまったと、こう言われているわけですね。
 それだったらば重ねて伺いますけれども、警察機能を補完する活動であって武力行使でないんであれば、捕捉されたテロリストあるいはアフガニスタンの国内法における犯罪者の数、そして捕獲されたこの犯罪者がどのような司法手続に基づいてどこに収監されているのか、把握されている限りでお答えください。官房長官、お願いします。
#45
○国務大臣(町村信孝君) さあ、それはちょっと私の所管の話ではないので、担当する方からちょっとお答えいただきたいと思います。
#46
○犬塚直史君 質問通告十一番ですので。外務大臣どうぞ。
#47
○国務大臣(高村正彦君) 我が国は不朽の自由作戦自体に参加しているわけでなくて、またこれまでの活動を通じて拘束されたテロリスト等の総数や取扱い等については各国とも公表しておりませんから、我が国としては具体的に承知しているわけではございません。承知する必要もないと思っています。
#48
○犬塚直史君 外務大臣に伺いますが、OEFと切り離して海上阻止活動はあり得ないと思うんですけれども、いかがですか。
#49
○国務大臣(高村正彦君) 誠に申し訳ありませんが、ちょっと今の質問の趣旨が分からないんですが、どういうことでしょうか。
#50
○犬塚直史君 私が申し上げているのは、OEFと切り離して海上阻止活動、OEF―MIOというのが考えられない作戦ですよね。これはOEFの補完的な、補助する、あるいは後ろから支援をする活動でありますね。それを聞いているんですけれども、いかがですか。
#51
○国務大臣(高村正彦君) 切り離してという意味は、全く関係ないかといえば関係ありますが、全くその一部かどうかというと、必ずしもそうとも言えない。OEF―MIOはOEF―MIOとして、正に海上阻止活動として独立の意味も持っていると。もちろんそれが関係ないとは言いませんけれども、独立の意味も持っている活動で、切り離せるか離せないかという、オンかオフかというような関係で聞かれても、ちょっとなかなかイエスとかノーとか言いにくい話ではあります。
#52
○犬塚直史君 要するに、当事者意識を持って、今一番大事なのはアフガニスタンあるいはイラクの平和と安定であります。我が国もできる範囲で懸命な活動を今まで続けてきたわけであります。やっぱりそのすべての目的というのはアフガニスタンとイラクの安定であって、一刻も早く多国籍軍がこのイラクやアフガニスタンの政府にその治安活動を渡して、バトンタッチをしてこの国からやっぱり撤収していかない限りはこの作戦は終わらないと思うんですね。ひいては、テロリストとの戦いということもやっぱりここが一番の焦点になるわけですね。その中で、どうしてこの海上阻止活動だけを切り離して判断することができるのか私はどうしても分からないんですけれども。
 質問通告の十二番ですね。例えば、捕獲後の司法手続がどのようにされているかというのをどんな理解を今されておられますか。
#53
○国務大臣(高村正彦君) それは先ほどもお答えいたしましたように、日本政府としては直接OEFに参加しているわけではありませんし、アフガニスタン政府でもないわけでありますから、どういうふうに扱われているかということについては逐一存じているわけではございません。
#54
○犬塚直史君 大臣のおっしゃっているのは、日本国はOEF―MIOには参加していない、海上阻止活動に参加しているんだと、こういう理解でよろしいんですか。
#55
○国務大臣(高村正彦君) OEF―MIOの海上阻止活動において補給活動をしたいと、こういうことで今この法案を御審議いただいているわけであります。
#56
○犬塚直史君 それであるならば、どうしてこのOEFの、今行われている特に警察権の補完的な活動であれば、警察権を行うのであればこの司法活動ということもしっかりと視野に入れなければいけない、その実態をどうして日本政府は把握していないんですか。
#57
○国務大臣(高村正彦君) OEF自体は作戦行動でありまして、各国政府あるいはアフガニスタン政府、それぞれ公表していないわけでありまして、必ずしもそこの部分と切り離してという意味は、そこを知らなければOEF―MIOの補給活動に参加できないというそういう関係にあるとは思っておりません。いろいろ最終的にアフガニスタンの復興、安定、自ら治安維持ができるようにするようにお手伝いしようという一環の大きな活動の中の一端である補給活動もそういうことでもあるということは認識しておりますが、そうだからといって、ほかの部分の作戦行動について日本政府がすべて逐一把握しなければいけないという話でもないと思っています。
#58
○犬塚直史君 私は、当事者意識といいますか、つまり我が国ができることをすると。以前は当委員会でコストパフォーマンスなんという言葉も飛び出しました。それは何かというと、我が国が艦船を派遣してインド洋沖で比較的安全な給油活動を行うことはコストパフォーマンスは非常にいいだろうというような議論まで当委員会では飛び出しているんですね。私は、それは非常におかしい議論だと思うんです。
 一番やっぱり考えなければいけないのはアフガニスタンとイラクの平和と安定ですよ。そのために我が国が本気で、当事者意識を持って、一体今何ができるんだということをすっ飛ばして討議は絶対できないわけですから、ただ単に自衛隊を出す出さないとか、あるいは給油を継続するとかしないとか、それが国益に直結するとかしないとか、既に始まっていることだから今やめることはどうかと思うとか、そういう瑣末な議論ではなくて、一体我が国としては何ができるんだという議論をする、その大前提が、武装集団を出すときにどういう原理原則でこれを決定するかという意思決定ですよね、どういう原理原則で出すんだと。自衛隊の人たちは出ろと言われればそれは出るんですから、国益を信じて出るんですから、その決定をする前に、一体どういう原理原則が必要なんだという議論を特にイラク特措法廃止法案の中でさせていただきたかったんですけど、ところが審議時間はたったの二時間ですよ。
 こんな私は本末転倒の議論はないと思うんですけど、先ほど来、石破大臣、うなずいておられましたけど、この件については何か御意見ございますか。
#59
○国務大臣(石破茂君) 私は、おっしゃるとおり、実力集団を、国内においてもそうです、国外は更にそうでしょう、出すときには当然三原則、緊急性、公益性そしてまた非代替性というものが必要であるということがまずございます。
 そして今回の、まず旧テロ特措法の場合には国連決議があり、国連の要請があり、それにこたえる形で政府としてテロ特措法、旧を作り、そして国会において御審議をいただきそして出したと、そして国会の御承認もいただいたというのが今までの経緯でございます。
 では今回はどうなのかということをお尋ねになるのであるならば、それは我が国の国益、私はそれが委員が瑣末だと思っていらっしゃるとかそんなことを申し上げるつもりはございません。国連の要請は相変わらずございます。そしてまた、各国の評価というものもございます。そして、それは武力の行使に当たるものではございません。今OEFあるいはISAF、PRT、それぞれの多くの国々が、トータルすれば四十か国が、イラク戦争に反対したドイツもフランスも、あるいはルクセンブルクの国防大臣この間来て議論をしましたが、ルクセンブルクもちっちゃな国々も、それが自由の、民主主義の、人権の破壊であるからこそテロと立ち向かわねばならないということでやっておるわけでございます。
 私は、客観的な要件も、そして我が国の国益も、そして委員御指摘のとおり私もコストパフォーマンスという言葉は正直言って嫌いなのです。そういう議論をするべきだとは思っておりません。何となく功利的に思えて私は好きじゃないんです。日本の能力が最も生かされるのはこれであるということをすべて勘案した上で政府としては新法の御審議をお願いしておるところでございます。
#60
○犬塚直史君 今大臣おっしゃった脅威の認定、そして代替することはできない手段であるか、あるいは必要最低限の武力行使であるか、それはもうまさしくおっしゃるとおり最も大事な原則でありますけれども、今この場で私が問題にしたいのは、権威の正当性と意図の正当性、成功の見通しなんですよ。
 やっぱりここまで来て、いや、やっているのは分かっているんです、各国がテロを何とかしなけりゃいけないということはもちろん分かっているんですが、少なくとも権威と意図の正当性そして成功の見通しを持って我が国がどういうふうにこれに貢献していくかということの当事者意識がどうも欠落しているように思えてならないんです。議論の内容はこの給油の有無だけに限られてしまって、そこに至る意思決定の部分に全く話が行っていないと、そういうふうに思えてならないんですが、大臣の御見解、いかがですか。
#61
○国務大臣(石破茂君) 必ずしも私が答弁する立場かどうか分かりませんが、御指名でございますのでお答えを申し上げますと、意思決定の問題は、世界各国が国連の要請に基づいて、国連の決議そのものでなければ国連そのもののオペレーションでもございません。それはいろんな理由があってこうなっておるわけでございます。それは、どの国がどのように参加をしているか、その中に拒否権を持った国は含まれているかということをまた議論をしなければいけないことだと思いますけれども、その国連の要請というものがあり、そしてまたそれに基づいて何ができるかということを考えたときに、日本国憲法の制約、すなわちそれはISAFに参加できるかできないかという議論も含むのですけれども、国又は国に準ずる組織というものの間において武力を用いた争いが行われていないところでなければ我が国は活動ができないのです。そういう地域はどこか、そういう活動は何か、そういうことをすべて精査をした上で残ったのが、最もふさわしいということで残ったのがこの洋上補給活動であったと。私はこの議論の過程においてそうだったと思います。
 そして、旧テロ特措法、委員よく御案内のことかと思いますが、あれはメニュー法でございました。アフガニスタン国内においてあるいは同意を得たる他国の領域において捜索救難とか、あるいは被災民の支援とか、いろんなことが書いてございました。しかしながら、そういうリクエストもなかった。やっぱり日本が一番評価されたのは補給活動であった。したがって、今回の新法はそれに限っているということでございます。
 私は、委員の御指摘ではございますが、今まで日本が単にコストパフォーマンスを考えてとか、そういうことでこの洋上補給活動をしたとは思っておりません。私は今年も去年もインド洋上に行ってまいりました。本当にあんなところで、トータルにすれば四か月間自衛官たちが活動している。楽な活動でも何でもないんです。そういう中で我が国の実力部隊を出したということは、私は非常に意味のあったことだと思いますし、そこに至る思考過程が全くイージーなものであったとは私は全く考えておりません。
 御質問に的確に答えているかどうか分かりません。私はそのように思います。
#62
○犬塚直史君 自衛隊を表に出して活動する際に、やっぱり成功の見通しを持たなければいけない。一番今私もこのように理解しているんですが、アフガニスタン、イラクは六年間の活動の末に泥沼になりつつあるんではないかという大きな懸念を持っています。
 それはどうしてか。一つには、例のコラテラルダメージという問題があると。一般市民の被害が余りにも大きくなり過ぎていると。その結果として、アフガニスタンあるいはイラクにおけるいわゆる当事者の人たちの持つ、多国籍軍やひいては国連やあるいは人道活動をしている人たちに対してまでも意識が非常に悪くなる一方であるという今認識をしているんですね。少なくとも、一方では国際社会と協力してテロ活動の撲滅のために一生懸命やっている、一生懸命やっているんだという意識があると。他方では、当事者の人たちにとってみれば、場合によってはこれは余りにもひどい侵略行為にも受け取っている人たちもいる。自分の家族がコラテラルダメージなどというこの名前の下に殺されてしまう、しかもこれが今年だけでも既に千名を超えているというような状況の中で、一体成功の見通しを持つためにはどうしたらいいんだろうかということがやっぱり議論としてはしなければならないだろうと思うんです。
 先ほど来申し上げているのは国際法上、国際法上という意味は、国連憲章において許されない武力の行使はこれは一応侵略に当たるわけですよね。侵略かどうかということを決定するのはもちろん安保理ではありますが、しかし一義的には国連憲章で認めていない武力の行使は侵略に当たってしまうわけですね。もしこれを侵略だと現地の人たちが理解するんであれば、この武力紛争は未来永劫続くことは間違いないと思うんです。そういう泥沼に入らないために我が国としてやっぱりやることはたくさんあるんだろうなと思うわけですね。
 そのうちの一つが、今日は高村大臣、ここにいらっしゃいますけれども、ICC、国際刑事裁判所の今ちょうど我が国が第一回の締約国会議にニューヨークで参加をしているわけですが、二〇〇九年以降に行われようとしているローマ規程の見直し会議において、侵略の定義というのを、これは一つの大きな課題として持ってくる予定なんですね。あるいは、原爆使用の違法化、どんな状況下にあっても原爆を使うことは国際法上これは許されないという原爆使用の違法化、このような議題があると思うんですけれども、ローマ規程の見直し会議に対する我が国の貢献、どのように考えておられるのか、お答えください。
#63
○国務大臣(高村正彦君) 我が国といたしましては、今回のICC加盟を契機に、国際刑事法、人道法の発展に積極的に参加していくとともに、人材面における貢献も含めICCに対して最大限の貢献を行っていきたいと、こういうふうに思います。
 今御指摘あった大量破壊兵器の犯罪化につきましては、ICCローマ規程の起草過程において、特に核兵器の使用をICCの犯罪対象とするか否かに関して各国間で意見がまとまりませんでしたが、政府としては従来から一貫して核兵器の使用はその絶大な破壊力、殺傷力のゆえに国際法の思想的基盤にある人道主義の精神に合致しないものと考えておりまして、こうした点も踏まえつつ、ICCにおける関連の議論に一層積極的に参加していく考えでございます。
 また、侵略犯罪の定義におきましては、御指摘のICCローマ規程検討会議におきまして議論される予定でありまして、現在、侵略犯罪に関する特別作業部会において検討会議に向けた様々な意見交換が行われております。これまでの特別作業部会には我が国もオブザーバーとして参加し、侵略犯罪の定義の在り方、ICCが管轄権を行使するための条件等に関する議論をフォローしてきたわけであります。
 今後、我が国としては、ICCの主要な締約国の一つとして、関連の議題に一層積極的かつ建設的に参加していきたいと考えております。
#64
○犬塚直史君 正に法の支配、力の支配ではなくて法の支配をつくっていくために、今日、ICCの主席検事であるオカンポ氏が、スーダンで行われている大変な虐殺行為の責任者として、前内務大臣、現人道担当大臣とそれからミリシアのジャンジャウィードの指導者、両名に対する訴追を行ってきたわけですけれども、現地の政府がこれに協力しないということを安保理で今日実は説明をするということになっていると。やっぱり力の支配である程度軍事的な活動が終わった後にはどうしてもこの法の支配というのをつくっていかなければいけない。そのためにも侵略に該当しないようなしっかりとした規範とルールと日本の原則を持って審議をしていただきたいということをお願いしまして、質問を終わります。
#65
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 先ほど、犬塚委員の方から、この委員会でいわゆる調査を行うということが全会派一致で決まりましたことが御紹介ございました。私はこれは非常に喜ばしいことだと思っております。(発言する者あり)
#66
○委員長(北澤俊美君) マイクがちょっと弱い。
#67
○浜田昌良君 先ほど犬塚委員から御紹介ありましたように、この委員会としていわゆる防衛調達疑惑に関して全会派一致で調査を行うということが決まったことが御紹介いただきまして、私はこれは非常に喜ばしいことだと思っております。いわゆる与野党であったとしても共通の理解を広げていって、ある面では協力し合っていくということが重要だと思っております。
 特にこのテロ対策補給新法、またその前のテロ特措法が原点としている、これは前回も質問させていただきましたが、あの九・一一テロのときにいわゆる与党も野党も持った、国際テロに対しては断固として戦っていく、封じ込めていくと、この原点は引き続き私は持ち続けたいと思っております。こういう原点があったればこそ、前回の旧テロ特措法の審議が非常に御協力をいただいてスピーディーに行われたという実態がございます。
 いろいろ調べてみましたら、九・一一が起こった後、一か月以内で、まず内閣の方で法案が十月五日に提出されまして、そして審議は二十五日間、十月二十九日に成立をしております。これはやはりこの国際テロには断固として立ち向かうということが共通認識であったから、こういう形で御協力をいただいたと思っております。
 その後、法律が十一月二日に施行されまして、基本計画が十一月十六日に作られました。そして、国会の承認ということが、これについても国会の審議の中で議論をいたしまして、当時の自民、公明、保守党は事後承認という案を出させていただいて、民主党からは事前承認という案がいただきまして、最終的には事後承認という形になりましたが、いわゆる国会のシビリアンコントロールも強めた形で合意ができたわけでございます。
 そして、この事後承認についても十一月二十二日に国会に提出されまして、その間、給油、「とわだ」は日本を出まして、また難民支援物資を運ぶために掃海母艦の「うらが」が同じく十一月二十五日に出て、そして十一月三十日で国会承認がなされたというそういう経緯を取っております。
 このときの国会承認におきましては、残念ですが、当時の自由党の皆さんは反対をされました。しかし、今の民主党の多くの方々は賛成をしていただいたと。そういう意味では、そのときの共通の意識をもう一度我々も持ち直さなければいけないなと思っております。
 そういうことで、これは二日前の総理にも聞いた話でございますが、六年前の九・一一テロ、この光景を最初に目にされて、またこれを受けて日本の大臣としてこの国際テロにどう立ち向かっていくかと、その決意を外務大臣、防衛大臣にそれぞれお聞きしたいと思います。
#68
○国務大臣(高村正彦君) 九・一一テロに接したときは、正に想像を絶するような状況でありまして、正に怒りを感じたわけでありますが、正にこういうテロというのは文明社会全体に対する挑戦でありまして、いかなる理由ももってしても正当化できるものではない、断固として非難され、そして除去されなければいけないと、こういうふうに思います。
 こういうことは、多くの国が時として犠牲者を出しながらも忍耐強くこのテロとの戦いをやっているわけでありますから、我が国がここから、このテロとの戦いから脱落するようなことは間違えてもあってはいけないと、こういうふうに思っております。
#69
○国務大臣(石破茂君) 九・一一が起こったとき、私は自民党の政調の副会長でございました。何が起こったかはよく分からなかった、まさしくライブでテレビで見ていましたから、何が起こったかよく分からなかった。ただ、これは日本は何かをしなければならないというふうに思いました。私、安全保障担当政調副会長でございましたが、法律をその晩から書き始めたことをよく覚えております。
 戦争とテロと何が違うかといえば、それは相手が国家ではないということ。戦争は総力を挙げて戦いますが、テロというのは総力を挙げて戦うわけではない。弱いものがターゲットであり、何の罪もない人々がターゲットであり、民主主義においても武力においても自分たちの価値観を達成できないがゆえに弱い者を無差別にねらい、恐怖を連鎖させることによって自分たちの目的を達する。だから、自由とか民主主義とか人権とか信教の自由とか、そういうものすべて否定しているところにテロは成り立つのであって、さればこそ国際社会は立ち上がっているのだ。私は、そのことに日本が参加をしないということはあってはならないという思いで、当時も今も同じ思いでおります。
#70
○浜田昌良君 ありがとうございました。
 正に両大臣が申されましたように、国際テロは決して許されるものではございませんし、また日本としても何らかの形でこれにかかわっていくということが我々も共有したいと思っております。一方、このような国際テロはそれ以降収まっているわけではございません。スペインでの列車テロまたロシアでのテロさらには英国ではテロ未遂事件も多く起きております。
 そこで、外務大臣に質問いたしますが、現在の国際テロ集団の活動状況、またその資金源がどうなっているか、さらに世界のどこかで九・一一のような大規模テロが起き得る可能性について、どのように見ておられるでしょうか。
#71
○国務大臣(高村正彦君) 九・一一米国同時多発テロ以降、国際社会によるテロとの戦いにより、アルカイダの組織及びネットワークは大きな損害を受けたと思われます。しかしながら、依然としてオサマ・ビンラーディンは拘束されていないわけであります。アルカイダの影響を受けたと見られる各地のテロ組織の活動も続いております。
 国際テロ集団の資金源についてはいろんな説があるわけでありますけれども、米国政府は二〇〇六年国務省年次報告書において、アルカイダ等の国際テロ組織は、支援者からの寄附や慈善団体からの資金流用のほか、身代金やクレジットカード詐欺といった犯罪活動により資金を得ているということに言及をしています。
 大規模テロの発生の可能性については、米国政府は本年十月に発表した米国国土安全保障のための国家戦略の中で、アルカイダは現在も米国に対する最も深刻かつ危険な脅威であり、米本土を攻撃する戦略的意図を減退していないというふうに述べているところでございます。また、世界各地では相当数の犠牲者を発生させるテロ事件が最近でも発生しているわけであります。十月十九日、パキスタンにおいて百名以上が死亡した、五百名以上が負傷する爆弾テロが発生したことは記憶に新しいところでございます。
 国際テロの動向は予断を許さない状況にあると認識しておりまして、テロとの戦いは国際社会にとって引き続き粘り強い取組が求められている課題であり、テロ対策はテロ資金対策を含め以前にも増して強化と国際協調が必要となっていると、こういうふうに認識をしております。
#72
○浜田昌良君 正にテロ対策は予断を許さないと。先ほど、最近ではパキスタンで百名以上の方が亡くなった事件、御紹介ありましたが、実は日本にとって来年は大きな外交の年であります。五月に横浜でTICAD、アフリカ国際会議がございます。また、七月には洞爺湖でサミット、G8がありますが、これに併せて各関連大臣会合がそれぞれ行われるわけでございます。
 グレンイーグルズ・サミット、二年前ですが、そのときイギリスで、ロンドンでテロが起きて、ブレア首相が会場から一時戻るということがあったわけでございます。そういう意味で、逆に言えば、明年はある意味では日本が、これだけの要人が集まるわけですから、テロのターゲットになり得る可能性は私は否定できないと思っております。そういう意味で、この国際テロが引き起こされる可能性、明年ですね、またそれをどういう形で自衛をしていくのか、準備状況、これにつきまして官房副長官から御答弁いただきたいと思います。
#73
○内閣官房副長官(岩城光英君) 先ほど来お話がありましたとおり、世界各地で大規模なテロが続出しております。そうした中、各国の首脳が一堂に会しますサミット等は、テロリストにとりまして格好の標的であります。そして、この機会に我が国を標的とするテロが発生する可能性も否定できないと考えております。
 テロ対策において何より重要なことは、議員既に御承知のとおりテロを未然に防止することであります。このため、政府としましては、平成十六年十二月に国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部において策定いたしましたテロの未然防止に関する行動計画、この行動計画に基づきまして、一つには出入国管理及び難民認定法の改正等によるテロリストを入国させないための対策を強化すると、またもう一つ感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の改正によります生物テロ対策の強化の措置を講じるなど、国内におけるテロの未然防止対策の強化を図ってまいりました。
 そして、今後とも引き続き関係省庁の緊密な連携の下、テロ関連情報の収集、分析、出入国管理等の水際対策、さらには重要施設の警備警戒等の各種テロ対策を徹底し、国内におけるテロの未然防止に万全を期してまいりたいと、このように考えております。
#74
○浜田昌良君 正に今御答弁いただきましたように十分な対策、自衛手段を取っていただきたいと思っております。また、ある意味では、日本でのそういうテロの可能性というものとアフガニスタンで起きていることは無関係ではないと思っております。そういう意味では、自国の安全のためにも、我が日本国としてアフガニスタンのテロ防止対策に対して何らかの貢献が重要と思っております。
 そこで、再度お聞きしたいと思いますが、アフガンの支援を考えるときに、海上支援だけではなくて文民の支援ということも並行して行うことが重要だということは一昨日の質疑でも質問させていただきましたが、その際に、いわゆる日本の警察部隊、これが現地に行っていわゆる治安維持活動に参加し効果を上げることができるんだろうかと。この点につきまして、再度、官房副長官から御答弁いただきたいと思います。
#75
○内閣官房副長官(岩城光英君) 御指摘にありましたとおり、アフガニスタンが再びテロの温床とならないようにするためには、人道復興支援と治安・テロ対策の双方に取り組むことが重要であります。こうした認識の下、我が国はこれまでも自衛隊によるインド洋における補給活動に加えまして、政治、治安、復興等の幅広い分野で一千四百億円以上の支援を行ってきており、このような我が国の支援はカルザイ・アフガニスタン大統領を始め各国から高い評価を得ているものと思っております。
 他方、我が国は、アフガニスタンの治安情勢を踏まえまして、七月二十五日付けで同国に係る危険情報を改定いたしました。従来は渡航延期地域としておりました首都カブールを含む五つの都市につきましても退避勧告に引き上げたわけであります。この退避勧告の中で政府としては、これら五つの都市については、真にやむを得ない事情で現地に残留せざるを得ない場合は組織としての必要かつ十分な安全対策を取るよう求めております。
 我が国としましては、引き続き国際社会と緊密に協力しつつ、人道復興支援等、国際的なテロリズムの防止のために幅広い取組を行っていく考えであります。しかしながら、現下の治安情勢を踏まえますと、日本の警察部隊の活動を含めまして、アフガン陸上における文民支援を抜本的に拡充していく、こういったことは極めて困難ではないかと、このように考えております。
#76
○浜田昌良君 今の御答弁、確認したいんですが、いわゆる文民支援一般ではなくて、警察官をアフガニスタンに派遣をし治安維持に関して何らかの貢献をするということについての御答弁をいただきたいんですが。
#77
○内閣官房副長官(岩城光英君) 先ほども申し上げましたけれども、日本の警察部隊の活動、これについても非常に困難であると、このように考えております。
#78
○浜田昌良君 何らかの日本の貢献が重要と思っておりますが、これにつきましてはカンボジアで高田警視が亡くなるということもありました。そういう意味では、いわゆる日本の警察の行動といいますか住民との協力関係があってピストル程度で対応しているという状況と、現地の治安状況であればもう少し重装備なものが使われているんだと思いますから、そういうことを踏まえて、行かれる方の安全性を十分踏まえてこういうことは考えていかなければいけないと思っております。
 次に、論点といたしまして、特に民主党の皆様から御指摘いただいています国会承認が必要なのかどうなのかということについて論点を移りたいと思います。
 私は、新法におけるシビリアンコントロールは少なくとも旧法以上、同等以上にあるべきだと考えております。そういう意味では、官房副長官にお聞きしたいんですが、この補給新法については、旧テロ特措法にあった国会承認の内容を一応法律本文に盛り込んで、かつ法律の期限を一年としたと、こういう形で、その代わりに国会の事後承認を削るという形にしたわけですが、こういう内容について、シビリアンコントロールという観点からこのような法律の構成についてどう評価されるでしょうか。
#79
○内閣官房副長官(岩城光英君) 旧テロ対策特措法では、基本計画に定められました具体的な協力支援活動あるいは捜索救助活動又は被災民救援活動、そういったものを実施することにつきまして、自衛隊の派遣先の外国の範囲を明示しつつ国会承認を受けており、それによりシビリアンコントロールを確保しておりました。それに対しまして、これももうお話ありましたけれども、補給支援特措法案では、活動の種類及び内容を補給、給油と給水に限定し、また派遣先の外国の範囲を含む実施区域の範囲についても法律で明示することとしております。
 その結果、旧テロ対策特措法において国会承認となりました項目につきましては、すべてこの法案に書き込まれることとなりましたため、本法案の国会審議そのものが旧テロ対策特措法に基づく国会承認と同等と見ることができますので、この本法案が国会において可決成立すればその後重ねて国会承認を求める必要はないと、このように考えております。
 このため、本法案は国会承認に関する規定は設けておりませんけれども、国会によるシビリアンコントロール、これにつきましては本法案の国会審議、そのことによりまして的確に確保されていると考えております。
 また、本法案の有効期間につきましてですが、与党間における御議論等を踏まえまして、この活動の継続の必要性についてより幅広い国民の理解と支援を得るためにも、一年後に改めて継続の可否につきまして国会にて御判断をいただくことが適当と考え、一年間としたものでございます。
#80
○浜田昌良君 ただいま官房副長官からこの旧法と新法のシビリアンコントロールについては同等であるという御答弁をいただきましたが、より微細に見ていくと少し違う点もあるわけですね。
 第一点は、衆議院の優越性をどう考えるかということでございまして、いわゆる旧法の場合は国会承認ですから、衆議院と参議院という両方の承認がなければいけなかった。ところが、今回は法案審議ですから、いわゆる六十日規定、三分の二の再議決というものが使える状況になっているわけでございます。そういうものになっておりますが、それを踏まえた上で、シビリアンコントロールがこの新法と旧法が差はないと言えるのはどういう根拠に基づくものなんでしょうか。
#81
○内閣官房副長官(岩城光英君) 先ほど御説明いたしましたとおり、補給支援特措法ですね、その国会審議そのものが旧法の国会承認と同等と見ることができるということに考えておりますが、この本法案の国会審議により自衛隊に係る法律が国会の民主的コントロールの下に置かれることになる以上、シビリアンコントロールの確保の観点から格段の問題があるとは考えておりません。
 なお、シビリアンコントロールの基本的枠組みにつきましては、これまでも累次御説明してまいりましたとおり、自衛隊に係る法律、予算等が国会の民主的コントロールの下に置かれること、また文民たる内閣総理大臣が内閣を代表して自衛隊に対する最高の指揮監督権を保有していること、さらに文民たる防衛大臣が自衛隊の隊務を総括していること、内閣に国防に関する重要事項等を審議する安全保障会議が置かれていることなどから成り立っております。
#82
○浜田昌良君 ただいまの御答弁では、法案審議と承認という形態は違いますけれども、あくまでも国会の下での一つの決定に従うということがあるがゆえにシビリアンコントロールは同等であるということかと思います。
 次に、少し異なる第二点目は、この新法の法律に盛り込まれた事項と、あと旧法で国会承認の前提となる基本計画の内容の違いについて質問したいと思います。
 確かに、新法においては活動の種類及び活動の地理的領域という二点は法律で明記されておりますが、状況に応じて判断すべき派遣部隊の規模、構成並びに装備並びに派遣期間というものが新法の条文上は明記されておりませんし、国会審議の際にはその内容が前提となって審議ができているわけではありません。前回の場合は、旧法の場合は事後承認であったがゆえにその計画を見て審議ができたわけでございますね。そういう意味で、こういう内容が法律の条文には盛り込まれていないけれども、シビリアンコントロール上問題がないと、ゆがめられないと言われる根拠はどういうことでしょうか。
#83
○内閣官房副長官(岩城光英君) 政府といたしましては、補給支援特措法案に基づきます実施計画において定めるべき事項につきまして、この法案の国会審議の過程において、お求めがあれば可能な限りこれを明らかにし、本法案により実施しようとする活動の詳細について十分な説明を行うこととして対処してまいりました。
 委員から御指摘の派遣部隊の規模及び構成、装備並びに派遣期間といった事項につきましても、実施計画が本法案成立後に閣議決定されるものでありますため、現時点において確定的に御説明できる段階にはありません。
 しかしながら、先般、衆議院における審議におきまして石破大臣からも御答弁がありましたが、すなわち旧テロ対策特措法に基づく派遣実績を踏まえますと、部隊の規模あるいは装備等については旧テロ対策特措法に基づく基本計画の範囲を上回ることはなく、また自衛隊の部隊等の派遣期間については補給支援特措法案の有効期限である一年の範囲内において適切な期間を定める旨御説明されております。
 このように、政府としては、本法案審議におきまして国会によるシビリアンコントロールを的確に確保するため適切な御説明を行ってまいりましたし、これからもしていきたいと考えております。
#84
○浜田昌良君 今の御答弁で、確かに基本計画、新法で言う実施計画として示されていないけれども、今までの旧法での派遣実績のいわゆる基本計画を、それを超えるものではないと、派遣期間にしましても部隊にしましても。それを前提としての審議ということで、旧法におけるシビリアンコントロールと同等ということの答弁だったと思います。
 次に、旧法の国会承認の前提となる基本計画の内容で、こういう項目があるんですね。自衛隊がその事務又は事業の用に供していた物品以外の物品を調達して諸外国の軍隊に譲与する場合にはその重要事項というものが旧テロ特措法の、まあ新法にも入っておりますが、新法の実施計画にも入っておりますが、これはいわゆる燃料油、水というものは本文で書いてあるわけですね、補給することが。それ以外のものを補給するということなのかと思いますが、これについてどういうものを想定しているのか、また今までの六年間の旧テロ特措法の運用の中でどのように実施されたのか、お聞きしたいと思います。
#85
○内閣官房副長官(岩城光英君) この法案では、第四条第二項に、御指摘のとおり、第四条第二項に基づきまして実施計画に定める事項として、自衛隊がその事務又は事業の用に供し又は供していた物品以外の物品を調達して諸外国の軍隊等に譲与する場合のその実施に係る重要事項を規定しております。この規定は、自衛隊が同法案に基づく補給支援活動として給油又は給水を行うに当たりまして、自衛隊が自らの事務事業のために使用し又は使用していた物品以外に燃料油又は水を調達して諸外国の軍隊等に譲与することを前提としているものであります。
 この法案に基づきます補給支援活動は給油又は給水に限られておりますので、当該重要事項の対象として実施計画に記載される物品は燃料油又は水以外には想定されておりません。なお、このことは、旧テロ対策特措法に基づく基本計画の定めに基づく運用におきましても同様でありました。
 したがいまして、ただいま説明申し上げましたとおり、本法案第四条第二項第四号に規定いたします重要事項の対象として実施計画に盛り込まれるものは燃料油又は水のみであるので、委員御指摘のような事項が盛り込まれる実施計画が旧テロ対策特措法の基本計画のように国会承認の前提とならなくても、本法案によるシビリアンコントロールに問題があるものとは考えておりません。
#86
○浜田昌良君 ただいま御説明ございましたように、旧テロ特措法の基本計画、新法の実施計画に加えてあるいわゆる物資については油、給油及び給水と、それ以外は想定はしていないということの前提で審議を進めることによって、旧法と同等のシビリアンコントロールが確保されるという御答弁をいただいたわけでございます。
 次に、この新法の国会報告は第七条に規定されておりまして、旧法同様、二つの場合に国会報告するということになっております。一点はいわゆる実施計画ですね、旧法で言う基本計画の決定又は変更のとき、もう一点は補給支援活動が終了していたときと、この二点になっているわけですね。
 そこで、今までの運用を内閣官房に質問したいと思いますが、旧テロ特措法の基本計画の作成、変更はどのような期間ごとに今まで行ってきたでしょうか。
#87
○政府参考人(鈴木敏郎君) お答えいたします。
 旧テロ対策特措法に基づく基本計画につきましては、この法律が成立しました平成十三年十一月十六日に閣議決定を行いまして、以降、海上自衛隊の派遣期間延長のために十二回変更を行ってきたところでございます。
 派遣期間の延長幅につきましては、海上自衛隊として補給活動を実施するに当たって、海上阻止行動に参加する各国部隊の運用上のニーズに応じて柔軟かつ細やかに対応するという必要がございましたことから、六か月という期間を設定して実施してまいりました。
#88
○浜田昌良君 ただいま御答弁ございましたように六か月ごとに作成、変更されておりますので、その六か月ごとに国会報告があったというのが旧法の運用実態でございます。
 それでは、この新法の場合はどうかと。同じように実施計画を策定、変更するたびに国会報告となっておりますが、少なくとも従来の旧法と同じように六か月ごとに実施計画の変更、決定をされて、六か月ごとに国会にちゃんと報告されることが必要だと思いますが、官房副長官の御答弁をいただきたいと思います。
#89
○内閣官房副長官(岩城光英君) この法案における当該実施計画は本法案成立後に閣議決定されるものでありますため、現時点におきまして実施計画上の派遣期間の長さ等について確定的に御説明できる段階にはございません。
 その上で申し上げますと、先般衆議院における審議におきまして石破大臣から御答弁がありましたとおり、自衛隊の部隊等の派遣期間につきましては、補給支援特措法案の有効期限である一年の範囲内において、これまで基本計画を六か月ごとに延長してきたことも参考にしつつ適切な期間を定めることになるものと考えております。
#90
○浜田昌良君 確定的な御答弁は困難かもしれませんが、今までの六か月ごとにやってきているというそういう実績は十分に踏まえていただいて、国会の報告またシビリアンコントロールが緩くならないようにお願いしたいと思います。
 次に、給油の転用疑惑ということについて移りたいと思います。
 残念ながら、旧テロ特措法の運用においてこの転用疑惑が生じたということも事実でありますが、こういうことが新法において再び起こらないようにどうするかということが重要と思っています。
 まず一点、この新法においては、給油・給水活動と明記することによって、自衛隊が武力行使と一体化しないようになったと考えられる部分があるわけです。それは、旧テロ特措法では、基本計画まで含めても、給油、給水する相手をどのように限定していたかというと、それは法律の第一条第一号の、諸外国の軍隊、つまりテロの攻撃によってもたらされている脅威の除去に努めることにより国連憲章の目的を達成に寄与する米国その他の外国の軍隊、その他これに類する組織としか書いていないんですね。逆に言うと、つまり給油、給水の対象はOEF―MIOだけではなくて、いわゆるOEF本体も含んでいたというのが旧法の趣旨でございます。
 実際、十月十日の衆議院予算委員会で外務大臣の御答弁がございまして、アフガン本土を攻撃する艦船への補給についてあったのかという質問に対して、カルザイ政権の同意に基づく行動としてそういうことに海上自衛隊は補給をしていたことはあると答えられているわけです。
 しかし、今回の新法におきましては、法案の第三条でテロ対策海上阻止活動というものを定義しまして、その活動の円滑かつ効果的な実施に資するため、その活動に係る任務に従事する外国の軍隊の艦船に対して給油、給水と、こういう規定をしているわけです。平たく言えば、OEFではなくてOEF―MIOに限るというわけでございます。
 そこで、再度副長官に質問させていただきますが、従来のように旧法の海上自衛隊による給油・給水活動は、定義上アフガン陸上への攻撃活動を行う艦船で消費されることも除外されておりませんでしたが、新法による給油・給水活動は、あくまでテロリストや武器等の移動を阻止する海上阻止活動での消費に限定され、より平和的支援の趣旨が明確となったと考えますが、いかがでしょうか。
#91
○内閣官房副長官(岩城光英君) 旧法での協力支援活動につきましては、ただいま委員から御説明があったとおりであります。
 これに対しまして、補給支援特措法案に基づきます補給支援活動でありますが、これは、このような諸外国の活動のうち、テロ対策海上阻止活動に係る任務に従事する艦船に対し実施するものでありまして、旧テロ対策特措法に比べまして対象がより具体的に特定されております。
 なお、このテロ対策海上阻止活動の参加各国は、御指摘のとおり、テロリストや武器及び麻薬の海上移動の防止を目的として、基本的には武力の行使を行うような性格のものではない一種の国際的な検査活動を行っております。本法案に基づく補給支援活動は、そのような活動に係る任務に従事する艦船を対象とするものでございます。
#92
○浜田昌良君 そういう意味で、活動をより絞っていただいて、OEF―MIOに限定するということは重要と思っております。
 次に、条文ベースではなくて運用条項で、より給油転用に対する疑念が生じないようにどのような改善がなされるかについて質問したいと思います。
 最初は交換公文についてでございます。この新法に基づく補給を始めるに当たって、相手国と交換公文は新たにまた交わされると思いますが、より給油転用に対する疑念が生じないようにするためにはどのような工夫を今回はされるのか、これについて外務大臣から御答弁いただきたいと思います。
#93
○国務大臣(高村正彦君) 補給支援特措法に基づく諸外国の軍隊等に対する補給支援活動でありますが、我が国が補給する艦船用燃料等が新法の趣旨に沿って適切に使用されるよう、新たな交換公文の締結など適切な措置を検討していきたいと考えているところでありますが、新たな交換公文を締結する場合の具体的な内容については、相手のあることでもありますので、現時点で具体的に申し上げることは、申し訳ありませんが差し控えさせていただきたいと思います。
#94
○浜田昌良君 現時点でなかなか具体的に御答弁は困難というお話もございましたが、是非何らかの工夫、法律名を挙げるだけでは分からないかもしれません。具体的に何がよくて何が悪いのか、できないのかということが相手に伝わるような交換公文を是非お考えいただくことをお願いしまして、次の質問に移りたいと思います。
 次は、いわゆるバーレーンでの連絡調整部隊及び給油ごとの補給目的の確認対応でございますが、これは防衛大臣にお聞きしたいんですが、新法に基づく補給を行うに当たって、バーレーンでの連絡調整部隊及び給油ごとの補給目的の確認対応を始めるに当たりまして、そういう転用疑惑を生じないようにするためにどのような改善が今後なされるようであるか、御答弁いただきたいと思います。
#95
○国務大臣(石破茂君) 衆参の御論議をよく踏まえまして、補給日時、対象艦船の名称、補給量、こういうような基本的な情報に加えまして、その補給した船はどこの部隊に所属をしているのか、例えばCTF150なのかどうなのか、そのどこの部隊に所属をしているのかということ、あるいはこれから補給した後どのような行動をするのかという予定、そういうものにつきましても、我々として、定型化されたフォーマットを作りたいと思っております。そのようにして明確な確認方法を確立をすることを考えております。
 そして、それによって確認をした、当然定型化されたフォーマットは記録をするということでございます。つまり、口頭ではなくてきちんと文書化をして記録をする、そういうようなことを具体策として今考えておるところでございます。
#96
○浜田昌良君 ありがとうございました。そういう形で、より現行よりはっきりとした形で記録を残していくということは重要だと思っております。
 もう一点、防衛大臣にお聞きしたいんですが、いわゆる今回の給油転用の中でもなかなかトレーサブルでなかった部分とは何かというと、補給艦、補給船への補給という問題ですね。これについて、いわゆる艦船部隊の活動をより機動的にするためには補給船というのは重要だと思っております。重要でありながらも、その補給船を通じての補給目的が、最後の最終の補給目的がいわゆる今回の法律の目的の範囲内であるということを担保をするために、いわゆるバーレーンでの調整部隊であったり、補給たびごとの確認対応については今後はどのような改善をされるかについても併せて御答弁いただきたいと思います。
#97
○国務大臣(石破茂君) 補給対象艦船として補給艦は除外するということを決めてしまうのもいかがなものかというふうに思っております。それは、全体の運用効率からいって補給艦から補給艦に補給をするという、何か舌かみそうな話ですが、そういうことも除外されるとは思いません。
 ただ、先ほど委員にお答えしましたことに加えまして、バーレーンにおいて補給した相手の補給艦が今後どのような補給をする予定でいるのかということも私どもとして確認をするということを今考えておるところでございます。
#98
○浜田昌良君 ありがとうございました。そういうことが付け加わることによって、国民に対しても、シビリアンコントロールといいますか、法律に基づいた運用がなされているということが確認されていくんだと思っております。
 最後に防衛大臣にお聞きしたいと思うんですが、この補給の転用疑惑以外にもう一件問題があったわけでございます。一つは、いわゆる給油量の報告ミスですね。二十万ガロン、八十万ガロンという問題、また航海日誌が破棄されたという問題もありました。こういうことは、ある意味ではシビリアンコントロールが低下するということも危惧されるわけでございます。
 今後、こういう現場でのいろんな情報がちゃんと文民統制でなされていくというためにはどのような情報伝達の工夫を考えておられるのかについて、最後にお聞きしたいと思います。
#99
○国務大臣(石破茂君) 事実関係はもう既に御報告を申し上げているとおりですので繰り返しません。
 どうすればこういうことが起こらないかということでございますが、国会答弁資料あるいは統幕長記者会見等々、重要な業務用資料の作成につきましては、これは複数の確認・点検体制を確立しなければいかぬと思っております。内部部局、内局と申しておりますが、及び各幕僚監部における関係部局が必ず相互に確認をし合い、業務上の問題点があった場合には、これ当たり前の話なんですけど、問題点を認識した場合には必ず上司に報告する、自分のところで判断しないで必ず上司に報告をしてきちんとした判断がなされるようにするということは、今回の大きな反省材料であり教訓であると思っております。
 加えまして、航泊日誌を捨てちゃったなぞということは本当に信じ難いことなのですが、実際に起こっている。船でどれだけ保管し、陸上でどれだけ保管し、あるいはそれをもう破棄しちゃうんじゃなくてこれから先じゃマイクロフィルム化して保存するかとか、そういうことも含めて、現在の決まりを徹底するのは当然のことでございますが、これから先どうしていくかということも含めまして検討し、早急に結論を得たいと思っております。
 いずれにしても、現場における文書の確認、このことを徹底していかなければいけないと思います。そして、内局と各幕僚監部の在り方についてもこれから先更によく検討して、どうすれば一体化してシビリアンたる政治、文民を補佐する体制ができるかということはかなり本質的な問題を含んでおると思いますので、その点もまた委員の御指導もいただきながら、きちんとした体制をつくりたいと思っております。
#100
○浜田昌良君 終わります。
#101
○大塚耕平君 民主党の大塚でございます。
 今、浜田委員の質疑は大変興味深く聞かしていただきましたが、私も、この新法の審議に当たって、この新法の適否を判断するに当たって、防衛省及び防衛政策が適切に運営されているかという観点と、やはりもう一つ、米国と協力関係にあることは結構なことだと思うんですが、適度な協力の域を超えて過度な追従になっていないかと、主にそういった観点から何点か御質問をさしていただきたいと思います。
 まず、今文民の話が最後の方で出ておられたんですけれども、今週から防衛省改革会議が始まりました。一昨日、私どもの党内の会議でも防衛省から御説明をいただきましたが、この会議の目的の先頭に掲げられているのが文民統制の徹底ということでございます。
 そこで官房長官にお伺いしたいんですが、ここで言う文民とは、一言で言うとどういう人たちのことを指すんでしょうか。
#102
○国務大臣(町村信孝君) 文民の定義、憲法では第六十六条二項、「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。」、まあこれは釈迦に説法でございますが、そういうふうに書かれておりまして、ここで言う文民というのは、旧陸海軍の職業軍人の経歴を有する者であって、軍国主義的思想に深く染まっていると考えられるもの、あるいは自衛官の現在職にある者、それら以外の者を指すと、このように半ば定義されております。これはかつて衆議院の予算委員会で法制局の方からそういう答弁をしているわけでございます。
 したがいまして、文民統制云々というときの文民というのは、必ずしもいわゆる防衛省の背広組対制服組という観点のことを指しているのではなくて、やはりこれは、まず国政の執行を担当する最高責任者である内閣総理大臣、国務大臣は憲法上すべて文民であるというのはさっき申し上げましたが、同時に、このシビリアンコントロールという場合には、国防に関する重要事項については内閣総理大臣を議長とする安保会議の議を経るということが決まっております。また国防組織である自衛隊も法律あるいは予算等によって国会の民主的コントロールの下に置かれている、こうした文民統制というものが制度上は確保されているんだということでございます。
 したがって、ここで言っておりますそういう制度と、もう一つはそれが運用でどうなっているかと、両面あるんだろうなと、こう考えております。
#103
○大塚耕平君 今長官が多分読んでおられる紙の下の方には、制服組のOBも退任後は文民であるというふうに書いてありませんか。
#104
○国務大臣(町村信孝君) 同じ紙であるかどうか、私分かりませんが、制服組のOBは、これは私はもう文民であるというふうに理解をいたしております。
#105
○大塚耕平君 長官の理解は分かりましたが、それは私は、この今回の防衛省改革会議でひとつ十分に御検討いただきたいと思います。
 制服組の特に幹部の皆さんですね、OBになられた後どういうお立場にあるかによっては、やはり現役防衛省の組織と深いこれは関係があるいは人間関係があるわけでございますので、是非そこは御検討いただきたいというふうに思います。石破大臣横で首振っておられますが、そこは見解の相違でございますので、是非御検討いただきたい。
 それと同時に、今長官がおっしゃった文民の定義ですと、当然のごとく守屋前事務次官も文民なんですよ。文民統制の徹底というふうに言いますけれども、今現下の起きている問題はその文民の範疇に入る前事務次官がかかわったと思われる事態によっていろいろ防衛省の規律が緩んでいる、ないしは国民の皆さんの信頼が揺らいでいると。
 そしてまた、あってはならないことでありますが、仮定の話です。例えば、文民の言わば指導的立場にある担当大臣がやはり今回のような事態に関与するようなことがあってはこれはならないわけでありまして、そういう意味でいうと、文民統制の徹底といって、いわゆる事務次官や大臣がしっかりしていればいいというそういうことでもないなという気がいたしておりまして、私は、一言で申し上げると、文民統制の徹底というのは国会の制御の徹底と、国会の制御権の強化ないしは関与の強化と、こういうことでなければならないと思っておりますが、御同意いただけますでしょうか。
#106
○国務大臣(町村信孝君) もとより国会が、今民主的なこうした委員会等の場で議論をし、法律を通す通さないあるいは予算を通す通さない、これすべてやっぱり国会の正常なるコントロール、民主的なコントロールということであろうと。そういう意味で私は、制度上は今十分担保されている部分があるんだろうと思います。さらに、今委員御指摘のように国会がどのように関与を強めていくのか、そこはまたいろいろ議論が確かにあり得るところかもしれません。
 ただ、もう一つあるのは、こうした制度の問題と、やっぱりその制度が幾らきちんとしていても、あとはそれが、運用がそこが本当にきちんとされているかどうか、両面があるんだろうと思いますね。そのやっぱり両面から、今回はもう一度原点に立ち返って考えていこうという趣旨でこの会議というものをこれから議論をしていただければと、こう考えているところであります。
#107
○大塚耕平君 石破大臣には見解の相違だというふうに私申し上げたんですが、お伺いせずにそう言うのも失礼ですので、ひょっとすると石破大臣は、防衛省の事務次官や防衛大臣は、防衛省の組織の一部であるという観点からすると、必ずしも、文民統制といった場合に、その方々の統制ではなくてやっぱり国会の統制が最も重要だというふうにお考えになって横で首を振っておられたんだとしたら私と全く同じ考えなんですけれども、その点、端的にお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#108
○国務大臣(石破茂君) 文民統制の意義というのは本当に各国で長い間議論のあったところです。一つは、ここ間違えている人多いんですが、事務次官も自衛隊員です。自衛官というのは制服を着た人。防衛省に勤めます者は、背広を着ていようが制服を着ていようが基本的に自衛隊員です。その中で制服を着た人を自衛官というふうに申しております。
 文民統制でその主体は、第一義的には私はやはり内閣総理大臣そして防衛大臣だと思っております。それは、なぜ素人たる、基本的に素人たる政治家が主体たり得るのかといえば、そのゆえんはたった一つであって、国会に対してあるいは国民に対して責任を負い得るという国民主権の考え方からして、一点、素人たる政治家が主体たり得ると申しました。それを第一義的と言いました。
 同時に、立法府によるコントロールというものもございます。ごく限られたものでございますが、司法府におけるコントロールというものもございます。三権分立の中にあって、文民統制をどう考えるかということを議論しますときに、一つは、政治の軍事に対する優越という一般的な概念がございましょう。もう一つは、背広であれ制服であれ、彼らは国民に対して直接責任を負い得る立場にございません。だとすれば、文民統制の主体だとは私は思っておりません、文官であったとしても、事務次官も主体ではない。
 政治家がコントロールする際において、制服と背広の補佐の仕方が本当に今のままでいいだろうかということが私が持っている本質的な今の問題意識でございます。
#109
○大塚耕平君 そういうことであれば大分私も近い考えなんですが、今非常に重要な御答弁をされました。事務次官であっても自衛隊員であると、そして文民の範疇ではないということですから、これは非常に前向きな答弁だと思います。ということであれば、防衛大臣、これは政治家です、そして総理大臣、これは当然でございますが、この人たちを含む国会のやはり関与が重要であるという今御定義をされたわけでございますので、それについては賛同いたします。
 官房長官にお願いをしておきますが、これ文民統制の徹底といって簡単に議論に入っておられるんですが、今の部分の定義が非常に重要なんです。だから、文民統制の定義における文民とは何を指すかということを、再度お願いをしておきますが、是非この防衛省改革会議の、いつ報告が出るか分かりませんが、中で明確に御定義をいただきたいということをお願いしておきます。
 その上で、今のような石破大臣のお考えに立つと、先ほど浜田委員も随分御質問しておられましたけれども、新法はどういう状況の中でどういう内容で議論をされ始めているかというと、かかる防衛省の様々な問題が起き、防衛省改革会議で国会の関与を強めるという意味における文民統制の徹底ということを議論し始めているやさきに、むしろ旧法に比べると国会の関与を弱める法案が出てきているわけでございますので、この矛盾を解決しないとやはり論理的な議論ができないのではないかと私自身は感じておるんですが、その点について官房長官のお考えを伺います。
#110
○国務大臣(町村信孝君) なぜ今御議論をいただいております新法が文民統制を弱めたことになるのかということは、私には直ちに理解できないのであります。一昨日の議論にもありました、国会承認がないからということを盛んに言われました。しかし、そこは法律の中身そしてどういうことを国会に御審議をいただくのかということが問われなければならないのでありまして、今までの旧法の国会承認事項は、重要な国会承認事項であるどういう活動をやるのか、どこの地域で活動するのか、そのことを国会承認という方法ではなくて、正にこの法案審議という形で御議論をいただいている、これこそが正に私はより具体的なシビリアンコントロールの姿であると、こう考えておりまして、国会承認よりも、まあどっちが重要であるとかないとかという比較をするつもりもございませんが、正に御議論をいただいている法案審議そのものが、私は、従前の国会承認事項を法律の中に書いてあるんだという点で、別にシビリアンコントロールがいやしくも後退をしたというようなふうには私どもは全く考えていないわけであります。
#111
○大塚耕平君 そこは見解の相違でございますが、先ほどどなたかがおっしゃいましたが、文民統制といっても二段階あると。つまり、オペレーションの過程でしっかり行われているかというお話もありました。非常に重要な御指摘で、今回法案に書かれているというのは、文民統制におけるスケルトン部分はしっかり書かれました。しかし、その書かれた内容を執行するに当たって、本当に適切に行われるかどうかという観点からいえば、その部分に対する国会の関与をより強めるような工夫をしなければならない。それが先ほど浜田委員がおっしゃったような半年に一回の旧法における報告を踏まえた、これから新法が仮に可決されたとすれば一年間の運用の中でより強化されるかどうか、そこは関心のあるところですが、問題意識は御理解いただけたものと思いますので、是非今のような、この新法においても今のような論点があるわけですから、防衛省改革会議において改めて文民統制の徹底ということを真剣に御議論いただきたいというふうに思います。
 その上で、次の話題に移らせていただきますが、その文民統制の一つの要素、いろいろある要素の中の一つの要素として、防衛省及び防衛政策が適切に運営されているかという観点で、CXの調達の問題とかいろいろ起きているわけであります。
 実は、一昨日の私どもの外交防衛部門会議で、私自身は恥ずかしながら初めて聞いた言葉がございます。防衛調達における官給と社給という言葉であります。官房長官は、この言葉は御存じですか。知っているか、知っていないかだけお答えください。
#112
○国務大臣(町村信孝君) カンキュウと……
#113
○大塚耕平君 社給。
#114
○国務大臣(町村信孝君) シャキュウ、申し訳ありません、不勉強で知りません。
#115
○大塚耕平君 官房長官も御存じないんで、私も安心しました。私もおととい初めて知ったわけですから。これ、官給は、官が支給するの給と書いて、そして社給は企業の、会社の社が給すると書いて社給と、こういう言葉があるんですね。
 この官給とは何かということですが、一言で、参考人でも結構ですが、長々と答弁しないでください、官給の定義。じゃ大臣、お願いします。
#116
○国務大臣(石破茂君) 官給品とは、契約の履行のため、防衛省から契約相手方に支給する材料、部品又は機器という定義をいたしております。
#117
○大塚耕平君 つまり、そういう機器を防衛省の方が提供する行為を官給といいますね。
 これ十二時でいったん多分休憩に入ると思うんですが、これ戦前に使っておられた官給という言葉と今使っておられる官給という言葉とちょっと意味が違うというふうに私は理解しておるんですが、どなたか御答弁できる方いらっしゃいますか。これは戦前から使われている言葉のようであります、どうも。簡単にね。
#118
○政府参考人(小川秀樹君) 大変恐縮でございますが、戦前の官給ということの意味をちょっと必ずしも理解しておりませんけれども……
#119
○大塚耕平君 じゃ、だから、御存じなければもう御答弁いただかなくて結構です。
#120
○政府参考人(小川秀樹君) はい。
#121
○大塚耕平君 これも防衛省改革会議で重要な論点にしていただきたいんですよ。今回はCXのGE社製のエンジンを官給にするということが平成十三年のRFP、つまりリクエスト・フォー・プロポーザルの中に既に防衛省自身の手で書かれているんですね、エンジンは官給にすると書かれているんです。もうその段階で、エンジンは川崎重工業ほか、機体部分とその他の部分の選定とは別に官給にすると書いてあるんです。
 しかし、いろいろいろんな方が勉強させてくださったんですが、戦前の官給というのは、例えば旧日本軍がゼロ戦を独自開発する、ゼロ戦のエンジンをまさしく自ら開発して、それを例えばどこかの機体メーカーに提供する、あるいは戦前の国鉄なんかは車体部分はやはり自分たちが関与して開発をすると。どちらかというと、自主開発という意味を込めて官給という言葉を使っていたというふうに解説をしてくださる方もいるんです。
 そういう観点でいうと、今防衛省があの調本事件以来、定義を新たにして使っておられる官給というのは、自主開発というよりは自分たちが調達をするのでここには手を出すなという部分なんですね、これが。石破大臣、ちょっとこの点について御見解をお伺いしたいんですが。
#122
○国務大臣(石破茂君) 限られた時間ですので、また午後でも議論させていただきたいと思います。
 ごめんなさい、先ほどの点で一点だけ。
 事務次官は文民です。文民ですが、いいですか、先ほど官房長官がお答えになったように、旧軍思想、軍国思想に深く染まった者、自衛官、それ以外は文民ということになっておる。そこからすれば文民です。事務次官は同時に自衛隊員です。文民かどうかということと文民統制の主体、客体という議論は少し分けて私気を付けて申し上げているつもりなのですが、またその点、誤りがあれば正していただきたいと思います。
 今のお話で手を出すなということをおっしゃいました。委員は既に平成十年三月三十一日付けで装備局長から出しております「取得改革の推進について」というペーパーをあるいはごらんいただいているかもしれません。十年三月三十一日、「取得改革の推進について」、これは当時防衛庁のつくられました取得改革委員会の委員長でありました装備局長名で出しているものでございます。
 どういう場合に官給にするかという判断基準、あるいはどういう場合、委員がおっしゃいました社給にするかという判断基準でございまして、そこで、何でこういうことを判断基準を設けるかといえば、その目的は、防衛装備品について、総合的な観点から、次が大事なんだと思いますが、経済性を追求した調達を実施するため、装備品などの官給又は社給について自衛隊共通の判断基準を設定し、業務の適正化を図る。すなわち、そこで考えられたのは、手を出すなという話じゃなくて、官給にした方がいいか社給にした方がいいか、どっちが経済性が高いですかねという観点を重視をしたということでございます。
 じゃ何が判断基準なんだということでございますが、防衛装備品の調達に当たり、製造請負契約の履行に必要な構成品などは、原則として社給とすると、次のいずれかに該当する場合には官給とするということになっています。一つは、これ当然のことですが、官しか調達ができないもの、FMSなんかそうですね、これ官以外に調達のしようがございません。これが一つ。次は、エンジン、搭載通信電子機器あるいは搭載火器のように、パーツなんだけれどもそれ一つとして技術的に単独のシステムであるもの、そういうものであり、運用上の安全性が確保されるとか、性能機能の評価であるとか品質保証がそれ単体でできるものはこれは官給品とするということになっております。
 あとほかにも二つジャンルがございますが、つまり、官給にした方が経済的なのかどうなのかという点をこの時点において一つのメルクマールとしておるものでございます。
#123
○委員長(北澤俊美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩をいたします。
   正午休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#124
○委員長(北澤俊美君) ただいまから外交防衛委員会を再開をいたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、佐藤公治君が委員を辞任され、その補欠として轟木利治君が選任されました。
    ─────────────
#125
○委員長(北澤俊美君) 休憩前に引き続き、テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#126
○大塚耕平君 午前中に続いて、官給について御質問させていただきます。
 午前中の最後に石破大臣は、経済性を追求するとエンジンなどは官給にするべきだというふうに、この平成十年三月三十一日の紙に書いてあるということをおっしゃいました。まず、経済性を追求するとというと、今回このエンジンも代理店が入っていることによって結局むしろ経済性悪くなっているんですね。
 そういう意味では、この基準に反している上に、恐らく大臣も私と同様の資料を持っておられると思いますが、平成十年六月の取得改革委員会の記述の中には、官にしか調達できないもの等一定の条件を満たすものは官給と。エンジンは別に官にしか調達できないわけではなくて、防衛省の皆さんにはずっと私申し上げておりますけれども、一定の推力等の要件を満たせばエンジン付きの飛行機そのものを納品してもらえばいいわけですから、何もエンジンだけ官給にするといって、平成十三年の五月のRFPの段階で、防衛省内の用語で言うとプライムとかサブコンの部分のRFPを作るときに、エンジンだけは官給というふうにする根拠がないんですよね。
 だから、大臣の経済性云々の御発言及び今申し上げました平成十年六月の取得改革委員会の基準に照らしてもちょっとおかしいのではないかということを御指摘申し上げますが、大臣の御所見をお伺いします。
#127
○国務大臣(石破茂君) これも、本当により良いものがあればそっちを目指すべきだと私も思います。
 委員と同じようなことを私も省内で議論をしておるのですが、今まで航空機開発において、このCXに限りませず、エンジンを官給品にするということが一般的でございます。例えば、観測ヘリコプター、OH1というのを陸自が持っておりますが、これ機体は川重、エンジンは三菱重工、あるいはSH60K、海自の哨戒ヘリコプターですが、機体は三菱、エンジンはIHI。もう一々申しませんが、大体、飛行機の場合にはエンジンを官給とすることが通例ということになっております。
 そうすると、例えて言えば、エンジンの購入原価が六億円、GCIP相当額、これを一〇%というふうに仮定して計算しますと、官給する場合、エンジンの製造原価が五億四千万、エンジン製造企業分のGCIPが六千万、都合六億円と、こういうことになるわけですね。ところが、官給ではなくて機体企業が、つまり、例えば川重なら川重といたしますと、それがエンジンを買ってくるということになりますと、製造原価は同じ五億四千万なのですが、その製造企業分のGCIPというのが六千万乗る、そして機体企業分のその分が六千万乗ってくると。そう単純に考えますと、官給した場合が安いということがあり得るだろうと思っています。そこで、代理店を入れてそこの分の利益がどうなのかということは、それぞれケースを置いて比較検討してみなければいけません。
 私も長くこの仕事をやっておりますが、官給品の方がいいのか悪いのかという議論、国会で行われたのは多分、前、委員がその委員会で御提起なさったのかもしれませんが、私にとっては初めての議論でございますので、本当にどちらの方が安いのか、そしてこの後お触れになるのかもしれません、瑕疵担保責任の議論というものもございます。どちらの方がより良いものをより安く、そしてだれがどのような責任を負うのかという観点から議論をさせていただければと思っております。
#128
○大塚耕平君 瑕疵担保責任の話は部門会議等で防衛省の皆さんに御指摘申し上げているので御報告が上がっているんだと思いますが、今日はそこには入りませんけれども、瑕疵担保責任の問題もあるんですが、冒頭申し上げましたように、この新法を議論するに当たっても、防衛省、防衛政策が適切に運営されているかということと、日本の防衛政策あるいは日本が、アメリカと協力関係にあることはいいんですが、過度の追従をしていないかということも大きな論点なんです。だから、ここは、まあ官給、社給の問題意識はお伝えしましたので、それはそれで瑕疵担保責任のことも含めて御検討いただきたいんですが。
 例えば、大臣が先ほどお読みになった平成十年のこの装備局長通達の中に書いてあるFMSとかエンジンとか搭載通信電子機器とか、こういうものを除外しているというのは、これつまり米国からの圧力等もあるんではないですかと。また、そういうことを一抹の不安に思っている国民や国会議員が結構いるというところにこの問題のバックグラウンドがあるんですね。
 例えば、私は前、金融界におりましたが、金融界は暗号化の技術というのは大変重要な技術なんですけれども、アメリカからは最も長いかぎ長の使用は認められていません。つまり、日本の中で流通している暗号化情報というのは全部解読できるんです、アメリカは。そういうことも含めて、結局、やや過度の追従で、日本の独自開発をすればいいものも含めて、官給官給といって米国の企業から調達することを余儀なくされているのではないかということがむしろ本質ではないかと思っているんです。
 実は、この問題はもう御指摘申し上げましたし、それを議論しようと思っても、はいそうですというお答えは返ってこないわけですから、そういう部分についての私どもの疑念を払っていただかないと、なかなか、例えばこの新法や新法の背景にある日米同盟に基づく様々な防衛政策についても積極的に賛成はできないという因果関係にあるということを是非御理解ください。
 その上で、同様の問題意識で防衛省にお伺いしますが、できれば大臣、お答えいただきたいんですが。
 実は、昨年、額賀現財務大臣が防衛省御担当であったときに海兵隊のグアム移転のことを一気にお決めになって、守屋さんも大活躍をされたわけでありますが、そのときに、四月二十八日付けの全国紙を見ますと、防衛省は四月の二十七日、去年ですね、在沖縄米海兵隊のグアム移転に関し、特定目的会社、SPCを設立することなど経費負担の詳細を明らかにした、来年度後半、つまり今ですよ、今着工予定と、そして電力や上下水道のインフラ整備でも別のSPCを設立と、こういう報道があるんですね。
 せんだって、財政金融委員会でこれをつくりましたかというふうにお伺いしたところ、まだつくっていないという、取りあえずそういう御回答をいただいたんですが、このSPCについて現状どうなっているか、ちょっと御回答いただきたいと思います。いや、もし大臣がお答えできれば。
#129
○国務大臣(石破茂君) これは、委員もおっしゃいましたように、現時点においてこの特別目的会社というものですね、SPEとこう略称いたしますが、これをつくっていることを決めているわけではありませんが、じゃあ一体どんなものになるんだというイメージですが、出資でありますとか融資でありますとか、そのような民活スキームを使うことによりまして、家族住宅、インフラ整備、維持管理を行うための事業主体、それが株式会社ということになるのか何になるのか、その辺も含めてまだ決まっておりませんが、そういうような事業主体というふうな理解を私は今いたしておるところでございます。
#130
○大塚耕平君 ということは、まだできていないということですね。もう一度。
#131
○国務大臣(石破茂君) できておりません。
#132
○大塚耕平君 そういう中で、グアムのプロジェクトに関して防衛省が関係業者を集めて説明会を行ったということについても既に認められておりますけれども、これはいつだれがどのような先を集めて行ったのか、もう一度お答えいただきたいと思います。
#133
○政府参考人(長岡憲宗君) お答え申し上げます。
 先般、財政金融委員会で先生にも御答弁したとおりでございますが、東京で八月の二日それから大阪におきまして八月二十七日、企業説明会を行っておるところでございます。
#134
○大塚耕平君 そのときにお配りいただいた資料等は我々に提出していただけますか。
#135
○政府参考人(長岡憲宗君) お届けさせていただきます。
#136
○大塚耕平君 まだ中身は見てないわけでありますが、その中にはこのSPCをつくるということは記載してございますか。
#137
○政府参考人(長岡憲宗君) 先ほども大臣から御答弁がありましたように、イメージとして、例えばというような形でお示しをさせていただいております。例えばという例でございます。
#138
○大塚耕平君 大臣、ここは、先ほどもこの新法の議論の背景にある日本の防衛政策の大きな問題意識はお伝えしましたが、この問題も、まあ今更私が申し上げるまでもありませんが、去年日米で合意して早々に事業計画が四月の二十七日に明らかにされてSPCをつくると、そしてこういう状況になっている中でさらに東京で説明会も行われて、余りにも着々と粛々と進み過ぎていて、大臣のお耳に入っていないかもしれませんが、このプロジェクトの防衛省の中心になってやっておられる現職官僚の方のお父様が今問題になっている日米平和・文化交流協会の理事もしておられたと。そして、その方の報道等も、この協会の過去の別の理事長が深い関係にある地方新聞社でよく報道されているという、だからその方がどうだということを申し上げるわけではないんですが、これだけいろんな疑念が起きているときに、少しこのグアム移転の問題、沖縄の問題全体を含めてしばし立ち止まってよくお調べになって人事も含めて考え直してみるという、そういうお考えはございませんでしょうか。
#139
○国務大臣(石破茂君) 省内で今議論していますのは、我々の税金も入るあるいは出資、融資という形も伴うこのグアム移転でございます。そこにおいて、本当にこの値段は適正なのですかということ、そしてこのような企業というものを選定する手法、これは透明性が担保されていますかと。間違っても国民の税金を無駄遣いすることがないようにしなければいけないし、そういう計画を作ったとしても国会がそんなものを承認していただけるはずがないのだという話はぎりぎりといたしております。
 委員おっしゃっていただきましたようにこれを担当しておる者がそういう関係の方とゆかりの者であるということ、そのことのみをもってしてすべてが疑惑だということになりません。ただ、いろいろな断片的なものをつなぎ合わせますと一つのストーリーみたいなものがイメージされかねないし、それもまた無理からぬところがあるだろうと。それがそうじゃないんだということを払拭するということにおいて私どもとして最善を尽くさなければいけませんし、私はそのことにかなり問題意識は持っております。どれだけ透明性が確保できるかということ、そしてアメリカ言いなりというようなお話がございましたが、アメリカに対して本当に言うべきことはきちんと言っているかということは、国会においても御指摘いただき、私どもとしても最善を尽くしたいと思っています。
#140
○大塚耕平君 是非こういう様々な私どもの不安を解消していただかないと、やはりこの新法も適否を判断する上でも目が曇りますので、そのことを申し上げているわけであります。
 現職官僚の方の名誉のために申し上げておきますが、その方がだからどうだということを私は申し上げているつもりはありません。むしろ、その方もあらぬ嫌疑を掛けられないためにも、こういう事実関係が分かった以上、ほかに適材を求めるという御判断もあろうかと思います。
 同様の観点から、もうこれまで衆議院でも随分議論されております旧法の下における給油活動の燃料の調達先ですね。この問題、いや本当に不思議なんですね。なぜ名前を明らかにしていただけないか。もう理由は、大臣のおっしゃる理由は正当な利益を害する、テロの標的になるということなんですが、しかしもう既に巷間、東京以外に所在する地方に本社を持つ二つの商社のお名前が何となくうわさされている中で、むしろ不確かな情報がマスコミの皆さんや我々の間に流通するような状況を避けるためにも、この場でもしおっしゃれないというのであるならば、再三財政金融委員会でも申し上げましたけれども、例えば理事の皆さん、秘密会という状況の中でその二社の社名を明らかにしていただくことが、不確かな情報が世の中を流れてその情報に基づいて本当に何か事が起きたら大変なことですから、とも思いますし、先ほど来文民統制のところで大臣御自身がおっしゃったように、国会の関与を強めるのが文民統制の徹底であるならば、この情報を、是非何らかの形で場を設定してこの二社はどこかということについて明らかにしていただきたいと思いますが、大臣の御所見を伺った上で、是非そうしていただきたいということを委員長に要請をいたしたいと思います。
#141
○国務大臣(石破茂君) これはもう行政側というよりも、一人の議員としてという立場も含めてお答えすることをお許しをいただくとしますならば、結局、私もずっとこの議論はしているのですが、秘密会とは何なのだということでございます。
 特別職国家公務員たる、私もそうでございますが、国会議員に何らかの守秘義務があり、それが何かで担保されているかというと、実はそれはございません。そうしたときに、衆参で秘密会の持ち方は議院運営規則で異なっておるはずでございます。つまり、参議院におきましては、その秘密会において知り得た秘密を漏えいした者に対して議長がそれを懲罰委員会に付すというふうに参議院の議院運営規則はなっております。衆議院はなっておりません。そこで、衆参のバランスを立法府たる国会としてどう取るのかというお話。そしてまた、これはもう我々行政が申し上げることではなくて、立法府として委員長あるいは理事、議長において、その参議院の議長が懲罰に付さねばならないということをどう考えるか、私どもとしてはそこの国会の御判断ということがどういうことになるか、そのことに私自身としては関心を持っております。
 全部情報を公開しているという国は世界じゅうにどこにもございません。合衆国あるいはイギリス、委員も外国の勤務はあるいはおありかと思いますが、それぞれの議会においていろんな守秘のための法制というのが取られております。そういうものがきちんとあってきちんとした情報公開がなされる、そのシステムというものはいかにあるべきかということが私の問題意識であり、委員のお答えには直接なりませんが、議会において御議論いただければと思っております。
#142
○大塚耕平君 大臣のお考えは分かりますけれども、この商社名、二社をここまで秘匿をされる合理的理由が分かりませんし、国会議員に、しかも一部のその関係の委員会に所属する国会議員に対しても開示できない合理的な理由が分かりませんので、是非、委員長、理事におかれては適切に御対処いただきたいと思います。
#143
○委員長(北澤俊美君) ただいまの大塚耕平君の御要請につきましては、後刻理事会で協議をいたしたいというふうに思います。
#144
○大塚耕平君 イエス、ノーでお答えいただきたいんですが、官房長官、官房長官はこの二社のお名前御存じですか。
#145
○国務大臣(町村信孝君) 存じ上げません。
#146
○大塚耕平君 外務大臣は御存じですか。
#147
○国務大臣(高村正彦君) 知りません。
#148
○大塚耕平君 先ほど申し上げましたように、そういう中で巷間、ちまたを流れている二社の名前があるわけですよ。
 そうすると、ちょっと石破大臣にお伺いしますが、防衛省の中で何人ぐらいの職員の方がこの社名を御存じですか。
#149
○国務大臣(石破茂君) 何人かは存じませんし、私も存じません。
 委員、それ、ごめんなさい、このこともう何度も聞いたとお怒りになるかもしれませんが、結局司法において、我々がその名前を出さないことは、そのことについては不開示としました防衛省の判断について司法がこれを支持していただいている、そして上訴もなされておらないということがございます。
 我々行政府といたしまして、我々の行政府の判断、不開示とした判断がこれは適切であるという判断を司法からいただいている。つまり、三権分立の中でこのことをどう判断するかということでございます。我々は、司法から不開示としたことをそれは支持をしていただいておるわけで、これをこの状況において我々がそれを覆すということは、これは三権分立の考え方からいたしましても、私どもとしてはいたしかねるところでございます。
#150
○大塚耕平君 担当大臣も御存じなくて、省内で何人がこの情報に触れているかも御存じないということも、ちょっとこれだけ問題になっている中ではいささか驚きの御答弁ではあります。ちまたを流れているということは、ひょっとするとその何人かの知り得る立場にある方々の行動をやっぱりモニターするのが大臣の文民統制でありますから、だから、いずれにしてもここで結論は出ませんが、是非御検討をいただきたいと思います。
 そして、もう一つお伺いしますが、先ほども名前が出ました日米平和・文化交流協会ですが、この協会に対する過去政府からの補助金等は幾らぐらい出ているか、数字を、外務省か財務省か、お答えいただきたいと思うんですが。
#151
○副大臣(木村仁君) 過去三年の助成実績は、平成十七年度が四百万円、平成十八年度百万円、平成十九年度四百万円でございます。
#152
○大塚耕平君 それ以前はございますか。
#153
○副大臣(木村仁君) ずっと申しますと、平成九年から五百万、五百万、五百万、五百万、五百万、ずっと五百万で、平成十六年度四百万、十七年度四百万、十八年度百万、十九年度四百万で、総額でいきますと、これ幾らだったかな……
#154
○委員長(北澤俊美君) だれか助けてやれ、計算。
#155
○副大臣(木村仁君) 四千八百万です。総額ではこれまでに四千八百万でございます。
#156
○大塚耕平君 それ以前のデータはお手元にありますか、前身の団体への補助金も含めて。いや、なければないでいいです。
#157
○副大臣(木村仁君) これは平成九年でありますから、その前の日米交流協会と言ったころからの数字だと思います。
#158
○大塚耕平君 それでは、そこの協会に独立行政法人国際交流基金から助成金として、つまりその独法に回っている補助金から経由して入っている資金はどのぐらいあるかは把握しておられますか。
#159
○政府参考人(山本忠通君) お答えいたします。
 四千八百万円すべて国際交流基金から入った助成金でございます。
#160
○大塚耕平君 これもここでは結論出ないと思うんですが、日米平和・文化交流協会は果たしてこの社団の定款に定めたような業務をやっているのかどうか、そしてこの補助金が、ないしは、今国際交流基金からの助成金だということを御確認いただきましたが、その助成金が本来のこの協会の行う業務に使われていたかどうかということについては、担当大臣としてどのようにお考えになっておられますか。
#161
○副大臣(木村仁君) この協会は日米の文化交流を進める協会でございまして、具体的な助成金をもらってやります仕事は、日米安全保障戦略会議というのを年間、ワシントンで一回春、それから秋に東京で一回開催する事業でございまして、助成金はすべてこの事業のために交付され、そしてこの事業のために使われておりまして、これまでに有効な効果を上げていると聞いております。
#162
○大塚耕平君 文化交流ではないですし、この平和という名前に多分引っ掛けて安全保障と言っておられるんだと思いますが、石破大臣、安全保障にかかわるこのような検討を、私はですよ、私は、こうした外部の組織、いろいろ御関心を持っていただくのはいいんですけれども、そこに、その安全保障会議に国が助成金を付けて安全保障について防衛省や外務省以外の組織が御議論されるというのは、これはいかがなものかという気も私はいたしますが、その点について、大臣、簡単に感想だけお伺いしたいんですが。
#163
○国務大臣(石破茂君) 私は必ずしもそうは思いません。私もそこのメンバーでありましたし、今もそうです、理事は辞めていますが。御党の議員も多く参加をしておられます。そこでいろんな議論をします。それが衆参のこの委員会で反映されていることもございます。
 私は、役所であればいろんなことを知り得る立場にいます。しかし、今委員が国会におけるコントロールというお話をなさいました。国会においていろんなことをコントロールする上において、例えばミサイル防衛でもそれがどんな性能を持っているか、次期戦闘機を選定する際もその飛行機はどんな性能を持っているか、それは普通の議員の立場では知り得ないことが多いのです。それをいろんなところを見て見聞を広める、議論をする。
 あるいは私、何年か前に、生物テロというのはどうするべきかという議論を憲政記念館で講演をしたことがございます。そこにおいて、私は、日本において生物テロ対策、何が遅れているかという議論を随分長い時間いたしました。私はそういうことが決して無意味なものだというふうには承知をいたしておりません。
#164
○大塚耕平君 ここも見解の相違ですけれども、それだけ大勢の国会議員あるいは要職にあられる方がかかわっている組織であるならば、何もこういう外部の組織で、そこに助成金、しかも国際交流基金で一度そこでスクリーニング掛けてから言わばこの協会に資金を出して、その資金を基に様々な会議や派遣を行うという回りくどいことをしなくても、直接国会内や公党間の中で行えばいいのではないかなということを申し上げておきますが、この問題はまた、財政の問題でもありますので、財政金融委員会でも引き続き議論をさせていただきたいと思います。
 大分時間も迫っておりますので、最後に一つ確認をさせていただきたいんですが、前回の財金でも問題意識はお話をさせていただきましたが、今回問題になっている山田洋行を含む山田グループ、こちらは、実は山田グループの東京相和銀行に対する債権はRCCに譲渡されて、そのRCCと山田グループは和解をしている。しかし、その和解の際の条件が必ずしも山田グループ側から適正に情報開示をされない中で決まってしまったと。つまり、もっと弁済できる資力があるにもかかわらず、言わば間接的に国民の負担となる形で和解をしたという疑義が持たれているわけであります。
 十二月一日の新聞によると、RCCの奧野社長が、この山田グループの和解協議の際の開示した情報が間違っていれば和解無効もあり得るという御発言をされているというこういう記事がありますが、そこで金融庁又は預金保険機構にお伺いをいたしますが、現在この件については何がしかの調査等が行われておりますでしょうか。
#165
○政府参考人(河野正道君) お答え申し上げます。
 この件につきましては、委員の方から財政金融委員会の方でお尋ねをいただきまして、大臣から既に御答弁を申し上げておりますけれども、まずこのRCCの個別の会社案件につきまして内容をこの場で明らかにさせていただくことにつきましては御容赦をいただきたいと存じますが、一般論といたしまして、仮にでございますけれども、和解が行われた後に、例えば債務者の財産状況が実は和解の前提となった事実と異なっていたというふうなことがもしございました場合には、民法の錯誤の規定によってこの和解の無効を主張することも考えられますし、また債務者が言わば詐欺的な行為によってRCCなど関係者をだましたような場合には、これは不法行為に基づく損害賠償ということも考えられますので、いずれにしましても、それぞれの案件につきまして必要に応じて法的に可能な手段を取っていくということはRCCとしても考えていることかと存じます。
#166
○大塚耕平君 大臣、このRCCに債権が持ち込まれて和解をしたのは二〇〇四年なんですよ。これは最後に大臣にお伺いしたいんですが、そのグループの一〇〇%子会社が山田洋行で、言ってみれば公共調達をするときに、相手側が財務状況が大変厳しくなっているとすれば、それは公共調達の相手方として財務状況的に不適切なのではないかという、つまり調達の継続性とか安定性という観点からですね、そういう意味でやはりそこを、排除とまでは言いませんが、一時御遠慮いただくというような判断をするのが私は適切ではないかと思っている中で、そういうことが起きているにもかかわらず山田洋行との関係が続き、そしてこのRCCと山田グループとの和解にも何がしか政治的圧力があったのではないかということも言われているわけであります。
 したがって、最後に石破大臣にお伺いしたいのは、やはり防衛調達ということを考えますと、一番最初の官給の問題も絡めて御意見をお伺いしたいんですが、私はできるだけ国内で責任を持って最後までメンテナンスしてもらえる先から調達をする、そして同時に、調達先についてはそういった財務状況等の懸念がない先をしっかりと選ぶということが必要ではないかというふうに思っておりますが、この件についての御見解をお伺いして、最後にさせていただきます。
#167
○国務大臣(石破茂君) 総論的にはそれで結構だと思います。ただ、総論的にはと申しましたのは、その当時の山田洋行を入れた、入れ続けたというのかな、その判断が適切であったかどうか、ちょっと当時の経緯よく私として精査をしたいと思います。財務状況が健全でなければということは、基本的にそのとおりでございます。
 二点目は、我が国の産業政策全体をどう考えるか、それから当然武器輸出三原則というものをどう考えるかということでございます。
 基本的に、信頼できる国内からの調達、それはベストだと私も思います。それがどの部分が納税者の利益に資するか。そして、我が国のいろんな部門は正直言って欧米に比べて相当に遅れている、だとするならば、その部分を国産でやったときに費用はどれぐらい掛かるか、そしてその信頼性はどうかということまで私は全部議論しなきゃいけない。私、国会においてどなたかから御提案がありましたが、そういうようなことに関する委員会で集中的に一つ一つ御議論をいただくということも極めて有益なことではないかと考えております。
#168
○大塚耕平君 終わります。
#169
○風間直樹君 よろしくお願いします。
 民主党・新緑風会・日本の風間直樹でございます。今日は外交防衛委員会で質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、バーレーンに今派遣をされております海上自衛隊の連絡官の役割と地位に関してお尋ねをいたします。
 政府資料によりますと、OEF―MIOのオペレーションは、現地バーレーンの司令部で調整をしていると。我が国海自の要員がそこに常駐し、補給対象艦船や給油量に関する調整をOEF―MIO参加各国と実施しているということであります。
 同時に、アメリカ海軍の第五艦隊のホームページを見ますと、米中央海軍司令部施設内に次の施設があるという記述がございます。英文ですが、ザ コアリッション コーディネーション センター コンバインド フォーシーズ マリタイム コンポーネント コマンド ホエア ザ ジャパニーズ シニア ナショナル リプレゼンタティブ コマンダー ケンジ スガハラ ワークスと、こういう記述がございます。
 今回、旧法は失効いたしましたが、今年の九月以降、江田憲司衆議院議員と政府との間で交わされている質問主意書と答弁書の中身を見ておりますと、この旧法の下で数名の要員が派遣をされ、そしてこの旧法が有効な間それらの要員が連絡調整に当たってきたということが分かっておりますが、この旧法が失効した今、これらの要員は既に帰国をされているのか、あるいはそれともまだその任務に当たっているのか、お尋ねいたします。
#170
○国務大臣(石破茂君) 平成十三年十二月下旬から本年十一月中旬まで、おおむね常時二名の連絡員をバーレーンに派遣しておりました。既に帰国をいたしております。バーレーンに参っておりました連絡官は、これは、あるいは委員お聞き及びかと思いますが、外務事務官に併任をされております。これは外交官としての身分、すなわちウィーン条約第一条の(e)、これに規定します外交官としての身分を有して活動しておったものでございます。
#171
○風間直樹君 この任務を終えられた日取り、これは恐らく旧法が失効した日と同じかと思いますが、その確認と、それから帰国をされた日取りについてお伺いします。
#172
○国務大臣(石破茂君) 活動は十一月一日までいたしておりました。その後、帰国準備を行いまして十三日に本邦に帰国をしたという報告を受けております。
#173
○風間直樹君 他のOEF―MIOオペレーションに参加をしている国は引き続きその任に当たっているわけですから、このバーレーンの司令部にも、これらの国々の連絡員というんでしょうか、そういう方は引き続きいらっしゃると思いますが、現時点でこのバーレーンの本部に要員を出している国、何か国になるのか、お尋ねいたします。
#174
○国務大臣(石破茂君) 恐縮です。通告をいただいておりませんので、別にすぐ空で言えなきゃいけないのかもしれませんが、今手元に正確な資料ございません。調べ次第お知らせをいたします。
#175
○風間直樹君 それでは、このオペレーションそのものに現時点で艦船を出している国、参加している国の数は分かりますでしょうか。
#176
○国務大臣(石破茂君) 現在、私の記憶では七か国と承知をいたしております。カナダが帰ってきておりますので、七か国であったかと思います。
#177
○風間直樹君 七か国が恐らくバーレーンの司令部にもいるという想定が成り立つかと思いますが。
 本論に入りますけれども、この日本から派遣をされていた連絡官の方々がバーレーンの司令部で一体何をしていたのか、どのような連絡調整の任に当たっていたのか、実はこのことが必ずしも明らかになっておりません。そこで、お尋ねをしますが、この方々が具体的に行っていた活動とは一体何なのか、御説明をいただきたいと思います。
#178
○国務大臣(石破茂君) バーレーンに派遣しておりました海上自衛隊の連絡官は、海上自衛隊補給艦の補給に関しましてアメリカ第五艦隊司令部から補給対象艦艇の運用計画を聴取する、つまり、向こうにも都合がある、こっちにも都合がございますので、どのように運用するか、これはアメリカだけの船ではございません、ほかの船もそうです。米第五艦隊司令部と申し上げましたのは、コアリッションということを意味しておるわけでございますが、その具体的な補給の予定につきまして聞き取り調整を行う、これを主な任務としておったものでございます。
 そして、言うまでもないことでございますが、その際、我が国が提供いたします燃料が、失効いたしましたが、旧テロ特措法の趣旨に基づいて適切に使用されるかどうかにつきましても、必要な確認を行っておったものでございます。
#179
○風間直樹君 今大臣おっしゃったことを平たく言いますと、いつどの海域でどの国のどの艦船にあるいは補給艦にどれだけの燃料を補給するかを司令部からあるいは司令官から依頼を受けて日本の防衛省本省に連絡をすると、こういう業務かと思いますが、そうした認識でよろしいでしょうか。
#180
○国務大臣(石破茂君) そこにおいて調整を行っているということでございまして、こういうような形でどうでしょうかというようなまさしくコーディネーションというのでしょうかね、そういうのが任務であったというふうに考えております。
 そこにおいていかなる補給が行われたか等々につきましては、所要のルートを通じまして防衛本省に報告が上がってきているものでございます。
#181
○風間直樹君 このバーレーンの司令部の位置付けでありますが、我々、旧法の下で海上自衛隊の艦船、護衛艦と補給艦をインド洋、まあ限りなくペルシャ湾に近いインド洋に送っていたと。そこで行われるすべての活動というのはこの司令部において決定をされ、調整をされ、そして我が国に対して連絡、依頼をされて行われてきたと。そういった意味で、正にこのOEF―MIOオペレーションの頭脳がバーレーンの司令部であると、このように理解をしておりますが、こうした理解でよろしいでしょうか。
#182
○国務大臣(石破茂君) そこにおきまして、頭脳というのがどういうことを意味しておられるか、私には必ずしもつまびらかというかよく理解をできていないのでありますが、そこにおいて調整が行われておる、そしてそこにおいていついかなる船がどのような活動をするのか。つまり、このコアリッションの司令部は、当然のことですが補給の調整だけやっておるわけではございません、どの海域にどの国の船がどのように出てどのようなオペレーションをするかということも調整をしておるところでございます。ですから、頭脳と申しますよりも、いろいろなニーズに基づきましてミッションを効果的に運用するための調整、総合調整が行われていたという意味合いも私は併せて持っておるのかなというふうに思っております。
#183
○風間直樹君 このバーレーンの司令部では、司令官の下でその指揮権に基づいてこのコアリッションの活動全体のコーディネートが行われていると、このように考えてよろしいでしょうか。
#184
○国務大臣(石破茂君) 指揮権においてコーディネートが行われているということでは必ずしもないと私は思っております。そのコーディネーションということについて指揮権がどこまで及ぶか、そこは私も完璧に知っておるわけではございません。
 ただ、これをこのようにせよ、あのようにせよというような指揮があるのではなくて、当然日本は日本の事情がございます。このテロ特措法に従った補給しかできませんので、そこは参加各国、それがコアリッションのコアリッションたるゆえんでございますが、それぞれの国の主権に基づきまして調整がなされているということだと承知をいたしております。
#185
○風間直樹君 その上でお尋ねをいたしますが、そういたしますと、我が国政府としてはこのバーレーン司令部からの要請、依頼に対し、それは受諾できないと断ったケースというのはございますでしょうか。
#186
○国務大臣(石破茂君) 具体的にこれを断ったということは承知をいたしておりません。しかしながら、合衆国にいたしましてもそのほかの国にいたしましてもテロ特措法の内容というものは本当に周知徹底をいたしておりますので、日本として受けられないようなものというものを持ってきたということ自体がないというふうに承知をいたしております。
 もちろん、その事前の調整において、実際に最終的にぎりぎりどうするかというところで断ったということはございませんが、いわゆるサウンドみたいなことがある時点で、いや、日本の特措法はこのようになっているのだということを言った場面は、それはあったのではないかなという想像はいたしております。
#187
○風間直樹君 この旧法の下でオペレーションに参加をしていた海上自衛隊の補給艦でありますが、中東地域のいずれかの港で、伝えられるところでは米軍の施設下にある給油施設から油を入れて、それを洋上で他国の艦船に給油をしていると、このように聞いているところであります。実際に中東地域のどの港で油を入れているか、御答弁をお願いします。
#188
○国務大臣(石破茂君) その前に、ごめんなさい、先ほど七か国と申し上げましたが、六か国です。アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、カナダ、パキスタン。
 また、バーレーンの司令部には、先ほど申し上げました六か国を中心に概数十数か国が連絡官を置いているというふうに承知をいたしております。
 どこの港かということですが、そのことについてはお答えを、ごめんなさい、この言い方余り、お気に障るかもしれませんが、お答えを差し控えたいと存じます。
#189
○風間直樹君 日本の海自の連絡官、中には、タンパに行かれた方は外務事務官と任務を併任して行かれたと。政府から出ている情報としましては、行っている先として、まずバーレーン、それからタンパと、こういう名前が挙がっているわけでございますが。
 安全保障、軍事問題の素人の私の頭でこのオペレーションにかかわる艦船の動き等イメージしてお尋ねするんですが、通常、バーレーン司令部にいらっしゃる連絡官から本省に、いつどこそこの海域でどの国の艦船にどの量の油を給油するという連絡が来ると。当然、その油を調達するためにどこかの中東の港に入って補給艦は油を受け入れる。その港にやはり調整連絡に当たっている任にある方が来て、そしてそこに入港してきた海自の補給艦とそれこそ連絡調整を取りながら連携をして補給を、油を入れ終わって再び洋上に送り出すと、恐らくこういう手順になるんだろうと思うんですが、中東の他の地域に派遣されている連絡官がいるのかいないのか、お尋ねをいたします。
#190
○国務大臣(石破茂君) この補給というミッションに関しましては、バーレーンにおる者が担当いたしております。
 委員御指摘のように、ある港に入って、そこで補給艦が地上のタンクから油を入れるという場合に、そこの港に必ず連絡調整官がいるかといえば、そういうわけではございません。必要であればその者がそこへ赴くことはございますが、常にそこに要員を置いているというやり方は取っておらないところでございます。
#191
○風間直樹君 そうしますと、例えばこのペルシャ湾ないしインド洋、こうした海域で活動する艦船が港に入る、そして油をそこで受け入れると。その可能性がある場所としては恐らく地図を見ますとUAEあるいはオマーン、こうした場所が可能性が高いのかと思うんですが、このようなUAE、オマーンなどにある給油施設に日本の連絡官が常駐しているということはございませんでしょうか。
#192
○国務大臣(石破茂君) ございません。
#193
○風間直樹君 続きまして、この連絡官が駐在をしている法的根拠についてお尋ねをしたいと思います。
 この法的根拠は、冒頭触れました政府の答弁書によりますと、ウィーン条約第十条に基づいていると、こういう御答弁になっておりますが、これで間違いございませんでしょうか。
#194
○委員長(北澤俊美君) だれか。
#195
○国務大臣(石破茂君) 十条とおっしゃいましたか、今。法令の根拠といいますか、それがどのような身分を有しているかという点につきましては、身分につきましては、先ほどウィーン条約第一条の(e)ということを申し上げました。外交関係に関するウィーン条約でございまして、ここに申します外交官とは、「使節団の長又は使節団の外交職員をいう。」ということでございます。
 身分はそうなのでございますが、派遣している根拠につきましては、恐縮でございます、当省からお答えをいたしかねますので、後ほど担当省からお話があろうかと存じます。
#196
○風間直樹君 それは、後ほど御確認をいただいて御答弁いただけるということですね。分かりました。
 そうしましたら、ウィーン条約に基づくのか、あるいは地位協定に基づくのか、その点を後ほどお答えをいただきたいと、このように思います。
 続きまして、この新法の国会承認についてお尋ねをさせていただきます。
 今防衛大臣にお尋ねをしたこの司令部における連絡官の派遣、これも当然この新法に基づいて再び行われることになろうかと思いますが、そのような考えでよろしいかどうか、お願いします。
#197
○国務大臣(石破茂君) この新法が御承認をいただければ、そのようなことになろうかと考えております。
#198
○風間直樹君 新法におきましては、その根拠となる条文はどこになりますでしょうか。
#199
○国務大臣(石破茂君) これは、調整官を派遣する根拠条文というものが、この条文に基づいて派遣をするということではございません。どの条文がその派遣の根拠なのかと言われれば、この新法の中でこれが根拠だというわけではございません。
#200
○風間直樹君 そうしますと、この新法の中には、またこの新法が仮に国会を通った場合に、再び派遣されるであろうバーレーン司令部での連絡官のその派遣にかかわる根拠というのは必ずしも明示されていないということでよろしいんでしょうか。
#201
○国務大臣(石破茂君) それは自衛官、外交官の身分を併せ持ちますが、それは、防衛省設置法あるいは外務省設置法その他必要な法令によりまして当然正当付けられるものであると承知しております。
#202
○風間直樹君 そこで、この国会承認の問題でありますが、私は今日、このバーレーン司令部の連絡官の存在を挙げて質問をさせていただきましたのは、御承知のとおり、この派遣そのものが現行の憲法下では非常にあいまいな位置付けではないかという指摘がこの間、委員会質疑やあるいは質問主意書によって出されているところでございます。
 今回、新法の国会承認に関しましては、これまで外務大臣からるるお話がございましたけれども、官房長官からもお話ございましたけれども、そもそもこの旧法の中で国会承認に該当する部分、これが新法では既に明示をされる、だから国会承認という事項は削除して差し支えないと、こういう御答弁がこれまで累次にわたってあったかというふうに思います。
 しかし、考えてみますと、確かに現場の海域でどのような活動を行うのか、これは給油、給水に限定されると。これははっきり明示をされている。また、その海域の場所も明示をされている。しかし、実はこの正に司令部、そういったオペレーションの策定を担う場所での活動が実は必ずしも明瞭になっていない。そして、その活動が国会承認にかけられることもなければ、国会の法審議の中で我々議員の前に明らかにされることもない。私はこのことは、政府が今回の新法から国会承認の事項を削除している中で最も大きな瑕疵に相当するのではないかと思いますが、この点につきまして官房長官、外務大臣、防衛大臣の御所見を伺います。
#203
○国務大臣(町村信孝君) 旧テロ特措法では基本計画の国会承認、その基本計画の中には活動の基本方針であるとか活動の種類、内容、実施区域の範囲、これが書いてあったわけです。それはなぜかというと、旧法ではもっと幅広い活動がいろいろ書いてあったわけですね。協力支援活動、これは今回やろうとしている部分ですが、捜索救助活動あるいは被災民救援活動と、その大きく言うと三つの活動の中から一つを選んでこの基本計画に書きました。
 今回は、その一つに選んだものを既に法律に書いたわけです。法律に書いたわけです。あるいは活動地域も相当幅広く書いてあったのは、今回はあらかじめ法律に、いわゆる非戦闘地域要件を満たすインド洋及びその上空並びにインド洋沿岸国領域、これは従前は基本計画に書いてあったものを今回は法律に書きました。したがって、基本計画で書いていたものを今回は法律で明示してあるわけですから、国会承認をもしまた同じことを、例えばどういう活動をしますか、どういう地域でやりますかということをもう一度改めて国会の承認を得るということが必要がない。なぜならば、法案審議そのものに旧法に基づく基本計画の内容が書いてあるわけですから。
 したがいまして、私は、これは何らこの法律の欠陥でも何でもない、国会の十分な御審議をいただくことこそが大切なことなんだと、こう思っておりますから、先ほど来からあるいは先日もそうでしたが、シビリアンコントロールの観点から問題ではないかという御議論は、この法案の審議をもって十二分にシビリアンコントロールの実を上げていただいていると、こう私は理解をしているわけであります。
#204
○風間直樹君 官房長官、今、前段の私と防衛大臣との質疑の中で、このバーレーンに派遣されている連絡官、その派遣の根拠というのが今回の新法の中でどこに明示をされているんですかとお尋ねしたわけです。それに対して、必ずしもこの新法では明示をしてないんだというお話があったんです。
 では、今回、国会承認そのものが削除されたこの新法で、肝心の司令部での計画策定にかかわる部分が国会のこの法案審議の中で出てこないじゃないかと。ならば、国会承認をやはり条項として盛り込むべきではないかと私はお尋ねしているんですが、その点について御答弁をお願いします。
#205
○国務大臣(町村信孝君) 旧法でもバーレーンの連絡官については書いてございません。新法でも書いてございません。それは、先ほど防衛大臣が御説明をしたように、自衛官であっても海外に行くときに、例えば外務省兼任の発令をして外交官として海外のしかるべき場所に働くということはいろいろなケースにおいてあり得ることでありまして、別に今回何も特異な姿でこの連絡官を出しているわけではございません。
#206
○風間直樹君 果たしてそれでいいのかどうかということをお尋ねしたいと思います。
 先ほどお伺いしましたように、今回、この旧法に基づく連絡官の派遣、これは特措法に当然基づくものでございました。それが──特措法に基づくものでいいんですね。違うんですか。
#207
○国務大臣(町村信孝君) 旧法にかかわる仕事はしておりますが、しかしこの連絡官の派遣そのものが旧法に根拠を置いて派遣をしているわけではございません。どこにも旧法には連絡官をバーレーンに置く等々の記述はございませんし、そういう条文もございません。
#208
○風間直樹君 そうしますと、確認でありますが、江田憲司衆議院議員が出された質問主意書に対して政府が回答している答弁書の中でこのような表現がありますが、この特措法に基づく協力支援活動に関する連絡調整等を実施するため、いつからいつまでの間、以下の人員を派遣したと。つまり、これは、この旧法に基づく派遣ではなくて、先ほど防衛大臣がおっしゃったように他の根拠に基づくということで理解してよろしいんでしょうか。
#209
○国務大臣(石破茂君) それは、委員まさしく今お読みをいただいたように、特措法に基づく活動ということを言っておるわけでございまして、特措法に基づいて連絡官を派遣するという読み方はその条文はいたしません。そこの部分はそういうような読み方はいたしません。
#210
○風間直樹君 分かりました。
 そうしたら、防衛大臣、恐縮ですが、先ほどの御答弁をもう一回いただきたいんですが、どの部分に基づいて派遣をしているのか。再確認の意味でお願いいたします。
#211
○国務大臣(石破茂君) ですから、それは法律に書いてあるわけではない。基本計画に書いてあるものでもない。それは、特措法というものに基づいて行う活動において必要な連絡調整を行うためバーレーンに派遣をしているというものでございますし、それは外交官の身分を併せ持つものでありますから、それをぎりぎり何が根拠かと言われれば、それは防衛省設置法であり外務省設置法なのではないかと私は思っております。
 不正確でございましたら、後から訂正を申し上げます。
#212
○風間直樹君 分かりました。
 では、この件は後日、これらの連絡官がどういう法根拠に基づいて駐在しているか、その点を御回答いただきましてから、また引き続きさせていただきたいと思います。
 次に……
#213
○委員長(北澤俊美君) それはお二人の間で暗黙みたいな話ですが、どうしますか。
#214
○風間直樹君 それは、お願いします。
#215
○委員長(北澤俊美君) 風間直樹君、改めて。
#216
○風間直樹君 じゃ、防衛大臣、答弁お願いします。
#217
○国務大臣(石破茂君) それでは、本日できるかどうか分かりませんが、後刻理事会のお許しをいただきまして、お答えする場を設けていただければと思います。
 もし、今二人でというお話がありましたが、委員長のお計らいで私が委員にお答えをすればよいのであれば、そのようにいたします。
 どうぞ、御決定をいただきたいと存じます。
#218
○委員長(北澤俊美君) 風間直樹君の御要請はどうですか。
#219
○風間直樹君 委員会に御報告をお願いできますでしょうか。
#220
○委員長(北澤俊美君) では、ただいまの風間直樹君の要請について、理事会でお諮りをして、防衛大臣の方から御回答をいただくということで取り計らいたいと思います。
#221
○風間直樹君 それで、この連絡官が駐在をする、どういう根拠に基づくかという部分は大変重要な部分かと思いますが、要するにウィーン条約か地位協定なのかという部分ですね。これは、今日同席いただいている政府委員の方もこの場では、お分かりになりますか、お分かりになりましたら御答弁お願いします。
#222
○政府参考人(小松一郎君) 連絡官の方は大使館員ということで派遣をしておりまして、ただ、他国の軍との連絡調整という必要上、その階級を呼称するそれから制服を着用するという必要がございますので、自衛官の身分も併せ持っているということでございます。
 それで、大使館員として外交官として派遣をしているわけでございますので、先ほど委員の御質問にございました外交関係に関するウィーン条約十条でございますけれども、これは在外公館、大使館員のような職員を派遣する場合に接受国に通告をするという規定でございまして、このウィーン条約の十条に基づいて通告を相手国にしているということでございます。
#223
○風間直樹君 そうしますと、念のため確認しますが、海上自衛隊の軍人がバーレーンに外交官の身分で滞在をしている、外交官の身分でこの司令部に入っていると、こういうことでよろしいでしょうか。
#224
○政府参考人(小松一郎君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、我が国は在外公館、このバーレーンに限らず相当数の数の大使館に防衛駐在官という方を派遣しております。この方々は外務大臣の指揮を受けるということで、外務省にいったん出向をいただきまして、外務省員という身分で外務大臣の指揮を受けて、在外公館においては在外公館長の指揮の下で業務をしているわけでございますが、防在、防衛駐在官という仕事の性質上、他国の軍人の方々と当然に接触があるということで、まず階級を呼称しなければならない、それから制服を着用しないとお付き合いが非常に支障を生じるということで、自衛官という身分を併せ付与して大使館員、しかしその階級の呼称、制服の着用という意味においては自衛官の身分も持っていると、こういうことで活動しているわけでございまして、このバーレーンの方も同様の位置付けということで御理解をいただければと思います。
#225
○風間直樹君 そうすると、ちょっと複雑で分かりにくいんですが、要は軍人の方が外交官身分を併任し制服を着てバーレーン司令部で連絡官という、連絡調整官という名目で任務に当たっていると、こういう整理でよろしいでしょうか。
#226
○政府参考人(小松一郎君) 基本的に今委員がおっしゃったとおりでございまして、ただ、細かなところでございますけれども、むしろ主たる身分は外務省員ということになってございます。先ほどから申しましておりますように業務上の必要上、自衛隊の階級を呼称し制服を着用するというところがございますので、自衛官の身分を併せ持っているということでございます。
#227
○風間直樹君 分かりました。では、この件は引き続きまたさせていただきたいと思います。
 ちょっと時間が足りなくなってまいりましたので、後半、現在進行中の北朝鮮の核の問題についてお尋ねをしたいと思います。
 今朝の朝日新聞にまた新たな動きが出ておりました。米朝間で協議をした中で、北朝鮮による核計画の完全な申告についての考え方で米朝間に明らかに幾らか違いがあったと、このようなコメントをヒル氏がしたということであります。
 お尋ねをしますが、現在、外務省に入っている情報の中で、この米朝協議の直近の進展状況、どのような状況なのか、これをお伺いしたいと思います。
#228
○国務大臣(高村正彦君) 米朝間のやり取りについてはコメントを差し控えたいと、こういうふうに思います。近くヒル氏が日本に立ち寄るかもしれないということで、その場合にしかるべき人間にヒルさんから報告を受けさせようと、こう思っておりますが、その内容を直ちに外に話すということには、お話しできるということにはならないと、こういうふうに思っております。
#229
○風間直樹君 今報道では、この寧辺の核施設については、これは老朽化している核施設だというふうに聞いておりますが、これは破棄すると。その一方で新鋭のウラン濃縮設備、ウラン濃縮施設、これは残るのではないかという報道がなされておりますけれども、この点について何らかの情報はお持ちでしょうか。
#230
○国務大臣(高村正彦君) 無能力化のことについて言っておられるんだと思いますが、我が国としては寧辺の三施設の無能力化を本年末までに実現するとの目標に向けてこれまでのところ関連作業が円滑に進められていると認識をしていますけれども、引き続き無能力化のため活動が着実に実施されることが重要であると考えており、この点についてはアメリカとも考えは一致しているわけで、更に緊密に連絡を取り合いながらそうなるように努力をしていきたいと、こう思っております。
#231
○風間直樹君 これも今日の朝日の報道ですが、米国などは北朝鮮からこの核申告にかかわる第一次リスト、その提出を受けた上で首席代表会合で内容を精査することを想定していると、このように書かれているわけでございます。そうすると、まず北朝鮮が完全な核計画あるいは核施設設備の申告でありますからその内容を申告して、これが一次リストだ、それを六か国協議の首脳代表会合で精査すると、こういう段取りだと報道からは受け取られるんですが、大臣、そうした今後の流れということで間違いございませんでしょうか。
#232
○国務大臣(高村正彦君) 我が国としては、北朝鮮が年末までに行うことになっているすべての核計画の完全かつ正確な申告においては、核兵器計画、プルトニウム計画、ウラン濃縮計画の三つの分野が包括的に取り扱われる必要があり、また核拡散についても明確にされる必要があると、こういうふうに考えております。この点につき、米国と立場を一にしているわけであります。
 いずれにしても、期限が十二月末日ということになっているわけでありますから、その十二月末日までに今私が申し上げたような完全かつ正確な申告がなされることを期待していると、こういうことでございます。
#233
○風間直樹君 今御指摘になられましたその核の拡散でありますけれども、日本としてはもう当然この北朝鮮が現在保有をしている、あるいは持っている核にかかわる施設あるいは運搬手段そして爆弾がもう既に開発されているのであれば爆弾、これらすべてが無能力化される、これが日本政府としての北朝鮮にかかわる最重要の外交目標の一つかと思いますが、そうした認識でよろしいでしょうか。
#234
○国務大臣(高村正彦君) 今申し上げた核についてはすべて廃棄されると、まだ約束はできておりませんが、運搬手段にしても同様であると。最重要ということを申し上げると、やはり拉致の問題も同じく含まれると、こういうことであります。
#235
○風間直樹君 そこで、最近のアメリカのヒル氏の動きあるいはライス氏の発言を見ておりますと、非常に憂慮に堪えないわけであります。どうもアメリカは、この対北朝鮮外交において北朝鮮自身の核の保有についてはこれは黙認をする、であるけれども拡散については絶対に止めると、このような路線にどうも転換したのではないかと感じるんですが、外務大臣の御所見を伺います。
#236
○国務大臣(高村正彦君) 最近転換したというよりも、そういうことを言う、そうじゃないかと心配する人もいたやに聞いておりますが、本年二月十三日の成果文書において、申告の対象とされている共同声明に従って放棄されるところの共同声明に言うすべての核計画とは、二〇〇五年九月の共同声明において、北朝鮮が放棄することを約束しているすべての核兵器及び既存の核計画を指すものであります。
 そういうことでありますから、六か国であのすべての核兵器も放棄することを目標にしていることは何ら変わっていないと。アメリカはそうじゃなくてこれだけでいいんじゃないかと、北朝鮮に期待を持たせるようなことは余りおっしゃらない方がいいんじゃないかなという感じはいたします。
#237
○風間直樹君 シリアに対して北朝鮮が、シリアの核施設の中で使われる何らかの設備の一部だろうと言われておりますが、それを海上輸送したと。九月の三日にそれがシリアに到着し、六日の日に御承知のとおりイスラエルがこれを空爆しているわけでありますが、これについて日本は何らかの情報を持っていらっしゃいますでしょうか。
#238
○国務大臣(高村正彦君) 今委員がおっしゃったような正確な情報を私は持っておりませんが、本当に委員がおっしゃったのは正確な情報に基づいておっしゃっているんでしょうか。私は持っておりません。
#239
○風間直樹君 私が今お話ししましたのは、アメリカの新聞で広く報道されている情報でございます。恐らく正確だろうと、このように思います。政府はいかがでしょうか。
#240
○国務大臣(高村正彦君) アメリカ政府もそういうことを発表していないと承知しておりますし、日本政府が仮にそういう情報にどこからか接していたとしても、言えることではありません。
 私は、そのすべてが必ずしも正確ではないように気がいたしますが、ともかく、いずれにしても私が申し上げる限度を超えているということでございます。
#241
○風間直樹君 同時に、テロ国家指定の解除問題が非常に大きな課題になってきております。
 福田総理は、さきの訪米でブッシュ大統領と会談をされましたけれども、新聞報道で伝えられるところでは、このテロ国家指定の解除についてはどの程度お二人の間で会談をされたのか、必ずしもつまびらかではございません。
 そこで、官房長官にお伺いしますが、総理はこの指定解除について大統領に何らかの申入れをなされたのかどうか、お尋ねをいたします。
#242
○国務大臣(町村信孝君) 突然のお尋ねでございますから多少不正確なところがあるかもしれませんが、総理とブッシュ大統領との間で、北朝鮮に関するいろいろな問題について大人数の会議の場であるいは一対一の場でいろいろな話合いをされたということは承知をしております。もちろんテロ支援国家指定の問題も含めて幅広く議論をされたということであろうかと思います。ただ、一言一句のやり取りについて、これはこれまでの慣例上、それをここで申し上げることはできません。
 ただ、いずれにいたしましても、北朝鮮の核の問題、核のない朝鮮半島をつくろうということ、そしてミサイルあるいは日本にとって大変大きな問題である拉致、こうした問題をそれぞれバランスよく六か国協議の場でしっかりと日米が連携をしながら解決に向けて進んでいこうという両首脳の強い意思が確認あるいは再確認をされたと、このように私も聞いております。
#243
○風間直樹君 この指定の解除が六か国協議の場に諮られて、そこでの協議の結果なされるのか、あるいはそれよりも日本政府との協議の中でなされるのか、この違いは非常に大きいと思います。
 どうも今アメリカ、国務省の動きを見ておりますと、先日スポークスマンがこの解除については六か国協議の関係国とも話し合って決めたいと、こういう趣旨のことを発言しておりますが、どうもアメリカ政府、国務省は六か国協議の方に重点をこの指定解除問題に関しては置きつつあるのではないかという憂慮を持っています。
 この点について、外務大臣、御認識を伺いたいと思います。
#244
○国務大臣(高村正彦君) これはアメリカの国内法令の解釈に基づいてアメリカが決めるということであります。それに対して日本政府としても日本政府としての要望をアメリカに申し上げているというそういう状況で、そしてアメリカの態度は、アメリカの立場というのは割と一貫しておりまして、この指定を解除するかどうかは第一義的には、必ずしも第一義的にはという言葉を使っておりませんけれども、まず北朝鮮の非核化次第である、そしてその解除の際には拉致問題を含む日朝関係の進展も考慮すると、こういうことを全くぶれなくずうっと今日まで言い続けていると、私はそういうふうに理解をしております。
#245
○風間直樹君 外務大臣がおっしゃることは、私は、日本政府の中にこの拉致問題の解決方法、手順に関して明確な戦略がこれまであったのであれば、おっしゃるとおりだろうというふうに思います。
 ただ、残念ながら、私も新潟県の出身でございまして、拉致被害者、曽我さんあるいは蓮池さん御夫妻とは親しくさせていただいておりますが、この二人が帰国をされた当初から、非常に残念でありますけれども、政府の中にはこの拉致問題解決に向かう具体的な手順なり戦略なりというものは私はなかったように思うわけであります。そうした中で、事実上この指定が解除されないということを北朝鮮に対する外交交渉のてことして日本が使ってきたことは間違いないのではないでしょうか。
 外務大臣、いかがでしょうか。
#246
○国務大臣(高村正彦君) 日本政府は外交交渉をやるわけでありますから、てこになることはいろいろあるわけでありますが、これは一つの大きなてこであった、今もあると、こういうふうに思っております。
#247
○風間直樹君 では、そのてこが近日中に解除されるという報道が盛んになされております。もしかしたら、この指定解除の前のこれが最後の委員会になるかもしれないと私は思っておりますが、これが万一解除された場合、日本政府として、拉致問題解決の具体的な手段あるいは解決策、そのようなものをどのように想定されていらっしゃいますでしょうか。
#248
○国務大臣(高村正彦君) いろいろ言われておりますが、委員も御存じだと思いますが、報道ではもう今年中に解除されちゃうんだとか随分言われていました。もう今年中に解除されるということはほぼなくなったというのが今みんなの認識になっていると思いますが、余り一つ一つの報道で一喜一憂されない方がいいのではないかなというふうにも思いますし、私たちは、これは一つのてこでありますから、このてこが、仮に指定が解除されるとしたら、その際にもアメリカの協力を得て日米で緊密に協力して、そしてそこで何らかの進展を見たいということも含めて、てこということは、今までもてことし、これからもてことしていきたいと、こういうふうに思っているわけであります。
 ただ、これがなくなっちゃうともうすべて手段がなくなっちゃうと、そういうことではありませんが、一つの大きなてこですから、ここについては緊密に日米間で考慮していきたいと思いますが、今大きな戦略からいえば、私たちは、北朝鮮はこの六か国協議が進んで核の問題も解決し、ミサイルの問題も解決し、そして拉致の問題も解決した暁には、過去の清算として日本から大きな経済協力が期待できるよと、これは大きなてこなんですよね。これは大きなてこなんですよ。
 これはもう八、九年前から私が言っていたことですが、拉致問題の解決なくして国交正常化なし、国交正常化なくして経済協力なしと。もう八年、九年前に私が言った言葉でありますけれども、そこの経済協力というのは小さな経済協力ではなくて、国交正常化ができた暁の過去の清算としての大型の経済協力。北朝鮮はこれはのどから手が出るほど欲しいと私は思っております。ずっとそうなんですね。ですから、核、拉致、ミサイル、この問題が解決すれば日本も過去を清算する、そういう用意があるんですよ、そして国交正常化できるんですよ、そこで大型な経済協力があるんですよというのは、これは大きなてこなんで、そういう意味では、大きな意味の戦略は私は日本政府は持ち続けていたと、こういうふうに思っております。
#249
○風間直樹君 以上、時間が参りましたので終わります。
#250
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
 九・一一テロが起き、アメリカが武力行使をしてから六年がたちました。テロの根絶を言うならば、今必要なのは、この六年間を検証して、アフガンの現状が一体何を求めているかということを冷静に議論をすることだと思います。
 そこで、まず外務大臣にお聞きいたしますが、この六年間でテロの根絶というのは進んだのかどうか、まずその認識をお伺いしたいと思います。
#251
○国務大臣(高村正彦君) 現下のアフガニスタンの治安情勢は不安定の度合いを強めており、今後の見通しを楽観できない状況にあることはそのとおりだと思います。
 他方で、この六年の間にアフガニスタンでは憲法採択、大統領選挙、国会選挙、政府の発足等、統治機構が整備されたわけであります。また、例えば、難民、経済成長、教育、保健等多岐にわたる分野で前向きな動きもあります。パキスタン、イランなどから五百万人以上の難民が帰還いたしました。二〇〇三年から二〇〇六年のGDP成長率は年平均約一〇%であり、着実な経済成長を達成しました。初等教育就学率は、二〇〇〇年の一九・二%から二〇〇五年には八六・五%に向上しました。子供の就学数は、五年前の百万人超から現在は五百四十万人以上に増加し、女性の就学率に至っては、〇%だったのが三五%に増加しました。はしか予防接種を受けた子供は、二〇〇〇年の三五%から二〇〇五年の六四%に向上しました。
 こうした進展はテロ発生を助長する要因の除去に資するものであり、我が国としては引き続き国際社会と緊密に協力しつつ、人道復興支援と国際的なテロリズムの防止のため幅広い取組を行っていく考えであります。
#252
○井上哲士君 この治安問題は楽観できないと最初にお話がありました。この治安の悪化というのは国連も認めておりますし、アメリカなどによる掃討作戦によって多くの市民の命が奪われたことが憎しみの連鎖を広げてそういう事態をつくっていると私は思います。
 そこで、政府は、この間こうしたアメリカなどの軍事作戦によってどれだけの市民の命が奪われたのかと、この実態については把握をされているんでしょうか。
#253
○国務大臣(高村正彦君) 御指摘のアフガニスタンにおける掃討作戦の巻き添えによって亡くなった一般国民の数については、アフガニスタン政府等から発表された公式な統計があるとは承知しておりません。他方、テロ事案による犠牲者の数については、例えば米国の非営利団体MIPTの十二月五日付け発表によれば、千六百三十八人とされています。いずれにせよ、アフガニスタンにおけるテロ掃討作戦によって犠牲者が出ていることは私も遺憾だと思います。
 他方で、一般市民の被害を最大限回避するための方策についてアフガニスタン政府とOEF参加国等との間で協議がされているものと承知しており、犠牲者が出ることが極力回避されることを期待しているわけであります。
#254
○井上哲士君 日本の給油がこのOEFによる空爆にこの間これまで使われてきたということは認めておられるわけですね。ですから、その結果がどういうこと起きているのかということを把握をされていないというのは私は大変問題だと思うんです。
 例えば、イギリスの下院の国際開発委員会にはOXFAM英国という民間団体が報告書を提出をしております。人道援助団体です。それによりますと、今年のアフガンの民間人死者は既に千二百人に上る、そのうち約半数が米軍やNATO軍などの国際部隊の攻撃によるものだと、こう述べております。特に多数の犠牲者を出している作戦として空爆を挙げて、国際部隊によるアフガンでの空爆回数はイラクでの回数の四倍に当たると、こういう指摘をしております。ルイーズ国連の人権高等弁務官も十一月の二十日に、外国軍の作戦による民間人犠牲者は驚くべきレベルに達していると、こういうふうに言われ、これは国際法にも反すると、こういうふうに述べられているんです。
 こういう事態がアフガンで今起きているということについて、改めて外務大臣の認識を伺いたいと思います。
#255
○国務大臣(高村正彦君) カルザイ大統領が、米国等がアフガニスタンの領域内で実施している活動に関し一般市民に被害が及ばないよう要請したことを踏まえて、現在アフガニスタンとNATO及びOEF参加国との間で一般市民の被害を回避するための方策について議論が行われているわけであります。我が国は当事国でなくて詳細を把握できる立場にありませんけれども、一般市民の被害を最小限に回避すべきことは当然であり、米国もこの点を最大限考慮しているものと認識をしております。
 なお、こうしたカルザイ大統領の要請は、米国等に対してアフガニスタンにおける治安維持回復活動そのものを中止するよう求めているものとは理解しておりません。
#256
○井上哲士君 今述べたルイーズさんは、こういう空爆による市民の被害がアフガン政府に対する国民の支持を破壊するものだと、こういうふうにも言われております。
 この問題を衆議院で何度か議論をしたときに、大臣は、カルザイ大統領はつい最近テレビのインタビューに答えて、米軍等はアフガニスタンを助けるためにアフガニスタンに来ているんだ、こういうことを言っておりますと、こういう答弁を何度か繰り返されておりますが、このカルザイ大統領の最近のインタビューというのはいつどこで行われたものでしょうか。
#257
○政府参考人(奥田紀宏君) カルザイ大統領のその趣旨の発言は恐らくいろいろなところで行われていると思いますけれども、今問題になっている発言は十月二十八日のアメリカCBSでのテレビインタビューでの発言内容ではないかというふうに思っております。
#258
○井上哲士君 このテレビインタビュー自身を大臣はごらんになっているんでしょうか。
#259
○国務大臣(高村正彦君) 私自身が見たわけではございません。
#260
○井上哲士君 これ、アメリカのCBSテレビのドキュメンタリー番組で、アメリカで最も人気のあるテレビニュースショーだそうでありまして、シックスティーミニッツという番組の十月二十八日放映のものです。これはネットでも見られますので、私も昨日見ました。
 カルザイ氏は確かにこういう発言をそこでされております。しかし、大臣が答弁で引用されているのはその一部を切り取ったものなんですね。カルザイ氏は、その後、今言いたいことを言われておりまして、どう言っているかといいますと、アフガン人は五、六年たってもなぜいまだに空軍力が必要なのか全く理解ができないと、同じ発言の中で述べられているんです。
 このことについては大臣は承知されているんでしょうか。
#261
○国務大臣(高村正彦君) 私も一部を切り取って話をいたしましたが、委員もほんの一部を切り取って話されたように思います。私が話したことと委員が話したことの間に言っていることは、米国及び連合軍は意図的に市民への攻撃を行ってはいない、米国はアフガニスタン国民を助けるためにアフガンにいる、アフガニスタン国民は過ちが起こることを理解している、そしてしかしながらと言って、今委員がおっしゃったようなことを言っているわけであります。
 そして、その結果、今アフガニスタン政府とOEF参加国との間でこういう悲惨な過ちがどうやって起こらないようにするかということを協議していると、こういうふうに承知をしているところでございます。
#262
○井上哲士君 しかし、大臣が引用された、アフガニスタン国民を助けるために駐留をしているというところで切るのと、その後に続けられた、つまり、これまでのことはいろいろあった、しかしなぜ今五、六年たっても空軍力が必要なのか全く理解できないということに私は大統領の思いは込められているし、ここを言わなかったら全く逆の意味になるんじゃないですか。
 それは、ここまで発言があったということはちゃんと大臣の手元まで来ていたのか、それとも途中までの発言しか報告が上がっていなかったのか、これ、どっちだったんでしょうか。
#263
○国務大臣(高村正彦君) 内々のことをそこまで言わなきゃいけないかどうかは分かりませんが、私は極めて正直な人間だから申しますが、そこまでは来ておりませんでした。来ておりませんでしたが、全体を見ても、少なくとも私が言った文脈は、今空爆をやめるかやめないかという議論になっていたときではなくて、要するに、アメリカを始めOEF参加国がやっている活動全体について、アフガニスタンの同意がなくなっているのではないかどうかということについて総体的な話をしている中での話でしたから、そういう文脈の上では私が言った部分が大切なんだろうと、私は今でも考えております。
 空爆で人が死ぬということは悲惨なことであり、特に誤爆等は避けなければなりませんから、そういうことについて今協議をしてそういうことがなくなるようにしようとするのは、それは当然のことだろうと思います。
#264
○井上哲士君 大統領はこの後に、軍事力、空軍力使用の代替策を要求したい、文書で明確に述べたと、こう言っているんですね。要するに、もう空爆、空軍力は使ってほしくないということをはっきり言われているんです。そのことを私どもは衆議院でもずっと言ってまいりました。実際、アフガン政府がこの五月の声明で、依然として無辜の市民の殺害が続いており、アフガン人の我慢も限界に達しつつあると、こういうふうに言って、その犠牲を回避するあらゆる努力をしなければならないと、こういう声明を出しているんです。
 今日午前中の質疑で、アフガン政府はこうした犠牲など空爆の問題で何の異議も上げていないという答弁が大臣からありましたけれども、現にこういう声上げているんです。ですから、アフガン政府がやめてくれと言うものまで必要だと、こういうお考えでしょうか。
#265
○国務大臣(高村正彦君) 要するに、カルザイ政権がやるべき治安維持活動をカルザイ政権が十分にできないので、それを補完的にOEF参加諸国にやってもらうということについて、それ同意をしているかしていないかということの中で、そういう文脈の中で、そのことについてカルザイ政権は異議を申し立てておりませんよということを申し上げたので、全体の活動の中の空爆について、これを無辜の民が殺されるようなことがないようにしてほしいということと、全体のOEF参加国が治安維持活動の維持なんかはもうしてほしくないんだというのとは全然別のことだと思いますし、私が言った文脈上は、それは間違っていることを言ったつもりはございません。
#266
○井上哲士君 私は今空爆や様々な掃討作戦について先ほどから聞いているんですね。OEF参加国とカルザイ政権の間で犠牲者をどうやって少なくするかという話合いが行われていると言われました。これは先ほど紹介した五月の声明で言われているわけですが、それから半年以上たっているわけで、じゃ具体的にどういう手だてが取られているのか把握されているでしょうか。
#267
○国務大臣(高村正彦君) 具体的に私が把握しているわけではありませんが、一つ申し上げますと、例えば海からミサイルを使って攻撃するようなことは激減、激減というかほとんどなくなっているというふうに私は聞いております。
#268
○井上哲士君 実際にはこの十一月にも市民の犠牲がありまして、十一月の二十六日、多国籍軍が道路建設作業員の野営地を空爆をして作業員十四人が死亡したと、こういう報道もあります。結局収まっていないんです。
 この先ほど紹介したCBSの番組は、現地に行って取材をしています。今メディアがなかなか入れないから大変貴重な映像なわけですけれども、今年の三月の四日にカピサ県というところの北にある村で、一家四世代九人が亡くなったというそこに行って、ただ一人残った七歳の男の子に取材しているんですね。これを見ますと、この米軍への砲撃の後、ライフル銃を携えた二人が村の住宅地に入るのを米軍が見たと、それをもって夜間に一時間にわたる砲撃が行われて、しかもその後に二回も空爆やっているんです。空爆が終わって煙がなくなって行ったら、そんなライフルを持った人の姿はなくて、家族が殺されていた、男の子一人残されたと、こういうことが言われているんですね。
 私、この間の本会議のときに総理が、この治安活動する上で市民に対して危害を与えるということは、まあそういうことを目指しているわけじゃないけどと言いながら、起こり得ることだと、こういうふうに答弁をされました。これでは、テロ対策といえばこういう無辜の市民の命が奪われても仕方がないと、こういうことにしか私には聞こえないんですけれども、いかがでしょうか。
#269
○国務大臣(高村正彦君) いや、それは、無辜の市民が殺されるということは悲惨なことであり、あってはならないことだと思います。ただ、そういう中でも、いわゆるアルカイダ、タリバンのような勢力の掃討については、カルザイ大統領自身もアフガニスタン国民は過ちが起こることについては理解していると述べていることもまたこれ事実なんです。
 ですから、だからいいということではありません。そういうものをできるだけ限りなくゼロに近づけていく努力というのはこれからもしてもらわなければいけないわけでありますが、そういう中で、だからといって、アルカイダ、タリバン掃討作戦を直ちにやめろという意見には私は直ちに賛成しかねます。
#270
○井上哲士君 過ちはあるというお話でした。
 これ、衆議院での議論を聞いておりますと、これは石破さんの、大臣の答弁でありましたが、精密誘導兵器を使ってできるだけ民間人犠牲を少なくしていると、こういう答弁もあったんですね。しかし、今も誤爆はあります、本当に誤爆だけなんだろうかと、こういうことなんですね。
 このCBSの番組では現地の米空軍の大佐のインタビューを交えております。ペルシャ湾岸のある国にあって、統合航空作戦センターの副責任者のゲリー・クラウダーという大佐でありますけれども、アフガニスタンとイラク両国の上空で実施される航空戦を管理していると。この人のインタビューも交えてやっているんですが、実際にはとんでもない計算法があると。一般市民の犠牲者というのは事前に見積もられて、それだけの犠牲を出しても空爆を行うかどうかというのは、現場の司令官の責任で決定されると言っているんですね。ですから、誤爆で市民が犠牲になっているんじゃなくて、あらかじめ市民の犠牲というのは前提にして、それでもやっているというのが実態じゃないでしょうか。いかがでしょうか。
#271
○国務大臣(高村正彦君) 私はそういうふうには思いません。
 やっぱり無辜の民を殺そうというそういうことを最初から思ってやるということはそれはないと思っていますが、いずれにしてもそういう無辜の民が殺されることをできるだけ少なくしなければいけないというのは当然のことであり、OEF参加国とアフガン政府が今協議をしていただいて、そしてそういうふうになっていく、なっていってもらいたいと、そういうふうに思っております。
#272
○井上哲士君 この番組は、そのインタビューを大臣が答弁に使われましたので、私もこの番組を使って言っているんですけれども、今申し上げたことは、更にもう一人の証言がありまして、アメリカの国防総省でイラク戦争開始時に重要目標設定の責任者だったというガルラスコ氏というのが登場されます。彼は、イラクではどうなっていたかといいますと、その権限が与えられた数は三十人だったというんです。つまりサダム・フセインを攻撃する際に一般市民を二十九人まで殺害するのは問題ない、現場の判断でやれと。三十人以上殺したときにはその時点でブッシュ大統領かラムズフェルド国防長官に報告しなければならないと、インタビューでこうはっきり答えているんですね。
 そして、イラク侵攻前に、重要目標であるイラク政府高官を標的に五十回の空爆を勧告したけれども、一人も殺害できなかった、代わりに数百人の一般市民が殺害されたと、こういうことが起きているんです。ですから、誤爆誤爆と言いますけれども、実際には誤爆もありますよ、しかし民間の犠牲者が言わば見積りをされてやられていると。私は、こういうやり方が今国民の前にある中でやはり国民の多くの怒りがあり、それが新しいテロの温床を作っていると思うんです。
 へルマンドというところで作戦に従事をしたイギリス軍の大佐が辞職のときにこういうふうに言っています。家を壊され、息子を殺された人々はすべて英軍の敵になってしまった、村を空爆したり機銃掃射をする米軍と違う方法を取るはずだったのが米軍と同じになった、これが人々を自分たちの敵にしてしまったと、こう言っているんです。
 この間の議論の中で、和平のテーブルを前進させるのは必要だ、しかし車の両輪でこういう掃討作戦も必要だと、こういうふうに言われました。実際には、こういう無辜の市民を犠牲にする掃討作戦というものがアフガンの政府への求心力を弱め、むしろ反発を強めて、本当に泥沼の方向になっているんじゃないかと、私はそう思います。いかがでしょうか。
#273
○国務大臣(高村正彦君) 委員がおっしゃるような側面がないとは私も言うつもりはありませんが、そうだからといってそれじゃオサマ・ビンラーディンを放置しておいていいのか、オサマ・ビンラーディンを取り巻くアルカイダの人たちを放置していていいのか、そしてそれと一体となってテロをやっているタリバン中枢の人たちを放置しておいていいのか。そういうことを考えれば、やはりテロとの戦いというのはけじめを付けなければいけない話だと、私はそういうふうに思います。
#274
○井上哲士君 我々は、テロの根絶のための取組というのは必要だと思っています。しかし、現実にはそういう今のやっているようなやり方が国民の言わば憎しみの連鎖を広げてテロの温床をつくり、結局市民の中にいるということは、そういうテロリストをかくまったりするような、かくまうといいますか同調するような土壌が市民の中にできている。だからこそ、今これだけ六年間やってもこのテロ根絶というものが私は前進をしていないということになると思うんですね。
 私は、本当に今この前進を考えようと思うんならば、日本がやるべきことは、こういう掃討作戦などはやめて、そして和平のプロセスの前進や民生支援にやっていくということを強めることだと思います。国益国益ということを言いますけれども、アフガンの皆さんというのは非常に親日感情が強い、非常に信頼をされているんです。私は、それは日本にとって大変大きな国益だと思います。この間、日本のこの法がなくなるという話がアフガンで様々報道される中で、今までは日本が民生支援活動だけやっているという美しき誤解があったのが、それがなくなってきた、日本もおまえもかと、こういうことを言われるということをたくさんのNGOの方から聞きました。
 私は、今やっていることはむしろ日本の国益にとってもマイナスであるし、テロ根絶にとっても役に立たない、これは転換するべきだと、こういうことを申し上げまして、質問を終わります。
#275
○国務大臣(高村正彦君) 委員長、一言。
#276
○委員長(北澤俊美君) はい、高村外務大臣。
#277
○国務大臣(高村正彦君) 一言だけ申し上げますが、日本も掃討作戦などやめてとおっしゃいましたが、日本は掃討作戦はやっておりません。
#278
○井上哲士君 掃討作戦にかかわるような給油活動をやめてということであります。
 以上です。
#279
○山内徳信君 私は、今回提案されております新テロ特措法案は多くの問題を含んでおります。
 今日は、最初にシビリアンコントロールの問題から質問に入りたいと思います。
 第二次大戦の大きな代償を払って平和憲法体制ができました。その中で文民統制が確立されたと思っております。今審議をしております新テロ特措法案は、純粋に解釈すれば実態としては憲法の枠を越えているというふうに私は認識をしております。そこで、第一にシビリアンコントロールが欠如しておる、そのことを指摘をして、質問いたします。
 最初に町村官房長官にお伺いいたしますが、なぜ戦前の日本政府は軍部の独走を食い止めることができなかったのか、簡潔にお答えください。
#280
○国務大臣(町村信孝君) 突然のこれは私へのお尋ねでございますけれども、戦前の軍隊というのは統帥権の独立の原則というのがありまして、内閣とか議会の統制が及ばないところで軍部がどんどん活動をした。まして、今と違いまして、陸海軍大臣は現役軍人でなければならなかった。いろんな形で今とは相当異なっております。まして、戦前、海外に軍隊が出ていくときに、例えばこうした特別措置法案のようなものを取って海外に軍隊が出ていくというようなことは全くなかったわけであります。
   〔委員長退席、理事浅尾慶一郎君着席〕
 したがいまして、今、日本の姿というのは、正に戦前の日本社会の、あるいは軍部の独走というような事態を招いたことの反省の上に立って、現在の文民である内閣総理大臣が最高指揮官であり、国会による法案の審議、予算の審議等々、様々な形を通じてシビリアンコントロールの原則を確立しているんだと、かように考えております。
#281
○山内徳信君 私たちは、あるいは日本国民は、やはり前の轍を踏んではいかないと、こういう思いで最初に町村官房長官にお尋ねをしたわけであります。
 次に、新テロ特措法案にシビリアンコントロールとしての国会の事前承認の規定がありません。政府は、その理由として、必要な事項は全部法律の中に書き込んであるので国会承認は必要ないと官房長官は説明していらっしゃいます。それは、少し無理があると思います。急ぐ余り国会の権能を軽視してと言われても返す言葉はないと思います。法律を制定するという行為と制定された法律を発動させるという行為、すなわち、今回は自衛艦を再び給油活動に派遣するかどうかというときには、当然、国権の最高機関としての国会の意思を問うべきであると思います。これが国民に責任を負う国会の本来の使命であると思います。
 ちなみに、アメリカのブッシュ大統領は、イラク戦争、イラク侵攻に当たって、連邦議会にその意思を問うております。もちろん、あの当時のアメリカと現在の日本の今の状況は全く同じではありませんが、しかし国会に国会の意思を問うということは、アメリカであっても日本であってもこれは当然やるべきであると思います。
 そういう意味におきまして、町村官房長官の本心は国会承認を受けた方が望ましいとお考えではありませんか。本心は、本当はそうだと、こういうものだと、私ははたで見てそんな思いがしますが、いかがですか。
#282
○国務大臣(町村信孝君) 何ゆえにそのように委員が私を観察なさるのか、ちょっとよく理解できませんが。
 アメリカは、正に軍隊を海外に戦争する、自衛であれ何であれ送っているわけであります。私どもの今回のこの給油活動というのは、武力行使には当たらないということは再三申し上げておりますので、基本的な違いがありますが、もしこれが例えば、衆議院では相当議論をしていただきましたが、例えば自衛隊を海外に派遣する一般的な法律があって、いろいろなケースに応じて自衛隊を派遣するその際の条件はと、こういろいろ一定の縛りを付け、もちろん憲法との調整も図りながら一般法を作り、それに基づいて例えばイラクに派遣をします、例えばインド洋に海上自衛隊を派遣しますというそういう一般法に基づく個々のオペレーションが必要になったときには、それは私は国会の承認というものが要るんだろうと思いますが、今回は正に給油活動をインド洋沖合でやるという限定されたオペレーションの中身そのものを法律という形で皆様方にお示しをし、よろしいでしょうかということを問うて提案をさせていただいているわけでございますから、正に私が、委員が言われるシビリアンコントロールを大事にしている姿勢であるからこそ、今回法律に詳しい中身まで書いてこうやって御審議をいただいているんだと、是非その点を御理解を賜りたいと、かように考えます。
#283
○山内徳信君 私は、やはり法律を制定して、そしてそれを発動するまでには状況も変わってくると思います。したがいまして、やはり法律の中にきめ細かく書き込んであるからそれで国会の審議をあるいは事前承認というそういうシビリアンコントロールを外すということは、これは非常に危険性を将来に残すと、こういうふうな心配をするわけでございます。そのことを申し上げまして、次に移りたいと思います。
 今政府を始め国民の目は、インド洋とかイラクの方に向いております。しかし、イラクの戦場と、実は日本の一県である沖縄の米軍基地の実態はイラクの戦場に直結をしておると、こういう立場から質問をいたします。
 あらかじめ新聞の、私、十一月の二十九日に防衛庁長官にもお願いを申し上げておきました。米軍が大規模即応訓練というふうに報道しております。それから、これは、墜落の恐怖、住民の怒りと書いてあります。周辺に激しい爆音、常識超えている、静かな生活をと住民は訴えておるわけであります。そして、PAC3訓練もやっておりまして、国道五十八号を横断して移動訓練をやっておる、そして信号も無視しておると、こういうふうに報道されております。それから、スターズ・アンド・ストライプスという機関紙がございますが、これにはもう既にイラクから沖縄の基地に米軍が戻ってきておると、こういうことが報じられております。
 そういう状況をあらかじめお伝えをした上で、これから質問に入りますが、十一月二十九日の外交防衛委員会で私は石破防衛大臣に、沖縄の嘉手納飛行場で行われる予定の米軍戦闘機FA18の即応訓練の中止をお願いいたしますと、こういうように申し上げました。しかし、結果は米軍はやりたい放題そして大規模な訓練を実施しております。
 大臣は、二十九日の答弁で、なぜ嘉手納基地でそういう訓練をしなければいけないのか、本当にいかなる考えに基づくものなのか聞く必要があるということをおっしゃいました。防衛大臣から直接米軍当局に中止の要求をしてほしいとお願いしておきましたが、その取扱いはどうなったでしょうか、お伺いいたします。
#284
○国務大臣(石破茂君) 二十九日に先生から、主権国家の名において、私、石破からアメリカ側に中止を要求してほしいと思うと御指摘がございました。私は、それに対しまして、騒音問題につきましては大変深刻な問題でございましてと、引き続きアメリカ側に対しまして規制措置に対する合意を遵守するとともに機体の整備点検及び安全管理の徹底について申し入れたところであります、なお十分でないという点があれば、また御指摘をいただき、改善方努力をいたしますというふうに答弁を申し上げました。私は中止を申し入れるということを委員にお答えをしたわけではございません。
 その上で申し上げますと、これが二十九日でございますが、私どもから米側に対しまして、同二十九日、地方協力局、本省の地方協力局次長から在日米軍副司令官に申入れをいたしております。これは対面で直接申入れをしております。翌三十日に沖縄防衛局長から第十八航空団司令官へ、そしてまた十二月三日、沖縄防衛局次長から四軍調整官事務所大佐に対しまして、地元の御負担というものが少ないように、今おっしゃいましたように騒音軽減等々につきまして、あるいは機体の整備点検及び安全管理の徹底について申入れをなしているところでございます。
 なお、PAC3の件についてお話がございました。PAC3の件につきまして信号無視というような御指摘がございました。済みません、私、報道を全部精査をしたわけではございませんが、信号無視というような報道に私自身接しておらないところでございます。
#285
○山内徳信君 米軍当局に直接申入れをしていただきまして、その御努力を多とするものであります。しかし、結果はこういう状況でございまして、このことも一朝一夕には解決は付かぬと思います。したがいまして、やはりこれからも引き続きそういうことがあってはならないと思いますから、御努力をお願いしたいと思います。
 次に、嘉手納飛行場でのこの大規模な即応訓練はイラクやアフガンでのオペレーションについても即応できるような訓練であるというふうに軍事関係者はその見解を出しております。そういうふうにして、先ほど資料でも見ていただきましたように、十二月五日のスターズ・アンド・ストライプス紙には海兵隊がイラクから沖縄に帰還してきたと、こういう報道もありますし、日本国内の基地をイラクやアフガン戦争の訓練場にしてよいとは思わないわけです。そういう立場から私は質問をしておるわけですが、改めて大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#286
○国務大臣(石破茂君) これは、世の中からそういう武力を用いた争い、国際紛争あるいは自衛権の行使、武器の使用、そういうものがなくなれば、みんな本当にそれは願うところだと思っております。ただ、合衆国がイラクにおいてあるいはアフガニスタンにおいて武力の行使あるいは武器の使用、当該国政府の同意を得た上での治安の維持、これを行っているということは、それはやむを得ない面あるいは我が政府として首肯いたすべき面、そういうものが多々あると考えております。
 日米同盟に基づきまして私どもは基地を提供いたしております。そういたしますと、それは沖縄において、あるいはほかの基地も全く無用のための基地では当然ございませんで、そういうような、米軍が国際法にのっとってあるいは国連の決議に応ずる形であるいは国連安保理の決議等々を経てそういう活動をする、その際に沖縄を使用するということはそれは事実として私はあるし、それはあってはならないことというふうには考えておりません。
 そういうことがないにこしたことはございませんが、テロとの戦いを米国のみならず四十か国がやっているということにおいて、私どもはそれに対する評価をいたしているものでございます。
#287
○山内徳信君 私は、このPAC3が、十二月四日、国道五十八号を利用して移動訓練をしたと、その現場の状況を関係者にお伝えしておきたいと思うんですが、東西に横断をしていったその近くには福祉関係の陽明会という身障者の作業場があります。それから、さらにその近くにはハム工場がございます。ゴルフ場がございます。そして集落がございます。こういうふうに村民に近い場所、県民に近い場所でそういうことを信号も無視しながらやるということは強く米軍当局に、これは在沖の陸軍のようでございますが、厳重に抗議を申し入れておいていただきたいと思います。
 そして、防衛省の関係職員、この件で後でじっくり状況を説明しますから、私のところに訪ねてきてください。まあそういう状況でございます。
 それから、十二月十二日に政府と沖縄県による普天間移設協議会が開催されると伝えられております。結論から申し上げますと、この間も申し上げましたように、この新基地建設の押し付けでどれほど沖縄の人々が苦しめられておるかの具体的な事例を申し上げておきました。したがいまして、もう新しい基地を押し付けるということはやめていただきたい。本当に日米安保条約の立場あるいは地位協定、一杯日米同盟の立場ありますが、どうぞ関係大臣、全国平等に分担をしていただきたいと、こう申し上げますと地政学がまた飛び出してくるわけですが、いずれにしろ相当沖縄に無理難題を押し付けておることは間違いありません。
 さらに、新基地建設に向けての環境影響方法書、アセスメントは、この間も申し上げましたように重要なものがかなり隠されておる、そういうことも指摘しておきましたが、今、守屋事件で国民の信頼を失ってしまいました、防衛省は。そういう状況の中で、新しい基地を何が何でも沖縄に押し付ける、しかも関係省庁から官邸の方に移して官邸主導でやっていくと、これはやはり何としても無理がありますよ、官房長官。したがいまして、余り無理に押し付けてまいりますと、一寸の虫にも五分の魂があるというふうに言われております。
 このように見てまいりますと、日本政府は既にアメリカのイラク戦争に沖縄にある基地を自由使用させておると、こういう実態があるわけであります。あるいはアメリカのやっているイラク戦争を沖縄基地を通して支えておると、こういうふうに思うわけでございます。それは違うんだと、それは違うという御意見がありましたら私の今の質問に対して是非反論していただきたいと思います。官房長官、ありますか。
#288
○国務大臣(町村信孝君) 沖縄の県民の皆様方には大変な御負担をいただいているということについては私も大変に感謝をしておりますし、また、今回の米軍再編というものも、少しでも沖縄県民の負担を軽減しつつ、同時に抑止力というものはやはり維持していく、そのことが日本の平和と安全、独立を保つために必要なんだと、こういうことで話合いを行ってきたわけでございます。少しでも負担を軽減をしたいと、こういう思いで、訓練も今全国の、例えば千歳空港でありますとか三沢空港でありますとか、全国の飛行場で負担をそれぞれしていただこうと、共同訓練を全国で行えるようなことをお願いをしております。
 また、確かに普天間という今や人口密集地帯のど真ん中にある飛行場でのヘリの離発着等々は危険もあるという認識をしたものですから、これを恐縮ですが、沖縄県内移設ということで今名護の沖合の方に検討をお願いをしているところでございます。同時に、しかし沖縄の海兵隊一万数千名いるうち数千名は、これはグアムの方に移転をしてもらうと。当然基地の空きができますから、空いた土地は沖縄県の方にあるいは県民の方にお返しをするというようなことで、いやいや、それではまだ不十分だとおしかりを受けるでしょうけれども、私どもなりに可能な範囲でできるだけの県民の負担の軽減をしていこうと、そういう思いでこの米軍再編の重要な事業に取り組んでいるんだということは是非御理解を賜れればと思っております。
#289
○山内徳信君 時間がもうありませんから、これは御返事はいただけないのかもしれませんから、問題点だけ防衛庁長官に申し上げておきたいと思います。
 辺野古の新基地建設をめぐって、一戸一億円でその集落全体を移転させようと、こういう動きがあったということが三日の朝日新聞に載っておりますが、この仕掛けをやったのも、あるいは省内の反対を押し切って移転案を出して地元の業者を使って住民説明会を、住民の説得に回ったと、こういうふうに報道されておるわけでございます。したがいまして、このこともシビリアンコントロールの立場からの問題提起であります。
 それからもう一つは、海上自衛艦の掃海母艦「ぶんご」を五月ごろでしたか、それを出せという指示をしたのも守屋前次官であったと、こういうふうに言われておるわけでございます。これが事実ならば許し難い大変な問題だと思っております。守屋前次官については今取調べ中でございますが、このような暴走を許しては文民統制という立場からもこれは許し難いことでございますから、今日は問題提起、この二点をいたしまして、時間でございますから、終わりたいと思います。
 以上です。
#290
○佐藤正久君 今回の補給支援新法の意義そして国益等について質問をしたいと思います。
 現在、約四十か国もの国がアフガニスタンの本土あるいはインド洋におきまして安定化活動を行っております。一部野党議員の方の中には、これは米国の自衛戦争であると言われる方もいらっしゃいますけれども、恐らく世界じゅうにそのような定義をしている国というのはないんじゃないかなと、今の現状を見ると私は考えます。
   〔理事浅尾慶一郎君退席、委員長着席〕
 アフガニスタンは世界の最貧国の一つと言われておりまして、国民の平均年収は二万円にも満たないとかあるいは公務員の給料の遅配は当たり前だ、子供の五人に一人は五歳まで生きれないとか、一方、世界のあへんの九〇%がアフガニスタンで生産されるという情報もあります。
 かつては軍閥が割拠してタリバンが圧制をしいておりました。タリバンと手を組んだテロ集団のアルカイダがアフガニスタンを本拠地と定めて、世界にテロを行うために飛び出したと。アルカイダの基本的な考えは、我々の言うような信教の自由、人権あるいは民主主義、こういうものをことごとく否定し、彼らの考える昔の世界に戻すんだと。とりわけ我々自由主義諸国連盟が訴えているようなそういう文明、こういうものは絶対に破壊すべきという考えと言われております。特に、女性に対する人権あるいは女性に対する愚民化政策も顕著でありました。
 二〇〇一年の九月十一日、ニューヨークの同時多発テロでは約三千人もの方が亡くなり、日本人も二十四人の方がお亡くなりになりました。その後、テロはフィリピンやインドネシア、スペイン、ロンドン等に広がっていきました。多くの自由主義諸国はアルカイダの指導者たちから攻撃対象国というふうに指定をされあるいは名指しもされております。我々政治家が守らねばならない国民の生命が危険にさらされているという現実だと思います。日本もテロとの戦いに参加すべきとの考えから、治安維持の面ではインド洋に海上自衛隊を送り、そしてアフガニスタン本土ではODAなどの民生支援を行ってきたと。正に治安の維持と民生支援、車の両輪と何回も何回も政府の方から説明がありましたけれども、これが日本政府の言うテロとの戦いなんですというふうに私は理解しています。
 ところが、十一月の一日、テロ特措法の失効によりまして海上自衛隊がインド洋からの撤収を余儀なくされました。今は車の両輪の片方が止まっているという状況だと思います。ヨーロッパのあるメディアはこう書いたと言われています。またもやきつい軍事的任務を他国に恥ずかしげもなく押し付ける自己中心の昔の日本に戻ったのかと、かなりきつい言い方だと思います。
 政府の命によって派遣された海上自衛官約一万一千人、六年間、酷暑の中で大変な補給活動を行って、国際社会から高い評価を受けてまいりました。この場をかりて派遣された隊員の方々に御礼と感謝の言葉を述べたいと思います。ただ、派遣された海上自衛官、行くときは国益のために頑張ってこいよと言われ、しかしながら、帰ってくるときは一部の野党の議員からはやっている活動は憲法違反だと言われると。たまらない気持ちだと思います。
 私を含め陸上自衛隊の人間も、イラク・サマワの方へ政府の命により人道復興支援、民生支援に派遣されました。当時いろんな論調がありました。初めて自衛隊が危ないところに行くんだと、今度は被害が出るかもしれないという論調もありました。派遣された隊員の中には、本当に遺書を書いて、家族と水杯を交わして参加した隊員もおりました。でも、我々隊員というのは、これは国益のためなんだ、イラクと日本の二国間のためだ、日本の国際社会における地位向上のためだ、中東地域の安定のためだ、日米同盟の強化のためだ等々、いろんな国益のためだと、その思いで一生懸命頑張ってきたというふうに私は思います。
 そこで、官房長官にお尋ねいたします。
 自衛隊は国家国民の財産でありまして、国益を達成するために運用されるべきものと私は考えます。インド洋に海上自衛隊を再度派遣するに当たって政府が考える国益、これは何でしょうか。そしてまた、それによって、今中断されておりますけれども、中断によって失ったもの、中断によって得たもの、これは何でしょうか。お答え願います。
#291
○国務大臣(町村信孝君) 佐藤議員、イラクでの正に厳しい環境での隊長としての貴重な御経験を踏まえての今の御発言と受け止めさせていただきました。
 イラクでの、あるいはその前のカンボジアあるいは今回のインド洋等々、私は、自衛隊の皆さん方は本当に真剣にまじめに国際の平和と安全のため、そしてひいては正に今委員がるるお述べになった日本の国益のために一生懸命働いてきておられると、こう私も理解をし、心からの感謝をささげたいと、こう思っているところであります。
 湾岸の戦争のとき以来、冷戦も終わり、そして日本はやっぱりこれまでの発想、これまでの考え方では駄目なんだということで様々な議論をし、正に当時自民党の幹事長であった小沢先生が中心になってPKOの法案を作り、そしてそれはいったんつぶれたけれども、また新しい法案を作り、自衛隊が派遣をされる。やはり顔の見える国際的な平和維持活動、復興活動をやらなければいけないという思いに立って平和維持、PKOの法律を作り派遣をされ、そして小泉内閣になってからイラクそしてインド洋。
 私は、中にはこれが再び海外に軍隊を派遣するんだというような誤った見方をする人もいらっしゃいますけれども、それは違うと。それは、正に国際社会の責任ある一員として日本が世界の平和と安全というものをともにつくり上げていくんだ、こういう思いでその最前線で自衛隊の皆さん方に頑張っていただいている。
 そのことは私は間違いなく国際社会の中で評価を高く受けている活動であって、逆に言うと、今回十一月一日から中断をされていることはすぐにどういう変化があったか、先般来この委員会でも質問がありましたが、一度かち得た評価というのは、それはそう簡単には崩れません。しかし、日一日とともに、日がたつにつれて、日本の国というのはやっぱりこういう国なんだなと、急に国と国との関係が変わることはないにしても、じわじわじわじわと日本の国の評価というものが今低下をしてきているということに私たちは気が付かなければなりませんし、そういう意味から、一刻も早くこの委員会においてそして国会全体において法案を通していただき、再び海上自衛隊の皆さん方が崇高な任務に就いていただけるように、インド洋で活動していただけるように、是非とも補給活動が再開できますような、そういう法案成立に向けて御協力また御理解を賜れれば幸いだと、かように考えております。
#292
○佐藤正久君 ありがとうございます。私も全く同感であります。
 やはり今回の中断によって得れるものは私はないと思います。失うものはあっても得るものはないんじゃないかと。やはり一刻も早く私はインド洋に補給艦を戻すべきだと考えます。今日のある朝刊に載っておりました。民主党の前原副代表も講演で、日本の国益というものを考えた場合、インド洋に海上自衛隊を戻すべきだというふうに述べたと新聞に載っております。
 防衛省の今回の守屋前次官による逮捕を含め不祥事、これは徹底的に洗い出して改革、改善を進めないといけないと思います。しかしながら、そういううみもしっかり出すけど油もしっかり出すんだということが大事だと思います。国益を考えれば、うみも出す、当然です。しかしながら、更に大きな国益に向かって油も出すんだということが私は大事だと思います。
 私の考えに対する御意見、これを防衛大臣、石破大臣の方からお伺いしたいと思います。
#293
○国務大臣(石破茂君) 油を出すよりうみを出せというスローガンは、スローガンとして俗耳に入りやすいことなのかもしれません。しかしながら、油を出す、補給をするという活動は、委員御指摘のように日本の国益であり国際社会に対する責任なのです。世界の中で補給艦を持っている国なんて少ないんです。その中できちんとした正確な補給ができる国なんて数か国しかないのです。どの国も船があり余っているわけではありません。一々港に帰っていたらば、その間、テロリストが逃亡する、武器が入る、麻薬が出たり入ったりする。そうならないために補給艦が浮いているというのは物すごく大事なことなのです。
 日本でこういう不祥事があった、そのことは徹底して解明もしますが、日本のそういうことがあるから国際社会に迷惑掛けていいと、国際社会、ほかの国に間違いなくしわ寄せが行っているんです、そういうことをしていいという理屈が私には分からない。私は、うみも出す、油も出す、それが日本のあるべき姿だと信じます。
#294
○佐藤正久君 ありがとうございます。力強いお言葉、私も同感だなとつくづく今感じております。やっぱり国益というものは本当に大事な、特に国を預かる政治家という我々にとっては国益というのはしっかり考えないといけないというふうに思います。
 よく言われます、イラクに軍隊を派遣していないフランスやドイツがアフガニスタンに派遣している、なぜなんだろうと。経済的な観点、治安が良くなった後、経済的な利益ということを考えれば、イラクとアフガニスタン比べたら、やっぱりイラクという国の方が多いかと思います。石油の埋蔵量も世界第三位、チグリス川、ユーフラテス川、川があって肥沃な土地が広がっている、インフラもある程度ある、高速道路もあるというイラク、ある人から言わせれば石ころしかないようなアフガニスタン、世界の最貧国というような比喩、表現をする人もいらっしゃいます。(発言する者あり)と言う方もいらっしゃいます。
 なぜそういうフランスやドイツが軍隊を出しているかと、それはやっぱり国益だとよく言われます。その国益って何かと。ここでアフガニスタンを根拠としているアルカイダに、テロリストに絶対負けてはいけない、この一点です。原点は、何回も言われるように二〇〇一年九月十一日のニューヨークの同時多発テロ。そこではドイツもフランスの方も亡くなりました。絶対負けてはいけない、これが自分の国民あるいは次の世代に対しての自分たちの責任だ。だから、若者の血を流してまでもアフガニスタンで頑張っておられる。多くの犠牲者を出しても守るべきものがある。守るべきもの、それは国益だと私は思います。
 私は、やっぱり国益というものをもっともっとよくこの国会でも議論をすべきだと。国益といっても人によってばらばらということがあるかもしれない、多分そうでしょう。人によって国益違うかもしれない。でも、そこをしっかり議論しないとやっぱり次の議論が発散してしまう。国益ってこれだ、これを達成するための当面の国家目標は五年間はこれでいきましょう、これを目標達成するために、じゃ自衛隊は、経済力や技術をこのように使っていきましょう、とんとんとんとんと、こう下りてくる。日本も我々の仲間と一緒でテロと戦ったと。インド洋が平和の海で一番もうかっているのは日本じゃないかという指摘もあります、それなのに何で引くんだという意見がある。
 国益の議論、これ始まったら時間掛かりますので次回に、戻しますけれども、いずれ国益、何ですかという議論をやっぱり国会でしっかりすべきだと私は思います。
 それでは、次の質問に移らせてもらいます。
 先ほど国際社会における我が国の責務、何回か出てきておりますけれども、やはり日本政府も国連安全保障の常任理事国入りを目指している、安保理改革を訴えているという立場から考えても、日本の置かれた立場、いろんなことを考えても目に見える人的貢献、これは必要だと思います。
 ここで事実関係をまず押さえてみたいと思います。
 お隣の中国や韓国、これが国連PKOやイラク、アフガンなどの国際平和活動に参加している、その兵隊の数、兵士の数、これは幾らでしょうか。外務省の方、お願いいたします。
#295
○政府参考人(梅本和義君) お答え申し上げます。
 御質問の中国及び韓国の軍隊の国際平和協力活動への派遣状況でございます。
 国連等の資料によりますと、中国でございますが、国連の統轄下にある十の国連PKO等に千六百四十一名を派遣中であるということでございます。また、韓国につきましては、国連統轄下にある七つの国連PKO等に三百九十五名を派遣しております。また、このほかイラクに約千二百五十名、アフガニスタンに約二百十名、合計千八百名余りを派遣しているというふうに承知をしております。
#296
○佐藤正久君 それでは、我が国の自衛隊の海外での平和協力活動への参加数、これを教えてください。防衛省の方、お願いします。
#297
○政府参考人(高見澤將林君) お答えいたします。
 国際平和協力活動で海外に派遣されております自衛官の人数については、変動があるわけでございますけれども、現在の人数ということで申し上げますれば、ゴラン高原の国際平和協力業務に四十五名、それからネパールの国際平和協力業務、これは政治ミッションでございますけれども、軍事監視要員として六名、これで約五十名でございます。それで、先ほどから議論になっておりますようなイラクの人道復興支援活動、これを入れましても全体で二百六十名というのが現状でございます。
#298
○佐藤正久君 としますと、韓国が約千八百名余り、中国が千六百名余り、日本が約二百六十名と。日本の、まあ韓国、中国両方とも六倍から八倍の数というふうな認識をいたしました。
 人的貢献イコール自衛隊の派遣という考えには私はくみしませんけれども、やはり治安が安定していない地域という場所に対する貢献度、あるいは日本という国際的に高い地位にあることを考えた場合の信頼性という点では無視はできない要素だと思います。
 先ほどありましたように、湾岸戦争終わったときに新しい税を作って約一兆三千億円の資金協力をいたしました。一人当たり、日本国民の一人当たり割ってみますと約一万円というものを出しても、なかなか感謝というものが明確な形で表れなかったと。それで、海上自衛隊の掃海艇をアラビア海の方に送って掃海業務をし、人的貢献を行ったと。
 当時はまだ国際平和協力法もありませんでした。根拠は何かと。日本の周辺海域でやっている機雷掃海業務、これを用いてインド洋よりも更に西のアラビア海の方まで送ったという事実がございます。その後、国際平和協力法というものを作り、カンボジアあるいはゴラン高原、チモール等々やってまいりましたけれども、やはり人的貢献という部分は無視できない要素だと私は思います。
 それで、今までアフガニスタンということを考えた場合、治安の維持あるいは民生支援、車の両輪だと何回も何回も言われました。ここで少しアフガニスタン本土での人的活動について質問をしてみたいと思います。
 今、配付資料の、お手元にあるかと思いますけれども、アフガニスタン復興の段階(一例)と、これは単なる、本当にポンチ絵でございます。T、U、V、Wと段階、大ざっぱな段階を区切った場合、赤字で書いてある活動、これが軍が関係しているような活動、黒字が軍が関係していないような活動というのに大ざっぱに分けたものでございます。
 今のアフガニスタンの本土というものを見た場合、アフガニスタンの南東部、これは恐らくTの黄色の枠の部分が当てはまるんだろうと。それ以外のアフガニスタン北部とか中部においてはUの段階、そういう活動が当てはまるんではないかなと、まあ地域によっても差があるかもしれませんけれども。でも、だんだん治安が安定すればするほど、日本が得意とするような民生支援という分野もどんどん広がっていくんだろうなというイメージは持ちます。
 二枚目を見てください。
 これは十二月五日、毎日の社説、「民主党の対案はどこにいった」と。これはどうかなと私は思います、この表現は。民主党の対案はどこにも行っていませんから。まだしっかり、この前の委員会でありましたように、今しっかりと参院の法制局と詰めながらやっているということがありました。どこにも行っていないんですよ。
 そこで、この一番上の段の後ろの方に書いてあるのは、アフガニスタンに対して日本は別の形で貢献すべきだと訴えながら、いまだに独自の案が国会の方に出ていないと。二段目のところで、ここが大事だと思うんですよ、与野党関係なく。三行目、国際社会が協力して取り組んでいるテロとの戦いに日本はどのような形で関与すべきなのかと、これが正に国会で行うべき議論だと思います。
 新テロ法の核心である議論、これはいかに日本がテロとの戦いを行っていくかと。車の両輪ですから、そう考えた場合、やはり双方が案というものを出して、じゃ民生支援、今、日本政府も治安の維持と民生支援両方やっていると言っているわけですから、民主党さんあるいは野党の方々も民生支援が大事だと言うなら、じゃどういう民生支援をやるんでしょうかというのを議論というものをするというのが我々議会人としての責務ではないかなというふうに思います。
 そこで、現在のアフガニスタン本土での人的な活動状況、政府機関あるいは民間の団体の取組状況、さらに仮に今後治安が安定した場合どのような貢献を行おうと今政府の方は考えているのか、そういう案があればお伺いしたいと思います。外務省の方、お願いいたします。
#299
○委員長(北澤俊美君) だれ、答弁するのは。外務省廣木参事官。
#300
○政府参考人(廣木重之君) お答え申し上げます。
 我が国は、アフガニスタンを再びテロと麻薬の温床にしないとの決意の下、厳しい治安状況の中でも知恵を絞りつつ、これまでに政治、治安、復興等の幅広い分野で総額一千四百億円以上の支援を実施してきています。実施額では米国に次いで第二位となっており、我が国のこのような支援はアフガニスタン政府を始め国際社会から高い評価を得ています。
 このような支援の中で、日本のNGOへのODA資金による事業協力も行われており、保健、教育、難民、避難民支援、地雷除去等の分野を中心に総額約十四億円に上る支援を実施しています。また、日本のNGOの中には自己資金を用いて農業分野等で支援を実施する団体もあると承知しています。
 政府としては、今後とも、同国の復興に向け、難民、避難民支援も視野に入れつつ、非合法武装集団の解体を始めとする治安分野改革、農業農村開発を始めとする地方総合開発、道路等のインフラ整備、教育分野等を重点的に支援していく考えです。他方、現在のアフガニスタンの治安状況にかんがみれば、邦人援助関係者の援助活動には制約があり、我が国がアフガニスタン本土で直接できる協力には限界があることは否定できません。
 先ほどの御質問にございましたアフガニスタンでの援助に従事する人数についてでございますけれども、ただいまNGO関係者それからJICAの関係者等々含めまして百人内外の人が今アフガニスタンにはおりますけれども、治安状況が非常に悪うございますので退避勧告が出ている状況でございます。
 治安が回復した場合にはどうするかという御質問でもありましたが、その点に関しましては、治安が回復した暁には、先ほど申し上げましたような四分野、つまり治安分野の改革、農業農村開発を始めとする地方総合開発、それから道路等のインフラ整備、さらには教育分野等を重点的に支援していくということで、こうした四分野を中心に一層積極的に支援をしていきたいと、このように考えております。
 以上でございます。
#301
○佐藤正久君 やっぱり百名内外の方々が現在でも活動をしている、しかしながら治安の悪化の状況で十分な活動はできていないというふうに認識をいたしました。
 やはり治安というものは非常に大きな要素であって、その治安が安定しない間は軍というものの活動というものも組み合わせながらやらないといけないと、これが現実だと思います。聞いたところによりますと、空輸支援、補給という分野での空輸支援も、実際にある地域においてはもう飛行機が降りれないと、上から空中投下でばらまいているというぐらいの状況という話もあります。
 やはりアフガニスタン本土での民生支援をどうやっていくかということは、正に政府もそうですけれども、我々国会議員の方もしっかりとこれからも議論をしていくと。そういうことによってお互いの接点というものも見えてくるんではないかなと私は考えます。
 いずれにせよ、日本政府は国際社会におけるこれだけの地位を占めている、テロとの戦いに一生懸命やると今まで言ってきたわけですから、このイニシアチブというのは大事にしながら今後とも続けていくことが大事だと思います。
 来年サミットが日本で行われます。そのサミットにおきまして、首脳会議あるいは外相会議において、関係するアフガニスタンあるいはパキスタンなどの外相などの閣僚等を招いてアフガニスタン支援について話し合うという今計画があるのか、お聞かせ願いたいと思います。これ、外務省でよろしいですかね。
#302
○国務大臣(高村正彦君) これからもでありますが、我が国はこれまでに、二〇〇二年一月のアフガニスタン復興支援国際会議を始め日本で計四回の国際会議を開催する等、国際社会におけるアフガニスタン支援の調整に積極的に関与してきているわけであります。また、これまでの外相会談等においても、アフガニスタン復興支援は主な議題の一つとなっております。最近においても、九月に国連で開催されたアフガニスタンに関するハイレベル会合に町村外務大臣が参加したほか、私も先般訪日したアハディ・アフガニスタン財務大臣と会談し、アフガニスタン支援の在り方について緊密に協議を行う等、様々な機会に意見交換を行ってきております。
 我が国は、来年のG8サミット議長国であり、G8において重要な課題となっているアフガニスタン支援につき、来夏に予定されている洞爺湖サミットのほか国際社会におけるアフガニスタン支援の調整会合としての共同調整モニタリングボードを日本で開催する等、あらゆる機会をとらえて関係国と緊密に協議していく考えでございます。
#303
○佐藤正久君 先ほど官房長官の方から、今回の中断によって信頼というのが徐々に失われていくかもしれないという御発言がありました。その失われたものを少しでもカバー、盛り返すという意味でも何らかのイニシアチブというのは私は大事ではないかなと。特に、来年はサミットがあるわけですから、いろんなG8のメンバーが集まられます。私は、今までも頑張っておられましたけれども、これからも更にそのイニシアチブを発揮するという意味でもいい機会ではないかなと考えます。
#304
○国務大臣(高村正彦君) おっしゃるとおりだと思いまして、サミット等、そういう場でアフガニスタン復興支援についてリーダーシップを発揮していきたいと思いますが、今失っている信頼を回復する一番いい手段は早期に海上自衛隊がインド洋に戻ることだと、こういうふうに思っております。
#305
○佐藤正久君 私も同感であります。
 ただ、これから日本がそういういろんな会議を開いてイニシアチブを取るという観点でも、やはり人的貢献をしていないと発言力というのは弱いというのが国際社会あるいは外交の現場の現実だと私は思います。やはり今いろんな国がアフガニスタン本土での治安の維持と復興支援をどうやってこれからやっていこうか、アフガニスタンの安定化はどうやっていこうか、正に今いろんな国が悩みながら考えて活動を行っている。そういう中で、やっぱり参加していないとイニシアチブというのはなかなか取りにくいと。やっぱり海上自衛隊がインド洋で活動している、アフガニスタン本土の方で限定ではあれ民生支援をやっている、そういう中で日本が来年のサミットでイニシアチブを取る、これが日本の国益にとっても私は望ましい姿と考えます。そういう意味でも、インド洋での支援というものを継続するというのが物すごく大事だと思います。活動しながらイニシアチブを取ると、これが大事だと思います。
 この考えについて、官房長官のお考えをお聞かせ願えればと思います。
#306
○国務大臣(町村信孝君) 委員御指摘のとおりだと思っております。
 やはり国際社会の一員、日本ほどのいろいろな意味の力がある国が、よく普通の国という言葉が一時期はやったこともございますが、普通の国がやっぱりやっているような活動は、幾ら日本の憲法がある意味では特殊な生い立ちの下で生まれたか等々のことを差し引いたとしても、しかしやっぱり日本として国際社会の一員としていろんな国々が期待していることにこたえていくということは私は必要なことだと、こう思いますし、私も二年半ほど前、外務大臣として国連常任理事国入りという運動をやりました。
 結果はなかなかそれはうまくいきませんでしたけれども、しかし私はそのとき感じたことは、やっぱり日本もお金の面、要するに経済援助という意味での援助ばかりでなくて、先ほど委員も言われましたようなカンボジアであるとか東チモールであるとか、そういったところに、あるいはイラクにしてもそうですけれども、やはり日本も国際社会の普通の一員として参加してくれるようになったんだなということは、間違いなくこれは日本の国際社会における地位をより確かなものにする、その根拠になっているということを私はいろんな国々の外務大臣と話したとき痛感をしたことを今でもよく覚えております。
 しかし、こうやって現実に日本がだんだんだんだん及び腰で逃避していくというような姿勢がはっきりしてくると、ああ、そうか、また日本は元に戻ったんだなと、まあ、そこそこのお付き合いにしていこうということになってしまいます。そうなったら常任理事国入りなんというのはもう夢のまた夢であります。そうさせないためにも、日本がまた国際社会でちゃんとした発言力を持つためにも、目立たないかもしれませんが、こうした海上自衛隊による活動というものがいかにそのベースとして重要なのかということを私のささやかな経験からも強く感じているところでございますので、是非、昨日でしたか一昨日ですか、この毎日の社説にも書いてありますように、民主党の方がインド洋での給油をやめろというのが我々の対案だということをおっしゃいましたが、そうではないと思います。前向きにこういうことをやるんだということをやっぱり対案として示していただくことこそが私は今この国会に求められていることではなかろうかと、そのことをあえて申し上げさせていただきます。
#307
○佐藤正久君 官房長官、ありがとうございました。
 続きまして、広報についてお尋ねいたします。
 インド洋での活動を再開するに当たっては、やっぱり国民の理解というものも大事な要素だと思います。多くの国民にやはり理解をしてもらう、あるいは誤解を解くという活動も大事だと思います。今回は内閣官房、外務省、防衛省、それはやっぱり特にリーダーシップを発揮されて、連携を取りながら広報を行っていくということが大事だと思います。
 現在の三つの省等の広報における連携状況あるいは評価というものについてお伺いしたいと思います。官房長官、よろしくお願いします。
#308
○国務大臣(町村信孝君) 国民の幅広い理解を得るための広報活動、大変に重要だと、こう考えております。
 委員御指摘のように、内閣官房、外務省、防衛省、それぞれの広報活動というのをそれぞれの省でやっておりますが、全体としてうまく調整するように内閣の方でも考えてやっておりまして、ビデオであるとかパンフレット、ポスター、あるいは防衛省が中心になって各地区で住民に対する語る会等々の形でのアピールなどもやってきているところでございまして、そういうこともあってか、当初、八月、九月上中旬ごろまでは、この法案に反対あるいは自衛隊のインド洋での活動は反対だという方が多かったわけですが、九月下旬、十月に入ってからは賛成の方の数の方が明らかに反対を上回るような状況になってまいりました。そうしたことも、別に私どもの広報活動のすべて成果だと言うつもりもございませんが、やはり多少なりともそういったことに成果が上がったのではなかろうかと思っております。
#309
○佐藤正久君 確かに支持の数が上がったのは間違いないと思いますが、私はもうちょっと上げたいと、上げるべきだと思っています。
 やはりまだまだ誤解をしている方が一杯いらっしゃる。私も週に三、四回は講演活動を頼まれてやっているんですけれども、やはり多くの方がまだまだ誤解されている。分かりやすくというのがキーワードだと思う。分からないと。特に、更に支持を上げるためには、余り外交とかあるいは防衛というものに関心がない層まで自分の身を置いて、踏み込んでいろんな広報をするというのが大事だと思います。
 今お配りしております紙の三ページ目、ここにテロ特措法とイラク特措法と二つ対比しております。
 実は、イラク特措法とテロ特措法、これを混同している方がまだまだいらっしゃいます。イラク反対だからテロ特措法反対だ、補給支援法反対だと。我々は分かっているというふうな感じがしますけれども、まだまだ国民の中にはそれがオーバーラップしていると。イラク反対だからテロ特措法反対だと。海上自衛隊がやっているのもイラク特措法の関係だと思っている方もまだまだ実際講演に行くといらっしゃいます。
 次に、事前承認についてもまだまだ国民の方々、うまく政府の意図が伝わっていないんじゃないかなという感じがします。
 四ページ目、これはテロ特等の特別委員会の議事録の抜粋です。これが前のテロ特措法の事後承認、国会における承認の議事録です。
 今回、前の法によりますと、国会承認は自衛隊の対応措置を国会承認するんですよ、基本計画は国会報告ですよと、報告と承認違いますから。基本計画は国会報告。それで、対応措置、自衛隊がどこで何をやるんだと、対応措置を国会承認としています。実際に承認をした中身というのはこの表なんですよ、別表の表、これが正に承認をした表なんです。
 前回の法案のときに、民主党の方々も海上自衛隊のインド洋での活動に対しては賛成をされました。しかしながら、その事前承認か事後承認かと、そこで分かれたというふうに私は認識しています。その承認、事前か事後かは別にしても、承認する内容はこの表なんですよ。これは国民の方なかなか分かっていない。三つの種類、活動名、場所はどこですかと、これが承認。
 もう一枚めくっていただいて、これが新しい補給支援特措法の条文を抜粋した。第二条三項にそれが正にもう全部入っているんです、そのまま。今回の補給支援活動はどこでやりますよと。公海、インド洋、ペルシャ湾を含む、及び我が国の領域と云々と。正にそれはみんな入っていると。
 もう一枚めくっていただいて、これはちょっとポンチ絵なんですけれども、この承認事項、今まではこの表を承認してもらっていましたと。今度はこの部分、新法ではこの部分を承認してもらうんですけれども、これは法律の中に書いているからというようなこともやっぱり訴えるべきだし、また多くの方々は今でも米軍に対して多くの支援をしているというようなことを感じている方もまだまだいらっしゃいます。実際には四分の三はほかの国ということも知らない方もまだまだいらっしゃいます。
 今言ったようなポイントというものがあると思うんですよ。あるいは、今回の海上自衛隊の活動、これを支援している阻止活動によって我々の海上交通路というものの安全確保も反射的効果とはいえこれだけ確保されていると、まだまだ分かっていない方が一杯いらっしゃいます。
 今、手元に外務省のパンフレット「日本のアフガニスタンへの貢献」というものと、防衛省が作られました「国際テロの根絶と世界平和のために」、パンフレットがあります。ありますけれども、各省庁ごと各個に自分のことを言っておられる。今言ったようなポイント、支持率を上げるために誤解を解くためのポイントというものがどこにも書かれていない。そこはやはり三省庁が連携をしてこれだというものを、まだまだ間に合います。この十五日までの会期あります。正にこれが大事な時期だと。まだまだ私は間に合うと思います。いかにそのポイントを絞ってやる。
 もう一個、済みません、外務省で申し訳ないんですけれども、このパンフレット、アフガニスタン本土での活動あります。私も見ました。字がこま過ぎてなかなか分からない。お年寄りに見せたら、眼鏡がないと見えませんと言われました。やはりポイントを絞って、ビフォー、アフターで、修復する前、後と、写真なんかをやっぱり載っけてポイントを絞るという広報もあるんではないかなと。どうしても全部やったことを書いてしまうと、これは資料になってしまう。やっぱり訴える相手というものをだれなんですか、訴求対象はだれなんですかと考えて、余り外交とか防衛とかに関心がない人に対する資料はこうですよと、こういうふうに入っていくんですよと、そういう本当、国民の目線に立ったきめ細かな広報というのは私は大事だと思います。
 やっぱりここは内閣官房が私はリードしていくということが必要ではないかなと思いますが、もう一度内閣官房の方から御意見をお伺いしたいと思います。──いらっしゃいませんか。だったら、防衛大臣に。
#310
○委員長(北澤俊美君) 石破防衛大臣。
#311
○政府参考人(鈴木敏郎君) 今……
#312
○委員長(北澤俊美君) 勝手に発言するな。
#313
○政府参考人(鈴木敏郎君) はい、どうも失礼しました。
#314
○委員長(北澤俊美君) 内閣官房鈴木内閣審議官。
#315
○政府参考人(鈴木敏郎君) はい、どうも失礼しました。
 今、佐藤先生から御指摘いただいたような広報の問題、実は私どもとしましても、新テロ特措法に向けまして様々な工夫をしてきたところでございますけれども、やはり一般の方々の目線に立ってアピーリングな内容のものというものは更に工夫していかなくちゃいかぬと思いますので、内閣官房の方としましても、関係部局とも協力しながら、相談しながらよりいいものを作っていくという格好で努力させていただきたいと思います。
#316
○佐藤正久君 よろしくお願いします。
 次に、広報という観点で、やっぱり国民の方々が誤解しているのがあるのかなと思います。
 例えば、海上自衛隊の補給用燃料の現地調達という部分についても、一部報道では何か間違ったイメージを国民に与えてしまっているんではないかなというふうに思う部分もあります。海上自衛隊の補給用燃料の現地調達について、特に現地調達の価格が極めて割高となっているというふうに言われております。内外の価格の比較とかその背景というものについて実態、これどうなんですかと分かりやすく国民の方に訴えたいなと私も思っていますので、実際はどうなんだということを防衛省の方からお伺いしたいと思います。
#317
○国務大臣(石破茂君) 数日前の報道を見ていて私はひっくり返って驚いたんですが、要は非常に高いと、現地で油を調達しているのが。それが商社が二社に限定をされておって、随意契約であると。莫大な利益があって、それが商社に流れ、政治家に流れているとしたらというような、そういう概略そんな報道ではなかったかというふうに私は見ました。
 そこで報道してもらえなかったのは、一つは、そうは言っても、累次御答弁申し上げておりますが、実際にテロとの戦いが始まったときに防衛省にロケット弾のようなものも飛んできた、あるいは幹部の家が襲撃の対象になったというようなこともあった。実際にこの会社は我が国の洋上補給の油を取り扱っているということが明らかになったときに、それは攻撃の対象になるかもしれない。だから、開示をしないと私どもは言ってきた。そのことの正当性を司法の場において支持されたということは全く報道してもらえない。私たちはその司法の判断を覆してその二社の名前を明らかにする、それで何かが起こったとしたらば一体だれがどのような責任を取るのか、私にはそれは分からない。そのことは報道してもらえない。そのことが一点です。
 二点目は、今委員が御指摘の、本当にインド洋の洋上で調達する油は不当に高いのか、商社は不当な利益を得ておるのかという点でございます。
 お許しを得ましてお手元に資料をお配りをさせていただきました。二枚紙、三枚紙かしら、三枚紙でございますね。ここの、テロ給油活動向け艦船用燃料の価格比較、このペーパーでございます。ごらんをいただければ分かりますが、価格の比較でございます。これは、燃料本体価格が幾らですか、そして諸経費というものがどれぐらい掛かりますかということを、同じF76という燃料でございますが、私どもが現地で調達いたしますものと、米軍が中東地域で調達いたしますもの、そして自衛隊一般が国内で調達しますもの、これは軽油二号、艦船用でございます。この三つを比較をしたものでございます。
 お値段というのは燃料本体価格に諸経費を足したものでございますが、米軍ホームページ、つまり真ん中のF76というものを見ていただきたいのですが、五・二万円。米軍ホームページに記載されております価格は燃料本体部分のみの価格でございまして、諸経費は含まれておりません。したがいまして、安いように見えますが、これに諸経費を含めますと決して安くないということが一点ございます。
 もう一つは、油を調達しますときに、商売の常識でございますが、一体どれぐらいの量を調達するかということによって値段は変わってまいります。私どもは中東におきまして年間約七万キロリットル調達をいたしておりますが、米軍は五十五万キロリットルを調達をいたしております。そうすると価格に差が出るのは、これは商売をおやりになった方であればお分かりのとおりでございます。
 もう一ページ開いていただきたいのですが、じゃ何で高くなるのということの説明をさせていただきます。これも米軍との比較でやります。
 私どもが現地で調達をしますときに、現地の製油所がございます。そこからまず一時保管タンクへ参ります。これ、日本もアメリカも基本的に一緒ですが、そこから先が違います。
 私どもは、製油所から一時保管タンクに来ましたものをもう一度専用タンクに持ってまいります。そして、洋上補給をいたします関係上、現地で借り上げました油を運ぶ船、油槽船なんて難しい、また混同しそうな言葉を使いますが、借り上げた向こうのちっちゃなタンカーのようなものだと思ってください。そういうような油槽船を使いまして海自の補給艦まで持っていって、海自の補給艦にその燃料を渡すというやり方をいたしております。
 先ほどアメリカは燃料とは別に契約というふうに申しました。アメリカの場合には現地の製油所で精製しました油を一時保管タンクに入れる、そこまでは一緒です。そこから軍事海上輸送司令部が契約いたしましたタンカーを使いまして中東各地の米軍燃料タンクに行くという流れを通るわけでございますが、この契約は燃料とは別途に計算をされるというふうに米側に確認をいたしました。
 くだくだと申し上げましたが、要は何で高いんだと言われますと、この諸経費の、諸経費というふうに申し上げましたが、そのうちの七割はこの油槽船、ちっちゃなタンカーの経費でございます。あとは検査料等々が乗ってまいりまして、したがって現地の価格は国内よりも高い。そして、米軍は諸経費の部分は燃料とは別に契約をしてございますので、それは比較の対象にならない。これを乗せますと、日本の調達しているお値段はそんなに高いかといえば、そんなに高いということには相ならないというふうに考えております。
 もう一つ申し上げますと、商社が不当な利益を得ておるのではないかというお話でございますが、これ、商社にお勤めの経験があった方であればすべてお分かりのことだと思いますが、報道がいろいろなされておりますけれども、この報道を見ます限り、これはいわゆる粗利というものでございます。純利益とは全く違う、粗利が報道でなされております。当然のことでございますが、粗利から事務所費用、人件費等々の経費を引きまして純利益は出るものでございます。
 この差額について試算をいたしますと、年間の平均金額は五億六千万円でございまして、その粗利の本件契約での支払金額に対する比率、言わば粗利の差というものにつきまして計算をしますと、これは四・八%、粗利四・八というふうに私どもは計算をいたしたところでございます。
 油についてではございません、全部合算しての話でございますが、各商社の粗利というものをホームページから引いてまいりますと、伊藤忠の場合に三四・三三、三井物産が一八・五二、三菱商事が二二・五七、住友商事が二七・八七、丸紅が一四・五二、双日が四・八八ということになっております。そうしますと、粗利が一番上の伊藤忠が三四・三三、双日が四・八八ということになりますが、それから考えましたときにこの油の粗利が四・八、これが高いかといえば、むしろ全然高くない。そこから何でこれが不当な利益であり暴利であり不透明でありということになるのか、私にはよく理解のできないところでございます。
 逆に、委員の御指摘を踏まえて申し上げれば、私どもとしてそのようなことをきちんとこれから先御説明をしていかねばならぬ、それが二社の名前が明らかにできないということとはまたこれは別の問題でございます。
 以上であります。
#318
○佐藤正久君 極めて分かりやすい。このペーパー二枚紙、これは本当に分かりやすいですね。こういうものをやっぱりどんどんできればテレビ等で説明してもらうと非常に誤解を解く意味ではいいなと思いました。
 ただ、先ほど触れましたけれども、燃料調達はその商社と随意契約という部分があります。なぜ競争入札ではなく随意契約なのか、その点の理由をまたお聞かせください。
#319
○大臣政務官(秋元司君) お答えさせていただきます。
 まず、経緯から御説明をさせていただきますと、十三年末に石油会社や商社十八社を対象に、この所要量だとか品質又は部隊の運用、連接性、即応性、そういったものに対する能力の調査を行って、二社のみが現地で確実な供給能力がありと判断されたことから、二社で指名競争契約を実施しました。そして、十四年初めからは、この供給能力の安定を確保するために二社による供給が必要という判断から、二社との間で随意契約を実施したということでございます。
 ちなみに、十九年度の契約に当たっては、広く募るために公募を行い、結果的には二社のみの応募があったということによりこの二社と随意契約を結んだというのが今の現在の契約の状況であります。
 じゃ、なぜそういったことをしなければならなかったのかということに対しましては、先ほど申し上げましたように、この燃料供給にかかわる所要量の確保だとか品質の維持、いわゆる海上自衛隊からの様々なリクエストにこたえていくためにはそれなりにしっかりとした体制を取らなくちゃいけない、そういった観点から事前に調査をさせていただいてこの二社のみを選定させていただいたというところでございます。
 そして、よく入札を行うときに各業者の皆さんに仕様書というものを出すんですね。その仕様書には、具体的にどういう形で仕事をしてもらうか、例えば、エリアはどうであるだとか、具体的な量をどうするだとか、いつからいつまでの期間この油を供給してもらうとかということを仕様書に載っけるわけでありますけれども、これはこの自衛隊の活動、これを円滑に進めるために、なかなか活動を行う場所だとか日時について明らかにすることができない、そういった秘密を保持するという観点から、どうしても広く当初公募に出すことができなかったということが現状であります。
 ただし、十九年度に当たりましては公募をしたということで、じゃなぜ十九年度にしたのにこれまでされなかったのかという話もあるわけでありますけれども、御承知のように、昨年八月に財務大臣から公共調達の適正化についてということで、いわゆる随意契約は悪だということの指針が示されたために、防衛省としてもこのように公募を募ったわけでありますけれども、この公募につきましても、やはりこの特殊性というものをかんがみまして、普通の一般の常識的に行われる入札というよりは、どちらかというと、それぞれ各会社に対して、どういう形で納入してもらうかという、いわゆる企画を提出してもらうという形での公募方式を行ったというのが事実であります。
#320
○佐藤正久君 ありがとうございます。やはり多くの国民も多分誤解している部分が一杯あると思いますので、この分野もうまく発信を分かりやすくしていただければというふうに思います。
 あともう一点、一部報道では言われています海兵隊のグアム移転に伴う我が国が建設する家族住宅価格、これは多くの国民もやっぱり関心があり、またもしかしたら誤解をしているかもしれないと。米軍がグアムで自ら建設する住宅の四倍も高いというふうな報道がありましたけれども、この事実関係、これを教えていただきたいと思います。
#321
○副大臣(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。
 随分この四倍四倍というような数字が独り歩きしているような感じがするなと私自身は思っておるわけでございますけれども、まず最初に、このグアムの地域において住宅を建てるといった場合においては、一般的に、例えばアメリカの本土あるいは日本で建てるというようなことと比べますと、一般的に高くなっているということをまず御理解いただきたいと思います。
 それはなぜかといいますと、大量の資機材をほぼすべて島外から搬入する必要があって、また太平洋上の孤島であることから資機材の輸送コストがどうしても高く付くこと。そして、グアムでは人口が十七万人しかおらず労働力が少ないため、多くの技術者や労働者を島外から確保する必要があるということ。そして三点目において、大規模な事業を行うための工業用水や物流といった島内の様々なインフラ能力が不足しており、その強化が必要であること。そして四点目においては、台風等の自然条件が厳しいという、こういう流れからいって一般的には高くなる傾向があるわけでございます。
 そういう流れの中において、今回御指摘のアメリカ側が安価でグアムに住宅を建設している根拠となっているプロジェクト、これはあくまでも米側が見積りをし、契約したものであります。また、米軍再編に係る海兵隊のグアム移転のための家族住宅の建設コストの積算も、今あくまでも計画段階での概算でありまして、米側が見積もったものであって、したがって両方ともまず米側が見積もったものであるということを御理解していただきたいと思います。
 そこの部分を御理解していただいた上で、この俗に言われております米海軍のプレスリリースによると、二百四戸の米軍家族住宅が三千五百九十万ドルで落札されており、一戸当たりの平均単価は約十七・六万ドルになるという指摘があるわけでございますけれども、この点について米側に事実確認をしたところ、本プロジェクトは二期に分かれておりまして、一期工事は九十六戸で落札価格は三千五百九十万ドルと。二期工事は百八戸で落札価格は四千二百六十八万ドルと。この結果、二百四戸の落札価格は合計で七千八百五十八万ドルであり、一戸当たりの単価は約三十九万ドルと。このほかに調査設計費等として千百四十八万ドルがありまして、これらのことを含めますと、一戸当たりの平均単価は四十四万ドルとなります。
 他方、海兵隊のグアム移転事業においてのこの三千五百戸程度の家族住宅の実際の建設コストというもの、これは事業を民活化することによって約四・二億ドル、これが効率化されるというふうに見込まれておりますので、総額二十一・三億ドルになりまして、一戸当たりの平均単価は約六十一万ドルであります。
 それでも、四十四万ドルと六十一万ドルということで高いわけでございますけれども、この両者の価格差につきましては、グアム移転事業における海兵隊の住宅は新築であります。そして、御指摘のこの米海軍のプロジェクトにおける住宅、これを直したという部分は台風の被害によっての建て替えであります。ですからこそ、敷地の造成とかあるいは配管等の整備費というものは含まれておりません。
 しかし、それでもやはり高いと我々は思っております。ですからこそ、予算を御審議いただくこの国会において、あるいは国民、納税者の皆様方の御納得いただける内容でなければならないというふうに我々は考えております。まず、我々もしっかりと納得いくだけ精査をさせていただいて、十分説明が可能となった段階におきまして所要の経費を予算要求行っていきたいと、そのように思っているところでございます。
#322
○佐藤正久君 今副大臣の方から御答弁がありましたけれども、結局は一部報道などの指摘は間違っていると、海兵隊のグアム移転に伴い日本が建設する住宅の価格は四倍も高いという指摘は事実ではないというふうに理解いたしました。間違っているなら政府は堂々とやっぱりこれアピールすべきだと思います。
 ただ、今副大臣からありましたように四十四万ドル、六十一万ドルという金額もやっぱり高いなという感覚はあると思いますよ。だから、これは日本企業の高い技術力を結集したらもっと安くなるんじゃないかなという素朴な疑問がございます。やはりこれをしっかりと国民が納得をするような形で説明し、あるいはコストも下げるというものがなければ、我々自民党としても、米軍の再編やあるいは普天間基地の移設というものもやっぱり認められないという、そういう悪循環になってしまうかもしれません。
 だから、ここは正々堂々と、やはり間違っているのは間違っている、しかしながら高いというふうに思われる疑念があるんであればそこはどんどん下げるという努力をすべきだと私は思います。御意見お願いいたします。
#323
○国務大臣(石破茂君) 要は、議論をしますときに数字の前提が間違っておりますと、それだけで時間が掛かってしようがございませんので、この点は先般の委員会でも、一昨日でも御説明をしましたが、どうもよく御理解をいただけなかったようなので、今日は表を作成をしてお話をしたような次第でございます。
 何を分母にして何を分子にするかということで数字は違いますので、ですから、何にしても結論は、やっぱりこれ高いよねというのが結論なんです。だって、六十一万ドルといったらもう豪邸じゃないですか。それを、これは一体何ですかということを我々は問題意識として持たなければいけない。今副大臣からお答え申し上げましたように納得できないものは我々は絶対に払えないということなのでございます。何で言い値でやるようなことはおかしいし、この金がどうしてこんな金になるのということを我々も十分に精査をし、そうでなければ国会に説明なんかできるわけがないのです。私たちは納税者の代表という立場でも防衛省にいるわけですから。
 だとするならば、きちんとした数字に基づいて議論をしましょうということでこの紙を出させていただきました。何度か答弁はいたしておりますが、御理解がなかなかいただけなかったようなのでこういう紙を出しました。もしこれからこの数字に基づいて議論をしようという前提であれば、これから先、議論の時間が相当に節約ができるものというふうに私は考えております。
#324
○佐藤正久君 大臣、是非ともその点よろしくお願いします。訴えるべきは訴える、下げるべきは下げると。国民の方にしっかりと訴えていただきたいと思います。
 次はちょっと時間がなくなりましたので通告の質問を一つ飛ばしまして、防衛省の不祥事事案という言葉は使いたくないんですけれども、不祥事事案というものに対する対応という部分について御質問をさせていただきます。
 やはり今回いろんな改革を今やろうということで防衛省内の方でもいろんな御努力をされているというふうに思います。ただし、やはり防衛省・自衛隊の一番の任務は国の守りです。改革をしながら守るというのではなく、私は守りながら改革をすると、守りの方が基本だと思います。改革することで守りが薄くなってしまってはいけないわけで、改革は改革で一生懸命やるんでしょうけれども、やっぱり基本は守りだというふうに思います。守っているのはだれかと。それは第一線の今の部隊、隊員等がやっぱり守っているということは事実だと思います。今回のいろんな不祥事等におきまして、特に守屋前次官のいろいろの疑惑というものにおいて現場の隊員、部隊はやっぱり士気が下がっているかもしれないというような感じがします。
 私も今まで自衛官だったわけですけれども、やはり我々、現場の隊員というのは演習なんかに行きましてもこういうパン、これを食べている。焼き肉じゃないんですよね。こういうものを食べて、しかもたくあんの缶詰、これ今日防衛省からお借りしたんですけれども、この缶詰、これ一人一個じゃないんですよ、これは二人で分けて食べるんです、たくあんの缶詰を。これが現実なんです。
 現場の隊員からすると、今回の守屋前次官のいろいろな接待、非常に遠い存在というふうにやっぱり思わざるを得ないと思うんですね。非常に遠い存在だと。特に若い隊員、若い事務官には業者との関係、接待、ゴルフ、ほとんど関係ないという感じがしております。
 今回、この自衛隊の隊員倫理カードというものを全体にお渡しになったと、これは私も承知しております。その中にもやっぱり業者との接待とかゴルフ、そういうのをやらないようにしてくださいよと、いろいろるる書いてあります。それはそれで基本のカード、規則をそのまま要約したものというのは分かるんですけれども、やっぱり現場の隊員からすると、ややもするとおれたちを信用していないのか、おれたちは別にそういう業者の接待なんかは全然縁がない分野だというやっぱり思いを持つという感じも私はあるのかなと思っています。
 やはり大事なのは規律の維持ということであれば、対象ごとにそういう戒めるべきようなこういう規範というものを作るというのも一案ではないかなと。ある程度高級幹部に対するカード、あるいは一般隊員においてはゴルフなんか関係ありませんから、本当に事故防止という観点の分野を重点に持たせるとかいうやり方もあるのかと。一番大事なのは、隊員の士気をしっかり上げながら任務を遂行させる、改革も継続するというのが大事だと思います。
 いかに今現場の部隊、隊員の士気を高揚するという施策を打っているのかどうか、その点について御答弁を願いたいと思います。
#325
○国務大臣(石破茂君) 党内のことで恐縮でありますが、私は昨日の朝の部会で佐藤委員が御指摘になった点は極めて胸に響いたことでございました。同時に、私何とか気を付けて答弁をしているつもりなのですが、事務次官も統幕長も二等陸士も二等海士もみんな同じ自衛隊員なのよという、そういう意識はちゃんと持たせたいと思うんです。事務次官は特権階級、キャリア官僚が特権階級、そんなことはない、みんな同じ自衛隊員なんだという意識は、私は次官だろうが何だろうがちゃんと持ってほしい。だから同じカードを配ったつもりでおります。
 しかし、昨日辺りから結構いろんなテレビに出ていますが、自衛隊倫理ビデオ、何か再現ビデオじゃないのと言われた人もいましたが、そういうわけではなくて、じゃ予告ビデオかと言われたら、そういうわけでもないのですが。
 やっぱりああいうのが現場のどのクラスの方なのか、あれは想定は一等陸佐とか、それがトップで、あとは、あなた自衛官でしょうと正義感が強くて言う女性自衛官はたしか一等陸尉か何かではなかったかなというふうに思いますが、どの辺りの人にどういうものをすればいいのかということは、これからちょっと委員の御意見も踏まえてよくやってみたいと思います。
 私も副大臣も政務官もみんな考えていますのは、どうせ偉いさんがやっていることだからね、おれたち関係ないよね、迷惑な話だよね、こういう一体感がなくなるような組織は駄目だと思っている。
 陸海空の曹長クラスの方、それぞれ呼び方は違いますが、そういう方々が幕長を補佐するというシステムをつくりました。ですから、私は一番大事なというのか、現場の曹士の方々に政治が、あるいは上が、キャリア官僚が勝手なことやってんじゃないよという一体感を持ってもらうためにどんな工夫ができるかということを第一に考えていきたいと思います。
 そういう意味で、佐藤委員のいろんな御意見を心からお願いを申し上げる次第でございます。
#326
○佐藤正久君 是非ともお願いします。
 大事なのはやはり国の守りです。現場で汗をかいている隊員、彼らのモラルと同時にやっぱり士気、この部分をいかに維持していくかと。いろんな私も意見を出させてもらいますけれども、いろんな方々の御意見を賜りながら、どういうのがいいのかということで結果を出していっていただきたいなというふうに思います。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございます。
#327
○委員長(北澤俊美君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時二十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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