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2007/12/18 第168回国会 参議院 参議院会議録情報 第168回国会 外交防衛委員会 第13号
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2007/12/18 第168回国会 参議院

参議院会議録情報 第168回国会 外交防衛委員会 第13号

#1
第168回国会 外交防衛委員会 第13号
平成十九年十二月十八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月十四日
    辞任         補欠選任   
     塚田 一郎君     佐藤 正久君
 十二月十七日
    辞任         補欠選任   
     井上 哲士君     大門実紀史君
     山内 徳信君     近藤 正道君
 十二月十八日
    辞任         補欠選任   
     牧山ひろえ君     谷岡 郁子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北澤 俊美君
    理 事
                浅尾慶一郎君
                犬塚 直史君
                藤田 幸久君
                佐藤 昭郎君
                山本 一太君
    委 員
                喜納 昌吉君
                佐藤 公治君
                谷岡 郁子君
                徳永 久志君
                白  眞勲君
                牧山ひろえ君
                柳田  稔君
                秋元  司君
                浅野 勝人君
                木村  仁君
                小池 正勝君
                佐藤 正久君
                浜田 昌良君
                山口那津男君
                大門実紀史君
                近藤 正道君
   国務大臣
       外務大臣     高村 正彦君
       防衛大臣     石破  茂君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 町村 信孝君
   副大臣
       外務副大臣    木村  仁君
       文部科学副大臣  池坊 保子君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  小池 正勝君
       財務大臣政務官  小泉 昭男君
       防衛大臣政務官  秋元  司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        堀田 光明君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       福島 克臣君
       内閣官房内閣審
       議官       鈴木 敏郎君
       内閣官房内閣審
       議官       小澤 俊朗君
       内閣法制局第二
       部長       横畠 裕介君
       総務省自治行政
       局選挙部長    久元 喜造君
       法務省刑事局長  大野恒太郎君
       外務大臣官房審
       議官       梅本 和義君
       外務大臣官房審
       議官       新保 雅俊君
       外務大臣官房審
       議官       小田 克起君
       外務大臣官房参
       事官       伊原 純一君
       外務大臣官房広
       報文化交流部長  山本 忠通君
       外務省国際法局
       長        小松 一郎君
       防衛省防衛参事
       官        小川 秀樹君
       防衛大臣官房長  中江 公人君
       防衛省防衛政策
       局長       金澤 博範君
       防衛省運用企画
       局長       高見澤將林君
       防衛省人事教育
       局長       渡部  厚君
       防衛省経理装備
       局長       長岡 憲宗君
       防衛省地方協力
       局長       地引 良幸君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第二局長   小武山智安君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の
 実施に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
#2
○委員長(北澤俊美君) ただいまから外交防衛委員会を開会をいたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 昨日までに、塚田一郎君、井上哲士君及び山内徳信君が委員を辞任され、その補欠として佐藤正久君、大門実紀史君及び近藤正道君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(北澤俊美君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案の審査のため、社団法人日米平和・文化交流協会理事秋山直紀君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することとし、その日時等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(北澤俊美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官福島克臣君外十八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(北澤俊美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(北澤俊美君) テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#8
○佐藤正久君 自民党の参議院議員佐藤正久でございます。今日は、午前中と午後二回に分けて質問に立たせていただきます。
 まず、補給支援新法の質問に入る前に、防衛省の各不祥事に対する対応につきまして防衛省の方にお伺いしたいと思います。
 実は、先週、私のところにいろいろな意見が寄せられました。あるいは、直接意見を聞くという機会もありました。余り良いことではないんですが、各種の防衛省の不祥事により現場の士気が落ちている、あるいは萎縮しているというような感じもやや受けます。代表的な意見のものとしては、守屋前次官の収賄容疑や過剰接待受け、山田洋行の過剰請求やそのチェック漏れ等は東京の防衛省中央の上層部の話であり、第一線の現場、とりわけ若い隊員や事務官には関係のない話だと。業者とは縁がない、なのに倫理カードの全体への配付というのは、上層部はおれたちのことをあるいは現場を分かっていない、上層部は我々を信用していないというような趣旨のものもありました。また、大臣の耳には入っていないかもしれませんが、今回の一連の事案、その対応で第一線は士気が下がっているという意見もありました。
 十五日だったと思いますけれども、産経新聞によりますと、東京の防衛省内ですら、汚職防止のビデオに倫理カード、そして法令遵守冊子、まるで子供扱い、守屋容疑者のおかげで信用がない組織みたいに見られるのが切ないというふうな記事もありました。非常に残念なことです。
 また、ある防衛産業の幹部の方、この方は防衛省のOBの方ではありません、その方の話によりますと、防衛省の方々がなかなか会ってくれなくなっているということを言われておりました。筋論といたしましては、ユーザーたる自衛隊とメーカーの防衛産業の間ではコミュニケーションというものは絶対に取らないといけないと思います。国民の税金を使って装備を開発し調達しているわけですし、実際にその装備を使って隊員が命を懸けて任務を遂行するということを考えると、やはり両者間の、ユーザーとメーカー間のコミュニケーションというものは絶対大事だと思います。当然、接待というのはいけませんけれども、コミュニケーションを図るということは必要だと思っています。
 これら意見から、私は二つのポイントがあるのかなというふうに感じました。
 一つは、現場の士気は絶対に下げてはいけないと。もうこうしている間にも、スクランブルの待機、緊急患者輸送の待機、あるいはレーダーの監視、国際貢献など、海に陸に空に、そして国内、国外で任務を遂行している隊員がおられます。その活動の原点の一つはやはり士気だと思います。改革は大事ですけれども、守りはもっと大事です。改革しながら守るのではなく、守りながら改革するという軸足は明確にして高い意識を維持することが必要だというふうに思います。
 もう一つのポイントは、これはかなり難しいことかもしれませんが、中央と現場の意識の差を埋めると。防衛大臣が言われるように、行政官庁たる防衛省中央の不祥事への反省とそしてその改革の動き、それと運用組織である自衛隊の現場の第一線の意識を埋める。現場の方も、人ごとではない、同じ自衛隊の中の不祥事であるという意識を現場に持たせるということも大事だと思います。
 そこで防衛大臣にお伺いいたします。
 現場の第一線の士気を低下させない、維持するためにこれまでどのような施策を行ってきているのか、また士気を低下させない着意を用いながらもどのようにして第一線の隊員と中央との意識の乖離を埋めようとされているのか、具体的な施策等があればお聞かせ願いたいと思います。
#9
○国務大臣(石破茂君) これは佐藤委員が一番現場を御存じでいらっしゃいます。私は委員の御指摘をきちんと踏まえながらやっていきたいと思います。
 中央と現場との乖離をどう埋めるかということについて、結局、偉いさんが適当なことを言っていると、悪いことをし、自己保身をし、現場の気持ちなんか全然分かってくれていないというのは事実としてあるんだと思います。私は、防衛大臣と一人一人の曹士が一体感を持つためにはどうすればいいんだろうかということを考えて、前の長官在任中はできるだけ現場の部隊を回るようにしてまいりました。偉そうに訓示をするだけではなくて、その後のいろいろな会合において曹士クラスの皆さん方と一緒に話をしたい、これが自分たちの長官なんだという思いを持って一体感を持ってもらいたいと思ってやってまいりました。今、国会等々でなかなかそういう暇もありませんが、メールマガジン等々を活用して生の言葉が伝わるようにしたいと思っています。それが一つ。
 もう一つは、各幕僚長の下に曹長クラスというんでしょうか、そういう代表の方が付いております。そういう方々と大臣、副大臣あるいは政務官との会合を密に持ちたいと思っています。大臣はこう考えている、政治はこう考えている。おっしゃるように、この問題は自衛隊全体の問題でもありますが、はっきり言えば市ケ谷問題みたいなところがあるのではないかと思います。意識の乖離を埋めるということにはもうありとあらゆる配慮を払いたいと思いますので、御教導ください。
 もう一点は、やはり組織論というものを考えなければいかぬのではないか。現場の部隊があって、各幕があって、それから内局があって大臣がある。もちろん制度上は幕と内局というのが並列みたいな形になっていますが、実際問題そうなのかといえば、私はそうではないような気がいたしております。市ケ谷のシステムというものをどうしたら簡素化できるか、効率化できるかということは正面から取り組まなければいけない問題だと思っています。そして、UCともに責任を負うんだと。Uが良くない、Cが良くないみたいな話をしても国のためには全くならない。だとすれば、UCの責任意識の共有ということは、私は組織に手を着けない限りできないんだというふうに思っております。
 今の組織が本当にベストなのかということから、そうでないとするならばどう変えればいいのかという組織論に今回こそ踏み込まないと実は問題の根本的な解決にはならない、そういうふうに私は認識しておりまして、一点、どっちも同じなんですね、現場と中央との意識の乖離をどう埋めるかということについて、今すぐできること、そして組織論まで手を着けねばならないこと、この両方ともちゃんとやらねばならないし、議会においても、これがいい、これはいけない、そういう御議論をいただいた上で本当にこれが望ましいという仕組みを構築することが今回のいろんな事件を後世のために生かす、そういうことだと私は思っています。
#10
○佐藤正久君 ありがとうございます。私も微力ながら努力をしたいというふうに思います。
 大変難しいことですが、行政組織である防衛省と、また運用実体という側面を持つ自衛隊との二面性を持つ組織の長たる防衛大臣としては、御苦労あるかと思いますけれども、是非遂行してほしいと思います。
 私のつたない経験から申しますと、隊員の士気高揚の一つの施策としては、各人ごとの心情把握に基づくやっぱりきめ細かな指導、これがやっぱり一番だと思っています。
 現場はどうしているのかと。一例申しますと、三曹クラスの班長辺りが若い隊員を五人ないし十人ぐらいずつ抱えながら、一人一人ごとに個人指導簿という簿冊を作り、今やっている仕事の重要性とか、あるいは悩み相談、個人の今後の目標などを親身になって行っていると。上から目線ではなく、自分と同じ立場になって考えてくれているんだと、そういう共感が本当に大事だと思っています。個人ごとやっぱり違います。それがなければ信頼というものはやっぱり生まれないと思います。今やっている仕事は重要なんだ、上は自分を信じてくれている、考えてくれているということが大事だと思います。
 今回の不祥事についても、やはり各部隊の指揮官、中隊長とか小隊長、班長辺りが分かりやすくポイントをつかんでやっぱり説明しないとなかなか分からない。私は、それの現場の指揮官クラスが一番大事かなと思っています。ただ一方的に上からの指示を伝達するというだけでは、やっぱりそこは信頼は生まれません。彼らが間に立って、これは遠くの問題ではなく、我々の問題でもあるんだということまで踏み込んで分かりやすく説明しなければいけないのかなと。それがなければ、単にその一側面だけをもって業者との接点もないのにここはカードを持たれてしまったというふうな意見しか持たなくなってしまうということなのかなと思います。やはり各部隊指揮官の指導、説明も一つのポイントだと思います。
 また、今大臣が言われましたように、大臣が直接隊員のところに降りていって、実際に会話をし意見を聞く。大臣の話は物すごく説得力がありますので、そういう面では良いと思いますし、それはやはりメールマガジンあるいは映像あるいは記事として発信する等、それが隊員に伝わればまた違うのかなという感じがします。そういう意味で、大臣のリーダーシップ、これを期待いたします。
 そこでもう一点だけ、隊員の誤解を解消するという意味で質問をさせてもらいます。
 十六日の産経新聞に、十二月に予定されていたPAC3の首都圏での移動展開訓練を来年に延期したという記事がございました。その理由の一つには、テロ特措法の審議とか一連の不祥事の反発が広まっているということに対する配慮だという説明がございました。これは私はマイナスの記事だと思っています。改革はするが現場の守りには穴を空けないという考えや現場の士気の維持という点では、これは正しい情報を伝える、現場に伝えるということが大事だと思います。当然、ミサイル防衛は非常に重要な分野であって、装備があっても運用ができなければ国民からの信頼というものは得ることができません。隊員へのメッセージ、あるいは誤解を解消するという観点から、防衛大臣の口からこの記事に対するコメントというものをいただければうれしく思います。よろしくお願いします。
#11
○国務大臣(石破茂君) 御指摘のような報道があったことは私も承知をいたしております。
 委員御指摘のように、それはそれ、これはこれと言っちゃうと、また何がそれはそれ、これはこれだという御批判をいただくかもしれない。これは一脈インド洋における補給ともつながる問題でもあると思うのですね。不祥事の解明は大事だ、しかし、国内的なそういう事情に配慮することと日本の国益を守り日本が国際的な責任を果たすことの重要性というのは、それは分けて考えなければいけないものなのだということをどれだけちゃんと説明できるかということだと思うんです。
 そう言うと、じゃ不祥事をうやむやにするのか、そういうことに名をかりて逃げようとするのかという御批判をいただきかねない。ですから、不祥事に対する態度というものを本当に厳正にすること、そして委員おっしゃるように、防衛というものは寧日は全くないのであって、常に一歩一歩前に進んでいるということを確認するのが私どもの併せての仕事です。この二つを両立していかねばならぬと思っております。
 ですから、不祥事等々あって世論に配慮をすることで国の防衛がおろそかになりました、何かあったときには一体だれが責任取りますかという話だと私は思います。私は、この不祥事解明の責任と、同時に国の防衛を少しでも完璧なものに近づけていく、この両方の責任を負っております。この二つを本当に両方とも満たしていくためには、私どもの説明責任というのが一番問われると思っております。
 委員の御指摘、本当にそのとおりでありまして、国民に対して両方の責任を果たすべく努力をし、全力を尽くしたいと存じます。
#12
○佐藤正久君 どうもありがとうございました。
 以上で私の質問を終わります。
#13
○浅尾慶一郎君 まず最初に官房長官に伺います。
 内閣の支持率が低下をしているという報道、あるいはインド洋での給油再開に反対の意見が多くなっているという報道がございます。もちろん、そのことを聞けば、支持率は上がったり下がったりするんだということがお答えになるのかもしれませんが、特に直近の支持率の下がりには私は二つの要因があるんではないかなと。一つは年金の公約をめぐる報道、そしてもう一つは様々報道されます防衛省の不祥事ということの影響があるんではないかなというふうに思いますが、官房長官としてはどのように考えられますか。
#14
○国務大臣(町村信孝君) 私が申し上げることを全部浅尾委員に言っていただいたので、余り付け加えることもございません。
 確かに、世論調査、いろいろな機関がなさいます。質問の仕方一つによって随分数字が変わったりする、そんなこともあってか、まちまちな数字が出るものだなと、こういつも思うわけでありますが、支持率の低下、いろいろな要素があろうかと思います。一喜一憂はいたしませんが、しかしそこに示されている国民の皆さん方の気持ち、受け止め方、そうしたものについてはいつも謙虚に私どもも受け止め、そして対応をしっかりやっていくこと、これが大切だと、こう思っております。
#15
○浅尾慶一郎君 私は、これ国民に約束をしたことを守っていくということを着実に示していくということが支持につながったり、そうでなくなったりそうできない場合にはそうでないというふうに考えますが、その観点で、石破防衛大臣は、山田洋行が見積書の偽造をしていると、これは詐欺だということを再三再四言っておられて、告発をするということは言っておられるんですが、いつ行うかということは、できるだけ早くということを言っておられます。
 ただ、刑事訴訟法を読みますと、公務員は犯罪があると思料するときは告発の義務を負っています。よく大臣は、それは告発の要件が整わないと告発できないんだということをおっしゃいますが、そのようなことは刑訴法には書いていないと。つまり、構成要件があるかどうか判断するのは告発を受けた当局の側であって、防衛省としては偽造があったということで被疑者不詳でも告発ができるんですが、なぜその告発を行えないのか、そして行うとすれば具体的にいつなのかということを伺いたいんですけれども。
#16
○国務大臣(石破茂君) これは委員とも何度も議論しておることでございますが、ただ、私ども防衛省として告発を行いますときに、実際にそれが立件でき、そして訴訟、裁判においてそれがもち切るのかということも考えていかねばならないということであります。
 確かに刑訴法上はそのように書いてありますし、告発もしなければならない。しかし、政府の一部を成します防衛省が告発を行いますときに、構成要件きちんと該当するかと。だれが欺罔行為に係り、そしてだれが欺罔行為を行い、このだれがというところはそんなに重要ではない、不詳でもいいという考え方もあるでしょう。しかし、どのような欺罔行為が行われ、どこによって詐欺というものの構成要件を充足しということは、やはり国家として、国家の一機関たる防衛省が告発をしますときにできるだけの詰めは必要なのだというふうに考えております。
 私も、委員がおっしゃるように、それはもう告発すればよい、あとは当局が判断をすることであるというふうな割り切り方もできるだろうと思いますが、逆に申し上げれば、告発さえすればそれでよいということであっても良くないと思っております。私として、はい、告発しました、あとはお任せと、こういうふうに言うのも一つのやり方かなというふうに思わないではありません。しかし、やるからには、このような不正というものがきちんと糾弾されるというようなことについて、私どもとして事実関係の詰めはできる限り行いたい。それがどこまで進捗し、どういう段階になったかということは私自身日々確認をいたしておるところでございます。また御指摘があれば、可能な範囲でお答えをいたしたいと存じます。
#17
○浅尾慶一郎君 これは防衛省自身がもう既に発表しておりますが、見積書の偽造があったということは事実であります。そうだとすれば、これは見解の相違ということかもしれませんし、今日は法務省の関係者は呼んでおりませんので刑訴法の解釈は聞けないわけですけれども、事実として犯罪があったというふうに認定をされていると、だれがあるいはどのようなということは分からないけれどもということですが、私はそれは、その後は司直の手にゆだねるというのが刑訴法の精神なのではないかなということだけ指摘をさしていただきたい、そういうふうにしていくことが実際に国民には分かりやすいんではないかなということだけを指摘をさしていただきたいと思います。
 続きまして、この防衛省の疑惑に絡んで沖縄についていろいろ言われておりますが、先ごろ、町村官房長官が仲井眞知事と会われた際に、普天間の移設、辺野古沿岸ということですが、もしそのアセスの手続を順調に進めてもらえれば、これは仲井眞知事の念願、主張でありますが、少しでも沖合にということですが、五十メートル動かすことを約束してもいいというふうに提案したということが報道されておりますが、この提案というのは事実でありましょうか。
#18
○国務大臣(町村信孝君) 先週、この普天間移設に関する地元、知事さん、市長さん、町村長さん方と政府との会合がございましたが、その場で今委員が言われたような位置を動かすというような提案はしておりません。
 現在の案というのは、改めて言うまでもございませんけれども、昨年の五月、アメリカ側と合意をしたロードマップの内容でございますし、それに至るまでの間、地元の皆さん方ともよく相談をして、例えば名護や宜野座の上空の飛行は回避する、あるいは生活環境とか自然環境、実行可能性等についていろいろな検討をした結果出てきたものでございますから、合理的な理由なくしてこれを変更するということはなかなか難しいわけでございます。
 今、環境影響評価の手続を進めている最中でございまして、客観的なデータを収集して、その結果を沖縄県を始めとした地元の皆さん方に丁寧に説明をしていく予定でございます。代替施設の建設事業について御理解が得られるように最大限の努力をしていきたいと、こう思っております。
 ただ、一センチたりとも動かないものかどうなのかと言われれば、そこに全く可能性がないわけでもないでしょうが、それもやっぱり合理的な理由があって初めて成り立つ話なんだろうと、かように考えているところでございます。
#19
○浅尾慶一郎君 沖縄県の条例によりますと、五十六メートル未満の移設であれば手続のやり直しは不要ということで、まあ五十メートルというのはぎりぎり五十六メートル未満なのかなというふうに思うんですが、私がこのことを申し上げるのは、守屋前事務次官は絶対動かさないんだというふうに言っておられた。そのことで仲井眞知事といろいろと議論があったということは、先般の証人喚問の際に御本人も言っておられました。冒頭の支持率との絡みで申し上げますと、動かす動かさないは、それは当然政府の判断だと思いますが、その経緯についてはできる限りガラス張りで報告をされる方がむしろいいんではないかなということだけ指摘をさしていただきたいと思います。
 次に、これはイラク特措法に絡んで、この新法でも同じような問題が出てくるわけでありますが、現在、バグダッド空港から例えばエルビル空港へ航空自衛隊の飛行機が非戦闘地域を当然飛んでいるわけでありますが、飛行経路の下の地上も含めて非戦闘地域でしょうか。
#20
○国務大臣(町村信孝君) イラク人道復興支援特別措置法第二条第三項、ここでは自衛隊の部隊等による対応措置を実施する地域について定めているわけでありますけれども、ここで言う地域というのは、いわゆる非戦闘地域であると認められる外国の領域並びに公海及びその上空を指すものということでありまして、陸海空のいずれもの地域を含むものということを言っているわけでございます。
 例えば、航空機による輸送業務における通過地域については、場合によってはある特定の空域を実施区域として指定すれば足りるのでありまして、その輸送業務の実施に関係のない、その真下の地上を含めて指定をする必要がない場合もあるということが同法の解釈に基づき指定されているところでございまして、したがってバグダッド飛行場及びエルビル飛行場というのは非戦闘地域の要件を満たしていると考えますけれども、その間の飛行経路の直下の地上につきまして、必ずしも非戦闘地域であるとかないとかという判断を行うものではございません。
#21
○浅尾慶一郎君 今の話はもう少し詳しく学校教育法なども併せて伺っていきたいと思いますが、空間は非戦闘地域だけどその下は非戦闘地域と限らないという、その地域という言葉が本当にそれでいいのかどうかということをもうちょっと伺っていきたいと思いますが、その前に、この新法でも、実際にヘリコプターが飛ぶわけでありますが、ヘリコプターが飛んでいる空間は非戦闘地域で下の海面は非戦闘地域とは言えない場面も想定されるという理解でよろしいでしょうか。
#22
○国務大臣(石破茂君) そもそも海上自衛隊による活動というのは、これは委員もごらんいただいたことあると思いますが、護衛艦や搭載ヘリコプターが、この新法あるいは旧法の関係で申し上げれば、補給艦の近くで警戒監視を行いながら実施をしておるものでございます。こうした活動の実施区域を指定するに当たりましては、艦艇搭載のヘリが活動する空域と護衛艦や補給艦が活動する海域を区別はいたしておりません。そういうような関係で、私どもは、ヘリコプターが飛びます場所も非戦闘地域であるということをきちんと実行上も担保して行っているというものでございます。
#23
○浅尾慶一郎君 いや、私の質問は、ヘリコプターが飛んでいる下、下の海面はイラク特措法と一緒で必ずしも非戦闘地域である必要はないという理解でいいんでしょうかという質問ですが。
#24
○国務大臣(石破茂君) そういう海域は区別をいたしておりませんし、これはもうすべてに共通して言えることなんでございますが、ここが非戦闘地域であるということは必要でございますが、ここは非戦闘地域ではない、ひっくり返して申し上げれば戦闘地域であるということについて確認するということを法は求めていないものでございます。
#25
○浅尾慶一郎君 戦闘地域であるという確認を法が求めてないという理解でよろしいですか。
#26
○国務大臣(石破茂君) 法が求めておりますのは、例えば、イラク特措法にお話が飛んで恐縮ですが、ではここは戦闘地域なのかという問い、つまり、非戦闘地域なのかではなくて、ここは戦闘地域なのかという御質問を何度かちょうだいをいたしたことがありました。私どもは、自衛隊が行動します地域というのは何なのだということについてきちんと定める責めは負うておるということを申し上げております。
#27
○浅尾慶一郎君 いや、そこは理解しますが、先ほどイラク特措法とその新法との関係で同じかどうかということを伺っております。官房長官の御答弁では、イラク特措法においては、バグダッドからエルビルと飛んでいる空間は非戦闘地域であるが、下は必ずしも非戦闘地域かどうかは分からないという答弁ですから、同じ並びで新法も考えていいかどうかという質問です。
#28
○国務大臣(石破茂君) 考え方は共通のものだと思っていただいて結構です。
#29
○浅尾慶一郎君 それでは、これは内閣法制局に伺った方がいいんだと思いますが、法律上、地域に空間だけという場合、そういう用例というのはあるんでしょうか。
#30
○政府参考人(横畠裕介君) 法文上、その空間だけを表すときに地域という言葉を用いた例は承知しておりません。
#31
○浅尾慶一郎君 今日は池坊文部科学副大臣にもお越しいただいておりますが、学校教育で空間だけも地域と呼ぶような教育が小学校、中学校、高校の指導要領でありますでしょうか。
#32
○副大臣(池坊保子君) 既に浅尾先生には七月十日に、質問主意書をいただいておりますが、義務教育段階において、教育課程の基準として文部科学大臣が告示として定める学習指導要領の中で用いられている地域という用語については、地表面を含まないものとしては使用されてはおりません。また、高等学校においても同様の状況であるというふうに思っております。
 空間だけをもって地域と呼称するような使用例は学習指導要領を探しましたがございませんでした。地域社会とか地域の人々、地域の連携、そのように使っているのを、私は調べたところ、見ました。
#33
○浅尾慶一郎君 冒頭の世論調査のときにも申し上げましたけれども、やはり今分かりやすさということが求められているんではないだろうかというふうに思います。分かりやすいから一〇〇%いいかどうかということは別として、少なくとも地域というのに空間だけということであれば、本来であれば、別の法律用語あるいは別の定義を使った方がいいんではないかなというふうに思いますが、これはこの法律それぞれを所管する官房長官に御所見を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
#34
○国務大臣(町村信孝君) 貴重な御提言、御意見だなと思って今拝聴しておりました。
 さっき申し上げましたが、このイラク特措法二条三項、地域ということで陸海空それぞれを指すことがあるということが書いてあります。これは定義の問題でございますから、この法律ではこういう定義をしますよということを明示しておけばその限りにおいて誤解は生じないんだろうと、こう思います。
#35
○浅尾慶一郎君 そういうふうに言われればそういうことかもしれません。法律上の定義はそのとおりかもしれませんが、やはり一般の方も、法律を読まれたときに、地域といったらやはり空間だけということはないんだというふうに考えれば、別の言葉を使われた方がいいんではないかということだけ申し上げさせていただいて、次の質問に移らさせていただきたいと思いますが。
 先般、同僚の榛葉議員がDESC、ディフェンス・エナジー・サポート・センターについて質問をさせていただきましたが、ワシントンにあります日本大使館が、実はDESCのホームページを見ますと、三つの顧客口座の請求書送付先になっております。一つの口座名は不朽の自由、エンデュアリング・フリーダム。この口座が開かれたのが二〇〇一年の十一月十三日、前のテロ特措法が成立して直後であります。一方で、残りの二つはもう少し一般的な名前が付いておりまして、日本の空軍、ジャパン・エアフォース、これちょっと間違いだと思う、セルフ・ディフェンスが付いていないんですが、FBジャパン・エアフォースというのとFBジャパン・ネービー、日本海軍ということになっていますが、これは二〇〇一年の一月一日に開かれておりますが、この開設にはどのような手続が必要なのか、まず外務省に伺いたいと思います。
#36
○国務大臣(高村正彦君) 日本政府はDESCとの間で、ACSAに基づく決済の過程等においていろいろやり取りがあるわけであります。その関連で、DESCが日本政府に請求書を送る際には、防衛財政・会計サービスという機関を通じて在米日本大使館にこれを送付しているわけであります。
 在米大に送付された請求書は、外務省を経由してそのまま海上ないし航空自衛隊に転達され、各自衛隊から防衛財政・会計サービスの指定する銀行口座に必要額を送金する形となっておりまして、DESCの口座といったものは存在しないと考えております。
 いずれにしても、そもそも日本政府としてDESCとの関係で口座を開設するといった措置をとったことはないわけでありまして、したがってその手続について述べることは日本政府としてはできないわけであります。
#37
○浅尾慶一郎君 請求書の送付先が在米ワシントン大使館になって三つの口座があるということはDESCのホームページに出ておるわけですが、これはそうすると勝手に向こうが載せたということですか。
#38
○国務大臣(高村正彦君) 勝手という言葉が適当かどうか分かりませんが、日本政府は関与していないということでございます。
#39
○浅尾慶一郎君 日本政府は関与していないのか、それとも外務省は関与していないのか、そこはいかがでしょうか。
#40
○国務大臣(高村正彦君) 外務省は関与しておりませんし、日本政府も関与していないと考えております。
#41
○浅尾慶一郎君 先ほどの御答弁では、防衛財政・会計サービスというところに各自衛隊からその請求に従って支払をされるということでいえば、防衛省は関与しているんではないでしょうか。
#42
○国務大臣(高村正彦君) 私が答えるのが適当かどうか分かりませんけれども、DESCの口座というものには関与していないと。DESCに口座が、DESCに振り込んでいるんじゃないんですから、DESCに口座があるということはないと思っております。
#43
○浅尾慶一郎君 DESCに口座がないということでありますが、DESCのホームページを見ると、フォーリン・ガバメント・カスタマーズと、外国政府の顧客ということではっきりと日本政府の名前が出ているということですが。そうすると、御説明は、防衛財政・会計サービスというところにお金を振り込んでいると。この防衛財政・会計サービスというのは、所在及び主体はどこですか、米国政府ということですか。
#44
○国務大臣(高村正彦君) 国防省の一機関だというふうに承知をしております。
#45
○浅尾慶一郎君 この国防省の一機関とDESCとの関係はどのように理解をされておりますか。
#46
○国務大臣(高村正彦君) DESCが燃料の調達に関与して、そして防衛財政・会計サービスが金銭を管理している部門だと、こういうふうに承知をしております。
#47
○浅尾慶一郎君 ということは、DESCは燃料を提供し、その燃料に対する対価の振り込み先が国防省の一機関である防衛財政・会計サービスということでよろしいですか。
#48
○国務大臣(高村正彦君) 基本的にそういうことだと思っています。
#49
○浅尾慶一郎君 ということになりますと、お金と物とはやはり一体というふうに考えるのが社会通念上通常のことなんではないかなということでありまして、直接日本がお金を払っていないからDESCに取引がないというのが少し分かりにくいんではないかなというふうに思います。
 つまり、油はDESCから来ているということは認められるわけですよね。
#50
○国務大臣(高村正彦君) 要するに、ACSAの取決めによってお互いが調達をし合うわけですね、お互いが調達をし合うわけです。それについてどちらが出超であるか入超であるかということで、一定期間のたった時点で会計を締めてそれを振り込むという形の中で、振り込む先は防衛財政・会計サービスの指定する銀行口座ということになっているわけであります。
 DESCの口座といったものは存在しないと、こういうふうに考えております。
#51
○浅尾慶一郎君 それでは、防衛財政・会計サービスに振り込まれている金額と、それに対応する油の量というのをお答えいただくことはできますか。
#52
○大臣政務官(秋元司君) お答えします。
 今お問い合わせの件でありますけれども、改めて申し上げますが、基本的には、DESCのホームページでございますので、余り我々が細かく承知するということには、お答えすることにはいささかという気持ちがありますけれども、あえてお答えをさせていただきますと、米国内で、あくまで今のおっしゃられた件というのは米国内での会計処理上のコードであるという観点から、必ずしもそれが各取引でのコードで処理されていると、それが日本側に通知されているとは限らない、そういったこと全体について分かる範囲でお答えをさせていただきたいと思います。
 まず、三件というお問い合わせの中の一件目は、先ほど委員も御指摘いただいたTFJABB、FBジャパン、これがエンデュアリング・フリーダムというふうにして記載されておりますけれども、これにつきましては、平成十七年十月から十二月までの間、米軍より自衛隊に提供された燃料にかかわる三件の請求があると承知いたしております。三件の油の種類、合計量、その合計金額については、それぞれ、地上用のガソリン約六百九十リットル、約四万三千円であります。大体リッター計算しますと六十二円ぐらいだというふうに算定されます。
 もう一点目は、TFJABI、FBジャパン・ネービーですね、これはACSAの枠組み以外で、海上自衛隊が豪州親善訓練等の際に米軍より燃料、これはJP8、灯油であると思いますけれども、これを受領した場合にDESCが決済手続の一部を行っており、当該請求については以上のコードが使用されているという事実が残っております。
 今、ごめんなさい、TFJAB1ですね、ワン、1ですね、これIじゃない。失礼しました。
 続きまして、TFJAB2、FBジャパン・エアフォース、これについてでございますが、これは航空自衛隊が日米共同訓練の際にACSAの枠組みに従って米軍より燃料を受領した場合のDESCが決済の一部を行ったということでございまして、これにつきましては、ちょっと細かい、まだ量、金額等を問い合わせている段階なもので、後ほど調べまして回答させていただきたいと思いますが、先ほどのTFJAB1、ジャパン・ネービーにつきましては、今分かっている範囲でお答えをさせていただきますと、航空機燃料用約二千四百キロリットル、金額ベースですと一億八千二百万、そしてもう一点が車両用燃料約〇・二キロリットル、金額ベースで一万三千円、こういった数字が挙げられます。
 以上です。
#53
○浅尾慶一郎君 ちょっと最初の不朽の自由のところ、エンデュアリング・フリーダムのところ、これはACSA以外で三件で、六百九十リットル、四万三千円という理解でよろしいですか。
#54
○大臣政務官(秋元司君) はい。
#55
○浅尾慶一郎君 ACSAの分はどれぐらいになりますか。
#56
○大臣政務官(秋元司君) いや、これはACSAの分は入っておりません。
#57
○浅尾慶一郎君 ACSAは全くないということですね。
#58
○大臣政務官(秋元司君) この御指摘のエンデュアリング・フリーダムについてはACSAは関係ないと思っております。
#59
○浅尾慶一郎君 我々、その開設日時と名前が非常にタイミングよく、不朽の自由という名前が、テロ新法が成立して直後にこの口座が開設されているということから非常に疑問に思っているところもあるわけでありますが、これ、この委員会でも再三再四、いわゆるA社、B社ということで石破大臣にも御答弁をいただいておりますが、大臣は先般、榛葉賀津也委員に対してこういうふうに答弁されております。
 裁判所において、これを開示しないことに正当な理由ありというふうに裁判所で判示をされ、それがその後も上告されておらないと。そういう状況において私どもがあえてこれを開示するということは、司法における判断に行政が反対する、逆らうという立場を明らかにすることになっているというふうに答弁されておりますけれども、実際にその判例を読むと、被告、つまり防衛省が、本件各支払決議書のうちの受取人住所及び受取人氏名の各部分につき、当該情報を公にすることにより、人の生命、身体、財産への不法な侵害等を誘発し、又は犯罪の実行を容易にするおそれがあると判断したことは相当な理由があると言うことができるということで、防衛省が判断したことについて相当だと言っているんであって、裁判所が開示をするなと言っているんではないということですが、そういうふうに答弁を改めるというか、そういう理解でよろしいですね。
#60
○国務大臣(石破茂君) 正確に言えばそういうことです。
#61
○浅尾慶一郎君 ということは、あとは行政の判断あるいは今後の委員会での判断ということになってくるわけですけれども、委員会の審議ということになってくるわけですが。
 いろいろと、インド洋での給油について、油の調達先はどこら辺なんだろうかと、あるいは、なぜそのA社、B社だけは名前を出さないんだろうかということが様々言われているわけでありますが、それは今後、防衛省の判断によって、そこでいうところの人の生命、身体、財産への不法な侵害等を誘発する可能性というのは、例えば護衛艦を造っているところについても同じようなことが出てくるわけですから、その辺の、ここのA社、B社だけが公表しなくていいということについてもう少し防衛省の判断理由を説明していかないといけないんではないかというふうに思います。つまり、裁判所が出すなと言っているんではなくて、防衛省としての判断理由をもう少ししっかりと出していかないといけないと思いますが、その点についてどのように思われますか。
#62
○国務大臣(石破茂君) 委員の御指摘は、それはそういうこともあるのだろうねと私も思ってはいるのです。
 ただ、正確に言えば先ほど委員が御指摘になったとおりであって、裁判所が出すなと言ったわけじゃない。防衛省として出さないということについて、それはおかしいという裁判になって、出さないという被告の主張には正当性が認められると、こういうことになっておるわけです。
 ちょっと、三菱重工とか川崎重工とか切り離して考えますが、裁判所からそのような判示があったと。仮に、そういうA社若しくはB社を我々が行政の判断として明らかにした、そこに対してテロ攻撃が行われたというときに、一体これはどうなるのだろうかと。裁判所に対してこれは出しませんと言って、出さないことに正当な理由ありとなった。ところが、その後に防衛省の判断として出した。そこがテロ攻撃を受け、何人か死傷したと、損害賠償請求が起こったときに、では当省としてどうするかということは考えざるを得ないということになる。三菱重工とか川崎重工とか、その他防衛関連メーカーもございますが、そのことについて、別にこれはもう明らかなわけで、天下周知の事実なわけですね。そういうときには損害賠償ということで当省が何らかの責めを負うかといえば、なかなかそうは考えにくい。そういうことまで考えましたときに、私、先般のような答弁を申し上げたような次第でございます。
#63
○浅尾慶一郎君 防衛省のみがその開示の結果生じる不利益を負うということを回避する手段として、例えば参議院においては、秘密会を行った場合には、そこに参加した人間がその秘密会において議論されたことを漏らした場合には懲罰委員会に付せられるという形で、秘密会という枠組みを使っていけば防衛省のみがその責任を負うということは回避できるというふうに考えますが、そのことの是非ということを聞いてもなかなかお答えできないと思いますが、その枠組み自体については御理解いただけるかどうかだけ御答弁いただきたい。
#64
○国務大臣(石破茂君) 枠組みは理解いたします。
 ですから、先般も答弁で申し上げましたように、国会としてそこをどのように御判断になるか。そこで懲罰委員会に付そうが何しようが、それが本当に抑止力足り得るのか。抑止力という言葉を使うのが適当かどうか知りませんが、そこのところは本当にぎりぎり議論をしなきゃいけないことじゃないか。行政府として申し上げるべきことではありませんが、私どもとしても、本当にそういうようなきちんとした担保がなされるということは必要なことであり、国会に情報が提供されるということが議論を更に深化、深いというふうな字を書きますが、させるための大きなファクターになり得るとは思っておるところでございます。
#65
○浅尾慶一郎君 次に、グアムにおきます米軍の沖縄から移転する住宅について質疑を移らさせていただきたいと思いますが、これは十二月六日付けでこの参議院外交防衛委員会の防衛省説明資料というのが配付されておりますが、この基は、十一月十六日に米国の海軍から防衛省にその資料が来ているということになっておりますが、実は私自身が、参議院の予算委員会で当時の久間大臣に本年の三月九日に、元々こういう発表が米国のホームページに出ていますよと、これで計算すると一戸当たりの金額は四分の一だと、調査をしたらどうですかということを提言しました。
 調査の結果は十一月十六日ということですが、いつ調査は、あるいは調査のための決裁はいつごろだれに回されたのかということと、経過報告は大臣あるいは事務次官に対してなされているのかどうか、お答えいただきたいと思います。
#66
○大臣政務官(秋元司君) 経緯についても御説明させていただいた方がよろしいですか、細かく。
#67
○浅尾慶一郎君 いやいや、だからいつ決裁をされたかということです。
#68
○大臣政務官(秋元司君) まず、本年の三月九日に委員より予算委員会において御指摘いただいてから、事実上三月十二日から在米国日本大使館を通じましてアメリカに対して照会を行ったという経緯であります。それから、十一月十六日に最終的な回答を得るわけでありますけれども、その間、大臣又は、まあ大臣等という言い方をしますけれども、報告があったこととすると、まず六月の十八日に米側より提供を受けた資料内容を報告、そしてそれを基に九月十一日に米側に外交ルートを通じて確認したことを報告をし、そして最終的に十一月十六日、米側より外交を通じて回答を得たということを報告いたしております。
 ただ、この間、八か月の間ただぼうっと待っていたわけじゃなくて、アメリカにはその都度詳細な回答を欲しいということを通じてきたわけでありますけれども、なかなか我々が納得いくような回答がなかったために、その都度アメリカ側に内容の回答をお願いしたということでございまして、六月、九月、十一月それぞれに大臣等への報告を上げてありますけれども、その間決してサボっていたというわけじゃございません。
 以上です。
#69
○浅尾慶一郎君 実は先般、守屋前防衛事務次官に対する証人喚問で、守屋前事務次官は、そのような調査が行われているということについて全く記憶にないと、全く覚えていないと。六月の段階であれば当然知っていなきゃいけないわけですが、知らないと言っているわけでありますが、本当にそういう調査を事務次官も含めて上げていたんでしょうか。
#70
○大臣政務官(秋元司君) 守屋さん自身の回答について今我々でどうのこうのというお答えする立場にありませんけれども、防衛省の判断、解釈としては、ちゃんと今申し上げた日にち、そしてまた内容については御報告をさせていただいたということでございます。
#71
○浅尾慶一郎君 いずれにしても、このグアム移転事業というのは高いということをこれからまずは証明をさせていただきたいと思いますが、質問項目の十九番目になりますが、日本側の負担、出資、融資はどのように回収するかということをまずお答えいただきたいと思います。
#72
○国務大臣(石破茂君) この議論は是非私もさせていただきたいと思いますが、どのぐらいの金額を何年ぐらいで回収するのかというお尋ねでございます。これは、民活事業の事業期間、実際に出融資を行う金額については、これは事業主体が決まりませんとこういうことになりますということは申し上げられないということでございます、これはまあ当然のことでありますが。ただ、アメリカにおきます住宅民営化事業の例を踏まえて考えますと、家族住宅の建設から維持管理までを行いますので、事業期間は相当長期間、アメリカでは五十年程度になると考えております。
 民活事業の実施スキームでありますとか所要経費の積算の細部については引き続き調整中でございますけれども、向後、合衆国が支払います家賃収入、インフラ使用料収入により出資や融資などが確実に回収されるよう精査の上、予算要求をしてまいりたい。それは、委員も元銀行員でいらっしゃいましたし、私も元銀行員ですが、この辺でいい加減な、商売ではございませんが、きちんとした回収が行われないような、そういう融資を行わないための積算というのは厳格に行う必要があると思っております。
#73
○浅尾慶一郎君 これ、一番高い計算でいうと七十二万ドルぐらい。仮に安くやって、一戸当たり六十万ドルだとします。一方で、家賃収入は、これは防衛省の資料によると二千から二千数百ドルと書いてあります。一番高めの二千五百、まあ二千数百ドルです、二千五百ドル平均だとして、十二か月で三万ドルです。
 六十万ドルと三万ドルの家賃収入ということですが、まず六十万ドルあったとします。これ、米国で今一番長い国債です、五十年というのはないんですが、三十年物国債、一番信用力が高い、これ大体何%ぐらいですか、金利は。
#74
○大臣政務官(小泉昭男君) 米国の国債の金利でございますけれども、今お話しのとおり、三十年物の金利を見てみますと、二〇〇六年、まあ年の平均の場合、約四・九%程度と承知をいたしております。最近ではまた、十一月の末から十二月の初旬、四・四%台から四・三%台に移行したこともございますが、先週後半にかけましては四・六%台で推移していると承知しております。
#75
○浅尾慶一郎君 時間が迫ってきたので私の方から少し答えさせていただきたいと思いますが、これ、主体は昔の日本輸出入銀行、JBICになりますが、JBICがドルを借りた場合には、大体その平均の、何というんですかね、銀行間の取引に〇・三九五%ぐらいを乗せるという、JBICから借りた場合で、という金利になるわけでありますが、例えば、三十年物国債に、四・九%平均ということですから、〇・四%乗せるだけで五・三%になるわけです。思い切って値引きをして五%だといっても、先ほどの六十万ドルと三万ドルだと五%、六十万ドルに五%掛けるとちょうど三万ドルと。
 したがって、物は建てられますと。しかし、家賃収入でもって金利しか払えない。建物というのは五十年もたてば劣化してきますから、米国債は五十年たてばその元本は返ってくるということなんで、六十万ドルでは絶対にこれはビジネスとして回らない。ですから、税金として損をすると。逆に言うと、家賃収入が決まっていれば、それ以上、何というんですかね、高い建設費を出せば税金の負担が出ますよというレベルが分かるはずなんです。
 ですから、そのことを含めて、それ以上の値段にしてはいけないというぐらいの覚悟でもって防衛省としてこの事業に取り組まない限り確実に納税者の負担が増えるということですが、そうだとすれば、そういう計算を今からでもされる準備があるかどうか、防衛大臣に伺いたいと思います。
#76
○国務大臣(石破茂君) そういう計算はしなければいけません。高過ぎるか安過ぎるかということについても、そういった一平米当たり幾らするのということからきちんと積算をしなければなりません。つまり、国内においてはそういう積算はできているわけですが、じゃそれを、台風常襲地帯とか言いますが、じゃ沖縄ではどうなのということも考えて、きちんとした積算に基づいた元の値段でなければいけない。
 家賃収入につきましては、今合衆国におきまして、海兵隊員に払われます住宅手当について、その制度を見直すということが今合衆国で議論をされておるところでございます。その辺りもきちんと把握をした上でいかなければいけません。
 資金調達金利返済期間につきまして、極めて長期にわたるものでございますので、国際協力銀行の知識、知見、これも活用しつつ具体的に検討していかねばならないと思っております。ですから、返済につきましては、いろんな諸条件を入れましてコンピューターに入れてみまして、返済予定表というものも出してみて、本当に納税者の負担というものがきちんと賄われる、きちんと使われるということは、証明責任は私どもにあるということはよく認識をいたしております。
#77
○浅尾慶一郎君 一般的に考えると、大体平均二万五千ドルの家賃収入だとすると、せいぜい、せいぜい三十万ドルぐらいじゃないとこれは回収できないだろうというふうに思いますんで、そういう、もっと安い、じゃないと回収できないということもあろうかと思いますが、そこから計算をしていくのが筋ではないかなというふうに思いますが。
 そういう計算の前に、実は、また国会でもいろいろ高いんじゃないかと指摘されている中で、グアムでも説明会をされておりますし、関西でも、あるいは三田共用会議所講堂でも説明会をされておりますが、その詳細についてまず伺いたいと思います。
#78
○大臣政務官(秋元司君) お答えさしていただきたいと思います。
 まず、グアム移転事業の企業説明会の件でございますが、米国主催での日にちとしましては、十九年の八月二十三、二十四でございます。会場等につきましては、グアムのシェラトンホテル、ヒルトンホテルを利用しております。参加数は千名以上と聞いております。内容につきましては、基本的にはグアムの経済であるとか社会事情又は関連する連邦、州の法令、制度等につき説明を行ったと聞いております。
 ちなみに、防衛省職員が現地に参加したか参加してないかということもよく議論されますが、当然、防衛省としてはオブザーバーとして、どういった説明がなされたかということと同時に、防衛省としてもそのグアムの経済、社会事情等々を把握したいという観点から、オブザーバーとして参加をさせていただいたところでございます。
#79
○浅尾慶一郎君 防衛省はオブザーバーであるということでよろしいわけですよね。その趣旨は、この資金は日本が負担をすると、JBICの法律を変えて負担をするということなんですが、ですから、その説明会の主体が防衛省ということになれば分かるんですが、防衛省はオブザーバーだということでよろしいんですか。
#80
○大臣政務官(秋元司君) そのとおりでございます。
#81
○浅尾慶一郎君 それは非常に不可思議なような気もするんですが。
 それでは、国内企業向けに防衛省は何かしたんですか。
#82
○大臣政務官(秋元司君) お答えします。
 日本側での説明としては、同じく本年の八月に、八月二日東京、そして八月二十七日に大阪ということで、これは防衛省主催で海兵隊のグアム移転に係る説明会ということで行わさしていただきました。
#83
○浅尾慶一郎君 国内においては防衛省主催でやったということですが、最終的にこれSPEをつくるということですが、SPEをつくるのは、防衛省が行う、ないしはJBICが行う入札という理解でよろしいですよね。
#84
○大臣政務官(秋元司君) これにつきましては、まだ正式には確定しておりません。
#85
○浅尾慶一郎君 正式には確定してないということですが、いつごろ確定をすることになるんでしょうか。
#86
○大臣政務官(秋元司君) まだ時期については分かっておりません。
#87
○浅尾慶一郎君 分かっていないのであれば幸いですから、是非、先ほど来申し上げておりますように、しっかりと回収ができる仕組みをつくってからそういうことをやっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終えたいと思います。
#88
○藤田幸久君 まず最初の質問は、北澤委員長そして委員の皆さんの多分の共通の思いではないかという点から質問したいと思いますが、本委員会におきましては、今まで山田洋行の宮崎元専務、それから防衛庁の守屋前事務次官、この委員会で証人喚問を決めた途端に逮捕されたということが二回起こりました。今朝の理事会でこの日米文化友好協会の秋山理事も本委員会が参考人招致を決めたわけですが、今日からアメリカに行っていなくなってしまうとか、一月に戻ってこられるということでございまして、事情は違うにしろ、二度あることが三度あるということになってしまったわけであります。
 これまで、国会で証人喚問あるいは参考人招致が決定した後たまたま逮捕という事例が二つ続いたわけですが、そこで法務省にお伺いしたいんですが、これまで国会でそういうことが決定された後の逮捕の事例についてまず教えていただきたいと思います。
#89
○政府参考人(大野恒太郎君) お尋ねの点でございますけれども、守屋武昌前防衛事務次官につきましては、本年十一月二十七日に証人喚問が決定された後の十一月二十八日に東京地検が収賄の事実で逮捕した事例がございますけれども、法務当局といたしましては、それ以外に証人喚問が決定された後に逮捕が行われた事例ということは承知しておりません。
#90
○藤田幸久君 ということは、宮崎元専務の場合には、内定したと、そして翌々日にこの理事会、委員会で決定をされる前日に逮捕されたと。その内定ということは報道もされていたわけですが、その経緯は別にして、その二例ということだけでしょうか。
#91
○政府参考人(大野恒太郎君) おっしゃるとおりでございます。
#92
○藤田幸久君 そうしますと、それぞれ三権の立場はありますが、国会というのは国権の最高機関であると。捜査の理由付けはあるにしても、やはり国民の視点で調査をするということは私は憲法で保障されているということだろうと思うんですけれども、結果的に審査ができなくなってしまったと。秋山さんの場合には、事情が違うにしても、これは見えざる手が働いたのかどうか分かりませんけれども、結局三回連続、院とすれば調査ができなくなってしまったというのが現状でございます。
 それで、これは院の方でこの宮崎元専務については出張尋問をするということが合意を得られているわけでございますけれども、その場合に被疑者に対する出張尋問が今まで数例あったというふうに聞いておりますけれども、その事例についてお答えいただきたいことと、接見禁止というものを裁判所が出すと、その接見禁止に対して解除をこちらが申請をして、それを認められなければ接見ができないというふうに認識をしておりますけれども、その方法、それからこれまで解除がなされて実際に接見されたという事例についてお答えいただきたいと思います。
#93
○政府参考人(大野恒太郎君) まず証人喚問につきましては、これはあくまでも国会においてお決めになることであるという前提でお答えを申し上げたいと思います。
 ただいまの御質問の中で被疑者として勾留中の者についての証人喚問の例というような箇所があったかと存じますけれども、これまで被疑者として勾留中の者について証人尋問が行われた事例はございません。これまでに例がありますのは、被告人として、つまり起訴後の被告人について、身柄が拘束されている間に出張尋問が行われたことがあるということでございます。
 その上で、それでは、特に被疑者として、つまり起訴前の勾留中の者についての出張尋問の関係でありますけれども、問題があるように考えております。その問題一つ目は、被疑者の勾留は限られた期間でございますけれども、十分な捜査を行うことが困難になりかねないという点が第一点でございます。第二点は、現に捜査中、強制捜査中の事件につきまして質問が及んだ場合には、やはり捜査に影響を与えるおそれがあるということでございます。三つ目は、証人喚問ということになりますと、偽証罪の制裁の下で被疑者に証言を求めることになるわけでありますけれども、刑事手続上は被疑者に対して黙秘権を始めとする防御権が認められております。そうした観点から問題を生ずるおそれがあるということでございます。
 こうしたこともございまして、先ほども申し上げたように、これまで……
#94
○藤田幸久君 簡潔にお願いします。
#95
○政府参考人(大野恒太郎君) 起訴前の被疑者に対する出張尋問が行われた例はないというふうに承知しております。
#96
○藤田幸久君 簡潔に。被告人の場合はどうですか、起訴後。
#97
○政府参考人(大野恒太郎君) はい。被告人につきましては二例ございます。一件目はいわゆる佐川急便事件につきまして、平成四年に衆議院の予算委員会それから参議院の予算委員会で渡邉廣康氏につきまして、勾留場所の東京拘置所で出張尋問が行われた例がございます。二例目はいわゆるオレンジ共済事件でございまして、平成九年参議院予算委員会が友部達夫氏外一名につきまして、勾留場所の警視庁で出張尋問を実施した例がございます。
 そして、接見禁止の関係について申し上げたいと思いますけれども、起訴後のただいま申し上げた二つの例につきましても接見禁止の決定が裁判所から付けられておりました。つまり、当該の被告人につきまして弁護人以外の者との接見等を禁止する決定でございます。そこで、ただいま申し上げた二例におきましては、いずれも当該の委員会の委員長から裁判所に対しまして接見禁止の一部解除の職権発動を求める申立てを行いまして、裁判所から一部解除決定を受けた上でそれぞれの尋問が実施されたというように承知しております。
#98
○藤田幸久君 それと、再逮捕についてお聞きしたいんですけれども、一回目と二回目でいわゆる行為が異なっているという理由で、一回目は例えばゴルフの関係、接待とか、二回目は金銭、賄賂とかいう、違った行為で再逮捕で対応が異なるというような事例があるんでしょうか。
#99
○政府参考人(大野恒太郎君) 済みません、ちょっともう一度、ただいまの質問。
#100
○藤田幸久君 つまり、違った理由で再逮捕というものがあり得るんでしょうかと。
#101
○政府参考人(大野恒太郎君) 事実が違えば、これは一般論でございますけれども、違う事実について再逮捕するということはあり得ます。
#102
○藤田幸久君 請託行為が一緒であってもですか。
#103
○政府参考人(大野恒太郎君) 具体的な事例に及ぶことになりますとお答えを差し控えさせていただきたいというふうに存じますけれども……
#104
○藤田幸久君 先ほどは一般論とおっしゃった。
#105
○政府参考人(大野恒太郎君) 法律上事実関係が別であると、別罪であるというように判断されれば、これは別に逮捕することがあり得る、一般論としてはそのようなことになります。ただ、別罪になるかどうかということは、具体的な事実関係等に即して判断されなければならないことだというふうに申し上げたいと思います。
#106
○藤田幸久君 要は、今まで国会で証人喚問が決まった、正式に決まった後が一例、ほぼ内定していたことが一例がこの一か月の間に起こっている。それから、もちろん事情は違うんだろうと思うんですけれども、参考人が結果的に近々この委員会で招致をすることができなくなっていると。やはり法律的な今根拠いろいろおっしゃいましたけれども、やはり今これだけ大きな問題で、それから防衛省の問題が一番国民的な関心を持っている中で、この国会において証人喚問あるいは参考人質疑等が行われるということは極めて重要だろうと思うんですけれども、その際、結果的にそれができない形になってしまっている。つまり、国会が国権の最高機関として調査をすることを結果的に妨げるような理由を検察側が有していると。したがって、今後もそういうことがあり得るとお考えでしょうか。
#107
○政府参考人(大野恒太郎君) 検察当局といたしましても、国政調査権の重要性というのは十分に理解しているところというように承知しております。また、今回の一連の捜査につきまして殊更に国政調査権あるいは証人尋問を妨害するというような意図はなかったというように申し上げさせていただきたいと思います。
 ただ、検察当局といたしましては、捜査機関あるいは訴追機関といたしまして、犯罪の嫌疑が生じた場合には事案の真相を解明して適切な処罰を求めること、これが課せられている使命、職責であると考えておりまして、犯罪の嫌疑が生じ、しかも逮捕の必要性があるという場合には逮捕せざるを得ない場合もあるというように承知しております。
#108
○藤田幸久君 つまり、犯罪すべてじゃないと思うんですね。国民的視点からしますと、犯罪以外の要件の方がより国民的視点からとって重要なことがあり得ると。結果的にそれを妨げたということになっているわけで、それもあり得ると、そしてそういう行使を今後も、つまり犯罪ということが金科玉条のように行使をするということもあり得るということでしょうか。
#109
○政府参考人(大野恒太郎君) 検察当局の場合には、犯罪の成否を明らかにし、適切な処罰を求めるというのがその責任であります。国民的関心というような御発言もありましたけれども、純粋に法律と証拠に照らしまして犯罪と認められる、犯罪の嫌疑が生じた場合、逮捕の必要性がある場合に、それに応じた措置をとるということを申し上げた次第でございます。
#110
○藤田幸久君 引き続きこの件については、院にとって重要な課題でございますんで、院全体としても取り組むということを、また委員の、ほかの委員長始め皆さんにも訴えをしながら、次の質問に移っていきたいと思います。
 お手元に平成十二年度決算検査報告という資料をお渡ししております。これは先日、本会議でも質問をさせていただいたことで、なぜこの数年前のことを持ち出しているかといいますと、実は昨今の守屋次官、それから後で質問いたします報償費等も含めまして、私はこの件は非常に重要な問題だろうと思っておりますのでお配りをしたわけでございますが、これは会計検査院が初等練習機に関する検査をした資料でございます。
 この三枚目めくっていただきますと、八ページのアンダーラインをしておりますけれども、入札者に封印させる取扱いとしていなかったと。それから、その次のページ行きまして、アンダーラインをした三行目の後半辺りから、提案内容に係るより詳細な関連データを提出させたりするための方策等を十分取っていなかった。それから、次のページに行きますと、アンダーラインをしておりますやはり三行目の最後のところですね、提案内容に係るより詳細な関連データを提出させたりするための方策等を十分取っていなかった。それから、そのページの一番下の方に行きまして、これらの内容、アンダーラインですけれども、内容が履行されなかった場合の責任の所在や損害賠償の方法など提案内容の履行を確保するための措置について具体的に示していなかったと。そして、その次のページに行きまして、アンダーラインのところだけ行きますと、上のアンダーラインの二行目ですけれども、次のような方策を検討する要があると認められると。そして、その次のアンダーラインの下の方ですけれども、書類の部数の一部を原本として封印させたりする。つまり、封印をさせろと言っているわけですね。それから一番下の行ですけれども、提案内容に係る詳細な関連データを提出させたりすると。
 ここまで詳しく言っているのにもかかわらず、その次のページでございますが、これが防衛庁、当時が改ざんをしたこの会計検査院の報告の要約でございます。
 そもそも、これは防衛庁も認めていらっしゃいますけれども、会計検査院が作っていないものを会計検査院作成と書いてしまった改ざん。それから、一番上のアンダーライン、これは防衛庁認めていらっしゃいますけれども、こういう本文にないものを挿入してしまった、会計法令等に照らして特に不適切と認められる事態は見受けられなかった。
 さらに、その次のページの英文を見てみますと、本文の二行目、ノー イリーガル オア インアプロプリエート アクツ ワー ファウンドとあるんですけれども、つまり非合法的なことはなかったと書いているんですね。これは日本文を更に意訳をしているんですね。
 したがいまして、これは当時、斉藤防衛庁長官のときに起きたことを中谷長官が答弁をされておられまして、それでこの二つの点、つまり会計検査院でないのに入れたということとそれからその本文を差し入れたということまでは認められているんですけれども、私今回調べてみたら、英文までこれ意訳をしているんですね。ということは、当時の答弁で事務的なミスだとおっしゃっていたけれども、これは事務的なミスじゃないですね。
 それから、更に言いますと、当時の守屋局長が、局長のところで止まって上に上げていなかったとおっしゃっているんですね。
 そうしますと、ここでちょっと確認をしておきますが、会計検査院、当時の中谷長官あるいは守屋局長の答弁で、このいわゆる偽造した方の短いやつをスイス政府に出した際の中身について、会計検査院とも確認を取ったと答弁がありますが、それが本当に会計検査院が確認をしておったのかというのが一点と、もう一点、会計検査院の報告を改ざんしたという事例はこの前にも後にもあるのか、それともこれ一回きりなのか、答えてください。
#111
○説明員(小武山智安君) お答えを申し上げます。
 まず、この新初等練習機の調達に関する検査報告掲記事項につきましては、当時検査報告の掲記区分でございます特定検査対象に関する検査状況の性格等について問い合わせがあったものと思われますけれども、少なくとも御指摘の要約文書の現物につきましては、防衛庁から事前に協議や確認は行われていなかったと承知しております。また、改ざん等ということはないというふうに認識しております。
#112
○藤田幸久君 これしかないということですかね、会計検査院の歴史の中で。
 そこで、石破防衛大臣、いろいろ今改革に取り組んでおられる中で、私がこれを取り上げましたのは、一つは局長で止まっていたということが一つ、それから、事務的ミスと当時の長官が答弁しているけれども、これは事務的なミスじゃないですね。やはり、これは意図がなければここまでやらない。つまり、スイス政府ですけれども、十回ぐらい日本政府に問い合わせをしている。まあいろんな政府がありますが、私はスイス政府というのは時計のように極めて緻密で慎重で正確な政府が外交ルートを通して問い合わせをしている、それに対して、それがあるがゆえにこういう改ざんした文書を作って、そしてそれがあるがゆえに意訳までして出しているということは、これ一貫した意図があると、結果的にですよ、いうふうにこれは受け止めるべき事柄、多分ごらんになっていて三大臣ともびっくりされて今見ておられましたけれども、と思われるんではないかと思いますが、石破大臣、いかがでしょうか。
#113
○国務大臣(石破茂君) これは、会計検査院の了解を得ないまま今委員が御指摘の文書を送付をしております。ここは連絡ミスということになっておりますが、連絡ミスであろうと何であろうと、会計検査院の了解を得ずにこういうものを送付したということは極めて問題であり、私どもとして本当に申し訳のないことだと思います。
 これを改ざんという評価をするかどうか、これは私どもとして評価する立場にはございませんが、当省としては、改ざん、意図的に意味を変えるように正文である和文を仮訳として英文として作成したものではないというふうに承知をしております。英文は当時の防衛庁が仮訳をしたものでございますが、この仮訳は和文の趣旨をできる限り正確に伝えるため丁寧に訳すことを心掛けて作成したということであって、意図的なものではないということを当省としては考えておるわけでございます。
 では、防衛局長の判断のみでこんなことができるのかということであります。これ同じ事務ミスという言葉で申し上げれば、例の補給量取り違えと似ているのではないかということを私も思うのでございますが、補給量の取り違えというのは、もう元々は事務的ミスであるけれども、判断する立場にない者が判断しちゃったということであります。本件に関しましては防衛局長がしかるべき権能によって判断をしたということでございますが、本当にそれでシステムとして正しいのかということは今後議論の余地があろうかと思っております。
#114
○藤田幸久君 補給量の取り違えの件も比較として申し上げようと思っておりましたが、大臣が先おっしゃっていただきましたが、その違いは、補給量の問題は元々のミスかもしらない、違うかもしらない。しかし、今回のこの事例に関しては、これはミスじゃないですよね、意図ですよね。
 しかも、経緯からいいますと、元々日本のメーカーの方が高かった。ところが、中島洋次郎さんの件もあって遅れてしまった。それで、随意契約を公開入札に変えたんです。しかも、外国のメーカーの参入を認めた。国際公約をした。ところが、国際公約をしながら、実は最初の価格だけじゃなくて二十年間にわたるライフサイクルコスト、つまり修理費を入れることによって結果的に国産メーカーがトータルで安いという細工をし、かつこの検査院で報告していることは封入せずに、将来これだけ安くやりますよと見せながらこの国産メーカーに落とし込んでしまったということは、これは意思ですよね、一貫した。そして、その意思の結果としてここまで改ざんをしたということはこれは極めて明らかだろうと思うんですね。
 それで、今、現段階における私は石破大臣の責任を問うているのではなくて、実は、ここまでやる省庁が存在をするということ自体が、今問題になっている、後で報償費等も含めて質問をいたしますけれども、根っこにあるんじゃないか。つまり、調達の方法の問題だとか体質の問題だとかマンネリだとかいうことを随分我々聞かされてきましたけれども、もっともっともっと根っこにこういうことをやる省庁が存在をするということを、大臣、副長官のころから何回もかかわっていると度々おっしゃっておられますけれども、こういうことに対応できなければ、調達の仕組みだとか、この倫理カードも私も大臣から直接いただきましたけど、こういうことでは根っこの問題が変わらないんじゃないかという、そのことについて正直にお答えいただきたい。
 今日は大臣の責任追及じゃありませんので、改革のためにはこういう問題を扱っていかなければ進まないんじゃないかということをお聞きしたいんですが。
#115
○国務大臣(石破茂君) 要はチェックのシステムをどうつくるかということと、それがみんなぐるであればどうにもこうにもならないわけで、どのようにして情報を開示しながら納税者の代表である議会においてそういうことがチェックいただけるかということも私は併せて考えていかねばならないのだと思っています。
 防衛省という一つの組織でありますし、その中において監察制度というものをどうやってワークさせるかということも徹底して議論していますが、何回か前のこの当外交防衛委員会において、委員会として調達に関する小委員会を設けてこういうことをチェックすべきではないかという御提案を野党の方からいただきました。私は、本当にそれは是非御検討くださいという答弁をしたのですが。
 省内でそういうチェックもいたします。今回、このスイス政府の事案は防衛局長という決裁権者の下で決裁されたということでありますが、なお委員御指摘のようなことがある。とするならば、省内においてそういうことを監察するという仕組みも大事ですが、情報を開示し、委員会、国会の場においてもそういうチェックをいただくという仕組みも、省内として仕組みをつくる、更に正しいものとするために、そういう御議論も、別に押し付けるとかそんなことを申し上げているわけではないのです、そういう重層的な仕組みが必要なのではないかというふうに私は思っております。
#116
○藤田幸久君 これは公文書偽造と公文書偽造行使の両方が当てはまるようでございますけれども、それと、これは日本の公開入札制度そのものを失墜させてしまったんですね。このだから罪というのは私は相当重いと思うんですが、当時は長官が減給、それから関係者についてはまあそれなりの処分程度で済ませて。
 したがって、結局この根っこが、単に、今おっしゃるように、いろんな監察の仕組みということをおっしゃったけれども、監察の仕組みと同時に、やはり内部から制度的にダブルチェックが利くような意志でもって変えていかなければ、だって会計検査院の報告書を偽造したんですよ、この抄録を。これは、だから公文書偽造なんですよ。で、偽造して、スイス政府に手紙を出したということは公文書偽造行使ですよ。それがこれで終わらせてしまったこと自体が私は今根っこにあるんではないかと。それを何か、人ごととは言わないけれども、議会で外で外でと言われて、外で、少なくとも日本の会計検査院というのは、アメリカのGAOほどではないにしても、日本で唯一こういう立場にあるその報告書をここまで偽造して行使をしてしまったと。
 これは私は、さかのぼってこの対応の仕方に問題がなかったということを是非、今後の改革を進めるのであるならば、総理官邸でやっていることよりも、例えばこのことについてしっかり対応することの方が重要ではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#117
○国務大臣(石破茂君) これが公文書偽造あるいは虚偽公文書作成、公文書偽造行使に当たるかどうかということについて、当省として当たる当たらないということを判断するという立場ではございません。
 この処分が十分であったのかということについて、当時のいろいろな記録等々を読んでみますと、厳重注意処分が計画課長以下の当時の作成担当者、また対応方について事務次官、防衛局長に厳重注意ということでありますが、これで適切であったというふうに私は現在考えておるところでございます。
 問題は、会計検査院と協議せずにやっちゃったということが単なるミスなのか意図的なことなのかということであります。私は当時副長官でございまして、この問題につきそこまで深くかかわって議論をしたことは正直言ってございませんけれども、それが意図的に十分な協議を行わなくやったということであれば、それは事務ミスなんというようなことで片付けられる話ではないと。
 私が報告を受け、自分自身で確認をしたところでは、それが意図的にそこまで行うものではなく、正文である和文を会計検査院の意図を、何というんでしょう、そんたくしながらという言い方は適切ではないかもしれませんが、そういう意図も踏まえて書いたと。それは、会計検査院ときちんと調整をしない上で書いたということがそのような犯罪的なことに当たるかどうかという確信を私自身持っておらない、むしろ事務的なミスというふうに掌握をしておるところでありますが、本当にそうだったのかどうなのかという問題意識、そしてそれはどうすれば防げるかという体制、これはきちんとつくらなければいけないということは御指摘のとおりでございます。
 官邸でそんなことやることじゃなくてと、こういうふうな御指摘でありますが、当省の中でそういう文民統制に関する委員会をつくり、官邸において御議論をいただいている、これは常に連携を取りながらやっておるものでございまして、単なる精神論をつくっておしまいというようなことにしては絶対ならないということは官房長官からも御指摘を賜っておるところでございます。
#118
○藤田幸久君 時間の関係で、とにかく、官房長官もいらっしゃいますけれども、こういった極めて今後の改革に重要なことについて、しっかりともう一度検証をして取り組んでいただきたいと要望しておきたいと思います。
 次に、報償費といわゆる裏金づくりということについてお聞きしたいと思いますけれども、防衛省が報償費を裏金化し、組織ぐるみで長年使い続けていると。これは守屋さんの関係から出てきたんだろうと思いますけれども、防衛省の方で調査を始めているということでございますけれども、どんな調査を行っているのか。つまり、調査という場合に、これ予算化されて、報償費というものが実際に計上されて決算もされているわけですから、これ調査というのはそんなに手間が掛からない。まず、実際に使われたものを、担当者もいるわけですから、それを明らかにすればそんなに時間掛からないはずのものだろうと思うんですけれども、大臣、まずどこまで分かったんでしょうか、調査をして。
#119
○国務大臣(石破茂君) 本日が十二月十八日でございます。報道がございましたのが十六日でありまして、十六日付けで確認作業が開始をされております。今どこまで分かっているかということにつきまして、お答えできるだけのものを私は今持っておりません。
 どういうふうにやっているんだということでございますが、この報償費の予算を管理しておりますのは経理装備局でございます。関係する内部部局、各自衛隊の部隊等における支出状況の確認、関係者からの聞き取り、こういうことを行っておりまして、適切であったかどうか、これ委員の御指摘ではございますが、一日二日で全部了するというものではございません。
#120
○藤田幸久君 報道によりますと、秘書課長さんが中心で各方々に定期的に報償費をお渡ししているという話でございますけれども、大臣は副長官も経験されておられますけれども、その当時から現在に至るまで、定期的に、予算化されたものですから構わないんだろうと思うんですけれども、受け取られたことはございませんか。
#121
○国務大臣(石破茂君) これがおまえの報償費だよといって受け取ったことは一度もございません。
#122
○藤田幸久君 では、それ以外の目的、あるいは目的を言われずに手渡されたことはないんでしょうか。
#123
○国務大臣(石破茂君) ございません。
#124
○藤田幸久君 ここでちょっと会計検査院にお聞きしたいと思うんですけれども、要するに、報償費はほかの予算、決算と違って簡易証明でいいと。簡易証明というのは、要するに領収書手元保存であって領収書を出さなくてもいいと。目的等は明らかにするけれども、それで済むということですけれども、一つは、この簡易証明というものが、防衛省において報償費以外に簡易証明の対象となっているものはあるか、それから、ほかの省庁で簡易証明の対象になっている予算項目が、あるいは決算項目があるのか、お答えいただきたいと思います。
#125
○説明員(小武山智安君) まず防衛省でございますけれども、報償費以外にはございません。
 それから、ほかの省庁でございますけれども、計算証明規則十一条の規定に基づきまして領収書等を証明責任者の手元に保管させておきまして、会計検査院には支払明細書を提出させるという、一般的な計算証明と異なる方法を認めているのは、内閣関係の報償費、警察庁の報償費及び捜査費、金融庁の捜査費、公正取引委員会の報償費、法務省関係の報償費、調査活動費及び公安調査官調査活動費、外務省関係の報償費、財務省関係の捜査費、厚生労働省関係の報償費及び麻薬取締活動費、国土交通省関係の報償費及び捜査費、それから防衛省の報償費ということでございます。
#126
○藤田幸久君 そうしますと、支払明細書だけでいいって、領収書は手元保存ということですが、防衛省のこれは事務方の方で結構ですけれども、領収書は手元に保存されているんですね。
#127
○政府参考人(長岡憲宗君) 報償費につきましては会計検査院の受検をさせていただいております。必要な書類についてもごらんをいただいているということでございます。
#128
○藤田幸久君 領収書を保存しているのですか。イエスかノー。
#129
○政府参考人(長岡憲宗君) 今、先ほどお話がありましたように、簡易な証明書ということで、使途が分かるものということで、それを検査をしていただいているということでございます。
#130
○藤田幸久君 答えられないと質問続けられないんですよね。つまり、これじゃ答えが出てこない。(発言する者あり)
#131
○委員長(北澤俊美君) 質問続けますか。藤田幸久君。
#132
○藤田幸久君 簡易証明によるこの支払明細書を出していただくということは、防衛省の方に、領収書は手元保存ということですが、領収書を保存しているんですね。
#133
○政府参考人(長岡憲宗君) 領収書等その他の証拠書類でございますけれども、会計検査院から御要求のあったときに提出できるよう手元に保管をしておいて、実地検査の際に検査を受けているということでございます。
#134
○藤田幸久君 領収書等ということと、それから必要なときにということは、ふだんはないけど必要なときに作って出すという意味ですか。
#135
○政府参考人(長岡憲宗君) きちっとこう、あの……
#136
○委員長(北澤俊美君) 局長に申し上げますが、質問通告をされているのに、さっきから答弁を聞いているとのらりくらりと、もっと分かりやすい答弁してくださいよ。
#137
○政府参考人(長岡憲宗君) はい。
 きちっとした領収書といいますか、それはそれで保管をしておいてお見せをしております。したがいまして、使途の分かるものについては書類を保管して検査を受けているところでございます。
#138
○藤田幸久君 今の答弁は、使途の分からないものはないという意味ですね。
#139
○政府参考人(長岡憲宗君) 使途を明示して検査を受けているところでございます。
#140
○藤田幸久君 つまり、使途の分からないものはないんですか。
#141
○政府参考人(長岡憲宗君) そのように存じております。
#142
○藤田幸久君 ということは、使途の分からないものは保存していないということですから、これは正に聖域であると……(発言する者あり)ということですね。したがって、これは、正にこれ聖域になっているわけで、大臣、ですから、これを、報償費というのは急に何かおとつい降ってわいた、月の世界から新しい何か事例があったわけじゃなくて、外務省の競走馬の話もありましたね、それから北海道警察のこともありました。
 それで、したがって、当然のことながら、報償費についてふだんからいろいろと検証をしておいてしかるべきことだったろうと思うんですね。急に守屋さんの捜索でもっていろんな書類がいったので出てきた話じゃないと思うんですけれども。したがいまして、これはやはり場当たり的な対応ではない対応をしていただかなければ困ると思いますし、それで、この報償費というものが、実際に、先ほどちょっと確認をいたしましたらば、会計課、つまり経理装備局の中の会計課が支払支出担当官、あるいはそういう業務を担っているようでございますけれども、であるならば、これは速やかにこれ確認をしていただき、そしてもし来年度も同じようにこの報償費を計上する予定があるのか、そのことについて、大臣、お伺いしたいと思います。
#143
○国務大臣(石破茂君) ちょっと、もう一度確認のため答弁をさせていただくことをお許しいただきたいと存じます。
 会計検査院から、計算証明規則第十一条に基づき特例的扱いが認められておるということは会計検査院から答弁があったとおりであります。
 私どもとして、情報提供者などの証拠書類であります領収証書その他の証拠書類は、会計検査院から要求があったときに提出できるよう手元に保管をしておる。先ほど何か御議論がありましたが、そのときに作って出すという話ではなくて、会計検査院から要求があったときに提出できるよう手元にきちんと保管をしておるということでございます。会計実地検査の際にそういう検査を受けておるわけでございまして、そのときに作るとかなんとか、そういうものではございません。何のために使われたかということもきちんと把握をしておるというものでございます。
 そして、今委員御指摘の支出官というのは、経理装備局の会計課長でございます。支出負担行為担当官は経理装備局の会計管理官、そして出納官吏はその支出班長でございます。
 そういうことで、私どもとして、犯罪捜査に必要な経費、表彰の副賞、賞じゅつ金のほかに、当然、当省の性格上、業務に必要な情報収集に必要な経費というのはこれはございます。そういうものがなければ情報収集ということはできません。よって、そういうことが認められておるわけでございます。
 ですから、今後計上するつもりがないかというようなお尋ねでございますので、これは計上さしていただくというお答えに相なります。
#144
○藤田幸久君 例えば、使い道がいろいろ問題になっているわけですけれども、例えば北海道県警の場合は、道警、九億五千万返還しています、不正が分かった段階でですね。それで、この報償費について、もし、使い方が妥当でなかった、あるいは実は裏金というのかほかの使い方をしたのか分かりませんが、仮に今余っているとしますと、それを国庫に返還するおつもりはないか。大臣、いかがでしょうか。
#145
○国務大臣(石破茂君) 仮に余っていればということでございますが、るる答弁を申し上げておりますように、これまで報償費の使い方に問題があったというふうに私は現在承知をしておりません。しかし、冒頭答弁申し上げましたように、今、本当にきちんと使われたのかという確認作業をしておるところでございます。したがいまして、残っているか残っていないかということについて、まあ残っている残っていないという言い方もそれは必ずしも適切ではないように思いますけれども、本当にきちんと使われたかどうかという作業を急ぐということが今の時点でお答えできるものでございます。
#146
○藤田幸久君 そうしますと、もし残っていた場合には、来年度の予算を減らすかあるいは国庫に返還をするという用意がおありかどうかを簡潔にお答えいただきたいと思います。
#147
○国務大臣(石破茂君) 平成二十年度概算要求におきましても、報償費として一億六千四百八十八万円というものを要求をいたしております。賞じゅつ金以外のものが一億三千七百六十万ということでございます。私どもとして、それが本当に国家の目的のためにきちんと使えるということで要求をしているものでございますが、併せまして内部の確認作業はきちんといたします。
#148
○藤田幸久君 二〇〇〇年度はいかがでしょうか。
#149
○国務大臣(石破茂君) えっ、二〇〇〇……
#150
○藤田幸久君 今のは十九年度でしたよね。
#151
○国務大臣(石破茂君) ごめんなさい、言い方が十分でございませんでした。
 今、平成二十年度の概算要求で申し上げました。
#152
○藤田幸久君 分かりました。
 じゃ、ちょっと十分ほどありますんで、今までとはちょっとモードを変えて、外務大臣と防衛大臣にクラスター爆弾のことについてお聞きしたいと思います。
 十年ほど前ですが、高村大臣が、外務大臣あるいは外務当時は政務次官等で、前後、小渕外務大臣が有名でございましたが、当時、対人地雷のことについては随分御協力いただきまして、私もあの当時、小坂憲次代議士とか中谷元代議士と動いておりましたが、極めてこの対人地雷とクラスター爆弾では類似性がございますので、その当時のことを思いながらお聞きをしたいと思いますけれども。
 時間がないんで、要は、対人地雷のときもそうでしたけれども、いわゆるCCWよりも今回はオスロ・プロセスの方に今だんだんだんだん環境が整ってきていると思います。外務省の方がCCW中心で来たという理由は、一つは国の数がCCWの方が多かった。これは先週のウィーンの会議でも逆転をしまして、オスロ・プロセスの方が百三十八で増えた。それから、今までは実際に製造している主な国がかかわっていないということでございましたけれども、そもそもオスロ・プロセスで製造にかかわっている国というのはアメリカ、ロシア、イスラエル、エリトリアだけでございまして、ほかの生産主要国はオスロ・プロセスに参加しているわけですから、その根拠自体が失われてきているというか、根拠自体の説得性が実は下がってきていると思うんですね。
 それで、一方で、これは五月にNGOの会議でこれは防衛庁の方が、じゃ、いったんここまでで、高村大臣、国際的にもこのCCWからこのオスロ・プロセスの方にやっぱり趨勢が変わってきていると。この間のウィーンの会議にも猪口邦子代議士と山口壯代議士が参加をされておられますけれども、そういうふうに今までの外務省がおっしゃっていた根拠が薄らいできて趨勢が変わってきていると思っておりますけれども、その辺についての認識はいかがでしょうか。
#153
○国務大臣(高村正彦君) 政府としては、クラスター弾の不発弾等による人道上の懸念が存在することは十分認識しているわけでありまして、例えばレバノンやアフガニスタン等においてクラスター弾を含む不発弾処理に協力してきているわけであります。このようなクラスター弾の人道上の懸念に実効的に対処するためには、主要な生産国及び保有国の参加も得て、人道面と安全保障面のバランスを考慮しつつ議論を進めていくことが必要であると思っております。
 政府としては、こうした実効性の観点から、特定通常兵器使用禁止制限条約の枠組みで国際約束を作成することを支持しているわけであります。かかる立場から、先般のCCW締約国会議において政府専門家会合でクラスター弾の人道上の懸念に早急に対処するための交渉を行うことが決定されたことを歓迎しており、今後ともCCWの枠組みでの国際約束作成に向けて努力していきます。
 同時に、政府としては、CCW以外の様々な場におけるクラスター弾における国際的な議論に積極的に参加することを通じて今後の作業に貢献していく考えであります。かかる立場から、オスロ・プロセスの会議にも参加していきます。
 オスロ・プロセスの結果がCCWで国際約束をつくるときにいい影響を及ぼすということは私たちも歓迎するところでございます。
#154
○藤田幸久君 そのバランスが大分変わってきたということだろうと思いますが。
 それで、実はこの五月にこのクラスター爆弾関係のNGOの会議に防衛庁の方が出席をされ、要するに自衛隊が保有をしているわけですね、クラスター爆弾を。それで、自衛隊が保有をしているということは、これは防衛上の理由ですから、日本でクラスター爆弾が、大臣、使われる場合に、こういうことをおっしゃっているんですね。戦闘地域の住民に被害が及ばないよう事前に避難、退去をしていただきますと。それから、使われた後に、戦闘行為が終わった後は不発弾を完全に除去しますとおっしゃっているんですね。
 まず、まとめてお聞きしますけれども、大臣、保有しているクラスター爆弾、自衛隊にどのぐらいあるかということと、それから、実際に国内でクラスター爆弾がそうやって使われた場合には、クラスター爆弾を使うのは自衛隊だけじゃなくて敵側も使うわけですね。そうすると、敵側が実際に使う、そして、大臣は兵器お詳しいように、不発弾が一番このクラスター爆弾の問題になるわけですが、敵が使った不発弾をどうやって処理をするのか、その二点についてお聞きしたいと思います。
#155
○国務大臣(石破茂君) 恐縮であります、保有数につきましては、これはほかの装備品もそうでございますが、幾らあるかということはお答えができません。申し訳ありません。
 私どもがクラスター爆弾を使いますときは、海外で使うということを想定をいたしておりません。不法に侵害をしてきました敵をいかにして効果的に排除するかということなのでございます。そして、私どもが使用するものだけではなくて相手方が使用したものもこれは除去をするということになるというふうに私は考えております。
 これを除去するための法的なシステムからすれば、自衛隊法七十六条に基づきます防衛出動を命ぜられた部隊などによる国民保護措置、あるいは隊法七十七条の四に基づきます国民保護等派遣を命ぜられた部隊等による国民保護措置として除去、処理をするということが法的な枠組みに相なります。
 具体的にどのような形で処理をするかということにつきましては、これ非常に技術的な問題でございますので、ここで適切なお答えをすることは、ちょっと私そのような能力を持ち合わせておりません。
 クラスター爆弾は、要は子弾がばらばらとばらまかれるわけでありまして、その無力化については、それにふさわしい技術を我が自衛隊として保有しておると承知をいたしております。
#156
○藤田幸久君 対人地雷とクラスター爆弾、大変類似性があるわけですね。無差別性だとか市民に対する被害が多いとか、戦闘が終わった後に被害が及ぶ。
 それで、対人地雷のときにはお二人の大臣も大変、高村大臣も含めて動いていただきましたが、その代替兵器を開発をするということが非常に重要なポイントになったんですけれども。石破大臣、この代替兵器や代替装備あるいはいろんな組合せで、つまり国内においてクラスター爆弾を使うということは、御承知のとおりクラスター爆弾というのはかなり広い地域で敵方を殺傷するというのが目的ですね。そうすると、国内においてそういったことが想定される、あるいは想定した場合に、対人地雷だったらまだ水際ということでしたけれども、クラスター爆弾というのはかなり広い地域を一円殺傷すると。その地域を退避勧告を出してやること自体が私はこれいろんな弊害が、単なる不発弾による人道上の問題だけじゃないものがあると思うんですけどね。
 したがいまして、代替的な措置を講ずるということが今回も私は非常に重要だろうと思うんですけれども、その可能性について大臣にお聞きしたいということと、そういう方向性で、先ほど高村大臣がおっしゃった人道性の問題と安全保障上の問題と、それから使う可能性、弊害性について、私はクラスター爆弾の方が対人地雷以上に、国内を想定しているわけですから、なおさら対応する必要があると思いますけれども、いかがでしょうか、大臣。石破大臣。
#157
○国務大臣(石破茂君) 現在、クラスター爆弾の代替的なものがあるかということについて、こういうものを開発中だということがお答えできる段階にございません。今、そういうような面制圧能力というんですか、そういうものを有する装備品が開発中であるということも承知をいたしておりません。それは、可能性としてそういうものがあるかどうかということには私は問題意識を持ちたいと思います。
 ただ、指向性散弾で本当に対人地雷の代替足り得たかといえば、なかなかそこは難しいところが実はございます。つまり、それが自動的に散弾が飛び散るようなそういうものであれば、何だ、従来の対人地雷と基本的に変わらないじゃないかということになるわけで、何かの人的な関与というものが必要になります。人的な判断というのが必要になります。そうすると、その人が死んじゃったら一体どうやって動くのという問題が当然出てくるわけでございます。
 ですから、私どもの兵器というのはすべて抑止力として用いられるものでございますが、その抑止力があっという間に減耗してしまうようなものは極めてまずいということに相なりまして、どういうようなものがいいのか、御指摘の悲惨さというものは私も委員とその思いは共有しておるのでございますが、どういう形ができるか問題意識としては持たせていただきたいと思っております。
#158
○藤田幸久君 高村大臣に、この私の最後の資料三枚の中で、クラスター爆弾で例えばアメリカが使用した子弾の数が二億六千万個、最後から二ページですけれども、これだけの実はものが残る。それから最後から三枚目の資料に、これは日本政府が探知・除去技術の研究開発等々で援助をしているこれ総額ですね。
 つまり、思い出していただきたいと思うんですが、小渕外務大臣が踏み切った理由は……
#159
○委員長(北澤俊美君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
#160
○藤田幸久君 はい、まとめます。
 日本が犠牲者支援、不発弾の除去等に多額の援助をしていると。多額の援助をしながら日本がかかわらないのはおかしいねと、対人地雷の場合。これは全く同じ状況でございますので、それを是非超えるような是非政治判断をしていただきたいということをお願いをいたしまして、質問を終わらさせていただきたいと思います。
#161
○委員長(北澤俊美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時一分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#162
○委員長(北澤俊美君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 本日、牧山ひろえ君が委員を辞任され、その補欠として谷岡郁子君が選任されました。
    ─────────────
#163
○委員長(北澤俊美君) 休憩前に引き続き、テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#164
○喜納昌吉君 民主党・新緑風会の喜納昌吉と申します。
 今、人類は新たな転換期に差し掛かっていると思っています。地球温暖化や砂漠化、紛争やテロなど、我々が直面している問題は人類規模、地球規模に広がり、これらに対処するには国家規模、同盟規模では到底間に合いません。病み疲れた地球を元の姿に取り戻すためには、問題から答えを導き出すのではなく、答えから問題を解決するという姿勢が必要だと思います。
 安全保障についても、日米同盟を地球規模で解釈する時期に来ていると思います。日米同盟の重要性を認識しながらも、日米同盟に対してどうアプローチするか問われるところであると思います。
 グローバル公共政策、保護する義務、国連の先住民の権利宣言採択、UNEPSなどの新しい価値観についても大いに議論すべきだと思っております。その意味で、民主党がテロ特措法の対案提出に慎重になるのは当然だと思っております。
 では、地球を一番破壊する戦争の担い手である死の商人、武器商人と言われる軍需産業の関連で質問します。
 日米平和・文化交流協会という、外務省広報文化交流部文化交流課が一九六八年に管轄を始めた社団法人があります。まず、これについて質問します。
 外務大臣、その目的を明らかにしてください。
#165
○副大臣(木村仁君) 御指摘の法人は社団法人日米平和・文化交流協会のことであろうと存じますが、この協会は、日米両国の文化の交流を行い、日米両国民の親善を図ることを目的として昭和四十三年四月に設立された社団法人日米文化振興会を前身とする外務省所管の社団法人でありまして、主な事業として、日本と米国との文化交流事業及び知的交流事業等を実施いたしております。
#166
○喜納昌吉君 現在のような防衛族議員のたまり場のような組織になったのはいつごろからですか。
#167
○副大臣(木村仁君) 平成十七年に日米文化振興会に対して発出された外務大臣命令を受けて同振興会が組織変更いたしまして現在の日米文化交流協会というふうになりましてから、日米国際交流基金センターからの補助金等を得て日米安全保障に関する交流の研究会等を開いているものでございます。
#168
○喜納昌吉君 この創始者は笠井重治先生となっているんですけど、明らかに所期の目的を逸脱していると思うんですけど、どうですか。
#169
○副大臣(木村仁君) そのようなこともありましたので、平成十七年に検査を行いまして、同年六月十二日に、失礼いたしました、平成十七年に改組等の改善命令を出しまして、事務所を明確にするとか人事を確立する等の改革を行っております。
#170
○喜納昌吉君 報道によると、この協会は、元は日米文化振興会という名称でしたが、二〇〇一年に秋山直紀氏が買い取る形で引き継ぎ、名称が現在のように変わったとありますが、これは事実ですか。
#171
○副大臣(木村仁君) 日米平和・文化交流協会という名称は、平成十七年に日米文化振興会に対して発出された外務大臣の命を受け、同振興会の組織としての在り方、実施事業範囲等について見直しを行う中で、平成十八年六月十二日、法人側から名称を含む定款変更の認可が申請され、同六月二十六日で外務省としてこれを認可したものであります。
 名称変更の理由に関し法人側からは、日米文化振興会の基本理念を引き継ぎ、日米両国の文化交流を行い、日米両国民の親善を図るとともに、日米平和・文化交流協会へと名称を変更し、日米の信頼構築を通じて世界の平和に寄与していく活動を行っていくという説明を受けました。これに対し外務省としては、平和という用語はしばしば文化交流と関連付けて用いられる用語であり、同法人の目的及び事業と乖離しないと判断して名称の変更を認可をいたしております。
#172
○喜納昌吉君 この協会は現在も外務省管轄下の社団法人なんですか。
#173
○副大臣(木村仁君) 外務省管轄下の公益法人でございます。
#174
○喜納昌吉君 当初の目的を大幅に逸脱した組織を今も文化交流を目的とした法人として認め続けているのはおかしいと思いませんか。
#175
○副大臣(木村仁君) 外務省の検査、組織変更の後、そのような趣旨に沿った仕事をいたしております。米専門家による講演の支援、あるいは日米安全保障戦略会議、こういうものの知的交流を行っておりますし、日米企業間の相互理解を目的とした勉強会及び懇親会の開催、あるいは日米安全保障議員交流の開催、あるいは初代会長である笠井重治氏が残した文献の活用のための調査研究、各国における情報保護という言葉の解釈の違いに関する研究、同協会を対象とした米国情報の配信等、そのような仕事をいたしております。
#176
○喜納昌吉君 いいお仕事をしているとおっしゃっていますけど、協会が不祥事の温床になっていた可能性が出ている今こそ、外務省はこの協会を解散させるべきではないかと思いませんか。
#177
○副大臣(木村仁君) 平成十七年の改善命令を発出いたしまして以後、改革を行い、現在は良好な運営を行っているものと考えております。
#178
○喜納昌吉君 どう考えても良好な運営とは思えませんですけど、何か解体できない理由でもあるんですか。
#179
○副大臣(木村仁君) ちょっと聞き取れませんでしたが。
#180
○喜納昌吉君 どう考えても良好な団体という、運営という感覚はないんですけど、客観的に見てね。何か解体させると都合が悪いようなものがあるんですか。
#181
○副大臣(木村仁君) この協会は、国際交流基金日米センターから補助金を得て両国の交流会議、日米安全保障戦略会議等を定期的に開催しておりまして、交流協会からの報告によりますと、そういった事業は補助金適化法に基づいてきちっとやっているというふうに聞いておりますので、今解散させる理由はないのかと思います。
#182
○喜納昌吉君 防衛省の不正を見てもほとんど報告はでたらめな感じがありますけど、それは単純にすぐ報告で判断するんですか、副大臣は。
#183
○副大臣(木村仁君) 国の取決めによりまして三年に一度はきちっと監査を行うことになっておりまして、立入検査を早期に実現したいと、実施したいと思っております。
 国際交流基金から日米文化振興会、これは以前のものでありますが、日米平和・文化交流協会に対して支出された助成金は、先ほど申しましたように、補助金適化法に従って適正に処理されていると報告を受けております。
 いずれにいたしましても、早期に次の立入検査を行いたいと考えております。
#184
○喜納昌吉君 しっかり立ち入ってください。そうしないと、何か国民よりも防衛産業、防衛族議員、あるいは米国の軍産複合体の方が大切なのかなと一瞬思うことがありますから。
 どうですか、いっそのことこの協会を解散させ、もし強いて残すならば、文化交流というこの言葉をはいで軍事交流とか、そういう方向にはっきり変えた方がいいんじゃないでしょうか。どうですか。
#185
○副大臣(木村仁君) 文化交流及び人事関係の交流等を中心に行っている団体でございまして、現在は日米安全保障戦略会議というのを安全保障議員の協議会等と協力して、あるいは米国のヘリテージ財団あるいはその他の機関と協力してやっておりまして、その一部が今活発といえば活発でありますけれども、公益法人そのものとしては文化交流、人事交流、人物交流、そういうものを進めていこうという団体でありますので、今解散とかそういうことにはならないと思います。
#186
○喜納昌吉君 国家の危機のときには政治判断というのを強く出さなくちゃいけないと思いますので、良くないなと思いましたらばしっと切るという態度を示せば自民党も少しは人気を取り戻すのではないかと思っていますし、多少なりともね。是非頑張って、よろしくお願いします。
#187
○副大臣(木村仁君) 御質問で、できるかどうか分かりませんが、承っておきます。
#188
○喜納昌吉君 ブッシュ米政権が開始した対テロ戦争の基となったとされている国連安保理第一三六八号決議について質問します。
 この決議は、国連憲章第五十一条の自衛権の存在を確認しましたが、具体的な軍事措置をとることを求めるものではなかったと思いますが、外務大臣はこの点をどうお考えですか、外務大臣。
#189
○国務大臣(高村正彦君) 一三六八自体が何か特別の軍事行動を求めているというふうには解釈をしておりませんが、その中で個別的自衛権あるいは集団的自衛権というものを示唆している文言があるということは事実でございます。
#190
○喜納昌吉君 示唆する。まあ私が言いたいのは、一三六八号決議は、テロに対する自衛行動は認めても直ちに戦争開始につながる問題の解決を求めていたものではないと思っているんですね。その示唆するという個別的自衛権、集団的自衛権、それはどういうとらえ方をしているんですか、大臣。この示唆の問題、答えてください。
#191
○国務大臣(高村正彦君) 一三六八号の該当部分ちょっと読んでみますと、テロ行動によって引き起こされた国際の平和及び安全に対する脅威に対してあらゆる手段を用いて闘うことを決意し、憲章に従って、個別的又は集団的自衛の固有の権利を認識しと、こういう言葉があるわけであります。あらゆる手段を用いて闘う、テロ行動に対してですね。そして、憲章に従って、個別的又は集団的自衛の固有の権利を認識しと、こういう言葉があるということは、正に自衛権の行使あり得べしと、こういうことを物語っているものだと思います。
#192
○喜納昌吉君 あらゆる方法を駆使してもいいという形で個別的自衛権、集団的自衛権。そして、日本政府はどの方法を選んだんですか、日本政府は。日本政府はどの方法を選んだんですか。集団的自衛権を選んだということですか。
#193
○国務大臣(高村正彦君) 日本政府は個別的自衛権も集団的自衛権も選んでおりません。一般国際法上もできるアフガニスタンの支援と、その他広い意味での、広い意味でのですよ、戦闘行為というんじゃなくてテロとの戦い、前々から言っています車の両輪といういわゆるテロの温床をなくすような活動と、そして具体的に言えば、海上阻止活動に対して給油等の支援を行うと、そういう活動を取ったもので、これは個別的自衛権でもなければ集団的自衛権でもないということは明らかであります。
#194
○喜納昌吉君 日米同盟というところからちょっと考えてほしいんですけれどもね。思うに、ブッシュ政権は、テロ事件への対応策を対テロ戦争ないしテロとの戦いと呼んで戦争行為として位置付け戦争に突入したと思うんですけれども、そこには最初から無理があったとは思いませんか、大臣。
#195
○国務大臣(高村正彦君) テロとの戦いという場合の戦いというのは、必ずしも国連憲章が禁じているところの国際関係における戦争という意味ではなくて、日本語でも戦いというのは非常に広い意味で使うわけでありまして、そういう意味の戦いということを言っていると、こういうふうに解釈をしております。
#196
○喜納昌吉君 国連のことはさておいて、日米同盟という観点から、特に自民党政権は非常に日米同盟を中心にして国連のことを考えていますからね。そうなると、アメリカがそういう行為に出たということは、普通、同盟ならばある程度の共犯意識を持ったって構わないと私は思うんですけれども、どうですか。
#197
○国務大臣(高村正彦君) 日米同盟というのは極めて重要なものだと思っておりますが、今、日本がアフガニスタンの関連でいろいろやっていることは、日米同盟だからやるということではなくて、広い意味での国際協力と、こういうことでございます。
#198
○喜納昌吉君 すばらしいですね。それは日本の、安全保障のアイデンティティーがあるということを宣言していますからね、すばらしいことです、これは。
 それから、ブッシュ政権の当時の最大の欠点は短絡し過ぎたところにあると私は思っているんですね。そのテロを生み出す背景としてのいかんともし難いこの貧困、米企業を中心とする多国籍企業の横暴、米国主導の弱肉強食の新自由主義の猛威、米政府のイスラエル絶対支持政策などに問題があったと思います。
 もし日本のこの安全保障のアイデンティティーというところから考えれば、このブッシュ政権の欠点を外務大臣はどうとらえます。
#199
○国務大臣(高村正彦君) 同盟国の欠点はどうだというようなことは、外務大臣が言うべき話ではないと。我々は、同盟を強固にこそすれ、わざわざ同盟に問題を引き起こすようなことを言うはずもないし、アメリカというのは民主主義的な、全体から見ればいい国であると、こういうふうに私は思っております。
#200
○喜納昌吉君 大臣は何年生まれか知らないんですけれども、かなり古いアメリカ観につかまっているのかと思うときもあるんですけれども、それでもアメリカは、米国は九・一一事件の当事国であり最大の被害国だったんですね。ブッシュ政権が怒ることも理解できないわけじゃないんですけれども。問題は、日本の小泉政権が、世界に先駆けて真っ先に米国の戦争開始を支持し、十分に議論もしないままにテロ特措法を作って対米従属貢献に踏み切ったことだと私は思っているんですね。これは国際貢献では決してなく、対米貢献と言わざるを得ないんですね、これはね。やっぱり小泉政権の拙速が今日までの禍根を残すことになったんではないかと思っています。
 外務大臣、最初にこのテロ特措法を作った小泉政権の拙速ぶりをどう評価しています。
#201
○国務大臣(高村正彦君) テロ特措法というのは国会で十分に審議をされて成立した法律だと、こう思っておりますし、そして、この法律に基づいてやった自衛隊の対応には民主党も承認をするという、そういう国会での行動を取っているというふうに私は記憶しております。
#202
○喜納昌吉君 それは一つ、同盟関係は傷付けちゃいけないというこの考え方がちょっと私は理解できないですね。同盟関係だからこそ、相手に、そのアメリカという国が未来をつかまえるためにはっきり日本が物を言うことこそが本当の同盟の道ではないんですか、外務大臣。
#203
○国務大臣(高村正彦君) 同盟関係というのは、これはイコールパートナーでありますから、私たちは言うべきことは言い、協力すべきは協力し、正にアフガニスタンの問題については協力すべきところでありますから協力をしていると、こういうことでございます。
#204
○喜納昌吉君 最近の自民党の中枢の方々の言葉を聞いてみると、小泉に自民党を壊されたと思っているんですけれども、実際は日米同盟も壊しているんじゃないですか、外務大臣。
#205
○国務大臣(高村正彦君) 日米同盟は大事なものでありますから、壊してはいけないものでありますし、壊さないように私たちも当然考えておりますが、先ほどから申し上げていますように、アフガニスタンにおいての、例えばインド洋における海上自衛隊の活動というのは、日米同盟にもいい影響を与えることは事実でありますが、そのことを目的にしているというよりも、正に国際協力、テロとの戦い、国際的なテロとの戦いと、そういう観点からやっている行動でございます。
#206
○喜納昌吉君 念仏を唱えるようにテロ、テロ、テロすれば何でもいいというのはちょっと少し考え直してもいいんではないかと思うんですけどね。
 パキスタン、アフガニスタン、イランの沿岸で、ペルシャ湾へと続くインド洋北西部は間違いなく戦闘地域です。テロ特措法によって海上自衛隊は、米軍などにより攻撃や侵攻作戦、侵攻作戦というのはこれは侵略せしめるという意味なんですが、それの後方支援任務に加担することになったということは、平和憲法をうたう非戦国家日本は傷付いたことになりませんか、外務大臣。
#207
○国務大臣(高村正彦君) 海上自衛隊がインド洋で行っている行動は、インド洋を平和の海にする、テロリストの自由の海にさせないという海上阻止活動、それの海上阻止活動に従事している艦船に対して補給を行うということでありまして、何も戦争をしているわけでもあるいはありませんから、そういう意味では、平和憲法に違反するということじゃなくて、インド洋を平和の海にするために正に憲法の前文にかなった行動であると、誇りを持ってやっているわけでございます。
#208
○喜納昌吉君 それでは、海上自衛隊からの給油している場所は戦闘地域という認識はないということですか。防衛大臣、石破大臣。
#209
○国務大臣(石破茂君) その地域において国若しくは国に準ずる組織の間で領土等の争いなどによる武力の行使が行われている地域、それが法的に戦闘地域ということになります。
 インド洋において国又は国に準ずる組織の間においてそのような武力の行使が行われているという評価は私どもはいたしておりません。当然のことながら、非戦闘地域でございます。
#210
○喜納昌吉君 大臣、それならば、何も自衛隊を送らずに普通の民間のタンカーを送れば、これが問題を起こさなくていいんじゃないですか、大臣。
#211
○国務大臣(石破茂君) それは、この法律を作りましたときから累次政府は答弁申し上げているところでございますが、そこの地域において国又は国に準ずる組織の間において武力の行使が行われていないという評価と、その地域が安全であるという評価は全くの別物でございます。
 つまり、国内におきましても危険な地域というのはございます。しかしながら、例えば歌舞伎町でやくざが銃弾を撃ち合っておる、これが戦闘地域なのかという評価は、だれが考えてもそうはなりません。しかし、その地域が安全かと言われれば、決して安全ではございません。
 インド洋においてそういう危険がある、そういうことがあります以上、民間の船舶が航行するということについて、いかにして安全を守るか、いかにして抑止力を発現するかということで先ほど来外務大臣は答弁をしておられると私は承知をいたしております。
#212
○喜納昌吉君 石破大臣の例え話はちょっと少し、もっとセンスを付けた方がいいと思いますね。
 歌舞伎町のドンパチは、あれはやくざです、悪いけどね。やくざと自衛隊を一緒にするというのは、あれは周囲の戦いに一緒にするというのはどういうことですか、これは。していない。相手がやくざね。本当にやくざを相手にするという考え方があるんですか。どうぞ。
#213
○国務大臣(石破茂君) 私は、やくざと自衛隊を一緒にして申し上げておるわけではございません。そこで何が行われているか、すなわち憲法九条第一項に言います「国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」、そこに言う国際紛争とは何か。それは、そこにおいての主体が国又は国に準ずる組織であるときに国際法上それは国際紛争の主体になり得るということを申し上げたのです。
 やくざが国際紛争の主体になり得るわけではございませんし、そういうことが行われていない地域において自衛隊が活動することは憲法九条に何ら反するものではない、そういうことを申し上げているのです。
#214
○喜納昌吉君 だから、要は歌舞伎町で当てはめる法律とこのやっぱり給油新法に当てはめる法律は全然次元が違うから、私は、その場所は潜在的戦闘地域ではないかと、潜在的戦闘地域として政府はとらえているのか、それを聞きたいんですが。
#215
○国務大臣(石破茂君) 委員がおっしゃいます潜在的戦闘地域という言葉の定義が必ずしも私知識がなくて判然といたしませんが、現に戦闘が行われておらず、そしてまた活動を行う期間において戦闘が行われると認められる地域、必ずしも用語が正確ではないかもしれません、それは現に戦闘が行われておらないということも重要でございます。そして同時に、その活動の期間においてそれが行われるということが予測されない地域ということも条文上は担保をしておるものでございます。
 もし仮に、委員が潜在的戦闘地域というお言葉をお使いになり、それが私の申し上げたような趣旨であるとするならば、そういうものもそういう地域においては行わないということを法律上、条文上担保をしておるものでございます。
#216
○喜納昌吉君 行わないというのはどういうことですか。
#217
○国務大臣(石破茂君) そういうことが行われると予測されない地域ということを条文上は申し上げております。すなわち、それが委員のおっしゃいます潜在的にということと重なるかどうか、これは私よく分かりませんけれども、実際に国際紛争の主体たり得る国又は国に準ずる組織の間において武力を用いた争いが行われている、これが戦闘地域ですよね。そして、そういうようなことが起こり得るいろいろなよもの情勢から判断してそういう地域になるということが予想される地域、そういう地域においても活動はしないということなのでございます。
#218
○喜納昌吉君 それならば、それまでに神経質にならずに、やはり民間のタンカーを造って、そんな無駄な経費も使わないで、無駄な時間も使わないでやるということが賢明だと私は思うんですけれども、やはり日米同盟として弱みでもあるんですか、石破大臣。
#219
○国務大臣(石破茂君) この活動には七か国が参加をしておりました。日本が抜けておりますので六か国ということでございます。イラク戦争に反対したドイツや、あるいはフランスやイスラム教国でありますパキスタンや、そういう国がなぜ参加をしているのだろうかということをよくよく我々は吟味する必要があるのだというふうに考えております。
 このテロとの戦いというのは、日米同盟のコンテクストで完全に判断するとするならば、そうであれば周辺事態法を使うという考え方もあったはずです。しかし、当時我々がなぜ周辺事態法を使わなかったか。それは、周辺事態法の条文そのものが日米安全保障条約というものを念頭に置いて作ったものだからでございます。ですから、周辺事態法というものを用いることをせずにこの旧テロ特措法というものを作ったわけでございます。
 そして、今参加しておるのは六か国ですが、何だ、六か国じゃないかという御指摘もあるのかもしれません。しかし、委員は行かれたことがあるかどうか私は存じませんが、実際に、あのインド洋という極めて過酷な気象条件、そしていつテロが襲ってくるか分からないという危険な、あえて危険と申しますが、危険な状況、危険が想定される状況、その中においてきちんとした活動がなし得る海軍というのがどれだけあるかということを考えてみたときに、そういうオペレーションが長期にわたって持続的にできるという国は少ないのです。それができる国はきちんと参加をしておる。
 これが日米同盟に何か弱みでもあるかとか借りでもあるかと、そういう話ではございませんし、九・一一で我が同胞が二十四名、何の罪もない我が同胞が命を失うことになった。国民一人一人の命というのは、それは国家主権そのものなのです。国家主権そのものが侵されたときに、私どもとして、本当にそれで何もしない、そういう選択があるとは私は思っておりません。
#220
○喜納昌吉君 大臣は話を細かく淡々と説明してくれるんですけど、しかしよくこれをさかのぼってみると、日本国憲法に無理をさせていたところから大臣は論理を組み立てているような感じがするんですね。
 大臣は、日本国憲法と日米安保条約のどちらの方が上にあると思っているんですか。
#221
○国務大臣(石破茂君) それは私がお答えをすべきことかどうかは分かりません。
 しかし、日米安全保障条約は委員も何度もお読みになっておる条約だと思います。その日米安全保障条約の中に日本国憲法ということがきちんとうたわれ、日米安全保障条約と日本国憲法というのは互いに矛盾するものではございません。これが一体のものとして我が国の安全保障の根幹となっておる。
 私は、日米安全保障条約の中にどれだけ注意して日本国憲法というものがビルトインされているか、そのことについては私なりの見解を持っておるつもりでございます。
#222
○喜納昌吉君 分かりました。
 沖縄の米海兵隊普天間航空基地に代わるあの辺野古でのV字形滑走路付きの大型基地建設計画が決定される際、守屋容疑者の介入で地元土建業者らとの癒着などがあったと盛んに報道されていますが、既に前の那覇防衛局長が当局から事情聴取を受けているということです。
 防衛大臣は先ごろ、辺野古での新基地建設にかかわる不透明な部分について調査すると約束しましたが、防衛大臣、その調査結果ないし調査過程で分かったことをお話ししてください。
#223
○国務大臣(石破茂君) いろいろな報道があることは承知をいたしております。そして、多くが現在捜査の段階に入っております。私どもとして、いろいろな報道について可能な限りの確認は行っておりますが、今委員御指摘の那覇防衛施設局長、那覇局長も今退官をいたしております。我々として、例えばいろいろな報道の中には、図面を提示をしたとかあるいはタクシーチケットを不当に使ったとか、いろんな指摘がございます。私どもとして、省内の規範にのっとりまして、そういうことに触れたことがなかったかどうか、そのことを、退官した後ではございますけれども、事実の確認というものをいたしておるところでございます。
 その中において、衆議院の答弁で申し上げたかと記憶をいたしておりますが、図面を、出してはない図面を提示したということはなかったというふうに承知をいたしております。他方、例えばタクシーチケットの使い方、そういうものについて適切ではないと、そういうものがあったように把握をいたしておるところでございます。
#224
○喜納昌吉君 一九九〇年代半ばのあの橋本政権時代に普天間基地返還と代替基地建設が決まったんですね。当時の大田沖縄県政の調査などで、海兵隊は、少女暴行事件に対する厳しい沖縄世論を受けて普天間基地の無条件返還さえ選択肢として考えていたという情報が明らかになっているんですね。しかし、不況だった造船業界や鉄鋼業界の利権を生み出すために、浮体工法による代替基地建設にいったん決まったと言われていました。
 利権が事態をゆがめたと言われていますけど、防衛大臣、このような無条件返還や利権関与についての情報は得ていましたか。
#225
○国務大臣(石破茂君) 橋本政権当時に浮体工法ということでいろいろな決定がなされました。しかし、その後に、いろいろな議論の末、浮体工法ではなく、浅瀬か沖合かあるいは沿岸かは別にいたしまして、そのような形の工法に変更になったというふうに承知をいたしております。その間において、委員御指摘のような、利権が動いた、それによって適切な、適正な判断がゆがめられたという認識は私自身持っておりません。
#226
○喜納昌吉君 守屋氏が石破大臣に抜てきされて事務次官になって逮捕されるまでに、様々な政策を出して、また不祥事を生んでいるんですね。これらをもう一度客観的に検証して新しい答えを出す責任が私は石破大臣にはあると思うんですけど、どうですか。
#227
○国務大臣(石破茂君) それは、先ほど答弁を申し上げましたとおり、そこにおいて不当な圧力あるいは利権の存在、そういうことがあって適正なものがゆがめられたという判断は私自身いたしておりません。ただ、もう一度、私どもとして、今の政府として、地元と鋭意、誠心誠意協議をし、実現に向けて努力をしております沿岸案というものが、これが一番良いのだという検証を行う責任は私は有しておると思っております。
 すなわち、これが、何しろ普天間基地を移設しなければいかぬ、ヘリコプターも落ちました、あの危険性を除去するということは喫緊の課題であると心得ております。その普天間基地を移設するということの上において、この沿岸案というものがベストであるという認識は常に我々は持っておらねばならないし、そのことの検証は行わねばならないと今も思っております。
#228
○喜納昌吉君 私も政治家ではあるんですけど、大臣になると非常に困るところもあると思うんですね。そう思ってもそうは言えないとかね。
 情報保全、石破長官が二〇〇三年に、四年までに情報保全隊というのを作っていますよね、イラク反対動向調査とかね。どう考えてもこれは暗いやり方ですよね。それから、辺野古移設決定とかにしても、どうもこの軍産複合体の利権が介在している感じがするし、特に統合幕僚監部、施設庁に関しても早く自衛隊を軍隊に持っていきたいのがあるし、それも自分ではなるのではなくして、アメリカの二つの思いを付加されているかと思ったりしてね。その米軍再編、グアム移転負担額決定に関しても、どう考えても払わなくてもいいお金を払おうという。辺野古V字案決定に関しては、辛うじて額賀さんが救われましたけど、今は財務省ですから、また近いうちにたくさんお金を出す羽目になるのかなと一瞬思ったりするんですね、私はね。
 それから、防衛庁から省への昇格も、まだ日米同盟というものが成熟できていない段階で省へ持っていくこの焦りも何なのかという、アイデンティティーを感じないですね、どこかにね。それから、環境アセス事前調査で掃海艇「ぶんご」が辺野古へ入り込むとか、これはほとんど石破さんが選んだ人材がいるときに起こっていることなんですね。私は、守屋容疑者を逮捕しても、そういった防衛利権にまみれた人が中心になって作った悪法が残っていては何にも意味がないと思っているんですね。
 石破大臣、少しは、守屋だけに責任転嫁するんではなくして、責任を取る方法はないですか。
#229
○国務大臣(石破茂君) 守屋氏は、現在、当局によるいろいろな調べが行われている最中でございます。ですから、それがどういう結論になるのか、私は今知る由もございません。ただ、委員御指摘のように、これは一人そういう人がいたのだ、これが司直の手で解明がなされ、何らかの形で結論が出ればめでたし、いや、ごめんなさい、取り消します、それでおしまいということには全くならないだろうと思っております。
 ですから、そこにおいて何が行われたのか、本当に納税者のお金をきちんと使い、沖縄の気持ちというものをきちんと受け止め、ベストの決定がなされたかといえば、それはもっとこうすればよかった、ああすればよかったということは私はあると思う。行政というのは完全に無謬だとも思わないし、私自身、本当に無謬だったなんて自分でも全く思っておりません。ああすればよかった、こうすればよかったと思うこと、ましてや委員のまさしく体現しておられる沖縄の感情というものをきちんと考えてやってきたのだろうかということは、我々基地行政を行う者として最も心せねばならないところだというふうに考えております。
#230
○喜納昌吉君 ちょっと資料を配付をしてほしいんですけどね。
   〔資料配付〕
#231
○喜納昌吉君 私は、何も沖縄だけにとらわれて質問しているんではないですよ。ただ、石破さんが守屋さんを世に出して、彼がやってきたその過程の中で、あらゆる日米の安全保障環境に対して、非常に今までは平和国日本あるいは平和憲法という一つの概念があったんですけど、それが壊されていることに対して少し心配をしているんですね。
 防衛大臣ね、沖縄に関する特別行動委員会、SACOは、九五年九月四日に起きた少女暴行事件を契機に、沖縄の基地負担軽減を目的に九五年十一月十九日に設置されたということで間違いありませんか。これ、防衛大臣。
#232
○国務大臣(石破茂君) その日付で間違いないと承知しておりますが、ごめんなさい、ちょっと手元に正確な日付までございませんので、もし後で間違いがあれば訂正させていただきます。
#233
○喜納昌吉君 それでは、外務大臣、よろしくお願いします。同じ質問、お答えを。
#234
○国務大臣(高村正彦君) 私も正確な日付はちょっと分かりませんが、多分、記憶力のいい防衛大臣がおっしゃっているんですから、そうだろうと思います。
#235
○喜納昌吉君 だから、その少女暴行事件を契機にして沖縄のことも考えなくちゃいけないということの心情は、そのとおりですか、防衛大臣。
#236
○国務大臣(石破茂君) 少女暴行事件というあってはならないことが起こったと、だから沖縄の気持ちを考えなきゃいかぬということではなくて、その前から当然考えなければいけないことだというふうに思っております。
 沖縄におけるそういうあってはならない事件は何もあれが初めてではございません。その前にもいろんな事件がございました。そのことを私どもよく認識しながら基地行政を進めてまいったつもりでございますが、あのような不幸なことが更なる危機意識というか、それを喚起したということは事実としてはございます。
#237
○喜納昌吉君 分かりました。
 その前というのは、ちょっと少しこれは石破大臣が沖縄のことを思ってその前のことの歴史を述べたと思うんですけどね。ただ、不思議なことに、このSACOというのは九五年十一月十九日に設置されたということで日本で報道されているんですけど、お手元に配付した資料を見ると、この資料はジュゴン訴訟で米国が提出した辺野古の基地建設に関係する資料のリストなんですね。
 資料の6Aにプロポーザルス・フォー・SACOワーキンググループと書いてあるんですね。秘密扱いで、作者、宛先は不明、保管場所はOSDジャパン・デスク、国防省国防長官府日本部となっています。この文書の日付は少女暴行事件の七か月以前の九五年一月二十六日になっているんですけど、防衛大臣、この矛盾はどうお答えしてくれるんですか。よろしく。
#238
○国務大臣(石破茂君) SACOの日付とどういう関係があるか。つまり、九五年の一月二十六日の時点でフォー・SACOワーキンググループというような指摘が、記載があるではないかということだと思っております。
 この辺りの日付の確認等々もさせていただきたいと存じますし、この提出リストの提出日付というものと併せてきちんとしたお答えをさせていただきます。
 今この場でちゃんとした御答弁ができませんことはおわびを申し上げます。
#239
○喜納昌吉君 じゃ、次はこれはしっかりやっていく。これ大事な問題ですから、今後出てくる問題だと見てますからね。
 ということであると、沖縄のこの少女暴行事件という、沖縄感情をうまくある戦略に仮装して日本からお金を引き出したという結果になっちゃうんですね。その六十億ドルですか、グアムに対する、八千億ですか、そういうことを、いわば日米同盟という名の下で、あるいは米軍再編という名の下で、あるいは2アンド2の名の下で、ただ日本のお金が、日本のお金を使うために沖縄が使われてるのかと思うと、ちょっと私としては許せないという部分があるんですね。
 政府・自民党は事あるごとに日米同盟関係が大事と繰り返していますが、アメリカは六か国協議の中で拉致問題に関して責任を持つと言いながら、日本の同意を得ずに北朝鮮のテロ支援国家指定を解除しようとしています。米政府の情報収集は、イランの核兵器開発についてもイラクの大量破壊兵器をめぐる情報収集の場合と同じような過ちを犯し、文句を言えない日本の外交防衛政策は完全に翻弄されています。
 真の日米同盟をつくるためには、米政府の間違いをはっきり指摘し、筋を通すのが肝要です。それが本当の安全保障をつくっていくための道ではないですか、外務大臣。
#240
○国務大臣(高村正彦君) 外交に筋を通すということは大切なことだと思っておりますが、私たちは筋を通して今までもやってきましたし、これからもやっていきたいと、こう思っております。
#241
○喜納昌吉君 政府は、さきに入管での外国人入国者の顔写真撮影と指紋採取を義務付けましたが、日本に入国する米軍要員全員にも義務付けてますか。外務大臣、答えてください。
 今、言葉聞き取れましたか。
 政府は、さきに入管での外国人入国者の顔写真撮影と指紋採取を義務付けましたが、日本に入国する米軍要員全員にも義務付けているか。外務大臣、答えてください。指紋、指紋。
#242
○国務大臣(高村正彦君) 法務省の所管だと思いますが、まあ米軍人の場合は地位協定に従ってやっておりますので、恐らくその適用はないのではないかと思いますが、もし、突然の御質問ですので、間違えてましたら後で訂正させていただきます。
#243
○喜納昌吉君 分かりました。
 どちらでも構いませんけど、米軍要員が義務にしなかったか否か、どのようにして確認するか、その確認事項、防衛大臣、指導ください。よろしくお願いします。よろしくお願いします。
#244
○国務大臣(石破茂君) 今外務大臣が答弁があったとおりでございますが、地位協定というものの性格も委員よく御案内のとおりでございます。米軍人によります犯罪、そういうものに対してきちんとした対応ができますよう、これはもう地位協定の運用の見直しではなくて地位協定そのものを見直せという沖縄のお考えは私どもよく承知をいたしておるところでございますが、その辺りをどのように考えるか、また委員の問題意識を踏まえて議論をさせていただきたいと存じます。
#245
○喜納昌吉君 沖縄の問題ではなくして、ただ米軍にとって指紋採取をしてますかということを聞いているんです。これは後で調べてください。
 さて──いや、いいです、いいです。いいです、これはいいです。
#246
○政府参考人(小松一郎君) 日米地位協定第九条に出入国に関する規定がございまして、その二項でございますが、合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれぞれの家族は、外国人の登録及び管理に関する日本国の法令の適用から除外をされるという規定がございます。
 以上でございます。
#247
○喜納昌吉君 もう時間もなくなりましたので、最後の質問をして終わります。
 さて、東北アジアの状況は、北朝鮮問題をめぐる六か国協議から大きく派生する形で、米朝和解から米朝国交正常化の方向にじわりじわり動いています。米朝が国交を正常化したら、北朝鮮を事実上の仮想敵国に見立てて外交防衛政策を取ってきた日本政府の政策は破綻すると私は思っております。
 外務大臣、今後の外交方針として、この辺はどうお思いですか。
#248
○国務大臣(高村正彦君) 朝鮮半島を非核化しようというのは、アメリカもそう考えておりますが、日本もそう考えております。それから、米朝関係をより改善しようとアメリカが考えているのと同様に、日本も日朝関係を改善しようと、こう考えております。
 非核化の問題あるいは米朝関係の改善、あらゆるところがバランスよく進むことが必要だと、こう思っておりますので、日本政府としてもそういう努力をしていきたいと思いますが、いずれにしても、北朝鮮という相手のあることなので、相手もきっちり具体的な改善努力をしてもらわないとそれが残念ながらできないと、こういうことでありますし、それからもう一つ申し上げれば、日本は別に北朝鮮を仮想敵国と思っているわけではございません。
#249
○委員長(北澤俊美君) 時間が来ましたので。
#250
○喜納昌吉君 はい、また次に。ありがとうございました。どうも。
#251
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 今日は、当委員会で日米平和・文化交流協会秋山直紀氏の参考人招致が決められました。私自身はいろんな委員会で要求してまいりましたので、外交防衛委員会の決断に敬意を表したいというふうに思います。防衛利権全体を解明するためにはどうしてもこの交流協会のことを解明しなければいけないということと、東京地検も今ここに大変注目しておりますので、重要な参考人招致になると思います。
 ただ、日程が、何か秋山さんがアメリカに行く等々のことがあるようでございますが、私が秋山さんに会いたいと言ったときも、彼はアメリカに行くから会えないということを言っておりまして、実はアメリカに行っておりませんでした。そういうこともあるので、よく確認をしていただかないと、また先延ばしみたいなことにならないかという懸念を持っておりますので、是非御確認をお願いしたいということを申し上げておきたいと思います。
 今日は、その日米平和・文化交流協会について、私がこれを取り上げるのは国会で四回目になりますけれども、取り上げたいと思います。
 交流協会と山田洋行との関係では、今東京地検が大変関心を持っておりますのが、図に、資料一に示しましたけれども、福岡県の苅田港での毒ガス弾処理事業、この事業に絡んで一億円の裏金が山田洋行から交流協会に流れたのではないかということに今捜査が進んでいるところです。この苅田港についても国会で私が取り上げるのは三回目になるかと思います。東京地検の捜査の前から取り上げていますのでそうなると思いますが、それも踏まえて質問したいと思います。
 若干概要だけ申し上げますと、図に示した流れですけれども、国土交通省が二〇〇〇年に福岡県苅田港のしゅんせつ工事を行ったときに旧陸軍の毒ガス弾を多数発見して、その処理方法の調査を防衛庁に委託をしたと。防衛庁から、日米、当時は文化振興会と申しましたけれども、そこに九百八万円で調査が委託をされていると。この文化振興会、今の交流協会は制御爆破方式でやるべきだという調査報告をまとめます。
 この毒ガス弾の爆破処理の方法というのは、専門的になりますが、主に二つございまして、加熱爆破というやり方、これは日本では日本鋼管、JFEですかがほとんど専門にやっておりまして、制御爆破というのは神戸製鋼がほぼ専門にやっているという、なかなか特殊技術が絡む問題です。
 この秋山さんが調査してまとめた方式、制御爆破となると、おのずと神戸製鋼が受注するという流れになるわけでございますし、実際、処理事業そのものは神戸製鋼が受注をいたします。そして、その下請に山田洋行が入って、港に潜ってそれを回収する、毒ガス弾を回収するという潜水の事業に山田洋行が入って十八億円の仕事を請け、この十八億円から交流協会に一億円還流されていたのではないかと。実際には六千六百万とか、まだ詳細は不明ですが、そういうことが山田洋行の内部資料でも出てきているという段階で、東京地検も今ここに捜査の焦点を当てているということだと思います。
 ちなみに、右側に神奈川県の寒川でも老朽化兵器が発見されて、それも、今日は時間の関係で省略いたしますけど、要するに秋山さんのところの文化振興会が処理方法の調査を受注して、そして調査方法を答申をして、それに基づいてまた神戸製鋼が受注をしているという構図で、同じような構図が寒川でも行われているということでございます。
 苅田港について既に数々私自身疑問を呈してまいりましたけれども、私の疑問の中心は、この交流協会、文化振興会の秋山さん、そして神戸製鋼の受注に当時の防衛庁が協力をしていたのではないかというのが最大の疑問でございます。
 もう既に委員会で触れたことは省略いたしますが、私の疑問の一つは、この文化振興会、安保研究所と、この安保研究所というのはちなみに幽霊研究所でございます。何にも実体はありません。秋山さんが都合のいいとき使い分けるような屋号みたいなもので、この文化振興会がそもそも、これはもう再三指摘されていますが、こういう仕事の受注をしちゃいけないということが定款に書かれているのに、そういうところにわざわざ防衛庁が仕事をさせたという点が一つの疑問でございます。
 二つ目の疑問は、これも私の所属しています財政金融委員会でも取り上げましたけれども、その入札説明会の前に、かなり前から秋山さんのところに対して防衛庁が、あんたのところ、こういう仕事をする能力があるかと、仕事できるのかという問い合わせを都合書類があるだけでも四回にわたって事前に行っているという点でございます。これは委員会でお聞きしたときに防衛庁は、それはほかのところともやっているんだと、一般的な仕様書を作るためにやったやり取りだというふうなことを言われましたから、更に新しい資料を、資料の二枚目からですね、資料二の一、二、三、四ということでお付けしました。
 資料二の四を見てもらえれば分かるとおり、何も仕様書を作るためとか一般的な聞き取りじゃなくて、非常に詳しく、おたくにその能力があるのかという問い合わせをして、秋山氏が答えているのが資料の二の四でございます。要するに、うちは専門家はおりませんけど、体制もないけど、まあ外注でちゃんとやりますというようなことを再三にわたって確認をされている、それから入札が行われているということで、これを見ればこの前の答弁は違うんじゃないかと思うところでございます。
 疑問の三点目は、この前のこの委員会でも民主党の櫻井さん等も触れられましたけれども、そもそもこの交流協会がDランクにもかかわらず、入札資格をわざわざ防衛庁がDランクに下げていたということでございます。ここまでは既に国会でもう質問をしてきたところですので、その次の話を質問したいと思いますけれども。
 これは資料の、予定価格の問題でございますが、資料の三に、これは防衛庁から出してもらった資料ですが、この秋山氏のところに結局受注させた調査委託事業ですが、この予定価格は八百七十万円と言われておりました。じゃ、八百七十万どうやって積算したのかということを聞いたら、防衛省から出てきたのがこの積算書でございます。要するに、日米文化振興会、秋山氏が出してきた参考見積り、これに対して細々削って、それで八百七十万円という予定価格を作ったということでございます。
 防衛省にお聞きいたしますけれども、これでは最初から交流協会、文化振興会、秋山氏のところに仕事を上げようと、予定価格までこうなるとそういうふうに見られても仕方ないんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#252
○政府参考人(長岡憲宗君) 入札に際しましては、複数の者から見積りを取りまして一番見積りの安い価格、今回の場合は今御指摘のところでございますけれども、今御指摘になりました資料に基づきまして、これを基に予定価格を算定したものでございます。
#253
○大門実紀史君 もう一個一個言えばいろいろその都度言われるんですけれども、どう見たって全体、手取り足取りこの秋山氏のところに受注させようということでやってこられたというのはもう全体から見て明らかではないかと思います。
 入札、落札の経緯もおかしいなと思うんですけれども、これはこの前、民主党の櫻井さんも取り上げまして、私もその前から取り上げていますけど、最後の入札に参加したのがこの秋山氏のところの文化振興会とケービーエフという会社でございます。このケービーエフは印刷会社でございまして、例のKSD事件のときにも名前の挙がった会社でございますし、そのときの舞台もこの交流協会等がある永田町のパレロワイヤルでございました。当て馬の疑いが非常に濃いということで既に指摘してきたところでございます。
 もう一つ一つ並べるとその都度いろいろ言われるわけですけれども、石破大臣にお聞きしたいんですけれども、何か防衛庁が一つ一つこういう理由でやりましたと言われれば言われるほど、私はかえってあの防衛庁がこの秋山氏のところに仕事が行くような便宜を図ったという疑いを、かえって更に深まってしまうわけですけれども。
 大臣は、当時この事業のときの防衛庁長官でもございましたけれども、全体を見て、やっぱりこの交流協会、文化振興会の受注に不自然さというものをお感じになりませんか。
#254
○国務大臣(石破茂君) 委員、この件について御質問いただくのは四回目であります。なぜD等級以上としたのかねとか、なぜ処理技術を制御爆破に限定しなかったのか、あるいは定款上どうか、入札公告前に、事前に安保研とやり取りしていたか、そういうような問題意識、私どもの方としてもきちんと受け止めて、いろいろと調査をし答弁をしてまいりました。
 私自身、この技術が極めて特殊なものであります。だれでもできるというものでも全くございません。そしてまた、当該団体に限らず、事前の聞き取りというのは国問研あるいは産業技術総合研究所等々にも行っているものでございます。
 この秋山氏という者が今回の一連の事件の中でクローズアップされておりますので、この話も何かいろいろと突き合わせていくとそういう像が浮かび上がるのかもしれませんが、一つ一つ考えてみたときに、本当にこれが実に不自然であるというふうに私として断定できるという根拠、これを私自身として持ち合わせていないところでございます。それぞれの、今委員が御指摘になったことそれぞれについて私なりに得心のいく説明だというふうに考えております。
#255
○大門実紀史君 もうその問題は後でいずれにせよお調べになるようになると思いますので、さらに、神戸製鋼に対する発注のところも疑問が一杯ございます。
 先ほど申し上げましたように、制御爆破なら神戸製鋼という流れになって、前段でいろんな疑惑がなければ、通常なら随意契約で神戸製鋼に発注しても私は不思議はないと思いますけれども、実はそういうことで、〇三年の秋には随意契約ということで事が進んでおりました。
 ところが、自民党の矢野議員から、なぜ制御爆破なのかと、なぜ随契にするのかというような疑問が呈されて、そこで、加熱爆破もあり得るというふうな、排除はしないということになって、日本鋼管も視野に、そして競争入札と。実際、日本鋼管も入札に参加したわけですね。しかし、結局、神戸製鋼が落札をして、一期から四期まででいきますと合計二百十六億三千万の仕事を受注したという流れになるわけでございます。
 入札になったわけですけれども、神戸製鋼、日本鋼管の間のこのところにも同じような疑問が私わきました。
 といいますのは、資料四に、じゃ、このときの予定価格はどうやって計算したのということで防衛省から出してもらったのが資料四でございますが、これも同じように、神戸製鋼が出してきた参考見積りに、それを基に査定して予定価格を決められているわけでございます。日本鋼管の方はこういう査定をしておりません。このことからも、私は最初から神戸製鋼しか相手にしていなかったと言われても仕方ないんじゃないかというふうに思います。
 さらに、今問題になっています神戸製鋼から山田洋行への潜水事業の発注でございますけれども、これは二期事業のところだと思いますが、山田洋行が十八億円で請け負って、日本の中にも、日本人でも潜水夫の方たくさんいるわけですけれども、どういうわけかアメリカの、調べてみましたら、テトラ・テックという会社に山田洋行が丸投げをしております。防衛商社が大体何でここに入ってくるのかという疑問もありますが、テトラ・テックという会社に丸投げをしております。
 テトラ・テックというのはどういう会社かと調べてみましたら、これはアメリカ国防総省の仕事を請けるいわゆる民事軍事会社といいますか、いわゆる戦争請負会社でございます。旧イラク軍の弾薬処理なども請け負ってきたアメリカの会社でございます。
 実際に潜水作業に加わったのはアメリカ人、オーストラリア人の元軍人ダイバーだったということで、小倉のホテルから通って潜水作業をしたと。外国人が日本で潜水作業をしてお金を稼ぐというのは私は労働基準法違反に該当すると思いますが、そのことも指摘しておきたいと思います。
 いずれにせよ、お聞きしたいのは、神戸製鋼が下請に事業を発注するときは防衛庁に対して承認を得なければならないと。これは役務請負契約条項というのがありまして、下請業者承認願とかいう言い方かどうか分かりませんが、そういうものを神戸製鋼が山田洋行を下請に入れていいですかということを防衛省に確認しなきゃいけないというふうに条項ではなっておりますけれども、こういう下請業者承認願、山田洋行を使っていいかという承認願は防衛省に提出されているんでしょうか。
#256
○政府参考人(長岡憲宗君) 株式会社神戸製鋼所が株式会社山田洋行に業務の一部を下請をさせる場合には、先生御指摘のように、防衛省と、当時の防衛庁と同社の契約に基づきまして、防衛庁管理局会計課の支出負担行為担当官から書面による承認を得ることとされておりましたけれども、当該承認に係る書類につきましては確認をされていないところでございます。
#257
○大門実紀史君 神戸製鋼は防衛庁に黙って山田洋行を下請に入れたということになります。
 この仕事は神戸製鋼から山田洋行に幾らで発注されたんですか。
#258
○政府参考人(長岡憲宗君) 民間会社同士のことでございますが、化学弾の揚収費用ということでございますか。
#259
○大門実紀史君 潜水事業ね。
#260
○政府参考人(長岡憲宗君) 潜水事業につきましては、民民の契約でございますので、私どもは承知しておりません。
#261
○大門実紀史君 そうすると、山田洋行からさらにテトラ・テックに幾らで、まあほぼ丸投げだと思いますが、その金額も防衛省は把握されていませんね。
#262
○政府参考人(長岡憲宗君) 民間の会社同士の契約だと思っております。
#263
○大門実紀史君 山田洋行の内部資料では、約十八億円ということで神戸製鋼から請けたというふうになっております。そもそも十八億円も掛かる仕事なのかという疑問があります。
 防衛省は、当初の予定価格の積算の中で、この潜水作業を積算しておられます。金額幾らですか。
#264
○政府参考人(長岡憲宗君) 揚収の作業に係ります経費につきましては、当時、予定価格を算出する際に、株式会社神戸製鋼所から参考に徴取をさせていただきました見積書を査定をいたしまして、約七億円程度と見積もっているところでございます。
#265
○大門実紀史君 積算書だと七億一千八百万円で積算したものが十八億円で山田洋行に行っていると。その差額はどうなっているのかということが今注目をされているわけでございます。
 それが裏金づくりに使われたのか、交流協会に還流されたのか、山田洋行もマージンを稼いだのかということで、その差額の部分ですね、山田洋行の内部資料によると五億から六億そこで差額が生まれているということでございますが、いずれにせよ、大臣にお聞きしたいんですけれども、これは国民の大事な税金の使い道の問題でございますから、水増しもされているし、裏金づくりに利用された疑いもあるということでございますので、この十八億円の事業、しっかり中身を防衛省としてもお調べになるべきだと思いますが、いかがですか。
#266
○国務大臣(石破茂君) 委員の問題意識は承りました。
 今局長から答弁を申し上げましたように、神戸製鋼から山田洋行への下請に係る契約金額について、民民の契約でございますので、私どもとして知る立場にはないということでございます。この揚収作業に係る契約、これが民民ということになっております以上、私ども官の側からして、この金額についての妥当性について云々する立場にはないのだというふうに考えております。
 ですから、水増し請求であるとか裏金づくりであるとか、そういうこととはどうも直接関係しないように私自身は思っているのでございますけれども、委員の御指摘の観点も踏まえまして、私ども、見解もう一度整理をいたしますが、現時点で申し上げられますのは、民民のことについて私どもとして承知する立場にないというのが現在のラインでございます。
#267
○大門実紀史君 通常なら、民民のことでなかなか何でも調べろと私は申し上げません。ここまでいろんな疑惑が個々のお金のところに集中しているわけですので、そういう悠長なことをおっしゃらないで、至急お調べになるべきだということを申し上げておきたいと思います。
 私、以上全体が苅田港の全体図でございますけれども、役者がすべてこの文化交流協会のメンバー、会員企業でございます。全体として秋山さん一人でこれだけのことはできないと思いますね。防衛省の幹部、当時の幹部あるいは、の便宜供与、協力あるいは政治家の関与もあったんではないかというふうに私自身は思っているところでございます。
 石破大臣は、当時防衛庁長官でございましたけれども、秋山氏は交流協会や安保議員協議会等でよく御存じの方だと思いますが、この苅田港について秋山さんから何か依頼を受けたとか話を聞いたと、そういうことは、念のためにお聞きしますが、ございませんか。
#268
○国務大臣(石破茂君) 全くございません。記憶にございませんと言うと何だそれはと言われるかもしれませんが、全くそのような事実はございません。記憶にもありませんし、そういういろんな書類等々から見ましてもそういう事実はございません。
#269
○大門実紀史君 またいろいろ明らかになってくるというふうに思います。
 次に、日米平和・文化交流協会そのものの財政の問題を最後の時間取り上げたいと思いますが、資料の六でございます。
 この交流協会の収支報告書、決算書、全部私の方にいただきました。で、分析を重ねてまいりました。会費収入、企業からの会費収入がどうも不透明なので、各企業に問い合わせをいたしました。上の方の欄が、まじめにしっかり三菱商事以下は答えていただきましたが、上の六社は、まあ連絡不通もありますが、回答拒否ということで、重工系三社と渦中の神戸製鋼、山田洋行、まあアドバック・インターナショナルというのは秋山さんの幽霊会社ですからこれは郵便受取ということでございますが、こういうところだけ回答拒否です。
 下の方に、この決算書が個々にありますけれども、これをまとめてきました。こういう企業が入ってくるのは大体〇四年辺りからですので、まとめました。どうもおかしいのが〇六年の企業等からの収入九千四百万円ということです。先ほど言いました、回答があったのが五百五十万でございます。差し引きますと八千八百五十万。ただ、日米安全戦略会議関係が毎年三千五百万ぐらいあります。この年は明記されていませんので、仮にそれを引きますと五千三百五十万円どこから入ったか分からない、どこの企業から入ったか分からないお金がございます。これも一つの今焦点になっておりますし、外務省の所管でございますので、先ほど早急に立入検査を実施したいというお話ございました。私どもも年内にも早く検査に入られるべきだと思いますが、この点、高村大臣の所感を伺って質問を終わりたいと思います。いや、大臣、いや、大臣。
#270
○国務大臣(高村正彦君) ちょっと担当やってもらっているから、済みません。
#271
○委員長(北澤俊美君) 大門委員、よろしゅうございますか。
#272
○大門実紀史君 いや、もうさっき木村さんに聞いたから、大臣。
#273
○副大臣(木村仁君) 御指摘の協会につきましては、十七年に立入検査を行い、定款外の仕事をしている疑いがありましたので、改善命令を発出し、問題になっていた安全保障研究会の部分は、これを事業から除外してその後の運用を行っていると聞いております。
 いずれにいたしましても、早期に次の立入検査を実施して明確にさせたいと思います。
#274
○大門実紀史君 終わります。
#275
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。
 私は、一番最初に、午前中議論になりました防衛省の報償費を裏金化している問題についてお尋ねをしたいというふうに思っております。
 マスコミの報道でありますけれども、報償費の多くを架空の領収書を使って裏金化をしているということを防衛省のOBら複数の関係者が明らかにしているということで報道されているわけでございます。プール化されているということも報じられておりますが、午前中の議論では、防衛大臣、裏金化の事実はないと、適正に行われているというふうに御答弁をされましたが、これは当然一通り調査をされて答弁されているんだろうというふうに思いますが、改めて、そうしますとこの報道は事実無根ということになるんでしょうか、これが一点。あともう一つ、ならば、何ゆえ内部調査を始められるのか。二つ、質問をさせていただきたいと思います。
#276
○国務大臣(石破茂君) 報道等々もございましたので、改めまして担当であります、つまり担当でありますというのは省内における報償費の予算などを管理しておるという意味ですが、経理装備局を中心として関係する内部部局、各自衛隊の部隊等における報償費の支出状況の確認、関係者の聞き取り、こういうことを行っております。使途は適切であったかどうか、改めて、報道もこれあり、確認作業をしておるということでございます。
 午前中の答弁でも申し上げましたが、報償費の使い道についてこれまで問題があったという認識は持っておりません。私どもの報償費の中には、業務に必要な情報収集に必要な経費というものがございます。何に使われたかということは把握はいたしておりますし、関係証票も保管をいたしておるところでございますが、しかしながら、それをすべて明らかにするということは、この人からこんな情報を取りましたということを明らかにすると、もう今後そういうことができませんので、それは事柄の性質上、御容赦を賜る部分がございます。
#277
○近藤正道君 この裏金の問題につきましては、数年前、各県あるいは都道府県の警察で大きな問題になりました。それぞれの経緯は大臣も御承知だろうというふうに思っています。とにかく領収書が偽造されておりますので、形式的に調べてもこれなかなか真実は明らかにならない、なかなか根の深い問題だというふうに思っています。
 しかも、かてて加えて、防衛省につきましては今回大変な疑惑が表面化をいたしまして、倫理規程を作った張本人が正に倫理規程破りの張本人だったという笑うに笑えない失態を演じておりまして、防衛省内部の調査ではとても信用が置けないと、ここはもう本当に腐り切っているというふうに多くの国民は思っていると思うんですね。
 ですから、調査をされるんなら、しっかり第三者を入れて透明性を高めてやっていただかないと説得力はないというふうに思います。第三者を入れるおつもりがあるのかどうかということが一点と、もう一つは、これは、今こういう法案の審議をやっております。防衛省の疑惑、うみの問題もありますが、正にそのうみの一つではないか、もしこれが真実であるとすればね。そういうふうに思いますので、せめて、詳細はともかくとして、報じられていることは多少なりとも真実であるのかどうなのか、大まかな方向ぐらいは年内に出していただきたい。年内に出していただきたい。それはやっぱり国民に対する大臣の私は責務だというふうに思いますが、第三者を入れるということと年内にある程度の報告をしていただく、この二つについてどうですか。
#278
○国務大臣(石破茂君) 行政の中において第三者ということになりますと、これはそれぞれ会計検査院等々ございます。会計検査院と私どもとのいろいろな確認事項につきましては午前中答弁を申し上げたとおりでございます。
 と同時に、これはもう当然、委員はそういう思いをお持ちでしょうし、多くの国民の方がそうお思いだろうと思います。内部において本当に大丈夫なのかと、とても信用ならないねということでありますが、内部において監査というものが書類上も、そしてまた実際に各部隊等々へ入りまして、きちんとした使い道がなされているかどうかというチェックも今までいたしてまいりました。本当に使途が適切であったかどうかについての確認作業を進めているというのは、そういうことまで含めて申し上げておるわけでございます。
 第三者を入れてというのは、少し今の時点では考えにくいということでありますし、会計検査院との関係については先ほど申し上げたとおりであります。
 公表につきまして年内という御指摘をいただきました。
 これはどこまで出せるか、すなわちどこまで出せるかというのが言えないというのは今申し上げたとおりで、じゃそれを隠れみのにしていい加減なことをやっているのかと言われると、大変正直申し上げてつらいところがございます。確認作業が終わった段階でどんな形で公表できるのか。はっきりしておりますのは、個別具体的な使途を申し上げちゃいますとこのお金の意味が全くなくなってしまいます。どういうような形ができるのか、よく委員会における御指摘も踏まえながら、何ができるのかなということについて考えなければいけないと思っております。
 だから、もうやらないとか全く公表しないとか、そういうことを申し上げているわけでは全くございません。
#279
○近藤正道君 裏金の真相解明については、各都道府県みんなあれですよ、第三者を入れてやっていましたよ。それでやっと出てきているわけですよ。ですから、私は第三者を入れなければならないと。ましてや防衛省は、それはとても自浄能力なんかはないと国民が断定していますよ。
 第三者を入れて、しかも報道は事実らしい、どうもそれらしい、そのぐらいの中間報告は年内に出せませんか、それは。
#280
○国務大臣(石破茂君) お言葉ではありますが、どうも報道は事実らしいというような中間報告は、行政としてはかなり適切を欠くものだというふうに考えております。それが本当に事実らしいということを確認するため、ごめんなさい、事実か否かということの確認作業を今行っておるところでございまして、その確認が行われました後にどういう形で発表できるかと、公表できるかということについては検討しなければならぬということを申し上げておるわけでございます。
#281
○近藤正道君 私は、是非、年内にある程度の第一弾の報告ぐらいは是非していただきたい。そして、正に事実無根なのか、それとも、詳細は今後明らかにするけれども裏金の事実はあるというぐらいのことは私はできるんではないか。だって複数の人たちが、OBが証言をしているという報道がなされているわけですから、そのぐらいのことは是非やっていただきたい、こういうふうに強く思いますが、改めてお尋ねします。
#282
○国務大臣(石破茂君) この複数のOBというのは一体だれであるのか、報道では複数のOBとしか出てきません。OBで、私はこういう不正を知っておるぞよと、こういうふうな裏金があったことを知っておるよということをおっしゃった方というのを私は寡聞にして存じません。
 したがいまして、複数のOBがこう言っているからということだけでそれを事実らしいと断定をすることは、それは別にこのことに限らず、すべてのことにおいてそういうものだろうというふうに私は思っておるところでございます。
 内部において、先ほど申し上げましたように、書類上もあるいは現場においてもそういう監査を行っておるということがございます。それが本当に適切に使われているものなのかどうなのか。私どもで申し上げられるのは、会計検査院とのいろいろなお互いの意識の共有として、必要に応じてその書類が出せるように保管をしておくということがある。そして同時に、これをこのように使いましたということを公表する、公にするということはできない。だとするならば、防衛省をお預かりする者として、どのように本当にきちんと使われたんだねという認識ができるか、そのことについては、私として、作業をきちんと自分として確認をしたいと思います。その上で、どこまで申し上げられるかということを判断させていただきたいと存じます。
#283
○近藤正道君 法案についてお聞きしたいというふうに思います。
 OEF―MIOを中心で担いますアメリカの第五艦隊、これはイラクの戦争、OEF、OEF―MIOという複数の任務を帯びて行動をしております。
 衆議院で外務大臣は、渡した油の量だけの間はずっとOEF―MIOの活動をしていなければいけない、もらっておいてすぐイラクに行って、帰ってからOEF―MIOに参加すればいいと、そういうことを言っているわけではないと、こういうふうに答弁をされておりますが、一方、官房長官は、幾つかのシミュレーションを持っていたとしても、その船が海上阻止行動に従事する限りは、そこに給油することには何ら問題がないと、こういうふうに答弁をされております。
 私は、お二人の答弁は食い違っているというふうに思うんですけれども、給油を受けた艦船がすぐにイラク作戦に参加した場合、本法案に反するのか反しないのか、はっきりさせていただきたいと思います。
#284
○国務大臣(町村信孝君) この補給支援特措法案では、ある外国の艦船が補給支援活動の対象となるためには、その船がテロ対策海上阻止活動に係る任務に従事しているということをまず前提にしているわけでございまして、その艦船に対して補給支援活動を実施することがテロ対策海上阻止活動の円滑な、かつ効果的な実施に資するものと認められるということがこの法律上うたわれているところでございます。
 その際、この船が実態としてテロ対策海上阻止活動に係る任務に当たっているということが重要でございまして、委員御質問のように、その他の任務というものが併せて付与されている場合もあるわけでありますが、これは、本法案に基づいてそうした他の任務を持っている船について補給を行うことは可能であると、こう考えているわけでございます。
 また、実際、油はその性質上、補給実施後はその船に搭載されている他の油とやっぱり一体不可分、油に色は付いておりませんので不可分であるということからして、その補給した燃料と同量以上の燃料が補給実施後においてテロ対策海上阻止活動に係る任務を遂行している間に消費された場合は我が国が補給した燃料が適切に使用されたと、こう考えるわけでございます。
 他方、法律のこれは運用上、ここのところを主として高村大臣は言われたわけでございますけれども、実際に補給支援を行うか否かについては個別具体的に検討する必要がある。
 バーレーンにある司令部において、連絡調整を通じて対象艦船の行動計画とか想定される活動内容等を把握しながら総合的に判断をするということで、例えば、今委員御指摘のように、補給の後、テロ対策海上阻止活動に係る任務に先立って、例えばイラクの自由作戦に係る任務に従事することがあらかじめ分かっている場合とか、あるいは、補給後はテロ対策海上阻止活動に係る任務に従事するけれども、我が国が補給した燃料と同量の燃料を消費する前にテロ対策海上阻止活動に係る任務を中断してイラクの自由作戦に係る任務に従事することが、これもあらかじめ判明している場合、これは法律上問題ないんですけれども、運用上、国民の理解を得る観点から、これは基本的には補給を行わない方針であると、こういう考え方にしているわけでございます。
#285
○近藤正道君 法案では、給油の対象から、補給艦、アフガンを空爆する航空母艦、強襲揚陸艇などが除外されておりません。こういう、旧法ではこれらの艦船への給油が流用ということでいろいろ議論になりました。なぜはっきりと、これらの艦船への給油は行わない、禁止をすると、こういう法文にしなかったのかということであります。これではイラク戦争への流用やアフガンへの直接の武力行使が法文の上では可能になる、禁止されていない、こういうことになっておりまして、最終的にアメリカを信用するかしないか、こういう話になってくる。これは、今までの論議を踏まえない私はまずいやり方ではないかというふうに思えるんですが、いかがでしょうか。
#286
○国務大臣(石破茂君) 補給艦、例えて言うと、補給艦をなぜ対象から除かなかったのかということだとするならば、補給艦であれ戦闘艦であれ、それはその使い道によっては法に抵触するということは、それは可能性としてはあるのだと思っております。
 さすれば、さらばこそ、どうしてそういうことにならないような仕組みをオペレーション上設けるかということになります。それは、累次答弁をしておりますように、交換公文をきちんと新しく結ぶ、新法ができればですね。そして、実際に、バーレーンになると思いますが、現場においてきちんとした確認を行う、それは口頭の確認ではなくて、ちゃんとしたフォーマットに基づいて行うということが二番目。そして三番目は、補給艦に補給する場合なぞを考えた場合に、それがこれから先どういうような補給のスケジュールになっているのかということまで我々としてきちんと確認をする。そういうことにおいて、間違っても法目的に反した使われ方がされないような、そういう担保を二重、三重に掛けてまいりたいと思っておるところでございます。
#287
○近藤正道君 交換公文や現場における確認があっても流用が行われたという事実があるんで、そういう事実があるんであれだけの議論になって、それで今度の新法ではせめてそういうことができないように明確に法律で担保すべきなんではないか、私はそういう質問をしているつもりなんですが。
#288
○国務大臣(石破茂君) 私の聞き間違いだったらごめんなさい、そういうような事実があったというふうな御指摘ですが、我々政府としてはそれがないということを御説明をしてきたと考えております。ですから、七百九十四回について、それは合衆国政府とよく協議の上、それがどのように使われたか、目的外で使われていないかということについて政府としてありとあらゆる手を尽くして御説明をしてまいりました。なおその事実が明らかになったと、こういうふうに御指摘になるとすれば、それはこういう場合がそういうような事例なのだということを是非お示しをいただき、私どもに対して御指摘をいただきたいというふうに考えております。
 交換公文を締結し、そして現地においてフォーマットを作り、それによりお互いの確認をシェアし、そしてその上でなお補給艦の、給油を受けた補給艦のスケジュールまで確認すると。それでも駄目であるということになると、一体これ以上何を行うのかということになるだろうと思います。それは合衆国を信頼するということなのかというふうに御指摘を受ければ、あえて私は信頼とはそういうものだというふうに申し上げざるを得ません。
#289
○近藤正道君 流用があったかどうかという点、政府は流用はなかったとおっしゃっているけれども、私どもは、やっぱりこの間の衆議院あるいは参議院の議論、これ旧法における議論も含めて、その事実はあった、あるいはそういうふうに、あったというふうに疑うのが、やっぱり相当な事由があったというふうにしか思えませんよ、それは。それは申し上げておきたいというふうに思っています。
 次に、国会承認の問題についてお聞きをしたいというふうに思っています。
 法案では国会承認条項が削除されました。シビリアンコントロールとは、軍に対する国会の統制であります。給油目的で海外に自衛隊を出すことができるとする法律、できる、そういう法律を作るということと、現実の派遣を了承、承認するということは、私は意味が違うんだろうというふうに思います。自衛隊の海外派遣で国会承認が削除されたのは今回初めてでありまして、シビリアンコントロールにとって正に一大事だというふうに思っています。
 国会を構成する二つの院のうち一つの院の了解だけで軍を海外に出すという、こういう大事な決定を一つの院の決定だけで行う、これはやっぱり世論が私は許さないんだろうというふうに思っておりますが、率直にお尋ねをいたします。
 野党が多数を占めた参議院を外す、そういう政治的な意味、ねらい、こういうものもあって国会承認条項を削除したんではないですか。多くの国民はそう思っていますよ。どうですか。
#290
○国務大臣(町村信孝君) こうした法案の国会審議そのものが正にシビリアンコントロールのエッセンスの一つであると、こう私どもは思ってこの法案の御審議をまずお願いをしているという点を御理解をいただきたいと思います。
 今回の補給支援特措法、活動の種類、内容を給油及び給水に限定をいたしました。また、派遣先の外国の範囲も法律で明示をいたしております。この今申し上げた点が正に旧テロ特措法における国会承認事項そのものだったわけであります。したがいまして、この新法をお認めをいただくということは、正に旧特措法、旧テロ特措法の承認そのもの、あるいは承認と全く同等のことを今御議論をいただいているということでございまして、この法案が国会において可決、成立すれば、また改めて国会承認を求める必要はない。
 これは衆議院の段階でも、またこの委員会でも申し上げましたが、もし承認を求めるというのであれば、何を承認事項にすべきなのかという点を是非具体にお示しいただければ、そういった意味での法案修正は私はあり得るのかなと思って再三申し上げてきたのでありますが、現実にこういう事項を国会承認に係らしめよという御提案が今日に至るも一度もないというのも事実であるということを申し上げます。
 なお、国会、参議院でどういう結論が出るのか、私どもはまだ承知をしておりません。したがって、衆議院の、よく報道されているように三分の二云々という事態になるのかどうか。私どもは、まずこの参議院で可決をしていただくということを期待して、こうやって法案の御審議をお願いをしているところでございます。
#291
○近藤正道君 〇三年の十月の七日でありますが、参議院のテロ防止等特別委員会で当時の福田官房長官、自衛隊の海外派兵については国会承認は必要だと、大変大事なことだと、こういうふうに御答弁をされております。どうですか。
#292
○国務大臣(町村信孝君) 旧テロ対策特別措置法では、対応措置にも三種類ありました。派遣地域も特定をされておりませんでした。したがって、具体のオペレーションを決める際には、この中で例えば協力支援活動をやります、対象地域はここここですということを対応措置として国会の承認をいただくと。幾つもあるプログラムの中からここをやるんですということを国会の承認に求める、これは大事なことだろうと、私どももそう思っております。
 しかし、今度の新法はその中身を全部法案に書いてあるわけですから、これ以上あと国会承認に係らしめる事項がないと。したがって、今回は国会承認ということをこの法案には触れていないということでございます。
#293
○近藤正道君 繰り返しますけれども、自衛隊を海外に出すことができるということと現実に出すことを了解するということは違う。現実に自衛隊を外に出すということについて衆議院の了承だけで構わない、こういうやり方は、私はシビリアンコントロールに対する重大な背信だというふうに思います。これは指摘をしておきたいと思います。
 時間がありませんので最後一つお聞きしますが、過日、外務省は、アフガニスタンにおけるPRTへの支援を促進すべく、NATO文民代表部に対して連絡調整員を派遣することを発表いたしました。そのことについていろいろ議論があるわけでありますが、二つお尋ねをします。
 今回、PRTへの支援を促進すべく、NATO文民代表部に対して連絡調整員を派遣した意図は何でしょうか。自衛隊のPRT参加に踏み込むんでしょうか。
 二つ目は、政府は、ISAF参加には武力行使につながるおそれがあり、憲法上認められないというふうに言ってきておりましたけれども、そのことと今回のPRTへの積極的な意思表示というのはどういうふうに整合するんでしょうか、お答えください。
#294
○国務大臣(高村正彦君) ISAF参加についても、憲法上認められないというふうな断定をしたことはないと思います。非常に憲法上の関係で難しい問題があるとか、あるいは要員の安全を守る上でいろいろ問題があるとか、果たして自衛隊がアフガニスタンの陸地の上で効果的に活動できるかどうか検討を要するとか、いろいろ難しい問題があるので慎重に検討しなければいけないということを申し上げたので、頭から憲法違反であるとか不可能だとか申し上げたことはないと、こういうふうに思っております。
 PRTについても基本的には同じでありまして、我が国としては、一般論として、PRTのような民と軍との連携協力の重要性は認識をしているところでございます。しかしながら、アフガニスタンのPRTへの自衛隊派遣については、アフガニスタンの厳しい治安情勢において危険な事態に対応せざるを得ないような状況も排除されず、憲法第九条との関係、要員の安全確保、日本として効果的な貢献ができるか否かといった観点から総合的判断が必要になるわけであります。
 いずれにしても、政府としては、まずインド洋における補給支援活動を可能な限り早急に再開すべきと考えており、今後とも補給支援特措法の速やかな成立に向けて全力を尽くしてまいります。
#295
○近藤正道君 終わります。
#296
○佐藤正久君 午前中に続き、また質問をさせていただきます。
 まず最初に、新しい法律の重要性あるいは意義などについてお伺いさせていただきます。なぜまた改めて聞くかといいますと、まだなかなかその重要性と意義というものが国民の間に浸透がしていないんではないかなと。今日インターネットテレビを見ている方もいらっしゃいますので、改めてまたお伺いいたします。
 この週末、土曜日には新潟の直江津、日曜日には北海道の釧路、昨日は福島の郡山の方で講演をやってまいりました。テロ特措法についてその意義などを説明すると、ああそうだったのかと、そういう効果があるのかと、だったら賛成だという意見も、まあ手前みそかもしれませんけれども、実際に聞いております。
 なかなか伝わっていないと、そのポイントの一つは、まだまだテロ特措法とイラク特措法を勘違いしている人がいる。イラク反対だから海上自衛隊も反対だと、こういうふうに思っていたという人も実際におられたり、政府とか与党はインド洋での給油、治安の維持に一生懸命で、そんなにアフガニスタン本土の民生支援に一生懸命じゃないように見えると。実際に六年間の油代が二百二十億円で、アフガニスタン本土のODAは千四百億円も使って、こういう効果があるんですよと言うと、ああそうなんですか、両方やっているんですねという話を実際に聞いたり、来年はサミットが日本でありますと、そういう中で、何にも人的な貢献等はしない中でアフガニスタンでももしも議題になったときどうでしょうかと。実際にG8の中で人的な貢献というものを今していないのは、アフガニスタンにソ連時代に参加したロシアと、それと日本だけなんですよと。ああそうなんですかということをやっぱり言う人もいます。
 また、インド洋での活動は我々の生活からかなり遠いんだと。いや違うんですよと、我々の生活に大事な油とかいろんな物資がインド洋から、中東から、アフリカあるいはヨーロッパから来るんですよと言うと、ああそうなんですかというふうなポイント。あるいは、今回海上自衛隊が支援をしていたのは、アメリカだけではなくほかの国々に対してもやっていて、実際はほかの国々に対する方が圧倒的に多いんですよと言うと、ああ勘違いしていましたというような感じがまだまだ実際見受けられます。
 何点かポイントがあると思うんですけれども、そこで官房長官にお伺いいたします。
 海上自衛隊が補給活動をインド洋で再開そして継続することが、日本の国益、あるいはアフガニスタンにおけるテロとの戦い、あるいは日本の国民の生活等との関係でどういう意義があるか、分かりやすく説明願いたいと思います。
#297
○国務大臣(町村信孝君) 佐藤委員の御講演ほど私がうまく今ここで説明できるかどうか余り自信はございませんが、大変熱心なそうした活動をしていただいておりますことに感謝と敬意をささげたいと存じます。
 今重要なポイントは全部委員からお触れをいただいたと、こう思っておりますが、まずこのテロとの戦い、日本人も二十数名亡くなったということ、日本も当事者であるという意識をまず持っていただきたいなということが一つございます。そして、これは国際社会が一致してそのテロとの戦いに、その国々ができる可能な手段、方法で参加をしてやっているんだということでありまして、日本はこのインド洋での補給支援活動、油を給油する、水を補給するという日本の海上自衛隊の能力をフルに発揮できるような、そういう活動に参加することによって日本も国際社会の一員として当然果たすべき役割を担っているんだということが大事なんじゃなかろうかと、こう思っております。
 確かに遠い海の話であります。なかなかぴんとこないということもあります。しかし、今委員がお触れになったように、このインド洋というのは、これは法の直接の目的ではないにしても、副次的な効果として、そこに日本のエネルギーの大宗が、油がペルシャ湾、インド洋を通って日本にやってくるということを考えたときに、この海が平和であること、テロリストの自由にさせないことというのは日本の、今特にこうやって油の値段が高騰している、これがもし、今はまだ量がちゃんと確保されているからいいわけですが、これ量の確保もおぼつかなくなるということになると、これは本当に国民生活に重大な影響が出てまいります。そうさせないための活動ということにもなってまいります。
 また、委員御指摘のように、テロとの戦いは確かに洋上での補給だけではございません。日本がやっておりますのは、千四百億円以上の国内の、アフガニスタン国内における民生支援活動でありますとか、学校を建てる、病院に人を送る、あるいは様々な民生支援、経済、道路を造ったり、いろいろ彼らの生活の向上、民生の安定、復興に役に立つことをたくさんやっております。世界の二番目の日本はアフガニスタンに対する資金面での協力をしている国なんです。
 それなら陸上にも自衛隊の方に行ってもらったらいいではないかという御議論も確かにあろうかと思います。それも検討はしてみました。検討はしたけれども、やはり今、日本の持っている様々な制約の中で、憲法との兼ね合い等々も考えたときに、今海上の補給活動というのが日本に最も適した活動だという結論に達しているわけであります。
 その活動が今、十一月一日で中断をされた、いったん終わってしまった状態になりますが、やはり私は責任ある国際社会の一員として是非この給油活動を再開をしたいと、このために今法案の御審議をいただいているということでございまして、是非参議院の皆さん方も、また国民のお一人お一人の皆さん方に御理解をいただきたいと。まだまだ努力不足で十分な理解が得られていない面もあることを反省をしながら、引き続き全力を挙げてまいりたいと考えているところであります。
#298
○佐藤正久君 ありがとうございます。
 それでは、防衛大臣、安全保障やら国防という面からの再開の意義等について御所見をお願いいたします。
#299
○国務大臣(石破茂君) 今官房長官から全般的な意義についてお話がありました。
 安全保障の観点からすれば、やはりあの地域において六か国の艦艇が監視活動、洋上阻止活動をやっているわけですね。世界にあの海域、あれだけ気象条件が過酷で、そしてある意味テロからの危険性がある海域において、長期間そういう監視活動を行える能力を持った海軍が一体どれだけあるだろうかということを我々は考えてみる必要があると思うんです。
 アジアの諸国を見たときに、いいとか悪いとか言うつもりはありませんが、そういう能力を有した海軍って幾つあるだろうかと。陸軍国が多いですよね、アジアはね。そう考えたときに、長期間のオペレーションが可能な海軍を持っている、そして、どの国も自国の防衛もしなきゃいかぬ、あるいは海賊対策もしなきゃいかぬ、何か月も船を出し、人を出しという余力がある国がどれぐらいありますか。アフリカにどれぐらいありますか、南アメリカにどれぐらいありますか、ヨーロッパにどれぐらいありますかということを考えてみたときに、そんな力を持った国は数か国しかないということは考えれば分かることです。
 そして、どの国だって補給艦持っているじゃないかという御指摘をいただきますが、日本の補給艦が持っている能力というのがどれだけ高いかということも我々軍事をお預かりする者としてはきちんと認識をしておかないと安全保障の議論になりません。長期間並走して補給をし得る能力、そして日本の補給艦の場合には右舷からも左舷からも補給できるという極めて高い能力を持っておるわけですよね。右舷からしかできないとか左舷からしかできないとか、あるいは並列ではなくて直列でなければできないとか、そういう国々が多い中にあって、日本は右舷からも左舷からもできるという能力を持っておる。あるいは、パキスタンの船に何で日本が補給ができたのかといえば、自分の船で使う油と同じようにきれいな油を補給できるという能力、システムを持っておったのは日本の船だけなわけです。
 ですから、世界の中でそういうことができるネービーは限られている、その中でも最も能力が高いのが日本の船である。そして、アメリカのみならず六か国が今これに参加している、カナダも戻ってきた。そういう中にあって、日本の能力というものが本当に国際的に評価をされている。それは、ただのガソリンスタンドじゃないかとやゆする人がいますけれど、それは実際に現場を見て本当にそうおっしゃっておられるのですかと、そしてほかの国の海軍と比較して本当にそうおっしゃっておられるのですか、だとすれば、私は日本の能力についての見誤り、そしてほかの国の海軍の能力についての見誤り、それが二重に重なったものだと思っています。
 このテロとの戦いにおいて、日本の補給能力というのは本当に世界有数のものであり、だからこそ日本の活動というものが行っている間、日本の活動はけしからぬ、やめろと言った国は一か国もありませんでした。そして、委員がよく御指摘になりますように、やめた後、日本はよくぞやめたと言った国は一か国もなかった。それはなぜなのか。それは海外がきちんと我が国の能力を認識しているからだ、私はそのように考えております。
#300
○佐藤正久君 ありがとうございます。
 今大臣からお話があったようなことがなかなかまだまだ伝わっていないと。非常にやっぱり高い能力を保持し、ほかには何か代替という感じで非常に苦労しているというのが実情だと思います。
 また、国民がもう一点分からないのは、海上自衛隊が今中断した後の現在の状況が分からないという声をよく聞きます。本当に今作戦、パトロールが薄くなっているのかどうか。あるいは、今はよくても、今大臣が言われたように、しばらく、来年以降は更にこれが厳しくなってしまうんじゃないかということとか、そういう今抜けた後の状況が分からないという声がよく聞かれます。
 これは外務大臣にお伺いいたします。
 海上自衛隊がこの活動から抜けたことによる現在の活動の影響とか将来の活動への影響予測、あるいは外交にとって一番大事な信頼というものが何か揺らぎ掛けているという指摘もあります。この辺の現在の外務省の判断あるいは評価というものをお聞かせください。
#301
○国務大臣(高村正彦君) 海上阻止活動に参加する多国籍軍の司令官は、数隻しかない補給艦のうちの一隻が欠ける中で広大な海域に対応することは運用上困難が生じていると、こういうことを言っているわけであります。
 日本が旧テロ対策特措法の下で最も補給支援をしていたのはパキスタン及びフランスの艦船でありますが、パキスタン艦船については、可能な場合には、通常の任務海域から移動して他国の補給艦から代替的な補給を得ることもあるんですが、基本的にはパキスタン国内の港に寄港して燃料補給を行うことにより引き続き海上阻止活動への参加を継続していると、こう承知をしております。パキスタン政府は、このような代替手段に頼らざるを得ない状況にあって約四〇%の活動効率が低下していると言っておりまして、このような状態は長期的に持続可能なものではないと、こういうことを言っているわけであります。
 フランス艦船については、これも可能な場合には、本来OEF―MIOとは別の任務を有するフランス・インド洋艦隊所属の補給指揮艦から特別に洋上補給を受けることもありますが、基本的には沿岸の港湾に寄港して給油を行っており、その往復に掛かる時間は、艦艇の位置により異なるが、平均して三十六時間から四十八時間を要すると。ですから、その間任務に就けないということで、広大なインド洋を海上阻止活動をしているわけでありますから、それぞれパキスタンもフランス艦船も相当運用効率が落ちているということは言えるわけであります。
 そして、いろいろ、見方にもよりますが、普通の見方でいうと、インド洋が平和な海であるということで最も利益を受けているのは日本ではないかというのは、私もそう思いますし、国際社会の人たちからもそう見られているところが多いと、こう思いますが、そういう中で、陸に自衛隊も送っていない日本が海で唯一やっていた海上自衛隊を引いてしまう、テロとの戦いに消極的だねと、こういう判断を受けて、やはり国際社会の声は、余りあからさまには言わないにしても、それは本音としては大変厳しいところがあるんだろうと思います。
 これから、来年はTICADWからG8サミットを日本が主催するわけでありますが、そういう中でリーダーシップを発揮していく、そういうことは日本の国益にとっても大切で国際社会にとっても必要なことであるわけでありますが、やっぱりやるべきことをやらないで言うべきことだけ言おうといっても、やっぱり耳を傾ける国は少なくなると。これは、人間社会ってどこでも同じだろうと思うんですね。
 そういうことで、我々は非常に困った状況にあるというのは、もう私の実感でございます。
#302
○佐藤正久君 非常に分かりやすい説明、ありがとうございます。
 国民がやっぱりそこを勘違いしている部分があると思うんです。もう全然今は、海上自衛隊がもう日本に帰ってきて全然困ってないじゃないかと、活動は継続しているというような誤解というのは結構あると思います。今言われたように、パキスタンが作戦効率が四〇%落ちるということは、物すごい実は話です。フランス海軍が再補給するために三十六時間から四十八時間といったら、もう一日半、一・五あるいは二日間の話ですから、これは、実際活動する立場にある人間としては物すごい、多分、精神的な負荷だけではなく、実際の任務を遂行する上でも、パトロールの穴が空いてしまうと、相当なプレッシャーがあるんではないかなと思います。いろんな関係で、実際今どういう影響が出ているかというのも分かりやすく説明していくということが大事だと思います。
 まだまだ時間はありますので、今いろんな大事な、誤解と言われていたポイントを押さえてどんどん広報していくということも、私もやりたいと思いますので、政府の方でも、どうぞ内閣官房、防衛省、外務省連携をしていただいて、訴えていっていただけばよろしいというふうに私も思います。
 次に一般法についてお伺いしようと思ったんですが、これについては次回改めてまたお伺いしたいと思います。
 以上で質問を終わります。
#303
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。
 国会が延長になりまして初めての外交防衛委員会でございます。日時的には六十日という期限もあるわけで、衆議院に再度返すというのもあるんだと思います。しかし、私は、この六十日ルールというのは参議院又は外交防衛委員会では使うべきではないと思っております。送られたものについては、賛成なら賛成、反対なら反対、その意思をしっかり示していくということが参議院の意義でもあると思いますので、私はそれを是非皆様にお願いしたいと思っております。といいましても、早く反対してくれと言っているわけではございません。歩み寄りがあるところがあれば、そこは歩み寄りながら、是非御審議をいただきたいと思っております。
 今までの審議の中で、いわゆる海上補給活動については与野党で議論の分かれがあるわけでございますけれども、陸上でのいわゆる文民レベルでの支援につきましては、これは与野党とも、これは重要だと共通した認識を持っているわけでございます。これにつきましては、昨年の一月三十一日にロンドンでアフガニスタン・コンパクトというのがつくられております。これに基づいていわゆるアフガニスタンの復興支援をしていこうというところは、私は与野党一致できる部分だと思っております。かつ、これに関しては、国連決議の一六五九で各国に、加盟国に対して、このコンパクトを実施すべきであると、参加すべきであるということの要請をしております。
 それで、官房長官にお聞きしたいと思うんですが、今回のこの法律において、この国連決議については一三六八とか一三七三とか幾つか引用されておりますけれども、この一六五九を引用するという点について有用であると私は考えますが、御見解をお聞きしたいと思います。
#304
○国務大臣(町村信孝君) 委員御指摘の国連決議との関係でございます。
 法案の第一条で一三六八あるいは一七七六というのを引いているわけでございます。一三六八は、御承知のように、二〇〇一年九月十一日の同時多発テロの翌日でございまして、国際社会がそれぞれ努力をしましょうということを呼び掛けるものでありましたし、一七七六は今年の九月二十日のことでございますが、海上阻止の要素を含む不朽の自由作戦への多くの国の貢献が評価をされ、不朽の自由作戦を含む持続的な国際協力の必要性が強調されている、こういうことから第一条に盛り込んだところでございます。
 他方、委員御指摘の一六五九号、御説明をいただきましたように、これは二〇〇六年の二月十五日の決議でございますけれども、アフガニスタン・コンパクト、いわゆるアフガニスタン支援国会議の決定及びその附属文書を承認をするということで、その完全な実施をアフガニスタン政府、国際社会、国際機関の構成員、日本も当然含まれるわけでございますけれども、に対して要請をする内容の決議ということでございます。
 この中身について、日本ももとより、反対するどころか、日本も様々な国内活動、復興活動等々をやっているわけでございますが、今回の法律はかなり、アフガニスタンに対する様々な活動を規定する法律ならばこの一六五九というのを引くことも可能であったかと思いますが、今回の給油支援特措法というのはこの法律を絞っております。インド洋における海上阻止活動をやる艦船への給油・給水活動を可能ならしめるための法律ということでございますから、非常に絞った法案になっているので、この一六五九というものをあえて触れる必要はなかろうということで、この第一条に触れていないという形になっているわけでございます。
#305
○浜田昌良君 ただいまの御答弁で、日本としても国連決議一六五九についての重要性は認識をしていると。ただ、法律上、この海上補給活動に限定されているので引用していないということでございますが、場合によっては、もし法律というものが海上補給活動のみならず陸上の活動の文民の支援というものを位置付けられるのであれば、私はこういう重要な決議はリファーされて当然と考えております。
 同じく国連決議の関係で外務省にお聞きしたいと思うんですが、国連決議一三七三、平成十三年の九月二十八日に決議されたもので、いわゆる資金凍結などのテロ対策の具体的内容を決めたものでございますが、これの本文の第六項の後段はどういう内容になっているでしょうか。
#306
○政府参考人(梅本和義君) お答え申し上げます。
 平成十三年九月二十八日、日本時間では二十九日でございますが、正に安保理は、テロ行為のための資金供与等の犯罪化、テロリストの資産凍結、テロリストへの金融資産等の提供禁止、テロ資金防止条約等の関連条約の締結促進などを内容とする安保理決議を、千三百七十三号をコンセンサスで採択しております。
 これは、各国に対して金融面を含む包括的な措置を実施するということで必要な措置をとるということを求めているわけでございます。そして、この安保理の決議は、第六項におきまして、すべての国は、この決議を実施するためにとった措置について、すべての安保理理事国から構成される委員会、これはテロ対策委員会というふうに言われておりますが、に対して報告するように要請をしていると、こういうことでございます。
 なお、我が国は、この決議を受けまして、二〇〇一年の十二月二十七日に第一回の報告書を提出して以来、五回提出をしております。その第一回の報告書は、二〇〇一年、平成十三年十二月二十七日に提出をしておりますが、その中で、日本がとりました資金凍結の措置であるとか、あるいは旧テロ特措法が国会で成立をしたことなどを報告をしていると、こういうことでございます。
#307
○浜田昌良君 なぜこの国連決議の内容を説明していただいたかといいますと、民主党さんのいわゆる政府案が問題であるという論拠として、報告が義務付けられている国連の決議に基づく活動ではないからということがございました。ある意味ではこの一三七三は国連に報告を求める決議でございまして、これは本文でも引用しておりますし、既に五回報告もしているということでございますので、その認識を新たにしていただきたいと思って質問したわけでございます。
 もう一点、この国連決議についてでありますが、先ほどの国連決議一六五九、またこの一六五九はいわゆる国連憲章七章の四十二条のようないわゆる実力行使を授権するような国連決議じゃないんですね。いわゆる各国にできるものはやってくださいとこれは要請する決議。そういう意味では私は、このテロ対策の発端になりました九・一一の次の日に全会一致で決議されました九月十二日の決議、これと同様の性格を私は有していると思うわけでございますが、この点について外務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#308
○国務大臣(高村正彦君) 今御指摘のありました安保理決議第一六五九は、アフガニスタンのボン・プロセスを終了したことを受けて、二〇〇六年一月、ロンドン国際会議において、治安を含め、国際社会が一致して復興支援に努力していくことを約束したアフガニスタン・コンパクトを是認する決議であります。
 この決議は、国際社会に対し同コンパクトを履行することを要請していますが、今委員御指摘のように、何らかの行動を授権したものではありません。この決議があったから本来国際法上できないことをしてもいいよと、こういう決議ではないわけであります。それは一三六八と同様、そういう意味では同様の決議でございます。
#309
○浜田昌良君 今御答弁いただきましたように、この一三六八というこの新法が基づいている国連決議といわゆる陸上支援の根拠となり得るべき一六五九という国連決議については、各国に対する要請としては余り大きな差ではないと私も理解しております。
 それでは、じゃ陸上でどういう支援の仕方があるのか、具体的に自衛隊がどういう活動をし得るのかというところについて質問したいと思うんですが、まず、民主党の方で対案といいますか法案を用意していただければよかったんですが、大綱の段階なんで大綱の引用をお許しいただきたいと思いますけれども。
 それによりますと、自衛隊の活動は人道復興支援に限られていると、当該人道復興支援は、停戦合意がある地域又は活動に対する妨害その他の行為により住民に被害が生じない地域と、こういう地域でしか自衛隊が活動できないという内容になっているわけでございますが、こういう地域が現状どれぐらいあるか、また将来にわたって今後更に治安が改善していけば、将来の見通しについて防衛大臣に御所見を賜ればと思います。
#310
○国務大臣(石破茂君) 要綱というのは私も拝読をさせていただきました。それはそれとして、仮に陸上で何か行うとしたらどんな枠組みが考えられるんだろうかということを白紙的に検討した場合に、まずどこでやるのだということが問われるだろうと思います。やはり、私どもとしていろいろ御指摘はいただくのですが、何で非戦闘地域という概念をわざわざ設定をしたかといえば、憲法九条第一項の趣旨をどうやってより具体的に担保するかということでした。つまり、武力の行使、武力による威嚇によるものであってはならないという条文だけでもいいにもかかわらず、何でわざわざ非戦闘地域という概念を入れたかというのは、それをより具体的にするためでございました。
 そうしますと、今委員御指摘のように、停戦合意が成立している地域又は活動に対する妨害その他の行為により住民の生命若しくは身体に被害を生ずることがないと認められる地域という概念と、私たちが考えている、政府が考えている非戦闘地域という概念は、重なるものなのか重ならないものなのか、憲法九条の趣旨をどう体現するのかという問題が一つあるんだろうと思います。陸上で活動する場合に、やっぱりそこは押さえておかねばならぬだろうと。
 PKOではございませんので、停戦合意は一体だれとだれとの間において行われるのか。片一方はカルザイ政権だとして、もう片一方は、じゃタリバーンとかそういうものの代表者なるものがあるのかないのかということ。これは、単に合意がなされればいいということではなくて、住民の生命若しくは身体に被害を生ずることがないと見られる地域、これを実際に具現化するためのものであるとするならば、相手はだれなのというのはとっても大事なことなんだろうというふうに思っております。
 もう一つ申し上げれば、仮に医療でありますとか、あるいは教育でありますとか、農業指導でありますとか、そういうことを行うとした場合に、そういう地域をまず選ぶ、しかしその地域において実際に活動する人たちの安全はだれが守るのか、それは地元の治安機関がやるのか、あるいは地域に展開している例えばISAFならISAF、PRTならPRT、OEFというのはちょっと考えにくいと思いますが、そういう部隊がやるのか、だとすればそことの関係はどのように結ぶのかということをクリアにした上で、私は、洋上補給だけで十分だということは政府の答弁でも申し上げておりません。アフガニスタンでDDRを始めとするいろんなこともやっているわけですが、それを更に拡大するとなるならば、一体どういう枠組みをつくり、そしてどのように憲法九条を担保し、そしてどのように安全が図られるかという議論がより詳細に詰まって、初めて日本が陸上における活動というものができ、アフガニスタンの更なる安定に資することができるというふうに考えております。
#311
○浜田昌良君 今防衛大臣からの御答弁で、いわゆる非戦闘地域という概念をなぜつくったのかと。これはいわゆる憲法九条との関係で、自衛隊を海外に出しても大丈夫なようにつくった一つの概念であると。
 一方、この民主党の要綱においては、自衛隊が人道復興支援をする場合、近傍で戦闘行為が行われる場合など、そういうときには活動を休止したり停止すると、しろと、こういう事項があるわけですね。これは、私はある意味では、憲法九条のいわゆる武力行使なりまた武力行使との一体化を避けるための一つのアイデアなのかなという考えがするわけですが、このいわゆる近傍で戦闘行為が行われる場合というもの、こういうものと大臣の今まで考えておられた非戦闘地域というものとの概念の違いというものについて御所見を賜れればと思います。
#312
○国務大臣(石破茂君) まだ要綱の段階なので聞いてはならぬというようなことらしいので、私がそんたくして物事を申し上げてはいけないのですが、民主党のお考えの要綱で拝見する限り、戦闘行為という言葉が使われている。民主党の方々から私が前の防衛庁長官のときからもいろんな御批判をいただいたのは、何だ、戦闘行為とはと、非戦闘地域とは一体どんな概念だ、フィクションではないかというおしかりを多分三百回ぐらいいただいたんだろうと思っております。
 ただ、そこで、じゃ戦闘行為というふうにお書きになったとするならば、一体その概念とは何なのだと。我々政府が考えている国又は国に準ずる組織の間において行われる武力を用いた争いという定義と一緒なのか、それとも違うのか。危険であるか危険じゃないかという概念が戦闘行為なのだというふうに言われますと、そこは議論の根底が異なってくるのだろうというふうに思っております。
 私どもといたしまして、一時中止とかあるいは中断とか指示を待つとか、そういうふうに規定を置いておりますのは、やはり相当抑制的に考えていかねばならない。そういうようなおそれがある地域において、そういうことが発生する地域において、やはり抑制的にやらなければならない。多分大丈夫だろうねみたいなことで実際に国又は国に準ずる組織において行われる武力による争いの中に入っちゃったということで、そのときどうしましょうかというよりは、その前の段階で抑制的に考えていくことの方が憲法九条をより具体的に遵守することに資するのではないかというふうに考えておる次第でございます。
 じゃ、それは一体だれが判断するのということになれば、それは、現場の指揮官というよりは、やはり防衛大臣が一義的に判断をするものだということにいたしませんと、現場の指揮官に過度の負担を負わせることになります。
 そういう仕組みを政府としては考えておるところでございますが、民主党のお考えが、それはおまえたちの言う戦闘地域というのとは違うのだ、危険か危険じゃないかで判断をするのだということになりますと、憲法九条との整合をどう取るのかということが私どもとの間で議論がされることになるのだろうというふうに考えております。
#313
○浜田昌良君 今御答弁で、戦闘行為の定義の仕方、内容によって変わってくるということでございました。
 例えば一つの定義としまして、国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為と、こう言った場合は、現行の我々が使っている戦闘行為、非戦闘地域の概念と差はいかがでしょうか。
#314
○国務大臣(石破茂君) 仮にそうした場合、我々の概念と合致いたします。
#315
○浜田昌良君 幾つか確認させていただきました。
 それで、一つのある仮定の話をしたいと思います。これについて官房長官の御所見をいただいて、私の質問を終わりたいと思いますが。
 今のテロ補給新法というのは、最初に御答弁いただきましたように、海上、インド洋上での補給活動に限定していると。しかし、実態としては、我々日本としては陸上での文民支援といいますか人道復興支援は相当力を入れてやっていると。これについては、もし自衛隊が、今防衛大臣から御定義いただいた戦闘行為でないところ、非戦闘地域において、また武器使用基準はイラクと同じでしょうから、いわゆる自然権的権利という条件の下でこの陸上活動というものを加えて、そして先ほど言いました国連決議の一六五九を目的に置くということは可能なんでしょうか、御答弁いただきたいと思います。
#316
○国務大臣(町村信孝君) 論理的には私は可能ではあろうかと思っております。先ほど外務大臣が申し上げましたように、現実的かという話になると、そこは子細な検討が必要だろうと、こう思っております。そういう意味で、今委員と石破防衛大臣とのお話を聞きながら、正にこういう議論が本当に民主党の対案、法案という形で出されていれば、より建設的な議論がここで展開をでき、国民の皆さん方の御理解も深まったんだろうなと思っております。
 もっとも、おととい日曜日のテレビを見ておりますと、鳩山幹事長は対案を出した出したと、こう豪語しておられましたから、ああ、豪語と言っちゃ言葉が不適切で、提案したと明確に言っておられましたから、そういう意味ではこういう議論を私はしてもいいんではないかと。でも、何か、余りしちゃいけないという委員の御指摘もあったから、やっぱりどこまで私今ここでお答えしていいのか甚だ困ってしまうのであります。
 いずれにいたしましても、非戦闘地域というものをアフガニスタン本土の中で規定をすることができ、そしてその中で憲法九条との関係をしっかり説明でき、かつ要員の安全確保もできる、日本として効果的な貢献ができると、こういうことを総合的に判断をして、今委員言われたような条項を追加した上で、アフガン本土での陸上活動あるいは空輸活動といったようなものが可能性があるではないかと言われれば、それは私はあえて否定をいたしません。
#317
○浜田昌良君 可能性があるという御答弁をいただきました。ただ、可能性というのは可能性であって、現実ではありません。そういう意味で、もし可能性を実現するときにはやはり何らかのチェックが要るだろうと。チェックとは何かというと、私は国会での事前承認だと思います。そういうものとワンセットにして陸上のものを考えていくということを是非引き続き御検討いただくことをお願いしまして、私の質問を終えたいと思います。
#318
○委員長(北澤俊美君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後三時二十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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